(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリおよび作製方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/02 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
H01L23/02 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568590
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2024-01-04
(86)【国際出願番号】 US2022027846
(87)【国際公開番号】W WO2022235914
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508348680
【氏名又は名称】マテリオン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100196597
【氏名又は名称】横田 晃一
(72)【発明者】
【氏名】コタンダパニ,ラメッシ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ティー,ゼンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ・レオン・ノエル
(72)【発明者】
【氏名】タン,シンリ
(57)【要約】
マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリおよびその作製方法が開示される。フランジは、上面、およびフランジの上面に配置された第1のコーティングを有する。絶縁体は、フランジに装着するための底面、および底面と反対側の上面を有する。第2のコーティングが絶縁体の底面に配置され、第3のコーティングが絶縁体の上面に配置される。第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングは、それぞれ1ミクロン以下の厚さを有する。第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングの少なくとも1つは、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積の少なくとも1つによって塗布される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、
上面を有するフランジ;
前記フランジの前記上面に配置された第1のコーティング;
ダイを部分的に囲むための絶縁体であり、前記フランジ上に装着するための底面、および前記底面と反対側の上面を有する絶縁体、
前記絶縁体の前記底面に配置された第2のコーティング、および前記絶縁体の前記上面に配置された第3のコーティング
を備え、前記第1のコーティング、前記第2のコーティング、および前記第3のコーティングがそれぞれ1ミクロン以下の厚さを有し、前記第1のコーティング、前記第2のコーティング、および前記第3のコーティングの少なくとも1つが、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積の少なくとも1つによって塗布される、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のコーティング、前記第2のコーティング、および前記第3のコーティングの少なくとも1つが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層、もしくはそれらの組合せを含むか、または前記第1のコーティング、前記第2のコーティング、および前記第3のコーティングのそれぞれがニッケルを含まない、請求項1に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項3】
前記絶縁体が、サファイア、アルミナ(Al
2O
3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si
3N
4)、またはそれらの組合せを含む、請求項1または2に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項4】
前記絶縁体が、96%以上の純度を有するアルミナ(Al
2O
3)である、請求項1~3のいずれか一項に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項5】
前記絶縁体が、前記絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を含み、前記絶縁体の前記上面へのろう層が前記貫通孔に浸透して前記絶縁体を前記フランジに結合させる、請求項1~4のいずれか一項に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項6】
前記フランジが、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるか、または前記フランジが、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項7】
前記絶縁体を前記フランジに接着させるための第1の導電性合金プリフォームであって、前記第1のコーティングおよび前記第2のコーティングに接触する第1の導電性合金プリフォーム;
1つまたは複数のリードであって、1つまたは複数のリードの少なくとも1つが0.35ミクロン以下の幅を有する、1つまたは複数のリード;ならびに
前記1つまたは複数のリードを前記絶縁体に接着させるための第2の導電性合金プリフォームであって、前記第3のコーティングおよび前記1つまたは複数のリードに接触する第2の導電性合金プリフォーム
をさらに備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項8】
前記第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つが銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金である、請求項7に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項9】
前記1つまたは複数のリードが、
30~80wt.%のニッケル(Ni)および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金、
9.5W/(mK)~11.5W/(mK)の範囲の熱伝導率、および
0.35ミクロン以下の前記1つまたは複数のリードの少なくとも2つの間の間隔距離
の少なくとも1つを含む、請求項7に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項10】
前記ダイを部分的に囲むための前記絶縁体と共にキャビティを形成するカバーをさらに備え、前記カバーが、アルミナ(Al
2O
3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せである、請求項1~6のいずれか一項に記載のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【請求項11】
マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法であって、方法が、
フランジおよび絶縁体の対向する表面に1ミクロン以下の厚さを有する第1のコーティングを堆積させるステップであり、前記フランジが、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるステップ;
前記フランジおよび前記絶縁体のコーティング表面の間に第1の導電性合金プリフォームを位置決めするステップ;
前記絶縁体の上面の少なくとも一部に第2のコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させて、少なくとも部分的にコーティングされた上面を形成するステップ;
1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、第2の導電性合金プリフォームを使用して前記少なくとも部分的にコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップ;
850℃以上の温度で、前記第1の導電性プリフォームを前記絶縁体および前記フランジに、かつ前記第2の導電性プリフォームを前記絶縁体および前記リードに接着させるステップ
を含み、第1のコーティングおよび第2のコーティングの少なくとも1つを堆積させるステップが、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積を含む、方法。
【請求項12】
前記第1のコーティングが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層、もしくはそれらの組合せを含み、前記第2のコーティングが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層を含むか、または
前記第1のコーティングおよび前記第2のコーティングの少なくとも1つを堆積させるステップが、2つ以上の副層を堆積させることを含み、第1の副層がチタンであり、第2の副層が銅であり、前記第1の副層が全コーティング厚さの15%~35%であり、前記第2の副層が全コーティング厚さの65%~85%である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
カバーを取り付けてダイのキャビティを形成するステップをさらに含み、前記カバーが液晶ポリマーを含み、前記カバーがアルミナ(Al
2O
3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せである、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
コーティングの前に、前記絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を形成するステップをさらに含み、かつ第2のコーティングを堆積させた後、前記貫通孔に浸透するように前記絶縁体の前記上面に層をろう付けして、前記絶縁体を前記フランジに結合させるステップを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
第2のコーティングを堆積させるステップが、前記絶縁体の前記上面の全体に堆積させることを含み、前記第2のコーティングをレーザー除去して回路を形成することをさらに含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
[0001]本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2021年5月7日に出願された米国仮特許出願第63/185,768号に関し、その優先権を主張する。
分野
[0002]本開示は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ(microelectronics package assembly)、および高周波無線周波トランジスタなどの高放熱用途のためのパッケージアセンブリを作製するための加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]ダイ取付材料に適合する空洞を有する無線周波パッケージアセンブリは、Si LDMOS(横方向拡散金属酸化物)トランジスタ、ドハティ増幅器、GaAs FET、GaAs MMIC、GaN FET、およびGaN MMICに使用されている。これらのパッケージは、リードによってRF信号を伝送できる熱拡散性または熱伝導性デバイスを含む。このようなパッケージは、電気通信のための電波用RF発光トランジスタおよび抵抗を取り付けるために使用することができる。
【0003】
[0004]半導体ダイ、特に窒化ガリウム(GaN)は、以前のトランジスタ技術よりもはるかに高い電力密度によって進化してきた。より高い電力密度は、内部散逸により、より小さな面積でより多くの熱を発生させる。散逸面積が小さくなると放熱経路の断面積が小さくなり、それによりジャンクション温度が上昇する。ジャンクション温度は、電力散逸に熱インピーダンスを乗じることによって決定される。
【0004】
[0005]無線周波集積回路の性能は、パッケージ環境によって劇的に影響され得る。高速デジタルおよび無線周波数用途に対する、絶えず変化し増加する要求には、機械的な懸念に加えてRF性能を考慮したダイ取付用パッケージングが必要である。パッケージングは、信頼性の高い動作のために最大ジャンクション動作温度に耐えることができなければならない。
【0005】
[0006]しかし、製造される従来のパッケージアセンブリは、放熱特性が比較的低く、RF信号強度および電力出力が制限されている。さらに、従来のパッケージアセンブリは、より多くの加工ステップを含み、有機物を導入するめっきステップ中のアウトガスなどの加工制限のために低い歩留まりを示し、いくつかの用途、例えば5G用途に要求されるよりも低いRF性能をもたらす可能性がある。加工中の有機物は、構成要素間、例えばフランジと絶縁体の間のせん断強度(sheer strength)に悪影響を及ぼす。
【0006】
[0007]パッケージアセンブリの作製方法が利用可能であるが、高い放熱および高周波数を提供しながら、せん断強度、RF性能、および歩留まりを改善するパッケージアセンブリおよびその作製方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0007】
[0008]一実施形態では、本開示は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリに関する。アセンブリは、上面を有するフランジ、およびフランジの上面に配置された第1のコーティングを備える。アセンブリは、ダイを部分的に囲むための絶縁体であって、フランジに装着するための底面、および底面と反対側の上面を有する絶縁体、絶縁体の底面に配置された第2のコーティング、ならびに絶縁体の上面に配置された第3のコーティングを含む。第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングは、それぞれ1ミクロン以下の厚さを有する。第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングの少なくとも1つは、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積の少なくとも1つによって塗布される。一実施形態では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、2~10GHzの周波数で5W超を送達する(GaN)RFパワートランジスタに有用である。本明細書におけるマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、超高周波数、例えば3GHz超で動作する5G無線増幅器にも有用である。
【0008】
[0009]第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングの少なくとも1つは、チタン、銅、それらの合金、それらの副層、またはそれらの組合せを含むことができる。第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングのそれぞれは、ニッケルを含まなくてもよい。
【0009】
[0010]絶縁体は、サファイア、アルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、またはこれらの組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、絶縁体は、96%以上の純度を有するアルミナ(Al2O3)である。絶縁体は、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔(またはビア)を含んでもよい。絶縁体の上面へのろう層は、貫通孔に浸透して絶縁体をフランジに結合させることができる。
【0010】
[0011]フランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率、および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であってもよい。フランジは、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0011】
[0012]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、絶縁体をフランジに接着させる第1の導電性合金プリフォームをさらに含んでもよい。第1の導電性合金プリフォームは、第1のコーティングおよび第2のコーティングに接触する。マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、1つまたは複数のリードをさらに含んでもよく、1つまたは複数のリードの少なくとも1つは、0.35ミクロン以下の幅を有する。マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、1つまたは複数のリードを絶縁体に接着させるための第2の導電性合金プリフォームをさらに含んでもよく、第2の導電性合金プリフォームは、第3のコーティングおよび1つまたは複数のリードに接触する。第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つは、銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金である。
【0012】
[0013]1つまたは複数のリードは、30wt%~80wt%のニッケル(Ni)および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金、9.5W/(mK)~11.5W/(mK)の範囲の熱伝導率、および0.35ミクロン以下の1つまたは複数のリードの少なくとも2つの間の間隔距離の少なくとも1つを含むことができる。
【0013】
[0014]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、ダイを部分的に囲むための絶縁体と共にキャビティを形成するカバーをさらに含んでもよい。カバーは、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せであってもよい。
【0014】
[0015]別の実施形態では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法が開示される。方法は、フランジおよび絶縁体の対向する表面上に1ミクロン以下の厚さを有する第1のコーティングを堆積させるステップを含み、フランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。方法は、フランジおよび絶縁体のコーティング表面の間に第1の導電性合金プリフォームを位置決めするステップを含む。方法は、絶縁体の上面の少なくとも一部に第2のコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させて、少なくとも部分的にコーティングされた上面を形成するステップを含む。方法は、1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、第2の導電性合金プリフォームを使用して少なくとも部分的にコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップを含む。方法は、850℃以上の温度で、第1の導電性プリフォームを絶縁体およびフランジに、かつ第2の導電性プリフォームを絶縁体およびリードに接着させるステップを含む。第1のコーティングおよび第2のコーティングの少なくとも1つを堆積させるステップは、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積を含む。
【0015】
[0016]方法は、第1のコーティングが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層、またはそれらの組合せを含んでもよく、第2のコーティングが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層を含むことを含む。
【0016】
[0017]第1のコーティングおよび第2のコーティングの少なくとも1つを堆積させるステップは、2つ以上の副層を堆積させることを含んでもよく、ここで第1の副層はチタンであり、第2の副層は銅であり、第1の副層は全コーティング厚さの15%~35%であり、第2の副層は全コーティング厚さの65%~85%である。
【0017】
[0018]方法は、カバーを取り付けてダイのキャビティを形成するステップをさらに含むことができ、カバーは液晶ポリマーを含み、カバーはアルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せである。
【0018】
[0019]方法は、コーティングの前に、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を形成するステップをさらに含んでもよく、第2のコーティングを堆積させた後、方法は、貫通孔に浸透するように絶縁体の上面に層をろう付けして、絶縁体をフランジに結合させるステップを含む。
【0019】
[0020]方法は、第2のコーティングを堆積させるステップが、絶縁体の上面の全体に堆積させることを含むことをさらに含んでもよく、第2のコーティングを選択的にレーザー除去して回路を形成することをさらに含む。
【0020】
[0021]別の実施形態では、本開示はマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリに関する。パッケージアセンブリは、フランジ、第1のコーティング、絶縁体、第2のコーティング、および導電性合金プリフォームを備える。フランジは上面を有し、フランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。第1のコーティングは、上面に配置され、1ミクロン以下の厚さを有する。絶縁体は、ダイを部分的に囲んで装着し、絶縁体は底面を有する。第2のコーティングは、絶縁体の底面に配置される。導電性合金プリフォームは、絶縁体をフランジに接着させる。導電性合金プリフォームは、第1のコーティングおよび第2のコーティングに接触する。
【0021】
[0022]別の実施形態では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、その上に装着された絶縁体を有するフランジを備える。絶縁体は上面を有する。第1のコーティングは、絶縁体の上面に配置され、1ミクロン以下の厚さを有する。パッケージアセンブリは、1つまたは複数のリードをさらに含み、1つまたは複数のリードの少なくとも1つは0.35ミクロン以下の幅を有する。導電性合金プリフォームは、1つまたは複数のリードを絶縁体に接着させる。導電性合金プリフォームは、第1のコーティングおよび1つまたは複数のリードに接触する。
【0022】
[0023]別の実施形態では、本開示は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリに関する。パッケージアセンブリは、フランジ、リードフレーム、およびカバーを備える。フランジは、絶縁体およびその上に装着されたダイを含む。絶縁体は、ダイを部分的に囲んでもよい。リードフレームは、フランジと反対側の絶縁体の表面のダイを取り囲む複数のリードを含む。カバーは液晶ポリマーを含み、ダイのキャビティを形成する。カバーは、非導電性接着剤によってリードフレームに接着される。
【0023】
[0024]さらに別の実施形態では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、フランジ、第1のコーティング、絶縁体、第2のコーティング、第1の導電性合金プリフォーム、第3のコーティング、リードフレーム、第2の導電性合金プリフォーム、およびカバーを備える。フランジは上面を有し、フランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。第1のコーティングは、フランジの上面に配置され、1ミクロン以下の厚さを有する。絶縁体は、ダイを部分的に囲んで装着するためのものであってもよい。絶縁体は、フランジに対向する底面および上面を有する。第2のコーティングは、絶縁体の底面に配置され、1ミクロン以下の厚さを有する。第1の導電性合金プリフォームは、絶縁体をフランジに接着させる。導電性合金プリフォームは、第1および第2のコーティングに接触する。第3のコーティングは、絶縁体の上面の一部に配置され、1ミクロン以下の厚さを有する。第3のコーティングは、第2のコーティングと同じであってもよい。リードフレームは、絶縁体の上面のダイを取り囲むように構成された複数のリードを含む。第2の導電性合金プリフォームは、リードフレームを絶縁体に接着させる。第2の導電性合金プリフォームは、第3のコーティングおよび複数のリードに接触する。カバーは液晶ポリマーを含み、ダイのキャビティを形成する。カバーは、非導電性接着剤によってリードフレームに接着される。
【0024】
[0025]1つの態様では、本開示は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法に関する。方法は、フランジおよび絶縁体の対向する表面に1ミクロン以下の厚さを有するコーティングを堆積させるステップ、フランジおよび絶縁体のコーティングされた表面の間に導電性合金プリフォームを位置決めするステップ、および850℃以上の温度で導電性合金プリフォームをフランジおよび絶縁体に接着させるステップを含む。フランジは、室温での熱伝導率が140~2000W/(mK)の範囲であり、熱膨張係数(CTE)が2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲である高熱伝導性材料である。
【0025】
[0026]別の態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリにリードを取り付けるための方法は、絶縁体をフランジに装着するステップ、絶縁体の上面の一部にコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させるステップ、および1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、導電性合金プリフォームを使用してコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップを含む。フランジと反対側の表面は、絶縁体の上面である。
【0026】
[0027]別の態様では、本開示は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを覆うための方法に関する。方法は、絶縁体をフランジに装着するステップ、フランジと反対側の絶縁体の表面のダイを取り囲むように構成された複数のリードを含むリードフレームを形成するステップ、および液晶ポリマーカバーを非導電性接着剤によってリードフレームに接着させることにより、ダイのキャビティを形成するステップを含む。ダイは、フランジまたは絶縁体に装着されてもよい。
【0027】
[0028]さらに別の態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法は、フランジおよび絶縁体の対向する表面に1ミクロン以下の厚さを有する第1のコーティングを堆積させるステップを含む。フランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。方法は、フランジおよび絶縁体のコーティングされた表面の間に第1の導電性合金プリフォームを位置決めするステップを含む。方法は、絶縁体の上面の一部に第2のコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させて部分的にコーティングされた上面を形成するステップ、1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、第2の導電性合金プリフォームを使用して部分的にコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップ、および850℃以上の温度で、第1の導電性プリフォームを絶縁体およびフランジに、かつ第2の導電性プリフォームを絶縁体およびリードに接着させるステップをさらに含む。方法は、液晶ポリマーを含むカバーを取り付けてダイのキャビティを形成するステップを含んでもよい。カバーは、非導電性接着剤によってリードフレームに接着される。
【0028】
[0029]いくつかの実施形態では、フランジは、室温で140~650W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料である。フランジは、室温で140~400W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料であってもよい。フランジは、室温で500~600W/(mK)の範囲の熱伝導率および6.0ppm/K~10.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料であってもよい。
【0029】
[0030]いくつかの実施形態では、フランジは、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含む。フランジは、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含んでもよい。フランジは、銅ダイヤモンド複合材または銀ダイヤモンド複合材を含んでもよい。
【0030】
[0031]いくつかの実施形態では、第1および第2のコーティングの少なくとも1つは、チタン、銅、それらの合金、またはそれらの組合せを含む。第1および第2のコーティングの少なくとも1つは、物理蒸着(PVD)によって塗布されてもよい。第1および第2のコーティングは、ニッケルを含まなくてもよい。
【0031】
[0032]いくつかの実施形態では、第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つは、はんだ合金である。第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つは、銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金であってもよい。
【0032】
[0033]いくつかの実施形態では、絶縁体は、サファイア、アルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、またはそれらの組合せを含む。絶縁体は、サファイア、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、またはそれらの組合せを含むことができる。絶縁体は、96%以上の純度を有するアルミナ(Al2O3)であってもよい。絶縁体は、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を含んでもよい。複数の貫通孔は、絶縁体の周辺領域に沿ってパターン状に構成されてもよい。絶縁体は、コーティングされた底面および上面を覆うニッケル板をさらに含んでもよい。ニッケル板は、1.0~3.5ミクロンの厚さを有してもよい。
【0033】
[0034]いくつかの実施形態では、1つまたは複数のリードは、鉄、ニッケル、またはそれらの組合せの合金を含む。1つまたは複数のリードは、30wt%~80wt%のニッケル(Ni)および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金を含んでもよい。1つまたは複数のリードは、9.5W/(mK)~11.5W/(mK)の範囲の熱伝導率を有してもよい。1つまたは複数のリードの少なくとも2つは、0.35ミクロン以下の間隔距離を有してもよい。
【0034】
[0035]いくつかの実施形態では、アセンブリは、ダイのキャビティを形成するためのカバーをさらに含む。カバーは、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せであってもよい。カバーは、シールを提供するように構成された非導電性接着剤を含むことができる。
【0035】
[0036]いくつかの実施形態では、アセンブリは、窒化ガリウム(GaN)、ヒ化ガリウム(GaAs)、ケイ素(Si)、またはそれらの組合せなどのダイをさらに含む。
【0036】
[0037]いくつかの態様では、方法は、コーティングを堆積させるステップが、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積を含むことを含む。コーティングを堆積させるステップは、物理蒸着を含んでもよい。コーティングを堆積させるステップは、2つ以上の副層の堆積を含んでもよい。第1の副層はチタンであってもよく、第2の副層は銅であってもよい。第1の副層は全コーティング厚さの15%~35%であってもよく、第2の副層は全コーティング厚さの65%~85%であってもよい。方法は、ダイを装着するステップをさらに含んでもよい。ダイを装着するステップは、ダイを金と錫の合金で溶接することを含んでもよい。
【0037】
[0038]開示された技術の性質および利点のさらなる理解は、本明細書の残りの部分および図面を参照することによって実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】[0039]本明細書の実施形態によるマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの透視図を示す。
【
図2】[0040]
図1のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの分解図を示す。
【
図3】[0041]
図1の線「A」に沿って取ったマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの断面図を示す。
【
図4】[0042]
図1のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリのフランジの上面の透視図を示す。
【
図5】[0043]
図1のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリのフランジの断面図を示す。
【
図6】[0044]
図1のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの絶縁体の透視図を示す。
【
図7】[0045]
図1のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの絶縁体の底面図を示す。
【
図8】[0046]
図1のマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの絶縁体の断面図を示す。
【
図9】[0047]本明細書の実施形態による絶縁体の厚さを貫通する貫通孔を示す、絶縁体の別の実施形態の部分平面図を示す。
【
図10】[0048]本明細書の実施形態による貫通孔を含む、
図9におけるような絶縁体の透視図を示す。
【
図11】[0049]本明細書の実施形態による、フランジを絶縁体に接着させるための導電性合金プリフォームの透視図を示す。
【
図12】[0050]本明細書の実施形態による、絶縁体をリードに取り付けるための導電性合金プリフォームの透視図を示す。
【
図13】[0051]本明細書の実施形態による複数のリードを含むリードフレームの透視図を示す。
【
図14】[0052]本明細書の実施形態による、絶縁体をカバーに接着させるための非導電性接着剤の透視図を示す。
【
図15】[0053]本明細書の実施形態によるマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリのカバーの透視図を示す。
【
図16】[0054]本明細書の実施形態によるリードフレームの平面図を示す。
【
図17】[0055]本明細書の実施形態による貫通孔を含む別の絶縁体の透視図を示す。
【
図18】[0056]本明細書の実施形態による
図17の絶縁体の平面図を示す。
【
図19】[0057]本明細書の実施形態による、さらに金属化され、回路を形成するために金属化が少なくとも部分的に除去された
図17の絶縁体の透視図を示す。
【
図20】[0058]本明細書の実施形態によるKOVAR(登録商標)リングフレームの平面透視図を示す。
【
図21】[0059]本明細書の実施形態による
図20のKOVAR(登録商標)リングフレームの底面透視図を示す。
【
図22】[0060]本明細書の実施形態によるマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの透視図を示す。
【
図23】[0061]本明細書の実施形態による、
図22におけるようなマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを覆って示されるエッチ蓋の底面透視図を示す。
【
図24】[0062]本明細書の実施形態によるプロセスフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
緒言
[0063]本明細書に記載される様々な実施形態によれば、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、特に電気通信用途のための無線周波数(RF)性能、接着性(高いせん断強度)、および歩留まり(熱特性の不一致による割れがない)の要求を満たすように製造される。5G無線増幅器は、>3GHzの周波数で動作する。地方に位置する大電力基地局では、GaN RFパワートランジスタは、2~10GHzの周波数で>5Wを送達する必要がある。記載されるパッケージアセンブリを使用したRF性能は、最大10GHzの周波数で、低損失でこれらの必要性を満たす。本明細書におけるこの方法は、製造時間を短縮し、RF性能に悪影響を及ぼすアウトガスを低減するための重要な改善をもたらす。アウトガス性能を改善することにより、本明細書に記載されるアセンブリはまた、ボイドが少なく、接着性が改善され、それにより最大200℃などの極端な温度での性能範囲が拡大する。
【0040】
[0064]本発明者らは、繰り返しめっき浴および焼結サイクルに代わり、薄膜を利用してフランジをコーティングすることにより、信頼性を改善し、フランジに高放散材料を利用することができることを今般見出した。さらに、繰り返しめっき浴および焼結サイクルに代わって薄膜を利用し、絶縁体をコーティングすることにより、絶縁体内および絶縁体と他の構成要素の界面の有機含有物が除去される。薄膜コーティングはまた、より精密な制御のために絶縁体を選択的に金属化させ、リードの幅を狭くし、リード間の間隔距離を最小にすることを可能にし、さらにRF性能の向上をもたらす。本発明者らは、薄いRFラインを提供するために(金属化の)レーザー除去を利用してRF性能の向上を実現できることも発見した。リード結合は、金-錫合金によるダイ取付と同様に、軟質はんだを使用してさらに増強される。パッケージアセンブリは、追加的または代替的な結合手段を提供するために、貫通孔に浸透するろうを使用して取付を増強させることもできる。本明細書で開示されるパッケージアセンブリはまた、熱可塑性カバー、特にグロスリークセーフパッケージングのための液晶ポリマーカバーと適合性がある。本明細書で開示されるパッケージアセンブリはまた、KOVAR(登録商標)リングフレームおよびエッチ蓋と適合性があり、気密封止されたファインリークセーフパッケージング用のセラミックカバーを提供する。KOVAR(登録商標)は鉄-ニッケル-コバルト合金である。
【0041】
用語
[0065]以下の説明では、明瞭にするために特定の用語が使用されるが、これらの用語は、図面に例示するために選択された実施形態の特定の構造のみを指すことを意図しており、本開示の範囲を定義または限定することを意図しない。図面および続く以下の説明において、同様の数字表記は同様の機能の構成要素を指すことを理解されたい。
【0042】
[0066]単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の指示対象を含む。
【0043】
[0067]本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、用語「含む(comprising)」は、「からなる」および「から本質的になる」実施形態を含み得る。本明細書で使用される用語「含む(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有する(having)」、「有する(has)」、「できる」、「含有する」およびそれらの変形は、挙げられた成分/構成要素/ステップの存在を必要とし、他の成分/構成要素/ステップの存在を許容するオープンエンドの移行句、用語、または単語であることを意図する。しかし、このような記載はまた、組成物、物品、または方法を列挙された成分/構成要素/ステップ「からなる」および「から本質的になる」と記載すると解釈されるべきであり、これは挙げられた成分/構成要素/ステップのみが、そこから生じ得る不純物と共に存在することを許容し、他の成分/構成要素/ステップを除外する。
【0044】
[0068]本出願の明細書および特許請求の範囲における数値は、同じ数の有効数字まで減じたときに同じである数値、および値を決定するために本出願に記載された種類の従来の測定技術の実験誤差未満だけ記載された値と異なる数値を含むと理解されるべきである。
【0045】
[0069]本明細書で開示されるすべての範囲は、言及される終点を包含し、独立して組合せ可能である(例えば、「2.3ppm/K~17.5ppm/K」の範囲は、終点、2.3ppm/Kまたは17.5ppm/K、およびすべての中間値を包含する)。
【0046】
[0070]本明細書に記載される方法ステップは温度に言及し、規定がない限り、これは熱源(例えば、炉、オーブン)が設定されている温度ではなく、言及される材料が到達する温度を指す。「室温」という用語は、20℃~25℃(68°F~77°F)の範囲を指す。
【0047】
マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ
[0071]本開示は、前述の利点を有するマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリおよびその作製方法に関する。マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの一例が
図1および
図2に示される。パッケージアセンブリ100は、フランジ120、絶縁体150、およびフランジ120と絶縁体150との間に配置された導電性合金プリフォーム130を備える。絶縁体150は、コーティング155で少なくとも部分的にコーティングされた上面152をさらに含む。用途に応じて、絶縁体150は半導体ダイを部分的に囲むことができ、および/またはダイを装着するために使用することができる。本発明の範囲に影響を与えることなく、複数のダイを利用することができることが理解されるべきである。
図2は、コーティング155でコーティングされた絶縁体上面152の一部に中心的に位置決めされたダイ195を示す。代替的にフランジ上にダイ195を位置決めすることを含め、ダイを囲むおよび/または装着するための他の構成が企図される。さらに、パッケージアセンブリ100は、導電性合金プリフォーム130(
図11に示す)、および
図1~2に示すように、複数のリード172を有するリードフレーム170、非導電性接着剤180、およびカバー190を備える。
【0048】
[0072]
図3は、
図1の線「A」に沿って見たパッケージアセンブリ100の断面図を示す。フランジ120はコーティング125を含む。フランジの上面のコーティング125は、本明細書で第1のコーティングとも称される。導電性合金プリフォーム130は、コーティング125と接触している。絶縁体150は、コーティング145およびコーティング155を含む。絶縁体の底面のコーティング145は、本明細書で第2のコーティングと称される。絶縁体の上面のコーティング155は、本明細書で第3のコーティングと称される。いくつかの場合では、フランジおよび絶縁体の対向する表面のコーティング125および145は、それぞれ第1のコーティングと称されてもよく、その場合、絶縁体の上面のコーティング155は第2のコーティングと称される。導電性合金プリフォーム130がコーティング125と接触していることに加えて、導電性合金プリフォーム130はコーティング145とも接触している。コーティング155は、リード、相互接続、および/またはダイが取り付けられる絶縁体150の上面のみを部分的にコーティングするように選択的に塗布される。あるいは、コーティング155を絶縁体上面全体に塗布し、リード、相互接続、および/またはダイが位置決めされる場所でレーザーによって選択的に除去することができる。リードおよび/または相互接続172は、コーティング155と接触している。非導電性接着剤180は、図示のようにリード172と接触しており、コーティング155が選択的に塗布されているためにコーティング155が存在しない、線「A」から離れた部分で絶縁体150と接触している。カバー190は非導電性接着剤180と接触しており、またダイ195が存在するキャビティ185を画定する。ダイ195は、パッケージアセンブリ100に取り付けられてもよい。
【0049】
[0073]フランジ120は、
図4の透視図に示すように、マイクロエレクトロニクス用途にパッケージングを取り付けるための貫通孔115を有することができる。貫通孔115は特に限定的ではなく、フランジにスロットまたは溝が形成されてもよいことが理解されるべきである。孔、スロット、または溝は、フランジを基板またはヒートシンクベースに装着するために使用することができる。一実施形態では、孔、スロット、または溝は、エッチング、フライス加工、研削、スタンピング、または他の好適な方法によって形成される。
図4のフランジ120の断面図である
図5に見られるように、フランジ120の上面122には、コーティング125、好ましくは薄いコーティングt
Cが配置される。フランジ120の底面、反対側の面122には、別のコーティング(図示せず)が塗布されてもよい。フランジの厚さt
Fは、上面122と底面118の間で画定される。
【0050】
[0074]絶縁体150を
図6~8に示す。
図8は、
図6の線「A」に沿って取った断面を示す。一実施形態では、
図7および
図8に示すように、絶縁体150の底面148全体にコーティング145、好ましくは薄いコーティングt
Cが配置される。絶縁体150の底面148を上面152に接続する複数の面146には、コーティングが塗布されない。絶縁体150は部分的に金属化される。一実施形態では、絶縁体150の上面152の一部にコーティング155が選択的に塗布される。コーティング155を有する部分は、リード、相互接続、および/またはダイを後に取り付けるためのものである。
【0051】
[0075]絶縁体の厚さt
Iは、上面152と底面148との間に画定される。いくつかの実施形態では、絶縁体は、
図9におけるような絶縁体250の部分平面図に示されるように、厚さを貫通する複数の貫通孔154を含むことができる。貫通孔(ビアとも呼ばれる)は、絶縁体250の周辺領域255に沿ってパターン状に構成されてもよい。用途およびダイに応じて、貫通孔154は、RF信号を増強するために絶縁体に穿孔されてもよい。貫通孔154は、0.01mm~0.7mm、例えば、0.10mm~0.7mm、0.10mm~0.25mm、または0.15mm~0.2mmの範囲の直径を有してもよい。好ましい実施形態では、貫通孔は、直径0.15mm±10%である。絶縁体のいずれかの表面に塗布されるコーティングは、貫通孔の性能に悪影響を及ぼさない。
【0052】
[0076]
図10は、
図9に部分的に示されるセラミック絶縁体250の透視図を示す。絶縁体250は開口部205を有する。開口部205は中央の空隙空間であり、したがって絶縁体はセラミックリングとも称され得る。絶縁体250は、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔154を含む。貫通孔はビアとも称される場合がある。
図10では、ビア154は、サイズが小さいため十字線で表されているが、直径を有する円形の貫通孔である。図示される
図10の実施形態では、貫通孔154の直径は0.15mmである。絶縁体250は、例えばAl
2O
3であってもよく、RF波が伝わることを可能にするための構造の設計に応じて、50~300のビアを含むことができる。図示される例では、146個の貫通孔があり、絶縁体250の中央には11.7mm×13.5mmの大きさの開口部205または空隙がある。貫通孔またはビアは、結合を増強するために利用することができる。その後のろう付けでは、金属ろうが貫通孔に浸透して、絶縁体と絶縁体250が接合するプリフォームおよび/またはフランジとの結合を向上させる。
【0053】
[0077]パッケージアセンブリ100の追加の構成要素を
図11~
図15に個別に示す。
図11は、フランジを絶縁体に接着させるための導電性合金プリフォーム130の透視図を示す。プリフォーム130は、フランジおよび/または絶縁体への結合を増強するためにNiめっきされてもよい。リードフレーム130は、本明細書で第1の導電性合金プリフォームとも称される。
図12は、絶縁体をリードに取り付けるための別の導電性合金プリフォーム160の透視図を示す。プリフォーム160は、本明細書で第2の導電性合金プリフォームとも称される。
図13は、複数のリード172を含むリードフレーム170の透視図を示す。
図14は、絶縁体をカバーに接着させるための非導電性接着剤180の透視図を示す。
図15は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを覆い、保護し、封止するためのカバー190の透視図を示す。カバーは、示されるようにLCPであってもよい。あるいは、セラミックカバーが使用されてもよい(
図23に示されるように)。
【0054】
[0078]
図16は、本明細書の実施形態による別のリードフレーム270の平面図を示す。リードフレームは、厚さ約0.0508mm(2ミル)の合金シートから、例えばニッケル-鉄合金シートから切断することができる。シートをエッチング除去して空隙領域205を作成する。この設計により、最適な性能のためにRFラインおよびグランドを離間させることができる。
図16に示す例では、RFラインは0.012’’(0.31mm)の幅、w
RFを有し、グランドは0.020’’(0.51mm)の幅、w
groundを有する。
【0055】
[0079]他のパッケージアセンブリ構成も企図され、本明細書における例は限定的とみなされるべきではない。例えば、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの別の構成が
図17~23に示される。
【0056】
[0080]
図17は、別のセラミック絶縁体350の透視図を示す。絶縁体350は、絶縁体底面にコーティング345を含み、絶縁体上面にコーティング355を含む(絶縁体コーティング145および155について前述したのと同様)。絶縁体は、貫通孔またはビア354を含む。絶縁体は、開口部305を有してもよい(後続のダイ載置を収容するため)。代替的な実施形態では、絶縁体は、絶縁体の上面の平面の上に台座を提供するためのシムおよび/またはライザを収容するために、1つまたは複数の開口部を有することができる。シムおよび/またはライザは、CuW、またはCu-CuMo-Cu、Cu-Mo-Cu、Cu、またはそれらの組合せなどの他の好適な材料であってもよい。ダイは、開口部内または台座の上に位置決めすることができる。
【0057】
[0081]貫通孔354には、絶縁体底面と接合する構成要素(例えば、フランジおよび/またはプリフォーム)への結合を増強するために、前述のようにろうを浸透させることができる。
【0058】
[0082]
図18は、絶縁体の上面にコーティング345および355(例えばコーティング145および155について前述した)が堆積された
図17の絶縁体の平面図を示す。このようなコーティングは、チタンおよび/または銅の1つもしくは複数の堆積層を含むことができ、さらに金および/またはニッケルの堆積層を含むことができる。金属化の最上層452は金であり、したがって回路形成のために金属化層をレーザー除去する前に、絶縁体450の上面は金で完全にコーティングされる。
【0059】
[0083]
図19は、さらなる加工後の
図17および
図18の絶縁体の透視図を示す。金を含む
図18の金属化を少なくとも部分的に除去して、
図19に示されるRFリードを含む回路を形成する。RFセラミックリードは寸法的に非常に微細であり(狭いw
RF)、したがって高温熱用途に好適である。この例では、ビアホールをレーザーによって形成した後、Al
2O
3であり得る絶縁体を金属化する。したがって、絶縁体の上面と下面の両方がビア(貫通孔)の内壁と同様に金属化され、ろう材が浸透し、それにより他の構成要素との結合が増強される。
【0060】
[0084]ファインリークセーフ気密封止パッケージアセンブリを提供するために、
図20(平面図)に図示されるKOVAR(登録商標)リングフレーム480を、本明細書の実施形態によるパッケージアセンブリと共に利用することができる。
図21は、
図20のKOVAR(登録商標)リングフレーム480の底面透視図を示す。リングフレーム480は、側面の周囲および/または蓋490との封止のためにAu-Snシームシールを使用して封止することができる。
図22は、本明細書に記載のフランジ420、絶縁体450、リング480、および蓋490を有するマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ400の透視図を示す。
図23に図示される底面透視図のエッチ蓋490は、
図22におけるようなマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ400と共に使用することができる。KOVAR(登録商標)リングフレーム480およびエッチ蓋490は、Ni/Auめっきされている。いくつかの場合では、酸化の影響を低減するため、Ni/Au/Ni/Auなどの複数層が形成される。他の場合では、Ni/Auめっきとともに、またはその代わりにパラジウムめっきが使用される。パッケージアセンブリは、絶縁体開口部305内のダイの載置が(
図19におけるように)別個に行われるように、ダイなしで顧客に提供されてもよい。
【0061】
材料
[0085]パッケージングアセンブリの構成要素の材料選択において考慮すべき重要な特性には、例えば、とりわけ熱伝導率、熱膨張係数(CTE)、放熱、および誘電特性、ならびに機械的特性が含まれる。構成要素間のCTEの一致は、例えばフランジおよび/またはセラミックの割れの可能性を最小化または排除するために、機械的完全性にとって特に重要である。
【0062】
[0086]フランジは、効率的に放熱する熱拡散材料である。フランジは、ダイの温度を最大動作温度未満に維持するように構築され、最大動作温度は、いくつかのRF用途では200℃以下であってもよい。フランジに適した放熱材料は、非磁性または非鉄であってもよい。フランジ120は、室温で140~2000W/(mK)、例えば140~600W/(mK)または175~550W/(mK)の範囲の熱伝導率、および2.3ppm/K~17.5ppm/K、例えば2.3ppm/K~14.4ppm/Kまたは4.6ppm/K~14.4ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。好ましい実施形態では、フランジ材料は、室温で140~650W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有することができる。好適なフランジ材料の例としては、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せが挙げられる。
【0063】
[0087]特定の態様では、フランジは、室温で140~400W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料である。好適なフランジ材料の例としては、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せが挙げられる。これらの例は、フランジ材料として積層体を含んでもよい。
【0064】
[0088]他の態様では、フランジ高熱伝導性材料は、室温で500~600W/(mK)の範囲の熱伝導率および6.0ppm/K~10.5ppm/Kの範囲のCTEを有する。好適なフランジ材料の例としては、DC60もしくはDC70などの銅ダイヤモンド複合材、またはAD90などの銀ダイヤモンド複合材が挙げられる。ダイヤモンド複合材は、株式会社アライドマテリアルまたは住友電工グループから入手可能である。一実施形態では、フランジが絶縁体材料と実質的に同様のCTEを有する材料から作製されることが望ましい。
【0065】
[0089]フランジ上面122とフランジ基底面118との間に画定されるフランジ厚さは、厚さtFである。フランジ厚さtFは、0.5mm~5.0mm、例えば1.0mm~3.0mm、または1.5mm~2.5mmの範囲である。
【0066】
[0090]具体的には、本発明者らは、以下に述べるような薄膜コーティングがダイヤモンド複合フランジ材料により好適であることを見出した。本明細書に記載の方法は、特にダイヤモンド複合材に適合し、繰り返しめっき浴および焼結サイクルによる欠点を克服する。したがって、一実施形態では、コーティング125、145および/または155の薄膜は、本明細書に開示されるパッケージアセンブリに多数の利点を提供するのに有用である。
【0067】
[0091]
図3に戻って参照すると、コーティングは、コーティング125、145および155(フランジ120の上面の第1のコーティング125、絶縁体150の底面の第2のコーティング145、および絶縁体150の上面の第3のコーティング155)を含み、それぞれチタン、銅、またはそれらの組合せの薄膜を含むことができる。好ましくは、薄いコーティングは、制御された実質的に均一な厚さをもたらす方法で塗布される。コーティング125、145および155のコーティングの厚さt
Cは、1ミクロン以下であってもよい。例えば、厚さt
Cは、0.1μm~1.0μm、例えば0.4μm~1.0μm、0.5μm~1.0μm、0.6μm~1.0μm、または0.7μm~0.9μmであってもよい。下限について、厚さt
Cは、0.1μm超、例えば0.2μm超、0.3μm超、0.4μm超、0.5μm超、0.6μm超、0.7μm超、または0.8μm超であってもよい。薄膜コーティングには、導電性合金プリフォームとの接着のために十分な量の材料が必要であり、厚さが薄すぎると接着強度が低下する場合がある。上限について、厚さt
Cは、1.0μm未満、例えば0.9μm未満、0.8μm未満、0.7μm未満、または0.6μm未満であってもよい。本明細書に記載の方法は、薄いコーティングに十分な量の材料を提供し、コーティングが厚すぎると、生産時間の短縮および非効率的な方法につながる可能性がある。したがって、好ましい実施形態では、厚さt
Cは、0.5μm~1.0μmの量である。一実施形態では、厚さt
Cは約0.8μm±10%である。絶縁体350について
図17に示される絶縁体コーティング345および355(
図22に示される実施形態も参照されたい)、ならびにフランジコーティング325(図示せず)も、上述の厚さt
Cを有する。
【0068】
[0092]いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるコーティング125、145および155(さらに325、345および355)のいずれかは、それぞれ2つ以上の副層を含むことができ、ここで副層の総厚さも1ミクロン以下であり、例えば、副層の総厚さは、厚さtCに等しい。例えば、0.05μm~0.35μmの厚さ、またはその間の0.05μmの任意の増分を有するチタンの第1の副層が塗布され、銅の第2の副層が第1の副層の上に塗布される。銅の副層は、0.45μm~0.75μmの厚さ、またはその間の0.05μmの増分を有する。第1の副層と第2の副層の合計厚さは、1ミクロン以下である。好ましい実施形態では、チタンの第1の副層は0.12μm~0.28μmであり、銅の第2の副層は0.52μm~0.68μmである。一実施形態では、チタンの第1の副層は約0.2μm±10%であり、銅の第2の副層は約0.6μm±10%である。コーティング125、145および155(さらに325、345、および355)のいずれかまたはすべては、物理蒸着(PVD)、原子堆積、化学堆積、または他の好適なスパッタリング技術によって塗布することができる。特定の態様では、フランジおよび絶縁体のための第1、第2および第3のコーティング(例えば、それぞれ125、145、155または325、345、355)は、PVDによって堆積される。一実施形態では、コーティング125、145および155はニッケルを含まない。別の実施形態では、コーティング325、345および355はニッケルを含まない。
【0069】
[0093]任意選択で、コーティング125、145および155は、その上にニッケルめっきをさらに含んでもよい。コーティング125、145および155上のニッケルめっきの厚さは、1.0ミクロン~5.0ミクロン、例えば、1.0μm~4.0μm、1.0μm~3.5μm、または1.5μm~3.0μmであってもよい。下限について、ニッケルめっき厚さは、1.0μm超、例えば1.5μm超であってもよい。上限について、ニッケルめっき厚さは、5.0μm未満、例えば4.5μm未満、4.0μm未満、または3.5μm未満であってもよい。好ましい実施形態では、ニッケルめっき厚さは約1.5μm~約3.0μmの量で含まれる。
【0070】
[0094]絶縁体150をフランジ120に接着させるための導電性合金プリフォーム130は、コーティング125および145に接触する。一実施形態では、プリフォーム130はニッケルめっきされる。プリフォーム上のNiめっきは、酸化を低減させることによってリードの結合強度を増強する。導電性合金プリフォーム130上のニッケルめっきの厚さは、上述の通りである。複数のリード172を含むリードフレーム170を絶縁体150に接着させるための導電性合金プリフォーム160は、コーティング155に接触する。導電性合金プリフォーム130および160の少なくとも1つは、はんだ合金である。いくつかの実施形態では、導電性合金プリフォーム130および160の少なくとも1つは、銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金である。いくつかの実施形態では、プリフォーム130は、42アロイなどの鉄/ニッケル合金であり、リードフレーム170はAg72Cu28などの銀/銅合金である。
【0071】
[0095]いくつかの実施形態では、第1および第2の導電性合金プリフォーム(130、160)の少なくとも1つは、銀50~90%および銅10~50%、例えば銀60~80%および銅20~40%、または銀70~80%および銅20~30%の化学組成を有する合金である。第1および第2の導電性合金プリフォーム(130、160)は、0.01~0.10ミリメートル、例えば0.1~5mmの範囲の厚さを有してもよい。導電性合金プリフォームの厚さは、0.01mm~0.10mm、例えば0.01mm~0.08mm、0.01mm~0.05mm、0.01mm~0.04mm、または0.015mm~0.035mmであってもよい。下限について、導電性合金プリフォームの厚さは、0.01mm超、例えば0.015mm超、または0.02mm超であってもよい。上限について、導電性合金プリフォームの厚さは、0.10mm未満、例えば0.08mm未満、0.06mm未満、または0.04mm未満であってもよい。好ましい実施形態では、導電性合金プリフォームの厚さは、約0.025mm±10%の量で含まれる。
【0072】
[0096]絶縁体は、非導電性である誘電体材料を提供する。特定の態様では、絶縁体材料は、室温で1~200W/(mK)の範囲の熱伝導率および4.5ppm/K~11.5ppm/Kの範囲のCTEを有する。好適な絶縁体材料の例としては、サファイア、アルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、セラミック、またはそれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、絶縁体は、サファイア、アルミナ、窒化アルミニウム、またはそれらの組合せを含む。好ましい実施形態では、絶縁体は96%以上の純度を有するアルミナである。
【0073】
[0097]絶縁体上面152と絶縁体底面148の間に画定される絶縁体厚さは、厚さtIである。絶縁体厚さtIは、0.05mm~1mm、例えば0.1mm~0.5mmの範囲である。
【0074】
[0098]上面152にコーティング155を有する絶縁体は、さらにその上に金-錫(Au-Sn)合金などのめっきを有してもよい。このめっきは、
図2および
図3に示すように、ダイ195の装着に特に適している。ダイ195は、本明細書に記載の実施形態によって特に限定されず、いくつかの実施形態では、ダイ195は、GaN、GaAs、Si、または他の好適な半導体材料であってもよい。本明細書におけるマイクロエレクトロニクスアセンブリパッケージは、ダイ自体を含まなくてもよく、ダイは、消費者によって後に位置決めされてもよい。
【0075】
[0099]
図12は、複数のリード172を有するリードフレーム170を示す。リードフレームは、サイズに合わせてエッチングすることができる。複数のリード172は、鉄、ニッケル、またはそれらの組合せの合金を含む。好適な合金は、42アロイおよび/または52アロイなどの鉄/ニッケルである。複数のリード172は、30~80wt.%のニッケル、例えば35~80wt.%のニッケルを有し、1wt.%未満の微量の銅、マンガン、クロム、アルミニウム、ケイ素、および/またはモリブデンを含み、残部が鉄であるニッケル-鉄合金を含んでもよい。好ましい実施形態では、複数のリードは、39~43%のニッケル(Ni)、0~2%のマンガン(Mn)、および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金を含む。
【0076】
[0100]複数のリードは、9.5W/(mK)~11.5W/(mK)、例えば、9.5W/(mK)~11W/(mK)、または10W/(mK)~10.5W/(mK)の範囲の熱伝導率を有してもよい。複数のリードは、5.0ppm/K~9.0ppm/K、5.5ppm/K~9.0ppm/K、または6.0ppm/K~9.0ppm/Kの範囲のCTEを有してもよい。
【0077】
[0101]1つまたは複数のリード172は、0.35ミクロン以下、例えば0.30ミクロン以下または0.25ミクロン以下の幅w
Lを有することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のリードの少なくとも2つは、0.35ミクロン以下、例えば0.30ミクロン以下または0.25ミクロン以下の間隔距離d
Lを有する。リード幅w
Lおよび間隔距離d
Lは、
図9に示される。
【0078】
[0102]
図15におけるようなカバー190、または
図22および
図23におけるようなエッチ蓋またはカバー490は、アルミナ(Al
2O
3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せを含むことができる。LCPカバーは、ポリマーの特性を維持しながら高熱に耐えるためのガラスビーズ補強材を含む、熱可塑性の成形可能ポリマーである。LCPは、15%~50%の微粒子、例えばガラス繊維、ガラスビーズ、および/または無機フィラー、0~2%の他の添加剤、および残部の芳香族液晶ポリマーを含んでもよい。他の添加剤としては、2%未満、例えば1.5%未満、または1.0%未満などのカーボンブラックを挙げることができる。LCPカバーは、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリの動作温度において、いくつかのセラミックカバーに示されるような微小クラック/故障を伴うことなく良好に機能する。好ましい実施形態では、カバーはLCPである。LCPは、ポリプラスチックス株式会社製Laperos(登録商標)E471iなどが入手可能である。一実施形態では、LCPは、63%以上の芳香族液晶ポリマー、35%のガラス繊維/無機フィラー、1%未満のカーボンブラック、および1%未満のその他を含む。いくつかの実施形態では、カバー190(および/または490)は、ファインリークセーフである気密シールを提供するように構成された鉄-ニッケル-コバルト合金エッチを含む。好適な鉄-ニッケル-コバルト合金エッチには、KOVAR(登録商標)が含まれる。他の実施形態では、カバーは、グロスリークセーフシールを提供するように構成されたエポキシなどの非導電性接着剤を含む。カバー190は、3ppm/K~10ppm/Kの範囲のCTE、および0.2mm~10mm、例えば0.5mm~5mm、または1mm~3mmの範囲のカバー厚さ範囲を有する。
【0079】
方法
[0103]高周波RF性能および優れた接着性を有するマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを提供するために、材料の選択に関する考慮事項に加えて、他の処理に関する考慮事項が重要である。具体的には、本明細書に開示されるコーティングを形成する方法は、有利には有機物を除去する。前述のように、導入された有機物は、望ましくないことにボイドなどの特徴の形成につながる。このような特徴は、RF性能、接着性、およびせん断強度に悪影響を及ぼす。
【0080】
[0104]具体的には、前述のコーティング125、145および155は、有利には物理蒸着、原子堆積、または化学堆積などの堆積によって塗布される。物理蒸着(PVD)は、薄膜および表面コーティングの製造に広く使用されている技術であり、様々な真空堆積法を指す場合がある。スパッタリングおよび/または蒸発は、標的から供給されるコーティング材料の原子、分子またはイオンの形態の蒸気を発生させる。その後、これらの原子は、フランジまたは絶縁体のいずれかの基板表面に輸送され、堆積され、薄いコーティングをもたらす。一実施形態では、PVDを使用してフランジおよび/または絶縁体に薄膜コーティングを形成する。
【0081】
[0105]PVDなどの堆積は、従来のニッケルめっきおよび焼結サイクルに取って代わり、フランジおよび絶縁体の表面にコーティングを提供する。従来のニッケルめっきおよび焼結サイクルでは、めっき中に水素を捕捉するニッケルなどのアウトガスおよび有機物がフランジおよび絶縁体の表面に捕捉され、その後の焼結中にボイドを形成する。PVDプロセスは真空中で行われ、有機物は導入されない。そのため、フランジおよび絶縁体上のPVD薄膜コーティングを有する得られる加工されたパッケージアセンブリは、ガスの捕捉およびボイドの形成を生じる有機物を実質的に含まない。したがって、一般にボイドを生じる従来の焼結サイクル中に燃焼する有害な捕捉有機物は、PVDでは存在せず、本明細書に開示されるパッケージアセンブリは、フランジおよび絶縁体の表面、ならびに/またはフランジおよび/もしくは絶縁体のそれぞれの表面に界面を形成するコーティング、例えば、コーティング125、145、155の間の界面に実質的にボイドを含まない。
【0082】
[0106]本明細書におけるマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法は、PVDによって塗布されるコーティングが1ミクロン以下の厚さまでであることを含み、例えばコーティング125、145、155の厚さは、以前に説明されている。コーティング、例えばコーティング125、145、155は、1,000g~5,000gの試験において、従来のめっき/焼結の繰り返しサイクルによって提供されるコーティングと比較して改善されたせん断強度をもたらす接着を提供する。
【0083】
[0107]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための様々な方法が本明細書に開示される。
【0084】
[0108]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法は、フランジ上にコーティングを堆積させるステップを含み、フランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。フランジは、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せであってもよい。いくつかの実施形態では、フランジはCPCである。
【0085】
[0109]本明細書に記載されるフランジ120(および420についても同様)などのフランジは、
図5に示されるように上面122を含む。方法は、コーティングが1ミクロン以下の厚さを有するように、フランジの上面にコーティングを堆積させるステップを含む。フランジをコーティングするステップは、1つまたは複数の副層、言い換えると第1の副層、例えばチタン、および第2の副層、例えば銅を含んでもよい。フランジへのコーティングの堆積は、PVDなどの記載される堆積技術を含んでもよい。いくつかの実施形態では、方法は、例えば全フランジ(上面)コーティング厚さの15%~35%のチタンの第1の副層、および例えば全フランジ(上面)コーティング厚さの65%~85%のチタンの第1の副層の上の銅の第2の副層を有するコーティング(すなわち、第1のコーティング125または325)をフランジ上面に堆積させるステップを含む。一実施形態では、第1のコーティングを堆積させるステップは、2つ(またはそれ以上)の副層を堆積させることを含む:チタンの第1の副層は、全コーティング厚さの15%~35%であり、銅の第2の副層は、全コーティング厚さの65%~85%である。例えば、コーティング(例えば、第1のコーティング125または325)は、フランジコーティング厚さの25%±10%であるチタンの第1の副層、および第1の副層の上の銅の第2の副層を含んでもよく、銅の副層はフランジコーティング厚さの75%±10%である。
【0086】
[0110]方法は、コーティングされたフランジ上面122に対向する絶縁体表面(例えば、
図8に示される絶縁体150の底面148、および絶縁体350の底面についても同様)にコーティングを堆積させるステップを含む。絶縁体は、サファイア、アルミナ(Al
2O
3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si
3N
4)、またはそれらの組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、絶縁体は、Al
2O
3またはAlNである。
【0087】
[0111]本明細書に記載される絶縁体150(さらに250、350または450)などの絶縁体は、底面を有する。方法は、コーティングが1ミクロン以下の厚さを有するように、絶縁体の底面148に、その全体にコーティングを堆積させるステップを含む。絶縁体底面へのコーティング145(または345)の堆積は、1つまたは複数の副層、言い換えると(上記のフランジの場合と同様に)、第1の副層、例えばチタン、および第2の副層、例えば銅を含むことができる。絶縁体底面へのコーティングの堆積は、PVDなどの記載された堆積技術を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、例えば、全絶縁体(底面)コーティング厚さの15%~35%のチタンの第1の副層、および例えば、全絶縁体(底面)コーティング厚さの65%~85%の、チタンの第1の副層の上の銅の第2の副層を有するコーティング(すなわち、第2のコーティング145または345)を絶縁体底面148に堆積させるステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、絶縁体コーティング厚さの25%±10%であり得るチタンの第1の副層、および第1の副層の上の銅の第2の副層で絶縁体底面をコーティングするステップを含み、銅の副層は、絶縁体底面コーティング厚さの75%±10%である。
【0088】
[0112]コーティング/絶縁体界面には、記載される堆積技術によるコーティングの堆積が特に重要である。以前は、繰り返しめっき浴および焼結サイクルなどの技術、ならびに/またはモリブデンマンガンを含むペーストなどのペーストによる金属化により、絶縁体上に加熱後に残りの残留物を生じる有機物およびバインダーが導入された。捕捉された有機含有物により、接着特性、したがってRF性能に悪影響を及ぼす酸化物汚染物および/またはボイドが導入された。
【0089】
[0113]方法はまた、絶縁体上面152上に、例えば、全絶縁体(上面)コーティング厚さの15%~35%のチタンの第1の副層、および例えば、全絶縁体(上面)コーティング厚さの65%~85%の、チタンの第1の副層の上の銅の第2の副層を有するコーティング(すなわち、第3のコーティング155または355)を堆積させるステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、絶縁体上面に、絶縁体上面コーティング厚さの25%±10%であり得るチタンの第1の副層、および第1の副層の上の銅の第2の副層を有するコーティングを堆積させるステップを含み、銅の副層は、絶縁体上面コーティング厚さの75%±10%である。いくつかの実施態様では、絶縁体150は、絶縁体の底面および上面を完全にコーティングするようにコーティングされる(例えば、本明細書に記載される堆積技術によって)ため、絶縁体のコーティングは、(第2および第3のコーティングではなく)第2のコーティングと総称されてもよい。
【0090】
[0114]任意選択で、コーティングされた層をレーザーで除去することにより、回路を絶縁体上に直接形成し、したがって有利にはプリント回路基板(PCB)を不要にすることができる。方法は、その上に(コーティング155または355の上に)金-錫(Au-Sn)合金などのめっきを有する絶縁体をさらに含むことができる。方法は、絶縁体150(または250、350もしくは450)の上面を露出させるために、必要に応じて領域内のコーティングおよび/または金錫めっきを選択的に除去するためのレーザー除去を含むことができる。
【0091】
[0115]方法は、絶縁体をフランジに接着させるために、本明細書に記載の導電性合金プリフォーム130などの導電性合金プリフォームを位置決めするステップを含む。位置決めは、導電性合金プリフォームをフランジコーティング(フランジの上面)および絶縁体コーティング(絶縁体の底面)に接触させることを含む。導電性合金プリフォームのフランジおよび絶縁体への接着は、850℃以上、例えば875℃以上または900℃以上の温度の炉内で行うことができる。
【0092】
[0116]方法は、導電性合金プリフォームを所望のサイズおよびパターンに切断するステップを含んでもよい。プリフォームの厚さは、0.01~0.05mm、例えば、0.025mm±10%であってもよい。導電性合金プリフォームは、本明細書に記載されるニッケル-鉄合金(例えば、42アロイ)または銀銅(Ag-Cu)合金であってもよい。本明細書でろうとも称される導電性合金プリフォームは、フランジおよび/または絶縁体の構成に適合するよう切断されるシート形態であってもよい。いくつかの実施形態では、プリフォームは、シート形態で入手可能な材料である42アロイから作製されたリードフレームであり、この材料は、リードフレームを形成するように切断される。いくつかの実施形態では、プリフォーム130は、結合を増強するためにニッケルめっきされる。
【0093】
[0117]前述の方法は、長時間の繰り返しめっき浴および焼結サイクルが、各構成要素の表面に対する単一の堆積コーティング方法によって置き換えられるため、これらのサイクルの必要性を排除する。また、重要なことに、この方法によって形成されたアセンブリは、有利には有機物、捕捉ガスおよび/またはボイドを含まず、それにより優れた接着特性およびRF性能を示す。この方法により、半導体に有害なアウトガスおよび有機物を導入する技術なしに、導電性合金プリフォームをフランジおよび絶縁体にろう付けすることができる。
【0094】
[0118]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリにリードを取り付けるための方法が記載される。方法は、本明細書に記載されるフランジ120などのフランジに絶縁体を装着するステップを含む。本明細書に記載の絶縁体150などの絶縁体は、上面を含む。方法は、絶縁体の上面の一部にコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させるステップを含む。上面へのコーティングの堆積は、後にリード、相互接続、またはダイに接触する絶縁体の上面の部分のみを正確にコーティングするために選択的に行われる。選択的にコーティングすることは、コーティングが所望されない絶縁体の上面の部分をマスキングすることを含んでもよい。絶縁体の側面、例えば
図8におけるような面146もマスキングされる。絶縁体の上面の一部へのコーティングの堆積は、上述の1つまたは複数の副層、言い換えると、第1の副層、例えばチタン、および第2の副層、例えば銅を含むことができる。絶縁体上面の一部へのコーティングの堆積は、PVDなどの先述の堆積技術を含む。
【0095】
[0119]方法は、本明細書に記載されるリード172などの1つまたは複数のリードを、絶縁体のコーティングされた上面に直接結合させるステップを含む。堆積されたコーティングにより、1つまたは複数のリードの少なくとも1つは、0.35ミクロン以下の幅を有することができる。この方法により、重要なことに、リードの幅を狭くすることが可能となり、それによりR値が改善される。直接結合させるステップは、1つまたは複数のリードを絶縁体に接着させるために、本明細書に記載の導電性合金プリフォーム160などの導電性合金プリフォームを位置決めすることを含む。位置決めは、導電性合金プリフォームを絶縁体のコーティングされた上面および1つまたは複数のリードに接触させることを含む。方法は、導電性合金プリフォームを所望のサイズおよびパターンに切断するステップを含んでもよい。プリフォームは、0.01~0.05mm、例えば0.025mm±10%の厚さを有することができる。導電性合金プリフォームは、本明細書に記載の銀銅(Ag-Cu)合金であってもよい。
【0096】
[0120]前述の方法により、絶縁体に複雑な回路パターンを適用することが可能になる。これは、記載される1回の堆積方法によって絶縁体上面をコーティングすることにより、繰り返しめっき浴および焼結サイクルなどの以前の技術よりも、コーティングパターンの公差を厳しくすることができるためである。堆積されたコーティングは、所望の正確な幅に塗布することができる。以前の技術では、使用者は、繰り返しめっき浴および焼結サイクルにおける焼結時の収縮を考慮する必要があった。また、以前の技術では、過剰量の導電性合金プリフォームが導入され、リード間を短絡させ得る所望されない樹枝状成長が生じた。本明細書におけるコーティングの堆積は、絶縁体上面のパターン化されたコーティングによって所望の領域を選択的かつ最小限に金属化する。焼結ステップがないことにより、パターン精度に影響を与える収縮が発生しないため、本発明の絶縁体の上面の金属化部分は完全性を維持する。さらに、本明細書に記載される絶縁体上面のコーティングは、1ミクロン以下の厚さのものである。以前の技術では、より大きなコーティング厚さが必要であったため、0.35ミクロン以下の幅を有するリードは単純に得られなかった。繰り返しめっき浴および焼結サイクルまたはペースト塗布などの従来技術では、より狭いリードは不可能である。本明細書の方法によるパッケージは、高い歩留まりを得ながら、より狭いリードに対応する。
【0097】
[0121]本明細書の方法は、上述のように絶縁体の上面の一部を選択的にコーティングおよび/またはマスキングする代替手段を含んでもよい。具体的には、例えばPVDによる堆積コーティングを絶縁体の上面全体に塗布することができる。これらのコーティングは、その上に金および/またはニッケルおよび/またはパラジウムめっきをさらに含んでもよい。その後、レーザー除去を利用して、回路形成のためにコーティングを選択的に除去する。堆積されたコーティングをレーザー除去することにより、高性能用途、例えば電気通信5G技術に必要な薄いRFラインを形成するための非常に厳しい公差が可能になる。
【0098】
[0122]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを覆うための方法が記載される。方法は、絶縁体(本明細書に記載の絶縁体150など)をフランジ(本明細書に記載のフランジ120など)に装着するステップを含む。本明細書に記載のダイ195などのダイをフランジまたは絶縁体に装着してもよく、絶縁体はダイを部分的に囲んでもよい。ダイを絶縁体に(または代替的な構成においてフランジに)装着するステップは、ダイ、例えばGaNを結合させること、または他の方法で取り付けることを含んでもよい。例えば、ダイの装着は、Au-Sn合金による溶接を含んでもよい。後述するように、ダイの装着は、ろう付け処理で第1および第2の導電性プリフォームを接着させた後、またはカバーを取り付けた後に行われてもよい。いくつかの実施形態では、第2の導電性プリフォームおよび/またはリードフレームは、Ag72Cu28(Ag72wt%およびCu28wt%)などの銀-銅合金であってもよい。
【0099】
[0123]方法は、フランジと反対側の絶縁体の表面のダイを取り囲むように構成された複数のリードを含むリードフレームを形成するステップを含む。本明細書に記載されるリード172などのリードは、30~80wt.%のニッケル、例えば35~80wt.%のニッケルを有し、1wt.%未満の微量の銅、マンガン、クロム、アルミニウム、ケイ素、および/またはモリブデンを含み、残部が鉄であるニッケル-鉄合金を含んでもよい。有利なことに、リードは、0.35ミクロン以下の狭い幅を有することができる。
【0100】
[0124]方法は、非導電性接着剤によって液晶ポリマーカバーをリードフレームに接着させることにより、ダイのキャビティを形成するステップを含む。前述の方法は、有利にはマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを覆うためのLCPの使用を可能にする。ガラス微粒子、例えば繊維またはビーズを含むことにより、LCP内の溶融温度が上昇し、このような添加剤を含まないポリマーよりも高温でLCPカバーを使用することができる。したがって、LCPカバーはセラミックカバーに取って代わり、それにより熱および熱膨張による微小クラック、さらには故障を経験し得るセラミックカバーに対する利点をもたらす。さらに、LCPカバーは、エポキシなどの非導電性接着剤との結合に優れた適合性を示し、より強固な結合をもたらす。LCPカバーの柔軟性は、故障解析の解析の成功に寄与する。セラミックカバーと異なり、LCPカバーは、パッケージアセンブリ内の半導体チップ、例えばダイを損傷することなく取り外し可能または脱着可能であるため、正確な故障解析を可能にする。
【0101】
[0125]上述のLCPカバーの代わりに、方法は、アセンブリのファインリークセーフ気密封止のために、KOVAR(登録商標)リングエンクロージャおよびセラミックエッチ蓋を含んでもよい。KOVAR(登録商標)リングは、KOVAR(登録商標)シートから形成されてもよい。KOVAR(登録商標)リングは、Ni/Auめっき、またはNi/Au/Ni/Auめっき、またはパラジウムめっきされてもよい。
【0102】
[0126]方法はまた、アセンブリ内のシムまたはライザを含んでもよく、例えば、シムは、絶縁体リングの開口部内に位置決めされてもよい。CuWであってもよいシムへのコーティングの堆積は、上述のものなどのPVDコーティングを含んでもよい。シムは、さらにNi/Auめっき、またはNi/Au/Ni/Auめっき、またはパラジウムめっきされてもよい。シムは、アセンブリ内にダイを位置決めすることができる台座を提供するために利用されてもよい。
【0103】
[0127]マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための別の方法が記載される。方法は、フランジおよび絶縁体、例えば記載される絶縁体150の対向する表面上に1ミクロン以下の厚さを有する第1のコーティングを堆積させるステップを含む。記載されるフランジ120などのフランジは、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である。フランジおよび絶縁体へのコーティングの堆積は、PVDなどの記載される堆積技術を含んでもよい。フランジの上面(例えば、コーティング125)および絶縁体の底面(例えば、コーティング145)のそれぞれのコーティングは、1つまたは複数の副層、言い換えると第1の副層、例えばチタン、および第2の副層、例えば銅を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、フランジコーティング厚さの15%~35%であり得るチタンの第1の副層を有するコーティングをフランジ上面および/または絶縁体底面に堆積させるステップ、ならびに第1の副層の上に銅の第2の副層を堆積させるステップを含み、銅の副層はフランジコーティング厚さの65%~85%である。方法は、フランジを絶縁体に接着させるために、フランジおよび絶縁体のコーティング表面の間に第1の導電性合金プリフォームを位置決めするステップを含む。第1の導電性合金プリフォーム、例えば記載されるプリフォーム130は、絶縁体をフランジに接着させるためのものである。第1の導電性合金プリフォームは、コーティングされたフランジ上面およびコーティングされた絶縁体底面に接触する。方法は、第1の導電性合金プリフォームを所望のサイズおよびパターンに切断するステップを含んでもよい。プリフォームの厚さは、0.01~0.05mm、例えば0.025mm±10%であってもよい。
【0104】
[0128]方法は、絶縁体の上面の一部に別のコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させて、部分的にコーティングされた上面(例えば、コーティング155)を形成するステップを含む。フランジ上面および絶縁体底面へのコーティングの堆積について上述したように、絶縁体の上面の一部へのコーティングの堆積は、PVDなどの記載される堆積技術を含むことができる。絶縁体の上面の一部へのコーティングの堆積は、上述と同様に、1つまたは複数の副層を含むことができる。
【0105】
[0129]方法は、1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、第2の導電性合金プリフォームを使用して、部分的にコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップを含む。記載されるリード172などのリードは、リードフレームの一部であってもよく、フランジと反対側の絶縁体のコーティング表面上でダイを取り囲んでもよい。リード172は、30~80wt.%のニッケル、例えば35~80wt.%のニッケルを有し、1wt.%未満の微量の銅、マンガン、クロム、アルミニウム、ケイ素、および/またはモリブデンを含み、残部が鉄であるニッケル-鉄合金を含むことができる。好ましい実施形態では、リードは、サイズに合わせてエッチングされたニッケル-鉄合金を含み、合金は42アロイおよび/または52アロイである。第2の導電性合金プリフォーム、例えば記載されるプリフォーム160は、リードフレームを絶縁体に接着させるためのものである。第2の導電性合金プリフォームは、コーティングされた絶縁体上面および複数のリードに接触する。方法は、第2の導電性合金プリフォームを所望のサイズおよびパターンに切断するステップを含んでもよい。プリフォームの厚さは、0.01~0.05mm、例えば0.025mm±10%であってもよい。
【0106】
[0130]方法は、850℃以上の温度で、第1の導電性プリフォームを絶縁体およびフランジに、かつ第2の導電性プリフォームを絶縁体およびリードに接着させるステップを含む。接着はろう付け処理を含んでもよく、ここでアセンブリを炉内で加熱して、導電性合金プリフォームに接触した表面を結合させる。ろう付け処理は、絶縁体をリードに、かつ絶縁体をフランジに同時に結合させる。ろう付け処理は、製造効率のためにベルト炉で、あるいは箱型炉で行われてもよい。さらに、ろう付け処理は、その複数が絶縁体の厚さを貫通してレーザーによって形成され得る貫通孔、またはビアに浸透してもよい。ろうにより、絶縁体とアセンブリ内の他の構成要素との結合が増強される。
【0107】
[0131]方法は、液晶ポリマーを含むカバーを取り付けて、ダイのキャビティを形成するステップを含む。代替的に、カバーは、記載されるKOVAR(登録商標)リングおよびセラミックエッチ蓋カバーを含んでもよい。本明細書に記載のカバー190(または490)などのカバーは、サイズに合わせて切断された記載される非導電性接着剤180などの非導電性接着剤によって、またはKOVAR(登録商標)リングのAu80Sn20フレーム、例えば80wt%の金および20wt%の錫によってリードフレームに接着される。Au80Sn20は、フランジにシムを取り付けるためのプリフォームとしても使用することができる。非導電性接着剤によるカバーの取付は、180℃以下の温度で行うことができるため、他のパッケージアセンブリ構成要素に影響を与えない。方法は、絶縁体に(または代替的な構成ではフランジに)ダイを装着するステップをさらに含んでもよい。具体的には、GaNダイは、ニッケルめっき/焼結技術に依存する従来のパッケージング方法では取付しにくい。GaNはニッケルに結合しない。一実施形態では、方法は、Ag-Sn合金でコーティングされた絶縁体上面にGaNを溶接するステップを含む。
【0108】
[0132]
図24は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製する例示的な方法である、方法2400によるフローチャートを示す。コーティングの堆積2410は、フランジの少なくとも1つの表面および絶縁体の少なくとも1つの表面で行われる。フランジは、CPCまたは本明細書に記載される他の好適な材料であってもよく、絶縁体は、アルミナまたは本明細書に記載される他の好適な材料であってもよい。コーティングは、フランジの上面および絶縁体の底面を金属化するためにPVDによって堆積させることができる。コーティングは、本明細書に記載されるチタンおよび/または銅であってもよい。
【0109】
[0133]フランジ/絶縁体サブアセンブリを形成するために、第1の導電性合金プリフォーム、例えば42アロイのリードフレームを、フランジおよび絶縁体のコーティング表面の間に位置決めする2420。絶縁体の上面にコーティングをさらに堆積させるステップ2430は、選択的または代替的に絶縁体の上面の全体にわたって行われる。任意選択で、金属化をレーザー除去するステップ2440は、所望の回路を形成する。コーティングされた絶縁体に1つまたは複数のリードを結合させるステップ2450は、第2の導電性プリフォームを使用して行われる。任意選択で、絶縁体はレーザーで形成された貫通孔を含み、絶縁体のろう付けは、貫通孔に浸透して絶縁体をフランジに結合させることを含む。第1および第2の導電性プリフォームを絶縁体/フランジアセンブリに接着させるステップ2560は、850℃以上、例えば850℃、875℃、または900℃の温度で行われる。カバーを取り付けて2570、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを形成する。カバーは、上述のLCPまたはKOVAR(登録商標)リングおよびセラミックエッチ蓋カバーであってもよい。方法は、任意選択でダイをアセンブリ内に位置決めし、アセンブリを気密封止するステップを含む。
【0110】
[0134]前述の方法は、有利には高いRF性能および優れた接着特性を示す一方で複雑な回路を可能にするアセンブリ、およびマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを完成させるためのLCPカバー、または代替的にKOVAR(登録商標)リングおよびセラミック蓋を含むカバーを含む。前述の方法はまた、GaNダイの装着に適したパッケージアセンブリを提供するため、Siダイに比べて性能が2倍~6倍向上する。方法は、ますます小さくなるパッケージングのアーキテクチャサイズに適しているため、より少ないパッケージングの体積および/または重量でより高い性能ももたらす。
マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ構成
[0135]一態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリは、上面を有するフランジであって、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるフランジ;1ミクロン以下の厚さを有する上面に配置された第1のコーティング;ダイを部分的に囲んで装着するための絶縁体であって、底面を有する絶縁体、絶縁体の底面に配置された第2のコーティング;ならびに絶縁体をフランジに接着させるための導電性合金プリフォームであって、第1および第2のコーティングに接触する、導電性合金プリフォームを備える。この構成は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリに有用なフランジ/絶縁体アセンブリを提供する。これに限定されないが、この構成は、例えば、チタンおよび銅の第1のPVDコーティング(1ミクロン未満)が(上面に)堆積し、チタンおよび銅の同様の第2のPVDコーティング(1ミクロン未満)が(底面に)堆積したアルミナ絶縁体と組み立てられるCPCフランジを含んでもよい。ニッケルめっきされた42アロイの(第1の)プリフォームは、フランジの上面と絶縁体の底面との間に位置決めされる。フランジ/絶縁体アセンブリは、850℃以上の温度で接着される。
【0111】
[0136]別の態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、その上に装着された絶縁体を有するフランジ、上面を有する絶縁体、1ミクロン以下の厚さを有する絶縁体の上面に配置された第1のコーティング;1つまたは複数のリードであり、1つまたは複数のリードの少なくとも1つが0.35ミクロン以下の幅を有する1つまたは複数のリード;および1つまたは複数のリードを絶縁体に接着させるための導電性合金プリフォームであり、第1のコーティングおよび1つまたは複数のリードに接触する導電性合金プリフォームを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。この構成は、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリに有用なフランジ/絶縁体/リードアセンブリを提供する。これに限定されないが、この構成は、例えば上記の構成と組み合わせて、絶縁体上面に堆積されたチタンおよび銅の(第3の)PVDコーティング(1ミクロン未満)を含む。別の(第2の)プリフォームは、複数のリードのための銀-銅フレームおよび/またはプリフォームを含むように絶縁体表面の上に位置決めされる。有利には、リード間の距離は、より高いRF性能のために最小化される。理解されるように、上記の構成は、後続のダイの装着のためにそのまま提供することができる。
【0112】
[0137]別の態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、絶縁体およびその上に装着されたダイを有するフランジであり、絶縁体がダイを部分的に囲むフランジ;フランジと反対側の絶縁体の表面のダイを取り囲む複数のリードを含むリードフレーム;ならびにダイのキャビティを形成するための液晶ポリマーを含むカバーであり、非導電性接着剤によってリードフレームに接着されるカバーを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。この構成は、ダイが装着され、カバーされたマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを提供する。あるいは、アセンブリおよびカバーは、その後のダイの装着のために提供されてもよい。顧客のニーズに適応可能であるため、カバーは、ファインリークセーフティのために気密封止されてもよい。あるいは、グロスリークセーフカバーおよびシーリングが利用されてもよい。
【0113】
[0138]さらに別の態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、上面を有するフランジであり、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるフランジ;1ミクロン以下の厚さを有するフランジの上面に配置された第1のコーティング;ダイを部分的に囲んで装着するための絶縁体であり、フランジに対向する底面および上面を有する絶縁体、1ミクロン以下の厚さを有する絶縁体の底面に配置された第2のコーティング;絶縁体をフランジに接着させるための第1の導電性合金プリフォームであり、第1および第2のコーティングに接触する第1の導電性合金プリフォーム、1ミクロン以下の厚さを有する絶縁体の上面の一部に配置された第3のコーティングであり、第2のコーティングと同じである第3のコーティング;絶縁体の上面でダイを取り囲むように構成された複数のリードを含むリードフレーム;リードフレームを絶縁体に接着させるための第2の導電性合金プリフォームであり、第3のコーティングおよび複数のリードに接触する第2の導電性合金プリフォーム;ならびにダイのキャビティを形成するための液晶ポリマーを含むカバーであり、非導電性接着剤によってリードフレームに接着されるカバーを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【0114】
[0139]好ましい態様では、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、上面を有するフランジ;フランジの上面に配置された第1のコーティング;ダイを部分的に囲むための絶縁体であり、フランジ上に装着するための底面および底面と反対側の上面を有する絶縁体、絶縁体の底面に配置された第2のコーティング、絶縁体の上面に配置された第3のコーティングを備え、第1のコーティング、第2のコーティングおよび第3のコーティングがそれぞれ1ミクロン以下の厚さを有し、第1のコーティング、第2のコーティングおよび第3のコーティングの少なくとも1つが、物理蒸着、原子堆積または化学堆積の少なくとも1つによって塗布される、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。この構成は、後続のダイの装着のためのマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリに有用な完全なアセンブリを提供する。これに限定されないが、この構成は、チタンおよび銅の第1のPVDコーティング(1ミクロン未満)が(上面に)堆積され、チタンおよび銅の同様の第2のPVDコーティング(1ミクロン未満)が(底面に)堆積されたアルミナ絶縁体と組み立てられたCPCフランジを含むことができる。ニッケルめっきされた42アロイの(第1の)プリフォームは、フランジの上面と絶縁体の底面との間に位置決めされる。フランジ/絶縁体アセンブリは、850℃以上の温度で接着される。この構成は、絶縁体上面に堆積されたチタンおよび銅の(第3の)PVDコーティング(1ミクロン未満)を含む。第3のコーティングは絶縁体の上面全体に堆積され、その後レーザーを使用して選択的に第3のコーティングが除去される。別の(第2の)プリフォームは、複数のリードのための銀-銅フレームおよび/またはプリフォームを含むように絶縁体表面の上に位置決めされる。有利には、リード間の距離は、より高いRF性能のために最小化される。絶縁体は、開口部を有するセラミックリングであってもよく、開口部は、シムの上面に堆積されたチタンおよび銅の(第4の)PVDコーティング(1ミクロン未満)を有する任意選択のCuWシムを収容する。KOVAR(登録商標)リングは、第3のコーティングを有する絶縁体セラミックリングの上面の上に位置決めされる。アセンブリはニッケルめっきされ、KOVAR(登録商標)リングの金-錫(Au80Sn20)フレームおよびCuWシムの金-錫(Au80Sn20)プリフォームAu80Sn20を使用して封止される。Ni/Auめっきされたセラミックエッチ蓋は、アセンブリを覆う。レーザー除去がさらに使用され、過剰量(めっきおよび/またはコーティング)を排除した後、任意選択でその中にダイを装着して気密封止する。
【0115】
[0140]上記構成のいずれかは、フランジが、室温で140~650W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料であることを含み得る。いくつかの実施形態では、フランジは、室温で140~400W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料であるか、または室温で500~600W/(mK)の範囲の熱伝導率および6.0ppm/K~10.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料である。好適なフランジ材料には、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せが含まれる。上記の例のいくつかにおけるように、フランジはCu-Cu-Mo-Cu(CPC)である。他の例では、フランジは、銅ダイヤモンド複合材または銀ダイヤモンド複合材を含む。
【0116】
[0141]上記構成のいずれかは、第1および第2のコーティングの少なくとも1つが、チタン、銅、それらの合金、またはそれらの組合せを含むことを含み得る。第1および第2のコーティングの少なくとも1つは、物理蒸着(PVD)によって塗布される。第1および第2の堆積コーティングは、ニッケルを含まない。
【0117】
[0142]上記構成のいずれかは、第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つがはんだ合金であることを含んでもよい。第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つは、銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金である。
【0118】
[0143]上記構成のいずれかは、絶縁体が、サファイア、アルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、またはそれらの組合せを含むことを含み得る。上記の例のいくつかにおけるように、絶縁体は96%以上の純度を有するアルミナ(Al2O3)である。
【0119】
[0144]上記構成のいずれかは、絶縁体が、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を含むことを含み得る。複数の貫通孔は、絶縁体の周辺領域に沿ってパターン状に構成されてもよい。
【0120】
[0145]任意選択で、上記構成のいずれかにおけるような絶縁体は、コーティングされた底面および上面の上にニッケル板をさらに含み、ニッケル板は1.0~3.5ミクロンの厚さを有する。
【0121】
[0146]上記構成のいずれかにおけるような1つまたは複数のリードは、鉄、ニッケル、またはそれらの組合せの合金を含む。上記のいくつかの例では、1つまたは複数のリードは、30wt%~80wt%のニッケル(Ni)および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金を含む。1つまたは複数のリードは、9.5W/(mK)~11.5W/(mK)の範囲の熱伝導率を有することができる。上記構成のいずれかは、1つまたは複数のリードの少なくとも2つが0.35ミクロン以下の間隔距離を有することを含み得る。
【0122】
[0147]上記構成のいずれかは、ダイのキャビティを形成するためのカバーを含むことができる。カバーは、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せであってもよい。カバーは、シールを提供するように構成された非導電性接着剤を含んでもよい。気密封止のために、カバーはセラミック、例えばアルミナ(Al2O3)または窒化アルミニウム(AlN)であり、金錫フレームとKOVAR(登録商標)リングを使用して封止される。
【0123】
[0148]上記構成のいずれかは、その中に装着されたダイを含んでもよいか、またはその後ダイを装着するように構成されてもよい。ダイは、窒化ガリウム(GaN)、ヒ化ガリウム(GaAs)、ケイ素(Si)、またはそれらの組合せを含むことができる。
【実施例】
【0124】
[0149]上記方法2400に従って作製されたマイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリについて寸法試験を実施し、結果を表1にまとめる。
【0125】
【表1】
[0150]表1に示すように、すべての構成要素は、組立前のチェックである寸法試験に合格した。試験は、めっき厚さのチェックのための走査型電子顕微鏡とエネルギー分散型X線分光法(SEM/EDX)および蛍光X線(XRF)の利用を含んでいた。
【0126】
[0151]パッケージアセンブリの機能試験を実施した。機能試験は、クロスリーク試験範囲のリーク試験、1,000g~5,000gのせん断試験のためのリードピール試験、短絡または不連続な接続を試験するためのオーム計を使用した導電性試験、および濡れ性をチェックするためのはんだポットへの浸漬によるはんだ付け性試験を含んでいた。
【0127】
【表2】
[0152]表2に示すように、パッケージアセンブリはすべての機能試験に合格した。
【0128】
実施形態
[0153]以下の実施形態が企図される。特徴および実施形態のすべての組合せが企図される。
【0129】
[0154]実施形態1:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、上面を有するフランジ;フランジの上面に配置された第1のコーティング;ダイを部分的に囲むための絶縁体であり、フランジ上に装着するための底面、および底面と反対側の上面を有する絶縁体、絶縁体の底面に配置された第2のコーティング、ならびに絶縁体の上面に配置された第3のコーティングを備え、第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングが、それぞれ1ミクロン以下の厚さを有し、第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングの少なくとも1つが、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積の少なくとも1つによって塗布される、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【0130】
[0155]実施形態2:第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングの少なくとも1つが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0131】
[0156]実施形態3:第1のコーティング、第2のコーティング、および第3のコーティングのそれぞれがニッケルを含まない、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0132】
[0157]実施形態4:絶縁体が、サファイア、アルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0133】
[0158]実施形態5:絶縁体が、96%以上の純度を有するアルミナ(Al2O3)である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0134】
[0159]実施形態6:絶縁体が、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を含み、絶縁体の上面へのろう層が貫通孔に浸透して絶縁体をフランジに結合させる、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0135】
[0160]実施形態7:フランジが、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0136】
[0161]実施形態8:フランジが、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0137】
[0162]実施形態9:絶縁体をフランジに接着させるための第1の導電性合金プリフォームをさらに備え、第1の導電性合金プリフォームが第1のコーティングおよび第2のコーティングに接触する、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0138】
[0163]実施形態10:1つまたは複数のリードであって、1つまたは複数のリードの少なくとも1つが0.35ミクロン以下の幅を有する1つまたは複数のリード、および1つまたは複数のリードを絶縁体に接着させるための第2の導電性合金プリフォームであって、第3のコーティングおよび1つまたは複数のリードに接触する第2の導電性合金プリフォームをさらに備える、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0139】
[0164]実施形態11:第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つが銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0140】
[0165]実施形態12:1つまたは複数のリードが、30~80wt%のニッケル(Ni)および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金、9.5W/(mK)~11.5W/(mK)の範囲の熱伝導率、および0.35ミクロン以下の1つまたは複数のリードの少なくとも2つの間の間隔距離の少なくとも1つを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0141】
[0166]実施形態13:ダイを部分的に囲むための絶縁体と共にキャビティを形成するカバーをさらに備える、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0142】
[0167]実施形態14:カバーが、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せである、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0143】
[0168]実施形態15:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法であって、フランジおよび絶縁体の対向する表面に1ミクロン以下の厚さを有する第1のコーティングを堆積させるステップであり、フランジが、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である、堆積させるステップ;フランジおよび絶縁体のコーティング表面の間に第1の導電性合金プリフォームを位置決めするステップ;絶縁体の上面の少なくとも一部に第2のコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させて、少なくとも部分的にコーティングされた上面を形成するステップ;1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、第2の導電性合金プリフォームを使用して、少なくとも部分的にコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップ;850℃以上の温度で、第1の導電性プリフォームを絶縁体およびフランジに、かつ第2の導電性プリフォームを絶縁体およびリードに接着させるステップを含み、第1のコーティングおよび第2のコーティングの少なくとも1つを堆積させるステップが、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積を含む、方法。
【0144】
[0169]実施形態16:第1のコーティングが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層、またはそれらの組合せを含み、第2のコーティングが、チタン、銅、それらの合金、それらの副層を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0145】
[0170]実施形態17:第1のコーティングおよび第2のコーティングの少なくとも1つを堆積させるステップが、2つ以上の副層を堆積させることを含み、第1の副層がチタンであり、第2の副層が銅であり、第1の副層が全コーティング厚さの15%~35%であり、第2の副層が全コーティング厚さの65%~85%である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0146】
[0171]実施形態18:カバーを取り付けてダイのキャビティを形成することをさらに含み、カバーが液晶ポリマーを含み、カバーがアルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せである、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0147】
[0172]実施形態19:コーティングの前に、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を形成するステップをさらに含み、第2のコーティングを堆積させた後、貫通孔に浸透するように絶縁体の上面に層をろう付けして絶縁体をフランジに結合させるステップを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0148】
[0173]実施形態20:第2のコーティングを堆積させるステップが、絶縁体の上面の全体に堆積させることを含み、第2のコーティングを選択的にレーザー除去して回路を形成することをさらに含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0149】
[0174]実施形態21:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、上面を有するフランジであり、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率、および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるフランジ;1ミクロン以下の厚さを有する上面に配置された第1のコーティング;ダイを部分的に囲んで装着するための絶縁体であり、底面を有する絶縁体、絶縁体の底面に配置された第2のコーティング;および絶縁体をフランジに接着させるための導電性合金プリフォームであり、第1および第2のコーティングに接触する導電性合金プリフォームを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【0150】
[0175]実施形態22:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、その上に装着された絶縁体を有するフランジ、上面を有する絶縁体、1ミクロン以下の厚さを有する絶縁体の上面に配置された第1のコーティング;1つまたは複数のリードであり、1つまたは複数のリードの少なくとも1つが0.35ミクロン以下の幅を有する、1つまたは複数のリード;および1つまたは複数のリードを絶縁体に接着させるための導電性合金プリフォームであり、第1のコーティングおよび1つまたは複数のリードに接触する導電性合金プリフォームを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【0151】
[0176]実施形態23:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、絶縁体およびその上に装着されたダイを有するフランジであり、絶縁体がダイを部分的に囲むフランジ;フランジと反対側の絶縁体の表面のダイを取り囲む複数のリードを含むリードフレーム;およびダイのキャビティを形成するための液晶ポリマーを含むカバーであり、非導電性接着剤によってリードフレームに接着されるカバーを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【0152】
[0177]実施形態24:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリであって、上面を有するフランジであり、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるフランジ;1ミクロン以下の厚さを有するフランジの上面に配置された第1のコーティング;ダイを部分的に囲んで装着するための絶縁体であり、フランジに対向する底面および上面を有する絶縁体、1ミクロン以下の厚さを有する絶縁体の底面に配置された第2のコーティング;絶縁体をフランジに接着させるための第1の導電性合金プリフォームであり、第1および第2のコーティングに接触する第1の導電性合金プリフォーム、1ミクロン以下の厚さを有する絶縁体の上面の一部に配置された第3のコーティングであり、第2のコーティングと同じである第3のコーティング;絶縁体の上面でダイを取り囲むように構成された複数のリードを含むリードフレーム;リードフレームを絶縁体に接着させるための第2の導電性合金プリフォームであり、第3のコーティングおよび複数のリードに接触する第2の導電性合金プリフォーム;ならびにダイのキャビティを形成するための液晶ポリマーを含むカバーであり、非導電性接着剤によってリードフレームに接着されるカバーを備える、マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリ。
【0153】
[0178]実施形態25:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法であって、フランジおよび絶縁体の対向する表面に1ミクロン以下の厚さを有するコーティングを堆積させるステップであり、フランジが、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料である、堆積させるステップ;フランジおよび絶縁体のコーティング表面の間に導電性合金プリフォームを位置決めするステップ;ならびに850℃以上の温度で導電性合金プリフォームをフランジおよび絶縁体に接着させるステップを含む、方法。
【0154】
[0179]実施形態26:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリにリードを取り付けるための方法であって、フランジに絶縁体を装着するステップであり、フランジと反対側の表面が絶縁体の上面であるステップ、絶縁体の上面の一部にコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させるステップ;および1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、導電性合金プリフォームを使用してコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップを含む、方法。
【0155】
[0180]実施形態27:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを覆うための方法であって、絶縁体をフランジに装着するステップであり、ダイがフランジまたは絶縁体に装着されるステップ;フランジと反対側の絶縁体の表面のダイを取り囲むように構成された複数のリードを含むリードフレームを形成するステップ;および非導電性接着剤によって液晶ポリマーカバーをリードフレームに接着させることにより、ダイのキャビティを形成するステップを含む、方法。
【0156】
[0181]実施形態28:マイクロエレクトロニクスパッケージアセンブリを作製するための方法であって、フランジおよび絶縁体の対向する表面に1ミクロン以下の厚さを有する第1のコーティングを堆積させるステップであり、フランジが、室温で140~2000W/(mK)の範囲の熱伝導率および2.3ppm/K~17.5ppm/Kの範囲の熱膨張係数(CTE)を有する高熱伝導性材料であるステップ;フランジおよび絶縁体のコーティング表面の間に第1の導電性合金プリフォームを位置決めするステップ;絶縁体の上面の一部に第2のコーティングを1ミクロン以下の厚さに堆積させて、部分的にコーティングされた上面を形成するステップ;1つまたは複数のリードが0.35ミクロン以下の狭い幅を有することを可能にするために、第2の導電性合金プリフォームを使用して少なくとも部分的にコーティングされた上面に1つまたは複数のリードを直接結合させるステップ;850℃以上の温度で、第1の導電性プリフォームを絶縁体およびフランジに、かつ第2の導電性プリフォームを絶縁体およびリードに接着させるステップ;ならびに液晶ポリマーを含むカバーを取り付けてダイのキャビティを形成するステップであり、カバーが非導電性接着剤によってリードフレームに接着されるステップを含む、方法。
【0157】
[0182]実施形態29:フランジが、室温で140~650W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0158】
[0183]実施形態30:フランジが、室温で140~400W/(mK)の範囲の熱伝導率および5.5ppm/K~17.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0159】
[0184]実施形態31:フランジが、室温で500~600W/(mK)の範囲の熱伝導率および6.0ppm/K~10.5ppm/Kの範囲のCTEを有する高熱伝導性材料である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0160】
[0185]実施形態32:フランジが、ダイヤモンドベースの複合材、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0161】
[0186]実施形態33:フランジが、Cu-CuMo-Cu(CPC)、銅タングステン(CuW)、Cu-Mo-Cu(CMC)、Cu、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0162】
[0187]実施形態34:フランジが銅ダイヤモンド複合材または銀ダイヤモンド複合材を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0163】
[0188]実施形態35:第1および第2のコーティングの少なくとも1つが、チタン、銅、それらの合金、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0164】
[0189]実施形態36:第1および第2のコーティングの少なくとも1つが物理蒸着(PVD)によって塗布される、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0165】
[0190]実施形態37:第1および第2のコーティングがニッケルを含まない、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0166】
[0191]実施形態38:第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つがはんだ合金である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0167】
[0192]実施形態39:第1および第2の導電性合金プリフォームの少なくとも1つが銀銅(Ag-Cu)合金または金錫(Au-Sn)合金である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0168】
[0193]実施形態40:絶縁体が、サファイア、アルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化ケイ素(SiC)、炭化マグネシウムケイ素(Mg-SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0169】
[0194]実施形態41:絶縁体が、サファイア、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0170】
[0195]実施形態42:絶縁体が、96%以上の純度を有するアルミナ(Al2O3)である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0171】
[0196]実施形態43:絶縁体が、絶縁体の厚さを貫通する複数の貫通孔を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0172】
[0197]実施形態44:複数の貫通孔が、絶縁体の周辺領域に沿ってパターン状に構成される、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0173】
[0198]実施形態45:絶縁体が、コーティングされた底面および上面の上にニッケル板をさらに含み、ニッケル板が1.0~3.5ミクロンの厚さを有する、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0174】
[0199]実施形態46:1つまたは複数のリードが、鉄、ニッケル、またはそれらの組合せの合金を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0175】
[0200]実施形態47:1つまたは複数のリードが、30~80wt%のニッケル(Ni)および残部の鉄(Fe)の化学組成を有する合金を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0176】
[0201]実施形態48:1つまたは複数のリードが、9.5W/(mK)~11.5W/(mK)の範囲の熱伝導率を有する、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0177】
[0202]実施形態49:1つまたは複数のリードの少なくとも2つが0.35ミクロン以下の間隔距離を有する、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0178】
[0203]実施形態50:ダイのキャビティを形成するためのカバーをさらに含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0179】
[0204]実施形態51:カバーが、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの組合せである、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0180】
[0205]実施形態52:カバーが、シールを提供するように構成された非導電性接着剤を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0181】
[0206]実施形態53:ダイが、窒化ガリウム(GaN)、ヒ化ガリウム(GaAs)、ケイ素(Si)、またはそれらの組合せを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態のアセンブリ。
【0182】
[0207]実施形態54:コーティングを堆積させるステップが、物理蒸着、原子堆積、または化学堆積を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0183】
[0208]実施形態55:コーティングを堆積させるステップが物理蒸着を含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0184】
[0209]実施形態56:コーティングを堆積させるステップが2つ以上の副層を堆積させることを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0185】
[0210]実施形態57:第1の副層がチタンであり、第2の副層が銅である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0186】
[0211]実施形態58:第1の副層が全コーティング厚さの25%±10%であり、第2の副層が全コーティング厚さの75%±10%である、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0187】
[0212]実施形態59:装着するステップが、金と錫の合金でダイを溶接することを含む、いずれかの先行するまたは後続の実施形態の方法。
【0188】
[0213]本発明を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲内での変更は、当業者に容易に明らかである。前述の考察、当技術分野における関連知識、ならびに背景技術および発明を実施するための形態に関連して上記で考察した参考文献を考慮して、これらの開示はすべて参照により本明細書に組み込まれる。加えて、本発明の態様、ならびに以下に記載されるおよび/または添付の特許請求の範囲における様々な実施形態および様々な特徴の一部は、全部もしくは一部のいずれかで組み合わせるまたは相互交換できることが理解されるべきである。様々な実施形態の前述の説明において、別の実施形態に言及する実施形態は、当業者に理解されるように、他の実施形態と適切に組み合わせることができる。さらに、当業者は、前述の説明が例示に過ぎず、限定を意図しないことを理解する。
【国際調査報告】