(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】半導体レイアウト構造及び半導体テスト構造
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
H01L27/04 T
H01L27/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534064
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 CN2022093395
(87)【国際公開番号】W WO2023197400
(87)【国際公開日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】202210382204.0
(32)【優先日】2022-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ワン シャンユー
(72)【発明者】
【氏名】リー ニン
【テーマコード(参考)】
5F038
【Fターム(参考)】
5F038CA02
5F038DT12
5F038EZ20
(57)【要約】
本発明は、半導体技術分野に、特に、半導体レイアウト構造及び半導体テスト構造に関する。半導体レイアウト構造は、アクティブ層と、ゲート層とを含む。アクティブ層は、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタ領域を含む第1アクティブ領域と、第1アクティブ領域に隣接して設けられ、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタ領域を含む第2アクティブ領域とを含み、隣接する第1トランジスタ領域に対応するアクティブ層は互いに分離される。ゲート層は、アクティブ層と、アクティブ層の上方に位置し、第1方向に延在する少なくとも1つの第1ゲート構造と、第1方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第2ゲート構造とを含み、第1ゲート構造と第2ゲート構造とは隣接して設けられ、第1ゲート構造は、第1トランジスタ領域に対応し、第2ゲート構造は、第2トランジスタ領域に対応する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体レイアウト構造であって、アクティブ層とゲート層とを含み、
前記アクティブ層は、第1アクティブ領域と、前記第1アクティブ領域に隣接して設けられた第2アクティブ領域とを含み、前記第1アクティブ領域は、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタ領域を含み、前記第2アクティブ領域は、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタ領域を含み、隣接する前記第1トランジスタ領域に対応する前記アクティブ層は互いに分離され、
前記ゲート層は、前記アクティブ層の上方に位置し、前記ゲート層は、第1方向に延在する少なくとも1つの第1ゲート構造と、前記第1方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第2ゲート構造とを含み、前記第1ゲート構造は前記第2ゲート構造と隣接して設けられ、前記第1ゲート構造は前記第1トランジスタ領域に対応し、前記第2ゲート構造は前記第2トランジスタ領域に対応する、半導体レイアウト構造。
【請求項2】
レイアウト構造はさらに、金属層を含み、前記金属層は、前記第1トランジスタ領域及び前記第2トランジスタ領域に対応し、前記第1トランジスタ領域の上方に位置する前記金属層と、前記第2トランジスタ領域の上方に位置する前記金属層とは互いに分離される、
請求項1に記載の半導体レイアウト構造。
【請求項3】
前記第1トランジスタ領域は、第1ドーピング領域と第2ドーピング領域とを含み、前記第1ドーピング領域は、前記第1トランジスタ領域のソース領域とドレイン領域のうちの一方として、前記第1トランジスタ領域における前記第2トランジスタ領域から離れる側に位置し、第2ドーピング領域は、前記第1トランジスタ領域のソース領域とドレイン領域のうちの他方として、前記第1トランジスタ領域と前記第2トランジスタ領域との間に位置する、
請求項2に記載の半導体レイアウト構造。
【請求項4】
前記第1ドーピング領域に対応する金属層と、前記第2ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離され、隣接する前記第1ドーピング領域に対応する前記金属層は互いに分離される、
請求項3に記載の半導体レイアウト構造。
【請求項5】
前記第2トランジスタ領域に対応する前記金属層は、前記第2ゲート構造の上方に位置する、
請求項3に記載の半導体レイアウト構造。
【請求項6】
隣接する前記第2ゲート構造の上方に位置する前記金属層は互いに分離される、
請求項5に記載の半導体レイアウト構造。
【請求項7】
前記第2トランジスタ領域はさらに、第3ドーピング領域を含み、前記第3ドーピング領域は、隣接する前記第2ゲート構造の間に位置して、前記第2トランジスタ領域のソース領域またはドレイン領域のいずれか一方とし、前記第2ドーピング領域はさらに、前記第2トランジスタ領域のソース領域とドレイン領域のうちの他方とし、前記第2トランジスタ領域に対応する前記金属層は、前記第3ドーピング領域の上方にも位置し、前記第2ゲート構造に対応する前記金属層と、前記第3ドーピング領域に対応する前記金属層とは互いに分離される、
請求項6に記載の半導体レイアウト構造。
【請求項8】
半導体テスト構造であって、第1アクティブ領域と前記第1アクティブ領域に隣接して設けられた第2アクティブ領域、及び、第1ゲート構造と第2ゲート構造を含み、
前記第1アクティブ領域に、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタが設けられ、前記第2アクティブ領域に、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタが設けられ、隣接する前記第1トランジスタに対応する前記第1アクティブ領域は互いに分離され、
前記第1ゲート構造は、第1方向に延在し、前記第2ゲート構造は、前記第1方向に間隔をおいて設けられ、前記第1ゲート構造は前記第2ゲート構造と隣接して設けられ、前記第1ゲート構造は、前記第1トランジスタに対応し、前記第2ゲート構造は、前記第2トランジスタに対応する、半導体テスト構造。
【請求項9】
前記半導体テスト構造はさらに、金属層を含み、前記金属層は、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタにそれぞれ電気的に接続され、前記第1トランジスタに電気的に接続される前記金属層と、前記第2トランジスタに電気的に接続される前記金属層とは互いに分離される、
請求項8に記載の半導体テスト構造。
【請求項10】
前記第1トランジスタは、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域を含み、前記第1ドーピング領域は、前記第1トランジスタ領域のソースとドレインのうちの一方として、前記第1トランジスタにおける前記第2トランジスタから離れる側に位置し、前記第2ドーピング領域は、前記第1トランジスタのソースとドレインのうちの他方として、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとの間に位置し、前記第1トランジスタに対応する前記金属層は、前記第1ドーピング領域、前記第2ドーピング領域にそれぞれ電気的に接続される、
請求項9に記載の半導体テスト構造。
【請求項11】
前記第1ドーピング領域に対応する金属層と前記第2ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離され、隣接する前記第1ドーピング領域に対応する前記金属層は互いに分
請求項10に記載の半導体テスト構造。
【請求項12】
前記第2トランジスタに対応する前記金属層は、前記第2ゲート構造に電気的に接続される、
請求項10に記載の半導体テスト構造。
【請求項13】
隣接する2つの前記第2ゲート構造に対応する前記金属層は互いに分離される
請求項12に記載の半導体テスト構造。
【請求項14】
前記第2トランジスタは、第3ドーピング領域を含み、前記第3ドーピング領域は、隣接する2つの前記第2トランジスタのソースとドレインのうちの一方として、隣接する前記第2ゲート構造の間に位置し、前記第2ドーピング領域はさらに、前記第2トランジスタのソースとドレインのうちの他方とし、前記第2トランジスタに対応する前記金属層は、前記第3ドーピング領域にも電気的に接続され、前記第2ゲート構造に対応する前記金属層と前記第3ドーピング領域に対応する前記金属層とは互いに分離される、
請求項13に記載の半導体テスト構造。
【請求項15】
隣接する2つの第2トランジスタは、1つの第2トランジスタ群を構成し、前記第2トランジスタ群は、第3ドーピング領域を含み、前記第3ドーピング領域は、前記第2トランジスタ群における隣接する2つの前記第2トランジスタのソースまたはドレインとして、前記第2トランジスタ群における隣接する前記第2ゲート構造の間に位置し、隣接する前記第2トランジスタ群において、対向して設けられる2つの第2ゲート構造に対応する金属層が接続される、
請求項12に記載の半導体テスト構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2022年04月12日に提出された、出願番号が202210382204.0であり、発明の名称が「半導体レイアウト構造及び半導体テスト構造」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施例は、半導体分野に関し、特に、半導体レイアウト構造及び半導体テスト構造に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体の製造プロセスにおいて、半導体製造プロセスにおける問題及び製造完了のトランジスタの性能を効果的に検知して、製造プロセスの調整及び最適化を容易にするために、通常、半導体構造内において電気的特性テスト構造を製造する。半導体構造の製造完了後、半導体構造における電気的特性テスト構造に対して電気的特性テストを行い、電気的特性テスト構造の抵抗または互換性などにより、半導体製造プロセスの信頼性及び半導体構造におけるトランジスタの安定性を評価する。
【0004】
しかしながら、現在、半導体テスト構造を製造した後、トランジスタの寄生リークが大きいという問題が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施例は、半導体レイアウト構造を提供し、当該半導体レイアウト構造は、アクティブ層とゲート層とを含み、アクティブ層は、第1アクティブ領域と、第1アクティブ領域に隣接して設けられた第2アクティブ領域とを含み、第1アクティブ領域は、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタ領域を含み、第2アクティブ領域は、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタ領域を含み、隣接する第1トランジスタ領域に対応するアクティブ層は互いに分離され、ゲート層は、アクティブ層の上方に位置し、ゲート層は、第1方向に延在する少なくとも1つの第1ゲート構造と、第1方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第2ゲート構造とを含み、第1ゲート構造と第2ゲート構造とは隣接して設けられ、第1ゲート構造は、第1トランジスタ領域に対応し、第2ゲート構造は、第2トランジスタ領域に対応する。
【0006】
いくつかの実施例において、レイアウト構造はさらに、金属層を含み、当該金属層は、第1トランジスタ領域及び第2トランジスタ領域に対応し、第1トランジスタ領域の上方に位置する金属層と、第2トランジスタ領域の上方に位置する金属層とは互いに分離される。
【0007】
いくつかの実施例において、第1トランジスタ領域は、第1ドーピング領域と第2ドーピング領域とを含み、第1ドーピング領域は、第1トランジスタ領域のソース領域とドレイン領域のうちの一方として、前記第1トランジスタ領域における第2トランジスタ領域から離れる側に位置し、第2ドーピング領域は、第1トランジスタ領域のソース領域とドレイン領域のうちの他方として、第1トランジスタ領域と第2トランジスタ領域との間に位置する。
【0008】
いくつかの実施例において、第1ドーピング領域に対応する金属層と、第2ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離され、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層は互いに分離される。
【0009】
いくつかの実施例において、第2トランジスタ領域に対応する金属層は、第2ゲート構造の上方に位置する。
【0010】
いくつかの実施例において、隣接する第2ゲート構造の上方に位置する金属層は互いに分離される。
【0011】
いくつかの実施例において、第2トランジスタ領域はさらに、第3ドーピング領域を含み、第3ドーピング領域は、隣接する第2ゲート構造の間に位置して、第2トランジスタ領域のソース領域またはドレイン領域のいずれか一方とし、第2ドーピング領域はさらに、第2トランジスタ領域のソース領域とドレイン領域のうちの他方とし、第2トランジスタ領域に対応する金属層は、第3ドーピング領域の上方にも位置し、第2ゲート構造に対応する金属層と、第3ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離される。
【0012】
本発明のいくつかの実施例によれば、本発明の実施例の別の態様は、半導体テスト構造をさらに提供し、当該半導体テスト構造は、第1アクティブ領域と第1アクティブ領域に隣接して設けられた第2アクティブ領域、及び第1ゲート構造と第2ゲート構造を含み、第1アクティブ領域に、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタが設けられ、第2アクティブ領域に、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタが設けられ、隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域は互いに分離され、第1ゲート構造は、第1方向に延在し、第2ゲート構造は、第1方向に間隔をおいて設けられ、第1ゲート構造と第2ゲート構造とは隣接して設けられ、第1ゲート構造は、第1トランジスタに対応し、第2ゲート構造は、第2トランジスタに対応する。
【0013】
いくつかの実施例において、金属層をさらに含み、金属層は、第1トランジスタ及び第2トランジスタにそれぞれ電気的に接続され、第1トランジスタに電気的に接続される金属層と、第2トランジスタに電気的に接続される金属層とは互いに分離される。
【0014】
いくつかの実施例において、第1トランジスタは、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域を含み、第1ドーピング領域は、第1トランジスタ領域のソースとドレインのうちの一方として、第1トランジスタにおける第2トランジスタから離れる側に位置し、第2ドーピング領域は、第1トランジスタのソースとドレインのうちの他方として、第1トランジスタと第2トランジスタとの間に位置し、第1トランジスタに対応する金属層は、第1ドーピング領域、第2ドーピング領域にそれぞれ電気的に接続される。
【0015】
いくつかの実施例において、第1ドーピング領域に対応する金属層と第2ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離され、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層は互いに分離される。
【0016】
いくつかの実施例において、第2トランジスタに対応する金属層は、第2ゲート構造に電気的に接続される。
【0017】
いくつかの実施例において、隣接する2つの第2ゲート構造に対応する金属層は互いに分離される。
【0018】
いくつかの実施例において、第2トランジスタは、第3ドーピング領域を含み、第3ドーピング領域は、隣接する2つの第2トランジスタのソースとドレインのうちの一方として、隣接する第2ゲート構造の間に位置し、第2ドーピング領域はさらに、第2トランジスタのソースとドレインのうちの他方とし、第2トランジスタに対応する金属層は、第3ドーピング領域にも電気的に接続され、第2ゲート構造に対応する金属層と第3ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離される。
【0019】
いくつかの実施例において、隣接する2つの第2トランジスタは、1つの第2トランジスタ群を構成し、第2トランジスタ群は、第3ドーピング領域を含み、第3ドーピング領域は、第2トランジスタ群における隣接する2つの第2トランジスタのソースまたはドレインとして、第2トランジスタ群における隣接する第2ゲート構造の間に位置し、隣接する第2トランジスタ群において、対向して設けられる2つの第2ゲート構造に対応する金属層が接続されている。
【0020】
本発明の実施例に係る半導体レイアウト構造の技術的解決策において、隣接する第1トランジスタ領域に対応する第1アクティブ領域を互いに分離して設けることにより、半導体レイアウト構造を用いて半導体テスト構造を製造した後、半導体テスト構造内の複数の第1トランジスタが第1アクティブ領域を共有しなくなり、このようにして、そのうちの1つの第1トランジスタに対してテストを行うとき、第1アクティブ領域によって隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、アクティブ領域によるリーク現象の発生を防止し、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例による半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図である。
【
図2】本発明の一実施例による半導体レイアウト構造のアクティブ層の構成を例示的に示す図である。
【
図3】本発明の一実施例による半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図である。
【
図4】本発明の一実施例による半導体レイアウト構造のアクティブ層の構成を例示的に示す図である。
【
図5】本発明の一実施例による別の半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図である。
【
図6】本発明の一実施例によるさらに別の半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図である。
【
図7】半導体構造に対する電気的特性テスト後のI-V特性グラフである。
【
図8】本発明の一実施例による半導体構造の電気的特性テスト後のI-V特性グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
1つまたは複数の実施例は、それらに対応する図面の画像によって例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は、特に明記されていない限り、実施例に対する制限を構成せず、図面内の図は比例の制限を構成しない。本発明の実施例または従来技術の技術的解決策をより明確に説明するために、上記において、実施例に必要な図面を簡単に記載しているが、上記の図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な努力を傾けることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできるのは自明である。
【0023】
背景技術から分かるように、従来の半導体テスト構造は、トランジスタの寄生リークが大きいという問題が存在する。
【0024】
図1は、半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図であり、
図2は、半導体レイアウト構造のアクティブ層の構成を例示的に示す図であり、
図1及び
図2を参照すると、検討した結果として、従来の半導体レイアウト構造で製造された半導体テスト構造のトランジスタの寄生リークが大きいという問題を引き起こす原因の1つは、第1トランジスタ及び第2トランジスタの電気的特性をテストするために半導体テスト構造を使用していることである。従来の半導体レイアウト構造において、複数の第1トランジスタ領域1に対応するゲート層は、連続している第1ゲート構造2であり、隣接する第1トランジスタ領域1に対応するアクティブ領域3の間が接続されており、即ち、半導体テスト構造に製造された後、複数の第1トランジスタが共有ゲート構造であり、複数の第1トランジスタのソースまたはドレインに対応するアクティブ領域の間が接続されている。さらに、第1トランジスタ領域1の上方に位置する金属層と、第2トランジスタ領域4の上方に位置する金属層が接続されているため、そのうちの1つの第1トランジスタに対してテストを行うとき、隣接する素子にカップリング効果が生じることにより、隣接する素子のゲート電圧が上昇し、結果的にリーク電流が増大する。
【0025】
本発明の実施例は、半導体レイアウト構造及び半導体テスト構造を提供し、半導体レイアウト構造において、隣接する第1トランジスタ領域に対応する第1アクティブ領域を互いに分離して設けることにより、半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造した後、そのうちの1つの第1トランジスタに対してテストを行うとき、アクティブ領域によって隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがないため、アクティブ領域によるリーク現象の発生を防止する。
【0026】
以下、本発明の各実施例を図面に組み合わせて詳細に説明する。しかしながら、当業者が理解可能なように、本発明の各実施例において、読者に本発明をより良く理解させるために、多くの技術的詳細が提案されている。しかしながら、これらの技術的詳細と下記各実施例に基づく種々の変更と修正がなくても、本発明で保護を主張する技術的解決策を実現することができる。
【0027】
図3は、本発明の一実施例による半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図であり、
図4は、本発明の一実施例による半導体レイアウト構造のアクティブ層の構成を例示的に示す図である。
【0028】
図3及び
図4を参照すると、半導体レイアウト構造は、アクティブ層とゲート層とを含み、アクティブ層は、第1アクティブ領域101と、第1アクティブ領域101に隣接して設けられた第2アクティブ領域102とを含み、第1アクティブ領域101は、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタ領域10を含み、第2アクティブ領域102は、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタ領域11を含み、隣接する第1トランジスタ領域10に対応するアクティブ層は互いに分離され、ゲート層は、アクティブ層の上方に位置し、ゲート層は、第1方向Xに延在する少なくとも1つの第1ゲート構造103と、第1方向Xに沿って間隔をおいて設けられた複数の第2ゲート構造104とを含み、第1ゲート構造103は第2ゲート構造104と隣接して設けられ、第1ゲート構造103は第1トランジスタ領域10に対応し、第2ゲート構造104は第2トランジスタ領域11に対応する。
【0029】
隣接する第1トランジスタ領域10に対応する第1アクティブ領域101を互いに分離して設けることにより、隣接する第1トランジスタ領域10が同一の第1アクティブ領域101を共有しなく、当該半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造した後、複数の第1トランジスタのうちのいずれか1つをテストするとき、第1アクティブ領域101によって隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、それにより、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善する。
【0030】
第1アクティブ領域101及び第2アクティブ領域102は隣接して設けられ、即ち、第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11は隣接して設けられ、第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11が隣接する2列のトランジスタ領域である。1列の第1トランジスタ領域10は、同一の第1ゲート構造103に対応し、1列の第2トランジスタ領域11のうちの各第2トランジスタ領域11が、1つの第2ゲート構造104に対応する。なお、本発明の実施例は、1列の第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域101及び第1トランジスタに隣接する1列の第2トランジスタに対応する第2アクティブ領域102を例として挙げるが、実際に、基板はさらに、複数の第1アクティブ領域101及び第2アクティブ領域102を備える。
【0031】
いくつかの実施例において、隣接する第1トランジスタ領域10に対応する第1アクティブ領域101間の間隔を適切な間隔範囲に設計することができ、それによって、一方は、互いに分離して設ける第1アクティブ領域101を製造するプロセスウィンドウを大きくし、製造プロセスの難易度を下げるのに有利である。もう一方は、隣接する第1トランジスタ領域10に対応する第1アクティブ領域101間の間隔も大きすぎることがなく、第1アクティブ領域101の形成のためにスペースを広く確保することができ、第1トランジスタ領域10に対応するアクティブ領域のサイズが小さすぎることがなく、半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造した後、第1トランジスタをより良い性能を有させる。
【0032】
いくつかの実施例において、レイアウト構造はさらに、金属層105を含み、金属層105は、第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11に対応し、第1トランジスタ領域10の上方に位置する金属層105と、第2トランジスタ領域11の上方に位置する金属層105は互いに分離される。金属層105は、一方は、第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11に外部電気的信号を供給し、もう一方は、電気的特性テストを行うために、第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11の電気的信号を導出するために使用される。第1トランジスタ領域10の上方に位置する金属層105と第2トランジスタ領域11の上方に位置する金属層105とを互いに分離して設けることにより、半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造した後、第1トランジスタに電気的に接続される金属層105と、第2トランジスタに対応する金属層105とが互いに分離されるため、第1トランジスタ及び第2トランジスタのいずれかをテストするとき、金属層105によって、テストを行っていない他の第1トランジスタまたは第2トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、即ち、第1トランジスタ及び第2トランジスタに対する電気的特性テストが互いに影響を与えることがなく、それにより、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善する。具体的には、いくつかの実施例において、金属層と第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11との間には、金属接触構造に対応する金属接触層12をさらに含み、金属接触構造は、金属層と第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11とを電気的に接続するために使用される。
【0033】
図4に参照すると、いくつかの実施例において、第1トランジスタ領域10は、第1ドーピング領域106及び第2ドーピング領域107を含み、第1ドーピング領域106は、第1トランジスタ領域10のソース領域とドレイン領域のうちの一方として、前記第1トランジスタ領域10における第2トランジスタ領域11から離れる側に位置し、第2ドーピング領域107は、第1トランジスタ領域10のソース領域とドレイン領域のうちの他方として、第1トランジスタ領域10と第2トランジスタ領域11との間に位置する。いくつかの実施例において、第1ドーピング領域106は、第1トランジスタ領域10のソース領域であり得、第2ドーピング領域107は、第1トランジスタ領域10のドレイン領域であり得、第2ドーピング領域107は、第2トランジスタ領域11のドレイン領域とすることもでき、即ち、第1トランジスタ領域10及び第2トランジスタ領域11は、ドレイン領域として、1つの第2ドーピング領域107を共有することにより、半導体レイアウト構造に基づいて形成された半導体テスト構造が小さいサイズを有するようにする。いくつかの実施例において、第1トランジスタ領域10の上方に位置する金属層105は、具体的に、第1ドーピング領域106の上方及び第2ドーピング領域107の上方に位置することができ、このように、いくつかの実施例において、第1ドーピング領域106を第1トランジスタ領域10のソース領域とし、第2ドーピング領域107を第1トランジスタのドレイン領域とする場合、半導体テスト構造を形成した後、第1ドーピング領域106は、金属層105に電気的に接続されることにより、金属層105は、一方は、第1トランジスタの電気的信号を導出することができ、もう一方は、金属層105によって第1トランジスタのソースに外部電気的信号を供給して、第2トランジスタを正常に動作させる。第2ドーピング領域107に電気的に接続される金属層105は、対応するサブワード線に電気的に接続されることにより、第1トランジスタ及び第2トランジスタが、対応するサブワード線を駆動することができる。
【0034】
いくつかの実施例において、第1ドーピング領域106に対応する金属層105は、第2ドーピング領域107に対応する金属層105と互いに分離され、隣接する第1ドーピング領域106に対応する金属層105は互いに分離される。このようにして、金属層105から第1ドーピング領域106に供給する外部電気的信号が、第2ドーピング領域107に干渉を与えない。隣接する第1ドーピング領域106に対応する金属層105は互いに分離され、それにより、1列の第1トランジスタ領域10のうちの1つの第1トランジスタ領域10に対応する第1トランジスタに対してテストを行うとき、テスト対象の第1トランジスタの上方の金属層105において移動する電子が、隣接する第1トランジスタの上方の金属層105に伝送される問題が発生することがなく、それにより、隣接する第1トランジスタに対するカップリング効果の発生を防止し、半導体テスト構造の寄生リークをさらに改善することができる。
【0035】
図5は、本発明の一実施例による別の半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図であり、
図5を参照すると、他の実施例において、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層は分離されなくてもよい。
【0036】
いくつかの実施例において、第2トランジスタ領域11に対応する金属層105は、第2ゲート構造104の上方に位置する。このように、半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造した後、金属層105が第2ゲートに電気的に接続されることにより、一方は、金属層105によって、第2ゲート構造104のために駆動信号を伝送して、第2トランジスタを駆動することができ、もう一方は、金属層105によって第2トランジスタに対して電気的特性テストを行うこともできる。さらに、第2ゲート構造104の上方に位置する金属層105と、第1トランジスタの上方に位置する金属層105とが互いに分離され、それにより、第2トランジスタ領域11に対応する第2トランジスタに対してテストを行うとき、金属層105によって第1トランジスタ領域10に対応する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがない。具体的には、金属層105が第2ゲート構造104に電気的に接続されるため、第2トランジスタをオンにする時に、第2ゲート構造104に電気的に接続される金属層105において移動する電子が、第1トランジスタに電気的に接続される金属層105に伝送されることがなく、それにより、第1トランジスタと第2トランジスタとの間のカップリング効果を改善する。
【0037】
いくつかの実施例において、隣接する第2ゲート構造104の上方に位置する金属層105が互いに分離される。即ち、半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造した後、隣接する第2ゲート構造104に対応する金属層105同士が互いに接続されないため、1列の第2トランジスタのうちのいずれかの第2トランジスタに対してテストを行うとき、金属層105によって隣接する第2トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、例えば、隣接する第2トランジスタの第2ゲート構造104のゲート電圧が上昇することがなく、それにより、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善する。
【0038】
いくつかの実施例において、
図4に示すように、第2トランジスタ領域11はさらに、第3ドーピング領域108を含み、第3ドーピング領域108は、第2トランジスタ領域11のソース領域またはドレイン領域のいずれか一方として、隣接する第2ゲート構造104の間に位置し、第2ドーピング領域107はさらに、第2トランジスタ領域11のソース領域とドレイン領域のうちの他方とし、第2トランジスタ領域11に対応する金属層105はさらに、第3ドーピング領域108の上方に位置し、第2ゲート構造104に対応する金属層105と、第3ドーピング領域108に対応する金属層105とが互いに分離される。いくつかの実施例において、第2ドーピング領域107が第2トランジスタ領域11のドレイン領域とする場合、第3ドーピング領域108は、第2トランジスタのソース領域とすることができる。いくつかの実施例において、第3ドーピング領域108は、隣接する第2ゲート構造104に対応する第2トランジスタ領域11の間の共通ソース領域とすることもでき、即ち、数多い第2トランジスタ領域11を構成するために、数少ない第3ドーピング領域108を設けることにより、半導体レイアウト構造のサイズが小さくなり、製造された半導体テスト構造のサイズが小さくなる。なお、別の実施例において、第2ドーピング領域107を第2トランジスタ領域11のソース領域とすることもでき、第3ドーピング領域108を第2トランジスタ領域11のドレイン領域とすることができる。
【0039】
半導体レイアウト構造に基づいて半導体テスト構造を製造する際に、第3ドーピング領域108は、隣接する2つの第2トランジスタの共通ソースとする。そのうちの1つの第2トランジスタに対して電気的特性テストを行うとき、当該第2トランジスタの第2ゲート構造104は、金属層105によって伝送される駆動信号に基づいて当該第2トランジスタをオンにし、第2ゲート構造104に対応する金属層105と、第3ドーピング領域108に対応する金属層105が互いに分離されるため、第2ゲート構造104において移動する電子や少数キャリアが金属層105によって第3ドーピング領域108に伝送されることがなく、したがって、第3ドーピング領域108を共有する他方の第2トランジスタにカップリング効果が生じなく、それにより、半導体テスト構造の寄生リークを改善する。
【0040】
図6は、本発明の一実施例によるさらに別の半導体レイアウト構造の構成を例示的に示す図であり、
図6及び
図4を参照すると、いくつかの実施例において、第3ドーピング領域108を共有しない2つの第2トランジスタ領域102の第2ゲート構造104は、対向して設けられ、対向する2つの第2ゲート構造104に対応する金属層105が接続されることにより、実際の金属層105の製造プロセスの難易度を下げることができる。これは、半導体デバイスのサイズが小さくなるにつれて、半導体レイアウト構造のサイズも小さくなるため、第3ドーピング領域108を共有しない2つの隣接する第2トランジスタにおける、対向して設けられる第2ゲート構造104の間の間隔が小さい。隣接する第2ゲート構造104に対応する金属層105が接続されるように設けることにより、金属層105を製造するためのプロセスウィンドウを大きくすることができ、生産性の向上に有利である。
【0041】
上記の実施例による半導体レイアウト構造において、隣接する第1トランジスタ領域10に対応する第1アクティブ領域101を互いに分離して設け、即ち、隣接する第1トランジスタ領域10が同一の第1アクティブ領域101を共有しないように設けることにより、製造された半導体テスト構造において、隣接する第1トランジスタが第1アクティブ領域101を共有せず、即ち、1つの第1トランジスタに対して電気的特性テストを行うとき、当該第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域101において移動する電子が、隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域101に移動されなく、即ち、第1アクティブ領域101によって隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善する。
【0042】
本発明の別の実施例は、半導体テスト構造を提供し、当該半導体テスト構造は、前述の開示した実施例による半導体レイアウト構造によって製造されることができ、以下は、本発明の別の実施例による半導体テスト構造を詳細に説明する。
【0043】
半導体テスト構造は、第1アクティブ領域と第1アクティブ領域に隣接して設けられた第2アクティブ領域、及び、第1ゲート構造と第2ゲート構造を含み、第1アクティブ領域に、間隔をおいて設けられた複数の第1トランジスタが設けられ、第2アクティブ領域に、間隔をおいて設けられた複数の第2トランジスタが設けられ、隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域は互いに分離され、第1ゲート構造は、第1方向に延在し、第2ゲート構造は、第1方向に間隔をおいて設けられ、第1ゲート構造と第2ゲート構造とは隣接して設けられ、第1ゲート構造は、第1トランジスタに対応し、第2ゲート構造は、第2トランジスタに対応する。
【0044】
隣接する第1トランジスタの間の第1アクティブ領域を互いに分離して設けることにより、第1トランジスタが共有ゲート構造であっても、隣接する第1トランジスタの間の第1アクティブ領域は接続されないため、そのうちの1つの第1トランジスタに対してテストを行うとき、第1アクティブ領域によって隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、それにより、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善することができる。
【0045】
図7は、半導体構造に対する電気的特性テスト後のI-V特性グラフであり、
図8は、本発明の一実施例による半導体構造の電気的特性テスト後のI-V特性グラフであり、
図7を参照すると、曲線1は、隣接する第1トランジスタの間で第1アクティブ領域を共有する半導体構造に対応し、
図8を参照すると、曲線3は、隣接する第1トランジスタの間の第1アクティブ領域が接続されていない半導体構造に対応し、曲線1と曲線3を比較すれば分かるように、隣接する第1トランジスタの間の第1アクティブ領域が互いに分離されるように設けると、半導体構造のリーク電流が大幅に下がる。
【0046】
いくつかの実施例において、基板は半導体基板であり、例えば、シリコン基板であってもよい。別の実施例において、半導体基板材料は、ゲルマニウム、ケイ素ゲルマニウム、炭化ケイ素などであってもよい。
【0047】
第1アクティブ領域及び第2アクティブ領域は基板に位置し、いくつかの実施例において、第1アクティブ領域及び第2アクティブ領域は、基板に対してドーピングすることにより得られるものであり、具体的には、第1アクティブ領域及び第2アクティブ領域には、P型半導体イオンまたはN型半導体イオンのいずれかがドーピングされてもよく、P型イオンは、ホウ素イオン、ガリウムイオンまたはインジウムイオンのいずれかであってもよく、N型イオンは、リンイオン、ヒ素イオンまたはアンチモンイオンのいずれかであってもよい。なお、本発明の実施例は、1列の第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域、及び第1トランジスタに隣接する1列の第2トランジスタに対応する第2アクティブ領域を例として挙げるが、実際には、基板に複数の第1アクティブ領域及び第2アクティブ領域も含む。
【0048】
いくつかの実施例において、第1トランジスタ及び第2トランジスタは、サブワード線ドライバ(SWD:sub word-line driver)とされることができ、高電圧としてのワード線電圧を供給して、サブワード線を駆動するために用いられ、このようにして、ワード線電圧の遅延を改善することができる。第1トランジスタ及び第2トランジスタは、駆動信号に応答してワード線をプリチャージするように構成されてもよい。具体的には、第1トランジスタ及び第2トランジスタは、駆動電圧が供給されるソースと、サブワード線に接続されたドレインとを有し、駆動信号に応答して導通または切断し、それにより、サブワード線の駆動を実現する。
【0049】
第1トランジスタの間の第1アクティブ領域が互いに分離して設けられ、即ち、各第1トランジスタはそれぞれ、1つの第1アクティブ領域に対応し、第1ゲート構造は、複数の第1トランジスタの第1アクティブ領域に跨って、複数の第1トランジスタのゲート構造を形成し、即ち、複数の第1トランジスタは、1つの第1ゲート構造を共有する。第2ゲート構造は、第1ゲート構造に隣接して配列され、各第2ゲート構造は、1つの第2トランジスタのゲート構造とする。
【0050】
隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域の間隔を適切な範囲内に制御し、そのうちの1つの第1トランジスタに対してテストを行うとき、当該第1トランジスタに対応するアクティブ領域は、隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域にカップリング効果が生じることがなく、それにより、カップリング効果による隣接する第1トランジスタの高ゲート電圧の問題が発生することを防止し、寄生リーク現象を改善することができる。さらに、この範囲内で、隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域の間の間隔が小さすぎることがなく、それにより、実際の製造プロセスの難易度を下げ、互いに分離される第1アクティブ領域を製造するためのプロセスウィンドウを大きくすることができる。もう一方は、この範囲内で、隣接する第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域の間の間隔が大きすぎることがなく、第1アクティブ領域を形成するためのスペースを広く確保し、第1トランジスタに対応する第1アクティブ領域のサイズを小さすぎないようにし、それにより、第1トランジスタのより良い性能を保持する。
【0051】
いくつかの実施例において、金属層をさらに含み、前記金属層は、第1トランジスタ及び第2トランジスタにそれぞれ電気的に接続され、第1トランジスタに電気的に接続される金属層と、第2トランジスタに電気的に接続される金属層は互いに分離される。金属層は、テスト用として、第1トランジスタ及び第2トランジスタの電気的信号を導出するために使用され、いくつかの実施例において、金属層は、電気的接触構造によって第1トランジスタ及び第2トランジスタに電気的に接続されることができる。具体的には、金属層は、第1トランジスタ及び第2トランジスタの電気的信号を導出して、抵抗テストなどの電気的特性テストを行い、それにより、半導体テスト構造で内部短絡または断線不良が発生しているかどうかを決定する。第1トランジスタに電気的に接続される金属層と、第2トランジスタに電気的に接続される金属層とを互いに分離するように設けることにより、第1トランジスタまたは第2トランジスタのいずれかに対してテストするとき、第1トランジスタ及び第2トランジスタに電気的に接続される2つの金属層を電気的に接続することにより、隣接する第1トランジスタ及び第2トランジスタにカップリング効果が生じることを防止し、それにより、第1トランジスタ及び第2トランジスタの寄生リーク現象を改善することができる。
【0052】
図7及び
図8を参照すると、曲線2は、第1トランジスタに電気的に接続される金属層及び第2トランジスタに電気的に接続される金属層に接続される半導体構造に対応し、
図8を参照すると、曲線4は、第1トランジスタに電気的に接続される金属層と、第2トランジスタに電気的に接続される金属層とが互いに分離される半導体構造に対応し、曲線2及び曲線4を比較することにより、第1トランジスタに対応する金属層と、第2トランジスタに対応する金属層とを互いに分離するように設けることにより、半導体構造をテストした後、半導体構造内のリーク電流が大幅に下がる。
【0053】
いくつかの実施例において、金属層の材料は、Cu、AlまたはWのいずれかであってもよい。
【0054】
いくつかの実施例において、第1トランジスタは、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域を含み、第1ドーピング領域は、第1トランジスタのソースとドレインのうちの一方として、第1トランジスタにおける第2トランジスタから離れる側に位置し、第2ドーピング領域は、第1トランジスタのソースとドレインのうちの他方として、第1トランジスタと第2トランジスタとの間に位置し、第1トランジスタに対応する金属層はそれぞれ、第1ドーピング領域、第2ドーピング領域に電気的に接続される。
【0055】
いくつかの実施例において、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域は、第1アクティブ領域に位置し、いくつかの実施例において、第1ドーピング領域のイオンドーピングタイプと第2ドーピング領域のイオンドーピングタイプとが同一であり、第1ドーピング領域のイオンドーピングタイプが基板のイオンドーピングタイプと逆であり、このようにして、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域と基板とが、それぞれ、PN接合を形成することができる。具体的には、いくつかの実施例において、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域に、N型イオンをドーピングすることができ、基板に、P型イオンをドーピングすることができる。別の実施例において、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域は、P型イオンをドーピングすることができ、基板は、N型イオンをドーピングすることができる。いくつかの実施例において、N型イオンは、ヒ素イオン、リンイオンまたはアンチモンイオンのうちの少なくとも1つであり得、P型イオンは、ホウ素イオン、インジウムイオンまたはガリウムイオンのうちの少なくとも1つであり得る。
【0056】
いくつかの実施例において、第1ドーピング領域は、第1トランジスタのソースであり得、第2ドーピング領域は、第1トランジスタのドレインであり得、第2ドーピング領域はさらに、第2トランジスタのドレインとしてもよく、即ち、第1トランジスタ及び第2トランジスタが1つのドレインを共有することにより、半導体テスト構造のサイズを小さくすることができる。金属層は、第1ドーピング領域に電気的に接続されることにより、第1ドーピング領域が第1トランジスタのソースとして使用される時に、一方は、第1トランジスタの電気的信号を導出することができ、もう一方は、金属層によって第1トランジスタのソースに外部電気的信号を供給して、第1トランジスタを正常に動作させることができる。金属層はさらに、第2ドーピング領域に電気的に接続され、第2ドーピング領域が第1トランジスタ及び第2トランジスタのドレインとして使用される場合、金属層はさらに、対応するサブワード線に電気的に接続されて、サブワード線に対する第1トランジスタ及び第2トランジスタの駆動を実現することができる。
【0057】
いくつかの実施例において、第1ドーピング領域に対応する金属層と、第2ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離され、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層は互いに分離される。第1ドーピング領域に対応する金属層と、第2ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離され、それにより、第1ドーピング領域を第1トランジスタのソースとし、第2ドーピング領域を第1トランジスタのドレインとする場合、第1ドーピング領域に電気的に接続される金属層は、第1トランジスタのソースに駆動電圧を供給する役割を果たし、第2ドーピング領域に電気的に接続される金属層は、サブワード線を駆動する役割を果たし、それにより、ソース及びドレインの電気的信号同士が干渉しないようにする。
【0058】
いくつかの実施例において、各第1トランジスタは、1つの第1ドーピング領域に対応するため、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層が互いに分離されるように設けることにより、第1トランジスタに対してテストを行うとき、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層が電気的に接続されることにより、隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じる問題が発生することなく、それにより、隣接する第1トランジスタのゲート電圧の上昇を防止し、寄生リーク現象を改善する。
【0059】
なお、別の実施例において、隣接する第1ドーピング領域に対応する金属層はさらに、連続膜層構造であり得、複数の第1トランジスタの第1ドーピング領域は、同一の金属層を共有し、このようにして、第1ドーピング領域を第1トランジスタのソースとする場合、同一の金属層内の任意の位置ノードから駆動電圧を入力することができ、即ち、複数の第1トランジスタに対応する第1ドーピング領域に対して同時に駆動電圧を供給することができるため、第1トランジスタ及び第2トランジスタが高い動作効率を有することができる。
【0060】
いくつかの実施例において、第2ドーピング領域を第2トランジスタのドレインとする場合、第1トランジスタ及び第2トランジスタのドレインが、電気的に接続して駆動されるサブワード線に使用されることを考慮して、いくつかの実施例において、第2ドーピング領域上の金属層を互いに分離して設けることができ、このようにして、第1トランジスタ及び第2トランジスタがそれぞれ、複数のサブワード線を駆動することができる。
【0061】
いくつかの実施例において、第2トランジスタに対応する金属層が第2ゲート構造に電気的に接続される。一方は、金属層によって、第2ゲート構造のために駆動信号を伝送して、第2トランジスタを駆動することができ、もう一方は、金属層が第2トランジスタに対して電気的特性のテストを行うために使用される。第2ゲート構造に電気的に接続される金属層と、第1トランジスタに電気的に接続される金属層とは互いに分離され、即ち、第2トランジスタまたは第1トランジスタに対して電気的特性のテストを行うとき、金属層によってカップリング効果が生じることがない。例えば、第1トランジスタに対して電気的特性のテストを行うとき、第1トランジスタをオンにする必要があり、このとき、第1トランジスタの第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域の間のチャネルが導通され、第2ゲート構造に対応する金属層と、第1トランジスタに対応する金属層との間が互いに分離されるため、第1トランジスタに電気的に接続される金属層において移動する電子が、第2トランジスタに電気的に接続される金属層に伝送されなく、それにより、第2トランジスタにカップリング効果が生じず、即ち、第1トランジスタに電気的に接続される金属層によって第2トランジスタにおける第2ゲート構造のゲート電圧が上昇することなく、それにより、寄生リークを下げる。
【0062】
各第2ゲート構造は、1つの第2トランジスタのゲート構造とするため、金属層が第2ゲート構造に電気的に接続される場合、隣接する第2トランジスタ同士に寄生リークが存在する可能性があることを考慮すると、いくつかの実施例において、隣接する2つの第2ゲート構造に対応する金属層は互いに分離される。このようにして、そのうちの1つの第2トランジスタに対して電気的特性のテストを行うとき、即ち、駆動信号に応答して第2ゲート構造が第2トランジスタをオンにするとき、隣接する第2ゲート構造に対応する金属層を互いに分離して設けるため、隣接する第2ゲート構造同士に、金属層によってカップリング効果が生じることがなく、隣接する第2トランジスタ間の寄生リーク現象を改善する。
【0063】
いくつかの実施例において、第2トランジスタは、第3ドーピング領域を含み、第3ドーピング領域は、隣接する2つの第2トランジスタのソースとドレインのうちの一方として、隣接する第2ゲート構造の間に位置し、第2ドーピング領域はさらに、第2トランジスタのソースとドレインのうちの他方とし、第2トランジスタに対応する金属層はさらに、第3ドーピング領域に電気的に接続され、第2ゲート構造に対応する金属層と、第3ドーピング領域に対応する金属層とは互いに分離される。
【0064】
いくつかの実施例において、第3ドーピング領域がアクティブ領域に位置し、第3ドーピング領域のイオンドーピングタイプは、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域のイオンドーピングタイプと同一であってもよい。
【0065】
いくつかの実施例において、第2ドーピング領域を第2トランジスタのドレインとする場合、第3ドーピング領域は、第2トランジスタのソースとすることができる。具体的には、いくつかの実施例において、第3ドーピング領域は、隣接する第2ゲート構造に対応する第2トランジスタの間の共通ソースとして使用されることができる。即ち、第3ドーピング領域の両側に位置する第2ゲート構造に対応する第2トランジスタは、1つのソースを共有し、複数の第2トランジスタが、1列に間隔をおいて配列され、1列の第2トランジスタの数が2つより多い場合、第3ドーピング領域を共有しない2つの隣接する第2トランジスタの第2ゲート構造は、対向して設けられる構造である。さらに、第2ドーピング領域を第1トランジスタ及び第2トランジスタの共通ドレインとすることにより、数少ないドーピング領域を設けるだけで多くのトランジスタを形成することができ、省スペース化に有利であり、それにより、半導体テスト構造の小型化を図ることができる。なお、別の実施例において、第3ドーピング領域を隣接する第2ゲート構造に対応する第2トランジスタの間の共通ドレインとすることもでき、第2ドーピング領域を第1トランジスタ及び第2トランジスタの共通ソースとすることができる。
【0066】
第3ドーピング領域を隣接する2つの第2トランジスタの共通ソースとするため、第2ゲート構造に対応する金属層と、第3ドーピング領域に対応する金属層とを互いに分離するように設けることにより、そのうちの1つの第2トランジスタに対して電気的特性テストを行う場合、第2ゲート構造に対応する金属層と、第3ドーピング領域に対応する金属層とが電気的に接続されて、隣接する第2トランジスタにカップリング効果が生じる問題を防止することができる。具体的には、そのうちの1つの第2トランジスタに対してテストを行う場合、当該第2トランジスタの第2ゲート構造は、金属層から伝送された駆動信号に基づいて当該第2トランジスタをオンにし、第2ゲート構造に対応する金属層と、第3ドーピング領域に対応する金属層とが互いに分離されるため、第2ゲート構造内で移動する電子や少数キャリアが金属層によって第3ドーピング領域に伝送されないため、当該第2トランジスタと第3ドーピング領域を共有する別の第2トランジスタにカップリング効果が生じるのを防止することができる。
【0067】
別の実施例において、隣接する2つの第2トランジスタは、1つの第2トランジスタ群を構成し、第2トランジスタ群は、第3ドーピング領域を含み、第3ドーピング領域は、第2トランジスタ群における隣接する2つの第2トランジスタのソースまたはドレインとして、第2トランジスタ群における隣接する第2ゲート構造の間に位置し、隣接する第2トランジスタ群において、対向して設けられる2つの第2ゲート構造に対応する金属層は接続される。即ち、同一の第2トランジスタ群に属する2つの第2トランジスタは、1つの第3ドーピング領域を共有する。隣接する2つのトランジスタ群において、第3ドーピング領域を共有しない2つの隣接する第2トランジスタの第2ゲート構造は対向して設けられ、対向する2つの第2ゲート構造に対応する金属層が接続されるように設けることにより、実際の金属層の製造プロセスの難易度を下げるのに有利である。これは、半導体デバイスのサイズが小さくなるにつれて、半導体テスト構造の特徴サイズも小さくなり、それにより、第3ドーピング領域を共有しない2つの隣接する第2トランジスタにおいて、対向する第2ゲート構造の間の間隔が小さくなる。したがって、実際の第2ゲート構造に対応する金属層の製造プロセスでは、隣接する第2ゲート構造に対応する金属層が接続されるように設けることにより、金属層を製造するためのプロセスウィンドウを大きくすることができ、生産性の向上に寄与する。
【0068】
別の実施例において、第2トランジスタ群における2つの第2トランジスタが1つの第3ドーピング領域を共有するように設ける場合、隣接する第2トランジスタ群において、対向する2つの第2ゲート構造に対応する金属層を分離するように設けることもできる。このようにして、第3ドーピング領域を共有しない2つの第2トランジスタにおいて、そのうちの1つの第2トランジスタをオンにしてテストを行う場合、第2ゲート構造に対応する金属層によって別の1つの第2トランジスタのゲート電圧が上昇されることがなく、それにより、寄生リークを下げる。
【0069】
実際の製造プロセスを考慮して、いくつかの実施例において、2つの対向して設けられる第2ゲート構造に対応する金属層の間の間隔を小さすぎないようにし、このようにして、実際の製造プロセスの難易度を下げることができる。これは、2つの第2ゲート構造が対向して設けられ、半導体テスト構造全体のサイズが小さいため、2つの第2ゲート構造間の実際の間隔が小さく、対向する第2ゲート構造に対応する金属層を実際に製造するとき、対応する金属層間の間隔が小さすぎると、第2ゲート構造に対してプロセスダメージを与える可能性があるとともに、製造プロセスの難易度も高くなる。したがって、対向する第2ゲート構造に対応する金属層の間の間隔が大きい場合、プロセスの難易度を下げることができる。もう一方は、第2ゲート構造に対応する金属層の間の間隔が、対向する2つの第2ゲート構造の間の間隔と大差がないか又は等しい必要があるため、対向する2つの第2ゲート構造に対応する金属層の間の間隔が大きすぎないようにする必要があり、それにより、半導体テスト構造の小型化を図ることができる。
【0070】
いくつかの実施例において、隣接する第2トランジスタ群間のアクティブ領域が互いに分離される。同一の第2トランジスタ群において、隣接する2つの第2トランジスタが第3ドーピング領域を共有するため、第3ドーピング領域を共有する2つの第2トランジスタの間のアクティブ領域を接続する必要がある。第3ドーピング領域を共有しない2つの第2トランジスタについては、2つの第2ゲート構造が対向して設けられ、即ち、2つの第2ゲート構造の間に第3ドーピング領域が設けられていないため、対向する2つの第2ゲート構造の間のアクティブ領域を互いに分離して設け、それにより、第3ドーピング領域を共有しない第2トランジスタの間に、アクティブ領域によってカップリング効果が生じることがなく、隣接する第2トランジスタ間の寄生リークをさらに改善する。
【0071】
上記の実施例による半導体テスト構造において、隣接する第1トランジスタ間のアクティブ領域を互いに分離して設け、このようにして、第1トランジスタが共有ゲート構造であっても、隣接する第1トランジスタ間の第1アクティブ領域が接続されていないため、そのうちの1つの第1トランジスタに対してテストを行うとき、第1アクティブ領域によって隣接する第1トランジスタにカップリング効果が生じることがなく、それにより、半導体テスト構造の寄生リーク現象を改善することができる。
【0072】
当業者は、上述した各実施形態は、本発明を実現するための具体的な実施例であるが、実際の適用上、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、形態及び詳細でそれに対して様々な変更を実行することができることを理解できるだろう。当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、すべてそれぞれ変更及び修正を行うことができるため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に限定される範囲に準拠するものとする。
【国際調査報告】