(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置及びそのロック解除方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20240410BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240410BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240410BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/51
A24F40/65
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540815
(86)(22)【出願日】2023-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 KR2023001973
(87)【国際公開番号】W WO2023191302
(87)【国際公開日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0039339
(32)【優先日】2022-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】スンウ、ポール チュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ソン ホ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AD20
4B162AD41
(57)【要約】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、ハウジング、前記ハウジング内に配置され電力を供給する、バッテリ、前記バッテリから電力を供給されエアロゾル発生を活性化させるエアロゾル発生部、少なくとも一部が前記ハウジングの外部に露出してユーザの生体情報を獲得する生体情報獲得部及び前記バッテリ、前記生体情報獲得部又は前記エアロゾル発生部を制御する制御部を含むことができる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロック機能が備えられたエアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、電力を供給する、バッテリと、
前記バッテリから電力を供給され、エアロゾル発生を活性化させるエアロゾル発生部と、
少なくとも一部が前記ハウジングの外部に露出して、ユーザの生体情報を獲得する生体情報獲得部と、
前記バッテリ、前記生体情報獲得部又は前記エアロゾル発生部を制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、前記生体情報に基づいて前記エアロゾル発生部の活性化を決定し、前記エアロゾル発生部の活性化は、少なくとも2ステップの認証手続きを通じて行われる、
エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記制御部とユーザ端末との連動を可能にする通信部をさらに含み、
前記制御部は、前記ユーザ端末によって真正ユーザであるか否かを認証する第1認証ステップ及び前記生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行う、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記第1認証ステップにおいて、前記ユーザ端末で公認された成人認証アプリケーションを通じてユーザが成人であることが認証される、
請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記第1認証ステップにおいて、前記ユーザ端末から獲得されたユーザの生体情報を通じてユーザ本人認証が行われる、
請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記制御部とユーザ端末との連動を可能にする通信部をさらに含み、
前記制御部は、前記ユーザ端末からの位置情報に基づいて前記エアロゾル発生部の活性化可能如何を認証する第1認証ステップ及び前記生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行う、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザ端末の位置情報に基づいてユーザが喫煙可能区域に位置しているか否かを判別して前記第1認証ステップを行う、
請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ユーザ端末の位置情報に基づいてユーザ周辺の喫煙可能区域情報を提供する、
請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記生体情報獲得部は、指紋認識センサ、虹彩認識センサ、静脈認識センサ、又は唇パターン認識センサのうち少なくともいずれかを含む、
請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
エアロゾル発生装置のロック解除方法であって、
真正ユーザの生体情報データが前記エアロゾル発生装置に登録されるステップと、
前記エアロゾル発生装置に備えられた生体情報獲得部からユーザの生体情報が獲得されるステップと、
獲得された生体情報に基づいて真正ユーザであるか否かが認証される認証ステップと、
真正ユーザとして認証される場合、前記エアロゾル発生装置のロックが解除されるステップと、
を含む、
ロック解除方法。
【請求項10】
前記真正ユーザの生体情報データが前記エアロゾル発生装置に登録されるステップは、
ユーザ端末で公認された成人認証アプリケーションを通じて前記真正ユーザの成人であるか否かが確認されるステップと、
成人であるか否かが前記エアロゾル発生装置に伝達されるステップと、
成人と確認された場合、前記生体情報獲得部によって前記真正ユーザの生体情報データが前記エアロゾル発生装置に登録されるステップと、
を含む、
請求項9に記載のロック解除方法。
【請求項11】
前記認証ステップは、
ユーザ端末によって真正ユーザ本人であるか否かが認証される第1認証ステップと、
前記獲得された生体情報と登録された生体情報との比較によって真正ユーザであるか否かが認証される第2認証ステップと、
を含む、
請求項9に記載のロック解除方法。
【請求項12】
前記認証ステップは、
ユーザ端末からの位置情報に基づいて前記エアロゾル発生装置の活性化可能如何が認証される第1認証ステップと、
前記獲得された生体情報と登録された生体情報との比較によって真正ユーザであるか否かが認証される第2認証ステップと、
を含む、
請求項9に記載のロック解除方法。
【請求項13】
前記生体情報が獲得されるステップは、ユーザの指紋認識、虹彩認識、静脈認識、又は唇パターン認識のうち少なくともいずれかによって行われる、
請求項9に記載のロック解除方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の一実施例は、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生装置に対する需要が増加するにつれて、エアロゾル発生装置に関する機能が持続的に開発されている。例えば、登録特許公報第10-2309201号はエアロゾル供給デバイス及び個人用健康状態評価システムを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、認証された真正ユーザによってのみ活性化が可能である。
【0004】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、2ステップ認証を通じて真正ユーザによる使用を保証することができる。
【0005】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、ユーザの現在位置情報に基づいて前記エアロゾル発生装置の活性化可能地域であるか否かをさらに検証することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、ハウジング、前記ハウジング内に配置され電力を供給するバッテリ、前記バッテリから電力を供給されエアロゾル発生を活性化させるエアロゾル発生部、少なくとも一部が前記ハウジングの外部に露出してユーザの生体情報を獲得する生体情報獲得部及び前記バッテリ、前記生体情報獲得部又は前記エアロゾル発生部を制御する制御部を含むことができ、前記制御部は、前記生体情報に基づいて前記エアロゾル発生部の活性化を決定し、前記エアロゾル発生部の活性化は、少なくとも2ステップの認証手続きを通じて行われる。
【0007】
一実施例では、前記制御部とユーザ端末との連動を可能にする通信部をさらに含むことができ、前記制御部は、前記ユーザ端末によって真正ユーザであるか否かを認証する第1認証ステップ及び前記生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行うことができる。
【0008】
前記第1認証ステップにおいて、前記ユーザ端末で公認された成人認証アプリケーションを通じてユーザが成人であることを認証することができる。
【0009】
あるいは、前記第1認証ステップにおいて、前記ユーザ端末から獲得されたユーザの生体情報を通じてユーザ本人認証を行うことができる。
【0010】
一実施例では、前記制御部とユーザ端末との連動を可能にする通信部をさらに含むことができ、前記制御部は、前記ユーザ端末からの位置情報に基づいて前記エアロゾル発生部の活性化可能如何を認証する第1認証ステップ及び前記生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行うことができる。
【0011】
前記制御部は、前記ユーザ端末の位置情報に基づいてユーザが喫煙可能区域に位置しているか否かを判別して前記第1認証ステップを行うことができる。
【0012】
前記制御部は、前記ユーザ端末の位置情報に基づいてユーザ周辺の喫煙可能区域情報を提供することができる。
【0013】
一実施例では、前記生体情報獲得部は、指紋認識センサ、虹彩認識センサ、静脈認識センサ、唇パターン認識センサのうち少なくともいずれかを含むことができる。
【0014】
一実施例に係るエアロゾル発生装置のロック解除方法は、真正ユーザの生体情報データが前記エアロゾル発生装置に登録されるステップ、前記エアロゾル発生装置に備えられた生体情報獲得部からユーザの生体情報が獲得されるステップ、獲得された生体情報に基づいて真正ユーザであるか否かが認証される認証ステップ及び真正ユーザとして認証される場合、前記エアロゾル発生装置のロックが解除されるステップを含むことができる。
【0015】
一実施例では、前記真正ユーザの生体情報データが前記エアロゾル発生装置に登録されるステップは、ユーザ端末で公認された成人認証アプリケーションを通じて前記真正ユーザの成人であるか否かが確認されるステップ、成人認証結果が前記エアロゾル発生装置に伝達されるステップ、及び前記生体情報獲得部によって前記真正ユーザの生体情報データが前記エアロゾル発生装置に登録されるステップを含むことができる。
【0016】
一実施例では、前記認証ステップは、ユーザ端末によって真正ユーザであるか否かが認証される第1認証ステップ及び前記獲得された生体情報と登録された生体情報との比較によって真正ユーザであるか否かが認証される第2認証ステップを含むことができる。
【0017】
一実施例では、前記認証ステップは、ユーザ端末からの位置情報に基づいて前記エアロゾル発生装置の活性化可能如何が認証される第1認証ステップ及び前記獲得された生体情報と登録された生体情報との比較によって真正ユーザであるか否かが認証される第2認証ステップを含むことができる。
【0018】
一実施例では、前記生体情報が獲得されるステップは、ユーザの指紋認識、虹彩認識、静脈認識又は唇パターン認識のうち少なくともいずれかによって行われる。
【発明の効果】
【0019】
一実施例によれば、認証された真正ユーザのみがエアロゾル発生装置を使用することができる。
【0020】
一実施例によれば、少なくとも2ステップを認証手続きを通じて真正ユーザによる使用が保証できる。
【0021】
一実施例によれば、ユーザの現在位置情報に基づいて前記エアロゾル発生装置の活性化可能地域であるか否かをさらに検証することができる。
【0022】
一実施例によれば、ユーザの現在位置周辺での前記エアロゾル発生装置の活性化可能地域情報を提供してもらうことができる。
【0023】
本開示の特定の実施例の上述及び他の様態、特徴及び利点は添付図面を参照し、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】一実施例に係るエアロゾル発生装置にシガレットが挿入された例を示す図である。
【
図2】一実施例に係るエアロゾル発生装置にシガレットが挿入された例を示す図である。
【
図3】一実施例に係るエアロゾル発生装置にシガレットが挿入された例を示す図である。
【
図4】一実施例に他のシガレットの例を示す図である。
【
図5】一実施例に他のシガレットの例を示す図である。
【
図6】一実施例に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
【
図7】一実施例に係るエアロゾル発生装置の概略図である。
【
図8】一実施例に係るエアロゾル発生装置の概略図である。
【
図9】ユーザ端末における本人認証に基づく、一実施例に係るエアロゾル発生装置のロック解除方法を示すフローチャートである。
【
図10】
図9のS11ステップを具体化したフローチャートである。
【
図11】ユーザ端末における位置情報に基づく、一実施例に係るエアロゾル発生装置のロック解除方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施例で使用される用語は、実施例での機能を考慮しながらできるだけ現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事している技術者の意図又は判例、新しい技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する発明の説明部分に詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されるべきである。
【0026】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。さらに、明細書に記載の「部」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアとの結合で実現されてもよい。
【0027】
本明細書で使用されるように、「少なくともいずれか」などの表現が配列された構成要素の前にある場合、配列された各構成ではなく、全構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むと解釈されるべきである。
【0028】
図1~
図3は、エアロゾル発生装置にシガレットが挿入された例を示す図である。
【0029】
図1を参照すると、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。
図2及び
図3を参照すると、エアロゾル発生装置1は蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル発生装置1の内部空間にはシガレット2が挿入されてもよい。
【0030】
図1~
図3に示されたエアロゾル発生装置1には、本実施例に関する構成要素が示されている。したがって、
図1~
図3に示された構成要素に加えて他の汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置1にさらに含まれ得ることを本実施例に関する技術分野において通常の知識を有する者であれば理解できる。
【0031】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル発生装置1にヒータ13が含まれていると示されているが、必要に応じて、ヒータ13は省略されてもよい。
【0032】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒータ13が一列に配置されていることが示されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒータ13が一列に配置されていることが示されている。また、
図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されていることが示されている。しかし、エアロゾル発生装置1の内部構造は、
図1~
図3に示されていることに限定されない。言い換えれば、エアロゾル発生装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の配置は変更され得る。
【0033】
シガレット2がエアロゾル発生装置1に挿入されると、エアロゾル発生装置1はヒータ13及び/又は蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させることができる。ヒータ13及び/又は蒸気化器14によって発生したエアロゾルはシガレット2を通過してユーザに伝達される。
【0034】
必要に応じて、シガレット2がエアロゾル発生装置1に挿入されない場合にもエアロゾル発生装置1はヒータ13を加熱することができる。
【0035】
バッテリ11は、エアロゾル発生装置1が動作するのに用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13又は蒸気化器14が加熱されるように電力を供給することができ、制御部12が動作するのに必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11は、エアロゾル発生装置1に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0036】
制御部12は、エアロゾル発生装置1の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13及び蒸気化器14のみならず、エアロゾル発生装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル発生装置1の構成のそれぞれの状態を確認して、エアロゾル発生装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0037】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行できるプログラムが貯蔵されたメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現されてもよいことを本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解できる。
【0038】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱され得る。例えば、シガレットがエアロゾル発生装置1に挿入されると、ヒータ13はシガレットの外部に位置することができる。したがって、加熱されたヒータ13はシガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0039】
ヒータ13は電気抵抗性ヒータであり得る。例えば、ヒータ13には電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れるにつれてヒータ13が加熱され得る。しかし、ヒータ13は上述した例に限定されず、所望の温度まで加熱できるものであれば制限なく該当され得る。ここで、所望の温度は、エアロゾル発生装置1に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0040】
一方、他の例として、ヒータ13は誘導加熱式ヒータであり得る。具体的には、ヒータ13にはシガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含むことができ、シガレットは誘導加熱式ヒータによって加熱できるサセプタを含むことができる。
【0041】
例えば、ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素又は棒状の加熱要素を含むことができ、加熱要素の形状によってシガレット2の内部又は外部を加熱することができる。
【0042】
また、エアロゾル発生装置1にはヒータ13が複数配置されてもよい。このとき、複数のヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置されてもよく、シガレット2の外部に配置されてもよい。また、複数のヒータ13の一部はシガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りはシガレット2の外部に配置されてもよい。なお、ヒータ13の形状は、
図1~
図3に示す形状に限定されず、様々な形状に作製できる。
【0043】
蒸気化器14は液状組成物を加熱してエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルはシガレット2を通過してユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置1の気流通路に沿って移動することができ、気流通路は蒸気化器14によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0044】
例えば、蒸気化器14は、液体貯蔵部、液体伝達手段及び加熱要素を含むことができるが、これらに限定されない。例えば、液体貯蔵部、液体伝達手段及び加熱要素は独立したモジュールとしてエアロゾル発生装置1に含まれてもよい。
【0045】
液体貯蔵部は液状組成物を貯蔵することができる。例えば、液状組成物は揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体貯蔵部は、蒸気化器14から脱着できるように作製されてもよく、蒸気化器14と一体として作製されてもよい。
【0046】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、又はビタミン混合物を含むことができる。香料は、メンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物香成分などを含むことができるが、これらに制限されない。香味剤は、ユーザに様々な香味又は風味を提供することができる成分を含み得る。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも1つが混合されたものであってもよいが、これらに制限されない。さらに、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールなどのエアロゾル形成剤を含み得る。
【0047】
液体伝達手段は、液体貯蔵部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどの芯(wick)になり得るが、これらに限定されない。
【0048】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどになり得るが、これらに限定されない。さらに、加熱要素は、ニクロム線などの伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻き付けられる構造で配置されてもよい。加熱要素は、電流供給によって加熱されてもよく、加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達して液体組成物を加熱してもよい。その結果、エアロゾルが生成され得る。
【0049】
例えば、蒸気化器14は、カトマイザ(cartomizer)又は霧化器(atomizer)と呼ばれることがあるが、これらに限定されない。
【0050】
一方、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の他に汎用的な構成をさらに含むことができる。例えば、エアロゾル発生装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/又は触覚情報の出力のためのモータを含むことができる。また、エアロゾル発生装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含むことができる。また、エアロゾル発生装置1は、シガレット2が挿入された状態でも外部空気が流入するか、内部気体が流出できる構造で作製できる。
【0051】
図1~
図3には示されていないが、エアロゾル発生装置1は別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルはエアロゾル発生装置1のバッテリ11の充電に用いられる。又は、クレードルとエアロゾル発生装置1が結合された状態でヒータ13が加熱されてもよい。
【0052】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似することができる。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分することができる。あるいは、シガレット2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒又はカプセルの形で作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0053】
エアロゾル発生装置1の内部には第1部分の全体が挿入され、第2部分は外部に露出することができる。あるいは、エアロゾル発生装置1の内部に第1部分の一部のみ挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは第2部分を口で噛んだ状態でエアロゾルを吸入することができる。このとき、エアロゾルは外部空気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0054】
一例として、外部空気は、エアロゾル発生装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入することができる。例えば、エアロゾル発生装置1に形成された空気通路の開閉及び/又は空気通路の大きさはユーザによって調節できる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節できる。他の例として、外部空気はシガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット2の内部に流入することもできる。
【0055】
以下、
図4及び
図5を参照して、シガレット2の例を説明する。
【0056】
【0057】
図4を参照すると、シガレット2はタバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1~
図3を参照して上述した第1部分はタバコロッド21を含み、第2部分はフィルタロッド22を含むことができる。
【0058】
図4にはフィルタロッド22が単一セグメントとして示されているが、これに限定されない。言い換えれば、フィルタロッド22は複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含むことができる。さらに、必要に応じて、フィルタロッド22には他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含むことができる。
【0059】
シガレット2の直径は5mm~9mmの範囲内であり、長さは約48mmであってもよいが、これらに限定されない。例えば、タバコロッド21の長さは約12mm、フィルタロッド22の第1セグメントの長さは約10mm、フィルタロッド22の第2セグメントの長さは約14mm、フィルタロッド22の第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これらに限定されない。
【0060】
シガレット2は、少なくとも1つのラッパー24によって包装されてもよい。ラッパー24には外部空気が流入するか、内部気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されてもよい。一例として、シガレット2は、1つのラッパー24によって包装されてもよい。他の例として、シガレット2は、2つ以上のラッパー24によって重畳的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパー241によってタバコロッド21が包装され、ラッパー242、243、244によってフィルタロッド22が包装されてもよい。また、単一ラッパー245によってシガレット2全体が再包装されてもよい。万一、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されている場合、各セグメントがラッパー242、243、244によって包装されてもよい。
【0061】
第1ラッパー241及び第2ラッパー242は一般的なフィルタ巻紙で作製されてもよい。例えば、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、多孔質巻紙又は無多孔質巻紙であってもよい。また、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、耐油性を有する紙類及び/又はアルミニウム合紙包装剤で作製されてもよい。
【0062】
第3ラッパー243はハード巻紙で作製されてもよい。例えば、第3ラッパー243の坪量は、88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第3ラッパー243の厚さは、120μm~130μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは125μmであってもよい。
【0063】
第4ラッパー244は耐油性ハード巻紙で作製されてもよい。例えば、第4ラッパー244の坪量は、88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第4ラッパー244の厚さは、120μm~130μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは125μmであってもよい。
【0064】
第5ラッパー245は滅菌紙(MFW)で作製されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)とは、引張強度、耐水度、平滑度などが一般紙よりも増進されるように特殊に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー245の坪量は、57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー245の厚さは、64μm~70μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは67μmであってもよい。
【0065】
第5ラッパー245は、所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としてはシリコンが該当され得るが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンではなくとも、上述した特性を有する物質であれば、制限なく第5ラッパー245に塗布(又は、コーティング)することができる。
【0066】
第5ラッパー245は、シガレット2が燃焼する現象を防止することができる。例えば、タバコロッド21がヒータ13によって加熱されると、シガレット2が燃焼する可能性がある。具体的には、タバコロッド21に含まれた物質のいずれかの発火点以上に温度が上昇する場合、シガレット2が燃焼することができる。このような場合にも、第5ラッパー245は不燃性物質を含むため、シガレット2が燃焼する現象を防止することができる。
【0067】
また、第5ラッパー245は、シガレット2で生成される物質によってホルダが汚染することを防止することができる。ユーザのパフによって、シガレット2内で液体物質を生成することができる。例えば、シガレット2で生成されたエアロゾルが外部空気によって冷却されることで、液体物質(例えば、水分など)を生成することができる。第5ラッパー245がシガレット2を包装するにつれて、シガレット2内で生成された液体物質がシガレット2の外部に漏れるのを防止することができる。
【0068】
タバコロッド21はエアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含むことができるが、これらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)などの他の添加物質を含有することができる。また、タバコロッド21には、メンソール又は保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることによって添加することができる。
【0069】
タバコロッド21は多様に作製できる。例えば、タバコロッド21はシート(sheet)で作製されてもよく、ストランド(strand)で作製されてもよい。また、タバコロッド21はタバコシートが細かく切られた刻草で作製されてもよい。さらに、タバコロッド21は熱伝導物質によって取り囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルなどの金属ホイルであってもよいが、これに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質はタバコロッド21に伝達される熱を均等に分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させることができ、これによってタバコの味を向上させることができる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能を行うことができる。このとき、図面には示されていないが、タバコロッド21は外部を取り囲む熱伝導物質に加えて追加のサセプタをさらに含むことができる。
【0070】
フィルタロッド22は、セルロースアセテートフィルタであってもよい。一方、フィルタロッド22の形状には制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状(type)のロッドであってもよく、内部に中空を含むチューブ状(type)のロッドであってもよい。また、フィルタロッド22は凹状(type)のロッドであってもよい。万一、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが他の形状に作製されてもよい。
【0071】
フィルタロッド22の第1セグメントは、セルロースアセテートフィルタであってもよい。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ状の構造物であってもよい。第1セグメントによってヒータ13が挿入される場合にタバコロッド21の内部物質が後方に押される現象を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も発生することができる。第1セグメントに含まれた中空の直径は、2mm~4.5mmの範囲内で適切な直径を採用することができるが、これらに限定されない。
【0072】
第1セグメントの長さは、4mm~30mmの範囲内で適切な長さを採用することができるが、これらに限定されない。好ましくは、第1セグメントの長さは10mmになり得るが、これに限定されない。
【0073】
第1セグメントの製造時に可塑剤の含量を調節することによって第1セグメントの硬度を調整することができる。さらに、第1セグメントは、内部(例えば、中空)に同一あるいは異形の材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造することができる。
【0074】
フィルタロッド22の第2セグメントは、ヒータ13がタバコロッド21を加熱することによって生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは適切な温度に冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0075】
第2セグメントの長さ又は直径は、シガレット2の形態によって多様に決定される。例えば、第2セグメントの長さは、7mm~20mmの範囲内で適切に採用することができる。好ましくは、第2セグメントの長さは、約14mmになり得るが、これに限定されない。
【0076】
第2セグメントは、ポリマー繊維を織って作製されてもよい。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布してもよい。又は、加香液が塗布された別途の繊維とポリマーで製造された繊維を共に織って第2セグメントを作製してもよい。又は、第2セグメントは、巻軸されたポリマーシートによって形成されてもよい。
【0077】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポーリ乳酸(PLA)、セルロースアセテート(CA)及びアルミニウムホイルからなる群より選ばれる材料で作製できる。
【0078】
第2セグメントが織られたポリマー繊維又は巻軸されたポリマーシートによって形成されることによって、第2セグメントは縦方向に延びる単数又は複数のチャンネルを含むことができる。ここで、チャンネルは気体(例えば、空気又はエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0079】
例えば、巻軸されたポリマーシートからなる第2セグメントは、約5μm~約300μmの間、例えば約10μm~約250μmの間の厚さを有する材料から形成されてもよい。さらに、第2セグメントの全表面積は、約300mm2/mm~約1000mm2/mmの間であり得る。さらに、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm2/mg~約100mm2/mgの間の材料から形成されてもよい。
【0080】
一方、第2セグメントには揮発性香味成分を含むスレッド(thread)が含まれる。ここで、揮発性香味成分はメントールであってもよいが、これらに制限されない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを第2セグメントに提供するために十分な量のメントールが充填される。
【0081】
フィルタロッド22の第3セグメントはセルロースアセテートフィルタであってもよい。第3セグメントの長さは、4mm~20mmの範囲内で適切に採用できる。例えば、第3セグメントの長さは、約12mmであってもよいが、これに限定されない。
【0082】
第3セグメントを作製する過程で、第3セグメントに加香液を噴射することによって香味が発生するように作製されてもよい。あるいは、加香液が塗布された別途の繊維を第3セグメントの内部に挿入してもよい。タバコロッド21で生成されたエアロゾルは、フィルタロッド22の第2セグメントを通過することによって冷却され、冷却されたエアロゾルが第3セグメントを通じてユーザに伝達される。したがって、第3セグメントに加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進される効果が発生し得る。
【0083】
さらに、フィルタロッド22には少なくとも1つのカプセル23が含まれてもよい。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行うこともでき、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル23は香料を含む液体を被膜で包む構造であってもよい。カプセル23は、球状又は円筒状の形状を有してもよいが、これらに制限されない。
【0084】
図5を参照すると、シガレット3は剪断プラグ33をさらに含むことができる。剪断プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32と対向する一側に位置することができる。剪断プラグ33は、タバコロッド31が外部に離脱することを防止することができ、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(
図1~
図3の1)に流れ込むことを防止することができる。
【0085】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含むことができる。ここで、第1セグメント321は、
図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応することができ、第2セグメント322は、
図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応することができる。
【0086】
シガレット3の直径及び全長は、
図4のシガレット2の直径及び全長に対応することができる。例えば、剪断プラグ33の長さは約7mm、タバコロッド31の長さは約15mm、第1セグメント321の長さは約12mm、第2セグメント322の長さは約14mmであり得るが、これらに限定されない。
【0087】
シガレット3は、少なくとも1つのラッパー35によって包装されてもよい。ラッパー35には外部空気が流入したり内部気体が流出したりする少なくとも1つの孔(hole)が形成されてもよい。例えば、第1ラッパー351によって剪断プラグ33が包装され、第2ラッパー352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパー353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパー354によって第2セグメント322が包装されてもよい。また、第5ラッパー355によってシガレット3の全体が再包装されてもよい。
【0088】
また、第5ラッパー355には少なくとも1つの穿孔36が形成されてもよい。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を取り囲む領域に形成されてもよいが、これらに制限されない。穿孔36は、
図2及び
図3に示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を果たすことができる。
【0089】
さらに、第2セグメント322には少なくとも1つのカプセル34が含まれてもよい。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行うこともでき、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で包む構造であってもよい。カプセル34は、球状又は円筒状の形状を有してもよいが、これらに制限されない。
【0090】
第1ラッパー351は、一般的なフィルタ巻紙にアルミニウムホイルなどの金属ホイルが結合されたものであってもよい。例えば、第1ラッパー351の全厚さは45μm~55μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは50.3μmであってもよい。また、第1ラッパー351の金属ホイルの厚さは6μm~7μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは6.3μmであってもよい。さらに、第1ラッパー351の坪量は50g/m2~55g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは53g/m2であってもよい。
【0091】
第2ラッパー352及び第3ラッパー353は一般的なフィルタ巻紙で作製されてもよい。例えば、第2ラッパー352及び第3ラッパー353は多孔質巻紙又は無多孔質巻紙であってもよい。
【0092】
例えば、第2ラッパー352の多孔度は35000CUであってもよいが、これに制限されない。また、第2ラッパー352の厚さは70μm~80μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは78μmであってもよい。また、第2ラッパー352の坪量は20g/m2~25g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは23.5g/m2であってもよい。
【0093】
例えば、第3ラッパー353の多孔度は24000CUであってもよいが、これに制限されない。また、第3ラッパー353の厚さは60μm~70μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは68μmであってもよい。さらに、第3ラッパー353の坪量は20g/m2~25g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは21g/m2であってもよい。
【0094】
第4ラッパー354はPLA合紙で作製されてもよい。ここで、PLA合紙とは、紙層、PLA層及び紙層を含む3重の紙を意味する。例えば、第4ラッパー354の厚さは100μm~120μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは110μmであってもよい。また、第4ラッパー354の坪量は80g/m2~100g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは88g/m2であってもよい。
【0095】
第5ラッパー355は滅菌紙(MFW)で作製されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)とは、引張強度、耐水度、平滑度などが一般紙よりも増進されるように特殊に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー355の坪量は57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー355の厚さは64μm~70μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは67μmであってもよい。
【0096】
第5ラッパー355は、所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としてはシリコンが該当されてもよいが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンではなくとも、上述した特性を有する物質であれば、制限なく第5ラッパー355に塗布(又は、コーティング)することができる。
【0097】
剪断プラグ33はセルロースアセテートで作製されてもよい。一例として、剪断プラグ33はセルロースアセテートトウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製されてもよい。セルロースアセテートトウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は1.0~10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは4.0~6.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、剪断プラグ33のフィラメントのモノデニールは5.0であってもよい。また、剪断プラグ33を構成するフィラメントの断面はY字型であってもよい。剪断プラグ33のトータルデニール(total denier)は20000~30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは25000~30000の範囲内に含まれてもよい。より好ましくは、剪断プラグ33のトータルデニールは28000であってもよい。
【0098】
さらに、必要に応じて、剪断プラグ33は少なくとも1つのチャンネルを含むことができ、チャンネルの断面形状は多様に作製されてもよい。
【0099】
タバコロッド31は、
図4を参照して上述したタバコロッド21に対応することができる。したがって、以下ではタバコロッド31についての具体的な説明は省略する。
【0100】
第1セグメント321はセルロースアセテートで作製されてもよい。例えば、第1セグメントは内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメント321は、セルロースアセテートトウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製されてもよい。例えば、第1セグメント321のモノデニール及びトータルデニールは、剪断プラグ33のモノデニール及びトータルデニールと同一であってもよい。
【0101】
第2セグメント322はセルロースアセテートで作製されてもよい。第2セグメント322を構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は1.0~10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは8.0~10.0の範囲内に含まれてもよい。より好ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノデニールは9.0であってもよい。また、第2セグメント322のフィラメントの断面はY字型であってもよい。第2セグメント322のトータルデニール(total denier)は20000~30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは25000であってもよい。
【0102】
図6は、一実施例に係るエアロゾル発生装置100のブロック図である。
【0103】
エアロゾル発生装置100は、生体情報獲得部120、ヒータ130、制御部150、出力部160、バッテリ170、通信部180、メモリ192及びユーザ入力部194を含むことができる。但し、エアロゾル発生装置100の内部構造は、
図6に示されたものに制限されない。すなわち、エアロゾル発生装置100の設計によって、
図6に示された構成の一部が省略されるか、新しい構成がさらに追加され得ることを本実施例に関する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解できる。
【0104】
生体情報獲得部120は、エアロゾル発生装置100にアクセス(access)したユーザの生体情報を感知し、感知した生体情報を制御部150に伝達することができる。このとき、制御部150は、ヒータ196の動作(ロック/解除)制御、通知表示などの様々な機能が行われるようにエアロゾル発生装置100を制御することができる。
【0105】
生体情報獲得部120は、指紋認識センサ、虹彩認識センサ、静脈認識センサ、顔面認識センサ又は唇パターン認識センサのうち少なくともいずれかを含むことができる。
【0106】
エアロゾル発生装置100は、前述したセンサの他に、温度センサ、挿入感知センサ、パフセンサ、湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含むことができる。温度センサは、ヒータ130(又は、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知することができる。エアロゾル発生装置100はヒータ130の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒータ130自体が温度センサの役割を果たすことができる。あるいは、温度センサは、バッテリ170の温度をモニタリングするようにバッテリ170の周囲に配置されたものであってもよい。挿入感知センサは、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を感知することができる。例えば、挿入感知センサは、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含むことができ、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を感知することができる。パフセンサは気流通路又は気流チャンネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知することができる。例えば、パフセンサは、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれかに基づいてユーザのパフを感知することができる。この他に、各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論できるので、具体的な説明は省略する。
【0107】
出力部160は、エアロゾル発生装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部160は、ディスプレイ162、ハプティック部164及び音響出力部166のうち少なくとも1つを含むことができるが、これらに制限されるものではない。ディスプレイ162とタッチパッドがレイヤー構造を成してタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ162は出力装置の他に入力装置としても使用できる。
【0108】
ディスプレイ162は、機能性物質吸入情報の他にもエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置100に関する情報は、エアロゾル発生装置100のバッテリ170の充/放電状態、ヒータ130の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品感知)などの様々な情報を意味することができ、ディスプレイ162は前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ162は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ162はLED発光素子の形態であってもよい。
【0109】
ハプティック部164は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は電気刺激装置を含むことができる。
【0110】
音響出力部166は、機能性物質吸入情報と共にエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部166は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0111】
バッテリ170は、エアロゾル発生装置100が動作するのに用いられる電力を供給することができる。バッテリ170は、ヒータ130が加熱されるように電力を供給することができる。また、バッテリ170は、エアロゾル発生装置100内に備えられた他の構成(例えば、生体情報獲得部120、出力部160、メモリ192、ユーザ入力部194及び通信部180)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ170は、充電が可能なバッテリ又は使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ170は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これらに制限されない。
【0112】
ヒータ130は、バッテリ170から電力を供給されて機能性物質を加熱することができる。
図6に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、バッテリ170の電力を変換してヒータ130に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含むことができる。また、エアロゾル発生装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置100はバッテリ170の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含むことができる。
【0113】
生体情報獲得部120、制御部150、出力部160、通信部180、ユーザ入力部194及びメモリ192は、バッテリ170から電力を供給されて機能を行うことができる。
図6に示されていないが、バッテリ170の電力を変換して各構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含むことができる。
【0114】
一実施例では、ヒータ130は任意の適した電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ナイオブ、モリブデナム、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これらに制限されない。また、ヒータ130は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などで実現されてもよいが、これらに制限されない。他の実施例では、ヒータ130はエアロゾル発生装置100から除外されることもある。
【0115】
他の実施例では、ヒータ130は誘導加熱方式のヒータであってもよい。例えば、ヒータ130は、コイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含むことができる。
【0116】
一実施例では、ヒータ130は複数のヒータを含むことができる。例えば、ヒータ130は、シガレットを加熱するための第1ヒータ及び液状を加熱するための第2ヒータを含むことができる。
【0117】
ユーザ入力部194は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部194は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあり得るが、これらに制限されるものではない。また、
図6に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどの連結インターフェースを介して他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリ170を充電することができる。
【0118】
メモリ192は、エアロゾル発生装置100内で処理される各種データを貯蔵するハードウェアであって、制御部150で処理されたデータ及び処理されるデータを貯蔵することができる。メモリ192は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、ラム(RAM、random access memory)SRAM(static random access memory)、ロム(ROM、read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの貯蔵媒体を含むことができる。メモリ192は、エアロゾル発生装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに関するデータなどを貯蔵することができる。
【0119】
通信部180は、他の電子装置(例えば、ユーザ端末)との通信のための少なくとも1つの構成要素を含むことができる。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含むことができる。
【0120】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース通信部、BLE(Bluetooth Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(Wi-Fi)通信部、Zigbee通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むことができるが、これらに制限されない。
【0121】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むことができるが、これらに制限されない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置100を確認及び認証することもできる。
【0122】
制御部150はエアロゾル発生装置100の全般的な動作を制御することができる。一実施例では、制御部150は、少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。プロセッサは多数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサから行われるプログラムが貯蔵されたメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現されてもよいことを本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解できる。
【0123】
制御部150はバッテリ170の電力をヒータ130に供給することを制御することでヒータ130の温度を制御することができる。例えば、制御部150は、バッテリ170とヒータ130との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで電力供給を制御することができる。他の例として、制御部150の制御命令に従って加熱直接回路がヒータ130に対する電力供給を制御することもできる。
【0124】
制御部150は、センシング部(センサ)によって感知された結果を分析し、その後、実行される処理を制御することができる。例えば、制御部150は、センシング部によって感知された結果に基づいて、ヒータ130の動作が開始又は終了するようにヒータ130に供給される電力を制御することができる。他の例として、制御部150は、センシング部によって感知された結果に基づいて、ヒータ130が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を維持できるようにヒータ130に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0125】
制御部150は、センシング部によって感知された結果に基づいて、出力部160を制御することができる。例えば、パフセンサを通じてカウントされたパフ回数が既に設定された回数に達すると、制御部150はディスプレイ部162、ハプティック部164及び音響出力部166のうち少なくとも1つによってユーザにエアロゾル発生装置100がすぐ終了することを予告することができる。
【0126】
一実施例では、制御部150は、センシング部によって感知されたエアロゾル発生物品の状態に応じてヒータ130に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態の場合、制御部150は誘導コイルに対する電力供給時間を制御して、エアロゾル発生物品が一般的な状態の場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0127】
図7及び
図8は、一実施例に係るエアロゾル発生装置100を概略的に示す。
【0128】
図7を参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置100は、ハウジング110、少なくとも一部がハウジング110の外部に露出してユーザの生体情報を獲得することができる生体情報獲得部120、ハウジング110内に配置されてエアロゾル発生を活性化させるエアロゾル発生部、生体情報獲得部120又は前記エアロゾル発生部を制御する制御部150及び前記エアロゾル発生部又は前記制御部に電力を供給するバッテリ170を含むことができる。前記制御部150は、ユーザの生体情報に基づいて前記エアロゾル発生部の活性化を決定することができる。
【0129】
一例では、エアロゾル発生部はヒータ130を含むことができ、ヒータ130はバッテリ170から供給された電力によって加熱され得る。例えば、シガレットがエアロゾル発生装置100に挿入されると、ヒータ130はシガレットの外部に位置することができる。したがって、加熱されたヒータ130はシガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。また、エアロゾル発生装置100にはヒータ130が複数配置されてもよい。このとき、複数のヒータ130は、シガレットの内部に挿入されるように配置されてもよく、シガレットの外部に配置されてもよい。
【0130】
他の例として、エアロゾル発生部は蒸気化器を含むことができる。蒸気化器は液状組成物を加熱してエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルはシガレットを通過してユーザに伝達されるか、ニコチンが含まれた液状組成物をエアロゾル化してシガレットを通過することなく、直接ユーザに伝達できる。例えば、蒸気化器は、液体貯蔵部、液体伝達手段及び加熱要素を含むことができる。液体貯蔵部は液状組成物を貯蔵することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体伝達手段は、液体貯蔵部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどの芯(wick)になり得るが、これらに限定されない。加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどになり得るが、これらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線などの伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻き付けられる構造で配置されてもよい。加熱要素は、電流供給によって加熱されてもよく、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱してもよい。その結果、エアロゾルが生成され得る。例えば、蒸気化器は、カトマイザ(cartomizer)又は霧化器(atomizer)と呼ばれることがあるが、これらに限定されない。
【0131】
生体情報獲得部120は、指紋認識センサ、虹彩認識センサ又は静脈認識センサのいずれかを含むことができるか、これらのうち2つ以上を含むこともできる。あるいは、一実施例に係るエアロゾル発生装置100に収容されるカートリッジが備えられる場合、前記カートリッジにも生体情報を認識し得るセンサ(例えば、唇パターン認識センサ)が搭載され得る。
【0132】
一実施例では、ユーザが一実施例に係るエアロゾル発生装置100を購入した直後には、エアロゾル発生装置100は運送モード(shipping mode)状態であり得、運送モード状態はバッテリ170からの電力が他の構成要素(例えば、ヒータ130、制御部150)に提供されない不活性化状態であり得る。ユーザは運送モードを解除して正常モードに変更することができる。このとき、ユーザは、ユーザマニュアル又はディスプレイ(例えば、
図6のディスプレイ162)の案内に従って、生体情報獲得部120によってユーザの生体情報をエアロゾル発生装置100に貯蔵することができる。これにより、真正ユーザの生体情報データがエアロゾル発生装置100のメモリ(例えば、
図6のメモリ192)に貯蔵され得る。ここで、真正ユーザとは、一実施例に係るエアロゾル発生装置100を使用し得る登録されたユーザとして規定できる。
【0133】
その後、エアロゾル発生装置100を使用したいユーザは、生体情報獲得部120による真正ユーザ認証を経てエアロゾル発生部を活性化(エアロゾル発生装置100のロック解除)することができる。例えば、生体情報獲得部120が指紋認識センサを含む場合、前記指紋認識センサによってユーザの指紋を獲得することができ、制御部150は獲得されたユーザの指紋情報と登録された真正ユーザの生体情報(例えば、指紋情報)とを比較して、2つのデータが一致する場合はエアロゾル発生装置100のロックを解除し、逆の場合はエアロゾル発生装置100のロック状態を維持し続けることができる。
【0134】
図8を参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置100は通信部180をさらに含むことができる。例えば、通信部180はユーザ端末(200;例えば、移動通信端末)との通信を可能にする近距離通信部(例えば、
図6の近距離通信部182)を含むことができ、制御部150は前記ユーザ端末200からの情報に基づいて少なくとも2ステップの認証手続きを通じてエアロゾル発生装置100のロックを解除することができる。
【0135】
一実施例では、制御部150は、ユーザ端末200によって真正ユーザであるか否かを認証する第1認証ステップ及びユーザの生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行うことができる。このとき、前記第1認証ステップにおいて、ユーザ端末200で公認された成人認証アプリケーションを通じてユーザが成人であることを認証することができる。例えば、一実施例に係るエアロゾル発生装置100を最初に購入した後、ユーザはマニュアルの案内に従って公認された成人認証アプリケーションをユーザ端末200に設置することができるが、通信部180はユーザ端末200のNFC(Near Field Communication)センサによって読み取られる(read)プログラム情報を伝達することができ、前記プログラム情報はユーザ端末200に貯蔵(又は設置)できるターゲットプログラム(公認された成人認証アプリケーション)に関するデータであり得る。他の例として、プログラム情報は前記ターゲットプログラムのデータが貯蔵されているターゲットURL(uniform resource locator)アドレスであり得る。通信部180を介してエアロゾル発生装置100とユーザ端末200との連結が構築された状態で、ユーザ端末200で完了した成人認証結果はエアロゾル発生装置100に伝達することができる。次に、制御部150は、成人認証が完了したユーザのみを真正ユーザとして規定し、生体情報認証による2ステップ認証を行うことができる。
【0136】
一実施例では、制御部150は、ユーザ端末200によって真正ユーザであるか否かを認証する第1認証ステップ及びユーザの生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行うことができる。このとき、前記第1認証ステップにおいて、ユーザ本人認証がユーザ端末200で最初に行われる。例えば、ユーザは、ユーザ端末200で指紋、虹彩、顔面認識などによって本人であるか否かを認証することができ、ユーザ端末200によって真正ユーザ認証が完了した結果は、通信部180を介して制御部150に伝送することができる。次に、制御部150は、生体情報獲得部120から獲得されたユーザの生体情報と既に貯蔵された真正ユーザの生体情報データとを比較する2ステップ認証を行った後、ロック解除如何を決定することができる。
【0137】
一実施例では、制御部150は、ユーザ端末200からの位置情報に基づいてエアロゾル発生装置100の活性化可能如何を認証する第1認証ステップ及び生体情報を通じて真正ユーザであるか否かを認証する第2認証ステップを行うことができる。例えば、制御部150は、ユーザ端末200の位置情報に基づいてユーザが喫煙可能区域に位置しているか否かを判別する第1認証ステップを行うことができる。例えば、通信部180を介してエアロゾル発生装置100とユーザ端末200との間の連結が構築された状態で、ユーザ端末200のGPSセンサで確認されたユーザの現在位置が喫煙不可能区域(例えば、室内、一定半径内に学校/幼稚園/子供の家などが位置した喫煙禁止区域)と判別される場合、制御部150は1次認証結果のみでロック状態を維持することができる。
【0138】
さらに、制御部150は、ユーザ端末200の位置情報に基づいてユーザ周辺の喫煙可能区域情報を提供することができる。一例では、制御部150は、ユーザ端末200からのGPS情報と周辺地図情報に基づいて喫煙可能区域(例えば、喫煙ブース)に関する案内情報をディスプレイ(例えば、
図5のディスプレイ162)又はユーザ端末200に表示することができる。
【0139】
以下、
図9~11を参照して、ユーザ端末200と連動した2ステップの認証によるロック解除方法を詳細に説明する。
【0140】
図9を参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置100のロックを解除するために、ユーザ端末による本人認証及び生体情報の比較による真正ユーザ認証が行われる。
【0141】
真正ユーザの生体情報データは、エアロゾル発生装置100に登録され得る(S11)。例えば、真正ユーザは、生体情報獲得部(例えば、
図8の生体情報獲得部120)を介して自分の生体情報(例えば、指紋、虹彩、静脈、顔面、唇パターン情報など)をエアロゾル発生装置100に登録することができる。
【0142】
一実施例では、前記登録手続きは成人認証を経た後に行われる。特に、
図10を参照すると、ユーザ端末200での成人認証アプリケーションを通じて真正ユーザの成人認証如何を確認することができる(S111)。ユーザ端末200での成人認証結果は通信部180を介してエアロゾル発生装置100に伝達することができ(S112)、真正ユーザが成人と確認された場合にのみ、生体情報獲得部120で獲得された真正ユーザの生体情報データが登録され(S113)、登録された真正ユーザの生体情報がエアロゾル発生装置100のメモリ(例えば、
図8のメモリ192)に貯蔵され得る。
【0143】
例えば、エアロゾル発生装置100を最初に購入した後、ユーザはマニュアルの案内に従って公認された成人認証アプリケーションをユーザ端末200に設置することができるが、通信部(例えば、
図8の通信部180)は、ユーザ端末200のNFC(Near Field Communication)センサによって読み取られる(read)プログラム情報を伝達することができ、前記プログラム情報は、ユーザ端末200に貯蔵(又は設置)できる成人認証アプリケーションに関するデータであり得る。他の例として、プログラム情報は、前記成人認証アプリケーションに関するデータが貯蔵されているターゲットURL(uniform resource locator)アドレスであり得る。ユーザ端末200で行われた成人認証結果は、再びエアロゾル発生装置100に伝達され、制御部(例えば、
図8の制御部150)は、ユーザが成人として認証された場合にのみ前記ユーザを真正ユーザとして規定して真正ユーザの生体情報データをエアロゾル発生装置100に登録する。
【0144】
また
図9を参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生装置100を使用したいユーザの生体情報が生体情報獲得部120を介して獲得できる(S12)。
【0145】
次に、1次認証ステップであって、ユーザ端末200で現在ユーザが真正ユーザ本人であることを認証する本人認証手続きが行われる(S13)。例えば、ユーザ端末200は、真正ユーザを認証することができるプログラムに基づいて、ユーザに対する真正ユーザ本人認証を行うことができる。
【0146】
ユーザ端末200における真正ユーザ本人認証が完了した場合には、制御部(例えば、
図8の制御部150)は2次認証ステップを行うことになり、そうでない場合には、制御部150はロック状態を維持し続ける。
【0147】
2次認証ステップであって、制御部150は、前記ユーザの生体情報と登録された真正ユーザの生体情報とを比較して、真正ユーザ認証如何を行うことができる(S14)。万一、前記ユーザの生体情報と登録された真正ユーザの生体情報とが一致しない場合には、制御部150はロック状態を維持し続けるようにエアロゾル発生部を不活性化させ、両者の情報が一致する場合には、エアロゾル発生装置100のロックを解除することができる(S15)。
【0148】
先立って、生体情報獲得部120からユーザの生体情報が獲得されるステップ(S12)の以降、ユーザ端末200で本人認証が行われるステップ(S13)の順に説明されたが、必ずしもこれらに限定されるものではない。例えば、ステップ(S13)の以降にステップ(S12)が行われてもよい。また、ステップ(S14)の以降にステップ(S13)が行われてもよい。
【0149】
図11を参照すると、制御部150はユーザ端末の位置情報に基づく1次認証及び生体情報の比較による2次認証を通じて真正ユーザの認証を行うこともできる。
【0150】
真正ユーザの生体情報データがエアロゾル発生装置100に登録され(S21)、生体情報獲得部120からユーザの生体情報が獲得される(S22)。
【0151】
このとき、前記登録ステップ(S21)は、成人認証を経た後に行われる。これについては、先に
図10を参照して説明したので、簡略化のためにこれについての詳細な説明は省略する。
【0152】
続いて、ユーザ端末200の位置情報に基づいてエアロゾル発生装置100の活性化可能如何が認証されるステップ(S23)である1ステップ認証が行われる。例えば、ユーザ端末200のGPSセンサからのユーザの位置が室内又は子供/青少年施設(例えば、子供の家、幼稚園、学校など)に近接した喫煙禁止区域に該当する場合には、制御部150はロック状態を維持し続けるようになり、逆の場合にのみ制御部150は1次ロック解除認証を行うことができる。
【0153】
さらに、ユーザ端末200のGPS位置情報と地図情報に基づいてユーザが喫煙ブースから一定半径内にいる場合、制御部150は喫煙可能区域通知機能を行うことができる。
【0154】
ユーザ端末200に基づく位置情報から1次認証が完了した後、制御部150は獲得されたユーザの生体情報と登録された真正ユーザの生体情報との比較によって真正ユーザ認証を行うことができる(S24)。このような2次認証を通じて真正ユーザとして認証された場合にのみ、制御部150はロックを解除することができる(S25)。
【0155】
一実施例に係るエアロゾル発生装置100及びそのロック解除方法によれば、登録された真正ユーザによってのみロック解除が可能であり、少なくとも2ステップの認証手続きを経るため、機器の誤使用を安定して防止することができる。また、ユーザの生体情報による認証だけでなく、ユーザの現在位置、成人であるか否か、又はユーザ本人認証をさらに経るため、より安定した機器の使用が期待できる。
【0156】
上述した実施例についての説明は例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、これにより様々な変形及び均等な他の実施例が可能である点が理解できるであろう。したがって、発明の真正な保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められるべきであり、特許請求の範囲に記載された内容と同等の範囲にある全ての相違点は、特許請求の範囲によって定められる保護範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0157】
前述した任意の実施例の特徴及び様態は、明白な技術的衝突という結果をもたらさない限り、他の任意の実施例の特徴及び様態と結合することができる。
【国際調査報告】