(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】略細長い形状の製品を切断するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
B26D 3/26 20060101AFI20240410BHJP
A23L 19/00 20160101ALI20240410BHJP
B26D 7/18 20060101ALI20240410BHJP
A23N 12/02 20060101ALI20240410BHJP
B65G 15/08 20060101ALI20240410BHJP
B65G 21/00 20060101ALI20240410BHJP
【FI】
B26D3/26 602H
B26D3/26 602A
B26D3/26 602K
A23L19/00 A
A23L19/00 B
A23L19/00 Z
B26D7/18 E
A23N12/02 Z
B65G15/08 A
B65G21/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553972
(86)(22)【出願日】2022-03-05
(85)【翻訳文提出日】2023-10-17
(86)【国際出願番号】 IB2022051959
(87)【国際公開番号】W WO2022185285
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】MX/A/2021/002651
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】MX
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505384380
【氏名又は名称】ヒート アンド コントロール インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】カリディス アンドリュー アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ラミレス レセンディス ダビド
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス グラナドス セルヒオ
【テーマコード(参考)】
3C021
3F023
4B016
4B061
【Fターム(参考)】
3C021FC01
3C021FC04
3F023AA07
3F023AB10
3F023BA02
3F023BB07
3F023BC01
3F023BC06
4B016LG01
4B016LG05
4B016LG06
4B016LG08
4B016LP03
4B016LP13
4B061AA02
4B061BA02
4B061BA08
4B061BA17
4B061CA14
4B061CA31
(57)【要約】
本発明は、バナナ、キュウリ、ズッキーニ、ニンジン、ユッカ、さつまいも、タロイモ、および、マランガ等のような果物または野菜のような略細長い形状を備えた製品を切断するための装置および方法に関する。装置は、主支持構造体、コンベア、および、送られた製品を切断するための切断要素を含む。一実施形態では、装置は、切断された製品を受け入れ、スターチまたはラテックスのような表面物質から切断された製品を洗浄するためにいくつかの適切な流体(例えば、水または油)を収容するタブを含む。
【選択図】
図1.1~1.3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置であって、該略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置は、
主支持構造体(11)と、
前記主支持構造体(11)上に設置されたコンベア(13)と、を含み、前記コンベア(13)は、送りセクション(37)と、出口セクション(38)と、第1のプレート(34)と、第2のプレート(35)と、少なくとも2つの横方向ベルト(41)を移動させる第1の移動手段(71)と、少なくとも1つの背面ベルト(42)を移動させる第2の移動手段(58)と、を含み、前記第1の移動手段(71)は、前記第1のプレート(34)と前記第2のプレート(35)の間に設置されており、前記第2の移動手段(58)は、前記コンベア(13)の前記第1のプレート(34)の背面/外側セクションに設置されており、
前記少なくとも2つの横方向ベルト(41)および前記少なくとも1つの背面ベルト(41)の張力を調整するために前記主支持構造体(11)上に設置されているスプリングコンプレッサシステム(49)と、
送られた前記製品(9)を切断するために前記主支持構造体(11)上に、前記コンベア(13)の出口セクション(38)に隣接して設置された切断要素(20)と、をさらに含む、略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項2】
前記コンベア(13)を賦活させる駆動ユニット(14)と、前記切断要素(20)を賦活させる駆動ユニット(28)と、前記コンベア(13)の前記第1のプレート(34)と前記第2のプレート(35)の間で前記第1のプレート(34)と前記第2のプレート(35)を結合するための結合手段(36)と、を含む、請求項1に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項3】
前記第1の移動手段(71)は、少なくとも2つの駆動ピン(39)と、少なくとも2つの送りピン(40)と、少なくとも2つのコンプレッサピン(26)と、少なくとも2つの緊張ピン(44)と、少なくとも2つの自由ピン(45)と、少なくとも2つの出口ピン(46)と、を含み、前記第2の移動手段(58)は、少なくとも2つの上側背面ピンおよび少なくとも2つの下側背面ピンを含む、請求項1に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項4】
前記第1の移動手段(71)および前記第2の移動手段(58)は、前記スプリングコンプレッサシステム(49)に結合されているシャフト(27)を含む、請求項3に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項5】
前記横方向ベルト(41)が前記製品(9)を切断ステップに移動させることができ、前記製品(9)を設定位置に維持するのを助ける複数のガイド(43)をさらに含み、前記複数のガイド(43)は、切断されるべき前記製品(9)の寸法形状に応じて、移動されることができる、請求項1に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項6】
前記スプリングコンプレッサシステム(49)は、ベース構造体(51)に設置されている複数の移動チャンバを含み、前記複数の移動チャンバには、
前記第1の移動手段(71)に結合されているブッシュ(55)、および、
前記第1の移動手段(71)および前記第2の移動手段(58)の前記シャフト(27)に張力を印加するためのばね(54)が設置されており、
前記スプリングコンプレッサシステム(49)は、前記横方向ベルト(41)および前記背面ベルト(42)の両方に作用する、請求項1に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項7】
前記スプリングコンプレッサシステム(49)は、前記第1の移動手段(71)の前記シャフト(27)に印加される張力を増加させ、または、減少させるための較正要素(56)をさらに含む、請求項6に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項8】
前記較正要素(56)は、少なくとも1つの較正スクリュウを含む、請求項7に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項9】
前記スプリングコンプレッサシステム(49)は、前記横方向ベルト(41)を常に緊張状態に維持するための静的調節手段をさらに含む、請求項6、7、または、8のいずれか1項に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項10】
前記スプリングコンプレッサシステム(49)は、前記コンベア(13)の出口に設置され、前記出口ピン(46)に連結されたベース構造体(68)を含むセクションをさらに含み、前記ベース構造体(68)は、下側チャンバ(50)を含み、前記下側チャンバ(50)上には、ばね(83)であって、該ばね(83)を前記ベース構造体(68)に接合すべく前記横方向ベルト(41)と結合手段(57)の間のスペースを開閉するためのばね(83)が設置されている、請求項6、7、8,または、9のいずれか1項に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項11】
前記コンベア(13)を賦活させる前記駆動ユニット(14)は、
モータ手段(15)と、
ギア装置(78)と、
トランスミッションシステム(79)と、
すべての上記要素を前記主支持構造体(11)に結合するための支持構造体(19)と、を含む、請求項2に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項12】
前記駆動ユニット(14)のギア装置(78)は、少なくとも2つのモータギア(16)および少なくとも2つのフリーギア(17)を含み、前記トランスミッションシステム(79)は、前記モータ手段(15)に連結されたプーリ(76)と、前記ギア装置(78)に連結されたプーリ(77)と、前記モータ手段(15)に連結されたプーリ(76)と前記ギア装置(78)に連結されたプーリ(77)を結合するためのストラップ(18)と、を含む、請求項11に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項13】
前記切断要素(20)は、
本体(21)と、
前記切断要素(20)を前記主支持構造体(11)に結合する軸(22)と、を含む、請求項1に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項14】
前記切断要素(20)は、
前記切断要素(20)の較正および整合を助ける少なくとも2つの支持要素(72)と、
上側較正要素(23)と、
下側較正要素(24)と、をさらに含む、請求項13に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項15】
前記支持要素(72)は、少なくとも2つのローロックを含み、前記下側較正要素(24)は、少なくとも1つの下側較正スクリュウを含み、前記切断要素(20)は、ディスクである、請求項14に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項16】
前記切断要素(20)を賦活させる駆動ユニット(28)は、
モータ手段(29)と、
トランスミッションシステム(80)と、
支持構造体(33)と、を含み、前記支持構造体(33)は、前記モータ手段(29)が上に置かれるベースプレート(74)を含み、前記ベースプレート(74)は、該ベースプレート(74)が長手方向に移動可能であるように、前記支持構造体(33)に結合される複数の細長い溝を含む、請求項2に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項17】
前記トランスミッションシステム(80)は、前記モータ(29)に連結されたプーリ(30)と、前記軸(22)によって前記切断要素(20)に連結されたプーリ(32)と、前記プーリ(30)と前記プーリ(32)を結合するためのストラップ(31)と、を含む、請求項16に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項18】
前記切断要素(20)は、安全モジュールを含み、前記安全モジュールは、内部に回転要素(53)が設定されているボックス(52)、および、前記回転要素(53)を前記ボックス(52)に固定するための固定要素(25)を含む、請求項13~17のいずれか1項に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項19】
前記回転要素(53)は、べアリングであり、前記固定要素は、スクリュウである、請求項18に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項20】
略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置であって、該略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置は、
主支持構造体(11)と、
前記主支持構造体(11)に設定されたコンベア(13)と、を含み、前記コンベア(13)は、第1のプレート(34)と、2つの横方向ベルト(41)を移動させる第1の移動手段(71)と、少なくとも1つの背面ベルト(42)を移動させる第2の移動手段(58)と、を備え、前記第1の移動手段(71)は、前記第1のプレート(34)と前記第2のプレート(35)の間に設置されており、前記第2の移動手段(58)は、前記前記コンベア(13)の前記第1のプレート(34)の背面/外側セクションに設置されており、前記コンベア(13)は、送りセクション(37)および出口セクション(38)を含み、
前記少なくとも2つの横方向ベルト(41)および前記少なくとも1つの背面ベルト(41)の張力を調整するために前記主支持構造体(11)上に設置されているスプリングコンプレッサシステム(49)と、
前記コンベア(13)の出口セクション(38)に隣接して設定された、送られる前記製品(9)を切断するための切断要素(20)と、
切断された製品を受け入れるためのいくらかの流体を収容するタブ(59)と、をさらに含み、前記タブ(59)は、
装置の外側に切断された製品を送る切断された製品のためのコンベアベルト(65)を設置するために前記タブ(59)から延長されたセクション(60)と、
抽出手段(62)を配置するためのセクション(61)と、
上記要素のすべてを支持するためのベース(70)と、を含む、略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項21】
切断された製品のための前記コンベアベルト(65)は、クリーンな流体を切断された製品に噴霧するための分配要素(67)を含み、
前記タブ(59)は、切断された製品残留物を含む流体を輸送するためのホース(69)を備えて設置されている、請求項20に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項22】
濾過ベルト(66)をさらに含み、前記濾過ベルト(66)は、前記抽出手段(62)から発せられた残留物が積載された流体を濾過するためのメッシュを含み、前記抽出手段(62)は、水中ポンプを含む、請求項20に記載の略細長い形状を備えた製品(9)を切断するための装置。
【請求項23】
略細長い形状を備えた製品を切断するための方法であって、該略細長い形状を備えた製品を切断するための方法は、
切断される製品(9)を提供するステップと、
前記製品(9)が切断される切断要素(20)に向かう少なくとも2つのベルト(41)および少なくとも1つの背面ベルト(42)を含むコンベア(13)によって前記製品(9)を輸送するステップと、を含み、輸送の方向は、右または左に向かうフローを備えた水平、下降または上昇フローを備えた鉛直、または、下降または上昇フローを備えた傾斜であることができ、
送られる製品の寸法形状に応じて、流路を調節するためにコンベア(13)のベルト(41)とベルト(42)の間の距離を広げ/減少させるステップと、
右または左に向かうフローを備えた水平、下降または上昇フローを備えた鉛直、または、下降または上昇フローを備えた傾斜であることができる方向に、製品を切断要素(20)に通すことによって製品(9)を切断するステップと、を含む、略細長い形状を備えた製品を切断するための方法。
【請求項24】
望まれない物質を、該望まれない物質をタブ(59)に収容された流体に移送することによって、切断された製品から除去するステップと、
クリーンな切断された製品を得るために、切断された製品のためのコンベアベルト(65)によって、望まれない物質のない切断された製品を除去するステップと、をさらに含む、請求項23に記載の略細長い形状を備えた製品を切断するための方法。
【請求項25】
望まれない物質から切断された製品をさらに洗浄するために、切断された製品のためのコンベアベルト(26)から得られたクリーンな切断された製品にクリーンな流体を供給する追加のステップを含む、請求項24に記載の略細長い形状を備えた製品を切断するための方法。
【請求項26】
濾過ベルト(66)上で製品(9)からの望まれない物質が積載された流体を濾過し、切断要素(20)に濾過された流体を送り戻すステップをさらに含む、請求項23に記載の略細長い形状を備えた製品を切断するための方法。
【請求項27】
切断された製品から除去される物質は、ラテックスおよびスターチであり、前記タブ(59)に収容される流体は、水および油から選択される、請求項24に記載の略細長い形状を備えた製品を切断するための方法。
【請求項28】
略細長い形状を備えた製品は、バナナ、キュウリ、ズッキーニ、ニンジン、ユッカ、さつまいも、タロイモ、および、マランガから選択された果物および野菜を含む、請求項23~27のいずれか1項に記載の略細長い形状を備えた製品を切断するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品切断の分野にある。特に、本発明は、細長い形状の製品、特に食品、例えば、バナナ、キュウリ、ズッキーニ、ニンジン、ユッカ、さつまいも、タロイモ、マランガ等の細長い形状の製品を切断するための装置に関する。本発明はまた、前記装置を使用する切断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
過去三百万年、人間は、今日我々が機械で得る効果を達成するために、手の力および動きを使用して切断ツールを食品に適用してきた。
【0003】
製品の切断は、特に食品アイテムの加工において、広く知られ、使用されている技術である。種々のタイプの食品が、消費者に最終的に販売されるために揚げまたはベーキングのような熱処理によって変換される前に切断、および加工さえされる。
【0004】
他方、ジャガイモ、ニンジン、ズッキーニ、さつまいも、バナナ等のような果物および野菜は、それらの表面上にスターチまたはラテックスのような望まれない物質を含み、これらの食品が、例えばフライヤまたは脱水器で加工されるときに食品の味を損なうことがあることがよく知られている。
【0005】
ラテックスに関する限り、ある割合の人口がこの成分にアレルギー反応を呈することが報告されてきたので、製品から前記望まれない物質を除去することが特に重要である。
【0006】
変換ステップ中に、コンベアベルトが最近切断された製品の輸送中にラテックスを蓄積する場合には、ラテックスの存在は、製品の加工中に望ましくない。クリーニング過程は、面倒であり、幾時間および幾人かの従業員からの作業を必要とする。
【0007】
さらに、ラテックスは、その蓄積があると設備に問題を引き起こし、設備の有用耐用年数を減少させるので、例えば揚げステップのような後のステップにおいて有害である。
【0008】
バナナの場合に、ラテックスは、プラントのすべての部品に見出され、ラテックスは新鮮であり、流体は洗い流されることができるが、数時間後、ラテックスは粘つくようになり、最後には、果物の皮上で暗いしみに変換され、最終製品の品質を減少させる。
【0009】
バナナのような製品からラテックスを除去するための水による洗い処理は、広く知られているが、通常、追加の液体が使用される。その追加の液体、例えば、BANASPAR-S(登録商標)は、収穫後のバナナおよびプランタンから新鮮なラテックスを除去し、それによって、収穫後のバナナおよびプランタンがしみ付きになったり、必要以上に熟したりすることを回避するように特に定式化されている。
【0010】
さらに、産業は、設備であって、それらの性質を所与とすれば、略細長い形状を呈する上記の製品を自動的かつ連続的な仕方で切断することを可能に、既存の設備を変更しなければならない必要により、プロセスにおける製造コストまたはデッド時間を増加させることとなる追加の設備の使用をそれによって回避する設備を必要としている。
【0011】
上記の問題を解決するために技術状態で登録されているいくつかの努力は、以下のとおりである:
【0012】
文書 US 6,413,566は、比較的硬い野菜または果物のためのスライスプロセスであって、該スライスプロセスは、前記野菜または果物を鉛直なコンベアを通して送り、前記野菜または果物を遠心スライス装置に案内することを含み、前記遠心スライス装置は、前記野菜または果物をスライスして前記野菜または果物のスライスを得、次いで、前記野菜または果物のスライスを水中に除荷する、スライスプロセスを先取りしている。
【0013】
文書 US 4,852,441は、食品、特にりんごのためのスライスプロセスであって、該スライスプロセスは、前記食品を鉛直なコンベアを通して送り、前記食品を軸線方向スライスディスクに案内し、前記スライスディスクは、前記食品をスライスして前記食品からスライスを得る、スライスプロセスを記載している。
【0014】
文書 US 5,875,697は、食品を輸送するためのコンベア装置であって、該コンベア装置は、食品の寸法および形状にかかわらず種々の食品を収容することを可能にする調節機構によって互いに連結された無端ベルトコンベアを含む、コンベア装置を記載している。
【0015】
文書 CN 107351141は、キュウリのための切断装置であって、該キュウリのための切断装置は、締結および切断機構および送り機構を含み、前記締結および切断機構のための環状エアバッグが、ディスク形状を備えたジッパとディスク形状を備えたベアリング支持体の間に設置されており、前記締結セットは、ディスク形状を備えた前記ベアリング支持体上に一様に分布されており、前記締結セットのいくつかの締め付けピラーが、ベアリングステップを通してディスク形状を備えた前記ベアリング支持体上に滑る仕方で設置されている、キュウリのための切断装置を記載している。
【0016】
出願人は、文書 KR 1020100116437およびUS 2378502が、食品加工装置、特に、回転スライサであって、該回転スライサは、ハウジングを含み、前記ハウジングは、該ハウジング内のスペースに、入口および出口を有し、複数の切断シートを有するディスクが設置されており、前記複数の切断シートは、前記ディスクが回転されるときに、前記複数の切断シートに押圧された食品をスライスする、食品加工装置、特に、回転スライサに関することを特定している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上記の異なる代替案にもかかわらず、効率的で、費用対効果が高く、略細長い形状を備えた製品の切断に融通の効く追加の解決案に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、細長い製品を切断するための装置に関し、該細長い製品を切断するための装置は、主支持構造体、コンベア、送られた製品を切断するための切断要素、コンベアを賦活させる駆動ユニット、および、切断要素を賦活させる駆動ユニットを含む。コンベアは、前記切断要素に向けて送られる製品を差し向ける少なくとも2つの横方向ベルトおよび少なくとも1つの背面ベルトを含み、前記切断要素は、前記コンベアの出口セクションに隣接して配置されている。追加の実施形態では、装置はまた、切断された製品を受け入れ、切断された製品の表面上の望まれない物質から切断された製品を洗浄するための適切な流体を収容するタブ、および、前記装置および前記タブを支持するベースを含む。
【0019】
本発明はさらに、上記装置を使用して送られた製品を切断するための方法を提供する。
【0020】
本発明は、大きな速度で細長い製品、好ましくは、バナナ、キュウリ、ズッキーニ、ニンジン、ユッカ、さつまいも、タロイモ、マランガ等の群に含まれる食品を切断することを可能にする改良された装置および方法に関する。
【0021】
本発明の切断装置および方法は、リアルタイムのおよび連続的な形態で送りベルトの間のスペースを調節することができ、(上記群の食品で高い周期で)製品毎に変化し得る略細長い形状および寸法を備えた製品を送ることを可能にし、製造時間および費用を下げる。
【0022】
本発明の切断装置および方法は、製造容量を調整することを可能にし、小並びに中および大製造機のために有用である。
【0023】
本発明の切断装置および方法は、簡単、効率的、費用効果的であり、上記の群の食品の場合に、ラテックスまたはスターチのような、切断された製品の表面上の望まれない物質の効率的な除去を可能にし、かくして、前記物質の除去のための特別な化学製品の使用を回避する。
【0024】
最後に、本発明は、設備の壁に接着せず、製品を取り扱う人員の手にもくっつかず、さらに製品に最終消費のための良好な外観を与える(望まれない物質のない)クリーンな製品を配達するときに提供される装置および方法による切断された製品の取り扱いおよび加工を助ける。
【0025】
これらのおよび他の目的は、以下の説明から当業者に明らかになるであろう。
【0026】
添付の図面は、下降鉛直形状を備えた本発明の好ましい実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1.1】本発明の一実施形態による装置の頂部右正面斜視図である。
【
図2.1】本発明の追加の実施形態による装置の頂部左正面斜視図である。
【
図3.1】主支持構造体の頂部右正面斜視図である。
【
図6.1】コンベアの上側部分上に設置されたスプリングコンプレッサシステムの断面の詳細図である。
【
図6.2】コンベアの下側部分上に設置されたスプリングコンプレッサシステムの断面の詳細図である。
【
図6.3】スプリングコンプレッサシステムの一部を形成する静的調節システムの詳細図である。
【
図6.4】コンベアの背面部分上に設置されたスプリングコンプレッサシステムの断面の詳細図である。
【
図6.5】コンベアの出口上に設置されたスプリングコンプレッサシステムのセクションの詳細図である。
【
図6.6】切断されるべき製品が送られるときのコンベアの頂面図である。
【
図6.7】移動手段とスプリングコンプレッサシステムの間の結合を示す詳細図である。
【
図7.1】コンベアの駆動ユニットの背面図である。
【
図7.2】コンベアの駆動ユニットの頂部右正面斜視図である。
【
図8.1】切断要素の駆動ユニットの側面図である。
【
図8.2】切断要素の駆動ユニットの頂部右正面斜視図である。
【
図9.2】切断要素と本発明の一実施形態による装置との結合を示す詳細図である。
【
図9.3】切断要素の安全モジュールの詳細図である。
【
図10.1】本発明の追加の実施形態による装置のタブの斜視図である。
【
図10.2】水中ポンプが設置されているタブのセクションの長手方向横断面の内部図である。
【
図11.1】切断された製品が退出するプロセスを示す装置の下側部分の詳細図である。
【
図11.3】本発明の追加の実施形態による装置を支持するベースの斜視図である。
【
図12.1】横方向ベルト上のスプリングコンプレッサシステムの機能を示すコンベアの内部図である。
【
図12.2】背面ベルト上のスプリングコンプレッサシステムの機能を示すコンベアの側面図である。
【
図13.1】本発明の一実施形態による装置の側面図である。
【
図13.2】本発明の追加の実施形態による装置の頂面図である。
【
図14.1】水平な構成を備えた本発明の追加の実施形態のプロセスフロー、および、右に向かうフローを示すブロックダイアグラムである。
【
図14.2】下降傾斜構成を備えた本発明の追加の実施形態のプロセスフローを示すブロックダイアグラムである。
【
図14.3】上昇鉛直構成を備えた本発明の追加の実施形態のプロセスフローを示すブロックダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の説明は、不確定な仕方で
図1.1~
図14.3を参照してなされている。
【0029】
第1に、添付の図面は、バナナを切断するための一実施形態を単に例解的に示すものであることが強調されるべきである。しかしながら、当業者には明らかであるように、本発明は、細長い形状を有する任意の製品、好ましくは、上記した群に含まれる食品について使用されることができる。
【0030】
第2に、図面はまた、下降するフローを備えた鉛直な構成を有する、すなわち、切断されるべき製品の送りは装置の上側部分によって実行され、他方で、製品が洗われる出口およびタブが下側部分上に設置されている本発明の一実施形態を示している。しかしながら、以下の説明から当業者には明らかになるように、前記構成は、例えば、上昇フローを備えた鉛直(下側部分を通して送られ、退出/洗いは、上側部分を通して行われる);右または左に向かう水平(送りおよび退出は同じライン上にある);下降フローを備えた傾斜(上側部分を通して送られ、退出/洗いは下側部分で行われる);上昇フローを備えた傾斜(下側部分を通して送られ、退出/洗いは上側部分で行われる)、等が、範囲内に含まれる。これらの実施形態のいくつかが、
図14.1~14.3にブロックダイアグラムによって示されている。
【0031】
本発明に亘って使用されている用語「複数」は、2~20の間で変わる要素の確定された数に言及している。
【0032】
本発明に亘って使用されている用語「少なくとも」は、言及している最小値または下限を示している。
【0033】
本発明の好ましい実施形態による装置は、
図1.1~1.3からわかるように、主支持構造体11と、コンベア13と、コンベア13を賦活させる駆動ユニット14と、切断要素20と、切断要素20を賦活させる駆動ユニット28と、を含む。
【0034】
図3.1~3.3の主支持構造体11は、
図1.1~1.3からわかるように、それぞれの駆動ユニット14および28を備えたコンベア13と切断要素20を結合するための複数の凹み12を含む。追加の実施形態では、主支持構造体11は、追加の付属品、例えば、自動的かつ連続的な仕方で切断されるべき製品を送るためのコンベア(図示せず)を結合するための付属品を備えることができる。
【0035】
図4.1、4.2、5.1、および、5.2に示されているコンベア13は、好ましくは互いに平行に設置されている第1のプレート34および第2のプレート35を含み、第1のプレート34および第2のプレート35は、例えば、スクリュウおよびナットのような機械的継手36によって該第1および第2のプレートを互いに結合するための複数のオリフィスを有する。複数のオリフィスによって第1のプレート34および第2のプレート35に結合されている複数の分離器が、第1のプレート34と第2のプレートの間の距離を決定する。本発明の一実施形態では、前記複数の分離器は、複数のスリーブであるが、当業者は、幅広い種々の要素が、これらの目的のために使用されることができることを理解するであろう。代替実施形態では、前記第1のプレート34および第2のプレート35のいずれも分離器に溶接されて配置される。
【0036】
製品9の送りは、送りセクション37によって行われ、送りセクション37は、図示されている実施形態では、コンベア13の上側部分に設置されており、他方、後に切断ステップに送るためのコンベアからの退出は、出口セクション38によって実行され、出口セクション38は、図示されている実施形態では、コンベア13の下側部分に設置されている。前記出口セクション38は、コンベアに使用されている構成を問題とすることなく、切断要素20に隣接して配置されている。好ましくは、送りセクション37は、ホッパ形状をしている。実際、図面では、前記ホッパ形状は、第1のプレート34上に設置されていることは真実であるけれども、前記形状は、確定しない仕方で第2のプレート35に存在することができる。
【0037】
第1のプレート34の正面/内部部分、および、第2のプレート35の背面/内部部分を通して、第1の移動手段71が、該第1の移動手段71が、コンベア13の内部部分に設置される(
図4.1および
図4.2)ように、横方向ベルト41を移動させるように結合されている(
図6.6)。好ましい実施形態では、前記第1の移動手段71は、少なくとも2つの駆動ピン39,少なくとも2つの送りピン40,少なくとも2つのコンプレッサピン26、少なくとも2つの緊張ピン44、少なくとも2つの自由ピン45、および、少なくとも2つの出口ピン46を含む(
図12.1)。コンベア13のプレート34および35への第1の移動手段71の結合は、結合手段、例えば、スクリュウおよびナットのような機械的継手によって行われるが、当業者は、幅広い種々の要素が、これらの目的のために使用されることができることを理解するであろう。第1の移動手段71は、後に説明されるように、スプリングコンプレサシステム49(
図6.7)に結合されるシャフト27を有する。
【0038】
コンベア13の第1のプレート34は、背面ベルト42が、コンベア13の第1のプレート34の背面/外側部分を通して送り出る(
図4.2)ように、背面ベルト42が上に置かれる長手方向開口部を中央部分(
図5.2)に有する。好ましい実施形態では、前記長手方向開口部は、矩形形状を有する。第1のプレート34の背面/外側部分には、
図12.2に示されているように、第2の移動手段58が、背面ベルト42を移動させるために配置されている。好ましい実施形態では、第2の移動手段58は、少なくとも2つの背面上側ピンおよび2つの背面下側ピンを含み、およびまた、スプリングコンプレッサシステム49に結合されているシャフト27を有する。
【0039】
その結果、横方向ベルト41および背面ベルト42は、切断されるべき製品9が通して送られ、落ちる危険なく単一の位置および方向を維持することができるように経路を形成する(
図6.6)。
【0040】
複数のガイド43(
図12.1)が、横方向ベルト41が製品9を切断要素20に移動させ、製品9を設定された位置に維持することを助ける。前記複数のガイド43はまた、切断されるべき製品9の寸法に応じて、移動されることができる。一実施形態では、前記移動は、左から右に行われる。
【0041】
本発明のもう1つの実施形態では、第2のプレート35は、コンベア13の第1のプレート34に一致する長手方向開口部を含み、該長手方向開口部を覆い、装置10のコンベア13の内部部分に何が起ころうとも見えるようにするために、該長手方向開口部上に、窓48が配置されることができる。前記窓48は、結合手段、例えば、スクリュウおよびナットのような機械的継手によって固定されるが、当業者は、幅広い種々の要素が、これらの目的のために使用されることができることを理解するであろう。好ましい実施形態では、前記窓48は、矩形形状を有する。
【0042】
本発明の一実施形態によるコンベアベルトのスプリングコンプレッサシステム49(
図6.1、6.5~6.7)は、好ましくは細長い、複数の移動チャンバを含み、各移動チャンバは、ベース構造体51に配置されている。複数の移動チャンバの各々の移動チャンバには、ブッシュ55、および、ブッシュ55の一端に結合されている側方ベルト41の異なる第1の移動手段71のシャフト27に張力を印加するためのばね54が、チャンバの内部部分に設置されており、前記ばね54は、前記印加された張力を減少させ、または、増加させるために、反対側の端で較正要素56に結合されている。好ましい実施形態では、較正要素56は、少なくとも1つの較正スクリュウを含む。その結果、ばね54が、較正要素56によってブッシュ55に張力を印加するときに、第1の移動手段71のシャフト27は、矢印が
図6.1~6.3で示すように、横方向ベルト41を緊張させるために各移動チャンバのベース構造体51に対して長手方向に移動される。
【0043】
スプリングコンプレッサシステム49はまた、緊張ピン44に結合された静的調節システムを含む(
図6.3および
図12.1)。前記静的調節システムは、複数の移動チャンバと同様に、ベース構造体51、緊張ピン44のシャフト27に結合されたブッシュ55、および、較正要素56を含む。このシステムは、その機能が、常に同じ位置を維持し、横方向ベルト41が常に緊張状態を維持するように、また横方向ベルト41の対抗圧力に等しい一定の圧力を提供することにあるので、ばねを含まない。
【0044】
一実施形態では、スプリングコンプレッサシステム49の静的調節システムは、両方の横方向ベルト41に、かつ、コンベア13のプレート34および35の各々上に据え付けられている。
【0045】
さらに、スプリングコンプレッサシステム49は、コンベア13の出口に据え付けられたセクションを含み、このセクションは、両方の出口ピン46に結合されたベース構造体68を含み、
図6.1に示されているように、ばね83をベース構造体68に接合するために、ベース構造体68上に、結合手段57が設置されている。結合手段57は、スクリュウ、或いは、これらの目的のために当業者によって知られている任意の他の要素を含むことができる。一実施形態では、ばね83および結合手段57は、
図6.5および
図12.1に示されているように、ベース構造体68の下側チャンバ50に据え付けられている。
【0046】
さらに、本発明のスプリングコンプレッサシステム49は、製品を切断ステップのための最適な位置に維持し、切断ステップ中に発生された残留物の量を減少させることができるために、送られた製品9の寸法形状に応じて、横方向ベルト41の間のスペースを連続的に開閉することを可能にする。
【0047】
一実施形態では、スプリングコンプレッサシステム49は、スクリュウ、或いは、当業者に知られた任意の他のタイプの結合によってコンベア13のプレート34および35上に設置される。追加の実施形態では、スプリングコンプレッサシステム49は、すべての要素をそれらの場所に維持することができる蓋(図示せず)を含む。
【0048】
本発明のスプリングコンプレッサシステム49は、横方向ベルト41、および、背面ベルト42の両方に作用する。
【0049】
背面ベルト42を緊張させるために、
図6.4および
図12.2でわかるように、ベース構造体51、ばね54、ブッシュ55、および、較正要素56がまた、コンベア13の第1のプレート34の各端の背面/外側部分上に配置される。この場合、第2の移動手段58のシャフト27は、ブッシュ55に結合される。随意的に、ガイド81が、背面ベルト42が変形されないことを助けるために配置されることができる(
図12.2)。
【0050】
駆動ユニット14(
図7.1および
図7.2)は、モータ手段15、モータ手段15に連結されたプーリ76を含むトランスミッションシステム79、ギア装置78に連結されたプーリ77、プーリ76とプーリ77の両方を結合するためのストラップ18を含み、ギア装置78は、横方向ベルト41に回転エネルギーを伝達するための少なくとも2つのモータギア16、コンベア13の横方向ベルト41の運動方向を変え、モータギア16に必要なパワーを伝達するためのフリーギア17と、すべての前の要素を主支持構造体11に結合するための支持構造体19と、を含む。好ましい実施形態では、モータ手段15は、好ましくはモータである。モータ手段15は、横方向ベルト41を同じ速度とトルクで、しかし、その構成により互いに逆方向に運動させる。
【0051】
図1.1~13.2に示されている鉛直下降実施形態では、製品9は、切断要素20に向かう方向に、重力から生じる作用により下向きに移動される。鉛直方向上昇、または、右または左に向かう水平のような実施形態では、前記移動は、横方向ベルト41の作用によって行われる。また、必要とされる場合には、コンベア13は、出口セクション38に、切断されるべき製品9を、切断要素20に向けて差し向けるための適切な手段、例えば、デフレクタ等を備えることができる。
【0052】
横方向ベルト41は、駆動ユニット14により賦活させることができ、他方、背面ベルト42は、製品9が固定された位置に残ることを可能にしながら、製品9が切断要素20に向かって移動する間に製品9が重なるのを回避して送られるときに、いかなるタイプのモータなしに、自由な仕方で移動する。
【0053】
示されている実施形態では、切断要素20(
図9.1~9.3)は、水平な仕方で、かつ、コンベア13の出口セクション38に隣接して設置される。本発明の好ましい実施形態では、前記切断要素20は、URSCHEL(登録商標)のような製造者によって販売されているようなディスクであり、ディスクは、
図9.1に示されている底面、および、コンベア13と直接接触している頂面(
図9.2および
図9.3)を備えた本体21、および、切断要素20を主支持構造体11に結合するための軸22を含む。
【0054】
切断要素20は、少なくとも2つの支持要素72、例えば、切断要素20の較正および整合を助けるローロック(row locks)によって支持されている。一実施形態では、前記支持要素72は、
図9.2でわかるように、切断要素20の頂面上に配置されている。軸22上には、上側較正要素23および下側構成要素24が、切断要素20と横方向ベルト41の間の距離を、その距離を増大させるか、減少させるかに応じて調節するために設置されている。
【0055】
本発明の切断要素20は、追加の実施形態では、切断要素20が高速で作業しているときに発生し得る振動を回避するための安全モジュール(
図9.3)を含むことができる。前記安全モジュールは、内部に回転要素53、例えば、ベアリングが設置されているボックス52、および、固定要素25、例えば、回転要素20をボックス52に固定するためのスクリュウを含む。ボックス52は、安全モジュールの高さを調節することを可能にする結合要素82によって設備に接合されている。
【0056】
安全モジュールの機能は、切断要素からの振動が回転要素53によって吸収されるように、回転要素53によって切断要素20の頂面に正常な力が加わる緩衝機構にある。切断要素20およびコンベアベルト13の両方に及ばされる損傷がかくして回避される。
【0057】
駆動ユニット28(
図8.1および8.2)が、切断要素20を賦活させる。前記駆動ユニット28は、モータ手段29、好ましくは、例えば、電気タイプの、モータ、および、モータ手段29に連結されたプーリ30と、切断要素20に連結されたプーリ32と、プーリ30とプーリ32を互いに結合するためのストラップ31と、含むトランスミッションシステム80、を含むが、当業者は、他のタイプのトランスミッションシステム、例えば、フリクションホイール、チェーン等が、使用されることができることを理解するであろう。その結果、モータ手段29は、送られた製品が、切断要素20を通して移動するときに、切断要素20が回転して、製品9を切断することができるように、切断要素20に必要なパワーを伝達する。好ましい実施形態では、回転要素20が到達する回転速度は、2100rpmであり、その結果、切断プロセスは、ほとんど瞬時であるが、前記速度は、各プロセスの必要に応じて変更されることができる。
【0058】
切断要素20の速度が、上記のようであり、コンベア13の横方向ベルト41の速度が2つの駆動ユニットによって可変周期で制御されることができるならば、本発明は、生産容量を調整することを可能にし、その生産容量は、異なる目的のために、および、異なるセクタ、例えば、小生産機、中生産機、および、大生産機のために、適切にされることに言及することが重要である。
【0059】
駆動ユニット28の支持構造体33はまた、上にモータ手段29が置かれるベースプレート74を含み、前記ベースプレート74は、複数の細長い溝75を有し、これらの複数の溝に、複数の結合手段、例えば、スクリュウおよびナットのような機械的継手が結合され(
図8.2)、機械的継手は、前記ベースプレート74が長手方向に移動可能であり、移動の問題を回避するためにストラップ31の張力を調節することを可能にするように、ベースプレート74を支持構造体33に結合する。
【0060】
追加の実施形態は、上記の装置10(
図2.1、2.2、10.1、および、10.2)の出口セクション38に隣接した仕方で設置されたタブ59を含む。前記タブ59は、所望の目的および送られる製品のタイプに応じて、切断された製品を受け入れるために新鮮な水、油、或いは任意の他のタイプの適切な流体を収容することができる。切断要素20は、切断プロセスを行うためのいくつかの流体を収容している前記タブ59内に設置されており、切断要素20は、製品9を直ちに前記流体中に除荷するが、前記切断要素20は、流体中に完全には浸漬されてはおらず、むしろ、その一部分および較正要素24だけが、
図11.1に示されているように、流体と直接接触している。
【0061】
タブが食品に来るときに、これらの食品がそられの表面上にスターチまたはラテックスのような望まれない物質を有することがあるので、タブは好ましくは、食品が切断されると同時に食品を洗うために新鮮な水を収容している。代替実施形態では、タブ59は、室温で油を収容している。油は、切断された製品が後に、例えば、フライヤ内で調理されるときに、再び使用されることができるという利点を有する。なぜならば、切断ステップ後、製品は、フライヤ内に直接導入されることができるからである。切断が水中で行われるきに、揚げの前のステップが必要とされ、ここで、すべての水は、蒸発され、その結果、水はフライヤに入らず、損傷を引き起こさない。それにもかかわらず、水および油は、製品9の望まれない物質を除去することに加えて、製品は自身、スライスされて切断要素から現われるので、重ねられることがないということを可能にする。
【0062】
好ましい実施形態では、前記タブ59は、
図10.1に示されているように、倒立ピラミッド形である。タブ50の一端では、装置10の外側に切断された製品を運ぶこととなるコンベアベルト65を設置するために、セクション60が延長されているが、当業者は、タブ59の形状が、プロセスの必要にしたがって変えられることができることを知ることになるであろう。好ましい実施形態では、この形状は、流体、および、切断された製品から発生される望まれない物質の両方が、同じ領域に、すなわち、後に説明されるプロセスの次のステップ(濾過)に向かってホース69を通して製品の残留物を収容する流体を輸送するために、水中ポンプのような抽出手段62が設置されている(
図10.2)、タブ59のセクション61に向かって流れる。
【0063】
もう1つの実施形態では、デフレクタ(図示せず)が、プロセスのもう1つのステップに向かって、例えば、最終消費者への販売前の製品の調理に、切断された製品を案内するために、切断された製品のためのコンベアベルト65(
図11.1)の端に配置されている。同様に、プロセスの他のステップに向けて切断された製品のスライスを押すために、空気流が、コンべアベルト65の出口に供給されることができる(
図11.1)。
【0064】
切断された製品の洗浄を仕上げるために、切断された製品のためのコンベアベルト65の出口に、洗浄流体の分配器要素67、例えば、スプリンクラーがまた設置されている(
図11.1)。
【0065】
タブ59はまた、タブ内の流体レベルを制御し、こぼれを回避するための弁64、および、タブ59内の流体を排出するためのパージ63を含むことができる(
図10.1)。
【0066】
タブ59の他端上には、ホース69を通して水中ポンプ62によって再循環されるすべての流体が、切断要素20に再循環される前に濾過されるために、メッシュを含む濾過ベルト66が設置されている(
図2.2および
図13.2)。
【0067】
図2.1および2.2に示されているように、ベース70(
図11.3)が、上記のすべての構造的特徴を備えた装置10を支持している。
【0068】
製品を切断するための方法
【0069】
本発明はまた、前記の装置10を使用する製品のための切断方法を提供する。前記方法は、以下のステップを含む:
【0070】
a)送りセクション37を通して装置10のコンベア13に切断されるべき製品9を送るステップ。
【0071】
食品が関与するとき、好ましくは、食品は、剥きなく、かつ、プロセスを容易にするために、端も縁もなく供給される。
【0072】
好ましくは、コンベア13の送りセクション37における製品9の位置は、
図13.1に示されているように、最も長い側がコンベアベルト13と平行である。
【0073】
b)送られた製品をコンベア13によって切断要素20に輸送するステップ。
【0074】
c)上記のスプリングコンプレッサシステム49によって、送られた製品9の寸法形状に応じて、コンベア13のベルト41とベルト42の間の距離を広げ/減少させるステップ。
【0075】
d)切断要素20において製品を切断するステップ。
【0076】
追加の実施形態では、本発明のプロセスはまた、以下のステップによって、切断された製品の望まれない物質の除去を可能にする:
【0077】
e)洗浄された切断された製品を得るために、タブ59に収容された適切な流体に前記製品を浸漬させることによって切断された製品から望まれない物質を除去するステップ。
【0078】
製品9が切断され、いくつかの流体を収容するタブ59に浸漬されるときに、流体は、切断された製品から移送されてくる望まれない物質によりその色付きおよび/または外観を徐々に変化させる。ラッテクスは、例えば、水を黄色に変え、油を雲色に変える。
【0079】
きれいな流体を維持するために、流体は絶えず交換されなければならない。上記は、プロセスのタイプに依存し、当業者によって決定されることとなる。油の場合、油は濾過されて、望まれない物質から残留物を除去し、次いで、プロセスで再使用することができる。
【0080】
f)切断された製品を除去するステップ。
【0081】
流体を収容するタブ59で望まれない物質を除去した後に、製品は、遠心力によって、切断要素20から追い出されて切断された製品のためのコンベアベルト65に到達する(
図11.1)。切断された製品のためのコンベアベルト65は、プロセスの他の可能なステップ(例えば、揚げ)に向かって装置10の外側に切断された製品を輸送することに加えて、流体に残った望まれない物質からきれいな製品スライスを分離するためのフィルタとして役立つ。好ましい実施形態では、きれいな流体フローが洗浄プロセスを仕上げるために切断された製品のためのコンベアベルト65の出口に設置された分配要素67を通して供給される(
図2.1および
図11.1)。その後、きれいな切断された製品は、デフレクタ、および、コンベアベルト65の出口から流れる空気流(
図11.1)の助けにより後のステップに供給されることができる。
【0082】
もう1つの追加の実施形態では、本発明によって提案される方法はまた、濾過および濾過された流体を切断要素20に再循環させるステップ:すなわち、
g)望まれない物質が積載された流体を濾過し、流体を再び切断要素20に供給するステップを含む。
【0083】
切断された製品から移送された望まれない物質が積載された流体は、切断された製品のためのコンベアベルト65を横切り、今や水中ポンプ62に向けて差し向けられ、水中ポンプ62は、流体をホース69を通して濾過ベルト66に向けて案内し、濾過ベルト66で、流体は、切断要素20に送り戻されるために、切断された製品の望まれない物質から濾過されるようになる。この仕方で、切断要素20のナイフは、常にきれいで潤滑されたままになる(
図13.2)。
【0084】
望まれない物質がほとんど瞬時(それらが流体を収容するタブ59内に導入された秒後)に除去されるならば、本発明は、効率的な切断および望まれない物質の除去システムとして完成し、前記の除去の結果、製品は、設備の壁にも、製品を取り扱う人員の手にもくっつくことはなくなり、製品は、最終消費のためのすぐれた外観を有するようになり、さらに、前記物質を除去することとなる機能を有する化学添加物を使用する必要を回避することとなる。
【0085】
本願に記載された本発明の変更は、当業者によって予期されることができるであろう。しかしながら、本明細書は、本発明の好ましい実施形態に関するものであり、本明細書は、単に例解目的のためのものである。本発明を構成する特徴の形状、材料、および寸法の変更のような、明らかに本発明の精神内にある補正は、添付の特許請求の範囲内にあると考えられるであろう。
【符号の説明】
【0086】
9 製品
10 略細長い形状を備えた製品を切断するための装置
11 主支持構造体
13 コンベア
14 コンベアを賦活させる駆動ユニット
20 切断要素
28 切断要素を賦活させる駆動ユニット
34 第1のプレート
35 第2のプレート
36 第1のプレートと第2のプレートを結合するための手段
37 送りセクション
38 出口セクション
41 横方向ベルト
42 背面ベルト
49 スプリングコンプレッサシステム
58 背面ベルトを移動させる第2の移動手段
59 タブ
71 横方向ベルトを移動させる第1の移動手段
【国際調査報告】