(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】第1および第2のアンテナを使用して被試験デバイスおよび特徴付けデバイスとの結合を確立する自動試験機器構成要素、自動試験機器、および方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/28 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
G01R31/28 Z
G01R31/28 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558249
(86)(22)【出願日】2022-04-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-21
(86)【国際出願番号】 EP2022060128
(87)【国際公開番号】W WO2023198296
(87)【国際公開日】2023-10-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390005175
【氏名又は名称】株式会社アドバンテスト
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【氏名又は名称】三木 友由
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】モレイラ、ホセ
【テーマコード(参考)】
2G132
【Fターム(参考)】
2G132AA11
2G132AA12
2G132AB01
2G132AF11
2G132AL03
(57)【要約】
【解決手段】本発明に係る実施の形態は、被試験デバイス(DUT)がロードボード上に配置されるとき、例えばアンテナを備えるDUTとの無線(例えば近接場)結合を確立するように適合された第1のアンテナを備える自動試験機器(ATE)構成要素を備える。さらに、ATE構成要素は、特徴付けデバイスがロードボード上に配置されるとき、例えばアンテナを備える特徴付けデバイスとの無線(例えば近接場)結合を確立する第2のアンテナを備える。DUTおよび特徴付けデバイスは、例えばDUTロードボードの異なる位置に配置される。さらに、第1のアンテナは、第2のアンテナと電気的に結合(強固な電気接続で接続)され、DUTによって特徴付けデバイスに提供(例えば送信)される信号の転送を可能にし、および/または、逆に、特徴付けデバイスによってDUTに提供(例えば送信)される信号の転送を可能にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動試験機器、ATE構成要素(100a~i)であって、
被試験デバイス、DUT(300a~f)がロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記DUTとの無線結合を確立するように適合された第1のアンテナ(110a~f)と、
特徴付けデバイス(400a~c)が前記ロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記特徴付けデバイスとの無線結合を確立する第2のアンテナ(120a~c)と、を備え、
前記第1のアンテナ(110a~f)は、前記第2のアンテナ(120a~c)と電気的に結合され、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される信号(500a~b)の転送を可能にし、および/または、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって前記DUT(300a~f)に提供される信号の転送を可能にする、
ATE構成要素。
【請求項2】
前記第1のアンテナ(110a~f)は、所定の周波数を含む信号(500a~b)を提供および/または受信するように構成され、前記信号は、前記DUTによって受信および/または提供され、
前記第2のアンテナ(120a~c)は、前記所定の周波数を含む前記信号を受信および/または提供するように構成され、前記信号は、前記特徴付けデバイスによって提供および/または受信され、
前記第1のアンテナ(110a~f)は、前記第2のアンテナ(120a~c)と同様の特性を有するアンテナであり、または
前記第1のアンテナ(110a~f)は、前記第2のアンテナ(120a~c)とは異なる特性を有するアンテナである、
請求項1に記載のATE構成要素。
【請求項3】
前記ATE構成要素は、前記DUT(300a~f)によって提供される信号(500a~b)の評価用に前記特徴付けデバイス(400a~c)の使用を可能にするように構成され、および/または
前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって提供される信号の処理用に前記DUT(300a~f)の使用を可能にするように構成される、
請求項1または2に記載のATE構成要素。
【請求項4】
前記ATE構成要素は、回路(140a~b)を備え、
前記回路は、前記DUT(300a~f)によって提供される前記信号(500a~b)を前記特徴付けデバイス(400a~c)に導くことを可能にするように構成され、および/または、
前記回路は、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって提供される前記信号を前記DUT(300a~f)に導くことを可能にするように構成され、および/または、
前記回路は、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって前記DUT(300a~f)に提供される前記信号(500a~b)の操作を可能にするように構成され、および/または、
前記回路は、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される前記信号(500a~b)の操作を可能にするように構成される、
請求項1から3のいずれか一項に記載のATE構成要素。
【請求項5】
前記ATE構成要素は、回路(140a~b)を備え、
前記回路は、減衰器、バラン、スイッチ、ダイプレクサ、および/またはコンバイナの少なくとも一つを有する、
請求項1から4のいずれか一項に記載のATE構成要素。
【請求項6】
前記ATE構成要素は、デバイスプッシャ(150a~b)を備え、前記デバイスプッシャは、前記DUT(300a~f)および/または前記特徴付けデバイス(400a~c)を前記ロードボード(200a~c)に向けて押すように構成される、
請求項1から5のいずれか一項に記載のATE構成要素。
【請求項7】
前記ATE構成要素は、遮蔽体(160a~b)を備え、
前記遮蔽体は、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される前記信号(500a~b)に対する電磁外乱を低減するように、および/または、前記特徴付けデバイスによって前記DUTに提供される前記信号に対する電磁外乱を低減するように構成され、および/または
前記遮蔽体(160a~b)は、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される前記信号(500a~b)によって、および/または、前記特徴付けデバイスによって前記DUTに提供される前記信号によって引き起こされる前記ATE構成要素の周囲の電磁外乱を低減するように構成される、
請求項1から6のいずれか一項に記載のATE構成要素。
【請求項8】
前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイス(400a~c)を複数のそれぞれのDUT(300a~f)に順次結合させるように構成され、および/または、前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイスを複数のそれぞれのDUTに同時結合させるように構成される、
請求項1から7のいずれか一項に記載のATE構成要素。
【請求項9】
前記ATE構成要素は、前記DUTの通常動作モードを使用して前記DUT(300a~f)の試験を可能にするように構成され、および/または、
前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイス(400a~c)の通常動作モードを使用して前記特徴付けデバイス(400a~c)の試験を可能にするように構成される、
請求項1から8のいずれか一項に記載のATE構成要素。
【請求項10】
自動試験機器、ATE(600a~b)であって、
請求項1から9のいずれか一項に記載のATE構成要素(100a~i)を備えるハンドラ(610a~b)と、
前記ロードボード(200a~c)と、を備え、
前記ATEは、前記ATE構成要素を使用して前記DUT(300a~f)を試験するように構成される、
ATE(600a~b)。
【請求項11】
前記ATEは、対応する送受信デバイスとして前記DUT(300a~f)および前記特徴付けデバイス(400a~c)を構成するように構成され、
前記ATEは、前記特徴付けデバイス(400a~c)による前記ATE構成要素を介した前記DUT(300a~f)からの信号(500a~b)の受信に基づいて、および/または、前記DUTによる前記ATE構成要素を介した前記特徴付けデバイスからの信号の受信に基づいて、前記DUTを評価するように構成される、
請求項10に記載のATE。
【請求項12】
前記ATEは、前記ロードボード(200a~c)上で前記DUT(300a~f)を交換するために、前記ATE構成要素(100a~i)と前記DUTとの間の距離を第1の距離に設定するように構成され、
前記ATEは、前記第1のアンテナ(110a~f)を前記DUT(300a~f)と無線で結合するために、前記ATE構成要素(100a~i)と前記DUTとの間の距離を第2の距離に設定するように構成される、
請求項10または11に記載のATE。
【請求項13】
前記ロードボード(200a~c)は、DUT位置(210b)を備え、
前記ATEは、前記第1のアンテナが、前記DUT位置の上方で、前記ATE構成要素(100a~i)に面する前記ロードボード(200a~c)の表面に対して垂直に配置され、それにより前記第1のアンテナ(110a~f)が前記DUT位置に面するように前記ATE構成要素を位置決めするように構成され、および/または、
前記ロードボード(200a~c)は、特徴付けデバイス位置(230b)を備え、
前記ATEは、前記第2のアンテナ(120a~c)が、前記特徴付けデバイス位置の上方で、前記ATE構成要素(100a~i)に面する前記ロードボード(200a~c)の表面に対して垂直に配置され、それにより前記第2のアンテナが前記特徴付けデバイス位置に面するように前記ATE構成要素を位置決めするように構成される、
請求項10から12のいずれか一項に記載のATE。
【請求項14】
前記ATE構成要素は、遮蔽体(160a~b)を備え、
前記遮蔽体は、前記第1のアンテナ(110a~f)の放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むように構成され、
前記遮蔽体は、前記第1のアンテナ(110a~f)が前記DUT(300a~f)と無線で結合されるとき、前記DUTと前記第1のアンテナとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供するように構成され、および/または、
前記遮蔽体(160a~b)は、前記第2のアンテナ(120a~c)の放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むように構成され、
前記遮蔽体は、前記第2のアンテナ(120a~c)が前記特徴付けデバイス(400a~c)と無線で結合されるとき、前記特徴付けデバイスと前記第2のアンテナとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供するように構成される、
請求項10から13のいずれか一項に記載のATE。
【請求項15】
被試験デバイス、DUT(300a~f)を試験する方法(900)であって、
第1のアンテナ(110a~f)を用いて、DUTがロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記DUTとの無線結合を確立(910)することと、
第2のアンテナ(120a~c)を用いて、特徴付けデバイス(400a~c)が前記ロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記特徴付けデバイスとの無線結合を確立(920)し、前記第1のアンテナを前記第2のアンテナと電気的に結合することと、
前記DUTによって提供される信号(500a~b)を前記特徴付けデバイスに転送し、および/または、前記特徴付けデバイスによって提供される信号を前記DUTに転送(930)することと、を含む、
方法。
【請求項16】
前記DUT(300a~f)との前記無線結合を、請求項1から9のいずれか一項に記載のATE構成要素(100a~i)の前記第1のアンテナ(110a~f)を用いて確立し、
前記特徴付けデバイス(400a~c)との前記無線結合は、前記ATE構成要素の前記第2のアンテナ(120a~c)を用いて確立され、
前記信号は、前記ATE構成要素を使用して転送される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記特徴付けデバイス(400a~c)は、
較正されたデバイス、
較正されていないデバイス、
前記DUT(300a~f)と同様の特性を有するデバイス、および/または、
前記DUT(300a~f)とは異なる特性を有するデバイス
の少なくとも一つである、
請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記特徴付けデバイス(400a~c)は、前記ロードボード(200a~c)にはんだ付けされ、
前記DUT(300a~f)は、前記ロードボードに取り外し可能に取り付けられる、
請求項15から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記DUT(300a~f)は、アンテナインパッケージデバイス、AiPデバイスである、
請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施の形態は、第1および第2のアンテナを使用して被試験デバイス、DUT、および特徴付けデバイスとの結合を確立する自動試験機器構成要素、自動試験機器、および方法に関する。
【0002】
さらに、本発明に係る実施の形態は、ゴールデンデバイスを用いた無線(OTA)試験、例えば、5G OTA試験に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、アンテナインパッケージ(AiP)モジュールについてのOTA試験にループバックを使用する場合、AiPモジュール上の異なるアンテナ素子間に存在する寄生結合、または各AiPアンテナ素子の偏波間の非理想的な分離が使用される。しかし、寄生効果を試験に使用することは、決して良好な状況ではない。
【0004】
また、ループバックOTA試験のために、DUTは、AiPモジュール上の異なるアンテナ素子によって同時に送信および受信を可能にする試験用の特別な設計、DFTを必要とする。これは、通常動作に必要なモードではなく、実装のために時間およびシリコン空間を必要とする場合がある。さらに、これはDUT性能にも影響を及ぼす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、その試験を可能にするために、ならびにデバイスおよびその試験の複雑さ、精度、およびコストのために、シリコン空間とデバイスに対する性能への影響との間のより良好な妥協を可能にする概念を得ることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これは、本願の独立請求項の主題によって達成される。
【0007】
本発明に係るさらなる実施の形態は、本願の従属請求項の主題によって定義される。
【0008】
本発明に係る実施の形態は、被試験デバイス(DUT)がロードボード(例えばDUTロードボード)上に配置されるとき、例えばアンテナ(例えばアンテナアレイ)を備えるDUTとの無線(例えば近接場)結合を確立するように適合された第1のアンテナ(例えば測定アンテナ)を備える自動試験機器(ATE)構成要素(例えばハンドラ構成要素、例えばハンドラアーム)を備える。さらに、ATE構成要素は、特徴付けデバイスがロードボード上に配列(例えば配置)されるとき、例えばアンテナ(例えばアンテナアレイ)を備える特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)との無線(例えば近接場)結合を確立する第2のアンテナ(例えば測定アンテナ)を備える。DUTおよび特徴付けデバイスは、例えばDUTロードボードの異なる位置に配置される。さらに、第1のアンテナは、第2のアンテナと電気的に結合(例えば強固な電気接合で接続)され、DUTによって特徴付けデバイスに提供(例えば送信)される信号(例えば複数の信号)の転送を可能にし、および/または、逆に、特徴付けデバイスによってDUTに提供(例えば送信)される信号(例えば複数の信号)の転送を可能にする。オプションとして、第1のアンテナに対する第2のアンテナの相対位置は固定されてもよく、または例えば、第1のアンテナに対する第2のアンテナの相対位置は可変であってもよい。
【0009】
本発明に係る実施の形態は、被試験デバイス(DUT)の試験のために、特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)を使用するという着想に基づいている。したがって、特徴付けデバイスは、十分に較正されたデバイス(例えば、高精度で試験および較正されたデバイス)であってもよい。一例として、特徴付けデバイスは、参照デバイスであってもよい。
【0010】
特徴付けデバイス(例えば、ゴールデンデバイス)は、例えば、完全な特徴付け環境(例えば、遠方場)で事前に試験されることができる。また、特徴付けデバイスは、例えば、DUT試験プログラムで同じ周波数範囲で動作する限り、例えば、DUTとは異なるモデルであってもよく、またはDUTとは異なるアンテナアレイであってもよい。
【0011】
一例として、特徴付けデバイスは、例えば、従来の手法を考慮して、高価な専用測定デバイス(例えば高価なミリ波計測器)を置き換えることができる。一例として、高価な測定デバイスは、いくつかの特徴付けデバイスを較正するためにのみ使用されてもよく、特徴付けデバイスはそれぞれ、DUTを試験するために複数の高価な測定デバイスを必要とする代わりに、複数のDUTを試験するために以下で使用されてもよい。
【0012】
しかし、本発明に係る実施の形態は、全体を通して、試験および較正された特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイスの意味)に限定されない。一例として、第1のDUTを試験するために、第2の較正されていないDUTを特徴付けデバイスとして同様に使用することができる。2つのDUTのそれぞれは、例えば、他のデバイスのための特徴付けデバイスとして機能することができる。
【0013】
さらに、本発明者らは、特徴付けデバイス、ならびに特徴付けデバイスとDUTを結合するための第1および第2のアンテナを使用して、例えば、ループバック試験のいくつかの欠点を被ることなく、試験を効率的に実施しうることを認識した。
【0014】
言い換えれば、高価なミリ波計測器を使用しないことによって試験のコストを下げることができ、さらに、ループバックを使用するOTA試験の欠点のいくつかを回避することができる。
【0015】
第1のアンテナは、DUTへの接続を提供することができ、第2のアンテナは、特徴付けデバイスへの接続を提供することができ、第1および第2のアンテナは、互いに電気的に結合される。したがって、第1および第2のアンテナを備えるATE構成要素は、DUTと特徴付けデバイスとの間の接続または結合構成要素として機能することができる。
【0016】
構成要素とDUT/特徴付けデバイスとの間の無線リンクを使用して、DUTおよび/または特徴付けデバイスを容易にスワップまたは交換することができる。一例として、ATE構成要素は、ロードボード上の試験済のDUTを未試験のDUTと迅速に交換するために、移動可能であってもよい。特徴付けデバイスは、ロードボード上に残っていてもよく、または交換されてもよい。このようにして、良好な試験柔軟性が提供されうる。
【0017】
さらに、被試験デバイスは、試験されるために必ずしも追加の試験特有の機能性を必要としない。このようにして、シリコンスペース、設計労力、したがってコストを削減することができるとともに、追加の試験特有の回路のために性能低下を被ることがない。
【0018】
本発明のさらなる実施の形態によれば、第1のアンテナは、所定の周波数を備える信号(例えば複数の信号)を、例えば所定の周波数間隔内の信号を提供および/または受信するように構成され、信号は、DUTによって受信および/または提供される。さらに、第2のアンテナは、所定の周波数を備える信号(例えば複数の信号)を、例えば所定の周波数間隔内の信号を提供および/または受信するように構成され、信号は、特徴付けデバイスによって提供および/または受信される。さらに、第1のアンテナは、第2のアンテナと同様の特性(例えば同じ特性)を有するアンテナであってもよく、例えば第2のアンテナと同一のアンテナ設計を備えるアンテナであってもよく、例えば第2のアンテナと同じ種類のアンテナまたは同じアンテナであってもよい。もしくは、第1のアンテナは、第2のアンテナとは異なる特性を有するアンテナであってもよく、例えば第2のアンテナと異なるアンテナ設計に基づいてもよく、例えば第2のアンテナと異なるアンテナであってもよい。
【0019】
実施の形態は、第1および第2のアンテナの特定の同等のアンテナ設計に限定されない。一例として、第1および第2のアンテナが、DUTおよび特徴付けデバイスの周波数帯域内の信号を提供するか、またはそれぞれ受信するように構成される限り、DUTは効率的に試験されうる。これは、一対のアンテナ素子を有する一つのATE構成要素が複数の異なるDUTに使用されうるので、コストをさらに削減することを可能にしうる。逆に、本発明のATE構成要素は、特定のアンテナのペアリングに限定されず、異なるアンテナを備えてもよい。
【0020】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、DUTによって提供(例えば送信)される信号(例えば試験信号)の評価のための特徴付けデバイスの使用を可能にするように構成される。代替的または追加的に、ATE構成要素は、例えば信号の処理を評価する(例えばDUTを試験する)ために、特徴付けデバイスによって提供(例えば送信)される信号(例えば試験信号)の処理のためのDUTの使用を可能にするように構成される。
【0021】
先に説明したように、ATE構成要素は、信号を一方から他方に転送するために、DUTと特徴付けデバイスを接続または結合するように構成された接続モジュール、または結合モジュールであってもよい。このようにして、DUTによって提供または生成された信号は、例えば、DUTを試験するために特徴付けデバイスによって評価されうる。逆に、DUTによって提供された処理結果は、例えば、特徴付けデバイスによって提供され、ATE構成要素を介してDUTに転送された正確に分かっている信号に基づいて評価されうる。したがって、DUTの信号提供能力、信号受信能力、および信号処理能力を試験することができる。
【0022】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、回路を備え、回路は、DUTによって提供(例えば送信)される信号を特徴付けデバイスに導くことを可能にするように構成される。代替的または追加的に、回路は、特徴付けデバイスによって提供(例えば送信)される信号をDUTに導くことを可能にするように構成されてもよい。代替的または追加的に、回路は、特徴付けデバイスによってDUTに提供(例えば送信)される信号の操作(例えば改善、例えば適合、例えば処理、例えば補強、例えば減衰、例えば信号の合成、例えば平衡信号から不平衡信号への変換、および/またはその逆の変換)を可能にするように構成されてもよい。代替的または追加的に、回路は、DUTによって特徴付けデバイスに提供(例えば送信)される信号の操作(例えば改善、例えば適合、例えば、処理、例えば補強、例えば減衰、例えば信号の合成、例えば平衡信号から不平衡信号への変換、および/またはその逆の変換)を可能にするように構成されてもよい。
【0023】
一例として、ATE構成要素は、例えば、複数の第1のアンテナを介して特徴付けデバイスを複数のDUTと結合するように構成されてもよい。したがって、回路が試験されるそれぞれのDUTの信号を特徴付けデバイスに導くことができるように、試験を反復的に実施することができる。逆に、特徴付けデバイスによって提供される試験信号は、複数のDUTのそれぞれのDUTに導かれてもよい。
【0024】
さらに、回路は、ATE構成要素によって転送される信号の操作を可能にするように構成されてもよい。一例として、DUTと特徴付けデバイスとの間のより長い距離をシミュレートするために信号が減衰されてもよい。本発明に係る実施の形態は、特定のタイプの信号操作に限定されず、信号は、良好なDUT試験結果を提供するため、または特定のユースケースもしくは環境をシミュレートするために適した任意の方法で操作または導かれうることに留意されたい。
【0025】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、回路を備え、回路は、例えば第1のアンテナと第2のアンテナとの間の信号経路に減衰器、バラン、スイッチ、ダイプレクサ、および/またはコンバイナの少なくとも一つを備える。
【0026】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、デバイスプッシャを備え、デバイスプッシャは、例えばロードボードのソケットを用いておよび/または使用して、例えばロードボードの電気接点を用いておよび/または使用して、例えばDUTおよび/または特徴付けデバイスをロードボードと(例えば電気的に)結合するために、DUTおよび/または特徴付けデバイスをロードボードに向けて押す(例えばDUTおよび/または特徴付けデバイスに力を加える)ように構成される。
【0027】
本発明者らは、デバイスプッシャを使用すると、試験をより効率的に実施することができることを認識した。ATE構成要素は、並行してまたは反復してロードボード上の複数のDUTをアドレス指定するように構成されてもよく、したがってオプションとして、一つまたは複数のDUTを結合するための力を加えるように構成されてもよい。一例として、ATE構成要素は、試験すべきそれぞれのDUTをロードボードに力を加えることによって結合させるために、および、押されたDUTを特徴付けデバイスに第1および第2のアンテナを介して結合させるために、例えばロードボードおよび特徴付けデバイスを別のDUTと結合させるために別のDUTに移動させる前に、ロードボードの上方に移動するように作動されてもよい。
【0028】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、遮蔽体を備え、遮蔽体は、DUTによって特徴付けデバイスに提供(例えば送信)される信号に対する電磁外乱を低減するように構成されてもよいし、および/または、特徴付けデバイスによってDUTに提供(例えば送信)される信号に対する電磁外乱を低減するように構成されてもよい。代替的または追加的に、遮蔽体は、DUTによって特徴付けデバイスに提供(例えば送信)される信号によって、および/または、特徴付けデバイスによってDUTに提供(例えば送信)される信号によって引き起こされるATE構成要素の周囲の電磁外乱を低減するように構成されてもよい。
【0029】
本発明者らは、遮蔽精度およびデバイス試験のロバスト性の使用が改善されうることを認識した。遮蔽体は、例えば、デバイスプッシャの一部であってもよく、またはATE構成要素の別個の要素であってもよい。
【0030】
一例として、遮蔽材料はDUTを離調(デチューン)させる可能性があるため、遮蔽体は、DUTをロードボード(すなわち、ロードボード内のソケット上の電気接点)に向けて押すために使用されないか、使用不可であるかもしれない。低い誘電率を有する材料は、DUTを離調させないようにしてDUTを押すために使用されることがあり、または使用されなければならないかもしれない(例えば、可能な限り空気に近い低誘電率手段)。一例として、遮蔽材料は、DUT/測定アンテナの間ではなく、DUT/測定アンテナを囲む領域上でのみ使用されてもよく、または使用されるべきである。
【0031】
したがって、実施の形態によれば、遮蔽体とは別個のデバイスプッシャを使用することができ、デバイスプッシャは、一つまたは複数のDUTを離調させずに一つまたは複数のDUTに圧力を加えるように構成される。デバイスプッシャは、圧力を加えるときにDUTを離調させないように構成されてもよい。したがって、デバイスプッシャは、DUTを押すために、低い誘電率を有する材料を備えてもよい(例えば、可能な限り空気に近い低誘電率手段)。
【0032】
さらに、遮蔽体は、DUTから特徴付けデバイスに、またはその逆に提供される信号による電磁外乱からDUTおよび特徴付けデバイスの周囲を保護してもよい。一例として、ロードボード上に複数のDUTを配置して試験してもよい。同時に一例として、OTA試験を実施するために、DUTのうちの一つのみが特徴付けデバイスと結合されてもよい。したがって、例えば、異なる方式で試験されるために、ロードボード上の他のデバイスをこの試験の影響から保護することが有利かもしれない。
【0033】
同様に、DUTから特徴付けデバイスへの、またはその逆の試験信号は、他の試験といった外部の擾乱から遮蔽または保護されてもよい。
【0034】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、特徴付けデバイスを複数のそれぞれのDUTに順次結合させるように構成され、および/または、ATE構成要素は、特徴付けデバイスを複数のそれぞれのDUTに同時に(例えば並行して)結合させるように構成され、例えば、ATE構成要素は、それぞれのDUTがロードボード上に配置されるとき、特徴付けデバイスを複数のDUTのそれぞれのDUTに、反復しておよび/または並行して結合させるように構成される。
【0035】
したがって、一例として、ATE構成要素は、例えば、特徴付けデバイスを複数のDUTと結合させるために、複数の第1のアンテナを備えることができ、一例として、各DUTは、第2のアンテナを介して複数の第1のアンテナのうちの別個の第1のアンテナを介して特徴付けデバイスに結合されてもよい。したがって、結合は、例えばすべてのDUTが同時に特徴付けデバイスと結合されるように並行して実施されてもよいし、または、例えば一度にDUTのうちの一つのみが特徴付けデバイスと結合されるように反復して実施されてもよい。一例として、ATE構成要素は、特徴付けデバイスの第2のアンテナと、DUTに結合された個々の第1のアンテナとの間の信号経路を、結合または結合解除するように構成されうる回路を備えてもよい。
【0036】
あるいは、ATE構成要素は、一つだけの第1のアンテナおよび一つだけの第2のアンテナを備えてもよく、ATE構成要素は、反復的にDUTを試験するために、第1のアンテナが複数のDUTのうちの一つずつに対する結合範囲内に反復的に配置されるように移動されるように構成されてもよい。この場合、第2のアンテナは、例えば、特徴付けデバイスの上方に留まってもよい。
【0037】
したがって、いずれの方法でも、試験は迅速かつ高い柔軟性で実施されうる。
【0038】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、DUTの通常動作モード(例えば試験特有でも試験専用でもない動作モード、例えば用途特有の機能性のために設計された動作モード)を使用してDUTの試験を可能にするように構成される。代替的または追加的に、ATE構成要素は、特徴付けデバイスの通常動作モード(例えば試験特有でも試験専用でもない動作モード、例えば用途特有の機能性のために設計された動作モード)を使用して特徴付けデバイスの試験を可能にするように構成されてもよい。
【0039】
したがって、本発明のATE構成要素を使用すると、試験特有の機能性を提供するために追加のシリコンスペースを使用する必要がない。これにより、新しいデバイスの開発期間ならびにコストを削減されうる。
【0040】
さらに、試験品質が改善されうる。通常動作モードで実施される機能性を試験することによって、最終用途におけるデバイスの動作をシミュレートすることができ、したがって、試験特有の機能が実行される場合よりも重要な意味を持って、デバイスの挙動および品質を試験することができる。
【0041】
本発明に係るさらなる実施の形態は、先に説明したようなATE構成要素を備えるハンドラ(例えばプッシャを備えるハンドラ、例えばハンドラプッシャ)と、ロードボード(例えばDUTロードボード)とを備える自動試験機器(ATE)を備え、ATEは、ATE構成要素を使用してDUTを試験するように構成される。
【0042】
本発明者らは、ロードボードを有するATEにおいて、ハンドラおよび本発明のATE構成要素の機能性の組み合わせが相乗的な利点を提供しうることを認識した。したがって、ハンドラは、オプションとして、ATE構成要素を備えてもよい。このようにして、ハンドラは、ロードボード上のそれぞれのDUTおよび/または特徴付けデバイスの上にATE構成要素を移動および/または配置するように構成することができる。したがって、ハンドラは、転送される信号を操作するために、ATE構成要素を作動させ、かつ、ATE構成要素のオプションの回路に対する制御信号を提供しうる。その結果、DUTの切替および移動、ならびに測定モードの変更が効率的に実施されうる。
【0043】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATEは、対応する、または例えば通信する、送受信デバイスとしてDUTおよび特徴付けデバイスを構成するように構成され、ATEは、特徴付けデバイスによるATE構成要素を介したDUTからの信号の受信に基づいて、および/または、DUTによるATE構成要素を介した特徴付けデバイスからの信号の受信に基づいて、DUTを評価するように構成される。
【0044】
したがって、ATEは、信号提供および信号受信に関してDUTおよび特徴付けデバイスを互いに一致させるように構成することができる。これは、このようにしてデバイスの異なる組み合わせ(結合)が送信および/または受信デバイスとして構成されうるため、試験のための良好な柔軟性を可能にしうる。さらに、ATEは、DUTと特徴付けデバイスとの間の送信/受信に対する役割を容易に切り替えできるように構成されうる。
【0045】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATEは、ロードボード上でDUTを交換(例えば置換)するために、ATE構成要素とDUTとの間の距離、例えば特徴付けデバイスとの間の距離を第1の距離に設定するように構成され、ATEは、第1のアンテナをDUTと無線で結合するために、ATE構成要素とDUTとの間の距離、例えば、特徴付けデバイスとの間の距離を第2の距離に設定するように構成される。
【0046】
一例として、ATEは、二つの動作モード、すなわち、DUTを交換する第1の動作モードであって、ATE構成要素は、交換されるDUTからさらに離れるように移動される第1の動作モードと、DUTを試験する第2の動作モードであって、ATE構成要素は、第1のアンテナを用いて試験されるDUTに近接して、かつ第2のアンテナを用いて特徴付けデバイスに近接して位置決めされる第2の動作モードとを備えてもよい。したがって、試験を迅速かつ効率的に実施することができ、ATE構成要素とDUTとの間のスペースを増加させ、DUT交換を安全に実施することができる。ATEのハンドラは、例えば、距離を変更するための作動を提供することができる。
【0047】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ロードボードは、DUT位置(例えばロードボード上のソケット、例えばポゴピンを備える領域、例えばDUTをロードボードに電気的に結合するための針を備える領域)を備える。オプションとして、DUTは、DUTが第1のアンテナと無線で結合されるとき、DUT位置に配置されてもよい。さらに、ATEは、DUT位置の上方で(例えば第2の距離で)、ATE構成要素に面するロードボードの表面に対して垂直に第1のアンテナが配置され、それにより第1のアンテナがDUT位置に面するようにATE構成要素を位置決めするように構成されてもよい。
【0048】
代替的または追加的に、ロードボードは、特徴付けデバイス位置(例えばロードボード上のソケット、例えばポゴピンを備える領域、例えば特徴付けデバイスをロードボードに電気的に結合するための針を備える領域)を備える。オプションとして、特徴付けデバイスは、特徴付けデバイスが第2のアンテナと無線で結合されるとき、特徴付けデバイス位置に配置されてもよい。さらに、ATEは、特徴付けデバイス位置の上方で(例えば第2の距離で)、ATE構成要素に面するロードボードの表面に対して垂直に第2のアンテナが配置され、それにより第2のアンテナが特徴付けデバイス位置に面するようにATE構成要素を位置決めするように構成されてもよい。
【0049】
したがって、一例として、第2の動作モードでは、ハンドラは、DUTおよび特徴付けデバイスのそれぞれの垂直上方にATE構成要素のアンテナを移動または配置することができる。この構成は、DUTと第1のアンテナとの間の良好な結合、ならびに特徴付けデバイスと第2のアンテナとの間の良好な結合を可能にすることができる。
【0050】
本発明のさらなる実施の形態によれば、ATE構成要素は、遮蔽体を備え、遮蔽体は、第1のアンテナの放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むように構成される。さらに、遮蔽体は、第1のアンテナがDUTと無線で結合されるとき(例えばATE構成要素とDUTとの間の距離が第2の距離に設定されるとき)、および/または、第1のアンテナがDUT位置の上方でATE構成要素に面するロードボードの表面に対して垂直に配置されるとき、DUTと第1のアンテナとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供するように構成される。
【0051】
代替的または追加的に、遮蔽体は、第2のアンテナの放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むように構成され、遮蔽体は、第2のアンテナが特徴付けデバイスと無線で結合されるとき、例えば、ATE構成要素と特徴付けデバイスとの間の距離が第2の距離に設定されるとき、および/または、第2のアンテナが特徴付けデバイス位置の上方でATE構成要素に面するロードボードの表面に対して垂直に配置されるとき、特徴付けデバイスと第2のアンテナとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供するように構成される。
【0052】
したがって、遮蔽体は、ATE構成要素がロードボードならびにDUTおよび特徴付けデバイスのそれぞれの試験距離にあるときに伝送経路を遮蔽するように構成されうる。これにより、DUTと特性デバイスとの間で交換される信号の品質、したがって試験品質を向上させることができる。
【0053】
本発明に係るさらなる実施の形態は、被試験デバイス(DUT)を試験するための方法を備え、方法は、第1のアンテナを用いて、DUTがロードボード(例えばDUTロードボード)上に配置されるとき、DUTとの無線(例えば近接場)結合を確立することと、第2のアンテナを用いて、特徴付けデバイスがロードボード上に配列(例えば配置)されるとき、特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)との無線(例えば近接場)結合を確立することとを備える。さらに、第1のアンテナは、第2のアンテナと電気的に結合され、方法は、DUTによって提供(例えば送信)される信号を特徴付けデバイスに転送し、および/または、特徴付けデバイスによって提供(例えば送信)される信号をDUTに転送することをさらに備える。
【0054】
上述の方法は、上述のATE構成要素およびATEと同じ考慮事項に基づいている。方法は、ちなみに、ATE構成要素および/またはATEに関しても説明されているすべての特徴および機能性を用いて完成させることができる。
【0055】
本発明のさらなる実施の形態によれば、DUTとの無線(例えば近接場)結合は、上記で説明したようにATE構成要素の第1のアンテナを用いて確立され、特徴付けデバイスとの無線(例えば近接場)結合は、ATE構成要素の第2のアンテナを用いて確立され、信号は、ATE構成要素を使用して転送される。
【0056】
本発明のさらなる実施の形態によれば、特徴付けデバイスは、較正されたデバイス(例えば完全な特徴付け環境(例えば遠方場)で既に試験されたのデバイス)、較正されていないデバイス、DUTと同様の特性を有する(例えば同じ特性を有する、例えば同一のデバイス設計を備える、例えば同じ種類のデバイスである、または同じデバイスである)デバイス、および/または、DUTとは異なる特性を有する(例えば異なるデバイス設計に基づく、例えば異なるアンテナを備える)デバイスの少なくとも一つである。
【0057】
上記で説明したように、本発明のATE構成要素を使用して、DUTを試験するために複数のデバイスのペアリングを使用することができる。したがって、高い試験柔軟性を提供することができる。
【0058】
本発明のさらなる実施の形態によれば、特徴付けデバイスは、ロードボードにはんだ付けされ、DUTは、ロードボードに取り外し可能に取り付けられる。したがって、DUTを試験後に容易に置き換えることができ、その結果、新しい試験されていないDUTを特徴付けデバイスと結合することができる。一方、特徴付けデバイスは、多くのDUTを試験するために使用されることができる。その結果、ロードボードへの堅固な接続は、特徴付けデバイスの接触領域の摩耗を低減することができる。
【0059】
本発明のさらなる実施の形態によれば、DUTは、アンテナインパッケージデバイス(AiPデバイス)である。本発明者らは、本発明のATE構成要素がAiPデバイスの特に有利な試験を可能にしうることを認識した。
【0060】
図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、一般に本発明の原理を説明することに重点が置かれている。以下の説明では、本発明の様々な実施の形態が、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】本発明の実施の形態に係るATE構成要素の概略側面図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係るオプションの回路を有するATE構成要素の概略側面図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る信号を導くためのオプションの回路を有するATE構成要素の概略側面図である。
【
図4a】本発明の実施の形態に係る、試験前および試験中のATE構成要素の概略側面図である。
【
図4b】本発明の実施の形態に係る、試験前および試験中のATE構成要素の概略側面図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係るオプションの遮蔽体を備えるATE構成要素の概略側面図である。
【
図6a】本発明の実施の形態に係る、複数のDUTを有するATE構成要素およびロードボードの概略上面図である。
【
図6b】本発明の実施の形態に係る、複数のDUTを有するATE構成要素およびロードボードの概略上面図である。
【
図6c】本発明の実施の形態に係る、複数のDUTを有するATE構成要素およびロードボードの概略上面図である。
【
図7】本発明の実施の形態に係る、自動試験機器、ATEを示す図である。
【
図8a】本発明の実施の形態に係る、追加のオプションの特徴を有するATEの概略側面図である。
【
図8b】本発明の実施の形態に係る、追加のオプションの特徴を有するATEの概略側面図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係るDUTを試験するための方法の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
同等もしくは等価の要素、または同等もしくは等価の機能性を有する要素は、異なる図で発生する場合であっても、以下の説明では同等もしくは等価の参照番号で示される。
【0063】
以下の説明では、本発明の実施の形態のより全体的な説明を提供するために、複数の詳細が記載される。しかし、本発明の実施の形態がこれらの具体的な詳細なしに実践されうることは、当業者には明らかであろう。他の例では、本発明の実施の形態を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造およびデバイスが詳細ではなくブロック図形式で示されている。加えて、後に本明細書に記載される異なる実施の形態の特徴は、特に明記しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0064】
図1は、本発明の実施の形態に係るATE構成要素の概略側面図を示す。
図1は、第1のアンテナ110aおよび第2のアンテナ120aを備えるATE構成要素100aを示し、第1および第2のアンテナは、互いに電気的に結合される。オプションの例として、
図1では、第1および第2のアンテナは、強固な電気接続130(例えばケーブル、例えばRFケーブル)で結合される。電気的結合は、一方のアンテナから他方のアンテナへの信号の転送を可能にすることができる。
【0065】
ATE構成要素100aに加えて、ロードボード200aと、ロードボード200a上に配置されたDUT300aおよび特徴付けデバイス400aとが示されている。
【0066】
第1のアンテナ110aは、DUT300aから無線信号500aを受信するように構成される。DUT300aは、無線信号をアンテナ110aに提供するために、アンテナまたはアンテナアレイを備えてもよい。次いで、信号は、特徴付けデバイス400aに提供されるために、例えば、接続130を使用して第2のアンテナ120aに転送されうる。したがって、アンテナ120aは、転送信号500bを送信するように構成されうる。したがって、特徴付けデバイス400aは、アンテナ120aから無線信号を受信するために、アンテナまたはアンテナアレイを備えることができる。信号500aおよび500bは、例えば、同等であってもよいが、信号500bはまた、信号損失、外乱、または信号操作のために分離されてもよい。
【0067】
オプションとして、アンテナ110aとアンテナ120aとの間の相対位置は可変であってもよい。一例として、ATE構成要素100aが、ロードボード上に配置された複数のDUTのうちの一つのDUTを同じロードボード上に配置された一つの特徴付けデバイスに反復的に結合するように構成される場合、それぞれのDUTと特徴付けデバイスとの間の距離は変化してもよく、したがって、オプションとしてATE構成要素100aは、アンテナ110aとアンテナ120aとの間の距離を調整するように構成されてもよい。
【0068】
したがって、特徴付けデバイス400aは、ATE構成要素100aを使用してDUT300aに転送される信号500aを提供することができる(例えば、
図1の信号500aおよび500bをスワップする)ことに留意されたい。
【0069】
オプションとして、第1および第2のアンテナは、所定の周波数帯域内の信号を提供および/または受信するように適合されてもよい。実施の形態によれば、一方のアンテナで信号を受信し、他方のアンテナで信号を転送するために、アンテナは、共通の周波数帯域または周波数間隔内の信号をアドレス指定するように構成されうる。しかし、アンテナ110aおよびアンテナ120aは、必ずしも同一である必要はない。本発明に係る実施の形態は、可能な信号周波数は別として、同一または同様のアンテナに限定されない。
【0070】
したがって、オプションとして、第1および第2のアンテナは、同様または同一の特性有してもよく(例えば同一のアンテナ設計を有する、例えば同じ種類のアンテナである、または同じアンテナである)、もしくは、第1および第2のアンテナは、異なる特性を有してもよい(例えば異なるアンテナ設計に基づく、例えば異なるアンテナである)。したがって、本発明のATE構成要素100aを使用して、試験を良好な柔軟性で実施することができる。アンテナは、例えば、壊れたアンテナを同一の交換品と置き換えることを強いられることなく、容易に交換することができる。
【0071】
別のオプションの特徴として、ATE構成要素100aを使用して、特徴付けデバイス400aは、DUT300aによって提供される信号500aを評価することができる。逆に、ATE構成要素100aを使用して、DUT300aは、特徴付けデバイス400aによって提供される信号を処理することができる。言い換えれば、ATE構成要素100aは、一方のデバイスによって他方のデバイスに提供される無線信号の処理または評価を可能にすることができる。
【0072】
別のオプションの特徴として、ATE構成要素100aは、DUTの通常動作モードを使用して、DUT300aの試験を可能にするように構成されてもよい。したがって、DUTの試験特有の回路はその試験に使用されなくてもよく、または必要でなくてもよい。
【0073】
図2は、本発明の実施の形態に係るオプションの回路を有するATE構成要素の概略側面図を示す。
図2は、
図1の文脈で説明した要素に加えて、回路140aを備えるATE構成要素100bを示す。
図2にオプションとして示すように、回路140aは、第1および第2のアンテナの間に配置されてもよい。
【0074】
一例として、回路140aは、DUT300aによって提供される信号500aを特徴付けデバイス400aに導き、および/または、特徴付けデバイス400aによって提供される信号をDUT300aに導くように構成されてもよい。別の例として、ATE構成要素100bは、ロードボード200a上に配置された複数のDUTと結合された複数の第1のアンテナを備えてもよい。例えば、反復試験の場合、回路140aは、別のDUTからの信号を選択して転送する前に、評価対象の特徴付けデバイス400aに転送されるべき一つのDUTからの一つの信号を選択することができる。
【0075】
さらに、信号の誘導に加えて、または代えて、回路140aは、DUT300aによって特徴付けデバイス400aに提供される、または特徴付けデバイス400aによってDUT300aに提供される信号を操作するように構成されてもよい。回路140aは、例えば、信号を適合、処理、補強および/または減衰させるように改善するように構成されてもよい。
【0076】
別のオプションの特徴として、例えば、ATE構成要素100bが複数の第1のアンテナを備える場合のように、回路140aは、例えば、異なるDUTの信号を組み合わせるように構成されてもよい。これとは別に、回路140aは、例えば、外乱をシミュレートするために、別のDUTによって提供されない可能性がある信号(例えばシミュレートされた信号)を信号500aと組み合わせるように構成されてもよい。
【0077】
別のオプションの特徴として、例えば、上記で説明した機能性のいずれかを提供するために、回路140aは、第1のアンテナ110aと第2のアンテナ120aとの間の信号経路に、例えば
図1に示すように、減衰器、バラン、スイッチ、ダイプレクサ、および/またはコンバイナの少なくとも一つを備えてもよい。
【0078】
図3は、本発明の実施の形態に係る信号を導くためのオプションの回路を有するATE構成要素の概略側面図である。
図2は、
図1および
図2の文脈で説明した要素に加えて、回路140bを備えるATE構成要素100cを示す。さらに、ATE構成要素100cは、複数の第1のアンテナ、すなわちアンテナ110aおよび110bを備える。ロードボード200a上には、さらなるDUT300bが配置されている。さらなるアンテナ110bは、DUT300bとの無線結合を可能にすることができる。
図3に示すように、特徴付けデバイス400aによって提供される信号500aは、信号500aに等価でありうる信号500bとして、または、回路140bによって追加的に操作されうる信号500bとして、アンテナ110bを介してさらなるDUT300bに排他的に導かれてもよい。
【0079】
図4a、
図4bは、本発明の実施の形態に係る、試験前および試験中のATE構成要素の概略側面図を示す。
図4aは、ハンドラプッシャの形態でオプションとして示すように、第1のアンテナ110cおよび第2のアンテナ120b(例えば測定アンテナ)を備えるATE構成要素100dを示し、第1および第2のアンテナは、例えば、先に説明したように接続130(2つのアンテナの間の電気接続)と電気的に結合される。
【0080】
第1のアンテナ110cは、ロードボード200b上に配置されたDUT300cと無線で結合されるように構成されてもよく、第2のアンテナ120bは、同じくロードボード200b上に配置された特徴付けデバイス400b(例えばゴールデンデバイス)と無線で結合されるように構成されてもよい。
【0081】
オプションの特徴として、ロードボード200bは、DUTロードボードであり、DUT位置210b(例えばロードボード上のソケット)を備え、オプションの特徴として、追加的に、DUT300cをロードボード200bに電気的に結合するための電気結合素子220b(例えばポゴピンまたは針)を備える。別のオプションの特徴として、DUT300cは、無線信号を提供および/または受信するためのアンテナアレイ310cを備える。
【0082】
したがって、オプションの特徴として、ロードボード200bは、特徴付けデバイス位置230b(例えばロードボード上のソケット)を備え、オプションの特徴として、追加的に、特徴付けデバイス400bをロードボード200bに電気的に結合するための電気結合素子240b(例えばポゴピンまたは針)を備える。別のオプションの特徴として、特徴付けデバイス400bは、無線信号を提供および/または受信するためのアンテナアレイ410bを備える。
【0083】
別のオプションの特徴として、ATE構成要素100dは、デバイスプッシャ150aおよび150bを備える。説明のために、各デバイスについてのデバイスプッシャが示されているが、例えば、特徴付けデバイス400bがロードボードにはんだ付けされている場合、DUT300cのデバイスプッシャのみが存在してもよい(またはATE構成要素が並列に複数のDUTと結合されるように構成されている場合には、各第1のアンテナに対して一つのデバイスプッシャ)。
【0084】
デバイスプッシャ150aおよび150bはそれぞれ、DUT310cおよび特徴付けデバイス400bをそれぞれロードボード200bに向けて押すように構成される。したがって、電気結合素子220bがそれぞれDUT300cとロードボード200bとの間および特徴付けデバイス400bとロードボード200bとの間に電気接続を提供することを可能にするために、DUT310cおよび特徴付けデバイス400bにそれぞれ力が加えられてもよい。
【0085】
試験中の状況が
図4bに示されている。DUT300cに力が加えられると、ロードボード200bへの電気接続が提供される。したがって、ロードボード200bは、電気結合素子220bを介して試験信号をDUT300cに提供することができる。試験信号に基づいて、DUTは、アンテナアレイ310cを介して無線信号500aを第1のアンテナ110cに提供しうる。したがって、ATE構成要素100dは、信号を第2のアンテナ120bに転送することができる(オプションとして、例えば、先に説明したようなオプションの回路を使用して信号を操作することができる)。それに基づいて、アンテナ120bは、無線信号500b(例えば、信号500aとほぼ同一)を特徴付けデバイス400bに提供することができ、特徴付けデバイス400bは、アンテナアレイ410bを介して信号500bを受信することができ、信号を評価することができ、かつ電気結合素子240bを介してロードボード200bに、したがって試験プログラムに評価結果を提供することができる。
【0086】
図5は、本発明の実施の形態に係るオプションの遮蔽体を備えるATE構成要素の概略側面図を示す。
図5は、
図1~
図4の文脈で説明した要素に加えて、遮蔽体160aおよび160bを備えるATE構成要素100eを示す。遮蔽体160aおよび160bはそれぞれ、DUT300cによって特徴付けデバイス400bに提供される信号500aに対する電磁外乱を低減するように、および/または、特徴付けデバイス400bによってDUT300cに提供される信号に対する電磁外乱を低減するように構成することができる。したがって、ロードボード上の周囲または他のDUTの影響を低減することができる。これにより、より正確にDUT300cの挙動を解析することが可能になりうる。
【0087】
代替的または追加的に、遮蔽体160a、160bは、DUT300cによって特徴付けデバイスに提供される信号500aによって(したがって、例えば、信号500bによっても引き起こされる)、および/または、特徴付けデバイスによってDUTに提供される信号によって引き起こされるATE構成要素の周囲の電磁外乱を低減するように構成さることができる。言い換えれば、遮蔽体は、例えば、他の試験を疎外または妨害しないようにするために、試験場所の周囲を無線信号の影響から保護することもできる。このようにして、他の試験場所のすぐ近くにおいて堅牢な試験を実施することができる。
【0088】
別のオプションの特徴として、遮蔽体160aおよび/または160bは、信号500aおよび500bの間の推論を低減するように構成されてもよい。さらに、一例として、例えば試験に必要とされるように、それぞれのアンテナ特性を妨害しないように(またはわずかな影響でのみ妨害されるように)するために、それぞれの遮蔽体をアンテナ110cおよび120cからそれぞれ十分な距離に配置することができる。
【0089】
オプションとして示されるように、遮蔽体160aおよび/または160bは、例えば、試験に必要なアンテナ特性を妨げないように、各アンテナ110a、120bの他に、ATE構成要素100i上のデバイス300c、400cのそれぞれのアンテナアレイ310c、410bの垂直な(例えば、アンテナアレイを備えるDUTまたは特徴付けデバイスの表面に直交する)突起の外側に、例えばそれぞれのアンテナに対して所定の距離で配置されてもよい。
【0090】
二つの遮蔽体を有する
図5に示される例は、オプションのセットアップに過ぎず、ATE構成要素は、例えば、一つの遮蔽体のみを備えてもよいし、例えばATE構成要素が複数の第1のアンテナを備える場合には、複数の遮蔽体を備えてもよいことに留意されたい。
【0091】
図6a、
図6bおよび
図6cは、本発明の実施の形態に係る、複数のDUTを有するATE構成要素およびロードボードの概略上面図を示す。
図6aおよび
図6bは、DUTと無線で結合されるように構成された第1のアンテナ110dと、特徴付けデバイス400cと結合されるように構成された第2のアンテナ120cとを備えるATE構成要素100fを示す。
【0092】
ATE構成要素100fの下には、複数のDUT300d、300e、300fとともに特徴付けデバイス400cが配置されたロードボード200cが示されている。
【0093】
ATE構成要素100fは、特徴付けデバイス400cを複数のそれぞれのDUTと順次結合するように構成することができる。したがって、
図6aに示すように、ATE構成要素100fは、最初に第1のアンテナをDUT300dと結合してもよい。例えば、DUT300dを試験した後、ATE構成要素100fは、DUT300e(
図6b参照)を試験するために、DUT300dからアンテナ110dを結合解除し、アンテナ110dをDUT300eと結合することができる。
【0094】
オプションとして、ATE構成要素100fは、第1および第2のアンテナの間の距離を調整するように構成されてもよいことに留意されたい。このようにして、ロードボード上のDUTと特徴付けデバイスとの間の様々な距離を補償することができる。
【0095】
図6cは、ロードボード200cの上方の別のATE構成要素100gを示す。
図6cにオプションとして示されるように、ATE構成要素100gは、特徴付けデバイス400cを複数のそれぞれのDUTと同時に、例えば、並行して結合するように構成することができる。したがって、ATE構成要素100gは、複数の第1のアンテナ、すなわちアンテナ110d、110e、および110fを備えてもよい。第1のアンテナのそれぞれは、それぞれのDUT(300d、300e、300f)と無線で結合されてもよい。一例として、試験は、同様に並行して実施されてもよい。特徴付けデバイス400cは、例えば、それぞれの処理結果がロードボード200cを介して試験評価ユニットに提供されるように、すべての第1のアンテナに転送され、そこから処理されるべきそれぞれのDUTに転送されうる信号をアンテナ120cに提供することができる。
【0096】
図7は、本発明の実施の形態に係る、自動試験機器(ATE)を示す。
図7は、ハンドラ610aを備えるATE600aを示し、ハンドラは、ATE構成要素100hを備える。ATE構成要素100hは、個々に、または組み合わせて、
図1~
図6の文脈で説明したような特徴のいずれかまたはすべてを備えることができる。
【0097】
一例として、ATE構成要素100hは、接続130を介して結合された第1および第2のアンテナ110a、120aを備える。さらに、ATE600aは、ロードボード200aを備える。先に説明したように、アンテナ110aは、DUT300aがロードボード200a上に配置されるとき、DUT300aとの無線接続または無線結合を確立するように構成され、アンテナ120aは、特徴付けデバイス400aがロードボード200a上に配置されるとき、特徴付けデバイス400aとの無線接続または無線結合を確立するように構成される。
図7に示す例では、DUT300aおよび特徴付けデバイス400aは、ATE600aの一部ではない。
【0098】
図8a、
図8bは、本発明の実施の形態に係る、追加のオプションの特徴を有するATEの概略側面図を示す。
図8aは、ハンドラ610bを備えるATE600bを示し、ハンドラは、ATE構成要素100iを備える。ここでも、ATE構成要素100iは、個々に、または組み合わせて、
図1~
図7の文脈で説明したような特徴のいずれかまたはすべてを備えることができることに留意されたい。
【0099】
一例として、ATE構成要素100iは、第1のアンテナ110aと、第2のアンテナ120aと、接続130とを備える。さらにオプションの特徴として、ATE構成要素110iは、デバイスプッシャ150aおよび150bならびに遮蔽体160aおよび160bを備える。
【0100】
ATE600bは、
図4および
図5の文脈で説明したような特徴を有するロードボード200bをさらに備える。ATE構成要素100iのそれぞれのアンテナと結合されるために、アンテナアレイ310cを備えるDUT300cと、アンテナアレイ410cを備える特徴付けデバイス400bとがロードボード220b上に配置される。
【0101】
別のオプションの特徴として、ATE600bは、対応する(または例えば通信する)送受信デバイスとしてDUT300cおよび特徴付けデバイス400bを構成するように構成されたATE回路620を備える。ATE回路620からDUT300cおよび特徴付けデバイス400bへのそれぞれの接続は、説明のために示されており、ATE回路は、例えば、ロードボード200bに電気的に結合されてもよく、したがって(例えば、別個の接続線の代わりに)電気結合素子220bまたは240bを介してそれぞれのデバイスに電気的に結合されてもよいことに留意されたい。
【0102】
一例として、ATE600bは、ハンドラ610bを作動させ、DUT300cの垂直上方に第1のアンテナ110aを位置決めし、かつ特徴付けデバイス400bの垂直上方に第2のアンテナ120aを位置決めすることによってDUT試験を開始してもよい。したがって、
図8a、
図8bに示すように、ロードボード200bは、例えば、ソケットの形態のDUT位置210bおよび特徴付けデバイス位置230bを備えることができる。この領域では、電気結合素子220bは、ロードボード200bとのそれぞれのデバイスの結合を可能にするために配置されてもよい。
【0103】
試験信号をDUTに提供する前に、ATE構成要素100iは、DUT300cまで、したがってロードボード200bまで第1の距離にあってもよい。ATE600bは、未試験のDUTを試験するために、例えば、DUT300cを試験した後にDUT300cを交換するために、ATE構成要素100iがDUT300cに対して第1の距離にあるようにハンドラを移動させるように構成することができる。
【0104】
DUT300cの試験を可能にするために、ATE600bは、第1のアンテナをDUT300cと無線で結合し、第2のアンテナを特徴付けデバイス400bと無線で結合するために、ATE構成要素100iとDUT300cとの間の距離、例えば特徴付けデバイス400bとの間の距離を第2の距離に設定するように構成されてもよい(
図8b参照)。したがって、ハンドラ610bを作動させ、ATE構成要素100iをロードボード200bに向けて下方に移動させることができる。
【0105】
この位置では、デバイスプッシャ150aおよび150bは、それぞれ電気結合素子220bおよび240bを介してデバイスをロードボード200bと電気的に結合するために、それぞれDUT300cおよび特徴付けデバイス400bに圧力または力を加えるように構成することができる。先に説明したように、特に特徴付けデバイス400bは、例えば、ロードボード200bにはんだ付けされてもよく、したがって、良好な電気接続のためにロードボードに向けて押される必要はない。したがって、そのような実施の形態によれば、プッシャ160bは存在しなくてもよい。
【0106】
例えば、次のステップにおいて、ATE600bは、例えばATE回路620を使用して、DUT300cを送信デバイスとして構成し、特徴付けデバイス400bを対応する受信デバイスとして構成することができる。ATEは、ロードボード200bを介して(例えば電気結合素子220bを介して)、刺激をDUT300cにさらに提供することができる。刺激に基づいて、DUTは、オプションとして、処理手順を実施してもよく、無線信号500a(
図8b参照)を提供してもよい。
【0107】
遮蔽体160aは、信号500aを外部の擾乱から保護することができ、追加的または代替的に、例えば、他の試験場所が信号500aによって妨害されないか、またはわずかにしか妨害されないという意味で、DUT300cの周囲を信号500aから保護することができる。
【0108】
したがって、
図8a、
図8bにオプションとして示すように、遮蔽体150aは、第1のアンテナの放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むことができる。これは、第1のアンテナがDUTと無線で結合されるとき、DUT300cと第1のアンテナ110aとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供することを可能にしうる。
【0109】
次いで、第1のアンテナ110aによって受信された信号は、第2のアンテナ120に転送されてもよい。オプションとして、信号は、例えば、
図2の文脈で説明したように、追加の回路によって操作されてもよい。したがって、アンテナ120aは、例えば信号500aに少なくともほぼ等しい信号500bを特徴付けデバイス400bに送信することができる。
【0110】
したがって、遮蔽体160bは、第2のアンテナが特徴付けデバイスと無線で結合されるとき、第2のアンテナ120aの放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むことができ、したがって、特徴付けデバイス400bと第2のアンテナ120bとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供しうる。
【0111】
特徴付けデバイス400bは、アンテナアレイ410bを介して信号500bを受信し、試験結果を提供するために信号を評価することができる。一例として、ATE回路620は、評価結果を処理してもよく、または特徴付けデバイス400bによって受信された信号500bを評価してもよい。
【0112】
図9は、本発明の実施の形態に係るDUTを試験するための方法の概略ブロック図を示す。方法900は、第1のアンテナを用いて、DUTがロードボード(例えば、DUTロードボード)上に配置されるとき、DUTとの無線(例えば近接場)結合を確立(910)することと、第2のアンテナを用いて、特徴付けデバイスがロードボード上に配列(例えば配置)されるとき、特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)との無線(例えば近接場)結合を確立(920)することとを備え、第1のアンテナは、第2のアンテナと電気的に結合される。方法900は、DUTによって提供(例えば送信)される信号を特徴付けデバイスに転送し、および/または、特徴付けデバイスによって提供(例えば送信)される信号をDUTに転送(930)することをさらに備える。
【0113】
オプションとして、DUTとの無線(例えば近接場)結合は、例えば、
図1~
図8のいずれかに示すように、ATE構成要素の第1のアンテナを用いて確立されてもよい。さらに、特徴付けデバイスとの無線(例えば近接場)結合は、ATE構成要素の第2のアンテナを用いて確立されてもよく、信号は、ATE構成要素を使用して転送されてもよい。
【0114】
一般に、
図1~
図8に示す特徴付けデバイス400aまたは400bは、較正されたデバイス(例えば、完全な特徴付け環境(例えば遠方場)で既に試験されたデバイス)、較正されていないデバイス、DUTと同様の特性を有する(例えば同じ特性を有する、例えば同一のデバイス設計を備える、例えば同じ種類のデバイスである、または同じデバイスである)デバイス、および/または、DUTとは異なる特性を有する(例えば異なるデバイス設計に基づく、例えば異なるアンテナを備える)デバイスの少なくとも一つであってもよい。
【0115】
さらに、
図1~
図8に示す特徴付けデバイス400aまたは400bは、ロードボードにはんだ付けされてもよく、DUT300a、300b、300cは、例えば、DUTを特徴付けデバイスよりも頻繁に交換しなければならない可能性があるため、ロードボードに分解可能に取り付けられてもよいことに留意されたい。
【0116】
さらに、DUT300a、300b、300cは、例えば、アンテナインパッケージデバイス、AiPデバイスであってもよい。
【0117】
以下では、本発明の態様を異なる言葉で説明する。
【0118】
本発明に係る実施の形態は、ゴールデンデバイスを使用した放射近接場におけるアンテナインパッケージ(AiP)デバイスの無線(OTA)試験のための手法を含む。
【0119】
一実施の形態(例えば、
図4参照)に係る一つの主な着想は、高価なミリ波計測器を使用せずに、ループバックを使用するOTA試験の欠点のいくつかを回避することによって試験コストを下げることである。
【0120】
例えば、アンテナインパッケージ(AiP)モジュールのOTA試験にループバックを使用する場合、AiPモジュール上の異なるアンテナ素子間に存在する寄生結合、または各AiPアンテナ素子の偏波間の非理想的な分離を使用する。寄生効果を試験に使用することは、決して良好な状況ではない。
【0121】
また、ループバックOTA試験のために、DUTは、AiPモジュール上の異なるアンテナ素子によって同時に送信および受信を可能にする特別なDFTを必要としうる。これは、通常動作に必要なモードではなく、実装のために時間およびシリコンスペースを必要とする。また、DUT性能にも影響を及ぼす可能性がある。
【0122】
OTAゴールデンデバイスの手法は、上述したループバックOTA試験の欠点を被る場合もあれば、被らない場合もある。
【0123】
特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)は、大量生産における場所の最大数を減らすようなスペースを取ることができるが、他方では、例えば、スペースの削減、例えば、ロードボード上のより少ないDUTの場所によって発生するコストが、コスト削減によって、例えば、高価なミリ波計測器を使用する必要がないことによってより多く補償されるように、生産試験セルの資本コストを削減することができる。
【0124】
特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)は、例えば完全な特徴付け環境(例えば遠方場)で事前に試験することができる。また、特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)は、例えばDUT試験プログラムで同じ周波数範囲で動作する限り、異なるモデルであってもよく、または異なるアンテナアレイであってもよい。
【0125】
DUTに使用される測定アンテナ(例えば第1のアンテナ)、および特徴付けデバイス(例えばゴールデンデバイス)に使用される測定アンテナ(例えば第2のアンテナ)はまた、性能目的に応じて異なる設計を有することができる。また、減衰器、バラン、コンバイナなどのような追加の回路を二つのアンテナの間に追加することができる。
【0126】
放射近接場でこのセットアップを行うことによって、実施の形態は、物理的サイズを小さく保ち、標準的な試験セルへのマルチサイト統合を可能にする。
【0127】
いくつかの態様を装置の文脈で説明してきたが、これらの態様は対応する方法の説明も表すことは明らかであり、ブロックまたはデバイスは、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの文脈で説明される態様はまた、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明を表す。
【0128】
特定の実装要件に応じて、本発明の実施の形態は、ハードウェアまたはソフトウェアで実装することができる。実装は、それぞれの方法が実施されるようにプログラマブルコンピュータシステムと協働する(または協働することが可能である)、電子的に読み取り可能な制御信号が記憶されたデジタル記憶媒体、例えばフロッピーディスク、DVD、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、またはフラッシュメモリを使用して実施することができる。
【0129】
本発明に係るいくつかの実施の形態は、本明細書に記載の方法のうちの一つが実施されるように、プログラマブルコンピュータシステムと協働することが可能な電子的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを備える。
【0130】
一般に、本発明の実施の形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装することができ、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに方法のうちの一つを実施するように動作する。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに記憶することができる。
【0131】
他の実施の形態は、機械可読キャリアに記憶された、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するためのコンピュータプログラムを備える。
【0132】
言い換えれば、したがって、本発明の方法の一実施の形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるとき、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0133】
したがって、本発明の方法のさらなる実施の形態は、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するためのコンピュータプログラムを記録して含むデータキャリア(またはデジタル記憶媒体、またはコンピュータ可読媒体)である。
【0134】
したがって、本発明の方法のさらなる実施の形態は、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは信号シーケンスである。データストリームまたは信号シーケンスは、例えば、データ通信接続を介して、例えばインターネットを介して転送されるように構成することができる。
【0135】
さらなる実施の形態は、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するように構成または適合された処理手段、例えばコンピュータまたはプログラマブル論理デバイスを備える。
【0136】
さらなる実施の形態は、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを備える。
【0137】
いくつかの実施の形態では、プログラマブル論理デバイス(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ)を使用して、本明細書に記載の方法の機能性の一部またはすべてを実施することができる。いくつかの実施の形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書に記載の方法のうちの一つを実施するためにマイクロプロセッサと協働することができる。一般に、方法は、任意のハードウェア装置によって実施されることが好ましい。
【0138】
上述の実施の形態は、本発明の原理の単なる例示である。本明細書に記載された構成および詳細の修正および変形は、他の当業者には明らかであることが理解される。したがって、本明細書の実施の形態の記載および説明として提示された特定の詳細によってではなく、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動試験機器、ATE構成要素(100a~i)であって、
被試験デバイス、DUT(300a~f)がロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記DUTとの無線結合を確立するように適合された第1のアンテナ(110a~f)と、
特徴付けデバイス(400a~c)が前記ロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記特徴付けデバイスとの無線結合を確立する第2のアンテナ(120a~c)と、を備え、
前記第1のアンテナ(110a~f)は、前記第2のアンテナ(120a~c)と電気的に結合され、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される信号(500a~b)の転送を可能にし、および/または、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって前記DUT(300a~f)に提供される信号の転送を可能にする、
ATE構成要素。
【請求項2】
前記第1のアンテナ(110a~f)は、所定の周波数を含む信号(500a~b)を提供および/または受信するように構成され、前記信号は、前記DUTによって受信および/または提供され、
前記第2のアンテナ(120a~c)は、前記所定の周波数を含む前記信号を受信および/または提供するように構成され、前記信号は、前記特徴付けデバイスによって提供および/または受信され、
前記第1のアンテナ(110a~f)は、前記第2のアンテナ(120a~c)と同様の特性を有するアンテナであり、または
前記第1のアンテナ(110a~f)は、前記第2のアンテナ(120a~c)とは異なる特性を有するアンテナである、
請求項1に記載のATE構成要素。
【請求項3】
前記ATE構成要素は、前記DUT(300a~f)によって提供される信号(500a~b)の評価用に前記特徴付けデバイス(400a~c)の使用を可能にするように構成され、および/または
前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって提供される信号の処理用に前記DUT(300a~f)の使用を可能にするように構成される、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項4】
前記ATE構成要素は、回路(140a~b)を備え、
前記回路は、前記DUT(300a~f)によって提供される前記信号(500a~b)を前記特徴付けデバイス(400a~c)に導くことを可能にするように構成され、および/または、
前記回路は、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって提供される前記信号を前記DUT(300a~f)に導くことを可能にするように構成され、および/または、
前記回路は、前記特徴付けデバイス(400a~c)によって前記DUT(300a~f)に提供される前記信号(500a~b)の操作を可能にするように構成され、および/または、
前記回路は、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される前記信号(500a~b)の操作を可能にするように構成される、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項5】
前記ATE構成要素は、回路(140a~b)を備え、
前記回路は、減衰器、バラン、スイッチ、ダイプレクサ、および/またはコンバイナの少なくとも一つを有する、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項6】
前記ATE構成要素は、デバイスプッシャ(150a~b)を備え、前記デバイスプッシャは、前記DUT(300a~f)および/または前記特徴付けデバイス(400a~c)を前記ロードボード(200a~c)に向けて押すように構成される、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項7】
前記ATE構成要素は、遮蔽体(160a~b)を備え、
前記遮蔽体は、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される前記信号(500a~b)に対する電磁外乱を低減するように、および/または、前記特徴付けデバイスによって前記DUTに提供される前記信号に対する電磁外乱を低減するように構成され、および/または
前記遮蔽体(160a~b)は、前記DUT(300a~f)によって前記特徴付けデバイス(400a~c)に提供される前記信号(500a~b)によって、および/または、前記特徴付けデバイスによって前記DUTに提供される前記信号によって引き起こされる前記ATE構成要素の周囲の電磁外乱を低減するように構成される、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項8】
前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイス(400a~c)を複数のそれぞれのDUT(300a~f)に順次結合させるように構成され、および/または、前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイスを複数のそれぞれのDUTに同時結合させるように構成される、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項9】
前記ATE構成要素は、前記DUTの通常動作モードを使用して前記DUT(300a~f)の試験を可能にするように構成され、および/または、
前記ATE構成要素は、前記特徴付けデバイス(400a~c)の通常動作モードを使用して前記特徴付けデバイス(400a~c)の試験を可能にするように構成される、
請求項
1に記載のATE構成要素。
【請求項10】
自動試験機器、ATE(600a~b)であって、
請求項1から9のいずれか一項に記載のATE構成要素(100a~i)を備えるハンドラ(610a~b)と、
前記ロードボード(200a~c)と、を備え、
前記ATEは、前記ATE構成要素を使用して前記DUT(300a~f)を試験するように構成される、
ATE(600a~b)。
【請求項11】
前記ATEは、対応する送受信デバイスとして前記DUT(300a~f)および前記特徴付けデバイス(400a~c)を構成するように構成され、
前記ATEは、前記特徴付けデバイス(400a~c)による前記ATE構成要素を介した前記DUT(300a~f)からの信号(500a~b)の受信に基づいて、および/または、前記DUTによる前記ATE構成要素を介した前記特徴付けデバイスからの信号の受信に基づいて、前記DUTを評価するように構成される、
請求項10に記載のATE。
【請求項12】
前記ATEは、前記ロードボード(200a~c)上で前記DUT(300a~f)を交換するために、前記ATE構成要素(100a~i)と前記DUTとの間の距離を第1の距離に設定するように構成され、
前記ATEは、前記第1のアンテナ(110a~f)を前記DUT(300a~f)と無線で結合するために、前記ATE構成要素(100a~i)と前記DUTとの間の距離を第2の距離に設定するように構成される、
請求項
10に記載のATE。
【請求項13】
前記ロードボード(200a~c)は、DUT位置(210b)を備え、
前記ATEは、前記第1のアンテナが、前記DUT位置の上方で、前記ATE構成要素(100a~i)に面する前記ロードボード(200a~c)の表面に対して垂直に配置され、それにより前記第1のアンテナ(110a~f)が前記DUT位置に面するように前記ATE構成要素を位置決めするように構成され、および/または、
前記ロードボード(200a~c)は、特徴付けデバイス位置(230b)を備え、
前記ATEは、前記第2のアンテナ(120a~c)が、前記特徴付けデバイス位置の上方で、前記ATE構成要素(100a~i)に面する前記ロードボード(200a~c)の表面に対して垂直に配置され、それにより前記第2のアンテナが前記特徴付けデバイス位置に面するように前記ATE構成要素を位置決めするように構成される、
請求項
10に記載のATE。
【請求項14】
前記ATE構成要素は、遮蔽体(160a~b)を備え、
前記遮蔽体は、前記第1のアンテナ(110a~f)の放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むように構成され、
前記遮蔽体は、前記第1のアンテナ(110a~f)が前記DUT(300a~f)と無線で結合されるとき、前記DUTと前記第1のアンテナとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供するように構成され、および/または、
前記遮蔽体(160a~b)は、前記第2のアンテナ(120a~c)の放射方向の体積を少なくとも部分的に取り囲むように構成され、
前記遮蔽体は、前記第2のアンテナ(120a~c)が前記特徴付けデバイス(400a~c)と無線で結合されるとき、前記特徴付けデバイスと前記第2のアンテナとの間に実質的に電磁的に遮蔽された伝送経路を提供するように構成される、
請求項
10に記載のATE。
【請求項15】
被試験デバイス、DUT(300a~f)を試験する方法(900)であって、
第1のアンテナ(110a~f)を用いて、DUTがロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記DUTとの無線結合を確立(910)することと、
第2のアンテナ(120a~c)を用いて、特徴付けデバイス(400a~c)が前記ロードボード(200a~c)上に配置されるとき、前記特徴付けデバイスとの無線結合を確立(920)し、前記第1のアンテナを前記第2のアンテナと電気的に結合することと、
前記DUTによって提供される信号(500a~b)を前記特徴付けデバイスに転送し、および/または、前記特徴付けデバイスによって提供される信号を前記DUTに転送(930)することと、を含む、
方法。
【請求項16】
前記DUT(300a~f)との前記無線結合を、請求項1から9のいずれか一項に記載のATE構成要素(100a~i)の前記第1のアンテナ(110a~f)を用いて確立し、
前記特徴付けデバイス(400a~c)との前記無線結合は、前記ATE構成要素の前記第2のアンテナ(120a~c)を用いて確立され、
前記信号は、前記ATE構成要素を使用して転送される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記特徴付けデバイス(400a~c)は、
較正されたデバイス、
較正されていないデバイス、
前記DUT(300a~f)と同様の特性を有するデバイス、および/または、
前記DUT(300a~f)とは異なる特性を有するデバイス
の少なくとも一つである、
請求項
15に記載の方法。
【請求項18】
前記特徴付けデバイス(400a~c)は、前記ロードボード(200a~c)にはんだ付けされ、
前記DUT(300a~f)は、前記ロードボードに取り外し可能に取り付けられる、
請求項
15に記載の方法。
【請求項19】
前記DUT(300a~f)は、アンテナインパッケージデバイス、AiPデバイスである、
請求項
15に記載の方法。
【国際調査報告】