(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】圧延機内で金属の圧延材のガイド及び調心をするための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B21B 39/14 20060101AFI20240410BHJP
B21B 1/22 20060101ALI20240410BHJP
【FI】
B21B39/14 D
B21B1/22 M
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023560379
(86)(22)【出願日】2022-01-17
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 EP2022050853
(87)【国際公開番号】W WO2022207151
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】102021203170.6
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】メンゲル・クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】イェプゼン・オーラフ・ノルマン
(72)【発明者】
【氏名】エールス・ベルンハルト
(72)【発明者】
【氏名】フクス・ヴォルフガング
【テーマコード(参考)】
4E002
【Fターム(参考)】
4E002AD04
4E002BA01
4E002CB05
(57)【要約】
本発明は、圧延ライン内に配置された少なくとも1つのユニットと、圧延材(2)を成形するための少なくとも1つのロールスタンド(3)を有する圧延機(1)内で金属の圧延材(2)のガイド及び調心をするための方法であって、この方法が、圧延ラインの異なる場所で横方向の力を移動中の圧延材(2)に加える側方ガイド手段(8,9,10)の使用を含み、この方法が、更に、第1の側方ガイド手段(8)による圧延機(1)の第1のユニット及び/又は第1のロールスタンド(3)の前での圧延材(2)の入口調心プロセスと、下流での、第2の側方ガイド手段(9)による圧延ラインに対して横の圧延材(2)の位置調整プロセスを含むものにおいて、入口調心プロセスが、圧延材(2)の漏斗状の面状のガイドと、圧延材(2)の点状のガイドを含むこと、を特徴とする方法と装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延ライン内に配置された少なくとも1つのユニットと、圧延材(2)を成形するための少なくとも1つのロールスタンド(3)を有する圧延機(1)内で金属の圧延材(2)のガイド及び調心をするための方法であって、この方法が、圧延ラインの異なる場所で横方向の力を移動中の圧延材(2)に加える側方ガイド手段(8,9,10)の使用を含み、この方法が、更に、第1の側方ガイド手段(8)による圧延機(1)の第1のユニット及び/又は第1のロールスタンド(3)の前での圧延材(2)の入口調心プロセスと、圧延材(2)の搬送方向で下流での、第2の側方ガイド手段(9)による圧延ラインに対して横の圧延材(2)の位置調整プロセスを含むものにおいて、
入口調心プロセスが、圧延材(2)の漏斗状の面状のガイドと、圧延材(2)の点状のガイドを含むこと、を特徴とする方法。
【請求項2】
圧延材(2)の入口調心プロセスのため、更に第3の側方ガイド手段(10)が使用されること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1の側方ガイド手段(8)と第3の側方ガイド手段(10)が、比較的小さい第1の間隔(A2)を置いて、圧延方向で下流に直接的に相前後して配置されていること、及び、第1の側方ガイド手段(8)と第2の側方ガイド手段(9)及び/又は第3の側方ガイド手段(10)が、互いに比較的大きい間隔(A1)を置いて、圧延方向で下流に配置されていること、を特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
側方ガイド手段(8,9,10)が、制御可能な可変の調整力で圧延材(2)と係合及び係脱されること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
第3の側方ガイド手段(10)による圧延材(2)の別の漏斗状、面状及び点状のガイドが設けられていること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
第2の側方ガイド手段(9)による圧延材(2)の位置調整が、圧延機(1)の第1のロールスタンド(3)の直前で行なわれること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
側方ガイド手段(8,9,10)が、好ましくは圧延材(2)の塑性変形能力よりも小さい接触力で、圧延材(2)に対して能動的に調整されること、を翌朝とする請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
圧延材(2)のガイドが、圧延ライン(11)に対して平行に圧延材(2)を位置調整するために、好ましくは少なくとも入口調心プロセスのガイドよりも狭い、更に好ましくは圧延材と接触して調整される圧延材(2)のガイドを含むこと、を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
第1の側方ガイド手段(8)が、圧延材(2)との第1の接触後かつ圧延材(2)との第2の接触前に、第2又は第3の側方ガイド手段(9,10)又は少なくとも1つの別の側方ガイド手段によって圧延材(2)と部分的に係脱されること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
圧延ライン(11)に対する圧延材(2)の整向及び位置が、センサによって検出されること、及び、側方ガイド手段(8,9,10)の調整運動及び/又は調整力が、圧延材(2)の位置及び/又は整向に依存して制御されるか、側方ガイド手段の位置が、圧延ラインに対して選択可能な間隔を置いて設定されること、を特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
特に請求項1~10のいずれか1項に記載の方法を実施するための、圧延機(1)内で金属の圧延材(2)のガイド及び調心をするための装置であって、圧延機(1)が、圧延ライン(11)内に配置された少なくとも1つのユニットと、圧延材(2)を成形するための少なくとも1つのロールスタンド(3)を含み、少なくとも、圧延ライン(11)の互いに離間した異なる場所に配置された第1及び第2の側方ガイド手段(8,9)を含み、少なくとも第1の側方ガイド手段(8)が、圧延材(2)の入口調心装置を構成し、少なくとも第2の側方ガイド手段(9)が、第1のロールスタンド(3)の前に配置され、圧延ラインに対して平行かつ中心に圧延材を位置調整するために設けられているものにおいて、
少なくとも第1の側方ガイド手段が、圧延材の面状のガイドと、付加的に圧延材の点状のガイドを備え、点状のガイドが、好ましくはローラ式側方ガイドとして形成されていること、を特徴とする装置。
【請求項12】
第1の側方ガイド手段(8)と第2の側方ガイド手段(9)が、互いに大きい第1の間隔A1を置いて配置され、第2の側方ガイド手段が、好ましくは第1のロールスタンド(3)の直前に配置されていること、を特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
第3の側方ガイド手段(10)が設けられていること、を特徴とする請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
第2の側方ガイド手段(9)及び/又は第3の側方ガイド手段(10)が、それぞれ、圧延材(2)の面状のガイドと、付加的に圧延材(2)の少なくとも1つの点状のガイドを備えること、を特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
第2の側方ガイド手段(9)及び/又は第3の側方ガイド手段(10)が、それぞれ、好ましくは少なくとも1つのローラ式側方ガイドの形態の圧延材(2)の点状のガイドだけを備えること、を特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
面状のガイドが、少なくとも部分的に漏斗状ガイドとして形成されていること、を特徴とする請求項11~15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
ローラ式側方ガイドが、漏斗状ガイドの出口側及び/又は漏斗状ガイドの入口側に配置されていること、を特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
側方ガイド手段(8,9,10)が、圧延材(2)の両側で、所定の力で、好ましくは異なる角度位置に調整可能であること、を特徴とする請求項11~17のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧延ライン内に配置されたユニットと、圧延材を成形するためのロールスタンドを有する圧延機内で金属の圧延材のガイド及び調心をするための方法であって、この方法が、圧延ラインの異なる場所で横方向の力を移動中の圧延材に加える側方ガイド手段の使用を含み、この方法が、更に、第1の側方ガイド手段による圧延機の第1のユニット及び/又は第1のロールスタンドの前での圧延材の入口調心プロセスと、圧延材の搬送方向で下流での、第2の側方ガイド手段による圧延ラインに対して平行な圧延材の位置調整プロセスを含むものに関する。
【0002】
本発明は、更に、方法を実施するための装置にも関する。
【背景技術】
【0003】
このような方法は、例えば欧州特許第2445659号明細書から知られている。欧州特許第2445659号明細書に記載された方法は、少なくとも1つの炉と、スラブの移送方向でこの炉の下流に配置された少なくとも1つの加工装置と、スラブの移送方向でこの少なくとも1つの加工装置の下流に配置された圧延機を備える装置内でスラブをストリップに仕上げ圧延するプロセスを含み、スラブの移送方向に対して横の所定の位置に応じて、特に圧延機の軸に応じてスラブの軸を移動させるために、スラブの側面に力を加え得る手段が存在する。方法は、第1の場所でスラブに作用する横方向の力をスラブに加えるための第1の手段と、第2の場所でスラブに作用する横方向の力をスラブに加えるための第2の手段を含み、第2の場所は、スラブの移送方向で第1の場所から離間して位置し、第1の場所は、炉の後に位置し、第2の場所は、少なくとも1つの加工装置の前、内又は後に位置する。
【0004】
欧州特許第2445659号明細書で具体的に記載された実施例の場合、第2の場所は、デスケール装置の形態の加工装置の前に位置する。圧延機の第1のロールスタンドの直前に、側方ガイドルーラの形態の圧延材用の機械式の側方ガイドが設けられている。第1の成形装置もしくは第1のロールスタンドの入口におけるこのようなルーラガイドは、圧延材に接触しないように形成しなければならないが、それは、さもなければ、圧延材のエッジに損傷を与える危険があるからである。従って、圧延材のこのようなルーラガイドは、通常は圧延材に対して間隔を置いて移動される。欧州特許第2445659号明細書による側方ガイド手段は、圧延機の前のスラブの調心を保証するが、圧延ラインに対して横のスラブの位置調整は、この装置では可能でない。
【0005】
搬送ライン上の圧延製品又は鋳造製品の横方向のガイドをするための装置及び方法は、例えば国際公開第2014102189号パンフレットから知られている。装置は、第1及び第2のガイドルーラを含み、これらガイドルーラは、搬送ラインの両側で互いに対向するように配置され、搬送ラインの幅の方向の移動のために、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータと結合され、アクチュエータは、圧延製品又は鋳造製品の搬送方向に対して垂直に操作可能である。ガイドルーラは、それぞれ対応付けられたアクチュエータの操作によって、それぞれ圧延製品又は鋳造製品の関連する縦軸を、互いに依存せずに搬送ライン中心に対して所定の角度及び/又は異なる間隔で位置決め可能であり、これらは、それぞれ、圧延製品又は鋳造製品を案内及び/又は圧縮するために、ガイドルーラの移動によって圧延製品又は鋳造製品の側縁と接触した状態で移動可能な接触ローラを備える。この構成は、複雑である。横から圧延材に作用する力の正確な設定は、このコンセプトでは困難である。更に、国際公開第2014102189号パンフレットからは、成形過程の終了までどのように圧延材が圧延機の中心もしくは圧延ライン内に保持され得るかについての提案が読み取れない。
【0006】
別の従来技術は、特開平05-293526号公報から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第2445659号明細書
【特許文献2】国際公開第2014/102189号
【特許文献3】特開平05-293526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の根底にある課題は、圧延材を圧延機内もしくは圧延機の搬送ライン内で中心に調心し、搬送方向に対して横に位置調整することを可能にする冒頭で述べた形式の方法並びに装置を提供することであり、同時にガイド及び圧延材の摩耗及び/又は損傷が回避されるべきである。特に、本発明による方法及び装置は、圧延過程の終了まで、圧延材を圧延機の中心もしくは圧延ライン内に保持することも可能にすべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の根底にある課題は、請求項1による方法と請求項11による装置によって解決される。本発明の別の有利な形態は、それぞれの従属請求項からわかる。
【0010】
本発明の1つの態様によれば、圧延ライン内に配置されたユニットと、圧延材を成形するためのロールスタンドを有する圧延機内もしくは圧延機の搬送ライン内で金属の圧延材のガイド及び調心をするための方法であって、この方法が、圧延ラインの異なる場所で横方向の力を移動中の圧延材に加える側方ガイド手段の使用を含み、この方法が、更に、第1の側方ガイド手段による圧延機の第1のユニット及び/又は第1のロールスタンドの前での圧延材の入口調心プロセスと、下流での、第2の側方ガイド手段による圧延ラインに対して横の圧延材の位置調整プロセスを少なくとも含むものを提案する。方法は、特に、入口調心プロセスが、圧延材の漏斗状の面状のガイドと、圧延材の点状のガイドを含むこと、を特徴とする。
【0011】
本発明の意味のユニットは、シャー、スケールウォッシャ、エッジャ、コイルボックス等である。「ユニット」との用語は、本発明の意味で、圧延材を成形するために使用される圧延機のロールスタンドと区別するために使用される。圧延材としては、スラブ、薄スラブ又は粗ストリップが企図され得る。圧延機は、熱間圧延機として形成され得る。
【0012】
方法は、まず、入口調心プロセスによる、即ち少なくとも第1のユニットの前の、圧延機に進入する際の圧延材の捕捉、好ましくは、進入時のより確実なストリップ搬送のために例えば1°から30°の、好ましくは5°~20°の比較的小さい傾斜角を有する第1の側方ガイド手段を備えた適度な漏斗の設定と、次のプロセスステップのための、例えばシャーステップのための圧延材の中心への位置調整を含む。次に、方法は、圧延材頭部の中心への供給と、後続の成形プロセスを開始するための圧延ラインに対して横の圧延材の位置調整を企図する。第2の側方ガイド手段による圧延材の比較的狭いガイドは、成形中に圧延材を中心に保持することを可能にするので、成形プロセスは、圧延機のロールスタンドの期待される中心位置で行なわれる。
【0013】
本発明による圧延機は、例えば、粗トレインの下流に配置された仕上げトレインであり得る。しかしながら、圧延ラインは、1つ又は複数の粗スタンドを有する粗圧延機でもあり得る。
【0014】
本発明による多段の方法は、圧延材のエッジへの係合が、穏やかで少ない摩耗で行なわれ、これが、特に、圧延材の点状のガイド及び調心によって保証されるとの利点を有する。
【0015】
入口調心プロセスによる面状のガイドと点状のガイドの組合せは、斜めに又は中心を外れて進入又は退出する圧延材頭部又は圧延材足部が、入口調心プロセスの終了まで適度な漏斗構造によってソフトに転向され、同時に確実に案内され、点状のガイドの付加がより少なく、ガイドがより確実に行なわれるだけでなく、同時に構成要素の付加が制限されるとの利点を有する。
【0016】
方法の好ましいバリエーションの場合、圧延材の入口調心プロセスのため、更に第3の側方ガイド手段が使用されること、が企図されている。第1の側方ガイド手段と第3の側方ガイド手段の間に、例えば加熱及び分離装置のようなユニットを配置することができる。2段式の入口調心プロセスは、圧延材エッジに加えられる力が特に穏やかに適用され得るとの利点を有する。第1の側方ガイド手段と第3の側方ガイド手段は、選択的に、比較的小さい第1の間隔を置いて、圧延方向で下流に直接的に相前後して配置することができ、これに対して、第1の側方ガイド手段と第2の側方ガイド手段及び/又は第3の側方ガイド手段は、互いに比較的大きい間隔を置いて、圧延方向で下流に配置されているので、圧延機への進入時に圧延材もしくは熱間ストリップを移送方向に対して横に位置調整するため、比較的小さい力作用で、比較的大きい変位トルクを圧延材もしくは熱間ストリップに導入することができる。
【0017】
好ましくは、第1の側方ガイド手段と第2の側方ガイド手段は、6~20mの大きい間隔を置いて圧延方向に相前後して配置され、これに対して、第1の側方ガイド手段と第3の側方ガイド手段は、例えば1m~6mの小さい第2の間隔を置いて直接的に相前後して配置されている。
【0018】
特に、第1の側方ガイド手段と第3の側方ガイド手段は、異なる堅牢さでもしくは異なる大きさの力を受け止めるために設計することができる。例えば、第1の側方ガイド手段が、第3の側方ガイド手段よりも大きい力を受け止めるために設計されていること、が企図され得る。
【0019】
本発明による方法の好ましいバリエーションの場合、全ての側方ガイド手段が、制御可能な可変の調整力で圧延材と係合及び係脱されること、が企図されている。このため、側方ガイド手段は、例えば、位置センサと圧力センサを有する油圧シリンダを介して調整可能であり得る。このため、方法が、側方ガイド手段の力及び/又は位置調整を含む場合が有利である。更に、側方ガイド手段の制御及び/又は調整は、圧延機内の圧延材の位置に依存して行なうことができる。
【0020】
方法は、合目的に、第3の側方ガイド手段による圧延材の別の漏斗状、面状及び点状のガイドを企図する。
【0021】
本発明による方法の別の合目的で有利なバリエーションの場合、第2の側方ガイド手段による圧延材の位置調整が、圧延機の第1のロールスタンドの直前で行なわれること、が企図されている。本願の意味の「直もしくは直接的」は、別のユニット又はロールスタンドの介在のないことを意味する。
【0022】
好ましくは、側方ガイド手段は、好ましくは圧延材の塑性変形能力よりも小さい接触力で、圧延材に対して能動的に調整される。この接触力は、例えば、圧延材がその固有の運動力学のために側方ガイド手段を押さない場合には、5~50KNである。圧延材に対する側方ガイド手段の調整は、更に、好ましくは、側方ガイド手段の両側が圧延材と接触するように行なわれる。側方ガイド手段によって適用される接触力は、いずれにしても、縁部において圧延材の圧縮が惹起されないように寸法設定されている。
【0023】
エッジャは、本発明の意味の側方ガイド手段ではない。
【0024】
好ましくは、圧延材のガイドは、圧延ラインに対して横に圧延材を位置調整するために、入口調心プロセスのガイドよりも狭い、これにより圧延ライン内での圧延材の保持を保証するガイドを含む。
【0025】
更に、第1の側方ガイド手段が、圧延材との第1の接触後かつ圧延材との第2の接触前に、第2又は第3の側方ガイド手段又は少なくとも1つの別の側方ガイド手段によって圧延材と部分的に係脱される場合が、有利である。これは、第1の側方ガイド手段によって圧延機中心に移動されるストリップ頭部が、別の側方ガイド手段との次の接触まで圧延機の中心で更に搬送されるとの利点を有する。
【0026】
方法の別の有利なバリエーションによれば、圧延ラインに対する圧延材の整向及び位置を、センサによって検出し、側方ガイド手段の調整運動及び/又は調整力が、圧延材の位置及び/又は整向に依存して制御することが企図され得る。圧延ラインに対する圧延材の整向は、側方ガイド手段の調整シリンダ内の圧力センサを介して又は別個のセンサによって検出することができる。
【0027】
圧延ラインに対する圧延材の位置は、有利には、ストリップ追跡システムによって検出され、圧延材頭部及び圧延材側部の現在の位置が検出される。
【0028】
第1、第2及び/又は第3の側方ガイド手段は、それぞれ、異なる力を受け止めるために設計すること及び/又は異なる力で圧延材エッジに調整することができ、これにより、このようにして圧延材エッジにプラスの影響を生じさせる、例えば、必要に応じて第1の加工ステップの前に圧延材エッジの事前硬化を達成するか、エッジ硬化を防止する。
【0029】
更に、本発明の根底にある課題は、特に前記形式の方法を実施するために適した及び設定された装置によって解決される。
【0030】
本発明の1つの態様によれば、圧延機内で金属の圧延材のガイド及び調心をするための装置であって、圧延機が、圧延ライン内に配置されたユニットと、圧延材を成形するためのロールスタンドを含み、少なくとも、圧延ラインの互いに離間した異なる場所に配置された第1及び第2の側方ガイド手段を含み、少なくとも第1の側方ガイド手段が、圧延材の入口調心装置を構成し、大きい第1の間隔を置いて第1のロールスタンドの前に配置され、少なくとも第2の側方ガイド手段が、小さい第2の間隔を置いて第1のロールスタンドの前に配置され、圧延ラインに対して平行かつ中心に圧延材を位置調整するために設けられているものが企図されている。
【0031】
装置は、特に、少なくとも第1の側方ガイド手段が、圧延材の面状のガイドと、付加的に圧延材の点状のガイドを備え、点状のガイドが、好ましくはローラ式側方ガイドとして形成されていること、を特徴とする。
【0032】
第1の側方ガイド手段と第2の側方ガイド手段は、互いに比較的大きい間隔を置いて配置することができ、これにより圧延機の中心線に対して横に圧延材を位置調整する時に、できるだけ小さい接触力で大きいトルクを圧延材に導入することができる。
【0033】
好ましくは、更に、少なくとも第3の側方ガイド手段が設けられている。第3の側方ガイド手段は、第1の側方ガイド手段の後に比較的短い間隔で配置することができる。第2の側方ガイド手段及び/又は第3の側方ガイド手段は、それぞれ、面状のガイドと、付加的に圧延材の少なくとも1つの点状のガイドを含む。選択的に、第2の側方ガイド手段及び/又は第3の側方ガイド手段が、それぞれ、好ましくは少なくとも1つのローラ式側方ガイドの形態の圧延材の点状のガイドだけを備えること、が企図され得る。
【0034】
本発明による方法並びに本発明による装置のコンセプトは、このバリエーションによれば、エッジ損傷のない、個々に移動されかつ柔軟に調整されるガイド圧延材接触用の調整可能なローラを有する直接的に相前後して配置された少なくとも2つの側方ガイド手段の配置を含む。これらガイドは、それぞれ面状のガイドと点状のガイドの組合せから構成され、第1と第3の側方ガイド手段は、一種の二重漏斗を構成し、この二重漏斗によって、まず、圧延材は、中心に調心されて成形ステップの前の次のユニットに案内され、中心に調心されてこのユニットに進入する。
【0035】
上記のように、面状のガイドは、実質的に漏斗型ガイドとして形成されている。
【0036】
本発明による装置の有利なバリエーションの場合、ローラ式側方ガイドが、漏斗状ガイドの出口側及び/又は漏斗状ガイドの入口側に配置されていること、が企図されている。例えば、第1と第3の側方ガイド手段において、ローラ式側方ガイドもしくは点状ガイドが、漏斗状ガイドの出口側に配置されていること、が企図され得る。第2の側方ガイド手段は、圧延ラインに対して横の圧延材のより狭いガイド及び整向のために、有利には、ローラ式側方ガイドの入り口側に設けることができる。
【0037】
側方ガイド手段は、有利には、圧延材の両側で、所定の力で、好ましくは異なる角度位置に調整可能である。圧延機の中心もしくは圧延ラインに対して相対的な、これにより圧延材の側縁に対して相対的な、異なる角度位置への側方ガイド手段の整向は、特に第1と第3の側方ガイド手段の漏斗状の配置にとって有利である。
【0038】
本発明の有利な形態を、添付図を参照して以下で例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明による圧延材のガイド及び調心をするための装置を有する圧延機の一部の概略平面図
【
図4】本発明による方法における圧延機内の圧延材の異なる位置の概略図
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下で、まず、ストリップ状の圧延材2が、加熱炉、鋳造機又は粗スタンドのような上流のプロセスから成形部に供給される圧延機1の入口領域の平面図を示す
図1及び2の図を参照する。本発明による圧延機1は、仕上げトレインであり、この仕上げトレインは、好ましくは多数のロールスタンドを含み、これらロールスタンドのうち、第1のロールスタンド3が暗示的に図示されている。圧延材2は、例えば熱間ストリップであり、この熱間ストリップは、例えば、圧延機1内の第1のロールスタンド3に供給される前に、圧延機1内でシャー4及びスケールウォッシャ5を通過する。この場合、熱間ストリップの形態の圧延材2は、知られているように、ローラテーブル6を介して、この場合ドラムシャーとして形成されたシャー4の形態の圧延機1の第1のユニットに供給される。圧延材2は、圧延機1を図で左から右に通過し、
図1は、圧延材2を示すが、圧延材頭部7(ストリップヘッド)は、ローラテーブル6上で第1の側方ガイド手段8の領域に存在する。
【0041】
圧延材2の搬送方向で第1の側方ガイド手段8の直後には、ほぼ第1の側方ガイド手段8に応じて形成された第3の側方ガイド手段10が配置されている。第1の側方ガイド手段8に対して間隔A1を置いて、第2の側方ガイド手段9が第1のロールスタンド3の直前に配置されている。図示した実施例では、第1と第3の側方ガイド手段8,10は、
第3の側方ガイド手段10と第2の側方ガイド手段9の間の例えば6m~20mの間隔A1よりも著しく小さい例えば1m~6mの小さい間隔A2を置いて直接的に相前後して配置されている。第1の側方ガイド手段8は、大きい間隔を置いて第1のロールスタンド3の前に配置され、これに対して、第2の側方ガイド手段9は、ロールスタンド3の直前に配置されている。第1の側方ガイド手段8と第3の側方ガイド手段10は、例えば1°~30°の分だけ平行から外れ、搬送方向に先細る漏斗形状を形成する適度な漏斗の形態で形成されている。漏斗の角度位置は、可変かつ異なるように設定することができる。
【0042】
第3の側方ガイド手段10と第2の側方ガイド手段9の間に、圧延材2の搬送方向に、まずシャー4が配置され、その直後にスケールウォッシャ5が配置されている。他の構成の配置も、本発明の範囲内で考えられる。例えば、第1と第3の側方ガイド手段8,10は、コイルボックスと、搬送方向でその後に配置されたシャーの前に設けることができる。第2の側方ガイド手段9から第3の側方ガイド手段10までの間隔A1は、圧延材2との互いに離間したこれら両接点の間で最大のレバーアームを圧延材2に作用させることができ、これにより、ローラテーブル6上で目標位置から理想ラインもしくは圧延機1の中心線11まで圧延材を搬送方向に対して横に位置調整及び変位させ得るために、比較的大きく選択されている。圧延材2のそれぞれの実整向は、図には概略破線12で示されている。
【0043】
特に
図3からわかるように、第1、第2及び第3の側方ガイド手段8,9,10は、それぞれ2つのガイド脚13を含み、これらガイド脚は、それぞれ調整シリンダ14によって旋回可能で圧延機の中心線11に対して横に変位可能である。調整シリンダ14は、好ましくは、相応のアバットメントに支持された油圧シリンダとして形成されている。各ガイド脚13は、圧延材2の側縁の方向に整向されたガイド面を構成し、このガイド面に、第1及び第3の側方ガイド手段8,10の場合は、ガイドローラ15の形態の点状の支持部が続く。第1及び第3の側方ガイド手段8,10のガイド脚13は、それぞれ漏斗状に整向もしくは調整されているので、第1及び第3の側方ガイド手段8,10は、圧延材2の入口調心を惹起する二重漏斗を構成する。
【0044】
図1に図示されているように、中心から外れてローラテーブル6上に配置された圧延材2は、まず、第1の側方ガイド手段8のガイド脚13と接触する。この場合、第1の側方ガイド手段8は、まず、例えばスラブ、薄スラブ又は粗ストリップとして形成され得る圧延材2を捕捉する機能を満足する。
【0045】
方法は、若干の傾斜角を有する適度な漏斗の設定を含むので、圧延材2は、まず、第1の側方ガイド手段8とできるだけ穏やかに接触する。次に、更なる調心が、第3の側方ガイド手段10によって行なわれる。その後、第1及び第3の側方ガイド手段8,10のガイドローラ15は、圧延材2の縁部には点状にしか当接しない。従って、圧延材2は、粗く調心されてシャー4及び後続のスケールウォッシャ5に供給される。
【0046】
次いで、圧延材頭部7は、第1の側方ガイド手段8に応じて形成された第3の側方ガイド手段10のガイド領域に到達する。
【0047】
第2の側方ガイド手段9は、圧延機1のダイ1のロールスタンド3の直前に配置されている。第2の側方ガイド手段9も、2つのガイド脚13を含むが、これらガイド脚においては、第1及び第3の側方ガイド手段8,10の場合とは異なり、ガイドローラ15は、圧延材2の搬送方向で見て上流に、即ちガイド脚13によって構成されるガイドの入口側に、配置されている。第2の側方ガイド手段9のガイドローラの上流に、ガイドローラ15と共に移動することができかつ第2の側方ガイド手段9のガイドローラの間への圧延材頭部7の進入を保証する漏斗が存在する。第2の側方ガイド手段9のガイド脚13の間の開口の幅は、第1及び第3の側方ガイド手段8,10の漏斗開口の幅よりも小さい。理想的な場合、第2の側方ガイド手段9のガイド脚13は、互いに平行に整向されている。ガイドローラ15は、
図4dに図示したように、圧延材2の圧延材足部16が、第1及び第3の側方ガイド手段8,10のガイド領域を既に去った場合でも、全圧延過程にわたって圧延機1の中心線11内に圧延材2を保持することを生じさせる。圧延材2の圧延材足部16が第2の側方ガイド手段9のガイドローラ15を既に去った場合、ガイド脚13は、圧延材を依然として保持することができる。
【0048】
図4a)~4c)は、圧延機1に浸入する圧延材の概略的なシーケンスを示し、
図4d)は、圧延材2の圧延材足部16が、未だ第2の側方ガイド手段9の間に存在し、圧延材の次の部分が、圧延機1のローラテーブル6上に既に存在する状態を示す。
【0049】
本発明による方法の場合、圧延座頭部7は、まず、第1の側方ガイド手段8の漏斗開口に到達する。圧延材2の位置ズレ時、圧延材頭部7は、まず、第1の側方ガイド手段8のガイド脚13の一方と接触し、圧延材2を捕捉する。その後、圧延材2は、第3の側方ガイド手段10の入口領域に到達する。第3の側方ガイド手段10により、圧延材2の中心への位置調整が、次のプロセスステップ、例えば第3の側方ガイド手段10の下流に配置されたシャー4によるシャー切断のために行なわれる。
【0050】
図4b)には、圧延材頭部7がちょうど第2の側方ガイド手段9の入口領域に到達した圧延材2の状態が図示されている。圧延材2のこの位置で、圧延材2の確実なガイド及び位置調整が、全ての側方ガイド手段8,9,10によって保証されているので、圧延材頭部7は、第1のロールスタンド3による成形プロセスに中心に供給することができ、全圧延過程にわたってこの位置に保持することができる。
図4d)は、圧延材足部16が第2の側方ガイド手段9によるガイドの領域にちょうどまだ存在する圧延材2の状態を示す。
【符号の説明】
【0051】
1 圧延機
2 圧延材
3 ロールスタンド
4 シャー
5 スケールウォッシャ
6 ローラテーブル
7 圧延材頭部
8 第1の側方ガイド手段
9 第2の側方ガイド手段
10 第3の側方ガイド手段
11 圧延機の中心線
12 圧延材の実ライン
13 ガイド脚
14 調整シリンダ
15 ガイドローラ
16 圧延材足部
A1 第1と第2の側方ガイド手段の間の大きい第1の間隔
A2 第1と第3の側方ガイド手段の間の小さい第2の間隔
【手続補正書】
【提出日】2023-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延ライン内に配置された少なくとも1つのユニットと、圧延材(2)を成形するための少なくとも1つのロールスタンド(3)を有する圧延機(1)内で金属の圧延材(2)のガイド及び調心をするための方法であって、この方法が、圧延ラインの異なる場所で横方向の力を移動中の圧延材(2)に加える側方ガイド手段(8,9,10)の使用を含み、この方法が、更に、第1の側方ガイド手段(8)による圧延機(1)の第1のユニット及び/又は第1のロールスタンド(3)の前での圧延材(2)の入口調心プロセスと、圧延材(2)の搬送方向で下流での、第2の側方ガイド手段(9)による圧延ラインに対して横の圧延材(2)の位置調整プロセスを含むものにおいて、
入口調心プロセスが、圧延材(2)の漏斗状の面状のガイドと、圧延材(2)の点状のガイドを含むこと、
及び、圧延材(2)の入口調心プロセスのため、更に第3の側方ガイド手段(10)が使用され、側方ガイド手段(8,9,10)が、それぞれ、圧延材の面状のガイドと、付加的に圧延材の点状のガイドを備え、点状のガイドが、ローラ式側方ガイドとして形成され、面状のガイドが、実質的に漏斗状ガイドとして形成され、側方ガイド手段(8,9,10)が、それぞれ能動的に圧延材(2)に対して調整されること、を特徴とする方法。
【請求項2】
第1の側方ガイド手段(8)と第3の側方ガイド手段(10)が、比較的小さい第1の間隔(A2)を置いて、圧延方向で下流に直接的に相前後して配置されていること、及び、第1の側方ガイド手段(8)と第2の側方ガイド手段(9)
(10)が、互いに比較的大きい間隔(A1)を置いて、圧延方向で下流に配置されていること、を特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
側方ガイド手段(8,9,10)が、制御可能な可変の調整力で圧延材(2)と係合及び係脱されること、を特徴とする請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
第3の側方ガイド手段(10)による圧延材(2)の別の漏斗状、面状及び点状のガイドが設けられていること、を特徴とする請求項1~
3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
第2の側方ガイド手段(9)による圧延材(2)の位置調整が、圧延機(1)の第1のロールスタンド(3)の直前で行なわれること、を特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
側方ガイド手段(8,9,10)が
、圧延材(2)の塑性変形能力よりも小さい接触力で、圧延材(2)に対し
て調整されること、を翌朝とする請求項1~
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
圧延材(2)のガイドが、圧延ライン(11)に対して平行に圧延材(2)を位置調整するために、好ましくは少なくとも入口調心プロセスのガイドよりも狭い、更に好ましくは圧延材と接触して調整される圧延材(2)のガイドを含むこと、を特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
第1の側方ガイド手段(8)が、圧延材(2)との第1の接触後かつ圧延材(2)との第2の接触前に、第2又は第3の側方ガイド手段(9,10)又は少なくとも1つの別の側方ガイド手段によって圧延材(2)と部分的に係脱されること、を特徴とする請求項1~
7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
圧延ライン(11)に対する圧延材(2)の整向及び位置が、センサによって検出されること、及び、側方ガイド手段(8,9,10)の調整運動及び/又は調整力が、圧延材(2)の位置及び/又は整向に依存して制御されるか、側方ガイド手段の位置が、圧延ラインに対して選択可能な間隔を置いて設定されること、を特徴とする請求項1~
8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
特に請求項1~10のいずれか1項に記載の方法を実施するための、圧延機(1)内で金属の圧延材(2)のガイド及び調心をするための装置であって、圧延機(1)が、圧延ライン(11)内に配置された少なくとも1つのユニットと、圧延材(2)を成形するための少なくとも1つのロールスタンド(3)を含み、少なくとも、圧延ライン(11)の互いに離間した異なる場所に配置された第1
、第2
及び第3の側方ガイド手段(8,9
,10)を含み、少なくとも第1の側方ガイド手段(8)が、圧延材(2)の入口調心装置を構成し、少なくとも第2の側方ガイド手段(9)が、第1のロールスタンド(3)の前に配置され、圧延ラインに対して平行かつ中心に圧延材を位置調整するために設けられているものにおいて、
それぞれ第1
、第2及び第3の側方ガイド手段
(8,9,10)が、圧延材の面状のガイドと、付加的に圧延材の点状のガイドを備え、点状のガイドが
、ローラ式側方ガイドとして形成され
、面状のガイドが、実質的に漏斗状ガイドとして形成され、側方ガイド手段(8,9,10)が、それぞれ、圧延材(2)の両側で、所定の力で調整可能であること、を特徴とする装置。
【請求項11】
第1の側方ガイド手段(8)と第2の側方ガイド手段(9)が、互いに大きい第1の間隔A1を置いて配置され、第2の側方ガイド手段が、好ましくは第1のロールスタンド(3)の直前に配置されていること、を特徴とする請求項
10に記載の装置。
【請求項12】
第3の側方ガイド手段(10)が設けられていること、を特徴とする請求項
10又は
11に記載の装置。
【請求項13】
第2の側方ガイド手段(9)及び/又は第3の側方ガイド手段(10)が、それぞれ、圧延材(2)の面状のガイドと、付加的に圧延材(2)の少なくとも1つの点状のガイドを備えること、を特徴とする請求項
10~
12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
面状のガイドが、少なくとも部分的に漏斗状ガイドとして形成されていること、を特徴とする請求項
10~
13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
ローラ式側方ガイドが、漏斗状ガイドの出口側及び/又は漏斗状ガイドの入口側に配置されていること、を特徴とする請求項
14に記載の装置。
【請求項16】
側方ガイド手段(8,9,10)が、圧延材(2)の両側で
、異なる角度位置に調整可能であること、を特徴とする請求項
10~
15のいずれか1項に記載の装置。
【国際調査報告】