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特表2024-516804超音波画像のインターリーブ撮像モードにおける取得優先度を設定するユーザインターフェース及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】超音波画像のインターリーブ撮像モードにおける取得優先度を設定するユーザインターフェース及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
A61B8/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564429
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-10-20
(86)【国際出願番号】 EP2022060810
(87)【国際公開番号】W WO2022229047
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/180,887
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【弁理士】
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】シーラン ポール
(72)【発明者】
【氏名】ルパス サナシス
(72)【発明者】
【氏名】トレムブレイ ダルヴォー シャルル
(72)【発明者】
【氏名】ロフリン クリス
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601BB03
4C601DE06
4C601EE08
4C601EE11
4C601GB03
4C601HH16
4C601HH29
4C601JC26
4C601KK31
4C601KK47
(57)【要約】
ユーザ又は状況に応じて調整可能なインターリーブ撮像モードを提供する超音波撮像システム及び方法が説明される。本開示による超音波システムは、ユーザがシステムと対話して、マルチモード撮像操作における他のモードの1つのモードの優先度を特定するか、又は別様に制御することを可能にするユーザインターフェースを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波撮像システムであって、
トランスデューサアレイに通信可能に結合され、前記トランスデューサアレイに、複数の撮像モードで同時に撮像するために超音波を送受信させるように構成される送信コントローラと、
前記トランスデューサアレイから受信される信号からリアルタイムに画像を生成するように構成されるプロセッサと、
複数の所定のインターリーブパターン及びインターリーブパターンを決定するための所定のルールのセットのうちの少なくとも1つを記憶するメモリと、
前記複数の撮像モードのうちの1つを前記複数の撮像モードのうちの残りよりも優先させるための少なくとも1つのユーザ制御部を備えるユーザインターフェースと
を有し、
前記プロセッサは、優先度設定を受信することに応答して、前記複数の所定のインターリーブパターンのうちの1つを選択するか、又は前記複数の撮像モードのうちの優先される1つのフレームレートを増加させるインターリーブパターンを決定するようにさらに構成され、
前記送信コントローラは前記トランスデューサアレイに、前記プロセッサによって選択又は決定される前記インターリーブパターンに従って超音波を送受信させるように構成される、
超音波撮像システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、ダイヤル、スライダ、スイッチ、又は一つもしくはそれより多くボタンによって実装される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)ダイヤル、GUIスライダ、又は複数のGUIラジオボタンもしくは選択可能なアイコンによって実装される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、前記複数の撮像モードのうちの第1の撮像モードの優先度を選択的に増加させるように構成され、前記複数の撮像モードのうちの第1の撮像モードの優先度を増加させることは前記複数の撮像モードのうちの第2の撮像モードの優先度を自動的に減少させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、前記ユーザが、前記複数の撮像モードのうちの他の撮像モードとは独立に、前記複数の撮像モードのうちの1つを、前記他の撮像モードよりも優先されるように選択することを可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は複数の個別設定を有し、そのうちの1つのみはいつでも選択可能である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の個別設定は回転制御素子によって提供される、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の個別設定の各々は、優先されるモード及び関連するインターリーブパターンタイプの異なる組み合わせに対応する、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、前記複数のモードの優先度を設定することとは別に、前記ユーザが所望のインターリーブパターンを選択することを可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、前記ユーザが、前記複数の撮像モードのうちの他の撮像モードとは独立に、前記複数の撮像モードのうちの少なくとも1つのフレームレートを調整することを可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、前記ユーザが、1)基準撮像モードを設定すること、及び2)前記基準撮像モードに対して前記複数の撮像モードのうちの第2の撮像モードのいくつかのフレームを特定することを可能にするように構成される制御要素を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのユーザ制御部は、タイマの活性化に後続する所定の時間に前記複数の撮像モードのうちの1つを自動的に優先するためのタイミングシーケンスを開始するタイマを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数の撮像モードは、第1の撮像モードと、第2の撮像モードと、Bモード、ドップラー、コントラスト、及びエラストグラフィーからなるリストから選択される第3の撮像モードとを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
複数の撮像モードにおける同時超音波撮像の方法であって、
超音波撮像システムのプロセッサによって、複数の撮像モードを特定する組み合わせモード選択を受信するステップと、
前記複数の撮像モードのうちの他の撮像モードに対して前記複数の撮像モードのうちの1つの優先度を選択的に設定する優先度設定を受信するステップと、
前記複数の撮像モードに関連する複数のインターリーブパターンの中から、前記優先度設定に対応するインターリーブパターンを選択するステップと、
送信コントローラを介して、前記選択されるインターリーブパターンをトランスデューサアレイに適用して、前記複数の撮像モードの各々に関連する画像を同時に取得するために、前記選択されるインターリーブパターンによって定義されるシーケンスに従って前記アレイの要素を選択的に活性化するステップと、
前記複数の撮像モードの各々に関連する画像をリアルタイムに表示するステップと
を有する、方法。
【請求項15】
前記優先度設定は、前記超音波撮像システムのユーザインターフェース上に提供されるユーザ制御部の動作に応答して生成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザ制御部の操作は、ダイヤルを回すこと、アイコンもしくはラジオボタンを選択すること、スライダの位置を調整すること、又はテキスト入力を介して少なくとも1つのモードの優先度を特定することの少なくとも1つを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記優先度設定は、モードを特定する第1の部分と、前記特定されるモードに関連するインターリーブパターン又は前記特定されるモードに関連して定義されるフレーム比を特定する第2の部分とを含む2つの部分のユーザ入力に基づいて生成される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記優先度設定は、タイマ制御部の活性化に後続する所定の時間に自動的に生成される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の撮像モードの各々に対して画像を同時に取得するための第1のインターリーブパターンを適用するステップをさらに備え、前記優先度設定は、状態の発生時に前記システムによって生成されるトリガ信号に応答して自動的に生成され、前記選択されるインターリーブパターンは、前記第1のインターリーブパターンと異なる方法で、前記複数の撮像モードの各々に関連する取得を組み合わせる第2のインターリーブパターンに対応し、前記第2のインターリーブパターンは、前記複数の撮像モードの変更される相対優先度に基づく、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
超音波撮像システムによって実行されるとき、前記システムに、請求項14に記載の方法を実行させる命令を有する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、超音波画像に関し、特に、マルチモード超音波画像において取得優先度を設定するためのユーザインターフェースを提供する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
マルチモード撮像のための異なる撮像モードの取得をインターリーブする超音波撮像システムが開発されている。しかしながら、既存のシステムでは、このインターリーブがフレームレートに関する課題を提示することができる。既存のシステムでは、取得がインターリーブされる方法がシステムに予めプログラムされ、ユーザによって変更することができないデフォルト設定に基づくことが多い。コントラスト+ドップラー+特定のシステムで最近利用可能になった組織シーケンスなど、いくつかの撮像モードを組み合わせると、全体的なフレームレートは非常に低くなり得る。フレームレート制限は、フルボリュームをサンプリングするのに必要な物理的時間の結果として極めてフレームレートが制限される、リアルタイム3Dモードなどの特定のモードにおいて特に悪化する。3Dドップラー及びコントラストのような複雑な撮像モードにおけるインターリービングは、リフレッシュレートが低く、動き感受性が高いので、使用が困難になる可能性がある。したがって、超音波撮像システムの開発者及び製造者は、その改善を探求し続けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複数の撮像モードを組み合わせる能力を提供するために超音波撮像システムが開発されてきたが、これらのシステムにはフレームレートの制限が存在する。本開示の実施形態による超音波撮像システム及び方法は、ユーザ及び/又は状況的に調整可能な取得優先度を有するインターリーブ撮像モードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示のいくつかの実施形態による超音波撮像システムはトランスデューサアレイに通信可能に結合されて、トランスデューサアレイに、複数の撮像モードで同時に撮像のための超音波を送受信させるように構成される、送信/受信コントローラを含む。送信/受信コントローラが典型的にはユーザ入力に応答して、アレイに複数のモードのための超音波信号を同時に取得させるように設定されるとき、これは、本明細書ではマルチモード画像と呼ばれる。超音波撮像システムはまた、トランスデューサアレイから受信された信号から、複数の撮像モードの一部又は全部に関連する画像をリアルタイムで生成するように構成されたプロセッサを含む。超音波撮像システムは、複数の所定のインターリーブパターンと、インターリーブパターンを決定するための所定の規則のセットと、複数の撮像モードのうちの残りの撮像モードよりも複数の撮像モードのうちの1つを優先するための少なくとも1つのユーザ制御を備えるユーザインターフェースとのうちの少なくとも1つを記憶するメモリをさらに含む。超音波撮像システムのプロセッサは優先度設定の受信に応答して、複数の所定のインターリーブパターンのうちの1つを選択するか、又は複数の撮像モードのうちの優先付けされた1つのフレームレートを増加させるインターリーブパターンを決定するようにさらに構成され、送信/受信コントローラはプロセッサによって選択又は決定されたインターリーブパターンに従って、トランスデューサアレイに超音波を送受信させる。
【0005】
いくつかの実施形態による、複数の撮像モードにおける同時超音波撮像の方法は超音波撮像システムのプロセッサによって、複数の撮像モードを指定する複合モード選択を受信することと、複数の撮像モードのうちの他のものに対する複数の撮像モードのうちの1つの優先度を選択的に設定する優先度設定を受信することと、複数の撮像モードに関連する複数のインターリーブパターンの中から、優先度設定に対応するインターリーブパターンを選択することと、選択されたインターリーブパターンを送信コントローラを介してトランスデューサアレイに適用して、複数の撮像モードの各々に関連する画像を同時に取得するために、選択されたインターリーブパターンによって定義されるシーケンスに従ってアレイの要素を選択的に活性化することと、複数の撮像モードの各々に関連する画像をリアルタイムで表示することとを含む。
【0006】
本開示のさらなる態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。
【0007】
本開示の例示的な実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】3D画像モードの取得シーケンスをインターリーブするためのインターリーブパターンと、2つの画像モードにおいて同時に撮像するための2D画像モードとを示す。
図2】本発明による、複数の画像モードで同時にターゲット媒体を撮像するように構成された超音波撮像システムのブロック図である。
図3図1の例と比較して、2D撮像モードのフレームレートを増加させる、図1の例のような2つのモードで同時に撮像するためのインターリーブパターンを示す。
図4】マルチモード撮像操作において、図1の例と比較して、2D撮像モードのフレームレートを増加させる別のインターリーブパターンを示す。
図5】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図6】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図7】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図8】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図9】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図10】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図11】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図12】画像モードのうちの1つを他の画像モードよりも選択的に優先させるためのユーザ制御の様々な例を示す。
図13】3つのモードにおける同時撮像のためのインターリーブパターンを示す。
図14】3つのモードにおける同時撮像のための別のインターリーブパターンを示す。
図15】画像モードのうちの1つを、画像モードのうちの他の1つよりも選択的に優先させるためのユーザ制御のさらなる例を示す。
図16】画像モードのうちの1つを、画像モードのうちの他の1つよりも選択的に優先させるためのユーザ制御のさらなる例を示す。
図17】複数の画像モードにおいて同時に撮像するときに、複数の画像モードのうちの1つを優先するためのプロセスのフロー図である。
図18】本開示の原理による例示的なプロセッサのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の原理の理解を促進する目的で、ここで、図面に示される実施形態を参照し、特定の言語を使用して、本開示の原理を説明する。それにもかかわらず、本開示の範囲に対する限定は意図されないことが理解される。記載された装置、システム、及び方法に対する任意の変更及びさらなる修正、ならびに本開示の原理の任意のさらなるアプリケーションは本開示が関連する当業者が通常想起するように、完全に企図され、本開示内に含まれる。特に、1つの実施形態に関して説明した特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して説明した特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わせることができることが十分に企図される。多数のそのような組み合わせは、簡潔さ及び明瞭さのために、本明細書では別々に説明されない場合がある。
【0010】
本開示による実施例は複数の画像モードで同時に撮像するときに、少なくとも1つの画像モードのフレームレートを選択的に最適化するためのシステム及び方法を提供する。複数の画像モードで同時に撮像することができる超音波画像システムが導入されており、マルチモード画像がシステム上で選択されると、2つ以上のモードに関連する取得がインターリーブされ、次いで、ユーザに同時に(例えば、並べて、又はオーバーレイを通して)表示されるように処理される。これらの例はドップラー、コントラスト、及びエラストグラフィーであり、これらは、Bモード(又は組織)撮像で一般的に撮像されるモードである。場合によっては、特にリアルタイム3D(4D)アプリケーションにおいて、高いフレームレートを達成することは困難であり得る。本開示によれば、システム及び方法は、2つ以上のシーケンス間のインターリーブレートを変更して、シーケンスの一方におけるフレームレートを、他方を犠牲にして増加させる、ユーザ調整可能な取得優先度を使用する。いくつかの実施形態では追加的に又は代替的に、この取得優先度はプロトコル又はワークフローが特定の撮像アプリケーションのための標準的なワークフローとして働く状況などにおいて、撮像プロトコル又はワークフローを通して自動的に調整され得る。主に、より著しくフレームレートが制限される用途(例えば、体積流量、リアルタイム3Dコントラスト、コントラスト+ドップラー+組織)について想定されるが、本発明の要素は事実上任意の他のマルチモード画像アプリケーション適用されてもよい。
【0011】
典型的な2D画像フレーム(又は単に2D画像又はフレーム)は多数の画像(又はスキャン)ラインから形成され得、各ラインは送信/受信イベントとも呼ばれるパルスエコーシーケンスによって取得される。例えば、典型的な2D Bモード画像は同じ方位平面内の対応する数の送信/受信イベントによって生成される多数の(例えば、約80の)画像ラインから構成され得る。これらのスキャン線は、2D画像を形成するために一緒に組み立てられる。リアルタイム撮像ではディスプレイ上の2D画像がリアルタイムでリフレッシュされ得、すなわち、新しい撮像データが取得され、2D画像の新しいフレームが撮像システムによって生成され、この画像のリフレッシュはフレームレート(又は時間分解能)と呼ばれ得る。3D画像フレームを構築するために、本例ではパルスエコーシーケンスの集合、本例では約80個の送信/受信イベントシーケンスが十分な回数、例えば、30乃至70回の間の任意の回数、各回、わずかに異なる仰角平面内で繰り返され、この例では撮像されたボリュームに対応する単一の3D画像フレームを集合的に構成する30乃至70個の2D画像フレームを生成する。代替的に、ボリューム内の各画像ラインに対する送信/受信イベントは異なる方位角及び仰角位置にわたって収集された十分な数の画像ラインが取得されて完全な3D画像フレームを生成する限り、異なる順序で取得されてもよい。2D撮像と同様に、リアルタイム3D撮像(4D撮像と呼ばれることが多い)を実行するとき、体積領域の画像ラインのすべてを取得するためのシーケンスが繰り返され、表示された画像は所与のフレームレート(又は時間分解能)でリフレッシュされ、それは、部分的に、所望の空間分解能(例えば、体積領域が分割されるスキャンライン及び/又はスキャン平面の数)によって影響され得る。複数のモードで同時に撮像するとき、各モードの取得(すなわち、送信/受信イベント)シーケンスは場合によっては1つのモードの単一のフレームを取得するための取得シーケンスが他のモードの単一のフレームを取得するための取得シーケンスの完了に続くように、順次インターリーブされることによって、結合され、他の場合にはフレームのための完全なシーケンスを、別のモードの取得とインターリーブされるアンサンブルに細分することによって、結合される。フレームシーケンスにおける送信/受信イベントの数が増加することにつれて、特に、3Dにおける撮像のとき、及び/又は2つより多いモードが組み合わされるとき、モードのいくつかの時間分解能は受け入れられないことがあり、及び/又は、ユーザが何らかの臨界又は所望のフレームレートを得るために、1つのモードのフレームレートを犠牲にすることを望まないことがある。現在、ユーザ及び/又はシステムがマルチモード撮像操作においてモードの1つ又はサブセットのフレームレートを選択的に調整することを可能にするための機構は、既存のシステム上に提供されていない。本明細書の例のいくつかは、この点に関する当技術分野の欠点に対する解決策を提供することができる。
【0012】
図1は、2つの異なる撮像モードのための画像フレームが一緒に取得されるマルチモード撮像操作の一例を示す。第1の取得シーケンス(Seq. 1)は3D画像モード(例えば、3Dコントラスト画像)に関連付けられ、一方、第2の取得シーケンス(Seq. 2)は2D画像モード(例えば、組織画像とも呼ばれる2D Bモード)に関連付けられる。第1のシーケンスSeq.1は撮像されたボリューム(例えば、生体組織のボリューム)の3Dフレーム110(例えば、3Dコントラスト画像フレーム)に対応する3Dデータセットを取得するように構成される。この例では、3Dフレーム110は、各々が複数のスキャン線114から構成される複数のスキャン平面112から構成される。各スキャン平面112に関連するスキャン線114の集合又はセットは完全な3D画像フレームをもたらす、シーケンス1の対応するサブシーケンス(たとえば、Sub1乃至Subn)によって生成される。説明を簡単にするために、各サブシーケンス116に対して6つの個々のスキャン線114のみが示されているが、ほとんどの現実の用途では単一の2Dフレームを取得するためのスキャン線の数が著しく多く、例えば、50乃至100本の線であることが理解されよう。同様に、簡単にするために8つのサブシーケンスのみが示されているが、ほとんどの現実の用途では完全な3D画像フレームを形成するスキャン平面の数が8よりも多く、例えば、30乃至70のスキャン平面の順序であることが理解されよう。図面中の各個々の矢印は、単一のパルスエコーシーケンス(又は送信/受信イベント)を表す。
【0013】
第1の撮像モードのフレーム110と(例えば、シーケンス1によって取得された各3Dフレームと)インターリーブされるのは個々の2Dフレーム120であり、その各々は別のシーケンス、シーケンス2によって生成される。この例ではSeq.2が11個の個々の送信/受信イベントから構成され、各イベントは特定の方位角平面内のスキャン線122を取得して、2D画像の単一のスキャン平面に対応するスキャン線122のセットを生成するように構成される。シーケンス1と同様に、個々のスキャン線及び対応する送信/受信イベントの数は個々の矢印によって図示され、ここでは番号11としてのみ示されているが、実際のアプリケーションでは例えば、約80乃至約200本以上の線のいずれかの範囲で、はるかに大きくなる可能性が高い。実施形態では画像(例えば、2D又は3D画像)を形成するスキャン線は適切なパターンでトランスデューサアレイの1つ又は複数の要素を選択的に活性化することによって取得され、トランスデューサ素子の選択的活性化(又は発射)は超音波スキャナのコントローラ(例えば、送信/受信コントローラ)に応答して生じる。図1に示される例示的なパターンのようなパターンは、既存のシステムにおける2つの特定のモードにおける撮像を組み合わせるための唯一のパターンであり得る。この単一のパターンは、システム内で事前にプログラムされてもよく、ユーザが画像モードの特定の組み合わせで同時に撮像することを望むときはいつでも、起動/適用される。すなわち、既存のシステムでは、一方のモードを他方よりも優先させ、及び/又は他方よりも一つ又はそれより多くフレームレートを選択的に増加させるための機構は存在しない。
【0014】
本発明によれば、本明細書では、マルチモード撮像操作において複数の撮像モードのうちの1つの選択的優先付けを可能にするためのシステム及び方法が説明される。いくつかの実施形態では、システムがマルチモード動作における他のモードの優先度よりも1つのモードの優先度を増加又は設定することなどによって、オペレータが撮像モードの相対優先度を調整することを可能にする、1つ又は複数のユーザインターフェース要素を備える。いくつかの実施形態では、1つの撮像モードの優先度を増加させることはそのモードの時間分解能(例えば、フレームレート)を、複数の撮像モードのうちの他の1つの時間分解能に対して増加させる。いくつかの実施形態では、システムが追加的に又は代替的に、状況優先度を適用するように構成され、その結果、システムはたとえば所与の条件に基づいて、他のモードよりも1つのモードを自動的に優先する(たとえば、そのフレームレートを増加させることによって)。本開示によるシステムはユーザ入力(たとえば、優先度設定)又は状況に応答して、複数の事前定義されたインターリーブパターンから選択されるか、又は事前定義されたルールのセットに従ってシステムによって決定されるインターリーブパターンを適用するように構成され得る。
【0015】
図2は、本開示の態様による超音波画像を実行するように構成されたシステム200のブロック図を示す。システム200は、患者の身体の領域又は体積を超音波スキャンするように構成され、したがって、超音波スキャナと呼ばれることがある。システム200は超音波信号の送受信を引き起こし、そこから超音波画像を生成するための信号及び画像処理を実行するように構成された電子コンポーネントを含む。システム200の電子コンポーネントの少なくともいくつかは、超音波スキャナのベース又はホスト220とも呼ばれる超音波スキャナの主処理部分220に設けられる。使用中、ベース220は有線接続(例えば、シリアル、USB又は他のケーブル)又は無線リンクによって実装され得る通信リンク211を介して、超音波プローブ210に通信可能に接続される。システム200は本開示による超音波画像の生成に関連する関数(例えば、取得されたデータの信号及び画像処理)を実行するプロセッサ240を含む。本明細書ではプロセッサに言及するが、プロセッサ240の機能はプロセッサ240に関連する機能を実行するように動作可能に構成された単一又は複数の個々の構成要素(たとえば、複数の個々の処理ユニット)によって実装され得ることを理解されたい。たとえば、プロセッサ240は、特定用途向け回路(ASIC)、1つ又は複数のグラフィカル処理ユニット(GPU)、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの任意の適切な組み合わせの任意の適切な組み合わせによって、本明細書で説明するタスクを実行するように構成された1つ又は複数の汎用プロセッサ及び/又はマイクロプロセッサによって実装され得る。
【0016】
システム200はまた、ユーザが超音波システム200の特定の動作を制御することを可能にするユーザインターフェース250を含む。ユーザインターフェース250はタッチ感知ディスプレイ(又はタッチスクリーン)252―1上に提供される、メニュー、選択可能なアイコン、テキスト入力フィールド、及び様々な他の制御又はウィジェットの任意の適切な組合せを含み得る、タッチパッド及び様々なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)素子などの、機械的又はハード制御(たとえば、ボタン、スイッチ、ダイヤル、スライダ、エンコーダ、トラックボールなど)及び/又はソフト制御の任意の適切な組合せを含み得る、制御パネル254を含む。ユーザインターフェース250は、他の既知の入力及び出力デバイスを含むことができる。例えば、ユーザインターフェース250は任意選択で、オーディオフィードバックデバイス(例えば、アラーム又はブザー)、様々な聴覚入力を受信及び認識することができる音声コマンド受信機、ならびに触覚入力及び/又は出力装置(例えば、ユーザへの触覚フィードバックのためにハンドヘルドプローブ上に配置されたバイブレータ)を含むことができる。ユーザインターフェース250は(例えば、超音波画像を表示するための)1つ又は複数のパッシブディスプレイ252―2、及び/又はシステム200の制御パネル254の一部を形成し得る1つ又は複数のタッチスクリーン252―1など、任意の適切な数のディスプレイを含み得る。システムの1つ又は複数のディスプレイは、LCD、LED、OLED、又はプラズマディスプレイ技術などの様々な既知のディスプレイ技術を使用して実装され得る。
【0017】
システム200はまた、任意の適切な組合せで配置された1つ又は複数のメモリデバイスによって実装され得るローカルメモリ230を含む。メモリ230は、システム200の動作に必要な情報を記憶する。たとえば、メモリ230は、それに関連する機能のうちの1つ又は複数を実行するようにプロセッサ240を構成する実行可能命令を記憶し得る。メモリ230はまた、マルチモード撮像操作中に複数の撮像モードの取得シーケンスをインターリーブするためのインターリーブパターンを記憶し得る。いくつかの実施形態では、メモリ230がたとえばユーザによって指定された特定の優先度設定に基づいてインターリーブパターンを決定するための事前定義されたルールを記憶する。
【0018】
前述のように、システム200は超音波トランスデューサ212、任意選択的にビームフォーマ(例えば、マイクロビームフォーマ216)、1つ又は複数のアナログ及びデジタル構成要素(例えば、アナログ信号をデジタル信号に変換するため、及びその逆のため)、及び通信リンク211を介してトランスデューサ212とベース220との間の信号を通信するための通信インターフェース(図示せず)を含むプローブ210に通信可能に結合するように構成される。プローブ210は患者の体内又は体外に配置されている間に、患者の様々な身体部分、例えば、心臓、血管系、腹部などを撮像するための任意の適切な形態であってもよい。一実施形態では、プローブ210が本明細書ではハンドヘルドプローブと呼ばれる、ユーザ(例えば、超音波検査技師)によるハンドヘルド動作のために配置された剛体ハウジングを含む外部超音波撮像装置である。プローブのトランスデューサ212はユーザがプローブ210のハウジングを把持し、トランスデューサ212が患者の皮膚に隣接して、及び/又は患者の皮膚に接触して位置決めされる間に、超音波信号を取得するように構成されてもよい。他の実施形態では、プローブ210が屈曲可能なフォームファクタで提供される。例えば、プローブは一つ又はそれより多く屈曲可能な部分(例えば、一緒に移動可能に結合されたトランスデューサパッチ)を含み得、それにより、プローブは、患者の身体に対してコンフォーマルに位置決めされ、保持され得、したがって、可撓性又はコンフォーマル超音波プローブと呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、プローブ210がプローブ210が患者の身体の外側に配置されたままで、患者の身体内の患者の解剖学的構造から反射された超音波エコー信号を検出及び記録するように構成される。他の実施形態では、プローブ210がカテーテル、血管内超音波(IVUS)カテーテル、心臓内心エコー検査(ICE)カテーテル、経食道心エコー検査(TEE)プローブ、経胸壁心エコー検査(TTE)プローブ、腔内プローブ、又は患者の体内での内部アプリケーションに適した任意の他のフォームファクタの形態であり得る。
【0019】
図1の例における超音波トランスデューサ212はトランスデューサアレイ214として示され、これは、超音波信号(例えば、ビーム、波)をターゲット領域(例えば、患者の体内)に送信し、ターゲット領域から送信された超音波信号に応答するエコー(例えば、受信された超音波信号)を受信するように構成される。プローブのトランスデューサは、解剖学的構造の画像を生成するための超音波信号を送受信するように選択的に作動させることができるトランスデューサ素子の任意の適切なアレイを含むことができる。様々なトランスデューサアレイ、例えば、線形アレイ、湾曲アレイ、又はフェーズドアレイを使用することができる。トランスデューサアレイ214は例えば、2D及び/又は3D撮像のための仰角及び方位角次元の両方でスキャンすることができるトランスデューサ素子の2次元アレイ(図示されるよう)を含むことができる。一般に知られているように、軸方向はアレイの面に垂直な方向であり(湾曲アレイの場合、軸方向は扇形に広がる)、方位角方向は一般に、アレイの長手方向によって画定され、仰角方向は方位角方向を横断する。いくつかの例では、トランスデューサアレイ214が超音波プローブ210内に配置され得、アレイ214内のトランスデューサ素子による信号の送受信を制御し得る、マイクロビームフォーマ216に結合され得る。いくつかの例では、マイクロビームフォーマ216がアレイ214内のアクティブ素子(たとえば、一時点にアクティブアパーチャを定義するアレイの素子のアクティブサブセット)による信号の送受信を制御し得る。いくつかの例ではマイクロビームフォーマ216がたとえば、プローブケーブルによって、又はワイヤレスで、送信/受信(T/R)スイッチ218に結合され得、それは送信と受信との間で切り替わり、主ビームフォーマ222を高エネルギー送1信信号から保護する。いくつかの例ではたとえば、ポータブル超音波システムではT/Rスイッチ218、及びベース220内に位置するように図1に示されるシステム200の他の要素は代わりに超音波プローブ210内に含まれ得る。
【0020】
トランスデューサアレイ214からの超音波信号の送信は例えば、任意選択でマイクロビームフォーマ216の制御下で、T/Rスイッチ218及び主ビームフォーマ222に結合され得る送信コントローラ224によって指示され得る。送信コントローラ224はトランスデューサアレイ214によって送信される超音波信号の特性、例えば、波形の振幅、位相、及び/又は極性を制御することができる。トランスデューサアレイ214からの信号(すなわち、音響エネルギー)の送信は送信コントローラ224の制御下で、ユーザによって手動で制御され得る(例えば、ユーザインターフェース250を介して設定され得る)、及び/又はシステム200のプロセッサによって少なくとも部分的に自動的に制御され得る、画像又は取得設定とも呼ばれる音響設定に従って生じる。送信コントローラ224はまた、ビームがステアリングされる方向を制御し得る。ビームはトランスデューサアレイ214から(直交して)真っ直ぐ前方に、又はより広い視野に対して異なる角度でステアリングされてもよい。送信コントローラ224はユーザインターフェース250に結合することができ、それを介してシステム200はユーザ入力を受信する。例えば、ユーザは、送信コントローラ224がトランスデューサアレイ214を高調波画像モード、基本画像モード、ドップラー画像モード、又は画像モードの組み合わせ(例えば、異なる画像モードをインターリーブする)で動作させるかどうかを選択することができる。さらに、2つ以上のモードで同時に撮像する場合(すなわち、マルチモード撮像)、システム200は他のものよりも複数の撮像モードのうちの1つを優先するように構成され得(たとえば、ユーザインターフェース250を介したユーザ入力に応答して、及び/又は状態の発生に基づいて)、送信コントローラ224は、応答して、異なる撮像モードの送信/受信イベントが送信コントローラ224に与えられるインターリーブパターンに従ってインターリーブされるように、指定された優先度に基づいて選択又は特に定義されたインターリーブパターンを適用し得る。
【0021】
いくつかの例ではマイクロビームフォーマ216によって生成された部分的にビームフォーミングされた信号が主ビームフォーマ222に結合され得、ここで、トランスデューサ素子の個々のパッチからの部分的にビームフォーミングされた信号は完全にビームフォーミングされた信号に合成され得る。いくつかの例ではマイクロビームフォーマ216は省略され得、トランスデューサアレイ214は主ビームフォーマ222の制御下にあり得、次いで、それは信号のすべてのビームフォーミングを実行し得る。ビームフォーミングされた信号は信号処理回路に(例えば、プロセッサ240に)結合され、患者の解剖学的構造の超音波画像をビームフォーミングされた信号から生成するように構成され、場合によっては、超音波信号が患者をスキャンすることによって、及びスキャンする間に取得されるときに、生存しているか、又はリアルタイムである。
【0022】
ホスト220の信号処理回路(例えば、プロセッサ240)は、信号プロセッサ226を含む。信号プロセッサ226は例えば、帯域通過フィルタリング、デシメーション、I及びQ成分分離、ならびに高調波信号分離の任意の適切な組合せを含む、様々な方法で受信ビームフォーミングされた信号を処理して、画像データを生成し得る。信号プロセッサ226によって実行される信号の処理は、システム200が信号を取得するように設定される撮像モードに少なくとも部分的に基づいて異なり得る。本明細書に記載されるように、システム200は例えば、送信コントローラ224からの制御に応答して、異なる画像モード間で断続的に切り替えて、複数のモードで同時に撮像するときに、異なる画像モードの各々のための信号を取得するように動作可能である。例えば、システム200は複数の異なる画像モードのうちのいずれか1つにおいて患者の解剖学的構造を撮像するように構成されてもよく、場合によってはユーザ入力に応答して、複数の画像モード、例えば、限定されないが、Bモード、Mモード、パルス波/スペクトルドップラー、電力/カラードップラー、エラストグラフィー、造影超音波(CEUS)画像、マイクロフロー画像(MFI)、及びその他である。いくつかの実施形態では、たとえば、Bモード撮像中などに、信号プロセッサ226は信号に対してI/Q復調を実行し、次いで、振幅検出を実行して、Bモード画像に構成され得る振幅データ(たとえば、線)を抽出し得る。ドップラー撮像の場合、信号プロセッサ226はフィルタリング、スペクトル分析、及び/又はフロー推定(たとえば、ドップラー又は周波数シフト推定)の追加の又は異なる組合せを実行して、選択されたタイプの画像を生成するための適切なデータを取得し得る。いくつかの実施形態ではシステム200がライブマルチモード画像を実行するように構成され、システムは異なるモードの各々に関連する取得をインターリーブすることなどによって、2つ以上の異なる画像モードの超音波信号を同時に取得する。そのような場合、第1の撮像モード(たとえば、Bモード)に関連する取得信号は生成されたBモード画像データに適した方法で信号プロセッサ226によって処理され得、第2の撮像モード(たとえば、カラードプラ)に関連する取得信号は、生成されたカラードプラ画像データに適した方法で信号プロセッサ226によって処理され得る。
【0023】
信号プロセッサ226による処理に続いて、画像データは、スキャン変換器228及び/又はマルチプレーナリフォーマッタ236に結合される。スキャンコンバータ228は画像データが意図された幾何学的フォーマットでディスプレイ上に提示されるように、それらが受信された空間関係から所望の画像フォーマットにデータを配置するように構成され得る。例えば、線形アレイトランスデューサによって収集されたデータは矩形又は台形に配置されるが、セクタプローブによって収集された画像データは円の扇形として表される。したがって、スキャンコンバータ228は、画像データが受信された空間関係から適切な画像フォーマットに画像データを配置するように構成される。画像データはスキャンコンバータ228によって、適切な2次元(2D)フォーマット(例えば、2Dセクタフォーマット)、又は3次元(3D)フォーマット(例えば、ピラミッド形又は他の形状のフォーマット)に配列され得る。プロセッサは例えば米国特許第6,443,896号(Detmer)に記載されているように、例えば、体積領域内の共通平面内の点から受信したデータを、その平面又はスライスの画像に配置することによって、多平面再構成を実行するように構成されたマルチプレーナリフォーマッタ236を実装してもよい。スキャンコンバータ228及びマルチプレーナリフォーマッタ236は、いくつかの実施形態では1つ又は複数のプロセッサとして実装され得る。ボリュームレンダラ232は例えば米国特許第6,530,885号(Entrekinら)に記載されているように、与えられた基準点から見た3Dデータセットの画像(投影、レンダリング、又はレンダリングとも呼ばれる)を生成することができる。ボリュームレンダラ232は、1つ又は複数のプロセッサによって実装され得る。ボリュームレンダラ232は、表面レンダリング及び最大強度レンダリングなどの任意の既知の又は将来の既知の技法によって、ポジレンダリング又はネガレンダリングなどのレンダリングを生成することができる。画像データは例えば、画像処理装置234によって、スペックル低減、信号合成、空間的及び時間的ノイズ除去、ならびにコントラスト及び強度の最適化によって、さらに強化され得る。様々な撮像モードのための画像を生成するための他の信号及び画像処理技術が開発されており、よく知られており、したがって本発明の範囲外である。したがって、簡潔さのために、これらの様々な技法は本明細書では詳細ではなく、1つ又は複数の所望の撮像モードのための画像を生成するために、取得された超音波信号を処理するための、現在知られているか、又は後に開発される任意の適切な技術が、本開示の範囲から逸脱することなく使用され得ることが理解されよう。各撮像モードに関連付けられた画像フレームはローカルに、例えば、ローカルメモリ230の対応するメモリ部分に記憶され得る。ローカルメモリ230は任意の適切な非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、フラッシュドライブ、ハードディスクドライブ)として実装され得る。いくつかの例では、ローカルメモリ230が同じ又は異なるタイプであり得る複数のメモリを含み得る。例えば、ローカルメモリ230は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)及びフラッシュメモリを含むことができる。メモリ230からの画像フレームはシステム状態コントローラ238を介して、ユーザインターフェース250に、例えば、取得された画像を取得されているときにリアルタイム(又はライブ)で提示するためのディスプレイのうちの1つ又は複数に結合され得る。
【0024】
本開示の原理によれば、システム200はマルチモード撮像状態で動作するように構成され、マルチモード撮像状態ではシステムが複数のモードに関連するリアルタイム画像を生成及び/又は表示するための2つ以上の撮像モードの信号を同時に取得する。システム200は特定の組み合わせ撮像オプション(例えば、フロー撮像及び組織撮像を組み合わせるCEUS、カラードップラー、組織及び剛性測定値を組み合わせるエラストグラフィーなど、2つ以上のモードのいずれかを組み合わせて2D又は3Dで撮像することができる)の選択時に、ユーザインターフェースを介して(例えば、第1のユーザ制御256を介して、図2に「マルチモード撮像選択器」制御256としてまとめて示される1つ又は1組のソフト制御又はボタンによって実装することができる)、マルチモード撮像を実行するように構成される。さらに、システム200はそのようなマルチモード撮像操作中に複数の撮像モードのうちの1つを選択的に優先付けするように構成され、その結果、典型的には残りのモードのフレームレートを犠牲にして、優先モードのフレームレートが増加する。システム200は特定の設定に基づいて、又は状態に基づいて、他のものよりも特定のモードを優先することができ、その各々は、図2に「優先制御」制御258としてまとめて示される1つ又は1組のソフト制御又はボタンによって実装され得る、第2のユーザ制御258によって指定又はトリガされ得る。いくつかの実施形態では第2のユーザ制御部258がユーザがモードの優先度を手動で調整することを可能にするように構成されてもよく、又は以下でさらに説明するように、タイマを介してなど、モードの優先度の条件付き変更を制御してもよい。いくつかの実施形態では、第1のユーザ制御256及び第2のユーザ制御258が同じユーザインターフェース画面上に提示され得る。他の実施形態では、第1のユーザ制御256及び第2のユーザ制御258がユーザインターフェースの異なる画面上に次々に提示され得る。例えば、マルチモード画像の選択を最初に行うことができ、適切な第2のユーザ制御258を次に、第1のユーザ制御256を介して行われた選択に基づいて表示することができる。
【0025】
図3は、第2のモードの優先度の増加に応じて、各3Dフレームに対して1つ又は複数の完全な2Dフレームが追加される例示的なインターリーブパターンを示す。ここで、造影超音波画像(CEUS)の例示的なシナリオを続けると、システム200はシーケンス2によって表されるBモード(又は組織)撮像モードに優先度を付ける(たとえば、ユーザ入力に応答して、又は優先度の条件付き変化に基づいて)ように制御され得る。その結果、追加の2D(例えば、組織)フレーム、ここでは、組織フレームが各3D(例えば、造影)フレームについて取得される。図3の特定の例では、各3Dフレームについて2つの追加の2Dフレームが追加される。しかしながら、他の例では、システムが設定される特定の相対優先度に依存し得る、異なる(より少ない又はより多い)フレーム数のフレームが追加され得ることが理解されよう。図1の例と同様に、矢印114の集合における各矢印は第1の撮像モード(例えば、シーケンス1によって表される)の3Dフレームの、例えば、スキャン線に関連する送信/受信イベントに対応し、より大きい3Dフレームシーケンス(シーケンス1)からの所与のサブシーケンス116(例えば、Sub1乃至8)に関連する送信/受信イベントの各グループはスキャン線のグループ、例えば、3Dボリュームの異なるスキャン面を生成し、これは、集合的に1つの3Dフレーム110を生成する。図3では、2つの時間的に連続する3Dフレームに関連する取得が示され、3つの2Dフレーム120がこの場合、3Dフレームの完了後に、3Dフレームの各々の後にインターリーブされる。図1の例のように、各2Dフレームは、3Dフレームの完了後に開始され、次の3Dフレームの開始前に連続して複数回(ここでは3回)繰り返される、送信/受信イベント122の同じシーケンスによって取得される。理解され得るように、図3のインターリーブパターンはあるモード(ここでは第2のモード)のフレームレートが3Dモードシーケンスにおけるパルスの正確にタイミングされたアンサンブルを維持しながら、増加されることを可能にし、これはある撮像モード(例えば、ドップラー撮像)にとって重要であり得、ここで、フレームのためのすべての取得の順次送信を維持することはドップラーシフトを正確に測定するために不可欠であり得る。しかしながら、場合によっては他のモードの追加のフレームを追加しながら、1つのモードの完全なシーケンスを保存することは動きアーチファクト又はフレームスタッタなど、いくつかのモードにおいて容認できない不連続を生じ得る。これらの効果は、フレーム補間アルゴリズムもしくはアーチファクト補正アルゴリズム(動き補正、ジェイルバー軟化など)を介して、又は撮像モードの特定の組合せに許容される場合には異なるインターリーブパターンの選択を介して緩和され得る。
【0026】
他のモードにおける知覚可能な不連続性なしに、複数のモードのうちの1つのフレームレートを増加させる、1つのそのような代替のインターリーブパターンが図4に示される。図4の例では、パターンが複数の2Dフレームの各々についての取得を、単一の3Dフレームの取得とインターリーブする。言い換えれば、この例では、第2の撮像モードに切り替わる前に完全な3Dフレームを完了するのを待つ代わりに、システムは単一の3Dフレームに関連する画像データを依然として捕捉しながら、第1のモードと第2のモードとの間で切り替わる。図4の特定の例ではシステムが1つ又は複数の2Dフレーム120が間に散在する3Dフレームの1つ又は複数であるが、すべてではない平面112を取得するように設定される。ここで、単一の2Dフレーム120が3Dフレームの平面112間でインターリーブされるが、他の例では3Dフレームの平面112間で2つ以上の2Dフレーム120が取得され得ることが理解されよう。また、ここでは2Dフレーム120が3Dフレームの2つのプレーン112ごとにインターリーブされることが示されているが、他の例では2Dフレームが個々のプレーン112ごとに交互にされるか、又は2を超える(たとえば、完全な3Dフレームを構成するプレーンの総数に応じて、4つのプレーンごとに、又は場合によってはプレーンの数がより少ないか又はより多い)間でインターリーブされるなど、異なるようにインターリーブされ得る。理想的には、一方の撮像モードの取得を他方の取得モードのフレーム内に散在させる、このタイプのインターリーブパターンを適用するとき、3Dボリュームはそれらの間の他方のモードフレームのインターリーブを可能にするために、適切な(例えば、偶数の)数の平面に分割されるべきである。前述のように、インターリーブパターンの正確な構成(たとえば、いくつの2Dフレームがインターリーブされるか、及びそれらがインターリーブされる3Dモードのいくつの平面の間)は、優先度設定に依存し得る。さらに別の例では、図3及び図4のインターリーブ技術を組み合わせて使用することができ、単一の3Dフレームの取得中に2Dフレームが完全に又は部分的に取得され、追加の1つ又は複数の2Dフレームも3Dフレーム間に追加されるインターリーブパターンをもたらす。図1図3、及び図4のインターリーブパターンをCEUSを参照して説明したが、これらのインターリーブパターンは他の撮像モードの組み合わせにも適用可能であることが理解されよう。すなわち、第1の画像モードはBモード(すなわち、体積組織画像)、カラードップラー、エラストグラフィーなどの任意の3D画像モードであってもよく、同様に、第2の画像モードは任意の2D画像モード(例えば、Bモード、ドップラーなど)であってもよい。
【0027】
マルチモード撮像操作における他の撮像モードよりも少なくとも1つの撮像モードの優先付けを行うために、図2に戻ると、システム200は複数のインターリーブパターン231を記憶することができるメモリを含み、マルチモード撮像セレクタ制御256によって選択された複数のモードのうちの少なくとも1つの優先付け(たとえば、ユーザ入力に応答する)を可能にするために、ユーザインターフェース250によって提供される1つ又は複数のユーザ制御(たとえば、優先度制御258)をさらに含む。いくつかの実施形態では、メモリ230が追加又は代替として、ユーザ指定又はシステム制御優先度設定に基づいて適切なインターリーブパターン231を決定するためのルールのセット233を記憶することができる。プロセッサ240(例えば、システム状態コントローラ238)は撮像モードの優先度設定を受信し、解釈することができる。撮像モードの優先度はユーザによって、例えば、検査の開始時に設定されてもよく、及び/又は後に説明するように、検査中に変更されてもよい(例えば、ユーザに応答して、又はシステムによって検出された状態の発生に基づいて)。プロセッサ240(たとえば、システム状態コントローラ238)は優先度設定を受信し、設定/調整された優先度に基づいて適切なインターリーブパターンを選択及び/又は定義する。前述したように、システム200のユーザインターフェース250はハードコントロール(例えば、ボタン、スイッチ、スライダ、ダイヤル、トラックボールなど、制御パネル254上に設けられたもの)及びソフトコントロール(例えば、タッチスクリーン252―1上に設けられた1つ又は複数のGUI要素)の任意の適切な組み合わせを使用して実施することができ、そのうちの1つ又は複数は、マルチモード撮像操作中にオペレータが撮像モードの優先度を変更することを可能にするように特に構成することができる。
【0028】
マルチモード撮像操作中にオペレータが撮像モードの優先度を修正することを可能にするように構成された様々な例示的なユーザインターフェース(UI)要素が図5乃至図13を参照して図示及び説明され、図5乃至図13を参照して説明されたUI要素のいずれかは、単独で、又は任意の適切な組合せで、優先度制御258を実装するために使用され得、複数のモード間の優先度のユーザ制御又は条件付き調整を可能にする。以下の例のうちの1つ又は複数はタッチスクリーンインターフェースのGUI素子として説明されるが、これらの例のGUI素子は本発明の範囲から逸脱することなく、制御パネル254のハード制御によって同等に実装され得、逆もまた同様である。
【0029】
図5は制御パネル500(例えば、それぞれ、コンソールパネル又はタッチスクリーンパネル)上のハードコントロール(例えば、メカニカルダイヤル)又はソフトコントロール(例えば、GUIダイヤルウィジェット)として実装され得る、ユーザインターフェース(UI)素子501の例を示す。この例のUI素子501は、優先付けモード1に有利に優先度バランスを変更する第1の優先度設定507に向かって、又は優先付けモード2に有利に優先度バランスを変更する第2の優先度設定509に向かって、バランス設定505から離れるように回転することができるダイヤル503の形成である。第1及び第2のモードは同時に撮像される任意の2つのモード(例えば、カラードップラー/Bモード撮像、CEUS(2D又は3Dのいずれか)、組織を用いたエラストグラフィー、MFIなど)であってもよく、したがって、第1及び第2の設定が関連付けられてもよい。この例のダイヤル制御は、2つの撮像モードの優先度バランスを調整するために連続的に又は円滑に回転されるように構成され得、バランス優先度又はニュートラル優先度設定505は2つのモードが等しく優先度される設定に対応する(例えば、図1に示されるようなインターリーブパターン、又は両方のモードについて実質的に等しく優先度されるフレームレートを達成する他の事前定義されたインターリーブパターンを適用する)。他の例ではダイヤル制御が複数の個別設定に「スロット付き」又は戻り止めされてもよく、複数の個別設定には優先度バランスを利用可能な優先度設定のいずれかに増分的に調整するように構成されてもよく、バランス設定の一方の側の設定は2つのモードのうちの1つに向けて優先度を増加させることに対応し、バランス設定の反対側の設定は2つのモードのうちの他方に向けて優先度を増加させることに対応する。システム200は、指定された優先度設定に対応する適切なインターリーブパターンを選択又は決定することができる。例えば、ダイヤルを第2(モード2)の設定509に設定することは、第1のモードの時間分解能を犠牲にしながら、第2のモードについて可能な限り高いフレームレートを生成するインターリーブパターンを適用することをもたらし得る。同様に、ダイヤルを第1(モード1)の設定507に向かってシフトすると、第2の画像モードを犠牲にして第1の画像モードのフレームレートが増加する。
【0030】
同様の結果は、図6の例によるユーザインターフェース(UI)素子601を用いて達成され得る。ここで、UI素子601はバランス設定605と、モード1をモード2より優先する第1の優先度設定607と、モード2をモード1より優先する第2の優先度設定609とを含む複数の優先度設定に、増分的に又はスムーズに/徐々にシフトすることができるスライダコントロール603によって実装される。前の例と同様に、スライダコントロール603は制御パネル500(例えば、それぞれ、コンソールパネル又はタッチスクリーンパネル)上のハードコントロール(例えば、機械的スライダ)又はソフトコントロール(例えば、GUIスライダウィジェット)によって実装され得る。いくつかの実施形態ではシステムによって提供される制御のタイプ(たとえば、タッチスクリーンインターフェース上に表示されるGUI制御のタイプ)はユーザが同時に画像化することを選択する、特定の組み合わせ及び/又は撮像モードの数に依存し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、優先制御が複数の個別の設定を有するUI素子によって実装され、そのうちの1つのみが一時点に選択可能である。これは例えば、一方のボタン/スイッチを押すと他方のボタン/スイッチが係合解除される場合のような、ボタン又はスイッチのような任意の適切なハード制御によって、又は多方向スイッチ(例えば、双方向又は三方向スイッチ)によって、又は任意の適切なソフト制御、例えば、オプションの選択時に、他の利用可能なオプションを選択解除するラジオボタン又は他の適切なGUIウィジェットによって、実装され得る。別個セットの各々は様々なオプション、例えば、優先付けされるべき特定のモード、複数の撮像モード間の異なる優先度バランスを提供する複数の異なる優先度の組み合わせのうちの1つ、特定の所望のフレームレート増加など、又はそれらの組み合わせに対応し得る。そのようなUI素子を実装するために使用され得るUI素子のいくつかの非限定的な実施例が、図7乃至9に示される。図7の例ではUI素子701がセットラジオボタン703によって実装され、各ボタンはここでは4つの設定を示すが、他の例では異なる数の設定が含まれ得ることを理解されたい、固有の設定706に関連付けられる。個々の設定(例えば、UI素子701の設定706―2乃至706―4)は、システムが同時に画像に設定される複数の撮像モードのうちの1つに対応する。UI素子701が全ての撮像モードが実質的に等しく優先される、デフォルト(又は平衡)モードに対応し得る第1の設定706―1を含み得る。残りの個々の設定(例えば、設定706―2乃至706―4)の各々は、システムが同時に画像に設定される複数の撮像モードのそれぞれ1つに対応し得る。前述のように、モードの数はユーザの選択に基づいて(たとえば、図2のマルチモード画像セレクタ制御256として示されるユーザ制御を介して受信される入力に基づいて)変化し得、したがって、いくつかの例では、UI素子701によって提供される設定の数が図7に示される特定の例よりも小さく又は大きくなり得る。
【0032】
このタイプの制御の別の例が図8に示されており、UI素子801は複数の個別設定806に関連付けられたダイヤル803(例えば、ハード/メカニカルダイヤル又はGUIダイヤルのいずれか)によって実装される。この例の設定806は、図8の例と同じであってもよい。他の実施形態では各設定が複数の異なるオプションのうちの1つに対応することができ、各オプションは優先度とインターリーブタイプとの異なる組合せに対応する。例えば、3Dコントラスト/組織画像では設定1がBモードの優先付け、インターリーブタイプ1(例えば、図3に示されるよう)、設定2はBモードの優先付け、インターリーブタイプ2(例えば、図4に示されるよう)、設定3は(例えば、図1に示されるよう)優先度バランスされたインターリーブタイプ1、に対応することができ、設定4及び5は2つの異なるタイプのインターリーブパターンと組み合わせて、それぞれコントラストの優先付けに対応することができる。あるいは設定4がバランス優先度のための代替インターリーブパターンを提供し得、設定5はコントラストモードを優先するための唯一のオプションであり得る。もちろん、異なるモードが組み合わされたときの異なるマルチモード撮像操作の場合、設定は、選択されたマルチモード撮像に関連する異なるオプションに対応することになる。図8の例に示される個別設定の概念はまた、図9に示されるような無線903スタイルのGUI要素901、又は任意の他の適切なユーザ制御によって実装され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、優先度制御がユーザが優先されるべきモードを別々に選択することを可能にし、また、選択されたモードを優先する複数の利用可能なインターリーブパターンの中から1つを選択することを可能にするように構成され得る。これは、異なるモードのうちの特定の1つに優先度を付けるために使用され得る、2つ以上のインターリーブパターンがメモリにおいて利用可能である場合に有用であり得る。そのようなユーザ制御の一例を図10に示す。優先制御を実施するUI素子1001は2つの構成素子を有し、第1の制御1001―1は、ユーザが複数の撮像モードのうちの1つを選択的に優先することを可能にするように構成される。第1の制御1001―1は、図5乃至図7に示されるUI要素など、本明細書の例のいずれかを使用して実装され得る。いくつかの例では、この又は他の実施形態において優先されるべきモードの選択が各アイコンが対応するモードを表すグラフィックス又はサムネイルを含む選択可能なアイコンを介してもよい。第1の制御1001―1を介して行われる選択に応じて、UI素子1001は、優先されるべき選択されたモードのための利用可能なインターリーブパターンオプションを提示する第2の制御1001―2を表示することができる。第1の制御1001―1を介してバランスオプションが選択されたとき、又は優先モードが複数のインターリーブパターンに関連付けられていないときなど、場合によっては第2の制御1001―2は表示されず、システムは他の設定を続け、及び/又は検査の他のステップに進むことになる。第2の制御1001―2が提示されるシナリオでは、第2の制御1001―2は、ユーザが複数の利用可能なオプションのうちの1つのみを選択することを可能にする任意の適切なセレクタタイプの制御によって同様に実装され得る。この選択器は個別の設定、ラジオボタン、適切なグラフィックスを有する選択可能なアイコン(例えば、対応するパターンの指標を示すか、又は他の方法で提供するアイコン)などを有するダイヤルの形成であってもよい。他の実施形態では、特定の優先度設定のための適切なインターリーブパターンがプロセッサ240のプログラムに基づいてシステムによって選択されてもよく、主に撮像モードの組み合わせに依存してもよい。いくつかのモードでは、そのようなドップラー画像が変位を正確に測定するために、正確にタイミングを合わせたパルスの集合体を順番に保存することに非常に高い優先度がある。そのような場合、他のモードに切り替える前に、そのモードの送信/受信のすべてを実行することが重要である。造影などの他のモードでは、この点に関してより柔軟性があり得、そのような場合、異なる撮像モード間で交互になり、造影シーケンスを中断して、類似の空間的/時間的点において他のモードの1つの部分又は完全な部分を捕捉することが許容され得る。したがって、この後者のタイプのシナリオでは、図10の例のように、インターリーブタイプを選択するための明示的な制御をユーザに提供するか、又は異なるインターリーブタイプにそれぞれ関連付けられた複数の設定を提供する様々なユーザ制御が使用され得る。
【0034】
図11は、優先制御を実施するためのさらに別の例を示す。この例では、システムが選択された複合/マルチモード撮像状態に関連する複数のモード1004と、複数のモード1104の各々についての上下矢印制御1103とをリストするUI素子1101を生成し、表示する。ユーザは、そのモードの上矢印をクリックすることによって、1つのモードの優先度を上げることができる。したがって、2つのモードのみが組み合わされる場合、他のモードのための上/下矢印は他のモードの調整に応答して、無効にされ得る(及び、対応する行は、これの視覚的表示のためにグレーアウトされる)。UI素子1101はユーザが別のモードを優先することを望む場合に、UI素子1101をデフォルト(例えば、平衡)状態にリセットし、上向き/下向き矢印の両方を再活性化するためのリセットボタン1108を含むことができる。2つ以上のモードが組み合わされている場合、すべてのモードの上下矢印は1つのモードのみが調整されるまでアクティブのままであり、その場合、そのモードの優先度設定は他のモードに対する調整に依存するので、そのモードは非アクティブにされる。複数のモードのうちの1つ又は複数の優先度を同様に調整するためのユーザ制御の別の例が図12に示されており、その代わりに、異なるモードの優先度を指定するテキスト入力を受信するテキスト入力フィールド1203を使用する。図12の例におけるUI素子1201は3つの異なる撮像モードの各々に関連付けられた3つのテキスト入力フィールド1203を含むが、他の例では組み合わされるモードの数に応じて、より少ない又はより多い数のテキスト入力フィールド1203が提供され得ることが理解されよう。同様に、ここで、ユーザは2つ以上のモードが組み合わされる場合、第1の、及び任意選択的に、第2の、及び/又は第3のモードを指定することができ、最後の入力フィールドは、グレーアウトされ、テキスト入力フィールドのうちの1つを除くすべての入力を受信すると、自動的に最後の優先度に設定される。
【0035】
いくつかの実施形態では、ユーザが最大条件で実行するのではなく、一方又は両方のモードのフレームレートを低減することを可能にする制御を提供することが望ましい場合がある。これはデータサイズ(これは一般に、任意の画像に適用可能)を低減するため、又は「最大」速度で走行するときに生じ得る何らかの他の効果(例えば、反復パルス発生によって引き起こされるプローブ表面での熱加熱、又は反復パルス発生による循環中の造影剤の破壊)を低減するためのいずれかに有用であり得る。システムはこれを制御するための他の機構(例えば、パルス間のデッドタイムを増加させるためのユーザインターフェースボタン)を備え得るが、この制御は図11に示される例と同様のフレームレート制御において、さらに強化され、及び/又は一緒にラップされ得る。したがって、いくつかの実施形態では、優先制御が時間分解能を向上させるためだけでなく、逆に又は代替的に、たとえば、最大レートで1つ又はすべてのモードを動作させることの負の効果を制御するために使用され得る。いくつかのそのような実施形態ではUI素子1101が最大化オプション1109をさらに含み得、これはデフォルトで選択され得、ユーザによって選択解除可能であり得る。オプション1109が選択されると、システムは、低優先度モードのフレームレートを自動的に計算して、結合モードの最大レートで動作させる。オプション1109が選択解除されると、ユーザは「最大」レートで実行することから生じ得る「負」効果の強化された制御のために、1つ又は複数のモードのフレームレートを意図的に低減することができる。
【0036】
本明細書で言及されるように、システム200は3つのモード、例えば、剪断波/ドップラー/Bモード(又は組織)、及び造影/ドップラー/Bモードの様々な組み合わせで同時に撮像するように構成され得る。3つのモード、例えばコントラスト/ドップラー/Bモードで同時に撮像するためのインターリーブパターンの2つの例を図13及び図14に示す。図13において、シーケンス1は3Dボリュームの各平面における取得の集合を表す複数のサブシーケンス(例えば、Sub1a乃至Sub8a)を通して3Dフレーム210(例えば、3D造影フレーム)を取得する。シーケンス2はドップラー画像を取得するために必要とされるパルスの集合に対応し、シーケンス3は、Bモードフレームに対応する。この例に示されるように、取得は3D(例えば、造影)フレーム210が完全に終了するように配置され、次いで、ドップラー及びBモードフレーム220及び230はそれぞれ、任意の適切なパターンでインターリーブされ、これは、典型的にはドップラーアンサンブル(例えば、Sub1b乃至3b)のタイミング要件によって駆動される。このシーケンスは優先制御のデフォルト(例えば、バランス設定)に対応し得る。図14の例ではドップラー取得が3D(例えば、造影)フレーム及び2D(例えば、Bモード)フレームとインターリーブされ、その結果、ドップラーフレームは組織撮像中のみではなく、造影撮像モード中にも更新されるように構成される。
このインターリーブパターンは、ドップラーモードの優先度が高くなると選択されてもよい。当然のことながら、2モード及び3モード結合/同時撮像のためのインターリーブパターンの様々な非限定的な例は、例示の目的のために提供され、様々な他のインターリーブパターン231がたとえば、ルール233に基づいてシステム200によって定義され、及び/又はメモリ230中に事前定義及び記憶され得ることが理解されよう。
【0037】
いくつかの実施形態では、ルール233が正確なドップラーシフト測定を保証する特定のタイミングシーケンスにおいてドップラーアンサンブルを維持するように設定され得、モードの優先度が(例えば、ユーザ又はシステムによって)調整されるとき、ドップラーアンサンブルを中断することなく他のモードをインターリーブし得る。いくつかの実施形態では、ルール233が選択された優先度に基づいてもよく、ユーザによって指定されてもよい、モードの比率に基づいてインターリーブパターンを定義してもよい。例えば、シーケンス1がX個の2Dフレーム又は画像(例えば、図1図3、及び図4の2Dスライス又は平面112の各々)から構成される3Dフレームを生成し、シーケンス2がY個の2Dフレーム(例えば、2Dスライス又は平面)から構成される場合、より長いシーケンス(ここでは、シーケンス1)との中断又はインターリーブ方式で取得され得るより短いシーケンス(シーケンス2と仮定する)のフレームの数が比X/Yに等しい。例えば、8個の2Dフレームとシーケンス2から構成される3Dフレームを生成するシーケンス1が1個の2Dフレームから構成される場合、シーケンス1の2Dフレーム間に分散可能なシーケンス2フレームの最大数は、X/Y = 8/1 = 8である。したがって、シーケンス2の最高優先度設定では、シーケンス2のフレームレートが7つの追加フレームを追加することによって増加され得る。シーケンス2が2つのフレームから構成される場合、比は8/2=4になり、したがって、シーケンス2のフレームレートが3つの追加のフレームだけ増加することを可能にし、以下同様である。比率はより長いシーケンスを構成する実際のフレーム数に依存し、したがって、偶数番号のフレームの選択を、異なるインターリーブパターンを定義する可能性の観点から、より長いシーケンスのためのより良い選択にする。
【0038】
ここで図15の例を参照すると、ユーザインターフェース(UI)素子1501は、インターリーブパターンがシステムによって定義される基準に基づいて、ユーザがフレーム比を指定することを可能にするように実装され得る。UI素子1501は、ユーザが基準モードとして複数のモードのうちの1つを選択することを可能にするように構成された第1の制御部1501―1を含む2つの構成素子を有する。参照モードが選択されると、UI素子1501はユーザがフレーム比(例えば、参照モードの各フレームについてキャプチャされるべき非参照モードのフレームの数)を指定することを可能にする第2の制御1501―2を提示する。この制御1501―2は、単純なテキスト入力ボックス1503によって、又はユーザによって選択可能な利用可能な比率オプションを表示することによって、実装され得る。UI素子1501を介して受信された入力に基づいて、システム(たとえば、プロセッサ238)は、複数のインターリーブパターン231から選択するか、又は所望のフレームレートを達成するルール233に基づいて適切なパターンを定義し得る。
【0039】
図16はモード優先度への調整、例えば、デフォルト設定からの変更を行うUI素子1601のさらに別の例を示す。UI素子1601は、スキャン検査プロトコルと協働するように構成されてもよく、それによって、満たされなければならない特定の条件がスキャンプロトコルによって定義され、優先度の変更が条件の発生に応答してシステムによって自動的に適用される。したがって、優先度の変更は、異なる画像バランスが有利であり得る別の撮像目標への移行によって自動的にトリガされ得る。いくつかの実施形態では、自動優先度調整をトリガする遷移(例えば、ユーザ指定の優先度設定を必要とせず、代わりに、システム200によって自動的にセットされる設定)は追加又は代替として、タイマ(例えば、CEUSタイマ)又は他のタイプのトリガ(例えば、EKG信号)に結び付けられ得る。図16の例のUI素子1601は画像表示領域1610内に並んで示される造影及び組織フレームを取得するCEUS検査に関連して提供され、それは、システムの制御パネル500及び/又は主ディスプレイ(例えば、ディスプレイ252―2)上に提供され得る。検査の開始時に、造影剤を注入する前に、検査はデフォルト優先度を適用することができ、デフォルト優先度は、中立(両方のモードをバランスさせるか、又は組織モードを優先付けする)であってもよく、又はユーザによって設定されてもよい。優先度は後の時間(例えば、造影剤が循環中にほとんど安定しているとき)に自動的に調整され得、これは、CEUSタイマによって自動的にトリガされ得、他のモードよりも造影剤モードの優先度を増加させる。図16に示すように、UI素子1601は、典型的には造影剤注入時に開始ボタン1614を介して開始される可視タイマ1612を含む。タイマ1612はコントラストが患者の循環系に入るときにスタートボタン1614の押下から(例えば、コントラスト注入から)経過した時間を測定する。優先度の変更はタイマが開始された後の所定の期間の後に自動的に行われてもよく、その期間はCEUSで撮像されている解剖学的構造に基づいて変化してもよい。
【0040】
図17は、本発明の原理による方法の流れ図を示す。方法1700は、マルチモード撮像操作中に複数の撮像モードのうちの少なくとも1つに優先度を付けるためのシステム200によって実装され得る。方法1700はブロック1710に示されるように、タッチスクリーンインターフェース上のGUI素子を介して、マルチモード画像セレクタを提供することによって開始する。複数のモードの特定の所望の組合せのユーザ選択に応答して、システム(例えば、プロセッサ238)はブロック1712に示すように、組合せモード選択を受信する。ブロック1714に示すように、システムは、選択された結合モードがワークフロー(又は撮像プロトコル)ベースの優先度設定ルーチンに関連付けられているかどうかを判定する。そのような自動優先度設定ルーチンが適用される場合、方法は、ワークフローベースの優先度設定ルーチンが開始されるブロック1716に続く。いくつかの実施形態ではトリガ(たとえば、トリガ信号の生成をもたらし得る状態の発生)はシステムに優先度を自動的に調整させ、プロセッサ238は新しい優先度設定を自動的に受信し得る。いくつかの実施形態では、トリガがブロック1718に示されるように、経過時間に基づく。時間はワークフロールーチンの開始から、及び/又はタイマボタンの活性化から追跡され得る。ブロック1720に示すように、所定の経過時間において、システムは優先度設定を自動的に調整し、送信コントローラ224を介して、ワークフローの前のインターリーブパターンとは異なる方法で複数のモードの取得を組み合わせる、新しい対応するインターリーブパターンを適用する(ブロック1737)。システムはブロック1722に示すように、ユーザが優先度設定の手動制御を呼び出していることを示す手動オーバーライドを監視することができる。このオプションは、一部の組み合わせモードでは使用できない場合がある。
【0041】
ブロック1714の決定点に戻ると、ワークフローベースの優先度設定ルーチンが選択された結合モードに適用されないとシステムが決定する場合、方法1700はブロック1730に進み、システム(例えば、プロセッサ238)は、選択された結合モードに基づいて優先度制御を構成する。GUIの場合、システムはブロック1732及び1734に示すように、選択された組み合わせモードに関連するGUI要素の適切な組み合わせを選択し、表示することができる。機械的制御の場合、システムは、ルックアップテーブルにアクセスするか、又は優先度設定のために指定された制御パネル上のハード制御の1つ又はグループの「スロット」又はスイッチ設定の各々を、選択された複合モードに関連する適切な優先度設定に相関させるための別の適切な機構を使用することができる。ブロック1735において(たとえば、プロセッサ238によって)優先度設定を受信すると、システム(たとえば、プロセッサ238)はブロック1736に示すように、プロセッサ238によって受信された優先度設定に基づいて適切なインターリーブパターンを選択する。プロセッサによって受信される優先度設定は、ダイヤルを回すこと、アイコン又はラジオボタンを選択すること、スライダの位置を調整すること、テキスト入力を介して少なくとも1つのモードの優先度を指定することなどによって、ユーザがユーザ制御を操作することに応答することができる。優先度設定は、本明細書で説明される例のいずれかを介してユーザによって入力され得る。いくつかの実施形態では、優先度設定がモードを指定する第1の部分と、指定されたモードに関連する所望のインターリーブパターンを選択するか、又は指定されたモードに関連する所望のフレームレートを定義するために使用されるフレーム比を指定する第2の部分とを含む2つの部分のユーザ入力に基づいて生成される。適切なインターリーブパターンを選択すると、ブロック1737に示すように、インターリーブパターンが例えば、送信コントローラ224を介してアレイに適用され、それによって、システムは選択されたインターリーブパターンに従って、リアルタイムで、画像を同時に取得し、表示することに進む。
【0042】
図18は、本開示の原理による例示的なプロセッサ1800を示すブロック図である。プロセッサ1800は本明細書で説明される1つ又は複数のプロセッサ及び/又はコントローラ、たとえば、プロセッサ240、又は図2のシステム200の画像処理装置234、システム状態コントローラ238、及び/又は任意の他のプロセッサ又はコントローラのいずれかを実装するために使用され得る。プロセッサ1800は限定はしないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、FPGAがプロセッサを形成するようにプログラムされているフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィカル処理ユニット(GPU)、ASICがプロセッサを形成するように設計されている特定用途向け回路(ASIC)、又はそれらの組合せを含む、任意の適切なプロセッサタイプであり得る。
【0043】
プロセッサ1800は、1つ又は複数のコア1802を含み得る。コア1802は、1つ又は複数の演算論理ユニット(ALU)1804を含み得る。いくつかの実施形態では、コア1802がALU 1804に加えて、又はその代わりに、浮動小数点論理ユニット(FPLU)1806及び/又はデジタル信号処理ユニット(DSPU)1808を含み得る。プロセッサ1800は、コア1802に通信可能に結合された1つ又は複数のレジスタ1812を含み得る。レジスタ1812は専用論理ゲート回路(たとえば、フリップフロップ)及び/又は任意のメモリ技術を使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、レジスタ1812がスタティックメモリを使用して実装され得る。レジスタは、データ、命令、及びアドレスをコア1802に提供することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ1800がコア1802に通信可能に結合された1つ又は複数のレベルのキャッシュメモリ1810を含み得る。キャッシュメモリ1810は、コンピュータ可読命令を実行のためにコア1802に提供することができる。キャッシュメモリ1810は、コア1802による処理のためのデータを提供し得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読命令がローカルメモリ、例えば、外部バス1816に取り付けられたローカルメモリによってキャッシュメモリ1810に提供されていてもよい。キャッシュメモリ1810は任意の適切なキャッシュメモリタイプ、たとえば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、及び/又は任意の他の適切なメモリ技術などの金属酸化膜半導体(MOS)メモリを用いて実装され得る。プロセッサ1800はシステムに含まれる他のプロセッサ及び/又は構成要素(たとえば、図2に示される制御パネル250及びスキャンコンバータ228)からのプロセッサ1800への入力、及び/又はプロセッサ1800からシステムに含まれる他のプロセッサ及び/又は構成要素(たとえば、図2に示されるディスプレイ252―1、252―2及びボリュームレンダラ232)への出力を制御し得るコントローラ1814を含み得る。コントローラ1814は、ALU 1804、FPLU 1806、及び/又はDSPU 1808内のデータパスを制御することができる。コントローラ1814は、1つ又は複数の状態マシン、データパス、及び/又は専用制御論理として実装され得る。コントローラ1814のゲートは、スタンドアロンゲート、FPGA、ASIC、又は任意の他の適切な技術として実装され得る。
【0044】
レジスタ1812及びキャッシュメモリ1810は、内部接続1820A、1820B、1820C、及び1820Dを介してコントローラ1814及びコア1802と通信することができる。内部接続は、バス、マルチプレクサ、クロスバースイッチ、及び/又は任意の他の適切な接続技術として実装され得る。プロセッサ1800のための入力及び出力は、1つ又は複数の導電線を含み得るバス1816を介して提供され得る。バス1816はプロセッサ1800の1つ又は複数のコンポーネント、たとえば、コントローラ1814、キャッシュメモリ1810、及び/又はレジスタ1812に通信可能に結合され得る。バス1816は、前述のディスプレイ及び制御パネルなど、システムの1つ又は複数の構成要素に結合され得る。バス1816は、1つ又は複数の外部メモリに結合され得る。外部メモリは、ROM(Read Only Memory)1832を含み得る。ROM 1832は、マスクされたROM、電子フィールドプログラマブルゲートアレイ読み出し専用メモリ(EPROM)、又は任意の他の適切な技術であり得る。外部メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)1833を含むことができる。RAM 1833は、スタティックRAM、バッテリバックアップスタティックRAM、ダイナミックRAM(DRAM)、又は任意の他の適切な技術であり得る。外部メモリは、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)1835を含んでもよい。外部メモリは、フラッシュメモリ1834を含んでもよい。外部メモリは、ディスク1836などの磁気記憶デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、外部メモリが図2に示される超音波撮像システム200、例えばローカルメモリ230などのシステムに含まれてもよい。
【0045】
本開示を考慮して、本明細書で説明される様々な方法及びデバイスは、ハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアで実装され得ることに留意されたい。さらに、様々な方法及びパラメータは、例としてのみ含まれ、いかなる限定的な意味でも含まれない。本開示を考慮して、当業者は本発明の範囲内に留まりながら、これらの技法に影響を及ぼすための独自の技法及び必要とされる機器を決定する際に、本教示を実施することができる。本明細書で説明するプロセッサのうちの1つ又は複数の関数はより少ない数又は単一の処理ユニット(たとえば、CPU)に組み込まれ得、本明細書で説明する関数を実行するために実行可能命令に応答してプログラムされる特定用途向け集積回路(ASIC)又は汎用処理回路を使用して実装され得る。
【0046】
本開示による超音波撮像システムはまた、従来の撮像システムと共に使用され得る1つ又は複数のプログラムを含むことができ、それにより、本システムの特徴及び利点を提供することができる。本開示の特定の追加の利点及び特徴は、本開示を研究する際に当業者に明らかであり得るか、又は本開示の新規なシステム及び方法を使用する人によって経験され得る。本システム及び方法の別の利点は、従来の医用画像システムが本システム、装置、及び方法の特徴及び利点を組み込むように容易にアップグレードされ得ることであり得る。もちろん、本明細書に記載される例、実施形態、又はプロセスのいずれか1つは、本システム、デバイス、及び方法に従って、1つ又は複数の他の例、実施形態、及び/又はプロセスと組み合わされてもよく、又は別個の装置又はデバイス部分の間で分離及び/又は実行されてもよいことを理解されたい。最後に、上記の説明は本システムの単なる例示を意図するものであり、添付の特許請求の範囲を任意の特定の実施形態又は実施形態のグループに限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、本システムは例示的な実施形態を参照して特に詳細に発明されてきたが、以下の特許請求の範囲に記載される本システムのより広範かつ意図された趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多数の修正及び代替の実施形態が考案され得ることも理解されたい。したがって、明細書及び図面は例示的な方法で見なされるべきであり、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】