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特表2024-516806バンカシステム及びバンカステーション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】バンカシステム及びバンカステーション
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240410BHJP
   B63J 99/00 20090101ALI20240410BHJP
   H02J 15/00 20060101ALI20240410BHJP
   H01M 8/18 20060101ALI20240410BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20240410BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
B63J99/00 A
H02J15/00 G
H01M8/18
H01M8/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564514
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 EP2022061435
(87)【国際公開番号】W WO2022229367
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】PA202100447
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502209039
【氏名又は名称】エー・ピー・モラー-マースク エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイルゴー-ラウルセン,モーテン
【テーマコード(参考)】
5G503
5H126
【Fターム(参考)】
5G503AA06
5G503AA08
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA01
5H126BB10
5H126RR01
(57)【要約】
開示されるのは、船舶のバッテリシステムに対する電解質を含有するように構成されたコンテナと、コンテナ内の電解質を帯電させるように構成された充電器と、コンテナと船舶との間の電解質の流れを許容するように、コンテナと船舶との間に流体的に接続可能である第1のポートとを含むバンカシステムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶のバッテリシステムに対する電解質を含有するように構成されたコンテナと、
前記コンテナ内の前記電解質を帯電させるように構成された充電器と、
前記コンテナと前記船舶との間の前記電解質の流れを許容するように、前記コンテナと前記船舶との間に流体的に接続可能である第1のポートと、
を備えたバンカシステム。
【請求項2】
前記充電器は、電力源から電気エネルギーを受けるように構成された接点を含む、請求項1に記載のバンカシステム。
【請求項3】
前記電解質は、陽極液及び陰極液を含み、
前記コンテナは、前記陽極液を含有するように構成された第1のコンテナセクションと、前記陰極液を含有するように構成された第2のコンテナセクションとを含み、前記第1のコンテナセクション及び前記第2のコンテナセクションは、相互から隔離される、
請求項1または2に記載のバンカシステム。
【請求項4】
前記第1のポートは、前記第1のコンテナセクションと前記船舶との間の前記陽極液の流れを許容するように、前記第1のコンテナセクションと前記船舶との間に流体的に接続可能であり、
前記バンカシステムは、前記第2のコンテナセクションと前記船舶との間の前記陰極液の流れを許容するように、前記第2のコンテナセクションと前記船舶との間に流体的に接続可能である第2のポートを備えた、
請求項3に記載のバンカシステム。
【請求項5】
前記コンテナ及び前記充電器を含むフロー電池を備え、
前記第1のコンテナセクションは、第1のイオン交換チャンバを含み、前記第2のコンテナセクションは、第2のイオン交換チャンバを含み、前記フロー電池は、前記第2のイオン交換チャンバから前記第1のイオン交換チャンバを分離するイオン交換接点を含み、
前記充電器は、前記第1のイオン交換チャンバ及び前記第2のイオン交換チャンバ内の前記電解質を帯電させるように構成される、
請求項3または4のいずれか一項に記載のバンカシステム。
【請求項6】
前記第1のコンテナセクションは、前記陽極液を貯蔵するように構成された第1の貯蔵器を含み、前記第2のコンテナセクションは、前記陰極液を貯蔵するように構成された第2の貯蔵器を含み、前記コンテナは、前記第1の貯蔵器及び前記第1のイオン交換チャンバを含む第1のループと、前記第2の貯蔵器及び前記第2のイオン交換チャンバを含む第2のループとを含む、請求項5に記載のバンカシステム。
【請求項7】
それぞれの前記第1のイオン交換チャンバ及び前記第2のイオン交換チャンバに接続されまたは接続可能である第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器を備えた、請求項6に記載のバンカシステム。
【請求項8】
前記第1の貯蔵器及び前記第3の貯蔵器は、それぞれの流体ループ内で前記第1のイオン交換チャンバと独立して流体的に接続されまたは接続可能であり、前記第2の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器は、それぞれの流体ループ内で前記第2のイオン交換チャンバと独立して流体的に接続されまたは接続可能である、請求項7に記載のバンカシステム。
【請求項9】
前記第1のポートは、前記第1の貯蔵器の中に開放し、前記第2のポートは、前記第2の貯蔵器の中に開放する、請求項8に記載のバンカシステム。
【請求項10】
前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器は、それぞれの前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、前記船舶に流体的に接続されまたは接続可能である、請求項9に記載のバンカシステム。
【請求項11】
バンカシステムを含むバンカステーションであって、前記バンカシステムは、
船舶のバッテリシステムに対する帯電した電解質を含有するように構成されたコンテナと、
前記コンテナから前記船舶への前記帯電した電解質の流れを許容するように、前記コンテナと前記船舶との間に流体的に接続可能であるポートと、
を含む、前記バンカステーション。
【請求項12】
船舶をバンカリングする方法であって、バンカステーションから前記船舶に帯電した電解質をバンカリングすることを含む、前記方法。
【請求項13】
前記バンカステーションは、請求項7に記載のバッテリシステムを含み、前記方法は、
前記帯電した電解質が第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器に貯蔵されるように、充電器を使用して、前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることと、
それぞれの前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器に前記船舶を接続することと、
それぞれの前記第3のポート及び前記第4のポートを介して、前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器から前記船舶に前記帯電した電解質をバンカリングすることと、
前記第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器から前記船舶に前記帯電した電解質をバンカリングする前、間、または後に、それぞれの第1のループ及び第2のループを介して第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバを通じて電解質が流れるにつれて、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることと、
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、前記船舶をバンカリング及びデバンカリングする方法であり、前記方法は、
前記第1の貯蔵器及び前記第2の貯蔵器に貯蔵された前記電解質を提供するように、前記船舶から前記第1の貯蔵器及び前記第2の貯蔵器に前記電解質をデバンカリングすることを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記船舶に前記帯電した電解質を前記バンカリングする前に、前記帯電した電解質を提供するように、電解質を帯電させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
船舶をデバンカリングする方法であって、前記船舶からバンカステーションに、使用される電解質をデバンカリングすることを含む、前記方法。
【請求項17】
前記バンカステーションは、請求項7に記載の前記バンカシステムを含み、前記方法は、
それぞれの第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第1のポート及び第2のポートを介して、前記第1の貯蔵器及び前記第2の貯蔵器に前記船舶を接続することと、
それぞれの前記第1のポート及び前記第2のポートを介して、前記船舶から前記第1の貯蔵器及び前記第2の貯蔵器に前記電解質をデバンカリングすることと、
それぞれの第1のループ及び第2のループを介して第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバを通じて前記電解質が流れるにつれて、前記第1の貯蔵器及び前記第2の貯蔵器に貯蔵された前記電解質を帯電させることと、
前記船舶から前記第1の貯蔵器及び前記第2の貯蔵器に前記帯電した電解質を前記デバンカリングする前、間、または後に、充電器を使用して、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記バンカステーションから前記船舶に帯電した電解質を前記バンカリングすることを含み、前記デバンカリングすることは、前記船舶に前記帯電した電解質をバンカリングする前、間、または後に実行される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンカシステム、バンカステーション、及び艦船などの船舶をバンカリング及びデバンカリングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナ船のような艦船などの船舶は、エンジン内及び推進システム内など、船舶のシステム内の燃料を消費する。燃料は、燃料タンクに貯蔵され、燃料タンクは、バンカと称されることが多い。船舶はまた、船舶の制御システム、加熱及び照明システム、並びに船舶のエンジンのための燃料システムなどの水圧ポンプを含む流体システムなど、電気エネルギーを消費するシステムを含む。そのようなシステムのための電気は、典型的には、船内燃料を消費することによって、またはポートステイ中など、電力グリッドもしくは外部電力発電機によって、船舶の電力発電機によって提供される。
【0003】
船舶に燃料をバンカリングするためのバンカステーションがポートに設けられる。バンカステーションは、船舶がポートに停泊するときに船舶の燃料貯蔵タンクに接続され、バンカステーションの燃料貯蔵器から燃料貯蔵タンクに燃料が供給される。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様は、船舶のバッテリシステムに対する電解質を含有するように構成されたコンテナと、コンテナ内の電解質を帯電させるように構成された充電器と、コンテナと船舶との間の電解質の流れを許容するように、コンテナと船舶との間に流体的に接続可能である第1のポートとを含むバンカシステムを提供する。
【0005】
このようにして、電解質は、船舶のバッテリシステムを電力源に電気的に接続する必要なく、船舶のバッテリシステムを急速に充電するためなど、バンカシステムにおいて便利に帯電され得、船舶にバンカリングされ得る。
【0006】
任意選択で、船舶のバッテリシステムは、船舶の電気システムに電力供給するために、帯電した電解質から電気エネルギーを抽出するように構成されたフロー電池を含む。このようにして、電気システムは、エンジン燃料を消費することなく、電力供給され得、それによって、ポートステイ中及び/または航海中など、船舶を動作させるコストを低減させ、及び/または船舶からの放出を低減させる。
【0007】
任意選択で、充電器は、電力源から電気エネルギーを受けるように構成された接点を含む。
【0008】
このようにして、充電器は、電源からの電気エネルギーを使用して、電解質を帯電させ得る。任意選択で、電力源は、バンカシステムから遠隔である。代わりに、バンカシステムは、電力源を含む。
【0009】
任意選択で、電力源は、別のタイプのエネルギーから電気エネルギーを生成するように構成された発電機を含む。任意選択で、発電機は、太陽光、風、雨、潮、波、または地中熱など、再生可能源から電気エネルギーを生成するように構成される。これは、コストを低減させ得、及び/または電解質を帯電させる環境的影響を改善し得、最終的に、船舶の電気システムに電力供給する。
【0010】
任意選択で、バンカシステムは、第1のポートを通じて電解質を移動させるように構成された第1の流体移動デバイスを含む。第1の流体移動デバイスは、コンテナから船舶に向かって第1のポートを通じて電解質を移動させるように構成され得、及び/または船舶からコンテナに第1のポートを通じて電解質を移動させるように構成され得る。
【0011】
任意選択で、電解質電解質は、陽極液及び陰極液を含む。任意選択で、コンテナは、陽極液を含有するように構成された第1のコンテナセクションと、陰極液を含有するように構成された第2のコンテナセクションとを含む。任意選択で、第1のコンテナセクション及び第2のコンテナセクションは、相互から隔離される。
【0012】
このようにして、充電器に追って充電されるとき、陽極液は、より負電荷になり得、陰極液は、より正電荷になり得る。
【0013】
任意選択で、第1のポートは、第1のコンテナセクションと船舶との間の陽極液の流れを許容するように、第1のコンテナセクションと船舶との間に流体的に接続可能である。任意選択で、バンカシステムは、第2のコンテナセクションと船舶との間の陰極液の流れを許容するように、第2のコンテナセクションと船舶との間に流体的に接続可能である第2のポートを含む。
【0014】
このようにして、陽極液及び陰極液は、それぞれの第1のコンテナセクション及び第2のコンテナセクションから船舶に、並びに/または船舶から第1のコンテナセクション及び第2のコンテナセクションに独立して通過することが可能であり得る。これは、帯電された電解質及び帯電されていない電解質の混合を回避し得る。
【0015】
任意選択で、バンカシステムは、第2のポートを通じて電解質を移動させるように構成された第2の流体移動デバイスを含む。第2の流体移動デバイスは、コンテナから船舶に向かって、第2のポートを通じて電解質を移動させるように構成され得、及び/または船舶からコンテナに、第2のポートを通じて電解質を移動させるように構成され得る。
【0016】
任意選択で、バンカシステムは、コンテナ及び充電器を含むフロー電池を含む。任意選択で、第1のコンテナセクションは、第1のイオン交換チャンバを含み、第2のコンテナセクションは、第2のイオン交換チャンバを含み、フロー電池は、第2のイオン交換チャンバから第1のイオン交換チャンバを分離するイオン交換接点を含む。任意選択で、充電器は、第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバ内の電解質を帯電させるように構成される。
【0017】
言い換えると、充電器は、使用中に、第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバにわたる電圧差と、それに含有され、またはそこを通過する電解質とをもたらすように構成される。電圧差は、第1のイオン交換チャンバ内の陽極液からの帯電したイオンを、第2のイオン交換チャンバ内の陰極液へとイオン交換膜を通過させ得る。これは、陽極液をより負電荷にさせ得、陰極液をより正電荷にさせ得る。
【0018】
任意選択で、第1のコンテナセクションは、陽極液を貯蔵するように構成された第1の貯蔵器を含む。任意選択で、第1のポートは、第1の貯蔵器の中に開放する。任意選択で、第1の貯蔵器は、第1のイオン交換チャンバに流体的に接続されまたは接続可能である。任意選択で、コンテナは、第1の貯蔵器及び第1のイオン交換チャンバを含む第1のループを含む。任意選択で、バンカシステムは、第1のループの周りでなど、第1の貯蔵器と第1のイオン交換チャンバとの間で陽極液を移動させるように構成された第1の流体移動デバイスを含む。
【0019】
任意選択で、第2のコンテナセクションは、陰極液を貯蔵するように構成された第2の貯蔵器を含む。任意選択で、第2のポートは、第2の貯蔵器の中に開放する。任意選択で、第2の貯蔵器は、第2のイオン交換チャンバに流体的に接続されまたは接続可能である。任意選択で、コンテナは、第2の貯蔵器及び第2のイオン交換チャンバを含む第2のループを含む。任意選択で、バンカシステムは、第2のループの周りでなど、第2の貯蔵器と第2のイオン交換チャンバとの間で陰極液を移動させるように構成された第2の流体移動デバイスを含む。このようにして、陽極液及び陰極液は、それらがそれぞれの第1のループ及び第2のループの周りで繰り返して渡されるにつれて、徐々に帯電され得る。
【0020】
任意選択で、バンカシステムは、それぞれの第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバに接続されまたは接続可能である第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器を含む。任意選択で、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器は、陽極液及び陰極液をそれぞれ貯蔵するように構成される。任意選択で、第1の貯蔵器及び第3の貯蔵器は、それぞれの流体ループ内で第1のイオン交換チャンバと独立して流体的に接続されまたは接続可能である。任意選択で、第2の貯蔵器及び第4の貯蔵器は、それぞれの流体ループ内で第2のイオン交換チャンバと独立して流体的に接続されまたは接続可能である。任意選択で、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器は、それぞれの第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、船舶に流体的に接続されまたは接続可能である。
【0021】
本発明の第2の態様は、第1の態様のバンカシステムを含むバンカステーションを提供する。
【0022】
任意選択で、バンカステーションは、地上にある。代わりに、バンカステーションは、バンカバージに備えられるなど、水上にあるなど、地上にない。
【0023】
本発明の第3の態様は、バンカシステムを含むバンカステーションを提供し、バンカシステムは、船舶のバッテリシステムに対する帯電した電解質を含有するように構成されたコンテナと、コンテナから船舶への帯電した電解質の流れを許容するように、コンテナと船舶との間に流体的に接続可能であるポートとを含む。
【0024】
任意選択で、バンカステーション及び/またはバンカシステムは、第1の態様のバンカシステムまたは第2の態様のバンカステーションの任意選択の特徴のいずれかを含む。任意選択で、バンカステーション及び/またはバンカシステムは、コンテナ内の電解質を帯電させるように構成された充電器を含む。
【0025】
本発明の第4の態様は、船舶をバンカリングする方法を提供し、方法は、バンカステーションから船舶に帯電した電解質をバンカリングすることを含む。
【0026】
任意選択で、船舶は、帯電した電解質の形式において電気エネルギーを貯蔵し、及び/または船舶の電気システムに電力供給する際の使用のために、帯電した電解質から電気エネルギーを抽出するように構成されたフロー電池を含む。
【0027】
任意選択で、バンカリングすることは、船舶の航海の間、または船舶中に実行される。任意選択で、帯電した電解質は、バンカステーションのコンテナから船舶にバンカリングされる。任意選択で、バンカステーションは、上記議論されたバンカステーションの1つである。
【0028】
任意選択で、方法は、船舶に帯電した電解質をバンカリングする前に、バンカステーションに船舶を接続することを含む。任意選択で、方法は、帯電した電解質をバンカリングした後に、バンカステーションから船舶を切断することを含む。
【0029】
任意選択で、方法は、船舶に帯電した電解質をバンカリングする前に、帯電した電解質を提供するように、電解質を帯電させることを含む。任意選択で、帯電した電解質は、帯電した陽極液及び帯電した陰極液を含み、バンカリングすることは、船舶に帯電した陽極液をバンカリングすることと、帯電した陽極液とは別々に、船舶に帯電した陰極液をバンカリングすることとを含む。
【0030】
任意選択で、バンカステーションは、第1の態様のバンカシステムを含む。任意選択で、方法は、提供されるとき、帯電した電解質が第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器に貯蔵されるように、充電器を使用して、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることを含む。任意選択で、方法は、それぞれの第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器に船舶を接続することを含む。任意選択で、方法は、それぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器から船舶に帯電した電解質をバンカリングすることを含む。任意選択で、方法は、提供されるとき、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器から船舶に帯電した電解質をバンカリングする前、間、または後に、それぞれの第1のループ及び第2のループを介して、提供されるとき、第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバを通じて電解質が流れるにつれて、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることを含む。任意選択で、第4の態様の方法は、船舶をバンカリング及びデバンカリングする方法である。任意選択で、方法は、それぞれの第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第1のポート及び第2のポートを介して、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に船舶を接続することを含む。任意選択で、方法は、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に貯蔵された電解質を提供するように、船舶から第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に電解質をデバンカリングすることを含む。
【0031】
任意選択で、船舶は、電解質を貯蔵するように構成されたバラストタンクチャンバを定めるバラストタンクを含み、バンカリングすることは、バラストタンクチャンバに電解質をバンカリングすることを含む。
【0032】
任意選択で、バンカステーションは、第2の態様及び/または第3の態様に係るバンカステーションである。任意選択で、方法において使用されるバンカステーションは、第2の態様及び/または第3の態様のバンカステーションの任意選択の特徴のいずれかを含む。
【0033】
本発明の第5の態様は、船舶をデバンカリングする方法を提供し、方法は、船舶からバンカステーションに、使用される電解質をデバンカリングすることを含む。
【0034】
任意選択で、船舶は、帯電した電解質の形式において電気エネルギーを貯蔵し、及び/または船舶の電気システムに電力供給する際の使用のために、帯電した電解質から電気エネルギーを抽出するように構成されたフロー電池を含む。
【0035】
このようにして、船舶上の使用され、放電され、及び/または部分的に放電された電解質は、船舶から除去され得る。デバンカリングされた電解質は、船舶に及び/または別の船舶にバンカリングし直すためなど、バンカステーションによって帯電され得る。このようにして、電解質は、ポートステイ中など、外部電力供給装置に船舶が接続される必要なく帯電され得る。
【0036】
任意選択で、船舶は、電解質を貯蔵するように構成されたバラストタンクチャンバを定めるバラストタンクを含み、デバンカリングすることは、バラストタンクチャンバからバンカステーションに電解質をデバンカリングすることを含む。
【0037】
このようにして、電解質は、船舶のトリムを制御するように2つ以上のバラストタンクの間に電解質を通すことによってなど、船舶の安定性及び/または高度を制御するために使用され得る。これはまた、電解質を貯蔵するために船舶の貯蔵タンクによって他に占められ得るカーゴ空間の量を低減させ得る。
【0038】
任意選択で、方法は、バンカステーションから船舶に帯電した電解質をバンカリングすることを含み、デバンカリングすることは、船舶に帯電した電解質をバンカリングする前、間、または後に実行される。
【0039】
すなわち、船舶内の放電された電解質は、バンカステーションを使用して、帯電した電解質と置き換えられ得る。すなわち、船舶のフロー電池は、船舶から放電された電解質をデバンカリングし、船舶に帯電した電解質をバンカリングすることによって、急速且つ効率的に再充電され得る。任意選択で、方法は、船舶に帯電した電解質をバンカリングする前に、帯電した電解質を提供するように、電解質を帯電させることを含む。すなわち、バンカシステムは、船舶からデバンカリングされた電解質、または別の船舶などのいずれかの他の源からの電解質を帯電させ得る。
【0040】
任意選択で、バンカステーションは、第1の態様のバンカシステムを含む。任意選択で、方法は、それぞれの第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第1のポート及び第2のポートを介して、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に船舶を接続することを含む。任意選択で、方法は、それぞれの第1のポート及び第2のポートを介して、船舶から第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に電解質をデバンカリングすることを含む。任意選択で、方法は、提供されるとき、それぞれの第1の流体ループ及び第2の流体ループを介して、提供されるとき、第1のイオン交換チャンバ及び第2のイオン交換チャンバを通じて電解質が流れるにつれて、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることを含む。任意選択で、方法は、船舶から第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器に帯電した電解質をデバンカリングする前、間、または後に、提供されるとき、充電器を使用して、第3の貯蔵器及び前記第4の貯蔵器に貯蔵された電解質を帯電させることを含む。任意選択で、第5の態様の方法は、船舶をデバンカリング及びバンカリングする方法であり、方法は、それぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器から船舶に帯電した電解質をバンカリングすることを含む。任意選択で、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器から船舶に帯電した電解質をバンカリングすることは、それぞれの第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器の中に開放するそれぞれの第3のポート及び第4のポートを介して、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器に船舶を接続することを含む。
【0041】
任意選択で、船舶は、コンテナ船などの艦船である。任意選択で、バンカステーションは、第2の態様及び/または第3の態様に係るバンカステーションである。任意選択で、方法において使用されるバンカステーションは、第2の態様及び/または第3の態様のバンカステーションの任意選択の特徴のいずれかを含む。
【0042】
本発明の第6の態様は、船舶のバッテリシステムに対する電解質を含有するように構成されたコンテナと、コンテナ内の電解質を帯電させるように、コンテナ内の電解質に電気エネルギーを通すように構成された電極と、コンテナと船舶との間の電解質の流れを許容するように、コンテナと船舶との間に流体的に接続可能である第1のポートとを含むバンカシステムを提供する。
【0043】
バンカシステムは、第1の態様のバンカシステムの任意選択の特徴のいずれかを含む。任意選択で、バンカシステムは、コンテナ内の電解質を帯電させるように構成された充電器を含み、充電器は、電極を含む。任意選択で、第2の態様のバンカステーションは、第6の態様のバンカシステムを含む。
【0044】
本発明の第7の態様は、第1の態様もしくは第6の態様のバンカシステム、または第2の態様もしくは第3の態様のバンカステーションを含むバンカ船舶を提供する。
【0045】
このようにして、バンカ船舶は、船舶の航海中に、船舶に及び/またはから電解質をバンカリング及び/またはデバンカリングするために使用され得る。バンカ船舶はまた、電解質をバンカリング及び/またはデバンカリングする前、後、または同時になど、船舶の航海中に船舶に対する燃料をバンカリング及び/またはデバンカリングするように構成され得る。すなわち、バンカ船舶は、船舶の航海中に船舶に燃料を補給し、船舶のフロー電池を再充電するために有利に使用され得る。バンカ船舶は、バンカバージであり得る。
【0046】
添付図面を例としてのみ参照して、発明の実施形態がここで説明される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】バンカステーションに接続された艦船の実施例の概略図を示す。
【0048】
図2】バンカリングステーションのバッテリシステムの実施例の概略図を示す。
【0049】
図3】艦船の貯蔵タンクとバンカステーションの貯蔵器との間の実施例の接続の概略図を示す。
【0050】
図4】実施例に係る方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1は、本発明の実施例に係る、ポート1に停泊した船舶20の実施例の概略図を示す。この実施例では、船舶は、艦船であり、特に、コンテナ船1である。他の実施例では、艦船は、タンカ、ドライバルクキャリアもしくは冷凍船、旅客船舶、タグボート、またはいずれかの他の艦船など、カーゴ船舶の別の形式である。他の実施例では、船舶20は、リバーボートなど、艦船以外のものである。
【0052】
艦船20は、船舶フロー電池210を含むバッテリシステム200を含み、船舶フロー電池210は、イオン交換要素211、船舶フロー電池210に対して電解質を貯蔵するための第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bを含む。以下で更に詳細に説明されるように、船舶フロー電池210は、帯電した電解質の形式において電気エネルギーを貯蔵し、イオン交換要素210を使用して帯電した電解質を放電することによって電気を生成するように構成される。本実施例では、貯蔵タンク220a、220bは、船舶の船体21に備えられるなど、艦船20の第1のバラストタンク220a及び第2のバラストタンク220bである。第1のバラストタンク220a及び第2のバラストタンク220bは、電解質を貯蔵するための第1のバラストタンクチャンバ(図示せず)及び第2のバラストタンクチャンバ(図示せず)をそれぞれ定める。他の実施例では、貯蔵タンク220a、220bは、船舶20内のいずれかの他の適切な位置に位置する貯蔵タンクなど、バラストタンク以外のものである。
【0053】
ポート1は、バンカシステム100を含むバンカステーション10を含む。例示される実施例におけるバンカステーション10は、地上にある。他の実施例では、バンカステーション10は、バンカ船舶に備えられるなど、水上にあるなど、地上にない。そのような実施例では、図1において1の番号が付けられた要素は、ポートではなく、バンカ船舶と考えられる。
【0054】
図2は、バンカシステム100の実施例の概略図を示す。バンカシステム100は、船舶20の船舶フロー電池210に対する電解質を含有し、及び/または含有するように構成された第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bを含む。バンカシステム100はまた、第1のポート130a及び第2のポート130bを含み、第1のポート130a及び第2のポート130bは各々、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bと船舶20の間、特に、船舶20のそれぞれの第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bの間で流体的に接続されまたは接続可能である。これは、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bとそれぞれの第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bとの間での電解質の流れを許容することである。バンカシステムはまた、以下で更に説明されるように、ステーションフロー電池110を含み、ステーションフロー電池110は、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b、並びに貯蔵器120a、120bに電解質を帯電させるための充電器130を含む。
【0055】
バンカステーション10は、言い換えると、それぞれの第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bになど、船舶20に、貯蔵器120a、120bに貯蔵された帯電した電解質などの電解質をバンカリングするために使用されることができる。同様に、バンカステーション10は、船舶20からバンカシステム100に、放電されまたは部分的に放電された電解質などの電解質をデバンカリングするために使用されることができる。特に、バンカステーション10は、第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bからそれぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに電解質をデバンカリングするように構成され得る。ステーションフロー電池110は次いで、船舶20を再度バンカリングし、または別の船舶をバンカリングするためなど、船舶20から受けられた放電された電解質を帯電させるために使用されることができる。
【0056】
図1及び2を参照して、バンカステーション10と船舶20との間の流体結合がここで更に詳細に説明される。
【0057】
図1において最良に示されるように、本実施例では、バンカステーション10及び船舶20は、第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bによって、相互に流体的に接続されまたは接続可能である。特に、第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bは、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bと船舶20のそれぞれの第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bとの間で、それぞれの第1のポート130a及び第2のポート130bを介して流体的に接続されまたは接続可能である。
【0058】
第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bは各々、伸縮自在なパイプなどのパイプであり得るそれぞれの第1のステーション導管181a及び第2のステーション導管181bと、剛性パイプなどのパイプであり得るそれぞれの第1の船舶導管182a及び第2の船舶導管182bとを含む。第1のステーション導管181a及び第2のステーション導管181bは、バンカシステム100の一部であり、それぞれの第1のポート130a及び第2のポート130bを含み得、またはそれぞれの第1のポート130a及び第2のポート130bに流体的に接続され得もしくは接続可能であり得る。第1の船舶導管182a及び第2の船舶導管182bは、船舶20に備えられ、それぞれの第1のバラストタンク220a及び第2のバラストタンク220bに流体的に接続されまたは接続可能である。第1のステーション導管181a及び第2のステーション導管181bは、それぞれの第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bを形成するように、それぞれの第1のバンカ接続183a及び第2のバンカ接続183bによって、それぞれの第1の船舶導管182a及び第2の船舶導管182bに流体的に接続されまたは接続可能である。第1のバンカ接続183a及び第2のバンカ接続183bは、船舶20のデッキ上に位置し得る。船舶20とバンカステーション10との間のそれらの例示される位置付けは、概略的であるにすぎず、明確化を目的とするものである。
【0059】
いくつかの実施例では、第1のバンカ接続183a及び第2のバンカ接続183bは各々、船舶20の船舶バンカマニホルドに備えられ、船舶バンカマニホルドを定め、及び/または船舶バンカマニホルドに接続可能である。そのような船舶バンカマニホルドは、バンカステーション10から電解質を受け、船舶20の貯蔵タンク220a、220b及び/または図1に示されない他の貯蔵タンクなどの船舶20の他の貯蔵タンクに電解質を分散させるように構成された、バルブ及び導管の配列を含み得る。バンカマニホルドは同様に、デバンカリング工程においてなど、船舶20の貯蔵タンク220a、220b及び/または船舶20の他の貯蔵タンクから電解質を受け得、バンカシステム100に向かって電解質を通し得ることを認識されよう。
【0060】
いくつかの実施例では、バンカシステム100は、分配器(図示せず)を含む。分配器は、第1のステーション導管181a及び第2のステーション導管181bを含み得、並びに/または第1のステーション導管181a及び第2のステーション導管181bに接続可能であり得る。分配器は、デバンカリング工程においてなど、船舶20から電解質を受け、バンカシステム100の貯蔵器120a、120b並びに/または図2に示されない他の貯蔵器及び/もしくはコンテナなどのバンカシステム100の他のコンテナに電解質を分散するように構成され得る。分配器は同様に、バンカリング工程においてなど、バンカシステム100の貯蔵器120a、120b及び/またはバンカシステム100の他のコンテナもしくは貯蔵器から電解質を受け得、船舶20に向かって電解質を通し得ることを認識されよう。
【0061】
図2を参照して、バンカシステム100がここで更に詳細に説明される。例示される実施例では、バンカシステム100は、それぞれの第1のポート130a及び第2のポート130bを通じて電解質を移動させるように構成された、第1のバンカポンプ160a及び第2のバンカポンプ160b、または他の適切な流体移動デバイスを含む。特に、第1のバンカポンプ160a及び第2のバンカポンプ160bは、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bから船舶20に向かって、並びに/または船舶20からそれぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに向かって、それぞれの第1のポート130a及び第2のポート130bを通じて電解質を移動させるように構成される。すなわち、第1のバンカポンプ160a及び第2のバンカポンプ160bは各々、船舶20に向かって、またはバンカシステム100に向かってのいずれかで、それぞれの第1のバンカポンプ160a及び第2のバンカポンプ160bを通じていずれかの方向で電解質を流れさせるように独立して可逆的である。他の実施例では、第1のバンカポンプ160a及び第2のバンカポンプ160bは、船舶20に、並びに/またはそれぞれの第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bになど、他の場所に備えられる。
【0062】
この実施例のバンカシステム100のフロー電池110は、充電器130を含み、充電器130は、イオン交換要素131と、イオン交換要素131内の第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bとを含む。第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bは、電解質を受け、電解質を含有し、及び/またはそこでの電解質の通過を許容するように構成される。充電器130はまた、それぞれの第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bに電気的に接続されもしくは接続可能である第1の電極132b及び第2の電極132a、または使用中にそこに含有された電解質を含む。
【0063】
充電器130は、第1の電極132a及び第2の電極132b、並びにそれぞれの第1の電気接続151a及び第2の電気接続151bを介して、電気接点150に接続可能であり、電気接点150は次いで、電力供給ライン152によって、電力供給装置30(図1を参照)、または電気グリッド30などの「電源」30に接続されまたは接続可能である。すなわち、電気接点150は、電力供給装置30から電気エネルギーを受けるように構成される。電気接点150は、いくつかの実施例では、電力供給装置30から受けられた電流を、充電器130に電解質を帯電させるために適切な電流に変換するように構成される。
【0064】
いくつかの実施例では、充電器130は、電気接点150を含む。いくつかのそのような実施例では、充電器130は、電気接点150と、第1の電極132a及び第2の電極132bとのみを含む(または、それらから構成される)。他の実施例では、充電器は、第1の電極132a及び第2の電極132b、またはイオン交換要素131に電解質を帯電させるためのいずれかの他の電気接続のみを含み得ることを認識されよう。いくつかの実施例では、離散的な電気接点150が存在せず、第1の電極151a及び第2の電極151bは、いずれかの他の適切な方法において電力供給装置30に電気的に接続される。このケースでは、第1の電極151a及び第2の電極151bは、電気接点を定めると考えられ得る。
【0065】
電力供給装置30は、図1に最良に示されるように、バンカシステム100、バンカステーション10、及び/またはポート1から遠隔の、外部電力供給装置30、または電源30である。他の実施例では、電力供給装置30は、いずれかの他の適切な電力供給装置30である。いくつかの実施例では、バンカシステム100は、電力供給装置30を含む。いくつかの実施例では、電力供給装置30は、燃料エネルギーまたは化学エネルギーなど、別のタイプのエネルギーから電気接点150によって受けられる電気エネルギーを生成するように構成された発電機を含む。いくつかの実施例では、発電機は、太陽光、風、雨、潮、波、または地中熱など、再生可能源から電気エネルギーを生成するように構成される。このようにして、バンカシステム100は、財政的コスト及び/または環境的コストを低減させて動作し得る。
【0066】
ここで、図2に戻り、第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bは、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに流体的に接続されまたは接続可能である。より具体的に、バンカシステム100のフロー電池110は、第1の流体ループ140a及び第2の流体ループ140bを含み、第1の流体ループ140a及び第2の流体ループ140bは、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bと、それぞれの第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bとを含む。
【0067】
特に、第1の流体ループ140aは、第1の貯蔵器120aと第1のイオン交換チャンバ133aとの間に流体的に接続されまたは接続可能である第1のフィード導管141aを含む。第1の流体ループ140aはまた、第1の貯蔵器120aと第1のイオン交換チャンバ133aとの間に流体的に接続されまたは接続可能である第1のリターン導管142aを含む。第1のループ140aはまた、第1のフィード導管141aを介して第1の貯蔵器120aから第1のイオン交換チャンバ133aに、第1のリターン導管142aを介して第1のイオン交換チャンバ133aから第1の貯蔵器120aに、第1の流体ループ140aの周りで電解質を移動させるように構成された、第1のループポンプ170a、または他の流体移動デバイスを含む。第1のループポンプ170aは、第1の流体ループ140aの周りでいずれかの方向で電解質を流れさせるように可逆的である。いくつかの実施例では、第1のループポンプ170aは、第1のリターン導管1a内など、いずれかの他の適切な位置に位置し得る。
【0068】
第2の流体ループ140bは、第1の流体ループ140aの同様の構造のものであり、第2の貯蔵器120bと第2のイオン交換チャンバ133bとの間に流体的に接続されまたは接続可能である第2のフィード導管141bを含む。第2の流体ループ140bはまた、第2の貯蔵器120bと第2のイオン交換チャンバ133bとの間に流体的に接続されまたは接続可能である第2のリターン導管142bを含む。第2のループ140bはまた、第2のフィード導管141bを介して第2の貯蔵器120bから第2のイオン交換チャンバ133bに、第2のリターン導管142bを介して第2の貯蔵器120bに戻って、第2の流体ループ140bの周りで電解質を移動させるように構成された、第2のループポンプ170b、または他の流体移動デバイスを含む。第2のループポンプ170bは、第2の流体ループ140bの周りでいずれかの方向で電解質を流れさせるように可逆的である。いくつかの実施例では、第2のループポンプ170bは、第2のリターン導管142b内など、いずれかの他の適切な位置に位置し得る。
【0069】
第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bは、イオン交換接点134によって相互から分離される。本実施例では、イオン交換接点134は、使用中に、電気的に帯電したイオンが第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bの一方の中の電解質から、第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bのもう一方の中の電解質に流れることを許容するように構成されたイオン交換膜134である。他の実施例では、イオン交換接点134は、イオン交換要素131を通じて層流領域内で流れる2つの電解質の間の流体間接点である。
【0070】
例示される実施例では、第1の貯蔵器120aは、使用中に、正電荷電解質、または「陰極液」を含み、第2の貯蔵器120bは、使用中に、負電荷電解質、または「陽極液」を含む。他の実施例では、第1の貯蔵器120aは、使用中に、陽極液を含み、第2の貯蔵器120bは、使用中に、陰極液を含む。いくつかの実施例では、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bは、使用中に、低電荷を有しまたは電荷がない電解質を含む。すなわち、いくつかの実施例では、陽極液及び陰極液は、低電荷を有しまたは電荷を有さない。
【0071】
ステーションフロー電池110に貯蔵された陰極液は、それぞれの第1の流体ループ140a及び第2の流体ループ140bの一方を介してなど、第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bの一方を通じて流れることが可能であり、フロー電池110に貯蔵された陽極液は、第1の流体ループ140a及び第2の流体ループ140bのもう一方を介してなど、第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bのもう一方を通じて流れることが可能である。電解質が使用中に、それぞれの第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bに流れるので、第1の電極132a及び第2の電極132bを介して、充電器130にわたって電圧差が加わり、第1の電極132a及び第2の電極132bは各々、イオン交換要素内の陽極液及び陰極液の一方と電気接点にある。すなわち、第1の電極132a及び第2の電極132bの各々は、使用中にそれが陽極液または陰極液に接点にあるかどうかに応じて、陽極または陰極のいずれかである。イオン交換要素131にわたって加わる電圧差は、それぞれの電解質からの帯電したイオンをイオン交換接点134にわたって交換させる。イオン交換接点134にわたる帯電したイオンの交換は、陽極液をより負電荷にさせ、陰極液をより正電荷にさせる。それによって、フロー電池110は、第1の流体貯蔵器120a及び第2の流体貯蔵器120bに貯蔵された帯電した電解質の形式において電気エネルギーを貯蔵する。
【0072】
フロー電池110、特に、充電器130は代わりに、電解質がそれぞれの第1の流体ループ140a及び第2の流体ループ140b内で渡されるにつれて、電気負荷に電気的に接続され得、それによって、電解質を放電し、電気負荷に供給されることになる電気エネルギーを生成することを認識されよう。実際に、船舶フロー電池210は、それぞれの流体ループ内でそれぞれの第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bと流体的に接続されまたは接続可能である船舶イオン交換要素211を船舶フロー電池210が含むという点で、ステーションフロー電池110と同様の構造を有する。イオン交換要素211は、加熱システム、照明システム、推進システム、空調システム、及び/または制御システムなど、船舶20の電気システムに電気的に接続されまたは接続可能である。このようにして、船舶バッテリシステム200は、第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220b内の正電荷電解質及び負電荷電解質において貯蔵された電気エネルギーを電気システムに供給することが可能である。
【0073】
この実施例では、使用中に第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b(並びに/または、第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220b)に貯蔵された電解質は、硫酸の溶液内のバナジウムなどのバナジウムを含む。したがって、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器の各々は、電解質を貯蔵するためそれぞれの第1の貯蔵器チャンバ及び第2の貯蔵器チャンバ(図示せず)を定める電気絶縁内部を含む。これは、電解質とそれぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bの内部との間で電荷が増大するリスクを低減させ得、並びに/またはそれぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bの内部の腐食のリスクを低減させ得る。本実施例では、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bの電気絶縁内部は、ポリマ性内部である。特に、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bの各々は、ポリマ材料から構造化される。他の実施例では、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bの各々は、いずれかの他の適切な材料から構造化され、エポキシ系被膜などの電気絶縁内部被膜を含む。艦船20の貯蔵タンク220a、220bは、バンカステーション10の第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bと同様の構造を有し得ることを理解されよう。他の実施例では、電解質は、亜鉛系電解質及び/または臭素系電解質など、フロー電池に対するいずれかの他の適切な電解質である。
【0074】
バンカシステム100は、充電器130を使用して電解質を帯電させ、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに帯電した電解質を貯蔵し、第1のポート130a及び第2のポート130bを介して船舶20に、帯電した電解質をバンカリングすることが可能であることが、先述の説明から認識されよう。このようにして、バンカステーション10は、電力供給装置にバッテリシステム200を接続する必要なしになど、船舶20の船舶フロー電池210を「充電する」ために使用され得る。
【0075】
他の実施例では、電解質は、バンカステーション10及び/またはポート1から遠隔な位置など、オフサイトで帯電され、バンカステーション10及び/またはポート1に輸送される。すなわち、電解質は、タンカトラックなどのトラックを使用して、またはいずれかの他のトラック上の個々の貯蔵タンクに輸送され得る。他の実施例では、遠隔に帯電した電解質は、いずれかの適切なパイプネットワークを使用して、バンカリングステーション10に移送され得る。いくつかのそのような実施例では、ポート1は、電解質を帯電させるための1つ以上の集中化フロー電池を含み得、帯電した電解質は、ポート1の複数のバンカステーション10に渡される。いくつかのそのような実施例では、バンカステーション10は、充電器130を含み得ない。例えば、バンカステーション10は、船舶20をバンカリングするための既に帯電した電解質を貯蔵するように構成された第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bなどの貯蔵器を含み得る。
【0076】
代替的な実施例では、図3に示されるように、バンカステーション10、特に、バンカシステム100は、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bと、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bとを含む。ここには示されないが、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bは、フロー電池110のそれぞれの第1のイオン交換チャンバ133a及び第2のイオン交換チャンバ133bに接続されまたは接続可能である。いくつかのそのような実施例では、第1の貯蔵器120a及び第3の貯蔵器121aは、導管及び/またはバルブのいずれかの適切な配列を介してなど、それぞれの流体ループ内で第1のイオン交換チャンバ133aと独立して流体的に接続されまたは接続可能である。すなわち、いくつかの実施例では、第3の貯蔵器121aは、第3の流体ループ内で第1のイオン交換チャンバ133aと流体的に接続されまたは接続可能である。第2の貯蔵器120b及び第4の貯蔵器121bは、同様の方法において、第2のイオン交換チャンバ133bに独立して流体的に接続され得または接続可能であり得る。すなわち、いくつかの実施例では、第4の貯蔵器121bは、第3の流体ループ内で第1のイオン交換チャンバ133aと流体的に接続されまたは接続可能である。このようにして、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b内の電解質は、帯電され得、または単純に貯蔵され得ると共に、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121b内の電解質は、船舶20に/からバンカリング及び/またはデバンカリングされる。代わりに、第3の貯蔵器及び第4の貯蔵器内の電解質は、帯電され得、または単純に貯蔵され得ると共に、第1の貯蔵器及び第2の貯蔵器内の電解質は、いずれかの適切な方法において、船舶20に/からバンカリング及び/またはデバンカリングされる。
【0077】
この工程は、図4においてフローチャートとして示される、船舶20をバンカリング及び/またはデバンカリングする実施例の方法400を参照して更に詳細に説明される。方法400は、船舶20、特に、第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bをバンカステーション10に、特に、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに接続すること(410)を含む。接続すること(410)は、第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bを使用してなど、前に説明されたようないずれかの適切な方法において行われ得る。結果として生じる接続は、図3における実線の接続するラインとして示される。
【0078】
方法400は、放電されまたは部分的に放電された電解質など、第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bに貯蔵された電解質を、それぞれの第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bにデバンカリングすること(420)を含む。第1の流体貯蔵器及び第2の流体貯蔵器は、最初は空であり得、または何らかの帯電した及び/もしくは部分的に帯電した電解質を含み得る。
【0079】
方法400は次いで、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bから第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bを切断すること(430)を含む。
【0080】
いくつかの実施例では、方法400は、前に説明されたような充電器130を使用することによってなど、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bに貯蔵された電解質を帯電させること(440)を含む。いくつかの実施例では、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121b内の電解質を帯電させること(440)は、図4における410、420、及び430とラベル付けされたアクションのいずれかの前、間、または後のいずれかの時に実行され得ることを認識されよう。電解質を帯電させること(440)は、電荷電解質が第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bに貯蔵されることを結果としてもたらす。特に、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bの一方は、正電荷電解質を含有し、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bのもう一方は、負電荷電解質を含有する。
【0081】
方法400は更に、船舶20、特に、ここでは少なくとも部分的に空であり得る第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bを、バンカステーション10、特に、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bに接続すること(450)を含む。船舶20を第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bに接続すること(450)は、第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bを使用してなど、前に説明されたようないずれかの適切な方法において行われる。すなわち、いくつかの実施例では、第1のバンカ導管180a及び第2のバンカ導管180bは、それぞれの第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bの中に開放するそれぞれの第3のポート及び第4のポート(図示せず)を介してなど、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bに接続可能である。結果として生じる接続は、図3における破線の接続するラインにより示される。
【0082】
方法400は、バンカステーション10から船舶20に、特に、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bからそれぞれの第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bに、電荷電解質をバンカリングすること(460)を含む。このようにして、船舶20のバッテリシステム200は、バンカリングする(460)間に帯電した電解質を受けることによって充電される。
【0083】
最終的に、方法400は、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bから第1の貯蔵タンク220a及び第2の貯蔵タンク220bを切断すること(470)を含む。
【0084】
いくつかの実施例では、方法400は、前に充電器130を使用することによってなど、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに貯蔵された電解質を帯電させること(480)を含む。いくつかの実施例では、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b内の電解質を帯電させること(480)は、図3において450、460、及び470とラベル付けされたアクションのいずれかの前、間、または後のいずれかの時に実行され得ることを認識されよう。電解質を帯電させること(480)は、電荷電解質が第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに貯蔵されることを結果としてもたらす。特に、帯電させること(480)に続いて、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bの一方は、正電荷電解質を含有し、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bのもう一方は、負電荷電解質を含有する。
【0085】
方法400は、相互に独立して実行され得る、2つの主要な工程を含むことを認識されよう。すなわち、いくつかの実施例では、方法400は、船舶20をデバンカリングする方法400aであり、方法400aは、図4において410、420、及び430とラベル付けされたアクションを含む。他の実施例では、船舶410をデバンカリングする方法400aはまた、図4において480とラベル付けされた「帯電させる」アクションを含む。他の実施例では、船舶をデバンカリングする方法400aは、図5において420とラベル付けされたアクションのみを含み得る。
【0086】
他の実施例では、方法400は、船舶20をバンカリングする方法400bであり、方法400bは、図4において450、460、及び470とラベル付けされたアクションを含む。他の実施例では、船舶410をバンカリングする方法400bはまた、図4において440とラベル付けされた「帯電させる」アクションを含む。他の実施例では、船舶をバンカリングする方法400bは、図4において460とラベル付けされたアクションのみを含み得る。
【0087】
図3に示された配列及び/または図4を参照して説明された方法400は、いずれかの他の適切な方法において達成され得ることを認識されよう。例えば、いくつかの実施例では、方法400は、船舶10から第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに電解質をデバンカリングすること(420)と、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b内の電解質を帯電させること(480)と、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b内の帯電した電解質を船舶20にバンカリングすること(460)とを含み得る。いくつかのそのような実施例では、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bは、存在し得ない。
【0088】
他の実施例では、フロー電池110は、第1のフロー電池110であり得、バンカシステム100は、第2のイオン交換要素(図示せず)を含む第2のフロー電池を含み得る。いくつかのそのような実施例では、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bは代わりに、第2のフロー電池に備えられ、及び/または第2のイオン交換要素に接続されもしくは接続可能である。いくつかの実施例では、バンカシステム100は、いずれかの数のフロー電池及びそれぞれの貯蔵器を含む。
【0089】
いくつかの実施例では、バッテリシステム100は、第1のバッテリシステム100であり、バンカステーション10は、第2のバッテリシステム100を含む。いくつかのそのような実施例では、第1のバッテリシステム100は、第1のフロー電池を含み、第2のバッテリシステムは、第2のフロー電池を含む。
【0090】
他の実施例では、バンカステーション10は、図2を参照して前に説明されたフロー電池110などの単一のフロー電池110を含み、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bは、第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120bに流体的に接続されまたは接続可能である。このようにして、充電器130によって既に帯電された第1の貯蔵器120a及び第2の貯蔵器120b内の電解質は、貯蔵のために第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bに渡され得る。すなわち、第3の貯蔵器121a及び第4の貯蔵器121bは、帯電した電解質の長期貯蔵のためであり得、帯電した電解質の予備貯蔵のためであり得、及び/またはバンカステーションの貯蔵能力を増大させるためであり得る。
【0091】
上記説明された実施例のうちのいずれかの2つ以上は、いずれかの適切な方法において組み合わされ得、及び/または1つの実施例の特徴のいずれかは、いずれかの適切な方法において、1つ以上の他の実施例の特徴のいずれかと組み合わされ得ることを認識されよう。
【0092】
加えて、本発明の実施例が例示された実施例への特定の参照により議論されてきた。添付の特許請求の範囲によって定義されるような発明の範囲内で説明された実施例に変形及び修正が行われ得ることを認識されよう。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】