(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】ボディの3D再構成に関して少なくとも1回の測定を実行するための方法及びコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
G06T 7/62 20170101AFI20240410BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240410BHJP
【FI】
G06T7/62
G06T7/00 350C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564577
(86)(22)【出願日】2022-04-14
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 EP2022060075
(87)【国際公開番号】W WO2022228913
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522029763
【氏名又は名称】リアクティブ リアリティ アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】REACTIVE REALITY AG
【住所又は居所原語表記】Waltendorfer Hauptstrasse 32a, Graz, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピルツ アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】リードラー ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】グラスマグ フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ハウスヴィースナー シュテファン
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA06
5L096AA09
5L096BA08
5L096BA18
5L096CA02
5L096CA24
5L096DA02
5L096FA06
5L096FA12
5L096FA59
5L096FA60
5L096FA64
5L096FA65
5L096FA66
5L096FA67
5L096FA69
5L096GA04
5L096GA51
5L096HA11
(57)【要約】
パラメトリックボディモデル(PBM)、テンプレート、及び測定定義を所与として、コンピュータシステムを使用してボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するための方法が開示される。PBMテンプレートは、少なくとも形状及び姿勢に関してパラメータ化されるように適合される。測定定義は、1つまたは複数の測定命令を定義する。PBMインスタンスは、少なくともボディの姿勢及びボディの形状に関して、PBMテンプレートを3D再構成に適合させることによって生成される。1つまたは複数の測定命令がPBMインスタンスにマッピングされ、1つまたは複数のマッピングされた測定命令の少なくとも1つによる測定が実行される。1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令は、それぞれの測定点間の1つまたは複数のセグメントの定義、サイクルの定義、及びボリュームの定義の1つとして与えられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムを使用してボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するための方法であって、
-前記コンピュータシステムが、パラメトリックボディモデル(PBM)テンプレート及び測定定義にアクセスでき、
-前記PBMテンプレートがテンプレートボディの表面の3D表現を備え、少なくとも形状及び姿勢に関してパラメータ化されるように適合され、
-前記測定定義が、前記PBMテンプレートに関して定義された少なくとも1つの測定点にそれぞれ関連付けられた1つまたは複数の測定命令を定義し、
前記方法が、
-前記3D再構成を受け取ることと、
-少なくともボディの姿勢及びボディの形状に関して、前記PBMテンプレートを前記3D再構成に適合させることによってPBMインスタンスを生成することと、
-前記1つまたは複数の測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることと、
-前記1つまたは複数のマッピングされた測定命令の少なくとも1つに従って測定を実行することと
を含み、
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、
-前記PBMテンプレートに関して定義されたそれぞれの測定点間の1つまたは複数のセグメントの定義であって、前記少なくとも1つの測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることが、前記それぞれの測定点の前記PBMインスタンスへのマッピングを含む、前記1つまたは複数のセグメントの定義、
-前記PBMテンプレートの表面と、前記PBMテンプレートに関して定義されたアンカー測定点に対して定義された平面との交わりに基づいたサイクルの定義であって、前記少なくとも1つの測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることが、前記アンカー測定点の前記PBMインスタンスへのマッピングを含む、前記サイクルの定義、
-前記PBMテンプレートの表面の定義された部分及び前記表面と交差する二次元境界によって制限されたボリュームの定義であって、前記境界が前記PBMテンプレートに関して定義されたアンカー測定点に対して定義され、前記少なくとも1つの測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることが、前記アンカー測定点の前記PBMインスタンスへのマッピングを含む、前記ボリューム
の定義の1つとして与えられる、前記方法。
【請求項2】
-前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記PBMテンプレートに関して定義された前記それぞれの測定点間の1つまたは複数のセグメントの定義として与えられ、
-前記1つまたは複数の測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることが、
-前記PBMテンプレートに関して定義された前記1つまたは複数のセグメントの少なくとも1つのパス、特に完全なパスを前記PBMインスタンスにマッピングすること、
-前記それぞれの測定点を前記PBMインスタンスにマッピングし、前記PBMインスタンス及びそれぞれのマッピングされた前記測定点を使用して、それぞれの前記測定点間に定義された前記1つまたは複数のセグメントの少なくとも1つのパスを計算すること
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
-前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記テンプレートボディの前記表面の定義された部分及び前記表面と交差する二次元境界によって制限されたボリュームの定義として与えられており、前記境界が前記PBMテンプレートに関して定義されたアンカー測定点に対して定義され、前記アンカー測定点が前記PBMインスタンスへマッピングされ、
-前記表面と交差する前記二次元境界が、
-平面と前記表面との交わりであって、前記平面が前記アンカー測定点に関連付けられた、前記交わり、
-前記表面及びサイクルによって制限された補助面上の前記サイクルであって、前記少なくとも1つの測定命令で定義される前記サイクル
の1つとして定義される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が姿勢情報を含み、前記方法が、姿勢情報を含む前記少なくとも1つのマッピングされた測定命令に従って前記測定を実行する前に、前記姿勢情報に基づいて前記PBMインスタンスの姿勢を調整することをさらに含む、請求項1から3の一項に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記テンプレートボディの意味情報、特に、前記少なくとも1つの関連付けられた測定点の、前記意味情報によって定義された領域への関連付けに基づく、請求項1から4の一項に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、
-長さ測定値、
-周囲測定値、
-表面積測定値、
-ボリューム測定値
の1つを定義する、請求項1から5の一項に記載の方法。
【請求項7】
前記3D再構成が複数のランドマークを含み、前記PBMインスタンスを生成することが前記複数のランドマークに基づく、請求項1から6の一項に記載の方法。
【請求項8】
機械学習プロセスを使用して、前記3D再構成のデータに基づいて前記複数のランドマークを検出することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
関連付けられた測定点の前記PBMインスタンスへのマッピングが、前記テンプレートボディの意味情報及び前記複数のランドマークの少なくとも1つに基づく、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
-前記少なくとも1つの関連付けられた測定点の、特に前記ボディ再構成の表面へのマッピングを含む、前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つを前記ボディ再構成にマッピングすることと、
-前記ボディ再構成にマッピングされた前記少なくとも1つの測定命令に従って測定を実行することと
をさらに含む、請求項1から9の一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ボディ再構成を受け取ることが、前記ボディ再構成の基準尺度を受け取ることを含む、請求項1から10の一項に記載の方法。
【請求項12】
前記測定定義が2つ以上の測定命令を定義し、前記方法が、
-前記2つ以上の測定命令を前記PBMインスタンス及び/または前記ボディ再構成にマッピングすることと、
-前記2つ以上のマッピングされた測定命令に従って測定を実行することと、
-特に統計的な方法及び/または人工ニューラルネットワーク評価に基づいて前記測定の値を関連付けることによって、前記測定の値の妥当性尺度を生成することと
をさらに含む、請求項1から11の一項に記載の方法。
【請求項13】
前記表面の前記表現が、3Dメッシュ及び関連付けられた頂点を用いて実装されており、前記PBMテンプレートを前記3D再構成に適合させることが、特に前記メッシュの構造を変更することなく、前記頂点の位置を変更することを含む、請求項1から12の一項に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記PBMテンプレート及び衣服の3D表現または前記衣服の前記3D表現の少なくとも一部に関連付けられ、前記少なくとも1つの測定命令に従って実行された前記測定の結果が、前記衣服の一部の生産中に使用されるように適合される、請求項1から13の一項に記載の方法。
【請求項15】
ボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するためのコンピュータプログラム製品であって、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、コンピュータシステムが先行請求項の一項に記載の方法を実行することを可能にする前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に格納されたコンピュータプログラム命令とを備える、前記コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ボディの3次元(3D)再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するための方法及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
人々の正確な体側値を取得することは、いくつかの用途、特にファッションの電子商取引にとって非常に重要である。衣類及びアクセサリーをオンラインで購入するとき、正しいサイズを選ぶことは重要な課題であり、カスタマの満足度及び製品の返品率に影響を及ぼす。正しいサイズの助言を提供するには、正しい体側値が必要になる。
【0003】
人体の形状は柔らかく関節があり、これが人体の形状を確実に測定することを困難にしている。体側値を取得する標準的な方法は、指定された位置(例えば、腹囲、肩幅など)にメジャーを当てることによる。メジャーの測定値は個人間のばらつきが大きく、婦人服のサイズで最大2つ分の測定誤差が生じることが判明している。結果的に、メジャーの測定値は電子商取引の用途には使用できず、高い製品返品率につながっている。
【0004】
信頼性の高い現実的な体側値の課題は、例えば肩の先端、ウエストライン、足首、及び手首など、人体のランドマークを一貫して見つけることである。人は特別な訓練を受けずにこれらのランドマークの多くを特定することに苦労し、様々な人が異なるランドマークを位置決めする。
【発明の概要】
【0005】
達成すべき目的は、ボディの3D再構成に対する様々な測定の妥当な測定値を可能にする測定概念の改善を提供することである。
【0006】
この目的は、独立請求項の主題によって達成される。具体化及び発展は、従属請求項から派生する。
【0007】
改良された測定概念は、「人間の形をしたテンプレート」、つまりパラメトリックボディモデルをユーザーの3D表現または3D再構成に確実に適用するという考えに基づいている。したがって、改良された測定概念によって、基本的な3D再構成が3Dスキャンごとにわずかに変化するときにも安定した測定値を生み出す測定パスを定義することが可能になる。結果的に、改良された測定概念は、メジャーを用いる人間よりもはるかに信頼性が高く、正確である。複雑な測定パスを無制限に定義することができ、システムは、例えばブラジャーのカップサイズの助言のために体積測定値を採取することも可能になる。これにより、ファッションデザイナー及び小売業者ははるかに正確なサイズの助言を提供することが可能になる。
【0008】
この目的を達成するために、改良された測定概念は、以下のステップに基づいた自動化された手順を提案する。
1.例えば、点群、ボリューム、またはメッシュなどの個人3D再構成が作成される。
2.パラメトリックボディモデル(PBM)テンプレートが3D再構成に適合される。
3.PBMテンプレート上で定義された測定値は、適合したPBMインスタンス及び/または3D再構成に転送される。
4.測定が実行され、評価してユーザーに提示することができる。
【0009】
人体を含むオブジェクトは、例えば写真測量法、深度センサスキャン、断層撮影などの様々な最先端の方法を使用して、スキャンし、コンピュータデータセットに変換できる。このようなデータセットは、次に、スキャンされたオブジェクトを表現し、ボディの3D再構成またはボディ再構成と呼ばれる場合がある。
【0010】
改良された測定概念は、一般的なボディ、特に人体の3Dコンピュータモデルであるパラメトリックボディモデル(PBM)に依存している。このようなボディモデルは、通常、手作りされるか、または実際の人間の3Dスキャンの大規模なデータセットから作成される。このモデルはパラメータ化できる。つまり、モデルの姿勢のみならず形状もパラメータのセットによって与えられる。このようなパラメータは、形状、または肘もしくは膝のような特定の関節が曲げられる角度、及び姿勢が定められる方向を定義するための身長、腕の長さ、太もものサイズ、または肩幅を含み得る。これらのパラメータを設定することによって、人間のオペレータまたはコンピュータプログラムは、見た目のみならず、均整の点からも人体に似た多くの3Dモデルを任意に作成できる。ボディ再構成とは対照的に、PBMテンプレートは豊富な意味情報を保持し得る。
【0011】
例えば、改良された測定概念は、コンピュータシステムを使用してボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するための方法を実装する。コンピュータシステムは、PBMテンプレート及び測定定義にアクセスできる。PBMテンプレートは、テンプレートボディの表面の表現を含む。PBMテンプレートは、少なくとも形状及び姿勢に関してパラメータ化されるように適合される。測定定義は、PBMテンプレートに関して定義された少なくとも1つの測定点にそれぞれ関連付けられた1つまたは複数の測定命令を定義する。
【0012】
PBMテンプレートは、テンプレートボディのアーマチュアまたはスケルトンの表現、及び/またはテンプレートボディの意味情報をさらに含み得る。例えば、意味情報は、表面の部分とアーマチュアまたはスケルトンとの間の関連付けを定義し得る。意味情報はまた、2~3例を挙げると、ボディ部分及び/またはボディ上のランドマークに対する関連付けを定義し得る。PBMテンプレートは、ボディ部分のサイズ及び/または関節の角度に関してパラメータ化されるようにさらに適合され得、これによって、例えば形状及び姿勢はさらに定義される。
【0013】
方法は、3D再構成を受け取ることと、少なくともボディの姿勢及びボディの形状に関してPBMテンプレートを3D再構成に適合させることによってPBMインスタンスを生成することと、1つまたは複数の測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることとを含む。PBMテンプレートを適合させることはまた、例えば骨の長さに関して適合させることを含み得る。1つまたは複数のマッピングされた測定命令の少なくとも1つによる測定が実行される。
【0014】
例えば、1つまたは複数の測定命令の各測定命令など、少なくとも1つの測定命令は、以下の1つとして与えられる。
a)PBMテンプレートに関して定義されたそれぞれの測定点間の1つまたは複数のセグメントの定義。この場合、該少なくとも1つの測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることは、該それぞれの測定点のPBMインスタンスへのマッピングを含む。
b)PBMテンプレートの表面と、PBMテンプレートに関して定義されたアンカー測定点に対して定義された平面との交わりに基づくサイクルの定義。この場合、該少なくとも1つの測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることは、該アンカー測定点のPBMインスタンスへのマッピングを含む。
c)PBMテンプレートの表面の定義された部分及び表面と交差する二次元境界によって制限されるボリュームの定義であって、境界が、PBMに関して定義されたアンカー測定点に対して定義されている、ボリュームの定義。この場合、該少なくとも1つの測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることは、該アンカー測定点のPBMインスタンスへのマッピングを含む。
【0015】
したがって、測定命令の異なる定義は、距離測定、表面積測定、及びボディの部分のボリュームの測定を実行するために使用できる。さらに、これらの測定値からさらなる測定値を取得し得る。例えば、ボリューム測定値は、ボディ部分の重量を推定するために使用できる。
【0016】
長さ及び周囲の測定値は洋裁での古典的な測定値であり、これは、例えば腕の長さまたは腹囲のような測定値を含む。従来の実際の測定では、これらはメジャーを使用して採取される。改良された測定概念によれば、測定は、例えば、対応する測定命令で定義されたメジャーの位置に似た一次元パスに沿って行われる。例えば、長さの測定値は2つの固定された端点を有し、一方、周囲の測定値はまた、点によって点のパス上またはパス近くに定義され得る。
【0017】
例えば、長さの測定値は、1つまたは複数のセグメントの組み合わせとして定義できる。例えば、腕の長さは、前腕の長さのあるセグメントを、上腕の長さがあるセグメントと組み合わせることによって測定できる。改良された測定概念によれば、セグメントは、PBMインスタンス内で、それぞれマッピングプロセス後に、PBMテンプレート内で定義された2つの測定点間の一次元パスである。
【0018】
例えば、測定命令の少なくとも1つが1つまたは複数のセグメントの定義として与えられる実装では、1つまたは複数の測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることは、例えば、PBMテンプレートに関して定義された1つまたは複数のセグメントの少なくとも1つの完全なパスなどのパスを、PBMインスタンスにマッピングすることを含み得る。例えば、パスは、PBMテンプレート上のまたはPBMテンプレートと関連した点の集合として定義される。これらの点は、例えば、PBMテンプレートが、対応する頂点がメッシュ上に定義された表面メッシュの定義を含む場合に、PBMテンプレート上の特定の頂点として表現され得る。しかしながら、これらの点は、頂点である場合があるだけではなく、例えば重心座標を使用して頂点位置から計算された点でもあるであろう。これらの点または頂点は、例えば、点、それぞれ、PBMテンプレートとPBMインスタンスとの間の頂点の対応関係によってPBMインスタンスにマッピングすることができる。
【0019】
さらにまたは代替策として、該1つまたは複数の測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることは、該それぞれの測定点をPBMインスタンスにマッピングし、PBMインスタンス及びそれぞれのマッピングされた測定点を使用して、それぞれの測定点間に定義された1つまたは複数のセグメントの少なくとも1つのパスを計算することを含み得る。後者の実装では、PBMインスタンス上でセグメントのパスを計算できるように、測定点自体のみがPBMインスタンスにマッピングされる。それぞれの測定命令は、例えば測定点間のPBMインスタンスの表面上の最短部分など、測定点間のパスを計算する方法に関する情報を含み得る。特に、測定点間のパスを計算するための情報はまた、PBMテンプレートからPBMインスタンスにマッピングされた点を含み得る。他のパス定義は、この例によって除外されるべきではない。
【0020】
それぞれの測定命令が複数のセグメントを含む場合、各セグメントは、説明されたマッピングの方法の1つに従って個別にマッピングされ得る。したがって、セグメントに関する測定命令の定義は、例えば、それぞれのセグメントが位置するボディ部分に応じて柔軟に行うことができる。
【0021】
サイクルを定義する測定命令は、例えば周囲測定値または表面積測定値に使用できる。両方の用途では、サイクルは、PBMテンプレート、それぞれPBMインスタンスの表面上に閉じたパスを定義する。
【0022】
サイクルがまた、複数の連続するセグメントによって定義される場合があり、例えば第1のセグメントの開始測定点が、サイクルを閉じるための最後のセグメントの終了測定点に対応することに留意されたい。これによって、平面内で完全に表現されていないサイクルを定義することが可能になる。したがって、セグメントによって定義されるサイクルの場合、すべてのそれぞれの適用可能な実装を使用できる。
【0023】
測定命令の1つが、PBMテンプレートの表面の定義された部分及び表面と交差する二次元境界によって制限されているボリュームの定義として与えられる実装では、該二次元境界は、平面と表面との交わりとして定義され得、平面はアンカー測定点と関連付けられている。例えば、アンカー測定点は平面の一部であり、それぞれ平面内にある。ただし、アンカー測定点は、平面から遠い空間内の点を定義し得る。このような距離は、それぞれの測定命令の一部である規則または命令に基づく場合がある。
【0024】
平面と表面との交わりの定義は、ボリュームを制限すべきである表面の部分を特定するPBMテンプレートの表面、それぞれ、PBMインスタンス上の点についての情報を含み得る。これは、平面が複数の部分でPBMテンプレート、それぞれPBMインスタンスに交差する曖昧さを回避するために役立つ場合がある。
【0025】
二次元境界を定義する代替のまたは追加の方法では、境界は、表面及びサイクルによって制限される補助面上のサイクルとして定義され得、サイクルはそれぞれの測定命令で定義される。例えば、サイクルが平面上にある場合、定義は、以前の定義に大体同等である場合がある。しかしながら、例えばサイクルが局所的に最短のサイクルとして定義される、またはいくつかの同一平面上にないセグメントのシーケンスによって定義されるときなど、これが当てはまらない場合、それぞれの測定命令は、ボリュームが定義されるように、例えば表面を水密にすることによって、サイクルによって定義される表面を閉じる標準的な方法を定義する場合がある。
【0026】
ボリューム測定値を定義する別の変形は、表面部分を容器と見なし、容器が正しい位置にあるときに保持できる(仮想の)液体の最大量を計算することであろう。アルゴリズム的には、これは、定義するサイクルが半分の空間内にあり、もう一方の半分の空間内の表面で平面によって定義されるボリュームが最大となるように、空間を分離する平面を見つけることになる。
【0027】
様々な実装では、測定命令によって定義される測定値は、測定中のボディの姿勢に左右される場合がある。例えば、1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令は姿勢情報を含み、姿勢情報を含む少なくとも1つのマッピングされた測定命令に従って測定を実行する前に、PBMインスタンスの姿勢は姿勢情報に基づいて調整される。例えば、PBMテンプレート、それぞれPBMインスタンスの1つまたは複数の関節の角度は、測定命令に含まれる姿勢情報に従って調整され得る。
【0028】
様々な実施形態では、1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令は、PBMテンプレートに含まれるテンプレートボディの意味情報に基づく。例えば、少なくとも1つの関連付けられた測定点の、意味情報によって定義された領域に対する関連付けが行われる。これによって、例えば、意味情報によって何が定義されていても、マッピングが正しいボディ部分で起こるように、少なくとも1つの測定点のマッピングが意味情報に正しく似ることが達成され得る。
【0029】
様々な実装では、3D再構成は複数のランドマークを含み得、PBMインスタンスを生成することは、複数のランドマークに基づく。例えば、このようなランドマークは、例えば目、鼻、耳、胸、腰などのような関節またはボディ部分の位置など、ボディ上の特別な点を定義する。ランドマークを知っていることによって、PBMテンプレートの3D再構成への適合が改善され得る。
【0030】
例えば、改良された測定概念は、機械学習プロセスを使用して3D再構成のデータに基づいた複数のランドマークを検出することを含み得る。このようなデータは、3D再構成の表面情報のみならず、3D再構成の基礎である画像のような未処理データを含む場合もある。
【0031】
このような機械学習アルゴリズムは、ランドマーク情報を含む複数の対応するデータセットを用いて事前に訓練され得る。例えば、測定命令の1つに関連付けられた測定点がPBMインスタンスにマッピングされるときはいつでも、このマッピングはテンプレートボディの意味情報及び複数のランドマークの少なくとも1つに基づく場合がある。したがって、意味情報とランドマークによって定義される情報との間の対応関係を使用することができる。
【0032】
上記説明では、測定命令は、PBMインスタンスに対して測定を実行するためにPBMインスタンスにマッピングされる。しかしながら、いくつかの実装では、測定命令の少なくとも1つはボディ再構成にマッピングされ、該測定命令の少なくとも1つの関連付けられた測定点はマッピングに含まれる。例えば、測定点のマッピングは、ボディ再構成の表面に対して行われる。したがって、ボディ再構成にマッピングされた少なくとも1つの測定命令に従った測定を実行することができる。これによって、3D再構成はボディからより直接的に導出されるので、より現実的な測定値が可能になり得る。ただし、これはまた、測定が実行されるボディ部分に左右される場合がある。
【0033】
様々な用途では、ボディ再構成を受け取ることは、ボディ再構成の基準尺度を受け取ることを含む。例えば、ボディ再構成が写真測量法のような画像ベースの手順を介して達成される場合、身長のような基準尺度は現実的な測定値に役立つ場合がある。しかしながら、ボディ再構成が、例えば断層撮影法(CT)を介して取り出されるいくつかの場合、現実的な測定関係はボディ再構成にすでに含まれている。
【0034】
いくつかの実装では、測定定義は、2つ以上の測定命令を定義する。例えば、2つ以上の測定命令は、PBMインスタンス及び/またはボディ再構成にマッピングされる。測定は、2つ以上のマッピングされた測定命令に従って実行される。測定値の妥当性尺度は、次に例えば統計的な方法及び/または人工ニューラルネットワーク評価に基づいて測定値を関連付けることによって生成できる。これによって、例えば、相応して補正され得る外れ値または誤った測定値などを特定することが可能になる。例えば、同じまたは類似した測定がPBMインスタンスとボディ再構成の両方に実行されると、より妥当な結果を決定し、測定結果として使用することができる。
【0035】
様々な実装では、PBMテンプレートの表面の表現は、3Dメッシュ及び関連付けられた頂点を用いて実装され得る。PBMテンプレートを3D再構成に適合させることは、頂点の位置を変更することを含む場合がある。例えば、変更された位置は、例えばメッシュ内の頂点及びその相互接続の数がPBMテンプレートとPBMインスタンスとの間で同じままとなるように、メッシュの構造を変更しない。これは、PBMテンプレートからPBMインスタンスへの点、特に測定点のマッピングをサポートし得る。
【0036】
様々な実装では、測定命令の少なくとも1つは、PBMテンプレート及び衣服の3D表現または衣服の3D表現の少なくとも一部に関連付けられる。したがって、該測定命令に従って実行された測定の結果は、衣服の一部の生産中に使用されるように適合される。例えば、PBMテンプレート、それぞれPBMインスタンスでの長さ測定値は、例えば布の切断のために、衣服の一部の生産に必要とされる布の長さに関連付けられる。
【0037】
改良された測定概念の一実施形態によれば、ボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するためのコンピュータプログラム製品は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、そこに格納されたコンピュータプログラム命令とを含み、コンピュータシステムが、上述の実装の1つに従って方法を実行することを可能にする。
【0038】
さらに、コンピュータシステムは、プロセッサと、コンピュータプログラム命令が格納された記憶媒体とを有し得、プロセッサが、上述の実装の1つに従って方法を実行することを可能にする。
【0039】
改良された測定概念は、図面を利用して以下により詳細に説明される。同じまたは類似する機能を有する要素及び機能ブロックには、図面を通して同じ参照番号を付す。したがって、その説明は、以下の図面で必ずしも繰り返されない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】改良された測定概念の例示的な測定フローを示す。
【
図2】3D再構成を達成するための例示的なカメラ構成を示す。
【
図3】適合されるパラメトリックボディモデルとともに、多角形の3次元メッシュとしての3D再構成の例の異なる図を示す。
【
図9】測定命令のマッピングの例示的なフローを示す。
【
図10】改良された測定概念に従って、ボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するための例示的なシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
改良された測定概念は、「人間の形をしたテンプレート」、つまりパラメトリックボディモデルをユーザーの3D表現または3D再構成に確実に適用するという考えに基づいている。したがって、改良された測定概念によって、基本的な3D再構成が3Dスキャンごとにわずかに変化するときにも安定した測定値を生み出す測定パスを定義することが可能になる。結果的に、改良された測定概念は、メジャーを用いる人間よりもはるかに信頼性が高く、正確である。これにより、ファッションデザイナー及び小売業者ははるかに正確なサイズの助言を提供することが可能になる。
【0042】
図1は、改良された測定概念による例示的な測定フローを示す。
図1は、コンピュータシステムを使用して、例えば人体など、ボディの3D再構成に対する少なくとも1回の測定をどのように実行できるのかを説明する。この目的のために、個々のボディの3D再構成が、例えば、点群、ボリューム、または3Dメッシュとして作成される。この3D再構成は、3Dボディ再構成D11として提供される。
【0043】
人体を含むオブジェクトは、例えば写真測量法、深度センサスキャン、断層撮影などの様々な最先端の方法を使用して、スキャンし、コンピュータデータセットに変換できる。このようなデータセットは、次に、スキャンされたオブジェクトを様々な方法、例えば
-おそらく面法線ベクトルで強化されたオブジェクト表面上の点を表現する3Dの点の集合として、
-オブジェクトのビジュアルハル、つまりカメラ位置で始まり、オブジェクトの推定された輪郭を覆う円錐の交わりとして、
-オブジェクト内部の離散的な点の集合を与えるボリュームデータとして、または
-オブジェクトの表面を表現する(通常は三角形の)メッシュによって表現する。
【0044】
本説明は写真測量法を使用した三角形のメッシュとしての3Dモデルの作成に焦点を当てているが、他の表現に直接的に適合することができ、その限りでは限定されない。
【0045】
図2は、
図2の左側のボディの上面図、及び右側のボディの側面図を用いてこのような作成プロセスの例示的な実装を示す。上面図の約10°の例示的な差角は、例として使用されるにすぎず、ボディまたはオブジェクトの複雑さに応じてより高くまたはより低くされるであろう。同様に、また、ボディの側面図の右側に示された視野角は例としてのみ解釈される。これは、例えば、異なる視野角を達成するためにボディが配置されるターンテーブルを用いて実装できる。代わりに、体の周りでカメラを移動することができる。
【0046】
3D再構成技術は、ボディまたはオブジェクトの多角形の3Dメッシュを生成するために使用できる。3D再構成は、通常、画像特徴照合によって動作し、いくつかの画像の画像特徴を可能な限りうまく正確に特定し、区別できる必要がある。これを可能にするために、好ましくは、レンダリングされた画像は、a)CADモデルに存在するすべての幾何学的かつテクスチャの詳細を反映するほど十分に高く、b)ピクセル境界線が見えること及びエイリアスを回避するほど十分に高い解像度を有するPNGのようなのロスレス画像フォーマットである。同時に、解像度は、不必要な計算の複雑さを避けるために、より高くあってはならない。これは、例えば少なくとも6メガピクセルの解像度で達成できる。
【0047】
写真のキャプチャは、人間のオペレータによって達成される場合もあれば、電気ターンテーブル、1つまたは複数のカメラ、フラッシュ、及び例えばコンピュータなどの制御装置から成る機械によって自動化される場合もある。キャプチャは、標準の DSLR カメラまたはスマートフォンのカメラで実行され得る。
【0048】
3D再構成は、好ましくは完全に自動化される。入力は、画像及び任意選択のメタデータの1つまたは複数のセットである。出力は、例えば3D表面点の形をとる頂点、面、法線のような幾何学情報から成る3Dメッシュである。
【0049】
3D再構成は、(同時)位置決め地図作成(SLAM)、ストラクチャーフロムモーション(structure from motion)(SFM)などのような従来の写真測量法に基づく場合がある。これらの手法は、いわゆる画像特徴を照合することによって1つまたは複数の画像セット中の共通部分を見つけ、特定する。画像特徴は、例えば特定の色の勾配またはパターンなど、画像内の特徴的な点またはパッチである。これらの特徴を照合し、対応する3D点を三角測量することによって、3D表面仮説が再構成される。結果を改善するために表面の特定の滑らかさを強制する最適化方法を使用することができる。
【0050】
このような3Dボディ再構成は、機械学習アルゴリズムからのデータで強化することができる。特に、事前に訓練された機械学習アルゴリズムは、例えば、関節または例えば目の位置などボディ上の特別な点を検出するために使用できる。このようなアルゴリズムの出力は、単一画像上の3D点または2D点のどちらかである場合があり、そこから3D点を取得できるであろう。本開示では、このような点はランドマークD12と呼ばれる。
【0051】
ボディ再構成を取得するために使用する方法によっては、その現実的なスケールを知り得ない場合がある。これが当てはまる場合、スケールは、例えばユーザーによって入力として提供される身長などを使用して後のステップで推定することができる。
【0052】
改良された測定概念は、一般的なボディ、特に人体の3Dコンピュータモデルであるテンプレート、パラメトリックボディモデル(PBM)D21にさらに依存する。このようなボディモデルは、通常、手作りされるか、または実際の人間の3Dスキャンの大規模なデータセットから作成される。このモデルはパラメータ化できる。つまり、モデルの姿勢のみならず形状もパラメータのセットによって与えられる。このようなパラメータは、形状、または肘もしくは膝のような特定の関節が曲げられる角度、及び姿勢が定められる方向を定義するための身長、腕の長さ、太もものサイズ、または肩幅を含み得る。これらのパラメータを設定することによって、人間のオペレータまたはコンピュータプログラムは、見た目のみならず、均整の点からも人体に似た多くの3Dモデルを任意に作成できる。本説明では、好ましくは、PBMは、簡略化された方法で人間のスケルトンを表現する関連付けられたアーマチュアで3D三角メッシュとして表現されると考える。このアーマチュアを変更すると、それに応じて表面メッシュが変更され、例えば肘の曲げなど、人体の動きをシミュレーションすることが可能になる。したがって、ボディの姿勢及び/または形状を調整できる。少なくとも形状及び姿勢に関してパラメータ化を可能にするPBMの他の実装も使用できるであろう。
【0053】
例えば、3Dボディ再構成の表面メッシュとは対照的に、PBMテンプレートは豊富な意味情報を保持できる。例えば、ボディ再構成上で肘の先端を自動化された方法で与えることは、高度なコンピュータビジョンアルゴリズムを要するであろうタスクであるが、PBMテンプレート上の対応する点はつねに与えられる。特に、PBMテンプレートのメッシュの構造は不変であり、メッシュ頂点の位置(及びそれらに関連付けられたデータ)のみが、PBMのパラメータを適合させるときに変化すると仮定され得る。
【0054】
人体に対して行われる実際の測定値に関連する測定値をPBMインスタンスで作成するために、スキャンされた人体の形状、つまりボディ再構成に似るようにPBMを操作しなければならない。このプロセスは、PBMを3Dボディ再構成に適合させることと呼ばれる場合がある。プロセスの入力は、ボディ再構成及びPBMテンプレートである。この結果、形状及び姿勢及び最終的にはサイズで3Dボディ再構成に似たPBMインスタンスが生じる。
【0055】
図1を参照し直すと、ステップS22は、PBMをボディ再構成に適合させることを説明している。言い換えると、PBMテンプレートのパラメータは3D再構成に適合されて、適合したPBMインスタンスD22を生成する。例えば、PBMテンプレートD21は、少なくともボディの姿勢及びボディの形状、任意選択で骨の長さに関して適合される。
【0056】
図3は、適合されるPBMとともに、多角形の三次元メッシュまたはワイヤフレームとしての3D再構成D11の例の異なる図を示す。
図3の例では、PBMは、PBMの形状は、3D再構成D11にほぼ適合されているが、例えば腕、腰、腹部、頭部などの周りに見られるように、形状とまだ完全に位置合わせされていない中間段階D22’で示される。ただし、姿勢はすでに一致している。
【0057】
適合のプロセスは、ボディ部分の位置を推定することに依存する場合がある。このタスクに対しては、通常、人体の2D画像上にボディ部分、特に関節の位置を与えるニューラルネットワークが用いられ得る。
【0058】
例えば、写真測量法のプロセスの間、個々の写真が撮影されるカメラの相対的な位置が推定される。これらの位置及び2D画像中の関節の位置から、関節位置の推定値を取得できる。このようなプロセスはまた三角測量として知られている。適合したPBMインスタンスD22を達成するためにボディ再構成へのPBMテンプレートの適合を実行するためのいくつかの手法があり得るが、以下の例示的なフローでは、それぞれの例示的な実装の詳細が示される。
【0059】
例えば、それは、骨の長さをパラメータ化することで開始され得る。適合のために、関節距離から骨のサイズを取得し得る。上述のように、PBMは形状を変えることができる。このような形状変更はモーフと呼ばれる場合があり、モーフが適用される範囲では、モーフ係数によって示される。モーフ係数は、適合したPBMインスタンスの骨の長さがボディ再構成D11について取得された骨の長さとほぼ一致するように選択し得る。これは、様々な最適化ソフトウェアによって行い得る。モーフは、特定の境界内でモーフを適用することで、つねに人体のもっともらしい表現が生じるように設計され得る。例えばニューラルネットワークによって検出された関節位置は、PBMのアーマチュアによってモデル化された関節位置と正確に一致しない場合があるので、関節の相対的な位置は、固定され、事前に定義された計算によって変えられる場合がある。例えば、首の位置は、骨盤及肩の位置に対して前方に移動される。
【0060】
上述のように、ボディ再構成は、人体の絶対的なサイズをキャプチャしない場合があるが、これは、例えば、容易に確実に測定できるか、またはユーザーが知っている身長など、単一の関節または一連の関節の長さを与えることによって補正され得る。このプロセスでは、例えば両腕の長さが変わりすぎないことを必要とする対称性の制約が課される場合がある。
【0061】
PBMの骨の長さが固定された後、PBMアーマチュアの関節は、関節がボディ再構成と同じ位置になるように回転される。PBMは、すべての可能な位置が人間が行い得る位置に似るように、関節角度に対する制約が付いている場合がある。プロセスは、徐々に行い得る。例えば、アーマチュアまたはスケルトンはツリー状の構造で編成され、左肘など特定の関節の位置は、例えば左肩など他の位置に依存する。したがって、それは、構造のルートを正しい位置に配置し、次に従属する関節を徐々に回転させることによって開始され得る。このプロセスは、最適化ソフトウェアによって実行され得る。最終的に、PBMインスタンスの姿勢が適合する。
【0062】
PBMと、そのすべてのパラメータの値との組み合わせは、ボディモデルインスタンスまたはPBMインスタンスD22と呼ばれる。ボディモデルは、理想的な地面の上に直立していると考えることができます。ボディモデルは、理想的な基面上に直立していると見なし得る。
【0063】
PBMがボディ再構成に一致するようにPBMの形状を生成することは、適合プロセスの最も複雑な部分である。このプロセスもPBMにモーフを適用することに依存している。モーフ係数を推定することに加えて、プロセスはまた、関節の位置を微調整し得る。これによって、システムはPBM表面上の点V(例えば、頂点)の位置を変更する。
【0064】
これを達成する様々な方法がある。これらの方法の大部分は、PBM表面S上に点の特定の集合を考案し、これらの点があることが必要とされる空間の一部を定義することに要約される。点Aの場合、この領域はR(A)で表記する。これらの領域は、ボディ再構成から、通常は再構成の表面Tから取得され、オプティマイザは、これらの制約の大部分を(通常は最小二乗の意味で)満たそうと試行する。つまり、PBM表面上の点V(例えば、その頂点)の集合を所与として、システムは、V内のすべての点AについてAとR(A)との間の距離の合計を最小化する。実際の目的では、距離は通常ユークリッド距離の二乗となるが、手法は他の指標にも拡張される。
【0065】
1.点と点の対応関係:
PBM表面上の点Aについて、ボディ再構成の表面上に点Bがあり、Aが可能な限りBに近いこと、つまりR(A)={B}が必要とされる。通常、AはPBMメッシュの頂点となる。点Bは、以下の方法でAから取得できる。
a.NをAにおけるPBM表面Sの法線とする。次に、BはNに沿ってAを通る線と、Aに最も近い再構成表面Tとの交わりとして定義される。このような点がない場合、AはVの一部と見なされない。
b.BはZに最も近いT上の点である。
【0066】
2.点と平面の対応関係:
上記段落においてのように、S上の点Aについて、T上の点Bがある。PをBにおけるTに接する平面とする。Aが平面Pに近い、つまりR(A)=Pであることが必要となる。
【0067】
3.点と表面の対応関係:
上述のように、面法線Nを有する点AからT上の点Bを選択する。R(A)をBの近傍におけるTの部分集合であると定義し、これにより、R(A)の各点はT上に面法線N’を有し、Nとのその角度は所与の閾値を下回る。直感的には、Aの標的領域は、同様の方向に向くT上の領域である。
【0068】
4.点と投影の対応関係:
写真測量法プロセスに使用される画像を検討する。プロセスが画像に対するカメラの推定パラメータを与えるので、これを使用してPBM表面上の点Aを画像上に投影して、点A’を取得するとができる。画像上の点B’を取得する。B’は、例えば、撮影された人体のシルエットの輪郭上の点、または画像上のAにおける法線Nの投影が当たるシルエットの点として選択できる。つまり、R(A)は、B’に投影する点から成る光線である。
【0069】
上記説明では、PBM表面及びボディ再構成表面の役割を変更し得、オプティマイザがPBM表面によって定義された領域への再構成上の点間の距離を最小化することを必要とし得る。再構成が点群として(表面メッシュとしてではなく)表現されるにすぎない場合に、これは特に有用である。
【0070】
ボディ形状を決定するための手法は、通常、PBM表面S上のどの点が集合V内にあるのか、つまりどの点が最適化プロセスに考慮されるのかを決定する以下のフィルタステップのいくつかを適用することによって改善できる。点Aが以下の特性の1つを有する場合、点AをVから削除することを決定し得る。
-再構成表面上のAと点Bの間の距離が所与の閾値を超えている。
-AにおけるS上の面法線Nと、BにおけるT上の面法線N’の間の角度が所与の閾値を超えている。これが、Sの外側がTの内側に面する場合を含むことに留意されたい。このような状況は、例えばわきの下などの自己重複表面部分で発生する場合がある。
-Aに近いV内の他の点の数が所与の閾値を超えている。
-Aは、曲率がw.r.tである点である。Sは所与の閾値を超えているか、または下回っている(つまり、システムは、高い曲率の点を使用するか、または低い曲率の点を使用するかを決定し得る)。
-Aが、PBMを画像上に投影した輪郭上にあるようにスキャンされた人体の画像が存在する。
【0071】
出力の品質は、対応関係の検索及び最適化のステップを繰り返すことによって改善することができる。このようにして、以前の最適化ステップの後に新しい潜在的により良い対応関係が取得され、これにより品質がさらに向上する。また、V内の点を特定のボディ部分にのみ属するように制限し、後続の反復で他のボディ部分からの点を使用することによって、品質を向上させることができる。
【0072】
また、検出されたランドマークからわずかに逸脱しながら、反復のたびにボディ形状により良く一致するように姿勢をわずかに適合させ得ることにも留意されたい。
【0073】
プロセスのこの部分は、対応関係検索のさらなる方法を使用することによって適合させることができる。
【0074】
図1を参照し直すと、改良された測定概念は、単一の一般的なボディモデル、つまりテンプレートPBM D21で体側値を定義することを可能にする。PBMテンプレートD21に対するこのような測定定義D31は、PBMテンプレートD21に関して定義された少なくとも1つの測定点にそれぞれ関連付けられた1つまたは複数の測定命令を含み得るか、または定義し得る。この点において、それは、測定距離、表面積、及びボディのボリューム部分の間で区別され得る。さらに、これらの測定値から従属する測定値を取得できる。例えば、ボリューム測定値は、ボディ部分の重量を推定するために使用できる。
【0075】
それぞれの測定命令は、セグメントS31の定義及び/または非セグメント測定値S31’の定義によって与えられ得る。
【0076】
測定定義D31を使用すると、ステップS32でそれぞれの測定値または測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることができ、その結果PBMインスタンスD32上に対応する測定定義が生じる。対応するマッピングステップS33で、測定定義をPBMインスタンスから、対応するボディ再構成D11に転送することもできる。これにより、ボディ再構成D33に対する測定定義が生じ得る。このようにして、改良された測定概念は、任意の数のボディ再構成、それぞれPBMインスタンスで事前に定義された測定値を測定することができ、これにより測定値が取得され、PBMインスタンスによって表現される人体の測定値に類似するようになる。これらの測定値は、例えば洋裁においてなど、それらに依存するプロセスで使用され得る。
【0077】
以下では、測定定義D31の基本が、可能な定義及び測定命令に関してより詳細に説明される。
【0078】
長さ及び周囲の測定値
長さ及び周囲の測定値は、洋裁での古典的な測定値である。それは、腕の長さまたは腹囲のような測定値を含む。通常、このような測定値はメジャーを使用して採取される。改良された測定概念によれば、測定はメジャーの位置に似た1次元パスに沿って行われ得る。長さの測定値は、通常2つの固定された端点を有する。周囲測定値はまた、点によって点のパス上またはパス近くに定義されてもよい。以下では、1次元測定値がセグメントの組み合わせとして説明される。
【0079】
セグメントの定義
長さ測定値はセグメントの組み合わせとして定義することができる。セグメントは、PBMインスタンスD22上に定義された2点間の1次元パスである。このような測定点は、ボディモデル表面上に定義され得るが、地面上または3Dボディ再構成のランドマーク上に定義されてもよい。端点がボディモデル上にある場合、端点は、例えばボディモデルの頂点などの固定点、もしくは重心座標によって与えられるメッシュ三角形上の点のどちらかの上にあるか、または端点は実際のPBMインスタンス上に定義される場合がある。用語重心座標は、点が例えば三角形の他の点との関連で与えられることを示すために使用される。例えば、角A、B、及びCを有する三角形上の点Pを所与とすると、以下となるように3つのスカラーr、s、tが存在する。
P = r * A + s * B + t * C.
スカラーr、s、及びtは、三角形に対するPの重心座標と見なすことができる。例えば、測定定義を準備するオペレータは、実際の開始点が、例えば局所的に最大の曲率を有する点など、特定の基準を最適化する初期点の近傍で取得される点であると定義することができる。
【0080】
例えば、オペレータによってPBMテンプレートD21上に定義された点Aの場合、A’で、例えば、同じ頂点上または同じ重心座標を有する同じ三角形上のどちらかにあるPBMインスタンスD22上の対応する点を示し、A”で、実際の測定が開始する点を示す。別段に明記されない限り、A’=A”である。ただし、胸、肩の先端、頂点、鼻の先端などの周りのしわのような特徴の場合、点A”は、点A’で開始して表面上で関数を局所的に最適化することによって定義することができる。また、点A”は、別の測定セグメント上にあると定義することもできる。測定セグメントSの場合、Tの開始点A”が所与の点A’の近傍でS上になければならないように、従属測定セグメントTを定義することができる。
【0081】
図4の例を参照すると、点A”は、腹囲測定値(破線)上でA’に最も近い点として定義され得、点B”は、矢印で示される方向に向かって局所的にそれを動かすことによってB’から取得された点として定義され得る。
【0082】
測定がPBMに対して行われるのではなく、ボディ再構成D11に対して行われる場合、それらの端点はまた、人間のオペレータまたはコンピュータビジョンアルゴリズムから取得されたランドマークD12上に定義され得る。このようなランドマークは、例えば、胸の頂点を含む。
【0083】
測定点として2つの端点A及びBを所与とすると、測定値のセグメントを様々な方法で与えるそれらの間のパスPを定義できる。
1.PはAとBの間の空間内の線分である。
2.A及びBがPBMの表面上にある場合、Pは以下のいずれかとして定義される。
a.PはPBMの表面上の最短パスである。
b.Pは、PBMの表面と、A及びBを含む平面との交わりによって定義されるパスである。このような平面は様々な方法で説明できる。
i.平面は、PBMの表面上(したがって、インスタンスに応じて)または空間内の絶対座標によって定義された所与の点Cを通過する。
ii.平面は、PBMの所与の方向ベクトル(例えば、A及びBにおける表面の法線ベクトルの加重平均)または絶対ベクトル(つまり、水平方向を指して、平面を可能な限り垂直にする)に対して平行である。
平面と表面との交わりが一般にサイクルの集合になることに留意されたい。Pは、やはりA及びBを含むサイクル上にあると定義することができる。A及びBによって定義されたサイクルの2つの部分のどれがPであるのかを定義するために、平面の方向を定義することができる。縮退した場合(例えば、定義する平面に交差するメッシュの三角形)は、「単純性のシミュレーション(simulation of simplicity)」のような標準的な方法で処理され得る。
c.Pは、表面の局所的に1次元の部分集合上の最短パスである。このような局所的に1次元の部分集合は、メッシュのエッジによって、つまり隣接する面の間の角度が所与の閾値を超えるメッシュのエッジによって定義することができる。
3.Pは、モデルの内部と交差しない、AとBの間の3次元空間内の最短パスである。
【0084】
一般に、1つまたは複数のセグメントに関連する測定命令は、PBMテンプレートD21に関して定義されたそれぞれの測定点間の1つまたは複数のセグメントの定義として与えられ得、該測定命令をPBMインスタンスにマッピングすることは、該それぞれの測定点のPBMインスタンスD22へのマッピングを含む。
【0085】
PBMは、特定のボディ部分に属する表面の特定の領域を宣言する意味ラベリングを付ける場合がある。上記2.a及び2.bでのパスの定義は、パスが事前に定義された領域のセット内に留まるという要件によって拡張できる。
【0086】
セグメントのこれらの定義に基づいて、セグメントの他のファミリは、パスPを局所的に変更することによって定義することができる。例えば、2.bに説明されたパスは、例えば曲率を最大化するなど、表面上に定義された特定の基準を局所的に最適化するために端点を移動できる線分の連鎖である。
【0087】
別の例は、多くの場合、メジャーをきつく伸ばすことを必要とする洋裁での測定値の説明によって刺激を与えられる。この挙動は、パスPを凸化する(convexifying)ことによって近似できる。2.bに説明されるサイクルは、定義する平面上でその凸包の境界に置き換えることができる。たとえサイクルを定義する点が正確に同じ平面上になくても、例えば、その法線がすべての定義する平面の平均である平面など、平面上のパスの頂点の投影の凸包が計算される。結果として生じる凸包のエッジは、次にパスのエッジを定義し得る。
【0088】
周囲測定値は、セグメントのサイクルとして定義できる(S31)が、またセグメントなしでも定義できる(S31’)。例えば、腹囲は、胴体表面の、へその近傍の水平面との局所的に最短の交わりとして定義することができる。したがって、初期平面(例では、へそを通る水平面)を定義し、例えば勾配降下法などの最適化方法を使用してPBMメッシュとの交わりの長さの局所最小値を検索することによって、測定値を定義することができる。
【0089】
セグメントのパスと同様に、周囲測定値を定義するサイクル全体は、測定値の新しいファミリを定義するために局所的に変更できる。サイクルは、凸化される場合もあれば、PBM内部を回避して空間内で、またはPBM表面上でのどちらかでその長さを局所的に最小化するために締め付けられる場合もある。このような測定値が平面上にある必要がないことに留意されたい。
【0090】
一般に、サイクルに関連する測定命令は、PBMテンプレートD21の表面と、PBMテンプレートD21に関して定義されたアンカー測定点に対して定義された平面との交わりに基づいたサイクルの定義として与えられ得、該測定命令をPBMインスタンスD22にマッピングすることは、該アンカー測定点のPBMインスタンスD22へのマッピングを含む。
【0091】
最終的に、洋裁でのいくつかの測定値の場合、セグメント端点は他のセグメントのパスを介して定義されることに留意する。例えば、腹囲を示すメジャーは固定され、背丈は首の上の点と腹囲上の最も近い点の間の最短距離として測定される。我々の方法は、同様に測定値を定義することを可能にする。つまり、パスまたはサイクルXを所与として、セグメント端点A”は、所与の点Aに最も近いX上の点として定義できる。背丈の例の場合、オペレータは、脊椎上の点Aを定義することができ、最も近い点A”は、同様に脊椎上にあるが、腹囲を定義するサイクル上にもある。この点A”は、次にA”と首の上の点Bの間の長さ測定値に使用できる。
【0092】
測定セグメントを自動的に配置することに加えて、セグメントはまた、例えば測定パスの頂点を定義することによって、人間のオペレータによって対話型で定義することもできる。
【0093】
したがって、測定命令はまた、セグメントまたはサイクルを定義する別の測定命令で定義されるように、パスに関して定義された1つまたは複数の測定点を有するセグメントまたは他の測定値を定義し得る。
【0094】
表面積測定値
表面積測定値を定義することは、周囲を定義することに類似している。周囲を定義するメッシュ表面上のサイクルは、表面を2つの部分に分離する。このような1つの部分の面積を測定することができる。
【0095】
ボリューム測定値
ボリューム測定値は、通常、ボディの一部で定義される。コンピュータ表現では、このような部分は、モデル及び追加の二次元境界の表面の部分として定義される。この境界とモデルの表面との(1次元)交わりは、次に測定できるボリュームを定義する。したがって、表面によってまたはサイクルによってボリューム測定値を定義することができる。一部が以下に説明されるいくつかの方法が考えられる。
【0096】
1.定義の最も簡単な方法は、平面はボディ表現(PBMまたはボディ再構成)の一部を「切り取る」ように、モデルを平面と交差させることである。この定義は曖昧である(平面は複数の部分で表現と交差できる)ため、オペレータは、例えば、その表面上で点を選ぶことによって関連する部分を定義しなければならない。このような交差の表現の例は
図5に示される。
【0097】
2.ボリュームを定義するより間接的な方法は、例えば周囲測定値について定義されたように、表現の表面上でサイクルを定義することによる。上記参照。このサイクルが平面上にある場合、定義は以前の定義に同等である。しかしながら、例えばサイクルが局所的に最短のサイクルとして定義される、またはいくつかの同一平面上にないセグメントのシーケンスによって定義されるときなど、これが当てはまらない場合、ボリュームが定義されるように、例えば表面を水密にすることによって、サイクルによって定義される表面を閉じる標準的な方法を定義する必要がある。
【0098】
メッシュを水密にするための様々な最先端のアルゴリズムが存在する。通常、このようなアルゴリズムは、サイクルによって定義された部分を三角測量する。一貫した測定のためには、このプロセスによって幾何学的に類似したボディ部分に対して類似した測定値が生じることが望ましい。例えば、サイクルをさらなる頂点で細分化しても、測定値が変化しすぎてはならない。1つのオプションは、追加された三角形の下のボリュームを最大化する三角測量を選ぶことである。
【0099】
3.ボリューム測定値を定義する別の変形は、表面部分を容器と見なし、容器が正しい位置にあるときに保持できる液体の最大量を計算することであろう。アルゴリズム的には、これは、定義するサイクルが半分の空間内にあり、もう一方の半分の空間内の平面及び表面によって定義されるボリュームが最大となるように、空間を分離する平面を見つけることになる。表面が三角形のメッシュとして表現される場合、このような平面は以下の方法でコンピュータによって計算できる。つまり、平面によって頂点を分離する方法は有限数しかない。さらに、このような平面がメッシュの頂点に接触する場合にのみ、ボリュームは最大化される。点を通る平面の位置は、2つのパラメータを使用して説明することができるため、頂点を通る平面によって定義されるボリュームは、3次項の合計で与えられる、2つのパラメータを有する部分的に定義された関数である。このような関数の最大値は解析により見つけることができ、大局的なボリュームは、各頂点及び分離する平面のファミリについてこれらすべての最大値を超えた最大値である。表面は三角形のメッシュに変換できるので、本説明は、ビジュアルハル及びボクセルグリッドに対して同様に機能する。
【0100】
一般に、ボリュームに関連する測定命令は、PBMテンプレートD21の表面の定義された部分、及び表面と交差する二次元境界によって制限されたボリュームの定義として与えられ得、境界はPBMテンプレートD21に関して定義されたアンカー測定点に対して定義され、該少なくとも1つの測定命令をPBMインスタンスD22にマッピングすることは、該アンカー測定点のPBMインスタンスD22へのマッピングを含む。
【0101】
他の測定値は既存の測定値から導出され得る。例えば、測定された胸のボリュームは、ブラジャーのカップサイズを決定するために使用できる。
【0102】
体側値の主要な用途は洋裁である。ボディのどの部分が、どの方法で測定されなければならないのかを定義する異なる測定システムがあり、これは次に縫製パターンに変換される。システムに対する異なる技術的な要件を示すこのような測定値の例は、以下に示される。
【0103】
身長は、共通の基本測定値である。大部分の人は、自分の身長、及び身長を測定する方法を知っている。写真測量法から導出されたモデルは、通常、事前に定義されたスケールでは提供されないので、改良された測定概念は、他のすべての測定値を正しいスケールにするための入力として身長を使用し得る。
【0104】
腹囲は、ウエストの最大空洞に沿って水平面で(つまり地面に平行に)メジャーで測定できる。
【0105】
様々な測定システムによれば、下部腹囲は、ウエスト測定値よりも定義された距離だけ下の水平面にメジャーを置くことによって与えられる。
【0106】
ヒップの周囲は、臀部の最も外側の部分に沿って水平位置で再度測定できる。
【0107】
バスト全体の周囲は、胸の最も外側部分を横切って、メジャーをほぼ水平に配置して測定できる。背中では、テープは肩甲骨の下部を覆う必要があるため、わずかに上がる。
【0108】
下部バスト周囲は、胸のすぐ下にテープを水平に当てて測定できる。
【0109】
腕の長さは、肘の最も外側の部分を介して袖頭から手根骨まで測定できる。
【0110】
改良された測定概念によれば、このような測定値は、測定定義D31を形成する様々な測定命令でモデル化される。このようなモデル化は、一度しか実行される必要はなく、任意の3D再構成、それぞれPBMインスタンスに対して利用可能である。
【0111】
例えば、ここで
図6を参照すると、簡略な結合された測定値は腕の長さである。これは、前腕のA’からB’まで、及び上腕のB’からC’までの2つのセグメントから成る。セグメントは、PBMと、それぞれA’とB’、及びB’とC’における頂点法線に平行な平面との間の交差パスとして定義され得る。
【0112】
ここで
図7を参照すると、腹囲を測定する例では、オペレータは、ウエストの最大空洞(例えば、へその頂点)の近傍でPBMの頂点Vを定義する。上記に概説されたように、オペレータは、Vを通る水平面を定義し得、測定値は、Pで局所的に最小となる平面P’を通る周囲測定値であると定義し得る(つまり、Pは、胴体と平面との交わりの長さが減少しなくなるまで垂直にシフトされる)。この極小値は、最適化アルゴリズムによって見つけ得る。
【0113】
ここで
図8を参照すると、バスト全体の測定値を測定するための例では、最初に、胸の最も外側の部分をモデル化する点AとBを通過する補助的な周囲測定値を定義する。これらの点は、直接的に定義され得るか、またはオペレータがそれらに近い点AとBを選び、実際に定義する点A”とB”がPBMの正面方向で局所的に最も遠いと定義するかのどちらかである。点A”とB”を通過し、PBMの正面方向に平行である平面Pを定義する。したがって、点A”とB”が地面まで同じ距離を有する場合、平面は水平になる。
【0114】
この平面上で周囲を定義するサイクルをCとする。オペレータは、わきの下の下方に点EとFを定義し得、EとFに最も近いC上の点としてE”とF”をそれぞれ定義する。測定値Mを(i)F”とE”の間のセグメント、及びPBMと前面のPとの交わり、ならびに(ii)E”とF’の間のセグメント、及びPBMと、PBMの肩甲骨の下部上の点Gを通過する平面Qとの交わりの共用体として定義する。最終的な測定値M’は、次に水平面にMの頂点Vを投影し、その凸包を採取し、3DでVの部分集合上でサイクルを定義するように、凸包のエッジを後方に投影することによって定義される。
【0115】
図1を参照し直すと、改良された測定概念によれば、上述のように3Dボディ再構成D11及びこの再構成に適合したPBMのインスタンスD22が与えられる。さらに、基準PBMに対する様々な測定値の定義D31が与えられる。上述のように、これらの測定値は、(i)セグメントS31、または(ii)さらなる周囲記述S31’に関して記述される。以下では、セグメントに関する例を用いて定義をPBMインスタンスにマッピングするプロセスS32を説明し、後に、プロセスが他の記述にどのようにして適合できるのかを記述する。
【0116】
測定定義をマッピングした後、及び/または測定定義をマッピングするのと同時に、それぞれの測定命令によって定義された実際の測定を実行できる。
【0117】
プロセスのこの段階の結果は、任意選択で測定値に至るパスの視覚化を伴う、スキャンされた人体の測定値のセット、つまり測定値(例えば、cm、cm
2、またはリットル単位)である。また、さらなる処理のためにコンピュータ可読フォーマットで実際のパスも出力し得る。これは、
図1のステップS40に含まれる場合があろう。
【0118】
システムによって与えられる測定値は、以下の3つの異なるタイプに分類され得る。
-適合したPBMインスタンスに対して行われる測定
-3Dボディ再構成に対して直接的に行われる測定
-他の測定値から計算される測定値
【0119】
ボディ再構成に対してすべての測定を行うことは(ボディ再構成は人体からより直接的に導出されるデータであるため)合理的に見える場合があるが、ボディ再構成データは、ノイズが多いか、適切に構造化されていないか(例えば、自己重複)、または適切なフォーマット(例えば、点群)ではない場合がある。
【0120】
最初に、PBMテンプレートで定義された測定値をどのようにしてPBMインスタンスに転送できるのか、次にそれらの測定値をボディ再構成での測定値にどのように転送するのかを説明する。
【0121】
測定定義を適合したPBMインスタンスに転送する。
【0122】
上記説明では、測定値のセグメントを定義する異なる方法が開示されており、基本的に2つのマッピング方法を可能にする。これらは、
図9に関連して説明される。(1)パスの各セグメントをPBMインスタンスに転送する。つまり、重心頂点マッピング、または(2)端点AとBのみを、適合したPBMインスタンス上の端点A’とB’に転送し、任意選択で実際の端点A”とB”を決定し、例えば、表面上の最短パス、平面による交差など、測定値について定義された方法によるセグメントを計算する。
【0123】
1.PBMテンプレート上のセグメントの各頂点について、その重心座標を取得できる。角R、S、及びTを有する各三角形について、姿勢変更及びモーフを適用すると、適合したPBMインスタンスの表面上に角R’、S’、及びT’を有する三角形が生じる。P=r*R+s*S+t*TであるテンプレートPBM上の点Pについて、点P’=r*R’+s*S’+t*T’を取得する(つまり、重心座標を使用)。PBMテンプレート上のパスの各頂点に対してこれを行うと、適合したPBMインスタンス上で類似したパスが取得される。
【0124】
2.第2の変形について、上述同様に、その重心座標を使用してセグメント端点A’とB’を取得できる。ただし、次に、これらの点間のパスは、上述の異なる変形において、適合したPBMインスタンスを使用して、例えば線分、3Dの最短パス、またはPBM表面上のパスとして計算される。例えば、セグメントが点AとBとの間のPBM表面上の最短パスとして定義される場合、改良された測定概念は、点A’とB’との間の適合したPBMインスタンス上の最短パスを計算し得る。同様に、セグメントがPBMと、点A、B、及びCによって定義された平面との交わりによって記述される場合、適合したPBM上のセグメントは、A’、B’、及びC’によって定義された平面上のA’とB’の間のパスによって定義される。さらなる代替策として、エッジ上の最短パスまたは他の1次元部分集合が計算され得る。
上述のように、後者の方法で定義されたセグメントは、PBMが提供する意味情報によって制限される場合がある。例えば、PBM表面上の2点間の最短パスは(意味情報によって提供されるように)同じボディ部分にとどまるように制約される場合がある。
【0125】
両方の変形について、(例えば、腕の長さは肘の角度に依存する場合があるため)適合したPBMを事前に定義された姿勢にしてそこで測定を行うというオプションがある。これにより、特にスキャンされた人物が測定に要求された姿勢にない場合に、より現実的な結果が得られ得る。例えば、一部の測定値は、人物が座っていることを必要とする。
【0126】
セグメントを明示的に定義せずに定義された周囲測定値の場合、測定値は同様に転送できる。例えば、腹囲を、ボディ表面と水平面との局所的に最短の交わりとして定義するとき、最初に平面を定義する点P(例えば、へその頂点)は、適合したPBM上に対応する点P’を有し、この点を通る水平面は、最終的な測定値を生じさせる最適化プロセスの開始構成として使用できる。
【0127】
測定定義を3D再構成に転送する。
【0128】
また、測定セグメントをボディ再構成の表面に転送することもできる(再構成プロセス中に作成された場合)。これは、PBMテンプレートを上述の3D再構成に適合させるプロセスに類似する場合があり、このプロセスでは、適合したPBMインスタンスの表面上の点と、ボディ再構成の表面上の点の対応関係を検出することを説明した。つまり、PBM上の点Aについて、再構成メッシュ上の点A*を取得する。
【0129】
上記の
図9の説明と同様に、(1)適合したPBMでセグメントを採取し、パス(A、B、C、...)をパス(A*、B*、C*、...)にマッピングすることによって再構成メッシュ上にセグメントを定義するオプション、または(2)セグメントの端点のみを本体再構成にマッピングして、測定命令に定義された方法によってパスを取得するオプションがある。第2のオプションの場合、パスはまた、意味情報によって制限される場合がある。例えば、入力された画像、または外部ツールによって提供されたテクスチャに意味情報を使用し、それらをボディ再構成の表面に投影して測定セグメントを案内する場合がある。
【0130】
上述の方法で適合したPBMインスタンス上の点Aに対応する点A*を検出することに加えて、点A*はまた、適合したPBM上で測定セグメントを定義する平面上にあるように制約される場合もある。その場合、A*は、平面上にあるAに最も近い点、またはAを通る線及びその平面上のAにおける面法線の投影上にあるAに最も近い点である。
【0131】
3Dボディ再構成が点群として供給されるが、表面メッシュとして供給されない場合も、一部の測定値は再構成に転送できる。例えば、セグメントが平面Pで定義されるとき、平面に対する一定の距離範囲内にある点群の点を選ぶことができる。次に、これらの点の3D凸包を採取し、それを上記段落の3Dボディ再構成の表面の代わりに使用できる。代わりに、これらの点を平面Pに投影し、これらの点の2D凸包を、ボディ再構成の表面と測定セグメントを定義する平面との交わりとして扱い得る。
【0132】
また、測定命令を使用して、直接的に測定しない測定値を導出し得る。例示的な使用事例は、以下である。再構成は、いくつかのボディ部分で低品質を有する場合がある。結果として生じる測定値が、例えば統計または訓練されたニューラルネットワークに基づいで関連付けられる場合、次に外れ値を特定でき、測定値は、例えば有効と見なされる他に基づいて予想される測定値に置き換えることもできる。
【0133】
図10は、改良された測定概念に従って実施形態を組み込み得るコンピュータシステムのブロック図である。
図10は、改良された測定概念を組み込んだ実施形態の単なる例示にすぎず、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない。当業者は、他の変形形態、修正形態、及び代替例を認識するであろう。
【0134】
一実施形態では、コンピュータシステム700は、通常、モニタ710と、コンピュータ720と、ユーザー出力装置730と、ユーザー入力装置740と、通信インターフェース750などを含む。
【0135】
図10に示されるように、コンピュータ720は、バスサブシステム790を介していくつかの周辺装置と通信するプロセッサ760を含み得る。これらの周辺装置は、ユーザー出力装置730と、ユーザー入力装置740と、通信インターフェース750と、ランダムアクセスメモリ(RAM)770及びディスクドライブ780などのストレージサブシステムとを含み得る。
【0136】
ユーザー入力装置740は、情報をコンピュータシステム720に入力するためのすべての可能なタイプの装置及び機構を含む。これらは、キーボードと、キーパッドと、ディスプレイに組み込まれたタッチスクリーンと、音声認識システムなどの音声入力装置と、マイクロフォンと、他のタイプの入力装置とを含み得る。様々な実施形態では、ユーザー入力装置740は、通常、コンピュータマウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、無線リモコン、描画タブレット、音声コマンドシステム、視線追跡システムなどとして具体化される。ユーザー入力装置740は、通常、ユーザーが、ボタンのクリックなどコマンドを介して、モニタ710上に表示されるオブジェクト、アイコン、テキストなどを選択することを可能にする。ユーザー入力装置740はまた、カラーカメラ及び/または深度カメラ、ボディ形状及び/または姿勢追跡センサ、手追跡装置、頭部追跡装置などを含み得る。ユーザー入力装置740は、特に、例えば、DSLRカメラまたはスマートフォンのカメラなど、様々なタイプのカメラを含み得る。そのようなカメラまたはスマートフォンまたは他のモバイルデバイスは、通信インターフェース750を介して接続された通信ネットワークを介してコンピュータ720に接続され得る。
【0137】
ユーザー出力装置730は、コンピュータ720から情報を出力するためのすべての可能なタイプの装置及び機構を含む。これらは、ディスプレイ(例えば、モニタ710)、音声出力装置などの視覚的ではないディスプレイなどを含み得る。
【0138】
通信インターフェース750は、他の通信ネットワーク及び装置にインターフェースを提供する。通信インターフェース750は、他のシステムからデータを受信し、他のシステムにデータを送信するためのインターフェースとして機能し得る。通信インターフェース750の実施形態は、通常、イーサネットカード、モデム(電話、衛星、ケーブル、ISDN)、(非同期)デジタル加入者線(DSL)ユニット、FireWireインターフェース、USBインターフェース、Wi-Fi及びBluetoothのような無線接続などを含む。例えば、通信インターフェース750は、コンピュータネットワークに、FireWireバスなどに結合され得る。他の実施形態では、通信インターフェース750は、コンピュータ720のマザーボードに物理的に統合され得、ソフトDSLなどのソフトウェアプログラムであってよい。
【0139】
様々な実施形態では、コンピュータシステム700はまた、HTTPプロトコル、TCP/IPプロトコル、RTP/RTSPプロトコルなどのネットワークを介した通信を可能にするソフトウェアを含み得る。
【0140】
RAM770及びディスクドライブ780は、実行可能なコンピュータコード、人間が読み取り可能なコードなどを含むデータを格納するように構成された有形媒体の例である。他のタイプの有形媒体は、ソリッドステートドライブ、SSD、フロッピーディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、DVD、及びバーコードなどの光学式記憶媒体、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、読取専用メモリ(ROM)、バッテリバックアップ式揮発性メモリ、ネットワーク化された記憶装置などを含む。RAM770及びディスクドライブ780は、改善されたモデル化概念の機能を提供する基本プログラミング及びデータ構造を格納するように構成され得る。
【0141】
改良された測定概念の機能を提供するソフトウェアコードモジュール及び命令は、RAM770及びディスクドライブ780に格納され得る。これらのソフトウェアモジュールは、プロセッサ760によって実行され得る。RAM770及びディスクドライブ780はまた、本発明に従って使用されるデータを格納するためのレポジトリを提供し得る。
【0142】
RAM770及びディスクドライブ780は、プログラム実行中の命令及びデータの格納用の主要なランダムアクセスメモリ(RAM)、及び固定された命令が格納される読取専用メモリ(ROM)を含むいくつかのメモリを含み得る。RAM770及びディスクドライブ780は、プログラムファイル及びデータファイルに永続(不揮発性)記憶装置を提供するファイルストレージサブシステムを含み得る。RAM770及びディスクドライブ780はまた、リムーバブルフラッシュメモリなどのリムーバブルストレージシステムを含み得る。
【0143】
バスサブシステム790は、コンピュータ720の様々なコンポーネント及びサブシステムに意図したとおりに相互に通信させる機構を提供する。バスサブシステム790は単一のバスとして概略で示されているが、バスサブシステムの代替実施形態は複数のバスを利用し得る。
【0144】
図10は、改良された測定概念を具体化できるコンピュータシステムを表す。他の多くのハードウェア及びソフトウェア構成がそのような用途に適していることが、当業者に容易に明らかになる。例えば、コンピュータは、モバイルデバイス、特に携帯電話、またはデスクトップ、ポータブル、ラックマウント式、またはタブレットの構成であってよい。さらに、コンピュータは一連のネットワーク化されたコンピュータであってもよい。
【0145】
改良された測定概念の様々な実施形態は、ソフトウェアまたはハードウェア、または両方の組み合わせにおけるロジックの形で実装することができる。ロジックは、改良された測定概念の実施形態に開示されるステップのセットを実行するようにコンピュータシステムのプロセッサに命令するように適合された命令セットとして、コンピュータ可読記憶媒体または機械可読記憶媒体に格納され得る。ロジックは、改良された測定概念の実施形態に開示されるステップのセットを自動的に実行するように情報処理装置に命令するように適合されたコンピュータプログラム製品の一部を形成し得る。
【0146】
したがって、明細書及び図面は、限定する意味ではなくて例示的なものとみなされる。しかしながら、特許請求の範囲で述べられる本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に様々な修正及び変更がなされ得ることが明らかである。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムを使用してボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するための方法であって、
-前記コンピュータシステムが、パラメトリックボディモデル(PBM)テンプレート及び測定定義にアクセスでき、
-前記PBMテンプレートがテンプレートボディの表面の3D表現を備え、少なくとも形状及び姿勢に関してパラメータ化されるように適合され、
-前記測定定義が、前記PBMテンプレートに関して定義された少なくとも1つの測定点にそれぞれ関連付けられた1つまたは複数の測定命令を定義し、
前記方法が、
-前記3D再構成を受け取ることと、
-少なくともボディの姿勢及びボディの形状に関して、前記PBMテンプレートを前記3D再構成に適合させることによってPBMインスタンスを生成することと、
-前記1つまたは複数の測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることと、
-前記1つまたは複数のマッピングされた測定命令の少なくとも1つに従って測定を実行することと
を含み、
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が
、
-前
記テンプレート
ボディの表面の定義された部分及び前記表面と交差する二次元境界によって制限されたボリュームの定義であって、前記境界が前記PBMテンプレートに関して定義されたアンカー測定点に対して定義され、前記少なくとも1つの測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることが、前記アンカー測定点の前記PBMインスタンスへのマッピングを含む、前記ボリュームの定
義として与えら
れ、
-前記表面と交差する前記二次元境界が、
-平面と前記表面との交わりであって、前記平面が前記アンカー測定点に関連付けられた、前記交わり、
-前記表面及びサイクルによって制限された補助面上の前記サイクルであって、前記少なくとも1つの測定命令で定義される前記サイクル、
の1つとして定義される、
前記方法。
【請求項2】
前記二次元境界は、平面と前記表面との交わりとして定義され、
前記少なくとも1つの測定命令は、前記アンカー測定点の前記平面までの定義された距離を含み、前記定義された距離は、ゼロに等しいまたはゼロより大きい、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
-前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記PBMテンプレートに関して定義された前記それぞれの測定点間の1つまたは複数のセグメントの定義として与えられ、
-前記1つまたは複数の測定命令を前記PBMインスタンスにマッピングすることが、
-前記PBMテンプレートに関して定義された前記1つまたは複数のセグメントの少なくとも1つのパス、特に完全なパスを前記PBMインスタンスにマッピングすること、
-前記それぞれの測定点を前記PBMインスタンスにマッピングし、前記PBMインスタンス及びそれぞれのマッピングされた前記測定点を使用して、それぞれの前記測定点間に定義された前記1つまたは複数のセグメントの少なくとも1つのパスを計算すること
の少なくとも1つを含む、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が姿勢情報を含み、前記方法が、姿勢情報を含む前記少なくとも1つのマッピングされた測定命令に従って前記測定を実行する前に、前記姿勢情報に基づいて前記PBMインスタンスの姿勢を調整することをさらに含む、請求項1から3の一項に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記テンプレートボディの意味情報、特に、前記少なくとも1つの関連付けられた測定点の、前記意味情報によって定義された領域への関連付けに基づく、請求項1から4の一項に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、
-長さ測定値、
-周囲測定値、
-表面積測定値、
-ボリューム測定値
の1つを定義する、請求項1から5の一項に記載の方法。
【請求項7】
前記3D再構成が複数のランドマークを含み、前記PBMインスタンスを生成することが前記複数のランドマークに基づく、請求項1から6の一項に記載の方法。
【請求項8】
機械学習プロセスを使用して、前記3D再構成のデータに基づいて前記複数のランドマークを検出することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
関連付けられた測定点の前記PBMインスタンスへのマッピングが、前記テンプレートボディの意味情報及び前記複数のランドマークの少なくとも1つに基づく、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
-前記少なくとも1つの関連付けられた測定点の、特に前記ボディ再構成の表面へのマッピングを含む、前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つを前記ボディ再構成にマッピングすることと、
-前記ボディ再構成にマッピングされた前記少なくとも1つの測定命令に従って測定を実行することと
をさらに含む、請求項1から9の一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ボディ再構成を受け取ることが、前記ボディ再構成の基準尺度を受け取ることを含む、請求項1から10の一項に記載の方法。
【請求項12】
前記測定定義が2つ以上の測定命令を定義し、前記方法が、
-前記2つ以上の測定命令を前記PBMインスタンス及び/または前記ボディ再構成にマッピングすることと、
-前記2つ以上のマッピングされた測定命令に従って測定を実行することと、
-特に統計的な方法及び/または人工ニューラルネットワーク評価に基づいて前記測定の値を関連付けることによって、前記測定の値の妥当性尺度を生成することと
をさらに含む、請求項1から11の一項に記載の方法。
【請求項13】
前記表面の前記表現が、3Dメッシュ及び関連付けられた頂点を用いて実装されており、前記PBMテンプレートを前記3D再構成に適合させることが、特に前記メッシュの構造を変更することなく、前記頂点の位置を変更することを含む、請求項1から12の一項に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の測定命令の少なくとも1つの測定命令が、前記PBMテンプレート及び衣服の3D表現または前記衣服の前記3D表現の少なくとも一部に関連付けられ、前記少なくとも1つの測定命令に従って実行された前記測定の結果が、前記衣服の一部の生産中に使用されるように適合される、請求項1から13の一項に記載の方法。
【請求項15】
ボディの3D再構成に対して少なくとも1回の測定を実行するためのコンピュータプログラム製品であって、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、コンピュータシステムが請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にする前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に格納されたコンピュータプログラム命令とを備える、前記コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】