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特表2024-516859発光体を備える棚支持体用のスペーサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】発光体を備える棚支持体用のスペーサ
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/00 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
A47F5/00 G
A47F5/00 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568326
(86)(22)【出願日】2022-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-11-06
(86)【国際出願番号】 EP2022062254
(87)【国際公開番号】W WO2022234068
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】2104850
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523396808
【氏名又は名称】キャプタナ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シュワルツ,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ウンムジッヒ,マイケル
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118FA13
3B118FA32
(57)【要約】
【要約】
本発明は、棚支持体(100)の列を画定するように棚支持体(100)に固定されるように適合されたスペーサ(10)であって、スペーサ(10)は、スペーサ(10)に組み込まれ、光を発するように構成された発光体(20)を備え、前記発光体(20)によって発せられた光は、前記発光体(20)に特有の点滅シーケンスに対応する信号を形成し、発光体(20)が組み込まれたスペーサ(10)の識別を可能にするスペーサ(10)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚支持体の列を画定するように前記棚支持体上に固定されるように適合されたスペーサであって、前記棚支持体は、実質的に棚支持体平面内に延在し、前記スペーサは、前記棚支持体平面に対して実質的に垂直に延在するように適合され、前記スペーサは、前記スペーサに組み込まれ、光を発するように構成された発光体を備え、前記発光体によって発せられた前記光は、前記発光体に固有の点滅シーケンスに対応する信号を形成し、前記発光体が組み込まれた前記スペーサの識別を可能にし、前記スペーサは、基地局からの命令に従って前記発光体の前記点滅シーケンスをトリガするように適合された通信モジュールをさらに備える、スペーサ。
【請求項2】
前記棚支持体の2つの隣接する列を画定するように適合された仕切り壁を備え、前記仕切り壁は、2つの対向する側面パネルを備え、前記スペーサは、前記仕切り壁の前記2つの対向する側面パネルを接続するように適合された前面パネルをさらに備え、前記発光体は、前記スペーサの前記前面パネルに組み込まれる、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項3】
前記発光体はLEDである、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項4】
前記発光体は、可視光、例えば緑色光を発するように構成される、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項5】
前記発光体は、赤外光を発するように構成される、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項6】
前記発光体に電力を供給するように適合されたバッテリをさらに備える、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項7】
前記スペーサの前記発光体を遮る物体又は人を検出するように適合された人センサであって、前記通信モジュールは、前記人センサの出力に従って前記発光体の点滅シーケンスをトリガするように適合されている、人センサ、をさらに備える、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項8】
前記スペーサに組み込まれたカメラをさらに備え、前記スペーサは、監視スペーサである、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項9】
前記カメラは、前記カメラの視野方向を変更することを可能にする電動レンズを備える、請求項8に記載のスペーサ。
【請求項10】
前記スペーサに組み込まれたLCDスクリーンをさらに備える、請求項1に記載のスペーサ。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載のスペーサを複数備えるスペーサのセットであって、前記スペーサのセットの各スペーサは、前記スペーサのセットの他のスペーサの発光体の点滅シーケンスとは異なる固有の特定の前記点滅シーケンスを有する発光体を備え、前記スペーサのセットの各スペーサについて、前記スペーサの前記発光体の前記点滅シーケンスが前記スペーサの識別を可能にする、スペーサのセット。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載のスペーサと、識別ユニットとを備えるシステムであって、前記識別ユニットは、前記スペーサの前記発光体によって発せされる点滅シーケンスを受信するように適合され、前記識別ユニットは、取得された前記点滅シーケンスに対応する前記スペーサを識別するようにさらに適合され、前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行され、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサに関連付けられる、システム。
【請求項13】
棚支持体と、少なくとも1つの請求項1乃至10のいずれか一項に記載のスペーサであって、前記棚支持体に固定されている、スペーサと、前記スペーサの前記発光体によって実行される点滅シーケンスを視覚的に取得するように構成されたカメラと、を備える棚システム。
【請求項14】
前記カメラは、監視スペーサに一体化されており、前記監視スペーサは、前記スペーサの前記発光体が前記監視スペーサの前記カメラによって視認可能であるように、前記棚支持体に固定されるように適合される、請求項13に記載の棚システム。
【請求項15】
前記カメラによって取得された点滅シーケンスを受け取るように適合された識別ユニットであって、前記識別ユニットは、前記取得された点滅シーケンスに対応する前記スペーサを識別するようにさらに適合され、前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行され、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサに関連付けられる、識別ユニットをさらに含む、請求項13に記載の棚システム。
【請求項16】
請求項15に記載の棚システムによって実行されるように適合されるスペーサ識別のための方法であって、前記方法は、
S1:前記通信モジュールによって、前記スペーサに組み込まれた前記発光体の点滅シーケンスをトリガするステップと、
S2:前記発光体によって、前記点滅シーケンスを実行するステップと、
S3:前記カメラによって、前記点滅シーケンスを視覚的に取得するステップと、
S4:前記識別ユニットによって、前記カメラによって取得された前記点滅シーケンスを受信するステップと、
S5:前記識別ユニットによって、前記取得された点滅シーケンスに対応する前記スペーサを識別するステップであって、前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行され、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサに関連付けられる、識別するステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棚支持体の在庫を管理するためのスペーサ、およびスペーサ識別方法に関する。棚支持体は、商品を受け入れ、小売店に設置されることが意図される。
【背景技術】
【0002】
商品は、一般に小売店に陳列される。商品は、小売店で顧客が購入することができる様々な性質の物品、例えば、食料または他の商品からなる。小売店は、いくつかの通路を含む。ゴンドラ等の棚は、一般に、通路の少なくとも一方の側に配置され、通路を歩いている顧客が棚に陳列された商品を容易に見ることができるようになっている。
【0003】
図1に示すように、棚1は、一般に、互いに垂直方向に離間した複数の棚支持体100を備える。棚受け100には、陳列される物品200が載置される。所与の性質の物品200は、物品200の列を形成するように、棚支持体101上に前後に配置されてもよい。棚支持体100は、物品200のいくつかの隣接する列を備え、各列は物品200の所与の性質に対応する。
【0004】
棚支持体の隣接する列は、スペーサによって境界を定めることができる。スペーサは、隣接するコラムを物理的に分離し、各コラム内に物品を固定して位置決めするのを助けるために、コラムのほぼ全長に沿って延びる。したがって、物品は、正確かつ確実に、かつ整然とした様式で、各列の内側に位置付けられてもよい。2つの隣接するスペーサの間に形成される1つの列の内側に、物品のいくつかの列を並べて収容することができる。
【0005】
棚ラベルは、通常、スペーサによって区切られた列の下又は隣に位置する棚支持体の前面パネル上に配置され、棚が配置された通路を歩いている顧客から直接見えるようになっている。棚ラベルは、価格、重量当たりの価格、物品の名称などの、近くの列に位置する物品に関する情報を表示する。
【0006】
小売店にとって特に重要な問題は、在庫の管理である。在庫不足は、在庫切れの商品が顧客によって購入されないので、金銭的損失につながる。必要な場合には、迅速な補充を達成できるように、ストック不足を予測すべきである。
【0007】
電子棚ラベル(以下、「ESL」と称する)は、在庫の管理を助けるために、特に、小売店の棚支持体に置かれた物品の在庫のデータベースを定期的に更新し、それにより在庫不足のリスクを低減するために一般的に使用される棚ラベルの一種である。
【0008】
ESLは、価格更新など、画面上に表示される商品情報の自動更新を可能にする画面を備える。ESLはまた、典型的には、点滅命令を受信すると、ESLに特有の点滅シーケンスに従って光を発するように構成された発光体を備える。
【0009】
小売店は、1つ又は複数の基地局を含む。小売店の基地局は、遠距離無線通信を介して、例えば低電力無線通信モジュールを介して、小売店のESLと通信する。前記基地局の従って、基地局は、ESL情報を自動的に更新するために、ESLに更新命令を時々送信してもよい。基地局は、小売店の全てのESLの発光体による特定の点滅シーケンスの実行をトリガするために、点滅命令を全てのESLに時々送信してもよい。
【0010】
棚及び棚に配置されたESLを撮影するために、カメラが小売店に設置されてもよい。より具体的には、カメラは、棚を撮影するように、棚に対して通路の反対側で、棚に面して配置されてもよい。したがって、カメラは、在庫不足エリアに対応する、棚の棚支持体上のほぼ空のまたは空の空間を検出することができる。カメラは、撮影された棚に配置されたESLの発光体によって実行される点滅シーケンスも取得する。
【0011】
したがって、在庫切れ物品の性質は、検出された在庫不足エリアに最も近いESLを識別することによって決定され得、識別は、前記ESLに固有の取得された点滅シーケンスに基づいて実行される。次いで、決定された物品の在庫を補充することを示す警告を生成することができる。
【0012】
しかし、この在庫不足管理システムは、電子価格表示器を実装した場合にしか機能しない。実際のところ、ESLは、全ての小売店、地域、または国、あるいは所与の小売店の全てのエリアでさえも実装されない。例えば、ESLが実装されてもよい。在庫管理が最も重要である製品を陳列する店舗の領域のみESLが存在しない場合、在庫不足を予測するための別の方法を予見する必要がある。
【0013】
さらに、ESLは、専用のインフラストラクチャおよび特定の設備を実装することを必要とする。
【0014】
さらに、ESLが参照する物品に対するESLの位置決めは標準化されておらず、物品ごとに異なることがある。ESLは、対応する物品の下の棚支持体上に配置されてもよいが、物品の右または左に移動されてもよい。このため、カメラが在庫不足を検出した場合には、欠品に対応するESLの特定に誤りが生じ、欠品の特定が不正確になる可能性がある。これは、在庫管理の有効性の欠如につながる。
【0015】
最後に、棚の画像を取得するカメラが移動せず、前記棚に面して正確に位置決めされることが重要である。そうでなければ、カメラは、棚支持体上のほぼ空の又は空の空間を正確に検出しない場合があり、及び/又はESLを正確に識別しない場合がある。カメラの正確で信頼性のある位置決めおよび固定を達成することは困難である。カメラは、小売店のシーリング又は壁に固定されてもよいが、その場合、カメラは、棚支持体のうちのいくつか、特に、より高い棚支持体の画像を正確に取得しない場合がある。カメラは、棚に固定されてもよいが、その場合、カメラは、棚上の空間を占め、小売店の顧客に見える。
【発明の概要】
【0016】
本発明の目的は、棚支持体の在庫の管理コストを低減するスペーサを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、ESLの存在を必要としない棚支持体の在庫を管理するためのシステムを提供することである。
【0018】
第1の態様によれば、本発明は、棚支持体の列を画定するように前記棚支持体上に固定されるように適合されたスペーサであって、前記スペーサは、前記スペーサに組み込まれ、光を発するように構成された発光体を備え、前記発光体によって発せられた前記光は、前記発光体に固有の点滅シーケンスに対応する信号を形成し、前記発光体が組み込まれた前記スペーサの識別を可能にする、スペーサ、に関する。
【0019】
上述のスペーサのいくつかの好ましいが限定的ではない特徴は、個別にまたは組み合わせて、以下の通りである。
【0020】
- 前記スペーサは、前記棚支持体の2つの隣接する列を画定するように適合された仕切り壁を備え、前記仕切り壁は、2つの対向する側面パネルを備え、前記スペーサは、前記仕切り壁の前記2つの対向する側面パネルを接続するように適合された前面パネルをさらに備え、前記発光体は、前記スペーサの前記前面パネルに組み込まれる。
【0021】
- スペーサは、棚支持体の列を画定するように棚支持体上に積み重ねられるように適合されたプレートを備える。
【0022】
- 前記発光体は、前記スペーサの前記前面パネルに組み込まれる。
【0023】
- 前記発行体はLEDである。
【0024】
- 前記発光体は、可視光を発するように構成される。
【0025】
- 前記発光体は、緑色光を発するように構成される。
【0026】
- 前記発光体は、赤外光を発するように構成される。
【0027】
- 前記スペーサは、前記発光体に電力を供給するように適合されたバッテリをさらに備える。
【0028】
- 前記スペーサは、基地局からの命令に従って前記発光体の前記点滅シーケンスをトリガするように適合された通信モジュールをさらに備える。
【0029】
- 前記通信モジュールは、遠距離無線通信を介して前記基地局と通信するように適合されてもよい。
【0030】
― 前記通信モジュールは、近距離無線通信を介して別のスペーサと通信するように適合されてもよい。
【0031】
- 前記スペーサは、前記スペーサの前記発光体を遮る物体又は人を検出するように適合された人センサであって、前記通信モジュールは、前記人センサの出力に従って前記発光体の点滅シーケンスをトリガするように適合されている、人センサ、をさらに備える。
【0032】
- 前記スペーサは、前記スペーサに組み込まれたカメラをさらに備え、前記スペーサは、監視スペーサである。
【0033】
- 前記カメラは、前記カメラの視野方向を変更することを可能にする電動レンズを備える。
【0034】
- 前記監視スペーサは、小売店の通路に対して、カメラによって点滅シーケンスが取得されるべき発光体を備えるスペーサの反対側に位置する棚支持体に取り付けられるように適合されてもよい。
【0035】
- 前記スペーサは、前記スペーサに組み込まれたLCDスクリーンをさらに備える。
【0036】
- 前記スペーサは、前記スペーサの構成要素を一体化するように適合された一体型ケーシングを形成する。
【0037】
- 前記スペーサは、前記スペーサの構成要素を一体化するように適合された前部ケーシングと、前記前部ケーシングに取り付けられるように適合された窓とを備え、前記前部ケーシングおよび前記窓は、前記棚支持体の2つの隣接する列を一緒に画定する。
【0038】
第2の態様によれば、本発明は、第1の態様によるスペーサを複数含むスペーサのセットを対象とし、前記スペーサのセットの各スペーサは、前記スペーサのセットの他のスペーサの発光体の点滅シーケンスとは異なる固有の特定の前記点滅シーケンスを有する発光体を含み、前記スペーサのセットの各スペーサについて、前記スペーサの前記発光体の前記点滅シーケンスが前記スペーサの識別を可能にする。
【0039】
第3の態様によれば、本発明は、第1の態様によるスペーサと、識別ユニットとを備えるシステムを対象とし、前記識別ユニットは、前記スペーサの発光体によって発せされる点滅シーケンスを受信するように適合され、前記識別ユニットは、取得された前記点滅シーケンスに対応する前記スペーサを識別するようにさらに適合される。
【0040】
前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行されてもよく、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサに関連付けられる。
【0041】
第4の態様によれば、本発明は、棚支持体と、棚支持体に固定された、第1の態様によるスペーサと、スペーサの発光体によって実行される点滅シーケンスを視覚的に取得するように構成されたカメラとを備える棚システムを対象とする。
【0042】
カメラは、第1の態様による監視スペーサに一体化されてもよく、監視スペーサは、スペーサの発光体が監視スペーサのカメラによって視認可能であるように、棚支持体に固定されるように適合される。
【0043】
カメラは、第1の態様による監視スペーサに一体化されてもよく、監視スペーサは、スペーサの発光体が監視スペーサのカメラによって視認可能であるように、棚支持体に固定されるように適合される。
【0044】
前記棚システムは、前記カメラによって取得された点滅シーケンスを受け取るように適合された識別ユニットであって、前記識別ユニットは、前記取得された点滅シーケンスに対応する前記スペーサを識別するようにさらに適合される。
【0045】
前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行されてもよく、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサに関連付けられる。
【0046】
第5の態様によれば、本発明は、第4の態様による棚システムによって実行されるように適合されたスペーサ識別のための方法を対象とし、この方法は以下のステップを含む。
S1:前記通信モジュールによって、前記スペーサに組み込まれた前記発光体の点滅シーケンスをトリガするステップと、
S2:前記発光素子が前記点滅シーケンスを実行するステップと、
S3:前記カメラにより前記点滅シーケンスを視覚的に取得するステップ。
この方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
S4:前記識別ユニットが、前記カメラによって取得された前記点滅シーケンスを受信するステップと、
S5:前記識別ユニットによって、前記取得された点滅シーケンスに対応する前記スペーサを識別するステップであって、前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行されてもよく、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサに関連付けられる、ステップ。
【0047】
方法は、人センサによって、スペーサの発光体を遮る物体又は人を検出するステップを更に有してもよく、通信モジュールは、人センサの出力に従ってステップS1において発光体の点滅シーケンスをトリガするように適合される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明の他の特徴および利点は、以下の説明から明らかになるが、これは、純粋に例示的であり、非限定的であり、添付の図面に関して考慮されなければならない。
【0049】
図1】従来技術による棚の斜視図であり、前述したものである。
図2】本発明の一実施形態によるスペーサを備える棚支持体の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態によるスペーサの斜視図であり、スペーサは棚支持体に固定されている。
図4】本発明の一実施形態によるスペーサの拡大斜視図である。
図5】本発明の別の実施形態によるスペーサの分解斜視図である。
図6図5のスペーサの組立斜視図である。
図7】本発明の一実施形態によるスペーサ識別のための方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
棚支持体100の列を画定するように棚支持体100に固定されるように適合されたスペーサ10が、図3図5、および図6に非限定的な例として示されている。
【0051】
スペーサ10は、スペーサ10に組み込まれ、光を発するように構成された発光体を備え、前記発光体20によって発せられた光は、前記発光体20に特有の点滅シーケンスに対応する信号を形成し、発光体20が組み込まれたスペーサ10の識別を可能にする。
【0052】
このようなスペーサ10の位置決めは、正確であり、信頼性が高い。スペーサ10は、棚支持体100の列を画定し、すなわち、物品200が陳列される棚支持体100の領域を画定する。
【0053】
スペーサ10が棚支持体100に固定されると、前記棚支持体100に対するスペーサ10の位置が分かる。小売店内のスペーサ10の位置もまた、既知であり得る。スペーサ10によって区切られた列に陳列された物品200の、前記スペーサ10に対する性質および位置も知られており、前記物品200はスペーサ10に関連付けられている。したがって、スペーサ10は、スペーサ10によって区切られた列内に配置された物品200の性質および位置を規定する。発光体20の点滅順序に基づいてスペーサ10を識別することができるので、スペーサ10によって区切られた列に表示された対応する物品200の性質及び位置も正確に識別することができる。物品200の性質は、物品200のタイプ及び/又は物品200のブランド、例えば、特定のクリーム、シリアル、野菜などに対応し得る。
【0054】
スペーサ10が棚支持体100に固定されると、前記棚支持体100に対するスペーサ10の位置が分かる。小売店内のスペーサ10の位置もまた、既知であり得る。スペーサ10によって区切られた列に陳列された物品200の、前記スペーサ10に対する性質および位置も知られており、前記物品200はスペーサ10に関連付けられている。したがって、スペーサ10は、スペーサ10によって区切られた列内に配置された物品200の性質および位置を規定する。発光体20の点滅順序に基づいてスペーサ10を識別することができるので、スペーサ10によって区切られた列に表示された対応する物品200の性質及び位置も正確に識別することができる。物品200の性質は、物品200のタイプ及び/又は物品200のブランド、例えば、特定のクリーム、シリアル、野菜などに対応し得る。
【0055】
さらに、スペーサ10は、従来のスペーサ10のように、棚支持体100上に容易に設置され、動作可能であるための専用のインフラストラクチャを必要としない。より具体的には、スペーサ10は、動作可能であるためにESLの存在を必要としない。スペーサ10の寸法は、従来のスペーサ10の寸法に実質的に対応し、これにより、空間を節約することができる。
【0056】
スペーサ10の発光体20によって発せられた光は、点滅シーケンスに対応する信号を形成する。言い換えれば、発光体20は、いくつかの光パルスを放出するように点滅し、それによって点滅シーケンスを実行するように適合される。いくつかの光パルスは、異なる持続時間を有し、可変時間間隔によって互いに離間される。光パルスのシーケンスによって形成される信号の持続時間及び信号間の時間間隔は、発光体20に固有であり、すなわち発光体20を特徴付ける。したがって、発光体20の点滅シーケンスは、発光体20を区別し、発光体20が組み込まれたスペーサ10の識別を可能にする。
【0057】
発光体20による光パルスの点滅シーケンスの実行は、発光体20に送信される点滅命令によってトリガされてもよい。
【0058】
図2に非限定的な例として示されるように、棚支持体100は、棚支持平面内に延在する実質的に平面の棚支持体100であってもよい。棚支持面は、横方向と縦方向とによって画定され、縦方向は横方向に対して垂直である。垂直方向は、棚支持面に対して垂直な方向に対応する。長さは、長手方向に沿った寸法に対応する。幅は、横方向に沿った寸法に対応する。高さは、鉛直方向に沿った寸法に相当する。
【0059】
小売店は、小売店の顧客のための通路を形成するいくつかの通路を備えてもよい。棚1は、小売店の通路に配置されてもよい。棚1は、1つの棚支持体100、又は互いに垂直方向に離間した複数の棚支持体100を備えてもよい。棚支持体100は、ESLであり得る棚ラベルを収容するように適合される。小売店は、遠距離通信モジュールを備える基地局を備えてもよい。
【0060】
棚受け100には、陳列される物品200が載置される。所与の性質の物品200は、物品200の列を形成するように、長手方向に他方の背後で棚支持体101上に配置されてもよい。棚支持体100は、物品200のいくつかの隣接する列を備え、物品200の各列は、物品200の隣接する列の物品200の性質と同じであっても異なっていてもよい物品200の所与の性質に対応する。
【0061】
より具体的には、棚1は、通路の各側に配置されてもよく、棚1は、通路に対して互いに対向し、その結果、棚1は、互いに面し、通路内を歩いている顧客の両側に配置される。通路を歩いている顧客は、顧客のいずれかの側の棚1に陳列された物品200を選択することができる。
【0062】
棚支持体100には、棚支持体100の列を区切るように、1つ以上のスペーサ10が固定される。列の幅、すなわち横方向の列の寸法は、列に配置される物品200の寸法に実質的に対応してもよい。したがって、列内の物品200の位置は、さらにより正確に知られる。あるいは、列幅は、列に配置される物品200の寸法よりも大きくてもよく、その結果-スペーサ10によって画定される列は、物品200のいくつかの列を収容するように適合される。物品200の列は、長手方向に前後に配置された物品200の連続によって形成される。1つまたは複数の所与の性質の物品200の1つまたは複数の列は、したがって、スペーサ10によって画定された所与の縦列に並んで配置され得る。スペーサ10によって区切られた所与の列に位置する物品200のライン(複数可)に表示された物品200の性質は既知であり、スペーサ10に対するそれらの位置は既知である。
【0063】
第1の例によれば、棚支持体100に固定されたスペーサ10は、棚支持体100の列を画定するように棚支持体に積み重ねられるように適合されたプレートを備える。
【0064】
スペーサプレート10は、主に長手方向および横方向に、すなわち棚支持面に実質的に平行な面内に延在するように適合された矩形プレートであってもよい。スペーサプレート10の横方向の寸法は、列の幅に対応する。2つの隣接するスペーサプレート10は、棚支持体100の2つの隣接する列を画定するように、並んで、かつ互いに接触して配置されてもよい。
【0065】
スペーサプレート10は、スペーサプレート10の構成要素を一体化するのに十分な垂直方向の高さを有してもよく、スペーサプレート10は、実質的に矩形のブロックを形成する。したがって、スペーサプレート10は、新鮮な通常の環境のための安定したケーシングを形成し、ケーシングは、スペーサプレート10の構成要素を一体化するようにさらに適合される。
【0066】
スペーサプレート10は、棚支持体100上に積み重ねられる。スペーサプレート10は、棚支持体100の全長に沿って延びるように適合されてもよい。スペーサプレート10によって画定された所与の列の物品200は、スペーサプレート10上に並んで配置された物品200の1つまたは複数の行でスペーサプレート10上に表示される。スペーサプレート10上に陳列された物品200の2つの隣接する列は、同じ性質の物品200を含んでもよいし、異なる性質の物品200を含んでもよい。スペーサプレート10に表示された物品200は、スペーサプレート10に関連付けられた物品200に対応する。スペーサプレート10に関連する物品200のスペーサプレート10に対する性質および/または位置は、このようにして知られる。
【0067】
スペーサプレート10に一体化された構成要素は、発光体20を含む。スペーサプレート10に組み込まれた構成要素は、以下の構成要素、すなわち、カメラ30、人センサ50、識別ユニット、通信モジュール、および/またはバッテリ40のうちの1つまたはいくつかをさらに含み得る。
【0068】
特定の例によれば、1つのスペーサプレート10は、1つまたはいくつかの異なる性質の物品200を表示することができる。所与の性質の物品200は、並んで配置された物品200の1つまたはいくつかの隣接する列でスペーサプレート10上に陳列される。スペーサプレート10に一体化された構成要素は、スペーサプレート10の幅に沿って互いに規則的に離間されたいくつかの発光体20を含むことができる。1つまたはいくつかの隣接する発光体20は、例えば、物品200の1つの所与の性質に関連付けられた発光体20間の総距離が、所与の性質の物品200の前記1つまたはいくつかの隣接するラインの幅に対応するように、物品200の1つの所与の性質に関連付けられる。スペーサプレート10の前記1つ又はいくつかの隣接する発光体20に関連付けられた物品200の、スペーサプレート10に対する性質及び/又は位置は既知である。例えば、スペーサプレート10が、スペーサプレート10の5cmごとに離間された10個の発光体20を統合した50cmの幅を有する場合、及び所与の性質の物品200が、20cmの全幅を有する物品200のいくつかの列上に陳列されることが意図される場合、陳列される前記所与の性質の物品の下に位置する4つの隣接する発光体20は、前記所与の性質の物品200と関連付けられてもよい。
【0069】
発光体20、カメラ30、人センサ50、識別部、通信モジュール、及び/又はバッテリ40は、スペーサプレート10の前面パネル13に一体化されてもよい。スペーサプレート10の前面パネル13は、スペーサプレート10の矩形ブロックの高さを画定するように実質的に横方向および垂直方向に延在し、スペーサプレート10が設置された棚1に面する人または撮像装置によって視認可能である。したがって、前面パネル13に一体化された発光体20は、棚1に面するカメラ30によって見ることができる。
【0070】
図3図5、および図6に例として示される第2の例によれば、棚支持体100に固定されたスペーサ10は、主に棚支持体100の長手方向および垂直方向に、棚支持体平面に対して実質的に垂直に延在するように適合される。スペーサ10は、棚支持体100の全長に沿って延びるように適合されてもよい。スペーサ10は、棚支持体100の2つの隣接する列を区切るのに十分な高さを有する。したがって、スペーサ10の一方の側の列に配置された物品200は、ユーザによる意図的な手動操作なしには、スペーサ10の他方の側の隣接する列に向かって移動することができない。スペーサ10は、2つの隣接する列を横方向に画定し、2つの列は、スペーサ10の各側に位置する。
【0071】
所与の列の物品200は、2つの隣接するスペーサ10の間に配置される。同一の棚支持体100に固定された2つの隣接するスペーサ10は、棚支持体100の横方向に、列幅に対応する距離だけ離間される。
【0072】
スペーサ10に関連付けられた物品200は、スペーサ10に隣接する列、例えば、スペーサ10の右側に位置する列、またはスペーサ10の左側に位置する列に位置する物品200に対応する。スペーサ10に関連する物品200の性質および/またはスペーサ10に対する位置は、このようにして知られる。
【0073】
第2の例によるスペーサ10は、棚支持体100の2つの隣接する列を区切るように適合された隔壁を備えてもよく、隔壁は、2つの対向する側面パネル11、12を備える。スペーサ10の側面パネル11、12は、実質的に長手方向および垂直方向に延在してもよい。スペーサ10の各側面パネル11、12は、スペーサ10によって画定された各隣接する列に面する。
【0074】
スペーサ10の2つの対向する側面パネル11、12の間の距離は、スペーサ10の幅に対応する。スペーサ10の幅は、長手方向に変化してもよい。スペーサ10の幅は、スペーサ10がスペーサ10の2つの対向する側面パネル11、12の間にスペーサ10の構成要素を一体化するのに十分であってもよい。
【0075】
スペーサ10に組み込まれた構成要素は、発光体20を含む。スペーサ10に組み込まれた構成要素は、以下の構成要素、すなわち、カメラ30、人センサ50、識別ユニット、通信モジュール、LCD画面60、および/またはバッテリ40のうちの1つまたはいくつかをさらに含み得る。
【0076】
スペーサ10は、仕切り壁の2つの対向する側面パネル11、12を接続するように適合された前部パネル13をさらに備えることができる。発光体20は、スペーサ10の前面パネル13に一体化されてもよい。前面パネル13は、一方の側面パネル11、12から他方の側面パネル11、12まで、実質的に横方向及び垂直方向に延在してもよい。
【0077】
スペーサ10の前面パネル13は、列がどれほど満たされていても、スペーサ10が設置されている棚1に面している人または撮像装置によって見ることができる。したがって、発光体20は、スペーサ10の2つの対向する側面パネルの間で、前面パネル13に一体化されているので、発光体20は、棚1に面するカメラ30によって見ることができる。
【0078】
スペーサ10は、側面パネル11、12の反対側に位置し、仕切り壁の2つの対向する側面パネル11、12を接続するように適合された後部パネルをさらに備えることができる。
【0079】
前面パネル13によって接続された対向する側面パネル11、12を備えるスペーサ10の構造は、新鮮な通常の環境のための安定したケーシングを形成し、ケーシングは、スペーサ10の構成要素を一体化するようにさらに適合される。
【0080】
スペーサプレート10は、棚支持体100上に積み重ねられる。スペーサプレート10は、棚支持体100の全長に沿って延びるように適合されてもよい。スペーサプレート10によって画定された所与の列の物品200は、スペーサプレート10上に並んで配置された物品200の1つまたは複数の行でスペーサプレート10上に表示される。スペーサプレート10上に陳列された物品200の2つの隣接する列は、同じ性質の物品200を含んでもよいし、異なる性質の物品200を含んでもよい。スペーサプレート10に表示された物品200は、スペーサプレート10に関連付けられた物品200に対応する。スペーサプレート10に関連する物品200のスペーサプレート10に対する性質および/または位置は、このようにして知られる。
【0081】
スペーサプレート10に一体化された構成要素は、発光体20を含む。スペーサプレート10に組み込まれた構成要素は、以下の構成要素、すなわち、カメラ30、人センサ50、識別ユニット、通信モジュール、および/またはバッテリ40のうちの1つまたはいくつかをさらに含み得る。
【0082】
特定の例によれば、1つのスペーサプレート10は、1つまたはいくつかの異なる性質の物品200を表示することができる。所与の性質の物品200は、並んで配置された物品200の1つまたはいくつかの隣接する列でスペーサプレート10上に陳列される。スペーサプレート10に一体化された構成要素は、スペーサプレート10の幅に沿って互いに規則的に離間されたいくつかの発光体20を含むことができる。1つまたはいくつかの隣接する発光体20は、例えば、物品200の1つの所与の性質に関連付けられた発光体20間の総距離が、所与の性質の物品200の前記1つまたはいくつかの隣接するラインの幅に対応するように、物品200の1つの所与の性質に関連付けられる。スペーサプレート10の前記1つ又はいくつかの隣接する発光体20に関連付けられた物品200の、スペーサプレート10に対する性質及び/又は位置は既知である。例えば、スペーサプレート10が、スペーサプレート10の5cmごとに離間された10個の発光体20を統合した50cmの幅を有する場合、及び所与の性質の物品200が、20cmの全幅を有する物品200のいくつかの列上に陳列されることが意図される場合、陳列される前記所与の性質の物品の下に位置する4つの隣接する発光体20は、前記所与の性質の物品200と関連付けられてもよい。
【0083】
発光体20、カメラ30、人センサ50、識別部、通信モジュール、及び/又はバッテリ40は、スペーサプレート10の前面パネル13に一体化されてもよい。スペーサプレート10の前面パネル13は、スペーサプレート10の矩形ブロックの高さを画定するように実質的に横方向および垂直方向に延在し、スペーサプレート10が設置された棚1に面する人または撮像装置によって視認可能である。したがって、前面パネル13に一体化された発光体20は、棚1に面するカメラ30によって見ることができる。
【0084】
図3図5、および図6に例として示される第2の例によれば、棚支持体100に固定されたスペーサ10は、主に棚支持体100の長手方向および垂直方向に、棚支持体平面に対して実質的に垂直に延在するように適合される。スペーサ10は、棚支持体100の全長に沿って延びるように適合されてもよい。スペーサ10は、棚支持体100の2つの隣接する列を区切るのに十分な高さを有する。したがって、スペーサ10の一方の側の列に配置された物品200は、ユーザによる意図的な手動操作なしには、スペーサ10の他方の側の隣接する列に向かって移動することができない。スペーサ10は、2つの隣接する列を横方向に画定し、2つの列は、スペーサ10の各側に位置する。
【0085】
所与の列の物品200は、2つの隣接するスペーサ10の間に配置される。同一の棚支持体100に固定された2つの隣接するスペーサ10は、棚支持体100の横方向に、列幅に対応する距離だけ離間される。
【0086】
スペーサ10に関連付けられた物品200は、スペーサ10に隣接する列、例えば、スペーサ10の右側に位置する列、またはスペーサ10の左側に位置する列に位置する物品200に対応する。スペーサ10に関連する物品200の性質および/またはスペーサ10に対する位置は、このようにして知られる。
【0087】
第2の例によるスペーサ10は、棚支持体100の2つの隣接する列を区切るように適合された隔壁を備えてもよく、隔壁は、2つの対向する側面パネル11、12を備える。スペーサ10の側面パネル11、12は、実質的に長手方向および垂直方向に延在してもよい。スペーサ10の各側面パネル11、12は、スペーサ10によって画定された各隣接する列に面する。
【0088】
スペーサ10の2つの対向する側面パネル11、12の間の距離は、スペーサ10の幅に対応する。スペーサ10の幅は、長手方向に変化してもよい。スペーサ10の幅は、スペーサ10がスペーサ10の2つの対向する側面パネル11、12の間にスペーサ10の構成要素を一体化するのに十分であってもよい。
【0089】
スペーサ10に組み込まれた構成要素は、発光体20を含む。スペーサ10に組み込まれた構成要素は、以下の構成要素、すなわち、カメラ30、人センサ50、識別ユニット、通信モジュール、LCD画面60、および/またはバッテリ40のうちの1つまたはいくつかをさらに含み得る。
【0090】
スペーサ10は、仕切り壁の2つの対向する側面パネル11、12を接続するように適合された前部パネル13をさらに備えることができる。発光体20は、スペーサ10の前面パネル13に一体化されてもよい。前面パネル13は、一方の側面パネル11、12から他方の側面パネル11、12まで、実質的に横方向及び垂直方向に延在してもよい。
【0091】
スペーサ10の前面パネル13は、列がどれほど満たされていても、スペーサ10が設置されている棚1に面している人または撮像装置によって見ることができる。したがって、発光体20は、スペーサ10の2つの対向する側面パネルの間で、前面パネル13に一体化されているので、発光体20は、棚1に面するカメラ30によって見ることができる。
【0092】
スペーサ10は、側面パネル11、12の反対側に位置し、仕切り壁の2つの対向する側面パネル11、12を接続するように適合された後部パネルをさらに備えることができる。
【0093】
前面パネル13によって接続された対向する側面パネル11、12を備えるスペーサ10の構造は、新鮮な通常の環境のための安定したケーシングを形成し、ケーシングは、スペーサ10の構成要素を一体化するようにさらに適合される。
【0094】
図3に非限定的な例として示される第2の例の第1の実施形態では、スペーサ10は、一体型ケーシングを形成する。スペーサ10の2つの対向する側壁は、2つの対向するプレキシガラス窓によって形成されてもよい。スペーサ10の幅、すなわち2つの側面パネル11、12の間の距離は、スペーサ10の前面パネル13に隣接して増加し、前面パネル13に隣接してスペーサ10の異なる構成要素を一体化することを可能にする。
【0095】
図5および図6に非限定的な例として示される第2の例の第2の実施形態では、スペーサ10は、スペーサ10の構成要素を一体化するように適合された前部ケーシング15と、前部ケーシング15に取り付けられるように適合された窓14とを備え、前部ケーシング15および窓14は、2つの隣接する列を一緒に画定する。したがって、スペーサ10の概念はモジュール式であり、これにより、例えば、前部ケーシング15に一体化された構成要素を交換する必要がある場合に、窓14または前部ケーシング15を容易に取り外すことが可能になる。窓14はプレキシガラス窓であってもよい。ウィンドウ14は、フロントケーシング15に設けられたスロットに部分的に挿入されて、フロントケーシング15に固定されてもよい。窓14の寸法は、棚支持体100のサイズに応じて適合されてもよい。互いに取り外し可能に固定された前部ケーシング15と窓14とを備えるこのようなスペーサ10は、したがって、異なる棚支持体10のサイズに容易に適合することができる。
【0096】
第1の例または第2の例によるスペーサ10は、図5および図6に例として示されるように、スペーサ10を棚支持体100にしっかりと固定するように適合された固定要素16をさらに備えてもよい。
【0097】
発光体20は、LEDであってもよい。
【0098】
発光体20は、可視光、例えば緑色光を発するように構成されてもよい。換言すれば、発光体20は、可視スペクトルに含まれる波長を有する光、すなわち、実質的に400nmから750nmに含まれる波長を有する光を放出するように構成され、より具体的には、実質的に480nmから570nmに含まれる波長を有する光を放出するように構成されてもよい。
【0099】
代替的に、または追加的に、発光体20は、赤外光を発するように構成されてもよい。換言すれば、発光体20は、赤外線スペクトルに含まれる波長、すなわち、実質的に750nmから1mmに含まれる波長を有する光を放出するように構成される。したがって、発光体20によって発せられる光は、人間の目には見えず、すなわち、小売店の顧客には見えず、したがって、顧客を悩ませたり邪魔したりするリスクがない。
【0100】
発光体20は、点滅シーケンスに従って光を発するように構成されてもよい。点滅シーケンスは、スペーサ10の識別を可能にするように、スペーサ10に特有である。発光体20の点滅シーケンスは、所与の小売店又は小売店の所与のエリアにおいて、各スペーサ10が、固有の特定の点滅シーケンスを発する発光体20を有し、小売店又は小売店の所与のエリアのスペーサ10によって発せられる全ての点滅シーケンスが異なるように構成されてもよい。したがって、小売店のスペーサ10、または小売店の所与の領域のスペーサ10は、それらの発光体20の点滅シーケンスに基づいて容易にかつ確実に識別され得る。
【0101】
発光体20は、ウェイクモード及びスリープモードを有してもよい。スリープモードでは、発光体20は発光しない。ウェイクモードでは、発光体20は、点滅シーケンスの形態で光を発する。発光体20は、所定の時間間隔で起動するように、又は通信モジュールによる要求に応じて起動されるように構成されてもよい。
【0102】
スペーサ10は発光体20の点滅シーケンスは前記小売店の基地局からの命令と発光体20は、前記スペーサ10及び/又は別のスペーサ10に一体化されてもよい。
【0103】
通信モジュールは、スペーサ10に、より具体的にはスペーサ10の前面パネル13の近傍に、例えば第2の例の第2の実施形態によるスペーサ10のフロントケーシングに、一体化されてもよい。あるいは、通信モジュールは、カメラ30に統合されてもよい。あるいは、通信モジュールは、小売店の基地局に統合されてもよい。
【0104】
通信モジュールは、近距離無線通信モジュールおよび/または遠距離無線通信モジュールを備えてもよい。
【0105】
より具体的には、通信モジュールは、非常に低い電力消費である近距離無線通信を介してスペーサ10の発光体20と通信するように適合されてもよい。近距離無線通信モジュールの送信範囲は、1メートルから10メートルの間に含まれてもよく、例えば、約5メートル、または約7メートルであってもよい。あるいは、通信モジュールは、遠距離無線通信を介してスペーサ10の発光体20と通信するように適合されてもよく、これは、重要な距離に沿った発光体20のコマンドを可能にする。
【0106】
通信モジュールは、遠距離無線通信を介して基地局と通信するように適合されてもよく、これにより、重要な距離に沿った通信モジュールのコマンド、例えば、小売店の基地局による小売店の全ての通信モジュールの集中制御が可能になる。したがって、基地局は、小売店のすべての発光体20に同時に命令を送信して、それらの点滅シーケンスを瞬時に実行することができる。これにより、小売店の全ての棚1の在庫の一覧を一度に作成することができる。
【0107】
スペーサ10は、発光体20に電力を供給するように適合されたバッテリ40をさらに備えてもよい。バッテリ40は、取り外し可能なバッテリであってもよく、あるいは、スペーサ10のケーシングの内部に、例えば、第2の例によるスペーサ10の2つの対向する側壁の間に直接組み込まれてもよい。
【0108】
バッテリ40は、カメラ30、LCDスクリーン60、識別ユニット、通信モジュール、及び/又は人センサ50に電力を供給するように更に適合されてもよい。
【0109】
バッテリ40は、スペーサ10に取り外し可能に固定されたバッテリパックに一体化されてもよく、例えば、スペーサ10の後部パネルの近傍において、第2の例によるスペーサ10の隔壁の側面パネル11、12に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0110】
バッテリパック40は、バッテリ40によって供給される電力およびバッテリ40の所望の自律性に応じて、異なるサイズであってもよい。したがって、バッテリ40は、スペーサ10のニーズに適合された柔軟な電力量を提供することができる。
【0111】
例えば、スペーサ10が発光体20及びカメラ30を有する場合、バッテリ40は、スペーサ10の全ての構成要素、特に発光体20及びカメラ30に十分な電力を供給するように、スペーサ10が発光体20のみを有しカメラ30を有さない場合よりも大きくてもよい。
【0112】
スペーサ10は、スペーサ10の発光体20を遮る物体又は人を検出するように適合された人センサ50を有してもよい。
【0113】
人センサ50は、発光体20の隣で、スペーサ10の前面パネル13に一体化されてもよい。具体的には、人センサ50は、スペーサ10の前面筐体に一体化されていてもよい。このため、人センサ50の視界を遮る物体や人は、発光体20の視界も遮る。
【0114】
人センサ50は、スペーサ10の発光体20の視界を遮る物体又は人、例えば人センサ50に隣接して人センサ50に面する物体又は人を検出するように適合される。これは、顧客が、スペーサ10が固定されている支持棚の物品200を見ているときに起こり得る。
人センサ50は、センサの視野内の動きを検出するように適合された動きセンサ、センサの視野の画像を取得するように適合されたカメラ、センサの近傍の光の量を検出するように適合された周囲センサ、及び/又はカメラの情報を深度データで充実させるように適合された深度センサのうちの1つ又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0115】
人センサ50は、人センサ50の視野内の人を連続的に検出するように、又は人センサ50が眠っているスリープモードと、人センサ50が人センサ50の視野内の人を検出するウェイクモードとの間で交互になるように適合され得る。
【0116】
通信モジュールは、基地局からの命令に加えて、人センサ50の出力に応じて、発光体20の点滅シーケンスをトリガするように適合されてもよい。より具体的には、通信モジュールは、人センサ50が発光体20の視界を遮る物体又は人を検出しない場合にのみ、点滅シーケンスをトリガするように適合され得る。したがって、点滅シーケンスのトリガは、カメラ30が点滅シーケンスの遮られていないビューを取得することができるまで遅延される。
【0117】
人センサ50は、在庫管理のためのシステムの効率を改善し、エネルギー消費を低減することを可能にする。実際に、人センサ50が、発光体20の視界を遮る可能性がある、すなわち、カメラ30による点滅シーケンスの取得を妨げる可能性がある人又は物体を検出した場合、通信モジュールは、カメラ30による発光体20の視界がもはや遮られなくなるまで待つために、発光体20への点滅命令の送信を遅延させてもよい。したがって、カメラ30による発光体20の視野を遮る人や物体が存在することによって、カメラ30が点滅シーケンスを取得できない場合に、無駄に点滅シーケンスが実行されることがない。同様に、カメラ30は、取得が無用であるリスクがある場合には、発光体20の点滅シーケンスを取得するために起動されない。したがって、発光体および/またはカメラ30に電力を供給するバッテリ40の電池寿命が延長される。最後に、物体または人が瞬きシーケンスのカメラ30による取得を妨害する可能性がないときに瞬きシーケンスが実行されるので、取得された瞬きシーケンスに基づくスペーサ10の識別の信頼性が向上し、したがって、取得された瞬きシーケンスは完全であり、妨害されない
【0118】
スペーサ10は、図4に非限定的な例として示されるように、スペーサ10に一体化されたLCDスクリーン60をさらに備えてもよい。LCDスクリーン60は、第2の例によるスペーサ10の隔壁の側面パネル11、12に、またはスペーサ10のフロントケーシングに一体化されてもよい。
【0119】
LCDスクリーン60は、スペーサ10に関連する物品200の識別子、例えば4桁の識別子を表示するように適合されてもよい。したがって、カメラ30によって取得された画像は、スペーサ10と、スペーサ10に関連付けられた物品200との両方の識別を可能にする。したがって、スペーサ10と物品200とを混同するリスクが低減される。
【0120】
代替的に又は追加的に、LCDスクリーン60は、エラーコード及び/又はセットアップコードを表示してもよく、及び/又は、スペーサ10に関連付けられた物品200の倉庫内の予備在庫を表示することができる。このように、LCDスクリーン60は、システムによる効率的な在庫管理に関与する。
【0121】
LCDスクリーン60は、物品200コード、例えば4桁の物品200コードを表示するように構成されてもよい。LCDは、関連付けの視覚的フィードバックを提供する。
【0122】
スペーサ10は、スペーサ10に一体化されたカメラ30をさらに備えてもよく、前記スペーサ10は監視スペーサである。
【0123】
カメラ30は、発光体20によって発せられる光に対応する可視光及び/又は赤外光を取得するように適合され得る。
【0124】
カメラ30は、カメラ30の視野方向、すなわち、カメラ30の視野が実質的に向けられる方向を変更することを可能にする電動レンズを備えてもよい。したがって、カメラ30の視野は、所望の用途に応じて調整されてもよい。例えば、カメラ30のレンズは、視野方向を変更するように、1つまたはいくつかの回転軸の周りで回転されてもよい。カメラ30の視野方向は、ユーザによって手動で調整されるように適合されてもよく、及び/又はカメラ30に組み込まれたアクチュエータによって自動的に調整されるように適合されてもよい。
【0125】
例えば、カメラの視野方向は、カメラ30が固定されている壁、棚1、又はスペーサ10に垂直な方向に沿って実質的に配向されてもよく、及び/又は1つ以上の回転軸の周りの回転によって変更されてもよい。
【0126】
カメラ30は、例えばNFCを介して、カメラ30の非常に近くに位置する端末と通信するように適合された超近接場通信モジュールを備えてもよい。超近接場通信モジュールの送信範囲は、例えば、数センチメートルに等しくてもよく、より具体的には、1cmから10cmの間に含まれてもよい。この非常に短い通信範囲は、カメラ30と移動端末との間の通信の精度およびセキュリティを高める。
【0127】
カメラ30は、実質的に連続的に、または離散的な時間間隔で画像を取得するように適合されてもよい。
【0128】
カメラ30は、棚支持体100に取り付けられた別のスペーサ10に組み込まれた発光体20の点滅シーケンスを取得するように構成されてもよく、前記別のスペーサ10の発光体20は、カメラ30の視野内に位置する。カメラ30によって取得される点滅シーケンスは、カメラ30によって取得されるスペーサ10の発光体20を含む複数の画像からなってもよく、画像は、点滅シーケンスのパラメータ、例えばフラッシュの数および各フラッシュの持続時間が取得された画像に基づいて決定され得るように十分に短い時間間隔で撮影される。カメラ30は、スペーサ10に組み込まれたLCDスクリーン60の画像を取得するように適合されてもよい。
【0129】
カメラ30は、カメラ30の視野内に位置する棚1及び/又は棚支持体100の画像を取得するように更に適合されてもよい。したがって、カメラ30は、在庫不足エリアに対応する、カメラ30の視野内の棚支持体100上のほぼ空のまたは空の空間を検出することができる。
【0130】
したがって、カメラ30は、スペーサ10および/またはスペーサ10が取り付けられた棚支持体100の画像を取得するように配置されてもよい。より具体的には、カメラ30は、スペーサ10および棚支持体100に対して通路の反対側で、前記スペーサ10および/または棚支持体100の画像を最もよく取得するために、スペーサ10および棚支持体100に面して配置されてもよい。したがって、カメラ30は、スペーサ10に一体化された発光体20の点滅シーケンスを効率的に取得することができ、および/または在庫不足領域に対応する棚支持体100上のほぼ空のまたは空の空間を効率的に検出することができる。
【0131】
カメラ30は、小売店の壁または天井に位置して固定されてもよい。代替的に、カメラ30は、棚1に一体化されてもよく、例えば、監視スペーサ10に一体化されてもよい。より具体的には、カメラ30は、監視スペーサ10の前面パネル13に一体化されてもよい。このように、カメラ30が監視スペーサ10に一体化されるので、カメラ30の位置決めおよび固定は正確かつ確実であり、カメラ30はユーザによって手動で位置決めされる必要がない。
【0132】
監視スペーサ10に一体化されたカメラ30は、通路の他方の側に位置する棚1を形成する棚支持体100に面し、したがって、通路の他方の側に位置する対向する棚支持体100に取り付けられたスペーサ10の前パネル13に一体化された発光体20に面する。さらに、カメラ30は、棚支持体100の高さに対応する高さに配置され、すなわち、実質的に反対側の棚1に直接面している。したがって、カメラ30は、対向する棚支持体100の画像を効率的に取得する。なぜなら、それらは、カメラ30の高さとほぼ同じ高さにあるからである。したがって、取得された画像は、購入する物品200を選択する顧客が見るものに実質的に対応する。
【0133】
カメラ30は、棚1の一部のスペーサ10にのみ組み込まれてもよい。したがって、棚1のいくつかのスペーサ10のみが監視スペーサ10であり、棚1の他のスペーサ10は、発光体20を備えるがカメラ30を備えない通常のスペーサ10である。例えば、10から50の範囲の数のうちの1つのスペーサ10、例えば18のうちの1つのスペーサ10は、カメラ30を組み込んだ監視スペーサ10であってもよい。1つの監視スペーサ10に一体化された1つのカメラ30は、複数のスペーサ10に配置された複数の発光体20の点滅シーケンスを取得するように適合される。したがって、在庫管理のコストが低減される一方で、監視スペーサ10に組み込まれたカメラ30によって、点滅シーケンスおよび棚支持体100の画像を効率的に取得することが依然として可能である。
【0134】
スペーサ10は、ユーザとスペーサ10との相互作用を可能にするように適合されたボタンをさらに含むことができる。例えば、従業員は、所定の方法で、例えば、所定の時間量または所定の回数、ボタンを押すことによって、スペーサ10をセットアップモードに設定し、および/またはLCDスクリーン60によって表示される情報を変更してもよい。したがって、スペーサ10は、ユーザによってチェックされることができ、例えば、ユーザは、スペーサ10によって区切られた列に表示された物品200がスペーサ10に関連付けられた物品200に対応することを容易にチェックすることができ、および/またはスペーサ10に関連付けられた物品200が依然として倉庫内に在庫があることを検証することができる。
【0135】
スペーサ10のセットは、上述のように複数のスペーサ10を含むことができる。
【0136】
スペーサ10のセットの各スペーサ10は、固有の特定の点滅シーケンスを有する発光体20を備えてもよい。前記発光体の点滅シーケンスとは異なる20の他のスペーサ10の発光体20の点滅シーケンスによって、スペーサ10のセットの各スペーサ10について、前記スペーサ10の発光体20の点滅シーケンスが前記スペーサ10の識別を可能にするように、スペーサ10のセットの他のスペーサ10の発光体20の点滅シーケンスを決定することができる。
【0137】
スペーサ10のセットは、所与の小売店又は小売店の所与のエリアに設置されてもよく、それにより、1つのカメラ30、例えば、監視スペーサ10に組み込まれたカメラ30は、スペーサ10の所与のセットのスペーサ10に組み込まれた発光体20の点滅シーケンスを取得する。したがって、点滅シーケンスは、同じカメラ30の視野内の他の発光体20に対して発光体20を特徴付ける。
【0138】
同じ小売店に取り付けられたいくつかのスペーサ10は、所与のスペーサ10のセットの各スペーサ10の発光体20の点滅シーケンスが互いに異なる限り、または所与のカメラ30によって見える各スペーサ10の発光体20の点滅シーケンスが異なる限り、同一の点滅シーケンスを有する発光体20を有することができる。
【0139】
システムは、上述のスペーサ10と、識別ユニットとを備えてもよい。識別ユニットは、スペーサ10内に、または基地局内に統合されてもよい。
【0140】
識別ユニットは、スペーサ10の発光体20によって発せられる点滅シーケンスを受信するように適合される。カメラ30は、例えば近距離無線通信によって、取得された点滅シーケンスを識別ユニットに送信するように適合されてもよく、カメラ30は、1メートルから10メートルの間に含まれ得る、例えば約5メートル、または約7メートルであり得る送信範囲を有する近距離通信モジュールを備える。
【0141】
識別ユニットは、取得された点滅シーケンスに対応するスペーサ10を識別するようにさらに適合される。取得した点滅シーケンスに対応するスペーサ10の特定は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて行われてもよい。各点滅シーケンスは、前記対応表においてそれぞれのスペーサ10に関連付けられる。識別ユニットは、対応表を記憶するように適合されたメモリと、取得された点滅シーケンスに対応するスペーサ10を関連付けるように適合されたプロセッサとを備えてもよい。
【0142】
棚システムは、棚支持体100と、棚支持体100に固定された上述の少なくとも1つのスペーサ10と、スペーサ10の発光体20によって実行される点滅シーケンスを視覚的に取得するように構成された上述のカメラ30とを備えることができる。
【0143】
カメラ30は、上述したように監視スペーサ10に一体化されてもよく、監視スペーサ10は、スペーサ10の発光体20が監視スペーサ10のカメラ30によって視認可能であるように、棚支持体100に固定されるように適合される。したがって、監視スペーサ10およびスペーサ10は、通路の両側に配置することができる2つの異なるスペーサ10であり、その結果、スペーサ10の発光体20の点滅シーケンスを監視スペーサ10のカメラ30によって容易に取得することができる。
【0144】
システムは、上述のような識別ユニットをさらに備えてもよい。識別ユニットは、カメラ30によって取得された点滅シーケンスを受信するように適合される。識別ユニットは、取得された点滅シーケンスに対応するスペーサ10を識別するようにさらに適合される。前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行され、各点滅シーケンスは、前記対応表内のそれぞれのスペーサ10に関連付けられる。
【0145】
上記に開示されたような棚システムによって実行されるように適合されたスペーサ10の識別のための方法は、以下のステップを含む。
S1:通信モジュールによって、スペーサ10に組み込まれた発光体20の点滅シーケンスをトリガするステップと、
S2:発光体20により点滅シーケンスを実行するステップと、
S3:カメラ30により点滅シーケンスを視覚的に取得するステップ。
【0146】
この方法は、上記で開示された例および実施形態のいずれかによるシステムによって実行されてもよく、システムに関して上記で開発された利点と実質的に同じ利点を提示する。より具体的には、この方法は、専用のインフラストラクチャを用いない効率的な在庫管理を可能にし、スペーサ10は容易に設置され、安価であり、そのようなスペーサ10およびスペーサ10によって区切られた列内の物品200の位置決めは正確で信頼性が高い。
【0147】
本方法は、前記カメラ30によって、カメラ30の視野内に位置する棚1および/または棚支持体100の画像を視覚的に取得するステップをさらに含むことができる。したがって、カメラ30は、在庫不足エリアに対応する、カメラ30の視野内に位置する棚支持体100上のほぼ空のまたは空の空間を検出することができる。
【0148】
カメラ30による、発光体20の点滅シーケンスの取得と、棚支持体100の画像の取得とを含むこの方法は、点滅シーケンスを実行する発光体20の識別を可能にし、より具体的には、発光体20が組み込まれたスペーサ10の識別を可能にする。
【0149】
カメラ30は、監視スペーサ10に一体化されてもよい。通信モジュールは、小売店の基地局からの命令に従って、発光体の点滅シーケンスをトリガしてもよい。
【0150】
図7に非限定的な例として示されるように、本方法は、以下のステップをさらに含み得る。
S4:識別ユニットが、カメラ30によって取得された点滅シーケンスを受信するステップと、
S5:識別ユニットによって、取得された点滅シーケンスに対応するスペーサ10を識別するステップ。
【0151】
前記識別は、複数の点滅シーケンスを含む対応表に基づいて実行されてもよく、各点滅シーケンスは、前記対応表においてそれぞれのスペーサ10に関連付けられる。
【0152】
ステップS5では、カメラ30によって取得された発光体20の点滅シーケンスと、カメラ30によって取得された棚支持体100の画像とに基づいて、スペーサ10が特定されてもよい。
【0153】
ペーサ10によって区切られた列に陳列された物品200の、前記スペーサ10に対する性質および位置は既知である。したがって、在庫切れ物品200の性質は、検出された在庫不足エリアに関連付けられた、例えば、それに最も近いスペーサ10を識別することによって、開示された方法によって決定され得る。識別は、発光体20の取得された点滅シーケンスに基づいて行われ、この点滅シーケンスは、前記発光体20に、したがって前記スペーサ10に特有である。
【0154】
法は、識別されたスペーサ10に基づいて、物品200の位置及び/又は性質を決定するステップS6を更に含んでもよい。物品200の位置は、棚支持体100内、棚1内、及び/又は小売店内で物品200が関連付けられているスペーサ10の既知の位置に対応し得る。例えば、スペーサ10に関連する物品200は、スペーサ10によって画定された列内に、すなわち第1の例によるスペーサ10上に、または第2の例によるスペーサ10に隣接して、例えばスペーサ10の左または右に配置されてもよい。したがって、スペーサ10が識別されると、スペーサ10に関連付けられた物品200の対応する位置を推定することができる。物品200の性質は、識別されたスペーサ10に関連付けられた物品200の既知の性質に対応してもよい。例えば、識別されたスペーサ10は、特定のブランドからの特定のタイプのシリアルに関連付けられてもよく、前記シリアルは、スペーサ10によって区切られた列に、またはスペーサ10によって区切られた列に含まれる物品200の1つまたはいくつかの行に表示される。したがって、スペーサ10が識別されると、スペーサ10に関連付けられた物品200の対応する性質を推定することができる。
【0155】
さらに、カメラ30は、スペーサ10に組み込まれたLCDスクリーン60の画像を取得することもでき、LCDスクリーン60は、スペーサ10に関連付けられた物品200の識別子、例えば4桁の識別子を表示する。したがって、カメラ30によって取得された画像は、スペーサ10に関連付けられた物品200の識別における冗長性を可能にする。
【0156】
位置および/または性質が決定される物品200は、在庫不足リスクを提示する物品200に対応し得る。在庫不足リスクを提示する物品200の位置及び/又は性質の決定は、カメラ30によって取得された発光体20の点滅シーケンスに基づいて、及びカメラ30によって取得された棚支持体100の画像に基づいて実行されてもよい。在庫不足リスクを提示する物品200は、カメラ30によって取得された画像において、棚支持体100上のニアエンプティまたは空きスペースを検出し、在庫不足リスクが特定された列または行に陳列された物品200に対応するスペーサ10を特定部によって特定することによって決定される。前記スペーサ10の識別は、カメラ30によって取得された発光体20の対応する点滅シーケンスに基づいてもよく、前記発光体20は、在庫不足リスクを示す物品200が表示される列を区切るスペーサ10内に、例えば在庫不足リスクを示す列の右に、または代替的に左に配置される。
【0157】
本方法は、在庫不足リスクが決定された場合にアラートを生成するステップをさらに含むことができる。アラートは、補充する物品200の位置及び/又は性質を示してもよい。
【0158】
方法は、人センサによって、スペーサ10の発光体20を遮る物体又は人を検出するステップを更に有してもよく、通信モジュールは、人センサの出力に従って、ステップS1において発光体20の点滅シーケンスをトリガするように適合される。人センサ50は、点滅シーケンスを実行するように意図された発光体20を有するスペーサ10に組み込まれてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】