(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-18
(54)【発明の名称】安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240411BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549850
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 MY2022050102
(87)【国際公開番号】W WO2023080773
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】PI2021006668
(32)【優先日】2021-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】MY
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523311546
【氏名又は名称】ミョーリ サービシーズ エスディーエヌ. ビーエイチディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リン、ケン ジ
(72)【発明者】
【氏名】アブドゥール ラハマン、ズル イムラン
(72)【発明者】
【氏名】モフタール、アマド フアド
(57)【要約】
安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するための方法は、ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベルを提供する段階;市場における複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、多機関連携活動をサポートするために、1つ又は複数の取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォームを提供する段階、を備える。使用において、機関間の情報共有はより容易になり、その結果、これらの機関の作業効率が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するための方法であって、前記方法は:
ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベルを提供する段階;
市場における前記複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して前記複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、複数の多機関連携活動をサポートするために、少なくとも1つの取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォームを提供する段階;
ユーザに関連付けられたユーザデバイスにインストールされたアプリケーションリソースを提供する段階、前記アプリケーションリソースは、前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルから真正の及び/又は偽造のラベルを識別するためのラベルスキャナモジュール、強制捜索及び/又は抜き打ち検査中における前記アプリケーションリソースの発見事項を記録するための報告モジュール、及び、複数の小売業者が前記複数の製品を受領し、スキャンすることを可能にする小売業者モジュールを有する;及び
前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルを介して、既存の規制ラベルを安全な暗号化されたラベルでアップグレードする段階
を備える、方法。
【請求項2】
前記複数の第1のラベルはNFCラベルを含み、前記複数の第2のラベルはQRコードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、近距離無線通信(NFC)技術に基づき構築されたシステムを提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、製造基準及び規制団体の要件に準拠する製品に対してのみ使用されるように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステムであって、前記システムは:
ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベル;
市場における前記複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して前記複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、複数の多機関連携活動をサポートするために、少なくとも1つの取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォーム;
ユーザに関連付けられたユーザデバイスにインストールされたアプリケーションリソース
を備え、前記アプリケーションリソースは、
前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルから真正の及び/又は偽造のラベルを識別するためのラベルスキャナモジュール、強制捜索及び/又は抜き打ち検査中における前記アプリケーションリソースの発見事項を記録するための報告モジュール、及び、複数の小売業者が前記複数の製品を受領し、スキャンすることを可能にする小売業者モジュール
を有し、
前記システムは、前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルを介して、既存の規制ラベルを安全な暗号化されたラベルでアップグレードするように構成されている、システム。
【請求項6】
前記複数の第1のラベルはNFCラベルを含み、前記複数の第2のラベルはQRコードを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムは、近距離無線通信(NFC)技術に基づき構築されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、製造基準及び規制団体の要件に準拠する製品に対してのみ使用されるように構成されている、請求項5から7のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概してデータ処理の分野に関し、より具体的には、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
概して、偽造品として知られる、本物の製品の模造の複製品が、模倣された製品の優れた価値を利用することを意図して製造されていることが知られている。更に、換言すれば、偽造品は一般に「模倣品」又は「模造品」と称され、本物の製品の真似された、又は模造の複製品である。更に、オンラインで販売される偽造製品は、本物の製品を販売する企業に多大なコストを生じさせ、これは更に、複数のレベルでこれらの企業に更なる損害をもたらしている。その上、これらの偽造製品は、収益又は売上に影響するのみならず、顧客関係及びブランディングにも影響を及ぼす。更に、オンラインで販売されるこれらの偽造製品は、健康及び安全上の問題を引き起こす可能性があり、その結果、本物のブランドに悪影響をもたらす。偽造品問題に取り組むにあたり、オンラインで偽造製品を検索し、分類し、それに対して措置を講じることができる自動化された解決策の欠如に起因して、手作業による介入に大きく依存する多くの従来型の技法が使用されてきた。従来の開示によれば、それは、ホログラムステッカー又はQRコード(登録商標)、及び場合によっては両方をも伴う製品のラベリングを開示している。しかしながら、真正の及び模造のホログラムラベルを判別することは、それが視覚に完全に依存していることから困難であり、消費者は、容易に騙されて模造製品を購入し得る。加えて、従来技術の開示によれば、それは、追跡される物品に組み込まれた、又は貼付された縫い込みラベル内の無線周波数識別(Radio-Frequency Identification:RFID)トランスポンダ又は他の埋め込み型トリガ技術の使用を開示している。これらのRFIDタグは、ユーザによって改変され得ず、一度に限り使用される固有の識別番号を伴って製造される。更に、RFIDタグは読み取り専用であり、それは、質問信号に対してその識別番号でのみ応答する。しかしながら、これらのタグは、乱暴な取り扱いによって取り除かれ得る。更に、従来の開示によれば、レーザ偽造防止、電子コード偽造防止、QRコード(登録商標)偽造防止、RFID偽造防止、NFC偽造防止、及びブロックチェーントレーサビリティを伴う様々な偽造防止技法が開示されている。しかしながら、これらは偽造防止機能が弱い。加えて、従来の開示によれば、ブランド製品と偽造製品を区別するために、多くの偽造防止ラベル又はマークが使用されてきた。ホログラフィック偽造防止ラベル、グラフィック出力レーザ偽造防止ラベル、形状記憶偽造防止ラベル、品質表示タグ及び取り扱い表示ラベルなどを含め、多くのタイプの偽造防止ラベルが存在する。しかしながら、これらのタグ又はラベルは通常、製品の外側に貼付されるステッカーであり、乱暴な取り扱いによって取り外され得る、又は、故意に取り除かれ得る。更に、通常の取り扱い表示ラベルは大量の情報を含む必要があり、取り扱い表示ラベル又は品質表示タグ上に情報の全てを収めることは困難である。更に、近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)チップがラベルに組み込まれることにより、それらを固有の偽造防止ラベルにしている従来技術の開示が存在する;これらのラベルは、他の類似製品に転写され得ない。しかしながら、既存のラベルの貼付対象は多様化しており、既存のラベルは、そのような多様化する貼付に対する需要を満たすことができない。その上、二次元コードを加えた偽造防止ラベルを含む品質偽造防止方法が、品質管理システムと組み合わされて開示されている様々な開示が存在する。この方法は、消費者が携帯電話を介して二次元コードをスキャンして関連する製品品質検査報告書を取得し、電話又はウェブページのセキュリティコード照会を介して製品の真正性を識別することを含む。しかしながら、幾つかの業者は、ウェブサイトのコンテンツを模造し、本物のラベルを模倣することを意図して類似のタイプの偽造防止ラベルを使用する可能性があり、これは、消費者又は品質監督によって更に区別され得ない。加えて、二重ID偽造防止方法及びシステムについて開示する従来技術の開示によれば、2種類の偽造防止コードが使用されており、第1のコードは小売業者のコードであり、第2のコードは製品コードである。更に、タグを認証するために、これらのコードは両方とも、認証済みサーバに提供される必要がある。しかしながら、この偽造防止方法を使用することの欠点は、製品を委ねる前に小売業者が既に決定されているため、小売業者の選択の自由が制限されることである。従って、製品ラベリング、検証、認証、及び取り締まりを提供する統合プラットフォームが必要とされる。改善された方法は、全ての利害関係者、消費者、小売業者、製造業者及び規制者のために、偽造製品に関する上記の課題を低減するように設計されている。全体として、製品の出荷及び在庫を容易に追跡することができ、製品の流通に関する迅速且つ正確な評価を提供するシステムは、真正性、製造基準、コンプライアンス状況、及び製品リコール情報に関する最新情報を消費者に、且つ、有用な報告書及び分析を当局に提供する。従って、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法を提供する、革新的で、新規の、費用効果が高く、効率的な解決策の必要性が、当技術分野において依然として存在する。
【発明の概要】
【0003】
安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法を提供することが、本発明の目的である。
【0004】
1つの実施形態において、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するための方法は、ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベルを提供する段階;市場における複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、多機関連携活動をサポートするために、1つ又は複数の取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォームを提供する段階、を備える。使用において、機関間の情報共有はより容易になり、その結果、これらの機関の作業効率が向上する。
【0005】
本開示の実施形態は幾つかの特徴を有し、そのうち1つだけが、それらの所望の属性に単独で寄与しているのではない。以下の特許請求の範囲によって表されるような本実施形態の範囲を制限することなく、それらのより顕著な特徴がここで端的に論述される。本論述を検討した後、及び特に「発明を実施するための形態」と題したセクションを読んだ後に、人は、本実施形態の特徴が、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法を含む利点をどのように提供するかを理解するであろう。
【0006】
本発明の様々な実施形態が本明細書で以下に開示されるが、これらは、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法に関連する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1B】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1C】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1D】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1E】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1F】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1G】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【
図1H】本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1A、
図1B、
図1C、
図1D、
図1E、
図1F、
図1G、及び
図1Hは、本発明の1つの実施形態による、安全な製品ラベリングのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法の様々な態様を示す。本発明の一実施形態によれば、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するための方法は、ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベルを提供する段階;市場における複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、多機関連携活動をサポートするために、1つ又は複数の取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォームを提供する段階、を備える。使用において、機関間の情報共有はより容易になり、その結果、これらの機関の作業効率が向上する。
本発明の一実施形態によれば、方法は更に、ユーザに関連付けられたユーザデバイスにインストールされたアプリケーションリソースを提供する段階を備える。使用において、アプリケーションリソースは、複数の第1のラベル及び/又は複数の第2のラベルから真正の及び/又は偽造のラベルを識別するためのラベルスキャナモジュール、強制捜索及び/又は抜き打ち検査中におけるアプリケーションリソースの発見事項を記録するための報告モジュール、及び、複数の小売業者が複数の製品を受領し、スキャンすることを可能にする小売業者モジュールを有する。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、第1のラベルはNFCラベルを含み、第2のラベルはQRコード(登録商標)を含む。使用において、NFCラベルは、MyORI SmartSecureプラットフォームが製品の出荷及び在庫を容易に追跡することを可能にし、これは、製品の流通に関して迅速且つ正確な評価が行われ得ることを意味する。更なる使用において、MyORI SmartSecureプラットフォームはQRコード(登録商標)の使用状況を追跡することができ、これにより、QRコード(登録商標)がどこで、いつスキャンされたかを捕捉することができる。この方法を用いて、それは、偽造者がQRコード(登録商標)を複製するという問題を解決する。更に、MyORI SmartSecureプラットフォームを実装することにより、QRコード(登録商標)は、賢明且つ安全な製品ラベリングの選択肢として再び使用され得る。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、暗号化されたMyORI SmartSecureラベルは、商品のラベリングを統一して、真正性、製造基準、及びコンプライアンス状況、並びにリコール情報に関する最新情報を消費者に提供し、且つ、何らかの不都合が生じた場合は有用な報告書を当局に対して容易に提供する能力を提供することができる。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、方法は更に、複数の第1のラベル及び/又は複数の第2のラベルを介して、既存の規制ラベルを安全な暗号化されたラベルでアップグレードする段階を備える。運用上、本明細書で開示される方法及びシステムは、偽造品、関税未払品及び不適合製品が、正規の、又は承認された製品として販売されるのを防止することを目的としている。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、本発明の方法及びシステムは、近距離無線通信(NFC)技術を用いて構築及び/又は実装される。使用において、本明細書で開示されるシステム及び方法は、製造基準及び規制団体の要件に準拠する製品に対してのみ使用されるように構成されている。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステムは、ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベル;市場における上記複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して上記複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、複数の多機関連携活動をサポートするために、少なくとも1つの取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォーム;ユーザに関連付けられたユーザデバイスにインストールされたアプリケーションリソースを備え、上記アプリケーションリソースは、上記複数の第1のラベル及び/又は上記複数の第2のラベルから真正の及び/又は偽造のラベルを識別するためのラベルスキャナモジュール、強制捜索及び/又は抜き打ち検査中における上記アプリケーションリソースの発見事項を記録するための報告モジュール、及び、複数の小売業者が上記複数の製品を受領し、スキャンすることを可能にする小売業者モジュールを有する。
【0014】
ベストモードの説明
当業者は、NFC及びQRコード(登録商標)が新たに発見された技術ではなく、その上、任意の経験豊富なIT企業であればソフトウェア又はシステムを作成することができることを理解するであろうが、本発明のシステム及び方法は、当該2つの要素を首尾よく組み合わせて完全なブランド保護エコシステムを作成するための解決策としてMyORI SmartSecureプラットフォームを提供することを目的としている。
【0015】
使用において、MyORI SmartSecureプラットフォームのもと、各利害関係者;消費者、小売業者、製造業者(ブランド所有者)及び規制者(取り締まり機関)は、偽造製品を識別し、且つ市場における疑わしい活動を防止するために積極的に協働している。
【0016】
図1Fにおいて示される通り、MyORI SmartSecureプロセスフローは、第1に、ブランド所有者に対して、ブランド所有者の事業が当該プラットフォームの一部になるように登録するためのインタフェースを提供する。成功裏の登録プロセスの後に、ブランド所有者は、ブランド所有者が保護することを望む製品に関する詳細情報を提供する必要がある。適切なコンプライアンスを確実にするため、製品検定に関連するいかなる情報も、それぞれの規制団体で検査される。成功裏の製品登録の後に、ブランド所有者は、流通プロセスの前にブランド所有者の製品上に貼付されるMyORI SmartSecureラベルを受領する。
【0017】
その後、小売業者は次に、販売用の製品を受領する。MyORI SmartSecureコンバータを用いて、小売業者は次に、各販売取引用のQRコード(登録商標)を生成し得る。このプロセスは、特定の製品にのみ適用可能である。
【0018】
更に、MyORI SmartSecure消費者アプリケーションを使用することにより、消費者は、詳細な製品情報を受信することができ、消費者が何らかの疑わしい活動に気付いた場合は、当該アプリケーションから直接報告を提出することができる。使用において、消費者によって行われた各苦情及び報告は次に収集され、それぞれの取り締まり機関に直接送信される。取り締まり機関は、MyORI SmartSecure取り締まり機関アプリケーションを通じて、これら全てのデータを受信及び閲覧することができる。当該アプリケーションに含まれる事例管理システムは、取り締まり機関が受信する各報告を取り締まり機関が容易に管理して、それらを取り締まり機関の取り締まり担当者に割り当てることを可能にする。アプリケーションリソースを通じて、関係するブランド所有者は、問い合わせ又は調査の目的における取り締まり機関による連絡及び通知を容易に受けることができる。彼らはまた、当該アプリケーションを通じて、MyORI SmartSecureプログラムのもと各製品をモニタリングすることができる。
【0019】
加えて、MyORI SmartSecureラベルは、偽造品、関税未払品及び不適合製品が、正規の、又は承認された製品として販売されるのを防止するために、既存の規制ラベルを安全な暗号化されたラベルでアップグレードすることができる。既存の象徴的なラベルデザイン(KPDNHEP TULENホログラム、SIRIM MS、MCMCラベル、HALAL JAKIM、JKDM関税支払済み)は、消費者の親しみやすさ及び信頼が損なわれないことを確実にするために維持され得るが、
図1Cにおいて示される通り、適切とみなされる場合、他のラベルは統一され得る。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、NFC及びQRコード(登録商標)の両方を有することにより、MyORI SmartSecureは、エンドツーエンドのNFCラベルについては
図1Gにおいて示される通り、及びNFCからQRコード(登録商標)へは
図1Hにおいて更に示される通りの2つのタイプのラベリングプロセスフローを提供し、市場における様々な種類の製品に対応する。
【0021】
当業者は、本発明のシステム及び方法が、商品のラベリングを統一して、真正性、製造基準、コンプライアンス状況、及び製品リコール情報に関する最新情報を消費者に提供し、有用な報告書及び分析などを当局に提供することができる暗号化されたSmartSecureラベルを含むがこれらに限定されない、従来技術に比べて重要な利点を提供することを理解するであろう。
【0022】
当業者は、例示的な実施形態として本明細書で開示されるシステム及び方法が、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するための例示的なシステムを介して具現化されることを理解するであろう。使用において、上記システムは、複数のユーザデバイスを含み、そのそれぞれが、ユーザアプリケーションリソースを含む多数のアプリケーションをホストしている。更なる使用において、各ユーザアプリケーションリソースは、上記通信ネットワーク(例えば、インターネット)を介して、ユーザアプリケーションリソースの他のインスタンス及びサーバシステムに通信可能に結合されている。
【0023】
本明細書で使用される場合、「ユーザデバイス」という用語は、上記通信ネットワークとインタフェースして1つ又は複数のサーバシステム又は他のユーザデバイスからリソースを取得する任意のマシンを指し得る。使用において、ユーザデバイスは、携帯電話、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、携帯情報端末(PDA(登録商標))、スマートフォン、タブレット、ウルトラブック、ネットブック、ラップトップ、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースの又はプログラマブル家庭用電気製品、ゲーム機、セットトップボックス、又は、ユーザがネットワークにアクセスするために使用し得る任意の他の通信デバイスであり得るが、これらに限定されない。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、通信ネットワークは、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)、無線LAN(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network:WAN)、無線WAN(Wireless WAN:WWAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネット、インターネットの一部分、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部分、従来型電話サービス(Plain Old Telephone Service:POTS)ネットワーク、セルラ電話ネットワーク、無線ネットワーク、Wi-Fi(登録商標)ネットワーク、別のタイプのネットワーク、又は、2つ又はそれより多くのそのようなネットワークの組み合わせを含み得る、又はこれらと連携して動作し得る。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、通信ネットワーク又は通信ネットワークの一部分は、無線又はセルラネットワークを含み得、結合は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:CDMA)コネクション、移動体通信用グローバルシステム(Global System for Mobile communications:GSM(登録商標))コネクション、又は他のタイプのセルラ又は無線結合を含み得る。この例において、結合は、シングルキャリア無線伝送技術(Single Carrier Radio Transmission Technology:1×RTT)、進化データ最適化(Evolution-Data Optimized:EVDO)技術、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service:GPRS)技術、GSM(登録商標)進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution:EDGE)技術、3Gを含む第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project:3GPP(登録商標))、第4世代無線(Fourth Generation Wireless:4G)ネットワーク、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)、高速パケットアクセス(High Speed Packet Access:HSPA)、マイクロ波アクセスの世界的相互運用性(Worldwide Interoperability for Microwave Access:WiMAX(登録商標))、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)規格、様々な規格設定組織によって定義された他のもの、他の長距離プロトコル、又は他のデータ伝送技術など、様々なタイプのデータ伝送技術のいずれかを実装し得る。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、本明細書で開示されるシステム及び方法は、安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステム及び方法を提供することを目的としたユーザアプリケーションリソースに、通信ネットワークを介してサーバ側機能を提供することを目的としている。
【0027】
当業者は、一方でシステムの特定の機能がユーザアプリケーションリソース又はサーバシステムのいずれかによって実行されるものとして本明細書で説明されていることを更に理解するであろうが、ユーザアプリケーションリソース内又はサーバシステム内のいずれかにおける特定の機能の配置は、設計上の選択であることが理解されるであろう。例えば、当初は特定の技術及び機能をサーバシステム内で展開するものの、この技術及び機能を後に、ユーザデバイスが十分な処理能力を有するユーザアプリケーションリソースに移行することが技術的に好ましい場合がある。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、サーバシステムは、ユーザアプリケーションリソースに提供される様々なサービス及び動作をサポートする。そのような動作は、ユーザアプリケーションリソースにデータを伝送すること、ユーザアプリケーションリソースからデータを受信すること、及びユーザアプリケーションリソースによって生成されたデータを処理することを含む。例として、このデータは、メッセージコンテンツ、ユーザデバイス情報、地理位置情報、メディア注釈及びオーバーレイ、メッセージコンテンツの永続条件、ソーシャルネットワーク情報、及びライブイベント情報を含み得る。当業者は、本明細書で開示される通り、システム内でのデータ交換が、ユーザアプリケーションリソースのユーザインタフェース(User Interface:UI)を介して利用可能な機能を通じて呼び出され、制御されることを更に理解するであろう。
【0029】
当業者は、本発明に係るシステム及び方法が、モバイルアプリケーションとして、又は、CD ROM、RAM、フロッピディスク、ハードディスク又は光磁気ディスクなどの記録媒体に記憶され得る、又はネットワークを介してダウンロードされ得るソフトウェア又はコンピュータコードとして具現化され得、それにより、本明細書で説明される方法が、汎用コンピュータ又は特殊プロセッサを用いて、又は、ASIC又はFPGAなどのプログラマブル又は専用ハードウェアにおいて、そのようなソフトウェアにおいて提供され得ることを理解するであろう。当技術分野において理解されるように、コンピュータ、プロセッサ、又はプログラマブルハードウェアは、メモリコンポーネント、例えば、RAM、ROM、フラッシュ等を含み、これは、コンピュータ、プロセッサ、又はハードウェアによってアクセスされ、実行された場合、本明細書で説明される処理方法を実装するソフトウェア又はコンピュータコードを記憶又は受信し得る。従って、理解され得るように、上記で開示された本発明の様々な実施形態は、例えば、限定されないが、上記で開示された態様などの、従来技術に比べて重要な利点を提供する。
【0030】
本明細書で使用される条件付きの文言、例えば、とりわけ、「できる(can)」、「可能性がある(could)」、「かもしれない(might)」、「し得る(may)」、及び「例えば(e.g.)」などは、別段の指定がない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、概して、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又は段階を含み、一方で他の実施形態がこれらを含まない旨を伝えることを意図している。従って、そのような条件付きの文言は、概して、その特徴、要素、及び/又は段階が、1つ又は複数の実施形態のために何らかの方法において必要とされること、又は、1つ又は複数の実施形態が、これらの特徴、要素、及び/又は段階が任意の特定の実施形態において含まれるかどうか、又は実行されるかどうかを、著者の入力又は刺激の有無にかかわらず決定するためのロジックを必ず含むことを示唆することを意図していない。「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」などの用語は同義語であり、包括的に、オープンエンド形式において使用され、追加的な要素、特徴、行為、及び動作などを排除するものではない。更に、「又は(or)」という用語は、(その排他的な意味ではなく)その包括的な意味において使用され、そのため、例えば要素のリストを接続するために使用される場合、「又は」という用語は、リスト内の要素の1つ、幾つか、又は全てを意味する。
【0031】
本発明の好ましい実施形態が示され、説明されてきたが、本発明は、本明細書で具体的に示され、説明されている以外の方法で具現化され得ること、及び、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載の本発明の基礎をなす構想又は原理から逸脱することなく、上記実施形態内で、部品の形態及び配置に特定の変更が加えられ得ることが理解される。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲及び趣旨に該当する全ての均等物を包含すると解釈されるべきである。
(他の可能な項目)
[項目1]
安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するための方法であって、前記方法は:
ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベルを提供する段階;
市場における前記複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して前記複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、複数の多機関連携活動をサポートするために、少なくとも1つの取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォームを提供する段階;
ユーザに関連付けられたユーザデバイスにインストールされたアプリケーションリソースを提供する段階
を備え、前記アプリケーションリソースは、
前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルから真正の及び/又は偽造のラベルを識別するためのラベルスキャナモジュール、強制捜索及び/又は抜き打ち検査中における前記アプリケーションリソースの発見事項を記録するための報告モジュール、及び、複数の小売業者が前記複数の製品を受領し、スキャンすることを可能にする小売業者モジュール
を有する、方法。
[項目2]
前記複数の第1のラベルはNFCラベルを含み、前記複数の第2のラベルはQRコードを含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記方法は更に、前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルを介して、既存の規制ラベルを安全な暗号化されたラベルでアップグレードする段階を備える、項目1に記載の方法。
[項目4]
前記方法は、近距離無線通信(NFC)技術に基づき構築されたシステムを提供する、項目1に記載の方法。
[項目5]
前記方法は、製造基準及び規制団体の要件に準拠する製品に対してのみ使用されるように構成されている、項目1に記載の方法。
[項目6]
安全な製品ラベリング、検証、及び取り締まりのための統合プラットフォームを提供するためのシステムであって、前記システムは:
ラベル付けされ、検証され、保護される複数の製品をラベル付けすることを目的とした複数の第1のラベル及び複数の第2のラベル;
市場における前記複数の製品の各製品の活動をモニタリングし、消費者から苦情又は報告を直接受領して前記複数の製品に関連するデータ分析報告を取得し、複数の多機関連携活動をサポートするために、少なくとも1つの取り締まり機関によって使用されるオンラインプラットフォーム;
ユーザに関連付けられたユーザデバイスにインストールされたアプリケーションリソース
を備え、前記アプリケーションリソースは、
前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルから真正の及び/又は偽造のラベルを識別するためのラベルスキャナモジュール、強制捜索及び/又は抜き打ち検査中における前記アプリケーションリソースの発見事項を記録するための報告モジュール、及び、複数の小売業者が前記複数の製品を受領し、スキャンすることを可能にする小売業者モジュール
を有する、システム。
[項目7]
前記複数の第1のラベルはNFCラベルを含み、前記複数の第2のラベルはQRコードを含む、項目6に記載のシステム。
[項目8]
前記システムは、前記複数の第1のラベル及び/又は前記複数の第2のラベルを介して、既存の規制ラベルを安全な暗号化されたラベルでアップグレードするように構成されている、項目6に記載のシステム。
[項目9]
前記システムは、近距離無線通信(NFC)技術に基づき構築されている、項目6に記載のシステム。
[項目10]
前記システムは、製造基準及び規制団体の要件に準拠する製品に対してのみ使用されるように構成されている、項目6に記載のシステム。
【国際調査報告】