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特表2024-516965タイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-18
(54)【発明の名称】タイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 47/19 20220101AFI20240411BHJP
   H04L 45/122 20220101ALI20240411BHJP
   H04L 45/02 20220101ALI20240411BHJP
【FI】
H04L47/19
H04L45/122
H04L45/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564029
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 CN2022133710
(87)【国際公開番号】W WO2023109445
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111536553.5
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523391560
【氏名又は名称】陝西電器研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】劉 暁宇
(72)【発明者】
【氏名】馬 国軒
(72)【発明者】
【氏名】劉 伝鵬
(72)【発明者】
【氏名】呂 文強
(72)【発明者】
【氏名】和 延
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA02
5K030LA03
5K030LB05
5K030MD07
(57)【要約】
本発明は、サービスフローパラメータに基づきエンドシステム及びスイッチの数を計算し、トポロジー構造を決定し、ポート接続行列を確立し、最短経路を計画し、各行列周期におけるサービスを割り当て、各基本周期におけるサービスをソートし、1つの行列周期における全体スケジュールを確立し、さらに各エンドノード及びスイッチのサービススケジュールを生成するタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法を開示する。本発明は、TTサービスのスケジューリングを実現することで、各エンドノード及びスイッチがTTタスクを順に競合なく伝送できるとともに、ネットワーク帯域幅を節約し、ネットワークリンクの利用率を向上させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送受信対象であるすべてのタイムトリガサービスのパラメータを取得するステップ1と、
送受信対象であるサービスに基づき、所要のエンドノードES及びスイッチSWの数を計算し、最小システムを得るステップ2と、
ステップ2で決定された最小システムに基づき、システムのトポロジー構造を確立するステップ3であって、エンドノードESとスイッチSWをいずれもシステムの接続ノードと呼び、接続ノードに対して順番付けを行うステップ3と、
ステップ3で確立されたシステムのトポロジー構造に基づき、スイッチSWの接続ポートとほかのスイッチSW又はエンドノードESとの接続行列を含む接続ノード間の接続関係行列を確立するステップ4と、
ステップ3及び4におけるトポロジー構造及び接続ノードの接続行列に基づき、直接接続される2つのノード間の距離を1に設定し、同一ノードの接続距離を0に設定し、直接接続されていないノード間の距離を無限大に設定し、Xで表し、任意の2つのノード間の最短伝送経路を計算し、最短伝送経路の総距離及び中間接続ノードの番号を含むステップ5と、
ネットワークパラメータを取得するステップ6と、
基本周期BC及び行列周期MCを計算し、ステップ1におけるサービスフローパラメータに基づき、基本周期BC及び行列周期MCを算出するステップ7であって、行列周期MCには複数の基本周期BCが含まれ、すべてのサービスのそれぞれを1回送信することに用いられるステップ7と、
サービスの周期に基づき、1つの行列周期MC内で各サービスを各基本周期BC内に割り当て、1つの行列周期MCにおけるサービス割り当てテーブルを確立するステップ8と、
各基本周期BC内に割り当てられたすべてのサービスを、サービスの異なる生成時刻に従ってグループ化し、各グループにおけるサービスを優先度に基づきソートし、1つの行列周期MC内の各基本周期BCをトラバーサルし、優先度に従ってサービスのソートを完了するステップ9と、
1つの行列周期MCにおけるサービスに対して、サービスの送信元番号及び送信先番号に基づき、ステップ5の最短伝送経路を使用して送受信経路を決定し、さらにサービスの優先度及び送受信経路に基づき送受信時間を決定し、最終的に1つの行列周期MCにおける全体スケジュールを形成するステップ10と、
ステップ10の全体スケジュールに基づき、各接続ノードを識別し、各接続ノードの送受信スケジュールを得て、スケジュールファイルを生成するステップ11と、
ステップ11のスケジュールファイルに基づき、サービスに対して送受信スケジューリングを行うステップ12と、を含むことを特徴とするタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【請求項2】
前記ステップ8では、各サービスを各基本周期BCに割り当てた後、同じ周期のサービスを異なる基本周期にずらして割り当て、サービス割り当てテーブルを得ることを特徴とする請求項1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【請求項3】
前記ステップ5では、最後に1つの最短伝送経路テーブルを確立する具体的な方法は、
すべての接続ノード番号をそれぞれ行及び列の順に並べ、
接続ノードxと接続ノードy間の1番目の中間ノードzを第x行第y列に位置させ、2番目の中間ノードtを第z行第y列に位置させ、第t行第y列に位置させ、最後の中間ノードまで類推し、2つの接続ノードをトラバーサルし、最短伝送経路テーブルを得ることであることを特徴とする請求項1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【請求項4】
各スイッチSWは4つの全二重ポートを含むことを特徴とする請求項1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【請求項5】
2つのスイッチSWは直接接続され、2つのエンドシステムESはスイッチSWを介して接続される必要があることを特徴とする請求項1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【請求項6】
前記タイムトリガサービスのパラメータは各サービスのID番号、フレーム長、周期、送信元システム番号、送信先システム番号及びサービス生成時点を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータネットワーク通信の技術分野に属し、具体的には、タイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航空宇宙産業の発展に伴い、航空電子システムは高帯域幅、高信頼性、低遅延及び高フォールトトレランス等に対する需要が高まっている。長時間にわたって研究及び発展を重ねた結果、TTE(Time Trigger Ethernet)は登場した。該技術はイーサネットをもとにタイム同期技術及びタイムトリガ技術を追加し、リアルタイム性の要件が非常に高いタイムトリガサービス(TT)を処理することができるだけでなく、レート制限サービス(RC)及び普通のイーサネットサービス(BE)を処理することもでき、すなわち、リアルタイムアプリケーション及び非リアルタイムアプリケーションの需要を同時に満たすことができる。
【0003】
TTサービスはすべてのサービスの中で時間確実性の要件が非常に厳しく、最も高い優先度を有する。TTサービスの伝送はグローバルクロックに基づいており、タイムスケジュールに厳密に従って所定の期間にサービス送受信を行う必要があり、それによってその高リアルタイム性及び低遅延ジッターの要件を確保し、データフレーム間でネットワーク内の限られた物理リンクを互いに競合することを回避する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを鑑みて、本発明は、TTサービスの送受信制御を実現することができるタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
タイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法であって、
送受信対象であるすべてのタイムトリガサービスのパラメータを取得するステップ1と、
送受信対象であるサービスに基づき、所要のエンドノードES及びスイッチSWの数を計算し、最小システムを得るステップ2と、
ステップ2で決定された最小システムに基づき、システムのトポロジー構造を確立するステップ3であって、エンドノードESとスイッチSWをいずれもシステムの接続ノードと呼び、接続ノードに対して順番付けを行うステップ3と、
ステップ3で確立されたシステムのトポロジー構造に基づき、スイッチSWの接続ポートとほかのスイッチSW又はエンドノードESとの接続行列を含む接続ノード間の接続関係行列を確立するステップ4と、
ステップ3及び4におけるトポロジー構造及び接続ノードの接続行列に基づき、直接接続される2つのノード間の距離を1に設定し、同一ノードの接続距離を0に設定し、直接接続されていないノード間の距離を無限大に設定し、Xで表し、任意の2つのノード間の最短伝送経路を計算し、最短伝送経路の総距離及び中間接続ノードの番号を含むステップ5と、
ネットワークパラメータを取得するステップ6と、
基本周期BC及び行列周期MCを計算し、ステップ1におけるサービスフローパラメータに基づき、基本周期BC及び行列周期MCを算出するステップ7であって、行列周期MCには複数の基本周期BCが含まれ、すべてのサービスのそれぞれを1回送信することに用いられるステップ7と、
サービスの周期に基づき、1つの行列周期MC内で各サービスを各基本周期BC内に割り当て、1つの行列周期MCにおけるサービス割り当てテーブルを確立するステップ8と、
各基本周期BC内に割り当てられたすべてのサービスを、サービスの異なる生成時刻に従ってグループ化し、各グループにおけるサービスを優先度に基づきソートし、1つの行列周期MC内の各基本周期BCをトラバーサルし、優先度に従ってサービスのソートを完了するステップ9と、
1つの行列周期MCにおけるサービスに対して、サービスの送信元番号及び送信先番号に基づき、ステップ5の最短伝送経路を使用して送受信経路を決定し、さらにサービスの優先度及び送受信経路に基づき送受信時間を決定し、最終的に1つの行列周期MCにおける全体スケジュールを形成するステップ10と、
ステップ10の全体スケジュールに基づき、各接続ノードを識別し、各接続ノードの送受信スケジュールを得て、スケジュールファイルを生成するステップ11と、
ステップ11のスケジュールファイルに基づき、サービスに対して送受信スケジューリングを行うステップ12と、を含む。
【0006】
好ましくは、前記ステップ8では、各サービスを各基本周期BCに割り当てた後、同じ周期のサービスを異なる基本周期にずらして割り当て、サービス割り当てテーブルを得る。
【0007】
好ましくは、前記ステップ5では、最後に1つの最短伝送経路テーブルを確立する具体的な方法は、
すべての接続ノード番号をそれぞれ行及び列の順に並べ、
接続ノードxと接続ノードy間の1番目の中間ノードzを第x行第y列に位置させ、2番目の中間ノードtを第z行第y列に位置させ、第t行第y列に位置させ、最後の中間ノードまで類推し、2つの接続ノードをトラバーサルし、最短伝送経路テーブルを得ることである。
【0008】
好ましくは、各スイッチSWは4つの全二重ポートを含む。
【0009】
好ましくは、2つのスイッチSWは直接接続され、2つのエンドシステムESはスイッチSWを介して接続される必要がある。
【0010】
好ましくは、前記タイムトリガサービスのパラメータは各サービスのID番号、フレーム長、周期、送信元システム番号、送信先システム番号及びサービス生成時点を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明は以下の有益な効果を有する。
【0012】
本発明はタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法を開示し、サービスフローパラメータに基づきエンドシステム及びスイッチの数を計算し、トポロジー構造を決定し、ポート接続行列を確立し、最短経路を計画し、各行列周期におけるサービスを割り当て、各基本周期におけるサービスをソートし、1つの行列周期における全体スケジュールを確立し、さらに各エンドノード及びスイッチのサービススケジュールを生成する。本発明は、TTサービスのスケジューリングを実現することで、各エンドノード及びスイッチがTTタスクを順に競合なく伝送できるとともに、ネットワーク帯域幅を節約し、ネットワークリンクの利用率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実現のフローチャートである。
図2】本発明の具体的な実施形態におけるネットワークトポロジー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
【0015】
1、サービスフローパラメータを取得する。送受信対象であるすべてのタイムトリガ(TT)サービスを取得し、各サービスのID番号、フレーム長、周期、送信元システム番号、送信先システム番号、及びサービス生成時点は、表1に示される。
【0016】
表1 サービスフローパラメータ
【表1】
【0017】
2、所要のエンドシステムES及びスイッチSWの数を計算し、各スイッチSWは4つの全二重ポートを含み、2つのスイッチSWは直接接続されてもよく、2つのエンドシステムESはスイッチSWを介して接続される必要がある。
【0018】
サービスフローに含まれるエンドシステムの数が8である場合、システムにおける所要のESの数は少なくとも8であり、所要のSWの数は少なくともm=8/2-1=5であり、すなわち、8つのエンドノード及び5つのスイッチを含む最小システムを得る。
【0019】
3、ステップ2で決定された最小システムに基づき、トポロジー構造を確立し、図2に示され、エンドシステムES及びスイッチSWをいずれもシステムの接続ノードと呼び、接続ノードに対して順番付けを行い、番号1-8はエンドノードES1-ES8を表し、番号9-13はスイッチSW1-SW5に対応する。
【0020】
4、ポート接続行列を確立する。ステップ3におけるトポロジー構造に基づき、ポート行列を確立し、表2に示される。
【0021】
表2 ポート接続テーブル
【表2】
【0022】
行列は3列であり、第1列と第2列は接続ノードを表し、第3列は2つの接続ノードに接続されるSWポート番号を表す。例えば、第1行では、互いに接続される2つの接続ノードは9と10であり、ポート番号は1であり、ノード9が自体のポート1を介してノード10に接続されることを表す。
【0023】
5、最短経路を計画する。ステップ3及び4のトポロジー構造及びノード接続行列に基づき距離行列を確立し、任意の2つのノードについて、直接接続される2つのノード間の距離を1に設定し、同一ノードの接続距離は0であり、直接接続されていないノード間の距離を無限大に設定し、Xで表し、表3に示される。
【0024】
表3 接続距離テーブル
【表3】
【0025】
第1行第1列はノード1と自体の距離が0であることを表し、第1行第2列はノード1とノード2の距離が無限大であることを表し、すなわち、直接接続されておらず、第1行第10列はノード1とノード10の距離が1であることを表す。
【0026】
該距離行列に基づき、任意の2つのノード間の最短伝送経路を計算し、総距離及び中間ノード番号を含み、それぞれ表4及び表5に示される。
【0027】
表4 伝送距離テーブル
【表4】
【0028】
例えば、第1行第7列は、ノード1からノード7までの伝送総距離が3であることを表す。
【0029】
表5 最短伝送経路テーブル
【表5】
【0030】
例えば、ノード1からノード7までの伝送経路を照会しようとする場合、まず、第1行第7列を10と確認し、ステップ1でノード1からノード10に伝送することを表し、その後、第10行第7列を11と確認し、ステップ2でノード10からノード11に伝送することを表し、その後、第11行第7列を7と確認し、ステップ3でノード11からノード7に伝送することを表す。すなわち、3つのステップによってノード1からノード7までの伝送を実現する。
【0031】
6、ネットワークパラメータを取得する。リンク帯域幅(100Mbps)、同期精度(200ns)、エンドシステムとスイッチ間の遅延(100ns)、エンドノード自体の遅延(20ns)、スイッチ自体の遅延(20ns)等を含む。
【0032】
7、基本周期BC及び行列周期MCを計算する。ステップ1におけるサービスフローパラメータに基づき、基本周期BC及び行列周期MCを算出し、行列周期MCには複数の基本周期BCが含まれ、すべてのサービスのそれぞれを1回送信する。基本周期BCは各サービス周期MCの最大公約数1msとし、行列周期MCは各サービス周期の最小公倍数12msとする。
【0033】
8、1つの行列周期MCにおけるTTサービス割り当てテーブルを確立する。TTサービスの状況に応じて、1つの行列周期MC内でTTサービスを各基本周期BC内に割り当て、さらに同じ周期のTTサービスに対して基本周期BCずらし処理を行い、最適化された割り当て手段を得て、TTサービスの競合を回避し、表6に示される。
【0034】
表6 1つの行列周期MCにおけるTTサービス割り当てテーブル
【表6】
【0035】
9、各BC内に割り当てテーブルの処理を行う。各基本周期内に割り当てられたTTサービスを処理し、TTサービスの異なる生成時刻に基づきグループ化し、ポートの送受信量に基づき各グループのサービスに対して優先度処理を行い、まず、1番目のBCを処理し、処理前は表7に示され、処理後は表8に示される。
【0036】
表7 処理前
【表7】
【0037】
表8 処理後
【表8】
【0038】
10、1つの行列周期MCにおける全体スケジュールを確立する。1つの行列周期MCにおけるすべての基本周期BCのサービス処理が完了するまで、ステップ9における各基本周期BCに対して同じ処理を行う。次に、1つの行列周期MCで処理されたTTサービスに対して時間スケジューリングを行い、サービスの送信元番号及び送信先番号に基づき、最短伝送経路テーブルを使用して送受信経路を決定し、サービスの優先度及び送受信経路に基づき送受信時間を決定し、最終的に1つの行列周期MCにおける全体スケジュールを形成する。
【0039】
第1列はID番号であり、第2列は基本周期番号であり、第3~6列は送信元ノードの送信を表し、それぞれ送信元ノード番号、送信開始時間、送信終了時間、ウィンドウ長さであり、次に、中間ノードの受信、中間ノードの送信であり、4列ごとに1グループとし、中間ノード番号、受信/送信開始時点、受信/送信完了時点、ウィンドウ長さをそれぞれ表し、最後の4列は送信先ノード受信を表し、それぞれ送信先ノード番号、受信開始ノード、受信完了ノード、ウィンドウ長さである。
【0040】
11、各ノードのスケジュールを生成する。ステップ10における全体スケジュールに基づき各ノードを識別し、各ノードの送受信スケジュールを得て、スケジュールファイルを生成する。
【0041】
送信元システム1の送信テーブル、スイッチ2の受信テーブル、スイッチ3の送信テーブル、及び送信先システム4の受信テーブルはそれぞれ表9-12に示される。
【0042】
表9 送信元システム1の送信テーブル
【表9-1】
【表9-2】
【0043】
表10 スイッチ2の受信テーブル
【表10-1】
【表10-2】
【0044】
表11 スイッチ3の送信テーブル
【表11-1】
【表11-2】
【0045】
表12 送信先システム4の受信テーブル
【表12】
【0046】
以上のように、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の趣旨及び原則を逸脱せずに行われるいかなる変更、同等置換や改良等はすべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0047】
(付記)
(付記1)
送受信対象であるすべてのタイムトリガサービスのパラメータを取得するステップ1と、
送受信対象であるサービスに基づき、所要のエンドノードES及びスイッチSWの数を計算し、最小システムを得るステップ2と、
ステップ2で決定された最小システムに基づき、システムのトポロジー構造を確立するステップ3であって、エンドノードESとスイッチSWをいずれもシステムの接続ノードと呼び、接続ノードに対して順番付けを行うステップ3と、
ステップ3で確立されたシステムのトポロジー構造に基づき、スイッチSWの接続ポートとほかのスイッチSW又はエンドノードESとの接続行列を含む接続ノード間の接続関係行列を確立するステップ4と、
ステップ3及び4におけるトポロジー構造及び接続ノードの接続行列に基づき、直接接続される2つのノード間の距離を1に設定し、同一ノードの接続距離を0に設定し、直接接続されていないノード間の距離を無限大に設定し、Xで表し、任意の2つのノード間の最短伝送経路を計算し、最短伝送経路の総距離及び中間接続ノードの番号を含むステップ5と、
ネットワークパラメータを取得するステップ6と、
基本周期BC及び行列周期MCを計算し、ステップ1におけるサービスフローパラメータに基づき、基本周期BC及び行列周期MCを算出するステップ7であって、行列周期MCには複数の基本周期BCが含まれ、すべてのサービスのそれぞれを1回送信することに用いられるステップ7と、
サービスの周期に基づき、1つの行列周期MC内で各サービスを各基本周期BC内に割り当て、1つの行列周期MCにおけるサービス割り当てテーブルを確立するステップ8と、
各基本周期BC内に割り当てられたすべてのサービスを、サービスの異なる生成時刻に従ってグループ化し、各グループにおけるサービスを優先度に基づきソートし、1つの行列周期MC内の各基本周期BCをトラバーサルし、優先度に従ってサービスのソートを完了するステップ9と、
1つの行列周期MCにおけるサービスに対して、サービスの送信元番号及び送信先番号に基づき、ステップ5の最短伝送経路を使用して送受信経路を決定し、さらにサービスの優先度及び送受信経路に基づき送受信時間を決定し、最終的に1つの行列周期MCにおける全体スケジュールを形成するステップ10と、
ステップ10の全体スケジュールに基づき、各接続ノードを識別し、各接続ノードの送受信スケジュールを得て、スケジュールファイルを生成するステップ11と、
ステップ11のスケジュールファイルに基づき、サービスに対して送受信スケジューリングを行うステップ12と、を含むことを特徴とするタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【0048】
(付記2)
前記ステップ8では、各サービスを各基本周期BCに割り当てた後、同じ周期のサービスを異なる基本周期にずらして割り当て、サービス割り当てテーブルを得ることを特徴とする付記1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【0049】
(付記3)
前記ステップ5では、最後に1つの最短伝送経路テーブルを確立する具体的な方法は、
すべての接続ノード番号をそれぞれ行及び列の順に並べ、
接続ノードxと接続ノードy間の1番目の中間ノードzを第x行第y列に位置させ、2番目の中間ノードtを第z行第y列に位置させ、第t行第y列に位置させ、最後の中間ノードまで類推し、2つの接続ノードをトラバーサルし、最短伝送経路テーブルを得ることであることを特徴とする付記1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【0050】
(付記4)
各スイッチSWは4つの全二重ポートを含むことを特徴とする付記1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【0051】
(付記5)
2つのスイッチSWは直接接続され、2つのエンドシステムESはスイッチSWを介して接続される必要があることを特徴とする付記1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
【0052】
(付記6)
前記タイムトリガサービスのパラメータは各サービスのID番号、フレーム長、周期、送信元システム番号、送信先システム番号及びサービス生成時点を含むことを特徴とする付記1に記載のタイムトリガイーサネットに基づくサービススケジューリング方法。
図1
図2
【国際調査報告】