(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-18
(54)【発明の名称】共通バッチモード報告フレームワーク
(51)【国際特許分類】
H04W 64/00 20090101AFI20240411BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240411BHJP
【FI】
H04W64/00
H04W24/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565275
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 US2022023435
(87)【国際公開番号】W WO2022235362
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドロス・マノーラコス
(72)【発明者】
【氏名】ムケシュ・クマール
(72)【発明者】
【氏名】スリニヴァス・イェラマッリ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067BB21
5K067DD20
5K067DD43
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF03
(57)【要約】
バッチ測定報告方法は、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいてネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信するステップと、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、1つまたは複数のPRSリソースを受信するステップと、複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、バッチ要求に従ってワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップと、ワイヤレスシグナリングデバイスからネットワークエンティティへ、複数のPRS測定に基づいてバッチ測定レポートを送信するステップであって、バッチ測定レポートが、複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、ステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランシーバと、
メモリと、
前記トランシーバおよび前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサとを備えるワイヤレスシグナリングデバイスであって、前記プロセッサは、
前記トランシーバを介してネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信することと、
1つまたは複数のPRSリソース(測位参照信号リソース)を受信することと、
複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、前記バッチ要求に従って前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定することと、
前記トランシーバを介して前記ネットワークエンティティへ、前記複数のPRS測定に基づいて、バッチ測定レポートを送信することであって、前記バッチ測定レポートが、前記複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、前記複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、こととを行うように構成される、ワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項2】
前記プロセッサは、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータが前記バッチ要求の中に含まれる、前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するように構成される、請求項1に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項3】
前記バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、前記プロセッサは、少なくとも前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するように構成され、前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項4】
前記バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、前記プロセッサは、少なくとも前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するように構成され、
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、
前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、
前記バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータをさらに含み、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なり、
前記プロセッサは、前記第1の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する前記1つまたは複数の第1のPRSリソースを測定するように、および前記1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、前記第2の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するように構成される、請求項1に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先するように構成される、請求項1に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項6】
前記プロセッサは、バッチ報告要求の中で指示された、前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記複数のPRS測定の報告に優先度を付けるように構成される、請求項1に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項7】
ネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信するための手段と、
1つまたは複数のPRSリソース(測位参照信号リソース)を受信するための手段と、
複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、前記バッチ要求に従って前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段と、
前記複数のPRS測定に基づいて、バッチ測定レポートを前記ネットワークエンティティへ送信するための手段であって、前記バッチ測定レポートが、前記複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、前記複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、手段とを備えるワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項8】
前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための前記手段は、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータが前記バッチ要求の中に含まれる、前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段を備える、請求項7に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項9】
前記バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための前記手段は、少なくとも前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定するための手段を備え、前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む、請求項7に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項10】
前記バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための前記手段は、少なくとも前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定するための手段を備え、
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、
前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、
前記バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータをさらに含み、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なり、
前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための前記手段は、前記第1の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する前記1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定するための手段を備え、
前記ワイヤレスシグナリングデバイスは、前記1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、前記第2の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するための手段をさらに備える、請求項7に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項11】
前記複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットの報告を優先するための手段をさらに備える、請求項7に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項12】
バッチ報告要求の中で指示された、前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記複数のPRS測定の報告に優先度を付けるための手段をさらに備える、請求項7に記載のワイヤレスシグナリングデバイス。
【請求項13】
ワイヤレスシグナリングデバイスにおいてネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信するステップと、
前記ワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、1つまたは複数のPRSリソース(測位参照信号リソース)を受信するステップと、
複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、前記バッチ要求に従って前記ワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップと、
前記ワイヤレスシグナリングデバイスから前記ネットワークエンティティへ、前記複数のPRS測定に基づいて、バッチ測定レポートを送信するステップであって、前記バッチ測定レポートが、前記複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、前記複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、ステップとを含むバッチ測定報告方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータが前記バッチ要求の中に含まれる、前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、少なくとも前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定するステップを含み、前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、少なくとも前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定するステップを含み、
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、
前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、
前記バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータをさらに含み、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なり、
前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、前記第1の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する前記1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定するステップを含み、
前記方法は、前記1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、前記第2の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
バッチ報告要求の中で指示された、前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記複数のPRS測定の報告に優先度を付けるステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、ワイヤレスシグナリングデバイスのプロセッサに、
ネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信することと、
1つまたは複数のPRSリソース(測位参照信号リソース)を受信することと、
複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、前記バッチ要求に従って前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定することと、
前記複数のPRS測定に基づいて、バッチ測定レポートを前記ネットワークエンティティへ送信することであって、前記バッチ測定レポートが、前記複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、前記複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、こととを行わせる、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記プロセッサに、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させる前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータが前記バッチ要求の中に含まれる、前記複数の測位方法の各々のための前記1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項19に記載の記憶媒体。
【請求項21】
前記バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、前記プロセッサに、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させる前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、少なくとも前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含み、前記1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または前記1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む、請求項19に記載の記憶媒体。
【請求項22】
前記バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、前記プロセッサに、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させる前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、少なくとも前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含み、
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、
前記1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、
前記バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータをさらに含み、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なり、
前記プロセッサに、前記1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させる前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、前記第1の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する前記1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの前記1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含み、
前記記憶媒体は、前記プロセッサに、前記1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、前記第2の測定ウィンドウ中に前記ワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定させるためのプロセッサ可読命令をさらに備える、請求項19に記載の記憶媒体。
【請求項23】
前記プロセッサに、前記複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先させるためのプロセッサ可読命令をさらに備える、請求項19に記載の記憶媒体。
【請求項24】
前記プロセッサに、バッチ報告要求の中で指示された、前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記複数のPRS測定の報告に優先度を付けさせるためのプロセッサ可読命令をさらに備える、請求項19に記載の記憶媒体。
【請求項25】
トランシーバと、
メモリと、
前記トランシーバおよび前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサとを備える装置であって、前記プロセッサは、
ワイヤレスシグナリングデバイスが、複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソース(測位参照信号リソース)を測定するために従う前記複数の測位方法を指示するバッチ要求を、前記トランシーバを介して前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信することと、
前記複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信することとを行うように構成される、装置。
【請求項26】
前記プロセッサは、前記複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むための前記バッチ要求を送信するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記バッチ要求は、測定ウィンドウ、または前記PRSリソースの第1の指示、または前記PRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測
定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記バッチ要求は、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、
前記プロセッサは、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含む前記バッチ要求を送信するように構成され、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なる、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記プロセッサは、前記PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、前記トランシーバを介して前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記プロセッサは、前記バッチ要求の中で指示された前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、前記トランシーバを介して前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するように構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
ワイヤレスシグナリングデバイスが、複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソース(測位参照信号リソース)を測定するために従う前記複数の測位方法を指示するバッチ要求を、前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するための手段と、
前記複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信するための手段とを備える装置。
【請求項32】
前記バッチ要求を送信するための前記手段は、前記複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むための前記バッチ要求を送信するための手段を備える、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記バッチ要求は、測定ウィンドウ、または前記PRSリソースの第1の指示、または前記PRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する、請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記バッチ要求は、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、
前記バッチ要求を送信するための前記手段は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含む前記バッチ要求を送信するための手段を備え、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なる、請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するための手段をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記バッチ要求の中で指示された前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するための手段をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項37】
バッチレポートを取得する方法であって、
ワイヤレスシグナリングデバイスが、複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソース(測位参照信号リソース)を測定するために従う複数の測位方法を指示するバッチ要求を、装置からワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップと、
前記複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含む前記バッチレポートを、前記装置において受信するステップとを含む方法。
【請求項38】
前記バッチ要求を送信するステップは、前記複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むための前記バッチ要求を送信するステップを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記バッチ要求は、測定ウィンドウ、または前記PRSリソースの第1の指示、または前記PRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記バッチ要求は、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、
前記バッチ要求を送信するステップは、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含む前記バッチ要求を送信するステップを含み、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なる、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、前記装置から前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記バッチ要求の中で指示された前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、前記装置から前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、装置のプロセッサに、
ワイヤレスシグナリングデバイスが、複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソース(測位参照信号リソース)を測定するために従う複数の測位方法を指示するバッチ要求を、前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信することと、
前記複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信することとを行わせる、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項44】
前記プロセッサに、前記バッチ要求を送信させるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、前記複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むための前記バッチ要求を送信させるためのプロセッサ可読命令を含む、請求項43に記載の記憶媒体。
【請求項45】
前記バッチ要求は、測定ウィンドウ、または前記PRSリソースの第1の指示、または前記PRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する、請求項43に記載の記憶媒体。
【請求項46】
前記複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、
前記バッチ要求は、前記第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、
前記プロセッサに、前記バッチ要求を送信させるための前記プロセッサ可読命令は、前記プロセッサに、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含む前記バッチ要求を送信させるためのプロセッサ可読命令を含み、前記第2の複数の測位方法は前記第1の複数の測位方法とは異なる、請求項43に記載の記憶媒体。
【請求項47】
前記プロセッサに、前記PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、前記PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信させるためのプロセッサ可読命令をさらに備える、請求項43に記載の記憶媒体。
【請求項48】
前記プロセッサに、前記バッチ要求の中で指示された前記複数の測位方法の順序に基づいて、前記PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、前記ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信させるためのプロセッサ可読命令をさらに備える、請求項43に記載の記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、すべての目的のためにその内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、「COMMON BATCH MODE REPORTING FRAMEWORK」と題する、2021年5月5日に出願されたギリシャ特許出願第20210100303号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)、またはWiMax)、第5世代(5G)サービスなどを含む、様々な世代を通して発展している。現在、セルラシステムおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラシステムの例は、セルラナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM)変形形態などに基づくデジタルセルラシステムを含む。
【0003】
第5世代(5G)モバイル規格は、改善の中でも、より高いデータ転送スピード、より多数の接続、およびより良好なカバレージを要求する。5G規格は、次世代モバイルネットワークアライアンスによれば、毎秒数十メガビットのデータレートを数万人のユーザの各々に提供するように設計され、数十人が働くオフィスフロアごとに毎秒1ギガビットを提供する。大規模なセンサ展開をサポートするために、数十万もの同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく高めるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率を高め、レイテンシを大幅に低減させるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
例示的ワイヤレスシグナリングデバイスは、トランシーバと、メモリと、トランシーバおよびメモリに通信可能に結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、トランシーバを介してネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信することと、1つまたは複数のPRSリソース(測位参照信号リソース)を受信することと、複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、バッチ要求に従って複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定することと、トランシーバを介してネットワークエンティティへ、複数のPRS測定に基づいてバッチ測定レポートを送信することであって、バッチ測定レポートが、複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、こととを行うように構成される。
【0005】
そのようなワイヤレスシグナリングデバイスの実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。プロセッサは、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータがバッチ要求の中に含まれる、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するように構成される。バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、プロセッサは、少なくとも1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するように構成され、1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む。バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、プロセッサは、少なくとも1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するように構成され、複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なり、プロセッサは、第1の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第1のPRSリソースを測定するように、および1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、第2の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するように構成される。プロセッサは、複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先するように構成される。プロセッサは、バッチ報告要求の中で指示された、複数の測位方法の順序に基づいて、複数のPRS測定の報告に優先度を付けるように構成される。
【0006】
別の例示的ワイヤレスシグナリングデバイスは、ネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信するための手段と、1つまたは複数のPRSリソースを受信するための手段と、複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、バッチ要求に従って複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段と、複数のPRS測定に基づいてバッチ測定レポートを、ネットワークエンティティへ送信するための手段であって、バッチ測定レポートが、複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、手段とを含む。
【0007】
そのようなワイヤレスシグナリングデバイスの実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段は、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータがバッチ要求の中に含まれる、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段を備える。バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段は、少なくとも1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段を備え、1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む。バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段は、少なくとも1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段を備え、複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なり、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段は、第1の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段を備え、ワイヤレスシグナリングデバイスは、1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、第2の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するための手段を備える。ワイヤレスシグナリングデバイスは、複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットの報告を優先するための手段を含む。ワイヤレスシグナリングデバイスは、バッチ報告要求の中で指示された、複数の測位方法の順序に基づいて、複数のPRS測定の報告に優先度を付けるための手段を含む。
【0008】
バッチ測定報告方法は、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいてネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信するステップと、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、1つまたは複数のPRSリソースを受信するステップと、複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、バッチ要求に従ってワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップと、ワイヤレスシグナリングデバイスからネットワークエンティティへ、複数のPRS測定に基づいてバッチ測定レポートを送信するステップであって、バッチ測定レポートが、複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、ステップとを含む。
【0009】
そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータがバッチ要求の中に含まれる、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含む。バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、少なくとも1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含み、1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む。バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、少なくとも1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含み、複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なり、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、第1の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含み、方法は、1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、第2の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するステップを含む。方法は、複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先するステップを含む。方法は、バッチ報告要求の中で指示された、複数の測位方法の順序に基づいて、複数のPRS測定の報告に優先度を付けるステップを含む。
【0010】
例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体はプロセッサ可読命令を含み、命令は、ワイヤレスシグナリングデバイスのプロセッサに、ネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求を受信することと、1つまたは複数のPRSリソースを受信することと、複数のPRS測定を組み合わせて判断するために、バッチ要求に従って複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定することと、複数のPRS測定に基づいてバッチ測定レポートを、ネットワークエンティティへ送信することであって、バッチ測定レポートが、複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み各それぞれのバッチ測定サブレポートは、複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む、こととを行わせる。
【0011】
そのような記憶媒体の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。プロセッサに、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータがバッチ要求の中に含まれる、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含む。バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、プロセッサに、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、少なくとも1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含み、1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む。バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、プロセッサに、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、少なくとも1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含み、複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なり、プロセッサに、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、第1の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定させるためのプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、第2の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定させるためのプロセッサ可読命令を含む。記憶媒体は、プロセッサに、複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先させるためのプロセッサ可読命令を含む。記憶媒体は、プロセッサに、バッチ報告要求の中で指示された、複数の測位方法の順序に基づいて、複数のPRS測定の報告に優先度を付けさせるためのプロセッサ可読命令を含む。
【0012】
例示的装置は、トランシーバと、メモリと、トランシーバおよびメモリに通信可能に結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、ワイヤレスシグナリングデバイスが複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソースを測定するために従う、複数の測位方法を指示するバッチ要求を、トランシーバを介してワイヤレスシグナリングデバイスへ送信することと、複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信することとを行うように構成される。
【0013】
そのような装置の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。プロセッサは、複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むためのバッチ要求を送信するように構成される。バッチ要求は、測定ウィンドウ、またはPRSリソースの第1の指示、またはPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する。複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、バッチ要求は、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、プロセッサは、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含むバッチ要求を送信するように構成され、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なる。プロセッサは、PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、トランシーバを介してワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するように構成される。プロセッサは、バッチ要求の中で指示された複数の測位方法の順序に基づいて、PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、トランシーバを介してワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するように構成される。
【0014】
別の例示的装置は、ワイヤレスシグナリングデバイスが複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソースを測定するために従う、複数の測位方法を指示するバッチ要求を、ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するための手段と、複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信するための手段とを含む。
【0015】
そのような装置の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。バッチ要求を送信するための手段は、複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むためのバッチ要求を送信するための手段を備える。バッチ要求は、測定ウィンドウ、またはPRSリソースの第1の指示、またはPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する。複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、バッチ要求は、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、バッチ要求を送信するための手段は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含むバッチ要求を送信するための手段を備え、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なる。装置は、PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するための手段を含む。装置は、バッチ要求の中で指示された複数の測位方法の順序に基づいて、PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するための手段を含む。
【0016】
バッチレポートを取得する例示的方法は、ワイヤレスシグナリングデバイスが複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソースを測定するために従う、複数の測位方法を指示するバッチ要求を、装置からワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップと、複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを、装置において受信するステップとを含む。
【0017】
そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。バッチ要求を送信するステップは、複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むためのバッチ要求を送信するステップを含む。バッチ要求は、測定ウィンドウ、またはPRSリソースの第1の指示、またはPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する。複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、バッチ要求は、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、バッチ要求を送信するステップは、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含むバッチ要求を送信するステップを含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なる。方法は、PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、装置からワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップを含む。方法は、バッチ要求の中で指示された複数の測位方法の順序に基づいて、PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、装置からワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップを含む。
【0018】
例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体はプロセッサ可読命令を備え、命令は、装置のプロセッサに、ワイヤレスシグナリングデバイスが複数の測位方法の各々についてのバッチ報告のためのPRSリソースを測定するために従う、複数の測位方法を指示するバッチ要求を、ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信することと、複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信することとを行わせる。
【0019】
そのような記憶媒体の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。プロセッサに、バッチ要求を送信させるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むためのバッチ要求を送信させるためのプロセッサ可読命令を含む。バッチ要求は、測定ウィンドウ、またはPRSリソースの第1の指示、またはPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する。複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、バッチ要求は、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、プロセッサに、バッチ要求を送信させるためのプロセッサ可読命令は、プロセッサに、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含むバッチ要求を送信させるためのプロセッサ可読命令を含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なる。記憶媒体は、プロセッサに、PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信させるためのプロセッサ可読命令を含む。記憶媒体は、プロセッサに、バッチ要求の中で指示された複数の測位方法の順序に基づいて、PRS測定の報告に優先度を付けるための指示を、ワイヤレスシグナリングデバイスへ送信させるためのプロセッサ可読命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】ワイヤレス通信システムの例の簡略図である。
【
図2】
図1に示す例示的ユーザ機器の構成要素のブロック図である。
【
図3】例示的な送信/受信ポイントの構成要素のブロック図である。
【
図4】
図1に様々な実施形態が示される例示的サーバの構成要素のブロック図である。
【
図5】例示的シグナリングデバイスのブロック図である。
【
図6】測位参照信号インスタンスのタイミング図である。
【
図7】バッチ報告基準を提供し、測位参照信号リソースを測定し、位置情報をバッチ報告するためのシグナリングおよびプロセスフローである。
【
図8】ロケーション情報要求情報要素の擬似コードである。
【
図9】
図8の共通ロケーション情報要求情報要素の擬似コードである。
【
図10】
図9の共通バッチ報告情報要素の擬似コードである。
【
図11】単一の測定ウィンドウとともに、
図10に示す共通バッチ報告情報要素に従って測位参照信号を測定する例示的フローである。
【
図12】複数の測定ウィンドウとともに、
図10に示す共通バッチ報告情報要素に従って測位参照信号を測定する例示的フローである。
【
図13】バッチ測定報告方法のブロックフロー図である。
【
図14】バッチレポートを取得する方法のブロックフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
バッチ報告を提供するための技法について、本明細書において論じる。たとえば、1つまたは複数の共通バッチ報告パラメータが、シグナリングデバイスに対してロケーション情報を要求するための共通ロケーション情報要素の中に含まれてよい。共通バッチ報告パラメータは、複数の測位方法のために適用されてよく、1つまたは複数のさらなる基準が、測位方法のうちの1つまたは複数のための測位参照信号(PRS)リソースを測定するために与えられてよい。共通バッチ報告パラメータは、たとえば、PRSリソースの測定を報告するためにPRSリソースを受信するための、および/もしくはPRSリソースを送信するための測定ウィンドウを指定してよく、測位方法の異なるセットに各々が対応する複数の測定ウィンドウを指定してよく、測定されるべきPRSリソースを指定してよく、測定されるべきPRSインスタンスを指定してよく、かつ/または測定周期性を指定してよい。複数の測位方法は、複数の通信リンク(たとえば、Uuおよびサイドリンク)を介したPRSの測定に対応し得る。バッチ報告が個々の測位方法のためにサポートされてよく、かつ/または共通バッチ報告が複数の測位方法のためにサポートされてよい。これらは例であり、他の例が実装されてもよい。
【0022】
本明細書に記載の項目および/または技法は、以下の能力のうちの1つまたは複数、ならびに言及されない他の能力を提供し得る。たとえば、複数の測位方法のための整合PRS測定(たとえば、時間が整合された、もしくは同じPRSリソースセットから、など)を取得することによって、たとえば、異なる測位方法のより優れた混成を可能にすることによって、および/または異なる方法にわたって、時間を超えて測定がどのように変わるかを追跡することによって、測位精度および/またはレイテンシが向上され得る。他の能力が提供されてよく、本開示によるあらゆる実装形態が、説明する能力のうちのいずれか、ましてすべてを提供しなければならないとは限らない。
【0023】
ワイヤレスネットワークにアクセスしているモバイルデバイスのロケーションを取得することは、たとえば、緊急呼出し、パーソナルナビゲーション、消費者資産追跡、友人または家族の突き止めなどを含む多くのアプリケーションにとって有用であり得る。既存の測位方法は、基地局およびアクセスポイントなど、ワイヤレスネットワーク中の衛星ビークル(SV)および地上波無線ソースを含む様々なデバイスまたはエンティティから送信された無線信号の計測に基づく方法を含む。5Gワイヤレスネットワークのための規格化は、様々な測位方法に対するサポートを含むことが予想され、それらの方法は、LTEワイヤレスネットワークが現在、位置判断のために測位基準信号(PRS)および/またはセル固有基準信号(CRS)を使用するのと同様にして基地局によって送信された基準信号を使用し得る。
【0024】
記述は、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されることになる一連のアクションに言及する。本明細書で説明する様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、プログラム命令が1つもしくは複数のプロセッサによって実行されることによって、またはその両方の組合せによって実施され得る。本明細書で説明するアクションのシーケンスは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実施させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体内に具現化され得る。したがって、本明細書で説明する様々な態様は、いくつかの異なる形態で具現化することができ、それらのすべては、請求する主題を含む、本開示の範囲内である。
【0025】
本明細書で使用するように、「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、任意の特定の無線アクセス技術(RAT)に特有ではなく、またはそうでなければそうしたRATに限定されない。概して、そのようなUEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使われる、どのワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者資産追跡デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であってもよい。UEはモバイルであってよく、または(たとえば、いくつかの時間において)静止していてよく、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書において使用されるとき、「UE」という用語は、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくはUT、「モバイル端末」、「移動局」、「モバイルデバイス」、またはそれらの変化形と交換可能に呼ばれる場合がある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEはインターネットなどの外部ネットワークに、および他のUEに、接続され得る。当然ながら、UEには、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE(米国電気電子技術者協会)802.11などに基づく)WiFiネットワークなどを介するなどして、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構が可能である。
【0026】
基地局は、それが展開されているネットワークに依存してUEと通信するいくつかのRATのうちの1つに従って動作してよい。基地局の例は、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、または一般ノードB(gノードB、gNB)を含む。さらに、いくつかのシステムでは、基地局は純粋にエッジノードシグナリング機能を提供することができ、他のシステムでは、追加制御および/またはネットワーク管理機能を提供することができる。
【0027】
UEは、限定はしないが、プリント回路(PC)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外付けまたは内蔵のモデム、ワイヤレスまたは有線の電話、スマートフォン、タブレット、消費者向け資産追跡デバイス、資産タグなどを含むいくつかのタイプのデバイスのいずれかによって具現化され得る。UEが信号をRANに送ることができる通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANが信号をUEに送ることができる通信リンクは、ダウンリンクチャネルまたは順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル、またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0028】
本明細書で使用する「セル」または「セクタ」という用語は、文脈に応じて、基地局の複数のセルのうちの1つに、または基地局自体に対応し得る。「セル」という用語は、(たとえば、キャリアを介した)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティを指す場合があり、同じかまたは異なるキャリアを介して動作する隣接セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられてよい。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートしてよく、異なるセルは、異なるタイプのデバイスのためのアクセスを提供し得る、異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。いくつかの例では、「セル」という用語は、論理エンティティがその上で動作する地理的カバレージエリアの一部分(たとえば、セクタ)を指すことがある。
【0029】
図1を参照すると、通信システム100の例は、UE105、UE106、無線アクセスネットワーク(RAN)、ここでは第5世代(5G)次世代(NG)RAN(NG-RAN)135、および5Gコアネットワーク(5GC)140を含む。UE105および/またはUE106は、たとえば、IoTデバイス、ロケーション追跡器デバイス、セルラ電話、車両(たとえば、車、トラック、バス、ボートなど)、または他のデバイスであってよい。5Gネットワークは新無線(NR)ネットワークと呼ばれる場合もあり、NG-RAN135は5G RANと、またはNR RANと呼ばれる場合があり、5GC140はNGコアネットワーク(NGC)と呼ばれる場合がある。NG-RANおよび5GCの規格化が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPP(登録商標)からの、5Gサポートのための現行または将来の規格に準拠し得る。NG-RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであってよい。UE106は、システム100中の同様の他のエンティティへ/から信号を送る、かつ/または受信するように構成され、UE105に同様に結合されてよいが、そのようなシグナリングは、図を簡単にするために、
図1に示されていない。同様に、本考察は、簡潔のためにUE105に焦点を置いている。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、全地球的航法衛星システム(GLONASS)、Galileo、もしくはBeidouまたはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、もしくはワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)など、何らかの他のローカルもしくは地域SPSのような衛星測位システム(SPS)(たとえば、全地球的航法衛星システム(GNSS))用に、衛星ビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を使用することができる。通信システム100の追加構成要素について、以下で説明する。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含んでよい。
【0030】
図1に示すように、NG-RAN135は、NRノードB(gNB)110a、110b、および次世代eノードB(ng-eNB)114を含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、セッション管理機能(SMF)117、ロケーション管理機能(LMF)120、ならびにゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125を含む。gNB110a、110bおよびng-eNB114は、互いに、通信可能に結合され、各々、UE105と双方向にワイヤレス通信するように構成され、各々、AMF115に通信可能に結合され、それと双方向に通信するように構成される。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、基地局(BS)と呼ばれ得る。AMF115、SMF117、LMF120、およびGMLC125は、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成し、制御し、消去するように、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の初期接触点として働き得る。gNB110a、110b、および/またはng-eNB114などの基地局は、マクロセル(たとえば、高電力セルラ基地局)、またはスモールセル(たとえば、低電力セルラ基地局)、またはアクセスポイント(たとえば、WiFi、WiFi-Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、Zigbeeなどの短距離技術で通信するように構成された短距離基地局)などであってよい。1つまたは複数の基地局、たとえば、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数が、複数のキャリアを介してUE105と通信するように構成されてよい。gNB110a、110b、およびng-eNB114の各々は、それぞれの地理的領域、たとえばセルに通信カバレージを提供し得る。各セルは、基地局アンテナに応じて複数のセクタに区分され得る。
【0031】
図1は、様々な構成要素の一般化された図解を与え、構成要素のいずれかまたはすべてが必要に応じて使用されてよく、各々が、必要に応じて複製されるか、または省かれてよい。具体的には、1つのUE105が図示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が通信システム100中で使用されてよい。同様に、通信システム100は、より大きい(またはより小さい)数のSV(すなわち、図示されている4つのSV190~193よりも多いか、もしくは少ない)、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含み得る。通信システム100中の様々な構成要素を接続する、図示される接続は、追加(媒介)構成要素、直接もしくは間接的な物理および/もしくはワイヤレス接続、ならびに/または追加ネットワークを含み得るデータおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能性に依存して、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、代用され、かつ/または省かれてよい。
【0032】
図1は5Gベースのネットワークを示すが、同様のネットワーク実装形態および構成が、3G、ロングタームエボリューション(LTE)などのような、他の通信技術用に使われてよい。本明細書に記載する実装形態(5G技術用ならびに/または1つもしくは複数の他の通信技術および/もしくはプロトコル用であろうとも)は、指向性同期信号を送信(もしくはブロードキャスト)し、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信し、計測し、かつ/またはUE105に(GMLC125もしくは他のロケーションサーバを介して)ロケーション支援を提供し、かつ/またはそのような指向的に送信された信号についてのUE105において受信された計測量に基づいて、UE105、gNB110a、110b、もしくはLMF120などのロケーション可能デバイスにおいてUE105についてのロケーションを計算するのに使われてよい。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125、ロケーション管理機能(LMF)120、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、SMF117、ng-eNB(eノードB)114ならびにgNB(gノードB)110a、110bは例であり、様々な実施形態において、それぞれ、他の様々なロケーションサーバ機能性および/または基地局機能性によって置き換えられるか、またはそれらを含んでよい。
【0033】
システム100は、システム100の構成要素が互いと(少なくともときには、ワイヤレス接続を使って)直接または間接的に、たとえば、gNB110a、110b、ng-eNB114および/または5GC140(および/または1つもしくは複数の他の送受信基地局など、図示しない1つもしくは複数の他のデバイス)を介して通信することができるという点において、ワイヤレス通信が可能である。間接通信のために、通信は、あるエンティティから別のエンティティへの送信中に、たとえば、データパケットのヘッダー情報を変えるように、フォーマットを変えるように、など、改変されてよい。UE105は、複数のUEを含んでよく、モバイルワイヤレス通信デバイスであってよいが、ワイヤレスに、およびワイヤード接続を介して通信することができる。UE105は、様々なデバイス、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、車両ベースのデバイスなどのいずれであってもよいが、これらは例であり、UE105は、これらの構成のいずれかであることが求められるのではなく、他の構成のUEが使われてよい。他のUEは、装着可能デバイス(たとえば、スマートウォッチ、スマートジュエリー、スマートグラスまたはヘッドセットなど)を含み得る。現在存在するか、それとも将来開発されるかにかかわらず、さらに他のUEが使われてよい。さらに、他のワイヤレスデバイス(モバイルであろうとなかろうと)が、システム100内で実装されてよく、互いと、ならびに/またはUE105、gNB110a、110b、ng-eNB114、5GC140、および/もしくは外部クライアント130と通信することができる。たとえば、そのような他のデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイス、医療デバイス、ホームエンターテインメントおよび/または自動化デバイスなどを含み得る。5GC140は、外部クライアント130(たとえば、コンピュータシステム)と通信して、たとえば、外部クライアント130が、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)要求および/または受信することができるようにし得る。
【0034】
UE105または他のデバイスは、様々なネットワーク中で、および/または様々な目的のために、および/または様々な技術(たとえば、5G、Wi-Fi通信、Wi-Fi通信の複数の周波数、衛星測位、1つもしくは複数のタイプの通信(たとえば、GSM(携帯電話グローバルシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、LTE(ロングタームエボリューション)、V2X(車車間路車間、たとえば、V2P(車歩行者間)、V2I(路車間)、V2V(車車間)など)、IEEE802.11pなど))を使って、通信するように構成され得る。V2X通信は、セルラ(セルラV2X(C-V2X))および/またはWiFi(たとえば、DSRC(専用短距離接続))であってよい。システム100は、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)上での動作をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、複数のキャリア上で被変調信号を同時に送信することができる。各被変調信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであり得る。各被変調信号は、異なるキャリア上で送られてよく、パイロット信号、オーバーヘッド情報、データなどを搬送し得る。UE105、106は、物理サイドリンク同期チャネル(PSSCH)、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、または物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)など、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを介して送信することによって、UE間サイドリンク(SL)通信を通して互いと通信することができる。
【0035】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を含んでよく、かつ/またはそのように呼ばれるか、もしくは何らかの他の名称で呼ばれ得る。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、消費者資産追跡デバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、健康モニター、セキュリティシステム、スマートシティセンサ、スマートメーター、装着可能追跡器、または何らかの他の可搬型もしくは可動デバイスに対応し得る。通常であって必ずではないが、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、LTE、高レートパケットデータ(HRPD)、IEEE802.11WiFi(Wi-Fiとも呼ばれる)、ブルートゥース(登録商標)(BT)、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(WiMAX)、5G新無線(NR)(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使って)などのような1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使うワイヤレス通信をサポートし得る。UE105は、たとえば、デジタル加入者線(DSL)またはパケットケーブルを使って他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続し得るワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使うワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用により、UE105は、外部クライアント130と(たとえば、
図1に示さない、5GC140の要素を介して、もしくは可能性としてはGMLC125を介して)通信することが可能であり、かつ/または外部クライアント130は、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)受信することが可能であり得る。
【0036】
UE105は、たとえば、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/O(入力/出力)デバイスならびに/または身体センサと、別個のワイヤーラインもしくはワイヤレスモデムとを利用し得るパーソナルエリアネットワークにおいて、単一エンティティを含んでもよく、複数のエンティティを含んでもよい。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれてよく、地理的であってよく、したがって、高度成分(たとえば、標高、地面、床面、または地下からの高さまたは深さ)を含んでも含まなくてもよい、UE105についてのロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供する。代替として、UE105のロケーションが、都市ロケーションとして(たとえば、特定の部屋またはフロアなど、建物の中のどこかの地点または狭いエリアの住所または呼称として)表され得る。UE105のロケーションは、UE105がある程度の確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でその中に位置することが予想されるエリアまたはボリューム(地理的に、または都市の形のいずれかで定義される)として表され得る。UE105のロケーションは、たとえば、既知のロケーションからの距離および方向を含む相対ロケーションとして表され得る。相対ロケーションは、たとえば、地理的に、都市の観点で、または、たとえば、地図、見取り図、もしくは建築計画に示される地点、エリア、もしくはボリュームへの参照によって定義され得る、既知のロケーションにおける何らかの起点に相対して定義される相対座標(たとえば、X、Y(およびZ)座標)として表され得る。本明細書に含まれる記述では、ロケーションという用語の使用は、別段の指示がない限り、これらの変形体のいずれかを含んでもよい。UEのロケーションを計算するとき、局地的x、y、および可能性としてはz座標についての値を求め、次いで、所望される場合、局地座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下への高度について)絶対座標にコンバートすることが一般的である。
【0037】
UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使って、他のエンティティと通信するように構成されてよい。UE105は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成されてよい。D2D P2Pリンクは、LTEダイレクト(LTE-D)、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)などのような、どの適切なD2D無線アクセス技術(RAT)でもサポートされ得る。D2D通信を使用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信ポイント(TRP)の地理的カバレージエリア内にあってよい。そのようなグループ内の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外にあり得るか、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る1対多(1:M)システムを使用し得る。TRPが、D2D通信用のリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUEの間で実践され得る。D2D通信を使用するUEのグループのうちの1つまたは複数が、TRPの地理的カバレージエリア内にあり得る。そのようなグループ内の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外にあるか、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る1対多(1:M)システムを使用し得る。TRPが、D2D通信用のリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUEの間で実践され得る。
【0038】
図1に示すNG-RAN135中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して相互に接続され得る。5Gネットワークへのアクセスが、UE105と、gNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に与えられ、これらのgNBは、5Gを使うUE105の代わりに、5GC140へのアクセスをワイヤレス通信に提供し得る。
図1において、UE105用のサービングgNBはgNB110aであると想定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)が、UE105が別のロケーションに動く場合はサービングgNBとして作用してもよく、追加スループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBとして作用してもよい。
【0039】
図1に示すNG-RAN135中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含み得る。ng-eNB114は、可能性としては1つもしくは複数の他のgNBおよび/または1つもしくは複数の他のng-eNBを介して、NG-RAN135中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、LTEワイヤレスアクセスおよび/または進化型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスをUE105に提供し得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数が、UE105の位置を判断するのを支援するための信号を送信し得るが、UE105から、または他のUEからの信号を受信しなくてよい測位専用ビーコンとして機能するように構成されてよい。
【0040】
gNB110a、110b、および/またはng-eNB114は各々、1つまたは複数のTRPを備え得る。たとえば、BSのセル内の各セクタがTRPを備え得るが、複数のTRPが、1つまたは複数の構成要素を共有する(たとえば、プロセッサを共有するが別個のアンテナを有する)ことができる。システム100は、排他的にマクロTRPを含み得るか、またはシステム100は、異なるタイプのTRP、たとえば、マクロ、ピコ、および/またはフェムトTRPなどを有し得る。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にすることがある。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にすることがある。フェムトまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーしてよく、フェムトセルとの関連を有する端末(たとえば、自宅内のユーザ用端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0041】
述べたように、
図1は、5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、他の通信プロトコル、たとえば、LTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなどに従って通信するように構成されたノードが使われてよい。たとえば、UE105にLTEワイヤレスアクセスを提供する発展型パケットシステム(EPS)では、RANが、発展型ノードB(eNB)を含む基地局を含み得る進化型ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を含み得る。EPS用のコアネットワークが、発展型パケットコア(EPC)を含み得る。EPSがE-UTRANにEPCを加えたものを含んでよく、
図1において、E-UTRANはNG-RAN135に対応し、EPCは5GC140に対応する。
【0042】
gNB110a、110bおよびng-eNB114はAMF115と通信することができ、AMF115は、測位機能性のために、LMF120と通信する。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続と、可能性としてはUE105向けのデータおよびボイスベアラとをサポートすることに関与し得る。LMF120は、UE105と直接、たとえば、ワイヤレス通信を通して、またはgNB110a、110b、および/またはng-eNB114と直接通信することができる。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするとき、UE105の測位をサポートすることができ、アシスト型GNSS(A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA)(たとえば、ダウンリンク(DL)OTDOAもしくはアップリンク(UL)OTDOA)、ラウンドトリップ時間(RTT)、マルチセルRTT、リアルタイムキネマティック(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到来角(AoA)、発射角(AoD)、および/または他の位置方法などの位置手順/方法をサポートすることができる。LMF120は、たとえば、AMF115から、またはGMLC125から受信された、UE105についてのロケーションサービス要求を処理することができる。LMF120は、AMF115に、および/またはGMLC125に接続されてよい。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、商用LMF(CLMF)、または付加価値LMF(VLMF)など、他の名称で呼ばれる場合がある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装することができる。測位機能性(UE105のロケーションの導出を含む)の少なくとも一部は、UE105において(たとえば、gNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114によってワイヤレスノードによって送信された信号についての、UE105によって取得された信号計測値、ならびに/または、たとえばLMF120によってUE105に与えられた支援データを使って)実施されてよい。AMF115は、UE105と5GC140との間のシグナリングを処理する制御ノードとして働くことができ、QoS(サービス品質)フローおよびセッション管理を提供し得る。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続をサポートすることに関与し得る。
【0043】
GMLC125は、外部クライアント130から受信される、UE105についてのロケーション要求をサポートすることができ、そのようなロケーション要求を、AMF115によってLMF120へフォワードするために、AMF115へフォワードすればよく、またはロケーション要求をLMF120へ直接フォワードすればよい。LMF120からのロケーション応答(たとえば、UE105についてのロケーション推定値を含む)が、直接、またはAMF115を介してのいずれかでGMLC125へ戻されてよく、GMLC125は次いで、ロケーション応答(たとえば、ロケーション推定値を含む)を外部クライアント130へ戻せばよい。GMLC125は、AMF115とLMF120の両方に接続されて示されているが、いくつかの実装形態ではAMF115またはLMF120に接続されていなくてもよい。
【0044】
図1にさらに示されるように、LMF120は、3GPP(登録商標)技術仕様(TS)38.455において定義され得る新無線位置プロトコルA(NPPaまたはNRPPaと呼ばれ得る)を使って、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と通信することができる。NRPPaは、3GPP(登録商標) TS36.455において定義されるLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じ、同様、またはその拡張であってよく、NRPPaメッセージは、AMF115を介して、gNB110a(もしくはgNB110b)とLMF120との間、および/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。
図1にさらに示されるように、LMF120およびUE105は、3GPP(登録商標) TS36.355において定義され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使って通信することができる。LMF120およびUE105はさらに、または代わりに、LPPと同じ、同様、またはその拡張であってよい新無線測位プロトコル(NPPまたはNRPPと呼ばれ得る)を使って通信することができる。ここで、LPPおよび/またはNPPメッセージは、UE105向けに、AMF115およびサービングgNB110a、110bもしくはサービングng-eNB114を介して、UE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPおよび/またはNPPメッセージが、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使って、LMF120とAMF115との間で転送されてよく、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使って、AMF115とUE105との間で転送されてよい。LPPおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOAおよび/またはE-CIDなどのUEアシスト型および/またはUEベースの位置方法を使って、UE105の測位をサポートするのに使われ得る。NRPPaプロトコルは、E-CID(たとえば、gNB110a、110bもしくはng-eNB114によって取得された計測値とともに使われるとき)などのネットワークベースの位置方法を使って、UE105の測位をサポートするのに使われてよく、かつ/またはgNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114からの指向性SS(同期信号)またはPRS送信を定義するパラメータなどのロケーション関連情報をgNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114から取得するためにLMF120によって使われてよい。LMF120は、gNBもしくはTRPとコロケートされるか、もしくは統合されてよく、またはgNBおよび/もしくはTRPから離れて配置されてよく、gNBおよび/もしくはTRPと直接もしくは間接的に通信するように構成されてよい。
【0045】
UEアシスト型位置方法を用いて、UE105は、ロケーション計測値を取得し、計測値を、UE105についてのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ることができる。たとえば、ロケーション計測値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APについての受信信号強度指示(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含み得る。ロケーション計測値は、さらに、または代わりに、SV190~193についてのGNSS擬似範囲、コードフェーズ、および/またはキャリアフェーズの計測値を含み得る。
【0046】
UEベースの位置方法を用いると、UE105は、ロケーション計測値(たとえば、UEアシスト型位置方法についてのロケーション計測値と同じまたは同様であってよい)を取得することができ、UE105のロケーションを(たとえば、LMF120などのロケーションサーバから受信されるか、あるいはgNB110a、110b、ng-eNB114、もしくは他の基地局またはAPによってブロードキャストされる支援データの助けを得て)計算することができる。
【0047】
ネットワークベースの位置方法を用いると、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114)またはAPは、ロケーション計測値(たとえば、UE105によって送信された信号についてのRSSI、RTT、RSRP、RSRQもしくは到着時間(ToA)の計測値)を取得することができ、かつ/またはUE105によって取得された計測値を受信することができる。1つまたは複数の基地局またはAPは、計測値を、UE105についてのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ればよい。
【0048】
NRPPaを使って、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114によってLMF120に提供される情報は、指向性SSまたはPRS送信についてのタイミングおよび構成情報と、ロケーション座標とを含み得る。LMF120は、この情報の一部または全部を、NG-RAN135および5GC140を介して、LPPおよび/またはNPPメッセージ中で支援データとしてUE105に提供することができる。
【0049】
LMF120からUE105へ送られたLPPまたはNPPメッセージは、UE105に、所望の機能性に依存して、様々なことのうちのいずれかを行うよう、命令することができる。たとえば、LPPまたはNPPメッセージは、UE105がGNSS(もしくはA-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(もしくは何らかの他の位置方法)についての計測値を取得するための命令を含んでもよい。E-CIDのケースでは、LPPまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114のうちの1つもしくは複数によってサポートされる(またはeNBもしくはWiFi APなど、何らかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信された指向性信号の1つまたは複数の計測量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角度、RSRP、RSRQ計測値)を取得するよう、UE105に命令し得る。UE105は、計測量を、サービングgNB110a(またはサービングng-eNB114)およびAMF115を介して、LPPまたはNPPメッセージ中で(たとえば、5G NASメッセージの中で)LMF120へ送り返してよい。
【0050】
述べたように、通信システム100は、5G技術との関係で記載されているが、通信システム100は、UE105などのモバイルデバイスをサポートし、それらと対話するために使われる、GSM、WCDMA(登録商標)、LTEなどのような、他の通信技術をサポートするように(たとえば、ボイス、データ、測位、および他の機能性を実装するように)実装されてよい。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成されてよい。たとえば、5GC140は、5GC140における非3GPP(登録商標)ネットワーク間接続機能(
図1には示さないN3IWF)を使って、WLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105用にIEEE802.11WiFiアクセスをサポートすることができ、1つまたは複数のWiFi APを備え得る。ここで、N3IWFは、WLANに、およびAMF115など、5GC140中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140の両方が、1つまたは複数の他のRANおよび1つまたは複数の他のコアネットワークで置き換えられてよい。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含むE-UTRANで置き換えられてよく、5GC140は、AMF115の代わりにモビリティ管理エンティティ(MME)と、LMF120の代わりのE-SMLCと、GMLC125と同様であってよいGMLCとを含むEPCで置き換えられてよい。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRAN中でeNBとの間でロケーション情報を送り、受信するために、NRPPaの代わりにLPPaを使うことができ、UE105の測位をサポートするのにLPPを使うことができる。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使う、UE105の測位が、5Gネットワークについて本明細書に記載するものと類似したやり方でサポートされてよく、違いは、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120について本明細書に記載する機能および手順が、いくつかの場合には、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなど、代わりに他のネットワーク要素に当てはまり得ることである。
【0051】
述べたように、いくつかの実施形態では、測位機能性は、少なくとも部分的には、その位置が判断されるべきであるUE(たとえば、
図1のUE105)の範囲内にある基地局(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114など)によって送られる指向性SSまたはPRSビームを使って実装され得る。UEは、いくつかの事例では、複数の基地局(gNB110a、110b、ng-eNB114などのような)からの指向性SSまたはPRSビームを、UEの位置を計算するのに使うことができる。
【0052】
図2も参照すると、UE200は、UE105、106のうちの1つの、例であり、プロセッサ210と、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211と、1つまたは複数のセンサ213と、トランシーバ215(ワイヤレストランシーバ240およびワイヤードトランシーバ250を含む)用のトランシーバインターフェース214と、ユーザインターフェース216と、衛星測位システム(SPS)受信機217と、カメラ218と、位置デバイス(PD)219とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、センサ213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および位置デバイス219は、バス220(たとえば、光および/または電気通信用に構成され得る)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、カメラ218、位置デバイス219、および/またはセンサ213のうちの1つもしくは複数、など)は、UE200から省かれてよい。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタル信号プロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサプロセッサ234を含む複数のプロセッサを含み得る。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を含み得る。たとえば、センサプロセッサ234は、たとえば、RF(無線周波数)検知(1つもしくは複数の(セルラ)ワイヤレス信号が送信され、反射が、オブジェクトを識別し、マッピングし、かつ/もしくは追跡するのに使われる)、および/または超音波などのためのプロセッサを備えてよい。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続性(またはさらに多くのSIM)をサポートすることができる。たとえば、SIM(加入者アイデンティティモジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先ブランド製造会社(OEM)によって使われてよく、別のSIMが、UE200のエンドユーザによって接続性のために使われてよい。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ211は、実行されると、プロセッサ210に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア212を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ210に機能を実行させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ210が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ210が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、UE200の適切な構成要素のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、UE200が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ210は、メモリ211に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ210の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0053】
図2に示すUE200の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、UEの例示的構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数と、メモリ211と、ワイヤレストランシーバ240とを含む。他の例示的構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つもしくは複数、メモリ211、ワイヤレストランシーバ、センサ213のうちの1つもしくは複数、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PD219、および/またはワイヤードトランシーバを含む。
【0054】
UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信され、ダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実施することが可能であり得るモデムプロセッサ232を備え得る。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信用にアップコンバートされるように、信号のベースバンド処理を実施することができる。同じくまたは代替的に、ベースバンド処理は、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施されてよい。ただし、他の構成が、ベースバンド処理を実施するのに使われてよい。
【0055】
UE200は、たとえば、1つもしくは複数の慣性センサ、1つもしくは複数の磁力計、1つもしくは複数の環境センサ、1つもしくは複数の光センサ、1つもしくは複数の重みセンサ、および/または1つもしくは複数の無線周波数(RF)センサなどのような、様々なタイプのセンサのうちの1つまたは複数を含み得るセンサ213を含み得る。慣性計測ユニット(IMU)は、たとえば、1つもしくは複数の加速度計(たとえば、3つの次元でのUE200の加速に集団で応答する)および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ(たとえば、3次元ジャイロスコープ)を含み得る。センサ213は、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするためなど、様々な目的のいずれかのために使うことができる配向(たとえば、磁北および/または真北に相対して)を判断するための1つまたは複数の磁力計(たとえば、3次元磁力計)を含み得る。環境センサは、たとえば、1つもしくは複数の温度センサ、1つもしくは複数の気圧センサ、1つもしくは複数の環境光センサ、1つもしくは複数のカメラ撮像機、および/または1つもしくは複数のマイクロフォンなどを含み得る。センサ213は、たとえば、測位および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなど、1つまたは複数のアプリケーションをサポートして、メモリ211に記憶され、DSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理され得るもののアナログおよび/またはデジタル信号指示を生成することができる。
【0056】
センサ213は、相対ロケーション計測、相対ロケーション判断、動き判断などにおいて使うことができる。センサ213によって検出された情報は、動き検出、相対置換、推測航法、センサベースのロケーション判断、および/またはセンサシスト型ロケーション判断のために使うことができる。センサ213は、UE200が固定される(静止している)か、それとも移動性であるか、および/またはUE200のモビリティに関する特定の有用情報を、LMF120に報告するべきかどうかを判断するのに有用であり得る。たとえば、センサ213によって取得/計測された情報に基づいて、UE200は、UE200が移動を検出したこと、またはUE200が動いたことを、LMF120に通知/報告し、(たとえば、センサ213によって可能にされた、推測航法、もしくはセンサベースのロケーション判断、もしくはセンサシスト型ロケーション判断による)相対置換/距離を報告すればよい。別の例では、相対測位情報のために、センサ/IMUは、UE200に対する他のデバイスの角度および/または配向などを判断するのに使われ得る。
【0057】
IMUは、UE200の動きの方向および/または動きのスピードについての計測値を与えるように構成されてよく、計測値は、相対ロケーション判断において使われ得る。たとえば、IMUの1つもしくは複数の加速度計および/または1つもしくは複数のジャイロスコープは、それぞれ、UE200の回転の線形加速度およびスピードを検出し得る。UE200の線形加速度および回転スピード計測値は、UE200の動きの瞬間的方向ならびに置換を判断するために、時間経過とともに統合されてよい。動きの瞬間的方向および置換は、UE200のロケーションを追跡するために統合されてよい。たとえば、UE200の基準ロケーションは、たとえば、SPS受信機217を使って(および/またはいくつかの他の手段によって)ある瞬間のために判断されてよく、この瞬間の後にとられた、加速度計およびジャイロスコープからの計測値が、基準ロケーションに相対したUE200の動き(方向および距離)に基づいて、UE200の現在ロケーションを判断するために、推測航法において使われてよい。
【0058】
磁力計は、UE200の配向を判断するのに使うことができる、異なる方向における磁界強度を判断することができる。たとえば、配向は、UE200にデジタルコンパスを提供するのに使われ得る。磁力計は、2つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された2次元の磁力計を含み得る。磁力計は、3つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された3次元の磁力計を含み得る。磁力計は、磁界を検知し、磁界の指示を、たとえば、プロセッサ210に与えるための手段を提供し得る。
【0059】
トランシーバ215は、それぞれ、ワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ240およびワイヤードトランシーバ250を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ240は、ワイヤレス信号248を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号248からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号248へ信号を変換するためにアンテナ246に結合されたワイヤレス送信機242およびワイヤレス受信機244を含み得る。ワイヤレス送信機242は、適切な構成要素(たとえば、電力増幅器およびデジタル-アナログコンバータ)を含む。ワイヤレス受信機244は、適切な構成要素(たとえば、1つまたは複数の増幅器、1つまたは複数の周波数フィルタ、およびアナログ-デジタルコンバータ)を含む。ワイヤレス送信機242は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機244は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ240は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、TRPおよび/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。新無線は、mm波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使い得る。ワイヤードトランシーバ250は、ワイヤード通信用に構成されたワイヤード送信機252およびワイヤード受信機254、たとえばNG-RAN135へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、ネットワークインターフェースを含み得る。ワイヤード送信機252は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機254は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ250は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。トランシーバ215は、たとえば、光および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、少なくとも部分的に、トランシーバ215と統合され得る。ワイヤレス送信機242、ワイヤレス受信機244、および/またはアンテナ246は、適切な信号を、それぞれ、送り、かつ/または受信するための、それぞれ、複数の送信機、複数の受信機、および/または複数のアンテナを含み得る。
【0060】
ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどのような、いくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を含み得る。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのいずれかのうちの複数を含み得る。ユーザインターフェース216は、UE200によって収容される1つまたは複数のアプリケーションと、ユーザが対話することを可能にするように構成されてよい。たとえば、ユーザインターフェース216は、アナログおよび/またはデジタル信号の指示を、ユーザからのアクションに応答してDSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理されるようにメモリ211に記憶することができる。同様に、UE200上に収容されたアプリケーションが、アナログおよび/またはデジタル信号の指示を、ユーザに出力信号を提示するためにメモリ211に記憶することができる。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタル-アナログ回路構成、アナログ-デジタル回路構成、増幅器および/または利得制御回路構成(これらのデバイスのいずれかのうちの複数を含む)を含むオーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含み得る。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使われてもよい。同じくまたは代替的に、ユーザインターフェース216は、たとえば、ユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での接触および/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサを含んでよい。
【0061】
SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信し、獲得することが可能であり得る。SPSアンテナ262は、SPS信号260をワイヤレス信号からワイヤード信号、たとえば、電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合されてよい。SPS受信機217は、UE200のロケーションを推定するために、獲得されたSPS信号260を全体的または部分的に処理するように構成されてよい。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使って三辺測量によってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。汎用/アプリケーションプロセッサ230、メモリ211、DSP231および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ(図示せず)は、SPS受信機217とともに、獲得されたSPS信号を全体的もしくは部分的に処理するのに、および/またはUE200の推定ロケーションを算出するのに使用されてよい。メモリ211は、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ240から獲得された信号)の指示(たとえば、計測値)を、測位動作を実施する際の使用のために記憶することができる。汎用/アプリケーションプロセッサ230、DSP231、および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ、および/またはメモリ211は、ロケーションエンジンを、UE200のロケーションを推定するために計測値を処理する際の使用のために提供するか、またはサポートし得る。
【0062】
UE200は、静止画または動画をキャプチャするためのカメラ218を含み得る。カメラ218は、たとえば、撮像センサ(たとえば、電荷結合素子またはCMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像機)、レンズ、アナログ-デジタル回路構成、フレームバッファなどを備え得る。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮が、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。同じくまたは代替的に、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実施し得る。ビデオプロセッサ233は、記憶された画像データを、たとえば、ユーザインターフェース216のディスプレイデバイス(図示せず)上での表示のために復号/圧縮解除することができる。
【0063】
位置デバイス(PD)219は、UE200の位置、UE200の動き、および/もしくはUE200の相対的位置、ならびに/または時間を判断するように構成されてよい。たとえば、PD219は、SPS受信機217と通信し、かつ/またはその一部もしくは全部を含むことができる。PD219は、1つまたは複数の測位方法の少なくとも一部分を実施するために、必要に応じてプロセッサ210およびメモリ211と連動し得るが、本明細書における記述は、PD219が、測位方法に従って実施するように構成されること、または実施することに言及する場合がある。PD219は、同じくまたは代替的に、三辺測量のために、SPS信号260を取得し、使うのを支援するために、または両方のために、地上波ベースの信号(たとえば、ワイヤレス信号248のうちの少なくともいくつか)を使ってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、サービング基地局のセル(たとえば、セル中心)および/またはE-CIDなど、別の技法に基づいて、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、カメラ218からの1つまたは複数の画像と、ランドマーク(たとえば、山などの自然ランドマークおよび/または建物、橋、道路などのような人工ランドマーク)の既知のロケーションと組み合わされた画像認識とを使って、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、UE200のロケーションを判断するための1つまたは複数の他の技法を(たとえば、UEの自己報告ロケーション(たとえば、UEの位置ビーコンの一部)に依拠して)使うように構成されてよく、UE200のロケーションを判断するのに、技法の組合せ(たとえば、SPSおよび地上測位信号)を使ってよい。PD219は、UE200の配向および/または動きを検知し、プロセッサ210(たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231)がUE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を判断するのに使うように構成され得るその指示を与え得るセンサ213(たとえば、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得る。PD219は、判断された位置および/または動きにおける不確実性および/または誤差の指示を与えるように構成され得る。PD219の機能性は、様々なやり方および/または構成で、たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230、トランシーバ215、SPS受信機217、および/またはUE200の別の構成要素によって提供されてよく、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または様々なそれらの組合せによって提供されてよい。
【0064】
図3も参照すると、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のTRP300の例が、プロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、トランシーバ315とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、およびトランシーバ315は、バス320(たとえば、光および/または電気通信用に構成されてよい)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、ワイヤレストランシーバ)が、TRP300から省かれてよい。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ310は、複数のプロセッサ(たとえば、
図2に示すように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)を含み得る。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ311は、実行されると、プロセッサ310に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア312を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ310に機能を実施させるように構成されてよい。
【0065】
本記述は、プロセッサ310が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合など、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ310の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ310が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、TRP300の(ならびにしたがって、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つの)1つまたは複数の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ310およびメモリ311)が機能を実施することに対する簡略として、TRP300が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ310は、メモリ311に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ310の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0066】
トランシーバ315は、それぞれ、ワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ340および/またはワイヤードトランシーバ350を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号348からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号348へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ346に結合されたワイヤレス送信機342およびワイヤレス受信機344を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機342は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機344は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ340は、5G新無線(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。ワイヤードトランシーバ350は、ワイヤード通信用に構成されたワイヤード送信機352およびワイヤード受信機354、たとえば、LMF120へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、たとえばネットワークインターフェース、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティを含み得る。ワイヤード送信機352は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機354は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ350は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。
【0067】
図3に示すTRP300の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、本明細書における記述は、TRP300がいくつかの機能を実施するように構成されるか、または実施すると論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、LMF120および/またはUE200によって実施されてよい(すなわち、LMF120および/またはUE200は、これらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成されてよい)。
【0068】
図4も参照すると、LMF120がその例であるサーバ400が、プロセッサ410と、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411と、トランシーバ415とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、バス420(たとえば、光および/または電気通信用に構成されてよい)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、ワイヤレストランシーバ)が、サーバ400から省かれてよい。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、
図2に示すように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)を含み得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ411は、実行されると、プロセッサ410に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア412を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ410に機能を実行させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ410が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ410の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ410が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、サーバ400の適切な構成要素のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ410は、メモリ411に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ410の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0069】
トランシーバ415は、それぞれ、ワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ440および/またはワイヤードトランシーバ450を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を送信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/または受信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号448からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号448へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ446に結合されたワイヤレス送信機442およびワイヤレス受信機444を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機442は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機444は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ440は、5G新無線(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。ワイヤードトランシーバ450は、ワイヤード通信用に構成されたワイヤード送信機452およびワイヤード受信機454、たとえば、TRP300へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、たとえばネットワークインターフェース、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティを含み得る。ワイヤード送信機452は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機454は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ450は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。
【0070】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ410に言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェア(メモリ411に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、サーバ400の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ410およびメモリ411)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。
【0071】
図4に示すサーバ400の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は省かれてよい。同じくまたは代替的に、本明細書における記述は、サーバ400がいくつかの機能を実施するように構成されるか、または実施すると論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、TRP300および/またはUE200によって実施されてよい(すなわち、TRP300および/またはUE200は、これらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成されてよい)。
【0072】
測位技法
セルラネットワーク中のUEの地上測位のために、高度順方向リンク三辺測量(AFLT)および観測到着時間差(OTDOA)などの技法がしばしば「UEアシスト型」モードで動作し、このモードでは、基地局によって送信された基準信号(たとえば、PRS、CRSなど)の計測値がUEによってとられ、次いで、ロケーションサーバに与えられる。ロケーションサーバは次いで、計測値と、基地局の既知のロケーションとに基づいてUEの位置を算出する。これらの技法は、UEの位置を算出するのに、UE自体ではなくロケーションサーバを使うので、これらの測位技法は、車またはセルフォンナビゲーションなどのアプリケーションでは頻繁には使われず、これらのアプリケーションは代わりに、通常は衛星ベースの測位に依拠する。
【0073】
UEは、精密単独測位(PPP)またはリアルタイムキネマティック(RTK)技術を使う高精度測位に、衛星測位システム(SPS)(全地球的航法衛星システム(GNSS))を使うことができる。これらの技術は、地上局からの計測値などの支援データを使う。LTEリリース15により、サービスに加入しているUEが排他的に情報を読むことができるようにデータが暗号化される。そのような支援データは、時間とともに変化する。したがって、サービスに加入しているUEは、加入のために支払いをしていない他のUEにデータを渡すことによって、他のUEのために容易に「暗号化を破る」ことはできない。この受渡しは、支援データが変わるたびに繰り返される必要がある。
【0074】
UEアシスト型測位では、UEは、計測値(たとえば、TDOA、到来角(AoA)など)を測位サーバ(たとえば、LMF/eSMLC)へ送る。測位サーバは、複数の「エントリ」または「レコード」、すなわちセルごとに1つのレコードを含む基地局アルマナック(BSA)を有し、各レコードは、地理的セルロケーションを含むが、他のデータも含み得る。BSA中の複数の「レコード」の中の「レコード」の識別子が参照されてよい。BSAおよびUEからの計測値が、UEの位置を計算するのに使われ得る。
【0075】
従来のUEベースの測位では、UEがそれ自体の位置を計算し、したがって、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ)へ計測値を送ることを避け、これにより、レイテンシおよびスケーラビリティが改善する。UEは、ネットワークからの関連BSAレコード情報(たとえば、gNB(より広範には基地局)のロケーション)を使う。BSA情報は、暗号化されてよい。ただし、BSA情報がたとえば、以前記載したPPPまたはRTK支援データよりもはるかに頻繁に変化しないので、加入し、解読鍵のために支払いをしていないUEに対してBSA情報を利用可能にすることが、(PPPまたはRTK情報と比較して)より容易な場合がある。gNBによる基準信号の送信により、BSA情報は、クラウドソーシングまたはウォードライビングにとって潜在的にアクセス可能になり、現地および/または限度を超えた観察に基づいてBSA情報が生成されることを本質的に可能にする。
【0076】
測位技法は、位置判断精度および/またはレイテンシなど、1つまたは複数の基準に基づいて特徴付けられ、かつ/または評価されてよい。レイテンシは、位置関連データの判断をトリガするイベントと、そのデータが、測位システムインターフェース、たとえば、LMF120のインターフェースにおいて利用可能な状態との間に経過した時間である。測位システムの初期化において、位置関連データの、利用可能になるためのレイテンシは、初回測位時間(TTFF)と呼ばれ、TTFFの後のレイテンシよりも大きい。2つの連続する位置関連データ利用可能状態の間に経過した時間の逆は、更新レート、すなわち、初回測位の後に位置関連データが生成されるレートと呼ばれる。レイテンシは、たとえば、UEの処理能力に依存し得る。たとえば、272個のPRB(物理リソースブロック)割振りを想定してTの時間量(たとえば、T ms)ごとにUEが処理することができる時間(たとえば、ミリ秒)単位でのDL PRSシンボルの持続時間として、UEが、UEの処理能力を報告し得る。レイテンシに影響し得る能力の他の例は、UEがそこからのPRSを処理することができるTRPの数、UEが処理することができるPRSの数、およびUEの帯域幅である。
【0077】
多くの異なる測位技法(測位方法ともいう)のうちの1つまたは複数が、UE105、106のうちの1つなどのエンティティの位置を判断するのに使われ得る。たとえば、知られている位置判断技法は、RTT、マルチRTT、OTDOA(TDOAともいい、UL-TDOAおよびDL-TDOAを含む)、拡張セル識別(E-CID)、DL-AoD、UL-AoAなどを含む。RTTは、信号が、あるエンティティから別のエンティティに、およびその反対に移動するための時間を、2つのエンティティの間のレンジを判断するのに使う。レンジ、さらにエンティティのうちの第1のものの既知のロケーションおよび2つのエンティティの間の角度(たとえば、方位角)が、エンティティのうちの第2のもののロケーションを判断するのに使われ得る。マルチRTT(マルチセルRTTともいう)では、あるエンティティ(たとえば、UE)から他のエンティティ(たとえば、TRP)までの複数のレンジおよび他のエンティティの既知のロケーションが、あるエンティティのロケーションを判断するのに使われてよい。TDOA技法では、あるエンティティと他のエンティティとの間の移動時間の差が、他のエンティティからの相対レンジを判断するのに使われてよく、他のエンティティの既知のロケーションと組み合わされたものが、あるエンティティのロケーションを判断するのに使われてよい。到来および/または発射の角度が、エンティティのロケーションを判断するのを助けるのに使われ得る。たとえば、デバイスの間のレンジと組み合わされた信号の到来角または発射角(信号、たとえば、信号の移動時間、信号の受信電力などを使って判断される)およびデバイスのうちの1つの、既知のロケーションが、他のデバイスのロケーションを判断するのに使われてよい。到来または発射角は、真北などの基準方向に相対した方位角であってよい。到来または発射角は、エンティティから直接上方向に対する(すなわち、地球の中心から放射状に外向きに対する)天頂角であってよい。E-CIDは、サービングセルのアイデンティティ、タイミングアドバンス(すなわち、UEにおける受信時間と送信時間との間の差)、検出されたネイバーセル信号の推定タイミングおよび電力、ならびに可能性としては到来角(たとえば、基地局からの、UEにおける信号の、またはその反対)を、UEのロケーションを判断するのに使う。TDOAでは、ソースの既知のロケーション、およびソースからの送信時間の既知のオフセットとともに、異なるソースからの信号の、受信デバイスにおける到着時間の差が、受信デバイスのロケーションを判断するのに使われる。
【0078】
ネットワーク中心RTT推定では、サービング基地局は、2つ以上の近隣基地局(および、少なくとも3つの基地局が必要とされるので、通常はサービング基地局)のサービングセル上でRTT計測信号(たとえば、PRS)を走査/受信するよう、UEに命令する。1つまたは複数の基地局は、ネットワーク(たとえば、LMF120などのロケーションサーバ)によって割り振られた低再利用リソース(たとえば、基地局によってシステム情報を送信するのに使われるリソース)上でRTT計測信号を送信する。UEは、UEの現在のダウンリンクタイミング(たとえば、UEによって、そのサービング基地局から受信されたDL信号から導出された)に相対した、各RTT計測信号の到着時間(受信時間(receive time)、受信時間(reception time)、受信の時間、または到着時間(ToA)とも呼ばれる)を記録し、共通または個々のRTT応答メッセージ(たとえば、測位のためのSRS(サウンディング基準信号)、すなわち、UL-PRS)を、1つまたは複数の基地局へ送信し(たとえば、そのサービング基地局によって命令されたとき)、RTT計測信号のToAと、RTT応答メッセージの送信時間との間の時間差TRx→Tx(すなわち、UE TRx-TxまたはUERx-Tx)を、各RTT応答メッセージのペイロードに含めればよい。RTT応答メッセージは、RTT応答のToAを基地局がそこから推論することができる基準信号を含むことになる。基地局からのRTT計測信号の送信時間と、基地局におけるRTT応答のToAとの間の差TTx→Rxを、UEが報告した時間差TRx→Txと比較することによって、基地局は、基地局とUEとの間の伝搬時間を推論することができ、そこから、基地局は、この伝搬時間の間の光のスピードを想定することによって、UEと基地局との間の距離を判断することができる。
【0079】
UE中心RTT推定は、UEが(たとえば、サービング基地局によって命令されたとき)アップリンクRTT計測信号を送信することを除いて、ネットワークベースの方法と同様であり、計測信号は、UEの近隣にある複数の基地局によって受信される。各関与基地局が、ダウンリンクRTT応答メッセージで応答し、このメッセージは、基地局におけるRTT計測信号のToAと、基地局からのRTT応答メッセージの送信時間との間の時間差をRTT応答メッセージペイロードの中に含み得る。
【0080】
ネットワーク中心およびUE中心手順の両方のために、RTT算出を実施する側(ネットワークまたはUE)は(常にではないが)通常、第1のメッセージまたは信号(たとえば、RTT計測信号)を送信し、反対側は、第1のメッセージまたは信号のToAと、RTT応答メッセージまたは信号の送信時間との間の差を含み得る1つまたは複数のRTT応答メッセージまたは信号で応答する。
【0081】
マルチRTT技法が、位置を判断するのに使われ得る。たとえば、第1のエンティティ(たとえば、UE)が、(たとえば、基地局からユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストされた)1つまたは複数の信号を送出してよく、複数の第2のエンティティ(たとえば、基地局および/またはUEなど、他のTSP)が、第1のエンティティから信号を受信し、この受信された信号に応答してよい。第1のエンティティは、複数の第2のエンティティから応答を受信する。第1のエンティティ(またはLMFなど、別のエンティティ)は、第2のエンティティからの応答を、第2のエンティティまでのレンジを判断するのに使えばよく、複数のレンジと、第2のエンティティの既知のロケーションとを、三辺測量によって第1のエンティティのロケーションを判断するのに使えばよい。
【0082】
いくつかの例では、追加の情報が、直線方向(たとえば、水平面にまたは三次元にであり得る)、または場合によっては(たとえば、基地局の位置からUEに対する)方向の範囲を規定する到来角(AoA)もしくは離脱角(AoD)の形態で取得され得る。2つの方向の交差により、UEについてのロケーションの別の推定値を与えることができる。
【0083】
PRS(測位基準信号)信号を使う測位技法(たとえば、TDOAおよびRTT)のために、複数のTRPによって送られたPRS信号が計測され、信号の到着時間、既知の送信時間、およびTRPの既知のロケーションが、UEからTRPまでのレンジを判断するのに使われる。たとえば、RSTD(基準信号時間差)が、複数のTRPから受信されたPRS信号について判断され、UEの位置(ロケーション)を判断するためにTDOA技法において使われてよい。この測位基準信号はPRSまたはPRS信号と呼ばれることがある。PRS信号は通常、同じ電力を使って送られ、同じ信号特性(たとえば、同じ周波数偏移)をもつPRS信号が互いと干渉する場合があり、それにより、より遠くのTRPからの信号が検出され得ないように、より遠くのTRPからのPRS信号が、より近くのTRPからのPRS信号によって圧倒され得る。PRSミューティングが、いくつかのPRS信号をミュートする(PRS信号の電力を、たとえば、ゼロに削減し、したがって、PRS信号を送信しない)ことによる干渉を削減するのを助けるのに使われてよい。このようにして、(UEにおいて)より弱いPRS信号が、より強いPRS信号がより弱いPRS信号と干渉することなく、UEによってより容易に検出され得る。RSという用語、およびその変形(たとえば、PRS、SRS、CSI-RS(チャネル状態情報-基準信号))は、1つの基準信号または複数の基準信号を指し得る。
【0084】
測位基準信号(PRS)は、ダウンリンクPRS(DL PRSであり、しばしば、単にPRSと呼ばれる)およびアップリンクPRS(UL PRS)(測位用にはSRS(サウンディング基準信号)と呼ばれ得る)を含む。PRSは、PNコード(擬似乱数コード)を含むか、またはPRSのソースが擬似衛星(スードライト)として働き得るように、PNコードを使って(たとえば、搬送波信号をPNコードで変調することによって)生成されてよい。PNコードは、PRSソースにとって(少なくとも、異なるPRSソースからの同一のPRSが重複しないように、指定されたエリア内で)一意であってよい。PRSは、周波数レイヤのPRSリソースおよび/またはPRSリソースセットを含み得る。DL PRS測位周波数レイヤ(または単に周波数レイヤ)とは、より高レイヤのパラメータDL-PRS-PositioningFrequencyLayer、DL-PRS-ResourceSet、およびDL-PRS-Resourceによって構成された共通パラメータを有するPRSリソースを持つ、1つまたは複数のTRPからのDL PRSリソースセットの集合体である。各周波数レイヤは、周波数レイヤ中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソース向けのDL PRSサブキャリア間隔(SCS)を有する。各周波数レイヤは、周波数レイヤ中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソース向けのDL PRSサイクリックプレフィックス(CP)を有する。5Gでは、リソースブロックが、12個の連続するサブキャリアおよび指定された数のシンボルを占める。共通リソースブロックは、チャネル帯域幅を占めるリソースブロックのセットである。帯域幅パート(BWP)とは、連続する共通リソースブロックのセットであり、チャネル帯域幅内の共通リソースブロックすべてまたは共通リソースブロックのサブセットを含み得る。また、DL PRSポイントAパラメータが、基準リソースブロックの周波数(およびリソースブロックの最も低いサブキャリア)を定義し、DL PRSリソースは、同じポイントAを有する同じDL PRSリソースセットに属し、すべてのDL PRSリソースセットは、同じポイントAを有する同じ周波数レイヤに属す。周波数レイヤも、同じDL PRS帯域幅、同じスタートPRB(および中心周波数)、ならびに同じ値のコムサイズ(すなわち、コムNに対して、N個おきのリソース要素がPRSリソース要素であるような、シンボルごとのPRSリソース要素の周波数)を有する。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、基地局のアンテナパネルによって送信される(セルIDによって識別される)特定のTRPに関連し得る。PRSリソースセット中のPRSリソースIDは、全方向性信号に、ならびに/または単一の基地局から送信された単一のビーム(および/もしくはビームID)に関連付けられてよい(基地局は、1つもしくは複数のビームを送信してよい)。PRSリソースセットの各PRSリソースは異なるビーム上で送信されてよく、したがって、「PRSリソース」(または単に「リソース」)は、「ビーム」と呼ばれることもある。このことは、基地局およびPRSがその上で送信されるビームがUEに知られているかどうかにおけるいかなる意味合いも有しない。
【0085】
TRPは、たとえば、サーバから受信された命令によって、および/またはTRP中のソフトウェアによって、スケジュールごとにDL PRSを送るように構成されてよい。スケジュールに従って、TRPは、DL PRSを断続的に、たとえば、初回送信から一定の間隔で定期的に送り得る。TRPは、1つまたは複数のPRSリソースセットを送るように構成されてよい。リソースセットとは、1つのTRPにわたるPRSリソースの集合体であり、リソースは、スロットにわたって、同じ周期性、共通ミューティングパターン構成(存在する場合)、および同じ繰返し因数を有する。PRSリソースセットの各々が複数のPRSリソースを含み、各PRSリソースは、スロット内のN個(1つまたは複数)の連続するシンボル内の複数のリソースブロック(RB)の中にあってよい複数のOFDM(直交周波数分割多重化)リソース要素(RE)を含む。PRSリソース(または、概して基準信号(RS)リソース)は、OFDM PRSリソース(またはOFDM RSリソース)と呼ばれる場合がある。RBとは、時間ドメイン中の1つまたは複数の連続するシンボルの量および周波数ドメイン中の連続するサブキャリアの量(5G RBに対して12)にわたるREの集合体である。各PRSリソースが、REオフセット、スロットオフセット、スロット内のシンボルオフセット、およびPRSリソースがスロット内で占め得るいくつかの連続するシンボルを有して構成される。REオフセットは、周波数中のDL PRSリソース内の第1のシンボルの開始REオフセットを定義する。DL PRSリソース内の残りのシンボルの相対REオフセットは、初期オフセットに基づいて定義される。スロットオフセットは、対応するリソースセットスロットオフセットに対する、DL PRSリソースの開始スロットである。シンボルオフセットは、開始スロット内のDL PRSリソースの開始シンボルを判断する。送信されたREは、スロットにわたって繰り返してよく、各送信は、PRSリソース中に複数の繰返しがあり得るように、繰返しと呼ばれる。DL PRSリソースセット中のDL PRSリソースは、同じTRPに関連付けられ、各DL PRSリソースがDL PRSリソースIDを有する。DL PRSリソースセットにおけるDL PRSリソースIDは、単一のTRPから送信される単一のビームに関連付けられる(ただし、TRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)。
【0086】
PRSリソースはまた、擬似コロケーションおよびスタートPRBパラメータによって定義され得る。擬似コロケーション(QCL)パラメータが、他の基準信号をもつDL PRSリソースのどの擬似コロケーション情報も定義し得る。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのDL PRSまたはSS/PBCH(同期信号/物理ブロードキャストチャネル)ブロックをもつQCLタイプDであるように構成されてよい。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのSS/PBCHブロックをもつQCLタイプCであるように構成されてよい。スタートPRBパラメータは、基準ポイントAに対するDL PRSリソースの開始PRBインデックスを定義する。開始PRBインデックスは、1つのPRBの粒度を有し、0という最小値および2176個のPRBという最大値を有し得る。
【0087】
PRSリソースセットとは、スロットにわたる、同じ周期性、同じミューティングパターン構成(存在する場合)、および同じ繰返し因数をもつ、PRSリソースの集合体である。PRSリソースセットのすべてのPRSリソースのすべての繰返しが送信されるように構成されるあらゆるときが、「インスタンス」と呼ばれる。したがって、PRSリソースセットの「インスタンス」とは、各PRSリソースについての指定された数の繰返し、およびPRSリソースセット内の指定された数のPRSリソースであり、そうであることによって、指定された数のPRSリソースの各々について指定された数の繰返しが送信されると、インスタンスは完了する。インスタンスは、「機会」とも呼ばれ得る。DL PRS送信スケジュールを含むDL PRS構成が、UEがDL PRSを計測するのを容易にする(または可能にさえする)ように、UEに提供されてよい。
【0088】
PRSの複数の周波数レイヤは、一つ一つがレイヤの帯域幅のどれよりも大きい有効帯域幅を提供するように集約され得る。コンポーネントキャリア(連続する、および/または別個であってよい)の、また、擬似コロケートされる(QCLされる)などの基準を満たし、同じアンテナポートを有する複数の周波数レイヤが、より大きい有効PRS帯域幅を(DL PRSおよびUL PRS用に)提供するようにスティッチングされてよく、到着時間測定精度を増大させる。スティッチングは、スティッチングされたPRSが、単一の測定からとられたものとして扱われ得るように、個々の帯域幅フラグメントにわたるPRS測定値を、統合された1つに組み合わせることを含む。QCLされると、異なる周波数レイヤは同様に振る舞い、より大きい有効帯域幅をもたらすようにPRSのスティッチングを可能にする。より大きい有効帯域幅は、集約PRSの帯域幅または集約PRSの周波数帯域幅と呼ばれる場合があり、(たとえば、TDOAの)より優れた時間ドメイン解像度をもたらす。集約PRSはPRSリソースの集合体を含み、集約PRSの各PRSリソースはPRS構成要素と呼ばれる場合があり、各PRS構成要素は、異なるコンポーネントキャリア、帯域、もしくは周波数レイヤ上で、または同じ帯域の異なる部分上で送信されてよい。
【0089】
RTT測位は、TRPによってUEへ、および(RTT測位に関与している)UEによってTRPへ送られた測位信号をRTTが使うという点で、アクティブ測位技法である。TRPは、UEによって受信されるDL-PRS信号を送ることができ、UEは、複数のTRPによって受信されるSRS(サウンディング基準信号)信号を送ることができる。サウンディング基準信号は、SRSまたはSRS信号と呼ばれることがある。5GマルチRTTでは、協調測位は、UEが、各TRP向けの測位用の別個のUL-SRSを送るのではなく、複数のTRPによって受信される、測位用の単一UL-SRSを送ることとともに使われ得る。マルチRTTに関与するTRPは通常、そのTRPに現在キャンプオンしているUE(被サービスUEであって、TRPがサービングTRPである)、また、近隣TRPにキャンプオンしているUE(ネイバーUE)を検索する。ネイバーTRPは、単一BTS(送受信基地局)(たとえば、gNB)のTRPであってよく、またはあるBTSのTRPおよび別個のBTSのTRPであってよい。マルチRTT測位を含むRTT測位のために、RTTを判断するのに使われる(およびしたがって、UEとTRPとの間のレンジを判断するのに使われる)測位用PRS/SRS信号ペアの中のDL-PRS信号および測位用UL-SRS信号は、UEの動きおよび/またはUEのクロックドリフトおよび/またはTRPクロックドリフトによる誤差が許容限界内であるように、互いに時間が接近して発生し得る。たとえば、測位用PRS/SRS信号ペアの中の信号が、それぞれ、TRPおよびUEから、互いの約10ms以内に送信され得る。測位用SRSがUEによって送られるので、また、測位用PRSおよびSRSは互いに時間が接近して伝えられるので、特に、多くのUEが測位を同時に試みる場合は無線周波数(RF)信号輻輳(過度のノイズなどを引き起こし得る)が生じ得ること、および/または多くのUEを同時に計測しようとしているTRPにおいて計算上の輻輳が生じ得ることがわかっている。
【0090】
RTT測位は、UEベースまたはUEアシスト型であってよい。UEベースのRTTでは、UE200は、TRP300の各々までのRTTおよび対応するレンジと、TRP300までのレンジおよびTRP300の既知のロケーションに基づく、UE200の位置とを判断する。UEアシスト型RTTでは、UE200は、測位信号を計測し、計測情報をTRP300に提供し、TRP300は、RTTおよびレンジを判断する。TRP300は、ロケーションサーバ、たとえば、サーバ400にレンジを与え、サーバは、UE200のロケーションを、たとえば、異なるTRP300までのレンジに基づいて判断する。RTTおよび/またはレンジは、UE200から信号を受信したTRP300によって、このTRP300と1つもしくは複数の他のデバイス、たとえば、1つもしくは複数の他のTRP300および/もしくはサーバ400の組合せによって、またはUE200から信号を受信したTRP300以外の1つもしくは複数のデバイスによって判断され得る。
【0091】
様々な測位技法が、5G NRにおいてサポートされる。5G NRにおいてサポートされるNR固有測位方法は、DL専用測位方法、UL専用測位方法、およびDL+UL測位方法を含む。ダウンリンクベースの測位方法は、DL-TDOAおよびDL-AoDを含む。アップリンクベースの測位方法は、UL-TDOAおよびUL-AoAを含む。複合DL+ULベース測位方法は、1つの基地局とのRTTおよび複数の基地局とのRTT(マルチRTT)を含む。
【0092】
位置推定(たとえば、UEについての)は、ロケーション推定、ロケーション、位置、位置フィックス、フィックスなどのような他の名前で呼ばれる場合がある。位置推定値は測地であってよく、座標(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度)を備えてよく、または都市に関係するものであってよく、ストリートアドレス、郵便宛先、もしくはロケーションの何らかの他の言葉による説明を備えてよい。位置推定値はさらに、いくつかの他の知られているロケーションに対して規定されてよく、または絶対項で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)規定されてよい。位置推定値は、(たとえば、いくつかの指定済みまたはデフォルトの信頼性レベルでロケーションがその中に含まれることが予想されるエリアまたはボリュームを含めることによって)予想される誤差または不確実性を含む場合がある。
【0093】
測位装置
再度
図4も参照すると、本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ410に言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェア(メモリ411に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、サーバ400の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ410およびメモリ411)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ410(可能性としては、メモリ411、および必要に応じて、トランシーバ415とともに)は、PRSスケジューリングユニット460およびPRS測定/レポート要求ユニット470を含み得る。PRSスケジューリングユニット460およびPRS測定/レポート要求ユニット470については以下でさらに論じ、説明は、PRSスケジューリングユニット460またはPRS測定/レポート要求ユニット470の機能のいずれかを実施するものとして、概してプロセッサ410を、または概してサーバ400を参照する場合がある。
【0094】
図5を参照すると、ワイヤレスシグナリングデバイス500は、バス540によって互いに通信可能に結合された、プロセッサ510、トランシーバ520、およびメモリ530を含む。デバイス500は、
図5に示される構成要素を含み得る。デバイス500は、UE200がワイヤレスシグナリングデバイス500の例であり得るような、
図2に示すもののいずれかなど、1つもしくは複数の他の構成要素、またはTRP300がワイヤレスシグナリングデバイス500の例であり得るような、
図3に示す構成要素のうちの1つもしくは複数を含み得る。たとえば、プロセッサ510は、プロセッサ210の構成要素のうちの1つまたは複数を含み得る。トランシーバ520は、トランシーバ215のうちの構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、ワイヤレス送信機242およびアンテナ246、またはワイヤレス受信機244およびアンテナ246、またはワイヤレス送信機242、ワイヤレス受信機244、およびアンテナ246を含み得る。同じくまたは代替的に、トランシーバ520は、ワイヤード送信機252および/またはワイヤード受信機254を含み得る。メモリ530は、メモリ211と同様に構成されてよく、たとえば、プロセッサ510に機能を実施させるように構成されたプロセッサ可読命令をもつソフトウェアを含む。別の例として、プロセッサ510、トランシーバ520、およびメモリ530は、それぞれ、プロセッサ310、トランシーバ315、およびメモリ311の1つまたは複数の構成要素を含み得る。ワイヤレスシグナリングデバイスのさらに他の例が実装されてもよい。たとえば、ワイヤレスシグナリングデバイス500は、スタンドアロンデバイスである参照ロケーションデバイス、または基地局(たとえば、gNB)の一部であってよい。デバイス500は、たとえば、デバイス500が基地局の一部である拡張送信ポイント(eTP)および/または拡張受信ポイント(eRP)を含み得る。ワイヤレスシグナリングデバイス500は、ワイヤレス信号(たとえば、DL-PRS、UL-PRS、SL-PRS)を受信および/または送信することが可能であり、ワイヤード信号を転送する(送信および/または受信する)ように構成されてもよい。
【0095】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ510に言及している場合があるが、プロセッサ510がソフトウェア(メモリ530に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、デバイス500の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ510およびメモリ530)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、デバイス500が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ510(可能性としては、メモリ530、および必要に応じて、トランシーバ520とともに)は、PRS測定ユニット560、PRS測定報告ユニット570、および/またはPRS送信ユニット580を含み得る。シグナリングデバイス500の実装形態によっては、ユニット560、570、580のうちの1つまたは複数が、シグナリングデバイス500から省かれてよい。PRS測定ユニット560、PRS測定報告ユニット570、およびPRS送信ユニット580について以下でさらに論じ、説明は、PRS測定ユニット560、またはPRS測定報告ユニット570、またはPRS送信ユニット580の機能のいずれかを実施するものとして、概してプロセッサ510を、または概してワイヤレスシグナリングデバイス500を参照する場合がある。
【0096】
PRS測定ユニット560およびPRS送信ユニット580は、適切なPRSを測定し、送信するように構成される。たとえば、PRS測定ユニット560は、DL-PRS、UL-PRS、および/またはSL-PRSを測定するように構成されてよく、PRS送信ユニット580は、UL-PRS、DL-PRS、および/またはSL-PRSを送信するように構成されてよい。たとえば、デバイス500がUEである場合、PRS測定ユニット560は、DL-PRSおよびSL-PRSを測定するように構成される見込みがあり、UL-PRSを測定するように構成されてよく、PRS送信ユニット580は、UL-PRSおよびSL-PRSを送信するように構成される見込みがあり、DL-PRSを送信するように構成されてよい。別の例として、デバイス500が、TRPまたは基地局の一部である場合、PRS測定ユニット560は、UL-PRSを測定するように構成される見込みがあり、DL-PRSおよび/またはSL-PRSを測定するように構成されてよく、PRS送信ユニット580は、DL-PRSを送信するように構成される見込みがあり、UL-PRSおよび/またはSL-PRSを送信するように構成されてよい。別の例として、デバイス500がスタンドアロン参照ロケーションデバイスである場合、PRS測定ユニット560およびPRS送信ユニット570は、UEであるデバイス500用の構成と同様に構成されてよい。
【0097】
PRSの転送および測定は、UEなどのモバイルデバイスの位置判断、および/または測定較正を助け得る。たとえば、様々なPRS測定が、様々な測位技法のうちの1つまたは複数を使って、UE支援および/またはUEベースの位置算出をサポートするのに使われてよい。たとえば、DL-PRSは、DL-TDOAのためのRSTDを判断するために、またはDL-TDOA、DL-AoD、および/もしくはマルチRTT技法のためのRSRPを判断するために、PRS測定ユニット560によって測定されてよい。別の例として、DL-PRSおよびUL-PRSは、マルチRTTのためのUE Rx-Tx時間差を判断するために、PRS測定ユニット560によって測定されてよい。別の例として、RRM(無線リソース管理)のためのSSBまたはCSI-RS(チャネル状態情報参照信号)は、SS-RSRP(RRMのための同期信号RSRP)、(RRMのための)SS-RSRQ、(RRMのための)CSI-RSRP、E-CID用の(RRMのための)CSI-RSRQを判断するために、PRS測定ユニット560によって測定されてよい。
【0098】
測定報告は、たとえば、3GPP(登録商標)(第3世代パートナーシッププロジェクト)38.355技術仕様において規定されるように、トリガされた報告(イベントベースの報告)または定期的報告(タイミングベースの報告)であってよい。トリガされた報告に対して、イベントの発生は、1つまたは複数の測定の報告を引き起こす。たとえば、セル変更フィールドがTRUEにセットされた場合、ターゲットデバイス(すなわち、UEなど、ロケーションが判断されるべきデバイス)は、1次セルが変わるたびに、要求されるロケーション情報を提供する。トリガされた報告のための最大持続時間は、要求ロケーション情報IE(情報要素)の中のreportingDurationフィールドによって設定されてよい。定期的報告は、(1、2、4、8、16、32、64などの値をもつ、IEのreportingAmountフィールドによって)与えられるべきレポートの数、および各レポートの間の、たとえば、秒で表した時間の報告間隔(1、2、4、8、10、16、20、32、または64など)によって構成されてよい。
【0099】
バッチ報告
PRSリソースの測定およびPRS測定の報告は、バッチで実施されてよい。バッチ測定および/または報告は、シグナリングオーバーヘッドを削減し得る。異なる測位方法のためのPRSリソースのバッチ測定は、ターゲットUEのロケーションを判断するために、もしくは測定を較正するために、もしくはある方法によって判断されたロケーションを、別の方法によって判断されたロケーションで検証するために、および/または他の目的のために、異なる測位方法が組み合わせて使われ得るように、異なる測位方法のためのPRS測定が同様の条件下でとられることを保証するのを助け得る。測定は、複数のPRS用に、複数のPRSインスタンスにわたって、および複数の測位方法のために行われ、バッチレポート(複数のバッチサブレポートを含み得る)の中で報告され得る。
【0100】
図6も参照すると、複数のPRSリソースのPRSリソースセットの複数のインスタンスが伝えられるように、PRSリソースセットが、インスタンス周期性によって規定されるレートで繰り返されてよい。PRSインスタンス周期性は、たとえば、4、5、8、10、16、10、16、20、32、40、64、80、160、320、640、1280、2560、5120、または10240ミリ秒であってよい。たとえば、報告期間が1秒であり、インスタンス周期性が4msの場合、各報告期間に250個のインスタンスが起こる。
図6では、5つのPRSインスタンス621、622、623、624、625のPRSリソース600が示され(ただし、多数の他のPRSインスタンスが伝えられてよい)、各々が複数のPRSリソースのPRSリソースセット、ここでは、リソースセットごとに4つのPRSリソースを含むが、これは非限定的例であり、他の量のPRSリソースがPRSリソースセットに含まれてよい(また、どのPRSリソースが各PRSリソースセットに含まれるか、および/またはPRSリソースの量は、異なるインスタンスの間で変わり得る)。PRSインスタンスNは、たとえば、M個のPRSリソースを含み、したがって、PRSインスタンス621(インスタンス1)は、PRS11、PRS12、PRS13、PRS14と標示されたPRSリソースを含み、PRSインスタンス622(インスタンス2)は、PRS21、PRS22、PRS23、PRS24と標示されたPRSリソースを含む、などのようになる。PRSリソースは、互いとは時間および/または周波数が異なってよい。
【0101】
PRSリソース測定向けに、制限が存在し得る。たとえば、デバイス500は、PRSソースごとに限られた数のRx-Tx測定、または単一のバッチレポートの中で提供可能な、限られた数の測定、または閾測定周期性などを有する場合がある。測定能力は、異なる周波数帯域向けに異なり得る(すなわち、異なる限度が設けられてよい)。
【0102】
PRS測定報告ユニット570は、実装されるべき1つもしくは複数の測位方法に従って、および/またはサーバ400のPRS測定/レポート要求ユニット470から受信されるとともに、1つもしくは複数のPRSインスタンス、たとえば、PRSインスタンス621~625からの1つもしくは複数のPRSリソースの複数の測定に対応する1つもしくは複数のバッチ構成パラメータに従って、バッチ測定レポートを提供するように構成され得る。バッチ報告は、たとえば、UL-PRSが、RTT算出を可能にするために対応するDL-PRSと整合され得るような、複数のUL-PRSリソース測定を報告することによってRTT測位が実施され得ることを保証するのを助け得る。PRS測定報告ユニット570は、(たとえば、RSTD、DL RSRP、および/またはUE Rx-Txの)1つまたは複数の測定インスタンスを、たとえば、UE支援測位のために、単一のバッチ測定レポートの中でサーバ400に報告してよく、各測定インスタンスは、1つまたは複数の対応するPRSインスタンスの1つまたは複数のPRSリソースの(同じまたは異なるタイプの)1つまたは複数の測定を含む。
【0103】
図7を参照し、さらに
図1~
図6を参照すると、バッチ報告パラメータを与え、PRSリソースを測定し、位置情報をバッチ報告するためのシグナリングおよびプロセスフロー700は、図示される段階を含む。フロー700は例であり、段階が追加され、並べ替えられ、かつ/または削除されてよい。
図7に示すように、シグナリングデバイス701、702、703、およびネットワークデバイス704の間で、信号が転送され得る。シグナリングデバイス701~703はシグナリングデバイス500の例であってよく、したがって、シグナリングデバイス701~703のうちのどれが、UE、TRP、または別のデバイス(たとえば、参照ロケーションデバイス)であってもよい。ネットワークデバイス704は、TRP300およびサーバ400(たとえば、LMF)など、1つもしくは複数のデバイスを別個に、またはRANにおけるLMFなど、単一のデバイスに統合されたTRP300およびサーバ400(たとえば、LMF)を含み得る。ネットワークデバイス704の考察は、サーバ400の構成要素を参照するが、この考察は、統合されたTRPおよびサーバなど、別のデバイスの構成要素に適用可能である。
【0104】
段階710において、ネットワークデバイス704およびシグナリングデバイス701~703の間で測位セッションがスタートされる。測位セッションは、シグナリングデバイス701~703が(たとえば、互いの間での、および/またはネットワークデバイス704との)PRS転送のための支援データを取得することができるようにスタートされる。測位セッションは、デバイス(たとえば、シグナリングデバイス701および/もしくは別のデバイス)の位置を判断するのを助けるのに、ならびに/またはシグナリング情報(たとえば、タイミング)を較正するのを助けるのに使われてよい。測位セッションをスタートするために、シグナリングデバイス701~703は、PRSシグナリングを転送するためのそれぞれの測位セッションを確立するための適切なメッセージを交換することによって、ネットワークデバイス704とのハンドシェイクを実施する。ハンドシェーキングは、使われるべき1つもしくは複数の測位技法ならびに/または判断されるべき適切な位置情報(測定および/もしくはロケーション推定値)を判断することを含み得る。
【0105】
段階720において、シグナリングデバイス701は、ネットワークデバイス704へ能力レポートを送信し、シグナリングデバイス701~703は、それぞれの支援データ(AD)を要求し、受信する。シグナリングデバイス701のプロセッサ510は、能力レポート721を生じ、ネットワークデバイス704へ送信するように構成されてよい。能力レポート721は、シグナリングデバイス701がUuおよびSL測位のバッチレポート、たとえば、Uu信号測定(たとえば、DL-PRS信号測定および/またはUL-PRS信号測定、たとえば、ToA、ToD、Rx-Tx、RSRPなど)およびSL信号測定(たとえば、ToA、ToD、Rx-Txなど)が並行して起こるバッチレポートを与えるように構成されることを示し得る。Uu信号測定は、Uuインターフェース(すなわち、UEと、ネットワークデバイス704(たとえば、TRP300)などのネットワークエンティティとの間のエアインターフェース)を介して転送される信号に関連した測定である。能力レポート721はしたがって、整合される(たとえば、様々な測定のために条件が同様であるような、同時に受信および/または送信されるPRSに対応する(たとえば、PRSがシグナリングデバイス701によって送信/受信されるとき、シグナリングデバイス701と、PRSを送信/受信するデバイスの相対関係が同じである))UuおよびSL信号測定をシグナリングデバイス701が報告し得ることを示し得る。
【0106】
能力レポート721は、同じくまたは代替的に、シグナリングデバイス701の優先度付け挙動を指示し得る。優先度付け挙動は、測定を行う/報告するために、どのような優先度をシグナリングデバイス701が与えるか、たとえば、シグナリングデバイス701が要求されるすべての測定を行い、かつ/または報告するわけではない(たとえば、できない)場合にシグナリングデバイス701が、どの測定を行い、かつ/または報告するべきかをどのように判断するかを指示し得る。たとえば、シグナリングデバイス701が、超えられる測定限度を有する場合、シグナリングデバイス701は、他のそれぞれの測定と整合されない測定よりも優先度が高い(たとえば、PRSインスタンスなどの中で)整合される測定を行い、報告する。別の例として、シグナリングデバイス701は、たとえば、測定が求められる、実装される測位方法に基づいて、あるタイプの測定を別のタイプよりも優先してよい。能力レポート721は、ただし、優先度付け挙動を含まなくてよい。たとえば、シグナリングデバイス701は、優先度付け挙動で静的に構成され(たとえば、設計され、製造され)、ネットワークデバイス704は、優先度付け挙動の知識で(たとえば、メモリに記憶された優先度付け規則で)静的に構成されてよい。
【0107】
シグナリングデバイス701は、ネットワークデバイス704からの1つまたは複数の指示に基づいて、測定および/または報告に優先度を付けるように構成されてよい。たとえば、シグナリングデバイス701は、ネットワークデバイス704によってシグナリングデバイス701に与えられる測定/報告指示の順序に従って、PRS測定および/またはPRS測定報告に優先度を付けてよい(たとえば、測定/報告要求がAoDの前にRTTを列挙する場合、シグナリングデバイス701は、RTT測定および/またはそのような測定の報告を、AoD測定よりも優先してよい)。ネットワークデバイス704(たとえば、LMF)は、1つまたは複数の予想メトリック、たとえば、複数の測位方法の予想測位精度および/またはサービス品質に基づいて、PRS測定および/またはPRS測定報告の優先度を判断するように構成されてよい。たとえば、PRS測定/レポート要求ユニット470は、より低い予想測位精度をもつ測位方法に対応する測定を行い、かつ/または報告することよりも、より高い予想測位精度をもつ測位方法に対応する測定を行い、かつ/または報告することを優先するように構成されてよい。
【0108】
やはり段階720において、シグナリングデバイス701~703は、ネットワークデバイス704へ支援データ(AD)要求722、723、724を送り、ネットワークデバイス704はそれぞれのAD725、726、727を送る。AD要求722~724は、シグナリングデバイス701~703の信号転送を助けるため、たとえば、PRSを測定するため、PRS送信を誘導するためなどで、ADを要求する。ネットワークデバイス704はAD725~727を判断し、たとえば、サーバ400が、AD725~727を判断するためにTRP300と交渉する。AD725~727は、1つまたは複数のそれぞれのPRSスケジュール、たとえば、必要に応じて、DL-PRSスケジュール、UL-PRSスケジュール、および/またはSL-PRSスケジュールを含む。PRSスケジュールは、シグナリングデバイス701~703がスケジュールされたPRSリソースを測定するのを、および/または必要に応じて、スケジュールに従ってPRSリソースを送信するのを支援するための、PRSリソースのタイミングおよび周波数を指示する。
【0109】
図8も参照すると、AD725は、ロケーション情報要求、たとえば、共通情報部分810および個々の情報部分820を含むロケーション情報要求800(擬似コードに示される)を含む。共通情報部分810は、異なる測位方法のための位置情報(たとえば、測定、処理された測定、ロケーション推定値)を判断および/または報告するのに使われる1つまたは複数のパラメータを指示する。共通パラメータは、たとえば、ロケーション情報タイプ、トリガされた報告パラメータ、サービス品質などを含み得る。個々の情報部分は、1つまたは複数の測位方法のためのそれぞれの基準を含み、基準は、各それぞれの方法に固有である(たとえば、1つまたは複数の他の方法とは異なる)。基準は、たとえば、行われるべき測定と、測定を報告するための報告構成とを含み得る。ロケーション情報要求800において、個々の情報部分820は、ECIDロケーション情報についての要求821、マルチRTTロケーション情報についての要求822、DL-AoDロケーション情報についての要求823、DL-TDOAロケーション情報についての要求824、SLロケーション情報についての要求825、およびDLジョイント測位ロケーション情報についての要求826を含む。要求821~826の各々は任意選択であり、すなわち、ロケーション情報要求800に含まれても含まれなくてもよい。要求825は、たとえば、複数のUEの間の、サイドリンク測位、すなわち、SL-PRS転送を使う測位のためのロケーション情報についての要求である。要求826は、DL-PRSとSL-PRSの組合せを使う測位方法、たとえば、1つまたは複数のTRPからのDL-PRSのUEによる測定およびUEの間で転送されるSL-PRSの測定のためのロケーション情報についての要求である。
【0110】
図9および
図10も参照すると、AD725、たとえば、ロケーション情報要求800の共通情報部分810は、バッチ基準と呼ばれ得る、1つまたは複数のバッチPRS構成(たとえば、バッチPRS測定構成および/またはバッチPRS測定レポート構成)を指示する1つまたは複数のパラメータを含む。
図9に示すように、要求800の共通情報部分810は、複数の測位方法のためのロケーション情報の判断を誘導するそれぞれの情報のIEのリストを含む共通ロケーション情報要求情報要素(IE)900を含む。IEの中には、共通バッチ報告基準を与える共通バッチ報告IE910がある。共通バッチ報告IE910は、「報告」という用語を含むにもかかわらず、PRSを測定するための1つもしくは複数の測定パラメータおよび/またはPRS測定をバッチ報告するための1つもしくは複数の報告パラメータを含み得る。
図10に示すように、共通バッチ報告IE910の例である共通バッチ報告IE1000は、共通バッチングレポートIE1020が当てはまる測位方法を指示するコード化リストである共通バッチング方法IE1010を含み、方法固有構成情報を含む個々の方法構成1030を含む。
【0111】
共通バッチング方法IE1010は、どのような測位方法が共通バッチングレポートIE1020を使うかを指示する。ここで、共通バッチング方法IE1010は、各ビットが測位方法に対応し、共通バッチ構成が、対応する測位方法に当てはまるかどうかをビットの値が示すビットストリングを含む。たとえば、0のビット値は、シグナリングデバイス701が、対応する測位方法のためにPRSを測定し、PRS測定をバッチ報告するための共通バッチングレポートIE1020を使わず、したがって、そのような測位方法のためのPRS用の方法固有構成を使うことを指示し得る(測位方法が使われている場合)。一方、1のビット値は、シグナリングデバイス701が、PRSを測定し、対応する測位方法のためのPRS測定をバッチ報告するための共通バッチングレポートIE1020を使うことを指示し得る。
【0112】
共通バッチングレポートIE1020は、共通バッチング方法IE1010によって指示された方法のためのバッチング構成を指示する。たとえば、共通バッチングレポートIE1020は、バッチレポートの一部として、複数の測定を一緒に報告するよう、指示する場合がある。共通バッチングレポートIE1020は、同じくまたは代替的に、以下のパラメータのどの組合せを指示してもよく、すなわち、バッチ報告のために測定されるべきPRSリソースを受信/送信するための1つまたは複数の測定ウィンドウ、測定周期性、報告周期性、測定するべきPRSインスタンスの量、測定するべきPRSリソースの量、測定するべきPRSリソースセットの量、測定するべき測位周波数レイヤ(PFL)の量、測定するべきTRPの量、バッチ報告するべきPRS測定の量、どのPRSインスタンスからPRSリソースを測定するか、どのPRSインスタンスからPRS測定を報告するか、どのPRSリソースを測定するか、どのPRSリソースの測定をバッチ報告するか、報告ウィンドウ、などである。複数の方法が同じバッチ報告要求に関連付けられるとき、測定ウィンドウ(スケジュールされたロケーション時間、またはスケジュールされたロケーションウィンドウ、または事前にスケジュールされたロケーションウィンドウ、または事前にスケジュールされたロケーション時間と呼ばれ得る)が、複数の測位方法に適用可能なロケーション要求の中で与えられてよい。測定ウィンドウは、ネットワークデバイス704(たとえば、LMF)がPRS測定を欲する時間である。ネットワークデバイス704は、ターゲットUEのロケーションについての、ロケーションクライアント(たとえば、アプリケーション)からのロケーション要求に基づいて測定ウィンドウを判断してよい。シグナリングデバイス701は、測定ウィンドウ中に受信された参照信号を測定し、かつ/または(たとえば、DL-PRS受信ならびにSL-PRSおよびUL-PRS送信のための、SL/Uu測位における)測位方法のための測定ウィンドウ中に参照信号を送信するものと予想される。報告ウィンドウは、たとえば、バッチ報告をスタートする時間およびバッチ報告をストップする時間(たとえば、スタート時間に相対したタイムスパン(たとえば、10秒))を指示し得る。共通バッチ報告IE1020は、異なる測位方法(たとえば、並行したUu測位およびSL測位)のための測定が時間整合される、すなわち、測位条件が同じである(または、同じであると想定することができる)ような同じときに、またはほぼ同じ時間に(たとえば、同じPRSインスタンスから、同じ測定周期性で、など)、異なる測定のために測定が行われることを保証するのを助けるためのパラメータを与える。測位条件は、信号を転送するデバイス(たとえば、他のシグナリングデバイス702、703に相対したシグナリングデバイス701)の間の相対ロケーション(相対的分離および方向)、(PRSを測定し、かつ/もしくは送るデバイスの)クロックドリフト、ならびに/またはチャネル特性を含む。測定が整合されると、シグナリングデバイス701~703の相対ロケーション(およびチャネル条件)は、整合された測定の各々に対して大きく異なるものではなく、そうであることによって、異なる測位方法が、シグナリングデバイス701についての同じロケーション推定値をもたらすはずである。異なる測位方法は、たとえば、シグナリングデバイス701についての合成ロケーション推定値を判断するため、ならびに/または1つもしくは複数の測位方法のために判断された測定および/もしくはロケーション推定値を使うために、1つもしくは複数の他の測位方法のために判断された測定および/もしくはロケーション推定値を較正するように組み合わせて使われてよい。
【0113】
個々の方法構成1030の各々は、それぞれの測位方法(ここでは、マルチRTT、DL-AoD、DL-TDOA、SL、およびDLジョイント測位)に対応する。構成1030の各々は条件付きであり、対応する測位方法が共通バッチング方法IE1010の中で示される場合は、各それぞれの構成が含まれる。構成1030の各々は、構成パラメータ、たとえば、どのような測定を行うべきか(たとえば、RTT用のToAおよびRx-Tx、ならびにAoD用のRSRP)の方法固有セットを与える。要求される測位方法のための測定が同じである場合、構成1030はすべて省かれてよい。測定が所望されるが、共通バッチ構成パラメータを使うことが共通バッチング方法IE1010の中で指示されないどの測位方法に対しても、共通バッチングレポートIE1020に関して上で論じたようなパラメータおよびどのような測定を行うべきか、など、1つまたは複数のさらなるパラメータを含む方法固有構成が使われてよい。
【0114】
段階730において、適切な参照信号が、実装されるべき測位方法に基づいて、シグナリングデバイス701と、シグナリングデバイス702、703および/またはネットワークデバイス704のうちの1つまたは複数との間で転送される。ネットワークデバイス704は、シグナリングデバイス701へDL-PRS731を送り得る。シグナリングデバイス702および/またはシグナリングデバイス703は、それぞれ、PRS732、733(たとえば、シグナリングデバイス701~703のそれぞれの構成に依存して、DL-PRS、SL-PRS、UL-PRS)を、シグナリングデバイス701へ送り得る。シグナリングデバイス701は、ネットワークデバイス704へUL-PRS736を送り得る(たとえば、シグナリングデバイス701がUEである場合)。シグナリングデバイス701は、PRS737、738(たとえば、シグナリングデバイス701~703のそれぞれの構成に依存して、DL-PRS、SL-PRS、UL-PRS)を、それぞれ、シグナリングデバイス702、703の一方または両方へ送り得る。
【0115】
段階740において、シグナリングデバイス701は、PRS731~733の一部または全部を測定する。たとえば、シグナリングデバイス701のPRS測定ユニット560が、共通バッチ報告IE1000および必要に応じていずれかの方法固有構成に従って、PRS731~733の1つまたは複数のPRSリソースを測定する。
【0116】
図11も参照すると、RTTおよびAoDのための共通バッチ報告IE1000(方法固有構成を含む)に従ってPRSを測定する例示的フロー1100が示されている。ここで、
図6に示すPRSインスタンス621~625のPRSリソース600が、シグナリングデバイス701によって受信される。段階1110において、シグナリングデバイス701は、共通バッチレポートIE1020の中で与えられる共通バッチ構成パラメータをPRSリソース600に適用し、この例では、シグナリングデバイス701が、PRSリソースサブセット1120のために時間および周波数でフィルタリングする結果となる。
図11に示す例では、時間ウィンドウ1115が、PRSインスタンス621~624内のPRSリソースを測定するための共通バッチ構成パラメータの一部として適用される。単一の測定ウィンドウが、複数の測位方法のために構成されてよい。段階1130において、シグナリングデバイス701は、RTTのための方法固有構成およびAoD測位方法をPRSリソースサブセット1120に適用し、その結果、この例では、RTTのためのToA測定1140およびAoDのためのRSRP測定1150が生じる。段階1110、1130は、説明目的で別個に示されているが、組み合わされてもよい。
【0117】
図12も参照すると、複数の測定ウィンドウが共通して適用される、RTTおよびAoDのための共通バッチ報告IE1000(方法固有構成を含む)に従ってPRSを測定する例が示されている。段階1210において、シグナリングデバイス701が、共通バッチ構成パラメータをPRSリソース600に適用する。この例では、共通バッチ構成パラメータは、測位方法の組合せに各々が対応する、2つの異なる測定ウィンドウ1211、1212を含む(ここでは、測定ウィンドウ1211に対してはマルチRTTおよびSL-RTT、ならびに測定ウィンドウ1212に対してはDL-TDOAおよびDL-AoD)。シグナリングデバイス701は、測定ウィンドウ中に受信された参照信号を測定し、かつ/または測定ウィンドウに対応する測位方法のための測定ウィンドウ中に参照信号を送信するものと予想される。2つの異なる測定ウィンドウ1211、1212を含む共通バッチ構成パラメータを適用すると、2つのPRSリソースサブセット1221、1222が生じる。段階1230において、シグナリングデバイス701は、それぞれの方法固有バッチ構成パラメータをPRSリソースサブセット1221、1222に適用し、マルチRTT用のToA/Rx-Tx測定1241、SL-RTT用のToA/Rx-Tx測定1242、DL-TDOA用のToA測定1243、およびDL-AoD用のRSRP測定1244をもたらす。すべての4つの測位方法のための測定1241~1244は、単一のバッチ測定レポートに含めればよい(たとえば、以下で論じるように)。
図12に示され、それに関して論じられる例は、本開示の限定ではない。
【0118】
段階750において、シグナリングデバイス701は、ネットワークデバイス704へバッチ測定レポート751を送信する。バッチ測定レポート751は、段階720においてシグナリングデバイス701に与えられたバッチ報告基準、たとえば、共通バッチングレポートIE1020および/または適切な構成1030の中で与えられたバッチ報告構成パラメータに従って、位置情報(たとえば、PRS測定)をバッチ報告する。バッチ測定レポート751は、AD725の中のロケーション情報要求の中でネットワークデバイス704によってバッチ測定報告が要求された各測位方法のための測定のバッチを含む。
【0119】
図13を参照し、
図1~
図12をさらに参照すると、バッチ測定報告方法1300は、図示される段階を含む。ただし、方法1300は、例であり、限定的なものではない。方法1300は、たとえば、段階を追加させ、削除させ、並べ替えさせ、組み合わさせ、同時に実施させること、および/または単一段階を複数の段階に分割することによって改変されてよい。
【0120】
段階1310において、方法1300は、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいてネットワークエンティティから、複数の測位方法を指示するバッチ要求(および可能性としては、1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータ)を受信するステップを含む。たとえば、シグナリングデバイス701は、測位方法の指示を含むAD725(ならびに1つまたは複数の対応する共通バッチ構成パラメータ、たとえば、共通バッチング方法IE1010および共通バッチングレポート1020)を受信する。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、トランシーバ520(たとえば、アンテナ246およびワイヤレス受信機244、またはワイヤード受信機254、またはアンテナ346およびワイヤレス受信機344、またはワイヤード受信機354)との組合せで、バッチ要求を受信するための手段を備え得る。
【0121】
段階1320において、方法1300は、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、1つまたは複数のPRSリソースを受信するステップを含む。たとえば、シグナリングデバイス701は、DL-PRS731、PRS732、および/またはPRS733を段階730において受信する。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、トランシーバ520(たとえば、アンテナ246およびワイヤレス受信機244、またはアンテナ346およびワイヤレス受信機344)との組合せで、1つまたは複数のPRSリソースを受信するための手段を備え得る。
【0122】
段階1330において、方法1300は、複数のPRS測定を組み合わせて判断するためのバッチ要求(たとえば、少なくとも1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータ)に従って、ワイヤレスシグナリングデバイスにおいて、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含む。たとえば、段階740において、シグナリングデバイス701は、測位方法および可能性としては共通バッチ構成パラメータ(たとえば、どのPRSリソースを測定するか、どのPRSインスタンスから1つまたは複数のPRSリソースを測定するか、測定周期性、など)に基づいて、受信されたPRSの1つまたは複数のPRSリソースを測定する。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するための手段を備え得る。
【0123】
段階1340において、方法1300は、ワイヤレスシグナリングデバイスからネットワークエンティティへ、複数のPRS測定に基づいてバッチ測定レポートを送信するステップを含みバッチ測定レポートが、複数の測位方法の各々のためのそれぞれのバッチ測定サブレポートを含み、各それぞれのバッチ測定サブレポートは、複数のPRS測定のそれぞれのバッチを含む。たとえば、シグナリングデバイス701は、ロケーション情報が要求されたそれぞれの測位方法のための測定のそれぞれのバッチを含むバッチ測定レポート751を、ネットワークデバイス704へ送信する。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、トランシーバ520(たとえば、アンテナ246およびワイヤレス送信機242、またはワイヤード送信機252、またはアンテナ346およびワイヤレス送信機342、またはワイヤード送信機352)との組合せで、バッチ測定レポートを送信するための手段を備え得る。
【0124】
方法1300の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。ある例示的実装形態では、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータがバッチ要求の中に含まれる、複数の測位方法の各々のための1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含む。たとえば、シグナリングデバイス701は、測定が要求される測位方法に対応する適切な個々の方法構成1030に従ってPRSリソースを測定する。別の例示的実装形態では、バッチ要求は1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータを含み、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、少なくとも1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含み、1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータは、測定ウィンドウ、または1つもしくは複数のPRSリソースの第1の指示、または1つもしくは複数のPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む。別の例示的実装形態では、バッチ要求は1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータを含み、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、少なくとも1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータに従って、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含み、複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、1つまたは複数のPRSリソースは1つまたは複数の第1のPRSリソースを含み、1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータは、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含み、バッチ要求は、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータをさらに含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なり、1つまたは複数のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップは、第1の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第1のPRSリソースのうちの1つまたは複数を測定するステップを含み、方法1300は、1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータに従って、第2の測定ウィンドウ中にワイヤレスシグナリングデバイスに到着する1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するステップをさらに含む。たとえば、
図12に示され、それに関して論じられるように、シグナリングデバイス701は、異なる測定ウィンドウにおける測位方法の異なる組合せについてのPRSを測定し得る。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、1つまたは複数の第2のPRSリソースを測定するための手段を備え得る。
【0125】
同じくまたは代替として、方法1300の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。ある例示的実装形態では、方法1300は、複数のPRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、複数のPRS測定のうちの、異なる測位方法のための整合PRS測定のセットを報告することを優先するステップを含む。たとえば、シグナリングデバイス701(たとえば、PRS測定ユニット560またはプロセッサ310)が、(たとえば、同じPRSインスタンスからの)時間が整合されているとともに複数の異なる測位方法に対応するPRS測定の報告を、1つまたは複数の非整合PRS測定(たとえば、ある測位方法のためのPRSインスタンスからの測定であって、別の測位方法のための同じPRSインスタンスからのPRS測定がない)よりも優先することによって、すべてのPRS測定を報告できるわけではないことに応答し得る。説明のための例として、ワイヤレスシグナリングデバイス500が、3つのPRSインスタンス、すなわちインスタンス1、インスタンス2、およびインスタンス3用の2つの異なる測位方法のためのPRS測定を報告するためのバッチ報告構成を受信すると仮定する。インスタンス1の場合、ワイヤレスシグナリングデバイス500は、TDOA方法およびRTT方法のために、それぞれ、第1のRSTD測定および第1のRx-Tx測定を行う。インスタンス2の場合、ワイヤレスシグナリングデバイス500は、TDOA方法およびRTT方法のために、それぞれ、第2のRSTD測定および第2のRx-Tx測定を行う。インスタンス3の場合、ワイヤレスシグナリングデバイス500は、TDOA方法のための第3のRSTD測定を行う(RTT方法のための第3のRx-Tx測定を行わずに)。この例では、非整合測定よりも整合測定を優先することを実装するので、ワイヤレスシグナリングデバイス500は、第1および第2のRSTD測定ならびに第1および第2のRx-Tx測定の報告を、第3のRSTD測定を報告することよりも優先する。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、非整合PRS測定よりも整合PRS測定を報告することを優先するための手段を備え得る。別の例示的実装形態では、方法1300は、バッチ報告要求の中で指示された、複数の測位方法の順序に基づいて、複数のPRS測定の報告に優先度を付けるステップを含む。たとえば、シグナリングデバイス701は、AD725の中のロケーション情報要求の中で指示された測位方法の順序に合致するように、PRS測定の報告に優先度を付けることによって、すべてのPRS測定を報告できるわけではないことに応答してよく、したがって、最初に列挙された測位方法を、最も優先度が高い測位方法として扱い、PRS測定を報告するための最も高い優先度を、その測位方法のためのPRS測定に割り当て、以下同様に続ける。プロセッサ510は、可能性としてはメモリ530との組合せで、バッチ報告要求の中で指示された測位方法の順序に基づいて、PRS測定の報告に優先度を付けるための手段を備え得る。
【0126】
図14を参照し、さらに
図1~
図12を参照すると、バッチレポートを取得する方法1400は、図示される段階を含む。ただし、方法1400は例であり、限定的ではない。方法1400は、たとえば、段階を追加させ、削除させ、並べ替えさせ、組み合わさせ、同時に実施させること、および/または単一段階を複数の段階に分裂させることによって改変されてよい。
【0127】
段階1410において、方法1400は、複数の測位方法の各々についてのバッチ報告用のPRSリソース(測位参照信号リソース)を測定するためにワイヤレスシグナリングデバイスが従う複数の測位方法を指示するバッチ要求(および可能性としては1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータ)を、装置からワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップを含む。たとえば、段階720において、ネットワークデバイス704(たとえば、PRS測定/レポート要求ユニット470)は、ロケーション情報要求を、AD725の中でシグナリングデバイス701へ送信する。ロケーション情報要求は、測位方法、および可能性としては、複数の測位方法のためのPRS測定を判断するためにシグナリングデバイス701が使い得る1つまたは複数のバッチ構成パラメータ、たとえば、共通バッチングレポートIE1020を指示する。たとえば、シグナリングデバイス701(たとえば、シグナリングデバイス701がUEである場合はPRS測定ユニット560、またはシグナリングデバイス701がTRPである場合はプロセッサ310)が、測位方法、ならびに可能性としては1つもしくは複数の構成パラメータ(たとえば、周期性、規定されたPRSインスタンス、および/もしくは規定されたPRSリソース、など)に従ってPRSを測定してよく、または構成パラメータ(たとえば、QoS)を満足するようなPRSを測定してよい。ネットワークデバイス704は、1つまたは複数の要因、たとえば、妥当な測位精度を与える見込みが最もある測位方法に基づいて、シグナリングデバイス701へ送信するための構成パラメータを判断してよい。プロセッサ410は、可能性としてはメモリ411との組合せで、トランシーバ415(たとえば、ワイヤード送信機452、またはワイヤレス送信機442およびアンテナ446)との組合せで、バッチ要求を送信するための手段を備え得る。
【0128】
段階1420において、方法1400は、装置において、複数の測位方法の各々についてのPRS測定のそれぞれのバッチを含むバッチレポートを受信するステップを含む。たとえば、段階750において、ネットワークデバイスは、バッチ要求に従って、PRS測定を含むバッチ測定レポート751を受信する。プロセッサ410、可能性としてはメモリ411との組合せで、トランシーバ415(たとえば、ワイヤード受信機454、またはワイヤレス受信機444およびアンテナ446)との組合せで、バッチレポートを受信するための手段を備え得る。
【0129】
方法1400の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。ある例示的実装形態では、バッチ要求を送信するステップは、複数の測位方法のうちの1つまたは複数のための、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むためのバッチ要求を送信するステップを含む。たとえば、ネットワークデバイス704は、共通バッチングレポートIE1020に加えて1つまたは複数のパラメータが適切である限り、処理方法のためのPRS測定をシグナリングデバイス701が判断するのに使うべき適切な構成1030を送信する。プロセッサ410は、可能性としてはメモリ411との組合せで、トランシーバ415(たとえば、ワイヤード送信機452、またはワイヤレス送信機442およびアンテナ446)との組合せで、1つまたは複数のそれぞれの測位方法固有構成パラメータを含むためのバッチ要求を送信するための手段を備え得る。別の例示的実装形態では、バッチ要求は、測定ウィンドウ、またはPRSリソースの第1の指示、またはPRSリソースの1つもしくは複数のPRSインスタンスの第2の指示、または測定周期性、あるいはそれらの任意の組合せを含む1つまたは複数の共通バッチ構成パラメータをさらに指示する。別の例示的実装形態では、複数の測位方法は第1の複数の測位方法であり、バッチ要求は、第1の複数の測位方法に対応する第1の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第1の共通バッチ構成パラメータをさらに指示し、バッチ要求を送信するステップは、第2の複数の測位方法に対応するとともに第2の測定ウィンドウを含む1つまたは複数の第2の共通バッチ構成パラメータを含むバッチ要求を送信するステップを含み、第2の複数の測位方法は第1の複数の測位方法とは異なる。たとえば、ネットワークデバイス704は、測位方法の対応するセットに各々が対応する複数の測定ウィンドウを指示し得る(ただし、異なるセットの中に同じ測位方法が含まれてよい)。
【0130】
同じくまたは代替として、方法1400の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。ある例示的実装形態では、方法1400は、PRS測定のうちの非整合PRS測定よりも、PRS測定のうちの整合PRS測定のセットを報告することを優先するための指示を、装置からワイヤレスシグナリングデバイスへ送信するステップを含む。たとえば、AD725は、シグナリングデバイス701が、非整合PRS測定よりも高い報告優先度(したがって、可能性としては、より高い測定優先度)を、整合PRS測定に与えることを指示してよい。ネットワークデバイス704は、ロケーション情報要求の中で指示された、たとえば、測位方法に対応する報告構成の順序によって指示された測位方法の順序に従って、シグナリングデバイス701がPRS測定の報告に優先度を付けることを指示してよい。ネットワークデバイス704は、各測位方法がもたらすことが予想される測位精度および/またはQoSなど、1つまたは複数の要因に基づいて優先度を判断してよい。プロセッサ410は、可能性としてはメモリ411との組合せで、トランシーバ415(たとえば、ワイヤード送信機452、またはワイヤレス送信機442およびアンテナ446)との組合せで、整合PRS測定のセットの報告に優先度を付けるための指示を送信するための手段および/またはバッチ要求の中で指示された測位方法の順序に基づいてPRS測定の報告に優先度を付けるための指示を送信するための手段を備え得る。
【0131】
他の検討事項
他の例および実装形態が、本開示および添付の請求項の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質により、上で説明した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が様々な物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0132】
本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含む。「備える」、「備えている」、「含む」および/または「含んでいる」という用語は、本明細書において使われる限り、言及されている特徴、完全体、ステップ、操作、要素および/または構成要素の存在を明示しているが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
【0133】
本明細書において使用される場合、RS(基準信号)という用語は、1つまたは複数の基準信号を指すことがあり、必要に応じて、RSという用語の任意の形式、たとえばPRS、SRS、CSI-RSなどに該当し得る。
【0134】
本明細書で使用するとき、別段に明記されていない限り、機能または動作が項目または条件「に基づく」という記述は、その機能または動作が、述べられた項目または条件に基づいており、かつ述べられた項目または条件に加えて1つまたは複数の項目および/または条件に基づいてよいことを意味する。
【0135】
また、本明細書で使用する、(「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」によって始まり得る)項目のリストにおいて使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」というリストまたは「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」というリストまたは「AまたはBまたはC」というリストが、A、またはB、またはC、またはAB(AおよびB)、またはAC(AおよびC)、またはBC(BおよびC)、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、または2つ以上の要素との組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような選言的リストを示す。したがって、項目、たとえば、プロセッサが、AもしくはBのうちの少なくとも1つに関する機能を実施するように構成されるという叙述、または項目が、機能Aもしくは機能Bを実施するように構成されるという叙述は、その項目が、Aに関する機能を実施するように構成されてよいか、またはBに関する機能を実施するように構成されてよいか、またはAおよびBに関する機能を実施するように構成されてよいことを意味する。たとえば、「AまたはBのうちの少なくとも1つを計測するように構成されたプロセッサ」または「Aを計測し、またはBを計測するように構成されたプロセッサ」というフレーズは、プロセッサが、Aを計測するように構成されてよい(また、Bを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはBを計測するように構成されてよい(また、Aを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはAを計測し、Bを計測するように構成されてよい(また、AとBのどちらか、もしくは両方を計測するために選択するように構成されてよい)ことを意味する。同様に、AまたはBのうちの少なくとも1つを計測するための手段の叙述は、Aを計測するための手段(Bを計測することができてもできなくてもよい)、またはBを計測するための手段(Aを計測するように構成されてもされなくてもよい)、またはAおよびBを計測するための手段(AとBのどちらか、もしくは両方を、計測するために選択することが可能であってよい)を含む。別の例として、項目、たとえば、プロセッサが、機能Xを実施すること、または機能Yを実施することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるという叙述は、その項目が、機能Xを実施するように構成されてよいか、または機能Yを実施するように構成されてよいか、または機能Xを実施するように、および機能Yを実施するように構成されてよいことを意味する。たとえば、「Xを計測することまたはYを計測することのうちの少なくとも1つを行うように構成されたプロセッサ」というフレーズは、プロセッサが、Xを計測するように構成されてよい(また、Yを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはYを計測するように構成されてよい(また、Xを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはXを計測することおよびYを計測することを行うように構成されてよい(また、XとYのどちらか、もしくは両方を計測することを選択するように構成されてよい)ことを意味する。
【0136】
大幅な変形が、特定の要件に従って行われ得る。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用される場合もあり、かつ/または、特定の要素は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、もしくは両方において実装される場合がある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が利用され得る。互いと接続され、または通信して図に示され、および/または本明細書において論じられる機能的または他の構成要素は、別段に記載されていない限り、通信可能に結合される。つまり、構成要素は、それらの間での通信を可能にするように、直接または間接的に接続され得る。
【0137】
上記で説明した、システム、およびデバイスは例である。様々な構成が、適宜に様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してよい。たとえば、いくつかの構成に関して説明した特徴を、様々な他の構成に組み合わせることができる。構成の異なる態様および要素は、同じように組み合わせることができる。また、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0138】
ワイヤレス通信システムとは、通信がワイヤレスに、すなわち、ワイヤーまたは他の物理接続を通してではなく大気空間を通して伝搬する電磁気および/または音響波によって伝えられるものである。ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレスに送信されるすべての通信を有するわけではない場合があり、ワイヤレスに送信される少なくともいくつかの通信を有するように構成される。さらに、「ワイヤレス通信デバイス」という用語または類似の用語は、デバイスの機能性が排他的に、もしくは一次的にさえ、通信用であること、またはワイヤレス通信デバイスを使う通信が排他的に、もしくは一次的にさえ、ワイヤレス、またはデバイスがモバイルデバイスであることを必要としないが、デバイスが、ワイヤレス通信能力(単方向または双方向)を含むこと、たとえば、ワイヤレス通信用の少なくとも1つの無線(各無線が送信機、受信機、またはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0139】
説明では、(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解を与えるように、具体的な詳細が与えられている。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践することができる。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不要な詳細なしで示してある。この説明は、例示的な構成を与えるものであり、請求項の範囲、適用性、または構成を限定しない。むしろ、構成の先の説明は、記載された技法を実装するための説明を提供する。要素の機能および構成に様々な変更が行われてよい。
【0140】
本明細書で使用する、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方式で動作させるデータを与えることに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使うと、様々なプロセッサ可読媒体が、実行のためにプロセッサに命令/コードを与えることに関与し、かつ/またはそのような命令/コード(たとえば、信号)を記憶および/または搬送するために使用されることがある。多くの実装形態では、プロセッサ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、数多くの形をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はしないが、動的メモリを含む。
【0141】
いくつかの例示的な構成を説明したが、様々な変更、代替の構成、および等価物が使用されてよい。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素であってよく、ここにおいて、他のルールが、本開示の適用例よりも優先するか、またはそうでなければ本開示の適用例を変更し得る。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に、いくつかの動作が行われてよい。したがって、上記の説明は特許請求の範囲を制限しない。
【0142】
別段に規定されていない限り、量、持続時間などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用する「約」および/または「およそ」は、指定された値から±20%または±10%、±5%、または±0.1%のばらつきを、そのようなばらつきが本明細書で説明するシステム、デバイス、回路、方法、およびその他の実装形態の文脈で適切であるときには包含する。別段に規定されていない限り、量、持続時間、(周波数などの)物理的属性などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用される「実質的に」も、指定された値からの±20%もしくは±10%、±5%、または+0.1%のばらつきが本明細書で説明されるシステム、デバイス、回路、方法、および他の実装形態の文脈において適切である場合、そのようなばらつきを包含する。
【0143】
値が第1の閾値を超える(または、よりも大きいか、もしくは上回る)という記述は、値が、第1の閾値よりもわずかに大きい第2の閾値を満たすか、または超えるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの解像度において第1の閾値よりも高い1つの値である。値が第1の閾値未満(または、以内もしくは下回る)であるという記述は、値が、第1の閾値よりもわずかに低い第2の閾値以下であるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの解像度において第1の閾値よりも低い1つの値である。
【符号の説明】
【0144】
100 通信システム、システム
105 UE
106 UE
110a NRノードB(gNB)、gNB(gノードB)、gNB
110b NRノードB(gNB)、gNB(gノードB)、gNB
114 次世代eノードB(ng-eNB)、ng-eNB(eノードB)、ng-eNB
115 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)
117 セッション管理機能(SMF)
120 ロケーション管理機能(LMF)
125 ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)
130 外部クライアント
135 次世代(NG)RAN(NG-RAN)
140 5Gコアネットワーク(5GC)
185 コンスタレーション
190 衛星ビークル(SV)
191 衛星ビークル(SV)
192 衛星ビークル(SV)
193 衛星ビークル(SV)
200 UE
210 プロセッサ
211 メモリ
212 ソフトウェア(SW)
213 センサ
214 トランシーバインターフェース
215 トランシーバ
216 ユーザインターフェース
217 衛星測位システム(SPS)受信機
218 カメラ
219 位置デバイス(PD)
220 バス
230 汎用/アプリケーションプロセッサ、プロセッサ
231 デジタル信号プロセッサ(DSP)、プロセッサ
232 モデムプロセッサ
233 ビデオプロセッサ
234 センサプロセッサ、プロセッサ
240 ワイヤレストランシーバ
242 ワイヤレス送信機
244 ワイヤレス受信機
246 アンテナ
250 ワイヤードトランシーバ
252 ワイヤード送信機
254 ワイヤード受信機
262 SPSアンテナ
300 TRP
310 プロセッサ
311 メモリ
312 ソフトウェア(SW)
315 トランシーバ
320 バス
340 ワイヤレストランシーバ
342 ワイヤレス送信機
344 ワイヤレス受信機
346 アンテナ
350 ワイヤードトランシーバ
352 ワイヤード送信機
354 ワイヤード受信機
400 サーバ
410 プロセッサ
411 メモリ
412 ソフトウェア(SW)
415 トランシーバ
420 バス
440 ワイヤレストランシーバ
442 ワイヤレス送信機
444 ワイヤレス受信機
446 アンテナ
450 ワイヤードトランシーバ
452 ワイヤード送信機
454 ワイヤード受信機
460 PRSスケジューリングユニット
470 PRS測定/レポート要求ユニット
500 ワイヤレスシグナリングデバイス、デバイス、シグナリングデバイス
510 プロセッサ
520 トランシーバ
530 メモリ
540 バス
560 PRS測定ユニット、ユニット
570 PRS測定報告ユニット、ユニット
580 PRS送信ユニット、ユニット
701 シグナリングデバイス
702 シグナリングデバイス
703 シグナリングデバイス
704 ネットワークデバイス
【国際調査報告】