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特表2024-517050複合型分散剤及び調製方法、混合めっき溶液及び調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】複合型分散剤及び調製方法、混合めっき溶液及び調製方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 23/00 20220101AFI20240412BHJP
   C01B 32/194 20170101ALI20240412BHJP
   C25D 3/46 20060101ALI20240412BHJP
   C25D 15/02 20060101ALI20240412BHJP
   C25D 17/16 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
C09K23/00
C01B32/194
C25D3/46
C25D15/02 F
C25D17/16 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550121
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-08-18
(86)【国際出願番号】 CN2022084645
(87)【国際公開番号】W WO2022206927
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】202110354730.1
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】521285159
【氏名又は名称】チェジアン チント エレクトリックス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ジー シェン
(72)【発明者】
【氏名】シュー チェンリー
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ジンユー
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ラン
(72)【発明者】
【氏名】シェン チー
(72)【発明者】
【氏名】リン ジュンユー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジャンヨン
(72)【発明者】
【氏名】フー イーミン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チュアン
(72)【発明者】
【氏名】リン ロンチェン
【テーマコード(参考)】
4D077
4G146
4K023
【Fターム(参考)】
4D077AA03
4D077AB01
4D077AB06
4D077AC05
4D077AC06
4D077BA07
4D077BA15
4D077CA12
4D077DB07X
4D077DC33X
4D077DC34X
4D077DC53X
4D077DC54X
4D077DC59X
4D077DD32X
4G146AA01
4G146AB07
4G146AD20
4G146AD22
4G146BA01
4G146CB10
4K023AA24
4K023BA11
4K023CB15
4K023CB21
4K023CB28
(57)【要約】
本発明は材料技術分野に関し、特に分散剤に関する。当該分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成され、前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、湿潤剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含み、当該前記複合型分散剤は、分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩できる。更に、本発明は分散剤の調製方法及び混合めっき溶液の調製方法に関する。分散剤の調製方法は、操作が簡単で、調製された複合型分散剤により分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩できる上に、グラフェン分散が均一に安定する。混合めっき溶液の調製方法は、操作が簡単で、調製された混合めっき溶液においてグラフェンの分散が均一に安定する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸留水、非イオン型表面活性剤(nonionic surfactant)及び湿潤剤で構成される複合型分散剤であって、前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物(tween compound)であり、前記湿潤剤はヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物(hydrocarbyl sulfate salt compound)とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物(hydrocarbyl sulfonate salt compound)とを含む
ことを特徴とする複合型分散剤。
【請求項2】
前記ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩(sodium 2-ethylhexyl sulfate)を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項3】
前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が5-8%である
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項4】
前記ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物は、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム(dioctyl sulfosuccinate sodium salt)と琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム(dihexyl sodium sulfosuccinate)のうちの少なくとも1種を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項5】
前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が6-10%である
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項6】
前記トウェイン系化合物は、トウェイン-20(tween-20)を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項7】
前記複合型分散剤においては、トウェイン系化合物の質量分率が4-6%である
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項8】
S1、温度T0の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を加え、且つt0分間攪拌し、ここでT0は40℃≦T0≦60℃に設定され、t0は5min≦t0≦10minに設定されることと;
S2、S1に得られた混合物には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つt1分間攪拌すると、複合型分散剤を得るようになり、ここでt0は5min≦t0≦10minに設定されることとを含む
ことを特徴とする複合型分散剤の調製方法。
【請求項9】
請求項1-7何れか一項に記載の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み;前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む
ことを特徴とする混合めっき溶液。
【請求項10】
前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、
前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである
ことを特徴とする請求項9に記載の混合めっき溶液。
【請求項11】
前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lであり、
前記混合めっき溶液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである
ことを特徴とする請求項9に記載の混合めっき溶液。
【請求項12】
前記混合めっき溶液のバレルめっき電流密度(barrel plating current density)が0.5-0.7A/dmであり、
前記混合めっき溶液のラックめっき電流密度(rack plating current density)が0.7-1.0A/dmである
ことを特徴とする請求項9に記載の混合めっき溶液。
【請求項13】
S1、銀基礎水溶液を調製し、ここで前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lであることと;
S2、前記銀基礎水溶液には、請求項1-7何れか一項に記載の複合型分散剤及びグラフェンを添加し、且つ攪拌することと;
S3、S2に得られた混合液には、銀基礎水溶液を補充し、且つ攪拌すると、混合めっき溶液を得るようになり;ここで前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lであることとを含む
ことを特徴とする混合めっき溶液の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は材料技術分野に関し、具体的には複合型分散剤、複合型分散剤の調製方法、前記複合型分散剤を含む混合めっき溶液及び混合めっき溶液の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフェンは、二次元の晶体材料であり、優れた電学、熱学及び機械性能を備え、そのうち、単層グラフェンは、熱導率が高く、5150W(m・K)に達し、キャリアの移転率が15000cm(V・S)に達する。金属基グラフェンの複合電気接触材料は、他の増強相(reinforcing phase)の複合電気接触材料よりも優れた導電気、耐摩耗性、導熱性を備え、且つグラフェンの安定性が良く、グラフェンと金属とを複合した後に電気媒質の腐食の問題も存在しない。
【0003】
グラフェンの単層間は比較的強いπ-π作用力を有し、分散液に分散する単層のグラフェンを大分凝集し易いようにし、新たに黒鉛を形成し、厳重にその性能に影響する。グラフェンは、疎水・濾油の特殊構造を有するため、特殊の表面活性剤及び浸透剤しか添加しないことでそれを水或いは他の溶剤に安定的に分散できることによりラフェンを金属表面にめっきし、金属基グラフェンの複合電気接触材料を獲得できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の技術の欠陥を克服し、分散液にあるグラフェンの凝集を有効的有効的に阻断或いは減緩できる複合型分散剤を提供することを目的とする上に操作が簡単で、調製された複合型分散剤が分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩できる複合型分散剤の調製方法と、操作が簡単で、調製された混合めっき溶液にあるグラフェンの分散が均一に安定する混合めっき溶液の調製方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段は以下のとおりである:
蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成され、前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、前記湿潤剤はヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含む複合型分散剤。
【0006】
好ましくは、前記ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含む。
【0007】
好ましくは、前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が5-8%である。
【0008】
好ましくは、前記ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物は、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムと琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種を含む。
【0009】
好ましくは、前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が6-10%である。
【0010】
好ましくは、前記トウェイン系化合物は、トウェイン-20を含む。
【0011】
好ましくは、前記複合型分散剤においては、トウェイン系化合物の質量分率が4-6%である。
【0012】
複合型分散剤の調製方法は、
S1、温度T0の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を加え、且つt0分間攪拌し、ここでT0は40℃≦T0≦60℃に設定され、t0は5min≦t0≦10minに設定されることと;
S2、S1に得られた混合物には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つt1分間攪拌すると、複合型分散剤を得るようになり、ここでt0は5min≦t0≦10minに設定されることとを含む。
【0013】
前記複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み;前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む混合めっき溶液。
【0014】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lである。
【0015】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。
【0016】
好ましくは、前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lである。
【0017】
好ましくは、前記混合めっき溶液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。
【0018】
好ましくは、前記混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.5-0.7A/dmである。
【0019】
好ましくは、前記混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.7-1.0A/dmである。
【0020】
混合めっき溶液の調製方法は、
S1、銀基礎水溶液を調製し、ここで前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lであることと;
S2、前記銀基礎水溶液には、前記複合型分散剤とグラフェンを添加し、且つ攪拌することと、
S3、S2に得られた混合液には、銀基礎水溶液を補充し、且つ攪拌すると、混合めっき溶液を得るようになり;ここで前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lであることとを含む。
【0021】
本発明の二種複合型分散剤は、その各成分が協同し、分散剤にある親油基団がグラフェン顆粒表面に吸着できて包囲層を形成し、分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩でき、なお、分散剤にある親水基団は水にあるOH-イオンと結合することにより、グラフェンを分散液に均一且つ安定的に分散することを保証する。
【0022】
本発明の複合型分散剤の調製方法は、その操作が簡単で、調製された複合型分散剤が分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩でき、グラフェンを分散液に均一且つ安定的に分散させることを保証する。
【0023】
本発明の混合めっき溶液は、その複合型分散剤がグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩でき、グラフェンを混合めっき溶液に均一且つ安定的に分散させることを保証するため、めっき製品のグラフェン・銀混合鍍層にあるグラフェンの分散均一性を向上させ、めっき製品の製品性能を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の文は、更に本発明の複合型分散剤及び調製方法と、混合めっき溶液及び調製方法に対し、実施例と相まってそれらの実施形態を具体的に説明する。本発明の複合型分散剤及び調製方法、混合めっき溶液及び調製方法は、以下の実施例の説明に限定されない。
【0025】
本発明の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、湿潤剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含む。
【0026】
本発明の二種複合型分散剤は、それらの各成分が協同し、分散剤にある親油基団はグラフェン顆粒表面に吸着できて包囲層を形成し、分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩でき、なお分散剤にある親水基団は水にあるOH-イオンと結合することにより、グラフェンを分散液に均一且つ安定的に分散することを保証する。
【0027】
本発明の複合型分散剤の調製方法、次のような手順を含む。
【0028】
S1、温度T0の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を加え、且つt0分間攪拌し、ここでT0は40℃≦T0≦60℃に設定され、t0は5min≦t0≦10minに設定される。
【0029】
S2、S1に得られた混合物には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つt1分間攪拌し、複合型分散剤を得るようになり、ここでt0は5min≦t0≦10minに設定される。
【0030】
本発明の複合型分散剤の調製方法は、その操作が簡単で、調製された複合型分散剤が分散液にあるグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩でき、グラフェンを分散液に均一且つ安定的に分散させることを保証する。
【0031】
本発明は、前記複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含み;前記銀基礎水溶液がKCNと銀イオンとを含む混合めっき溶液に関する。
【0032】
本発明の混合めっき溶液は、その複合型分散剤がグラフェンの凝集を有効的に阻断或いは減緩でき、グラフェンを混合めっき溶液に均一且つ安定的に分散させることを保証するため、めっき製品のグラフェン・銀混合鍍層にあるグラフェンの分散均一性を向上させ、めっき製品の製品性能を向上させる。
【0033】
本発明の混合めっき溶液の調製方法は、次のような手順を含む。
【0034】
S1、銀基礎水溶液を調製し、ここで前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。
【0035】
S2、前記銀基礎水溶液には、前記複合型分散剤とグラフェンを添加し、且つ攪拌する。
【0036】
S3、S2に得られた混合液には、銀基礎水溶液を補充し、且つ攪拌すると、混合めっき溶液を得るようになり;ここで前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。
【0037】
本発明の混合めっき溶液と調製方法は、操作が簡単で、調製された混合めっき溶液にあるグラフェンの分散が均一に安定する。
【0038】
以下の文は、本発明の複合型分散剤及び調製方法と混合めっき溶液及び調製方法に対し、具体的な実施例と相まって、更なる説明を行う。
【0039】
以下の文は、本発明の複合型分散剤の一実施形態である。
【0040】
本発明の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、湿潤剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含む。
【0041】
好ましくは、前記ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含む。
【0042】
好ましくは、本発明の複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が5-8%である。更に、本発明の複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が5%、6%、7%または8%である。
【0043】
好ましくは、前記ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物はジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムと琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種を含む。
【0044】
好ましくは、本発明の複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が6-10%である。更に、本発明の複合型分散剤においては、それぞれヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が6%、7%、8%、9%又は10%である。
【0045】
好ましくは、前記トウェイン系化合物は、トウェイン-20を含む。更に、前記トウェイン系化合物は、トウェイン-20、トウェイン-40、トウェイン-60、トウェイン-80のうちの1種または複数種である。そのうち、トウェイン-20の効果が最適であるため、好ましくは、本発明の複合型分散剤においては、トウェイン系化合物がトウェイン-20である。
【0046】
好ましくは、本発明の複合型分散剤においては、トウェイン系化合物の質量分率が4-6%である。更に、本発明の複合型分散剤においては、トウェイン系化合物の質量分率が4%、5%または5%である。
【0047】
以下の文は、本発明の複合型分散剤の調製方法の一実施形態である。
【0048】
本発明の複合型分散剤の調製方法は、以下の手順を含む。
【0049】
S1、温度T0の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を加え、且つt0分間攪拌し、ここでt0は5min≦t0≦10minに設定される。
【0050】
好ましくは、T0は40℃、45℃、50℃、55℃或いは60℃である。
【0051】
好ましくは、t0は5min、6min、7min、8min、9min或いは10minである。
【0052】
S2、S1に得られた混合物には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つt1分間攪拌し、複合型分散剤を得るようになり、ここでt0は5min≦t0≦15minに設定される。
【0053】
好ましくは、t1は5min、6min、7min、8min、9min或いは10minである。
【0054】
具体的に、Mkgの複合型分散剤を前もって調製し、所要蒸留水の質量を計算する。所要蒸留水の質量の15-45%(15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%)を取って温度T0まで加熱し、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物をし、且つt0分間攪拌する。に得られた混合物中には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つt1分間攪拌し、M kgの複合型分散剤を得る。
【0055】
以下の文は、本発明の複合型分散剤及び調製方法の具体的な実施例である。
【0056】
実施例1
本実施例の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含み、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含み、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物はジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムを含む。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、トウェイン系化合物はトウェイン-20を含む。前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が5%であり、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が6%であり、トウェイン系化合物の質量分率が4%であり、剰余物が蒸留水である。
【0057】
本実施例の複合型分散剤の調製方法は、以下の手順を含む。
【0058】
S1、温度50℃の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を添加し、10min攪拌する。
【0059】
S2、S1に得られた混合物中には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つ10min攪拌し、複合型分散剤を得る。
【0060】
実施例2
本実施例の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含み、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含み、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物はジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムを含む。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、トウェイン系化合物はトウェイン-20を含む。前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が8%であり、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が10%であり、トウェイン系化合物の質量分率が6%であり、剰余物が蒸留水である。
【0061】
本実施例の複合型分散剤の調製方法は、以下の手順を含む。
【0062】
S1、温度50℃の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を添加し、10min攪拌する。
【0063】
S2、S1に得られた混合物中には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つ10min攪拌し、複合型分散剤を得る。
【0064】
実施例3
本実施例の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含み、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含み、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物はジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムを含む。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、トウェイン系化合物はトウェイン-20を含む。前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が7%であり、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が8%であり、トウェイン系化合物の質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0065】
本実施例の複合型分散剤の調製方法は、以下の手順を含む。
【0066】
S1、温度60℃の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を添加し、5min攪拌する。
【0067】
S2、S1に得られた混合物中には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つ15min攪拌し、複合型分散剤を得る。
【0068】
以下の文は、本発明の混合めっき溶液の一実施形態である。
【0069】
本発明の混合めっき溶液は、前記複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。
【0070】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lである。更に、前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が、それぞれ90.0g/L、100.0g/L、110.0g/L、120.0g/L、130.0g/L、140.0g/L、150.0g/L、160.0g/L、170.0g/L、180.0g/L、190.0g/L或いは200.0g/Lである。
【0071】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。更に、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度がそれぞれ15.0g/L、20.0g/L、25.0g/L、30.0g/L、35.0g/L、40.0g/L、45.0g/L或いは50.0g/Lである。
【0072】
好ましくは、前記銀イオンは、銀板電解調製された水溶液によって提供される。
【0073】
好ましくは、本発明の混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lである。更に、前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度がそれぞれ15.0ml/L、20.0ml/L、25.0ml/L、30.0ml/L、35.0ml/L、40.0ml/L、45.0ml/L或いは50.0ml/Lである。
【0074】
好ましくは、本発明の混合めっき溶液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。更に、前記混合めっき溶液には、グラフェンの質量体積濃度がそれぞれ1.0g/L、1.5g/L、2.0g/L、2.5g/L、3.0g/L、4.0g/L、5.0g/L、6.0g/L、7.0g/L、8.0g/L、9.0g/L、10.0g/L、11.0g/L、12.0g/L、13.0g/L、14.0g/L、15.0g/L、16.0g/L、17.0g/L、18.0g/L、19.0g/L或いは20.0g/Lである。
【0075】
好ましくは、本発明の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.5-0.7A/dmである。更に、前記混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.5A/dm、0.6A/dmまたは0.7A/dmである。
【0076】
好ましくは、本発明の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.7-1.0A/dmである。更に、前記混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.7A/dm、0.8A/dm、0.9A/dmまたは1.0A/dmである。
【0077】
以下の文は、本発明の混合めっき溶液の調製方法の一実施形態である。
【0078】
本発明の混合めっき溶液の調製方法は、次のような手順を含む。
【0079】
S1、銀基礎水溶液を調製し、ここで前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。
【0080】
S2、銀基礎水溶液中には、請求項1-7何れか一項に記載の複合型分散剤とグラフェンを添加し、且つ攪拌する。
【0081】
S3、S2に得られた混合液には、銀基礎水溶液を補充し、且つ攪拌し、混合めっき溶液を得るようになり;前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-50.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。
【0082】
以下の文は、本発明の混合めっき溶液の具体的な実施例である。
【0083】
実施例4
本実施例の混合めっき溶液は、実施例1の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。
【0084】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は、0.6A/dmである。
【0085】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は、0.8A/dmである。
【0086】
実施例5
本実施例の混合めっき溶液は、実施例2の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。
【0087】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.6A/dmである。
【0088】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.8A/dmである。
【0089】
実施例6
本実施例の混合めっき溶液は、実施例2の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が50.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が50.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が20.0g/Lである。
【0090】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.5A/dmである。
【0091】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.7A/dmである。
【0092】
実施例7
本実施例の混合めっき溶液は、実施例1の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0g/Lである。
【0093】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.7A/dmである。
【0094】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は1.0A/dmである。
【0095】
実施例8
本実施例の混合めっき溶液は、実施例3の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が35.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が35.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が10.0g/Lである。
【0096】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.6A/dmとする。
【0097】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.9A/dmとする。
【0098】
空白めっき溶液
前記空白めっき溶液は、銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。
【0099】
好ましくは、前記空白めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.6A/dmとする。
【0100】
好ましくは、前記空白めっき溶液のラックめっき電流密度は0.8A/dmとする。
【0101】
実施例9
本実施例の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤はヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含み、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含み、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物は琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムを含む。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、トウェイン系化合物はトウェイン-20を含む。前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が6%であり、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が9%であり、トウェイン系化合物の質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0102】
本実施例の複合型分散剤の調製方法は、以下の手順を含む。
【0103】
S1、45℃の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を添加し、8min攪拌する。
【0104】
S2、S1に得られた混合物中には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物を添加し、蒸留水を補充し、且つ12min攪拌し、複合型分散剤を得る。
【0105】
実施例10
本実施例の複合型分散剤は、蒸留水、非イオン型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン型表面活性剤は、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物とヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物とを含み、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物は2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含み、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物は琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムとジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムとを含む。前記非イオン型表面活性剤はトウェイン系化合物であり、トウェイン系化合物はトウェイン-20を含む。前記複合型分散剤においては、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物の質量分率が6%であり、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物の質量分率が8%であり(そのうちジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率は3%であり、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率は5%である)、トウェイン系化合物の質量分率が6%であり、剰余物が蒸留水である。
【0106】
本実施例の複合型分散剤の調製方法は、以下の手順を含む。
【0107】
S1、55℃の蒸留水には、ヒドロカルビル基硫酸エステル塩化合物及びトウェイン系化合物を添加し、9min攪拌する。
【0108】
S2、S1に得られた混合物には、ヒドロカルビル基スルホン酸塩化合物をし、蒸留水を補充し、且つ8min攪拌し、複合型分散剤を得る。
【0109】
実施例11
本実施例の混合めっき溶液は、実施例9の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が170.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が25.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が20.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が8.0g/Lである。
【0110】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.6A/dmとする。
【0111】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.8A/dmとする。
【0112】
実施例12
本実施例の混合めっき溶液は、実施例10の複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含む。前記銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が140.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が35.0g/Lである。前記混合めっき溶液には、複合型分散剤の体積比濃度が40.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が15.0g/Lである。
【0113】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のバレルめっき電流密度は0.7A/dmとする。
【0114】
好ましくは、本実施例の混合めっき溶液のラックめっき電流密度は0.7A/dmとする。
【0115】
本実施例では、更に前記混合めっき溶液がめっき製品のめっきグラフェン-銀混合めっき層に用いられるめっき方法を開示する。具体的には、以下の操作を含む。めっき製品を洗浄し、洗浄されためっき製品をシアノ化カリウム溶液に入れてシアノ活化させ、シアノ活化後のめっき製品を予め鍍銀し、予め鍍銀された後のめっき製品を前記混合めっき溶液中に入れてめっきし、めっき製品を何度も水洗する。
【0116】
表1は、各実施例の混合めっき溶液、空白めっき溶液(本発明の複合型分散剤をしない)の物理パラメータであり、各実施例のめっきスライス及び空白めっき溶液のめっき製品の実験データ(zeta電位数値の絶対値が大きいほど、混合めっき溶液中のグラフェン顆粒分散性が良くなり、粒度検出シート径数値が小さいほど、混合めっき溶液中のグラフェン分散性が良くなり、耐摩耗性能数値が大きいほど、めっき製品の耐摩耗性が良くなる)。
【0117】
【表1】
注:耐摩耗性能が平均の毎ミクロン及び毎耐え回数の条件とし、単位が/回とする。
【0118】
以上の実験データによると、本発明の混合めっき溶液は、グラフェンを混合めっき溶液に安定的に均一に分布させることを保証し、銀-グラフェン鍍層中のグラフェン分布の均一程度を顕著に向上させることを保証するため、めっき製品の製品性能(導電性、導熱性、耐摩耗性等を含む)を顕著に向上させ、めっき製品の製品性能(導電性、導熱性、耐摩耗性等を包含する)を顕著に向上させ、そのうちめっき製品の耐摩耗性能を5倍向上させることを表明している。
【0119】
以上の内容が、好ましい具体的な実施形態を結合して本発明に対する更なる詳細説明であり、本発明が具体的な実施がこれらの説明により限定されることを認定できない。本発明の当業者にとって本発明は構想を離脱しない前提下で、更に若干簡単に推演或いは取替できることが、本発明の保護範囲に属すると見なすべきである。
【国際調査報告】