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特表2024-517076動的非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)チャネル状態情報(CSI)の仮定指示のためのフレームワークおよびシグナリング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】動的非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)チャネル状態情報(CSI)の仮定指示のためのフレームワークおよびシグナリング
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240412BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20240412BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20240412BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240412BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W28/16
H04W72/231
H04W16/28 150
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561279
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 IB2022053041
(87)【国際公開番号】W WO2022214925
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/171,436
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】マッータネン, ヘルカ-リーナ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, シウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナタン, シヴァ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067LL11
(57)【要約】
動的非コヒーレントジョイント送信チャネル状態情報(CSI)指示のための方法、ネットワークノード、および無線デバイス(WD)が開示される。1つの態様によると、ネットワークノードにおける方法は、CSIのためのチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を送信することを含む。CSIは、複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む。方法は、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットの第1のサブセットの第2の指示を送信することを含む。方法は、WDが、少なくとも1つの第2のCSIを判断するためにCMRのセットの第2のセットを使用するように設定することと、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を受信することとを含む。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス(WD)と通信するように設定されるネットワークノードにおける方法であって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットを前記WDに示す第1の指示を送信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することと、
前記第1のCSIを判断することに使用するために前記CMRのセットからCMRの第1のサブセットを前記WDに示す第2の指示を送信することと、
前記WDが、前記少なくとも1つの第2のCSIを判断するために前記CMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用するように設定することと、
前記第1のCSIおよび前記少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を受信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記WDを設定することは無線リソース制御(RRC)パラメータを送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記WDを設定することは、前記CMRの第2のサブセットにおけるCMRリソースが前記CMRの第1のサブセットにおける前記CMRリソースを含まないことを示すことを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRが前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになることを示すことを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用されることになることを示すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の指示は前記CMRの第1のサブセットを明示的に示し、明示的な前記指示は非ゼロ電力(NZP)CSI参照信号リソースIDの対の指示を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示す、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記CMRの第1のサブセットは、前記DCIメッセージにおけるCSI要求フィールドによってトリガされたCSI-AssociatedReportConfiginfo情報エレメントにおいて示される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の指示は、媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示すことを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
無線デバイス(WD)と通信するように設定されるネットワークノードであって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットを前記WDに示す第1の指示を送信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することと、
前記第1のCSIを判断することに使用するために前記CMRのセットからCMRの第1のサブセットを前記WDに示す第2の指示を送信することと、を行うように設定される無線インターフェースと、
前記無線インターフェースと通信し、かつ前記WDが、前記少なくとも1つの第2のCSIを判断するために前記CMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用するように設定するように設定される処理回路と、を備え、
前記無線インターフェースは、前記第1のCSIおよび前記少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を受信するようにさらに設定される、ネットワークノード。
【請求項13】
前記WDを設定することは無線リソース制御(RRC)パラメータを送信することを含む、請求項12に記載のネットワークノード。
【請求項14】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項13に記載のネットワークノード。
【請求項15】
前記WDを設定することは、前記CMRの第2のサブセットにおけるCMRリソースが前記CMRの第1のサブセットにおける前記CMRリソースを含まないことを示すことを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項16】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRが前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになることを示すことを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項17】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項12から15のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項18】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用されることになることを示すことを含む、請求項12に記載のネットワークノード。
【請求項19】
前記第2の指示は前記CMRの第1のサブセットを明示的に示し、明示的な前記指示は非ゼロ電力(NZP)CSI参照信号リソースIDの対の指示を含む、請求項12から18のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項20】
前記第2の指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示す、請求項12から19のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項21】
前記CMRの第1のサブセットは、前記DCIメッセージにおけるCSI要求フィールドによってトリガされたCSI-AssociatedReportConfiginfo情報エレメントにおいて示される、請求項20に記載のネットワークノード。
【請求項22】
前記第2の指示は、媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示すことを含む、請求項12から19のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項23】
ネットワークノードと通信するように設定される無線デバイス(WD)における方法であって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することと、
前記第1のCSIを判断することに使用するために前記CMRのセットからCMRの第1のサブセットの第2の指示を受信することと、
前記CMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用して前記少なくとも1つの第2のCSIを判断することと、
前記第1のCSIおよび前記少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を送信することと、を含む、方法。
【請求項24】
前記指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記CMRの第2のサブセットにおけるCMRリソースは前記CMRの第1のサブセットにおけるCMRリソースを含まない、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになる、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項23から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用される、請求項23から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
ネットワークノードと通信するように設定されたWDであって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することと、
前記第1のCSIを判断することに使用するために前記CMRのセットからCMRの第1のサブセットの第2の指示を受信することと、を行うように設定される無線インターフェースと、
前記無線インターフェースと通信し、かつ前記CMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用して前記少なくとも1つの第2のCSIを判断するように設定される処理回路と、を備え、
前記無線インターフェースは、前記第1のCSIおよび前記少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を送信するようにさらに設定される、WD。
【請求項31】
前記指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項30に記載のWD。
【請求項32】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項31に記載のWD。
【請求項33】
前記CMRの第2のサブセットにおけるCMRリソースは前記CMRの第1のサブセットにおけるCMRリソースを含まない、請求項30から32のいずれか一項に記載のWD。
【請求項34】
前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになる、請求項30から32のいずれか一項に記載のWD。
【請求項35】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項30から34のいずれか一項に記載のWD。
【請求項36】
前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用される、請求項30から34のいずれか一項に記載のWD。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年4月6日に出願された「FRAMEWORK AND SIGNALING FOR DYNAMIC NC-JT CSI HYPOTHESIS INDICATION」という名称の米国仮特許出願第63/171,436号に関するものであり、この内容全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、無線通信、とりわけ、動的非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)チャネル状態情報(CSI)の仮定指示のためのフレームワークおよびシグナリングに関する。
【背景技術】
【0003】
Long Term Evolution(LTE)および新無線(NR)は、多入力多出力(MIMO)アンテナ配置およびMIMO関連技術をサポートする。空間多重化は、好適なチャネル条件における高データレートを実現するために使用されるMIMO技術のうちの1つである。
【0004】
rのDLシンボルs=[s、s、...、sを送信するためのネットワークノードにおけるNアンテナポートを有するアンテナアレイについて、ある特定のRE nにおけるN受信アンテナによって無線デバイス(WD)において受信した信号は以下のように表され得る:
=HWs+e
ここで、yはN×1の受信信号ベクトルであり、HはネットワークノードとWDとの間のREにおけるN×Nチャネル行列であり、WはN×rプリコーダ行列であり、eはWDによってREにおいて受信したN×1の雑音および干渉ベクトルである。プリコーダWは、広帯域プリコーダ、すなわち、帯域幅部分(BWP)全体にわたって一定であり得る、またはサブバンドプリコーダ、すなわち、それぞれのサブバンドにわたって一定であり得る。
【0005】
プリコーダ行列は典型的には、考えられるプリコーダ行列のコードブックから選択され、典型的には、一定数のシンボルストリームに対してコードブックにおける一意のプリコーダ行列を指定するプリコーダ行列インジケータ(PMI)によって報告される。sにおけるrのシンボルのそれぞれは、空間レイヤに対応する。番号rは、チャネルのランクと称され、ランクインジケータ(RI)によって報告される。
【0006】
一定のブロック誤り率(BLER)について、変調レベルおよびコーディング方式(MCS)は、観測される信号対雑音干渉比(SINR)に基づいてWDによって判断され、これはチャネル品質インジケータ(CQI)によって報告される。NRは、ランクに応じて、あるスロットにおいて1つまたは2つのどちらかのトランスポートブロック(TB)をWDに送信することをサポートする。1つのTBはランク1~4に使用され、2つのTBはランク5~8に使用される。CQIはそれぞれのTBに関連付けられる。CQI/RI/PMI報告は、設定に基づいて広帯域またはサブバンドのどちらかであり得る。
【0007】
ランクインジケータ(RI)、プリコーダ行列インジケータ(PMI)、およびチャネル品質インジケータ(CQI)は、チャネル状態情報(CSI)の一部であり、WDによってネットワークノードに報告される。
【0008】
CSI-RSは、それぞれの送信アンテナポート上で送信され、かつアンテナポートのそれぞれと関連付けられたダウンリンクチャネルを測定するためにWDによって使用される。アンテナポートはCSI-RSポートとも称される。NRにおけるアンテナポートのサポートされた数は{1、2、4、8、12、16、24、32}である。受信したCSI-RSを測定することによって、WDは、そのCSI-RSが横断しているチャネルを、無線伝搬チャネルおよびアンテナ利得を含めて推定することができる。この目的のためのCSI-RSは、非ゼロ電力(NZP)CSI-RSとも称される。
【0009】
NZP CSI-RSは、PRBごとにある程度のREで送信されるように設定可能である。図1は、1つのスロットにおけるPRBにおいて4つのCSI-RSポートを有するNZP CSI-RSリソース設定の一例を示す。
【0010】
NZP CSI-RSに加えて、ゼロ電力(ZP)CSI-RSは、関連付けられたREがネットワークノードにおけるPDSCHスケジューリングに利用可能ではないことをWDに示すようにNRにおいて規定された。ZP CSI-RSはNZP CSI-RSと同じREパターンを有することができる。
【0011】
干渉測定のためのCSIリソース(CSI-IM)はまた、WDが、典型的には他のセルから雑音および干渉を測定するようにNRにおいて規定されている。CSI-IMは1スロットにおいて4つのREを含む。2つの異なるCSI-IMパターンは:CSI-IMパターンが1つのOFDMシンボルにおける4つの連続したRE、または周波数領域および時間領域の両方における2つの連続したREのどちらかであり得ると規定される。一例が図1に示されている。典型的には、ネットワークノードはCSI-IMリソースにおけるいずれの信号も送信しないため、リソースにおいて観測されるものは他のセルからの雑音および干渉である。
【0012】
NRにおけるCSIフレームワーク
NRにおいて、WDは1つまたは複数のCSI報告設定が設定可能である。(上位レイヤ情報エレメント(IE)CSI-ReportConfigによって規定された)それぞれのCSI報告設定は、BWPと関連付けられ、かつ以下のうちの1つまたは複数を含み得る:
・チャネル測定のためのCSIリソース設定
・干渉測定のためのCSI-IMリソース設定
・干渉測定のためのNZP CSI-RSリソース
・報告タイプ、すなわち、(PUSCHにおける)非周期的CSI、(PUCCHにおける)周期的CSI、または(PUCCH、およびPUSCHにおいてアクティブ化されたDCIにおける)半永続CSI
・RI、PMI、CQIなど、報告されるものを指定する報告量
・タイプIまたはタイプII CSIなどのコードブック設定、および/または
・周波数領域設定、すなわち、サブバンド対広帯域のCQIまたはPMI、およびサブバンドサイズ
CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)は3GPP技術標準(TS)38.331において提供される。
【0013】
WDは、チャネルおよび干渉測定に対して、それぞれがCSI-ResourceConfigIdを有する1つまたは複数のCSIリソース設定が設定可能である。チャネル測定またはNZP CSI-RSベース干渉測定に対するそれぞれのCSIリソース設定は、1つまたは複数のNZP CSI-RSリソースセットを含有することができる。それぞれのNZP CSI-RSリソースセットは、1つまたは複数のNZP CSI-RSリソースをさらに含有することができる。NZP CSI-RSリソースは、周期的、半永続的、または非周期的であり得る。
【0014】
同様に、干渉測定に対するそれぞれのCSI-IMリソース設定は、1つまたは複数のCSI-IMリソースセットを含有することができる。それぞれのCSI-IMリソースセットは、1つまたは複数のCSI-IMリソースをさらに含有することができる。CSI-IMリソースは、周期的、半永続的、または非周期的であり得る。
【0015】
周期的CSIはこれがRRCによって設定された後に開始し、PUCCHにおいて報告される。関連付けられたNZP CSI-RSリソースおよびCSI-IMリソースも周期的である。
【0016】
半永続的CSIについて、これは、PUCCHにまたはPUSCHのどちらかにおけるものであり得る。PUCCHにおける半永続的CSIは、媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)コマンドによってアクティブ化または非アクティブ化される。PUSCHにおける半永続的CSIは、DCIによってアクティブ化または非アクティブ化される。関連付けられたNZP CSI-RSリソースおよびCSI-IMリソースは、周期的または半永続的であり得る。
【0017】
非周期的CSIは、PUSCHにおいて報告され、DCIにおけるCSI要求ビットフィールドによってアクティブ化される。関連付けられたNZP CSI-RSリソースおよびCSI-IMリソースは、周期的、半永続的、または非周期的であり得る。CSI要求フィールドのコードポイントとCSI報告設定との間のつながりは、非周期的CSIトリガ状態によるものである。WDは、上位レイヤにより非周期的CSIトリガ状態のリストが設定され、ここで、トリガ状態のそれぞれは関連付けられたCSI報告設定を含有する。CSI要求フィールドは、非周期的CSIトリガ状態のうちの1つ、ひいては、1つのCSI報告設定を示すために使用される。
【0018】
CSI報告設定と関連付けられた、2つ以上のNZP CSI-RSリソースセットおよび/または2つ以上のCSI-IMリソースセットがある場合、1つのNZP CSI-RSリソースセットおよび1つのCSI-IMリソースセットのみが非周期的CSIトリガ状態において選択される。よって、それぞれの非周期的CSI報告は、単一のNZP CSI-RSリソースセットおよび単一のCSI-IMリソースセットに基づいている。
【0019】
複数のNZP CSI-RSリソースがチャネル測定のためにNZP CSI-RSリソースセットにおいて設定される場合、WDは、1つのNZP CSI-RSリソースを選択し、かつ選択されたNZP CSI-RSリソースと関連付けられたCSIを報告することになる。CRI(CSI-RSリソースインジケータ)は、CSIの一部として報告されることになる。この場合、それぞれがNZP CSI-RSリソースと対になった同じ数のCSI-IMリソースは、関連付けられたCSI-IMリソースセットにおいて設定されるものとする。すなわち、WDがCRI値kを報告するとき、これは、チャネル測定に対するNZP CSI-RSリソースセットの(k+1)番目のエントリに対応し、設定される場合は、干渉測定に対するCSI-IMリソースセットの(k+1)番目のエントリに対応する(3GPP TS 38.214の5.2.1.4.2項を参照)。
【0020】
NZP CSI-RSリソースがCSI-ReportConfigで干渉測定のために設定されるとき、CSI-RSリソースセットにおける単一のNZP-CSI-RSリソースのみが同じCSI-ReportConfigにおいてチャネル測定のために設定可能である。
【0021】
TRPは異なる物理的位置にあり得るため、WDに対する伝搬チャネルも異なる可能性がある。異なるTRPにおいて異なるアンテナまたは送信ビームが使用される。WD側では、異なる受信アンテナまたは受信ビームを使用して、異なるTRPから受信し得る。異なるTRPからのPDSCHの受信を容易にするために、TCI(送信設定インジケータ)状態が3GPP NRリリース15(3GPP NR Rel-15)において導入された。TCI状態は、PDCCHまたはPDSCHのための復調用参照信号(DMRS)と、CSI-RSまたはSSBなどの1つまたは2つのDL参照信号との間の擬似コロケーション(QCL)情報を含有する。NRにおけるサポートされたQCL情報タイプは以下になる:
・「QCLーTypeA」:{ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、遅延スプレッド}、
・「QCLーTypeB」:{ドップラーシフト、ドップラースプレッド}、
・「QCLーTypeC」:{ドップラーシフト、平均遅延}、および
・「QCLーTypeD」:{空間Rxパラメータ}
【0022】
QCL情報は、DL参照信号から推定された1つまたは複数のチャネル特性(CSI-RSまたはSSB)を、PDSCHまたはPDCCH受信のためのDMRSに基づくチャネル推定に適用するためにWDによって使用される。例えば、チャネル遅延スプレッドおよびドップラーシフトのパラメータは、QCLソースRSから推定可能であり、その推定は次いで、DMRSに基づくチャネル推定のためにチャネルフィルタリングパラメータを判断するために使用される。
【0023】
3GPP NR Rel-15において、単一のTRPからのPDSCH送信のみがサポートされ、ここで、WDはいつでも単一のTRPからPDSCHを受信する。
【0024】
3GPP NR Rel-16において、複数のTRPにわたるPDSCH送信が導入された。マルチTRP方式のうちの1つはNC-JTであり、この場合、WDに対するPDSCHは、PDSCHの異なるMIMOレイヤが異なるTRPから送信される2つのTRPにわたって送信される。例えば、2つのレイヤは第1のTRPから送信可能であり、1つのレイヤは第2のTRPから送信可能である。
【0025】
NC-JTは、異なるMIMOレイヤが異なるTRPにわたって送られる複数のTRPにわたるMIMOデータ送信を指す。それぞれが1つのコードワードを伝える2つのTRPにわたってPDSCHがWDに送られる一例が図2に示されている。WDが4つの受信アンテナを有し、TRPのそれぞれが2つの送信アンテナのみを有するとき、WDは最高で4つまでのMIMOレイヤをサポートすることができるが、それぞれのTRPからは最大で2つのMIMOレイヤがある。この場合、データを2つのTRPにわたってWDに送信することによって、2つのTRPからの最高で4つまでのアグリゲートされたレイヤが使用可能であるため、WDへのピークデータレートが増大され得る。これは、トラフィック負荷、ひいては、リソース利用がそれぞれのTRPにおいて低いとき、有益であり得る。この方式はまた、WDが、両方のTRPの見通し線(LOS)中にあり、TRPごとのランクが、それぞれのTRPにおいて利用可能な送信アンテナがより多くあるときでも限定される場合に有益であり得る。
【0026】
このタイプのNC-JTは、それぞれが最高で8つまでのアンテナポートの、2つのTRPを用いるLTEにおいてもサポートされる。CSIフィードバックの目的で、WDは、2つのNZP CSI-RSリソース、すなわち、それぞれのTRPについて1つと、1つの干渉測定リソースとがCSIプロセスで設定される。WDは下記の例示のシナリオのうちの1つを報告し得る:
1.WDはCRI=0を報告する。これは、CSIが算出されかつ第1のNZP CSI-RSリソースについてのみ報告されることを示し、すなわち、第1のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたRI、PMI、およびCQIが報告される。これは、最良のスループットが、第1のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたTRPまたはビーム上でPDSCHを送信することによって実現されるとWDがみなす場合である。
WDはCRI=1を報告する。これは、CSIのみが算出され、かつ第2のNZP CSI-RSリソースについて報告されることを示し、すなわち、第2のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたRI、PMI、およびCQIが報告される。これは、最良のスループットが、第2のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたTRPまたはビーム上でPDSCHを送信することによって実現されるとWDがみなす場合である。
2.WDはCRI=2を報告する。これは、2つのNZP CSI-RSリソースの両方を示す。この場合、それぞれが1つのCWのための、CSIの2つのセットは、2つのNZP CSI-RSリソースに基づいて、および他のCWによって引き起こされたCW間干渉を考慮することによって算出されかつ報告される。報告されたRIの組合せは、|RI1-RI2|≦1であるように制限され、ここで、RI1およびRI2は、第1のNZP CSI-RSおよび第2のNZP CSI-RSとそれぞれ関連付けられたランクに対応する。
【0027】
3GPP NR Rel-16において、単一のCWが2つのTRPにわたって送信される異なるアプローチが採用される。1つのレイヤが2つのTRPのそれぞれから送信される一例が図3に示されている。
【0028】
NC-JTの2つのタイプ、すなわち、単一のDCIベースのN-JTおよびマルチDCIベースのNC-JTがサポートされる。単一のDCIベースのNC-JTでは、単一のスケジューラが複数のTRPにわたるデータ送信をスケジューリングするために使用されることが想定される。単一のPDCCHによってスケジューリングされた単一のPDSCHの異なるレイヤは異なるTRPから送信可能である。
【0029】
マルチDCIベースのNC-JTでは、異なるTRPにおいて、WDに対するPDSCHをスケジューリングするための独立したスケジューラが想定される。2つのTRPからスケジューリングされた2つのPDSCHは、時間および周波数リソースにおいて完全にまたは部分的に重複する場合がある。TRP間の半静的調整のみが可能であり得る。
【0030】
NC-JTに対する報告設定CSI-ReportConfigに関連付けられたCSI測定には、以下が存在することになる:
・チャネル測定のためのCSI-RSリソースセットにおけるKs≧2のNZP CSI-RSリソース。Ksリソースはチャネル測定リソース(CMR)と称されるものになる。
・NC-JT CSIに対するN≧1のNZP CSI-RSリソース対があるが、それぞれの対はNC-JT CSI測定仮定に使用される。
【0031】
さらに、合意では、CMRに対するCSI-RSリソースセットにおけるKs≧2のNZP CSI-RSリソースが2つの異なるCMRグループに分割可能であること、および、NC-JT CSI測定仮定に使用されるNの対のそれぞれが2つのCMRグループのそれぞれからの1つのCMRと関連付けられる可能性があることが述べられている。
【0032】
さらに、合意では、上位レイヤシグナリングがNのCMR対を設定するために使用可能であるが、このシグナリングがどのように実行されるかはさらに検討される(FFS)ことが述べられている。
【0033】
NCJTに対する報告設定CSI-ReportConfigに関連付けられたCSI測定について、WDは、CMRに対するCSI-RSリソースセットにおけるKs≧2のNZP CSI-RSリソース、およびN≧1のNZP CSI-RSリソース対が設定可能であるのに対し、それぞれのリソース対はNCJT測定仮定に使用される:
・WDに、Ks=K1+K2のCMRを有する2つのCMRグループが設定する。CMR対は以下の方法によって2つのCMRグループから判断される:
a)K1およびK2はそれぞれ、2つのグループにおけるCMRの数である。K1=K2または異なるK1/K2は将来の検討の中で考慮されるものとする。
b)それぞれのCMRグループにおけるCMRがNCJT測定仮定および単一TRP測定仮定の両方に使用可能であることに留意されたい。
c)NのCMR対は、全ての可能な対から選択することによって設定される上位レイヤである:
i)例えばビットマップを使用して、シグナリング機構についてさらに論じることができる。
ii)MAC-CEまたはRRC+MAC CE指示が必要であるかどうかについて、将来の検討で考慮する。
iii)FR2においてNCJT測定仮定をどのようにサポートするかについて、将来の検討で考慮する。
d)N>1およびKs>2の他の最大値をFFSするために、N=1およびKs=2をサポートする
・注記:CPU/リソース/ポート占有について、NCJT仮定が単一のTRP仮定から別個に考慮される。
【0034】
適したやり方で複数のTRPの調整クラスタ上で単一TRP送信とNC-JT送信との間で動的切り替えをサポートするために、WDは、好ましくは、複数の単一TRP測定仮定および複数のNC-JT CSI測定仮定の両方を評価するものとする(および、さらにまた、最高性能と関連付けられた測定仮定に対応する1つまたは複数のCSIを報告する)。考えられる測定仮定の数は、調整クラスタサイズの増大と共に急速に増大する。この1つの例が図4に示されている。ここで、4つのTRPが調整クラスタに含まれ、測定仮定の考えられる数は、(NC-JT CSI測定仮定ごとに最大で2つのTRPの限度を考慮すると)10にも上る場合があり、これに対して、2つのTRPの調整クラスタは3つの測定仮定しか必要としない。
【0035】
市販のWDにおけるCSI算出に利用可能な限定数のCPU(3GPP技術標準(TS)38.214において規定されているCSI処理ユニット)により、WDが、例えば3またはそれ以上のTRPの調整クラスタサイズに対して考えられる測定仮定全てを算出することは考えられ得ない。また、場合によっては、ネットワークは、(例えば、そのTRPに対する高負荷、または高すぎるパス・ロスにより)調整クラスタのTRPのうちの1つまたはサブセットが利用不可能であることを認識し得る。この場合、WD処理能力は無駄遣いであり、WDにおける発熱がWDに、利用不可能なTRPに関連している測定仮定を算出させる。さらに、ある特定のTRPが利用不可能であり、かつ、WDが、例えば、評価されたNC-JT仮定全ての中から最良のもののみ報告するように設定される場合、報告されたNC-JT仮定が、利用不可能なTRPを含むリスクがあり、これはNC-JT CSI報告を無用にするかもしれない。
【0036】
従って、ネットワークノードが、NC-JT CSIおよび単一TRP CSIに使用されるCMRをどのように示すかは、議論の余地がある。RAN1#104-eからの合意では、NのCMR対が、設定された上位レイヤであり得ることが述べられているが、NC-JT CSIおよび単一TRP CSIに使用されるCMRを示すための詳細なシグナリング機構は、依然として未解決である。
【発明の概要】
【0037】
いくつかの実施形態は、有利には、動的NC-JT CSI仮定指示のフレームワークおよびシグナリングのための方法、システム、および装置を提供する。
【0038】
いくつかの実施形態は、WDがNC-JT CSI算出中に考慮するべき単一TRP/NC-JT CSI測定仮定を動的に示すためのフレームワークおよびシグナリングを提供する。
【0039】
いくつかの実施形態は以下:
・CSI報告設定またはCSI-AssociatedReportConfig設定の一部として異なるNC-JT CSI測定仮定に対応する異なるCMR対を設定すること、
・DCIまたはMAC CEを介して異なるCMR対(すなわち、異なるNC-JT CSI測定仮定)をWDに動的に示すこと、および
・WDがNC-JT CSI仮定に使用できるのはどのCMRリソースか、およびWDが単一TRP仮定に使用できるのはどのCMRリソースかに関する詳細をシグナリングすること、のうちの少なくともいくつかを実行し得る。
【0040】
WDに対するNC-JT CSI測定仮定を動的に変更することによって、ネットワークは、柔軟なやり方で、WDが単一TRP/NC-JT CSIを算出するべきTRPを適応させることができ、そのやり方で、システムにおける柔軟性および性能を改善することができる。
【0041】
さらに、WDが単一TRP測定仮定に使用するべきなのはどのCMRか、およびNC-JT測定仮定に使用されるべきなのはどのCMRかを示すことによって、WDは同様に、FR2に対する効率的なやり方でCSI測定を行うことができる。
【0042】
1つの態様によると、ネットワークノードにおける方法は、CSIを判断することに使用するためにCMRのセットをWDに示す第1の指示を送信することであって、CSIは、(i)マルチTRP PDSCH送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することを含む。プロセスは、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットからCMRの第1のサブセットをWDに示す第2の指示を送信することも含む。プロセスは、WDが、少なくとも1つの第2のCSIを判断するためにCMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用するように設定することも含む。プロセスは、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を受信することも含む。
【0043】
別の態様によると、無線デバイスと通信するように設定されるネットワークノードは、チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットをWDに示す第1の指示を送信することであって、CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することと、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットからCMRの第1のサブセットをWDに示す第2の指示を送信することと、を行うように設定される無線インターフェースを含む。ネットワークノードは、無線インターフェースと通信し、かつWDが、少なくとも1つの第2のCSIを判断するためにCMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用するように設定するように設定される処理回路も含む。無線インターフェースは、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を受信するようにさらに設定される。
【0044】
別の態様によると、無線デバイスにおける方法は、CSIを判断することに使用するためにCMRのセットを第1の指示を受信することであって、CSIは、(i)マルチTRP PDSCH送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することを含む。プロセスは、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットからCMRの第1のサブセットの第2の指示を受信することも含む。プロセスは、CMRのセットからCMRの第2のサブセットを使用して少なくとも1つの第2のCSIを判断することも含む。プロセスは、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を送信することをさらに含む。
【0045】
さらに別の態様によると、ネットワークノードと通信するように設定されるWDは、チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信することであって、CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することと、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットからのCMRの第1のサブセットの第2の指示を受信することと、を行うように設定される無線インターフェースを含む。WDは、無線インターフェースと通信し、かつCMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用して少なくとも1つの第2のCSIを判断するように設定される処理回路も含む。無線インターフェースは、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を送信するようにさらに設定される。
【0046】
本実施形態ならびにそれに伴う利点およびその特徴のより完全な理解は、添付の図面と併せて考慮されるときに、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】リソースエレメント割り当ての一例を示す図である。
図2】NC-JTの一例を示す図である。
図3】NC-JTの別の例を示すである。
図4】考えられる測定仮定の一例を示す図である。
図5】本開示における原理による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続される通信システムを示す例示のネットワークアーキテクチャの概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、少なくとも部分的に無線接続でネットワークノードを介して無線デバイスと通信するホストコンピュータのブロック図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスでクライアントアプリケーションを実行するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。
図8】本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスでユーザデータを受信するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。
図9】本開示のいくつかの実施形態による、ホストコンピュータで無線デバイスからのユーザデータを受信するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。
図10】本開示のいくつかの実施形態による、ホストコンピュータにおいてユーザデータを受信するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。
図11】本明細書に開示される原理によるネットワークノードにおける例示のプロセスのフローチャートである。
図12】本明細書に示される原理による無線デバイスにおける例示のプロセスのフローチャートである。
図13】暗黙的なマッピングの一例を示す図である。
図14】ビットフィールドおよびコードポイントの一例を示す図である。
図15】ビットフィールドのリストの一例を示す図である。
図16】測定仮定を示すためにビットフィールドを使用する一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
例示の実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は、主に、動的NC-JT CSI仮定指示のためのフレームワークおよびシグナリングに関する装置構成要素と処理ステップとの組合せで存在することに留意されたい。それ故に、本明細書の記載の恩恵を受ける当業者には直ちに明らかな詳細によって本開示を不明瞭にしないように、構成要素は図中で通常のシンボルによって適宜表現され、本実施形態を理解することに関係する特定の詳細のみを示している。本明細書全体を通して、同様の番号は同様のエレメントを指す。
【0049】
本明細書で使用される場合、「第1」および「第2」、「上」および「下」などの関係を示す用語は、あるエンティティまたはエレメントを別のエンティティまたはエレメントから区別するためにのみ使用されることがあり、このようなエンティティまたはエレメント間のいかなる物理的または論理的関係または順序を必ずしも要求または含意しない。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、本明細書に記載される概念を限定することを意図していない。本明細書で使用される際、単数形「a」、「an」、および「the」は、別段文脈上はっきりと示されない限り、複数形も含むことが意図されている。また、「備える」および/または「含む」という用語は、本明細書で使用されるとき、記載された特徴、整数、ステップ、動作、エレメント、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、エレメント、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないと理解される。
【0050】
本明細書に記載される実施形態では、「~と通信する」などの結びつける用語は、電気的またはデータ通信を示すために使用されてよく、これは例えば、物理的な接点、誘導、電磁放射、無線シグナリング、赤外線シグナリング、または光シグナリングによって実現され得る。当業者には認識されるように、複数の構成要素が相互作用してよく、電気的およびデータ通信を達成する修正および変形が可能である。
【0051】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、「結合される」、「接続される」などの用語は、本明細書で使用される場合、必ずしも直接的にではないが、接続を示すために使用されてよく、有線接続および/または無線接続を含んでよい。
【0052】
本明細書で使用される「ネットワークノード」という用語は、無線ネットワークに含まれる任意の種類のネットワークノードであることが可能であり、基地局(BS)、無線基地局、基地トランシーバ局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、gノードB(gNB)、エボルブドノードB(eNBまたはeNodeB)、ノードB、MSR BSなどのマルチスタンダード無線(MSR)無線ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)ノード、リレーノード、ドナーノード制御リレー、無線アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモートラジオユニット(RRU)リモート無線ヘッド(RRH)、コアネットワークノード(例えば、移動管理エンティティ(MME)、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、協調ノード、位置決定ノード、MDTノードなど)、外部ノード(例えば、サードパーティノード、現在のネットワークの外部のノード)、分散アンテナシステム(DAS)内のノード、スペクトラムアクセスシステム(SAS)ノード、エレメント管理システム(EMS)などのうちのいずれかをさらに含んでもよい。ネットワークノードはまた試験機器を備えてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、非限定的な用語であるWDまたはユーザ機器(UE)は区別なく使用される。本明細書におけるWDは、無線信号を通じてネットワークノードまたは別のWDと通信することが可能な任意のタイプの無線デバイスであり得る。WDはまた、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D)WD、マシン型WDもしくはマシンツーマシン通信(M2M)が可能なWD、低コストおよび/もしくは低複雑度WD、WDを備えたセンサ、タブレット、携帯端末、スマートフォン、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、顧客構内機器(CPE)、モノのインターネット(IoT)デバイス、または狭帯域IoT(NB-IOT)デバイスなどであってよい。
【0054】
例えば、3GPP LTEおよび/またはNRなどの1つの特定の無線システムからの専門用語が本開示では使用される場合があるが、これは上述したシステムのみに本開示の範囲を限定するものとみなされるべきでないことに留意されたい。限定なしに、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)および汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)を含む他の無線システムもまた、本開示の範囲内に含まれる考え方を活用することの利益を受けることができる。
【0055】
さらに、無線デバイスまたはネットワークノードによって実行されると本明細書に記載される機能は、複数の無線デバイスおよび/またはネットワークノードにわたって分散されてよいことに留意されたい。換言すれば、本明細書に記載されるネットワークノードおよび無線デバイスの機能は単一の物理デバイスによる実行に限定されず、実際にはいくつかの物理デバイス間で分散され得ることが考えられる。
【0056】
別段規定されない限り、本明細書において使用する(技術的および科学的な用語を含む)全ての用語は、本開示が属する当業者による一般的な理解と同じ意味を有する。本明細書において使用する用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるこれらの意味と一致する意味を有するものと解釈するべきであり、本明細書でそのように明確に規定されない限り、理想化した、または過度に正式の意味で解釈しないことがさらに理解されよう。
【0057】
ここで図に戻ると、同様のエレメントが同様の参照符号によって参照されており、図5では、一実施形態による、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク12とコアネットワーク14とを備える、LTEおよび/またはNR(5G)などの規格をサポートし得る3GPPタイプセルラネットワークなど、通信システム10の概略図が示されている。アクセスネットワーク12は、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイントなどの複数のネットワークノード16a、16b、16c(まとめてネットワークノード16と称される)を備え、それぞれが対応するカバレッジ・エリア18a、18b、18c(まとめてカバレッジ・エリア18と称される)を規定する。それぞれのネットワークノード16a、16b、16cは、有線または無線接続20を通じてコアネットワーク14に接続可能である。カバレッジ・エリア18aに位置する第1の無線デバイス(WD)22aは、対応するネットワークノード16aに無線で接続するか、対応するネットワークノード16aによってページングされるように設定される。カバレッジ・エリア18b内の第2のWD22bは、対応するネットワークノード16bに無線で接続可能である。複数のWD22a、22b(まとめて無線デバイス22と称する)がこの例には示されているが、開示される実施形態は、単独のWDがカバレッジ・エリア内にある状況または単独のWDが対応するネットワークノード16に接続されている状況に等しく適用可能である。2つのWD22および3つのネットワーク16のみが便宜上示されているが、通信システムはより多くのWD22およびネットワークノード16を含み得ることに留意されたい。
【0058】
また、WD22は、複数のネットワークノード16および複数の種類のネットワークノード16と同時通信状態にあること、および/または別々に通信するように設定されることが可能であると考えられる。例えば、WD22は、LTEをサポートするネットワークノード16およびNRをサポートする同じまたは異なるネットワークノード16とのデュアルコネクティビティを有し得る。例として、WD22は、LTE/E-UTRANのためのeNBおよびNR/NG-RANのためのgNBと通信し得る。
【0059】
通信システム10自体はホストコンピュータ24に接続されてよく、ホストコンピュータ24は、独立型サーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/もしくはソフトウェアにおいて、またはサーバファームにおける処理リソースとして具現化されてよい。ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダの所有または制御の下にあってよい、または、サービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダの代わりに動作させてよい。通信システム10とホストコンピュータ24との間の接続26、28は、コアネットワーク14からホストコンピュータ24まで直接に延びてよく、またはオプションの中間ネットワーク30を介して延びてよい。中間ネットワーク30は、公衆、私設またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそのうちの複数の組合せであってもよい。中間ネットワーク30は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであってよい。いくつかの実施形態では、中間ネットワーク30は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてよい。
【0060】
図5の通信システムは全体として、接続済みWD22a、22bのうちの1つとホストコンピュータ24との間のコネクティビティを有効にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続として説明され得る。ホストコンピュータ24および接続済みWD22a、22bは、アクセスネットワーク12、コアネットワーク14、任意の中間ネットワーク30および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続を介してデータおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続は、OTT接続が経由する関与する通信デバイスのうちの少なくともいくつかがアップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、ネットワークノード16は、ホストコンピュータ24から発信され接続済みWD22aに転送(例えば、ハンドオーバ)されるべきデータを有する入力ダウンリンク通信の過去のルーティングに関して通知されなくてもよいか、または通知される必要がない。同様に、ネットワークノード16は、WD22aからホストコンピュータ24へ向けて発信される出力アップリンク通信の将来のルーティングについて認識する必要はない。
【0061】
ネットワークノード16は、CSI報告においてWDによって含まれる少なくとも1つの測定仮定の指示を送信するように設定される指示ユニット32を含むように設定され、指示は、示された少なくとも1つの測定仮定に従ってネットワークノードとWDとの間のチャネルを測定するためにWDによって使用されるCMRの少なくとも1つのセットを示す。WD22は、少なくとも1つの測定仮定を適用するように設定される適用ユニット34を含むように設定される。
【0062】
先述の段落で論じられた、WD22、ネットワークノード16、およびホストコンピュータ24の一実施形態による例示の実装形態について、ここで、図6を参照して説明する。通信システム10において、ホストコンピュータ24は、通信インターフェース40を含むハードウェア(HW)38を備え、通信インターフェース40は、通信システム10の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線接続を確立し維持するように設定される。ホストコンピュータ24は、記憶能力および/または処理能力を有し得る処理回路42をさらに備える。処理回路42は、プロセッサ44およびメモリ46を含んでよい。とりわけ、中央処理装置などのプロセッサおよびメモリに加えて、またはその代わりに、処理回路42は、処理および/または制御のための集積回路、例えば、命令を実行するように適応した1つまたは複数のプロセッサおよび/またはプロセッサコアおよび/またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)および/またはASIC(特定用途向け集積回路)を備えてもよい。プロセッサ44は、メモリ46にアクセス(例えば、書き込みおよび/または読み出し)するように設定されてよく、メモリ46は、任意の種類の揮発性および/または不揮発性メモリ、例えば、キャッシュおよび/またはバッファメモリおよび/またはRAM(ランダムアクセスメモリ)および/またはROM(読み出し専用メモリ)および/または光メモリおよび/またはEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を備えてよい。
【0063】
処理回路42は、本明細書に記載される方法および/またはプロセスのうちのいずれかを制御するように、および/またはそのような方法および/またはプロセスを、例えば、ホストコンピュータ24によって実行させるように、設定されてもよい。プロセッサ44は、本明細書に記載されるホストコンピュータ24の機能を実行するための1つまたは複数のプロセッサ44に対応する。ホストコンピュータ24は、メモリ46を含み、メモリ46は、本明細書に記載されるデータ、プログラムのソフトウェアコードおよび/または他の情報を記憶するように設定される。いくつかの実施形態では、ソフトウェア48および/またはホストアプリケーション50は命令を含んでよく、命令は、プロセッサ44および/または処理回路42によって実行されるときに、プロセッサ44および/または処理回路42に、ホストコンピュータ24に関して本明細書に記載されるプロセスを実行させる。命令は、ホストコンピュータ24に関連付けられたソフトウェアであってよい。
【0064】
ソフトウェア48は、処理回路42によって実行可能であってよい。ソフトウェア48はホストアプリケーション50を含む。ホストアプリケーション50は、WD22およびホストコンピュータ24において終端するOTT接続52を介して接続するWD22など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション50は、OTT接続52を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。「ユーザデータ」は、記載される機能を実装するものとして本明細書に記載されるデータおよび情報であってよい。1つの実施形態では、ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダに制御および機能を提供するために設定されてよく、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに動作させてよい。ホストコンピュータ24の処理回路42は、ホストコンピュータ24が、ネットワークノード16および/または無線デバイス22を観測、監視、制御すること、ネットワークノード16および/または無線デバイス22に対する送信および/または受信を行うことを可能にし得る。
【0065】
通信システム10は、ネットワークノード16をさらに含み、ネットワークノード16は通信システム10内に設けられ、ネットワークノード16がホストコンピュータ24およびWD22と通信することを可能にするハードウェア58を含む。ハードウェア58は、通信システム10の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線または無線接続を確立し維持するための通信インターフェース60と、ネットワークノード16によってサーブされるカバレッジ・エリア18内に配置されたWD22との少なくとも無線接続64を確立し維持するための無線インターフェース62とを含んでよい。無線インターフェース62は、例えば、1つもしくは複数のRF送信機、1つもしくは複数のRF受信機、および/または1つもしくは複数のRFトランシーバとして形成されてよく、またはそれらを含んでよい。通信インターフェース60は、ホストコンピュータ24への接続66を容易にするように設定され得る。接続66は、直接でよく、または、通信システム10のコアネットワーク14および/または通信システム10の外部の1つまたは複数の中間ネットワーク30を経由してよい。
【0066】
示される実施形態では、ネットワークノード16のハードウェア58は処理回路68をさらに含む。処理回路68は、プロセッサ70およびメモリ72を含んでもよい。とりわけ、中央処理装置などのプロセッサおよびメモリに加えてまたはその代わりに、処理回路68は、処理および/または制御のための集積回路、例えば、命令を実行するように適応された1つまたは複数のプロセッサおよび/またはプロセッサコアおよび/またはFPGAおよび/またはASICを備えてよい。プロセッサ70は、メモリ72にアクセス(例えば、書き込みおよび/または読み出し)するように設定されてよく、メモリ72は、任意の種類の揮発性および/または不揮発性メモリ、例えば、キャッシュおよび/またはバッファメモリおよび/またはRAMおよび/またはROMおよび/または光メモリおよび/またはEPROMを備えてよい。
【0067】
よって、ネットワークノード16はソフトウェア74をさらに有し、ソフトウェア74は、内部に、例えば、メモリ72に記憶され、または、外部接続を介してネットワークノード16によってアクセス可能な外部メモリ(例えば、データベース、ストレージアレイ、ネットワーク記憶デバイスなど)に記憶される。ソフトウェア74は、処理回路68によって実行可能であってよい。処理回路68は、本明細書に記載される方法および/またはプロセスのうちのいずれかを制御するように、および/またはそのような方法および/またはプロセスを、例えば、ネットワークノード16によって実行させるように、設定されてよい。プロセッサ70は、本明細書に記載されるネットワークノード16の機能を実行するための1つまたは複数のプロセッサ70に対応する。メモリ72は、本明細書に記載されるデータ、プログラムのソフトウェアコード、および/または他の情報を記憶するように設定される。いくつかの実施形態では、ソフトウェア74は命令を含んでよく、命令は、プロセッサ70および/または処理回路68によって実行されるときに、プロセッサ70および/または処理回路68に、ネットワークノード16に関して本明細書に記載されるプロセスを実行させる。例えば、ネットワークノード16の処理回路68は、上述されるような指示ユニット32を含んでよい。
【0068】
通信システム10は、既に言及されたWD22をさらに含む。WD22はハードウェア80を有してよく、ハードウェア80は、WD22が現在位置しているカバレッジ・エリア18にサーブするネットワークノード16との無線接続64を確立し維持するように設定された無線インターフェース82を含んでよい。無線インターフェース82は、例えば、1つもしくは複数のRF送信機、1つもしくは複数のRF受信機、および/または1つもしくは複数のRFトランシーバとして形成されてよく、またはそれらを含んでよい。
【0069】
WD22のハードウェア80は処理回路84をさらに含む。処理回路84は、プロセッサ86およびメモリ88を含んでもよい。処理回路84は、上述されるように、ネットワークノード16の処理回路68に類似し得る。
【0070】
よって、WD22はソフトウェア90をさらに備えてよく、ソフトウェア90は、例えば、WD22におけるメモリ88に記憶され、または、WD22によってアクセス可能な外部メモリ(例えば、データベース、ストレージアレイ、ネットワーク記憶デバイスなど)に記憶される。ソフトウェア90は、処理回路84によって実行可能であってよい。ソフトウェア90はクライアントアプリケーション92を含んでもよい。クライアントアプリケーション92は、ホストコンピュータ24のサポートを伴って、WD22を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ24では、実行しているホストアプリケーション50は、WD22およびホストコンピュータ24において終端するOTT接続52を介して、実行しているクライアントアプリケーション92と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション92は、ホストアプリケーション50から要求データを受信し、かつその要求データに応答してユーザデータを提供してよい。OTT接続52は、要求データおよびユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション92は、ユーザと対話して、クライアントアプリケーション92が提供するユーザデータを生成してよい。
【0071】
処理回路84は、本明細書に記載される方法および/またはプロセスのうちのいずれかを制御するように、および/またはそのような方法および/またはプロセスを、例えば、WD22によって実行させるように設定されてよい。プロセッサ86は、本明細書に記載されるWD22の機能を実行するための1つまたは複数のプロセッサ86に対応する。WD22はメモリ88を含み、メモリ88は、本明細書に記載されるデータ、プログラムのソフトウェアコードおよび/または他の情報を記憶するように設定される。いくつかの実施形態では、ソフトウェア90および/またはクライアントアプリケーション92は命令を含んでよく、命令は、プロセッサ86および/または処理回路84によって実行されるときに、プロセッサ86および/または処理回路84に、WD22に関して本明細書に記載されるプロセスを実行させる。例えば、無線デバイス22の処理回路84は、少なくとも1つの測定仮定を適用するように設定される適用ユニット34を含んでよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード16、WD22、およびホストコンピュータ24の内部構造は図6に示されるようなものであってよく、独立的に、周囲のネットワークトポロジは図5のものであってよい。
【0073】
図6において、OTT接続52は、いずれの中間デバイスにも、これらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングにも明示的に言及することなく、ネットワークノード16を介したホストコンピュータ24とWD22との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、WD22から、または、ホストコンピュータ24を動作させるサービスプロバイダから、またはこの両方から隠すように設定されてよいルーティングを判断し得る。OTT接続52がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、(例えば、負荷分散の考慮、またはネットワークの再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定をさらに行ってよい。
【0074】
WD22とネットワークノード16との間の無線接続64は、本開示の全体を通して記載される実施形態の教示に従う。さまざまな実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続64が最終セグメントを形成し得るOTT接続52を使用して、WD22に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態のうちのいくつかの教示は、データレート、レイテンシ、および/または電力消費を改善することにより、ユーザ待機時間の短縮、ファイルサイズに対する制限の緩和、応答性の改善、バッテリ寿命の延長などのような利益を提供することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の実施形態が改善されるデータレート、レイテンシ、および他の因子を監視する目的のために測定手順が提供されてよい。測定結果の変化に応答して、ホストコンピュータ24とWD22との間のOTT接続52を再設定するためのオプションのネットワーク機能がさらにあってよい。測定手順、および/またはOTT接続52を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ24のソフトウェア48、WD22のソフトウェア90、またはこの両方において実装されてよい。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続52が通る通信デバイスにまたはこれと関連して配置されてよく、センサは、上に例示される監視量の値を供給することによって、または、ソフトウェア48、90が監視量を計算するまたは概算し得る他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与してよい。OTT接続52の再設定は、メッセージフォーマット、再送設定、優先されるルーティングなどを含んでよい。再設定は、ネットワークノード16に影響を及ぼす必要はなく、ネットワークノード16にとって未知または認識不可能であってもよい。いくつかのこのような手順および機能は当技術分野で既知であり実施されていてよい。ある特定の実施形態において、測定は、スループット、伝搬時間、およびレイテンシなどのホストコンピュータ24の測定を容易にする専用のWDシグナリングを伴ってよい。いくつかの実施形態では、測定は、ソフトウェア48、90が、伝搬時間、エラーなどを監視しながら、ソフトウェア48、90が、OTT接続52を使用して、メッセージ、特に、空のまたは「ダミー」メッセージを送信させるという点で実装され得る。
【0076】
よって、いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供するように設定された処理回路42と、WD22への送信のためにセルラネットワークにユーザデータを転送するように設定された通信インターフェース40とを含む。いくつかの実施形態では、セルラネットワークはまた、無線インターフェース62を有するネットワークノード16も含む。いくつかの実施形態では、ネットワークノード16は、および/またはネットワークノード16の処理回路68は、WD22への送信を準備/開始/維持/サポート/終了し、および/またはWD22からの送信の受信において準備/終端/維持/サポート/終了するために、本明細書に記載される機能および/または方法を実施するように設定される。
【0077】
いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ24は、処理回路42および通信インターフェース40を含み、通信インターフェース40は、WD22からネットワークノード16への送信から発生するユーザデータを受信するように設定される。いくつかの実施形態では、WD22は、ネットワークノード16への送信を準備/開始/維持/サポート/終了し、および/またはネットワークノード16からの送信の受信において準備/終端/維持/サポート/終了するために、本明細書に記載される機能および/または方法を実施するように設定され、かつ/またはそのように設定された無線インターフェース82および/または処理回路84を備える。
【0078】
図5および図6は、各々のプロセッサ内にあるものとして指示ユニット32、および適用ユニット34などのさまざまな「ユニット」を示しているが、これらのユニットは、ユニットの一部分が処理回路内の対応するメモリに記憶されるように実装される場合があることが企図されている。換言すれば、ユニットは、ハードウェアにおいて、または処理回路内のハードウェアおよびソフトウェアの組合せにおいて実装されてよい。
【0079】
図7は、1つの実施形態による、例えば、図5および図6の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。この方法の第1のステップで、ホストコンピュータ24はユーザデータを提供する(ブロックS100)。第1のステップのオプションのサブステップで、ホストコンピュータ24は、例えば、ホストアプリケーション50などのホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する(ブロックS102)。第2のステップで、ホストコンピュータ24は、WD22にユーザデータを伝える送信を開始する(ブロックS104)。オプションの第3のステップで、ネットワークノード16は、本開示の全体を通して記載される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータ24が開始した送信で伝えられたユーザデータをWD22に送信する(ブロックS106)。オプションの第4のステップで、WD22は、ホストコンピュータ24によって実行されるホストアプリケーション50に関連付けられた、例えばクライアントアプリケーション92などのクライアントアプリケーションを実行する(ブロックS108)。
【0080】
図8は、例えば、図6のホストコンピュータ24、ネットワークノード16、およびWD22を備える図5の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。この方法の第1のステップで、ホストコンピュータ24はユーザデータを提供する(ブロックS110)。オプションのサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータ24は、例えば、ホストアプリケーション50などのホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップで、ホストコンピュータ24は、WD22にユーザデータを伝える送信を開始する(ブロックS112)。送信は、本開示の実施形態の教示に従って、ネットワークノード16を経由してよい。オプションの第3のステップで、WD22は、送信で伝えられたユーザデータを受信する(ブロックS114)。
【0081】
図9は、例えば、図6の、ホストコンピュータ24、ネットワークノード16、およびWD22を有する図5の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。この方法のオプションの第1のステップで、WD22はホストコンピュータ24によって提供された入力データを受信する(ブロックS116)。第1のステップのオプションのサブステップで、WD22はクライアントアプリケーション92を実行し、クライアントアプリケーション92は、ホストコンピュータ24によって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する(ブロックS118)。さらにまたは代替的に、オプションの第2のステップで、WD22はユーザデータを提供する(ブロックS120)。第2のステップのオプションのサブステップで、WDは、例えば、クライアントアプリケーション92などのクライアントアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する(ブロックS122)。ユーザデータを提供する際に、実行されるクライアントアプリケーション92は、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮してよい。ユーザデータが提供された特定のやり方にかかわらず、WD22は、オプションの第3のサブステップで、ホストコンピュータ24へのユーザデータの送信を開始してよい(ブロックS124)。この方法の第4のステップで、ホストコンピュータ24は、本開示の全体を通して記載される実施形態の教示に従って、WD22から送信されたユーザデータを受信する(ブロックS126)。
【0082】
図10は、例えば、図6の、ホストコンピュータ24、ネットワークノード16、およびWD22を含む図5の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示の方法を示すフローチャートである。この方法のオプションの第1のステップで、本開示の全体を通して記載される実施形態の教示に従って、ネットワークノード16はWD22からユーザデータを受信する(ブロックS128)。オプションの第2のステップで、ネットワークノード16は、ホストコンピュータ24への受信されたユーザデータの送信を開始する(ブロックS130)。第3のステップで、ホストコンピュータ24は、ネットワークノード16によって開始された送信で伝えられたユーザデータを受信する(ブロックS132)。
【0083】
図11は、本明細書に示される原理によるネットワークノード16における例示のプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つまたは複数のブロックは、処理回路68(指示ユニット32を含む)、プロセッサ70、無線インターフェース62、および/または通信インターフェース60のうちの1つまたは複数などによって、ネットワークノード16の1つまたは複数のエレメントによって実行され得る。ネットワークノード16は、チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットをWDに示す第1の指示を送信するように設定され、CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む(ブロックS134)。プロセスは、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットからのCMRの第1のサブセットをWDに示す第2の指示を送信することも含む(ブロックS136)。プロセスは、WDが、少なくとも1つの第2のCSIを判断するためにCMRのセットからのCMRの第2のサブセットを使用するように設定することも含む(ブロックS138)。プロセスは、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を受信することも含む(ブロックS140)。
【0084】
いくつかの実施形態では、WDを設定することは無線リソース制御(RRC)パラメータを送信することを含む。いくつかの実施形態では、RRCパラメータはCSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる。いくつかの実施形態では、WDを設定することは、CMRの第2のサブセットにおけるCMRリソースがCMRの第1のサブセットにおけるCMRリソースを含まないことを示すことを含む。いくつかの実施形態では、WDを設定することは、CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRがCMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになることを示すことを含む。いくつかの実施形態では、CMRの第2のサブセットはCMRの第1のサブセットと部分的に重複する。いくつかの実施形態では、WDを設定することは、CMRの第1のサブセットからのCMRのみがCMRの第2のサブセットにおいて使用されることになることを示すことを含む。いくつかの実施形態では、第2の指示はCMRの第1のサブセットを明示的に示し、明示的な指示は非ゼロ電力(NZP)CSI参照信号リソースIDの対の指示を含む。いくつかの実施形態では、第2の指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを介してCMRの第1のサブセットを示す。いくつかの実施形態では、CMRの第1のサブセットは、DCIメッセージにおけるCSI要求フィールドによってトリガされたCSI-AssociatedReportConfiginfo情報エレメントにおいて示される。いくつかの実施形態では、第2の指示は、媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)メッセージを介してCMRの第1のサブセットを示すことを含む。
【0085】
図12は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイス22における例示のプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つまたは複数のブロックは、処理回路84(適用ユニット34を含む)、プロセッサ86、無線インターフェース82、および/または通信インターフェース60のうちの1つまたは複数などによって、無線デバイス22の1つまたは複数のエレメントによって実行され得る。無線デバイス22は、チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信するように設定され、CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む(ブロックS142)。プロセスは、第1のCSIを判断することに使用するためにCMRのセットからCMRの第1のサブセットの第2の指示を受信することも含む(ブロックS144)。プロセスは、CMRのセットからCMRの第2のサブセットを使用して少なくとも1つの第2のCSIを判断することも含む(ブロックS146)。プロセスは、第1のCSIおよび少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含むCSI報告を送信することをさらに含む(ブロックS148)。
【0086】
いくつかの実施形態では、指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである。いくつかの実施形態では、RRCパラメータはCSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる。いくつかの実施形態では、CMRの第2のサブセットにおけるCMRリソースはCMRの第1のサブセットにおけるCMRリソースを含まない。いくつかの実施形態では、CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRはCMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになる。いくつかの実施形態では、CMRの第2のサブセットはCMRの第1のサブセットと部分的に重複する。いくつかの実施形態では、CMRの第1のサブセットからのCMRのみがCMRの第2のサブセットにおいて使用される。
【0087】
本開示の構成の一般的なプロセスフローについて説明し、本開示のプロセスおよび機能を実装するためのハードウェアおよびソフトウェア構成の例を提供したが、以下のセクションでは、動的NCJT仮定指示のフレームワークおよびシグナリングのための構成の詳細および例を提供する。
【0088】
3GPP NR Rel-17において、WD22がNC-JT CSI算出に使用するべきであるのは、CSI-RSリソースセットにおける、典型的にはNZP CSI-RSであるCMRのどれであるかをネットワークノード16が動的に示す必要がある。これは、NC-JTに最も良く適している(2つのTRPに対応する)2つのCMRが時間と共に変化し得るからである。例えば、時刻t1では、TRP1およびTRP2は、WD22によるNC-JT受信に最も適している場合がある。しかしながら、WD22が異なる位置に移動する場合、時刻t2では、WD22はTRP2およびTRP3がNC-JT受信に最も適しているとみなす場合がある。NC-JT CSIに使用されるCMR対がRRCにより半静的に設定される場合、適したCMR対のいずれの変更にも、時間がかかり非効率的であるRRC再設定を必要とする場合がある。より適したアプローチとして、WD22がNC-JT CSI算出に使用するべきなのはどのCMRかをネットワークノード16が動的に示すことが考えられる。以下の詳細な実施形態において、NC-JT CSIに使用されるCMR対を示すための異なるシグナリング機構が開示される。さらに、単一TRP CSIに使用されるのはどのCMRかを示すためのシグナリング機構が含まれる。
【0089】
また、NC-JT CSI測定仮定に使用されるCMRは、単一TRP測定仮定に再利用可能である。それぞれのCMRグループにおけるCMRがNC-JT測定仮定および単一TRP測定仮定の両方に使用可能であることに留意されたい。
【0090】
しかしながら、WD22が異なるTRPに対して異なるWD22のパネル/UEビームを使用する場合があるNR周波数範囲2(FR2、3GPP TS 38.101-2 v17.0.0を参照)では、単一TRP測定仮定およびNC-JT CSI測定仮定に同じCMRを再利用することは、適したやり方で機能しない恐れがある。例えば、2つのTRP(TRP1およびTRP2)を有する調整クラスタ、および4つのWD22のパネルを有するWD22を想定する。ここで、2つのWD22のパネルは、アクティブであり得、かつ受信ダイバーシティを改善するために単一のTRPから受信するために使用可能である。この場合、WD22は、例えば:
・TRP1に対する単一TRP CSI測定仮定のためのWD22のパネル1およびWD22のパネル2、
・TRP2に対する単一TRP CSI測定仮定のためのWD22のパネル3およびWD22のパネル4、および
・(TRP1およびTRP2に対する)NC-JT CSI測定仮定のためのWD22のパネル1およびWD22のパネル3、を使用する場合がある。
【0091】
この例におけるWD22は2つの単一のTRP CSI測定仮定に対して異なるパネルを使用するため、WD22は、これら単一TRP測定からの2つのTRP間のレイヤ間干渉を判断することができなくなる。例えば、WD22では、TRP2から、NC-JT CSI測定仮定に使用されるWD22のパネル1まで生成される干渉を判断することができなくなるが、これは、WD22がTRP1からCMRを受信するためにWD22のパネル1のみを使用するからである。従って、別個のCMRがFR2に対する各々のCSI測定仮定に必要である。本開示では、NC-JT CSI測定仮定および単一TRP CSI測定仮定にどのCMRが使用されるかをWD22にどのように示すかに関する詳細なシグナリングの実施形態が提供される。
【0092】
しかしながら、NC-JT CSI測定仮定および単一TRP CSI測定仮定に対するCMRの再利用が依然NR周波数範囲1(FR1、3GPP TS 38.101-1 v17.0.0を参照)において可能であることは留意されるべきである。なぜなら、FR1において、WDは典型的には、複数のパネルを備えていないため、所与のTRPに対応するCMRに対するチャネル測定は、そのTRPを伴って、単一TRP CSI測定仮定およびNC-JT CSI測定仮定の両方に使用可能であるからである。本開示では、NC-JT CSI測定仮定および単一TRP CSI測定仮定に対して同じCMRの使用を示すことに関する詳細なシグナリングの実施形態も開示される。
【0093】
用語TRPは実際には3GPP仕様で使用されない場合があることに留意されたい。いくつかの実施形態では、TRPは、ネットワークノード16、無線ヘッド、空間的関係、またはTCL状態のいずれかであり得る。TRPは、いくつかの実施形態では、空間的関係またはTCI状態によって表され得る。いくつかの実施形態では、TRPは複数のTCI状態を使用することであり得る。いくつかの実施形態では、TRPは、物理レイヤ特性およびそのエレメントに固有のパラメータに従ってWD22に対する無線信号の送信および受信を行うネットワークノード16の一部であり得る。いくつかの実施形態では、TRPは、物理レイヤ特性およびそのエレメントに固有のパラメータに従ってWD22に対する無線信号の送信および受信を行うネットワークノード16の一部であり得る。いくつかの実施形態では、多重マルチTRP動作において、サービングセルは、2つのTRPからWD22をスケジューリングすることで、良好なPDSCHカバレッジ、信頼性、および/またはデータレートを提供することができる。マルチTRPに対する2つの異なる動作モード:単一DCIおよびマルチDCIがある。両方のモードについて、アップリンクおよびダウンリンク動作の制御は、物理レイヤおよびMACの両方によって行われる。単一DCIモードでは、WD22は、両方のTRPについて同じDCIによってスケジューリングされ、マルチDCIモードでは、WD22は、それぞれのTRPからの独立したDCIによってスケジューリングされる。いくつかの実施形態では、TRPは、以下の詳細な実施形態において説明されるようにCMRグループによって表されてよい。いくつかの実施形態では、TRPは、CMR、NZP CSI-RSリソース、またはCRIによって表されてよい。
【0094】
用語NC-JTは、3GPP仕様において取り込まれていない場合がある。むしろ、NC-JTは、複数のPDSCHレイヤを受信すると記載されている場合があり、ここで、PDSCHは、PDSCH DM-RSポートが、3GPP TS 38.214において指定されるような2つの異なる符号分割多重(CDM)グループに属する2つのTCI状態を示すようにDCIによってスケジューリングされている。
【0095】
以下の実施形態では、CMR対の設定がビットフィールドに関して説明されていても、そのような設定はまた、整数、一連の整数などの他のタイプのインジケータにより行われ得る。さらに、用語CSI報告設定およびCSIReportConfigは、区別なく使用される。
【0096】
1つの実施形態では、単一のビットフィールドは、例えば、CSI報告設定が設定され、WD22がCSI算出/報告に含むべきであるのは単一TRP/NC-JT CSI測定仮定のどれかを示す。いくつかの実施形態では、ビットフィールドにおけるそれぞれのビットは、WD22に対して設定されるCMRの対で構成されるNC-JT CSI測定仮定に対応する。いくつかの実施形態では、ビットフィールドにおけるビットは、NC-JT CSI測定仮定または単一TRP CSI測定仮定のどちらかに対応し得る。NC-JT CSI測定仮定の場合、CMRの対がWD22に対して設定されている。単一TRP CSI測定仮定の場合、単一のCMRしかWD22に対して設定されていない。いくつかの実施形態では、ビットフィールドにおけるそれぞれのビットは、NC-JT CSI測定仮定および2つの単一TRP CSI測定仮定の両方に対応する。すなわち、CMRの対はNC-JT CSI測定仮定のために設定され、ここで、2つのCMRのそれぞれは、2つの単一TRP CSI測定仮定に使用可能である。
【0097】
上の実施形態では、CMRの対は、CSI-ReportConfigの「resourcesForChannelMeasurement」が設定されるチャネル測定リソースセットからの2つのCMRであり得ることに留意されたい。同様に、単一TRP CSI測定仮定に使用される単一のCMRは、CSI-ReportConfigの「resourcesForChannelMeasurement」が設定されるチャネル測定リソースセットからのものである。
【0098】
この実施形態の1つの代替策では、単一のビットフィールドはブール演算子の列であり、ここで、それぞれのブール演算子は、NC-JT CSI測定仮定が適用されるべきか否かを示す。
【0099】
この実施形態の1つの代替策では、ビットフィールドの長さは、WD22が(仕様またはWD22の能力のどちらかに従って)設定可能である候補NC-JT CSI測定仮定の最大数に等しい。例えば、NC-JT CSIのためのチャネル測定に使用されるCSI-RSリソースセットにおけるNZP CSI-RSリソースの最大数が8に等しいと想定すると、候補NC-JT仮定の最大数はk1*k2=4*4=16になり、ここで、k1はCMRグループ0におけるNZP CSI-RSリソースの数であり、k2はCMRグループ1におけるNZP CSI-RSリソースの数である。これは、ブール演算子のビットフィールドが16ビットの長さになることを意味する。この例では、チャネル測定のためのNZP CSI-RSリソースは2つのグループ(すなわち、CMRグループ0およびCMRグループ1)に分かれることに留意されたい。CMRグループは、それぞれのCMRごとに含まれるCMRグループインデックスによりWD22に対して設定されてよい(すなわち、NZP CSI-RSリソース設定はCMRグループインデックスを含む)。代替的には、WD22は、NZP CSI-RSインデックスの2つのリストが設定可能であり、ここで、それぞれのリストはCMRグループのうちの1つに対応する。
【0100】
他のRRC設定も可能であり、例えば、ビット列が以下に示されるように使用可能であることに留意されたい。
【0101】
代替的には、対になるビットフィールドは下記のように設定されてよい:
【0102】
この実施形態の1つの代替策では、ビットフィールドにおけるビットと、NC-JT測定仮定に使用される異なるCMR対との間の暗黙的なマッピングがある。この暗黙的なマッピングがどのように実装され得るかの1つの例について、図13を参照して説明するが、ここで、NC-JT CSIに対するCSI報告設定は、5つのNZP CSI-RSリソース(CMR)を有するNZP CSI-RSリソースセットが設定される。CMRは2つのCMRグループに分割され、ここで、CMRグループ0には3つのCMRがあり、CMRグループ1には2つのCMRがある。それぞれのNC-JT CSI測定仮定はそれぞれのCMRグループからの1つのCMRで構成されるものとするため、このCSI-RSリソースセットに対して6つの考えられるNC-JT測定仮定がある(CMR1~CMR4、CMR1~CMR5、CMR2~CMR4、CMR2~CMR5、CMR3~CMR4、CMR3~CMR5)。よって、ビットフィールドの6ビットは、これら6つの候補NC-JT測定仮定に暗黙的に関連付けられるものとし、ここで、これら6ビットのそれぞれは、WD22が、CMR対を測定し、CSIを計算し、およびそのビットと関連付けられたNC-JT CSI測定仮定に対応するCSIを報告するべきかどうかを示す。
【0103】
この例では、ビットフィールドにおける最も左側のビット(X1)は第1のNC-JT CSI測定仮定と関連付けられ、左から2番目のビットは第2のNC-JT CSI測定仮定と関連付けられるなどである。NC-JT CSI測定仮定は以下に従って順序付け可能である:
・第1のNC-JT仮定は、第1のCMRグループ(CMRグループ0)における最も低いCSI-RSリソースIDを有するCMR、および、第2のCMRグループ(CMRグループ1)における最も低いCSI-RSリソースIDを有するCMRに対応する
・第2のNC-JT仮定は、第1のCMRグループにおける最も低いCSI-RSリソースIDを有するCMR、および、第2のCMRグループにおける2番目に低いCSI-RSリソースIDを有するCMRに対応する
・第3のNC-JT仮定は、第1のCMRグループにおける2番目に低いCSI-RSリソースIDを有するCMR、および、第2のCMRグループにおける2番目に低いCSI-RSリソースIDを有するCMRに対応する
・その他
【0104】
この例におけるNC-JT仮定順序は、最初、最も低いCSI-RSリソースIDを有するCMRを第1のCMRグループに入れ、その後、そのCMRと第2のCMRグループにおける全てのCMRとを対にすることに基づき、ここで、第2のCMRグループにおけるCMR順序はまた、これらのCMRに対する最も低いCSI-RSリソースIDに基づく。その後、第1のCMRグループにおける2番目に低いCSI-RSリソースIDを有するCMRおよびその他にも同じことが、第1のCMRグループにおけるCMR全てが第2のCMRグループにおける1つのCMRと対になるまで行われ得る。
【0105】
これが、ビットフィールドにおけるビットと候補NC-JT測定仮定との間の暗黙的なマッピングの1つの例に過ぎず、他の暗黙的なマッピングも可能であることに留意されたい。例えば、ビットフィールドにおけるビットの順序は、左から開始する代わりに右から開始してよい。
【0106】
図13は、ビットフィールドを使用して、WD22が、NC-JT CSI報告、および、ビットフィールドにおけるビットと候補NC-JT測定仮定との間の暗黙的なマッピングに対して含むべきなのはどのNC-JT測定仮定なのかを示す1つの実施形態の一例である。WD22が(例えば、WD22における限定されたCPU能力により)CSIを測定しかつ算出することができるNC-JT CSI測定仮定の最大数が、対応するCSI-RSリソースセットに対する候補NC-JT CSI測定仮定の総数よりも小さい場合、NC-JT CSI測定仮定を示すために使用されるビット数を低減することが可能であり得る。ここで、それぞれの仮定は、WD22がチャネルを測定しかつCSIを報告するべきなのはどのCMR対かを示すようにビットによって与えられる。例えば、WD22が、NC-JT CSI報告に対する1つのNC-JT CSI測定仮定を算出することのみ可能であり、かつ、候補NC-JT仮定の最大数が依然16に等しいと想定すると、NC-JT CSI測定仮定を選択するためにビットフィールドにおいて必要なのは4ビットのみである。そのようなビットフィールドの1つの例が図13に示されており、ここで、ビットフィールドにおけるそれぞれのコードポイントは、候補NC-JT CSI測定仮定のうちの1つに関連付けられている。
【0107】
上の実施形態では、NC-JT CMR対形成はまた、整数としてCSI-ReportConfigで設定可能である。この実施形態では、WD22がチャネルを測定し、CSIを計算し、およびCSIを報告するために使用することになる単一のNC-JT CSI仮定が、WD22に対して設定される。図13における例に従って、NC-JT CSI測定仮定が1から6まで順序付けられると想定する。さらにまた、WD22では、CSI-ReportConfigにおける整数ncjt-CMR-pairing-r17によって使用するためにNC-JT CSI CMR対が設定可能である。
【0108】
下記は、NC-JT CSI計算および報告に使用される1つのNC-JT CSI測定仮定を示すために使用されるビットフィールドのRRC設定の一例である。
【0109】
この実施形態の1つの代替策では、ビットフィールドの異なるコードポイントと、NC-JT測定仮定に使用される異なるCMR対との間の暗黙的なマッピングがある。図14は、単一のNC-JT仮定を示すために使用されるNC-JT測定仮定に対するビットフィールドおよびコードポイントの関連付けの一例である。この1つの例について、図14を参照して説明する。ここで、NC-JT CSIに対する報告設定は、5つのNZP CSI-RSリソース(CMR)を有するNZP CSI-RSリソースセットを指し示しており、また、CMRは2つのCMRグループ、この場合、CMRグループ0における3つのCMR、およびCMRグループ1における2つのCMRに分割される。それぞれのNC-JT CSI測定仮定はそれぞれのCMRグループからの1つのCMRで構成されるものとするため、このCSI-RSリソースセットに対して6つの考えられるNC-JT測定仮定がある(CMR1~CMR4、CMR1~CMR5、CMR2~CMR4、CMR2~CMR5、CMR3~CMR4、CMR3~CMR5)。よって、ビットフィールドの6つのコードポイントは、これら6つの候補NC-JT CSI測定仮定に暗黙的に関連付けられるものとする。ここでは、NC-JT CSI測定仮定の先の実施形態で説明したのと同じ順序が使用可能であり、第1のNC-JT CSI測定仮定はさらにまた、コードポイント「1」に関連付け可能であり、第2のNC-JT CSI測定仮定はコードポイント「2」に関連付け可能であるなどである。
【0110】
この実施形態は、複数のビットフィールドを使用することに容易に拡張可能であり、ここで、それぞれのビットフィールドは、WD22がNC-JT CSI報告の間に2つ以上のNC-JT CSI測定仮定を算出することが可能である場合、1つのNC-JT CSI測定仮定を示す。この1つの例が以下の擬似コードに示され、ここで、M(=WD22が1つのNC-JT CSI報告の間に測定しかつ算出することができる「maxNrofNCJTーHypothesis」によって示されるNC-JT CSI測定仮定の最大数)のビットフィールドが設定され、また、それぞれのビットフィールドは、N(=「maxNumberOfCandidateNCJT-Hypotheses」によって示される候補NC-JT CSI測定仮定の最大数)のNC-JT CSI測定仮定のうちの1つを指し示すために使用される。WD22がMの異なるNC-JT CSI仮定が設定されるとき、WD22は、Mの異なるNC-JT CSI仮定に対応するMのCMR対を測定することになることに留意されたい。しかしながら、WD22は、いくつかの実施形態では、最高性能をもたらすことになるMのNC-JT CSIのうちの1つのみを報告することになる。
【0111】
下記は、NC-JT CSI報告に使用される1つまたはいくつかのNC-JT測定仮定を示すために使用されるビットフィールドのリストのRRC設定の一例である。
【0112】
図15は、1つまたはいくつかのNC-JT仮定を示すために使用されるNC-JT測定仮定に対するビットフィールドおよびそれらのコードポイントの関連付けのリストの一例である。
【0113】
ビットフィールドのリストにおけるそれぞれのビットフィールドのコードポイント間のマッピングは、図15に概略的に示されるのと同じであり得る。そのため、例えば、ビットフィールドのリストにおける第1のビットフィールドのコードポイントが「2」に等しく、かつビットフィールドのリストにおける第2のビットフィールドのコードポイントが「4」に等しい場合、WD22は、NC-JT CSI測定仮定2および4、すなわち、「CMR1&CMR5」および「CMR2&CMR5」を測定するものとする。
【0114】
この実施形態の1つの代替策では、それぞれのビットフィールドの1つのコートポイントがそのビットフィールドの「NC-JT CSI測定仮定ではない」と関連付けられる。例えば、コードポイント「0」がその目的で予約されると想定し、ネットワークノード16がビットフィールド2のコードポイント0を示す場合、WD22は、第2のNC-JT CSI測定仮定を省略するものとする。
【0115】
1つの実施形態では、NZP CSI-RSリソースセットにおける2つのCMRグループには、それぞれのビットがリソースセットにおけるNZP CSI-RSリソースと関連付けられるビットマップが示され得る。ビットが0に設定される場合、関連付けられたNZP CSI-RSリソースは第1のCMRグループに属し、ビットが1に設定される場合、関連付けられたNZP CSI-RSリソースは第2のCMRグループに属する。代替的には、リソースセットにおける第1のKs1のNZP CSI-RSリソースは第1のCMRグループに属し、残りのNZP CSI-RSリソースは第2のCMRグループに属する。Ks1は、CSI-ReportConfig CSI-AperiodicTriggerStateにおいて、またはCSI-ReportConfigの一部としてWD22にシグナリングされる。
【0116】
この実施形態の1つの代替策では、NC-JT報告設定に関連付けられた単一TRP CSI測定仮定は、示されたNC-JT測定仮定に対応するCMRによって暗黙的に判断される。例えば、WD22がCMR1およびCMR4におけるNC-JT CSI測定仮定を算出することになることをネットワークノード16が示すと想定すると、WD22はまた、CMR1およびCMR4に対する単一TRP CSI測定仮定を算出するものとする。これはFR1に対して機能し得るが、FR2においては機能しない場合があることに留意されたい。なぜなら、FR2において、WD22は複数のアンテナパネルを備えている場合があるからである。単一のTRP CSI測定仮定について、WD22は、(受信ダイバーシティを改善するために)単一のTRPから受信するために複数のアンテナパネルを使用し得る。NC-JT CSI仮定について、WD22は、TRPのそれぞれから受信するために単一のアンテナパネルを使用し得る。異なる数のパネルを使用して測定が行われるため、単一TRP CSI測定仮定およびNC-JT CSI測定仮定の両方に対して同じCMR対を使用することが可能ではない場合がある。
【0117】
この実施形態の1つの代替策において、CSI-RSリソースセットにおけるそれぞれのCMRは、NC-JT CSI測定仮定について示されるのはどのCMRかにかかわらず、単一TRP CSI測定仮定とみなされるものとする。この実施形態では、単一TRP CSIに使用されるCMRは、CSI-RSリソースセットから選択され、NC-JT CSI測定仮定に対して示されるCMR対から独立して選定される。図16における例を参照すると、CMR対のCMR1&CMR4が、NC-JT CSI測定仮定としてWD22に対して示されるとき、WD22は、以下の例のうちの1つを使用して単一TRP CSIに対するCMRを選定してよい:
・第1の単一のTRP CSI測定に対して、CMRグループ0から、CMR1、CMR2、またはCMR3のうちの1つであり得る1つのCMRを選定し、第2の単一のTRP CSI測定仮定に対して、CMRグループ1から、CMR4またはCMR5のうちの1つであり得るもう1つのCMRを選定する、または
・1つの単一のTRP CSI測定に対してCMRグループ0またはCMRグループ1のどちらかから1つのCMRのみを選定する。CMRグループ0からのCMRが選定される場合、それはCMR1、CMR2、またはCMR3のうちのいずれか1つであり得る。CMRグループ1からのCMRが選定される場合、それはCMR4またはCMR5のうちのいずれか1つであり得る。
【0118】
この実施形態の1つの代替策では、ビットフィールドは、(先の例において使用されるように)CSI報告設定またはCSI-ReportConfigの代わりに非周期的トリガ状態で設定され、かつ以下のように示される。そのような場合、非周期的トリガ状態がトリガされるときはいつでも、WD22は、そのビットフィールドにおいて、トリガされたNC-JT CSI報告に対するNC-JT測定仮定を示す情報を適用するものとする。いくつかの実施形態では、別のビットフィールドが関連付けられた報告設定において既に設定されている場合、WD22は、非周期的トリガ状態におけるビットフィールドを優先して、報告設定におけるビットフィールドをオーバーライドするものとする。
【0119】
下記は、NC-JT CSI報告に使用される1つまたはいくつかのNC-JT測定仮定を示すために使用される非周期的トリガ状態におけるビットフィールドのRRC設定の一例である:
【0120】
別の実施形態では、第1のNC-JT CSI測定仮定を表す第1のCMR対は、第1のCSI-AssociatedReportConfigで設定され得る。第2のNC-JT CSI測定仮定を表す第2のCMR対は、第2のCSI-AssociatedReportConfigで設定され得る。ネットワークノード16は、さらにまた、NC-JT CSI測定仮定のうちの1つを含有するDCIにおけるCSI要求フィールドを介してCSI-AssociatedReportConfigのうちの1つをトリガすることができる。DCIを受信後、WD22は、対応するCMR対に対する測定を行い、CSIを計算し、および、対応するNC-JT CSIをネットワークに報告する。この実施形態の利益は、WD22が、測定、CSIの計算、および報告に使用するべきであるNC-JT CSI測定仮定をネットワークが動的に切り替えることができることである。
【0121】
いくつかのFR2シナリオでは、WD22は複数の測定のためにCMRを再利用できない場合がある。すなわち、WD22は、先の実施形態で想定されたように、NC-JT CSI測定仮定および単一TRP仮定のためにCMRを使用できない場合がある。なぜなら、FR2において、WD22は複数のアンテナパネルを備えている場合があるからである。単一のTRP CSI測定仮定について、WD22は、受信ダイバーシティを改善するように単一のTRPから受信するために複数のアンテナパネルを使用し得る。しかしながら、NC-JT CSI仮定について、WD22は、TRPのそれぞれから受信するために単一のアンテナパネルを使用し得る。異なる数のパネルを使用して測定が行われるため、単一TRP CSI測定仮定およびNC-JT CSI測定仮定の両方に対して同じCMR対を使用することが不可能である場合がある。
【0122】
1つの実施形態では、FR1に関連している先の実施形態において説明された、ビットフィールド、およびNC-JT CSI測定仮定に対する対応するマッピングは、FR2に対して再利用される。しかしながら、3GPP規格によって、複数の測定仮定に対するCMRの使用を禁じる追加のルールが提供される。この実施形態の1つの代替策では、いずれのNC-JT測定仮説にも示されていない報告設定(すなわち、NC-JT CSI報告のために設定されたCSI-ReportConfig)に関連付けられたNZP CSI-RSリソースセットにおけるCMRは、代わりに、デフォルトで単一TRP測定仮定に使用される。この1つの例について、図16を参照して説明する。ここで、WD22は1つのNC-JT CSI測定仮定のみをハンドリングすることができ、単一のビットフィールドを使用して、WD22が使用するべきである6つの考えられるNC-JT測定仮定はどれかを示すと想定する。この例では、ビットフィールドのコードポイントは「1」に等しいと想定するが、これは、WD22がCMR1およびCMR4をNC-JT CSI測定仮定として使用するものとすることを意味する。残りのCMRはいずれのNC-JT測定仮定にも使用されないため、これらCMRは、代わりにデフォルトで単一TRP測定仮定に使用されることになるが、このことは、WD22がCMR2、CMR3、およびCMR5に対する単一TRP測定仮定を行うものとすることを意味する。
【0123】
図16は、FR2に関連している実施形態の一例であり、ここで、ビットフィールドは、NC-JT測定仮定を示すために使用され、いずれのNC-JT測定仮定にも使用されない残りのCMRは、デフォルトで、単一TRP測定仮定に使用される。
【0124】
別の例では、考えられるNC-JT測定仮定のうちの2つ以上がWD22に示される。図16を参照して別の例について考慮する。ここで、示されるビットフィールドのコードポイントは「1」および「2」であり、これは、WD22がCMR対(CMR1、CMR4)および(CMR1、CMR5)をNC-JT CSI測定仮定として使用するものとすることを意味する。いずれのNC-JT測定仮定にも使用されない残りのCMRはCMR2およびCMR3であり、上の実施形態によると、これらCMRは単一TRP測定仮定に使用されることになる。
【0125】
この実施形態の1つの代替策では、「NC-JT CSI測定仮定なし」を示すために1つのコードポイントが予約され、これは、CMR全てが代わりに単一TRP測定仮定に使用されることになることを意味する。
【0126】
1つの実施形態では、(NC-JT CSI測定仮定について示されない全てのCMRが単一TRP測定仮定に使用される場合があると想定する代わりに)単一TRP測定仮定およびNC-JT測定仮定を示すために異なるビットフィールドが使用される。このように、ネットワークノード16は、単一TRP CSI測定仮定に使用され得る、NC-JT測定仮定用に含まれないCMRはどれであるかを、WD22に示すことができる。これは、例えば、ネットワークノード16がある特定のCMR/TRPをCSI算出に含むことを望まない場合に有用であり得る。
【0127】
別の実施形態では、ネットワークノード16は、NC-JT CSI測定仮定に使用されるCMRが単一TRP測定仮定に再利用可能であるか否かを制御するように上位レイヤパラメータ(例えば、RRCパラメータ)を設定し得る。図16における例を考慮して、CMR対1(すなわち、CMR1&CMR4を含む対)がNC-JT CSI測定のためにWD22に示されると想定する。さらにまた、この実施形態によると、上位レイヤパラメータが第1の値に設定される場合、WD22は、示されたCMR対1を単一TRP CSI測定仮定のために再利用することができる。例えば、WD22は、単一のTRP CSI仮定に関連している測定を行うためにCMR1、CMR2、CMR3、CMR4、およびCMR5を使用し得る。上位レイヤパラメータが第2の値に設定される場合、WD22は、示されたCMR対1を単一TRP CSI測定仮定のために再利用しない場合がある。この場合、WD22は、単一のTRP CSI仮定に関連している測定を行うためにCMR2、CMR3、およびCMR5を使用してよい。いくつかの実施形態では、上位レイヤパラメータは、CSI-ReportConfigで、または3GPP TS 38.331においてCSI-AperiodicTriggerStateList情報エレメントにおけるCSI-AperiodicTriggerStateごとに設定されたCSI-AssociatedReportConfigInfoで設定される。
【0128】
代替的な実施形態では、ネットワークノード16は、NC-JT CSI測定仮定に使用されるCMRが単一TRP測定仮定に再利用可能であるか否かを制御するように上位レイヤパラメータ(例えば、RRCパラメータ)を設定する。上位レイヤパラメータが設定される場合、NC-JT CSI測定仮定は、WD22によって単一TRP測定仮定に再利用可能である。上位レイヤパラメータが設定されない場合、NC-JT CSI測定仮定は、WD22によって単一TRP測定仮定に再利用不可能である。図16における例を考慮して、CMR対1(すなわち、CMR1&CMR4を含む対)がNC-JT CSI測定のためにWD22に示されると想定する。さらにまた、この代替的な実施形態によると、上位レイヤパラメータが設定される場合、WD22は、示されたCMR対1を単一TRP CSI測定仮定のために再利用することができる。例えば、WD22は、単一のTRP CSI仮定に関連している測定を行うためにCMR1、CMR2、CMR3、CMR4、およびCMR5を使用し得る。上位レイヤパラメータが設定されない場合、WD22は、示されたCMR対1を単一TRP CSI測定仮定のために再利用しない場合がある。この場合、WD22は、単一のTRP CSI仮定に関連している測定を行うためにCMR2、CMR3、およびCMR5を使用してよい。いくつかの実施形態では、上位レイヤパラメータは、CSI-ReportConfigで、または3GPP TS 38.331においてCSI-AperiodicTriggerStateList情報エレメントにおけるCSI-AperiodicTriggerStateごとに設定されたCSI-AssociatedReportConfigInfoで設定される。
【0129】
別の実施形態では、上位レイヤパラメータは、NC-JT CSI測定仮定に対して示されたCMR対に対する単一TRP CSI測定仮定のみ測定するようにWD22に指示するように設定される(例えば、RRCパラメータ)。図16における例を考慮して、CMR対1(すなわち、CMR1&CMR4を含む対)がNC-JT CSI測定のためにWD22に示されると想定する。さらにまた、この実施形態によると、上位レイヤパラメータが設定される場合、WD22は、NC-JT CSI測定仮定に対して示されたCMR対1に対する単一TRP CSI測定仮定のみ測定する。すなわち、WD22は、単一TRP CSI測定にはCMR1およびCMR4のみ使用し得る。上位レイヤパラメータが設定されない場合、WD22は、単一TRP CSI測定にはCSI-RSリソースセットにおいて設定された全てのCMRを使用してよい。いくつかの実施形態では、上位レイヤパラメータは、CSI-ReportConfigで、または3GPP TS 38.331においてCSI-AperiodicTriggerStateList情報エレメントにおけるCSI-AperiodicTriggerStateごとに設定されたCSI-AssociatedReportConfigInfoで設定される。
【0130】
1つの実施形態では、NC-JT測定仮定のために含まれるべきなのはどのCMRであるかの指示は、NZP CSI-RSリソースIDの対を含むことによって明示的に示される。この実施形態の1つの例が以下に示され、ここで、新たなフィールド「ncjt-CMR-pairing」は、NZP CSI-RSリソースIDの2つのリスト(「cmr-pair-list-1」および「cmr-pair-list-2」)を含有する。NC-JT CSI測定仮定に使用されるそれぞれのCMR対は、「cmr-pair-list-1」において示される1つのNZP CSI-RSリソース(この場合、NZP CSI-RSリソースは、いくつかの実施形態では、第1のCMRグループからのものである)、および「cmr-pair-list-2」において示される1つのNZP CSI-RSリソース(この場合、NZP CSI-RSリソースは、いくつかの実施形態では、第2のCMRグループからのものである)を含有する。それぞれのリストにおける第1のNZP CSI-RSリソースIDは、NC-JT CSI測定仮定に使用される第1のCMR対を生じさせ得、それぞれのリストの第2のNZP CSI-RSリソースIDは第2のCMR対を生じさせる。
【0131】
下記は、NC-JT CSI報告に使用されるNC-JT CSI測定仮定のためにNZP CSI-RSリソースを明示的に対にする新たなフィールドのRRC設定の一例である。
【0132】
この実施形態の1つの代替策では、リストにおける明示的なNZP CSI-RSリソースIDを使用する代わりに、各々のCMRグループ内からのローカルコードポイントまたはローカルIDは、チャネル測定に使用されるNZP CSI-RSリソースセット内のNZP CSI-RSリソースを指し示すために使用される。1つのCMRグループにおけるCMRの最大数が、NC-JT CSI報告に使用されるNZP CSI-RSリソースセットの8つのNZP CSI-RSリソースであると想定する場合、2つのリストのそれぞれのそれぞれのエントリにおけるNZP CSI-RSリソースを示すために使用されるビット数は3ビットのみであり、これは、明示的なCSI-RSリソースIDを示すために必要であるビット数より小さい。CMRグループにおけるNZP CSI-RSリソースのローカルな順序は、CSI-RSリソースIDに基づくことができ、それによって、ある特定のCMRグループにおける最も低いCSI-RSリソースIDを有するNZP CSI-RSリソースは最も低いコードポイントと関連付けられ、同じCMRグループにおける2番目に低いCSI-RSリソースIDを有するNZP CSI-RSリソースは2番目に低いコードポイントと関連付けられるなどとなる。代替的には、CMRグループにおけるNZP CSI-RSリソースのローカルな順序は、対応するNZP CSI-RSリソースセットにおける順序に従うものである。
【0133】
別の実施形態では、NC-JT CMR対のセットは、CSI-reportConfigまたはCSI-AperiodicTriggerStateのどちらかにおいて明示的に設定される。それぞれの対では、NZP CSI-RSリソースインデックスの対は(CRI、CRI)として示され、この場合、i≠j、i、j=0、1、...、K-1であり、ここで、CRIはNZP CSI-RSリソースセットにおけるk番目のNZP CSI-RSリソースであり、KはNZP CSI-RSリソースセットにおけるNZP CSI-RSリソースの数である。代替的には、索引付けは、CMRグループごとのものであり得、すなわち、
であり、ここで、
は、CMRグループ0および1において、それぞれ、i番目およびj番目のNZP CSI-RSリソースであり、Ks1およびKs2は、CMRグループ0および1において、それぞれ、NZP CSI-RSリソースの数である。CSI-AperiodicTriggerStateにおけるNC-JT CMRリソース対のセットを設定する一例は以下に示されており、ここで、maxNrofNcjtHypothesisは、WD22の能力に基づいて設定されるNC-JT仮定の数である。
【0134】
下記は、NC-JT CMRリソース対のセットを設定する一例である。
【0135】
1つの実施形態では、WD22は、上の実施形態のうちの1つに説明されるような、考えられるNC-JT CSI測定仮定のリストが設定される。1つの例では、NC-JT CSIに使用されるCSI-RSリソースセットにおけるNZP CSI-RSリソースの最大数が8に等しいと想定する場合、候補NC-JT CSI測定仮定の最大数はk1*k2=4*4=16になり、ここで、k1はCMRグループ0におけるNZP CSI-RSリソースの数であり、k2はCMRグループ1におけるNZP CSI-RSリソースの数である。全てのNC-JT CSI測定仮定が知られている場合、これらは仕様書に定められ得、必要とされるRRC設定はないことに留意されたい。しかしながら、全てのNC-JT CSI測定仮定についてのCSIを計算することは、WD22にとって大きな負担となる。より実際的な解決策は、RRC設定が、有限数のNC-JT CSI測定仮定に対して有限数のCMR対のみを設定し、さらに、MAC CEにおいて、設定されたCMR対のうちの1つまたはサブセットの選択範囲を狭めるようにすることである。
【0136】
NC-JT CSIに対するCSI報告設定が、5つのNZP CSI-RSリソース(すなわち、5つのCMR)によるチャネル測定ためのNZP CSI-RSリソースセットが設定された下記の例を考慮する。さらに、CMRは、CMRグループ0には3つのCMR、CMRグループ1には2つのCMRの2つのCMRグループに分割されると想定する。それぞれのNC-JT CSI測定仮定はそれぞれのCMRグループからの1つのCMRで構成されるものとするため、このNZP CSI-RSリソースセットに対して6つの考えられるNC-JT測定仮定がある。6つの考えられるNC-JT CSI測定仮定の対応するCMR対は、CMR1~CMR4、CMR1~CMR5、CMR2~CMR4、CMR2~CMR5、CMR3~CMR4、およびCMR3~CMR5である。
【0137】
1つの実施形態では、MAC CEは、それぞれのビットが考えられるNC-JT CSI測定仮定のうちの1つを示すビット列であるフィールドを有する。換言すれば、フィールドにおけるそれぞれのビットは、考えられるNC-JT CSI測定仮定のうちの1つに対応するCMR対のうちの1つを示す。上の例を使用して、MAC CEにおけるフィールドは、6ビット[S0 S1 S2 S3 S4 S5]で構成されてよく、ここで、ビットのCMR対に対するマッピングは、例えば、以下のように示される:
・ビットS0はCMR対CMR1~CMR4に対応し、
・ビットS1はCMR対CMR1~CMR5に対応し、
・ビットS2はCMR対CMR2~CMR4に対応し、
・ビットS3はCMR対CMR2~CMR5に対応し、
・ビットS4はCMR対CMR3~CMR4に対応し、および/または
・ビットS5はCMR対CMR3~CMR5に対応する。
【0138】
所与のMAC CEにおいて、いくつかの実施形態では、WD22には、CMR対のうちの1つが示され得る(例えば、上の例における6ビットのうち1つは1に設定されるが、他の5ビットは0に設定される)。この場合、WD22は、CMR対を測定し、CSIを計算し、および、示されたCMR対に対応するNC-JT CSIを報告する。
【0139】
いくつかの他の実施形態では、WD22には、2つ以上のCMR対が示され得る(例えば、上の例における6ビットのうちの2つ以上は1に設定される)。この場合、WD22は、示された複数のCMR対を測定し、CSIを計算し、および、CMR対のうちの1つに対応するNC-JT CSIのみを報告する。報告されるべきNC-JT CSIは、示された複数のCMR対に対応するNC-JT仮定の中で最良のスループットを与えるNC-JT CSIであると、WD22によって判断される。
【0140】
考慮されるべきなのはどのNC-JT仮定なのかをWD22に示すことができる第1の例に対する例示のMAC CEが以下のように示され得る。この例では、16のNC-JT CSI仮定の定められたリストを想定する。NC-JT CSI測定仮定のリストがMAC CEに示されているにもかかわらず、上の他の実施形態において包含されたのと同じ原理がこの実施形態にも適用される。このMAC CEにおけるフィールドは以下のように示され得る:
・サービングセルID:このフィールドはMAC CEが適用されるサービングセルの識別子を示し、
・BWP ID:このフィールドはMAC CEが適用されるUL BWPを示し、
・CSI報告設定ID:このフィールドは、NC-JT CSI測定仮定(単数または複数)が示されているCSI報告設定のIDを示し、
・Si:このフィールドはNC-JT CSI測定仮定の選択ステータスを示し(例えば、可能な場合、NC-JT CSI測定仮定リストはTS38.331において指定され、さらにまた、S0はリスト内の第1のNC-JT CSI測定仮定を指し、S1はリスト内の第2のNC-JT CSI測定仮定を指すなどである)、および/または、
・R:0に設定される予約されるビット。
【0141】
上の実施形態の代替的な変形では、NC-JT CSI測定に使用されるCMR対に対するNZP CSI-RSリソースセットIDは、CSI報告設定IDの代わりにシグナリングされ得る。上のSiフィールドに16ビットが示されているが、Siフィールドにおけるビット数はNC-JT CSI測定仮定の最大数に左右される場合があることに留意されたい。以下の表1は、Siフィールドが、6つの異なるNC-JT CSI測定仮定に対応する6ビットを有する別の例示のMAC CEを示す。いくつかの実施形態では、NC-JT CSI測定仮定の最大数は3GPP仕様であらかじめ規定され得る。
【0142】
上の実施形態の代替的な変形では、NC-JT CSI測定に使用されるCMR対が設定されるNZP CSI-RSリソースセットIDは、CSI報告設定IDの代わりにシグナリングされ得る。上のSiフィールドに16ビットが示されているが、Sフィールドにおけるビット数はNC-JT CSI測定仮定の最大数に左右される場合があることに留意されたい。表2は、Sフィールドが、6つの異なるNC-JT CSI測定仮定に対応する6ビットを有する別の例示のMAC CEを示す。
【0143】
上のCMR対を示すためのMAC CEが、3GPP TS38.321 V16.3.0の6.1.3.12項に示される半永続的CSI-RSリソースをアクティブにするために使用されるMAC CEと異なる独立したMAC CEであり得ることに留意されたい。
【0144】
代替的な実施形態では、NC-JT CSI測定仮定をWD22に示すためのSiフィールドは、3GPP TS 38.321 V16.3.0の6.1.3.12項に示される半永続的CSI-RSリソースをアクティブにするためのMAC CEの一部として提供可能である。
【0145】
さらに別の代替的な実施形態では、NC-JT CSI測定仮定をWD22に示すためのSiフィールドは、3GPP TS 38.321 V16.3.0の6.1.3.16項に示されるPUCCHにおける半永続的CSI報告をアクティブにするためのMAC CEの一部として提供可能である。
【0146】
さらに別の代替策では、NC-JT CSI測定仮定をWD22に示すためのSiフィールドは、3GPP TS 38.321 V16.3.0の6.1.3.13項に示される「非周期的CSIトリガ状態副選択 MAC CE」の一部として提供可能である。この実施形態では、示されるNC-JT CSI測定仮定に対応するCMR対は、それぞれの選択された非周期的CSIトリガ状態ごとに示される。
【0147】
いくつかの実施形態では、MAC CEはオプションとして、BWP IDなしとすることができる。
【0148】
別の実施形態では、MAC CEにおけるSiフィールドを示す代わり、WD22に示されるNC-JT CSI測定仮定に対応するそれぞれのCMR対は、MAC CEにおけるNZP CSI-RSリソースIDの対を介して示される。
【0149】
当業者には認識されるように、本明細書に記載される概念は、方法、データ処理システム、コンピュータプログラム製品、および/または実行可能なコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ記憶媒体として実施され得る。それ故に、本明細書に説明される概念は、全体的にハードウェアの実施形態、全体的にソフトウェアの実施形態、または本明細書では全て一般に「回路」もしくは「モジュール」と呼ばれる、ソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態を取ってよい。本明細書に説明される任意のプロセス、ステップ、作用および/または機能は、対応するモジュールによって実行され、および/または対応するモジュールに関連付けられることが可能であり、モジュールはソフトウェアおよび/またはファームウェアおよび/またはハードウェア内に実装され得る。さらに、本開示は、コンピュータによって実行可能な、媒体において具現化されたコンピュータプログラムコードを有する有形のコンピュータ使用可能な記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。ハードディスク、CD-ROM、電子記憶デバイス、光記憶デバイス、または磁気記憶デバイスを含む任意の好適な有形のコンピュータ可読媒体が利用可能である。
【0150】
いくつかの実施形態は、本明細書において方法、システムおよびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して説明されている。理解されるように、フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図および/またはブロック図におけるブロックの組合せが、コンピュータプログラム命令によって実装され得る。これらのプログラム命令は、汎用コンピュータ(それにより専用コンピュータを作成する)、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてマシンを生成することにより、命令が、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行されて、フローチャートおよび/またはブロック図のブロック(単数または複数)に指定された機能/動作を実装する手段を生成する。
【0151】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に対して特定の方式で機能するように指令することができるコンピュータ可読メモリまたは記憶媒体内に記憶されてよく、それにより、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロック(単数または複数)に指定された機能/動作を実装する命令手段を含む製造物を生成する。
【0152】
ブロックに記された機能/動作が、動作の図示に記された順序以外で生じ得ることは理解されたい。例えば、連続して図示された2つのブロックが、関連する機能/動作に応じて、実際には実質的に並行して実行されてよく、またはブロックは逆順で実行されるときがあり得る。図のうちのいくつかは、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信が図示された矢印とは反対の方向に生じ得ることは理解されたい。
【0153】
多くの異なる実施形態が、上記の説明および図面に関連して本明細書に記載されている。理解されるように、これらの実施形態のあらゆる組合せおよび部分的組合せを逐語的に説明し図示することは過度に反復的で不明瞭となるであろう。それ故に、全ての実施形態は任意の方法および/または組合せで結合することが可能であり、本明細書は、図面を含めて、本明細書に記載される実施形態、およびそれらを形成し使用する方式およびプロセスの全ての組合せおよび部分的組合せの完全に書き記された説明を構成すると解釈されるものとし、任意のそのような組合せまたは部分的組合せに対する権利をサポートするものとする。
【0154】
当業者には認識されるように、本明細書に記載される実施形態は、上記で本明細書に具体的に図示し記載されたものに限定されない。さらに、上記で別段の言及がない限り、添付図面の全ては縮尺通りでないことに留意されるべきである。以下の特許請求項の範囲から逸脱することなく、上記の教示に照らしてさまざまな修正および変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス(WD)と通信するように設定されるネットワークノードにおける方法であって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットを前記WDに示す第1の指示を送信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することと、
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)測定仮定に使用されるのはCMRの第1のサブセットおよびCMRの第2のサブセットのどれであるかを、および単一TRP測定仮定に使用されるのは前記CMRの第1のサブセットおよび前記CMRの第2のサブセットのどれであるかを、前記WDに示す第2の指示を送信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの1つがCSI報告に含まれることになることを前記WDに示す第3の指示を送信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの示された1つが設定されたCSI報告を受信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第2の指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記RRCパラメータが前記WDに設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用されることになることを示すことを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の指示は前記CMRの第1のサブセットを明示的に示し、明示的な前記指示は非ゼロ電力(NZP)CSI参照信号リソースIDの対の指示を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示す、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記CMRの第1のサブセットは、前記DCIメッセージにおけるCSI要求フィールドによってトリガされたCSI-AssociatedReportConfiginfo情報エレメントにおいて示される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の指示は、媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示すことを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第3の指示が設定されるとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用可能である、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第3の指示が設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
無線デバイス(WD)と通信するように設定されるネットワークノードであって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットを前記WDに示す第1の指示を送信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することと、
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)測定仮定に使用されるのはCMRの第1のサブセットおよびCMRの第2のサブセットのどれであるかを、および単一TRP測定仮定に使用されるのは前記CMRの第1のサブセットおよび前記CMRの第2のサブセットのどれであるかを、前記WDに示す第2の指示を送信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの1つがCSI報告に含まれることになることを前記WDに示す第3の指示を送信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの示された1つが設定されたCSI報告を受信することと、を行うように設定される無線インターフェースを備える、ネットワークノード。
【請求項14】
前記第2の指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項13に記載のネットワークノード。
【請求項15】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項14に記載のネットワークノード。
【請求項16】
前記RRCパラメータが前記WDに設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項13から15のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項17】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項13から16のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項18】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用されることになることを示すことを含む、請求項13から16のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項19】
前記第2の指示は前記CMRの第1のサブセットを明示的に示し、明示的な前記指示は非ゼロ電力(NZP)CSI参照信号リソースIDの対の指示を含む、請求項13から18のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項20】
前記第2の指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示す、請求項13から19のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項21】
前記CMRの第1のサブセットは、前記DCIメッセージにおけるCSI要求フィールドによってトリガされたCSI-AssociatedReportConfiginfo情報エレメントにおいて示される、請求項20に記載のネットワークノード。
【請求項22】
前記第2の指示は、媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)メッセージを介して前記CMRの第1のサブセットを示すことを含む、請求項14から21のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項23】
前記第3の指示が設定されるとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用可能である、請求項14から22のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項24】
前記第3の指示が設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項14から22のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項25】
ネットワークノードと通信するように設定される無線デバイス(WD)における方法であって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することと、
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)測定仮定に使用されるのはCMRの第1のサブセットおよびCMRの第2のサブセットのどれであるか、および単一TRP測定仮定に使用されるのは前記CMRの第1のサブセットおよび前記CMRの第2のサブセットのどれであるかの第2の指示を受信することと、
CSI報告に含まれることになるのは前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のどれであるかを示す第3の指示を受信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの示された1つが設定されたCSI報告を送信することと、を含む、方法。
【請求項26】
前記第2の指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記RRCパラメータが前記WDに設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項25から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになる、請求項25から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項25から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用される、請求項25から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記第3の指示が設定されるとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用可能である、請求項25から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第3の指示が設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項25から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
ネットワークノードと通信するように設定されたWDであって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することと、
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)測定仮定に使用されるのはCMRの第1のサブセットおよびCMRの第2のサブセットのどれであるか、および単一TRP測定仮定に使用されるのは前記CMRの第1のサブセットおよび前記CMRの第2のサブセットのどれであるかの第2の指示を受信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの1つがCSI報告に含まれることになることを示す第3の指示を受信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの示された1つが設定されたCSI報告を送信することと、を行うように設定される無線インターフェースを備える、WD。
【請求項35】
前記第2の指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項34に記載のWD。
【請求項36】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項35に記載のWD。
【請求項37】
前記RRCパラメータが前記WDに設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項34から36のいずれか一項に記載のWD。
【請求項38】
前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになる、請求項34から36のいずれか一項に記載のWD。
【請求項39】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項34から38のいずれか一項に記載のWD。
【請求項40】
前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用される、請求項34から39のいずれか一項に記載のWD。
【請求項41】
前記第3の指示が設定されるとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用可能である、請求項34から40のいずれか一項に記載のWD。
【請求項42】
前記第3の指示が設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項34から40のいずれか一項に記載のWD。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス(WD)と通信するように設定されるネットワークノードにおける方法であって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットを前記WDに示す第1の指示を送信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を送信することと、
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)測定仮定に使用されるのはCMRの第1のサブセットおよびCMRの第2のサブセットのどれであるかを、および単一TRP測定仮定に使用されるのは前記CMRの第1のサブセットおよび前記CMRの第2のサブセットのどれであるかを、前記WDに示す第2の指示を送信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの1つがCSI報告に含まれることになることを前記WDに示す第3の指示を送信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの示された1つが設定されたCSI報告を受信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第2の指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記RRCパラメータが前記WDに設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記WDを設定することは、前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用されることになることを示すことを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の指示は前記CMRの第1のサブセットを明示的に示し、明示的な前記指示は非ゼロ電力(NZP)CSI参照信号リソースIDの対の指示を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを介して、または媒体アクセス制御の制御エレメント(MAC CE)メッセージを介して、前記CMRの第1のサブセットを示す、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記CMRの第1のサブセットは、前記DCIメッセージにおけるCSI要求フィールドによってトリガされたCSI-AssociatedReportConfiginfo情報エレメントにおいて示される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第3の指示が設定されるとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用可能であり、前記第3の指示が設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
無線デバイス(WD)と通信するように設定され、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定されるネットワークノード。
【請求項12】
ネットワークノードと通信するように設定される無線デバイス(WD)における方法であって、
チャネル状態情報(CSI)を判断することに使用するためにチャネル測定リソース(CMR)のセットの第1の指示を受信することであって、前記CSIは、(i)複数の送受信ポイント(マルチTRP)物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信用の第1のCSI、および(ii)1つのTRPからのPDSCH送信用の少なくとも1つの第2のCSIのうちの少なくとも1つを含む、第1の指示を受信することと、
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT)測定仮定に使用されるのはCMRの第1のサブセットおよびCMRの第2のサブセットのどれであるか、および単一TRP測定仮定に使用されるのは前記CMRの第1のサブセットおよび前記CMRの第2のサブセットのどれであるかの第2の指示を受信することと、
CSI報告に含まれることになるのは前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のどれであるかを示す第3の指示を受信することと、
前記NC-JT測定仮定および前記単一TRP測定仮定のうちの示された1つが設定されたCSI報告を送信することと、を含む、方法。
【請求項13】
前記第2の指示は無線リソース制御(RRC)パラメータである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記RRCパラメータは、CSI-ReportConfig情報エレメント(IE)に含まれる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記RRCパラメータが前記WDに設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記CMRの第1のサブセットの少なくとも1つのCMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用されることになる、請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記CMRの第2のサブセットは前記CMRの第1のサブセットと部分的に重複する、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記CMRの第1のサブセットからのCMRのみが前記CMRの第2のサブセットにおいて使用される、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第3の指示が設定されるとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用可能であり、前記第3の指示が設定されないとき、前記CMRの第1のサブセットの前記CMRは前記CMRの第2のサブセットにおいて再利用不可能である、請求項12から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
ネットワークノードと通信するように設定され、請求項12から19のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定される、無線デバイス(WD)。
【国際調査報告】