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特表2024-517155置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシドおよび除草活性物質としてのそれらの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシドおよび除草活性物質としてのそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 237/16 20060101AFI20240412BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20240412BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20240412BHJP
   A01P 21/00 20060101ALI20240412BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20240412BHJP
   A01N 43/58 20060101ALI20240412BHJP
   A01G 7/06 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
C07D237/16 CSP
C07D403/12
C07D401/12
A01P21/00
A01P13/00
A01N43/58 B
A01G7/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565614
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2022060826
(87)【国際公開番号】W WO2022229055
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】21170660.1
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】313006625
【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】バーバー,デイヴィッド・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アメトフスキー,ジ
(72)【発明者】
【氏名】リチャーズ,ベンジャミン・ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】マチェッティラ,アヌ・ビーマイア
(72)【発明者】
【氏名】シュムツラー,ディルク
(72)【発明者】
【氏名】ライングルーバー,アンナ・マリア
(72)【発明者】
【氏名】ボーレンバッハ-ヴァール,ビルギット
(72)【発明者】
【氏名】アスムス,エリザベス
【テーマコード(参考)】
2B022
4C063
4H011
【Fターム(参考)】
2B022EA01
4C063AA01
4C063BB08
4C063CC22
4C063CC28
4C063DD12
4C063DD22
4C063EE03
4H011AB01
4H011AB03
4H011BB09
4H011DA15
4H011DA16
4H011DD04
(57)【要約】
本発明は、一般式(I)の置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシド(式中、一般式(I)における基は、明細書に記載された定義に対応する)、ならびに除草剤としての、特に有用植物の作物中でイネ科雑草および/または広葉雑草を防除するための除草剤として、および/または有用植物の作物の成長に影響を及ぼすための植物成長調節剤としてのそれらの使用に関する。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】
〔式中、
Wは、酸素または硫黄を表し、
は、水素、ハロゲン、ホルミル、シアノ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルホニル、(C-C)-シアノアルキル、(C-C)-アルキルカルボニル、(C-C)-アルコキシカルボニル、(C-C)アルキルカルボニル-オキシ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)ハロアルコキシ、(C-C)-シアノアルキル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、二環式またはヘテロ二環式残基を表し、ここで、前述の7個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
Gは、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキル、-C(=O)R、-C(=S)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-C(=O)SR、-S(O)、-CONR、-S(O)NRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-ハロアルキルチオ、(C-C)-アルキルスルフィニル、(C-C)-ハロアルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルホニル、(C-C)-ハロアルキルスルホニル、(C-C)-アルキルカルボニル、(C-C)-ハロアルキルカルボニル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-シクロアルコキシ、(C-C)-ハロシクロアルコキシ、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロアルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-トリアルキルシリルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4つの残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、前述の4つの残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4つの残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで前述の4つの残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
/Rは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよく、さらなる置換を有していてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~10員の単環式または二環式環系を表し、
は、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す〕
の置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシド。
【請求項2】
Wが、酸素または硫黄を表し、
が、水素、ハロゲン、ホルミル、シアノ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルキルカルボニル、(C-C)-アルコキシカルボニル、(C-C)-アルキルカルボニルオキシ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
が、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
が、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の5個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
Gが、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキル、-C(=O)R、-C(=S)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONR、-S(O)NRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
が、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-ハロアルキルチオ、(C-C)-アルキルスルフィニル、(C-C)-ハロアルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルホニル、(C-C)-ハロアルキルスルホニル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
が、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
/Rが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよく、残基ハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択されるさらなる置換を有していてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~9員の単環式または二環式環系を表し、
が、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/またはその塩またはN-オキシド。
【請求項3】
Wが、酸素または硫黄を表し、
が、水素、ハロゲン、シアノ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキルを表し、
が、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
が、アリールまたはヘテロアリールを表し、ここで、上記の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
Gが、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、-C(=O)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
が、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-ハロアルキルチオ、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはアリールまたはヘテロアリールを表し、ここで、前述の2個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
が、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
/Rが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~8員の単環式または二環式環系を表し、
が、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/またはその塩またはN-オキシド。
【請求項4】
Wが、酸素または硫黄を表し、
が、水素、ハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルを表し、
が、水素、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルを表し、
が、フェニル、チエニル、ピラゾリルまたはピリジルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
Gが、水素、-C(=O)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
が、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
が、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルまたは(C-C)-アルキニルを表し、
が、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルまたは(C-C)-アルキニルを表し、
/Rが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~6員単環式環系を表し、
が、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/またはその塩またはN-オキシド。
【請求項5】
Wが、酸素を表し、
が、(C-C)-アルキルを表し、
が、(C-C)-アルキルを表し、
が、フェニル、チエニル、ピラゾリルまたはピリジルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
Gが、水素、-C(=O)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONR、-P(=O)Rまたはフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
が、ハロゲン、シアノ、ニトロ、フェニル、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
が、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
が、(C-C)-アルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
が、(C-C)-アルキルを表し、
が、(C-C)-アルキルを表し、
/Rが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素によって中断されていてもよい、完全に飽和した3~6員単環式環系を表し、
が、(C-C)-アルコキシを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/またはその塩またはN-オキシド。
【請求項6】
Wが、酸素を表し、
が、メチルを表し、
が、メチルを表し、
が、フェニル、2-メチルフェニル、2-イソプロピルフェニル、2-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-クロロ-3-フルオロフェニル、2,3-ジクロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、3,4,5-トリクロロフェニル、2-クロロ-6-メチルフェニル、2-ブロモフェニル、2-ブロモ-5-フルオロフェニル、2-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-5-クロロフェニル、4-ブロモフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、2-メトキシフェニル、2-ジフルオロメトキシフェニル、2-トリフルオロメトキシフェニル、2-シアノフェニル、2-ニトロフェニル、2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-3-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-4-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-5-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-6-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-3,5-ジフルオロフェニル、2-シクロプロピル-4,5-ジフルオロフェニル、3-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、4-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、5-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-3-メチルフェニル、2-シクロプロピル-4-メチルフェニル、2-シクロプロピル-5-メチルフェニル、2-フェニルフェニル、3-ピリジル、6-クロロ-5-フルオロ-2-ピリジル、6-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル、2-クロロ-3-ピリジルまたは1-メチルピラゾール-4-イルを表し、
Gが、水素、メチルカルボニル、n-ペンチルカルボニル、イソ-プロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、ピペリジン-1-カルボニル、モルホリン-4-カルボニル、パラ-トリルスルホニル、ジエトキシホスホリルまたはフェナシルを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/またはその塩またはN-オキシド。
【請求項7】
Wが、酸素を表し、
が、メチルを表し、
が、メチルを表し、
が、フェニル、2-メチルフェニル、2-イソプロピルフェニル、2-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-クロロ-3-フルオロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、3,4,5-トリクロロフェニル、2-クロロ-6-メチルフェニル、2-ブロモフェニル、2-ブロモ-5-フルオロフェニル、2-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-5-クロロフェニル、4-ブロモフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-メトキシフェニル、2-ジフルオロメトキシフェニル、2-トリフルオロメトキシフェニル、2-シアノフェニル、2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-3-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-4-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-6-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-4,5-ジフルオロフェニル、4-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、5-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-4-メチルフェニルまたは2-シクロプロピル-5-メチルフェニルを表し、
Gが、水素、メチルカルボニル、イソ-プロピルカルボニルまたはエトキシカルボニルを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/またはその塩またはN-オキシド。
【請求項8】
除草剤および/または植物成長調節剤としての、請求項1~7のいずれかに定義されている一般式(I)の1つ以上の化合物および/またはその塩またはN-オキシドの使用。
【請求項9】
除草剤組成物および/または植物成長調節組成物であって、前記組成物が、請求項1~7のいずれかに定義されている式(I)の1つ以上の化合物および/またはその塩またはN-オキシド、ならびに、
群(i)および/または(ii);
(i) 殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、さらなる除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤、肥料および/またはさらなる成長調節剤からなる群から選択される1つ以上のさらなる農薬活性物質、
(ii) 作物保護において慣習的な1つ以上の製剤補助剤
から選択される1つ以上のさらなる物質を含むことを特徴とする、前記除草剤組成物および/または植物成長調節組成物。
【請求項10】
有害植物を防除するための、または植物の成長を調節するための方法であって、有効量の
- 請求項1~7のいずれかに定義されている式(I)の1つ以上の化合物および/またはその塩またはN-オキシド、または
- 請求項9に記載の組成物
が、植物、植物の種子、植物がその中またはその上で生育する土壌、または栽培下の領域に施用される、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、作物保護剤の技術分野、特に、有用植物の作物の中で広葉雑草およびイネ科雑草を選択的防除するための除草剤の技術分野に関する。具体的には、本発明は主に、置換ピリダジノンおよび前記置換ピリダジノンを含む組成物に関する。さらに、本発明は、前記置換ピリダジノンの調製方法、ならびに除草剤および/または植物成長調節剤としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
それらの施用において、有用植物の作物の中で有害植物を選択的防除するための、これまで知られている作物保護剤または望ましくない植生を防除するための活性化合物は、(a)それらが特定の有害植物に対して除草活性を有さないかまたは不十分な除草活性を有すること、(b)活性化合物で防除することができる有害植物のスペクトルが十分に広くないこと、(c)有用植物の作物においてそれらの選択性が低すぎること、および/または(d)それらが毒物学的に好ましくないプロファイルを有すること、という欠点を有することがある。
【0003】
さらに、いくつかの有用植物のための植物成長調節剤として使用することができるいくつかの活性化合物は、他の有用植物において望ましくない収穫収量の低下を引き起こすか、または作物植物と適合しないか、または狭い施用量範囲内にあるだけである。既知の活性化合物のいくつかは、得ることが困難な前駆体および試薬のために、工業的規模で経済的に製造することができないか、または化学的安定性が不十分である。他の活性化合物の場合、その活性は、天候および土壌条件などの環境条件にあまりにも大きく依存する。
【0004】
これらの公知の化合物の除草活性、特に低い施用量での除草活性、および/または作物植物とのそれらの適合性は、依然として改善の余地がある。
【0005】
種々の文献は、有益な生物学的特性および用途を有するものとして置換ピリダジノンを記載している。DE14 45 533、WO2007/119434、WO2009/035150、WO2009/086041、WO2010/069525、WO2010/069526、WO2010/078912、WO2011/035878、WO2011/045271、WO2012/091156、WO2014/031971、WO2017/170759、およびWO2019/065283は、置換ピリダジノンが望ましくない植物の防除に特に有用であると報告している。
【0006】
WO2016/174072は、ベンジルエーテル側鎖を有する置換ピリダジノンの調製および除草用途に関する。さらに、WO2019/137851、WO2021/009334、およびWO2021/009335は、フェニルエチレン側鎖でさらに置換されたフェニル基を有する置換ピリダジノンが望ましくない植物を駆除するために有用であることを実証している。
【0007】
いくつかの文献(WO2015/168010、WO2017/074992、WO2018/183432、WO2019/005484、WO2020/069057、およびWO2020/204112)は、多環式置換ピリダジノンおよびその許容される塩を有効な雑草防除剤として使用できることを記載している。
【0008】
WO2013/160126およびWO2015/052095は、インドール置換ピリダジノンが望ましくない植生を防除するために利用できることを示し、WO2019/143757は、オキシム置換ピリダジノンも効率的な除草剤であることを示す。
【0009】
さらに、文献のPestic.Science,1976,7,97-106は、置換ピリダジノンが殺虫剤としての使用に適していることを報告している。
【0010】
しかしながら、エーテル置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシドは、除草活性化合物として以前に記載されていない。驚くべきことに、エーテル置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシドが除草剤として特に適していることが今回見出された。
【0011】
それらの施用において、有用植物の作物の中で有害植物を防除するために今日まで知られている除草剤または望ましくない植生を防除するための除草剤は、(a)それらが特に有害植物に対して除草活性を有さないか、または不十分な除草活性を有すること、(b)活性化合物で防除することができる有害植物のスペクトルが十分に広くないこと、および/または(c)作物植物において除草剤の選択性およびそれらの作物植物との適合性が低すぎ、それによって作物の望ましくない損傷および/または望ましくない減少した収穫収量を引き起こすこと、という欠点を有することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】DE14 45 533
【特許文献2】国際公開第2007/119434号
【特許文献3】国際公開第2009/035150号
【特許文献4】国際公開第2009/086041号
【特許文献5】国際公開第2010/069525号
【特許文献6】国際公開第2010/069526号
【特許文献7】国際公開第2010/078912号
【特許文献8】国際公開第2011/035878号
【特許文献9】国際公開第2011/045271号
【特許文献10】国際公開第2012/091156号
【特許文献11】国際公開第2014/031971号
【特許文献12】国際公開第2017/170759号
【特許文献13】国際公開第2019/065283号
【特許文献14】国際公開第2016/174072号
【特許文献15】国際公開第2019/137851号
【特許文献16】国際公開第2021/009334号
【特許文献17】国際公開第2021/009335号
【特許文献18】国際公開第2015/168010号
【特許文献19】国際公開第2017/074992号
【特許文献20】国際公開第2018/183432号
【特許文献21】国際公開第2019/005484号
【特許文献22】国際公開第2020/069057号
【特許文献23】国際公開第2020/204112号
【特許文献24】国際公開第2013/160126号
【特許文献25】国際公開第2015/052095号
【特許文献26】国際公開第2019/143757号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Pestic.Science,1976,7,97-106
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、植物作物における選択的施用または非作物土地における使用のための、代替除草剤、特に低施用量で有用であり、かつ/または作物植物との良好な適合性を有する高活性除草剤が依然として必要とされている。また、除草剤または植物成長調節剤として有利な様式で使用され得る代替の化学活性化合物を提供することが望ましい。
【0015】
したがって、本発明の目的は、比較的低い施用量でも経済的に重要な有害植物に対して非常に有効であり、作物植物において選択的に使用することができる除草活性を有する化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
ここで、以下の一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドが前記目的を満たすことが見出された。
【0017】
したがって、本発明は、一般式(I)
【化1】
〔式中、
Wは、酸素または硫黄を表し、
は、水素、ハロゲン、ホルミル、シアノ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルホニル、(C-C)-シアノアルキル、(C-C)-アルキルカルボニル、(C-C)-アルコキシカルボニル、(C-C)-アルキルカルボニルオキシ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)ハロアルコキシ、(C-C)-シアノアルキル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルチオ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、二環式またはヘテロ二環式残基を表し、ここで、前述の7個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
Gは、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキル、-C(=O)R、-C(=S)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-C(=O)SR、-S(O)、-CONR、-S(O)NRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-ハロアルキルチオ、(C-C)-アルキルスルフィニル、(C-C)-ハロアルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルホニル、(C-C)-ハロアルキルスルホニル、(C-C)-アルキルカルボニル、(C-C)-ハロアルキルカルボニル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-シクロアルコキシ、(C-C)-ハロシクロアルコキシ、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロアルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-トリアルキルシリルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは、置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルから選択される1~5個の残基によって独立して置換されており、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
/Rは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって場合により中断されていてもよく、さらなる置換を有してもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~10員の単環式または二環式環系を表し、
は、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す〕
の置換ピリダジノン、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0018】
一般式(I)の化合物は、好適な無機酸または有機酸、例えば鉱酸、例えばHCl、HBr、HSO、HPOまたはHNO、または有機酸、例えばカルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、乳酸またはサリチル酸またはスルホン酸、例えばp-トルエンスルホン酸を塩基性基、例えばアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノまたはピリジノに付加することによって塩を形成することができる。そのような場合、これらの塩は、アニオンとして酸の共役塩基を含む。脱プロトン化形態の好適な置換基、例えばスルホン酸、特にスルホンアミドまたはカルボン酸は、それ自体プロトン化可能なアミノ基などの基と内部塩を形成することができる。塩はまた、一般式(I)の化合物に対する塩基の作用によって形成され得る。好適な塩基は例えば、トリアルキルアミン、モルホリン、ピペリジンおよびピリジンなどの有機アミン、ならびにアンモニウム、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩および重炭酸塩、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムおよび重炭酸カリウムである。これらの塩は、酸性水素が農業上好適なカチオン、例えば金属塩、特にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウムおよびカリウム塩、またはアンモニウム塩、有機アミンまたは第四級アンモニウム塩との塩、例えば式[NRのカチオン(式中、R~Rはそれぞれ独立して、有機基、特にアルキル、アリール、アリールアルキルまたはアルキルアリールである)で置き換えられている化合物である。アルキルスルホニウムおよびアルキルスルホキソニウム塩、例えば(C-C)-トリアルキルスルホニウムおよび(C-C)-トリアルキルスルホキソニウム塩も好適である。
【0019】
本発明による一般式(I)の置換ピリダジノンは、pH、溶媒および温度などの外部条件に応じて、種々の互変異性体構造で存在することができ、その全てが一般式(I)によって包含される。
【0020】
本発明に従って使用される式(I)の化合物、その塩およびN-オキシドは、以下において、「一般式(I)の化合物」とも称される。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、好ましくは、一般式(I)
〔式中、
Wは、酸素または硫黄を表し、
は、水素、ハロゲン、ホルミル、シアノ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルキルカルボニル、(C-C)-アルコキシカルボニル、(C-C)-アルキルカルボニルオキシ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルキルカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の5個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
Gは、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-ハロアルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキル、-C(=O)R、-C(=S)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONR、-S(O)NRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-ハロアルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-ハロアルキルチオ、(C-C)-アルキルスルフィニル、(C-C)-ハロアルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルホニル、(C-C)-ハロアルキルスルホニル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキル、(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはベンジル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~4個の残基によって独立して置換されており、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
/Rは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよく、残基ハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択されるさらなる置換を有していてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~9員の単環式または二環式環系を表し、
は、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す〕
の化合物、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0022】
本発明は、さらに好ましくは、一般式(I)
〔式中、
Wは、酸素または硫黄を表し、
は、水素、ハロゲン、シアノ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルコキシ-(C-C)-アルキルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルキル-(C-C)-シクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表し、
は、アリールまたはヘテロアリールを表し、ここで、前述の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
Gは、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニル、(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、-C(=O)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-ハロアルキルチオ、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-ハロシクロアルキルまたは(C-C)-シクロアルキル-(C-C)-アルキルを表すか、またはアリールまたはヘテロアリールを表し、ここで、前述の2個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、ハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
/Rは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~8員の単環式または二環式環系を表し、
は、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す〕
の化合物、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0023】
本発明は、より好ましくは、一般式(I)
〔式中、
Wは、酸素または硫黄、好ましくは酸素を表し、
は、水素、ハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルを表し、
は、フェニル、チエニル、ピラゾリルまたはピリジルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは、置換されていないか、またはRの群から選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
Gは、水素、-C(=O)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONRまたは-P(=O)Rを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルまたは(C-C)-アルキニルを表し、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルまたは(C-C)-アルキニルを表し、
/Rは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロ原子によって中断されていてもよい、完全にまたは部分的に飽和した3~6員単環式環系を表し、
は、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシを表す〕
の化合物、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0024】
本発明は、特に一般式(I)
〔式中、
Wは、酸素を表し、
は、(C-C)-アルキルを表し、
は、(C-C)-アルキルを表し、
は、フェニル、チエニル、ピラゾリルまたはピリジルを表し、ここで、前述の4個の残基のそれぞれは置換されていないか、またはRの群から選択される1~3個の残基によって独立して置換されており、
Gは、水素、-C(=O)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-S(O)、-CONR、-P(=O)Rまたはフェニル-(C-C)-カルボニル-(C-C)-アルキルを表し、
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、フェニル、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
は、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-シクロアルキルを表し、
は、(C-C)-アルキルを表すか、または置換されていないか、またはハロゲン、(C-C)-アルキルまたは(C-C)-ハロアルキルから選択される1~3個の残基によって独立して置換されているフェニルを表し、
は、(C-C)-アルキルを表し、
は、(C-C)-アルキルを表し、
/Rは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素によって中断されていてもよい、完全に飽和した3~6員単環式環系を表し、
は、(C-C)-アルコキシを表す〕
の化合物、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0025】
本発明は、より特に好ましくは、一般式(I)
〔式中、
Wは、酸素を表し、
は、メチルを表し、
は、メチルを表し、
は、フェニル、2-メチルフェニル、2-イソプロピルフェニル、2-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-クロロ-3-フルオロフェニル、2,3-ジクロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、3,4,5-トリクロロフェニル、2-クロロ-6-メチルフェニル、2-ブロモフェニル、2-ブロモ-5-フルオロフェニル、2-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-5-クロロフェニル、4-ブロモフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、2-メトキシフェニル、2-ジフルオロメトキシフェニル、2-トリフルオロメトキシフェニル、2-シアノフェニル、2-ニトロフェニル、2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-3-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-4-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-5-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-6-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-3,5-ジフルオロフェニル、2-シクロプロピル-4,5-ジフルオロフェニル、3-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、4-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、5-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-3-メチルフェニル、2-シクロプロピル-4-メチルフェニル、2-シクロプロピル-5-メチルフェニル、2-フェニルフェニル、3-ピリジル、6-クロロ-5-フルオロ-2-ピリジル、6-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル、2-クロロ-3-ピリジルまたは1-メチルピラゾール-4-イルを表し、
Gは、水素、メチルカルボニル、n-ペンチルカルボニル、イソ-プロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、ピペリジン-1-カルボニル、モルホリン-4-カルボニル、パラ-トリルスルホニル、ジエトキシホスホリルまたはフェナシルを表す〕
の化合物、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0026】
本発明は、特に一般式(I)
〔式中、
Wは、酸素を表し、
は、メチルを表し、
は、メチルを表し、
は、フェニル、2-メチルフェニル、2-イソプロピルフェニル、2-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-クロロ-3-フルオロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、3,4,5-トリクロロフェニル、2-クロロ-6-メチルフェニル、2-ブロモフェニル、2-ブロモ-5-フルオロフェニル、2-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェニル、2-ブロモ-5-クロロフェニル、4-ブロモフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-メトキシフェニル、2-ジフルオロメトキシフェニル、2-トリフルオロメトキシフェニル、2-シアノフェニル、2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-3-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-4-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-6-フルオロフェニル、2-シクロプロピル-4,5-ジフルオロフェニル、4-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、5-クロロ-2-シクロプロピルフェニル、2-シクロプロピル-4-メチルフェニルまたは2-シクロプロピル-5-メチルフェニルを表し、
Gは、水素、メチルカルボニル、イソ-プロピルカルボニルまたはエトキシカルボニルを表す〕
の化合物、その塩またはN-オキシドを提供する。
【0027】
一般的な用語にまたは好ましい範囲内で上に列挙されたラジカルの定義は、一般式(I)の最終生成物およびそれぞれの場合に調製に必要な出発物質または中間体の両方に適用される。これらの基の定義は、所望に応じて、すなわち、与えられた好ましい範囲の間の組み合わせを含めて、互いに組み合わせることができる。
【0028】
主に、より高い除草活性、より良好な選択性および/またはより良好な生産性の理由から、本発明による上記の一般式(I)の化合物および/またはそれらの塩およびN-オキシドまたは本発明によるそれらの使用は、個々の基がすでに特定されているかまたは以下に特定されている好ましい意味の1つを有するか、または特に、すでに特定されているかまたは以下に特定されている好ましい意味の1つ以上が組み合わせて存在するものが特に興味深い。
【0029】
本発明による化合物に関して、上記および下記で使用される用語を説明する。これらは、当業者によく知られており、特に、以下に説明される定義を有する:
別様に定義されない限り、化学基の名称は一般に、分子の骨格または残部への結合が最後に言及した構造要素を介して行われる、すなわち、例えば、(C-C)-アルケニルオキシの場合は酸素原子を介し、および(C-C)-アルコキシ-(C-C)-アルキルまたは(C-C)-アルコキシカルボニル-(C-C)-アルキルの場合、それぞれアルキル基の炭素原子を介して行われると理解されるべきである。-C(=O)R、-C(=S)R、-CO、-(C-C)-アルキル-OCO、-C(=O)SR、-S(O)、-CONR、-S(O)NRまたは-P(=O)Rなどの特定の基の場合、骨格への結合は最初に言及した構造要素を介するものであり、すなわち、例えば、-S(O)の場合はイオウ原子を介するものであり、および-C(=O)Rの場合はカルボニル原子を介する。
【0030】
本発明によれば、「アルキルスルホニル」は、単独でまたは化学基の一部として、直鎖または分岐鎖のアルキルスルホニル、好ましくは1~8個または1~6個の炭素原子を有するもの、例えば、これらに限定されないが、(C-C)-アルキルスルホニル、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、1-メチルエチルスルホニル、ブチルスルホニル、1-メチルプロピルスルホニル、2-メチルプロピルスルホニル、1,1-ジメチルエチルスルホニル、ペンチルスルホニル、1-メチルブチルスルホニル、2-メチルブチルスルホニル、3-メチルブチルスルホニル、1,1-ジメチルプロピルスルホニル、1,2-ジメチルプロピルスルホニル、2,2-ジメチルプロピルスルホニル、1-エチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、1-メチルペンチルスルホニル、2-メチルペンチルスルホニル、3-メチルペンチルスルホニル、4-メチルペンチルスルホニル、1,1-ジメチルブチルスルホニル、1,2-ジメチルブチルスルホニル、1,3-ジメチルブチルスルホニル、2,2-ジメチルブチルスルホニル、2,3-ジメチルブチルスルホニル、3,3-ジメチルブチルスルホニル、1-エチルブチルスルホニル、2-エチルブチルスルホニル、1,1,2-トリメチルプロピルスルホニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルホニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルホニルおよび1-エチル-2-メチルプロピルスルホニルを指す。
【0031】
本発明によれば、「アルキルチオ」は、単独でまたは化学基の一部として、直鎖または分岐鎖のS-アルキル、好ましくは1~8個または1~6個の炭素原子を有するもの、例えば(C-C10)-、(C-C)-または(C-C)-アルキルチオ、例えば、これらに限定されないが、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、1-メチルエチルチオ、ブチルチオ、1-メチルプロピルチオ、2-メチルプロピルチオ、1,1-ジメチルエチルチオ、ペンチルチオ、1-メチルブチルチオ、2-メチルブチルチオ、3-メチルブチルチオ、1,1-ジメチルプロピルチオ、1,2-ジメチルプロピルチオ、2,2-ジメチルプロピルチオ、1-エチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、1-メチルペンチルチオ、2-メチルペンチルチオ、3-メチルペンチルチオ、4-メチルペンチルチオ、1,1-ジメチルブチルチオ、1,2-ジメチルブチルチオ、1,3-ジメチルブチルチオ、2,2-ジメチルブチルチオ、2,3-ジメチルブチルチオ、3,3-ジメチルブチルチオ、1-エチルブチルチオ、2-エチルブチルチオ、1,1,2-トリメチルプロピルチオ、1,2,2-トリメチルプロピルチオ、1-エチル-1-メチルプロピルチオおよび1-エチル-2-メチルプロピルチオを示す。
【0032】
本発明によれば、「アルキルスルフィニル(アルキル-S(=O)-)」は、別途定義されない限り、-S(=O)-を介して骨格に結合されているアルキル基、例えば(C-C10)-アルキルスルフィニル、(C-C)-アルキルスルフィニルまたは(C-C)-アルキルスルフィニル、例えば、これらに限定されないが、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、1-メチルエチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、1-メチルプロピルスルフィニル、2-メチルプロピルスルフィニル、1,1-ジメチルエチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、1-メチルブチルスルフィニル、2-メチルブチルスルフィニル、3-メチルブチルスルフィニル、1,1-ジメチルプロピルスルフィニル、1,2-ジメチルプロピルスルフィニル、2,2-ジメチルプロピルスルフィニル、1-エチルプロピルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、1-メチルペンチルスルフィニル、2-メチルペンチルスルフィニル、3-メチルペンチルスルフィニル、4-メチルペンチルスルフィニル、1,1-ジメチルブチルスルフィニル、1,2-ジメチルブチルスルフィニル、1,3-ジメチルブチルスルフィニル、2、2-ジメチルブチルスルフィニル、2,3-ジメチルブチルスルフィニル、3,3-ジメチルブチルスルフィニル、1-エチルブチルスルフィニル、2-エチルブチルスルフィニル、1,1,2-トリメチルプロピルスルフィニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルフィニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルフィニルおよび1-エチル-2-メチルプロピルスルフィニルを示す。
【0033】
「アルコキシ」は、酸素原子を介して結合されているアルキル基、例えば、これらに限定されないが、(C-C)-アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ、1,1-ジメチルエトキシ、ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メチルブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシおよび1-エチル-2-メチルプロポキシを示す。アルケニルオキシは、酸素原子を介して結合されているアルケニル基を示し、アルキニルオキシは、酸素原子を介して結合されているアルキニル基、例えば、(C-C10)-、(C-C)-,または(C-C)-アルケノキシおよび(C-C10)-、(C-C)-,または(C-C)-アルキノキシを示す。
【0034】
「シクロアルコキシ」は、酸素原子を介して結合されているシクロアルキル基を示し、シクロアルケニルオキシは、酸素原子を介して結合されているシクロアルケニル基を示す。
【0035】
本発明によれば、「アルキルカルボニル」(アルキル-C(=O)-)は、別に定義されない限り、-C(=O)-を介して骨格に結合されているアルキル基、例えば(C-C10)-、(C-C)-,または(C-C)-アルキルカルボニルを表す。ここで、炭素原子の数は、アルキルカルボニル基中のアルキル基を指す。
【0036】
同様に、「アルケニルカルボニル」および「アルキニルカルボニル」は、別に定義されない限り、それぞれ、-C(=O)-を介して骨格に結合されているアルケニルおよびアルキニル基、例えば(C-C10)-、(C-C)-、または(C-C)-アルケニルカルボニルおよび(C-C10)-、(C-C)-、または(C-C)-アルキニルカルボニルを表す。ここで、炭素原子の数は、アルケニル基またはアルキニル基中のアルケニル基またはアルキニル基を指す。
【0037】
「アルコキシカルボニル(アルキル-O-C(=O)-)」は、別に定義されない限り、-O-C(=O)-を介して骨格に結合されているアルキル基、例えば(C-C10)-、(C-C)-または(C-C)-アルコキシカルボニルを示す。ここで、炭素原子の数は、アルコキシカルボニル基中のアルキル基を指す。同様に、「アルケニルオキシカルボニル」および「アルキニルオキシカルボニル」は、別に定義されない限り、本発明に従って、それぞれ、-O-C(=O)-を介して骨格に結合されているアルケニルおよびアルキニル基、例えば(C-C10)-、(C-C)-,または(C-C)-アルケニルオキシカルボニルおよび(C-C10)-、(C-C)-,または(C-C)-アルキニルオキシカルボニルを表す。ここで、炭素原子の数は、アルケニルオキシカルボニル基またはアルキニルオキシカルボニル基中のアルケニル基またはアルキニル基を指す。
【0038】
用語「アリール」は、好ましくは6~14個、特に6~10個の環炭素原子を有する置換されていてもよい単環式、二環式または多環式芳香族系、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントレニルなど、好ましくはフェニルを示す。
【0039】
用語「置換されていてもよいアリール」はまた、多環系、例えばテトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、フルオレニル、ビフェニルイルを包含し、ここで結合部位は芳香族系上にある。系統的な用語において、「アリール」は一般に、用語「置換されていてもよいフェニル」によっても包含される。ここで好ましいアリール置換基は例えば、水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルコキシアルキル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルコキシアルコキシ、アルキニルアルコキシ、アルケニルアルコキシ、ジアルキルアミノ-アルコキシ、トリス-[アルキル]シリル、ジ-[アルキル]アリールシリル、ジ-[アルキル]アルキルシリル、トリス-[アルキル]シリルアルキニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルアルキニル、シクロアルキルアルキニル、ハロアルキルアルキニル、ヘテロシクリル-N-アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アリールアルコキシカルボニルアルキルアミノ、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ジ-アルキルアミノカルボニル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールアルコキシである。
【0040】
複素環式基(ヘテロシクリル)は、少なくとも1つの複素環式環(=少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子によって、好ましくはN、O、S、Pの群からのヘテロ原子によって置換されている炭素環式環)を含有し、該環は、飽和、不飽和、部分飽和またはヘテロ芳香族であり、非置換または置換されていてもよく、その場合、結合部位は、環原子上に局在化している。複素環式基または複素環式環が置換されていてもよい場合、他の炭素環または複素環式環に縮合されていてもよい。置換されていてもよいヘテロシクリルの場合、多環系、例えば、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ[2.2.2]オクタニルまたは1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチルも含まれる。置換されていてもよいヘテロシクリルはまた、スピロ環系、例えば、1-オキサ-5-アザ-スピロ[2.3]ヘキシルを含む。別に定義されない限り、複素環式環は好ましくは3~9個の環原子、特に3~6個の環原子、および複素環式環中に、1個以上、好ましくは1~4個、特に1、2または3個のヘテロ原子、好ましくはN、OおよびS基からのヘテロ原子を含有するが、2個の酸素原子は互いに直接隣接してはならず、例えば、N、O、およびSからなる群からのヘテロ原子を1つ有し、1-または2-または3-ピロリジニル、3,4-ジヒドロ-2H-ピロール-2-または-3-イル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-または-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-または-2-または-3-イル、1-または2-または3-または4-ピペリジニル;2,3,4,5-テトラヒドロピリジン-2-または-3-または-4-または-5-イルまたは-6-イル;1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,2,3,4-テトラヒドロピリジン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,4-ジヒドロピリジン-1-または-2-または-3-または-4-イル;2,3-ジヒドロピリジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;2,5-ジヒドロピリジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル、1-または2-または3-または4-アゼパニル;2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-イル;3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5-ジヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-イル;2,5-ジヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,7-ジヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-イル;2,3-ジヒドロ-1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;3,4-ジヒドロ-2H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;3,6-ジヒドロ-2H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;5,6-ジヒドロ-2H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5-ジヒドロ-3H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;1H-アゼピン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;3H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4H-アゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル、2-または3-オキソラニル(=2-または3-テトラヒドロフラニル);2,3-ジヒドロフラン-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロフラン-2-または-3-イル、2-または3-または4-オキサニル(=2-または3-または4-テトラヒドロピラニル);3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;2H-ピラン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;4H-ピラン-2-または-3-または-4-イル、2-または-3-または-4-オキセパニル;2,3,4,5-テトラヒドロオキセピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,7-テトラヒドロオキセピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,6,7-テトラヒドロオキセピン-2-または-3-または-4-イル;2,3-ジヒドロオキセピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5-ジヒドロオキセピン-2-または-3-または-4-イル;2,5-ジヒドロオキセピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;オキセピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2-または3-テトラヒドロチオフェニル;2,3-ジヒドロチオフェン-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロチオフェン-2-または-3-イル;テトラヒドロ-2H-チオピラン-2-または-3-または-4-イル;3,4-ジヒドロ-2H-チオピラン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-2H-チオピラン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;2H-チオピラン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;4H-チオピラン-2-または-3-または-4-イルである。好ましい3-員および4-員ヘテロシクリルは、例えば、1-または2-アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、1-または2-または3-アゼチジニル、2-または3-オキセタニル、2-または3-チエタニル、1,3-ジオキセタン-2-イルである。「ヘテロシクリル」のさらなる例は、N、OおよびSの群からの2個のヘテロ原子を有する、部分的にまたは完全に水素化された複素環式基、例えば1-または2-または3-または4-ピラゾリジニル;4,5-ジヒドロ-3H-ピラゾール-3-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-または-3-または-4-または-5-イル;2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-または-2-または-3-または-4-または-5-イル;1-または-2-または-3-または-4-イミダゾリジニル;2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-または-2-または-3-または-4-イル;2,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-または-2-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-または-2-または-4-または-5-イル;ヘキサヒドロピリダジン-1-または-2-または-3-または-4-イル;1,2,3,4-テトラヒドロピリダジン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,2,3,6-テトラヒドロピリダジン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-1-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロピリダジン-3-または-4-イル;3,4-ジヒドロピリダジン-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロピリダジン-3-または-4-イル;1,6-ジヒドロピリダジン-1-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;ヘキサヒドロピリミジン-1-または-2-または-3-または-4-イル;1,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-1-または-2-または-4-または-5-または-6-イル;1,2,5,6-テトラヒドロピリミジン-1-または-2-または-4-または-5-または-6-イル;1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,6-ジヒドロピリミジン-1-または-2-または-4-または-5-または-6-イル;1,2-ジヒドロピリミジン-1-または-2-または-4-または-5-または-6-イル;2,5-ジヒドロピリミジン-2-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロピリミジン-4-または-5-または-6-イル;1,4-ジヒドロピリミジン-1-または-2-または-4-または-5-または-6-イル;1-または-2-または-3-ピペラジニル;1,2,3,6-テトラヒドロピラジン-1-または-2-または-3-または-5-または-6-イル;1,2,3,4-テトラヒドロピラジン-1-または-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,2-ジヒドロピラジン-1-または-2-または-3-または-5-または-6-イル;1,4-ジヒドロピラジン-1-または-2-または-3-イル;2,3-ジヒドロピラジン-2-または-3-または-5-または-6-イル;2,5-ジヒドロピラジン-2-または-3-イル;1,3-ジオキソラン-2-または-4-または-5-イル;1,3-ジオキソール-2-または-4-イル;1,3-ジオキサン-2-または-4-または-5-イル;4H-1,3-ジオキシン-2-または-4-または-5-または-6-イル;1,4-ジオキサン-2-または-3-または-5-または-6-イル;2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキシン-2-または-3-または-5-または-6-イル;1,4-ジオキシン-2-または-3-イル;1,2-ジチオラン-3-または-4-イル;3H-1,2-ジチオール-3-または-4-または-5-イル;1,3-ジチオラン-2-または-4-イル;1,3-ジチオール-2-または-4-イル;1,2-ジチアン-3-または-4-イル;3,4-ジヒドロ-1,2-ジチイン-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-1,2-ジチイン-3-または-4-イル;1,2-ジチイン-3-または-4-イル;1,3-ジチアン-2-または-4-または-5-イル;4H-1,3-ジチイン-2-または-4-または-5-または-6-イル;イソオキサゾリジン-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,3-ジヒドロイソオキサゾール-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロイソオキサゾール-2-または-3-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-または-4-または-5-イル;1,3-オキサゾリジン-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,3-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-2-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-2-または-4-または-5-イル;1,2-オキサジナン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,4-ジヒドロ-2H-1,2-オキサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-2H-1,2-オキサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-2H-1,2-オ
キサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-4H-1,2-オキサジン-3-または-4-または-5-または-6-イル;2H-1,2-オキサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;6H-1,2-オキサジン-3-または-4-または-5-または-6-イル;4H-1,2-オキサジン-3-または-4-または-5-または-6-イル;1,3-オキサジナン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;2H-1,3-オキサジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;6H-1,3-オキサジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;4H-1,3-オキサジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;モルホリン-2-または-3-または-4-イル;3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン-2-または-3-または-5-または-6-イル;2H-1,4-オキサジン-2-または-3-または-5-または-6-イル;4H-1,4-オキサジン-2-または-3-イル;1,2-オキサゼパン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,7-テトラヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,6,7-テトラヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-オキサゼピン-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3-ジヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,5-ジヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,7-ジヒドロ-1,2-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゼピン-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,7-ジヒドロ-1,2-オキサゼピン-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;6,7-ジヒドロ-1,2-オキサゼピン-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;1,2-オキサゼピン-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;1,3-オキサゼパン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,7-テトラヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,6,7-テトラヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,5,6,7-テトラヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5,6,7-テトラヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3-ジヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,5-ジヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,7-ジヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,5-ジヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,7-ジヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;6,7-ジヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;1,3-オキサゼピン-2-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;1,4-オキサゼパン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,5-テトラヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,4,7-テトラヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3,6,7-テトラヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;2,5,6,7-テトラヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;4,5,6,7-テトラヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;2,3-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;2,5-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;2,7-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;4,5-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;4,7-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-または-7-イル;6,7-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;1,4-オキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;イソチアゾリジン-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,3-ジヒドロイソチアゾール-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロイソチアゾール-2-または-3-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロイソチアゾール-3-または-4-または-5-イル;1,3-チアゾリジン-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,3-ジヒドロ-1,3-チアゾール-2-または-3-または-4-または-5-イル;2,5-ジヒドロ-1,3-チアゾール-2-または-4-または-5-イル;4,5-ジヒドロ-1,3-チアゾール-2-または-4-または-5-イル;1,3-チアジナン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,4-ジヒドロ-2H-1,3-チアジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;3,6-ジヒドロ-2H-1,3-チアジン-2-または-3-または-4-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-2H-1,3-チアジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-4H-1,3-チアジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;2H-1,3-チアジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;6H-1,3-チアジン-2-または-4-または-5-または-6-イル;4H-1,3-チアジン-2-または-4-または-5-または-6-イルである。「ヘテロシクリル」のさらなる例は、N、OおよびSの群からの3個のヘテロ原子を有する、部分的にまたは完全に水素化されている複素環式基、例えば1,4,2-ジオキサゾリジン-2-または-3-または-5-イル;1,4,2-ジオキサゾール-3-または-5-イル;1,4,2-ジオキサジナン-2-または-3-または-5-または-6-イル;5,6-ジヒドロ-1,4,2-ジオキサジン-3-または-5-または-6-イル;1,4,2-ジオキサジン-3-または-5-または-6-イル;1,4,2-ジオキサゼパン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;6,7-ジヒドロ-5H-1,4,2-ジオキサゼピン-3-または-5-または-6-または-7-イル;2,3-ジヒドロ-7H-1,4,2-ジオキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;2,3-ジヒドロ-5H-1,4,2-ジオキサゼピン-2-または-3-または-5-または-6-または-7-イル;5H-1,4,2-ジオキサゼピン-3-または-5-または-6-または-7-イル;7H-1,4,2-ジオキサゼピン-3-または-5-または-6-または-7-イルである。さらに置換されていてもよいヘテロシクリルの構造例も以下に挙げる:
【0041】
【化2】
【0042】
【0043】
上に列挙したヘテロシクリルは、好ましくは水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルケニル、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、シクロアルコキシカルボニル、シクロアルキルアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルコキシカルボニルアルキル、アルキニル、アルキニルアルキル、アルキルアルキニル、トリスアルキルシリルアルキニル、ニトロ、アミノ、シアノ、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、アルキルチオ、ヒドロチオ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ヘテロアリールアルコキシ、アリールアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルキルチオ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、ヘテロアリールオキシ、ジアルキルアミノ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヒドロキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アリールアルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアルキル(アルキル)アミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニルアルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニルアルキルアミノカルボニル、アリールアルコキシカルボニルアルキルアミノカルボニルによって置換されている。
【0044】
基礎構造が、基のリスト(=群)または一般的に定義された基の群からの「1つ以上の置換基」によって置換される場合、これは、それぞれの場合において、複数の同一のおよび/または構造的に異なる基による同時置換を含む。
【0045】
部分的にまたは完全に飽和した窒素ヘテロシクリルの場合、これは、炭素を介してまたは窒素を介して分子の残部に結合され得る。
【0046】
置換されている複素環式基のための好適な置換基は、さらに下に特定される置換基であり、さらにオキソおよびチオキソである。環炭素原子上の置換基としてのオキソ基は例えば、複素環式環中のカルボニル基である。その結果、ラクトンおよびラクタムも好ましくは含まれる。オキソ基はまた、環ヘテロ原子上にあり得、それは異なる酸化状態で、例えば、NおよびSの場合に存在し得、その場合、例えば、二価の-N(O)-、複素環式環中の-S(O)-(略してSO)および-S(O)-(略してSO)基である。-N(O)-および-S(O)-基の場合、それぞれの場合における両方のエナンチオマーが含まれる。
【0047】
本発明によれば、「ヘテロアリール」という表現は、ヘテロ芳香族化合物、すなわち完全に不飽和の芳香族複素環式化合物、好ましくは5~7員環で、1~4個、好ましくは1または2個の同一または異なるヘテロ原子、好ましくはO、SまたはNを有するものを指す。本発明のヘテロアリールは例えば、1H-ピロール-1-イル;1H-ピロール-2-イル;1H-ピロール-3-イル;フラン-2-イル;フラン-3-イル;チエン-2-イル;チエン-3-イル,1H-イミダゾール-1-イル;1H-イミダゾール-2-イル;1H-イミダゾール-4-イル;1H-イミダゾール-5-イル;1H-ピラゾール-1-イル;1H-ピラゾール-3-イル;1H-ピラゾール-4-イル;1H-ピラゾール-5-イル、1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル、1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル、2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル、2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル、1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル、4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,2,3-オキサジアゾール-4-イル、1,2,3-オキサジアゾール-5-イル、1,2,5-オキサジアゾール-3-イル、アゼピニル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピラジン-2-イル、ピラジン-3-イル、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、ピリダジン-3-イル、ピリダジン-4-イル、1,3,5-トリアジン-2-イル、1,2,4-トリアジン-3-イル、1,2,4-トリアジン-5-イル、1,2,4-トリアジン-6-イル、1,2,3-トリアジン-4-イル、1,2,3-トリアジン-5-イル、1,2,4-、1,3,2-、1,3,6-および1,2,6-オキサジニル、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル、イソオキサゾール-5-イル、1,3-オキサゾール-2-イル、1,3-オキサゾール-4-イル、1,3-オキサゾール-5-イル、イソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル、イソチアゾール-5-イル、1,3-チアゾール-2-イル、1,3-チアゾール-4-イル、1,3-チアゾール-5-イル、オキセピニル、チエピニル、1,2,4-トリアゾロニル(triazolonyl)および1,2,4-ジアゼピニル、2H-1,2,3,4-テトラゾール-5-イル、1H-1,2,3,4-テトラゾール-5-イル、1,2,3,4-オキサトリアゾール-5-イル、1,2,3,4-チアトリアゾール-5-イル、1,2,3,5-オキサトリアゾール-4-イル、1,2,3,5-チアトリアゾール-4-イルである。本発明によるヘテロアリール基はまた、1つ以上の同一または異なる基によって置換されていてもよい。2個の隣接する炭素原子がさらなる芳香族環の一部である場合、系は、ベンゾ縮合または縮合多環化された(polyannealed)ヘテロ芳香族などの縮合ヘテロ芳香族系である。好ましい例は、キノリン類(例えば、キノリン-2-イル、キノリン-3-イル、キノリン-4-イル、キノリン-5-イル、キノリン-6-イル、キノリン-7-イル、キノリン-8-イル);イソキノリン類(例えば、イソキノリン-1-イル、イソキノリン-3-イル、イソキノリン-4-イル、イソキノリン-5-イル、イソキノリン-6-イル、イソキノリン-7-イル、イソキノリン-8-イル);キノキサリン;キナゾリン;シンノリン;1,5-ナフチリジン;1,6-ナフチリジン;1,7-ナフチリジン;1,8-ナフチリジン;2,6-ナフチリジン;2,7-ナフチリジン;フタラジン;ピリドピラジン;ピリドピリミジン;ピリドピリダジン;プテリジン;ピリミドピリミジンである。ヘテロアリールの例はまた、1H-インドール-1-イル、1H-インドール-2-イル、1H-インドール-3-イル、1H-インドール-4-イル、1H-インドール-5-イル、1H-インドール-6-イル、1H-インドール-7-イル、1-ベンゾフラン-2-イル、1-ベンゾフラン-3-イル、1-ベンゾフラン-4-イル、1-ベンゾフラン-5-イル、1-ベンゾフラン-6-イル、1-ベンゾフラン-7-イル、1-ベンゾチオフェン-2-イル、1-ベンゾチオフェン-3-イル、1-ベンゾチオフェン-4-イル、1-ベンゾチオフェン-5-イル、1-ベンゾチオフェン-6-イル、1-ベンゾチオフェン-7-イル、1H-インダゾール-1-イル、1H-インダゾール-3-イル、1H-インダゾール-4-イル、1H-インダゾール-5-イル、1H-インダゾール-6-イル、1H-インダゾール-7-イル、2H-インダゾール-2-イル、2H-インダゾール-3-イル、2H-インダゾール-4-イル、2H-インダゾール-5-イル、2H-インダゾール-6-イル、2H-インダゾール-7-イル、2H-イソインドール-2-イル、2H-イソインドール-1-イル、2H-イソインドール-3-イル、2H-イソインドール-4-イル、2H-イソインドール-5-イル、2H-イソインドール-6-イル;2H-イソインドール-7-イル、1H-ベンゾイミダゾール-1-イル,1H-ベンゾイミダゾール-2-イル、1H-ベンゾイミダゾール-4-イル、1H-ベンゾイミダゾール-5-イル、1H-ベンゾイミダゾール-6-イル、1H-ベンゾイミダゾール-7-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-4-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-7-イル、1,3-ベンゾチアゾール-2-イル、1,3-ベンゾチアゾール-4-イル、1,3-ベンゾチアゾール-5-イル、1,3-ベンゾチアゾール-6-イル、1,3-ベンゾチアゾール-7-イル、1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル、1,2-ベンゾイソオキサゾール-4-イル、1,2-ベンゾイソオキサゾール-5-イル、1,2-ベンゾイソオキサゾール-6-イル、1,2-ベンゾイソオキサゾール-7-イル、1,2-ベンゾイソチアゾール-3-イル、1,2-ベンゾイソチアゾール-4-イル、1,2-ベンゾイソチアゾール-5-イル、1,2-ベンゾイソチアゾール-6-イル、1,2-ベンゾイソチアゾール-7-イルの群からの5員または6員のベンゾ縮合環である。
【0048】
用語「ハロゲン」は例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。この用語が基に使用される場合、「ハロゲン」は例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。
【0049】
本発明によれば、「アルキル」は、直鎖または分枝開鎖の飽和炭化水素基を意味し、これは、一置換または多置換されていてもよく、後者の場合、「置換されているアルキル」と称される。好ましい置換基は、ハロゲン原子、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アミノまたはニトロ基であり、メトキシ、メチル、フルオロアルキル、シアノ、ニトロ、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が特に好ましい。
【0050】
接頭辞「ジ」は、等しいかまたは異なるアルキル基の組み合わせ、例えば、ジメチルまたはメチル(エチル)またはエチル(メチル)を含む。
【0051】
「ハロアルキル」、「-アルケニル」および「-アルキニル」はそれぞれ、同一のまたは異なったハロゲン原子によって部分的にまたは完全に置換されたアルキル、アルケニルおよびアルキニル、例えば、CHCHCl、CHCHBr、CHClCH、CHCl、CHFなどのモノハロアルキル、CCl、CClF、CFCl、CFCClF、CFCClFCFなどのペルハロアルキル、CHCHFCl、CFCClFH、CFCBrFH、CHCFなどのポリハロアルキルを意味し、用語ペルハロアルキルは、用語ペルフルオロアルキルも包含する。
【0052】
「ハロアルコキシ」は、例えば、OCF、OCHF、OCHF、OCFCF、OCHCFおよびOCHCHClであり;これは、ハロアルケニルおよび他のハロゲン置換されている基に対応して適用される。
【0053】
本明細書で例示的に言及される「(C-C)-アルキル」という表現は、炭素原子について述べられた範囲に従う1~4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキルについての簡潔な表記であり、すなわち、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-ブチル、2-メチルプロピルまたはtert-ブチル基を包含する。より広い特定の範囲の炭素原子を有する一般的なアルキル基、例えば、「(C-C)-アルキル」は対応して、より多数の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキル基、すなわち、例によれば、5および6個の炭素原子を有するアルキル基も包含する。
【0054】
特に明記しない限り、低級炭素骨格、例えば、1~6個の炭素原子を有する、または不飽和基の場合には2~6個の炭素原子を有するもの、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基などのヒドロカルビル基の場合には、複合基を含めて好ましい。アルコキシ、ハロアルキルなどの複合基を含むアルキル基は、例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはi-プロピル、n-、i-、t-または2-ブチル、ペンチル、ヘキシル、例えばn-ヘキシル、i-ヘキシルおよび1,3-ジメチルブチル、ヘプチル、例えばn-ヘプチル、1-メチルヘキシルおよび1,4-ジメチルペンチルであり;アルケニルおよびアルキニル基は、少なくとも1つの二重結合または三重結合が存在する、アルキル基に対応する可能な不飽和基として定義される。好ましいのは、1つの二重結合または三重結合を有する基である。
【0055】
用語「アルケニル」は特に、1,3-ブタジエニルおよび1,4-ペンタジエニルなどの2つ以上の二重結合を有する直鎖または分枝開鎖の炭化水素基、ならびに1つ以上の累積二重結合を有するアレニルまたはクムレニル基、例えばアレニル(1,2-プロパジエニル)、1,2-ブタジエニルおよび1,2,3-ペンタトリエニルも含む。アルケニルは例えば、さらなるアルキル基で置換されていてもよいビニル、例えば(これらに限定されないが)(C-C)-アルケニル、例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニルおよび1-エチル-2-メチル-2-プロペニルである。
【0056】
用語「アルキニル」はまた、特に、複数の三重結合を有する直鎖または分岐開鎖炭化水素基、または、1つ以上の三重結合および1つ以上の二重結合を有する別のもの、例えば、1,3-ブタトリエニルまたは3-ペンテン-1-イン-1-イルを含む。(C-C)-アルキニルは例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、3-メチル-1-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチル-2-プロピニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-1-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-1-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、3,3-ジメチル-1-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、2-エチル-3-ブチニルおよび1-エチル-1-メチル-2-プロピニルである。
【0057】
用語「シクロアルキル」は、好ましくは3~8個の環炭素原子を有する炭素環式飽和環系、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを示し、これは、好ましくは水素、アルキル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ハロゲン、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アリールアルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニルによりさらなる置換を有していてもよい。置換されていてもよいシクロアルキルの場合、置換基を有する環状系が含まれ、シクロアルキル基上に二重結合を有する置換基、例えば、メチリデンなどのアルキリデン基も含まれる。置換されていてもよいシクロアルキルの場合、多環式脂肪族系も含まれ、例えばビシクロ[1.1.0]ブタン-1-イル、ビシクロ[1.1.0]ブタン-2-イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン-1-イル、ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン-2-イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン-5-イル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル、ビシクロ[3.2.1]オクタン-2-イル、ビシクロ[3.2.2]ノナン-2-イル、アダマンタン-1-イルおよびアダマンタン-2-イルが含まれるが、例えば、1,1’-ビ(シクロプロピル)-1-イル、1,1’-ビ(シクロプロピル)-2-イルなどの系も含まれる。用語「(C-C)-シクロアルキル」は、炭素原子について指定された範囲に対応する、3~7個の炭素原子を有するシクロアルキルについての簡潔な表記である。
【0058】
置換されているシクロアルキルの場合、スピロ環式脂肪族系も含まれ、例えばスピロ[2.2]ペンタ-1-イル、スピロ[2.3]ヘキサ-1-イル、スピロ[2.3]ヘキサ-4-イル、3-スピロ[2.3]ヘキサ-5-イル、スピロ[3.3]ヘプタ-1-イル、スピロ[3.3]ヘプタ-2-イルも含まれる。
【0059】
「シクロアルケニル」は、好ましくは4~8個の炭素原子を有する炭素環式、非芳香族、部分的に不飽和環系を含み、例えば1-シクロブテニル、2-シクロブテニル、1-シクロペンテニル、2-シクロペンテニル、3-シクロペンテニル、または1-シクロヘキセニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、1,3-シクロヘキサジエニルまたは1,4-シクロヘキサジエニルはまた、シクロアルケニル基上に二重結合を有する置換基、例えば、メチリデンなどのアルキリデン基を含む。置換されていてもよいシクロアルケニルの場合、置換されているシクロアルキルについての説明が、同様に適用される。
【0060】
本発明によれば、「ハロアルキルチオ」は、それ自体で、または化学基の構成部分として、-好ましくは1~8個、または1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐S-ハロアルキル、例えば(C-C)-、(C-C)-または(C-C)-ハロアルキルチオ、例えば(これらに限定されない)トリフルオロメチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、ジフルオロメチル、2,2-ジフルオロエト-1-イルチオ、2,2,2-ジフルオロエト-1-イルチオ、3,3,3-プロプ-1-イルチオを表す。
【0061】
「ハロシクロアルキル」および「ハロシクロアルケニル」は、それぞれ、同一または異なるハロゲン原子、例えばF、ClおよびBrによって、またはハロアルキル、例えばトリフルオロメチルまたはジフルオロメチルによって部分的または完全に置換されたシクロアルキルおよびシクロアルケニル、例えば1-フルオロシクロプロプ-1-イル、2-フルオロシクロプロプ-1-イル、2,2-ジフルオロシクロプロプ-1-イル、1-フルオロシクロブト-1-イル、1-トリフルオロメチルシクロプロプ-1-イル、2-トリフルオロメチルシクロプロプ-1-イル、1-クロロシクロプロプ-1-イル、2-クロロシクロプロプ-1-イル、2,2-ジクロロシクロプロプ-1-イル、3,3-ジフルオロシクロブチルを意味する。
【0062】
本発明によれば、「トリアルキルシリル」は、それ自体で、または化学基の構成部分として、-好ましくは1~8個、または1~6個の炭素原子を有する、直鎖または分岐Si-アルキル、例えば、トリ[(C-C)-、(C-C)-または(C-C)-アルキル]シリル、例えば(これらに限定されない)トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリ(n-プロピル)シリル、トリ(イソプロピル)シリル、トリ(n-ブチル)シリル、トリ(1-メチルプロプ-1-イル)シリル、トリ(2-メチルプロプ-1-イル)シリル、トリ(1,1-ジメチルエト-1-イル)シリル、トリ(2,2-ジメチルエト-1-イル)シリルを意味する。
【0063】
化合物が、水素シフトを介して、その構造が一般式(I)によって形式的に包含されない互変異性体を形成することができる場合、これらの互変異性体はそれにもかかわらず、特定の互変異性体が考慮されていない限り、一般式(I)の本発明の化合物の定義によって包含される。例えば、多くのカルボニル化合物はケト形態およびエノール形態の両方で存在することができ、両方の形態は、一般式(I)の化合物の定義に包含される。
【0064】
置換基の性質およびそれらが結合する様式に応じて、一般式(I)の化合物は立体異性体として存在し得る。一般式(I)は、エナンチオマー、ジアステレオマー、ZおよびE異性体などの、その特定の三次元形態によって定義される全ての可能な立体異性体を包含する。例えば、1つ以上のアルケニル基が存在する場合、ジアステレオマー(ZおよびE異性体)が生じ得る。例えば、1個以上の不斉炭素原子が存在する場合、エナンチオマーおよびジアステレオマーが生じ得る。立体異性体は調製において得られた混合物から、慣習的な分離方法によって得ることができる。クロマトグラフィー分離は、エナンチオマー過剰率またはジアステレオマー過剰率を見出すために分析スケールで、または生物学的試験のための試験試料を作製するために分取スケールで、係わることができる。同様に、光学活性な出発物質および/または助剤を使用する立体選択的反応を使用することによって、立体異性体を選択的に調製することが可能である。したがって、本発明はまた、一般式(I)によって包含されるが、それらの特定の立体異性体形態では示されていない全ての立体異性体、およびそれらの混合物に関する。
【0065】
化合物が固体として得られる場合、精製は、再結晶または消化によって行うこともできる。一般式(I)の個々の化合物が以下に記載される経路によって満足のいく様式で得られない場合、それらは、一般式(I)の他の化合物の誘導体化によって調製することができる。
【0066】
一般式(I)の化合物の好適な単離方法、精製方法および立体異性体を分離するための方法は、類似の事例から当業者に一般に知られている方法であり、例えば、物理的方法、例えば結晶化、クロマトグラフィー法、特にカラムクロマトグラフィーおよびHPLC(高圧液体クロマトグラフィー)、場合により減圧下での蒸留、抽出および他の方法により、残存する任意の混合物は一般に、クロマトグラフィー分離によって、例えばキラル固相上で分離することができる。分取量または工業規模に適した方法は例えば、光学活性酸を用いてジアステレオマー混合物から得ることができるジアステレオマー塩の結晶化などの方法であり、適切な場合には、酸性基が存在する場合には、光学活性塩基を用いる。
【0067】
一般式(I)の置換ピリダジノンの合成
本発明による一般式(I)の置換ピリダジノンは、公知の方法を用いて調製することができる。使用され、試験される合成経路は、市販されているかまたは容易に合成される置換フェノールから進行する。以下のスキームにおいて、一般式(I)の基R、RおよびRは、例示的であるが限定されない定義が与えられていない限り、上で定義された意味を有する。一般式(I)の置換ピリダジノンの第1の合成経路は、置換されていてもよいヒドロキシ化合物(II)を介して進行する(スキーム1)。この目的のために、ヒドロキシ化合物(II)を、好適な溶媒(例えば、DMF=N,N-ジメチルホルムアミド)中、適切な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で(例えば、ブロモ酢酸エチルで)アルキル化して、エステル(IV)を得る。適切な溶媒系(例えば、水およびTHF=テトラヒドロフラン)と一緒に、apt塩基(例えば、水酸化リチウム)を使用するその後のエステル加水分解により、対応するカルボン酸(V)が得られる。カルボン酸を塩素化剤(例えば、塩化チオニルまたは塩化オキサリル)で処理すると、中間体酸塩化物が得られ、次いで、適当な溶剤(例えば、ジクロロメタン)中、好適な塩基(例えば、EtN=トリエチルアミン)の存在下、置換されていてもよいヒドラゾン(VI)と反応させて、アミド(VII)を得る。この反応を達成するために使用することができる多くのアミドカップリング試薬および塩基が存在する(Chem.Soc.Rev.,2009,38,606-631を参照)。他の好適なアミドカップリング試薬としては、塩化オキサリル、T3P(プロパンホスホン酸無水物)、DIC(1,3-ジイソプロピルカルボジイミド)およびHATU(1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート)が挙げられるが、これらに限定されず、他の好適な塩基としては、N-メチル-イミダゾール、DIPEA(N,N-ジイソプロピルエチルアミン)およびピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。一般式(I)の化合物の合成を完了するために、置換されていてもよいアミド(VII)を、塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下、好適な溶媒(例えば、THF)中で環化する(WO2015/168010を参照)。化合物(VI)および(VII)の合成中に、対応するトランス異性体およびシス異性体、ならびに異なる比率の異性体混合物を単離することができた。以下のスキーム1において、R、RおよびRは上で定義された意味を有し、W=酸素でありおよびX=ハロゲンである。Gは、例として、水素を表す。
【0068】
スキーム1.
【化3】
【0069】
さらに、一般式(I)の置換ピリダジノンの合成は、ピリダジノン化合物(Ia)のさらなる官能化を介して完了することができる(スキーム2)。この方法に続いて、ピリダジノン(Ia)を適当な塩基(例えば、EtN=トリエチルアミン)の存在下で好適な反応剤(VII)(例えば、アセチルクロリドまたはエチルクロロホルメート)と反応させて、一般式(I)の化合物を得る。以下のスキーム2において、R、RおよびRは、上で定義された意味を有し、W=酸素であり、X=ハロゲンである。Gは、水素を表さないことを除いて、上記の意味を有する。
【0070】
スキーム2.
【化4】
【0071】
一般式(I)の置換ピリダジノンの合成は、置換されていてもよいフェニルエーテル(IX)を独立して調製し、次いで必要とされる追加の合成工程を実施することによっても達成することができる。この方法(スキーム3)に続いて、フェニルエーテル(IX)を、適切なパラジウム錯体(例えば、Pd(dba))および配位子系(例えば、SPhos)、適切な塩基(例えば、リン酸カリウム)および好適な溶剤(例えば、1,4-ジオキサン)を用いて、鈴木-宮浦クロスカップリング反応においてシクロプロピルボロン酸(X)とカップリングさせて、置換フェニルエーテル(XI)を得る(WO2015/123133を参照)。次いで、一般式(I)の置換ピリダジノンの合成は、スキーム1および2に報告される方法に従って完了する。以下のスキーム3において、X=ハロゲンである。シクロプロピル置換フェニルエーテル(XI)の合成は、限定ではなく例として示される。
【0072】
スキーム3.
【化5】
【0073】
一般式(I)の置換ピリダジノンの合成はさらに、他の公知のクロスカップリング反応を用いて完了して、後続の反応工程に必要な置換されていてもよいフェニルエーテルを調製することができる。そのような例としては、Heck反応(J.Org.Chem.,2011,76,8036-8041を参照)、Hiyama交差カップリング(J.Am.Chem.Soc.,2003,125,5616-5617を参照)、Stille交差カップリング(Angew.Chem.Int.Ed.,2004,43,1132-1136を参照)、およびNegishi交差カップリング(J.Am.Chem.Soc.,2004,126,13028-13032を参照)が挙げられるが、それらに限定されない。
【実施例
【0074】
本発明による一般式(I)の化合物についての選択された詳細な合成例を以下に示す。記載された実施例の番号は、以下のスキーム1~3および表1における番号付けスキームに対応する。以下の項に記載された化学的実施例について報告されたH NMR分光データは、600MHz、400MHzまたは300MHzのBruker装置で、CDClまたはd-DMSOを溶媒として使用し、内標準物質としてテトラメチルシラン(δ=0.00ppm)を用いて得られた。列挙された信号は以下の意味を有する:br=ブロード;s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、dd=ダブレットのダブレット、ddd=ダブレットのダブレットのダブレット、m=マルチプレット、q=カルテット、qu=クインテット、sext=セクステット、sept=セプテット、dq=カルテットのダブレット、dt=トリプレットのダブレット。
【0075】
合成実施例:
No.IVa:2-[2-(トリフルオロメチル)フェノキシ]酢酸エチル
【化6】
【0076】
DMF(100mL)中のO-トリフルオロメチルフェノール(10.0g、0.062mol、1.0当量)およびKCO(12.8g、0.093mol、1.5当量)の攪拌混合物に、ブロモ酢酸エチル(12.4g、0.074mol、1.20当量)を窒素雰囲気下で滴下した。得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。
【0077】
反応混合物を飽和NHCl(100mL)水溶液で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(3×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによりヘキサン/EtOAc(20:1)で溶出して精製し、化合物IVa(12.9g、収率84%)を無色油状物として得た。
【0078】
No.Va:2-[2-(トリフルオロメチル)フェノキシ]酢酸
【化7】
【0079】
THF(50mL)中の化合物IVa(12.0g、0.048mol、1.0当量)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で、HO(50mL)中のLiOH(2.32g、0.097mol、2.0当量)の溶液を滴下した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで濃HClを用いてpH4に酸性化した。沈殿した固体を濾過で収集し、水(5×50mL)での洗浄し、化合物Va(8.0g、収率75%)を白色固体として得た。生成物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0080】
No.VIa:2-(メチルヒドラゾノ)プロパン酸エチル
【化8】
【0081】
THF(215mL)中のピルビン酸エチル(4.79mL、43mmol)およびEtN(6.00mL、43mmol)の攪拌混合物に、アルゴン雰囲気下、0℃でメチルヒドラジン(2.29mL、43mmol)を加えた。
【0082】
得られた混合物を室温に温め、6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、化合物VIa(5.63g、収率91%)を黄色油状物として得た。
【0083】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 5.70 (br. s, 1H), 4.29 (q, 2H), 3.22 (s, 3H), 1.92 (s, 3H), 1.33 (t, 3H).
【0084】
No.VIIa:2-[メチル-[2-[2-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセチル]ヒドラゾノ]プロパン酸エチル
【化9】
【0085】
SOCl(80mL)中の化合物Va(2.00g、9.09mmol、1.0当量)の攪拌混合物を、窒素雰囲気下で80℃に1時間加熱した。得られた混合物をRTに冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をCHCl(50mL)で希釈し、EtN(2.67g、26.4mmol、3.0当量)を0℃で加えた。次いで、CHCl(50mL)中の化合物VIa(1.27g、8.81mmol、1.0当量)の混合物を窒素雰囲気下で滴下し、得られた混合物を室温に温め、16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機抽出物を水(3×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣を水/MeCN(30%→60%)で溶出する逆相クロマトグラフィーにより精製して、化合物VIIa(900mg、収率27%)を淡黄色固体として得た。
【0086】
No.I-007:5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-4-[2-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリダジン-3-オン
【化10】
【0087】
THF(20mL)中の化合物VIIa(350mg、1.01mmol、1.0当量)の撹拌混合物に、室温で、CsCO(659mg、2.02mmol、2.0当量)を少しずつ添加した。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、CHCl/MeOH(15:1)の混合物(6×50mL)で濾過洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(0.1%ギ酸)/MeCN(33%→55%)で溶出する逆相クロマトグラフィーにより精製して、化合物I-007(100mg、収率33%)を白色固体として得た。
【0088】
No.I-009:[1,3-ジメチル-6-オキソ-5-[2-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリダジン-4-イル]エチルカーボネート
【化11】
【0089】
CHCl(3mL)中の化合物I-007(40.0mg、0.133mmol、1.0当量)およびEtN(80.9mg、0.799mmol、6.0当量)の攪拌混液に室温で、エチルクロロホルメート(57.8mg、0.533mmol、4.0当量)を加えた。
【0090】
得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水/MeCN(10%→80%)で溶出する逆相クロマトグラフィーにより精製して、化合物I-009(43mg、収率86%)をオフホワイトの固体として得た。
【0091】
No.IVb:2-(2,4-ジクロロフェノキシ)酢酸エチル
【化12】
【0092】
DMF(62mL)中の2,4-ジクロロフェノール(5.0g、30.6mmol)およびKCO(6.36g、46mmol)の攪拌混合物に、室温にてアルゴン雰囲気下、ブロモ酢酸エチル(4.08mL、36.8mmol)を加えた。得られた混合物を80℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液(60mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、化合物IVb(6.85g、収率90%)を黄色固形物として得た。生成物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0093】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.39 (s, 1H), 7.17 (dd, 1H), 6.78 (d, 1H), 4.68 (s, 2H), 4.27 (q, 2H), 1.30 (t, 3H).
【0094】
No.Vb:2-(2,4-ジクロロフェノキシ)酢酸
【化13】
【0095】
THF/水(138mL、7:3)の混合物中の化合物IVb(6.85g、27.5mmol)の撹拌混合物に、室温でLiOH(1.98g、82.5mmol)を加えた。得られた混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を2M HClで酸性化し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、化合物Vb(5.99g、収率99%)を白色固形物として得た。生成物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0096】
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 13.2 (br. s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.35 (dd, 1H), 7.07 (d, 1H), 4.83 (s, 2H).
【0097】
No.VIIb:2-[[2-(2,4-ジクロロフェノキシ)アセチル]-メチル-ヒドラゾノ]プロパン酸エチル
【化14】
【0098】
CHCl(54mL)中の化合物Vb(5.99g、27mmol)の攪拌混合物に、アルゴン雰囲気下、0℃で、塩化オキサリル(2.48mL、28.4mmol)を加えた。得られた混合物を室温に温め、1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をCHCl(135mL)に溶解した。この液に室温で化合物VIa(4.30g、29.8mmol)、EtN(8.50mL、60.9mmol)およびプロパンホスホン酸無水物(16.13mL、27mmol)を添加した。得られた混合物を室温で6時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣をpH4.65の酢酸緩衝液(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×25mL)。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物VIIb(8.42g、収率90%)を黄色固形物として得た。生成物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0099】
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.56 (s, 1H), 7.32 (dd, 1H), 7.00 (d, 1H), 5.16 (s, 2H), 4.21 (q, 2H), 3.37 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 1.26 (t, 3H).
【0100】
No.I-019:4-(2,4-ジクロロフェノキシ)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-ピリダジン-3-オン
【化15】
【0101】
トルエン(54mL)中の化合物VIIb(3.72g、10.7mmol)の撹拌混合物に室温で、DBU(6.53mL、42.8mmol)を加えた。得られた混合物にディーンスターク装置を取り付け、5時間還流した。反応混合物をRTに冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をHCl(50mL、1M)で希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をヘプタン/EtOAc(0%→50%)で溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物I-019(0.50g、収率16%)を白色固体として得た。
【0102】
No.I-043:[5-(2,4-ジクロロフェノキシ)-1,3-ジメチル-6-オキソ-ピリダジン-4-イル]2-メチルプロパノエート
【化16】
【0103】
CHCl(10mL)中の化合物I-019(0.1g、0.33mmol)、EtN(0.1mL、0.66mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.004g、0.033mmol)の攪拌混合物に、アルゴン雰囲気下、0℃で2-メチルプロピオニルクロリドを加えた。得られた混合物を室温に温め、2時間撹拌した。反応混合物を、ヘプタン/EtOAc(0%→50%)で溶出するシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより直接精製して、化合物I-043(0.01g、収率8%)を白色固体として得た。
【0104】
No.IVc:2-[(2-クロロ-3-ピリジル)オキシ]酢酸エチル
【化17】
【0105】
DMF(31mL)中の2-クロロピリジン-3-オール(2.0g、15.4mmol)およびKCO(3.20g、23.1mmol)の攪拌混合物に、室温にてアルゴン雰囲気下、ブロモ酢酸エチル(2.05mL、18.5mmol)を加えた。得られた混合物を80℃で4時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、化合物IVc(2.54g、収率76%)を黄色固形物として得た。生成物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0106】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 8.06 (d, 1H), 7.30-7.15 (m, 2H), 4.74 (s, 1H), 4.28 (q, 2H), 1.30 (t, 3H).
【0107】
No.Vc:2-[(2-クロロ-3-ピリジル)オキシ]酢酸
【化18】
【0108】
THF/水(59mL、7:3)の混合物中の化合物IVc(2.54g、11.7mmol)の撹拌混合物に、室温でLiOH(0.85g、35.3mmol)を加えた。得られた混合物を室温で5時間撹拌した。次いで、反応物を2M HClで酸性化し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、化合物Vc(2.13g、収率99%)を白色固形物として得た。
【0109】
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 13.2 (br. s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.38 (dd, 1H), 4.89 (s, 2H).
【0110】
No.VIIc:2-[[2-[(2-クロロ-3-ピリジル)オキシ]アセチル]-メチル-ヒドラゾノ]プロパン酸エチル
【化19】
【0111】
CHCl(57mL)中の化合物Vc(2.13g、11.3mmol)の攪拌混合物に、アルゴン雰囲気下、0℃で、塩化オキサリル(1.04mL、11.9mmol)を加えた。得られた混合物を室温に温め、1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をCHCl(57mL)で希釈した。化合物VIa(2.04g、14.1mmol)、EtN(3.55mL、25.4mmol)およびプロパンホスホン酸無水物(13.46mL、22.6mmol)を加え、得られた混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、pH4.65の酢酸緩衝液(50mL)で希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物VIIc(3.29g、収率93%)を黄色油状物として得た。
【0112】
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.32-7.28 (m, 3H), 4.97 (s, 2H), 4.10 (q, 2H), 3.38 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 1.20 (t, 3H).
【0113】
No.I-059:4-[(2-クロロ-3-ピリジル)オキシ]-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-ピリダジン-3-オン
【化20】
【0114】
トルエン(52mL)中の化合物VIIc(3.29g、10.4mmol)の撹拌混合物に、室温でDBU(6.39mL、41.9mmol)を加えた。得られた混合物にディーンスターク装置を取り付け、次いで還流下で5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣を1M HCl(50mL)で希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をCHCl/MeOH(9:1)で溶出するシリカゲルのプラグに通し、次いで分取HPLCによりにより精製し、化合物I-059(0.08g、収率3%)を黄色固体として得る。
【0115】
No.XI:2-(2-シクロプロピルフェノキシ)酢酸メチル
【化21】
【0116】
1,4-ジオキサン中の2-(2-ヨードフェノキシ)酢酸メチル(3.02g、10.3mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.98g、11.4mmol)およびリン酸カリウム(6.58g、31.0mmol)の攪拌混合物に、室温で窒素雰囲気下、Pd(dba)(161mg、0.155mmol)およびSPhos(132mg、0.321mmol)を加えた。得られた混合物を8時間加熱還流した。水(20mL)およびCHCl(20mL)で希釈し、セライトパッドで濾過した。相を分離し、水相をCHCl(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた残渣をヘプタン/EtOAc(4:1)で溶出してシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物XI(805mg、収率46%)を淡黄色油状物として得た。
【0117】
上記に引用され、適切な時点で列挙され、ピリダジノンの調製に関する一般的な詳細を考慮して、以下に引用される化合物が得られる。
【0118】
表1:一般式(I)の好ましい化合物の実施例
【化22】
【表1】
【0119】
【0120】
【0121】
選択した表の実施例の分光データ:
以下に列挙される選択した表の実施例の分光データは、従来のH-NMR解釈によって、またはNMRピークリスト法によって評価された。
【0122】
a)従来のH-NMR解析
No. I-016: 1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δH 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.08-7.04 (m, 1H),6.79-6.78 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.14 (s, 3H).
No. I-017: 1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δH 11.24 (br. s, 1H), 7.23-7.20 (m, 1H), 7.05-6.91 (m, 2H), 6.55-6.52 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 2.24 (s, 3H).
No. I-037: 1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δH 11.22 (br. s, 1H), 6.79-6.76 (m, 1H), 6.71 (s, 1H), 6.43-6.41 (m, 1H), 3.51 (s, 3H), 2.92-2.19 (m, 7H), 0.92-0.86 (m, 2H), 0.75-0.72 (m, 2H).
No. I-038: 1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δH 6.86-6.82 (m, 1H), 6.70-6.66 (m, 2H), 4.21 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 2.16-2.08 (m, 1H), 1.29 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.92-0.88 (m, 2H), 0.74-0.60 (m, 2H).
No. I-039: 1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δH 6.84-6.71 (m, 2H), 6.35 (s, 1H), 3.51 (s, 3H), 2.31-2.01 (m, 7H), 0.90-0.83 (m, 2H), 0.71-0.66 (m, 2H).
No. I-040: 1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δH 6.83-6.80 (m, 2H), 6.54 (s, 1H), 4.20 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.65 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 2.04-1.95 (m, 1H), 1.20 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.88-0.81 (m, 2H), 0.70-0.60 (m, 2H).
No. I-041: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.27 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 4.50 (s, 3H), 3.82 (s, 3H), 2.26 (s, 3H).
No. I-042: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.42 (s, 1H), 7.14 (dd, 1H), 6.91 (d, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.66 (m, 4H), 3.56 (m, 2H), 3.46 (m, 2H), 2.28 (s, 3H).
No. I-043: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.40 (s, 1H), 7.13 (dd, 1H), 6.84 (d, 1H), 3.74 (s, 3H), 2.79 (sept., 1H), 2.25 (s, 3H), 1.26 (d, 6H).
No. I-044: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.42 (s, 1H), 7.14 (dd, 1H), 6.89 (d, 1H), 4.29 (q, 2H), 3.73 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 1.34 (t, 3H).
No. I-049: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.70 (s, 1H), 7.32 (dd, 1H), 6.97 (d, 1H), 3.65 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.20 (s, 9H).
No. I-050: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.71 (s, 1H), 7.33 (dd, 1H), 7.05 (d, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 2.26 (s, 3H).
No. I-063: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.41 (s, 1H), 7.12 (d, 1H), 6.86 (d, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.79 (m, 1H), 1.13-1.12 (m, 2H), 1.06-1.04 (m, 2H).
No. I-064: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.40 (s, 1H), 7.13 (d, 1H), 6.86 (d, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.36 (m, 1H), 2.35-2.29 (m, 4H), 2.25 (s, 3H), 2.04 (m, 1H), 1.95 (m, 1H).
No. I-065: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.40 (s, 1H), 7.12 (d, 1H), 6.86 (d, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.53 (t, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.69 (t, 2H), 1.32-1.30 (m, 4H), 0.86 (t, 3H).
No. I-080: 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δH 7.58 (dd, 1H), 7.21 (dt, 1H), 6.98 (dt, 1H), 6.91 (dd, 1H), 4.26-4.19 (m, 4H), 3.69 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.33-1.29 (m, 6H).
No. I-098: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.33-7.26 (m, 1H), 7.00-6.94 (m, 1H), 4.28 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.67 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 1.24 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
No. I-099: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.30-7.23 (m, 1H), 6.95-6.90 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.89-2.81 (m, 1H), 2.23 (s, 3H), 1.14 (d, J = 7.0 Hz, 6H).
No. I-100: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.63-7.62 (m, 1H), 7.23-7.22 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 2.92-2.82 (m, 1H), 2.30 (s, 3H), 1.14 (d, J = 7.0 Hz, 6H).
No. I-101: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 11.36 (s, 1H), 7.03-6.97 (m, 1H), 6.78-6.73 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 2.28-2.17 (m, 4H), 0.94-0.91 (m, 2H), 0.78-0.76 (m, 2H).
No. I-102: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.06-7.01 (m, 1H), 6.98-6.93 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.83-2.76 (m, 1H), 2.21 (s, 3H), 2.03-1.99 (m, 1H), 1.14-1.10 (m, 6H), 0.95-0.89 (m, 2H), 0.75-0.70 (m, 2H).
No. I-103: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 11.42 (br s, 1H), 6.87-6.81 (m, 1H), 6.43-6.39 (m, 1H), 3.54 (m, 3H), 2.23 (m, 3H), 1.84-1.77 (m, 1H), 1.01-0.95 (m, 2H), 0.90-0.80 (m, 2H).
No. I-104: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 6.99-6.91 (m, 1H), 6.67-6.62 (m, 1H), 4.27 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.65 (m, 3H), 2.26 (m, 3H), 1.76-1.67 (m, 1H), 1.23 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.91-0.74 (m, 4H).
No. I-105: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 6.97-6.91 (m, 1H), 6.62-6.58 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 2.88-2.77 (m, 1H), 2.21 (s, 3H), 1.75-1.70 (m, 1H), 1.14 (d, J = 7.0 Hz, 6H), 0.90-0.81 (m, 4H).
No. I-106: 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δH 7.10-7.01 (m, 2H), 4.25 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.65 (m, 3H), 2.25 (m, 3H), 2.05-1.97 (m, 1H), 1.22 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93-0.98 (m, 2H), 0.75-0.71 (m, 2H).
【0123】
b)NMRピークリスト法
選択された実施例のH-NMRデータは、H-NMR-ピークリストの形式で記載されている。各シグナルピークには、δ値(ppm)およびシグナル強度(丸括弧)が列挙されている。δ値-信号強度対の間は、セミコロンが区切り文字である。
【0124】
したがって、例のピークリストは、次の形式を有する:
δδ1(強度);δδ2(強度);......;δδi(強度);....;δδn(強度
【0125】
鋭いシグナルの強度は、cm単位のNMRスペクトルの印刷例におけるシグナルの高さと相関し、シグナル強度の実際の関係を示す。ブロードシグナルから、いくつかのピークまたはシグナルの中央、およびスペクトル中の最も強いシグナルと比較したそれらの相対強度を示すことができる。
【0126】
Hスペクトルの化学シフトを校正するために、テトラメチルシランおよび/または使用した溶媒の化学シフトを用い、とくにDMSOで測定したスペクトルを用いた。したがって、NMRピークリストではテトラメチルシランピークが生じ得るが、必ずしも生じない。
【0127】
H-NMRピークリストは、古典的なH-NMRプリントに類似しており、したがって、通常、古典的なNMR解釈で列挙される全てのピークを含む。
【0128】
さらに、それらは、古典的なH-NMRのように、溶媒のシグナル、標的化合物の立体異性体(これもまた本発明の目的である)、および/または不純物ピークを示すことができる。
【0129】
溶媒および/または水のデルタ範囲における化合物シグナルを示すために、溶媒の通常のピーク、例えばDMSO-D中のDMSOのピークおよび水のピークが、本発明者らのH-NMRピークリストに示され、通常、高強度を有する。
【0130】
標的化合物の立体異性体のピークおよび/または不純物のピークは通常、平均して標的化合物のピークよりも低い強度を有する(例えば、純度>90%を有する)。
【0131】
そのような立体異性体および/または不純物は、特定の調製プロセスに典型的であり得る。したがって、それらのピークは、「副生成物-指紋(side-products-fingerprints)」を介して、本発明者らの調製プロセスの再現を認識するのに役立ち得る。
【0132】
既知の方法(MestreC、ACDシミュレーション、しかしまた経験的に評価された期待値)を用いて標的化合物のピークを計算する専門家は、必要に応じて追加の強度フィルタを用いて標的化合物のピークを分離することができる。この分離は、古典的なH-NMR解釈における関連するピークのピッキングに類似する。
【0133】
ピークリストを有するNMRデータ記載のさらなる詳細は、Research Disclosure Database Number 564025の刊行物「Citation of NMR Peaklist Data within Patent Applications」を参照されたい。
【表2】
【0134】
【0135】
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
本発明はさらに、上記に定義されたとおりの、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、好ましくは、好ましいまたは特に好ましいと同定された実施形態の1つにおけるもの、特に、それぞれの場合に、上記に定義されたとおりの、式(I-001)~(I-106)の1つ以上の化合物、その塩またはそのN-オキシドの、除草剤および/または植物成長調節剤としての、好ましくは有用植物および/または観賞用植物の作物中での、使用を提供する。
【0142】
本発明はさらに、有害植物を防除するための、および/または植物の成長を調節するための方法であって、有効量の
- 上記で定義されたとおりの、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、好ましくは、好ましいまたは特に好ましいと特定される実施形態の1つにおけるもの、特に、それぞれの場合に、上記に定義されたとおりの、(I-001)~(I-106)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、または
- 以下に定義される、本発明の組成物、が、
(有害である)植物、(有害である)植物の種子、(有害である)植物がその中でまたはその上で生育する土壌または栽培下の領域に施用されることを特徴とする方法を提供する。
【0143】
本発明はまた、有害植物を防除するための、好ましくは有用植物の作物中での有害植物を防除するための方法であって、有効量の
- 上記で定義されたとおりの、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、好ましくは、好ましいまたは特に好ましいと特定される実施形態の1つにおけるもの、特に、それぞれの場合に、上記に定義されたとおりの、(I-001)~(I-106)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、または
- 以下に定義される、本発明の組成物、が、
望ましくない植物(例えば、単子葉または双子葉の雑草または望ましくない作物植物などの有害植物)、望ましくない植物の種子(すなわち、植物種子、例えば、穀物、種子、または塊茎もしくは芽を有するシュート部分などの栄養繁殖器官)、望ましくない植物がその中でまたはその上で生育する土壌(例えば、農耕地または非農耕地の土壌)、または栽培下の領域(すなわち、望ましくない植物が生育する領域)に施用されることを特徴とする方法を提供する。
【0144】
本発明はさらに、植物の成長を調節する、好ましくは有用植物の成長を調節する方法であって、有効量の
- 上記で定義されたとおりの、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、好ましくは、好ましいまたは特に好ましいと特定される実施形態の1つにおけるもの、特に、それぞれの場合に、上記に定義したとおりの、(I-001)~(I-106)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、または
- 以下に定義される、本発明の組成物、が、
植物、植物の種子(すなわち、植物の種子、例えば、穀物、種子、または塊茎もしくは芽を有するシュート部分などの栄養繁殖器官)、植物がその中でまたはその上で生育する土壌(例えば、農耕地または非農耕地の土壌)または栽培下の領域(すなわち、領域上で植物が生育する領域)に施用されることを特徴とする方法を提供する。
【0145】
これに関連して、本発明の化合物または本発明の組成物は、例えば、播種前(適切であれば、土壌への取り込みによっても)、出芽前および/または出芽後方法によって施用することができる。本発明の化合物によって防除することができる単子葉および双子葉雑草相のいくつかの代表例の特定の例は以下の通りであるが、列挙を特定の種に限定する意図はない。
【0146】
有害植物を防除するための、または植物の成長を調節するための、本発明による方法において、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシドは、好ましくは有用植物の作物もしくは観賞用植物中で有害植物を防除するために、または成長を調節するために使用され、好ましい実施形態において、有用植物もしくは観賞用植物は、トランスジェニック植物である。
【0147】
本発明による一般式(I)の化合物および/またはそれらの塩およびN-オキシドは、単子葉および双子葉有害植物の以下の属を防除するのに適している:
単子葉の有害植物の属:エギロプス属(Aegilops)、カモジグサ属(Agropyron)、コヌカグサ属(Agrostis)、スズメノテッポウ属(Alopecurus)、セイヨウヌカボ属(Apera)、カラスムギ属(Avena)、ニクキビ属(Brachiaria)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、クリノイガ属(Cenchrus)、ツユクサ属(Commelina)、ギョウギシバ属(Cynodon)、カヤツリグサ属(Cyperus)、タツノツメガヤ属(Dactyloctenium)、メヒシバ属(Digitaria)、ヒエ属(Echinochloa)、ハリイ属(Eleocharis)、オヒシバ属(Eleusine)、カゼクサ属(Eragrostis)、ナルコビエ属(Eriochloa)、ウシノケグサ属(Festuca)、テンツキ属(Fimbristylis)、アメリカコナギ属(Heteranthera)、チガヤ属(Imperata)、カモノハシ属(Ischaemum)、アゼガヤ属(Leptochloa)、ドクムギ属(Lolium)、ミズアオイ属(Monochoria)、キビ属(Panicum)、スズメノヒエ属(Paspalum)、クサヨシ属(Phalaris)、アワガエリ属(Phleum)、イチゴツナギ属(Poa)、ツノアイアシ属(Rottboellia)、オモダカ属(Sagittaria)、アブラガヤ属(Scirpus)、エノコログサ属(Setaria)、モロコシ属(Sorghum)。
【0148】
双子葉有害植物の属:イチビ属(Abutilon)、ヒユ属(Amaranthus)、ブタクサ属(Ambrosia)、アノダ属(Anoda)、カミツレモドキ属(Anthemis)、イワムシロ属(Aphanes)、ヨモギ属(Artemisia)、アトリプレックス属(Atriplex)、ヒナギク属(Bellis)、センダングサ属(Bidens)、ナズナ属(Capsella)、ヒレアザミ属(Carduus)、ナンバンサイカチ属(Cassia)、ヤグルマギク属(Centaurea)、アカザ属(Chenopodium)、アザミ属(Cirsium)、セイヨウヒルガオ属(Convolvulus)、チョウセンアサガオ属(Datura)、ヌスビトハギ属(Desmodium)、エメックス(Emex)、エゾスズシロ属(Erysimum)、トウダイグサ属(Euphorbia)、チシマオドリコソウ属(Galeopsis)、コゴメギク属(Galinsoga)、ヤエムグラ属(Galium)、フヨウ属(Hibiscus)、サツマイモ属(Ipomoea)、ホウキギ属(Kochia)、オドリコソウ属(Lamium)、マメグンバイナズナ属(Lepidium)、アゼナ属(Lindernia)、シカレギク属(Matricaria)、ハッカ属(Mentha)、ヤマアイ属(Mercurialis)、ザクロソウ属(Mullugo)、ワスレナグサ属(Myosotis)、ケシ属(Papaver)、アサガオ属(Pharbitis)、オオバコ属(Plantago)、タデ属(Polygonum)、スベリヒユ属(Portulaca)、キンポウゲ属(Ranunculus)、ダイコン属(Raphanus)、イヌガラシ属(Rorippa)、キカシグサ属(Rotala)、スイバ属(Rumex)、オカヒジキ属(Salsola)、キオン属(Senecio)、ツノクサネム属(Sesbania)、キンゴジカ属(Sida)、シロガラシ属(Sinapis)、ナス属(Solanum)、ハチジョウナ属(Sonchus)、ナガボノウルシ属(Sphenoclea)、ハコベ属(Stellaria)、タンポポ属(Taraxacum)、グンバイナズナ属(Thlaspi)、ジャジクソウ属(Trifolium)、イラクサ属(Urtica)、クワガタソウ属(Veronica)、スミレ属(Viola)、オナモミ属(Xanthium)。
【0149】
本発明による化合物を、有害植物(イネ科雑草および/または広葉雑草)の発芽前に土壌表面に施用する場合(出芽前方法)、イネ科雑草または広葉雑草の実生の出現を完全に防止するか、またはそれらが子葉段階に達するまで成長するが、その後成長を停止し、最終的には3~4週間経過後に完全に枯死する。
【0150】
活性化合物が出芽後に植物の緑色部分に施用される場合、処理後に成長が停止し、有害植物は施用時の成長段階に留まるか、またはそれらは、ある時間後に完全に枯死し、その結果、このようにして、作物植物に有害な雑草による競争は非常に早期に、かつ持続的に排除される。
【0151】
本発明による化合物は、単子葉雑草および双子葉雑草に対して優れた除草活性を有するが、経済的に重要な作物の作物植物、例えば、ラッカセイ属(Arachis)、フダンソウ属(Beta)、アブラナ属(Brassica)、キュウリ属(Cucumis)、カボチャ属(Cucurbita)、ヒマワリ属(Helianthus)、ニンジン属(Daucus)、ダイズ属(Glycine)、ワタ属(Gossypium)、サツマイモ属(Ipomoea)、アキノノゲシ属(Lactuca)、アマ属(Linum)、トマト属(Lycopersicon)、ススキ属(Miscanthus)、タバコ属(Nicotiana)、インゲンマメ属(Phaseolus)、エンドウ属(Pisum)、ナス属(Solanum)、ソラマメ属(Vicia)の双子葉作物、またはネギ属(Allium)、アナナス属(Ananas)、アスパラガス属(Asparagus)、カラスムギ属(Avena)、オオムギ属(Hordeum)、イネ属(Oryza)、キビ属(Panicum)、サトウキビ属(Saccharum)、ライムギ属(Secale)、モロコシ属(Sorghum)、ライコムギ属(triticale)、コムギ属(triticum)およびトウモロコシ属(Zea)の単子葉作物は、本発明によるそれぞれの活性化合物の構造およびその施用量に応じて、ほんのわずかしか損傷を受けないか、または全く損傷を受けない。これらの理由のために、本発明の化合物は、農業上で有用な植物または観賞用植物のような植物作物中での望ましくない植物成長の選択的防除に非常に適している。
【0152】
さらに、本発明の化合物は(それらの特定の構造および展開される施用量に依存して)、作物植物において顕著な成長調節特性を有する。それらは、植物自身の代謝に調節効果を伴って介入し、したがって、植物構成成分の制御された影響のために、および例えば乾燥および発育阻止を誘発することによって収穫を容易にするために使用することができる。さらに、それらはまた、その方法において植物を枯死させることなく、望ましくない栄養成長の一般的な抑制および阻害に適している。栄養成長の阻害は、倒伏を減少させるか、または完全に防止することができるので、多くの単子葉および双子葉植物作物にとって主要な役割を果たす。
【0153】
それらの除草および植物成長調節特性のために、活性化合物はまた、遺伝子組み換え植物または従来の突然変異誘発によって改変された植物作物の中の有害植物を防除するために使用され得る。一般に、トランスジェニック植物は特に有利な特性、例えば、特定の農薬(pesticides)、特に特定の除草剤に対する耐性、植物病気または植物病気の病原体、例えば特定の昆虫または微生物、例えば真菌、細菌またはウイルスに対する耐性を特徴とする。他の特定の特徴は例えば、量、品質、貯蔵性、組成および特定の成分に関する収穫された材料に関する。例えば、高いデンプン含量または変化したデンプン品質を有するトランスジェニック植物、または収穫された材料中に異なる脂肪酸組成を有するトランスジェニック植物が知られている。
【0154】
本発明の化合物および/またはそれらの塩およびN-オキシドを、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、キビ、イネおよびトウモロコシなどの穀類、またはその他のサトウダイコン、ワタ、ダイズ、アブラナ、ジャガイモ、トマト、エンドウマメおよび他の野菜のような有用な植物および鑑賞用の経済的に重要なトランスジェニック作物に使用することが、トランスジェニック作物の観点から好ましい。
【0155】
本発明による化合物を、除草剤の植物毒性作用に対して耐性であるか、または組換え手段によって耐性にされた有用な植物の作物において除草剤として使用することが好ましい。
【0156】
活性化合物は、それらの除草および植物成長調節特性のおかげで、知られているかまたはまだ開発されていない遺伝子改変植物の作物中で有害植物を防除するためにも使用することができる。一般に、トランスジェニック植物は、特定の有利な特性、例えば、特定の農薬、特に特定の除草剤に対する耐性、植物病気または植物病気の病原体、例えば、特定の昆虫または微生物、例えば、真菌、細菌またはウイルスに対する耐性を特徴とする。他の特定の特徴は例えば、量、品質、貯蔵性、組成および特定の成分に関する収穫された材料に関する。例えば、高いデンプン含量または変化したデンプン品質を有するトランスジェニック植物、または収穫された材料中に異なる脂肪酸組成を有するトランスジェニック植物が知られている。さらなる特定の特性は、非生物的ストレス因子、例えば、熱、寒さ、干ばつ、塩分および紫外線に対する耐性または抵抗性であり得る。
【0157】
本発明の一般式(I)の化合物および/またはそれらの塩およびN-オキシドの、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オート麦、ライコムギ、キビ、イネ、キャッサバおよびトウモロコシのような穀類、あるいはテンサイ、ワタ、ダイズ、アブラナ、ジャガイモ、トマト、エンドウマメの作物および他の野菜のような有用植物および鑑賞用植物の経済的に重要なトランスジェニック作物における使用が好ましい。
【0158】
一般式(I)の化合物は、好ましくは除草剤の植物毒性効果に対して耐性であるか、または組換え手段によって耐性にされた有用植物の作物中で除草剤として使用することができる。
【0159】
既存の植物と比較して改変された特性を有する新規植物を生産する従来の方法は、例えば、従来の栽培方法および突然変異体の生成にある。あるいは、改変された特性を有する新規植物は、組換え方法の助けを借りて作製することができる。
【0160】
改変された特性を有する新規なトランスジェニック植物を作製することができる手段による多数の分子生物学的技術が、当業者に知られている。このような組換え操作のために、DNA配列の組換えによる突然変異誘発または配列改変を可能にする核酸分子をプラスミドに導入することができる。標準的な方法を用いて、例えば、塩基交換を行うこと、配列の部分を除去すること、または天然もしくは合成配列を付加することが可能である。DNA断片を互いに連結するために、アダプターまたはリンカーを断片に付加することができる。
【0161】
例えば、遺伝子産物の減少した活動を有する植物細胞の生成は、コサプレッション効果を達成するための少なくとも1つの対応するセンスRNA、アンチセンスRNAを発現することによって、または上記の遺伝子産物の転写物を特異的に切断する少なくとも1つの適切に構築されたリボザイムを発現することによって達成され得る。
【0162】
この目的のために、最初に、存在し得る任意の隣接配列を含む遺伝子産物の全コード配列を包含するDNA分子、およびコード配列の部分のみを包含するDNA分子を使用することが可能であり、この場合、これらの部分は、細胞においてアンチセンス効果を有するために十分に長いことが必要である。また、遺伝子産物のコード配列と高度の相同性を有するが、それらと完全に同一ではないDNA配列を用いることも可能である。
【0163】
植物内で核酸分子を発現する場合、合成されるタンパク質は、植物細胞の任意の所望の区画に局在化され得る。しかしながら、特定の区画における局在化を達成するために、例えば、特定の区画における局在化を確実にするDNA配列にコード領域を結合することが可能である。このような配列は当業者に公知である(例えば、Braun等、EMBO J.11(1992),3219-3227を参照)。核酸分子はまた、植物細胞の小器官において発現され得る。
【0164】
トランスジェニック植物細胞は、公知の技術によって再生されて、植物全体を生じることができる。原則として、トランスジェニック植物は、任意の所望の植物種の植物、すなわち単子葉植物だけでなく双子葉植物でもよい。
【0165】
したがって、相同(=天然)遺伝子または遺伝子配列の過剰発現、抑制または阻害、または異種(=外来)遺伝子または遺伝子配列の発現によって特性が変化するトランスジェニック植物を得ることができる。
【0166】
本発明による化合物(I)を、成長調節剤、例えば、ジカンバ、または必須植物酵素、例えば、アセト乳酸シンターゼ(ALS)、EPSPシンターゼ、グルタミンシンターゼ(GS)もしくはヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤、またはスルホニル尿素、グリホサート、グルホシネートもしくはベンゾイルイソオキサゾールおよび類似の活性化合物の群からの除草剤に耐性であるトランスジェニック作物において使用することが好ましい。
【0167】
本発明の活性化合物がトランスジェニック作物に使用される場合、他の作物において観察される有害植物に対する効果が生じるだけでなく、特定のトランスジェニック作物における施用に特異的な効果、例えば、防除され得る改変されたまたは特異的に広げられた雑草のスペクトル、施用に使用され得る改変された施用量、好ましくはトランスジェニック作物が耐性である除草剤との良好な組み合わせ可能性、およびトランスジェニック作物植物の成長および収量に影響を及ぼす効果も頻繁に生じる。
【0168】
したがって、本発明はまた、本発明による一般式(I)の化合物および/またはそれらの塩およびN-オキシドの、有用植物の作物または観賞用植物中で、場合によりトランスジェニック作物植物中で、有害植物を防除するための除草剤としての使用に関する。
【0169】
穀類、ここでは好ましくはトウモロコシ、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、キビまたはイネ、における出芽前または出芽後方法による使用が好ましい。
【0170】
出芽前または出芽後方法によるダイズにおける使用も好ましい。
【0171】
有害植物の防除または植物の成長調節のための本発明による使用はまた、一般式(I)の活性化合物またはその塩が、植物上、植物中または土壌中への施用後まで前駆体物質(「プロドラッグ」)から形成されない場合を含む。
【0172】
本発明はまた、有害植物を防除するための、または植物の成長を調節するための本発明による一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、または組成物(以下に定義される)(方法において)の使用であって、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシドの有効量を植物(有害植物、適切であれば、有用植物と一緒に)、植物種子、植物がその中またはその上で成長する土壌、または栽培下の領域に施用することを含む方法を提供する。
【0173】
本発明はまた、除草剤および/または植物成長調節組成物であって、該組成物が、
(a) 上記で定義されたとおりの、一般式(I)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、好ましくは、好ましいまたは特に好ましいと同定された実施形態の1つにおけるもの、特に、それぞれの場合において、上記で定義されたとおりの、式(I-001)~(I-106)の1つ以上の化合物、その塩またはN-オキシド、および
(b) 群(i)および/または(ii)から選択される1つ以上のさらなる物質:
(i) 1つ以上のさらなる農薬活性物質、好ましくは、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、さらなる除草剤(すなわち、上記で定義された一般式(I)に対応しないもの)、殺菌剤、薬害軽減剤、肥料および/またはさらなる成長調節剤からなる群から選択されるもの、
(ii) 作物保護において慣習的な1つ以上の製剤補助剤
を含むことを特徴とする、組成物を提供する。
【0174】
ここで、本発明による組成物の成分(i)のさらなる農薬活性物質は、好ましくは「The Pesticide Manual」、第16版、The British Crop Protection CouncilおよびRoyal Soc.of Chemistry、2012に記載される物質の群から選択される。
【0175】
本発明による除草剤または植物成長調節組成物は、好ましくは界面活性剤、乳化剤、分散剤、フィルム形成剤、増粘剤、無機塩、ダスティング剤、25℃および1013mbarで固体の担体、好ましくは吸着性粒状不活性物質、湿潤剤、酸化防止剤、安定剤、緩衝物質、消泡剤、水、有機溶媒、好ましくは25℃および1013mbarで任意の比率で水と混和性の有機溶媒からなる群から選択される作物保護において慣習的な1つ、2つ、3つまたはそれ以上の製剤補助剤(ii)を含む。
【0176】
本発明の一般式(I)の化合物は、通常の製剤中の水和剤(粉末)、乳剤、噴霧可能な溶液、粉剤または粒剤の形態で施用することができる。したがって、本発明はまた、本発明の一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドを含む除草性組成物および植物成長調節組成物を提供する。
【0177】
本発明の一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドは、要求される生物学的および/または物理化学的パラメータに従って、種々の方法で製剤化することができる。可能な製剤には、例えば、水和剤(粉末)(WP)、水溶性粉剤(SP)、水溶性濃縮物(water-soluble concentrates)、乳剤(EC)、エマルション(EW)、例えば、水性エマルションおよび油性エマルション、噴霧可能な溶液、サスペンション剤(SC)、油系もしくは水系の分散液、油脂混合溶液、カプセルサスペンション(CS)、粉剤(DP)、粉衣剤、散布および土壌施用のための粒剤、微粒剤の形態の粒剤(GR)、噴霧粒剤、吸収粒剤および吸着粒剤、顆粒水和剤(WG)、水溶性粒剤(SG)、ULV製剤、マイクロカプセルならびにワックスなどがある。
【0178】
個々の製剤タイプおよび製剤助剤、例えば、不活性材料、界面活性剤、溶媒およびさらなる添加剤、も当業者に知られており、例えば、Watkins,「Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers」,第2版,Darland Books,Caldwell N.J.;H.v.Olphen,「Introduction to Clay Colloid Chemistry」;第2版,J.Wiley & Sons,N.Y.;C.Marsden,「Solvents Guide」;第2版,Interscience,N.Y.1963;McCutcheon’s「Detergents and Emulsifiers Annual」,MC Publ.Corp.,Ridgewood N.J.;Sisley and Wood,「Encyclopedia of Surface Active Agents」,Chem.Publ.Co.Inc.,N.Y.1964;Schoenfeldt,「Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte」[Interface-active Ethylene oxide adducts],Wiss.Verlagsgesellschaft.,Stuttgart 1976;Winnacker-Kuechler,「Chemische Technologie」[Chemical Technology],第7巻,C.Hanser Verlag Munich,第4版 1986に記載されている。
【0179】
水和剤(粉末)(Wettable powders)は、水中で均質に分散させることが可能な調製物であり、そして、活性化合物に加えて、希釈剤または不活性物質とは別に、さらに、イオン性および/または非イオン性のタイプの界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えば、ポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪族アルコール、ポリオキシエチル化脂肪族アミン、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、アルカンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、リグノスルホン酸ナトリウム、2,2’-ジナフチルメタン-6,6’-ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムまたはナトリウムオレオイルメチルタウレートなども含んでいる。水和剤(粉末)を製造するためには、例えば、ハンマーミル、ブロワーミルおよびエアージェットミルなどの慣習的な装置の中で、該除草活性化合物を微粉砕し、そして、同時にまたはその後で、製剤補助剤と混合する。
【0180】
乳剤(Emulsifiable concentrates)は、活性化合物を有機溶媒(例えば、ブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレンまたは比較的沸点が高い芳香族物質もしくは炭化水素)またはそのような有機溶媒の混合物の中に溶解させ、イオン性および/または非イオン性の1種類以上の界面活性剤(乳化剤)を添加することによって製造する。使用し得る乳化剤の例は、以下のとおりである:ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなどのアルキルアリールスルホン酸カルシウム、または、非イオン性乳化剤、例えば、脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪族アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド-エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、または、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
【0181】
粉剤(Dusting products)は、活性化合物を微粉砕された(finely distributed)固形物(例えば、タルク、自然粘土、例えば、カオリン、ベントナイトおよび葉ろう石、または、珪藻土)と一緒に粉砕することによって得られる。
【0182】
サスペンション剤(Suspension concentrates)は、水性ベースまたは油性ベースであることができる。それらは、例えば、商業用ビーズミルを用いて、そして、場合により界面活性剤(例えば、別の製剤型に関して既に上記で挙げられている界面活性剤)を添加して、湿式粉砕することによって調製することができる。
【0183】
エマルション(Emulsions)、例えば、水性エマルション(EW)は、例えば、水性有機溶媒を使用し、そして、場合により界面活性剤(例えば、別の製剤型に関して既に上記で挙げられている界面活性剤)を使用して、撹拌機、コロイドミルおよび/またはスタティックミキサーを用いて製造することができる。
【0184】
粒剤(Granules)は、吸着性の粒状不活性物質の表面上に活性化合物を噴霧することによって、または、担体(例えば、砂、カオリナイトまたは粒状の不活性物質)の表面上に接着剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムまたは鉱油)を用いて活性化合物濃厚物を塗布することによって、製造することができる。さらにまた、肥料粒剤を製造するための慣習的な方法で(必用に応じて、肥料との混合物として)、適切な活性化合物を造粒することも可能である。
【0185】
顆粒水和剤(Water-dispersible granules)は、一般に、噴霧乾燥、流動床造粒、パン造粒、高速ミキサーを用いた混合、および、固形不活性物質を用いない押出などの、慣習的な方法によって製造する。
【0186】
パン粒剤、流動床粒剤、押出粒剤および噴霧粒剤の製造に関しては、例えば、「Spray-Drying Handbook」第3版,1979,G.Goodwin Ltd.,London;J.E.Browning,「Agglomeration」,Chemical and Engineering 1967,147ページ ff;「Perry’s Chemical Engineer’s Handbook」,第5版,McGraw Hill,New York 1973,8-57ページに記載されている方法を参照されたい。
【0187】
作物保護組成物の製剤に関するさらなる詳細については、例えば、G.C.Klingman,「Weed Control as a Science」,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,81-96ページおよびJ.D.Freyer,S.A.Evans,「Weed Control Handbook」,第5版,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1968,101-103ページを参照されたい。
【0188】
本発明の農薬調製物、好ましくは除草性組成物または植物成長調節組成物は、好ましくは総量の0.1~99重量%、好ましくは0.5~95重量%、特に好ましくは1~90重量%、特に好ましくは2~80重量%の一般式(I)の活性化合物、その塩またはN-オキシドを含んでいる。
【0189】
水和剤(粉末)では、活性化合物の濃度は、例えば、約10~90重量%であり、100重量%までの残余は、慣習的な製剤成分からなる。乳化可能な濃縮物の場合は、活性化合物の濃度は、約1重量%~90重量%、好ましくは、5重量%~80重量%であり得る。粉末の形態にある製剤は、1重量%~30重量%の活性化合物、好ましくは、通常、5重量%~20重量%の活性化合物を含み;噴霧可能な溶液は、約0.05重量%~80重量%、好ましくは、2重量%~50重量%の活性化合物を含む。顆粒水和剤の場合は、活性化合物の含有量は、その活性化合物が液体形態で存在しているかまたは固体形態で存在しているかに、および、どのような造粒助剤、増量剤などが使用されるかに部分的に依存する。顆粒水和剤では、活性化合物の含有量は、例えば、1重量%~95重量%、好ましくは、10重量%~80重量%である。
【0190】
さらに、活性化合物の上記製剤は、場合により、それぞれの慣習的な粘着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、防腐剤、不凍剤、ならびに、溶媒、増量剤、担体、ならびに、色素、消泡剤、蒸発抑制剤、ならびに、pHおよび粘度に影響を及ぼす作用剤を含有する。製剤補助剤の例は、とりわけ、「Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations」,編D.A.Knowles,Kluwer Academic Publishers(1998)に記載されている。
【0191】
本発明による一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドは、そのままで、または他の農薬活性物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺真菌剤、薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤と組み合わせたそれらの調製物(製剤)の形態で、例えば完成製剤またはタンクミックスの形態で使用することができる。組み合わせ製剤は、組み合わせる活性化合物の物理的性質および安定性を考慮しながら、上述の製剤に基づいて調製することができる。
【0192】
混合製剤またはタンクミックスにおいて本発明の一般式(I)の化合物と組み合わせて使用することができる活性化合物は、例えば、Weed Research 26(1986)441-445または「The Pesticide Manual」,第16版,The British Crop Protection CouncilおよびRoyal Soc.of Chemistry,2012およびそこに引用されている文献に記載されているような、例えば、アセトラクテートシンターゼ、アセチル-CoAカルボキシラーゼ、セルロースシンターゼ、エノールピルビルシキメート-3-ホスフェートシンターゼ、グルタミンシンセターゼ、p-ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ、フィトエンデサチュラーゼ、光化学系I、光化学系II、プロトポルフィリノゲンオキシダーゼの阻害に基づく公知の活性化合物である。
【0193】
特に興味深いのは、有用植物の作物および観賞用植物中での有害植物の選択的防除である。本発明による一般式(I)の化合物は多数の作物において、非常に良好から十分な選択性を既に示しているが、原則として、いくつかの作物において、特に他の選択性の低い除草剤との混合物の場合に、作物植物に対する植物毒性が生じ得る。これに関連して、特に興味深い本発明の一般式(I)の化合物の組み合わせは、一般式(I)の化合物を含むもの、または他の除草剤もしくは農薬および薬害軽減剤とのそれらの組み合わせである。解毒に有効な量で使用される薬害軽減剤は、例えば、穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、トウモロコシ、イネ、キビ)、テンサイ、サトウキビ、アブラナ、ワタおよびダイズ、好ましくは穀類などの経済的に重要な作物において使用される除草剤/農薬の植物毒性副作用を低減する。
【0194】
除草剤(混合物)の薬害軽減剤に対する重量比は一般に、除草剤の施用量および問題の薬害軽減剤の効力に依存し、広い範囲内で、例えば、200:1~1:200、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20の範囲で変化し得る。化合物(I)またはそれらの混合物と類似して、薬害軽減剤は、さらなる除草剤/農薬と共に製剤化され得、そして最終製剤または除草剤とのタンクミックスとして提供され、そして使用され得る。
【0195】
施用のために、市販の形態で存在する除草剤または除草剤/薬害軽減剤製剤は適切であれば、通常の方法で希釈され、例えば、水和剤(粉末)、乳剤、分散剤および顆粒水和剤の場合には、水で希釈される。粉剤型製剤、土壌施用用粒剤、または散布用粒剤および噴霧可能な溶液は、通常、施用前に他の不活性物質でさらに希釈されない。
【0196】
一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドの施用量は、温度、湿度などの外部条件によってある程度影響される。ここで、施用量は、広い範囲内で変化し得る。有害植物を防除するための除草剤としての施用のために、一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドの総量は、好ましくは0.001~10.0kg/haの範囲、好ましくは0.005~5kg/haの範囲、より好ましくは0.01~1.5kg/haの範囲、特に好ましくは0.05~1kg/haの範囲である。これは、出芽前および出芽後の施用の両方に適用される。
【0197】
本発明による一般式(I)の化合物、その塩またはN-オキシドが植物成長調節剤として、例えば、上記のような作物植物、好ましくはコムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ、キビ、イネまたはトウモロコシのような穀物植物のための稈(culm)安定剤として使用される場合、総施用量は、好ましくは0.001~2kg/haの範囲、好ましくは0.005~1kg/haの範囲、特に10~500g/haの範囲、非常に特に20~250g/haの範囲である。これは、出芽前および出芽後の施用の両方に適用される。
【0198】
稈安定剤としての施用は、植物の成長の種々の段階で行うことができる。好ましいのは、例えば、分げつ期の後、縦成長の開始時に施用することである。
【0199】
代替として、植物成長調節剤としての施用もまた、種子を処理することによって可能であり、これには、種子を粉衣し、コーティングするための種々の技術が含まれる。ここで、施用量は特定の技術に依存し、予備試験で決定することができる。
【0200】
本発明による組成物において(例えば、混合製剤において、またはタンクミックスにおいて)、本発明の一般式(I)の化合物と組み合わせて使用され得る活性化合物は、例えば、Weed Research 26(1986)441-445または「The Pesticide Manual」,第16版,The British Crop Protection CouncilおよびRoyal Soc.of Chemistry,2012およびそこに引用されている文献に記載されているような、例えば、アセトラクテートシンターゼ、アセチル-CoAカルボキシラーゼ、セルロースシンターゼ、エノールピルビルシキメート-3-ホスフェートシンターゼ、グルタミンシンセターゼ、p-ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ、フィトエンデサチュラーゼ、光化学系I、光化学系II、プロトポルフィリノゲンオキシダーゼの阻害に基づく公知の活性化合物である。本発明による化合物と組み合わせることができる公知の除草剤または植物成長調節剤は、例えば、以下の活性化合物であり、ここで、該化合物は、国際標準化機構(ISO)に従うそれらの「一般名」または化学名またはコード番号のいずれかで指定される。それらは、常に全ての施用形態、例えば、酸、塩、エステルを包含し、および、たとえ明確に言及されていなくても、立体異性体および光学異性体のような全ての異性体形態を包含する。
【0201】
そのような除草性混合パートナーの例は、以下のものである:
アセトクロル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン-メチル、アシフルオルフェン-ナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロール、アロキシジム、アロキシジム-ナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-フルオロピリジン-2-カルボン酸、アミノシクロピラクロル、アミノシクロピラクロル-カリウム、アミノシクロピラクロル-メチル、アミノピラリド、アミノピラリド-ジメチルアンモニウム、アミノピラリド-トリプロミン(tripromine)、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロホス、アスラム、アスラム-カリウム、アスラム-ナトリウム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、(S)-(-)-ベフルブタミド、ベフルブタミド-M、ベナゾリン、ベナゾリン-エチル、ベナゾリン-エチル、ベナゾリン-ジメチルアンモニウム、ベナゾリン-カリウム、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、ベンスルフロン-メチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンタゾン-ナトリウム、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホス-ナトリウム、ビピラゾン、ビスピリバック、ビスピリバック-ナトリウム、ビクスロゾン、ブロマシル、ブロマシル-リチウム、ブロマシル-ナトリウム、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロモキシニル-ブチレート、-カリウム、-ヘプタノエートおよび-オクタノエート、ブソキシノン、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カムベンジクロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロランベン、クロランベン-アンモニウム、クロランベン-ジオラミン(diolamine)、クロランベン-メチル、クロランベン-メチルアンモニウム、クロランベン-ナトリウム、クロルブロムロン、クロルフェナク、クロルフェナク-アンモニウム、クロルフェナク-ナトリウム、クロルフェンプロップ、クロルフェンプロップ-メチル、クロルフルレノール、クロルフルレノール-メチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロン-エチル、クロロフタリム、クロロトルロン、クロルスルフロン、クロルタール、クロルタール-ジメチル、クロルタール-モノメチル、シニドン、シニドン-エチル、シンメチリン、exo-(+)-シンメチリン、すなわち(1R,2S,4S)-4-イソプロピル-1-メチル-2-[(2-メチルベンジル)オキシ]-7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、exo-(-)-シンメチリン、つまり(1R,2S,4S)-4-イソプロピル-1-メチル-2-[(2-メチルベンジル)オキシ]-7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、シノスルフロン、クラシホス、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ-エチル、クロジナホップ-プロパルギル、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロピラリド-メチル、クロピラリド-オラミン(olamine)、クロピラリド-カリウム、クロピラリド-トリポミン(tripomine)、クロランスラム、クロランスラム-メチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクロエート、シクロピラニル、シクロピリモレート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ、シハロホップ-ブチル、シプラジン、2,4-D(そのアンモニウム、ブトチル、-ブチル、コリン、-ジエチルアンモニウム、-ジメチルアンモニウム、-ジオラミン、-ドボキシル、-ドデシルアンモニウム、-エテキシル(etexyl)、エチル、2-エチルヘキシル、ヘプチルアンモニウム、イソブチル、イソオクチル、イソプロピルアンモニウム、リチウム、メプチル、メチル、カリウム、テトラデシルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウム、トリプロミンおよびトロラミン(trolamine)塩を含む)、2,4-DB、2,4-DB-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-イソオクチル、-カリウムおよび-ナトリウム、ダイムロン(daimuron)(dymron)、ダラポン、ダラポン-カルシウム、ダラポン-マグネシウム、ダラポン-ナトリウム、ダゾメット、ダゾメット-ナトリウム、n-デカノール、7-デオキシ-D-セドヘプツロース、デスメジファム、デトシル-ピラゾレート(DTP)、ジカンバおよびその塩、例えばジカンバ-ビプロアミン、ジカンバ-N,N-ビス(3-アミノプロピル)メチルアミン、ジカンバ-ブトチル、ジカンバ-コリン、ジカンバ-ジグリコールアミン、ジカンバ-ジメチルアンモニウム、ジカンバ-ジエタノールアミンアンモニウム(dicamba-diethanolaminemmonium)、ジカンバ-ジエチルアンモニウム、ジカンバ-イソプロピルアンモニウム、ジカンバ-メチル、ジカンバ-モノエタノールアミン、ジカンバ-オラミン、ジカンバ-カリウム、ジカンバ-ナトリウム、ジカンバ-トリエタノールアミン、ジクロベニル、2-(2,4-ジクロロベンジル)-4,4-ジメチル-1,2-オキサゾリジン-3-オン、2-(2,5-ジクロロベンジル)-4,4-ジメチル-1,2-オキサゾリジン-3-オン、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ-ブトチル、ジクロルプロップ-ジメチルアンモニウム、ジクロルプロップ-エテキシル、ジクロルプロップ-エチルアンモニウム、ジクロルプロップ-イソクチル(isoctyl)、ジクロルプロップ-メチル、ジクロルプロップ-カリウム、ジクロルプロップ-ナトリウム、ジクロルプロップ-P、ジクロルプロップ-P-ジメチルアンモニウム、ジクロルプロップ-P-エテキシル、ジクロルプロップ-P-カリウム、ジクロルプロップ-P-ナトリウム、ジクロホップ、ジクロホップ-メチル、ジクロホップ-P、ジクロホップ-P-メチル、ジクロスラム、ジフェンゾコート、ジフェンゾコート-メチルスルフェート(metilsulfate)、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル-ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメスルファゼット、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド-P、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノテルブ、ジノテルブ-アセテート、ジフェナミド、ジクワット、ジクワット-ジブロミド、ジクワット-ジクロライド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、DNOC-アンモニウム、DNOC-カリウム、DNOC-ナトリウム、エンドタール、エンドタール-ジアンモニウム、エンドタール-ジカリウム、エンドタール-ジナトリウム、エピリフェナシル(S-3100)、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン、エタメトスルフロン-メチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン-エチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、F-5231、すなわち、N-[2-クロロ-4-フルオロ-5-[4-(3-フルオロプロピル)-4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1H-テトラゾール-1-イル]-フェニル]-エタンスルホンアミド、F-7967、すなわち、3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ-P、フェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P-エチル、フェノキサスルホン、フェンピラゾン、フェンキノトリオン、フェントラザミド、フラムプロップ、フラムプロップ-イソプロピル、フラムプロップ-メチル、フラムプロップ-M-イソプロピル、フラムプロップ-M-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フロルピラウキシフェン、フロルピラウキシフェン-ベンジル、フルアジホップ、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-メチル、フルアジホップ-P、フルアジホップ-P-ブチル、フルカルバゾン、フルカルバゾン-ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルフェンピル-エチル、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルレノール、フルレノール-ブチル、-ジメチルアンモニウムおよび-メチル、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン-エチル、フルプロパネート、フルプロパネート-ナトリウム、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン-メチル、フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルロキシピル-ブトメチル、フルロキシピル-メプチル、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセット-メチル、ホメサフェン、ホメサフェン-ナトリウム、ホラムスルフロン、ホラムスルフロンナトリウム塩、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、グルホシネート、グルホシネート-アンモニウム、グルホシネート-ナトリウム、L-グルホシネート-アンモニウム、L-グルホシネート-ナトリウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グルホシネート-P-アンモニウム、グリホセート、グリホセート-アンモニウム、-イソプロピルアンモニウム、-ジアンモニウム、-ジメチルアンモニウム、-カリウム、-ナトリウム、セスキナトリウムおよび-トリメシウム、H-9201、すなわち、O-(2,4-ジメチル-6-ニトロフェニル)O-エチル-イソプロピルホスホルアミドチオエート、ハラウキシフェン、ハラウキシフェン-メチル、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロスルフロン-メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ-P、ハロキシホップ-エトキシエチル、ハロキシホップ-P-エトキシエチル、ハロキシホップ-メチル、ハロキシホップ-P-メチル、ハロキシホップ-ナトリウム、ヘキサジノン、HNPC-A8169、すなわちプロパ-2-イン-1-イル (2S)-2-{3-[(5-tert-ブチルピリジン-2-イル)オキシ]フェノキシ}プロパノエート、HW-02、すなわち、1-(ジメトキシホスホリル)-エチル-(2,4-ジクロロフェノキシ)アセテート、ヒダントサイジン、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ-メチル、イマザモックス、イマザモックス-アンモニウム、イマザピック、イマザピック-アンモニウム、イマザピル、イマザピル-イソプロピルアンモニウム、イマザキン、イマザキン-アンモニウム、イマザキン.メチル、イマゼタピル、イマゼタピル-イモニウム(immonium)、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードスルフロン、ヨードスルフロン-メチル、ヨードスルフロン-メチル-ナトリウム、アイオキシニル、-オクタノエート、-カリウムおよびナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサフルトール、カルブチレート、KUH-043、すなわち、3-({[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-イル]メチル}スルホニル)-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール、ケトスピラドックス、ケトスピラドックス-カリウム、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、MCPA、MCPA-ブトチル、-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-ジオラミン、-2-エチルヘキシル、-エチル、-イソブチル、-イソクチル、-イソプロピル、-イソプロピルアンモニウム、-メチル、オラミン、-カリウム、-ナトリウムおよび-トロラミン、MCPB、MCPB-メチル、-エチルおよびナトリウム、メコプロップ、メコプロップ-ブトチル、メコプロップ-デメチルアンモニウム、メコプロップ-ジオラミン、メコプロップ-エテキシル、メコプロップ-エタジル(ethadyl)、メコプロップ-イソクチル、メコプロップ-メチル、メコプロップ-カリウム、メコプロップ-ナトリウム、およびメコプロップ-トロラミン、メコプロップ-P、メコプロップ-P-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチル
ヘキシルおよびカリウム、メフェナセット、メフルイジド、メフルイジド-ジオラミン、メフルイジド-カリウム、メソスルフロン、メソスルフロン-メチル、メソスルフロンナトリウム塩、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチオピルスルフロン(methiopyrsulfuron)、メチオゾリン、イソチオシアン酸メチル、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロン-メチル、モリネート、モノリニュロン、モノスルフロン、モノスルフロン-メチル、MT-5950、すなわち、N-[3-クロロ-4-(1-メチルエチル)-フェニル]-2-メチルペンタンアミド、NGGC-011、ナプロパミド、NC-310、すなわち、4-(2,4-ジクロロベンゾイル)-1-メチル-5-ベンジルオキシピラゾール、NC-656、すなわち、3-[(イソプロピルスルホニル)メチル]-N-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-カルボイサミド、ネブロン、ニコスルフロン、ノナン酸(ペラルゴン酸)、ノルフルラゾン、オレイン酸(脂肪酸)、オルベンカルブ、オルソスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パラコート、パラコート-ジクロリド、パラコート-ジメチル硫酸塩、ペブレート、ペンジメタリン、ペノキススラム、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、ペトキサミド、石油、フェンメジファム、フェンメジファム-エチル、ピクロラム、ピクロラム-ジメチルアンモニウム、ピクロラム-エテキシル、ピクロラム-イソクチル、ピクロラム-メチル、ピクロラム-オラミン、ピクロラム-カリウム、ピクロラム-トリエチルアンモニウム、ピクロラム-トリプロミン、ピクロラム-トロラミン、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロン-メチル、プロジアミン、プロホキシジム、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ(pyribambenz)、ピリバムベンズ-イソプロピル、ピリバムベンズ-プロピル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック-ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンクロラック-ジメチルアンモニウム、キンクロラック-メチル、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ-エチル、キザロホップ-P、キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、QYM201、すなわち1-{2-クロロ-3-[(3-シクロプロピル-5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)カルボニル]-6-(トリフルオロメチル)フェニル}ピペリジン-2-オン、リムスルフロン、サフルフェナシル、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SL-261、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、SYP-249、すなわち、1-エトキシ-3-メチル-1-オキソブタ-3-エン-2-イル-5-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-2-ニトロベンゾエート、SYP-300、すなわち、1-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イン-1-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]-3-プロピル-2-チオキソイミダゾリジン-4,5-ジオン、2,3,6-TBA、TCA(トリフルオロ酢酸)およびその塩、例えばTCA-アンモニウム、TCA-カルシウム、TCA-エチル、TCA-マグネシウム、TCA-ナトリウム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブカルブ、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テトフルピロリメット、サクストミン、テニルクロール、チアゾピル、チエンカルバゾン、チエンカルバゾン-メチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン-メチル、チオベンカルブ、チアフェナシル、トルピラレート、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアファモン、トリアレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリベヌロン-メチル、トリクロピル、トリクロピル-ブトチル、トリクロピル-コリン、トリクロピル-エチル、トリクロピル-トリエチルアンモニウム、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロン-ナトリウム、トリフルジモキサジン、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン-メチル、トリトスルフロン、尿素硫酸塩(urea sulfate)、ベルノレート、XDE-848、ZJ-0862、すなわち、3,4-ジクロロ-N-{2-[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシ]ベンジル}アニリン、3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロピリミジン-1 (2H)-イル)フェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチルエステル、エチル-[(3-{2-クロロ-4-フルオロ-5-[3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-3,6-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル]フェノキシ}ピリジン-2-イル)オキシ]アセテート、3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)イソオキサゾリル-5-イル]フェニル-5-クロロピリミジン-2-イル エーテル、2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン、2-({2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-6-メチルピリジン-3-イル}カルボニル)シクロヘキサン-1,3-ジオン、(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)(3,3,4-トリメチル-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-5-イル)メタノン、1-メチル-4-[(3,3,4-トリメチル-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-5-イル)カルボニル]-1H-ピラゾール-5-イル プロパン-1-スルホネート、4-{2-クロロ-3-[(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル}-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート;シアノメチル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、プロパ-2-イン-1-イル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、メチル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジンe-2-カルボン酸、ベンジル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、エチル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、メチル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1-イソブチリル-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、メチル 6-(1-アセチル-7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)-4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロピリジン-2-カルボキシレート、メチル 4-アミノ-3-クロロ-6-[1-(2,2-ジメチルプロパノイル)-7-フルオロ-1H-インドール-6-イル]-5-フルオロピリジン-2-カルボキシレート、メチル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-[7-フルオロ-1-(メトキシアセチル)-1H-インドール-6-イル]ピリジン-2-カルボキシレート、カリウム 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、ナトリウム 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、ブチル 4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボキシレート、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2-オン、3-(5-tert-ブチル-1,2-オキサゾール-3-イル)-4-ヒドロキシ-1-メチルイミダゾリジン-2-オン、3-[5-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-ヒドロキシ-1-メチルイミダゾリジン-2-オン、4-ヒドロキシ-1-メトキシ-5-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2-オン、6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-1,5-ジメチル-3-(2-メチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、3-(2,6-ジメチルフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-1-メチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、2-[2-クロロ-4-(メチルスルホニル)-3-(モルホリン-4-イルメチル)ベンゾイル]-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン、1-(2-カルボキシエチル)-4-(ピリミジン-2-イル)ピリダジン-1-イウム塩(クロライド、アセテートまたはトリフルオロアセテートなどのアニオンと共に)、1-(2-カルボキシエチル)-4-(ピリダジン-3-イル)ピリダジン-1-イウム塩(クロライド、アセテートまたはトリフルオロアセテートなどのアニオンと共に)、4-(ピリミジン-2-イル)-1-(2-スルホエチル)ピリダジン-1-イウム塩(クロライド、アセテートまたはトリフルオロアセテートなどのアニオンと共に)、4-(ピリダジン-3-イル)-1-(2-スルホエチル)ピリダジン-1-イウム塩(クロライド、アセテートまたはトリフルオロアセテートなどのアニオンと共に)。
【0202】
可能な混合パートナーとしての植物成長調節剤の例は、以下のものである:
アブシジン酸、アシベンゾラル、アシベンゾラル-S-メチル、1-アミノシクロプロ-1-イル カルボン酸およびその誘導体、5-アミノレブリン酸、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ビキニン、ブラシノリド、ブラシノリド-エチル、カテキン、キトオリゴ糖(CO;COsは、LCOsの特徴であるペンダント脂肪酸鎖を欠いている点でLCOsとは異なる。COsは、N-アセチルキトオリゴ糖とも呼ばれ、GlcNAc残基によって構成されるが、キチン分子[(C13NO,CAS No.1398-61-4]およびキトサン分子[(C11NO,CAS No.9012-76-4])から異ならしめる側鎖の装飾を有する)、キチン質化合物、クロルメコートクロリド、クロプロップ、シクラニリド、3-(シクロプロパ-1-エニル)プロピオン酸、ダミノジド、ダゾメット、ダゾメット-ナトリウム、n-デカノール、ジケグラック、ジケグラック-ナトリウム、エンドタール、エンドタール-ジカリウム、-ジナトリウムおよびモノ(N,N-ジメチルアルキルアンモニウム)、エテホン、フルメトラリン、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルレノール-メチル、フルルプリミドール、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸(IAA)、4-インドール-3-イル酪酸、イソプロチオラン、プロベナゾール、ジャスモン酸、ジャスモン酸またはその誘導体(例えば、ジャスモン酸メチルエステル)、リポ-キトオリゴ糖(LCO、共生結節形成(Nod)シグナル(またはNod因子)またはMyc因子とも称され、非還元末端で縮合したN-結合脂肪アシル鎖を有するβ-1,4-結合N-アセチル-D-グルコサミン(“GlcNAc”)残基のオリゴ糖骨格からなる。当技術分野で理解されているように、LCOsは、骨格中のGlcNAc残基の数、脂肪アシル鎖の長さと飽和度および還元糖残基および非還元糖残基の置換において異なる)、リノール酸またはその誘導体、リノレン酸またはその誘導体、マレイン酸ヒドラジド、メピコートクロリド、メピコートペンタボレート、1-メチルシクロプロペン、1-メチルシクロプロペン、3’-メチル アブシジン酸、2-(1-ナフチル)アセトアミド、1-ナフチル酢酸、2-ナフチルオキシ酢酸、ニトロフェノラート混合物、4-オキソ-4[(2-フェニルエチル)アミノ]酪酸、パクロブトラゾール、4-フェニル酪酸、N-フェニルフタルアミド酸、プロヘキサジオン、プロヘキサジオン-カルシウム、プロヒドロジャスモン、サリチル酸、サリチル酸メチルエステル、ストリゴラクトン、テクナゼン、チジアズロン、トリアコンタノール、トリネキサパック、トリネキサパック-エチル、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、ウニコナゾール-P、2-フルオロ-N-(3-メトキシフェニル)-9H-プリン-6-アミン。
【0203】
本発明による一般式(I)の化合物の有用な組合せパートナーには、例えば、以下の薬害軽減剤も含まれる:
S1) 複素環式カルボン酸誘導体の群からの化合物:
S1) ジクロロフェニルピラゾリン-3-カルボン酸型の化合物(S1)、好ましくは、以下のような化合物:
1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン-3-カルボン酸、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-1)(「メフェンピル-ジエチル」)および関連化合物(これらは、WO-A-91/07874に記載されている);
S1) ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1)、好ましくは、以下のような化合物:
1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-メチルピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-2)、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-イソプロピルピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-3)、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(1,1-ジメチルエチル)ピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-4)および関連化合物(これらは、EP-A-333131 131およびEP-A-269806に記載されている);
S1) 1,5-ジフェニルピラゾール-3-カルボン酸の誘導体(S1)、好ましくは、以下のような化合物:
1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-フェニルピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-5)、1-(2-クロロフェニル)-5-フェニルピラゾール-3-カルボン酸メチル(S1-6)および関連化合物(これらは、例えば、EP-A-268554に記載されている);
S1) トリアゾールカルボン酸型の化合物(S1)、好ましくは、以下のような化合物:
フェンクロラゾール(エチルエステル)、すなわち、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-トリクロロメチル-(1H)-1,2,4-トリアゾール-3-カルボン酸エチル(S1-7)および関連化合物(これらは、EP-A-174562およびEP-A-346620に記載されている);
S1) 5-ベンジル-もしくは5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸または5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸型の化合物(S1)、好ましくは、以下のような化合物:5-(2,4-ジクロロベンジル)-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-8)もしくは5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-9)および関連化合物(これらは、WO-A-91/08202に記載されている)、または、5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリンカルボン酸(S1-10)もしくは5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-11)(「イソキサジフェン-エチル」)もしくは5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸n-プロピル(S1-12)もしくは5-(4-フルオロフェニル)-5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-13)(これらは、特許出願WO-A-95/07897に記載されている)。
【0204】
S2) 8-キノリンオキシ誘導体(S2)の群からの化合物:
S2) 8-キノリンオキシ酢酸型の化合物(S2)、好ましくは、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸1-メチルヘキシル(「クロキントセット-メキシル」)(S2-1)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸1,3-ジメチルブタ-1-イル(S2-2)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸4-アリルオキシブチル(S2-3)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸1-アリルオキシプロパ-2-イル(S2-4)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸エチル(S2-5)、5-クロロ-8-キノリンオキシ酢酸メチル(S2-6)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸アリル(S2-7)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸2-(2-プロピリデンイミノオキシ)-1-エチル(S2-8)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸2-オキソプロパ-1-イル(S2-9)および関連化合物(これらは、EP-A-86750、EP-A-94349およびEP-A-191736またはEP-A-0 492 366に記載されている)、ならびに、さらに、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸(S2-10)、その水和物および塩、例えば、そのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム塩またはホスホニウム塩(これらは、WO-A-2002/34048記載されている);
S2) (5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸型の化合物(S2)、好ましくは、以下のような化合物:(5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸ジエチル、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸ジアリル、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸メチルエチルおよび関連化合物(これらは、EP-A-0 582 198に記載されている)。
【0205】
S3) 出芽前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)としてしばしば使用されるジクロロアセトアミド型の活性化合物(S3)、例えば、
「ジクロルミド」(N,N-ジアリル-2,2-ジクロロアセトアミド)(S3-1)、
「R-29148」(3-ジクロロアセチル-2,2,5-トリメチル-1,3-オキサゾリジン)〔Staufferから〕(S3-2)、
「R-28725」(3-ジクロロアセチル-2,2-ジメチル-1,3-オキサゾリジン)〔Staufferから〕(S3-3)、
「ベノキサコル」(4-ジクロロアセチル-3,4-ジヒドロ-3-メチル-2H-1,4-ベンゾオキサジン)(S3-4)、
「PPG-1292」(N-アリル-N-[(1,3-ジオキソラン-2-イル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔PPG Industriesから〕(S3-5)、
「DKA-24」(N-アリル-N-[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔Sagro-Chemから〕(S3-6)、
「AD-67」または「MON 4660」(3-ジクロロアセチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン)〔NitrokemiaまたはMonsantoから〕(S3-7)、
「TI-35」(1-ジクロロアセチルアゼパン)〔TRI-Chemical RTから〕(S3-8)、
「ジクロノン(Diclonon)」(ジシクロノン(Dicyclonon))または「BAS145138」または「LAB145138」(S3-9)、
((RS)-1-ジクロロアセチル-3,3,8a-トリメチルペルヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-6-オン)〔BASFから〕、
「フリラゾール」または「MON 13900」((RS)-3-ジクロロアセチル-5-(2-フリル)-2,2-ジメチルオキサゾリジン)(S3-10)およびその(R)-異性体(S3-11)。
【0206】
S4) アシルスルホンアミド(S4)の群からの化合物:
S4) 式(S4)のN-アシルスルホンアミドおよびそれらの塩(これは、WO-A-97/45016に記載されている)
【化23】
【0207】
〔式中、
は、(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキルであり、ここで最後に挙げられている2つの基は、ハロゲン、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシおよび(C-C)-アルキルチオからなる群から選択され、さらに、環式基の場合には、(C-C)-アルキルおよび(C-C)-ハロアルキルからなる群から選択されるvの置換基で置換されており;
は、ハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシ、CFであり;
は、1または2であり;
は、0、1、2または3である〕;
S4) 下記式(S4)の4-(ベンゾイルスルファモイル)ベンズアミド型の化合物およびそれらの塩(これは、WO-A-99/16744に記載されている)
【化24】
【0208】
〔式中、
、R は、独立して、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキルまたは(C-C)-アルコキシであり、および
は、1または2であり、
例えば、
=シクロプロピル、R =水素および(R )=2-OMe(「シプロスルファミド」、S4-1)、
=シクロプロピル、R =水素および(R )=5-Cl-2-OMe(S4-2)、
=エチル、R =水素および(R )=2-OMe(S4-3)、
=イソプロピル、R =水素および(R )=5-Cl-2-OMe(S4-4)および
=イソプロピル、R =水素および(R )=2-OMe(S4-5)〕;
S4) 式(S4)のベンゾイルスルファモイルフェニル尿素のクラスからの化合物(これらは、EP-A-365484に記載されている)、
【化25】
【0209】
〔式中、
、R は、独立して、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシ、CFであり、および
は、1または2である〕
例えば、
1-[4-(N-2-メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3-メチル尿素;
1-[4-(N-2-メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3,3-ジメチル尿素;
1-[4-(N-4,5-ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3-メチル尿素〕;
S4) 式(S4)のN-フェニルスルホニルテレフタルアミド型の化合物およびその塩(これらは、例えば、CN 101838227から知られている)、
【化26】
【0210】
〔式中、
は、ハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシ、CFであり;
は、1または2であり;
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニルまたは(C-C)-シクロアルケニルである〕。
【0211】
S5) ヒドロキシ芳香族化合物および芳香族-脂肪族カルボン酸誘導体のクラスから選択される活性化合物(S5)、例えば、3,4,5-トリアセトキシ安息香酸エチル、3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシサリチル酸、4-フルオロサリチル酸(4-fluorosalicyclic acid)、2-ヒドロキシケイ皮酸、2,4-ジクロロケイ皮酸(これらは、WO-A-2004/084631、WO-A-2005/015994、WO-A-2005/016001に記載されている)。
【0212】
S6) 1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン類のクラスから選択される活性化合物(S6)、例えば、1-メチル-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン、1-メチル-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-チオン、1-(2-アミノエチル)-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン塩酸塩、1-(2-メチルスルホニルアミノエチル)-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン(これらは、WO-A-2005/112630に記載されている)。
【0213】
S7) ジフェニルメトキシ酢酸誘導体(S7)のクラスからの化合物、例えば、メチルジフェニルメトキシアセテート(CAS Reg.No.41858-19-9)(S7-1)、エチルジフェニルメトキシアセテートまたはジフェニルメトキシ酢酸(これらは、WO-A-98/38856に記載されている)。
【0214】
S8) 式(S8)の化合物(これは、WO-A-98/27049に記載されている)、
【化27】
【0215】
〔式中、記号およびインデックスは、以下のように定義される:
は、ハロゲン、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシであり、
は、水素または(C-C)-アルキルであり、
は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-アルキニルまたはアリールであり、ここで、前述の炭素含有基は、それぞれ、置換されていないか、または、ハロゲンおよびアルコキシからなる群から選択される1以上の、好ましくは、最大で3つまでの、同一であるかもしくは異なっている基で置換されており、またはその塩であり、
は、0~2の整数である〕。
【0216】
S9) 3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン類のクラスから選択される活性化合物(S9)、例えば、1,2-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1-エチル-3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン(CAS Reg.No.219479-18-2)、1,2-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン(CAS Reg.No.95855-00-8)(これらは、WO-A-199/000020に記載されている)。
【0217】
S10) 式(S10a)または式(S10b)の化合物(これらは、WO-A-2007/023719およびWO-A-2007/023764に記載されている)、
【化28】
【0218】
〔式中、
は、ハロゲン、(C-C)-アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF、OCFであり、
、Zは、独立して、OまたはSであり、
は、0~4の整数であり、
は、(C-C16)-アルキル、(C-C)-アルケニル、(C-C)-シクロアルキル、アリール、ベンジル、ハロベンジルであり、
は、水素または(C-C)-アルキルである〕。
【0219】
S11) オキシイミノ化合物型の活性化合物(S11)、これらは、種子粉衣剤として知られており、例えば、
「オキサベトリニル」((Z)-1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11-1)(これは、メトラクロールによる損傷に対するキビ/モロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている)、
「フルキソフェニム」(1-(4-クロロフェニル)-2,2,2-トリフルオロ-1-エタノン O-(1,3-ジオキソラン-2-イルメチル)オキシム)(S11-2)(これは、メトラクロールによる損傷に対するキビ/モロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている)、および、
「シオメトリニル」または「CGA-43089」((Z)-シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11-3)(これは、メトラクロールによる損傷に対するキビ/モロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている)。
【0220】
S12) イソチオクロマノン類のクラスから選択される活性化合物(S12)、例えば、[(3-オキソ-1H-2-ベンゾチオピラン-4(3H)-イリデン)メトキシ]酢酸メチル(CAS Reg.No.205121-04-6)(S12-1)および関連化合物(WO-A-1998/13361)。
【0221】
S13) 以下の群から選択される1つ以上の化合物(S13):
「ナフタル酸無水物」(1,8-ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13-1)、これは、チオカーバメート系除草剤による損傷に対するトウモロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている;
「フェンクロリム」(4,6-ジクロロ-2-フェニルピリミジン)(S13-2)、これは、播種されたイネにおいてプレチラクロールに対する薬害軽減剤として知られている;
「フルラゾール」(2-クロロ-4-トリフルオロメチル-1,3-チアゾール-5-カルボン酸ベンジル)(S13-3)、これは、アラクロールおよびメトラクロールによる損傷に対するキビ/モロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている;
「CL 304415」(CAS Reg.No.31541-57-8) (4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-4-酢酸)(S13-4)〔American Cyanamidから〕、これは、イミダゾリノン類による損傷に対するトウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている;
「MG 191」(CAS Reg.No.96420-72-3)(2-ジクロロメチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン)(S13-5)〔Nitrokemiaから〕、これは、トウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている;
「MG 838」(CAS Reg.No.133993-74-5) (2-プロペニル 1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン-4-カルボジチオエート)(S13-6)〔Nitrokemiaから〕;
「ジスルホトン」(O,O-ジエチル S-2-エチルチオエチル ホスホロジチオエート)(S13-7);
「ジエトレート(dietholate)」(O,O-ジエチル O-フェニルホスホロチオエート)(S13-8);
「メフェネート(mephenate)」(メチルカルバミン酸4-クロロフェニル)(S13-9)。
【0222】
S14) 雑草に対する除草効果に加えて、イネなどの作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性化合物、例えば、
「ジメピレート」または「MY 93」(S-1-メチル 1-フェニルエチルピペリジン-1-カルボチオエート)、これは、除草剤モリネートによる損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている;
「ダイムロン」または「SK 23」(1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-3-p-トリル尿素)、これは、除草剤イマゾスルフロンの損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている;
「クミルロン」=「JC 940」(3-(2-クロロフェニルメチル)-1-(1-メチル-1-フェニルエチル)尿素、(JP-A-60087254を参照されたい)、これは、いくつかの除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている;
「メトキシフェノン」または「NK 049」(3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン)、これは、一部の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている;
「CSB」(1-ブロモ-4-(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)〔Kumiaiから〕(CAS Reg.No.54091-06-4)、これは、イネにおけるいくつかの除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている。
【0223】
S15) 式(S15)の化合物またはその互変異性体(これは、WO-A-2008/131861およびWO-A-2008/131860に記載されている)
【化29】
【0224】
〔式中、
は、(C-C)-ハロアルキル基であり;および、
は、水素またはハロゲンであり;および
、R は、それぞれ独立して、水素、(C-C16)-アルキル、(C-C16)-アルケニルまたは(C-C16)-アルキニルであり、
ここで、後ろに挙げられている3つの基は、それぞれ、置換されていないか、またはハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシ、(C-C)-アルキルチオ、(C-C)-アルキルアミノ、ジ[(C-C)-アルキル]アミノ、[(C-C)-アルコキシ]カルボニル、[(C-C)-ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないかもしくは置換されている(C-C)-シクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されているフェニルおよび置換されていないかもしくは置換されているヘテロシクリルの群から選択される1以上の基で置換されているか、
または(C-C)-シクロアルキル、(C-C)-シクロアルケニル、(C-C)-シクロアルキル(ここで、該環は、当該環の1辺において4~6員の飽和または不飽和の炭素環式環に縮合している)または(C-C)-シクロアルケニル(ここで、該環は、当該環の1辺において4~6員の飽和または不飽和の炭素環式環に縮合している)であり、
ここで、後ろに挙げられている4つの基は、それぞれ、置換されていないか、または、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、(C-C)アルキル、(C-C)ハロアルキル、(C-C)アルコキシ、(C-C)ハロアルコキシ、(C-C)アルキルチオ、(C-C)アルキルアミノ、ジ[(C-C)アルキル]アミノ、[(C-C)アルコキシ]カルボニル、[(C-C)ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないかもしくは置換されている(C-C)シクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されているフェニルおよび置換されていないかもしくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されており;
または、
は、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-アルケニルオキシ、(C-C)-アルキニルオキシまたは(C-C)-ハロアルコキシであり;および、
は、水素または(C-C)-アルキルであり;または、
とR は、直接結合している窒素原子と一緒になって、4~8員のヘテロ環式環(ここで、該ヘテロ環式環は、当該窒素原子に加えて、さらなる環ヘテロ原子(好ましくは、N、OおよびSの群から選択される最大で2個までのさらなる環ヘテロ原子)も含むことができ、また、該ヘテロ環式環は、置換されていないか、または、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C-C)-アルキル、(C-C)-ハロアルキル、(C-C)-アルコキシ、(C-C)-ハロアルコキシおよび(C-C)-アルキルチオの群から選択される1以上のラジカルで置換されている)である〕。
【0225】
S16) 主に除草剤として使用されるが作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性化合物、例えば、
(2,4-ジクロロフェノキシ)酢酸(2,4-D);
(4-クロロフェノキシ)酢酸;
(R,S)-2-(4-クロロ-o-トリルオキシ)プロピオン酸(メコプロップ);
4-(2,4-ジクロロフェノキシ)酪酸(2,4-DB);
(4-クロロ-o-トリルオキシ)酢酸(MCPA);
4-(4-クロロ-o-トリルオキシ)酪酸;
4-(4-クロロフェノキシ)酪酸;
3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸(ジカンバ);
3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸1-(エトキシカルボニル)エチル(ラクチジクロール-エチル(lactidichlor-ethyl))。
【0226】
本発明による一般式(I)の化合物および/またはその塩およびN-オキシド、特に式(I-001)~(I-106)の化合物、その塩またはN-オキシドと組み合わせた好ましい薬害軽減剤は、クロキントセット-メキシル、シプロスルファミド、フェンチロラゾール-エチル、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、フェンクロリム、クミルロン、S4-1およびS4-5であり、特に好ましい薬害軽減剤は、クロキントセット-メキシル、シプロスルファミド、イソキサジフェン-エチルおよびメフェンピル-ジエチルである。
【0227】
生物学的実施例:
以下の実施例および表では、以下の略語を使用する:
試験した有害植物:
ABUTH:イチビ(Abutilon theophrasti)
ALOMY:ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)
AMARE:アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)
DIGSA:オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)
ECHCG:イヌビエ(Echinochloa crus-galli)
KCHSC:ホウキギ(Kochia scoparia)
LOLRI:ボウムギ(Lolium rigidum)
MATIN:イヌカミツレ(Matricaria inodora)
POAAN:スズメノカタビラ(Poa annua)
SETVI:エノコログサ(Setaria viridis)
STEME:コハコベ(Stellaria media)
VERPE:オオイヌノフグリ(Veronica persica)
A.除草性出芽前作用(Herbicidal pre-emergence action)
【0228】
単子葉雑草および双子葉雑草植物の種子を、プラスチックポット(ポット当たり1種の単子葉雑草および1種の双子葉雑草植物による二重播種)に、砂質ロームに播種し、土で覆った。水和剤(粉末)(WP)または乳剤(EC)の形態で製剤された本発明による化合物を、1ヘクタールあたり600リットルの水(換算)の施用量で、0.5%の添加剤を添加して、水性懸濁液またはエマルジョンとして被覆土壌の表面に施用した。処理後、ポットを温室に置き、試験植物の最適成長条件下に維持した。試験植物への損傷の視覚的等級付けは、約3週間後に、未処理の対照と比較して実施した(パーセント(%)での除草効果:100%効果=植物が枯死し、0%効果=対照植物と同様)。
【0229】
以下の表A1~A11は、上記の実験手順によって得られた1280g/haに相当する施用量を使用する種々の有害植物に対する表1による一般式(I)の選択された化合物の効果を示す。
【0230】
表A1
【表3】
【0231】
表A2
【表4】
【0232】
表A3
【表5】
【0233】
表A4
【表6】
【0234】
表A5
【表7】
【0235】
表A6
【表8】
【0236】
表A7
【表9】
【0237】
表A8
【表10】
【0238】
表A9
【表11】
【0239】
【0240】
表A10
【表12】
【0241】
表A11
【表13】
【0242】
結果が示すように、本発明による一般式(I)の種々の化合物は、イチビ(Abutilon theophrasti)(ABUTH)、ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)(ALOMY)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)(AMARE)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)(DIGSA)、ホウキギ(Kochia scoparia)(KCHSC)、ボウムギ(Lolium rigidum)(LOLRI)、イヌカミツレ(Matricaria inodora)(MATIN)、スズメノカタビラ(Poa annua)(POAAN)、エノコログサ(Setaria viridis)(SETVI)、コハコベ(Stellaria media)(STEME)およびオオイヌノフグリ(Veronica persica)(VERPE)などの広範囲の有害な単子葉植物および双子葉植物に対して、ヘクタール当たり1280gの活性成分の施用量で非常に良好な除草性出芽前効果を有する。
【0243】
B.除草性出芽後作用(Herbicidal post-emergence action)
単子葉雑草および双子葉雑草植物の種子を、プラスチックポット(ポット当たり1種の単子葉雑草および1種の双子葉雑草植物による二重播種)に、砂質ロームに播種し、土壌で覆い、制御された生育条件下で生育させた。播種から2~3週間後、試験植物を単葉段階で噴霧した。水和剤(粉末)(WP)または乳剤(EC)の形態で製剤化された本発明による化合物を、1ヘクタールあたり600リットルの水(換算)の施用量で、0.5%の添加剤を添加して、水性懸濁液またはエマルジョンとして緑色植物部分に噴霧した。試験植物を、最適な成長条件下で約3週間、温室に入れ、次いで、調製物の効果を、未処理対照と比較して視覚的に評価した(パーセント(%)での除草効果:100%効果=植物が枯死し、0%効果=対照植物と同様)。
【0244】
以下の表B1~B11は、上記の実験手順によって得られた1280g/haに相当する施用量を使用する種々の有害植物に対する表1による一般式(I)の選択された化合物の効果を示す。
【0245】
表B1
【表14】
【0246】
表B2
【表15】
【0247】
表B3
【表16】
【0248】
表B4
【表17】
【0249】
表B5
【表18】
【0250】
表B6
【表19】
【0251】
表B7
【表20】
【0252】
表B8
【表21】
【0253】
表B9
【表22】
【0254】
【0255】
表B10
【表23】
【0256】
表B11
【表24】
【0257】
【0258】
結果が示すように、本発明による種々の一般式(I)の種々の化合物は、イチビ(Abutilon theophrasti)(ABUTH)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)(AMARE)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)(DIGSA)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)(ECHCG)、ホウキギ(Kochia scoparia)(KCHSC)、ボウムギ(Lolium rigidum)(LOLRI)、イヌカミツレ(Matricaria inodora)(MATIN)、スズメノカタビラ(Poa annua)(POAAN)、エノコログサ(Setaria viridis)(SETVI)、コハコベ(Stellaria media)(STEME)およびオオイヌノフグリ(Veronica persica)(VERPE)などの広範囲の有害な単子葉および双子葉植物に対して、ヘクタール当たり1280gの有効成分の施用量で非常に良好な除草性出芽後効果を有する。
【0259】
C.除草性出芽前作用(Herbicidal pre-emergence action)
単子葉雑草および双子葉雑草植物の種子を、プラスチックポット(ポット当たり1種の単子葉雑草および1種の双子葉雑草植物による二重播種)に、砂質ロームに播種し、土で覆った。水和剤(WP)または乳剤(EC)の形態で製剤された本発明による化合物を、1ヘクタールあたり600リットルの水(換算)の施用量で、0.5%の添加剤を添加して、水性懸濁液またはエマルジョンとして被覆土壌の表面に施用した。処理後、ポットを温室に置き、試験植物の最適成長条件下に維持した。試験植物への損傷の視覚的等級付けを、約3週間後に、未処理対照と比較して行った(パーセント(%)での除草効果:100%効果=植物が枯死し、0%効果=対照植物と同様)。
【0260】
以下の表C1~C6は、上記の実験手順によって得られた320g/haに相当する施用量を使用する種々の有害植物に対する表1による一般式(I)の選択された化合物の効果を示す。
【0261】
表C1
【表25】
【0262】
表C2
【表26】
【0263】
表C3
【表27】
【0264】
表C4
【表28】
【0265】
表C5
【表29】
【0266】
表C6
【表30】
【0267】
結果が示すように、本発明による一般式(I)の様々な化合物は、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)(AMARE)、ホウキギ(Kochia scoparia)(KCHSC)、ボウムギ(Lolium rigidum)(LOLRI)、イヌカミツレ(Matricaria inodora)(MATIN)、スズメノカタビラ(Poa annua)(POAAN)およびコハコベ(Stellaria media)(STEME)などの広範囲の有害な単子葉植物および双子葉植物に対して、1ヘクタール当たり320gの有効成分の施用量で非常に良好な除草性出芽前効果を有する。
【0268】
D.除草性出芽後作用(Herbicidal post-emergence action)
単子葉雑草および双子葉雑草植物の種子を、プラスチックポット(ポット当たり1種の単子葉雑草および1種の双子葉雑草植物による二重播種)に、砂質ロームに播種し、土壌で覆い、制御された生育条件下で生育させた。播種から2~3週間後、試験植物を単葉段階で噴霧した。水和剤(WP)または乳剤(EC)の形態で製剤化された本発明による化合物を、1ヘクタールあたり600リットルの水(換算)の施用量で、0.5%の添加剤を添加して、水性懸濁液またはエマルジョンとして緑色植物部分に噴霧した。試験植物を、最適な成長条件下で約3週間、温室に入れ、次いで、調製物の効果を、未処理対照と比較して視覚的に評価した(パーセント(%)での除草効果:100%効果=植物が枯死し、0%効果=対照植物と同様)。
【0269】
以下の表D1~D8は、上記の実験手順によって得られた320g/haに相当する施用量を使用する種々の有害植物に対する表1による一般式(I)の選択された化合物の効果を示す。
【0270】
表D1
【表31】
【0271】
表D2
【表32】
【0272】
表D3
【表33】
【0273】
表D4
【表34】
【0274】
表D5
【表35】
【0275】
表D6
【表36】
【0276】
表D7
【表37】
【0277】
表D8
【表38】
【0278】
結果が示すように、本発明による一般式(I)の種々の化合物は、イチビ(Abutilon theophrasti)(ABUTH)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)(AMARE)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)(ECHCG)、ホウキギ(Kochia scoparia)(KCHSC)、ボウムギ(Lolium rigidum)(LOLRI)、イヌカミツレ(Matricaria inodora)(MATIN)、コハコベ(Stellaria media)(STEME)およびオオイヌノフグリ(Veronica persica)(VERPE)などの広範囲の有害な単子葉および双子葉植物に対して、ヘクタール当たり320gの活性成分の施用量で非常に良好な除草性出芽後効果を有する。
【国際調査報告】