(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】浮揚性の海洋プラットフォーム及び浮揚性の海洋プラットフォームの配置方法
(51)【国際特許分類】
B63B 35/00 20200101AFI20240412BHJP
B63B 35/34 20060101ALI20240412BHJP
B63B 21/26 20060101ALI20240412BHJP
B63B 21/16 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
B63B35/00 T
B63B35/34 Z
B63B21/26
B63B21/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565913
(86)(22)【出願日】2022-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 EP2022062362
(87)【国際公開番号】W WO2022234127
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514114529
【氏名又は名称】マリン パワー システムズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】フォスター グラハム
(57)【要約】
水域において、再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームが設けられ、水域は表面及び底を有する。浮揚性の海洋プラットフォームは、水域の表面より下に沈める土台部分と、水域の表面より上にとどまる頂部と、前記浮揚性の海洋プラットフォームを水域の底に固定する1又はそれ以上の係留索と、張力を1又はそれ以上の係留索に加える張力手段と、を備える。浮揚性の海洋プラットフォームは、浮遊構成を更に備え、浮揚性の海洋プラットフォームは、水域の表面上に実質的に浮かんで配置され、浮揚性の海洋プラットフォームは、配置構成を備え、土台部分が水域の表面より下に沈められ、且つ先端部分が水域の表面より上にとどまる。使用中において、張力手段は、浮揚性の海洋プラットフォームが浮遊構成と配置構成の間で移行するように、張力を浮揚性の海洋プラットフォームと水域の底の間に固定される1又はそれ以上の係留索に加えるように構成される。説明されるプラットフォームは、浮揚性の海洋プラットフォームを配置することのより安全で且つより効率の良い状態を部分的に沈められる作動構成を提供することを目的とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面及び底を有する水域において再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームであって、前記浮揚性の海洋プラットフォームは、
前記水域の前記表面より下に沈める土台部分と、
前記水域の前記表面より上にとどまる頂部と、
前記浮揚性の海洋プラットフォームを前記水域の前記底に固定する1又はそれ以上の係留索と、
張力を前記1又はそれ以上の係留索に加えるための張力手段と、
を備え、
前記浮揚性の海洋プラットフォームは、前記浮揚性の海洋プラットフォームが、前記水域の前記表面上に実質的に浮かんで位置決めされる浮遊構成を更に備え、、
前記浮揚性の海洋プラットフォームは、前記土台部分が前記水域の前記表面より下に沈められ、且つ前記頂部が前記水域の前記表面より上にとどまる配置構成を備え、
さらに、使用中、前記浮揚性の海洋プラットフォームが前記浮遊構成と前記配置構成との間で移行するように、前記張力手段は、前記浮揚性の海洋プラットフォームと前記水域の前記底との間に固定される前記1又はそれ以上の係留索に張力を加えるように構成される、
ことを特徴とする浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項2】
前記張力手段は、前記プラットフォームに取り付けられるプーリを含み、前記プーリは、駆動手段によって駆動されるように構成され、前記駆動手段によって駆動されるときに1又はそれ以上の前記係留索に第1張力を加えるように更に構成される、請求項1に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項3】
前記張力手段は、2つの前記係留索に前記第1張力を加えるように構成される、請求項2に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項4】
前記プラットフォームは、係留索格納室を更に備え、前記プーリは、前記係留索格納室に前記1又はそれ以上の係留索を向けるように構成される、請求項2又は請求項3に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項5】
前記係留索格納室は、前記頂部の中空構造要素内に配置される、請求項4に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項6】
前記プーリは、前記プラットフォームに恒久的に取り付けられる、請求項2~5のいずれか1項に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項7】
前記駆動手段は、モータであり、且つ前記モータは、前記プーリと取り外し可能な係合状態にある、請求項2~6のいずれか1項に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項8】
前記張力手段は、引っ張りモード及び解放モードを有する静的単一方向機構を更に含み、前記引っ張りモードにおいては、前記静的単一方向機構は、1又はそれ以上の前記係留索の動きを単一方向に制限するように構成され、前記解放モードにおいては、前記単一方向機構は、任意の方向の前記係留索の自由な動きを許容にするように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項9】
前記静的単一方向機構は、前記プラットフォームに恒久的に取り付けられ、前記静的単一方向機構は、前記プラットフォームに対して動くことができないようになっている、請求項8に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項10】
前記張力手段は、往復単一方向機構を更に含み、前記往復単一方向機構は、
第1水撃ポンプ及び第2水撃ポンプを備え、
前記第1及び第2水撃ポンプの各々は、対応する可動単一方向部材に取り付けられ、
前記可動単一方向部材は、
前記可動単一方向部材が、前記係留索の1つの動きを第1方向に制限するように構成され、且つ前記係留索に第2張力を加えるために、前記第1方向に前記対応する水撃ポンプによって動かされるよう更に構成される引っ張りモードと、
前記可動単一方向部材が、前記対応する水撃ポンプによって、前記第1方向と反対の第2方向に前記係留索に沿って動かされるように構成される解放モードと、
を有し、
各前記単一方向部材は、往復方式で前記引っ張りモードと前記解放モードの間で移行するように構成される、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項11】
各前記単一方向部材は、前記他の単一方向部材から独立して、対応する前記第1又は第2水撃ポンプによって動かされてもよい、請求項10に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項12】
前記1又はそれ以上の係留索は鎖を含み、前記往復単一方向機構は、ジャックチェーンである、請求項10又は請求項11に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項13】
前記往復単一方向機構は、前記プラットフォームに取り外し可能に取り付けられる、請求項10、請求項11、又は請求項12に記載の浮揚性の海洋プラットフォーム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載のプラットフォームの2つの係留索に張力を加えるように構成される往復単一方向機構であって、前記単一方向機構は、
第1水撃ポンプ及び第2水撃ポンプを備え、
前記第1及び第2水撃ポンプの各々は、対応する可動単一方向部材に取り付けられ、
前記可動単一方向部材は、
前記可動単一方向部材が、前記係留索の1つの動きを第1方向に制限するように構成され、且つ前記係留索に張力を加えるために、前記第1方向に前記対応する水撃ポンプによって動かされるよう更に構成される引っ張りモードと、
前記可動単一方向部材が、前記対応する水撃ポンプによって、前記第1方向と反対の第2方向に前記係留索に沿って動かされるように構成される解放状モードと、を有する、
ことを特徴とする往復単一方向機構。
【請求項15】
前記単一方向機構は、互いに独立した前記2つの係留索に前記張力を加えるように構成される、請求項14に記載の往復単一方向機構。
【請求項16】
前記往復単一方向機構は、ジャックチェーンである、請求項14又は請求項15に記載の往復単一方向機構。
【請求項17】
請求項1~9のいずれか1項に記載の浮揚性の海洋プラットフォームと、
請求項14~16のいずれか1項に記載の往復単一方向機構と、
を含む部品キット。
【請求項18】
再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームを配置する方法であって、
前記方法は、
水域の表面に沿って所定位置へ浮揚性の海洋プラットフォームを動かすステップと、
前記水域の前記底に1又はそれ以上の係留索を固定するステップと、
張力手段を介して前記1又はそれ以上の係留索に前記浮揚性の海洋プラットフォームを取り付けるステップと、
前記1又はそれ以上の係留索がぴんと張られるように、前記張力手段を用いて前記1又はそれ以上の係留索に第1張力を加えるステップと、
前記浮揚性の海洋プラットフォームの一部が前記水域に沈められるように、前記1又はそれ以上の係留索に第2張力を加えるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記方法は、前記プラットフォームに往復単一方向機構を取り付ける追加のステップを含み、前記第2張力は、前記往復単一方向機構を用いて加えられる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、前記プラットフォームから前記往復単一方向機構を取り外す追加のステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォーム、そのようなプラットフォームを配置するための張力手段、及び浮揚性の海洋プラットフォームを配置する方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
波エネルギー及び沖合の風エネルギーは両者とも、世界のエネルギーシステムを脱炭素化するための先導技術の選択肢として見なされてきた。これら再生可能エネルギーシステムの経済的な実行可能性及び実用的な実現可能性は、これら沖合のシステムの設置及びメンテナンスの容易さ及びコストに大きく依存している。これらシステムのコストを最小化する1つの解決策は、沖合の波エネルギー及び風エネルギーシステムを、浮いている或いは浮揚性のプラットフォーム上に設置することである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
浮揚性の海洋プラットフォームは、浮揚性の海洋プラットフォームに必要とされる土台を水域の底に設置することが典型的により早く、且つより容易であり、土台は、より深くにより容易に設置することが可能であるという点において、利点がある。さらに、完成した浮揚性の海洋プラットフォームは、陸の上で或いはその近くで製造されてもよく、沖合で1つ1つ組み立てられるよりもその後に、所望の位置に牽引することが可能である。しかしながら、現在の最先端の浮揚性の海洋プラットフォーム及びそれらを沖合に設置するために使用される方法及び装置には問題がある。本発明の開示の目的及び態様は、先行技術が有する少なくともこれらの問題を多少とも軽減することに努める。
【0004】
本発明の開示は、水域において再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームに関し、プラットフォームは、ベース部分が水域の表面より下に沈められ且つその頂部は水域の表面より上にとどまる水中作動構成を有する。頂部は、好ましくは、使用中において常時水域の表面より上に、再生可能エネルギーシステム(例えば、風力タービンを含んでもよい)、再生可能エネルギー貯蔵装置、及び/又は区画室、建築物、又は部屋(例えば、プラットフォーム制御又はメンテナンス装置を収容又は保管するために使用されてもよい)を支持するように構成される。本開示のプラットフォームは、プラットフォームを水中作動構成に配置するために、張力を1又はそれ以上の係留索に加えるように構成された張力手段を含む。いくつかの好ましい実施形態において、張力手段は、係留索がぴんと張るように1又はそれ以上の係留索に第1張力を加え、且つ続いてプラットフォームが、水中作動構成において水域に部分的に沈められるように、1又はそれ以上の係留索に第2張力を提供するように構成される。好ましい実施形態において、第2張力は、1又はそれ以上の係留索に周期的に加えられる。そのような力は、好ましくは、動作が単一方向に制限されるように、1又はそれ以上の係留索に係合するよう構成された一方向(単一方向)モードを有する往復張力装置によって提供される。そのような一方向(単一方向)の動作は、例えば、往復張力装置の爪部材によって提供されてもよく、爪部材は、往復する方式の張力装置によって動かされるように構成され、1又はそれ以上の係留索は、爪部材によって単一方向に動かされるようになっている。1又はそれ以上の係留索が鎖を含む実施形態において、爪部材のような例は、チェーンストッパを含んでもよい。特定の例において、往復張力装置は、第2張力を2つのそのような係留索に加えるように構成され、いくつかの実施形態において、2つの係留索の他方とは独立して2つの係留索の一方に第2張力を加えるように構成されてもよい。本発明の開示は、さらに、浮揚性の海洋プラットフォームと共に使用するための往復張力装置、プラットフォーム及び張力装置を含む部品キット、及びプラットフォームを水中作動構成に配置する方法に関する。
【0005】
本発明の開示の1つの態様によると、表面及び底を有する水域に、再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームが提供され、浮揚性の海洋プラットフォームは、水域の表面より下に沈む土台部分と、水域の表面より上にとどまる頂部と、浮揚性の海洋プラットフォームを水域の底に固定する1又はそれ以上の係留索と、1又はそれ以上の係留索に張力を加える張力手段と、を備えるプラットフォームであって、浮揚性の海洋プラットフォームは、浮揚性の海洋プラットフォームが水域の表面上に実質的に浮かんで位置決めされる浮遊構成と、土台部分が水域の表面下に沈められ且つ頂部が水域の表面より上にとどまる配置構成と、を備え、さらに、使用中において、張力手段は、浮揚性の海洋プラットフォームが浮遊構成と配置構成との間で移行するように、浮揚性の海洋プラットフォームと水域の底の間に固定される1又はそれ以上の係留索に張力を加えるよう構成される浮揚性の海洋プラットフォームが提供される。
【0006】
いくつかの実施形態において、張力手段は、好ましくは、プラットフォームに取り付けられるプーリを含み、プーリは、駆動手段によって駆動されるように構成されるとともに、駆動手段によって駆動されるときに第1張力を1又はそれ以上の係留索に加えるように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態において、張力手段は、好ましくは第1張力を2つの係留索に加えるように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態において、プラットフォームは、好ましくは、係留索格納室をさらに備え、プーリは、1又はそれ以上の係留索を係留索格納室に向けるようにさらに構成される。
【0009】
いくつかの実施形態において、係留索格納室は、好ましくは頂部の中空構造要素内に配置される。
【0010】
いくつかの実施形態において、プーリは、好ましくはプラットフォームに恒久的に取り付けられる。
【0011】
いくつかの実施形態において、駆動手段は、好ましくは、モータであり、モータは、プーリに取り外し可能に係合する。
【0012】
いくつかの実施形態において、張力手段は、好ましくは、単一方向機構が1又はそれ以上の係留索の動作を単一方向に制限するように構成された引っ張りモードと、単一方向機構が係留索の任意の方向の自由動作を許すように構成された解放モードと、を有する静的単一方向機構をさらに備える。
【0013】
いくつかの実施形態において、静的単一方向機構は、好ましくは、静的単一方向機構がプラットフォームに対して動かないようにプラットフォームに恒久的に取り付けられる。
【0014】
いくつかの実施形態において、張力手段は、好ましくは、プラットフォームに取り付けられるように構成される細長いレールを含み、静的単一方向機構は、レール上に位置決めされ、レールに沿って動くように構成される。好ましくは、引っ張りモードの間、単一方向機構は、たるんだ位置からぴんと張る位置までレールに沿って動くように構成され、その動作の間に、浮揚性の海洋プラットフォームと水域の底との間に固定される1又はそれ以上の係留索に張力が加えられ、浮揚性の海洋プラットフォームが浮遊構成と配置構成との間で移行するようになっている。
【0015】
いくつかの実施形態において、張力手段は、好ましくは、往復単一方向機構をさらに含み、往復単一方向機構は、第1水撃ポンプ及び第2水撃ポンプを備え、対応する可動単一方向部材に取り付けられた第1及び第2水撃ポンプの各々は、単一方向部材が、係留索の1つの動作を第1方向に制限するように構成されるとともに、第2張力を係留索に加えるために、対応する水撃ポンプによって第1方向に動かされるようさらに構成される引っ張りモードと、単一方向部材が、対応する水撃ポンプによって、第1方向とは反対の第2方向に係留索に沿って動かされるように構成される解放モードと、を有し、各々の単一方向部材は、往復方式で、引っ張りモードと解放モードとの間で移行するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態において、各々の単一方向部材は、好ましくは、他の単一方向部材とは独立して、対応する第1又は第2水撃ポンプによって動かされてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、1又はそれ以上の係留索は、好ましくは、鎖を含み、往復単一方向機構は、ジャックチェーンである。
【0018】
いくつかの実施形態において、往復単一方向機構は、好ましくは、プラットフォームに取り外し可能に取り付けられる。
【0019】
いくつかの実施形態において、張力手段は、好ましくは、細長いレールをさらに含み、往復単一方向機構は、レール上に位置決めされるとともに、レールに沿って動くように構成される。そのような実施形態において、引っ張りモードの間に、往復単一方向機構は、好ましくは、たるんだ位置からぴんと張る位置までレールに沿って動くように構成され、その動作の間に、浮揚性の海洋プラットフォームと水域の底との間に固定される1又はそれ以上の係留索に張力が加えられ、浮揚性の海洋プラットフォームは、浮遊構成と配置構成との間で移行するようになっている。
【0020】
好ましい実施形態において、レール及び往復単一方向機構は、プラットフォームに取り外し可能に取り付けられる。実施形態では、レール及び往復単一方向機構が、プラットフォームに恒久的に取り付けられることが理解されるであろう。好ましい実施形態において、レールは、往復単一方向機構の相補的な歯状部材による係合を受け入れるように構成されたスロット又は溝を有するインデックス付きのレール又スロット付きのレールであり、歯状部材は、レールに沿う往復単一方向機構の動作を可能にする。好ましくは、歯状部材は、往復単一方向機構のモータによって駆動されるように構成されたホイール又はギア上に位置決めされる。往復単一方向機構と共に使用するために適切であるとして説明される特徴は、静的単一方向機構にとっても同様に適切であるとして理解されるであろう。
【0021】
いくつかの実施形態において、プラットフォームは、好ましくは、電力線が、プラットフォームと作動的に係合するときに電力をプラットフォームに及びプラットフォームに伝達するように構成される電力線をさらに備え、電力線は、張力手段によってプラットフォームと作動的な係合状態に移るように構成される。
【0022】
本発明の開示の更なる態様によると、請求項の何れか1つに記載されているように、張力をプラットフォームの2つの係留索に加えるよう構成される往復単一方向機構が提供され、単一方向機構は、第1水撃ポンプ及び第2水撃ポンプを備え、対応する可動単一方向部材に取り付けられる第1及び第2水撃ポンプの各々は、単一方向部材が、係留索の1つの動作を第1方向に制限するように構成されるとともに、張力を係留索に加えるために対応する水撃ポンプによって第1方向に動かされるように更に構成される引っ張りモードと、単一方向部材が、対応する水撃ポンプによって第1方向とは反対の第2方向に係留索に沿って動かされるように構成される解放モードと、を有する。
【0023】
いくつかの実施形態において、往復単一方向機構は、好ましくは、互いに対して独立して張力を2つの係留索に加えるように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態において、往復単一方向機構は、ジャックチェーンである。
【0025】
いくつかの実施形態において、往復単一方向機構は、以下に説明されるように、レールに取り付けられ、レールに沿って動くように構成されてもよい。
【0026】
本発明の開示の更なる態様によると、本発明の開示の1つの態様による浮揚性の海洋プラットフォームと、本発明の開示の1つの態様による往復単一方向機構と、を含む部品キットが提供される。
【0027】
本発明の開示の更なる態様によると、再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームを配置する方法が提供され、本方法は、浮揚性の海洋プラットフォームを水域の表面に沿って所定位置に移動させるステップと、1又はそれ以上の係留索を水域の底に固定するステップと、浮揚性の海洋プラットフォームを張力手段を介して1又はそれ以上の係留索に取り付けるステップと、1又はそれ以上の係留索がぴんと張られるように張力手段を用いて第1張力を1又はそれ以上の係留索に加えるステップと、浮揚性の海洋プラットフォームの一部が、水域に沈められるように第2張力を1又はそれ以上の係留索に加えるステップと、を含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、本方法は、好ましくは、往復単一方向機構をプラットフォームに取り付けるさらなるステップを含み、第2張力は、往復単一方向機構を用いて加えられる。
【0029】
いくつかの実施形態において、本方法は、好ましくは、往復単一方向機構をプラットフォームから取り外すさらなるステップをさらに含む。
【0030】
本発明の開示の更なる態様によると、表面及び底を有する水域において、再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームが提供され、
浮揚性の海洋プラットフォームは、
水域の表面より下に沈める土台部分と、
水域の表面より上にとどまる頂部と、
浮揚性の海洋プラットフォームを水域の底に固定する1又はそれ以上の索と、
張力を1又はそれ以上の索に加える張力手段と、を含み、
浮揚性の海洋プラットフォームは、土台部分が、水域の表面下に沈められ、且つ頂部が、水域の表面より上にとどまる配置構成を含み、
浮揚性の海洋プラットフォームは、浮揚性の海洋プラットフォームが水域の表面上に実質的に浮かぶ浮遊構成をさらに含み、
さらに、使用中において、張力手段は、浮揚性の海洋プラットフォームと水域の底の間に固定される1又はそれ以上の索に張力を加えるように構成され、浮揚性の海洋プラットフォームは、浮遊構成と配置構成との間で移行するようになっていることをさらに特徴とする。
【0031】
このように、所定の位置にその浮遊構成で運ばれ、その後、その配置構成に移行することが可能な浮揚性の海洋プラットフォームが提供される。浮遊構成で浮揚性の海洋プラットフォームを運ぶことは、水域における浮揚性の海洋プラットフォームの抗力又は抵抗力を減少させるので有利である。
【0032】
配置構成において、水域の底と浮揚性の海洋プラットフォームの間に固定される1又はそれ以上の索は、浮揚性の海洋プラットフォームが浮かぶことを防ぐので、浮揚性の海洋プラットフォームは、部分的に沈められたままである。
【0033】
浮揚性の海洋プラットフォームの浮力は、索が海洋プラットフォームと水域の底との間に固定される方向と実質的に反対の方向に作用する。浮力の対向する相互作用及び固定される1又はそれ以上の索は、1又はそれ以上の索をぴんと張らせる。1又はそれ以上の索をぴんと張ることによって、浮揚性の海洋プラットフォームは、その配置構成において安定する。したがって、配置構成において、水域の全方向への浮揚性の海洋プラットフォームの動作は、水域上の浮遊構成における浮揚性の海洋プラットフォームの動作よりも実質的に少なくなるべきである。浮揚性の海洋プラットフォームの安定化は、例えば、風力タービンを支持するための安定した海洋プラットフォームとして機能を果たすことを可能にするので、多数のその意図された使用方法にとって重要である。
【0034】
好ましくは、使用中において、1又はそれ以上の索は、浮揚性の海洋プラットフォームの頂部と水域の底の間に固定される。索を浮揚性の沖合の頂部に固定することは、水域の表面より上であるので、取り付けがより容易に調整され或いは行なわれることが可能である。
【0035】
好ましくは、使用中において、1又はそれ以上の索は、浮揚性の海洋プラットフォームに取り外し可能に取り付けられる。このように、浮揚性のプラットフォームは、浮揚性の海洋プラットフォームをその配置構成からその浮遊構成に容易に移行させるために、索から解放されることが可能である。
【0036】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、1又はそれ以上の索の取り付けのための一式の取り付け点を備える。好ましくは、一式の取り付け点における各々の取り付け点は、異なる所定の位置に配置され、使用中及び配置構成において、水域の表面より下に沈められる土台部分の割合が、索を一式の取り付け点における1つの取り付け点に取り付けることによって制御される。好ましくは、一式の取り付け点における各々の取り付け点は、配置構成で沈められた土台部分の割合を制御するために異なる所定の位置に配置される。このように、1又はそれ以上の索は、浮揚性の海洋プラットフォーム上の異なる位置に取り付けられ得る。一式の取り付け点の異なる位置は、浮揚性のプラットフォームの角度又はその沈められる深さに影響を与える場合がある。さらに、取り付け点は、海洋プラットフォームが2つ以上の索によって取り付けられるときに海洋プラットフォームが水平でとどまるように、水域の底の高さの違いを考慮するために使用され得る。
【0037】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、土台部分に配置される1又はそれ以上の配向部材を備え、配向部材は、浮揚性の海洋プラットフォームと水域の底との間の1又はそれ以上の索のうちの1つの索を向けるように構成される。配向部材は、1又はそれ以上の索のうちの索の角度又は方向を変える。配向部材又は複数の配向部材は、索を動かし、経路を定めるように作用する。好ましくは、配向部材は管状の部材であるガイドであり、索及び必要な方向の変化に適応するための任意の形状及び大きさのものである。好ましくは、配向部材は、フェアリーダである。
【0038】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、土台部分によって構成される平面と実質的に水平に平行な方向に1又はそれ以上の索のうちの1つの索を方向づけるように構成される第1の配向部材を含み、土台部分は、第1の配向部材を通して配置位置及び浮遊位置の間で動く。好ましくは、第1配向部材は、1又はそれ以上の索のうちの1つの索を土台部分及び頂部の中間の位置に配向するように構成される。
【0039】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、土台部分によって構成される平面に実質的に垂直な方向に1又はそれ以上の索のうちの1つの索を配向するように構成される第2の配向部材を含み、土台部分は、第2の配向部材を通して配置位置及び浮遊位置の間で動く。
【0040】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、浮揚性の海洋プラットフォームを水域の底に固定するための複数の索を備える。複数の索は、冗長性及び復元力をシステムに組み込む。
【0041】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、複数の配向部材を備え、複数の索の各々の索は、複数の配向部材の少なくとも1つの配向部材によって配向される。
【0042】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームの張力手段は、浮揚性の海洋プラットフォームの頂部に配置される、より好ましくは、張力手段は少なくとも1又はそれ以上のウィンチを含む。
【0043】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームの張力手段は、滑車装置を含む。好ましくは、ブロックまわりの単一の連続したロープが、ブロック及びプーリのまわりの張力を伝達するので、必要に応じて索の間に張力を提供する。滑車装置のプーリシステムは、プーリが機械的な利点を示すように張力を加える点、及びロープに加えられる力を増幅する点において利点がある。
【0044】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、張力手段を動かすために構成されるクレーンをさらに備える。
【0045】
好ましくは、浮揚性の海洋プラットフォームは、開放した骨組みを備える。開放した領域の骨組み及び格子構造は、プラットフォーム周辺の衝撃や継続的な流体の流れ及び大波、及び任意の荒れた、嵐の海面状態に耐えるのに適した総合的な強度及び堅牢な構成を提供する。
【0046】
本発明の開示の更なる態様によると、部品キットが提供され、
部品キットは、
本発明の開示の態様による海洋プラットフォームと、
浮揚性のプラットフォームの頂部に取り外し可能に取り付けるため、且つ索に取り外し可能に取り付けるためのウィンチと、
を含み、
使用中において、ウィンチは、浮揚性のプラットフォームを水域の底に対して巻き上げることによって、浮揚性のプラットフォームの土台部分を沈めるように構成されるようになっている。
【0047】
好ましくは、部品キットは、ウィンチと底との間の索に作用するリービングプーリを更に含む。
【0048】
好ましくは、部品キットは、索とウィンチとの間に延びる張力索を更に含む。
【0049】
本発明の開示の更なる態様によると、再生可能エネルギーシステムを支持するための海洋プラットフォームを配置する方法が提供され、
本方法は、
浮揚性のプラットフォームを備える海洋プラットフォームを水域の表面に沿って所定位置に移動させるステップと、
索を水域の底に固定するステップと、
浮揚性のプラットフォームをウィンチ又は張力手段を介して索に取り付けるステップと、
浮揚性のプラットフォームの一部が水域に沈められ、ウィンチ又は張力手段が水域の表面より上にとどまるように、浮揚性のプラットフォームを索に対して巻き上げるステップと、
を含む。
【0050】
好ましくは、海洋プラットフォームを配置する方法は、更なるステップを含み、
更なるステップは、
索をウィンチ又は張力手段から接続解除するステップと、
海洋プラットフォームが水域に部分的に沈められたままになるように、索を水域の表面より上で海洋プラットフォームの一部に取り付けるステップと、
を含む。
【0051】
好ましくは、海洋プラットフォームを配置する方法は、更なるステップを含み、
更なるステップは、
浮揚性のプラットフォームに配置されるガイドを用いて、ウィンチ又は張力手段と水域の底との間に延びる策を配向するステップを含む。
【0052】
好ましい実施形態において、張力手段は、本明細書で説明されるような任意の適切な張力手段である。
【0053】
本発明の開示の更なる態様によると、再生可能エネルギーシステムを支持するための海洋プラットフォームを配置する方法が設けられ、
本方法は、
浮揚性のプラットフォームを備える海洋プラットフォームを水域の表面に沿って所望の配置位置に移動させるステップと、
プラットフォームと水域の底に固定される対応するアンカーとの間に1又はそれ以上の設置索を結合するステップと、
プラットフォームが、プラットフォームが水域に実質的に浮かぶ浮遊構成から、プラットフォームが水域に部分的に沈められる水中構成に移動するように、プラットフォームに固定される張力手段を用いて、張力を1又はそれ以上の設置索に加えるステップと、
張力手段をプラットフォームから取り外すステップと、
を含む。
【0054】
いくつかの実施形態において、本方法は、張力を加えるステップの後、プラットフォームと対応するアンカーとの間に1又はそれ以上の永久係留テンドンを取り付けるステップを更に含んでもよい。そのような実施形態は、好ましくは、1又はそれ以上の永久係留索を取り付けるステップの後、1又はそれ以上の設置索を取り外すステップを更に含む。いくつかの実施形態において、永久係留テンドンは、剛体であり、固定長であってもよく、固定長は、プラットフォームの作動深さを決定する。他の実施形態において、作動深さは、調整可能であってもよい。好ましい実施形態において、水中構成で、張力手段は、水域の表面より上に少なくとも部分的にとどまる。いくつかの好ましい実施形態において、張力手段は、水域の表面より完全に上にとどまる。
【0055】
本方法は、電力ケーブルをプラットフォームに取り付けるステップを更に含んでもよい。電力ケーブルは、好ましくは、有益な電気エネルギーをプラットフォームから遠隔の貯蔵装置又はプラントに伝達するように構成される。
【0056】
張力手段は、本明細書で説明されるような任意の適切な張力手段であってもよく、好ましくは、本開示によると単一方向機構であるということは理解されるであろう。いくつかの実施形態において、本方法は、第2プラットフォームを水域の表面に沿って所望の配置位置に移動させるステップと、第2プラットフォーム上で本方法の更なるステップを実行する前に、取り外された張力手段を第2プラットフォームに取り付けるステップと、を更に含む。そのような方法で、同一の張力手段は、プラットフォームのファーム、例えば、沖合のウィンドファームを素早く、容易に、且つ安全に配置するために使用されてもよい。
【0057】
本発明の開示の1又はそれ以上の態様又は実施形態に組み込むために適切であるとして本明細書で説明されるいずれの特徴は、本発明の開示のいずれの且つ全ての態様及び実施形態にわたって一般化可能であることが意図されているということは、理解されるであろう。本発明の開示の他の態様は、本発明の開示の詳細な説明、請求の範囲、及び図面を考慮すると、当業者によって理解され得る。上記の一般的な説明及び下記で説明される詳細な説明は、具体例として且つ説明のためのみのものであり、請求の範囲を制限するものではない。
【0058】
特定の実施形態が、これから例のみによって、且つ添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】海洋プラットフォームが使用中且つ配置構成にある、本発明による海洋プラットフォームを示す。
【
図2A】
図1のプラットフォームの張力手段の拡大図を示す。
【
図2B】
図1のプラットフォームの張力手段の拡大図を示す。
【
図2C】
図1のプラットフォームの張力手段の拡大図を示す。
【
図3A】
図1の海洋プラットフォームが配置される段階的な工程を示す。
【
図3B】
図1の海洋プラットフォームが配置される段階的な工程を示す。
【
図3C】
図1の海洋プラットフォームが配置される段階的な工程を示す。
【
図3D】
図1の海洋プラットフォームが配置される段階的な工程を示す。
【
図3E】
図1の海洋プラットフォームが配置される段階的な工程を示す。
【
図3F】
図1の海洋プラットフォームが配置される段階的な工程を示す。
【
図4】ジャックチェーンの形態を取る,本発明の開示の1つの態様による往復単一方向機構の拡大図を示す。
【
図5】使用中にプラットフォームの1又はそれ以上の係留索の一部を格納するように構成された、プラットフォームの頂部の構造要素の断面図を示す。
【
図6】
図4の往復単一方向機構がプラットフォームから取り外されている、配置構成で使用中の
図1の海洋プラットフォームを示す。
【
図7】
図6で起こる取り外し工程の間の単一方向機構の拡大図を示す。
【
図8】本開示の1つの態様による再生可能エネルギーシステムを支持するための浮揚性の海洋プラットフォームを配置する方法の実施形態例のステップを表すフロー図を示す。
【
図9】第2態様の単一方向機構を備える第1態様のプラットフォームの代替の実施形態を示す。
【
図11】浮遊構成から配置構成に移行する
図9の実施形態の側面図を示す。
【
図12A】
図11のプラットフォームが所望の配置位置に配置され且つアンカーを介して水域の底に一時的に固定される、本開示の1つの態様による設置順序における第1ステップを示す。
【
図12B】
図11のプラットフォームが所望の配置位置に配置され且つアンカーを介して水域の底に一時的に固定される、本開示の1つの態様による設置順序における第1ステップを示す。
【
図12C】
図11のプラットフォームが所望の配置位置に配置され且つアンカーを介して水域の底に一時的に固定される、本開示の1つの態様による設置順序における第1ステップを示す。
【
図13A】プラットフォームが水中構成において作動深さに移行され、アンカーを介して作動する深さで水域の底に恒久的に係留される、
図12Aから
図12Cの設置順序における更なるステップを示す。
【
図13B】プラットフォームが水中構成において作動深さに移行され、アンカーを介して作動する深さで水域の底に恒久的に係留される、
図12Aから
図12Cの設置順序における更なるステップを示す。
【
図13C】プラットフォームが水中構成において作動深さに移行され、アンカーを介して作動する深さで水域の底に恒久的に係留される、
図12Aから
図12Cの設置順序における更なるステップを示す。
【
図13D】プラットフォームが水中構成において作動深さに移行され、アンカーを介して作動する深さで水域の底に恒久的に係留される、
図12Aから
図12Cの設置順序における更なるステップを示す。
【
図15A】水中の電力ケーブルがプラットフォームに取り付けられる、
図12Aから
図12Cの設置順序における更なるステップを示す。
【
図15B】水中の電力ケーブルがプラットフォームに取り付けられる、
図12Aから
図12Cの設置順序における更なるステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図面の
図1は、配置構成或いは使用中の構成における、本発明の開示の1つの態様による浮揚性の海洋プラットフォーム102の実施形態例を示す。示される使用中構成或いは配置構成において、海洋プラットフォーム102は、水域104内に部分的に沈められる。水域104の表面106下の海洋プラットフォーム102の位置は、複数の係留索108によって制御され、係留索108の各々は、海洋プラットフォーム102を、水域104の底110と連通して位置決めされる対応する係留点109に結合する。海洋プラットフォーム102の浮力は、その複数の浮力タンク112によって提供され、プラットフォーム102が示される水中構成において安定するように、係留索108によって提供される張力に抗して作用する。
【0061】
海洋プラットフォーム102は、浮力タンク112上に支持される開放した骨組み114を備える。示される実施形態100において、海洋プラットフォーム102は、再生可能エネルギーシステムを支持するため、且つ、特に風力タービン116を支持するためのものである。装置の他の適切な部品を支持するための本開示による海洋プラットフォーム102の他の実施形態が、予想される。
【0062】
開放した骨組み114は、そのような形態において、水又は空気のような媒体の動きに対する抵抗が最小化されるのであれば、多くの実行可能な形態を取ってもよい。そのような開放した骨組み114の例は、例えば、格子フレーム、網状フレーム、穴あきフレーム、有孔フレーム、多孔性フレーム、浸透性フレーム、及び/又は骨格フレームを含んでもよい。
【0063】
この実施形態100において、開放した骨組み114は、三角錐又は四面体に実質的に類似する形状を有する。開放した骨組み114の土台118が、三角形の辺に沿って延びる3つのエッジ構造部材120から部分的に形成される。3つのエッジ構造部材120は、三角形の土台118の角において、3つの頂点で交わる。対応する一対の浮力タンク112が、3つの頂点122の各々で位置決めされ、対応する頂点122において浮力の中心を提供するように協働する。
【0064】
開放した骨組み114は、3つの角のなす構造部材124を更に備え、構造部材の各々は、土台118の頂点122から、三角形ベースのピラミッド型の開放した骨組み114の頂点に位置し且つ角をなす3つの構造部材124によって支持される支持プラットフォーム126の形態を取る上部に向かって、延びるる。
【0065】
開放した骨組み114は、支持プラットフォーム126の下側から土台118に垂直に延びる垂直構造部材(図示せず)を更に備え、対応する頂点122から土台118の中心に各々延びる3つの水平構造部材(図示せず)によって支持される。プラットフォーム102の安定性及び構造的完全性は、支持プラットフォーム126が風力タービン116を支持するよう構成されるように、この開放した骨組み構造によって提供される。
【0066】
浮力タンク112は、多くの形態を取ることができるがそのような形態において、浮力タンク112が、示される配置構成又は使用中構成ではない、すなわち係留索108によって底110に結合されるときに、海洋プラットフォーム102が水域104の表面106上に浮かぶように、十分な浮力を海洋プラットフォーム102に提供することが条件である。
【0067】
支持プラットフォーム126は、3つの角をなす構造部材124及び垂直構造部材によって、開放した骨組み114上の頂点で支持される。この実施形態において、支持プラットフォーム126は、風力タービン116のタワーを受け入れ且つ保持するためのソケット(図示せず)を備える。支持プラットフォーム126上に位置する、異なる特徴を有する他の実施形態が予想される。追加的に、任意の適切な形態を各々取る、任意の適切な数の角をなす構造部材及び/又は垂直構造部材を有する実施形態が予想されるであろう。
【0068】
示される配置構成又は使用中構成において、海洋プラットフォーム102は、6つの係留索108によって、水域104の底110につなぎ留められる。係留索108は、一対で位置決めされ、各々の一対は、対応する固定点109からプラットフォーム102の頂点122に延びている。一対の係留索は、頂点122から、対応する角をなす構造部材124に沿って延び、対応する張力手段130によってプラットフォームに固定される。
【0069】
図2Aから
図2Cを参照すると、張力手段130の拡大図が示される。張力手段130は、チェーンプーリ132及び静的単一方向のチェーンストッパ134を備える。示される実施形態において、プーリ132及びチェーンストッパ134は、対応する角をなす構造部材124の上部に恒久的に取り付けられる。プーリ132は、モータ136によって駆動されるように構成され、示される実施形態においては、取り外し可能である。各々の張力手段130は、示されるようにプーリ132及びチェーンストッパ134を備え、各々のそのような手段130は、プーリ132がモータ136によって駆動されるときに、第1張力を、対応する一対の係留索108に加えるように構成される。チェーンストッパ134は、示される実施形態例において水撃ポンプを備える解放機構を備え、各々の水撃ポンプは、チェーンストッパの対応する爪部材を、対応する係留索がプーリに向かう単一方向のみに動くことが可能である閉位置から、対応する係留索がいずれの方向に自由に動く開位置に動かすように構成される。示される実施形態100におけるチェーンストッパ134は、それゆえに他の一対の係留索108から独立した対応する一対の係留索108の1つの動きを制限するように構成される。実施形態は、チェーンストッパ134の爪部材が、任意の適切な機構により、開位置と閉位置との間で移動可能であってもよいことが理解されるであろう。
【0070】
図3Aから
図3Gを参照すると、段階的な配置工程が、
図1のプラットフォームを配置するために表される。
【0071】
図3Aで表される構成において、6つの係留索108は、所望の配置位置にあらかじめ設置され、各々の係留索は、水域104の底110上の対応する固定点109に取り付けられる。固定点109に対して遠位の一端において、係留索は、そこに一時的に取り付けられる標識ブイ140を各々備え、ブイ140は、対応する係留索108の位置をマーキングする。係留索109に加えて、電力ケーブル138が、所望の位置近くに配置され、電力ケーブル138もまた、そこに一時的に取り付けられる標識ブイ140を有する。使用において、電力ケーブル138は、再生可能エネルギー獲得装置に取り付けられ、本願で説明される実施形態においては、再生可能エネルギー獲得装置は、風力タービン116であり、再生可能エネルギー獲得装置による電気エネルギーの出力が、使用されるプラットフォーム102から離れて伝達されことができるようになっている。係留索及びアレイケーブルは、所定場所にあらかじめ設置され、標識ブイを用いてマーキングされる。プラットフォーム102は、先に説明されたように水域104の表面106上に浮かぶので、海洋プラットフォーム102は、その後、所望の位置に牽引される。
【0072】
図3Bを参照すると、
図3Aで示されるステップの後の配置ステップが示される。示されるステップにおいて、往復単一方向機構142が、張力手段130の各々の近くのプラットフォーム上に位置決めされる。示される実施形態において、往復単一方向機構142(
図4に関連して説明されるような)は、ジャックチェーンの形態を取るが、他の適切な機構が、本明細書で説明されるように理解されるであろう。プラットフォーム102の各々の張力手段130から延びる単一の案内ライン144が、順に各々の係留索108に取り付けられる。このステップの後、
図3Cに示されるように、各プーリ132のモータ136は、プーリが第1張力をそこに取り付けられる各係留索108に加えるように、作動され、そのような予張力は、各係留索108を引っ張りぴんと張るために用いられている。プーリ132は、余分な係留索108を、角をなす構造部材124の各々内に配置される係留索格納室152(
図5で示される)に向けるように構成される。モータ136の電力供給は、配備船146によって行われるが、実施形態は、任意の適切な電力供給手段が用いられることが理解されるであろう。その後、
図3Dで示されるように、電力ケーブル138は、プラットフォームに搭載される電源ソケット(図示せず)との係合に持ち上げられる前に、
図3Eで示されるように配備船146を使用して、対応する案内ライン147に取り付けられる。
【0073】
図3Fは、
図3Eで示されるステップの後の配置ステップを示し、往復単一方向機構142は、各対応する係留索108の一対と係合され、配備船146によって電力供給されながら、プラットフォーム102が配置構成又は使用中構成で水域104に部分的に沈められるように、第2張力を各係留索108に提供する。往復単一方向機構142は、周期的方式で第2張力を加えるために往復運動する。この方式で第2張力を2つの係留索に同時に加えるためのそのような機構の使用は、好ましくは、効率の良い配置手段を提供する。第2張力を他から独立した係留索の一対の各々の索に加える能力は、好ましくは配置の間に必要とされる柔軟性及び冗長性を提供し、配置は、配置の間の課題を解決するためのプラットフォームへのアクセスが制限されるような、遠隔の場所であることがある。
【0074】
図4を参照すると、往復単一方向機構142の拡大図が、本開示の1つの態様により示され、
図3Aから
図3Fで示される配置工程に関連して説明される。示される機構142は、更なる態様による部品キットに含まれるのに適切である。往復単一方向機構142は、対応する移動可能なチェーンストッパ150を往復方式で動かすように各々構成される一対の水撃ポンプ148を備える。先に説明されたように、機構142の水撃ポンプ148は、他から独立して対応するチェーンストッパ150を動かすために、独立して作動されてもよい。チェーンストッパ150は、解放機構を各々備え、示される実施形態において、解放機構は、それぞれのチェーンストッパ150の対応する爪部材を動かすように構成される水撃ポンプを備える。解放機構は、係留索の動きがプーリに向かう方向に制限される引っ張りモード及び係留索の自由な動きが許容される開放モードから機構142を切替えるように構成される。
【0075】
図5を参照すると、先に説明されたように、張力手段130のプーリ132は、余分な係留索108をプラットフォーム内の空洞又は室に向けるように構成され、示される例において、空洞又は室は、各々角をなす構造部材124の中空部内に配置された係留索格納室152である。そのような格納室は、好ましくは、プラットフォームの安全性を向上させ、余分な緩んだ係留索は、配置又はメンテナンスの乗組員に危険を与える可能性がある。
【0076】
図6を参照すると、最後の配置ステップ例が示され、往復単一方向機構146は、
図7でより拡大されて示されるように、配備船146によってプラットフォーム102から各々連続して取り除かれる。機構142の取り外し可能な性質は、好ましくは、短期間の内にいくつかのそのようなプラットフォームの配置を手伝い、そうでなければ危険を配備船及び乗組員に与えるであろう変動気象パターン中に有益であり得る。
【0077】
図8を参照すると、本開示の1つの態様による方法例800のステップがフロー図を用いて示される。示される実施形態800において、本方法は、
浮揚性の海洋プラットフォームを水域の表面に沿って所定場所に移動させるステップ802と、
1又はそれ以上の係留索を水域の底に固定するステップ804と、
張力手段を介して浮揚性の海洋プラットフォームを1又はそれ以上の係留索に取り付けるステップ806と、
1又はそれ以上の係留索がぴんと張るように、張力手段を用いて第1張力を1又はそれ以上の係留索に加えるステップ808と、
往復単一方向機構をプラットフォームに取り付けるステップ810と、
浮揚性の海洋プラットフォームの一部が水域に沈められるように、往復単一方向機構を用いて第2張力を1又はそれ以上の係留索に加えるステップ812と、
を含む。
【0078】
示される本方法800は、本明細書で説明されるような、プラットフォーム、往復単一方向機構、及び/又は部品キットを用いて実施され得ることは理解されるであろう。
【0079】
図9は第1態様によるプラットフォーム900の代替の実施形態を示し、プラットフォームは、実質的に先に説明されたようであるが、張力手段は、往復単一方向機構902が取り付けられるレール904を更に備える。往復単一方向機構902は、係留索906に張力を加える或いは係留索906から張力を取り除くために、その引っ張り状態の間にレール904に沿って動くように構成される。示される実施形態におけるレール904は、
図10でより拡大して見られるように、インデックス付きのレール又はスロット付きのレールであり、レールは、例えば係留索906の張力下でその更なる動きを妨げるために、往復単一方向機構902に係合されるよう構成された、レールに沿って細長いスロットは溝を有する。
図9の実施形態は、浮遊構成におけるプラットフォーム900を表す左側面図と共に、
図11において使用状態で示される。浮遊構成において、往復単一方向機構902は、単一方向機構902を通じた係留索904の動きが禁じられる間、引っ張りモードを開始するように構成される。引っ張りモード中、単一方向機構902は、張力を係留索904に加えるためにレールに沿って動くように更に構成され、さらに、プラットフォーム900を、左側面図で示される浮遊構成から、
図11の右側面図で示される配置構成に強制的に移行させるように構成される。移行の間、プラットフォーム900の土台は、水域908の表面より下に沈められる。使用中、配置構成への移行後、レール904及び往復単一方向機構902は、その後のプラットフォーム(図示せず)の配置において再利用されるために、プラットフォーム900から取り除かれる。取り除かれる前に、係留索は、それらの長さが固定されたままであるように、プラットフォームに取り付けられてもよく、或いはプラットフォームの静的単一方向機構が、係留索の更なる延長を禁止してもよい。レール及び往復単一方向機構がプラットフォームに取り付けられたままである実施形態が、理解されるであろう。
【0080】
図12Aから
図15Bは、本発明による設置順序を詳述する。例示的な目的のために、設置順序は、
図9に関連して詳述されるようにプラットフォーム実施形態900を用いて表されるが、設置順序が、本明細書で説明されるような任意のプラットフォーム又は単一方向機構と共に実施するのに適切な実施形態が、理解されるであろう。
【0081】
図12Aから
図12Cは、設置順序の最初のステップを示し。プラットフォーム900は、水域908の表面を渡ってプラットフォーム900を牽引するために、配備船910を用いて適切な配置位置に配置される。一度所望の配置位置に配置されると、プラットフォーム900は、三角形のプラットフォームの土台部分の3つの頂点の各々が、対応するあらかじめ配置されたアンカー912の上に配置される状態で位置決めされ、3つのあらかじめ配置されるアンカー912の各々は、水域の底と係合した状態であらかじめ位置決めされる。設置索914が、その第2端が、プラットフォーム900から対応するアンカー912に向かって降ろされる状態で、その一端でプラットフォーム900に結合される。遠隔操作の水中車両(ROV)916が、配備船910によって配置され、ROV916は、設置索914の第2端と対応するアンカー912との間の係合を容易にするように構成される。
図12Cで示される実施形態例において、設置索914の第2端は、アンカー912上に配置される対応する中心のコネクタ920と係合するように形状づけられるコネクタ918を備える。示される実施形態例において、設置索コネクタ918及びアンカーコネクタ920は、例えばボールグラブ(商標)コネクタ等の海中係留コネクタ(SMC)を備える。任意の適切なコネクタが、設置索914を対応するアンカー912に一時的に或いは恒久的に取り付けるために使用される実施形態が、理解されるであろう。示される特定の実施形態において、設置索914は、一時的な方式でプラットフォーム900及びアンカー912に取り付けられる。
【0082】
図12Cで示される実施形態において、本発明の実施形態のアンカー912は、中央のコネクタ920の両側に位置決めされる2つの更なるコネクタ922を備える。これら2つの更なるコネクタ922は、
図13Aから
図13Dに関連して説明されるように、プラットフォーム900にアンカー912を結合する恒久的な係留テンドンの第2端のコネクタに係合するように各々構成される。
【0083】
図13Aから
図13Dを参照すると、設置順序の更なるステップが示され、張力は、プラットフォーム900を
図11及び
図12Aにおいて示される浮遊構成から、
図11及び
図13Aにおいて示される水中構成に移行させるために、単一方向機構902及びレール904を用いて本明細書で説明されるように、設置索914に加えられる。本明細書で説明される任意の適切な張力手段を用いる引っ張りの任意のモードが使用されてもよい。水中構成の所望の作動深さになると、ROV916は、恒久的な係留テンドン924の係合を容易にするために使用され、係留テンドン924は、
図13C及び
図13Dで示されるようにプラットフォームから、対応するアンカー912の対応する更なるコネクタ922に延びる。任意の適切なコネクタが使用されてもよく、ボールグラブ(商標)コネクタ等の適切な海中係留コネクタ(SMC)を含む。示される特定の実施形態において、恒久的な係留テンドン924は、係留テンドン924の固定の長さによって決定するプラットフォーム900の固定の作動深さを画定する。作動深さが、ウィンチ及び/又はここで説明される張力手段等を用いて、プラットフォーム900と対応するアンカー912との間の係留テンドンの一部を延ばす或いは引っ込めることによって調整されてもよい実施形態が、理解されるであろう。
【0084】
図14A及び
図14Bを参照すると、設置順序の更なるステップが示され、本ステップは、恒久的な係留テンドン924のみで浮揚性のプラットフォーム900によりその上に加えられる全ての張力に耐えるように、張力を設置索914から解放するために、
図14Aで示されるように配備船910によって張力手段902を作動するステップを含む。プラットフォーム900は、その後、係留テンドン924によって水中構成で作動深さにおいて支持され、示される例において作動深さは、係留テンドン924の長さによって決定される。設置索914の第2端は、遠隔で或いはROV916を使用して、
図14Bで示されるように、対応するアンカー912から係合解除される。一時的な設置索914は、その後、配備船910によって回収される。示される例において、単一方向機構902を含む張力手段もまた、更なるプラットフォームの配置に際して使用するために、配備船910によって回収される。示される例において、レール904もまた、更なるプラットフォームを設置に際して再利用するために、配備船910によって回収される。
【0085】
図15A及び
図15Bは、設置順序の更なるステップを示し、プラットフォーム900から電気エネルギーを伝達するために、プラットフォーム900に海中電力ケーブル928を固定するステップを含む。ケーブル928は、
図15Aで示されるようにプラットフォーム900に向かって敷かれ、水域においてケーブル928を安定させるために、ケーブルの付属機器は、浮力モジュール及び曲げ補強材930を含むケーブル928に固定される。J‐tubeを通したメッセンジャーライン(図示せず)が、プラットフォーム900に配置されるウィンチ(図示せず)からケーブル928に結合され、ウィンチは、その後、プラットフォーム上の対応するポートに結合するためにケーブル928を所定位置に引っ張る。タービン932は、
図15Bで示されるような完全に配置されたプラットフォームを提供するために10台設置される。
【0086】
図16A及び
図16Bは、張力手段902を用いる引っ張りステップの後で且つ配備船910による張力手段902、904の除去の前のプラットフォーム900の拡大等角投影図を示す。特に、
図16A及び
図16Bの図から見られるように、説明される例においてプラットフォーム900は、既存のメンテナンスオプションと互換性があり、プラットフォーム900の斜めの支柱上の船着場及びはしごを介して人員移送船(CTV)へのアクセスを提供する。タービン932を支持するプラットフォーム900の頂部の下の部分は、水中構成における水域の表面より上でとどまるように設けられる。この部分は、
図16A及び
図16Bで示される例において、設置及びメンテナンス中のプラットフォーム及びタービンに向かうサービス運用船(SOV)又はより大きな船のために空間を提供するため、18mより大きい又はそれに等しい適切な喫水の例と、10mより大きい又はそれに等しい適切な高さの例と、を有する。プラットフォーム900の浮力及び結果として得られる係留テンドン924における張力によって引き起こされる、水中作動構成におけるプラットフォーム900の安定性は、結果としてこの構成において低動となり、徒歩通勤及び持ち上げ補償型クレーンアクセスシステムとの互換性を提供する。帰港時のメンテナンスは、本明細書で説明される張力手段及び配置システムの単純な再装着、及びしたがって設置及び設置工程の単純な反転によって容易になる。
【0087】
上記で説明された実施形態が例のみとして与えられ、且つ代替例も同様に、本開示の範囲内と考えられることは理解されるであろう。例えば、構造の詳細は、任意の形や大きさ又は任意の適切な材料であり得る。係留索、プラットフォームの頂点、及びいずれの他の詳細の数は、変更されることができ、且つ張力オプションは、任意の適切な手段でなり得る。示された例における係留索は、鎖であり、示される張力手段が主として鎖に適合される。他の実施形態は、係留索が、例えば本明細書で説明されるような天然の或いは合成のロープ等の任意の適切な形態を取ることは理解されるであろう。
【国際調査報告】