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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】除菌空気濾過システム構成
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/003 20210101AFI20240412BHJP
   F24F 8/26 20210101ALI20240412BHJP
   F24F 8/30 20210101ALI20240412BHJP
   B03C 3/155 20060101ALI20240412BHJP
   A61L 9/16 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
F24F7/003 100
F24F8/26
F24F8/30
B03C3/155 C
A61L9/16 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565984
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 US2022026353
(87)【国際公開番号】W WO2022232147
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/180,471
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523371447
【氏名又は名称】ヘルスウェイ ホーム プロダクツ カンパニー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HEALTHWAY HOME PRODUCTS COMPANY INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ロブデル、ビンセント ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ロブデル、ミッチェル レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シューチェン
(72)【発明者】
【氏名】ガーンジー、ケビン
(72)【発明者】
【氏名】フレシェット、アレクサンダー トーマス
(72)【発明者】
【氏名】キューザック、ティモシー ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ロウ、ブルック アラン
【テーマコード(参考)】
4C180
4D054
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180BB09
4C180DD09
4C180DD11
4C180EA17X
4C180HH03
4D054AA13
4D054BA01
4D054BC08
4D054BC11
4D054CA11
4D054EA28
(57)【要約】
本開示の方法及び装置は、経時的に空気濾過システム又は装置の動作を動的に監視し、変更する。空気濾過装置に対する変更は、施設のタイプ、及び施設のタイプに関連した空気純度の要件に関連付けさせることができる。様々なタイプの施設の例には、オフィス建物、クリーンルーム、及び病院が含まれる。本開示の装置は、従来の空気フィルタを含むことができ、高電圧を使用して空気中の粒子を帯電させることで、それらの粒子が集塊化され、空気中でより容易に捕集され得る、除菌空気フィルタサブアセンブリを含むことができる。本開示と矛盾しない方法は、施設の空気に関連した条件が経時的に変化するにつれて、空気流量を変更することができ、或いは空気粒子を帯電させるのに使用される電圧を変更することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気濾過装置を制御するための方法であって、
センサデータを受け取ることと、
前記受け取ったセンサデータを評価して、前記空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定することと、
前記空気濾過装置に関連した動作環境の動作要件を特定するデータにアクセスすることと、
前記空気濾過装置の動作設定が、条件の前記第1のセットが前記動作環境の前記動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されるべきであることを特定することと、
前記空気濾過装置の前記動作設定に対する変更を開始することと、を含み、
前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記空気濾過装置に関連した動作条件の前記第1のセットを変更させる、方法。
【請求項2】
前記環境を特定することと、
前記環境の前記要件を特定するデータにアクセスすることと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる粒子計数を特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、をさらに含み、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる汚染物質のレベルを特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、をさらに含み、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記空気濾過装置の一部でオゾンのレベルを特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、をさらに含み、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
空気流の変更、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記受け取ったセンサデータが、空気中に含まれる病原体のレベルを特定するデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記病原体が、バクテリア、真菌類、又はウイルスのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
空気濾過装置を制御するための方法を実装するためにプロセッサによって実行可能なプログラムが組み入れられている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
センサデータを受け取ることと、
前記受け取ったセンサデータを評価して、前記空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定することと、
前記空気濾過装置に関連した動作環境の動作要件を特定するデータにアクセスすることと、
前記空気濾過装置の動作設定が、条件の前記第1のセットが前記動作環境の前記動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されるべきであることを特定することと、
前記空気濾過装置の前記動作設定に対する変更を開始することと、を含み、
前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記空気濾過装置に関連した動作条件の前記第1のセットを変更させる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記環境を特定することと、
前記環境の前記要件を特定するデータにアクセスすることと、をさらに含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる粒子計数を特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、をさらに含み、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる汚染物質のレベルを特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、をさらに含み、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記空気濾過装置の一部でのオゾンのレベルを特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、をさらに含み、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
空気流の変更、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記受け取ったセンサデータが、空気中に含まれる病原体のレベルを特定するデータを含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記病原体が、バクテリア、真菌類、又はウイルスのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
空気濾過装置を制御するための装置であって、
データを感知する複数のセンサと、
メモリと、
プロセッサであって、
前記受け取ったセンサデータを評価して、前記空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定し、
前記空気濾過装置に関連した動作環境の動作要件を特定するデータにアクセスし、
前記空気濾過装置の動作設定が、条件の前記第1のセットが前記動作環境の前記動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されるべきであることを特定し、
前記空気濾過装置の前記動作設定に対する変更を開始するために、前記メモリからの命令を実行するプロセッサと、を含み、
前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記空気濾過装置に関連した動作条件の前記第1のセットを変更させる、装置。
【請求項18】
前記プロセッサはまた、
前記環境を特定し、
前記環境の前記要件を特定するデータにアクセスするために、前記メモリからの前記命令を実行する、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記プロセッサはまた、
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる粒子計数を特定し、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定するために、前記メモリからの前記命令を実行し、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記プロセッサはまた、
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる汚染物質のレベルを特定し、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定するために、前記メモリからの前記命令を実行し、
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、空気清浄システム用フィルタアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、空気濾過装置の動作の制御を対象とする。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプの空気フィルタが長年にわたって作られている。従来の空気フィルタは、一般に、フィルタを通過する空気の流れに依拠しており、フィルタは、フィルタに関連した穴のサイズよりも大きい粒子を捕捉する。フィルタの穴のサイズが小さくなるにつれて、空気流に対する抵抗量が大きくなる。これは、稠密なフィルタを使用するときほど、空気濾過装置を通して空気を循環させる送風機は、所与の空気流量を維持するためにより強力でなければならないことを意味する。これにより、こうした空気流を維持するために送風機が供給しなければならない空気圧量が大きくなる。これは、濾過能力を向上させると、使用する穴のサイズが小さいほど、空気濾過装置の運転コスト及び/又は製造コストを増大させる結果になることを意味する。これは、空気流量を維持するために、送風機に供給する電力を大きくしなければならない場合があり、これにより、製造業者は、低出力の送風機を高出力の送風機に置き換えることを余儀なくされる場合があるからである。空気を濾過するために使用されてきた別の技法は、高電圧を使用して空気流中の粒子を帯電させ、次に、帯電した粒子を異なる電荷、すなわち反対の電荷を有する表面上で捕集する技法である。このような空気フィルタは、一般に、イオン化空気清浄器又はイオナイザ式空気清浄器と呼ばれているが、イオン化空気清浄器はオゾンを発生させ、それは人々が生活し、働いている環境中に放出される。オゾン中で呼吸する人々は、一般に、胸の痛み、咳、喉の炎症、及び鬱血を含む健康上の影響を被っている。オゾンの呼吸は、様々な病気、及び気管支炎、肺気腫、及び喘息の割合の増加にもまた関連付けされる。
【0003】
様々な病原体(コロナウイルスCOVID-19、抗生物質抵抗性バクテリア、及び抗真菌抵抗性真菌類など)によって引き起こされた新たな感染症疾患の出現とともに、非常に小型の粒子を空気から濾過する必要性が劇的に高まっている。ウイルスのサイズは、20ナノメートル(nm)から約5000nmまでの範囲であるが、COVID-19の場合、直径が約100nmである。
【0004】
空気濾過装置はまた、限定ではないが、建物、病院、及びクリーンルームを含む異なるタイプの動作環境においても使用される。これらの異なる動作環境はそれぞれ、空気濾過の要件のセットがそれぞれに異なる可能性がある。例えば、クリーンルームは、クリーンルーム内の空気をすべて、建物の空気濾過の要件よりも高速で濾過することが必要な場合がある。しかしながら、現在の空気濾過装置は、空気に関連した条件が変化するにつれて、それらの動作を調節することはない。例えば、食品を建物のキッチンで焼く場合の事例では、従来の空気濾過装置であれば、空気中の煙の存在に基づいてその動作を変えることはない。必要であるのは、空気濾過装置によって濾過される空気の条件が変化するにつれて、空気濾過装置の動作条件に対する変更を可能にするか、又は変更を強制する新たな方法及び装置である。
【発明の概要】
【0005】
特許請求の範囲に記載の本発明は、空気を濾過するための装置を対象とし、また、このような空気濾過装置を作るための方法を対象とする。第1の実施形態では、特許請求の範囲に記載の方法は、センサデータを受け取ることと、受け取ったセンサデータを評価して、空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定することと、空気濾過装置に関連した環境の動作要件を特定するデータにアクセスすることと、空気濾過装置の動作設定が、条件の第1のセットが環境の動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されるべきであることを特定することと、を含む。この方法は、空気濾過装置の動作設定に対する変更を開始するステップもまた含むことができる。環境に対するこの変更の結果として、空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを変更させることができる。
【0006】
第2の実施形態では、特許請求の範囲に記載の方法は、プロセッサがメモリからの命令を実行する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体として実装することができる。ここで、方法はまた、センサデータを受け取ることと、受け取ったセンサデータを評価して、空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定することと、空気濾過装置に関連した環境の動作要件を特定するデータにアクセスすることと、空気濾過装置の動作設定が、条件の第1のセットが環境内の要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されるべきであることを特定することと、も含むことができる。この方法は、空気濾過装置の動作設定に対する変更を開始するステップもまた含むことができる。動作設定に対するこの変更の結果として、空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを変更させることができる。
【0007】
第3の実施形態では、装置は、メモリからの命令を実行するプロセッサにセンサデータを提供する複数のセンサを含むことができる。ここでは、プロセッサは、センサデータを受け取り、受け取ったセンサデータを評価して、空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定し、空気濾過装置に関連した環境の動作要件を特定するデータにアクセスし、空気濾過装置の動作設定が、条件の第1のセットが環境の動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されるべきであることを特定するために、メモリからの命令を実行することができる。プロセッサは、空気濾過装置の動作設定に対する変更を開始するためにメモリからの命令を実行することもできる。動作設定に対するこの変更の結果として、空気濾過装置に関連した動作条件を変更させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、除菌空気濾過装置に含まれ得る部品を示す。
図2図2は、除菌フィルタに印加される電圧が制御又は調節されているときに、空気の質、空気中の汚染物質(例えば、煙、粒子状物質、バクテリア、真菌類、若しくはウイルス)、揮発性有機化合物(VOCS:volatile organic compounds)のレベル、空気粒子計数、空気流量、オゾンレベル、及び/又は圧力低下を監視するために使用し得るコントローラを含む。
図3図3は、空気濾過装置の動作特性が経時的に制御されているときに、空気濾過装置のプロセッサによって実行し得る一連のステップを示す。
図4図4は、除菌濾過システム(DFS:disinfection filtration system)、又は濾過装置の動作が制御されているときに、実行し得る一連のステップを示す。
図5図5は、本発明の一実施形態を実装するために使用し得るコンピューティングシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の方法及び装置は、経時的に空気濾過システム又は装置の動作を動的に監視し、変更する。空気濾過装置に対する変更は、施設のタイプ、及び施設のタイプに関連した空気純度の要件に関連付けさせることができる。様々なタイプの施設の例には、オフィス建物、クリーンルーム、及び病院が含まれる。本開示の装置は、従来の空気フィルタを含むことができ、高電圧を使用して空気中の粒子を帯電させることで、それらの粒子が団塊状に集まり、空気清浄システムでより容易に捕集されるようになっている除菌空気フィルタサブアセンブリを含むことができる。本開示と矛盾しない方法は、施設の空気に関連した条件が経時的に変化するにつれて、空気流量を変更することができるし、或いは空気粒子を帯電させるのに使用される電圧を変更することができる。
【0010】
除菌濾過システム(DFS)は、電気的に強化された濾過(EEF:electrically enhanced filtration)とも呼ばれるが、これは、2つの仕組みを使用して、高い空気清浄化性能を維持する空気清浄システムである。EEF空気清浄システムは、高エネルギー場を使用して、超微粒子の凝集及び捕集を容易にすることができる。このようなシステムは、クラスタ超微粒子を形成することによって、粒子サイズを効果的に大きくすることができる。このような高エネルギー場は、帯電した粒子をフィルタシステムから放出せずに、帯電した粒子を包含し、捕集するように制御することができる。このような濾過プロセスは、メインフィルタの前部の前に位置する「進入制御グリッド」、及びメインフィルタの後部に取り付けられる場合がある「後部制御グリッド」(又は「排出制御グリッド」)に基づくことができる。進入接地制御グリッド、及び後部/排出制御グリッドは、これらのグリッドが高エネルギー場によって通電されることを防ぐアース接続に連係させることができる。進入制御グリッド及び後部/排出制御グリッドはそれぞれ、除菌濾過システムの通電部分にサービス係員の手が届かない穴を含むスクリーンとすることができる。
【0011】
高エネルギー場によってイオンが生成される場合であっても、このような帯電した粒子は、メインフィルタ内で、進入制御グリッドと、フィルタの後部側の後部/排出制御グリッドとの間に分離することができる。制御され、分離された、EEFによって生成された高エネルギー場は、メインフィルタ内で微生物発育阻止(「有機体発育の防止」)を生み出すメインフィルタのプリーツ及び繊維を通して高エネルギー被曝を絶えず生み出す。これは、生きた有機体が漏れて、空気中へと戻るのを防ぐことができる。これらの2つの仕組みが一緒に作用して、粒子の完全無菌の濾過だけでなく、EEFフィルタ内での有機体の発育の継続的な防止ももたらす。
【0012】
濾過装置は、より大型の粒子を除去するためにプレフィルタを含むことができる。これらのプレフィルタは、電気的に強化されたフィルタの有効寿命を延ばし、圧力低下によって引き起こされる高電圧交流空調(HVAC:high voltage alternating current air conditioning)システムに対する負荷を軽減することができる。プレフィルタは、電気的に強化されたフィルタよりも頻繁に取り替えなければならず、そうしないと空気濾過システムの有効性が制限され、HVACシステムにかかる圧力低下負荷を増加させる可能性がある。プレフィルタの取り替えは、可能な限り単純なプロセスでなければならず、取り替えに専門技術をほとんど必要としないか、まったく必要としないことが理想的である。メンテナンスが容易であることにより、サービスコールの費用及び遅延を要することなく、時宜を得た取り替えが可能になる。さらに、処理されている空気を継続的に濾過できるようにするためには、プレフィルタの取り替えにHVACシステムの全面的停止が必要になることがあってはならない。
【0013】
図1は、除菌空気濾過装置に含まれ得る部品を示す。図1の装置は、空気が濾過されるときに、濾過装置100の部品に供給される電圧を変更する電子回路(すなわち、コントローラ)を含むことができる。システム100は、除菌フィルタアセンブリ105と、電力制御ユニット110と、プレフィルタ115と、コントローラ120と、除菌フィルタ125と、接地接点130と、を含むことができる。除菌フィルタ125は、Vバンクフィルタ140と呼ばれるタイプのフィルタとすることができる。図1は、Vバンクフィルタ140をいくつかの異なる視点から見た図140A、140B、及び140Cを含む。
【0014】
建物に設置された濾過システムは、建物の高電圧交流(HVAC)空気循環システムの一部として構築された、いくつかの異なるフィルタアセンブリ105を含むことができる。このようなアレイに含まれるフィルタアセンブリ105の数は、除菌フィルタ125のアセンブリが組み込まれているHVACシステムの構成によってのみ制限され得る。電源は、フィルタアセンブリ105の電力制御ユニット110に電力を供給することができ、電力制御ユニット110は、高エネルギー場がVバンクフィルタ140などの除菌フィルタ125の内部に生成されると、それぞれのVバンクフィルタ140に電力を供給することができる。
【0015】
プレフィルタ115は、大型の粒子がVバンクフィルタ140に入り込む前に、それらを捕集するフィルタとすることができる。ある特定の事例では、プレフィルタ115は、特定のサイズよりも大型の粒子を捕集するように選択することができ、例えば、プレフィルタ115は、最小効率報告濾過値(MERV:minimum efficiency reporting filtration value)の少なくともMERV8を提供するように選択することができる。プレ濾過プロセスによって捕集される粒子の最小サイズは、所与の用途、所望の空気流、及び/又は特定の高電圧空調(HVAC)システムの空気流容量に対する抵抗に応じて変わる場合がある。図1は、「空気流」と表示された大きな矢印を含んでいるが、この矢印は、プレフィルタ115を通ってフィルタアセンブリ105の中に流れ込む空気を示す。
【0016】
上述したように、図1は、フィルタアセンブリ100に含まれているVバンクフィルタ140を3つの異なる視点から見た図もまた含んでいる。これらの3つの異なる図は、Vバンクフィルタの正面図140Aと、第2のVバンクフィルタの図140Bと、Vバンクフィルタの第3の図140Cと、を含む。Vバンクフィルタ内に含まれ得る部品には、高電圧電線145と、進入制御グリッドと、高エネルギー伝達グリッドと、接地バー160と、電力接点パッド165と、後部制御グリッド170と、が含まれる。部材150及び155は、進入制御グリッド及び高エネルギー伝達グリッドが位置し得る場所をそれぞれ特定する。進入制御グリッドは、Vバンクフィルタ内の高エネルギー電線145、又は他の通電されている構成部品(例えば、高エネルギー伝達グリッド)に人が触れるのを防ぐスクリーン状、金網状、又は穴が穿孔された板状の表面を有することができる。後部制御グリッド170もまた、スクリーン状、金網状、又は有孔板状の表面を有することができ、上述したように、進入制御グリッド及び後部制御グリッドは、接地させることができる。高エネルギー伝達グリッドを高電圧に帯電させることができ、このグリッドは、Vバンクフィルタアセンブリに含まれるフィルタ素子に極めて接近させることができる。
【0017】
電力は、それぞれの電力制御ユニット110から、電力接点165と、接続線又は高エネルギー伝達グリッドと、を介してそれぞれのVバンクフィルタの高エネルギー電線145まで配線させることができる。接地接点130を使用して、Vバンクフィルタ140のフレーム又は電気コネクタへのアース接続135を提供することができる。
【0018】
電力制御ユニット110は、高エネルギー電線145に接続された高電圧接点又は電線に電圧を送達することによって、高エネルギー場を作動させることができる。高エネルギー電線145に供給される電圧は、Vバンクフィルタ140内に高エネルギー場を生成するのに十分に高いものとすることができる。この高エネルギー場は、電界勾配が高エネルギー制御グリッドと、後部制御グリッド170との間に生成されるように、Vバンクフィルタ140の内部の濾材に提供することができる。この電界勾配は、高エネルギー制御グリッドに電荷を伝達する帯電した粒子に基づいて生成することができ、接地されている後部制御グリッド170に基づくことができる。
【0019】
ある特定の事例では、Vバンクフィルタは、標準的なHEPAフィルタ(99.97DOP)と比較して、濾材の密度が低い(例えば、95DOP)濾材を使用することができる。これにより、濾材が有するグラム保持重量をより重くすることが可能になり、これにより標準的なHEPAフィルタと比較して、濾材はより多くの粉塵を保持することが可能になる場合がある。Vバンクフィルタ及び濾材に高エネルギー場が提供されることにより、密度の低い濾材が、Vバンクフィルタ、及びVバンクフィルタの内部に生成された高エネルギー場の設計に関連した凝集効果に基づいて、より小型の粒子を捕集することが可能になる場合がある。この理由で、またプレフィルタにより、フィルタアセンブリ100に含まれるフィルタはそれぞれ、使用可能な寿命を延ばすことができる。HEPAフィルタは、密度の低い濾材を使用するVバンクフィルタと比較して、より大きな抵抗もまたもたらす。これは、このようなVバンクフィルタに関連した圧力低下は、密度の高いHEPAフィルタを使用したときに見られる圧力低下のほぼ4分の1近くになる可能性があることを意味する。これは、本開示と矛盾しないように構築されたフィルタシステムが、圧力低下の軽減、及び/又はエネルギー消費の低減という恩恵を提供しつつ、HEPA濾過システムと同様、又はそれ以上に効果的に濾過し得ることを意味する。例えば、設置時に、DFS又はEEFのVバンク濾過システムの水銀柱0.635から0.762センチメートル(0.25から0.30インチ)の圧力低下と比較して、HEPAシステムは、水銀柱2.54センチメートル(1.0インチ)の圧力低下が見られる可能性がある。
【0020】
ここで、フィルタ素子の濾材繊維は、濾材内で微生物発育阻止効果を生み出す高エネルギー場に絶えず曝露されている。結果は、使用する従来の濾材の効率に左右されるが、以下の通りである。微粒子効率が、従来の濾材のフィルタ及びファンを動力とする機械の場合よりもはるかに高い、0.002ミクロンの濾過効率で最大99.99%であり、グラム重量保持能力が高められ、寿命性能が向上し、メンテナンス及びエネルギーコストが低減されている。この技術により、透過率を2桁~3桁低減させることが可能であることが証明された。ある特定の事例では、HEPA又は高密度の他の濾材をVバンク濾過システムで使用することができるが、これは、高密度のフィルタの使用に関連して圧力低下が大きくなるため、エネルギーコストを増大させる可能性がある。
【0021】
上記で論じたように、接点パッド165は、Vバンクフィルタ140の外表面に位置している。接点パッド165は、フィルタアセンブリ105に含まれる高電圧接点と直接接触するように構成することができる。これにより、人が電力相互接続に触れることなく接点パッド165を介して、電力制御ユニット110からVバンクフィルタに電力を結合することが可能になる。
【0022】
濾過プロセスの間に、0.0027ミクロン以上の物質を捕集し、電圧を供給される1つ又は複数の素子(例えば、電線145)によって生成された電界を用いて分解することができ、ある特定の事例では、電線145に印加される電圧は、7千ボルト(5KV)から18KVまで変えることができる。この高電圧は、空気流中の粒子を帯電させることができ、電荷は、フィルタ素子の片側に位置する高エネルギー伝達グリッドに伝達することができる。高エネルギー伝達グリッドは、濾材の面積の95%をカバーすることができるが、Vバンクフィルタ140の抵抗をわずかに増加させるだけである。Vバンクフィルタは、複数の後部接地制御グリッド170を含むことができる。図4のVバンクフィルタ140では、8つの後部接地制御グリッド170があり、Vバンクフィルタのバンクの反対側の各フィルタ素子の出口側に1つが位置している。Vバンクフィルタの側面図140Bは、4つのVバンクフィルタのバンクを含む。これらのフィルタのバンクはそれぞれ、第1のフィルタ素子及び第2のフィルタ素子を有することができ、第1のフィルタ素子の第1の(上部)部分と、第2のフィルタ素子の第1の(上部)部分とが、第1のフィルタ素子の第2の(下部)部分と、第2のフィルタ素子の第2の(下部)部分とを離隔している第2の距離よりも大きい第1の距離の分だけ離隔している。この理由で、フィルタ素子のバンクに含まれるフィルタ素子はそれぞれ、V字形に配列することができる。特定のVバンクフィルタ素子上の後部制御グリッドは、濾材に接着剤で貼り付けることができ、電気接続によって接地バー160に接地させることができる。後部接地制御グリッド170は、濾材に粒子を閉じ込めるのに役立つ。Vバンクフィルタ140に含まれるフィルタ素子は、高エネルギー伝達グリッドと、後部制御グリッド170との間にはさまれた濾材を含むことができる。接地ストラップ135及び接地バー160は、接地接点130を介してアースに電気結合させることができる。後部接地制御グリッド170がアースに電気結合されているので、後部接地制御グリッド170は、濾材の外側区域での静電界効果を排除することもまた可能である。したがって、リード(read)接地制御グリッド170は、静電界及びどんな帯電した粒子もVバンクフィルタから出て行かせないようにすることができる。高エネルギー電線145がVバンクフィルタの空気入力の付近に位置し、後部制御グリッド170がVバンクフィルタの空気出力の付近に位置していることに留意されたい。
【0023】
図2は、除菌フィルタに印加される電圧が制御又は調節されているときに、空気の質、空気中の汚染物質(例えば、煙、粒子状物質、バクテリア、真菌類、若しくはウイルス)、揮発性有機化合物(VOCS)のレベル、空気粒子計数、空気流量、オゾンレベル、及び/又は圧力低下を監視するために使用し得るコントローラを含む。図2のコントローラ200は、メモリ210と、プロセッサ220と、データベース230と、を含む。データベース230は、1つ又は複数の不揮発性データ記憶装置を含むことができ、そこからプロセッサ220によってデータを検索することができる。データベース230は、データを格納する1つ又は複数の物理的に異なるデータベースユニットを含むことができる。この格納されたデータは、HVACシステムの容量、HVACシステムの仕様、空気濾過に影響を与えるパラメータ、及び/又はその他のデータを特定することができる。
【0024】
コントローラ200は、特定の用途の高エネルギー場のパラメータを構成する設定のセットを使用して構成することができる。これらのパラメータの構成は、所与の用途に必要とされる空気質基準に関する情報に基づいて設定することができる。商用オフィス建物の空気の濾過に使用されるパラメータは、病院又はクリーンルームの空気の濾過に使用されるパラメータとは異なっている場合がある。
【0025】
設定又はパラメータのセットは、用途のパラメータを格納するデータベース(すなわち、用途のパラメータデータベース)に格納することができ、特定のHVACシステムの空気処理能力、又は建物の空気体積要件を特定するデータは、HVAC容量データベースに格納することができ、ある用途で使用されている特定のDFS設備の動作パラメータ範囲は、DFS仕様データベースに格納することができる。DFSフィルタ装置のコントローラを構成するために使用されるコンピュータは、特定の設計に応じて複数の異なる場所に位置させることができる。例えば、構成コンピュータであれば、エンドユーザ又は他のエンティティによってDFS装置を遠隔制御することが可能であるように、ネットワークを介してDFS装置に接続させることが可能であろう。代替的に、構成コンピュータの動作は、タブレットなどのモバイルデバイス、又は専用の産業用コンピューティングデバイスに実装することができ、これにより、サービス/設置技術者がDFSシステム又は装置を構成することが可能になる。このような制御用コンピュータは、DFS制御ユニットに直接一体化させて、ユーザ又は技術者がDFSコントローラ200に直接アクセスできるようにすることができる。
【0026】
DFS装置の構成を設定するコンピュータは、ユーザ、管理者、又は技術者が特定の用途のためにDFS装置を設定できるようにするアプリケーションプログラム又はプログラムコードを含むことができる。このようなソフトウェアモジュール又はプログラムコードのセットは、特定の用途の環境のパラメータを特定することができる。このような用途には、例えば、クリーンルーム、オフィス、病院、研究所、喫煙室、特定のタイプの車両(例えば、飛行機、バス、自動車、又は船)の内部が含まれる場合がある。
【0027】
特定の用途に関連したパラメータは、空間に必要な1時間当たりの空気循環の回数、又は空気濾過の量の要件を含むことができる。HVACシステムの容量は、HVAC容量データのセットから特定することができる。このHVAC容量データは、特定のHVACシステムの立方フィート毎分(CFM)(2.83立方センチメートル毎分)の尺度を特定することができる。建物のHVACシステムのCFMと、建物の空気体積を特定するデータとの組み合わせを使用して、建物に含まれる空気を濾過することが可能な1時間当たりの回数を特定することができる。
【0028】
空気濾過要件データ、HVAC容量データ、又は空気濾過に関連したその他のデータにアクセスするプロセッサは、空気の質に関連した動作条件が経時的に変化するにつれて、そのプロセッサがHVACシステムの動作を制御して、用途の要件を満たすことを可能にし得る。センサは、図2には図示されていないが、プロセッサ220がメモリからの命令を実行するときに、そのプロセッサに提供されるデータを感知して、帯電線に供給される電圧の量、又は空気流の量を制御することができる。プロセッサは、所与の用途の要件を満たすために必要な濾過の量を特定することができる。これには、レベルの異なる高エネルギー電圧又は帯電能力ごとに空気濾過能力を特定するデータにアクセスするプロセッサが含まれる場合がある。
【0029】
センサは、プロセッサによって評価されて、空気濾過システムの様々な動作条件を特定することが可能なデータを感知することができる。空気濾過システムの様々な動作条件が変化することにより、空気の質が変化するにつれてプロセッサが空気濾過システムの動作のやり方を変更することが可能になる場合がある。センサは、圧力を監視することができ、その圧力から圧力低下(空気フィルタの入力から出力までの圧力の変化)を特定することができる。これらのセンサは、DFS濾過装置の内部で生成されたオゾンの量、若しくはDFS濾過装置から放出されたオゾンの量、空気粒子計数、及び/又は空気中の病原体(すなわち、バクテリア、真菌類、若しくはウイルス汚染物質)のレベルを測定することもまた可能である。
【0030】
これらのセンサは、空気濾過装置内の様々な異なる場所に位置させることもできるし、或いは空気清浄システムから遠隔させて位置させることもできる。例えば、センサは、図1の空気濾過装置100の入力の近くに位置させることもできるし、或いは建物の室内に空気清浄システムから遠隔させて、(すなわち、部屋の空気清浄システムから反対側にある壁に)位置させることもできる。代替的に、又は追加的に、センサは、図1のフィルタ装置100のプレフィルタ115の後に、Vバンクフィルタ140の内部、又は出力に位置させることができる。この理由で、センサデータにより、プロセッサ220が、建物内の条件、フィルタ装置の内部の条件、及びフィルタ装置を出て行く空気に関連した条件を監視することが可能になる場合がある。一事例では、センサデータが建物内の空気中に煙が充満していることを示すと、粒子の集塊化及び/又は空気濾過の速度を高めるために、図1の電線145に供給される電圧を5KVから18KVまで変化させることができる。ひとたび煙粒子のレベルが閾値レベル未満に低下すれば、電圧を下げ5KVに戻すことができる。一事例では、特定の電圧によって閾値レベルを上回るオゾン濃度が生じると、電線145に印加される電圧を下げることができる。
【0031】
用途のパラメータのデータベースは、所与の用途を含むように濾過/空気質のパラメータを格納することができる。このデータは、1時間当たりの換気回数ACH(air changes per hour)、空間の体積、粒子濾過データ、及び有機体濾過パラメータを特定することができる。これらのパラメータは、EPA PM2.5又はPM1などの空気質基準から得ることもできるし、或いは、エンドユーザが選んだ基準とすることができる。
【0032】
HVAC容量データベースは、所与の用途で使用されているHVACシステムの仕様を特定するデータを格納することができる。これには、送風機用モータ能力(最大CFM)、ファンフィルタのカバー範囲、又はその他の仕様データが含まれる場合がある。このデータを使用して、濾材に導入して、HVACシステムの能力を超過することなく、用途のパラメータを満たすことが必要な帯電量(又は関連する電圧)を特定することができる。この仕様データにより、プロセッサは送風機用モータの能力を超過していること、又は過剰な圧力低下を特定し、回避することが可能になる場合がある。
【0033】
データベース230に格納されるデータは、所与の用途で使用されている特定のDFSシステムの仕様を含むことができる。この仕様データにより、DFSのコントローラが供給可能な電圧の範囲(例えば、7KVから18KV)を特定することができる。この仕様データにより、オゾンレベルの許容範囲を特定し、様々な空気流量で予想される圧力低下を特定することができる。プロセッサ220は、この仕様データにアクセスして、図1の空気濾過装置100の予想される動作条件のセットを特定することができる。プロセッサは、センサからのデータを比較し、空気濾過装置が正常に作動しているかどうかの識別に使用し得る評価を実行することができる。そのため、図2のコントローラ200は、空気濾過装置の動作を間断なく監視し、こうした空気濾過装置の正常な動作を確認しながら、調節することができる。プロセッサ220は、空気濾過装置の動作の管理又はメンテナンスの担当者のコンピュータに動作のデータ又は警告メッセージを送ることができる。
【0034】
図3は、空気濾過装置の動作特性が経時的に制御されているときに、空気濾過装置のプロセッサによって実行し得る一連のステップを示す。図3のステップは、構成ソフトウェアモジュールと呼ばれる場合があるプログラムコードのセットの命令を含むことができる。このようなプログラムコードのセットにより、ユーザ、管理者、又は技術者は、DFSシステム又はHVACシステム全体の動作パラメータを所与の用途のために最適化することが可能になる場合がある。
【0035】
図3は、空気濾過装置の動作を構成するデータを受け取るか、又はデータにアクセスするステップ305から始まっている。構成データは、ユーザインタフェースにこうしたデータを入力するユーザから受け取るか、又はデータベースからデータを検索することによってこうしたデータにアクセスすることができる。この構成データは、建物の体積、濾過装置のタイプ、及び/又はそのタイプの濾過装置を使用することになる用途を特定することができる。次にステップ310において、使用されている空気濾過HVACシステムの容量を特定することができる。これには、構成データで特定されたタイプの濾過装置の能力を格納するデータベースにアクセスすることが含まれる場合がある。この容量データは、送風機の最大CFM容量、空気流量に関連した圧力低下、濾過能力(例えば、粒子捕集能力、揮発性有機化合物(VOC)を除去する容量、及び/又は病原体捕集能力)、並びにHVACシステムの除菌部の濾過能力を変更するように調節し得る電圧を特定することができる。
【0036】
構成データで特定される所与の用途のためのパラメータは、次に、図3のステップ315において用途のパラメータのデータベースから検索することができる。所与の用途のためのパラメータは、濾過装置が空気から除去しなければならない粒子のサイズ又は有機体サイズを特定することができる。所与の用途のための濾過パラメータは、0.002ミクロンの粒子サイズ、及び所与の用途に最も適した1時間当たりの換気回数を特定することができる。ステップ315の後、空気濾過装置の除菌部の動作パラメータは、ステップ320において検索することができる。これらの動作パラメータは、特定のタイプの濾材が使用されるときに空気濾過装置の除菌部に通電するために供給可能な電圧の範囲を特定することができる。次にステップ325において、異なった空気流量での圧力低下を特定することができる。この圧力低下データは、HVACシステムが効率的な動作を維持しながら処理することが可能な最大圧力低下を特定することができる。
【0037】
次にステップ330において、1時間当たりの換気回数を提供するのに必要な空気流量を特定することができる。判定ステップ335は、次に、空気濾過装置の除菌部によって引き起こされた圧力低下をHVACの圧力低下処理能力と比較することができる。判定ステップ335は、こうした圧力低下がHVACシステムの容量を超過しているかどうかを識別することができる。HVACシステムの容量を超過している、若しくは超過することになると判定ステップ335が識別すると、プログラムフローはステップ360に移って、そこでプログラムフローを終了することができる。ステップ360は、構成データで特定された空気濾過装置のタイプが、特定された用途に十分に適していないことを示すメッセージをユーザに提供することもまた含むことができる。
【0038】
図3の判定ステップ335が、HVACシステムが特定された用途に適していると識別すると、プログラムフローはステップ340に移ることができ、ステップ340において、その用途に必要とされる換気の度合いを実現するのに必要な最少空気流量を特定することができる。ステップ340は、ステップ340で特定された空気流量での濾過効率を満たすために使用するべき電圧を特定することもまた可能である。この電圧は、粒子サイズ濾過能力、上述した他の濾過能力、又は電圧によりフィルタに捕集され易くなる粒子計数に対応し得る。
【0039】
ステップ345において、空気流量の範囲及び除菌電圧の設定を評価して、空気濾過装置の除菌部に印加する初期電圧を特定することができる。次にステップ350において、空気濾過(HVAC)システムに関連したコスト効率及び性能効率を特定することができる。これは、どこで空気濾過装置の特定の設定がHVACシステムの効率の損失につながるかを特定することができる。図3で実行される評価により、空気濾過装置及びHVACシステムは、濾過要件を依然として満たしつつ、最低空気流量(CFM)で動作させることが可能になる場合がある。
【0040】
空気濾過システムの動作に関連したコストは、エネルギーの使用とともに増加し、これらのコストは、経時的に空気から除去された粒子で空気フィルタが満たされると、増加傾向になる。この理由で、これらの空気フィルタの平均余命もまた、経時的な運転コストを特定する手段と見なすことができる。空気濾過装置のコスト又は性能に影響し得る他の要因は、臭気の制御に関連付けさせることができ、空気濾過装置の除菌部で発生するオゾンの量の制御を含むことができる。
【0041】
所与の用途に臭気制御機能が必要でない場合、臭気を排除するのではなく、空気濾過装置を調節して、オゾンの発生を最小限に抑えるか、又は防ぐことができる。臭気制御が必要な用途の事例では、より高レベルのオゾンを発生させる可能性がある。このような制御により、システムが、決して所与の閾値レベルを上回るオゾン(例えば、空気体積比で0.05ppmのオゾン)を発生させず、放出もしないようにすることができる。このようなレベルは、環境保護局(EPA)によって規定されたガイドラインに基づいて設定することができる。臭気制御が重要となり得る用途の一例は、指定された喫煙区域又は電子タバコ喫煙区域である空間からの空気を濾過する場合である。
【0042】
ステップ350の後に、プログラムフローはステップ355に移ることができ、そこで動作パラメータのセットが空気濾過装置のコントローラで設定される。ひとたび空気濾過装置の動作パラメータがステップ355で設定されたら、図3のステップ360において、プログラムフローを終了することができる。
【0043】
図3の各ステップを使用して、特定のタイプの濾過装置が、所与の体積の建物の所与の用途に適しているのかどうかを識別することができる。評価は、パラメータの第1のセットがクリーンルームの空気が濾過されていることに関連し得る場合に行うことができ、パラメータの第2のセットは、オフィスの空気が濾過されているときに評価することができる。図3の各ステップを使用して、所与の顧客要件のセットにとって最良の結果を実現するために使用し得る設定を特定することができる。標準的な空気濾過装置は、クリーンルームを建設している顧客か、又はオフィス建物に空気濾過装置を設置している顧客か、のいずれかに販売することができる。このような事例では、顧客がする必要のあることは、プロセッサが適切なタイプの空気濾過装置の構成の選択につながる評価を実行できるように、構成データのセットを提供するだけである。
【0044】
図4は、除菌濾過システム(DFS)、又は濾過装置の動作が制御されているときに実行し得る一連のステップを示す。図4の各ステップは、プロセッサ220が図2のコントローラ200のメモリ210からの命令を実行するときまでに実行され得る。図4は、センサデータを受け取り、再検討する第1のステップ410から始まる。上述したように、これらのセンサは、圧力、発生したオゾンの量、VOCレベル、空気粒子計数、及び/又は空気中の病原体のレベルを監視することができる。次に図4のステップ420において、センサデータを空気濾過装置の動作要件と比較することができる。様々な圧力センサからのデータを使用して、空気濾過装置内の圧力低下を特定すること、空気濾過装置内で発生したオゾンのレベル、若しくは空気濾過装置によって放出されたオゾンのレベルを特定すること、又は空気濾過装置が、動作要件のセットを満たすように空気から粒子及び/又は病原体を除去しているかどうかを識別することができる。
【0045】
判定ステップ430は、次に、空気濾過装置の動作が動作要件に対応しているかどうかを識別し得、対応している場合、プログラムフローは、追加のセンサデータが受け取られ、評価されるステップ410に戻り得る。判定ステップ430が、センサデータが動作要件に対応していないと識別すると、プログラムフローはステップ440に移り、空気濾過装置に変更が適用される。上述したように、空気濾過装置に適用される変更は、要件のセットに基づいて空気流量を変更すること、又は空気濾過装置の除菌部の電圧を変更することを含むことができる。
【0046】
図5は、本発明の一実施形態を実装するために使用し得るコンピューティングシステムを示す。図5のコンピューティングシステム500は、1つ又は複数のプロセッサ510と、主メモリ520と、を含む。主メモリ520は、部分的に、プロセッサ510によって実行するための命令及びデータを格納する。動作時に、主メモリ520は実行可能コードを格納することができる。図5のシステム500は、大容量記憶装置530と、携帯型記憶媒体用ドライブ540と、出力デバイス550と、ユーザ入力デバイス560と、グラフィックス表示装置570と、周辺装置580と、ネットワークインタフェース595と、をさらに含む。
【0047】
図5に示されている構成部品は、単一のバス590を介して接続されているものとして描かれている。しかしながら、構成部品は、1つ又は複数のデータ伝送手段を通して接続させることができる。例えば、プロセッサユニット510及び主メモリ520は、ローカルのマイクロプロセッサバスを介して接続させることができ、大容量記憶装置530、周辺装置580、携帯型記憶装置540、及び表示システム570は、1つ又は複数の入力/出力(I/O)バスを介して接続させることができる。
【0048】
大容量記憶装置530は、磁気ディスクドライブ又は光ディスクドライブを用いて実装することができるが、それは、プロセッサユニット510が使用するためのデータ及び命令を格納するための不揮発性記憶装置である。大容量記憶装置530は、こうしたソフトウェアを主メモリ520にロードする目的で、本発明の実施形態を実装するためのシステムソフトウエアを格納することができる。
【0049】
携帯型記憶装置540は、FLASHメモリ、コンパクトディスク又はデジタルビデオディスクなどの携帯型不揮発性記憶媒体と連携して動作して、図5のコンピュータシステム500に、及びこのコンピュータシステムから、データ及びコードを入出力する。本発明の実施形態を実装するためのシステムソフトウエアは、このような携帯型媒体に格納し、携帯型記憶装置540を介してコンピュータシステム500に入力することができる。
【0050】
入力デバイス560は、ユーザインタフェースの一部を提供する。入力デバイス560は、キーボードなどの、アルファベット数字式の情報及びその他の情報を入力するためのアルファベット数字式のキーパッド、又はマウス、トラックボール、スタイラス、若しくはカーソル方向キーなどのポインティングデバイスを含むことができる。追加的に、図5に示されているようなシステム500は、出力デバイス550を含む。適切な出力デバイスの例には、スピーカ、プリンタ、ネットワークインタフェース、及びモニタが含まれる。
【0051】
表示システム570は、液晶表示装置(LCD)、プラズマ表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、電子インク表示装置、プロジュクタベースの表示装置、ホログラフィー表示装置、又は別の適切な表示装置を含むことができる。表示システム570は、テキスト形式の情報及びグラフィック形式の情報を受け取り、この情報を表示装置への出力用に処理する。表示システム570は、静電容量式タッチ検出、抵抗式タッチ検出、表面弾性波式タッチ検出、又は赤外線式タッチ検出など複数のタッチスクリーン入力機能を含むことができる。このようなタッチスクリーン入力機能は、可変圧力又は可変力の検出が可能な場合もあれば、可能でない場合もある。
【0052】
周辺装置580は、コンピュータシステムに追加の機能性を加えるために任意のタイプのコンピュータ支援デバイスを含むことができる。例えば、周辺装置580は、モデム又はルータを含むことができる。
【0053】
ネットワークインタフェース595は、有線ネットワークであるか、ワイヤレスインタフェースであるかにかかわらず、任意の形式のコンピュータインタフェースのコンピュータを含むことができる。そのため、ネットワークインタフェース595は、Ethernet(登録商標)ネットワークインタフェース、BlueTooth(登録商標)ワイヤレスインタフェース、802.11インタフェース、又はセルラー電話インタフェースとすることができる。
【0054】
図5のコンピュータシステム500に含まれている構成部品は、本発明の実施形態とともに使用するのに適する可能性のあるコンピュータシステムで典型的に見られるものであり、幅広いカテゴリーの、当技術分野においてよく知られているようなコンピュータ構成部品を表すように意図されている。したがって、図5のコンピュータシステム500は、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドのコンピューティングデバイス、(「スマート」フォン、若しくはそれ以外の)電話機、モバイルコンピューティングデバイス、ワークステーション、(サーバラック上の、若しくはそれ以外の)サーバ、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、タブレットコンピューティングデバイス、(腕時計、指輪、眼鏡、若しくは別のタイプの宝石/衣類/アクセサリなどの)ウェアラブルのデバイス、(携帯型、若しくはそれ以外の)ビデオゲームコンソル、電子書籍読み取り装置、(携帯型、若しくはそれ以外の)メディアプレーヤデバイス、車両設置型のコンピュータ、これらのいくつかの組み合わせ、又は任意の他のコンピューティングデバイスとすることができる。コンピュータは、様々なバス構成、ネットワーク化されたプラットフォーム、マルチプロセッサプラットフォーム、等々を含むこともまた可能である。コンピュータシステム500は、場合によっては、別のコンピュータシステムによって実行される仮想コンピュータシステムとすることができる。Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、Windows(登録商標)、Macintosh(登録商標) OS、Palm(登録商標) OS、Android(登録商標)、iOS、及びその他の適切なオペレーティングシステムを含む、様々なオペレーティングシステムを使用することが可能である。
【0055】
本発明は、多種多様なデバイスを使用して動作可能とし得る用途において実装することができる。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とは、実行のために中央演算処理ユニット(CPU)に命令を提供することに関与する任意の1つ又は複数の媒体を指す。このような媒体は、限定ではないが、光ディスク又は磁気ディスクなどの不揮発性の媒体、及びダイナミックメモリなどの揮発性の媒体を含む多くの形態をとることができる。非一時的なコンピュータ可読媒体の一般的な形態には、例えば、FLASHメモリ/ディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROMディスク、デジタルビデオディスク(DVD)、任意の他の光学媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH EPROM、及び任意の他のメモリチップ又はカートリッジが含まれる。
【0056】
プロセス及び方法において実行される機能は、異なる順序で実施されてもよい。さらに、概説されたステップ及び動作は、例として提供されているに過ぎず、ステップ及び動作のいくつかは、開示された実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択であってもよく、少ないステップ及び動作に組み合わされてもよく、又は追加のステップ及び動作に拡張されてもよい。
【0057】
上述した様々なフロー図は、本発明の特定の実施形態によって実行される動作の特定の順序を示し得るが、そのような順序は例示的なものであることを理解すべきである(例えば、代替的な実施形態は、異なる順序で動作を実行すること、特定の動作を組み合わせること、特定の動作を重複させることなどができる)。
【0058】
本明細書における技術の前述の詳細な説明は、例示及び説明の目的で提示されている。網羅的であること、又は本技術を開示された厳密な形態に限定することは意図されていない。上記の教示に照らして、多くの修正及び変形が可能である。説明された実施形態は、本技術の原理及びその実際の適用を最もよく説明するために選択されたものであり、それによって、他の当業者が、様々な実施形態において、及び企図される特定の使用に適した様々な修正とともに本技術を最もよく利用することを可能にしている。本技術の範囲は、特許請求の範囲によって定義されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-09-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気濾過装置を制御するための方法であって、
センサデータを受け取ることと、
前記受け取ったセンサデータを評価して、前記空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定することと、
前記空気濾過装置に関連した動作環境の動作要件を特定するデータにアクセスすることと、
前記空気濾過装置の動作設定が、条件の前記第1のセットが前記動作環境の前記動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されることを特定することと、
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる粒子計数、汚染物質のレベル、又はオゾンのレベルのうちの1つを特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、
前記空気濾過装置の前記動作設定に対する変更を開始することと、を含み、
前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記空気濾過装置に関連した動作条件の前記第1のセットを変更させ
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、方法。
【請求項2】
前記環境を特定することと、
前記環境の前記要件を特定するデータにアクセスすることと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
空気流の変更を開始することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記受け取ったセンサデータが、空気中に含まれる病原体のレベルを特定するデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記病原体が、バクテリア、真菌類、又はウイルスのうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
空気濾過装置を制御するための方法を実装するためにプロセッサによって実行可能なプログラムが組み入れられている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
センサデータを受け取ることと、
前記受け取ったセンサデータを評価して、前記空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定することと、
前記空気濾過装置に関連した動作環境の動作要件を特定するデータにアクセスすることと、
前記空気濾過装置の動作設定が、条件の前記第1のセットが前記動作環境の前記動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されることを特定することと、
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる粒子計数、汚染物質のレベル、又はオゾンのレベルのうちの1つを特定することと、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定することと、
前記空気濾過装置の前記動作設定に対する変更を開始することと、を含み、
前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記空気濾過装置に関連した動作条件の前記第1のセットを変更させ
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項7】
前記環境を特定することと、
前記環境の前記要件を特定するデータにアクセスすることと、をさらに含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
空気流の変更を開始することをさらに含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
前記受け取ったセンサデータが、空気中に含まれる病原体のレベルを特定するデータを含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記病原体が、バクテリア、真菌類、又はウイルスのうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
空気濾過装置を制御するための装置であって、
データを感知する複数のセンサと、
メモリと、
プロセッサであって、
前記受け取ったセンサデータを評価して、前記空気濾過装置に関連した動作条件の第1のセットを特定し、
前記空気濾過装置に関連した動作環境の動作要件を特定するデータにアクセスし、
前記空気濾過装置の動作設定が、条件の前記第1のセットが前記動作環境の前記動作要件に対応していないことを特定することに基づいて、変更されることを特定し、
前記空気濾過装置の入力で空気中に含まれる粒子計数、汚染物質のレベル、又はオゾンのレベルのうちの1つを特定し、
前記空気濾過装置の高エネルギー素子に印加する電圧を特定し、
前記空気濾過装置の前記動作設定に対する変更を開始するために、前記メモリからの命令を実行するプロセッサと、を含み、
前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記空気濾過装置に関連した動作条件の前記第1のセットを変更させ
前記空気濾過装置の前記動作設定が電圧設定であり、前記動作設定に対する前記変更の結果として、前記高エネルギー素子に印加される前記電圧が、前記特定された電圧に変更される、装置。
【請求項12】
前記プロセッサはまた、
前記環境を特定し、
前記環境の前記要件を特定するデータにアクセスするために、前記メモリからの前記命令を実行する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記プロセッサはまた、空気流の変更を開始するために、前記メモリからの前記命令を実行する、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記受け取ったセンサデータが、空気中に含まれる病原体のレベルを特定するデータを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記病原体が、バクテリア、真菌類、又はウイルスのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の装置。
【国際調査報告】