(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】ピエゾアクチュエータ装置
(51)【国際特許分類】
B05C 5/00 20060101AFI20240412BHJP
B05C 11/00 20060101ALI20240412BHJP
F16K 31/02 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
B05C5/00 101
B05C11/00
F16K31/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566653
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 EP2022060429
(87)【国際公開番号】W WO2022228968
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】102021110780.6
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102021121334.7
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504389784
【氏名又は名称】デュール システムズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Durr Systems AG
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(72)【発明者】
【氏名】ネット、モーリッツ
(72)【発明者】
【氏名】スティグラー、マルティン
(72)【発明者】
【氏名】シュナー、フランク
(72)【発明者】
【氏名】ラーデマッハー、ローター
(72)【発明者】
【氏名】ノアク、ドミトリ
(72)【発明者】
【氏名】マルティン、ヘルベルト
【テーマコード(参考)】
3H062
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
3H062AA01
3H062AA15
3H062CC05
3H062HH03
3H062HH07
4F041AA07
4F041AB01
4F041BA05
4F041BA10
4F041BA13
4F041BA36
4F042AA09
4F042AB00
4F042BA03
4F042BA04
4F042BA08
4F042BA21
4F042DH09
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉するための移動可能な少なくとも1つの弁体(1;1x)、少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させるための、好ましくは枢動可能である、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び、少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成されたピエゾアクチュエータ(4;4x)を含む、好ましくは部品上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置(100)に関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉するための移動可能な少なくとも1つの弁体(1;1x)、
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させるための、好ましくは枢動可能である、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び、
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成されたピエゾアクチュエータ(4;4x)、
を含む、
好ましくは部品上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉するための移動可能な前記少なくとも1つの弁体(1;1x)、
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させるための前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成された前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)、
といったものを含む機能ユニット(A1)、及び/又は、これらをそれぞれが含む少なくとも2つの機能ユニット(A1、Ax)を含む、
請求項1に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項3】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を完全に閉じた弁座位置に移動させるように、及び/又は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を完全に開いた弁座位置に移動させるように、構成される、
請求項1又は2に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるために単一のピエゾアクチュエータ(4;4x)が設けられる、
請求項1から3のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項5】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を作動させる役割を果たし、及び/又は、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために、前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)により、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)は三関節レバー機構の一部である、
請求項1から5のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)は第1の関節(G1;G1x)の周りで枢動可能であり、及び/又は、
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は第2の関節(G2;G2x)を介して前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に結合され、及び/又は、
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)は第3の関節(G3;G3x)を介して前記少なくとも1つの弁体(1;1x)に結合される、
請求項1から6のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項8】
関節(G1、G2、G3;G1x、G2x、G3x)の少なくとも1つは、
材料弱化により作られ、
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に一体的に接続され、及び/又は、
固体関節として作られる、
請求項1から7のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)はフレーム(20;20x)の一部であり、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記フレーム(20;20x)内に配置される、
請求項1から8のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項10】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、一側ではその横方向(C)においてフレーム(20;20x)上に固定式に取り付けられ且つ他側では前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に結合される、及び/又は、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)はその縦方向(L)において変形可能である、
請求項1から9のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項11】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は弾性変形可能なフレーム構造(4.1;4.1x)を含み、好ましくは、前記フレーム構造(4.1;4.1x)は、ベンディングストレスフレームとして構成され、及び/又は、前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に掛かる作動力の増幅のために構成される、
請求項1から10のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項12】
少なくとも1つのピエゾ活性要素(4.2;4.2x)が、好ましくは前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)への作動力を生成するための前記フレーム構造(4.1;4.1x)の横方向変形をもたらすための、前記フレーム構造(4.2;4.2x)の縦方向変形のために前記フレーム構造(4.1;4.1x)内に収容される、
請求項11に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項13】
前記フレーム構造(4.1;4.1x)はその周方向において周状に取り囲んでおり、及び/又は、
前記フレーム構造(4.1;4.1x)は細長く構成され、その縦方向(L)に対して横方向に前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を作動させる、
請求項11又は12に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項14】
前記フレーム構造(4.1;4.1x)内で、複数のピエゾ活性要素(4.2;4.2x)が、前記フレーム構造(4.1;4.1x)の縦方向(L)において、互いと前記フレーム構造(4.2;4.2x)とに結合される、
請求項11から13のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項15】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を作動方向に作動させ、前記作動方向は前記少なくとも1つの弁体(1;1x)の遷移方向に実質的に平行である又は当該方向に対して実質的に横向きである、
請求項1から14のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項16】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)のストロークを、閉じた弁座位置と完全に開いた弁座位置との間に、好ましくは少なくとも1つの中間位置に、好ましくは1つ以上の任意の中間位置に、調節するように構成され、好ましくは、絞り機能が可能とされる、液滴ジェット又は塗布剤ジェットの生成が可能とされる、及び/又は、塗布剤液滴サイズが変更可能である、
請求項1から15のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項17】
前記ストロークは前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーに応じて調節可能であり、及び/又は、前記ストロークは前記少なくとも1つの中間位置のみに延びる、
請求項16に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項18】
好ましくは前記少なくとも1つの弁体(1;1x)が減少された速度で前記少なくとも1つの弁座(2;2x)に当たるように、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を制動するように構成される、
請求項1から17のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項19】
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)の前記制動は前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーに応じて調節可能である、
請求項18に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項20】
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)は予備加重により前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させて前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じるために予備加重を生成するための予備加重要素(9;9x)に動作可能に接続される、
請求項1から19のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項21】
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)は固定要素(10;10x)により前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(4;4x)に固定され、前記固定要素(10;10x)は前記予備加重要素(9;9x)を受け入れ及び/又はガイドする役割を果たす、
請求項20に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項22】
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)、前記予備加重要素(9;9x)、及び/又は、前記固定要素(10;10x)は、実質的に同軸に配置される、
請求項20又は21に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項23】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)の位置及び/又は予備加重の調節のための少なくとも1つの補償下敷き(7)を含む、又は、少なくとも2つの弁体(1;1x)の共通の位置及び/又は予備加重の調節のための少なくとも1つの補償下敷き(7)を含む、
請求項1から22のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項24】
フレーム(20)又は少なくとも2つのフレーム(20;20x)が少なくとも1つの補償下敷き(7)に取り付けられる、
請求項23に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項25】
少なくとも2つの弁座(2;2x)及び塗布剤を吐出するための少なくとも2つの吐出開口が設けられる外部ノズルプレート(5)を前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は含む、
請求項1から24のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項26】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)はヘッドピース(6)を含み、前記ヘッドピース(6)の出口側にはノズルプレート(5)が配置され、少なくとも2つの弁体(1;1x)が前記ヘッドピース(6)内を通されている、
請求項1から25のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項27】
前記ヘッドピース(6)及び/又は前記ノズルプレート(5)は、好ましくは前記ピエゾアクチュエータ装置(100)からの弁体の除去のために、取り外し可能である、
請求項25又は26に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項28】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は前記少なくとも2つの弁体(1;1x)を封止するための封止システム(8)を含み、前記封止システム(8)は複数の金属プレートから及び/又はラビリンスシールから構成される、
請求項1から27のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項29】
前記封止システム(8)は前記ヘッドピース(6)に又は前記ヘッドピース(6)内に配置される、
請求項28に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項30】
個々のピエゾアクチュエータ(4;4x)は互いに独立して制御可能であり及び/又は互いに独立して異なる作動周波数で作動可能である、
請求項1から29のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項31】
少なくとも2つの弁座(2;2x)及び塗布剤を吐出するための少なくとも2つの吐出開口が一つの同じノズルプレート(5)内に設けられる、
請求項1から30のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項32】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、互いに角度を持って配置された少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び/又は、互いに角度を持って配置された少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)、及び/又は、互いに角度を持って配置された少なくとも2つのフレーム(20;20x)を含む、
請求項1から31のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項33】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を含み、前記少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)の縦軸は前記弁体(1;1x)の方向において互いに近づく、
請求項1から32のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項34】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を含み、前記少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)の断面は前記弁体(1;1x)の方向において先細りである、
請求項1から33のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項35】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)を含み、好ましくは、前記少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)は少なくとも2つの弁体(1;1x)の縦方向に対して互いにオフセットして配置され且つ異なる長さの少なくとも2つの弁体(1;1x)を作動させる、
請求項1から34のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項36】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、少なくとも2つの弁体(1;1x)へ塗布剤を供給するために、好ましくはスロット形状の、接続(11)を含み、前記接続(11)は前記少なくとも2つの弁体(1;1x)への前記塗布剤の実質的に均一な分配のために異なる通路断面を含む、
請求項1から35のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項37】
前記接続(11)はノズルプレート(5)及び/又はヘッドピース(6)内に設けられる、
請求項36に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項38】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は個々のガイド部品(13)を含み、前記ガイド部品(13)により少なくとも2つの弁体(1;1x)が互いに隔離された少なくとも2つのガイド位置(13.1、13.2)で軸方向にガイドされ、好ましくは、前記少なくとも2つの弁体(1;1x)は前記少なくとも2つのガイド位置(13.1、13.2)の間でベアリングなしで延在する、
請求項1から37のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項39】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)はランス体(30)を含み、前記ランス体(30)の正面側にヘッドピース(6)及び/又はノズルプレート(5)が配置され且つ前記ランス体(30)内に前記少なくとも2つの弁体(1;1x)が延在する、
請求項1から38のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項40】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は筐体(21)を含み、前記筐体(21)は前記ランス体(30)に外側側方に配置され、且つ、前記筐体(21)内に、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)、少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び、好ましくは、少なくとも2つのフレーム(20;20x)が配置される、
請求項39に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項41】
前記ランス体(30)は、前記ランス体(30)の縦軸の周りを回転可能であり、且つ、回転フィードスルー(31)に接続され、前記回転フィードスルー(31)を介して前記塗布剤が供給され及び/又は戻され得る、
請求項39又は40に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項42】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、塗布剤循環のための塗布剤供給系(25)及び塗布剤戻り系(26)に接続され、又は、少なくとも2つの塗布剤供給系に接続され、前記少なくとも2つの塗布剤供給系を介して異なる塗布剤が供給され得る、
請求項1から41のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項43】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は加熱手段に接続され、前記加熱手段により前記塗布剤が加熱され得る、
請求項1から42のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項44】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つの弁体(1;1x)を含み、前記少なくとも2つの弁体(1;1x)は、ピエゾアクチュエータ(4;4x)により、好ましくは、単一のピエゾアクチュエータ(4;4x)により、共通して移動させられる、
請求項1から43のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項45】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、ピエゾアクチュエータ(4;4x)と同数の弁体(1;1x)を含む、又は、ピエゾアクチュエータ(4;4x)よりも多くの弁体(1;1x)を含む、及び/又は、弁体(1;1x)よりも多くの吐出開口を含む、
請求項1から44のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項46】
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、
塗布剤液滴を生成するように構成され、
塗布剤ジェットを生成するように構成され、
塗布剤液滴及び塗布剤ジェットを選択的に生成するように構成され、及び/又は、
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)に、特に可変である、好ましくは、0Hzから、少なくとも400Hz、少なくとも450Hz、少なくとも550Hz、少なくとも650Hz、又は、少なくとも700Hzまでの間で可変である、作動周波数を印加するように構成される、
請求項1から45のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項47】
制御手段(40)が設けられる、
請求項1から46のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項48】
前記制御手段(40)により、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)及び/又は複数のピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーが制御可能である、
請求項47に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項49】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)及び/又は複数のピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーを生成するための発生器手段(50)が設けられる、
請求項1から48のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項50】
前記発生器手段(50)により生成された励起エネルギーの増幅のために増幅手段(60)が設けられる、
請求項49に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項51】
前記制御手段(40)は前記発生器手段(50)及び/又は前記増幅手段(60)を制御するように構成される、
請求項47から50のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項52】
前記制御手段(40)は前記少なくとも1つの弁体(1;1x)のストローク及び/又は制動を制御するために前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)及び/又は複数のピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーを制御するように構成される、
請求項47から51のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項53】
前記制御手段(40)は、好ましくは能動的ノイズ低減及び/又はカウンターノイズ生成のために、特に少なくとも2つの弁体(1;1x)がそれらの弁座(2;2x)と位相シフト及び/又は時間シフト方式で当たるように、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)を位相シフト方式で制御するように構成される、
請求項47から52のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項54】
前記制御手段(40)は前記少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)を実質的に180°の位相シフトにより及び/又は実質的に相殺的干渉により制御するように構成される、
請求項53に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項55】
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じるために前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)をそれにより作動させるための予備加重を備え、及び/又は、
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を開くために励起エネルギーを供給される、
請求項1から54のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【請求項56】
請求項1から55のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)を含む、塗布剤を塗布するための塗布装置(200)。
【請求項57】
前記塗布装置(200)は前記ピエゾアクチュエータ装置(100)をガイドするための単軸又は多軸マニピュレータを含む、又は前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は定置的に取り付けられる、
請求項56に記載の塗布装置(200)。
【請求項58】
ピエゾアクチュエータ装置(100)のための、好ましくは部品上へ塗布剤を吐出することを制御するためのピエゾアクチュエータ装置(100)のための、好ましくは、請求項1から55のいずれか1項に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)又は請求項56又は57に記載の塗布装置(200)のための、方法であって、
移動可能な少なくとも1つの弁体(1;1x)が少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉し、
好ましくは枢動可能である、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)が前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させ、且つ、
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くためにピエゾアクチュエータ(4;4x)が前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは部品(例えば、自動車車体部品)上へ塗布剤を吐出することを制御するための、例えば、封止剤を吐出するための、ピエゾアクチュエータ装置に特に関する。ピエゾアクチュエータ装置は、例えば重なり(例えば、板金の重なり)を封止し及び/又は縁(特に、板金の縁)を保護するために、部品上に塗布剤を吐出する役割を好ましくは果たす。これに代えて又はこれに加えて、ピエゾアクチュエータ装置は部品面を保護するために部品面に塗布剤を平面的に塗布するようにも構成される。例えば、部品同士を接着するために接着剤の形態の塗布剤を吐出することも可能である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、閉鎖体と 弁座とを有する計量弁を開示し、閉鎖体は、それが弁座に着座し材料出口を閉鎖する閉鎖位置と、それが弁座から引き出され材料出口を開放する開放位置との間で、往復して移動可能であり、ここで、作動要素は閉鎖体に固定的に接続され、且つ、2つのピエゾアクチュエータの間に作動要素は配置され、作動要素は、閉鎖位置では、第1のピエゾアクチュエータの長さの最大変化よりも短い第1のピエゾアクチュエータからの距離に配置され、又は、第1のピエゾアクチュエータに緩く載り且つ第1のピエゾアクチュエータの長さの最大変化よりも長い第2のピエゾアクチュエータからの距離に配置され、一方、作動要素は、開放位置では、第2のピエゾアクチュエータの長さの最大変化よりも短い第2のピエゾアクチュエータからの距離に配置され、又は、第2のピエゾアクチュエータに緩く載り且つ第2のピエゾアクチュエータの長さの最大変化よりも長い第1のピエゾアクチュエータからの距離に配置される。ピエゾアクチュエータにより、閉鎖体は作動させられたときに初期加速を経験する。その後、電磁石がストローク全体にわたる閉鎖体の移動を引き継ぐ。電磁石は閉鎖体を所望の末端位置に保持もする。バネ付勢機構が閉鎖体を無電流状態でも閉鎖状態に維持する。例えば開閉に3つの機能ユニットが必要とされ、これらが互いに極めて精密に一致することも必要となることなどから、計量弁は比較的に複雑である。そのため、欠陥への高い感受性は排除できない。また、例えば、閉鎖体のストロークは構造上の理由で特定の値に常に固定されるので、さらなる塗布変数として閉鎖体のストロークを自由に選択することは不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、改善された及び/又は代替的なピエゾアクチュエータ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は特に独立請求項の特徴により解決できる。有利な更なる実施形態が、従属請求項に開示され、又は、以下の本発明の好ましい実施形態の記載から生じる。
【0006】
本発明は、好ましくは部品(例えば、自動車車体部品)上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置に関する。
【0007】
塗布剤は、例えば、粘性塗布剤、特に、高粘性塗布剤であり得る。
【0008】
塗布剤は、例えば、封止剤、ポリ塩化ビニル(PVC、特に、PVCプラスチゾル)、増粘剤、塗料、接着剤、保存料(例えば、ワックス)、及び/又は、絶縁材を含み得る。
【0009】
好ましくは、ピエゾアクチュエータ装置は部品上へ塗布剤を吐出するために用いられ得る。
【0010】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば重なり(例えば、板金の重なり)を封止し及び/又は縁(特に、板金の縁)を保護するために、部品上へ塗布剤を吐出するために好ましくは用いられ得る。ピエゾアクチュエータ装置は、代替的に又は追加的に、例えば、部品面を保護するために部品面に塗布剤を平面的に塗布するように構成され得る。例えば、部品同士を接着するために接着剤の形態の塗布剤を吐出することも可能である。
【0011】
ピエゾアクチュエータ装置は、任意で、例えば、少なくとも1つの機能ユニット、及び/又は、任意で、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は少なくとも6つの機能ユニットを含み得る。
【0012】
ピエゾアクチュエータ装置が以下のものを含むこと、又は、好ましくは、機能ユニットが例えば以下のものを含むこと、及び/又は、好ましくは、少なくとも2つの機能ユニットがそれぞれ特に以下のものを含むことも可能である。
・少なくとも1つの弁座を開閉するための少なくとも1つの(好ましくは軸方向に往復して移動可能な)弁体(例えば、弁ニードル)、
・少なくとも1つの弁体を作動させるための、好ましくは枢動可能である及び/又は作動レバーとして構成された、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、及び、
・少なくとも1つの弁座を(好ましくは完全に)閉じる及び/又は(好ましくは完全に)開くために少なくとも1つの弁体を(好ましくは少なくとも1つのアクチュエーティングアームにより)移動させるように構成された、ピエゾアクチュエータ、例えば、単一のピエゾアクチュエータ。
【0013】
本発明の範囲において、例えば、ピエゾアクチュエータ装置が、例えば、少なくとも2つ又は少なくとも3つの弁体であって、ピエゾアクチュエータにより、特に、単一のピエゾアクチュエータにより(例えば、1つ以上のアクチュエーティングアームにより間接的に)共通して移動させられる弁体を含むことが可能である。
【0014】
本発明の範囲において、特に、少なくとも1つの弁体ごとに一つの好ましくは唯一つのピエゾアクチュエータを用いることが可能である。したがって、一つのピエゾアクチュエータが、例えば、単一の弁体又は複数の弁体を作動させ得る。
【0015】
ここで、ピエゾアクチュエータは、少なくとも1つの弁座の、好ましくは完全な、開放の機能、及び、任意で、完全な閉鎖の機能を、有利には、担い得る。
【0016】
例えば、ピエゾアクチュエータにより、少なくとも1つの弁体、特に、そのストロークが、完全に開かれた弁座位置と完全に閉ざされた弁座位置との間の任意の中間位置に調節され得ることが特に有利であり、これは例えば適宜な電圧をピエゾアクチュエータに印加することにより実現され得る。
【0017】
したがって、使用事例に応じて、例えば、ピエゾアクチュエータ装置により脈動的塗布を実装すること、塗布を中断すること、及び/又は、ストロークに応じて特定量の塗布剤を連続的に塗布する運転を実現することが可能である。こうした変形例は、特にそのためにピエゾアクチュエータの制御のみが好ましくは適合される必要があるので、例えば、単一の塗布経路内で、有利に実現されることもできる。
【0018】
ピエゾアクチュエータは、例えば、少なくとも1つの弁体を完全に閉ざされた弁座位置に移動させるように、及び/又は、少なくとも1つの弁体を完全に開かれた弁座位置に移動させるように、構成され得る。
【0019】
ピエゾアクチュエータは、特に、少なくとも1つの弁座を(好ましくは完全に)開く及び/又は(好ましくは完全に)閉じるために少なくとも1つの弁体を作動させることを目的に、(特に間接的に)移動するように好ましくは構成され得る。
【0020】
したがって、本発明の範囲内で、有利には、少なくとも1つの弁座、又は、さらには、少なくとも2つの又は少なくとも3つの弁座が、ピエゾアクチュエータ(好ましくは唯一のピエゾアクチュエータ)により、好ましくは完全に、開かれ、及び/又は、好ましくは完全に、閉ざされることが可能である。
【0021】
ピエゾアクチュエータは、好ましくは、少なくとも1つのアクチュエーティングアームを作動させる役割を果たし、そのために少なくとも1つのアクチュエーティングアームに好都合には結合され得る。
【0022】
ピエゾアクチュエータは、例えば、少なくとも1つの弁座を閉じる及び/又は開くために、少なくとも1つのアクチュエーティングアームにより、少なくとも1つの弁体を移動させるように構成され得る。
【0023】
したがって、少なくとも1つのアクチュエーティングアームは、ピエゾアクチュエータと少なくとも1つの弁体との間のリンクを特に形成し得る。
【0024】
ピエゾアクチュエータが、少なくとも1つの弁座を閉じるために予備加重により少なくとも1つのアクチュエーティングアームを作動させることを目的に、特に機械的な、予備加重を備え、特に、予備加重がある状態で設置されることが可能である。これは、例えば、少なくとも1つの弁座が、ピエゾアクチュエータ及び/又はピエゾアクチュエータ装置が、例えば、無電圧及び/又は無電流状態に切り替えられたときに、特に自動的に、閉ざされることを可能とし得る。
【0025】
したがって、『通常時は閉ざされている』状態が、ピエゾアクチュエータの特に機械的な予備加重により実現され得る。したがって、好ましくは、このことを目的として、追加の機構、例えば、弁、バネ、磁石、及び/又は(追加の)ピエゾアクチュエータなどを、要しない。また、例えば、『通常時は開かれている』状態もこのやり方で実現され得る。
【0026】
少なくとも1つの弁座を開くために、ピエゾアクチュエータは、例えば、特に電気的な励起エネルギー(例えば、電圧及び/又は電流)を供給され得る。
【0027】
少なくとも1つのアクチュエーティングアームが三関節レバー機構の一部であることが可能である。
【0028】
少なくとも1つのアクチュエーティングアームが(好都合には第1の)関節の周りで枢動可能であり、及び/又は、ピエゾアクチュエータが(好都合には第2の)関節を介して少なくとも1つのアクチュエーティングアームに結合され、及び/又は、少なくとも1つのアクチュエーティングアームが、(好都合には第3の)関節を介して少なくとも1つの弁体に結合されることが可能である。
【0029】
好都合には第1の関節、好都合には第2の関節、及び/又は、好都合には第3の関節は、例えば、材料弱化により、例えば、減少された曲げ剛性を持つ部分、特に、より高い曲げ剛性を持つ2つの隣接する部分に対して減少された曲げ剛性を持つ部分により、構成され得る。材料弱化及び/又は減少された曲げ剛性は、好ましくは、断面積の局所的な減少により製造され得る。
【0030】
好ましくは、好都合には第1の関節は、例えばアクチュエーティングアームの回転を許容するが好ましくは全ての変位を防ぎ得る、ベアリング点を形成し得る。したがって、第1の関節は、例えば、固定ベアリングを形成し得る。
【0031】
好都合には第1の関節、好都合には第2の関節、及び/又は、好都合には第3の関節は、例えば、少なくとも1つのアクチュエーティングアームに一体的に接続され、及び/又は、固体関節として構成される。
【0032】
アクチュエーティングアームが好ましくはフレームの一体成形部分であることが可能である。
【0033】
ピエゾアクチュエータは、例えば、フレーム内に配置され得、好ましくは、フレームに固定される。
【0034】
フレームは、例えば、取り外し可能に及び/又は少なくとも1つの側で開いて構成され得る。例えば、フレームは、例えば同じ又は異なる長さの脚及び/又は斜め向きの脚を備えた、実質的にU字形状又はL字形状の構成に構成され得る。
【0035】
前記のピエゾアクチュエータ及び/又は下記のフレーム構造は、例えば、実質的にフレームの平面内に、及び/又は、実質的にフレームの平面と平行に、方向付けされ得る。
【0036】
ピエゾアクチュエータが好ましくは一側ではその横方向において(例えば、フレームに)固定式に取り付けられ及び/又は他側では(好都合には間接的又は直接的に)少なくとも1つのアクチュエーティングアームに結合されることが可能である。代替的に又は追加的に、ピエゾアクチュエータは、例えば、その縦方向において、特にベアリングなしで、変形可能であり得る。
【0037】
ピエゾアクチュエータが、特に弾性変形可能な、金属製の及び/又はシェル形状のフレーム構造を含むことが可能である。
【0038】
ピエゾアクチュエータ及び/又はフレーム構造は、好ましくは、細長く構成され且つ例えば縦軸及び横軸を含み得、これらは、例えば、実質的に互いに直角に並べられ得る。
【0039】
フレーム構造は、好ましくは、少なくとも1つのアクチュエーティングアームへの作動力を強化(特に、増加)する役割を果たし、及び/又は、例えば、ベンディングストレスフレームとして、構成され得る。
【0040】
少なくとも1つのピエゾ活性要素(例えば、少なくとも1つのピエゾスタック)はフレーム構造内に収容されることが可能である。
【0041】
少なくとも1つのピエゾ活性要素は、フレーム構造に、特に内側から、作用し得る。
【0042】
少なくとも1つのピエゾ活性要素は好ましくはフレーム構造の縦向きの変形の役割を果たし、例えば、少なくとも1つのアクチュエーティングアームのための作動力を生成するためのフレーム構造の特に横向きの変形をもたらす。
【0043】
したがって、少なくとも1つのピエゾ活性要素は、好ましくは、実質的にフレーム構造の縦方向においてフレーム構造に作用し得、例えば、少なくとも1つのアクチュエーティングアームに掛かる(特に横向きの)作動力を生成する。
【0044】
フレーム構造が、その周方向において周状に取り囲んでおり、特に、閉じていることが可能である。
【0045】
フレーム構造は、好ましくは、細長く、例えば、実質的に楕円形から実質的に斜方形に及び/又は実質的にリング形状又は円形状に、細長く構成される。
【0046】
フレーム構造の複数のピエゾ活性要素(例えば、ピエゾスタック)が、例えば力及び/又は変位の増加のために、フレーム構造の縦方向において、互いに、及び/又は、フレーム構造に結合されることが可能である。
【0047】
フレーム構造の横方向において、例えば、フレーム構造が形状変化することを許容するために自由空間が設けられ得る。
【0048】
ピエゾアクチュエータは、好ましくはその縦方向の範囲に対して横方向に(例えば、実質的に直角に)、少なくとも1つのアクチュエーティングアームを作動させ得る。代替的に又は追加的に、フレーム構造は、好ましくはその縦方向の範囲に対して横方向に(例えば、実質的に直角に)、少なくとも1つのアクチュエーティングアームを作動させ得る。
【0049】
少なくとも1つのアクチュエーティングアームへの作動の方向は、例えば、少なくとも1つの弁体の変位の方向に対して実質的に平行又は横方向(例えば、実質的に直角)であり得る。
【0050】
少なくとも1つのピエゾ活性要素は、例えば、セラミック、特に、低電圧セラミックから構成され得る。
【0051】
ピエゾアクチュエータ装置は、塗布剤液滴を生成する及び/又は吐出するように、及び/又は、塗布剤ジェットを生成する及び/又は吐出するように、構成され得る。
【0052】
ピエゾアクチュエータは、好ましくは、(好都合には電気的な)励起エネルギーにより、特に、電圧、好都合には、電圧信号により、制御可能である。
【0053】
ピエゾアクチュエータが、少なくとも1つの弁体のストロークを、好ましくは任意に及び/又は自由に、例えば、(好都合には完全に)閉ざされた弁座位置と好都合には完全に開かれた弁座位置との間の、少なくとも1つの、特に任意の、中間位置に、(例えば、その、特に電気的な、励起エネルギーにより)調節することを目的に、構成され且つ好ましくは制御可能であることが可能である。例えば、絞り機能及び/又は塗布剤ジェットの生成が可能とされ得、代替的に又は追加的に、塗布剤液滴サイズが、例えば、特別に、変更され得る、特に、(例えば、放出流量が弁体特異的に変更され得るように)調節され得る。
【0054】
少なくとも1つの弁体のストロークは、特に、少なくとも1つの弁体がその縦方向に移動し得る最大距離を意味する。
【0055】
したがって、ピエゾアクチュエータは、好ましくは、少なくとも1つの弁体を、例えば(好都合には完全に)閉ざされた弁座位置と好都合には完全に開かれた弁座位置との間の少なくとも1つの自由に定義可能な中間位置にのみ持って行くように構成され得る。
【0056】
したがって、本発明の範囲において、塗布変数として少なくとも1つの弁体のストロークを(好ましくは自由に)調節できる、特に、自由に選択できることが好ましくは可能である。
【0057】
好ましくは、ストロークは、例えば任意の中間位置に、調節及び/又は移動され得る。
【0058】
ストロークが、ピエゾアクチュエータの特に電気的な励起エネルギーに例えば依存して、調節可能であり、特に、自由に選択可能であることが可能である。
【0059】
調節可能なストロークのおかげで、好ましくは、少なくとも1つの弁体の位置が、好都合にはいつでも、正確に制御され得る。
【0060】
(例えば、電子)制御手段が提供されることが可能である。
【0061】
好ましくは、制御手段により、1つ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための例えば電気的な励起エネルギーが制御され得る。
【0062】
少なくとも1つの弁座の閉鎖は、好都合には、少なくとも1つの弁体によって、少なくとも1つの弁体を少なくとも1つの弁座に押し込むことにより、行われ得る。これは、毎回、特定の速度で、ひいては、特定の力で、少なくとも1つの弁体が少なくとも1つの弁座に当たるように、高い作動周波数(例えば、700Hzまで)で、好都合には塗布剤が出されるときに、行われ得る。
【0063】
特に、恒久的衝突が(例えば、少なくとも1つの弁体の先端での及び/又は少なくとも1つの弁座における)高い摩耗をまねくことや、また、これに代えて又はこれに加えて、例えば、高音量の高周波音が生成されることは、不利であり得る。
【0064】
そこで、例えば1つ以上の中間位置に、少なくとも1つの弁体のストロークが調節され得ること、及び/又は、少なくとも1つの弁体が、例えば実質的に0m/sの、減少された速度で、少なくとも1つの弁座に当たるように、少なくとも1つの弁体のストロークが調節され得ることが可能である。
【0065】
例えば、塗布を、特に、塗布継目を、設けることができるように、例えば、(例えば、経路中及び/又は塗布剤を吐出する途中で)少なくとも1つの弁体の高周波数移動を中断し、それを例えば少なくとも1つの弁座の恒久的な一時的開放に置き換えることが可能である。
【0066】
代替的に又は追加的に、例えば、ピエゾアクチュエータが、少なくとも1つの弁体を(例えば、その、特に電気的な、励起エネルギー、好都合には、電圧により)制動することを目的に、好ましくは少なくとも1つの弁体が減少された速度で少なくとも1つの弁座に当たるように、構成され且つ好ましくは制御可能であることが可能である。少なくとも1つの弁体の制動が関連する弁座への当該弁体の衝突の前に適切な時期に好都合には生じる場合、有利には激しい衝突が避けられ得る。
【0067】
本発明の範囲内で、例えば、少なくとも1つの弁体が、例えば実質的に0m/sの減少された速度で少なくとも1つの弁座に当たるが、好ましくは、どのような場合も制動されたやり方で少なくとも1つの弁座にあたることが可能である。
【0068】
少なくとも1つの弁体の制動は、好ましくは、ピエゾアクチュエータのための、特に電気的な、励起エネルギー(特に、電圧、好都合には、電圧信号)に依存して、調節可能であり得る。
【0069】
少なくとも1つの弁体のストローク及び/又は制動を制御し、ひいては、特に調節できることを目的に、また、代替的に又は付加的に、例えば、有利には位相シフト方式で少なくとも2つのピエゾアクチュエータを制御できることを目的に、制御手段は、好ましくは、1つ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための、特に電気的な、励起エネルギーを制御するように構成され得る。
【0070】
制御手段は、特に、電子制御手段であり、例えば、少なくとも1つの計算ユニット及び/又は少なくとも1つのプロセッサを含み得る。
【0071】
制御手段は、例えば、1つ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための励起エネルギーがそれに従って制御され得る制御ソフトウェア(例えば、制御プログラム)及び/又は制御ロジックが記憶され得るメモリユニットを含み得る。
【0072】
本発明の範囲内で、例えば、制御手段の機能が中央制御ユニットに分配される又は複数の異なるハードウェア部品及び/又は制御ユニットに分配されることが可能である。
【0073】
ピエゾアクチュエータ装置が、1つ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための励起エネルギー、特に、電圧(好都合には、電圧信号)を生成するための発生器手段、及び/又は、発生器手段により生成され1つ及び/又は複数のピエゾアクチュエータに供給される励起エネルギーを増幅するための増幅手段を含むことが可能である。
【0074】
発生器手段は、例えば1つ又は複数のピエゾアクチュエータのための、1つ又は複数の発生器を含み得る。
【0075】
増幅手段は、好都合には、例えば1つ又は複数のピエゾアクチュエータのための、1つ又は複数の増幅器を含み得る。
【0076】
特に、制御手段は、発生器手段及び/又は増幅手段を制御するように構成され得る。
【0077】
そこで、本発明の範囲内で、好ましくは、制御手段は1つ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための励起エネルギーを発生器手段及び/又は増幅手段を介して制御し得る。
【0078】
好都合には、制御手段は複数のピエゾアクチュエータを制御するためにも用いられ得る。
【0079】
少なくとも1つのストローク中間位置を制動するため及び/又は実現するために、例えば、増幅が省略され、増幅が減少され、又は、増幅が増加されることが可能である。
【0080】
既に触れたように、例えば、弁体が弁座に当たるとき高周波音が高音量で生じ得る。
【0081】
好ましくはカウンターサウンド生成及び/又は能動的ノイズ低減(好都合には『能動的ノイズ低減』(『ANR(active noise reduction)』-『アンチサウンド』)のために、好ましくは、例えば少なくとも2つの弁体が有利にそれらの弁座に位相シフト及び/又は時間シフト方式で当たるように、制御手段が少なくとも2つのピエゾアクチュエータを位相シフト方式で(例えば、励起エネルギーにより)制御するように構成されることが可能である。
【0082】
こうして、好ましくは少なくとも1つの他の弁体の少なくとも1つのピエゾアクチュエータの位相シフト制御により、少なくとも1つの弁体から生じる騒々しさを低減する、また、さらには実質的に相殺することを有利には可能となる。
【0083】
制御手段は、少なくとも2つのピエゾアクチュエータを、例えば実質的に180°の位相シフトにより及び/又は少なくとも概して相殺的な干渉により、制御し得る。
【0084】
既に触れたように、ピエゾアクチュエータが、弁座を閉じるために予備加重により少なくとも1つのアクチュエーティングアームを作動させることを目的に、予備加重がある状態で設置されることが可能である。
【0085】
代替的に又は追加的に、少なくとも1つの弁体が、少なくとも1つの弁座を閉じるために予備加重により少なくとも1つの弁体を作動させることを目的として予備加重を生成するための、好ましくは機械的な及び/又は追加的な、予備加重要素(例えば、バネ、特に、巻きバネ)に、動作可能に、例えば直接的又は間接的に、接続されることが可能である。
【0086】
これは、例えば、少なくとも1つの弁座が、ピエゾアクチュエータ及び/又はピエゾアクチュエータ装置が、例えば、無電圧及び/又は無電流状態に切り替えられたときに、特に自動的に、閉ざされることを可能とし得る。
【0087】
したがって、『通常時は閉ざされている』又は『通常時は開かれている』状態も、例えば、ピエゾアクチュエータ装置に有利には単に構造的に組み込まれ得るものであり追加の制御を必要としない『受動的』解決手段により、達成され得る。
【0088】
『予備加重を備えたピエゾアクチュエータ』及び『予備加重要素』の2つの実施形態は、例えば、選択的に又は組み合わせて、例えば、増加させた閉鎖力を実現するために、用いられ得る。
【0089】
好都合には、少なくとも1つの弁体が、例えば固定要素(例えば、ネジ、ボルトなど)により、少なくとも1つのアクチュエーティングアームに固定され得、固定要素は例えば予備加重要素を受け入れ及び/又はガイドする役割を果たし得る。
【0090】
例えば、少なくとも1つの弁体、予備加重要素、及び/又は、固定要素は、実質的に同軸に配置され得る。
【0091】
ピエゾアクチュエータ装置は、少なくとも1つの弁体の位置及び/又は予備加重の調節のための少なくとも1つの補償下敷き(例えば、少なくとも1つのシムシート又はシムピース)を含み得る。本発明の範囲内で、少なくとも1つの補償下敷きは、好ましくは、少なくとも1つの調節シートである。
【0092】
例えば、ピエゾアクチュエータ装置が少なくとも2つの弁体の共通の位置及び/又は予備加重の調節のための少なくとも1つの補償下敷きを含むことが可能であり、この結果、複数の弁体の位置及び/又は予備加重の調節が、例えば1つの同じ補償下敷きにより、可能となり得る。
【0093】
これは、有利には、例えば、複数の弁体が、例えば、好ましくは全ての弁体の、一式が、実質的に同一の予備加重及び/又は位置に共通して調節され得ることを可能とし得る。
【0094】
特に、一つのフレームが少なくとも1つの補償下敷き上に取り付けられる、又は、複数のフレームが少なくとも1つの補償下敷き上に取り付けられることが可能である。ここで、例えば、少なくとも2つのフレームが、例えば共通の補償下敷き上に、取り付けられる、及び/又は、少なくとも2つのフレームが独自の補償下敷き上にそれぞれ取り付けられることが可能である。
【0095】
特にシムシート及び/又はシムピースなどの1つ以上の適切な補償下敷きを設置することにより、製作公差が有利には容易に補償され得、これが理由で、例えば、厳しすぎない製作公差で製造することが可能となり、及び/又は、例えば、パーツの公差選択を行う必要がなくなる。これにかかわらず、弁体を特に十分な正確さでそれらの位置及び/又は予備加重について調節することが可能である。
【0096】
ピエゾアクチュエータ装置が、例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、又は、少なくとも5つの弁座、及び/又は、塗布剤を吐出するための対応した数の吐出開口を備えた、特に外部の、ノズルプレートを含むことが可能である。
【0097】
また、少なくとも2つの吐出開口が1つの弁体及び/又は弁座により塗布剤を供給され得ることも可能である。
【0098】
したがって、ノズルプレートは、例えば、塗布剤を吐出するための、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、又は、少なくとも5つの吐出開口も含み得る。
【0099】
ノズルプレートは、好ましくは、一つの部品として(例えば、一体成形で及び/又は連続的に)構成され、及び/又は、例えば、フラッシュ正面を含み得る。これは、例えば、塗布剤液滴の綺麗な除去を助け、塗布剤の低い接着を許容し、及び/又は、ノズルプレートの容易なクリーニングを許容し得る。
【0100】
少なくとも2つの弁座が、例えば、共通閉鎖平面を含み得る。
【0101】
異なるサイズのノズル直径を有するノズルプレートが、例えば、同じ閉鎖平面を含み得、その結果、ノズルプレート変更後に前と同じ予備加重が再び設定され得る。
【0102】
これは、例えば、迅速なノズルプレート変更(例えば、ノズルプレートの摩耗により必要となる)、迅速な封止システム変更、及び/又は、ノズル直径の迅速な変更を許容する。
【0103】
これは、好ましくは弁体の予備加重の再調節の必要なしでの、ノズルプレートの交換後の塗布パターンの変更を可能とする。
【0104】
ピエゾアクチュエータ装置はヘッドピースを含むことが可能である。
【0105】
ノズルプレートはヘッドピースの外側に配置され得る。
【0106】
好ましくは、ヘッドピースはノズルプレートと後述するランス体との間に配置され得る。
【0107】
少なくとも2つの弁体がヘッドピース内を通されていることが可能である。
【0108】
特にピエゾアクチュエータ装置からの少なくとも1つの弁体の(好ましくは吐出側での)除去のために、ヘッドピース及び/又はノズルプレートは取り外し可能であることが可能である。
【0109】
これは、例えば、弁体が、(例えば、アクチュエーティングアームから、及び/又は、工具、特に、特別な工具を用いて)取り外された後に、ピエゾアクチュエータ装置から(例えば、正面、特に、吐出側に)引き抜かれることを可能とし得る。
【0110】
これは、有利には、例えば、容易な維持管理及び/又は摩耗した弁体の迅速な交換を可能とし得る。
【0111】
ピエゾアクチュエータは、好ましくは、例えば複数の金属プレートからなる、封止システムを含み、これは、例えば、ラビリンスシール(例えば、ハーフラビリンスシール又はフルラビリンスシール)を形成し得る。金属プレートは例えば硬質金属プレートであり得る。
【0112】
したがって、封止システムは、特に、ラビリンスシール、例えば、ハーフラビリンスシール又はフルラビリンスシールを含み得る。
【0113】
少なくとも2つの弁体が封止システムにより封止されることが可能である。
【0114】
封止システムはヘッドピースに及び/又はヘッドピース内(好都合には少なくともヘッドピースのセクション内)に配置され得る。
【0115】
(特にそれぞれの機能ユニットの)個々のピエゾアクチュエータは、好ましくは、互いに独立して、特に、個別に、制御され得、これは、例えば粘性である、特に高粘性である塗布剤による、例えば(例えば高さ及び/又は幅が)異なる断面を有する、画定された塗布剤パターン及び/又は塗布剤経路の生成を例えば可能とする。
【0116】
個々のピエゾアクチュエータ、ひいては、特に、個々の弁体は、好ましくは、異なる作動周波数で互いに独立して作動され得る。
【0117】
少なくとも2つ(又は、少なくとも3つ、少なくとも4つ、若しくは、少なくとも5つ)の弁座及び/又は塗布剤を吐出するための少なくとも2つ(又は、少なくとも3つ、少なくとも4つ、若しくは、少なくとも5つ)の吐出開口が、一つの同じノズルプレート内に設けられることが可能である。
【0118】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも2つの、アクチュエーティングアーム、フレーム、及び/又は、ピエゾアクチュエータであって、(特にそれらの縦軸に対して)互いに角度を持って配置されたものを含み得る。ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも2つのアクチュエーティングアームであってその縦軸が例えば少なくとも2つの弁体の方向において互いに近づくものを含み得る。代替的に又は追加的に、少なくとも2つのアクチュエーティングアームの断面は少なくとも2つの弁体の方向において先細りになり得る。これは、例えば、高充填密度を可能とし得る及び/又は小格子寸法での弁体の配置を可能とし得る。
【0119】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、好ましくは少なくとも2つの弁体の縦方向に対して、オフセットして配置された少なくとも2つのピエゾアクチュエータを含み、及び/又は、異なる長さの少なくとも2つの弁体を作動させ得る。これも、例えば、高充填密度を可能とし得る及び/又は小格子寸法での弁体の配置を可能とし得る。
【0120】
したがって、ピエゾアクチュエータ装置のピエゾアクチュエータは、例えば、一方では並んで配置され、及び/又は、他方では弁体の縦方向に対して互いにオフセットして配置され得る。
【0121】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも2つの弁体へ塗布剤を供給することができるように、好ましくはスロット形状の、接続を含み得、ここで、当該接続は、特に少なくとも2つの弁体への塗布剤の実質的に均一な分配のために、異なる通路断面を例えば含み得る。
【0122】
異なる通路断面は特に少なくとも2つの弁体への塗布剤の実質的に均一な分配のために構成される。
【0123】
これは、例えば、少なくとも2つの弁体への塗布剤の実質的に均一な分配、及び/又は、弁座での、特に、弁座の直上流での、実質的に均一な圧力レベルを可能とし得る。
【0124】
したがって、接続は、好ましくは弁座の直上流の空間への塗布剤の実質的に均一な分配の役割を特に果たす。
【0125】
接続は、例えば塗布剤がそこまで比較的に短距離を移動することになる弁体、特に、中央の弁体と比べて、例えば塗布剤がそこまで比較的に長距離を移動することになる外側の弁体については、より大きな通路断面を備えるように好ましくは構成される。
【0126】
したがって、塗布剤の分配のために異なる通路断面を有する接続を構成することで、外側の弁体にも少なくとも1つの内側の弁体と実質的に同じ程度に良好に塗布剤が供給される。
【0127】
接続は、例えば、ノズルプレートのセクション内に及び/又はヘッドピースのセクション内に構成されることが可能である。
【0128】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、(特に単一の、例えば一体成形の)ガイド部品を含み得、当該ガイド部品により少なくとも2つの弁体が少なくとも2つのガイド位置で軸方向にガイドされ、当該少なくとも2つのガイド位置は、特に互いに軸方向に隔離されており、好ましくは、少なくとも2つの弁体は少なくとも2つのガイド位置の間でベアリングなしで延在する。
【0129】
ピエゾアクチュエータ装置が、ランス体、特に、細長いランス体を含み、その正面側には、好ましくは外側に、ノズルプレート及び/又はヘッドピースが配置され得ることが可能である。
【0130】
少なくとも2つの弁体が、ランス体内に、好ましくは、実質的にランス体.の縦方向に、延在することが可能である。
【0131】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えばフード形状及び/又は取り外し可能な、筐体を含み得、これは、例えば、ランス体に外側側方に配置され得る。
【0132】
少なくとも2つのフレーム、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ、及び/又は、少なくとも2つのアクチュエーティングアームが筐体内に配置されることが可能である。
【0133】
ランス体内の少なくとも2つの弁体を作動させる、特に、駆動することができるようにするために、少なくとも2つのアクチュエーティングアームは、好ましくは、筐体からランス体内へと延びる。
【0134】
ランス体は、例えば、その縦軸の周りを回転可能であり得、及び/又は、回転フィードスルーであってこれを介して塗布剤が供給され及び/又は戻され得るものに接続され得る。
【0135】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、塗布剤循環のための塗布剤供給系(例えば、順流)及び塗布剤戻り系(例えば、還流)を含み得、又は、少なくとも2つの塗布剤供給系であってこれを介して例えば異なる塗布剤が供給され得るものを含み得る。したがって、ピエゾアクチュエータ装置は、特に異なる塗布剤を選択的に吐出するように構成もされ得る。
【0136】
塗布剤供給系及び塗布剤戻り系又は少なくとも2つの塗布剤供給系は、例えば、ヘッドピースとノズルプレートとの間の中間領域内に開口し得る。
【0137】
ピエゾアクチュエータ装置は、加熱手段であってこれにより塗布剤が加熱され得るものに接続されることが可能であるが、これは、例えば、高粘性塗布剤、特に、接着剤の場合に、有利であり得る。
【0138】
筐体は少なくとも1つの冷却開口を含み得、例えば、これを介して熱が筐体から放散され得る。
【0139】
ピエゾアクチュエータ装置は、筐体に冷却流体(例えば、冷却空気)を適用するための、特に、筐体を冷却流体でフラッシュする及び/又は筐体を通して冷却流体を流すために、冷却手段(例えば、ブロワ)を含み得る。冷却手段は、例えば、ブロワ等を含み得る。冷却手段は、例えば、筐体を空気でフラッシュする及び/又は筐体を通して空気を流すことにより、行われ得る。
【0140】
冷却手段は、例えば、筐体の内側又は筐体の外側に、配置され得る。
【0141】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも2つの弁座を(好ましくは完全に)開く及び/又は(好ましくは完全に)閉じるために、例えば完全に閉ざされた弁座位置まで及び/又は完全に開かれた弁座位置まで、少なくとも2つの弁体を(特に間接的に)移動させるために、特に単一であるピエゾアクチュエータにより(例えば、1つ以上のアクチュエーティングアームを介して)共通して移動させられ得る少なくとも2つの弁体を含み得る。
【0142】
したがって、本発明の範囲内で、有利には、少なくとも1つの弁座、また、さらには、少なくとも2つの弁座が、特に単一のピエゾアクチュエータのみにより、好ましくは完全に、開かれ得、及び/又は、好ましくは完全に、閉ざされ得る。
【0143】
例えば、例えばアゾアクチュエータ及び/又はアクチュエーティングアームが例えば少なくとも2つの弁体を作動させるために用いられることが可能である。
【0144】
例えば『高解像度』がピエゾアクチュエータ装置に必要とされない場合及び/又は例えば全てのピエゾアクチュエータが(特の全ての弁体が)独立して(例えば、個別に)作動されることを要するわけではない場合、ピエゾアクチュエータ装置は、少なくとも2つの弁体が、特に少なくとも1つのアクチュエーティングアームを介して、単一のピエゾアクチュエータにより、共通して移動させられるように、構成され得るが、ここで、好ましくは、複数の弁体の1つの機能集団への集約が実現され得る。
【0145】
特に、これは複雑さと費用の削減を可能とし得る。
【0146】
さらに、これは、例えば、複数の、例えば少なくとも4つ又は少なくとも5つの、弁体を備えた実施形態を実現することを、有利にもずっと容易にする。
【0147】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、塗布剤液滴及び/又は塗布剤ジェットを生成するように構成され得る。
【0148】
また、ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、塗布剤液滴及び塗布剤ジェットを選択的に生成するようにも構成され得る。
【0149】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも1つの弁体に、好ましくは関連するピエゾアクチュエータにより、例えば制御可能及び/又は可変な、作動周波数を、例えば、例えば0Hzから、例えば少なくとも300Hz、少なくとも400Hz、少なくとも550Hz、少なくとも650Hz、又は、700Hz超、又は、さらには、750Hz超の作動周波数を、適用するように構成され得る。好ましくは、個々の塗布剤液滴のサイズ及び/又は時間間隔が作動周波数を変更することにより変動させられ得る。
【0150】
異なるピエゾアクチュエータが、例えば同じ又は異なる作動周波数を、適用され得る。
【0151】
好ましくは、全てのピエゾアクチュエータが(例えば、改善された互換性のために)構造的に同一であるべきである。しかし、好ましくは、これらは異なったやり方で制御され得る。
【0152】
これは、例えば、塗布剤、特に、塗布剤液滴が、部品に発射され得ることを可能とする。
【0153】
したがって、ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、長い塗布距離を可能とし、これは、アクセスが困難である及び/又は遠くにある塗布区域への塗布を容易にする。
【0154】
ピエゾアクチュエータ装置は、好ましくは、塗布剤の画定された塗布も可能とし、これは、修正の必要性を減らし、また、さらには、完全になくす。塗布剤の画定された塗布は塗布剤の消費も有利に減少させ得るが、これは、例えば、持続可能な製造を促進し得る。
【0155】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも1つの機能ユニット、少なくとも1つの弁体、少なくとも1つの弁座、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、少なくとも1つのピエゾアクチュエータ、及び/又は、少なくとも1つのフレームを含み得る。
【0156】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、少なくとも2つの、少なくとも3つの、少なくとも4つの、又は、少なくとも5つの、機能ユニット、弁体、弁座、アクチュエーティングアーム、ピエゾアクチュエータ、及び/又は、フレームを含み得る。
【0157】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、ピエゾアクチュエータよりも多くの弁体及び/又は弁座を含み得、又は、ピエゾアクチュエータと同じ数の弁体及び/又は同じ数の弁座を含み得る。
【0158】
例えば、ピエゾアクチュエータ装置は、弁体及び/又は弁座よりも多くの吐出開口を含み得る。
【0159】
本発明の範囲内で、少なくとも1つの弁座を(特に完全に)開く及び/又は(特に完全に)閉じるために、例えば完全に開かれた弁座位置まで及び/又は完全に開かれた弁座位置まで、少なくとも1つの弁体を(好ましくは少なくとも1つのアクチュエーティングアームを介して)好都合には移動させることを目的に、ピエゾアクチュエータ、特に、単一のピエゾアクチュエータが、少なくとも1つの弁体毎に設けられることが可能である。
【0160】
ピエゾアクチュエータは『通常時は閉ざされている』状態又は『通常時は開かれている』状態を実現するために好都合には用いられ得る。
【0161】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば、平面塗布の生成のために、構成され得る。
【0162】
ピエゾアクチュエータ装置は、例えば(例えば、高さ及び/又は幅が)異なる断面を有する、例えば、画定された塗布剤パターン及び/又は塗布剤経路の生成のために、構成され得る。
【0163】
塗布剤は、好ましくは、粘性、特に、高粘性である。
【0164】
少なくとも2つの弁体は、好ましくは、互いに実質的に平行に延在する。
【0165】
本発明の範囲内で、ピエゾアクチュエータは、特に間接的に、少なくとも1つの弁体を移動させる及び/又は作動させる役割を好ましくは果たす。
【0166】
本明細書では、『横』及び/又は『横方向』等の用語は、好ましくは、縦方向に実質的に直角であることを意味することは言及されるべきだろう。
【0167】
少なくとも1つのアクチュエーティングアームへのピエゾアクチュエータの作動方向は、例えば、ピエゾアクチュエータの横方向に実質的に対応し得ることは言及されるべきだろう。
【0168】
フレーム構造が、例えば、実質的に楕円形及び/又は斜方形に構成され得ることは言及されるべきだろう。
【0169】
アクチュエーティングアームは、例えば、好ましくは4:1と2:1との間の伝達比、例えば、約3:1の伝達比を備え得る。
【0170】
弁体の先端は、好ましくは、実質的に球状に構成され得る。
【0171】
弁座、特に、ノズル入口は、例えば、実質的に円錐状に構成され得る。
【0172】
弁体は、好ましくは、金属、特に、硬質金属から作られる。
【0173】
少なくとも2つの弁体は、好ましくは、互いに実質的に平行に、例えばランス体内に、延在する。
【0174】
ピエゾアクチュエータ装置により、特に、コンパクトな寸法が可能となり、これは有利には複数の弁体の高充填密度を許容する。
【0175】
例えば、制御手段は、1つのピエゾアクチュエータ及び/又は複数のピエゾアクチュエータを、特に間接的又は直接的に、制御し得る。
【0176】
1つのピエゾアクチュエータ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための(好都合には電気的な)励起エネルギーは、(好都合には電気的な)電圧、特に、(好都合には電気的な)電圧信号であり得る。
【0177】
1つのピエゾアクチュエータ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための励起エネルギーは、特に、1つのピエゾアクチュエータ及び/又は複数のピエゾアクチュエータに(好都合には直接的に又は間接的に)供給された励起エネルギーであり得る。
【0178】
1つのピエゾアクチュエータ及び/又は複数のピエゾアクチュエータのための励起エネルギーは、例えば、増幅手段により、増幅された、又は、増幅されなかった、又は、減衰された、励起エネルギーであり得る。
【0179】
好ましくは、本発明は、
・少なくとも1つの弁座を開閉するための(好ましくは往復して)移動可能な少なくとも1つの弁体(例えば、弁ニードル)、
・少なくとも1つの弁体を作動させるための(好ましくは枢動可能である、特に、作動レバーとして構成された)少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、及び、
・少なくとも1つの弁座を(好ましくは完全に)閉じる及び/又は(好ましくは完全に)開くために(例えば、完全に閉ざされた弁座位置まで及び/又は完全に開かれた弁座位置まで)少なくとも1つの弁体を(少なくとも1つのアクチュエーティングアームにより)移動させるように好ましくは構成された、ピエゾアクチュエータ、例えば、単一のピエゾアクチュエータ、
を含む、特に、部品上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置を含む。
【0180】
例えば、本発明は、
・少なくとも1つの弁座を開閉するための(好ましくは往復して)移動可能な少なくとも1つの弁体(例えば、弁ニードル)、
・少なくとも1つの弁体を作動させるための(好ましくは枢動可能である、特に、作動レバーとして構成された)少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、及び、
・少なくとも1つの弁座を(好ましくは完全に)閉じる及び/又は(好ましくは完全に)開くために(例えば、完全に閉ざされた弁座位置まで及び/又は完全に開かれた弁座位置まで)少なくとも1つの弁体を(少なくとも1つのアクチュエーティングアームにより)移動させるように好ましくは構成された、ピエゾアクチュエータ、例えば、単一のピエゾアクチュエータ、
といったものを含み得る機能ユニット、及び/又は、これらをそれぞれが含み得る少なくとも2つの機能ユニットを特に含む、特に、部品上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置を含む。
【0181】
本発明は、例えば、本明細書に記載の少なくとも1つのピエゾアクチュエータ装置を含む塗布装置も包含する。
【0182】
特に、塗布装置は、部品上に継目封止を作るために構成される。
【0183】
塗布装置は、例えば、単軸又は複数軸(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、又は、少なくとも5つの軸)のマニピュレータ、特に、ピエゾアクチュエータ装置をガイドするためのロボットを含み得る。
【0184】
また、ピエゾアクチュエータ装置が定置的に取り付けられ、したがって、例えば、ロボットやマニピュレータ上には取り付けられていないことが可能である。
【0185】
制御手段は、例えば、本明細書に記載の、マニピュレータ、特に、ロボットを制御する役割も果たし得る。したがって、制御手段は、例えば、マニピュレータ制御手段、特に、ロボット制御手段であり得る。
【0186】
塗布に間に合うように先立って特に部品測定を実行することを目的に、及び/又は、例えば品質確認を特にオンライン品質確認を実行するために、塗布結果を検出することを目的に、(例えば、カメラ又はレーザーに基づく)検出系(例えば、1つ以上のカメラ及び/又は1つ以上のレーザーを有するもの)が提供されることが可能である。検出系により検出されたパラーメータに応じて塗布を制御するために制御手段が提供され得る。
【0187】
本発明は、ピエゾアクチュエータ装置のための方法、好ましくは、特に本明細書に記載のピエゾアクチュエータ装置及び/又は塗布装置のための、部品へ塗布剤を吐出することを制御するための方法も包含し、ピエゾアクチュエータ装置及び/又は塗布装置についての本開示は好都合には当該方法にも適用される。
【0188】
本方法では、移動可能な少なくとも1つの弁体が少なくとも1つの弁座を開閉し得、(好ましくは枢動可能な)少なくとも1つのアクチュエーティングアームが少なくとも1つの弁体を作動させ得、且つ、少なくとも1つの弁座を閉じる及び/又は開くためにピエゾアクチュエータが少なくとも1つの弁体を移動させ得る。
【0189】
前述の本発明の好ましい実施形態及び特徴は好都合に互いに組み合わされ得る。本発明の他の有利な更なる実施形態が、従属請求項に記載され、また、添付の図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態の以下の記載に起因する。
【図面の簡単な説明】
【0190】
【
図1】本発明の実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置の断面図。
【
図2】特に筐体を分解して示すピエゾアクチュエータ装置の斜視図。
【
図5】特に、分解された筐体、分解されたヘッドピース、及び分解されたノズルプレートを備えた、ピエゾアクチュエータ装置の断面図。
【
図10】本発明の一実施形態に係る、特に機能/作動の、原理を示す図。
【
図11】本発明の一実施形態に係る、特に機能/作動の、原理を示す図。
【
図12】本発明の一実施形態に係る、特に機能/作動の、原理を示す図。
【
図13】本発明の別実施形態に係る、特に機能/作動の、原理を示す図。
【
図14】ピエゾアクチュエータ装置の一部の斜視図。
【
図15】ピエゾアクチュエータ装置の特に弁座及び封止システムの断面図。
【
図18】本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置の一部の異なる視点からの図。
【
図19】本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置の一部の異なる視点からの図。
【
図20】本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置の模式図。
【
図21】本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置の一部の上面図。
【
図22】本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置を備えた塗布装置の斜視図。
【
図24】本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置についての制御スキーム。
【発明を実施するための形態】
【0191】
本発明の好ましい複数の実施形態を互いに部分的に一致する図面を参照しつつ記載するが、類似又は同一の部分については同じ符号で示し、繰り返しを避けるためにその説明について他の実施形態の記載が参照され得る。図解を目的に、全ての図面で全ての部分に符号が付されているわけではない。
【0192】
本発明の範囲内で、ピエゾアクチュエータ装置100は、例えば、少なくとも1つの、少なくとも2つの、少なくとも3つの、少なくとも4つの、又は、少なくとも5つの、機能ユニットを含み得る。分かりやすくするために、図面では2つの機能ユニットにのみ符号を付し、ここで、『x』は、例として、特に類似又は実質的に同じである少なくとも1つのさらなる部品を表し得る。
【0193】
図1から9は、本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置100の異なる視点からの図を示す。好ましくは、ピエゾアクチュエータ装置100は、例えば継目(例えば、溶接継目又はフランジ継目など)を封止するために、例えば封止剤を吐出するために、部品(例えば、自動車車体部品)上へ塗布剤を吐出することを制御する役割を果たす。塗布剤は、典型的には、粘性塗布剤、特に、高粘性塗布剤である。
【0194】
図1から9の実施形態では、ピエゾアクチュエータ装置100は、好ましくは、5つの機能ユニットを含み、既に上述したように、分かりやすくするために、2つの機能ユニットにのみ符号を付し、具体的には、機能ユニットA1及び機能ユニットAxと付し、ここで、機能ユニットAxは、既に上述したように、少なくとも1つのさらなる機能ユニットを表している。ただし、以下では、もっぱら機能ユニットA1についてのみ記載し、この記載は好都合には少なくとも1つのさらなる機能ユニットAxにも適用され得る。ただし、本発明は、好都合には例えば1つの機能ユニットA1のみを備えたピエゾアクチュエータ装置100も包含する。
【0195】
機能ユニットA1、又は、広くは、ピエゾアクチュエータ装置100は、特に、軸方向に往復して移動可能であり弁ニードルとして構成された、弁座2を開閉するための弁体1と、例えば枢動可能な、好ましくは作動レバーとして構成された、弁体1を作動させるためのアクチュエーティングアーム3とを含む。ピエゾアクチュエータ4が、特に、単一のピエゾアクチュエータ4のみが、少なくとも1つの弁体1について設けられており、特に弁座2が好ましくは完全に閉ざされ得る及び/又は完全に開かれ得るように、好ましくはアクチュエーティングアーム3により、弁体1を作動させる及び/又は移動させるように構成されている。
【0196】
機能ユニットAx、又は、広くは、ピエゾアクチュエータ装置100も、特に、軸方向に往復して移動可能であり弁ニードルとして構成された、弁座2xを開閉するための弁体1xと、例えば枢動可能な、好ましくは作動レバーとして構成された、弁体1xを作動させるためのアクチュエーティングアーム3xとを含む。ピエゾアクチュエータ4xが、特に、単一のピエゾアクチュエータ4xのみが、少なくとも1つの弁体1xについて設けられており、特に弁座2xが好ましくは完全に閉ざされ得る及び/又は完全に開かれ得るように、好ましくはアクチュエーティングアーム3xにより、弁体1xを作動させる及び/又は移動させるように構成されている。
【0197】
ただし、例えば、機能ユニットA1、Ax、又は、広くは、ピエゾアクチュエータ装置100が、好ましくは、少なくとも2つの弁座を開閉するための少なくとも2つの移動可能な弁体と、少なくとも2つの弁体を作動させるための(好ましくは枢動可能な、例えば作動レバーとして構成された)少なくとも1つのアクチュエーティングアームと、少なくとも2つの弁体を(好ましくは少なくとも1つのアクチュエーティングアームを介して)移動させるための、好ましくは単一の、ピエゾアクチュエータとを含むことが可能である。
【0198】
ピエゾアクチュエータ4は、好ましくは、縦方向L及び横方向C(例えば、
図1参照)をともなって細長く構成されており、特に機械的な、予備加重がある状態で設置され得、特に、ひいては、特にピエゾアクチュエータ装置100が無電流及び/又は無電圧状態に切り替えられたときに、好都合には自動的に、弁座2を閉じることを目的として、アクチュエーティングアーム3、ひいては、弁体1を予備加重により作動させるための予備加重を備え得る。
【0199】
したがって、弁体1が閉ざされた(『通常時は閉ざされている』)状態は、ピエゾアクチュエータ4の予備加重により実現され得る。これは、アクチュエータ装置100が無電流及び/又は無電圧状態に切り替えられたときに、追加のアセンブリ(例えば、弁、バネ、及び/又は、磁石など)なしで及び/又は例えば電力供給なしで弁座2が自動的に閉ざされることを可能にし得る。
【0200】
特に、ピエゾアクチュエータ4も、弁座1を、特に完全に、開く役割を果たし、そのために、ピエゾアクチュエータ4は、電気的な励起エネルギーを、特に、電圧を、供給され得る。
【0201】
したがって、本発明の範囲内で、単一のピエゾアクチュエータ4が、少なくとも1つの弁座1を、好ましくは完全に、開く、及び、好ましくは完全に、閉じるために、提供され得る。
【0202】
アクチュエーティングアーム3は、好ましくは、フレーム20の、及び、三関節レバー機構の、一部であり、これについて以下でより詳細に説明する。
【0203】
弁座2、2x、及び、対応する個数の、塗布剤を吐出するための吐出開口は、一つの同じノズルプレート5内に設けられる。ノズルプレート5は、好ましくは、一つの部品として(例えば、一体成形で及び/又は連続的に)構成され、例えば、実質的なフラッシュ正面を含む。これは、例えば、塗布剤液滴の綺麗な除去を助け、塗布剤の低い接着を許容し、及び/又は、ノズルプレートの容易なクリーニングを許容し得る。
【0204】
ノズルプレート5はヘッドピース6の出口側に配置され、特に、その上に取り付けられ、ここで、弁体1、1xはヘッドピース6内を通る。
【0205】
例えば
図5から見て取ることができるが、例えば、摩耗した弁体1、1xが、ピエゾアクチュエータ装置100から、正面に向けて、特に、塗布剤の吐出側に向けて、除去され得るように、特に、引き抜かれ得るように、ヘッドピース6及び/又はノズルプレート5はランス体30から取り外し可能である。このために、除去対象の弁体1は、例えば特別な工具により、取り外された後に正面に向けて引き抜かれ得る。これは、単純な維持管理、及び、特に、摩耗した弁体1、1xの迅速な効果を可能とする。
【0206】
図5では弁体の組み立て及び弁体の分解の原理を両矢印で模式的に示す。
【0207】
ピエゾアクチュエータ装置100は、
図6及び7の拡大図に示すように、封止システム8も含み、これにより弁体1、1xが封止され得る。封止システム8は、例えば、複数の金属プレート、特に、硬質金属プレートを含み、好ましくは、金属封止ラビリンスシール、特に、フルラビリンスシール又はハーフラビリンスシールとして構成される。封止システム8は、好ましくは、少なくともヘッドピース6のセクション内に配置され、及び/又は、ヘッドピース6に位置する。
【0208】
封止システム8は有利には低い摩擦のみを備え、これは今度は有利には弁体1、1xについての低い作動力を意味する。また、有利には、封止システム8は、狭い設置空間のみを要し、さらに有利には、長い耐用年数を備える。
【0209】
ピエゾアクチュエータ装置100は、1つ以上の弁体1、1xの位置及び/又は予備加重の調節のために、例えば
図1及び3に示すように、1つ以上の補償下敷き7(例えば、1つ以上のシムシート又はシムピース)も含み得る。
【0210】
例えば、1つ以上の補償下敷き7は好都合には全ての弁体1、1xの共通の位置及び/又は予備加重の調節のために用いられ得るが、ここで、弁体1、1xは実質的に同じ位置及び/又は予備加重に調節され得る。
【0211】
補償下敷き7の使用は、1つ以上の弁体1、1xの有利には高度に正確な位置及び/又は予備加重の調節を可能とする。したがって、潜在的な、可能性としては比較的に大きな、製作公差が、補償され得る。したがって、有利には、パーツの公差選択を行う必要はない。
【0212】
少なくとも1つの補償下敷き7により、弁体1、1xは、特に容易且つ迅速に、実質的に同一に位置決めされ得、及び/又は、実質的に同じ予備加重を付与され得る。
【0213】
少なくとも1つの補償下敷き7は、好ましくは、さらに後述するフレーム20、20xの1つ以上についての下敷きとしての役割を果たす。ここで、例えば、一つのフレーム20が少なくとも1つの補償下敷き7上に取り付けられる、及び/又は、複数のフレーム20、20xが少なくとも1つの補償下敷き7上に取り付けられることが可能である。
【0214】
複数のフレーム20、20xは、例えば、共通の補償下敷き7上にも取り付けられ得、及び/又は、複数のフレーム20、20xは独自の補償下敷き7上にそれぞれ取り付けられ得る。
【0215】
既に記載したが、ピエゾアクチュエータ4は、機械的な予備加重がある状態で設置され得、特に、ひいては、特にピエゾアクチュエータ装置100が無電流及び/又は無電圧状態に切り替えられたときに、好都合には自動的に、弁座2を閉じることを目的として、アクチュエーティングアーム3、ひいては、弁体1を予備加重により作動させるための予備加重を備え得る。
【0216】
ピエゾアクチュエータ4が弁座2を閉じるために機械的に予備加重を与えられていない場合、そのために、例えば
図8に示すように、予備加重要素9が用いられ得る。
【0217】
したがって、独自の予備加重の代わりに又はこれに加えて、弁体1は、特にピエゾアクチュエータ装置100が無電流及び/又は無電圧状態に切り替えられたときに、弁座2を閉じるために、弁体1を予備加重により作動させることを目的として、予備加重を生成するための、予備加重要素9(例えば、バネ、特に、巻きバネ)に、好都合には直接的又は間接的に、動作可能に接続される。
【0218】
これは、有利には、単純な『受動的』解決手段を表しており、これは、ピエゾアクチュエータ装置100に構造的に簡単に組み込まれ得るものであり追加の制御を必要としない。
【0219】
弁体1は、固定要素10(例えば、ネジ、ボルトなど)によりアクチュエーティングアーム3に固定され得、固定要素10は有利には予備加重要素9を受け入れ及び/又はガイドする役割も果たし得る。
【0220】
弁体1、予備加重要素9、及び/又は、固定要素 10は、好ましくは、実質的に同軸に配置される。
【0221】
図1、3、及び14から見て取ることができる、特に単一の部品として構成された、ガイド部品13は、互いに軸方向に隔離されている少なくとも2つのガイド位置13.1及び13.2で弁体1、1xをガイドする役割を果たし、ここで、弁体1、1xは少なくとも2つのガイド位置13.1、13.2の間に、好ましくはベアリングなしで、延在する。したがって、1つの同じガイド部品13が複数の弁体1、1xをガイドするために用いられ得る。これは、有利には、パーツ間の少数のインターフェースによる正確なガイド、及び/又は、整列した状態での製造を可能とし得る。代替的に又は付加的に、ガイド部品13と弁体1、1xとの間の摩擦は弁体をガイドするための必要最小限まで減少され得る。
【0222】
図9は、アクチュエーティングアーム3、3xが互いに角度を持って配置され得ることを示し、ここで、これらのピエゾアクチュエータ4、4xも、好ましくは、角度を持って配置され得る。
【0223】
特に、アクチュエーティングアーム3、3xの縦軸は弁体1、1xの方向において互いに近づき得る。アクチュエーティングアーム3、3xの断面は、例えば、弁体1、1xの方向において先細りにもなり得る。これは、例えば、実質的に扇形の及び/又は台形の形状をなし得る。
【0224】
ピエゾアクチュエータ装置100は、好都合には比較的に長い又は比較的に短いランス体30も含み、その頭端に、特に、外側に、ノズルプレート5及び/又はヘッドピース6が配置され、その中に弁体1、1xが延在する。筐体21はランス体30の外側側方に配置される。
【0225】
弁体1、1x及びガイド部品10は、好ましくは、ランス体30内に配置される。
【0226】
好ましくは、ヘッドピース6及びノズルプレート5はランス体30の正面側に配置される。
【0227】
好ましくは、ピエゾアクチュエータ4、4xは筐体21内に配置される。
【0228】
筐体21は、1つ以上の換気孔を含み得、冷却流体を筐体21に適用するための、特に、冷却流体でそれをフラッシュするための冷却手段(例えば、ブロワ)に接続され得る。
【0229】
アクチュエーティングアーム3、3xは、好ましくは、弁体1、1xを駆動することができるようにするために、筐体21からランス体30内へと延びる。
【0230】
図1から9からも見て取ることができるように、機能ユニットA1、Axは、好ましくは、モジュール式に構成され、特に、ノズルプレート5及び/又はヘッドピース6から始まる。
【0231】
有利には弁体1、1xの予備加重を再調節の必要なく、ノズルプレートの変更が可能である。
【0232】
用いられるノズルプレート5は、好ましくは、同じ閉鎖平面を含み、その結果、例えば他のノズル直径を有する、ノズルプレート5への変更後に、以前の予備加重が取り戻され得る。
【0233】
これは、有利には、ノズル直径のより速い変更、及び/又は、摩耗したノズルプレート5及び/又は封止システム8の速い交換を可能とする。
【0234】
これは、例えば、好ましくは弁体1、1xの予備加重の再調節の必要なしでの、ノズルプレート5の交換後の塗布パターンの変更を可能とする。
【0235】
図1から9は、特に、ピエゾアクチュエータ4、4x、好ましくは、単一のピエゾアクチュエータ4、4xが、弁体1、1x毎に用いられる実施形態を示し、この実施形態では、例えば、5つのピエゾアクチュエータ4及び5つの弁体1、1xが存在し、ここで、既に触れたように、5つより多くの又は5つより少ないピエゾアクチュエータ4を同数の弁体1、1xとともに備える実施形態も可能である。
【0236】
図10から13は特に本発明の一実施形態に係る機能/作動原理を説明する役割を果たす。
【0237】
アクチュエーティングアーム1は、特に、好都合には3つの関節を有する、具体的には、第1の関節G1、第2の関節G2、及び第3の関節G3を有する、三関節レバー機構の一部である。
【0238】
アクチュエーティングアーム3は第1の関節G1の周りで枢動可能である。第1の関節G1は、好ましくは、アクチュエーティングアーム3の回転を許容するが全ての変位を防ぐベアリング点を形成する。したがって、第1の関節G1は固定ベアリングを形成し得る。
【0239】
細長く構成されたピエゾアクチュエータ4が第2の関節G2を介してアクチュエーティングアーム3に結合される。
【0240】
アクチュエーティングアーム3は第3の関節G3を介して弁体1に結合される。
【0241】
アクチュエーティングアーム3の長さ比L1及びL2を変更することで、弁体1の、力、及び/又は、距離、特に、ストロークが、変更され得る。また、作動周波数も好都合には変化する。
【0242】
アクチュエーティングアーム3は、好ましくは、フレーム20の一体成形部分であり、これは、好ましくは、少なくとも1つの側で開いており、ピエゾアクチュエータ4はフレーム20内に配置され得る。
【0243】
ピエゾアクチュエータ4は、一側ではその横方向Cにおいてフレーム20に取り付けられ、他側では第2の関節G2によりアクチュエーティングアーム3に固定される。
【0244】
ただし、その縦方向Lにおいて、ピエゾアクチュエータ4が、好ましくはベアリングなしで変形可能に、フレーム20内に、配置され得るが、設置位置を画定するために中央又は正面側で吊すことが可能である。
【0245】
この実施形態では、全ての関節G1、G2、G3が材料弱化により作られ、アクチュエーティングアーム3に一体的に接続され、及び/又は、固体関節として作られる。
【0246】
ピエゾアクチュエータ4は、好ましくは、弾性変形可能なフレーム構造4.1を含む。フレーム構造4.1は、特に、ベンディングストレスフレームとして及び/又はアクチュエーティングアーム3への作動力を強化するように構成され得る。
【0247】
フレーム構造4.1及び/又はピエゾアクチュエータ4は、少なくとも若干は細長く構成され得、且つ、例えば縦方向Lに対して横方向に、特に縦方向Lに対して実質的に直角に、アクチュエーティングアーム3を作動させ得る。フレーム構造4.1は、好ましくは、周状に取り囲んで構成される。
【0248】
フレーム構造4.1内に、例えば、フレーム構造4.1の縦向きの変形のための1つ以上のピエゾ活性要素4.2(例えば、1つ以上のピエゾスタック)が収容されており、この縦向きの変形はアクチュエーティングアーム3に掛かる作動力を生成するためのフレーム構造4.1の横向きの変形をもたらす。換言すれば、縦向きの変形は横向きの変形をもたらし得、横向きの変形はアクチュエーティングアーム3を作動させる役割を果たす。
【0249】
フレーム構造4.1が少なくとも1つのピエゾ活性要素4.2に予備加重を付与することが可能である。
【0250】
フレーム構造4.1内に、好ましくは複数のピエゾ活性要素4.2が、フレーム構造4.1の縦方向Lにおいて、互いとフレーム構造4.1とに結合され、例えば、自由空間が、フレーム4.1の横方向Cにおいて、設けられ得る。
【0251】
機能/作動原理は実質的に以下の様に機能する。
【0252】
S0:弁座2を閉じるために弁体1が(例えばピエゾアクチュエータ4の機械的予備加重により及び/又は予備加重要素9により生成された)機械的予備加重により弁座2と接触している(特に、『通常時は閉ざされている』状態)。
【0253】
S1:ピエゾアクチュエータ4、特に、ピエゾスタック(例えば、ピエゾ活性要素4.2)は電圧下でその長さを変える。特に、縦方向Lにフレーム構造4.1は変形する。
【0254】
S2:ピエゾアクチュエータ4、特に、フレーム構造4.1は、アクチュエーティングアーム3を移動させる。特に、横方向Cにフレーム構造4.1は変形する。
【0255】
S3:アクチュエーティングアーム3は弁体1のストロークを提供する。
【0256】
S4:特にピエゾアクチュエータ4の作動/切替周波数に応じて、弁体1は弁座2を開放する。
【0257】
特に有利な点は、ピエゾアクチュエータ4が、弁体1のストロークを、好ましくは自由に選択可能に、調節できるように構成される、特に、弁体1がその縦方向に移動し得る最大距離が好都合には調節され得る点である。
【0258】
ここで、弁体1のストロークは特に励起エネルギーの量に(特に励起電圧に)依存しており、これは、ピエゾアクチュエータ4、特に、少なくとも1つのピエゾ活性要素4.1(例えばピエゾスタック)に、適用される。
【0259】
したがって、ピエゾアクチュエータ4は、特に、弁体1のストロークを、好ましくは閉ざされた弁座位置と完全に開かれた弁座位置との間の任意の中間位置に、調節するように構成され得、これは好ましくは絞り機能を可能とし得る及び/又は塗布剤ジェットの生成を可能とし得る。代替的に又は追加的に、調節可能なストロークは特に塗布剤液滴サイズを変更するために用いられ得、その結果、放出流量が弁体特異的に変更され得る。
【0260】
したがって、ピエゾアクチュエータ4は、好ましくは、完全に開かれた弁座位置(及び任意で閉ざされた弁座位置)のみならず、例えば、弁体1のストロークが閉ざされた弁座位置と完全に開かれた弁座位置との間の一中間位置までにのみ調節され得ることも可能とする。
【0261】
ピエゾアクチュエータ4により、弁体ストロークは、好ましくは、任意の所望の値に特異的に駆動され得る。
【0262】
調節可能なストローク、特に、一中間位置までのみの減少されたストロークが、例えば塗布の開始時及び/又は塗布の終了時に、有利であり得る。
【0263】
例えば、最後のX個の塗布剤液滴が、例えば『糸引き』を最小化するために、減少されたストロークで実行され得る。
【0264】
例えば、最初の(特に継目の開始での)X個の塗布剤液滴が、『ハンマーヘッド』を防ぐために減少されたストロークで実行され得る。
【0265】
好ましくは弁体1が弁座2に減少された速度で当たるように、ピエゾアクチュエータ4は弁体1を制動するようにも構成され得ることは言及されるべきだろう。
【0266】
調節可能なストロークを参照して前述したように、弁体1の制動は、例えば、励起エネルギー(特に、電圧、好都合には、電圧信号)の変化により、もたらされ得、これは、ピエゾアクチュエータ4、特に、少なくとも1つのピエゾ活性要素4.1(例えば、ピエゾスタック)に、適用される。
【0267】
特に、弁体1の制動はピエゾアクチュエータ4での適切な電圧プロファイルにより実現され得る。
【0268】
ピエゾアクチュエータ装置100は、例えば
図20及び24に示されるように、制御手段40、特に、電子制御手段(例えば、制御ユニット、特に、制御ソフトウェア及び/又は制御ロジックを備えたもの)を含み得、これにより、特に弁体1のストローク及び/又は制動を制御しひいては有利には調節することができるように、ピエゾアクチュエータ4のための電気的な励起エネルギー、ひいては、ピエゾアクチュエータ4に供給された励起エネルギーが、制御され得る。
【0269】
図10から12は、例えば、ピエゾアクチュエータ4がアクチュエーティングアーム3を作動方向に作動させ、作動方向が弁体1の変位方向に実質的に平行である実施形態を示す。
【0270】
例えば、
図13は、ピエゾアクチュエータ4がアクチュエーティングアーム3を作動方向に作動させ、作動方向が弁体1の変位方向に対して横向き(例えば、実質的に直角)である実施形態を示す。
【0271】
図10から12と
図13との比較は、このために、ピエゾアクチュエータ4の設置状況が原理的に有利には同じままであり得ることを示す。
【0272】
図15から17は、特に、複数の弁体1、1xへの塗布剤供給系を、特に、好ましくは弁座2、2xの直上流にあるチャンバへの塗布剤供給系を示す役割を果たす。
【0273】
異なる通路断面を備えたスロット形状の接続11が設けられ、これを介して塗布剤が少なくとも2つの弁体1、1xに供給され得る。異なる通路断面は少なくとも2つの弁体1、1xへの塗布剤の実質的に均一な分配のために構成される。
【0274】
スロット形状の接続11は、特に、ヘッドピース6及び/又はノズルプレート5内に、設けられ得、ランス体30に又はランス体30内にある塗布剤供給ライン12により供給され得る。
【0275】
したがって、塗布剤供給ライン12から出た後、塗布剤は、スロット形状の接続11を介して、弁体1、1xに、好ましくは実質的に均一に、分配され得る。
【0276】
ここで、特に、スロット形状の接続11は、塗布剤がそこまで比較的に短距離を移動することになる1つ以上の中央に配置された弁体と例えば比べて、塗布剤がそこまで比較的に長距離を移動することになる外側の弁体については、より大きな通路断面を備えるように構成される。
【0277】
これは、有利には、外側の弁体にも内側の弁体と同じ程度に良好に塗布剤が供給されることを可能とし得る。
【0278】
したがって、弁座の上流の圧力レベルも有利には実質的に同じである。
【0279】
図18及び19は、本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置100の一部の異なる視点からの図を示す。
【0280】
少なくとも2つのピエゾアクチュエータ4、4xは、好ましくは少なくとも2つの弁体1、1xの縦方向に対して、互いにオフセットして配置され得、且つ、異なる長さの少なくとも2つの弁体1、1xを作動させ得る。
【0281】
これは、有利には、高充填密度を許容する。したがって、弁体1、1xは、有利には、小格子寸法で配置され得る。
【0282】
図20は、ピエゾアクチュエータ装置100の模式図を示す。
【0283】
ピエゾアクチュエータ装置100は、例えば、塗布剤を循環させる選択肢を有するように塗布剤供給系25及び塗布剤戻り系26を含み得る。これが省略された場合、塗布剤供給系として塗布剤戻り系26を用いることも可能であり、その結果、ピエゾアクチュエータ装置100は2つの異なる塗布剤で選択的に動作させられ得る。したがって、ピエゾアクチュエータ装置100は、少なくとも2つの塗布剤供給も含み得、これを介して異なる塗布剤が、特に選択的な塗布のために、供給され得る。符号27は空圧式フィードを示す。
【0284】
図20は、特にピエゾアクチュエータ4、4xを制御するために、好都合にはピエゾアクチュエータ4、4xのための励起エネルギーを制御するために、構成される、制御手段40も模式的に示す。
【0285】
図21は、例えば3つの模式的に示されたピエゾアクチュエータ4と例えば5つの弁体とを備えた実施形態を示す。
【0286】
特に、
図21は、ピエゾアクチュエータ4、特に、単一のピエゾアクチュエータ4が、好ましくは少なくとも1つのアクチュエーティングアーム3により、少なくとも2つの弁体を作動させるために用いられる実施形態を示す役割を果たす。単一のピエゾアクチュエータが、好ましくは少なくとも2つのアクチュエーティングアームにより、少なくとも2つの弁体を作動させるために用いられ得る実施形態も可能である。
【0287】
特に、本発明の範囲内で、特に単一のピエゾアクチュエータ4を介して作動可能な少なくとも2つの弁体の集約が可能である。
【0288】
こうして、複雑さと費用が有利には削減され得るが、ここで、代替的に又は追加的に、例えば少なくとも5つ又はさらには少なくとも6つの弁体を有する、ピエゾアクチュエータ装置100を実現することがより簡単になる。
【0289】
特に、塗布剤結果の『高解像度』が必要とされない場合及び/又は全ての弁体が個別に制御される必要があるわけではない場合、集約も考えられ得る。
【0290】
特に、
図21は、好都合には5つの弁体1、1x及び3つのピエゾアクチュエータ4、4xを有する実施形態を示すが、任意の他の分配、例えば、6つの弁体及び3つのピエゾアクチュエータ、又は、8つの弁体及び3つ又は4つのピエゾアクチュエータなども可能である。
【0291】
図9は、例えば、比較のために、弁体1、1x毎に単一のピエゾアクチュエータ4がそれぞれに好ましくは設けられる実施形態を示す。したがって、
図9は、特に5つの弁体1、1xと5つのピエゾアクチュエータ4、4xとを有する実施形態を示す。
【0292】
したがって、ピエゾアクチュエータ装置100は、ピエゾアクチュエータと同数の弁体を含み得るし、又は、ピエゾアクチュエータよりも多い弁体を含み得る。
【0293】
図22及び23は、本明細書に記載のピエゾアクチュエータ装置100を有する、部品上に継目封止を作るための塗布装置200の異なる視点からの図を示す。
【0294】
一実施形態では、ランス体30が、その縦軸の周りを回転可能であり得、且つ、回転フィードスルー31に接続され得るが、これを介して塗布剤が供給され及び/又は戻され得る。
【0295】
符号32は、ロボット又はマニピュレータに取り付けるためのインターフェースを示すが、塗布装置200が定置的に取り付けられる実施形態も可能である。
【0296】
模式的にのみ示すが、塗布装置200は、部品測定を実行するため及び/又は好ましくはオンライン品質確認を実行するために塗布結果を検出するためにカメラ又はレーザーに基づく検出系33を含み得る。
【0297】
図24は、本発明の一実施形態に係るピエゾアクチュエータ装置100についての、制御スキームを、特に、信号処理スキームを示す。
【0298】
制御手段40が設けられており、これにより、ピエゾアクチュエータ4のための励起エネルギー、ひいては、ピエゾアクチュエータ4に供給される励起エネルギーが、特に発生器手段50及び任意の増幅手段60を介して、好ましくは弁体1のストローク及び/又は制動を制御するために、制御され得る。
【0299】
発生器手段50は、ピエゾアクチュエータ4のための励起エネルギーを生成する、特に、ピエゾアクチュエータ4のための(例えば、実質的に矩形の、事前整形済みの、及び/又は、制動に適した)電圧信号(例えば、-1から+7V)を生成する、役割を果たす。例えば、ピエゾ毎に独自の電圧信号が有利には生成され得る。
【0300】
制御手段40は、特に、発生器手段50及び/又は増幅手段60を制御するために用いられる。
【0301】
任意の増幅手段60は、発生器手段50により生成された励起エネルギーを増幅する役割を果たす。例えば、電圧信号(例えば、-1から+7V)は、増幅手段60により、20+/-5倍に(例えば、-20Vから+140Vまで)増幅され得る。例えば制動及び/又はストローク中間位置の実現のために、増幅は省略され得るし、増幅は減少され得るし、又は、増幅は増加され得る。増幅手段60は、例えば、制御キャビネット内に配置され得る。
【0302】
任意で増幅された励起エネルギー、ひいては、電圧信号は、ピエゾアクチュエータ4に供給され得る。好ましくは、電圧信号は実質的に矩形の電圧信号である。
【0303】
ピエゾアクチュエータ4はこれに応じて(好ましくはレバートランスミッションを介して)弁体1を作動させ得、特に、これに応じて弁体1のストローク及び/又は制動をもたらす。
【0304】
したがって、ストローク曲線及び/又は制動曲線の形状は、原理的には、発生器手段50により生成された電圧信号の曲線に実質的に一致する。
【0305】
ただし、例えば弁体1のストロークが(例えば速い制御の場合に)オーバースイングすることを防ぐために、励起エネルギー、ひいては、電圧信号が、事前整形されることが(好都合には電圧信号の『事前整形』が)可能である。
【0306】
制御スキームは、1つのピエゾアクチュエータ4のためにも又は複数のピエゾアクチュエータ4、4xのためにも用いられ得る。
【0307】
調節可能ストローク及び制動の利点は、例えば、弁座2が弁体1により閉ざされるときの、より少ない回数のストローク及び/又は減少された力のおかげでの、弁体1上での及び/又は弁座2内でのより少ない摩耗であり、また、代替的に又は追加的に、特に高周波数領域での、より少ない騒音生成である。
【0308】
ノイズ低減の別の可能性は、カウンターサウンド生成及び/又は能動的ノイズ低減(好都合には『アンチノイズ』-『能動的ノイズ低減』(『ANR』))の使用である。
【0309】
例えば、制御手段40は、励起エネルギーで、好都合には、位相シフト方式で、好ましくは少なくとも2つの弁体1、1xがそれらの弁座2、2xに位相シフト及び/又は時間シフト方式であたるように、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ4、4xを制御するように構成され得る。これは、有利には、カウンターノイズ生成及び/又は能動的ノイズ低減を可能とし得る。
【0310】
したがって、少なくとも1つの弁体1の騒々しさは、好ましくは少なくとも1つの他の弁体1xの少なくとも1つのピエゾアクチュエータ4xの位相シフト制御により、減少され、又は、さらには、実質的に除去され得る。
【0311】
したがって、この基本的思想は、好ましくは少なくとも1つの他の弁体1xの少なくとも1つのピエゾアクチュエータ4xの位相シフト制御により、少なくとも1つの弁体1から生じる騒々しさを低減する、また、さらには実質的に相殺することである。
【0312】
制御手段40は、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ4、4xを、例えば実質的に180°の位相シフトにより及び/又は少なくとも概して相殺的な干渉により、制御し得る。
【0313】
本発明は、特に部品上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置であって、
例えば、
・少なくとも1つの弁座を開閉するための(好ましくは往復して)移動可能な少なくとも1つの弁体(例えば、弁ニードル)、
・少なくとも1つの弁体を作動させるための(好ましくは枢動可能である、特に、作動レバーとして構成された)少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、及び、
・少なくとも1つの弁座を閉じる及び/又は開くために少なくとも1つの弁体を移動させるように好ましくは構成された、ピエゾアクチュエータ、例えば、単一のピエゾアクチュエータ、
といったものを、ピエゾアクチュエータ装置が含み得る、又は、特に、ピエゾアクチュエータ装置の機能ユニットがこれらを含み得る、及び/又は、特に、ピエゾアクチュエータ装置の少なくとも2つの機能ユニットがこれらをそれぞれ含み得る、ピエゾアクチュエータ装置を含む。
【0314】
本発明は、上述の好ましい実施形態に限られるわけではない。むしろ、本発明概念を用いた多数の変形例及び修正例が可能であり、これらも権利保護範囲に含まれる。また、本発明は、従属請求項の主題及び特徴についてのこれらが参照する特徴及び請求項とは独立した権利保護も請求する。
【0315】
[付記]
[付記1]
少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉するための移動可能な少なくとも1つの弁体(1;1x)、
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させるための、好ましくは枢動可能である、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び、
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成されたピエゾアクチュエータ(4;4x)、
を含む、
好ましくは部品上へ塗布剤を吐出することを制御するための、ピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0316】
[付記2]
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉するための移動可能な前記少なくとも1つの弁体(1;1x)、
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させるための前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム、
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成された前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)、
といったものを含む機能ユニット(A1)、及び/又は、これらをそれぞれが含む少なくとも2つの機能ユニット(A1、Ax)を含む、
付記1に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0317】
[付記3]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を完全に閉じた弁座位置に移動させるように、及び/又は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を完全に開いた弁座位置に移動させるように、構成される、
付記1又は2に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0318】
[付記4]
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるために単一のピエゾアクチュエータ(4;4x)が設けられる、
付記1から3のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0319】
[付記5]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を作動させる役割を果たし、及び/又は、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くために、前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)により、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させるように構成される、
付記1から4のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0320】
[付記6]
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)は三関節レバー機構の一部である、
付記1から5のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0321】
[付記7]
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)は第1の関節(G1;G1x)の周りで枢動可能であり、及び/又は、
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は第2の関節(G2;G2x)を介して前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に結合され、及び/又は、
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)は第3の関節(G3;G3x)を介して前記少なくとも1つの弁体(1;1x)に結合される、
付記1から6のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0322】
[付記8]
関節(G1、G2、G3;G1x、G2x、G3x)の少なくとも1つは、
材料弱化により作られ、
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に一体的に接続され、及び/又は、
固体関節として作られる、
付記1から7のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0323】
[付記9]
前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)はフレーム(20;20x)の一部であり、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記フレーム(20;20x)内に配置される、
付記1から8のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0324】
[付記10]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、一側ではその横方向(C)においてフレーム(20;20x)上に固定式に取り付けられ且つ他側では前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に結合される、及び/又は、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)はその縦方向(L)において変形可能である、
付記1から9のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0325】
[付記11]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は弾性変形可能なフレーム構造(4.1;4.1x)を含み、好ましくは、前記フレーム構造(4.1;4.1x)は、ベンディングストレスフレームとして構成され、及び/又は、前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)に掛かる作動力の増幅のために構成される、
付記1から10のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0326】
[付記12]
少なくとも1つのピエゾ活性要素(4.2;4.2x)が、好ましくは前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)への作動力を生成するための前記フレーム構造(4.1;4.1x)の横方向変形をもたらすための、前記フレーム構造(4.2;4.2x)の縦方向変形のために前記フレーム構造(4.1;4.1x)内に収容される、
付記11に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0327】
[付記13]
前記フレーム構造(4.1;4.1x)はその周方向において周状に取り囲んでおり、及び/又は、
前記フレーム構造(4.1;4.1x)は細長く構成され、その縦方向(L)に対して横方向に前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を作動させる、
付記11又は12に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0328】
[付記14]
前記フレーム構造(4.1;4.1x)内で、複数のピエゾ活性要素(4.2;4.2x)が、前記フレーム構造(4.1;4.1x)の縦方向(L)において、互いと前記フレーム構造(4.2;4.2x)とに結合される、
付記11から13のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0329】
[付記15]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を作動方向に作動させ、前記作動方向は前記少なくとも1つの弁体(1;1x)の遷移方向に実質的に平行である又は当該方向に対して実質的に横向きである、
付記1から14のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0330】
[付記16]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)のストロークを、閉じた弁座位置と完全に開いた弁座位置との間に、好ましくは少なくとも1つの中間位置に、好ましくは1つ以上の任意の中間位置に、調節するように構成され、好ましくは、絞り機能が可能とされる、液滴ジェット又は塗布剤ジェットの生成が可能とされる、及び/又は、塗布剤液滴サイズが変更可能である、
付記1から15のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0331】
[付記17]
前記ストロークは前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーに応じて調節可能であり、及び/又は、前記ストロークは前記少なくとも1つの中間位置のみに延びる、
付記16に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0332】
[付記18]
好ましくは前記少なくとも1つの弁体(1;1x)が減少された速度で前記少なくとも1つの弁座(2;2x)に当たるように、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を制動するように構成される、
付記1から17のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0333】
[付記19]
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)の前記制動は前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーに応じて調節可能である、
付記18に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0334】
[付記20]
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)は予備加重により前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させて前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じるために予備加重を生成するための予備加重要素(9;9x)に動作可能に接続される、
付記1から19のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0335】
[付記21]
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)は固定要素(10;10x)により前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(4;4x)に固定され、前記固定要素(10;10x)は前記予備加重要素(9;9x)を受け入れ及び/又はガイドする役割を果たす、
付記20に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0336】
[付記22]
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)、前記予備加重要素(9;9x)、及び/又は、前記固定要素(10;10x)は、実質的に同軸に配置される、
付記20又は21に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0337】
[付記23]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、前記少なくとも1つの弁体(1;1x)の位置及び/又は予備加重の調節のための少なくとも1つの補償下敷き(7)を含む、又は、少なくとも2つの弁体(1;1x)の共通の位置及び/又は予備加重の調節のための少なくとも1つの補償下敷き(7)を含む、
付記1から22のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0338】
[付記24]
フレーム(20)又は少なくとも2つのフレーム(20;20x)が少なくとも1つの補償下敷き(7)に取り付けられる、
付記23に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0339】
[付記25]
少なくとも2つの弁座(2;2x)及び塗布剤を吐出するための少なくとも2つの吐出開口が設けられる外部ノズルプレート(5)を前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は含む、
付記1から24のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0340】
[付記26]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)はヘッドピース(6)を含み、前記ヘッドピース(6)の出口側にはノズルプレート(5)が配置され、少なくとも2つの弁体(1;1x)が前記ヘッドピース(6)内を通されている、
付記1から25のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0341】
[付記27]
前記ヘッドピース(6)及び/又は前記ノズルプレート(5)は、好ましくは前記ピエゾアクチュエータ装置(100)からの弁体の除去のために、取り外し可能である、
付記25又は26に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0342】
[付記28]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は前記少なくとも2つの弁体(1;1x)を封止するための封止システム(8)を含み、前記封止システム(8)は複数の金属プレートから及び/又はラビリンスシールから構成される、
付記1から27のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0343】
[付記29]
前記封止システム(8)は前記ヘッドピース(6)に又は前記ヘッドピース(6)内に配置される、
付記28に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0344】
[付記30]
個々のピエゾアクチュエータ(4;4x)は互いに独立して制御可能であり及び/又は互いに独立して異なる作動周波数で作動可能である、
付記1から29のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0345】
[付記31]
少なくとも2つの弁座(2;2x)及び塗布剤を吐出するための少なくとも2つの吐出開口が一つの同じノズルプレート(5)内に設けられる、
付記1から30のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0346】
[付記32]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、互いに角度を持って配置された少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び/又は、互いに角度を持って配置された少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)、及び/又は、互いに角度を持って配置された少なくとも2つのフレーム(20;20x)を含む、
付記1から31のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0347】
[付記33]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を含み、前記少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)の縦軸は前記弁体(1;1x)の方向において互いに近づく、
付記1から32のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0348】
[付記34]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)を含み、前記少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)の断面は前記弁体(1;1x)の方向において先細りである、
付記1から33のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0349】
[付記35]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)を含み、好ましくは、前記少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)は少なくとも2つの弁体(1;1x)の縦方向に対して互いにオフセットして配置され且つ異なる長さの少なくとも2つの弁体(1;1x)を作動させる、
付記1から34のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0350】
[付記36]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、少なくとも2つの弁体(1;1x)へ塗布剤を供給するために、好ましくはスロット形状の、接続(11)を含み、前記接続(11)は前記少なくとも2つの弁体(1;1x)への前記塗布剤の実質的に均一な分配のために異なる通路断面を含む、
付記1から35のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0351】
[付記37]
前記接続(11)はノズルプレート(5)及び/又はヘッドピース(6)内に設けられる、
付記36に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0352】
[付記38]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は個々のガイド部品(13)を含み、前記ガイド部品(13)により少なくとも2つの弁体(1;1x)が互いに隔離された少なくとも2つのガイド位置(13.1、13.2)で軸方向にガイドされ、好ましくは、前記少なくとも2つの弁体(1;1x)は前記少なくとも2つのガイド位置(13.1、13.2)の間でベアリングなしで延在する、
付記1から37のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0353】
[付記39]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)はランス体(30)を含み、前記ランス体(30)の正面側にヘッドピース(6)及び/又はノズルプレート(5)が配置され且つ前記ランス体(30)内に前記少なくとも2つの弁体(1;1x)が延在する、
付記1から38のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0354】
[付記40]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は筐体(21)を含み、前記筐体(21)は前記ランス体(30)に外側側方に配置され、且つ、前記筐体(21)内に、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)、少なくとも2つのアクチュエーティングアーム(3;3x)、及び、好ましくは、少なくとも2つのフレーム(20;20x)が配置される、
付記39に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0355】
[付記41]
前記ランス体(30)は、前記ランス体(30)の縦軸の周りを回転可能であり、且つ、回転フィードスルー(31)に接続され、前記回転フィードスルー(31)を介して前記塗布剤が供給され及び/又は戻され得る、
付記39又は40に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0356】
[付記42]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、塗布剤循環のための塗布剤供給系(25)及び塗布剤戻り系(26)に接続され、又は、少なくとも2つの塗布剤供給系に接続され、前記少なくとも2つの塗布剤供給系を介して異なる塗布剤が供給され得る、
付記1から41のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0357】
[付記43]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は加熱手段に接続され、前記加熱手段により前記塗布剤が加熱され得る、
付記1から42のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0358】
[付記44]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は少なくとも2つの弁体(1;1x)を含み、前記少なくとも2つの弁体(1;1x)は、ピエゾアクチュエータ(4;4x)により、好ましくは、単一のピエゾアクチュエータ(4;4x)により、共通して移動させられる、
付記1から43のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0359】
[付記45]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、ピエゾアクチュエータ(4;4x)と同数の弁体(1;1x)を含む、又は、ピエゾアクチュエータ(4;4x)よりも多くの弁体(1;1x)を含む、及び/又は、弁体(1;1x)よりも多くの吐出開口を含む、
付記1から44のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0360】
[付記46]
前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は、
塗布剤液滴を生成するように構成され、
塗布剤ジェットを生成するように構成され、
塗布剤液滴及び塗布剤ジェットを選択的に生成するように構成され、及び/又は、
前記少なくとも1つの弁体(1;1x)に、特に可変である、好ましくは、0Hzから、少なくとも400Hz、少なくとも450Hz、少なくとも550Hz、少なくとも650Hz、又は、少なくとも700Hzまでの間で可変である、作動周波数を印加するように構成される、
付記1から45のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0361】
[付記47]
制御手段(40)が設けられる、
付記1から46のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0362】
[付記48]
前記制御手段(40)により、前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)及び/又は複数のピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーが制御可能である、
付記47に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0363】
[付記49]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)及び/又は複数のピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーを生成するための発生器手段(50)が設けられる、
付記1から48のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0364】
[付記50]
前記発生器手段(50)により生成された励起エネルギーの増幅のために増幅手段(60)が設けられる、
付記49に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0365】
[付記51]
前記制御手段(40)は前記発生器手段(50)及び/又は前記増幅手段(60)を制御するように構成される、
付記47から50のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0366】
[付記52]
前記制御手段(40)は前記少なくとも1つの弁体(1;1x)のストローク及び/又は制動を制御するために前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)及び/又は複数のピエゾアクチュエータ(4;4x)のための励起エネルギーを制御するように構成される、
付記47から51のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0367】
[付記53]
前記制御手段(40)は、好ましくは能動的ノイズ低減及び/又はカウンターノイズ生成のために、特に少なくとも2つの弁体(1;1x)がそれらの弁座(2;2x)と位相シフト及び/又は時間シフト方式で当たるように、少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)を位相シフト方式で制御するように構成される、
付記47から52のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0368】
[付記54]
前記制御手段(40)は前記少なくとも2つのピエゾアクチュエータ(4;4x)を実質的に180°の位相シフトにより及び/又は実質的に相殺的干渉により制御するように構成される、
付記53に記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0369】
[付記55]
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じるために前記少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)をそれにより作動させるための予備加重を備え、及び/又は、
前記ピエゾアクチュエータ(4;4x)は前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を開くために励起エネルギーを供給される、
付記1から54のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)。
【0370】
[付記56]
付記1から55のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)を含む、塗布剤を塗布するための塗布装置(200)。
【0371】
[付記57]
前記塗布装置(200)は前記ピエゾアクチュエータ装置(100)をガイドするための単軸又は多軸マニピュレータを含む、又は前記ピエゾアクチュエータ装置(100)は定置的に取り付けられる、
付記56に記載の塗布装置(200)。
【0372】
[付記58]
ピエゾアクチュエータ装置(100)のための、好ましくは部品上へ塗布剤を吐出することを制御するためのピエゾアクチュエータ装置(100)のための、好ましくは、付記1から55のいずれか1つに記載のピエゾアクチュエータ装置(100)又は付記56又は57に記載の塗布装置(200)のための、方法であって、
移動可能な少なくとも1つの弁体(1;1x)が少なくとも1つの弁座(2;2x)を開閉し、
好ましくは枢動可能である、少なくとも1つのアクチュエーティングアーム(3;3x)が前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を作動させ、且つ、
前記少なくとも1つの弁座(2;2x)を閉じる及び/又は開くためにピエゾアクチュエータ(4;4x)が前記少なくとも1つの弁体(1;1x)を移動させる、
方法。
【符号の説明】
【0373】
100 ピエゾアクチュエータ装置
1 弁体、例えば、弁ニードル
1x 弁体、好ましくは、少なくとも1つのさらなる弁体、例えば、弁ニードル
2 弁座
2x 弁座、好ましくは、少なくとも1つのさらなる弁座
3 アクチュエーティングアーム、好ましくは、枢動可能であるもの
G1 特に第1の、関節
G2 特に第2の、関節
G3 特に第3の、関節
3x アクチュエーティングアーム、好ましくは、少なくとも1つのさらなるアクチュエーティングアーム、特に、枢動可能であるもの
G1x 特に第1の、関節
G2x 特に第2の、関節
G3x 特に第3の、関節
4 ピエゾアクチュエータ
4.1 フレーム構造
4.2 少なくとも1つのピエゾ活性要素
4x ピエゾアクチュエータ、好ましくは、少なくとも1つのさらなるピエゾアクチュエータ
4.1x フレーム構造
4.2x 少なくとも1つのピエゾ活性要素
A1 機能ユニット
Ax 機能ユニット、好ましくは、少なくとも1つのさらなる機能ユニット
L ピエゾアクチュエータ及び/又はフレーム構造の縦方向
C ピエゾアクチュエータ及び/又はフレーム構造の横方向、好ましくは、縦方向に実質的に直角である方向
5 ノズルプレート
6 ヘッドピース
7 少なくとも1つの補償下敷き
8 封止システム、例えば、ラビリンスシール
9 予備加重要素、例えば、ばね
9x 予備加重要素、好ましくは、少なくとも1つのさらなる予備加重要素、例えば、ばね
10 固定要素、例えば、ねじ
10x 固定要素、好ましくは、少なくとも1つのさらなる固定要素、例えば、ねじ
11 好ましくはスロット形状の、接続
12 塗布剤供給ライン
13 ガイド部品
13.1 ガイド位置
13.2 ガイド位置
20 フレーム
20x フレーム、好ましくは、少なくとも1つのさらなるフレーム
21 筐体
25 塗布剤供給系
26 塗布剤戻り系
27 空圧式フィード
30 ランス体
31 回転式フィードスルー
32 ロボット又はマニピュレータインターフェース
33 検出系、好ましくは、カメラ及び/又はレーザーに基づく検出系
40 制御手段、特に、電子制御手段
50 好ましくはピエゾアクチュエータのための(特に、電気的な)励起エネルギー(例えば、電圧、特に、電圧信号)を生成するための、発生器手段
60 増幅手段
200 塗布装置
【国際調査報告】