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特表2024-517180放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージングと、取り外し可能なハンドリング構造体と、を含む改良型アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージングと、取り外し可能なハンドリング構造体と、を含む改良型アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G21F 9/36 20060101AFI20240412BHJP
   G21F 5/12 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
G21F9/36 521A
G21F5/12 D
G21F9/36 531D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023566663
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 FR2022050815
(87)【国際公開番号】W WO2022229565
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】2104543
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】308021394
【氏名又は名称】オラノ・ニュークリア・パッケージズ・アンド・サービシズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・ロジェ
(72)【発明者】
【氏名】レミ・ダヴィド
(72)【発明者】
【氏名】フランク・ガツィーノ
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン・コリン
(72)【発明者】
【氏名】ヤニク・ブレッソン
(72)【発明者】
【氏名】ロマン・ダヴロン
(72)【発明者】
【氏名】エルヴェ・リペール
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンサン・ルナール
(57)【要約】
本発明は、放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージ(1)、ならびに側方パッケージ本体の第1の軸方向端部(8a)で取り外し可能に結合されるように設計された取り外し可能なハンドリング構造体(30)を含むアセンブリ(100)に関し、ハンドリング構造体(30)は、支持装置(32)、ならびに少なくとも2つの別個のパッケージハンドリング部材(40)を含む。第1の端部(8a)はハンドリング構造体(30)の1つまたは複数の軸方向保持要素(52)を含む一方、ハンドリング構造体(30)は、第1の軸方向端部(8a)への軸方向結合部材(46)を含む少なくとも1つの把持装置(42)を含む。さらに、ハンドリング構造体(30)の結合構成において、各軸方向結合部材(46)は軸方向保持要素(52)の軸方向停止面(60)に接触または軸方向に面している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージ(1)を含むアセンブリ(100)であって、前記パッケージは、側方パッケージ本体(8)、底部(5)および取り外し可能なカバー(6)を含み、前記側方パッケージ本体(8)は、前記底部および前記カバーを通過する前記パッケージの中心長手軸(2)を中心に延在し、前記側方パッケージ本体は、前記カバー側の第1の軸方向端部(8a)、ならびに前記第1の軸方向端部とは反対側の、前記パッケージ底部側の第2の軸方向端部(8b)を含み、
前記アセンブリはまた、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)で取り外し可能に結合されるように設計された取り外し可能なハンドリング構造体(30)を含み、前記ハンドリング構造体(30)は、支持装置(32)、ならびに前記支持装置(32)に堅固に接続された少なくとも2つの別個のパッケージハンドリング部材(40)を含み、前記支持装置は、前記ハンドリング構造体(30)と前記パッケージ(1)との結合構成において、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)の周りに延在する、アセンブリ(100)において、
前記側方パッケージ本体(8)の前記第1の軸方向端部(8a)は、前記中心長手軸(2)に対して半径方向外向きに延在する、前記ハンドリング構造体(30)の1つまたは複数の軸方向保持要素(52)を含み、各軸方向保持要素(52)は、前記側方パッケージ本体の前記第2の軸方向端部(8b)に向かって配向された軸方向停止面(60)を含み、
前記取り外し可能なハンドリング構造体(30)は、前記支持装置(32)によって支えられる少なくとも1つの把持装置(42)を含み、各把持装置は前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)への軸方向結合部材(46)を含み、
前記ハンドリング構造体(30)の前記結合構成において、各軸方向結合部材(46)は、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に設けられた前記1つまたは複数の軸方向保持要素(52)のうちの1つの前記軸方向停止面(60)に接触または軸方向に面していることを特徴とする、
アセンブリ(100)。
【請求項2】
前記ハンドリング構造体(30)の非結合構成から、前記ハンドリング構造体(30)の前記パッケージ(1)への前記結合構成への切り替えが、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に対して前記ハンドリング構造体の前記支持装置(32)を移動させることによって実行されるように設計されていることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記支持装置(32)および前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)が両方とも、前記パッケージの前記中心長手軸(2)に直交して配置される同じ仮想相対移動平面(P)内に内接したままで、前記相対移動が実行されるように設計されていることを特徴とする、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記パッケージの前記中心長手軸(2)に対応する相対回転軸に沿って、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に対して前記支持装置(32)を回転させることによって、前記相対移動が実行されるように設計されていることを特徴とする、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記軸方向結合部材(46)のそれぞれが、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に設けられたその関連する軸方向保持要素(52)とともに、差し込みまたはかぎ爪結合機構を形成することを特徴とする、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記支持装置(32)はリング(34)を含み、前記リング(34)に沿って前記把持装置(42)が離間していることを特徴とする、請求項4または5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記把持装置(42)はまた、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)と協働する半径方向停止部材(48)をそれぞれ含むことを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記取り外し可能なハンドリング構造体(30)はいくつかの角度構造体セクタ(30’)から作製され、前記角度構造体セクタ(30’)のそれぞれが、
- 前記支持装置(32)の一部分(32’)と、
- 前記パッケージハンドリング部材(40)のうちの少なくとも1つと、
- 少なくとも1つの把持装置(42)と、
を含むことを特徴とする、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記支持装置の前記一部分(32’)は角度リングセクタ(34’)の形をとり、前記少なくとも1つの把持装置(42)は、前記角度リングセクタ(34’)から半径方向内向きに延在するタブ(46)の形をとって、前記軸方向結合部材を形成し、各タブ(46)は、各角度構造体セクタ(30’)の内側に単一の軸方向結合部材(46)を形成するように、その関連する角度リングセクタ(34’)の好ましくは全体に沿って延在することを特徴とする、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記結合構成において、前記角度構造体セクタ(30’)は、端と端をつないで取り付けられて環状構造体を一緒に形成し、または前記角度構造体セクタ(30’)は、環状構造体の一部分のみを形成するように離間していることを特徴とする、請求項8または9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に設けられた前記1つまたは複数の軸方向保持要素(52)は、前記中心長手軸(2)に対して半径方向外向きに延在する環状カラーによって形成されていることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記支持装置(32)の前記一部分(32’)はそれぞれ、前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)と協働する半径方向停止部材を形成することを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に対する各角度構造体セクタ(30’)の移動が、前記パッケージの前記中心長手軸(2)に直交して配置される前記仮想相対移動平面(P)内での、前記第1の軸方向端部(8a)に対する前記角度構造体セクタ(30’)の並進によって実行されるように設計されていることを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記結合構成に到達するための前記側方パッケージ本体の前記第1の軸方向端部(8a)に対する前記角度構造体セクタ(30’)の移動中、前記角度構造体セクタ(30’)が、好ましくは、
- その端部のいくつかのみで端と端をつなげて、
- または前記角度構造体セクタ(30’)の移動を作動させるための構造体(80)を介して、のいずれか
で互いに接続されるように設計されていることを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記ハンドリング構造体(30)の非結合構成から、前記ハンドリング構造体(30)の前記パッケージ(1)への前記結合構成への切り替えが、前記ハンドリング構造体の前記支持装置(32)に対して前記ハンドリング構造体(30)の各把持装置(42)を移動させることによって実行されるように設計されていることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記パッケージハンドリング部材(40)は2個から4個設けられ、前記パッケージハンドリング部材(40)はそれぞれ、トラニオン、フォーク、またはラグの形をとることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記側方パッケージ本体(8)の前記第1の軸方向端部(8a)との前記結合構成において、前記取り外し可能なハンドリング構造体(30)をロックするための装置を含むことを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性物質、たとえばドラム缶に入れられた放射性廃棄物、または核燃料集合体を輸送および/または保管するためのパッケージの分野に関する。
【0002】
本発明は、より具体的には、これらのパッケージのハンドリングに関し、かつパッケージを水平位置から鉛直位置へ、およびその逆に傾けるような、従来のハンドリング作業を実行するための手段に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、パッケージは、放射性物質が収容される空洞を画定する本体を有する。輸送中、落下した場合にパッケージ本体の構造体を保護するため、衝撃吸収キャップが通常このパッケージ本体の軸方向端部に設置される。放射性物質の保管中、保管場所のスペースを節約するため、衝撃吸収キャップを取り外すことができる。
【0004】
また、その設計に応じて、パッケージ本体には、トラニオンのようなハンドリング部材を任意選択で装備することができる。このような部材がパッケージ本体に恒久的に設けられている場合、たとえばパッケージを水平位置から鉛直位置へ、およびその逆に傾けるため、これらの部材を使用してハンドリング作業が実行される。
【0005】
しかしながら、パッケージ本体上のハンドリング部材の存在は、その輸送中、落下した場合に機械的な調整の問題につながる可能性がある。実際、これらのハンドリング部材は、安全要件を満たす機械的補強が要求される弱点を表している。この補強の結果、価格および質量の面で追加コストが発生する。
【0006】
この問題に対処するため、輸送中ではなく、ハンドリング作業の場合のためにのみパッケージ本体に取り付けられるように意図された、取り外し可能なハンドリング構造体が提案されてきた。たとえば、ハンドリングトラニオンを有する取り外し可能なリングの解決策が知られており、多数のねじを使用してパッケージ本体の軸方向端部で固定されるように設けられている。別の解決策は、これもパッケージ本体上へねじで組み付けられる、単一のハンドリングトラニオンがそれぞれ装備された個別の要素を設けることからなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それにもかかわらず、これらの構造体は、その堅牢性の点でも、そしてパッケージ本体上でのその組み立て/分解の容易さの面でも、まだ改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の問題に対処するため、本発明は、放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージに関し、このパッケージは、側方パッケージ本体、底部および取り外し可能なカバーを含み、側方パッケージ本体は、底部およびカバーを通過するパッケージの中心長手軸を中心に延在し、側方パッケージ本体は、カバー側の第1の軸方向端部、ならびに第1の軸方向端部とは反対側の、パッケージ底部側の第2の軸方向端部を含み、
このアセンブリはまた、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部で取り外し可能に結合されるように設計された取り外し可能なハンドリング構造体を含み、このハンドリング構造体は、支持装置、ならびに支持装置に堅固に接続された少なくとも2つの別個のパッケージハンドリング部材を含み、支持装置は、ハンドリング構造体とパッケージとの結合構成において、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部の周りに延在する。
【0009】
本発明によれば、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部は、中心長手軸に対して半径方向外向きに延在する、ハンドリング構造体の1つまたは複数の軸方向保持要素を含み、各軸方向保持要素は、側方パッケージ本体の第2の軸方向端部に向かって配向された軸方向停止面を含む。
【0010】
さらに、取り外し可能なハンドリング構造体は、支持装置によって支えられる少なくとも1つの把持装置を含み、各把持装置は側方パッケージ本体の第1の軸方向端部への軸方向結合部材を含む。
【0011】
最後に、ハンドリング構造体の結合構成において、各軸方向結合部材は、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に設けられた上記1つまたは複数の軸方向保持要素のうちの1つの軸方向停止面に接触または軸方向に面している。
【0012】
本発明は、非常に容易かつ迅速な組み立て/分解を提供しながら、取り外し可能なハンドリング構造体と側方パッケージ本体の第1の軸方向端部との間の機械的結合において高度の堅牢性を提供することが可能になるという点で、特に有利であることが証明されている。
【0013】
本発明は、別個にまたは組み合わせて考慮される、次の任意選択の特徴のうちの1つの実装を提供することができる。
【0014】
好ましくは、このアセンブリは、ハンドリング構造体の非結合構成から、このハンドリング構造体のパッケージへの結合構成への切り替えが、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に対してハンドリング構造体の支持装置を移動させることによって実行されるように設計されている。これにより、パッケージ上の取り外し可能なハンドリング構造体の組み立て/分解をさらに迅速かつ容易にすることが可能になる。より好ましくは、このアセンブリは、支持装置および側方パッケージ本体の第1の軸方向端部が両方とも、パッケージの中心長手軸に直交して配置される同じ仮想相対移動平面内に内接したままで、相対移動が実行されるように設計されている。それでもなお、本発明の範囲を逸脱することなく、取り外し可能なハンドリング構造体と側方パッケージ本体との間のさらなる種類の相対移動を想定することができる。
【0015】
本発明の第1の好ましい実施形態によれば、このアセンブリは、パッケージの中心長手軸に対応する相対回転軸に沿って、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に対して支持装置を回転させることによって、相対移動が実行されるように設計されている。この第1の実施形態において、軸方向結合部材のそれぞれは好ましくは、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に設けられたその関連する軸方向保持要素とともに、差し込みまたはかぎ爪結合機構を形成する。特に迅速かつ容易に組み立てが実行されることがわかる。
【0016】
好ましくは、支持装置はリングを含み、リングに沿って把持装置が離間している。この第1の解決策において、リングはそれにもかかわらず、本発明の範囲を逸脱することなく、部分的であるのみであって、360°にわたって延在しなくてもよい。
【0017】
好ましくは、把持装置はまた、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部と協働する半径方向停止部材をそれぞれ含む。これらの要素間で得られる協働により、側方パッケージ本体と取り外し可能なハンドリング構造体との間の半径方向の結合が可能になる。
【0018】
本発明の第2の好ましい実施形態によれば、取り外し可能なハンドリング構造体はいくつかの角度構造体セクタから作製され、セクタのそれぞれは、
- 支持装置の一部分と、
- ハンドリング部材のうちの少なくとも1つと、
- 少なくとも1つの把持装置と、
を含む。
【0019】
好ましくは、支持装置の上記一部分は角度リングセクタの形をとり、上記少なくとも1つの把持装置は、角度リングセクタから半径方向内向きに延在するタブの形をとって、軸方向結合部材を形成し、各タブは、各角度構造体セクタの内側に単一の軸方向結合部材を形成するように、その関連する角度リングセクタの好ましくは全体に沿って延在する。
【0020】
好ましくは、結合構成において、角度構造体セクタは、端と端をつないで取り付けられて環状構造体を一緒に形成し、または角度構造体セクタは、環状構造体の一部分のみを形成するように離間している。
【0021】
好ましくは、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に設けられた上記1つまたは複数の軸方向保持要素は、中心長手軸に対して半径方向外向きに延在する環状カラーによって形成されている。それでもなお、本発明の範囲を逸脱することなく、円周方向に沿って離間した角度カラーセクタのような他の解決策も可能である。
【0022】
好ましくは、支持装置の一部分はそれぞれ、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部と協働する半径方向停止部材を形成する。ここでも、これらの要素間で得られる協働により、側方パッケージ本体と取り外し可能なハンドリング構造体との間の半径方向の結合が可能になる。
【0023】
本発明のこの第2の好ましい実施形態において、このアセンブリは、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に対する各角度構造体セクタの移動が、パッケージの中心長手軸に直交して配置される上記仮想相対移動平面内での、第1の軸方向端部に対する角度構造体セクタの並進によって実行されるように設計することができる。
【0024】
代替案によれば、このアセンブリは、結合構成に到達するための側方パッケージ本体の第1の軸方向端部に対する角度構造体セクタの移動中、上記角度構造体セクタが、好ましくは、
- その端部のいくつかのみで端と端をつなげて、
- または角度構造体セクタの移動を作動させるための構造体を介して、のいずれか
で互いに接続されるように設計することができる。
【0025】
本発明の第3の好ましい実施形態によれば、このアセンブリは、ハンドリング構造体の非結合構成から、このハンドリング構造体のパッケージへの結合構成への切り替えが、上記構造体の支持装置に対してハンドリング構造体の各把持装置を移動させることによって実行されるように設計されている。これらの移動はたとえば回転または並進とすることができる。
【0026】
想定される実施形態にかかわらず、ハンドリング部材は好ましくは2個から4個設けられ、これらは好ましくはそれぞれ、トラニオン、フォーク、またはラグ、または当業者に知られている任意の他のハンドリング部材の形をとる。
【0027】
好ましくは、結合を固定するため、このアセンブリは、側方パッケージ本体の第1の軸方向端部との結合構成において、取り外し可能なハンドリング構造体をロックするための装置を含む。
【0028】
本発明の他の利点および特徴は以下の非限定的な詳細な説明で明らかになるであろう。
【0029】
この説明は添付の図面を参照して与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージの軸方向縦断面図を概略的に表す。
図2】本発明の第1の好ましい実施形態によるアセンブリの一部の分解斜視図を表しており、このアセンブリは、その衝撃吸収キャップが取り外された、前の図に示すパッケージ、ならびに取り外し可能なハンドリング構造体を含む。
図3】ハンドリング構造体がパッケージと結合された、前の図に示すアセンブリの部分縦断面図を表す。
図4】取り外し可能なハンドリング構造体とパッケージの結合中のアセンブリを示す斜視図である。
図5】取り外し可能なハンドリング構造体の結合中の後の段階での、前の図におけるアセンブリを示す斜視図である。
図6】取り外し可能なハンドリング構造体の結合中の後の段階での、前の図におけるアセンブリを示す斜視図である。
図7】水平位置から鉛直位置へのアセンブリの傾斜作業を示す斜視図である。
図8】本発明の第2の好ましい実施形態によるアセンブリの一部の分解斜視図を表しており、このアセンブリは、その衝撃吸収キャップが取り外された、図1に示すパッケージ、ならびに取り外し可能なハンドリング構造体を含む。
図9】ハンドリング構造体がパッケージと結合された、前のものと同様の斜視図を表す。
図10】これもハンドリング構造体がパッケージと結合された、前の図に示すアセンブリの部分縦断面図を表す。
図11】アセンブリが代替一実施形態にしたがって提示されている、図8と同様の分解斜視図である。
図12】ハンドリング構造体がパッケージと結合された、前のものと同様の斜視図を表す。
図13】アセンブリが水平位置に配置され、さらなる代替一実施形態にしたがって提示されている、図12と同様の分解斜視図である。
図14】前の図に示すアセンブリを表しており、このアセンブリをその水平位置から鉛直位置へ傾けているところである。
図15】本発明の第3の好ましい実施形態によるアセンブリの部分分解斜視図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
まず図1を参照すると、放射性物質を輸送および/または保管するためのパッケージ1が概略的に表されている。パッケージ1は、水平輸送位置、すなわちその中心長手軸2が水平に、すなわち地面と平行に配向された状態で表されている。この輸送位置は、その中心長手軸2が鉛直に、すなわち地面に直交して配向されている、鉛直の保管および/または作業位置とは対照的である。
【0032】
従来、パッケージは、パッケージ底部5、軸2の方向に沿って底部5の反対側にある取り外し可能なカバー6、ならびに側方パッケージ本体8によって形成されたパッケージ本体4を含む。側方本体8は軸2を中心として、パッケージがその保管位置にあるときのパッケージの高さの方向に対応する方向9に平行に延在することが留意される。
【0033】
底部5およびカバー6は、放射性物質14が受容されるハウジングキャビティ12を軸方向に区切る。このキャビティ12はまた側方本体8によって半径方向に区切られる。
【0034】
パッケージ本体4は1つまたは2つの衝撃吸収キャップ18によって保護されている。これらのキャップ18は、その存在が常に必須というわけではないので、容易に組み立ておよび取り外しができるように設計されている。一般に、キャップ18は、保管中および/またはパッケージの放射性物質の搬入/搬出のような運転作業中に取り外され、輸送中にこのパッケージに装備されるようにパッケージ本体4の長手方向の両端で組み立てられる。したがって、図1に示すように、衝撃吸収キャップ18が、カバー6に位置する側方本体8の第1の軸方向端部8aに装備され、このカバーならびにこの第1の端部8aを軸方向および横方向に覆う。同様に、さらなる衝撃吸収キャップ18が、底部5に位置する第2の軸方向端部8bに装備され、この底部5、ならびにこの第2の端部8bを軸方向および横方向に覆う。これを行うため、各衝撃吸収キャップ18は好ましくは、軸方向端部8a、8bのこれに関連する少なくとも一部を受容する凹部22を有する。換言すれば、側方パッケージ本体8の各軸方向端部8a、8bは、対応する衝撃吸収キャップ18の凹部22に収まる。
【0035】
図2および図3は本発明の第1の好ましい実施形態によるアセンブリ100を表す。アセンブリ100は、取り外されたその衝撃吸収キャップがないパッケージ1、ならびに本発明に特有の取り外し可能なハンドリング構造体30を含む。ハンドリング構造体30は、水平位置から鉛直位置への、およびその逆のその傾斜のような、パッケージの従来のハンドリング作業を可能にするため、第1の軸方向端部8a上へ取り外し可能に結合されるように設計されている。明らかに、このハンドリング構造体30は、パッケージ1がその側方本体8上に恒久的なハンドリング部材を欠くときに、非常に好ましく実装される。
【0036】
取り外し可能なハンドリング構造体30はまず、軸2を中心としながら360°にわたって延在するリング34を含む支持装置32を含む。支持装置32はまた、リング34から軸方向に延在するラグ36、ならびにラグ36を相互接続する補強ビーム38を含むことができる。
【0037】
ハンドリング構造体30はまた、複数の別個のハンドリング部材、ここでは支持装置32のラグ36に堅固に接続されたトラニオン40を含む。各トラニオン40は従来通り、その中心長手軸が半径方向に配向されるように配置されている。これらのトラニオン40はここでは、円周方向に沿って規則的に分布する4個で表されているが、その数は異なっていても、たとえば、直径方向に反対の2つであってもよい。
【0038】
図3に示すような結合構成において、支持装置32、より具体的にはそのリング34が第1の軸方向端部8aの周りに延在する。
【0039】
取り外し可能なハンドリング構造体30はまた、支持装置32によって支えられるいくつかの把持装置42を含む。より好ましくは、把持装置42は、たとえばねじ/ボルトを使用してこれらが固定されているリング34に沿って円周方向に離間して配置されながら、このリング34の外周上に取り付けられている。これらの把持装置42は、図2のように、8個設けることができる。それにもかかわらず、この数は異なっていても、たとえば4つであってもよい。
【0040】
各把持装置42は、ハンドリング構造体30が中心としている軸2が鉛直に配置されているとき、略横臥U形状を採る。Uのアームの一方44がリング34上の把持装置42のための軸方向支持体として機能する。Uの他方のアーム46は、以降に詳述するように、側方パッケージ本体8の第1の端部8aとの軸方向結合部材を形成する。最後に、図2において鉛直に配向されているUの基部48は、図3に示す結合構成において、第1の軸方向端部8aの周囲に接触または半径方向に面する半径方向停止部材を形成する。これらの要素8a、48間で得られる協働により、側方パッケージ本体8と取り外し可能なハンドリング構造体30との間の半径方向の結合が可能になり、特にパッケージ1の傾斜作業中に有用である。同時に、またはあるいは、この半径方向の結合は、図3に見られるように、軸方向端部8aの端部環状部分50とリング34の内周との間で得ることができる。
【0041】
側方パッケージ本体8の第1の軸方向端部8aはその一部としてハンドリング構造体30の複数の軸方向保持要素52を含む。その数は、対で協働するように意図されているため、把持装置の数に対応する。各軸方向保持要素52は、第1の軸方向端部8aの周囲まで半径方向外向きに延在する、すなわち軸2に対してアセンブリ100の半径方向に沿って外向きに突出する材料ブロックの形をとる。
【0042】
各軸方向保持要素52は、隣接する凹部54によって、アセンブリ100が鉛直に配向されているとき横臥L形状に画定される。より具体的には、各凹部54は、半径方向外向きに開いている半径方向開口56を含み、半径方向開口56は、これも半径方向外向きに開いている円周方向開口58と連続している。これら2つの開口56、58の提携によりL形状凹部が形成され、関連する把持装置42の軸方向結合部材46との差し込み/かぎ爪結合を作成するように適合されている。
【0043】
結合構成において、軸方向結合部材46は、軸方向保持要素52によって画定される軸方向停止面60に軸方向に面しまたは接触しており、この面60は、好ましくは軸2に直交し、側方パッケージ本体の第2の軸方向端部8bに向かって配向されている。これら2つの要素52、60間の協働により、ハンドリング構造体30とパッケージ1との間の軸方向の機械的結合が、カバー側でのその第1の軸方向端部8aで提供される。
【0044】
機械的結合について、水平位置に配置されたパッケージの第1の軸方向端部8aに、取り外し可能なハンドリング構造体30を取り付けるために実行される異なる連続ステップを示す図4から図6を次に参照する。これらの図において、ハンドリングトラニオン40の数は2つに減っている一方、凹部54の数ならびにこれらの凹部によって画定される軸方向保持要素52の数と同様、把持装置42の数も4つに減っている。
【0045】
図4において、ハンドリング構造体30はまず第1の軸方向端部8aに近接して同軸上に搬送され、各軸方向結合部材46が、その関連する凹部54の半径方向開口56に軸方向に面して半径方向開口56から距離を置いて配置されている。
【0046】
軸方向端部8a上にハンドリング構造体30を位置決めするため、各軸方向結合部材46がその関連する凹部54の半径方向開口56の底部にくるまで、この構造体30を軸方向に移動させる。ハンドリング構造体30を次いでパッケージ上の位置決め構成におくが、未結合である。
【0047】
図5の非結合構成から図6の結合構成に切り替えるため、差し込み機構で通常生じる限定された大きさにしたがって、軸2に沿ってパッケージに対してハンドリング構造体30全体を回転させる。この相対移動は、リング34と第1の軸方向端部8aとの両方が、軸2に直交して配置される同じ仮想相対移動平面Pに内接したままで実行され、この平面Pがしたがって、ハンドリング構造体30の移動全体を通してリング34および端部8aを通過する結果、結合構成がもたらされる。この移動中、各軸方向結合部材46は、図3に見られように、この開口58の底部において、軸方向保持要素52と軸方向に面するまたは接触するまで、その関連する凹部54の円周方向開口58内へ徐々に挿入される。半径方向開口56はしたがって把持装置42によって解放されるが、これらの1つまたは複数に、結合構成においてハンドリング構造体30のロック装置(図示せず)を装備することができる。これはたとえば、この半径方向開口56に取り付けられ、軸方向結合部材46のための円周方向停止部を形成する装置からなり得る。
【0048】
軸方向の機械的結合が実行されると、プッシュロッド62をトラニオン40に接続することができ、これらのプッシュロッド62は次には、図7に示すように、構造体30を持ち上げてパッケージ1の鉛直位置への傾斜を始めるように、ガントリクレーンから吊り下げられた持ち上げビームに接続される。この傾斜は次いで、側方パッケージ本体の第2の軸方向端部8bの近くまたは第2の軸方向端部8bを通して、アセンブリ100を水平回転軸に沿って枢動させることによって、既知の方法で実行される。
【0049】
図8および図10を参照すると、本発明の第2の好ましい実施形態によるアセンブリ100が表されている。アセンブリ100は、取り外されたその衝撃吸収キャップがないパッケージ1、ならびにここではいくつかの角度構造体セクタ30’に分割されている取り外し可能なハンドリング構造体30を含む。より具体的には、これらは、完全な環状構造体を一緒に形成するように、結合構成において端と端をつないで取り付けられるように意図された、それぞれ約180°の2つのセクタ30’である。それでもなお、本発明の範囲を逸脱することなく、セクタ30’の数をさらに大きくすることができる。
【0050】
各角度構造体セクタ30’はまず、支持装置32の一部分32’を含み、特に角度リングセクタ34’を含む。端と端をつないで、2つの角度リングセクタ34’は、360°にわたって延在し、軸2を中心とするリング34を形成する。この特徴は好ましくは、セクタの数にかかわらず、角度リングセクタを組み込むすべての実施形態で保持される。
【0051】
支持装置32の一部分32’はまた、リングセクタ34’から軸方向にそれぞれ延在する1つまたは複数のラグ36を含む。各角度構造体セクタ30’はまた、1つまたは複数の別個のハンドリング部材、ここではラグ36に堅固に接続されかつセクタ当たり2個設けられたトラニオン40を含む。各トラニオン40はここでも従来通り、その中心長手軸が半径方向に配向されるように配向されている。トラニオン40の数は異なっていても、たとえば、直径方向に反対の合計2つであってもよい。第1の実施形態のように、ハンドリング作業のため、特にパッケージ1の傾斜のため、トラニオン40は、プッシュロッド62と協働するように意図されており、次にはガントリクレーンから吊り下げられた持ち上げビーム64に接続される。
【0052】
図9および図10に示すような結合構成において、支持装置32の各一部分32’、より具体的には、各角度リングセクタ34’は、第1の軸方向端部8aの周りに延在する。
【0053】
各角度構造体セクタ30’はまた、支持装置32の一部分32’によって支えられる把持装置を含む。この把持装置はここで、角度リングセクタ34’から半径方向内向きに延在するタブ46の形をとって、軸方向結合部材を形成する。このタブ46は好ましくは、各角度構造体セクタ30’内に単一の軸方向結合部材を形成するように、その関連する角度リングセクタ34’の全体に沿って延在する。この特徴はまた好ましくは、角度リングセクタを伴うすべての実施形態について保持される。
【0054】
各角度構造体セクタ30’はまた、角度リングセクタ34’からタブ46と平行に半径方向内向きに延在する別のタブ66を含む。タブ66もその関連する角度リングセクタ34’の全体に沿って延在し、これは、側方パッケージ本体8の第2の端部から軸方向に最大距離にある2つのタブ46、66のそれに対応する。
【0055】
角度リングセクタ34’と2つのタブ46、66との提携によって、各把持装置は、ラグ36の外側とみなされる断面において、軸2が鉛直に配置されているとき、略横臥U形状をとり、Uの中空部は半径方向内向きに配向されている。
【0056】
第1の軸方向端部8a上に、軸2に対して半径方向外向きに延在する環状カラーによって形成された単一の軸方向保持要素52が設けられている。このカラー52の下で、第1の端部8aにおいて、各構造体セクタ30’の結合構成において軸方向結合タブ46が収容されるように意図されている環状溝70が画定されている。この解決策により、パッケージ上のハンドリング構造体の機械的保持がさらに強化される。
【0057】
したがって、各構造体セクタ30’のタブ66は、第1の軸方向端部8aのカラー52上でこのセクタ30’の軸方向支持体として機能するUのアームのうちの1つを形成する。タブ46はその一部としてUの他方のアームを形成し、溝70に収容される軸方向結合部材を構成する一方、結合構成において、カラー52によって画定される軸方向停止面60に接触または軸方向に面して配置されている。
【0058】
最後に、図8から図10において鉛直に配向された角度リングセクタ34’によって形成されるUの基部は、図10に見られるように、結合構成において、カラー52の周囲に接触または半径方向に面する半径方向停止部材を構成する。これらの要素34’、52間で得られる協働により、側方パッケージ本体8と角度構造体セクタ30’との間の半径方向の結合が可能になり、特にパッケージ1の傾斜作業中に有用である。
【0059】
上述したように、結合構成において、軸方向結合タブ46は、軸方向保持カラー52によって画定される軸方向停止面60と軸方向に面しまたは接触しており、この面60は、好ましくは軸2に直交し、側方パッケージ本体8の第2の軸方向端部に向かって配向されている。これら2つの要素52、60間の協働により、各角度ハンドリング構造体セクタ30’とパッケージ1との間の軸方向の機械的結合が、カバー側でのその第1の軸方向端部8aで提供される。
【0060】
機械的結合のため、各角度構造体セクタ30’はまず、図8に示すように、パッケージ1に対して、これから半径方向に分離され、そのUの中空部が半径方向にカラー52に面するように配向されるように位置決めされる。この非結合構成から、ここでも軸2に直交して配置される仮想相対移動平面P内でのこのセクタの並進によって、個別にかつ第1の軸方向端部8aに対して各角度構造体セクタ30’を移動させる。2つのセクタ30’の並進の方向は図8における矢印74によって概略的に表されている。この平面Pはしたがって構造体セクタ30’の移動全体を通して各角度リングセクタ34’およびカラー52を通過する。これらの移動中、各軸方向結合タブ46は、図10に見られるように、この溝の底部において、軸方向保持タブ52と軸方向に面してまたは接触して配置されるまで、溝70内へ徐々に挿入される。
【0061】
2つのセクタ30’は次いで、図9に示す、ボルト76で端と端をつないで組み立てられる。このとき実行される結合により、上述の第1の好ましい実施形態について示したように、要求されるハンドリング作業を実行することが可能になる。
【0062】
図11および図12は、上述の第2の実施形態に対する代替案を示す。同じ参照番号が付いた要素はしたがって同一または同様の要素に対応する。
【0063】
唯一の大きな違いは、第1の軸方向端部8a上での角度リングセクタ30’の組み立て中、これら2つのセクタ30’が2つの隣接する端部でヒンジ式に互いに接続され、これらがしたがって端部と端部をつないで接続されることである。2つのセクタ30’間に第1の軸方向端部8aを挿入するため、ヒンジ構造体30を開けることができるように、2つの他の端部は自由なままである。この特徴は、セクタ30’の数が2より大きいときにも適用され、ヒンジ構造体を開くことができるように2つの隣接する端部のみが自由なままである。
【0064】
この挿入が実行され、半径方向においてU形状の開口が平面P内でカラー52に面して配置されると、2つのセクタ30’をそのヒンジ軸78に沿って互いに対して枢動させて、この構造体30を閉じ、環状形状の構造体に向かわせることによって、機械的結合が実行される。したがって、各軸方向結合タブ46は、この溝の底部において、軸方向保持タブ52と軸方向に面してまたは接触して配置されるまで、第1の端部8aの溝70内へ徐々に挿入される。2つのセクタ30’は次いで、2つの自由端で、ボルトで端と端をつないで組み立てられる。
【0065】
明らかに、この代替案において、2つの角度構造体セクタ30’の2つの接続された端部は、ヒンジ以外によって接続することができるが、それにもかかわらず、選択された接続は、構造体30のパッケージ1の周りへの組み立てを確実にするように上述した開閉を可能にする必要がある。
【0066】
図13および図14はさらに、第2の実施形態に対する別の代替案を示す。同じ参照番号が付いた要素はしたがってここでも同一または同様の要素に対応する。
【0067】
この代替案において、大きな違いの1つは、2つの構造体セクタ30’の角度範囲が180°よりかなり小さいことにある。したがって、2つのセクタ30’は好ましくは、部分的な環状構造体のみを形成するように、円周方向に沿って互いに離間して、直径方向に反対に配置される。たとえば、各セクタ30’は10°から45°にわたって延在することができる。
【0068】
側方パッケージ本体の軸方向端部8a上でのこれらの角度構造体セクタ30’の機械的結合のため、移動作動構造体80が設けられ、角度方向の大きさが低減された2つのセクタでこうして構成される取り外し可能なハンドリング構造体30を開閉する。セクタ30’の移動を作動させるための構造体80は、任意の形、たとえばX状に配置されかつその中心でヒンジ結合された2つの作動アーム84の形をとることができる。このような設計では、Xの2つの端部がそれぞれ2つのセクタ30’に接続され、好ましくは2つのハンドリングトラニオン40にヒンジ結合されている。また、Xの2つの他の端部はたとえば持ち上げビーム64上で接続される一方、シリンダ82によって互いに接続され、シリンダ82は、Xの2つの他の端部の間隔を調整することができ、したがってカラー52と係合するように意図されている2つの構造体セクタ30’間の半径方向の間隔を調整することができる。
【0069】
側方パッケージ本体の端部8aのカラー52上のセクタ30’の機械的結合により、シリンダ82の制御に応答してこれらのセクタを平面P内で移動させることによって、アセンブリ100のハンドリング作業を想定することができる。これらの作業のうち、アセンブリ100の傾斜が図14に示されており、この間、作動アーム84は、これらがヒンジ結合されているトラニオン40に対して枢動することによって鉛直のままである。
【0070】
図15は本発明の第3の好ましい実施形態を表しており、U形状の把持装置42はそれぞれ、側方パッケージ本体8の第1の軸方向端部8aの同じカラー52と協働するように意図されている。この第3の実施形態において、第1の実施形態と多くの共通の特徴を有し、U形状の把持装置42は、接線方向に配向された枢動軸86に沿って、支持装置32のリング34(部分的にのみ図示)上に枢動可能に取り付けられている。
【0071】
したがって、リング34がカラー52上に載っているとき、ハンドリング構造体30の非結合構成からパッケージ1との結合構成への切り替えは、軸方向結合部材46を形成するアームの反対側のU形状のアームを通る軸86に沿って、各把持装置42をリング34に対して枢動させることによって実行される。これらの枢動動作が実行されると、各軸方向結合部材46は、カラー52によって画定される環状軸方向停止面60に接触または軸方向に面することになる。
【0072】
図15に表されるこの第3の実施形態において、ハンドリング部材40は、プッシュロッド62と協働するフォークの形をとる。把持装置42の数はたとえば4と10との間とすることができる。
【0073】
もちろん、非限定的な例のみとして、そして添付の請求項によって定義される範囲にしたがって記載されたような本発明に対して、当業者によってさまざまな修正を行うことができる。特に、異なる好ましい実施形態を互いに組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0074】
1 パッケージ
2 中心長手軸
4 パッケージ本体
5 底部
6 カバー
8 側方本体
8a 第1の軸方向端部
8b 第2の軸方向端部
9 方向
12 キャビティ
14 放射性物質
18 キャップ
22 凹部
30 ハンドリング構造体
30’ 角度構造体セクタ
32 支持装置
32’ 支持装置の一部分
34 リング
34’ リングセクタ
36 ラグ
38 補強ビーム
40 トラニオン
42 把持装置
44 アームの一方
46 軸方向結合部材
48 基部
50 端部環状部分
52 軸方向保持要素
54 凹部
56 半径方向開口
58 円周方向開口
60 軸方向停止面
62 プッシュロッド
64 持ち上げビーム
66 タブ
70 溝
76 ボルト
78 ヒンジ軸
80 移動作動構造体
82 シリンダ
84 作動アーム
86 軸
100 アセンブリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】