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特表2024-517184モバイル電子装置用の磁気基準の制御子を提供するためのシステム及び方法
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  • 特表-モバイル電子装置用の磁気基準の制御子を提供するためのシステム及び方法 図1
  • 特表-モバイル電子装置用の磁気基準の制御子を提供するためのシステム及び方法 図2A
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  • 特表-モバイル電子装置用の磁気基準の制御子を提供するためのシステム及び方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】モバイル電子装置用の磁気基準の制御子を提供するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/72454 20210101AFI20240412BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
H04M1/72454
G06F1/16 312Z
G06F1/16 312G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566709
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 US2022026716
(87)【国際公開番号】W WO2022232384
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/182,104
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519053049
【氏名又は名称】ポップソケッツ・エル・エル・シー
【住所又は居所原語表記】1426 Pearl St. Ste. 400 Boulder, CO 80302, USA
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・ビー・バーネット
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ドゥルマシキン
(72)【発明者】
【氏名】アルタン・ナホム
【テーマコード(参考)】
5K127
【Fターム(参考)】
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB18
5K127BB32
5K127GD07
5K127JA21
5K127JA25
(57)【要約】
システムは、磁力計センサー及びモバイル電子装置により実行可能な1つ又は複数のソフトウェアモジュールを有するモバイル電子装置を含む。システムは、1つ又は複数の磁石を備える制御子にして、モバイル電子装置又はそのケースに脱着可能に取り付けられる制御子を更に含む。磁石及び制御子の少なくとも一部は、モバイル電子装置に取り付けられる時にモバイル電子装置に対して移動し得、そのような相対的移動が磁力計センサーにより検出可能である。ソフトウェアモジュールは、実行される時、磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動に応答して生成された磁力計センサーから受け取った電磁場信号に基づいてモバイル電子装置にアクションを実行させ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁力計センサー及びモバイル電子装置により実行可能な1つ又は複数のソフトウェアモジュールを備えるモバイル電子装置にして、前記磁力計センサーは、電磁場を測定して電磁場信号を生成するように構成される、モバイル電子装置;及び
1つ又は複数の磁石を備える制御子にして、前記モバイル電子装置に、又は前記モバイル電子装置のケースに脱着可能に取り付けられるように構成される制御子を備え、
前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部は、前記モバイル電子装置に取り付けられる時、前記モバイル電子装置に対して移動可能に構成され、その相対的移動が前記磁力計センサーにより検出可能であり、
前記1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、前記モバイル電子装置により実行される時、前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記相対的移動に応答して生成された前記磁力計センサーからの電磁場信号を受け取り、前記モバイル電子装置に前記電磁場信号に基づいてアクションを実行させるように構成される、システム。
【請求項2】
前記モバイル電子装置は、携帯電話、タブレット、及びラップトップの一つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記相対的移動は、前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記モバイル電子装置に垂直なベクトル周りの回転を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記相対的移動は、前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記モバイル電子装置に垂直な方向の平行移動を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記相対的移動は、前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記モバイル電子装置の平面に対する角度変化を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御子は、前記モバイル電子装置に対して垂直な方向に展開及び収縮するように構成されたグリップアクセサリーを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記アクションは、前記モバイル電子装置による音出力の有効化又は無効化、画像の表示、照明機能、カメラ機能、ユーザーインターフェース制御及び無線通信機能の少なくとも一つを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記1つ又は複数の磁石は、前記制御子の中心に設けられた単一のディスク形状の磁石を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ又は複数の磁石は、少なくとも二つの離間した磁石を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも二つの離間した磁石は、前記モバイル電子装置に対して反対の極性で配向された二つの磁石を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、閾値を超えた前記電磁場信号のスパイク波形が検出される時、前記制御子の状態遷移が起きたことを決定するように構成される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、前記電磁場信号及び前記モバイル電子装置の加速度計からの信号の組み合わせに基づいて前記モバイル電子装置に前記アクションを実行させるように更に構成される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記電磁場のx,y,及びz成分が、複数の時間工程のそれぞれで測定され、前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記相対的移動から帰結した全有効磁場変化を決定する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、前記1つ又は複数の磁石及び前記制御子の少なくとも一部の前記相対的移動に応答して生成された前記磁力計センサーからの前記電磁場信号に基づいて前記制御子の電磁場プロファイルを決定するように構成される、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、前記制御子の前記電磁場プロファイルに基づいて前記制御子の種類を決定するように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記制御子は、前記モバイル電子装置と無線通信するように更に構成される、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、オプションとしてモバイル電子装置グリップ及びスタンドの形態における、磁石基準のモバイル電子装置制御子、及び固有の磁力計及びモーションセンサープロファイルに基づいて、モバイル電子装置アクション(例えば、音出力及びインターフェース制御)に、そのような制御子のモーションをマッピングするための複数のアルゴリズムに関する。
【背景技術】
【0002】
多数のポータブル装置(例えば、タブレット、スマートフォン)が、地球の電磁場を検出可能な磁力計センサーを具備している。しかしながら、そのような磁力計センサーの使用は、典型的には、コンパス及びナビゲーション用途といった有限セットのモバイル用途だけに制約されている。
【0003】
更には、そのような情報を生成及び/又は利用できるアクセサリーの不足という一部の理由から、磁力計センサー情報の有用性が過小評価されている。従って、上述の欠点の1つ又は複数を解決するモバイル電子装置用の磁石基準の制御子の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ある実施形態では、システムは、磁力計センサー及びモバイル電子装置により実行可能な1つ又は複数のソフトウェアモジュールを備えるモバイル電子装置を含む。磁力計センサーは、電磁場を測定して電磁場信号を生成するように構成され得る。システムは、1つ又は複数の磁石を備える制御子にして、モバイル電子装置に、又はモバイル電子装置のケースに脱着可能に取り付けられるように構成される制御子を更に含み得る。1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部は、モバイル電子装置に取り付けられる時、モバイル電子装置に対して移動可能に構成され、その相対的移動が磁力計センサーにより検出可能である。更には、1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、モバイル電子装置により実行される時、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動に応答して生成された磁力計センサーからの電磁場信号を受け取り、モバイル電子装置に電磁場信号に基づいてアクションを実行させるように構成され得る。
【0005】
幾つかの実施形態では、モバイル電子装置は、携帯電話、タブレット、及びラップトップの一つを含む。
【0006】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動は、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部のモバイル電子装置に垂直なベクトル周りの回転を含む。
【0007】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動は、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部のモバイル電子装置に垂直な方向の平行移動を含む。
【0008】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動は、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部のモバイル電子装置の平面に対する角度変化を含む。
【0009】
幾つかの実施形態では、制御子は、モバイル電子装置に対して垂直な方向に展開及び収縮するように構成されたグリップアクセサリーを含む。
【0010】
幾つかの実施形態では、アクションは、モバイル電子装置による音出力の有効化又は無効化、画像の表示、照明機能、カメラ機能、ユーザーインターフェース制御及び無線通信機能の少なくとも一つを含む。
【0011】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数の磁石は、制御子の中心に設けられた単一のディスク形状の磁石を含む。
【0012】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数の磁石は、少なくとも二つの離間した磁石を含む、
【0013】
幾つかの実施形態では、少なくとも二つの離間した磁石は、モバイル電子装置に対して反対の極性で配向された二つの磁石を含む。
【0014】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、閾値を超えた電磁場信号のスパイク波形が検出される時、制御子の状態遷移が起きたことを決定するように構成される。
【0015】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、電磁場信号及びモバイル電子装置の加速度計からの信号の組み合わせに基づいてモバイル電子装置にアクションを実行させるように更に構成される。
【0016】
幾つかの実施形態では、電磁場のx,y,及びz成分が、複数の時間工程(time step)のそれぞれで測定され、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動から帰結した全有効磁場変化(total effective magnetic change)を決定する。
【0017】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、1つ又は複数の磁石及び制御子の少なくとも一部の相対的移動に応答して生成された磁力計センサーからの電磁場信号に基づいて制御子の電磁場プロファイルを決定するように構成される。
【0018】
幾つかの実施形態では、1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、制御子の電磁場プロファイルに基づいて制御子の種類を決定するように構成される。
【0019】
幾つかの実施形態では、制御子は、モバイル電子装置と無線通信するように更に構成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本開示の原理に即して実施されたシステムの一つの実施形態を示す。
【0021】
図2A図2Aは、本開示の原理に即して構成された展開している制御子で構成された図1のシステムの斜視図を示す。
図2B図2Bは、本開示の原理に即して構成された収縮している制御子で構成された図1のシステムの斜視図を示す。
【0022】
図3A図3Aは、本開示の原理に即して構成された展開している制御子で構成された図1のシステムの上面図を示す。
図3B図3Bは、本開示の原理に即して構成された収縮している制御子で構成された図1のシステムの上面図を示す。
【0023】
図4図4は、本開示の原理に即して実施されたシステムの別例の斜視図を示す。
【0024】
図5図5は、図1のシステムの斜視図を示し、本開示の原理に即して構成された制御子の展開図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に図面を参照してより詳細に記述のように、本開示は、概して、磁力計センサーを有するモバイル電子装置、及びモバイル電子装置又はモバイル電子装置用のケースに取り付けられた制御子を含むシステムに関する。制御子は、モバイル電子装置の磁力計センサーにより検出可能な電磁場を生成する1つ又は複数の磁石を含む。モバイル電子装置は、また、モバイル電子装置に対する制御子(これ故、制御子の磁石(群))の位置及び/又は配向の変化から帰結した磁力計センサーからの入力信号(群)に応答して1つ又は複数のアクションを開始するように構成された1つ又は複数のソフトウェアモジュールも含む。例えば、モバイル装置の磁力計センサーの検出性能及び制御子の磁石(群)の強度に依存して、モバイル装置に対する制御子の位置及び/又は制御子の配向の変化が検出可能であり、制御子がモバイル装置に十分に近接している、例えば、12インチにある時、1つ又は複数の応答性アクションに帰結する。
【0026】
ここで図面を参照すると、図1は、本開示の1つ又は複数の観点が実施可能である一つの模範的なシステム100を図示する。システム100は、携帯電話として図示されたモバイル電子装置110を含むが、タブレット、ラップトップ又は同種のものといった他の種類のモバイル電子装置を同様に備え得る。それにも関わらず、モバイル電子装置110は、1つ又は複数のプロセッサ、コンピューターが実行可能な指令を記憶するためのメモリー、タッチスクリーン、キーパッドといったユーザー入力装置、無線トランシーバ、電源、ディスプレイ34、及びそのようなモバイル電子装置に含まれると一般的に知られている他のハードウェア及びソフトウェア・コンポーネントを含み得るものと理解されるべきである。
【0027】
図1のシステム100において、モバイル電子装置110は、磁力計センサー120を有するように構成される。磁力計センサー120の場所及び/又は配向は、モバイル装置毎に変化し得るものと理解されるべきである。
【0028】
システム100は、以下でより詳細に記述の制御子130を更に備え、これは、図5を参照して以下でより詳細に説明のように、概してモバイル電子装置110に取り付けられるように構成される(しかしながら、他の場合、モバイル電子装置110のケースに取り付けられる)。制御子130は、1つ又は複数の磁石を備えて構成され、これらが図1の実施形態において磁石140a-140dとして示される。より多数又は少数の磁石が制御子130に含まれ得、及び、そのような磁石が制御子130内において様々な配向及び場所を取り得るものと理解されるべきである。システム100は、1つ又は複数のソフトウェアモジュール(不図示)を更に含み、これらが、本発明の原理に即して、モバイル電子装置110上に記憶され、及びモバイル電子装置110により実行されるように構成される。
【0029】
所定の実施形態においては、制御子130は、モバイル電子装置110、より詳細には磁力計センサー120に対する制御子130の位置及び/又は配向の変化に応答する如く、モバイル電子装置110により実行される1つ又は複数のソフトウェアモジュールを用いて1つ又は複数のアクションを開始するために用いられ得る。そのような実施形態では、1つ又は複数のソフトウェアモジュールが磁力計センサー120からの入力信号を受け取るように構成されることが望ましい。1つ又は複数のソフトウェアモジュールは、以下、「磁気制御子ソフトウェア」と概して呼ばれ、アプリケーション・プログラム、OS(Operating System)モジュール、ファームウェア、及び/又はセンサーデータを受け取り及び解釈し、これに基づいて1つ又は複数のアクションを実行するようにプログラムされた他のソフトウェア・コンポーネントを備え得る。
【0030】
そのようなアクションは、一方の制御子140の磁石140a-140dと、他方のモバイル電子装置110の磁力計センサー120の間の磁気的相互作用に基づいて開始され得る。モバイル電子装置110に対する制御子130(詳細には磁石140a-140d)の位置変化(例えば、装置110平面からの制御子130の角度の回転又は制御子130から装置110の前又は背面への距離の変化)の結果として実行されるそのようなアクションは、単なる例として、音出力、イメージ表示、照明機能、カメラ機能、ユーザーインターフェース制御、無線通信機能、及びモバイル電子装置110上で実行されるソフトウェアにより制御可能であるモバイル電子装置110の任意の他の機能又は能力のいずれかの有効化、無効化、及び/又は他の制御を含む。
【0031】
本発明の原理に即すると、本開示の一つの側面は、(詳細には、磁力計センサー120に対して)磁石140a-140dにより提供される制御子130の周囲の電磁場の磁力計変化(magnetometer variations)を検出することにより制御子130の相対的な動きを検出するための方法である。この態様で、モバイル電子装置110上で実行される磁気制御子モジュールは、磁力計センサー120により測定された磁気信号の変化に応答して上述のアクションの1つ又は複数を実行するように構成可能である。所定の実施形態では、図2A-2B及び3A-3Bを参照して後述のように制御子130が展開可能な設計を備える場合の如く、この変化は、モバイル電子装置110の前又は背面に対する制御子130の垂直、角度、又は横変位を含み得る。所定の実施形態では、この変化は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるU.S.2018/0288204に記述のような、制御子130が回転可能な設計を備える場合の如く、モバイル電子装置110の前又は背面に対する又は装置110の主平面に対する垂直ベクトル周りの回転といった、制御子130の回転変位を代替又は追加として含み得る。
【0032】
ここで図2A-2Bを参照すると、システム100の一つの実施形態の斜視図が図示され、制御子130は、展開可能(expandable)/収縮可能(折り畳み可能(collapsible))なグリップアクセサリーとして構成され、図2Aは、展開位置にある制御子130を示し、図2Bは、収縮位置にある制御子130を示す。同様、図3A-3Bは、ここでも展開/収縮可能グリップアクセサリーとして構成された制御子130を備えるシステム100の上面図を示し、図3Aは、展開位置にある制御子130を示し、図2Bは、収縮位置にある制御子130を示す。
【0033】
1つ又は複数の実施形態においては、展開/収縮可能グリップアクセサリーは、Popsockets(トレードマーク)から商業的に入手可能なグリップ及びスタンド製品の展開/収縮可能な設計に即して構成され得る。例えば、2012年2月23日に出願された米国特許第8,560,031号;2017年11月9日に出願された米国特許第9,970,589号;2017年6月7日に出願された米国特許出願第15/615,900号;2017年8月17日に出願された米国特許出願第15/679,934号;2017年11月3日に出願された米国特許出願第15/803,410号;2017年11月9日に出願された米国特許出願第15/808,076号;2018年1月8日に出願された米国特許出願第15/864,402号;2018年1月8日に出願された米国特許出願第15/864,509号;2018年2月27日に出願された米国特許出願第15/906,920号;2018年3月15日に出願された米国特許出願第15/922,601号;2018年4月12日に出願された米国特許出願第15/952,025号;2018年5月30日に出願された米国特許出願第15/993,458号;2018年6月6日に出願された米国特許出願第16/001,723号の各々が適切な展開/収縮可能機構を示し、各々がその全体において本明細書に参照により組み込まれる。
【0034】
図2A-2B及び3A-3Bの実施形態においては、制御子130は、モバイル電子装置200に対する制御子130の部分の動きに1以上の自由度を許容しつつ、モバイル電子装置110の前又は背面に固定又は脱着可能に取り付けられるように構成され得る。例えば、制御子130は、アコーディオン、スプリング、又はベローズ(bellows)といった可動構造を含み得、制御子130の上部が底部に対して動くことを可能にする。更なる実施形態においては、制御子130は、モバイル電子装置110用のスタンド又はユーザーグリップとして機能する特徴を備え得る。また更なる実施形態においては、制御子130のスピン部分が、制御子130の他の部分に対して回転するように作動し得る。
【0035】
1つ又は複数の磁石140a-140dは、ある種のモーションに対する感度に影響するように構成される態様で、制御子130上又は内に配置され得る。磁石140a-140dは、モバイル装置110に対する回転移動を検出しつつ電磁場の変化を最大化するように、制御子130上においてお互いに最大限離間して配置され得る。非限定の一例としては、制御子130が二つの磁石を備えるならば、各磁石は、制御子130の縁又は直径に沿って配置され得、一つの磁石が、モバイル電子装置110に関して正の極性で配向され、他の磁石が、モバイル電子装置110に関して負の極性で配向される。
【0036】
磁石140a-140dは、上述のように形状、数、及び位置において変更され、様々な形状の制御子130上又は内に配置され得るものと理解されるべきである。例えば、図4の実施形態を参照すると、この制御子130は、放射方向に対称な電磁場を提供するように制御子100の中心に配置されたディスク磁石150を備え、制御子130が軸回りにスピンする時、ディスク角に関わらず一定の電磁場を提供する。
【0037】
図5は、本開示の原理に即して構成された制御子130の展開図付きのシステム100を図示する。図示のように、図5では、制御子130は、プラットフォーム155、本体160(展開状態にある)、及びボタン170を有する。ボタン170は、磁石140a-140d及びベースプレート180を備える組立品を含み得る。プラットフォーム155は、固定要素又はソケットボードとも呼ぶことができ、概して、オプションとしてモバイル電子装置110(例えば、前又は背面)に制御子130を取り付けるように構成されるが、他の場合、モバイル電子装置110のケースに制御子130を取り付けるように構成される。プラットフォーム155は、例えば、モバイル電子装置110に制御子130を脱着可能に取り付けるために付着材を含むことができる。他の例では、プラットフォーム155は、吸引カップ、特定の種類の付着材(例えば、接着剤、テープ)、又は、モバイル電子装置110に制御子130を取り付けるための、ねじ山、フック、ロック締結手段、スナップフィット等の機械的ロック手段を含む他の手段を含むことができる。プラットフォーム155は、熱可塑性ポリマー、ポリカーボネート又は同種のものといった任意の適切な材料から成り得る。
【0038】
本開示の範疇にあるモバイル電子装置に対する磁石及び制御子のモーションの様々な態様が、モーションの種類及び量を測定するために用いられるアルゴリズムの説明と共に以下に記述される。モーションの結果として実行される対応の代表的なアクションも記述される。以下のアルゴリズムの説明における電磁場は、モバイル電子装置の磁力計センサー、例えば、磁力計センサー120を用いて測定される。センサーは、磁力計、多軸モーションセンサー、及び他のモーション検出コンポーネントを含み得ると理解されるべきである。また、上述のように、モバイル装置の磁力計センサーの検出感度及び制御子の磁石(群)の強度に依存して、モバイル装置に対する制御子の位置及び/又は制御子の配向の変化(例えば、モバイル装置の前又は背面に対する、モバイル装置の平面の角度、電話の主平面に垂直なベクトル周りの回転等)が検出可能であり、制御子がモバイル装置に十分に近接している、例えば、12インチにある時、1以上の対応のアクションに帰結する。
【0039】
平行移動基準のアクション制御
幾つかの実施形態では、モバイル電子装置の磁力計センサー120により磁気制御子ソフトウェアに提供される全電磁場信号のx,y,z成分の各々にハイパスフィルタが用いられ得る。これらのxyz成分の大きさは、ハイパスフィルタの適切な調整の下、状態変化中の制御子130(従って、その磁石(群))により主として影響される、モバイル装置が経験している電磁場の全有効変化を検出するために各時間工程で取得される。幾つかの実施形態では、磁気制御子ソフトウェアが、校正された閾値を超えた、これらの大きさのスパイク波形を検出する時、状態遷移が起きたことが推定され得る。スパイク波形に亘って収集されたx,y,zのハイパスした磁力計の全値の合計の符号(サイン(sign))は、次に、制御子の遷移(即ち、展開対収縮、取付対取り外し)の方向を推定するために用いられ得る。しかしながら、他の線形及び非線形信号処理アルゴリズムが制御子の遷移の方向を推定するために用いられ得る。このアルゴリズムが、モバイル電子装置の加速度計により提供される信号を用いる同様のアルゴリズムに組み合わされ得ることも更に理解されるべきであり、そのような状態遷移により生じると予期される加速度計プロファイルを組み込み、これにより、状態特有の方向パラメーターを提供し、これは、より信頼性の高い検出を提供し得る。非限定の一例では、磁気制御子ソフトウェアは、(電磁場の変化がモバイル装置の磁力計により検出可能であるために制御子磁石がモバイル装置の十分近くにあると仮定して)展開又は収縮され、又は取付/取り外されるといった如く、制御子が垂直方向に変位(遷移)される度に、上述のアクションの1つ又は複数(例えば、異なる効果音を再生する)をモバイル装置に実行するように構成され得る。
【0040】
回転基準のアクション制御
ラジアル方向の往復移動(スクラッチ)検出:ハイパスフィルタが、モバイル電子装置の磁力計120を用いて磁気制御子ソフトウェアが収集する電磁場の各x,y,z成分に作用する。これらのxyz成分の大きさは、各時間工程で取得され、ハイパスフィルタの適切な調製の前提の下、主として制御子130の回転磁石(例えば、磁石140a-140d)の影響を受けたモバイル電子装置が経験する電磁場における全有効変化を検出する。これらの大きさは、(校正工程で判明した)予想最大値により正規化され、続いて、制御子130により実行される「ディスクスクラッチ」の大きさを直接的に推定する;即ち、フィルターされた大きさ(magnitudes)が高いほど、ディスクがより速く回転していることが推定され、逆も然りである。しかしながら、他の線形及び非線形信号処理アルゴリズムが、ディスクの回転の状態を推定するために使用され得るものと理解されるべきである。更には、磁気制御子ソフトウェアは、制御子がモバイル装置の前又は背面(又は十分近傍)に取り付けられる時、結果として生じた電磁場のxyz成分の正規化された大きさの関数として操作/変更される態様で、モバイル装置に上述のアクションの一つ又は複数(例えば、オーディオサンプル(例えば、ディスクスクラッチ効果音)の再生又は楽曲からの直接的な再生、又は他の音楽的タスク)を実行させるように構成され得る。
【0041】
スピン方向推定:制御子130の回転方向(即ち、時計回り又は反時計回り)は、時間kと時間k-1でのハイパスされた磁力計xyz成分ベクトルの外積を取ることによりまず推定され得る。続いて、(過渡ノイズを除去する)ローパスフィルターが、これらの外積のz成分(モバイル装置のスクリーンに垂直な方向)に適用される。これらのローパスフィルタリングされたz成分の符号(sign)は、次に、スピンの方向を決定するために用いられ得、これが、続いて、磁気制御子ソフトウェアに提供され、制御子がモバイル装置の前又は背面に取り付けられる(又は十分近傍にある)時、モバイル装置に上述のアクションの一つ又は複数(例えば、オーディオ順方向再生対逆方向再生)を実行させる。他の実施形態としては、他の線形又は非線形信号処理アルゴリズムがスピンの方向を推定するために利用され得るものと理解されるべきである。
【0042】
スピン推定:スクラッチ検出のハイパスフィルタリングされた大きさの測定値にローパスフィルターが適用され、制御子130が継続的に回転する場合の如く、継続的に変化する磁場が時間に渡って構築されることを可能にする。スピン方向の符号(sign)を組み込むことにより、高速で連続的なスクラッチ(fast continuous scratches)が除外される。上述の「スクラッチ」検出と同様、最終的な大きさは、校正された予想最大値と比較され得、予定されたスピン速度を線形的に補間し得る。代替として、他の線形又は非線形信号処理アルゴリズムが単独又はスピン速度推定と組み合わせて用いられ得る。
【0043】
角度推定:上述の図4のディスク磁石150の場合の如く、制御子の磁石がディスクを含む実施形態では、ディスクの相対的な角度が、現在の電磁場の測定値を、ディスクの電磁場の校正された360度プロファイルと比較することにより推定され得る。所定の実施形態では、モバイル電子装置が回転している時、全電磁場プロファイルにおける不要なノイズを回避するため、磁力計データが、校正された地球の電磁場と収集される。磁気制御子ソフトウェアは、例えば、xyz電磁場データに高速フーリエ変換(FFT(Fast-Fourier Transform))を適用し、通常使用過程で予期されるスピン速度周波数帯におけるスパイク波形を観察することにより、ディスクが安定して回転している時を定期的に検出し得る。その後、磁気制御子ソフトウェアは、(例えば、FETからのピーク周波数に基づいて)単一周期の振幅(single period of oscillation)を表す時間期間からxyz電磁場プロファイルを保存し得る。各サンプルは、(ディスクがスピンに亘って一定の回転速度を有すると近似して)そのタイムスタンプに基づいて線形に補間された、0~360°の範囲の相対的な角度を表し得る。勿論、他の線形及び非線形磁気センサー信号処理アルゴリズムが、ディスクが安定したスピン状態にある時を検出するために使用され得るものと理解されるべきであり、新しいサンプルが受け取られる時、所定の実施形態では、その期間における全ての校正されたサンプルから2乗平均平方根値(RMS)が計算される。一例によれば、角度は、最終的には、最低のRMS値の隣接するサンプルの間で補間することにより推定され得る。特定の実施形態では、磁気制御子ソフトウェアは、連続的に自己校正し、及び/又は、(校正がもはや正確ではないことを示す)最低RMS値が高くなりすぎる時にユーザーに警告し得る。しかしながら、同じく、校正のために他の方法も使用され得る。
【0044】
スピン中の状態検出
例えば、グリップとして構成され、収縮、中間、展開状態にある時の制御子130の状態は、制御子130のスピン部分が、3つの状態のそれぞれにおいて(例えば、スピン推定アルゴリズム内の閾値により検出された)安定したスピン状態にある時、測定した電磁場の各x,y,z生成分の観察した振幅をまず校正することにより推定され得る。次に、所定の実施形態では、新しい振幅測定値のRMSが3つの状態それぞれについて計算され、最低のRMS(即ち、最も近い振幅測定値)を持つ状態が、制御子100のスピン部分の現在の状態であると推定される。しかしながら、他の線形及び非線形磁気センサー信号処理アルゴリズムが、安定したスピン状態の検出のために使用され得る。
【0045】
所定の実施形態では、上述のアルゴリズム(例えば、スピン速度、状態遷移)により推定された様々な出力が、磁気制御子ソフトウェアに提供されて用いられ、音楽、効果音などの再生を含む1つ又は複数のアクションをモバイル電子装置に実行させる。加えて、上述のアルゴリズム(例えば、スピン速度、状態遷移)により推定された様々な出力が、磁気制御子ソフトウェアに提供されて用いられ、例えば、音量変更、ソーシャル・メディア・フィードのスクロール、写真及びビデオの編集、ホームオートメーション製品の制御等の他のアクションをモバイル電子装置に実行させる。更には、磁気制御子ソフトウェアは、様々なゲーム内活動を遂行するべくモバイル装置に対する制御子(及び磁石)の物理的動きを利用する1つ又は複数のゲーム基準アプリケーション(例えば、釣りリールゲーム、運転ゲーム等)を含み得る。
【0046】
所定の実施形態では、本明細書に開示の制御子は、モバイル装置に対する制御子/磁石の回転及び/又は平行移動(例えば、展開対収縮、取付対取り外し)から帰結する電磁場の検出した変化に基づく電磁場プロファイルを備え得るものと理解されるべきである。そのような電磁場プロファイルは、制御子を固有に識別するために用いられ得、例えば、どの制御子種類(グリップタイプ)が、現在、装置に取り付けられているか(又は、上述のように十分に近傍にあるか)を決定するために用いられる。代替として、図6を参照して以下により詳細に記述のように、所定の実施形態では、無線給電されるタグインターフェース(例えば、NFC、RFID及び同種のもの)が、制御子に組み込まれ、無線情報が、制御子と他の装置の間で共有可能である。そのようなタグインターフェースは、制御子における磁気コンポーネントの追加又は代替として存在し得る。そのようなタグインターフェースを具備する制御子は、オプションとして、モバイル装置グリップ、スタンド、又は他のアクセサリータイプとして形成され得る。更には、無線タグインターフェースを具備するこれらの実施形態について、磁気制御子ソフトウェアが、更に、1つ又は複数の無線タグインターフェース通信機能を実施するトラッキング及び情報共有ソフトウェアを更に含み得るものと理解されるべきである。
【0047】
ここで図6を参照すると、図5の制御子130の別の実施形態が図示され、ここでも展開図において図示され、上述の無線タグが組み込まれている。図示のように、制御子130は、図5のプラットフォーム155と同様のプラットフォーム210を有する。制御子130は、更に、オプションの歯部220によりプラットフォームに結合した(本体160と同様の)本体230を備える。ここで、本体230は、収縮状態で図示されている。制御子130は、内側カバーアセンブリー240を更に備え、これは、磁石(群)250及び上部カバー(又はボタン)260に回転特性を提供する中央ベアリングを備えて構成される。磁石(群)250は、図6に示すように、内側カバーアセンブリー240及び上部カバー(ボタン)260の間に配置され得、或いは、内側カバーアセンブリー240又は上部カバー(ボタン)260のいずれかに一体的に形成され得る。
【0048】
図6を継続して参照すると、上部カバー(ボタン)260は、更に、上述の無線タグ270を収容するように構成され、これは、オプションとして、キャップ280により被覆される。この態様において、上述の無線機能が、制御子130に組み込み可能である。更には、上述の説明と一貫して、図6の制御子130の位置及び/又は配向における変化は、制御子がモバイル装置の前又は背面に取り付けられる時、又は、モバイル装置の磁力計センサーの検出感度及び制御子の磁石(群)の強度に依存してモバイル装置に十分に近い範囲内、例えば、12インチ内にある時、同様に、モバイル装置の磁力計により検出可能であり得る。
【0049】
次の追加の検討が上述の議論に当てはまる。本明細書に一貫して、複数のインスタンスは、単一のインスタンスとして、コンポーネント、オペレーション又は構造を実効させ得る。1つ又は複数の方法の個別のオペレーションが別々のオペレーションとして図示及び説明されるが、1つ又は複数の個別のオペレーションが同時に実行され得、またオペレーションが図示の順番で実行されることを何も要求しない。例示の構成において別々のコンポーネントとして提示された構造及び機能は、構造の組み合わせ又はコンポーネントの組み合わせとして実施され得る。同様、単一のコンポーネントとして提示された構造及び機能は、別々のコンポーネントとして実施され得る。これらの及び他のバリエーション、変更、追加、及び改良が本明細書の主題の範囲内にある。
【0050】
ロジック又は多数のコンポーネント、モジュール又はメカニズムを含むものとして所定の実施形態が本明細書で記述される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(例えば、機械読み取り可能な記録媒体又は搬送信号で具現化されたコード)又はハードウェアモジュールのいずれかで構成され得る。ハードウェアモジュールは、所定のオペレーションを実行可能な有形ユニットであり、及び、ある態様で構成又は配置される。実施形態の例では、1つ又は複数のコンピュータシステム(例えば、スタンド・アローン、クライアント、又はサーバーコンピュータシステム)又はコンピュータシステムの1つ又は複数のハードウェアモジュール(例えば、プロセッサ又は一群のプロセッサ)は、本明細書に記述のように所定のオペレーションを実行するハードウェアモジュールとして、ソフトウェア(例えば、アプリケーション又はアプリケーション部分)により構成され得る。
【0051】
そうでないことが明確に述べられない限り、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、「提示」、「表示」又は同種のものといった表現を用いた本明細書での議論は、1つ又は複数のメモリー(例えば、揮発メモリー、不揮発メモリー、これらの組み合わせ)、レジスタ、又は情報を受け取り、記憶し、送信し、又は表示する他の機械コンポーネント内で物理(例えば、電気的、磁気的、又は光学的)量として表現されたデータを操作又は変換する機械(例えば、コンピュータ)のアクション又は処理を意味し得る。
【0052】
本明細書で用いられているように「一実施形態」又は「実施形態」は、実施形態に関して記述した特定の要素、特徴、構造又は特徴が、少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。明細書中の多数の箇所での「一実施形態では」とのフレーズの出現は、必ずしも全てが同一の実施形態について述べるものではない。
【0053】
幾つかの実施形態は、「結合」及び「接続」及びそれらの派生語の表現を用いて説明され得る。例えば、幾つかの実施形態は、2つ以上の要素が直接的な物理的又は電気的な接続にあることを意味するように「結合される」との用語を用いて記述され得る。用語「結合される」は、しかしながら、お互いに直接的に接触していないが、お互いに協力又は相互作用する2以上の要素も意味し得る。実施形態は、この意味において限定されない。
【0054】
本明細書で用いられているように、「備える」「備えている」「含む」「含んでいる」「有する」「有している」又はこれらの他の派生語は、非排他的な包含をカバーするように意図される。例えば、要素の列挙を含むプロセス、方法、物又は装置は、必ずしもそれらの要素だけに限定されず、明確に列挙されていない又はそのようなプロセス、方法、物又は装置に固有な他の要素も含み得る。更には、明確に逆のことで述べられていない限り、「又は」は、包含的な内容を意味し、排他的な内容を意味しない。例えば、次のもののいずれかによって条件A又はBが満足される:Aが正しく(又は存在し)及びBが誤り(又は存在しない)、Aが誤り(又は存在せず)及びBが正しい(又は存在する)、及びA及びBの両方が正しい(又は存在する)。
【0055】
加えて、単数を示す冠詞の使用は、本明細書では実施形態の要素又は部品を記述するために採用されている。これは、単に簡便さのために、また様々な実施形態に一般的な意味を与えるべく成されたものである。この記述は、一つ又は少なくとも一つを含むように理解されるべきであり、また、それが別のことを意味することが明らかでない限り、単数が、また複数を包含する。
【0056】
図中の要素は、単純化及び明確性のために図示されており、必ずしも縮尺して描かれたものではないことに理解されたい。例えば、図中の幾つかの要素の寸法及び/又は相対的な位置は、本発明の様々な実施形態の理解の改善に役立てるために他の要素に対して誇張されている。また、商業的に実施可能な実施形態において有用であるか必要である一般的であるが、よく理解された要素は、これらの様々な実施形態の視界の妨げにならないように、多くの場合、図示されていない。同一又は類似の部分を記述するために同一の参照番号が用いられ得る。更には、幾つかの例が本明細書に開示されているが、どの例のどの特徴も、他の例の他の特徴と組み合わされ、又は置換され得る。更には、幾つかの例が本明細書に開示されているが、請求項の範囲から逸脱することなく、開示の例に変更が加えられ得る。
【0057】
当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に関して広範囲の修正、変更、及び組み合わせを成し得ると理解し、また、そのような修正、変更、及び組み合わせは、発明概念の範囲内にあるものと見なされる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
【国際調査報告】