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特表2024-517187少なくとも1つの流体検出器を有する排液バッグ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】少なくとも1つの流体検出器を有する排液バッグ
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/10 20060101AFI20240412BHJP
   A61F 5/44 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
A61G5/10 704
A61F5/44 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566771
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 US2022026667
(87)【国際公開番号】W WO2022232354
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/181,695
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャーマー チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】グエン ホアン ディー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン オーデン キャサリン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CD01
4C098CD07
4C098CD08
4C098DD17
4C098DD22
4C098DD23
4C098DD25
(57)【要約】
例示的な排液バッグは、少なくとも1つの壁を含み、壁は、1つ以上の体液を受容するように構成された少なくともチャンバと、体液がチャンバに入ることを可能にする入口とを画定する。排液バッグの壁の少なくとも一部分は不透明である。排液バッグはまた、少なくとも1つの流体検出器を含み、流体検出器は、チャンバ内の体液の存在、チャンバ内にある体液の量、あるいはチャンバが満杯であるか、又はほぼ満杯であるとき、のうちの少なくとも1つを検出するように構成される。流体検出器は、体液を検出することに応答して視覚的表示などの表示を提供するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の壁であって、前記1つ以上の壁の少なくとも一部分は不透明であり、前記1つ以上の壁は少なくとも、
入口、及び
チャンバを画定する、1つ以上の壁と、
前記チャンバ内の1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを検出するように構成された、少なくとも1つの流体検出器と、
を備える、排液バッグ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の少なくとも少なくとも1つの外面に配置される、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの流体検出器及び前記1つ以上の壁は二次チャンバを画定し、前記1つ以上の壁は、前記チャンバ内の前記1つ以上の体液が前記1つ以上の壁を通って前記二次チャンバに流れることを可能にする1つ以上の穴を画定する、請求項2に記載の排液バッグ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の少なくとも少なくとも1つの内面に配置される、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の透明部分に配置される、請求項4に記載の排液バッグ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の一部を形成する、請求項1~5のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの流体検出器は、少なくとも1つのハイドロクロマティックインクを含む、請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの流体検出器は、少なくとも1つのpH指示薬を含む、請求項1~7のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの流体検出器は、少なくとも1つのホログラムを含む、請求項1~8のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの流体検出器は、コンデンサを含む、請求項1~9のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記チャンバ内の前記1つ以上の体液の量を示す、請求項1~10のうちのいずれか一項に記載の排液バッグ。
【請求項12】
複数の車輪、座シート、及び背もたれを含み、前側及び前記前側の反対側の後側を形成する車椅子と、
請求項1~11のうちのいずれか一項に記載の前記排液バッグと、
を備える、流体収集システム。
【請求項13】
前記排液バッグは前記後側に隣接する、請求項12に記載の流体収集システム。
【請求項14】
前記排液バッグは、上面、前記上面の反対側の底面、前記車椅子の前記前側とほぼ同じ方向に面する後面、及び前記後面の反対側で前記車椅子の前記後側とほぼ同じ方向に面する前面を含み、そして、
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記排液バッグの前記上面又は前記前面の少なくとも1つに配置されるか、又はその一部を形成する、
請求項13に記載の流体収集システム。
【請求項15】
前記車椅子は棚を備え、前記排液バッグは前記棚上に配置されるように構成される、請求項12に記載の流体収集システム。
【請求項16】
前記排液バッグは、上面、前記上面と反対側の底面、前記車椅子の前記前側とほぼ同じ方向に面する前面、及び前記前面の反対側であり、前記車椅子の前記後側とほぼ同じ方向に面する後面を含み、そして、
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記前面、前記後面、前記前面に近い前記上面の一部分、又は前記後面に近い前記上面の一部分のうちの少なくとも1つに配置されるか、又はその一部を形成する、
請求項12~15のうちのいずれか一項に記載の流体収集システム。
【請求項17】
流体収集アセンブリと、
前記排液バッグの前記入口から前記流体収集アセンブリまで延びる少なくとも1つの排液チューブと、
を更に備える、請求項12~16のうちのいずれか一項に記載の流体収集システム。
【請求項18】
前記流体収集アセンブリは、
チャンバ、少なくとも1つの開口部、及び流体出口を少なくとも画定する少なくとも1つの流体不透過性バリアと、
前記チャンバ内に配置される少なくとも1つの多孔性材料と、
を含む、請求項17に記載の流体収集システム。
【請求項19】
流体収集アセンブリと、
請求項1~11のうちのいずれか一項に記載の前記排液バッグと、
前記排液バッグの前記入口から前記流体収集アセンブリまで延びる少なくとも1つの排液チューブと、
を備える、流体収集システム。
【請求項20】
排液バッグを使用する方法であって、
ある量の1つ以上の体液を前記排液バッグのチャンバの中に受容することであって、前記排液バッグは前記チャンバを画定する1つ以上の壁を含み、前記1つ以上の壁の少なくとも一部分は不透明であることと、
前記ある量の前記体液を前記チャンバの中に受容することに応答して、前記チャンバ内の前記1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを、少なくとも1つの流体検出器を用いて示すことと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,695号に対する優先権を主張し、その開示は、その全体が、参照によって本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
患者は、可動性が限られているか、又は損なわれている場合があり、そのため、典型的な排尿プロセスが困難であるか、又は不可能である。例えば、患者は、手術を受けたか、又は可動性を損なう障害を抱えている可能性がある。このような患者は、排液バッグの中に排出する、尿道カテーテル、例えばフォーリカテーテルを使用して、このような状況のいくつかに対処し得る。しかしながら、排液バッグ内の尿又は他の体液の存在が可視であると、患者に不快感及び/又は困惑を引き起こす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2012/041400号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2020/276046号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態は、少なくとも1つの流体検出器を含む排液バッグ、それを含む流体収集システム、及びその使用方法に関する。一実施形態では、排液バッグが開示される。排液バッグは、1つ以上の壁を含む。1つ以上の壁の少なくとも一部分は不透明である。1つ以上の壁は、少なくとも入口及びチャンバを画定する。排液バッグはまた、チャンバ内の1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを検出するように構成された、少なくとも1つの流体検出器を含む。
【0005】
一実施形態では、流体収集システムが開示される。流体収集システムは、複数の車輪、座シート、及び背もたれを含んでいる車椅子を含み、車椅子は、前側及び前側の反対側の後側を形成する。流体収集システムはまた、排液バッグを含む。排液バッグは、1つ以上の壁を含む。1つ以上の壁の少なくとも一部分は不透明である。1つ以上の壁は、少なくとも入口及びチャンバを画定する。排液バッグはまた、チャンバ内の1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを検出するように構成された少なくとも1つの流体検出器を含む。
【0006】
一実施形態では、排液バッグの使用方法が開示される。方法は、ある量の1つ以上の体液を排液バッグのチャンバの中に受容することを含む。排液バッグは、チャンバを画定する1つ以上の壁を含む。1つ以上の壁の少なくとも一部分は不透明である。方法はまた、ある量の体液をチャンバの中に受容することに応答して、チャンバ内の1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを、少なくとも1つの流体検出器を用いて示すことを含む。
【0007】
開示された任意の実施形態からの特徴は、限定することなく、互いに組み合わせて使用され得る。更に、本開示の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付図面を考慮することによって当業者には明らかになるであろう。
【0008】
図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、同一の参照番号は、図面に示される異なる図又は実施形態における同一又は同様の要素又は特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】一実施形態による、少なくとも1つの流体検出器を有する排液バッグを含む体液収集システムの一部分の平面図である。
図1B】一実施形態による、図1Aに示す平面1B-1Bに沿った排液バッグの断面図である。
図1C】一実施形態による、図1Aに示す平面1C-1Cに沿った排液バッグの断面図である。
図2】異なる実施形態による、異なる排液バッグの断面図である。
図3】異なる実施形態による、異なる排液バッグの断面図である。
図4】異なる実施形態による、異なる排液バッグの断面図である。
図5】異なる実施形態による、異なる排液バッグの断面図である。
図6A】一実施形態による、流体収集システムの等角図である。
図6B】一実施形態による、流体収集システムの背面図である。
図7A】一実施形態による、流体収集システムの等角図である。
図7B】一実施形態による、図7Aに示す平面7B-7Bに沿った流体収集システムの断面図である。
図8】一実施形態による、流体収集システムのブロック図である。
図9A】一実施形態による、流体収集システムのブロック図である。
図9B】一実施形態による、排液バッグの正面図である。
図9C】一実施形態による、流体収集アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態は、少なくとも1つの流体検出器を含む排液バッグ、それを含む流体収集システム、及びその使用方法に関する。例示的な排液バッグは、少なくとも1つの壁を含み、壁は、1つ以上の体液(例えば、尿、血液など)を受容するように構成された少なくともチャンバと、体液がチャンバに入るのを可能にする入口とを画定する。排液バッグの壁の少なくとも一部分は不透明であり、それによって患者(すなわち、排液バッグを使用する人)の不快感及び/又は困惑を軽減する。例えば、壁は、個人(例えば、患者、医師、訪問者、居合わせた人など)がチャンバ内の体液を視認することを防ぎ、それは、そうでなければ患者に不快感及び/又は困惑を引き起こすことになる。壁の不透明性は、患者又は医師が、チャンバ内に体液が存在するかどうか、チャンバ内に存在する体液の量、又はチャンバが満杯又はほぼ満杯になるとき、のうちの少なくとも1つを知ることを妨げる。この問題に対処するために、排液バッグは、少なくとも1つの流体検出器を含み、流体検出器は、チャンバ内の体液の存在、チャンバ内の体液の量、又はチャンバが満杯又はほぼ満杯になるとき、のうちの少なくとも1つを検出するように構成される。流体検出器は、視覚的表示などの表示を、体液を検出することに応答して提供するように構成される。
【0011】
流体検出器を含む本明細書に開示される排液バッグは、透明な排液バッグのいくつかの問題を解決する。例えば、透明な排液バッグは、そのチャンバ内に存在する体液が容易に視認されるのを可能にする。したがって、透明な排液バッグ内の体液の存在及び量は、患者及び/又は他の個人によって容易に確認され得る。しかし、透明な排液バッグ内の体液の存在及び量が見えることで、患者が不快及び困惑を感じる場合がある。透明な排液バッグが人前で使用されると、状況が悪化する場合がある。例えば、透明な排液バッグは人前であまり見ることがなく、透明な排液バッグ内の体液が見えることで、凝視され、指差をされ、又はあざ笑われる可能性がある。したがって、人前で透明な排液バッグを使用する患者は、居合わせた人が透明な排液バッグ内の体液を視認することを防ぐ対策を施し得る。例えば、患者は、透明な排液バッグを不透明なバッグ内に配置し得る。不透明なバッグは、患者及び/又は他の個人が、透明な排液バッグを不透明なバッグから取り出して、透明な排液バッグを人前で露出せずに、透明な排液バッグ内の体液の存在及び量を判断することを妨げる。更に、不透明なバッグは、透明な排液バッグがバッグ内に配置されたアイテムやジッパなどのために穿孔され、又は漏れる危険性を増大する場合がある。
【0012】
しかしながら、本明細書に開示される排液バッグの壁は、チャンバ内の体液の視認を防止又は少なくとも阻止する不透明な材料から少なくとも部分的に形成される。排液バッグはまた、少なくとも1つの流体検出器を含み、流体検出器は、そのような排液バッグ内の体液の存在又は量の少なくとも1つが容易に検出されるのを可能にする。流体検出器は、例えば、体液に曝されると色が変化するハイドロクロマティック(水に反応する:hydrochromatic)インク、体液に曝されると色が変化するpH指示薬、ホログラム、又は電極を含み得る。したがって、このような排液バッグを使用して、患者に不快感又は困惑を生じさせることなく、同時にその中の体液の存在及び/又は量を示し得る。
【0013】
図1Aは、一実施形態による、少なくとも1つの流体検出器104を有する排液バッグ102を含む、体液収集システム100の一部分の平面図である。図1B及び図1Cは、一実施形態による、図1Aにそれぞれ示される平面1B-1B及び1C-1Cに沿った排液バッグ102の断面図である。排液バッグ102は、液密容器を形成する1つ以上の壁106を含む。壁106は、少なくとも1つの外面107と、外面107の反対側の少なくとも1つの内面108とを含む。壁106は、チャンバ109(例えば、内面108がチャンバ109を画定する)と、体液がチャンバ109に入るのを可能にする入口110とを画定する。壁106の少なくとも一部分は不透明であり、個人がチャンバ109内の1つ以上の体液を見るのを防止する。流体検出器104は、チャンバ109内の体液の存在及び/又は量を示すように構成される。体液収集システム100は、入口110から延びる排液チューブ112を含む。排液チューブ112は、排液バッグ102が流体収集アセンブリ(図示せず)と流体連通にあり、その結果、排液バッグ102が流体収集アセンブリによって受け取られた体液を受容することを可能にする。排液バッグ102は、入口110に接続される排液チューブ112なしに提供されてもよく、又はそうでなければ入口110に接続される排液チューブ112を有さなくてもよいことに留意する。
【0014】
一実施形態では、図示のように、1つ以上の壁106は、複数の壁106から、例えば前壁114及び後壁116から形成され得る。複数の壁106は、その縁部に沿って互いに接合されて、液密容器を形成し得る。複数の壁106は、接着剤、ヒートシール、超音波溶接、誘導シール、又は別の適切な取り付けを使用して互いに接合され得る。一実施形態では、1つ以上の壁106は、単一の折り畳まれた壁又は薄壁のシリンダ(例えば、インフレーションフィルム押出成形プロセスを介して形成される)から形成され得る。このような実施形態では、単一の折り畳まれた壁又は薄壁のシリンダの縁部を互いに接合させて、液密容器を形成し得る。
【0015】
排液バッグ102の壁106は、任意の適切な流体不透過性材料から形成され得る。一例では、排液バッグ102の壁106は、流体不透過性ポリマ(例えば、シリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ネオプレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなど)、金属フィルム、天然ゴム、別の適切な材料、又はそれらの組み合わせから形成され得る。したがって、壁106は、体液が壁106を通過するのを実質的に防止する。一例では、壁106は、可撓性、剛性、又は弾性であるように構成され得る。
【0016】
前述したように、壁106の少なくとも一部分は不透明である。壁106は、不透明であり得て、その場合、チャンバ109内に存在する体液は、バックライトが排液バッグ102に当てられていないときに容易に視覚的に識別し得ない。壁106の不透明部分は、不透明材料(例えば、シリコーン、金属箔など)から形成されてもよく、又は透明材料を不透明にするように処理されてもよい(例えば、不透明材料に彩色するかコーティングする)。一実施形態では、壁106はすべて不透明である。一実施形態では、壁106は、少なくとも1つの不透明部分及び少なくとも1つの透明部分118を含み得る。透明部分118は、少なくとも部分的に透明(例えば、半透明)であり得る。一例では、透明部分118は、流体検出器104がチャンバ109内又は内面108に配置されるときに、患者又は別の個人が流体検出器104を見ることを可能にし得る。このような例では、流体検出器104は少なくとも部分的に不透明であり、透明部分118の少なくとも一部分を遮ることができ、その結果、流体検出器104は、チャンバ109内の体液の視認を妨げることができる。一例では、排液バッグ102の1つの側(例えば、前壁114)は不透明であってもよく、排液バッグ102の別の側(例えば、後壁116)は透明であってもよい。使用中、排液バッグ102の透明な側は、構造物(例えば、ベッド又は車椅子の一部分)に隣接するように配置されてもよく、その結果、構造物はチャンバ109内の体液が後壁116を通して視認されるのを妨げる。しかしながら、排液バッグ102を持ち上げるか、そうでなければ排液バッグ102を構造物から離して動かすことで、体液が排液バッグ102の透明な側を通して視認されることを可能にする。
【0017】
一般に、排液バッグ102は、任意の適切な幾何学的形状を有し得る。図示の実施形態では、排液バッグ102は、略涙形の幾何学的形状を有する。しかしながら、排液バッグ102は、略円形の幾何学的形状(例えば、チャンバ109が体液で満たされている場合に略球形又は円筒形)、略長方形の幾何学的形状(例えば、体液で満たされている場合に箱状の形状)、又は他の適切な形状を有し得る。
【0018】
排液バッグ102は、上面120、及び上面120の反対側の底面122を含み得る。使用中、底面122は、上面120よりも地面(例えば、床)に近くてもよい。入口110は、排液バッグ102の上面120に、又はその近くに置くことができ、それによって、チャンバ109内に保持され得る体液の量を、チャンバ109内の体液のレベルが入口110に達する(すなわち、排液バッグ102が満杯になる)まで増加させ得る。一実施形態では、排液バッグ102は、出口124を、排液バッグ102の底面122に、又はその近くに含み得る。例えば、出口124は、排液バッグ102内に集められた体液が排液バッグ102から流れるか、又は排出されることができるように構成され得る(例えば、排液バッグ102から体液を集めるか、又は抽出するため)。例えば、出口124は、Safety-Flow(商標)出口装置又は別の同様の出口装置を含み得る。
【0019】
先に述べたように、排液バッグ102は、少なくとも1つの流体検出器104を含む。流体検出器104は、チャンバ109内に含有される体液の存在及び/又は量を検出して、それを表示するように構成される。一実施形態では、流体検出器104は、チャンバ109内の体液の存在及び/又は量の視覚的表示を提供するように構成される。チャンバ109内の体液の存在及び/又は量の視覚的表示を提供する流体検出器の例は、1つ以上のハイドロクロマティックインク、1つ以上のpH指示薬、又はホログラムを含む。一実施形態では、流体検出器104は、1つ以上の電気信号を、流体検出器104が検出したことを表示し得るデバイス(例えば、ディスプレイ、携帯電話など)に供給するように構成される。
【0020】
図1B及び図1Cを参照すると、流体検出器104はチャンバ109内に配置される。例えば、流体検出器104は、壁106の内面108の一部分に配置(例えば、取り付け)され得る。流体検出器104をチャンバ109内に配置することで、流体検出器104はチャンバ109内の体液の存在を直接検出できるようになる。したがって、流体検出器104は、表示を提供するために体液との直接接触を必要とする、本明細書に開示される任意の流体検出器(例えば、ハイドロクロマティックインク又はpH指示薬)を含み得る。しかし、チャンバ109内に配置される流体検出器104は、表示を提供するために体液との直接接触を必要としない流体検出器、例えばホログラム又は電極を含み得ることに留意する。
【0021】
一実施形態では、流体検出器104は、1つ以上のハイドロクロマティックインクを含む。ハイドロクロマティックインクは、ハイドロクロマティックインクが体液と接触するときに色変化を示すように構成され得る。ハイドロクロマティックインクの色変化は、体液の主成分である水、又は体液の任意の他の成分(塩、尿素、タンパク質、ホルモン、代謝産物、アンモニウム、リン、カリウム、硫酸塩、血漿、赤血球、白血球、血小板など)によって引き起こされ得る。ハイドロクロマティックインクの色変化は、ハイドロクロマティックインクが体液と接触する前の第1の色と、ハイドロクロマティックインクが体液と接触した後の第2の色とを示すハイドロクロマティックインクを含み得る。第1の色は第2の色とは異なる。第1及び第2の色は、透明、任意の半透明色(例えば、つや消し)、又は任意の不透明色とは無関係に選択され得る。一例では、少なくとも第2の色は、不透明な色であるように選択され、居合わせた人がチャンバ109内の体液を視認するのを防ぐ。一例では、ハイドロクロマティックインクの色変化は不可逆的であり得る。すなわち、ハイドロクロマティックインクを体液に曝した後、ハイドロクロマティックインクがもはや体液と接触しなくなって乾燥した後でも、第2の色を維持し得る。一例では、ハイドロクロマティックインクの色変化は可逆的であってもよく、その結果、ハイドロクロマティックインクは、体液と接触しなくなり乾燥した後に第1の色に戻り得る。可逆性ハイドロクロマティックインクにより、排液バッグ102を再利用可能にし得る(すなわち、体液がチャンバ109から除去され得て、それによってより多くの体液をチャンバ109に入れることが可能になる)。ハイドロクロマティックインクの第1の色と第2の色、及びハイドロクロマティックインクが不可逆的であるか可逆的であるかは、ハイドロクロマティックインクの化学組成に依存し得る。
【0022】
一実施形態では、流体検出器104はpH指示薬を含む。一般に、尿は約4.5~約8、特に約5~7、より具体的には約6のpHを示す。したがって、pH指示薬は、pHがこれらのpH範囲の間にあるときに色変化を示すように選択され得る。したがって、pH指示薬は、コンゴレッド、ブロモクレゾールグリーン、メチルパープル、ブロモチモールブルー、メチルレッド、ブロモクレゾールパープル、ブロモチモールブルー、フェノールレッド、ニュートラルレッド、アゾリトミン、フェノールフタレイン、ナフトールフタレイン、クレゾールレッド、任意の他の適切なpH指示薬、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0023】
pH指示薬を使用して、体液のpHが正常よりも高くなるか、又は低くなり得る健康状態を診断し得る。一例では、pH指示薬は、約5以下又は約4.5以下の体液のpHを検出するように構成され得て、それはアシドーシス(例えば、糖尿病性ケトアシドーシス)、脱水、下痢、飢餓、又は腎臓結石を示し得る。一例では、pH指示薬は、約7.5以上又は約8以上の体液のpHを検出するように構成され得て、それは尿路感染症、腎不全、腎尿細管アシドーシス、幽門閉塞、又は呼吸性アルカローシスを示し得る。一実施形態では、流体検出器104は、体液の存在及び/又は量を検出するように構成された第1の流体検出器と、健康状態を診断するように構成されたpH指示薬である第2の流体検出器と、別の流体検出器とを含む。
【0024】
本明細書に開示されるハイドロクロマティックインク及び/又はpH指示薬は、基板上に配置(例えば、印刷)され得る。一実施形態では、壁106の少なくとも一部分は基板を形成する。一実施形態では、基板は、排液バッグ102の壁106とは別個のものであり得る。そのような実施形態では、基板は壁106に取り付けられてもよい。壁106とは別個である基板は、透明であっても、不透明であってもよい。基板が不透明である場合、たとえハイドロクロマティックインク又はpH指示薬が少なくとも部分的に透明であっても、基板はチャンバ109内の体液の視認を防ぎ得る。一例では、壁106とは別個である基板は、多孔性又はテクスチャ加工した表面を示し得て、体液がハイドロクロマティックインク又はpH指示薬に達するのを可能にする。多孔性又はテクスチャ加工した表面は、基板が不透明であり、ハイドロクロマティックインク又はpH指示薬が基板と壁106との間に配置される場合に必要となる可能性がある。多孔性又はテクスチャ加工した表面は、ハイドロクロマティックインク又はpH指示薬に接触する体液の量を制限し得て、その結果、体液は、特にハイドロクロマティックインク又はpH指示薬がその色変化を示した後、容易に視覚的に検出されない。
【0025】
流体検出器104は、排液バッグ102内に存在する体液の量を示し得る。例えば、流体検出器104は、1つ以上のハイドロクロマティックインク又はpH指示薬を含んでもよく、流体検出器104は、排液バッグ102の上面120と底面122との間の距離の少なくとも一部分に延在してもよい。排液バッグ102が体液を受容すると、流体検出器104の一部分は色変化を示し得て、色変化を示す流体検出器104の部分は、チャンバ109内の体液のレベルを示し得る。例えば、チャンバ109は、チャンバ109内に第1の量の体液を受容し得る。第1の量の体液は、体液が流体検出器104の一部分と接触するのに十分な量であり得る。第1の量の体液と接触する流体検出器104の部分は、色変化を示すが、一方で第1の量の体液と接触しない流体検出器104の部分は色変化を示さない。したがって、第1の量の体液と接触する流体検出器の部分は、チャンバ109内の体液の量を示す。第1の量の体液を受容した後、チャンバ109は第2の量の体液を受容することができる。第2の量の体液により、流体検出器104の更なる部分が体液と接触するようになる。したがって、第2の量の体液により、流体検出器104の更なる部分が色変化を示すようになる。段階的マーキング(図示せず)は、壁106の外面107に形成されて、チャンバ109内の体液の量を、色変化を示す流体検出器104の部分に基づいて示し得る。
【0026】
先に述べたように、排液バッグ102の壁106は、透明部分118を含み得て、流体検出器104がチャンバ109内にあるときに流体検出器104を見ることを可能にし得る。流体検出器104は、透明部分118に隣接して配置され得る。例えば、流体検出器104の少なくとも一部分は、透明部分118に取り付けられてもよい。流体検出器104は、個人がチャンバ109内の体液を視認するのを防ぐように構成され得る。一例では、前述のように、流体検出器104は、少なくとも流体検出器104が体液と接触した後に不透明であり、それによって個人がチャンバ109内の体液を視認することを防ぎ得る。一例では、流体検出器104は、透明部分118の全部、又は実質的に全部を覆うように構成され、それによって個人がチャンバ109を視認するのを制限し得る。
【0027】
排液バッグ102は、任意の適切な技術を使用して形成され得る。一実施形態では、透明部分118は、不透明な壁に穴を形成し、透明な流体不透過性材料を不透明な壁に取り付けることによって形成され得る。一実施形態では、透明部分118は、1つ以上の透明な壁のすべてを、透明部分118を形成する透明な壁の一部分を除いて処理する(例えば、彩色するかコーティングする)ことによって形成され得る。一実施形態では、流体検出器104は、壁106の内面108に配置(例えば、接着剤による取り付け、印刷など)され得る。流体検出器104を内面108に配置した後、壁106の1つ以上の縁部は互いに接合され得る。
【0028】
本明細書に開示される排液バッグは、図1B図1Cに示される構造以外の構造を示し得る。例えば、図2図5は、異なる実施形態による、異なる排液バッグの断面図である。本明細書で別途開示する場合を除き、図2図5に示す排液バッグは、本明細書に開示される排液バッグのいずれかと同一又は実質的に同様である。例えば、図2図5に示す排液バッグは、少なくとも1つの流体検出器と、チャンバ及び入口を画定する1つ以上の壁とを含み得る。
【0029】
図2を参照すると、排液バッグ202は、1つ以上の壁206の少なくとも一部分を形成する少なくとも1つの流体検出器204を含む。言い換えると、少なくとも1つの流体検出器204は、チャンバ209を画定する少なくとも1つの外面207及び少なくとも1つの内面208の少なくとも一部分を形成する。したがって、流体検出器204は体液と直接接触する。壁206は透明部分を含む必要がなく、それは流体検出器204が壁206の外面207の一部を形成するためである。
【0030】
排液バッグ202は、排液バッグ202の壁206に穴を形成することによって形成され得る。穴は、壁206の一部分を切断するか、そうでなければ穴を形成するために取り除くことによって形成され得て、壁206に穴が設けられてもよく、又は穴は、壁206が互いに接合される前の壁206の縁部の間の空間であってもよい。穴を形成した後、流体検出器204は、穴の中又は穴の上に配置され得る(例えば、流体検出器204は、穴を画定する壁206の部分と重なる)。次いで、流体検出器204は、穴を画定する壁206の部分に液密方法で取り付けられ得る。例えば、流体検出器204は、テープ、接着剤、超音波溶接、又は他の任意の適切な取り付け技術を使用して壁206に取り付けられてもよい。
【0031】
図3を参照すると、排液バッグ302は、1つ以上の壁306及び少なくとも1つの流体検出器304を含む。流体検出器304は、壁306の外面307の一部分に配置(例えば、取り付け、印刷など)される。流体検出器304は、外面307に配置されているため、チャンバ309内に存在する体液と直接接触しない。したがって、流体検出器304は、視覚的表示を提供するために体液との直接接触を必要としない流体検出器304となるように選択される。
【0032】
一実施形態では、流体検出器304はホログラムである。このような実施形態では、ホログラムは、ホログラムが第1の位置にあるときに第1の視覚的表示を個人に提供し、ホログラムが第1の位置とは異なる第2の位置にあるときに第2の視覚的表示を個人に提供し得る。ホログラムは、体液がチャンバ309内にない場合、第1の位置にあり得る。チャンバ309内に体液を配置すると、壁306が外側に膨らみ、それによってホログラムを第1の位置から第2の位置に変更し得る。したがって、ホログラムの第2の視覚的表示は、チャンバ309内の体液の存在を示し得る。一例では、ホログラムは、チャンバ309が満杯又は実質的に満杯の場合にのみ第2の位置にあり得る。一例では、流体検出器304は、複数のホログラムを含み得て、各ホログラムは、チャンバ309内に一定量の体液が存在するときに、その第2の視覚的表示を提供し得る。例えば、流体検出器304は、第1の量の体液がチャンバ309内にあるときにその第2の視覚的表示を提供する第1のホログラム、第2の量の体液がチャンバ309内にあるときにその第2の視覚的表示を提供する第2のホログラムなどを含み得る。
【0033】
一実施形態では、流体検出器304は、壁306に配置又は形成された視覚的インジケータを含み得る(例えば、壁306の着色された部分、テクスチャ加工した部分、又はその他の識別可能な部分)。壁306は、その中に形成された折り目を含み得て、折り目はチャンバ309内に実質的に体液が配置されていないときに視覚的インジケータを覆う。チャンバ309内に体液を配置すると、折り目が開いて視覚的インジケータが露出し得る。一例では、流体検出器304は、複数の折り目を含んでもよく、チャンバ309内に一定量の体液が存在する場合、各折り目はその視覚的インジケータを表示し得る。例えば、流体検出器304は、第1の量の体液がチャンバ309内にあるときにその視覚的インジケータを表示する第1の折り目や、第2の量の体液がチャンバ309内にあるときにその視覚的インジケータを表示する第2の折り目などを含み得る。
【0034】
図4を参照すると、排液バッグ402は、1つ以上の壁406及び少なくとも1つの流体検出器404を含む。流体検出器404は、壁406の外面407の一部分に配置(例えば、取り付け、印刷など)される。流体検出器404は、1つ以上の壁406に取り付けられて、実質的に液密な二次チャンバ426を形成し得る。例えば、流体検出器404の縁部は壁406に取り付けられてもよく、流体検出器404は流体不透過性材料から形成されてもよい。二次チャンバ426に隣接する壁406の部分は、その中に形成された1つ以上の穴428を画定し得る。穴428により、チャンバ409内の体液はチャンバ409から二次チャンバ426に流れることが可能になる。二次チャンバ426内にある体液は、流体検出器404と直接接触し得て、流体検出器404の形状を変化させ得る。したがって、流体検出器404は、本明細書に開示される流体検出器のいずれかを含み得る。
【0035】
一実施形態では、流体検出器404を使用して、不透明な排液バッグを改造し得る。例えば、不透明な排液バッグには、1つ以上の穴428が形成されてもよい。穴428を形成した後、排液バッグ402は、流体検出器404を液密方法で壁406の一部分に取り付けて二次チャンバ426を形成することによって、形成される。流体検出器404は、穴428が二次チャンバ426に隣接し、二次チャンバ426と流体連通するように壁406に取り付けられる。
【0036】
図5を参照すると、排液バッグ502は、チャンバ509を画定する1つ以上の壁506を含む。少なくとも1つの流体検出器504は、壁506(例えば、壁506の外面507及び/又は内面508)に取り付けられ、壁506内に配置され、壁506の一部を形成し(図3の流体検出器304と同様に)、又はチャンバ509内に配置される。流体検出器504は、体液の存在及び/又は量を検出し、1つ以上の電気信号をその検出に応答して生成するように構成される。流体検出器504は、少なくとも1つの電子デバイス530に(例えば、有線又は無線で)結合され得て、電気信号を電子デバイス530に出力するように構成される。電子デバイス530は、電気信号を受信し、電気信号の受信に応答して視覚的表示を提供するように構成される。例えば、電子デバイス530は、少なくとも1つのプロセッサ532、1つ以上の動作命令を格納するメモリ534(例えば、非一時的メモリ)、ディスプレイ536、及び少なくとも1つのトランシーバ538を含み得る。電気信号の受信に応答して、プロセッサ532は、1つ以上の動作命令を実行することができ、それは、プロセッサ532に電気信号を分析させ、及び/又は流体検出器504によって検出された情報(例えば、体液の存在及び/又は量)をディスプレイ536上に表示させ得る。プロセッサ532はまた、受信した電気信号の少なくとも一部分をメモリ534に格納させ得る。トランシーバ538は、流体検出器504から電気信号を受信するために使用され得て、及び/又はデータ(例えば、電気信号の少なくとも一部分)を別の電子デバイスに送信し得る。
【0037】
一実施形態では、流体検出器504は少なくとも1つのコンデンサを含む。各コンデンサは、第1の電極540及び第2の電極542を含み得る。一例では、第1の電極540及び第2の電極542は、壁506の前壁514及び後壁516にそれぞれ配置される。体液の存在及び/又は量は、コンデンサの少なくとも1つの特性の測定に基づいて検出され得る。測定され得るコンデンサの特性は、電荷密度、静電容量、漏洩電流、又はコンデンサの他の特性のうちの少なくとも1つを含む。例えば、第1及び第2の電極540、542は、1つ以上の体液がチャンバ509内に導入されるまで、第1の距離と1つ以上の第1の材料(例えば、壁506及び任意選択で空気)だけ互いに離隔され得る。体液をチャンバ509内に配置すると、第1の電極540と第2の電極542との間の距離及び/又は材料が変化され、その結果、測定されているコンデンサの特性が変化される場合がある。一例では、体液により、第1の電極540と第2の電極542との間の距離が第1の距離から第2の距離へ増加される場合がある。第1の電極540と第2の電極542との間の距離の増加は、測定されているコンデンサの特性を変化し得る。第2の距離は、チャンバ509内に存在する体液の量に対応し得て、それはチャンバ509内の体液の量の増加が、第1の電極540と第2の電極542との間の距離を広げ得るためであることに留意する。一例では、体液は、第1の電極540と第2の電極542との間に配置され得て、その結果、第1の電極540と第2の電極542が第2の材料(例えば、壁506及び体液)によって分離される。第2の材料は、測定されているコンデンサの特性を変化させ得る第1の材料とは異なる誘電率(例えば、比誘電率)を示す可能性がある。
【0038】
流体検出器504は、少なくとも1つのコンデンサ以外の検出器を含んでもよい。例えば、流体検出器504は、体液を検出できる超音波トランスデューサ、体液のpHを検出するように構成された電子pHセンサ、チャンバ509内に配置され、又は少なくとも1つのハイドロクロマティックインク及び/又は少なくとも1つのpH指示薬を画像化するように構成された光検出器、ケミレジスタ、電子ノーズ、ホログラフィックセンサ、ヒュミスタ(humistor)、比重計、又は任意の他の適切なセンサのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0039】
特定の実施形態では、本明細書に開示される排液バッグは、車椅子を使用する患者用であり得る。患者は、車椅子を使用して公共の場所にアクセスし得る。公共の場所で車椅子を使用すると、排液バッグが個人に見える可能性がある。しかしながら、本明細書で前述したように、本明細書に開示される排液バッグの不透明な壁は、排液バッグが車椅子で使用されるときに、個人が排液バッグ内の体液を見るのを防ぎ得る。しかしながら、排液バッグの特定の構成及び構造は、車椅子上の排液バッグの位置に依存する可能性がある。
【0040】
例えば、図6Aは、一実施形態による流体収集システム600の等角図である。図6Bは、一実施形態による流体収集システム600の背面図である。流体収集システム600は、排液バッグ602、排液バッグ602と流体連通する排液チューブ612、及び車椅子644を含む。本明細書に別途開示される場合を除き、排液バッグ602は、本明細書に開示される排液バッグのいずれかと同一又は実質的に同様である。
【0041】
車椅子644は、任意の一般的な車椅子又は特別に作製された車椅子を含み得る。例えば、車椅子644は、手動自走式車椅子、手動介助者推進車椅子、電動車椅子、シニアカー、シングルアートドライブ車椅子、リクライニング及び/又はチルト車椅子、スタンディング車椅子、スポーツ車椅子、車椅子ストレッチャ、全地形対応車椅子、スマート車椅子、又は任意の他の車椅子を含み得る。車椅子644は、座シート646、背もたれ648、及び1つ以上の車輪650を含み得る。車椅子644は、前側652と、前側652の反対側の後側654とを含み得る。車椅子644の前側652は、患者の脚が置かれるように構成される車椅子644の側であり、1つ以上の脚当て(図示せず)を含み得る。車椅子644の後側654は、背もたれ648を有する車椅子644の側であり、1つ以上のハンドル658を含み得る。
【0042】
一実施形態では、排液バッグ602は、車椅子644の後側654に配置されるように構成される。例えば、排液バッグ602は、1本以上のストラップ660を使用してぶら下げてもよく、又はポケットに配置してもよい。排液バッグ602は、後面(図示せず、隠れている)、後面616の反対側の前面614、上面620、及び上面620の反対側の底面622を含む。排液バッグ602の後面616は、一般に、車椅子644の前側652に面し、排液バッグ602の前面614は、車椅子644の後側654と同じ方向に面する。排液バッグ602の底面622は、一般に、車椅子644が配置される地面に面する。
【0043】
一実施形態では、排液バッグ602の流体検出器604は、排液バッグ602の前面614又は上面620の少なくとも1つに配置され得る。流体検出器604を前面614又は上面620に配置することで、流体検出器604が、車椅子644を押している個人、又は車椅子644の後側654に隣接して立っている個人(例えば、医師)によって容易に視認され得るようになる。したがって、流体検出器604は、容易かつ迅速に検査され得る。一実施形態では、流体検出器604は、排液バッグ602の前面614又は上面620以外の、排液バッグ602の側面に配置され得る。流体検出器604を排液バッグ602の別の側面に配置すると、流体検出器604を見るために排液バッグ602の操作(例えば、持ち上げ、又は捻らせること)が必要になり、それによって流体検出器604を検査するのに必要な時間と労力を増加させる場合がある。流体検出器604を検査するのに必要な時間と労力が増加すると、個人が流体検出器604をチェックする頻度が減り、又は排液バッグ602が満たされる速度が速まっていることに気付き損ねる可能性があり、それによって、排液バッグ602が過剰に満たされる危険性が、流体検出器604が排液バッグ602の前面614又は上面620に配置される場合よりも高くなる。
【0044】
本明細書に開示される排液バッグは、車椅子の他の場所に配置されてもよい。例えば、図7Aは、一実施形態による流体収集システム700の等角図である。図7Bは、一実施形態による、図7Aに示す平面7B-7Bに沿った流体収集システム700の断面図である。本明細書に別途開示される場合を除き、流体収集システム700は、本明細書に開示される流体収集システムのいずれかと同じ又は実質的に同様であってもよい。例えば、流体収集システム700は、排液バッグ702、排液バッグ702と流体連通する排液導管712、及び車椅子744を含み得る。本明細書に別途開示される場合を除き、排液バッグ702、排液導管712、及び車椅子744は、本明細書に開示される排液バッグ、排液導管、及び車椅子のいずれかと同じ又は実質的に同様である。
【0045】
車椅子744は、棚760を含み、それは排液バッグ702をその上に保持するように構成され、及び/又は、保持できる。棚760は、車椅子744の座シート746の下に配置されてもよい。排液バッグ702は、棚上に配置され得る。
【0046】
一実施形態では、棚760と座シート746との間の距離は、排液バッグ702がぶら下がるのに十分ではない場合があり、そのため、排液バッグ702の長さ又は幅(例えば、排液バッグ702の2つの最大寸法が互いに垂直に測定される)は、図1A図5及び図6に示すように、重力の方向とほぼ平行になる。代わりに、排液バッグ702の厚さtは、垂直に測定され、排液バッグ702の長さと幅の両方より小さくなり、重力に対して略平行になり得る。
【0047】
図7A及び図7Bに示す排液バッグ702は、前面714、前面714の反対側の後面716、上面720、及び底面722を含む。前面714及び後面716は、一般に、車椅子の前側752及び後側754とそれぞれ同じ方向に面する。底面722は、棚760に接触してもよく(例えば、底面722は、棚が底面722の視界を遮るために透明であってもよい)、上面720は、概して座シート746に面してもよい。流体検出器704は、前面714、後面716、又は上面720のうちの少なくとも1つに配置され得る。一例では、棚760は、車椅子744の前側752に開口部を有し得る。座シート746に座っている患者は、流体検出器704が前面714及び/又は前面714に近い上面720にあるときに、前屈みになることによって流体検出器704を容易に視認し得る。同様に、車椅子744の前側752に隣接する個人(例えば、医師)は、流体検出器704が前面714及び/又は前面714に近い上面720にあるときに、流体検出器704を容易に視認し得る。一例では、棚760は、車椅子744の後側754に開口部を有してもよい。車椅子744を押している人、又は車椅子744の後側754に隣接して立っている個人は、流体検出器704が後面716及び/又は後面716に近い上面720上にある場合に、流体検出器704を容易に視認し得る。一例では、排液バッグ702は、前面714及び/又は前面714に近い上面720上に配置された少なくとも1つの第1の流体検出器と、後面716及び/又は後面716に近い上面720上に配置された少なくとも1つの第2の流体検出器とを含み得る。
【0048】
排液バッグは、車椅子を含まない用途で用いられてもよい。一実施形態では、本明細書に開示される排液バッグは、ベッド上の患者に使用し得る。このような実施形態では、排液バッグはベッド又はベッドの近くの物体に取り付けられ得る。例えば、排液バッグは、排液バッグ602と同様に、ベッド又はベッドの近くの物体からぶら下げられてもよく、又は排液バッグ702と同様に棚上に配置されてもよい。排液バッグの不透明な壁は、患者の訪問者、患者のそばを歩いている個人、又は他の個人が排液バッグのチャンバ内の体液を視認するのを防ぎ得る。一実施形態では、本明細書に開示される排液バッグは、点滴用スタンドとして使用する患者に使用され得る。例えば、排液バッグは、点滴用スタンドの基部近くに取り付けられ得て、点滴用スタンドによって患者が病院又は他の施設内を歩き回ることを可能にしてもよい。排液バッグの不透明な壁は、患者の訪問者、患者のそばを歩いている個人、廊下で患者が通り過ぎる個人、又は他の個人が排液バッグのチャンバ内の体液を視認するのを防ぎ得る。一実施形態では、本明細書に開示される排液バッグは、歩行できる患者に使用されてもよい。このような実施形態では、排液バッグは、ストラップに取り付けられるか、又はストラップを含み得て、患者の肩の上に配置されたり、患者の脚に取り付けられたり、バッグの中に配置されたり、又はその他の方法で患者によって携帯され得る。ここでも、排液バッグの不透明な壁は、個人が排液バッグ内の体液を視認することを防ぐ。上記の実施形態のいずれにおいても、排液バッグは、少なくとも1つの流体検出器を含み、流体検出器は、患者又は別の個人が排液バッグのチャンバ内の体液の存在及び/又は量を判断できるようにする。
【0049】
先に述べたように、本明細書に開示される排液バッグは、流体収集アセンブリに接続され得る。図8は、一実施形態による流体収集システム800のブロック図である。流体収集システム800は、排液バッグ802を含む。排液バッグ802は、本明細書に開示される排液バッグのいずれかと同じ又は実質的に同様であり得る。流体収集システム800はまた、流体収集アセンブリ862を含む。流体収集アセンブリ862は、患者から体液を受容するように構成された任意のデバイスを含んでもよい。流体収集アセンブリ862の例は、フォーリカテーテル、コンドームカテーテル、Becton Dickinsonから入手可能なPureWick女性用外部カテーテル、又は任意の他の適切な流体収集アセンブリ862を含む。流体収集アセンブリ862は、少なくとも1つの排液チューブ812を介して排液バッグ802と流体連通し得て、その結果、流体収集アセンブリ862によって受容された体液の少なくとも一部が排液バッグ802のチャンバ内に配置される。
【0050】
いくつかの例では、本明細書に開示される排液バッグは、真空源を含む流体収集システムの一部を形成し得て、真空源は、流体収集アセンブリによって受容された体液を排液バッグの中に引き込むように構成される。図9Aは、一実施形態による流体収集システム900のブロック図である。流体収集システム900は、排液バッグ902、流体収集アセンブリ962、及び真空源964を含む。排液バッグ902及び流体収集アセンブリ962は、少なくとも1つの第1の排液チューブ912aを介して互いに流体連通することができ、排液バッグ902と真空源964は、少なくとも1つの排液チューブ912bを介して互いに流体連通し得る。動作中、流体収集アセンブリ962は、1つ以上の体液を受容することができる。真空源964は、流体収集アセンブリ962(例えば、流体収集アセンブリ962のチャンバ)に真空圧を印加し得て、これにより、体液を流体収集アセンブリ962から第1の排液チューブ912aを通して引き出し、体液を排液バッグ902のチャンバ内に堆積させる。
【0051】
図9Bは、一実施形態による排液バッグ902の正面図である。本明細書に別途開示される場合を除き、排液バッグ902は、本明細書に開示される排液バッグのいずれかと同一又は実質的に同様である。例えば、排液バッグ902は、少なくとも1つの流体検出器904と、少なくとも1つのチャンバ(図示せず)及び少なくとも1つの入口910を画定する1つ以上の壁906とを含む。入口910は、第1の排液チューブ912aに取り付けられ得て、その結果、排液バッグ902は図9Aに示される流体収集アセンブリ962と流体連通する。1つ以上の壁906はまた、真空ポート966を画定する。真空ポート966は、第2の排液チューブ912bに取り付けられ得ることで、排液バッグ902が図9Aに示される真空源964と流体連通する。壁906は硬質又は半硬質であり得て、その結果、真空源964からチャンバに加えられる真空圧は排液バッグ902を圧潰させず、それによって、真空圧により体液がチャンバから除去される。
【0052】
図9Cは、一実施形態による流体収集アセンブリ962の断面図である。流体収集アセンブリ962は、流体不透過性バリア968を含む。流体不透過性バリア968は、チャンバ970、少なくとも1つの開口部972、及び流体出口974を画定する。流体収集アセンブリ962はまた、チャンバ970内に配置された少なくとも1つの多孔性材料976を含む。図示の実施形態では、多孔性材料976は、開口部972を横切って延びる流体透過性膜978(例えば、ガーゼ)と、流体透過性膜978を支持する流体透過性支持体980(例えば、紡績ナイロン繊維)とを含むが、多孔性材料976は、図9Cに示される2つの層よりも少ないか、又は多い層を含み得ることに留意する。多孔性材料976は、チャンバ970の全部又は一部分のみを占めてもよい。多孔性材料976がチャンバ970の一部分のみを占有する場合、チャンバ970の占有されていない部分は流体リザーバ982を形成し得る。第1の排液チューブ912aは、流体出口974内に、又は流体出口974を通って配置され得る。一実施形態では、図示のように、多孔性材料976は孔を画定することができ、第1の排液チューブ912aは孔を通って配置され得て、その結果、第1の排液チューブ912aの入口984が流体リザーバ982に隣接して配置される。
【0053】
手術中に、1つ以上の体液が患者から、例えば患者の尿道口から排出される場合がある。体液は、(例えば、開口部972を通って)チャンバ970の中に流入し、多孔性材料976の中に受容され得る。体液は、多孔性材料976を通って、第1の排液チューブ912aの入口984に向かって(例えば、リザーバ982に向かって)流れてもよい。真空圧は、体液をチャンバ970から第1の排液チューブ912aに通して除去し、体液を排液バッグ902のチャンバ内に堆積し得る。
【0054】
図9Cに示される流体収集アセンブリ962は、流体収集システム900及び本明細書に開示される別の流体収集システムで使用され得る流体収集アセンブリの一例にすぎないことに留意する。本明細書に開示される流体収集システムのいずれかで使用できる流体収集アセンブリの更なる例は、2020年8月19日に出願された米国仮特許出願第63/067,542号、2019年6月6日に出願された米国特許出願第16/433,773号、2017年6月2日に出願された米国特許出願第15/612,325号、2016年9月8日に出願された米国特許出願第15/260,103号、2016年8月18日に出願された米国特許出願第16/452,258号、2016年8月27日に出願された米国特許第10,376,406号、及び2014年3月19日に出願された米国特許第10,390,989号に開示され、この参照により、それぞれの開示内容全体が本明細書に援用される。例えば、流体収集アセンブリは、陰茎用に構成され得る。このような例では、流体収集アセンブリは、陰茎がチャンバ内に受容されるように、又は開口部が陰茎に隣接して位置決めするように配置され得る。流体収集アセンブリはまた、本明細書に開示される任意の排液バッグに接続され得て、体液の少なくとも一部が受容される。
【0055】
様々な態様及び実施形態が本明細書に開示されるが、他の態様及び実施形態が考えられる。本明細書に開示される様々な態様及び実施形態は、例示を目的とするものであり、限定することを意図するものではない。
【0056】
程度の用語(例えば、「約」、「実質的に」、「一般的に」など)は、構造的又は機能的に重要でない変動を示す。一例では、程度の用語が量を示す用語に含まれる場合、程度の用語は、量を示す用語の±10%、±5%、又は+2%を意味すると解釈される。一例では、程度の用語が形状を修正するために使用される場合、程度の用語は、程度の用語によって修正される形状が開示された形状の外観を有することを示す。例えば、程度の用語は、形状が、鋭い角部の代わりに丸い角部を有してもよく、直線の縁部の代わりに湾曲した縁部を有してもよく、そこから延びる1つ以上の突起が長方形であり、開示された形状と同じであることなどを示すために使用され得る。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図9C
【手続補正書】
【提出日】2023-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前壁と後壁を含む1つ以上の壁であって、前記前壁の少なくとも一部分は不透明であり、前記1つ以上の壁は少なくとも、
入口、及び
チャンバを画定する、1つ以上の壁と、
前記チャンバ内の1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを検出するように構成された、不透明である、少なくとも1つの流体検出器と、を備え、
ここで不透明である前記前壁の前記少なくとも一部分、及び前記少なくとも1つの流体検出器は前記チャンバ内の体液の視認を防ぐ、
排液バッグ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の少なくとも1つの外面に少なくとも部分的に配置される、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの流体検出器及び前記1つ以上の壁は二次チャンバを画定し、前記1つ以上の壁は、前記チャンバ内の前記1つ以上の体液が前記1つ以上の壁を通って前記二次チャンバに流れることを可能にする1つ以上の穴を画定する、請求項2に記載の排液バッグ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の少なくとも1つの内面に配置される、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の透明部分に配置される、請求項4に記載の排液バッグ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記1つ以上の壁の一部を形成する、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの流体検出器は、少なくとも1つのハイドロクロマティックインクを含む、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの流体検出器は、少なくとも1つのpH指示薬を含む、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの流体検出器は、少なくとも1つのホログラムを含む、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの流体検出器は、コンデンサを含む、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記チャンバ内の前記1つ以上の体液の量を示す、請求項1に記載の排液バッグ。
【請求項12】
複数の車輪、座シート、及び背もたれを含み、前側及び前記前側の反対側の後側を形成する車椅子と、
排液バッグであって、
前壁と後壁を含む1つ以上の壁であって、前記前壁の少なくとも一部分は不透明であり、前記1つ以上の壁は少なくとも、
入口、及び
チャンバを画定する、1つ以上の壁と、
前記チャンバ内の1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを検出するように構成された、不透明である、少なくとも1つの流体検出器と、を含み、
ここで不透明である前記前壁の前記少なくとも一部分、及び前記少なくとも1つの流体検出器は前記チャンバ内の体液の視認を防ぐ、排液バッグと、
を備える、流体収集システム。
【請求項13】
前記排液バッグは前記後側に隣接する、請求項12に記載の流体収集システム。
【請求項14】
前記排液バッグは、上面、前記上面の反対側の底面、前記車椅子の前記前側とほぼ同じ方向に面する後面、及び前記後面の反対側で前記車椅子の前記後側とほぼ同じ方向に面する前面を含み、そして、
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記排液バッグの前記上面又は前記前面の少なくとも1つに配置されるか、又はその一部を形成する、
請求項13に記載の流体収集システム。
【請求項15】
前記車椅子は棚を備え、前記排液バッグは前記棚上に配置されるように構成される、請求項12に記載の流体収集システム。
【請求項16】
前記排液バッグは、上面、前記上面と反対側の底面、前記車椅子の前記後側とほぼ同じ方向に面する前記前壁、及び前記車椅子の前記前側とほぼ同じ方向に面する前記後壁を含み、そして、
前記少なくとも1つの流体検出器は、前記前面、前記後面、前記前面に近い前記上面の一部分、又は前記後面に近い前記上面の一部分のうちの少なくとも1つに配置されるか、又はその一部を形成する、
請求項12に記載の流体収集システム。
【請求項17】
流体収集アセンブリと、
前記排液バッグの前記入口から前記流体収集アセンブリまで延びる少なくとも1つの排液チューブと、
を更に備える、請求項12に記載の流体収集システム。
【請求項18】
前記流体収集アセンブリは、
チャンバ、少なくとも1つの開口部、及び流体出口を少なくとも画定する少なくとも1つの流体不透過性バリアと、
前記チャンバ内に配置される少なくとも1つの多孔性材料と、
を含む、請求項17に記載の流体収集システム。
【請求項19】
流体収集アセンブリと、
請求項1に記載の前記排液バッグと、
前記排液バッグの前記入口から前記流体収集アセンブリまで延びる少なくとも1つの排液チューブと、
を備える、流体収集システム。
【請求項20】
排液バッグを使用する方法であって、
ある量の1つ以上の体液を前記排液バッグのチャンバの中に受容することであって、前記排液バッグは前記チャンバを画定する1つ以上の壁を含み、前記1つ以上の壁は前壁及び後壁を含み、前記前壁の少なくとも一部分は不透明であることと、
前記ある量の前記体液を前記チャンバの中に受容することに応答して、前記チャンバ内の前記1つ以上の体液の存在又は量の少なくとも1つを、少なくとも1つの流体検出器を用いて示し、ここで前記少なくとも1つの流体検出器は不透明であることと、を含み、
ここで、不透明である前記前壁の前記少なくとも一部分、及び前記少なくとも1つの流体検出器は前記チャンバ内の体液の視認を防ぐ、
方法。
【国際調査報告】