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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】トリアジン系紫外線吸収ポリマー
(51)【国際特許分類】
   C08G 65/48 20060101AFI20240412BHJP
   C09D 5/32 20060101ALI20240412BHJP
   C09D 201/00 20060101ALI20240412BHJP
   C09D 7/48 20180101ALI20240412BHJP
【FI】
C08G65/48
C09D5/32
C09D201/00
C09D7/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567211
(86)(22)【出願日】2022-05-02
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 EP2022061652
(87)【国際公開番号】W WO2022233760
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】21171903.4
(32)【優先日】2021-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521037411
【氏名又は名称】ベーアーエスエフ・エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】バーバラ・ヴィンクラー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ・シー・カストレル
(72)【発明者】
【氏名】シュテファニー・ボップ
【テーマコード(参考)】
4J005
4J038
【Fターム(参考)】
4J005BD03
4J005BD05
4J038CG001
4J038DA161
4J038DD002
4J038DG001
4J038GA08
4J038KA02
4J038KA03
4J038NA19
4J038PB07
(57)【要約】
本請求項に関わる発明は、新規で高効率のトリアジン系紫外線吸収ポリマー、塗料組成物におけるその使用、およびその紫外線吸収ポリマーを含む塗料に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化1】
式中、ArおよびArは、互いに独立して式(B)の部分であって、
【化2】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、OR、NRR’、およびC(=O)-NRR’からなる群から選択され、
または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、およびORからなる群から選択され、
または
およびRは、それらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
RおよびR’は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”、-C(=O)Cl、-C(=O)NH、および-C(=O)NHR”からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と;
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化3】
式中、mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、
ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素であり、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリール、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R27、-[(C=O)-(CH-O]-R27、および-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択され、ここで、これらの部分の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHであり、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
28は、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択され、ここで、これらの部分の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、
式(C)の少なくとも1種の化合物と;および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
前記紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項2】
、R、R、RおよびRが、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、(C=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、およびORからなる群から選択され、
Rが、請求項1に定義される通りである、
請求項1に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項3】
前記式(A)の化合物が、
【表1A】
【表1B】
からなる群から選択される、請求項1または2に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項4】
前記式(C)の化合物が、ポリグリセロール-3、ポリグリセロール-4、ポリグリセロール-6、ポリグリセロール-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、カプリン酸ポリグリセリル-2、カプリル酸ポリグリセリル-2、ラウリン酸ポリグリセリル-2、ミリスチン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸ポリグリセリル-2、パルミチン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸/セバシン酸ポリグリセリル-2、カプリン酸ポリグリセリル-3、ラウリン酸ポリグリセリル-3、ミリスチン酸ポリグリセリル-3、パルミチン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、オレイン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸ポリグリセリル-3、リシノール酸ポリグリセリル-3、ベヘン酸ポリグリセリル-3、パーム油ポリグリセリル-3エステル類、ポリグリセリル-3ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-3、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-3エステル類、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-3、カプリン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-4、ミリスチン酸ポリグリセリル-4、パルミチン酸ポリグリセリル-4、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、ステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-4、ベヘン酸ポリグリセリル-4、パーム油ポリグリセリル-4エステル類、ポリグリセリル-4ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-4、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-4エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、カプリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、リシノール酸ポリグリセリル-6、ベヘン酸ポリグリセリル-6、パーム油ポリグリセリル-6エステル類、ポリグリセリル-6ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-6、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-6エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、テトラオレイン酸ポリグリセリル-6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-6、ジカプリル酸ポリグリセリル-6、ジカプリン酸ポリグリセリル-6、トリカプリル酸ポリグリセリル-6、カプリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、リシノール酸ポリグリセリル-10、ベヘン酸ポリグリセリル-10、パーム油ポリグリセリル-10エステル類、ポリグリセリル-10ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-10エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、テトラオレイン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ジカプリル酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-10、トリカプリル酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、テトララウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、ヘプタカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/イソステアリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/オレイン酸ポリグリセリル-20、およびヘプタデカベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20
からなる群から選択される、請求項1に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項5】
前記式(A)の化合物対前記式(C)の化合物のモル比が、≧1.0:10から≦20:1.0の範囲である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項6】
GPCにより測定される重量平均分子量が≧500g/molから25000g/molの範囲にある、
請求項1から5のいずれか一項に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項7】
GPCにより測定される数平均分子量が≧500g/molから10000g/molの範囲にある、
請求項1から5のいずれか一項に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項8】
20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.3である、
請求項1から7のいずれか一項に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【請求項9】
紫外線放射吸収ポリマー(E)を調製する方法であって、そのプロセスが
i)式(A)の少なくとも1種の化合物と、式(C)の少なくとも1種の化合物および/または式(C)の少なくとも1種の変性化合物とを混合して混合物を得るステップと、
ii)ステップiで得られた前記混合物を所望の温度まで加熱して、紫外線放射吸収ポリマー(E)を得るステップと、
iii)ステップii)で得られた前記紫外線放射吸収ポリマー(E)を単離するステップと
を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)を調製する方法。
【請求項10】
前記ステップii)が、≧100℃から≦300℃の範囲の温度で行われる、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
塗料組成物における紫外線吸収ポリマーとしての、請求項1から8の1つもしくは複数の項に記載のポリマーまたは請求項9もしくは10に記載の方法で得られるポリマーおよびその塩の、使用。
【請求項12】
請求項1から8のいずれか一項に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマーまたは請求項9もしくは10にしたがって得られるポリマーまたはその塩を含む、塗料組成物。
【請求項13】
a.少なくとも1種の塗料樹脂と、
b.請求項1から8に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)または請求項9もしくは10にしたがって得られる少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩と
を含む、塗料組成物。
【請求項14】
少なくとも1種のヒンダードアミン光安定剤(F)をさらに含む、
請求項12または13に記載の組成物。
【請求項15】
紫外線放射により誘発される劣化に対し、塗料組成物を基材上に安定させる方法であって、前記方法が請求項12から14のいずれか一項に記載の塗料組成物を基材に塗布することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規で高効率のトリアジン系紫外線吸収ポリマー、塗料組成物におけるその使用、およびその紫外線吸収ポリマーを含む塗料に関する。
【背景技術】
【0002】
トリアジン系紫外線吸収剤は、多種多様な用途を有する重要な類の有機化合物である。用途の最も重要な分野の1つは、光、熱、酸素、または環境的影響力による損傷からの有機材料、例えばプラスチック、ポリマー、塗料材料、および写真記録材料の保護および安定化である。他の用途分野には、化粧品、繊維、染料等が含まれる。
【0003】
トリアジン系紫外線吸収剤には、典型的には、1,3,5-トリアジン環に少なくとも1個の2-オキシアリール置換基が含まれる。1,3,5-トリアジン環の2位、4位、および6位に芳香族置換基を有し、その芳香環のうちの少なくとも1つがオルト位でヒドロキシル基または保護されたヒドロキシル基で置換されているトリアジン系紫外線吸収剤化合物が、一般に好ましい化合物である。
【0004】
これら紫外線吸収剤の最も重要な用途の1つは、塗料材料分野にある。この分野での挑戦は、塗料を長期間持続させることを意味する。したがって紫外線吸収剤が長期間かけて移行し、塗料の品質を劣化させるようなことはあってはならない。
【0005】
今日、自動車OEM仕上げ部門で使用される重ね塗り塗装システムは、一般に腐食および飛石から保護する、電気泳動的に塗布するプライマーと、それに続くこちらも飛石から保護し表面を滑らかにするサーフェイサー塗装とからなる。サーフェイサー塗装は通常、すでに焼き付けられたプライマーに施し、硬化させる。可能な代替方法は、プライマー塗装とサーフェイサー塗装とを合わせ、硬化させることである。続いて、硬化したサーフェイサー塗装に、カラーベース塗装および/またはエフェクトベース塗装で構成される、1回塗装仕上げまたは装飾的2回塗装仕上げをそれぞれのシェードに応じて1回または複数回、スプレーパスで施し、保護的クリア塗装をそのベース塗装にウェットオンウェットで施す。続いて、1回塗装仕上げまたはベース塗装仕上げ(複数回)、およびとクリア塗装を単独で、または合わせて硬化させる。
【0006】
しかし次第に自動車製造業者は、塗装システムにおける塗装の厚さ、操作回数、そして適切であれば塗装回数を、重ね塗り塗装システム性能プロファイルのいかなる付随的劣化、特に紫外線安定性のいかなる劣化もなく、減少させることに関心を持ち始めている。
【0007】
国際公開第2018/199927号は、塗料樹脂、式(I)の低分子量トリアジン紫外線吸収剤、およびヒンダードアミン光安定剤を含めた塗料組成物を開示する。
【化1】
【0008】
好ましいR1は、塗料組成物中の他の成分に共有結合で結合することができる少なくとも1つの官能基を含むアルキル鎖である。好ましい官能基はヒドロキシ基である。
【0009】
より多数のヒドロキシ基を有する高分子量紫外線吸収剤により、紫外線吸収剤化合物の移行を長期間阻止することができ、また紫外線吸収剤を塗料組成物中に均等に分散させることができることも見出された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【非特許文献1】国際公開第2018/199927号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって本請求項に係る発明の主要目的は、二次的塗膜特性、例えば光沢および/またはカラーを改善する、自動車用塗料溶液のための紫外線吸収剤ポリマーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
驚くべきことに紫外線吸収ポリマーは、紫外線により誘発される劣化に対する良好で改善した保護を合わせる安定化塗料(溶液)に提供し、さらにその塗料に光沢および/またはカラーの向上を提供することが見出された。
【0013】
したがって本請求項に係る発明の第1の態様では、紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化2】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化3】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、OR、NRR’、およびC(=O)-NRR’からなる群から選択され、
または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、およびORからなる群から選択され、
または
およびRは、それらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
RおよびR’は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”、-C(=O)Cl、-C(=O)NH、および-C(=O)NHR”からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化4】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリール、および少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R27、-[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、
27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
28は、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩に関する。
【0014】
本請求項に係る発明の第2の態様は、前述の態様に記載のいずれか1つの紫外線放射吸収ポリマー(E)を調製する方法であって、そのプロセスが
i)式(A)の少なくとも1種の化合物と式(C)の少なくとも1種の化合物とを混合して混合物を得るステップと、
ii)ステップiで得られた混合物を所望の温度まで加熱して、紫外線放射吸収ポリマー(E)を得るステップと、
iii)ステップii)で得られた紫外線放射吸収ポリマー(E)を単離するステップと
を含む方法に関する。
【0015】
本請求項に係る発明の第3の態様は、塗料組成物における本請求項に係る発明の第1の態様に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)の使用に関する。
【0016】
本請求項に係る発明の第4の態様は、本請求項に係る発明の第1の態様に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩を含む塗料組成物に関する。
【0017】
本請求項に係る発明の第5の態様は、
a.少なくとも1種の塗料樹脂と、
b.本請求項に係る発明の第1の態様に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩と
を含む、塗料組成物に関する。
【0018】
本請求項に係る発明の第6の態様は、紫外線放射に対して基材上に塗料組成物を安定させる方法であって、本請求項に係る発明の第1の態様に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩を含む塗料組成物を基材に塗布することを含む方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本請求項に関わる発明の本組成物および本製法を記載する以前に、そのような組成物および製法が当然ながら多様であることから、本発明が記載される特定の組成物および製法に制限されないことは理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、本請求項に関わる発明の範囲が添付特許請求の範囲によってのみ制限されるであろうことから、制限することを意図するものではないことも理解されるべきである。
【0020】
以下、一群が少なくともいくつかの実施形態を含むと定義される場合、これは、好ましくはこれら実施形態のみからなる一群をも包含することを意味する。さらに明細書内および特許請求の範囲内の用語「第1」、「第2」、「第3」や「a、「b」、「c」等は、類似の要素を区別させるために使用されるのであり、必ずしも順序や時系列を記載するためではない。そのように使用される用語が適切な条件下で交換可能であること、および本明細書に記載される本請求項に関わる発明の実施形態が本明細書に記載または説明される以外の順序で実施可能であることは、理解されるべきである。用語「第1」、「第2」、「第3」や、「(A)」、「(B)」、および「(C)」や、「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等が方法や使用やアッセイのステップに関する場合、本明細書で以上または以下に定める用途に特に指示のない限り、ステップ間に時間または時間間隔の一貫性はない。つまりステップは同時に実施されてもよく、そのようなステップ間で秒、分、時間、日、週、月、またはさらに年での時間間隔があってもよい。
【0021】
さらに、明細書を通じて定義される範囲には終値も含まれ、すなわち1から10の範囲とは、1と10との両方がその範囲に含まれることを暗示する。誤解を避けるために、出願人は適用法令に従っていかなる均等論が認められる権利がある。
【0022】
次の節では、本請求項に関わる発明の異なる態様がより詳細に定義される。定義される各態様は、明確に反対の指示のない限り、他のいかなる態様と組み合わせてもよい。特に、好ましい、有利である、と指示された特徴は、他のいかなる好ましい、有利である、と指示される特徴と組み合わせてもよい。
【0023】
この明細書にわたる「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載されたある特定の特徴、構造、または特性が、本請求項に関わる発明の少なくとも1つの実施形態に含められることを意味する。したがって、本明細書にわたる様々な場所での語句「1つの実施形態では」または「一実施形態では」の登場が必ずしも全てが同じ実施形態を参照するものではないし、そうであってもよい。
【0024】
さらに特定の特徴、構造、または特性は、この開示より当業者にとって明らかであろう通り、1つまたは複数の実施形態において適切ないかなる方式で組み合わせてもよい。さらに、本明細書に記載されるいくつかの実施形態にはいくつかの特徴が含まれるが、他の実施形態に含まれる他の特徴は含まれず、異なる実施形態の特徴の組合わせは、当業者によって理解されるであろう通り、本請求項に関わる発明の範囲内であり、異なる実施形態を形成することを意味する。例えば、添付特許請求の範囲では、本請求項に関わる実施形態のいずれかはいかなる組合わせでも利用することができる。
【0025】
1つめの実施形態では、本請求項に係る発明は、紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化5】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化6】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、OR、NRR’、およびC(=O)-NRR’からなる群から選択され、
または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、およびORからなる群から選択され、
または
およびRは、それらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
RおよびR’は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”、-C(=O)Cl、-C(=O)NH、および-C(=O)NHR”からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化7】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリール、および少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R27、-О[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、2から100の範囲の整数であって、
28は、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩に関し、
より好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化8】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化9】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C(=O)-R、OR、NRR’、およびC(=O)-NRR’からなる群から選択され、
または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、C(=O)-R、およびORからなる群から選択され、
または
およびRは、それらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
RおよびR’は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”、-C(=O)Cl、-C(=O)NH、および-C(=O)NHR”からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化10】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリール、および少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリールアルキル、--[(C=O)-(CH-NH]-R27、-[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、2から100の範囲の整数であって、
28は、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩に関し、
さらにより好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化11】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化12】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換のC~C24アリール、およびORからなる群から選択され、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、C(=O)-R、およびORからなる群から選択され、
Rは、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”および-C(=O)Clからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化13】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルからなる群から選択され、「t」は、5から7の範囲の整数であり、「j」は、1から50の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルからなる群から選択され、
ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アルケニル、--[(C=O)-(CH-NH]-R27、-[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニルからなる群から選択され、「t」は、5から7の範囲の整数であり、「j」は、1から50の範囲の整数であって、
28は、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩に関し、
最も好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化14】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化15】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換のC~C24アリール、およびORからなる群から選択され、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルおよびORからなる群から選択され、
Rは、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”および-C(=O)Clからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化16】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルからなる群から選択され、「t」は、5から7の範囲の整数であり、「j」は、1から20の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルからなる群から選択され、
ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHである置換C~C24アルケニル、-[(C=O)-(CH-NH]-R27、-[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から20の範囲の整数であって、
28は、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦600mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩に関し、
特に好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化17】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化18】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換のC~C24アリール、およびORからなる群から選択され、
、R、およびRは、互いに独立して水素、および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”および-C(=O)Clからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択され、
R”は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化19】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルからなる群から選択され、「t」は、5から6の範囲の整数であり、「j」は、1から10の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルからなる群から選択され、
ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHである置換C~C24アルケニル、-[(C=O)-(CH-NH]-R27、-[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニルからなる群から選択され、「t」は、5から6の範囲の整数であり、「j」は、1から10の範囲の整数であって、
28は、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルジエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧50mg KOH/gから≦400mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩に関する。
【0026】
好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)は、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、好ましくは、≧10mg KOH/gから≦800mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、より好ましくは、≧10mg KOH/gから≦600mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、さらにより好ましくは、≧10mg KOH/gから≦400mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、最も好ましくは、≧10mg KOH/gから≦300mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、特に好ましくは、≧40mg KOH/gから≦350mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する。
【0027】
本請求項に関わる発明に関連して、本明細書で使用される用語「アルキル」は、一般式CnH2n+1で表され、nは、炭素原子の数、例えば1、2、3、4である、直鎖状または分枝状のアルキル飽和炭化水素基を含めた非環式飽和脂肪族基を指す。
【0028】
好ましい実施形態では、非置換で直鎖状のC1~C24アルキルは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、およびテトラコシルからなる群から選択され、より好ましくは、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、およびテトラコシルからなる群から選択され、さらにより好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、およびペンタデシルからなる群から選択され、最も好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、およびドデシルからなる群から選択され、特に好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルからなる群から選択される。
【0029】
好ましい実施形態では、非置換で分枝状のC1~C24アルキルは、好ましくは、イソプロピル、イソ-ブチル、ネオ-ペンチル、2-エチル-ヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、イソ-ヘキシル、イソ-ヘプチル、イソ-オクチル、イソ-ノニル、イソ-デシル、イソ-ドデシル、イソ-テトラデシル、イソ-ヘキサデシル、イソ-オクタデシル、およびイソ-エイコシルからなる群から選択され、より好ましくは、2-エチル-ヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、イソ-ヘキシル、イソ-ヘプチル、イソ-オクチル、イソ-ノニル、イソ-デシル、イソ-ドデシル、イソ-テトラデシル、イソ-ヘキサデシル、イソ-オクタデシル、イソ-エイコシル、2-メチルトリコシル、2-エチルドコシル、3-エチルヘニコシル、3-エチルイコシル、4-プロピルヘニコシル、プロピルノナデシル、6-ブチルドデシル、および5-エチルウンデシルからなる群から選択される。
【0030】
好ましい実施形態では、直鎖状または分枝状の置換C1~C24アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)-R、CN、およびSRからなる群から選択される官能基で置換され、Rは水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC1~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC2~C24アルケニル、置換または非置換のC5~C24シクロアルキル、置換または非置換のC5~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC6~C24アリール、および置換または非置換のC7~C24アリールアルキルからなる群から選択される、C1~C24の炭素原子を有する分枝状または直鎖状の飽和炭化水素基を指す。
【0031】
好ましい実施形態では、直鎖状または分枝状の置換C1~C24アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)-R、CN、およびSRからなる群から選択される官能基であって、好ましくは、1-ヒドロキシメチル、1-メトキシメチル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、1-ヒドロキシヘプチル、1-ヒドロキシオクチル、1-ヒドロキシノニル、デシル、1-ヒドロキシウンデシル、1-ヒドロキシドデシル、1-ヒドロキシトリデシル、1-ヒドロキシテトラデシル、1-ヒドロキシペンタデシル、1-ヒドロキシヘキサデシル、1-ヒドロキシヘプタデシル、1-ヒドロキシオクタデシル、1-ヒドロキシノナデシル、1-ヒドロキシエイコシル、1-ヒドロキシヘニコシル、1-ヒドロキシドコシル、1-ヒドロキシトリコシル、1-ヒドロキシテトラコシル、1-メトキシメチル、1-メトキシエチル、1-メトキシプロピル、1-メトキシブチル、1-メトキシペンチル、1-メトキシヘキシル、1-メトキシヘプチル、1-メトキシオクチル、1-メトキシノニル、デシル、1-メトキシウンデシル、1-メトキシドデシル、1-メトキシトリデシル、1-メトキシテトラデシル、1-メトキシペンタデシル、1-メトキシヘキサデシル、1-メトキシヘプタデシル、1-メトキシオクタデシル、1-メトキシノナデシル、1-メトキシエイコシル、1-メトキシヘニコシル、1-メトキシドコシル、1-メトキシトリコシル、1-メトキシテトラコシル、2-メトキシプロピル、2-メトキシブチル、2-メトキシペンチル、2-メトキシヘキシル、2-メトキシヘプチル、2-メトキシオクチル、2-メトキシノニル、デシル、2-メトキシウンデシル、2-メトキシドデシル、2-メトキシトリデシル、2-メトキシテトラデシル、2-メトキシペンタデシル、2-メトキシヘキサデシル、2-メトキシヘプタデシル、2-メトキシオクタデシル、2-メトキシノナデシル、2-メトキシエイコシル、2-メトキシヘニコシル、2-メトキシドコシル、2-メトキシトリコシル、2-メトキシテトラコシル、1-アセトキシメチル、1-アセトキシエチル、1-アセトキシプロピル、1-アセトキシブチル、1-アセトキシペンチル、1-アセトキシヘキシル、1-アセトキシヘプチル、1-アセトキシオクチル、1-アセトキシノニル、デシル、1-アセトキシウンデシル、1-アセトキシドデシル、1-アセトキシトリデシル、1-アセトキシテトラデシル、1-アセトキシペンタデシル、1-アセトキシヘキサデシル、1-アセトキシヘプタデシル、1-アセトキシオクタデシル、1-アセトキシノナデシル、1-アセトキシエイコシル、1-アセトキシヘニコシル、1-アセトキシドコシル、1-アセトキシトリコシル、1-アセトキシテトラコシル、1-シアノメチル、1-シアノエチル、1-シアノプロピル、1-シアノブチル、1-シアノペンチル、1-シアノヘキシル、1-シアノヘプチル、1-シアノオクチル、1-シアノノニル、デシル、1-シアノウンデシル、1-シアノドデシル、1-シアノトリデシル、1-シアノテトラデシル、1-シアノペンタデシル、1-シアノヘキサデシル、1-シアノヘプタデシル、1-シアノオクタデシル、1-シアノノナデシル、1-シアノエイコシル、1-シアノヘニコシル、1-シアノドコシル、1-シアノトリコシル、1-シアノテトラコシル、2-シアノプロピル、2-シアノブチル、2-シアノペンチル、2-シアノヘキシル、2-シアノヘプチル、2-シアノオクチル、2-シアノノニル、デシル、2-シアノウンデシル、2-シアノドデシル、2-シアノトリデシル、2-シアノテトラデシル、2-シアノペンタデシル、2-シアノヘキサデシル、2-シアノヘプタデシル、2-シアノオクタデシル、2-シアノノナデシル、2-シアノエイコシル、2-シアノヘニコシル、2-シアノドコシル、2-シアノトリコシル、2-シアノテトラコシル、1-チオイルメチル、1-チオイルエチル、1-チオイルプロピル、1-チオイルブチル、1-チオイルペンチル、1-チオイルヘキシル、1-チオイルヘプチル、1-チオイルオクチル、1-チオイルノニル、デシル、1-チオイルウンデシル、1-チオイルドデシル、1-チオイルトリデシル、1-チオイルテトラデシル、1-チオイルペンタデシル、1-チオイルヘキサデシル、1-チオイルヘプタデシル、1-チオイルオクタデシル、1-チオイルノナデシル、1-チオイルエイコシル、1-チオイルヘニコシル、1-チオイルドコシル、1-チオイルトリコシル、および1-チオイルテトラコシルからなる群から選択される官能基で置換された、C1~C24の炭素原子を有する分枝状または直鎖状の飽和炭化水素基を指す。
【0032】
好ましい実施形態では、用語アルケニルは、好ましくは、1-プロペニル、1-ブテニル、1-ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル、1-ウンデセニル、2-ウンデセニル、1-ドデセニル、2-ドデセニル、1-トリデセニル、2-トリデセニル、1-テトラデセニル、2-テトラデセニル、1-ペンタデセニル、2-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、2-ヘキサデセニル、1-ヘプタデセニル、2-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、2-オクタデセニル、1-ノナデセニル、2-ノナデセニル、1-エイコセニル、および2-エイコセニルからなる群から選択され、より好ましくは、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル、1-ウンデセニル、2-ウンデセニル、1-ドデセニル、2-ドデセニル、1-トリデセニル、2-トリデセニル、1-テトラデセニル、2-テトラデセニル、1-ペンタデセニル、2-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、2-ヘキサデセニル、1-ヘプタデセニル、2-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、2-オクタデセニル、1-ノナデセニル、2-ノナデセニル、1-エイコセニル、および2-エイコセニル、20-ヘンイコセニル、2-ドコセニル、6-トリコセニル、および2-テトラコセニルから選択される、非置換で直鎖状のC2~C24アルケニルを指す。
【0033】
好ましい実施形態では、非置換で分枝状のC2~C24アルケニルは、イソプロペニル、イソ-ブテニル、ネオ-ペンテニル、2-エチル-ヘキセニル、2-プロピル-ヘプテニル、2-ブチル-オクテニル、2-ペンチル-ノネニル、2-ヘキシル-デセニル、イソ-ヘキセニル、イソ-ヘプテニル、イソ-オクテニル、イソ-ノネニル、イソ-デセニル、イソ-ドデセニル、イソ-テトラデセニル、イソ-ヘキサデセニル、イソ-オクタデセニル、イソ-エイコセニル、2-メチルトリコセニル、2-エチルドコセニル、3-エチルヘンイコセニル、3-エチルイコセニル、4-プロピルヘンイコセニル、4-プロピルノナデセニル、6-ブチルドデセニル、5-エチルウンデセニル、1,4-ヘキサジエニル、1,3-ヘキサジエニル、2,5-ヘキサジエニル、3,5-ヘキサジエニル、2,4-ヘキサジエニル、1,3,5-ヘキサトリエニル、1,3,6-ヘプタトリエニル、1,4,7-オクタトリエニルまたは2-メチル-1,3,5ヘキサトリエニル、1,3,5,7-オクタテトラエニル、1,3,5,8-ノナテトラエニル、1,4,7,10-ウンデカテトラエニル、2-エチル-1,3,6,8-ノナテトラエニル、2-エテニル-1,3,5,8-ノナテトラエニル、1,3,5,7,9-デカペンタエニル、1,4,6,8,10-ウンデカペンタエニル、および1,4,6,9,11-ドデカペンタエニルからなる群から選択される。
【0034】
好ましい実施形態では、直鎖状または分枝状の置換C2~C24アルケニルは、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)-R、CN、およびSRから選択される官能基で置換され、Rは水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC1~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC2~C24アルケニル、置換または非置換のC5~C24シクロアルキル、置換または非置換のC5~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC6~C24アリール、置換または非置換のC7~C24アリールアルキルである、C2~C24の炭素原子を有する分枝状または直鎖状の不飽和炭化水素基を指す。
【0035】
好ましい実施形態では、直鎖状または分枝状の置換C2~C24アルケニルは、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)-R、CN、およびSRから選択される官能基であって、好ましくは2-ヒドロキシプロペニル、3-ヒドロキシブテニル、3-ヒドロキシペンテニル、5-ヒドロキシヘキセニル、7-ヒドロキシヘプテニル、3-ヒドロキシオクテニル、5-ヒドロキシノネニル、デシル、11-ヒドロキシウンデセニル、9-ヒドロキシドデセニル、6-ヒドロキシトリデセニル、4-ヒドロキシテトラデセニル、6-ヒドロキシペンタデセニル、3-ヒドロキシヘキサデセニル、2-ヒドロキシヘプタデセニル、7-ヒドロキシオクタデセニル、6-ヒドロキシノナデセニル、4-ヒドロキシエイコセニル、2-ヒドロキシヘンイコセニル、3-ヒドロキシドコセニル、2-ヒドロキシトリコセニル、23-ヒドロキシテトラコセニル、1-メトキシエテニル、2-メトキシプロペニル、4-メトキシブテニル、3-メトキシペンテニル、5-メトキシヘキセニル、2-メトキシヘプテニル、5-メトキシオクテニル、3-メトキシノネニル、6-メトキシウンデセニル、1-メトキシドデカ-2-エニル、1-メトキシトリデカ-5-エニル、3-メトキシテトラデカ-5-エニル、3-メトキシペンタデカ-12-エニル、10-メトキシヘキサデカ-15-エニル、12-メトキシヘプタデカ-16-エニル、1-メトキシオクタデカ-3-エニル、1-メトキシノナデカ-2-エニル、1-メトキシエイコサ-20-エニル、1-メトキシヘンイコサ-2-エニル、1-メトキシドコサ-4-エニル、1-メトキシトリコサ-22-エニル、1-メトキシテトラコサ-23-エニル、2-メトキシプロパ-1-エニル、2-メトキシブタ-1-エニル、2-メトキシペンタ-4-エニル、2-メトキシヘキサ-2-エニル、2-メトキシヘプタ-3-エニル、2-メトキシオクタ-7-エニル、2-メトキシノナ-5-エニル、2-メトキシウンデカ-10-エニル、2-メトキシドデカ-4-エニル、2-メトキシトリデカ-12-エニル、2-メトキシテトラデカ-10-エニル、2-メトキシペンタデカ-14-エニル、2-メトキシヘキサデカ-1-エニル、2-メトキシヘプタデカ-1-エニル、2-メトキシオクタデカ-12-エニル、2-メトキシノナデカ-10-エニル、2-メトキシエイコサ-18-エニル、2-メトキシヘンイコサ-2-エニル、2-メトキシドコサ-3-エニル、20-メトキシトリコサ-2-エニル、21-メトキシテトラコサ-4-エニル、1-アセトキシエテニル、1-アセトキシプロパ-1-エニル、1-アセトキシブタ-2-エニル、1-アセトキシペンタ-4-エニル、1-アセトキシヘキサ-2-エニル、1-アセトキシヘプタ-1-エニル、1-アセトキシオクタ-7-エニル、1-アセトキシノナ-2-エニル、5-アセトキシデカ-3-エニル、1-アセトキシウンデカ-10-エニル、1-アセトキシドデカ-2-エニル、1-アセトキシトリデカ-12-エニル、10-アセトキシテトラデカ-2-エニル、15-アセトキシペンタデカ-2-エニル、10-アセトキシヘキサデカ-2-エニル、11-アセトキシヘプタデカ-1-エニル、13-アセトキシオクタデカ-2-エニル、1-アセトキシノナデカ-14-エニル、20-アセトキシエイコサ-19-エニル、1-アセトキシヘンイコサ-2-エニル、1-アセトキシドコサ-10-エニル、1-アセトキシトリコサ-22-エニル、1-アセトキシテトラコサ-23-エニル、1-シアノエタ-1-エニル、1-シアノプロパ-2-エニル、1-シアノブタ-2-エニル、1-シアノペンタ-3-エニル、1-シアノヘキサ-5-エニル、1-シアノヘプタ-6-エニル、1-シアノオクタ-2-エニル、1-シアノノナ-3-エニル、11-シアノウンデカ-2-エニル、10-シアノドデカ-2-エニル、10-シアノトリデカ-12-エニル、1-シアノテトラデカ-3-エニル、1-シアノペンタデカ-14-エニル、1-シアノヘキサデカ-15-エニル、1-シアノヘプタデカ-2-エニル、1-シアノオクタデカ-3-エニル、1-シアノノナデカ-18-エニル、1-シアノエイコサ-10-エニル、1-シアノヘンイコサ-20-エニル、15-シアノドコサ-3-エニル、1-シアノトリコサ-20-エニル、1-シアノテトラコサ-2-エニル、2-シアノプロパ-2-エニル、2-シアノブタ-1-エニル、2-シアノペンタ-1-エニル、2-シアノヘキサ-3-エニル、2-シアノヘプタ-6-エニル、2-シアノオクタ-1-エニル、2-シアノノナ-8-エニル、2-シアノウンデカ-10-エニル、2-シアノドデカ-1-エニル、2-シアノトリデカ-12-エニル、2-シアノテトラデカ-10-エニル、2-シアノペンタデカ-3-エニル、2-シアノヘキサデカ-2-エニル、2-シアノヘプタデカ-1-エニル、2-シアノオクタデカ-12-エニル、2-シアノノナデカ-15-エニル、2-シアノエイコサ-1-エニル、2-シアノヘンイコサ-5-エニル、2-シアノドコサ-20-エニル、2-シアノトリコサ-22-エニル、2-シアノテトラコサ-20-エニル、1-チオニルエタ-1-エニル、1-チオニルプロパ-2-エニル、1-チオニルブタ-2-エニル、1-チオニルペンタ-4-エニル、1-チオニルヘキサ-2-エニル、1-チオニルヘプタ-5-エニル、1-チオニルオクタ-3-エニル、1-チオニルノナ-5-エニル、1-チオニルウンデカ-10-エニル、1-チオニルドデカ-11-エニル、1-チオニルトリデカ-2-エニル、1-チオニルテトラデカ-4-エニル、1-チオニルペンタデカ-5-エニル、1-チオニルヘキサデカ-3-エニル、1-チオニルヘプタデカ-2-エニル、1-チオニルオクタデカ-3-エニル、1-チオニルノナデカ-15-エニル、1-チオニルエイコサ-18-エニル、1-チオニルヘンイコサ-20-エニル、1-チオニルドコサ-21-エニル、1-チオニルトリコサ-20-エニル、および1-チオニルテトラコサ-22-エニルからなる群から選択される官能基で置換された、C2~C24の炭素原子を有する分枝状または直鎖状の不飽和炭化水素基を指す。
【0036】
好ましい実施形態では、置換または非置換のC5~C24シクロアルキルは、単環および二環の5~24員飽和脂環基を指す。非置換または分枝状で単環および二環のC5~C24シクロアルキルの代表的な例には、限定はされないが、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびビシクロ[3.1.1]ヘプチルが含まれる。
【0037】
別の好ましい実施形態では、単環および二環のC5~C24シクロアルキルはさらに、1つまたは複数の同一または異なるアルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、n-ペンチル、イソ-ペンチル、ネオ-ペンチル等の分枝を有することができる。分枝状の単環および二環のC3~C10シクロアルキルの代表的な例には、限定はされないが、メチルシクロヘキシルおよびジメチルシクロヘキシルがある。
【0038】
好ましい実施形態では、非置換または置換のC5~C24シクロアルケニルは、1つまたは複数の二重結合を含む、単環および二環の5~24員不飽和脂環基を指す。C5~C24シクロアルケニルの代表的な例には、限定はされないが、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、またはシクロデセニルがある。これらの基は、1つまたは複数の同一または異なるアルキル基、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、またはイソ-プロピルの分枝を有することができる。分枝状の単環および二環のC5~C24シクロアルケニルの代表的な例には、限定はされないが、メチルシクロヘキセニルおよびジメチルシクロヘキセニルがある。
【0039】
好ましい実施形態では、置換または非置換のC6~C24アリールは、複数の芳香環を有してよい。置換または非置換のC6~C24アリールの代表的な例には、フェニル、ナフチル、アントラセニル、テトラフェニル、フェナレニル、およびフェナントレニルが含まれる。
【0040】
好ましい実施形態では、アリールアルキルは、アルキル鎖の付いたアリール環を指す。アリールアルキルの代表的な例には、限定はされないが、1-フェニルメチル、1-フェニルエチル、1-フェニルプロピル、1-フェニルブチル、1-メチル-1-フェニル-プロピル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、3-フェニルブチル、および2-メチル-3-フェニル-プロピルが含まれる。
【0041】
好ましい実施形態では、置換C6~C24アリールは、異なる位置に置換を有する芳香環を指す。C6~C24アリールは、複数の芳香環を有してよい。置換または非置換のC6~C24アリールの代表的な例には、トリル、キシリル、2-ヒドロキシフェニル、2,3-ジヒドロキシフェニル、2-メトキシフェニル、2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル、2,4-ジメトキシフェニル、2-クロロフェニル、2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル、2-クロロ-4-メトキシフェニル、3-クロロ-4-メトキシフェニル、2-メチル-4-メトキシ-6-クロロフェニル、および2-アセチル-4-ヒドロキシフェニルが含まれる。
【0042】
好ましい実施形態では、C1~C14ヘテロアルキルは、「O」または「S」から選択される、少なくとも1つのヘテロ原子を有する非環式飽和炭化水素残基を指し、これは非環式飽和炭化水素鎖とすることができる。より好ましくは、「O」が「ヘテロアルキレン」の中で最も好ましいヘテロ原子である。アルキレン基の代表的な例には、限定はされないが、(-CH2-O-CH2-)1~500CH3、(-CH2-O-CH(CH3)-)1~500CH3、-CH2-O-CH(CH32、-CH2-O-CH(CH2CH32、-CH2-O-CH(n-C3H72、-CH2-O-CH(n-C4H92、-CH2-O-CH(n-C5H112、-CH2-O-CH(n-C6H132、-CH2-O-CH(n-C7H152、-CH2-O-CH(n-C8H172、-CHO-(CH3)-CHO-(CH32、-CH2-O-C(CH32-CH3、-CH2-[O-C(CH322-CH3、-(CH23-O-CH3、-(CH24-O-CH3、-(CH25-O-CH3、-(CH26-O-CH3、-(CH28-OCH3-、-(CH210-O-CH3、-(CH27-O-CH3、-(CH29-O-CH3、-(CH211-O-CH3、-(CH212-O-CH3、-(CH213-O-CH3が含まれる。
【0043】
好ましい実施形態では、C2~C24ヘテロアルケニルは、1つまたは複数の炭素原子が、それぞれ酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から独立して選択されるヘテロ原子に置き換えられた、上に記載された基の通りのアルケニルを指す。ヘテロアルケニル残基は、好ましくは、鎖連結部(1つまたは複数)が有するものとして、酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から選択される1、2、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を有することができる。ヘテロアルケニル残基は、好ましくは2~24員、最も好ましくは2~12員、特に好ましくは2~6員である。
【0044】
別の好ましい実施形態では、ヘテロアルケニル残基は、例えば、-CH2-O-CH=CH2、-CH=CH-0-CH=CH-CH3、-CH2-CH2-O-CH=CH2、-CH2-S-CH=CH2、-CH=CH-S-CH=CH-CH3、-CH2-CH2-S-CH=CH2、-CH2-NH-CH=CH2、-CH=CH=CH-CH3、および-CH2-CH2-NH-CH-NH-CH=CH2、-CH2-O-CH=CH-(CH2)-OH、-CH2-S-CH=CH-(CH2)-NH2、および-CH2-NH-CH=CH-CNである。
【0045】
好ましい実施形態では、C5~C24ヘテロシクロアルキルは、1個または複数個のC原子がそれぞれ独立して、酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から選択されるヘテロ原子によって置き換えられた、好ましくは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24個のC原子、特に好ましくは、5、6、7、8、または9個のC原子、非常に特に好ましくは、5または6個のC原子をもつ、環式飽和炭化水素残基を指す。ヘテロシクロアルケニル残基は、好ましくは、環員(1つまたは複数)として酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から独立して選択される1、2、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を有することができる。一ヘテロシクロアルキル基は、非置換でも、一置換でも、同一または異なる置換基による多置換でもよい。ヘテロシクロアルキル残基は、好ましくは5~9員、特に好ましくは5~7員とすることができる。
【0046】
別の好ましい実施形態では、非置換でも、一置換でも、多置換でもよい5~9員ヘテロシクロアルキル残基は、例えば、イミダゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルフォリニル、ピペラジニル、チオモルフォリニル、テトラヒドロピラニル、アゼパニル、アゾカニル、ジアゼパニル、ジチオラニル、(1,3)ジオキソラン-2-イル、イソキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、(1,2,4)-オキサジアゾリジニル、(1,2,4)-チアジアゾリジニル、(1,2,4)-トリアゾリジン-3-イル、(1,3,4)-チアジアゾリジン-2-イル、(1,3,4)-トリアゾリジン-1-イル、(1,3,4)-トリアゾリジン-2-イル、テトラヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピラジニル、(1,3,5)-テトラヒドロトリアジニル、(1,2,4)-テトラヒドロトリアジン-1-イル、(1,3)-ジチアン-2-イル、および(1,3)-チアゾリジニルである。適切とされる5~7員ヘテロシクロアルキル基には、例えば、イミダゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルフォリニル、ピペラジニル、チオモルフォリニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、アゼパニル、ジアゼパニル、および(1,3)-ジオキソラン-2-イルが含まれる。
【0047】
好ましい実施形態では、C5~C24ヘテロシクロアルケニルは、1個または複数個のC原子がそれぞれ場合において、酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択されるヘテロ原子によって置き換えられた少なくとも1つの二重結合、好ましくはただ1つの二重結合をもち、好ましくは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24個のC原子、特に好ましくは、5、6、7、8、または9個のC原子、非常に特に好ましくは、5または6個のC原子をもつ、環式不飽和炭化水素残基を指す。ヘテロシクロアルケニル残基は、環員(1つまたは複数)が有するものとして、酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から独立して選択される、好ましくは1、2、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を有することができる。一ヘテロシクロアルケニル残基は、非置換でも、一置換でも、同一または異なる置換基による多置換でもよい。ヘテロシクロアルケニル残基は、好ましくは5~9員、特に好ましくは5~7員でよい。
【0048】
別の好ましい実施形態では、非置換でも、一置換でも、多置換でもよい、ヘテロシクロアルケニル残基または適切とされる5~7員ヘテロシクロアルケニル残基は、例えば、(2,3)-ジヒドロフラニル、(2,5)-ジヒドロフラニル、(2,3)-ジヒドロチエニル、(2,5)-ジヒドロチエニル、(2,3)-ジヒドロピロリル、(2,5)-ジヒドロピロリル、(2,3)-ジヒドロイソオキサゾリル、(4,5)-ジヒドロイソオキサゾリル、(2.5)-ジヒドロイソチアゾリル、(2,3)-ジヒドロピラゾリル、(4,5)-ジヒドロピラゾリル、(2,5)-ジヒドロピラゾリル、(2,3)-ジヒドロオキサゾリル、(4,5)-ジヒドロオキサゾリル、(2,5)-ジヒドロオキサゾリル、(2,3)-ジヒドロチアゾリル、(4,5)-ジヒドロチアゾリル、(2,5)-ジヒドロチアゾリル、(2,3)-ジヒドロイミダゾリル、(4,5)-ジヒドロイミダゾリル、(2,5)-ジヒドロイミダゾリル、(3,4,5,6)-テトラヒドロピリジン-2-イル、(1,2,5,6)-テトラヒドロピリジン-1-イル、(1,2-イル)-ジヒドロピリジン-1、(1,4)-ジヒドロピリジン-1-イル、ジヒドロピラニル、および(1,2,3,4)-テトラヒドロピリジン-1-イルである。
【0049】
好ましい実施形態では、C1~C24ヘテロアリールは、好ましくは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24個のC原子、特に好ましくは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14個のC原子、非常に特に好ましくは5または6個のC原子であって、1個または複数個のC原子が、互いに独立して酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から選択されるヘテロ原子によって置換されたC原子をもつ、単環または多環、好ましくは単環、二環、または三環の芳香族炭化水素残基を指す。ヘテロアリール基は、環員(1つまたは複数)が有するものとして、酸素、硫黄、および窒素(NH)からなる群から独立して選択される、好ましくは1、2、3、4、または5個、特に好ましくは1、2、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を有することができる。一ヘテロアリール基は、非置換でも、一置換でも、同一または異なる置換基による多置換でもよい。
【0050】
別の好ましい実施形態では、C1~C24ヘテロアリールには、限定はされないが、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、イソオキサゾリル、フタラジニル、カルバゾリル、カルボリニル、ジアザ-ナフチル、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピラニル、トリアゾリル、ピリジニル、イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]チアゾリル、ベンゾジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、インダゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、キノリニル、ナフタリジニル、およびイソキノリニルが含まれる。
【0051】
別の好ましい実施形態では、本発明の意味におけるヘテロアリール基は、単環系または二環系と融合する。単環系または二環系と融合したアリール残基の例には、(2,3)-ジヒドロベンゾ[b]チオフェニル、(2,3)-ジヒドロ-1H-インデニル、インドリニル、(2,3)-ジヒドロベンゾフラニル、(2,3)-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾリル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソリル、ベンゾ[d][1,3]オキサチオリル、イソインドリニル、(1,3)-ジヒドロイソベンゾフラニル、(1,3)-ジヒドロベンゾ[c]チオフェニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロナフチル、(1,2,3,4)-テトラヒドロキノリニル、クロマニル、チオクロマニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロイソキノリニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロキノオキサリニル、(3,4)-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、(3,4)-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]チアジニル、(2,3)-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、(2,3)-ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチイニル、(6,7,8,9)-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレニル、(2,3,4,5)-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピニル、および(2,3,4,5)-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[c]アゼピニルが含まれる。
【0052】
-C(=O)-Rの代表的な例には、C(=O)-CH3、C(=O)-C2H5、C(=O)-C3H7、C(=O)-C4H9、C(=O)-C4H7、C(=O)-C6H11、C(=O)-C6H9、C(=O)-C9H19、C(=O)-C10H19、C(=O)-C10H21、C(=O)-C15H31、C(=O)-C13H27、C(=O)-C14H29、C(=O)-C15H31、およびC(=O)-C20H41が含まれる。
【0053】
ORの代表的な例には、OCH3、OC2H5、OC3H7、OC4H9、OC4H7、OC5H11、OC6H11、OC6H9、OC7H15、OC8H17、OC9H19、OC10H19、OC10H21、OC15H31、OC13H27、OC14H29、OC15H31、およびOC20H41が含まれる。
【0054】
好ましい実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5は独立してNRR’であって、RおよびR’は独立してメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、イソプロピル、イソ-ブチル、ネオ-ペンチル、2-エチル-ヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、イソ-ヘキシル、イソ-ヘプチル、イソ-オクチル、イソ-ノニル、イソ-デシル、イソ-ドデシル、イソ-テトラデシル、イソ-ヘキサデシル、イソ-オクタデシル、およびイソ-エイコシルからなる群から選択される。
【0055】
好ましい実施形態では、R1、R2、R3、R4、およびR5は独立してC(=O)-NRR’であって、RおよびR’は独立してメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、イソプロピル、イソ-ブチル、ネオ-ペンチル、2-エチル-ヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、イソ-ヘキシル、イソ-ヘプチル、イソ-オクチル、イソ-ノニル、イソ-デシル、イソ-ドデシル、イソ-テトラデシル、イソ-ヘキサデシル、イソ-オクタデシル、およびイソ-エイコシルからなる群から選択される。
【0056】
好ましい実施形態では、R6、R7、およびR8は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC1~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC2~C24アルケニル、置換または非置換のC6~C24アリール、置換または非置換のC7~C24アリールアルキル、置換または非置換のC5~C24シクロアルキル、置換または非置換のC5~C24シクロアルケニル、およびC(=O)-Rからなる群から選択され、より好ましくは、R6、R7、およびR8は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC1~C24アルキル、置換または非置換のC6~C24アリール、置換または非置換のC7~C24アリールアルキル、およびC(=O)-Rからなる群から選択される。最も好ましくは、R6、R7、およびR8は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC1~C24アルキル、置換または非置換のC6~C24アリール、および置換または非置換のC7~C24アリールアルキルからなる群から選択され、特に好ましくは、R6、R7、およびR8は、互いに独立して水素および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC1~C24アルキルからなる群から選択される。
【0057】
別の好ましい実施形態では、式(A)の化合物は以下からなる群から選択される。
【0058】
【表1A】
【表1B】
【0059】
別の好ましい実施形態では、式(C)の化合物は、ポリグリセリン-3、ポリグリセリン-4、ポリグリセリン-6、ポリグリセリン-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、カプリン酸ポリグリセリル-2、カプリル酸ポリグリセリル-2、ラウリン酸ポリグリセリル-2、ミリスチン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸ポリグリセリル-2、パルミチン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸/セバシン酸ポリグリセリル-2、カプリン酸ポリグリセリル-3、ラウリン酸ポリグリセリル-3、ミリスチン酸ポリグリセリル-3、パルミチン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、オレイン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸ポリグリセリル-3、リシノール酸ポリグリセリル-3、ベヘン酸ポリグリセリル-3、パーム油ポリグリセリル-3エステル類、ポリグリセリル-3ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸(soyate/shea butterate)ポリグリセリル-3、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-3エステル類、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-3、カプリン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-4、ミリスチン酸ポリグリセリル-4、パルミチン酸ポリグリセリル-4、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、ステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-4、ベヘン酸ポリグリセリル-4、パーム油ポリグリセリル-4エステル類、ポリグリセリル-4ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-4、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-4エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、カプリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、リシノール酸ポリグリセリル-6、ベヘン酸ポリグリセリル-6、パーム油ポリグリセリル-6エステル類、ポリグリセリル-6ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-6、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-6エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、テトラオレイン酸ポリグリセリル-6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-6、ジカプリル酸ポリグリセリル-6、ジカプリン酸ポリグリセリル-6、トリカプリル酸ポリグリセリル-6、カプリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、リシノール酸ポリグリセリル-10、ベヘン酸ポリグリセリル-10、パーム油ポリグリセリル-10エステル類、ポリグリセリル-10ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-10エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、テトラオレイン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ジカプリル酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-10、トリカプリル酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、テトララウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、ヘプタカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/イソステアリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/オレイン酸ポリグリセリル-20、およびヘプタデカベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20からなる群から選択される。
【0060】
別の好ましい実施形態では、式(C)の少なくとも1種の変性化合物は、式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる。別の好ましい実施形態では、式(C)の変性化合物を得る前に、式(C)の化合物は少なくとも2つのヒドロキシ官能基を有している。したがって、少なくとも1つのヒドロキシ基がアルキルポリエステルとの反応に利用可能であり、少なくとも1つのヒドロキシ基が式(A)の化合物と反応させるために利用可能である。
【0061】
別の好ましい実施形態では、アルキルポリエステルは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、およびペンタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルキルアルコールと、エタン二酸、プロパン二酸、ブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、デカン二酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘンエイコサン二酸、ドコサン二酸、トリアコンタン二酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、トラウマチン酸、ムコン酸、グルチン酸、シトラコン酸、メサコン酸、メサコン酸、イタコン酸、2-ヒドロキシプロパン二酸、オキソプロパン二酸、ヒドロキシブタン二酸、2,3-ジヒドロキシブタン二酸、オキソブタン二酸、ジオキソブタン二酸、2-ヒドロキシペンタン二酸、2,3,4-トリヒドロキシペンタン二酸、3-オキソペンタン二酸、2-オキソペンタン二酸、2-アミノペンタン二酸、(2r,6s)-2,6-ジアミノヘプタン二酸、サッカリン酸、クエン酸、イソクエン酸、アコニット酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、およびアガリン酸からなる群から選択される少なくとも1種のポリカルボン酸との反応生成物であり、より好ましくは、アルキルポリエステルは、メタノール、エタノール、およびプロパノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルキルアルコールと、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、デカン二酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘンエイコサン二酸、ドコサン二酸、トリアコンタン二酸、2,3,4-トリヒドロキシペンタン二酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、およびアガリン酸からなる群から選択される少なくとも1種のポリカルボン酸との反応生成物であり、最も好ましくは、アルキルジエステルは、メタノールおよびエタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルキルアルコールと、オクタン二酸、ノナン二酸、デカン二酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、およびアガリン酸からなる群から選択される少なくとも1種のポリカルボン酸との反応生成物であり、特に好ましくは、アルキルジエステルは、メタノールおよびエタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルキルアルコールと、オクタン二酸、デカン二酸、ウンデカン二酸、およびドデカン二酸からなる群から選択される少なくとも1種のポリカルボン酸との反応生成物である。
【0062】
別の好ましい実施形態では、式(C)の化合物対アルキルポリエステルのモル比は、≧1.0:10から≦10:1.0の範囲であり、より好ましくは、≧1.0:5.0から≦5:1.0の範囲であり、最も好ましくは、≧1.0:3.0から≦3:1.0の範囲であり、特に好ましくは、≧1.0:2.0から≦2.0:1.0の範囲である。
【0063】
別の好ましい実施形態では、紫外線吸収ポリマー(E)を得るために、式(C)の化合物または式(C)の変性化合物は、式(A)の化合物と反応させることに利用可能な少なくとも1つ、好ましくは複数のヒドロキシ基を有することは理解されるべきである。
【0064】
別の好ましい実施形態では、式(C)の化合物または式(C)の変性化合物は、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、より好ましくは、≧50mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、さらにより好ましくは、≧100mg KOH/gから≦900mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、最も好ましくは、≧200mg KOH/gから≦800mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有し、特に好ましくは、≧250mg KOH/gから≦750mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する。
【0065】
別の好ましい実施形態では、式(C)の変性化合物は、セバシン酸ジアルキルエステルを、ポリグリセリン-3、ポリグリセリン-4、ポリグリセリン-6、ポリグリセリン-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、カプリン酸ポリグリセリル-2、カプリル酸ポリグリセリル-2、ラウリン酸ポリグリセリル-2、ミリスチン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸ポリグリセリル-2、パルミチン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸/セバシン酸ポリグリセリル-2、カプリン酸ポリグリセリル-3、ラウリン酸ポリグリセリル-3、ミリスチン酸ポリグリセリル-3、パルミチン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、オレイン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸ポリグリセリル-3、リシノール酸ポリグリセリル-3、ベヘン酸ポリグリセリル-3、パーム油ポリグリセリル-3エステル類、ポリグリセリル-3ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-3、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-3エステル類、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-3、カプリン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-4、ミリスチン酸ポリグリセリル-4、パルミチン酸ポリグリセリル-4、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、ステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-4、ベヘン酸ポリグリセリル-4、パーム油ポリグリセリル-4エステル類、ポリグリセリル-4ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-4、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-4エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、カプリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、リシノール酸ポリグリセリル-6、ベヘン酸ポリグリセリル-6、パーム油ポリグリセリル-6エステル類、ポリグリセリル-6ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-6、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-6エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、テトラオレイン酸ポリグリセリル-6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-6、ジカプリル酸ポリグリセリル-6、ジカプリン酸ポリグリセリル-6、トリカプリル酸ポリグリセリル-6、カプリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、リシノール酸ポリグリセリル-10、ベヘン酸ポリグリセリル-10、パーム油ポリグリセリル-10エステル類、ポリグリセリル-10ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-10エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、テトラオレイン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ジカプリル酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-10、トリカプリル酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、テトララウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、ヘプタカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/イソステアリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/オレイン酸ポリグリセリル-20、およびヘプタデカベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20からなる群から選択される式(C)の少なくとも1種の化合物と反応させることによって得られ、より好ましくは、式(C)の変性化合物は、セバシン酸ジメチルエステルまたはセバシン酸ジエチルエステルを、ポリグリセリン-3、ポリグリセリン-4、ポリグリセリン-6、ポリグリセリン-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、カプリン酸ポリグリセリル-2、カプリル酸ポリグリセリル-2、ラウリン酸ポリグリセリル-2、ミリスチン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸ポリグリセリル-2、パルミチン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸/セバシン酸ポリグリセリル-2、カプリン酸ポリグリセリル-3、ラウリン酸ポリグリセリル-3、ミリスチン酸ポリグリセリル-3、パルミチン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、オレイン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸ポリグリセリル-3、リシノール酸ポリグリセリル-3、ベヘン酸ポリグリセリル-3、パーム油ポリグリセリル-3エステル類、ポリグリセリル-3ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-3、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-3エステル類、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-3、カプリン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-4、ミリスチン酸ポリグリセリル-4、パルミチン酸ポリグリセリル-4、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、ステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-4、ベヘン酸ポリグリセリル-4、パーム油ポリグリセリル-4エステル類、ポリグリセリル-4ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-4、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-4エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、カプリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、リシノール酸ポリグリセリル-6、ベヘン酸ポリグリセリル-6、パーム油ポリグリセリル-6エステル類、ポリグリセリル-6ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-6、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-6エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、テトラオレイン酸ポリグリセリル-6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-6、ジカプリル酸ポリグリセリル-6、ジカプリン酸ポリグリセリル-6、トリカプリル酸ポリグリセリル-6、カプリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、リシノール酸ポリグリセリル-10、ベヘン酸ポリグリセリル-10、パーム油ポリグリセリル-10エステル類、ポリグリセリル-10ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-10エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、テトラオレイン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ジカプリル酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-10、トリカプリル酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、テトララウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、ヘプタカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/イソステアリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/オレイン酸ポリグリセリル-20、およびヘプタデカベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20からなる群から選択される式(C)の少なくとも1種の化合物と反応させることによって得られ、最も好ましくは、式(C)の変性化合物は、セバシン酸ジメチルエステルを、ポリグリセリン-3、ポリグリセリン-4、ポリグリセリン-6、ポリグリセリン-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、カプリン酸ポリグリセリル-2、カプリル酸ポリグリセリル-2、ラウリン酸ポリグリセリル-2、ミリスチン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸ポリグリセリル-2、パルミチン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸/セバシン酸ポリグリセリル-2、カプリン酸ポリグリセリル-3、ラウリン酸ポリグリセリル-3、ミリスチン酸ポリグリセリル-3、パルミチン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、オレイン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸ポリグリセリル-3、リシノール酸ポリグリセリル-3、ベヘン酸ポリグリセリル-3、パーム油ポリグリセリル-3エステル類、ポリグリセリル-3ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-3、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-3エステル類、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-3、カプリン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-4、ミリスチン酸ポリグリセリル-4、パルミチン酸ポリグリセリル-4、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、ステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-4、ベヘン酸ポリグリセリル-4、パーム油ポリグリセリル-4エステル類、ポリグリセリル-4ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-4、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-4エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、カプリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、リシノール酸ポリグリセリル-6、ベヘン酸ポリグリセリル-6、パーム油ポリグリセリル-6エステル類、ポリグリセリル-6ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-6、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-6エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、テトラオレイン酸ポリグリセリル-6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-6、ジカプリル酸ポリグリセリル-6、ジカプリン酸ポ
リグリセリル-6、トリカプリル酸ポリグリセリル-6、カプリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、リシノール酸ポリグリセリル-10、ベヘン酸ポリグリセリル-10、パーム油ポリグリセリル-10エステル類、ポリグリセリル-10ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-10エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、テトラオレイン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ジカプリル酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-10、トリカプリル酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、テトララウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、ヘプタカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/イソステアリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/オレイン酸ポリグリセリル-20、およびヘプタデカベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20からなる群から選択される式(C)の少なくとも1種の化合物と反応させることによって得られる。
【0066】
別の好ましい実施形態では、式(C)の化合物は、ポリグリセリンをカプロラクタムおよび/またはカプロラクトンと反応させることによって得られる。
【0067】
【表2】
式中、各場合の「m」および「n」は、互いに独立して1から20の整数であって、
m+n≧2であり、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、より好ましくは、各場合の「m」および「n」は、互いに独立して1から20の整数であって、m+n≧2であり、「t」は、5から8の範囲の整数であり、「j」は、1から50の範囲の整数であって、さらにより好ましくは、各場合の「m」および「n」は、互いに独立して1から10の整数であって、m+n≧2であり、「t」は、5から6の範囲の整数であり、「j」は、1から30の範囲の整数であって、最も好ましくは、各場合の「m」および「n」は、互いに独立して1から10の整数であって、m+n≧2であり、「t」は、5から6の範囲の整数であり、「j」は、1から10の範囲の整数であって、特に好ましくは、各場合の「m」および「n」は、互いに独立して1から10の整数であって、m+n≧2であり、「t」は、5から6の範囲の整数であり、「j」は、1から50の範囲の整数である。
【0068】
別の好ましい実施形態では、式(A)の化合物対式(C)の化合物(式(C)の変性化合物を含む)のモル比は、≧1.0:10から≦30:1.0の範囲であり、より好ましくは、≧1.0:5.0から≦20:1.0の範囲であり、最も好ましくは、≧1.0:2.0から≦10:1.0の範囲であり、特に好ましくは、≧1.0:1.0から≦6.0:1.0の範囲である。
【0069】
別の好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)は、GPCにより測定される重量平均分子量が≧500g/molから25000g/molの範囲にあり、好ましくは、≧500g/molから20000g/molの範囲にあり、より好ましくは、≧1000g/molから15000g/molの範囲にあり、さらにより好ましくは、≧1000g/molから8000g/molの範囲にあり、最も好ましくは、≧1200g/molから5000g/molの範囲にあり、特に好ましくは、≧1300g/molから5000g/molの範囲にある。
【0070】
別の好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)は、GPCにより測定される数平均分子量が、≧500g/molから10000g/molの範囲にあり、より好ましくは、≧500g/molから5000g/molの範囲にあり、最も好ましくは、≧500g/molから3000g/molの範囲にあり、特に好ましくは、≧700g/molから2600g/molの範囲にある。
【0071】
別の好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)は、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.05であり、より好ましくは、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.1であり、最も好ましくは、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.2であり、特に好ましくは、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.3である。
【0072】
別の好ましい実施形態では、本請求項に関わる発明は、紫外線放射吸収ポリマー(E)を調製する方法であって、
i)式(A)の少なくとも1種の化合物と、式(C)の少なくとも1種の化合物および/または式(C)の少なくとも1種の変性化合物とを混合して混合物を得るステップと、
ii)ステップiで得られた混合物を所望の温度まで加熱して、紫外線放射吸収ポリマー(E)を得るステップと、
iii)ステップii)で得られた紫外線放射吸収ポリマー(E)を単離するステップと
を含む方法に関する。
【0073】
別の好ましい実施形態では、前記反応は、触媒を用いて実施される。
【0074】
別の好ましい実施形態では、少なくとも1種の触媒は、酸および塩基からなる群から選択される。
【0075】
別の好ましい実施形態では、酸性触媒は、ルイス酸およびブレンステッド酸である。ブレンステッド酸触媒の例には、スルホン酸および硫酸がある。塩基性触媒の例には、アルカリ金属アルコキシド類、例えばナトリウムメトキシド、水酸化物類、例えばNaOHやKOH、ならびに炭酸ナトリウムや炭酸カリウムがある。
【0076】
別の好ましい実施形態では、少なくとも1種の触媒は遷移金属化合物である。遷移金属化合物の例には、例えば、スズ系化合物、例えば、ジブチルスズオキシド、ジラウリン酸ジブチルスズ、ビス(2-エチルヘキサン酸)第一スズ、二塩化第一スズ、モノブチルスズトリス(2-エチルヘキサン酸)、二酢酸ジブチルスズがある。その他の例には、チタンアルコキシド類のようなチタン系触媒、例えばチタン酸テトライソプロピル、または塩化アルミニウムのようなアルミニウム系触媒、もしくはアルミニウムアルコキシド類、例えばアルミニウムイソプロポキシドのようなアルミニウム系触媒がある。好ましくはスズ系触媒、より好ましくはジブチルスズオキシドまたはジラウリン酸ジブチルスズが使用される。
【0077】
さらに好ましい実施形態では、エステル化/エステル交換反応は、エステル化/エステル交換反応用触媒なしで実施される。
【0078】
好ましい実施形態では、エステル化/エステル交換反応は、1013 mbar未満、好ましくは250 mbar未満、より好ましくは100 mbar未満の断続的真空下または定真空下で実施される。
【0079】
別の好ましい実施形態では、ステップii)は、≧100℃から≦300℃の範囲の温度、より好ましくは、≧120℃から≦270℃の範囲の温度、さらにより好ましくは、≧160℃から≦250℃の範囲の温度、最も好ましくは、≧180℃から≦230℃の範囲の温度で行われる。
【0080】
別の好ましい実施形態では、ステップi)からステップii)は、少なくとも1種の溶媒の存在下または非存在下で行われる。
【0081】
別の好ましい実施形態では、少なくとも1種の溶媒は、芳香族系溶媒、脂肪族系溶媒、およびエーテル系溶媒からなる群から選択される。
【0082】
別の好ましい実施形態では、芳香族炭化水素系は、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、トリブロモベンゼンからなる群から選択され、より好ましくは、芳香族炭化水素は、ベンゼン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、およびトルエンからなる群から選択される。
【0083】
別の好ましい実施形態では、脂肪族炭化水素系溶媒は、ニトロアルカン類、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジブロモメタン、ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、アセトン、酢酸、n-ヘプタンおよびその異性体、n-オクタンおよびその異性体、n-オクタン、n-ノナンおよびその異性体、n-デカンおよびその異性体、n-ウンデカンおよびその異性体、n-ドデカンおよびその異性体、n-トリデカンおよびその異性体、n-テトラデカンおよびその異性体、n-ペンタデカンおよびその異性体、n-ヘキサデカンおよびその異性体、n-ヘプタデカンおよびその異性体、n-オクタデカンおよびその異性体、n-ノナデカンおよびその異性体、エイコサンおよびその異性体、ウンエイコサンおよびその異性体、ドコサンおよびその異性体、トリコサンおよびその異性体、テトラコサンおよびその異性体、ペンタコサンおよびその異性体、ヘキサコサンおよびその異性体、ヘプタコサンおよびその異性体、オクタコサンおよびその異性体、ノナコサンおよびその異性体、トリアコンタンおよびその異性体、パラフィンオイル、パラフィンワックス、アルキル置換シクロヘキサンおよびその異性体、ミネラルスピリット、ミネラルシールオイル、ペルクロロエチレン、シクロヘキサノン、D-リモネン、およびナフサからなる群から選択される。
【0084】
別の好ましい実施形態では、エーテル系溶媒は、ジtert-ブチルエーテル、ジオキサン、およびテトラヒドロフランからなる群から選択される。
【0085】
別の好ましい実施形態では、塗料組成物における紫外線吸収ポリマー(E)およびその塩の使用、より好ましくは、自動車用の塗料組成物における紫外線吸収ポリマー(E)およびその塩の使用に関する。
【0086】
別の実施形態では、本請求項に関わる発明は、少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩を含む塗料組成物、より好ましくは自動車用の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩を含む塗料組成物に関する。
【0087】
別の実施形態では、塗料組成物は、塗料樹脂、少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩、およびヒンダードアミン光安定剤(F)を含む。
【0088】
別の好ましい実施形態では、紫外線放射吸収ポリマー(E)は、全固形分換算で約0.1重量%から約25重量%存在し、より好ましくは、全固形分換算で約0.1重量%から約15重量%存在し、さらにより好ましくは、全固形分換算で約0.25重量%から約10重量%存在し、最も好ましくは、全固形分換算で約0.5重量%から約5.0重量%存在する。
【0089】
別の好ましい実施形態では、塗料樹脂は、熱硬化性アクリルメラミン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシカルボキシ樹脂、シラン変性アクリルメラミン、メラミンで架橋されたカルバメートペンダント基をもつアクリル樹脂、およびカルバメート基を含有するメラミンで架橋されたアクリルポリオール樹脂からなる群から選択される。
【0090】
別の好ましい実施形態では、適切な塗料樹脂には、限定はされないが、自動車産業分野のベース塗装および/またはクリア塗装材料において習慣的に採用される、ポリウレタン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、およびポリエステル樹脂が含まれる。より好ましくは、塗料樹脂はポリウレタン樹脂であり、必要に応じて1種または複数種のポリアクリレート樹脂および/または1種または複数種のポリエステル樹脂と組み合わされる。
【0091】
別の好ましい実施形態では、ポリウレタン樹脂は、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種のポリオールを反応させることによって調製することができる。ポリオールは、400から5000の数平均分子量を有してよく、少なくとも1種のポリイソシアネートと反応し、必要に応じて分子内に少なくとも1種のイソシアネート反応性官能基と少なくとも1種の(潜在的)アニオン性基とを含有する少なくとも1種の化合物でよく、必要に応じて少なくとも1種のイソシアネート反応官能基を含有する少なくとも1種のさらなる化合物でよく、必要に応じて分子内にヒドロキシル基および/またはアミノ基を含有する60から600ダルトンの数平均分子量をもつ少なくとも1種の化合物でよく、水性塗料材料用に使用されるポリウレタン樹脂の場合、得られた反応生成物を中和する。この種類のポリウレタン樹脂は、例えば欧州特許第228003号明細書および欧州特許第574417号明細書に記載されている。
【0092】
別の好ましい実施形態では、この種類のポリウレタン樹脂は、例えば、塗料産業分野で一般的に使用されるイソシアネート類をイソシアネート成分として使用することによって得ることができる。イソシアネートのいくつかの具体的な例には、限定はされないが、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2-イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン2,4’-ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート、1,4-またはl,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4-または1,3-または1,2ジイソシアナトシクロヘキサン、2,4-または2,6-ジイソシアナト-l-メチルシクロ-ヘキサン、Henkel社製、取引表示DDI 1410で販売されるダイマー脂肪酸から誘導されたジイソシアネート類、l,8-ジイソシアナト-4-イソシアナト-メチルオクタン、l,7-ジイソシアナト-4-イソシアナトメチルヘプタンまたは1-イソシアナト-2-(3-イソシアナトプロピル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート類(TMXDI)、またはこれらポリイソシアネート類の混合物が含まれる。いくつかの実施形態では、イソシアネートは、テトラメチルキシリレンジイソシアネート類(TMXDI)および/またはイソホロンジイソシアネートである。より好ましくは、イソシアネートは、イソホロンジイソシアネートである。
【0093】
別の好ましい実施形態では、ベース塗装(着色)材料またはクリア塗装材料における適切な塗料樹脂には、ポリウレタン樹脂と共に、またはポリウレタン樹脂の代わりとして、アクリル化ポリウレタン樹脂も含まれる。アクリル化ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂の存在下でエチレン性不飽和モノマーと重合させることによって調製することができる。これに関しては、二重結合なしおよび/または二重結合ありのポリウレタン樹脂を使用することが可能である。
【0094】
別の好ましい実施形態では、アクリル化ポリウレタン樹脂は、ペンダント二重結合および/または末端二重結合を有する。より好ましくは、アクリル化ポリウレタン樹脂は、ペンダントエテニルアリーレン基および/または末端エテニルアリーレン基を有する。
【0095】
別の好ましい実施形態では、ペンダント二重結合および/または末端二重結合をもつアクリル化ポリウレタン樹脂は、少なくとも1つの遊離イソシアネート基を含有するポリウレタンプレポリマーを、少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合とNCO基に対して反応性の高い1つの基、特にヒドロキシル基またはアミノ基とを含有する化合物と反応させることによって、調製することができる。
【0096】
別の好ましい実施形態では、ペンダント二重結合および/または末端二重結合をもつアクリル化ポリウレタン樹脂は、NCO基に対し反応性の高い少なくとも1つの基、特に少なくとも1つのヒドロキシル基または1つのアミノ基を含有するポリウレタンプレポリマーを、少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合と1つの遊離イソシアネート基とを含有する化合物と反応させることによって、得ることもできる。
【0097】
別の好ましい実施形態では、塗料樹脂は、ペンダント二重結合および/または末端二重結合を有するアクリル化ポリウレタン樹脂の存在下でオレフィン系不飽和モノマーと重合させることによって調製することができる、グラフト共重合体である。より好ましくは、グラフト共重合体は、少なくとも1種の共重合オレフィン系不飽和モノマーを含む疎水性コアと、少なくとも1種の親水性アクリル化ポリウレタンを含む親水性シェルを有し、最も好ましくは、グラフト共重合体は、少なくとも1種の疎水性アクリル化ポリウレタンを含む疎水性コアと、少なくとも1種の共重合オレフィン系不飽和モノマーを含む親水性シェルを含有する。
【0098】
別の好ましい実施形態では、アクリル化ポリウレタン樹脂およびそれらから調製されるグラフト共重合体の非限定的な例は、国際公開第01/25307号および欧州特許第787159号明細書に記載されている。
【0099】
別の好ましい実施形態では、本明細書に記載されるポリウレタン樹脂は、必要に応じて、1種または複数種のポリアクリレート樹脂および/または1種または複数種のポリエステル樹脂との組合わせで使用することができる。ポリエステル樹脂の非限定的な例には、飽和または不飽和のポリエステル樹脂が含まれる。
【0100】
別の好ましい実施形態では、本明細書で提供される塗料組成物中の塗料樹脂の量は、一般に塗料樹脂の固形分当たり10重量%から99重量%であり、より好ましくは、塗料樹脂の固形分当たり30重量%から90重量%である。
【0101】
別の好ましい実施形態では、塗料樹脂は架橋剤を含有し、より好ましくは、塗料樹脂中の架橋剤の量は、塗料樹脂の固形分当たり0重量%から55重量%であり、最も好ましくは、塗料樹脂の固形分当たり5重量%から40重量%である。
【0102】
別の好ましい実施形態では、架橋剤は、遊離イソシアネート類またはブロックイソシアネート類、および/またはアミノ樹脂である。適切で非限定的なイソシアネート類には、上に記載されたポリウレタン樹脂を調製するために利用されるイソシアネート類と、塗料産業で一般的に使用されるイソシアネート類が含まれる。好ましくは、イソシアネートは、TACT、ジメチルピラゾール-ブロックヘキサメチレンジイソシアネート三量体、および/またはヘキサメチレンジイソシアネート三量体である。
【0103】
別の好ましい実施形態では、ブロック剤の非限定的な例には、一般的に採用される全てのブロック剤、例えば相当するアルコール類、アミン類、ケトン類、ピラゾール類等が含まれる。別の好ましい実施形態では、ブロック剤のブロック温度は130℃未満である。
【0104】
別の好ましい実施形態では、アミノ樹脂の非限定的な例には、着色塗料材料の特性がアミノ樹脂の反応性を介して制御可能である、塗料産業で一般的に使用されるアミノ樹脂が含まれ、より好ましくは、このアミノ樹脂はブタノールエーテル化アミノ樹脂である。別の実施形態では、アミノ樹脂は、Cymel(登録商標)203である。
【0105】
別の好ましい実施形態では、ヒンダードアミン光安定剤(F)は、1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-オクタデシルアミノピペリジン;セバシン酸ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);セバシン酸ビス(1-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);セバシン酸ビス(l,2,2,6,6-ペンタメチル-4-イル);セバシン酸ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);セバシン酸ビス1l-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);セバシン酸ビス(1-アシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);マロン酸ビス(l,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル;2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ-s-トリアジン;アジピン酸ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジン;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;l-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン;セバシン酸ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);アジピン酸ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);2,4-ビス{N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル]-N-ブチルアミノ}-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-s-トリアジン;4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;マロン酸ジ-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)p-メトキシベンジリデン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;コハク酸ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル);1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジン;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン;ニトリロ三酢酸トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル);ニトリロ三酢酸トリス(2-ヒドロキシ-3-(アミノ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル);1,2,3,4-ブタン-テトラカルボン酸テトラキス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル);1,2,3,4-ブタン-テトラカルボン酸テトラキス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル);1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス-(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン);3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン;2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物(CAS番号191680-81-6);l-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物(CAS番号65447-77-0);N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物(CAS番号71878-19-8およびCAS番号70624-18-9);N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-l,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物;N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-l,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物(CAS番号82451-48-7);N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物(CAS番号193098-40-7);2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノ-プロピルアミノ)エタンとの縮合物(CAS番号106990-43-6);2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンとl,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物(CAS番号202483-55-4);ポリ[メチル,(3-オキシ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)]シロキサン(CAS番号164648-93-5);無水マレイン酸-C18~C22-α-オレフィン共重合体と2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物(CAS番号152261-33-1);4,4’-ヘキサ-メチレン-ビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物;4,4’-ヘキサ-メチレンビス(アミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物(CAS番号192268-64-7);4,4’-ヘキサ-メチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物;4,4’-ヘキサ-メチレンビス(アミノ-1-アシルオキシ-2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物;1,2-ビス(3-アミノ-プロピルアミノ)エタンを塩化シアヌルと反応させることによって得られる生成物を(2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-4-イル)ブチルアミンと反応させることによって得られる生成物(CAS番号136504-96-6);1,6-ヘキサンジアミン,N1,N6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)と2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマーと、3-ブロモ-1-プロペン、N-ブチル-l-ブタンアミン、およびN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンとの反応生成物の酸化水素化物(CAS番号247243-62-5);およびそのいずれか2種以上の混合物からなる群から選択される。
【0106】
別の好ましい実施形態では、本明細書で提供される塗料組成物中に存在するヒンダードアミン光安定剤(F)の量は、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.05重量%から約20重量%であり、より好ましくは、塗料樹脂固形物の約0.1重量%から約10重量%であり、さらにより好ましくは、塗料樹脂固形物の約0.2重量%から約8重量%であり、最も好ましくは、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.5重量%から約3重量%である。
【0107】
別の好ましい実施形態では、塗料組成物はさらに、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニル-s-トリアジン、ベンゾフェノン、安息香酸のエステル、アクリル酸のエステル、マロン酸のエステル、オキサミドのエステル、およびそのいずれか2種以上の混合物からなる群から選択される、別の紫外線吸収剤を含む。
【0108】
別の好ましい実施形態では、塗料組成物はさらに、ヒドロキシフェニル-s-トリアジンを含む。
【0109】
別の好ましい実施形態では、塗料組成物はさらに、4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸n-オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル;ネオペンタンテトライルテトラキス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3,5-ジ-tert-ブチル;4-ヒドロキシベンジルホスホン酸ジ-n-オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル;イソシアヌル酸1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル);チオジエチレンビス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3,5-ジ-tert-ブチル);1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン;3,6-ジオキサオクタメチレンビス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3-メチル-5-tert-ブチル;2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール;2,2’-エチリデン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール);イソシアヌル酸1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-4-tert-ブチル-3-ヒドロキシベンジル);1,1,3,-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン;イソシアヌル酸1,3,5-トリス[2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)エチル];3,5-ジ-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)メシトール;ヘキサメチレンビス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3,5-ジ-tert-ブチル);1-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-3,5-ジ(オクチルチオ)-s-トリアジン;N,N’-ヘキサメチレン-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナムアミド);カルシウムビス(4-ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル3,5-ジ-tert-ブチル);エチレンビス[酪酸3,3-ジ(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)];4-ヒドロキシベンジルメルカプト酢酸オクチル3,5-ジ-tert-ブチル;ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジド;N,N-ジ-(C12~C24アルキル)-N-メチル-アミンオキシド;およびジ(水素化牛脂)アミンの直接酸化によって調製されたN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種のフェノール系酸化防止剤を含む。
【0110】
別の好ましい実施形態では、塗料組成物中に存在する追加の紫外線吸収剤およびフェノール系酸化防止剤の量は、塗料樹脂固形物の重量当たり0.01重量%から約5重量%であり、より好ましくは、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.025重量%から約2重量%であり、最も好ましくは、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.1重量%から約1重量%である。
【0111】
別の好ましい実施形態では、追加の紫外線吸収剤は、非常に低い量で存在する。好ましくは、存在する追加の紫外線吸収剤の量は、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.05重量%から約3重量%であり、より好ましくは、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.05重量%から約0.5重量%であり、最も好ましくは、塗料樹脂固形物の重量当たり約0.05重量%から約0.3重量%である。
【0112】
別の好ましい実施形態では、本請求項に関わる発明は、紫外線放射に対して基材上に塗料組成物を安定させる方法に関する。この方法には、本明細書で提供される塗料組成物を基材に塗布することが含まれる。
【0113】
別の好ましい実施形態では、本請求項に関わる発明は、重ね塗り塗装システムに関する。重ね塗り塗装システムには、1つまたは複数のプライマー層、その上に施される1つまたは複数の着色塗装層、着色塗装層の上面に施される1つまたは複数の透明塗装層が含まれる。透明塗装層には、透明塗料樹脂、式(I)のトリアジン紫外線吸収剤、および任意にヒンダードアミン光安定剤(F)が含まれ、トリアジン紫外線吸収剤は、塗料樹脂にR1を通じて共有結合で連結する。より好ましくは、トリアジン紫外線吸収剤のR1と透明塗料樹脂との間の共有結合は、-OR5、-R5R5、-C(0)N(R52、-C(O)、-C(0)0、-C(0)R5、-C(0)OR5、-OC(O)、または-OC(0)R5である。
【0114】
別の好ましい実施形態では、透明塗料樹脂には、一般的に採用される透明塗料樹脂が含まれる。具体的な例には、限定はされないが、一成分材料、二成分材料、または多成分塗料材料のいずれかとして製剤化することができる、一般的に採用される水性系または溶媒系の透明塗料樹脂が含まれる。他の非限定的な例には、粉体スラリークリア塗装材料が含まれる。
【0115】
別の好ましい実施形態では、透明塗料樹脂は、熱および/または放射線、特に紫外線放射によって硬化することが可能である。
【0116】
別の好ましい実施形態では、透明塗料樹脂には、官能基を含有する少なくとも1種のバインダーと、このバインダーの官能基に相補する官能性を有する少なくとも1種の架橋剤が含まれる。相補的機能性の例には、限定はされないが、カルボキシル対エポキシ、アミン、またはチオール;ヒドロキシル対ブロックイソシアネートもしくは遊離イソシアネート、アルコキシル化アミノ基、またはエステル交換可能な基;(メタ)アクリロイル対CH-酸アミン、ヒドロキシル、またはチオール;カルバメート対アルコキシル化アミノ基、および(メタ)アクリロイル対(メタ)アクリロイルが含まれる。
【0117】
別の好ましい実施形態では、透明塗料樹脂は、ポリウレタン樹脂および/またはポリアクリレート樹脂および/またはポリエステル樹脂と対応する架橋剤との組合わせに基づいており、より好ましくは、ポリウレタン樹脂、ポリアクリレート樹脂、および/またはポリエステル樹脂が、ヒドロキシル、アミノ、カルバメート、カルボキシル、(メタ)アクリロイル、および/またはチオール基を含有し、架橋剤には、限定はされないが、イソシアネート類、アミノ樹脂、無水物などが含まれる。
【0118】
別の好ましい実施形態では、透明塗料樹脂にはまた、習慣的な補助剤および添加剤が含まれる。非限定的な例には、架橋剤触媒、消泡剤、接着促進剤、基材湿潤を改善する添加剤、表面平滑性を向上させる添加剤、艶消し剤、光安定剤および/またはHALS、腐食抑制剤、殺生物剤、難燃剤、または重合防止剤が含まれる。
【0119】
別の好ましい実施形態では、本明細書で提供される重ね塗り塗装システムは、特に自動車OEM仕上げ部門だけでなく、商用車仕上げ部門および自動車再仕上げ部門でも採用され、自動車車体や車体内部または車体外部の構成部品を塗装するために利用される。重ね塗り塗装システムはまた、他の部門、例えば船舶および航空機建築の構成部品の塗装、または家庭用および電気用機器の構成部品の塗装、またはそれらの部品の塗装に適切である。
【0120】
別の好ましい実施形態では、クリア塗料組成物には、架橋反応および架橋剤を受けることが可能な反応官能性を含有するオリゴマーおよびポリマーが含まれる。
【0121】
別の好ましい実施形態では、反応官能性には、限定はされないが、一級カルバメート基ならびに一級カルバメート基と交換可能な官能基、好ましくはヒドロキシル官能性、アミン官能性、エポキシ官能性、およびそれらの混合物が含まれる。
【0122】
別の好ましい実施形態では、塗料組成物は、耐久性増強剤を含む。
【0123】
別の好ましい実施形態では、耐久性増強剤が提供される。耐久性増強剤には、a)反応官能性を有する紫外線吸収剤(UVA)およびそれらの混合物と、b)a)の反応官能性と反応する反応官能性を有する非アクリル系モノマー成分、非アクリル系オリゴマー成分、または非アクリル系ポリマー成分との、反応生成物が含まれ、a)またはb)のいずれかには、複数種のカルバメート官能基、カルバメート基と交換可能な基、またはカルバメート官能基と架橋する基が含まれ、この反応生成物は、複数種のカルバメート官能基、カルバメート基と交換可能な基、またはカルバメート官能基と架橋する基が含まれるポリマーが共有結合で結合したUVAである。このUVAは、上に定義された通りの紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩とすることができる。
【0124】
本請求項に関わる発明は、次の長所のうちの少なくとも1つに関連する。
・紫外線放射吸収ポリマー(E)のヒドロキシ基は、塗料組成物中の他の成分と共有結合で結合し、紫外線吸収剤の移行を阻止する。
・本請求項に関わる発明の紫外線放射吸収ポリマー(E)は、他の成分と共有結合で結合することから塗料組成物を均等に分散させる。
・本請求項に関わる発明の紫外線放射吸収ポリマー(E)は、二次的塗膜特性、例えば光沢やカラーに悪影響を与えない。
【0125】
実施形態
次において、本開示をさらに説明するための実施形態の一覧が提供されるが、本開示を以下一覧の特定の実施形態に制限することを意図するものではない。
【0126】
実施形態1
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩であって、
i.式(A)の少なくとも1種の化合物であって、
【化20】
ArおよびArは、互いに独立して式(B)部分であって、
【化21】
、R、R、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、OR、NRR’、およびC(=O)-NRR’からなる群から選択され、
または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、または
およびRはそれらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
、R、およびRは、互いに独立して水素、ハロゲン、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、C(=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルケニル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のC~C24ヘテロシクロアルケニル、およびORからなる群から選択され、
または
およびRは、それらが結合する炭素原子と共に、環員(1つまたは複数)としてO、N、またはSから選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子(1個または複数個)を任意に含有する不飽和または芳香族の5~20員炭素環を形成し、
RおよびR’は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、
Yは、式-CR111213であり、ただしR11、R12、およびR13のうちの少なくとも1つは-C(=O)OR”、-C(=O)Cl、-C(=O)NH、および-C(=O)NHR”からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含有し、
11およびR12は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
13は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、C~C24アルキルオキシ、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルキルオキシ、置換または非置換のC~C24シクロアルケニルオキシ、置換または非置換のC~C24アリールオキシ、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルオキシからなる群から選択され、
R”は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択される、
式(A)の少なくとも1種の化合物と、
ii.式(C)の少なくとも1種の化合物であって、
【化22】
mおよびnは、互いに独立して0から20の整数であり、
m+n≧2であって、
21、R22、R23、およびR24は、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25は、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
26は、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルケニル、置換または非置換のC~C24アリール、および置換または非置換のC~C24アリールアルキルからなる群から選択され、ただしR21、R22、R23、またはR24のうち少なくとも1つが水素である場合、
またはR21、R22、R23、およびR24のいずれも水素でない場合、R21、R22、R23、またはR23のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルキル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24シクロアルケニル、少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリール、および少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである置換C~C24アリールアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R27、-О[(C=O)-(CH-O]-R27、または-(C=O)R28からなる群から選択され、R27は、水素、分子中の少なくとも1つの置換基が-OHまたは-NHである、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキル、置換C~C24シクロアルケニル、置換C~C24アリール、置換C~C24アリールアルキルからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から100の範囲の整数であって、
28は、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルキル、直鎖状または分枝状の置換C~C24アルケニル、置換C~C24シクロアルキルからなる群から選択される、
式(C)の少なくとも1種の化合物と、および/または
iii)式(C)の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種のアルキルポリエステルと反応させることによって得られる、式(C)の少なくとも1種の変性化合物と
を反応させることによって得られ、
前記紫外線放射吸収ポリマー(E)が、≧10mg KOH/gから≦1000mg KOH/gの範囲のヒドロキシ価を有する、
紫外線放射吸収ポリマー(E)またはその塩。
【0127】
実施形態2
、R、R、RおよびRが、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、置換または非置換のC~C24アリール、置換または非置換のC~C24ヘテロアリール、置換または非置換のC~C24アリールアルキル、(C=O)-R、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24ヘテロアルキル、およびORからなる群から選択され、
Rが、実施形態1に定義される通りである、
実施形態1に記載のポリマー。
【0128】
実施形態3
、R、およびRが、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、および置換または非置換のC~C24シクロアルキルからなる群から選択される、
実施形態1または2に記載の生成物。
【0129】
実施形態4
11およびR12が、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、C~C24アルキルオキシ、および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシからなる群から選択され、
13が、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、C~C24アルキルオキシ、および置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニルオキシからなる群から選択される、
実施形態1に記載の生成物。
【0130】
実施形態5
21、R22、R23、およびR24が、互いに独立して水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、-[(C=O)-(CH-NH]-R25、-[(C=O)-(CH-O]-R25、および-(C=O)R26からなる群から選択され、
25が、水素、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、および置換または非置換のC~C24アリールからなる群から選択され、「t」は、4から11の範囲の整数であり、「j」は、1から20の範囲の整数であって、
26が、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルキル、置換または非置換で直鎖状または分枝状のC~C24アルケニル、置換または非置換のC~C24シクロアルキル、および置換または非置換のC~C24アリールからなる群から選択される、
実施形態1に記載の生成物。
【0131】
実施形態6
式(A)の化合物が、以下からなる群から選択される、実施形態1から5のいずれか一項に記載の生成物。
【0132】
【表3A】
【表3B】
【0133】
実施形態7
式(C)の化合物が、ポリグリセリン-3、ポリグリセリン-4、ポリグリセリン-6、ポリグリセリン-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、カプリン酸ポリグリセリル-2、カプリル酸ポリグリセリル-2、ラウリン酸ポリグリセリル-2、ミリスチン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸ポリグリセリル-2、パルミチン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソパルミチン酸/セバシン酸ポリグリセリル-2、カプリン酸ポリグリセリル-3、ラウリン酸ポリグリセリル-3、ミリスチン酸ポリグリセリル-3、パルミチン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、オレイン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸ポリグリセリル-3、リシノール酸ポリグリセリル-3、ベヘン酸ポリグリセリル-3、パーム油ポリグリセリル-3エステル類、ポリグリセリル-3ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-3、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-3エステル類、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-3、カプリン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-4、ミリスチン酸ポリグリセリル-4、パルミチン酸ポリグリセリル-4、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、ステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-4、ベヘン酸ポリグリセリル-4、パーム油ポリグリセリル-4エステル類、ポリグリセリル-4ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-4、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-4エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、カプリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、リシノール酸ポリグリセリル-6、ベヘン酸ポリグリセリル-6、パーム油ポリグリセリル-6エステル類、ポリグリセリル-6ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-6、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-6エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、テトラオレイン酸ポリグリセリル-6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-6、ジカプリル酸ポリグリセリル-6、ジカプリン酸ポリグリセリル-6、トリカプリル酸ポリグリセリル-6、カプリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、リシノール酸ポリグリセリル-10、ベヘン酸ポリグリセリル-10、パーム油ポリグリセリル-10エステル類、ポリグリセリル-10ミツロウ、ダイズ油脂肪酸/シア脂脂肪酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油ポリグリセリル-10エステル類、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、テトラオレイン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ジカプリル酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-10、トリカプリル酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、テトララウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、ヘプタカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/イソステアリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20、ドコサベヘン酸/オレイン酸ポリグリセリル-20、およびヘプタデカベヘン酸/ラウリン酸ポリグリセリル-20からなる群から選択される、
実施形態1に記載の生成物。
【0134】
実施形態8
式(A)の化合物対式(C)の化合物のモル比が、≧1.0:10から≦10:1.0の範囲である、
実施形態1から7のいずれか一項に記載の生成物。
【0135】
実施形態9
式(A)の化合物対式(C)の化合物のモル比が、≧1.0:6.0から≦6:1.0の範囲である、
実施形態8に記載の生成物。
【0136】
実施形態10
紫外線放射吸収ポリマーが、GPCにより測定される重量平均分子量が≧500g/molから25000g/molの範囲にある、
実施形態1に記載の生成物。
【0137】
実施形態11
紫外線放射吸収ポリマーが、GPCにより測定される重量平均分子量が≧500g/molから10000g/molの範囲にある、
実施形態10に記載の生成物。
【0138】
実施形態12
紫外線放射吸収ポリマーが、GPCにより測定される重量平均分子量が≧500g/molから5000g/molの範囲にある、
実施形態11に記載の生成物。
【0139】
実施形態13
紫外線放射吸収ポリマーが、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.05である、
実施形態1から12のいずれか一項に記載の生成物。
【0140】
実施形態14
紫外線放射吸収ポリマーが、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.1である、
実施形態13に記載の生成物。
【0141】
実施形態15
紫外線放射吸収ポリマーが、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.2である、
実施形態14に記載の生成物。
【0142】
実施形態16
紫外線放射吸収ポリマーが、20mg/Lのジクロロメタン溶液での紫外線吸光度が320nmで≧0.3である、
実施形態15に記載の生成物。
【0143】
実施形態17
紫外線放射吸収ポリマー(E)を調製する方法であって、そのプロセスが
i)式(A)の少なくとも1種の化合物と、式(C)の少なくとも1種の化合物および/または式(C)の少なくとも1種の変性化合物とを混合して混合物を得るステップと、
ii)ステップiで得られた混合物を所望の温度まで加熱して、紫外線放射吸収ポリマー(E)を得るステップと、
iii)ステップii)で得られた紫外線放射吸収ポリマー(E)を単離するステップと
を含む、実施形態1から16のいずれか一項に記載の紫外線放射吸収ポリマー(E)を調製する方法。
【0144】
実施形態18
前記反応が、触媒を用いて実施される、
実施形態17に記載の方法。
【0145】
実施形態19
少なくとも1種の触媒が、酸および塩基からなる群から選択される、
実施形態18に記載の方法。
【0146】
実施形態20
ステップii)が、≧100℃から≦300℃の範囲の温度で行われる、
実施形態17に記載の方法。
【0147】
実施形態21
ステップii)が、≧120℃から≦270℃の範囲の温度で行われる、
実施形態20に記載の方法。
【0148】
実施形態22
ステップii)が、≧160℃から≦250℃の範囲の温度で行われる、
実施形態21に記載の方法。
【0149】
実施形態23
ステップii)が、≧180℃から≦230℃の範囲の温度で行われる、
実施形態22に記載の方法。
【0150】
実施形態24
ステップi)からii)が、少なくとも1種の溶媒の存在下または非存在下で行われる、
実施形態17から23のいずれか一項に記載の方法。
【0151】
実施形態25
少なくとも1種の溶媒が、芳香族系溶媒、脂肪族系溶媒、およびエーテル系からなる群から選択される、
実施形態24に記載の方法。
【0152】
実施形態26
塗料組成物における紫外線吸収ポリマーとしての、実施形態1から16の1つまたは複数の項に記載のポリマーおよびその塩の使用、または実施形態17から25のいずれか一項に記載の方法で得られるポリマーおよびその塩の使用。
【0153】
実施形態27
実施形態1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマーもしくはその塩、または実施形態17から25のいずれか一項に記載の方法で得られるポリマーもしくはその塩
を含む、塗料組成物。
【0154】
実施形態28
c.少なくとも1種の塗料樹脂と、
d.実施形態1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1種の紫外線放射吸収ポリマーもしくはその塩、または実施形態17から25のいずれか一項に記載の方法で得られるポリマーもしくはその塩と
を含む、塗料組成物。
【0155】
実施形態29
少なくとも1種のヒンダードアミン光安定剤(F)を含む、
実施形態27から28のいずれか一項に記載の組成物。
【0156】
実施形態30
少なくとも1種のヒンダードアミン光安定剤(F)が、
1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-オクタデシルアミノピペリジン;
セバシン酸ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
セバシン酸ビス(1-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
セバシン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-イル);
セバシン酸ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
セバシン酸ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
セバシン酸ビス(1-アシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
マロン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル;
2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ-s-トリアジン;
アジピン酸ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-sトリアジン;
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
セバシン酸ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
アジピン酸ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル);
2,4-ビス{N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル]-N-ブチルアミノ}-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-s-トリアジン;
4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
マロン酸ジ-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)p-メトキシベンジリデン;
4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;
コハク酸ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル);
1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジン;
2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン;
ニトリロ三酢酸トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル);
ニトリロ三酢酸トリス(2-ヒドロキシ-3-(アミノ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル);
1,2,3,4-ブタン-テトラカルボン酸テトラキス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル);
1,2,3,4-ブタン-テトラカルボン酸テトラキス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル);
1,1’-(l,2-エタンジイル)-ビス-(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン);
3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;
3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;
N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン;
2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物;
1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物;
N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-l,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物;
N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物;
N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状または環状の縮合物;
2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;
2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-l,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;
7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-l-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;
ポリ[メチル,(3-オキシ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)]シロキサン;
無水マレイン酸-Ci8~C22-a-オレフィン共重合体と2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物;
4,4’-ヘキサメチレン-ビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物;
4,4’-ヘキサ-メチレンビス(アミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-sトリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物);
4,4’-ヘキサ-メチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物;
4,4’-ヘキサ-メチレンビス(アミノ-1-アシルオキシ-2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)と2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンで末端キャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンとの縮合物であるオリゴマー化合物;
塩化シアヌルをもつ1,2-ビス(3-アミノ-プロピルアミノ)エタンを(2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-4-イル)ブチルアミンと反応させることによって得られる生成物;
1,6-ヘキサンジアミン,Nl,N6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)と2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマーと、3-ブロモ-1-プロペン、N-ブチル-1-ブタンアミン、およびN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンとの反応生成物の酸化水素化物
からなる群から選択される、
実施形態29に記載の塗料組成物。
【0157】
実施形態31
ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニル-s-トリアジン、ベンゾフェノン、安息香酸のエステル、アクリル酸のエステル、マロン酸のエステル、およびオキサミドのエステルからなる群から選択される、別の紫外線吸収剤をさらに含む、
実施形態27から30のいずれか一項に記載の塗料組成物。
【0158】
実施形態32
少なくとも1種の塗料樹脂が、熱硬化性アクリルメラミン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシカルボキシ樹脂、シラン変性アクリルメラミン、メラミンで架橋されたカルバメートペンダント基をもつアクリル樹脂、およびカルバメート基を含有するメラミンで架橋されたアクリルポリオール樹脂からなる群から選択される、
実施形態28に記載の組成物。
【0159】
実施形態33
i.4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸n-オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル;
ii.ネオペンタンテトライルテトラキス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3,5-ジ-tert-ブチル);
iii.4-ヒドロキシベンジルホスホン酸ジ-n-オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル;
iv.イソシアヌル酸1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル);
v.チオジエチレンビス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3,5-ジ-tert-ブチル);
vi.1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン;
vii.3,6-ジオキサオクタメチレンビス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3-メチル-5-tert-ブチル;
viii.2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール;
ix.2,2’-エチリデン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール);
x.イソシアヌル酸1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-4-tert-ブチル-3-ヒドロキシベンジル);
xi.1,1,3,-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン;
xii.イソシアヌル酸1,3,5-トリス[2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)エチル];
xiii.3,5-ジ-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)メシトール;
xiv.ヘキサメチレンビス(4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸3,5-ジ-tert-ブチル);
xv.1-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-3,5-ジ(オクチルチオ)-s-トリアジン;
xvi.N,N’-ヘキサメチレン-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナムアミド);
xvii.カルシウムビス(4-ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル3,5-ジ-tert-ブチル);
xviii.エチレンビス[酪酸3,3-ジ(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル);
xix.4-ヒドロキシベンジルメルカプト酢酸オクチル3,5-ジ-tert-ブチル;
xx.ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジド;
xxi.N,N-ジ-(Ci2~C24アルキル)-N-メチル-アミンオキシド;および
xxii.ジ(水素化牛脂)アミンの直接酸化によって調整されたN,N-ジアルキルヒドロキシルアミン
からなる群から選択されるフェノール系酸化防止剤をさらに含む、
実施形態27から32のいずれか一項に記載の塗料組成物。
【0160】
実施形態34
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、全固形分換算で約0.1重量%から約25重量%存在する、
実施形態27から33のいずれか一項に記載の塗料組成物。
【0161】
実施形態35
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、全固形分換算で約0.1重量%から約15重量%存在する、
実施形態34の塗料組成物。
【0162】
実施形態36
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、全固形分換算で約0.25重量%から約10重量%存在する、
実施形態35の塗料組成物。
【0163】
実施形態37
紫外線放射吸収ポリマー(E)が、全固形分換算で約0.5重量%から約5.0重量%存在する、
実施形態36の塗料組成物。
【0164】
実施形態38
紫外線放射に対して基材上に塗料組成物を安定させる方法であって、前記方法が実施形態27から37のいずれか一項に記載の塗料組成物を基材に塗布することを含む方法。
実施例
【0165】
本請求項に関わる発明は、後続の非限定的な実施例によって詳細に説明される。特に、以下に明記された試験方法は本出願の一般的開示の一部であって、特定の実施例に限定されない。
【0166】
材料
国際公開第2000/014077号に従って、4-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンゼン-1,3-ジオールを調製する。
【0167】
J.Heterocyclic Chem.52,201-204(2015)に従って、4-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンゼン-1,3-ジオールを調製する。
【0168】
2-ブロモピロピオン酸メチルは、ドイツMerck KGaAより入手可能である。
【0169】
ポリグリセリン-10は、イタリアSpiga Nord S.p.Aより入手可能である。
【0170】
2-エチルヘキサン酸スズ(II)は、ドイツMerck KGaAより入手可能である。
【0171】
トリグリセリンは、ドイツMerck KGaAより入手可能である。
【0172】
ステアリン酸ポリグリセリル-10は、Lonza社より商号Polyaldo 10-1 Sにて入手可能である。
【0173】
ジパルミチン酸ポリグリセリル-10は、Lonza社より商号Polyaldo 10-2 Pにて入手可能である。
【0174】
オレイン酸ポリグリセリル-10は、Lonza社より商号Polyaldo 10-1 Oにて入手可能である。
【0175】
セバシン酸ジメチルは、スイスFluka社より入手可能である。
【0176】
Viacryl(登録商標)SC(303/65XB1)は、Allnex社より入手可能である。
【0177】
Viacryl(登録商標)SC(370/75SNA2)は、Allnex社より入手可能である。
【0178】
Maprenal(登録商標)(MF 6503)は、Ineos melamines社より入手可能である。
【0179】
Solvesso(登録商標)(1504)は、Exxon mobil社より入手可能である。
【0180】
Baysilone(登録商標)(MA5)は、OMG Borchers社より入手可能である。
【0181】
実施例1:紫外線吸収トリアジンエステル混合物の合成
DMF(45.00 g)、キシレン(91.00 g)、4-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンゼン-1,3-ジオール(21.00 g、0.053 mol)、および4-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンゼン-1,3-ジオール(13.00 g、0.026 mol)を反応フラスコに加えた。反応器内容物をスターラーで混合し、ベージュ色の懸濁液にした。炭酸カリウム(11.10 g、0.080 mol)を上記混合物に添加し、この混合物を96℃まで加熱し、赤色の懸濁液にした。2-ブロモプロピオン酸メチル(15.00 g、0.088 mol)を0.5時間かけて添加し、この反応混合物を96℃で3時間、撹拌した。80℃まで冷却した後、反応混合物をろ過した。ろ過液を水(100 g)で洗浄した。有機相を真空で濃縮した。濃縮した残渣を80℃のトルエン(105 g)に溶解し、20℃まで冷却し、ろ過した。ろ過残渣をトルエン(10 g)で洗浄し、70℃、120 mbarで16時間乾燥させ、混合トリアジンエステル混合物をベージュ色の固体(23.4 g、融点180℃)として生成した。HPLC:43.0a-%、プロパン酸メチル2-[4-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-3-ヒドロキシ-フェノキシ](式A1)、55.0a-%、プロパン酸メチル2-[4-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-3-ヒドロキシ-フェノキシ](式A2)。
【0182】
実施例2:紫外線吸収トリアジンエステル混合物の合成
DMF(136.00 g)、キシレン(274.00 g)、4-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンゼン-1,3-ジオール(63.00 g、0.159 mol)、および4-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンゼン-1,3-ジオール(39.00 g、0.080 mol)を反応フラスコに加えた。反応器内容物をスターラーで混合し、ベージュ色の懸濁液にした。炭酸カリウム(33.30 g、0.241 mol)を上記混合物に添加し、この混合物を96℃まで加熱し、赤色の懸濁液にした。2-ブロモプロピオン酸メチル(45.00 g、0.265 mol)を1時間かけて添加し、この反応混合物を96℃で2時間、撹拌した。80℃まで冷却した後、反応混合物をろ過した。ろ過液を水(300 g)で洗浄した。有機相を20 mbar、80℃の真空で濃縮した。濃縮した残渣をイソプロパノール(550 g)内で80℃で1時間、撹拌し、室温まで冷却し、イソプロパノール(250 g)で希釈し、ろ過した。ろ過残渣をイソプロパノール(100 g)で洗浄し、50℃、120 mbarで16時間乾燥させ、混合トリアジンエステル混合物をベージュ色の固体(99.8 g)として生成した。HPLC:43.0a-%、プロパン酸メチル2-[4-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-3-ヒドロキシ-フェノキシ](式A1)、55.0a-%、プロパン酸メチル2-[4-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-3-ヒドロキシ-フェノキシ](式A2)。
【0183】
実施例3:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A2の化合物(7.00 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を160℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させたポリグリセリン-10(1.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で5時間、および230℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.4 g、融点154℃)。
【0184】
実施例4:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A2の化合物(7.00 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を160℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させたポリグリセリン-10(2.80 g、0.004 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で5時間、および230℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(8.2 g、融点125℃)。
【0185】
実施例5:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A2の化合物(7.00 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を160℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させたポリグリセリン-10(5.60 g、0.007 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で5時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)を淡黄色の粉末として生成した(9.9 g、融点100℃)。
【0186】
実施例6:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A22の化合物(7.10 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を160℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(1.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、茶色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で5時間、および230℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温、茶色、高粘性の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.1 g、融点160℃)。
【0187】
実施例7:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A1の化合物(5.80 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(1.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温、オレンジ色の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(4.0 g、融点108℃)。
【0188】
実施例8:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A1の化合物(5.80 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(2.80 g、0.004 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温、オレンジ色の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.4 g、融点86℃)。
【0189】
実施例9:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、式A1の化合物(5.80 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(5.60 g、0.007 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温、オレンジ色の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)を黄色の粉末として生成した(9.5 g、融点70℃)。
【0190】
実施例10:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例1に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を100℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(1.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、茶色がかった溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で8時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温で、茶色がかった反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(4.8 g、融点145℃)。
【0191】
実施例11:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例1に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を100℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(2.80 g、0.004 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、茶色がかった溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で12時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温で、茶色がかった反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.3 g、融点115℃)。
【0192】
実施例12:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例1に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、フラスコ内容物を100℃まで加熱した。使用前に100℃に溶解させた高温溶解ポリグリセリン-10(5.60 g、0.007 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、茶色がかった溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で12時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温で、茶色がかった反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(9.1 g、融点86℃)。
【0193】
実施例13:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(3.00 g、0.012 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温で、茶色がかった反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(5.8 g、融点124℃)。
【0194】
実施例14:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(4.60 g、0.019 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温で、茶色がかった反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.4 g、融点93℃)。
【0195】
実施例15:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従った生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(9.10 g、0.038 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および230℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温で、茶色がかった反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(9.6 g、融点69℃)。
【0196】
実施例16:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、Lonza社より商号Polyaldo 10-1 Sにて供給されたステアリン酸ポリグリセリル-10(1.90 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で12時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温、茶色の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(3.9 g、融点107℃)。
【0197】
実施例17:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、ステアリン酸ポリグリセリル-10(3.80 g、0.004 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(7.4 g、融点70℃)。
【0198】
実施例18:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、ステアリン酸ポリグリセリル-10(7.60 g、0.007 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、オレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(10.9 g、融点43℃)。
【0199】
実施例19:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(1.40 g、0.006 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を225℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で225℃で6時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(5.9 g、融点125℃)。
【0200】
実施例20:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(1.00 g、0.004 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を225℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で225℃で6時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(5.8 g、融点130℃)。
【0201】
実施例21:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、溶解したジパルミチン酸ポリグリセリル-10(1.30 g、0.001 mol、サンプルは使用前に100℃に溶解済み)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で8時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(3.9 g、融点106℃)。
【0202】
実施例22:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、溶解したジパルミチン酸ポリグリセリル-10(2.60 g、0.002 mol、Lonza社より商号Polyaldo 10-2 Pにて供給、サンプルは使用前に100℃に溶解済み)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.1 g、融点83℃)。
【0203】
実施例23:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、溶解したジパルミチン酸ポリグリセリル-10(5.20 g、0.004 mol、Lonza社より商号Polyaldo 10-2 Pにて供給、サンプルは使用前に100℃に溶解済み)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(8.6 g、融点53℃)。
【0204】
実施例24:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、溶解したオレイン酸ポリグリセリル-10(1.90 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(4.7 g、融点112℃)。
【0205】
実施例25:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、溶解したオレイン酸ポリグリセリル-10(3.80 g、0.004 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、凝固させ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物をベージュ色の粉末として生成した(7.9 g、融点71℃)。
【0206】
実施例26:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、溶解したオレイン酸ポリグリセリル-10(7.60 g、0.007 mol、サンプルは使用前に80℃で溶解済み)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を205℃まで加熱し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。この反応混合物を真空下(15 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、紫外線吸収ポリマー組成物を高粘性の溶解物として生成した(6.2 g)。
【0207】
実施例27:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ポリグリセリン-10(2.80 g、0.004 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、セバシン酸ジメチル(0.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下で4時間、150℃まで加熱し、無色の不透明な溶解物を生成した。式A2の化合物(7.00 g、0.012 mol)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(7.3 g、融点128℃)。
【0208】
実施例28:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ポリグリセリン-10(2.80 g、0.004 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、セバシン酸ジメチル(0.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で4時間、150℃まで加熱し、無色の不透明な溶解物を生成した。式A1の化合物(5.80 g、0.012 mol)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で6時間、および225℃で4時間、撹拌した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)を淡いベージュ色の粉末として生成した(6.6 g、融点88℃)。
【0209】
実施例29:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ポリグリセリン-10(2.80 g、0.004 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、セバシン酸ジメチル(0.40 g、0.002 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で4時間、150℃まで加熱し、無色の不透明な溶解物を生成した。次いで、実施例2に従って得られた生成物(6.40 g)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で6時間、および225℃で4時間、撹拌し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(6.7 g、融点93℃)。
【0210】
実施例30:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、トリグリセロール(2.80 g、0.012 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、セバシン酸ジメチル(1.40 g、0.006 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で4時間、150℃まで加熱し、無色の透明な溶解物を生成した。次いで、実施例2に従って得られた生成物(12.80 g)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で4時間、および225℃で4時間、撹拌し、透明なオレンジ色の溶解物を生成した。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(12.6 g、融点110℃)。
【0211】
実施例31:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ε-カプロラクトン(1.70 g、0.015 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(1.80 g、0.008 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で2時間、170℃まで加熱し、無色の透明な溶解物を生成した。式A1の化合物(10.90 g、0.023 mol)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で6時間、撹拌し、透明な黄色の溶解物を得た。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(10.4 g、融点92℃)。
【0212】
実施例32:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ε-カプロラクトン(1.70 g、0.015 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、ポリグリセリン-10(5.70 g、0.008 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で2時間、170℃まで加熱し、無色の透明な溶解物を生成した。式A1の化合物(10.90 g、0.023 mol)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で6時間、撹拌し、透明な黄色の溶解物を得た。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(14.1 g、融点69℃)。
【0213】
実施例33:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ε-カプロラクトン(1.70 g、0.015 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、トリグリセロール(1.80 g、0.008 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で2時間、170℃まで加熱し、無色の透明な溶解物を生成した。式A2の化合物(13.00 g、0.023 mol)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で8時間、撹拌し、透明な赤色の溶解物を得た。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)をベージュ色の粉末として生成した(11.5 g、融点139℃)。
【0214】
実施例34:
磁気撹拌子を有する100 mlガラスフラスコを撹拌加熱ブロックに置き、ε-カプロラクトン(1.70 g、0.015 mol)をフラスコ内に移入した。アルゴンガス下で、ポリグリセリン-10(5.70 g、0.008 mol)と、2-エチルヘキサン酸スズ(II)(0.02 g)を添加した。フラスコ内容物を真空下(20 mbar)で2時間、170℃まで加熱し、無色の透明な溶解物を生成した。式A2の化合物(13.00 g、0.023 mol)をフラスコ内に添加した。この反応混合物を真空下(20 mbar)で205℃で8時間、撹拌し、透明な赤色の溶解物を得た。反応をHPLCを使用してモニターした。反応完了後、高温の反応溶解物をスチールプレート上に注ぎ、粉末化し、紫外線吸収ポリマー組成物(E)を黄色の粉末として生成した(15.3 g、融点94℃)。
【0215】
【表4A】
【表4B】
【0216】
【表5】
【0217】
本請求項に関わる発明に従って得られた紫外線吸収ポリマー組成物(E)が、アクリル/メラミンのクリア塗料(熱硬化型アクリルシステム)を安定させるかどうかについて検査した。熱硬化型アクリルシステムは、自動車用塗料および産業用高級塗料において広く使用される。したがって選択された塗料は、自動車用途および産業用途で代表的なものである。
【0218】
【表6】
【0219】
アクリル/メラミンのクリア塗料に、この塗料の固形分換算で1%の検査用紫外線放射吸収ポリマー(E)を添加した(固形分は53%)。この塗料を、高速振盪機を用いてガラスビーズの存在下で2分間、混合した。このクリア塗料を、白色のコイル塗装されたパネルの上に塗布し、130℃で30分間、硬化させた(ドライフィルム厚さ:40μm)。20°での光沢度(DIN EN ISO 2813)を測定した。(表3参照)。
【0220】
【表7】
【0221】
本請求項に関わる発明に従った紫外線放射吸収ポリマー(E)を含む塗料組成物は、参照基準と比較して同程度の光沢度を示す。紫外線放射吸収ポリマー(E)は、良好な安定性も示し、塗料組成物中で移行したり、凝集したりしなかった。本請求項に関わる発明の紫外線放射吸収ポリマー(E)は、二次的塗膜特性、例えば光沢やカラーに悪影響を与えなかった。従来のポリエステルは、塗料製剤の光沢に悪影響を与える。比較例2のポリマーは、塗料組成物中の他の構成成分と共有結合を作ることができるヒドロキシ基をもたない。トリアジン環のオルト位にある遊離フェニルOH基は、トリアジンのN原子との水素結合に巻き込まれるため、共有結合を作ることはできない。したがって塗料組成物中の他の反応性基と共有結合を作ることができる、遊離脂肪族由来のOH基を有する必要がある。
【国際調査報告】