IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルコン インコーポレイティドの特許一覧

特表2024-517244後方反射の検出を利用するレーザシステムのモニタリング
<>
  • 特表-後方反射の検出を利用するレーザシステムのモニタリング 図1
  • 特表-後方反射の検出を利用するレーザシステムのモニタリング 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】後方反射の検出を利用するレーザシステムのモニタリング
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/008 20060101AFI20240412BHJP
   A61B 18/22 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
A61F9/008 130
A61B18/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568073
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 IB2022054175
(87)【国際公開番号】W WO2022234517
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】63/185,487
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】アリレザ マレク タブリージ
(72)【発明者】
【氏名】レザ カゼインザード
(72)【発明者】
【氏名】アデラ アポストル
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ホセイン カリム
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル カストロ
(72)【発明者】
【氏名】コーリー スチュアート
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ユング
【テーマコード(参考)】
4C026
【Fターム(参考)】
4C026AA02
4C026FF17
4C026GG03
4C026HH02
(57)【要約】
後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタするためのシステム及び方法が開示される。幾つかの実施形態において、レーザシステムは、レーザと、少なくとも1つの光ファイバと、光ファイバから後方反射された電磁放射を検出するための後方反射モニタリングセンサと、を含む。後方反射モニタリングセンサは、レーザシステムの使用中に後方反射電磁放射を検出するようになされ得る。レーザシステムは、システムの出力パワーを後方反射電磁放射に基づいて計算するようになされたコンピューティングシステムをさらに含み得る。幾つかの実施形態において、後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法は、レーザから電磁放射を伝送するステップと、電磁放射を1つ又は複数の光ファイバで受け取るステップと、後方反射された電磁放射を後方反射モニタリングセンサで検出するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザシステムであって、
電磁放射を発出するように構成されたレーザと、
近位端及び遠位端を有する少なくとも1つの光ファイバであって、前記光ファイバの前記近位端は、前記レーザからの電磁放射を受け、電磁放射を前記近位端から前記遠位端へ、及び前記光ファイバの前記遠位端の外へと伝送するように構成された光ファイバと、
前記少なくとも1つの光ファイバから後方反射した後方反射電磁放射を検出するように位置付けられた後方反射モニタリングセンサと、を含むレーザシステム。
【請求項2】
前記後方反射モニタリングセンサは光ダイオードである、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項3】
前記レーザと前記少なくとも1つの光ファイバの前記近位端との間に位置付けられたビームスプリッタをさらに含む、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項4】
前記ビームスプリッタは、前記レーザから伝送された電磁放射が前記ビームスプリッタを通って前記少なくとも1つの光ファイバに到達できるようになされ、前記ビームスプリッタは、前記少なくとも1つの光ファイバから後方反射した電磁放射を前記後方反射モニタリングセンサへと方向付けるようになされる、請求項3に記載のレーザシステム。
【請求項5】
前記ビームスプリッタは、前記レーザから伝送された電磁放射を前記少なくとも1つの光ファイバへと方向付けるようになされ、前記ビームスプリッタは、前記少なくとも1つの光ファイバから後方反射した電磁放射が前記ビームスプリッタを通って前記後方反射モニタリングセンサへと到達できるようになされる、請求項3に記載のレーザシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの光ファイバは、それぞれ近位端及び遠位端を有する送達光ファイバ及び出力光ファイバを含み、前記出力光ファイバは、前記送達光ファイバの遠位側に位置付けられ、前記出力光ファイバの前記近位端は、前記送達光ファイバの前記遠位端からの電磁放射を受けるように構成される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項7】
レーザハウジングをさらに含み、前記レーザは、前記レーザハウジングの内部に位置付けられ、前記少なくとも1つの光ファイバは前記レーザハウジングに取り外し可能に接続されるようになされる、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項8】
前記後方反射モニタリングセンサは前記レーザハウジングの内部に位置付けられる、請求項7に記載のレーザシステム。
【請求項9】
前記後方反射モニタリングセンサは、前記レーザシステムの使用中に後方反射電磁放射を検出するようになされる、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項10】
前記レーザシステムは、前記レーザシステムの出力パワーを前記後方反射モニタリングセンサにより検出された前記後方反射電磁放射に基づいて計算するようになされたコンピューティングシステムをさらに含む、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項11】
眼科処置を実行するためのレーザシステムであって、
電磁放射を発出するように構成されたレーザと、
近位端及び遠位端を有する少なくとも1つの光ファイバであって、前記光ファイバの前記近位端は、前記レーザからの電磁放射を受け、電磁放射を前記近位端から前記遠位端へ、及び前記光ファイバの前記遠位端の外へと伝送するように構成された光ファイバと、
前記少なくとも1つの光ファイバから後方反射した後方反射電磁放射を検出するように位置付けられた後方反射モニタリングセンサと、を含み、
前記後方反射モニタリングセンサは、前記眼科処置中に前記レーザシステムが使用されている間に後方反射電磁放射を検出するようになされる、レーザシステム。
【請求項12】
白内障水晶体を分割するようになされた、請求項11に記載のレーザシステム。
【請求項13】
前記電磁放射は中赤外範囲内である、請求項11に記載のレーザシステム。
【請求項14】
後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法であって、
レーザからの電磁放射を前方伝送方向に少なくとも1つの光ファイバへと伝送することと、
前記電磁放射を前記少なくとも1つの光ファイバで受けることであって、前記電磁放射の一部は前記少なくとも1つの光ファイバを通って伝送され、前記電磁放射の他の部分は前記少なくとも1つの光ファイバから後方反射することと、
前記少なくとも1つの光ファイバから後方反射した電磁放射を後方反射モニタリングセンサで検出することと、を含む後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【請求項15】
前記検出された後方反射に関する情報をユーザに知らせることをさらに含む、請求項14に記載の後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【請求項16】
前記検出された後方反射から前記レーザシステムの出力パワーを計算することをさらに含む、請求項14に記載の後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【請求項17】
前記検出された後方反射から計算された前記レーザシステムの前記出力パワーをユーザに知らせることをさらに含む、請求項16に記載の後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【請求項18】
前記レーザシステムの出力パワーを前記検出された後方反射に基づいて調整することをさらに含む、請求項14に記載の後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの光ファイバは、それぞれ近位端及び遠位端を有する送達光ファイバ及び出力光ファイバを含み、前記出力光ファイバは、前記送達光ファイバの遠位側に位置付けられ、前記出力光ファイバの前記近位端は、前記送達光ファイバの前記遠位端からの電磁放射を受けるように構成される、請求項14に記載の後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【請求項20】
前記後方反射モニタリングセンサは前記レーザシステムの使用中に後方反射電磁放射を検出する、請求項14に記載の後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レーザシステム、例えば眼科処置で使用されるレーザシステムのモニタリングに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザは、様々な眼科処置を含む多くの異なる医療処置で使用される。例えば、レーザは白内障手術において、例えば白内障の水晶体を分割するために使用され得る。幾つかの処置では、レーザは水晶体の初期分割のために使用され、その後、水晶体は超音波ハンドピースで乳化されて、水晶体を取り除くための破砕が完了する。他の処置では、レーザは水晶体を取り除くための分解又は乳化を完了させるために使用され得て、超音波エネルギを別に印加する必要はない。レーザはまた、白内障手術のその他のステップ、例えば角膜切開創を作るため、及び/又は水晶体嚢の切開にも使用され得る。
【0003】
レーザはまた、網膜硝子体手術でも使用され得る。幾つかの処置では、レーザは硝子体切除術のために、硝子体線維を取り除くために切断又は破砕するために使用され得る。レーザは、硝子体切除術用プローブに組み込まれ得て、レーザからのエネルギが硝子体線維に、硝子体線維を取り除くために切断又は破砕するように加えられ得る。
【0004】
他の網膜硝子体への応用において、レーザは網膜組織の光凝固に使用され得る。レーザ光凝固は、網膜裂孔及び/又は糖尿病性網膜症の影響等の問題の治療のために使用され得る。
【0005】
米国特許出願公開第2018/0360657号明細書では、眼科用レーザシステムの例が開示されている。同出願には、例えば外科的切開創を作成するため、又は眼科組織の光切断のため、及びレーザ白内障手術(LACS:laser-assisted cataract surgery)等の白内障手術のためのレーザの使用が記載されている。米国特許出願公開第2019/0201238号明細書では、眼科用レーザシステムの他の例が開示されている。同出願には、例えば硝子体切除術用プローブにおける硝子体線維を切断又は破砕するためのレーザの使用が記載されている。米国特許出願公開第2018/0360657号明細書及び米国特許出願第2019/0201238号明細書は、参照によりその全体が本願に明確に援用される。
【0006】
レーザシステムにおいては、コンポーネントについて、ミスアラインメント及び/又は欠陥、例えば光ファイバのミスアラインメント又はひび割れがないかをチェックすることが望ましい。それに加えて、レーザシステムの出力パワーをチェックすることが望ましい。レーザシステムをチェックするための1つの現行の方法は、出力先端を電力測定器に挿入して出力パワーを測定し、潜在的な損傷を検出することである。レーザシステムをモニタするための改良されたシステム及び方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、レーザシステムをモニタするための改良されたシステム及び方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
幾つかの実施形態において、レーザシステムは、電磁放射を発出するように構成されたレーザと、近位端及び遠位端を有する少なくとも1つの光ファイバであって、光ファイバの近位端はレーザからの電磁放射を受け、電磁放射を近位端から遠位端へ、そして光ファイバの遠位端の外へと伝送するように構成された光ファイバと、少なくとも1つの光ファイバから後方に反射した後方反射電磁放射を検出するように位置付けられた後方反射モニタリングセンサと、を含む。後方反射モニタリングセンサは光ダイオードであり得る。
【0009】
幾つかの実施形態において、レーザシステムは、レーザと少なくとも1つの光ファイバの近位端との間に位置付けられたビームスプリッタをさらに含み得る。ビームスプリッタは、レーザから伝送された電磁放射がビームスプリッタを通って少なくとも1つの光ファイバに到達できるようにし、少なくとも1つの光ファイバから後方反射した電磁放射を後方反射モニタリングセンサへと方向付けるようになされ得る。代替的に、ビームスプリッタは、レーザから伝送された電磁放射を少なくとも1つの光ファイバへと方向付け、少なくとも1つの光ファイバから後方反射した電磁放射がビームスプリッタを通って後方反射モニタリングセンサへと到達できるようになされ得る。
【0010】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの光ファイバは送達光ファイバ及び出力光ファイバを含む。出力光ファイバは、送達光ファイバの遠位側に位置付けられ得て、出力光ファイバの近位端は、送達光ファイバの遠位端からの電磁放射を受けるように構成され得る。
【0011】
幾つかの実施形態において、レーザシステムはレーザハウジングをさらに含み得る。レーザは、レーザハウジングの内部に位置付けられ得て、少なくとも1つの光ファイバはレーザハウジングに取り外し可能に接続されるようになされ得る。後方反射モニタリングセンサもまた、レーザハウジングの内部に位置付けられ得る。
【0012】
後方反射モニタリングセンサは、レーザシステムの使用中の後方反射電磁放射を検出するようになされ得る。レーザシステムは、システムの出力パワーを後方反射モニタリングセンサにより検出された後方反射電磁放射に基づいて計算するようになされたコンピューティングシステムをさらに含み得る。
【0013】
レーザシステムは、眼科処置を実行するようになされ得る。レーザシステムは、白内障手術用として、例えば白内障の水晶体を分割するようになされ得る。レーザシステムは、網膜硝子体手術用として、例えば硝子体線維を破砕又は切断するようになされ得る。電磁放射は赤外、可視、紫外範囲内であり得る。1つの実施形態において、電子放射は中赤外範囲内である。
【0014】
幾つかの実施形態において、後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする方法は、レーザからの電磁放射を前方伝送方向に少なくとも1つの光ファイバへと伝送するステップと、電磁放射を少なくとも1つの光ファイバで受けるステップであって、電磁放射の一部は少なくとも1つの光ファイバを通って伝送され、電磁放射の他の部分は少なくとも1つの光ファイバから後方反射するステップと、少なくとも1つの光ファイバから後方反射した電磁放射を後方反射モニタリングセンサで検出するステップと、を含む。方法は、検出された後方反射に関する情報をユーザに知らせるステップをさらに含み得る。方法は、検出された後方反射からレーザシステムの出力パワーを計算するステップをさらに含み得る。方法は、検出された後方反射から計算されたレーザシステムの出力パワーをユーザに知らせるステップをさらに含み得る。方法は、レーザシステムの出力パワーを検出された後方反射に基づいて調整するステップをさらに含み得る。
【0015】
本発明の実施形態の別の例及び特徴は、図面及び詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0016】
添付の図面は、本願で開示される装置及び方法の実施例を示しており、説明文と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示による、後方反射を利用してモニタするように構成された例示的なレーザシステムの略図を示す。
図2】後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする例示的な方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面は、以下の詳細な説明を参照すればよりよく理解され得る。
【0019】
本開示の原理を理解しやすくするために、ここで、図面に示されている実施例を参照するが、これらの実施例及びその他の実施例を説明するために具体的な文言が用いられている。それでも、図示された、又は本明細書に記載された例によって特許請求の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。図示又は記載されているシステム、装置、器具、又は方法に対するあらゆる代替及びその他の改造と、本開示の原理の何れのさらなる用途も、本開示が関係する当業者であれば通常着想するように、すべて想定される。特に、本開示の1つの実施例に関して記載されている特徴、コンポーネント、及び/又はステップは、本開示の他の実施例に関して記載された特徴、コンポーネント、及び/又はステップと組み合わされてもよい。簡潔にするために、場合により、図面全体を通じて同じ参照番号は同じ又は同様の部品を指すために使用されている。
【0020】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書においては、レーザ源に関するコンポーネントの方向又は端を示すために使用されており、近位方向又は端はレーザ源に向かう向きであるか、又はそれにより近く、遠位端はレーザ源から反対の向きであるか、又はそこからより遠い。「第一」及び「第二」という呼び方は、本明細書で使用されるかぎり、何れの特定の位置付け又はその他の特性も指示又は示唆するものではない。むしろ、「第一」及び「第二の」という呼び方が本明細書中で使用された場合、これらは1つのコンポーネントを別のコンポーネントから区別するためにのみ使用されている。例えば、特に別段の明示がないかぎり、第一の光ファイバ又は第二の光ファイバはレーザ源のより近くに位置付けられ得る。
【0021】
図1は、本開示による、後方反射を利用してモニタリングするように構成された例示的なレーザシステム10の略図を示す。レーザシステム10は、1つ又は複数の眼科処置に適したレーザシステムであり得る。レーザシステム10は、独立したレーザシステムでも、眼科処置に使用される眼科システム又はコンソールの中のレーザモジュールでもよい。
【0022】
幾つかの実施形態において、レーザシステム10は白内障手術に好適であり得る。幾つかの実施形態において、レーザシステムの出力エネルギは白内障水晶体の分割又は乳化に適している。幾つかの例では、レーザ出力は、白内障水晶体の初期分割のために使用され、その後、超音波ハンドピースを使って水晶体の超音波乳化が行われて、水晶体を除去するための破砕が完了する。他の例では、レーザ出力は水晶体を除去するのに十分の程度まで水晶体を分割又は超音波乳化するために使用され、超音波エネルギを別に印加する必要がない。追加的又は代替的に、レーザ出力は角膜切開創を作るため、及び/又は水晶体嚢を切開するために好適であり得る。
【0023】
他の実施形態において、レーザシステムは網膜硝子体手術に好適であり得る。幾つかの実施形態において、レーザシステムの出力エネルギは硝子体線維を除去するために切断又は破壊するのに適している。他の網膜硝子体への応用では、レーザ出力は眼組織治療に、例えば網膜裂孔及び/又は糖尿病性網膜症の影響等の問題を治療するための網膜組織の光凝固に好適であり得る。
【0024】
図1に示されるように、レーザシステム10はレーザハウジング12を含み、これは図1中、破線の四角として概略的に示されている。レーザハウジング12にはレーザ14が格納される。レーザ14に加えて、その他のコンポーネントもレーザハウジング12内に配置されてよい。例えば、レーザハウジング12にはレーザ14を動作させるためのコンポーネント、例えば電源、レーザポンプ、レーザエネルギ制御素子、及びモニタが格納され得る。それに加えて、レーザハウジング12には、レーザ出力の光路内のコンポーネント、例えば1つ又は複数のレンズ、ミラー、及び光ファイバ(図示せず)が格納され得る。
【0025】
レーザ14は所望の用途に適した何れの種類のレーザであってもよい。レーザ14は、何れの適当な波長の適当な電磁放射も出力し得る。例えば、レーザ14は、可視、赤外、及び/又は紫外波長内の1つ又は複数の波長の電磁放射を発出し得る。レーザ14は、電磁放射の連続ビームを発出するように動作するか、又は動作させられ得る。代替的に、レーザ14はパルスビームを発出するように動作し、又は動作させられ得る。
【0026】
1つの例において、レーザ14は赤外範囲で動作する。例えば、レーザ14は中赤外範囲、例えば約2.0マイクロメートル~約4.0マイクロメートルの範囲内の電磁放射を出力し得る。幾つかの例示的な波長としては、約2.5マイクロメートル~3.5マイクロメートル、例えば約2.775マイクロメートル、約2.8マイクロメートル、又は約3.0マイクロメートルが含まれ得る。このようなレーザは、例えば白内障手術での水晶体分割に、又はその他の処置に好適であり得る。
【0027】
他の例において、レーザ14は紫外範囲の電磁放射を発出する。他の例では、レーザ14は可視範囲の電磁放射を発出する。
【0028】
レーザシステム10は、レーザ14からのレーザ電磁放射をレーザハウジング12の出力ポート16へと方向付けるように設計される。図1中、出力ポート16はレーザハウジング12の電磁放射経路52の遠位端として概略的に示されているが、レンズ等の光学コンポーネントが出力ポート16に配置され得ると理解されたい。レーザシステム10は、レーザ14からのレーザ電磁放射を、レンズ及びミラー等の1つ又は複数の光学コンポーネントを通って出力ポート16へと方向付け得る。
【0029】
器具22はレーザハウジング12に光学的に接続されて、出力ポート16からのレーザ電磁放射を受け得る。器具22は例えば、眼科処置のためのハンドピースであり得る。器具又はハンドピース22は、図1中、破線の四角として概略的に示されている。
【0030】
器具又はハンドピース22は、送達光ファイバ24によりレーザハウジング12に接続され得る。送達光ファイバ24は柔軟で、比較的長くし得て、それによって術者はレーザハウジング12からある程度離れた位置でハンドピース22を操作する中でのフレキシビリティを得られる。送達光ファイバ24は、例えば1~3メートルの長さであり得る。例示的な実施形態において、送達光ファイバ24は約2メートルの長さであり得る。
【0031】
送達光ファイバ24は、そこに永久的に取り付けられたハンドピース22の一部であってもよい。代替的に、送達光ファイバ24はハンドピース22に取り外し可能に接続されてもよい。送達光ファイバ24はハンドピース22に、直接、又は1つ以上のその他のコンポーネントを通じて永久的又は取り外し可能に接続され得る。
【0032】
その近位端32で、送達光ファイバ24はレーザハウジング12に取り外し可能に接続され得る。送達光ファイバ24はSMAコネクタ等のコネクタ(図示せず)を有し得て、これはレーザハウジング12の出力ポート16においてSMAコネクタ等のコネクタと嵌合する。代替的に、送達光ファイバ24はレーザハウジング12に永久的に取り付けられてよい。送達光ファイバ24はレーザハウジング12に、直接、又は1つ以上のその他のコンポーネントを通じて永久的又は取り外し可能に接続され得る。
【0033】
送達光ファイバ24の遠位端34で、送達光ファイバ24は出力光ファイバ26に光学的に連結され得る。出力光ファイバ26は、近位端36及び近位端38を有する。出力光ファイバ26の遠位端出力38は、レーザシステム10の遠位端出力を構成する。その近位端36において、出力光ファイバ26はコネクタ又はフェルールに結合され得て、これは出力光ファイバ26をハンドピース22に結合し、それによって出力光ファイバ26はハンドピース22の取り外し可能部分を構成する。他の実施形態において、出力光ファイバはハンドピース22の支持部に取り外し可能に取り付けられてよい。出力光ファイバ26はハンドピース22の支持部に、直接、又は1つ以上のその他のコンポーネントを通じて永久的又は取り外し可能に接続され得る。送達光ファイバ24の遠位端34は出力光ファイバ26の近位端36に、直接、又は1つ以上のその他のコンポーネントを通じて光学的に連結され得る。例えば、1つ又は複数の光ファイバは送達光ファイバ24と出力光ファイバ26との間に位置付けられ得る。1つ又は複数のその他のコンポーネント、例えばコネクタ、レンズ、又はその他のコンポーネントが送達光ファイバ24と出力光ファイバ26との間に位置付けられてもよい。
【0034】
出力光ファイバ26は、何れの適当な長さであってもよい。例えば、出力光ファイバ26は20mm~100mmの間の長さであり得る。ある例示的な実施形態において、出力光ファイバ26は約50mmの長さであり得る。
【0035】
1つの例示的な実施形態において、出力光ファイバ26はコネクタ又はフェルールに固定され、これはハンドピース22の支持部に結合し、そこから取り外すことができる。出力光ファイバ26は使い捨てコンポーネントであってよく、それによって使用後に出力光ファイバ26をハンドピース22の支持部から取り外し、廃棄し得る。その後の処置のためには、新品の使い捨て出力光ファイバ26をハンドピース22の支持部に結合し得る。
【0036】
レーザシステムの光ファイバは、所期の用途に適した電磁放射を伝送できる何れの光ファイバでもよい。何れの適当な材料のファイバも使用し得て、これにはグラスファイバ又はプラスチックファイバが含まれる。1つの例示的な実施形態において、送達光ファイバ24は酸化ゲルマニウム(GeO2)ファイバであり得、出力光ファイバ26はサファイヤファイバであり得る。他の多くの例が可能である。
【0037】
図1の実施形態において、ビームスプリッタ60はレーザ14とレーザハウジング12の出力ポート16との間のレーザ電磁放射経路52の中に位置付けられる。ビームスプリッタ60は、レーザ電磁放射の一部を通過させ、レーザ電磁放射の一部を転向させる役割を果たす。図の実施形態では、電磁放射がレーザ14から出力ポート16に向かって電磁放射経路52に沿って矢印53の方向に発出されると、電磁放射のほとんどはビームスプリッタ60を通り、引き続き出力ポートを通って送達光ファイバ24及びハンドピース22に至る。レーザ14からの電磁放射の一部、例えば0.1%~10%はビームスプリッタ60によって電磁放射経路62に沿って矢印63の方向にタップ信号として転向させられる。
【0038】
後でより詳しく説明するように、レーザシステム10の状態に応じて、ビームスプリッタ60の遠位側のコンポーネントへと、例えば送達光ファイバ24へ、そして出力光ファイバ26へと伝送されたレーザ電磁放射のうちのある部分は、レーザ14に向かって後方反射される。この後方反射電磁放射は、電磁放射経路52に沿って矢印55の方向にビームスプリッタ60へと戻る。ビームスプリッタ60はこの後方反射電磁放射の一部、例えば0.1%~10%を電磁放射経路64に沿って、経路62に沿った矢印63とは反対の矢印65の方向に方向付ける。経路64に沿って矢印65の方向に方向付けられた後方反射電磁放射は、後方反射電磁放射を測定するための後方反射モニタリングセンサ68へと方向付けられる。
【0039】
2つの主な移動方向を区別するために、「前方伝送」及び「前方に伝送される」という用語は、ビームスプリッタ60から出力光ファイバ26の遠位端38に向かう、すなわちレーザシステム10の遠位端に向かう方向に伝送される電磁放射を指すために使用される。「後方反射」及び「後方に反射される」という用語は、反対方向に、出力光ファイバ26の遠位端38からビームスプリッタ60に向かって、すなわちレーザシステム10の遠位端から離れる方向に反射して戻る電磁放射を指すために使用される。
【0040】
後方反射センサ68は例えば、検出された電磁放射を受け取った電磁放射に関する信号に変換できるフォトダイオードであり得る。一例として、後方反射センサ68はセレン化鉛光検出器であり得る。その他の種類の光検出器及びその他の種類のセンサも使用できる。
【0041】
図1の例では、ビームスプリッタ60及び後方反射センサ68はレーザハウジング12の中に格納されている。他の実施形態では、これらのコンポーネントの一方又は両方がレーザハウジング12の外に配置されてもよい。
【0042】
図の例において、レーザ14からビームスプリッタ60までの経路はビームスプリッタ60から光ファイバ22までの経路と整合し、ビームスプリッタ60から後方反射センサ68までの経路64はその経路に対してある角度、例えば直角である。それゆえ、ビームスプリッタ60は、レーザ14から伝送された電磁放射がビームスプリッタ60を通って光ファイバ24、26に到達できるようになされ、ビームスプリッタ60は、光ファイバ24、26から後方反射された電磁放射を後方反射モニタリングセンサ68へと方向付けるようになされる。代替的な配置では、レーザ14からビームスプリッタ60までの経路はビームスプリッタ60から光ファイバ22までの経路に対してある角度、例えば直角であり、ビームスプリッタ60から後方反射センサ68までの経路64はビームスプリッタ60から光ファイバ22までの経路と整合する。この配置では、ビームスプリッタ60は、レーザ14から伝送された電磁放射を光ファイバへと方向付けるようになされ、ビームスプリッタ60は、光ファイバから後方反射された電磁放射がビームスプリッタ60を通って後方反射モニタリングセンサ68に到達できるようになされる。
【0043】
図1の例示的なレーザシステム10の動作において、レーザ14は電磁放射を発出するように動作し、これはレーザ14から経路52に沿って矢印53の方向に出力ポート16へと伝送される。出力ポート16から、電磁放射は送達光ファイバ24の近位端32に入り、送達光ファイバ24を通って進み、送達光ファイバ24の遠位端34から出る。送達光ファイバ24の遠位端34から、電磁放射は出力光ファイバ26の近位端36に入り、出力光ファイバ26を通って進み、出力光ファイバ26の遠位端38から出て、電磁放射56に沿って標的部位へと向かう。標的部位は、例えば白内障水晶体、硝子体線維、網膜組織、その他の眼組織、又はその他の組織全般であり得る。
【0044】
図1からわかるように、レーザ14からの電磁放射が出力光ファイバ26の遠位端38へと進むとき、これはレーザシステムのコンポーネントが電磁放射経路と接する箇所を横切る。これらの接触箇所には、電磁放射が光ファイバに入る光ファイバの近位端と電磁放射が光ファイバから出る光ファイバの遠位端とが含まれる。図1に示される例示的なレーザシステム10では、レーザシステムは、電磁放射がレーザハウジング14の出力ポート16から出て送達光ファイバ24の近位端32に入る第一の接触箇所42と、電磁放射が送達光ファイバ24の遠位端34から出て出力光ファイバ26の近位端36に入る第二の接触箇所44とを含む。
【0045】
第一の接触箇所42及び第二の接触箇所44は図1において、1つ又は複数のコンポーネントのミスアラインメントの可能性を示す矢印群として概略的に示されている。例えば、第一の接触箇所42において、送達光ファイバ24の近位端32はレーザハウジング14の出力ポート16から出る電磁放射の経路52と整合し得ない。同様に、第二の接触箇所44では、出力光ファイバ26の近位端36は送達光ファイバ24の遠位端34と整合し得ない。
【0046】
光ファイバのミスアラインメントは製造中のミスアラインメント、例えば接続されるコンポーネントのミスアラインメント及び/又はファイバの偏心に起因し得る。ユーザが光ファイバコンポーネントを接続する、例えば送達光ファイバ24の近位端32をレーザハウジング14の出力ポート16に接続し、出力光ファイバ26をハンドピース22の支持部に接続する実施形態では、光ファイバのミスアラインメントは整合しない接続から生じ得る。それに加えて、振動、温度変化等の外的要因もミスアラインメントの原因となり得る。
【0047】
光ファイバが整合しない場合、その結果として標的位置への電磁放射の伝送が不完全になるほか、電磁放射の一部が後方反射し得る。例えば、第一の接触箇所42において、送達光ファイバ24の近位端32がレーザハウジング14の出力ポート16から出る電磁放射の経路52と整合しない場合、送達光ファイバ24の近位端32は電磁放射の一部を後方反射させ得る。同様に、第二の接触箇所44において、出力光ファイバ26の近位端36が送達光ファイバ24の遠位端34と整合しない場合、出力光ファイバ26の近位端36は電磁放射の一部を後方反射させ得る。ミスアラインメントの量が増えると、標的箇所への伝送量が減るほか、後方反射の量が増える。
【0048】
ミスアラインメントに加えて、標的箇所への電磁放射の伝送を減少させ得る他の考え得る問題は、光ファイバのうちの1つのひび割れ又は破損である。光ファイバにひび割れ又は破損があると、このひび割れ又は破損によって電磁放射の所期の伝送が低減する可能性があり、また、その結果として電磁放射の後方反射が増大する可能性がある。
【0049】
後方反射センサ68は、後方反射の量を検出することにより、ミスアラインメント又は光ファイバの欠陥による電磁放射の伝送量の減少がないかレーザシステム10をモニタする。ミスアラインメント及び/又は光ファイバのひび割れ若しくは破損による後方反射の増大によって、後方反射センサ68がパックアップする信号が増加する。システムは、後方反射検出器からの信号を受信し、これらをモニタするコンピューティングシステム、例えばプロセッサ、メモリ、並びにソフトウェア、ファームウェア及び/又はハードウェアを含み得る。コンピューティングシステムは、後方反射の量が過剰であるかどうかを評価するための閾値を含み得る。このような閾値は、特定のシステムに関するデータに基づいて特定され得る。システムは、ユーザに対して検出された後方反射に関する情報、例えば後方反射の量、閾値を超えたか否か、ミスアラインメント若しくは欠陥が疑われるか検出されたか否か、又は検出された後方反射に関するその他の情報を伝え得る。光ファイバのミスアラインメント及びひび割れ又は破損をモニタすることにより、後方反射モニタリングはシステムの安全性をチェックする役割を果たす。本願で開示される実施形態によれば、このようなモニタリングは定期的に、又はレーザシステムの使用中に継続的に行うことができる。
【0050】
ミスアラインメントと欠陥をモニタすることに加えて、後方反射モニタリングはまた、システムの出力パワーを較正する役割も果たすことができる。レーザからの出力増大の結果、システムの遠位端から伝送される出力パワーの増大のほか、後方反射も増大する。システムの遠位端から伝送される出力パワーと検出される後方反射の利用との相関関係を特定できる。例えば、幾つかのシステムにおいて、検出される後方反射の量はシステムの遠位端から伝送される出力パワーの量に直接比例し得る。出力パワーと後方反射の量との間の相関関係は、特定のシステムに関するデータに基づいて特定され得る。
【0051】
レーザシステムのコンピューティングシステム、例えばプロセッサ、メモリ、並びにソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアは、システムの遠位端から伝送される出力パワーを測定された後方反射に基づいて計算するように構成され得る。この計算は、特定のシステムに関するデータから特定された相関関係に基づき得る。コンピュータシステムは、システムの遠位端から伝送された出力パワーと検出された後方反射の量との相関関係を記憶する。システムが使用されている間に、システムは後方反射を定期的又は継続的に測定し、システムの遠位端から伝送された出力パワーを測定された後方反射から計算し、計算された出力パワーをユーザに知らせるように構成され得る。ユーザは、その情報を使ってパワーを増減させることができる。追加的又は代替的に、システムはレーザシステムの出力パワーを検出された後方反射に基づいて自動的に調整し得る。
【0052】
図2は、後方反射の検出を利用してレーザシステムをモニタする例示的な方法のフローチャートを示す。図2に示される例示的な方法ステップはある実施形態を表しているにすぎず、それは他の変形型も本開示の範囲内で可能であるからである。
【0053】
ステップ70で、電磁放射がレーザから前方伝送方向に少なくとも1つの光ファイバへと伝送される。例えば、図1のレーザシステム10では、電磁放射はレーザ14から前方伝送方向に光ファイバ24、26へと伝送される。
【0054】
ステップ72で、電磁放射が光ファイバで受け取られる。このステップで、電磁放射の一部は光ファイバを通って伝送され、電磁放射の他の部分は光ファイバから後方反射される。例えば、図1のレーザシステム10では、電磁放射は光ファイバ24、26で受け取られる。電磁放射の一部は光ファイバ24、26を通って伝送され、電磁放射の他の部分は光ファイバ24、26から後方反射される。
【0055】
ステップ74で、光ファイバから後方反射された電磁放射は後方反射モニタリングセンサで検出される。例えば、図1のレーザシステム10では、光ファイバ24、26から後方反射された電磁放射は後方反射モニタリングセンサ68で検出される。
【0056】
光ファイバから後方反射された電磁放射が後方反射モニタリングセンサで検出された後、方法は、検出された後方反射に関する情報を、例えばディスプレイ上でユーザに知らせるステップを含み得る。方法は、レーザシステムの出力パワーを検出された後方反射から計算するステップを含み得る。方法は、検出された後方反射から計算されたレーザシステムの出力パワーを、例えばディスプレイ上でユーザに知らせるステップを含み得る。方法は、レーザシステムの出力パワーを検出された後方反射に基づいて、システムによって自動的に、又はユーザによってマニュアルで調整するステップを含み得る。調整は、継続的に、又はある間隔で行われ得る。
【0057】
当業者であればわかるように、本願で開示されるシステム及び方法には、先行技術によるシステム及び方法に対する利点がある。例えば、幾つかの先行技術のシステム及び方法では、レーザシステムは出力先端をパワーメータに挿入して、出力パワーを測定し、あらゆる潜在的な損傷を検出することによってチェックされる。このレーザシステムが例えば白内障手術又は網膜硝子体手術で使用されているとき、出力先端は使用中であり、このようなパワーメータを使用してチェックすることはできない。それゆえ、出力パワーが例えばミスアラインメント又は損傷によって低下しても、使用中は検出されないままとなる。それに加えて、出力先端がパワーメータを使用したチェックのために引き抜かれた場合は、出力先端の継続的な使用に関して無菌状態という面での問題が生じる。それに対して、本明細書に記載のシステム及び方法では、後方反射の検出を利用したモニタリングにより、レーザ出力パワーをモニタすることができ、及び/又はレーザシステムの使用中に損傷がないかをモニタできる。それに加えて、幾つかの実施形態において、本願に記載のシステム及び方法は、処置中に、自動的にもマニュアルでも、出力パワーの調整のためのフィードバックに使用できる。後方反射モニタリングセンサは、処置中に間欠的又は継続的に使用して、間欠的又は継続的な読み取り値を得ることができる。
【0058】
当業者であれば、本開示により包含される実施形態は前述の特定の例示的な実施形態に限定されないとがわかるであろう。例示のための実施形態が図示され、説明されているが、上述の開示においては様々な改造、変更、及び置換が想定される。このような変形は本開示の範囲から逸脱せずに上述の内容に加え得ると理解されたい。したがって、付属の特許請求項を広く、本開示と矛盾しない方法で解釈することが適切である。
図1
図2
【国際調査報告】