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特表2024-517267カチオン性デキストランポリマー及びシリコーンを含む損傷した毛髪のケアのための配合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】カチオン性デキストランポリマー及びシリコーンを含む損傷した毛髪のケアのための配合物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20240412BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20240412BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20240412BHJP
   A61K 8/89 20060101ALI20240412BHJP
   C08B 37/02 20060101ALI20240412BHJP
   A61K 8/892 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
A61K8/73
A61Q5/12
A61Q5/02
A61K8/89
C08B37/02
A61K8/892
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568358
(86)(22)【出願日】2022-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-11-06
(86)【国際出願番号】 US2022027984
(87)【国際公開番号】W WO2022240664
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/187,593
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(71)【出願人】
【識別番号】591123001
【氏名又は名称】ユニオン カーバイド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リール、リンジー エム.
(72)【発明者】
【氏名】バイ、ルー
(72)【発明者】
【氏名】パーテイン ザ サード、エメット エム.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、ダニエル エス.
(72)【発明者】
【氏名】ライナー、ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
4C083
4C090
【Fターム(参考)】
4C083AC172
4C083AC402
4C083AC442
4C083AC532
4C083AC642
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC792
4C083AC862
4C083AD151
4C083AD162
4C083AD211
4C083AD212
4C083CC33
4C083CC38
4C083EE28
4C083EE29
4C083FF01
4C090AA08
4C090BA12
4C090BB62
4C090CA35
4C090DA26
(57)【要約】
損傷した毛髪のケアのための配合物であって、ビヒクルと、シリコーンと、堆積助剤であって、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーである、堆積助剤と、を含む、配合物が提供され、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー(II)上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー(III)上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、式中、(IV)は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、各Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、C5~20アルキル基から選択される。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
損傷した毛髪のケアのための配合物であって、
皮膚科学的に許容されるビヒクルと、
皮膚科学的に許容されるシリコーンと、
堆積助剤ポリマーであって、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーである、堆積助剤ポリマーと、を含み、前記デキストランベースポリマーが、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、前記四級アンモニウム基が、
(i)前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、
【化1】

(ii)前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、
【化2】

式中、
【化3】

は、前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、各Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基から選択される、配合物。
【請求項2】
前記カチオン性デキストランポリマーが、灰分及び揮発性物質について補正された0.5~5.0重量%のケルダール窒素含有量、TKNを有する、請求項1に記載の配合物。
【請求項3】
前記配合物が、リーブオンコンディショナー、リンスオフコンディショナー、及びコンディショニングシャンプーからなる群から選択される、請求項2に記載の配合物。
【請求項4】
洗浄界面活性剤を更に含み、前記配合物が、コンディショニングシャンプーである、請求項3に記載の配合物。
【請求項5】
前記式(II)の四級アンモニウム基が、式(IIa)のものであり、
【化4】

前記式(III)の四級アンモニウム基が、式(IIIa)のものであり、
【化5】

式中、各Rは、独立して、水素及び線状又は分岐状C1~4アルキル基からなる群から選択される、請求項4に記載のコンディショニングシャンプー。
【請求項6】
各R及びRが、メチル基であり、各Rが、水素である、請求項5に記載のコンディショニングシャンプー。
【請求項7】
各Rが、線状又は分岐状C12アルキル基である、請求項6に記載のコンディショニングシャンプー。
【請求項8】
前記堆積助剤ポリマーが、灰分及び揮発性物質について補正された1超~5.0重量%のケルダール窒素含有量、TKNを有し、前記堆積助剤ポリマーが、0超~0.03のジメチルドデシルアンモニウム部分のカチオン置換度、DSを有する、請求項7に記載のコンディショニングシャンプー。
【請求項9】
抗菌剤/防腐剤、レオロジー調節剤、石鹸、着色剤、pH調整剤、抗酸化剤、保湿剤、ワックス、発泡剤、乳化剤、着色剤、香料、キレート剤、防腐剤、漂白剤、潤滑剤、感覚調節剤、日焼け止め添加剤、ビタミン、タンパク質/アミノ酸、植物抽出物、天然成分、生物活性剤、劣化防止添加剤、顔料、酸、浸透剤、帯電防止剤、縮れ防止剤、抗ふけ剤、毛髪ウェービング/矯正剤、毛髪スタイリング剤、ヘアオイル、天然油又はエステル皮膚軟化剤、吸収剤、硬質粒子、軟質粒子、コンディショニング剤、滑り剤、乳白剤、真珠光沢剤、及び塩からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む、請求項8に記載のコンディショニングシャンプー。
【請求項10】
損傷した毛髪をケアする方法であって、
請求項1に記載の配合物を選択することと、
前記配合物を損傷した毛髪に適用することと、を含み、
前記堆積助剤ポリマーが、前記堆積助剤ポリマーを有しないがそれ以外は同一の配合物と比較して、前記損傷した毛髪上への前記配合物からの前記皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を向上させる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、損傷した毛髪のケアのための配合物に関する。特に、本発明は、損傷した毛髪のケアのための配合物であって、皮膚科学的に許容されるビヒクルと、皮膚科学的に許容されるシリコーンと、堆積助剤ポリマーであって、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーである、堆積助剤ポリマーと、を含有する、配合物に関し、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、
【0002】
【化1】

(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、
【0003】
【化2】

式中、
【0004】
【化3】

は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基から選択される。
【0005】
毛髪のクレンジングは、個人の衛生状態の遍在的要素である。毛髪のクレンジングは、毛髪又は個人に有害であると認識されている汚れ、細菌、及び他のものの除去を容易にする。クレンジング配合物は、典型的には、毛髪に堆積した物質の除去を促すための界面活性剤を含有する。残念ながら、クレンジング配合物は、望ましくない物質及び望ましい物質の両方を毛髪から除去する。例えば、クレンジング配合物は、しばしば望ましくないことに、毛髪から油を除去し、油は、水分の損失から毛髪を保護するように作用する。毛髪から過剰な油分を除去すると、毛髪が乾燥及び損傷しやすくなる可能性がある。この懸念に対する1つの解決策は、穏やかな界面活性剤の選択である。別のアプローチは、除去された油を堆積を通して置き換えるのに役立つ添加剤を組み込むことであるが、このアプローチは、特にリンスオフ用途において、実施が困難であることが証明されている。
【0006】
シャンプーに加えて、カラーリング及びスタイリングの実践は、化学的及び熱的損傷を毛髪に残す可能性があり、毛髪の外観及び感触を改善するためのコンディショニングの必要性を悪化させる。
【0007】
米国特許第7,067,499号において、Erazo-Majewiczらは、少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナン又はカチオン性ポリガラクトマンナンの誘導体を含むパーソナルケア及び家庭用ケア製品組成物を開示しており、カチオン性誘導体化ポリガラクトマンナン上の誘導体部分は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルヒドロキシアルキル、及びカルボキシメチルからなる群から選択され、このアルキルが1~22個の炭素を含有する炭素鎖を有し、ヒドロキシアルキルが、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、及びヒドロキシブチルからなる群から選択され、少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナン又はカチオン性ポリガラクトマンナンの誘導体が、5,000の下限及び200,000の上限を有する平均平均(mean average)分子量(molecular weight、Mw)を有し、10%の水溶液における600nmの光波長での80%を超える光透過率を有し、多糖類の1.0重量%未満のタンパク質含有量、及び少なくとも0.01meq/グラムのアルデヒド官能基含有量を有する。
【0008】
可溶性カチオン変性セルロース(例えば、ポリクオタニウム-10)、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、及び他のカチオン性ポリマー(例えば、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7)などの従来使用されている堆積助剤は、パーソナルケアクレンザーで一定レベルの堆積を提供するが、それにもかかわらず、それらは、低い効率を示すため、所望される結果を促進するためにパーソナルケアクレンザー配合物への活性物質の比較的高い組み込みが必要となる。しかしながら、そのような高い活性物質(例えば、シリコーン)レベルは、配合物の消費者による使用感に発泡/泡の感触及びコストに悪影響を与える。
【0009】
したがって、損傷した毛髪のケアのために設計された配合物が引き続き必要とされている。また、従来の有益剤堆積助剤と比較して増加した天然由来指数(ISO16128)を有する新しい有益剤堆積助剤が引き続き必要とされている。
【0010】
本発明は、損傷した毛髪のケアのための配合物であって、皮膚科学的に許容されるビヒクルと、皮膚科学的に許容されるシリコーンと、堆積助剤ポリマーであって、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーである、堆積助剤ポリマーと、を含む、配合物を提供し、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、
【0011】
【化4】

(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、
【0012】
【化5】

式中、
【0013】
【化6】

は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基からなる群から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基から選択される。
【0014】
本発明は、損傷した毛髪をケアする方法であって、本発明の配合物を選択することと、配合物を損傷した毛髪に適用することと、を含む、方法を提供し、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを有しないがそれ以外は同一の配合物と比較して、損傷した毛髪上への配合物からの皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
驚くべきことに、損傷した毛髪上への毛髪ケア配合物からのシリコーン堆積は、堆積助剤ポリマーの組み込みによって向上され得、堆積助剤ポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーであり、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、
【0016】
【化7】

(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、
【0017】
【化8】

式中、
【0018】
【化9】

は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、各Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基から選択される。
【0019】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。
【0020】
本明細書で使用される場合、別段示されない限り、「分子量」又はMという語句は、ゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)及びポリエチレングリコール標準などの従来の標準を用いて従来の手法で測定される重量平均分子量を指す。GPCの技法は、Modern Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-Interscience,1979に、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳述されている。分子量は、本明細書においてダルトンの単位で、又は同等にg/molで報告される。
【0021】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「皮膚科学的に許容される」という用語は、皮膚への局所的適用に典型的に使用される成分を指し、スキンケア組成物中に典型的に見られる量で存在する場合に有毒である材料は、本発明の一部として企図されないことを強調することを意図する。
【0022】
好ましくは、損傷した毛髪のケアのための配合物は、化学的に損傷した毛髪(例えば、染色、脱色、パーマなどの化学的処理から損傷した毛髪)、熱的に損傷した毛髪(例えば、アイロン、強制乾燥、スタイリングによる熱への曝露から損傷した毛髪)、及び物理的に損傷した毛髪(例えば、摩擦、引っ張り、カールなどの物理的酷使から損傷した毛髪)のうちの少なくとも1つのためのものである。より好ましくは、損傷した毛髪のケアのための配合物は、化学的に損傷した毛髪のためのものである。最も好ましくは、損傷した毛髪のケアのための配合物は、脱色された毛髪のためのものである。
【0023】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、コンディショニングシャンプー配合物、リンスオフコンディショナー配合物、及びリーブオンコンディショナー配合物からなる群から選択される。より好ましくは、本発明の配合物は、コンディショニングシャンプー配合物及びリンスオフコンディショナー配合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の配合物は、コンディショニングシャンプー配合物である。
【0024】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、皮膚科学的に許容されるビヒクル(好ましくは、配合物は、配合物の重量に基づいて、25~99.895重量%(より好ましくは、45~99.83重量%、なおより好ましくは、79~96.65重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含む)と、皮膚科学的に許容されるシリコーン(好ましくは、配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(より好ましくは、0.15~4重量%、なおより好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含む)と、堆積助剤ポリマー(好ましくは、配合物の重量に基づいて、0.005~5重量%(より好ましくは、0.01~2重量%、なおより好ましくは、0.1~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.5重量%)の堆積助剤ポリマー)であって、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーである、堆積助剤ポリマーと、を含み、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、
【0025】
【化10】

(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、
【0026】
【化11】

式中、
【0027】
【化12】

は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基から選択される。
【0028】
好ましくは、本発明のケアするための配合物は、液体配合物である。より好ましくは、本発明の配合物は、水性液体配合物である。
【0029】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、25~99.895重量%(好ましくは、45~99.83重量%、より好ましくは、79~96.65重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含む。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、25~99.895重量%(好ましくは、45~99.83重量%、より好ましくは、79~96.65重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含み、皮膚科学的に許容されるビヒクルは、水を含む。なおより好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、25~99.895重量%(好ましくは、45~99.83重量%、より好ましくは、79~96.65重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含み、皮膚科学的に許容されるビヒクルは、水及び水性C1~4アルコール混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、25~99.895重量%(好ましくは、45~99.83重量%、より好ましくは、79~96.65重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含み、皮膚科学的に許容されるビヒクルは、水である。
【0030】
好ましくは、本発明の配合物で使用される水は、蒸留水及び脱イオン水のうちの少なくとも1つである。より好ましくは、本発明の配合物で使用される水は、蒸留及び脱イオン化されている。
【0031】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーン(好ましくは、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、毛髪をコンディショニングする)を含む。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコン、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ヘキサデシルメチコン、ヘキサメチルジシロキサン、ジイソプロパノールアミノ-PG-プロピルジシロキサン、メチコン、フェニルジメチコン、ビス-ビニルジメチコン、ステアロキシジメチコンポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコーンガム(すなわち、200,000~1,000,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリジオルガノシロキサン)、ポリアミノ官能性シリコーン(例えば、Dow Corning(登録商標)929)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。更により好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコン、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ヘキサデシルメチコン、ヘキサメチルジシロキサン、メチコン、フェニルジメチコン、ステアロキシジメチコン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。なお更により好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコン、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ヘキサデシルメチコン、メチコン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、ジメチコノールを含む。
【0032】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.005~5重量%(好ましくは、配合物の重量に基づいて、0.01~2重量%、より好ましくは、0.1~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.5重量%)の堆積助剤ポリマー)の堆積助剤ポリマーを含み、堆積助剤ポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーであり、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有し、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含む。
【0033】
好ましくは、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、100,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、125,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、130,000~650,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。より好ましくは、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、100,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、125,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、130,000~650,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、デキストランベースポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐状鎖デキストランベースポリマーであり、グルコース構造単位の90~98モル%(好ましくは、92.5~97.5モル%、より好ましくは、93~97モル%、最も好ましくは、94~96モル%)は、α-D-1,6結合によって接続されており、グルコース構造単位の2~10モル%(好ましくは、2.5~7.5モル%、より好ましくは、3~7モル%、最も好ましくは、4~6モル%)は、α-1,3結合によって接続されている。最も好ましくは、デキストランベースポリマーは、50,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、100,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、125,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、130,000~650,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、デキストランベースポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐状鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の90~98モル%(好ましくは、92.5~97.5モル%、より好ましくは、93~97モル%、最も好ましくは、94~96モル%)は、α-D-1,6結合によって接続されており、グルコース構造単位の2~10モル%(好ましくは、2.5~7.5モル%、より好ましくは、3~7モル%、最も好ましくは、4~6モル%)は、式Iに従って、α-1,3結合によって接続されており、
【0034】
【化13】

式中、Rは、水素、C1~4アルキル基、及びヒドロキシC1~4アルキル基から選択され、デキストランポリマー骨格からの平均分岐は、3無水グルコース単位以下である。
【0035】
好ましくは、デキストランベースポリマーは、デキストランベースポリマーの重量に基づいて、0.01重量%未満のオルタナンを含有する。より好ましくは、デキストランベースポリマーは、デキストランベースポリマーの重量に基づいて、0.001重量%未満のオルタナンを含有する。最も好ましくは、デキストランベースポリマーは、検出可能限界未満のオルタナンを含有する。
【0036】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.005~5重量%(好ましくは、配合物の重量に基づいて、0.01~2重量%、より好ましくは、0.1~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.5重量%)の堆積助剤ポリマー)の堆積助剤ポリマーを含み、堆積助剤ポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーであり、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、
【0037】
【化14】

(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、
【0038】
【化15】

式中、
【0039】
【化16】

は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり、Xは、二価連結基であり(好ましくは、Xは、二価のアルキル基から選択され、任意選択的に、ヒドロキシ基、アルコキシ基、及び/又はエーテル基で置換されていてもよく、より好ましくは、Xは、-CHCH(OR)CH-基であり、式中、Rは、水素及び線状又は分岐状C1~4アルキル基からなる群から選択され、最も好ましくは、Xは、-CHCH(OH)CH-基であり)、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基(好ましくは、線状又は分岐状C1~3アルキル基、より好ましくは、C1~2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)からなる群から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基(好ましくは、線状又は分岐状C1~3アルキル基、より好ましくは、C1~2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)からなる群から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基(好ましくは、線状又は分岐状C7~18アルキル基、より好ましくは、線状又は分岐状C8~16アルキル基、なおより好ましくは、線状又は分岐状C10~14アルキル基、最も好ましくは、線状又は分岐状C12アルキル基)から選択される。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.005~5重量%(好ましくは、配合物の重量に基づいて、0.01~2重量%、より好ましくは、0.1~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.5重量%)の堆積助剤ポリマー)の堆積助剤ポリマーを含み、堆積助剤ポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーであり、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIa)の四級アンモニウム基と、
【0040】
【化17】

(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIIa)の四級アンモニウム基と、を含み、
【0041】
【化18】

式中、
【0042】
【化19】

は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基(好ましくは、C1~3アルキル基、より好ましくは、C1~2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)からなる群から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C1~4アルキル基(好ましくは、C1~3アルキル基、より好ましくは、C1~2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)からなる群から選択され、各Rは、独立して、線状又は分岐状C5~20アルキル基(好ましくは、線状又は分岐状C7~18アルキル基、より好ましくは、線状又は分岐状C8~16アルキル基、なおより好ましくは、線状又は分岐状C10~14アルキル基、最も好ましくは、線状又は分岐状C12アルキル基)から選択され、各Rは、独立して、水素及び線状又は分岐状C1~4アルキル基からなる群から選択される(好ましくは、水素)。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.05~5重量%(好ましくは、0.1~2重量%、より好ましくは、0.15~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.5重量%)の堆積助剤ポリマーを含み、堆積助剤ポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランベースポリマーを含むカチオン性デキストランポリマーであり、四級アンモニウム基は、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIa)の四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIIa)の四級アンモニウム基と、を含み、各Rは、メチル基であり、各Rは、メチル基であり、各Rは、独立して、線状又は分岐状C8~16アルキル基(好ましくは、線状又は分岐状C10~14アルキル基、最も好ましくは、線状又は分岐状C12アルキル基)から選択され、各Rは、水素である。
【0043】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、ASTM法D-2364に記載されているように測定された揮発性物質及び灰分について補正された、Buchi KjelMaster K-375自動アナライザーを使用して測定された0.5~5.0重量%(好ましくは、0.7~4重量%、より好ましくは、1~3重量%、最も好ましくは、1.4~2.5重量%)のケルダール窒素含有量、TKNを有する。
【0044】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、ASTM法D-2364に記載されているように測定された揮発性物質及び灰分について補正された、Buchi KjelMaster K-375自動アナライザーを使用して測定された1超~5%のケルダール窒素含有量、TKNを有し、デキストランベースポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されており、四級アンモニウム基は、(i)式(II)の四級アンモニウム基と、(ii)式(III)の四級アンモニウム基と、を含み、堆積助剤ポリマーは、0超~0.03(好ましくは、0.001~0.03未満)のジメチルドデシルアンモニウム部分のカチオン置換度、DSを有する。
【0045】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.001meq/グラム未満(好ましくは、0.0001meq/グラム未満、より好ましくは、0.00001meq/グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)のアルデヒド官能基を含む。
【0046】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.1%未満(好ましくは、0.01%未満、より好ましくは、0.001%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の、堆積助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含み、連結は、β-1,4連結である。
【0047】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.1%未満(好ましくは、0.01%未満、より好ましくは、0.001%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の、付着助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含み、連結は、β-1,3連結である。
【0048】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.001meq/グラム未満(好ましくは、0.0001meq/グラム未満、より好ましくは、0.00001meq/グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)のシリコーン含有官能基を含む。
【0049】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、配合物の重量に基づいて、0.01重量%未満(好ましくは、0.001重量%未満、より好ましくは、0.0001重量%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の皮膚科学的に許容されるノンシリコーン油を含有する。より好ましくは、本発明の配合物は、配合物の重量に基づいて、0.01重量%未満(好ましくは、0.001重量%未満、より好ましくは、0.0001重量%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の皮膚科学的に許容されるノンシリコーン油を含有し、皮膚科学的に許容されるノンシリコーン油は、炭化水素油(例えば、鉱油、ワセリン、ポリイソブテン、水素化ポリイソブテン、水素化ポリデセン、ポリイソヘキサデカン、天然油(例えば、カプリル酸及びカプリン酸のトリグリセリド、ヒマワリ油、大豆油、ココナッツ油、アルガン油、オリーブ油、アーモンド油)、香油(例えば、リモネン)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0050】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、任意選択的に、配合物の重量に基づいて、0~74.895重量%(好ましくは、0.01~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を更に含む。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、任意選択的に、配合物の重量に基づいて、0~74.895重量%(好ましくは、0.01~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を更に含む。なおより好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、任意選択的に、配合物の重量に基づいて、0~74.895重量%(好ましくは、0.01~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を更に含み、皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤は、アルキルポリグルコシド(例えば、ラウリルグルコシド、ココ-グルコシド、デシルグルコシド)、グリシネート(例えば、ココイルグリシン酸ナトリウム)、ベタイン(例えば、セチルベタインなどのアルキルベタイン、並びにコカミドプロピルベタインなどのアミドベタイン)、タウレート(例えば、メチルココイルタウリン酸ナトリウム)、グルタメート(例えば、ココイルグルタミン酸ナトリウム)、サルコシネート(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム)、イセチオネート(例えば、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)、スルホアセテート(例えば、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム)、アラニネート(例えば、ココイルアラニン酸ナトリウム)、アンホアセテート(例えば、ココアンホ酢酸ナトリウム)、サルフェート(例えば、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(sodium lauryl ether sulfate、SLES))、スルホネート(例えば、C14~16オレフィンスルホン酸ナトリウム)、スクシネート(例えば、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム)、脂肪アルカノールアミド(例えば、コカミドモノエタノールアミン、コカミド、ジエタノールアミン、ソヤミドジエタノールアミン、ラウラミドジエタノールアミン、オレアミドモノイソプロパノールアミン、ステアルアミドモノエタノールアミン、ミリスタミドモノエタノールアミン、ラウラミドモノエタノールアミン、カプラミドジエタノールアミン、リシノレアミドジエタノールアミン、ミリスタミドジエタノールアミン、ステアルアミドジエタノールアミン、オレイルアミドジエタノールアミン、タローアミドジエタノールアミン、ラウラミドモノイソプロパノールアミン、タローアミドモノエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドモノエタノールアミン)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。更により好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、任意選択的に、配合物の重量に基づいて、0~74.895重量%(好ましくは、0.01~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を更に含み、皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含む。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、任意選択的に、配合物の重量に基づいて、0~74.895重量%(好ましくは、0.01~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を更に含み、皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムと、コカミドモノエタノールアミンと、コカミドプロピルベタインとのブレンドを含む。
【0051】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、任意選択的に、抗菌剤/防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール、メチルイソチアゾリノン、エチルヘキシルグリセリン)、レオロジー調整剤(例えば、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル)、石鹸、着色剤、pH調整剤、酸化防止剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン)、保湿剤(例えば、グリセリン、ソルビトール、モノグリセリド、レシチン、糖脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、多糖類、ソルビタンエステル、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、及びポリソルベート80)、ジオール(例えば、プロピレングリコール)、ジオール類縁体、トリオール、トリオール類縁体、カチオン性ポリマー性ポリオール)、ワックス、発泡剤、乳化剤、着色剤、香料、キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)、防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール、メチルイソチアゾリノン)、漂白剤、潤滑剤、感覚調節剤、日焼け止め添加剤、ビタミン、タンパク質/アミノ酸、植物抽出物、天然成分、生物活性剤、劣化防止添加剤、顔料、酸、浸透剤、帯電防止剤、縮れ防止剤、抗ふけ剤、毛髪ウェービング/矯正剤、毛髪スタイリング剤、ヘアオイル、天然油又はエステル皮膚軟化剤(例えば、モノ-、ジ-、トリ-グリセリド、例えば、ヒマワリ種子油、ココナッツ油、綿実油、ボラージ油、ボラージ種子油、月見草油、ヒマシ及び水添ヒマシ油、米ぬか油、大豆油、オリーブ油、紅花油、シアバター、ホホバ油、並びにそれらの組み合わせ)、吸収剤、硬質粒子、軟質粒子、コンディショニング剤(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、PQ-10、PQ-7)、滑り剤、乳白剤、真珠光沢剤、及び塩からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、任意選択的に、抗菌剤/防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール、メチルイソチアゾリノン、エチルヘキシルグリセリン)、レオロジー調整剤(例えば、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル)、及びキレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、任意選択的に、フェノキシエタノールとメチルイソチアゾリノンとの混合物、フェノキシエタノールとエチルヘキシルグリセリンとの混合物、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル、及びエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。
【0052】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、増粘剤を更に含む。より好ましくは、本発明の損傷毛髪のケアのための配合物は、増粘剤を更に含み、増粘剤は、好ましくは、配合物の他の特性を実質的に変更することなく、配合物の粘度を増加させるように選択される。好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、増粘剤を更に含み、増粘剤は、好ましくは、配合物の他の特性を実質的に変更することなく、配合物の粘度を増加させるように選択され、増粘剤は、配合物の重量に基づいて、0~5.0重量%(好ましくは、0.1~5.0重量%、より好ましくは、0.2~2.5重量%、最も好ましくは、0.5~2.0重量%)を占める。
【0053】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、抗菌剤/防腐剤を更に含む。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、抗菌剤/防腐剤を更に含み、抗菌剤/防腐剤は、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、安息香酸、ベンジルアルコール、安息香酸ナトリウム、DMDMヒダントイン、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、イソチアゾリノン(例えば、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、抗菌剤/防腐剤を更に含み、抗菌剤/防腐剤は、(a)フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリン、並びに(b)フェノキシエタノール及びイソチアゾリノンからなる群から選択される混合物である(より好ましくは、抗菌剤/防腐剤は、(a)フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリン、並びに(b)フェノキシエタノール及びメチルイソチアゾリノンからなる群から選択される混合物であり、最も好ましくは、抗菌剤/防腐剤は、フェノキシエタノールとエチルヘキシルグリセリンとの混合物である)。
【0054】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)のケアのための配合物は、任意選択的に、pH調整剤を更に含む。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪のケアのための配合物は、pH調整剤を更に含み、配合物は、4~9(好ましくは、4.25~8、より好ましくは、4.5~7、最も好ましくは、4.75~6)のpHを有する。
【0055】
好ましくは、pH調整剤は、クエン酸、乳酸、塩酸、アミノエチルプロパンジオール、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ-2-メチル-1-プロパノールのうちの少なくとも1つからなる群から選択される。より好ましくは、当該pH調整剤は、クエン酸、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アミノ-2-メチル-1-プロパノールのうちの少なくとも1つからなる群から選択される。なおより好ましくは、pH調整剤は、クエン酸を含有する。最も好ましくは、pH調整剤は、クエン酸である。
【0056】
好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)をケアする方法は、本発明の配合物を選択する(好ましくは、選択された配合物は、皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を含む)ことと、配合物を損傷した毛髪に適用することと、を含み、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを有しないがそれ以外は同一の配合物と比較して、損傷した毛髪上への配合物からの皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を向上させる。より好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)をケアする方法は、本発明の配合物を選択する(好ましくは、選択された配合物は、皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を含む)ことと、損傷した毛髪を水で濡らすことと、配合物を濡れた損傷した毛髪に適用することと、を含み、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを有しないがそれ以外は同一の配合物と比較して、損傷した毛髪上への配合物からの皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を向上させる。最も好ましくは、本発明の損傷した毛髪(好ましくは、哺乳類の毛髪、より好ましくは、ヒトの毛髪)をケアする方法は、本発明の配合物を選択する(好ましくは、選択された配合物は、皮膚科学的に許容される洗浄界面活性剤を含む)ことと、損傷した毛髪を水で濡らすことと、配合物を濡れた損傷した毛髪に適用することと、次いで毛髪を水ですすぐことと、を含み、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを有しないがそれ以外は同一の配合物と比較して、損傷した毛髪上への配合物からの皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を向上させる。
【0057】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0058】
合成S1:カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等添加漏斗と、撹拌パドル及びモーターと、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた500mLの四口丸底フラスコに、デキストランポリマー(30.64g、ポリデックス、150kDa Mw)、及び脱イオン水(160.34g)を満たした。添加漏斗に、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの70%水溶液(27.06g、SKW QUAB Chemicalsから入手可能なQUAB(登録商標)151)を投入した。デキストランポリマーが脱イオン水に溶解するまで、フラスコの内容物を撹拌した。内容物を撹拌しながら、装置を窒素でパージして、系内に取り込まれたあらゆる酸素を排出した。窒素流量は、1秒当たり約1気泡であった。混合物を、1時間撹拌しながら窒素でパージした。プラスチックシリンジを使用して、25%水酸化ナトリウム水溶液(4.75g)を、窒素下で撹拌しながらフラスコの内容物に数分間かけて添加した。次いで、フラスコの内容物を、窒素下で30分間撹拌させた。次いで、添加漏斗の内容物を、撹拌を継続しながら窒素下で数分間かけてフラスコの内容物に滴下して投入した。滴下漏斗の内容物をフラスコの内容物に移した後、混合物を5分間撹拌させた。次いで、55℃に設定したJ-KEMコントローラを使用して制御される加熱マントルで、フラスコの内容物に熱を加えた。フラスコの内容物を55℃まで加熱し、90分間維持した。次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を室温まで冷却した。フラスコの内容物が室温に達したら、氷酢酸(2.5g)を添加した。ポリマーを、メタノールからの非溶媒沈殿によって回収し、その沈殿したポリマーをブフナー漏斗を使用した真空濾過によって回収し、真空中、50℃で一晩乾燥させた。生成物分岐状鎖カチオン性デキストランポリマーは、3.54%の揮発性物質含有量、0.11%の灰分含有量(塩化ナトリウムとして)を有するオフホワイト色の固体(23.9g)であった。揮発性物質及び灰分を、ASTM方法D-2364に記載されているように測定した。ケルダール窒素含有量、TKNは、Buchi KjelMaster K-375自動分析装置を使用して測定すると、1.053%(揮発性物質及び灰分について補正した)であることが見出され、これは、0.138のトリメチルアンモニウム置換度に対応している。
【0059】
合成S2~S4:カチオン性デキストランポリマーの合成
合成S2~S4において、カチオン性デキストランポリマーを、実質的に合成S1に記載されるように調製したが、表1に示されるような試薬及び量を有した。NMRによって測定された生成物カチオン性デキストランポリマー中のQUAB(登録商標)151のカチオン性置換度(cationic substitution、CS)を表3に報告する。生成物カチオン性デキストランポリマー中の総ケルダール窒素(total Kjeldahl nitrogen、TKN)も表3に報告する。
【0060】
【表1】

A-ポリデックス150水性デキストラン
B-Sigma Aldrichカタログ番号D4876
C-ポリデックス250水性デキストラン
【0061】
合成S5:カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等添加漏斗と、撹拌パドル及びモーターと、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた500mLの四口丸底フラスコに、デキストランベースポリマー(125.97g、21.4%ポリデックス水性デキストラン)、N,N-ジメチルオクチルアミン(9.83g)、及びエピクロロヒドリン(5.69g)を満たした。フラスコの内容物を70rpmで撹拌した。撹拌しながら、フラスコ内のヘッドスペースをゆっくりとした定常流の窒素(1秒当たり約1つの気泡)で1時間パージして、装置内の一切の同伴酸素を除去した。
【0062】
1時間の窒素パージ後、加熱マントル及びJ-KEM制御装置(70℃の設定点)を使用して、フラスコの内容物に熱を適用した。窒素下で撹拌しながら、フラスコの内容物を70℃で5時間維持した。この間、フラスコの内容物の色は、黄色から暗褐色に変化し、粘度は、反応の進行とともに著しく増加した。
【0063】
次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を水浴で冷却した。固体ポリマー生成物を、アセトンでの非溶媒沈殿によってフラスコの内容物から回収した。Waringブレンダーを500mLのアセトンで満たし、約20mLのポリマー溶液を、プラスチック製の使い捨てシリンジを使用して適度な混合速度でゆっくりと連続的に添加した。微細フリットを有するブフナー漏斗を通して真空濾過することによって、ポリマーを回収した。Waringブレンダーを新鮮なアセトンで満たし、残りの水溶液の非溶媒沈殿を続けた。ポリマーを短時間風乾させ、次いで真空中50℃で一晩乾燥させた。乾燥したポリマーを、乳鉢及び乳棒を用いて手動で粉砕し、米国標準30号ふるいに通してスクリーニングした。
【0064】
生成物ポリマーは、白色の固体(29.63g)として得られ、揮発性物質含有量は2.47%、灰分含有量(塩化ナトリウムとして)は1.84%、ケルダール窒素含有量(灰分及び揮発性物質を補正)は1.442%、CSに対する対応値は0.225であった。
【0065】
合成S6:カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等添加漏斗と、撹拌パドル及びモーターと、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた500mLの四口丸底フラスコに、デキストランベースポリマー(126.92g、21.4%ポリデックス水性デキストラン)、N,N-ジメチルドデシルアミン(13.54g)、及びエピクロロヒドリン(5.84g)を満たした。フラスコの内容物を70rpmで撹拌した。撹拌しながら、フラスコ内のヘッドスペースをゆっくりとした定常流の窒素(1秒当たり約1つの気泡)で1時間パージして、装置内の一切の同伴酸素を除去した。
【0066】
1時間の窒素パージ後、加熱マントル及びJ-KEM制御装置(70℃の設定点)を使用して、フラスコの内容物に熱を適用した。窒素下で撹拌しながら、フラスコの内容物を70℃で5時間維持した。この間、フラスコの内容物の色は、黄色から暗褐色に変化し、粘度は、反応の進行とともに著しく増加した。
【0067】
次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を水浴で冷却した。固体ポリマー生成物を、アセトンでの非溶媒沈殿によってフラスコの内容物から回収した。Waringブレンダーを500mLのアセトンで満たし、約20mLのポリマー溶液を、プラスチック製の使い捨てシリンジを使用して適度な混合速度でゆっくりと連続的に添加した。微細フリットを有するブフナー漏斗を通して真空濾過することによって、ポリマーを回収した。Waringブレンダーを新鮮なアセトンで満たし、残りの水溶液の非溶媒沈殿を続けた。ポリマーを短時間風乾させ、次いで真空中50℃で一晩乾燥させた。乾燥したポリマーを、乳鉢及び乳棒を用いて手動で粉砕し、米国標準30号ふるいに通してスクリーニングした。
【0068】
生成物ポリマーは、白色の固体(29.96g)として得られ、揮発性物質含有量は2.35%、灰分含有量(塩化ナトリウムとして)は1.99%、ケルダール窒素含有量(灰分及び揮発性物質を補正)は1.079%、CSに対する対応値は0.163であった。
【0069】
合成S7:カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等添加漏斗と、撹拌パドル及びモーターと、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた500mLの四口丸底フラスコに、デキストランベースポリマー(25.0g、Sigma-Aldrichカタログ番号D4876)、及び脱イオン水(100g)を満たした。フラスコの内容物を70rpmで撹拌した。撹拌しながら、フラスコ内のヘッドスペースをゆっくりとした定常流の窒素(1秒当たり約1つの気泡)で1時間パージして、装置内の一切の同伴酸素を除去した。
【0070】
添加漏斗に、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの70%水溶液(30.0g;SKW QUAB Chemicalsから入手可能なQUAB(登録商標)151)、及び3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル-ラウリル-ジメチルアンモニウムクロリドの40%水溶液(39.3g、SKW QUAB Chemicalsから入手可能なQUAB(登録商標)342)を満たした。
【0071】
フラスコの内容物を窒素下で撹拌しながら、25%水酸化ナトリウム水溶液(11g)を2分間かけてフラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を1時間連続的に撹拌した後、添加漏斗の内容物をフラスコの内容物に3分間かけて滴下した。次いで、フラスコの内容物を20分間撹拌した後、フラスコの内容物を、55℃の設定点温度を有する加熱マントルを使用して1.5時間加熱した。次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を氷水浴で冷却した。次いで、フラスコの内容物に氷酢酸(1.66g)を添加することによって、フラスコの内容物を中和した。次いで、フラスコの内容物を窒素下で10分間撹拌した。次いで、ポリマー生成物を、メタノールでの非溶媒沈殿によってフラスコの内容物から回収し、約1Lのメタノールを使用した。次いで、メタノールをデカントで取り出し、ポリマー生成物を皿に入れて、50℃で一晩真空乾燥させた。
【0072】
回収したポリマー生成物を、30メッシュのスクリーンを通してふるいにかけ、5.13%の揮発性含有量、0.56%の灰分含有量(酢酸ナトリウムとして)を有する流動性のある白色の固体(27.2g)として得た。ポリマー生成物中の総ケルダール窒素を1.329重量%と決定した。
【0073】
合成S8~S10:カチオン性デキストランポリマーの合成
合成S8~S10において、カチオン性デキストランポリマーを、実質的に合成S7に記載されるように調製したが、表2に示されるように試薬供給を変化させた。NMRによって測定された生成物カチオン性デキストランポリマー中のQUAB(登録商標)151及びQUAB(登録商標)342のカチオン置換度、CSを表3に報告する。生成物カチオン性デキストランポリマー中の総ケルダール窒素、TKNも表3に報告する。
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
比較例CF1~CF7及び実施例F1~F4:シャンプー配合物
シャンプー配合物を、比較例CF1~CF7及び実施例F1~F7の各々において、表4に示される配合物を有するように調製した。具体的には、シャンプー配合物を、以下のプロセスを使用して、比較例CF1~CF7及び実施例F1~F4の各々において調製した:容器内で、ラウリル硫酸ナトリウムの30重量%水溶液を20gの脱イオン水に溶解し、常に撹拌しながら70℃に加熱した。次いで、表4に示されるポリマーを、撹拌しながら容器に添加した(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カチオン性デキストランを合成S1~S10のうちの1つに従って調製した)。ポリマーが溶解したら、次いでEDTA四ナトリウムを容器に添加した。容器の内容物が70℃に達したら、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチルの部分である45重量%水溶液及びコカミドMEAの30重量%水溶液を容器に添加した。次いで、コカミドプロピルベタインの30重量%溶液を容器に添加した。次いで、容器の内容物を放冷した。室温になったら、フェノキシエタノールとメチルイソチアゾリノン防腐剤、及びジメチコノールとTEA-ドデシルベンゼンスルホネートの50重量%固形分の水性エマルジョンを容器に添加した。次いで、生成物シャンプー配合物の最終pHを、必要に応じて水酸化ナトリウム又はクエン酸を使用してpH5に調整し、十分な水を添加して全配合物重量を100gに調整した。追加のテトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチルを添加して、最終配合物粘度を、実験室条件下で30rpmで6番スピンドルを使用して測定した11,000cPのブルックフィールド粘度に調整した。
【0077】
【表4】

商品名STEOL(登録商標)CS-130でStepan Companyから入手可能
商品名Jaguar(登録商標)ExcelでSolvay Novecareから入手可能
商品名Versene(商標)220でThe Dow Chemical Companyから入手可能
商品名Incromide(商標)CMEAでCroda Inc.から入手可能
商品名AMPHOSOL(登録商標)CAでStepan Companyから入手可能
商品名Neolone(商標)PEでThe Dow Chemical Companyから入手可能な防腐剤
商品名DOWSIL(商標)1785 POEエマルジョンでThe Dow Chemical Companyから入手可能
商品名Crothix(商標)-PA-(MH)でCroda Inc.から入手可能
【0078】
シリコーン堆積分析
比較例CF1~CF7及び実施例F1~F4に従って調製されたシャンプー配合物からの毛髪へのシリコーンの堆積を、X線光電子分光法(XPS)を使用して定量化し、これによって、毛髪のサンプルの頂部10nmからの定量的な元素及び化学状態の情報が提供される。
【0079】
毛髪の房(1g、International Hair Importersから入手可能な脱色した毛髪)を、最初に9重量%ラウリル硫酸ナトリウム溶液で洗い、0.4L/分で流れる水で30秒間すすいだ。最初の洗い工程後に、次いで、0.8gのシャンプー配合物を毛髪の房に適用し、各側で30秒間マッサージし、次いで各側を0.4L/分で流れる水で15秒間すすぐことによって、比較例CF1~CF6及び実施例F1~F2のシャンプー配合物で毛髪の房を洗った。次いで、XPSを使用して、毛髪の房を評価した。XPSデータは、3mmの毛髪の束で1cmにわたって房当たり4つの領域から取得した。使用した機器パラメータを表5に提供する。毛髪に堆積したシャンプー配合物からのシリコンのmol%を表6に報告する。
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【国際調査報告】