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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】空調システムおよび制御方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20240412BHJP
   F24F 3/14 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
B01D53/26 200
F24F3/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568433
(86)(22)【出願日】2022-05-04
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 US2022027649
(87)【国際公開番号】W WO2022235782
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】63/184,070
(32)【優先日】2021-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523416564
【氏名又は名称】トランゼラ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ボナー, ロス
(72)【発明者】
【氏名】ドーソン, マシュー エイチ.
【テーマコード(参考)】
3L053
4D052
【Fターム(参考)】
3L053BB02
3L053BB04
3L053BC03
3L053BC08
4D052AA08
4D052CD01
4D052DA08
4D052DB01
4D052FA06
4D052GA01
4D052GB07
4D052GB08
4D052HA01
4D052HA02
4D052HA03
4D052HA49
(57)【要約】
冷却および除湿システムであって、冷却および除湿システムは、ある程度の範囲の露出表面上にコーティングされた乾燥剤を有する少なくとも1つの受動的熱伝達デバイスと、乾燥剤コーティングを有しない別の受動的熱伝達デバイスと、圧縮器であって、冷媒が、圧縮器を通して流動する、圧縮器と、膨張デバイスと、冷媒制御弁と、受動的熱伝達デバイスと関連している空気流を導くための弁とを含む、冷却および除湿システム。一実施形態において、受動的熱伝達デバイスは、管と、フィン熱交換器またはマイクロチャネル熱交換器とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気取り扱いシステムであって、前記空気取り扱いシステムは、
複数の受動的熱伝達デバイス間で熱エネルギーを移動させるように構成されたヒートポンプであって、前記複数の受動的熱伝達デバイスは、前記ヒートポンプと熱的に接触している前記複数の受動的熱伝達デバイスのうちの少なくとも1つの第1の表面と、前記複数の受動的熱伝達デバイスのうちの少なくとも1つの第2の表面とを画定し、前記第2の表面は、前記ヒートポンプへの熱の伝達または前記ヒートポンプからの熱の伝達を可能にするために露出されている、ヒートポンプと、
少なくとも1つの受動的熱伝達デバイスの前記露出表面と熱接触しており、水分を空気と交換するように構成された乾燥剤と、
乾燥剤を伴う前記複数の受動的熱伝達デバイスへおよびそれからブロセスおよび再生空気を導くように構成された複数の空気方向弁と、
2つの動作モード間で前記ヒートポンプにおける熱流動の方向を変更するように構成されたヒートポンプ逆転デバイスと、
空気方向弁、逆転デバイス、およびヒートポンプ動作を制御するための通信ラインを伴う制御システムと、
乾燥剤再生時間が変調される制御モードを動作させる制御動作プロセスと
を備えている、空気取り扱いシステム。
【請求項2】
前記受動的熱伝達デバイスは、管と、フィン熱交換器またはマイクロチャネル熱交換器とを備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記乾燥剤は、前記熱交換器フィンの前記露出表面上のコーティングを形成する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記乾燥剤は、部分的なコーティングを形成し、コーティングされていない区分が、空気流に最初にさらされ、その後、乾燥剤コーティングされた第2の区分が、空気流にさらされる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
顕熱を周囲空気と交換するために構成された乾燥剤を伴わない受動的熱伝達デバイスをさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
顕熱を室内空気と交換するために構成された乾燥剤を伴わない受動的熱伝達デバイスをさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記乾燥剤は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライト、または金属有機構造体(MOF)材料のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
空間内の空気を取り扱う方法であって、前記方法は、
ヒートポンプを用いて、複数の受動的熱伝達デバイス間で熱エネルギーを移動させるステップであって、前記複数の受動的熱伝達デバイスうちの少なくとも1つの第1の表面が、前記ヒートポンプと熱的に接触しており、前記複数の受動的熱伝達デバイスのうちの少なくとも1つの第2の表面が、前記ヒートポンプへの熱の伝達および前記ヒートポンプからの熱の伝達を可能にするために、露出されている、ステップと、
少なくとも1つの受動的熱伝達デバイスの前記露出表面と熱接触しており、水分を空気と交換するように構成された乾燥剤を提供するステップと、
複数の空気方向弁を通して、乾燥剤を伴う前記複数の受動的熱伝達デバイスへおよびそれからブロセスおよび再生空気を導くステップと、
2つの動作モード間で前記ヒートポンプにおける熱流動の方向を変更するステップと、
制御動作モードにおいて、前記複数の空気方向弁、逆転デバイス、およびヒートポンプ動作を制御し、乾燥剤再生時間を変調するステップと
を含む、方法。
【請求項9】
前記受動的熱伝達デバイスは、管と、フィン熱交換器またはマイクロチャネル熱交換器とを備えている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記乾燥剤は、前記熱交換器フィンの前記露出表面上のコーティングを形成する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記乾燥剤は、部分的なコーティングを形成し、コーティングされていない区分が、空気流に最初にさらされ、その後、乾燥剤コーティングされた第2の区分が、空気流にさらされる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
乾燥剤を伴わない受動的熱伝達デバイスを使用して、顕熱を周囲空気と交換することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
乾燥剤を伴わない受動的熱伝達デバイスを使用して、顕熱を室内空気と交換することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記乾燥剤は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライト、または金属有機構造体(MOF)材料のうちの少なくとも1つを備えている、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間に冷却および除湿を提供するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冷却に関する増大する需要は、環境、電力網インフラストラクチャ、地球規模の気候上に膨大な負担を課している。冷却に関する世界の需要を満たしながら、その悪影響を最小化することは、我々の時代の決定的な課題の1つであろう。この課題は、今日の空調システムを再設計し、新しい材料および化学的プロセスを利用することによって対処されることができる。
【0003】
従来の蒸気圧縮ベースの空調システムは、冷却コイルに空気を通すことによって、冷却および除湿を提供する。コイルは、コイルを通した冷媒の流動によって、空気より低い温度において維持される。顕熱冷却は、進入する空気より冷たい冷却コイルに空気を通し、空気から冷媒への熱伝達を結果としてもたらし、空気の温度を低下させることによって達成される。潜熱冷却または除湿は、進入する空気の露点を下回る冷却コイルに空気を通すことによって達成される。これは、空気からの水分を結果としてもたらし、コイル表面上に凝縮物を形成し、気化の潜熱を冷媒に伝達する。そのようなシステムでは、顕熱除去と潜熱除去とは、結合され、それによって、顕熱冷却または潜熱冷却のいずれかは、制御されることができるが、両方は、制御されることができない。さらに、高い潜熱負荷を満たすために、冷却コイルは、非常に低い温度において動作しなければならず、蒸気圧縮システムの不十分な効率を結果としてもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、ある程度の範囲の露出表面上にコーティングされた乾燥剤を伴う少なくとも1つの受動的熱伝達デバイスと、乾燥剤コーティングを伴わない別の受動的熱伝達デバイスと、それを通して冷媒が流動する圧縮器と、膨張デバイスと、冷媒制御弁と、受動的熱伝達デバイスと関連した空気流を導くための弁とを備えている冷却および除湿システムを提供することによって、従来技術の不利点を克服する。
【0005】
例証的実施形態において、空気取り扱いシステムおよび方法は、複数の受動的熱伝達デバイス間で熱エネルギーを移動させるように構成されたヒートポンプを備えている。複数の受動的熱伝達デバイスは、ヒートポンプと熱的に接触している複数の受動的熱伝達デバイスのうちの少なくとも1つの第1の表面と、ヒートポンプへまたはそれから熱の伝達を可能にするために露出された複数の受動的熱伝達デバイスのうちの少なくとも1つの第2の表面とを画定する。乾燥剤が、少なくとも1つの受動的熱伝達デバイスの露出表面と熱接触しており、水分を空気と交換するように構成され得る。複数の空気方向弁が、乾燥剤を伴う複数の受動的熱伝達デバイスへおよびそれからブロセスおよび再生空気を導くように構成されている。ヒートポンプ逆転デバイスが、2つの動作モード間でヒートポンプにおける熱流動の方向を変更するように構成され得、通信ラインを伴う制御システムが、空気方向弁、逆転デバイス、およびヒートポンプ動作を制御し得る。制御動作プロセスが、乾燥剤再生時間が変調される制御モードで動作することができる。例証として、受動的熱伝達デバイスは、管と、フィン熱交換器またはマイクロチャネル熱交換器とを備えていることができる。乾燥剤は、熱交換器フィンの露出表面上のコーティングを形成し得、それは、空気流に最初にさらされるコーティングされていない区分と、その後に続く、空気流にさらされる乾燥剤コーティングされた第2の区分とを伴う部分的なコーティングであり得る。乾燥剤を伴わない受動的熱伝達デバイスが、顕熱を周囲空気と交換するために構成され得、および/または乾燥剤を伴わない受動的熱伝達デバイスが、顕熱を室内空気と交換するために構成され得る。乾燥剤は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライト、または金属有機構造体(MOF)材料のうちの少なくとも1つを含む任意の容認可能な材料または材料の組み合わせを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
下記の本発明の説明は、付随の図面を参照する。
【0007】
図1A図1Aは、第1の動作モードにおける2つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスと、第3のコーティングされていない受動的熱伝達デバイスとを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0008】
図1B図1Bは、第2の動作モードにおける2つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスと、第3のコーティングされていない受動的熱伝達デバイスとを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0009】
図2A図2Aは、第1の動作モードにおける2つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスと、第3のコーティングされていない受動的熱伝達デバイスとを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0010】
図2B図2Bは、第2の動作モードにおける2つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスと、第3のコーティングされていない受動的熱伝達デバイスとを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0011】
図3A図3Aは、第1の動作モードにおける1つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスと、2つのコーティングされていない受動的熱伝達デバイスとを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0012】
図3B図3Bは、第2の動作モードにおける1つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスと、2つのコーティングされていない受動的熱伝達デバイスとを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0013】
図4A図4Aは、第1の動作モードにおける2つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0014】
図4B図4Bは、第2の動作モードにおける2つの乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスを伴う冷却および除湿システムを描写する。
【0015】
図5図5A-5Dは、2つの動作モードにおける冷媒流動方向および計測デバイスの実施形態を描写する。
【0016】
図6A図6Aは、第1の動作モードにおける室内冷却および除湿デバイスの実施形態の断面図を描写する。
【0017】
図6B図6Bは、第2の動作モードにおける室内冷却および除湿デバイスの実施形態の断面図を描写する。
【0018】
図7図7は、乾燥剤冷却および除湿システムのための制御の方法を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1Aおよび図1Bは、例示的乾燥剤冷却および除湿システム100の概略図を示す。動作時、システム100は、2つの動作モード、すなわち、第1のモード(第1の半サイクルとも称される)と第2のモード(第2の半サイクルとも称される)との間を循環する。図1Aは、第1の動作モードを図示し、図1Bは、第2の動作モードを図示する。システム100は、圧縮器103を備えているヒートポンプと、コーティングされていない(すなわち、乾燥剤材料を伴わない)受動的熱伝達デバイス104と、冷媒逆転弁105と、第1の乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107と、膨張弁108と、第2の乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109とを含む。システム100は、第1の空気方向弁113と、第2の空気方向弁114と、第1のファン115とをさらに含む。システム100は、第1の空気ダクト119と、第3の空気方向弁120と、第4の空気方向弁121と、第2のファン122と、第2空気ダクト123とをさらに含む。システム100は、第3のファン128をさらに含む。
【0020】
図1Aおよび1Bの例に示されるように、圧縮器103、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス104、冷媒逆転弁105、およびファン128は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の外側に位置し、室外デバイス102を形成する。乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107および109、空気方向弁113、114、120、および121、ファン115および122、および膨張弁108は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の内側に位置し、室内デバイス101を形成する。室内空間および室外空間は、分割壁125によって分離される。室内デバイス101および室外デバイス102は、分割壁125を通過する冷媒ライン106および110を通して、熱的に接続される。さらに、室内デバイス101は、分割壁125を通して室外空間まで通過する空気ダクト113および118に物理的に接続される。
【0021】
システム100は、図1Aおよび1Bによって示されるように、循環的様式において動作し、2つの動作モード間を交互する。第1の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109は、ブロセスモードにあり、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107は、再生モードにある。第2の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109および乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107の役割は、逆転し、したがって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109は、再生モードにあり、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107は、ブロセスモードにある。
【0022】
非限定的な例として、乾燥剤は、当業者にとって明白な任意の適切な材料を含むことができ、それは、シリカゲル、アルミナ、ゼオライト、または金属有機構造体(MOF)材料等の乾燥剤材料を使用して、水分を捕捉するように設計される。複数の乾燥剤構造を備えている乾燥剤媒体は、公知の技法および機器に基づいて、例えば、乾燥剤材料の水分を吸収するための能力に影響を及ぼさないセラミックまたはプラスチック等の剛体結合材料内に埋め込まれた活性乾燥剤粉末から成る複合材料を使用して製造/適用され得る。そのようなものは、従来のコーティングまたは積層技法を使用して、熱交換器に適用されるか、または、別様に、例えば、熱交換要素のフィンに適用される。
【0023】
図1Aは、システム100の動作の第1の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器103に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス104を通して流動し、ある程度の熱を周囲気流126に解放する。冷媒は、次いで、(第1の弁状態において構成される)冷媒逆転弁105を通して流動し、冷媒ライン106に導かれる。冷媒は、次いで、冷媒ライン106を通して、室外デバイス102から室内デバイス101まで流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107を通して流動し、ある程度の熱を再生気流118に解放する。冷媒は、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁108を通して流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気111から吸収する。冷媒は、次いで、冷媒ライン110を通して、室内デバイス101から室外デバイス102まで流動する。冷媒は、次いで、(第1の弁状態における)逆転弁105を通して流動し、圧縮器103に帰還し、回路を完了する。
【0024】
冷却および除湿されるべきブロセス空気111は、空気流入口112を通して、室内デバイス101に進入し、空気方向弁113によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109に導かれる。ブロセス空気は、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109の露出表面の上を通過する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス109に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス109に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、空気方向弁114を通して、ブロセスファン115によって引き込まれ、空気流出口116を通して、空気調節される空間117まで通過する。
【0025】
再生空気118は、流入口ダクト119を通して、室内デバイス101に進入し、空気方向弁120によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107に導かれる。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス107まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、次いで、空気方向弁121通して、ファン122によって引き込まれ、室外空間124まで流出口ダクト123を通る。
【0026】
環境からの周囲空気126は、流入口127を通して、室外デバイス102に進入する。空気は、受動的熱伝達デバイス104の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス104まで、かつ受動的熱伝達デバイス104から空気まで通過する。空気は、ファン128によって、受動的熱伝達デバイス104から引き込まれ、流出口129を通して、室外空間130に戻る。
【0027】
図1Bは、システム100の動作の第2の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器103に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス104を通して流動し、ある程度の熱を周囲気流126に解放する。冷媒は、次いで、(第2の弁状態において構成される)冷媒逆転弁105を通して流動し、冷媒ライン110に導かれる。冷媒は、次いで、冷媒ライン110を通して、室外デバイス102から室内デバイス101まで流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109を通して流動し、ある程度の熱を再生気流118に解放する。冷媒は、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁108を通して流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気111から吸収する。冷媒は、次いで、冷媒ライン106を通して、室内デバイス101から室外デバイス102まで流動する。冷媒は、次いで、(第2の弁状態における)逆転弁105を通して流動し、圧縮器103に戻り、回路を完了する。
【0028】
冷却および除湿されるべきブロセス空気111は、空気流入口112を通して、室内デバイス101に進入し、空気方向弁113によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107に導かれる。ブロセス空気は、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス107の露出表面の上を通過する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス107に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス107に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、空気方向弁114を通して、ブロセスファン115によって引き込まれ、空気流出口116を通して、空気調節される空間117まで通過する。
【0029】
再生空気118は、流入口ダクト119を通して、室内デバイス101に進入し、空気方向弁120によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109に導かれる。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス109の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス109まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、空気方向弁121を通して、ファン122によって引き込まれる、室外空間124まで流出口ダクト123を通る。
【0030】
環境からの周囲空気126は、流入口127を通して、室外デバイス102に進入する。空気は、受動的熱伝達デバイス104の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス104まで、かつ受動的熱伝達デバイス104から空気まで通過する。空気は、ファン128によって、受動的熱伝達デバイス104から引き込まれ、流出口129を通して、室外空間130に戻る。
【0031】
システム100のいくつかの実施形態において、共通のファンが、ファン115および122の機能を実施するために使用される。システム100のいくつかの実施形態において、ファン122は、118と124との間の空気流経路に沿った任意の他の場所において設置され得、同様に、ファン115は、111と117との間の空気流経路に沿った任意の他の場所において設置され得る。
【0032】
図2Aおよび2Bは、例示的乾燥剤冷却および除湿システム200の概略図を示す。動作時、システム200は、2つの動作モード、すなわち、第1のモード(第1の半サイクルとも称される)と第2のモード(第2の半サイクルとも称される)との間を循環する。図2Aは、第1の動作モードを図示し、図2Bは、第2の動作モードを図示する。システム200は、圧縮器203を備えているヒートポンプと、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス209と、冷媒逆転弁204と、第1の乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206と、冷媒流動方向および計測デバイス208と、第2の乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211とを含む。システム200は、第1の空気方向弁215と、第2の空気方向弁216と、第1のファン217とをさらに含む。システム200は、第1の空気ダクト221と、第3の空気方向弁222と、第4の空気方向弁223と、第2のファン224と、第2空気ダクト225とをさらに含む。システム200は、第3のファン230をさらに含む。
【0033】
図2Aおよび2Bの例に示されるように、圧縮器203、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス209、冷媒流動方向および計測デバイス208、冷媒逆転弁204、およびファン230は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の外側に位置し、室外デバイス202を形成する。乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206および211、空気方向弁215、216、222、および223、およびファン217および224は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の内側に位置し、室内デバイス201を形成する。室内空間および室外空間は、分割壁227によって分離される。室内デバイス201および室外デバイス202は、分割壁227を通過する冷媒ライン205、207、210、および212を通して、熱的に接続される。さらに、室内デバイス201は、分割壁227を通して室外空間まで通過する空気ダクト221および225に物理的に接続される。
【0034】
システム200は、図2Aおよび2Bによって示されるように、循環的様式において動作し、2つの動作モード間を交互する。第1の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211は、ブロセスモードにあり、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206は、再生モードにある。第2の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211および乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206は、逆転し、したがって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211は、再生モードにあり、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206は、ブロセスモードにある。両方のモードにおいて、冷媒流動方向および計測デバイス208は、最初に、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス209に、次いで、その中に含まれる膨張弁に高圧冷媒を通す。図3は、冷媒流動方向および計測デバイス208の可能な実施形態を示す。
【0035】
図2Aは、システム200の動作の第1の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器203に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、(第1の弁状態において構成される)冷媒逆転弁204を通して流動し、冷媒ライン205に導かれる。冷媒は、次いで、冷媒ライン205を通して、室外デバイス202から室内デバイス201まで流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206を通して流動し、ある程度の熱を再生気流220に解放する。冷媒は、次いで、冷媒ライン207を通して、室内デバイス201から室外デバイス202まで流動する。冷媒は、次いで、冷媒流動方向および計測デバイス208を通して、ある程度の熱を周囲気流228に解放するコーティングされていない受動的熱伝達デバイス209に、次いで、冷媒流動方向および計測デバイス208内の膨張弁を通し流動する。冷媒は、次いで、冷媒ライン210を通して、室外デバイス202から室内デバイス201まで流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気213から吸収する。冷媒は、次いで、冷媒ライン212を通して、室内デバイス201から室外デバイス202まで流動する。冷媒は、次いで、(第1の弁状態における)逆転弁204を通して流動し、圧縮器203に戻り、回路を完了する。
【0036】
冷却および除湿されるべきブロセス空気213は、空気流入口214を通して、室内デバイス201に進入し、空気方向弁215によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211に導かれる。ブロセス空気は、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211の露出表面の上を通過する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス211に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス211に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、空気方向弁216を通して、ブロセスファン217によって引き込まれ、空気流出口218を通して、空気調節される空間219まで通過する。
【0037】
再生空気220は、流入口ダクト221を通して、室内デバイス201に進入し、空気方向弁222によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206に導かれる。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス206まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、次いで、空気方向弁223を通して、ファン224によって引き込まれ、室外空間226まで流出口ダクト225を通る。
【0038】
環境からの周囲空気228は、流入口229を通して、室外デバイス202に進入する。空気は、受動的熱伝達デバイス209の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス209まで、かつ受動的熱伝達デバイス209から空気まで通過する。空気は、ファン230によって、受動的熱伝達デバイス209から引き込まれ、流出口231を通して、室外空間232に戻る。
【0039】
図2Bは、システム200の動作の第2の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器203に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、(第2の弁状態において構成される)冷媒逆転弁204を通して流動し、冷媒ライン212に導かれる。冷媒は、次いで、冷媒ライン212を通して、室外デバイス202から室内デバイス201まで流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211を通して流動し、ある程度の熱を再生気流220に解放する。冷媒は、次いで、冷媒ライン210を通して、室内デバイス201から室外デバイス202まで流動する。冷媒は、次いで、冷媒流動方向および計測デバイス208を通して、ある程度の熱を周囲気流228に解放するコーティングされていない受動的熱伝達デバイス209に、次いで、冷媒流動方向および計測デバイス208内の膨張弁を通して流動する。冷媒は、次いで、冷媒ライン207を通して、室外デバイス202から室内デバイス201まで流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気213から吸収する。冷媒は、次いで、冷媒ライン205を通して、室内デバイス201から室外デバイス202まで流動する。冷媒は、次いで、(第2の弁状態における)逆転弁204を通して流動し、圧縮器203に戻り、回路を完了する。
【0040】
冷却および除湿されるべきブロセス空気213は、空気流入口214を通して、室内デバイス201に進入し、空気方向弁215によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206に導かれる。ブロセス空気は、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス206の露出表面の上を通過する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス206に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス206に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、空気方向弁216を通して、ブロセスファン217によって引き込まれ、空気流出口218を通して、空気調節される空間219まで通過する。
【0041】
再生空気220は、流入口ダクト221を通して、室内デバイス201に進入し、空気方向弁222によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211に導かれる。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス211の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス211まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、次いで、空気方向弁223を通して、ファン224によって引き込まれ、室外空間226まで流出口ダクト225を通る。
【0042】
環境からの周囲空気228は、流入口229を通して、室外デバイス202に進入する。空気は、受動的熱伝達デバイス209の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス209まで、かつ受動的熱伝達デバイス209から空気まで通過する。空気は、ファン230によって、受動的熱伝達デバイス209から引き込まれ、流出口231を通して、室外空間232に戻る。
【0043】
システム200のいくつかの実施形態において、冷媒流動方向および計測デバイス208は、室外デバイス202の代わりに、室内デバイス201内に位置する。
【0044】
システム100および200のいくつかの実施形態において、空気切り替え弁が、代替の構成において配置され、それによって、2つの流入口空気弁が、空気調節される空間からの帰還空気と流入口空気ダクトを通した外気との間で選択するように配置される。さらに、2つの退出弁が、空気調節される空間の供給ダクトと排出空気ダクトを通した外気との間で選択するように配置される。本実施形態において、各乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスは、単一の流入口空気弁および単一の退出空気弁に関連付けられる。
【0045】
図3Aおよび3Bは、例示的乾燥剤冷却および除湿システム300の概略図を示す。動作時、システム300は、2つの動作モード、すなわち、第1のモード(第1の半サイクルとも称される)と第2のモード(第2の半サイクルとも称される)との間を循環する。図3Aは、第1の動作モードを図示し、図3Bは、第2の動作モードを図示する。システム300は、圧縮器304を備えているヒートポンプと、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス305と、冷媒逆転弁307と、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320と、膨張弁308と、第2のコーティングされていない受動的熱伝達デバイス310とを含む。システム300は、第1の空気方向弁319と、第2の空気方向弁322と、第1のファン321とをさらに含む。システム300は、空気ダクト331および332と、第2のファン327と、第3のファン314とをさらに含む。
【0046】
図3Aおよび3Bの例に示されるように、圧縮器304、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス305、およびファン327は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の外側に位置し、室外デバイス303を形成する。乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320、空気方向弁319および322、ファン321、逆転弁307、および膨張弁308は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の内側に位置し、室内デバイス302を形成する。コーティングされていない受動的熱伝達デバイス310およびファン314は、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の内側に位置し、室内デバイス301を形成する。室内空間および室外空間は、分割壁334によって分離される。室内デバイス301は、冷媒ライン335を通して、室内デバイス302に熱的に接続される。室内デバイス301は、分割壁334を通過する冷媒ライン311を通して、室外デバイス303に熱的に接続される。室内デバイス302は、分割壁334を通過する冷媒ライン306を通して、室外デバイス303に熱的に接続される。さらに、室内デバイス302は、分割壁334を通して室外空間まで通過する空気ダクト331および332に物理的に接続される。
【0047】
システム300は、図3Aおよび3Bによって示されるように、循環的様式において動作し、2つの動作モード間を交互する。第1の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320は、ブロセスモードにある。第2の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320は、再生モードにある。
【0048】
図3Aは、システム300の動作の第1の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器304に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス305を通して流動し、ある程度の熱を周囲気流325に解放する。冷媒は、次いで、冷媒ライン306を通して、室外デバイス303から室内デバイス302まで流動する。冷媒は、次いで、(第1の弁状態において構成される)逆転弁307を通して流動し、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁308に導かれる。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気317から吸収する。冷媒は、次いで、(第1の弁状態における)逆転弁307を通して流動し、冷媒ライン335に導かれる。冷媒は、冷媒ライン335を通して、室内デバイス302から室内デバイス301まで流動する。冷媒は、次いで、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス310を通して流動し、熱をブロセス空気312から吸収する。冷媒は、次いで、冷媒ライン311を通して、室内デバイス301から室外デバイス303まで流動し、圧縮器304に帰還し、冷媒回路を完了する。
【0049】
冷却されるべきブロセス空気312は、空気流入口313を通して、室内デバイス301に進入し、空気を冷却するコーティングされていない受動的熱伝達デバイス310の露出表面の上を通過する。
【0050】
冷却および除湿されるべきブロセス空気317は、空気流入口318を通して、室内デバイス302に進入し、空気方向弁319によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320に導かれる。ブロセス空気は、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320の露出表面の上を通過する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス320に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス320に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、ブロセスファン321によって空気方向弁322を通して吹かれ、空気流出口323を通して、空気調節される空間324まで通過する。
【0051】
環境からの周囲空気325は、流入口326を通して、室外デバイス303に進入する。空気は、受動的熱伝達デバイス305の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス305まで、かつ受動的熱伝達デバイス305から空気まで通過する。空気は、ファン327によって、受動的熱伝達デバイス305から引き込まれ、流出口328を通して室外空間329に戻る。
【0052】
図3Bは、システム300の動作の第2の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器304に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス305を通して流動し、ある程度の熱を周囲気流325に解放する。冷媒は、次いで、冷媒ライン306を通して、室外デバイス303から室内デバイス302まで流動する。冷媒は、次いで、(第2の弁状態において構成される)逆転弁307を通して流動し、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320に導かれる。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320を通して流動し、ある程度の熱を再生気流333に解放する。冷媒は、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁308を通して流動する。冷媒は、次いで、(第2の弁状態における)逆転弁307を通して流動し、冷媒ライン335に導かれる。冷媒は、冷媒ライン335を通して、室内デバイス302から室内デバイス301まで流動する。冷媒は、次いで、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス310を通して流動し、熱をブロセス空気312から吸収する。冷媒は、次いで、冷媒ライン311を通して、室内デバイス301から室外デバイス303まで流動し、圧縮器304に帰還し、冷媒回路を完了する。
【0053】
冷却されるべきブロセス空気312は、空気流入口313を通して、室内デバイス301に進入し、空気を冷却するコーティングされていない受動的熱伝達デバイス310の露出表面の上を通過する。
【0054】
再生空気333は、流入口ダクト332を通して、室内デバイス302に進入し、空気方向弁319によって、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320に導かれる。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス320の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス320まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、次いで、ファン321によって空気方向弁322を通して吹かれ、室外空間330まで流出口ダクト331を通る。
【0055】
環境からの周囲空気325は、流入口326を通して、室外デバイス303に進入する。空気は、受動的熱伝達デバイス305の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス305まで、かつ受動的熱伝達デバイス305から空気まで通過する。空気は、ファン327によって、受動的熱伝達デバイス305から引き込まれ、流出口328を通して、室外空間329に戻る。
【0056】
システム300のいくつかの実施形態において、室内デバイス301および302が、共通の筐体構造内に組み合わせられ得る。種々の実施形態が、別個のデバイスとして空気調節される空間の内側または外側に位置するか、または、共通の筐体構造内に組み合わせられたデバイス301、302、および303を用いて可能である。システム300のいくつかの動作モードでは、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス310は、ブロセス空気312の露点を下回って動作させられ得る。そのような動作モードは、コーティングされていない受動的熱伝達デバイス310が、ブロセス空気312を除湿すること、およびそれを冷却することを可能にする。いくつかの実施形態において、追加の膨張弁が、逆転弁307とコーティングされていない受動的熱伝達デバイス310との間で、冷媒ライン335に追加される。
【0057】
図4Aおよび4Bは、例示的乾燥剤冷却および除湿システム400の概略図を示す。動作時、システム400は、2つの動作モード、すなわち、第1のモード(第1の半サイクルとも称される)と第2のモード(第2の半サイクルとも称される)との間を循環する。図4Aは、第1の動作モードを図示し、図4Bは、第2の動作モードを図示する。システム400は、圧縮器402を備えているヒートポンプと、冷媒逆転弁403と、第1の乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406と、膨張弁405と、第2の乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404とを含む。システム400は、第1の空気方向弁409と、第2の空気方向弁415と、第1のファン410と、第2のファン416と、空気ダクト419とをさらに含む。
【0058】
図4Aおよび4Bの例に示されるように、全ての構成要素が、1つ以上の筐体構造内の空気調節される空間の内側に位置し、室内デバイス401を形成する。室内空間および室外空間は、分割壁417によって分離される。室内デバイス401は、分割壁417を通して室外空間まで通過する空気ダクト419に物理的に接続される。
【0059】
システム400は、図4Aおよび4Bによって示されるように、循環的様式において動作し、2つの動作モード間を交互する。第1の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404は、ブロセスモードにあり、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406は、再生モードにある。第2の半サイクル中、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404は、再生モードにあり、受動的熱伝達デバイス406は、ブロセスモードにある。
【0060】
図4Aは、システム400の動作の第1の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器402に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、(第1の弁状態において構成される)逆転弁403を通して流動し、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406に導かれる。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406を通して流動し、ある程度の熱を再生気流413に解放する。冷媒は、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁405を通して流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気407から吸収する。冷媒は、次いで、(第1の弁状態における)逆転弁403を通して流動し、圧縮器402に帰還し、冷媒回路を完了する。
【0061】
冷却および除湿されるべきブロセス空気407は、空気流入口408を通して、室内デバイス401に進入する。ブロセス空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404の露出表面の上を通過し、空気を冷却および除湿する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス404に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス404に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、空気方向弁409を通して、ブロセスファン410によって引き込まれ、空気流出口411を通して、空気調節される空間412まで通過する。
【0062】
再生空気413は、流入口ダクト414を通して、室内デバイス401に進入する。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス406まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、次いで、ファン416によって空気方向弁415を通して引き込まれ、室外空間419まで流出口ダクト418を通る。
【0063】
図4Bは、システム400の動作の第2の半サイクルを示す。第1の圧力状態における低圧冷媒が、圧縮器402に進入し、第1の圧力状態より高い第2の圧力状態(例えば、高圧状態)に圧縮される。冷媒は、次いで、逆転弁403を通して流動し、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404に導かれる。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404を通して流動し、ある程度の熱を再生気流407に解放する。冷媒は、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁405を通して流動する。冷媒は、次いで、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406を通して流動し、ある程度の熱をブロセス空気413から吸収する。冷媒は、次いで、(第2の弁状態において構成される)逆転弁403を通して流動し、圧縮器402に帰還し、冷媒回路を完了する。
【0064】
冷却および除湿されるべきブロセス空気413は、空気流入口414を通して、室内デバイス401に進入する。ブロセス空気は、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス406の露出表面の上を通過する。空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、受動的熱伝達デバイス406に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、受動的熱伝達デバイス406に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。冷却および除湿された空気は、次いで、空気方向弁415を通して、ブロセスファン410によって引き込まれ、空気流出口411を通して、空気調節される空間412まで通過する。
【0065】
再生空気407は、流入口ダクト408を通して、室内デバイス401に進入する。再生空気は、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイス404の露出表面の上を通過する。熱が、冷媒から受動的熱伝達デバイス404まで、かつ乾燥剤の上に通過し、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。このように、乾燥剤は、再生され、次のサイクルを開始する。再生空気は、次いで、ファン416によって空気方向弁409を通して引き込まれ、室外空間419まで流出口ダクト418を通る。
【0066】
システム400のいくつかの実施形態において、空気流入口408および414が、共有され、ブロセス空気は、デバイスに進入した後、受動的熱伝達デバイス404および406に分割される。システム400のいくつかの実施形態において、デバイスの全てまたはいくつかの構成要素が、空気調節される空間の外側に位置し、分割壁417を通した追加のダクトを通して、室内空間との空気交換を達成する。システム400のいくつかの実施形態において、分割壁417を通した第2のダクトおよび2つの追加の空気方向弁が、含まれ、したがって、再生モードにおいて、空気は、室内空間の代わりに、室外空間から供給される。
【0067】
システム100-400のいくつかの実施形態において、液体ライン吸引ライン熱交換器が、使用される。システム100-400に概略的に示される乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスを通した空気流の方向は、恣意的である。具体的に、各システムは、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスを通した空気流の方向が両方の動作モードにおいて同じである(並流)実施形態と、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスを通した空気流の方向が第1の動作モードと第2の動作モードとの間で逆転する(逆流)実施形態とを含む。
【0068】
図5A-5Dは、2つの動作モードにおける冷媒流動方向および計測デバイス208の2つの実施形態の詳細を示す。図5Aは、モード1における実施形態Aを示す。図5Bは、モード2における実施形態Aを示す。図5Cは、モード1における実施形態Bを示す。図5Dは、モード2における実施形態Bを示す。実施形態Aは、冷媒逆止弁502、503、506、および508と、膨張弁509と、冷媒ライン501、504、505、および507とから成る。実施形態Bは、冷媒逆止弁510および515と、膨張弁511および514と、冷媒ライン510、514、516、および517とから成る。
【0069】
図5Aに示されるように、実施形態Aのモード1では、高圧冷媒が、冷媒ライン501を通して、デバイスに進入する。冷媒は、逆止弁502を通過し、冷媒は、逆止弁503を通過することを阻止される。冷媒は、冷媒ライン504を通して、デバイス208から外へ流出する。高圧冷媒は、冷媒ライン505を通して、デバイスに進入し、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁509を通過する。低圧冷媒が、次いで、逆止弁506を通過し、逆止弁508を通過することを阻止される。冷媒は、次いで、冷媒ライン507を通して、デバイス208から外へ流出する。
【0070】
図5Bに示されるように、実施形態Aのモード2では、高圧冷媒が、冷媒ライン507を通して、デバイスに進入する。冷媒は、逆止弁508を通過し、冷媒は、逆止弁506を通過することを阻止される。冷媒は、冷媒ライン504を通して、デバイス208から外へ流出する。高圧冷媒は、冷媒ライン505を通して、デバイスに進入し、次いで、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁509を通過する。低圧冷媒は、次いで、逆止弁503を通過し、低圧冷媒は、逆止弁502を通過することを阻止される。冷媒は、次いで、冷媒ライン501を通して、デバイス208から外へ流出する。
【0071】
図5Cに示されるように、実施形態Bのモード1では、高圧冷媒が、冷媒ライン517を通して、デバイスに進入する。冷媒は、逆止弁510を通過する。冷媒は、冷媒ライン512を通して、デバイス208から外へ流出する。高圧冷媒は、冷媒ライン513を通して、デバイスに進入する。冷媒は、逆止弁515を通過することを阻止され、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁514を通過する。低圧冷媒が、次いで、冷媒ライン516を通して、デバイス208から外へ流出する。
【0072】
図5Dに示されるように、実施形態Bのモード2では、高圧冷媒が、冷媒ライン516を通して、デバイスに進入する。冷媒は、逆止弁515を通過する。冷媒は、冷媒ライン513を通して、デバイス208から外へ流出する。高圧冷媒は、冷媒ライン512を通して、デバイスに進入する。冷媒は、逆止弁510を通過することを阻止され、冷媒を高圧状態から低圧状態にする膨張弁511を通過する。低圧冷媒が、次いで、冷媒ライン517を通して、デバイス208から外へ流出する。
【0073】
図6Aおよび6Bは、断面図において、システム100、200、300、または400の室内ユニットの一実施形態の2つの動作モードを示す。本実施形態において、乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスは、熱交換器のフィン上に部分的にコーティングされた乾燥剤を伴うフィンおよび管熱交換器であり、ファンは、クロスフローファンである。
【0074】
図6Aに示されるように、モード1では、熱交換器604は、ブロセスモードにある。空気調節される空間からの帰還空気601は、開口部602を通して、デバイス600に進入し、第1の位置における空気方向弁603を通して、熱交換器604まで通過する。空気は、最初に、空気を冷却するコーティングされていないフィン表面610にさらされる。表面で610において、顕熱が、空気から熱交換器604に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。空気は、次いで、空気を冷却および除湿する乾燥剤コーティングされたフィン表面605にさらされる。表面605において、空気からの水分が、乾燥剤の上に吸収され、乾燥剤の水分含量を増加させる。乾燥剤からの吸収熱は、伝導によって、熱交換器604に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。ブロセス気流からの顕熱も、熱交換器604に、かつそれを通して流動する冷媒に伝達される。空気は、次いで、クロスフローファン606を通して引き込まれ、第1の位置における空気方向弁607によって、開口部608を通して、空気調節される空間609まで通過する。
【0075】
図6Bに示されるように、モード2では、熱交換器604は、再生モードにある。室外空気614は、開口部611を通して、デバイス600に進入し、第2の位置における空気方向弁603を通して、熱交換器604まで通過する。空気は、最初に、空気を加熱するコーティングされていないフィン表面610にさらされる。表面610において、顕熱が、熱交換器604を通して流動する冷媒から露出表面610に、かつ空気に向かって伝達される。空気は、次いで、空気を加熱および加湿する乾燥剤コーティングされたフィン表面605にさらされる。表面605において、熱が、熱交換器604を通して流動する冷媒から表面605上にコーティングされた乾燥剤に伝達され、通過する空気への乾燥剤からの水分の脱着を引き起こす。空気は、次いで、クロスフローファン606を通して引き込まれ、第2の位置における空気方向弁607によって、開口部612を通して、室外空間613まで通過する。
【0076】
デバイス600のいくつかの実施形態において、追加の動作モードは、空気調節される空間を冷却および換気するために、室外空気が周囲空気614から開口部611を通して引き込まれる一方、熱交換器604がブロセスモードにあることを可能にする。
【0077】
上で説明される例では、上で説明される受動的熱伝達デバイスのいずれかの表面の少なくとも一部または全体が、種々の例による乾燥剤材料を用いて少なくとも部分的または完全にコーティングされ得る。一例では、受動的熱伝達デバイスの表面は、乾燥剤材料を用いて少なくとも10分の1被覆(例えば、10%被覆)と最大で完全被覆(100%被覆)との間にあるか、または、上記範囲の間の任意の被覆率値であり得る。
【0078】
図7は、上記の例において説明されるように、乾燥剤冷却および除湿システムに関する制御の方法を描写する。ある例では、方法は、プロセス(プロセッサ)と、プロセッサによって実行されるように構成された命令を記憶している非一過性記憶媒体(例えば、メモリ)とによって実装されることができる。始動701時、システムは、室内および室外空間の温度および湿度を測定する(702)。これらの測定は、デフォルト動作モード703に関するシステムパラメータを設定するために使用される。デフォルト動作モード中、各乾燥剤コーティングされた受動的熱伝達デバイスの流入口および流出口における温度および湿度が、測定される。ある程度の時間の後、ブロセス流の乾燥剤は、飽和状態になり、ブロセス気流からの水分除去率は、減少するであろう。この時間において、流出口の湿度比率は、流入口の湿度比率に近づくであろう。制御システムは、要求される乾燥剤負荷時間として、それを記録する(704)。同様に、ある程度の時間の後、再生流の乾燥剤は、飽和状態になり、再生気流への水分添加率は、減少するであろう。この時間において、流出口の湿度比率は、流入口の湿度比率に近づくであろう。制御システムは、要求される乾燥剤無負荷時間として、それを記録する(704)。
【0079】
システムが、デフォルトモード703において起動している間、室内の温度および湿度が、経時的に測定され、顕熱および潜熱負荷が、決定される(705)。一動作モードでは、顕熱冷却は、顕熱負荷に合致するように調節され、潜熱冷却は、潜熱負荷に合致するように調節される。一実施形態において、顕熱冷却は、ブロセスファン速度を変調することによって調節される。一実施形態において、潜熱冷却は、ブロセスデューティサイクルを変調することによって調節され、ブロセスデューティサイクルは、切り替え時間に対する要求負荷時間として定義される。好ましい動作モードでは、要求される乾燥剤非負荷時間は、圧縮器速度および再生ファン速度を制御することによって、切り替え時間に等しいように変調される。
【0080】
前述は、本発明の例証的実施形態の詳細な説明である。種々の修正および追加が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われることができる。上で説明される種々の実施形態の各々の特徴は、関連付けられる新しい実施形態において、多様な特徴の組み合わせを提供するために、必要に応じて、他の説明される実施形態の特徴と組み合わせられ得る。さらに、前述が、本発明の装置および方法のいくつかの別個の実施形態を説明するが、本明細書に説明されている内容は、本発明の原理の適用の単なる例証的なものにすぎない。例えば、本明細書で使用されるように、用語「プロセス」および/または「プロセッサ」は、様々な電子ハードウェアおよび/またはソフトウェアベースの機能および構成要素(代替として、機能的な「モジュール」または「要素」と称され得る)を含むように広義に解釈されるべきである。さらに、描写されるプロセスまたはプロセッサは、他のプロセスおよび/またはプロセッサと組み合わせられること、または種々のサブプロセスまたはプロセッサに分割されることができる。そのようなサブプロセスおよび/またはサブプロセッサは、本明細書の実施形態に従って、種々に組み合わせられることができる。同様に、本明細書の任意の機能、プロセス、および/またはプロセッサが、電子ハードウェア、プログラム命令の非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体から成るソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを使用して実装され得ることが、明示的に想定される。加えて、本明細書で使用されるように、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「底部」「上部」、「側面」、「前面」、「背面」、「左」、「右」、および同等語等の種々の方向性および配置性用語は、相対的な慣例としてのみ使用され、重力の作用する方向等の固定された座標空間に対する絶対的な方向/配置として使用されない。加えて、用語「略」または「約」が、所与の測定値、値、または特性に対して採用される場合、それは、所望の結果を達成するための通常の動作範囲内にあるだけではなく、システムの許容される公差内(例えば、1~5パーセント)内の固有の不正確度および誤差に起因する、ある程度の変動性も含む、数量を指す。故に、本説明は、例としてのみ解釈されることが意味され、別様に本発明の範囲を限定することを意味しない。
【0081】
請求される内容は、以下の通りである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
【国際調査報告】