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特表2024-517304掃除機用床ブラシアッセンブリ及び掃除機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】掃除機用床ブラシアッセンブリ及び掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569655
(86)(22)【出願日】2022-01-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-09
(86)【国際出願番号】 CN2022073518
(87)【国際公開番号】W WO2022237235
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】202110507798.9
(32)【優先日】2021-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514236854
【氏名又は名称】江蘇美的清潔電器股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】邱智泓
(72)【発明者】
【氏名】黄建明
(72)【発明者】
【氏名】王亞坤
(72)【発明者】
【氏名】魏敏
(72)【発明者】
【氏名】程福萍
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA04
3B061AA06
3B061AD03
3B061AD04
(57)【要約】
掃除機(1000)用床ブラシアッセンブリ(100)は、ロールブラシ組立体(1)と駆動機構(2)とを含み、ロールブラシ組立体(1)のロールブラシ体(11)は、スリーブ(12)内に回動可能に取り付けられ、ロールブラシ体(11)には、ブラシ毛部(116)を形成するように帯状に分布するブラシ毛(112)が設けられ、ロールブラシ組立体(1)のスリーブ(12)には、帯状に構成された逃がし開孔(122)が設けられ、ブラシ毛部(116)と逃がし開孔(122)とはロールブラシ体(11)の径方向に沿って正対して設置され、駆動機構(2)の第1駆動部材(23)はロールブラシ体(11)の回動を駆動するために使用され、第2駆動部材(24)はスリーブ(12)の回動を駆動するために使用され、第1駆動部材(23)と第2駆動部材(24)とは、ブラシ毛部(116)が逃がし開孔(122)から選択的に伸出又は後退するように偏心して配置されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロールブラシ組立体と駆動機構とを含み、
前記ロールブラシ組立体はスリーブとロールブラシ体とを含み、前記ロールブラシ体は、前記スリーブ内に回動可能に取り付けられ、前記ロールブラシ体には、ブラシ毛部を形成するように帯状に分布するブラシ毛が設けられ、前記スリーブには、帯状に構成された逃がし開孔が設けられ、前記ブラシ毛部と前記逃がし開孔とは前記ロールブラシ体の径方向に沿って正対して設置され、
前記駆動機構は第1駆動部材と第2駆動部材とを含み、前記第1駆動部材は前記ロールブラシ体の回動を駆動するために使用され、前記第2駆動部材は前記スリーブの回動を駆動するために使用され、前記第1駆動部材と前記第2駆動部材とは、前記ブラシ毛部が前記逃がし開孔から選択的に伸出又は後退するように偏心して配置されていることを特徴とする掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項2】
前記逃がし開孔が前記スリーブの周方向に沿って螺旋状に延び、前記ブラシ毛部が前記逃がし開孔の形状に合わせて分布するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項3】
前記ブラシ毛部は複数であり、複数の前記ブラシ毛部は前記ロールブラシ体の周方向に間隔をおいて分布し、前記逃がし開孔は複数であり、複数の前記逃がし開孔は前記スリーブの周方向に間隔をおいて分布し、複数の前記ブラシ毛部は複数の前記逃がし開孔にそれぞれ1対1で対応していることを特徴とする請求項2に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項4】
前記逃がし開孔内に補強リブが設けられ、前記補強リブは、前記逃がし開孔内を前記スリーブの軸方向に沿って複数のサブ開孔に区画し、前記ブラシ毛部は、前記ロールブラシ体の軸方向に沿って間隔をおいて配置された複数のサブブラシ毛群を含み、複数の前記サブ開孔は、複数の前記サブブラシ毛群にそれぞれ1対1で対応していることを特徴とする請求項2に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項5】
前記ロールブラシ体の外周壁と前記スリーブの内周壁との間に可撓性除塵体が設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項6】
前記可撓性除塵体が前記ロールブラシ体の外周壁に集積され、且つ前記可撓性除塵体の径方向外側が前記スリーブの内周壁に弾性的に当接していることを特徴とする請求項5に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項7】
前記可撓性除塵体が複数であり、前記ブラシ毛部が複数であり、複数の前記可撓性除塵体と複数の前記ブラシ毛部とは前記ロールブラシ体の外周壁に互い違いに分布していることを特徴とする請求項5に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項8】
前記駆動機構は、動力源と、前記動力源に連結された駆動輪と、伝動軸と、リンク構造とをさらに含み、前記駆動輪が前記伝動軸を介して前記第1駆動部材に連結され、前記駆動輪が前記リンク構造を介して前記第2駆動部材に連結されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項9】
前記駆動輪に伝動孔が設置され、前記伝動軸は前記伝動孔に挿設され且つ前記駆動輪と周方向に沿って相対的に固定され、前記第2駆動部材には逃がし孔が設置され、前記伝動軸は前記第1駆動部材と連結するように前記逃がし孔を貫通し、
前記駆動輪の回動軸線と前記伝動軸の軸線とは一致し、前記逃がし孔の軸線と前記第2駆動部材の回動軸線とは一致し、前記伝動軸の軸線と前記逃がし孔の軸線とはずらして設置されることを特徴とする請求項8に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項10】
前記駆動機構は、前記第2伝動ブロックに回動可能に支持された軸受支持ブロックをさらに含み、且つ前記軸受支持ブロックには軸線が前記逃がし孔の軸線とずらして設置された偏心孔が設置され、且つ前記伝動軸が前記偏心孔に回動可能に支持されていることを特徴とする請求項9に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリ。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の掃除機用床ブラシアッセンブリが設置されていることを特徴とする掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、出願番号が202110507798.9、出願日が2021年5月10日の中国特許出願に基づいて出願され、当該中国特許出願の優先権が主張されており、当該中国特許出願の全内容が引用により本出願に組み込まれている。
【0002】
本出願は、家電製品の製造技術分野に関し、特に掃除機用床ブラシアッセンブリ及び当該床ブラシアッセンブリを備えた掃除機に関する。
【背景技術】
【0003】
偏心スリーブ式毛巻き防止ロールブラシは普通のロールブラシに一つのスリーブを追加したものであり、ロールブラシの全体構造の形態の変化が比較的大きく、掃除機の基本性能に与える影響が比較的大きい。除塵効率は同じ型番の普通のロールブラシを使用する機器より明らかに低下し、ほこりが溜まりやすい。関連技術では、スリーブの表面にスリーブの肉厚方向に沿って貫通する複数の孔が設けられ、各束のブラシ毛は対応する孔の位置と1対1で対応しており、位置合わせが難しく、取付が困難であり、ブラシ毛が床面を掃除する時の変形が制限され、掃除能力が低く、改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、少なくとも従来技術に存在する技術的課題の1つを解決することを目的とする。そのために、本出願は、スリーブの表面に帯状の逃がし開孔が設置され、ブラシ毛部に対応し、スリーブがブラシ毛部の変形に与える影響を低減し、除塵能力を向上させる掃除機用床ブラシアッセンブリを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、ロールブラシ組立体と駆動機構とを含み、前記ロールブラシ組立体はスリーブとロールブラシ体とを含み、前記ロールブラシ体は、前記スリーブ内に回動可能に取り付けられ、前記ロールブラシ体には、ブラシ毛部を形成するように帯状に分布するブラシ毛が設けられ、前記スリーブには、帯状に構成された逃がし開孔が設けられ、前記ブラシ毛部と前記逃がし開孔とは前記ロールブラシ体の径方向に沿って正対して設置され、前記駆動機構は第1駆動部材と第2駆動部材とを含み、前記第1駆動部材は前記ロールブラシ体の回動を駆動するために使用され、前記第2駆動部材は前記スリーブの回動を駆動するために使用され、前記第1駆動部材と前記第2駆動部材とは、前記ブラシ毛部が前記逃がし開孔から選択的に伸出又は後退するように偏心して配置されている。
【0006】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリによれば、第1駆動部材と第2駆動部材とを偏心配置してブラシ毛をスリーブから選択的に伸出又は後退させることにより、毛髪や細い糸等の細長いものがロールブラシ体に絡みつくという問題を効果的に解決することができ、ブラシ毛部と逃がし開孔とをいずれも帯状にしてロールブラシ体の径方向に沿って正対して配置することにより、ブラシ毛部が逃がし開孔を通ってスリーブから伸出する際に、逃がし開孔の内壁がブラシ毛の変形に与える影響を低減し、ブラシ毛の伸長空間を大きくし、ブラシ毛の除塵能力を向上させるとともに、帯状のブラシ毛部と逃がし開孔との組立の難易度を低くし、ロールブラシ体とスリーブとの装着効率を向上させる。
【0007】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記逃がし開孔が前記スリーブの周方向に沿って螺旋状に延び、前記ブラシ毛部が前記逃がし開孔の形状に合わせて分布するように構成されている。
【0008】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記ブラシ毛部が複数であり、複数の前記ブラシ毛部は前記ロールブラシ体の周方向に間隔をおいて分布し、前記逃がし開孔は複数であり、複数の前記逃がし開孔は前記スリーブの周方向に間隔をおいて分布し、複数の前記ブラシ毛部は複数の前記逃がし開孔にそれぞれ1対1で対応している。
【0009】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記逃がし開孔内に補強リブが設けられ、前記補強リブは、前記逃がし開孔内を前記スリーブの軸方向に沿って複数のサブ開孔に区画し、前記ブラシ毛部は、前記ロールブラシ体の軸方向に沿って間隔をおいて配置された複数のサブブラシ毛群を含み、複数の前記サブ開孔は、複数の前記サブブラシ毛群にそれぞれ1対1で対応している。
【0010】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記ロールブラシ体の外周壁と前記スリーブの内周壁との間に可撓性除塵体が設けられている。
【0011】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記可撓性除塵体が前記ロールブラシ体の外周壁に集積され、且つ前記可撓性除塵体の径方向外側が前記スリーブの内周壁に弾性的に当接している。
【0012】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記可撓性除塵体が複数であり、前記ブラシ毛部が複数であり、複数の前記可撓性除塵体と複数の前記ブラシ毛部とは前記ロールブラシ体の外周壁に互い違いに分布している。
【0013】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記駆動機構が、動力源と、前記動力源に連結された駆動輪と、伝動軸と、リンク構造とをさらに含み、前記駆動輪が前記伝動軸を介して前記第1駆動部材に連結され、前記駆動輪が前記リンク構造を介して前記第2駆動部材に連結されている。
【0014】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記駆動輪に伝動孔が設置され、前記伝動軸は前記伝動孔に挿設され且つ前記駆動輪と周方向に沿って相対的に固定され、前記第2駆動部材には逃がし孔が設置され、前記伝動軸は前記第1駆動部材と連結するように前記逃がし孔を貫通し、前記駆動輪の回動軸線と前記伝動軸の軸線とは一致し、前記逃がし孔の軸線と前記第2駆動部材の回動軸線とは一致し、前記伝動軸の軸線と前記逃がし孔の軸線とはずらして設置される。
【0015】
本出願の実施例による掃除機用床ブラシアッセンブリは、前記駆動機構は第2伝動ブロックに回動可能に支持された軸受支持ブロックをさらに含み、且つ前記軸受支持ブロックに軸線が前記逃がし孔の軸線とずらして設置された偏心孔が設置され、且つ前記伝動軸が前記偏心孔に回動可能に支持されている。
【0016】
本出願は、掃除機をさらに提案する。
【0017】
本出願の実施例による掃除機は、上記のいずれかの実施例に記載された掃除機用床ブラシアッセンブリが設置されている。
【0018】
前記掃除機および上記の床ブラシアッセンブリが従来技術に対して有する利点は同じであり、本明細書ではこれ以上言及しない。
【0019】
本出願の追加の方面および利点は、以下の説明において部分的に示され、部分的には以下の説明から明らかになるか、または本出願の実践を通して理解される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本出願の上記のおよび/または追加の方面および利点は、以下の添付図面に関連した実施例の説明から明らかであり、理解しやすくなる。
【0021】
図1】本出願の実施例による掃除機の構造を示す模式図である。
図2】本出願の実施例による掃除機の側面図である。
図3】本出願の実施例による掃除機の床ブラシアッセンブリの断面図である。
図4】本出願の実施例による床ブラシアッセンブリの構造を示す模式図である。
図5】本出願の実施例による床ブラシアッセンブリの駆動機構の構造を示す模式図である。
図6】本出願の実施例による床ブラシアッセンブリの駆動機構の分解図である。
図7】本出願の実施例による床ブラシアッセンブリの駆動機構のロールブラシ組立体の構造を示す模式図である。
図8】本出願の実施例による床ブラシアッセンブリの駆動機構のロールブラシ体の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
【0022】
1000 掃除機、100 床ブラシアッセンブリ、1 ロールブラシ組立体、11 ロールブラシ体、111 第1従動歯、112 ブラシ毛、113 ブラシ体構造、114 従動軸、115 可撓性除塵体、116 ブラシ毛部、12 スリーブ、121 第2従動歯、122 逃がし開孔、123 サブ開孔、124 補強リブ、2 駆動機構、21 伝動組立体、22 駆動輪、221 第1伝動孔、222 第2伝動孔、23 第1駆動部材、231 第1駆動歯、24 第2駆動部材、241 伝動部、242 支持連結部、243 第2駆動歯、244 逃がし孔、245 第3伝動孔、25 伝動軸、26 リンク構造、27 軸受支持ブロック、271 偏心孔、28 駆動ケース、281 モータブラケット、282 駆動側エンドキャップ、29 動力源、291 主動輪、3 ベルト、4 軸受、5 従動側エンドキャップ、1001 ハウジング、1002 ロールブラシ上蓋、1003 底板。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、添付の図面に示される本明細書の実施例を詳細に説明し、ここで、最初から最後まで同一または類似の符号は、同一または類似の要素、または同一または類似の機能を有する要素を示す。図面を参照して以下に説明する実施形態は、本明細書を説明するためにのみ使用される例示的なものであり、本明細書を限定するものとは理解されない。
【0024】
以下の開示は、本出願の異なる構造を実現するための多くの異なる実施例または例を提供する。本明細書の開示を簡略化するために、以下に特定の例の構成要素および設定について説明する。もちろん、これらは単なる実例であり、本出願を限定することを目的とするものではない。さらに、本出願では、異なる例において、数字および/または文字を繰り返すことができる。このような繰り返しは、簡略化および明確化の目的のためであり、それ自体は、議論された様々な実施例および/または設定の間の関係を示すものではない。さらに、本出願に記載された様々な特定のプロセスおよび材料の例であるが、当業者は、他のプロセスの適用可能性および/または他の材料の使用を認識することができる。
【0025】
図1図8を参照して、本出願の実施例に係る掃除機に適用可能な床ブラシアッセンブリ100について説明する。この床ブラシアッセンブリ100の動力源29が駆動輪22から出力する駆動力の一部は、伝動軸25を介して第1駆動部材23を駆動してロールブラシ体11を回動させ、且つ駆動力の他の一部はリンク構造26を介して第2駆動部材24を駆動してスリーブ12を回動させることにより、ロールブラシ体11とスリーブ12を別々に駆動することができ、この伝達過程において、従来技術のようにそれぞれ2つのプーリで歯車嵌合構造を介して動力伝達する必要がなく、各構成要素間の嵌合精度の要求を低減することができ、歯車伝達構造が過度に摩耗するという問題がなく、特に組立ずれの問題が生じにくく、床ブラシアッセンブリ100の実用性を向上させる。
【0026】
なお、本出願における床ブラシアッセンブリ100は、掃除機1000のハウジング1001内に集積して取り付けられることができ、図1に掃除機1000の全体構造の概略図を示すように、床ブラシアッセンブリ100は掃除機1000の底部に取り付けられ、図2に示すように、床ブラシアッセンブリ100は掃除機1000内の前側底部に位置し、図2に示すように、掃除機1000のハウジング1001の前側底部が開放して、ハウジング1001の前側底部領域に掃除口を形成し、床ブラシアッセンブリ100のロールブラシ組立体1のブラシ毛112は掃除口から伸出可能であり、且つブラシ毛112は掃除待ち面を清掃処理することができ、例えば、掃除待ち面は床面であり得る。このように、ブラシ毛112は、床面上の雑物、毛髪等を掃き上げることができ、掃除機1000の吸塵組立体と協働して、舞い上がった雑物、毛髪を吸込、収納放置することで、床面の掃除の役割を果たす。
【0027】
また、具体的に取付ける際に、図2に示されるように、掃除機1000の前部のトップにはロールブラシ上蓋1002が設けられ、前部のボトムには底板1003が設けられ、ロールブラシ上蓋1002と底板1003とは上下方向に間隔をおいて両者の間に取付空間を画定し、底板1003には掃除口が形成され、床ブラシアッセンブリ100は取付空間内に取付けられ、ブラシ毛112は底板1003の掃除口を通って床面を清掃処理する。
【0028】
図3および図4に示すように、本出願の実施例に係る床ブラシアッセンブリ100は、ロールブラシ組立体1と、駆動機構2とを含み、そのうち、駆動機構2およびロールブラシ組立体1がいずれもハウジング1001内に取り付けられ、駆動機構2がハウジング1001に固定的に連結され、駆動機構2における駆動力がロールブラシ組立体1に出力できるように、ロールブラシ組立体1がハウジング1001内に回動可能に支持されて駆動機構2の出力端に連結されることにより、駆動機構2はロールブラシ組立体1がハウジング1001に対して回動するように駆動し、このように、ロールブラシ組立体1の回動中に、ロールブラシ組立体1のブラシ毛112が掃除口から伸出して掃除待ち面を掃除処理する。
【0029】
図3に示すように、ブラシローラ組立体1は、スリーブ12とロールブラシ体11とを含み、そのうち、スリーブ12の左端は掃除機1000のハウジング1001内に回動可能に支持され、且つ、スリーブ12の右端(図3に示す右端は、説明を容易にするためだけであり、実際の取り付けには限定されない)は、駆動機構2の出力端に取り付けられて嵌合し、駆動機構2がスリーブ12の右端からハウジング1001に対してスリーブ12を回動させることができるようになっている。そのうち、スリーブ12には内部取付空間が形成されており、ロールブラシ体11は、スリーブ12内に回動可能に取付られており、図2に示すように、ロールブラシ体11は、外部のブラシ体構造113と、ブラシ体構造113内に集積された従動軸114とを含み、且つブラシ体構造113は、従動軸114と一体化集積されてスリーブ12に対して共通に回動し、そのうち、図3に示すように、従動軸114の左端は、スリーブ12の左端位置に軸受4を介して回動可能に支持されており、図7に示すように、スリーブ12の左端には、従動側エンドキャップ5が設けられており、従動軸114の左端は、軸受4を介して従動側エンドキャップ5に支持され、ブラシ体構造113の右端が駆動機構2に動力連結されることにより、駆動機構2がロールブラシ体11の回動を駆動できる。
【0030】
駆動機構2は、動力源29と、第1駆動部材23及び第2駆動部材24を含む伝動組立体21とを含み、図5に示すように、第1駆動部材23は、第1駆動部材23が自身の回動軸線を有し、自身の回動軸線の周りを回動できるように円形ブロックとして構成され、第2駆動部材24は、第2駆動部材24が自身の回動軸線を有し、自身の回動軸線の周りを回動できるように円形ブロックとして構成されている。第1駆動部材23は、ロールブラシ体11の回動を駆動するために使用され、図3に示すように、第1駆動部材23はロールブラシ体11の右端に直接接触して嵌合し、第1駆動部材23の付勢力がロールブラシ体11に伝達されてロールブラシ体11を回動させ、第2駆動部材24は、スリーブ12の回動を駆動するために使用され、第2駆動部材24は、スリーブ12の右端に直接接触して嵌合し、第2駆動部材24の付勢力がスリーブ12に伝達されてスリーブ12を回動させる。つまり、駆動モータからの駆動力の一部を第1駆動部材23に出力してロールブラシ体11をスリーブ12内で回動させ、駆動力の他の一部を第2駆動部材24に出力してスリーブ12をハウジング1001に対して回動させる。
【0031】
図4及び図7に示すように、ロールブラシ体11にブラシ毛112が設置され、ブラシ毛112がロールブラシ体11の外周壁に設けられ、ブラシ毛112がロールブラシ体11の外周壁から径方向外方に突出して延伸し、逃がし開孔122は、スリーブ12の外周壁をスリーブ12の径方向に貫通し、ブラシ毛112は、逃がし開孔122から伸出可能である。そのうち、第1駆動部材23と第2駆動部材24とは、ブラシ毛112がスリーブ12内から選択的に伸出又は後退するように偏心して配置されており、すなわち、第1駆動部材23によってロールブラシ体11の回動を駆動する時及び第2駆動部材24によってスリーブ12を駆動する時に、ロールブラシ体11の軸線とスリーブ12の軸線とが離間されている。なお、図3に示すように、ロールブラシ体11の回動軸線はスリーブ12の回動軸線よりも低く、ロールブラシ体11の外周壁における複数の異なる位置にいずれもブラシ毛112が設けられているとともに、スリーブ12の外周壁には複数の異なる逃がし開孔122が設けられ、ロールブラシ体11の外周壁のブラシ毛112とスリーブ12の逃がし開孔122とがいずれも下方領域に位置する場合、この箇所におけるブラシ毛112は逃がし開孔122から下方に伸出して掃除待ち面に対して掃除作用を行い、ロールブラシ体11の外周壁のブラシ毛112とスリーブ12の逃がし開孔122とがいずれも上方領域に位置する場合、この箇所におけるブラシ毛112は逃がし開孔122からスリーブ12内に後退する。
【0032】
なお、ブラシ毛部116がスリーブ12から伸出した場合、床面を掃除することができ、また、ブラシ毛部116が逃がし開孔122から後退した場合、ブラシ毛112の雑物が逃がし開孔122の孔壁の作用によりブラシ毛112から離脱することができることで、ブラシ毛112に絡みついた雑物がロールブラシ体11の正常的な回動に影響を与えすぎることを避けることができ、ことにより、ブラシ毛112の掃除の困難性を低減することに寄与でき、ユーザが手で掃除する必要がなく、実用性を高めることができ、毛髪や細い糸等の細長いものがロールブラシ体11に絡みついてしまうという問題を解決することができる。
【0033】
すなわち、本出願の床ブラシアッセンブリ100は、走行中に、ブラシ毛112が逃がし開孔122から伸出して掃除面に接触すると、ブラシ毛112が変形し、変形したブラシ毛112が逃がし開孔122の内周壁に接触しやすくなり、ブラシ毛112の変形の程度が制限される。なお、本出願では、ブラシ毛112を帯状に分布させてブラシ毛部116を形成し、逃がし開孔122をスリーブ12の外周壁に帯状に設けることにより、逃がし開孔122を帯状孔に構成し、逃がし開孔122は開口幅が大きく、ブラシ毛部116と逃がし開孔122とがロールブラシ体11の径方向に沿って正対して配置されている。
【0034】
ここで、図6及び図7に示すように、複数の束のブラシ毛112が隣接して設置され且つ帯状に分布して、帯状に延在するブラシ毛部116として構成され、すなわち、ブラシ毛部116は逃がし開孔122から伸出する場合、複数の束のブラシ毛112はブラシ毛部116に構成され、一体として、逃がし開孔122から同時に伸出又は後退し、このように設置することで、各束のブラシ毛112に対して個別的に一つの小孔構造を設けて逃がすよりも、各束のブラシ毛112がいずれも大きな変形空間を有するように構成されていれば、ブラシ毛112と逃がし開孔122の内壁との間隔が大きくなることに寄与し、ブラシ毛112の変形空間の余裕が大きくなり、ブラシ毛112が伸出した後に大きな形状変化を発生させて床面を掃除する際に、逃がし開孔122の内壁によるブラシ毛112の変形の制限が小さくなり、ブラシ毛112の伸長空間が大きくなり、ブラシ毛112の除塵能力を向上させる。
【0035】
また、ブラシ毛部116と逃がし開孔122とをいずれも帯状に設定することは、各束のブラシ毛112に対して個別的に一つの小孔構造を設ける設計に比べて、逃がし開孔122の数を極めて少なくすることができ、また、ロールブラシ体11とスリーブ12との取付嵌合において、複数の束のブラシ毛112をブラシ毛部116として構成し、かつ一体となって逃がし開孔122との位置決めを行うことができ、すなわち、各束のブラシ毛112ごとにいずれも正確に位置決める必要がなく、ブラシ毛部116と逃がし開孔122との取付嵌合の精度を極めて低くすることができ、これにより、ロールブラシ体11とスリーブ12の取り付け難易度を低減し、取り付け効率を向上させ、取り付け過程に要する時間コストを節約することができることが理解できる。
【0036】
本出願の実施例による床ブラシアッセンブリ100によれば、第1駆動部材23と第2駆動部材24とを偏心配置してブラシ毛112をスリーブ12から選択的に伸出又は後退させることにより、毛髪や細い糸等の細長いものがロールブラシ体11に絡みつくという問題を効果的に解決することができ、ブラシ毛部116と逃がし開孔122とをいずれも帯状に設定してロールブラシ体11の径方向に沿って正対して配置することにより、ブラシ毛部116が逃がし開孔122を通ってスリーブ12から伸出する際に、逃がし開孔122の内壁がブラシ毛112の変形に与える影響を低減し、ブラシ毛112の伸長空間を大きくし、ブラシ毛112の除塵能力を向上させるとともに、帯状のブラシ毛部116と逃がし開孔122との組立の難易度を低くし、ロールブラシ体11とスリーブ12との装着効率を向上させる。
【0037】
いくつかの実施例では、図4に示すように、逃がし開孔122はスリーブ12の一方の端部から他方の端部までスリーブ12の周方向に沿って螺旋状に延びており、ブラシ毛部116は、逃がし開孔122の形状に合わせて分布するように構成されており、ロールブラシ体11の外壁に螺旋状に配置されている。これにより、ロールブラシ体11の長手方向全体にいずれもブラシ毛部116を設けることで、ロールブラシ体11を回動させ続けていると、床ブラシアッセンブリ100の下方の床面を死角なく掃除することができ、回動中において床ブラシアッセンブリ100の底部に常にブラシ毛112が逃がし開孔122から伸出して床面を持続的に掃除することができ、アイドルの発生を回避でき、掃除過程をより安定させ、作業者の作業感をより良好にすることができる。
【0038】
ここで、ロールブラシ体11の取り付け過程では、ロールブラシ体11の一端部をスリーブ12の内腔に伸入し、ロールブラシ体11をスリーブ12に対して螺旋状に回動させて、ロールブラシ体11をスリーブ12の内腔に装入する。これにより、ロールブラシ体11の装着が容易となるとともに、ロールブラシ体11をスリーブ12に対して回動させることにより、ブラシ毛部116と逃がし開孔122とが正対するように、逃がし開孔122とブラシ毛部116との相対周方向位置を調整することができ、ロールブラシ体11の取付精度を向上させることができる。
【0039】
いくつかの実施例では、ブラシ毛部116は複数であり、複数のブラシ毛部116は、ロールブラシ体11の外周壁にロールブラシ体11の周方向に沿って間隔をおいて配置され、対応するブラシ毛部116には、スリーブ12の外周壁にスリーブ12の周方向に沿って間隔をおいて配置された複数の逃がし開孔122が設けられている。ここで、スリーブ12の外周壁には、図7に示すように、スリーブ12の周方向を囲んで螺旋状に延びる2つの帯状の逃がし開孔122が設けられ、2つの逃がし開孔122は全体として周方向に等間隔をおいてスリーブ12に均等に配置されるとともに、ロールブラシ体11の外周壁には、全体として周方向に等間隔を保持してそれぞれ2本の逃がし開孔122に1対1で対応する2本の帯状のブラシ毛部116が設けられており、ブラシ毛部116は対応する逃がし開孔122からスリーブ12を伸出させて床面を掃除することができるようになっている。
【0040】
すなわち、複数のブラシ毛部116と複数の逃がし開孔122とを設けることにより、ブラシ毛112と床面とが常に複数の接触点を有するようにして掃除過程の安定性を向上させるとともに、床ブラシアッセンブリ100の作業中にロールブラシ体11を1周回動させる際に複数のブラシ毛部1116が同じ位置を複数回掃除して掃除効率を大幅に向上させることができる。
【0041】
いくつかの実施例では、逃がし開孔122内に補強リブ124が設けられ、補強リブ124の両端は、逃がし開孔122の両側壁にそれぞれ連結されて、逃がし開孔122をスリーブ12の軸方向に沿って複数のサブ開孔123に区画し、ブラシ毛部116は、ロールブラシ体11の軸方向に沿って間隔を隔てて配置された複数のサブブラシ毛群を含み、複数のサブブラシ毛群の間隔位置は、補強リブ124に対応し、複数のサブ開孔123は複数のサブブラシ毛群にそれぞれ1対1で対応する。
【0042】
すなわち、図7に示すように、逃がし開孔122内に補強リブ124を複数設けることができ、補強リブ124の両端が逃がし開孔122の両側壁にそれぞれ接続され、補強リブ124の延在方向がスリーブ12を囲む逃がし開孔122の延在方向と交差することにより、スリーブ12全体の構造的強度が向上され、逃がし開孔122が複数のサブ開孔123に区画され、ブラシ毛部116が複数のサブブラシ毛群として対応設置され、サブブラシ毛群がサブ開孔123からスリーブ12を伸出させて床面を掃除するように構成され、サブブラシ毛群と補強リブ124との間に一定の間隔を保って配設されることにより、ブラシ毛112の変形が補強リブ124に干渉されず、ブラシ毛112の除塵能力が向上し、床ブラシアッセンブリ100の全体性能が向上する。
【0043】
具体的に実行する間には、補強リブ124を2つに設定し、2つの補強リブ124を逃がし開孔122に間隔をあけて配置して逃がし開孔を3つのサブ開孔123に区画し、ブラシ毛部116には対応する3つのサブブラシ毛群を設け、サブ開孔123の長さは対応するサブブラシ毛群の長さよりも大きく、サブ開孔123の幅は対応するサブブラシ毛群の幅よりもはるかに大きくなり、サブブラシ毛群はサブ開孔123の内周壁と十分な間隔を保ち、ブラシ毛112の変形のために十分な空間を確保するようにサブ開孔123の中央領域に配置することができる。
【0044】
なお、サブブラシ毛群は、均一な間隔で配置された複数のクラスタ状のブラシ毛112であってもよいし、連結された帯状のブラシ毛112であってもよい。
【0045】
いくつかの実施例では、ロールブラシ体11の外周壁とスリーブ12の内周壁との間に隙間が形成され、隙間に可撓性除塵体115が充填されている。なお、ロールブラシ体11がスリーブ12内で回動する間、ブラシ毛112は逃がし開孔122から持続的に伸出又は後退し、特に伸出又は後退する間、床ブラシアッセンブリ100の吸塵組立体は、スリーブ12の内部空間に高速の気流を形成しやすく、気流は一般的に大量の塵埃を持つ。
【0046】
すなわち、スリーブ12内での気流の流通通路を遮断する可撓性除塵体115を設けることにより、スリーブ12内での気流の乱れの流しを回避し、気流が掃除面の近傍を高速通過するように案内して、ブラシ毛112が床面を掃除しながら塵埃を高速で除去し、ブラシ毛112の除塵能力を向上させ、灰がスリーブ12内で隠れることを低減する。
【0047】
いくつかの実施例では、ロールブラシ体11の外周壁に可撓性除塵体115を設け、可撓性除塵体115をロールブラシ体11と一体化集積し、可撓性除塵体115をスリーブ12の径方向に沿って延伸配置し、可撓性除塵体115の径方向外側をスリーブ12の内周壁に弾性的に当接させる。すなわち、ロールブラシ体11の外周壁に可撓性除塵体115を集積することにより、ロールブラシ体11と可撓性除塵体115とをスリーブ12内に1回の取付で取付けることができ、取付工程の簡略化と取付コストの低減を図ることができるとともに、ロールブラシ体11の回動中に、可撓性除塵体115が常にロールブラシ体11とともに回動してブラシ毛112との固定を維持し、ブラシ毛112の正常な動作に妨害することを回避できる。
【0048】
なお、可撓性除塵体115を上部領域に回動させると、その位置のロールブラシ体11とスリーブ12の内周壁との間隔が大きくなり、可撓性除塵体115の弾性変形が小さくなり、可撓性除塵体115を下部領域に回動させると、その位置のロールブラシ体11とスリーブ12の内周壁との間隔が小さくなり、可撓性除塵体115の弾性変形が大きくなり、可撓性除塵体115の厚みをロールブラシ体11とスリーブ12の内周壁との最大間隔以上に設定することにより、可撓性除塵体115の径方向外側を常にスリーブ12の内周壁に弾性的に当接させ、スリーブ12内での気流の乱れの流しを回避し、灰がスリーブ12内で隠れることを減少させ、掃除効果を向上させる。
【0049】
いくつかの実施例では、複数の可撓性除塵体115と複数のブラシ毛部116とを設け、複数の可撓性除塵体115と複数のブラシ毛部116とをロールブラシ体11の周方向に沿って互い違いに分布させてロールブラシ体11の外周壁に配設する。すなわち、図8に示すように、可撓性除塵体115は、長方形のブロック構造となっており、スリーブ12の周方向に螺旋状に延び、可撓性除塵体115の側壁がブラシ毛112から一定の距離を保って、複数の可撓性除塵体115と複数の毛部116とをロールブラシ体11の外周壁に互い違いに分布させることにより、隣接したブラシ毛部116を完全に隔てている。
【0050】
図8に示すように、複数の可撓性除塵体115と複数のブラシ毛部116とは、いずれもスリーブ12の周方向に螺旋状に延びており、ロールブラシ体11の外周壁に互い違いに分布しており、ロールブラシ体11がスリーブ12の内腔に取り付けられた後、複数の互いに接続されていない流通通路が構成され、スリーブ12内の気流は、流通通路を通って掃除面を吹くことに適合し、ブラシ毛112が床面を掃除するとともに塵埃を高速で持ち去り、ブラシ毛112の除塵能力を高め、スリーブ12内で気流の乱れの流しを回避し、灰がスリーブ12内で隠れることを減少させ、掃除効果を高めることができる。
【0051】
いくつかの実施例では、駆動機構2は、動力源29と、駆動輪22と、伝動軸25と、リンク構造26とをさらに備え、動力源29は、駆動輪22に接続されている。ここで、動力源29を駆動モータとし、駆動輪22をプーリとし、駆動モータのモータ軸に主動輪291を設け、プーリの回動軸線を主動輪291の回動軸線と平行とし、プーリと主動輪291とを径方向に正対させて設置することで、主動輪291とプーリとはベルト3を介して伝動嵌合され、駆動モータが出力する駆動力を主動輪291でベルト3を介してプーリに伝達し、プーリを介して第1駆動部材23及び第2駆動部材24に分配する。
【0052】
駆動輪22は、伝動軸25を介して第1駆動部材23と連結し、図5に示すように、第1駆動部材23は、第1駆動部材23が自身の回動軸線を有し、自身の回動軸線の周りを回動できるように円形ブロックとして構成され、駆動輪22は、リンク構造26を介して第2駆動部材24と連結し、図5に示すように、第2駆動部材24は、第2駆動部材24が自身の回動軸線を有し、自身の回動軸線の周りを回動できるように円形ブロックとして構成されている。且つ、図3に示すように、第1駆動部材23はロールブラシ体11の右端に直接接触して嵌合し、第1駆動部材23はロールブラシ体11を回動させることができ、且つ、第2駆動部材24はスリーブ12の右端に直接接触して嵌合し、第2駆動部材24はスリーブ12を回動させることができる。つまり、プーリにおいて、駆動モータからの駆動力の一部が伝動軸25を介して第1駆動部材23に出力してロールブラシ体11をスリーブ12内で回動させ、駆動力の他の一部がリンク構造26を介して第2駆動部材24に出力してスリーブ12をハウジング1001に対して回動させる。
【0053】
いくつかの実施例では、駆動輪22には伝動孔が設置され、駆動輪22がプーリとして構成されることができ、伝動軸25は、伝動孔に貫通され、駆動輪22と周方向に沿って相対的に固定され、第2駆動部材24には逃がし孔244が設置され、逃がし孔244は円形孔として構成されることができ、逃がし孔244は第2駆動部材24の厚さ方向に沿って貫通し、伝動軸25は、逃がし孔244を貫通し、第1駆動部材23と連結される。ここで、図6に示すように、駆動輪22の外周壁には、駆動モータの主動輪291と伝動嵌合するベルト3が取り付けられており、駆動輪22の中心位置には、駆動輪22の軸方向に貫通する第1伝動孔221が設けられており、第1伝動孔221の軸線はプーリの軸線と一致しており、プーリの回動時にプーリが第1伝動孔221の軸線の周りを回動するようになっている。第2駆動部材24には逃がし孔244と第3伝動孔245とが設けられ、逃がし孔244は第2駆動部材24の中心位置に位置して第2駆動部材24の軸方向に貫通し、逃がし孔244の軸線と第2駆動部材24の軸線は一致する。
【0054】
このうち、伝動軸25は第1伝動孔221に貫通されて駆動輪22と周方向に沿って相対的に固定し、伝動軸25は逃がし孔244を貫通して第1駆動部材23と連結する。すなわち、伝動軸25は第1伝動孔221においてプーリに周方向に固定され、プーリが伝動軸25を回動させることができる。具体的に設計される場合、第1伝動孔221に多角形面を設計し、第1伝動孔221と嵌合する位置で伝動軸25を多角柱構造と設計することで、伝動軸25が第1伝動孔221の内周壁の作用下で回動可能とすることができる。
【0055】
そのうち、伝動軸25の回動軸線と駆動輪22の軸線とが一致し、第2駆動部材24の回動軸線と逃がし孔244の軸線とが一致し、駆動輪22の軸線と第2駆動部材24の回動軸線とが一致しなくて、逃がし孔244の軸線は伝動軸25の軸線とずれて設置され、図6に示すように、第2伝動孔222がプーリ上で第1伝動孔221の径方向外側に位置し、つまり、第2伝動孔222の軸線はプーリの伝動軸線とずれて分布され、第3伝動孔245が第2駆動部材24において逃がし孔244の径方向外側に位置し、即ち、第3伝動孔245の軸線は第2駆動部材24の回動軸線とずれて分布される。そのうち、リンク構造26の一端が第2伝動孔222に延びて駆動輪22に回動嵌合するとともに、リンク構造26の他端が第3伝動孔245内に延びて第2駆動部材24に回動嵌合する。
【0056】
いくつかの実施例では、図6に示されるように、リンク構造26の右端は第2伝動孔222とプーリの軸方向に正対して配置され、リンク構造26の右端は第2伝動孔222内に伸長可能であり、リンク構造26の右端の外周壁は第2伝動孔222の内周壁と回動嵌合するとともに、リンク構造26の左端は第3伝動孔245と第2駆動部材24の軸方向に正対して配置され、リンク構造26の左端は第3伝動孔245内に伸長し、リンク構造26の両端の第2駆動部材間の軸方向での投影をずらしてプーリの回動軸線を第2駆動部材24の回動軸線とずらすことができる。
【0057】
なお、図6に示すように、逃がし孔244は第2駆動部材24の中心孔であり、第1伝動孔221はプーリの中心孔であり、逃がし孔244の径は第1伝動孔221の径よりも大きいので、伝動軸25を逃がし孔244から通過させる際に、伝動軸25の軸線はその自身の軸線を逃がし孔244の軸線とずらすように配置することができ、伝動軸25を第2駆動部材24から偏心させて配置することができる。ここで、図3に示すように、伝動軸25の左端が第1駆動部材23に連結され、第1駆動部材23はロールブラシ体11の右端に動力的に連結され、伝動軸25が逃がし孔244内の下部領域内に位置することで、第1駆動部材23の回動軸線が第2駆動軸の回動軸線に対して下向きにオフセットされ、ロールブラシ体11の回動中にロールブラシ体11のブラシ毛112がスリーブ12の下部逃がし開孔122から伸出するようになっている。
【0058】
即ち、本出願において、リンク構造26と伝動軸25の設計により、第1伝動孔221の軸線が駆動輪22の回動軸線に一致し、逃がし孔244の軸線が第2駆動部材24の回動軸線に一致し、伝動軸25の軸線が逃がし孔244の軸線とずれて配置されている。また、上記の設置により、第1駆動部材23がロールブラシ体11をスリーブ12に対して回動させる過程で、第1駆動部材23の回動軸線と第2駆動部材24の回動軸線とがずれて、スリーブ12の回動軸線とロールブラシ体11の回動軸線とがずれるようにして、ロールブラシ体11をスリーブ12に対して偏心回動させることができる。
【0059】
いくつかの実施例では、駆動機構2は、第2伝動ブロックに支持され、第2伝動ブロックに対して回動可能な軸受支持ブロック27をさらに含み、第2伝動部材は、図3に示すように、伝動部241と支持連結部242とを含み、伝動軸25が順に支持連結部242と伝動部241とを貫通し、そのうち、第3伝動孔245は、支持連結部242に設けられ、伝動部241から離れた一側に向かって開放してリンク構造26と連結嵌合する。
【0060】
ここで、伝動部241の径方向寸法は支持連結部242の径方向寸法よりも大きく、伝動部241の中部はロールブラシ体11に向かって開放し且つ中部取付空間を形成し、逃がし孔244は支持連結部242に設けられ且つ伝動部241の中部取付空間に貫通している。ここで、中部取付空間の径方向寸法は逃がし孔244の径方向寸法よりも大きく、図3に示すように、中部取付空間内に軸受4が取り付けられ、軸受支持ブロック27が第2駆動部材24内で回動可能するように軸受4を介して中部取付空間内に回動支持されている。
【0061】
軸受支持ブロック27に、軸受支持ブロック27の厚さ方向に沿って貫通する、円形孔として構成可能な偏心孔271を設け、逃がし孔244の軸線と偏心孔271の軸線とが一致しないように両者をずらして配置し、軸受4を介して伝動軸25の外周壁を偏心孔271の内周壁に嵌合させて伝動軸25を軸受支持ブロック27に対して回動可能とする。ここで、軸受支持ブロック27は、図6に示すように、円形ブロックであり、軸受支持ブロック27の下部領域に偏心孔271を設け、すなわち、偏心孔271の軸線は軸受支持ブロック27の軸線よりも低くて、軸受4を介して伝動軸25を軸受支持ブロック27の下部位置に回動可能に支持させる。
【0062】
なお、第2駆動部材24内の下部位置に軸受支持ブロック27を取り付け、軸受支持ブロック27を第2駆動部材24と伝動軸25とに軸受4を介して同時に回動嵌合させることにより、実走行時に、プーリはリンク構造26を介して第2駆動部材24を軸受支持ブロック27に対して回動駆動してスリーブ12を回動させるとともに、プーリは伝動軸25を介して第1駆動部材23を軸受支持ブロック27に対して回動駆動してロールブラシ体11を回動させることにより、ロールブラシ体11をスリーブ12に対して偏心回動させることができる。
【0063】
すなわち、本出願では、軸受支持ブロック27の設計により、第1駆動部材23及び第2駆動部材24が合理的に偏心して取り付けられるようにすると同時に、リンク構造26と伝動軸25との嵌合により第1駆動部材23及び第2駆動部材24の合理的な偏心回動を実現することができ、これにより、同一のプーリが2つの異なる経路でそれぞれロールブラシ体11及びスリーブ12を回動駆動することを容易に実現することができ、これにより、床ブラシアッセンブリ100が走行する過程において、ブラシ毛112がスリーブ12から効果的に伸出又は後退することができ、床面の掃除及びブラシ毛112上の細長いものの除去を実現し、構造設計の合理性を高め、床ブラシアッセンブリ100の実用性の向上を実現することができる。
【0064】
本出願は、掃除機1000をさらに提案する。
【0065】
本出願の実施例に係る掃除機1000によれば、上記のいずれか実施例の床ブラシアッセンブリ100が設置され、第1駆動部材23と第2駆動部材24とを偏心配置してブラシ毛112をスリーブ12内から選択的に伸出又は後退させることにより、毛髪や細い糸等の細長いものがロールブラシ体11に絡みつくという問題を効果的に解決することができ、ブラシ毛部116と逃がし開孔122とをいずれも帯状にしてロールブラシ体11の径方向に沿って正対して配置することにより、ブラシ毛部116が逃がし開孔122を通ってスリーブ12から伸出する際に、逃がし開孔122の内壁がブラシ毛112に与える影響を低減し、ブラシ毛112の伸長空間を大きくし、ブラシ毛112の除塵能力を向上させるとともに、帯状のブラシ毛部116と逃がし開孔122との組立の難易度を低くし、ロールブラシ体11とスリーブ12との装着効率を向上させ、床ブラシアッセンブリ100の全体性能を向上させる。
【0066】
本出願の実施例に係る掃除機の他の構成および動作は、当業者にとって周知であり、本出願ではこれ以上詳細に説明しない。
【0067】
本願の説明において、「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等の用語が示す方位または位置関係は、図面に基づいて示される方位または位置関係であり、本出願の記述を容易して記述を簡単化するためだけのものであり、言及された装置または要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成され、操作しなければならないことを示すまたは暗示するものではなく、したがって、本出願を限定するものとして理解できない。
【0068】
また、「第1」、「第2」は、記述的な目的のためにのみ使用され、相対的な重要性を示すまたは暗示するものとして、または技術的特徴の数を暗黙に指定するものとして理解できない。したがって、「第1」および「第2」で限定される特徴は、明示的または暗黙的に1つまたはより多くの当該特徴を含むことが可能である。本出願の記載では、「複数」とは、別段の明確で具体的な限定がない限り、2つまたは2つ以上を意味する。
【0069】
なお、本出願においては、特に明示的な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「繋がる」、「接続」、「固定」という用語は一般的に理解されるべきであり、例えば、固定的な接続、取り外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、通信であってもよく、直接的な接続、または中間媒体を介して間接的な接続であってもよく、2つの要素の内部の連通または2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、本出願における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0070】
本願の説明において、参照用語「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などの説明は、当該実施例または例に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、または特点が本願の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本願の明細書では、上述の用語の概略的な表現は、同じ実施例または例を対象としていなければならないものではない。さらに、記述された特定の特徴、構造、材料、または特点は、任意の1つまたは複数の実施例または例において、適切な方法で組み合わされてもよい。また、当業者は、互いに矛盾することなく、本明細書に記述された異なる実施例または例、及び異なる実施例または例の特徴を結合し、組み合わせることができる。
【0071】
本出願の実施例が示されて説明されているが、当業者であれば、本願の原理及び要旨を逸脱しない範囲内で上記の実施例を様々な変更、修正、置換、及び変形することができ、本出願の範囲が請求の範囲及びその同等物によって限定されることが理解できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】