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特表2024-517318アザシチジンと組み合わせて骨髄異形成症候群の処置に使用されるベネトクラクス投与レジメン
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】アザシチジンと組み合わせて骨髄異形成症候群の処置に使用されるベネトクラクス投与レジメン
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/706 20060101AFI20240412BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240412BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240412BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240412BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
A61K31/706
A61K31/496
A61P35/02
A61P43/00 121
A61P7/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569885
(86)(22)【出願日】2022-05-10
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 US2022028429
(87)【国際公開番号】W WO2022240786
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/201,749
(32)【優先日】2021-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512212195
【氏名又は名称】アッヴィ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘイスリップ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】カイ,スティーブ・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】エインズワース,ウィリアム・ビー
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC64
4C086CB05
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA51
4C086ZB27
4C086ZC75
(57)【要約】
本明細書に記載されている発明は、骨髄異形成症候群(MDS)を処置するために、アザシチジンと組み合わせてベネトクラクスを投与することを含む治療投与レジメンに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法であって、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、
ヒト対象が、
<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、
細胞株分化に改善がなく、
a.好中球絶対数最下点の≧50%の低減、
b.白血球数最下点の≧50%の低減及び
c.血小板数最下点の≧50%の低減
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、
75mg/mのアザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減される、方法。
【請求項2】
骨髄異形成症候群が、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
75mg/mのアザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて75%に低減され、
ヒト対象が、30~60%の骨髄細胞性を有し、
ヒト対象が、
a.ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧75%の減少、
b.ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧75%の減少及び
c.ベースライン血小板数からの血小板数最下点の>75%の減少
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
アザシチジンが静脈内投与される、請求項1~3に記載の方法。
【請求項5】
アザシチジンが皮下投与される、請求項1~3に記載の方法。
【請求項6】
ヒト対象が、次の28日投与サイクルの開始前に、
a.好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、
b.白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに
c.血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項3~5に記載の方法。
【請求項7】
次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ベネトクラクスの400mgの1日用量が、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、
ヒト対象が、後続の28日投与サイクルの開始前に、
a.好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である後続の好中球絶対数、
b.白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに
c.血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
75mg/mのアザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、
ヒト対象が、15~<30%の骨髄細胞性を有し、
ヒト対象が、
a.ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、
b.ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及び
c.ベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
アザシチジンが静脈内投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
アザシチジンが皮下投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ヒト対象が、次の28日投与サイクルの開始前に、
a.好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、
b.白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに
c.血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項9~11に記載の方法。
【請求項13】
次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ベネトクラクスの400mgの1日用量が、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、
ヒト対象が、後続の28日投与サイクルの開始前に、
a.好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である後続の好中球絶対数、
b.白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である後続の白血球数、並びに
c.血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である後続の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
75mg/mのアザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、
ヒト対象が、<15%の骨髄細胞性を有し、
ヒト対象が、
a.ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、
b.ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及び
c.ベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項16】
アザシチジンが静脈内投与される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
アザシチジンが皮下投与される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
ヒト対象が、次の28日投与サイクルの開始前に、
a.好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、
b.白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに
c.血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項15~17に記載の方法。
【請求項19】
次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ベネトクラクスの400mgの1日用量が、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、
ヒト対象が、後続の28日投与サイクルの開始前に、
a.好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して>25%である後続の好中球数、
b.白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して>25%である後続の白血球数、並びに
c.血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して>25%である後続の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法であって、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、
ヒト対象が、
≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、
≧3×10/Lのベースライン白血球数又は
≧75×10/Lのベースライン血小板数
を有し、
a.≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び
b.≦50×10/Lの血小板数最下点
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、
アザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減される、方法。
【請求項22】
骨髄異形成症候群が、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
アザシチジンの1日用量が、75mg/mから67%に低減され、
ヒト対象が、
a.好中球絶対数最下点が0.5×10/L~1.5×10/Lである及び
b.血小板数最下点が25×10/L~50×10/Lである
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
ヒト対象が、次の28日投与サイクルの開始前に、
a.≦1.5×10/Lの次の好中球絶対数及び
b.≦50×10/Lの次の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項21~23に記載の方法。
【請求項25】
次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ベネトクラクスの400mgの1日用量が、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、
ヒト対象が、後続の28日投与サイクルの開始前に、
a.≦1.5×10/Lの後続の好中球絶対数及び
b.≦50×10/Lの後続の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項21~24に記載の方法。
【請求項27】
アザシチジンの1日用量が、75mg/mから50%に低減され、
ヒト対象が、
a.好中球絶対数最下点が<0.5×10/Lである及び
b.血小板数最下点が<25×10/Lである
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項28】
ヒト対象が、次の28日投与サイクルの開始前に、
a.≦1.5×10/Lの次の好中球絶対数及び
b.≦50×10/Lの次の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ベネトクラクスの400mgの1日用量が、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、
ヒト対象が、後続の28日投与サイクルの開始前に、
a.≦1.5×10/Lの後続の好中球絶対数及び
b.≦50×10/Lの後続の血小板数
からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する、請求項28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年5月11日に出願した米国特許仮出願第63/201,749号の利益を主張し、この開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ヒト対象において骨髄異形成症候群(MDS)を処置する方法であって、アザシチジンと組み合わせてベネトクラクスを対象に投与することを含む方法に関する。
【背景技術】
【0003】
骨髄異形成症候群(MDS)は、有意な罹患率及び高い死亡率を有するクローン性造血幹細胞障害の異種群を表す。これらの症候群は、血球減少として及び様々な率での急性骨髄性白血病への転換(続発性又はsAML)として臨床的に現れる無効造血(ineffective hematopoiesis)によって特徴付けられる。MDS患者の約三分の一が後にAMLを発生するが、MDSは、初期形態のAMLであると考えられていない。MDS患者の主要な死因はAML転換ではなく、骨髄不全が原因であり、特に、肺血性ショックが含まれる感染をもたらす好中球減少症又は出血をもたらす血小板減少症が原因である。
【0004】
MDS患者のおよそ半分(45%)が、高リスクのMDSリスク(国際予後スコアリングシステム(International Prognostic Scoring System)(IPSS)の総合スコア>1.5)を提示し、ベストサポーティブケア(best supportive care)により1年未満の生存期間中央値(median survival)を有する。高リスクMDSの唯一の治癒的処置は、同種幹細胞又は骨髄移植である。しかし、全ての患者がこの集中処置手法に適格であるとは限らない。骨髄移植が可能でない場合、患者は通常アザシチジンなどの低メチル化剤で治療される。現在、アザシチジンは、治療未経験の(treatment-naive)高リスクMDSにおける生存期間の延長を示す唯一の薬物であるが、全体的な結果は改善される必要がある。
【0005】
ベネトクラクスは、アポトーシス細胞死についての複数の顕著な特徴を急速に誘導するB細胞リンパ腫2(BCL-2)の経口低分子阻害剤である。ベネトクラクスは、慢性リンパ性白血病(CLL)及び急性骨髄性白血病(AML)を含む多数の血液悪性腫瘍の処置のために、単剤療法として及び様々な化合物と組み合わせて臨床腫瘍研究において調査されている。しかし、MDSにおいてベネトクラクスの第1回臨床試験に使用された投与レジメンは、ある特定の患者に有害な副作用を生じた。例えば、2人の対象が、重度の好中球減少症の状況で致死的な敗血症を発症した。よって、当技術ではある特定の副作用を経験するMDS患者のための投与レジメンの必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(発明の簡単な要旨)
本開示は、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法及び一部の態様において、より特定的には治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群を処置する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減される。一部の態様において、アザシチジンの1日用量は、骨髄細胞性、好中球絶対数最下点減少、白血球数最下点減少、及び血小板数最下点減少に応じて低減される。
【0008】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減される。ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有する。ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンの1日用量は骨髄細胞性に応じて低減される。
【0009】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減される。
【0010】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法であって、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから50%に低減される方法。ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有する。ヒト対象は、また、≦1.0×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【0011】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦50mg/mであるが36mg/m以上に低減される。ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、事前の投与サイクルの開始時に既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解の応答を有する。ヒト対象は、≦0.500×10/Lの好中球絶対数最下点、ベースライン血小板が>100×10/Lの場合、≦50×10/Lの血小板数最下点及びベースライン血小板が≦100×10/Lの場合、<50%の血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】試験日サイクルによる好中球絶対数の平均値のプロットである。観察回数は表11に示されている。
図2】試験日サイクルによる血小板数の平均値のプロットである。観察回数は表11に示されている。
図3A】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化(worsening common terminology criteria grade)を有する患者の数を示す血液毒性の棒グラフである。表3Aは貧血症である。表3Bは発熱性好中球減少症である。表3Cは白血球減少症である。表3Dは好中球減少症である。表3Eは血小板減少症である。表3Fは感染症である。
図3B】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化(worsening common terminology criteria grade)を有する患者の数を示す血液毒性の棒グラフである。表3Aは貧血症である。表3Bは発熱性好中球減少症である。表3Cは白血球減少症である。表3Dは好中球減少症である。表3Eは血小板減少症である。表3Fは感染症である。
図3C】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化(worsening common terminology criteria grade)を有する患者の数を示す血液毒性の棒グラフである。表3Aは貧血症である。表3Bは発熱性好中球減少症である。表3Cは白血球減少症である。表3Dは好中球減少症である。表3Eは血小板減少症である。表3Fは感染症である。
図3D】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化(worsening common terminology criteria grade)を有する患者の数を示す血液毒性の棒グラフである。表3Aは貧血症である。表3Bは発熱性好中球減少症である。表3Cは白血球減少症である。表3Dは好中球減少症である。表3Eは血小板減少症である。表3Fは感染症である。
図3E】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化(worsening common terminology criteria grade)を有する患者の数を示す血液毒性の棒グラフである。表3Aは貧血症である。表3Bは発熱性好中球減少症である。表3Cは白血球減少症である。表3Dは好中球減少症である。表3Eは血小板減少症である。表3Fは感染症である。
図3F】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化(worsening common terminology criteria grade)を有する患者の数を示す血液毒性の棒グラフである。表3Aは貧血症である。表3Bは発熱性好中球減少症である。表3Cは白血球減少症である。表3Dは好中球減少症である。表3Eは血小板減少症である。表3Fは感染症である。
図4A】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化を有する患者の数を示す胃腸毒性の棒グラフである。図4Aは下痢である。図4Bは嘔吐である。表4Cは悪心である。
図4B】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化を有する患者の数を示す胃腸毒性の棒グラフである。図4Aは下痢である。図4Bは嘔吐である。表4Cは悪心である。
図4C】サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化を有する患者の数を示す胃腸毒性の棒グラフである。図4Aは下痢である。図4Bは嘔吐である。表4Cは悪心である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、ヒト対象において治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群(MDS)を処置する方法であって、アザシチジンと組み合わせてベネトクラクスを対象に投与することを含む方法に関する。
【0014】
ベネトクラクスが、MDSの前病歴を有するAML(sAML)の患者に投与されてきたが、本明細書は、MDSを有する対象において、より特定的には治療未経験の高リスクMDSを有する対象において、アザシチジンと組み合わせたベネトクラクスを評価する最初の開示であり、投与レジメンは、処置の開始後に血液毒性を発生した対象に従って変更される。本明細書に開示されている毒性特定的投与変更とは別に、MDSへのアザシチジンとの組み合わせによるベネトクラクスの投与についてAMLへの場合との他の有意な差には、MDSの28日サイクルにおいてベネトクラクスの投与期間が28日間から14日間へ低減すること、並びにMDSを有する対象に任意の投与増加のないことが含まれる。
【0015】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減される。
【0016】
「ベネトクラクス」は、4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3ニトロ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン5-イルオキシ)ベンズアミドである。ベネトクラクスは、CLLを有する成人患者及び75歳以上である又は集中的誘導化学療法に不適格であるAMLが新たに診断された成人患者に承認された選択的Bcl-2阻害剤である。
【0017】
アザシチジンは、4-アミノ-1-β-D-リボフラノシル-s-トリアジン-2(1H)-オンである。アザシチジンは、皮下注射用懸濁剤として再構成される又は静脈内注入用に更に希釈される液剤として再構成される滅菌形態で供給される。
【0018】
用語「AE」は、本明細書に使用されるとき、有害事象を指す。
【0019】
用語「AML」は、本明細書に使用されるとき、急性骨髄性白血病を指す。
【0020】
用語「ANC」は、本明細書に使用されるとき、好中球絶対数を指す。
【0021】
用語「CLL」は、本明細書に使用されるとき、慢性リンパ性白血病を指す。
【0022】
用語「CML」は、本明細書に使用されるとき、慢性骨髄性白血病を指す。
【0023】
用語「CMML」は、本明細書に使用されるとき、慢性骨髄単球性白血病を指す。
【0024】
用語「CR」は、本明細書に使用されるとき、完全寛解を指す。
【0025】
用語「CTC」は、本明細書に使用されるとき、共通用語規準を指す。
【0026】
用語「ECOG」は、本明細書に使用されるとき、米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group)を指す。
【0027】
用語「G-CSF」は、本明細書に使用されるとき、顆粒球コロニー刺激因子を指す。
【0028】
用語「HRQoL」は、本明細書に使用されるとき、健康関連の生活の質を指す。
【0029】
用語「HMA」は、本明細書に使用されるとき、低メチル化剤を指す。
【0030】
用語「HR-MDS」は、本明細書に使用されるとき、高リスク骨髄異形成症候群を指す。
【0031】
用語「IPSS」は、本明細書に使用されるとき、国際予後スコアリングシステムを指す。
【0032】
用語「IPSS-R」は、本明細書に使用されるとき、改訂国際予後スコアリングシステムを指す。
【0033】
用語「JMML」は、本明細書に使用されるとき、若年性骨髄単球性白血病を指す。
【0034】
用語「mCR」は、本明細書に使用されるとき、骨髄完全寛解を指す。
【0035】
用語「MDS」は、本明細書に使用されるとき、骨髄異形成症候群を指す。
【0036】
用語「MPN」は、本明細書に使用されるとき、骨髄増殖性腫瘍を指す。
【0037】
用語「OS」は、本明細書に使用されるとき、全生存期間を指す。
【0038】
用語「PR」は、本明細書に使用されるとき、部分寛解を指す。
【0039】
用語「RAEB」は、本明細書に使用されるとき、芽球増加を伴う不応性貧血(refractory anemia with excess blasts)を指す。
【0040】
用語「sAML」は、本明細書に使用されるとき、続発性急性骨髄性白血病を指す。
【0041】
用語「SE1」は、本明細書に使用されるとき、安全性拡大コホート1を指す。
【0042】
用語「SE2」は、本明細書に使用されるとき、安全性拡大コホート2を指す。
【0043】
用語「TEAE」は、本明細書に使用されるとき、処置下で発現した有害事象(treatment-emergent adverse events)を指す。
【0044】
用語「tMDS」は、本明細書に使用されるとき、処置関連又は治療関連骨髄異形成症候群を指す。
【0045】
細胞株分化に改善がないということは、次のサイクルの時点で細胞分化に明らかな改善を欠いていることを指す。例えば、投与サイクルの開始時よりも、成熟顆粒球のパーセンテージが低く、好中球絶対数が低い。
【0046】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減される。
【0047】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて75%に低減され、ヒト対象は30~60%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの≧75%の好中球絶対数最下点の減少、ベースライン白血球数からの≧75%の白血球数最下点の減少及びベースライン血小板数からの>75%の血小板数最下点の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0048】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75%に低減され、ヒト対象は30~60%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧75%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧75%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の>75%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0049】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75%に低減され、ヒト対象は30~60%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧75%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧75%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の>75%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である後続の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0050】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は15~<30%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの≧50%の好中球絶対数最下点の減少、ベースライン白血球数からの≧50%の白血球数最下点の減少及びベースライン血小板数からの≧50%の血小板数最下点の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0051】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は15~<30%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0052】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は15~<30%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である後続の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である後続の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0053】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は15~<30%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の>75%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の>75%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の>75%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0054】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は15~<30%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の50~75%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の50~75%の減少及びベースライン血小板数からの血小板最下点の50~75%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0055】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの≧50%の好中球絶対数最下点の減少、ベースライン白血球数からの≧50%の白血球数最下点の減少及びベースライン血小板数からの≧50%の血小板数最下点の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0056】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0057】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して>25%である次の後続の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して>25%である後続の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して>25%である後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0058】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して>25%である後続の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して>25%である後続の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して>25%である後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0059】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の>75%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の>75%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数の>75%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0060】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、細胞株分化に改善がなく、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦75%であるが33%以上に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、その次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の≧50%の減少、ベースライン白血球数からの白血球数最下点の≧50%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の≧50%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、ベースライン好中球絶対数からの好中球絶対数最下点の50~75%の減少、白血球数最下点に対してベースライン白血球数からの白血球数最下点の50~75%の減少及びベースライン血小板数からの血小板数最下点の50~75%の減少からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0061】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、1日用量のアザシチジンの75mg/mは、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【0062】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、1日用量のアザシチジンの75mg/mは、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【0063】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、1日用量のアザシチジンの75mg/mは、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量のアザシチジンの75mg/mは、次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は、15~50%の骨髄細胞性を有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0064】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は15~50%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である次の好中球絶対数の増加、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して<50%である次の白血球数の増加、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である次の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0065】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて50%に低減され、ヒト対象は15~50%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である次の好中球絶対数の増加、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して<50%である次の白血球数の増加、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である次の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である後続の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して<50%である後続の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0066】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、1日用量のアザシチジンの75mg/mは、次に28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量のアザシチジンの75mg/mは、次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は、<15%の骨髄細胞性を有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0067】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である次の好中球絶対数の増加、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して<50%である次の白血球数の増加、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である次の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0068】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量のアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて≦50%であるが33%以上に低減され、ヒト対象は、<1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、<3×10/Lのベースライン白血球数又は<75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、細胞株分化に改善がなく、ヒト対象は、好中球絶対数最下点の≧50%の低減、白血球数最下点の≧50%の低減及び血小板数最下点の≧50%の低減からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、75mg/mのアザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて33%に低減され、ヒト対象は<15%の骨髄細胞性を有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である次の好中球絶対数の増加、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して<50%である次の白血球数の増加、並びに小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である次の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である後続の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して<50%である後続の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0069】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減される。
【0070】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減される。
【0071】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減され、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから67%に低減され、ヒト対象は、好中球絶対数最下点が0.5×10/L~1.5×10/Lである及び血小板数最下点が25×10/L~50×10/Lである、からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0072】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減され、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから67%に低減され、ヒト対象は、好中球絶対数最下点が0.5×10/L~1.5×10/Lである及び血小板数最下点が25×10/L~50×10/Lである、からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、≦1.5×10/Lの次の好中球絶対数及び≦50×10/Lの次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0073】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減され、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから67%に低減され、ヒト対象は、好中球絶対数最下点が0.5×10/L~1.5×10/Lである及び血小板数最下点が25×10/L~50×10/Lである、からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、≦1.5×10/Lの次の好中球絶対数及び≦50×10/Lの次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ベネトクラクスの400mgの1日用量は、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、≦1.5×10/Lの後続の好中球絶対数及び≦50×10/Lの後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0074】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減され、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、好中球絶対数最下点が<0.5×10/Lである及び血小板数最下点が<25×10/Lである、からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0075】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減され、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、好中球絶対数最下点が<0.5×10/Lである及び血小板数最下点が<25×10/Lである、からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、≦1.5×10/Lの次の好中球絶対数及び≦50×10/Lの次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0076】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減され、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、好中球絶対数最下点が<0.5×10/Lである及び血小板数最下点が<25×10/Lである、からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、≦1.5×10/Lの次の好中球絶対数及び≦50×10/Lの次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ベネトクラクスの400mgの1日用量は、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、≦1.5×10/Lの後続の好中球絶対数及び≦50×10/Lの後続の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後続の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0077】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、≦1.0×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【0078】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、≦1.0×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0079】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、≦1.0×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である後続の好中球絶対数の増加、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である後続の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0080】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから50%に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、≦1.0×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ヒト対象は、次の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である後続の好中球絶対数の増加、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である後続の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、ベネトクラクスの400mgの1日用量は、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減され、ヒト対象は、後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して<50%である後続の好中球絶対数の増加、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して<50%である後続の血小板数の増加からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。一部の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。なお他の態様において、方法は、後続の28日投与サイクルの前に>1日の遅延を更に含む。なお他の態様において、方法は、次の28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含み、後に続く28日投与サイクルの前に≧1日の遅延を更に含む。
【0081】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦50mg/mであるが36mg/m以上に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、事前の投与サイクルの開始時に既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解の応答を有し、ヒト対象は、≦0.500×10/Lの好中球絶対数最下点、ベースライン血小板が>100×10/Lの場合、≦50×10/Lの血小板数最下点及びベースライン血小板が≦100×10/Lの場合、<50%の血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【0082】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦50mg/mであるが36mg/m以上に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、事前の投与サイクルの開始時に既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解の応答を有し、ヒト対象は、≦0.500×10/Lの好中球絶対数最下点、ベースライン血小板が>100×10/Lの場合、≦50×10/Lの血小板数最下点及びベースライン血小板が≦100×10/Lの場合、<50%の血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する。
【0083】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦50mg/mであるが36mg/m以上に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、事前の投与サイクルの開始時に既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解の応答を有し、ヒト対象は、≦0.500×10/Lの好中球絶対数最下点、ベースライン血小板が>100×10/Lの場合、≦50×10/Lの血小板数最下点及びベースライン血小板が≦100×10/Lの場合、<50%の血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから50mg/mに低減される。
【0084】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦50mg/mであるが36mg/m以上に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、事前の投与サイクルの開始時に既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解の応答を有し、ヒト対象は、≦0.500×10/Lの好中球絶対数最下点及びベースライン血小板が>100×10/Lの場合、≦50×10/Lの血小板数最下点、ベースライン血小板が≦100×10/Lの場合、<50%の血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから50mg/mに低減され、アザシチジンの1日用量は、継続の28日投与サイクルにおいて、50mg/mから36mg/mに低減される。
【0085】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供され、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。方法は、1日用量の400mgのベネトクラクスを28日投与サイクルの14日間にわたって、及び1日用量の75mg/mのアザシチジンを28日投与サイクルの7日間にわたってヒト対象に投与することを含み、アザシチジンの1日用量は、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦50mg/mであるが36mg/m以上に低減され、ヒト対象は、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、ヒト対象は、事前の投与サイクルの開始時に既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解の応答を有し、ヒト対象は、≦0.500×10/Lの好中球絶対数最下点、及びベースライン血小板が>100×10/Lの場合、≦50×10/Lの血小板数最下点、ベースライン血小板が≦100×10/Lの場合、<50%の血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、アザシチジンの1日用量は、75mg/mから50mg/mに低減され、アザシチジンの1日用量は、継続の28日投与サイクルにおいて、50mg/mから36mg/mに低減され、1日用量の400mgのベネトクラクスは、後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減される。
【0086】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、(a)ヒト対象から、ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を得ること、(b)最初の処置サイクルにおいて、初期用量のベネトクラクス及び初期用量のアザシチジンによりヒト対象を処置すること、(c)ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を、最初の処置サイクルの後に得た後続の好中球絶対数、後続の白血球数及び後続の血小板数と比較すること、並びに(d)後続の好中球絶対数最下点がベースライン好中球数の≧50%である、後続の白血球数最下点がベースライン好中球数の≧50%である又は後続の血小板数最下点がベースライン血小板数の≧50%である場合、後続の処置サイクルにおいて、アザシチジンの初期用量の≦75%であるが33%以上のアザシチジン用量によりヒト対象を処置することを含む。一部の態様において、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。他の態様において、ベネトクラクスの初期用量は400mgであり、アザシチジンの初期用量は75mg/mである。なお他の態様において、投与サイクルは28日間である。なお他の態様において、ヒト対象には、1日用量のベネトクラクスが28日投与サイクルで14日間投与され、1日用量の75mg/mのアザシチジンが28日投与サイクルで7日間投与される。なお他の態様において、1日用量の400mgのベネトクラクスは、ヒト対象が、更なる後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、更なる後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減される。なお他の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。なお他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0087】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、(a)ヒト対象から、ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を得ること、(b)最初の処置サイクルにおいて、初期用量のベネトクラクス及び初期用量のアザシチジンによりヒト対象を処置すること、(c)ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を、最初の処置サイクルの後に得た後続の好中球絶対数、後続の白血球数及び後続の血小板数と比較すること、並びに(d)後続の好中球絶対数最下点がベースライン好中球数の≧50%である、後続の白血球数最下点がベースライン好中球数の≧50%である又は後続の血小板数最下点がベースライン血小板数の≧50%である場合、後続の処置サイクルにおいて、アザシチジンの初期用量の≦50%であるが33%以上のアザシチジン用量によりヒト対象を処置することを含む。一部の態様において、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。他の態様において、ベネトクラクスの初期用量は400mgであり、アザシチジンの初期用量は75mg/mである。なお他の態様において、投与サイクルは28日間である。なお他の態様において、ヒト対象には、1日用量のベネトクラクスが28日投与サイクルで14日間投与され、1日用量の75mg/mのアザシチジンが28日投与サイクルで7日間投与される。なお他の態様において、1日用量の400mgのベネトクラクスは、ヒト対象が、更なる後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、更なる後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減される。なお他の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。なお他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0088】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、(a)ヒト対象から、ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を得ること、(b)最初の処置サイクルにおいて、初期用量のベネトクラクス及び初期用量のアザシチジンによりヒト対象を処置すること、(c)ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を、最初の処置サイクルの後に得た後続の好中球絶対数、後続の白血球数及び後続の血小板数と比較すること、並びに(d)ヒト対象が、≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.5×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、アザシチジンの用量が、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから≦67%であるが50%以上に低減されることを含む。一部の態様において、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。他の態様において、ベネトクラクスの初期用量は400mgであり、アザシチジンの初期用量は75mg/mである。なお他の態様において、投与サイクルは28日間である。なお他の態様において、ヒト対象には、1日用量のベネトクラクスが28日投与サイクルで14日間投与され、1日用量の75mg/mのアザシチジンが28日投与サイクルで7日間投与される。なお他の態様において、1日用量の400mgのベネトクラクスは、ヒト対象が、更なる後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、更なる後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減される。なお他の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。なお他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【0089】
ある特定の実施形態では、ヒト対象において骨髄異形成症候群を処置する方法が提供される。方法は、(a)ヒト対象から、ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を得ること、(b)最初の処置サイクルにおいて、初期用量のベネトクラクス及び初期用量のアザシチジンによりヒト対象を処置すること、(c)ベースライン好中球絶対数、ベースライン白血球数及びベースライン血小板数を、最初の処置サイクルの後に得た後続の好中球絶対数、後続の白血球数及び後続の血小板数と比較すること、並びに(d)≧1.5×10/Lのベースライン好中球絶対数、≧3×10/Lのベースライン白血球数又は≧75×10/Lのベースライン血小板数を有し、≦1.0×10/Lの好中球絶対数最下点及び≦50×10/Lの血小板数最下点からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有し、アザシチジンの1日用量が、次の28日投与サイクルにおいて75mg/mから50%に低減されることを含む。一部の態様において、骨髄異形成症候群は、治療未経験の高リスク骨髄異形成症候群である。他の態様において、ベネトクラクスの初期用量は400mgであり、アザシチジンの初期用量は、75mg/mである。なお他の態様において、投与サイクルは28日間である。なお他の態様において、ヒト対象には、1日用量のベネトクラクスが28日投与サイクルで14日間投与され、1日用量の75mg/mのアザシチジンが28日投与サイクルで7日間投与される。なお他の態様において、1日用量の400mgのベネトクラクスは、ヒト対象が、更なる後続の28日投与サイクルの開始前に、好中球絶対数最下点を超えて及びベースライン好中球絶対数と好中球絶対数最下点との差に対して≦25%である次の好中球絶対数、白血球数最下点を超えて及びベースライン白血球数と白血球数最下点との差に対して≦25%である次の白血球数、並びに血小板数最下点を超えて及びベースライン血小板数と血小板数最下点との差に対して≦25%である次の血小板数からなる群から選択される状態のうちの少なくとも1つを有する場合、更なる後続の28日投与サイクルにおいて14日間から7日間に低減される。なお他の態様において、アザシチジンは静脈内投与される。なお他の態様において、アザシチジンは皮下投与される。
【実施例
【0090】
本明細書に記載されている本発明をより完全に理解することができるように、以下の実施例が記述される。
【0091】
IPSSリスク分類の中間-2又は高い(IPSS統合スコアの≧1.5)と定義された以前に未処置の高リスクMDSを有する成人において、多施設非無作為化第1b相試験を開始した。最初のプロトコールは、患者を3つの処置群:ベネトクラクス800mg+アザシチジン、ベネトクラクス400mg+アザシチジン及びアザシチジン単剤療法のうちの1つに無作為化した。最初のプロトコールでは、ベネトクラクスを各28日サイクルにおいて1日目から28日目まで投与し、投与は、サイクル1の増加投与に従って開始した。この投与スケジュールにより2人の患者が、重度の好中球減少症の状況で致死的な敗血症を発生し、その後試験を部分的な臨床保留にして、登録を一次停止した。部分的な臨床保留を、改訂プロトコールに基づいて解除し、このことは、感染症及び白血球減少症の症例の低い発生率を最終的に生じた。
【0092】
試験設計
対象組み入れ基準
ECOG≦2を有する、治療未経験のIPSS中間-2又は高リスク骨髄異形成症候群が診断された18歳以上の対象を登録した。この試験では、組み入れ基準は以下を含んだ:
1.対象は≧18歳でなければならない。
2.対象は、
a.国際予後スコアリングシステム(IPSS)リスク分類の中間-2若しくは高い(即ち、最小IPSSスコアの1.5)、又は改訂IPSS(IPSS-R)分類の中間、高い若しくは非常に高い(スコア>3)を有する、及び
b.骨髄生検/吸引液毎に<20%の骨髄芽球の存在がある、
以前に未処置のデノボMDSの文書化された診断を有さなければならない。
3.対象は、米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンススコアの≦2を有さなければならない。
【0093】
国際予後スコアリングシステムに従って、骨髄異形成症候群の患者を低リスク及び高リスクの2つの主なリスク群に分ける。高リスク骨髄異形成症候群は、本明細書に使用されるとき、国際予後スコアリングシステム(IPSS)リスク分類の中間-2若しくは高い(即ち、最小IPSSスコアの1.5)、又は改訂IPSS(IPSS-R)分類の中間、高い若しくは非常に高い(統合スコアの>3)と定義される。
【0094】
【表1】
【0095】
高リスクMDSを有する対象を、改訂国際予後スコアリングシステム(IPSS-R)分類の中間、高い及び極めて高いに分類する。この患者集団は、IPSSの中間リスク2及び高い群、並びに世界保健機関(WHO)組織サブタイプの芽球増加を伴う不応性貧血(RAEB)-1及びRAEB-2に概ね対応する。IPSS-Rも、積極的処置を受けることが臨床的に適切であると一般的に考慮される患者を確認するための、十分に検証済みの査定ツールであると現在考えられている。改訂国際予後スコアリングシステム(IPSS-R)は表2に示されており、細胞遺伝学的異常の高精度分類、より特定的な骨髄芽球数及び血球減少のカットオフを含み、これらの重症度で重み付けされている。骨髄異形成症候群の改訂国際予後スコアリングシステムリスク群は、統合スコアに基づいて定義される。統合スコアは、芽球スコア、細胞遺伝学的スコア、ヘモグロビンスコア、血小板スコア及び好中球絶対数スコアの合計として計算される。
【0096】
【表2】
【0097】
ECOGパフォーマンスステータス(performance status)を、表3の基準を使用して査定した。
【0098】
【表3】
【0099】
主な除外基準
1.対象は、以前にMDSの治療を受けている。
【0100】
2.対象は、以前にBH3模倣薬で治療を受けている。
【0101】
3.対象は、
a.IPSSリスク分類の低い又は中間-1(IPSS統合スコアの<1.5)を有するMDS、
b.治療関連MDS(t-MDS)、
c.以前に存在していた骨髄増殖性腫瘍(MPN)から進展したMDS、
d.慢性骨髄単球性白血病(CMML)、非定型慢性骨髄性白血病(CML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)及び分類不能MDS/MPNが含まれるMDS/MPN
を含む、以前に未処置のデノボMDS以外の診断を有する。
【0102】
4.対象は、試験薬の最初の用量前の7日以内に強い又は中程度のCYP3A誘導剤を受けている。
【0103】
5.用量漸増コホートに登録した対象は、安全性拡大コホートを除いて、試験薬の最初の用量前の3日以内に強い又は中程度のCYP3A阻害剤を受けている。
【0104】
アザシチジンの75mg/m(静脈内又は皮下により毎日)を7日間投与し、ベネトクラクスを400mgで各28日サイクルに14日間投与した。両方のコホートにおいて、サイクル1における用量変更は推奨されなかった。後続のサイクルにおける用量変更は、有害事象のために処方された。安全性拡大コホート1(SE1)では、有意な好中球又は血小板毒性のためにベネトクラクスを最初に低減した。プロトコール毎の用量低減は、各サイクルの14日間においてアザシチジンでは33%又はベネトクラクスでは50%であった。後続のサイクルでは、ベネトクラクスの持続期間を各サイクルにおいて9日間に短縮することができた。安全性拡大コホート2(SE2)において、表4に示されているように、用量変更指針は、最初にアザシチジン用量(最初は50mg/m、次いで36mg/m)、続いてベネトクラクスの各サイクルで7日間の持続期間(ベネトクラクス400mg)の段階的低減を推奨した。SE1とSE2における安全性及び有効性に対する各用量変更戦略の影響を比較した。処置下で発現した有害事象グレードのベースラインからの悪化を、サイクル毎に分析した。応答を、IWG2006基準を使用して評価した。分析は、≧1用量の試験薬を受けた全ての対象を含んだ。
【0105】
【表4】
【0106】
処置の事前の中断、次のサイクルの開始の遅延、血液毒性を伴う有害事象の発症、好中球の有意な低減又は血小板の有意な低減の後、処置用量低減が指示され得る。段階的なアザシチジン用量変更が実行され、全てのアザシチジン用量変更ステップを実行した後に、最後のステップでベネトクラクス処置の14日間から7日間への調整が続いた。ベネトクラクス及びアザシチジンを、処置における任意の遅延又は中断後の同日に再開した。
【0107】
好中球絶対数スコア<1,5×10/Lの好中球減少症又は血小板<75×10/Lの血小板減少症の処置サイクルを開始した対象は、基礎をなす好中球絶対数によって生じる異常な造血が原因で、血球減少症にとりわけ感受性があり得る。したがって、そのような対象は、単純性血球減少症最下点(uncomplicated nadir cytopenia)に応答した用量低減が典型的には必要ない。しかし、好中球絶対数≧1.5×10/L及び血小板≧75×10/Lの処置サイクルを開始し、かつ既に完全寛解、部分寛解又は骨髄完全寛解を有する対象は、後続の好中球絶対数最下点が<0.500×10/Lである、又はベースラインが>100×10/Lである場合には血小板数最下点の<50×10/Lである又はベースラインが≦100×10/Lである場合には血小板が<50%であれば、用量低減を必要とし得る。
【0108】
結果:
SE1及びSE2のベースライン特性を表5に示す。SE1の22人の対象及びSE2の21人の対象を、表6に示されているように、それぞれ7.5(1.0~8.9)及び7.9(1.8~10.1)か月間の経過観察中央値(範囲)で比較した。
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】
【0111】
対象の>20%における有害事象の要約を表7に示す。類似した頻度のグレード≧3の血液学的な処置下発現有害事象(およその%)がSE1及びSE2それぞれにおいて報告され、貧血症(14%及び33%)、発熱性好中球減少症(46%及び48%)、白血球減少症(36%及び19%)、好中球減少症(55%及び48%)、並びに血小板減少症(32%及び38%)が含まれる。感染症(59%及び38%)、並びに白血球減少症(36%及び19%)は、SE2よりもSE1において頻繁であった。
【0112】
【表7】
【0113】
処置下で発現した有害事象グレードのベースラインからの悪化を、サイクル毎に分析した。図3A~3F及び図4A~4Cに示されているように、有害事象の進行は、最初の数サイクル、例えば、サイクル1及び2の後は低いままである。図3A~3Fは、サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化を有する患者の数を示す血液毒性である。図4A~4Cは、サイクル毎のベースラインに対する共通用語規準グレードの悪化を有する患者の数を示す胃腸毒性である。
【0114】
奏効率は、表8に示されているように、SE1及びSE2で同一であり、SE1及びSE2の両方における対象の86%が、完全寛解(CR)又は骨髄完全寛解(mCR)を有した。mCRを有する対象において、血液改善はSE1の対象では50%及びSE2の対象では46%に起こった。
【0115】
【表8】
【0116】
サイクル遅延の要約を表9に示す。サイクル遅延は、SE1及びSE2では同等であり、初期のサイクルではSE1の持続期間のほうが僅かに長かった。
【0117】
【表9】
【0118】
好中球絶対数及び血小板数の平均値を、図1及び2にそれぞれ示す。好中球絶対数及び血小板数の両方ついての試験サイクル日毎の数の観察回数を、表10に示す。
【0119】
【表10】
【0120】
SE1及びSE2の両方の患者の86%が、完全寛解又は骨髄完全寛解を有した。
【0121】
前述の詳細な記載及び付随している実施例は単に説明のためであり、本発明の範囲の制限と解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲及び同等物によってのみ定義されることが理解される。開示されている実施形態への様々な変更及び修正は、当業者に明白である。本発明の使用方法に関連するものを含むそのような変更及び修正は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく行うことができる。本明細書に引用される全ての出版物、特許及び特許出願は、全ての目的においてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4A
図4B
図4C
【国際調査報告】