(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】電力増幅器及び通信基地局
(51)【国際特許分類】
H03F 1/02 20060101AFI20240412BHJP
H03F 3/68 20060101ALI20240412BHJP
H03F 3/24 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
H03F1/02 188
H03F3/68 220
H03F3/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569953
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 CN2022090026
(87)【国際公開番号】W WO2022237567
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】202110524376.2
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉地凱
(72)【発明者】
【氏名】施▲ロン▼
(72)【発明者】
【氏名】李朋軍
(72)【発明者】
【氏名】宋林東
(72)【発明者】
【氏名】衛東
【テーマコード(参考)】
5J500
【Fターム(参考)】
5J500AA01
5J500AA21
5J500AA41
5J500AC21
5J500AC36
5J500AF15
5J500AS14
5J500AT01
5J500CK04
5J500CK06
5J500CK07
5J500LV08
(57)【要約】
本願の実施例は、電子技術の分野に関し、電力増幅器及び通信基地局を開示する。本願の一部の実施例では、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は第1電力制御アセンブリ141を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続され、及び/又は、電力制御ユニット14は第2電力制御アセンブリ142を備え、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続され、第2電力制御アセンブリ142の制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力増幅器であって、主電力増幅ユニットと、副電力増幅ユニットと、エンベロープ取得ユニットと、電力制御ユニットとを備え、
前記主電力増幅ユニットの入力端子及び前記副電力増幅ユニットの入力端子は電気信号に接続され、前記主電力増幅ユニットの出力端子は前記副電力増幅ユニットの出力端子に結合され、前記電気信号を電力増幅し、
前記電力制御ユニットは第1電力制御アセンブリを備え、少なくとも1つの前記主電力増幅ユニットは、前記第1電力制御アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第1電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続され、及び/又は、
前記電力制御ユニットは第2電力制御アセンブリを備え、少なくとも1つの前記副電力増幅ユニットは前記第2電力制御アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第2電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続される、電力増幅器。
【請求項2】
前記エンベロープ取得ユニットの出力端子が前記電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、前記第1電力制御アセンブリの出力信号と前記第1電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には負の相関が見られ、前記第2電力制御アセンブリの出力信号と前記第2電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には正の相関が見られ、
前記エンベロープ取得ユニットの出力端子が前記電気信号のエンベロープ電圧の逆電圧を出力する場合、前記第1電力制御アセンブリの出力信号と前記第1電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には正の相関が見られ、前記第2電力制御アセンブリの出力信号と前記第2電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には負の相関が見られる、請求項1に記載の電力増幅器。
【請求項3】
前記電力制御ユニットが前記第1電力制御アセンブリと第2電力制御アセンブリを備える場合、前記第1電力制御アセンブリの動作速度と前記第2電力制御アセンブリの動作速度とは異なる、請求項1又は2に記載の電力増幅器。
【請求項4】
前記第1電力制御アセンブリ及び/又は前記第2電力制御アセンブリは、電圧制御減衰器を少なくとも備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項5】
前記電力制御ユニットは第3電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの前記主電力増幅ユニットは、前記第1電力制御アセンブリと前記第3電力制御アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第3電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続され、及び/又は、
前記電力制御ユニットは第4電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの前記副電力増幅ユニットは、前記第2電力制御アセンブリと前記第4電力制御を介して前記電気信号に接続され、前記第4電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続される、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項6】
電力割り当てユニットをさらに備え、
前記第1電力制御アセンブリ及び/又は前記第2電力制御アセンブリは前記電力割り当てユニットを介して前記電気信号に接続される、請求項1~5のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項7】
カプラーをさらに備え、前記電力割り当てユニットの入力端子及び前記エンベロープ取得ユニットの入力端子は前記カプラーを介して前記電気信号に接続される、請求項6に記載の電力増幅器。
【請求項8】
通信基地局に適用され、
前記電気信号はRF信号であり、
変換ユニットをさらに備え、前記エンベロープ取得ユニットは前記変換ユニットを介して前記通信基地局の中間周波数信号に接続され、ここでは、前記RF信号は前記中間周波数信号に基づいて生成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項9】
前記エンベロープ取得ユニットはエンベロープトラッカを備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の電力増幅器を備える通信基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が「202110524376.2」、出願日が2021年05月13日である中国特許出願に基づいて提案され、当該中国特許出願の優先権を主張しており、当該中国特許出願の全内容はここで引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願の実施例は、電子技術の分野に関し、特に電力増幅器及び通信基地局に関する。
【背景技術】
【0003】
通信基地局の省エネ・省電力化は、重要な指標として通信事業者に注目されている。しかしながら、電力増幅器は基地局の主な消費電力ユニットとして、その動作効率の向上は研究開発を行う企業に引き続き注目されている。したがって、どのように電力増幅器の動作効率をさらに高めるかは早急に解決すべき問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は、主電力増幅ユニットと、副電力増幅ユニットと、エンベロープ取得ユニットと、電力制御ユニットとを備え、主電力増幅ユニットの入力端子及び副電力増幅ユニットの入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニットの出力端子は副電力増幅ユニットの出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニットは第1電力制御アセンブリを備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニットは第1電力制御アセンブリを介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリの制御端子はエンベロープ取得ユニットに接続され、及び/又は、電力制御ユニットは第2電力制御アセンブリを備え、少なくとも1つの副電力増幅ユニットは第2電力制御アセンブリを介して電気信号に接続され、第2電力制御アセンブリの制御端子はエンベロープ取得ユニットに接続される電力増幅器を提供する。
【0005】
本願の実施例は、上記実施例に言及される電力増幅器を備える通信基地局をさらに提供する。
【0006】
1つ又は複数の実施例は、対応する図面の図によって例示的に示されており、これらの例示的な説明は、実施例を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本願の一実施例における第1種の電力増幅器の構造概略図である。
【
図2】本願の一実施例における第2種の電力増幅器の構造概略図である。
【
図3】本願の一実施例における第3種の電力増幅器の構造概略図である。
【
図4】従来のDohertyアーキテクチャを使用する電力増幅器の構造概略図である。
【
図5】本願の別の実施例における電力増幅器の構造概略図である。
【
図6】本願の又の実施例における電力増幅器の構造概略図である。
【
図7】本願のさらなる実施例における電力増幅器の構造概略図である。
【
図8】本願のさらなる実施例における電力増幅器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下で図面を参照しつつ本願の実施例を詳細に説明する。しかしながら、当業者であれば理解できるように、本願の様々な実施例では、読者に本願をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提案されている。しかし、これらの技術的詳細、及び以下の実施例に基づく種々の変更及び修正がなくても、本願が保護請求する技術的解決手段を実現することができる。以下の各実施例の区分は、説明の便宜のためになされたものであり、本願の具体的な実現方法は何ら限定されるものではなく、各実施例は矛盾しない限り、互いに組み合わせられて参照されてもよい。
【0009】
なお、本願に開示された説明において、「第1」、「第2」等の用語は、説明の目的のためだけに使用され、相対的重要性を示したり、暗示したりすると理解され得ない。まは、本願に開示された説明において、「複数」とは、別段の記載がない限り、2以上を意味する。
【0010】
本願の一実施例では、
図1に示すように、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は第1電力制御アセンブリ141を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続される。
【0011】
本願の別の実施例では、
図2に示すように、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は第2電力制御アセンブリ142を備え、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続され、第2電力制御アセンブリ142の制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続される。
【0012】
本願の又の実施例では、
図3に示すように、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続され、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子はそれぞれエンベロープ取得ユニット13に接続される。
【0013】
本願の実施例は、上記実施例で言及された電力増幅器を備える通信基地局をさらに提供する。
【0014】
本願の実施例では、主電力増幅ユニット又は副電力増幅ユニットは電力制御アセンブリを介して電気信号に接続され、電力制御アセンブリは、エンベロープ取得ユニットによって検出された電気信号のエンベロープ電圧に基づいて、該電力制御アセンブリに接続された主電力増幅ユニット又は副電力増幅ユニットの入力電力を制御し、主電力増幅ユニット又は副電力増幅ユニットの入力電力を動的に調整できるようにする。電気信号のエンベロープ電圧は電気信号の瞬時電力を反映することができるので、電気信号の瞬時電力に応じて主電力増幅ユニット又は副電力増幅ユニットの入力電力を動的に調整し、主電力増幅ユニット及び副電力増幅ユニットの入力電力割り当て比を柔軟に調整し、電力増幅器の歪みを低減し、電力増幅器の線形性を向上させ、それにより、電力増幅の効率を向上させる空間を提供し、電力増幅の動作効率がより向上する。
【0015】
なお、当業者が理解できるように、説明の明瞭性のために、
図1~
図3において、電力増幅器に1つの主電力増幅ユニットと1つの副電力増幅ユニット、すなわち、電力増幅器に1つの主回路と1つの副回路が設けられることを例にして、電力増幅器の構造を説明するが、実際には、電力増幅器に複数の主電力増幅ユニットと複数の副電力増幅ユニットが設けられてもよく、本実施例に限定されない。
【0016】
なお、当業者が理解できるように、電力増幅器に複数の主電力増幅ユニット11が設けられる場合、各主電力増幅ユニット11の構造は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、本実施例に限定されない。
【0017】
なお、当業者が理解できるように、電力増幅器に複数の主電力増幅ユニット11が設けられる場合、電力増幅器には1つの第1電力制御アセンブリ141が設けられてもよく、一部又はすべての主電力増幅ユニット11は該第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続される。電力増幅器にはT個の第1電力制御アセンブリ141が設けられてもよく、主電力増幅ユニット11がTグループに分けられ、各グループの主電力増幅ユニット11は、該グループに対応する第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続される。電力増幅器について、各主電力増幅ユニット11が位置する分岐路には1つの第1電力制御アセンブリ141がそれぞれ設けられてもよく、各主電力増幅ユニット11は、それぞれの第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続される。本実施例では、電力増幅器に複数の主電力増幅ユニット11が設けられる場合、第1電力制御アセンブリ141の数や設置方法を限定しない。
【0018】
なお、当業者が理解できるように、電力増幅器に複数の副電力増幅ユニット12が設けられる場合、各主電力増幅ユニット12の構造は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、本実施例に限定されない。
【0019】
なお、当業者が理解できるように、電力増幅器に複数の副電力増幅ユニット12が設けられる場合、電力増幅器には1つの第2電力制御アセンブリ142が設けられてもよく、一部又はすべての副電力増幅ユニット12は該第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続される。電力増幅器にはM個第2電力制御アセンブリ142が設けられてもよく、副電力増幅ユニット12はMグループに分けられ、各グループの副電力増幅ユニット12は、該グループに対応する第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続される。電力増幅器について、各副電力増幅ユニット12が位置する分岐路には1つの第2電力制御アセンブリ142がそれぞれ設けられ、各副電力増幅ユニット12は、それぞれの第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続される。本実施例では、電力増幅器に複数の主電力増幅ユニット12が設けられる場合、第2電力制御アセンブリ142の数や設置方法を限定しない。
【0020】
現在の通信基地局が送信する信号は一定のピーク電力対平均電力比(peak to average power ratio)を持つため、現在の通信基地局の電力増幅器はDohertyアーキテクチャを用いることが一般的である。Dohertyアーキテクチャの優位性は、比較的に大きい電力のフォールバック区間内で比較的に良い効率を持つことができ、しかも構造が簡単であることである。Dohertyアーキテクチャを用いる従来の電力増幅器の構造概略図は
図4に示され、スプリッター201、主回路202、副回路203、合成器204、及びアイソレータ205を備える。Dohertyアーキテクチャの電力増幅器の動作原理は、信号の瞬時電力が小さいと、副回路(Peak回路)が閉じ、主回路(Carrier回路)が動作し、瞬時電力が大きくなると、主回路の出力が飽和に近づき、副回路がオンになり、信号のさらなる増幅が完了する。しかしながら、従来のDohertyアーキテクチャの電力増幅器は、固定電力割り当て比のスプリッター(Doherty Spliter)を用いて、RF入力信号の瞬時電力の大きさが変化しても、スプリッターによって供給される電力割り当て比は変化しない。しかしながら、電力増幅の線形性と効率には取捨選択の関係があり、線形性指標に対する要求は電力増幅効率の更なる向上を限定する。電気信号がRF信号であるDohertyアーキテクチャを使用する電力増幅器を例にして、本願の実施例では、主電力増幅11ユニット及び/又は副電力増幅ユニット12が位置する分岐路に電力制御アセンブリを追加し、主電力増幅ユニット11及び/又は副電力増幅ユニット12の入力電力を動的に割り当てる。RF信号の瞬時電力が小さい場合に、RF信号電力を主に主電力増幅ユニット11に割り当て、RF信号の瞬時電力が大きい場合に、RF信号電力を主に副電力増幅ユニット12に割り当てる。電力増幅器は、電気信号の瞬時電力に応じて主電力増幅ユニット11又は副電力増幅ユニット12の入力電力を動的に調整し、主電力増幅ユニット11と副電力増幅ユニット12の入力電力割り当て比を柔軟に調整し、電力増幅器の歪みを低減し、電力増幅器の線形性を向上させ、電力増幅器の効率を向上させる空間を提供する。
【0021】
一実施例では、エンベロープ取得ユニット13の出力端子は電気信号のエンベロープ電圧を出力し、第1電力制御アセンブリ141の出力信号と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力信号には負の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力信号と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力信号には正の相関が見られる。具体的には、第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力信号が小さくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が大きくなり、第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力信号が大きくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が小さくなる。第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力信号が小さくなると、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が小さくなり、第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力信号が大きくなると、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が大きくなる。第1電力制御アセンブリ141及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子は共にエンベロープ取得ユニット13の出力端子に接続される。エンベロープ取得ユニット13によって取得されたエンベロープ電圧が小さくなり、すなわち入力された電気信号の瞬時電力が小さくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が大きくなり、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が小さくなり、このようにして電気信号は主に主電力増幅ユニットに割り当てられる。エンベロープ取得ユニット13によって取得されたエンベロープ電圧が大きくなり、すなわち電気信号の瞬時電力が大きくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が小さくなり、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が大きくなり、このようにして電気信号は主に副電力増幅ユニット12に割り当てられる。
【0022】
別の実施例では、エンベロープ取得ユニット13の出力端子は電気信号のエンベロープ電圧の逆電圧を出力し、第1電力制御アセンブリ141の出力信号と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力信号には正の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力信号と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力信号には負の相関が見られる。具体的には、第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力信号が小さくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が小さくなり、第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力信号が大きくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が大きくなる。第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力信号が大きくなると、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が小さくなり、第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力信号が小さくなると、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が大きくなる。第1電力制御アセンブリ141及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子は共にエンベロープ取得ユニット13の出力端子に接続される。電気信号のエンベロープ電圧が小さくなると、エンベロープ取得ユニット13によって取得されたエンベロープ電圧の逆電圧が大きくなり、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が大きくなり、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が小さくなり、このようにして電気信号は主に主電力増幅ユニットに割り当てられる。電気信号のエンベロープ電圧が大きくなり、エンベロープ取得ユニット13によって取得されたエンベロープ電圧が小さくなると、第1電力制御アセンブリ141の出力信号が小さくなり、第2電力制御アセンブリ142の出力信号が大きくなり、このようにして電気信号は主に副電力増幅ユニット12に割り当てられる。
【0023】
本実施例では、電気信号のエンベロープ電圧を利用して第1電力制御アセンブリ141及び/又は第2電力制御アセンブリ142を制御し、主電力増幅ユニット11及び副電力増幅ユニット12の入力電力の動的分配を実現し、すなわち電気信号のエンベロープ電圧が小さい場合に、電気信号電力を主に主電力増幅ユニット11に割り当て、電気信号のエンベロープ電圧が大きい場合に、電気信号電力を主に副電力増幅ユニット12に割り当てる。主電力増幅ユニット11及び副電力増幅ユニット12の瞬時入力電力割り当て比を柔軟に設定することにより、電力増幅器の動作効率を向上させる。
【0024】
別の実施例では、電力制御14が少なくとも1つの第1電力制御アセンブリ141及び少なくとも1つの第2電力制御アセンブリ142を備える場合、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なる。ここでは、動作速度は、動作応答速度、すなわち制御端子の制御信号に基づいて自身の出力を変化させる速度である。すなわち第1電力制御アセンブリ141の動作速度は、第1電力制御アセンブリ141が第1電力制御アセンブリ141の制御端子の変化に応答して、第1電力制御アセンブリ141の出力を変化させる速度である。第2電力制御アセンブリ142の動作速度は、第2電力制御アセンブリ142が第2電力制御アセンブリ142の制御端子の変化に応答して、第2電力制御アセンブリ142の出力を変化させる速度である。
【0025】
具体的には、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なるので、電気信号の瞬時電力が変化すると、両者の応答速度が異なり、さらに、第1電力制御アセンブリ141に接続された主電力増幅ユニット11及び第2電力制御アセンブリ141に接続された副電力増幅ユニット12に割り当てられた電気信号の電力の大きさが変化する。
【0026】
例えば、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には正の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には正の相関が見られ、第1電力制御アセンブリ141の動作速度は第2電力制御アセンブリ142の動作速度よりも小さい。電気信号の瞬時電力が大きくなると、エンベロープ電圧が大きくなり、第1電力制御アセンブリ141の制御端子及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力が大きくなり、第2電力制御アセンブリ142の動作速度はより速いので、第2電力制御アセンブリ142の出力が先に大きくなり、これにより副電力増幅ユニット12の入力電力を増加させ、このようにして電気信号の電力は主に副電力増幅ユニット12に割り当てられる。電気信号の瞬時電力が小さくなると、エンベロープ電圧は小さくなり、第1電力制御アセンブリ141の制御端子及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力が小さくなり、第2電力制御アセンブリ142の動作速度はより速いので、このようにして第2電力制御アセンブリ142の出力が先に小さくなり、これにより副電力増幅ユニット12の入力電力を低減し、このようにして電気信号の電力はおもに主電力増幅ユニット11に割り当てられる。主電力増幅ユニット11及び副電力増幅ユニット12の電力割り当て比を動的に調整することにより、電力増幅器の動作効率を向上させる。
【0027】
なお、当業者が理解できるように、実際の適用には、第1電力制御アセンブリ及び第2電力制御アセンブリの設置方法を調整するために、他の制御機構がさらに設置されてもよく、最終的にエンベロープ電圧に基づいて各主電力増幅ユニット及び副電力増幅ユニットの入力電力を動的に割り当てることができればよい。
【0028】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリ及び/又は第2電力制御アセンブリは少なくとも電圧制御減衰器(Voltage Variable Attenuator)を備える。
【0029】
なお、当業者が理解できるように、第1電力制御アセンブリ及び/又は第2電力制御アセンブリは他の回路構造を用いてもよく、本実施例では一々列挙しない。
【0030】
一実施例では、電力増幅器は電力割り当てユニット14をさらに備え、第1電力制御アセンブリ141及び/又は第2電力制御アセンブリ142は電力割り当てユニット15を介して電気信号に接続される。ここでは、電力割り当てユニット15は予め設定された電力割り当て比に従って、入力端子に接続された電気信号を複数の電気信号に分ける。
【0031】
電力制御ユニット14が少なくとも1つの第1電力制御アセンブリ141及び少なくとも1つの第2電力制御アセンブリ142を備えることを例にして、電力増幅器が電力割り当てユニット15をさらに備える場合、電力増幅器の構造概略図が
図5に示される。電気信号は、電力割り当てユニット15を介して各主電力増幅ユニット11が位置する分岐路及び副電力増幅ユニット12が位置する分岐路にそれぞれ接続される。ここでは、電気信号は、通信基地局のRF信号であってもよいし、他の信号であってもよい。
【0032】
任意選択的に、
図6に示すように、電力増幅器はカプラー16をさらに備え、電力割り当てユニット15の入力端子とエンベロープ取得ユニット13の入力端子はカプラー16を介して電気信号に接続される。具体的には、カプラー16の入力端子は電気信号に接続され、カプラー16の第1出力端子は電力割り当てユニット15の入力端子に接続され、カプラー16の第2出力端子はエンベロープ取得ユニット13に接続される。
【0033】
一実施例では、電力増幅器は通信基地局に適用され、電気信号はRF信号であり、電力増幅器は変換ユニットをさらに備え、エンベロープ取得ユニットは変換ユニットを介して通信基地局の中間周波数信号に接続され、ここでは、RF信号は該中間周波数信号に基づいて生成される。通信基地局における中間周波数信号が絡線信号に近いので、電力増幅器に変換ユニットが設けられ、中間周波数信号を変換し、変換された信号に基づいてエンベロープ電圧を得ることができる。
【0034】
任意選択的に、変換ユニットは、直列に接続された増幅アセンブリ及び減衰アセンブリを備えてもよい。増幅アセンブリは、中間周波数信号を増幅し、減衰アセンブリは、増幅された中間周波数信号を減衰し、減衰された電気信号に基づいて、電力増幅器に使用可能なエンベロープ電圧を得る。
【0035】
なお、当業者が理解できるように、増幅アセンブリ及び減衰アセンブリの回路は、中間周波数信号、及び電力増幅器における他のユニットの動作電圧などに基づいて設計されてもよく、本実施例に限定されない。
【0036】
一実施例では、エンベロープ取得ユニット13はエンベロープトラッカを備える。電力増幅器はエンベロープトラッカを介して電気信号のエンベロープ電圧を検測する。
【0037】
なお、当業者が理解できるように、本実施例では、エンベロープ取得ユニット13は他の回路形態であってもよく、該回路はエンベロープ電圧を検出できればよく、本実施例にエンベロープ取得ユニット13の具体的な回路形態に限定されない。
【0038】
なお、当業者が理解できるように、本実施例では、エンベロープ電圧は、回路検出方法以外、他の形態で得られ、本実施例に限定されない。
【0039】
一実施例では、電力制御ユニットは第3電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニットは第1電力制御アセンブリと第3電力制御アセンブリを介して電気信号に接続され、第3電力制御アセンブリの制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続され、及び/又は、電力制御ユニットは、第4電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの副電力増幅ユニットは第2電力制御アセンブリと第4電力制御を介して電気信号に接続され、第4電力制御アセンブリの制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続される。具体的には、複数の電力制御アセンブリがカスケード接続されることにより、制御の程度及び速度を向上させることができる。
【0040】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、前記第3電力制御アセンブリの出力と前記第3電力制御アセンブリの制御端子の入力には負の相関が見られ、前記第4電力制御アセンブリの出力と前記第4電力制御アセンブリの制御端子の入力には正の相関が見られる。エンベロープ取得ユニット13の出力端子が前記電気信号のエンベロープ電圧の逆電圧を出力する場合、第3電力制御アセンブリの出力信号と第3電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には正の相関が見られ、第4電力制御アセンブリの出力信号と第4電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には負の相関が見られる。
【0041】
なお、当業者が理解できるように、第1電力制御アセンブリ及び第3電力制御アセンブリの回路構造は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、本実施例に限定されない。
【0042】
なお、当業者が理解できるように、第2電力制御アセンブリ及び第4電力制御アセンブリの回路構造は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、本実施例に限定されない。
【0043】
なお、当業者が理解できるように、主電力増幅ユニット及び/又は副電力増幅ユニットが位置する分岐路に直列に接続された電力制御アセンブリの数は、必要に応じて設定されてもよく、本実施例では、主電力増幅ユニット及び/又は副電力増幅ユニットが位置する分岐路の電力制御アセンブリの数を限定しない。
【0044】
上記各実施例は互いに組み合わせて参照することができ、例えば、以下では各実施例を組合わせた例であるが、これらに限定されるものではなく、各実施例は、矛盾しない限り、任意に組み合わせて1つの新たな実施例とすることができる。
【0045】
以下では、電力制御ユニット14が少なくとも1つの第1電力制御アセンブリ141及び少なくとも1つの第2電力制御アセンブリ142を備えることを例にして、各実施例を組み合わせて形成される新たな実施例を例示する。電力制御ユニット14が少なくとも1つの第1電力制御アセンブリ141又は少なくとも1つの第2電力制御アセンブリ142を備える場合、以下の実施例の関連するものを参照することができ、ここでは1つずつ挙げない。以下の実施例の関連するものは、上述した関連する説明を参照することができ、ここでは繰り返し説明しない。
【0046】
一実施例では、
図7に示すように、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は、副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は、第1電力制御アセンブリ141、第2電力制御アセンブリ142、第3電力制御アセンブリ143、及び第4電力制御アセンブリ144を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は第1電力制御アセンブリ141と第3電力制御アセンブリ143を介して電気信号に接続され、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は第2電力制御アセンブリ142と第4電力制御アセンブリ144を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子、第2電力制御アセンブリ142の制御端子、第3電力制御アセンブリ143の制御端子、及び第4電力制御アセンブリ144の制御端子はそれぞれエンベロープ取得ユニット13に接続される。ここでは、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には負の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には正の相関が見られ、第3電力制御アセンブリ143の出力と第3電力制御アセンブリ143の制御端子の入力には負の相関が見られ、第4電力制御アセンブリ144の出力と第4電力制御アセンブリ144の制御端子の入力には正の相関が見られ、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には正の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には負の相関が見られ、第3電力制御アセンブリ143の出力と第3電力制御アセンブリ143の制御端子の入力には正の相関が見られ、第4電力制御アセンブリ144の出力と第4電力制御アセンブリ144の制御端子の入力には負の相関が見られる。
【0047】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリ141、第2電力制御アセンブリ142、第3電力制御アセンブリ143、及び第4電力制御アセンブリ144は、電圧制御減衰器を少なくとも備える。
【0048】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13はエンベロープトラッカを備える。
【0049】
一実施例では、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は、副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は第1電力制御アセンブリ141、第2電力制御アセンブリ142、第3電力制御アセンブリ143及び第4電力制御アセンブリ144を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は、第1電力制御アセンブリ141と第3電力制御アセンブリ143を介して電気信号に接続され、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は、第2電力制御アセンブリ142と第4電力制御アセンブリ144を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子、第2電力制御アセンブリ142の制御端子、第3電力制御アセンブリ143の制御端子及び第4電力制御アセンブリ144の制御端子はそれぞれエンベロープ取得ユニット13に接続される。ここでは、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なり、第3電力制御アセンブリ143の動作速度と第4電力制御アセンブリ144の動作速度とは異なる。具体的には、第1電力制御アセンブリ141及び第3電力制御アセンブリ143の動作速度は共に第2電力制御アセンブリ142と第4電力制御アセンブリ144の動作速度よりも小さいか、又は、第1電力制御アセンブリ141及び第3電力制御アセンブリ143の動作速度は共に第2電力制御アセンブリ142と第4電力制御アセンブリ144の動作速度よりも大きい。
【0050】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリ141、第2電力制御アセンブリ142、第3電力制御アセンブリ143、及び第4電力制御アセンブリ144は電圧制御減衰器を少なくとも備える。
【0051】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13はエンベロープトラッカを備える。
【0052】
一実施例では、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14と、電力割り当てユニット15とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、エンベロープ取得ユニット13の出力端子は電力制御ユニット14の制御端子に接続され、電力制御ユニット14は第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続され、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子はそれぞれエンベロープ取得ユニット13に接続される。第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142は電力割り当てユニット15を介して電気信号に接続される。ここでは、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には負の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には正の相関が見られ、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には正の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には負の相関が見られる。
【0053】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリと第2電力制御アセンブリは電圧制御減衰器を少なくとも備える。
【0054】
任意選択的に、電力増幅器はカプラー16をさらに備え、電力割り当てユニット15の入力端子とエンベロープ取得ユニット13の入力端子はカプラー16を介して電気信号に接続される。
【0055】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13はエンベロープトラッカを備える。
【0056】
一実施例では、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14と、電力割り当てユニット15とを備え、主電力増幅ユニット11の入力端子及び副電力増幅ユニット12の入力端子は電気信号に接続され、主電力増幅ユニット11の出力端子は副電力増幅ユニット12の出力端子に結合され、電気信号を電力増幅し、電力制御ユニット14は第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142を備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニット11は第1電力制御アセンブリ141を介して電気信号に接続され、少なくとも1つの副電力増幅ユニット12は第2電力制御アセンブリ142を介して電気信号に接続され、第1電力制御アセンブリ141の制御端子及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子はそれぞれエンベロープ取得ユニット13に接続される。第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142は電力割り当てユニット15を介して電気信号に接続される。ここでは、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なる。具体的には、第1電力制御アセンブリ141の動作速度は第2電力制御アセンブリ142の動作速度よりも小さいか、又は者、第1電力制御アセンブリ141の動作速度は第2電力制御アセンブリ142の動作速度よりも大きい。
【0057】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142は電圧制御減衰器を少なくとも備える。
【0058】
任意選択的に、電力増幅器はカプラー16をさらに備え、電力割り当てユニット15の入力端子とエンベロープ取得ユニット13の入力端子はカプラー16を介して電気信号に接続される。
【0059】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13はエンベロープトラッカを備える。
【0060】
一実施例では、
図8に示すように、一実施例では、電力増幅器は、主電力増幅ユニット11と、副電力増幅ユニット12と、エンベロープ取得ユニット13と、電力制御ユニット14と、電力割り当てユニット15と、カプラー16と、合成器17と、アイソレータ18と、抵抗ユニット19とを備える。カプラー16の入力側の一端は電気信号に接続され、他端は抵抗ユニット19を介して接地され、カプラー16の出力側の一端は電力割り当てユニット15の入力端子に接続され、他端はエンベロープ取得ユニット13の入力端子に接続される。電力割り当てユニット15の第1出力端子は第1電力制御アセンブリ141の入力端子に接続され、第1電力制御アセンブリ141の出力端子は主電力増幅ユニット11の一端に接続され、主電力増幅ユニット11の他端は合成器17の第1入力端子に接続される。電力割り当てユニット15の第2出力端子は第2電力制御アセンブリの入力端子142に接続され、第2電力制御アセンブリ142の出力端子は副電力増幅ユニット12の一端に接続され、副電力増幅ユニット12の他端は合成器17の第2入力端子に接続される。合成器17の出力端子はアイソレータ18に接続される。第1電力制御アセンブリ141の制御端子及び第2電力制御アセンブリ142の制御端子はそれぞれエンベロープ取得ユニット13に接続される。
【0061】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には負の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には正の相関が見られ、エンベロープ取得ユニット13の出力端子が電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、第1電力制御アセンブリ141の出力と第1電力制御アセンブリ141の制御端子の入力には正の相関が見られ、第2電力制御アセンブリ142の出力と第2電力制御アセンブリ142の制御端子の入力には負の相関が見られる。
【0062】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なる。具体的には、第1電力制御アセンブリ141の動作速度は第2電力制御アセンブリ142の動作速度よりも小さいか、又は、第1電力制御アセンブリ141の動作速度は第2電力制御アセンブリ142の動作速度よりも大きい。
【0063】
任意選択的に、第1電力制御アセンブリ141と第2電力制御アセンブリ142は電圧制御減衰器を少なくとも備える。
【0064】
任意選択的に、エンベロープ取得ユニット13はエンベロープトラッカを備える。
【0065】
なお、本明細書の実施例における各ユニットは、1つの物理ユニットであってもよいし、1つの物理ユニットの一部であってもよいし、複数の物理ユニットの組み合わせで実装されてもよい。また、本願の革新的な部分を強調するために、本実施例において本願に提起される技術的課題の解決にあまり関係のないユニットが導入されていないが、これは本実施例に他のユニットが存在しないことを意味するものではない。
【0066】
当業者であれば理解できるように、上記実施例は、本願を実施するための具体的な実施例であり、実際の適用には、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形式的及び詳細的に様々な変更を加えることができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
別の実施例では、電力制御ユニット14が少なくとも1つの第1電力制御アセンブリ141及び少なくとも1つの第2電力制御アセンブリ142を備える場合、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なる。ここでは、動作速度は、動作応答速度、すなわち制御端子の制御信号に基づいて自身の出力を変化させる速度である。すなわち第1電力制御アセンブリ141の動作速度は、第1電力制御アセンブリ141が第1電力制御アセンブリ141の制御端子の変化に応答して、第1電力制御アセンブリ141の出力を変化させる速度である。第2電力制御アセンブリ142の動作速度は、第2電力制御アセンブリ142が第2電力制御アセンブリ142の制御端子の変化に応答して、第2電力制御アセンブリ142の出力を変化させる速度である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
具体的には、第1電力制御アセンブリ141の動作速度と第2電力制御アセンブリ142の動作速度とは異なるので、電気信号の瞬時電力が変化すると、両者の応答速度が異なり、さらに、第1電力制御アセンブリ141に接続された主電力増幅ユニット11及び第2電力制御アセンブリ142に接続された副電力増幅ユニット12に割り当てられた電気信号の電力の大きさが変化する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
一実施例では、電力増幅器は電力割り当てユニット15をさらに備え、第1電力制御アセンブリ141及び/又は第2電力制御アセンブリ142は電力割り当てユニット15を介して電気信号に接続される。ここでは、電力割り当てユニット15は予め設定された電力割り当て比に従って、入力端子に接続された電気信号を複数の電気信号に分ける。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
一実施例では、電力制御ユニットは第3電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの主電力増幅ユニットは第1電力制御アセンブリと第3電力制御アセンブリを介して電気信号に接続され、第3電力制御アセンブリの制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続され、及び/又は、電力制御ユニットは、第4電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの副電力増幅ユニットは第2電力制御アセンブリと第4電力制御アセンブリを介して電気信号に接続され、第4電力制御アセンブリの制御端子はエンベロープ取得ユニット13に接続される。具体的には、複数の電力制御アセンブリがカスケード接続されることにより、制御の程度及び速度を向上させることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力増幅器であって、主電力増幅ユニットと、副電力増幅ユニットと、エンベロープ取得ユニットと、電力制御ユニットとを備え、
前記主電力増幅ユニットの入力端子及び前記副電力増幅ユニットの入力端子は電気信号に接続され、前記主電力増幅ユニットの出力端子は前記副電力増幅ユニットの出力端子に結合され、前記電気信号を電力増幅し、
前記電力制御ユニットは第1電力制御アセンブリを備え、少なくとも1つの前記主電力増幅ユニットは、前記第1電力制御アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第1電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続され、及び/又は、
前記電力制御ユニットは第2電力制御アセンブリを備え、少なくとも1つの前記副電力増幅ユニットは前記第2電力制御アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第2電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続される、電力増幅器。
【請求項2】
前記エンベロープ取得ユニットの出力端子が前記電気信号のエンベロープ電圧を出力する場合、前記第1電力制御アセンブリの出力信号と前記第1電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には負の相関が見られ、前記第2電力制御アセンブリの出力信号と前記第2電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には正の相関が見られ、
前記エンベロープ取得ユニットの出力端子が前記電気信号のエンベロープ電圧の逆電圧を出力する場合、前記第1電力制御アセンブリの出力信号と前記第1電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には正の相関が見られ、前記第2電力制御アセンブリの出力信号と前記第2電力制御アセンブリの制御端子の入力信号には負の相関が見られる、請求項1に記載の電力増幅器。
【請求項3】
前記電力制御ユニットが前記第1電力制御アセンブリと第2電力制御アセンブリを備える場合、前記第1電力制御アセンブリの動作速度と前記第2電力制御アセンブリの動作速度とは異なる、請求項1又は2に記載の電力増幅器。
【請求項4】
前記第1電力制御アセンブリ及び/又は前記第2電力制御アセンブリは、電圧制御減衰器を少なくとも備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項5】
前記電力制御ユニットは第3電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの前記主電力増幅ユニットは、前記第1電力制御アセンブリと前記第3電力制御アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第3電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続され、及び/又は、
前記電力制御ユニットは第4電力制御アセンブリをさらに備え、少なくとも1つの前記副電力増幅ユニットは、前記第2電力制御アセンブリと前記第4電力制御
アセンブリを介して前記電気信号に接続され、前記第4電力制御アセンブリの制御端子は前記エンベロープ取得ユニットに接続される、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項6】
電力割り当てユニットをさらに備え、
前記第1電力制御アセンブリ及び/又は前記第2電力制御アセンブリは前記電力割り当てユニットを介して前記電気信号に接続される、請求項1~5のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項7】
カプラーをさらに備え、前記電力割り当てユニットの入力端子及び前記エンベロープ取得ユニットの入力端子は前記カプラーを介して前記電気信号に接続される、請求項6に記載の電力増幅器。
【請求項8】
通信基地局に適用され、
前記電気信号はRF信号であり、
変換ユニットをさらに備え、前記エンベロープ取得ユニットは前記変換ユニットを介して前記通信基地局の中間周波数信号に接続され、ここでは、前記RF信号は前記中間周波数信号に基づいて生成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項9】
前記エンベロープ取得ユニットはエンベロープトラッカを備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の電力増幅器。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の電力増幅器を備える通信基地局。
【国際調査報告】