(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】種子処理組成物
(51)【国際特許分類】
A01N 43/56 20060101AFI20240412BHJP
A01N 25/00 20060101ALI20240412BHJP
A01P 7/04 20060101ALI20240412BHJP
A01N 43/90 20060101ALI20240412BHJP
A01N 43/60 20060101ALI20240412BHJP
A01N 47/40 20060101ALI20240412BHJP
A01N 43/713 20060101ALI20240412BHJP
A01N 53/06 20060101ALI20240412BHJP
A01C 1/08 20060101ALI20240412BHJP
【FI】
A01N43/56 G
A01N25/00 102
A01P7/04
A01N43/90 102
A01N43/60
A01N47/40 Z
A01N43/713
A01N53/06 150
A01C1/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570210
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2022063097
(87)【国際公開番号】W WO2022238576
(87)【国際公開日】2022-11-17
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520222106
【氏名又は名称】シンジェンタ クロップ プロテクション アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【氏名又は名称】松田 七重
(74)【代理人】
【識別番号】100212509
【氏名又は名称】太田 知子
(72)【発明者】
【氏名】ヘーガー パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ヒューター オットマー フランツ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンター レモ
【テーマコード(参考)】
2B051
4H011
【Fターム(参考)】
2B051AB01
2B051BA09
2B051BB01
4H011AC01
4H011BA06
4H011BB09
4H011BB11
4H011BB15
4H011DD03
4H011DF04
(57)【要約】
本発明は、式(I)
【化1】
(式中、R
1は、水素又はフッ素であり;及びR
2は、
【化2】
(式中、nは、0、1又は2である)
である)
の化合物と、混合相手からなる群から選択される化合物との組み合わせを含む種子処理組成物;並びに植物に対する被害を防除又は予防する種子処理及び方法であって、このような組み合わせを含む種子処理及び方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、構成成分(A)としての、式(I):
【化1】
(式中、
R
1は、水素又はフッ素であり;及び
R
2は、
【化2】
(式中、nは、0、1又は2である)
である)
の化合物又はその農芸化学的に許容可能な塩と;構成成分(B)としての、
B-1 スピドキサマト(CAS907187-07-9)
B-2 フェンメゾジチアズ(CAS2413390-32-4)
B-3 3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート(CAS2413839-57-1)
B-4 (3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、エノラート互変異性体(CAS2413839-58-2)
B-5 (3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、ジケトン(CAS2246757-58-2)
B-6 1-[6-(2,2-ジフルオロ-7-メチル-[1,3]ジオキソロ[4,5-f]ベンズイミダゾール-6-イル)-5-エチルスルホニル-3-ピリジル]シクロプロパンカルボニトリル(CAS2408220-94-8)
B-7 2-[3-エチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-44-9)
B-8 2-[3-エチルスルホニル-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-31-4)
B-9 (3-エチルスルホニル-2-ピリジル)-5-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)ピラジン(CAS2095470-94-1)
B-10 2-[3-エチルスルホニル-6-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピリジル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS1808115-49-2)
B-11 フロニカミド(CAS158062-67-0)
B-12 スピロテトラマト(CAS203313-25-1)
B-13 スピネトラム(CAS935545-74-7)
B-14 チアクロプリド(CAS111988-49-9)
B-15 フルピラジフロン(CAS951659-40-8)
B-16 イミダクロプリド(CAS138261-41-3)
B-17 スルホキサフロル(CAS946578-00-3)
B-18 アセタミプリド(CAS135410-20-7)
B-19 ニテンピラム(CAS150824-47-8)
B-20 クロチアニジン(CAS210880-92-5)
B-21 チアメトキサム(CAS153719-23-4)
B-22 テトラニリプロール(CAS1229654-66-3)
B-23 クロラントラニリプロール(CAS500008-45-7)
B-24 シアントラニリプロール(CAS736994-63-1)
B-25 オキサゾスルフィル(CAS1403615-77-9)
B-26 インドキサカルブ(CAS173584-44-6)
B-27 ビフェントリン(CAS82657-04-3)
B-28 ペルメトリン(CAS52645-53-1)
B-29 フィプロニル(CAS120068-37-3)
B-30 メトキシフェノジド(CAS161050-58-4)
B-31 エマメクチン安息香酸塩(CAS155569-91-8)
B-32 クロルフェナピル(CAS122453-73-0)
B-33 トルフェンピラド(CAS129558-76-5)
B-34 メソミル(CAS16752-77-5)
B-35 ブプロフェジン(CAS69327-76-0)
B-36 クロルピリホス(CAS2921-88-2)
B-37 イプロジオン
B-38 フルジオキソニル
B-39 メフェノキサム又はメタラキシル-M
B-40 メタラキシル
B-41 ペンフルフェン
B-42 セダキサン
B-43 チアベンダゾール
B-44 プロチオコナゾール
B-45 トリチコナゾール
B-46 フルトリアホール
B-47 ジフェンコナゾール
B-48 イプコナゾール
B-49 アゾキシストロビン
B-50 フルオキサストロビン
B-51 アミスルブロム
B-52 フルオピコリド
B-53 チラム
B-54 ボスカリド
B-55 フルキサピロキサド
B-56 カルボキシン
B-57 チオファネート-メチル
B-58 ジメトモルフ
B-59 メトコナゾール
B-60 テブコナゾール
B-61 フルキンコナゾール
B-62 ミクロブタニル
B-63 シプロコナゾール
B-64 ピコキシストロビン
B-65 フルアジナム
B-66 シモキサニル
B-67 シルチオファム(CAS175217-20-6)
B-68 トリフロキシストロビン
B-69 オキサチアピプロリン
B-70 フルインダピル
B-71 ペンチオピラド
B-72 フラメトピル
B-73 ピジフルメトフェン
B-74 メフェントリフルコナゾール
B-75 ピカルブトラゾクス
B-76 カルボスルファン
B-77 ブロフラニリド
B-78 ジンプロピリダズ
B-79 イソシクロセラム
B-80 テフルトリン、及び
B-81 シクロブトリフルラム
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物又はその農芸化学的に許容可能な塩とを前記植物の種子に適用するステップを含む方法。
【請求項2】
構成成分(A)としての、式(I):
【化3】
(式中、
R
1は、水素又はフッ素であり;及び
R
2は、
【化4】
(式中、nは、0、1又は2である)
である)
の化合物又はその塩と;
構成成分(B)としての、
B-1 スピドキサマト(CAS907187-07-9)
B-2 フェンメゾジチアズ(CAS2413390-32-4)
B-3 3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート(CAS2413839-57-1)
B-4 (3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、エノラート互変異性体(CAS2413839-58-2)
B-5 (3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、ジケトン(CAS2246757-58-2)
B-6 1-[6-(2,2-ジフルオロ-7-メチル-[1,3]ジオキソロ[4,5-f]ベンズイミダゾール-6-イル)-5-エチルスルホニル-3-ピリジル]シクロプロパンカルボニトリル(CAS2408220-94-8)
B-7 2-[3-エチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-44-9)
B-8 2-[3-エチルスルホニル-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-31-4)
B-9 (3-エチルスルホニル-2-ピリジル)-5-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)ピラジン(CAS2095470-94-1)
B-10 2-[3-エチルスルホニル-6-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピリジル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS1808115-49-2)
B-11 フロニカミド(CAS158062-67-0)
B-12 スピロテトラマト(CAS203313-25-1)
B-13 スピネトラム(CAS935545-74-7)
B-14 チアクロプリド(CAS111988-49-9)
B-15 フルピラジフロン(CAS951659-40-8)
B-16 イミダクロプリド(CAS138261-41-3)
B-17 スルホキサフロル(CAS946578-00-3)
B-18 アセタミプリド(CAS135410-20-7)
B-19 ニテンピラム(CAS150824-47-8)
B-20 クロチアニジン(CAS210880-92-5)
B-21 チアメトキサム(CAS153719-23-4)
B-22 テトラニリプロール(CAS1229654-66-3)
B-23 クロラントラニリプロール(CAS500008-45-7)
B-24 シアントラニリプロール(CAS736994-63-1)
B-25 オキサゾスルフィル(CAS1403615-77-9)
B-26 インドキサカルブ(CAS173584-44-6)
B-27 ビフェントリン(CAS82657-04-3)
B-28 ペルメトリン(CAS52645-53-1)
B-29 フィプロニル(CAS120068-37-3)
B-30 メトキシフェノジド(CAS161050-58-4)
B-31 エマメクチン安息香酸塩(CAS155569-91-8)
B-32 クロルフェナピル(CAS122453-73-0)
B-33 トルフェンピラド(CAS129558-76-5)
B-34 メソミル(CAS16752-77-5)
B-35 ブプロフェジン(CAS69327-76-0)
B-36 クロルピリホス(CAS2921-88-2)
B-37 イプロジオン
B-38 フルジオキソニル
B-39 メフェノキサム又はメタラキシル-M
B-40 メタラキシル
B-41 ペンフルフェン
B-42 セダキサン
B-43 チアベンダゾール
B-44 プロチオコナゾール
B-45 トリチコナゾール
B-46 フルトリアホール
B-47 ジフェンコナゾール
B-48 イプコナゾール
B-49 アゾキシストロビン
B-50 フルオキサストロビン
B-51 アミスルブロム
B-52 フルオピコリド
B-53 チラム
B-54 ボスカリド
B-55 フルキサピロキサド
B-56 カルボキシン
B-57 チオファネート-メチル
B-58 ジメトモルフ
B-59 メトコナゾール
B-60 テブコナゾール
B-61 フルキンコナゾール
B-62 ミクロブタニル
B-63 シプロコナゾール
B-64 ピコキシストロビン
B-65 フルアジナム
B-66 シモキサニル
B-67 シルチオファム(CAS175217-20-6)
B-68 トリフロキシストロビン
B-69 オキサチアピプロリン
B-70 フルインダピル
B-71 ペンチオピラド
B-72 フラメトピル
B-73 ピジフルメトフェン
B-74 メフェントリフルコナゾール
B-75 ピカルブトラゾクス
B-76 カルボスルファン
B-77 ブロフラニリド
B-78 ジンプロピリダズ
B-79 イソシクロセラム
B-80 テフルトリン、及び
B-81 シクロブトリフルラム
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物又はその塩と
を含む組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の化合物を含む種子処理組成物であって、種子1kg当たり0.001~50g、好ましくは種子1kg当たり0.01~10gの構成成分(A)を含む種子処理組成物。
【請求項4】
種子1kg当たり0.001~50g、好ましくは種子1kg当たり0.01~10gの、構成成分(B)の前記又はそれぞれの化合物を含む、請求項3に記載の種子処理組成物。
【請求項5】
1種以上の助剤及び/又は希釈剤をさらに含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
構成成分(A)の前記式(I)の化合物対構成成分(B)の前記又はそれぞれの化合物の重量比は、500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50若しくは20:1~1:20又は好ましくは10:1~1:10若しくは5:1~1:5;より好ましくは3.1~1:3である、請求項1に記載の方法又は請求項2~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記式(I)の化合物は、R
1が水素であり、及びR
2が、
【化5】
である、式(I)の化合物である、請求項1若しくは6に記載の方法又は請求項2~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記式(I)の化合物は、R
1が水素であり、及びR
2が、
【化6】
である、式(I)の化合物である、請求項1若しくは6に記載の方法又は請求項2~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記式(I)の化合物は、R
1がフッ素であり、及びR
2が、
【化7】
(式中、nは、0、1又は2である)
である、式(I)の化合物である、請求項1若しくは6に記載の方法又は請求項2~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記式(I)の化合物は、
【化8】
である、請求項1若しくは6に記載の方法又は請求項2~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
構成成分(B)は、請求項1に記載の化合物B-1~B-28及びB-79~B-81から選択される、請求項1若しくは6~10のいずれか一項に記載の方法又は請求項2~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
構成成分(B)は、請求項1に記載の化合物B-1~B-10から選択される、請求項11に記載の方法又は組成物。
【請求項13】
構成成分(B)は、請求項1に記載の化合物B-37~B-50から選択される、請求項1若しくは6~10のいずれか一項に記載の方法又は請求項2~5若しくは7~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
構成成分(B)は、請求項1に記載の化合物B-1~B-36及びB-76~B-81から選択される少なくとも1種の化合物と、請求項1に記載の化合物B-37~B-75から選択される少なくとも1種の化合物とを含む、請求項1若しくは6~13のいずれか一項に記載の方法又は請求項2~5若しくは7~13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種子処理組成物、特に昆虫、ダニ目(acarina)、線虫及び真菌有害生物によって引き起こされる被害を防除するための有効成分の組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
有害生物による攻撃を防除するための特定の有効成分及び有効成分の組み合わせが文献に記載されている。例えば、国際公開第2021/007545号は、インダゾール化合物及び少なくとも1種の追加の有害生物防除剤を含む殺有害生物組成物を記載している。特に、昆虫、ダニ目(acarina)及び線虫有害生物を防除するための、例えば向上した生物学的特性、例えば例えば相乗的特性をもたらす殺有害生物性の組み合わせを提供する必要性が継続的に存在する。有益性は、安全性プロファイルの向上、物理化学的特性の向上又は生分解性の向上でもあり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
ここで、有効成分の特定の組み合わせは、特定の組み合わせが植物繁殖材料に対する処理として適用された場合、植物への被害の予期しない防除又は予防をもたらすことが見出された。
【0004】
従って、第1の態様において、本発明は、構成成分(A)及び構成成分(B)を含む組み合わせを含む組成物を提供し、構成成分(A)は、式(I):
【化1】
(式中、
R
1は、水素又はフッ素であり;及び
R
2は、
【化2】
(式中、nは、0、1又は2である)
である)
の化合物又はその塩であり;及び
構成成分(B)は、
B-1 スピドキサマト(CAS907187-07-9)
B-2 フェンメゾジチアズ(CAS2413390-32-4)
B-3 3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート(CAS2413839-57-1)
B-4 (3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、エノラート互変異性体(CAS2413839-58-2)
B-5 (3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、ジケトン(CAS2246757-58-2)
B-6 1-[6-(2,2-ジフルオロ-7-メチル-[1,3]ジオキソロ[4,5-f]ベンズイミダゾール-6-イル)-5-エチルスルホニル-3-ピリジル]シクロプロパンカルボニトリル(CAS2408220-94-8)
B-7 2-[3-エチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-44-9)
B-8 2-[3-エチルスルホニル-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-31-4)
B-9 (3-エチルスルホニル-2-ピリジル)-5-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)ピラジン(CAS2095470-94-1)
B-10 2-[3-エチルスルホニル-6-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピリジル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS1808115-49-2)
B-11 フロニカミド(CAS158062-67-0)
B-12 スピロテトラマト(CAS203313-25-1)
B-13 スピネトラム(CAS935545-74-7)
B-14 チアクロプリド(CAS111988-49-9)
B-15 フルピラジフロン(CAS951659-40-8)
B-16 イミダクロプリド(CAS138261-41-3)
B-17 スルホキサフロル(CAS946578-00-3)
B-18 アセタミプリド(CAS135410-20-7)
B-19 ニテンピラム(CAS150824-47-8)
B-20 クロチアニジン(CAS210880-92-5)
B-21 チアメトキサム(CAS153719-23-4)
B-22 テトラニリプロール(CAS1229654-66-3)
B-23 クロラントラニリプロール(CAS500008-45-7)
B-24 シアントラニリプロール(CAS736994-63-1)
B-25 オキサゾスルフィル(CAS1403615-77-9)
B-26 インドキサカルブ(CAS173584-44-6)
B-27 ビフェントリン(CAS82657-04-3)
B-28 ペルメトリン(CAS52645-53-1)
B-29 フィプロニル(CAS120068-37-3)
B-30 メトキシフェノジド(CAS161050-58-4)
B-31 エマメクチン安息香酸塩(CAS155569-91-8)
B-32 クロルフェナピル(CAS122453-73-0)
B-33 トルフェンピラド(CAS129558-76-5)
B-34 メソミル(CAS16752-77-5)
B-35 ブプロフェジン(CAS69327-76-0)
B-36 クロルピリホス(CAS2921-88-2)
B-37 イプロジオン
B-38 フルジオキソニル
B-39 メフェノキサム又はメタラキシル-M
B-40 メタラキシル
B-41 ペンフルフェン
B-42 セダキサン
B-43 チアベンダゾール
B-44 プロチオコナゾール
B-45 トリチコナゾール
B-46 フルトリアホール
B-47 ジフェンコナゾール
B-48 イプコナゾール
B-49 アゾキシストロビン
B-50 フルオキサストロビン
B-51 アミスルブロム
B-52 フルオピコリド
B-53 チラム
B-54 ボスカリド
B-55 フルキサピロキサド
B-56 カルボキシン
B-57 チオファネート-メチル
B-58 ジメトモルフ
B-59 メトコナゾール
B-60 テブコナゾール
B-61 フルキンコナゾール
B-62 ミクロブタニル
B-63 シプロコナゾール
B-64 ピコキシストロビン
B-65 フルアジナム
B-66 シモキサニル
B-67 シルチオファム(CAS175217-20-6)
B-68 トリフロキシストロビン
B-69 オキサチアピプロリン
B-70 フルインダピル
B-71 ペンチオピラド
B-72 フラメトピル
B-73 ピジフルメトフェン
B-74 メフェントリフルコナゾール
B-75 ピカルブトラゾクス
B-76 カルボスルファン
B-77 ブロフラニリド
B-78 ジンプロピリダズ
B-79 イソシクロセラム
B-80 テフルトリン、及び
B-81 シクロブトリフルラム
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物又はその塩である。
【0005】
第2の態様において、本発明は、植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、構成成分(A)としての、上記で定義されている式(I)の化合物又はその農芸化学的に許容可能な塩と;構成成分(B)としての、上記で定義されているB-1~B-81からなる群から選択される少なくとも1種の化合物又はその農芸化学的に許容可能な塩とを種子に適用するステップを含む方法を提供する。
【0006】
構成成分(A)及び構成成分(B)のその又はそれぞれの化合物の組み合わせ又は組成物は、好適な重量比であり得、その例は、重量基準で750:1~1:750、500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50又は20:1~1:20又は好ましくは10:1~1:10又は5:1~1:5;より好ましくは3.1~1:3である。特定の例において、この比は、重量基準で2:1~1:2、有利には1:1の範囲内である。
【0007】
任意に、組成物は、1種以上の助剤及び/又は希釈剤をさらに含む。
【0008】
特定の例において、構成成分(A)対構成成分(B)のその又はそれぞれの化合物の比は、重量基準で3:1~1:3、2:1~1:2又は約1:1の範囲内である。
【0009】
第3の態様において、本発明は、構成成分(B)が、上記で定義されているB-1~B-81から選択される少なくとも1種の化合物を含む、上記で定義されている化合物を含む種子処理を提供する。
【0010】
いくつかの例において、構成成分(B)は、化合物B-1~B-28及びB-79~B-81から選択され、好ましくは上記で定義されている化合物B-1~B-10から選択される。
【0011】
特定の例において、構成成分(B)は、上記で定義されている化合物B-37~B-50、B-69及びB-75から選択される。
【0012】
本発明の特定の実施形態において、種子処理は、化合物B-1~B-36及びB-76~B-81から選択される少なくとも1種の化合物並びに化合物B-37~B-75から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0013】
特定の例において、式(I)の化合物は、R
1が水素であり、及びR
2が、
【化3】
である、式(I)の化合物である。
【0014】
特定の例において、式(I)の化合物は、R
1が水素であり、及びR
2が、
【化4】
である、式(I)の化合物である。
【0015】
特定の例において、式(I)の化合物は、R
1がフッ素であり、及びR
2が、
【化5】
(式中、nは、0、1又は2である)
である、式(I)の化合物である。
【0016】
本発明の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、
【化6】
である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
いずれかの相乗作用のための他に、本発明の態様に係る組み合わせは、さらに驚くべき有利な特性も有し得る。記載され得るこのような有利な特性の例は、より有利な分解性、改善された毒性学的及び/若しくは生体毒性学的挙動又は有用な植物の改善された特性(発芽、作物収穫高、より発達した根系、分けつの増加、植物丈の増加、より大きい葉身、より少ない根出葉、より強力な分けつ、より緑の葉色、より少ない必要とされる肥料、より少ない必要とされる種子、より生産的な分けつ、より早い開花、早い穀実、より少ない植物の転倒(倒伏)、増加したシュートの成長、改善された植物の活力及び早い発芽など)である。
【0018】
構成成分(A)対構成成分(B)の特定の重量比は、相乗的活性をもたらし得る。従って、本発明のさらなる態様によれば、組成物が提供され、構成成分(A)及び構成成分(B)は、相乗的効果をもたらす量で組成物中に存在する。この相乗的活性は、構成成分(A)及び構成成分(B)を含む組成物の活性が構成成分(A)及び構成成分(B)単独の対応する活性の和よりも大きいことで明らかである。この相乗的活性は、構成成分(A)及び構成成分(B)の作用範囲を2つの方法で拡大する。第1に、構成成分(A)及び構成成分(B)の適用量を減らしても、作用は、等しく良好なままであり、これは、このような低施用量範囲において、これらの2つの個々の構成成分が完全に有効でなくなるような場合でも、有効成分混合物が依然として高度な有害生物の防除を達成することを意味する。第2に、有害生物の防除可能な範囲が大幅に拡大される。
【0019】
「種子処理」という用語は、一般に、種子の取り扱い特性を向上し、発芽前の種子を保護し、発芽を支持し、且つ/又は結果的な植物の成長を支持するために、種子を土壌に植える前又はその間に種子に材料を適用することを指す。いくつかの種子処理は、単に種子の取り扱い特性又は他の物理的特徴を向上する目的のために採用され、農業に係る有効成分を含まない。他の種子処理は、種々の有益な目的のために1種以上の有効成分を種子に結合させる。例えば、1種以上の有効成分を含む種子処理は、通常、土壌伝染性の病害及び昆虫から保護することにより、均一な苗立ちを確保するために用いられる。典型的な例としては、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤及び植物成長調節剤などの殺有害生物剤の適用が挙げられる。浸透移行性種子処理は、葉面殺菌・殺カビ剤又は特定の早期風媒性病害及び昆虫用殺虫剤の従来の全面噴霧の必要性を不要とするか又は少なくとも低減させ得る。
【0020】
種子処理混合物は、さらなる有効化合物も含み得るか、又はそれと一緒に及び/若しくは順次適用され得る。これらのさらなる化合物は、肥料若しくは微量元素供与物又は接種剤などの植物の成長に影響を与える他の調製物であり得る。
【0021】
構成成分(A)は、配合物中において、殺虫的有効量、例えば種子処理混合物の総重量に基づいて1%~約60重量%の量で存在する。構成成分(B)のその又はそれぞれの化合物は、種子処理混合物の総重量に基づいて約1%~約60重量%の殺虫的有効量又は殺菌・殺カビ的有効量で存在する。種子に適用する場合、種子1kg当たり0.001~50g、好ましくは種子1kg当たり0.01~10gの構成成分(A)の化合物及び種子1kg当たり0.001~50g、好ましくは種子1kg当たり0.01~10gの、構成成分(B)のその又はそれぞれの化合物の割合で一般に十分である。
【0022】
構成成分(A)及び(B)は、順序に又は同時に種子に適用され得る。
【0023】
種子処理は、さらなる殺菌・殺カビ性、殺虫性、殺ダニ性及び/又は殺線虫性成分などのさらなる構成成分を含み得る。さらなる実施形態において、有効構成成分は、他の有効成分をさらに含む。
【0024】
種子処理混合物は、非有効成分をいくらかの量で追加的に含み得る。例えば、有効構成成分は、界面活性剤、溶剤(例えば、水及び/又は他の溶剤)、増粘剤、防腐剤(殺菌剤及び他の殺生剤を含む)、湿潤剤、不凍剤成分、消泡剤成分及び適切な場合には着色剤又は他の添加剤を含み得る。
【0025】
種子処理混合物は、種子処理の技術分野における従来の多様な方法で種子に適用が可能であり、これらとしては、特にこれらに限定されないが、コンテナ(例えば、ボトル、バッグ又はタンブラー)中での混合、機械的適用、転動、吹付け及び浸漬、これに続く乾燥が挙げられる。採用可能である種子粉衣技術及び機械の例としては、流動床技術、ローラミル法、回転式種子処理機、ドラムコータ、サイドベンデッドパン、タンブルミキサー及び噴流床が挙げられる。種子は、コーティング前に予めサイズ調整され得る。一実施形態において、種子処理混合物は、配合物が種子に加えられるに伴って回転するHege種子処理機中において種子に適用される。好ましくは、混合は、種子処理混合物が種子に均一に分布するまで継続される(すなわち処理対象である種子のすべてに対する均一なコーティング及び個別の種子の各々における一様なコーティング)。種子処理混合物は、バッチ処理プロセス又は連続処理プロセスで種子に適用可能である。代表的な1バッチ処理プロセスでは、処理対象である種子がバッチ処理タンクに入れられ、次いで種子処理混合物が加えられて種子と混合される。代わりに、連続処理プロセスを用いて種子処理混合物を種子に適用可能であり、種子の流れが種子処理スラリーを含むレセプタクルに導入され、配合物との接触後、乾燥のためにレセプタクルから回収される。種子処理混合物流を、処理された種子と共に除去された混合物の量を補充するために、レセプタクル中に連続的に流入させることも可能である。
【0026】
種子処理混合物の適用後(バッチプロセス又は連続プロセスに関わらず)、種子は、ある期間にわたって乾燥に供される。例えば、種子は、ボウル中においてある期間、例えば少なくとも15秒間にわたって回転させて乾燥させることが可能である。気候又は異なる種子の大きさによる乾燥条件の変動に対して、異なる時間が必要となり得る。また、必要に応じて、乾燥時間を向上するために、例えば加熱空気流の形態で熱を加えることが可能である。乾燥後、コーティングされた種子をサイズ選別又は分級プロセスに供することが可能である。
【0027】
本明細書において用いられる場合、「種子」という用語は、植物の栄養生長段階から物理的に分離され、且つ/若しくは長期にわたって保存され得、及び/又は同一種の他の植物個体を再度成長させるために使用可能である、植物のいずれかの休止段階を指す。ここで、「休止」という用語は、栄養生長段階(すなわち非種子段階)に必須である光、水及び/又は栄養分の不在下においても、妥当な範囲内で、植物が生存能力を保持する状態を指す。特に、この用語は真の意味での種子を指し、吸根、球茎、鱗茎、果実、塊茎、穀物、挿し木及び挿し芽などの植物栄養繁殖体を包含しない。
【0028】
一実施形態では、本明細書に記載のとおり処理された種子としては、コーン、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライ麦、スペルトコムギ、ダイズ、セイヨウアブラナ、イネ、サトウダイコン、綿、モロコシ属(Sorghum)などのキビ品種、ヒマワリ、インゲンマメ、エンドウマメ、カノーラなどの油植物、セイヨウアブラナ、ダイズ、キャベツ、トマト、ナス(ナス)、コショウ及び他の野菜並びに香辛料、並びに観賞用の潅木及び花の種子が挙げられる。好適な標的作物としては、前述のものの遺伝子組換え作物植物も挙げられる。一実施形態において、種子は、コーン、コムギ、オオムギ、ダイズ又はセイヨウアブラナ由来のものである。
【0029】
本明細書に記載の種子処理方法はいずれの生理学的状態においても種子に適用可能であるが、処理プロセス中に顕著な損傷が生じない十分に耐久性のある状態に種子があることが好ましい。典型的には、種子は、圃場から収穫され;植物から取り除かれ;且つ/又は果実及びいずれかの穂軸、さや、茎、外殻及び周囲の果肉又は他の非種子植物材料から分離された種子である。種子は、処理によって種子が生物学的な損傷を受けない程度に生物学的に安定であることも好ましい。一実施形態において、例えば、処理は、収穫され、洗浄され、且つ約15重量%未満の含水量に乾燥された種子に適用可能である。代替的な実施形態において、種子は、乾燥され、次いで水及び/又は他の材料で下処理され、次いで本明細書に記載の種子処理混合物による処理前若しくはその間に再度乾燥されたものであり得る。一実施形態において、処理対象である種子はそれ故、実質的に乾燥している。本明細書において用いられる場合、「実質的に乾燥している」とは、20~30℃及び30~90%の相対湿度、例えば25℃及び50%の相対湿度の空気雰囲気中において種子を平衡化させた場合にもたらされる含水量を有する種子を指す。
【0030】
種子処理混合物は、種子の収穫から、植物の発芽及び栽培を目的とした地中への種子の播種までのいずれかの時期に種子に適用することが可能である。例えば、この処理は、実質的に効力の低減が見られることなく、種子を植える数週間又は例えば12ヶ月以下といった数ヶ月前に例えば種子粉衣処理の形態で行うことが可能である。種子は、例えば集積場所で処理し、次いで植え付けのために配分することが可能である。これにより、種子を植え付ける人物は、有効成分の取り扱い及び使用を回避し、且つ通常の未処理の種子に係る従来通りの方法で処理された種子を取り扱い、及び植え付けるのみでよく、これによりヒトに対する曝露が低減される。
【0031】
以下の表1中の化合物は、本発明の組み合わせ及び組成物中における、式(I)
【化7】
の特定の化合物を例示する。
【0032】
表1:
この表は、5つの特定の式(I)の化合物を開示する。
【0033】
【0034】
本発明の種々の態様の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、式A-1
【化8】
の化合物である。
【0035】
本発明の組み合わせ及び組成物は、昆虫などの有害生物の防除、非生物的ストレス条件に対する作物植物の耐性の向上及び/又は作物植物の収率の向上に有用であり得る。一実施形態では、本発明の組み合わせ及び組成物は、昆虫、及び/若しくはダニ目(acarina)、及び/若しくは線虫有害生物並びに/又は真菌感染症の防除に有用であり得る。本発明は、作物植物中又はその上の有害生物の防除、非生物的ストレス条件に対する作物植物の耐性の向上及び/又は作物植物の収率の向上のための方法であって、植物の種子を、本明細書に記載の組成物で処理するステップを含む方法を提供する。
【0036】
本発明の組み合わせ及び組成物は、植物材料にもたらされる保護期間の延長に有用であり得る。一実施形態において、本発明の組み合わせ及び組成物は、速効性の治癒的作用及び予防又は保護作用の両方を示し得る。
【0037】
本発明の組み合わせ及び組成物は、組み合わせ及び組成物が有用である作物の範囲及び/又は組み合わせ並びに組成物が有効な防除をもたらす有害生物の範囲の拡大に有用であり得る。
【0038】
従って、本発明の組み合わせ及び組成物は、より完全な活性範囲及び/又は補完的な活性モードを含み得る高い生物学的プロファイルを提供する。有利には、構成成分(A)化合物と構成成分(B)化合物とは、植物において補完的な易動性を提供し得る。特定の組み合わせにおいて、構成成分(A)化合物は、構成成分(B)化合物がより局所的な保護をもたらすように、1種又は複数の構成成分(B)化合物と比べて植物で高い求頂的移動性を有する。
【0039】
他の組み合わせにおいて、構成成分(A)化合物は、構成成分(A)化合物がより局所的な保護をもたらすように、1種又は複数の構成成分(B)化合物と比べて植物で低い求頂的移動性を有する。
【0040】
本明細書において用いられる場合、一連の数字が続く「CAS」の表記は、有効成分のChemical Abstracts Registry番号を指している。利用可能又は公知である場合、有効成分は、「ISO 1750:1981-Pesticides and other agrochemicals-Common names」に従って割り当てられたその慣用名によっても言及される。
【0041】
式(I)の化合物は、国際公開第2015/038503号に記載されている。
【0042】
式B-1~B-36及びB-76~B-81の化合物は、殺虫、殺線虫及び/又は殺ダニ特性を有することが知られている。式B-37~B-75の化合物は、抗真菌特性を有することが知られている。
【0043】
B-1、スピドキサマト(CAS907187-07-9)は、国際公開第2006089633号に記載されている。B-2、フェンメゾジチアズ(CAS2413390-32-4)は、国際公開第2018177970号に記載されている。B-3、3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート(CAS2413839-57-1)は、国際公開第2018177970号に記載されている。B-4、(3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、エノラート互変異性体(CAS2413839-58-2)は、国際公開第2018177970号に記載されている。B-5、(3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オラート、ジケトン(CAS2246757-58-2)は、国際公開第2018177970号に記載されている。B-6、1-[6-(2,2-ジフルオロ-7-メチル-[1,3]ジオキソロ[4,5-f]ベンズイミダゾール-6-イル)-5-エチルスルホニル-3-ピリジル]シクロプロパンカルボニトリル(CAS2408220-94-8)は、国際公開第2020013147号に記載されている。B-7、2-[3-エチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-44-9)は、国際公開第2017155103号に記載されている。B-8、2-[3-エチルスルホニル-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS2133042-31-4)は、国際公開第2017155103号に記載されている。B-9、(3-エチルスルホニル-2-ピリジル)-5-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)ピラジン(CAS2095470-94-1)は、国際公開第2017065228号に記載されている。B-10、2-[3-エチルスルホニル-6-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ピリジル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン(CAS1808115-49-2)は、国際公開第2015133603号に記載されている。B-11、フロニカミド(CAS158062-67-0)は、欧州特許第580374号明細書(1994年)に記載されている。B-12、スピロテトラマト(CAS203313-25-1)は、国際公開第9805638号に記載されている。B-13、スピネトラム(CAS935545-74-7)は、国際公開第2008057520号に記載されている。B-14、チアクロプリド(CAS111988-49-9)は、欧州特許第235725号明細書(1987年)に記載されている。B-15、フルピラジフロン(CAS951659-40-8)は、独国特許第102006015467号明細書(2007年)に記載されている。B-16、イミダクロプリド(CAS138261-41-3)は、欧州特許第192060号明細書(1986年)に記載されている。B-17、スルホキサフロル(CAS946578-00-3)は、国際公開第2007095229号に記載されている。B-18、アセタミプリド(CAS135410-20-7)は、国際公開第9104965号に記載されている。B-19、ニテンピラム(CAS150824-47-8)は、欧州特許第392560号明細書(1990年)に記載されている。B-20、クロチアニジン(CAS210880-92-5)は、国際公開第9827074号に記載されている。B-21、チアメトキサム(CAS153719-23-4)は、欧州特許第580553号明細書(1994年)に記載されている。B-22、テトラニリプロール(CAS1229654-66-3)は、国際公開第2010069502号に記載されている。B-23、クロラントラニリプロール(CAS500008-45-7)は、国際公開第2003015518号に記載されている。B-24、シアントラニリプロール(CAS736994-63-1)は、国際公開第2004067528号に記載されている。B-25、オキサゾスルフィル(CAS1403615-77-9)は、国際公開第2014104407号に記載されている。B-26、インドキサカルブ(CAS173584-44-6)は、国際公開第9529171号に記載されている。B-27、ビフェントリン(CAS82657-04-3)は、英国特許第2085005号明細書(1982年)に記載されている。B-28、ペルメトリン(CAS52645-53-1)は、独国特許第2437882号明細書(1975年)に記載されている。B-29、フィプロニル(CAS120068-37-3)は、欧州特許第295117号明細書(1988年)に記載されている。B-30、メトキシフェノジド(CAS161050-58-4)は、加国特許第2103110号明細書に記載されている。B-31、エマメクチン安息香酸塩(CAS155569-91-8)は、国際公開第9925187号に記載されている。B-32、クロルフェナピル(CAS122453-73-0)は、英国特許第8803788号明細書(1989年)に記載されている。B-33、トルフェンピラド(CAS129558-76-5)は、欧州特許第365925号明細書(1990年)に記載されている。B-34、メソミル(CAS16752-77-5)は、仏国特許第1467548号明細書(1967年)に記載されている。B-35、ブプロフェジン(CAS69327-76-0)は、独国特許第2824126号明細書(1978年)に記載されている。B-36、クロルピリホス(CAS2921-88-2)は、仏国特許第1360901号明細書(1964年)に記載されている。B-67、シルチオファム(CAS175217-20-6)は、米国特許第5486621号明細書(1996年)に記載されている。B-76、カルボスルファン(CAS55285-14-8)は、独国特許第2433680号明細書(1975年)に記載されている。B-77、ブロフラニリド(CAS1207727-04-5)は、国際公開第2010018714号に記載されている。B-78、ジンプロピリダズ(CAS1403615-77-9)は、国際公開第2012143317号に記載されている。B-79、イソシクロセラム(CAS2061933-85-3)は、国際公開第2011067272号に記載されている。B-80、テフルトリン(CAS79538-32-2)は、特開昭55-111445号公報(1980年)に記載されている。B-81、シクロブトリフルラム(CAS1644251-74-0)は、国際公開第2015003951号に記載されている。
【0044】
残りの命名された化合物も当技術分野から公知である。
【0045】
組成物は、保管、発芽及び成長中における、悪影響を及ぼすか又は被害を与える有害生物からの種子の保護に有用である。上記の有害生物の例としては、以下が挙げられる:
ダニ目(Acarina)から、例えばアカリツス属(Acalitus spp)、アカルス属(Aculus spp)、アカリカルス属(Acaricalus spp)、アセリア属(Aceria spp)、アシブトコナダニ(Acarus siro)、キララマダニ属(Amblyomma spp.)、ナガヒメダニ属(Argas spp.)、ウシマダニ属(Boophilus spp.)、ブレビパルパス属(Brevipalpus spp.)、ブリオビア属(Bryobia spp)、カリピトリメルス属(Calipitrimerus spp.)、ショクヒヒゼンダニ属(Chorioptes spp.)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、デルマトファゴイデス属(Dermatophagoides spp)、エオテトラニカス属(Eotetranychus spp)、エリオフィエス属(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属(Hemitarsonemus spp)、イボマダニ属(Hyalomma spp.)、タネガタマダニ属(Ixodes spp.)、オリゴニクス属(Olygonychus spp)、カズキダニ属(Ornithodoros spp.)、ポリファゴタルソネ・ラタス(Polyphagotarsone latus)、パノニクス属(Panonychus spp.)、ミカンサビダニ(Phyllocoptruta oleivora)、フィトネムス属(Phytonemus spp)、ポリファゴタロソネムス属(Polyphagotarsonemus spp)、キュウセンヒゼンダニ属(Psoroptes spp.)、コイタマダニ属(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属(Sarcoptes spp.)、ステネオタルソネムス属(Steneotarsonemus spp)、ホコリダニ属(Tarsonemus spp.)及びテトラニクス属(Tetranychus spp.);
シラミ目(Anoplura)から、例えばブタジラミ属(Haematopinus spp.)、リノグナツス属(Linognathus spp.)、ペディクルス属(Pediculus spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)及びフィロキセラ属(Phylloxera spp.);
鞘翅目(Coleoptera)から、例えばアグリオテス属(Agriotes spp.)、アンフィマロン・マジャレ(Amphimallon majale)、セマダラコガネ(Anomala orientalis)、アントノムス属(Anthonomus spp.)、マグソコガネ属(Aphodius spp)、アスチラス・アトロマクラタス(Astylus atromaculatus)、アテニウス属(Ataenius spp)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、セロトマ属(Cerotoma spp)、コノデルス属(Conoderus spp)、コスモポリテス属(Cosmopolites spp.)、コチニス・ニチダ(Cotinis nitida)、クルクリオ属(Curculio spp.)、シクロセファラ属(Cyclocephala spp)、デルメステス属(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、アブデルスツノカブトムシ(Diloboderus abderus)、エピラクナ属(Epilachna spp.)、エレムヌス属(Eremnus spp.)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、コーヒーノミキクイムシ(Hypothenemus hampei)、ラグリア・フイロサ(Lagria vilosa)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemLineata)、リッソルホプトルス属(Lissorhoptrus spp.)、リオゲニス属(Liogenys spp)、マエコラスピス属(Maecolaspis spp)、アカビロウドコガネ(Maladera castanea)、メガセリス属(Megascelis spp)、メリゲテス・アエネウス(Melighetes aeneus)、メロロンタ属(Melolontha spp.)、マイオクロウス・アルマツス(Myochrous armatus)、オリカエフィルス属(Orycaephilus spp.)、オチオリンクス属(Otiorhynchus spp.)、フィロファガ属(Phyllophaga spp)、フリクチヌス属(Phlyctinus spp.)、ポピリア属(Popillia spp.)、プシリオデス属(Psylliodes spp.)、リソマツス・アウブチリス(Rhyssomatus aubtilis)、リゾペルタ属(Rhizopertha spp.)、コガネムシ科(Scarabeidae)、シトフィルス属(Sitophilus spp.)、シトトルガ属(Sitotroga spp.)、ソマチカス属(Somaticus spp)、スフェノフォラス属(Sphenophorus spp)、ステルネクススブ・シグナツス(Sternechus subsignatus)、ゴミムシダマシ属(Tenebrio spp.)、トリボリウム属(Tribolium spp.)及びトロゴデルマ属(Trogoderma spp.);
双翅目(Diptera)から、例えばヤブカ属(Aedes spp.)、ハマダラカ属(Anopheles spp)、アンテリゴナ・ソカタ(Antherigona soccata)、オリーブミバエ(Bactrocea oleae)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、ブラジシア属(Bradysia spp)、クロバエ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス属(Ceratitis spp.)、オビキンバエ属(Chrysomyia spp.)、イエカ属(Culex spp.)、クテレブラ属(Cuterebra spp.)、ダクス属(Dacus spp.)、デリア属(Delia spp)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)、ヒメイエバエ属(Fannia spp.)、ガストロフィラス属(Gastrophilus spp.)、ゲオミザ・トリプンクタタ(Geomyza tripunctata)、ツェツェバエ属(Glossina spp.)、ヒフバエ属(Hypoderma spp.)、ヒッポボスカ属(Hyppobosca spp.)、リリオミザ属(Liriomyza spp.)、キンバエ属(Lucilia spp.)、メラナグロミザ属(Melanagromyza spp.)、イエバエ属(Musca spp.)、ヒツジバエ属(Oestrus spp.)、オルセオリア属(Orseolia spp.)、キモグリバエ(Oscinella frit)、アカザモグリハナバエ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属(Phorbia spp.)、ラゴレチス属(Rhagoletis spp)、リベリア・クアドリファシアタ(Rivelia quadrifasciata)、スカテラ属(Scatella spp)、キノコバエ属(Sciara spp.)、サシバエ属(Stomoxys spp.)、アブ属(Tabanus spp.)、タニア属(Tannia spp.)及びガガンボ属(Tipula spp.);
半翅目(Hemiptera)から、例えばアカントコリス・スカブラトル(Acanthocoris scabrator)、アクロステルナム属(Acrosternum spp)、ウススジカスミカメムシ(Adelphocoris lineolatus)、アレウロデス属(Aleurodes spp)、アンブリペルタ・ニチダ(Amblypelta nitida)、バチコエリア・タラシナ(Bathycoelia thalassina)、ブリサス属(Blissus spp)、トコジラミ属(Cimex spp.)、クラビグララ・トメントシコリス(Clavigralla tomentosicollis)、クレオンチアデス属(Creontiades spp)、ジスタンチエラ・テオブロマ(Distantiella theobroma)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジスデルクス属(Dysdercus spp.)、エデッサ属(Edessa spp)、ユーキスツス属(Euchistus spp.)、ヒメナガメ(Eurydema pulchrum)、エウリガステル属(Eurygaster spp.)、クサギカメムシ(Halyomorpha halys)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属(Leptocorisa spp.)、メクラカメムシ属(Lygus spp)、マルガロデス属(Margarodes spp)、ムルガンチア・ヒストリオニク(Murgantia histrionic)、ネオメガロトムス属(Neomegalotomus spp)、タバコカスミカメムシ(Nesidiocoris tenuis)、ネザラ属(Nezara spp.)、ニシウス・シムランス(Nysius simulans)、オエバルス・インスラリス(Oebalus insularis)、ピエスマ属(Piesma spp.)、ピエゾドルス属(Piezodorus spp)、ロドニウス属(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコチノファラ属(Scotinophara spp.)、チアンタ属(Thyanta spp)、サシガメ属(Triatoma spp.)、ヴァチガ・イルデンス(Vatiga illudens);
アシルトシウム・ピスム(Acyrthosium pisum)、アダルゲス属(Adalges spp)、アガリアナ・エンシゲラ(Agalliana ensigera)、アゴノセナ・タルギオニイ(Agonoscena targionii)、アレウロジクス属(Aleurodicus spp)、アレウロカンツス属(Aleurocanthus spp)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクス・フロッコスス(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、フタテンミドリヨコバイ(Amarasca biguttula)、アムリトズス・アトキンソニ(Amritodus atkinsoni)、アノニジエラ属(Aonidiella spp.)、アリマキ科(Aphididae)、ワタアブラムシ属(Aphis spp.)、アスピジオツス属(Aspidiotus spp.)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、バクテリセラ・コッケレリ(Bactericera cockerelli)、ベミシア属(Bemisia spp)、ブラキカウズス属(Brachycaudus spp)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、カコプシラ属(Cacopsylla spp)、ニンジンフタオアブラムシ(Cavariella aegopodii Scop.)、セロプラスタ属(Ceroplaster spp.)、クリソムファルス・アオニジウム(Chrysomphalus aonidium)、オンシツマルカイガラムシ(Chrysomphalus dictyospermi)、シカデラ属(Cicadella spp)、シロオオヨコバイ(Cofana spectra)、クリプトミズス属(Cryptomyzus spp)、シカデュリナ属(Cicadulina spp)、ヒラタカタカイガラムシ(Coccus hesperidum)、ダルブルス・マイジス(Dalbulus maidis)、ジアレウロデス属(Dialeurodes spp)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ジウラフィス・ノキシア(Diuraphis noxia)、ジサフィス属(Dysaphis spp)、エンポアスカ属(Empoasca spp.)、リンゴワタムシ(Eriosoma larigerum)、エリスロネウラ属(Erythroneura spp.)、ガスカルジア属(Gascardia spp.)、グリカスピス・ブリンブレコンベイ(Glycaspis brimblecombei)、ヒアダフィス・シュードブラシカエ(Hyadaphis pseudobrassicae)、ヒアロプテルス属(Hyalopterus spp)、ヒペロミズス・パリズス(Hyperomyzus pallidus)、リュウガンズキンヨコバイ(Idioscopus clypealis)、ヤコビアスカ・リビカ(Jacobiasca lybica)、ラオデルファクス属(Laodelphax spp.)、ミズキカタカイガラムシ(Lecanium corni)、レピドサフェス属(Lepidosaphes spp.)、ニセダイコンアブラムシ(Lopaphis erysimi)、リオゲニス・マイジス(Lyogenys maidis)、マクロシフム属(Macrosiphum spp.)、マハナルヴァ属(Mahanarva spp)、メタカルファ・プルイノサ(Metcalfa pruinosa)、ムギウスイロアブラムシ(Metopolophium dirhodum)、ミンズス・クルズス(Myndus crudus)、ミズス属(Myzus spp.)、ネオトキソプテラ属(Neotoxoptera sp)、ツマグロヨコバイ属(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ属(Nilaparvata spp.)、ナシミドリオオアブラムシ(Nippolachnus piri Mats)、オドナスピス・ルタエ(Odonaspis ruthae)、オレグマ・ラニゲラ・ゼンター(Oregma lanigera Zehnter)、ヤマモモコナジラミ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ・コッケレリ(Paratrioza cockerelli)、パルラトリア属(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)、トウモロコシウンカ(Peregrinus maidis)、ペルキンシエラ属(Perkinsiella spp)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属(Phylloxera spp)、プラノコッカス属(Planococcus spp.)、シューダウラカスピス属(Pseudaulacaspis spp.)、シュードコッカス属(Pseudococcus spp.)、ワタノミハムシ(Pseudatomoscelis seriatus)、プシラ属(Psylla spp.)、プルビナリア・エチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラズピジオツス属(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、イナズマヨコバイ(Recilia dorsalis)、ロパロシフム属(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属(Saissetia spp.)、スカホイデウス属(Scaphoideus spp.)、スチザフィス属(Schizaphis spp.)、シトビオン属(Sitobion spp.)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、スピシスチルス・フェスチヌス(Spissistilus festinus)、タロファガス・プロセルピナ(Tarophagus Proserpina)、トキソプテラ属(Toxoptera spp)、トリアレウロデス属(Trialeurodes spp)、トリジスカス・スポロボリ(Tridiscus sporoboli)、トリオニムス属(Trionymus spp)、ミカントガリキジラミ(Trioza erytreae)、ニセヤノネカイガラムシ(Unaspis citri)、ジギナ・フラミゲラ(Zygina flammigera)、ジギニジア・スクテラリス(Zyginidia scutellaris);
膜翅目(Hymenoptera)から、例えばヒメハキリアリ属(Acromyrmex)、アルゲ属(Arge spp)、ハキリアリ属(Atta spp.)、セフス属(Cephus spp.)、ジプリオン属(Diprion spp.)、マツハバチ科(Diprionidae)、シマトウヒハバチ(Gilpinia polytoma)、ホプロカンパ属(Hoplocampa spp.)、ケアリ属(Lasius spp.)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン属(Neodiprion spp.)、シュウカクアリ属(Pogonomyrmex spp)、スレノプシス・インビクタ(Slenopsis invicta)、ソレノプシス属(Solenopsis spp.)及びベスパ属(Vespa spp.);
等翅目(Isoptera)から、例えばコプトテルメス属(Coptotermes spp)、コルニテルネス・クムランス(Corniternes cumulans)、インシシテルメス属(Incisitermes spp)、マクロテルメス属(Macrotermes spp)、マストテルメス属(Mastotermes spp)、ミクロテルメス属(Microtermes spp)、ヤマトシロアリ属(Reticulitermes spp.);ソレノプシス・ゲミナテ(Solenopsis geminate);
鱗翅目(Lepidoptera)から、例えばアクレリス属(Acleris spp.)、アドキソフィエス属(Adoxophyes spp.)、アエゲリア属(Aegeria spp.)、アグロティス属(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillaceae)、アミロイス属(Amylois spp.)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルチップス属(Archips spp.)、アルギレスチア属(Argyresthia spp)、アルギロタエニア属(Argyrotaenia spp.)、アウトグラファ属(Autographa spp.)、ブックラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、アフリカズイム(Busseola fusca)、スジマラダメイガ(Cadra cautella)、モモシンクイガ(Carposina nipponensis)、チロ属(Chilo spp.)、コリストネウラ属(Choristoneura spp.)、クリソテウチア・トピアリア(Chrysoteuchia topiaria)、ブドウホソハマキ(Clysia ambiguella)、クナファロクロシス属(Cnaphalocrocis spp.)、クネファシア属(Cnephasia spp.)、コチリス属(Cochylis spp.)、コレオフォラ属(Coleophora spp.)、コリアス・レスビア(Colias lesbia)、ワタアカキリバ(Cosmophila flava)、クラムバス属(Crambus spp)、ケブカノメイガ(Crocidolomia binotalis)、クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、シダリマ・ペルスペクタリス(Cydalima perspectalis)、シジア属(Cydia spp.)、ジアファニア・ペルスペクタリス(Diaphania perspectalis)、ジアトラエア属(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス属(Earias spp.)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エフェスチア属(Ephestia spp.)、エピノチア属(Epinotia spp)、エスチグメネ・アクレア(Estigmene acrea)、エチエラ・ジンキネラ(Etiella zinckinella)、ユーコスマ属(Eucosma spp.)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、ユープロクチス属(Euproctis spp.)、ユークソア属(Euxoa spp.)、フェルチア・ジャクリフェリア(Feltia jaculiferia)、グラホリタ属(Grapholita spp.)、ヘディア・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヘルペトグラマ属(Herpetogramma spp)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、モロコシマダラメイガ(Lasmopalpus lignosellus)、レウコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス属(Lithocollethis spp.)、ホソバヒメハマキ(Lobesia botrana)、ロキソステゲ・ビフィダリス(Loxostege bifidalis)、リマントリア属(Lymantria spp.)、リオネチア属(Lyonetia spp.)、マラコソマ属(Malacosoma spp.)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タバコスズメガ(Manduca sexta)、ミチムナ属(Mythimna spp)、ノクツア属(Noctua spp)、オペロフテラ属(Operophtera spp.)、オルニオデス・インディカ(Orniodes indica)、アワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、パメネ属(Pammene spp.)、パンデミス属(Pandemis spp.)、マツキリガ(Panolis flammea)、パパイペマ・ネブリス(Papaipema nebris)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiela)、コーヒーハモグリバエ(Perileucoptera coffeella)、シューダレチア・ウニプンクタ(Pseudaletia unipuncta)、ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)、モンシロチョウ(Pieris rapae)、ピエリス属(Pieris spp.)、コナガ(Plutella xylostella)、プレイス属(Prays spp.)、シュードプルシア属(Pseudoplusia spp)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、リチア・アルビコスタ(Richia albicosta)、シルポファガ属(Scirpophaga spp.)、セサミア属(Sesamia spp.)、スパルガノチス属(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属(Spodoptera spp.)、シレプタ・デロガテ(Sylepta derogate)、シナンテドン属(Synanthedon spp.)、タウメトポエア属(Thaumetopoea spp.)、トルトリックス属(Tortrix spp.)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、トマトキバガ(Tuta absoluta)及びスガ属(Yponomeuta spp.);
食毛目(Mallophaga)から、例えばダマリネア属(Damalinea spp.)及びケモノハジラミ属(Trichodectes spp.);
直翅目(Orthoptera)から、例えばゴキブリ属(Blatta spp.)、チャバネゴキブリ属(Blattella spp.)、ケラ属(Gryllotalpa spp.)、マデラゴキブリ(Leucophaea maderae)、トノサマバッタ属(Locusta spp.)、ネオクルチラ・ヘキサダクチラ(Neocurtilla hexadactyla)、ワモンゴキブリ属(Periplaneta spp.)、スカプテリスカス属(Scapteriscus spp)及びコオロギ属(Schistocerca spp.);
チャタテムシ目(Psocoptera)から、例えばリポセリス属(Liposcelis spp.);
ノミ目(Siphonaptera)から、例えばナガノミ属(Ceratophyllus spp.)、イヌノミ属(Ctenocephalides spp.)及びケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis);
総翅目(Thysanoptera)から、例えばカリオトリプス・ファセオリ(Calliothrips phaseoli)、ハナアザミウマ属(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属(Heliothrips spp)、ヘルシノトリプス属(Hercinothrips spp.)、パルテノトリプス属(Parthenothrips spp)、シルトトリプス・アウランチィ(Scirtothrips aurantii)、ダイズアザミウマ(Sericothrips variabilis)、タエニオトリプス属(Taeniothrips spp.)、アザミウマ属(Thrips spp);
シミ目(Thysanura)から、例えばセイヨウシミ(Lepisma saccharina)。
【0046】
さらなる態様において、本発明は、植物寄生性線虫(内部寄生性、半内部寄生性及び外部寄生性線虫)、特に根こぶ線虫、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、ジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、アレナリアネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)及び他のメロイドギネ(Meloidogyne)種;シスト形成性線虫、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)及び他のグロボデラ(Globodera)種;ムギシストセンチュウ(Heterodera avenae)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、テンサイシストセンチュウ(Heterodera schachtii)、クローバシストセンチュウ(Heterodera trifolii)及び他のシストセンチュウ(Heterodera)種;種子コブ線虫(Seed gall nematodes)、アングイナ(Anguina)種;クキ及びハガレセンチュウ、アフェレンコイデス(Aphelenchoides)種;刺毛線虫(Sting nematode)、ベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)及び他のベロノライムス(Belonolaimus)種;マツ材線虫、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)及び他のブルサフェレンカス(Bursaphelenchus)種;ワセンチュウ、クリコネマ(Criconema)種、クリコネメラ(Criconemella)種、クリコネモイデス(Criconemoides)種、メソクリコネマ(Mesocriconema)種;茎及び鱗茎線虫、イモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)、クキセンチュウ(Ditylenchus dipsaci)及び他のジチレンクス(Ditylenchus)種;キリセンチュウ、ドリコドルス(Dolichodorus)種;ラセンセンチュウ、ヘリコチレンカス・ムルチシンクタス(Heliocotylenchus multicinctus)及び他のヘリコチレンクス(Helicotylenchus)種;シース及びシース状線虫(Sheath and sheathoid nematodes)、ヘミシクリオホラ(Hemicycliophora)種及びヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)種;ヒルスマンニエラ(Hirshmanniella)種;ヤリセンチュウ、ホプロアイムス(Hoploaimus)種;ニセネコブセンチュウ、ナコブス(Nacobbus)種;ハリセンチュウ、ロンギドルス・エロンガトス(Longidorus elongatus)及び他のロンギドルス属(Longidorus)種;ピン線虫、ネグサレセンチュウ属(Pratylenchus)種;ネグサレセンチュウ、ムギネグサレセンチュウ(Pratylenchus neglectus)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・クルビタツス(Pratylenchus curvitatus)、プラチレンクス・グーデイイ(Pratylenchus goodeyi)及び他のネグサレセンチュウ(Pratylenchus)種;ネモグリセンチュウ、バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)及び他のネモグリセンチュウ(Radopholus)種;ニセフクロセンチュウ、ロチレンクス・ロブスツス(Rotylenchus robustus)、ロチレンクス・レニホルミス(Rotylenchus reniformis)及び他のロチレンクス(Rotylenchus)種;スクテロネマ(Scutellonema)種;ユミハリ線虫、トリコドルス・ピリミチブス(Trichodorus primitivus)及び他のトリコドルス属(Trichodorus)種、パラトリトリコドルス(Paratrichodorus)種;イシュクセンチュウ、ナミイシュクセンチュウ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコルヒンクス・ズビウス(Tylenchorhynchus dubius)及び他のチレンコルヒンクス(Tylenchorhynchus)種;ミカンネセンチュウ、チレンクルス(Tylenchulus)種;オオハリセンチュウ、キシフィネマ(Xiphinema)種などの植物寄生性線虫並びにスバングイナ属(Subanguina spp.)、ヒプソペリネ属(Hypsoperine spp.)、マクロポストニア属(Macroposthonia spp.)、メリニウス属(Melinius spp.)、プンクトデラ属(Punctodera spp.)及びキニスルシウス属(Quinisulcius spp.)などの他の植物寄生性線虫種による、植物及びその部分に対する被害を防除する方法に関し得る。
【0047】
本発明の組み合わせ及び組成物は、軟体動物に対しても活性を有し得る。その例としては、以下が挙げられる:例えば、スクミリンゴガイ科(Ampullariidae);アリオン属(Arion)(コウラクロナメクジ(A.ater)、A.サーカムスクリプツス(A.circumscriptus)、A.ホルテンシス(A.hortensis)、A.ルーファス(A.rufus));オナジマイマイ科(Bradybaenidae)(ブラジバエナ・フルチクム(Bradybaena fruticum));オウシュウマイマイ属(Cepaea)(ニワノオウシュウマイマイ(C.hortensis)、モリマイマイ(C.Nemoralis));オクロジナ属(ochlodina);デロセラス属(Deroceras)(D.アグレスチス(D.agrestis)、D.エムピリコルム(D.empiricorum)、D.ラエヴェ(D.laeve)、D.レチクラツム(D.reticulatum));ディスカス属(Discus)(D.ロツンダツス(D.rotundatus));ユーオムファリア属(Euomphalia);ガルバ属(Galba)(G.トルンクラタ(G.trunculata));ヘリセリア属(Helicelia)(H.イタラ(H.itala)、H.オブヴィア(H.obvia));マイマイ科(Helicidae)ヘリシゴナ・アルブストルム(Helicigona arbustorum));ヘリコディスクス属(Helicodiscus);ヘリクス属(Helix)(H.アペルタ(H.aperta));リマックス属(Limax)(L.シネレオニゲル(L.cinereoniger)、キイロナメクジ(L.flavus)、チャコウラナメクジ(L.marginatus)、マダラコウラナメクジ(L.maximus)、L.テネルス(L.tenellus));モノアライガイ属(Lymnaea);ミラックス属(Milax)(ニワコウラナメクジ(M.gagates)、M.マルギナツス(M.marginatus)、M.ソウェルビイ(M.sowerbyi));オペアス属(Opeas);リンゴガイ属(Pomacea)(スクミリンゴガイ(P.canaticulata));ミジンマイマイ属(Vallonia)及びザニトイデス属(Zanitoides)。
【0048】
本発明に係る組み合わせ及び組成物は、特に植物、特に有用な植物及び農業、園芸及び森林における観賞植物又はこのような植物の果実、花、葉、茎、塊茎若しくは根などの器官において発生する上記のタイプの有害生物を防除、すなわち抑制又は破壊するのに使用され得、場合によっては、後の時点で形成される植物器官でさえ、これらの有害生物から保護されたままである。
【0049】
好適な標的作物は、特に、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ又はソルガムなどの穀物;テンサイ又は飼料用ビートなどのビート;果実、例えばリンゴ、セイヨウナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ又は液果類、例えばイチゴ、ラズベリー又はブラックベリーなどの仁果類、核果類又は柔らかい果物;インゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ又はダイズなどのマメ科作物;ナタネ、カラシナ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ヤシ、ヒマ、カカオ又はアメリカホドイモ(ground nut)などの油脂作物;カボチャ、キュウリ又はメロンなどのウリ科植物;ワタ、アマ、麻又はジュートなどの繊維植物;オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はタンジェリンなどの柑橘類の果物;ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ又はピーマンなどの野菜類;アボカド、シナモン又はショウノウなどのクスノキ科(Lauraceae)の植物;及びさらにタバコ、堅果類、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウ、ホップ、オオバコ科の植物及びラテックス植物である。
【0050】
本発明の組み合わせ及び組成物は、花、潅木、闊葉樹及び常緑樹を含むいずれかの観賞用及び/又は野菜作物にも用いられ得る。
【0051】
例えば、本発明は、以下の観賞植物種のいずれかに使用され得る:カッコウアザミ属(Ageratum spp.)、アロンソア属(Alonsoa spp.)、イチリンソウ属(Anemone spp.)、アニソドンテア・カペンシス(Anisodontea capsenisis)、アンセミス属(Anthemis spp.)、キンギョソウ属(Antirrhinum spp.)、シオン属(Aster spp.)、ベゴニア属(Begonia spp.)(例えば、エラチオールベゴニア(B.elatior)、シキザキベゴニア(B.semperflorens)、B.チュベレウクス(B.tubereux))、ブーゲンビリア属(Bougainvillea spp.)、ブラキスコメ属(Brachycome spp.)、アブラナ属(Brassica spp.)(観賞植物)、カルセオラリア属(Calceolaria spp.)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ニチニチソウ(Catharanthus roseus)、カンナ属(Canna spp.)、ヤグルマギク属(Centaurea spp.)、キク属(Chrysanthemum spp.)、シネラリア属(Cineraria spp.)(シロタエギク(C.maritime))、ハルシャギク属(Coreopsis spp.)、クラッスラ・コッキネア(Crassula coccinea)、クフェア・イグネア(Cuphea ignea)、ダリア属(Dahlia spp.)、デルフィニウム属(Delphinium spp.)、ケマンソウ(Dicentra spectabilis)、ドロテアンツス属(Dorotheantus spp.)、トルコギキョウ(Eustoma grandiflorum)、レンギョウ属(Forsythia spp.)、フクシア属(Fuchsia spp.)、ゼラニウム・グナファリウム(Geranium gnaphalium)、ガーベラ属(Gerbera spp.)、センニチコウ(Gomphrena globosa)、キダチルリソウ属(Heliotropium spp.)、ヒマワリ属(Helianthus spp.)、フヨウ属(Hibiscus spp.)、アジサイ属(Hortensia spp.)、アジサイ属(Hydrangea spp.)、ソバカスソウ(Hypoestes phyllostachya)、ツリフネソウ属(Impatiens spp.)(アフリカホウセンカ(I.Walleriana))、イレシネ属(Iresines spp.)、カランコエ属(Kalanchoe spp.)、ランタナ(Lantana camara)、ハナアオイ(Lavatera trimestris)、カエンキセワタ(Leonotis leonurus)、ユリ属(Lilium spp.)、メセンブリアンテマ属(Mesembryanthemum spp.)、ミゾホオズキ属(Mimulus spp.)、ヤグルマハッカ属(Monarda spp.)、ネメシア属(Nemesia spp.)、タゲテス属(Tagetes spp.)、ナデシコ属(Dianthus spp.)(カーネーション)、カンナ属(Canna spp.)、カタバミ属(Oxalis spp.)、ヒナギク属(Bellis spp.)、テンジクアオイ属(Pelargonium spp.)(アイビーゼラニウム(P.peltatum)、モンテンジクアオイ(P.Zonale))、スミレ属(Viola spp.)(パンジー)、ペチュニア属(Petunia spp.)、フロックス属(Phlox spp.)、プレクトランサス属(Plecthranthus spp.)、ポインセチア種(Poinsettia spp.)、ツタ属(Parthenocissus spp.)(アメリカヅタ(P.quinquefolia)、ツタ(P.tricuspidata))、サクラソウ属(Primula spp.)、キンポウゲ属(Ranunculus spp.)、ツツジ属(Rhododendron spp.)、バラ属(Rosa spp.)(バラ)、オオハンゴンソウ属(Rudbeckia spp.)、セントポーリア属(Saintpaulia spp.)、アキギリ属(Salvia spp.)、ブルーファンフラワー(Scaevola aemola)、コチョウソウ(Schizanthus wisetonensis)、マンネングサ属(Sedum spp.)、ナス属(Solanum spp.)、サフィニア種(Surfinia spp.)、タゲテス属(Tagetes spp.)、タバコ属(Nicotinia spp.)、バーベナ種(Verbena spp.)、ヒャクニチソウ属(Zinnia spp.)及び他の花壇のための植物。
【0052】
例えば、本発明は、以下の野菜種のいずれかに使用され得る:ネギ属(Allium spp.)(ニンニク(A.sativum)、タマネギ(A.cepa)、エシャロット(A.oschaninii)、リーキ(A.Porrum)、シャロット(A.ascalonicum)、ネギ(A.fistulosum))、チャービル(Anthriscus cerefolium)、セロリ(Apium graveolus)、アスパラガス(Asparagus officinalis)、テンサイ(Beta vulgarus)、アブラナ属(Brassica spp.)(ヤセイカンラン(B.Oleracea)、ハクサイ(B.Pekinensis)、カブ(B.rapa))、トウガラシ(Capsicum annuum)、ヒヨコマメ(Cicer arietinum)、エンダイブ(Cichorium endivia)、キクニガナ属(Cichorum spp.)(チコリー(C.intybus)、エンダイブ(C.endivia))、スイカ(Citrillus lanatus)、キュウリ属(Cucumis spp.)(サフラン(C.sativus)、メロン(C.melo))、カボチャ属(Cucurbita spp.)(ペポカボチャ(C.pepo)、西洋カボチャ(C.maxima))、チョウセンアザミ属(Cyanara spp.)(アーティチョーク(C.scolymus)、カルドン(C.cardunculus))、黒人参(Daucus carota)、フェンネル(Foeniculum vulgare)、オトギリソウ属(Hypericum spp.)、レタス(Lactuca sativa)、トマト属(Lycopersicon spp.)(トマト(L.esculentum)、トマト(L.lycopersicum))、ハッカ属(Mentha spp.)、バジル(Ocimum basilicum)、パセリ(Petroselinum crispum)、インゲンマメ属(Phaseolus spp.)(インゲンマメ(P.vulgaris)、ベニバナインゲン(P.coccineus))、エンドウ(Pisum sativum)、ハツカダイコン(Raphanus sativus)、マルバダイオウ(Rheum rhaponticum)、マンネンロウ属(Rosemarinus spp.)、アキギリ属(Salvia spp.)、キバナバラモンジン(Scorzonera hispanica)、ナス(Solanum melongena)、ホウレンソウ(Spinacea oleracea)、ノヂシャ属(Valerianella spp.)(ノヂシャ(V.locusta)、イタリアンコーンサラダ(V.eriocarpa))及びソラマメ(Vicia faba)。
【0053】
好ましい観賞植物種としては、セントポーリア(African violet)、ベゴニア属(Begonia)、ダリア属(Dahlia)、ガーベラ属(Gerbera)、アジサイ属(Hydrangea)、クマツヅラ属(Verbena)、バラ属(Rosa)、カランコエ属(Kalanchoe)、ポインセチア(Poinsettia)、シオン属(Aster)、ヤグルマギク属(Centaurea)、ハルシャギク属(Coreopsis)、デルフィニウム属(Delphinium)、ヤグルマハッカ属(Monarda)、フロックス属(Phlox)、オオハンゴンソウ属(Rudbeckia)、マンネングサ属(Sedum)、ペチュニア属(Petunia)、スミレ属(Viola)、ツリフネソウ属(Impatiens)、フウロソウ属(Geranium)、キク属(Chrysanthemum)、キンポウゲ属(Ranunculus)、フクシア属(Fuchsia)、アキギリ属(Salvia)、アジサイ属(Hortensia)、ローズマリー、セージ、セイヨウオトギリ(St.Johnswort)、ミント、ピーマン、トマト及びキュウリが挙げられる。
【0054】
本発明の組み合わせ及び組成物は、以下の防除に特に好適である:
・半翅目の有害生物、例えば種タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、マメアブラムシ(Aphis craccivora)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)及びユースキスツス・ヘロス(Euschistus heros)の1種又は複数(好ましくは野菜、ダイズ及びサトウキビにおけるもの);
・鱗翅目の有害生物、例えば種エジプトヨトウ(Spodoptera littoralis)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、コナガ(Plutella xylostella)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、コドリンガ(Cydia pomonella)、以下を含むクリソデイキス属(Chrysodeixis)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、モロコシマダラメイガ(Elasmopalpus lignosellus)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)及びトマトキバガ(Tuta absoluta)の1種又は複数(好ましくはイネ、野菜及びコーンにおけるもの);
・総翅目の有害生物、アザミウマ科(Thripidae)など、例えばネギアザミウマ(Thrips tabaci)及びミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)の1種又は複数(好ましくは野菜におけるもの);及び
・土壌有害生物(鞘翅目(Coleoptera)のものなど)、例えば種ジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)、アグリオテス属(Agriotes spp.)及びコロラドハムシ(Leptinotarsa decemLineata)(好ましくは野菜及びコーンにおけるもの)。
【0055】
構成成分(B)が化合物B-37~B-75から選択される場合、本発明に係る組成物は、追加的に、植物病原性病害を引き起こす微生物などの有害な微生物に対して、特に植物病原性真菌及びバクテリアに対して有効である。本発明に係る組成物は、以下の分類に属する植物病原性真菌に対して特に有効である:子嚢菌(例えばベンチュリア(Venturia)、ポドスファエラ(Podosphaera)、エリシフェ(Erysiphe)、モニリニア(Monilinia)、マイコスファエレラ(Mycosphaerella)、ウンシヌラ(Uncinula));担子菌(例えば、ヘミレイア属(Hemileia)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、ファコプソラ属(Phakopsora)、プッシニア属(Puccinia)、ウスティラゴ属(Ustilago)、ティレティア属(Tilletia));不完全菌類(デューテロマイセテス(Deuteromycetes);例えばボトリチス(Botrytis)、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)、リンコスポリウム(Rhynchosporium)、フザリウム属(Fusarium)、ジモセプトリア(Zymoseptoria)、セルコスポラ(Cercospora)、アルテルナリア属(Alternaria)、ピリキュラリア(Pyricularia)及びシュードセルコスポレラ(Pseudocercosporella)としても公知);卵菌(例えばフィトフトラ(Phytophthora)、ペロノスポラ(Peronospora)、シュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)、アルブゴ(Albugo)、ブレミア(Bremia)、ピシウム(Pythium)、シュードスクレロスポラ(Pseudosclerospora)、プラスモパラ(Plasmopara))。
【0056】
本発明に係る組成物は、アルテルナリア属(Alternaria spp.)、アスコキタ属(Ascochyta spp.)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、セルコスポラ属(Cercospora spp.)、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)、コレトトリカム属(Colletotrichum spp.)、エピコッカム属(Epicoccum spp.)、フザリウム・グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウム・モニリフォルメ(Fusarium moniliforme)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・プラリフェラタム(Fusarium proliferatum)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フザリウム・スブグルチナンス(Fusarium subglutinans)、ゲウマノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)、ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium spp.)、コムギ赤かび病菌(Microdochium nivale)、フォーマ属(Phoma spp.)、ピレノフォラ・グラミネア(Pyrenophora graminea)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、イネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)、リゾクトニア・セレアリス(Rhizoctonia cerealis)、スクレロチニア属(Sclerotinia spp.)、ジモセプトリア属(Zymoseptoria spp.)、スファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reilliana)、ティレティア属(Tilletia spp.)、フユガレガマノホタケ(Typhula incarnata)、ウロシスティス・オクルタ(Urocystis occulta)、ウスティラゴ属(Ustilago spp.)又はベルチシリウム属(Verticillium spp.)などの種子伝染病及び土壌伝染病に対して;特にコムギ、オオムギ、ライ麦又はカラスムギなどの穀類;トウモロコシ;イネ;綿;ダイズ;芝生;サトウダイコン;油種子セイヨウアブラナ;ジャガイモ;エンドウマメ、レンズマメ又はヒヨコマメなどのしゅく穀;及びヒマワリの病原体に対してさらに特に有効である。
【0057】
本発明に係る組成物は、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、コレトトリカム・ムサエ(Colletotrichum musae)、クルブラリア・ルナタ(Curvularia lunata)、フザリウム・セミテクム(Fusarium semitecum)、ゲオトリクム・カンジズム(Geotrichum candidum)、モニリニア・フルクティコーラ(Monilinia fructicola)、モニリニア・フルクティゲナ(Monilinia fructigena)、モニリニア・ラクサ(Monilinia laxa)、ムコール・ピリホルミス(Mucor piriformis)、ペニシリウム・イタリカム(Penicilium italicum)、ペニシリウム・ソリタム(Penicilium solitum)、ミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)又はペニシリウム・エクソパンスム(Penicillium expansum)などの収穫後の病害に対して、特に例えばリンゴ及びセイヨウナシといった仁果、例えばモモ及びセイヨウスモモといった石果、柑橘類、メロン、パパイヤ、キウイ、マンゴー、例えばイチゴといった液果、アボカド、ザクロ及びバナナなどの果実並びに堅果の病原体に対してさらに特に有効である。
【0058】
本発明に係る組成物は、以下の作物における以下の病害の防除に特に有用である:果実及び野菜及びジャガイモにおけるアルテルナリア属(Alternaria)種;イチゴ、トマト、ヒマワリ、しゅく穀、野菜及びブドウにおけるボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);ジャガイモ及び野菜におけるイネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)、ブドウにおけるウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)、ウリ科植物におけるクラドスポリウム・ククメリナム(Cladosporium cucumerinum)、ジディメラ・ブリオニエ(Didymella bryoniae)、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)及びグロメレラ・ラゲナリウム(Glomerella lagenarium)、ウリ科植物及びナス科作物におけるレベイルラ・タウリカ(Leveillula taurica)、穀類におけるフザリウム属(Fusarium spp)、穀類におけるレプトスファエリア属(Leptosphaeria spp.)、穀類におけるセプトリア属(Septoria spp)、脂肪作物におけるジモセプトリア・トリティシ(Zymoseptoria tritici)、セプトリア(Septoria)種といったもの、トマト、マメ科植物、ピーナッツ及び脂肪作物におけるセプトリア・グリシネス(Septoria glycines)、セルコスポラ(Cercospora)種といったもの、ピーナッツにおけるマイコスファエレラ・アラキジコラ(Mycosphaerella arachidicola)といったもの又はダイズにおけるセルコスポラ・ソジナエ(Cercospora sojinae)及びセルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii)。
【0059】
「作物」という用語は、例えば、毒素産生細菌、特にバチルス属(Bacillus)の細菌に由来する公知のような1つ又は複数の選択的に作用する毒素を合成することができるように、組み換えDNA技術の使用によって形質転換された作物も含むことが理解されるべきである。
【0060】
このようなトランスジェニック植物によって発現され得る毒素としては、例えば、セレウス菌(Bacillus cereus)又はバチルス・ポピリエ(Bacillus popilliae)に由来する殺虫タンパク質;又はδ-エンドトキシン、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9Cなど、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する殺虫タンパク質又は植物性殺虫タンパク質(Vip)、例えばVip1、Vip2、Vip3又はVip3A;又は細菌コロニー形成線虫、例えばフォトラブダス・ルミネセンス(Photorhabdus luminescens)、キセノラブダス・ネマトフィルス(Xenorhabdus nematophilus)などのフォトラブダス属(Photorhabdus spp.又はキセノラブダス属(Xenorhabdus spp.)の殺虫タンパク質;サソリ毒素、クモ形類毒素、ハチ毒素及び他の昆虫に特有の神経毒素など、動物によって産生される毒素;ストレプトマイセス属(Streptomycetes)毒素など、真菌によって産生される毒素、エンドウレクチン、オオムギレクチン又はユキノハナレクチンなどの植物レクチン;凝集素;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤などのプロティナーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、ルフィン、サポリン又はブリオジンなどのリボソーム不活性化タンパク質(RIP);3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-UDP-グリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害剤、HMG-COA-レダクターゼなどのステロイド代謝酵素、ナトリウムチャネル又はカルシウムチャネルの遮断薬などのイオンチャネル遮断薬、幼若ホルモンエステラーゼ、利尿ホルモン受容体、スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼ及びグルカナーゼが挙げられる。
【0061】
本発明に関して、δ-エンドトキシンは、例えば、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1若しくはCry9C又は植物性殺虫タンパク質(Vip)、例えばVip1、Vip2、Vip3又はVip3A、また明確にハイブリッド毒素、切断毒素及び改変毒素によって理解される。ハイブリッド毒素は、それらのタンパク質の異なるドメインの新たな組み合わせによって組み換えにより産生される(例えば、国際公開第02/15701号を参照されたい)。切断毒素、例えば切断Cry1Abが公知である。改変毒素の場合、天然毒素の1つ又は複数のアミノ酸が置換される。このようなアミノ酸置換では、好ましくは、天然に存在しないプロテアーゼ認識配列が毒素に挿入され、例えばCry3A055の場合、カテプシン-G-認識配列がCry3A毒素に挿入される(国際公開第03/018810号を参照されたい)。
【0062】
このような毒素又はこのような毒素を合成することが可能なトランスジェニック植物の例は、例えば、欧州特許出願公開第0374753号明細書、国際公開第93/07278号、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第0427529号明細書、欧州特許出願公開第451878号明細書及び国際公開第03/052073号に開示されている。
【0063】
このようなトランスジェニック植物の調製のための方法は、当業者に一般に知られており、例えば上記の刊行物に記載されている。CryI型のデオキシリボ核酸及びそれらの調製は、例えば、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第0367474号明細書、欧州特許出願公開第0401979号明細書及び国際公開第90/13651号から公知である。
【0064】
トランスジェニック植物に含まれる毒素は、害虫に対する耐性を植物に与える。このような昆虫は、昆虫の分類群において見られるが、甲虫(鞘翅目(Coleoptera))、双翅昆虫(双翅目(Diptera))及び蛾(鱗翅目(Lepidoptera))において特に一般的に見られる。
【0065】
殺虫剤耐性(insecticidal resistance)をコードし、1つ又は複数の毒素を発現する1つ又は複数の遺伝子を含むトランスジェニック植物が公知であり、それらのいくつかが市販されている。このような植物の例は、YieldGard(登録商標)(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種);YieldGard Rootworm(登録商標)(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種);YieldGard Plus(登録商標)(Cry1Ab及びCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種);Starlink(登録商標)(Cry9C毒素を発現するトウモロコシ品種);Herculex I(登録商標)(Cry1Fa2毒素及び除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を得るための酵素ホスフィノトリシンN-アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種);NuCOTN 33B(登録商標)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種);Bollgard I(登録商標)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種);Bollgard II(登録商標)(Cry1Ac及びCry2Ab毒素を発現するワタ品種);VipCot(登録商標)(Vip3A及びCry1Ab毒素を発現するワタ品種);NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種);NatureGard(登録商標)、Agrisure(登録商標)GT Advantage(GA21グリホサート耐性形質)、Agrisure(登録商標)CB Advantage(Bt11アワノメイガ(CB)形質)及びProtecta(登録商標)である。
【0066】
このようなトランスジェニック作物のさらなる例は、以下のとおりである:
1.Syngenta Seeds SAS(Chemin de l’Hobit 27,F-31 790 St.Sauveur,France)製のBt11トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。切断Cry1Ab毒素のトランスジェニック発現により、ヨーロッパアワノメイガ(アワノメイガ(Ostrinia nubilalis)及びセサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides))による攻撃に対する耐性を与えられた遺伝子組み換えトウモロコシ。Bt11トウモロコシは、除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を得るために酵素PATも遺伝子組み換えにより発現する。
【0067】
2.Syngenta Seeds SAS(Chemin de l’Hobit 27,F-31 790 St.Sauveur,France)製のBt176トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。Cry1Ab毒素のトランスジェニック発現により、ヨーロッパアワノメイガ(アワノメイガ(Ostrinia nubilalis)及びセサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides))による攻撃に対する耐性を与えられた遺伝子組み換えトウモロコシ。Bt176トウモロコシは、除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を得るために酵素PATも遺伝子組み換えにより発現する。
【0068】
3.Syngenta Seeds SAS(Chemin de l’Hobit 27,F-31 790 St.Sauveur,France)製のMIR604トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。改変Cry3A毒素のトランスジェニック発現によって耐虫性にされたトウモロコシ。この毒素は、カテプシン-G-プロテアーゼ認識配列の挿入によって修飾されたCry3A055である。このようなトランスジェニックトウモロコシ植物の調製は、国際公開第03/018810号に記載されている。
【0069】
4.Monsanto Europe S.A.(270-272 Avenue de Tervuren,B-1150 Brussels,Belgium)製のMON 863トウモロコシ、登録番号C/DE/02/9。MON 863は、Cry3Bb1毒素を発現し、特定の鞘翅目(Coleoptera)昆虫に対する耐性を有する。
【0070】
5.Monsanto Europe S.A.(270-272 Avenue de Tervuren,B-1150 Brussels,Belgium)製のIPC 531ワタ、登録番号C/ES/96/02。
【0071】
6.Pioneer Overseas Corporation(Avenue Tedesco,7 B-1160 Brussels,Belgium)製の1507トウモロコシ、登録番号C/NL/00/10。特定の鱗翅目(Lepidoptera)昆虫に対する耐性を得るためにタンパク質Cry1F及び除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を得るためにPATタンパク質の発現のための遺伝子組み換えトウモロコシ。
【0072】
7.Monsanto Europe S.A.(270-272 Avenue de Tervuren,B-1150 Brussels,Belgium)製のNK603×MON 810トウモロコシ、登録番号C/GB/02/M3/03。遺伝子組み換え品種NK603及びMON 810を交配することによる従来法で育種した雑種トウモロコシ品種からなる。NK603×MON 810トウモロコシは、除草剤Roundup(登録商標)(グリホサートを含有する)に対する耐性を与える、アグロバクテリウム属(Agrobacterium sp.)菌株CP4から得られるタンパク質CP4 EPSPS及びヨーロッパアワノメイガを含む特定の鱗翅目(Lepidoptera)に対する耐性をもたらす、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスターキ(Bacillus thuringiensis subsp.kurstaki)から得られるCry1Ab毒素も遺伝子組み換えにより発現する。
【0073】
昆虫耐性植物のトランスジェニック作物は、BATS(Zentrum fuer Biosicherheit und Nachhaltigkeit,Zentrum BATS,Clarastrasse 13,4058 Basel,Switzerland)Report 2003,(http://bats.ch)にも記載されている。
【0074】
「作物」という用語は、例えば、いわゆる「病原性関連タンパク質」(PRP、例えば欧州特許出願公開第0392225号明細書を参照されたい)など、選択的作用を有する抗病原性物質を合成することができるように、組み換えDNA技術の使用によって形質転換された作物も含むことが理解されるべきである。このような抗病原性物質及びこのような抗病原性物質を合成することが可能なトランスジェニック植物の例は、例えば、欧州特許出願公開第0392225号明細書、国際公開第95/33818号及び欧州特許出願公開第0353191号明細書から公知である。このようなトランスジェニック植物を産生する方法は、当業者に一般に知られており、例えば上記の刊行物に記載されている。
【0075】
作物は、真菌(例えば、フザリウム属(Fusarium)、炭疽病又はフィトフトラ属(Phytophthora))、細菌(例えば、シュードモナス属(Pseudomonas))又はウイルス性(例えば、ジャガイモ葉巻病ウイルス、トマト黄化壊疽ウイルス、キュウリモザイクウイルス)病原体に対する耐性を高めるためにも改良され得る。
【0076】
作物は、ダイズシスト線虫などの線虫に対する高い抵抗性を有するものも含む。
【0077】
非生物的ストレスに耐性である作物は、例えば、NF-YB又は当技術分野で公知である他のタンパク質の発現により、干ばつ、高塩分、高温、低温、霜又は光線に対する高い耐性を有するものを含む。
【0078】
このようなトランスジェニック植物によって発現され得る抗病原性物質としては、例えば、ナトリウムチャネル又はカルシウムチャネルの遮断薬などのイオンチャネル遮断薬、例えばウイルス性KP1、KP4又はKP6毒素;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ;いわゆる「病原性関連タンパク質」(PRP;例えば欧州特許出願公開第0392225号明細書を参照されたい);微生物によって産生される抗病原性物質、例えばペプチド抗生物質又は複素環式抗生物質(例えば、国際公開第95/33818号を参照されたい)又は植物病原体防御に関与するタンパク質又はポリペプチド因子(国際公開第03/000906号に記載されている、いわゆる「植物病害抵抗性遺伝子」)が挙げられる。
【0079】
本発明に係る組成物のさらなる使用分野は、貯蔵品及び貯蔵室の保護及び原料(木材及び織物など)、床仕上げ材及び建築物の保護及び衛生分野において、特に上記のタイプの有害生物からのヒト、家畜及び生産性家畜の保護である。
【0080】
本発明は、非生物的ストレスに対する植物の耐性を向上する方法を提供し、本方法は、植物、植物部位、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に、本明細書に記載の組成物を適用するステップを含む。
【0081】
本発明は、植物の成長を調節又は向上する方法を提供し、本方法は、植物、植物部位、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に、本明細書に記載の組成物を適用するステップを含む。一実施形態では、植物の成長は、植物が非生物的ストレス条件に供された場合に調節又は向上される。
【0082】
「作物の成長を調節又は向上」という用語は、植物の活力の向上、植物の品質の向上、ストレス因子に対する向上した耐性及び/又は改善されたインプット使用効率を意味する。
【0083】
「植物」という用語は、種子、実生、若木、根、塊茎、茎、柄、群葉及び果実を含む植物のすべての物理的部分を示す。
【0084】
「生息地」という用語は、本明細書で用いられる場合、植物が成長している圃場、又は栽培される植物の種子が播種される圃場、又は種子が土壌に蒔かれることになる圃場を意味する。これには、土壌、種子及び実生並びに確立した植生が含まれる。
【0085】
「植物繁殖材料」という用語は、例えば、種子又は挿し木及び塊茎などの植物の成長する一部といった植物の生殖力のあるすべての部分を意味する。これには、厳密な意味での種子だけでなく、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎及び植物の部分が含まれる。
【0086】
数字の範囲が本明細書に開示されている場合(例えば、1~10)、これは、すべての数字及びその範囲内に介在する値(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9及び10)並びに数字のいずれかの部分範囲とその範囲内に介在する値(例えば、2~8、1.5~5.5及び3.1~4.7)を含むことが意図される。さらに、特定された上限及び下限の値の両方が範囲内に包含されることも意図される。
【0087】
本明細書で使用される範囲又は値に「約」という用語が先行する場合、この用語は、先行する正確な数と、先行する数に近い数又は近似する数との両方を支持することを意図する。ある数字が、具体的に言及された数字に近いか又は近似しているかの判断では、近い数字又は近似した数字は、具体的に言及された数字に四捨五入されるか、又は実質的に均等な数字であり得る。例えば、「約5」という用語は、5.0、4.5、5.4、4.92、5.01等を含む。
【0088】
組成物は、使用前に希釈される濃縮物の形態であり得るが、直ちに使用できる組成物も形成可能である。最終的な希釈は、通常、水で行われるが、水の代わりに又は水に追加して、例えば液体肥料、微量元素、生物学的生物、油又は溶剤で行うことが可能である。
【0089】
本発明に係る化合物は、一般に、担体、溶媒及び表面活性物質などの製剤化補助剤を用いて様々な方法で製剤化される。製剤は、様々な物理的形態、例えば粉剤、ゲル、水和剤、水和性粒剤、水分散性錠剤、発泡性ペレット、乳化性濃縮物、マイクロ乳化性濃縮物、水中油乳剤、油性フロアブル剤、水性分散液、油性分散液、サスポエマルション、カプセル懸濁剤、乳化性粒剤、可溶性液体、水溶性濃縮物(担体として水又は水混和性有機溶媒を含む)、含浸ポリマーフィルムの形態又は例えばthe Manual on Development and Use of FAO and WHO Specifications for Pesticides,United Nations,First Edition,Second Revision(2010)から公知の他の形態であり得る。このような製剤は、直接使用されるか又は使用前に希釈され得る。希釈は、例えば、水、液体肥料、微量栄養素、生物有機体、油又は溶媒を用いて行われ得る。
【0090】
製剤は、微粉化された固体、粒剤、液剤、分散液又は乳剤の形態の組成物を得るために、例えば有効成分を製剤化補助剤と混合することによって調製され得る。有効成分は、微粉化された固体、鉱油、植物若しくは動物由来の油、植物若しくは動物由来の変性油、有機溶媒、水、表面活性物質又はそれらの組み合わせなどの他の補助剤と共にも製剤化され得る。
【0091】
有効成分は、微細なマイクロカプセル中に含有され得る。マイクロカプセルは、多孔質担体中に有効成分も含有する。これにより、有効成分を制御された量で環境中に放出させることができる(例えば、持続放出)。マイクロカプセルは、通常、0.1~500μmの直径を有する。マイクロカプセルは、カプセル重量の約25~95重量%の量で有効成分を含有する。有効成分は、モノリシック固体の形態、固体若しくは液体分散体中の微粒子の形態又は好適な溶液の形態であり得る。封入のための膜は、例えば、天然若しくは合成ゴム、セルロース、スチレン/ブタジエンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン又は化学修飾ポリマー及びデンプンキサンテート又は当業者に公知の他のポリマーを含み得る。代わりに、有効成分が基剤の固体マトリクス中に微粉化された粒子の形態で含まれた微細なマイクロカプセルが形成され得るが、このマイクロカプセル自体は封入されない。
【0092】
本発明に係る組成物の調製に好適な製剤化補助剤は、それ自体公知である。液体担体として、以下のものが使用され得る:水、トルエン、キシレン、石油エーテル、植物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酸無水物、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2-ブタノン、炭酸ブチレン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸のアルキルエステル、ジアセトンアルコール、1,2-ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p-ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールアビエテート、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジプロキシトール(diproxitol)、アルキルピロリドン、酢酸エチル、2-エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1-トリクロロエタン、2-ヘプタノン、α-ピネン、d-リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、γ-ブチロラクトン、グリセロール、酢酸グリセロール、二酢酸グリセロール、三酢酸グリセロール、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、酸化メシチル、メトキシプロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、m-キシレン、n-ヘキサン、n-オクチルアミン、オクタデカン酸、オクチルアミンアセテート、オレイン酸、オレイルアミン、o-キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール、プロピオン酸、乳酸プロピル、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、p-キシレン、トルエン、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱油、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びアミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノールなどのより高い分子量のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、N-メチル-2-ピロリドンなど。
【0093】
好適な固体担体は、例えば、タルク、二酸化チタン、葉ろう石粘土、シリカ、アタパルジャイト粘土、珪藻土、石灰石、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルシウムモンモリロナイト、綿実殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、粉砕されたクルミ殻、リグニン及び同様の物質である。
【0094】
多くの表面活性物質は、固体及び液体製剤の両方中、特に使用前に担体で希釈され得る製剤中で有利に使用され得る。表面活性物質は、アニオン性、カチオン性、非イオン性又はポリマーであり得、それらは、乳化剤、湿潤剤又は懸濁化剤として又は他の目的のために使用され得る。典型的な表面活性物質としては、例えば、ラウリル硫酸ジエタノールアンモニウムなど、硫酸アルキルの塩、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなど、アルキルアリールスルホネートの塩、ノニルフェノールエトキシレートなど、アルキルフェノール/アルキレンオキシド付加生成物、トリデシルアルコールエトキシレートなど、アルコール/アルキレンオキシド付加生成物、ステアリン酸ナトリウムなどの石鹸、ナトリウムジブチルナフタレンスルホネートなど、アルキルナフタレンスルホネートの塩、ナトリウムジ(2-エチルヘキシル)スルホスクシネートなど、スルホコハク酸塩のジアルキルエステル、オレイン酸ソルビトールなどのソルビトールエステル、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリドなどの第4級アミン、ポリエチレングリコールステアレートなど、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマー、並びにモノ-及びジ-アルキルリン酸エステルの塩、並びにさらに例えばMcCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual,MC Publishing Corp.,Ridgewood New Jersey(1981)に記載されているさらなる物質が挙げられる。
【0095】
殺有害生物製剤に使用され得るさらなる補助剤としては、結晶化抑制剤、粘度調整剤、懸濁化剤、染料、酸化防止剤、発泡剤、光吸収剤、混合助剤、消泡剤、錯化剤、中和剤又はpH調整物質及び緩衝液、腐食防止剤、香料、湿潤剤、吸収向上剤、微量栄養素、可塑剤、滑剤、潤滑剤、分散剤、増粘剤、不凍剤、殺菌剤並びに液体及び固体肥料が挙げられる。
【0096】
本発明に係る組成物は、植物若しくは動物由来の油、鉱油、このような油のアルキルエステル又はこのような油と油誘導体との混合物を含む添加剤を含み得る。本発明に係る組成物中の油添加剤の量は、一般に、施用される混合物を基準にして、0.01~10%である。例えば、油添加剤は、スプレー混合物が調製された後、所望の濃度でスプレータンクに加えられ得る。好ましい油添加剤は、鉱油又は植物由来の油、例えばナタネ油、オリーブ油若しくはヒマワリ油、乳化植物油、植物由来の油のアルキルエステル、例えばメチル誘導体又は魚油若しくは牛脂などの動物由来の油を含む。好ましい油添加剤は、C8~C22脂肪酸のアルキルエステル、特にC12~C18脂肪酸のメチル誘導体、例えばラウリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸のメチルエステル(それぞれラウリン酸メチル、パルミチン酸メチル及びオレイン酸メチル)を含む。多くの油誘導体は、the Compendium of Herbicide Adjuvants,10th Edition,Southern Illinois University,2010から公知である。
【0097】
好ましい製剤は、以下の組成を有し得る(重量%)。
乳化性濃縮物:
有効成分:1~95%、好ましくは60~90%
表面活性剤:1~30%、好ましくは5~20%
液体担体:1~80%、好ましくは1~35%
【0098】
ダスト剤:
有効成分:0.1~10%、好ましくは0.1~5%
固体担体:99.9~90%、好ましくは99.9~99%
【0099】
懸濁液濃縮物:
有効成分:5~75%、好ましくは10~50%
水:94~24%、好ましくは88~30%
表面活性剤:1~40%、好ましくは2~30%
【0100】
水和剤:
有効成分:0.5~90%、好ましくは1~80%
表面活性剤:0.5~20%、好ましくは1~15%
固体担体:5~95%、好ましくは15~90%
【0101】
粒剤:
有効成分:0.1~30%、好ましくは0.1~15%
固体担体:99.5~70%、好ましくは97~85%
【0102】
以下の例は、本発明をさらに例示するが、限定するものではない。
【0103】
【0104】
この組み合わせは、補助剤と十分に混合され、混合物が好適なミルにおいて十分に粉砕され、これにより、水和剤が得られ、これは、水で希釈されて、所望の濃度の懸濁液が得られる。
【0105】
【0106】
この組み合わせは、補助剤と十分に混合され、混合物が好適なミルにおいて十分に粉砕され、種子処理に直接使用され得る粉剤が得られる。
【0107】
【0108】
植物保護に使用され得る、任意の所要の希釈率の乳剤が水による希釈によってこの濃縮物から得られる。
【0109】
【0110】
即時使用可能なダスト剤が、担体と組み合わせて混合し、混合物を好適なミルにおいて粉砕することによって得られる。このような粉末は、種子の乾式粉衣にも使用され得る。
【0111】
【0112】
この組み合わせは、補助剤と混合され、粉砕され、混合物は、水で濡らされる。混合物は、押し出され、次に空気流中で乾燥される。
【0113】
【0114】
この微粉化された組み合わせは、ミキサー中において、ポリエチレングリコールで濡らされたカオリンに均一に適用される。このように、ほこりのない被覆された粒剤が得られる。
【0115】
【0116】
この微粉化された組み合わせは、補助剤と均質混合され、懸濁液濃縮物が得られ、この懸濁液濃縮物から、任意の所望の希釈率の懸濁液が水による希釈によって得られる。このような希釈を用いて、生きた植物並びに植物繁殖材料が処理され、噴霧、注ぎかけ又は浸漬によって微生物による寄生から保護され得る。
【0117】
【0118】
この微粉化された組み合わせは、補助剤と均質混合され、懸濁液濃縮物が得られ、この懸濁液濃縮物から、任意の所望の希釈率の懸濁液が水による希釈によって得られる。このような希釈を用いて、生きた植物並びに植物繁殖材料が処理され、噴霧、注ぎかけ又は浸漬によって微生物による寄生から保護され得る。
【0119】
持続放出性カプセル懸濁剤
28部のこの組み合わせを2部の芳香族溶媒及び7部のトルエンジイソシアネート/ポリメチレン-ポリフェニルイソシアネート混合物(8:1)と混合する。この混合物を、所望の粒度が得られるまで、1.2部のポリビニルアルコールと、0.05部の消泡剤と、51.6部の水との混合物中で乳化する。この乳剤に5.3部の水中の2.8部の1,6-ジアミノヘキサンの混合物を加える。混合物を、重合反応が完了するまで撹拌する。得られたカプセル懸濁剤を、0.25部の増粘剤及び3部の分散剤を加えることによって安定化させる。カプセル懸濁剤製剤は、28%の有効成分を含有する。カプセルの中間直径は8~15μmである。得られた製剤を、該当する目的に好適な装置中の水性懸濁液として種子に施用する。
【0120】
本発明の組み合わせ又は組成物は、植物、植物の一部、植物器官、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に適用され得る。
【0121】
適用は、一般に、(A)及び(B)を個別に(すなわち組み合わせ)又は(A)及び(B)を一緒に(すなわち組成物)、典型的にはトラクタに備え付けた大面積用噴霧器によって吹付けることにより行われるが、散粉(粉末の場合)、滴下又は潅注などの他の方法も使用可能である。代わりに、組み合わせ又は組成物は、畝間又は植え付け前若しくは植え付け時に種子に直接適用し得る。
【0122】
本発明の組み合わせ又は組成物は、発芽前又は発芽後に適用し得る。組み合わせ又は組成物が作物植物の成長を調節するか、又は非生物的ストレスに対する耐性を高めるために用いられる場合、これは、作物の発芽後に適用し得る。組み合わせ又は組成物が種子の発芽の阻害又は遅延のために用いられる場合、これは、発芽前に適用し得る。組み合わせ又は組成物が有害生物の防除に用いられる場合、これは、予防的(有害生物の定着前)処理又は治癒的(有害生物の定着後)処理として適用し得る。
【0123】
本発明は、植え付け前、その間若しくはその後又はいずれかのこれらの組み合わせによる、植物繁殖材料に対する本発明の組み合わせ及び組成物の適用を想定している。
【0124】
有効成分は、いかなる生理学的状態の植物繁殖材料にも適用可能であるが、一般的なアプローチでは、処理プロセス中に損傷を与えないように、十分に耐久性のある種子が使用される。典型的には、種子は、圃場から収穫され、植物から取り除かれ、且ついずれかの芯、茎、外皮及び周囲の果肉部又は他の種子以外の植物材料から分離される。種子は、好ましくは、処理が生物学的な損傷を種子に与えない程度に生物学的に安定でもある。処理は、種子の収穫から種子の播種(播種プロセス中を含む)までのいずれの時点でも種子に適用可能であると考えられる。
【0125】
植物繁殖材料又は植え付け場所に対して有効成分を適用又は処理する方法は、当技術分野で公知であり、粉衣、コーティング、ペレット化及び液浸並びに苗床トレイ適用、畝間適用、土壌潅注、土壌注入、注入灌漑、スプリンクラー若しくはセンターピボットによる適用又は土壌への混入(広範に又は帯状に)を含む。代わりに又は加えて、有効成分は、植物繁殖材料と共に播種される好適な基材に適用され得る。
【0126】
本発明の組み合わせ及び組成物の適用量は、広い範囲内で様々であり得、土壌の性質、適用方法(発芽前又は発芽後、種子粉衣、蒔き溝への適用、不耕地適用等)、作物植物、主な気象条件並びに適用方法、適用時期及び標的作物によって左右される他の要因に応じる。葉面適用又は潅注適用について、本発明の組み合わせ及び組成物は、一般に、1~2000g/ha、特に5~1000g/haの量で適用される。種子処理について、適用量は、一般に、100kgの種子当たり0.0005~150gである。
【0127】
本発明に係る組み合わせ及び組成物は、例えば、化学処理又は有害生物防除プログラムにおいて、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌・殺カビ剤などの他の殺有害生物剤を含む他の殺有害生物剤又は本発明に係る組成物の活性を高める薬剤を伴う組み合わせ中において使用可能である。この組み合わせは、相乗的効果と記載され得る意外な利点をさらに有し得る。
【0128】
好適な他の殺有害生物剤は、例えば、以下の分類の有効成分の殺有害生物剤:有機リン酸エステル、ニトロフェノール誘導体、チオ尿素、幼虫ホルモン、ホルムアミジン、ベンゾフェノン誘導体、尿素、ピロール誘導体、カルバメート、ピレスロイド、塩素化炭化水素、アシル尿素、ピリジルメチレンアミノ誘導体、マクロライド、ベンゾイル尿素、ネオニコチノイド並びにバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thurigiensis)株又はスピノサド、アベルメクチン及びCryタンパク質などの細菌由来殺有害生物剤などの生物剤である。
【0129】
本発明の組成物は、双子葉又は単子葉作物に適用し得る。本発明に係る組成物を使用可能である有用な植物の作物としては、例えば、ブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリー及びイチゴといった液果植物、例えばオオムギ、トウモロコシ(コーン)、キビ、カラスムギ、イネ、ライ麦、モロコシ、ライコムギ及びコムギといった穀類、例えば綿、亜麻、アサ、ジュート及びサイザル麻といった繊維植物、例えば糖質及び飼料ビート、コーヒー、ホップ、マスタード、アブラナ(カノーラ)、ケシ、サトウキビ、ヒマワリ、茶及びタバコといった農作物、例えばリンゴ、アンズ、アボカド、バナナ、サクランボ、柑橘類、ネクタリン、モモ、セイヨウナシ及びセイヨウスモモといった果樹、例えばバミューダグラス、イチゴツナギ、ベントグラス、センチピードグラス、ウシノケグサ、ドクムギ、アメリカシバ及びノシバといった牧草、バジル、ルリジサ、チャイブ、コリアンダー、ラベンダー、ラベージ、ミント、オレガノ、パセリ、ローズマリー、セージ及びタイムといったハーブ、例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ及び大豆といったマメ科植物、例えばアーモンド、カシュー、落花生、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ペカン、ピスタチオ及びクルミといった堅果、例えばアブラヤシといったヤシ、例えば花、低木及び高木といった観賞用植物、例えばカカオ、ココナツ、オリーブ及びゴムといった他の樹木、例えばアスパラガス、ナス、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、キュウリ、ニンニク、レタス、ペポカボチャ、メロン、オクラ、タマネギ、コショウ、ジャガイモ、カボチャ、ダイオウ、ホウレンソウ及びトマトといった野菜並びに例えばブドウといったつる植物などの多年生及び一年生作物が挙げられる。
【0130】
作物は、天然のもの、従来の品種改良法により得られたもの又は遺伝子操作により得られたものであると理解されるべきである。これらは、いわゆる出力形質(例えば、向上した保管安定性、高い栄養価及び向上した風味)を有する作物を含む。
【0131】
作物は、ブロモキシニルのような除草剤又はALS-、EPSPS-、GS-、HPPD-及びPPO-阻害剤などの除草剤クラスに対する耐性が付与された作物も含むと理解されるべきである。従来の育種方法によってイミダゾリノン、例えばイマザモックスに対する耐性が付与された作物の例は、Clearfield(登録商標)菜の花(summer canola)である。遺伝子操作法によって除草剤に対する耐性が付与された作物の例としては、商品名RoundupReady(登録商標)、Herculex I(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)で市販されている例えばグリホサート-及びグルホシネート-耐性トウモロコシ品種が挙げられる。
【0132】
作物は、有害な昆虫に対する耐性を自然に有するものであるか又は耐性が与えられたものであるとも理解されるべきである。これは、例えば、毒素産生バクテリア由来のものとして公知であるものなどの1種又は複数の選択的に作用する毒素の合成能を例えば有するように、組換えDNA技術を用いることで形質転換された植物を含む。発現され得る毒素の例としては、d-エンドトキシン、植物性殺虫タンパク質(Vip)、線虫共生バクテリアの殺虫性タンパク質並びにサソリ、蛛形類、大型のハチ(wasp)及び真菌によって産生される毒素が挙げられる。
【0133】
バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)トキシンを発現するよう変性された作物の一例は、BtトウモロコシKnockOut(Syngenta Seeds)である。殺虫性抵抗性をコードする2種以上の遺伝子を含み、そのため、2種以上の毒素を発現する作物の一例は、VipCot(登録商標)(Syngenta Seeds)である。作物又はその種子材料も複数の有害生物に対して耐性であり得る(いわゆる遺伝子修飾により形成される場合の重畳的なトランスジェニックイベント)。例えば、植物は、例えば、Herculex I(登録商標)(Dow AgroSciences,Pioneer Hi-Bred International)のように除草剤耐性であると同時に、殺虫性タンパク質の発現能を有し得る。
【0134】
通常、作物の管理において、栽培者は、本発明の組成物に追加して、1種又は複数の他の農学的化学物質又は生物学的製剤を用いることとなる。
【0135】
本発明は、昆虫、及び/又はダニ目(acarina)、及び/又は線虫有害生物を防除するための、上記で定義された組み合わせ又は組成物の使用も提供する。
【0136】
相乗的効果は、有効成分の組み合わせの作用が個々の構成成分の作用の和よりも大きい場合に常に存在する。所与の有効成分の組み合わせに対する推定される作用Eは、いわゆるコルビーの式に従い、以下のとおり計算可能である(COLBY,S.R.“Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combination”.Weeds,Vol.15,pages 20-22 1967):
ppm=1リットル当たりの有効成分(ミリグラム)(a.i.)
X=p ppmの有効成分を用いる第1の有効成分による作用%
Y=q ppmの有効成分を用いる第2の有効成分による作用%。
【0137】
コルビーによれば、p+q ppmの有効成分を用いた場合における有効成分A+Bの推定される(相加的)作用は、
【数1】
である。
【0138】
実際に観察された作用Oが推定された作用Eよりも高い場合、組み合わせによる作用は、超相加的であり、すなわち相乗的効果が存在する。数学的観点から、相乗作用は、差(O-E)の正の値に対応する。活性が純粋に補完的に相加的である場合(推定される活性)、前記差(O-E)は、ゼロである。前記差(O-E)が負の値である場合、推定される活性と比べた活性の損失を示す。
【0139】
表2は、種子処理に係る特定の組み合わせを記載し、且つ本組み合わせが特に有効である重要な有害生物及び種子処理として本発明の組み合わせが特に有利である重要な種子種を列挙する。構成成分(A)及び(B)の組み合わせの各々並びに各種子及び有害生物を表2により個々に例示する。
【0140】
【表10-1】
【表10-2】
【表10-3】
【表10-4】
【表10-5】
【表10-6】
【表10-7】
【表10-8】
【表10-9】
【表10-10】
【表10-11】
【表10-12】
【表10-13】
【表10-14】
【表10-15】
【表10-16】
【表10-17】
【表10-18】
【表10-19】
【表10-20】
【0141】
各態様の実施形態において、種子は、遺伝子組換え作物のものである。
【0142】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-1の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-10、B-14、B-19~B-21、B-25、B-69~B-75、B-77及びB-79~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0143】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-2の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-10、B-14、B-19~B-21、B-25、B-69~B-75、B-77及びB-79~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0144】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-3の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-10、B-14、B-19~B-21、B-25、B-69~B-75、B-77及びB-79~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0145】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-4の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-10、B-14、B-19~B-21、B-25、B-69~B-75、B-77及びB-79~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0146】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-5の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-10、B-14、B-19~B-21、B-25、B-69~B-75、B-77及びB-79~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0147】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-1の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-28、B-37~B-50及びB-69~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0148】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-2の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-28、B-37~B-50及びB-69~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0149】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-3の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-28、B-37~B-50及びB-69~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0150】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-4の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-28、B-37~B-50及びB-69~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0151】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-5の化合物と、構成成分(B)としての、B-1~B-28、B-37~B-50及びB-69~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0152】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-1の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0153】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-2の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-75から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0154】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-3の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0155】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-4の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0156】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-5の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81から選択される1種以上とを含んで提供される。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0157】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-1の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81選択される1種以上とを含んで提供され、化合物A-1対構成成分(B)の化合物の重量比は、重量基準で500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50又は20:1~1:20、10:1~1:10;5:1~1:5;又は3.1~1:3である。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0158】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-2の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81選択される1種以上とを含んで提供され、化合物A-1対構成成分(B)の化合物の重量比は、重量基準で500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50又は20:1~1:20、10:1~1:10;5:1~1:5;又は3.1~1:3である。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0159】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-3の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81選択される1種以上とを含んで提供され、化合物A-1対構成成分(B)の化合物の重量比は、重量基準で500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50又は20:1~1:20、10:1~1:10;5:1~1:5;又は3.1~1:3である。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0160】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-4の化合物と、構成成分(B)としての、B-26~B-68及びB-70~B-81選択される1種以上とを含んで提供され、化合物A-1対構成成分(B)の化合物の重量比は、重量基準で500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50又は20:1~1:20、10:1~1:10;5:1~1:5;又は3.1~1:3である。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0161】
本発明のさらなる態様において、組み合わせは、構成成分(A)としての、式A-5の化合物と、構成成分B、B-26~B-68及びB-70~B-81から選択される1種以上とを含んで提供され、化合物A-1対構成成分(B)の化合物の重量比は、重量基準で500:1~1:500、100:1~1:100、50:1~1:50又は20:1~1:20、10:1~1:10;5:1~1:5;又は3.1~1:3である。植物に対する被害を防除又は予防する方法であって、いずれかの所望の順序において又は同時に、植物の種子に、本段落に定義されている組み合わせ及び本段落に定義されている組み合わせを含む種子処理を適用するステップを含む方法も提供される。
【0162】
表3は、種子処理に係る特定の組み合わせを記載し、且つ本組み合わせが特に有効である重要な有害生物及び種子処理として本発明の組み合わせが特に有利である重要な種子種を列挙する。表3は、施用量を列挙し、構成成分(A)、式(I)の化合物及び構成成分(B)を形成する特定の化合物の各々に係る施用量を記載している。施用量は、種子1kg当たりのグラム数として記載されている。構成成分(A)及び(B)の組み合わせの各々並びに各種子、施用量範囲及び有害生物を表3により個々に例示する。
【0163】
【表11-1】
【表11-2】
【表11-3】
【表11-4】
【表11-5】
【表11-6】
【表11-7】
【表11-8】
【表11-9】
【表11-10】
【表11-11】
【表11-12】
【表11-13】
【表11-14】
【表11-15】
【表11-16】
【実施例】
【0164】
生物学的実施例
明細書に開示の構成成分(A)及び構成成分(B)の組み合わせに係る相乗的な生物学的活性を、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)(モモアカアブラムシ)摂食アッセイを用いて評価した。10,000ppmのDMSOストック溶液から調製したテスト化合物を24ウェルマイクロタイタープレートにピペットで適用し、スクロース溶液と混合した。プレートを延伸したParafilmで閉じた。24個の孔を有するプラスチック製のステンシルをプレート上に置き、様々な齢数のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)個体群で外寄生させたエンドウの実生をParafilm上に直接置いた。外寄生させたプレートをゲル吸取り紙及び他のプラスチック製のステンシルで閉じ、次いで上下を逆にした。サンプルを外寄生から5日後の死亡率について評価した。
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【国際調査報告】