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特表2024-517467流体送達能力及び圧力感知能力を有する薄型二重流体滴下注入及び除去ブリッジシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-22
(54)【発明の名称】流体送達能力及び圧力感知能力を有する薄型二重流体滴下注入及び除去ブリッジシステム
(51)【国際特許分類】
   A61M 27/00 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
A61M27/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568677
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 IB2022054373
(87)【国際公開番号】W WO2022238918
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/188,210
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520500336
【氏名又は名称】ケーシーアイ マニュファクチャリング アンリミテッド カンパニー
【氏名又は名称原語表記】KCI Manufacturing Unlimited Company
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】セドン,ジェームズ キリングワース
(72)【発明者】
【氏名】プラット,ベンジャミン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】エドワーズ,トーマス アラン
(72)【発明者】
【氏名】ライス,ジャスティン
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA39
4C267BB02
4C267BB09
4C267BB11
4C267BB23
4C267BB39
4C267BB40
4C267CC06
4C267JJ02
4C267JJ06
(57)【要約】
組織部位からの流体を管理するための装置は、独立して組織インタフェースに流体的に結合されるように構成された第1の部分及び第2の部分を含むことができる。第1の部分は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びている第1の流体経路と、第1の流体経路内に突出する第1の複数の特徴部とを備えることができる。第2の部分は、第1の端部及び第2の端部を備えることができる。第2の部分は、第2の部分の長さに沿って形成された第2の流体経路、第3の流体経路、及び第4の流体経路を含むことができる。第2の部分はまた、それぞれ、第2の流体経路、第3の流体経路、及び第4の流体経路内に突出する、第2の複数の特徴部、第3の複数の特徴部、及び第4の複数の特徴部を含むことができる。他の装置及び方法が開示されている。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織部位からの流体を管理するための装置であって、
第1の部分であって、
組織インタフェースに流体的に結合されるように構成された第1の端部と、
第1の導管に流体的に結合されるように構成された第2の端部と、
前記第1の端部から前記第2の端部まで延びている第1の流体経路であって、前記第1の流体経路内に突出する第1の複数の特徴部を備える、第1の流体経路と、を有する第1の部分と、
第2の部分であって、
前記組織インタフェースに流体的に結合されるように構成された第1の端部と、
第2の導管に流体的に結合されるように構成された第2の端部と、
前記第2の部分の長さに沿って形成された第2の流体経路であって、前記第2の流体経路内に突出する第2の複数の特徴部を備える、第2の流体経路と、
前記第2の部分の前記長さに沿って形成された第3の流体経路であって、前記第3の流体経路内に突出する第3の複数の特徴部を備える、第3の流体経路と、
前記第2の部分の前記長さに沿って形成された第4の流体経路であって、前記第4の流体経路内に突出する第4の複数の特徴部を備える、第4の流体経路と、を有する第2の部分と、を備え、
前記第1の部分及び前記第2の部分が、独立して前記組織インタフェースに流体的に結合されるように構成されている、装置。
【請求項2】
前記第2の部分の前記第2の端部に結合され、前記第3の流体経路及び前記第4の流体経路を感知経路に流体的に結合し、前記第2の流体経路を滴下注入源に流体的に結合するように構成されたインタフェースを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の流体経路、前記第2の流体経路、及び前記感知経路を、複数の独立した管腔を有する単体物体になるように統合するように構成されたコネクタを更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の流体経路、前記第2の流体経路、前記第3の流体経路、及び前記第4の流体経路を、複数の独立した管腔を有する単体物体になるように統合するように構成されたコネクタを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の部分及び前記第2の部分がそれぞれ、
外面と、内面と、前記内面から延びている前記複数の特徴部と、を有するポリマーフィルムを含む第1の層と、
外面と、前記第1の層に結合され、前記複数の特徴部を覆って、前記第1の層の前記内面と共に封止空間を形成し、前記封止空間内の複数の流路を形成する内面と、を有するポリマーフィルムを含む第2の層であって、
前記第1の端部に配設され、前記封止空間に開口し、前記封止空間を前記組織インタフェースに流体的に結合するように構成された開口を有する、第2の層と、
前記第2の端部に流体的に結合されたポートと、を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記複数の特徴部が、複数の独立気泡である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記独立気泡が、半球形、円錐形、円筒形、又は測地線形状のうちのいずれか1つである体積形状を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ポリマーフィルムが、約10Mpaを超える降伏強度を有するポリウレタンである、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記ポリマーフィルムが、約500μmの平均厚さを有するポリウレタンであり、前記独立気泡が、約4:1~約10:1の範囲の延伸比を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記ポリマーフィルムが、約400μmの平均厚さを有するポリウレタンであり、前記独立気泡が、約5:1~約13:1の範囲の延伸比を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記ポリマーフィルムが、約600μmの平均厚さを有するポリウレタンであり、前記独立気泡が、約3:1~約9:1の範囲の延伸比を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項12】
前記独立気泡が、略管状である体積形状を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項13】
前記独立気泡が、約1mm~約10mmの平均直径を有する円形底部を有する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記独立気泡が、約2mm~約5mmの平均高さを有する、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記独立気泡が、隣接する独立気泡間で、約1mm~約10mmの平均ピッチを有する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記ポリマーフィルムが、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、及び直鎖状低密度ポリエチレン、並びにポリウレタンからなる群から選択されるいずれか1つである、請求項5に記載の装置。
【請求項17】
前記ポリマーフィルムが、約400μm~約1100μmの厚さを有するポリウレタンである、請求項5に記載の装置。
【請求項18】
前記ポリマーフィルムが、約500μm~1000μmの厚さを有するポリウレタンである、請求項5に記載の装置。
【請求項19】
前記ポリマーフィルムが、約500μmの厚さを有するポリウレタンである、請求項5に記載の装置。
【請求項20】
前記第1の層及び前記第2の層が、透明である、請求項5に記載の装置。
【請求項21】
前記第2の層が、内面から延びている複数の特徴部を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項22】
前記複数の特徴部が、前記第2の層の前記内面から延びている前記複数の特徴部を更に含む、請求項5に記載の装置。
【請求項23】
前記第1の層からの前記複数の特徴部が、前記第2の層からの前記複数の特徴部の端部に結合されている、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記1の部分及び前記第2の部分が、約20ショアA~約70ショアAの範囲の硬度を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記第1の部分が、
第1の表面及び第2の表面を有する第1の層と、
第1の表面及び第2の表面を有する第2の層と、
第1の表面及び第2の表面を有する中間層であって、第1の複数の特徴部が前記第1の表面から延びており、第2の複数の特徴部が前記第2の表面から延びている、中間層と、を備え、
前記第1の層の前記第1の表面が、前記中間層の前記第1の表面に結合されており、前記第2の層の前記第1の表面が、前記中間層の前記第2の表面に結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記第1の複数の特徴部が、前記第2の複数の特徴部からオフセットされている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記第1の流体経路、前記第2の流体経路、前記第3の流体経路、及び前記第4の流体経路が、2つのフィルム層の間に配設されたマニホールド層を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
前記マニホールド層が、織物層、網状発泡体、フェルト状網状発泡体、及び3Dスペーサ材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記第2の部分の前記第1の端部が、前記第2の流体経路、前記第3の流体経路、及び前記第4の流体経路を流体的に結合する、請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記第2の部分の前記第1の端部が、前記第2の流体経路、前記第3の流体経路、及び前記第4の流体経路を流体的に隔離する、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記第1の部分の前記第1の端部が、取り外し可能なカバー層によって覆われた開口を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項32】
前記第2の部分の前記第1の端部が、前記第2の流体経路と流体連通する開口と、前記第3の流体経路及び前記第4の流体経路と流体連通する複数の開窓とを更に備え、前記開口及び前記開窓が、取り外し可能なカバー層によって覆われている、請求項1に記載の装置。
【請求項33】
組織部位からの流体を管理するための装置であって、
第1のブリッジであって、
外面と、内面と、前記内面から延びている第1の複数の特徴部とを有するポリマーフィルムを含む第1の層と、
外面と、前記第1の層に結合され、前記第1の複数の特徴部を覆って、前記第1の層の前記内面と共に第1の封止空間を形成し、前記第1の封止空間内の第1の複数の流路を形成する内面と、を有するポリマーフィルムを含む第2の層であって、前記第1の封止空間を前記組織部位に流体的に結合するように構成された開口を有する、第2の層と、を有する第1のブリッジと、
前記第1の複数の流路に流体的に結合される第1のブリッジ導管と、
第2のブリッジであって、
ポリマーフィルムと、前記第3の層の表面から延びている第2の複数の表面特徴部とを含む第3の層と、
ポリマーフィルムを含む第4の層であって、前記第3の層に結合されて、前記第2の複数の表面特徴部を覆い、前記第3の層と前記第4の層との間に第2の封止空間を形成する、第4の層と、
前記第3の層と前記第4の層との間に結合された第1の障壁及び第2の障壁であって、前記第1の障壁及び前記第2の障壁が、
前記第2の封止空間内で、前記第1の障壁と前記第2の障壁との間の第2の複数の流路と、
前記第2の封止空間内で、前記第1の障壁と、前記第3の層の第1の部分と前記第4の層の第1の部分との間に形成された第1のシールと、の間の第3の複数の流路と、
前記第2の封止空間内で、前記第2の障壁と、前記第3の層の第2の部分と前記第4の層の第2の部分との間に形成された第2のシールと、の間の第4の複数の流路と、を画定し、
前記第3の複数の流路及び前記第4の複数の流路が、前記第2の複数の流路の外側にある、第1の障壁及び第2の障壁と、を有する第2のブリッジと、
前記第2の複数の流路に流体的に結合された第2のブリッジ導管と、
前記第3の複数の流路及び前記第4の複数の流路に流体的に結合された少なくとも1つの感知導管と、を備える、装置。
【請求項34】
前記第1のブリッジ導管、前記第2のブリッジ導管、及び前記少なくとも1つの感知導管を互いに結合するように構成されたコネクタブロックを更に備える、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記第1のブリッジ導管、前記第2のブリッジ導管、及び前記少なくとも1つの感知導管を互いに付けて保持するように構成されたスリップリングを更に備える、請求項33に記載の装置。
【請求項36】
前記少なくとも1つの感知導管及び前記第1のブリッジ導管が、中心管腔及び複数の周辺管腔を有する多管腔導管に結合され、前記周辺管腔が、前記少なくとも1つの感知導管に流体的に結合され、前記中心管腔が、前記第1のブリッジ導管に流体的に結合される、請求項33に記載の装置。
【請求項37】
前記多管腔導管が溝を備え、前記第2のブリッジ導管が舌部を備え、前記舌部が前記溝と嵌合するように構成されている、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1のブリッジが、前記第2のブリッジに解放可能に結合される、請求項33に記載の装置。
【請求項39】
前記第1のブリッジを前記第2のブリッジに結合する複数のタブを更に備える、請求項33に記載の装置。
【請求項40】
前記複数のタブが、前記第1のブリッジ及び前記第2のブリッジの長さに沿って配設され、前記複数のタブが、引き裂き可能である、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
組織部位からの流体を管理するための装置の製造方法であって、
第1のブリッジを形成するステップであって、
外面と、内面と、前記内面から延びている第1の複数の特徴部と、を有するポリマーフィルムを含む第1の層を設けるステップと、
外面及び内面を有するポリマーフィルムを含む第2の層を設けるステップと、
前記第2の層の前記内面を前記第1の層に結合し、前記第1の複数の特徴部を覆って、前記第1の層の前記内面と共に、第1の封止空間と、前記第1の封止空間内の第1の複数の流路と、を形成するステップであって、前記第2の層が、前記第1の封止空間を前記組織部位に流体的に結合するように構成された開口を有する、ステップと、を含む、第1のブリッジを形成するステップと、
第1のブリッジ導管を前記第1の複数の流路に流体的に結合するステップと、
第2のブリッジを形成するステップであって、
第3の層であって、ポリマーフィルムと、前記第3の層の表面から延びている第2の複数の特徴部とを含む第3の層を設けるステップと、
ポリマーフィルムを含む第4の層を設けるステップと、
前記第4の層を前記第3の層に結合して、前記第2の複数の表面特徴部を覆って、前記第3の層と前記第4の層との間に第2の封止空間を形成するステップと、
前記第3の層と前記第4の層との間に第1の障壁及び第2の障壁を形成するステップであって、前記第1の障壁及び前記第2の障壁が、
前記第2の封止空間内で、前記第1の障壁と前記第2の障壁との間の第2の複数の流路と、
前記第2の封止空間内で、前記第1の障壁と、前記第3の層の第1の部分と前記第4の層の第1の部分との間に形成された第1のシールと、の間の第3の複数の流路と、
前記第2の封止空間内で、前記第2の障壁と、前記第3の層の第2の部分と前記第4の層の第2の部分との間に形成された第2のシールと、の間の第4の複数の流路と、を画定し、
前記第3の複数の流路及び前記第4の複数の流路が、前記第2の複数の流路の外側にある、第1の障壁及び第2の障壁を形成するステップと、を含む、第2のブリッジを形成するステップと、
第2のブリッジ導管を前記第2の複数の流路に流体的に結合するステップと、
少なくとも1つの感知導管を前記第3の複数の流路及び前記第4の複数の流路に流体的に結合するステップと、を含む方法。
【請求項42】
前記第1のブリッジ導管、前記第2のブリッジ導管、及び前記少なくとも1つの感知導管をコネクタブロックで互いに結合するステップを更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記第1のブリッジ導管、前記第2のブリッジ導管、及び前記少なくとも1つの感知導管を互いに付けて保持するように構成されるスリップリングを設けるステップを更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの感知導管及び前記第1のブリッジ導管を、中心管腔及び複数の周辺管腔を有する多管腔導管に結合するステップであって、前記周辺管腔が、前記少なくとも1つの感知導管に流体的に結合され、前記中心管腔が、前記第1のブリッジ導管に流体的に結合される、結合するステップを更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記多管腔導管の長さに沿った溝と、前記第2のブリッジ導管の長さに沿った舌部とを形成するステップと、
前記舌部を前記溝と嵌合させるステップとを更に含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第1のブリッジの長さに沿って複数のタブを形成するステップと、
前記第2のブリッジを前記タブに解放可能に結合するステップとを更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
本明細書で説明及び図示されるようなシステム、方法、及び装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年5月13日に出願された米国特許仮出願第61/188,210号の優先権の利益を主張する。
【0002】
添付の特許請求の範囲に記載される本発明は、概して組織治療システムに関し、より具体的には、限定するものではないが、陰圧治療及び滴下治療を提供するための装置及び方法に関する。
【0003】
臨床研究及び臨床診療は、組織部位の近接の圧力の低減が、組織部位における新しい組織の成長を増強及び加速させることができることを示している。この現象の用途は数多くあるが、創傷を治療するために特に有利であることが判明している。創傷の原因に関わらず、外傷、手術、又は別の原因かどうかに関わらず、創傷の適切なケアが転帰に重要である。創傷又は他の組織の減圧での治療は、一般的に、「陰圧療法」と称され得るが、例えば、「陰圧創傷療法」、「減圧療法」、「真空療法」、「陰圧閉鎖」、及び「局所陰圧」を含む他の名称によっても知られている。陰圧治療は、上皮組織及び皮下組織の移行、血流の改善、及び創傷部位における組織の微小変形などを含む多くの利益を提供することができる。これらの利益は全体として、肉芽組織の発達を増加させることができ、治癒時間を低減することができる。
【0004】
組織部位の清浄が、新しい組織の成長に非常に有益であり得ることも広く受け入れられている。例えば、創傷又は空洞は、治療用液体溶液を用いて洗い流され得る。これらの行為は、一般的に、それぞれ「灌注法(irrigation)」及び「洗浄(lavage)」と称される。「滴下」とは、組織部位に流体をゆっくり導入し指示された期間にわたり流体を残して流体を除去するプロセスを全般的に指す別の行為である。例えば、創傷床の上への局所治療用溶液の滴下は、陰圧療法と組み合わされて、創傷床における可溶性混入物質を動揺させることと、感染性物質を除去することとによって創傷治癒をさらに促進することができる。結果として、可溶性細菌負荷が減少し得、混入物質が除去され得、創傷を清浄し得る。
【0005】
陰圧療法及び滴下療法の臨床的利点が広く知られている中、治療システム、構成要素、及びプロセスの改善は、ヘルスケア提供者及び患者に利益をもたらしことができる。
【発明の概要】
【0006】
陰圧療法環境において組織を処置するための新規の有用なシステム、装置、及び方法が、添付の特許請求の範囲に記載されている。特許請求されている主題を当業者が作製及び使用することを可能にするための例示的実施形態も提供されている。
【0007】
例えば、いくつかの実施形態では、組織部位からの流体を管理するための装置は、独立して組織インタフェースに流体的に結合されるように構成された第1の部分及び第2の部分を備えてもよい。第1の部分は、組織インタフェースに流体的に結合されるように構成された第1の端部と、第1の導管に流体的に結合されるように構成された第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びている第1の流体経路と、を備えることができる。いくつかの実施形態では、第1の部分はまた、第1の流体経路内に突出する第1の複数の特徴部を含むことができる。第2の部分は、組織インタフェースに流体的に結合するように構成された第1の端部と、第2の導管に流体的に結合するように構成された第2の端部とを備えることができる。第2の部分はまた、第2の部分の長さに沿って形成される第2の流体経路と、第2の部分の長さに沿って形成される第3の流体経路と、第2の部分の長さに沿って形成される第4の流体経路とを含むことができる。第2の流体経路は、第2の流体経路内に突出する第2の複数の特徴部を備えることができる。第3の流体経路は、第3の流体経路内に突出する第3の複数の特徴部を備えることができる。第4の流体経路は、第4の流体経路内に突出する第4の複数の特徴部を備えることができる。いくつかの実施形態では、第1の部分及び第2の部分がそれぞれ、第1の層及び第2の層を備えることができる。いくつかの実施形態では、第1の部分の第1の端部は、取り外し可能なカバー層によって覆われた開口を更に備えてもよい。
【0008】
あるいは、組織部位からの流体を管理するための装置の他の例示的実施形態は、第1のブリッジと、第2のブリッジとを備えてもよい。第1のブリッジは、第1の層及び第2の層を有してもよい。第1の層は、外面と、内面と、内面から延びている第1の複数の特徴部を有するポリマーフィルムを含むことができる。第2の層は、外面及び内面を有するポリマーフィルムを含むことができる。第2の層の内面は、第1の層に結合され、第1の複数の特徴部を覆って、第1の層の内面と共に第1の封止空間を形成することができる。第1の複数の流路が、第1の封止空間内にあってもよい。第2の層はまた、第1の封止空間を組織部位に流体的に結合するように構成された開口を有することができる。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ導管は、第1の複数の流路に流体的に結合されることができる。
【0009】
第2のブリッジは、第3の層及び第4の層を有してもよい。第3の層は、ポリマーフィルムと、第3の層の表面から延びている第2の複数の表面特徴部とを含むことができる。第4の層は、ポリマーフィルムを含み、第3の層に結合され、第2の複数の表面特徴部を覆って、第3の層と第4の層との間に第2の封止空間を形成することができる。いくつかの実施形態では、第2のブリッジはまた、第3の層と第4の障壁との間に結合された第1の障壁及び第2の障壁を有することもできる。第1の障壁及び第2の障壁は、第2の複数の流路、第3の複数の流路、及び第4の複数の流路を画定することができる。第2の複数の流路は、第2の封止空間内で、第1の障壁と第2の障壁との間に形成することができる。第3の複数の流路は、第2の封止空間内で、第1の障壁と、第3の層の第1の部分と第4の層の第1の部分との間に形成された第1のシールと、の間に形成されることができる。第4の複数の流路は、第2の封止空間内で、第2の障壁と、第3の層の第2の部分と第4の層の第2の部分との間に形成された第2のシールと、の間に形成されることができる。第3の複数の流路及び第4の複数の流路は、第2の複数の流路の外側にあってもよい。いくつかの実施形態では、第2のブリッジ導管は、第2の複数の流路に流体的に結合されることができ、少なくとも1つの感知導管は、第3の複数の流路及び第4の複数の流路に流体的に結合されてもよい。
【0010】
組織部位からの流体を管理するための装置を製造する方法もまた、本明細書に説明されており、いくつかの例示的実施形態は、第1のブリッジを形成するステップと、第2のブリッジを形成するステップとを含む。第1のブリッジを形成するステップは、外面と、内面と、内面から延びている第1の複数の特徴部を有するポリマーフィルムを含む第1の層を設けるステップと、外面及び内面を有するポリマーフィルムを含む第2の層を設けるステップと、第2の層の内面を第1の層に結合するステップと、を含むことができる。第2の層の内面を第1の層に結合するステップは、第1の複数の特徴部を覆って、第1の層の内面と共に、第1の封止空間と、第1の封止空間内の第1の複数の流路と、を形成するステップを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の層は、第1の封止空間を組織部位に流体的に結合するように構成された開口を有することができる。第1のブリッジを形成するステップはまた、第1のブリッジ導管を第1の複数の流路に流体的に結合するステップを含むことができる。
【0011】
第2のブリッジを形成するステップは、第3の層であって、ポリマーフィルムと、第3の層の表面から延びている第2の複数の特徴部とを含む第3の層を設けるステップと、ポリマーフィルムを含む第4の層を設けるステップと、第4の層を第3の層に結合して、第2の複数の特徴部を覆って、第3の層と第4の層との間に第2の封止空間を形成するステップとを含んでもよい。第2のブリッジを形成するステップはまた、第3の層と第4の層との間に第1の障壁及び第2の障壁を形成するステップを含むことができる。第1の障壁及び第2の障壁は、第2の複数の流路、第3の複数の流路、及び第4の複数の流路を画定することができる。第2の複数の流路は、第2の封止空間内で、第1の障壁と第2の障壁との間にあってもよい。第3の複数の流路は、第2の封止空間内で、第1の障壁と、第3の層の第1の部分と第4の層の第1の部分との間に形成された第1のシールとの間にあってもよい。第4の複数の流路は、第2の封止空間内で、第2の障壁と、第3の層の第2の部分と第4の層の第2の部分との間に形成された第2のシールとの間にあってもよい。第3の複数の流路及び第4の複数の流路は、第2の複数の流路の外側にあってもよい。加えて、第2のブリッジを形成するステップは、第2のブリッジ導管を第2の複数の流路に流体的に結合するステップと、少なくとも1つの感知導管を第3の複数の流路及び第4の複数の流路に流体的に結合するステップとを更に含んでもよい。
【0012】
特許請求される主題を作製及び使用する目的、利点、及び好ましい態様が、例示的実施形態の以下の詳細な説明と併せて添付の図面を参照することによって最もよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本明細書による陰圧治療及び滴下治療を提供することができる治療システムの例示的実施形態の機能ブロック図である。
図2図2は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図1の治療システムの例示的な実施形態の概略図である。
図3図3は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図2のドレッシングインタフェースの概略図である。
図4図4は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図3のドレッシングインタフェースの第1のブリッジの分割斜視図である。
図5図5は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図3のドレッシングインタフェースの第2のブリッジの分割斜視図である。
図6図6Aは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図5の線6A-6Aに沿った第2のアプリケータの断面図である。図6Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図5の線6B-6Bに沿って取られた第2のアプリケータの断面図である。図6Cは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図5の線6C-6Cに沿って取られた第2のアプリケータの別の例の断面図である。
図7図7は、図3のドレッシングインタフェースのいくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、第1のブリッジの第1の層の平面図である。図7Aは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図7の線7A-7Aに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。図7Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図7の線7B-7Bに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。
図8図8は、図3のドレッシングインタフェースのいくつかの実施形態に関連し得る、第1のブリッジの第1の層の別の例の平面図である。図8Aは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図8の線8A-8Aに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。図8Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図8の線8B-8Bに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。
図9図9は、図3のドレッシングインタフェースの第2のブリッジの一部の上面図である。図9Aは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図9の線9A-9Aに沿って取られた第2のブリッジの断面図である。図9Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図9の線9B-9Bに沿って取られた第2のブリッジの断面図である。
図10図10は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図3のドレッシングインタフェースの第1のブリッジの組立図である。
図11図11は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図3のドレッシングインタフェースの第2のブリッジの組立図である。
図12図12は、図1の治療システムのいくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、別のドレッシングインタフェースの概略図である。
図13図13は、図1の治療システムのいくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図12のドレッシングインタフェースの概略図である。
図14図14は、図3のドレッシングインタフェースのいくつかの実施形態に関連し得る導管システムの斜視図である。
図15図15は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図14の線15-15に沿って取られた、図13の導管システムの断面図である。
図16図16は、ドレッシングインタフェースに関連し得るスリップリングの概略図である。
図17図17は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図16の線17-17に沿って取られた、図15のスリップリングの断面図である。
図18図18は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図15のスリップリングの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示的実施形態の以下の説明は、当業者が添付の特許請求の範囲に記載されている主題を作製及び使用することを可能にする情報を提供するが、当該技術分野において既に周知のある特定の詳細を省略する場合がある。したがって、以下の詳細な説明は、限定ではなく例示として解釈されたい。
【0015】
例示的実施形態はまた、添付の図面に示す様々な要素間の空間的関係又は様々な要素の空間的向き(orientation)を参照して本明細書に記載され得る。概して、このような関係又は向きは、処置を受ける位置にある患者と整合する又は当該患者に対する基準系をとる。しかしながら、この基準系は厳密な規定ではなく、単に説明上の便宜的なものであることが当業者には理解されよう。
【0016】
図1は、本明細書による治療システム100の例示的実施形態の簡略化された機能ブロック図であり、治療システム100は、組織部位への局所治療溶液の滴下を用いる陰圧療法を提供することができる。
【0017】
この文脈での用語「組織部位」とは、限定されないが、骨組織、脂肪組織、筋組織、神経組織、真皮組織、血管組織、結合組織、軟骨、腱、又は靭帯を含む組織上又は組織内部に位置する創傷、欠損、又は他の処置標的を広範に指す。創傷は、例えば、慢性の、急性の、外傷性の、亜急性の、及び裂開した創傷、中間層熱傷、潰瘍(糖尿病潰瘍、圧迫潰瘍、又は静脈不全潰瘍など)、皮弁、及び移植組織を含み得る。用語「組織部位」とはまた、必ずしも創傷又は欠損がある任意の組織の領域ではないが、代わりに、追加の組織の成長を追加又は促進することが望ましいことがある領域を指し得る。例えば、陰圧は、採取及び移植され得る追加の組織を成長させるために組織部位に適用されてもよい。
【0018】
治療システム100は、陰圧源102などの陰圧源又は陰圧供給部と、1つ以上の分配構成要素とを含み得る。分配構成要素は、好ましくは着脱可能であり、使い捨て可能、再使用可能、又はリサイクル可能であってもよい。ドレッシング104などのドレッシング、及び、容器106などの流体容器は、治療システム100のいくつかの例に関連し得る分配構成要素の例である。いくつかの実施形態では、ドレッシングは、カバー、組織境界面、又はその両方を含んでもよい。図1の例に示すように、ドレッシング104は、組織インタフェース108、カバー110、及びドレッシングインタフェース120などの1つ以上のドレッシングインタフェースを備えてもよく、又はこれらから本質的になってもよい。
【0019】
流体導管は、分配構成要素の別の例示的な例である。この文脈での「流体導管」とは、2つの端部間で流体を搬送するように適合された1つ以上の管腔又は開放経路を有する、チューブ、パイプ、ホース、導管、又は他の構造体を広範に含む。典型的には、チューブは、ある程度の可撓性を有する細長い円筒状の構造体であるが、幾何学的形状及び剛性は変化し得る。また、いくつかの流体導管は、他の構成要素内に成形されてもよく、又はそうでなければ他の構成要素と一体的に組み合わされてもよい。分配構成要素はまた、他の構成要素の結合及び分離を容易にするために、インタフェース又は流体ポートを含んでもよく又は備えてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ドレッシングインタフェースは、流体導管をドレッシング104に結合することを容易にしてもよい。例えば、このようなドレッシングインタフェースは、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なSENSAT.R.A.C(商標)Padであってもよい。
【0020】
治療システム100はまた、調整器、又はコントローラ112などのコントローラも含み得る。更に、治療システム100は、動作パラメータを測定し、動作パラメータを示すフィードバック信号をコントローラ112に提供するためのセンサを含み得る。例えば、図1に示すように、治療システム100は、コントローラ112に結合された第1のセンサ114及び第2のセンサ116を含み得る。
【0021】
治療システム100はまた、溶液源118などの滴下溶液源を含んでもよい。滴下ポンプ124が、図1の例示的な実施形態に示すように、溶液源118に結合されてもよい。滴下ポンプ124はまた、陰圧源102に流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、滴下ポンプ124は、陰圧源102に直接結合されてもよい。他の実施形態では、滴下ポンプ124は、他の分配構成要素を介して陰圧源102に間接的に結合されてもよい。例えば、滴下ポンプ124は、ドレッシング104を介して陰圧源102に流体的に結合されてもよい。
【0022】
滴下調整器122などの調整器はまた、組織部位への滴下用溶液(例えば、生理食塩水)の適切な投与量を確実にするために、溶液源118及びドレッシング104に流体的に結合されてもよい。例えば、滴下調整器122はピストンを含み得、ピストンは、陰圧間隔中に溶液源から滴下用溶液を引き込むために、また通気間隔中に溶液をドレッシングに滴下するために、陰圧源102によって空気圧で作動され得る。追加的に又は代替的に、コントローラ112が、組織部位への滴下用溶液の投与量を制御するために、陰圧源102に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、滴下調整器122は、ドレッシング104を介して陰圧源102に流体的に結合されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、構成要素はまた、物理的近接によって、又は単一の構造に一体化されることによって、又は同じ材料片から形成されることによって結合されてもよい。いくつかの文脈では、結合はまた、機械的な結合、熱的な結合、電気的な結合、又は化学的な結合(例えば化学結合)を含み得る。例えば、チューブが、ドレッシング104を容器106に機械的かつ流体的に結合してもよい。一般に、治療システム100の構成要素は、直接又は間接的に結合されてもよい。例えば、陰圧源102は、容器106に直接的に結合されてもよく、導管128及び陰圧送達導管130によって容器106を介してドレッシング104に間接的に結合されてもよい。陰圧源102は、コントローラ112に電気的に結合されてもよく、組織部位への流体経路を設けるために1つ以上の分配構成要素に流体的に結合されてもよい。第1のセンサ114は、直接的に、又は導管132及び圧力感知導管134によって間接的に、ドレッシング104に流体的に結合されてもよい。更に、滴下ポンプ124は、導管136、導管138、及び滴下注入送達導管140によって、溶液源118及び滴下調整器122を介してドレッシングインタフェース120に間接的に結合されてもよい。
【0024】
封止治療環境内などの別の構成要素又は位置における圧力を低減するために陰圧源を使用する流体力学は、数学的に複雑であり得る。しかし、陰圧療法及び滴下に適用可能な流体力学の基本原理は、概して、当業者に周知であり、圧力を低減するプロセスは、例えば、陰圧を「送達する」、「分配する」、又は「生成する」ものとして本明細書で例示的に説明され得る。
【0025】
一般に、滲出液及び他の流体は、流体経路に沿ってより低い圧力に向かって流れる。したがって、「下流」という用語は、典型的には、陰圧源に相対的により近い、又は陽圧源からより遠く離れている流体経路内の位置を意味する。逆に、「上流」という用語は、陰圧源から相対的により遠く離れている、又は陽圧源により近い流体経路内の位置を意味する。同様に、このような基準系における流体の「入口」又は「出口」の観点からある特徴部を記載することが便利であり得る。この向きは、概して、本明細書において様々な特徴部及び構成要素を記載する目的で想定されている。しかしながら、流体経路はまた、いくつかの用途では、陰圧源を陽圧源に置き換えることなどによって逆転されてもよく、この記載上の規定は、限定的な規定として解釈されるべきではない。
【0026】
陰圧源102などの陰圧供給部は、陰圧での空気のリザーバであってもよく、又は、例えば、真空ポンプ、吸引ポンプ、多くの医療施設で使用可能な壁面吸引ポート、若しくはマイクロポンプなどの手動若しくは電動のデバイスであってもよい。「陰圧」とは、一般的に、封止治療環境の外部の局所的環境における周囲圧力などの局所的周囲圧力未満の圧力を指す。多くの場合、局所的周囲圧力はまた、組織部位が位置する大気圧であり得る。代替的に、圧力は、組織部位における組織に関連する静水圧未満であり得る。別途指示のない限り、本明細書に記載されている圧力の値は、ゲージ圧である。陰圧の増加についての言及は、典型的には、絶対圧力の減少を指し、陰圧の減少は、典型的には、絶対圧力の増加を指す。陰圧源102によって提供される陰圧の量及び性質は、治療要件に応じて変化してもよいが、圧力は一般的に、-5mmHg(-667Pa)~-500mmHg(-66.7kPa)の低真空(rough vacuum)とも一般的に称される低い真空(low vacuum)である。一般的な療法範囲は、-50mmHg(-6.7kPa)~-300mmHg(-39.9kPa)の間である。
【0027】
組織インタフェース108は、一般的に、組織部位に部分的又は完全に接触するように適合されてもよい。組織インタフェース108は多くの形態をとってもよく、実施されている処置のタイプ、又は組織部位の性質及びサイズなどの様々な要因に応じて、多くのサイズ、形状、又は厚さを有してもよい。例えば、組織インタフェース108のサイズ及び形状は、深い不規則な形状の組織部位の輪郭に適合されてもよい。組織インタフェース108の面のうちのいずれか又は全ては、凹凸のプロファイル、粗いプロファイル、又はぎざぎざのプロファイルを有し得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、組織インタフェース108は、マニホールドを備えてもよく、又はこれから本質的になってもよい。この文脈でのマニホールドは、圧力下で組織インタフェース108にわたって、流体を収集又は分配するための手段を備えてもよく、又はこれから本質的になってもよい。例えば、マニホールドは、源から陰圧を受け取る、及び複数の開口を介して組織インタフェース108にわたって陰圧を分配するように適合されてもよく、これは、組織部位にわたって流体を収集し流体を源に向けて引き込む効果を有し得る。いくつかの実施形態では、流体経路は逆にされてもよく、又は二次流体経路は、滴下用溶液の源からの流体などの流体を組織部位にわたって送達することを容易にするために提供されてもよい。
【0029】
いくつかの例示的実施形態では、マニホールドは、流体の分配又は収集を改善するために相互接続され得る複数の経路を備え得る。いくつかの例示的実施形態では、マニホールドは、相互接続された流体経路を有する多孔質材料を備えてもよい、又はこのような多孔質材料から本質的になってもよい。相互接続された流体経路(例えば、チャネル)を形成するように適合させることが可能な好適な多孔質材料の例としては、網状発泡体などの連続気泡発泡体を含めた、気泡発泡体、多孔質組織集合体、並びに、細孔、縁部、及び/又は壁部を一般的に含むガーゼ又はフェルトマットなどの他の多孔質材料が挙げられ得る。液体、ゲル、及び他の発泡体はまた、開口及び流体通路を含んでよく、又はこれらを含むように硬化してもよい。いくつかの実施形態では、マニホールドは、追加的又は代替的に、相互接続された流体経路を形成する突起を備えてもよい。例えば、マニホールドは、相互接続された流体通路を画定する表面突起を設けるように成形され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、組織インタフェース108は、所定の治療の必要性に応じて変化し得る細孔サイズ及び自由体積を有する網状発泡体を備えてもよい、又は本質的に網状発泡体から構成されてもよい。例えば、少なくとも90%の自由容積を有する網状発泡体は、多くの治療用途に好適であり得るものであり、400~600マイクロメートルの範囲の平均細孔サイズ(1インチ当たり40~50個の細孔)を有する発泡体は、一部のタイプの治療に特に好適であり得る。組織インタフェース108の引張強度はまた、処方された治療の必要性に従って変化し得る。例えば、発泡体の引張強度は、局所治療溶液の滴下のために増加してもよい。組織インタフェース108の25%圧縮荷重たわみは、平方インチ当たり少なくとも0.35ポンドであってもよく、65%圧縮荷重たわみは、平方インチ当たり少なくとも0.43ポンドであってもよい。いくつかの実施形態では、組織インタフェース108の引張強度は、平方インチ当たり少なくとも10ポンドであってもよい。組織インタフェース108は、インチ当たり少なくとも2.5ポンドの引裂強度を有し得る。一部の実施形態では、組織インタフェースは、ポリエステル又はポリエーテルなどのポリオール、トルエンジイソシアネートなどのイソシアネート、並びにアミン及びスズ化合物などの重合調節剤から構成される、発泡体であり得る。いくつかの例では、組織インタフェース108は、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)からいずれも入手可能な、GRANUFOAM(商標)ドレッシング又はV.A.C.VERAFLO(商標)ドレッシングに見られるような網状のポリウレタン発泡体であってもよい。
【0031】
組織インタフェース108の厚さはまた、処方された治療の必要性に応じて変化し得る。例えば、組織インタフェースの厚さを減少させて、末梢組織への張力を低減することができる。組織インタフェース108の厚さはまた、組織インタフェース108の適合性に影響を及ぼすことができる。いくつかの実施形態では、約5ミリメートル~10ミリメートルの範囲の厚さが好適であり得る。他の実施形態では、組織インタフェース108は、最大約32mmの厚さを有することができる。
【0032】
組織インタフェース108は、疎水性又は親水性のいずれかであり得る。組織インタフェース108が親水性であり得る例では、組織インタフェース108はまた、陰圧を組織部位に分配し続けつつ、流体を組織部位から離れるように吸い上げることができる。組織インタフェース108の吸い上げ特性は、毛細管流又は他の吸い上げ機構によって流体を組織部位から離れるように引き寄せることができる。好適であり得る親水性材料の一例は、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なV.A.C.WHITEFOAM(商標)ドレッシングなどのポリビニルアルコールの連続気泡発泡体である。他の親水性発泡体は、ポリエーテルから作製されたものを含み得る。親水性特徴を呈し得る他の発泡体は、親水性を付与するように処理又はコーティングされた疎水性発泡体を含む。
【0033】
組織インタフェース108は、封止された療法環境内の圧力が低減したときに、組織部位における肉芽形成を更に促進し得る。例えば、組織境界面108の表面のいくらか又は全てが、平坦でない、粗い、又はギザギザしたプロファイルを有してもよく、これにより、組織境界面108を通して陰圧が適用された場合に、組織部位において微小歪み(microstrain)及び応力が誘起され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、組織インタフェース108は、生体吸収性材料から構築され得る。好適な生体吸収性材料は、ポリ乳酸(PLA)とポリグリコール酸(PGA)とのポリマーブレンドを含み得るが、これに限定されない。ポリマーブレンドはまた、限定するものではないが、ポリカーボネート、ポリフマレート、及びカプロラクトン(capralactone)をも含み得る。組織インタフェース108は、新しい細胞成長のためのスキャフォールドとして更に機能してもよく、又はスキャフォールド材料は、細胞成長を促進するために、組織インタフェース108と共に使用されてもよい。スキャフォールドは、一般に、細胞の成長又は組織の形成を強化又は促進するために使用される物質又は構造体、例えば、細胞成長のためのテンプレートを提供する3次元多孔質構造体などである。スキャフォールド材料の例示的な例としては、リン酸カルシウム、コラーゲン、PLA/PGA、コーラル(coral)ヒドロキシアパタイト、カーボネート、又は、加工された同種移植片材料が挙げられる。
【0035】
いくつかの実施形態では、カバー110は、細菌に対する障壁、及び物理的外傷からの保護を提供し得る。カバー110はまた、蒸発損失を低減することができ、2つの構成要素間又は2つの環境間の流体封止、例えば、療法環境と局所的外部環境との間の流体封止などを提供することができる材料から構築され得る。カバー110は、例えば、組織部位において所与の陰圧源の陰圧を維持するのに適切な封止を提供することができるエラストマーのフィルム又は膜を含んでもよく、又はこれからなってもよい。カバー110は、いくつかの用途において、高い水蒸気透過率(moisture-vapor transmission rate、MVTR)を有し得る。例えば、MVTRは、いくつかの実施形態では、38℃及び相対湿度(RH)10%において、ASTM E96/E96MのUpright Cup Methodによる直立カップ法を使用して測定された際、24時間当たり少なくとも250グラム/平方メートルであり得る。いくつかの実施形態では、24時間当たり最大5,000グラム/平方メートルのMVTRが、有効な通気性及び機械的特性を提供し得る。
【0036】
いくつかの例示的な実施形態では、カバー110は、水蒸気に透過性であるが液体に不透過性である、ポリウレタンフィルムなどのポリマードレープであってもよい。このようなドレープは、典型的には、25~50マイクロメートルの範囲の厚さを有する。透過性材料については、透過性は、概して、所望の陰圧を維持できる程度に低くすべきである。カバー110は、例えば、以下の材料のうちの1つ以上を含んでもよい。親水性ポリウレタンなどのポリウレタン(PU)、セルロース誘導体、親水性ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、親水性アクリル、親水性シリコーンエラストマーなどのシリコーン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、コポリエステル、及びポリエーテルブロックポリミドコポリマー。そのような材料は、例えば、3M Company(Minneapolis Minnesota)から市販のTegaderm(登録商標)ドレープ、Avery Dennison Corporation(Pasadena,California)から市販のポリウレタン(PU)ドレープ、例えばArkema S.A.(Colombes,France)製のポリエーテルブロックポリアミドコポリマー(PEBAX)、並びに、Expopack Advanced Coatings(Wrexham,United Kingdom)から市販のInspire 2301及びInspire 2327ポリウレタンフィルム、として市販されている。いくつかの実施形態では、カバー110は、2600g/m/24時間のMVTR(直立カップ法)及び約30マイクロメートルの厚さを有するINSPIRE2301を含み得る。
【0037】
取り付けデバイスは、カバー110を、無傷の表皮、ガスケット、又は別のカバーなどの取り付け面に取り付けるために使用されてもよい。取り付けデバイスは、多くの形態を取り得る。例えば、取り付けデバイスは、カバー110を組織部位の周りの表皮に接合するように構成された医学的に許容可能な感圧接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、カバー110の一部又は全ては、約25~65グラム/平方メートル(g.s.m.)のコーティング重量を有し得るアクリル接着剤などの接着剤でコーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、より厚い接着剤、又は接着剤の組み合わせが、シールを改善し漏れを低減するために適用されてもよい。取り付けデバイスの他の例示的な実施形態は、両面テープ、糊、ヒドロコロイド、ヒドロゲル、シリコーンゲル、又はオルガノゲルを含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、ドレッシングインタフェース120などのドレッシングインタフェースは、陰圧源102をドレッシング104に結合することを容易にすることができる。陰圧源102によって提供される陰圧は、陰圧送達導管130を通じて、陰圧コネクタ(図示せず)に送達され得、陰圧コネクタは、ドレッシングインタフェース120と流体連通するように配置されるようになっている第1の端部と、陰圧送達導管130に流体的に結合されるようになっている第2の端部とを有する。いくつかの実施形態では、陰圧コネクタ又は陰圧インタフェースなどのコネクタは、コネクタによって患者にかかる圧覚点を低減するように、実質的に薄型であってもよい。いくつかの実施形態では、コネクタは、実質的に剛性であってもよい。更に別の例示的な実施形態では、コネクタは、例えば、KCI(San Antonio,Texas)から入手可能なT.R.A.C.(登録商標)パッド又はSensaT.R.A.C.(登録商標)パッドなどの半剛性であってもよい。ドレッシングインタフェース120は、コネクタ及び陰圧送達導管130と協働して、カバー110の内部及び組織インタフェース108内に陰圧を送達する。
【0039】
コントローラ112などのコントローラは、治療システム100の1つ以上の構成要素、例えば陰圧源102などを動作させるようにプログラムされたマイクロプロセッサ又はコンピュータであってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、コントローラ112はマイクロコントローラであってもよく、これは一般的に、プロセッサコアと、治療システム100の1つ以上の動作パラメータを直接又は間接的に制御するようにプログラムされたメモリと、を含む集積回路を備える。動作パラメータは、例えば、陰圧源102に適用される電力、陰圧源102によって生成される圧力、又は組織インタフェース108に分配される圧力を含み得る。コントローラ112はまた、好ましくは、フィードバック信号などの1つ以上の入力信号を受信するように構成されており、入力信号に基づいて1つ以上の動作パラメータを修正するようにプログラムされている。
【0040】
いくつかの実施形態では、コントローラ112は、第1のセンサ114などの1つ以上のセンサからデータを受信し処理することができる。コントローラ112はまた、組織インタフェース108に送達される圧力を管理するために、治療システム100のうちの1つ以上の構成要素の動作を制御することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ112は、所望の目標圧力を受け取るための入力を含み得、組織インタフェース108に適用される目標圧力の設定及び入力に関するデータを処理するように、プログラムされ得る。いくつかの例示的実施形態では、目標圧力は固定圧力値であってもよく、固定圧力値は、組織部位における療法に所望される目標陰圧として操作者によって設定され、次いで、コントローラ112に入力として提供される。目標圧力は、組織部位を形成する組織のタイプ、(存在する場合)傷害又は創傷のタイプ、患者の健康状態、及び主治医の選好に基づいて、組織部位に応じて変化してもよい。所望の目標圧力の選択後、コントローラ112は、目標圧力に基づいて、陰圧源102を1つ以上の制御モードで動作させることができ、組織インタフェース108における目標圧力を維持するために、1つ以上のセンサからフィードバックを受信することができる。
【0041】
第1のセンサ114及び第2のセンサ116などのセンサは、一般的に、当該技術分野において、物理的現象又は特性を検出又は測定するように動作可能な任意の装置として知られており、一般的に、検出又は測定された現象又は特性を示す信号を提供する。例えば、第1のセンサ114及び第2のセンサ116は、治療システム100の1つ以上の動作パラメータを測定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第1のセンサ114は、空気通路内の圧力を測定し、測定値を、測定された圧力を示す信号に変換するように構成されたトランスデューサであってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、第1のセンサ114は、ピエゾ抵抗型歪みゲージであってもよい。いくつかの実施形態では、第2のセンサ116は、陰圧源102の動作パラメータ、例えば電圧又は電流などを任意選択的に測定することができる。好ましくは、第1のセンサ114及び第2のセンサ116からの信号は、コントローラ112への入力信号として好適であるが、いくつかの実施形態では、ある信号調整が適切であり得る。例えば、信号は、信号がコントローラ112によって処理され得る前に、フィルタリング又は増幅される必要があり得る。典型的には、信号は、電気信号であるが、光信号などの他の形態で表されてもよい。
【0042】
溶液源118はまた、滴下注入療法用溶液を提供することができる容器、キャニスタ、パウチ、バッグ、又は他の貯留構成要素を表すことができる。溶液の組成は、指示された療法に応じて変化してもよいが、いくつかの処方に好適であり得る溶液の例としては、次亜塩素酸塩系溶液、硝酸銀(0.5%)、イオウ系溶液、ビグアニド類、カチオン性溶液、及び等張溶液が挙げられる。いくつかの処方に好適であり得る治療溶液の例としては、次亜塩素酸塩系溶液、硝酸銀(0.5%)、イオウ系溶液、ビグアニド類、カチオン性溶液、及び等張溶液が挙げられる。一例示的実施形態では、溶液源118は、溶液用の貯蔵構成要素と、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なV.A.C.VeraLink(商標)カセットなどの貯蔵構成要素を保持し溶液を組織部位に送達する別個のカセットとを含んでもよい。
【0043】
容器106は、組織部位から引き出された滲出液及び他の流体を管理するために使用され得る容器、キャニスタ、パウチ、又は他の貯蔵構成要素を表してもよい。多くの環境では、剛性の容器が、流体の収集、貯蔵、及び廃棄のために好ましい又は必要とされることがある。他の環境では、流体は、剛性の容器に貯留されずに適切に廃棄される場合もあり、再使用可能な容器であれば、陰圧療法に関連する廃棄物及びコストを低減することができる。いくつかの実施形態では、容器106は、収集チャンバと、収集チャンバに流体的に結合された第1の入口と、収集チャンバに流体的に結合され、陰圧源から陰圧を受けるように適合された第1の出口と、を有するキャニスタを備えてもよい。いくつかの実施形態では、第1の流体導体は、例えば、ドレッシングインタフェース120によって第1の入口と組織インタフェース108との間に流体的に結合された陰圧送達導管130などの第1の部材と、例えば、第1の出口と陰圧源との間に流体的に結合された導管128などの第2の部材とを備えてもよく、第1の導体は、収集チャンバ内の陰圧を組織部位に提供するようになっている。
【0044】
治療システム100はまた、例えば、調整器126などの流量調整器を備えてもよく、流量調整器は、周囲空気源に流体的に結合されて、周囲空気の制御された又は管理された流れを、ドレッシング104によって及び最終的には組織部位によって提供される封止治療環境に提供してもよい。いくつかの実施形態では、調整器126は、周囲流体の流れを制御して、封止治療環境から流体及び滲出液をパージしてもよい。いくつかの実施形態では、調整器126は、ドレッシングインタフェース120を介して、組織インタフェース108に流体的に結合されてもよい。調整器126は、組織インタフェース108を周囲空気源に流体的に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、調整器126は、使用中に、調整器126を通って流れる空気が偶発的な閉塞の影響を受けにくいように、ドレッシング104に近接するのではなく、治療システム100内に配設されてもよい。いくつかの実施形態では、調整器126は、使用中に調整器126が閉塞される可能性が低い、容器106に近接した及び/又は周囲空気源に近接した場所に配置されてもよい。
【0045】
図2は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図1の治療システムの例示的な実施形態の概略図である。治療システム100のいくつかの構成要素は、療法をさらに容易にするセンサ、処理ユニット、アラームインジケータ、メモリ、データベース、ソフトウェア、表示デバイス、又はユーザインタフェースなどの他の構成要素内に収容されてもよく、又はこれらと共に使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、陰圧源102は、コントローラ112、溶液源118、及び他の構成要素と組み合わせて、治療ユニット200などの治療ユニットにしてもよい。治療ユニット200は、例えば、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なV.A.C.ULTA(商標)治療ユニットであってもよい。
【0046】
動作中、組織インタフェース108は、組織部位202などの組織部位内に、組織部位を覆って、組織部位上に、又は別様に組織部位に近接して配置されてもよい。例えば、組織部位202が創傷である場合、組織インタフェース108は、部分的若しくは完全に創傷を塞いでもよく、又は、創傷の上に配置されてもよい。図2の例では、組織部位202は、表皮204、又は一般的には皮膚、及び真皮206を通って延び、皮下組織、又は皮下組織208に達する。治療システム100を用いて、任意の深さの創傷に加え、開放創、切開創、又は他の組織部位を含む多くの異なる種類の創傷を治療することができる。組織部位202の治療は、滲出液又は腹水などの、組織部位202から生じる流体、又は抗菌溶液などの、組織部位202を洗浄又は治療するためにドレッシングの中に滴下される流体の除去を含んでもよい。
【0047】
カバー110は組織インタフェース108の上に配置されてもよく、取り付けデバイス210が、カバー110を組織部位202の近くの取り付け面に封止することができる。例えば、カバー110は、組織部位202の周辺の無傷の表皮に封止されてもよい。したがって、ドレッシング104は、実質的に外部環境から隔離された、組織部位202に近接する封止治療環境を提供することができ、治療ユニット200は、封止治療環境における圧力を低下させることができる。封止された療法環境において組織インタフェース108を介して組織部位202全体に適用された陰圧は、マクロ歪み及び微小歪みを組織部位202において誘発することができ、また滲出液及び他の流体を組織部位202から除去することができ、滲出液及び他の流体は、容器106内に収集され得る。いくつかの実施形態では、カバーは、第1の端部220及び第2の端部224を備えてもよい。第1の端部220及び第2の端部224は、カバー110上で互いに間隔が空いていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の端部220及び第2の端部224は、カバー110の最大範囲の対向位置を表してもよい。他の実施形態では、第1の端部220及び第2の端部224は、互いに近接していてもよい。カバー110はまた、1つ以上の開口部、開口、又は孔を有してもよい。例えば、カバーは、第1の端部220に配設された第1の孔218と、第2の端部224に配設された第2の孔222とを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の孔218及び第2の孔222は、依然として組織インタフェース108に流体的に結合されることが可能でありながら、第1の孔218と第2の孔222との間の距離を最大化するように位置付けられてもよい。他の実施形態では、第1の孔218と第2の孔222とは、互いに近接していてもよく、又は隣接していてもよい。第1の孔218及び第2の孔222のそれぞれは、有効直径を有してもよい。物体の有効直径とは、その物体と同じ面積を有する円の直径のことである。例えば、一辺が2mmの正方形は、2.25mmの有効直径を有し得る。
【0048】
ドレッシングインタフェース120は、カバー110に結合され、治療ユニット200を組織インタフェース108に流体的に結合し得る。いくつかの実施形態では、治療ユニット200は、ドレッシングインタフェース120によって同じドレッシング104上の2つの異なる位置に流体的に結合されてもよい。例えば、陰圧源102は、第1の位置で組織インタフェース108に流体的に結合されてもよく、一方、溶液源118は、第2の位置で組織インタフェース108に流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ドレッシングインタフェース120は、2つ以上の流体継手を含んでもよい。例えば、ドレッシングインタフェース120は、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214を備えてもよい。第1のブリッジ212は、陰圧送達導管130を介して治療ユニット200をドレッシング104に流体的に結合することができる。第2のブリッジ214は、滴下注入送達導管140を介して治療ユニット200をドレッシング104に流体的に結合することができる。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、第1の孔218に隣接してカバー110に結合されてもよく、第2のブリッジ214は、第2の孔222に隣接してカバー110に結合されてもよい。第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、それぞれ、第1の孔218及び第2の孔222を介して組織インタフェース108と流体連通するようになっていてもよい。概して、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、実質的に平坦かつ可撓性であってもよく、陰圧送達導管130と組織インタフェース108との間の流体経路又は滴下注入送達導管140と組織インタフェース108との間の流体経路を閉塞又は遮断することなく、圧縮可能であってもよい。
【0049】
図3は、ドレッシングインタフェース120のいくつかの例示的な実施形態と関連し得る更なる詳細を示す概略図である。第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、独立して組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、第1の端部から第2の端部まで延びている長さを有してもよい。例えば、第1のブリッジ212は、第1の端部301及び第2の端部302を有してもよい。第1の端部301は、組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成されてもよく、第2の端部302は、第1のブリッジ導管304などの少なくとも1つの導管に流体的に結合されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、第1の端部301に配置された第1のアプリケータ306などのアプリケータ部分と、第1のアプリケータ306から第2の端部302まで延びている第1の細長部材307とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアプリケータ306と第1の細長部材307とは、一体であってもよい。他の実施形態では、第1のアプリケータ306と第1の細長部材307とは、別個の構成要素として形成され、第1のブリッジ212を形成するために互いに結合されてもよい。第1のアプリケータ306は、第1のブリッジ212を組織インタフェース108に流体的に結合し得る。第1のアプリケータ306は、カバー110の第1の孔218を介して組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成され得る。第1のアプリケータ306は、組織インタフェース108のサイズ及び性質に応じて、組織インタフェース108に治療を施すのに適した円形、卵形、楕円形、又は他の丸い形状であってもよい。他の実施形態では、第1のアプリケータ306は、多角形、正方形、長方形、三角形、又は不定形の形状を有してもよい。第1のアプリケータ306は、第1の孔218の有効直径よりも大きい有効直径を有し得る。
【0050】
第1の細長部材307は、その幅よりも大きい長さを有する略矩形の本体を備えることができる。いくつかの実施形態では、第1の細長部材307の長さは、所望の治療によって決定されてもよい。例えば、第1の細長部材307の長さは、患者の膝を治療するためよりも患者の足を治療するための方が、長くてもよい。いくつかの実施形態では、第1の細長部材307の長さは、約20cm~約60cmであってもよい。いくつかの実施形態では、第1の細長部材307の長さは、第1の細長部材307の幅の10倍であってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1の細長部材307の幅は、組織部位202から除去される流体の量によって決定されてもよい。例えば、第1の細長部材307の幅は、低粘度を有するより少量の流体を除去するとき、より小さくてもよい。他の実施形態では、第1の細長部材307の幅は、高粘度を有するより多量の流体を除去するためには、より大きい必要があり得る。いくつかの実施形態では、第1の細長部材307の幅は、約1cm~約5cmであってもよい。いくつかの実施形態では、第1の細長部材307の幅は、第1のアプリケータ306の有効直径未満であってもよい。他の実施形態では、第1の細長部材307の幅は、第1のアプリケータ306の有効直径以上であってもよい。第1の細長部材307の幅の中心は、第1のアプリケータ306の直径と位置合わせされてもよい。他の実施形態では、第1の細長部材307の幅の中心は、第1のアプリケータ306の直径からオフセットされていてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、第1の端部301から第2の端部302まで延びている第1の流体経路308を備えてもよい。第1の流体経路308は、第1の流体経路308内に突出する、可撓性突起、可撓性スタンドオフ、又は独立気泡などの複数の特徴部を備えてもよい。例えば、第1のブリッジ212は、第1の流体経路308内に突出する、第1のブリッジ212の全長にわたって、かつその長さに沿って配設された第1の複数の特徴部310を備えてもよい。いくつかの実施形態では、第1の複数の特徴部310は、第1のブリッジ212の第1の細長部材307及び第1のアプリケータ306内に配置されてもよい。他の実施形態では、第1の複数の特徴部310は、第1のブリッジ212の第1の細長部材307のみに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の複数の特徴部310は、半球形、円錐形、円筒形、長方形、卵形、又は測地線形状のうちのいずれか1つである体積形状を有してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214は、第1の端部312及び第2の端部313を備えてもよい。第1の端部312は、組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成されてもよく、第2の端部313は、第2のブリッジ導管314及び滴下注入導管316などの少なくとも2つの導管に流体的に結合されるように構成されてもよい。他の実施形態では、第2の端部313は、多管腔導管などの1つの導管に流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214は、第1の端部312に配置された第2のアプリケータ318などのアプリケータ部分と、第2のアプリケータ318から第2の端部313まで延びている第2の細長部材319とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、第2のアプリケータ318と第2の細長部材319とは、一体であってもよい。他の実施形態では、第2のアプリケータ318と第2の細長部材319とは、別個の構成要素として形成され、第2のブリッジ214を形成するために互いに結合されてもよい。第2のアプリケータ318は、第2のブリッジ214を組織インタフェース108に流体的に結合し得る。第2のアプリケータ318は、カバー110の第2の孔222を介して組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成され得る。第2のアプリケータ318は、組織インタフェース108のサイズ及び性質に応じて、組織インタフェース108に治療を施すのに適した円形、卵形、楕円形、又は他の丸い形状であってもよい。他の実施形態では、第2のアプリケータ318は、多角形、正方形、長方形、三角形、又は不定形の形状を有してもよい。第2のアプリケータ318は、第2の孔222の有効直径よりも大きい有効直径を有し得る。
【0054】
第2の細長部材319は、その幅よりも大きい長さを有する略矩形の本体を備えることができる。いくつかの実施形態では、第2の細長部材319の長さは、所望の治療によって決定されてもよい。例えば、第2の細長部材319の長さは、患者の膝を治療するためよりも患者の足を治療するための方が、長くてもよい。いくつかの実施形態では、第2の細長部材319の長さは、約20cm~約60cmであってもよい。いくつかの実施形態では、第2の細長部材319の長さは、第2の細長部材319の幅の10倍であってもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、第2の細長部材319の幅は、組織部位202から除去される流体の量によって決定されてもよい。例えば、第2の細長部材319の幅は、低粘度を有するより少量の流体を除去するとき、より小さくてもよい。他の実施形態では、第2の細長部材319の幅は、高粘度を有するより多量の流体を除去するためには、より大きい必要があり得る。いくつかの実施形態では、第2の細長部材319の幅は、約1cm~約5cmであってもよい。いくつかの実施形態では、第2の細長部材319の幅は、第2のアプリケータ318の有効直径未満であってもよい。他の実施形態では、第2の細長部材319の幅は、第2のアプリケータ318の有効直径以上であってもよい。第2の細長部材319の幅の中心は、第2のアプリケータ318の直径と位置合わせされてもよい。他の実施形態では、第2の細長部材319の幅の中心は、第2のアプリケータ318の直径からオフセットされていてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214は、第1の障壁326及び第2の障壁328などの少なくとも2つの障壁又は壁を備えてもよい。第1の障壁326及び第2の障壁328は、第2の細長部材319内に配設され、第1の端部312から第2のアプリケータ318内に延びていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、第2の端部313まで延びていてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214は、それぞれが第1の端部312から第2の端部313に向かって延びている、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324を備えてもよい。第2の流体経路320は、第1の障壁326と第2の障壁328との間に形成され得る。第3の流体経路322及び第4の流体経路324は、第2の流体経路320の外側に形成されてもよい。例えば、第3の流体経路322は、第1の障壁326と第2の細長部材319の外側縁部との間に配設されてもよく、第4の流体経路324は、第2の障壁328と第2の細長部材319の対向する外側縁部との間に配設されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324のそれぞれは、第2の細長部材319を通って第2のアプリケータ318内に延びていてもよい。他の実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、第2の細長部材319を通って最大で第2のアプリケータ318まで延びていてもよい。いくつかの実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、第2のアプリケータ318内で互いに流体的に結合されてもよい。他の実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、第2のアプリケータ318内で互いに流体的に隔離されてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、可撓性突起、可撓性スタンドオフ、又は第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324内に突起した独立気泡などの複数の特徴部を備えてもよい。複数の特徴部は、第2のブリッジ214の全長にわたって、かつその長さに沿って配設されてもよい。例えば、第2のブリッジ214は、第2の流体経路320内に突出する第2の複数の特徴部330と、第3の流体経路322内に突出する第3の複数の特徴部332と、第4の流体経路324内に突出する第4の複数の特徴部334とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334は、第2のブリッジ214の第2の細長部材319のみに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334は、第2の細長部材319及び第2のアプリケータ318の一部に配置されてもよい。他の実施形態では、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334は、第2のブリッジ214の第2の細長部材319及び第2のアプリケータ318内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334は、半球形、円錐形、円筒形、長方形、又は測地線形状のうちのいずれか1つである体積形状を有してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、第1のブリッジ導管304は、陰圧コネクタ又は陰圧インタフェースなどのコネクタの使用を介して、第1のブリッジ212に流体的に結合されてもよい。例えば、陰圧コネクタが、第1のブリッジ212の第2の端部302に結合されて、第1の流体経路308から第1のブリッジ212の外部の環境への流体経路を設けることができる。第1のブリッジ導管304は、陰圧コネクタに結合されることができ、陰圧コネクタは、第1のブリッジ導管304の管腔を第1の流体経路308に流体的に結合することができる。他の実施形態では、第1の流体経路308は、第1のブリッジ導管304に直接結合されてもよい。例えば、第1のブリッジ導管304は、第1のブリッジ212の第2の端部302の中に挿入され、封止されてもよい。図3の例では、第1のブリッジ導管304は、第1のブリッジ212に直接溶接され、第1の流体経路308に流体的に結合されている。
【0060】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ導管314及び滴下注入導管316は、インタフェース342などのインタフェースパッドの使用を介して、第2のブリッジ214に流体的に結合されてもよい。図3の例では、インタフェース342は、第2のブリッジ導管314及び滴下注入導管316を第2のブリッジ214の第2の端部313に流体的に結合する。いくつかの実施形態では、インタフェース342は、第2の流体経路320を滴下注入導管316に流体的に結合してもよく、第3の流体経路322及び第4の流体経路324の両方を第2のブリッジ導管314に流体的に結合してもよい。いくつかの実施形態では、第2のブリッジ導管314は、多管腔導管であってもよく、インタフェース342は、その多管腔導管を、第3の流体経路322及び第4の流体経路324への流体結合のために必要な経路に分割してもよい。他の実施形態では、第2のブリッジ導管314は、第2のブリッジ214の第2の端部313に直接結合された多管腔導管であってもよい。そのような実施形態では、多管腔導管の少なくとも1つの管腔は、第3の流体経路322に結合されてもよく、多管腔導管の少なくとも1つの他の管腔は、第4の流体経路324に結合されてもよい。更に他の実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、第2のブリッジ214の第2の端部313において、それら自体のそれぞれの導管に直接結合されてもよい。追加的に又は代替的に、第2のブリッジ導管314及び滴下注入導管316は、第2のブリッジ214内に直接溶接されてもよい。
【0061】
コネクタ336などのコネクタは、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214を治療ユニット200に流体的に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ336は、第1のブリッジ導管304を介して、第1のブリッジ212に流体的に結合されてもよい。コネクタ336は、第2のブリッジ導管314及び滴下注入導管316を介して第2のブリッジ214に流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ336は、第1のブリッジ導管304、滴下注入導管316、及び第2のブリッジ導管314を、治療ユニット200へ流体結合するための複数の独立した管腔を有する単体物体になるように統合するように構成されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、コネクタ336は、滴下注入送達導管140及び多管腔導管338を介して治療ユニット200に流体的に結合されてもよい。コネクタ336は、第1のブリッジ導管304及び第2のブリッジ導管314を多管腔導管338に流体的に結合してもよい。いくつかの実施形態では、多管腔導管338は、陰圧送達導管130及び圧力感知導管134を含んでもよい。コネクタ336は、第1のブリッジ導管304を多管腔導管338内の陰圧送達導管130に流体的に結合してもよく、第2のブリッジ導管314を多管腔導管338内の圧力感知導管134に流体的に結合してもよい。いくつかの実施形態では、多管腔導管338は、治療ユニット200内に収容された陰圧源102に流体的に結合され、陰圧経路を形成してもよい。多管腔導管338はまた、治療ユニット200内に含まれる第1のセンサ114などの圧力センサに流体的に結合され、感知経路を形成してもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ336はまた、滴下注入導管316を滴下注入送達導管140に流体的に結合してもよい。滴下注入送達導管140は、治療ユニット200内に収容された溶液源118に流体的に結合され、治療ユニット200から第2のブリッジ214まで滴下注入経路を形成してもよい。他の実施形態では、滴下注入送達導管140は、第2のブリッジ214に直接流体結合するためにコネクタ336を通過してもよい。
【0063】
図4は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、第1のブリッジ212の底部の分割斜視図である。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、例えば、第1の層402などの上部層と、例えば、第2の層404などの底部層とを備えてもよい。第1の層402は、第1の層402の周囲で第2の層404に結合されて、第1のブリッジ212の第1の層402と第2の層404との間に、第1の封止空間406などの封止空間を形成し得る。第2の層404は、第1の封止空間406に面する内面と、第1の封止空間406とは反対側に面する外面とを有し得る。いくつかの実施形態では、第2の層404の外面は、組織インタフェース108、カバー110、及び組織部位202の周辺の損傷を受けていない表皮の少なくとも一部に接触するように構成され得る。第1の層402はまた、第1の封止空間406に面する内面と、第1の封止空間406とは反対側に面する外面とを有し得る。いくつかの実施形態では、第1の層402の外面は、周囲環境に露出されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の層402は、第1のブリッジ212の長さに沿って配設された第1の複数の特徴部310を含んでもよい。第1の複数の特徴部310は、第1の層402の内面から第1の封止空間406内に延びていてもよい。第2の層404は、第1の複数の特徴部310を覆ってもよい。第1の流体経路308は、第1の封止空間406内で、第1の層402と、第2の層404と、第1の複数の特徴部310との間に形成されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、第1のブリッジ212に流体的に結合され、第2の端部302から延びているインタフェース407を含んでもよい。第1のブリッジ212及びインタフェース407は、実質的に平坦な外形を有してもよく、インタフェース407は、第1の流体経路308を、管又は第1のブリッジ導管304などの導管に流体的に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ導管304は、陰圧を第1のブリッジ212に送達するための1つの管腔を備えてもよい。
【0065】
第1のブリッジ212はまた、第1の端部301において第2の層404に配設された開口408を含んでもよい。例えば、開口408は、第1のアプリケータ306の第2の層404に配設されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアプリケータ306内の第1の封止空間406の一部は、開口408によって露出されてもよい。開口408は、第1の封止空間406を別のデバイス又は物体に流体的に結合するように構成されてもよい。例えば、開口408は、第1の流体経路308を組織インタフェース108に流体的に結合してもよい。他の実施形態では、第1のアプリケータ306は、第2の層404の外面上に接着剤を備えてもよい。接着剤を用いて、第1のブリッジ212をドレッシング104のカバー110に接着してもよい。
【0066】
第1の複数の特徴部310は、可撓性突起、可撓性スタンドオフ、又は独立気泡412などの独立気泡を含んでもよい。独立気泡412の各々は、第1の層402の内面から延びている底部と、第2の層404に向かって第1の封止空間406内へ延びている上部とを有してもよい。第1のアプリケータ306内で、独立気泡412の上部は、第1の層402から開口408に向かって延びていてもよい。いくつかの実施形態では、独立気泡412の上部は、第2の層404と接触してもよい。その他の実施形態では、独立気泡412の上部が、第2の層404に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212の複数の独立気泡412は、体積形状を有してもよい。例えば、独立気泡412は、半球形、円錐形、円筒形、正方形、長方形、又は測地線形状のうちのいずれか1つである形状を有してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1の複数の特徴部310は、独立気泡412の上部に配置された突起又はノード(図示せず)を更に備えてもよい。
【0067】
他の実施形態では、独立気泡412は、第1のアプリケータ306内にのみ配設されてもよく、第1のブリッジ212の残りの部分は、独立気泡412の代わりに布地材料を収容してもよい。例えば、第1の流体経路308は、第1のブリッジ212の第1の層402と第2の層404との間に配設されたマニホールド層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層は、網状発泡体、発泡体と布地との組み合わせ(Milliken&Company社製の各種織物など)、コーティング又は処理された発泡体(プラズマ処理など)、織物層、フェルト状網状発泡体、又は3Dスペーサ布地のうちの1つ以上を含んでもよい。追加的に又は代替的に、マニホールド層は、Baltex社製のテキスタイルなどの薄型3Dポリエステルテキスタイルを含むか又は本質的にそれからなってもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層は、約3ミリメートル~約8ミリメートルの厚さを有してもよい。
【0068】
図5は、図3のドレッシングインタフェース120の第2のブリッジ214の底部の分割斜視図である。第2のブリッジ214は、第1の層502及び第2の層504を備えてもよい。第1の層502は、第1の層502の周囲で第2の層504に結合されて、第2のブリッジ214内に第2の封止空間506などの封止空間を形成し得る。第2の層504は、第2の封止空間506に面する内面と、第2の封止空間506とは反対側に面する外面とを有し得る。いくつかの実施形態では、第2の層504の外面は、組織インタフェース108、カバー110、及び組織部位202の周辺の損傷を受けていない表皮の少なくとも一部に接触するように構成され得る。第1の層502はまた、第2の封止空間506に面する内面と、第2の封止空間506とは反対側に面する外面とを有し得る。いくつかの実施形態では、第1の層502の外面は、周囲環境に露出されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の層502は、第2のブリッジ214の長さに沿って配設された第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、第4の複数の特徴部334を含んでもよい。第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334は、第1の層502の内面から第2の封止空間506内に延びていてもよい。第2の層504は、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334を覆ってもよい。第2の流体経路320は、第2の封止空間506内で、第1の層502と、第2の層504と、第2の複数の特徴部330との間に形成されてもよく;第3の流体経路322は、第2の封止空間506内で、第1の層502と、第2の層504と、第3の複数の特徴部332との間に形成されてもよく;第4の流体経路324は、第2の封止空間506内で、第1の層502と、第2の層504と、第4の複数の特徴部334との間に形成されてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、各経路間を封止することによって、第2の封止空間506内に並んで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、第2の封止空間506を、第2のブリッジ214の第1の層502と第2の層504との間で、少なくとも3つの封止空間又は隔離された流体経路に分割してもよい。いくつかの実施形態では、第2の流体経路320は、第2の封止空間506内で、第1の障壁326と第2の障壁328との間にあってもよい。第3の流体経路322及び第4の流体経路324は、第2の封止空間506内で、第2の流体経路320の外側にあってもよい。例えば、第3の流体経路322は、第1の障壁326と、第1の層502の第1の部分と第2の層504との間に形成された第1のシール518などの第1のシールと、の間にあってもよい。第4の流体経路324は、第2の障壁328と、第1の層502の第2の部分と第2の層504との間に形成される、第2のシール520などの第2のシールと、の間に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のシール518及び第2のシール520は、第1の層502を第2の層504に溶接することによって形成されてもよい。他の実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、第1の層502を第2の層504に溶接することによって形成されてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214は、第2のブリッジ214に流体的に結合され、第2の端部313から延びているインタフェース342を含んでもよい。第2のブリッジ214は、実質的に平坦な外形を有してもよく、インタフェース342は、第2のブリッジ214を少なくとも1つの管又は導管に流体的に結合するように構成されてもよい。例えば、インタフェース342は、第2のブリッジ214を第2のブリッジ導管314及び滴下注入導管316に流体的に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、インタフェース342は、第2のブリッジ導管314を第3の流体経路322及び第4の流体経路324に流体的に結合し、感知経路の一部を形成してもよい。インタフェース342はまた、滴下注入流体の送達のために、滴下注入導管316を第2の流体経路320に流体的に結合してもよい。
【0071】
第2のブリッジ214はまた、第1の端部303において第2の層504に配設された開口508を含んでもよい。例えば、開口508は、第2のアプリケータ318の第2の層504に配設されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のアプリケータ318内の第2の封止空間506の一部は、開口508によって露出されてもよい。開口508は、第2の封止空間506を別のデバイス又は物体に流体的に結合するように構成され得る。例えば、開口508は、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324を組織インタフェース108に流体的に結合することができる。いくつかの実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、第2のアプリケータ318内に部分的にのみ延びていてもよいため、第1の障壁壁326及び第2の障壁328の端部が開口508によって露出される。そのような実施形態では、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、第2のアプリケータ318の第2の封止空間506と流体連通してもよく、組織インタフェース108と流体連通するようにすることができる。他の実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、開口508を越えて延びていてもよい。他の実施形態では、第2のアプリケータ318は、第2の層504の外面上に接着剤を備えてもよい。接着剤を用いて、第2のブリッジ214をドレッシング104のカバー110に接着してもよい。
【0072】
第1のブリッジ212と同様に、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第3の複数の特徴部332は、可撓性突起、可撓性スタンドオフ、又は独立気泡512などの独立気泡を含んでもよい。独立気泡512の各々は、第1の層502の内面から延びている底部と、第2の層504に向かって第2の封止空間506内へ延びている上部とを有してもよい。第2のアプリケータ318内で、独立気泡512の上部は、第1の層502から開口508に向かって延びていてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、独立気泡512の上部は、第2の層504と接触してもよい。その他の実施形態では、独立気泡512の上部は、第2の層504に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214の複数の独立気泡512は、体積形状を有してもよい。例えば、独立気泡512は、半球形、円錐形、円筒形、正方形、長方形、又は測地線形状のうちのいずれか1つである体積形状を有してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第3の複数の特徴部332は、独立気泡512の上部に配置された突起又はノード(図示せず)を含んでもよい。
【0073】
他の実施形態では、独立気泡512は、第2のアプリケータ318内にのみ配設されてもよく、第2のブリッジ214の残りの部分は、独立気泡512の代わりに布地材料を収容してもよい。例えば、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、第2のブリッジ214の第1の層502と第2の層504との間に配設されたマニホールド層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層は、網状発泡体、発泡体と布地との組み合わせ(Milliken&Company社製の各種織物など)、コーティング又は処理された発泡体(プラズマ処理など)、織物層、フェルト状網状発泡体、又は3Dスペーサ布地のうちの1つ以上を含んでもよい。追加的に又は代替的に、マニホールド層は、Baltex社製のテキスタイルなどの薄型3Dポリエステルテキスタイルを含むか又は本質的にそれからなってもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層は、約3ミリメートル~約8ミリメートルの厚さを有してもよい。
【0074】
図6Aは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図5の線6A-6Aに沿って取られた第2のアプリケータ318の断面図を示す。いくつかの実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、第2の封止空間506内に配置されてもよく、第2のアプリケータ318の少なくとも一部の中へ延びていてもよい。第2のアプリケータ318がカバー110に結合され、組織インタフェース108に流体的に結合される場合、第1の障壁326及び第2の障壁328は、第2のアプリケータ318内の第2の封止空間506を、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334のそれぞれの少なくとも一部を備える3つの部分に分割し得る。いくつかの実施形態では、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334は、独立気泡512を含んでいてもよい。第2のブリッジ214の第2のアプリケータ318に関して上述したように、独立気泡512の上部は、第1の層502から第2の層504の開口508に向かって延びていてもよい。いくつかの実施形態では、第2のアプリケータ318内にあり、開口508によって露出される独立気泡512は、組織インタフェース108と直接接触するようになされてもよい。開口508の外側の第2の封止空間506内では、独立気泡512は、第1の層502から延びている底部と、第2の層504に向かって第2の封止空間506内へ延びている上部とを有してもよい。
【0075】
図6Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図5の線6B-6Bに沿って取られた第2のアプリケータ318の別の例の断面図である。いくつかの実施形態では、複数の独立気泡512は、第1の複数の独立気泡600などの第1の複数の特徴部、及び第2の複数の独立気泡602を含んでもよい。第1の複数の独立気泡600は、第2の層504から延びている底部と、第1の層502に向かって第2の封止空間506内へ延びている上部とを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の複数の独立気泡600は、開口508の外側に配置されてもよい。第2の複数の独立気泡602は、第1の層502から延びている底部と、第2の層504の開口408に向かって延びている上部とを有し得る。いくつかの実施形態では、第2の複数の独立気泡602は、第2のアプリケータ318内に配設され、開口508によって露出されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の複数の独立気泡602は、組織インタフェース108と直接接触するようになされてもよい。
【0076】
図6Cは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図5の線6C-6Cに沿って取られた第2のアプリケータ318の別の例示的実施形態の断面図である。いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214は、第2のアプリケータ318内に第2の複数の独立気泡602を含んでもよい。第2のアプリケータ318内の第2の複数の独立気泡602は、開口508によって露出され、組織インタフェース108と直接接触するようになされてもよい。いくつかの実施形態では、開口508の外側の第2の封止空間506の部分は、第1の複数の独立気泡600及び第2の複数の独立気泡602の両方を含んでもよい。第2の封止空間506内で開口508の外側に配置された第1の複数の独立気泡600は、第2の層504から延びている底部と、第1の層502に向かって第2の封止空間506内へ延びている上部とを有してもよい。第2の封止空間506内で開口508の外側に配置された第2の複数の独立気泡602は、第1の層502から延びている底部と、第2の層504に向かって第2の封止空間506内へ延びている上部とを有してもよい。いくつかの実施形態では、第2の封止空間506内かつ開口508の外側に配置される独立気泡512は、第1の複数の独立気泡600からの独立気泡と、第2の複数の独立気泡602からの独立気泡との間で交互に配置されてもよい。
【0077】
他の実施形態では、第2のブリッジ214は、2組の複数の特徴部を備えてもよく、一方の組は、第1の層502の内面から延びており、他方の組は、第2の層504の内面から延びている。2組の複数の特徴部は、2組の独立気泡412を含み得る。2組の独立気泡412は、第1の層502から延びる独立気泡412の上部が、第2の層504から延びる独立気泡412の上部と整列するように、対向して整列されてもよい。いくつかの実施形態では、2組の複数の特徴部は、互いに係合して、第2のブリッジ214の高さを2倍にする。このような構成は、第2のブリッジ214の第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324などの全ての流体経路に使用されてもよい。いくつかの実施形態では、このような構成は、陰圧を使用して流体を送る流体経路にのみ使用され、他の流体経路には使用されない場合がある。他の実施形態では、2組の独立気泡412は、互いにオフセットされてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、図6A図6Cに示すものと同様に構成されてもよい。例えば、独立気泡412は、図6A図6Cに示される独立気泡512、第1の複数の独立気泡600、及び第2の複数の独立気泡602の配置と同様に配置されてもよい。第1のブリッジ212のいくつかの実施形態では、第1の障壁326及び第2の障壁328は、取り外されてもよい。追加的に又は代替的に、第1のブリッジ212は、2組の複数の特徴部を備えてもよく、一方の組は、第1の層402の内面から延びており、他方の組は、第2の層404の内面から延びている。2組の複数の特徴部は、2組の独立気泡412を含み得る。2組の独立気泡412は、第1の層402から延びる独立気泡412の上部が、第2の層404から延びる独立気泡412の上部と整列するように、対向して整列されてもよい。このような実施形態では、2組の複数の特徴部は、互いに係合して、第1のブリッジ212の高さを2倍にする。他の実施形態では、2組の独立気泡412は、互いにオフセットされてもよい。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の層402、第1の層502、第2の層404、第2の層504、独立気泡412、独立気泡512は、様々な熱可塑性材料、例えば、ポリエチレンホモポリマー又はコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー又はコポリマーなどを含む、独立気泡を取り囲むように操作され得る任意の可撓性材料を含むことができる非多孔質ポリマーフィルムから形成されてもよい。好適な熱可塑性ポリマーの非限定的な例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)及び高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレンホモポリマー、並びに、例えば、イオノマー、EVA、EMA、異種(チーグラー・ナッタ触媒)エチレン/α-オレフィンコポリマー、及び同種(メタロセン、シングルサイト触媒)エチレン/α-オレフィンコポリマーなどのポリエチレンコポリマーが挙げられる。エチレン/α-オレフィンコポリマーは、エチレンと、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、メチルペンテンなどのC3~C20アルファ-オレフィンから選択される1つ以上のコモノマーとのコポリマーであり、ポリマー分子は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、及び超低密度ポリエチレン(ULDPE)を含む、比較的少ない側鎖分岐を有する長鎖を含む。例えば、ポリプロピレンホモポリマー又はポリプロピレンコポリマー(例えば、プロピレン/エチレンコポリマー)、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネートなどの様々な他の材料も好適である。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214を形成する第1の層402、第1の層502、第2の層404、第2の層504、独立気泡412、及び独立気泡512は、約20ショアA~約70ショアAの範囲の硬度を有してもよい。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の層402、第1の層502、第2の層404、第2の層504、独立気泡412、及び独立気泡512は、例えば、水蒸気に対して透過性であるが液体に対して不透過性である熱可塑性ポリウレタン(TPU)フィルムなどのポリマーフィルムを含んでもよい。第1の層402、第1の層502、第2の層404、及び第2の層504は、様々な程度で通気性であってもよく、それらの厚さに比例するMVTRを有してもよい。例えば、MVTRは、いくつかの実施形態では、24時間当たり少なくとも300g/mであってもよい。透過性材料の場合、透過性は、一般に、所望の陰圧療法のための所望の陰圧を維持するのに十分に低い必要がある。
【0081】
いくつかの例示的な実施形態では、独立気泡を有する層は、複数の独立気泡を画定する封止領域を形成するように互いに結合された内面を有する2枚のポリマーフィルムから形成されてもよい。2枚のポリマーフィルムは、独立気泡を形成するために互いに結合される、2枚の薄層を有する1枚の材料シートであってもよいし、又は2枚の別々のシートであってもよい。ポリマーフィルムのシートは、最初は別々だったシートが重ね合わされてシールされてもよく、あるいは、ヒートシール可能な表面を内側に向けた状態で1枚のシートを折り畳むことによって形成されてもよい。ポリマーフィルムの各シートはまた、独立気泡の用途又は所望の構造に応じて、単層又は多層構造であってもよい。いくつかの実施形態では、独立気泡を有する層は、エンボス加工、真空成形、又は熱成形によって形成されてもよい。追加的又は代替的に、独立気泡を有する層は、射出成形、圧縮成形、及び浸漬成形などの方法を使用して、20ショアA~約70ショアAの範囲の硬度を有する熱可塑ポリウレタン又は二液性ポリウレタン樹脂混合物などの溶融又は液体固体材料を処理することによって形成されてもよい。
【0082】
ポリマーフィルムによって形成される独立気泡は、ドレッシングインタフェース120及び組織部位202に陰圧が印加されたときに、陰圧による圧潰に耐えることができる。例えば、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214が組織部位202に配置され、上述のように陰圧が印加された場合、ポリマーフィルムによって形成される独立気泡は、陰圧の印加により第1のブリッジ212、第2のブリッジ214、及び組織部位202に対して加えられる定位置力によって完全に圧潰することがないように構造化される。例えば、第1の複数の特徴部310などの独立気泡412は、第1のブリッジ212の第1の封止空間406が外力の結果として圧潰するのを防止するのに役立つクッションを提供することができる。同様に、第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、第4の複数の特徴部334などの独立気泡512は、第2のブリッジ214の第2の封止空間506が外力の結果として圧潰するのを防止するのに役立つクッションを提供することができる。一実施形態では、ポリマーフィルムは、陰圧創傷療法によって生成される定位置力下での伸張に耐えるのに十分な引張強度を有する。材料の引張強度は、材料が伸張に耐える能力であり、応力が単位面積当たりの力、すなわち、パスカル(Pa)、1平方メートル当たりのニュートン(N/m)、又はポンド/平方インチ(psi)である応力-ひずみ曲線によって表される。最大引張強度(UTS)は、破損又は破壊の前に伸張されている間に材料が耐え得る最大応力である。多くの材料は、降伏点、すなわち、材料の降伏強度によって表される非線形領域まで多くの場合延びる線形の応力-ひずみ関係によって定義される線形弾性挙動を示す。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)は、高い引張強度を有し、低密度ポリエチレン(LDPE)は、わずかに低い引張強度を有し、これは上述の非多孔質ポリマーフィルムのシートに好適な材料である。直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)もまた、力が材料の降伏点まで増加するときに材料がほとんど伸張しないため、よく使用される。したがって、独立気泡は、外力又は圧力にさらされたときに、圧潰(又は伸張)に耐えるように構成され得る。例えば、HDPEは、約37MPaのUTSを有し、材料の厚さに応じて約26~33MPaの範囲の降伏強度を有し得る一方で、LDPEは多少低い値を有する。
【0083】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の層402、第1の層502、第2の層404、第2の層504、独立気泡412、及び独立気泡512は、上述のように熱可塑性ポリウレタン(TPU)フィルムを含んでもよい。熱可塑性ポリウレタンフィルムは、例えば、Convestro LLCから入手可能なPlatilon(登録商標)熱可塑性ポリウレタンフィルムであってもよく、これは、約60MPaのUTSを有し得、材料の厚さに応じて約11MPaの又は約10MPaを超える降伏強度を有し得る。したがって、いくつかの例示的実施形態では、非多孔質ポリマーフィルムは、材料の種類及び厚さに応じて、約10MPaを超える降伏強度を有し得ることが望ましい。降伏強度が低い材料は伸縮性が高すぎる可能性があるため、少量の圧縮力及び/又は定位置力を加えると破損しやすくなる。
【0084】
図7は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、第1のブリッジ212の第1の層402の平面図である。図7Aは、第1のブリッジ212のいくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図7の線7A-7Aに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212の第1の層402は、ポリマーフィルムのウェブから形成された独立気泡412を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の層402は、第1のシート702及び第2のシート704などの2枚のポリマーフィルムを含んでもよい。第1のシート702及び第2のシート704は、複数の独立気泡412を画定するパターンで互いに結合された内面を有し得る。第1のシート702及び第2のシート704は、互いに対して封止され、独立気泡412を画定する封止領域706を形成し得る。独立気泡412及び封止領域706は、例えば真空成形などのプロセスで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、封止領域706は、第1のシート702及び第2のシート704の内面間のヒートシールによって形成されてもよく、一方、独立気泡412同士は、真空成形によって同時に形成されてもよい。他の例示的実施形態では、封止領域706は、第1のシート702と第2のシート704との間の接着によって形成されてもよい。あるいは、第1のシート702及び第2のシート704は、互いに接着結合されてもよい。第1のブリッジ212が組織部位202の形状に適合するのに十分な可撓性を有するように、封止領域706は、十分な可撓性を有し得る。封止領域706は、第1のブリッジ212が組織部位202に適合するように折り畳まれて、組織部位202に最適な陰圧を提供することができるように、十分に可撓性であるか又はサイズ決めされ得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、独立気泡412は、ドレッシングインタフェース120を通る流体流を閉塞する可能性のある、陰圧の印加による独立気泡412の圧潰を抑制するために実質的に気密であってもよい。独立気泡412は、形成時に実質的に気密であり、周囲圧力である内圧を有してもよい。別の例示的な実施形態では、独立気泡412は、空気又は例えば二酸化炭素若しくは窒素などの他の好適なガスで膨張させてもよい。独立気泡412は、圧力及び外力下での圧潰に対して形状及び抵抗を維持するために、大気圧より大きい内圧を有するように膨張させてもよい。例えば、独立気泡412は、上述のように圧潰しないように、大気圧を最大約25psi上回る圧力まで膨張されてもよい。
【0086】
ポリウレタンフィルムは、約400~約1100ミクロンの範囲の厚さを有し得る。いくつかの例示的な実施形態では、独立気泡412を含む、第1のブリッジ212の第1の層402及び第2の層404は、500ミクロンの厚さを有する熱可塑性ポリウレタンフィルムから形成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1のシート702及び第2のシート704は、第1のブリッジ212の第1の層402及び第2の層404を製作する前に、それぞれ約500μm~約1000μmの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1のシート702及び第2のシート704はそれぞれ、約500μmの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、独立気泡を有さない層の厚さは、独立気泡を含む層の厚さよりも最大50%薄くてもよい。例えば、独立気泡を含まない第2の層404の厚さは、独立気泡412を有する第1の層402の厚さよりも最大50%薄くてもよい。層が製造された後、封止領域706は、約800μm~約3000μmの厚さを有してもよい。製造プロセスが射出成形を含む場合、独立気泡412は、約250μm~約1000μmの厚さを有してもよい。ポリウレタンフィルムを延伸して独立気泡412を形成することによって独立気泡412を製造する場合、独立気泡412の上部は、50μmほどの薄い厚さを有し得る。
【0087】
独立気泡412が製造された後、独立気泡412の壁は、延伸比、すなわち、独立気泡412の平均高さの第1のシート702及び第2のシート704の平均厚さに対する比、によって定義されるような、第1のシート702及び第2のシート704の厚さに対する厚さを有し得る。いくつかの例示的な実施形態では、独立気泡412は、上記のような略管状形状を有してもよく、この略管状形状は、様々な厚さ及び延伸比を有する第1のシート702及び第2のシート704から形成されたものでよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1のシート702及び第2のシート704は、500μmの平均厚さを有してもよく、独立気泡412は、約2.0mm~5.0mmの範囲の平均高さを有してもよい。したがって、独立気泡412は、約4:1~約10:1の範囲の延伸比を有してもよい。別の例示的な実施形態では、延伸比は、第1のシート702及び第2のシート704の厚さが平均約400μmである場合、約5:1~約13:1の範囲であってもよい。更に他の例示的な実施形態では、延伸比は、第1のシート702及び第2のシート704の厚さが平均約600μmである場合、約3:1~約9:1の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、独立気泡412は、第1のシート702及び第2のシート704の厚さに応じて、約1.0mm~4.0mmの範囲の平均高さを有してもよい。いくつかの実施形態では、独立気泡412は、第1のシート702及び第2のシート704の厚さに応じて、約2.0mm~5.0mmの範囲の平均高さを有してもよい。第1のシート702及び第2のシート704は、それぞれ、同一又は異なる厚さ及び可撓性を有してもよいが、上記で説明されるように実質的に非伸縮性であるため、圧縮力がドレッシングインタフェース120に加えられた後、又は陰圧がドレッシングインタフェース120及び組織部位202に加えられた後、独立気泡412は、破裂することなくほぼ一定の体積を維持する。その結果、独立気泡412を異なる形状に圧搾する負荷がドレッシングインタフェース120に加えられた場合であっても、独立気泡412は、圧搾後に破裂することなく元の形状を回復するのに十分な可撓性を有する。
【0088】
いくつかの実施形態では、独立気泡412は、概して、半球形又は管状である体積形状を有する。独立気泡412は、約1.0mm~約10mmの平均直径を有する円形底部を有してもよい。いくつかの他の実施形態では、独立気泡412は、約2.0mm~約5.0mmの直径を有してもよい。いくつかの実施形態では、独立気泡412はまた、約1mm~10mmのピッチ、すなわち各独立気泡412間の中心間距離を有してもよい。いくつかの他の実施形態では、独立気泡412はまた、約2mm~約3mmのピッチを有してもよい。封止領域706は、円形底部の直径と独立気泡412のピッチとを含む独立気泡412の底面を画定するので、独立気泡412によって覆われた第1の層402の表面積はまた、パーセント、つまり、独立気泡の被覆率として決定することもできる。独立気泡412の直径が約1.0mmであり、ピッチが約2.0mmである一例示的な実施形態では、気泡被覆率は、第1の層402の表面積の約22%である。独立気泡412の直径が約2.0mmであり、ピッチが約5.0mmである別の例示的な実施形態では、気泡被覆率は、第1の層402の表面積の約14%である。独立気泡412の直径が約1.5mmであり、ピッチが約2.0mmであり、第1の層402の10mmの断面内に約28.5個の気泡が存在するように独立気泡412がより密に配置されている更に別の例示的な実施形態では、気泡被覆率は、第1の層402の表面積の約51%である。独立気泡412の直径、ピッチ、及び配置に応じて、気泡被覆率は、第1の層402などの独立気泡を有する層のうちのいずれか1つの表面積の約10%~約60%の範囲であってもよい。他の底部形状又は体積形状を有する独立気泡412も、概ね同じ範囲の気泡被覆率を有し得る。
【0089】
図7Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図7の線7B-7Bに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212の開口408を通って延びているそれらの独立気泡412の一部は、表面特徴部でテクスチャ加工されてもよく、この表面特徴部は、上述のように、第1のブリッジ212を通って組織インタフェース108及び組織部位202への流体流動を促進するための、突起又は窪みであり得る。いくつかの実施形態では、図7及び図7Bに示すように、独立気泡412は、突起又はノード708などのノードでエンボス加工されてもよいため、独立気泡412の上部のノード708が組織インタフェース108に接触して、組織部位202への流体流動を促進させる。突起又はノード708は、独立気泡412と同様の可撓性を有し得る。
【0090】
更に、図7図7Bに関連して上述した第1のブリッジ212の第1の層402及び独立気泡412の構成は、第2のブリッジ214の第1の層502及び独立気泡512の構成にも適用することができる。
【0091】
図8は、図3のドレッシングインタフェース120のいくつかの実施形態に関連し得る、第1のブリッジ212の第1の層402の別の例の平面図である。図8Aは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図8の線8A-8Aに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。いくつかの実施形態では、第1の層402は、独立気泡412同士の間に形成されるチャンバを備えてもよい。チャンバの容積は個々の独立気泡の体積よりも大きいので、チャンバは、組織インタフェース108に加えられる陰圧の印加から生じる定位置力をより良好に分配することができる。図8及び図8Aに示す一例示的な実施形態では、第1の層402は、複数の独立気泡412を画定するパターンで互いに結合される内面を有する、ポリマーフィルムの第1のシート802及び第2のシート804を含んでもよい。第1のシート802及び第2のシート804は、互いに封止され、独立気泡412を画定する封止領域806を形成し得る。第1の層402はまた、独立気泡412のうちの少なくとも2つを流体的に結合して閉鎖チャンバを形成する複数の通路808を備えてもよい。一例示的な実施形態では、図8に示すように、閉鎖チャンバは、通路808によって流体的に結合された一列の独立気泡412によって形成される。閉鎖チャンバは、図8にも示されるように、一つおきの列で形成されてもよい。任意のパターンになった独立気泡を有する閉鎖チャンバの形成により、第1の層402に加えられた定位置力が第1の層402全体にわたってより均等に分散される。
【0092】
図8Bは、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図8の線8B-8Bに沿って取られた第1のブリッジの第1の層の断面図である。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212の開口508を通って延びているそれらの独立気泡412の一部は、表面特徴部でテクスチャ加工されてもよく、この表面特徴部は、上述のように、第1のブリッジ212を通って組織インタフェース108及び組織部位202への流体流動を促進するために、突起又は窪みであり得る。いくつかの実施形態では、図8及び図8Bに示すように、独立気泡412は、突起又はノード812などのノードでエンボス加工されてもよいため、独立気泡412の上部のノード812が組織インタフェース108に接触して、組織部位202への流体流動を促進させる。
【0093】
更に、図8図8Bに関連して上述した第1のブリッジ212の第1の層402及び独立気泡412の構成は、第2のブリッジ214の第1の層502及び独立気泡512の構成にも適用することができる。
【0094】
図9は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、第2のブリッジ214の平面図である。上述したように、第2のブリッジは、封止空間内に別々のパターンになるようにサイズ決め及び配置された複数の独立気泡512を含んでもよい。第2のブリッジ214の独立気泡512は、様々な形状を有し、第2の封止空間506内に様々に異なるパターンで配置されるようにサイズ決めされてもよい。例えば、第2のブリッジ214は、第1の複数の独立気泡902及び第2の複数の独立気泡904など、少なくとも2組の独立気泡512を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の複数の独立気泡902は、略円筒形状を有してもよく、第1の複数の独立気泡902は、略矩形形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、第3の流体経路322及び第4の流体経路324の各々は、2列の第1の複数の独立気泡902を含んでもよく、第2の流体経路320は、2列の第2の複数の独立気泡904を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の列の第1の複数の独立気泡902は、第2の列の第1の複数の独立気泡902からオフセット又は交互配置されてもよく、第1の列の第2の複数の独立気泡904は、第2の列の第2の複数の独立気泡904からオフセット又は交互配置されてもよい。
【0095】
図9Aは、線9A-9Aに沿って取られた図9の第2のブリッジ214の断面図であり、図9Bは、線9B-9Bに沿って取られた図9の第2のブリッジ214の断面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す。いくつかの実施形態では、第2の複数の独立気泡904は、第1の障壁326と第2の障壁328との間に第2の流体経路320を形成してもよい。いくつかの実施形態では、第3の流体経路322は、第1の複数の独立気泡902と、第1の障壁326と、第1のシール518との間に形成されてもよい。第4の流体経路324は、第1の複数の独立気泡902と、第2の障壁328と、第2のシール520との間に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の障壁326、第2の障壁328、第1のシール518、及び第2のシール520は、第1の層502を第2の層504に溶接することによって形成されてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、第2の流体経路320内に配設された第2の複数の独立気泡904は、第3の流体経路322及び第4の流体経路324内に配設された第1の複数の独立気泡902よりも、大きく、また大きなピッチを有し、組織インタフェース108に適用されている滴下注入流体の流体流動を増加させ得る。第3の流体経路322及び第4の流体経路324内に配設された第1の複数の独立気泡902は、より大きな第2の複数の独立気泡904よりも著しく小さい直径及びピッチを有してもよく、そのような直径及びピッチにより、流体流動を制限して、第2の封止空間506内の圧力感知を容易にすることができる。第1の複数の独立気泡902及び第2の複数の独立気泡904の配置及び寸法は、組織インタフェース108への滴下注入流体の送達及び第2の封止空間506内の圧力の測定を管理するように調整されてもよい。
【0097】
図10は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、第1のブリッジ212の一部の組立斜視図である。いくつかの実施形態において、第2の層404の外面は、第1のブリッジ212の第1の端部301において、取り外し可能なカバー層1002で覆われてもよい。例えば、取り外し可能なカバー層1002は、第1のブリッジ212の第1のアプリケータ306の開口408を覆ってもよい。取り外し可能なカバー層1002は、第1のブリッジ212を組織インタフェース108に流体的に結合する前に取り外されてもよい。他の実施形態では、取り外し可能なカバー層1002の取り外しは、第2の層404の外面上の接着剤を露出させることがある。接着剤を用いて、第1のブリッジ212をドレッシング104のカバー110に接着してもよい。
【0098】
他の実施形態では、第1のブリッジ212は、接触層を備えてもよい。接触層は、第2の層404の外面に結合されてもよく、また表皮204に接触するように構成されてもよい。接触層は、表皮204から流体を吸い上げて浸軟を防止することができる。例えば、接触層は、皮膚浸軟を防止するためのウィッキング層を含んでもよい。
【0099】
他の実施形態では、第1のブリッジ212は、第1の層402と第2の層404との間に配置された中間層を更に含んでもよい。中間層は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、複数の特徴部が中間層の一方又は両方の表面から延びていてもよい。中間層の第1の表面から延びている複数の特徴部は、中間層の第2の表面から延びている複数の特徴部と対向して整列されてもよい。中間層の第1の表面は、第1の層402の内面に結合されてもよく、中間層の第2の表面は、第2の層404の内面に結合されてもよい。他の実施形態では、第1の表面から延びている複数の特徴部は、対応する空隙を、中間層の第2の表面に形成していてもよく、第2の表面から延びている複数の特徴部は、対応する空隙を、中間層の第1の表面に形成していてもよい。いくつかの実施形態では、中間層の一方又は両方の表面から延びている複数の特徴部は、第1のブリッジ212の第1の複数の特徴部310を含んでもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212の第1の層402及び第2の層404は、透明であってもよいし、又は遮光性であってもよい。透明でない場合は、白色を含む、様々な色を有してもよい。別々の層同士は、異なる色であってもよく、あるいは、ドレッシングインタフェース120内の内容物の視認性を向上させるために透明であってもよい。
【0101】
他の実施形態では、第1のブリッジ212は、複数の空気圧インタフェース接続部又は開口を備え、第1のブリッジ212が様々な位置に配置されることを可能にしてもよい。開口の各々は、カバー110に結合され、組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、開口の各々は、使用されていないときに開口の各々を封止するために、取り外し可能なカバー層1002のような取り外し可能なカバー層を備えてもよい。開口は、創傷のより効率的な治療を可能にし得る。例えば、臨床医は、創傷上の様々な位置に開口を配置することができ、又は複数の創傷にわたって開口を配置することができる。
【0102】
図11は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、第2のブリッジ214の一部の組立斜視図である。第2の層404の外面は、第2のブリッジ214の第1の端部303において、取り外し可能なカバー層1104で覆われてもよい。例えば、取り外し可能なカバー層1104は、第2のブリッジ214の第2のアプリケータ318の開口508を覆ってもよい。取り外し可能なカバー層1104は、第2のブリッジ214を組織インタフェース108に流体的に結合する前に取り外されてもよい。他の実施形態では、取り外し可能なカバー層1104の取り外しは、第2の層504の外面上の接着剤を露出させることがある。接着剤を用いて、第2のブリッジ214をドレッシング104のカバー110に接着してもよい。接着剤を用いて、第2のブリッジ214を組織インタフェース108に接着してもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、第2の層504は、開口508を取り囲む複数の開窓1102を第1の端部303に含んでもよい。例えば、複数の開窓1102が、開口508を取り囲む第2のアプリケータ318の第2の層504に配設されてもよい。いくつかの実施形態では、開口508は、第2の流体経路320と流体連通してもよく、複数の開窓1102は、第3の流体経路322及び第4の流体経路324の両方と流体連通してもよい。いくつかの実施形態では、複数の開窓1102は、流体の干渉を制限し、閉塞を防止するためのマイクロ弁として作用してもよい。開口508及び開窓1102はまた、取り外し可能なカバー層1104によって覆われてもよい。
【0104】
他の実施形態では、第2のブリッジ214は、接触層を備えてもよい。接触層は、第2の層504の外面に結合されてもよく、また表皮204に接触するように構成されてもよい。接触層は、表皮204から流体を吸い上げて浸軟を防止することができる。例えば、接触層は、皮膚浸軟を防止するためのウィッキング層を含んでもよい。
【0105】
更に他の実施形態では、第2のブリッジ214は、第1の層502と第2の層504との間に配置された中間層を更に含んでもよい。中間層は、第1の表面と第2の表面とを有し、複数の特徴部が第1の表面及び第2の表面の一方又は両方の表面から延びていてもよい。第1の表面から延びている複数の特徴部は、第2の表面から延びている複数の特徴部と対向して整列されてもよい。中間層の第1の表面は、第1の層502の内面に結合されてもよく、中間層の第2の表面は、第2の層504の内面に結合されてもよい。他の実施形態では、第1の表面から延びている複数の特徴部は、対応する空隙を、中間層の第2の表面に形成していてもよく、第2の表面から延びている複数の特徴部は、対応する空隙を、中間層の第1の表面に形成していてもよい。いくつかの実施形態では、中間層の一方又は両方の表面から延びている複数の特徴部は、第2のブリッジ214の第2の複数の特徴部330、第3の複数の特徴部332、及び第4の複数の特徴部334を含んでもよい。
【0106】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ214の第1の層502及び第2の層504は、透明であってもよいし、又は遮光性であってもよい。透明でない場合は、白色を含む、様々な色を有してもよい。別々の層同士は、異なる色であってもよく、あるいは、ドレッシングインタフェース120内の内容物の視認性を向上させるために透明であってもよい。
【0107】
他の実施形態では、第2のブリッジ214は、複数の空気圧インタフェース接続部又は開口を備え、第1のブリッジが様々な位置に配置されることを可能にしてもよい。開口の各々は、カバー110に結合され、組織インタフェース108に流体的に結合されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、各開口は、使用されていないときに各開口を封止するために、取り外し可能なカバー層1104のようなカバー層を備えてもよい。開口は、創傷のより効率的な治療を可能にし得る。例えば、臨床医は、創傷上の様々な位置に開口を配置することができ、又は複数の創傷にわたって開口を配置することができる。
【0108】
動作中、第1のブリッジ212によって、組織インタフェース108に陰圧が供給され得る。図2に示すように、治療ユニット200の陰圧源102から供給された陰圧は、組織部位108への送達のために、陰圧送達導管130を通って第1のブリッジ212に移動し得る。いくつかの実施形態では、治療ユニット200の陰圧源102は、図3に示すように、多管腔導管338を介して第1のブリッジに流体的に結合されてもよい。多管腔導管338は、陰圧送達導管130及び圧力感知導管134を含み得る。そのような実施形態では、治療ユニット200の陰圧源102から供給された陰圧は、多管腔導管338を通ってコネクタ336に移動してもよい。コネクタ336は、陰圧送達導管130を圧力感知導管134から分離して、陰圧送達導管130を第1のブリッジ導管304に流体的に結合してもよい。その後、陰圧は、第1のブリッジ導管304、第1のブリッジ212の第1の流体経路308、及び第1のアプリケータ306の開口408を通して、組織インタフェース108に供給される。
【0109】
滴下注入流体は、第2のブリッジ214によって組織インタフェース108に送達されてもよい。図2に示すように、治療ユニット200の溶液源118から供給された滴下注入流体は、組織インタフェース108への送達のために、滴下注入送達導管140を通って第2のブリッジ214に移動し得る。いくつかの実施形態では、図3に示すように、滴下注入送達導管140は、第2のブリッジ214に流体結合するためにコネクタ336を通過してもよい。次いで、滴下注入流体は、組織インタフェース108への送達のために、インタフェース342、第2の流体経路320、及び第2のアプリケータ318の開口508を通って移動し得る。次いで、滴下注入流体は、組織インタフェース108上の第1の位置に配置された第2のブリッジ214から、組織インタフェース108上の第2の位置に配置された第1のブリッジ212まで、組織部位202を横断して流動し得る。滴下注入流体及び創傷滲出液は、陰圧源102によって第1のブリッジ212を通して除去され得る。いくつかの実施形態では、組織部位202から除去された創傷滲出液及び滴下注入流体は、治療ユニット200の容器106内に収集されてもよい。
【0110】
圧力がまた、第2のブリッジ214によって、組織インタフェース108において測定されてもよい。いくつかの実施形態では、治療ユニット200は、組織部位202における圧力を監視するためのセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサは、図3に示されたように、多管腔導管338を介して組織インタフェース108に流体的に結合されてもよい。多管腔導管338は、陰圧送達導管130及び圧力感知導管134を含み得る。そのような実施形態では、コネクタ336は、圧力感知導管134を陰圧送達導管130から分離して、圧力感知導管134を第2のブリッジ導管314に流体的に結合してもよい。第2のブリッジ導管314は、第3の流体経路322及び第4の流体経路324に流体的に結合され得る。第3の流体経路322及び第4の流体経路324はまた、組織インタフェース108における圧力を感知するために第2のアプリケータ318に流体的に結合され得る。
【0111】
いくつかの実施形態では、圧力感知は、第2のブリッジ214の第3の流体経路322及び第4の流体経路324を通して行われることができる。滴下注入療法は、第2の流体経路320を通じて提供されることができ、陰圧療法は、第1の流体経路308を通じて提供されることができる。図2に示すように、第1のブリッジ212は、カバー110の第1の端部220に配置することができ、第2のブリッジ214は、カバー110の第2の端部224に配置することができる。好ましくは、第1端部220と第2端部224とは、互いに間隔を空けて配置され得る。陰圧治療は、第1の端部220において、第1の流体経路308、第1のブリッジ212を通じて提供することができ、圧力感知は、第2の端部224において、第3の流体経路322及び第4の流体経路324を通じて行うことができる。陰圧療法及び圧力感知は、組織部位202の両端で行うことができる。圧力感知と陰圧治療とを分離することにより、治療ユニット200が組織部位全体に治療圧力を提供することが可能になり、組織部位202に提供される圧力を正確に表さない可能性がある局所的な圧力読取値の例を制限することができる。更に、圧力感知と陰圧治療とを分離することにより、治療ユニット200は、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214の両方が組織インタフェース108に空気圧で結合されていることを判定することが可能になる。
【0112】
いくつかの実施形態では、滴下注入療法サイクル中に滴下注入された流体は、組織部位において大量の流体ボーラスを生成してもよい。流体は、陰圧治療の開始時に第1のブリッジ212を通って抜き取られるため、滴下注入流体は、第3の流体経路322及び第4の流体経路324を通って抜き取られることはない。結果として、第2のブリッジ214を通じて行われる圧力感知は、滴下注入流体ボーラスの干渉を受けることなく組織部位202における圧力を判定することができる。コネクタ336は、圧力感知機能を陰圧療法から分離することを可能にし、1つの多管腔チューブによって圧力感知及び陰圧療法を提供する多くの既存の治療ユニットの使用を可能にする。コネクタ336は、多管腔導管の圧力感知管腔を第2のブリッジ214に流体的に結合する一方で、多管腔導管の陰圧送達管腔を第1のブリッジ212に流体的に結合することができる。このようにして、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、多くの治療ユニットで使用され得る。
【0113】
図12は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、ドレッシングインタフェース120の概略図である。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212が、第2の流体経路320などの滴下注入経路を備えてもよく、第2のブリッジ214が、第1の流体経路308などの陰圧経路と、第3の流体経路322及び第4の流体経路324などの少なくとも1つの感知経路とを備えてもよい。第3の流体経路322及び第4の流体経路324は、第2のブリッジ214の第1の流体経路308の外側に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の流体経路308は、陰圧導管1202を介して治療ユニット200に流体的に結合されてもよく、第2の流体経路320は、滴下注入送達導管140を介して治療ユニット200に流体的に結合されてもよく、第3の流体経路322は、第1の感知導管1204を介して治療ユニット200に流体的に結合されてもよく、第4の流体経路324は、第2の感知導管1206を介して治療ユニット200に流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206はそれぞれ、第1のブリッジ212又は第2のブリッジ214内に直接溶接されてもよい。他の実施形態では、滴下注入送達導管140、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206は、図3のインタフェース342又は図4のインタフェース407などのインタフェースパッドを介して、第1のブリッジ212又は第2のブリッジ214に流体的に結合されてもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206は、コネクタ336に流体的に結合されてもよい。コネクタ336は、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206を、多管腔導管338を介して治療ユニット200に流体的に結合してもよい。いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140は、コネクタ336を迂回して、独立して治療ユニット200に流体的に結合されてもよい。そのような実施形態では、滴下注入送達導管140は、治療ユニット200の溶液源118を第2の流体経路320に直接流体的に結合してもよい。他の実施形態では、滴下注入送達導管140は、コネクタ336に流体的に結合されてもよい。そのような実施形態では、コネクタ336は、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管121から滴下注入送達導管140を流体的に隔離してもよい。コネクタ336はまた、滴下注入送達導管140を治療ユニット200に流体的に結合してもよい。他の実施形態では、コネクタ336は、コネクタ336に流体的に結合された別の1つの管腔導管を介して、滴下注入送達導管140を治療ユニット200に流体的に結合してもよい。
【0115】
いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212は、第2のブリッジ214に解放可能に結合されてもよい。例えば、一連の穿孔、スロット、タブ、又は引き裂き可能部分が、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214の長さに沿って配設され、第1のブリッジ212を第2のブリッジ214に解放可能に結合してもよい。いくつかの実施形態では、一連の穿孔、スロット、タブ、又は引き裂き可能部分は、第1のブリッジ212と第2のブリッジ214とを流体的に隔離する溶接部内に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ212が、第2の流体経路320を備えてもよく、第2のブリッジ214が、第1の流体経路308、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324を備えてもよい。複数のタブ1208は、第2の流体経路320と第4の流体経路324との間に配置され、第1のブリッジ212を第2のブリッジ214に解放可能に結合してもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、複数のタブ1208は、1インチ当たり約7個~約10個のタブ又はタイ(TPI)を有する一連の穿孔から構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のタブ1208の各々の長さは、約0.5mm~約2mmであってもよい。いくつかの実施形態では、複数のタブ1208の各々は、約0.8mm~約12mmの距離だけ離れていてもよい。いくつかの実施形態では、複数のタブ1208は、約0.25mm~約1mmの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、複数のタブ1208は、上述した第1の層402、第1の層502、第2の層404、第2の層504、独立気泡412、及び独立気泡512と同じ材料を含んでもよい。例えば、複数のタブ1208は、水蒸気に対しては透過性であるが液体に対しては不透過性である熱可塑性ポリウレタン(TPU)フィルムなどのポリマーフィルムを含んでもよい。あるいは、複数のタブ1208は、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214の組織に面する側に適用された不織布ウィッキング基材への切り込みでもよい。いくつかの実施形態では、不織布ウィッキング基材は、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214の下の皮膚浸軟を防止するコーティングであってもよい。
【0117】
図13は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図12のドレッシングインタフェース120の概略図である。いくつかの実施形態では、複数のタブ1208などの、一連の穿孔、スロット、タブ、又は引き裂き可能部分は、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214内のそれぞれの流体経路の間に配置され、流体経路同士を流体的に隔離するようにしてもよい。例えば、複数のタブ1208は、第2の流体経路320と第4の流体経路324との間、第4の流体経路324と第1の流体経路308との間、及び第1の流体経路308と第3の流体経路322との間にあってもよい。そのような実施形態によって、ユーザは、治療のために創傷上の特定の所望の場所を標的化することが可能になる。例えば、第1の流体経路308、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、陰圧、滴下注入療法、及び組織部位における圧力判定のための最大効率をもたらすために、様々な位置において、創傷に流体的に結合されることができる。いくつかの例示的実施形態では、第1の流体経路308は、創傷の底部に流体的に結合されてもよく、第2の流体経路320、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324は、創傷の上部に流体的に結合されて、創傷全体の治療圧力を確保し、重力が滴下注入流体を送達するのを助けるのを可能にしてもよい。あるいは、第1の流体経路308、第3の流体経路322、及び第4の流体経路324が、創傷の上部に流体的に結合されてもよく、第2の流体経路320が、創傷の底部に流体的に結合されて、滴下注入流体が、重力に逆らって作用する際に、創傷に接触する時間量を最大化してもよい。更に他の例示的実施形態では、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、第2の流体経路320、第1の流体経路308、第3の流体経路322、又は第4の流体経路324のいずれも分離することなく、創傷に流体的に結合されてもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、第2の流体経路320、第4の流体経路324、第1の流体経路308、及び第3の流体経路322は、それぞれ、滴下注入送達導管140、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206を介して、治療ユニット200に流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206はそれぞれ、第1のブリッジ212又は第2のブリッジ214内に直接溶接されてもよい。他の実施形態では、滴下注入送達導管140、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206は、図3のインタフェース342などのインタフェースパッドを介して、第1のブリッジ212又は第2のブリッジ214に流体的に結合されてもよい。
【0119】
いくつかの実施形態では、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206は、コネクタ336に流体的に結合されてもよい。コネクタ336は、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206を、多管腔導管338を介して治療ユニット200に流体的に結合してもよい。いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140は、コネクタ336を迂回して、独立して治療ユニット200に流体的に結合されてもよい。そのような実施形態では、滴下注入送達導管140は、治療ユニット200の溶液源118を第2の流体経路320に直接流体的に結合してもよい。他の実施形態では、滴下注入送達導管140は、コネクタ336に流体的に結合されてもよい。そのような実施形態では、コネクタ336は、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管121から滴下注入送達導管140を流体的に隔離してもよい。コネクタ336はまた、滴下注入送達導管140を治療ユニット200に流体的に結合してもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ336は、コネクタ336に流体的に結合された別の1つの管腔導管を介して、滴下注入送達導管140を治療ユニット200に流体的に結合してもよい。
【0120】
図14は、図3のドレッシングインタフェース120のいくつかの実施形態に関連し得る、導管システム1400の斜視図である。導管システム1400は、滴下注入送達導管140及び多管腔導管338などの少なくとも2つの導管を備え得る。いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140は、単一管腔導管であってもよい。他の実施形態では、滴下注入送達導管140は、多管腔導管であってもよい。更に他の実施形態では、導管システム1400は、少なくとも2つの単一管腔導管又は少なくとも2つの多管腔導管を備えてもよい。いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140は、治療ユニット200を第1のブリッジ212に流体的に結合してもよく、多管腔導管338は、治療ユニット200を第2のブリッジ214に流体的に結合してもよい。例えば、滴下注入送達導管140は、滴下注入流体を第1のブリッジ212に送達してもよく、多管腔導管338は、陰圧及び圧力感知を第2のブリッジ214に提供してもよい。滴下注入送達導管140及び多管腔導管338の長さは、組織部位におけるドレッシングインタフェース120の柔軟な配置を可能にするのに十分な長さであり得る。例えば、滴下注入送達導管140及び多管腔導管338の長さにより、ドレッシングインタフェース120を、治療ユニット200から離れた患者の組織部位に配置することが可能になり得る。患者は、治療ユニット200を邪魔することなく、何らかの動きを行うことができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、滴下注入送達導管140は、多管腔導管338に結合されるように構成され、ユーザ又は患者が滴下注入送達導管140及び多管腔導管338を集めて管理することを可能にしてもよい。例えば、多管腔導管338は溝1402を備えてもよく、滴下注入送達導管140は舌部1404を備えてもよい。いくつかの実施形態では、舌部1404は、滴下注入送達導管140の長さにわたって延びていてもよく、溝1402は、多管腔導管338の長さにわたって延びていてもよい。概して、溝1402は、多管腔導管338の表面に配設されてもよく、多管腔導管338の軸に平行であってもよい。同様に、舌部1404は、滴下注入送達導管140の表面から突出しており、滴下注入送達導管140の軸に平行であってもよい。滴下注入送達導管140の舌部1404は、多管腔導管338の溝1402と嵌合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、舌部1404の少なくとも一部が、溝1402の少なくとも一部に挿入され、滴下注入送達導管140の少なくとも一部を多管腔導管338に結合してもよい。舌部1404の溝1402との嵌合は、導管同士を接合し、導管のよじれ又は閉塞を引き起こし得る態様での導管同士の相互の絡まりを防止することによって、ユーザが滴下注入送達導管140及び多管腔導管338を集めることを可能にし得る。
【0122】
図15は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、線15-15に沿って取られた図13の導管システム1400の断面図である。いくつかの実施形態では、多管腔導管338は、多管腔導管338の少なくとも1つの側面に形成された溝1402を含んでもよい。例えば、多管腔導管338は、多管腔導管338の軸方向長さに延びる拡大部分1502を有することができる。溝1402は、多管腔導管338の拡大部分1502内に垂れ下がっていてもよい。いくつかの実施形態では、拡大部分1502は、溝1402を画定する一対の突出壁1504を含んでもよい。突出壁1504の各々の外縁1506は、互いに向かって垂れ下がって、溝1402の最大幅よりも小さい最大幅を有する間隙1508を形成してもよい。いくつかの実施形態では、舌部1404は、滴下注入送達導管140の表面から突出してもよい。舌部1404は卵形の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、舌部1404は、球根状部分1510及び首部分1512を有してもよい。球根状部分1510及び首部分1512の各々は、滴下注入送達導管140の軸方向長さに延びていてもよい。いくつかの実施形態では、球根状部分は、溝1402の最大幅に実質的に等しい最大幅を有してもよい。同様に、首部分1512は、間隙1508の最大幅に実質的に等しい最大幅を有してもよい。突出壁1504及び舌部1404は、シリコーン又はポリウレタン材料などの柔軟な材料から形成され得る。突出壁1504は曲がって、舌部1404の球根状部分1510が間隙1508を通って溝1402内に押し込まれることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、突出壁1504の外縁1506は、首部分1512に係合して、球根状部分1510が溝1402から不注意に移動することを防止してもよい。このようにして、溝1402は、滴下注入送達導管140の舌部1404を受け入れるように構成され得る。舌部1404を溝1402に挿入して、滴下注入送達導管140の少なくとも一部を導管215に結合することができる。
【0123】
図16は、ドレッシングインタフェース120と関連付けられ得るスリップリング1602の概略図である。いくつかの実施形態では、ドレッシングインタフェース120は、ドレッシングインタフェース120を治療ユニット200に流体的に結合する複数の個別の導管又は管を含んでもよい。複数の個別の導管の長さは、組織部位におけるドレッシングインタフェース120の柔軟な配置を可能にするのに十分な長さであり得る。いくつかの実施形態では、スリップリング1602は、複数の個別の導管を集めて管理するように構成されてもよい。例えば、スリップリング1602は、多管腔導管338及び滴下注入送達導管140を取り囲むように構成されてもよい。スリップリング1602は、滴下注入送達導管140の少なくとも一部を多管腔導管338に結合してもよい。いくつかの実施形態では、スリップリング1602は、ドレッシングインタフェース120を引っ張ったり又は取り除いたりすることなく、複数の個別の管を移動することを可能にし得る。他の実施形態では、スリップリング1602は、第1のブリッジ導管304、第2のブリッジ導管314、及び滴下注入導管316を保持するように構成されてもよい。更に他の実施形態では、スリップリング1602は、滴下注入導管316、陰圧導管1202、第1の感知導管1204、及び第2の感知導管1206を保持するように構成されてもよい。
【0124】
いくつかの実施形態では、ドレッシングインタフェース120は、多管腔チューブを備えてもよい。多管腔チューブは、少なくとも2つの管腔が並んでいる押出成形多管腔チューブであってもよい。いくつかの実施形態では、並んでいる押出成形多管腔チューブの少なくとも2つの管腔は、分離するように構成されてもよい。例えば、多管腔チューブの少なくとも2つの管腔の少なくとも一部は、滴下注入送達導管140と多管腔導管338とに分離されてもよい。そのような実施形態では、スリップリング1602は、滴下注入送達導管140が多管腔導管338から分離された後、多管腔導管の長さを移動させて、滴下注入送達導管140の少なくとも一部を多管腔導管338に結合するように構成されてもよい。
【0125】
図17は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図16の線17-17に沿って取られたスリップリング1602の断面図である。いくつかの実施形態では、スリップリング1602は、楕円形、円形、又は不定形の形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、スリップリング1602は、滴下注入送達導管140及び多管腔導管338を受け入れるように構成された中空中心1704を含む。いくつかの実施形態では、中空中心1704は、楕円形、円形、又は不定形の形状を有してもよい。図17に示すように、中空中心1704は、第1の有効直径を有する第1の端部1706と、第2の有効直径を有する第2の端部1708とを有する。いくつかの実施形態では、第1の有効直径は、第2の有効直径より大きくてもよい。第1の端部1706及び第2の端部1708はそれぞれ、半円形の外形を有してもよい。中空中心1704は、第1の端部1706と第2の端部1708とを接合する中間部分を更に備えてもよい。第1の端部1706は、多管腔導管338などのより大きな直径を有する導管を受け入れるように構成されてもよい。第2の端部1708は、滴下注入送達導管140などのより小さい直径を有する導管を受け入れるように構成されてもよい。他の実施形態では、第1の端部1706及び第2の端部1708は、実質的に等しい有効直径を有してもよい。スリップリング1602は更に、中空中心1704の中間部分から延びている、突起1702などの少なくとも2つの突起を備えてもよい。突起1702は、中空中心1704内で滴下注入送達導管140及び多管腔導管338に係合するように構成されてもよい。例えば、突起1702は、第1の端部1706よりも第2の端部1708の近くに配置され、第1の端部1706が第2の端部1708よりも大きい直径の導管を受け入れることを可能にしてもよい。
【0126】
図18は、いくつかの実施形態に関連し得る更なる詳細を示す、図16のスリップリング1602の概略図である。いくつかの実施形態では、スリップリング1602は、滴下注入送達導管140の外面を多管腔導管338の外面に結合するように構成されてもよい。スリップリング1602はまた、滴下注入送達導管140及び多管腔導管338の長さに沿って摺動するように構成されてもよい。スリップリングが滴下注入送達導管140の長さ及び多管腔導管338の長さに沿って摺動すると、スリップリングは、滴下注入送達導管140の少なくとも一部を多管腔導管338に結合することができる。
【0127】
組織部位からの流体を管理するための装置を製造する方法も、開示されている。一例示的な形態では、本方法は、第1のブリッジを形成するステップと、第2のブリッジを形成するステップとを含み得る。第1のブリッジを形成するステップは、第1の層を設けるステップと、第2の層を設けるステップと、第1の層を第2の層に結合するステップとを含み得る。第1の層及び第2の層はそれぞれ、外面及び内面を有し得る。第1の層は、内面から延びている第1の複数の特徴部を有し得る。第1の層を第2の層に結合するステップは、第2の層の内面を第1の層に結合し、複数の特徴部を覆って、第1の層の内面と共に第1の封止空間を形成するステップを含み得る。第1の複数の流路が、第1の封止空間内に形成され得る。このような方法は、第1のブリッジ導管を第1の複数の流路に流体的に結合するステップを更に含み得る。追加的に又は代替的に、第2の層は、第1の封止空間を組織部位に流体的に結合するように構成される、開口を有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の層及び第2の層がそれぞれ、ポリマーフィルムを備えてもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジを形成するステップは、第3の層であって、第3の層の表面から延びている第2の複数の特徴部を有する第3の層を設けるステップと、第4の層を設けるステップと、第4の層を第3の層に結合して、第2の複数の表面特徴部を覆って、第3の層と第4の層との間に第2の封止空間を形成するステップとを含んでもよい。本方法は、第3の層と第4の層との間に第1の障壁及び第2の障壁を形成するステップを更に含み得る。更に、第1の障壁及び第2の障壁は、第2の封止空間内で、第1の障壁と第2の障壁との間の第2の複数の流路と、第2の封止空間内で、第1の障壁と、第3の層の第1の部分と第4の層の第1の部分との間に形成された第1のシールとの間の第3の複数の流路と、第2の封止空間内で、第2の障壁と、第3の層の第2の部分と第4の層の第2の部分との間に形成された第2のシールとの間の第4の複数の流路とを画定してもよい。第3の複数の流路及び第4の複数の流路は、第2の複数の流路の外側にあってもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、第2のブリッジ導管を第2の複数の流路に流体的に結合するステップと、少なくとも1つの感知導管を第3の複数の流路及び第4の複数の流路の両方に流体的に結合するステップとを更に含む。いくつかの実施形態では、第3の層及び第4の層はそれぞれ、ポリマーフィルムを備えてもよい。
【0129】
本方法は、第1のブリッジ導管、第2のブリッジ導管、及び少なくとも1つの感知導管をコネクタブロックに結合するステップを更に含み得る。追加的に又は代替的に、本方法は、第1のブリッジ導管、第2のブリッジ導管、及び少なくとも1つの感知導管を互いに付けて保持するように構成されるスリップリングを設けるステップを含んでもよい。他の実施形態では、本方法は、第1のブリッジの長さに沿って複数のタブを形成するステップと、第2のブリッジをタブに解放可能に結合するステップとを含んでもよい。
【0130】
いくつかの追加の実施形態では、本方法は、少なくとも1つの感知導管及び第1のブリッジ導管を、中心管腔及び複数の周辺管腔を有する多管腔導管に流体的に結合するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの感知導管及び第1のブリッジ導管は、コネクタブロックを介して多管腔導管に流体的に結合されてもよい。周辺管腔は、少なくとも1つの感知導管に流体的に結合されてもよく、中心管腔は、第1のブリッジ導管に流体的に結合されてもよい。追加的に又は代替的に、本方法は、多管腔導管の長さに沿った溝を形成するステップと、第2のブリッジ導管の長さに沿った舌部を形成するステップと、舌部を溝と嵌合させるステップとを含んでもよい。
【0131】
本明細書に記載されているシステム、装置、及び方法は、著しい利点を提供することができる。例えば、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、滴下注入及び陰圧療法のための別々の経路を維持し、陰圧療法治療中の閉塞及び流体の意図しない吸い上げを最小限に抑えることができる。更に、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214は、創傷の両側に配置され、創傷上の1つの位置ではなく創傷全体が陰圧及び滴下注入療法を受けることを確実にすることができる。他の実施形態では、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214を用いて、複数の創傷部位を同時に治療してもよい。
【0132】
別の利点は、陰圧経路と感知経路とを分離することにより、感知経路を使用して、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214が、ドレッシング104と空気圧接続していること、及びそれらのブリッジ同士で相互に空気圧接続していることを検証することが可能になることである。更に、流体流動は感知経路から離れることになり、大量の流体が感知経路へのポートに接触することを防止する。
【0133】
ドレッシングインタフェース120もまた、患者にとってより快適になり得る。第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214の薄型設計は、第1のブリッジ212及び第2のブリッジ214を形状適合可能にし、外圧を分散させて、患者が感じる圧覚点及び痛みを低減する。例えば、薄型管接続は、管又はドレッシングインタフェース120上に横たわる患者の圧覚点を低減する。更に、ドレッシングインタフェース120の薄型設計は、閉塞及び濃厚な滲出液に対する弾性が高く、圧縮下でも使用することができる。
【0134】
いくつかの例示的な実施形態において示されているが、本明細書に記載されているシステム、装置、及び方法は、添付の特許請求の範囲内の様々な変更及び修正が可能であることが、当業者には理解されよう。また、「又は(or)」などの用語を使用する様々な代替形態の説明は、文脈によって明らかに必要とされない限り、相互排他性を必要とせず、不定冠詞「a」又は「an」は、文脈によって明らかに必要とされない限り、対象を単一の場合に限定しない。構成要素はまた、販売、製造、組み立て、又は使用の目的で、様々な構成で組み合わされてもよく、又は排除されてもよい。例えば、いくつかの構成において、ドレッシング104、容器106、又はその両方は、製造又は販売のために、排除されてもよく、又は他の構成要素から分離されてもよい。他の例示的な構成において、コントローラ112はまた、他の構成要素とは独立して製造されてもよく、構成されてもよく、組み立てられてもよく、又は販売されてもよい。
【0135】
添付の特許請求の範囲は、上記の主題の新規性及び進歩性を記載するが、特許請求の範囲はまた、具体的には詳細に記載されていない追加の主題を包含し得る。例えば、ある特徴、要素、又は態様は、新規性及び進歩性を有する特徴を当業者に既に知られているものから区別するのに必要でない場合、特許請求の範囲から省略され得る。いくつかの実施形態の文脈で記載されている特徴、要素、及び態様はまた、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、省略されてもよく、組み合わされてもよく、又は同じ目的、均等の目的、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられてもよい。
図1
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図5
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【国際調査報告】