(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-22
(54)【発明の名称】蒸気化器、及びそれを含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/44 20200101AFI20240415BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20240415BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240415BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20240415BHJP
【FI】
A24F40/44
A24F40/42
A24F40/46
A24F40/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570259
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 KR2022008566
(87)【国際公開番号】W WO2022270824
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0082602
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、テ フン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC41
(57)【要約】
蒸気化器は、エアロゾル生成物質を保存する保存部、エアロゾル生成物質を吸収する芯(wick)、芯に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する加熱要素、及び芯を収容して芯の少なくとも一部を支持する少なくとも1つの支持溝とエアロゾル生成物質を芯に伝達するように、エアロゾル生成物質を一時的に保存する少なくとも1つの保存溝を含む収容部を含み、保存溝の最大幅(width)は、支持溝の最大幅よりも広い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質を保存する保存部と、
前記エアロゾル生成物質を吸収する芯(wick)と、
前記芯に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する加熱要素と、
前記芯を収容し、前記芯を支持する支持溝と、前記エアロゾル生成物質を前記芯に伝達するように、前記エアロゾル生成物質を一時的に保存する保存溝と、を含む収容部と、を含み、
前記保存溝の最大幅(width)は、前記支持溝の最大幅より広い、蒸気化器。
【請求項2】
前記保存溝は、前記芯の一端部から、前記芯の長手方向に拡張された第1領域と、前記芯の前記一端部から、前記芯の長手方向を横切る方向である幅の軸(width axis)に沿う幅方向に拡張された第2領域を含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項3】
前記第2領域は、前記芯の前記一端部から前記幅の軸に沿い、両側方向に拡張される、請求項2に記載の蒸気化器。
【請求項4】
前記第2領域は、前記芯の前記一端部から前記幅の軸に沿い、一方向に拡張される、請求項2に記載の蒸気化器。
【請求項5】
前記保存溝は、前記保存部から遠くなる方向に向けて低減される幅を有する、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項6】
前記保存部と結合し、前記保存部から前記保存溝に向け、前記エアロゾル生成物質が移動する開口を含む密封部をさらに含み、
前記密封部が前記収容部が結合したとき、前記開口は、前記保存溝と対応するように位置する、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項7】
前記保存部と結合し、前記エアロゾル生成物質が、前記保存部から前記保存溝に向けて移動する開口を含む密封部をさらに含み、
前記保存溝の最大幅は、前記開口の最大幅と同じであるか、あるいはそれよりも大きい、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項8】
前記保存部と結合し、前記エアロゾル生成物質が、前記保存部から前記保存溝に向けて移動する開口を含む密封部をさらに含み、
前記収容部及び前記密封部は、空洞を形成し、
前記芯の少なくとも一部は、前記空洞に配される、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項9】
前記密封部と前記支持溝とが前記芯の少なくとも一部分を取り囲むように、前記密封部は、前記芯と接触する、請求項8に記載の蒸気化器。
【請求項10】
前記密封部は、前記開口と連結され、前記芯に向けて傾いた拡張面をさらに含む、請求項8に記載の蒸気化器。
【請求項11】
前記芯は、第1端部、第2端部、及び前記第1端部と前記第2端部との間の中心部を含み、
前記芯の中心部と前記加熱要素は、前記空洞に配される、請求項8に記載の蒸気化器。
【請求項12】
前記収容部は、外気が流入される流入口と、前記空洞で生成されたエアロゾルが排出される排出口と、を含む、請求項8に記載の蒸気化器。
【請求項13】
前記芯は、前記保存溝の内部面と接触する、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項14】
請求項1に記載の蒸気化器と、
前記蒸気化器の前記加熱要素に供給される電力を制御するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項15】
エアロゾル生成物品が収容される空間を含むハウジングと、
前記ハウジングに収容されたエアロゾル生成物品を加熱するヒータと、をさらに含む、請求項14に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気化器、及びそれを含むエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、エアロゾル生成量を増加させる蒸気化器、及びそれを含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法を求める需要が増大している。例えば、シガレットを燃焼させ、エアロゾルを生成させる方法ではなく、エアロゾル生成物質が加熱されることによってエアロゾルが生成される方法を求める需要が増大している。それにより、加熱式エアロゾル生成物品または加熱式エアロゾル生成装置に対する研究が活発に進められている。
【0003】
加熱式エアロゾル生成装置は、例えば、液体状態またはゲル状態のエアロゾル生成物質を加熱する蒸気化器を含むものでもある。ここで、該蒸気化器は、内部にエアロゾル生成物質を保存し、保存されたエアロゾル生成物質を、芯(wick)のような伝達要素に伝達し、該伝達要素と隣接するように位置した加熱要素を介してエアロゾル生成物質を加熱し、エアロゾルを生成することができる。生成されたエアロゾルは、蒸気化器及び/またはエアロゾル生成装置に形成された通路を介し、外部に排出されうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル生成装置から、豊富であって均一な量のエアロゾルが生成されるためには、蒸気化器内部に保存されたエアロゾル生成物質が、芯のような伝達要素に、豊富であって均一に伝達される必要性がある。
【0005】
例えば、蒸気化器内部のエアロゾル生成物質が、芯に十分に伝達されないのであるならば、加熱要素が加熱するエアロゾル生成物質の不足により、エアロゾルの生成量が不十分であるか、あるいはエアロゾルが均一に生成されないのである。
【0006】
本実施形態を介して解決しようとする課題は、前述の課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書、及び添付された図面から、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態は、蒸気化器内部に保存されたエアロゾルが、芯に、豊富であって均一に伝達されるように改善された構造を有する蒸気化器、及びそれを含むエアロゾル生成装置を提供するものである。
【0008】
一実施形態に係わる蒸気化器は、エアロゾル生成物質を保存する保存部;前記エアロゾル生成物質を吸収する芯(wick);前記芯に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する加熱要素;及び前記芯の少なくとも一部を支持する少なくとも1つの支持溝と、前記エアロゾル生成物質を前記芯に伝達するように、エアロゾル生成物質を一時的に保存する少なくとも1つの保存溝と、を含み、前記芯を収容する収容部;を含み、前記保存溝の最大幅(width)は、前記支持溝の最大幅よりも広い。
【0009】
一実施形態に係わるエアロゾル生成装置は、蒸気化器、及び前記蒸気化器に含まれる前記加熱要素に供給される電力を制御するプロセッサを含むものでもある。
【発明の効果】
【0010】
前述の実施形態に係わる蒸気化器は、保存部に保存されたエアロゾル生成物質が、芯に伝達される伝達量を増加させることにより、エアロゾルの生成量を増加させることができる。
【0011】
また、前述の実施形態に係わる蒸気化器は、蒸気化器内部において、エアロゾル生成物質の移動を妨害する気泡が容易に除去されうる構造を有することにより、エアロゾル生成物質の伝達量を均一に維持することができる。
【0012】
本実施形態による効果は、前述の効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態に係わる蒸気化器が結合されるエアロゾル生成装置の正面図である。
【
図2A】
図1に図示された蒸気化器の分解斜視図である。
【
図2B】
図1に図示された蒸気化器の底面斜視図である。
【
図3A】一実施形態に係わる蒸気化器の収容部の斜視図である。
【
図3D】
図3Aに図示された収容部が、密封部と接触した状態を図示した図である。
【
図4A】他の実施形態に係わる蒸気化器の収容部の斜視図である。
【
図5A】さらに他の実施形態に係わる蒸気化器の収容部の斜視図である。
【
図6A】さらに他の実施形態に係わる蒸気化器の収容部の斜視図である。
【
図7】一実施形態に係わるエアロゾル生成装置に、エアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図である。
【
図8】他の実施形態に係わるエアロゾル生成装置に、エアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図である。
【
図9】エアロゾル生成物品の例を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一実施形態に係わる蒸気化器は、エアロゾル生成物質を保存する保存部と、エアロゾル生成物質を吸収する芯(wick)と、該芯に吸収された該エアロゾル生成物質を加熱する加熱要素と、該芯を収容して該芯を支持する支持溝と、該エアロゾル生成物質を該芯に伝達するように、該エアロゾル生成物質を一時的に保存する保存溝と、を含む収容部と、を含み、該保存溝の最大幅(width)は、該支持溝の最大幅より広い。
【0015】
保存溝は、芯の一端部から該芯の長手方向に拡張された第1領域と、該芯の一端部から該芯の長手方向を横切る幅の軸に沿う幅方向に拡張された第2領域と、を含むものでもある。
【0016】
第2領域は、芯の一端部から前記幅の軸に沿い、両側方向に拡張されうる。
【0017】
第2領域は、芯の一端部から前記幅の軸に沿い、一方向に拡張されうる。
【0018】
保存溝は、保存部から遠くなる方向に向けて低減される幅を有しうる。
【0019】
蒸気化器は、保存部と結合し、エアロゾル生成物質が、前記保存部から前記保存溝に向けて移動する開口を含む密封部をさらに含むものでもあり、該密封部が収容部と結合したとき、該開口は、該保存溝と対応するように位置することができる。
【0020】
蒸気化器は、保存部と結合し、エアロゾル生成物質が、前記保存部から前記保存溝に移動する開口を含む密封部をさらに含むものでもあり、該保存溝の最大幅は、該開口の最大幅と同じであるか、あるいは広くもなる。
【0021】
蒸気化器は、保存部と結合し、エアロゾル生成物質が、前記保存部から前記保存溝に移動する開口を含む密封部をさらに含むものでもあり、収容部及び該密封部は、空洞を形成することができ、芯の少なくとも一部は、該空洞に配される。
【0022】
前記密封部と前記支持溝とが前記芯の少なくとも一部分を取り囲むように、該密封部は、芯と接触しうる。
【0023】
密封部は、開口と連結され、芯に向けて傾いた拡張面をさらに含むものでもある。
【0024】
芯は、第1端部、第2端部、及び該第1端部と該第2端部との間の中心部を含むものでもあり、該芯の中心部と、加熱要素は、空洞に配されうる。
【0025】
収容部は、外気が流入される流入口と、空洞で生成されたエアロゾルが排出される排出口と、を含むものでもある。
【0026】
芯は、保存溝の内部面と接触しうる。
【0027】
一実施形態に係わるエアロゾル生成装置は、蒸気化器と、該蒸気化器の加熱要素に供給される電力を制御するプロセッサと、を含む。
【0028】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が収容される空間を含むハウジングと、該ハウジングに収容されたエアロゾル生成物品を加熱するヒータと、をさらに含むものでもある。
【0029】
本実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それらは、当分野に従事する技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0030】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあるということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現されうる。
【0031】
本明細書で使用されているように、「少なくともいずれか一つ」のような表現が、配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、;a及びb、a及びc、b及びc;またはa、b及びcを含むと解釈されなければならない。
【0032】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態につき、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態に具現され、ここで説明される実施形態に限定されるものではない。
【0033】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のような序数を含む用語は、多様な構成要素についての説明にも使用されるが、該構成要素は、用語によって限定されるものではない。該用語は、1つの構成要素を、他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0034】
また、図面上の一部構成要素は、その大きさや比率などが若干誇張されて図示されてもいる。また、ある図面上に図示された構成要素が、他の図面上には、図示されないものでもある。
【0035】
また、明細書全体において、構成要素の「長手方向」は、該構成要素が、該構成要素の一方向軸に沿って延びていく方向でもあり、このとき、該構成要素の一方向軸は、該一方向軸を横切る他の方向軸よりも、該構成要素がさらに長く延びgていく方向を意味しうる。
【0036】
また、明細書全体において、「パフ(puff)」とは、ユーザの吸入を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を介し、ユーザの口腔内、鼻腔内または肺に取り込まれる状況を意味しうる。
【0037】
明細書全体において「実施形態」は、本開示において、発明について容易に説明するための任意の区分であり、該実施形態それぞれが、互いに排他的である必要はない。例えば、一実施形態に開示された構成は、他の実施形態に適用及び/または具現され、本開示の範囲を外れない限度に変更され、適用及び/または具現されうる。
【0038】
また、本開示で使用された用語は、本実施形態について説明するためのものであり、本実施形態を制限するものではない。本開示において、単数形は、特別に言及されない限り、複数形も含む。
【0039】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態につき、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態に具現され、ここで説明する実施形態に制限されるものではない。
【0040】
図1は、一実施形態に係わる蒸気化器が結合されるエアロゾル生成装置の正面図である。
【0041】
図1を参照すれば、一実施形態に係わる蒸気化器1と本体2とが結合し、エアロゾル生成装置1000として動作することができる。例えば、蒸気化器1は、本体2の一領域に結合されうる。蒸気化器1の結合方向は、図示された例に限定されるものではなく、蒸気化器1は、エアロゾル生成装置1000の長手方向に沿っても本体2に結合されうる。
【0042】
一実施形態において、エアロゾル生成装置1000は、プロセッサ(図示せず)及びバッテリ(図示せず)を含むものでもある。該バッテリ及びプロセッサは、蒸気化器1と電気的に連結されうる。例えば、該バッテリ及び該プロセッサは、蒸気化器1に電力を供給して制御することができる。それにより、エアロゾル生成装置1000は、蒸気化器1に保存された液状またはゲル状態のエアロゾル生成物質を加熱し、エアロゾルを生成することができる。
【0043】
他の実施形態において、エアロゾル生成装置1000は、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット)が収容される収容空間(図示せず)を含むハウジング、及び該ハウジングに収容されたエアロゾル生成物品を加熱する別途のヒータ(図示せず)をさらに含むものでもある。
【0044】
例えば、該収容空間及び該ヒータは、本体2に位置しうる。本体2の一領域には、蒸気化器1が結合され、本体2の他の領域には、エアロゾル生成物品が挿入されうる。
【0045】
エアロゾル生成装置1000は、蒸気化器1を利用し、エアロゾルを生成するだけではなく、挿入されたエアロゾル生成物品を利用し、エアロゾルを生成することもできる。それにより、ハイブリッド形態のエアロゾル生成装置1000が具現されうる。
【0046】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置1000は、本体2の少なくとも一部と、本体2に結合された蒸気化器1とを保護するための脱着キャップ(図示せず)をさらに含むものでもある。該脱着キャップは、蒸気化器1と本体2とが結合するエアロゾル生成装置1000の一端部に結合されうる。例えば、ユーザが蒸気化器1を交換するために、分離自在なキャップを本体2から分離させることができる。
【0047】
図2Aは、
図1に図示された蒸気化器の分解斜視図であり、
図2Bは、
図1に図示された蒸気化器の底面斜視図である。
【0048】
図2A及び
図2Bを参照すれば、一実施形態に係わる蒸気化器1は、保存部10、密封部20、芯30、加熱要素40、収容部50及びカバー60を含むものでもある。保存部10、密封部20、芯30、加熱要素40、収容部50及びカバー60は、図示されたz軸方向に結合されうる。
【0049】
例えば、加熱要素40及び芯30が収容部50に収容された後、収容部50は、カバー60の内側に挿入され、密封部20は、収容部50と結合しうる。それにより、密封部20と収容部50は、カバー60の内側に位置しうる。最終的に、保存部10とカバー60とが結合し、蒸気化器1が組み立てられうる。しかしながら、蒸気化器1の組み立て順序及び結合方式は、前述の例に限定されるものではない。
【0050】
保存部10は、エアロゾル生成物質を保存することができる。保存部10には、液体状態またはゲル状態のエアロゾル生成物質が保存されうる。保存部10に保存されたエアロゾル生成物質は、芯30に伝達されて芯30に吸収され、芯30に吸収されたエアロゾル生成物質は、加熱要素40によって加熱されることにより、エアロゾルに変化されうる。
【0051】
保存部10の少なくとも一領域は、開口を含むものでもある。例えば、エアロゾル生成物質が、重力によって保存部10の外部に自然に移動するように、保存部10の底面、または底面の少なくとも一部が開口を含むものでもある。
【0052】
一実施形態によれば、保存部10は、エアロゾル生成物質の漏れを防止する密封部20と結合されうる。密封部20は、保存部10の少なくとも一領域(例:保存部10の開放サイド)に結合されることにより、保存部10と密封部20とがエアロゾル生成物質を収容するための保存空間12を形成することができる。
【0053】
密封部20は、保存部10と密封部20との間に緊密な連結を可能にする材質によっても作製される。例えば、密封部20は、ゴムまたはシリコンのような弾性材質によっても作製されるが、それらに限定されるものではない。
【0054】
密封部20は、保存部10に密着されるように結合し、エアロゾル生成物質が漏れ出すことを防止することができる。すなわち、密封部20と保存部10との間に隙間(gap)が生じないように、密封部20が保存部10に堅固に結合される。
【0055】
なお、密封部20は、保存部10から分離自在になるようにも作製され、保存部10と一体にも作製される。
【0056】
保存部10と密封部20とが結合されている間、保存部10に保存されたエアロゾル生成物質が、保存部10の外部に移動するように、密封部20は、少なくとも1つの開口22を含むものでもある。
【0057】
例えば、保存部10は、保存空間を外部に露出させる開放サイドを含み、開口22を含む密封部20が、保存部10の開放サイドに結合されうる。それにより、保存部10の保存空間12に保存されたエアロゾル生成物質は、密封部20に形成された開口22を介し、保存部10の外部に移動することができ、保存部10に保存されたエアロゾル生成物質が、開口22以外の他の隙間を介し、保存部10の外部に漏れ出すことが防止されうる。
【0058】
芯30は、保存部10から、エアロゾル生成物質を伝達され、エアロゾル生成物質を吸収することができる。芯30は、細長型形状を有しうる。例えば、芯30は、一方向に延長された柱型形状でもある。具体的には、芯30は、円筒状、四角柱型・三角柱型のような多角柱型でもあるが、前述の例に限定されるものではなく、芯30は、大体のところ、棒形、針形または平面形の形状を有することもできる。
【0059】
芯30は、一部分において、保存部10から供給されるエアロゾル生成物質を吸収することができる。例えば、芯30の一部分に吸収されたエアロゾル生成物質は、毛細管現象により、芯30の他の部分に移動することができる。芯30は、多様な種類の素材を含むものでもある。例えば、芯30は、綿、セラミック及びガラスファイバのうち少なくとも一つを含むものでもある。
【0060】
一実施形態において、芯30は、第1端部31、第2端部33、及び第1端部31と第2端部33との間の中心部32を含むものでもある。保存部10から供給されるエアロゾル生成物質は、第1端部31及び第2端部33を介し、芯30に吸収されうる。芯30に吸収されたエアロゾル生成物質は、芯30の中心部32に移動されうる。
【0061】
加熱要素40は、芯30に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱し、エアロゾルを生成することができる。加熱要素40は、芯30と隣接するように配されうる。加熱要素40は、芯30の中心部32に伝達された液状のエアロゾル生成物質を加熱し、エアロゾルを生成することができる。
【0062】
例えば、加熱要素40は、芯30の中心部32の外周面に巻かれたコイル状の抵抗性ヒータでもある。他の例として、加熱要素40は、芯30の中心部32に印刷された抵抗性ヒータでもある。加熱要素40は、前述の例示に限定されるものではなく、加熱要素40は、芯30と一体に形成された多孔性要素でもある。
【0063】
収容部50は、芯30と加熱要素40とを収容する収容空間51,52,53を含むものでもある。例えば、収容部50は、芯30の少なくとも一部を支持する少なくとも1つの支持溝52と、エアロゾル生成物質を芯30に伝達するように、エアロゾル生成物質を一時的に保存する少なくとも1つの保存溝51、及び芯30の中心部32を収容する中心空間53を含むものでもある。
【0064】
芯30の少なくとも一部は、空洞の内部に位置し、収容部50と密封部20とによって取り囲まれうる。例えば、加熱要素40が巻かれた芯30の中心部32が空洞に位置し、空洞においてエアロゾルが生成されうる。
【0065】
なお、外気は、収容部50の流入口56を介し、収容部50の内部に流入され、空洞で生成されたエアロゾルは、収容部50の排出口57を介し、収容部50の外部に排出されうる。
【0066】
収容部50と、収容部50に含まれる支持溝52及び保存溝51とに係わるさらに詳細な説明は、他の図面を参照して詳細に説明することにする。
【0067】
カバー60は、収容部50及び密封部20と結合されうる。カバー60は、収容部50と密封部20とが配されうる内側空間62を含むものでもある。例えば、カバー60は、内部に、収容部50及び密封部20の外形と対応する形状の内側空間62を含むものでもある。収容部50と密封部20は、互いに正しく整列され、カバー60の内側空間62に配され、従って、収容部50と密封部20は、外部の衝撃から保護されうる。
【0068】
カバー60は、収容部50の排出口57から排出されるエアロゾルを、蒸気化器1の外部に案内する連結通路64を含むものでもある。例えば、カバー60の内側空間62に収容部50が配された状態において、排出口57が連結通路64と連通するように、連結通路64が、排出口57と対応する位置に位置しうる。排出口57を介し、収容部50の外部に排出されるエアロゾルは、連結通路64に沿い、蒸気化器1の外部に移動することができる。
【0069】
例えば、連結通路64は、エアロゾル生成装置1000の本体2と連結されうる。排出口57を介し、収容部50の外部に排出されるエアロゾルは、連結通路64を介し、エアロゾル生成装置1000の本体2に移動し、本体2に形成された気流通路に沿い、エアロゾル生成装置1000の外部に排出されうる。
【0070】
カバー60は、蒸気化器1と本体2とを電気的に連結する連結端子66を含むものでもある。例えば、連結端子66は、加熱要素40と連結され、本体2に含まれるバッテリ及びプロセッサと、加熱要素40との連結を媒介することができる。それにより、加熱要素40は、バッテリ及びプロセッサにより、電力が供給されて制御されうる。
【0071】
図3Aは、一実施形態に係わる蒸気化器の収容部の斜視図であり、
図3Bは、
図3Aに図示された収容部の側面図であり、
図3Cは、
図3Aに図示された収容部の平面図である。
【0072】
図3Aないし
図3Cを参照すれば、一実施形態に係わる蒸気化器の収容部50aは、保存溝51a、支持溝52、中心空間53、流入口56及び排出口57を含むものでもある。ここで、芯30及び加熱要素40は、収容部50aの収容空間51a,52,53内に位置しうる。
【0073】
図示されているように、加熱要素40は、収容部50aに収容された芯30の外周面を取り囲むように配されうるが、加熱要素40の配置構造は、それに限定されるものではない。
【0074】
例えば、加熱要素40は、板形状を有し、芯30を加熱するように、収容部50aに収容された芯30の少なくとも一部分と隣接するように配されうる。他の例として、加熱要素40は、芯30と一体に形成された多孔性ヒータ(例:セラミックヒータ)でもある。
【0075】
支持溝52は、芯30の少なくとも一部を支持するように、芯30の長手方向(例:y軸方向)に沿い、指定された長さlを有し、芯30の長手方向を横切る方向(例:x軸方向)に沿い、芯30の大きさ(例:直径d)に相応する幅W0を有しうる。それにより、支持溝52の内部面は、芯30の外周面の少なくとも一部と接触することにより、芯30を支持することができる。
【0076】
保存溝51aは、保存部から供給されたエアロゾル生成物質が、一時的に保存されるか、あるいは保有される空間でもある。密封部(例:密封部20(
図2A))に形成された開口(例:開口22(
図2A))を介し、保存部の外部に移動したエアロゾル生成物質は、まず、保存溝51aに伝達されうる。保存溝51aに一時的に保存されたり保有されたりするエアロゾル生成物質は、保存溝51aに位置した芯30の一端部31,33から芯30の中心部32に向かう方向に吸収されうる。
【0077】
一実施形態において、収容部50aは、収容部50aに収容された芯30の第1端部31と第2端部33とを支持するように形成された複数の支持溝52を含むものでもある。また、収容部50aは、保存部から供給されたエアロゾル生成物質を一時的に保存し、収容部50aに収容された芯30の第1端部31と第2端部33とに向け、エアロゾル生成物質を伝達する保存溝51aを含むものでもある。
【0078】
例えば、収容部50aの空洞の一部を形成する中心空間53から、芯30の長手方向に沿い、所定の距離に離隔された位置に、支持溝52が位置し、収容部50aの中心空間53から、支持溝52より遠く離隔された位置に、保存溝51aが位置しうる。すなわち、保存溝51aは、中心空間53または空洞から、支持溝52より遠い位置に位置しうる。
【0079】
芯30は、支持溝52の内部面に接触しうる。例えば、芯30が支持溝52に挿入されうるように、芯30の大きさdと、支持溝52の幅W0は、嵌め合い公差範囲以内に該当しうる。
【0080】
収容部50aに収容された芯30は、収容部50aの中心空間53から支持溝52の終端52-1まで延長されうる。収容部50aに収容された芯30は、支持溝52の終端52-1を経て、保存溝51a内部まで延長されもする。収容部50aに収容された芯30の少なくとも一部は、保存溝51aの内部面の少なくとも一部と接触することもできる。それにより、収容された芯30は、保存溝51aに保有されたエアロゾル生成物質との接触面積が向上され、さらに多量のエアロゾル生成物質を吸収することができる。
【0081】
加熱要素40が、芯30の中心部32に位置する場合、芯30の両端部を介し、芯30に供給されたエアロゾル生成物質は、芯30の中心部32まで伝達されてこそ、加熱要素40によってエアロゾルが生成されうる。すなわち、芯30の中心部32において、エアロゾルを円滑に生成させるためには、エアロゾル生成物質が、芯30の両端部を介し、芯30に円滑に供給されることが重要である。
【0082】
一実施形態によれば、保存溝51aの最大幅W1は、支持溝52の最大幅W0よりも、大きいか、あるいは広い。ここで、最大幅W1は、芯30の長手方向を横切る方向(例:x軸方向)に測定された距離のうち、保存溝51aの最大幅を意味しうる。
【0083】
例えば、保存溝51aは、芯30の第1端部31及び第2端部33から、芯30の長手方向に拡張された領域と、芯30の第1端部31及び第2端部33から、芯30の幅方向(すなわち、芯30の長手方向を横切る方向)に拡張された領域と、を含むものでもある。このとき、幅方向に拡張された領域は、芯30の第1端部31及び第2端部33から、芯30の幅軸(すなわち、x軸)に沿う一方向または両方向に拡張されうる。
【0084】
保存溝51aが、支持溝52より広い最大幅を有することにより、保存溝51aが保存部から供給されるエアロゾル生成物質を、さらに多く保有するだけではなく、保存溝51aに保有されたエアロゾル生成物質と接触する芯30の表面積が増大しうる。
【0085】
それにより、エアロゾル生成物質の供給経路が拡張されうる。芯30は、第1端部31及び第2端部33の側面を介するだけではなく、第1端部31及び第2端部33の円周面を介し、エアロゾル生成物質を吸収することができる。結果として、芯30のエアロゾル生成物質吸収量が増加し、蒸気化器によって生成されるエアロゾルの生成量が増加しうる。
【0086】
図3Dは、
図3Aに図示された収容部が、密封部と接触した状態を図示した図面である。
【0087】
図3Dを参照すれば、エアロゾル生成物質が移動する開口22が含まれる密封部20は、収容部50aと接触または結合しうる。ここで、密封部20は、保存部10と結合された状態でもって、収容部50aに接触したものでもあるが、理解の一助とするために、保存部10は、省略して図示されている。
【0088】
一実施形態において、保存部に保存されたエアロゾル生成物質が、保存溝51aに移動するように、開口22は、保存部と収容部50aとが結合したとき、保存溝51aと対応する位置に位置しうる。
【0089】
例えば、開口22は、密封部20が収容部50aと接触したとき、保存溝51aに連結される移動通路25を形成するように位置しうる。それにより、密封部20、及び/または保存部10と収容部50aとの間から、蒸気化器の外部に漏れ出すエアロゾル生成物質の漏れ量が低減され、エアロゾル生成物質が、保存溝51aに効率的に供給されうる。
【0090】
前述のように、収容部50aは、蒸気化器に外気が流入される流入口56を含むものでもある。流入口56を介し、蒸気化器の内部に流入された外気は、エアロゾルが生成される空洞(図示せず)を通過し、エアロゾルが排出される排出口57を介し、蒸気化器の外部に排出され、蒸気化器の内部において、気流の循環がなされうる。
【0091】
保存部10及び/または保存溝51aに保存されたエアロゾル生成物質が、芯30を介しが中心空間53に移動されれば、保存部10と中心空間53との間、及び/または保存溝51aにおいて、圧力差が生じうる。
【0092】
空洞に流入された外気の一部は、圧力差を補償するために、芯30の一端部から芯30の中心部に移動するエアロゾル生成物質の移動方向(例:-y方向または+y方向)に逆行する方向(例:+y方向または-y方向)に逆流しうる。結果として、外気の一部は、保存溝51a及び/または開口22まで移動し、保存溝51a及び/または開口22において気泡が形成されうる。
【0093】
気泡は、開口22及び/または保存溝51aに形成され、保存部から保存溝51aに供給されるエアロゾル生成物質の移動通路25を狭めるか、あるいは閉鎖し、該保存部から保存溝51aへのエアロゾル生成物質の均一な供給が阻害される問題点が生じうる。それにより、エアロゾル生成物質の移動通路25が気泡によって塞がれないように、蒸気化器の内部構造が形成されうる。
【0094】
図3Dによる実施形態によれば、開口22の大きさは、エアロゾル生成物質が供給される保存溝51aの入口サイドの大きさと対応しうる。例えば、保存溝51aの最大幅W
1は、開口22の最大幅W
2と同じであるか、あるいはそれよりも広いように形成されうる。他の例として、保存溝51aの最大幅W
1と、開口22の最大幅W
2との比率は、大体のところ、1:0.8ないし1:1.2に該当しうる。
【0095】
このように、開口22の大きさと、保存溝51aの入口サイドの大きさとが対応することにより、エアロゾル生成物質が移動する移動通路25が最大化され、開口22と保存溝51aとの大きさ差によって生じる出口が狭くなる現象が防止されうる。また、保存溝51a及び/または開口22に気泡が生成されても、気泡が容易に除去され、エアロゾル生成物質が移動する移動通路25が詰まる現象が防止されうる。
【0096】
一実施形態において、密封部20は、開口22と連結され、芯30に向けて傾いた拡張面23をさらに含むものでもある。エアロゾル生成物質は、高い粘性を有する液状またはゲル状態でもあり、狭い通路を通過する速度が鈍化されるか、あるいは狭い通路に形成された膜(film)により、通路が詰まる恐れがある。一実施形態によれば、保存部10に保存されたエアロゾル生成物質は、保存溝51aと隣接した位置に形成された拡張面23に沿い、開口22に進入することにより、保存部10の外部(例:保存溝51a)に容易に移動しうる。
【0097】
図3Dを参照すれば、密封部20は、収容部50aに収容された芯30と接触しうる。その結果、芯30の少なくとも一部分が、密封部20と収容部50aとによって取り囲まれうる。例えば、芯30の両端部の周囲は、支持溝52及び密封部20の一部分と接触し、芯30の両端部は、支持溝52と密封部20とによって取り囲まれうる。
【0098】
一実施形態において、密封部20は、保存部(例:保存部10(
図2A))と遠くなる方向(例:-z方向)に突出された支持部24を含むものでもある。支持部24は、密封部20が収容部50aと当接するとき、支持溝52と対向する位置に形成され、支持部24は、支持溝52に挿入されうる。
【0099】
収容部50aと密封部20との間に位置する芯30の両端部は、支持溝52及び支持部24と接触しうる。すなわち、芯30端部の下側部分は、支持溝52によって取り囲まれ、上側部分は、支持溝52に挿入された支持部24によって取り囲まれうる。
【0100】
それにより、芯30の外周面と、支持溝52及び/または支持部24との隙間35が縮小され、エアロゾル生成物質が、保存溝51aから中心空間53側に漏れ出すことが低減されうる。
【0101】
結果として、保存溝51aに保有されたエアロゾル生成物質は、ほとんど芯30の端部を介し、芯30の中心部に移動し、蒸気化器の外部に漏れ出すエアロゾル生成物質の量が減少しうる。
【0102】
芯30は、密封部20及び収容部50aによって位置が固定されうる。例えば、支持溝52に位置する芯30の端部が、支持部24及び/または支持溝52によって加圧され、芯30の位置が維持されうる。
【0103】
図4Aは、他の実施形態に係わる蒸気化器に含まれる収容部の斜視図であり、
図4Bは、
図4Aに図示された収容部の側面図であり、
図4Cは、
図4Aに図示された収容部の平面図である。
【0104】
図4Aないし
図4Cを参照すれば、他の実施形態に係わる蒸気化器に含まれる収容部50bは、
図3Aないし
図3Cに図示された蒸気化器に含まれる収容部50aが有する保存溝51aと異なる構造の保存溝51bを含むものでもある。
【0105】
図4Cを参照すれば、保存溝51bは、第1領域51b-1と第2領域51b-2とを含むものでもある。第1領域51b-1は、収容部50bに収容された芯30の端部31から、芯30の長手方向(例:y軸方向)に拡張された領域でもある。第2領域51b-2は、芯30の端部31から、芯30の幅方向(例:x軸方向)に拡張された領域でもある。保存溝51bの幅方向に拡張された第2領域51b-2は、芯30の端部31から、芯30の長手方向を横切る両側方向(例:+x及び-x方向)に拡張されうる。
【0106】
例えば、芯30の切断面(xy平面)(すなわち、芯30の長手方向を横切る芯30の幅方向に沿って切り取った断面)に沿って形成される保存溝51bの断面は、大体のところ、四角形状または台形状でもある。そのような断面において、保存溝51bの第2領域51b-2の幅W1は、保存溝51bの第1領域51b-1の断面の幅W1’よりも広くなる。
【0107】
保存溝51bの第1領域51b-1の幅W1’と、支持溝52の幅W0との広さは、互いに関連性がない。
【0108】
保存溝51bの第1領域51b-1に保有されたエアロゾル生成物質は、芯30の端部31の側面を介し、芯30の内部に効率的に吸収されうる。保存溝51bの第2領域51b-2に保有されたエアロゾル生成物質は、芯30の端部31の外周面を介し、芯30の内部に効率的に吸収されうる。
【0109】
そのように、保存溝51bの空間が、芯30の長手方向及び幅方向に拡張された領域を含むので、保存溝51bが保有しうるエアロゾル生成物質の量が増加されうる。また、エアロゾル生成物質が芯30に吸収される供給経路が拡張されうる。
【0110】
図5Aは、さらに他の実施形態に係わる蒸気化器の収容部の斜視図であり、
図5Bは、
図5Aに図示された収容部の側面図であり、
図5Cは、
図5Aに図示された収容部の平面図である。
【0111】
図5Aないし
図5Cを参照すれば、さらに他の実施形態に係わる蒸気化器の収容部50cは、
図3Aないし
図4Cに図示された蒸気化器に含まれる収容部50a,50bが有する保存溝51a,51bと異なる構造の保存溝51cを含むものでもある。
【0112】
図5Aないし
図5Cに図示された実施形態によれば、保存溝51cは、芯30の端部31から芯30の長手方向(例:y軸方向)に拡張された第1領域と、芯30の端部31から幅方向(例:x軸方向)に拡張された第2領域と、を含むものでもある。ここで、芯30の幅方向に拡張された第2領域は、芯30の端部31から一側方向(例:+x方向)に拡張されうる。
【0113】
例えば、
図5Bを参照すれば、保存溝51cの切断面(例:xz平面)に沿って形成された断面から見たとき、保存溝51cは、底面51c-1、第1側壁面51c-2及び第2側壁面51c-3を含むものでもある。
【0114】
底面51c-1と第1側壁面51c-2は、芯30の少なくとも一部分と接触しうる。第2側壁面51c-3は、芯30の幅方向(すなわち、x軸方向)に、第1側壁面51c-2及び芯30と離隔されうる。ここで、第1側壁面51c-2と第2側壁面51c-3との最大距離である保存溝51cの最大幅W1”は、支持溝52の最大幅W0よりも広くなる。
【0115】
そのような保存溝51cの構造は、エアロゾル生成物質の保存量または保有量と、蒸気化器で生じるエアロゾル生成物質の漏れまたは液漏れとの折衷的な観点を考慮して設計されたものでもある。
【0116】
図5Aないし
図5Cに図示された実施形態によれば、芯30に十分な量のエアロゾル生成物質が供給されうるように、保存溝51cの内部空間が拡張される。すなわち、保存溝51cが1つの幅方向(例えば、+x方向)だけに延長され、エアロゾル生成物質の供給経路が特定限度まで拡張されながらも、エアロゾル生成物質の漏れが低減されうる。
【0117】
図6Aは、さらに他の実施形態に係わる蒸気化器に含まれる収容部の斜視図であり、
図6Bは、
図6Aに図示された収容部の側面図であり、
図6Cは、
図6Aに図示された収容部の平面図である。
【0118】
図6Aないし
図6Cを参照すれば、さらに他の実施形態に係わる蒸気化器に含まれる収容部50dは、
図3Aないし
図5Cに図示された蒸気化器に含まれる収容部50a,50b,50cが有する保存溝51a,51b,51cと異なる構造の保存溝51dを含むものでもある。
【0119】
さらに他の実施形態によれば、保存溝51dの幅は、保存部から遠くなる方向(例:-z方向)に沿って低減されうる。すなわち、保存溝51dは、エアロゾル生成物質が供給される広い入口を有し、保存溝51dの深さ方向(例えば、-z方向)に向けて細くなるテーパ(tapered)形状を有しうる。
【0120】
例えば、
図6Bを参照すれば、切断面(例:xz平面)によって形成された保存溝51dの断面から見たとき、保存溝51dは、曲面51d-1と傾斜面51d-2とを含むものでもある。
【0121】
曲面51d-1は、芯30の円周方向に沿い、芯30と接触するように形成された面でもある。傾斜面51d-2は、保存溝51dの深さ方向に向け、保存溝51dが細くなるように形成された面でもある。ここで、傾斜面51d-2の角度は、実施形態によって異なるように設計され、傾斜面51d-2の角度により、保存溝51d内部の空間体積が変化されうる。
【0122】
保存溝51dが、保存部から遠くなる方向に向けて低減される幅を有することにより、エアロゾル生成物質の漏れまたは液漏れの発生可能性が低減されうる。
【0123】
また、保存溝51dの曲面51d-1及び/または傾斜面51d-2が、芯30の少なくとも一部を取り囲むことになり、保存部から供給されたエアロゾル生成物質が、傾斜面51d-2によって形成された供給経路に沿い、芯30に案内されうる。前述の実施形態によれば、保存溝51dにおいて、エアロゾル生成物質が溜まりうるデッドスペース(dead space)の形成が最小化されうる。
【0124】
図3Aないし
図6Cに図示された芯30、加熱要素40、及び支持溝52と保存溝51a,51b,51c,51dとが形成された収容部50a,50b,50c,50dの構造は例示的なものであり、前述の形態と異なるさまざまな形態に変形されうる。
【0125】
例えば、加熱要素40は、芯30に巻かれず、芯30に隣接した位置に配されうる。芯30は、細長型形状ではなく、メッシュ形状または板形状でもある。また、収容部50a,50b,50c,50dに含まれる保存溝51a,52b,52c,52d、支持溝52、流入口56及び排出口57の位置及び個数は、変更されうる。
【0126】
図7は、一実施形態に係わるエアロゾル生成装置に、エアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図面であり、
図8は、他の実施形態に係わるエアロゾル生成装置に、エアロゾル生成物品が挿入された例を図示した図面である。
【0127】
図7及び
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、制御部120、ヒータ130及び蒸気化器140を含む。また、エアロゾル生成装置100の内部空間には、エアロゾル生成物品200が挿入されうる。例えば、
図8のエアロゾル生成装置100は、
図1のエアロゾル生成装置1000と同一でもあり、
図7及び
図8のエアロゾル生成装置100に適用された蒸気化器140は、
図2Aの蒸気化器1と同一でもある。
【0128】
図7及び
図8に図示されたエアロゾル生成装置100は、蒸気化器を含むものの、本実施形態は、そのようなエアロゾル生成装置の具現方式によって制限されるものではなく、エアロゾル生成装置100において、蒸気化器が省略されうる。エアロゾル生成装置100において蒸気化器が省略される場合、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成物質を含むことにより、ヒータ130によってエアロゾル生成物品200が加熱されるとき、エアロゾル生成物品200がエアロゾルを生成することができる。
【0129】
図7及び
図8に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施形態と係わる構成要素が図示されている。従って、
図7及び
図8に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素が、エアロゾル生成装置100にさらに含まれるものでもあるということを、本実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0130】
また、
図7及び
図8には、エアロゾル生成装置100にヒータ130が含まれているように図示されているが、必要により、ヒータ130は、省略されうる。
【0131】
図7には、バッテリ110、制御部120、蒸気化器140及びヒータ130が一列に配されているように図示されている。また、
図8には、蒸気化器140及びヒータ130が並列に配されているように図示されている。しかしながら、エアロゾル生成装置100の内部構造は、
図7または
図8に図示されたところに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置100の設計により、バッテリ110、制御部120、蒸気化器140及びヒータ130の配置は、変更されうる。
【0132】
エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、エアロゾル生成装置100は、蒸気化器140を作動させ、蒸気化器140からエアロゾルを発生させることができる。蒸気化器140によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品200を通過し、ユーザに伝達される。蒸気化器140に係わる説明は、下記において、さらに詳細に行う。
【0133】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100が動作するのに利用される電力を供給する。例えば、バッテリ110は、ヒータ130または蒸気化器140が加熱されうるように電力を供給することができ、制御部120が動作するのに必要な電力を供給することができる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0134】
制御部120は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部120は、バッテリ110、ヒータ130及び蒸気化器140だけでなく、エアロゾル生成装置100に含まれる他の構成の動作を制御する。また、制御部120は、エアロゾル生成装置100の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置100が動作自在である状態であるか否かということを判断することもできる。
【0135】
制御部120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0136】
ヒータ130は、バッテリ110から供給された電力によって加熱されうる。例えば、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、ヒータ130は、エアロゾル生成物品200の外部に位置しうる。従って、加熱されたヒータ130は、エアロゾル生成物品200内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0137】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、電気伝導性トラック(track)を含み、該電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130が加熱されうる。しかしながら、ヒータ130は、前述の例に限定されるものではなく、希望温度まで加熱されうるものであるならば、制限なしに該当しうる。ここで、該希望温度は、エアロゾル生成装置100に既設定のものでもあり、ユーザにより、所望温度に設定されるものでもある。
【0138】
なお、他の例として、ヒータ130は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的には、ヒータ130には、エアロゾル生成物品を、誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含むものでもあり、該エアロゾル生成物品は、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタを含むものでもある。
【0139】
図7及び
図8には、ヒータ130が、エアロゾル生成物品200の外部に配されるように図示されているが、それに限定されるものではない。例えば、ヒータ130は、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素または棒型加熱要素を含むものでもあり、該加熱要素の形態により、エアロゾル生成物品200の内部または外部を加熱することができる。
【0140】
また、エアロゾル生成装置100には、ヒータ130が複数個配されうる。このとき、複数個のヒータ130は、エアロゾル生成物品200の内部に挿入されるようにも配され、エアロゾル生成物品200の外部にも配される。また、複数個のヒータ130のうち一部は、エアロゾル生成物品200の内部に挿入されるように配され、残りは、エアロゾル生成物品200の外部に配されうる。また、ヒータ130の形状は、
図7及び
図8に図示された形状に限定されるものではなく、多様な形状に作製されうる。
【0141】
蒸気化器140は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品200を通過し、ユーザに伝達されうる。言い換えれば、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置100の気流通路に沿って移動することができ、該気流通路は、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルが、エアロゾル生成物品200を通過し、ユーザに伝達されるように構成されうる。
【0142】
例えば、蒸気化器140は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。例えば、該液体保存部、該液体伝達手段及び該加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置100に含まれるものでもある。ここで、該液体保存部、該液体伝達手段及び該加熱要素のそれぞれは、
図2Aで説明された蒸気化器1に含まれる保存部10、芯30及び加熱要素40のそれぞれと同一でもある。
【0143】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、該液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。該液体保存部は、蒸気化器140から/に脱着/付着されるようにも作製され、蒸気化器140と一体にも作製される。
【0144】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤またはビタミン混合物を含むものでもある。該香料は、メントール、ペパーミント、スぺアミントオイル、各種果物の香成分などを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。該香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含むものでもある。該ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、該液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含むものでもある。
【0145】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、該液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックスのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0146】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、該加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、該加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによって構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造に配されうる。該加熱要素は、電流供給によって加熱され、該加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、該液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0147】
例えば、蒸気化器140は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されるものではない。
【0148】
なお、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、制御部120、ヒータ130及び蒸気化器140以外に、汎用的な構成をさらに含むものでもある。例えば、エアロゾル生成装置100は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、及び/または触覚情報の出力のためのモータを含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ(パフセンサ、温度センサ、エアロゾル生成物品挿入感知センサなど)を含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200が挿入された状態においても、外部空気が流入されるか、あるいは内部気体が流出されうる構造に作製されうる。
【0149】
図7及び
図8には、図示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共に、システムを構成することもできる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリ110の充電に利用されうる。または、該クレードルとエアロゾル生成装置100とが結合された状態において、ヒータ130が加熱されもする。
【0150】
エアロゾル生成物品200は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、エアロゾル生成物品200は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分と、に区分されうる。または、エアロゾル生成物品200の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれもする。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が、第2部分に挿入されもする。
【0151】
エアロゾル生成装置100の内部には、第1部分全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置100の内部に、第1部分の一部だけ挿入されもし、また第1部分、及び第2部分の一部が挿入されもする。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸入することができる。このとき、該エアロゾルは、外部空気が該第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、該第2部分を通過し、ユーザの口に伝達される。
【0152】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置100に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置100に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。それにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、エアロゾル生成物品200の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介し、エアロゾル生成物品200の内部に流入されもする。
【0153】
以下、
図9を参照し、エアロゾル生成物品200の例について説明する。
【0154】
図9は、エアロゾル生成物品の例を図示した図面である。
【0155】
図9を参照すれば、エアロゾル生成物品200は、タバコロッド210及びフィルタロッド220を含む。
図7及び
図8を参照して説明した第1部分は、タバコロッド210を含み、第2部分は、フィルタロッド220を含む。
【0156】
図9には、フィルタロッド220が単一セグメントとして図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、フィルタロッド220は、複数のセグメントによっても構成される。例えば、フィルタロッド220は、エアロゾルを冷却する第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれる所定成分をフィルタリングする第2セグメントを含むものでもある。また、必要により、フィルタロッド220には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含むものでもある。
【0157】
エアロゾル生成物品200は、少なくとも1枚のラッパ240によって包装されうる。ラッパ240には、外部空気が流入されるか、あるいは内部気体が流出される少なくとも1つの孔が形成されうる。一例として、エアロゾル生成物品200は、1枚のラッパ240によって包装されうる。他の例として、エアロゾル生成物品200は、2枚以上のラッパ240によって重畳的に包装されもする。例えば、第1ラッパ241により、タバコロッド210が包装され、ラッパ242,243,244により、フィルタロッド220が包装されうる。そして、単一ラッパ245により、エアロゾル生成物品200全体がさらに包装されうる。もしフィルタロッド220が複数のセグメントによって構成されているならば、それぞれのセグメントが、ラッパ242,243,244によって包装されうる。
【0158】
タバコロッド210は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、該エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド210は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含むものでもある。また、タバコロッド210には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド210に噴射されることによっても添加される。
【0159】
タバコロッド210は、多様に作製されうる。例えば、タバコロッド210は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド210は、タバコシートが細かく刻まれた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド210は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、該熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されるものではない。一例として、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド210に伝達される熱を等しく分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させることができ、それにより、タバコ味を向上させることができる。また、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能を行うことができる。このとき、図面に図示されていないが、タバコロッド210は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも、追加のサセプタをさらに含むものでもある。
【0160】
フィルタロッド220は、酢酸セルロースフィルタでもある。なお、フィルタロッド220の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド220は、円柱型(type)ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ型(type)ロッドでもある。また、フィルタロッド220は、リセス型(type)ロッドでもある。もしフィルタロッド220が複数のセグメントによって構成されている場合、複数のセグメントのうち少なくとも一つが異なる形状に作製されもする。
【0161】
フィルタロッド220は、香味が生じるように作製されもする。一例として、フィルタロッド220に加香液が噴射されもし、加香液が塗布された別途の繊維が、フィルタロッド220の内部に挿入されもする。
【0162】
また、フィルタロッド220には、少なくとも1つのカプセル230が含まれるものでもある。ここで、カプセル230は、香味またはエアロゾルを発生させることができる。例えば、カプセル230は、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセル230は、球形または円筒状の形状を有しうるが、それらに制限されるものではない。
【0163】
もしフィルタロッド220にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、該冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造されうる。例えば、該冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸(polylactic acid)だけで作製されうるが、それに限定されるものではない。または、該冷却セグメントは、複数の孔があいた酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかしながら、該冷却セグメントは、前述の例に限定されるものではなく、エアロゾルが冷却する機能を遂行することができるのであるならば、制限なしに該当しうる。
【0164】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態によっても具現されうる。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含むものでもある。該コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。該通信媒体は、典型的に、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0165】
本実施形態と係わる技術分野で通常の知識を有する者であるならば、前述の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態によって具現されうるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれるものであると解釈されなければならないのである。
【国際調査報告】