(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】棒材を加工するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B21D 7/024 20060101AFI20240416BHJP
B21D 43/00 20060101ALI20240416BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
B21D7/024 C
B21D43/00 V
B21D43/00 H
B21D43/00 J
B25J9/06 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023503102
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 IT2022050116
(87)【国際公開番号】W WO2022234608
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】102021000011660
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521471970
【氏名又は名称】シュネル エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ミグリオランザ,アロンネ
【テーマコード(参考)】
3C707
4E063
【Fターム(参考)】
3C707AS05
3C707BS15
3C707CS04
3C707CV08
3C707CW08
3C707DS01
3C707ES03
3C707ET08
3C707EV10
3C707HS27
3C707JS02
3C707LV01
3C707NS02
3C707NS07
4E063AA09
4E063BC05
4E063CA05
4E063CA07
4E063FA08
(57)【要約】
棒材を加工するための方法は、所定の数の棒材(2)を、送り込みステーション(3)の中に送り込むよう提供される。本方法は、送り込まれた棒材を、少なくとも1つの移動デバイス(50)を備えた移動アセンブリ(5)によって、動作アセンブリ(4)まで移動させるよう、さらに提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒材を加工するための方法であって、
a.長手方向に沿って、送り込み面(3a)で前記棒材(2)を受取ることができる送り込みステーション(3)と、作業面(α)で前記棒材(2)を加工するための、少なくとも1つの動作ユニットと、取外し面(β)で前記加工された棒材(2a)を受取るための、取外しステーション(6)と、前記送り込みステーション(3)及び前記取外しステーション(6)の間に挿置された、移動デバイス(50、50’、50’’、500)と、を配置するステップであって、前記作業面(α)の下方の高さに拘束された関節接合アーム(51)と、少なくとも前記長手方向に平行である拘束軸(55)の周りにおいて、前記関節接合アーム(51)に関節接合された、少なくとも1つの把持部材(52、520)と、を備え、前記把持部材(52、520)は、数本の前記棒材(2、2a)のための受取り空間(56)を備え、かつ数本の前記棒材(2、2a)が前記受取り空間(56)に接近し得るか、またはそこから解放できるそれぞれの通路開口部(7)を通って前記受入れ空間(56)が開放される、開放構成と、前記受取り空間(56)が閉鎖され、数本の前記棒材(2、2a)を保持する、閉鎖構成と、の間で可動である、配置するステップ、
b.前記棒材(2)を、前記送り込みステーション(3)において前記送り込み面(3a)に送り込むステップ、
c.前記移動デバイス(50,50’、50’’、500)を前記送り込み面(3a)に位置付け、前記把持部材(52、520)を前記開口構成から前記閉鎖構成まで操作することによって、数本の前記棒材(2)を捕えるステップ、
d.数本の前記棒材(2)を、第1の移動セクションにおいて、前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)を移動運動において、前記送り込み面(3a)から前記動作ユニットまで起動することによって、移動させるステップ、
e.数本の前記棒材(2)を前記作業面(α)に解放し、前記把持部材(52、520)を前記閉鎖構成から前記開放構成まで作動させるステップ、
f.数本の前記棒材(2)を加工するために、前記動作ユニットを操作するステップ、
g.数本の前記加工した棒材(2a)を、前記把持部材(52、520)によって集積して、前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)を前記移動運動で、前記動作ユニットから前記取外しステーション(6)まで起動することによって、数本の前記加工した棒材(2a)を第2の移動セクションまで移動させるステップ、
h.前記把持部材(52、520)を前記閉鎖構成から前記開放構成まで操作することによって、数本の前記加工された棒材(2a)を前記取外しステーション(6)に解放するステップ、
i.前記ステップbとステップhとの間で、前記把持部材(52)を少なくとも前記指向性軸(55)の周りの指向性運動で動かし、それによって前記把持部材(52)が、前記通路開口部(7)を覆う前記受取り空間(56)を伴って方向付けられることによって、前記移動デバイス(50,50’、50’’、500)を操作するステップ、
を含む、方法。
【請求項2】
前記指向性運動は、一方の側から反対側まで、同じ関節接合アーム(51)に対して前記把持部材(52、520)を傾ける運動を含み、それによって前記把持部材(2)は、上方から交差することで、前記作業面(α)の下で拘束された、前記関節接合アーム(51)によって表わされた空間を乗り越え得る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記指向性運動は、前記関節接合アーム(51)の、前記指向性軸(55)周りと、前記指向性軸(55)に平行である前記関節接合アーム(51)の中間枢軸(53)周りと、の回転運動の組み合わせを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
回転運動の前記組み合わせは、前記指向性軸(55)に平行である拘束軸(54)周りでさらに行なわれ、それによって前記関節接合アーム(51)は、前記作業面(α)の下方の前記部分に拘束される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
数本の前記加工された棒材(2a)を解放する、前記ステップhは、前記取外し面(β)からの少なくとも部分的な持ち上げ運動を伴い、数本の前記加工された棒材(2a)を係合解除することを含み、それによって同じ数本の前記加工された棒材(2a)を、前記取外しステーション(6)に規則的に支持、または重ねるのを可能にする、請求項1~4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記動作ユニットは、曲げユニット及び/または屈曲ユニット(41)である、請求項1~5のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
棒材を加工する装置であって、長手方向に沿って、送り込み面(3a)で前記棒材(2)を受取ることができる送り込みステーション(3)と、作業面(α)で前記棒材(2)を加工するための、少なくとも1つの動作ユニットと、取外し面(β)で前記加工された棒材(2a)を受取るための、取外しステーション(6)と、を備え、
ここで前記装置は、前記送り込みステーション(3)及び前記取外しステーション(6)の間に挿置された、移動デバイス(50、50’、50’’、500)を備え、前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)は、前記作業面(α)の下方の高さに拘束された関節接続アーム(51)と、少なくとも前記長手方向に平行である指向性軸(55)周りで前記関節接合アーム(51)に関節接合された、少なくとも1つの把持部材(52、520)と、を備え、前記把持部材(52、520)は、数本の前記棒材(2、2a)のための受取り空間(56)を備え、かつ、数本の前記棒材(2、2a)が前記受取り空間(56)に接近できるか、またはそこから解放できるそれぞれの通路開口部(7)を通して前記受取り空間(56)が開放された、開放構成と、前記受取り空間(56)が、数本の前記棒材(2、2a)を保持するために閉鎖された、閉鎖構成と、の間で可動であり、前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)は、移動運動で動作可能であり、前記把持部材(52、520)を、前記送り込みステーション(3)と前記動作ユニットとの間の、第1の移動セクションと、前記動作ユニット及び前記取外しステーション(6)の間の、第2の移動セクションと、に至らせ、数本の前記棒材(2、2a)を、前記作業面(α)及び前記取外し面(β)それぞれに解放し、前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)は、前記把持部材(52、520)を指向性運動で、少なくとも前記指向性軸(55)の周りに動かすよう動作可能で、それによって前記把持部材(52)が、前記通路開口部(7)を覆う前記受取り空間(56)を伴って方向付けられることを特徴とする、装置。
【請求項8】
前記把持部材(52、520)は、前記指向性運動において、前記把持部材(52、520)を、前記通路開口部(7)の上方となるよう、前記同じ関節接合アーム(51)に対して一方の側から反対の側まで反転させる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記関節接合アーム(51)は、少なくとも前記指向性軸(55)に平行である中間軸(53)の周りで、共に関節接合された、第1の部材(51a)及び第2の部材(51b)を備え、前記第2の部材(51b)は、少なくとも前記指向性軸(55)の周りで、前記把持部材(52、520)に関節接合され、前記移動デバイス(50、50’、50’’、520)は、前記指向性軸(55)周りと、前記中間軸(53)周りと、の回転運動の組み合わせに従って動作可能であり、前記把持部材(52)の前記指向性運動を実現する、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記関節接合アーム(51)は、少なくとも前記指向性軸(55)に平行である拘束軸(54)周りで、前記作業面(α)の下方の高さで関節接合され、前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)は、回転運動の前記組み合わせ、さらに前記拘束軸(54)周りに従って動作可能であり、前記把持部材(52、520)の前記指向性運動を実現する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記移動デバイス(50’’、500)は、内部位置において前記動作ユニットの基部に拘束され、前記作業面(α)は、前記移動デバイス(50’’、500)が、前記指向性運動の後に前記作業面(α)から現出するのを可能にするためのノッチ(41a)を備える、請求項7~10のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記関節接合アーム(51)は、前記第1の部材(51a、51a’’)と前記第2の部材(51b、510b)との間、及び/または前記第2の部材(51b)と前記把持部材(52)との間、に延びたスペーサ(51c、510c)を備え、前記把持部材(52)を前記動作ユニットの反対の内部側に近付けて、この領域に対応して動作する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記関節接合アーム(51)の前記第1の部材(51a’’、51a)は、二重エルボーのように形状付けられる、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記移動デバイス(50、50’’、500)は、前記動作ユニットに一体化される、請求項7~13のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記移動運動は、前記長手方向に対して横断方向である、請求項7~14のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記動作ユニットに対して、前記長手方向に沿って可動である別の動作ユニットを備える、請求項7~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記動作ユニットは、曲げユニット及び/または屈色ユニット(41)であり、曲げヘッド及び/または屈曲ヘッド(40)を備え、前記作業面(α)で動作する曲げ部材(42、43、44、45)が装備され、それらの間に、曲げられ、及び/または屈曲される前記棒材(2)のための、挿入座部(46)が画定される、請求項7~16のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記把持部材(52、520)は、前記方向付けられた構成から動作可能であり、前記作業面(α)または前記取外し面(β)の上方に配置され、それによって、前記作業面(α)から、または前記取外し面(β)からそれぞれ少なくとも部分的に持ち上げられて、数本の前記棒材(2、2a)を係合解除する、請求項7~17のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記長手方向に沿って、前記移動デバイス(50)と協働するよう構成された、少なくとも1つの別の前記移動デバイス(50’)を備える、請求項7~18のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記把持部材(52、520)は、一対の顎部(52a)を備え、それらのうち少なくとも一方は、他方に対して、前記開放構成と前記閉鎖構成との間で可動であり、それらのうち少なくとも一方は、凹部(57)及び突出端部(58)を備え、前記閉鎖構成において、1本の前記棒材(2、2a)は、前記突出部(58)によって締められ、残りの前記棒材(2、2a)は、前記凹部(57)によって受取られる、請求項7~19のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記移動デバイス(500)の前記関節接合アーム(51)は、前記把持部材(52)及び別の把持部材(520)を有する、請求項7~20のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記長手方向に沿って可動である、複数の前記移動デバイス(50、50’、50’’、500)を備え、それによって前記加工された棒材(2a)を、対応した長手方向の連続において取外すための、前記取外しステーション(6)の全長手方向延長を利用する、請求項7~21のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記送り込み面(3a)の一方の側において、サイズに切断され、他のソースから来る棒材(2)を受取るための専用の、少なくとも1つの追加の受取り面(3a’)を備える、請求項7~22のうちいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状またはロールから切断することによって得られる、特に鉄筋コンクリート用の鋼製ロッドである棒材を加工するため、特に曲げるための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄筋コンクリートのための補強棒材を作るための、一方または両方の端部が曲げられ、後者の場合「鉄筋」と呼ばれる一般に「鋼材」と呼ばれる鋼棒、またはサイズによって「スターラップ」もしくは「ロングスターラップ」と呼ばれる、実質的に閉じられた型材に曲げられたロッドの使用が公知である。これらの製品を作るために、直線または予め直線にされた鋼棒の両端部に、連続した好適な曲げを生じさせる装置が、一般に使用される。より具体的には、「曲げロボット」として公知である曲げ装置が現在公知であり、それらは形状付けられた製品、スターラップ、または「ロングスターラップ」を生成するのを可能にし、作られる形状要素のサイズに好適な特定の長さに既に切断された、型材から開始する。
【0003】
通常これらの装置は、形状付ける棒材を送り込むために使用される、モータ付きローラを伴う送り込み経路と、手動、自動、または半自動による、棒材のための移動手段もしくは取付け手段と、各々が取付けられたそれぞれの端部を形状付けるための、専用の曲げヘッドを搭載した、一対の曲げユニットと、を備える。
【0004】
詳細には、各曲げヘッドは、一般に、中央曲げスピンドル、及び偏心曲げピン、ならびにワークピースが動くのを防止する制止要素、から構成された曲げツールを備える。
【0005】
代替として、公知の解決策によると、曲げツールは、二重スピンドルから構成される。この二重スピンドルは、棒材のための座部によって交差され、曲げステップ中に当接部としても作用し、常に偏心ピンによって実行される
【0006】
従来の装置において、各曲げヘッドは、いずれの場合も曲げユニットに拘束され、形状付ける棒材の軸に対して、長手方向において固定されるか、または可動である。一方の曲げユニットが固定され、他方の曲げユニットが可動である装置が、公知である。両方の曲げユニットが可動である、説明されるものと類似の動作を伴う装置も、公知である。
【0007】
このような公知の装置は、一般的に、曲げステップと、曲げユニット間の相対移動ステップと、の好適な交代を通して曲げサイクルを実施するが、それらは棒材の取付けステップ及び取外しステップを、完全に自動化することはできない。
【0008】
いくつかの解決策が、特に棒材を曲げユニットに取付けることを自動化するよう、提案されている。
【0009】
例えば、欧州特許出願公開第1296780号明細書は、棒材を曲げるための装置を例示しており、棒材を曲げシステムの中に送り込むためのプライヤが装備された移動機構、及び形状付けられた棒材を取外すための、やはりプライヤが装備された取外しシステム、を備える。
【0010】
他方で欧州特許出願公開第1375022号明細書は、金属製棒材を加工するためのプラントを例示しており、金属製棒材を移動させるための手段を備える。詳細には、この例示されたプラントは、棒材を第1のステーションから曲げステーションまで移動させるための、第1の手段と、一旦曲げられた棒材を、曲げステーションから取外しステーションまで移動させるための、第2の手段と、を備える。第1の移動手段は、支持フレーム、及び1つまたは複数の把持部材を備える。これらの部材は同様に、棒材の長手方向に平行である第1の水平方向に、曲げステーションに対して、ならびに棒材の長手方向に平行及び垂直である第2の方向に沿って可動となるように、支持フレーム上で誘導される支持構造を備える。各把持部材も、リスト部に取付けられた一対の顎部を備え、それは次に、実質的に水平である関節接合軸の周りを回転可能に、把持部材の支持構造に対して関節接合される。
【0011】
最後に、欧州特許第0419441号明細書は、棒材を曲げるための装置を示しており、2つの曲げユニットを備え、その各々には把持部材が装備され、かつ、受入れ位置と、2つの曲げユニット間の空間に棒材が挿入される挿入位置と、の間を振動させる、移動部材の機能を伴う。
【0012】
しかし、公知の解決策は、特定の分野における要望を完全には満たさない。なぜなら、それらは一般的に複雑な構造を有し、そのため大きく、かつ高価であるためである。
【0013】
さらに、公知の装置は、製造要件によって必要とされる多用途性を提供できない。なぜならそれらは、曲げる棒材を取付けること、及び曲げられた製品を取外すことを、規則的な方法で行なうのを可能にするために、別のデバイスを必要とするためである。実際、取付けステップ中に、棒材が曲げユニット間に迅速に挿入されること、すなわち、所望の精度で曲げ動作を実行できるよう、例えば特定の数を全て一緒に、横並びで整合された配置にすることは、重要である。棒材は、効果的に解かれなければならない。換言すると、棒材は、延長の全てのセクションで、常に同じ順番で配置されなければならない。取外しステップにおいても、曲げられた製品が規則的な方法で移動され、それによってその後のグループ分け、ラベル貼り、及び搬送ステップを容易にすること、及び、突出部を作り出す曲げ部分の重量のために、取扱い中に棒材が回転しないこと、を保証することは重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1296780号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1375022号明細書
【特許文献3】欧州特許第0419441号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、先行技術で言及された課題を解決し、自動的かつ多用途な方法で棒材を取扱い、全ての寸法及び生産性を最適化するよう実行するのを可能にする、棒材を曲げるための方法、ならびに装置を考案することである。
【0016】
本発明の別の目的は、簡単かつ機能的な構造、使用における良好な柔軟性、及び動作の信頼性、を伴って提供された前述の取扱いを実行する装置を、提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前述の目標は、本発明による、請求項1に記載の方法、ならびに請求項7に記載の装置によって、実現される。
【0018】
棒材を加工するための方法は、送り込み面で長手方向に沿って棒材を受取るのに好適な送り込みステーションと、作業面で棒材を加工するための、少なくとも1つの動作ユニットと、取外し面で加工された棒材を受取るための、取外しステーションと、送り込みステーション及び取外しステーションの間に挿置された、移動デバイスと、を配置するために提供される。
【0019】
移動デバイスは、作業面の下方の高さに拘束された関節接合アームと、少なくとも前述の長手方向に平行である指向性軸の周りで、関節接合アームに関節接合された、少なくとも1つの把持部材と、を備える。把持部材は、受取り空間を備え、そこでは数本の棒材を保持することができる。把持部材は、それぞれの通路開口部を通して受取り空間が開放されて、数本の棒材が把持部材の受取り空間に接近できるか、または受取り空間の外側で解放できる、開放構成と、前述の数本の棒材を特に締付けて保持するために、受取り空間が閉鎖されている、閉鎖構成と、の間で可動である。
【0020】
次に本方法は、送り込みステーションにおいて、送り込み面で棒材を送り込むことを提供する。
【0021】
その後、移動デバイスは送り込み面に位置付けられ、数本の棒材を捕えて、把持要素を開放構成から閉鎖構成まで操作する。
【0022】
次に、捕えられた数本の棒材は、第1の移動セクションまで移動され、移動デバイスを移動運動で、送り込み面から動作ユニットまで起動する。
【0023】
次に数本の棒材は、把持要素を閉鎖構成から開放構成まで操作することによって、作業面で解放される。
【0024】
次に動作ユニットは、数本の棒材を加工するよう操作される。
【0025】
数本の加工された棒材は、把持要素によって取られ、移動デバイスを前述の移動運動で、動作ユニットから取外しステーションまで起動することで、第2の移動セクションまで移動される。
【0026】
数本の加工された棒材は、把持要素を、閉鎖構成から開放構成まで起動することによって、取外し面で解放される。
【0027】
送り込みから取外し面への解放までの、前述のステップのうち1つにおいて、本方法は、移動デバイスを指向性運動で操作することを提供し、把持部材を少なくとも指向性軸の周りに回転させ、それによって受取り空間が通路開口部の上方になるよう、把持部材を方向付ける。
【0028】
好ましくは、この指向性運動は、把持部材を一方の側から反対側までの、関節接合アームに対して反転を生じさせる。
【0029】
それによって移動デバイスは、中間位置に配置された動作ユニットに対して互いに反対にある、それぞれ送り込みステーションと取外しステーションとの間の全経路において、第1の移動及び第2の移動を実行するのを可能にする。したがって動作ユニットは、この意味では交差ステーションとなり得る。
【0030】
この交差を可能にするために、前述のステーション間に挿置された移動デバイスは、有利には任意の指向性に従って数本の棒材を取り、同じ本数の棒材を、解放面、動作面、または取外し面それぞれにおいて、規則的な構成、特に静止した構成で開放するのを可能にする。複数の棒材または加工された棒材の場合、互いに重ねて、すなわち積み重ねられる。
【0031】
詳細には、前述の指向性運動のおかげで、本方法は、その前の取外しサイクルで取外された棒材の上に、加工したばかりの棒材を積み重ね、すなわちきちんと重ね合わせるのを可能にし、それによって例えば棒材は全長にわたって積み重なる。これは、把持部材のサイズを実質的に画定する受取り空間が、解放ステップ中に通路開口部を覆い、それによって、解放面または作業面に既に存在する棒材のサイズに干渉しないため、可能である。
【0032】
詳細には、把持部材の前述の反転は、好ましくは棒材を、関節接合アームの一方の側から取り、同じアームの他方の側で解放し、それらの合計寸法を越えることを可能にする。それによって、同じ全ての寸法は、場合によって、作業面または取外し面における棒材を取扱う動作に干渉しない。
【0033】
好ましくは、反転は、移動デバイスを、指向性軸の周りと、指向性軸に平行な関節接合アームにおける関節接合の中間軸の周りと、のそれぞれの回転運動を組み合わせで起動することによって、行なわれる。
【0034】
回転運動のこの組み合わせは、指向性軸に平行である拘束軸の周りの回転を、さらに含み得る。それによって、関節接合アームは、作業面の下方の高さに拘束される。
【0035】
好ましくは、この反転は、第2の部材を中間軸の周りに回転させること、及び第1の部材を反対方向で拘束軸の周りに回転させること、のそれぞれによって行なわれる。
【0036】
好ましくは、数本の棒材を解放するステップは、取外し面からの少なくとも部分的な上昇運動を伴い、棒材を係合解除することを含み、それによって棒材を、取外し面に規則的に静止させること、または他の既に形状付けられた棒材を重ね合わせること、を可能にする。
【0037】
詳細には、動作ユニットは、曲げユニット及び/または屈曲ユニットである。
【0038】
本発明によると、棒材を加工するための装置は、棒材を長手方向に沿って、送り込み面で受取るのに好適な、送り込みステーションと、作業面で棒材を加工するための少なくとも1つの動作ユニットと、加工された棒材を取外し面で受取るための、取外しステーションと、を備える。
【0039】
本装置は、送り込みステーションと取外しステーションとの間に挿置された、移動デバイスを備え、この移動デバイスは、作業面の下方の高さに拘束された関節接合アームと、少なくとも長手方向に平行である指向性軸の周りで、関節接合アームに関節接合された、少なくとも1つの把持部材と、を備える。装置の把持部材は、受取り空間を備え、そこでは数本の棒材を保持することができる。把持部材は、それぞれの通路開口部を通して受取り空間が開放されて、数本の棒材が把持部材の受取り空間に接近できるか、または受取り空間自体の外側で解放できる、開放構成と、前述の数本の棒材を、特に締付けて保持するために、受取り空間が閉鎖されている、閉鎖構成と、の間で可動である。
【0040】
移動デバイスは、把持部材を、送り込みステーションと動作ユニットとの間の第1の移動セクション、及び動作ユニットと取外しステーションとの間の第2の移動セクションに至らせ、数本の棒材を、それぞれ作業面及び取外し面に解放するよう、移動運動において操作され得る。
【0041】
移動デバイスは、有利には、少なくとも指向性軸の周りの指向性運動で動作可能であり、それによって受取り空間が通路開口部の上方になるよう、把持部材を方向付ける。
【0042】
好ましくは、この指向性運動は、把持部材を一方の側から反対側まで、同じ関節接合アームに対してひっくり返す。
【0043】
詳細には、指向性運動において、関節接合アームを構成する部材は、好ましくは協調的な回転、及び/または並進運動を組み合わせて操作され、それによって少なくとも1つの把持部材を、所望の方法で方向付ける。関節接合アームは、好ましくは、少なくとも指向性軸に平行である中間軸の周りで共に関節接合された、第1の部材及び第2の部材を備え、そこにおいて第2の部材は、少なくとも1つの把持部材に対して関節接合される。
【0044】
前述の指向性運動は、好ましくは、関節接合アームのそれぞれの部材における、指向性軸及び中間軸の周りの、回転運動の組み合わせを含む。
【0045】
関節接合アームは、好ましくは少なくとも指向性軸に平行である拘束軸の周りで、作業面の下方の高さに拘束される。
【0046】
前述の指向性運動は、好ましくは、把持部材をひっくり返すために、拘束軸の周りに、第1の部材のさらなる回転運動を含む。
【0047】
関節接合アームの部材間における関節接合は、好ましくはそれぞれの部材の平面運動を生成するが、代替または追加として、関節接合は、三次元空間における運動を生成できる継手、詳細には球面継手を含み得る。
【0048】
特定の態様によると、移動デバイスは動作ユニットと連携させることができ、それによって前述の移動運動の後に、同じユニットの動作ヘッドに対して外部側において、加工されている棒材のための少なくとも1つの保持部材が同じユニットに配置された一方の内部側の反対側で、動作面から現れる。
【0049】
好ましくはこの場合、関節接合アームは、把持部材がこの領域で動作するよう、把持部材を動作ユニットの反対の内側に至らせるために、第1の部材と第2の部材との間、及び/または第2の部材と把持部材との間に延びたスペーサ部材を備え得る。
【0050】
前述の関節接合アームにおける第1の部材を、二重エルボーのように形状付けることができる。
【0051】
移動デバイスは、好ましくは動作ユニットと一体化され、詳細には作業面の下で、実質的にその基部において枢動される。
【0052】
移動運動は、好ましくは長手方向に対して横断する。
【0053】
好ましくは、装置は長手方向に沿って動作ユニットに対して可動である、別の動作ユニットを備える。
【0054】
この動作ユニットは、好ましくは曲げユニット及び/または屈曲ユニットであり、作業面で動作する曲げ部材または屈曲部材が装備された、曲げヘッドまたは屈曲ヘッドを備え、それらの間で、曲げられ及び/または屈曲される棒材のための挿入座部が画定される。
【0055】
把持部材は、好ましくは方向付けられた構成から、詳細には作業面または取外し面の上方に配置されて、ひっくり返された構成から操作され、それによって少なくとも部分的に、それぞれ作業面または取外し面から上昇運動にある、数本の棒材を係合解除する。
【0056】
本装置は、前述の移動デバイスと協働するよう構成された、少なくとも1つの別の移動デバイスを備え得る。この追加のデバイスは、長手方向に沿って、好ましくは他方の移動デバイスと整合される。
【0057】
把持部材は、好ましくは一対の顎部を備えることができる。その一方は他方に対して、少なくとも開放構成と閉鎖構成との間で可動である。それらのうち少なくとも一方は、凹部及び端部突出部を内部に備える。それによって閉鎖構成において、棒材は突出部によって締付けられ、残りの棒材は代わりに凹部によって受取られる。より正確には、締付けられた棒材は、把持デバイスが開放構成にあるときに画定された、通路開口部に対応した位置にある。閉鎖構成において、締付けられた棒材は、特に回転に対して確実にロックされ、前述の通路開口部を、棒材自体の横断寸法によって遮る。この状況において、締付けられた棒材は、把持部材の受取り空間で保持された、隣接する棒材に対する、支持及び回転をロックする機能を実施する。それによって曲げられた棒材、したがって重心が棒材自体の長手方向から離されて位置付けられた棒材でさえ、安全な取扱いを可能にする。
【0058】
特定の態様によると、本装置は、棒材を取外すために、取外しステーションの長手方向全延長を利用するよう、長手方向に沿って可動の、複数の移動デバイスを備えることができる。
【0059】
特定の態様によると、移動デバイスは、好ましくは独立して可動である別の関節接合部材によって運ばれる、少なくとも1つの別の把持部材を備え得る。
【0060】
本発明の詳細は、添付の図面において例として例示された、本発明による方法を実施する、特に棒材を曲げる加工をするための装置の、好ましい実施形態の詳細な説明から、より明確となろう。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】取外しステーションの、実施形態による装置の斜視図である。
【
図2】取外しステーションの、異なる実施形態による装置の斜視図である。
【
図3】動作ステップにおける、本装置の詳細拡大側面図である。
【
図4a】本発明による装置の、連続した動作ステップにおける詳細斜視図である。
【
図4b】本発明による装置の、連続した動作ステップにおける詳細斜視図である。
【
図5】本発明による装置における、送り込みステーションの異なる実施形態の、
図4a及び
図4bで示された同じ動作ステップにおける、装置の一部の斜視図である。
【
図6】別の動作ステップにおける、本発明の詳細側面図である。
【
図7】本発明による装置の、詳細拡大側面図である。
【
図8a】棒材を移動させる連続した動作ステップにおける、本発明による装置の側面図である。
【
図8b】棒材を移動させる連続した動作ステップにおける、本発明による装置の側面図である。
【
図8c】棒材を移動させる連続した動作ステップにおける、本発明による装置の側面図である。
【
図8d】
図8cに示された動作ステップにある、本発明による装置の、
図8a~
図8cとは反対側からの側面図である。
【
図9a】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図9b】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図9c】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図9d】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図9e】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図9f】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図9g】同じ棒材を右回り及び左回りに曲げて鉄筋を加工するための、連続した動作ステップにおける、本発明による装置の斜視図である。
【
図10a】
図9a~
図9gに示されたものの代替の方法による、棒材を右回り及び左回りに加工する連続したステップにおける、本発明による装置の平面図である。
【
図10b】
図9a~
図9gに示されたものの代替方法による、棒材を右回り及び左回りに加工する連続したステップにおける、本発明による装置の平面図である。
【
図10c】
図9a~
図9gに示されたものの代替方法による、棒材を右回り及び左回りに加工する連続したステップにおける、本発明による装置の平面図である。
【
図11a】それぞれの端部において異なる曲率半径で曲げて棒材を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図11b】それぞれの端部において異なる曲率半径で曲げて棒材を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図11c】それぞれの端部において異なる曲率半径で曲げて棒材を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図12a】
図11a~
図11cに示されたものとは異なる動作モードによる、端部を異なる曲率半径で曲げて棒材を加工する、連続した動作ステップにおける同じ装置の平面図である。
【
図12b】
図11a~
図11cに示されたものとは異なる動作モードによる、端部を異なる曲率半径で曲げて棒材を加工する、連続した動作ステップにおける同じ装置の平面図である。
【
図13a】三次元の曲げで棒材を加工する、連続した動作ステップにおける装置の一部の斜視図である。
【
図13b】三次元の曲げで棒材を加工する、連続した動作ステップにおける装置の一部の斜視図である。
【
図13c】三次元の曲げで棒材を加工する、連続した動作ステップにおける装置の一部の斜視図である。
【
図13d】三次元の曲げで棒材を加工する、連続した動作ステップにおける装置の一部の斜視図である。
【
図13e】三次元の曲げで棒材を加工する、連続した動作ステップにおける装置の一部の斜視図である。
【
図13f】三次元の曲げで棒材を加工する、連続した動作ステップにおける装置の一部の斜視図である。
【
図14a】所謂「トラス棒材」を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図14b】所謂「トラス棒材」を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図14c】所謂「トラス棒材」を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図14d】所謂「トラス棒材」を加工する、連続したステップにおける装置の平面図である。
【
図15a】異なる実施形態による装置の移動アセンブリの斜視図である。
【
図15b】棒材を取上げる動作ステップにおける、同じ移動アセンブリの詳細斜視図である。
【
図15c】棒材を取上げる動作ステップにおける、同じ移動アセンブリの詳細拡大図である。
【
図15d】棒材を装置の曲げヘッドに挿入するステップにおける、移動アセンブリの斜視図である。
【
図15e】棒材を取外す動作ステップにおける、
図15a~
図15eに示された移動アセンブリの斜視図である。
【
図17a】棒材を取扱う連続した動作ステップにおける、
図16に示された実施形態による装置の、部分拡大斜視図である。
【
図17b】棒材を取扱う連続した動作ステップにおける、
図16に示された実施形態による装置の、全体斜視図である。
【
図17c】棒材を取扱う連続した動作ステップにおける、
図16に示された実施形態による装置の、部分拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
これらの図面を詳細に参照すると、番号1は、特に鉄筋コンクリート用の鉄棒である棒材2を、特に曲げ加工するための装置の全体を示す。
【0063】
装置1は、そこで曲げるよう意図された棒材2が到達する、送り込みステーション3と、少なくとも1つの動作ユニット、好ましくは一対の動作ユニットを備えた、動作アセンブリと、以下で明記するように、様々なステーション間で棒材2を移動させるための、移動アセンブリ5と、特に取外し面β上の、取外しステーション6と、を備える(特に
図1を参照)。
【0064】
詳細には、移動アセンブリ5は、好ましくは送り込みステーション3と取外しステーション6との間に配置される。
【0065】
動作アセンブリは、好ましくは曲げユニット4、及び/または屈曲ユニットを示す。したがって動作ユニットは、曲げユニット及び/または屈曲ユニット41である。
【0066】
以下で説明する装置は、特に一方または両方の端部で形状付けた、及び/または屈曲された製品を作るための、一対の曲げユニット41及び/または屈曲ユニット41を備える。しかし本発明によると、装置には単一の曲げ及び/または屈曲ユニット41が設けられる場合もある。
【0067】
以下では、用語「曲げユニット」は、曲げユニット及び/または屈曲ユニットを区別せずに示すために使用する。
【0068】
詳細には、曲げユニット41は、公知の方法で、両方または一方で、送り込みステーション3の側部に対して長手方向に沿って整合され、かつ独立して起動させることができる。
【0069】
送り込みステーション3は、送り込み面3aを画定し、棒材2を受取り、場合によってはサイズに切断するよう適応され、曲げユニット4(
図2参照)に並んだ前述の長手方向に従って配置される。送り込み面3aは、例えば実質的に水平とすることができる。
【0070】
棒材2は、例えばローラコンベアなどの軸方向搬送によって、例えば反転手段などの横断搬送によって、または例えば橋型クレーンなどによって空中で、送り込みステーション3に到達できる。
【0071】
送り込みステーション3は、好ましくは少なくとも1つの横断位置付けデバイス31、例えばカテナリータイプを備え、送り込まれた棒材2が横断方向に移動されるのを可能にする。
【0072】
好ましくは、送り込みステーション3は、任意の長さの、棒材2の最適な移動を可能にするために、連続して、例えば均一で配分され、長手方向に沿って配置された、複数の横断方向位置付けデバイス31を備える。
【0073】
各横断方向位置付けデバイス31は、棒材2を送り込み面3a上で規則的に、絡みを解いた同じ高さの構成、すなわち単一の層で配分するのに有利であるように、事前に規則的に、好ましくは交互の動きで、かつ横断方向に操作することができる。
【0074】
より正確には、送り込みステーション3は、加工する棒材2の最大長さに実質的に等しい、長手方向の延長を有し、それによって、実質的に長手方向に従った送り込み面3a上に配置された、最大長さの棒材2の束または単一の棒材2を支持する。
【0075】
送り込みステーション3は、端部を揃える手段32も備え、送り込まれた全ての棒材2における端部の、正確な整合を確保する。整合手段32は、好ましくは送り込み面3aの端部に配置された、平坦な当接壁を形成し、好ましくは選択的な整合運動を伴い、長手方向に沿って可動であり、それによって同時に1本または複数本の棒材に打撃動作を実施する(
図4a及び
図4b参照)。
【0076】
図5に例示された送り込みステーション3の、特定に実施形態によると、送り込み面3aの側部において、例えばストレートナなどの別のソースから来た、適切なサイズに切断された棒材を受取るための専用の、少なくとも1つの追加の受取り面3a’を設けることが可能である。この追加の受取り面3a’を、同じ端部に配置された追加の調整手段33に関連付けることができ、その上に位置付けられた棒材2を確実に正確に整合させて、曲げユニット4によって曲げるよう意図される。この整合手段は、調整手段32と類似のものとすることができるか、または例えば固定された当接壁を形成することができる。この場合、上述の壁に対する長手方向の整合運動は、移動アセンブリ5と協働して成すことができ、棒材2をこの壁に当接させる。
【0077】
曲げユニット41は、送り込みステーション3の側部に配置され、各々は公知の方法で曲げヘッド40を搭載する。
【0078】
各曲げユニット41は、作業面α上で動作し、そこに棒材2は配置され、曲げ部材によって曲げることができる。
【0079】
各曲げヘッド40は、任意のタイプとすることができる。例えば曲げヘッド40は、ピースを加工するために好適な方法でロックするのに好適な、当接部44(
図9a~
図9g参照)に追加して、偏心曲げピン43に関連付けられた中央曲げスピンドル42で構成された曲げツール(
図8a~
図8d参照)を提供できる。
【0080】
代替として、例えば曲げヘッド40は、加工されるピースを好適な方法でブロックするのに好適な当接部44に追加して、棒材2のための座部によって交差された二重スピンドル45と、この二重スピンドル45の周りで可動である、挿置された材料を曲げるための同じ偏心曲げピン43と、を搭載することができる(
図13a~
図13f参照)。
【0081】
当接部44も、好ましくは、曲げヘッド40が中央スピンドル42及び偏心曲げピン43を備えた場合に、設けられる。
【0082】
いずれの場合においても、曲げ部材、中央スピンドル42、及び偏心ピン43の間、または二重スピンドル45及び偏心ピン43の間に、棒材2のために挿入座部46が画定される。それらの間に棒材2が正確に収容されたとき、そこにおいて偏心ピン43は、それぞれの受取り曲げ部材と協働するよう作用して、棒材2のそれぞれの部分に所望の曲げを生じさせる(特に
図8b参照)。
【0083】
実際、偏心ピン43は、挿入座部46の内側に挿入された数本の棒材2を曲げるよう構成され、中央スピンドル42または二重スピンドル45の周りに回転され、当接部44の反対側の、作業面αの一部で可動である。
【0084】
当接部44は同様に、偏心ピン43によって実行される曲げステップにおいて、前述の数本の棒材2それぞれの部分を保持するよう構成される。これらの部分は、偏心ピン43による同じ曲げステップで係合されるようには意図されない。
【0085】
曲げユニット41は、それらの間に棒材2を位置付けるために、長手方向に沿って相対並進運動で可動である。より詳細には、少なくとも1つの曲げユニット41は、加工する棒材2の長さ及び得られる外形に応じて、長手方向軸に沿って位置を適応させるように、それぞれの誘導レール47(
図1参照)に沿った前述の並進運動で可動である。
【0086】
より正確には、本発明による装置は、各曲げサイクルにおいて複数の棒材2を曲げるのを可能にするが、一度に1本の棒材2を曲げるためにも使用することができる。
【0087】
移動アセンブリ5は、好ましくは一体化で取付けられた、したがってそれぞれの曲げユニット41と一体化された、少なくとも1つの移動デバイス50を備える。例えば、移動デバイス50は、長手方向及び反対側の曲げユニット41に対して、内部側または以下で説明するように外部側に、特に枢動して拘束される場合がある。
【0088】
内部側は、曲げユニット41の側として意図され、そこでは当接部44は固定され、一方で外部側は反対側であり、そこでは偏心ピン43が、挿入座部46に挿入された数本の棒材2を曲げるよう動作する。
【0089】
好ましくは、移動ユニット5は、各曲げユニット41のために働く移動デバイス50を備える(
図8b参照)。
【0090】
有利には、装置1は、例えば中間で、曲げユニット41自体の間で独立して固定または可動であり、曲げユニット41とは分離した少なくとも1つの別の移動デバイス50’を、さもなければ各移動デバイス50に類似したものを、備えることができる(
図13a参照)。したがって移動デバイス50、50’は、装置1の全長手延長に沿って、協働して動作可能とすることができ、それによって、装置1の合計長さよりも短い長さで形状付けられた棒材2aの、取外しステーション6における取外し面β上での、詳細には操作、移動、及び取外しを連続で可能にする(
図2参照)。
【0091】
各移動デバイス50、50’は、好ましくは関節接合アーム51と、関節接合アーム51の反対側端部に搭載された少なくとも1つの把持部材52と、を備える。
【0092】
関節接合アーム51は、作業面αよりも下方に取付けられ、好ましくは関節接合され、詳細には作業面αの下方にある曲げユニット41の基部において、関節接合または枢動される。
【0093】
より正確には、関節接合アーム51は、好ましくは少なくとも第1の部材51a及び第2の部材51bを備え、それらは中間関節接合軸53で互いに関節接合される(
図8b参照)。アーム51も、好ましくは同じ第1の部材51aによって、拘束軸54において曲げユニット41の作業面αの下方で、関節接合される(
図8d参照)。代替として、関節接合アーム51は、より多くの関節接合部材を備え得る。それらには、異なる、詳細には別の自由度の程度も提供される。
【0094】
関節接合アーム51は同様に、指向性軸55において、詳細には先端において、把持部材52に関節接合される(
図8d参照)。
【0095】
詳細には、中間軸53、拘束軸54、及び指向性軸55は、好ましくは前述の長手方向に対して平行である。
【0096】
移動デバイス50は、送り込みステーション3の送り込み位置3bと、詳細には棒材2を曲げヘッド40の挿入座部46の中に挿入するための、動作中の曲げ位置と、の間で移動運動において可動であり、詳細には振動する。詳細には、送り込み位置3bにおいて、棒材2は、単一の層に配置及び整合される(
図6参照)。
【0097】
移動デバイス50、50’は、それぞれのモータアセンブリによって、前述の移動運動において可動で動作できる。
【0098】
さらに、移動デバイス50、50’は、前述の曲げ動作位置と、送り込みステーション3の反対側の、曲げユニット4の側部に配置された取外しステーション6の、取外し位置と、の間で取外し運動、好ましくは振動運動によってさらに動かすことができる。
【0099】
実際、少なくとも1つの移動デバイス50、好ましくは一対の移動デバイス50及び場合によっては別の移動デバイス50’を備えた移動アセンブリ5は、数本の棒材2を、好ましくは3つのステーション間で移動させるよう構成される。前述の移動デバイスは、調整された方法で操作できる。
【0100】
より正確には、移動アセンブリ5は、好ましくは、加工される棒材2を、送り込みステーション3から曲げユニット4まで移動させ、それによって、少なくとも1つの曲げステップがそこで行なわれることと、同様に、数本の曲げられた棒材2aを、曲げユニット4から取外しステーション6まで移動させることと、を好ましくは可能にする。
【0101】
次に移動アセンブリ5は、中間位置に配置された、曲げユニット4に対して互いに反対にある、送り込みステーション3と取外しステーション6との間の全経路において、第1の移動及び第2の移動を実行するのを可能にする。したがって曲げユニット4は、この意味では交差ステーションとすることができる。
【0102】
この交差を可能にするために、好ましくは中間曲げユニット4に設置された移動アセンブリ5は、有利には任意の指向性に従って数本の棒材2を取上げ、同じ本数の棒材2を、解放面、動作面、または取外し面それぞれに、規則的な構成で、特に当接して解放するのを可能にする。複数の棒材2または曲げられた棒材2aの場合は、積み重ねて、すなわち互いに重ねて解放するのを可能にする。詳細には、説明した経路に従って、数本の棒材2を、後続の曲げのため、または挿入座部46において取上げるため、のいずれかで解放することができる。この効果を得るために、関わる各移動デバイス50、50’の把持部材52は、指向性運動の後に、第1または第2の言及した移動を区別せず、いつ数本の棒材2を保持して棒材2を解放するかに関係なく、特に反転させて方向付けられる。
【0103】
詳細には、把持部材52は、前述の指向性運動の後、以下で詳細に説明するように、把持部材52が関節接合される関節接合アーム51に対して、初めに一方の側を、次に反対側を、反転され得る。
【0104】
この状況の結果の中で、特に、数本の棒材2、2aは、例えば曲げユニット4を交差でき、把持部材52の開放運動で解放することができる。
【0105】
さらに、把持部材52は、前述の反転の後に、それぞれの通路開口部7を、使用中に下方に向け、詳細には解放面に向けて、方向付けることができる。換言すると、前述の反転のおかげで、把持部材52は、反転構成において、通路開口部7に対して突出することができる。
【0106】
この状況は、例えば数本の棒材2、2aを、取外し面βで取外しステーション6の中まで伴わせ、取外しステーション6に当接させて、把持部材52の上昇運動で、この同じ取外し面βから分離するのを可能にする。
【0107】
より正確には、関節接合アーム51は、好ましくは前述の継手の周り、例えば中間軸53及び拘束軸55の周りの、対応した回転によって、把持部材52を反転させるように、形状付けられる。その結果、例えば数本の棒材2は、送り込み位置3b(
図6参照)から取上げられ、曲げ位置(
図8a、
図8b、及び
図8c参照)に移動されて、関節接合アーム51を交差し得る。
【0108】
前述の反転のおかげで、特に移動デバイス50は、上方から数本の棒材2を解放することができ、それらを挿入座部46の中に挿入する。
【0109】
関節接合アーム51は、好ましくは前述の経路において、曲げ位置と取外し位置との間で、詳細には係合した数本の棒材2をずらすことなく、特に棒材が既に曲げられている場合に望ましくない整合不備を回避して、棒材2を取上げて移動させることも可能である。関節接合アーム51は、詳細には第1の構成にある把持部材52を送り込み位置3bで搭載し、一方で関節接合アーム51は、曲げ位置において反転された把持部材52を支持することができる。このような反転を、代替として第2の移動において、曲げ位置と取外しステーション6との間で提供することが可能である。
【0110】
詳細には、関節接合アーム51の運動学は、好ましくは、把持部材52に関節接合された部材が、曲げヘッド40の上方で振動できるよう、詳細には回転並進運動学を伴い振動できるよう、構成される(
図8a~
図8d参照)。関節接合アーム51における特定の構造のおかげで、移動デバイス50、50’は、棒材2を上方から交差することによって、作業面αの下に拘束された関節接合アーム51の障害物を乗り越えるように、棒材2を移動させることができる。
【0111】
同様に、移動デバイス50は、曲げられた棒材2aの指向性及び規則的な配置を変えることなく、曲げられた棒材2aを取外すことができる。実際、把持部材52を搭載する関節接合アーム51の、特定の運動学のおかげで、曲げられた棒材2aは取外しステーション6まで伴われ、それらは上方から解放されて、把持部材52を開放構成に至らせる。この状況は、特に規則的に分類して積むこと、すなわち曲げられた棒材2aを規則的に積み重ねることを可能にする。
【0112】
「上方から」の解放は、把持部材52の通路開口部7が、開放条件において下方に面することを意味する。
【0113】
さらに、関節接合アーム51の特定の運動学は、移動デバイス50が、棒材2を曲げるステップにおいて曲げユニット41と協働するのを可能にし、以下で詳細に説明するように、保持された数本の棒材2、2aを好適な方法で方向付け、かつ回転させることは、指摘されるべきである。
【0114】
移動デバイス50、50’のために説明した解決策の、運動学上の構成は、好ましいものと考慮されるが、限定ではない。詳細には、関節接合アーム51が異なる数の部材を含むこと、及びそれらの間の拘束が異なる場合があり、それによって、異なる方法で方向付けられた軸に従って、回転及び/または並進運動の異なる相対運動を生じさせることを可能にする。
【0115】
把持部材52は、好ましくは顎タイプである(例えば
図6参照)。
【0116】
好ましくは一対の顎部52aを備え、閉鎖及び開放運動において、その少なくとも一方は、他方に対して開放構成と閉鎖構成との間で可動である。より正確には、開放構成において、顎部52aは互いから離れて設定され、通路開口部7を通して棒材2、2aを解放または挿入する。その一方で閉鎖構成において、顎部52aは互いに接近され、数本の棒材2、2aを囲んで捕える(
図7参照)。
【0117】
詳細には、顎部52aは、それらの間で受入れ空間56を画定するよう形状付けられる。受入れ空間56は、閉鎖構成において閉鎖され、前述の数本の棒材2、2aを詳細には締付けて保持し、一方で開放構成において、通路開口部7を通して開放される。
【0118】
詳細には、少なくとも1つの顎部52aは、内部にそれぞれの凹部57を、及び内側に向けて突出した端部分58を形状付けることができる。
【0119】
特に凹部57は、反対側の凹部57におけるそれぞれの平坦壁に平行に面するよう意図された、少なくとも部分的に平坦壁を有することができ、それによって、閉鎖構成において受取り空間56に保持された棒材2、2aは、同じ床上に横並びで配置される。
【0120】
例えばゴムなどの弾性材料である層59を、少なくとも1つの凹部57の平坦壁に適用して、以下で詳細に説明するように、棒材2,2aを反転させて移動させる間に、棒材2、2aの位置付けを維持し得る。
【0121】
さらに、少なくとも1つの突出部58は、少なくとも1つの凹部57と協働して、捕えた棒材2を保持することができる。しかし有利には、少なくとも1つの突出部58は、好ましくは捕えた棒材2、2aの間で、端部の棒材2、2aのみを締めるよう構成され、その一方で残りの棒材2、2aは、規則的な方法で受取り空間56の内側に保持される(
図7参照)。
【0122】
取外しステーション6を、空間において、詳細には床上で曲げユニット4の隣に画定して、既に少なくとも1つの曲げユニット41による曲げサイクルの対象とされた、曲げられた棒材2aを受取ることができる(
図1参照)。
【0123】
床上の空間には、好ましくは可動で、例えばラック、コンベアベルト、トロリー、またはカテナリー手段などで作られた、拘束デバイス60がさらに装備され、取外しステーション6を容易に自由にするのを可能にし得る(例えば
図2参照)。
【0124】
本発明による装置の動作は、上記の説明から理解可能である。
【0125】
曲げられる単一の棒材、または好ましくは棒材2の束は、送り込み面3aにおいて、送り込みステーション3の中に送り込まれる。
【0126】
横断方向の位置付けデバイス31は、一連の交互の動きを伴い、送り込み面3aに送り込まれた棒材2の束を動かす。最後に、棒材2は、送り込み面3aにおいて単層で、規則的に整合して配置される。
【0127】
好ましくは少なくとも一対の移動デバイス50、50’の把持部材52は、次に送り込みステーション3までの所定の横断距離に近付くよう動かされ、開放構成に至らされ、それによって所定の数の棒材2を捕える。この所定の横断距離は、取上げることになる数本の棒材2の横断寸法に、実質的に相当する。詳細には、棒材2が、横断方向の位置付けデバイス31によって事前に実施された動作によって、横並びで設置された場合、捕えられた棒材2の数は、予想されたものと完全に等しい(
図3参照)。
【0128】
次に把持部材52は、閉鎖構成で操作され、曲げサイクルの対象となる数本の棒材2を締付ける。
【0129】
その後、移動デバイス50、50’は、送り込み位置3bから曲げ位置まで、移動運動で調整されて操作され、一方で把持デバイスを指向性運動で動かす。好ましくは、把持部材52は同時に反転され、その後棒材2は正確に捕えられる。把持部材52の指向性運動、詳細には反転は、交互に、後続の移動において、曲げ位置から取外しステーション6まで、または保持された棒材2が存在しない空の状態で実行することができる。
【0130】
次に少なくとも1つの曲げユニット41は、曲げサイクルを実施し、有利には移動デバイス50、50’と協働して、曲げられた棒材2aを得る。
【0131】
例えば、曲げユニット41は、単に移動アセンブリ5の介入のおかげで、交互に反対方向に連続した曲げを成すことができる。詳細には、第1の曲げを実施した後(
図9a及び
図9b参照)、移動アセンブリ5は、曲げられた棒材を取上げ、それらを挿入座部46から持ち上げ(
図9c及び
図9d参照)、曲げヘッド40が曲げピン43の位置を逆転させるのを待ち(
図9e参照)、好適に位置付けられた挿入座部46において、中央スピンドル42の反対側から棒材を再挿入し(
図9f参照)、スピンドル42周りに、前とは反対方向の曲げを実行する(
図9g参照)。
【0132】
代替として、曲げる棒材2が1本のみである場合、少なくとも1つの曲げユニット41は、棒材2の両端部において、移動アセンブリ5と異なる方法で協働して、交互の反対方向に連続した曲げのサイクルを実行することができる。詳細には、第1の曲げ(
図10a及び
図10d参照)及び曲げユニット41に対する長手方向の位置付け(
図10b参照)の後、移動アセンブリ5は、適切な角度、詳細には180°だけ棒材2を回転させることによって、加工されている棒材2のそれぞれの部分を締めることができ、それによって対応したそれぞれの端部分を反転させる(
図10b及び
図10e参照)。このポイントにおいて、曲げヘッド40は、前の曲げに対して反対方向に後続の曲げを実施できる(
図10c参照)。
【0133】
さらに、一対の曲げユニット41は、棒材の反対側両端部において、異なる曲率半径の曲げを実施できる。
【0134】
第1の動作モードによると、曲げユニット41におけるそれぞれ異なる曲げヘッド40、詳細には異なるスピンドル42の設定を提供することが可能である(
図11a参照)。曲げは、それぞれの曲げヘッド40を操作して、場合によっては移動デバイス50の把持部材52によって棒材を保持することによって、棒材2の一方の端部に実施される(
図11b参照)。同じデバイス50のおかげで、次に棒材2は、使用したばかりの曲げユニット40から接続解除され、横断方向に沿って好適に位置付けられ、最後に反対側の曲げユニット40の挿入座部において挿入される(
図11c参照)。
【0135】
代替として、端部の曲げを異なる曲率半径で作り、把持部材52によって棒材2を保持することで、同じ結果を実現することが可能であり、それによって棒材2は、両方のスピンドル42に対して接触して位置付けられる(
図12a参照)。この状況において、棒材2は、作業面α上で長手方向に対して、傾けられることになる。このポイントにおいて、単一のステップで、棒材2の両端部を曲げることが可能である(
図12b参照)。
【0136】
さらに、例えば形状45が装備された曲げヘッド40を使用して、三次元ピースを作ることが可能である。この結果は、第1の曲げを作ること(
図13a参照)、次に把持部材52及び関節接合アーム51への特定の関節接合のおかげで、棒材2自体をそれぞれの長手軸の周りに適切な角度だけ回転させること(
図13b参照)、次に後続の曲げを実施すること(
図13c~
図13f)、によって実現される。
【0137】
最後に、移動アセンブリ5の協働と、作業面αに位置付けられた偏心曲げピン43に対する好適な反対側の部材の準備と、のおかげで、所謂「トラス棒材」である曲げられた棒材2aを、容易に製造することか可能である(
図14a、14d参照)。
【0138】
移動ユニット5は、取外し運動において最終的に起動され、曲げられた棒材2aを、曲げ位置から取外しステーション6の取外し位置まで、規則的な方法で移動させる。
【0139】
図15a~
図15eに示された別の実施形態によると、移動デバイス50’’が、曲げユニット41における曲げヘッド40の外部で、作業面αの下方に拘束されるようにすることが可能である。外部側は、曲げステップ中に数本の棒材2が、例えば当接部44によって保持される側の反対の、曲げヘッド40の側として意図される。換言すると、外部側は、スピンドル42または二重スピンドル45に対して、曲げヘッド40の偏心ピン43が動作する側である。
【0140】
移動デバイス50’’は、好ましくは曲げユニット41と一体化され、詳細には、その基部に内部で拘束される。
【0141】
詳細には、関節接合アーム51は、有利には、基部を通って作業面αまで延びた凹部41aの内側で、曲げユニット41の基部に、拘束、特に枢動され得る。詳細には凹部41aは、上述の様々な取扱いステップで、第1の部材51a’’が振動するのを可能にできる。
【0142】
この実施形態は、残りは上述のものと極めて類似するが、内部側の空間を利用可能にし、一対の曲げユニット41の場合に、曲げユニット41間で、曲げユニット41自体を位置付けることができる最小距離を減少させることを可能にする。このように、装置1は、非常に短い鉄筋ピースを製造できる。
【0143】
棒材2、2aの取上げ、挿入、及び取外しの動作を可能にするために、移動デバイス50’’の関節接合アーム51は、この場合、第1の部材51a’’と第2の部材51bとの間に挿置された、少なくとも1つのスペーサ部材51cを、備えることができる。詳細には、スペーサ部材51cは、この場合中間軸53に沿って延びることができ、把持部材51を曲げユニット41の内部側に近付け、それによって棒材2、2aを取扱うために、この領域で動作する(例えば
図15a及び
図15c参照)。代替として、スペーサ51cは、例えば指向性軸55に沿って延び、第2の部材51bと把持デバイス52との間に挿置することができる。別の変形によると、中間軸53及び指向性軸55それぞれに沿って延びた、異なるスペーサを挿置することができる。
【0144】
最後に、第1の部材51a’’は、棒材2または曲げられた棒材2aを移動及び/または取外しステップ中に、特に作業面αとの干渉を避けるよう、形状付けることができる。この目的のため、例えば第1の部材51a’’は、有利には例えばC形状のような二重クランク構造を伴って延びることができる(
図15e参照)。
【0145】
図16、
図17a、
図17b、及び
図17cに示される第3の実施形態によると、移動デバイス500が、それぞれの運動トルクによって作業面αの下方で拘束されるようにすることが可能であるが、それは上述の実施形態の形状とは異なり、分割され、したがって一対の把持部材を支える。
【0146】
より正確には、移動デバイス500は、例えば曲げヘッド40の内部側から動作する把持部材52に追加して、同じ曲げヘッド40に対して反対側から動作する、別の把持部材520を備える。
【0147】
実際、共通の第1の部材51aから始まり、スペーサ51c及び510cは展開され、中間軸53から始まり、反対の両側それぞれから、第2の部材51b及び510bそれぞれを搭載する。第2の部材51b及び510bの各々は同様に、把持部材52、520に関節接合される(
図17a参照)。
【0148】
この実施形態は、残りは上述のものと極めて類似するが、単一の移動デバイスでも、加工される数本の棒材の各々を支持するのを可能にする。
図16に示されるように、実際、好ましくは曲げユニット41の間に挿置された追加の移動デバイス50’の使用を回避するのを可能にする。さらに、有利には、共通の第1の部材51aからの枝部を、棒材2を最適に取扱うために、独立して動かすことができる。詳細には、例えば加工ステップにおいて、数本の棒材2は把持部材52のみによって保持され得るが、一方で別の把持部材520は離隔された位置にあり、そこでは曲げ動作に干渉しない(
図17c参照)。
【0149】
このように、本発明による、棒材における金属型材を曲げるための装置は、棒材の最適な加工、例えば棒材の曲げ加工を、特に占有空間を最大限に低減させ、最適な製造効率にすることによって、可能にする目的を実現する。
【0150】
本発明の実用的な実施形態において、使用される材料、ならびに形状及び寸法は、要件によって変更され得る。
【0151】
任意の請求項で言及される技術的特徴の後に参照記号が続き、これらのような参照記号は、特許請求項の理解を向上させる目的としてのみ含まれる。したがってこれらのような参照記号によって例としての目的のために識別される各要素の程度がどうであれ、それらの参照記号は、いかなる態様においても限定を意味するものではない。
【国際調査報告】