(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】座席上の荷重及び力を監視するシステム、装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240416BHJP
G01G 19/52 20060101ALI20240416BHJP
G01L 5/00 20060101ALI20240416BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20240416BHJP
A61B 5/113 20060101ALI20240416BHJP
A61B 5/02 20060101ALI20240416BHJP
E03D 9/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A61B5/00 B
G01G19/52 F
G01L5/00 Z
A61B5/16 110
A61B5/113
A61B5/00 102A
A61B5/02 310B
A61B5/02 310K
E03D9/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553188
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-20
(86)【国際出願番号】 US2022024236
(87)【国際公開番号】W WO2022217140
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523328946
【氏名又は名称】カサナ ケア,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】コン,ニコラス ジョゼフ
【テーマコード(参考)】
2D038
2F051
4C017
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
2D038ZA03
2F051AA17
2F051AB09
4C017AA02
4C017AA03
4C017AA08
4C017AA09
4C017AA14
4C017AA19
4C017AB10
4C017AC20
4C017AC26
4C017BB12
4C017BC11
4C017BC21
4C038PP03
4C038PS00
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4C038VC20
4C117XA05
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4C117XD32
4C117XE13
4C117XE14
4C117XE15
4C117XE16
4C117XE17
4C117XE24
4C117XE30
4C117XE54
4C117XQ11
(57)【要約】
本明細書には、トイレ上において着座した対象者の生理学的データを監視するためのシステム、装置、及び方法が開示され、これは、トイレ座席上の荷重及び力を監視するためのシステム、装置、及び方法を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において開示されているシステム、装置、及び方法は、トイレ座席とトイレのベース又はその他のコンポーネントの間の結合地点において存在している荷重及び力を計測し得るセンサの組を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
排泄物レセプタクルのベースの表面上において配設された且つそれを通じて排泄物を受け取るための開口部を定義するリングであって、前記排泄物受け取りベースの前記表面及び対象者がその上部において着座し得る表面に係合するように構成された支持部の組を含むリングと、
前記リングを前記排泄物受け取りベースに結合するように構成されたカプラと、
前記支持部の組からのそれぞれの支持部において又はその近傍において配設された少なくとも1つのセンサ及び前記リングと前記排泄物受け取りベースの間の前記結合部に沿って配設されたセンサを含むセンサの組であって、前記対象者が前記リングの前記表面上において着座した際に前記リング上に存在している力を計測するように集合的に構成されたセンサの組と、
前記センサの組に動作自在に結合された且つ前記計測された力に基づいて前記対象者の着座重量又は心弾動図(BCG)の少なくとも1つを判定するように構成されたプロセッサと、
を有する装置。
【請求項2】
前記リングと前記排泄物受け取りベースの間の前記結合部に沿って配設された前記センサは、前記カプラ内において配設されている請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カプラは、ボディと、前記ボディに運動自在に結合されたプラットフォームと、を含み、
前記センサは、前記プラットフォームに隣接した状態において配設可能であり、且つ、前記プラットフォームを通じて伝達される力を計測するように構成されている請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記リングと前記排泄物受け取りベースの間の前記結合部に沿って配設された前記センサは、前記リング内において配設されている請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記リングは、前記リングの一部分に運動自在に結合された内部プラットフォームを含む請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記リングと前記排泄物受け取りベースの間の前記結合部に沿って配設された前記センサは、前記結合部を介して前記リングから前記排泄物受け取りベースに伝達されている力を計測するように構成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記センサは、前記カプラ又は前記リングの少なくとも1つ内において配設された第1センサであり、且つ、前記支持部の組からのそれぞれの支持部において又はその近傍において配設された前記少なくとも1つのセンサは、
前記支持部の組からの第1支持部において又はその近傍において配設された第2センサと、
前記支持部の組からの第2支持部において又はその近傍において配設された第3センサと、
を含み、
前記第2及び第3センサは、前記リングの前部端部に相対的に近接した状態において配置されている一方で、前記第1センサは、前記リングの後部端部に相対的に近接した状態において配置されている請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記センサの組は、前記対象者が前記リングの前記表面上において着座した際に前記リング上に存在している合計力を計測するように集合的に構成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記カプラに結合された蓋を更に有し、前記蓋は、前記リングの前記開口部をカバーするように構成されており、
前記カプラは、前記蓋及び前記リングが互いとの関係において且つ前記排泄物受け取りベースとの関係において回動することを許容するように構成されている請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記ベースを更に有する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記センサの組からのそれぞれのセンサは、前記対象者が前記リングの前記表面上において着座した際に前記リングからそのセンサを通じて前記ベースに伝達される力を表す独立信号を生成するように構成され、
前記プロセッサは、
前記センサの組から前記独立信号を受け取るように、且つ、
前記独立信号を互いに比較することにより、前記独立信号の1つ又は複数内のノイズを低減するように、
更に構成され、
前記プロセッサは、前記ノイズを低減した後に前記独立信号に基づいて前記対象者の前記着座重量又は前記BCGの前記少なくとも1つを判定するように構成されている請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記計測された力に基づいて脈波伝播時間、血圧、1回拍出量、心拍数、呼吸、前駆出期、又は脈波伝播速度の少なくとも1つを判定するように更に構成されている請求項1乃至11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記センサの組は、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ又は心電図(ECG)センサの少なくとも1つを更に含み、
前記プロセッサは、
前記PPGセンサ又は前記ECGセンサからデータを受け取るように、且つ、
前記受け取られたデータに基づいて心拍数、心拍数変動、左心室駆出時間、前駆出期、流速、血圧、1回拍出量、心拍出量、心収縮性、心機能異常、ストレスレベル、呼吸数、又は心波形特性の少なくとも1つを判定するように、
更に構成されている請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記支持部の組からのそれぞれの支持部において又はその近傍において配設された前記少なくとも1つのセンサは、前記支持部内において配設されたセンサ又は前記支持部の下方の前記ベース内において配設されたセンサの少なくとも1つを含む請求項1に記載の装置。
【請求項15】
キットであって、
それを通じて排泄物を受け取るための開口部を定義する且つ内部プラットフォーム及び支持部の組を含むリングを有し、前記リングは、前記支持部の組が排泄物レセプタクルのベースの表面に係合するように構成されるように、前記ベースに前記リングを結合し得るカプラに装着されるように構成され、前記内部プラットフォームは、前記リングと前記カプラの間の前記装着部において配設され、
前記リングは、センサの組を含み、前記センサの組は、前記支持部の組からのそれぞれの支持部において配設されたセンサと、前記内部プラットフォームに隣接した状態において配設されたセンサと、を含み、前記センサの組は、前記リングが前記ベースに結合され且つ対象者が前記リングの表面上において着座した際に前記リング上に存在している合計力を計測するように集合的に構成されている、キット。
【請求項16】
前記内部プラットフォームは、前記リングに運動自在に結合され、且つ、前記内部プラットフォームに隣接した状態において配設された前記センサは、前記内部プラットフォームを通じて伝達される力を計測するように構成されている請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記内部プラットフォームに隣接した状態において配設された前記センサは、第1センサであり、且つ、前記支持部の組からのそれぞれの支持部において配設された前記センサは、
前記支持部の組からの第1支持部内において配設された第2センサと、
前記支持部の組からの第2支持部内において配設された第3センサと、
を含み、
前記第2及び第3センサは、前記リングの前部端部に相対的に近接した状態において配置されている一方で、前記第1センサは、前記リングの後部端部に相対的に近接した状態において配置されている請求項15に記載のキット。
【請求項18】
前記カプラに装着されるように構成された蓋を更に有し、前記蓋は、前記リングの前記開口部をカバーするように且つ前記リング及び前記排泄物受け取りベースとの関係において回動するように構成されている請求項15に記載のキット。
【請求項19】
前記センサの組に動作自在に結合された且つ前記計測された力に基づいて前記対象者の着座重量又は心弾動図(BCG)の少なくとも1つを判定するように構成されたプロセッサを更に有する請求項15乃至18のいずれか1項に記載のキット。
【請求項20】
前記センサの組からのそれぞれのセンサは、前記対象者が前記リングの前記表面上において着座した際に前記リングからそのセンサを通じて前記ベースに伝達される力を表す独立信号を生成するように構成され、
前記プロセッサは、
前記センサの組から前記独立信号を受け取るように、且つ、
前記独立信号を互いに比較することにより、前記独立信号の1つ又は複数内のノイズを低減するように、
更に構成され、
前記プロセッサは、前記ノイズの低減の後に前記独立信号に基づいて前記対象者の前記着座重量又は前記BCGの前記少なくとも1つを判定するように構成されている請求項19に記載のキット。
【請求項21】
キットであって、
それを通じて排泄物を受け取るための開口部を定義する且つ支持部の組を含むリングであって、リングは、前記支持部の組が排泄物レセプタクルのベースの表面に係合するように構成されるように、前記ベースに結合するように構成され、前記支持部の組からのそれぞれの支持部において配設されたセンサを含むセンサの第1の組を含むリングと、
前記リングを前記ベースに結合するように構成されたカプラであって、プラットフォームと、前記プラットフォームに隣接した状態において配設されたセンサの第2の組と、を含むカプラと、
を有し、
前記センサの第1及び第2の組は、前記リングが前記ベースに結合され且つ対象者が前記リングの表面上において着座した際に前記リング上に存在している合計力を計測するように構成されている、キット。
【請求項22】
前記プラットフォームは、前記カプラに運動自在に結合され、且つ、前記センサの第2の組は、前記プラットフォームを通じて伝達される力を計測するように構成されている請求項21に記載のキット。
【請求項23】
前記センサの第2の組は、前記リングと前記ベースの間の前記結合部に沿って配設された第1センサを含み、且つ、前記センサの第1の組は、
前記支持部の組からの第1支持部上において配設された第2センサと、
前記支持部の組からの第2支持部上において配設された第3センサと、
を含み、
前記第2及び第3センサは、前記リングの前部端部に相対的に近接した状態において配置されている一方で、前記第1センサは、前記リングの後部端部に相対的に近接した状態において配置されている請求項21に記載のキット。
【請求項24】
前記カプラに結合された蓋を更に有し、前記蓋は、前記リングの前記開口部をカバーするように構成され、
前記カプラは、前記蓋及び前記リングが互いとの関係において且つ前記排泄物受け取りベースとの関係において回動することを許容するように構成されている請求項21に記載のキット。
【請求項25】
前記センサの第1の組及び前記センサの第2の組に動作自在に結合されたプロセッサを更に有し、前記プロセッサは、前記計測された力に基づいて前記対象者の着座重量又は心弾動図(BCG)の少なくとも1つを判定するように構成されている請求項21乃至24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項26】
前記センサの第1の組及び前記センサの第2の組からのそれぞれのセンサは、前記対象者が前記リングの前記表面上において着座した際に前記リングからそのセンサを通じて前記ベースに伝達される力を表す独立信号を生成するように構成され、
前記プロセッサは、
前記センサの第1の組及び第2の組から前記独立信号を受け取るように、且つ、
前記独立信号を互いに比較することにより、前記独立信号の1つ又は複数内の前記ノイズを低減するように、
更に構成され、
前記プロセッサは、前記ノイズの低減の後に前記独立信号に基づいて前記対象者の前記着座重量又は前記BCGの前記少なくとも1つを判定するように構成されている請求項25に記載のキット。
【請求項27】
キットであって、
リング又は排泄物レセプタクルのベースに結合するように構成された座席アタッチメントを有し、前記座席アタッチメントは、
前記座席アタッチメントが前記リング又は前記ベースに結合された際に対象者が着座し得る表面と、
前記座席アタッチメントと前記リング又は前記ベースの間の係合部のそれぞれの地点において配設されたセンサの組であって、前記座席アタッチメントが前記リング又はベースに結合され且つ対象者が前記座席アタッチメントの前記表面上において着座した際に前記座席アタッチメント上に存在している合計力を集合的に計測するように構成されたセンサの組と、
を含む、キット。
【請求項28】
前記座席アタッチメントは、
後部ウィングと、
前記座席アタッチメントを前記排泄物レセプタクルの前記ベースに結合させるために前記排泄物レセプタクルの前記ベースの上部部分に前記リアウィングをクランプするように構成された調節可能なノブと、
を更に含む請求項27に記載のキット。
【請求項29】
前記座席アタッチメントを前記リングに固定するように構成されたカプラを更に有する請求項27に記載のキット。
【請求項30】
前記センサの組に動作自在に結合されたプロセッサを更に有し、前記プロセッサは、前記計測された力に基づいて前記対象者の着座重量又は心弾動図(BCG)の少なくとも1つを判定するように構成されている請求項27乃至29のいずれか1項に記載のキット。
【請求項31】
前記センサの組のそれぞれのセンサは、前記対象者が前記リングの前記表面上において着座した際に前記リングからそのセンサを通じて前記ベースに伝達される力を表す独立信号を生成するように構成され、
前記プロセッサは、
前記センサの組から前記独立信号を受け取るように、且つ、
前記独立的信号を互いに比較することにより、前記独立信号の1つ又は複数内のノイズを低減するように、
更に構成され、
前記プロセッサは、前記ノイズの低減の後に前記独立信号に基づいて前記対象者の前記着座重量又は前記BCGの前記少なくとも1つを判定するように構成されている請求項30に記載のキット。
【請求項32】
キットであって、
リングと排泄物レセプタクルのベースを結合するように構成されたカプラを有し、前記カプラは、前記リングが前記ベースとの関係において回動し得るように、前記リングを前記ベースに結合するように構成され、
前記カプラは、少なくとも1つのセンサと、プラットフォームと、を含み、前記少なくとも1つのセンサは、前記プラットフォームに隣接した状態において配設され、且つ、対象者が前記リングの表面上において着座した際に前記リングから前記プラットフォームを通じて前記ベースに伝達される力を計測するように構成されているキット。
【請求項33】
前記リング又は前記ベースに結合するように構成された少なくとも1つの支持部を更に有し、前記少なくとも1つの支持部は、前記ベース上において前記リングを支持するように構成され、
前記少なくとも1つの支持部のそれぞれの支持部は、前記リングから前記少なくとも1つの支持部を通じて前記ベースに伝達される力を計測するように構成されているセンサを含む請求項32に記載のキット。
【請求項34】
前記カプラの前記少なくとも1つのセンサ及び前記少なくとも1つの支持部のそれぞれの支持部の前記センサに動作自在に結合されたプロセッサを更に有し、前記プロセッサは、前記計測された力に基づいて前記対象者の着座重量又は心弾動図(BCG)の少なくとも1つを判定するように構成されている請求項32乃至33のいずれか1項に記載のキット。
【請求項35】
フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ又は心電図(ECG)センサの少なくとも1つを更に有する請求項32乃至34のいずれか1項に記載のキット。
【請求項36】
前記PPGセンサ又は前記ECGセンサの前記少なくとも1つに動作自在に結合された且つ前記PPGセンサ又は前記ECGセンサから受け取られたデータに基づいて心拍数、心拍数変動、左心室駆出時間、前駆出期、流速、血圧、1回拍出量、心拍出量、心収縮性、心機能異常、ストレスレベル、呼吸数、又は心波形特性の少なくとも1つを判定するように構成されたプロセッサを更に有する請求項35に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2021年4月9日付けで出願された「Systems,Devices,and Methods for Monitoring Loads and Forces on a Seat」という名称の米国仮特許出願第63/172,903号の利益を主張するものであり、この特許文献の開示内容は、参照により、そのすべてが本明細書に包含される。
【0002】
技術分野
[0002] 本明細書に記述されている実施形態は、一般に健康監視システムに関し、且つ、更に詳しくは、トイレ座席上の荷重及び力を監視するシステム及び方法を含むトイレ又はその他の排泄物レセプタクル上において着座した対象者の生理学的特徴を監視システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 患者の健康監視は、患者の生理学的状態を追跡している際に患者の健康劣化のケースにおいて個人又は医療従事者に早期の警告又はガイダンスを提供するために重要なツールである。しばしば、患者の監視は、押しつけがましいものであり、且つ、患者の特定のバイタルサイン又は特性を計測し得るように個人が能動的に特定の装置を着用する又は自身のルーチンを変更することを必要としている。また、個人を監視するための押しつけがましくないシステムの場合には、制限されており、且つ、不正確な結果を提供する可能性がある。従って、押しつけがましくない手段を通じて個人を監視することのより正確な方式を開発するというニーズが存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
概要
[0004] 本明細書には、トイレ上において着座した個人のデータ(例えば、荷重又は力)を監視するシステム、装置、及び方法について記述されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005] いくつかの実施形態において、装置は、排泄物を受け取るための空間を定義するベースと、ベースの表面上において配設されたリングであって、リングは、ベースの表面に係合するように構成された支持部の組を含み、対象者が着座し得る表面を含むリングと、リングをベースに結合するように構成されたカプラと、支持部の組からのそれぞれの支持部内において配設された少なくとも1つのセンサ及びリングとベースの間の結合部に沿って配設されたセンサを含むセンサの組であって、対象者がリングの表面上において着座した際にリング上に存在している力を計測するように集合的に構成されたセンサの組と、信号に基づいて対象者の重量、心弾動図(BCG)、及び姿勢の少なくとも1つを判定するように構成されたプロセッサと、を含む。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態において、キットは、プラットフォーム及び支持部の組を含むリングを含み、リングは、支持部の組がベースの表面に係合するように構成されるように、トイレのベースにリングを結合し得るカプラに装着されるように構成されており、プラットフォームは、リングとカプラの間の装着部において配設され、この場合に、リングは、センサの組を含み、センサの組は、支持部の組からのそれぞれの支持部において配設されたセンサ及びプラットフォームに隣接した状態において配設されたセンサを含み、センサの組は、リングがベースに結合され且つ対象者がリングの表面上において着座した際にリング上に存在している合計力を計測するように集合的に構成されている。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態において、キットは、支持部の組を含むリングであって、リングは、支持部の組がベースの表面に係合するように構成されるように、トイレのベースに結合されるように構成されており、支持部の組からのそれぞれの支持部において配設されたセンサを含むセンサの第1の組を含むリングと、ベースにリングを結合するように構成されたカプラであって、カプラは、プラットフォーム及びプラットフォームに隣接した状態において配設されたセンサの第2の組を含み、センサの第1及び第2の組は、リングがベースに結合され且つ対象者がリングの表面上において着座した際にリング上に存在している合計力を計測するように構成されている、カプラと、を含む。
【0008】
[0008] いくつかの実施形態において、キットは、トイレのリング又はベースに結合するように構成された座席アタッチメントを含み、座席アタッチメントは、座席アタッチメントがリング又はベースに結合された際に対象者が着座し得る表面と、座席アタッチメントとリング又はベースの間の係合部のそれぞれの地点において配設されたセンサの組と、を含み、センサの組は、座席アタッチメントがリング又はベースに結合され且つ対象者が座席アタッチメントの表面上において着座した際に座席アタッチメント上に存在している合計力を計測するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面の簡単な説明
【
図1A】[0009]一実施形態によるトイレ上に存在している信号(例えば、荷重又は力)を監視する装置の概略図である。
【
図1B】[0010]一実施形態によるトイレ上に存在している信号(例えば、荷重又は力)を監視する装置の概略図である。
【
図2】[0011]一実施形態による対象者の生理学的状態を監視する装置のネットワークを概略的に描く。
【
図3A】[0012]実施形態によるトイレ上に存在している信号(例えば、荷重又は力)を監視するコンポーネントの異なるキットを描く概略図である。
【
図3B】[0012]実施形態によるトイレ上に存在している信号(例えば、荷重又は力)を監視するコンポーネントの異なるキットを描く概略図である。
【
図3C】[0012]実施形態によるトイレ上に存在している信号(例えば、荷重又は力)を監視するコンポーネントの異なるキットを描く概略図である。
【
図4】[0013]一実施形態によるトイレ上に存在している信号(例えば、荷重又は力)を監視する装置を動作させる例示用の方法のフローチャートである。
【
図5】[0014]一実施形態によるトイレ上に存在している1つ又は複数の荷重又は力を監視するコンポーネントを含むトイレの一部分の側面図を描く。
【
図6】[0015]一実施形態によるトイレ上の1つ又は複数の荷重又は力を監視するコンポーネントを含むトイレの一部分の側面図を描く。
【
図7A】[0016]一実施形態によるトイレ上の1つ又は複数の荷重又は力を監視する装置の正面図を描く。
【
図7B】[0016]一実施形態によるトイレ上の1つ又は複数の荷重又は力を監視する装置の斜視図を描く。
【
図8】[0017]一実施形態によるトイレ上の1つ又は複数の荷重又は力を監視する装置の側面図を描く。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
[0018] 本明細書において記述されている実施形態は、一般に健康監視システム及び装置に関し、且つ、更に詳しくは、トイレ上に存在している力及び荷重などの信号を監視するシステム、装置、及び方法に関する。このようなシステム、装置、及び方法は、個人の体重又は心弾動図(BCG)の正確な尺度を提供することが可能であり、これは、個人の特定の生理学的データ又は状態を監視するために、且つ、特定の療法、治療、ライフスタイルの変化、などを必要とするこのようなデータ又は状態の変化について個人及び/又は医療従事者に通知するために、使用することができる。
【0011】
[0019] 大部分の個人は、毎日トイレを使用している。従って、個人がトイレ上において着座している最中に実施され得る健康監視は、その個人に関する情報の定期的な監視の押しつけがましくない方法を提供することができる。トイレ上において着座した個人の着座体重又はBCGなどの尺度は、例えば、個人の心臓又は血管の健康などの個人の特定の状態を監視するために有用であり得る。
【0012】
[0020] 但し、トイレ上の着座した個人を監視するシステム及び方法は、トイレ座席上に存在している特定の荷重及び力が計測されない際には、不正確なものとなり得る。例えば、従来のトイレにおいて、個人が通常着座しているトイレのリング(例えば、環状プラットフォーム)は、ヒンジを使用してトイレのボール又はベースに装着されている。また、リングは、ボールのリムと接触する1つ又は複数のバンパ(例えば、支持部又は脚)によってボール上において支持され得る。計測されることなしに荷重又は力がヒンジ及び/又はバンパを通じて伝達された際には、これは、例えば、個人の体重又はBCGの不正確な計測をもたらし得る。従って、本明細書において記述されているシステム、装置、及び方法は、トイレ座席のヒンジ及び/又はバンパにおいて存在している荷重及び力を計測するように設計されている。
【0013】
[0021] 体重は、例えば、着座した個人の代理体重、排便又は排尿に起因した体重変化、体液貯蔵のレベル、などを含む個人と関連するいくつかの状態を監視及び評価するために使用することができる。このような状態は、例えば、心不全及び腎不全を含む特定のタイプの疾病について通知し得る。また、トイレ座席上の動的な力は、個人の呼吸、BCG、排尿、排便、などと関連する特性を通知し得る。多くの例において、トイレ座席上の個人によって印加される動的な力の大きさは、小さいが、例えば、1回拍出量、心拍出量、排尿の重量、排便の重量、呼吸数、などの推定を含む様々な用途において正確に判定するために重要である。
【0014】
[0022] 様々な検知又は監視システムは、トイレ上の荷重又は力を計測するために使用することができる。例えば、一実施形態において、トイレボールは、体重計上において配置することが可能であり、且つ、トイレ上の全体荷重は、体重計上の力センサを通じて伝達することができる。別の実施形態において、プラットフォームは、プラットフォームをトイレボールに結合するヒンジを伴うことなしに、トイレボールの上方において配置することができる。プラットフォームは、荷重及び力を担持し得る椅子に類似した脚を有することが可能であり、且つ、脚は、荷重及び力を計測するために、センサ上において配置することが可能であり及び/又は統合されたセンサを有することができる。更に別の実施形態においては、リング上の荷重及び力を計測するためのセンサを含む4つのバンパ又は支持部を有するトイレリングとの組合せにおいて、フローティングヒンジ(例えば、荷重を支持していないヒンジ)を使用することができる。フローティングヒンジの適切な例については、2019年5月21日付けで発行された「Apparatus,System,And Method For Mechanical Analysis Of Seated Individual」という名称の米国特許第10,292,658号において記述されており、この特許文献の内容は、引用により、本明細書に包含される。
【0015】
[0023] 但し、荷重を計測する特定の検知又は監視システムは、実装又は使用が実際的ではない場合がある。例えば、特定のシステムは、設置が困難である可能性があり、又は、トイレ内にセンサを統合し得るように、トイレ全体を置換又は変更することを必要とし得る。特定のシステムは、機械的に複雑となる可能性があり、且つ、様々なトイレにわたって安定性に影響を及ぼす可能性がある。様々なトイレタイプ(例えば、形状、サイズ、構成)が付与された場合に、検知及び監視システムのコンポーネントは、トイレのタイプを選択するように制限されている場合がある。プラットフォーム又はその他のコンポーネントが装着されているシステムの場合には、このようなコンポーネントは、収容するための追加的空間を必要としている場合があり、及び/又は、トイレのクリーニング又は修理を相対的に困難なものにする場合がある。フローティングヒンジ又はその他の柔軟な及び/又は運動自在のコンポーネントを含むシステムは、(例えば、トイレリング又は座席上において運動及び/又は着座している最中に)不安定になる可能性があり且つ望ましくない運動を許容する可能性がある。
【0016】
[0024] 本明細書において記述されているシステム、装置、及び方法は、トイレ上に存在している荷重又は力などの信号の正確な計測を提供しつつ、これらの制限に対処している。
図1Aは、いくつかの実施形態によるトイレ(例えば、便所)上に存在している信号を監視する検知装置100の概略図である。装置100は、例えば、リング110、カプラ120、1つ又は複数の支持部130、ベース150、及び蓋160などのトイレの1つ又は複数の要素を含み得る。いくつかの実施形態において、装置100は、これらの要素のそれぞれを含むことが可能であり、且つ、スタンドアロントイレとして機能することができる。或いは、この代わりに、いくつかの実施形態において、装置100は、これらの要素のサブセットを含むことが可能であり、且つ、トイレ内に統合する(例えば、トイレ上において設置する)ことができる。
【0017】
[0025] リング110は、ユーザー又は対象者が着座するトイレのコンポーネントであり得る。リング110は、リング110が、例えば、体液、排便、などをそれを通じて受け取るために中央において配設された開口部を定義するように、ベース150の上部において位置決めすることができる。リング110の形状及び/又は寸法は、ベース150の上部部分(例えば、トイレボールの上部部分)の形状及び/又は寸法に実質的に類似することができるか又はこれに対応することができる。例えば、リング110の形状は、ベース150の上部部分の形状にほぼマッチング又は対応する円形、オーバル、楕円、及び/又は任意のその他の環状形状であり得る。いくつかの実施形態において、リング110及び/又は1つ又は複数の特徴の形状及び/又はリング110の少なくとも外側表面の表面仕上げは、例えば、リング110上において着座したユーザーに支持及び快適さを提供するために、トイレの人間工学を向上させるように構成することができる。
【0018】
[0026] リング110は、カプラ120を介してベース150に結合することが可能であり、且つ、1つ又は複数の支持部によってベース150上において支持することができる。ベース150は、例えば、フロアに結合するためのセクションを有するボールなどのトイレのベースであり得る。いくつかの実施形態において、リング110は、ベース150に運動自在に結合することが可能であり、例えば、ベース150との関係において回動又は平行運動することができる。いくつかの実施形態において、リング110は、ベース150に固定することが可能であるが、例えば、クリーニング及び/又は置換を目的として、ベース150に着脱自在に結合することもできる。カプラ120及び1つ又は複数の支持部130の更なる詳細については後述する。
【0019】
[0027] 任意選択により、リング110は、1つ又は複数のセンサ112に動作自在に結合することが可能であり及び/又はこれを含むことができる。1つ又は複数のセンサ112は、後述するように、リング110上に存在している力又は荷重を計測するために使用することができる。いくつかの実施形態において、リング110は、1つ又は複数のセンサ112を収容する1つ又は複数の構造を含むことができる。例えば、リング110は、1つ又は複数のセンサ112に結合された(例えば、これらを支持している)プラットフォームを含み得る。プラットフォームは、リング110の残りに部分(例えば、リング110のボディ)に結合することが可能であり、且つ、1つ又は複数のセンサ112は、プラットフォームを通じて伝達される荷重及び/又は力を計測するように構成することができる。いくつかの実施形態において、プラットフォームは、例えば、1つ又は複数のセンサ112及び/又はリング110又はトイレのその他の部分のクリーニング及び/又は保守を可能にするために、着脱自在であることが可能であり、及び/又は、リング110との関係において運動自在であることができる。1つ又は複数のセンサ112は、リング110上に存在している1つ又は複数の信号を計測するように構成することができる。例えば、1つ又は複数のセンサ112は、例えば、個人の体重に起因してリング110上に存在している静的及び/又は動的荷重又は力を考慮することにより、着座した個人の体重又はBCGに関する情報を提供するパラメータを計測するように構成することができる。1つ又は複数のセンサ112は、例えば、排便又は排尿に起因した重量の変化を算出するために使用し得る荷重及び/又は力の変化などのパラメータの変化を計測するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ112によって収集された情報は、着座した個人の心臓によって生成される力を判定するために使用することができる。具体的には、心臓が個人の大動脈内に流体を強力に放出するのに伴って、個人の身体は、リング110上において個人によって印加される力及び/又は荷重の変化を生成し得る反復パターンの下向き及び上向きの力を経験している。1つ又は複数のセンサ112は、これらの変化を計測するように且つ時間に伴って個人用のBCGデータを提供するように、構成することができる。
【0020】
[0028] いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ112は、リング110上において個人によって印加される力及び荷重の変化をそれぞれが計測するように且つ独立したBCGデータを生成するように構成された独立したセンサであり得る。これは、BCG波形をキャプチャするためにセンサブリッジを使用しているシステムとは対照的である。ブリッジ構成は、センサの信号対ノイズ比及び感度を増大させるために使用されている。但し、センサブリッジの使用は、すべてのセンサについて1つの信号出力のみを生成しており、且つ、それぞれのセンサの独立的な計測を許容してはいない。ブリッジ構成は、センサの信号対ノイズ比及び感度を増大させ、これにより、(例えば、個人が、静止した状態において留まりつつ、スケール上において直立している)理想的な状況下においては正確なBCG計測を許容し得るが、これは、例えば、トイレ上の着座した個人のBCGの確実な計測を生成しない場合がある。即ち、個人の着座した姿勢(のみならず、モーションアーチファクト)がBCGの信号品質及び波形形状に影響を及ぼす可能性がある。いくつかの実施形態において、それぞれのセンサを独立的に計測することにより、それぞれのセンサ112によって生成されるBCGデータは、個人の姿勢を推定するために且つ相対的に正確且つ確実なBCGを抽出するために、アルゴリズムによって使用することができる。これは、BCG信号品質を改善し得るのみならず、計測を相対的に反復可能なものにすることができる。
【0021】
[0029] いくつかの例において、BCGデータは、複数のセンサ112から計測することが可能であり、且つ、それぞれのセンサからの静的信号は、個人の姿勢を判定するために使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、リング110は、リング110の前部部分上において配設された第1数のセンサ112(例えば、フォワードセンサ)と、リング110の後部部分上において配設された第2数のセンサ112(例えば、バックセンサ)と、を含むことができる。フォワードセンサ上の相対的に大きな相対信号は、対象者が前方に傾斜していることを通知し、この場合に、バックセンサに対するフォワードセンサの比率は、姿勢角度を通知している。その他の例においては、姿勢の相対的に正確な判定のために、対象者の身長、体重、年齢、及び/又は性別を上述の静的信号との関連において使用することができる。更にその他の例においては、取得された信号から姿勢推定を提供するために、母集団にわたって異なる姿勢において収集された信号の統計的分析(例えば、機械学習)を使用することができる。
【0022】
[0030] いくつかの実施形態においては、複数の独立したセンサ112(例えば、4つ以上のセンサ112)の使用が、上述のように着座した個人の位置の推定を促進しており、これは、個人の重量の正確な判定を支援し得る。姿勢が直立から傾斜した位置に変化するのに伴って、相対的に大きな重量が足を通じてフロアによって担持されることになる。これは、特に迅速な体重増加(水の貯蔵)が健康悪化の予防的インジケータである心不全患者の場合には、時間に伴う体重変化を監視するために重要である。
【0023】
[0031] 1つ又は複数のセンサ112は、個人の様々な生理学的データ又は状態を評価するために、センサによって収集された情報を使用し得るプロセッサ(例えば、オンボードプロセッサ及び/又は別個の演算装置のプロセッサ(
図2を参照されたい))に結合することができる。例えば、1つ又は複数のセンサ112によって計測される力は、例えば、1回拍出量、心拍出量、排尿の重量及び/又は速度、排便の重量及び/又は速度、呼吸数、及びこれらに類似したものなどの着座した個人の心臓及び/又は血管機能の医学的分析のための情報を推定するために使用することができる。いくつかの実施形態において、第1タイプのセンサ112によって収集されたデータ(例えば、BCGデータ)は、心臓及び血管機能の医学的分析のために関連情報を推定するために、例えば、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ及び/又は心電図(ECG)センサなどのその他の1つ又は複数のセンサ112によって生成されたデータと組み合わせることができる。センサデータの処理及び/又は評価の適切な例については、上述の引用によって本明細書に包含される米国特許第10,292,658号において記述されている。
【0024】
[0032] 1つ又は複数のセンサの例112は、荷重及び/又は力センサ、圧力センサ、ECGセンサ、PPGセンサ、光センサ、などを含む。荷重及び/又は力センサのケースにおいては、このようなセンサの適切な例は、ロードセル(例えば、空圧ロードセル、液圧ロードセル、圧電結晶ロードセル、誘導型ロードセル、静電容量型ロードセル、磁気歪ロードセル、歪ゲージロードセル)、歪ゲージ、力検知抵抗器(FSR)又は印刷又はフレキシブル力センサ、光学力センサ、などを含み得る。1つ又は複数のセンサ112からの情報により、プロセッサ(例えば、オンボードプロセッサ及び/又は別個の演算装置のプロセッサ(
図2を参照されたい))は、個人又は対象者に関する心拍数、心拍数変動、左心室駆出時間、前駆出期、流速、(例えば、ECG又はBCGデータに基づいた)脈波伝播時間、血圧、心拍出量、心収縮性、心機能異常、血中酸素濃度(例えば、SpO
2)、呼吸数、(例えば、心拍数変動を介した)ストレスレベル、体重、心波形特性(例えば、大きさ及び/又はインターバル)、などという情報の1つ又は複数を判定するために使用することができる。
【0025】
[0033] また、BCGデータから推定された姿勢情報は、対象者が一貫性のある姿勢を有する特定のBCG分析用の時間セグメントを判定するために使用することもできる。次いで、動的BCG信号及び対象者姿勢の組合せから大動脈弁の開放が判定されている。例えば、いくつかの実施形態において、抽出される特定のBCG波形特徴は、姿勢依存性を有する。直立姿勢においては、大動脈弁の開放は、心臓周期の開始時点からのBCG波形の第1上向きピークと関連し得る。前方に傾斜した位置においては、大動脈弁の開放は、心臓周期の開始時点からのBCG波形の第1下向きピークと関連し得る。
【0026】
[0034] 装置100は、1つ又は複数の支持部130を含み得る。1つ又は複数の支持部130は、例えば、バンパであり得る。上述のように、1つ又は複数の支持部130は、ベース150の上部部分(例えば、トイレボールの上部部分)上においてリング110を支持するように構成することができる。1つ又は複数の支持部130は、正方形、円形、及び楕円形の形状、或いは、ベース150の表面に係合するための任意のその他の適切な幾何学的形状を有することができる。いくつかの実施形態において、支持部130は、リング110の環状部分に沿って延在する細長い形状を有し得る。例えば、いくつかの実施形態においては、単一支持部130を使用することが可能であり、この場合に、支持部は、リング110の前部部分に沿って延在している。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の支持部130は、リング110に統合され得る一方で、その他の実施形態においては、1つ又は複数の支持部130は、リング110に着脱自在に装着することができる。1つ又は複数の支持部130は、限定を伴うことなしに、ボルト留め具、溶接、蝋付け、接着剤、又はこれらの任意の組合せを含む様々な結合メカニズムを使用してリング(110)に結合することができる。
【0027】
[0035] いくつかの実施形態において、1つ又は複数の支持部130は、任意選択により、1つ又は複数のセンサ132を含むことができる。1つ又は複数のセンサ132は、1つ又は複数の支持部130内において配設することが可能であり、及び/又は、1つ又は複数の支持部130の表面上において配設することができる。1つ又は複数のセンサ132は、1つ又は複数のセンサ112と構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ132は、例えば、力及び/又は荷重、BCGデータ、姿勢、などのような1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。1つ又は複数のセンサ132は、本明細書において記述されている1つ又は複数のセンサ112、122と共に、集合的に、装置100上において着座した個人又は対象者に関する情報(例えば、重量、BCG、姿勢、など)が正確に判定され得るように、1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。
【0028】
[0036] いくつか実施形態において、それぞれの支持部130は、センサ132を含むことができる。或いは、この代わりに、いくつかの支持部130は、1つ又は複数のセンサ132を含み得る一方で、その他のものは、1つ又は複数のセンサ132を含んではいない。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの支持部130は、別の支持部130とは異なるセンサを含むことができる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの支持部130は、例えば、異なる生理学的データ又は状態を計測するために、複数のセンサ132を含み得る。
【0029】
[0037] いくつかの実施形態において、リング110及び1つ又は複数の支持部130は、それぞれ、1つ又は複数のセンサ(例えば、センサ112、132)を含むことができる。いくつかの実施形態において、リング110は、1つ又は複数のセンサ112を含み得る一方で、支持部130は、センサを含んではいない。例えば、リング110は、リング110と1つ又は複数の支持部130の間の結合部又はインターフェイスにおける荷重及び/又は力を検知するための1つ又は複数のセンサ112を含み得る。或いは、この代わりに、いくつかの実施形態において、1つ又は複数の支持部130は、1つ又は複数のセンサ132を含み得る一方で、リング110は、なんらのセンサをも含んではいない。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の支持部130及びその個々の1つ又は複数のセンサは、リング110の中心長手方向軸を中心として対称的に配設することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の支持部130及びその個々の1つ又は複数のセンサは、ベース150の前部に対応しているリング110の前部に向かって配置することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の支持部130及びその個々の1つ又は複数のセンサは、例えば、リング110の側部又は後部部分に向かうものなどのように、リング110の前部以外の場所において配置することができる。
【0030】
[0038] 上述のように、リング110は、ベース150にカプラ120を介して結合することができる。カプラは、トイレのヒンジであり得る。カプラ120は、ベース150の後部に向かって配置することが可能であり、且つ、リング110及び/又は蓋160をベース150に対して固定することができる。カプラ120は、例えば、クリーニングを目的として、ベース150、リング110、及び/又は蓋160の一部分に対するアクセスを許容するために、ベース150との関係おけるリング110及び/又は蓋160の運動を許容することができる。
【0031】
[0039] いくつかの実施形態において、カプラ120は、任意選択により、1つ又は複数のセンサ122を含むことができる。1つ又は複数のセンサ122は、カプラ120内において配設することが可能であり及び/又はカプラ120の表面上において配設することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ122は、カプラ120に結合された及び/又はこの内部に統合されたプラットフォーム上において配設することができる。1つ又は複数のセンサ122は、1つ又は複数のセンサ112、132に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ122は、例えば、力及び/又は荷重、BCGデータ、などのような1つ又は複数の特性又は状態を計測するように構成することができる。本明細書において記述されている1つ又は複数のセンサ112、132を集合的に有する1つ又は複数のセンサ122は、装置100上において着座した個人又は対象者に関する情報(例えば、重量、BCG、など)が正確に判定され得るように、1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。
【0032】
[0040] 蓋160は、トイレの蓋であり得る。いくつかの実施形態において、蓋160は、カプラ120を介してリング110及び/又はベース150に結合することができる。蓋160は、リング110の開口部をカバーするように構成することができる。いくつかの実施形態において、蓋160の形状及び/又は寸法は、ベース150の上部部分(例えば、トイレボールの上部部分)の形状及び/又は寸法に実質的に類似し得る。
【0033】
[0041] いくつかの例において、ユーザーは、トイレの蓋160を下げることが可能であり、且つ、蓋160上において配置された又はこれに結合された1つ又は複数のセンサに情報を提供するために、蓋160上において着座することができる。例えば、蓋160は、任意選択により、1つ又は複数のセンサ112に構造的及び/又は機能的に類似した1つ又は複数のセンサ162を含み得る。1つ又は複数のセンサ162は、蓋160上に存在している1つ又は複数の信号を計測するように構成することができる。一実施形態において、1つ又は複数のセンサ162は、例えば、個人の重量に起因した蓋160上に存在している静的及び/又は動的荷重又は力を考慮することにより、着座した個人の重量、BCG、又は姿勢に関する情報を提供するパラメータを計測するように構成することができる。1つ又は複数のセンサ162は、個人の様々な生理学的データ又は状態を評価するためにセンサによって収集された情報を使用し得るプロセッサ(オンボードプロセッサ及び/又は別個の演算装置のプロセッサ(
図2を参照されたい))に結合することができる。
【0034】
[0042] いくつかの実施形態において、ベース150は、任意選択により、1つ又は複数のセンサ152を含むことができる。1つ又は複数のセンサ152は、1つ又は複数の支持部130がベース150に接触している位置の直接下方のベースの表面上において配設することができる。いくつかの実施形態において、それぞれの1つ又は複数のセンサ152は、1つ又は複数の支持部130がベースに接触している位置において1つ又は複数のセンサ152が配置されるように、ベース150に結合された及び/又はその内部に統合されたプラットフォーム上において配設することができる。1つ又は複数のセンサ152は、1つ又は複数のセンサ112、132に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ122は、例えば、力及び/又は荷重、BCGデータ、などのような1つ又は複数の特性又は状態を計測するように構成することができる。1つ又は複数のセンサ122は、本明細書において記述されている1つ又は複数のセンサ112、132と共に、集合的に、装置100上において着座した個人又は対象者に関する情報(例えば、重量、BCG、姿勢、など)が正確に判定され得るように、1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。
【0035】
[0043] 1つ又は複数のセンサ112、122、132、152、及び162は、1つ又は複数のセンサ112、122、132、152、及び162が、着座した個人の重量に起因してリング110、ベース150、又は蓋160上において存在している荷重及び/又は力を集合的に計測し得るように、個人の着座エリアの周り(例えば、リング110、ベース150、又は蓋160)において分散させることができる。1つ又は複数のセンサ112、122、132、152、162のそれぞれは、荷重及び/又は力の変化を監視する独立したセンサであることが可能であり、且つ、分析のための独立した信号を提供することができる。センサによって提供された独立信号は、(例えば、独立信号を平均又は比較することによって)ノイズを低減するために、及び/又は、重量、BCG、着座した個人の姿勢、及びその他の生理学的特徴又は状態の相対的に正確な尺度を提供するために、使用することができる。1つ又は複数のセンサ112、122、132、152、162は、着座した個人によってリング110又は蓋160上において印加される実質的にすべての荷重及び力が1つ又は複数のセンサ112、122、132、152、162によって計測されるように、リング110とベース150又は蓋160の間のそれぞれの伝達の地点(例えば、接触又は結合の地点)並びにリング110及び/又はベース150において位置決めすることができる。従って、集合的に、1つ又は複数のセンサ112、122、132、152、162は、任意の伝達地点に対して信号を失うことなしに、個人の重量、BCG、及びその他の生理学的特徴又は状態の正確なキャプチャを保証することができる。
【0036】
[0044] 一実施形態において、トイレは、リング110とベース150の間において少なくとも3つの接触の地点を含むことができる。センサ(例えば、1つ又は複数のセンサ112、122、132、又は162)は、荷重又は力を計測するために、これらの3つの接触の地点において配設することができる。例えば、リング110は、その前部端部において又はその近傍において2つの支持部130を含み得る。それぞれの支持部130は、リング110とベース150の間の1つの接触の地点を表しており、且つ、従って、センサは、例えば、それぞれの支持部130内又はリング110内などのように、支持部130のそれぞれのものにおいて配設することができる。リング110は、カプラ120を介して、その後部端部においてベース150に結合することができる。カプラ120を介したリング110とベース150の間の結合地点は、第3の接触の地点を表すことが可能であり、且つ、従って、センサは、例えば、リング110内又はカプラ120内などのように、この結合地点において配設することができる。別の例においては、蓋160が、前部端部の近傍において2つの支持部又はバンパを含むことが可能であり、且つ、それぞれの支持部は、蓋160とリング110及び/又はベース150の間の1つの接触の地点を表し得る。カプラ120を介した蓋160とベース150の間の結合地点は、第3の接触の地点を表し得る。この結果、これらの地点のそれぞれにおいて配設されたセンサは、蓋160上に存在している信号を計測し得る。3つの接触の地点及びこれらの地点において荷重又は力を計測するために相応して配設されたセンサを有することにより、装置100は、3つの地点によって定義されたプレーン内において存在している合計又は全体荷重又は力を計測することができる。(例えば、更なるセンサを有することによって)更なる接触の地点を含むことが可能であり、これらは、荷重又は力データを更に収集することが可能であり、且つ、センサデータにおけるノイズ及び/又は誤りを考慮するために、使用することができる。
【0037】
[0045]
図1Bは、いくつかの実施形態によるトイレ(例えば、便所)上の荷重及び力を監視する別の例示用の装置100’の概略図を示している。装置100’は、装置100に構造的及び/又は機能的に類似したコンポーネントを含むことができる。例えば、装置100’は、リング110、カプラ120、支持部130、ベース150、及び蓋160の1つ又は複数を任意選択によって含み得る。
【0038】
[0046] これに加えて又はこの代わりに、装置100’は、座席アタッチメント170を含むことができる。座席アタッチメント170は、トイレのリング又はベース(例えば、リング110又はベース150)に装着されるように構成することができる。例えば、座席アタッチメント170は、トイレのボールに装着される置換座席であり得る。或いは、この代わりに、座席アタッチメント170は、トイレのリングに装着される座席カバー又は延長部であり得る。座席アタッチメント170は、環状形状を有することが可能であり、且つ、例えば、トイレのリングに類似した開口部を含み得る。
【0039】
[0047] 座席アタッチメント170は、1つ又は複数のセンサ172を含むことができる。1つ又は複数のセンサ172は、座席アタッチメント170内において配設することが可能であり、及び/又は、座席アタッチメント170の表面上において配設することができる。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント170は、1つ又は複数のセンサ172を収容し得る1つ又は複数の構造(例えば、コンパートメント、バンパ、など)を含み得る。1つ又は複数のセンサ172は、
図1を参照して記述されているように、1つ又は複数のセンサ112、122、132に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ172は、例えば、力及び/又は荷重、BCGデータ、などのような1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ172は、個人又は対象者が座席アタッチメント170上において着座した際にセンサが座席アタッチメント170の周りの力及び/又は荷重を計測し得るように、座席アタッチメント170の周りにおいて分散された複数のセンサ172を含むことができる。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント170の周りにおいて延在している(或いは、少なくとも座席アタッチメント170の部分的に周りにおいて延在している)単一のセンサ172は、座席アタッチメント170上に存在している力及び/又は荷重を計測するために使用することができる。いくつかの実施形態において、装置100’は、力及び/又は荷重、BCG、などのような様々なパラメータに関する情報を提供するために、1つ又は複数のセンサ172と協働し得る、こちらも1つ又は複数のセンサ(例えば、1つ又は複数のセンサ112、122)を含む、例えば、リング110及び/又はカプラ120などのその他のコンポーネントを含むことができる。いくつかの実施形態において、例えば、リング110及び/又はカプラ120などの装置100’のその他のコンポーネントは、すべてのセンサが座席アタッチメント170内に統合される又はこれに結合されるように、任意のセンサを含んでいない場合もある。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント170は、なんらの1つ又は複数のセンサ172をも含んでいなくてもよく、且つ、センサは、例えば、リング110及び/又はカプラ120などの装置100’のその他のコンポーネント内において含まれ得る。
【0040】
[0048]
図2は、ネットワーク204を介してその他の装置との通信状態にある検知システム200を示すブロック図を描いている。いくつかの実施形態において、検知システム200は、例えば、荷重又は力などのトイレ上に存在している生理学的データ又は状態を計測するように構成することができる。検知システム200は、例えば、装置100を含む本明細書において記述されているその他の検知システム及び装置のものに構造的及び/又は機能的に類似した1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。例えば、検知システム200は、荷重又は力を計測するように構成され得る1つ又は複数のセンサ202を含み得る。1つ又は複数のセンサ202は、リング上において着座した個人によってリング上において印加されている荷重又は力を表すセンサデータを収集するためにトイレのリング(例えば、リング110)を中心として配設することができる。一実施形態において、少なくとも3つのセンサ202は、リング上に存在している合計荷重及び力を計測するためにリングの周りにおいて配設することができる。3つのセンサ202は、トイレのリングとベースの間の3つの接触地点(例えば、ベース150)において位置決めすることができる。
【0041】
[0049] 検知システム200は、ネットワーク204を介して、演算装置240、1つ又は複数のユーザー装置280、1つ又は複数のサードパーティ装置290、などと通信することができる。ネットワーク204は、有線ネットワーク及び/又は無線ネットワークとして実装された且つ検知システム200、演算装置240、1つ又は複数のユーザー装置280、及び1つ又は複数のサードパーティ装置290を含む任意の演算装置に動作自在に結合するために使用される任意のタイプのネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想ネットワーク、電気通信ネットワーク)であり得る1つ又は複数のネットワークを含むことができる。
【0042】
[0050] 任意選択により、検知システム200は、演算装置240、1つ又は複数のユーザー装置280、及び/又は1つ又は複数のサードパーティ装置290に通信インターフェイス203を介して1つ又は複数のセンサ202によって計測されたデータを送信するように構成することができる。いくつかの実施形態において、検知システム200は、センサデータを演算装置240、1つ又は複数のユーザー装置280、及び/又は1つ又は複数のサードパーティ装置290に送信する前にセンサデータを処理(例えば、フィルタリング、変換、など)するために、例えば、マイクロプロセッサとして実装されたプロセッサ204などのオンボード処理を含み得る。或いは、この代わりに、検知システム200は、未加工のセンサデータを演算装置240、1つ又は複数のユーザー装置280、及び/又は1つ又は複数のサードパーティ装置290に送信するように構成することもできる。いくつかの実施形態において、プロセッサ204は、センサデータを分析するように及び/又は対象者の重量、BCG、又はその他の生理学的データ又は状態など(例えば、トイレ上において着座した個人)の情報を判定するように構成することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサ204は、例えば、オンボードデイスプレイ、オーディオ装置、又はその他の出力装置を介してこの情報をユーザーに提示するように構成することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサ204は、情報を外部装置に送信するために通信インターフェイス203とインターフェイスすることができる。通信インターフェイス203は、例えば、演算装置240、1つ又は複数のユーザー装置280、及び/又は1つ又は複数のサードパーティ装置290を含む外部装置との間の双方向通信を許容するように構成することができる。通信インターフェイス203は、ネットワーク204上において通信するための有線又は無線インターフェイスを含むことができる。
【0043】
[0051] 演算装置240は、例えば、1つ又は複数のセンサ202から受け取られたセンサデータを処理及び/又は分析するように構成することができる。いくつかの実施形態において、演算装置240は、データを受け取るための且つセンサデータを処理及び/又は分析するためのソフトウェア及び/又はハードウェアを含む近傍の演算装置(例えば、ローカルコンピュータ、ラップトップ、モバイル装置、タブレット、など)であり得る。いくつかの実施形態において、演算装置240は、検知システム200からは離れているがネットワーク204を介して及び/又はネットワーク204上の別の装置(例えば、ユーザー装置280)を介して検知システム200と通信し得るサーバーであり得る。例えば、検知システム200は、例えば、無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)low energy、Zigbee、及びこれらに類似したもの)を介して近傍の装置(例えば、ユーザー装置280)にセンサデータを送信するように構成することが可能であり、且つ、次いで、この装置は、更なる処理及び/又は分析のために演算装置240にセンサデータを送信するように構成することができる。
【0044】
[0052] 1つ又は複数のユーザー装置280は、検知システム200を装備したトイレのユーザーと関連する1つ又は複数の演算装置であり得る。1つ又は複数のユーザー装置280の例は、携帯電話機又はその他の携帯型装置、タブレット、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、スマート装置、などを含み得る)。いくつかの実施形態において、ユーザー装置280は、検知システム200からセンサデータを受け取ることが可能であり、且つ、演算装置240にセンサデータを伝達する前にそのセンサデータを処理することができる。例えば、ユーザー装置280は、未加工センサデータのノイズを低減(例えば、フィルタリング、時間平均化、など)するように構成することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー装置280は、センサデータを分析するように、且つ、センサデータを表す又はこれを要約する情報を(例えば、ディスプレイを介して)提示するように、構成することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー装置280は、体重情報、心拍数情報、などをユーザーに提供することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー装置280は、センサデータを演算装置240に送信することが可能であり、演算装置240は、センサデータを分析することが可能であり、且つ、センサデータを表す又はこれを要約した情報を(例えば、ディスプレイを介した)ユーザーに対する提示のためにユーザー装置280に返送することができる。
【0045】
[0053] 1つ又は複数のサードパーティ装置290は、要求した及び/又はユーザーのデータに対するアクセスが提供されているその他の個人又はエンティティと関連する1つ又は複数の演算装置であり得る。例えば、1つ又は複数のサードパーティ装置290は、医療従事者(例えば、医師、看護師、セラピスト)及び/又はユーザーの介護者と関連し得る。ユーザーは、特定のサードパーティが(例えば、検知システム200によって収集されたセンサデータから得られた健康データを含む)ユーザーの健康データに対するアクセスを有するようにさせるように選択することができる。この結果、サードパーティは、ユーザーが特定の状態についてリスクを有しているかどうか及び/又は特定の介入、治療、又は介護を必要としているかどうかを判定するために、ユーザーの健康情報を追跡することができる。
【0046】
[0054] 演算装置240は、プロセッサ242、メモリ244、及び入出力装置(I/O)246(或いは、このようなコンポーネントの多数)を含み得る。メモリ244は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、データベース、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、及び/又はこれらの類似したものであり得る。いくつかの実施形態において、メモリ244は、プロセッサ242が検知システム200からのセンサデータの処理及び/又は分析と関連するモジュール、プロセス、及び/又は機能を実行するようにする命令を保存している。
【0047】
[0055] 演算装置240のプロセッサ242は、検知システム200からのセンサデータの処理及び/又は分析と関連する機能を実行する及び/又は稼働させるように構成された任意の適切な処理装置であり得る。例えば、プロセッサ242は、個人の体重、BCG、又はその他の生理学的データ又は状態を判定するために、(例えば、1つ又は複数のセンサ202から受け取られた)センサデータを処理及び/又は分析するように構成することができる。プロセッサ242は、汎用プロセッサ、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、用途固有の集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び/又はこれらに類似したものであり得る。
【0048】
[0056] 演算装置240の入出力装置246は、情報を受信する及び/又は情報をその他の装置(例えば、検知システム200、1つ又は複数のユーザー装置280、1つ又は複数のサードパーティ装置290)に送信するための1つ又は複数のコンポーネント(例えば、通信又はネットワークインターフェイス)を含むことができる。いくつかの実施形態において、入出力装置246は、任意選択により、ディスプレイ、オーディオ装置、又はユーザーに情報を提示するためのその他の出力装置を含むことが可能であり又はこれに動作自在に結合され得る。いくつかの実施形態において、入出力装置246は、任意選択により、タッチスクリーン、キーボード、又はユーザーから情報を受け取るその他の入力装置を含むことが可能であり又はこれに動作自在に結合され得る。
【0049】
[0057]
図3A~
図3Cは、例えば、
図1A、
図1B、及び
図2を参照して記述されているものなどの検知装置又はシステムの異なるコンポーネントを概略的に描いている。検知装置のコンポーネントは、例えば、コンポーネントの異なる組合せをそれぞれが含む様々なキット301、401、501において提供することができる。いくつかの実施形態において、キット301、401、501は、ユーザーが、本明細書において記述されているように、検知機能を有するようにトイレを変更(例えば、改良)することを可能にするために提供することができる。いくつかの実施形態において、キット301、401、501は、検知機能を有する新しいトイレを設置するために、相対的に大きなキットの一部分として、或いは、その内部への内蔵のために、提供することができる。
【0050】
[0058]
図3Aは、例示用のキット301を描いている。キット301は、リング310を含むことができる。リング310は、
図1Aを参照して記述されているリング110に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、リング310は、1つ又は複数のセンサ312の組を含み得る。リング310が(例えば、カプラを使用して)トイレ上において設置された後に、リング310の1つ又は複数のセンサ312は、例えば、個人がリング310上において着座した際にリング310上に存在している荷重及び/又は力を計測するように構成することが可能であり、且つ、このような荷重及び/又は力は、処理及び/又は分析のために(例えば、ユーザー装置280及び/又は演算装置240の)プロセッサに送信することができる。キット301を有するユーザーは、トイレのリングをリング310によって置換する(例えば、トイレの既存のリングを除去し且つリング310を設置する)ことにより、検知機能を有するように既存のトイレを変更することができる。或いは、この代わりに、リング310には、新しいトイレを設置するためのその他のコンポーネントを提供することも可能であり、且つ、新しいトイレ内において座席として設置することもできる。
【0051】
[0059]
図3Bは、例示用のキット401を描いている。キット401は、例えば、蓋及び/又はリングをトイレに結合するためのヒンジ又はその他のコンポーネントなどのカプラ420を含むことができる。カプラ420は、
図1Aを参照して記述されているカプラ120に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、カプラ420は、1つ又は複数のセンサ422の組を含むことができる。1つ又は複数のセンサ422の組は、例えば、個人がリング上において着座した際にトイレのリング上に存在している荷重及び/又は力を計測するように構成されたセンサを含み得る。1つ又は複数のセンサ422は、トイレのベース(例えば、ボール)にカプラ420を通じてトイレのリングから伝達される荷重及び/又は力を計測するように構成することができる。1つ又は複数のセンサ422は、トイレのリング及び/又はベースの周りにおいて存在しているその他のセンサと共に、着座した個人の生理学的データを計測するために使用され得る力データ(例えば、重量、BCG、など)をセンサが集合的に提供し得るように、トイレ上の着座した個人によって印加される合計又は全体力を計測することができる。
【0052】
[0060] いくつかの実施形態において、キット401は、任意選択により、トイレのリングのその他の部分上において設置するための1つ又は複数のセンサ432を含む1つ又は複数の支持部430(例えば、バンパ)を含むことができる。例えば、キット401は、リングの周りにおいて設置された少なくとも2つの支持部430を含むことが可能であり、且つ、カプラ420と共に、支持部430及びカプラ420は、そのセンサ422、432を介して、リング上に存在している荷重及び/又は力を計測するように構成することできる。或いは、その代わりに、又はこれに加えて、キット401は、任意選択により、1つ又は複数のセンサ412を含み得るリング又はリングアタッチメント410(例えば、リングに装着される支持部又はバンパ)を含むこともできる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、キット401は、1つ又は複数のセンサ452を含み得るベース又はベースアタッチメント450(例えば、ベースに装着され得るプラットフォーム)を含むこともできる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、キット401は、任意選択により、1つ又は複数のセンサ462を含み得る蓋又は蓋アタッチメント460(例えば、蓋に装着される支持部又はバンパ)を含むこともできる。これらの様々なコンポーネントは、検知機能を有するトイレを提供するために、一緒に設置することができる。キット401を有するユーザーは、トイレの既存のコンポーネント(例えば、カプラ又はヒンジ、リング、リング支持部又はバンパ、ベース、蓋)を除去し且つカプラ420、1つ又は複数の支持部430、リング又はリングアタッチメント410、ベース又はベースアタッチメント450、或いは、蓋又は蓋アタッチメント460の1つ又は複数を設置することにより、検知機能を有するように既存のトイレを変更することができる。或いは、この代わりに、新しいトイレは、カプラ420、1つ又は複数の支持部430、リング又は1つ又は複数のリングアタッチメント410、ベース又は1つ又は複数のベースアタッチメント450、又は蓋又は蓋アタッチメント460の1つ又は複数により、設置することができる。
【0053】
[0061]
図3Cは、例示用のキット501を描いている。キット501は、例えば、カバー、プラットフォーム、或いは、トイレのボール又はリングの上部において位置決めするためのその他の構造などの座席アタッチメント570を含むことができる。座席アタッチメント570は、
図1Bを参照して記述されている座席アタッチメント170に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、座席アタッチメント570は、1つ又は複数のセンサの組572を含むことができる。座席アタッチメント570がトイレ上において設置された後に、座席アタッチメント570の1つ又は複数のセンサ572は、例えば、個人が座席アタッチメント570上において着座した際に座席アタッチメント570上に存在している荷重及び/又は力を計測するように構成することが可能であり、且つ、このような荷重及び/又は力は、処理及び/又は分析のために(例えば、ユーザー装置280及び/又は演算装置240の)プロセッサに送信することができる。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント570は、ユーザーが検知機能を有するようにそのトイレを変更するために異なるトイレの間において座席アタッチメント570を運動させ得るように、携帯型であり得る。
【0054】
[0062]
図4は、本明細書において記述されているシステム及び装置を使用する例示用の方法600を描いている。ユーザーは、601において、検知システム又は装置(例えば、100、100’、200、など)をトイレ上に装着又は設置することができる。次いで、システムは、602において、検知システムの1つ又は複数のセンサ(例えば、センサ112、122、132、202、312、412、422、432、452、572)がデータを収集し且つそのデータをプロセッサ(例えば、オンボードプロセッサ及び/又は外部装置(例えば、ユーザー装置280、演算装置240)と関連するプロセッサ)に送信することを許容し且つプロセッサが検知システムを較正するようにすることにより、較正することができる。いくつかの例においては、システムは、まず、ユーザーがトイレ上に着座していない最中にデータを収集し、且つ、次いで、ユーザーがトイレに着座している最中にデータを収集することにより、較正することができる。いくつかの実施形態において、システムは、製造の際に較正することができる。いくつかの実施形態において、システムは、例えば、トイレに対するシステムコンポーネントの異なる装着を考慮するために、システムの設置の際に又はその後に較正することができる。いくつかの実施形態において、システムは、特定のユーザーに対して較正することができる。
【0055】
[0063] 603において、信号(例えば、1つ又は複数の力センサからの荷重及び/又は力データ)を検知システムから受け取ることが可能であり、且つ、プロセッサ(例えば、外部演算装置(例えば、オンボードプロセッサ及び/又は外部装置(ユーザー装置280、演算装置240)と関連するプロセッサ)により、処理及び/又は分析することができる。信号は、信号がユーザーの様々な生理学的データを通知し得るように、ユーザーがトイレ上において着座した際に受け取ることができる。次いで、604において、検知システムから受け取られた信号に基づいて、プロセッサは、ユーザーと関連する1つ又は複数の生理学的状態を監視することができる。任意選択により、プロセッサは、監視データの情報をユーザーに提示することが可能であり、及び/又は、1つ又は複数の演算装置(例えば、ユーザー装置280、演算装置240、及び/又はサードパーティ装置290)などを通じて、監視データに基づいてフィードバックをユーザーに提供することができる。
【0056】
[0064]
図5は、いくつかの実施形態によるトイレ上に存在している信号を監視するための検知装置700を含むトイレの一部分の概略図を示している。装置700は、例えば、
図1A及び
図1Bを参照して上述した装置100又は100’を含む本明細書において記述されているその他の検知装置及び/又はシステムに構造的及び/又は機能的に類似したコンポーネントを含むことができる。
【0057】
[0065] 装置700は、トイレの1つ又は複数のその他のコンポーネントとインターフェイスするリング710を含むことができる。例えば、リング710は、カプラ720(例えば、ヒンジ)を使用してトイレ上において設置することができる。カプラ720は、リング710をトイレのベース750に結合することができる。また、カプラ720は、トイレの蓋760をベース750に結合することもできる。
図5に示されているように、カプラ720及びリング710は、ボルト728を使用して互いに装着することができる。但し、例えば、留め具、ねじ、溶接、蝋付け、接着剤、又はこれらの任意の組合せを含むその他の又は更なるアタッチメントメカニズムを使用することができる。同様に、カプラ720及び蓋760は、ボルト726及び/又はその他の適切なアタッチメントメカニズムを使用して互いに装着することが可能であり、且つ、カプラ720及びベース750は、ボルト724及び/又はその他の適切なアタッチメントメカニズムを使用して互いに装着することができる。いくつかの実施形態において、カプラ720は、ヒンジとして実装することが可能であり、且つ、蓋760及びリング710が互いとの関係において且つベース750との関係において回動することを許容することができる。いくつかの実施形態において、蓋760及び/又はリング710の1つ又は両方は、カプラ720の一部分と共に一体的に形成することができる。
【0058】
[0066] リング710は、標準的なトイレのリングに類似した方式で機能することが可能であるが、更なる検知コンポーネントを有するように構成することができる。例えば、リング710は、1つ又は複数のセンサ712を含むセンサの組を含み得る。1つ又は複数のセンサ712は、例えば、リング710の後部部分などのカプラ720に装着されたリング710の一部分において又はその近傍において配設することができる。1つ又は複数のセンサ712は、リング710とカプラ720の間の結合地点を通じて伝達されるリング710上に存在している信号を計測するように構成することができる。
【0059】
[0067] いくつかの実施形態において、リング710は、内部プラットフォーム714を含むことができる。プラットフォーム714は、リング710の後部部分において配設することが可能であり、そこで、リング710は、カプラ720に装着されている。プラットフォーム714は、リング710の1つ又は複数のその他のセクションに接続することができる。1つ又は複数のセンサ712は、
図5に示されているように、プラットフォーム714に隣接した状態において配置することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ712は、プラットフォーム714の表面上において配設することができる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、1つ又は複数のセンサ712は、プラットフォーム714の反対側において、リング710の内部表面上において配設することもできる。1つ又は複数のセンサ712は、1つ又は複数のセンサ112に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ712は、例えば、力及び/又は荷重、などのような1つ/又は複数の信号を計測するように構成することができる。
【0060】
[0068]
図5のトイレの部分図には描かれていないが、リング710は、1つ又は複数のセンサを有する1つ又は複数の支持部(例えば、1つ又は複数の支持部130などの、例えば、バンパ又は脚)を含むこともできる。また、支持部における1つ又は複数のセンサは、例えば、力及び/又は荷重、などのような1つ又は複数の信号を計測するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ712は、1つ又は複数の支持部における1つ又は複数のセンサと共に、集合的に、リング110上において着座したユーザーの生理学的データ(例えば、重量、BCG、など)が判定され得るように、リング710上に存在している合計又は全体力及び/又は荷重を計測するように構成することができる。
【0061】
[0069]
図6は、いくつかの実施形態によるトイレ上の荷重及び/又は力などの信号を監視するための検知装置800を含むトイレの一部分の概略図を示している。装置800は、例えば、
図1A及び
図1Bを参照して上述した装置100又は100’を含む本明細書において記述されているその他の検知装置及び/又はシステムに構造的及び/又は機能的に類似したコンポーネントを含むことができる。
【0062】
[0070] 装置800は、トイレの1つ又は複数のその他のコンポーネントとインターフェイスし得るカプラ820を含むことができる。例えば、カプラ820は、トイレ上において設置することが可能であり、且つ、トイレのベース850(例えば、ボール)にリング810及び蓋860を結合するために使用することができる。カプラ820は、ボルト828、826、824及び/又はその他の適切なアタッチメントメカニズム(例えば、留め具、ねじ、溶接、蝋付け、接着剤、又はこれらの任意の組合せ)を使用して、それぞれ、リング810、蓋860、及びベース850に装着することができる。カプラ820は、リング810及び蓋860が互いとの関係において且つベース850との関係において回動することを許容することができる。カプラ820は、標準的なトイレのヒンジに類似した方式で機能し得るが、更なる検知コンポーネントを有するように構成することができる。例えば、カプラ820は、1つ又は複数のセンサ822を含むセンサの組を含むことができる。カプラ820上において配置されている1つ又は複数のセンサ822は、装置800上に着座した個人又は対象者からカプラ820に伝達される力及び/又は荷重などの信号をキャプチャするように構成することができる。
【0063】
[0071] いくつかの実施形態において、カプラ820は、内部プラットフォーム829を含むことができる。プラットフォーム829は、カプラ820とベース850の間の結合部において配設することができる。或いは、この代わりに、プラットフォーム829は、カプラ820とリング810の間の結合部において配設することもできる。いくつかの実施形態において、カプラ820は、例えば、リング810とカプラ820の間又はベース850とカプラ820の間などの異なる結合地点において配設された複数のプラットフォーム829を含むことができる。
【0064】
[0072] プラットフォーム829は、カプラ820の1つ又は複数のその他のセクション(例えば、カプラ820のボディ)に接続することができる。1つ又は複数のセンサ822は、
図6に示されているように、プラットフォーム829に隣接した状態において配置することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ822は、プラットフォーム829の表面上において配設することが可能であり又はその内部において統合することができる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、1つ又は複数のセンサ822は、プラットフォーム829の反対側において、カプラ820の内部表面上において配設することもできる。1つ又は複数のセンサ822は、1つ又は複数のセンサ122に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ822は、例えば、力及び/又は荷重、などのような1つ又は複数の信号を計測するように構成することができる。
【0065】
[0073] また、装置800は、トイレ上のその他の場所において配設された1つ又は複数のセンサを含むこともできる。例えば、
図6のトイレの部分図には描かれていないが、装置800は、
図1Aを参照して記述されている1つ又は複数のセンサ132と同様に、1つ又は複数の支持部において配設されたセンサを含むことができる。1つ又は複数のセンサ822は、トイレに沿って配設されたその他のセンサと共に、集合的に、トイレ上において着座した個人又は対象者に関する情報(例えば、重量、BCGデータ、など)が(例えば、上述のように、オンボード又はリモートプロセッサによって)正確に判定され得るように、1つ又は複数の信号(例えば、力及び/又は荷重、など)を計測するように構成することができる。
【0066】
[0074]
図7A及び
図7Bは、いくつかの実施形態によるトイレ上の荷重及び/又は力などの信号を監視し得る座席アタッチメント970として実装された検知装置の概略図を示している。座席アタッチメント970は、
図1Bを参照して上述した座席アタッチメント170に構造的及び/又は機能的に類似し得る。また、
図7A及び
図7Bには具体的に識別されていないが、検知装置は、トイレのリング又はカプラ上において配置された且つ
図1A、
図5、及び
図6を参照して記述されているものなどのトイレのその他の部分上において配置された1つ又は複数のセンサを含むこともできる。
【0067】
[0075] 座席アタッチメント970は、例えば、結合メカニズムにより、トイレのベース950に接続することができる。いくつかの実施形態において、結合メカニズムは、
図7Bに示されているように、調節可能なノブ974及び後部ウィング975を含むことができる。手で調節可能なノブ974を締め付けることにより、後部ウィング975がベース950の上部部分をクランプするようにし、これにより、ベース950に圧接した状態において座席アタッチメント970を固定し且つベース950との関係においてその運動を制限することができる。或いは、この代わりに、いくつかの実施形態においては、座席アタッチメント970は、例えば、適切な結合メカニズムにより、ベース950の代わりにトイレのリングに接続することもできる。座席アタッチメント970は、例えば、トイレのクリーニングを促進するために、及び/又は、座席アタッチメント970を別のトイレに移動させるために、トイレから着脱自在であり得る。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント970は、個人又は対象者が座席アタッチメント970に向かって腰を下ろしている又はこれから立ち上がっている際の追加された安定性のために安全な把持を提供するように、2つのハンドル976を含むことができる。いくつかの実施形態において、ハンドル976は、例えば、保管及び/又はクリーニングのために、着脱自在であり得る。
【0068】
[0076] 座席アタッチメント970は、座席アタッチメント970内において配設された及び/又は座席アタッチメント970の表面上において配設された1つ又は複数のセンサ972を含むことができる。1つ又は複数のセンサ972は、
図1Bを参照して記述されている1つ又は複数のセンサ172に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ972は、例えば、力及び/又は荷重、BCGデータ、などのような1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ972は、個人又は対象者が座席アタッチメント970上において着座した際にセンサが座席アタッチメント970の周りの力及び/又は荷重を計測し得るように、座席アタッチメント970の周りにおいて分散された複数のセンサ972を含むことができる。
【0069】
[0077]
図8は、いくつかの実施形態によるトイレ上の荷重及び/又は力などの信号を監視し得る座席アタッチメント1070として実装された検知装置の概略図を示している。座席アタッチメント1070は、
図1Bを参照して上述した座席アタッチメント170に構造的及び/又は機能的に類似し得る。また、
図8には、具体的に識別されていないが、検知装置は、トイレのリング又はカプラ上において配置された且つ
図1A、
図5、及び
図6を参照して記述されているものなどのトイレのその他の部分上において配置された1つ又は複数のセンサを含むことができる。
【0070】
[0078] トイレは、本明細書において記述されているその他のトイレと同様に、リング1010、カプラ1020、1つ又は複数の支持部1030、ベース1050、及び蓋1060を含むことができる。座席アタッチメント1070は、プラスチック、ゴム、エラストマ、及びこれらに類似したものなどの適切な材料から製造された1つ又は複数の柔軟なカプラ(図示されてはいない)により、リング1010に結合されるように結合することができる。カプラは、座席アタッチメント1070をリング1010に固定することが可能であり、且つ、例えば、1つ又は複数のセンサ上において力を付与するのに必要とされる所定の程度の垂直方向運動を許容しつつ、リング1010との関係における座席アタッチメント1070の横方向運動を防止することができる。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント1070は、リング1010と同一の材料又は実質的に同一の材料から製造され得る一方で、その他の実施形態においては、座席アタッチメント1070は、リング1010を製造するために使用されるものとは異なる材料から製造することができる。
【0071】
[0079] いくつかの実施形態において、座席アタッチメント1070は、座席アタッチメント1070のクリーニング及び/又はトイレへのその設置を促進するために、リング1010に着脱自在に装着することができる。いくつかの実施形態において、座席アタッチメント1070は、軽量及び/又はコンパクトである(例えば、薄い、折り畳み可能である)コンポーネントなどのように、携帯型コンポーネントとして設計することができる。この結果、携帯型座席アタッチメント1070を異なるトイレに移動させ、これにより、ユーザーが複数のトイレにおいて検知装置を使用して情報を監視することを可能にすることができる。
【0072】
[0080] 座席アタッチメント1070は、座席アタッチメント1070内において配設された及び/又は座席アタッチメント1070の表面上において配設された1つ又は複数のセンサ1072を含むことができる。1つ又は複数のセンサ1072は、1つ又は複数のセンサ172に構造的及び/又は機能的に類似し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ1072は、例えば、力及び/又は荷重、BCGデータ、などのような1つ又は複数のパラメータを計測するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ1072は、個人又は対象者が座席アタッチメント1070上において着座した際にセンサ1072が座席アタッチメント1070の周りの力及び/又は荷重を計測し得るように、座席アタッチメント1070の周りにおいて分散された複数のセンサ1072を含むことができる。
【0073】
[0081] 本明細書において記述されている様々な実施形態は、トイレを参照して記述されているが、システム、装置、及び方法は、例えば、移動式便器を含むその他のタイプの装置と共に使用され得る又はその内部に統合され得ることを理解されたい。
【0074】
[0082] 様々な発明実施形態が本明細書において記述及び図示されているが、当業者は、本明細書において記述されている機能を実行するための及び/又は結果及び利点の1つ又は複数を取得するための様々なその他の手段及び/又は構造を容易に想起することになり、且つ、このような変形及び/又は変更のそれぞれは、本明細書において記述されている発明実施形態の範囲に含まれるものと考えられる。更に一般的には、当業者は、本明細書において記述されているすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示を目的としており、且つ、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、発明の教示が使用される特定の1つ又は複数の用途に依存することになることを容易に理解するであろう。当業者は、慣例にすぎない実験を使用することにより、本明細書において記述されている特定の発明実施形態に対する多くの均等物を認識することになり又はこれらを特定し得るであろう。従って、以上の実施形態は、例示としてのみ提示されており、且つ、添付の請求項及びその均等物の範囲内において、発明実施形態は、具体的に記述及び特許請求されているものとは異なる方法で実施され得ることを理解されたい。本開示の発明実施形態は、本明細書において記述されているそれぞれの個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象としている。これに加えて、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組合せは、このような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に一貫性を有している場合には、本開示の発明範囲に含まれている。
【0075】
[0083] また、様々な発明概念をその例が提供されている1つ又は複数の方法として実施することができる。方法の一部分として実行されている行為は、任意の適切な方式で順序付けすることができる。従って、行為が図示のものとは異なる順序において実行される実施形態が構築されてもよく、これは、例示用の実施形態において一連の行為として示されている場合にも、いくつかの行為を同時に実行することを含むことができる。
【国際調査報告】