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特表2024-517544マルチコンポーネント・モジュールの設計および製造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】マルチコンポーネント・モジュールの設計および製造
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/28 20060101AFI20240416BHJP
   G01N 21/88 20060101ALI20240416BHJP
   G06F 30/39 20200101ALI20240416BHJP
   G06F 119/18 20200101ALN20240416BHJP
   G06F 115/12 20200101ALN20240416BHJP
【FI】
G01R31/28 H
G01N21/88 Z
G06F30/39
G06F119:18
G06F115:12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553624
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2022075707
(87)【国際公開番号】W WO2022199266
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】17/209,574
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン、カーク ディー
(72)【発明者】
【氏名】オストランダー、スティーブン ポール
(72)【発明者】
【氏名】アラード、ステファニー イー
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ、チャールズ エル
(72)【発明者】
【氏名】チュン、サンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ドレプス、ダニエル エム
(72)【発明者】
【氏名】クインラン、ブライアン ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ファーランド、シルヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ケーシー、ジョン アルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】ターンブル、デイヴィッド エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ギャニオン、パスカル
(72)【発明者】
【氏名】ラボント、ジャン
(72)【発明者】
【氏名】バシャンド、ジャン-フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】ブランチャード、デニス
【テーマコード(参考)】
2G051
2G132
5B146
【Fターム(参考)】
2G051AA65
2G051AC02
2G051BA06
2G051CA04
2G051DA15
2G051EA14
2G051EC01
2G132AA14
2G132AB03
2G132AE23
2G132AL31
5B146AA22
5B146BA03
5B146GC11
5B146GQ01
(57)【要約】
複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを識別すること、故障サイトに関連付けられた機械認識可能マークを追加すること、成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに積層品および電気的に良好な要素を含むMCMを提供することによる、マルチコンポーネント・モジュール組立て。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチコンポーネント・モジュール組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを識別すること、
前記故障サイトに関連付けられた機械認識可能マークを追加すること、
成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに
前記積層品、前記故障サイトおよび前記電気的に良好な要素を含むマルチコンポーネント・モジュール(MCM)を提供すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記検査に従って故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動化された検査を使用して識別すること、
前記故障サイトを成功サイトと区別するために機械認識可能マークを追加すること、
前記成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに
前記積層品、前記故障サイトおよび前記電気的に良好な要素を含むMCMを提供すること
を含む、方法。
【請求項7】
前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記検査に従って故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動検査を使用して識別すること、
前記故障サイトを区別するために機械認識可能マークを追加すること、
成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、
前記積層品に関連付けられた第1の証印を読み取ること、
前記第1の証印に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新すること、ならびに
前記積層品および前記電気的に良好な要素を含むMCMを提供すること
を含む、方法。
【請求項12】
前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記検査に従って故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記積層品に関連付けられた第2の証印をMCMパッケージ上に配置することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動検査を使用して識別すること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品に関連付けられた第1の証印を読み取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記第1の証印に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新すること、
前記データベース・エントリに従って、成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに
前記積層品および前記電気的に良好な要素を含むMCMを提供すること
を含む、方法。
【請求項17】
前記データベース・エントリに従って、前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記検査に従って前記故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記積層品に関連付けられた第2の証印をMCMパッケージ上に配置することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立品であって、
少なくとも1つのコンポーネント・サイトが故障サイトである複数のコンポーネント・サイトと、
前記故障サイト以外のコンポーネント・サイト上に配置された電気的に良好な要素と、
前記故障サイト上に配置された機械式のみのコンポーネントまたは0個のコンポーネントと
を含む、MCM組立品。
【請求項22】
前記MCM組立品上に配置されたシリアル化された第1の証印
をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項23】
前記MCM組立品上に配置された、前記故障サイトに関連付けられた第2の証印をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項24】
前記MCM組立品上に配置された、データベース・エントリに関連付けられた第3の証印をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項25】
前記故障サイトに関連付けられた積層品欠陥をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項26】
命令が実装されたコンピュータ・プログラム製品であって、前記命令が、プロセッサによって、請求項1ないし20のいずれかに記載の方法を前記プロセッサに実行させるように実行可能である、コンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般にマルチコンポーネント・モジュールの設計および製造に関する。本開示は特に、設計および組立てを通して製造プロセス歩留りを増大させることに関する。
【背景技術】
【0002】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)集積回路の複雑さおよび物理サイズ設定は、その結果として、故障を被るデバイス要素の数を増加させ、モジュールの故障率を増大させ、製造および組立てプロセスによる歩留りを低減させる。デバイスは、歩留りを増大させるために冗長コンポーネントを含むように設計されていることがあるが、冗長コンポーネントを単純に追加すると、複雑さおよびコストは増すが、出力歩留りは必ずしも増大しない。MCMは、積層基板回路ボード、および回路ボード上の指定された位置に組み付けられた複数の集積回路チップ、コンポーネントまたはチップレット(chiplet)を含むことがある。反りを防ぐなどのために、MCMの構造完全性が、規定された全てのサイトに、挿入されたチップ、チップレットまたは他の表面実装要素が存在することを要求することがある。
【0003】
複雑な積層品は、導電性トレースと非導電性セパレータ層の多数の互層を含む。製造中の導電性トレースの欠陥の結果、欠陥のある使用できない積層品が生じることがある。このような欠陥のある積層品は、製造および組立てプロセスの遅くまで発見されないことがあり、それによってリソースが無駄になったり、プロセス歩留りが低減したり、コストが上昇したりすることがある。
【発明の概要】
【0004】
以下に、本開示の1つまたは複数の実施形態の基本的理解を提供する概要を示す。この概要が、鍵となる要素もしくは決定的な要素を識別すること、または、この概要が、特定の実施形態の範囲もしくは特許請求の範囲を限定することは意図されていない。その唯一の目的は、後に示すより詳細な説明に対する前置きとして、着想を、簡略化された形で示すことにある。本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態では、デバイス、システム、コンピュータ実施方法、装置もしくはコンピュータ・プログラム製品またはこれらの組合せが、マルチコンポーネント・モジュール回路要素の製造および組立てを可能にする。
【0005】
本発明の態様は、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを識別し、故障サイトに関連付けられた機械認識可能マーク(machine discernible mark)を追加し、マークが付けられなかったサイトに、電気的に良好な要素(electrically good element)を配置し、積層品、故障サイトおよび電気的に良好な要素を含むMCMを提供することによるマルチコンポーネント・モジュール組立てに関連した方法、システムおよびコンピュータ可読媒体を開示する。これらのステップは、故障コンポーネント・サイトにおいて電気的に良好なコンポーネントを無駄にすることなしに、かつ故障コンポーネント・サイトによって組立品全体を無駄にすることなしに、機能MCMを与える。
【0006】
本発明の態様は、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動化された検査を使用して識別し、故障サイトを成功サイトと区別するために機械認識可能マークを追加し、成功サイトに、電気的に良好な要素を配置し、積層品、機械的に良好な要素(mechanically good element)および電気的に良好な要素を含むMCMを提供することによるマルチコンポーネント・モジュール組立てに関連した方法、システムおよびコンピュータ可読媒体を開示する。これらのステップは、故障コンポーネント・サイトにおいて電気的に良好なコンポーネントを無駄にすることなしに、かつ少数の故障コンポーネント・サイトによって組立品全体を無駄にすることなしに、機能MCMを与える。
【0007】
本発明の態様は、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動検査を使用して識別し、故障サイトを区別するために機械認識可能マークを追加し、成功サイトに、電気的に良好な要素を配置し、積層品に関連付けられた第1の証印を読み取り、第1の証印に関連付けられたデータベース・エントリを故障サイトに従って更新し、積層品、機械的に良好な要素および電気的に良好な要素を含むMCMを提供することによるマルチコンポーネント・モジュール組立てに関連した方法、システムおよびコンピュータ可読媒体を開示する。これらのステップは、故障コンポーネント・サイトにおいて電気的に良好なコンポーネントを無駄にすることなしに、かつ少数の故障コンポーネント・サイトによって組立品全体を無駄にすることなしに、機能MCMを与える。これらのステップはさらに、最終組立品の製造プロセスの更新された継続中のレコードを提供する。
【0008】
本発明の態様は、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動検査を使用して識別し、積層品に関連付けられた第1の証印を読み取り、第1の証印に関連付けられたデータベース・エントリを故障サイトに従って更新し、データベース・エントリに従って、成功サイトに、電気的に良好な要素を配置し、積層品、機械的に良好な要素および電気的に良好な要素を含むMCMを提供することによるマルチコンポーネント・モジュール組立てに関連した方法、システムおよびコンピュータ可読媒体を開示する。これらのステップは、故障コンポーネント・サイトにおいて電気的に良好なコンポーネントを無駄にすることなしに、かつ少数の故障コンポーネント・サイトによって組立品全体を無駄にすることなしに、機能MCMを与える。これらのステップはさらに、最終組立品の製造プロセスの更新された継続中のレコードを提供する。
【0009】
本発明の態様は、少なくとも1つのコンポーネント・サイトが故障サイトである複数のコンポーネント・サイトと、故障サイト以外のコンポーネント・サイト上に配置された電気的に良好な要素と、故障サイト上に配置された機械式のみの(mechanical only)コンポーネントまたは0個のコンポーネントとを含むマルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立品を開示する。
【0010】
添付図面に示された本開示のいくつかの実施形態のより詳細な説明によって、本開示の上記の目的、特徴および利点ならびにその他の目的、特徴および利点がより明らかになるであろう。本開示の実施形態では一般に、同じ参照符号が同じコンポーネントを指す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による、コンピューティング環境の概略図である。
図2】本発明の一実施形態による、動作シーケンスを示す流れ図である。
図3】本発明の一実施形態による、マルチコンポーネント・モジュール積層プリント回路ボードの概略図である。
図4】本発明の一実施形態による、概略製品フローを示す図である。
図5】本発明の一実施形態による、クラウド・コンピューティング環境を示す図である。
図6】本発明の一実施形態による、抽象化モデル層を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施形態が示された添付図面を参照していくつかの実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、本開示はさまざまなやり方で実施することができるのであり、したがって、本開示が、本明細書に開示された実施形態に限定されると解釈すべきではない。
【0013】
大きなマルチコンポーネント・モジュール向けに設計された複雑な多層積層プリント回路ボードは、積層ボードの1つまたは複数の層の欠陥に起因する低い製品歩留りのためにコンポーネント・コストを引き上げる傾向がある。積層品層の単一の欠陥が、完成したマルチコンポーネント・モジュールの排除につながることがあり、この排除は、製品歩留りを引き下げることによってモジュール当たりの全体コストを上昇させる。全ての積層品欠陥が最終製品にとって致命的であるわけではない。すなわち、全ての欠陥が組立品の排除につながるわけではない。開示された実施形態は、単一のまたは少数の積層品欠陥に起因する排除率を低減させることにより、コンポーネント歩留りを増大させる。モジュール故障に関して積層品欠陥を許容可能または許容不可と識別し、検出された欠陥を受け入れるように最終コンポーネントの下流製造を変更することによって、排除は減らされる。それぞれの最終製品内で識別され受け入れられた欠陥に関する透明性を提供するため、開示された実施形態は、組立ておよびパッケージング・プロセスを通した欠陥追跡を可能にする。
【0014】
一実施形態では、システムの1つまたは複数のコンポーネントが、ハードウェアもしくはソフトウェアまたはその両方を使用して、性質において高度に技術的な問題(例えば、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを識別すること、故障サイトに関連付けられた機械認識可能マークを追加すること、マークが付けられたサイトに電気的に良好な要素を配置すること、マークが付けられなかったサイトに電気的に良好な要素を配置すること、積層品、機械的に良好な要素および電気的に良好な要素を含むMCMを提供することなど)を解決することができる。これらの解決策は抽象的ではなく、例えばマルチコンポーネント・モジュール製造を容易にするのに必要な処理能力のために人間による一組の頭脳行為として実行することができない。さらに、実行されるプロセスの一部は、MCM製造および組立てに関係した規定されたタスクを実行する専用コンピュータによって実行することができる。例えば、専用コンピュータを使用して、マルチコンポーネント・モジュールを製造することなどに関係したタスクを実行することができる。
【0015】
開示された実施形態は、自動化されたピックアンドプレース・ロボット・システムおよびマシン・ビジョン・システムならびに自動化された電気試験システムを含む産業オートメーション・システムをさまざまな実施形態に関連したステップを実行するために利用して実施することができる。導電性トレースのそれぞれの追加の層を追加した後の製造中の部分組立品および積層品、例えば多層積層品を、光学的にもしくは電気的にまたはその両方で検査して、潜在的な積層品トレース欠陥または実際の積層品トレース欠陥を識別することができる。多層積層品の製造の進行中に導電性トレース欠陥が累積することがあり、その結果、積層品を、成功とするには不十分な成功コンポーネント・サイトしか残っていない故障積層品として識別するのに十分な故障コンポーネント・サイトが識別されることがある。このような故障積層品は、さらなる製造ステップから除かれ、それによってコストが低減する。故障積層品にはさらなるリソースが適用されないためである。
【0016】
非導電性基板と導電性トレースの互層を含む回路ボード積層品は、積層品製造プロセス中に欠陥を増加させることがある。信号線およびコンポーネント・サイト間のバイア相互接続ならびに他の導電性トレース接続用の導電性トレースの形成に関連した製造イメージング・プロセスを妨害する異物によって欠陥が生じることがある。プロセス・エクスカーション(process excursion)は、完成した積層品の構造完全性を意図した設計から変化させる乾燥膜樹脂付着問題を引き起こすことがある。めっきプロセス欠陥により、積層品表面に信号線およびバイア相互接続が不完全に堆積することがある。表面汚染物の結果、トレースが不適切に形成されることがある。その下の誘電体表面の凹みまたは他の不完全部も積層品欠陥につながることがある。
【0017】
積層品欠陥に起因する積層品または最終組立品の排除は、全体プロセス歩留りを低減させ、ユニット当たりのコストを増大させる。開示された実施形態は、欠陥があるもかかわらず積層品および組立品を使用することを可能にする。このような機能積層品および組立品を救うと、全体歩留り率が増大し、ユニット当たりのコストが低減する。
【0018】
一実施形態では、マルチコンポーネント・モジュールの組立ての方法が、積層品製造プロセス中に積層品欠陥を識別する。この実施形態では、この方法が、全体積層品のそれぞれの層の導電性トレースが形成された後に、それぞれの形成ステップにおいて積層品を検査する。この方法は、光学検査法もしくは電気検査法またはその両方を使用して積層品トレースを検査することができる。光学法は、層のトレースの可視マシン・ビジョン調査およびトレースの赤外調査を含む。この可視または赤外検査はそれぞれ、不適切に形成されたトレース部分、不完全なトレース、層剥離したトレースなどを捜す。この実施形態では、光学検査が、それぞれの層のトレースの部分ごとに、現在のトレース外観データを期待されるトレース外観と比較する。期待されるトレース外観は、「良好な」積層品製造から集めることができ、この場合、良好は、設計判定基準を満たす適格なトレースに関する。この方法はさらに、以前に検出された「不良」トレース部分の画像を含むデータベースを利用することができ、ここで、不良は、故障トレース(不完全に形成されたトレース、層剥離したトレース、汚染されたトレースなど)、または外観が設計判定基準に従っていないトレースに関する。一実施形態では、この方法が、機械学習分類モデルを利用して、故障ボード要素および成功ボード要素のパターンを識別する。
【0019】
電気検査は、それぞれの層のトレース上に電気的開路および電気的短絡がないかをチェックすることを含む。この検査は、ロボット作動式プローブを使用して、それぞれの層のトレース上の規定された接点間の電気抵抗および導通をチェックする。電気的開路、すなわち無限抵抗および不導通は、2つの接点が、電気的につながっていないか、または異なる電気回路の部分であることを示す。電気的短絡、すなわちゼロ抵抗または低抵抗および高導通は、接点が同じ回路の部分であることを示す。トレースの特定の層に関して、トレースは、トレース上の電気的短絡および開路のパターンを規定する。電気検査は、回路が設計されたところに開路があり、設計が短絡を要求しているところに短絡があるなど、さまざまな接点対における適切なステータスを確認する。
【0020】
この実施形態では、検査結果が、積層品のトレースのそれぞれの層上の故障トレース部分を識別する。電気的に故障したトレース部分は、短絡であるべきところに開路を含み、開路であるべきところに短絡を含む。光学的故障部分は、不完全なトレースもしくは層剥離したトレースを示すトレース部分、または期待外の外観を有する他のトレース部分を含む。
【0021】
一実施形態では、この方法が、光学検査または電気検査によれば設計判定基準を満たしていない積層品部分を、故障サイトとして指定する。決定的なサイトの故障は積層品の排除に帰着し、積層品の決定的でない部分の故障は、より小さな設計判定基準を満たすことができる部分組立品に帰着しうる。
【0022】
一実施形態では、この方法が、積層品の層ごとに1つまたは複数の領域を規定する。それぞれの領域について、この方法は、部分欠陥/故障部分の存在に対する許容可能判定基準および許容不可判定基準を規定する。全体設計のそれぞれの層のトレースは、マルチコンポーネント・モジュールの組立てにおいて完成積層品上に設置されたコンポーネントに関係する。この方法は、それぞれの層上で識別された故障部分を、コンポーネント装着サイトを含むコンポーネント設置サイトを含む最終組立品の関連コンポーネントに関連付ける。領域およびコンポーネント・サイトごとに、この方法は、許容可能トレース部分欠陥および許容不可トレース部分欠陥(コンポーネント・サイトを「故障」コンポーネント・サイトにする欠陥およびコンポーネント・サイトを使用可能なコンポーネント・サイトまたは成功コンポーネント・サイトにする欠陥)を含む検査判定基準を規定する。この実施形態では、この方法が、上述の規定されたそれぞれの領域の検査を実施し、それらの領域に対する規定された判定基準に従って故障コンポーネント・サイトを決定する。一実施形態では、この方法が、領域に関するユーザ規定、ならびにそれぞれの領域に対する許容可能検査判定基準および許容不可検査判定基準に関するユーザ規定を受け取る。
【0023】
製造/組立てが進むにつれて、この方法は、非欠陥トレース部分に関連したコンポーネント・サイトおよびチップレット・サイトの位置および識別、ならびに特定の欠陥トレース部分および故障トレース部分に関連したコンポーネント・サイトおよびチップレット・サイトの位置および識別を追跡する。一実施形態では、この方法が、故障トレースを含むその下の積層品欠陥により故障と識別されたサイトを成功サイトおよび使用可能サイトと区別するための認識可能マークを適用する。この認識可能マークは、インクジェット・プリンタもしくは同様のプリンタを使用して適用することができ、またはレーザ・プリンタまたは同様のマーク付けデバイスを使用して積層品に適用することができる。印刷されたマークは、マシン・ビジョン・システムを使用して認識可能な、認識可能マークの適用に続いてマークが付けられたサイトを識別するためのサイト識別子を提供する。一実施形態では、この方法が、故障サイトと成功サイトを区別するためにマークを適用する。このマークは、故障サイトまたは成功サイトに適用することができる。このマークは、それぞれのサイトに個別に適用することができ、または指定された位置に単一のマークを適用することもでき、この単一のマークのそれぞれの部分は、対応するそれぞれのコンポーネント・サイトの成功または故障を示す。機械的に良好なコンポーネントおよび電気的に良好なコンポーネントの配置は、このマーク付けに従って進み、故障サイトには機械的に良好なコンポーネントが配置され、成功サイトには電気的に良好なコンポーネントが配置される。
【0024】
一実施形態では、この方法が、それぞれのMCM最終組立品に関連付けられたサイト位置のデータベースを維持する。この実施形態では、この方法が、故障サイトの識別を追跡し、上に示した検査方法を使用して識別された故障サイトの位置を示した個々の組立品/積層品のデータベース・レコードを更新する。一例として、最終組立品は、製造中に、8つのコンポーネント・サイトを含むことができ、この方法は、積層品の1つのコンポーネント・サイトに関連した故障トレースを識別し、その積層品に対するデータベース・レコードを、積層品欠陥に起因する識別されたコンポーネント・サイトの故障を指示するように更新することができる。
【0025】
この実施形態では、この方法が、それぞれの積層品をスキャンして、全体製造プロセスの部分としてそれぞれの個々の積層品に適用されたシリアル化された1次元もしくは2次元バー・コード、シリアル・ナンバーまたはシリアル化された他の証印などのシリアル化された証印を読み取る。シリアル化された証印をスキャンすることは、この方法が、製造プロセスのそれぞれの積層品の個々のレコードを維持し、一部または全部の検査データおよび製造データを用いてそれらのレコードを更新することを可能にする。
【0026】
一実施形態では、プロセス・パラメータ設定および測定されたパラメータ値に関する製造データが、製造プロセス中に、それぞれの積層品および組立品のデータベース・レコードに対して更新される。プロセス温度、気流、ドエル時間などの設定が、スキャンされたシリアル化された証印に従ってそれぞれの積層品のデータベース・レコードに追加される。このデータベース・レコードは、特定の組立品の共通の故障サイトの識別(8つのサイトのうちのサイト6は、8つのサイトのうちの他のどのサイトよりも高いレートで故障する)、または製造故障と特定のプロセス・パラメータ測定値および設定値との相関などの組立てプロセス中の問題の追跡を可能にする。
【0027】
一実施形態では、データベース・レコードが、一連の2進ビットまたはデジタル化された他のデータを含み、それぞれのビットまたはデータ部分は、特定の検査点、処理パラメータ測定値または他の製造プロセス・データに対応する。この実施形態では、個々の組立品/積層品に関連付けられたデータベース・レコードの最終版が、全体プロセスとまではいかないが、全体組立てプロセスのレコード部分を提供する。
【0028】
一実施形態では、この方法が、MCM組立品に対するデータベース・レコードを、MCM組立品が追加されたシステムに関連付けられた一組のレコードまたは単一のレコードの一部として追加する。この実施形態では、全体システムが、いくつかのまたは全てのシステム・コンポーネントに対するデータベース・エントリ全体、またはシステム・コンポーネントに対するデータベース・レコードの位置に関するリンクもしくは通告を提供する証印を担持する。
【0029】
一実施形態では、組立てが進むにつれて、この方法が、認識可能マークおよびデータベース・レコードの各々を利用して積層品の故障サイトの位置を追跡する。一実施形態では、この方法が、印刷されたマークと位置データベースの両方ではないどちらか一方を利用して、故障サイトを追跡する。
【0030】
一実施形態では、組立てプロセスがコンポーネント装着段階に到達したときに、この方法が、積層品を調査し、故障サイトのマークが付けられたサイト、または故障サイトを示す全てのサイトに関連付けられたマークを探索する。一実施形態では、この方法が、積層品のシリアル化された証印をスキャンし、積層品のデータベース・レコードを再調査して、故障コンポーネント・サイトを識別する。この方法は、認識可能マークを探索する積層品の光学スキャニングを、シリアル化された証印のスキャニングおよびデータベース再調査と協力して使用して、積層品上にコンポーネントを配置する前にそれぞれの積層品の故障サイトを識別することができる。
【0031】
一実施形態では、この方法が、ロボット・ピックアンドプレース・システムまたは他のコンポーネント配置手段を使用して、故障コンポーネント・サイトに機械的に良好なコンポーネントを配置する。この実施形態では、機械的に良好なコンポーネントが、設計によって指定されたコンポーネントと同一のサイズ、形状および装着コンポーネントを有するが、設計によって指定されたコンポーネントの完全な電気性能を欠く要素に関する。このような機械的に良好なコンポーネントは、機械的および電気的に良好な完全なコンポーネントのコストを追加することなく、積層品上の故障サイトに配置手段によって装着することができる。機械的および電気的に良好なコンポーネントとも呼ばれる電気的に良好なコンポーネントは、機械的サイズ、形状および挿入コンポーネントに関してそのコンポーネントの完全な設計判定基準を満たし、必要な電気コンポーネント、チップ上のVLSIシステムまたは他の集積回路などを含む。一実施形態では、機械的に良好なコンポーネントが、設計判定基準が要求している正確な物理サイズおよび形状を有する故障電気コンポーネントを含む。一実施形態では、機械式のみの要素が、回路要素は欠いているが設計判定基準の適切な形状およびサイズを有する意図的に構築されたチップレットまたは他のコンポーネントを含む。一実施形態では、この方法が、コンポーネント・サイトに電気的に良好なコンポーネントを配置し、故障サイトにコンポーネント/チップレットを配置しない。一実施形態では、この方法が、積層品設計の部分としての冗長サイトを考慮したサイトにチップレットまたは他のコンポーネントを配置する。この実施形態では、故障サイトを持たない個々の積層品、すなわち製造された全てのチップレットおよびコンポーネント・サイトが良好サイトである個々の積層品に関して、この方法が、必要な数の電気的に良好なチップレットおよびコンポーネントを良好サイト上に配置し、残りの良好サイト上に機械的に良好なチップレットおよびコンポーネントを配置し、それによって、冗長チップレット・サイト上に電気的に良好なチップレットではなく機械的に良好なチップレットを配置することにより最終組立品の全体コストを低減させる。一実施形態では、この方法が、使用可能な全てのサイトに電気的に良好なチップレットを配置し、それによってMCMユーザが使用するための電気的に良好な冗長チップレットを提供する。
【0032】
コンポーネントは、マルチコンポーネント・モジュール最終組立品の全体構造の部分を形成する。故障サイトからコンポーネントを省くと、コストは低減するが、最終組立品の構造完全性が危うくなることがあり、物理コンポーネントがないことに起因する積層品または組立品の反りまたは他の問題につながることがある。一実施形態では、故障サイトへの機械的に良好なコンポーネントの挿入が、機能サイトにだけ高価なコンポーネントを挿入することによって最終組立品のコストを低減させ、その一方で、故障サイトに機械的に良好なコンポーネントを配置することによって最終組立品の全体的な構造完全性を維持し、MCM組立品の設計においてそれらのコンポーネントから期待される構造完全性を提供する。
【0033】
組立て中に、特定のサイトに関連付けられた認識可能マークがないこと、もしくは関連データベース・レコード中に記述がないこと、またはその両方によって良好サイトとして示されたサイトに、ピックアンドプレース手段が、電気的に良好なチップレットおよびコンポーネントを配置する。故障サイトに機械的に良好なコンポーネントを配置し、使用可能なサイトに電気的に良好なコンポーネントを配置した後、製造プロセスは、使用可能な最終MCM組立品を与え続ける。開示された実施形態のMCM製造および組立てプロセスの出力として、完全組立品、すなわち全てのサイトに電気的に良好なチップレットを含む組立品、および部分組立品が提供される。完全組立品は、完全MCM組立品に対する設計判定基準を満たす。部分組立品は、より小さな組立品に対する設計判定基準を満たす。
【0034】
一実施形態では、この方法が、完成MCM組立品に対する全体成功判定基準を規定し、またはユーザが規定した完成MCM組立品に対する全体成功判定基準を受け取り、判定基準は、良好サイトおよび故障サイトの数、識別された欠陥の数および性質などを含む。この実施形態では、この方法が、規定された許容可能判定基準および許容不可判定基準を利用し、完成したそれぞれの最終組立品を、規定された判定基準に従って許容可能または許容不可として識別する。この方法は、許容可能な最終MCM組立品を出力として提供する。
【0035】
一実施形態では、この方法が、MCMの最終組立ておよびパッケージングを完了し、MCMパッケージングの外面に認識可能なシリアル化された第2の証印を追加する。この第2の証印は、シリアル化された第1の証印に対応し、特定のMCMに対するデータベース・エントリへのリンクを提供するか、または2次元バー・コードを使用する、もしくは上で説明したようにインクジェット印刷もしくはレーザ印刷を使用してデータベース・エントリの2進データもしくは他のデータをパッケージング上に直接に印刷するなどによって、データベース・エントリからのデータを証印自体に直接に組み込む。
【0036】
図1は、開示された発明を実施することに関連した例示的なネットワーク・リソースの概略図を示している。それらの発明は、命令ストリームを処理する開示された要素のうちのいずれかの要素のプロセッサ内で実施することができる。この図に示されているように、ネットワーク化されたクライアント・デバイス110がサーバ・サブシステム102に無線で接続している。サーバ・サブシステム102にはネットワーク114を介してクライアント・デバイス104が無線で接続している。クライアント・デバイス104および110は、製造および組立てプログラム(図示せず)を、このプログラムを実行するための十分なコンピューティング・リソース(プロセッサ、メモリ、ネットワーク通信ハードウェア)とともに含んでいる。クライアント・デバイス104および110は、光学検査要素および電気検査要素などの積層品検査要素、ならびに積層品上の指定されたサイトにチップレットおよび他のコンポーネントを配置するようにプログラムされたロボット・ピックアンドプレース・システムを含むことができる。図1に示されているように、サーバ・サブシステム102はサーバ・コンピュータ150を含んでいる。図1は、本発明の一実施形態による、ネットワーク化されたコンピュータ・システム1000内のサーバ・コンピュータ150のコンポーネントのブロック図を示している。図1は、1つの実施態様を示しているだけであり、異なる実施形態を実施することができる環境に関する限定を暗示するものではないことを理解すべきである。図示の環境に対する多くの変更を実施することができる。
【0037】
サーバ・コンピュータ150は、プロセッサ154、メモリ158、永続性ストレージ170、通信ユニット152、入力/出力(I/O)インタフェース156および通信ファブリック140を含むことができる。通信ファブリック140は、キャッシュ162、メモリ158、永続性ストレージ170、通信ユニット152および入力/出力(I/O)インタフェース156間の通信を提供する。通信ファブリック140は、プロセッサ(例えばマイクロプロセッサ、通信およびネットワーク・プロセッサなど)、システム・メモリ、周辺デバイス、およびシステム内の他のハードウェア・コンポーネント間でデータをやり取りしもしくは情報を制御し、またはその両方を実行するように設計されたアーキテクチャを有するように実装することができる。例えば、通信ファブリック140は、1本または数本のバスによって実装することができる。
【0038】
メモリ158および永続性ストレージ170はコンピュータ可読ストレージ媒体である。この実施形態では、メモリ158が、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)160を含む。一般に、メモリ158は、揮発性または不揮発性の適当なコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。キャッシュ162は、メモリ158から最近アクセスされたデータおよびほぼ最近アクセスされたデータを保持することによってプロセッサ154の性能を強化する高速メモリである。
【0039】
サーバ・コンピュータ150の対応するそれぞれのプロセッサ154の1つまたは複数がキャッシュ162を介して実行もしくはアクセスまたは実行およびアクセスするために、永続性ストレージ170には、本発明の実施形態を実施するために使用されるプログラム命令およびデータ、例えば製造および組立てプログラム175が記憶されている。この実施形態では、永続性ストレージ170が磁気ハード・ディスク・ドライブを含む。磁気ハード・ディスク・ドライブの代わりに、または磁気ハード・ディスク・ドライブに加えて、永続性ストレージ170は、ソリッドステート・ハード・ドライブ、半導体ストレージ・デバイス、リード・オンリー・メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EPROM)、フラッシュ・メモリ、またはプログラム命令もしくはデジタル情報を記憶することができる他のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。
【0040】
永続性ストレージ170によって使用される媒体は取外し可能な媒体とすることもできる。例えば、永続性ストレージ170に対して取外し可能なハード・ドライブを使用することができる。他の例には、やはり永続性ストレージ170の部分である別のコンピュータ可読ストレージ媒体に転送するためにドライブに挿入された光および磁気ディスク、サム・ドライブ(thumb drive)ならびにスマート・カードが含まれる。
【0041】
これらの例では、通信ユニット152が、クライアント・コンピューティング・デバイス104および110のリソースを含む他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信を提供する。これらの例では、通信ユニット152が1つまたは複数のネットワーク・インタフェース・カードを含む。通信ユニット152は、物理通信リンクと無線通信リンクの一方または両方を使用することによって通信を提供することができる。通信ユニット152を通して、ソフトウェア配布プログラム、ならびに本発明の実施のために使用される他のプログラムおよびデータを、サーバ・コンピュータ150の永続性ストレージ170にダウンロードすることができる。
【0042】
I/Oインタフェース156は、サーバ・コンピュータ150に接続されたものとすることができる他のデバイスとのデータの入出力を可能にする。例えば、I/Oインタフェース156は、キーボード、キーパッド、タッチ・スクリーン、マイクロホン、デジタル・カメラもしくは他の適当ないくつかの入力デバイスまたはこれらの組合せなどの外部デバイス190への接続を提供することができる。外部デバイス190はさらに、例えばサム・ドライブ、ポータブル光または磁気ディスクおよびメモリ・カードなどのポータブル・コンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。本発明の実施形態を実施するために使用されるソフトウェアおよびデータ、例えばサーバ・コンピュータ150上の製造および組立てプログラム175を、このようなポータブル・コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶することができ、I/Oインタフェース156を介して永続性ストレージ170にロードすることができる。I/Oインタフェース156はディスプレイ180にも接続する。
【0043】
ディスプレイ180は、ユーザに対してデータを表示する機構を提供し、例えばコンピュータ・モニタとすることができる。ディスプレイ180は、タブレット・コンピュータのディスプレイなどのようにタッチ・スクリーンとして機能することもできる。
【0044】
図2は、本開示の実施に関連した例示的な動作を示す流れ図200を示している。プログラム開始後、ブロック210で、開示された実施形態は、積層品導電性トレースならびに他の組立ておよび製造欠陥を識別するために、製造プロセス中に、図1に示し、上で説明したシステムを使用して積層品を検査する。この検査は、積層品に対する設計判定基準を満たしていないトレース部分を識別するための光学検査、電気検査および他の非破壊試験方法を含むことができる。多層積層品に関して、この方法は、導電性トレースのそれぞれの層を検査し、一実施形態では、この方法が、配置後のチップレットの適切な機能にとって決定的な導電性トレースのそれぞれの層を検査する。
【0045】
一実施形態では、この方法が、積層品のそれぞれの部分に対する規定された判定基準と突き合わせて検査結果を評価する。この実施形態では、この方法が、それぞれの層の積層品トレースを複数の領域に分割し、領域ごとに成功/故障判定基準を規定する。一例として、一部の領域は、光学的に検出された欠陥または電気的に検出された特定の欠陥に対してより寛容であることがある。別の例として、一部の領域は、全てのチップレット・サイトに影響を与えない欠陥を含むことがある。このような領域の故障トレース部分は、このようなサイトの全数から、成功チップレット・サイトまたは電気的に機能するチップレット・サイトの数を減らすことがあるが、残りの成功サイトの数が、部分的に良好だが、MCM組立品を完成させる際に使用するのに許容可能な積層品に対するしきい値よりも多いことがある。一実施形態では、成功判定基準が、電気的に良好なチップレットのしきい数、試験結果が成功でなければならない決定的な通信バス・トレースのしきい数などを含む。一実施形態では、この方法が、故障ボード・サイトおよび成功ボード・サイトを識別するために、ボードを受け取り、ユーザ作成の特定の領域の設計規定および検査判定基準に従ってそのボードを検査する。
【0046】
一実施形態では、この方法が、使用可能なコンポーネント・サイトを、例えば検査を受けている積層品のタイプに従って追跡し、MCMのそれぞれのタイプは、異なる積層品モデル上で構築されたものとすることができる。このようなそれぞれの積層品モデルについて、この方法は、検査および組立てを受けている積層品モデルの個々のインスタンスごとに、その積層品モデルに関連したコンポーネント・サイトを捜し、その後に追跡する。
【0047】
一実施形態では、この方法が、検査による電気試験結果を、積層品の対応するそれぞれの領域/部分に対する期待される抵抗値および導通値と比較し、その値比較に基づいて、それぞれの部分が検査に通るのかまたは通らないのかを判定する。一実施形態では、この方法が、現在の光学データを期待される光学パターンと比較するマシン・ビジョン・システムを使用して光学検査結果を比較する。この実施形態では、この方法が、現在のデータを、画像データベース内に保持された積層品の検査部分ごとの許容可能な光学パターンの1つの範囲と比較する。一実施形態では、この方法が、故障積層品部分に対応する画像パターンを識別するように訓練された、畳み込みニューラル・ネットワーク、ディープ・ニューラル・ネットワークまたはリカレント・ニューラル・ネットワークなどの人工知能機械学習分類モデルを利用する。この実施形態では、モデルを訓練することが、以前に識別された故障積層品部分の画像を含む訓練および試験データ・セットを提供すること、ならびに故障部分に関連付けられた画像パターンを認識するようモデルに学習させることを含む。この方法は次いで、新たな積層品の故障部分を識別するために、新たな光学画像データを訓練後のモデルに提供する。
【0048】
ブロック220で、図1の上述のコンピューティング・システムによって機能するこの方法は、検査データによって故障サイトと識別された積層品のサイトに関連付けられた認識可能マークを適用する。一実施形態では、この方法が、検査した全てのサイトのステータスを故障または成功のいずれかとして示す単一の複合マークを積層品に追加する。一実施形態では、この方法が、個々の故障サイトに故障のマークを付け、もしくは成功サイトに成功のマークを付け、またはその両方を実行する。上で説明したものなどのマシン・ビジョン・システムを使用して認識可能なマークを、インクジェット・プリンタ、レーザ・プリンタまたは他の適当なマーク適用システムを使用して適用することができる。
【0049】
ブロック230で、この方法は、識別されたサイトにMCM組立品要素を追加する。この方法は、チップレット・サイトに設置するのに必要な形状、サイズ、物理特性、例えば剛性、および挿入コンポーネントを有する、機械的に良好な代替チップレットなどの要素を、故障サイトと識別された位置に追加する。この代替チップレットは、電気的に良好なチップレットの電気コンポーネントを含んでおらず、電気的に良好なチップレットよりもはるかに安価である。機械的に良好なチップレット/コンポーネントの使用は、チップレットの存在によって期待される反り制御などの必要な機械的特性を提供し、同時に、組立品の非機能サイトにおける電気的に良好な高価なチップレット/コンポーネントの使用を回避する。一実施形態では、この方法が、積層品をスキャンし、良好サイトまたは故障サイトとして識別されたマーク付きのチップレット・サイトを識別し、機械的に良好なチップレット/コンポーネントを、ロボット制御されたピックアンドプレース・ユニットまたは同様のコンポーネント配置システムを使用して配置する。
【0050】
ブロック240で、この方法は、検査によって許容可能、成功または良好と識別されたサイトに、電気的に良好なコンポーネントを追加する。一実施形態では、この方法が、良好サイトにマークを付け、故障サイトはそのままにしておく。この実施形態では、この方法が、マークが付けられなかったサイトに機械的に良好なコンポーネントを追加し、マークが付けられたサイトに電気的に良好なコンポーネントを追加する。
【0051】
一実施形態では、この方法が、積層品のバー・コードまたはシリアル化された同様の証印をスキャンし、その積層品の1つまたは複数のデータベース・エントリを参照する。データベースは、故障コンポーネント・サイトおよび良好コンポーネント・サイトの位置ならびに良好トレースおよび故障トレースの位置に関する情報を提供する。このデータは、機械的に良好なコンポーネントおよび電気的に良好なコンポーネントを対応するそれぞれのコンポーネント・サイトに適切に配置することを可能にする。
【0052】
一実施形態では、この方法が、機械的に良好なコンポーネントおよび電気的に良好なコンポーネントを対応するそれぞれのコンポーネント・サイトに配置したことに関するデータを用いて、個々の積層品に対する1つまたは複数のデータベース・エントリを更新する。このような更新は、最終MCM組立品の製造および組立ての継続中の最新の履歴を提供する。
【0053】
ブロック250で、この方法は、MCMの外部パッケージングを含むMCMコンポーネントの組立てを完了し、完成したMCMを使用のために提供する。この実施形態では、この方法が、特定のMCMユニットのシリアル・ナンバーを示し、もしくは特定のMCMユニットに関連したデータを提供し、またはその両方を達成する証印を、外側MCMパッケージングに適用することができる。提供されたシリアル・ナンバーまたはシリアル化された他の証印は、個々の積層品および関連するMCM組立品の製造に関連した格納されたデータベース・エントリにユーザがアクセスすることを可能にする。
【0054】
図3は、MCMの組立ての部分として製造中の積層品の概略図を示している。この図に示されているように、積層品300は、項目0~3で示された4つのチップレット・サイト、チップレット・サイト3に配置された電気的に良好なチップレット310、およびいくつかの導電性トレース320を含み、導電性トレース320は、チップレットおよびコンポーネント・サイトを互いに接続しており、また、積層品と積層品層との間のバイアによってチップレットおよびコンポーネント・サイトを他の組立品に接続している。検査中、開示された方法は、トレース欠陥を識別するため、および設計判定基準および欠陥トレースに従って故障サイトおよび故障トレースを識別するために、それぞれのサイトおよび導電性トレースを検査する。それぞれのチップレット・サイト0~3は、検査のための積層品300の規定された領域に対応しうる。それぞれの故障領域の故障トレースは、その領域の対応するチップレットまたはコンポーネント・サイトに関連したものであることができる。一実施形態では、導電性トレース要素320が重要な導電性トレースを含む。重要な導電性トレースは、いずれかの考えられる製品の機能に必要なものである。重要なトレース要素の部分に対する検出された故障は、検出された他の故障サイトがないにもかかわらず、故障積層品に帰着する。
【0055】
図4は、本発明の一実施形態による、MCM組立て作業の流れの概略図を示している。この図に示されているように、図3の積層品300と同様の、項目401~409で示された作業中の9つの積層品のセット410が光学検査に供されている。積層品402および409の部分は光学検査に通っておらず、部分的に良好な積層品を与えている。積層品403は、故障積層品として指定され、捨てられるかまたは故障解析に回され、その積層品のさらなる処理に関連したコストを回避する、十分な光学検査故障を有する。
【0056】
この光学検査の後、この方法は、光学故障が識別されなかった良好な積層品422と、いくつかの故障が光学的に識別されたが、成功とするのに十分な冗長トレースおよびコンポーネント/チップレット・サイトが残っている部分的に良好な積層品424とを含む残りの積層品のロット420を電気検査430に回す。電気検査の結果は、光学的または電気的に故障したトレースまたはサイトがない良好な積層品432、光学および電気故障サイトおよびトレースの組合せであって、成功とするのに十分な冗長サイトおよびトレースを有する部分的に良好な積層品434、ならびに積層品およびMCM組立品に対する全体成功判定基準を満たすには、光学および電気検査後に残っている冗長サイトもしくはトレースまたはその両方の数が少なすぎる故障積層品436を与える。この方法は、良好な積層品432および部分的に良好な積層品434をより大きな組立品での使用に回す。この方法は、故障積層品436を故障/排除と識別し、それらを破壊または故障解析に回す。
【0057】
開示された実施形態は、単一のサイト故障またはトレース故障を有する全ての積層品を捨てるのではなく、部分的に良好な積層品構造体を利用することによって、プロセス歩留りを増大させる。一実施形態では、この方法が、製造プロセス・データベース・エントリを解析して、より高いまたはより低いレベルの故障を受ける積層品および組立品の設計要素を決定する。このような解析は、このような故障を減らすための設計およびプロセスに対する設計検討および変更を可能にする。一実施形態では、このような解析が、追加の冗長設計コンポーネントを追加して全体積層品および組立品歩留りに対するトレースおよびサイト故障の影響を低減させるための設計検討および設計変更につながる。
【0058】
本開示はクラウド・コンピューティングに関する詳細な説明を含んではいるが、本明細書に記載された教示の実施態様はクラウド・コンピューティング環境だけに限定されないことを理解すべきである。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られているまたは後に開発される他のタイプのコンピューティング環境に関連して実施することができる。
【0059】
本発明の実施形態は、エッジ・クラウドおよびクラウド・リソースを使用して、積層品検査データを処理し、検査機械学習モデルを保持し、MCM組立品データベース・レコードを保持し、完成したMCM組立品の製造者および下流消費者によるMCM組立品データベース・レコードのアクセスを可能にする。
【0060】
クラウド・コンピューティングは、最小限の管理労力またはサービスのプロバイダとの最小限のインタラクションで迅速に供給およびリリースすることができる構成可能なコンピューティング・リソース(例えばネットワーク、ネットワーク・バンド幅、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想機械およびサービス)の共用プールへの便利なオンデマンド・ネットワーク・アクセスを可能にするサービス配信モデルである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特徴、少なくとも3つのサービス・モデル、および少なくとも4つのデプロイメント・モデルを含むことができる。
【0061】
特徴は以下のとおりである。
【0062】
オンデマンド・セルフサービス:クラウド・コンシューマは、サーバ時間およびネットワーク・ストレージなどのコンピューティング機能を、このサービスのプロバイダとのヒューマン・インタラクションを必要とすることなく必要に応じて自動的に一方向的に供給することができる。
【0063】
ブロード・ネットワーク・アクセス:機能は、ネットワーク上で利用可能であり、機能には、異種のシンまたはシック・クライアント・プラットフォーム(例えば移動電話、ラップトップおよびPDA)による使用を促進する標準的機構を通してアクセスされる。
【0064】
リソース・プーリング(resource pooling):マルチテナント・モデルを使用して多数のコンシューマにサービスを提供するために、プロバイダのコンピューティング・リソースがプールされており、要求に応じて、異なる物理および仮想リソースが動的に割当ておよび再割当てされる。コンシューマは一般に、提供されたリソースの正確な位置を制御できずまたは正確な位置を知らないが、より高次の抽象化レベル(例えば国、州またはデータセンター)で位置を指定することができるという意味で、位置独立の感覚がある。
【0065】
ラピッド・エラスティシティ(rapid elasticity):機能は、素早くスケールアウトするために迅速かつ弾力的に、場合によっては自動的に供給することができ、素早くスケールインするために迅速にリリースすることができる。コンシューマにとって、供給に利用可能な機能はしばしば無限であるように見え、いつでも好きな量だけ購入することができる。
【0066】
メジャード・サービス(measured service):クラウド・システムは、サービスのタイプ(例えばストレージ、処理、バンド幅および使用中ユーザ・アカウント)に対して適切なある抽象化レベルで計測機能に介入することによって、リソースの使用状況を自動的に制御および最適化する。リソースの使用状況を監視、制御および報告して、利用されているサービスのプロバイダとコンシューマの両方に透明性を提供することができる。
【0067】
サービス・モデルは以下のとおりである。
【0068】
ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS):コンシューマに提供されるこの機能は、クラウド・インフラストラクチャ上で実行されるプロバイダのアプリケーションを使用する機能である。ウェブ・ブラウザなどのシン・クライアント・インタフェース(例えばウェブ・ベースの電子メール)を通してさまざまなクライアント・デバイスからそれらのアプリケーションにアクセス可能である。場合によっては可能な限られたユーザ固有のアプリケーション構成の設定を除けば、コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、ストレージまたは個々のアプリケーション機能を含む基礎をなすクラウド・インフラストラクチャを管理もまたは制御もしない。
【0069】
プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS):コンシューマに提供されるこの機能は、クラウド・インフラストラクチャ上で、プロバイダがサポートするプログラム言語およびツールを使用して作成されたコンシューマ作成または取得のアプリケーションをデプロイする機能である。コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システムまたはストレージを含む基礎をなすクラウド・インフラストラクチャを管理もまたは制御もしないが、デプロイされたアプリケーションおよび場合によってはアプリケーション・ホスティング環境構成は制御する。
【0070】
インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS):コンシューマに提供されるこの機能は、処理、ストレージ、ネットワークおよび他の基本的なコンピューティング・リソースを供給する機能であり、コンシューマは任意のソフトウェアをデプロイおよび実行することができ、これらのソフトウェアは、オペレーティング・システムおよびアプリケーションを含むことができる。コンシューマは、基礎をなすクラウド・インフラストラクチャを管理もまたは制御もしないが、オペレーティング・システム、ストレージおよびデプロイされたアプリケーションは制御し、場合によっては、選択されたネットワーク・コンポーネント(例えばホスト・ファイアウォール)を限定的に制御する。
【0071】
デプロイメント・モデルは以下のとおりである。
【0072】
プライベート・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、組織体のためだけに運営される。インフラストラクチャは、その組織体または第三者が管理することができ、オンプレミス(on-premises)またはオフプレミス(off-premises)で存在することができる。
【0073】
コミュニティ・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、いくつかの組織体によって共有され、利害(例えばミッション、セキュリティ要件、ポリシーおよびコンプライアンス上の問題)を共有する特定のコミュニティをサポートする。インフラストラクチャは、その組織体または第三者が管理することができ、オンプレミスまたはオフプレミスで存在することができる。
【0074】
パブリック・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、一般大衆または大きな産業グループが利用可能であり、クラウド・サービスを販売している組織体によって所有される。
【0075】
ハイブリッド・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、固有の実体を維持しているが、データおよびアプリケーション・ポータビリティを可能にする標準化された技術または独占技術(例えばクラウド間のロード・バランシングのためのクラウド・バースティング(cloud bursting))によって1つに結合された2つ以上のクラウド(プライベート、コミュニティまたはパブリック)の合成体である。
【0076】
クラウド・コンピューティング環境は、無国籍、低結合、モジュール性および意味論的相互運用性(semantic interoperability)に重きを置くサービス指向の環境である。クラウド・コンピューティングの中心には、相互接続されたノードのネットワークを含むインフラストラクチャがある。
【0077】
次に図5を参照すると、例示的なクラウド・コンピューティング環境50が示されている。示されているとおり、クラウド・コンピューティング環境50は1つまたは複数のクラウド・コンピューティング・ノード10を含み、クラウド・コンシューマによって使用されるローカル・コンピューティング・デバイス、例えばパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)もしくは移動電話54A、デスクトップ・コンピュータ54B、ラップトップ・コンピュータ54Cまたは自動車コンピュータ・システム54Nあるいはこれらの組合せは、これらのノードと通信することができる。ノード10は互いに通信することができる。それらのノードは、上で説明したプライベート、コミュニティ、パブリックまたはハイブリッド・クラウドまたはこれらの組合せなどの1つまたは複数のネットワークに、物理的にまたは仮想的にグループ分けされていることがある(図示せず)。これによって、クラウド・コンピューティング環境50は、インフラストラクチャ、プラットフォームもしくはソフトウェアまたはこれらの組合せをサービスとして提供することができ、そのため、クラウド・コンシューマは、ローカル・コンピューティング・デバイス上にリソースを維持する必要がない。図5に示されたタイプのコンピューティング・デバイス54A~Nは単なる例であることが意図されていること、ならびにコンピューティング・ノード10およびクラウド・コンピューティング環境50は、任意のタイプのネットワーク上もしくはアドレス指定可能なネットワーク接続上またはその両方で(例えばウェブ・ブラウザを使用して)、コンピュータ化された任意のタイプのデバイスと通信することができることが理解される。
【0078】
次に図6を参照すると、クラウド・コンピューティング環境50(図5)によって提供される一組の機能抽象化層が示されている。図6に示されているコンポーネント、層および機能は単なる例であることが意図されており、本発明の実施形態はそれらに限定されないことを予め理解しておくべきである。図示のとおり、以下の層および対応する機能が提供される。
【0079】
ハードウェアおよびソフトウェア層60は、ハードウェア・コンポーネントおよびソフトウェア・コンポーネントを含む。ハードウェア・コンポーネントの例は、メインフレーム61、RISC(縮小命令セット・コンピュータ)アーキテクチャ・ベースのサーバ62、サーバ63、ブレード・サーバ64、ストレージ・デバイス65ならびにネットワークおよびネットワーキング・コンポーネント66を含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェア・コンポーネントが、ネットワーク・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア67およびデータベース・ソフトウェア68を含む。
【0080】
仮想化層70は、仮想実体の以下の例を提供することができる抽象化層を提供する:仮想サーバ71、仮想ストレージ72、仮想専用ネットワークを含む仮想ネットワーク73、仮想アプリケーションおよびオペレーティング・システム74、ならびに仮想クライアント75。
【0081】
一例では、管理層80が以下の機能を提供することができる。リソース供給81は、クラウド・コンピューティング環境内でタスクを実行する目的に利用されるコンピューティング・リソースおよびその他のリソースの動的調達を提供する。計量および価格決定82は、クラウド・コンピューティング環境内でリソースが利用されたときの費用追跡、およびこれらのリソースの消費に対する課金または請求を提供する。一例では、これらのリソースがアプリケーション・ソフトウェア・ライセンスを含むことがある。セキュリティは、クラウド・コンシューマおよびタスクの識別確認ならびにデータおよび他のリソースの保護を提供する。ユーザ・ポータル83は、コンシューマおよびシステム管理者に、クラウド・コンピューティング環境へのアクセスを提供する。サービス水準管理84は、必要なサービス水準が達成されるようなクラウド・コンピューティング・リソースの割振りおよび管理を提供する。サービス水準合意(Service Level Agreement)(SLA)計画および履行85は、SLAに従って将来必要になると予想されるクラウド・コンピューティング・リソースの事前調整および調達を提供する。
【0082】
ワークロード層90は、クラウド・コンピューティング環境を利用することができる機能の例を提供する。この層から提供することができるワークロードおよび機能の例は、マッピングおよびナビゲーション91、ソフトウェア開発およびライフサイクル管理92、仮想教室教育配信93、データ解析処理94、トランザクション処理95、ならびに製造および組立てプログラム175を含む。
【0083】
本発明は、統合化の可能な技術的詳細レベルにある、システム、方法もしくはコンピュータ・プログラム製品、またはこれらの組合せであることがある。本発明は、命令ストリームを処理する単一または並列の任意のシステムで有益に実施することができる。このコンピュータ・プログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその上に有するコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことがある。
【0084】
このコンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスが使用するための命令を保持および記憶することができる有形のデバイスとすることができる。このコンピュータ可読ストレージ媒体は例えば、限定はされないが、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光ストレージ・デバイス、電磁ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイスまたはこれらの適当な組合せとすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例の非網羅的なリストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク・リード・オンリー・メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー・ディスク、機械的にコード化されたデバイス、例えばパンチカードまたはその上に命令が記録された溝の中の一段高くなった構造体、およびこれらの適当な組合せを含む。本明細書で使用されるコンピュータ可読ストレージ媒体またはコンピュータ可読ストレージ・デバイスを、それ自体が一過性の信号、例えば電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、ウェーブガイドもしくは他の伝送体内を伝搬する電磁波(例えば光ファイバ・ケーブル内を通る光パルス)、または電線を通して伝送される電気信号であると解釈すべきではない。
【0085】
本明細書に記載されたコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体から対応するそれぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードすることができ、またはネットワーク、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークもしくは無線ネットワークまたはこれらの組合せを介して外部コンピュータもしくは外部ストレージ・デバイスにダウンロードすることができる。このネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータもしくはエッジ・サーバ、またはこれらの組合せを含むことができる。それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インタフェースは、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を、対応するそれぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体に記憶するために転送する。
【0086】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、もしくは集積回路用のコンフィギュレーション・データであってもよく、またはSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同種のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれた、ソース・コードもしくはオブジェクト・コードであってもよい。このコンピュータ可読プログラム命令は、全体がユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、一部がユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、独立型ソフトウェア・パッケージとして実行されてもよく、一部がユーザのコンピュータ上で、一部がリモート・コンピュータ上で実行されてもよく、または全体がリモート・コンピュータもしくはリモート・サーバ上で実行されてもよい。上記の最後のシナリオでは、リモート・コンピュータが、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、またはこの接続が、外部コンピュータに対して(例えばインターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)実施されてもよい。いくつかの実施形態では、本発明の態様を実行するために、例えばプログラム可能論理回路、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)またはプログラム可能論理アレイ(PLA)を含む電子回路が、このコンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用してその電子回路をパーソナライズすることにより、このコンピュータ可読プログラム命令を実行してもよい。
【0087】
本明細書では、本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム製品の流れ図もしくはブロック図またはその両方の図を参照して説明される。それらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のそれぞれのブロック、およびそれらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施することができることが理解される。
【0088】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ、専用コンピュータのプロセッサ、または機械を形成する他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに、それらのコンピュータのプロセッサまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行されるこれらの命令が、これらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックに指定された機能/操作を実施する手段を生成するような態様で、提供することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令はさらに、特定の方式で機能するようにコンピュータ、プログラム可能データ処理装置もしくは他のデバイスまたはこれらの組合せに指図することができるコンピュータ可読ストレージ媒体に、その中に命令が記憶されたコンピュータ可読ストレージ媒体が、これらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックに指定された機能/操作の態様を実施する命令を含む製品を含むような態様で、記憶することができる。
【0089】
これらのコンピュータ可読プログラム命令はさらに、コンピュータ、他のプログラム可能装置または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータによって実施されるプロセスを生み出すために、このコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置または他のデバイス上に、このコンピュータ、他のプログラム可能装置または他のデバイス上で実行されるこれらの命令が、これらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックに指定された機能/操作を実施するような態様で、ロードすることができる。
【0090】
添付図中の流れ図およびブロック図は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能および動作を示す。この点に関して、それらの流れ図またはブロック図のそれぞれのブロックは、指定された論理機能を実施する1つまたは複数の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメントまたは部分を表すことがある。いくつかの代替実施態様では、ブロックに示された機能を、図に示された順序とは異なる順序で実行することができる。例えば、連続して示された2つのブロックが実際は実質的に同時に実行されること、または含まれる機能によってはそれらのブロックが時に逆の順序で実行されることもある。それらのブロック図もしくは流れ図またはその両方の図のそれぞれのブロック、ならびにそれらのブロック図もしくは流れ図またはその両方の図のブロックの組合せを、指定された機能もしくは操作を実行しまたは専用ハードウェアとコンピュータ命令の組合せを実行するハードウェアベースの専用システムによって実施することができることにも留意すべきである。
【0091】
本明細書において「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」などに言及されているとき、それは、記載されたその実施形態は特定の特徴、構造もしくは特性を含むことがあるが、全ての実施形態がその特定の特徴、構造もしくは特性を必ず含むとは限らないことを示す。さらに、このような句が、同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、1つの実施形態に関して特定の特徴、構造または特性が記載されているとき、明示的に記載されているか否かを問わず、他の実施形態に関してそのような特徴、構造または特性に影響を及ぼすことは、当業者の知識の範囲内にあると考えられる。
【0092】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を記述することだけを目的としており、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈からそうでないことが明らかでない限り、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用されるとき、用語「備える(comprises)」もしくは「備える(comprising)」またはその両方は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素もしくはコンポーネントまたはこれらの組合せの存在を明示するが、他の1つもしくは複数の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネントもしくはこれらのグループ、またはこれらの組合せの存在または追加を排除しないこともさらに理解される。
【0093】
本発明のさまざまな実施形態の以上の説明は、例示のために示したものであり、以上の説明が網羅的であること、または、以上の説明が、開示された実施形態に限定されることは意図されていない。当業者には、本発明の範囲を逸脱しない多くの変更および変形が明らかとなろう。本明細書で使用した用語は、実施形態の原理、実用的用途、もしくは市販されている技術にはない技術的改良点を最もよく説明するように、または本明細書に開示された実施形態を当業者が理解できるように選択された。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-03-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチコンポーネント・モジュール組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを識別すること、
前記故障サイトに関連付けられた機械認識可能マークを追加すること、
成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに
前記積層品、前記故障サイトおよび前記電気的に良好な要素を含むマルチコンポーネント・モジュール(MCM)を提供すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記検査に従って故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動化された検査を使用して識別すること、
前記故障サイトを成功サイトと区別するために機械認識可能マークを追加すること、
前記成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに
前記積層品、前記故障サイトおよび前記電気的に良好な要素を含むMCMを提供すること
を含む、方法。
【請求項7】
前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記検査に従って故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動検査を使用して識別すること、
前記故障サイトを区別するために機械認識可能マークを追加すること、
成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、
前記積層品に関連付けられた第1の証印を読み取ること、
前記第1の証印に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新すること、ならびに
前記積層品および前記電気的に良好な要素を含むMCMを提供すること
を含む、方法。
【請求項12】
前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記検査に従って故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記積層品に関連付けられた第2の証印をMCMパッケージ上に配置することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立ての方法であって、前記方法が、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のサイトを含む積層品上の故障サイトを、自動検査を使用して識別すること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品に関連付けられた第1の証印を読み取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記第1の証印に関連付けられたデータベース・エントリを前記故障サイトに従って更新すること、
前記データベース・エントリに従って、成功サイトに、電気的に良好な要素を配置すること、ならびに
前記積層品および前記電気的に良好な要素を含むMCMを提供すること
を含む、方法。
【請求項17】
前記データベース・エントリに従って、前記故障サイトに、機械的に良好な要素を配置すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記積層品の少なくとも1つの層の少なくとも1つの領域に対する規定を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域に対する検査判定基準を受け取ること、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記少なくとも1つの領域を前記検査判定基準に従って検査すること、および
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記検査に従って前記故障サイトを識別すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記積層品に関連付けられた第2の証印をMCMパッケージ上に配置することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記MCMに対する全体成功判定基準を受け取ること、および前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記全体成功判定基準に従って前記MCMを許容することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
マルチコンポーネント・モジュール(MCM)組立品であって、
少なくとも1つのコンポーネント・サイトが故障サイトである複数のコンポーネント・サイトと、
前記故障サイト以外のコンポーネント・サイト上に配置された電気的に良好な要素と、
前記故障サイト上に配置された機械式のみのコンポーネントまたは0個のコンポーネントと
を含む、MCM組立品。
【請求項22】
前記MCM組立品上に配置されたシリアル化された第1の証印
をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項23】
前記MCM組立品上に配置された、前記故障サイトに関連付けられた第2の証印をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項24】
前記MCM組立品上に配置された、データベース・エントリに関連付けられた第3の証印をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項25】
前記故障サイトに関連付けられた積層品欠陥をさらに含む、請求項21に記載のMCM組立品。
【請求項26】
ンピュータ・プログラであって、ロセッサ、請求項1ないし20のいずれかに記載の方法実行させ、コンピュータ・プログラ
【国際調査報告】