(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】リモート臨床検査及び信号データの自動ラベル付けのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 10/00 20060101AFI20240416BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20240416BHJP
A61B 5/1455 20060101ALI20240416BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20240416BHJP
A61B 5/0245 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A61B10/00 H
A61B5/11 200
A61B5/1455
A61B5/00 G
A61B5/0245 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556482
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 US2022070858
(87)【国際公開番号】W WO2022226439
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516035068
【氏名又は名称】ヴェリリー ライフ サイエンシズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】カプール,リトゥ
(72)【発明者】
【氏名】バーク,マキシミリエン
(72)【発明者】
【氏名】ライナルディ,エリン
(72)【発明者】
【氏名】マイヤーズ,ランス
(72)【発明者】
【氏名】マークス,ウィリアム
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
4C017AA02
4C017AA09
4C017AA19
4C017AC26
4C017BC11
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4C038VC20
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4C117XC13
4C117XE13
4C117XE17
4C117XE18
4C117XE23
4C117XE37
(57)【要約】
ユーザデバイスは、仮想運動検査タスク及び臨床タスクに対応する活動を自動的に識別し、以前のアノテーション及び同じものを使用して訓練された機械学習モデルに基づいて、センサデータを自動アノテーション付けし得る。アノテーションは、疾患又は治療の進行を追跡するための活動のパフォーマンスに関連する、コンテキスト、パフォーマンス、主観的、及び客観的情報を記述し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
運動検査中に、ウェアラブルセンサシステムから、前記運動検査中に行われた第1のユーザ活動を示す第1のセンサデータを受信することであって、前記ウェアラブルセンサシステムが、ユーザによって着用されるように構成されている、受信することと、
前記第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションを受信することと、
前記第1の時間とは異なる第2の時間において、前記ウェアラブルセンサシステムを使用して、第2のユーザ活動を示す第2のセンサデータを受信することと、
前記ウェアラブルセンサシステムを使用して、かつ前記第1のセンサデータ、前記第1のアノテーション、及び前記第2のセンサデータに基づいて、前記第2の時間において前記第2のセンサデータに対応する第2のアノテーションを生成することであって、前記第2のアノテーションが前記第1のアノテーションとは異なる、生成することと、
前記第2のアノテーションを生成することに応答して、前記ウェアラブルセンサシステムを介して前記第2のアノテーションの確認を受信することと、
前記第2のアノテーションと共に前記第2のセンサデータを前記ウェアラブルセンサシステムに記憶することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記第1のアノテーションが、行われた活動と前記活動のパフォーマンスに関する観察結果とを記述するコンテキストデータを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記ウェラブルセンサシステムが、ジャイロスコープ、加速度計、フォトプレチスモグラフィセンサ、又は心拍数センサのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記第2のアノテーションの前記確認が、前記第2の時間において前記ウェアラブルセンサシステムのユーザインターフェースを通して受信される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記第2のアノテーションが、前記第2のユーザ活動又はユーザ健康状態を定量化する予測されたスコアを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記第1のセンサデータ、前記第1のアノテーション、及び前記第2のセンサデータに基づいて前記第2のアノテーションを生成することが、前記第2のセンサデータを受信する前に、前記第1のセンサデータ及び前記第1のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、前記第2のアノテーションを生成することを含み、前記機械学習アルゴリズムが前記第2のセンサデータの入力を有する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記ユーザが薬剤を摂取したことを示す入力をユーザデバイスで受信することを更に含み、前記第2のアノテーションが、前記入力の前後に前記第1のユーザ活動及び前記第2のユーザ活動のパフォーマンスの比較を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
コンピュータ実装方法であって、
自由生活環境でのユーザ活動中にウェアラブルセンサシステムからセンサデータを受信することと、
前記センサデータに基づいて、前記ユーザ活動が臨床検査活動に対応すると判定することと、
機械学習アルゴリズムを使用して、かつ前記ウェアラブルセンサシステムによって、前記臨床検査活動の予測された臨床検査スコアを示すアノテーションを生成することと、を含み、前記アノテーションを生成する前に、前記機械学習アルゴリズムが、対象による前記臨床検査活動のパフォーマンスを示す臨床検査データ及び臨床検査アノテーションを使用して訓練される、コンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記予測された臨床検査スコアが、ユーザ運動制御に影響を与える疾患の進行を評価するための運動検査を含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記予測された臨床検査スコアが、前記センサデータに基づいて前記臨床検査活動の前記パフォーマンスに対する定量的スコアを提供する、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記アノテーションが、前記ユーザ活動のパフォーマンス中に予測された主観的ユーザ評定を含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記アノテーションが、前記センサデータの受信時に、前記ウェアラブルセンサシステムを使用して生成される、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記ユーザ活動が前記臨床検査活動に対応すると判定することは、ユーザが仮想運動検査を始めていることを示す入力をユーザデバイスで受信することを含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記ウェアラブルセンサシステムのユーザインターフェースを介して、前記アノテーションの確認を受信することを更に含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
コンピュータ実装方法であって、
第1の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、臨床活動を示す第1のセンサデータを受信することと、
前記第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションデータを受信することと、
前記第1のセンサデータ及び前記第1のアノテーションデータを使用して、第1の機械学習アルゴリズムを訓練することと、
前記第1の時間とは異なる第2の時間において、前記ウェアラブルセンサシステムからユーザが臨床環境の外部で活動を行っていることを示す第2のセンサデータを受信することと、
前記ウェアラブルセンサシステムによって、前記第1の機械学習アルゴリズムを使用して、前記第2のセンサデータと関連付けられた第2のアノテーションデータを生成することと、
前記第2のアノテーションデータ及び前記第2のセンサデータを使用して、第2の機械学習アルゴリズムを訓練することと、
前記ウェアラブルセンサシステムによって、かつ前記第2のアノテーションデータ及び前記第2のセンサデータを使用して訓練された第2の機械学習アルゴリズムを使用して、前記臨床活動以外の活動と関連付けられた第3のアノテーションデータを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項16】
前記第1のアノテーションデータ、前記第2のアノテーションデータ、及び前記第3のアノテーションデータが各々、前記臨床活動のパフォーマンスを示す内容を含む、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記第1のアノテーションデータが、ユーザデバイスを介してユーザから受信された情報を含む、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
前記ユーザデバイスが、前記ウェアラブルセンサシステムから分離されている、請求項17に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
ユーザデバイスからコンテキストデータを受信することを更に含み、前記コンテキストデータが、前記活動を行う前記ユーザと関連付けられた1つ以上のコンテキストを記述する、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
前記1つ以上のコンテキストが、
ユーザ場所データを含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項21】
前記臨床活動以外の前記活動が、臨床環境の外部で行われる、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項22】
コンピュータ実装方法であって、
ウェアラブルセンサシステムの入力デバイスにおいて、仮想運動検査が実施される第1の期間の始まりを識別する第1のユーザ入力を受信することと、
前記ウェアラブルセンサシステムの前記入力デバイスにおいて、前記第1の期間の終わりを識別する第2のユーザ入力を受信することと、
前記ウェアラブルセンサシステムによって、かつ前記仮想運動検査に基づいて、前記第1の期間中に前記ウェアラブルセンサシステムの第1のセンサによって出力された第1の信号データにアクセスすることと、
前記第1の信号データと関連付けられた臨床提供者から第1のアノテーションを受信することと、
前記ウェアラブルセンサシステムから、第2の期間中に前記ウェアラブルセンサシステムの前記第1のセンサによって出力された第2の信号データを受信することと、
前記ウェアラブルセンサシステムを使用して、かつ前記第1の信号データ、前記第1のアノテーション、及び前記第2の信号データに基づいて、ユーザパフォーマンスを示す前記第2の信号データと関連付けられた第2のアノテーションを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項23】
前記第1のユーザ入力及び前記第2のユーザ入力が、前記仮想運動検査中にユーザによって提供される、請求項22に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項24】
前記第1の信号データが、加速度データを含む、請求項22に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項25】
前記第2のアノテーションを生成することが、前記ユーザパフォーマンスを定量化する予測されたスコアを生成することを含む、請求項22に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項26】
前記第2のアノテーションを生成することが、前記第2の信号データを受信する前に、前記第1の信号データ、前記第1のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用することを含み、前記機械学習アルゴリズムが、前記第2の信号データの入力を有する、請求項25に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項27】
前記第1のアノテーションが、ユーザ自己アセスメントスコアを含み、コンピュータ実装方法が、信号データの複数のセグメントと関連付けられた複数のアノテーションを受信することを更に含み、前記第2のアノテーションを生成することが、前記複数のアノテーション及び前記信号データの複数のセグメントに更に基づく、請求項22に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項28】
前記第1のアノテーションが、前記仮想運動検査に基づいて、複数の臨床提供者からの評定の平均を含む、請求項22に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項29】
コンピュータ実装方法であって、
運動検査中に第1の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、運動検査活動を示す第1のセンサデータを受信することと、
前記第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションを受信することと、
仮想運動検査中に第2の時間において、前記ウェアラブルセンサシステムを使用して、第2のセンサデータを受信することと、
前記第2のセンサデータと関連付けられた第2のアノテーションを受信することと、
前記第1の時間及び前記第2の時間とは異なる第3の時間において、長期間にわたるユーザ活動を示す第3のセンサデータを受信することと、
前記第1のセンサデータ及び前記第2のセンサデータを前記第3のセンサデータの一部分と比較することによって、前記運動検査活動又は前記仮想運動検査に対応する前記第3のセンサデータの活動ウィンドウを判定することと、
前記ウェアラブルセンサシステムによって、前記第1のセンサデータ、第1のアノテーション、第2のセンサデータ、及び前記第2のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、前記活動ウィンドウと関連付けられており、前記活動ウィンドウ中のユーザパフォーマンスを記述する第3のアノテーションを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項30】
前記ウェラブルセンサシステムが、ジャイロスコープ、加速度計、フォトプレチスモグラフィセンサ、又は心拍数センサのうちの少なくとも1つを備える、請求項29に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項31】
前記第3のアノテーションが、前記活動ウィンドウ中の前記ユーザパフォーマンスを定量化する、請求項29に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項32】
前記活動ウィンドウを判定することが、前記第1のセンサデータに基づいて前記活動ウィンドウを選択することを含む、請求項31に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項33】
前記活動ウィンドウを選択することが、前記第1のアノテーション及び前記第2のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、ユーザ活動を識別することを含む、請求項32に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項34】
前記第3のアノテーションが、前記活動ウィンドウ中のユーザについて予測されたパフォーマンススコアを含む、請求項29に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項35】
前記第3のアノテーションが、活動識別を含む、請求項29に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
腕時計などのウェアラブルユーザデバイスは、1つ以上のセンサを使用して、着用者の生理学的信号を表すデータを感知し得る。一部の事例では、着用者が、ウェアラブルユーザデバイスによって要求される所定のアクション又は一連のアクションを行うときに、特定のセンサが使用され得る(又は異なるサンプリングレートで構成される)。この時間中、収集されるセンサデータは、所定のアクション又は一連のアクションに対する関連性が変化する場合がある。
【発明の概要】
【0002】
ウェアラブルセンサデバイスと関連付けられた信号データの識別及びアノテーションに関連するシステム、方法、及びデバイスを含む、様々な実施例が説明されている。
【0003】
1つ以上のコンピュータのシステムは、動作時に、システムにアクションを行わせる、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせを、システム上にインストールすることによって、特定の動作又はアクションを行うように構成することができる。1つ以上のコンピュータプログラムは、データ処理装置によって実行されるとき、装置にアクションを行わせる命令を含めることによって、特定の動作又はアクションを行うように構成することができる。1つの一般的な態様は、臨床検査中に初めて、かつウェアラブルセンサシステムから、第1の患者活動を示す第1のセンサデータを受信することを含む、コンピュータ実装方法を含む。次いで、コンピュータ実装方法は、第1のセンサデータと関連付けられた臨床提供者から第1のアノテーションを受信することを含む。コンピュータ実装方法はまた、第1の時間とは異なる第2の時間において、ウェアラブルセンサシステムを使用して、第2の患者活動を示す第2のセンサデータを受信し、第1のセンサデータ、第1のアノテーション、及び第2のセンサデータに基づいて、第2の時間における第2のセンサデータに対応する第2のアノテーションを生成することを含む。コンピュータ実装方法はまた、第2のセンサデータを第2のアノテーションと共に記憶することを含む。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを行うように構成された対応するデバイス及びシステムを含む。
【0004】
別の一般的な態様は、臨床検査活動についての予測されたスコアを含むアノテーションを生成するためのコンピュータ実装方法を含む。コンピュータ実装方法は、臨床検査中に行われる臨床検査活動と関連付けられた臨床検査データ及び臨床アノテーションを使用して、機械学習アルゴリズムを訓練することを含む。コンピュータ実装方法はまた、臨床検査外の患者活動中にウェアラブルセンサシステムからセンサデータを受信することを含む。コンピュータ実装方法は、センサデータに基づいて、患者の活動が臨床検査活動に対応すると更に判定し、その後、機械学習アルゴリズムを使用して、臨床検査活動の予測された臨床検査スコアを示すアノテーションを生成することも含む。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを行うように構成された対応するデバイス及びシステムを含む。
【0005】
別の一般的な態様は、自由生活の状況で非臨床検査活動のためのアノテーションを生成するためのコンピュータ実装方法を含む。コンピュータ実装方法は、臨床検査中の第1の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、臨床活動を示す第1のセンサデータを受信することと、第1のセンサデータと関連付けられた臨床提供者から第1のアノテーションを受信することと、を含む。コンピュータ実装方法は、第1のセンサデータ及び第1のアノテーションを使用して、第1の機械学習アルゴリズムを訓練することを更に含む。コンピュータ実装方法はまた、第1の時間とは異なる第2の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、臨床検査外で臨床活動を行っている患者を示す第2のセンサデータを受信することと、第1の機械学習アルゴリズムを使用して、第2のセンサデータと関連付けられた第2のアノテーションを生成することと、を含む。コンピュータ実装方法は、第2のアノテーション及び第2のセンサデータを使用して、第2の機械学習アルゴリズムを訓練することを更に含む。コンピュータ実装方法はまた、第2の機械学習アルゴリズムを使用して、臨床活動以外の活動と関連付けられた第3のアノテーションを生成することを含む。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを行うように構成された対応するデバイス及びシステムを含む。
【0006】
別の一般的な態様は、自由生活の状況での患者のモニタリング中に、非検査活動のアノテーションを識別するためのコンピュータ実装方法を含む。コンピュータ実装方法は、ウェアラブルユーザデバイスの入力デバイスにおいて、仮想運動検査(VME)が実施される第1の期間の始まりを識別する第1のユーザ入力を受信し、ウェアラブルユーザデバイスの入力デバイスにおいて、第1の期間の終わりを識別する第2のユーザ入力を受信することを含む。方法はまた、ウェアラブルユーザデバイスによって、かつVMEに基づいて、第1の期間中にウェアラブルユーザデバイスの第1のセンサによって出力される第1の信号データにアクセスすることも含む。コンピュータ実装方法はまた、第1の信号データと関連付けられた臨床提供者から第1のアノテーションを受信することを含む。コンピュータ実装方法は、ウェアラブルユーザデバイスから、第2の期間中にウェアラブルユーザデバイスの第1のセンサによって出力された第2の信号データを受信し、第1の信号データ、第1のアノテーション、及び第2の信号データに基づいて、患者パフォーマンスを示す第2の信号データと関連付けられた第2のアノテーションを生成することを更に含む。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを行うように構成された対応するデバイス及びシステムを含む。
【0007】
別の一般的な態様は、リモート臨床モニタリングのためのウェアラブルセンサシステムを使用して、患者の自由生活モニタリング中に患者の活動を識別し、アノテーションするためのコンピュータ実装方法を含む。コンピュータ実装方法は、臨床検査中の第1の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、臨床検査活動を示す第1のセンサデータを受信することを含み、第1のセンサデータと関連付けられた臨床提供者から第1のアノテーションを受信することも含む。次いで、コンピュータ実装方法は、VME中の第2の時間において、ウェアラブルセンサシステムを使用して、第2のセンサデータを受信することを含み、第2のセンサデータと関連付けられた臨床提供者から第2のアノテーションを受信することも含む。コンピュータ実装方法はまた、第1の時間及び第2の時間とは異なる第3の時間において、自由生活の状況での長期間にわたる患者活動を示す第3のセンサデータを受信することを含む。コンピュータ実装方法はまた、第1のセンサデータ及び第2のセンサデータを第3のセンサデータの一部分と比較することによって、臨床検査活動又はVMEに対応する第3のセンサデータの活動ウィンドウを判定することを含む。コンピュータ実装方法はまた、第1のセンサデータ、第1のアノテーション、第2のセンサデータ、及び第2のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、活動ウィンドウと関連付けられ、活動ウィンドウ中の患者のパフォーマンスを記述する第3のアノテーションを生成することを含む。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを行うように構成された対応するデバイス及びシステムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書に組み込まれ、またその一部を構成する添付図面は、1つ以上の特定の実施例を例解し、実施例の記載と共に、特定の実施例の原理及び実施を説明する役割を果たす。
【0009】
【
図1】少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサデバイスからのセンサデータの活動識別及び自動アノテーションに関連する技法の実装の際に使用するためのユーザデバイスを含む、例示的なシステムを例解する。
【
図2】少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサデバイスのセンサデータ内の活動を識別し、自動的にアノテーションするためのプロセスを例解する、システム及び対応するフローチャートを例解する。
【
図3】少なくとも1つの実施例による、活動を識別し、アノテーションを自動生成することに関連する技法の実装に関連するプロセスを例解する例示的なフローチャートを例解する。
【
図4】少なくとも1つの実施例による、例示的なセンサ及びアノテーション付けされたセンサデータを含む図を例解する。
【
図5】少なくとも1つの実施例による、活動を識別し、活動のパフォーマンスを記述するアノテーションを生成するための、異なる時点におけるユーザデバイスからの例示的なセンサデータを含む図を例解する。
【
図6】少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサからのセンサデータに対するアノテーションを自動生成することに関連する技法の実装に関するプロセスを例解する例示的なフローチャートを例解する。
【
図7】少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサからセンサデータのアノテーションを生成するために、機械学習モデルを訓練することに関連する技法の実装に関連するプロセスを例解する、例示的なフローチャートを例解する。
【
図8】少なくとも1つの実施例による、活動を特定し、活動と関連付けられたセンサデータをアノテーションすることに関連する技法を実装するように構成された例示的なアーキテクチャ又は環境を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施例は、ウェアラブルユーザデバイス上で仮想運動検査(VME)を実施するか、又は自由生活の状況などの非構造化的な様式で他の活動を行う間に、ウェアラブルユーザデバイスによって収集されたセンサデータを識別し、自動的にアノテーションするコンテキストで本明細書に記載されている。当業者であれば、以下の説明は例示に過ぎず、いかなる方式でも限定することを意図するものではないことを理解するであろう。例えば、本明細書に記載される技法を使用して、異なるタイプの構造化された検査、活動、及び/又は構造化されていない時間中に収集されるセンサデータを識別し、アノテーション付けすることができ、一部の実施例では、非ウェアラブルユーザデバイス上で実装され得る。ここで、添付図面に例解する実施例の実施について詳細に説明する。同じ又は同様のアイテムを参照するために、同じ参照標識が、図面及び以下の明細書全体を通して使用される。
【0011】
明瞭の目的で、本明細書に記述される実施例の日常的な特徴の全てが示され、かつ記述されるわけではない。任意のこうした実際の実装の開発において、アプリケーション関連の制約及びビジネス関連の制約とのコンプライアンスなどの、開発者の具体的な目標を達成するために、当然、数多くの実装に特有な決定を行う必要があり、これらの具体的な目標は、実装ごとに、また開発者ごとに異なることが理解されるであろう。
【0012】
パーキンソン病(PD)及び他の神経障害は、運動障害を引き起こし得る。従来、訓練を受けた臨床医は、クリニックにおいて、又は患者(例えば、本明細書ではユーザと称する)の自宅で運動検査を実施し、ユーザの症状がパーキンソン病などのある運動障害に関連しているかどうかを判定するのに役立て、またこうした障害の進行を追跡する。例えば、パーキンソン病の検査などの身体的構成要素の間、臨床医は、振戦(例えば、筋肉の不随意の収縮によって引き起こされる反復運動)、硬直(例えば、腕又は脚のこわばり)、運動緩慢又は無動(例えば、通常のタスク中の運動の緩慢さ及び/又は運動の欠如)、及び姿勢の不安定性(例えば、自然なバランスの問題)を見る。一部の実施例では、検査の少なくとも一部は、統一パーキンソン病評定スケール(UPDRS)に基づき得る。
【0013】
本明細書に記載される実施例によるウェアラブルデバイスを使用して、ユーザは、医師の監督なしに、自宅においてこれらの(及び他のタイプの)検査を実施することができる。この例解する実施例では、ウェアラブルデバイスは、患者の活動を方向付ける論理を含み、一部の実施例では、異なるタイプの運動又は静止を必要し得る。本明細書で詳細に説明するように、例示的なウェアラブルデバイスは、ユーザがこれらの活動を実施する際にセンサデータを収集する複数のセンサを含み得る。次いで、このセンサデータを処理して、ユーザの生理学的信号を導出し、医師が診察中に行うのと同じ又は同様の観察結果を識別することで、臨床診察中の単一のスナップショットとは対照的に、ユーザのステータスを時間経過と共により完全な見解を提供することができる。
【0014】
従来の疾患進行測定(例えば、臨床試験を実施するため)では、クリニック又はラボの状況での厳しい管理された環境条件下で検査を行う必要があり、症状が現実世界の設定での現実世界の活動にどのような影響を与えるかを考慮することができず、また臨床検査の短いスナップショット外で症状の正確な把握を提供することもできない。加えて、クリニック又はラボの状況に依存すると、地方では定期的な臨床検査及び診察が困難であったり、不便であったり、又は不可能であったりするため、疾患の進行を測定することができない可能性がある。更に、リアルタイムの生体認証及び環境モニタリングセンサ並びにモバイルアプリケーションを追加しても、多くの変数がセンサの測定値に影響を与え得るため、一般に、臨床試験で使用し、又は疾患の進行を追跡したりするのに十分なデータ生成を提供できない。従来の疾患進行測定は、臨床の状況で臨床医によって収集され、紙のフォームを使用して主観的なフィードバックを共有するユーザによって提供される。これらの手順により、普及率の低下、データの消失、使用不能データ、及び法外なコストにつながるハードルが生じる。
【0015】
本明細書に記載されるシステム及び方法は、ユーザデバイスによって収集されたセンサデータに付加されるアノテーションを自動的に生成することによって、上記の問題を解決し、既存の技術に対する改善を提供する。アノテーションは、センサデータを後処理することによって、リモートデバイスではなく、ユーザデバイスにおいて生成される。アノテーションは、受動的なセンサデータ(例えば、ユーザが仮想臨床検査を行っていないときに集められる)にアノテーションを生成し、添付又は付加するモジュールによって、ユーザデバイスにおいて生成され得る。一部のアノテーションは、センサデータを収集するユーザデバイスにおいて受信したユーザ入力に基づいて生成され得る。アノテーションは、アノテーションの生成及び添付の一貫性を確実にするために、二次センサからのメタデータ及び追加のセンサデータを使用して検証又は実証され得る。一部の実施例では、アノテーションは、場所、活動、行動、又は他のそのようなコンテキストデータを記述する、コンテキストデータなどのコンテキスト情報を含む。アノテーションはまた、活動中の経験(例えば、痛み、快適さ、気持ち)についてのユーザの主観的評定又は信念に関連する情報を含み得る。一部の特定の事例では、センサデータ及びアノテーションは、特定の疾患の疾患進行に関連する情報を提供するため、証明的又は教訓的であり得る一連のタスクをユーザが行っている間に収集され、生成される。アノテーション生成は、ユーザデバイス上で行われ得、したがって、捕捉の瞬間にコンテキストデータを捕捉し得、アノテーションを生成するためにセンサデータを取り巻く条件を再創出する後処理に依存しない。このようにして、アノテーションは、データがコンテキスト外で後処理された場合に失われ得る追加的なコンテキスト情報を捕捉し得る。
【0016】
本明細書に記載されるシステム及び方法は、仮想検査を実施し、仮想検査中及び自由生活環境での着用者の日常生活中に集められたデータに付随する意味のあるアノテーションを生成するためのエンドツーエンドのシステム及び方法を提供する。システムは、動き及び加速度のデータなどのデータを集めるためのセンサを含む1つ以上のユーザ/ウェアラブルデバイス、リモートサーバ、臨床リポジトリ、及びシステムとの相互作用を可能に種々のインターフェースを含む。ウェアラブルデバイスは、センサから生センサデータを収集する一方で、ユーザが所定のタスクを実行し、他の時に、デバイス上のインターフェースを介して着用者から主観的かつ客観的なフィードバックを受信する(例えば、このタスク中にどのように感じたか、このタスク中に歩く場所など)。生データ並びに主観的及び客観的フィードバックは、リモートサーバと共有される。
【0017】
一部の事例では、ウェアラブルデバイス及び/又はリモートサーバは、生センサデータに基づいて、コンテキスト、予測されたスコア、予測された主観的コメント、及び他のこうしたデータを記述するアノテーションを生成する。一部の事例では、ウェアラブルデバイスは、コンテキストデータに基づいてアノテーションを生成し、アノテーションをセンサデータに付加し、データパッケージをリモートサーバに伝送し、データパッケージは、センサデータ及び生成されたアノテーションを含む。このようにして、アノテーションは、リアルタイム又はそれに近い状態で生成され得、後処理を必要としない。一部のアノテーションは、センサデータからの生体認証信号による裏付けデータ、活動の前後に薬剤を服用したかどうか、着用者が関与している活動のタイプ、及び他のそのような情報などのコンテキスト情報を含み得る。アノテーションが付けられた及び/又はアノテーションが付けられていない生センサデータは、データリポジトリに記憶され、そこでは、種々の専用アルゴリズムを使用して、追加のアノテーションを生成する。臨床検査又はVMEからのデータなどのアノテーションが付けられたデータは、予測モデルを訓練するために使用され、場合によっては、データをスコアリングするための予測モデルへの入力として使用される。予測モデルは、例えば、自由生活の状況からのものなど、アノテーションが付けられていない生センサデータに対するアノテーションを生成して、着用者の症状、進行、及びステータスのより完全なスナップショットを提供することができる。一部の実施例では、ウェアラブルデバイス及び/又はリモートサーバはまた、予測モデルを較正及び/又は再訓練するための更新されたグラウンドトゥルースアノテーションを受信するために、VME、臨床診察、又は他のそのような検査をいつ要求するかを判定し得る。
【0018】
予測モデルによって生成される生のセンサデータを伴うアノテーションは、(例えば、ユーザが仮想臨床検査を行っていないとき、又は臨床状況で収集される)受動的なセンサデータ及び(例えば、ユーザが仮想臨床検査を行っているとき、又は臨床状況で)能動的なセンサデータのアノテーションを生成及び添付する臨床アノテーションモジュールによって生成され得る。一部のアノテーションは、例えば、活動の開始のユーザ指示、タスクを行った後のユーザの主観的入力、又は着用者が歩行中であるか、又はVMEタスクと類似又は同一であり得るタスクを行っていることを示すデータなどの他のデータなどの、センサデータを収集したデバイスで受信されたユーザ入力に基づいて生成され得る。アノテーションは、予測モデルによって生成されたアノテーションが一定期間にわたって一貫していることを確実にするために、メタデータ及び他のセンサデータを使用して検証され得、例えば、臨床専門家又は着用者によって提供された評定の主観的変動を考慮する。
【0019】
一部の実施例では、アノテーションは、コンテキスト情報(例えば、臨床コンテキスト、地理位置情報コンテキスト、活動コンテキスト、行動コンテキスト、推定された真のラベルを検証するためのコンテキストなど)を含み得る。別のアノテーションのセットは、経験(痛み、快適さ、気持ち)についての着用者の主観的な信念を記述し得る。予測モデル又は検証モジュールは、着用者から異なる応答を引き出すために、興味深い又は異なる方式で冗長な質問をすることによって、アノテーションのセットを交差検証/確認し得る。更に別のアノテーションのセットは、評定(例えば、スケール上の痛み1~5)を含み得る。臨床医はまた、生データに対するアノテーションも提供し得る。一部の実施例では、生センサデータ及びアノテーションは、ユーザが特定の疾患について疾患進行の可能性が最も高いタスクのセット(例えば、最大の指標を有する上位8タスク)を行っている間に収集され得る。アノテーション生成は、デバイス上、又はリモートサーバ上などクラウドで行うことができる。任意選択で、電子医療記録などの他のデータソースを使用して、予測モデルを訓練し、かつ/又は予測することができる。
【0020】
一部の実施例において、システム及び方法は、自由生活の状況又は期間中にウェアラブルセンサから信号データを集め、信号データが収集されている間にユーザが何をしていたかを推測することを提供する。システム及び方法はまた、信号データから識別された様々なタスクを、VMEの具体的なテストなど、特定のテストでタスクにマッピングすることを提供し得る。このマッピングは、臨床データを使用して訓練されたモデルを使用して達成され得る。更に、モデル、又は別のモデルは、生センサデータ、及び潜在的にはウェアラブルセンサシステム及び/又はリモートセンサと通信しているユーザデバイス又は他のセンサデバイスなどからの追加のセンサデータに基づいて、評定、予測された主観的フィードバック、予測された活動識別、予測されたコンテキストデータ、及び他のそのようなアノテーションなどのアノテーションを提供し得る。例えば、携帯電話デバイスは、着用者が行った活動を識別する際に予測モデルを更に支援するため、及び/又は予測モデルによって出力された予測された活動特定を検証するために、活動情報、場所、又は他のそのようなデータを提供し得る。
【0021】
特定の実施例では、ユーザには、疾患進行プログラムの一部として、腕時計などのウェアラブルデバイスが提供される。腕時計は、ユーザの様々な運動、心拍数などを追跡するように構成されたセンサのセットと、様々なVMEを実施するためのソフトウェアと、を含み得る。VMEは、ユーザの要求に応じてアクセスされ得、かつ/又は腕時計は、検査を実施するために好適な時間を提案し得る。いずれの場合も、検査を始めるには、ユーザは、ボタン(例えば、物理的ボタン又はグラフィカルユーザインターフェース(「GUI」)要素)を選択し、終了するために同じか又は異なるボタンを選択し得る。ウェアラブルデバイスは、検査の始まり及び終わりを示すタイムスタンプを生成し得、これは検査識別子(例えば、検査のタイプを一意に識別する識別子)及びセッション識別子(例えば、検査が実施されたセッションを一意に識別する識別子)と関連付けられ得る。加えて、検査中、ウェアラブルデバイスは、センサデータを収集するように複数のセンサに命令し得、これは信号データの形態で取得され得る。検査が終わった後、又は検査中に、ウェアラブルデバイスは、信号データが試験に関連する活動を行っているユーザを表す試験中のある期間を表すコンテキストウィンドウを判定し得、タスクについての予測された評定を記述する、タスクについてのユーザからの主観的入力を予測する、又は他のそのような情報など、コンテキストウィンドウと関連付けられた1つ以上のアノテーションを生成し得る。そのために、ウェアラブルデバイスは、以前の臨床検査データ、及び臨床医が設定した確立されたラベル又は真のラベルを含む他のVMEデータ、又は着用者が直接入力したデータを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを通してセンサデータを処理し得る。一部の実施例では、センサデータは、セグメント化され、その後処理され、コンテキスト、パフォーマンス、予測された評定、及び他のそのような情報を記述する1つ以上のアノテーションを生成し得る。センサデータは、リモートサーバ又はデータストレージデバイスに記憶され得る。機械学習アルゴリズムのアノテーションの処理及び生成は、リモートサーバ又はウェアラブルデバイスで行われ得るが、リモートサーバで利用可能な追加のコンピューティングリソースは、より速い処理及びアノテーションの生成をもたらし得る。一部の実施例では、機械学習アルゴリズムの出力はまた、機械学習アルゴリズムの動作を訓練、較正、若しくは別様に調整するために、又は更に精密化されたアノテーションを生成するための新しい機械学習アルゴリズムを訓練するために使用することができる。
【0022】
特定の実施例の延長として、着用者は、VMEの一部として行われるタスクと類似又は同一の1つ以上のタスクを行い得る。この実施例では、着用者は、例えば、テレビを見ている間又は何らかの他の状況で、膝の上に手を置いて静かに座っている場合がある。VMEのタスクを行うことを意識的に選択していない場合があるが、機械学習アルゴリズムは、センサデータから、着用者がタスク、又は所定のタスクに類似したタスクを行っていることを識別し得、タスクを識別し、評定、コンテキスト、又は他のそのような情報を提供するためのアノテーションを提供し得る。このように、機械学習アルゴリズムは、個別のタスク(例えば、第1のアルゴリズムによってVMEタスクに類似したタスクを識別し、第2のアルゴリズムを用いてタスク上のコンテキスト又はパフォーマンスを記述するアノテーションを生成する)を行う1つ以上のアルゴリズムであり得、更なるデータ集積を可能にし、着用者の症状及び疾患進行のより完全なスナップショットを提供する。
【0023】
本明細書に提供されるシステム及び方法は、疾患進行及び臨床試験及び診断に関連するデータ集積のより良い追跡を可能にする。クリニックへの診察中に集められたデータは、疾患の進行、治療、又は他のそのような情報の単一のスナップショットのみを提供し、そのようなスナップショットは、更なる診察からの比較的頻度の低い追加のスナップショットとのみ比較され得る。本明細書に記載されるシステム及び技法を使用して、臨床データは、VMEからのデータを含む機械学習アルゴリズムを訓練するために使用され得、また臨床診察の間に集められたセンサデータを識別し、アノテーション付けするために使用され得、治療又は他のそのような医療の進歩のより完全な見解を提供するために、治療期間にわたって継続的に集められる可能性がある。医療システムに高い頻度の臨床診察で負担をかけるのではなく、本明細書に記載されたシステム及び方法は、臨床専門家が定期的な間隔でアノテーション及びセンサデータを検討し、治療の進歩及び日々の影響、又は疾患の進行について明確な理解を有するように、データを集めてアノテーションを付けることを可能にする。
【0024】
この例解的な実施例は、本明細書で考察される一般的な主題を読者に紹介するために与えられ、また本開示は、この実施例に限定されない。以下のセクションでは、VME中に、並びに自由生活の状況での典型的な1日を通して収集された、例示的なウェアラブルセンサデバイスの着用者によって行われるタスクの自動活動識別及びアノテーションに関連する技法の様々な追加の非限定的な実施例を記載している。
【0025】
I.本明細書に記載されるウェアラブルデバイス及び技法を使用した例示的研究
A.例示的研究の紹介
本明細書に記載されるように、センサベースのリモートモニタリングは、医療従事者が、パーキンソン病(PD)などの疾患進行をより良く追跡し、推定上の疾患修飾治療介入に対するユーザの応答を測定するのに役立ち得る。好結果とするためには、リモートで収集された測定値が有効で、信頼性があり、変化に敏感でなければならず、PD患者はこの技術と関与する必要がある。
【0026】
本明細書に記載されるウェアラブルデバイスは、PDの運動徴候の教師なし測定を可能にするスマートウォッチベースの能動的アセスメントを実施するために使用され得る。例示的研究では、早期PDの研究ユーザ388人(パーソナライズドパーキンソンプロジェクト(Personalized Parkinson Project)、男性64%、平均年齢63歳)が、中央値で390日間スマートウォッチを着用し、継続的な受動的モニタリングを許容した。ユーザは、クリニック内(1回)とリモート(1年間で週に2回)の両方で、教師なし運動タスクを行った。追跡終了時の脱落率は2%であった。着用時間の中央値は21.1時間/日であり、プロトコルごとのリモートアセスメントは59%が完了した。
【0027】
例示的研究では、クリニック内で仮想検査を行ったところ、ほとんどのユーザが腕時計ベースの命令に正しく従ったことが検証された。クリニック内での測定について分析的検証が確立され、安静時振戦(ρ=0.70)、運動緩慢(ρ=-0.62)、歩行(ρ=-0.46)について、コンセンサス運動障害学会-パーキンソン病評価スケール(consensus Movement Disorder Society-Unified Parkinson’s Disease Rating Scale(MDS-UPDRS))Part IIIとの中程度から強の相関を示した。毎月集計されたリモート測定の試験-再試験の信頼性は、良好から優良であった(ICC:0.75~0.96)。リモート測定は、既知のドーパミン作動性薬剤の影響に敏感であった(オン対オフのCohenのd:0.19~0.54)。注目すべきは、クリニック内でのアセスメントは、多くの場合、自宅でのユーザの典型的な状態を反映しなかったことである。
【0028】
例示的研究では、スマートウォッチベースの教師なしアクティブテストの実現可能性が実証され、関連付けられたデジタル測定の分析的妥当性が確立された。毎週測定することで、時間の経過と共に変動する疾患の重症度の現実的な分布を提供し、ユーザ機能のより完全な把握を創出することができる。薬剤によって誘発される変化に対する感度と、時間的集約からの検査-再検査の信頼性の向上は、これらの方法が、治療介入又は疾患進行に対する反応を実証するのに必要なサンプルサイズを減少させるのに役立つ可能性があることを示唆している。
【0029】
スマートウォッチベースのパーキンソン病仮想運動検査(Parkinson’s Disease Virtual Motor Exam(PD-VME))は、振戦、運動緩慢、歩行障害の重症度をリモートで測定するために、自己誘導型の能動的アセスメントによって展開することができる。例示的研究では、システムによって収集されたデータの使用可能性及び品質を評価し、パーソナライズドパーキンソンプロジェクト(PPP)での複数年の展開中にPD-VMEから導出されたデジタル基準のセットの信頼性、妥当性、及び変化に対する感度についての報告を形成した。
【0030】
B.研究設計
データは、過去5年以内に診断された早期パーキンソン病患者520人を対象とした前向きの長期的単一施設研究である、現在進行中のパーソナライズドパーキンソンプロジェクト(PPP)の一環として収集された。研究ユーザは、IMU、ジャイロスコープ、光電式容積脈波記録法、皮膚コンダクタンスセンサ、及び/又は任意の他の好適なセンサから生センサデータを受動的に収集する、本明細書に記載されているウェアラブルデバイスなどのスマートウォッチを、3年間の試験期間中、最大23時間/日着用した。この研究で収集されたセンサデータは全て、手首に着用されるウェアラブルデバイスを使用した。
【0031】
毎年のクリニック内MDS-UPDRSパートIII運動検査中に、センサデータを収集した。これらは、ドーパミン作動性薬剤を一晩休薬した後(最後の摂取から少なくとも12時間後)、オンとオフの両方の状態で実施された。検査は、品質管理及びオフラインでのコンセンサススコアリングのためにビデオ録画された。セット1(N=ユーザ198人)は、PPP研究全体を代表するように、年齢、性別、MDS-UPDRS IIIスコアを一致させることで、ビデオベースのコンセンサススコアリングについて選択した。2人のアセスメント実施者が、独立して検査のビデオをスコアリングした。ビデオの画質が悪いためにMDS-UPDRSパートIIIのタスクの評定に困難が生じた場合、アセスメント実施者は自分のアセスメントに自信がある場合にのみスコアを提供した。MDS-UPDRSパートIIIのコンセンサススコアは、対面評定及び両方のビデオ評定の中央値として計算された。
【0032】
当初、ユーザには下位研究に登録する機会が与えられ、この下位研究では、クリニック内及びリモートでの教師なしの状況で能動的なアセスメント(パーキンソン病仮想運動検査(Parkinson’s Disease Virtual Motor Exam)、PD-VME)を行うことが求められた。PD-VMEは、デジタル命令と無線ファームウェア更新を使用して、同意を得たユーザの腕時計に完全リモートで展開された。370人のユーザが下位研究(セット2)に登録した。
【0033】
スマートウォッチは、PD-VMEを構成する一連の構造化された運動タスクをユーザに案内する。また、対症療法薬を服用しているユーザは、PD-VMEのユーザ向けUIを含む、薬剤摂取のタイミングをログ記録することが可能になる。
【0034】
毎週、PD-VMEを同じ日に2回、事前に定義された2つの時間である、最初のオフの状態(通常、最も低い運動機能を経験する時間として選択)、並びに次のオンの状態(通常、その日の後半に良好な運動機能を経験する時間)に行うようにユーザに求めた。薬剤を服用していないユーザは、PD-VMEを1時間おきに2回完了するよう命令された。現場のヘルプデスクは、着用時間とPD-VMEの完了をモニタリングし、3回を超えて連続して毎週のアセスメントを実施しなかった場合は、ユーザに連絡を取った。
【0035】
その後、PD-VME下位研究に登録されたユーザは、(リモートで行ったのと同じ様式で)クリニック内診察中にPD-VMEを行うように求められ、一方でアセスメント実施者は、フィードバック又は追加の命令を提供することなく、その実行を観察した。クリニック内PD-VMEは、MDS-UPDRSパートIIIオフ状態の検査の完了後1時間以内、かつドーパミン作動性薬剤の摂取前に行われる。
【0036】
C.仮想運動検査の設計
PD-VMEシステムは、ユーザ向けの訓練資料、ユーザインターフェース、タスクの選択、及びデジタル基準を含め、ユーザ中心のアプローチを使用して開発された。PD-VMEには、安静時振戦及び姿勢振戦、指のタッピングを通じての上肢の運動緩慢、回内-回外及び手の開閉の繰り返し、足踏みを通じての下肢の運動緩慢、歩行、姿勢の傾きなど、運動徴候の様々な領域をアセスメントするように設計された8つのタスクが含まれ得る。4つのタスクに対するPD-VMEユーザインターフェースを使用した。標的徴候の選択は、PDにおける健康の重要な側面に関する研究によって知らされ、振戦、運動緩慢、及び歩行は、PDを患う人々が最も改善を望む4つの症状のうち上位3つであると識別された。設計プロセス全体を通じて、PPPユーザのユーザパネルを関与させて、システムの有用性をアセスメントし、改善した。
【0037】
PD-VMEタスクの実行中に、三軸加速度計及びジャイロスコープのデータを、200Hzのサンプルレートで収集した。各タスクについて、関心のある概念の初期リストを識別した(例えば、振戦の重症度、歩行の質)。各概念について、生センサデータを11の探索的転帰基準(例えば、振戦加速、腕振りの大きさ)に変換するためのデジタル信号処理が実施された。
【0038】
D.PD-VMEからのデジタル基準の評価
PD-VMEとのユーザの関与は、所与の週に少なくとも1回の完全な検査を行ったユーザの割合として測定され、70週間にわたって評価された。対面での命令を受けずにPD-VMEを正しく行うユーザの能力を、クリニック内PD-VMEからのアセスメント実施者の観察結果を使用してアセスメントした。
【0039】
PD-VMEからのデジタル測定値の分析的妥当性、信頼性、変化に対する感度を評価した。第1に、クリニック内でのMDS-UPDRS中に収集された基準の分析的妥当性を、3つの独立したMDS-UPDRSパートIII臨床評定のコンセンサスに対する測定のスピアマン相関係数を使用してアセスメントした。第2に、PD-VMEが欠落していない月について、その後の月にわたる月平均値間のクラス内相関をコンピューティングすることにより、家庭の状況での試験-再試験信頼性を評価した。最後に、変化に対する感受性を、セット2におけるドーパミン作動性薬剤を服用しているユーザのサブセットについて、オフとオンの状態を区別するリモート測定の能力をテストすることでアセスメントした。教師なしPD-VME検査は、事前にスケジュールされたオフ時間において、薬剤タグから少なくとも6時間後に行われた場合、オフ状態であると判定される。同様に、検査は、事前にスケジュールされたオン時間において、かつ薬剤タグから0.5~4時間の間に行われた場合は、オン状態にあると判定される。変化の大きさをアセスメントするために、平均差(及び関連付けられた95%信頼区間)及びCohenのdという2つの基準を使用した。ドーパミン作動性薬剤を服用しているユーザは、効果が長引くため、オン-オフの比較には含まれなかった。
【0040】
各タスクについて、3つの側面(分析的妥当性、試験-再試験信頼性、変化に対する感受性)全てにわたる高いパフォーマンスに基づいて選択された、結果に1つの転帰基準が示される。
【0041】
E.クリニック内及びリモートで収集されたPD-VME測定値の比較
クリニックベースの身体検査(オフ)から得られた測定値が、リモートの状況(オフ)でのユーザの徴候をどの程度反映しているかを特徴付けるため、ユーザのクリニック内でのPD-VME転帰とリモートでのPD-VME転帰(クリニック診察から90日以内に完了)の分布を比較した。この解析には、クリニック内でPD-VMEを行ったセット2からのN=ユーザ194人のサブセットが含まれていた。
【0042】
統計解析は、SciPy、Matplotlib、及びシーボーンライブラリを使用して、Pythonプログラミング言語を使用して生成された。以下の全ての数値結果では、点推定値の後に95%信頼区間を角括弧で囲んでいる。信頼区間は、1000回の再サンプリング反復によるブートストラップ法を使用して計算した。
【0043】
F.結果
1.関与
全てのPPPユーザ(N=520)のスマートウォッチ着用時間中央値は、22.1時間/日であり、追跡期間中央値は390日であった。追跡期間のばらつきは、主に研究を完了していないN=126によるものであり、追跡不能は2%に過ぎない。セット2のユーザは22,668のPD-VMEを完了しており、70週間の追跡期間中、プロトコルごとの試験セッションの59%に相当する。最初の週では、80%のユーザが少なくとも1つのPD-VMEを行い、40%が52週目に1つのPD-VMEを完了していた。
【0044】
2.有用性
PD-VMEを行うユーザの能力は、クリニック内診察中にアセスメントされた。ユーザは検査でタスクを完了することができた(振戦と上肢の運動機能については100%、歩行については98.5%)。主なプロトコルの逸脱としては、ユーザが安静時振戦タスク中に膝の上に手を置かなかった(8.2%)、ユーザが両腕を使って腕ひねりを行った(3.1%)、ユーザが歩行タスク中に腕を胸で組んで歩いた(3.1%)か、又は何度も座った(6.8%)、と記録された。
【0045】
3.安静時振戦
振戦の重症度を測定するために考慮された3つの測定のうち、側方振戦加速度測定が、クリニック内でのMDS-UPDRS評定と最も強い相関を示し、オン状態とオフ状態の測定値を分離する能力が最も高かったため、ここに提示した。
【0046】
安静時振戦タスク中の側方加速度中央値とMDS-UPDRSタスク3.17の専門家コンセンサス評価との間のスピアマン順位相関は0.70[0.61,0.78]、N=138であった。56人のユーザにとって、ビデオの画質は信頼性の高いコンセンサス評定を確実にするには不十分であった。
【0047】
手首の加速度信号は、MDS-UPDRS中の臨床観察結果と直感的に対応する。次に、残りの振戦の加速測定のオンオフ変化に対する感度を評価した。オン状態とオフ状態を比較する小さな効果(0.2のCohenのd)が観察された。基準の平均差は、0.10[0.06,0.14]であった。
【0048】
試験-再試験の信頼性について、0.71[0.58-0.81]先週比(N=208)のクラス内相関(ICC)、及び月平均基準(N=139)で0.90[0.84-0.94]m.s-2のICCを識別した。
【0049】
クリニック内PD-VME基準は、ユーザの41%に対して、リモートPD-VME測定の25パーセンタイルと75パーセンタイルとの間であった。
【0050】
4.上肢の運動緩慢
上肢の運動緩慢の重症度を測定するために考慮された4つの測定のうち、クリニック内MDS-UPDRS評定との強い相関と、オン状態とオフ状態を分離する能力との両方を示した信号基準は1つもなかった。したがって、腕ひねり振幅と腕ひねり速度の両方の結果を以下に示す。
【0051】
腕ひねり振幅基準について、MDS-UPDRSタスク3.6の専門家コンセンサス評定との最も高い相関が観察され、q=-0.62[-0.73,-0.50],N=159(
図3.A)であった。しかしながら、投薬状態の影響(-0.07のCohenのd)は非常に小さかった(
図3.C)35。基準の平均オンオフ差は-0.9[0.0,-1.6]度であった。試験-再試験ICCは、0.71[0.59-0.80]先週比(N=208)、月平均基準では0.89[0.84-0.94](N=136)であった。クリニック内PD-VME測定は、ユーザの45%に対して、リモートPD-VME測定の25パーセンタイルと75パーセンタイルとの間であった。
【0052】
クリニック内PD-VME検査中に、アセスメント実施者は、一部のユーザが振幅ではなく腕ひねり運動の速度に主に注目していたことを観察した。そこで、腕ひねり速度のセンサベースの基準と、ひねり速度と振幅の組み合わせも調査した。コンセンサスMDS-UPDRS評定に対する相関性は、腕ひねり速度については0.06[-0.25、+0.13]であり、速度及び振幅の積については-0.42[-0.55、-0.28]が観察された。どちらの指標も、次のようにオンとオフで大きな変化が見られた。-0.22のCohenのd及び腕ひねり速度の-0.16[-0.13、-0.20]s-1の平均変化、並びに-0.26のCohenのd及び組み合わせについての-8[-6、-10]度/sの平均変化。
【0053】
5.歩行中の腕振り
歩行障害を測定するために考慮された3つの測定のうち、腕振り加速度を選択した。いずれの基準においても最良の転帰基準ではなかったが、全ての基準にわたって堅実なパフォーマンスを示した。
【0054】
歩行タスク中の腕振り加速度とMDS-UPDRSタスク3.10の専門家コンセンサス評定との間のスピアマン順位相関は、ρ=-0.46[-0.57,-0.31]、N=164であった。オン状態とオフ状態を比較する小さな効果(0.44のCohenのd)が観察された。基準の平均差は、-0.8[-1.2,-0.5]m.s-2であった。試験-再試験ICCは、0.43[0.30-0.56]先週比(N=210)、月平均基準では0.75[0.66-0.84](N=139)であった。クリニック内PD-VME基準は、ユーザの39%に対して、リモートPD-VME測定の25パーセンタイルと75パーセンタイルとの間であった。
【0055】
G.考察
一部の実施例では、PDを患う人々は、PD仮想運動検査に関与し、それを使用し得、研究環境中に収集されたデータの品質は、システムから構築されたデジタル基準の分析的妥当性、信頼性、及び変化に対する感度の評価を可能にするのに十分高い場合がある。
【0056】
一部の実施例では、デジタル検査ソリューションは、PDを患う人々がそれと定期的に関与するときに有用であり得る。例えば、週単位でアッセイされたときに、全体的な着用時間(>21時間/日)と能動的なアセスメントとの関与の両方に関して、強固なレベルの関与が1年以上にわたって行われ得る。一部の実施例では、能動的なアセスメントとウェアラブルデバイスの形態因子に対する受動的なモニタリングとを組み合わせることにより、相当量の高品質データを産出する可能性があり得る。長期的進行をアセスメントする研究については、ベースラインにおいて、及び追跡期間の終わりにおいて再び、限られた期間、毎週の教師なし試験のセットを要求することで、更に高い関与を得る場合がある。
【0057】
一部の実施例では、クリニック内MDS-UPDRSパートIII測定と、安静時振戦、運動緩慢、歩行時の腕振りについてのコンセンサス臨床評定との間に、中程度から強の相関が示される場合があり、これは、個々の測定の分析的検証を提供し得る。MDS-UPDRSスコアとの中程度から強の相関は、測定が意図した通りに機能していることを立証し得るが、完ぺきな相関のための工学は、不完全なスコアリングシステムを再現し得、センサベースの測定の感度を高める可能性をつぶし得る。デジタルアセスメントへの移行を行う重要な理由の1つは、臨床スコアが主観的な性質に留まり得、低解像度の順序スコアリングシステムを使用し得ることである。異なるスコアの間で移行する判定基準は、主観的な解釈の余地を残し得、日常的な実践において評定者間及び評定者内でかなりの変動を引き起こし得る。
【0058】
これは、上肢の運動緩慢基準について示される結果によって例証されており、これは、クリニック内MDS-UPDRS評定と最も相関する基準である腕ねじりの振幅が、ドーパミン作動性薬剤からの変化に対して最も感受性のあるものでないことがわかっている。専門家は「速度、振幅、ためらい、停止、振幅の減少」を評価するよう命令されているが、主に振幅に注目している場合がある。同様に、MDS-UPDRS 3.15又は3.17で0と評定されたユーザのグループ内でも、クリニック内とリモートでの両方で、振戦測定の勾配が観察された。これは、クリニックでも家庭でも、ヒトの目に明らかになる前に、ある程度の震えが存在する可能性を示唆し得る。実際に、振戦は、検査者によって観察されるよりも感じやすく、又は聴こえやすい(聴診器を使用して)ことが一般的に広く受け入れられている現象である。これは、客観的なセンサベースの基準に対する必要性と、単に主観的な臨床検査を再現するのではなく、臨床的に意義のある変化を検出する能力に基づいてこれらの基準を評価する必要性を補強する。
【0059】
PDを患う人々では、ドーパミン作動性薬剤は、短期間で運動徴候の重症度をかなり改善することができる。この「オン-オフ」の違いは、臨床的に意義のある変化として広く受け入れられており、ウェアラブルセンサ及びユーザから報告された毎日の薬剤レジメンのタグ付けと組み合わされると、ユーザの日常生活の中で複数の「自然実験」が創出される。これらは、リモート状況でのPDを患う人々の薬力学/反応バイオマーカとしてのPD-VME基準の臨床的妥当性の検証を許容し得る。実際に、振戦、上肢の運動緩慢及び歩行に対するデジタル基準は、薬剤摂取の前後にユーザの運動徴候の有意な変化を検出することができる場合がある。
【0060】
疾患改良を示すことを目的とした臨床試験において、対象の疾患状態の信頼できる推定値を提供する測定は、統計的検出力を高め、必要なサンプルサイズ又は試験期間を短縮することができる。しかしながら、PDの運動徴候及び非運動徴候は、薬剤摂取のタイミング又は外部ストレス要因の存在などの要因に応じて、その時々で著しく変動する可能性があるため、頻度の低い測定を使用して長期進行を測定することは困難である。月ごとに集計された基準の試験-再試験の信頼性が向上していることから、転帰基準をリモートで、頻度を増やして収集することで信頼性が向上し、平均運動徴候の重症度の進行を測定する可能性があることを示唆し得る。
【0061】
PD-VMEと強く関与するユーザは、運動機能のアセスメントを実施し、運動徴候のデジタル測定値を作成し、その分析的妥当性を試験し、薬剤ステータスの変化に対する感度をアセスメントするのに十分な品質のデータを産出することができる場合がある。システムは、データ収集の頻度の増加を可能にし、測定値の毎月の集計を可能にし、試験-再試験の信頼性の向上をもたらし得る。ひいては、信頼性が高いことから、これらの基準は進行のデジタルバイオマーカとしての可能性を有することが示唆される。
【0062】
ここで図を見てみると、少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサデバイスからのセンサデータの活動識別及び自動アノテーションに関連する技法の実装の際に使用するためのユーザデバイスを含む、例示的なシステムを例解する。システム100は、1つ以上のネットワーク104を介して様々な他のデバイス及びシステムと通信し得るウェアラブルユーザデバイスなどのユーザデバイス102を含む。
【0063】
本明細書に記載される実施例は、例えば、ユーザの手首に着用され、バンドによって固定されるデバイス、ユーザの首又は胸に着用されるデバイスなど、好適なウェアラブル電子デバイスの形態をとるか、それに組み込まれるか、又はそれらと共に動作し得る。デバイスは、時間を記録すること、ユーザの生理学的信号をモニタリングし、それらの信号に少なくとも部分的に基づいて健康関連情報を提供すること、他の電子デバイスと(有線又は無線で)通信すること(これは異なる機能を有する異なるタイプのデバイスであり得る)、ユーザに警報を提供すること(これには音声、触覚、視覚、及び/又は他の感覚出力が含まれ、それらのいずれか又は全てが互いに同期化され得る)、ディスプレイ上にデータを視覚的に描写すること、デバイスの動作を開始、制御又は変更するために使用され得るデータを1つ以上のセンサから収集すること、デバイスの表面上の接触位置及び/又はデバイスに加えられた力の量を判定し、いずれか又は両方を入力として使用すること、音声入力を受け取って1つ以上の機能を制御すること、触覚入力を受け取って1つ以上の機能を制御すること、などが含まれるが、これらに限定されない、種々の機能を有し得る。本明細書では、ユーザの手首に着用するウェアラブルセンサデバイスを参照して実施例を示し、説明するが、指輪、パッチ、衣服、他のウェアラブルセンサデバイス及びシステムのセンサデバイスなど、他のウェアラブルセンサも想定される。
【0064】
図1に示すように、ユーザデバイス102は、命令を記憶したメモリ108にアクセスするように構成されている、1つ以上のプロセッサユニット106を含む。
図1のプロセッサユニット106は、データ又は命令を処理、受信、又は送信することができる任意の電子デバイスとして実装され得る。例えば、プロセッサユニット106は、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、又はこうしたデバイスの組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。本明細書に記載される「プロセッサ」という用語は、単一のプロセッサ若しくは処理ユニット、複数のプロセッサ、複数の処理ユニット、又は他の好適に構成された単一若しくは複数のコンピューティング要素を包含することを意味する。
【0065】
メモリ108は、リムーバブル要素及び/又は非リムーバブル要素を含み得、その両方ともが非一時的コンピュータ可読記憶媒体の実施例である。例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性又は不揮発性、リムーバブル媒体又は非リムーバブル媒体を含み得る。メモリ108は、非一時的コンピュータ記憶媒体の実施例である。ユーザデバイス102に存在し得る追加のタイプのコンピュータ記憶媒体には、相変化RAM(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され得、ユーザデバイス102によってアクセスされ得る任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。上記のいずれの組み合わせも、非一時的コンピュータ可読記憶媒体の範囲内に含まれるべきである。代替的に、コンピュータ可読通信媒体には、コンピュータ可読命令、プログラムモジュール、又は搬送波などのデータ信号、若しくは他の送信内で送信される他のデータを含み得る。しかしながら、本明細書で使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読通信媒体を含まない。
【0066】
コンピュータ実行可能命令を記憶することに加えて、メモリ108は、生センサデータ、及びセンサデータと関連付けられたアノテーションを記憶するように構成され得る。一部の実施例では、アノテーションは、センサデータと関連付けられたアノテーションを作成するために、機械学習アルゴリズムを介してセンサデータを処理するための命令など、メモリ108に記憶された1つ以上の命令を実行することによって、ユーザデバイス102によって作成され得る。機械学習技法は、臨床データ、又はVMEと関連付けられた臨床医によって入力されたデータなど、真として確立された他のデータからの訓練データセットに基づいて適用され得る。記憶されたセンサデータ、アノテーション、若しくは他のそのようなデータは、メモリ108に記憶され得るか、又は、例えばネットワーク104を介して通信されるリモートサーバに記憶され得る。
【0067】
命令又はコンピュータプログラムは、ユーザデバイス102に関連して記載された演算又は関数のうちの1つ以上を行うように構成され得る。例えば、命令は、デバイスの様々な構成要素の動作を制御するか、又は調整するように構成され得る。そのような構成要素には、ディスプレイ110、1つ以上の入出力(I/O)構成要素112、1つ以上の通信チャネル114、1つ以上の動きセンサ116、1つ以上の環境センサ118、1つ以上のバイオセンサ120、スピーカ122、マイク124、電池126、及び/又は1つ以上の触覚フィードバックデバイス128が挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
ディスプレイ110は、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースを介して情報を表示するように構成され得、また入力構成要素として、例えば、タッチスクリーンとして機能し得る。検査の実行に関するメッセージは、プロセッサユニット106を使用してディスプレイ110で提示され得る。
【0069】
I/O構成要素112は、記載したように、タッチスクリーンディスプレイを含み得、またユーザデバイス102のベゼルに対して任意の好適な場所に配設された、1つ以上の物理的ボタン、ノブ、及び類似のものを含み得る。一部の実施例では、I/O構成要素112は、ユーザデバイス102のバンド上に位置し得る。
【0070】
通信チャネル114は、ユーザデバイス102と、1つ以上の他の外部センサ130、スマートフォン若しくはタブレットなどの他の電子デバイス、他のウェアラブル電子デバイス、デスクトップコンピュータ若しくはネットワークに接続されたサーバなどの外部コンピューティングシステムとの間の通信を可能にする、1つ以上のアンテナ及び/又は1つ以上のネットワークラジオを含み得る。一部の実施例では、通信チャネル114は、ユーザデバイス102が、スマートフォンなどの一次デバイスとペアリングすることを可能にし得る。ペアリングは、Bluetooth又はBluetooth Low Energy(BLE)、近距離無線通信(NFC)、又は他の好適なネットワークプロトコルを介し得、何らかの持続的なデータ共有を可能にし得る。例えば、ユーザデバイス102からのデータは、スマートフォンと定期的にストリーミング及び/又は共有され得、スマートフォンは、データを処理し得、かつ/又はサーバと共有し得る。一部の実施例では、ユーザデバイス102は、任意の好適なネットワーク104、例えば、インターネット、セルラネットワークなどを介して、サーバと直接通信するように構成され得る。
【0071】
ユーザデバイス102のセンサは、概して、動きセンサ116、環境センサ118、及びバイオセンサ120を含む、3つのカテゴリに分類され得るが、他のセンサ、若しくは異なるタイプ又はカテゴリのセンサは、ユーザデバイス102に含まれ得る。本明細書で説明するように、「センサ」又は「複数のセンサ」への言及は、カテゴリの1つだけに当てはまらない場合がある他のセンサを含む、センサの3つのカテゴリのいずれか1つ及び/又は2つ以上からの1つ以上のセンサを含み得る。一部の実施例では、センサは、ハードウェア要素として、及び/又はソフトウェアに実装され得る。
【0072】
概して、動きセンサ116は、3つの軸に沿った加速力及び回転力を測定するように構成され得る。動きセンサの実施例としては、加速度計、重力センサ、ジャイロスコープ、回転ベクトルセンサ、動き検出センサ、歩数計センサ、全地球測位システム(GPS)センサ、及び/又は任意の他の好適なセンサが挙げられる。動きセンサは、傾斜、振動、回転、又は揺れなどのデバイスの動きをモニタリングするのに有用であり得る。動きは、直接的ユーザ入力の反映(例えば、ユーザがゲームで車を操縦している、又はユーザがゲームでボールを制御している)であり得るが、またデバイスが置かれている物理的環境の反映である可能性もある(例えば、車の中で運転手と共に移動する)。第1の事例では、動きセンサは、デバイスの基準フレーム又は自身のアプリケーションの基準フレームに対する動きをモニタリングし得、第2の事例は、動きセンサは、世界の基準フレームに対する動きをモニタリングし得る。動きセンサ自体は、デバイスの位置をモニタリングするためには通常使用されないが、地球磁場センサなどの他のセンサと共に使用して、世界の基準フレームに対するデバイスの位置を判定することができる。動きセンサ116は、センサがアクティブであるとき、各イベントに対してセンサ値の多次元アレイを返し得る。例えば、単一のセンサイベント中、加速度計は、3つの座標軸に対する加速力データを返し得、ジャイロスコープは、3つの座標軸に対する回転速度データを返し得る。
【0073】
概して、環境センサ118は、温度と圧力、照明、及び湿度などの環境パラメータを測定するように構成され得る。環境センサ118はまた、デバイスの物理的位置を測定するように構成され得る。環境センサ118の実施例としては、気圧計、光度計、温度計、方位センサ、磁気計、全地球測位システム(GPS)センサ、及び任意の他の好適なセンサを挙げることができる。環境センサ118は、ユーザデバイス102付近の相対周囲湿度、照明、周囲気圧、及び周囲温度をモニタリングするために使用され得る。一部の実施例では、環境センサ118は、各センサイベントに対してセンサ値の多次元アレイを返し得、又は各データイベントに対して単一のセンサ値を返し得る。例えば、℃での温度又はhPaでの圧力。また、ハイパス又はローパスのフィルタリングを必要とし得る動きセンサ116及びバイオセンサ120とは異なり、環境センサ118は、典型的には、いかなるデータフィルタリング又はデータ処理も必要としない場合がある。
【0074】
環境センサ118はまた、世界の基準フレームにおけるデバイスの物理的位置を判定するのに有用であり得る。例えば、地球磁場センサは、加速度計と組み合わせて使用されて、磁北極に対するユーザデバイスの102位置を判定し得る。これらのセンサはまた、(例えば、ソフトウェアアプリケーション内の)基準フレームの一部におけるユーザデバイスの102の配向を判定するために使用され得る。地球磁場センサ及び加速度計は、各センサイベントに対してセンサ値の多次元アレイを返し得る。例えば、地球磁場センサは、単一のセンサイベント中に、3つの座標軸の各々に対する地球磁場強度値を提供し得る。同様に、加速度計センサは、センサイベント中にユーザデバイス102に適用された加速度を測定し得る。近接センサは、各センサイベントに対して単一の値を提供し得る。
【0075】
概して、バイオセンサ120は、例えば、心拍数、血中酸素レベル、発汗、皮膚温度など、ユーザデバイス102の着用者の生体計測信号を測定するように構成され得る。バイオセンサ120の例には、心拍数センサ(例えば、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ、心電図(ECG)センサ、脳波(EEG)センサなど)、パルスオキシメータ、水分センサ、温度計、及び任意の他の好適なセンサを含み得る。バイオセンサ120は、センサ値の多次元アレイを返し得、かつ/又はセンサに応じて、単一値を返し得る。
【0076】
音響要素、例えば、スピーカ122及びマイク124は、ユーザデバイス102のハウジング内のポートを共有し得るか、又は専用ポートを含み得る。スピーカ122は、駆動エレクトロニクス又は駆動回路を含み得、コマンド又は入力に応答して可聴音又は音響信号を作成するように構成され得る。同様に、マイク124はまた、駆動エレクトロニクス又は駆動回路を含み得、コマンド又は入力に応答して可聴音又は音響信号を受信するように構成されている。スピーカ122及びマイク124は、音響エネルギーの通過は許容するが、液体及び他の破片の侵入を防止し得る、ケースのポート又は開口部に音響的に結合され得る。
【0077】
電池126は、ユーザデバイス102に電力を提供するための任意の好適なデバイスを含み得る。一部の実施例では、電池126は、充電式であり得、又は使い捨てであり得る。一部の実施例では、電池126は、非接触(例えば、無線)充電又は近距離充電用に構成され得る。
【0078】
触覚デバイス128は、ユーザデバイス102の着用者に触覚フィードバックを提供するように構成され得る。例えば、警報、命令、及び類似のものが、スピーカ122、ディスプレイ110、及び/又は触覚デバイス128を使用して着用者に伝達され得る。
【0079】
外部センサ130(1)~130(n)は、任意の好適なデバイスで具現化された動きセンサ116、環境センサ118、及び/又はバイオセンサ120などの任意の好適なセンサであり得る。例えば、外部センサ130は、単一又は多目的であり得る他のユーザデバイスに組み込まれ得る。例えば、心拍数センサは、ユーザデバイス102がセンサデータを捕捉するのと同時に、心拍数データを捕捉するために使用される胸部バンドに組み込まれ得る。他の実施例では、位置センサは、デバイス内に組み込まれて、ヒトユーザ上の異なる場所で着用され得る。この実施例では、位置センサは、身体部分(例えば、手、腕、脚、足、頭、胴体など)の場所を追跡するために使用され得る。外部センサ130から取得されたセンサデータのいずれかを使用して、本明細書に記載される技法を実施し得る。
【0080】
図2は、少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサデバイスのセンサデータの活動を識別し、自動的にアノテーションするためのプロセス200を例解する、システム202及び対応するフローチャートを例解する。システム202は、サービスプロバイダ204及びユーザデバイス206を含む。
図2は、センサデータの識別とアノテーションに関連して、ユーザデバイス206によって行われるある動作を例解する。ユーザデバイス206は、以前に紹介したユーザデバイス102の実施例である。
【0081】
本明細書で更に詳細に記載するように、サービスプロバイダ204は、本明細書に記載されるような動作を行うために、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成された任意の好適なコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、手持ち式デバイス、サーバコンピュータ、サーバクラスタ、仮想コンピュータ)であり得る。コンピューティングデバイスは、ユーザデバイス206からリモートであり得る。本明細書に記載されるように、ユーザデバイス206は、本明細書に記載されるような演算を行うために、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成された、任意の好適なポータブル電子デバイス(例えば、ウェアラブルデバイス、手持ち式デバイス、埋め込み型デバイス)である。ユーザデバイス206は、1つ以上のセンサ208を含む。センサ208は、本明細書に記載されるセンサ116~120の実施例である。
【0082】
サービスプロバイダ204及びユーザデバイス206は、インターネット、セルラネットワーク、及び同類のものなどの任意の好適なネットワークを介してネットワーク通信し得る。一部の実施例では、ユーザデバイス206は、サービスプロバイダ204と断続的にネットワーク通信し得る。例えば、ネットワーク通信は、活動を識別し、活動を識別するアノテーションを生成し、活動の1つ以上のコンテキスト又は態様を記述するアノテーションを追加するために、サービスプロバイダ204によって使用され得るデータ(例えば、生センサデータ、アノテーションデータ、調整情報、ユーザ入力データ)を転送することを可能にし得る。一部の実施例では、処理は、ユーザデバイス206上又はプライマリデバイス上で行われ得る。プライマリデバイスは、コンピューティングデバイスであり得、又はユーザデバイス206と通信するコンピューティングデバイスを含み得、一部の実施例では、データ処理の部分の一部又は全てを実行し得る。このようにして、プライマリデバイスは、ユーザデバイス206への計算負荷を低減してもよく、これは、ひいては、ユーザデバイス206に組み込まれた、あまり高性能でないコンピューティングデバイス及びシステムの使用を可能にし得る。一部の実施例では、ユーザデバイス206は、プライマリデバイスを介して、サービスプロバイダ204とネットワーク通信している。例えば、ユーザデバイス206は、例解するように、腕時計などのウェアラブルデバイスであり得る。この実施例では、プライマリデバイスは、第1のネットワーク接続(例えば、Bluetooth)を介してウェアラブルデバイスに接続し、第2のネットワーク接続(例えば、セルラ)を介してサービスプロバイダ204に接続するスマートフォンであり得る。しかしながら、一部の実施例では、ユーザデバイス206は、ユーザデバイス206がサービスプロバイダ204と直接通信することを可能にする好適な構成要素を含み得る。
【0083】
図2に例解するプロセス200は、センサデータ内のアクティビティを自動的に識別し、アノテーションを付けるためにシステム202を採用する方法の概要を提供する。プロセス200は、ユーザデバイス206が臨床検査中にセンサデータを受信することにより、ブロック210で始まり得る。プロセスは、データ及び情報を受信するユーザデバイス206と共に説明されるが、一部の実施例では、サービスプロバイダは、ユーザデバイス206、プライマリデバイス、臨床デバイス、及び他のそのような場所からなど、1つ以上のソースから情報を受信し得る。センサデータは、1つ以上のタスクが実施された臨床状況での臨床検査中又は臨床検査後に、ユーザデバイス206によって生成され得る。センサデータは、センサ208(1)(例えば、センサ208のうちの1つ)によって取得される情報を含み得る。一部の実施例では、センサデータ214は、ブロック212でアクセスされた臨床アノテーション216を識別した検査中に収集されたものであり得る。ブロック201及び21は、ユーザが臨床環境内にある間に行われ得る。一部の実施例では、センサデータ214は、センサデータ214を生成するセンサによって処理され得る(例えば、フィルタリング、デジタル化、パケット化など)。一部の実施例では、センサ208は、何の処理もせずにセンサデータ214を提供する。ユーザデバイス206上のロジックは、検査中のデータ収集に関するセンサ208の動作を制御し得る。センサ208の全ては、全て同じデバイス(例えば、ユーザデバイス206)上にあり、それによって同じ内部時計(例えば、ユーザデバイス206の時計)と整合されるため、時間整合され得る。
【0084】
ブロック212において、ユーザデバイス206は、VMEのタイプ、VMEのタイプと関連付けられたタスク、検査の始まり及び終わりを識別するユーザ提供又はシステム提供のタイムスタンプ、検査についてのユーザ提供のフィードバック、及びタスクのパフォーマンスに関する臨床医の評定を含む検査についての他の情報、及び他のそのような臨床検査のアノテーションなど、VMEの特性を示し得る臨床アノテーション216を受信する。一部の実施例では、ユーザデバイス206は、ユーザデバイス206のメモリ又は臨床デバイスから臨床アノテーション216の情報にアクセスする。
【0085】
ブロック240において、第1の機械学習アルゴリズムは、センサデータ214及び臨床アノテーション216を使用して訓練される。第1の機械学習アルゴリズムは、臨床医によって置かれたアノテーションに基づいて、又は臨床検査中及び臨床検査に応答して訓練され、臨床アノテーション216は、センサデータ214の特定の部分と関連付けられる。したがって、第1の機械学習モデルは、臨床アノテーション216で作成されるものと同様のアノテーションを作成することができるラフモデルであり得る。
【0086】
ブロック218において、ユーザデバイス206は、VME中にセンサデータ220を受信する。センサデータ220は、ユーザがVMEを行っている間、ユーザデバイス206のセンサ208からのデータを含む、センサデータ214に類似したデータを含み得る。VMEは、センサデータ内のVMEの開始時間及び終了時間を示すタグで明確に識別され得る。VMEは、ユーザデバイス206のディスプレイ上に表示される命令に従って、ユーザによって行われ得る。VMEからのセンサデータ220は、パフォーマンスの評価のためのタスクのパフォーマンス中又はその後に、解析のために臨床医に伝達され得る。
【0087】
ブロック224において、ユーザデバイス206は、タスクの開始及び終了時間、行われるタスクのタイプ、及びVMEのパフォーマンスに関連する他のそのような情報を示し得る、VMEアノテーション222を受信する。VMEアノテーション222は、静止タスク中のユーザの静止位置又は移動タスク中の動きを示す場所データを示すセンサなど、他のデバイスの追加センサからの裏付けデータを含み得る。VMEアノテーション222はまた、一般的な性能を示すように、評定情報を提供するように、又は別様に臨床医によって追加され得るアノテーションを含み得る。VMEアノテーション222はまた、痛みのレベル又はタスクの完了の困難さに対するユーザからの評定など、ユーザ入力情報を含み得る。ユーザデバイス206は、VMEの完了後に、そのような情報を入力するようにユーザに促し得る。ユーザデバイス206は、パフォーマンス、困難性、ユーザが時間通りに最近薬剤を服用したかどうか、及び他のそのようなデータに関連する様々な質問をユーザに促し得る。一部の実施例では、ユーザデバイス206からの質問は、上述のように、客観的情報及び主観的情報の両方を含み得る。ユーザデバイス206は、ユーザから複数の回答を引き出し、それによって一貫性を確実にし、又は潜在的に変動しやすい主観的データを平均化するために使用され得る追加のデータポイントを提供するために、類似の情報又は異なる言い回しでの応答を標的とする質問を行い得る。
【0088】
一部の実施例では、VMEアノテーション222は、ブロック240において訓練された第1の機械学習アルゴリズムによって生成され得る。第1の機械学習アルゴリズムは、特定のスコアリング可能なタスクに対する予測されたスコアなど、VMEアノテーションに対する予測された評定を作成し得る。第1の機械学習アルゴリズムはまた、予測された主観的アノテーションを作成し得、例えば、ユーザがタスク中の痛みのレベルを記述する情報をユーザが入力するときと、センサデータの間の類似点を識別し、それによってユーザからの類似の主観的入力を判定又は予測するときの類似点を識別する。類似性はスコアとして識別され得、類似性スコアが所定の閾値を超えるときに、VMEセンサデータ220を用いて適用のためのアノテーションを選択するために使用され得る。
【0089】
一部の実施例では、第1の機械学習アルゴリズムによって作成されるアノテーションは、他のセンサデバイス、ユーザ入力、又は臨床医入力によって確認又は裏付けられ得る。例えば、ユーザデバイス206は、第1の機械学習アルゴリズムによって予測される痛み又は困難のレベルを検証するようにユーザに促し得る。ユーザデバイス206はまた、例えば、振戦又は揺れのレベルを確認するために、又はタスク中のユーザの動きを確認するために、追加的なセンサから、裏付けデータを集め得る。アノテーションは、同様に、一部の実施例では臨床医によって確認され得る。一例では、VMEは、仮想ケアセッションン中に行われ得、又は臨床医は、VMEの記録されたビデオを見ることができ、臨床医は、例えばVMEタスクの予測されたパフォーマンススコア又は他のメモを伴う1つ以上のアノテーションを確認することができる場合がある。
【0090】
ブロック242において、第2の機械学習アルゴリズムは、VMEセンサデータ220、センサデータ214、臨床アノテーション216、及びVMEアノテーション222を使用して訓練され得る。第2の機械学習アルゴリズムは、第1の機械学習アルゴリズムと類似又は同一であり得、VMEセンサデータ220及びVMEアノテーション222からの追加の学習データにより、第2の機械学習アルゴリズムは、追加のアノテーション、より正確なアノテーションを作成し、タスクの開始を示すユーザからの入力なしに、VMEと関連付けられたアクティビティ、又は他のタスクを更に識別することができる。
【0091】
ブロック226において、ユーザデバイス206は、自由生活センサデータ228を集める。自由生活センサデータ228は、ユーザが、臨床又は仮想検査の期間を超えて長期間にわたってユーザデバイス206を着用するときに集められる生センサデータを含む。一部の実施例では、自由生活センサデータ228は、ユーザが通常の日常生活を送る際に集められた、丸一日、数週間、又は数ヶ月のデータに対応する連続センサデータを含み得る。
【0092】
ブロック230において、第2の機械学習アルゴリズムは、自由生活センサデータ228に対応するアノテーション232を生成し得る。アノテーション232は、センサデータをリモートサーバに送信した後ではなく、ユーザデバイス206で生成され得る。このようにして、アノテーション232を含む添付のセンサデータは、以下に記載されるように、ユーザデバイス206から送られ得る。アノテーション232は、VMEアノテーション222よりも広範囲であり得、ユーザがVMEタスクを行った指示された時間以外のセンサデータ228にアノテーションを付ける場合がある。例えば、上の例示的な例解図では、ユーザは、VMEタスクを意図的に行うことなく、VMEタスクと類似した様式で、自分の膝に手を置いて座り得る。第2の機械学習アルゴリズムは、まず、VME又は臨床タスクに類似した活動の期間を識別し得る。第2の機械学習アルゴリズム、又は追加の機械学習アルゴリズムは、次いで、コンテキスト、パフォーマンス、及びセンサデータ228に付加するタスクに関連する他の情報に対応するアノテーションを生成し得る。このようにして、第2の機械学習アルゴリズムは、ユーザの行動及びアクションのより正確なモデルを作成し得、またVMEを停止して行う必要なく、1日を通して疾患進行、治療有効性、又はユーザステータスに関連する、更なる詳細レベルを提供し得る。
【0093】
ユーザデバイス206は、センサデータパッケージ236を生成し得る。これは、センサデータ228、アノテーション232、及び任意のVMEデータ、又はユーザデバイス206又は他のセンサ若しくはデバイスのセンサからのコンテキストデータを含み得る。一部の実施例では、センサデータデータパッケージ236は、VMEに関する他の情報を含み得る。例えば、画像、ビデオ、テキスト、及び同類のものは、センサデータパッケージ236とひとまとめにされ得る。一部の実施例では、センサデータ228及びアノテーション232、並びにユーザのコンテキスト又はステータスを定義する任意の追加情報は、本明細書で説明するように、ユーザデバイス206によって識別され、ネットワーク104などのネットワークを介してサービスプロバイダ204と共有され得る。センサデータパッケージ236は、ユーザデバイス206及び/又はサービスプロバイダ204によって使用可能であり、ユーザが検査中及び自由生活期間を通してどのように行ったかをアセスメントし得る。一部の実施例では、サービスプロバイダ204は、センサ検査データパッケージ236の態様を、臨床治療、治験、疾患進行、又は他のそのようなタスクをモニタリングしている医療専門家などの他のユーザと共有し得る。
【0094】
図3、
図6、及び
図7は、少なくともいくつかの実施例によるプロセス300、600、及び700を示す、例示的なフロー図を例解する。これらのプロセス及び本明細書に記載される任意の他のプロセス(例えば、プロセス200)は、論理フロー図として図示され、その各演算は、ハードウェア、コンピュータ命令、又はそれらの組み合わせで実装され得る一連の演算を表す。コンピュータ命令のコンテキストでは、演算は、1つ以上のプロセッサによって実行されたときに、列挙された演算を実行する、1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を表し得る。概して、コンピュータ実行可能命令には、特定の関数を行う、又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造、及び同類のものが含まれる。演算が記載される順序は、制限として解釈されることを意図するものではなく、記載された演算の任意の数を、任意の順序で、及び/又は並列に組み合わせて、プロセスを実施することができる。
【0095】
加えて、本明細書に記載されるプロセスの一部、いずれか、又は全ては、具体的な実行可能命令で構成された1つ以上のコンピュータシステムの制御下で行われ得、1つ以上のプロセッサ上で、ハードウェアによって、又はそれらの組み合わせでまとめて実行されるコード(例えば、実行可能命令、1つ以上のコンピュータプログラム、1つ以上のアプリケーション)として実装され得る。上述のように、コードは、例えば、1つ以上のプロセッサによって実行可能な複数の命令を含むコンピュータプログラムの形態で、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶され得る。
【0096】
図3は、少なくとも1つの実施例による、活動の識別及びアノテーションの自動生成に関連する技法の実装に関連するプロセス300を例解する、例示的なフローチャートを例解する。
図4及び
図5は、様々な例示的なセンサ、例示的なセンサデータ、及び様々なデバイスを含む図を例解する。
図4及び
図5は、
図3に関して紹介される。プロセス300は、
図1のユーザデバイス102又は
図2のユーザデバイス206によって行われる。特にプロセス300は、様々な実施例に従って、活動を識別し、識別された活動に関連するアノテーションを生成するための様々なアプローチに対応する。
【0097】
プロセス300は、VMEの一部として行われ得る活動のタイプなど、特定のタイプの可能な活動の期間の始まりを判定するユーザデバイス102によってブロック302において始まる。これは、パターン認識を含むセンサデータ情報に基づいて、又はタスクの開始を示すユーザ入力に基づいて、始まりを判定することを含み得る。これは、ユーザデバイス206においてユーザ入力に対応するタイムスタンプを使用することを含み得る。一部の実施例では、VMEタスクに類似した活動の期間の始まりは、センサデータの一部分をセグメント化し、セグメント化されたデータを以前のタスクからの既知のセンサデータの過去の実施例と比較することによって行われる場合がある。機械学習アルゴリズムは、識別され得る複数の可能なVMEタスクのうちの1つに対する類似スコアを提供し得る。一部の実施例では、追加のコンテキスト的手がかりを使用して、タスクの潜在的なリストを狭め得る。例えば、一部のタスクはユーザの動きを伴い得、スマートフォンなどのユーザデバイスからの位置データ、動きデータ、ステップ追跡などの指標は、ユーザの歩行に関連するタスクのサブセットを識別するのに役立ち得る。別の実施例では、震えの識別に関連するような一部のタスクは、静止しているユーザを必要とする場合があり、そのような場所データは、ユーザが静止していることを示す場合がある。加えて、ユーザの身体位置、姿勢、運動、加速度、又は任意の他のこうしたデータに関連する他のセンサデータを使用して、識別され得る潜在的タスクのリストを狭め得る。
【0098】
ブロック304において、プロセス300は、ユーザデバイス102が、特定のタイプの活動及び活動検査中にセンサデータを収集するために使用されるセンサと関連付けられた履歴センサデータプロファイルにアクセスすることを含む。これは、ユーザデバイス102が、評価規則のセットを使用して、どの履歴センサデータプロファイルが妥当かを判定することを含み得る。一部の実施例では、履歴センサデータプロファイルは、ユーザデバイス102のメモリからアクセスされ得、かつ/又は外部コンピューティングシステムから要求され得る。評価規則は、特定の検査タイプに対して、どのプロファイルが妥当かを定義し得る。履歴センサデータプロファイルは、検査のタイプ(例えば、座位及び立位、手の動作、片足でのバランス)に固有であり、センサのタイプ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、心拍数モニタなど)に固有であり得る。
【0099】
ブロック306において、プロセス300は、ユーザデバイス102が信号データの一部分と履歴センサデータプロファイルの一部分との間の差を判定することを含む。この差は、
図2のブロック240及び242において説明した第1又は第2の機械学習アルゴリズムなどの、機械学習アルゴリズムの出力に基づいて判定され得る。信号データは履歴センサデータプロファイルと完璧に合致しないと推定することができるため、ユーザデバイス102は、2つを比較して、例えば、閾値を下回る対応するデータ点間の平均差に基づいて、評価規則のセット、又は異なるプロファイル間の全体的な類似性に応じて、差が小さい及び/又は大きい場所を識別することができる。例えば、評価規則は、特定の検査タイプについて、及びこの特定のセンサについて、ユーザデバイス102が、「準備時間」中に大きな信号変動、及び実際の検査中に低い信号変動を観測することを予想すべきであることを示し得る。履歴信号プロファイルは、これらの変動の平均化された描写又は学習された描写を表し得る。
【0100】
ブロック308において、プロセス300は、ユーザデバイス102が、履歴信号プロファイルを使用して、差が何らかの閾値内にあるかどうかを判定することを含む。小さな差は、信号データの一部分が履歴信号プロファイルと整合していることを示し得る。差が大きすぎる場合、プロセス300は、ブロック306に戻って差を判定し続け得る。差が閾値内である場合、プロセス300はブロック310を継続し得る。
【0101】
ブロック310において、プロセス300は、ユーザデバイス102が、生信号データの一部分に対するアノテーションを生成することを含む。アノテーションは、本明細書に記載されるアノテーションのいずれかを含み得、上述のような機械学習アルゴリズムによって生成され得る。
【0102】
ブロック312において、プロセス300は、ユーザデバイス102が、例えば、活動時の環境又は条件の1つ以上のコンテキストを記述する、追加のアノテーションを生成するために使用され得る他のセンサがあるかどうかを判定することを含む。そうである場合、プロセス300は、ブロック304に戻り、特定のタイプの仮想検査と関連付けられた異なる履歴センサデータプロファイル、及び臨床検査中に異なるセンサデータを収集する異なるセンサにアクセスする。一部の実施例では、プロセス300は、各センサに対して順次実行するのではなく、複数の異なるセンサに対して並行して行われ得る。アノテーションは更に、一部の実施例では、複数の異なるセンサからのデータの結果として生成され得る。例えば、複数のセンサは、アノテーションを生成するために全て一緒に使用され得る、ユーザの動き、位置、及び心拍数を記述し得、又は様々なセンサからのデータの任意の他の組み合わせは、アノテーションを生成するために併せて使用され得る。任意の追加のアノテーションが生成されると、プロセス300はブロック314に進み、プロセス300は、アノテーション及び生信号データを、ユーザデバイス102又はリモートシステムのストレージデバイスに提供することを含む。
【0103】
図4は、少なくとも1つの実施例による、例示的なセンサ208(1)及びアノテーションが付けられたセンサデータを含む
図400を例解する。
図5の
図400と
図500は、アノテーションでタグ付けされ得るセンサデータの実施例を例解する。アノテーションは、機械学習アルゴリズムによって、以前のタグ付けされたデータセットとの類似性に基づいて識別されるか、又は別様にアノテーションで識別され得る。アノテーションは、上述のように、臨床医によって、又はアルゴリズムによって生成され得る。データは、加速度計データを含み得、タグは、関連データ及び対応するアノテーションの開始時間及び停止時間を識別する様式で、データと関連付けられ得る。一部の実施例では、アノテーションは、
図4に描写するような単一のデータセットと関連付けられ得、又は
図5のように、複数のデータセットからのデータと関連付けられ得る。
図400は、単一のセンサを使用して、臨床、仮想、又は自由生活のタスク中に行われた活動を追跡する実施例である。
図400は、タイムライン402と、t=0~t=3の間に延びるある期間406中にセンサ208(1)(例えば、
図1のセンサ116~120のうちの1つ)によって得られたセンサデータ404の表現とを含む。センサデータ404のプロファイルは、t=0~t=3の間の異なる時間において変化し得る。一部の実施例では、センサのサンプリングレートは、t=0~t=3の間で変化し得る。
図400はまた、それぞれ、仮想運動検査又は活動のユーザ入力又は機械定義の始まりと終わりに対応するタイムスタンプ414及び416を含む。例えば、ユーザデバイス102によって仮想検査を行うように促された後、ユーザは、t=1において、ユーザインターフェース選択、物理的ボタン、音声コマンドなどの形態で、ユーザデバイス102に、仮想運動検査を始めるためのコマンドを提供し得る。タイムスタンプ414が、ユーザデバイス102によって生成され、その時間のセンサデータ404と関連付けられ得る。これは、
図3のブロック302に対応し得る。
【0104】
t=1~t=2の間で、ユーザは、例えば、じっと座って、手を膝に保持することによって、活動を行い得る。したがって、この時間中、センサ208(1)(例えば、加速度計)は、ほとんど動作を示さない。しかし、仮想運動検査が終了すると、センサデータ404は、より多くのばらつき(例えば、t=2~t=3)を示す。一部の実施例では、ウィンドウの終わり416は判定された値ではなく、むしろ、タスクの終わりに合致され、これは検査が終了したことをユーザデバイスにおいて入力することを選択することによってユーザが定義し得、又は終わりは自動で定義され得(例えば、仮想検査は一定期間実行し得、時間が経過した後に自動的に終わらせ得る)、又はセンサデータ404又は他のセンサデータがユーザによる他の活動を示す時間によって終わりが定義され得る。コンテキストウィンドウ412内のセンサデータ404の部分は、ブロック310で説明したように、他のセンサデータ404からセグメント化され、VMEアノテーション418(例えば、検査タイプ、センサタイプ、ウィンドウの始まり、ウィンドウの終わり、行われたタスク、予測された評定、予測された難易度、痛みレベル、及び他のそのような情報)などの仮想運動検査についての他の情報と一緒に記憶され得る。
【0105】
図5は、少なくとも1つの実施例による、活動を識別し、活動パフォーマンスを記述するアノテーションを生成するための、異なる時点におけるユーザデバイス102からの例示的なセンサデータを含む
図500を例解する。
図500は、センサ208を使用して、2つの異なる期間においてデータを集め、センサデータの2つの異なる時間セグメントを相関させて、類似の活動を識別し、その活動に関連するアノテーションを生成する実施例である。
図500は、タイムライン502と、センサ208(t1)によって第1の時間において取得されたセンサデータ504、及びセンサ208(t2)によって第2の時間に取得されたセンサデータ505の表現を含み、t=0~t=3の間に延びる、ある期間506中に開始と停止とが整列するようにレイアウトされている。センサデータ504及び505のプロファイルは、t=0~t=3の異なる時間において変化し得る。ダイアグラム500はまた、第1の時間における、それぞれ、ユーザ入力又は機械が定義した仮想運動検査の始まり及び終わりに対応するタイムスタンプ514及び516を含み、これは既知でかつ明確に定義され得、一方、第2の時間は、データがVMEの一部としてマーク又はラベル付けされていない自由生活の期間中であり得る。これは、
図3のブロック302及び304に対応し、センサデータのt1ウィンドウ及びt2ウィンドウを選択し、識別し得る。
図5では、タイムスタンプ514で始まるウィンドウとウィンドウの終わり516とで囲まれたコンテキストウィンドウ512は、
図4のコンテキストウィンドウ412に関して説明したのと同様に判定され得る。
【0106】
図3のブロック302及び304に関して説明するように、期間を選択した後、機械学習アルゴリズムは、コンテキストウィンドウ512内のセンサデータ間の類似性のレベルを判定し得る。類似性が所定の閾値を超えると、アルゴリズムは、VMEアノテーション518と類似又は同一のアノテーション520を生成し得る。一部の実施例では、センサデータ505は、複数のVMEアノテーション518と関連付けられた複数のセンサデータ504のセットに類似し得、そのような実施例では、アノテーション520は、VMEアノテーション518のコンパイル、平均、又は何らかの組み合わせとして生成され得る。一部の実施例では、平均は、複数の臨床提供者からのものであり得、その評価は全て平均化されて、VMEアノテーションのガイドとしてアノテーションを作成する。
【0107】
図6は、少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサからのセンサデータに対するアノテーションを自動生成すること関連する技法の実装に関するプロセス600を例解する例示的なフローチャートを例解する。プロセス600は、ユーザデバイス102(
図1)によって行われるが、サービスプロバイダ204(
図2)などのリモートコンピュータにおいても行われ得る。特に、プロセス600は、様々な実施例に従って、機械学習アルゴリズムを使用して、ユーザデバイス102のウェアラブルセンサからセンサデータに対するアノテーションを自動的に生成するための様々なアプローチに対応する。一部の実施例では、ユーザデバイス102は、腕時計、指輪、又は本明細書に記載される他のデバイスなどのウェアラブルユーザデバイスである。プロセス600は、ユーザデバイス102上で、又はユーザデバイス102によって行われるように説明されるが、プロセス600のアクションの一部又は全ては、スマートフォン又はリモートコンピューティングデバイスなどのリンクされたコンピューティングデバイスを含む、異なる又はリモートのコンピューティングデバイスにおいて行われ得る。
【0108】
プロセス600は、ブロック602において、ユーザデバイス102が第1のセンサデータを受信することから始まる。第1のセンサデータは、ユーザデバイス102内のセンサから受信され得、第1の時間において捕捉され得る。第1の時間は、ユーザとユーザデバイス102が、医師の診察室で、又はビデオ通話によるリモート臨床医との仮想運動検査中など、臨床の状況にある時間に対応し得る。第1のセンサデータは、加速度計、位置、又はユーザデバイス102のセンサによって集められた動き、生体認証、及び他のデータを含む、他のそのようなデータなど、ユーザによる1つ以上のタスクのパフォーマンスに関連する情報を含み得る。仮想運動検査は、ユーザデバイス102の着用者の運動機能を評価するための一連のタスクを含み得る。第1のセンサは、例えば、ジャイロスコープ、加速度計、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ、心拍数センサなど、本明細書に記載されるセンサのうちのいずれか1つを含み得る。
【0109】
一部の実施例では、プロセス600は、ユーザデバイス102が、仮想運動検査の始まりを示す第1のユーザ入力を受信すること、第1のユーザ入力を受信することに応答して、第1のユーザ入力に基づいて、第1のタイミングインジケータを生成すること、仮想運動検査の終わりを示す第2のユーザ入力を受信すること、及び第2のユーザ入力を受信することに応答して、第2のタイミングアノテーションを生成することを更に含み得る。一部の実施例では、開始時間及び終了時間は、下記のブロック604において記載されるように、臨床医によってアノテーションが付けられ得る。
【0110】
ブロック604において、プロセス600は、ユーザデバイス102が、第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションを受信することを含む。第1のアノテーションは、行われるタスクのタイプ、タスクのパフォーマンス、主観的評定、臨床医のメモ、開始時間及び終了時間、並びに臨床医によって観察されるタスクのパフォーマンスに対応する主観的及び客観的メモを含む任意の他の関連情報を記述する、1つ以上のタイプのデータを含み得る。
【0111】
ブロック606において、プロセス600は、ユーザデバイス102が第2の時間において第2のセンサデータを受信することを含み、第2の時間は、第1のセンサデータが602において集められる第1の時間とは異なる。第2のセンサデータは、VME中又はユーザがユーザデバイス102を着用している間の典型的な日中を含む、臨床状況の外部で集められたセンサデータに対応し得る。
【0112】
ブロック608において、プロセス600は、ユーザデバイス102が第2のセンサデータに対応する第2のアノテーションを生成することを含む。第2のセンサデータは、臨床状況の外部で捕捉され得るため、プロセス600は、運動検査中に行われ得るタスクに対応する活動を表すデータを識別するように試み得る。そのような活動は、着用者が運動検査の一部として意識的にタスクを行っていないにもかかわらず、そのような作業の着用者のパフォーマンスをアセスメントする機会を提供し得る。
【0113】
この実施例では、第2のアノテーションは、第2のセンサデータで識別されるように、ユーザによって行われたタスク又はアクションを識別した後、識別されたタスク又はアクション及び第1のセンサデータからの第1のアノテーションに基づいて生成される。一部の実施例では、第2のアノテーションを生成することは、タスクが第2のセンサデータで分離された後、ユーザによって行われたタスクを識別し、その後にタスクのパフォーマンスを評価することに対応する1つ以上の追加のステップを含む。プロセス600は、例えば、ユーザによる特定のアクション又はアクションのセット、例えば、VME中に行われたアクションと類似又は同一のアクションに対応する第2のセンサデータの一部分又はセグメントを識別することを含み得る。第2のセンサデータの一部分又はセグメントは、臨床診察若しくはVME中に集められたセンサデータを使用して訓練された第2の機械学習アルゴリズム又は第1の機械学習アルゴリズムを使用して識別され、臨床医によってタグ付けされるか、又は運動検査タスク若しくは他のそのような活動に対応するものとして識別され得る。このようにして、プロセス600は、VMEの一部として明示的な命令を必要とせずに、ユーザが意識的又は無意識のうちに行っているタスクの識別を可能にする。例解的な実施例として、ユーザが座ってテレビを見ている間、膝の上に手を置いて手を静止させている場合があるが、これはユーザの手の振戦を評価する運動検査の一部として割り当てられた1つのタスクと類似し得る。別の例証的な実施例では、ユーザは、皿洗いやガーデニングなどの日常的なタスクを行っている場合があり、皿洗いやガーデニング中に、運動検査からのタスクに類似しているとして第2のセンサデータに基づいて識別可能であり、VMEデータで訓練された機械学習アルゴリズムによって識別可能な動作を偶発的に行う場合がある。
【0114】
第2のセンサデータの一部分を識別した後、第2のアノテーションが生成され、第2のセンサデータの一部分と関連付けられ得る。第2のアノテーションを生成するプロセスの一部として、ユーザによって行われる活動又は動きが識別され、その後、活動又は動きがスコア化される。第2のアノテーションは、タスクのパフォーマンスの記述、及び主観的及び客観的フィードバック及び基準を含む、第1のアノテーションに記憶された情報に類似した情報を記憶し得る。第2のアノテーションは、本明細書に記載の機械学習アルゴリズムを含む、第1のセンサデータ及び第1のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを用いて生成される。本明細書に記載するように、第2のアノテーションは、過去の実施例間の類似性スコアに基づいて、又は複数の過去の実施例に基づく補間によって生成され得る。例えば、ユーザが膝の上で手を静止させることを要求するタスクは、時間の経過と共に結果が変化し、異なる評定を受ける場合があり、機械学習アルゴリズムは、より高い振幅又は振戦の頻度を示すセンサデータがより低い評定を受ける場合がある一方で、より安定したセンサデータ(加速度計データに関して)がより高い評定を受ける場合があることを識別し得る。
【0115】
VMEのタスクと類似又は同一であるユーザによって行われる動作又は活動を識別した後、活動は、第2のアノテーションに記憶された評価で評価され得る。活動の評価は、同じ機械学習アルゴリズムによって行われ得、又は別個の評価アルゴリズムによって行われ得る。評価は、第2のセンサデータ内の1つ以上の活動の認識又は識別によってトリガされ得る。第2のセンサデータの一部分の評価は、機械学習アルゴリズムによって生成されるこのような記述を用いて、タスクについてのパフォーマンスの数値スコア又は記述を含め、定性的及び定量的であり得る。
【0116】
ブロック610において、プロセス600は、ユーザデバイス102が、ユーザデバイス102のメモリにおいて、又はサービスプロバイダ204などのリモートサーバにおいて記憶するために第2のセンサデータ及び第2のアノテーションを送ることを含む。
【0117】
図7は、少なくとも1つの実施例による、ウェアラブルセンサからセンサデータのアノテーションを生成するために、機械学習モデルを訓練することに関連する技法の実装に関連するプロセス700を例解する、例示的なフローチャートを例解する。プロセス700には、自由生活の状況で症状及び状態のパターンと傾向を識別するための機械学習アルゴリズムの開発が含まれる。プロセス700は、数日、数週間、数ヶ月、及び他の期間を通してパターンを識別し、学習することで、ユーザの症状に対する状態や潜在的なトリガについて、より深い洞察を提供し得る。プロセス700は、ユーザデバイス102(
図1)によって行われるが、サービスプロバイダ204(
図2)などのリモートコンピュータにおいても行われ得る。特に、プロセス700は、以前のセンサ及びアノテーションデータに基づいて、活動を識別し、アノテーションを生成するための、機械学習アルゴリズムを訓練するための様々なアプローチに対応する。一部の実施例では、ユーザデバイス102は、腕時計、指輪、又は本明細書に記載される他のデバイスなどのウェアラブルユーザデバイスである。プロセス700は、ユーザデバイス102上で、又はユーザデバイス102によって行われるように説明されるが、プロセス700のアクションの一部又は全ては、スマートフォン又はリモートコンピューティングデバイスなどのリンクされたコンピューティングデバイスを含む、異なる又はリモートのコンピューティングデバイスにおいて行われ得る。プロセス700は、プロセス600のステップを含み得、例えば、プロセス700は、ステップ702~706の一部としてステップ602~610を含み得る。
【0118】
プロセス700は、ブロック702において、ユーザデバイス102が、プロセス600のブロック602と同様の第1のセンサデータを受信することから始まる。第1のセンサデータは、ユーザデバイス102内のセンサから受信され得、第1の時間において捕捉され得る。第1の時間は、ユーザ及びユーザデバイス102が、医師の診察室で、又はビデオ通話によるリモート臨床医との仮想運動検査中など、臨床の状況にある時間に対応し得る。第1のセンサデータは、加速度計、位置、又はユーザデバイス102のセンサによって集められた動き、生体認証、及び他のデータを含む、他のそのようなデータなど、ユーザによる1つ以上のタスクのパフォーマンスに関連する情報を含み得る。仮想運動検査は、ユーザデバイス102の着用者の運動機能を評価するための一連のタスクを含み得る。第1のセンサは、例えば、ジャイロスコープ、加速度計、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ、心拍数センサなど、本明細書に記載されるセンサのうちのいずれか1つを含み得る。
【0119】
一部の実施例では、プロセス700は、ユーザデバイス102が、仮想運動検査の始まりを示す第1のユーザ入力を受信すること、第1のユーザ入力を受信することに応答して、第1のユーザ入力に基づいて、第1のタイミングインジケータを生成すること、仮想運動検査の終わりを示す第2のユーザ入力を受信すること、及び第2のユーザ入力を受信することに応答して、第2のタイミングアノテーションを生成することを更に含み得る。一部の実施例では、開始時間及び終了時間は、下記のブロック704において記載されるように、臨床医によってアノテーションが付けられ得る。
【0120】
ブロック704において、プロセス700は、ユーザデバイス102が、第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションを受信することを含む。第1のアノテーションは、行われるタスクのタイプ、タスクのパフォーマンス、主観的評定、臨床医のメモ、開始時間及び終了時間、又は臨床医によって観察されるタスクのパフォーマンスに対応する主観的若しくは客観的メモを含む任意の他の関連情報を記述する、1つ以上のタイプのデータを含み得る。
【0121】
ブロック706において、プロセス700は、第1のセンサデータ及び第1のアノテーションを使用して、第1の機械学習アルゴリズムを訓練することを含む。第1の機械学習アルゴリズムは、上で
図2に関して記載したように、臨床医によって、又は臨床検査中及び臨床検査に応答して置かれたアノテーションに基づいて訓練され、臨床アノテーションは、第1のセンサデータの特定の部分と関連付けられる。したがって、第1の機械学習モデルは、臨床アノテーション216で作成されるものと同様のアノテーションを作成することができるラフモデルであり得る。
【0122】
ブロック708において、プロセス700は、ユーザデバイス102が第2の時間において第2のセンサデータを受信することを含み、第2の時間は、第1のセンサデータが702において集められる第1の時間とは異なる。第2のセンサデータは、VME中又はユーザがユーザデバイス102を着用している間の典型的な日中を含む、臨床状況の外部で集められたセンサデータに対応し得る。
【0123】
ブロック710において、プロセス700は、ユーザデバイス102が、第1の機械学習アルゴリズムを使用して、第2のセンサデータに対応する第2のアノテーションを生成することを含む。第2のアノテーションは、タスクのパフォーマンスの記述、及び主観的及び客観的フィードバック及び基準を含む、第1のアノテーションに記憶された情報に類似した情報を記憶し得る。第2のアノテーションは、本明細書に記載の機械学習アルゴリズムを含む、第1のセンサデータ及び第1のアノテーションを使用して訓練された第1の機械学習アルゴリズムを用いて生成される。
【0124】
ブロック712において、プロセス700は、第2のセンサデータ及び第2のアノテーションを使用して、第2の機械学習アルゴリズムを訓練することを含む。第2の機械学習アルゴリズムは、上述の第1の機械学習アルゴリズムと類似又は同一のタイプであり得、第2のセンサデータ及び第2のアノテーションからの追加の訓練データにより、第2の機械学習アルゴリズムは、追加のアノテーション、より正確なアノテーションを作成し、タスクの開始を示すユーザからの入力なしに、VME又は他のタスクと関連付けられた活動を更に識別することができる。第2の機械学習アルゴリズムは、センサデータ、時間、活動データ、又はアクション、活動、及び自由生活の状況に対応する任意の他の好適なデータの入力を受信し得る。第2の機械学習アルゴリズムは、第2のアノテーション、センサデータ、及びセンサデータと日常生活の他の側面との間の相関関係を認識するなどのための、時刻、場所データ、及び活動データなどの任意の追加データを使用して訓練され得る。例えば、第2の機械学習アルゴリズムは、時間情報と共に、第1の機械学習アルゴリズムからセンサデータ、次いでアノテーションを受信し得る。第2の機械学習アルゴリズムは、このようなデータを潜在空間に符号化し得、これにより、経時的に潜在空間を投入し、符号化されたデータに基づいてユーザの活動を予測する能力を開発し得る。例えば、時間の経過と共に、第2の機械学習アルゴリズムは、ユーザの振戦が午前中により顕著であるが、1日の経過と共に振戦が軽減すること、又は振戦が特定の動作と関連付けられていることを示す潜在空間を発達させ得る。このようにして、第2の機械学習アルゴリズムは、ユーザの症状及び状態のパターン及び長期的な傾向を識別するように訓練され得る。
【0125】
ブロック714において、プロセス700は、第2の機械学習アルゴリズムを使用して、活動と関連付けられた第3のアノテーションを生成することを含む。第2の機械学習アルゴリズムにより、ある活動、時間帯、症状又は状態の他のトリガとの間の長期的なパターン、傾向、相関関係を識別することが可能となり得る。第2の機械学習アルゴリズムは、ユーザがユーザデバイス102を着用している間に集められたセンサデータに対応する第3のアノテーションを生成し得るが、臨床又はVMEの状況の外部であるため、ユーザの様々な症状と関連付けられた長期的な傾向、誘因、又は他のパターンに対する洞察を提供し得る。これは、以前にタグ付けされたセンサデータとの類似性によって識別されたセンサデータの一部分を識別することによって、より長期的な傾向とトリガを識別し、その後、特定の症状又はユーザにとって状態が特に困難であり得る時間帯についての追加のトリガを識別するために、より長い期間にわたって更なるデータを識別することによって可能になる。第3のアノテーションは、第1及び第2のアノテーションよりも広範囲であり得、ユーザがVMEタスクを行ったときに、示された時間以外のセンサデータにアノテーションを付ける場合がある。例えば、上の例示的な例解図では、ユーザは、VMEタスクを意図的に行うことなく、VMEタスクと類似した様式で、自分の膝に手を置いて座り得る。第2の機械学習アルゴリズムは、まず、VME又は臨床タスクに類似した活動の期間を識別し得る。第2の機械学習アルゴリズム、又は追加の機械学習アルゴリズムは、次いで、コンテキスト、パフォーマンス、及びセンサデータに付加するタスクに関連する他の情報に対応する第3のアノテーションを生成し得る。このようにして、第2の機械学習アルゴリズムは、ユーザの行動及びアクションのより正確なモデルを作成し得、またVMEを停止して行う必要なく、1日を通して疾患進行、治療有効性、又はユーザステータスに関連する、更なる詳細レベルを提供し得る。
【0126】
図8は、少なくとも1つの実施例による、活動を特定し、活動と関連付けられたセンサデータにアノテーションを付けることに関連する技法を実装するように構成された例示的なアーキテクチャ800又は環境を例解する。例えば、アーキテクチャ800は、アーキテクチャの様々な実体間のデータ共有を可能にし、そのうちの少なくとも一部は、1つ以上のネットワーク802、812を介して接続され得る。例えば、例示的なアーキテクチャ800は、ユーザデバイス806(例えば、ユーザデバイス102又は206)、サービスプロバイダ804(例えば、サービスプロバイダ204、本明細書ではリモートサーバ、サービスプロバイダコンピュータなどと称されることもある)、保健機関808、及び任意の他のセンサ810(例えば、センサ116~120及び130)が情報を共有することを可能にするように構成され得る。一部の実施例では、サービスプロバイダ804、ユーザデバイス806、保健機関808、及びセンサ810(1)~810(N)は、1つ以上のネットワーク802及び/又は812を介して(例えば、Bluetooth、WiFi、インターネット、セルラ、又は同類のものを介して)接続され得る。アーキテクチャ800では、1人以上のユーザが、1つ以上のネットワーク812(又は他のネットワーク)を介して、異なるユーザデバイスを利用して、ユーザデバイス806を管理、制御、又は別様に利用し得る。加えて、一部の実施例では、ユーザデバイス806、サービスプロバイダ804、及びセンサ810は、サービスプロバイダ804に関連して記載された機能がユーザデバイス806によって行われ得、逆もまた同様であるように、単一のデバイスとして構成されるか、又は別様に構築され得る。
【0127】
一部の実施例では、ネットワーク802、812は、ケーブルネットワーク、インターネット、無線ネットワーク、セルラネットワーク、衛星ネットワーク、他の構内及び/若しくは公衆ネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせなど、多くの異なるタイプのネットワークのうちのいずれか1つ又は組み合わせを含み得る。例解した実施例は、ネットワーク802を介してサービスプロバイダ804にアクセスするユーザデバイス806を表すが、記載された技法は、ユーザデバイス806が、固定電話で、キオスクを介して、又は任意の他の様式でサービスプロバイダ804と相互作用する場合に等しく適用され得る。記載した技法はまた、他のクライアント/サーバ構成(例えば、セットトップボックス)、並びに非クライアント/サーバ構成(例えば、ローカルに記憶されたアプリケーション、ピアツーピア構成)に適用され得ることに注意すべきである。
【0128】
上述のように、ユーザデバイス806は、センサ810から潜在的に受信されるユーザ活動データを収集及び/又は管理するように構成され得る。一部の実施例では、ユーザデバイス806は、ユーザの健康、フィットネス、活動、及び/又は医療データを、サードパーティ又はファーストパーティのアプリケーション(例えば、サービスプロバイダ804)に提供するように構成され得る。ひいては、このデータは、本明細書に記載される技法を実施する際に、サービスプロバイダ804によって使用され得る。
【0129】
ユーザデバイス806は、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルデバイス(例えば、指輪、腕時計、ネックレス、ステッカー、ベルト、靴、靴の付属品、ベルトクリップ式デバイス)、埋め込み型デバイス、又は同類のものであるがこれらに限定されない、任意のタイプのコンピューティングデバイスであり得る。一部の実施例では、ユーザデバイス806は、サービスプロバイダ804、センサ810、及び/又はネットワーク802、812を介して保健機関と、若しくは他のネットワーク接続を介して、通信し得る。
【0130】
センサ810は、スタンドアロン型センサであり得るか、又は1つ以上のデバイスに組み込まれ得る。一部の実施例では、センサ810は、ユーザデバイス806と共有され、本明細書に記載される技法の実施に関連するセンサデータを収集し得る。例えば、ユーザデバイス806は、プライマリユーザデバイス(例えば、スマートフォン)であり得、センサ810は、ユーザデバイス806から外部にあり、ユーザデバイス806とセンサデータを共有することができるセンサデバイスであり得る。例えば、外部センサ810は、ネットワーク812を介して(例えば、Bluetooth又は他の近距離無線通信プロトコルを介して)、ユーザデバイス806と情報を共有し得る。一部の実施例では、外部センサ810は、ユーザデバイス806及び/又はサービスプロバイダ804と通信することを許容するネットワーク無線を含む。ユーザデバイス806は、リモートセンサ810を管理するための1つ以上のアプリケーションを含み得る。これにより、センサ810とのペアリング、データ報告頻度、センサ810からのデータのデータ処理、データ整合、及び同類のものが可能になり得る。
【0131】
センサ810は、人体の様々な部分(例えば、足、脚、胴体、腕、手、首、頭、目)に取り付けられて、活動データ、動作データ、又は心拍数データなどの様々なタイプの情報を収集し得る。センサ810は、加速度計、呼吸センサ、ジャイロスコープ、PPGセンサ、パルスオキシメータ、心電図(ECG)センサ、筋電図検査(EMG)センサ、脳波(EEG)センサ、全地球測位システム(GPS)センサ、聴覚センサ(例えば、マイク)、周囲光センサ、気圧高度計、電気・光学式心拍数センサ、及びユーザの生理学的データ、健康状態データ及び/かつ動作データを取得するように設計された任意の他の好適なセンサを含み得る。
【0132】
1つの例解的な構成では、ユーザデバイス806は、少なくとも1つのメモリ814及び1つ以上の処理ユニット(又はプロセッサ)816を含み得る。プロセッサ816は、ハードウェア、コンピュータ実行可能命令、ファームウェア、又はそれらの組み合わせで必要に応じて実装され得る。プロセッサ816のコンピュータ実行可能命令又はファームウェア実施は、記載される様々な関数を実行するために、任意の好適なプログラミング言語で書かれたコンピュータ実行可能又は機械実行可能命令を含み得る。ユーザデバイス806はまた、ユーザデバイス806と関連付けられたジオロケーション情報を提供及び/又は記録するためのジオロケーションデバイス(例えば、GPSデバイス又は同類のもの)を含み得る。ユーザデバイス806は、1つ以上のセンサ810(2)も含み、これはセンサ810に関して記載したものと同じタイプであり得る。
【0133】
ユーザデバイス806の構成及びタイプに応じて、メモリ814は、揮発性(ランダムアクセスメモリ(RAM)など)及び/又は不揮発性(読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリなど)であり得る。本明細書に記載される揮発性メモリは、RAMと称され得るが、ホスト及び/又は電源から一旦プラグを抜くと、その中に記憶されたデータを維持しない任意の揮発性メモリであれば適切である。
【0134】
リムーバブルメモリ及び非リムーバブルメモリ814の両方が、非一時的コンピュータ可読記憶媒体の例である。例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術において実装される、揮発性又は不揮発性、リムーバブル又は非リムーバブル媒体を含み得る。メモリ814は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体又は非一時的コンピュータ可読ストレージデバイスの実施例である。ユーザデバイス806に存在し得る追加のタイプのコンピュータ記憶媒体には、PRAM、SRAM、DRAM、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、DVD若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用することができ、ユーザデバイス806によってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得るが、これらに限定されない。上記のいずれかの組み合わせも、非一時的コンピュータ可読記憶媒体の範囲内に含まれるべきである。代替的に、コンピュータ可読通信媒体は、コンピュータ可読命令、プログラムモジュール、又は搬送波などのデータ信号、若しくは他の送信内で送信される他のデータを含み得る。しかしながら、本明細書で使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読通信媒体を含まない。
【0135】
メモリ814の内容をより詳細に見てみると、メモリ814は、オペレーティングシステム820及び/又は本明細書に開示される特徴を実装するための1つ以上のアプリケーションプログラム又はサービスを含み得る。ユーザデバイス806はまた、任意の好適な予測モデルを表す、1つ以上の機械学習モデル836を含む。機械学習モデル836は、本明細書に記載されるように、ユーザデバイス806によって利用されて、動作を識別し、アノテーションを生成し得る。
【0136】
サービスプロバイダ804はまた、本明細書に開示される特徴を実装するための1つ以上のアプリケーションプログラム又はサービスを含むメモリ824を含み得る。このようにして、本明細書に記載される技法は、コンピューティングデバイス(例えば、ユーザデバイス806及びサービスプロバイダ804)のいずれか1つ、又は複数の組み合わせによって実装され得る。
【0137】
ユーザデバイス806はまた、センサデータ及び静的データなどのデータを記憶するための、1つ以上のデータベース又は類似のものを含む、データストアを含む。一部の実施例では、データベース826及び828は、ネットワークサービスを介してアクセスされ得る。
【0138】
サービスプロバイダ804はまた、携帯電話、スマートフォン、PDA、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、シンクライアントデバイス、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、サーバコンピュータ、又は仮想マシンインスタンスなどであるが、これらに限定されない任意のタイプのコンピューティングデバイスであり得る。一部の実施例では、サービスプロバイダ804は、ネットワーク802を介して又は他のネットワーク接続を介して、ユーザデバイス806及び保健機関808と通信し得る。
【0139】
1つの例解的な構成では、サービスプロバイダ804は、少なくとも1つのメモリ830及び1つ以上の処理ユニット(又はプロセッサ)832を含み得る。プロセッサ832は、ハードウェア、コンピュータ実行可能命令、ファームウェア、又はそれらの組み合わせで必要に応じて実装され得る。プロセッサ832のコンピュータ実行可能命令又はファームウェア実施は、記載される様々な関数を実行するために、任意の好適なプログラミング言語で書かれたコンピュータ実行可能又は機械実行可能命令を含み得る。
【0140】
メモリ830は、プロセッサ832上でロード可能かつ実行可能なプログラム命令、並びにこれらのプログラムの実行中に生成されるデータを記憶し得る。サービスプロバイダ804の構成及びタイプに応じて、メモリ830は、揮発性(RAMなど)及び/又は不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)であり得る。本明細書に記載される揮発性メモリは、RAMと称され得るが、ホスト及び/又は電源から一旦プラグを抜くと、その中に記憶されたデータを維持しない任意の揮発性メモリであれば適切である。リムーバブルメモリ及び非リムーバブルメモリ830の両方が、非一時的コンピュータ可読記憶媒体の追加的な実施例である。
【0141】
メモリ830の内容をより詳細に見てみると、メモリ830は、オペレーティングシステム834及び/又は本明細書に開示される特徴を実装するための1つ以上のアプリケーションプログラム又はサービスを含み得る。
【0142】
サービスプロバイダ804はまた、センサデータ及び静的データなどのデータを記憶するための、1つ以上のデータベース又は類似のものを含むデータストアを含む。一部の実施例では、データベース838及び840は、ネットワークサービスを介してアクセスされ得る。
【0143】
ここで、保健機関808を見てみると、単一の実体として描写されているが、保健機関808は複数の保健機関を表し得る。保健機関808は、ダッシュボード846を介して(例えば、臨床医ユーザデバイス842を使用するユーザによって)アクセスされるEMRシステム848を含む。一部の実施例では、EMRシステム848は、レコードストレージ844及びダッシュボード846を含み得る。レコードストレージ844は、保健機関808と関連付けられたユーザの健康記録を記憶するために使用され得る。ダッシュボード846を使用して、レコードストレージ844中の記録を読み書きし得る。一部の実施例では、ダッシュボード846は、ユーザデバイス102を操作するユーザを含むユーザ集団の疾患進行を管理するために、臨床医によって使用される。臨床医は、臨床医ユーザデバイス842を操作して、ダッシュボード846と相互作用し、個別ユーザベースで、ユーザ集団ベースなどで、仮想運動検査の結果を閲覧し得る。一部の実施例では、臨床医は、ダッシュボード846を使用して、検査をユーザデバイス102に「プッシュ」し得る。
【0144】
以下に、本開示の理解を容易にするために更なる実施例を記載する。
【0145】
実施例1.この実施例では、コンピュータ実装方法であって、
運動検査中に、ウェアラブルセンサシステムから、運動検査中に行われた第1のユーザ活動を示す第1のセンサデータを受信することであって、ウェアラブルセンサシステムが、ユーザによって着用されるように構成されている、受信することと、
第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションを受信することと、
第1の時間とは異なる第2の時間において、ウェアラブルセンサシステムを使用して、第2のユーザ活動を示す第2のセンサデータを受信することと、
ウェアラブルセンサシステムを使用して、かつ第1のセンサデータ、第1のアノテーション、及び第2のセンサデータに基づいて、第2の時間において第2のセンサデータに対応する第2のアノテーションを生成することであって、第2のアノテーションが第1のアノテーションとは異なる、生成することと、
第2のアノテーションを生成することに応答して、ウェアラブルセンサシステムを介して第2のアノテーションの確認を受信することと、
第2のアノテーションと共に第2のセンサデータをウェアラブルセンサシステムに記憶することと、を含む、コンピュータ実装方法が提供される。
【0146】
実施例2.この実施例では、第1のアノテーションが、行われた活動と活動のパフォーマンスに関する観察結果とを記述するコンテキストデータを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0147】
実施例3.この実施例では、ウェラブルセンサシステムが、ジャイロスコープ、加速度計、フォトプレチスモグラフィセンサ、又は心拍数センサのうちの少なくとも1つを備える、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0148】
実施例4.この実施例では、第2のアノテーションの確認が、第2の時間においてウェアラブルセンサシステムのユーザインターフェースを通して受信される、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0149】
実施例5.この実施例では、第2のアノテーションが、第2のユーザ活動又はユーザ健康状態を定量化する予測されたスコアを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0150】
実施例6.この実施例では、第1のセンサデータ、第1のアノテーション、及び第2のセンサデータに基づいて第2のアノテーションを生成することが、第2のセンサデータを受信する前に、第1のセンサデータ及び第1のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、記第2のアノテーションを生成することを含み、機械学習アルゴリズムが第2のセンサデータの入力を有する、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0151】
実施例7.この実施例では、ユーザが薬剤を摂取したことを示す入力をユーザデバイスで受信することを更に含み、第2のアノテーションが、入力の前後に第1のユーザ活動及び第2のユーザ活動のパフォーマンスの比較を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0152】
実施例8.この実施例では、コンピュータ実装方法であって、
自由生活環境でのユーザ活動中にウェアラブルセンサシステムからセンサデータを受信することと、
センサデータに基づいて、ユーザ活動が臨床検査活動に対応すると判定することと、
機械学習アルゴリズムを使用して、かつウェアラブルセンサシステムによって、臨床検査活動の予測された臨床検査スコアを示すアノテーションを生成することと、を含み、アノテーションを生成する前に、機械学習アルゴリズムが、対象による臨床検査活動のパフォーマンスを示す臨床検査データ及び臨床検査アノテーションを使用して訓練される、コンピュータ実装方法が提供される。
【0153】
実施例9.この実施例では、予測された臨床検査スコアが、ユーザ運動制御に影響を与える疾患の進行を評価するための運動検査を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0154】
実施例10.この実施例では、予測された臨床検査スコアが、センサデータに基づいて臨床検査活動のパフォーマンスに対する定量的スコアを提供する、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0155】
実施例11.この実施例では、アノテーションが、ユーザ活動のパフォーマンス中に予測された主観的ユーザ評定を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0156】
実施例12.この実施例では、アノテーションが、センサデータを受信するときに、ウェアラブルセンサシステムを使用して生成される、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0157】
実施例13.この実施例では、ユーザ活動が臨床検査活動に対応すると判定することは、ユーザが仮想運動検査を始めていることを示す入力をユーザデバイスで受信することを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0158】
実施例14.この実施例では、ウェアラブルセンサシステムのユーザインターフェースを介して、アノテーションの確認を受信することを更に含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0159】
実施例15.この実施例では、コンピュータ実装方法であって、
第1の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、臨床活動を示す第1のセンサデータを受信することと、
第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションデータを受信することと、
第1のセンサデータ及び第1のアノテーションデータを使用して、第1の機械学習アルゴリズムを訓練することと、
第1の時間とは異なる第2の時間において、ウェアラブルセンサシステムからユーザが臨床環境の外部で活動を行っていることを示す第2のセンサデータを受信することと、
ウェアラブルセンサシステムによって、かつ第1の機械学習アルゴリズムを使用して、第2のセンサデータと関連付けられた第2のアノテーションデータを生成することと、
第2のアノテーションデータ及び第2のセンサデータを使用して、第2の機械学習アルゴリズムを訓練することと、
ウェアラブルセンサシステムによって、かつ第2のアノテーションデータ及び第2のセンサデータを使用して訓練された第2の機械学習アルゴリズムを使用して、臨床活動以外の活動と関連付けられた第3のアノテーションデータを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法が提供される。
【0160】
実施例16.この実施例では、第1のアノテーションデータ、第2のアノテーションデータ、及び第3のアノテーションデータが各々、臨床活動のパフォーマンスを示す内容を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0161】
実施例17.この実施例では、第1のアノテーションデータが、ユーザデバイスを介してユーザから受信された情報を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0162】
実施例18.この実施例では、ユーザデバイスが、ウェアラブルセンサシステムから分離されている、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0163】
実施例19.この実施例では、ユーザデバイスからコンテキストデータを受信することを更に含み、コンテキストデータが、活動を行うユーザと関連付けられた1つ以上のコンテキストを記述する、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0164】
実施例20.この実施例では、1つ以上のコンテキストが、ユーザ場所データを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0165】
実施例21.この実施例では、臨床活動以外の活動が、臨床環境の外部で行われる、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0166】
実施例22.この実施例では、コンピュータ実装方法であって、
ウェアラブルセンサシステムの入力デバイスにおいて、仮想運動検査が実施される第1の期間の始まりを識別する第1のユーザ入力を受信することと、
ウェアラブルセンサシステムの入力デバイスにおいて、第1の期間の終わりを識別する第2のユーザ入力を受信することと、
ウェアラブルセンサシステムによって、かつ仮想運動検査に基づいて、第1の期間中にウェアラブルセンサシステムの第1のセンサによって出力された第1の信号データにアクセスすることと、
第1の信号データと関連付けられた臨床提供者から第1のアノテーションを受信することと、
ウェアラブルセンサシステムから、第2の期間中にウェアラブルセンサシステムの第1のセンサによって出力された第2の信号データを受信することと、
ウェアラブルセンサシステムを使用して、かつ第1の信号データ、第1のアノテーション、及び第2の信号データに基づいて、ユーザパフォーマンスを示す第2の信号データと関連付けられた第2のアノテーションを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法が提供される。
【0167】
実施例23.この実施例では、第1のユーザ入力及び第2のユーザ入力が、仮想運動検査中にユーザによって提供される、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0168】
実施例24.この実施例では、第1の信号データが、加速度データを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0169】
実施例25.この実施例では、ユーザパフォーマンスを定量化する予測されたスコアを生成することを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0170】
実施例26.この実施例では、第2のアノテーションを生成することが、第2の信号データを受信する前に、記第1の信号データ、第1のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用することを含み、機械学習アルゴリズムが、第2の信号データの入力を有する、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0171】
実施例27.この実施例では、第1のアノテーションが、ユーザ自己アセスメントスコアを含み、コンピュータ実装方法が、信号データの複数のセグメントと関連付けられた複数のアノテーションを受信することを更に含み、第2のアノテーションを生成することが、複数のアノテーション及び信号データの複数のセグメントに更に基づく、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0172】
実施例28.この実施例では、第1のアノテーションが、仮想運動検査に基づいて、複数の臨床提供者からの評定の平均を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0173】
実施例29.この実施例では、コンピュータ実装方法であって、
運動検査中に第1の時間において、ウェアラブルセンサシステムから、運動検査活動を示す第1のセンサデータを受信することと、
第1のセンサデータと関連付けられた第1のアノテーションを受信することと、
仮想運動検査中に第2の時間において、ウェアラブルセンサシステムを使用して、第2のセンサデータを受信することと、
第2のセンサデータと関連付けられた第2のアノテーションを受信することと、
第1の時間及び第2の時間とは異なる第3の時間において、長期間にわたるユーザ活動を示す第3のセンサデータを受信することと、
第1のセンサデータ及び第2のセンサデータを第3のセンサデータの一部分と比較することによって、運動検査活動又は仮想運動検査に対応する第3のセンサデータの活動ウィンドウを判定することと、
ウェアラブルセンサシステムによって、第1のセンサデータ、第1のアノテーション、第2のセンサデータ、及び第2のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、活動ウィンドウと関連付けられ、活動ウィンドウ中のユーザパフォーマンスを記述する第3のアノテーションを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法が提供される。
【0174】
実施例30.この実施例では、ウェラブルセンサシステムが、ジャイロスコープ、加速度計、フォトプレチスモグラフィセンサ、又は心拍数センサのうちの少なくとも1つを備える、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0175】
実施例31.この実施例では、第3のアノテーションが、活動ウィンドウ中のユーザパフォーマンスを定量化する、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0176】
実施例32.この実施例では、活動ウィンドウを判定することが、第1のセンサデータに基づいて活動ウィンドウを選択することを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0177】
実施例33.この実施例では、活動ウィンドウを選択することが、第1のアノテーション及び第2のアノテーションを使用して訓練された機械学習アルゴリズムを使用して、ユーザ活動を識別することを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0178】
実施例34.この実施例では、第3のアノテーションが、活動ウィンドウ中のユーザについて予測されたパフォーマンススコアを含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0179】
実施例35.この実施例では、第3のアノテーションが、活動識別を含む、先行又は後続実施例のいずれかのコンピュータ実装方法が提供される。
【0180】
本主題は、その特定の実施形態に関して詳細に記載されているが、当業者であれば、前述の理解を達成すると、こうした実施形態に対する変更、変形、及び均等物を容易に生成し得ることが理解されるであろう。よって、本開示は、限定ではなく実例の目的のために提示されており、当業者にとって容易に明らかであるように、本主題に対するこうした修正、変形、及び/又は追加を含めることを妨げない。実際に、本明細書に記載される方法及びシステムは、種々の他の形態で具現化され得、更に、本明細書に記載の方法及びシステムの形態における様々な省略、置換、及び変更が、本開示の趣旨から逸脱することなく行われ得る。添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物は、本開示の範囲及び趣旨内に収まるような形態又は修正を網羅することが意図されている。
【0181】
特に明記されていない限り、本明細書の考察全体を通して、「処理する」、「コンピューティングする」、「計算する」、「判定する」、及び「識別する」又は同類のものなどの用語の使用は、コンピューティングプラットフォームのメモリ、レジスタ、若しくは他の情報ストレージデバイス、送信デバイス、又は表示デバイス内の物理的電子量若しくは磁気量として表されるデータを操作又は変換する、1つ以上のコンピュータ若しくは類似の電子コンピューティングデバイスなどのコンピューティングデバイスのアクション又はプロセスを指すことが理解される。
【0182】
本明細書で考察される単一のシステム又は複数のシステムは、任意の特定のハードウェアアーキテクチャ又は構成に限定されない。コンピューティングデバイスは、1つ以上の入力に条件付けされた結果を提供する、任意の好適な構成要素の配置を含むことができる。好適なコンピューティングデバイスには、汎用コンピューティング装置から、本主題の1つ以上の実施形態を実施する専用コンピューティング装置まで、コンピューティングシステムをプログラム又は構成する記憶されたソフトウェアにアクセスする、多目的マイクロプロセッサベースのコンピューティングシステムを含む。任意の好適なプログラミング、スクリプティング、若しくは他のタイプの言語、又は言語の組み合わせを使用して、コンピューティングデバイスのプログラミング若しくは構成に使用されるソフトウェアにおいて本明細書に含まれる教示を実施し得る。
【0183】
本明細書に開示される方法の実施形態は、こうしたコンピューティングデバイスの動作において行われ得る。上述の実施例で提示されるブロックの順序は、変化させることができ、例えば、ブロックは、並べ替えられることができ、組み合わされることができ、かつ/又はサブブロックに分割されることができる。特定のブロック又はプロセスは、並行して行うことができる。
【0184】
数ある中でも、「can(できる)」、「could(できた)」、「might(であったであろう)」、「may(得る)」、「e.g.,(例えば)」及び同類のものなど、本明細書で使用される条件付き言語は、別途記載がない限り、又は使用されるコンテキスト内でそうでないことが理解されない限り、特定の実施例が、特定の特徴、要素、及び/又はステップを含む一方で、他の実施例はこれらを含まないことを伝えることが概して意図される。したがって、こうした条件付き言語は、概して、特徴、要素、及び/若しくはステップが、1つ以上の実施例に何らかの方式で必要とされること、又は、これらの特徴、要素、及び/若しくはステップが含まれるかどうか、又は任意の特定の実施例で実施されるべきかを、著者の入力又は促しあり若しくはなしで、決定するための論理を、1つ以上の実施例が必然的に含むことを暗示することを意図するものではない。
【0185】
語句「X、Y、又はZのうちの少なくとも1つ」などの離接的言語は、特に明記されない限り、項目、用語などが、X、Y、又はZのいずれか、若しくはそれらの任意の組み合わせ(例えば、X、Y、及び/又はZ)であり得ることを示すために一般的に使用されるものとして、コンテキスト内で理解される。したがって、こうした離接的言語は、概して、特定の実施例が、Xの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、又はZの少なくとも1つが各々存在することを必要とするということを暗示することを意図しておらず、意図すべきでない。
【0186】
「or(又は)」という用語の本明細書での使用は、包括的かつ排他的なOR条件を網羅することを意図する。言い換えれば、「A又はB又はC」は、特定の用途用に必要に応じて以下の代替組み合わせのいずれか又は全てを含む。A単独、B単独、C単独、A及びBのみ、A及びCのみ、B及びCのみ、並びにA及びB及びCのうちの3つ全て。
【0187】
開示された実施例を記載するコンテキストにおける(特に以下の特許請求の範囲のコンテキストにおける)「a」、「an」、及び「the」といった用語並びに類似の指示物の使用は、本明細書に別段の記載がない限り、又はコンテキストによって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅するように解釈されるものとする。「comprising(含む)」、「including(含む)」、「有する」などの用語は同義語であり、包括的に、オープンエンド様式で使用され、追加の要素、特徴、作用、動作などを排除しない。また、「or(又は)」という用語は、例えば、要素のリストを接続するために使用される場合、「or」という用語がリスト中の要素の1つ、一部、又は全てを意味するように、(排他的意味ではなく)その包括的意味で使用される。本明細書における「適合された」又は「構成された」の使用は、追加のタスク又はステップを行うように適合された、又は構成されたデバイスを除外しない、オープンで包括的な言語として意図されている。「接続された」という用語は、たとえ何か介在するものがあっても、部分的に又は全部が~内に含有された、~に取り付けられた、又は一緒に結合された、として解釈されるべきである。本明細書の値の範囲の列挙は、本明細書に別段の記載がない限り、その範囲内にある各別個の値を個別に参照する簡易的な方法としての役割を果たすことを単に意図しており、各別個の値は、本明細書に個別に列挙されたかのように本明細書に組み込まれる。加えて、1つ以上の列挙された条件又は値「に基づく」、プロセス、ステップ、計算、又は他のアクションは、実際には、列挙されたものを超える追加の条件又は値に基づき得るという点で、「に基づく」の使用はオープンかつ包括的であることを意味する。同様に、1つ以上の列挙された条件又は値「に少なくとも部分的に基づく」、プロセス、ステップ、計算、又は他のアクションは、実際には、列挙されたものを超える追加の条件又は値に基づき得るという点で、「に少なくとも部分的に基づく」の使用はオープンで包括的であることを意味する。本明細書に含まれる見出し、リスト、及び番号付けは、説明のし易さのみを目的としており、限定することを意図していない。
【0188】
上述の様々な特徴及びプロセスは、互いに独立して使用され得、又は様々な方式で組み合わせられ得る。全ての可能な組み合わせ及び部分的組み合わせは、本開示の範囲内に収まることが意図される。加えて、一部の実装形態では、特定の方法又はプロセスブロックが省略され得る。本明細書に記載される方法及びプロセスはまた、任意の特定の順序に限定されず、それに関連するブロック又は状態は、適切である他の順序で行うことができる。例えば、記載されたブロック又は状態は、具体的に開示されるもの以外の順序で行われ得、又は複数のブロック若しくは状態が、単一のブロック若しくは状態で組み合わされ得る。例示的なブロック若しくは状態は、順次、並列、又は何らかの他の様式で行われ得る。ブロック若しくは状態は、本開示の実施例に付加され得、又は本開示の実施例から除去され得る。同様に、本明細書に記載される例示的なシステム及び構成要素は、記載とは異なるように構成され得る。例えば、開示された実施例と比較して、要素が、追加、除去、又は再構成され得る。
【0189】
本明細書に引用される刊行物、特許出願、及び特許を含む全ての参照文献は、各参照文献が個々に、かつ具体的に、参照によって組み込まれることが示され、その全体が本明細書に記載された場合と同じ程度まで、参照によって本明細書に組み込まれる。
【国際調査報告】