(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】二重弁部材を備えた圧力調整弁
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20240416BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
B41J2/175 501
B41J2/01 401
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023557736
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 EP2022055772
(87)【国際公開番号】W WO2022218605
(87)【国際公開日】2022-10-20
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522074028
【氏名又は名称】メムジェット テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ユルロ,ゼンヤ
(72)【発明者】
【氏名】ベヒ,モハマドレザ
(72)【発明者】
【氏名】クリクトン,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ベリー,ノーマン マイケル
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EC15
2C056EC18
2C056EC31
2C056EC32
2C056EC40
2C056KB04
2C056KB08
2C056KB16
(57)【要約】
インクジェットプリントヘッド用の圧力調整弁。弁は、流路を介して弁出口に接続する弁入口と、流路内に配置され、密閉可能な第1の座部を有する第1のオリフィスと、第1の座部と密閉係合するように構成された可動の第1の弁部材と、流路内に配置された第2のオリフィスと、第2のオリフィスを通る流体の流量を調整するように構成された可動の第2の弁部材と、弁出口を有し、第2の弁部材に動作可能に接続されたダイアフラムを備え、ダイアフラムの移動により第2の弁部材が第2のオリフィスに対して移動するようにする調整器室と、第2のオリフィスから離れるようにダイアフラムを弾性的に付勢するための付勢機構とを含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットプリントヘッド用の圧力調整弁であって、前記弁は、
弁入口と、
弁出口と、
弁入口と弁出口との間に画定される流体流路と、
前記流路内に配置され、密閉可能な第1の座部を有する第1のオリフィスと、
前記第1の座部と密閉係合するように構成された可動の第1の弁部材と、
前記流路内に配置された第2のオリフィスと、
前記第2のオリフィスを通る流体の流量を調整するように構成された可動の第2の弁部材と、
前記弁出口を有し、第2の弁部材に動作可能に接続されたダイアフラムを備え、前記ダイアフラムの移動により前記第2の弁部材が前記第2のオリフィスに対して移動するようにする調整器室と、
第2のオリフィスから離れるように前記ダイアフラムを弾性的に付勢するための付勢機構と、
を備える、圧力調整弁。
【請求項2】
前記第2のオリフィスは、前記第1のオリフィスの下流にある、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項3】
前記第1の弁部材は、前記第1の座部と密閉係合するためのコンプライアントプラグを備える、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項4】
前記第1の弁部材は、前記第1のオリフィスを開く、および密閉して閉じるためのアクチュエータに動作可能に接続されている、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項5】
前記付勢機構は、前記ダイアフラムに動作可能に接続されたばねを備え、前記ばねは、前記第2のオリフィスを閉じる方向に前記第2の弁部材を付勢する、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項6】
使用時に、前記ダイアフラムと前記ばねとが協働して、前記第2のオリフィスを通る流量を受動的に制御する、請求項5に記載の圧力調整弁。
【請求項7】
前記第2の弁部材および前記第2のオリフィスは、硬質係合面を有する、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項8】
前記第2のオリフィスに向かう前記ダイアフラムの移動により、前記第2のオリフィスが徐々に開き、それによりそこを通る流量が増加し、前記第2のオリフィスから遠ざかる前記ダイアフラムの移動により、前記第2のオリフィスが徐々に閉塞され、そこを通る前記流量が減少する、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項9】
前記調整器室内の圧力の減少により、前記ダイアフラムが前記第2のオリフィスに向かって移動する、請求項8に記載の圧力調整弁。
【請求項10】
前記第2の弁部材の外面は、前記ダイアフラムから離れる方向に広がっている、請求項8に記載の圧力調整弁。
【請求項11】
前記第2の弁部材の前記外面は、非線形に広がっている、請求項10に記載の圧力調整弁。
【請求項12】
前記第2のオリフィスに対する前記第2の弁部材の直線運動は、前記第2のオリフィスの閉塞領域に直線的な変化を生じさせ、前記第2のオリフィスを通る前記流量が、前記第2の弁部材によって移動した距離に直線的に比例するようにする、請求項11に記載の圧力調整弁。
【請求項13】
請求項1に記載の前記圧力調整弁と、
前記弁入口に接続されたインクタンクと、
前記弁出口に接続されたプリントヘッド入口ポートを有するインクジェットプリントヘッドと、
を備えるインクジェット印刷システム。
【請求項14】
前記インクタンクは、重力による正圧で前記弁入口にインクを供給するために、前記圧力調整弁の上方の高さに位置する、請求項13に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項15】
前記インクジェットプリントヘッドは、印刷中に前記弁出口で負のインク圧力を引く、請求項13に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項16】
前記インクジェットプリントヘッドに接続されたポンプまたは真空源が、少なくともいくつかの非印刷期間中に、前記弁出口で負圧を引く、請求項13に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項17】
使用中、前記圧力調整弁は、前記プリントヘッドでの負のインク圧力を所定の圧力範囲内に維持する、請求項13に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項18】
前記インクタンク内のインクのレベルは、前記オリフィスの上方の高さh
1にあり、
前記オリフィスは、前記プリントヘッドに対して高さh
2に配置され、
前記プリントヘッドに供給されるインクの背圧は、h
1、h
2、前記第2のオリフィスに対する前記第2の弁部材の位置、およびプリントヘッド出口ポートに接続されたポンプのポンプ速度によって制御される、請求項13に記載のインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリントヘッドでの圧力を制御するための圧力調整弁に関する。これは主に、インク送出システムのコストを下げるだけでなく、比較的一定した圧力でインクジェットプリントヘッドにインクを供給するために開発された。
【背景技術】
【0002】
Memjet(登録商標)テクノロジーを採用したインクジェットプリンタは、スモールオフィスホームオフィス(「SOHO」)プリンタ、ラベルプリンタ、ワイドフォーマットプリンタなど、いくつかの異なる印刷フォーマット用に市販されている。Memjet(登録商標)は通常、使用者が交換可能な1つまたは複数の固定インクジェットプリントヘッドを備える。例えば、SOHOプリンタは、使用者が交換可能な単一のマルチカラープリントヘッドを備え、高速インクジェット印刷機は、メディアの送り方向に沿って並べられた使用者が交換可能な複数のモノクロプリントヘッドを備え、ワイドフォーマットプリンタは、ワイドフォーマットのページ幅にまたがるように千鳥状に重ねて配置された、使用者が交換可能な複数のプリントヘッドを備える。
【0003】
プリントヘッドの数が増えると、複数のプリントヘッドにインクを供給することが問題になる可能性がある。高い印刷品質を維持するには、各プリントヘッドが共通のインクリザーバからほぼ同じインク圧力でインクを受け取る必要がある。
【0004】
米国特許第10,252,540号(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)には、複数のプリントヘッドを有するデジタルインクジェット印刷機に適したインク送出システムが記載されている。このシステムは、共通のインク送出モジュールで総圧力制御を使用し、それぞれのプリントヘッドを含む各プリントモジュールで局所微圧制御を使用する。複数のインクジェットプリントヘッドには高いインク流量が必要であり、ならびに正圧と負圧のインクラインの圧力を制御する必要があるため、インク送出モジュール内のインク圧力を制御するには2つのダイアフラムポンプが必要である。これらのダイアフラムポンプは、必然的に大型で高品質のポンプであり、各プリントモジュール内のローカル電子制御圧力調整器と組み合わせて動作する。したがって、インク送出システムは、各プリントモジュール内の2つのダイアフラムポンプおよび電子制御圧力調整器のコストが高いため、高価なシステムである。
【0005】
少数のプリントモジュール(例えば、1つまたは2つのプリントモジュール)を有するインクジェット印刷システムの場合、大規模なシステム用に設計された高価なインク送出モジュールは望ましくなく、システム全体のコストが大幅に増加する。2021年2月19日に出願された米国特許出願公開第17/180,401号には、少数のプリントヘッドを有するインクジェット印刷システムに適したインク送出モジュールが記載されている。インク送出モジュールは、インク供給ラインとインク戻りラインにそれぞれ接続されたインク供給タンクとインク戻りタンク内の圧力を調整する手段として、流量制限装置と協働する低コストのエアポンプを使用する。
【0006】
受動圧力調整弁は、インクジェット印刷システムにおけるインク圧力を制御するための適切な手段として提案されている。例えば、米国特許第7,712,880号(Memjet Technology Ltd.に譲渡)には、インク圧力の変化に応じて弁座に対して弁部材を開く、および密閉して閉じるために協働するダイアフラムおよび付勢機構を有する圧力調整弁が記載されている。米国特許第7,862,138号(Hewlett-Packard Development Company,L.P.に譲渡)は、同様の原理を使用して動作する(すなわち、オリフィスを密閉して閉じるか、または開くために、付勢されたダイアフラムがレバー機構を介して弁部材に接続される)圧力調整弁について説明している。
【0007】
圧力調整弁には、低コストおよびプリントヘッド近傍での局所的な圧力制御の利点を有する。しかしながら、上述の従来技術に記載された弁には、圧力の変動だけでなく、オリフィスを密閉して閉じる、および開くことによって引き起こされるヒステリシスという欠点に悩まされる。さらに、弁の開閉を介して高流量を容易に達成することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、上述した従来技術の圧力調整システムの欠点のいくつかを少なくとも改善する、インク圧力を調整するための低コストの手段を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様では、インクジェットプリントヘッド用の圧力調整弁であって、前記弁は、
入口ポートと、
出口ポートと、
入口ポートと出口ポートとの間に画定される流体流路と、
流路内に配置され、密閉可能な第1の座部を有する第1のオリフィスと、
第1の座部と密閉係合するように構成された可動の第1の弁部材と、
流路内に配置された第2のオリフィスと、
第2のオリフィスを通る流体の流量を調整するように構成された可動の第2の弁部材と、
出口ポートを有し、第2の弁部材に動作可能に接続されたダイアフラムを備え、ダイアフラムの移動により第2の弁部材が第2のオリフィスに対して移動するようにする調整器室と、
第2のオリフィスから離れるようにダイアフラムを弾性的に付勢するための付勢機構と、
を備える、圧力調整弁が提供される。
【0010】
第1の態様に係る圧力調整弁は、プリントヘッドのアイドル期間中に遮断弁として機能する弁部材を必要とせずに、プリントヘッドへの流体の流れを制御するという利点を有する。有利には、遮断機能は、作動された(例えば、ソレノイド作動された)第1の弁部材によって処理され、一方、圧力調整機能は、密閉機能も遮断機能も持たないダイアフラム制御された第2の弁部材によって処理される。
【0011】
好ましくは、第2のオリフィスは、第1のオリフィスの下流にある。
【0012】
好ましくは、第1の弁部材は、第1の座部と密閉係合するためのコンプライアントプラグを備える。
【0013】
好ましくは、第1の弁部材は、第1のオリフィスを開く、および密閉して閉じるための、ソレノイドなどのアクチュエータに動作可能に接続されている。典型的には、ソレノイドの電源が切られると、第1の弁部材は、第1のオリフィスに対して密閉して閉じられる。
【0014】
好ましくは、付勢機構は、ダイアフラムに動作可能に接続されたばねを備え、ばねは、第2のオリフィスが閉じる方向に第2の弁部材を付勢する。
【0015】
好ましくは、使用時に、ダイアフラムとばねが協働して、第2のオリフィスを通る流量を受動的に制御する。例えば、調整器室内の圧力の低下によって引き起こされる、第2のオリフィスに向かうダイアフラムの収縮は、第2の弁部材を第2のオリフィスの開口部に向けて移動させる傾向がある。同時に、ダイアフラムの収縮は、ばねの付勢によって妨げられ、これによりダイアフラムとばねとの間の力のバランスによって第2のオリフィスを通る流量が受動的に調整される。
【0016】
好ましくは、第2の弁部材および第2のオリフィスは、硬質係合面を有する。硬質係合面(例えば、金属、硬質プラスチックなど)は、使用中に表面が固着して圧力管理にヒステリシスを引き起こすことを避けるために、通常は非密閉である。
【0017】
好ましくは、第2のオリフィスに向かうダイアフラムの移動により、第2のオリフィスが徐々に開き、それによりそこを通る流量が増加し、第2のオリフィスから遠ざかるダイアフラムの移動により、第2のオリフィスが徐々に閉塞され、そこを通る流量が減少する。通常、印刷中、第2のオリフィスは、完全には閉塞されない(すなわち、閉じられない)。
【0018】
好ましくは、調整器室内の圧力の減少により、ダイアフラムが第2のオリフィスに向かって移動する。
【0019】
好ましくは、第2の弁部材の外面は、ダイアフラムから離れる方向に広がっている。
【0020】
好ましくは、第2の弁部材の外面は、非線形に広がっている。
【0021】
好ましくは、第2のオリフィスを介した第2の弁部材の直線運動は、第2のオリフィスの閉塞領域に直線的な変化を生じさせ、第2のオリフィスを通る流量は、第2の弁部材の移動した距離に直線的に比例する。
【0022】
関連する一態様では、
上記のような圧力調整弁と、
入口ポートに接続されたインクタンクと、
出口ポートに接続されたインクジェットプリントヘッドと、
を備える、インクジェットプリンタが提供される。
【0023】
好ましくは、インクタンクは、重力による正圧で入口ポートにインクを供給するために、圧力調整弁の上方の高さに配置される。
【0024】
好ましくは、インクジェットプリントヘッドは、印刷中に出口ポートで負のインク圧力を引く。
【0025】
好ましくは、インクジェットプリントヘッドに接続された真空源が、少なくともいくつかの非印刷期間中に、出口ポートで負圧を引く。
【0026】
好ましくは、使用中、圧力調整弁は、プリントヘッドでの負のインク圧力を所定の圧力範囲内に維持する。
【0027】
好ましくは、インクタンク内のインクのレベルは、オリフィスの上方の高さh1にあり、オリフィスは、プリントヘッドに対して高さh2に配置され、プリントヘッドに供給されるインクの背圧は、h1、h2、オリフィスに対する弁部材の位置、およびプリントヘッド出口ポートに接続されたポンプのポンプ速度によって制御される。
【0028】
第2の態様では、所定の背圧でインクジェットプリントヘッドにインクを供給するためのインク送出システムであって、このインク送出システムは、
プリントヘッド入口ポートに接続された弁出口を有し、オリフィスを通るインクの流量を制御するための受動的に制御される弁部材を有する圧力調整弁と、
圧力調整弁の弁入口に接続され、圧力調整弁およびプリントヘッドの上方に位置し、インクを重力によって圧力調整弁に供給するために大気に開放された通気口を有するインクタンクと、
プリントヘッド出口ポートに接続されたポンプと、
を備え、
インクタンク内のインクのレベルは、オリフィスの上方の高さh1にあり、
オリフィスは、プリントヘッドに対して高さh2に配置され、
プリントヘッドに供給されるインクの背圧は、h1、h2、オリフィスに対する弁部材の位置、およびポンプのポンプ速度によって制御される、インク送出システムが提供される。
【0029】
好ましくは、ポンプは、インク戻りラインを介してインクタンクに接続される。
【0030】
好ましくは、圧力調整弁は、
弁部材に動作可能に接続されたダイアフラムを有し、ダイアフラムの移動により弁部材がオリフィスに対して移動するようにする調整器室と、
オリフィスから離れるようにダイアフラムを弾性的に付勢するための付勢機構と、
を備える。
【0031】
好ましくは、圧力調整弁は、第1の態様およびその好ましい実施形態に関連して上記したとおりである。
【0032】
好ましくは、高さh1は、バルクインクリザーバからインクを受け取る補充ポンプと協働する1つまたは複数のインクレベルセンサを介して制御される。
【0033】
好ましくは、圧力調整弁は、プリントヘッドの上方に配置される。あるいはまた、圧力調整弁は、プリントヘッドの下方、またはプリントヘッドと同じ高さに配置される。
【0034】
第3の態様では、インクジェットプリントヘッド用の圧力調整弁であって、前記弁は、
弁入口と、
弁出口と、
弁入口と弁出口との間に画定される流体流路と、
流路内に配置されたオリフィスと、
オリフィスを通る流体の流量を調整するように構成された可動の弁部材と、
弁出口を有し、弁部材に動作可能に接続されたダイアフラムを備え、ダイアフラムの移動により弁部材がオリフィスに対して移動するようにする調整器室と、
オリフィスから離れるようにダイアフラムを弾性的に付勢するための付勢機構と、
を備え、
弁部材の外面はダイアフラムから離れる方向に非直線的に広がっている、圧力調整弁が提供される。
【0035】
好ましくは、オリフィスに対する弁部材の直線運動は、オリフィスの閉塞領域に直線的な変化を生じさせ、オリフィスを通る流量が、弁部材の移動距離に直線的に比例するようにする。
【0036】
好ましくは、付勢機構は、ダイアフラムに動作可能に接続されたばねを備え、ばねは、オリフィスを閉じる方向に弁部材を付勢する。
【0037】
好ましくは、使用時に、ダイアフラムとばねとが協働して、オリフィスを通る流量を受動的に制御する。
【0038】
好ましくは、弁部材およびオリフィスは、硬質係合面を有する。
【0039】
好ましくは、オリフィスに向かうダイアフラムの移動により、オリフィスが徐々に開き、それによってオリフィスを通る流量が増加し、オリフィスから遠ざかるダイアフラムの移動により、オリフィスが徐々に閉塞され、オリフィスを通る流量が減少する。
【0040】
好ましくは、調整器室内の圧力の減少により、ダイアフラムがオリフィスに向かって移動する。
【0041】
関連する一態様では、第1の態様に関連して上記したように、圧力調整弁を備えるインクジェット印刷システムが提供される。
【0042】
本明細書で使用する場合、「インク」という用語は、インクジェットプリントヘッドから印刷され得る任意の印刷流体を意味するものと解釈される。インクは、着色剤を含んでもよいし、含まなくてもよい。したがって、「インク」という用語には、従来の染料ベースまたは顔料ベースのインク、赤外線インク、固定剤(例えば、プレコートおよびフィニッシャー)、3D印刷流体(例えば、バインダー流体)、機能性流体(例えば、ソーラーインク、センシングインクなど)などが含まれ得る。流体または印刷液に言及する場合、これは本明細書における「インク」の意味を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【0044】
【
図1】
図1は、単一のプリントヘッドを有するインク送出システムを示す。
【
図2】
図2は、2つのプリントヘッドを有するインク送出システムを示す。
【
図5】
図5は、オリフィスを通る流量を調整するための弁部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
インク送出システム
図1を参照すると、インクジェットプリントヘッド4を備えるプリントモジュール2を有するインクジェット印刷システム用のインク送出システム1が概略的に示されている。プリントヘッド4は、典型的には、例えば、米国特許出願公開第2011/0279566号、米国特許第9,950,527号、または米国特許第10,717,282号に記載されているタイプの使用者が交換可能なページワイド(または「ラインヘッド」)プリントヘッドであり、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
インクは、インク供給ライン12を介してプリントヘッド入口ポート8に接続された供給ポート7を有する中間インクタンク6によってプリントヘッド4に供給される。中間インクタンク6は、大気に開放された通気口14を有し、重力によりインクをインク供給ライン12に供給する。中間インクタンク6は、米国特許第10,639,903号に記載されているように、脱気されたインクを取り扱うように構成することができ、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
中間インクタンク6の戻りポート13は、インク戻りライン18を介してプリントヘッド出口ポート16に接続されている。したがって、中間インクタンク6、インク供給ライン12、プリントヘッド4、およびインク戻りライン18は共に、閉じた流体ループを形成する。通常、インク供給ライン12およびインク戻りライン18は、ある長さの可撓性チューブから構成される。
【0048】
インク戻りライン18は、閉じた流体ループの周りでインクを循環させるために、プリントヘッド4の下流に循環ポンプ20(例えば、ダイアフラムポンプ)を有する。
【0049】
閉じた流体ループはさらに、インクを脱気するためのポンプ20の下流のインク戻りライン18内の脱気装置22と、プリントヘッド4に供給されるインクを濾過するための、中間インクタンク6の下流のインク供給ライン12内のフィルタ23と、インクの圧力変動を減衰させるための、プリントヘッド出口16と循環ポンプ20との間のインク戻りライン内のコンプライアンス25とを備える。フィルタ23は、例えば、米国特許第10,369,802号に記載されているタイプのものとすることができ、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。あるいはまた、2020年3月17日に出願された米国仮出願第62/990,911号に記載されているように、フィルタ23を中間インクタンク6に組み込んでもよく、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
インク送出システム1は、通常の印刷中に、
図1に示されるように時計回り方向にインク供給ライン12およびインク戻りライン18を通って閉じた流体ループの周りにインクを循環させるように設計されている。このようにして、インクの脱気と濾過を継続的に行い、プリントヘッド4に入る気泡および微粒子を最小限に抑えて最適な印刷品質を維持できる。
【0051】
通常の印刷動作またはメンテナンス動作によってプリントヘッド4によって消費されたインクは、バルクインクリザーバ24から補給され、バルクインクリザーバ24は、補充ポンプ28を有するインク補充ライン26を介して戻りライン18にインクを供給する。補充ポンプ28の作動は、中間インク6の「高」および「低」インクレベルセンサ27Aおよび27Bからのフィードバックによって制御される。中間インクタンク6内のインクが所定の「高」レベルにあることが検知されると、補充ポンプ28は停止され、中間インクタンク6内のインクが所定の「低」レベルにあることが検知されると、補充ポンプが作動して、バルクインクタンク24から閉じた流体ループ内にインクを補給する。
【0052】
プリントヘッド4のデプライミング、分離、および/または交換を行うために、プリントモジュール2は、プリントヘッド4の出口側にあるプリントヘッド遮断弁30と、入口側にある空気遮断弁34によって制御される吸気ライン32とを備える。インク遮断弁としても機能する上流側圧力調整弁50(以下に詳細に説明する)が、中間インクタンク6とプリントモジュール2との間のインク供給ライン12に配置されている。したがって、プリントヘッド4のデプライミングが必要な場合(例えば、プリントヘッドの交換のため)、圧力調整弁50は遮断され、空気吸入弁34は開かれる。循環ポンプ20の作動により、プリントヘッド4を通して空気が引かれ、それによって内部インク供給チャネルからインクが除去される。プリントヘッド4からインクが除去されると、出口遮断弁30が閉じられ、それによってプリントヘッドが隔離され、きれいに取り外して交換できるようになる。通常、印刷システムが使用されていないときは、圧力調整弁50および出口遮断弁30を遮断することによっても、プリントヘッド4は隔離される。
【0053】
2021年2月11日に出願された米国特許出願第17/174,090号(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、プリントヘッドのプライミング動作の場合、真空キャッパー(図示せず)を循環ポンプ20と組み合わせて使用して、プリントヘッドのインク供給チャネルを通してインクをノズル内に引き込むことができる。
圧力調整
【0054】
当業者には理解されるように、プリントヘッド4が最適に動作するためには、調整された所定の背圧でインクを受け取ることが重要である。インク圧力がマイナスすぎると、インクジェットノズル内部に固着したインクがプリントヘッドチャネルに吸い戻され、それによってプリントヘッドをデプライミングする可能性があり、インク圧力がプラスすぎると、インクがインクジェットノズルからプリントヘッドのノズルプレート上に溢れる可能性がある。
【0055】
米国特許第10,639,903号に記載されているものなどの重力供給インク送出システムは、背圧を受動的に制御するという利点を有する。しかしながら、中間インクタンクをプリントヘッドの下に配置するのは不便なことがよくある。ほとんどのインクジェット印刷システムでは、この空間は、メンテナンスシステム、メディア供給システムなどによって占められている。さらに、複数のプリントヘッドにインクを供給する中間インクタンクでは、各プリントヘッドの正確な局所的な圧力制御を実現できない。
【0056】
米国特許第10,252,540号に記載されているものなどの能動圧力制御システムは、システム構成要素の配置に関する設計上の制約の無い、正確な局所的な圧力制御の利点を有する。しかしながら、そのようなシステムには高価なポンプと検知回路が必要であり、小型のインクジェット印刷システムでは経済的に実現不可能である可能性がある。
【0057】
図1に示されるインク送出システム1は、プリントヘッドの上方に配置された中間インクタンク6を使用しながら、プリントヘッド4内の背圧の局所的な受動的調整を達成する。プリントヘッド4が受ける背圧は、圧力調整弁50に対する中間インクタンク6の高さh
1、圧力調整弁50のオリフィスを通る受動的に制御される流量、プリントヘッド4に対する圧力調整弁の高さh
2、および下流ポンプ20のポンプ速度の組み合わせによって制御される。圧力調整弁50は、オリフィスの相対的な閉塞による受動的な圧力調整と、プリントヘッド4の分離、デプライミング動作などのためのインク遮断弁との二重の機能を有するこのシステムの重要な構成要素である。
【0058】
さらに、圧力調整弁50は、インク送出システム1のコンパクトで安価な構成要素として設計されているため、プリントヘッド4に近接して配置させることができ、いくつかの実施形態では、プリントモジュール2に組み込むことができる。これ自体は、交換可能なプリントヘッド4を組み込んだ交換可能なモジュールである。
図2を参照すると、並列に接続された2つのプリントヘッド4を組み込んだインク送出システムは、各プリントヘッドに対してそれぞれ圧力調整弁50を有し、それにより共通の中間インクタンク6から各プリントヘッドに対して局所的な圧力制御を提供する。このようにして、一方のプリントヘッド4が他方のプリントヘッドに比べてインク需要が高い場合、両方のプリントヘッドは、それぞれの圧力調整弁50の動作によって比較的等しいインク圧力に維持することができる。
【0059】
ここで、
図3および
図4を参照して、圧力調整弁50について詳細に説明する。圧力調整弁50は、弁入口52、弁出口54、およびそれらの間に画定される流体流路を備える。第1のオリフィス56は、弁入口52の下流の流路内に配置されている。第1のオリフィス56は、第1の座部58を有し、第1の座部58は、第1の座部と密閉係合するように構成されたコンプライアントプラグ62を有する可動の第1の弁部材60によって密閉可能である。
図2に示されるように、第1の弁部材60は閉位置にあり、それによってコンプライアントプラグが第1の座部58に対して密閉される。第1の弁部材60が第1の弁座から離れる方向(
図2に示されるように下方)に移動すると、弁部材が第1の弁座から外され、第1のオリフィスが開き、弁入口52からの正圧下で流体が第1のオリフィスを通って流れることが可能になる。開位置と閉位置との間の第1の弁部材60の移動は、ソレノイド66の形態のアクチュエータによって制御される。ソレノイド66が作動すると、第1の弁部材60が第1の座部58から離れて第1のオリフィス56を開き、そして、ソレノイド66が作動を停止すると、第1の弁部材60が第1の弁座58に対して密閉されて第1のオリフィス56を閉じる。ソレノイド66は、電気端子68に動作可能に接続された別個のコントローラ(図示せず)の制御下で動作する。したがって、第1のオリフィスおよび第1の弁部材は、ソレノイド66の制御下で、インク供給ライン12内の遮断弁として機能する。
【0060】
第2のオリフィス70は、第1のオリフィス56の下流の流路内に配置されており、第1のオリフィスと第2のオリフィスは、中間流路72を介して接続されている。第2オリフィス70は、圧力調整弁50の上部を形成する調整器室74の基部に画定される。調整器室74は、その側壁に位置する弁出口56と、その天井部に位置するダイアフラム76とを備える。ダイアフラム76は、第2のオリフィスを徐々に閉塞または徐々に開くように、第2のオリフィス70に対してスライド可能に移動可能な第2の弁部材78に動作可能に接続されている。第2の弁部材78は、一端がダイアフラム76(および第2の弁部材78)に接続され、他端が固定支持体82に接続されているばね80によって、第2のオリフィス70から離れる方向に付勢されている。
図1および
図2に示される実施形態では、固定支持体82は外部構造であるが、ばね80の一端が接続された固定支持体82は、内部の天井部空洞(図示せず)を通って延在するばねとともに調整器室74の天井部に一体化されてもよいことが理解されるであろう。
【0061】
第2の弁部材78がダイアフラム76から離れる方向に広がっているため、第2の弁部材が第2のオリフィス70に向かって(すなわち、
図4に示されるように下方に)移動すると、第2のオリフィスが徐々に開き、第2の弁部材が第2のオリフィスから離れる方向に(すなわち、
図4に示されるように上方に)移動すると、第2のオリフィスが徐々に閉塞する。
図4に示されるように、第2のオリフィス70は、ダイアフラム76が屈曲していない閉位置で示されている。しかしながら、第2のオリフィス70および第2の弁部材78は、圧力調整弁50を遮断する機能を有さず、単に第2のオリフィスを通る流体の流量を調整する機能のみを有する。したがって、第2の弁部材78および第2のオリフィス70は、密閉機能を持たない硬質係合面を有する。通常、第2の弁部材78および第2のオリフィス70は、金属および/または硬質プラスチックで形成される。
【0062】
印刷中、第1のオリフィス56は、ソレノイド66の作動によって開き、圧力調整弁50を通る流量は、第2のオリフィス70に対する第2の弁部材78の位置によって受動的に制御される。インク需要が高いと、プリントヘッド4は、弁出口54で比較的大きな負圧を引き、それによって調整器室74内の流体圧力を低下させる。この減少した流体圧力は、ばね80の付勢力に抗してダイアフラム76を第2のオリフィス70に向かって屈曲させる傾向があり、それによって第2のオリフィスを通る流体の流量が増加する。逆に、調整器室74内の流体圧力が増加すると、ダイアフラムは、第2のオリフィス70から離れる方向に屈曲し、それによって第2のオリフィスを通る流体の流量が減少する。したがって、プリントヘッド4で受けるインク圧力は、少なくとも部分的には、屈曲するダイアフラム76とばね80との間の力のバランスによって決定される。
【0063】
有利なことに、プリントヘッド4でのインク圧力を制御する第2の弁部材78は、遮断機能を有していないので、弁の開閉によって生じるヒステリシスの問題ならびに弁固着の問題が最小限に抑えられる。
【0064】
図5に示される好ましい一実施形態では、第2の弁部材78の外面は、非直線的に広がっている。例えば、第2の弁部材78は、略ベル形またはラッパ形とすることができ、それにより、その湾曲した外面が第2のオリフィス70の閉塞の程度を決定する。このようにして、第2のオリフィス70に対する第2の弁部材78の直線運動により、第2のオリフィスの非閉塞領域に直線的な変化が生じる。第2のオリフィス70の非閉塞領域は、そこを通過する流量に比例し、その流量は、例えばラッパ形状を有する、第2の弁部材78によって移動する距離に直線的に比例する。
【0065】
当然のことながら、本発明は例としてのみ説明されており、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲内で細部の変更が可能であることが理解されるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットプリントヘッド用の圧力調整弁であって、前記弁は、
弁入口と、
弁出口と、
弁入口と弁出口との間に画定される流体流路と、
前記流路内に配置され、密閉可能な第1の座部を有する第1のオリフィスと、
前記第1の座部と密閉係合するように構成された可動の第1の弁部材と、
前記流路内に配置された第2のオリフィスと、
前記第2のオリフィスを通る流体の流量を調整するように構成された可動の第2の弁部材と、
前記弁出口を有し、第2の弁部材に動作可能に接続されたダイアフラムを備え、前記ダイアフラムの移動により前記第2の弁部材が前記第2のオリフィスに対して移動するようにする調整器室と、
第2のオリフィスから離れるように前記ダイアフラムを弾性的に付勢するための付勢機構と、
を備え、
前記第2の弁部材の外面は、前記ダイアフラムから離れる方向に広がっており、
使用時に、前記第2のオリフィスに向かう前記ダイアフラムの移動により、前記第2のオリフィスが徐々に開き、それによりそこを通る流量が増加し、前記第2のオリフィスから遠ざかる前記ダイアフラムの移動により、前記第2のオリフィスが徐々に閉塞され、そこを通る前記流量が減少する、圧力調整弁。
【請求項2】
前記第2のオリフィスは、前記第1のオリフィスの下流にある、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項3】
前記第1の弁部材は、前記第1の座部と密閉係合するためのコンプライアントプラグを備える、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項4】
前記第1の弁部材は、前記第1のオリフィスを開く、および密閉して閉じるためのアクチュエータに動作可能に接続されている、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項5】
前記付勢機構は、前記ダイアフラムに動作可能に接続されたばねを備え、前記ばねは、前記第2のオリフィスを閉じる方向に前記第2の弁部材を付勢する、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項6】
使用時に、前記ダイアフラムと前記ばねとが協働して、前記第2のオリフィスを通る流量を受動的に制御する、請求項5に記載の圧力調整弁。
【請求項7】
前記第2の弁部材および前記第2のオリフィスは、硬質係合面を有する、請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項8】
前記調整器室内の圧力の減少により、前記ダイアフラムが前記第2のオリフィスに向かって移動する、請求項
1に記載の圧力調整弁。
【請求項9】
前記第2の弁部材の前記外面は、非線形に広がっている、請求項
1に記載の圧力調整弁。
【請求項10】
前記第2のオリフィスに対する前記第2の弁部材の直線運動は、前記第2のオリフィスの閉塞領域に直線的な変化を生じさせ、前記第2のオリフィスを通る前記流量が、前記第2の弁部材によって移動した距離に直線的に比例するようにする、請求項
9に記載の圧力調整弁。
【請求項11】
請求項1に記載の前記圧力調整弁と、
前記弁入口に接続されたインクタンクと、
前記弁出口に接続されたプリントヘッド入口ポートを有するインクジェットプリントヘッドと、
を備えるインクジェット印刷システム。
【請求項12】
前記インクタンクは、重力による正圧で前記弁入口にインクを供給するために、前記圧力調整弁の上方の高さに位置する、請求項
11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項13】
前記インクジェットプリントヘッドは、印刷中に前記弁出口で負のインク圧力を引く、請求項
11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項14】
前記インクジェットプリントヘッドに接続されたポンプまたは真空源が、少なくともいくつかの非印刷期間中に、前記弁出口で負圧を引く、請求項
11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項15】
使用中、前記圧力調整弁は、前記プリントヘッドでの負のインク圧力を所定の圧力範囲内に維持する、請求項
11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項16】
前記インクタンク内のインクのレベルは、前記オリフィスの上方の高さh
1にあり、
前記オリフィスは、前記プリントヘッドに対して高さh
2に配置され、
前記プリントヘッドに供給されるインクの背圧は、h
1、h
2、前記第2のオリフィスに対する前記第2の弁部材の位置、およびプリントヘッド出口ポートに接続されたポンプのポンプ速度によって制御される、請求項
11に記載のインクジェットプリンタ。
【国際調査報告】