(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ポータブル装置とのインタラクティブ環境
(51)【国際特許分類】
A63F 13/219 20140101AFI20240416BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240416BHJP
A63F 13/235 20140101ALI20240416BHJP
A63F 13/245 20140101ALI20240416BHJP
A63F 13/837 20140101ALI20240416BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20240416BHJP
A63G 31/00 20060101ALI20240416BHJP
A63G 33/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A63F13/219
A63F13/79
A63F13/235
A63F13/245
A63F13/837
A63F13/426
A63G31/00
A63G33/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560158
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 US2022022771
(87)【国際公開番号】W WO2022212665
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】イエ ウェイ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース レイチェル エリーズ
(57)【要約】
インタラクティブシステムが、ユーザがインタラクティブアトラクションを移動する際にユーザによって携行されるように構成されたポータブル装置を含む。ポータブル装置は、トリガー装置及び第1の超広帯域(UWB)回路を含む。中央システムは、第2のUWB回路及び1又は2以上のプロセッサを含む。1又は2以上のプロセッサは、第1のUWB回路と第2のUWB回路との間の通信に基づいて、インタラクティブアトラクション内のポータブル装置の位置及び向きを決定し、第1のUWB回路と第2のUWB回路との間の通信を介してトリガー装置の作動のインジケーションを受け取り、トリガー装置の作動中におけるポータブル装置の位置及び向きに基づいて、インタラクティブアトラクションのディスプレイ画面上に仮想飛翔体を表示するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタラクティブシステムであって、
ユーザがインタラクティブアトラクションを移動する際に前記ユーザによって携行されるように構成された、トリガー装置及び第1の超広帯域(UWB)回路を含むポータブル装置と、
第2のUWB回路及び1又は2以上のプロセッサを含む制御システムと、
を含み、前記1又は2以上のプロセッサは、
前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信に基づいて、前記インタラクティブアトラクション内の前記ポータブル装置の位置及び向きを決定し、
前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信を介して前記トリガー装置の作動のインジケーションを受け取り、
前記トリガー装置の作動中における前記ポータブル装置の位置及び向きに基づいて、前記インタラクティブアトラクションのディスプレイ画面上に仮想飛翔体を表示する、
ように構成される、インタラクティブシステム。
【請求項2】
前記1又は2以上のプロセッサは、
前記ユーザに関連する一意の識別子と、前記ポータブル装置に関連する装置識別子とを受け取り、
前記一意の識別子に基づいて、1又は2以上のデータベースからの前記ユーザのユーザプロファイルにアクセスし、
前記装置識別子に基づいて、前記ユーザプロファイルを前記ポータブル装置にリンクする、
ように構成される、請求項1に記載のインタラクティブシステム。
【請求項3】
前記ポータブル装置は、近距離無線通信(NFC)回路を含み、前記NFC回路と前記ユーザのパーソナル装置との間の通信を介して前記ユーザに関連する前記一意の識別子を受け取るように構成される、請求項2に記載のインタラクティブシステム。
【請求項4】
前記1又は2以上のプロセッサは、
前記ユーザのユーザプロファイルに基づいて複数の利用可能な仮想飛翔体を決定し、
前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信を介して、前記複数の利用可能な仮想飛翔体のさらなるインジケーションを前記ポータブル装置に提供する、
ように構成される、請求項1に記載のインタラクティブシステム。
【請求項5】
前記複数の利用可能な仮想飛翔体は、サイズ、色、タイプ、又はこれらのいずれかの組み合わせによって異なる、請求項4に記載のインタラクティブシステム。
【請求項6】
前記ポータブル装置は、前記複数の利用可能な仮想飛翔体を前記ユーザによる可視化のために表示するように構成されたオブジェクトディスプレイ画面を含む、請求項4に記載のインタラクティブシステム。
【請求項7】
前記ポータブル装置は、前記ユーザによる入力が前記複数の利用可能な仮想飛翔体から前記仮想飛翔体を選択することを可能にし、前記1又は2以上のプロセッサは、前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信を介して、前記仮想飛翔体を選択するための前記入力の別のインジケーションを受け取るように構成される、請求項6に記載のインタラクティブシステム。
【請求項8】
前記第1のUWB回路は、複数のUWBタグのアレイを含む、請求項1に記載のインタラクティブシステム。
【請求項9】
前記1又は2以上のプロセッサは、
前記ディスプレイ画面上にインタラクティブ要素を表示し、
前記トリガー装置の作動中における前記ポータブル装置の位置及び向きに基づいて前記インタラクティブ要素のターゲティングの成功を判定し、
前記ターゲティングの成功に応答して、前記インタラクティブアトラクションの前記ディスプレイ画面上に前記仮想飛翔体を前記インタラクティブ要素と重なるように表示する、
ように構成される、請求項1に記載のインタラクティブシステム。
【請求項10】
前記1又は2以上のプロセッサは、
前記ターゲティングの成功により、さらなる仮想飛翔体を前記ユーザが利用できると決定するように構成され、前記仮想飛翔体と前記さらなる仮想飛翔体は少なくとも1つの属性によって異なり、
前記1又は2以上のプロセッサは、
その後に前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信を介して前記トリガー装置のさらなる作動のさらなるインジケーションを受け取ったことに応答して、前記トリガー装置のさらなる作動中における前記ポータブル装置のそれぞれの位置及びそれぞれの向きに基づいて、前記インタラクティブアトラクションの前記ディスプレイ画面上に前記さらなる仮想飛翔体を表示するように構成される、
請求項9に記載のインタラクティブシステム。
【請求項11】
前記1又は2以上のプロセッサは、前記ディスプレイ画面上にインタラクティブ要素を表示し、前記トリガー装置の作動前に、前記ポータブル装置が前記インタラクティブ要素に向けられていることを示す前記ポータブル装置の位置及び向きに応答して、前記ディスプレイ画面上に前記インタラクティブ要素の動きを表現するように構成される、請求項1に記載のインタラクティブシステム。
【請求項12】
前記ポータブル装置は、マイク及びスピーカを含むデータオーバサウンドシステムを含み、前記1又は2以上のプロセッサは、前記ポータブル装置の前記データオーバサウンドシステムにデータを伝える音響信号を出力するように構成される、請求項1に記載のインタラクティブシステム。
【請求項13】
インタラクティブシステムの動作方法であって、
1又は2以上のプロセッサを使用して、インタラクティブアトラクション内のポータブル装置の第1のUWB回路と、前記インタラクティブアトラクションの周囲に配置された第2のUWB回路との間の通信に基づいて、前記ポータブル装置の位置及び向きを決定することと、
前記1又は2以上のプロセッサにおいて、前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信を介して、前記ポータブル装置のトリガー装置の作動のインジケーションを受け取ることと、
前記1又は2以上のプロセッサを介して、前記トリガー装置の作動中における前記ポータブル装置の位置及び向きに基づいて、前記インタラクティブアトラクションのディスプレイ画面上に仮想飛翔体を表示することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記1又は2以上のプロセッサを介して、前記インタラクティブアトラクションの前記ディスプレイ画面上に表示された前記インタラクティブ要素のターゲティングの成功を判定することと、
前記1又は2以上のプロセッサを介して、前記ターゲティングの成功を反映するようにユーザのユーザプロファイルを更新することと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のUWB回路と前記第2のUWB回路との間の通信を介して、前記ポータブル装置に前記ターゲティングの成功のフィードバックを提供することと、
前記ターゲティングの成功のフィードバックに応答して、前記ポータブル装置の1又は2以上のそれぞれのプロセッサを介して、前記ポータブル装置の出力装置を介した出力を命令することと、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記1又は2以上のプロセッサを介して、前記ディスプレイ画面上にインタラクティブ要素を表示することと、
前記1又は2以上のプロセッサを介して、前記トリガー装置の作動前に、前記ポータブル装置が前記インタラクティブ要素に向けられていることを示す前記ポータブル装置の位置及び向きに応答して、前記ディスプレイ画面上に前記インタラクティブ要素の動きを表示することと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
ポータブル装置を備えるインタラクティブシステムであって、
前記ポータブル装置は、
前記ポータブル装置のユーザのユーザプロファイルを記憶するように構成されたメモリデバイスと、
前記ユーザプロファイルに基づいて前記ポータブル装置の仮想飛翔体の属性を決定するように構成されたプロセッサと、
前記仮想飛翔体の属性を制御システムに伝えて、前記制御システムに、前記ポータブル装置とは別のディスプレイ画面上に前記属性を有する前記仮想飛翔体を表示させるように構成された通信回路と、
を含む、インタラクティブシステム。
【請求項18】
前記仮想飛翔体の前記属性は、サイズ、色、タイプ、又はこれらのいずれかの組み合わせを含む、請求項17に記載のインタラクティブシステム。
【請求項19】
前記通信回路は超広帯域回路を含む、請求項17に記載のインタラクティブシステム。
【請求項20】
前記超広帯域回路は、前記ディスプレイ画面に対する前記ポータブル装置の位置を検出して、前記位置を前記制御システムに伝えるように構成される、請求項19に記載のインタラクティブシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2021年4月1日に出願された「ポータブル装置とのインタラクティブ環境(INTERACTIVE ENVIRONMENT WITH PORTABLE DEVICES)」という名称の米国仮特許出願第63/169,471号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、この文献はその全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
本節は、本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく上記の観点から読むべきものである。
【0003】
遊園地は様々な娯楽アトラクションを含むことができる。いくつかの娯楽アトラクションは、ゲストにインタラクティブ環境を提供することができる。例えば、ゲストは、インタラクティブ環境内のディスプレイ画面上のアニメキャラクタを見て、インタラクティブ環境内のディスプレイ画面上のアニメキャラクタの動きを制御する入力を提供することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろいくつかの開示する実施形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本開示は、以下に示す実施形態と類似し得る又は異なり得る様々な形態を含むことができる。
【0005】
ある実施形態では、インタラクティブシステム(interactive system)が、ユーザがインタラクティブアトラクション(interactive attraction)を移動する際にユーザによって携行されるように構成されたポータブル装置を含む。ポータブル装置は、トリガー装置及び第1の超広帯域(UWB)回路を含む。制御システムは、第2のUWB回路及び1又は2以上のプロセッサを含む。1又は2以上のプロセッサは、第1のUWB回路と第2のUWB回路との間の通信に基づいて、インタラクティブアトラクション内のポータブル装置の位置及び向きを決定し、第1のUWB回路と第2のUWB回路との間の通信を介してトリガー装置の作動(actuation)のインジケーション(indication)を受け取り、トリガー装置の作動中におけるポータブル装置の位置及び向きに基づいて、インタラクティブアトラクションのディスプレイ画面(display screen)上に仮想飛翔体(virtual projectile)を表示するように構成される。
【0006】
ある実施形態では、インタラクティブシステムの動作方法が、1又は2以上のプロセッサを使用して、インタラクティブアトラクション内のポータブル装置の第1のUWB回路と、インタラクティブアトラクションの周囲に配置された第2のUWB回路との間の通信に基づいて、ポータブル装置の位置及び向きを決定することを含む。方法は、1又は2以上のプロセッサにおいて、第1のUWB回路と第2のUWB回路との間の通信を介してトリガー装置の作動のインジケーションを受け取ることも含む。方法は、1又は2以上のプロセッサを介して、トリガー装置の作動中におけるポータブル装置の位置及び向きに基づいて、インタラクティブアトラクションのディスプレイ画面上に仮想飛翔体を表示することをさらに含む。
【0007】
ある実施形態では、インタラクティブシステムが、ポータブル装置のユーザのユーザプロファイルを記憶するように構成されたメモリデバイスを有するポータブル装置を含む。ポータブル装置は、ユーザプロファイルに基づいてポータブル装置の仮想飛翔体の属性を決定するように構成されたプロセッサも含む。ポータブル装置は、仮想飛翔体の属性を制御システムに伝えて、制御システムに、ポータブル装置とは別のディスプレイ画面上に仮想飛翔体及び属性を表示させるように構成された通信回路をさらに含む。
【0008】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態によるインタラクティブシステムの概略図である。
【
図2】本実施形態による、
図1のインタラクティブシステムの一部として利用できるポータブル装置の概略図である。
【
図3】本技術による、
図1のインタラクティブシステムの一部として利用できる、超広帯域(UWB)タグのアレイを含むポータブル装置の側面図である。
【
図4】本技術による、いくつかの処理ステップがポータブル装置によって実行される、
図1のインタラクティブシステムの動作方法のフロー図である。
【
図5】本技術による、いくつかの処理ステップが制御装置によって実行される、
図1のインタラクティブシステムの動作方法のフロー図である。
【
図6】本技術による、データオーバサウンド(DOS)技術を利用するインタラクティブシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明しているわけではない。いずれかの工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようないずれかのこのような実施の開発では、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、「a」、「an」、「the」及び「said」といった冠詞は、これらの要素が1つ又は2つ以上存在することを意味するものとする。「備える(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」という用語は、包括的なものとして意図されており、列記する要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味する。以下、本明細書で説明する本実施形態の1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明しているわけではない。なお、いずれかの工学又は設計プロジェクトに見られるいずれかのこのような実施の開発では、実装によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の特定の目的を達成するために数多くの実装固有の決定を行わなければならない。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みである。
【0012】
本開示は、一般にポータブル装置を利用してゲスト(例えば、ユーザ)に相互作用体験を提供するインタラクティブ環境に関する。ある実施形態では、インタラクティブ環境が、ゲストがインタラクティブ環境を通じて乗り物車両内で運ばれる乗り物アトラクション、及び/又はゲストがインタラクティブ環境を歩いて通り抜けるウォークスルーアトラクションなどの遊園地アトラクション内に実装される。ある実施形態では、遊園地アトラクションが、ゲストが(例えば、動く歩道上で)インタラクティブ環境を通じて運ばれるとともに(例えば、動く歩道に沿って)歩いて通り抜けることもできるハイブリッドアトラクションであることができる。インタラクティブ環境は、複数の異なる乗り物アトラクション、ウォークスルーアトラクション及び/又はハイブリッドアトラクションなどの複数の異なる遊園地アトラクションにわたって分散することもできる。これに加えて又は代えて、インタラクティブ環境は、1又は2以上のテーマエリア内に含まれることも、及び/又は共通のテーマ又は異なるテーマを有する複数の異なるテーマエリアにわたって分散することもできる。これに加えて又は代えて、インタラクティブ環境は(例えば、実演者を含む)ライブショーを含むこともでき、観衆内のゲストは、ポータブル装置を使用してライブショーに参加することができる。
【0013】
ポータブル装置は、ゲストによって携行、保持及び/又は装着されるように構成された様々なタイプの装置のうちのいずれかであることができる。例えば、ポータブル装置は、ターゲティング装置(例えば、ブラスター銃)、杖、おもちゃ、フィギュア、衣服、宝石類、ブレスレット、ヘッドギア、メダル、メガネ、及び/又はこれらのいずれかの組み合わせ(例えば、ブレスレットに組み込まれたターゲティング装置)を含むことができる。ある実施形態では、ポータブル装置を、一定期間にわたって複数の異なるゲストによって使用されるように構成することができる。例えば、ゲストは、インタラクティブ環境への入口でポータブル装置を受け取り、インタラクティブ環境を移動する際にポータブル装置を使用してインタラクティブ環境に参加し、インタラクティブ環境から退出する際にポータブル装置を返却することができる。このポータブル装置はインタラクティブ環境への入口で再び利用可能になり、別のゲストがインタラクティブ環境への入口でポータブル装置を受け取り、このポータブル装置を使用してインタラクティブ環境に参加することができ、これが同様に継続される。
【0014】
本明細書で説明するように、ポータブル装置は、ゲストがインタラクティブ環境内の特徴と相互作用する(interact)(例えば、このような特徴を制御する)ことを可能にすることができる。例えば、ポータブル装置はターゲティング装置であることができ、ゲストは、ポータブル装置のトリガー装置(例えば、トリガースイッチ、トリガー入力)を作動させて、インタラクティブ環境内のディスプレイ画面上に表示されたインタラクティブ要素(例えば、アニメオブジェクト)に向けて仮想飛翔体を発射するシミュレーションを開始することができる。これに応答して、ディスプレイ画面は、仮想飛翔体がインタラクティブ要素に着弾する(例えば、当たる、衝突する)様子を描く映像(例えば、動画、ビデオ)を表示することができる。ポータブル装置は、データの取得、ポータブル装置上でのデータ処理及び/又は効率的なデータの通信を行う様々なコンポーネントを備えることで、待ち時間を短縮し及び/又は没入感の高い体験をゲストに提供することによってコンピュータシステムの動作を改善できることが有利である。
【0015】
図1に、本開示の実施形態による、インタラクティブ環境14内での相互作用を容易にするインタラクティブシステム10を示す。インタラクティブ環境14は、遊園地アトラクション又はその他の好適な位置の内部に存在することができる。図示のように、ゲスト(例えば、ユーザ)は、インタラクティブ環境14を通じて、プロセッサ18、メモリデバイス20及びさらなるコンポーネント22を含むポータブル装置16(例えば、インタラクティブオブジェクト)を携行することができる。インタラクティブ環境14は、インタラクティブ要素26を表示するように構成された1又は2以上のディスプレイ画面24を含むことができる。インタラクティブ要素26は、記号、コイン/賞金、車両及び/又はキャラクタなどのアニメオブジェクトの映像(例えば、動画、ビデオ)を含むことができる。
【0016】
(本明細書では説明を容易にするために「制御システム」とも呼ぶ)インタラクティブ環境制御システム28は、制御システム28がインタラクティブ環境14内の特徴を制御し(例えば、ディスプレイ画面24上にインタラクティブ要素26を表示するように命令し、及び/又はその他のオーディオ/ビジュアル効果を提供し)、及び/又はポータブル装置16と通信できるようにする、プロセッサ30、メモリデバイス32、及び通信回路34を含むことができる。また、ポータブル装置16、制御システム28及び/又はその他の装置及びシステムは、ゲストのゲストプロファイルを記憶する1又は2以上のデータベース36にアクセスすることができる。
【0017】
図2に、本開示の実施形態による、
図1のインタラクティブ環境14内でゲスト固有の特殊効果の出力を容易にするためにポータブル装置16に含めることができるさらなるコンポーネント22の例を示す。図示のように、ポータブル装置16は、プロセッサ18及びメモリデバイス20を含むことができる。プロセッサ18は、トリガー装置40、ターゲティングレーザー42、発光体44(例えば、発光ダイオード[LED])、触覚装置46、ディスプレイ画面48、イメージングセンサ50(例えば、カメラ、)、バッテリ52(及びバッテリ管理システム)、スピーカ54、マイク56、超広帯域(UWB)回路58、慣性計測装置60、近距離無線通信(NFC)回路72、超高周波(UHF)回路74、及び/又は入力スイッチ76(例えば、押しボタン)を含むことができるさらなるコンポーネント22と連動する。ターゲティングレーザー42、UWB回路58、NFC回路72及び/又はUHF回路74は、通信回路とみなすことができる。さらに、ポータブル装置16は、いずれかの数の各さらなるコンポーネント22(例えば、複数の発光体44)及び/又はさらなるコンポーネント22のいずれかの組み合わせを含むこともできる。さらに、さらなるコンポーネント22の一部を省略し、及び/又は他のコンポーネントを追加することもできる。
【0018】
図1及び
図2を参照すると、動作時には、ゲストがインタラクティブ環境14の入り口を通過することによってインタラクティブ環境14に入ることができる。ある実施形態では、ゲストが、インタラクティブ環境14に入る時にポータブル装置16を入手する(例えば、受け取る、選択する)ことができる。従って、ゲストがインタラクティブ環境14に入る前に予めポータブル装置16を登録し、又はゲスト(例えば、ゲストのゲストプロファイル)にリンクしなくてもよい。代わりに、ポータブル装置16は、ゲストがインタラクティブ環境14に入る時、及び/又はゲストがインタラクティブ環境14に参加するためにポータブル装置16を携行している間に一時的に登録されてゲストにリンクされる。
【0019】
ポータブル装置16は、様々なリンク技術のうちのいずれかを通じて一時的に登録してゲストにリンクすることができる。ある実施形態では、ポータブル装置が、ゲストによって携行されてゲストに関連する一意の識別子を出力するように構成されたパーソナル装置62との通信を通じてゲストにリンクされる。パーソナル装置62は、携帯電話機、ブレスレット、又はその他の好適な装置であることができる。パーソナル装置62は、ゲストがインタラクティブ環境14とは無関係な個人的目的でインタラクティブ環境14の外部で使用する装置(例えば、ゲストが個人的通話を完了するために使用する携帯電話機)、或いはゲストがインタラクティブ環境14内及び/又はインタラクティブ環境14を有する遊園地内で使用するために特別に購入する(又は入場料と引き換えに受け取る)装置であることができる。
【0020】
ある実施形態では、ポータブル装置16を、パーソナル装置62から一意の識別子を定期的にスキャンし、及び/又はパーソナル装置62に一意の識別子を定期的に要求するように構成することができる。例えば、ポータブル装置16は、NFC回路72を使用してパーソナル装置62から一意の識別子をスキャンすることができるが、いずれかの好適な無線周波数識別(RFID)技術を使用してパーソナル装置62内の(一意の識別子を記憶した又は一意の識別子を示す)RFIDタグをスキャンすることもできる。別の例として、ポータブル装置16は、データオーバサウンド(DOS)技術を使用して、一意の識別子を示す音響信号をパーソナル装置62に要求することができる。Bluetooth又はWiFiなどの他のタイプの通信も想定される。
【0021】
プロセッサ18は、イベントの発生時にスキャン及び/又は要求を開始することができる。イベントは、IMU60が特定の動き(例えば、最初の受け取り時と一致する方法でポータブル装置16を持ち上げること)を検出すること、ポータブル装置16がインタラクティブ環境14の入口に存在することをUWB回路58が示すこと、(例えば、ポータブル装置16の入力スイッチ76、又はポータブル装置16のディスプレイ画面48上の仮想ボタンを押すことを通じて)ゲスト又はオペレータからリンクコマンド入力を受け取ること、及び/又はポータブル装置16を電源オンすることを含むことができる。
【0022】
ある実施形態では、ポータブル装置16が、パーソナル装置62から一意の識別子を受け取ると、この一意の識別子を自機の装置識別子と共に制御システム28に送信することができる。この結果、制御システム28は、ポータブル装置16をゲストプロファイルに関連付けることによって、(例えば、ゲストがインタラクティブ環境14内を移動している間など、一時的に)ポータブル装置16をゲストにリンクすることができる。これに加えて又は代えて、ゲストプロファイル(例えば、ゲストプロファイルに関連する一部又は全部の設定)をポータブル装置16に伝え、及び/又は(ゲストがインタラクティブ環境14を移動している間など、一時的に)ポータブル装置16に記憶することもできる。例えば、ゲストプロファイルが仮想飛翔体についての選好を確立している場合には、この選好をポータブル装置16に伝え、及び/又はポータブル装置16に記憶することができる。別の例として、ゲストプロファイルがゲストの配色(color scheme)を確立している場合には、この配色をポータブル装置16に伝え、及び/又はポータブル装置16に記憶することができる。なお、ポータブル装置16、制御システム28、1又は2以上のデータベース36及び/又はパーソナル装置62は、(単複の)識別子を交換すること、ポータブル装置16をゲストにリンクさせること、及び/又はゲストプロファイルをポータブル装置16に提供することなどの、本明細書に開示する様々な技術を実行するためにいずれかの好適な通信経路を介して通信することができると理解されたい。例えば、パーソナル装置62は、1又は2以上のデータベース36からゲストプロファイルを検索してゲストプロファイルをポータブル装置16に伝えることができる。別の例として、パーソナル装置62は、ポータブル装置16から装置識別子を受け取って一意の識別子及び装置識別子を制御システム28に提供することができる。
【0023】
ある実施形態では、インタラクティブシステム10を、ポータブル装置16をゲストにリンクする反復プロセスを実行するように構成することができる。具体的には、ゲストは、インタラクティブ環境14に入る前又は入る時に、パーソナル装置62上のアプリケーション(例えば、ソフトウェアアプリケーション)を開いてこれと相互作用することができる。ゲストは、パーソナル装置62上のアプリケーションとの相互作用(interaction)を通じて、自身のゲストプロファイルの特徴を作成及び/又は修正することができる。例えば、ゲストは、仮想飛翔体のタイプ(例えば、水、グー(goo)、ボール)、モード(例えば、氷、火、水)又は配色(例えば、紫色、緑色、青色)などの選好を含むゲストプロファイルを作成することができる。さらに、ゲストは、パーソナル装置62上のアプリケーションとの相互作用を通じて、さらなるゲスト(例えば、ゲストの子供、ゲストの仲間)の、又は(例えば、ゲストが複数の異なるゲストプロファイルからの選択を可能にしたいと望む場合には)自身のさらなるゲストプロファイルの特徴を作成及び/又は修正することができる。実際に、ゲストは、あらゆる数(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ以上)のゲストプロファイルの特徴を作成及び/又は修正することができ、これらのゲストプロファイルは1又は2以上のデータベース36に記憶することができる。
【0024】
(単複の)ゲストプロファイルが確立されると、ゲストは、パーソナル装置62をポータブル装置16に(例えば、3、4又は5センチメートル以内などのNFC範囲内に)近づけて、パーソナル装置62とポータブル装置16との間の通信を確立させることができる。この結果、パーソナル装置62はポータブル装置16に一意の識別子を提供し、ポータブル装置16は一意の識別子を制御システム28に中継して、1又は2以上のデータベース36内のゲストプロファイルの識別を可能にする。制御システム28は、ポータブル装置16をゲストプロファイルに関連付けるとともに、ポータブル装置16がゲストにリンクされたことをゲストに通知するリンク出力をポータブル装置16に提供させる出力も提供する。例えば、ゲストプロファイルは配色(例えば、青色)を含み、又は少なくとも一時的にこのような配色に関連することができ、ポータブル装置16上の(単複の)発光体44は、この配色に対応する色(例えば、青色)で点灯することができる。なお、制御システム28は、ポータブル装置16にリンク出力を提供させるために、ゲストプロファイルを含む出力、及び/又はさらなるコンポーネント22を特定の方法で制御する(例えば、(単複の)発光体44をその色でオンにする)命令を提供することができると理解されたい。
【0025】
ゲストがパーソナル装置62をさらなるポータブル装置77に(例えば、3、4又は5センチメートル以内などのNFC範囲内に)近づけてパーソナル装置62とさらなるポータブル装置77との間の通信を確立させると、パーソナル装置62は、さらなるポータブル装置77に一意の識別子を提供することができる。この結果、さらなるポータブル装置77は、一意の識別子を制御システム28に中継して、1又は2以上のデータベース36内のさらなるゲストプロファイルの識別を可能にする。この結果、制御システム28は、さらなるポータブル装置77をさらなるゲストプロファイルに関連付けるとともに、さらなるポータブル装置77がさらなるゲストにリンクされたことをゲストに通知するそれぞれのリンク出力をさらなるポータブル装置77に提供させるさらなる出力も提供する。例えば、さらなるゲストプロファイルは異なる配色(例えば、紫色)を含み、又は少なくとも一時的にこのような異なる配色に関連することができ、ポータブル装置16上の(単複の)発光体44は、この配色に対応する色(例えば、紫色)で点灯することができる。制御システム28は、ポータブル装置16にリンク出力を提供させるために、さらなるゲストプロファイルを含む出力、及び/又はさらなるコンポーネント22を特定の方法で制御する(例えば、発光体44を異なる色で点灯させる)命令を提供することができる。ゲストプロファイルの配色は、ユーザに既知であることも、及び/又はパーソナル装置62がリンク出力の色と一致するカラーインジケータの提示などを介してこれを反映することもできる。
【0026】
このように、インタラクティブシステム10は、単一のパーソナル装置62が複数の異なるゲストプロファイルをそれぞれのポータブル装置に(例えば、ゲストプロファイルをポータブル装置16に、さらなるゲストプロファイルをさらなるポータブル装置77に、など)効率的にリンクすることを可能にして、ゲストがポータブル装置16、77を収集する際にゲストの高スループットを支援することができる。制御システム28は、パーソナル装置62からの一意の識別子を認識し、パーソナル装置62に関連するゲストプロファイルにアクセスし、第1のユーザプロファイルに適したリンク出力をポータブル装置16に提供させる出力を提供するので、リンクプロセスは自動反復プロセスであることができる。その後、制御システム28は、同じパーソナル装置62がさらなるポータブル装置77に近づいたことに応答して、パーソナル装置62からの一意の識別子を認識し、ゲストプロファイルが既にポータブル装置16にリンクされていることを認識し(従って、ゲストプロファイルを無視又はスキップし)、パーソナル装置62に関連するさらなるゲストプロファイルにアクセスし、さらなるユーザプロファイルに適したリンク出力を提供するようにさらなるポータブル装置77に命令し、以下同様である。
【0027】
リンク出力は、たとえ各ゲストが独自のパーソナル装置62を有している場合でも、複数のゲストが自身のポータブル装置16、77を区別するのを支援することもできる。例えば、列内の第1のゲストが自身のパーソナル装置62をポータブル装置16にかざすと、ポータブル装置16は、ポータブル装置16が第1のゲストのゲストプロファイルにリンクされたことを第1のゲストに対して視覚的に確認するように作用する第1の色で点灯することができる。同時に(又は時間的に近接して)、列内の第2のゲストが自身のユーザ装置をさらなるポータブル装置77にかざすと、さらなるポータブル装置77は、さらなるポータブル装置77が第2のゲストのゲストプロファイルにリンクされたことを第2のゲストに対して視覚的に確認するように作用する(例えば、第1の色とは異なる)第2の色で点灯することができる。同様に、複数のゲストプロファイルを設定しているゲストが、インタラクティブ環境14を1回通過するために特定のゲストプロファイルを選択してパーソナル装置62をポータブル装置16にかざすと、ポータブル装置16は、ポータブル装置16が特定のゲストプロファイルにリンクされたことをゲストに対して視覚的に確認するように作用する第1の色で点灯することができる。
【0028】
ポータブル装置16、制御システム28、1又は2以上のデータベース36及び/又はパーソナル装置62は、本明細書に開示する様々な技術を実行するためにいずれかの好適な通信経路を介して通信することができる。従って、パーソナル装置62は、ポータブル装置16にリンク出力を提供させる出力を提供することができ、及び/又はポータブル装置16とゲストプロファイルとの関連性を制御システム28に伝えることができる。同様に、パーソナル装置62は、さらなるポータブル装置77にリンク出力を提供させるさらなる出力を提供することができ、及び/又はさらなるポータブル装置77とさらなるゲストプロファイルとの関連性を制御システム28に伝えることができる。説明を容易にするために、本明細書では、ポータブル装置16とは別の(例えば、物理的に別の)外部装置又はシステムが特定の処理ステップを実行できることを示すために、パーソナル装置62及び制御システム28の両方を「外部装置又はシステム」と呼ぶことができる。
【0029】
ある実施形態では、ポータブル装置16が一意の識別子を一時的に記憶することができ、及び/又は一意の識別子を使用してゲストのゲストプロファイルにアクセスし及び/又はこれをダウンロードすることができる。例えば、ポータブル装置16は、UWB回路58を使用して制御システム28と通信することによってゲストのゲストプロファイルにアクセスし及び/又はこれをダウンロードすることができ、制御システム28は、1又は2以上のデータベース36からのゲストプロファイルにアクセスしてポータブル装置16にゲストプロファイルを提供する。しかしながら、ポータブル装置16がパーソナル装置62から又は別の通信経路を介してゲストプロファイルを受け取ることも想定される。例えば、パーソナル装置62がゲストプロファイルを(例えば、記憶装置上にローカルに)記憶し、及び/又は1又は2以上のデータベース36からのゲストプロファイルにアクセスして、パーソナル装置62がゲストプロファイルをポータブル装置16に提供することもできる。
【0030】
ゲストのゲストプロファイルは、ゲストに固有の(又は少なくともゲストに適合した)実績及び/又はデータの記憶ログとすることができる。ゲストプロファイルは、インタラクティブ環境14への以前の訪問及び/又はインタラクティブ環境14での体験に依存することができる。ゲストプロファイルは、訪問回数、1回又は2回以上の訪問中に蓄積されたポイント数、訪問毎に蓄積された平均ポイント数、全ての訪問にわたって蓄積された総ポイント数、1回又は2回以上の訪問中にゲストがどのインタラクティブ要素26のターゲティングに成功したか(例えば、攻撃したか)、1回又は2回以上の訪問中にゲストがトリガー装置40に接した回数、1回又は2回以上の訪問中のパーセント精度(攻撃/試行)、1回又は2回以上の訪問中におけるインタラクティブ環境14の移動時間、インタラクティブ環境14内で達成した現在のレベル、インタラクティブ環境14内で達成した最高レベル、ゲストが携行しているパーソナル装置62のタイプ、ゲストによる購入履歴、ゲストが訪問した他のインタラクティブ環境14の履歴、ゲストが訪問した遊園地アトラクションの履歴、1回又は2回以上の訪問中に使用された飛翔体の履歴、及び/又はインタラクティブ環境14に関連する成績及び/又は体験に関連する他の様々な情報のうちのいずれかなどのデータを含むことができる。ゲストプロファイルは、ゲストの年齢などのゲストの特性を含むこともできる。ゲストプロファイルは、好みの仮想飛翔体(例えば、色、サイズ及び/又はタイプなどの特性又は属性)及び/又は好みのインタラクティブ要素26(例えば、オブジェクト、キャラクタ)などのゲストの選好を含むこともできる。ゲストプロファイルは、インタラクティブ環境14内でゲスト固有の特殊効果を提供するために参照することができ、インタラクティブ環境14への各訪問中に更新することができる。本明細書で述べたように、ゲストプロファイルの一部又は全部の要素は、ポータブル装置16に転送して一時的にダウンロードする(例えば、記憶する)ことができる。
【0031】
ゲストは、インタラクティブ環境14を移動している時に、ディスプレイ画面24上にインタラクティブ要素26を提示される。例えば、ディスプレイ画面24を横切ってアニメオブジェクトが移動することができる。インタラクティブ環境14内のオブジェクトは、ゲストが、例えばトリガー装置40を作動させてインタラクティブ要素26に向けて仮想飛翔体を発射することなどによってポータブル装置16を使用してインタラクティブ要素26をターゲティングする対象であることができる。ある実施形態では、ディスプレイ画面24上にインタラクティブ要素26と同時に(例えば、インタラクティブ要素26を攻撃している)仮想飛翔体の画像64を表示することができ、及び/又はインタラクティブ要素26がターゲティングの成功(successful targeting)(例えば、仮想飛翔体による仮想的な相互作用/攻撃)に応答して(例えば、ディスプレイ画面24上で消滅又は移動することによって)ゲストにフィードバックを提供することができる。ある実施形態では、インタラクティブシステム10が、インタラクティブ要素26の攻撃に成功する度にゲストにポイント(例えば、実績)を与えることができ、ポイントはゲストのゲストプロファイルに加算することができる。ある実施形態では、ポータブル装置16及び/又は制御システム28が、ゲストがインタラクティブ環境14を移動している時に(例えば、リアルタイムで)ターゲティングの成功を追跡してゲストのゲストプロファイルを更新することができる。
【0032】
ポータブル装置16は、これらの動作をゲストに没入的体験を提供する形で実行するために、そのさらなるコンポーネント22を様々な方法で利用することができる。具体的には、ポータブル装置16は、UWB回路58及び/又はイメージングセンサ50を、インタラクティブ環境14内で位置追跡(例えば、位置及び/又は向きの追跡)を実行するリアルタイム位置特定システムの一部として利用することができる。UWB回路58(例えば、タグ)は、インタラクティブ環境14内のUWB回路66(例えば、アンカー)と通信することができる。UWB回路58、66は、プロセッサ18(又はプロセッサ30)がインタラクティブ環境14内のポータブル装置16の(例えば、UWB回路66に対する、インタラクティブ環境14の座標系に対する)位置及び/又は(例えば、重力ベクトルに対する、インタラクティブ環境14の座標系に対する)向きを決定できるように、ポータブル装置16の位置及び/又は向きを示す情報パケットをプロセッサ18(又はプロセッサ30)に送信することができる。
【0033】
イメージングセンサ50は、ポータブル装置16の周囲のインタラクティブ環境14の画像を取得するように構成することができ、プロセッサ18(又はプロセッサ30)がインタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置及び/又は向きを決定できるようにプロセッサ18(又はプロセッサ30)に画像を提供することができる。例えば、プロセッサ18(又はプロセッサ30)は、インタラクティブ環境14内の1又は2以上の視覚マーカ68を含む画像を受け取ったことに応答して、画像マッチングを使用して視覚マーカ68を検出し、インタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置及び/又は向きを決定することができる。
【0034】
これに加えて又は代えて、他の情報を使用してインタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置及び/又は向きを決定することもできる。例えば、マイク56は、(例えば、インタラクティブ環境14内の固定位置又は別様に既知の位置に存在するスピーカによって放出された)インタラクティブ環境14の特定の領域に関連する特定の音を検出することができ、マイク56は、プロセッサ18(又はプロセッサ30)がインタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置を決定できるように、この音をプロセッサ18(又はプロセッサ30)に提供することができる。IMU60は、ポータブル装置16の向きを示すIMU信号をプロセッサ18(又はプロセッサ30)に提供することができる。ある実施形態では、プロセッサ18(又はプロセッサ30)が、プロセッサ18(又はプロセッサ30)がインタラクティブ環境14内のポータブル装置16の向きを決定できるようにするIMU信号を処理することができる。プロセッサ18(又はプロセッサ30)によるUWB回路58、イメージングセンサ50、及び/又はさらなるコンポーネント22のうちの他のさらなるコンポーネント22からのデータの処理は、インタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置及び/又は向きを決定するためのセンサデータの効率的な融合を可能にすることができる。
【0035】
具体的には、UWB回路58、イメージングセンサ50及び/又はIMU60からのデータは、プロセッサ18(又はプロセッサ30)が仮想飛翔体の軌道マッピングを実行する(例えば、仮想飛翔体の仮想飛行経路などの軌道を決定する)ことを可能にすることができる。仮想飛翔体の軌道は、インタラクティブ環境14内(例えば、ディスプレイ画面24上)で仮想飛翔体の命中位置及び/又は着弾角度を表現してゲストにリアルな体験を提供するために使用することができる。制御システム28は、軌道を受け取り及び/又は決定した後に、その軌道で(例えば、その命中位置において及び/又はその着弾角度で上方又は下方からインタラクティブ要素26に命中するように)仮想飛翔体を表示するようにディスプレイ画面24に命令することができる。
【0036】
ある実施形態では、インタラクティブ環境14が、UWB回路58、イメージングセンサ50及び/又はIMU60を利用してインタラクティブ要素26のターゲティングをモニタし、ディスプレイ画面24上に表示されたインタラクティブ要素26のターゲティングの成功(及び場合によっては失敗)を追跡することができる。ある実施形態では、プロセッサ18(又はプロセッサ30)が、イメージングセンサ50によって取得された画像、UWB回路58によって提供された情報、及び/又はIMU60によって提供された情報を評価して、ゲストがインタラクティブ要素26を適切にターゲティングするようにポータブル装置16の位置及び向きを定めたかどうかを判定することができる。例えば、イメージングセンサ50によって取得された画像は、ディスプレイ画面24の右上隅に1つのインタラクティブ要素26を示すことができる。この時、UWB回路58がディスプレイ画面24との十分な近さを示し、及び/又はポータブル装置16が上方に向けられていることを示す場合、プロセッサ18(又はプロセッサ30)は、ポータブル装置16がインタラクティブ要素26に正しく向けられていると判定することができる。その後、プロセッサ18(又はプロセッサ30)は、トリガー装置40の作動時にインタラクティブ要素26のターゲティングの成功を識別してゲストのゲストプロファイルを更新することができる。さらに、制御システム28は、インタラクティブ要素26のターゲティング成功時に、適切な形での仮想飛翔体の表示を命令することができる。
【0037】
なお、ゲストのゲストプロファイルの追跡及び/又は更新はポータブル装置16上で実行することもできる。このような場合、ポータブル装置16は、例えば制御システム28に仮想飛翔体を適切に表示させるためなどの限られた理由でしか制御システム28と通信しないことができる。ある実施形態では、(画像センサ50を含まない、及び/又はIMU60を含まない、及び/又はターゲティングレーザー42を含まない)UWB回路58を使用して、インタラクティブ要素26のターゲティングをモニタし、ディスプレイ画面24上に表示されたインタラクティブ要素26のターゲティングの成功(及び場合によっては失敗)を追跡する。従って、ある実施形態では、プロセッサ18(又はプロセッサ30)が、UWB回路58とUWB回路66との間の通信によって提供される情報のみを評価して、ゲストがインタラクティブ要素26を適切にターゲティングする形でポータブル装置16の位置及び向きを定めたかどうかを判定することができる。
【0038】
なお、プロセッサ18(又はプロセッサ30)は、イメージングセンサ50によって取得された画像、並びにUWB回路58及びIMU60によって提供された情報を他の目的で評価することもできると理解されたい。ある実施形態では、プロセッサ18が、このデータを評価し、及び/又はこのデータを(例えば、UWB回路58を介して)制御システム28に伝えて、ポータブル装置16のトリガー装置40の作動(例えば、トリガー前機能(pre-trigger functions)の開始)前にインタラクティブ環境14内で様々な効果を引き起こすように命令することができる。例えば、これらの様々な効果は、ポータブル装置16がインタラクティブ要素26に向けられていることを示すデータに応答してポータブル装置16のトリガー装置40の作動前にインタラクティブ要素26を動かし又は別様に変化させる(例えば、インタラクティブ要素26がターゲティングから逃れるために身をかがめ及び/又は動く視覚効果を提供する)ことを含むことができる。別の例として、様々な効果は、ゲストグループが互いに近くに存在する(例えば、塊になっている)ことを示す複数のポータブル装置からのデータに応答して、ポータブル装置のトリガー装置40の作動前にインタラクティブ要素26を動かし又は別様に変化させることを含むことができる。このようないくつかの事例では、様々な効果が、ポータブル装置のトリガー装置40の作動前に各ゲストのポータブル装置のそれぞれの向き及び位置に基づいて各ゲストに個別に対処することなどによってゲストグループを分散させようと試みるために、1又は2以上のインタラクティブ要素26をゲストグループに向けて動かし、或いは1又は2以上のインタラクティブ要素26を協調的に動かすことを含むことができる。これらの動作特徴は、各セッション中に動的な固有の体験を提供できるとともに、UWB回路58、66によって提供される低遅延データ通信能力を利用することもできる。
【0039】
さらに、プロセッサ18(又はプロセッサ30)は、トリガー装置40の作動による仮想飛翔体の発射時に、この作動がインタラクティブ要素26のターゲティングに成功したかどうかを判定することができる。制御システム28は、ターゲティングの成功に応答して様々なアクション(例えば、バックエンドでのゲストプロファイルの更新、ディスプレイ画面24上への仮想飛翔体の表示、インタラクティブ環境14におけるオーディオ/ビジュアル効果の表示)を行うことができる。ポータブル装置16は、ターゲティングの成功に応答して、(例えば、ディスプレイ画面48上に表示されるメニューを介して、水、グー、ボールなどの)新たなタイプの利用可能な仮想飛翔体を表示し、ポータブル装置16の新たなモードを開始し(例えば、トリガー装置40を作動させることができず、及び/又はトリガー装置40が作動しても仮想飛翔体が発射されないような、ポータブル装置16が「フリーズ」しているように見えてゲストによる操作が不可能なフリーズモードをディスプレイ画面48上に表示し)、照明効果を開始し(例えば、(単複の)発光体44が、ヒット時には緑色、外れ時には赤色などの特定の色で点灯し)、音響効果を開始し(例えば、スピーカ54が、ヒット時には第1の音を発し、外れ時には第2の音を発し)、及び/又は触覚効果を開始する(例えば、ヒット時には触覚装置46がポータブル装置16を振動させる)ことができる。ポータブル装置16及び制御システム28は、UWB回路58、66などを介して通信して、ポータブル装置16上及びインタラクティブ環境14内(例えば、ディスプレイ画面24上)に適切な相互作用特徴が協調的に提供されるようにターゲティング成功のインジケーションを伝えることができる。
【0040】
ある実施形態では、ポータブル装置16を、ターゲティングレーザー42を使用して照準パルス(aiming pulse)を生成するように構成することができる。照準パルスは赤外(IR)光を含むことができ、これを使用してディスプレイ画面24の対応する検出器70と通信することができる。例えば、検出器70をアレイ(例えば、行及び/又は列)状に設けて、ディスプレイ画面24を横切る照準パルスの衝突領域(例えば、地点)の座標(例えば、x、y座標)を検出することができる。検出器70は、照準パルスを検出すると、IR光及び/又は衝突領域の特性を示す検出信号を制御システム28に提供することができる。
【0041】
制御システム28は、照準パルスがインタラクティブ要素26と一致し又は重なっていることを識別するように構成することができる。制御システム28は、これに応答して、インタラクティブ要素26動かす(例えば、トリガー装置40の作動前にインタラクティブ要素26がターゲティングから逃れるために身をかがめ及び/又は動く視覚効果を提供する)ことなどの様々な効果を提供することができる。一般に、これらの及びその他の効果は、(例えば、UWB回路58からの信号などのいずれかの好適な信号に基づいて)ポータブル装置16がインタラクティブ要素26に向けられていると判定することに応答して提供することができる。
【0042】
ある実施形態では、ターゲティングレーザー42からの照準パルスをトリガー装置40の作動のみに応答して放出することができ、及び/又はトリガー装置40の作動の発生を伝えるように符号化することができる。これにより、制御システム28は、ターゲティングの成功(又はターゲティングの失敗)を正確に検出できるようになる。ある実施形態では、照準パルスにゲストの一意の識別子(又は、ゲストに一時的にリンクされたポータブル装置16の装置識別子などの他の一意の識別子)を符号化することができる。これにより、制御システム28は、バックエンドでゲストのゲストプロファイルに実績(例えば、ターゲティングの成功、ポイント)を割り当て、及び/又はゲストのポータブル装置16に実績を戻すことができるようになる。
【0043】
なお、ポータブル装置16及び制御システム28は、UWB回路58、66及び/又は照準パルスを介して(本明細書に開示する情報、データ及び/又は信号のいずれかを含む)様々なタイプの情報を伝えることができると理解されたい。例えば、UWB回路58、66及び/又は照準パルスを介して仮想飛翔体の軌道を伝えることができる。仮想飛翔体の特性又は属性は、異なるゲストについて、及び/又は各ゲストについて時間と共に変化することができる。ある実施形態では、(例えば、プロセッサ18又はプロセッサ30が)仮想飛翔体の特性又は属性(例えば、色、サイズ及び/又はタイプ)を、ゲストプロファイル及び/又はゲストプロファイルに記録された実績に基づいて、第1のレベルでは1つの色、及び第2のレベルでは別の色などで設定することができる。その後に、UWB回路58、66及び/又は照準パルスを介して仮想飛翔体の特性又は属性を伝えることができる。
【0044】
これに加えて又は代えて、仮想飛翔体の特性又は属性は、ポータブル装置16を振る入力、又はポータブル装置16を特定の方法(例えば、動きパターン)で別様に動かす入力などの、ポータブル装置16における入力に基づいて設定することもできる。ゲストは、入力スイッチ76を作動させて仮想飛翔体の利用可能な特性又は属性のメニューを切り替えて選択を行うことができる。これに加えて又は代えて、仮想発射体の特性又は属性は、(例えば、第1のキャラクタ又はチームを表す)第1のタイプのパーソナル装置62については1つのタイプ、(例えば、第2のキャラクタ又はチームを表す)第2のタイプのポータブル装置62については別のタイプなどのように、ゲストのパーソナル装置62に基づいて設定することもできる。特性又は属性は、色(例えば、赤色、青色、緑色、黄色)、サイズ(例えば、大、中、小)、及び/又はタイプ(例えば、水、グー、ボール)を含むことができる。特性又は属性は、トリガー装置40の各作動に応答して発射される仮想飛翔体の発射速度及び/又は数などの他の特徴を含むこともできる。
【0045】
ある実施形態では、プロセッサ18が、仮想飛翔体の特性又は属性が(例えば、入力に応答して)変化すべきであると判定し、UWB回路58及び/又はターゲティングレーザー42に、制御システム28に変化を伝えるように命令することができる。UWB回路58及び/又はターゲティングレーザー42は、トリガー装置40の作動前(例えば、変化を引き起こした入力に応答して)及び/又はトリガー装置40の作動時にこの変化を制御システム28に伝えることができる。その後、制御システム28は、(例えば、新たな色の)特性又は属性を有する仮想飛翔体を表示するようにディスプレイ画面24に命令することができる。
【0046】
ある実施形態では、プロセッサ30が、仮想飛翔体の特性又は属性が(例えば、ターゲティングの成功、実績、レベル、インタラクティブ環境14の一部に応答して)変化すべきであると判定し、UWB回路58、66を介してポータブル装置16に変化を伝えることができる。例えば、プロセッサ30がポータブル装置16に変化を伝えると、ポータブル装置16は、(例えば、ポータブル装置16を使用しているゲストによる変更又は選択のオプションを伴わずに)利用中の新たな仮想飛翔体を示すことができる。別の例として、その後、ポータブル装置16は、ゲストが(例えば、入力スイッチ76における入力を介して)選択できるようになった複数の仮想飛翔体をゲストによる可視化のためにディスプレイ画面48上に示すことができる。
【0047】
図示のように、ポータブル装置16は、(単複の)発光体44、触覚装置46、ディスプレイ画面48及び/又はスピーカ54などの様々なインジケータ装置も含む。これらのインジケータ装置は、ゲストがインタラクティブ環境14を移動している時にゲストに様々なタイプのフィードバックを提供するように構成することができる。例えば、インジケータ装置のうちの1つ又は2つ以上は、ディスプレイ画面24上でインタラクティブ要素26のターゲティングに成功した時、及び/又はゲストプロファイルにポイントが割り当てられた時にそれぞれのフィードバックを提供することができる。インジケータ装置のうちの1つ又は2つ以上は、総合レベルなどの、ゲストのゲストプロファイルに関連するそれぞれのフィードバックを提供することができる。例えば、ゲストが第1の数のポイントを有している間は(単複の)発光体44が1つの色であることができ、ゲストが第2の数のポイントを有している間は(単複の)発光体44が別の色であることができる。ディスプレイ画面48は、ポイント又はレベルを示す数字などのフィードバックを提供することもできる。インジケータ装置及び/又はディスプレイ画面48は、インタラクティブ環境14に応答することもでき、例えばインタラクティブ環境14の変化に応答して、ポータブル装置16に視覚出力、触覚出力及び/又はオーディオ出力を提供することなどができる。ある実施形態では、インタラクティブ要素26のうちの1つがゲストに向かって仮想飛翔体を投げているように見えることが制御システム28から伝えられたことに応答して、ディスプレイ画面48がフリーズし、又は割れたように見える。ある実施形態では、インタラクティブ環境14内の他の光が赤色である間、(単複の)発光体44も赤色である。
【0048】
なお、ポータブル装置16を介したフィードバック及び/又はインタラクティブ環境14内の特殊効果は、ゲストがインタラクティブ環境14を移動している時に動的に及び/又は個人化された形で変化することができると理解されたい。例えば、ゲストが以前のインタラクティブ環境14への訪問中に特定のインタラクティブ要素26を逃した場合、制御システム28は、ゲストが現在の訪問中に特定のインタラクティブ要素のターゲティングに成功するのを支援するために、特定のインタラクティブ要素26を大きくし、ディスプレイ画面24を横切る特定のインタラクティブ要素26の動きを遅くし、及び/又は軌道を調整する(又は特定のインタラクティブ要素に重なると考えられるディスプレイ画面24上のエリアを拡大する)ことができる。同様に、ゲストが以前のインタラクティブ環境14への訪問中に特定のインタラクティブ要素26をヒットした場合、制御システム28は、現在の訪問中にゲストにとって体験をやりがいのあるものにするために、特定のインタラクティブ要素26を小さくし、及び/又はディスプレイ画面24を横切る特定のインタラクティブ要素26の動きを速くすることができる。ゲストがインタラクティブ環境14を移動している時に体験の難易度を調整して、ゲストが体験中に一定の成功及び/又は望ましい難易度を有するように、ゲストの成績に基づいて現在の訪問中に同一又は同様の変更を行うことができる。
【0049】
本明細書で述べたように、ポータブル装置16を一時的に登録してゲストにリンクできるのは、ゲストがインタラクティブ環境14を移動している間のみである。従って、ポータブル装置16は、様々なリンク解除技術のうちのいずれかを通じてゲストからリンク解除することができる。ある実施形態では、ポータブル装置16による定期的なスキャンによってゲストの一意の識別子が戻されない時、及び/又は別のゲスト(又はオペレータ)の別の一意の識別子が戻された時に、ポータブル装置16はゲストからリンク解除される。なお、プロセッサ18は、IMU60が特定の動き(例えば、離脱(drop off)と一致する形でのポータブル装置16の返却)を検出すること、ポータブル装置16がインタラクティブ環境14の出口に存在することをUWB回路58が示すこと、リンク解除コマンドの入力時、及び/又はポータブル装置16の電源オフ時などによるイベントの発生時に、ゲストからのリンク解除を開始することができる。UHF回路74は、対応するリーダがインタラクティブ環境14の外部でUHF回路74を検出することを可能にすることによって盗難防止機能を提供するように動作することができ、この時、対応するリーダは、制御システム28及び/又はその他のセキュリティシステムにアラートを発することができる。
【0050】
ある実施形態では、制御システム28が、ゲストがインタラクティブ環境14を移動している時にバックエンドで実績を追跡し(例えば、ターゲティングの成功を記録し、ポイントを追加し)、及び/又はゲストプロファイル(例えば、仮想飛翔体の特性及び属性)を維持することができる。このようないくつかの事例では、プロセッサ30が、実績及び/又は更新されたゲストプロファイルを(例えば、UWB回路58、66を介して)プロセッサ18に伝えて、体験全体を通じてゲスト固有の特殊効果を生じさせる(例えば、ゲストプロファイルに従ってディスプレイ画面48を更新する)ことができる。これに加えて又は代えて、ポータブル装置16も、ゲストが互作用環境14を移動している時に実績を追跡し、及び/又はゲストプロファイルの側面を維持することができる。いくつかのこのような事例では、プロセッサ18が、実績及び/又は更新されたゲストプロファイルを(例えば、一意の識別子の一部として、UWB回路58、66を介して)制御システム28に伝えて、体験全体を通じてゲスト固有の特殊効果を生じさせる(例えば、ゲストプロファイルに従ってインタラクティブ要素26を提供する)ことができる。
【0051】
ある実施形態では、プロセッサ18(又はプロセッサ30)が、体験の最後に、実績及び/又は最終的なゲストプロファイルを将来的な体験で使用できるように1又は2以上のデータベース36に転送することもできる。ある実施形態では、プロセッサ18(又はプロセッサ30)が、ゲストが別のゲストによって使用されるようにポータブル装置16を返却できる(例えば、UWB回路58によって認識される)インタラクティブ環境14の出口において、実績及び/又は更新されたゲストプロファイルを転送することができる。このようにして、インタラクティブ環境14への複数回の訪問にわたってゲストのゲストプロファイルを維持して更新することができる。
【0052】
メモリデバイス20、32は、プロセッサ18、30が実行できる命令及び/又はプロセッサ18、30によって処理されるデータ(例えば、ゲストプロファイル)を記憶する1又は2以上の有形の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。例えば、メモリデバイス20、32は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリ、ハードドライブ、及び/又は光ディスクなどを含むことができる。また、プロセッサ18、30は、1又は2以上の汎用マイクロプロセッサ、1又は2以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1又は2以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むこともできる。さらに、メモリデバイス20、32は、本明細書で説明するインタラクティブシステム10のための方法及び制御動作を実行するためにプロセッサ18、30が実行できる命令を記憶することができる。
【0053】
ポータブル装置16及び制御システム28は、1又は2以上のコントローラの分散型及び/又は非集中的ネットワークとして動作することができる。1又は2以上のコントローラのネットワークは、1又は2以上のインタラクティブ環境14全体に分散した1又は2以上のコントローラに必要とされる処理時間及び処理能力の低減を容易にする。1又は2以上のコントローラのネットワークは、1又は2以上のデータベース36に記憶されたゲストプロファイルフィードにゲストプロファイルを要求することによってゲストプロファイルを取得するように構成することができる。1又は2以上のコントローラのうちの少なくとも一部は、1又は2以上のデータベース36に記憶された複数のゲストプロファイルを有するゲストプロファイルフィードを購読し、ゲストプロファイルフィードに含まれる1又は2以上のゲストプロファイルを受け取るようにゲストプロファイルフィードをキャッシュするエッジコントローラとして機能することができる。いくつかの実施形態では、制御システム28自体が、無線メッシュネットワーク(WMN)又はその他の無線及び/又は有線通信法を通じて互いに通信する1又は2以上のコントローラを含むことができる。ある実施形態では、これにより、関連するインタラクティブ要素26との相互作用(例えば、仮想飛翔体が別の仮想飛翔体と擦れ違うこと、別の仮想飛翔体の衝突を構築すること)に関するデータを効率的に提供するためのポータブル装置16間の協調、及びコンピュータ動作の改善を容易にすることができる。
【0054】
図3は、本開示の実施形態による、超広帯域(UWB)タグのアレイ71を有するポータブル装置16の側面図である。説明を容易にするために、ポータブル装置16は、近位端部分にハンドル73を有してゲストによって把持されるように構成されたブラスター銃などのターゲティング装置の形態で示している。ポータブル装置16は、ハンドル73から延びる本体75を含むこともでき、本体75は、UWBタグのアレイ71を含むUWB回路58などのポータブル装置16の様々なコンポーネントを支持することができる。アレイ71は、十字形又はX字形などのいずれかの好適な構成のいずれかの数(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ又は9つ以上)のUWBタグを含むことができる。アレイ71は、(例えば、x-y平面での)2次元構成又は(例えば、x-y-z軸系での)3次元構成のUWBタグを含むことができる。UWBタグのアレイ71は、ゲストがポータブル装置16を保持する際にゲストの手がUWBタグのアレイ71を覆わないようにハンドル73から離れて位置することができ、及び/又はポータブル装置16の遠位端部分に近接するように本体75のバレル部分に位置することができる。UWBタグのアレイ71は、複数のUWBタグとして効果的に動作するように1つの回路基板に融合された複数のアンテナを含むことができ、或いは複数のUWBタグとして効果的に動作するように1つのUWBタグと共に多重化されたアンテナを含むことができる。本明細書で使用するUWB回路58及び/又は複数のUWBタグのアレイ71は、複数のUWBタグとして効果的に動作する様々な構成のうちのいずれかを含むことができる。
【0055】
図示のように、ポータブル装置16は、ハンドル73に沿って配置されたトリガー装置40と、ゲストにフィードバック/出力/効果を提供する複数の発光体44及びスピーカ54とを含む。ポータブル装置16は、トリガー装置40の作動時にポータブル装置16によって発射される現在の仮想飛翔体を表示するように構成されたディスプレイ画面48も含む(例えば、トリガー装置40の作動後には
図1のディスプレイ画面24にボールが表示される)。ポータブル装置16は、ゲストが利用可能な仮想飛翔体のメニューを切り替えて利用可能な仮想飛翔体のうちの1つを現在の仮想飛翔体として選択できるようにする(単複の)入力スイッチ76をさらに含む。ポータブル装置16は、プロセッサ18、メモリデバイス20、及び本明細書で説明ように動作するさらなるコンポーネント22(例えば、触覚装置46、バッテリ52、マイク56、IMU60、NFC回路72、UHF回路74)のうちの1つ又は2つ以上などの他の様々なコンポーネントをさらに含む。ポータブル装置16は、ターゲティングレーザー42及びイメージングセンサ50を含むこともできるが、ある実施形態では、ポータブル装置16を、ターゲティングレーザー42及び/又はイメージングセンサ50を伴わずに(例えば、位置、向き、軌道、成功したターゲティング及び/又は通信の決定を可能にするように)動作して制御システム28と相互作用するように構成することもできる。
【0056】
図4に、本開示のいくつかの実施形態による、ゲスト固有の特殊効果を提供するようにインタラクティブシステム10を動作させる方法80のプロセスフロー図を示しており、ここでの少なくともいくつかの処理ステップはポータブル装置16によって実行される。方法80は、ブロックによって表す様々なステップを含む。なお、方法80の少なくともいくつかのステップは、インタラクティブシステム10などのシステムによって自動化手順として実行することができる。フローチャートには特定の順序でステップを示しているが、これらのステップはいずれかの好適な順序で実行することができ、必要な場合にはいくつかのステップを同時に実行することもできると理解されたい。また、方法80にステップを追加し、又は方法80からステップを省略することもできる。さらに、方法80の全てのステップの一部又は全部は、ポータブル装置16のプロセッサ18によって実行することができる。
【0057】
ブロック82において、方法80は、ポータブル装置16のプロセッサ18において一意の識別子を受け取ってポータブル装置16をゲストにリンクすることを含むことができる。一意の識別子は、ゲストによって携行されているパーソナル装置62から取得することができる。パーソナル装置62は、携帯電話機、ブレスレット、又はその他の好適な装置であることができる。ある実施形態では、ポータブル装置16を、一意の識別子を定期的にパーソナル装置62からスキャンし、及び/又はパーソナル装置62に要求するように構成することができる。例えば、ポータブル装置16は、NFC回路72を使用して、パーソナル装置62に記憶された及び/又はパーソナル装置62からアクセス可能な一意の識別子をスキャンすることができる。別の例として、ポータブル装置16は、DOS技術を使用してパーソナル装置62に一意の識別子を示す音響信号を要求することもできる。プロセッサ18は、IMU60が特定の動作を検出すること、ポータブル装置16がインタラクティブ環境14の入り口に存在することをUWB回路58が示すこと、ゲスト又はオペレータからのリンクコマンド入力の受信、及び/又はポータブル装置16の電源オンなどのイベントの発生時にスキャン及び/又は要求を開始することができる。
【0058】
ブロック84において、方法80は、ゲストのゲストプロファイルを検索し、ゲストプロファイルをポータブル装置16のメモリデバイス20に記憶することを含むことができる。ポータブル装置のプロセッサ18は、1又は2以上のデータベース36からゲストのゲストプロファイルを検索することができる。プロセッサ18は、ゲストプロファイルに基づいて特定の出力及び特殊効果を調整できるように、ゲストプロファイルをポータブル装置16のメモリデバイス20にダウンロードすることができる。例えば、プロセッサ18は、ゲストプロファイルに基づいて仮想飛翔体の特性又は属性を符号化した照準パルスを送信するようにターゲティングレーザー42に命令することにより、ゲストがインタラクティブ環境14を移動している時に仮想飛翔体のゲスト固有の特性又は属性がディスプレイ画面24に表示されるようにすることができる。
【0059】
ブロック86において、方法80は、インタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置を追跡することを含むことができる。具体的には、ポータブル装置16は、UWB回路58及び/又はイメージングセンサ50を利用してポータブル装置16の位置及び/又は向きを追跡することができる。UWB回路58は、インタラクティブ環境14内のUWB回路66と通信することができ、UWB回路58は、プロセッサ18がインタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置及び/又は向きを決定できるようにプロセッサ18にUWBデータを提供することができる。イメージングセンサ50は、ポータブル装置16の周囲のインタラクティブ環境14の画像を取得して、プロセッサ18が(例えば、インタラクティブ環境内の視覚マーカ68との画像マッチングを介して)インタラクティブ環境14内のポータブル装置16の位置及び/又は向きを決定できるようにこれらの画像をプロセッサ18に提供するように構成することができる。
【0060】
本明細書で述べたように、UWB回路58、66を利用してポータブル装置16と制御システム28との間でデータを交換することもできる。例えば、UWB回路58、66は、制御システム28がインタラクティブ環境14内のディスプレイ画面24上に適切なインタラクティブ要素26の表示を命令するように、ポータブル装置のプロセッサ18によって決定された位置及び/又は向きを(一意の識別子及び/又はゲストプロファイルと共に)制御システム28に転送することができる。UWB回路58、66は、トリガー装置40の作動、軌道、仮想飛翔体の特性又は属性などの他の情報の通信を容易にすることもできる。
【0061】
ブロック88において、方法80は、ポータブル装置16のターゲティングレーザー42を介して照準パルスを出力することを含むことができる。照準パルスは、ディスプレイ画面24の対応する検出器70によって検出することができ、制御システム28は、照準パルスの検出に基づいてインタラクティブ要素26のターゲティングの成功を識別するように構成することができる。ある実施形態では、照準パルスをトリガー装置40の作動のみに応答して放出することができ、及び/又はトリガー装置40の作動の発生を伝えるように(例えば、特定の周波数を介して)符号化することができる。ある実施形態では、制御システム28がバックエンドでゲストのゲストプロファイルに実績(例えば、成功したターゲティング、ポイント)を割り当てることができるように、照準パルスにゲストの一意の識別子を符号化することができる。照準パルスは、軌道、仮想飛翔体の特性又は属性などの他の情報を伝えるように符号化することもできる。
【0062】
ブロック90において、ポータブル装置16は、インタラクティブ要素26のターゲティング成功のインジケーションを決定し及び/又は受け取ることができる。例えば、制御システム28は、UWB回路58、66などを介してインタラクティブ要素26のターゲティング成功のインジケーションをポータブル装置16に提供することができる。いずれにせよ、ポータブル装置16は(例えば、ゲーム中にリアルタイム又は近リアルタイムで更新される)ゲストプロファイルを維持し、及び/又はその他のアクション(例えば、ポータブル装置16上のオーディオ/ビジュアル効果)で応答するように促される。例えば、ターゲティングの成功に応答して、ポータブル装置16のスピーカ54が祝福のオーディオアラームを出力することができる。
【0063】
ブロック92において、様々なリンク技術のうちのいずれかを介してポータブル装置16をゲストからリンク解除することができる。ある実施形態では、ポータブル装置16による定期的スキャンによってゲストの一意の識別子が戻されない場合、及び/又は別のゲスト(又はオペレータ)の別の一意の識別子が戻された場合に、ポータブル装置16がゲストからリンク解除される。なお、プロセッサ18は、IMU60が特定の動きを検出すること、ポータブル装置16がインタラクティブ環境14の出口に存在することをUWB回路58が示すこと、リンク解除コマンドの入力時、及び/又はポータブル装置16の電源オフ時などによるイベントの発生時にゲストからのリンク解除を開始することができると理解されたい。
【0064】
図5に、本開示のいくつかの実施形態による、ゲスト固有の特殊効果を提供するようにインタラクティブシステム10を動作させる方法94のプロセスフロー図を示しており、ここでの少なくともいくつかの処理ステップは制御システム28によって実行される。方法94は、ブロックによって表す様々なステップを含む。なお、方法94の少なくともいくつかのステップは、インタラクティブシステム10などのシステムによって自動化手順として実行することができる。フローチャートには特定の順序でステップを示しているが、これらのステップはいずれかの好適な順序で実行することができ、必要な場合にはいくつかのステップを同時に実行することもできると理解されたい。また、方法94にステップを追加し、又は方法94からステップを省略することもできる。さらに、方法94の全てのステップの一部又は全部は、制御システム28のプロセッサ30によって実行することができる。
【0065】
ブロック96において、方法94は、ポータブル装置16をゲストのゲストプロファイルに関連付けることを含むことができる。ポータブル装置16は、ゲストのパーソナル装置62から一意の識別子を取得して、この一意の識別子を自機の装置識別子と共に制御システム28に提供することができる。次に、制御システム28は、一意の識別子を使用して1又は2以上のデータベース36内のゲストプロファイルを識別した後に、装置識別子を使用してポータブル装置16をゲストのゲストプロファイルに関連付けることができる。
【0066】
ブロック98において、方法94は、インタラクティブ環境14のディスプレイ画面24上にインタラクティブ要素26を表示することを含むことができる。ある実施形態では、インタラクティブ要素26がゲストプロファイルに基づくことができ、及び/又はゲストのためにカスタマイズされる。例えば、ゲストプロファイルは、特定のアニメキャラクタの好み、及び/又はゲストが以前のインタラクティブ環境14への訪問中に特定のアニメキャラクタを体験しなかったことを示す履歴を示すことができる。従って、制御システム28は、特定のアニメキャラクタの表示を命令することができる。
【0067】
ブロック100において、方法94は、ゲストプロファイルに基づいて、利用可能な仮想飛翔体のインジケーションをポータブル装置16に提供することを含むことができる。利用可能な仮想飛翔体は、タイプ、色、威力、効果などの異なる属性を含むことができる。例えば、ゲストは、あるレベルを達成したことによって金の矢を仮想飛翔体として使用することができ、或いはあるタスクを完了したことによってインタラクティブ環境14内での発射時に凍結効果をもたらすアイスキューブを使用することができる。制御システム28は、ゲストプロファイルに基づいて利用可能な仮想飛翔体を決定することができる。
【0068】
ブロック102において、方法94は、利用可能な仮想飛翔体のうちの選択された仮想飛翔体の入力選択のインジケーションを受け取ることを含むことができる。例えば、利用可能な仮想飛翔体をポータブル装置16のディスプレイ画面48上に提示することができ、ゲストは、ポータブル装置16のディスプレイ画面48及び/又はポータブル装置16の入力スイッチ76との相互作用(例えば、接触)を介して入力選択を提供することができる。ゲストには、仮想飛翔体を作成して選択するための複数の異なる利用可能な属性(例えば、金色、赤色、青色の選択肢のうちの金色、矢、ボール、グーの選択肢のうちの矢のタイプ)、或いは仮想飛翔体を選択するための複数の異なる利用可能な仮想飛翔体(例えば、金色の矢、赤色のボール、青色のグー)を提示することができる。いずれにせよ、ポータブル装置16は、利用可能な仮想飛翔体のうちの選択された仮想飛翔体を制御システム28に伝えることができる。
【0069】
ブロック104において、方法94は、ポータブル装置16の位置及び向きのインジケーションを受け取ることを含むことができる。ポータブル装置16の位置及び向きは、ポータブル装置16のUWB回路58とインタラクティブ環境14の(例えば、天井、壁及び/又はディスプレイ画面24の背後の)UWB回路66との間の通信を介して決定することができる。制御システム28は、たとえポータブル装置16のトリガー装置40の作動前及び/又はポータブル装置16から仮想飛翔体を発射するアクションの前であっても、ポータブル装置16の位置及び向きに基づいてインタラクティブ要素26を動かすことができる。UWB回路58、66を使用することで、このような効果が可能になるとともに、ゲストがポータブル装置16をインタラクティブ要素26に向けると、インタラクティブ要素26が身をかがめ及び/又は逃げるように見えるので、魅力的かつ没入的な体験を提供することができる。なお、これらの効果(例えば、インタラクティブ要素26の反応、トリガー前動作)は、UWB回路58、66のみを使用して、或いはUWB回路58、66及びIMU60を使用してターゲティングレーザー42を使用せずに実行することができる。
【0070】
ブロック106において、方法94は、ポータブル装置16のトリガー装置40の作動のインジケーションを受け取ることを含むことができる。トリガー装置40を作動させると、UWB回路58、66を介してトリガー装置40の作動のインジケーションが伝わることができる。ブロック108において、方法94は、トリガー装置40の作動中に(例えば、トリガー装置40の作動とほぼ同時に)、ポータブル装置16の位置及び向きに基づいてインタラクティブ要素のターゲティングの成功を判定することを含むことができる。例えば、制御システム28は、ポータブル装置16の位置及び向きに基づいて仮想飛翔体のうちの選択された仮想飛翔体の軌道を決定し、インタラクティブ要素26と重なり合うヒット位置において軌道がディスプレイ画面24と交差しそうであるかどうかを判定することができる。ある実施形態では、制御システム28が、利用可能な仮想飛翔体のうちの選択された仮想飛翔体の属性を考慮してターゲティングの成功を判定する(例えば、ターゲティングの成功に関する軌道を決定する)こともできる。例えば、金色の矢は青色のグーよりも長い距離を移動すると考えることができ、このことがインタラクティブ要素26のターゲティングの成功に影響を与えることもできる。
【0071】
ブロック110において、方法94は、ターゲティングの成功に応答して、利用可能な仮想飛翔体のうちの選択された仮想飛翔体をインタラクティブ要素26上に表示することを含むことができる。また、ブロック112において、方法94は、ターゲティング成功のインジケーションをポータブル装置16に提供することを含むこともできる。ターゲティング成功のインジケーションは、更新されたゲストプロファイル、及び/又はターゲティングの成功によって利用可能になった他の利用可能な仮想飛翔体を含むことができる。ポータブル装置は、ターゲティング成功のインジケーションにより、発光体44を点灯させることなどを介してフィードバックを提供することができる。
【0072】
インタラクティブ環境14内の2人のゲストは、ディスプレイ画面24上の異なるインタラクティブ要素26の表示、ディスプレイ画面24上で異なる挙動/動き(例えば、異なるトリガー前アクション)を行う同じインタラクティブ要素26の表示、異なる仮想飛翔体の表示、異なる音声/触覚/視覚効果などの異なる体験をすることが有利である。第1のゲストがポータブル装置16を使用してインタラクティブ環境14と相互作用すると、制御システム28は、第2のゲストが異なる時点にポータブル装置16を使用してインタラクティブ環境14と相互作用した時(或いは第2のゲストが同じ時点に異なるポータブル装置16を使用してインタラクティブ環境14と相互作用した時、又は第1のゲストが異なる時間に異なるポータブル装置16を使用してインタラクティブ環境14と相互作用した時)に生成される特殊効果命令に比べて異なる特殊効果命令を生成することができる。
【0073】
ある実施形態では、インタラクティブシステム10が、位置の決定、向きの決定、軌道の決定、インタラクティブ要素26のターゲティングの成功の判定、及び/又はゲストがインタラクティブ環境14を移動している時のゲストプロファイルの維持/更新などの重要な処理をポータブル装置16上で実行することができる。一方で、ポータブル装置16は、代わりに重要な処理の一部又は全部を実行する(例えば、UWB回路58、66を介した)制御システム28との通信に依拠することもできる。例えば、ポータブル装置16のさらなるコンポーネント22のうちのいくつかがそれぞれの信号を生成することができ、これらの信号はその後にUWB回路58、66を介して制御システム28に送信される。制御システム28のプロセッサ30は、これらの信号を処理して位置を決定し、向きを決定し、軌道を決定し、インタラクティブ要素26のターゲティングの成功を判定し、及び/又はゲストがインタラクティブ環境14をしている時にゲストプロファイルを維持/更新する。その後、制御システム28は、ゲストにターゲティングの成功を示すために音、光、触覚を出力すること、ゲストによる選択に利用できる仮想飛翔体を表示すること、モードを変化させる(例えば、フリーズモードに入る)こと、及び/又はその他の効果を提供することなどの特定のステップをポータブル装置16のプロセッサ18に実行させる命令を、UWB回路58、66を介して送信することができる。
【0074】
図6に、本開示の実施形態による、インタラクティブ環境114内での相互作用を容易にするインタラクティブシステム113を示す。インタラクティブ環境114は、本明細書で
図1~
図5を参照しながら説明したインタラクティブ環境14の特徴のうちのいずれかを有することができる。ゲストは、インタラクティブ環境114内で没入的体験を楽しむためにポータブル装置116を利用することができる。図示のように、ポータブル装置116は、ゲストによってゲストの手首などに装着される。しかしながら、ポータブル装置116は様々な形態のうちのいずれかを有することができる。
【0075】
ポータブル装置116は、本明細書で
図1~
図5を参照しながら説明したように一時的に登録又はゲストにリンクすることができる。或いは、ポータブル装置116は、ゲストによるポータブル装置116の購入時(又はインタラクティブ環境14にアクセスするための入場料の支払い時)などに事前に登録又はゲストにリンクすることができ、他のゲストによって利用されるようには意図されていない。ゲストのゲストプロファイルが作成されてポータブル装置116に(例えば、ポータブル装置116のみに)記憶され、ゲストプロファイルのいずれかの更新がポータブル装置116において決定され、ポータブル装置116上で(例えば、ポータブル装置116上のみで)更新される。ゲストは、ゲストプロファイルを記憶したポータブル装置116を複数回及び複数の訪問にわたって利用して、複数の訪問毎にゲストプロファイルを構築することができる。
【0076】
ポータブル装置116は、プロセッサ118、メモリデバイス120、及び通信回路122を含むことができる。通信回路122は、RFID回路124(例えば、RFIDタグ)、マイク126、及びスピーカ128を含むことができる。インタラクティブ環境114は、インタラクティブ要素136を表示するように構成された1又は2以上のディスプレイ画面134を含むことができる。インタラクティブ環境制御システム138(例えば、制御システム)は、インタラクティブ環境114内の機能を制御し(例えば、ディスプレイ画面134上にインタラクティブ要素136及び/又はその他のオーディオ/ビジュアル効果を表示するように命令し)、及び/又はポータブル装置116と通信できるようにする、プロセッサ140、メモリデバイス142、及び通信回路144を含むことができる。通信回路144は、1又は2以上のRFIDリーダ146、マイク148、及びスピーカ150を含むことができる。また、ポータブル装置116及び/又は制御システム138は、ゲストプロファイルを記憶する1又は2以上のデータベース152にアクセスすることができる。
【0077】
ポータブル装置116及び制御システム138は、RF通信及びDOS通信の組み合わせを介して通信することができる。例えば、ゲストがインタラクティブ環境14を移動すると、RFIDリーダ146がポータブル装置116内のRFID回路124を検出し、検出のインジケーションをプロセッサ140に提供することができる。プロセッサ140は、この検出をきっかけに、インタラクティブ環境14の領域を示すオーディオ信号をポータブル装置116に提供するようにスピーカ150に命令することができる。ポータブル装置116は、マイク126を使用してオーディオ信号を受け取り、領域を識別して適切に応答することができる。例えば、ポータブル装置116は、(例えば、IMU及び/又はイメージングセンサを介して検出された)領域内に存在すること、及び/又はその領域内でポータブル装置116を使用して行われたジェスチャに応答して、ポータブル装置116のメモリデバイス120に記憶されているゲストプロファイルを更新する(例えば、ポイントを追加し、ゲストがその領域内で特定のジェスチャを完了したことを含める)ことができる。
【0078】
ある実施形態では、ポータブル装置116が、DOS通信を介して、スピーカ128によって出力されてマイク148において受け取られるオーディオ信号に情報を符号化することなどによって、ゲストがジェスチャを行ったことを伝えることができる。次に、制御システム138は、オーディオ信号に基づいて、インタラクティブ環境114内で異なるインタラクティブ要素136を提示し、及び/又はその他のオーディオ/ビジュアル効果を開始するようにディスプレイ画面134に命令することができる。従って、RFID通信を介した最初の認識後には、ポータブル装置116と制御システム138との間で情報を伝えるための主要技術はDOS通信であることができる。なお、
図1~
図5を参照して開示した特徴及び
図6を参照して開示した特徴は、ゲストに没入的体験を提供するようにいずれかの好適な形で組み合わせることができると理解されたい。
【0079】
インタラクティブシステムは、処理の効率化及び待ち時間の短縮のために、周辺装置(例えば、エッジコンピュート)においてデータ収集及び/又は計算を行えることが有利である。ゲストがインタラクティブ環境を通じて携行するポータブル装置内のUWB回路及び/又はIMUなどの様々なコンポーネントは、例えばターゲティングを正確に及び/又はポータブル装置上で評価できるようにセンサデータの融合を可能にすることもできる。インタラクティブシステムは、複数の仮想飛翔体からの仮想衝突の組み合わせ(例えば、積み重なり、連続)などの(例えば、限られた時間枠内に2つの仮想飛翔体がヒットするとさらに大きな爆発などの固有の結果を生じるような)効果の協調を容易にすることもできる。
【0080】
本明細書ではいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の実際の趣旨に含まれる全てのこのような修正及び変更も対象とすることが意図されていると理解されたい。
【0081】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0082】
10 インタラクティブシステム
14 インタラクティブ環境
16 ポータブル装置
18 プロセッサ
20 メモリ
22 さらなるコンポーネント
24 ディスプレイ
26 インタラクティブ要素
28 インタラクティブ環境制御システム
30 プロセッサ
32 メモリ
34 通信回路
36 データベース
62 パーソナル装置
64 仮想飛翔体の画像
66 UWB回路
68 視覚マーカ
70 検出器
77 さらなるポータブル装置
【国際調査報告】