(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】スポジュメンからのリチウム回収
(51)【国際特許分類】
C22B 26/12 20060101AFI20240416BHJP
C22B 1/00 20060101ALI20240416BHJP
C01D 15/02 20060101ALI20240416BHJP
B07B 1/28 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
C22B26/12
C22B1/00
C01D15/02
B07B1/28 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560321
(86)(22)【出願日】2022-02-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 CA2022050253
(87)【国際公開番号】W WO2022204787
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520432853
【氏名又は名称】リオ・ティント・アイアン・アンド・チタニウム・カナダ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100133765
【氏名又は名称】中田 尚志
(72)【発明者】
【氏名】フィリオン,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ジルー,ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ユベール,ステファヌ
【テーマコード(参考)】
4D021
4K001
【Fターム(参考)】
4D021AB02
4D021CA07
4D021EA05
4K001AA34
4K001BA02
4K001CA02
4K001CA11
4K001DB08
(57)【要約】
本開示は、スポジュメン粒子及び他の鉱物粒子を含むか焼鉱石からリチウム選鉱物を製造する方法に関する。スポジュメン粒子は、か焼鉱石から選択的にスクリーニングされて、リチウム選鉱物が得られる。スポジュメン粒子は、ベータ結晶構造を有し、他の鉱物粒子は、か焼の前後で実質的に類似の結晶構造を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポジュメン粒子及び他の鉱物粒子を含むか焼鉱石からリチウム選鉱物を製造する方法であって、前記方法は、前記か焼鉱石から前記スポジュメン粒子を選択的にスクリーニングして前記リチウム選鉱物を得ること、を含み、前記スポジュメン粒子は、ベータ結晶構造を有し、前記他の鉱物粒子は、か焼の前後で実質的に類似の結晶構造を有する、方法。
【請求項2】
前記リチウム選鉱物の粒子が、約300μm未満の粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
スクリーニングが、前記か焼鉱石を、25~300μmメッシュに通すことを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記リチウム選鉱物が、少なくとも約3%のLi
2Oを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記他の鉱物粒子が、約2%未満のLi
2Oを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
選択的スクリーニングが、振動スクリーニング、空気分級、サイクロン分粒、又は他のいずれかの粒径による分離手段を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
選択的スクリーニングの前に、前記か焼鉱石を磨鉱及び/又はミリングして破砕鉱石を生成することをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記破砕鉱石が、粗粒子と微粒子とに分級される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記粗粒子が、850μm超の粒径を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記粗粒子が、15mm未満の粒径を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記微粒子が、850μm未満の粒径を有する、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
粗鉱石粒子及び微鉱石粒子を、約950乃至約1100℃の範囲内の温度でか焼して、前記か焼鉱石を得ることをさらに含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
粗鉱石粒子及び微鉱石粒子を別々にか焼して、前記か焼鉱石を得ることをさらに含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記粗鉱石粒子が、少なくとも約300μmの粒径を有する、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
選択的スクリーニングの前に、前記スポジュメン粒子の脆化度を特定することをさらに含む、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
目視検査又は粒径分布分析によって前記脆化度を特定することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
化学試薬を含まない、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記リチウム選鉱物からリチウム塩を得ることをさらに含む、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記リチウム塩が、LiOH、Li
2O、及び/又はLi
2CO
3である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
選択的にスクリーニングされたスポジュメン粒子を含むリチウム選鉱物であって、前記リチウム選鉱物の前記粒子が、
ベータ結晶構造、及び
約300μm未満の粒径、
を有する、リチウム選鉱物。
【請求項21】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法から得られる、請求項20に記載のリチウム選鉱物。
【請求項22】
少なくとも3%のLi
2Oを含む、請求項20又は21に記載のリチウム選鉱物。
【請求項23】
化学試薬を含まない、請求項20乃至22のいずれか一項に記載のリチウム選鉱物。
【請求項24】
前記選択的にスクリーニングされたスポジュメン粒子が、リチウム、アルミニウム、ケイ素、及び酸素を含む、請求項20乃至23のいずれか一項に記載のリチウム選鉱物。
【請求項25】
電池グレードのリチウム塩を製造する方法であって、前記方法は、(i)請求項20乃至24のいずれか一項に記載される又は請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法によって得られるリチウム選鉱物を得ること、(ii)前記リチウム選鉱物をナトリウム塩と混合して、消化リチウム化合物を形成すること、及び(iii)前記消化リチウム化合物から電池グレードのリチウム塩を得ること、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月30日に出願された、全内容が本明細書に援用される米国特許仮出願第63/167,851号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、スポジュメン鉱石からのリチウム回収の分野全般に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウムに対する世界的需要が高まり続けていることから、スポジュメンなどの鉱石からのリチウム抽出に対する圧力も増加している。スポジュメンからのリチウムの回収では、スポジュメンの選鉱が、浮遊選鉱又は浮遊選鉱と重液選鉱との組み合わせによって通常は行われる。選鉱工程の後、スポジュメン選鉱物は、通常、か焼されて、硫酸浸出などの従来の湿式製錬プロセスを用いたリチウムの抽出が可能となる。
【0004】
浮遊選鉱プロセスは、充分な冶金学的成果を実現するには、破砕、鉱石選別、微細磨鉱、微粒子除去、コンディショニング、マイカ除去(必要である場合)、スポジュメン浮遊選鉱(複数の工程で)、磁力選鉱、ろ過、及びか焼といった多くの工程を必要とする。複雑性及び数多くの工程が必要であることを考慮して、このプロセスでのリチウム回収率は、一般に80%未満である。さらに、化学試薬を使用することで、残渣廃棄が困難となる。重液選鉱は、別のスポジュメン選鉱法であるが、すべてのスポジュメン鉱床に適用可能というわけではなく、この方法による回収率は、典型的には50%未満である。
【0005】
したがって、スポジュメン鉱石からのリチウム回収率の改善が所望されている。
【発明の概要】
【0006】
か焼鉱石粒子を選択的にスクリーニングすることによって、スポジュメンからリチウムを回収する方法が提供される。か焼鉱石粒子は、スポジュメン粒子及び他の鉱物を含む。リチウムを含有するスポジュメン粒子は、粒径、及び所望に応じて結晶構造に基づく選択的スクリーニングによって他の鉱物から分離され、それによって、リチウム選鉱物が得られる。リチウム選鉱物は、次に、1又は複数のリチウム塩を得るために用いられ得る。
【0007】
1つの態様では、スポジュメン粒子及び他の鉱物粒子を含むか焼鉱石からリチウム選鉱物を製造する方法が提供され、その方法は、か焼鉱石からスポジュメン粒子を選択的にスクリーニングしてリチウム選鉱物を得ること、を含み、スポジュメン粒子は、ベータ結晶構造を有し、他の鉱物粒子は、か焼の前後で実質的に類似の結晶構造を有する。
【0008】
1つの実施形態では、リチウム選鉱物の粒子は、約300μm未満の粒径を有する。1つの実施形態では、スクリーニングすることは、か焼鉱石を、25~300μmメッシュに通すことを含む。1つの実施形態では、リチウム選鉱物は、少なくとも約3%のLi2Oを含む。1つの実施形態では、他の鉱物粒子は、約2%未満のLi2Oを含む。1つの実施形態では、選択的スクリーニングは、振動スクリーニング、空気分級、サイクロン分粒、又は他のいずれかの粒径による分離手段を含む。1つの実施形態では、選択的にスクリーニングする前に、選択的なスポジュメンの磨鉱及び/又はミリングが行われる。1つの実施形態では、破砕鉱石は、粗粒子と微粒子とに分級される。さらなる実施形態では、粗粒子は、850um超の粒径を有する。別の実施形態では、粗粒子は、15mm未満の粒径を有する。さらなる実施形態では、微粒子は、850um未満の粒径を有する。
【0009】
1つの実施形態では、鉱石粒子は、約950℃~約1100℃の範囲内の温度でか焼されて、か焼鉱石が得られる。1つの実施形態では、選択的にスクリーニングする前に、スポジュメン粒子の脆化度(degree of fragilization)が特定される。1つの実施形態では、脆化度は、目視検査又は粒径分布分析によって特定される。1つの実施形態では、リチウム選鉱物からリチウム塩が得られる。1つの実施形態では、リチウム塩は、LiOH、Li2O、及び/又はLi2CO3である。1つの実施形態では、方法は、酸浸出を含まない。
【0010】
1つの態様では、選択的にスクリーニングされたスポジュメン粒子を含むリチウム選鉱物が提供され、リチウム選鉱物の粒子は、ベータ結晶構造及び約300μm未満の粒径を有する。1つの実施形態では、選択的にスクリーニングされたスポジュメン粒子は、リチウム、アルミニウム、ケイ素、及び酸素を含む。
【0011】
1つの実施形態では、リチウム選鉱物は、少なくとも3%のLi2Oを含む。1つの実施形態では、リチウム選鉱物は、化学試薬を含まない。
1つの実施形態では、リチウム選鉱物は、本開示の方法に従って得られる。
【0012】
さらなる態様では、電池グレードのリチウム塩を製造する方法が提供され、その方法は、(i)本明細書に記載される又は本明細書に記載の方法によって得られるリチウム選鉱物を得ること、(ii)リチウム選鉱物を金属炭酸塩と混合して、消化リチウム化合物を形成すること、及び(iii)消化リチウム化合物から電池グレードのリチウム塩を得ること、を含む。
【0013】
本発明の改善に関する多くのさらなる特徴及びその組み合わせは、本開示を読むことで当業者に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に従うリチウム選鉱物を製造する方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態に従うリチウム選鉱物からリチウム塩(LiOH)を製造する方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態に従うリチウム選鉱物からリチウム塩(Li
2CO
3)を製造する方法のフローチャートである。
【
図4】
図4は、LiOH又はLi
2CO
3を製造する例示的方法のフローチャートである。
【
図5】
図5は、か焼前の鉱石粒子の走査型電子顕微鏡画像である(スケールバー 100μm、×100、20kV)。
【
図6】
図6は、か焼後の鉱石粒子の走査型電子顕微鏡画像である(スケールバー 100μm、×100、20kV)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示に従う方法は、リチウム回収率を高めることができるリチウム選鉱物を得ること、及び/又は回収プロセスに伴う環境フットプリントを低減することを求めるものである。いくつかの実施形態では、本開示に従う方法は、有利には、化学物質(例:酸浸出のための硫酸)の使用を制限又は排除することができ、さらにはそのようなリチウム選鉱物を得るために浮遊選鉱によって処理される必要のある総鉱石トン数を限定することもできる(例えば、最大100%まで)。
【0016】
図1を参照すると、リチウム選鉱物製造する方法100が提供される。スポジュメン(さらには他の鉱物)を含む鉱石がまず入手され得る(101)。鉱石は、スポジュメンを含む粗鉱(ROM)鉱石又はスポジュメン選鉱物であってよい。スポジュメンは、鉱石中に存在するリチウムの大部分を含む。いくつかの例では、鉱石中のリチウムの少なくとも95%が、スポジュメン中に含有されている。ROM鉱石は、必要に応じてROM鉱石の粒径を低下させるために、破砕され得る(
図1には示さず)。例えば、ROM鉱石は、約15mm未満の、いくつかの実施形態では約6~約15mmの粒径を有するように破砕され得る。ROMを破砕することによって、他の鉱物を伴っている可能性のあるスポジュメン結晶粒を解離させることができる。このため、いくつかの実施形態では、方法は、ROM鉱石を破砕して、15mm未満の、いくつかの実施形態では6mm未満の粒径を有する破砕鉱石粒子を得ることを含む。さらなる実施形態では、方法は、破砕鉱石を選別して、微鉱石粒子と粗鉱石粒子とを得ることを含む。
【0017】
本明細書で提供される方法は、か焼鉱石中のリチウム含有粒子の選択的スクリーニングに基づいている。か焼工程は、破砕鉱石から得られた粗鉱石粒子及び/又は微粒子に対して行われる。このため、本開示の方法では、粗鉱石粒子を提供する工程、又は別の選択肢として、微鉱石粒子を得る工程が、所望に応じて提供され得る。いくつかの実施形態では、粗鉱石粒子は、それを微鉱石粒子から分離すること102、によって得られ得る。1つの実施形態では、「微鉱石粒子」の用語は、本明細書で用いられる場合、約850μm未満、約700μm未満、約600μm未満、約500μm未満、約400μm未満、又は約300μm未満の粒径を有する鉱石粒子を意味する。一実施形態では、微鉱石粒子は、300μm以下の粒径を有し得る。特定の例では、微鉱石粒子は、500μmの平均粒径を有し得る。「粗鉱石粒子」の用語は、本明細書で用いられる場合、微鉱石粒子よりも大きい粒径を有する鉱石粒子を意味する。例えば、粗粒子は、少なくとも約300μm、少なくとも約400μm、少なくとも約500μm、少なくとも約600μm、少なくとも約700μm、又は少なくとも約850μm若しくはそれ以上の粒径を有し得る。一実施形態では、大鉱石粒子は、850μm以上の粒径を有し得る。いくつかの実施形態では、分離102は、850~7000μmの粒径を有する粗鉱石粒子を選別しようとするものである。分離102は、適切なスクリーン又はメッシュを用いて行われ得る。いくつかの実施形態では、分離102は、850μmのメッシュを用いることによって行われ得る。別の選択肢として、分離102は、空気分級によって行われてもよい。1つの実施形態では、か焼の前に、破砕鉱石は、スクリーニングによって、又は他のいずれかの分粒方法によって、粗粒子と微粒子とに分割される。好ましくは、粗粒子は、850μm超の粒径を有する。より好ましくは、粗粒子は、15mm未満の粒径を有する。好ましくは、微粒子は、850μm未満の粒径を有する。
【0018】
分離102は、か焼104に適する粗粒子及び微粒子を提供する。
か焼の前に微粒子と粗粒子とを分離することは、粗粒子の脈石/スポジュメン分離効率を高め得る。このことにより、より高いスポジュメン選鉱(より高い選鉱物グレード)が得られる結果と成り得る。微粒子を粗粒子から分離してそれらを別個にか焼することにより、特定のスポジュメン鉱石の鉱物学に合わせて調節された方法を可能とすることができ、したがって、最適なリチウムグレード及び選鉱物中の回収率が可能となる。
【0019】
本開示の方法は、か焼鉱石を提供すること、並びに所望に応じて粗粒子及び微粒子をか焼して(104)か焼鉱石を提供すること、を含み得る。か焼104は、スポジュメン粒子の結晶構造を改変して、後に選択的スクリーニング107を可能とするために行われ得る。スポジュメンは、天然には、比較的安定である(そしていくつかの実施形態では、化学分解に対して耐性を有する)そのアルファ結晶構造で存在する。か焼鉱石からのリチウム含有粒子(スポジュメン)の選択的スクリーニングを可能とするために、か焼104は、スポジュメン結晶構造をアルファからベータ相へ変換しようとするものである。
【0020】
スポジュメン鉱石のか焼は、天然ガス、プロパン、重油、バイオマス、及び電気が挙げられるがこれらに限定されないいかなるエネルギー源を用いて行われてもよい。か焼は、直接加熱ロータリーキルン、間接加熱ロータリーキルン、流動床、又は他のいずれかの類似する装置が挙げられるがこれらに限定されないいかなるか焼装置を用いた直接又は間接加熱によって行われてもよい。電気式か焼装置は、電気抵抗、電気アークプラズマトーチ、又は他のいずれかの類似する装置によって加熱され得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、か焼104は、スポジュメンか焼粒子の少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の結晶構造を改変する(アルファからベータへ)。1つの特定の実施形態では、か焼スポジュメン粒子の結晶構造のすべて(すなわち、100%)が、ベータ相である。より具体的には、いくつかの実施形態では、スポジュメンの結晶構造は、か焼104の過程で膨張し、脆化する。「脆化する」の用語は、本明細書で用いられる場合、スポジュメン粒子の結晶構造がアルファからベータへ移行することとして定義される。「脆化する」の用語は、さらに、スポジュメン粒子中において構造の完全性が損なわた状態(例えば、1又は複数の割れを有する)としても定義され得る。
【0022】
以下で説明されるように、方法は、スポジュメン粒子の選択的スクリーニングに依存し、それが可能であるのは、か焼104に供されている粗鉱石粒子及び微鉱石粒子中に存在する他の鉱物が、その結晶構造を実質的に変化させないからである。他の(非スポジュメン)鉱物は、実質的に同じ結晶構造を維持することから、か焼104によって大きく脆化されることはない。粗粒子及び微粒子は、か焼工程後に他の鉱物からスポジュメン粒子を分離するために必要なメッシュサイズが異なることから、一緒にか焼されない場合がある。
【0023】
1つの実施形態では、か焼104は、約950~約1100℃、約975~約1080℃、約1000~約1070℃、約1030~約1060℃、約950~約1060℃、約950~約1050℃、又は約1050℃の温度で行われる。約950℃の温度未満でのか焼は、スポジュメンの結晶構造の変化を誘導することがなく、約1100℃の温度を超えてのか焼は、鉱石中の一部の他の鉱物を軟化し、溶融(液化)する可能性があることは理解される。したがって、1つの実施形態では、か焼温度は、最大約1100℃である。いくつかの実施形態では、か焼は、約1050℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、か焼104は、大気圧で行われる。さらなる実施形態では、か焼は、約5分間~約60分間の継続時間で行われる。か焼104により、か焼スポジュメン及び他の鉱物を含むか焼鉱石が得られる。いくつかの実施形態では、方法は、粗鉱石粒子をか焼することを含む。さらなる実施形態では、方法は、粗鉱石粒子及び微鉱石粒子をか焼することを含む。
【0024】
粗粒子は、か焼後に微粒子が異なるスクリーニングサイズを必要とすることから、微粒子とは別にか焼され得る。微粒子からの超微細分(例えば、0~106μmの粒径範囲)は、選鉱物グレードを高めるために、か焼前にスクリーニング又は空気分級によって除去され得る。スポジュメン鉱石の厳密な鉱物学に応じて、か焼前に微粒子から超微細分を分離することは、微粒子の脈石/スポジュメン分離効率を高めて、より高いスポジュメン選鉱(より高い選鉱物グレード)が得られる結果をもたらし得る。
【0025】
方法に供給するスポジュメン鉱石は、いかなるLi2Oグレードを有していてもよく、いずれのプロセスからの粗鉱、予備選鉱又は選鉱された鉱石であってもよい。予備選鉱/選鉱プロセスの例としては、鉱石選別、重液選鉱、磁力選鉱などが挙げられ得る。粗鉱石粒子とは別に微粒子をか焼することはまた、よりエネルギー効率の高いか焼も可能とし得る(微粒子は、か焼に要する時間が短い)。
【0026】
同じ方法(か焼及び分級)を用いて微粒子を処理することにより、同じ装置を用いたリチウムの回収が可能となる(浮遊選鉱なしで)。このことにより、設備コストの低減及び方法の複雑性の低下が得られ得る。
【0027】
か焼104の後、所望に応じて、か焼スポジュメンの脆化度が特定され得る(105)。「脆化度」の用語は、本明細書で用いられる場合、粒子がその構造的完全性を少なくとも部分的に喪失すること(例:破壊)の起こりやすさの尺度を意味し得る。脆化度はまた、選択的スクリーニング107に掛けられることに対する粒子の適切性の指標でもある。
【0028】
脆化度の特定は、方法の制御/調節のために、運転中に所定の時間間隔で行われ得る。
粒子が、その脆化度に基づいて選択的スクリーニングに適していない場合、さらなる磨鉱(選択的スポジュメン磨鉱)及び/又はミリング106が必要とされ、脆化を高めるために行われ得る。脆化度は、直接又は間接的分析に基づいて、粒子の結晶構造から特定され得る。例えば、直接分析は、顕微鏡で結晶構造を観察することによって行われ得る。別の例では、間接的分析が、巨視的目視検査又は粒径分布分析によって行われて、脆化度が特性され得る。か焼スポジュメンの脆化度が所定の閾値よりも低い場合、脆化度を所定の閾値以上とするために、磨鉱及び/又はミリング106が行われる。1つの例では、閾値は、スポジュメン粒子が、他の(非スポジュメン)鉱物粒子よりも約4倍小さい粒径を有することであり得る。さらなる実施形態では、閾値は、スポジュメン粒子が、他の(非スポジュメン)鉱物粒子の粒径と比較して、約4.25倍小さい、4.5倍小さい、5倍小さい、又はそれ以上小さい粒径を有することであり得る。脆化度が所定の閾値よりも高いと、か焼スポジュメンは、選択的スクリーニングの工程107に掛けられ得る。か焼スポジュメンの脆化度が脆化の所定の閾値よりも高いと特定された場合、か焼鉱石は、選択的スクリーニング107へ直接提供され得る。したがって、いくつかの実施形態では、脆化度は、磨鉱及び/又はミリングが充分であったかどうかを評価するために、磨鉱及び/又はミリング106の後にも追加で特定され得る。適切である場合、磨鉱及び/又はミリングは、選択的スクリーニング107の前に又はそれと同時に行われ得る。磨鉱の例としては、これらに限定されるものではないが、スポジュメン粒子を脆化するためにスクリーニングデッキ(screening deck)上にスチール/セラミックボールを追加すること、スクリーニング前にアトリションミリングを行うこと、スクリーニング前にソフトボールミリング(soft ball milling)を行うこと、及びこれらの組み合わせが挙げられる。したがって、いくつかの実施形態では、方法は、さらに、か焼スポジュメン粒子の脆化度を特定すること105を含む。さらなる実施形態では、方法は、さらに、選択的スクリーニング107の前又はその過程で、か焼鉱石を磨鉱及び/又はミリングすること106を含む。
【0029】
理論に束縛されるものではないが、同じ鉱石鉱床内では、同じか焼パラメータ下でのスポジュメン脆化度は大きく変動しないものと考えられる。したがって、1つの実施形態では、脆化度は、ある鉱石鉱床からのか焼スポジュメンの最初のバッチで特定されてよく、それが、そのある鉱石鉱床から得られるか焼スポジュメンの残りにも、脆化を再度特定する必要なしに適用されてよい。このため、いくつかの実施形態では、方法は、か焼104の後に、スポジュメンを直接磨鉱及び/又はミリングすること106を含む。さらなる実施形態では、特定すること105は、脆化スポジュメン粒子が得られるようにか焼パラメータを改変(滞留時間又は温度の増加)するために用いられ得る。
【0030】
本開示の方法は、か焼スポジュメン粒子を、鉱石中に存在し得る他の鉱物から分離し、それによってリチウム選鉱物を得るための、選択的スクリーニング107を提供する。選択的スクリーニングは、約300μm未満の粒径を有する粒子を得るために行われ得る。選択的スクリーニングは、適切なスクリーン(又はメッシュ)を用いて行われてよく、例えば、約25μm以上から約300μm以下の、いくつかの具体的な実施形態では、約45~約300μmの目開き(開口)径を有する。いくつかの実施形態では、選択的にスクリーニングされたスポジュメン粒子は、300μm未満、290μm未満、280μm未満、270μm未満、260μm未満、又は250μm未満の粒径を有する。1つの実施形態では、選択的スクリーニング107は、振動スクリーン、空気分級装置、空気分級装置、サイクロン分粒、又は他のいずれかの粒径による分離手段の使用を含む。振動及び他の類似の手段が、スクリーニングを促進及び/又は加速するために用いられ得る。いくつかの実施形態では、選択的スクリーニング107の後に得られるリチウム選鉱物は、少なくとも約3%のLi2Oを含む。いくつかの実施形態では、か焼鉱石の他の鉱物粒子(選択的スクリーニングによって保持されないもの)は、2%未満のLi2Oを含む。リチウム選鉱物は、化学添加剤の使用(例:浮遊選鉱)ではなく、物理的分離(すなわち、選択的スクリーニング107)によって得られることから、1つの実施形態では、したがって、本開示に従うリチウム選鉱物を製造する方法は、化学的試薬や汚染物(例えば、浮遊選鉱試薬)を含まない。化学汚染物が存在しないことにより、本開示の方法の環境フットプリントが、浮遊選鉱を含む先行技術の方法と比較して低減される。実際、本発明の方法によって発生する残渣廃棄物は、先行技術とは対照的に有害な試薬を含まない状態であり得ることから、容易に廃棄することができる。
【0031】
本開示の方法は、有利には、リチウム選鉱物中に、少なくとも80%、少なくとも85%、又は少なくとも87%のリチウム回収率を実現する。リチウム回収率は、選鉱物中に含有されるリチウムの量を、ROM鉱石中に含有されるリチウムの量で除したものを表す。
【0032】
選択的スクリーニング107は、リチウム塩を得るために用いることができるリチウム選鉱物を生成する。リチウム塩は、適切ないずれかの方法によってリチウム選鉱物から得られる(108)。リチウム塩は、LiOH、Li
2O、及び/又はLi
2CO
3を例とする商業的に望ましい塩であり得る。したがって、いくつかの実施形態では、方法は、リチウム選鉱物からリチウム塩を得ることを含む。いくつかの実施形態では、これらの方法は、0.5%未満の不純物含有量である電池グレードの炭酸リチウムを製造することができる。リチウム塩を得る例示的な方法を、
図2及び
図3に示す。
【0033】
1つの例では、リチウム選鉱物からLiOHを得るために、湿式製錬プロセスが行われる。
図2を参照すると、リチウム選鉱物からLiOHを製造する方法200が提供される。リチウム選鉱物は、まずオートクレーブ処理(201)されて、スラリーを得る。オートクレーブ処理201は、例えば、添加剤塩(例:ナトリウム塩)及び水相(例:水)を添加することによって行われ得る。オートクレーブ処理201は、例えば、約200~240℃の温度、及び約320~約360psi(すなわち、2.2~2.48MPa)の圧力で行われ得る。オートクレーブ処理201は、撹拌下で行われ得る。オートクレーブ処理201は、少なくとも60分間にわたって行われ得る。オートクレーブから得られたスラリーは、ろ過(202)されて、リチウムと、添加剤塩及びアルミノシリケートを含有する残渣とを含むろ液を得る。オートクレーブ処理201及びろ過202は、抽出リチウムの収率を高めるために、ろ過202の残渣又は保持液をオートクレーブに戻して添加することによって繰り返され得る。次に、保持液は、リチウムを可溶性の形態とするために、水及びCaOを添加することによって懸濁液、すなわちLiOHとCaOとの混合物(例えば、スラリー)に変換(203)され得る。次に、LiOHとCaOとの混合物は、ろ過(204)されて、LiOHを含むLiOHろ液を得る。次に、LiOHは、結晶化によって析出(205)されて、溶液中に懸濁したLiOH結晶を得る。1つの実施形態では、析出205は、ろ液の液体成分を蒸発させるために圧力(例:真空)及び/又は温度を様々に変えることによって行われる。次に、LiOH結晶は、遠心分離又は他の類似の固体/液体分離手段によって溶液から分離(206)され得る。所望に応じてLiOH結晶を溶解(207)することによって(例:溶解槽中で)、LiOH結晶は、より多くのリチウムを回収し、不純物含有量を低減するために、さらなる析出(結晶化)208及び分離209の工程に掛けられ得る。次に、析出されたLiOH結晶は、乾燥(210)されて、乾燥LiOH結晶が得られ、これは続いて、所望に応じて包装(211)され得る。1つの例では、乾燥210は、100~150℃の温度で、又はすべての遊離水が除去され、水酸化リチウムが一水和物の形態となるまで行われ得る。包装211は、例えば密封バッグでの包装であり得る。
【0034】
図3を参照すると、別の例において、リチウム選鉱物からLi
2CO
3を製造する方法300が提供される。
図2の場合と同様に、リチウム選鉱物は、オートクレーブ処理(301)されて、スラリーを得る。オートクレーブ処理301は、オートクレーブ処理201と同じ条件下で行われ得る。オートクレーブ処理301は、例えば、添加剤塩(例:ナトリウム塩)及び水相(例:水)を添加することによって行われ得る。オートクレーブ処理301は、例えば、約200~240℃の温度、及び約320~約360psi(すなわち、2.2~2.48MPa)の圧力で行われ得る。オートクレーブ処理301は、撹拌下で行われ得る。オートクレーブ処理301は、少なくとも60分間にわたって行われ得る。オートクレーブ処理301による消化の後、スラリーは、LiHCO
3含有溶液を得るために、炭酸水素化302のための炭酸水素化槽に送られ得る。炭酸水素化工程302は、例えば、室温で140~160psi(すなわち、0.965~1.1MPa)でのCO
2注入を用いて操作され得る(例:150psi/1.03MPa及び20℃)。炭酸水素化302は、中程度に可溶性である炭酸リチウムを、溶解状態のより可溶性である炭酸水素リチウムに変換する(例:可溶化スラリー)。次に、アルミノシリケート残渣を除去する目的で、溶液がろ過(303)される。炭酸水素化工程302に再利用され得るCO
2を除去するために、ろ液は、95℃に加熱(304)される。加熱304によって推進されるCO
2除去は、さらに、炭酸水素リチウムを、溶解度が低く析出(305)する炭酸リチウムに変換する。析出した炭酸リチウムは、次に、遠心分離を例とする適切ないずれかの手段を用いて液相から分離(306)され得る。初期フィードストックの品質に応じて、不純物を除去するために、第二の炭酸水素化工程307が所望に応じて行われ得る。不純物の除去307は、したがって、工程305及び306と同じ条件による第二の析出及び遠心分離を含み得る。さらに、不純物の除去307は、純度をさらに改善するために、所望に応じて、イオン交換クロマトグラフィーなどのイオン交換をさらに含み得る。最後に、結晶は乾燥(308)され、包装(309)され得る。
【0035】
リチウムイオン電池の製造は、本開示の範囲内であることが企図される。リチウム塩(例:LiOH又はLi2CO3)は、本開示の方法によって得ることができ、電池に含めることができる。例えば、リチウムは、電池の電極中に含めることができる。電池の製造方法は、当業者に公知である。
【0036】
実施例
リチウム選鉱物を、
図4に示される例示的方法50に従って製造した。まず、粗鉱(ROM)鉱石(Oトン)を、スポジュメンの適切な自由度に到達するまで、具体的には6~15mmの最大粒径まで破砕(1)し、それによって、破砕鉱石粒子を得た。破砕鉱石粒子をスクリーニング(2)して、粗鉱石粒子(0.9トン)を微鉱石粒子(0.1トン)から分離した。850μm未満(例:300~800μm)の粒径を有する合計重量0.1トンの微鉱石粒子を、粗粒子とは別個にか焼するために、スクリーニング2によって分離した。
【0037】
粗鉱石粒子を、大気圧下、1050℃で加熱することによってか焼(4)した。結晶構造が膨張し、スポジュメン結晶粒を脆化し、それによって、か焼鉱石を得た。他の鉱物は、同じ結晶構造を維持したことから、大きく脆化することはなかった。
図5は、粗鉱石粒子(か焼前)の結晶構造の電子顕微鏡画像を示し、
図6は、か焼鉱石の結晶構造の電子顕微鏡画像を示す。
図5に示されるように、粗鉱石粒子のスポジュメンは、か焼前は、そのアルファ結晶構造であった。
図6に示されるように、か焼鉱石のスポジュメンは、そのベータ結晶構造に脆化した。対照的に、粗鉱石粒子中に存在する他の鉱物の結晶構造は、か焼の過程で変化せずに維持された。か焼4の過程で発生したスポジュメンの脆化に起因して、スポジュメン結晶粒は破壊された、又はより小さい結晶粒への破壊が容易となった。スポジュメン結晶粒を、スクリーニング5によって他のより粗い鉱物結晶粒から分離して、リチウム選鉱物Cを得た。スクリーニング5の後に得られたリチウム選鉱物Cは、合計重量0.2トンを有し、廃棄した粗残渣は、0.72トンであった。
【0038】
水酸化リチウムの製造のために、オートクレーブ6から排出されるスラリーをろ過(7)した。Na2CO3及びLi2CO3の一部を含有するろ液Fを、オートクレーブへ再利用し、固体Li2CO3及びアルミノシリケートを含有する残渣は、CaOを用いてLi2CO3を高可溶性LiOHに変換する変換8に掛けた。スラリーをろ過(9)した。ろ過9の残渣は、アルミノシリケート及びCaCO3(CaOとLi2CO3との反応から)を含有する非透過物(reject)Rであった。ろ液は、LiOHを含有しており、第一の結晶化装置10に送り、そこでは、LiOHを析出させる目的で、水Wを真空下で蒸発させた。LiOH結晶を、遠心分離11を用いて残りの溶液から分離した。初期フィードストックの品質に応じて、溶解工程を所望に応じて行い(12)、続いて、不純物レベルを低下させるための第二の結晶化13及び遠心分離14を行った。最後に、生成物を乾燥(15)させ、出荷のために包装(16)した(LiOH(H2O))。この方法によって、0.5%未満の不純物含有量である電池グレードの水酸化リチウム一水和物を製造した。
【0039】
リチウム塩を得るために、リチウム選鉱物を湿式製錬プロセスに掛けた。より具体的には、リチウム選鉱物を、撹拌器付きオートクレーブ6中で60分間以上にわたり、340psi(2.34MPaと同等)、180~220℃で、Na2CO3及び水と混合した。スポジュメン構造中のリチウムを、反応の過程で水性ナトリウムイオンで置換した。その結果、リチウムは、中程度の溶解度を有する炭酸リチウムを形成した。炭酸リチウムは、主として析出物として存在した。
【0040】
より具体的には、2つの試験を行った。第一の試験では、1.25%のLi2Oを含有するROMヘッドサンプルを、か焼及び212μmでのスクリーニングによって改質して、5.45%のLi2Oグレードで89%のリチウム回収率を実現した。Li回収率は、選鉱物中に含有されるリチウムの量を、ROMサンプル中に含有されるLiの量で除したものを表す。第二の試験では、1.9%のLi2Oを含有するROMヘッドサンプルのサンプルを、か焼及び212μmでのスクリーニングによって改質して、6.0%のLi2Oグレードで89%のリチウム回収率を実現した。湿式製錬処理によってリチウム塩(Li2O)を得た後の結果を、以下の表1にまとめて示す。リチウム選鉱物の元素含有量を特定し、表2に示す。
【0041】
【0042】
【0043】
追加として、3つの他の試験について以下で述べる。表3には、別の鉱石源(表1及び表2に示されているものとは異なる)に対する粗粒子の選鉱を示す。表4は、予備選鉱鉱石(粗粒子分)に対する選鉱方法の成果を示す。表5は、選鉱方法を用いた粗粒子及び微粒子の価値付加(valorization)を示す。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
本発明を、その具体的な実施形態と関連して記載してきたが、請求項の範囲は、例で示した好ましい実施形態によって限定されるべきではなく、記載内容全体と一致する最も広い解釈が与えられるべきであることは理解されるであろう。
【国際調査報告】