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特表2024-517577コンパクトなデュアルLED照明システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】コンパクトなデュアルLED照明システム
(51)【国際特許分類】
   G03B 15/05 20210101AFI20240416BHJP
   H04N 23/56 20230101ALI20240416BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20240416BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20240416BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20240416BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240416BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240416BHJP
【FI】
G03B15/05
H04N23/56
H04N23/55
G02B3/00 A
G03B15/02 G
G03B15/02 S
F21S2/00 330
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560456
(86)(22)【出願日】2022-01-18
(85)【翻訳文提出日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 US2022012715
(87)【国際公開番号】W WO2022211876
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】17/215,086
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】519047200
【氏名又は名称】ゼブラ テクノロジーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Zebra Technologies Corporation
【住所又は居所原語表記】3 Overlook Point, Lincolnshire, Illinois 60069, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】グレヴィッチ ウラジミール
(72)【発明者】
【氏名】トゥ キン
【テーマコード(参考)】
2H053
5C122
【Fターム(参考)】
2H053CA06
2H053CA12
5C122DA16
5C122FB02
5C122FB05
5C122GE11
5C122GG04
5C122GG06
5C122GG10
5C122GG17
(57)【要約】
視野(FOV)内に現れる少なくとも1つの物体を照明するための光学アセンブリである。当該光学アセンブリは、物体の対象物(ターゲット)を照明するための第1及び第2照明を提供するように構成された第1及び第2照明源を含む。開口が、第1及び第2照明をコリメートして、デュアルコリメータに照明を提供するように構成されている。デュアルコリメータは、第1及び第2照明をコリメートし、第1及び第2照明をデュアルマイクロレンズアレイ(MLA)に提供するように配置されている。デュアルMLAは、コリメートされた第1及び第2放射を受容して、各照明出力野が異なる出力照明視野角を有するような2つの照明出力野を提供する、ように構成されたマイクロレンズアレイを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の照明のための光学アセンブリであって、
第1光軸に沿って第1照明を提供するように構成された第1照明源と、
第2光軸に沿って第2照明を提供するように構成された第2照明源と、
前記第1光軸に沿って配置された第1開口と、前記第2光軸に沿って配置された第2開口と、を有する開口要素と、
前記第1光軸に沿って配置された第1コリメータと、前記第2光軸に沿って配置された第2コリメータレンズと、を有するコリメータ要素と、
前記第1光軸に沿って配置された第1マイクロレンズアレイと、前記第2光軸に沿って配置された第2マイクロレンズアレイと、を有するマイクロレンズアレイ要素と、
を備え、
前記第2光軸は、前記第1光軸と同軸ではなく、
前記第1開口は、前記第1照明を透過するように構成されており、
前記第2開口は、前記第2照明を透過するように構成されており、
前記コリメータ要素は、前記開口要素から前記第1照明及び前記第2照明を受容するように構成され、更に、前記第1照明及び前記第2証明をコリメートするように構成されており、
前記マイクロレンズアレイ要素は、第1表面及び第2表面を有し、
前記マイクロレンズアレイ要素は、前記第1表面において前記コリメータ要素からの前記第1照明及び前記第2照明を受容するように構成され、更に、前記第2表面から第1出力照明野及び第2出力照明野を提供するように構成されている
ことを特徴とする光学アセンブリ。
【請求項2】
前記第1開口及び前記第2開口は、前記開口要素の独立した開口である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項3】
前記第1照明源は、前記第2照明源から5ミリメートル未満だけ離れて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項4】
前記コリメータ要素は、前記第1コリメータと前記第2コリメータとの間に配置されたセパレータ要素を更に有しており、
前記セパレータ要素は、前記第1照明が前記第2コリメータに入射するのを防ぐように構成され、更に、前記第2照明が前記第1コリメータに入射するのを防ぐように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項5】
前記コリメータ要素は、プラスチック材料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項6】
前記第1コリメータは、各方向に20度未満の視野角を有する正方形の強度プロファイルを有するように前記第1照明をコリメートするように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項7】
前記第2コリメータは、各方向に20度未満の視野角を有する正方形の強度プロファイルを有するように前記第2照明をコリメートするように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項8】
前記第1出力照明野及び前記第2出力照明野は、異なる照明強度の視野角プロファイルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項9】
前記マイクロレンズアレイ要素は、プラスチック材料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項10】
前記第1照明源は、発光ダイオードを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項11】
前記第2照明源は、発光ダイオードを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項12】
前記第1照明源と前記マイクロレンズアレイ要素の前記第2表面との間の距離は、7ミリメートル未満である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項13】
前記マイクロレンズアレイ要素の前記第2表面から前記対象物までの距離が、2~200インチである
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項14】
前記第1出力照明野は、長方形の強度プロファイルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項15】
前記第1出力照明野の前記長方形の強度プロファイルは、25度未満の第1視野角と、25度を超える第2視野角と、を有する
ことを特徴とする請求項14に記載の光学アセンブリ。
【請求項16】
前記第2出力照明野は、長方形の強度プロファイルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項17】
前記第2出力照明野の前記長方形の強度プロファイルは、30度未満の第1視野角と、40度を超える第2視野角と、を有する
ことを特徴とする請求項16に記載の光学アセンブリ。
【請求項18】
前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素を収容するアセンブリシャーシ
を更に備え、
前記アセンブリシャーシは、前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素の固定された相対位置を維持するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項19】
前記アセンブリシャーシは、
前記コリメータ要素に物理的に接触して前記コリメータ要素を支持して前記コリメータ要素の位置を維持するように構成された第1コリメータ支持体と、
前記コリメータ要素に物理的に接触して前記コリメータ要素を支持して前記コリメータ要素の位置を維持するように構成された第2コリメータ支持体と、
前記マイクロレンズアレイ要素に物理的に接触して前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記マイクロレンズアレイ要素の位置を維持するように構成された第1マイクロレンズアレイ支持体と、
前記マイクロレンズアレイ要素に物理的に接触して前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記マイクロレンズアレイ要素の位置を維持するように構成された第2マイクロレンズアレイ支持体と、
を有している
ことを特徴とする請求項18に記載の光学アセンブリ。
【請求項20】
前記第1マイクロレンズアレイ支持体及び前記第2マイクロレンズアレイ支持体は、前記第1コリメータ支持体及び前記第2コリメータ支持体とインターレースされている
ことを特徴とする請求項19に記載の光学アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
撮像装置は、一般に、所与の視野(FOV)内の画像を捕捉する。しばしば、マシンビジョンアプリケーションで使用する画像内の情報を効果的にデコードするために、スキャン装置が様々な距離及び様々な視野で画像を捕捉することが要求される。更に、ポータブルセンサの需要が高まっており、より小型のセンサ及びより小型の照明システムの使用が要求されている。従って、ポータブルスキャナ装置は、マシンビジョンの目的で、動作範囲の全体に亘って鮮明な画像を生成しながら、様々な幅の視野において機能できることが必要である。
【0002】
撮像バーコードリーダは、対象物(ターゲット)を照らすための照明源を必要とする。コンパクトなバーコードリーダなどのコンパクトな撮像システムは、内部照明源を必要とし得て、それは、しばしば、サイズ、電力要件、所望の視野(FOV)、及び/または、鮮明な画像を捕捉するために要求される照度、のために実装が困難である。更に、ある範囲の深度及び/またはFOVにおいて焦点合わせすることができる典型的な自動焦点撮像システムは、固定の照明プロファイルを有する内部または外部照明システムでは効率的に機能しない可能性がある。例えば、短距離でバーコードを読み取るために広い照明FOVを有することが好ましい場合がある一方で、より遠距離でバーコードを読み取るために狭い照明FOVを有することが好ましい場合がある。典型的な撮像システムは、これを達成できない。なぜなら、多くの広視野照明システムは、より遠くにある対象物を撮像するのに十分な照度を提供できないからである。幾つかのシステムは、複雑なカスタム光学系とバルキーな(大型の)コンポーネントとの組合せを介して、これらの問題や他の問題に対処し得るが、そのようなシステムは、かなり複雑であり、高価であり、大型であり、装置の信頼性に不利な影響を与え得る。更に、照明用に複数の照明源を利用する既知のシステムは、しばしば、密に配置されたコリメートレンズ間のクロストークに苦しむ。それは、寄生照明を生成して、有用な照明パワーを低減する。更に、多くのシステムは、円形の照明野を実装しているが、これは、典型的には、デコート(復号)用の対象物(ターゲット)と合致せず、照明パワーの損失とデコード(復号)FOVの減少とに帰結し得る。
【0003】
従って、これらの問題に対処する、改善されたシステム、方法及び装置のニーズが存在する。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態において、本発明は、対象物の照明のための光学アセンブリである。当該光学アセンブリは、第1光軸に沿って第1照明を提供するように構成された第1照明源と、第2光軸に沿って第2照明を提供するように構成された第2照明源と、前記第1光軸に沿って配置された第1開口と、前記第2光軸に沿って配置された第2開口と、を有する開口要素と、前記第1光軸に沿って配置された第1コリメータレンズと、前記第2光軸に沿って配置された第2コリメータレンズと、を有するコリメータ要素と、前記第1光軸に沿って配置された第1マイクロレンズアレイと、前記第2光軸に沿って配置された第2マイクロレンズアレイと、を有するマイクロレンズアレイ要素と、を備え、前記第2光軸は、前記第1光軸と同軸ではなく、前記第1開口は、前記第1照明を透過するように構成され、前記第2開口は、前記第2照明を透過するように構成され、前記コリメータ要素は、前記開口要素から前記第1照明及び前記第2照明を受容するように構成され、更に、前記第1照明及び前記第2証明をコリメートするように構成され、前記マイクロレンズアレイ要素は、第1表面及び第2表面を有し、前記マイクロレンズアレイ要素は、前記第1表面において前記コリメータ要素からの前記第1照明及び前記第2照明を受容するように構成され、更に、前記第2表面から第1出力照明野及び第2出力照明野を提供するように構成される、ことを特徴とする光学アセンブリである。
【0005】
当該実施形態の一変形例において、コリメータ要素は、前記第1光軸に沿って伝播するように前記第1照明をコリメートするように構成された、前記第1光軸に沿って配置された第1コリメータと、前記第2光軸に沿って伝播するように前記第2照明をコリメートするように構成された、前記第2光軸に沿って配置された第2コリメータと、を有する。当該実施形態の一変形例において、前記コリメータ要素は、前記第1コリメータと前記第2コリメータとの間に配置されたセパレータ要素を更に有しており、前記セパレータ要素は、前記第1照明が前記第2コリメータに入射するのを防ぐように構成され、更に、前記第2照明が前記第1コリメータに入射するのを防ぐように構成される。
【0006】
当該実施形態の一変形例において、マイクロレンズアレイ要素は、前記第1照明を拡大して第1出力照明野を提供するように構成された、前記第1光軸に沿って配置された第1マイクロレンズアレイと、前記第2照明を拡大して第2出力照明野を提供するように構成された、前記第2光軸に沿って配置された第2マイクロレンズアレイと、を有する。
【0007】
当該実施形態の一変形例において、前記第1出力照明野は、長方形の強度プロファイルを有する。当該実施形態の更なる一変形例において、前記第1出力照明野の長方形の強度プロファイルは、25度未満の第1視野角と、25度を超える第2視野角と、を有する。
【0008】
当該実施形態の一変形例において、前記第2出力照明野は、長方形の強度プロファイルを有する。当該実施形態の更なる一変形例において、前記第2出力照明野の長方形の強度プロファイルは、30度未満の第1視野角と、40度を超える第2視野角と、を有する。
【0009】
当該実施形態の一変形例において、光学アセンブリは、前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素を収容するアセンブリシャーシを更に備え、前記アセンブリシャーシは、前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素の固定された相対位置を維持するように構成される。当該実施形態の更なる一変形例において、前記アセンブリシャーシは、前記コリメータ要素に物理的に接触して前記コリメータ要素を支持して前記コリメータ要素の位置を維持するように構成された第1コリメータ支持体と、前記コリメータ要素に物理的に接触して前記コリメータ要素を支持して前記コリメータ要素の位置を維持するように構成された第2コリメータ支持体と、前記マイクロレンズアレイ要素に物理的に接触して前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記マイクロレンズアレイ要素の位置を維持するように構成された第1マイクロレンズアレイ支持体と、前記マイクロレンズアレイ要素に物理的に接触して前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記マイクロレンズアレイ要素の位置を維持するように構成された第2マイクロレンズアレイ支持体と、を有する。当該実施形態の別の一変形例において、前記第1及び第2マイクロレンズアレイ支持体は、前記第1及び第2コリメータ支持体とインターレースされる。
【0010】
添付の図面は、以下の詳細な説明と共に、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を形成し、特許請求される発明を含む概念の実施形態を更に説明するのに役立ち、また、それら実施形態の様々な原理及び利点を説明するのに役立つ。添付図面において、同様の参照符号は、別個の図面を通して同一または機能的に類似の要素を指している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、幾つかの実施形態に従う、適応型照明システムを有する撮像装置の概略側面図である。
【0012】
図2図2は、幾つかの実施形態に従う、自動焦点システム及び適応型照明システムを有する撮像スキャンステーションの概略平面図である。
【0013】
図3図3は、本開示の教示に従う、撮像リーダを含むシステムのブロック接続図を示す。
【0014】
図4A図4Aは、デュアル照明システムの光学アセンブリの光線追跡の側断面図である。
【0015】
図4B図4Bは、図4Aの光学アセンブリの遠方視野照明の光線追跡の平面図である。
【0016】
図4C図4Cは、図4Aの光学アセンブリの近接視野照明の光線追跡の平面図である。
【0017】
図5A図5Aは、本開示の教示に従う、デュアルコリメータの第1斜視図である。
【0018】
図5B図5Bは、本開示の教示に従う、図5Aのデュアルコリメータの第2斜視図である。
【0019】
図6図6は、本開示の教示に従う、遠方MLA及び近接MLAを有するデュアルマイクロレンズアレイ(MLA)プレートの斜視図である。
【0020】
図7A図7Aは、図5A及び図5Bのデュアルコリメータの照明フル視野角である。
【0021】
図7B図7Bは、図6のデュアルコリメータの遠方MLA部分の照明フル視野角である。
【0022】
図7C図7Cは、図6のデュアルコリメータの近接MLA部分の照明フル視野角である。
【0023】
図8A図8Aは、本開示の教示に従う、照明開口及び支持ノッチを有する照明シャーシの斜視図である。
【0024】
図8B図8Bは、図8Aの照明シャーシの一部の側断面図であり、図4Aのデュアル照明システムの光学系を含む。
【発明を実施するための形態】
【0025】
当業者は、図面内の要素は簡潔及び明瞭に示されていて、必ずしも一定縮尺で描かれていない、ということを理解するであろう。例えば、図面内の幾つかの要素の寸法は、本発明の実施形態の理解を改善することを助けるべく、他の要素と比較して誇張されている可能性がある。
【0026】
装置及び方法の構成要素は、適切な場合、図面内で従来の符号によって示されており、当該図面は、詳細に関する開示を不明瞭にしないように、本発明の実施形態を理解することに関連する特定の詳細のみを示しており、当該詳細に関する開示は、本明細書の記載の利益を受ける当業者にとって容易に明らかである。
【0027】
マシンビジョン用のポータブル高性能光学撮像システムが、小型のフォームファクタを維持するべく小型の撮像センサを採用している。例えば、典型的なマシンビジョン撮像センサは、約3ミクロンのセンサピクセル領域を有する約3×3ミリメートルの撮像センサ矩形領域を備える。幾つかの高性能コンパクトマシンビジョンシステムは、小型のフォームファクタの撮像センサに加えて、広角の視野(FOV)(例えば、40度より大きい)を要求する。バーコードリーダは、しばしば、近距離で効率的にバーコードを読み取るためには広い撮像視野(FOV)を要求する一方で、遠距離で効率的にバーコードを読み取るためには狭い視野(FOV)を要求する。バーコードリーダのFOVの変化は、当該バーコードリーダによって撮像され得るモジュールあたりのピクセル数(PPM)を変化させ、このため、バーコードの撮像及び読み取りの効率を変化させる。典型的には、バーコードリーダは、バーコードを適切に読み取るための最小PPMを要求する。
【0028】
コンパクトなバーコードリーダまたは撮像システムを実装するためには、内部照明システムが要求され得る。しばしば、高性能バーコードリーダの広いFOV照明要件を満たすと同時に、対象物(ターゲット)を照明して当該対象物を適切に撮像して読み取るのに十分な光をより遠い距離にもたらすような照明システムを作成することが、困難である。本明細書に記載されるように、短距離でバーコードを読み取るために照明システムの広い照明FOVを提供する能力を有すると同時に、より遠い距離で対象物により大きな照度を提供するべく照明システムの異なる狭いFOVを提供することが可能であるような、異なる照明視野(FOV)を有する2つの照明野を生成して、異なる距離でバーコードを読み取るのに十分なPPMを考慮することが、有益であり得る。
【0029】
本開示は、2つの異なる照明FOVを提供し得るデュアルLED照明システムを備えたコンパクトな光学アセンブリについて説明する。当該光学アセンブリは、関心のある対象物までの焦点距離を有する撮像システムを含み得る。照明システムは、撮像システムがより短い焦点距離で焦点合わせされる時に広い照明FOVを提供するように構成され得て、且つ、照明システムは、撮像システムがより遠い距離で焦点合わせわれる時に狭い照明FOVを提供するように構成され得る。説明されるデュアルLED照明システムは、デジタルズーム、光学ズーム、オートフォーカス(自動焦点合わせ)若しくは可変焦点要素、を有する光学アセンブリ、または、撮像(結像)焦点を変更するか若しくは異なる対象物距離で光学的検出を実行するように構成された任意の他の光学アセンブリ、において採用され得る。
【0030】
本開示は、コリメートレンズと、デュアルMLAプレートと、を採用するデュアルLED照明システムを説明するが、それは、(i)ある範囲の距離において物体に広いFOV照明を可能にすること、(ii)ある範囲の距離において物体に狭いFOV照明を提供すること、(iii)撮像システムの広範囲の焦点距離での対象物の効率的な読み取りを提供すること、及び、(iv)マシンビジョン用の自動焦点合わせする光学撮像システム、特には照明システム、のサイズ及びコストを低減すること、によって現在の技術を改善する。
【0031】
例示的な実装形態では、本出願は、1または複数の関心のある物体の複数の照明FOVを提供するデュアル視野(FOV)照明システムを備えた光学アセンブリを提供する。本開示の様々な実施形態では、光学アセンブリは、第1照明源、第2照明源、開口(アパーチャ)要素、コリメータ要素、及び、マイクロレンズアレイ要素、を含む。第1及び第2照明源は、対象物(ターゲット)に照明を提供するために、それぞれ、第1及び第2光軸に沿って第1及び第2照明を提供するように構成される。開口要素は、第1及び第2光軸に沿って配置され、第1及び第2照明源によってそれぞれ提供される第1及び第2照明を透過するように構成される。コリメータ要素は、第1及び第2光軸に沿って配置され、第1及び第2照明源からの第1及び第2照明を開口要素から受容するように構成され、更に、第1及び第2照明をそれぞれ第1及び第2光軸に沿ってコリメートするように構成される。マイクロレンズアレイ素子は、第1及び第2光軸に沿って配置され、コリメータ要素からの光を受容するように構成される。マイクロレンズアレイ素子は、第1及び第2照明を受容するように構成された第1表面と、対象物(ターゲット)に第1及び第2出力照明を提供するように構成された第2表面と、を有する。
【0032】
本明細書で説明されるデュアルFOVシステムを含み得る撮像装置の第1実施形態が、図1乃至図3に概略的に示されている。当該撮像装置100は、ハウジング102と、照明システム150と、ハウジング102内に少なくとも部分的に配置され、撮像カメラアセンブリを含む撮像システム110と、を含む。具体的には、撮像システム110は、撮像センサ112及びレンズアセンブリ120を含む。当該装置100は、ドッキングステーション101内に挿入されるように構成され得て、ドッキングステーション101は、幾つかの例では、装置100に電力を提供するAC電源101aを含み得る。装置100は、バッテリなどのオンボード電源103と、メモリ及び撮像システム110の動作を制御するコントローラを収容し得るプリント回路基板106と、を更に含み得る。幾つかの実施形態では、装置100は、画像を捕捉するように撮像システム110を起動するために使用されるトリガ(図示せず)を含み得る。装置100は、当該装置100の動作を支援するために回路基板106に結合された、デコーティング(復号)システム、プロセッサ及び/または回路等の、任意の数の追加コンポーネントを含み得る。
【0033】
ハウジング102は、当該ハウジング102の内部領域内で撮像システム110を支持する前方部分または読み取りヘッド部分102bを含む。撮像システム110は、モジュール式である必要はないが、モジュール式であり得る。なぜなら、ユニットとして取り外されたり装置内に挿入されたりし得るからである。これは、異なる照明特性及び/または撮像特性を有する照明システム150及び/または撮像システム110の容易な置換を許容する(例えば、異なる照明源、レンズ、照明フィルタ、照明FOV及びFOV範囲、を有する照明システムや、異なる焦点距離、作業範囲及び撮像FOV、を有するカメラアセンブリ)。幾つかの例では、視野は静的であり得る。
【0034】
画像センサ112は、実質的に平坦な表面を形成する複数の感光素子を有し得て、任意の数のコンポーネント及び/または手法(アプローチ)を使用してハウジング102に対して固定的に取り付けられ得る。画像センサ112は、更に、規定の中心結像軸Aを有し、それは、実質的に平坦な表面に垂直である。幾つかの実施形態では、結像軸Aは、レンズアセンブリ120の中心軸と同軸である。レンズアセンブリ120は、任意の数のコンポーネント及び/または手法を使用して、ハウジング102に対して固定的に取り付けられ得る。図示の実施形態では、レンズアセンブリ120は、前方開口114と画像センサ112との間に位置決めされている。前方開口114は、視野外の物体からの光を遮断し、これは、対象物体以外の物体からの迷光による結像の問題を軽減する。更に、前方開口114を1または複数のレンズと組み合わせることで、画像が画像センサ112上に正確に形成されることが可能になる。
【0035】
ハウジング102は、対象物(ターゲット)の撮像のために関心のある目標物体を照明するように構成された照明システム150を含む。対象物(ターゲット)は、1Dバーコード、2Dバーコード、QRコード、UPCコード、または、英数字や他の記号などの当該関心のある対象物を示す他の証印、であり得る。照明システム150は、本明細書で更に説明されるように、デュアルFOV照明システムであり得る。照明システム150は、近い対象物124aの広角な撮像を可能にするように広角照明FOV122aを適応的に提供し得るし、あるいは、遠くの対象物124bを撮像するように狭角照明FOV122bを適応的に提供し得る。
【0036】
図2は、デュアルFOV照明システムを含むスキャン(スキャニング)ステーション200の一実施形態を示す。商品102が、スキャニング面(走査面)204を横切って、または、スキャニング面204に沿って移動されて、デュアルFOV照明源150によって照明されて、当該商品202を識別すべく撮像リーダ206の撮像システム110によって撮像される。幾つかの実施形態では、スキャンステーション200は、商品を光学的にスキャンして当該商品及び取引に影響を与える当該商品の特性を識別するための、コンピュータシステム及びインタフェース(図示せず)を有し得る、販売時点情報管理(POS)ステーションである。幾つかの実施形態では、スキャンステーションは、在庫配送システムの一部であり、そこでは、商品の配送を監視及び制御するべく、当該商品がスキャニング面204によってまたはスキャニング面204を横切って搬送される。例えば、施設から商品を発送したり、施設に配送された商品を受け取ったりし得る。
【0037】
スキャニング面204は、商品202が当該スキャニング面204に対して手動で移動されるように、静止面であり得る。幾つかの実施形態では、スキャニング面204が商品202を移動させ得るし、あるいは、別の自動化手段によって移動され得る。他の実施形態では、スキャニング面204は、例えば、コンベヤベルト、空気圧コンベヤ、ホイールコンベヤ、ローラコンベヤ、チェーンコンベヤ、フラットコンベヤ、垂直コンベヤ、トロリーコンベヤ、または他のコンベヤ、等のコンベヤシステムによる、移動面であり得る。いずれの場合でも、商品202は、ステーション200の現在の作業(すなわち走査)範囲を通って絶えず移動するように、撮像リーダ206に対して連続的に移動され得る。例えば、ステーションは、商品202の距離、デュアルFOV照明システム150の照明FOV、及び/または、撮像システム110のFOV、に依存して、広角の作業範囲208a及び狭いFOV208bを有し得る。幾つかの例では、商品202は、離散化された態様で移動し、当該時間の少なくとも一部において、当該商品202の1または複数の画像が捕捉されることを許容するのに十分な期間、当該商品202が撮像リーダ206に対して表面204上に固定状態で維持される。
【0038】
商品202は、実質的に直線状の異なる経路210A、210B等に沿って移動し得る。各経路は、いずれも作業範囲208a、208bを横切るが、撮像リーダ206から異なる距離にある。デュアルFOV照明システム150は、撮像リーダ206から商品202までの距離に応じて、1または複数の照明FOVに従って照明を提供し得る。例えば、撮像システム110は、商品202の撮像焦点距離を決定し得て、デュアル照明システム150は、当該撮像焦点距離に依存するFOVを有する照明を提供し得る。幾つかの実施形態では、コントローラが、デュアル照明システム150を制御して当該デュアル照明システム150のFOVを制御し得る。商品202は撮像リーダ206から任意の距離で表面204を横断し得るため、経路210A、210Bは、例示のためのものである。従って、デュアルFOV照明システムは、商品202の撮像リーダ206からの距離に依存して、当該商品を撮像するための1または複数の照明FOVを提供し得る。
【0039】
図3は、撮像リーダ206を含むシステム300のブロック接続図を示す。ここで、図2の撮像リーダ206が参照され、システム300は、図1の撮像装置100を用いて実装され得る。図3において、撮像リーダ206は、1または複数のプロセッサと、本明細書に記載されるシステム及び方法に関連付けられた動作を実行するためのコンピュータ実行可能指令(指令)を記憶する1または複数のメモリと、を有し得る。撮像リーダ206は、当該リーダを、サーバ212、在庫管理システム(図示せず)及び他の撮像リーダに接続するためのネットワーク入出力(I/O)インタフェースを含む。これらの装置は、例えば、TCP/IP、WiFi(802.11b)、ブルートゥース、イーサネット、または、任意の他の適切な通信プロトコルまたは標準、等の1または複数の通信プロトコル標準を実装する有線及び/または無線の接続コンポーネントを含む、任意の適切な通信手段を介して接続され得る。撮像リーダ206は、更に、視覚的インジケータ、指示(指令)、データ、及び、画像などの情報をユーザに提供するためのディスプレイを含む。
【0040】
幾つかの実施形態では、サーバ212(及び/または他の接続される装置)は、同一のスキャンステーション200内に配置され得る。他の実施形態では、サーバ212(及び/または他の接続される装置)は、クラウドプラットフォームまたは他の遠隔地などの遠隔地に配置され得る。更に他の実施形態では、サーバ212(及び/または他の接続される装置)は、ローカル及びクラウドベースのコンピュータの組み合わせで形成され得る。
【0041】
サーバ212は、コンピュータ指令(命令)を実行して本明細書に記載されるシステム及び方法に関連付けられた動作を実行するように構成されている。サーバ212は、エンタープライズサービスソフトウェアを実装し得る。当該エンタープライズサービスソフトウェアは、例えば、RESTful(代表的な状態転送)APIサービス、メッセージキューイングサービス、及び、様々なプラットフォームまたは仕様によって提供され得るイベントサービス、を含み得る。当該様々なプラットフォームまたは仕様は、例えば、Oracle WebLogic Serverプラットフォーム、JBossプラットフォーム、IBM WebSphereプラットフォーム、等のいずれか1つによって実装される、J2EE仕様である。Ruby on Railsや、Microsoft.NET等の、他の技術またはプラットフォームも使用され得る。
【0042】
図示の例では、撮像リーダ206は、デュアルFOV照明システム150を含む。当該デュアルFOV照明システム150は、可視光源(例えば、640nmで発光する発光ダイオード(LED))または赤外光源(例えば、700nm、850nmまたは940nm、あるいは、約700nm、約850nmまたは約940nm、で発光する)を含み得る。デュアルFOV照明システム150は、作業範囲208a、208bの全作業距離にわたって撮像するために当該作業範囲208a、208bを照明する照明ビームを生成可能である。すなわち、デュアルFOV照明システム150は、作業範囲208a、208b全体の少なくとも各々を照明するように構成されている。幾つかの実施形態では、デュアルFOV照明システム150は、各々が対応するFOV及び撮像リーダ206からの作動距離を有する、複数の作業範囲を照明可能であり得る。デュアルFOV照明システム150の照明強度及び撮像リーダの感度は、(スキャン範囲とも呼ばれる作業範囲の距離を規定する)最遠距離及び最近距離、並びに、照明FOVに関する作業範囲、を決定し得る。それらの上で商品がスキャンされ得て、当該商品のバーコードがデコード(復号)され得る。
【0043】
デュアルFOV照明システム150は、プロセッサによって制御され得て、撮像リーダ206に結合された(またはその一部として形成された(不図示))物体検出システムによってトリガされる光源などの、連続光源、断続(間欠)光源、または、信号制御光源、であり得る。デュアルFOV照明システムは、レーザダイオード、LED、黒体放射源、赤外光源、近赤外光源、紫外光源、可視光源、全方向照明源、または、他の照明源、などの光源を含み得る。更に、デュアルFOV照明システム150は、対象物体を照明するための光放射を、分散する、焦点合わせ(集束)する、拡散する、及び/または、フィルタリングする、ための光学系を含み得る。幾つかの実施形態では、デュアルFOV照明システム150は、図1のハウジング102の内部に収容され得るか、あるいは、ハウジング102の外面に取り付けられ得る。幾つかの実施形態では、撮像システム110は、図3の撮像リーダ206内に収容されて得るか、あるいは、撮像リーダ206の外面に取り付けられ得る。幾つかの実施形態では、デュアルFOV照明システム150は、ハウジング102及び/または撮像リーダ106とは別個の装置またはコンポーネントであり得て、デュアルFOV照明システム150は、撮像装置100または撮像リーダ106によって画像を捕捉するための対象物体を照明するように構成される。
【0044】
撮像リーダ106は、更に、撮像リーダ206の作業範囲208a、208b内で、商品102または他の関心のある物体(OOI)などの照明対象物の画像を捕捉するように位置決めされた撮像センサ306を有する撮像システム110を含む。幾つかの実施形態では、撮像センサ306は、1または複数のCMOS撮像アレイで形成される。幾つかの実施形態では、撮像センサは、電荷結合素子または他の固体素子であり得る。撮像センサ306は、サイズが約3ミクロンの画素(ピクセル)を有する1メガピクセルのセンサであり得る。幾つかの実施形態では、撮像センサは、合計約2メガピクセルを有する3ミリメートルの画像(ピクセル)を含み、撮像センサ全体の幅及び長さが各寸法で3ミクロンである。幾つかの実施形態では、撮像センサ306は、撮像リーダ206から異なる距離にある物体を撮像するために撮像焦点面を変更可能な自動焦点合わせ(オートフォーカス)カメラなどの、可変焦点撮像センサであり得る。
【0045】
撮像リーダは、デュアルFOV照明システム150からの照明が撮像リーダ206を出ることを許容し、OOIからの光が撮像センサ306に到達することを許容するための、1または複数の窓310を含み得る。幾つかの実施形態では、適応型の照明システム150が撮像リーダ206の外部にあってもよく、当該外部照明システムは、照明を透過するための窓を含み得て、あるいは、当該外部照明システムは、窓を使用することなく自由空間内に照明を放射し得る。幾つかの実施形態では、デュアルFOV照明システム150は、1または複数の開口(アパーチャ)を含み得て、当該開口は、照明がこれを通過してOOIに当該照明を提供することを許容するように構成され得る。幾つかの実施形態では、デュアルFOV照明システム150は、光学フィルタ、窓、空間フィルタ、開口(アパーチャ)、または、OOIの照明を提供するための他の構造、を通してOOIに照明を提供し得る。
【0046】
焦点コントローラ314が、撮像センサ306及び任意の可変焦点光学系(例えば、変形可能レンズ、液体レンズ、並進可能レンズ、並進可能格子、または、他の可変焦点光学素子)を制御するために結合され、撮像センサ306のための1または複数の個別の(区分できる)撮像面を規定する。幾つかの実施形態では、撮像システム110は、当該撮像システム110の焦点距離を制御するための、フォーカシングレンズドライブ、シフトレンズドライブ、ズームレンズドライブ、絞り(アパーチャ)ドライブ、角速度ドライブ、ボイスコイルモータドライブ、及び/または他、のドライブユニット、を含み得る。撮像システム110は、複数のレンズ、レンズステージ、等を更に含み得る。幾つかの実施形態では、OOIを撮像するための焦点面が、撮像センサ306、焦点コントローラ304、及び/または、撮像センサ306及び焦点コントローラ314と通信するプロセッサ、によって確立されると、焦点距離を示す情報が照明コントローラ55に提供され得る。照明コントローラ155は、焦点距離を示す当該情報を処理して、デュアルFOV照明システム150の所望のFOV及び照明距離(すなわち、照明強度出力)を決定し得る。次いで、照明コントローラ155は、デュアルFOV照明システム150を制御し得て、当該デュアルFOV照明システム150をして照明距離に対して決定されたFOVに従って照明を提供させ得る。例えば、コントローラ155は、デュアルFOV照明システム150を制御し得て、当該デュアルFOV照明システム150をして、本明細書で更に説明される、近野照明または遠野照明を提供させ得る。幾つかの実施形態では、デュアルFOV照明システム150は、複数の照明源を含み、デュアルFOV照明システム150は、当該複数の照明源のうちの1または複数を制御し得て、所望の照明距離に従ってFOVを提供し得る。
【0047】
幾つかの実施形態では、メモリは、商品202等のOOIの焦点距離に関する情報を記憶し得て、照明コントローラ155は、メモリから当該情報を取得し得て、所望の照明FOV及び照明強度、または、複数の潜在的な照明FOV及び照明強度、を決定し得る。次いで、照明コントローラ155は、焦点コントローラ314からの情報に基づいて、複数の照明FOV及び照明強度のうちの1つを決定し得て、決定された照明FOV及び照明強度で照明を提供するようにデュアルFOV照明システム150を制御し得る。更に、照明コントローラは、デュアルFOV照明システム150を制御し得て、様々なFOV及び照明強度に従って照明を提供し得て、所与のOOIに対する所望の照明パラメータを決定し得るか、あるいは、OOIの複数の画像を捕捉するための様々な照明を撮像システム110に提供し得る。この時、好ましい照明が、撮像システム110、または、撮像システム110と通信するプロセッサ、によって決定され得て、照明コントローラ155に決定された所望の照明が提供され得る。
【0048】
図4Aは、デュアル照明システムの光学アセンブリ400の一実施形態の光線追跡の側断面図である。図4Bは、図4Aの光学アセンブリ400の遠方視野照明の光線追跡の平面図である。図4Cは、図4Aの光学アセンブリ400の近接視野照明の光線追跡の平面図である。光学アセンブリ400は、第1照明源402a及び第2照明源402bを含む。第1照明源402は、第1光軸Aに沿って配置され、当該第1光軸Aに沿って第1照明404aを提供するように構成されている。第2照明源402bは、第2光軸Bに沿って配置され、当該第2光軸Bに沿って第2照明404bを提供するように構成されている。幾つかの実施形態では、第1及び第2照明源402a、402bは、1または複数の、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード、レーザ、黒体放射源、または、他の照明源、を含み得る。幾つかの実施形態では、第1及び第2照明404a、404bは、対象物(ターゲット)の撮像のために当該対象物を照明するための、赤外線放射、近赤外線放射、可視光、光放射、紫外線放射、または、別のタイプの放射、のうちの1または複数を含み得る。第1及び第2照明源402a、402bは、正方形の光源であり得て、第1及び第2照明源402a、402bの中心点は、1~5mmの間隔、5~10mmの間隔、10mm未満の間隔、または、1cmより大きい間隔、で配置され得る。更に、第1及び第2照明源402a、402bは、1mm×1mmの正方形、2mm×2mmの正方形、5mm×5mmの正方形、または、5mm×5mmより大きい正方形、であり得る。第1及び第2照明源402a、402bは、円形、長方形、または、他の幾何学的形状、であり得る。光学アセンブリは、第1開口(アパーチャ)405a及び第2開口(アパーチャ)405bを有する開口要素405を含む。第1照明404aは、第1開口405aを通って第1光軸Aに沿って伝播し、第2照明404bは、第2開口405bを通って第2光軸Bに沿って伝播する。第1及び第2開口405a、405bは、独立した開口であり得るし、あるいは、同一のより大きい開口要素の2つの開口であり得る。後者は、例えば、単一の材料内の2つの孔(ホール)または開口部(オープニング)であり、当該2つの孔は独立で幾らかの距離だけ空間的に分離されている。更に、第1及び第2開口405a、405bは、第1及び第2照明404a、404bの両方を透過する同一の大きな開口(アパーチャ)であってもよい。
【0049】
コリメータ要素408は、第1及び第2照明404a、404bをコリメートするために、第1及び第2光軸A、Bに沿って配置されている。コリメータ要素408は、第1コリメータ408a及び第2コリメータ408bを有する。第1コリメータは、第1開口405aから第1照明404aを受容するように構成された第1コリメータ入口面410aを有し、第2コリメータ408bは、第2開口405bから第2照明404bを受容するように構成された第2コリメータ入口面410bを有する。第1及び第2コリメータ入口面410a、410bは、第1照明404aの少なくとも一部が第2コリメータ408bに入射するのを防止し、更に第2照明404bの少なくとも一部が第1コリメータ408aに入射するのを防止する分離要素409によって、分離され得る。分離要素409は、空気、金属、プラスチック、ガラス、または、他の材料、の楔または壁を含み得る。第1コリメータ408aは、第1光軸Aに沿って配置された第1コリメータ出口面412aを有し、コリメートされた(平行化された)第1照明404aをマイクロレンズアレイ要素415に提供する。第2コリメータ408bは、第2光軸Bに沿って配置された第2コリメータ出口面412bを有し、コリメートされた(平行化された)第2照明404bをマイクロレンズアレイ要素415に提供する。
【0050】
マイクロレンズアレイ要素415は、第1及び第2光軸A、Bに沿って配置され、コリメータ要素408からコリメートされた第1及び第2照明404a、404bを受容する。マイクロレンズアレイ要素415は、第1マイクロレンズアレイ415aと第2マイクロレンズアレイ415bとを有する。第1マイクロレンズアレイ415aは、第1照明404aを受容するために第1光軸Aに沿って配置された第1マイクロレンズ入口面418aを有する。第1マイクロレンズアレイ415aはまた、図4Aに実線で示されるように、対象物(ターゲット)の撮像のために当該対象物に向かう第1出力照明野425aとして第1照明404aを提供する第1マイクロレンズ出口面420aを有する。第2マイクロレンズアレイ415bは、第2照明404bを受容するために第2光軸Bに沿って配置された第2マイクロレンズ入口面418bを有する。第2マイクロレンズアレイ415bはまた、図4Aに破線で示されるように、対象物(ターゲット)の撮像のために当該対象物に向かう第2出力照明野425bとして第2照明404bを提供する第2マイクロレンズ出口面420bを有する。第1及び第2マイクロレンズアレイ415a、415bの各々は、入力放射線を独立に拡散し得るか、あるいは、入力放射線野を独立に引き延ばし得て、入力平行照明よりも広い視野角を有する1または複数の次元を有する出力照明野を提供し得る。マイクロレンズアレイ要素415は、ゼオネックス、アクリルポリカーボネート、K26R、E48R、または、他のプラスチック材料などの、プラスチック材料であり得る。幾つかの実施形態では、マイクロレンズアレイ要素415は、光を透過できるガラス材料または他の光学材料であり得る。更に、光学アセンブリ400のコンパクトなフォームファクタを提供するために、第1及び/または第2照明源402a、402bのいずれかと、第1及び/または第2マイクロレンズ出口面420a、420bのいずれかの第2表面と、の間の距離は、5mm、7mm、10mm、12mm、15mm未満、10mm未満、または、8mm未満であり得る。
【0051】
図5Aは、デュアルコリメータ500の第1斜視図であり、図5Bは、図5Aのデュアルコリメータ500の第2斜視図である。図5A及び図5Bのコリメータ要素500は、図4Aのコリメータ要素408として実装され得る。デュアルコリメータ500は、第1コリメータ508aと第2コリメータ508bとを有する。第1コリメータ508aは、第1コリメータ入口面510a及び第1コリメータ出口面512aを有する。第1コリメータ入射面510a及び第1コリメータ出射面512aは、各々独立に、凹面、凸面、非球面、または、照明をコリメートするための他の面、であり得る。第2コリメータ508bは、第2コリメータ入口面510b及び第2コリメータ出口面512bを有する。第2コリメータ入射面510b及び第2コリメータ出射面512bは、各々独立に、凹面、凸面、非球面、または、照明をコリメートするための他の面、であり得る。
【0052】
デュアルコリメータ500は、また、第1コリメータ508aと第2コリメータ508bとの間に楔509を含み得る。楔509は、第1コリメータ508aに入射する照明が第2コリメータ508bに伝播するのを防止し、更に、第2コリメータ508bに入射する照明が第1コリメータ508aに伝播するのを防止する。図5Bに示されるように、楔509は、デュアルコリメータのディボットであり得るが、幾つかの実施形態では、楔509は、金属、ミラー、薄膜、光学フィルタ、プラスチック、ガラス材料、または、第1及び第2コリメータ508a、508b間の光クロストークを防ぐことが可能な他の材料または要素、などの材料を含み得る。幾つかの実施形態では、デュアルコリメータは、プラスチック、ガラス、または、他の光学的に透明な媒体、のうちの1または複数を含み得る。デュアルコリメータ500はまた、3つのタブ530a、530b、530cを含む。当該タブ530a、530b、530cは、デュアルコリメータ500をシャーシ内に位置決めするためのものである。タブ530a、530b、530cは、スペースの効率的な使用を許容し、コンパクトな照明システムを製造するための手段を提供する。典型的には、コリメータなどの光学要素は、嵩張るマウント(取付部)と位置決めアクチュエータとが必要であり、その結果、光学システムが大きくなる。タブ530a、530b、530cは、より小型で、より安価で、持ち運び可能な光学システムの製造を可能にする。
【0053】
図6は、遠方MLAセクション615a及び近方MLAセクション615bを有するデュアルマイクロレンズアレイ(MLA)プレート600の斜視図である。図6のデュアルMLAプレート600は、図4Aのマイクロレンズアレイ要素615として実装され得る。遠方MLAセクション615aは、放射線を受容する遠方セクション入口面618aと、遠方視野のための所望の照明野に従って当該放射線を更に拡大する遠方セクション出口面620aと、を有する。幾つかの実施形態では、遠方セクション入口面518a及び遠方セクション出口面520aの各々が、単一の横方向に倍率を提供する円柱レンズのアレイを含み得る。遠方MLAセクション615aは、40インチ~200インチの距離にある1または複数の対象物(ターゲット)の照明を提供するために採用され得る。遠方MLAセクション615aは、200インチを超える対象物の照明にも寄与し得る。遠方MLAセクション615aは、30度×20度、水平に30度で鉛直に20度未満、水平に35度未満で鉛直に25度未満、等の水平視野角及び鉛直視野角を有する照明野を提供し得る。幾つかの実施形態では、遠方MLAセクション615aは、0.5×3.1mmのマイクロレンズの8×1アレイを含み得る。
【0054】
近方MLAセクション615bは、放射線を受容する近方入口面618bと、近方視野のための照明野として当該放射線を更に提供する近方出口面620bと、を有する。幾つかの実施形態では、近方セクション入口面520a及び近方セクション出口面520bの各々が、近方視野の対象物(ターゲット)に矩形の照明野を提供するための矩形レンズ要素625のアレイを含み得る。近方MLAセクション615bは、2インチ~240インチの距離にある1または複数の対象物(ターゲット)の照明を提供するために採用され得る。近方MLAセクション615bは、40インチを超える対象物の照明にも寄与し得る。近方MLAセクション615bは、51度×28度、水平に50度で鉛直に30度未満、水平に60度未満で鉛直に20度を超える、等の水平視野角及び鉛直視野角を有する照明野を提供し得る。幾つかの実施形態では、近方MLAセクション615bは、0.8×0.46mmのマイクロレンズの5×6アレイを含み得る。遠方セクション615a及び近方セクション615bの各々が、遠距離及び近距離にある対象物(ターゲット)を照明するために、異なる強度プロファイルを有する出力照明野を提供し得る。デュアルMLAプレート600はまた、図8A及び図8Bを参照して更に説明されるように、シャーシ内で当該デュアルMLAプレート600を物理的に位置合わせ(整列)するための位置決めタブ630a、630b、630cを含む。タブ630a、630b、630cは、簡略化された光学的位置合わせ、よりコンパクトな照明装置の製造、及び、照明システムのコストの削減、を可能にする。
【0055】
図7Aは、図5A及び図5Bのデュアルコリメータ500の第1コリメータ508aまたは第2コリメータ508bのような、デュアルコリメータのコリメータによって出力される照明フル視野角のプロットである。図7Aに示される照明野は、20度未満の視野角を有する正方形の強度プロファイルを有する。幾つかの実施形態では、デュアルコリメータ500の第1コリメータ508a及び第2コリメータ508bの各々が、10度~20度の間、15度~30度の間、30度~50度の間、15度未満、20度未満、30度未満、40度未満、または、50度未満、の視野角を有する照明をコリメートし得る。更に、デュアルコリメータ500の第1コリメータ508a及び第2コリメータ508bは、異なる視野角を有するコリメート照明を独立に出力し得る。図7Aの照明野は、図6のデュアルMLAアレイプレート600などのデュアルMLAアレイに提供され得るコリメートされた照明野の一例である。
【0056】
図7Bは、図6のデュアルMLAプレートなどのデュアルMLAの遠方MLAセクションによって出力される照明フル視野角のプロットである。図7Bに示される強度プロファイルは、水平(すなわち、x座標)の視野角が30度、鉛直(すなわち、y座標)の視野角が19度、の長方形である。幾つかの実施形態では、デュアルMLAの遠方MLAセクションは、25度を超える水平視野角及び25度未満の鉛直視野角を有する照明強度プロファイルを提供し得る。狭い視野で照明を提供することは、より遠い距離にある対象物(ターゲット)の撮像及びスキャンのために、当該より遠い距離にある当該対象物の照明を可能にする。更に、ほとんどのスキャン対象物がバーコードなどの正方形または長方形の標識を含むため、照明野の矩形形状は光学的無駄を低減してエネルギー効率を増大させる。
【0057】
図7Cは、図6のデュアルMLAプレートなどのデュアルMLAの近方MLAセクションの照明フル視野角のプロットである。図7Cに示される強度プロファイルは、水平(すなわち、x座標)の視野角が51度、鉛直(すなわち、y座標)の視野角が28度、の長方形である。幾つかの実施形態では、デュアルMLAの近方MLAセクションは、40度を超える水平視野角及び30度未満の鉛直視野角を有する照明強度プロファイルを提供し得る。図7Bの照明野と比較して、広い視野で照明を提供することは、より近い距離にある対象物(ターゲット)の撮像及びスキャンのために、当該より近い距離にある当該対象物の照明を可能にする。
【0058】
図8Aは、照明開口及び支持ノッチを有する照明アセンブリシャーシ800の斜視図である。図8Bは、図8Aの照明アセンブリシャーシの一部の側断面図であり、それは、図4Aのデュアル照明システムの光学系を収容している。具体的には、図8Bは、図5Aのデュアルコリメータ500と図6のデュアルMLAプレート600とを収容するアセンブリシャーシ800を示している。図8A図8B及び図4を同時に参照して、シャーシ800は、第1及び第2開口805a、805bを有する開口要素805を有する。第1及び第2開口805a、805bは、第1または第2照明源402a、402bなどの照明源によって提供される照明を透過するように位置決めされている。当該シャーシ800は、対象物(ターゲット)を撮像するためのカメラなどのセンサに光を提供するための検出器領域850を含む。
【0059】
アセンブリシャーシ800は、デュアルMLAプレート600及びデュアルコリメータ500を支持してデュアルコリメータ500とデュアルMLAプレート600との間の固定的な相対位置を維持するための、複数の支持構造820a、820bを有する。シャーシ800を使用する照明システムを製造する際、デュアルコリメータ500がシャーシ800内に挿入され得て、タブ530a、530b、530cの各々がコリメータ支持構造820aに物理的に接触し得る。コリメータ支持構造820aは、タブ530a、530b、530cを支持して、開口805a、805bを通してデュアルコリメータ500に提供される照明を当該デュアルコリメータ500がコリメートするように整列される位置に、デュアルコリメータ500を支持及び維持する。デュアルコリメータ500のタブ530b、530cは、デュアルコリメータ500上で互いから離れて位置決めされ、デュアルMLAプレート600を支持するための上部レベルMLA支持構造820bで充填され得るデュアルコリメータ間の領域を提供する。タブ530b、530cを上部レベルMLA支持構造820bとインターレースする(織り合わせる)ことで、結果的に得られる照明システムが他の光学取り付け方法よりもコンパクトになる。
【0060】
デュアルMLAプレート600は、デュアルコリメータ500から照明を受容する位置で当該MLAプレート600を支持するように、シャーシ800内に挿入され得る。タブ630a、630b、630cは、上部レベルMLA支持構造630a、630b、630cと物理的に接触して、デュアルMLAプレート600の位置を支持及び維持する。幾つかの実施形態では、デュアルコリメータ500及び/またはデュアルMLAプレート600の1または複数のタブが、接着剤、グルー、樹脂、または、エポキシによって、シャーシの支持構造に物理的に結合され得る。デュアルコリメータ及びデュアルMLAプレートのオフセットされインターレースされたタブが、シャーシ800の内部の光学要素を位置合わせする際のスペースの効率的な使用を許容して、これは、照明システムの材料、コスト及びサイズを最小化する。
【0061】
図3の添付図面に関する前述の説明は、本明細書で説明されるシステム及び方法の一例である。提示される実施例の代替的な実装は、1または複数の追加的または代替的な要素、プロセス及び/または装置を含む。追加的または代替的に、図中の1または複数の例示的なブロックは、組み合わされ得るし、分割され得るし、再配置され得るし、あるいは、省略され得る。図中のブロックで表されるコンポーネント(構成要素)は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、並びに/または、ハードウェア、ソフトウェア及び/若しくはファームウェアの任意の組み合わせ、によって実装される。幾つかの例では、ブロックによって表されるコンポーネントの少なくとも1つが、論理回路によって実装される。本明細書で使用される場合、「論理回路」という用語は、(例えば、所定の構成(コンフィグレーション)に従う動作を介して、及び/または、記憶された機械可読指令(命令)の実行を介して)1または複数の機械を制御するように及び/または1または複数の機械の動作を実行するように構成される少なくとも1つのハードウェアコンポーネント、を含む物理デバイスとして明示的に定義される。論理回路の例は、1または複数のプロセッサ、1または複数のコプロセッサ、1または複数のマイクロプロセッサ、1または複数のコントローラ、1または複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、1または複数のアプリケーション固有の集積回路(ASIC)、1または複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1または複数のマイクロコントローラユニット(MCU)、1または複数のハードウェアアクセラレータ、1または複数の特殊用途(専用)コンピュータチップ、及び、1または複数のシステムオンチップ(SoC)装置、を含む。ASICまたはFPGA等の幾つかの例示的な論理回路は、動作(例えば、本明細書に記載され、存在する場合には本開示のフローチャートによって表される、1または複数の動作)を実行するために特別に構成されたハードウェアである。幾つかの例示的な論理回路は、動作(例えば、本明細書に記載され、存在する場合には本開示のフローチャートによって表される、1または複数の動作)を実行するために機械可読指令(命令)を実行するハードウェアである。幾つかの例示的な論理回路は、特別に構成されたハードウェアと、機械可読指令(命令)を実行するハードウェアと、の組み合わせを含む。前述の説明は、本明細書で説明される様々な動作、及び、それらの動作の流れを説明するために本明細書に添付され得るフローチャート、に言及している。そのようなフローチャートは、いずれも、本明細書に開示される例示的な方法を表している。幾つかの例では、フローチャートによって表される方法は、ブロック図によって表される装置を実装する。本明細書に開示される例示的な方法の代替的な実装は、追加的または代替的な動作を含み得る。更に、本明細書に開示される方法の代替的な実装の動作は、組み合わされ得るし、分割され得るし、再配置され得るし、あるいは、省略され得る。幾つかの例では、本明細書で説明される動作は、1または複数の論理回路(例えば、プロセッサ)によって実行されるために、媒体(例えば、有形の機械可読媒体)に記憶された機械可読指令(命令)(例えば、ソフトウェア及び/またはファームウェア)によって実装される。幾つかの例では、本明細書で説明される動作は、1または複数の特別に設計された論理回路(例えば、ASIC)の1または複数の構成(コンフィグレーション)によって実施される。幾つかの例では、本明細書で説明される動作は、1または複数の論理回路によって実行されるために、特別に設計された1または複数の論理回路と、媒体(例えば、有形の機械可読媒体)に記憶された機械可読指令(命令)と、の組み合わせによって実装される。
【0062】
本明細書で使用される場合、「有形の機械可読媒体」、「非一時的な機械可読媒体」、及び「機械可読記憶装置」という用語の各々は、任意の好適な期間だけ(例えば、恒久的、長期間(例えば、機械可読指令(命令)に関連するプログラムが実行されている間)、及び/または、短期間(例えば、機械可読指令(命令)がキャッシュされている間、及び/または、バッファリングプロセス中))機械可読指令(命令)(例えば、ソフトウェア及び/またはファームウェアの形態のプログラムコード)が記憶される記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ(のディスク)、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、等)として明示的に定義される。更に、本明細書で使用される場合、「有形の機械可読媒体」、「非一時的な機械可読媒体」及び「機械可読記憶装置」という用語の各々は、伝播信号(の態様)を除外するものとして明示的に定義される。すなわち、特許請求の範囲で使用される場合、「有形の機械可読媒体」、「非一時的な機械可読媒体」及び「機械可読記憶装置」という用語はいずれも、伝搬信号によって実装されるものとは、読まれ得ない。
【0063】
前述の明細書には、特定の実施形態が記載されている。しかしながら、当業者は、特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がなされ得る、ということを理解する。従って、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で理解されるべきであり、そのような全ての修正が、本教示の範囲内に含まれることが意図されている。更に、説明された実施形態/実施例/実装は、相互に排他的であると解釈されるべきではなく、その代わりに、そのような組み合わせが何らかの方法で許容される場合、潜在的に組み合わせ可能であると理解されるべきである。換言すれば、前述の実施形態/実施例/実装のいずれかに開示された任意の特徴が、他の前述の実施形態/実施例/実装のいずれかに含まれてもよい。
【0064】
利益、利点、問題の解決策、及び、何らかの利益、利点ないし解決策を生じさせ得るかまたはより顕著にし得る任意の要素は、特許請求の範囲の請求項のいずれかまたは全てにおいての、重要な、必要な、または本質的な機能または要素として解釈されるべきではない。特許請求される発明は、本出願の係属中になされる補正、及び、発行される請求項の全ての均等物を含んで、添付される請求項によってのみ定義される。
【0065】
更に、当該文書において、第1及び第2、上及び下、等のような関連語は、1つの実体または動作を他の実体または動作から区別するためにのみ用いられている可能性があり、必ずしもそのような実体または動作間の実際のそのような関係または順序を要求したり含意したりしていない可能性がある。用語「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「含有する(contains)」、「含有している(containing)」、あるいは、それらの他のあらゆる変形語は、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。要素の列挙(リスト)を、備える、有する、含む、または、含有する、というプロセス、方法、物品、または、装置は、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない他の要素や、そのようなプロセス、方法、物品、または、装置に固有の他の要素を含み得る。「を備える(comprises ...a)」、「を有する(has ...)」、「を含む(includes ...a)」、「を含有する(contains ...a)」の後に続く要素は、更なる制約条件が無ければ、当該要素を、備える、有する、含む、または、含有する、というプロセス、方法、物品、または、装置、における付加的な同一要素の存在を排除しない。用語「a」及び「an」は、明示的に他の言及が無い限り、1または複数として定義される。用語「実質的に」、「本質的に」、「およそ」、「約」、あるいは、それらの他のあらゆる変形語は、当業者に理解されるように、近い状態であるものとして定義され、1つの非限定的な実施形態において、当該用語は、10%以内、別の実施形態においては5%以内、別の実施形態においては1%以内、及び、別の実施形態において0.5%以内、として定義される。本明細書で用いられる用語「結合された」は、接続されたものとして定義されるが、必ずしも直接的でなくてもよく、また、必ずしも機械的でなくてもよい。ある方式で「構成された」デバイスまたは構造は、少なくとも当該方式で構成されるが、挙げられていない方式で構成されてもよい。
【0066】
本開示の要約は、読者が当該技術的開示の性質を素早く確認することを許容するために提供される。それは、特許請求の範囲の請求項の範囲または意味を解釈または制限するために用いられないという理解と共に提示される。また、前述の詳細な説明において、当該開示を円滑にする目的で、様々な実施形態において様々な特徴がまとめてグループ化されていることが認められ得る。この開示方法は、特許請求される実施形態が、各請求項で明示的に記載されている特徴よりも多くの特徴を必要とする、という意図を反映するものとして解釈されるべきでない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示された実施形態の全ての特徴よりも少なく存在する。以下の特許請求の範囲は、ここで詳細な説明に組み入れられ、各請求項は、別個に特許請求される主題として、それ自身独立している。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
【手続補正書】
【提出日】2023-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の照明のための光学アセンブリであって、
第1光軸に沿って第1照明を提供するように構成された第1照明源と、
第2光軸に沿って第2照明を提供するように構成された第2照明源と、
前記第1光軸に沿って配置された第1開口と、前記第2光軸に沿って配置された第2開口と、を有する開口要素と、
前記第1光軸に沿って配置された第1コリメータと、前記第2光軸に沿って配置された第2コリメータと、を有するコリメータ要素と、
前記第1光軸に沿って配置された第1マイクロレンズアレイと、前記第2光軸に沿って配置された第2マイクロレンズアレイと、を有するマイクロレンズアレイ要素と、
を備え、
前記第2光軸は、前記第1光軸と同軸ではなく、
前記第1開口は、前記第1照明を透過するように構成されており、
前記第2開口は、前記第2照明を透過するように構成されており、
前記コリメータ要素は、前記開口要素から前記第1照明及び前記第2照明を受容するように構成され、更に、前記第1照明及び前記第2証明をコリメートするように構成されており、
前記マイクロレンズアレイ要素は、第1表面及び第2表面を有し、
前記マイクロレンズアレイ要素は、前記第1表面において前記コリメータ要素からの前記第1照明及び前記第2照明を受容するように構成され、更に、前記第2表面から第1出力照明野及び第2出力照明野を提供するように構成されている
ことを特徴とする光学アセンブリ。
【請求項2】
前記第1開口及び前記第2開口は、前記開口要素の独立した開口である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項3】
前記第1照明源は、前記第2照明源から5ミリメートル未満だけ離れて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項4】
前記コリメータ要素は、前記第1コリメータと前記第2コリメータとの間に配置されたセパレータ要素を更に有しており、
前記セパレータ要素は、前記第1照明が前記第2コリメータに入射するのを防ぐように構成され、更に、前記第2照明が前記第1コリメータに入射するのを防ぐように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項5】
前記コリメータ要素は、プラスチック材料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項6】
前記第1コリメータは、各方向に20度未満の視野角を有する正方形の強度プロファイルを有するように前記第1照明をコリメートするように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項7】
前記第2コリメータは、各方向に20度未満の視野角を有する正方形の強度プロファイルを有するように前記第2照明をコリメートするように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項8】
前記第1出力照明野及び前記第2出力照明野は、異なる照明強度の視野角プロファイルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項9】
前記マイクロレンズアレイ要素は、プラスチック材料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項10】
前記第1照明源は、発光ダイオードを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項11】
前記第2照明源は、発光ダイオードを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項12】
前記第1照明源と前記マイクロレンズアレイ要素の前記第2表面との間の距離は、7ミリメートル未満である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項13】
前記マイクロレンズアレイ要素の前記第2表面から前記対象物までの距離が、2~200インチである
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項14】
前記第1出力照明野は、長方形の強度プロファイルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項15】
前記第1出力照明野の前記長方形の強度プロファイルは、25度未満の第1視野角と、25度を超える第2視野角と、を有する
ことを特徴とする請求項14に記載の光学アセンブリ。
【請求項16】
前記第2出力照明野は、長方形の強度プロファイルを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項17】
前記第2出力照明野の前記長方形の強度プロファイルは、30度未満の第1視野角と、40度を超える第2視野角と、を有する
ことを特徴とする請求項16に記載の光学アセンブリ。
【請求項18】
前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素を収容するアセンブリシャーシ
を更に備え、
前記アセンブリシャーシは、前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記コリメータ要素及び前記マイクロレンズアレイ要素の固定された相対位置を維持するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項19】
前記アセンブリシャーシは、
前記コリメータ要素に物理的に接触して前記コリメータ要素を支持して前記コリメータ要素の位置を維持するように構成された第1コリメータ支持体と、
前記コリメータ要素に物理的に接触して前記コリメータ要素を支持して前記コリメータ要素の位置を維持するように構成された第2コリメータ支持体と、
前記マイクロレンズアレイ要素に物理的に接触して前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記マイクロレンズアレイ要素の位置を維持するように構成された第1マイクロレンズアレイ支持体と、
前記マイクロレンズアレイ要素に物理的に接触して前記マイクロレンズアレイ要素を支持して前記マイクロレンズアレイ要素の位置を維持するように構成された第2マイクロレンズアレイ支持体と、
を有している
ことを特徴とする請求項18に記載の光学アセンブリ。
【請求項20】
前記第1マイクロレンズアレイ支持体及び前記第2マイクロレンズアレイ支持体は、前記第1コリメータ支持体及び前記第2コリメータ支持体とインターレースされている
ことを特徴とする請求項19に記載の光学アセンブリ。
【国際調査報告】