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特表2024-517584ウェアラブル装置を用いたユーザの筋体力を測定する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ウェアラブル装置を用いたユーザの筋体力を測定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/22 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
A61B5/22 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561114
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-04
(86)【国際出願番号】 KR2022005110
(87)【国際公開番号】W WO2022225235
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0050468
(32)【優先日】2021-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0144559
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジュンシク
(72)【発明者】
【氏名】キム,キョンロク
(72)【発明者】
【氏名】ロー,チャンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジュソク
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン,スンヨン
(57)【要約】
一実施形態に係るウェアラブル装置を用いてユーザの筋体力を測定するために、ウェアラブル装置を着用したユーザが行わなければならない目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定し、ユーザに提供される抵抗力を制御するためにターゲット抵抗力プロファイルに基づいてウェアラブル装置のモータドライバ回路を制御し、抵抗力の下で行われるユーザの実際の動きに対する状態情報を測定し、状態情報に基づいてユーザの筋体力を測定することができる。その他にも様々な実施形態が可能になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル装置によって実行される筋体力測定方法は、
ウェアラブル装置を着用したユーザが行わなければならない目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップと、
前記ユーザに抵抗力の提供において、前記ウェアラブル装置のモータを制御するために前記ターゲット抵抗力プロファイルに基づいて前記ウェアラブル装置のモータドライバ回路を制御するステップと、
前記抵抗力下で行われる前記ユーザの動きに対する状態情報を取得するステップと、
前記状態情報に基づいて前記ユーザの筋体力を決定するステップと、
を含む、筋体力測定方法。
【請求項2】
前記決定された筋体力に関する情報をユーザ端末に送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項3】
前記ターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップは、前ユーザ端末から受信した抵抗レベルに基づいて複数のターゲット抵抗力プロファイルのうち前記ターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップを含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項4】
前記モータドライバ回路を制御するステップは、
前記ターゲット抵抗力プロファイルに基づいて、前記ウェアラブル装置の前記モータに電気的に接続される前記モータドライバ回路を閉ループで制御する時間と、前記モータドライバ回路を開ループで制御する時間の比率を決定するステップと、
前記決定された比率に基づいて、前記モータドライバ回路を介して前記モータを制御するステップと、
を含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項5】
前記モータドライバ回路は、前記決定された比率に基づいて制御される少なくとも1つのスイッチを含む、請求項4に記載の筋体力測定方法。
【請求項6】
前記比率はPWM(pulse width modulation)に示される、請求項4に記載の筋体力測定方法。
【請求項7】
前記ユーザに提供される抵抗力は、前記PWMの反復的な時間区間内で前記モータドライバ回路が前記モータと電気的に接続された閉ループになるよう制御される時間、及び前記モータドライバ回路が開ループで制御される時間の前記比率によって調節され、
前記モータドライバ回路が前記閉ループで制御される時間の比率が高いほど前記抵抗力が増加する、請求項6に記載の筋体力測定方法。
【請求項8】
前記状態情報に基づいて前記ユーザの筋体力を測定するステップは、前記状態情報に基づいて予め設定された複数の指標を算出するステップと、
前記複数の指標に基づいて前記筋体力を算出するステップと、
を含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項9】
前記複数の指標は、ピークトルク(peak torque)、ワーク(work)、筋パワー(muscle power)、筋持久力(muscle endurance)、トルク加速エネルギー(torque acceleration energy)、加速時間(acceleration time)、及び可動範囲(range of motion)のうち少なくとも1つを含む、請求項8に記載の筋体力測定方法。
【請求項10】
ユーザ端末に前記ターゲット抵抗力プロファイルの進行程度を送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項11】
ユーザ端末から前記ウェアラブル装置を制御する動作モードとして、筋体力測定モードに関する信号を受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項12】
前記ユーザから前記ウェアラブル装置を制御する動作モードとして補助モードを選択する入力を受信するステップと、
前記補助モードを選択する入力が受信されたことに基づいて、センサを用いて測定された前記ユーザの第1関節の第1角度に基づいて前記第1関節に対する補助トルク値を算出するステップと、
前記補助トルク値に基づいて前記モータドライバ回路を制御することによって前記ユーザに補助力を提供するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の筋体力測定方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法を行うプログラムを収録したコンピュータで読み出し可能な記録媒体。
【請求項14】
ウェアラブル装置は、
ユーザの筋体力を測定するプログラムが記録されたメモリと、
前記プログラムを行うプロセッサと、
外部の装置とデータを交換する通信モジュールと、
前記ユーザの第1関節の第1角度を測定するセンサと、
前記プロセッサによって制御されるモータドライバ回路と、
前記モータドライバ回路と電気的に接続されたモータと、
を含み、
前記プログラムは、
ウェアラブル装置を着用したユーザが行わなければならない目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップと、
前記ユーザに抵抗力を提供することにおいて、前記モータを制御するために前記ターゲット抵抗力プロファイルに基づいて前記ウェアラブル装置のモータドライバ回路を制御するステップと、
前記抵抗力下で行われる前記ユーザの動きに対する状態情報を取得するステップと、
前記状態情報に基づいて前記ユーザの筋体力を決定するステップと、
を行う、ウェアラブル装置。
【請求項15】
ユーザの腕足の筋力を測定するための外骨格装置は、
ユーザの腕足の第1腕足部分に載置されるように構成された第1支持部と、
前記ユーザの前記腕足の第2腕足部分に載置するように構成された第2支持部と、
前記第1支持部及び前記第2支持部のうち少なくとも1つに連結されるドライバ及びセンサと、
筋力測定のためのプログラムを格納するメモリと、
前記プログラムを実行するように構成されたプロセッサと、
を含み、
前記プログラムは、
前記腕足に前記外骨格装置を着用した前記ユーザによって実行されるターゲット動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップと、
前記ターゲット抵抗力プロファイルを適用するように前記ドライバを制御するステップと、
前記第1支持部及び前記第2支持部の動きに関する情報を取得するステップと、
前記ユーザの前記第1腕足部分及び前記第2腕足部分の筋力を決定するステップと、
を行い、
前記筋力は、最大トルク、ワーク、筋パワー、筋持久力、トルク加速エネルギー、加速時間、及び可動範囲のうち少なくとも1つに関する、外骨格装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施形態はユーザの筋体力を測定する方法及び装置に関し、より詳しくは、ウェアラブル装置を着用したユーザの筋体力を測定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人口の高齢化によって筋力弱化又は関節異常で歩行に不便及び苦痛を訴える人々が増加している。そのため、筋力が弱まっている老人や根管節が不便な患者が歩行を円滑にできる歩行補助装置に対する関心が高まっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つ以上の例示的な実施形態は、少なくとも上述した問題及び/又は短所及び上記で説明していない他の短所を解決することができる。また、例示的な実施形態は、上述した短所を克服するために必要なものではなく、例示的な実施形態は上述した問題点のいずれも克服できないことがある。
【0004】
様々な実施形態に係るウェアラブル装置によって実行される筋体力測定方法は、ウェアラブル装置を着用したユーザが行わなければならない目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップと、ユーザに抵抗力の提供において、ウェアラブル装置のモータを制御するためにターゲット抵抗力プロファイルに基づいてウェアラブル装置のモータドライバ回路を制御するステップと、抵抗力下で行われるユーザの動きに対する状態情報を取得するステップと、状態情報に基づいてユーザの筋体力を決定するステップとを含む。
【0005】
様々な実施形態に係るウェアラブル装置は、ユーザの筋体力を測定するプログラムが記録されたメモリと、プログラムを行うプロセッサと、外部の装置とデータを交換する通信モジュールと、ユーザの第1関節の第1角度を測定するセンサと、プロセッサによって制御されるモータドライバ回路と、モータドライバ回路と電気的に接続されたモータとを含み、プログラムは、ウェアラブル装置を着用したユーザが行わなければならない目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップと、ユーザに抵抗力を提供することにおいて、モータを制御するためにターゲット抵抗力プロファイルに基づいてウェアラブル装置のモータドライバ回路を制御するステップと、抵抗力下で行われるユーザの動きに対する状態情報を取得するステップと、状態情報に基づいてユーザの筋体力を決定するステップとを行う。
【0006】
様々な実施形態に係るユーザの腕足の筋力を測定するための外骨格装置は、ユーザの腕足の第1腕足部分に載置されるように構成された第1支持部と、ユーザの腕足の第2腕足部分に載置するように構成された第2支持部と、第1支持部及び第2支持部のうち少なくとも1つに連結されるドライバ及びセンサと、筋力測定プログラムを格納するメモリと、プログラムを実行するように構成されたプロセッサとを含み、プログラムは、腕足に外骨格装置を着用したユーザによって実行されるターゲット動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定するステップと、ターゲット抵抗力プロファイルを適用するようにドライバを制御するステップと、第1支持部及び第2支持部の動きに関する情報を取得するステップと、ユーザの第1腕足部分及び第2腕足部分の筋力を決定するステップとを行い、筋力は、最大トルク、ワーク、筋パワー、筋持久力、トルク加速エネルギー、加速時間、及び可動範囲のうち少なくとも1つに関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】一実施形態に係るウェアラブル装置を説明するための図である。
図1B】一実施形態に係るウェアラブル装置を説明するための図である。
図1C】一実施形態に係るウェアラブル装置を説明するための図である。
図1D】一実施形態に係るウェアラブル装置を説明するための図である。
図2】一例に係る電子装置と通信するウェアラブル装置を説明するための図である。
図3】一例に係るウェアラブル装置がトルクを出力するための方法を説明する。
図4】一例に係るウェアラブル装置がトルクを出力するための方法を説明する。
図5】一例に係るウェアラブル装置を介して筋体力を測定するユーザを示す。
図6】一実施形態に係るユーザの筋体力を測定する方法のフローチャートである。
図7】一実施形態に係る筋体力測定モードを活性化する方法のフローチャートである。
図8】一実施形態に係る目標の動きに対するガイド情報をユーザ端末に送信する方法のフローチャートである。
図9】一例に係るユーザ端末に出力されるガイド動画を示す。
図10】一例に係る抵抗力プロファイルを示す。
図11】一例に係る抵抗力プロファイルに基づいてモータドライバ回路を制御する方法のフローチャートである。
図12】一例に係るウェアラブル装置のモータドライバ回路を説明するための図である。
図13】一例に係るウェアラブル装置のモータドライバ回路を説明するための図である。
図14】一例に係るウェアラブル装置のモータドライバ回路を説明するための図である。
図15】一例に係るウェアラブル装置のモータドライバ回路を説明するための図である。
図16】一例に係る筋体力を測定する間にユーザ端末に出力される画面を示す。
図17】一例に係る複数の指標に基づいて筋体力を算出する方法のフローチャートである。
図18】一例に係る複数の指標を算出する方法のフローチャートである。
図19】一例に係る検出された関節角度及び関節角度に基づいて算出されたトルクを示す。
図20】一実施形態に係る動作モードが補助モードである場合、ユーザに補助力を提供する方法のフローチャートである。
図21】一例に係るユーザの筋体力に基づいて補助トルク値を算出する方法のフローチャートである。
図22A】他の一例に係る全身タイプのウェアラブル装置を示す。
図22B】他の一例に係る全身タイプのウェアラブル装置を示す。
図22C】他の一例に係る全身タイプのウェアラブル装置を示す。
図23】一実施形態に係るユーザ端末によって実行される筋体力測定方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本記載の様々な実施形態が添付する図面を参照しながら記載される。しかし、それが本記載を特定した実施形態に対して限定するためのものではなく、本記載の実施形態の様々な変更(modification)、均等物(equivalent)、及び/又は代替物(alternative)を含むものとして理解しなければならない。
【0009】
図1A図1Dは、一実施形態に係るウェアラブル装置を説明するための図である。
【0010】
図1A図1Dを参照すると、ウェアラブル装置100はユーザに装着され、ユーザの歩行(gait)を補助する。例えば、ウェアラブル装置100は、ユーザの歩行を補助する装置であってもよい。また、ウェアラブル装置100はユーザの歩行を補助するだけでなく、ユーザに抵抗力を提供することで運動機能を提供する運動装置であってもよい。ユーザに提供される抵抗力は、モータのような装置により出力される力であるが、ユーザの動きを妨害する力ユーザ又はユーザの身体の一部が動いている方向と反対方向として作用する力などである。言い換えれば、抵抗力は、運動負荷に表現されてもよい。
【0011】
図1A図1Dは、ヒップタイプのウェアラブル装置100を図示しているが、ウェアラブル装置のタイプはヒップタイプに制限されず、ウェアラブル装置は、下肢の全体を支援する形態又は下肢の一部を支援するタイプであってもよい。また、ウェアラブル装置は、下肢の一部を支援する形態、膝まで支援する形態、足首まで支援する形態、及び全身を支援する形態のいずれか1つであってもよい。
【0012】
図1A図1Dを参照して説明される実施形態はヒップタイプに対して適用されるが、これに限定されず、様々なタイプのウェアラブル装置に対して全て適用されてもよい。
【0013】
一態様によれば、図1A図1Dを参照したウェアラブル装置100は、駆動部110、センサ部120、IMU(Inertial Measurement Unit)130、制御部140、バッテリ150及び通信モジュール152を含む。例えば、IMU130及び制御部140は、ウェアラブル装置100のメインフレーム内に配置されてもよい。異なる例として、IMU130及び制御部140は、ウェアラブル装置100のメインフレームの外部に形成(又は、付着)されるハウジングに含まれてもよい。
【0014】
駆動部110は、モータ114及びモータ114を駆動させるためのモータドライバ回路112を含む。センサ部120は、少なくとも1つのセンサ121を含んでもよい。制御部140は、プロセッサ142、メモリ144、及び入力インターフェース146を含む。図1Cには、1つのセンサ121、1つのモータドライバ回路112、及び1つのモータ114が図示されているが、これは例示的な事項に過ぎず、図1Dに示した例のように、他の一例のウェアラブル装置100-1は、複数のセンサ121及び121-1、複数のモータドライバ回路112、及び112-1、及び複数のモータ114及び114-1を含む。また、実現に応じて、ウェアラブル装置100は、複数のプロセッサを含んでもよい。モータドライバ回路個数、モータ個数、又はプロセッサの個数は、ウェアラブル装置100が着用される身体部位に応じて変わり得る。
【0015】
後述するセンサ121、モータドライバ回路112、及びモータ114に対する説明は、図1Dに示されたセンサ121-1、モータドライバ回路112-1、及びモータ114-1に対して適用されてもよい。
【0016】
駆動部110は、ユーザの股関節(hip joint)を駆動させることができる。例えば、駆動部110は、ユーザの右側ヒップの周辺及び/又は左側ヒップの周辺に配置されてもよい。駆動部110は、ユーザの膝周囲及び足首の周囲に追加的に配置されてもよい。駆動部110は、回転トルクを発生させ得るモータ114及びモータ114を駆動させるためのモータドライバ回路112を含む。
【0017】
センサ部120は、歩行時にユーザの股関節の角度を測定することができる。センサ部120から検出される股関節の角度に関する情報は、右側股関節の角度、左側股関節の角度、両側股関節の角度の間の差、及び股関節の運動方向を含んでもよい。例えば、センサ121は、駆動部110内に配置されてもよい。センサ121の位置に応じてセンサ部120は、ユーザの膝角度及び足首角度を追加的に測定してもよい。センサ121はエンコーダであってもよい。センサ部120によって測定された関節角度の情報は制御部140に送信されてもよい。
【0018】
一態様によれば、センサ部120はポテンショメータを含んでもよい。ポテンショメータは、ユーザの歩行動作によるR軸関節角度、L軸関節角度、R軸関節角速度、及びL軸関節角速度を検出してもよい。R/L軸は、ユーザの右側/左側の足に対する基準軸である。例えば、R/L軸は地面に垂直になるよう設定され、人の胴体の前面側が負数値を有し、胴体の裏面側が正数値を有するよう設定されてもよい。
【0019】
IMU130は、歩行時加速度情報と姿勢情報を測定することができる。例えば、IMU130は、ユーザの歩行動作によるX軸、Y軸、Z軸加速度、及びX軸、Y軸、Z軸角速度を検出してもよい。IMU130により測定された加速度情報及び姿勢情報は、制御部140に送信されてもよい。
【0020】
ウェアラブル装置100は、先に説明したセンサ部120及びIMU130の他に、歩行動作によるユーザの運動量又は生体信号などの変化を検出できる異なるセンサ(例えば、筋電図センサ(ElectroMyoGram sensor:EMG sensor))を含んでもよい。
【0021】
制御部140は、ウェアラブル装置100の動作を全般的に制御することができる。例えば、制御部140は、センサ部120及びIMU130のそれぞれが検出された情報を受信してもよい。IMU130により検出された情報は加速度情報及び姿勢情報を含み、センサ部120によって検出された情報は、右側股関節の角度、左側股関節の角度、両側股関節の角度の間の差及び股関節の運動方向を含んでもよい。実施形態により、制御部140が右側股関節の角度及び左側股関節の角度に基づいて両側股関節の角度の間の差を算出し得る。制御部140は、検出された情報に基づいて駆動部110を制御するための信号を生成する。例えば、生成された信号は、ユーザの歩行を補助するための補助力であってもよい。異なる例として、生成された信号は、ユーザの歩行を妨害するための抵抗力であってもよい。抵抗力はユーザの運動のために提供され得る。
【0022】
一実施形態によれば、制御部140のプロセッサ142は、ユーザに抵抗力を提供するために駆動部110を制御することができる。
【0023】
一態様によれば、駆動部110は、ユーザにトルクを出力せず、モータ114の逆駆動性(back-drivability)を用いてユーザに抵抗力を提供することができる。モータの逆駆動性とは、外部の力に対するモータの回転軸の反応性を意味し、モータの逆駆動性が高いほどモータの回転軸に作用する外部の力に対して容易に反応する(即ち、モータの回転軸が容易に回転する)。例えば、モータの回転軸に同じ外部の力が加えられても、逆駆動性の程度に応じてモータの回転軸が回転する程度が変わる。
【0024】
他の一側面によれば、駆動部110は、ユーザの動きを妨害し、又はユーザに抵抗を与える方向にトルクを出力することで、ユーザに抵抗力を提供することができる。
【0025】
ユーザは、筋体力(muscular fitness)を測定するために、ユーザに提供される抵抗力に対抗する力をウェアラブル装置100に加えることができる。例えば、筋体力は、ピークトルク(peak torque:PT)(単位J/rad)、ワーク(work:W)(単位W)、筋パワー(muscle power:MP)(単位W)、筋持久力(muscle endurance:ME)(単位repetition:rep)、トルク加速エネルギー(torque acceleration energy:TAE)(単位J)、加速時間(acceleration time:AT)(単位sec)、及び可動範囲(range of motion:RoM)(単位deg)などの測定指標を介して算出されてもよい。筋パワーは、筋肉が可能な限り迅速にどれほど大きい力を出すかを意味し、筋肉が時間に関係なくどれほど大きい力を出すかを意味する筋力(muscle strength)とは異なる。
【0026】
ウェアラブル装置100は、加えられる力を数値化することによって、予め設定された複数の指標を算出することができる。複数の指標に基づいてユーザの筋体力が測定され得る。ユーザの筋体力を測定する方法について、以下の図5図21を参照して詳細に説明される。
【0027】
他の一実施形態によれば、制御部140のプロセッサ142は、駆動部110がユーザの歩行を助けるためのトルク(又は、補助トルク)を出力するよう駆動部110を制御できる。例えば、ヒップタイプのウェアラブル装置100において、駆動部110は、左側ヒップの周辺及び右側ヒップの周辺にそれぞれ配置されるよう構成されてもよく、制御部140は、トルクが発生するように駆動部110を制御する制御信号を出力してもよい。
【0028】
駆動部110は、制御部140が出力した制御信号に基づいてトルクを発生させることができる。トルクを発生させるためのトルク値は外部によって設定されてもよく、制御部140によって設定されてもよい。例えば、制御部140はトルク値の大きさを示すために、駆動部110に送信する信号に対する電流の大きさを使用してもよい。即ち、駆動部110が受信する電流の大きさが大きいほどトルク値は大きい。異なる例として、制御部140のプロセッサ142は、制御信号を駆動部110のモータドライバ回路112に送信し、モータドライバ回路112は、制御信号に対応する電流を生成することでモータ114を制御することができる。
【0029】
バッテリ150は、ウェアラブル装置100の構成要素に電力を供給する。ウェアラブル装置100は、バッテリ150の電力をウェアラブル装置100の構成要素の動作電圧に適するように変換し、ウェアラブル装置100の構成要素に提供する回路(例えば、PMIC(Power Management Integrated Circuit))をさらに含んでもよい。また、ウェアラブル装置100の動作モードに応じて、バッテリ150は、モータ114に電力を供給してもよいし供給しなくてもよい。言い換えれば、バッテリ150は、補助モードでモータドライバ回路112を介してモータ114に電力を供給し、筋体力測定モードでモータ114に電力を供給しなくてもよい。そのため、筋体力測定モードでバッテリ150の電力消耗が少なく発生してウェアラブル装置100の使用時間が増大し得る。
【0030】
通信モジュール152は、ウェアラブル装置100と外部電子装置との間の直接(例えば、有線)通信チャネル又は無線通信チャネルの樹立、及び樹立された通信チャネルを通した通信実行を支援することができる。通信モジュール152は、直接(例えば、有線)通信又は無線通信を支援する1つ以上のコミュニケーションプロセッサを含んでもよい。一実施形態によれば、通信モジュール152は、無線通信モジュール(例えば、セルラー通信モジュール、近距離無線通信モジュール、又はGNSS(global navigation satellite system)通信モジュール)又は有線通信モジュール(例えば、LAN(local area network)通信モジュール、又は、電力線通信モジュール)を含んでもよい。これらの通信モジュールのうち該当する通信モジュールは、第1ネットワーク(例えば、ブルートゥース、WiFi(wireless fidelity)direct又はIrDA(infrared data association)のような近距離通信ネットワーク)又は第2ネットワーク、例えば、レガシーセルラーネットワーク、5Gネットワーク、次世代通信ネットワーク、インターネット、又は、コンピュータネットワークを介して外部の電子装置と通信してもよい。このような様々な種類の通信モジュールは、1つの構成要素(例えば、単一のチップ)に組み込まれ、又は、互いに別途の複数の構成要素(例えば、複数のチップ)に実現されてもよい。
【0031】
図2は、一例に係る電子装置と通信するウェアラブル装置を説明するための図である。
【0032】
図2に示された例として、ウェアラブル装置100は、電子装置200と通信できる。電子装置200は、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、グラスなどを含んでもよく、記載された実施形態に限定されない。例えば、電子装置200は、ウェアラブル装置100のユーザの電子装置であってもよい。異なる例として、電子装置200は、ウェアラブル装置100を着用したユーザを指導するトレーナーの電子装置であってもよい。
【0033】
実現に応じて、ウェアラブル装置100と電子装置200は、近距離無線通信方式又はセルラー移動通信方式を介してサーバ(図示せず)を経由して通信してもよい。
【0034】
電子装置200は、ディスプレイ200-1にウェアラブル装置100の動作を制御するためのUI(user interface)を表示することができる。例えば、UIは、ユーザがウェアラブル装置100を制御できる少なくとも1つのソフトキーを含んでもよい。
【0035】
ユーザは、電子装置200のディスプレイ200-1上のUIを介してウェアラブル装置100の動作を制御するための命令を入力し、電子装置200は命令に対応する制御命令を生成し、生成された制御命令をウェアラブル装置100に送信してもよい。ウェアラブル装置100は受信された制御命令に応じて動作し、制御結果を電子装置200に送信してもよい。電子装置200は、制御完了メッセージを電子装置200のディスプレイ200-1に表示してもよい。
【0036】
図3図4は、一例に係るウェアラブル装置を説明するための図である。
【0037】
図3及び図4に示された例として、図1A図1Dのウェアラブル装置100の駆動部110-1及び110-2は、ユーザのヒップ関節の周辺に位置してもよく、ウェアラブル装置100の制御部140は腰の周辺に配置されてもよい。駆動部110-1、110-2及び制御部140の位置は、図3及び図4に示された例に制限されない。
【0038】
ウェアラブル装置100は、ユーザの左側ヒップ関節角度q_lと右側ヒップ関節角度q_rを測定(又は、検出)する。一例として、ウェアラブル装置100は、センサ121として左側エンコーダを介してユーザの左側ヒップ関節角度q_lを測定し、センサ121-1として右側エンコーダを介してユーザの右側ヒップ関節角度q_rを測定してもよい。図4に示された例として、左側の足は基準線420よりも前方にあるため、左側ヒップ関節角度q_lは負数であり、右側の足は基準線420よりも後方にあるため、右側股関節角度q_rは正数である。実現に応じて、右側の足が基準線420よりも前方にあるとき、右側ヒップ関節角度q_rが負数であってもよく、左側の足が基準線420よりも後方にあるとき、左側股関節角度q_lが正数であってもよい。
【0039】
一実施形態によれば、ウェアラブル装置100は、左側ヒップ関節角度q_l、右側ヒップ関節角度q_r、ゲインκ、及びディレイ△tに基づいてトルク値τ(t)を決定し、決定されたトルク値τ(t)が出力されるように、ウェアラブル装置100のモータドライバ回路112を制御することができる。トルク値τ(t)によってユーザに提供される力は、力フィードバックに命名されてもよい。一例として、ウェアラブル装置100は、下記の数式(1)に基づいてトルク値τ(t)を決定してもよい。
【0040】
【数1】
【0041】
数式(1)において、yは状態因子であり、q_rは右側ヒップ関節角度であり、q_lは左側ヒップ関節角度である。数式(1)によれば、状態因子yは両足の間の距離を示す。例えば、yが0である場合には、足の間の距離が0である状態(即ち、交差状態)を示し、yの絶対値が最大である場合には、足間の角度が最大である状態(即ち、ランディング状態)を示す。一実施形態によれば、q_r及びq_lが時刻tで測定された場合、状態因子はy(t)に表現されてもよい。
【0042】
ゲインκは、出力されるトルクの大きさと方向を示すパラメータである。ゲインκの大きさが大きいほど、強いトルクが出力される。ゲインκが負数であれば、ユーザに抵抗力として作用するトルクが出力され、ゲインκが正数であれば、ユーザに補助力として作用するトルクが出力される。ディレイ△tは、トルクの出力タイミングに関するパラメータである。ゲインκ及びディレイ△tは予め設定されてもよく、ユーザ又はウェアラブル装置100によって調整可能である。
【0043】
図5は、一例に係るウェアラブル装置を介して筋体力を測定するユーザを示す。
【0044】
一実施形態によれば、ユーザは、ウェアラブル装置100を着用した状態で筋体力を測定してもよい。ウェアラブル装置100は、筋体力を測定するためにユーザに抵抗力を提供する。例えば、抵抗力は、モータ114の逆駆動性に基づいて提供されてもよい。異なる例として、抵抗力は、ウェアラブル装置100のギヤ比による摩擦力に基づいて提供されてもよい。更なる例として、抵抗力は、モータ114によって発生するトルクに基づいて提供されてもよい。
【0045】
ウェアラブル装置100は、ユーザに提供される抵抗力に対抗するユーザの動きをセンサを介して測定し、測定されたセンサの値に基づいてユーザの筋体力を測定することができる。示されたユーザの動きとして、膝を上げることが挙げられる。ウェアラブル装置100は、ユーザの動きを数値化し、数値化された値に基づいて筋体力を算出することができる。
【0046】
図6は、一実施形態に係るユーザの筋体力を測定する方法のフローチャートである。
【0047】
一実施形態によれば、下の動作(例えば、動作610~660)がウェアラブル装置100の制御部140(又は、制御部140のプロセッサ142)によって実行されてもよい。
【0048】
動作610において、プロセッサ142は、筋体力測定モードを活性化する。例えば、プロセッサ142は、ユーザから筋体力測定モードに対する入力を受信した場合、筋体力測定モードを活性化してもよい。
【0049】
動作620において、プロセッサ142は、筋体力を測定するためにユーザが行うべき1つ以上の動きである目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルを決定する。例えば、予め生成された複数の抵抗力プロファイルのうち、目標の動きに対するターゲット抵抗力プロファイルが決定されてもよい。
【0050】
一態様によれば、予め生成された抵抗力プロファイルは、全体の筋体力の測定サイクルに対する抵抗力の軌跡を示す。全体の筋体力の測定サイクルに対する抵抗力プロファイルに基づいて、筋体力の測定サイクルの現在の進行程度に対応する抵抗力が決定される。筋体力の測定サイクルは、目標の動きの一連の過程を数値化したものであってもよい。目標の動きが繰り返し実行される場合、筋体力の測定サイクルも繰り返し行われる。抵抗力プロファイルに対する一例が、以下で図10を参照して詳細に説明される。
【0051】
一実施形態によれば、プロセッサ142は、1つ以上の目標の動きのうち筋体力を測定するための目標の動きを決定することができる。例えば、筋体力測定モードの進行過程により、他の目標の動きが決定されてもよい。
【0052】
実施形態によれば,決定された目標の動きに関する情報がユーザに提供され得る。目標の動きに関する情報をユーザに提供する方法について、下記で図8及び図9を参照して詳しく説明する。
【0053】
1つ以上の目標の動きのうち第1目標の動きは、膝を上げることである。膝を上げることは、ユーザが両足を地面に接触した状態で真っすぐ立った姿勢から始め、腰を下げずに足を最大後ろに上げた後、再び立った姿勢に戻る姿勢である。1つ以上の目標の動きのうち第2目標の動きは、足の後ろに伸ばしたものである。足を後ろに伸ばすことは、ユーザが手を壁に当てた状態で真っすぐ立った姿勢から始め、腰を下げずに足を後ろに最大上げた後、再び立った姿勢に戻る姿勢である。
【0054】
プロセッサ142は、ユーザ端末から受信した抵抗レベル(例えば、第1レベル、第2レベル、第3レベル又は第4レベル)に基づいて複数の抵抗力プロファイルのうちターゲット抵抗力プロファイルを決定することができる。例えば、受信した抵抗レベルが高いほど、高い抵抗力を有する抵抗力プロファイルが決定されてもよい。
【0055】
例えば、筋体力を測定している間に、ユーザに同じ抵抗力が提供されなければならない場合、筋体力の測定サイクルの全体に対して同じ抵抗力が示される抵抗力プロファイルを決定しもよい。異なる例として、筋体力の測定サイクルにより変化する抵抗力が提供されなければならない場合、筋体力の測定サイクルの進行程度に応じて抵抗力が変化する抵抗力プロファイルを決定してもよい。筋体力の測定サイクルの進行程度は、時間又はユーザの関節角度(例えば、関節角度セット)に基づいて決定される。
【0056】
動作630において、プロセッサ142は、ユーザに提供される抵抗力を制御するためにターゲット抵抗力プロファイルに基づいてモータドライバ回路112を制御する。
【0057】
一実施形態によれば、プロセッサ142は、ターゲット抵抗力プロファイルに基づいてモータドライバ回路112を閉ループで制御する時間と、モータドライバ回路112を開ループで制御する時間との間の比率を決定し、決定された比率に基づいてモータドライバ回路112を制御することができる。決定された比率に応じてユーザに提供される抵抗力が変わり得る。以下で、図11を参照してモータドライバ回路112を制御する方法について詳細に説明される。
【0058】
例えば、ターゲット抵抗力プロファイルは対応する実行時間を有し、プロセッサ142は、実行時間の間にモータドライバ回路112を制御することができる。実行時間は、目標の動きに対して予め設定されたタイマを介して制御され得る。
【0059】
動作640において、プロセッサ142は、ウェアラブル装置100によって提供される抵抗力の下で行われるユーザの動きに対する状態情報をセンサ120及び/又はIMU130を介して測定する。
【0060】
一実施形態によれば、状態情報は、センサ部120によって測定される1つ以上の関節トルク、関節角度、関節角速度、及び関節角加速度のうち少なくとも1つを含んでもよい。関節角度は、第1関節(例えば、股関節、膝関節、又は足首関節)の第1角度を含んでもよい。
【0061】
例えば、ウェアラブル装置100の側面において、目標の動きが膝を上げることの場合、測定される股関節の角度に基づいて該当の動きが実行されたか否かを決定する。
【0062】
一実施形態によれば、ウェアラブル装置100は、膝を上げることが1回実行された場合、ユーザにフィードバックを提供することができる。例えば、ウェアラブル装置100は、ウェアラブル装置100のスピーカ(図示せず)を介してユーザに聴覚的フィードバックを提供してもよい。異なる例として、ウェアラブル装置100は、ユーザ端末のスピーカを介してユーザに聴覚的フィードバックを提供してもよい。更なる例として、ウェアラブル装置100は、ユーザ端末のディスプレイを介してユーザに視覚的フィードバックを提供してもよい。更なる例として、ウェアラブル装置100は、ウェアラブル装置100の振動子(図示せず)を介してユーザに触覚的フィードバックを提供してもよい。
【0063】
ユーザは、筋体力を測定するために、ターゲット抵抗力プロファイルのタイマが終了するまで最大に繰り返し膝を上げることを行うことができる。
【0064】
異なる例として、ウェアラブル装置100の側面において、目標の動きが足を後ろに伸ばすことの場合、測定される股関節の角度に基づいて該当の動きが実行されたか否かを決定してもよい。ウェアラブル装置100は、足を後ろに伸ばすことを1回実行した場合、ユーザに聴覚的フィードバックを提供することができる。ユーザは、筋体力を測定するために、ターゲット抵抗力プロファイルのタイマが終了するまで最大に繰り返し足を後ろに伸ばすことを行うことができる。
【0065】
他の一実施形態によれば、状態情報は、IMU130によって測定される加速度情報及び姿勢情報のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0066】
一実施形態によれば、ターゲット抵抗力プロファイルの実行時間に対するタイマが行われる間に、ユーザの動きに対する状態情報がセンサ部120及び/又はIMU130によって測定されることができる。タイマが満了した場合、状態情報の測定も中止される。
【0067】
動作650において、プロセッサ142は、状態情報に基づいてユーザの筋体力を算出する。例えば、プロセッサ142は、状態情報に基づいて予め設定された複数の指標を数値的に算出し、算出された複数の指標に基づいてユーザの筋体力を算出することができる。
【0068】
一実施形態によれば、筋体力は、予め定義された数式を用いて点数化されてもよい。筋体力を算出する方法について、以下で図17図19を参照して詳細に説明される。
【0069】
動作660において、プロセッサ142は、筋体力に関する情報を出力する。例えば、プロセッサ142は、通信モジュール152を介して筋体力に関する情報をユーザ端末に送信してもよい。異なる例として、プロセッサ142は、ウェアラブル装置100のディスプレイ(図示せず)を介して筋体力に関する情報を出力してもよい。ユーザは、ユーザ端末又はウェアラブル装置100のディスプレイに出力された筋体力に関する情報を確認できる。
【0070】
図7は、一実施形態に係る筋体力測定モードを活性化する方法のフローチャートである。
【0071】
一実施形態によれば、図6を参照して上述した動作610が実行される前に、以下の動作710が実行されてもよい。
【0072】
動作710において、プロセッサ142は、ユーザから筋体力測定モードの活性化に対する命令を受信する。
【0073】
一実施形態によれば、ユーザは、ウェアラブル装置100と無線ネットワークに接続されたユーザ端末(例えば、図2の電子装置200)を介して筋体力測定モードの活性化命令をウェアラブル装置100に送信することができる。ウェアラブル装置100は、通信モジュール152を介して筋体力測定動作モードを受信してもよい。無線ネットワークは、セルラーネットワーク、ブルートゥースネットワーク及びワイファイネットワークなどを含んでもよく、記載された実施形態に限定されない。
【0074】
他の一実施形態によれば、ユーザは、ウェアラブル装置100の入力インターフェース146を介して筋体力測定モードの活性化命令を入力してもよい。例えば、入力インターフェース146は、ユーザの入力を受信するための物理的ボタン及びタッチパネルに基づいて形成されるソフトウェアボタンなどを含んでもよく、ウェアラブル装置100の状態などを出力するディスプレイ(図示せず)及びインジケータ(indicator)(図示せず)を含んでもよい。インジケータは、LED(light emitting diode)であってもよいが、記載された実施形態に限定されない。
【0075】
例えば、ウェアラブル装置100を制御できる複数の動作モードがプログラムの形態にウェアラブル装置100に予め格納されていてもよい。
【0076】
一実施形態によれば、ユーザ端末には、筋体力測定のためのアプリケーション又はウェアラブル装置100を制御するためのアプリケーションが予め設置(又は、格納)されており、アプリケーションに基づいてユーザ端末が動作してもよい。
【0077】
上述した動作610において、プロセッサ142は、ユーザ端末から筋体力測定モードの活性化命令が受信された場合、筋体力測定モードを活性化する。
【0078】
図8は、一実施形態に係る目標の動きに対するガイド情報をユーザ端末に送信する方法のフローチャートである。
【0079】
一実施形態によれば、図6を参照して上述した動作610が実行され、動作620が実行される前に以下の動作810が実行される。
【0080】
動作810において、プロセッサ142は、目標の動きに対するガイド情報をユーザ端末に送信する。ユーザ端末は、ガイド情報に基づいてユーザ端末でガイド動画を出力する。例えば、ガイド情報は、ガイド動画、又は、ガイド動画を示す情報であってもよい。ガイド動画の一例について、以下で図9を参照して詳細に説明される。
【0081】
一実施形態によれば、ガイド動画は、筋体力を測定するためにユーザが実行すべき1つ以上の動き(即ち、目標の動きで筋体力を測定するプロトコル)に対するものである。ユーザは、ガイド動画を介して測定プロトコルを理解し、動きに従うことができる。ユーザ端末は、格納されたガイド動画を出力したり、サーバに格納されたガイド動画をストリーミングしてもよい。
【0082】
ガイド動画を視聴したユーザは、筋体力を測定するための動きを予め把握することができる。
【0083】
図9は、一例に係るユーザ端末に出力されるガイド動画を示す。
【0084】
ユーザ端末900(例えば、図2の電子装置200)は、ウェアラブル装置100を制御することができる。例えば、ユーザ端末900は、ウェアラブル装置100を制御する専用端末であってもよい。異なる例として、ユーザ端末900は、ウェアラブル装置100を制御するアプリケーションがインストールされた端末であってもよい。
【0085】
ユーザがウェアラブル装置100を介して筋体力を測定しようとする場合、ユーザ端末900は、ガイド情報に基づいてガイド映像910をディスプレイを介して出力する。
【0086】
一実施形態によれば、ユーザがユーザ端末900を介して筋体力測定モードの活性化命令を入力した場合、予め設定されたガイド映像が出力される。例えば、筋体力測定モードが特定の動きを要求する場合、特定の動きをガイドするためのガイド映像が出力されてもよい。ユーザは、ガイド映像を介して筋体力の測定が実行される間に行わなければならない動きを予め確認できる。
【0087】
図10は、一例に係る抵抗力プロファイルを示す。
【0088】
一実施形態によれば、抵抗力プロファイルは、全体の筋体力の測定サイクルに対する抵抗力の軌跡を示す。
【0089】
一実施形態によれば、目標の動き及び抵抗レベルにより1つ以上の抵抗力プロファイル1010,1020,1030,1040が予め設定されてもよい。例えば、第1動きに対して抵抗力プロファイル1010,1020が設定されてもよい。抵抗力プロファイル1010,1020のそれぞれは、抵抗レベルにより互いに異なるトルクを出力してもよい。抵抗力プロファイル1030,1040は、第2動きに対する抵抗力プロファイルであってもよい。正のトルク値と負のトルク値は、出力されるトルクの方向が反対であることを意味する。
【0090】
同じ動きに対して、抵抗レベルにより複数のプロファイルが設定される実施形態が示されているが、実施形態に応じて、動きに対して1つのプロファイルが設定されてもよい。
【0091】
示された抵抗力プロファイル1010,1020,1030,1040は、筋体力を測定している間に、ユーザに同じ抵抗力が提供されなければならない実施形態に対する抵抗力プロファイルであってもよく、抵抗力プロファイルが示された実施形態に限定されない。例えば、筋体力の測定サイクルの程度に応じて抵抗力が変化する抵抗力プロファイルを予め設定してもよい。
【0092】
一実施形態によれば、プロセッサ142は、筋体力の測定サイクルの現在の進行程度(例えば、50%)に対応する抵抗力(例えば、1011、1021、1031又は1041)を決定し、モータドライバ回路112及びモータ114を制御することで抵抗力をユーザに提供することができる。
【0093】
図11は、一例に係る抵抗力プロファイルに基づいてモータドライバ回路を制御する方法のフローチャートである。
【0094】
一実施形態によれば、図6を参照して上述した動作630は、以下の動作1110及び1120を含んでいる。
【0095】
動作1110において、プロセッサ142は、ターゲット抵抗力プロファイルに基づいてモータドライバ回路112を閉ループで制御する時間と、モータドライバ回路112を開ループで制御する時間との間の比率を決定する。モータドライバ回路112が閉ループで制御される時間及び開ループで制御される時間の間の比率は、連結比率として命名されてもよい。例えば、抵抗レベルに対応するモータドライバ回路112の連結比率が決定されてもよい。モータドライバ回路112の連結比率は、バッテリ150からモータ114にエネルギーが提供されないよう制御された状態で、モータドライバ回路112が閉ループ(即ち、第1制御状態)又は開ループ(即ち、第2制御状態)で制御される比率を意味する。例えば、閉ループ状態を基準にして、回路連結比率が0.5であることは、予め設定された期間(period)内で閉ループ状態が50%であり、開ループ状態が50%に制御されることを意味する。回路連結比率は、抵抗力が変化する場合に動的に調節され得る。
【0096】
例えば、連結比率は、PWM(pulse width modulation)を用いて実現されるが、記載された実施形態に限定されず、モータドライバ回路112の接続状態を調節できる様々な方法が適用されることができる。連結比率を制御するためにPWMが使用される場合、動作1110で決定された連結比率は、特定のデューティ比を有するPWMに示されることができる。特定のデューティ比を有するPWMは、PWMによって所望する抵抗力がユーザに提供されるよう予め設定され得る。デューティ比について、以下で図14を参照して詳細に説明される。
【0097】
動作1120において、プロセッサ142は、決定された比率に基づいてモータドライバ回路112を介してモータ114を制御する。
【0098】
一実施形態によれば、特定のデューティ比を有するPWMによってモータドライバ回路112が閉ループ(第1制御状態)又は開ループ(第2制御状態)で制御されることができる。例えば、プロセッサ142は、PWMを用いてモータドライバ回路112内のスイッチの動作を制御することで、モータドライバ回路112を閉ループ又は開ループで制御することができる。モータドライバ回路112内のスイッチの動作を制御することで、モータドライバ回路112を閉ループ又は開ループで制御する方法については、以下で図12図15を参照して詳細に説明される。
【0099】
モータドライバ回路112が閉ループである場合、動的制動(dynamic braking)によってモータ114の逆駆動性が低くなる。逆駆動性が低くなるほどユーザが感じる抵抗力は増加する。一方、モータドライバ回路112が開ループである場合、モータ114の逆駆動性は高まり、ギヤ比による摩擦力のみがユーザに抵抗力として感じられる。
【0100】
モータドライバ回路112の開閉状態の比率を連結比率に基づいて調整することで、所望する逆駆動性を達成できる。例えば、ユーザに提供される抵抗力は、PWMの均一で反復的な時間区間内でモータドライバ回路112が閉ループ又は開ループで制御される比率により調節され、モータドライバ回路112が閉ループで制御される時間の比率が高いほど抵抗力は増加する。
【0101】
図12図15は、一例に係るウェアラブル装置のモータドライバ回路を説明するための図である。
【0102】
図12に示されたモータドライバ回路112はHブリッジ回路であり、複数のスイッチ1210~1240を含む。モータドライバ回路112はモータ114に接続されている。
【0103】
プロセッサ142の制御下で、第1スイッチ1210と第4スイッチ1240が閉じられ、第2スイッチ1220と第3スイッチ1230が開放されている場合、バッテリ150を含む閉ループが形成されるため、バッテリ150からモータ114に電力が供給される。モータ114は第1方向に回転する。
【0104】
上記とは反対に、プロセッサ142の制御下で第2スイッチ1220と第3スイッチ1230が閉じられ、第1スイッチ1210と第4スイッチ1240が開放される場合にもバッテリ150を含む閉ループが形成されるため、バッテリ150からモータ114に電力が供給される。但し、モータ114は、第1方向と反対方向にある第2方向に回転する。
【0105】
図13は、バッテリ150を含む閉ループが形成されるようモータドライバ回路112が制御された場合を示し、バッテリ150は、モータ114に電力を供給する。モータ114は、図12を参照して説明したように、電流の方向に対応して回転する。例えば、プロセッサ142は、ウェアラブル装置100の動作モードが補助モードとして動作する場合、バッテリ150を含む閉ループが形成されるようにモータドライバ回路112を制御してもよい。異なる例として、ウェアラブル装置100の動作モードが筋体力測定モードとして動作する場合にも、モータ114を通したトルクが出力される必要がある場合には、バッテリ150を含む閉ループが形成されるようにモータドライバ回路112を制御してもよい。
【0106】
図12及び図13を参照して説明されたバッテリ150を含む閉ループが形成されるよう、モータドライバ回路112を制御する方法とは相違に、図14及び図15を参照してバッテリ150を利用しないようにモータドライバ回路112が制御される方法が説明される。図14及び図15に示すモータドライバ回路112の制御方法は、ウェアラブル装置100の動作モードが筋体力測定モードである場合に使用されてもよい。
【0107】
図14を参照すると、プロセッサ142は、第1スイッチ1210と第2スイッチ1220を開放することによってバッテリ150とモータ114との間の電気的な接続を遮断する。筋体力測定モードで第1スイッチ1210と第2スイッチ1220は開放状態を保持する。筋体力測定モードでは、モータ114に接続された第3スイッチ1230及び第4スイッチ1240を含む下段ドライバ回路のみが制御され得る。
【0108】
プロセッサ142は、モータドライバ回路112の制御状態が第1制御状態と第2制御状態の間で変換するように第3スイッチ1230に制御信号1を印加し、第4スイッチ1240に制御信号2を印加してもよい。制御信号1及び2は、High値とLow値が反復するPWM形態であって、デューティ比を有してもよい。デューティ比は連結比率を意味する。デューティ比は一周期がTであり、一周期内でHigh値が保持される時間がtである場合にt/Tである。プロセッサ142が別個の制御信号1及び2を出力する実施形態について説明したが、これは例示的な事項に過ぎない。異なる一例として、プロセッサ142は1つの制御信号を出力し、出力された制御信号は別途の回路によって分岐され、分岐された各制御信号は、第3スイッチ1230及び第4スイッチ1240のそれぞれに印加される。
【0109】
制御信号1及び2がHigh値であるとき、モータ114の+端子と-端子は互いに接続されて等電位状態である。言い換えれば、第1制御状態でモータ114の+端子と-端子は互いに電気的に接続されて同じ電位(又は、電圧)を有する。
【0110】
第1制御状態でモータ114は、バッテリ150と電気的な接続なしにグラウンドと閉ループを形成できるため、第1制御状態は、バッテリ150と電気的接続のないモータ114の閉ループ状態は相違に表現され得る。
【0111】
第1制御状態でユーザが動けば、ユーザの関節の動きによってウェアラブル装置100の機構部(例えば、図22A図22Cの20R、20L、30R、30L、40R、又は、40L)が該当の関節付近に位置しているモータ114を回転させ、このような回転によってモータ114には起電力(又は、電位差)が発生する。第1制御状態でモータ114の端子は等電位状態において、モータ114には発生した起電力を低減するために回転抵抗が発生し得る。このような回転抵抗がユーザに抵抗力として提供される。
【0112】
制御信号1及び2がLow値である場合、モータ114の+端子と-端子は電気的に開放される。第2制御状態でモータ114に対する電気的な接続がないため、第2制御状態はモータ114の開ループ状態として相違に表現される。
【0113】
第2制御状態でユーザが動けば、ユーザの動きによってモータ114が回転する。第2制御状態でモータ114の+端子と-端子は電気的に開放されているため、モータ114には上述した起電力が発生せず抵抗力が出力されない。言い換えれば、モータ114の逆駆動性は高まり、ギヤ比による摩擦力のみがユーザに抵抗力として感じられる。
【0114】
PWM信号によって制御信号1及び2はHigh値とLow値が反復するため、モータドライバ回路112の制御状態は、第1制御状態と第2制御状態との間で繰り返しスイッチングされることができる。
【0115】
プロセッサ142は、制御信号1及び2それぞれのデューティ比を制御して抵抗力の大きさを調節する。制御信号1及び2の各周期でHigh値が保持される時間が増加すれば(言い換えれば、low値が保持される時間が減少)、制御信号1及び2の各周期でモータ114は第2制御状態よりも第1制御状態で動作する比重が高まり、ユーザに出力される抵抗力の強度が増加する。反対に、制御信号1及び2の各周期でHigh値が保持される時間が減少すれば(言い換えれば、low値が保持される時間が増加)、制御信号1及び2の各周期でモータ114は、第1制御状態よりも第2制御状態で動作する比重が高まってユーザに出力される抵抗力の強度が減少する。
【0116】
ウェアラブル装置100は、運動モードにおいて、モータ114でバッテリ150の電力を供給せず抵抗力を出力し、バッテリ150の電力を少なく消耗してウェアラブル装置100の使用時間を向上させることができる。また、モータ114にバッテリ150の電力が供給されれば、モータ114が誤動作する場合があるが、筋体力測定モードではモータ114でバッテリ150の電力が供給されないことから、モータ114の誤動作の可能性が遮断され、ウェアラブル装置100の安全性はより向上し得る。
【0117】
図15は、バッテリ150を利用しないようにモータドライバ回路112が制御された場合を示し、バッテリ150はモータ114と電気的に遮断されている。モータ114は、モータドライバ回路112の接続状態に応じて外部の力により起電力を発生させたり(接続状態が閉ループである場合)、起電力を発生させない(接続状態が開ループである場合)。
【0118】
図16は、一例に係る筋体力を測定する間にユーザ端末に出力される画面を示す。
【0119】
一実施形態によれば、ユーザがウェアラブル装置100を介して筋体力を測定する間に、進行される筋体力測定セッションに関する情報がユーザ端末900を介して出力されることができる。
【0120】
例えば、ユーザ端末900に出力される情報は、ユーザ端末900のカメラを介して撮影されるユーザ映像1610を含んでもよい。ユーザは、ユーザ映像1610を介してユーザが取っている姿勢を見ることができる。即ち、ユーザ映像1610を介してユーザの姿勢がフィードバックされることができる。
【0121】
例えば、ユーザ端末900に出力される情報は、ガイド映像1620を含んでもよい。出力されるガイド映像1620の進行程度は、筋体力測定セッションの進行程度に対応する。ユーザは、ガイド映像1620を参考して自身の姿勢を矯正できる。
【0122】
例えば、ユーザ端末900に出力される情報は、筋体力測定セッションの進行程度に関する情報1630を含んでもよい。ウェアラブル装置100のプロセッサ114は、通信モジュール152を介してユーザ端末900にターゲット抵抗力プロファイル(又は、筋体力の測定サイクル)の進行程度を送信し、ユーザ端末900は、受信した情報をユーザに出力してもよい。例えば、進行程度に関する情報1630は、動きの名称(例えば、DB ALT.CURL)、動きの反復回数(例えば、12REPS)、及び提供される抵抗力の大きさ(例えば、17.5LBS)などを含んでもよい。
【0123】
図17は、一例に係る複数の指標に基づいて筋体力を算出する方法のフローチャートである。
【0124】
一実施形態によれば、図6を参照して上述した動作650は、下記の動作1710及び1720を含む。
【0125】
動作1710において、プロセッサ142は、ユーザの動きに対して測定された状態情報に基づいて予め設定された複数の指標を算出する。複数の指標は、ピークトルクPT、ワークW、筋パワーMP、筋持久力ME、トルク加速エネルギーTAE、加速時間AT、及び可動範囲RoMのうちの1つ以上を含んでもよい。複数の指標として、ピークトルクPT、ワークW、筋パワーMP、筋持久力ME、トルク加速エネルギーTAE、加速時間AT、及び可動範囲RoMが例示されたが、筋体力を算出するために必ずピークトルクPT、ワークW、筋パワーMP、筋持久力ME、トルク加速エネルギーTAE、加速時間AT、及び可動範囲RoMの全てを算出すべきものではない。例えば、ピークトルクPT、ワークW、筋パワーMP、筋持久力ME、トルク加速エネルギーTAE、加速時間AT、及び可動範囲RoMのうち2つ以上の組み合わせが筋体力を算出するために用いられてもよい。
【0126】
ピークトルクPTは、動いている間の最も高いトルクを意味し、ピークトルクが高いほど筋力(muscular strength)は高い。
【0127】
ワークWは、トルクの軌跡を積分した値(即ち、面積)を意味し、ワークWが高いほど筋ワーク(muscular work)は高い。
【0128】
筋パワーMPは、測定時間のうち実際の収縮時間に比べて全体のワークの値を意味する。
【0129】
筋持久力MEは、測定時間の間に実行された反復回数を意味し、抵抗力を耐えてどれ程多い回数を繰り返したかを示す。
【0130】
トルク加速エネルギーTAEは、トルク生成の初めての125msの間に実行された最大ワークWを意味し、トルク加速エネルギーTAEが高いほど瞬発力が高い。
【0131】
加速時間ATは、ピークトルクPTに達するまでの時間を意味し、加速時間ATが低いほど瞬発力は高い。
【0132】
可動範囲RoMは、測定される角度の最大値を意味し、可動範囲RoMが高いほど柔軟性は高い。
【0133】
複数の指標を算出する方法について、以下で図18及び図19を参照して詳細に説明される。
【0134】
動作1720において、プロセッサ142は、複数の指標に基づいてユーザの筋体力を算出する。例えば、筋体力が以下の数式(2)を用いて数値化される。
【0135】
【数2】
【0136】
数式(2)において、ResistLevelは抵抗レベルであり、MaxResistLevelは最大抵抗レベルであり、PTはピークトルクであり、Wはワークであり、MPは筋パワーであり、MEは筋持久力であり、METhresholdは筋持久力閾値であり、TAEはトルク加速エネルギーであり、ATは加速時間であり、timeThresholdは加速時間の閾値であり、ROMは可動範囲であり、ROMThresholdは可動範囲閾値であり、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれに対する定数である。
【0137】
複数の指標に基づいてユーザの筋体力を算出する一例について、以下で図19を参照して詳細に説明される。
【0138】
図18は、一例に係る複数の指標を算出する方法のフローチャートである。
【0139】
一実施形態によれば、図6を参照して上述した動作650は、以下の動作1810~1858を含む。
【0140】
動作1810において、プロセッサ142は、状態情報に基づいて動きの間の反復回数を検出する。例えば、動きが反復的に膝を上げれば、股関節角度に基づいて動きをそれぞれの膝を上げることの回数に割ってもよい。例えば、動きが1回目の膝の上げ~N回目の膝の上げに区分してもよい。
【0141】
動作1820において、プロセッサ142は、検出された反復回数に基づいて筋持久力MEを決定する。例えば、反復回数が筋持久力MEに決定されてもよい。
【0142】
動作1830において、プロセッサ142は、それぞれの反復Repに対する最大トルクτi、Max及び最大トルクτi、Maxのタイムスタンプti、Maxを決定してもよい。例えば、それぞれの反復に対して測定された関節角度及び関節角速度のような状態情報に基づいてそれぞれの反復に対する最大トルクが算出され、最大トルクが発生した時点に対応するタイムスタンプが最大トルクのタイムスタンプとして決定されてもよい。状態情報のそれぞれは、状態情報が生成された時刻に対するタイムスタンプを含んでもよい。
【0143】
動作1832において、プロセッサ142は、最大トルクのうち最も大きい値を有する最大トルクをピークトルクτPeakとして決定する。
【0144】
動作1834において、プロセッサ142は、ピークトルクτPeakに対する加速時間(AT)tPeakを決定する。加速時間ATは、ピークトルクPTに到達するまでの時間を意味し、ピークトルクのタイムスタンプに基づいて決定される。
【0145】
動作1840において、プロセッサ142は、それぞれの反復Repに対する候補可動範囲RoMを算出する。例えば、それぞれの反復Repの最小関節角度JPi、min及び最大関節角度JPi、Max間の差が候補可動範囲RoMに算出されてもよい。
【0146】
動作1842において、プロセッサ142は、候補可動範囲RoMのうち最大である可動範囲を決定する。
【0147】
動作1850において、プロセッサ142は、それぞれの反復Repに対するトルク生成区間(torque production region)Regionを決定する。トルク生成区間は、反復の開始時刻ti、0から最大関節角度JPi、Maxに到達した時刻ti、MaxJP間の差で算出される。即ち、トルク生成区間は、反復の開始時刻ti、0からユーザがこれ以上トルクを発生させない時刻ti、MaxJPまでの区間として定義される。
【0148】
動作1852において、プロセッサ142は、最大トルク加速エネルギーTAEを算出する。例えば、トルク加速エネルギーTAEは、それぞれのトルク生成区間Regionの予め設定された初期時間(例えば、初期125ms)に対するトルクの面積を各変位に割った値に算出されてもよい。各変位は、関節が回転した角度である。言い換えれば、トルク加速エネルギーTAEは、それぞれのトルク生成区間Regionの初期時間(例えば、初期125ms)内で実行されたワークWRegioniのうち最大値である。開示された実施形態は、トルク生成区間に対して初期125msを例示しているが、初期時間は変更されてもよい。
【0149】
動作1854において、プロセッサ142は、それぞれの反復Repに対する部分ワークWを算出する。例えば、部分ワークWは、トルク生成区間Regionに対するトルクの面積を各変位に割った値に算出されてもよい。
【0150】
動作1856において、プロセッサ142はワークWを算出する。例えば、ワークWは、部分ワークWの和として算出されてもよい。
【0151】
動作1858において、プロセッサ142は、筋パワーMPを算出する。例えば、筋パワーMPは、ワークWを実際の収縮時間に割ることによって算出されてもよい。実際の収縮時間は、トルク生成区間Regionに対する時間の和として算出されてもよい。
【0152】
図19は、一例に係る検出された関節角度及び関節角度に基づいて算出されたトルクを示す。
【0153】
一実施形態によれば、ウェアラブル装置100は、状態情報として関節角度が測定されることができる。状態情報は、ウェアラブル装置100が出力する一定の抵抗力(例えば、-4.0であるゲイン)下でユーザの動きをウェアラブル装置100のセンサ部120が検出することにより生成されてもよい。状態情報が関節角度である場合、関節角度軌跡1910に基づいてユーザが発生させる関節トルク軌跡1920が算出される。ウェアラブル装置100は、関節角度軌跡1910及び関節トルク軌跡1920に基づいて複数の指標を算出してもよい。例えば、図18を参照して上述した動作1810~1858を介して複数の指標が算出されてもよい。
【0154】
図20は、一実施形態に係る動作モードが補助モードである場合、ユーザに補助力を提供する方法のフローチャートである。
【0155】
一態様によれば、下の動作2010~2040は、上述したウェアラブル装置100によって実行される。図1に示されたウェアラブル装置100は、ユーザの下半身に着用されるものと説明したが、開示された内容に限定されることはない。例えば、ウェアラブル装置は、ユーザの上半身に着用されてもよい。異なる例として、ウェアラブル装置はユーザの全身に着用されてもよい。
【0156】
動作2010において、ウェアラブル装置100は、ユーザ端末(例えば、図2の電子装置200又は図7のユーザ端末700)からウェアラブル装置100を制御する動作モードに関する信号を受信したり、動作モードを選択するためのユーザの入力を受信する。動作モードは筋体力測定モード及び補助モードを含み、受信された動作モードは筋体力測定モード又は補助モードであってもよい。
【0157】
一態様によれば、ユーザはウェアラブル装置100と無線ネットワークに接続されているユーザ端末を介して特定の動作モードを活性化させるための命令(又は、信号)をウェアラブル装置100に送信することができる。ウェアラブル装置100は、通信モジュール152を介して特定動作モードを活性化させるための命令を受信してもよい。無線ネットワークは、セルラーネットワーク、ブルートゥースネットワーク、及びワイファイネットワークなどを含んでもよく、記載された実施形態に限定されない。
【0158】
他の一側面によれば、ユーザは、ウェアラブル装置100の入力インターフェース146を介して動作モードを選択してもよい。例えば、入力インターフェース146は、ユーザの入力を受信するための物理的なボタン及びタッチパネルに基づいて形成されるソフトウェアボタンなどを含んでもよく、ウェアラブル装置100の状態などを出力するディスプレイ及びインジケータを含んでもよい。インジケータはLEDであってもよいが、記載された実施形態に限定されない。
【0159】
ウェアラブルデバイス100を制御できる複数の動的モードがプログラムの形態に予めウェアラブルデバイス100に格納されていてもよい。
【0160】
一態様によれば、プロセッサ142は、神経網に基づいて予め訓練されたモデルでない制御アルゴリズムを介してウェアラブル装置100の動作を制御することができる。制御アルゴリズムは、ユーザからの入力とセンサ部120、及びIMU130などによって生成された値(例えば、状態情報)をアルゴリズムの入力値にし、入力値に対応する制御値を出力するアルゴリズムであってもよい。例えば、制御アルゴリズムは、入力値に対する出力値を示す制御テーブルに基づいて動作してもよい。
【0161】
他の一側面によれば、プロセッサ142は、それぞれの動作モードに対応する神経網に基づいて予め訓練されたモデルに基づいてウェアラブル装置100の動作を制御してもよい。神経網は、人工神経網(artificial neural network)であって、モデルのための神経網は、機械学習を介して予め訓練されてもよい。神経網は、CNN(Convolutional Neural Network)、RNN(Recurrent Neural Network)、DNN(Deep Neural Network)及びそれらの組み合わせであってもよく、記載された実施形態に限定されない。動作モードに対応するモデルは、プログラムの形態であってもよく、ウェアラブル装置100のメモリ144に格納されてもよい。
【0162】
更なる態様によれば、プロセッサ142は、補助モード及び筋体力測定モードを全て処理できる、神経網に基づいて予め訓練されたモデルに基づいてウェアラブル装置100の動作を制御してもよい。
【0163】
動作2015において、プロセッサ142は、動作モードが筋体力測定モードか補助モードであるかを決定する。動作モードが筋体力測定モードである場合ユーザに抵抗力が提供され、動作モードが補助モードである場合ユーザに補助力が提供される。ユーザに抵抗力を提供するために動作620~660が行われ、ユーザに補助力を提供するための動作2020~2040が実行される。
【0164】
動作2015において、動作モードを判断するものと説明したが、異なる例として、動作2015は、動作モードが補助モードであるか否かを決定し、動作モードが補助モードでない場合、動作モードが筋体力測定モードであるか否かを決定してもよい。更なる例として、動作2015は、動作モードが筋体力測定モードであるか否かを決定し、動作モードが筋体力測定モードでない場合、動作モードが補助モードであるか否かを決定してもよい。
【0165】
動作2020において、プロセッサ142は、センサ121を用いてユーザの関節の角度を測定する。センサ121は、角度センサ(例えば、エンコーダ)であってもよく、股関節、膝関節、及び足首関節のうち少なくとも1つの角度を測定してもよい。複数の関節の角度が測定されてもよい。同時に測定された複数の関節の角度は、特定の時刻に対する関節角度セットを構成してもよい。関節角度セットは、ユーザの歩行サイクルの程度を決定するために用いられる。例えば、股関節角度、膝関節角度、及び足首関節角度に基づいてユーザの足の姿勢が決定されてもよい。さらに、同じ関節角度の変化量に基づいて算出された各加速度が関節角度セットに含まれてもよい。
【0166】
股関節、膝関節、及び足首関節が例示されたが、下肢関節以外の関節(例えば、肩関節、肘関節、及び手首関節)にも前記の説明が適用されてもよい。
【0167】
動作2030において、プロセッサ142は、測定された関節の角度に基づいて関節に対する補助トルク値を算出する。例えば、制御アルゴリズムを介して関節角度の入力に対する補助トルク値が決定されてもよい。異なる例として、動作モードに基づいて決定されたモデルに関節角度を入力することで補助トルク値が出力されてもよい。
【0168】
一態様によれば、プロセッサ142は、測定された関節の角度に基づいて図3及び図4を参照して上述した状態因子を算出し、制御アルゴリズムに基づいて状態因子に対するゲインκ、及びディレイ△tを決定することで、関節に対する補助トルク値を算出することができる。
【0169】
一態様によれば、プロセッサ142は、関節の角度に基づいてユーザの歩行状態又は歩行サイクルの程度を決定し、決定された歩行状態又は歩行サイクルの程度に対応する補助トルク値を決定することができる。測定される関節の個数が多いほど、より正確な歩行状態又は歩行サイクルの程度が決定され得る。
【0170】
補助トルク値は、予め設定されたトルクプロファイルに基づいて決定されてもよい。補助トルク値を算出する方法については記載された実施形態に限定されない。
【0171】
動作2040において、プロセッサ142は、補助トルク値に基づいてモータ114を制御することでユーザに補助力を提供する。ウェアラブル装置100は、ウェアラブル装置100のバッテリ150を用いて補助トルクが出力されるようにモータ114を駆動し、モータ114が出力した補助トルクによってユーザに補助力が提供される。補助トルク値は、モータ114に印加される制御信号を意味し、補助トルクは補助トルク値に基づいてモータ114によって出力される回転トルクを意味し、補助力は、補助トルクによってユーザが感じる力を意味する。
【0172】
図21は、一例に係るユーザの筋体力に基づいて補助トルク値を算出する方法のフローチャートである。
【0173】
一実施形態によれば、図20を参照して上述した動作2030は、以下の動作2110~2130を含んでいる。
【0174】
動作2110において、ウェアラブル装置100は、ユーザの筋体力が測定されたか否かを決定する。例えば、ウェアラブル装置100は、ユーザに対する筋体力の測定記録があるか否かを決定してもよい。異なる例として、ウェアラブル装置100は、ウェアラブル装置100と接続されている外部装置を介してユーザの筋体力の測定記録が外部装置に格納されているか否かを決定してもよい。
【0175】
動作2120において、ウェアラブル装置100は、ユーザの筋体力が測定された場合、測定された筋体力に基づいて状態因子に対するゲイン及びディレイを調整する。例えば、測定された筋体力が良いほどケインが大きくなり、ディレイが短くなる。異なる例として、測定された筋体力が良いほどケインが小さくなる。筋体力に基づいて状態因子に対するゲイン及びディレイを調整することは、ウェアラブル装置100の個人化であってもよい。
【0176】
動作2130において、ウェアラブル装置100は、測定された関節の角度に基づいて算出された状態因子に基づいて補助トルク値を算出する。
【0177】
<全身タイプの歩行補助装置の概要>
【0178】
図22A図22Cは、他の一例に係る全身-タイプウェアラブル装置を示す。
【0179】
図22Aは、全身-タイプウェアラブル装置1の一実施形態に対する正面図であり、図22Bは、全身-タイプウェアラブル装置1の側面図であり、図22Cは、全身-タイプウェアラブル装置1の背面図である。
【0180】
一態様によれば、全身-タイプウェアラブル装置1は、上述した駆動部110、センサ部120、IMU130、制御部140及びバッテリ150を含む。
【0181】
図22A図22Cに示すように、全身タイプのウェアラブル装置1は、ユーザの左側の足及び右側の足にそれぞれ着用されるよう外骨格構造を有する。ユーザは、ウェアラブル装置1を着用した状態で伸展(extension)、屈曲(flexion)、内転(adduction)、外転(abduction)などの動作を行ってもよい。一実施形態では、外骨格構造は全体身体型であってもよい。他の実施形態において、外骨格構造は、1つ以上の腕足又は身体の1つ以上の部分にわたって着用される部分身体型であってもよい。伸展動作は関節を伸展運動であり、屈曲動作は関節を屈曲運動である。内転動作は足を体の中心軸に近づける運動である。外転動作は、体の中心軸から遠ざかる方向に足を伸ばす運動である。
【0182】
図22A図22Cを参照すると、ウェアラブル装置1は、本体部10、第1右側構造部20R、第1左側構造部20L、第2右側構造部30R、第2左側構造部30L、第3右側構造部40R及び第3左側構造部40Lを含む。
【0183】
一例として、装置部分は、ユーザの腕足関節が自然に動けるようにユーザの腕足の一部に置かれるよう設計された第1支持部、及びユーザの他の部分に置かれるように設計された第2支持部を含む。また、ドライバ及びセンサは、第1支持部及び第2支持部のうち少なくとも1つに連結されて腕足の動きに対する抵抗を提供し、筋力に関する特定パラメータを検出できるように構成されることができる。
【0184】
本体部10はハウジング11を含んでもよい。ハウジング11には各種部品が内蔵されてもよい。ハウジング11に内蔵される部品として、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、印刷回路基板、様々な種類の格納装置、及び電源が挙げられる。本体部10は、上述した制御部140を含んでもよい。制御部140は、CPU及び印刷回路基板を含んでもよい。
【0185】
CPUは、マイクロプロセッサ(micro processor)であってもよい。マイクロプロセッサは、シリコンチップに算術論理演算器、レジスタ、プログラムカウンタ、命令デコーダ及び/又は制御回路などが設けられてもよい。CPUは、歩行環境に適切な制御モードを選択し、選択された制御モードに応じて機構部(例えば、第1構造部20、第2構造部30、第3構造部40)の動作を制御するための制御信号を生成することができる。
【0186】
印刷回路基板は、所定の回路が印刷されている基板として、印刷回路基板にはCPU又は/及び様々な格納装置が設けられてもよい。印刷回路基板は、ハウジング11の内側面に固定されてもよい。
【0187】
ハウジング11に内蔵された格納装置は様々な種類を含んでもよい。格納装置は、磁気ディスクの表面を磁化させてデータを格納する磁気ディスク格納装置、様々な種類のメモリ半導体を用いてデータを格納する半導体記憶装置であってもよい。
【0188】
ハウジング11に内蔵されている電源は、ハウジング11に内蔵された各種部品又は機構部(例えば、第1構造部20、第2構造部30、第3構造部40)に動力を供給することができる。
【0189】
本体部10は、ユーザの腰を支持するための腰支持部12をさらに含んでもよい。腰支持部12は、ユーザの腰を支持できるように湾曲した平面板の形状を有してもよい。
【0190】
本体部10は、ユーザのヒップ部分にハウジング11を固定するための固定部11a及びユーザの腰に腰支持部12を固定するための固定部12aをさらに含んでもよい。固定部11a,12aは、弾性力を備えるバンド、ベルト、ストラップ(strap)の1つに実現されてもよい。
【0191】
本体部10は、上述したIMU130を含む。例えば、IMU130は、ハウジング11の外部又は内部に設けらてもよい。IMU130は、ハウジング11の内部に備えられた印刷回路基板上に設けられる。IMU130は加速度及び角速度を測定する。
【0192】
機構部は、図22A図22Cに示すように、第1構造部20、第2構造部30、及び第3構造部40を含む。
【0193】
第1構造部20R,20Lは、歩行動作において、ユーザの大腿部及び股関節の動きを補助する。第1構造部20R,20Lは、第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部、及び第1右側固定部23R及び第1左側固定部23Lを含む第1固定部を含んでいる。
【0194】
上述した駆動部110は、第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置を含んでもよく、図1図16を参照して説明した駆動装置110に対する説明は、図22A図22Cを参照する第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置に対する説明に代替される。
【0195】
第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置は、第1右側構造部20R及び第1左側構造部20Lを含む第1構造部の股関節に位置し、所定の方向に様々な大きさの回転力を生成することができる。第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置で発生した回転力は、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部に印加されてもよい。第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置は、人体の股関節の動作範囲内で回転するように設定されてもよい。
【0196】
第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置は、本体部10から提供される制御信号により駆動され得る。第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置は、モータ、真空ポンプ、及び水圧ポンプのいずれか1つに具現されることができるが、これに限定されることはない。
【0197】
第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置の周辺には、関節角度センサが設けられてもよい。関節角度センサは、第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置が回転軸を中心に回転した角度を検出する。上述したセンサ部120は、関節角度センサを含んでもよい。
【0198】
第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は、第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置と物理的に連結されている。第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は、第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置で発生した回転力により所定の方向に回転できる。
【0199】
第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は様々な形状に実現されてもよい。例えば、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は、複数の節が互いに連結されている形状に実現されてもよい。ここで、節と節との間には関節が設けられてもよく、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は、この関節によって一定の範囲内で曲がる。異なる例として、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は、棒状に実現されてもよい。ここで、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部は、一定の範囲内で曲がるように可撓性のある素材から実現されてもよい。
【0200】
第1右側固定部23R及び第1左側固定部23Lを含む第1固定部は、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部に設けられる。第1右側固定部23R及び第1左側固定部23Lを含む第1固定部は、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部をユーザの大腿部に固定させる役割を果たす。
【0201】
図22A図22Cは、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部が第1右側固定部23R及び第1左側固定部23Lを含む第1固定部によってユーザの大腿部の外側に固定される場合を示している。第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置が駆動することにより、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部が回転すれば、第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部が固定されている大腿部も第1右側支持部22R及び第1左側支持部22Lを含む第1支持部の回転方向と同じ方向に回転する。
【0202】
第1右側固定部23R及び第1左側固定部23Lを含む第1固定部は弾性力を備えるバンド、ベルト、ストラップのうち1つに具現されたり、金属素材に実現されてもよい。図22A図22Cは、第1右側固定部23R及び第1左側固定部23Lを含む第1固定部がチェーンである場合を示している。
【0203】
第2右側構造部30R及び第2左側構造部30Lを含む第2構造部は、歩行動作においてユーザの下腿部及び膝関節の動きを補助することができる。第2右側構造部30R及び第2左側構造部30Lを含む第2構造部は、第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部、及び第2右側固定部33R及び第2左側固定部33Lを含む第2固定部を含む。
【0204】
第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置は、第2右側構造部30R及び第2左側構造部30Lを含む第2構造部の膝関節に位置し、所定の方向に様々な大きさの回転力を生成することができる。第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置で発生した回転力は、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部に印加されてもよい。第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置は、人体の膝関節の動作範囲内で回転するよう設定されてもよい。
【0205】
上述した駆動部110は、第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置を含んでもよい。図1A図1Dを参照して説明された股関節に関する説明が膝関節に関する説明と同様に適用されてもよい。
【0206】
第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置は、本体部10で提供される制御信号により駆動される。第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置は、モータ、真空ポンプ、及び水圧ポンプのうちの1つに実現されるが、これに限定されることはない。
【0207】
第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置の周辺には、関節角度センサが設けられる。関節角度センサは、第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置が回転軸を中心に回転した角度を検出することができる。上述したセンサ部120は、関節角度センサを含んでもよい。
【0208】
第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部は、第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置と物理的に連結されている。第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部は、第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置で発生した回転力により所定の方向に回転されてもよい。
【0209】
第2右側固定部33R及び第2左側固定部33Lを含む第2固定部は、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部に設けられる。第2右側固定部33R及び第2左側固定部33Lを含む第2固定部は、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部をユーザの下腿部に固定させる役割をする。図22A図22Cは、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部が第2右側固定部33R及び第2左側固定部33Lを含む第2固定部によってユーザの下腿部の外側に固定される場合を示している。第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置が駆動することにより、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部が回転すれば、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部が固定されている大腿部も、第2右側支持部32R及び第2左側支持部32Lを含む第2支持部の回転方向と同じ方向に回転する。
【0210】
第2右側固定部33R及び第2左側固定部33Lを含む第2固定部は、弾性力を備えるバンド、ベルト、ストラップのうち1つに具現されたり、金属素材に実現されてもよい。
【0211】
第3右側構造部40R及び第3左側構造部40Lを含む第3構造部は、歩行動作において、ユーザの足首関節及び関連筋肉の動きを補助することができる。第3右側構造部40R及び第3左側構造部40Lを含む第3構造部は、第3右側駆動装置41R及び第3左側駆動装置41Lを含む第3駆動装置41R,41L、右側足支持部42R及び左側支持部42Lを含む足支持部、及び第3右側固定部43R及び第3左側固定部43Lを含む第3固定装置を含む。
【0212】
上述した駆動部110は、第3右側駆動装置41R及び第3左側駆動装置41Lを含む第3駆動装置を含む。図1A図1Dを参照して説明した股関節に関する説明が、足首関節に関する説明と同様に適用されてもよい。
【0213】
第3右側駆動装置41R及び第3左側駆動装置41Lを含む第3駆動装置は、第3右側構造部40R及び第3左側構造部40Lを含む第3構造部の足首関節に設けられ、本体部10で提供される制御信号により駆動されてもよい。第3右側駆動装置41R及び第3左側駆動装置41Lを含む第3駆動装置41R,41Lも、第1右側駆動装置21R及び第1左側駆動装置21Lを含む第1駆動装置又は第2右側駆動装置31R及び第2左側駆動装置31Lを含む第2駆動装置と同様にモータで実現されてもよい。
【0214】
右側足支持部42R及び左側支持部42Lを含む足支持部は、ユーザの足の裏に対応する位置に備えられ、第3右側駆動装置41R及び第3左側駆動装置41Lを含む第3駆動装置とは物理的に連結されている。
【0215】
第3右側固定部43R及び第3左側固定部43Lを含む第3固定部は、右側足支持部42R及び左側支持部42Lを含む足支持部に設けられる。第3右側固定部43R及び第3左側固定部43Lを含む第3固定部は、ユーザの足を右側足支持部42R及び左側支持部42Lを含む足支持部に固定させる役割を果たす。
【0216】
図23は、一実施形態に係るユーザ端末によって実行される筋体力測定方法のフローチャートである。
【0217】
一実施形態によれば、以下の動作(例えば、動作2310~2360)がユーザ端末(例えば、図2の電子装置200又は図9のユーザ端末900)によって実行されてもよい。例えば、ユーザ端末には、ウェアラブル装置100を制御する専用端末又はウェアラブル装置100を制御するアプリケーションがインストールされた端末であってもよい。
【0218】
動作2310において、ユーザ端末は、ユーザから筋体力測定モードに関する入力を受信する。例えば、ユーザは、ユーザ端末を介してウェアラブル装置100の複数の動作モードのうち筋体力測定モードを選択してもよい。
【0219】
動作2320において、ユーザ端末は、ウェアラブル装置100に筋体力測定モードに対する信号を送信する。例えば、ユーザ端末及びウェアラブル装置100は、無線ネットワークを介して接続されてもよい。
【0220】
動作2330において、ユーザ端末は、目標の動きに対するガイド動画を出力する。ガイド動画は、筋体力を測定するためにユーザが行わなければならない1つ以上の動きに関するものであってもよい。
【0221】
動作2340において、ユーザ端末は、ウェアラブル装置100からターゲット抵抗力プロファイルの進行程度に関する情報を受信する。
【0222】
一実施形態によれば、ガイド動画が出力された後、ウェアラブル装置100によって筋体力測定が始まる。例えば、ウェアラブル装置100は、視覚的、聴覚的、又は、触覚的な出力によりユーザに筋体力測定の開始を知らせることができる。
【0223】
ユーザがウェアラブル装置100を介して筋体力を測定する間に、ユーザ端末は、進行される筋体力測定セッションに関する情報をウェアラブル装置100から受信してもよい。
【0224】
動作2350において、ユーザ端末は、受信したターゲット抵抗力プロファイルの進行程度を出力する。例えば、ユーザ端末は、筋体力測定セッションに関する情報を出力してもよい(図16に対する説明参照)。
【0225】
動作2360において、ユーザ端末は、筋体力に関する情報を出力する。例えば、筋体力に関する情報は数値化される。
【0226】
一実施形態によれば、ユーザ端末は、ウェアラブル装置100から測定された状態情報を受信し、状態情報に基づいて筋体力を算出することができる。例えば、筋体力を算出するために、図18の動作1810~1858がユーザ端末のプロセッサによって実行されてもよい。
【0227】
他の一実施形態によれば、ユーザ端末は、ウェアラブル装置100から算出された筋体力に関する情報を受信し、受信された筋体力に関する情報を出力してもよい。
【0228】
以上で説明された実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合せで具現される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0229】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり、独立的又は結合的に処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されたり実行され得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0230】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0231】
上記で説明したハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0232】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順に実行され、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合わせられてもよく、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0233】
したがって、他の具現、他の実施形態および特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求範囲の範囲に属する。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図22C
図23
【国際調査報告】