(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】メディアファイル再生ゲーム
(51)【国際特許分類】
A63F 11/00 20060101AFI20240416BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A63F11/00 C
A63F9/00 501
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561152
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-10-03
(86)【国際出願番号】 IB2022053152
(87)【国際公開番号】W WO2022214955
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523377014
【氏名又は名称】ピロウ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100074734
【氏名又は名称】中里 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100086265
【氏名又は名称】川崎 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100076451
【氏名又は名称】三嶋 景治
(72)【発明者】
【氏名】ギュロット シリル
(57)【要約】
本発明は、メディアファイル再生ゲーム(1)であって、メディアファイルは、有利には、音声及び/又は映像ファイルであり、前記ゲーム(1)は、- 少なくとも1つのゲームメディアファイルに対応することを意図された第1の識別子を含むデータを収容する無線通信チップ(21)をそれぞれ含む、少なくとも2つのゲームテーマベースプレート(2、2’)と、- ゲームベース(3)であって、(a)少なくとも1つの読取り面(32)と関連付けられた少なくとも1つのチップリーダ(31)、(b)ゲームメディアファイルが記録されるメモリ手段(33)、(c)ゲームメディアファイルを再生するように適合された音声及び/又は映像再生手段(34)、(d)ヒューマン/マシンインターフェース(35)、(e)前記音声及び/又は映像再生手段(34)を介して、前記少なくとも1つのチップリーダ(31)によって収集された前記第1の識別子と関連付けられる、前記ゲームメディアファイルの少なくとも1つを再生するように設計された制御手段(36)を含むゲームベース(3)とを含む、メディアファイル再生ゲーム(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1人以上のプレーヤのためのメディアファイル再生ゲーム(1)であって、メディアファイルは、有利には、音声及び/又は映像ファイルであり、前記ゲーム(1)は、
- いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマにそれぞれ対応する少なくとも2つのゲームテーマベースプレート(2、2’)であって、少なくとも1つのゲームメディアファイルに対応することを意図された第1の識別子を含むデータを収容するゲームテーマベースプレート無線通信チップ(21)をそれぞれ含む、少なくとも2つのゲームテーマベースプレート(2、2’)と、
- ゲームベース(3)であって、
(a)少なくとも1つの読取り面(32)と関連付けられた少なくとも1つのチップリーダ(31)であって、前記読取り面(32)上に支持された前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)に取り付けられた前記無線通信チップ(21)内に収容された前記データの読取りを実施するように適合される少なくとも1つのチップリーダ(31)、
(b)ゲームメディアファイルが記録されるメモリ手段(33)であって、前記第1の識別子は、前記ゲームメディアファイルのうちの少なくとも1つのゲームメディアファイルとそれぞれ関連付けられる、メモリ手段(33)、
(c)ゲームメディアファイルを再生するように適合された音声及び/又は映像再生手段(34)、例えばスピーカ及び/又は画面、
(d)ヒューマン/マシンインターフェース(35)、
(e)前記音声及び/又は映像再生手段(34)を介して、前記少なくとも1つのチップリーダ(31)によって収集された前記第1の識別子と関連付けられる、前記ゲームメディアファイルの少なくとも1つを再生するように設計された制御手段(36)
を含むゲームベース(3)と
を含む、メディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項2】
複数の面(41、42、43)によって画定される多面構造(4)を含み、前記多面構造(4)の外部表面は、互いに同一であり、
前記多面構造(4)は、前記多面構造(4)の前記面(41、42、43)の1つにそれぞれ取り付けられたいくつかの無線通信チップ(41a、42a、43a)を含み、
前記第2の無線通信チップ(41a、42a、43a)は、前記いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマに対応することを意図された第2の識別子を含むデータをそれぞれ収容し、
前記第2の無線通信チップ(41a、42a、43a)の少なくとも2つは、前記いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマにそれぞれ対応する、互いに異なる第2の識別子を含むこと、
前記少なくとも1つのチップリーダ(31)は、前記読取り面(32)上に支持された前記多面構造(4)の前記面(41、42、43)に取り付けられた前記第2の無線通信チップ(41a、42a、43a)内に収容された前記データの読取りを実施するように適合されること、
テーマメディアファイルは、前記メモリ手段(33)に記録され、前記第2の識別子は、前記テーマメディアファイルのうちの1つのテーマメディアファイルとそれぞれ関連付けられること、
前記制御手段(36)は、前記音声及び/又は映像再生手段(34)を介して、前記少なくとも1つのチップリーダ(31)によって収集された前記第2の識別子と関連付けられる前記ゲームメディアファイルを再生するように設計されること
を特徴とする、請求項1に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項3】
前記ゲームテーマベースプレート無線通信チップ(21)及び場合により前記多面構造(4)に取り付けられた前記第2の無線通信チップ(41a、42a、43a)は、「近距離無線通信」(NFC)無線技術に従って動作する前記無線通信チップの中から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項4】
前記ゲームメディアファイルは、ゲームメディアファイルの少なくとも2つの群に分類され、
前記ゲームメディアファイルの群は、前記第1の識別子のうちの第1の識別子とそれぞれ関連付けられ、及び
前記制御手段(36)は、ゲームメディアファイルの群の選択後、前記選択されたゲームメディアファイルの群の各ゲームメディアファイルを前記ヒューマン/マシン(35)との対話後に連続的に再生するように設計されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項5】
前記メモリ手段(33)は、一連の複数のゲームメディアファイルをそれぞれ含むゲームメディアファイルの群を含み、前記一連の複数のゲームメディアファイルは、
- 定義された音又は定義された映像に対応する一次ゲームメディアファイルと、
- 音又は視覚の障害及び/又は短縮が適用される、前記定義された音又は前記定義された映像に対応する少なくとも1つの二次ゲームメディアファイルと
を含むこと、及び
前記制御手段(36)は、前記ヒューマン/マシンインターフェース(35)との対話後、前記少なくとも1つの二次ゲームメディアファイル、次いで前記一次ゲームメディアファイルを再生するように設計されること
を特徴とする、請求項4に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項6】
前記制御手段(36)は、同じゲームテーマについて、前記ゲームテーマの前記ゲームメディアファイル又は前記ゲームメディアファイルの群を、定義された順序で再生し、且つ前記順序を、前記ゲームテーマの全ての前記ゲームメディアファイル又は全ての前記ゲームメディアファイルの群が再生された後に変更するように設計されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項7】
前記制御手段(36)は、
- 前記少なくとも1つのチップリーダ(31)によって収集される、前記読取り面(32)上に支持された前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)の前記無線通信チップ(21)内に収容されたデータに応じて、又は場合により前記少なくとも1つのチップリーダ(31)によって収集された前記第2の識別子に応じて、前記音声及び/又は映像再生手段(34)によってテーマ音ファイルを再生すること、その後、
- 前記読取り面(32)上に支持された前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)に収容された前記第1の識別子と関連付けられる前記ゲームメディアファイル又は前記ゲームメディアファイルの群の中から、再生される複数のゲームメディアファイル又はゲームメディアファイルの群を選択すること、その後、
- 前記ヒューマン/マシンインターフェース(35)との各対話後、前記選択された複数のゲームメディアファイル又は前記選択されたゲームメディアファイルの群のうちの前記ゲームメディアファイルを連続的に再生すること
を行うように設計されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項8】
前記プレーヤのスコアを示すためのスコア表示手段(5)を含み、
前記スコア表示手段(5)は、複数の部品(52)を含み、前記複数の部品(52)は、前記複数の部品(52)を相互に組み立てるための手段(521、522)を備え、且つ所定の形状を共に形成することが可能であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項9】
前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)は、外部ゲームテーマ識別マーク(22)をそれぞれ含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項10】
前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)に適用された前記外部ゲームテーマ識別マーク(22)は、ブライユ点字マーク(222)を含むことを特徴とする、請求項9に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項11】
前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)は、
- 前記ゲームテーマベースプレート無線通信チップ(21)を収容する下部ドック(23)と、
- 前記外部ゲームテーマ識別マーク(22)を有する上部ディスプレイスタンド(24)と
をそれぞれ含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【請求項12】
前記ゲームベース(3)は、凹部(37)を有するケース(3a)を含み、前記凹部(37)の底部は、前記読取り面(32)を形成し、前記凹部(37)の形状及び大きさは、前記ゲームテーマベースプレート(2、2’)及び場合により前記多面構造(4)を受け入れるのに適していることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のメディアファイル再生ゲーム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単独でプレイすることもできるが、複数の参加者でプレイすることが好ましい、いわゆる「ボード」ゲームの全般的な分野に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、メディアファイルが音声及び/又は映像タイプのものである、音及び/又は視覚認識の検索に基づくメディアファイル再生ゲームに関する。
【背景技術】
【0003】
音、メロディ、曲の題名、物体、場所、文字、映画の題名などを認識しようとすることを目的とする、音ファイル(音楽又はその他)、画像ファイル又は映像ファイルを再生することからなるゲームが存在する。
【0004】
しかしながら、現在のゲームは、操作又は実装する要素の点で比較的ベーシックであるため、遊び心及び訴求力が限定される傾向にある。
【0005】
その一方で、既知のゲームの大半は、1つ以上の視覚要素を含み、及び/又は「目の見える」プレーヤに有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、視覚障害者と非視覚障害者とのいずれも有利になることのない、視覚障害者と非視覚障害者との両方を対象とし得る認識ゲームを提案することができれば興味深いであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した従来技術の欠点に対処するために、本発明は、1人以上のプレーヤのためのメディアファイル再生ゲーム(又はメディアファイルを再生するゲーム)であって、メディアファイルは、有利には、音声及び/又は映像ファイルであり、前記ゲームは、
- いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマにそれぞれ対応する少なくとも2つのゲームテーマベースプレート(又はゲームテーマのベースプレート)であって、少なくとも1つのゲームメディアファイルに対応することを意図された第1の識別子を含むデータを収容するゲームテーマベースプレート無線通信チップ(又はゲームテーマベースプレートの無線通信チップ)をそれぞれ含む、少なくとも2つのゲームテーマベースプレートと、
- ゲームベースであって、
(a)少なくとも1つの読取り面と関連付けられた少なくとも1つのチップリーダであって、前記読取り面上に支持されたゲームテーマベースプレートに取り付けられた前記無線通信チップ内に収容されたデータの読取りを実施するように適合される少なくとも1つのチップリーダ、
(b)ゲームメディアファイルが記録されるメモリ手段であって、前記第1の識別子は、前記ゲームメディアファイルのうちの少なくとも1つのゲームメディアファイルとそれぞれ関連付けられる、メモリ手段、
(c)ゲームメディアファイルを再生するように適合された例えばスピーカ及び/又は画面タイプの音声及び/又は映像再生手段、
(d)例えば、押しボタンタイプのヒューマン/マシンインターフェース、
(e)前記音声及び/又は映像再生手段を介して、前記少なくとも1つのチップリーダによって収集された前記第1の識別子と関連付けられる、前記ゲームメディアファイルの少なくとも1つを再生するように設計された制御手段
を含むゲームベースと
を含む、メディアファイル再生ゲームを提案する。
【0008】
個別に又は技術的に可能なあらゆる組み合わせに従って解釈される本発明によるメディアファイル再生ゲームの他の非限定的且つ有利な特徴は、以下の通りである。
- ゲームは、複数の面によって画定される多面構造を含み得、多面構造の外部表面は、互いに同一であり、
前記多面構造は、前記多面構造の前記面の1つにそれぞれ取り付けられたいくつかの第2の無線通信チップを含み、
前記第2の無線通信チップは、前記いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマに対応することを意図された第2の識別子を含むデータをそれぞれ収容し、
前記第2の無線通信チップの少なくとも2つは、前記いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマにそれぞれ対応する、互いに異なる第2の識別子を有し、
前記少なくとも1つのチップリーダは、前記読取り面上に支持された前記多面構造の面に取り付けられた前記第2の無線通信チップ内に収容されたデータの読取りを実施するように適合され、
テーマメディアファイルは、前記メモリ手段に記録され、前記第2の識別子は、前記テーマメディアファイルのうちの1つのテーマメディアファイルとそれぞれ関連付けられ、
前記制御手段は、前記音声及び/又は映像再生手段を介して、前記少なくとも1つのチップリーダによって収集された前記第2の識別子と関連付けられる前記ゲームメディアファイルを再生するように設計され、
- ゲームテーマベースプレート無線通信チップ及び場合により多面構造に取り付けられた第2の無線通信チップは、「近距離無線通信」(NFC)無線技術に従って動作する無線通信チップの中から選択され得、
- ゲームメディアファイルは、ゲームメディアファイルの少なくとも2つの群に分類され得、
前記ゲームメディアファイルの群は、前記第1の識別子のうちの第1の識別子とそれぞれ関連付けられ、及び
前記制御手段は、ゲームメディアファイルの群の選択後、前記選択されたゲームメディアファイルの群の各ゲームメディアファイルをヒューマン/マシンインターフェースとの対話後に連続的に再生するように設計され、
- メモリ手段は、一連の複数のゲームメディアファイルをそれぞれ含むゲームメディアファイルの群を含み得、一連の複数のゲームメディアファイルは、(a)定義された音又は定義された映像に対応する一次ゲームメディアファイルと、(b)音又は視覚の障害及び/又は短縮が適用される、前記定義された音又は前記定義された映像に対応する少なくとも1つの二次ゲームメディアファイルとを含み、
制御手段は、ヒューマン/マシンインターフェースとの対話後、前記少なくとも1つの二次ゲームメディアファイル、次いで前記一次ゲームメディアファイルを再生するように設計され、
- 制御手段は、同じゲームテーマについて、ゲームテーマのゲームメディアファイル又はゲームメディアファイルの群を、定義された順序で再生し、且つこの順序を、前記ゲームテーマの全てのゲームメディアファイル又は全てのゲームメディアファイルの群が再生された後に変更するように設計され得、
- 制御手段は、(a)前記少なくとも1つのチップリーダによって収集される、読取り面上に支持されたゲームテーマベースプレートの無線通信チップ内に収容されたデータに応じて、又は場合により前記少なくとも1つのチップリーダによって収集された前記第2の識別子に応じて、前記音声及び/又は映像再生手段によってテーマ音ファイルを再生すること、その後、(b)読取り面上に支持されたゲームテーマベースプレート内に収容された第1の識別子と関連付けられる前記ゲームメディアファイル又は前記ゲームメディアファイルの群の中から、再生される複数のゲームメディアファイル又はゲームメディアファイルの群を選択すること、その後、(c)ヒューマン/マシンインターフェースとの各対話後、前記選択された複数のゲームメディアファイル又は前記選択されたゲームメディアファイルの群のうちのゲームメディアファイルを連続的に再生することを行うように設計され得、
- ゲームは、プレーヤのスコアを示すためのスコア表示手段を含み得、前記スコア表示手段は、複数の部品を含み、複数の部品は、複数の部品を相互に組み立てるための手段を備え、且つ所定の形状を共に形成することが可能であり、
- ゲームテーマベースプレートは、外部ゲームテーマ識別マークをそれぞれ含み得、
- ゲームテーマベースプレートに適用された前記外部ゲームテーマ識別マークは、ブライユ点字マークを含み得、
- ゲームテーマベースプレートは、(a)ゲームテーマベースプレート無線通信チップを収容する下部ドックと、(b)外部ゲームテーマ識別マークを有する上部ディスプレイスタンドとをそれぞれ含み得、
- ゲームベースは、凹部を含むケースを含み得、凹部の底部は、読取り面を形成し、前記凹部の形状及び大きさは、ゲームテーマベースプレート及び場合により前記多面構造を受け入れるのに適している。
【0009】
当然のことながら、本発明の異なる特徴、代替形態及び実施形態は、相互に非両立又は排他的でない限り、様々な組み合わせに従って互いに関連付けることができる。
【0010】
更に、本発明の他の様々な特徴は、本発明の非限定的な実施形態を示す図面を参照して行われる添付の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明によるメディアファイル再生ゲームの可能な実施形態の異なる構成要素を概略的に示す全体図である。
【
図2】ここでは複数のスコア部品及び複数のトークンと関連付けられる中央部分からなる、本発明によるゲームのスコア表示手段の可能な実施形態を示す頂面図である。
【
図3】
図2に示されるスコア表示手段の中央部分の分離図である。
【
図4】
図2に示されるスコア表示手段のスコア部品の1つの分離図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示される、「メディアファイル再生ゲーム1」又は「メディアファイルを再生するゲーム」とも呼ばれる本発明によるゲームは、ゲームテーマによって分類される音の認識の検索に基づく。
【0013】
そのため、メディアファイル再生ゲーム1は、- いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマにそれぞれ対応する少なくとも2つのゲームテーマベースプレート2、2’(又はゲームテーマのベースプレート2,2’)と、- ゲームベース3とを含む。
【0014】
「ゲームテーマ」とは、有利には、互いに関連があるか、共通の特徴を有するか又は同じ概念に属するメディアファイルの組み合わせを意味する。
【0015】
ゲームテーマベースプレート2、2’の数は、2より大きい(例えば、3、4、5又は更にこれより大きい)。これらは、少なくとも1つのゲームメディアファイル、好ましくはゲームメディアファイルの群に対応することを意図された第1の識別子を含むデータを収容するゲームテーマベースプレート無線通信チップ21(又はゲームテーマベースプレートの無線通信チップ21)をそれぞれ含み、換言すると、第1の識別子は、前記ゲームメディアファイルのうちの少なくとも1つのゲームメディアファイルとそれぞれ関連付けられる。好ましくは、存在するゲームテーマベースプレート2、2’の第1の識別子は、互いに異なる。
【0016】
一方で、ゲームベース3は、
- 少なくとも1つの読取り面32と関連付けられた少なくとも1つのチップリーダ31であって、読取り面32上に支持された各ゲームテーマベースプレート2、2’に取り付けられた無線通信チップ21内に収容されたデータの読取りを実施するように適合される少なくとも1つのチップリーダ31と、
- 再生される音を収容したゲームメディアファイルが記録されるメモリ手段33(メモリカードの形態)と、
- ゲームメディアファイルを再生するように適合されたスピーカ手段34と、
- 本明細書では押しボタンの形態のヒューマン/マシンインターフェース35と、
- スピーカ手段34を介して、チップリーダ31によって収集された前記第1の識別子と関連付けられたゲームメディアファイルの少なくとも1つの再生を管理するように設計された制御手段36(マイクロプロセッサの形態)と
を含む。
【0017】
メモリ手段33において、ゲームメディアファイルは、(好ましくは2つのゲームメディアファイルの群に加えて)ゲームメディアファイルの少なくとも2つの群に分類され得る。各ゲームメディアファイルの群は、有利には、本明細書で上述したゲームテーマと、異なる第1の識別子のうちの第1の識別子とに関連付けられる。
【0018】
好ましくは、ゲームメディアファイルの群の数は、ゲームテーマの数及びプレーヤが利用可能なベースプレート2、2’の数に対応する。
【0019】
したがって、制御手段36は、ゲームメディアファイルの群の選択後、前記選択されたゲームメディアファイルの群の各ゲームメディアファイルをヒューマン/マシンインターフェース35との対話後に連続的に再生するように設計され得る。
【0020】
他方で、ゲームメディアファイルの再生前に、制御手段36は、(例えば、ゲームテーマベースプレート無線通信チップ21内に収容され、チップリーダ31によって収集されたデータに応じて)スピーカ手段34を介してゲームテーマを表明するように適合され得る。
【0021】
したがって、概して、ゲームベース3の読取り面32上にゲームテーマベースプレート2、2’が配置された後、連続する工程が実施される。
- チップリーダ31は、読取り面32上に支持された前記ベースプレート2、2’に取り付けられた無線通信チップ21内に収容されたデータを収集することができ、
- 制御手段36は、メモリ手段33に記録されたゲームメディアファイルの中から、加えられたベースプレート2、2’から収集した第1の識別子と関連付けられたゲームテーマに対応するものを選択することができ、
- 制御手段36は、スピーカ手段34を介して、選択されたゲームテーマに属する少なくとも1つのゲームメディアファイルを再生する。
【0022】
図1から分かるように、ゲームテーマベースプレート2、2’は、ゲームテーマを識別するための外部マーク22をそれぞれ含む。この外部マーク22は、有利には、晴眼者によって識別可能な視覚マーク221と、盲人又は視覚障害者によって識別可能なブライユ点字マーク222とを含む。
【0023】
例えば、ゲームテーマベースプレート2、2’は、- ゲームテーマベースプレート無線通信チップ21を収容する下部ドック23と、- 外部ゲームテーマ識別マーク221、222を有する上部ディスプレイスタンド24とをそれぞれ含む。
【0024】
無線通信チップ21は、ゲームテーマベースプレート2、2’のドック23内でドック23の下面の近傍に配置され、ゲームベース3の読取り面32に支持されることを意図される。
【0025】
ゲームテーマは、プレーヤによって又はプレーヤ間の合意によって選択することができ、ランダムに選択することもできる。
【0026】
好ましくは、このゲームテーマ選択に関して、ゲーム1は、複数の面41、42、43によって画定される多面構造4を含み、多面構造4の外部表面は、互いに同一であり、したがって区別することができず、多面構造4の各面に第2の無線通信チップ41a、42a、43aが取り付けられる。
【0027】
無線通信チップ41a、42a、43aは多面構造4(不図示)内に配置され、そのそれぞれは、多面構造4の面41、42、43に面する。
【0028】
多面構造4の面41、42、43のそれぞれは、ゲームベース3の読取り面32に支持されるように適合される。
【0029】
第2の無線通信チップ41a、42a、43aは、いくつかのゲームテーマのうちの1つのゲームテーマに対応することを意図された第2の識別子を含むデータをそれぞれ収容し、これらの第2の無線通信チップ41a、42a、43aの少なくとも2つは、1つのゲームテーマにそれぞれ対応する、互いに異なる第2の識別子を含む。
【0030】
本明細書で上述したように、多面構造4の外部表面は、互いに同一である。そのようにして、プレーヤは、多面構造4の各面に関連付けられたゲームテーマを知らず、多面構造4を読取り面32上に有利にはランダムに置いた場合、前記読取り面32上に支持されたこの多面構造4の面41、42、43に対応するゲームテーマは、そのようにしてランダムに決定される。
【0031】
ゲームベース3のチップリーダ31は、読取り面32上に支持された多面構造4の面41、42、43に取り付けられた第2の無線通信チップ41a、42a、43aに収容されたデータの読取りを実施するように適合される。
【0032】
テーマメディアファイルは、メモリ手段33に記録され、第2の識別子は、提供される複数のテーマメディアファイルのうちの1つのテーマメディアファイルとそれぞれ関連付けられ、制御手段36は、スピーカ手段34を介して、チップリーダ31によって収集された前記第2の識別子と関連付けられたテーマメディアファイルを再生するように設計される(スピーカ手段34は、このようにしてゲームテーマを表明する)。
【0033】
例えば、多面構造4は、6面サイコロからなり、ゲームテーマの数は、3つであり、関連する3つの第2の識別子は、それぞれサイコロ4の面41、42、43上に2回見られる。
【0034】
代替形態として、多面構造4は、6以外の面の数を有し得る。多面構造4は、例えば、4面角錐の形態であり得、面のそれぞれは、異なるゲームテーマに対応し得る。
【0035】
図1に示されるように、ゲームベース3は、凹部37を含むケース3aを含み得、凹部37の底壁は、チップリーダ31と関連付けられた読取り面32を形成する。この凹部37の形状及び大きさは、ゲームテーマベースプレート2、2’及び場合により多面構造4を受け入れるのに適している。例えば、凹部37の形状及び大きさは、ゲームテーマベースプレート2、2’のドック23の形状及び大きさに対応する。チップリーダ31は、読取り面32の真下において、読取り面32の中央に位置決めされて配置され得る。
【0036】
ゲーム1は、ベースプレート2、2’又は多面構造4がゲームベース3の読取り面32上に置かれたときにのみ、チップリーダ31がゲームテーマベースプレート無線通信チップ21及び場合により多面構造4に取り付けられた第2の無線通信チップ41a、42a、43aと通信することができるように構造化される。
【0037】
そのため、ゲームテーマベースプレート無線通信チップ21及び場合により多面構造4に取り付けられた第2の無線通信チップ41a、42a、43aは、「RFID」タイプの技術に従い、特に「近距離無線通信」(NFC)無線技術に従ってチップリーダ31と通信する。
【0038】
ゲームテーマベースプレート無線通信チップ21及び場合により多面構造4に取り付けられた第2の無線通信チップ41a、42a、43aは、それ自体公知であり、アンテナと関連付けられた電子チップ(又は集積回路)タイプの構成要素からなる。
【0039】
そのような無線通信チップは、「タグ」、又は「ラベル」、又は「トランスポンダ」としても知られ、無線識別機能を組み込んだ無線識別手段からなる。
【0040】
「無線識別」とは、特に無線識別子を用いて物体を識別することを可能にする技術を意味する。それは、情報を記録可能なメモリチップ又は電子デバイスを使用して物体を識別し、無線アンテナによってこの情報を専門のリーダ、ここではチップリーダ31に送信することを可能にする技術も意味する。
【0041】
無線通信チップ21;41a、42a、43aは、有利には、およそ10~20MHzの周波数、好ましくは13.56MHzの周波数で動作するHF(高周波)タイプの電子チップの中から選択される。そのようなHFチップは、特に、一般におよそ数センチメートルの限られた距離で検出可能であり、HFチップを個々に識別することを可能にすることから関心が持たれている。
【0042】
本質的に従来の無線通信チップは、特に機械的な衝撃及び流体に対するその保護を確実にするために、好ましくは支持体に封入される。
【0043】
無線通信チップは、例えば、受動型のものであり、すなわちチップリーダからの波を逆変調して情報を送信する。受動チップは、一般に、リーダからの(磁気又は電磁)波を使用して内蔵電子回路に電力を供給する。
【0044】
この無線通信チップは、有利には、チップリーダから発せられた無線要求に応答して返送される、例えば「ユニークアイテム識別子(Unique Item Identifier)」、すなわち「UII」又は「電子商品コード(Electronic Product Code)」、すなわち「EPC」の中から選択される単一の識別子を含む。
【0045】
この単一の識別子は、有利には、変更不可能であり、典型的には数字又は英数字のコードからなる。したがって、無線通信チップは、「一度のみ書き込むことができ、複数回読み出すことができる」、すなわち「WORM」タイプのものであり得る。
【0046】
一方で、チップリーダ31は、本質的に従来の手法では、アンテナと関連付けられたトランシーバシステムを含む。
【0047】
このチップリーダ31は、有利には、以下のように動作する。
- チップリーダ31は、電波を介して、その磁界内に対向して位置する無線通信チップ21、41a、42a、43aにエネルギーを送信し、
- チップリーダ31は、その後、無線通信チップに情報要求を送信し、
- チップリーダ31は、回答を受け取り、これらを制御手段36に送信する。
【0048】
RFIDリーダと無線通信チップとの間の通信は、これらの2つの相補的な構成要素のそれぞれに組み込まれた各RFIDアンテナによって可能である。
【0049】
制御手段36は、読取り面32上に置かれたゲームテーマベースプレート2、2’によって定義されるゲームテーマに対応するチップリーダ31から受け取った情報に応じて、且つまたプレーヤとヒューマン/マシンインターフェース35との対話に応じて、スピーカ手段34によってゲームメディアファイルの再生を生じさせる。
【0050】
メモリ手段33において、ゲームメディアファイルは、ゲームメディアファイルの少なくとも2つの群に分類され、そのそれぞれは、異なるゲームテーマに対応し、制御手段36は、ゲームメディアファイルの群の選択後、選択されたゲームメディアファイルの群の各ゲームメディアファイルをヒューマン/マシンインターフェース35との対話後に連続的に再生するように設計される。
【0051】
その一方で、ゲームの遊び心を向上させるために、特定の少なくともゲームメディアファイルの群は、一連の複数のゲームメディアファイルを含み得、この中には以下がある。
- 定義された音又は定義された映像に対応する一次ゲームメディアファイル、及び
- 音又は視覚の障害及び/又は短縮が適用される、前記定義された音又は前記定義された映像に対応する少なくとも1つの二次ゲームメディアファイル。
【0052】
また、制御手段36は、ヒューマン/マシン35との対話後、二次ゲームメディアファイル、次いで一次ゲームメディアファイルを再生するように設計される。
【0053】
そのようにして、その認識を比較的困難にするために「マスキングされた」又は「妨害された」音を再生し、その後、その認識を容易にする目的で、同じ音であるが、あまり「マスキングされていない」又は「妨害されていない」音を再生することが考えられ得る。
【0054】
対応する「マスキング」又は「妨害」は、音又は画像の歪みからなり得る。音に関して、別の音、例えば音楽をその上に重ねることも考えられ得る。
【0055】
別の特徴によれば、制御手段36は、同じゲームテーマにおいて、前記ゲームテーマのゲームメディアファイル又はゲームメディアファイルの群を、定義された順序で再生し、且つこの順序を、前記ゲームテーマの全てのゲームメディアファイル又は全てのゲームメディアファイルの群が再生された後に変更するように設計され得る。
【0056】
これにより、単純な記憶によってゲームメディアファイルの順序が学習され、来るべきゲームメディアファイルが知られることを防止することを可能にする。
【0057】
別の実施形態では、音は、定義されたゲームテーマ内において完全にランダムな状態で再生され得る。
【0058】
更に別の特徴によれば、メッセージを1つの言語で発する場合、ヒューマン/マシンインターフェース35との対話後又は専用の押しボタンを作動させることにより、同じメッセージを別の言語で発するようになされるか又は提案され得る。
【0059】
好ましくは、ゲーム1は、ゲームが進行する際に異なるゲームのスコアのカウントを可能にするスコア表示手段5も含む。
【0060】
例えば、スコア表示手段5は、正解の発表に応じてプレーヤに配分される単純なトークンからなり得る。
【0061】
好ましくは、スコア表示手段は、晴眼者及び盲人又は視覚障害者の両方が得点のカウントに従うことができるように選択される。
【0062】
図2に示されるように、- 中央部分51と、- 複数の部品52であって、複数の部品52を相互に組み立てるための手段(例えば、ほぞ/ほぞ穴タイプの)を備え、且つ所定の形状を共に形成することが可能である、複数の部品52と、- それぞれ単純な円板形状の複数のトークン53とを含む得点カウントシステム5が提供され得る。
【0063】
これらの異なる要素又は部品51、52及び53は、プラスチック材料で作られ得、好ましくは木材又は厚紙で作られる。
【0064】
トークン53は、任意選択的である。
【0065】
中央部分51は、
図3に別個に示されている。中央部分51は、略X字形であり、部品52の相補的な組立手段と協働するように適合された雄組立手段511及び雌組立手段512を備える端部を有する。中央部分51は、複数の隣接したトークン53を受け入れることを意図された切欠部513も含み得る(この切欠部513は、任意選択的である)。
【0066】
部品52の1つが
図4に別個に示されている。この部品52は、相補的な形状の雄ほぞ521及び雌切欠部又はほぞ穴522を含む。
【0067】
部品52は、互いに及び中央部分51と組み合わせて、
図2に示されるような、本明細書で「スコアパズル」と呼ばれる二重リング形状の形成を可能にし得ることが理解される。この二重リング形状の進化を視覚障害者が手動で追跡し、異なるプレーヤのスコアの進化を追うことができる。
【0068】
例えば、ゲームの最初に、各プレーヤは、中央部分51を受け取る。プレーヤには、正解するたびに1つ又はいくつかのトークン53を配分することができ、特定数のトークンを、自らの「スコアパズル」を完成させるために使用することができる部品52と交換する(中央部分51から)。
【0069】
また、自らの「スコアパズル」を最初に完成させたプレーヤがゲームに勝利する。
【実施例】
【0070】
ゲームは、例えば、7歳以上の目の不自由な視覚障害者のプレーヤ及び晴眼者のプレーヤによって一緒又は別々に使用されるように設計され得る。
【0071】
原理は、プレーヤが、ゲームベース3によって再生された音を認識し、識別しなければならず、特定数の音を最初に識別したプレーヤがゲームに勝利するというものである。
【0072】
構成要素の説明:
4つのゲームテーマベースプレート2、2’が使用され、そのそれぞれは、音ゲームテーマ、例えば動物-自然-機械-人間を表す。
【0073】
ゲームテーマベースプレート2、2’は、色及び形状が同一であり、一方ではブライユ点字マークにより、他方では単色印刷により識別可能である。
【0074】
多面構造4は、サイコロからなり、その各面は、音ゲームテーマを識別するタグを含む。例えば、サイコロの2つの面は、「動物」タグを有し、サイコロの2つの面は、「機械」タグを有し、サイコロの1つの面は、「自然」タグを有し、サイコロの1つの面は、「人間」タグを有する。
【0075】
サイコロの面は、視覚的又は触覚的に識別不可能である。
【0076】
ゲームベース3は、電気/電子部品、すなわち、
- デコーディングプログラムを有するプリント回路、
- チップリーダ31、
- メモリ手段33、
- 制御手段36(マイクロプロセッサの形態)、
- スピーカ34、
- 電源ユニット
を収容したケース3aを含む。
【0077】
ゲームベース3のケース3aは、プラスチック材料で作られ、凹部37を含み、凹部37の底部は、チップリーダ31が取り付けられる読取り面32を形成する。
【0078】
このケース3aは、制御ボタンの形態のヒューマン/マシンインターフェース35も含む。
【0079】
スコアカウントシステムは、
図2~
図4に関連して本明細書で上述したものに対応する。
【0080】
正解のたびに、プレーヤは、結果に応じて1~3つのトークンを受け取る。
【0081】
プレーヤは、3つのトークンを1つの部品52と交換することができる。
【0082】
特定数の部品(例えば、24個の部品)を最初に集め、自らの二重リング形状を完成させたプレーヤがゲームに勝利する。
【0083】
ゲームの実施例
ゲームの開始時、各プレーヤは、中央部分51を受け取る。
【0084】
最初のプレーヤは、ゲームテーマ(ここでは動物、機械、自然、人間)を決定するために、ゲームベース3の読取り面32上にサイコロ4を置くか又は投入する。選択されたゲームテーマがスピーカ34を介して再生/発表される。
【0085】
ゲームテーマが決定されると、プレーヤは、サイコロ4を取り出し、その後、読取り面32上に、決定されたゲームテーマに対応するゲームテーマベースプレート2、2’を置く。
【0086】
準備が整うと、プレーヤは、ゲームベース3の制御ボタン35を1回押す。
【0087】
一連の音が選択され、1回目の音メッセージがスピーカ34によって(一度のみ)再生される。この1回目のメッセージは、例えば、背景メロディによって変形及びマスキングされた音である。
【0088】
プレーヤは、この音を識別しようとし、(可能な場合には)回答を提出する。
【0089】
その後、プレーヤは、2回目の制御ボタン35を押し、2回目の音メッセージが(1回のみ)再生される。この2回目のメッセージは、1回目の音と同じ音を含むが、変形がより少ない。背景メロディは、同一である。この2回目のメッセージは、推測がより簡単である。
【0090】
プレーヤは、自らの最初の主張を固めるか又は新たな主張を行う。2回目の回答が異なる場合、2回目の回答によって最初の回答が取り消される。
【0091】
次いで、プレーヤは、3回目の制御ボタン35を押し、3回目の音が(1回のみ)再生される。この3回目のメッセージは、1回目及び2回目の音と同じ音を含むが、変形がない。背景メロディは、同一である。この3回目のメッセージは、推測が更により簡単である。
【0092】
プレーヤは、自らの主張を固めるか又は新たな主張を行う。この新たな主張が自らの最終的な回答である。
【0093】
最後に、プレーヤは、4回目の制御ボタン35を押し、4回目の音が再生される。今回の音は、解答である(背景メロディのない音)。
【0094】
答えが明確でない場合、番号も再生される。この番号は、一種の安全策であり、正解に言及する(古典的な文字及びブライユ点字で)印刷されたリストを指す。印刷された答えは、より完全なものであり得、場合により追加情報に言及し得る。
【0095】
プレーヤが制御ボタン35をもう一度押した場合、同じメッセージが聞こえる(答えを流すのは、2回のみ可能である)。
【0096】
プレーヤが1回目の音の後に正しい選択を行い、次いでこの選択を固めた場合、プレーヤは、3つのトークン53を受け取る。
【0097】
プレーヤが2回目の音の後に正しい選択を行い、次いでこの選択を固めた場合、プレーヤは、3つのトークン53を受け取る。
【0098】
プレーヤが3回目の音の後に正しい選択を行い、次いでこの選択を固めた場合、プレーヤは、1つのトークン53を受け取る。
【0099】
プレーヤは、3つのトークンを1つの部品52と交換することができ、これを自らの「スコアパズル」を完成させるように配置することができる。
【0100】
ターンが終了すると、プレーヤは、ゲームテーマベースプレート2、2’を取り出し、次のプレーヤがサイコロ4を読取り面32上に置くことで新たなターンが開始される。
【0101】
自らの「スコアパズル」を(例えば、24個の部品により)最初に完成させたプレーヤがゲームに勝利する。
【0102】
代替実施形態
代替実施形態によれば、ゲームメディアファイルは、音楽ファイルを含み得、目的は、数秒のメロディを聴くことにより歌のタイトルを見つけることである。
【0103】
この場合、ゲームテーマは、アーティストの名前に対応し得る。
【0104】
したがって、各アーティストと関連付けられる音楽ファイルの群は、- 特定の時間、例えば3秒間継続する1回目の音声メッセージ、- 1回目の音声メッセージに対応する、数秒長い2回目の音声メッセージ、及び- 2回目の音声メッセージに対応する、更に数秒長い3回目の音声メッセージを含み得る。
【0105】
上記の説明と類似するこのようなゲームの原理は、以下の通りであり得る。
1.アーティストの選択:サイコロをランダムに「投げる」、
2.選択された/選ばれたアーティストを表すゲームテーマベースプレートを読取り面上に置く、
3.1回目の音声メッセージを流す(3秒間):回答を出す、
4.2回目の音声メッセージを(例えば、1回目の音声メッセージと同一のものを2秒多く)流す:回答を出す、
5.3回目の音声メッセージを(例えば、2回目の音声メッセージと同一のものを3秒多く)流す:回答を出す、
6.解答を流す、
7.スコアを付ける。
【0106】
更に別の代替実施形態では、ゲームメディアファイルは、音声及び/又は映像ファイルからなり得、目的は、この映画のいくつかの映像の断片を見るか、又は映画のいくつかの文/台詞を聞くか、又はまたこの映画のいくつかの写真を見ることによって映画の題名を見つけることである。
【0107】
同じ原理に従い、他の多くの代替形態も考えられ得る。
【0108】
場合により、ゲームベース3は、画像ファイル及び/又は映像ファイルを再生するための1つ以上の画面を備える。
【0109】
代替形態として、ゲームベース3は、音及び/又は視覚メディアファイル(画像又は映像)を再生するための画面などの外部デバイスに接続するための手段を備え得る。
【0110】
ゲームの言語を選択することが可能であり得る(例えば、ゲームベース上の1つ以上の選択ボタンにより)。
【0111】
例えば、ゲームベース上の1つ以上の選択ボタンにより、いくつかの難易度の中からゲームの難易度を選択することが可能でもあり得る。
【0112】
更に別の代替実施形態では、複数のゲームテーマベースプレートは、その少なくとも特定の面において、- ゲームテーマと、- 少なくとも1つのゲームメディアファイルに対応することを意図された第1の識別子とを含むデータを収容する無線通信チップが取り付けられた多面構造の形態であり得る。
【国際調査報告】