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特表2024-517588付加製造によって生産された構造モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】付加製造によって生産された構造モジュール
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/106 20170101AFI20240416BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20240416BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240416BHJP
   B29C 64/357 20170101ALI20240416BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20240416BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240416BHJP
   E04C 2/30 20060101ALI20240416BHJP
   E04C 2/52 20060101ALI20240416BHJP
   H05K 3/12 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
B29C64/106
C08L101/00
B33Y10/00
B29C64/357
B33Y80/00
B33Y30/00
E04C2/30 Z
E04C2/52 Z
H05K3/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561205
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 US2022071548
(87)【国際公開番号】W WO2022217221
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/171,121
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】399074983
【氏名又は名称】ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PPG Industries Ohio,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カッチコ、シンシア
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンソン、ブライアン ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ボイル、ブレット エム.
(72)【発明者】
【氏名】クパス、ジェイコブ エム.
(72)【発明者】
【氏名】デストルオート、ティエリー エル.シー.
【テーマコード(参考)】
2E162
4F213
4J002
5E343
【Fターム(参考)】
2E162CD04
4F213AA31
4F213AA34
4F213AA50
4F213AE02
4F213AE06
4F213AE08
4F213AE10
4F213AF08
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4F213AR12
4F213WA25
4F213WB01
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4F213WL53
4F213WL67
4F213WL74
4F213WL96
4J002AA001
4J002CD001
4J002CK011
4J002CK021
4J002CL001
4J002CL011
4J002CL031
4J002CM011
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4J002FD010
4J002GC00
4J002GF00
4J002GH00
4J002GL00
4J002GQ00
5E343BB71
5E343FF02
(57)【要約】
構造モジュールは、付加製造によって生産することができる。モジュールは、モジュールを一緒に結合するための相互接続特徴部、構造支持部材、外部層、および/または一体化された電気接続性を含み得る。モジュールは、可動印刷アームおよび/または可動テーブルを備える共反応性付加製造システムを通じて生産することができる。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造モジュールを製造する方法であって、
第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を備える、構造モジュールを印刷するステップであって、前記第1の表面および前記第2の表面が、実質的に平面的である、印刷するステップと、
前記第2の表面上に複数の構造支持部材を印刷して、前記第2の表面から外向きに突出させるステップであって、前記印刷するステップのうちの少なくとも1つが、第1の反応性成分を第2の反応性成分と反応させることによって実施され、前記複数の構造支持部材が、前記第1の表面とは化学的に異なる組成物のものである、印刷して突出させるステップと、を含む、方法。
【請求項2】
以下:
(a)前記方法が、外部層を前記構造モジュールの前記第1の表面に結合するステップをさらに含む、ならびに
(b)前記第1の表面および前記第2の表面のうちの少なくとも1つが、少なくとも6平方インチの面積を有する、のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の表面および前記外部層のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの外部層結合特徴部を備え、前記結合するステップが、前記少なくとも1つの外部層結合特徴部を通じて実施される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記構造モジュールの前記第2の表面上に電気回路を印刷するステップをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記構造モジュールの前記第1の表面上にコンセントを印刷するステップをさらに含み、前記コンセントが、前記電気回路に電気的に結合されている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電気回路が、導電性インクを用いて印刷される、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記電気回路が、前記構造モジュールの縁部まで延在し、前記第2の構造モジュール上の第2の電気回路と電気的に結合されるように構成されている、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の構造支持部材が、スタッドを備え、前記スタッドが、
前記構造モジュールの下端部から前記構造モジュールの上端部に延在するか、
前記構造モジュールおよび1つもしくは1つより多くの隣り合う構造モジュールが格子状パターンで配向されることを可能にするように構成されているか、
前記構造モジュールおよび1つもしくは1つより多くの隣り合う構造モジュールが多角形パターンで配向されることを可能にするように構成されているか、または
前記構造モジュールおよび1つもしくは1つより多くの隣り合う構造モジュールが六角形パターンで配向されることを可能にするように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記構造モジュールの少なくとも1つの構成要素が、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリスルフィド、ポリチオエーテル、化学線硬化生成物、エポキシ-アミン生成物、縮合反応生成物、およびマイケル付加生成物からなる群から選択されるポリマーから構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
各印刷するステップが、少なくとも可動印刷アーム、静的印刷アーム、可動印刷ベッド、または静的印刷ベッドを用いて実施される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記可動印刷アームが、多軸ロボットアームを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記構造モジュールの少なくとも1つの構成要素が、リサイクルされた建設材料およびリサイクルされたコーティング材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記構造モジュールの前記第2の表面上に複数の接続特徴部を印刷するステップをさらに含み、前記接続特徴部が、第2の構造モジュール上の第2の複数の接続特徴部とインターフェースするように構成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
構造モジュールであって、
第1の表面と、
前記第1の表面とは反対側の第2の表面であって、前記第1の表面および前記第2の表面のうちの少なくとも1つが、少なくとも6平方インチの面積を有する、第2の表面と、
前記第2の表面に結合された複数の構造支持部材であって、前記第1の表面、前記第2の表面、および前記構造支持部材が、各々、ポリマーから構成されており、第1の反応性化合物が第2の反応性化合物と反応する付加製造プロセスから生産される、複数の構造支持部材と、を備える、構造モジュール。
【請求項15】
前記構造モジュールが、モジュラー壁を備える、請求項14に記載の構造モジュール。
【請求項16】
前記第1の表面が、外部層を備え、前記第1の表面および前記外部層のうちの少なくとも1つが、
(a)耐擦傷性、耐凹み性、防汚性、抗菌性、難燃性、断熱性、遮音性、および電気絶縁性からなる群から選択される表面属性、ならびに
(b)木目、皮革、スレート、シアシェル、ガラス、ハニカム、織物、炭素繊維、合成テクスチャ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される表面テクスチャ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項14または15に記載の構造モジュール。
【請求項17】
前記第2の表面に結合された複数の接続特徴部をさらに備え、前記複数の接続特徴部が、前記構造モジュールを第2の構造モジュールに結合するように構成されている、請求項14~16のいずれか一項に記載の構造モジュール。
【請求項18】
前記第2の表面上に印刷されており、前記第1の表面上の電気コンセントに電気を送達するように構成された電気回路をさらに備える、請求項14~17のいずれか一項に記載の構造モジュール。
【請求項19】
構造モジュールであって、
本体であって、
第1の表面と、
前記第1の表面とは反対側の第2の表面であって、前記第1の表面および前記第2の表面のうちの少なくとも1つが、少なくとも6平方インチの面積を有する、第2の表面と、を備える、本体と、
前記第2の表面に結合されるように構成された複数の構造支持部材と、を備え、
前記本体および前記複数の構造支持部材が、各々、ポリマーから構成されており、第1の反応性化合物が第2の反応性化合物と反応する付加製造プロセスから生産される、構造モジュール。
【請求項20】
第1の複数の接続特徴部を備える外部層をさらに備え、
前記本体が、第2の複数の接続特徴部をさらに備え、
前記本体が、前記第1の複数の接続特徴部を前記第2の複数の接続特徴部と少なくとも結合することによって、前記外部層に結合されるように構成されている、請求項19に記載の構造モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月6日に出願された米国仮特許出願第63/171,121号の優先権を主張し、この出願は、参照によりその全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、付加製造組成物および方法に関し、特に、モジュラー壁パネルなどの構造モジュールを製造するための組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
構造および建物に関連する現在の建設方法は、基礎を敷設すること、フレームを付加すること、および壁を建てることを伴うことが多い。多くの場合、壁は、フレームおよび/または基礎に固定されたいくつかの木製スタッドを含み、これに乾式壁または他の材料が付加される。次いで、壁は、建物内に最終的な壁構造を作成するために、塗装、断熱、テクスチャ加工、または別の方法で変更され得る。基礎を敷設することから建築物の壁を完成させるまでのプロセスは、多くの場合に時間および労力を要する。
【0004】
付加製造または3D印刷は、物体または構造を製造するために他の材料上に材料を堆積させることを伴う。付加製造は、比較的小さいおよび/または軽量の部品を迅速に生成するために使用され得るが、これまでのところ、比較的大きな物品の大規模な生産においては限定されている。
【0005】
必要とされているのは、上記を上回る改良である。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、付加製造によって生産された構造モジュール、および構造モジュールを生産するための方法を提供する。モジュールは、モジュールを一緒に結合するための相互接続特徴部、構造支持部材、および/または一体化された電気接続性を含み得る。モジュールは、可動印刷アームおよび/または可動テーブルを備える共反応性付加製造システムを通じて生産することができる。
【0007】
本開示は、構造モジュールを製造する方法であって、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面とを備える構造モジュールを印刷するステップであって、第1の表面および第2の表面は、実質的に平面的である、印刷するステップと、第2の表面上に複数の構造支持部材を印刷して、第2の表面から外向きに突出させるステップであって、印刷するステップのうちの少なくとも1つは、第1の反応性成分を第2の反応性成分と反応させることによって実施され、複数の構造支持部材は、第1の表面とは化学的に異なる組成物のものである、印刷して突出させるステップと、を含む、方法を提供する。
【0008】
本開示はまた、構造モジュールであって、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面であって、第1の表面および第2の表面のうちの少なくとも1つは、少なくとも6平方インチの面積を有する、第2の表面と、第2の表面に結合された複数の構造支持部材であって、第1の表面、第2の表面、および構造支持部材は、各々、ポリマーから構成されており、第1の反応性化合物が第2の反応性化合物と反応する付加製造プロセスから生産される、複数の構造支持部材と、を備える、構造モジュールを提供する。
【0009】
本開示はまた、モジュラー壁システムであって、第1の端部から第2の端部に延在する第1の壁であって、第1の表面と、第1の壁の第1の表面とは反対側の第2の表面と、第1の壁の第1の表面に結合された複数の第1の構造支持体と、第1の壁の第1の表面に結合された複数の第1の接続特徴部と、を備える、第1の壁と、第1の端部から第2の端部に延在する第2の壁であって、第1の表面と、第2の壁の第1の表面とは反対側の第2の表面と、第2の壁の第1の表面に結合された複数の第2の構造支持体と、第2の壁の第1の表面に結合された複数の第2の接続特徴部と、を備える、第2の壁と、を備え、複数の第1の接続特徴部は、第1の壁の第1の端部および第2の壁の第2の端部に近接して複数の第2の接続特徴部と結合するように適合されている、モジュラー壁システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】構造モジュールの斜視図である。
図2図1の構造モジュールの正面図である。
図3図1の構造モジュールの簡略化された断面図である。
図4図1の構造モジュールの電気回路の正面図である。
図5図1の構造モジュールの電気コンセントの正面図である。
図6図1の構造モジュールを使用する構築プロセスのフローチャートである。
図7図1の構造モジュールを形成するためのフローチャートである。
図8】多軸印刷アームおよび印刷ベッドの斜視図である。
図9】構造的骨組の簡略化された図である。
図10】交換可能なファサードの簡略化された背面図ある。
図11図10の交換可能なファサードの簡略化された正面図である。
図12A】水平な木目がテクスチャ加工された表面を有するファサードの簡略化された正面図である。
図12B】鉛直な木目がテクスチャ加工された表面を有するファサードの簡略化された正面図である。
図13】接続特徴部の簡略化された図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、構造モジュール、ならびに構造モジュールを作製および使用する方法を提供する。構造モジュールは、本体、いくつかの支持構造、いくつかの接続特徴部、および外部層を備え得る。構造モジュールは、周囲反応性押出付加製造によって生産され得、2つの成分が反応してポリマー構造を形成する。構造モジュールは、多軸印刷アームおよび印刷ベッドを用いて生産され得る。
【0012】
I.定義
以下の詳細な説明の目的のために、本発明が、明示的に反対の定めがある場合を除き、様々な代替の変形およびステップの順序をとり得ることが理解されるべきである。さらに、任意の動作の実施例以外、または別様に示される場合、例えば、明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量を表す全ての数は、全ての例において用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。例えば、成分の重量パーセンテージまたは添加される成分の量について提供される数値範囲は、「約」という用語によって修飾されているものとして解釈されるべきである。したがって、相反することが示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、また、均等論の適用を特許請求の範囲に限定しようとするものではなく、各数値パラメータは、報告された有意な桁の数を考慮して、かつ通常の四捨五入技法を適用することによって少なくとも解釈されるべきである。
【0013】
本発明の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは、近似値であるにもかかわらず、特定の例において記載される数値は、できる限り正確に報告される。しかしながら、任意の数値は、それらのそれぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に得られる特定の誤差を本質的に含有する。
【0014】
また、本明細書に記載される任意の数値範囲は、その中に包含される全ての部分範囲を含むことを意図していることを理解されたい。例えば、「1~10」の範囲は、記載されている最小値1~記載されている最大値10(記載されている値を含む)、すなわち、1に等しいまたは1を超える最小値および10に等しいまたは10未満の最大値を有する、全ての部分範囲を含むことが意図される。
【0015】
単数形の使用は、別段の明記がない限り、複数形を含み、複数形は単数形を包含する。加えて、「および/または」がある特定の例で明示的に使用され得るが、別段の明記がない限り、「または」の使用は、「および/または」を意味する。
【0016】
「ポリマー」および「ポリマーの」は、オリゴマー、ホモポリマー(例えば、単一のモノマー種から調製される)、コポリマー(例えば、少なくとも2つのモノマー種から調製される)、ターポリマー(例えば、少なくとも3つのモノマー種から調製される)、およびグラフトポリマーを指す。
【0017】
「構造モジュール」は、任意の構造ユニット、例えば、モジュラー壁、壁パネル、またはビルディングブロックを指す。
【0018】
「構造支持部材」は、別の特徴部、例えば、スタッドまたはフレームに構造支持を提供し得る任意の特徴部または構成要素を指す。
【0019】
「印刷」は、材料が別の材料および/またはそれ自体に堆積され、および/または反応する任意のプロセス、例えば、三次元印刷を指す。
【0020】
「接続特徴部」は、2つまたは2つより多くの構成要素を一緒に直接的もしくは間接的に結合または接続するように構成された任意の特徴部または構成要素を指す。接続特徴部は、構成要素を固定的および/または取り外し可能に結合/接続し得る。
【0021】
「共反応性組成物」は、互いに化学反応して共有結合を形成することができる少なくとも2つの化合物を含む組成物を指す。
【0022】
「反応性官能基」は、別の反応性官能基と化学反応して共有結合を形成することができる化学基を指す。
【0023】
「反応性化合物」は、少なくとも1つの反応性官能基を含む化合物を指す。
【0024】
「押出」は、材料がダイを通して押し出される、物体を作成するために使用されるプロセスを指す。押出ダイは、物体を構築するのに好適な形状および寸法を有する。押出ダイは、一定の形状または押出中に変更することができる形状を有し得る。
【0025】
II.周囲硬化共反応性ポリマー配合物
本開示は、構造モジュールの印刷などの三次元印刷における使用に好適な共反応性システムを提供する。構造モジュールの構成要素のいずれかまたは全ては、周囲硬化共反応性ポリマー配合物から形成することができる。システムは、少なくとも2つの共反応性成分を含んでもよく、これは、ポリマー、プレポリマー、および/またはオリゴマーを含んでもよい。共反応性成分は、システムが周囲温度および圧力で硬化され得るように、互いに反応性である。
【0026】
様々な化学物質を、共反応性成分の付加製造に用いることができる。共反応性組成物は、少なくとも1つの第2の成分と反応性である少なくとも1つの第1の成分を有する組成物を指す。第1の成分および第2の成分に加えて、組成物は、充填材、レオロジー改質剤、接着促進剤、顔料などのような他の反応性および/または非反応性成分ならびに添加剤を含み得る。例えば、組成物は、1つまたは1つより多くの固体顔料を含み得る。少なくとも1つの第1の成分は、第1の官能基を含み得、少なくとも1つの第2の成分は、第2の官能基を含み得、第1の官能基は、第2の官能基と反応性である。反応は、触媒なしで進行し得る。
【0027】
第1の成分および第2の成分は、単一の反応性官能基を有し得るが、概して、2~20個の官能基、2~16個、2~12個、2~8個、2~6個、2~4個、または2~3個の反応性官能基などの、2つまたは2つより多くの反応性官能基を含む。反応性官能基は、末端官能基、ペンダント官能基、または末端官能基およびペンダント官能基の組み合わせであり得る。
【0028】
第1の共反応性成分は、2つ以上のタイプの官能基Aを有する化合物(以下の表1を参照)を含み得、第2の共反応性成分は、2つ以上のタイプの官能基Bを有する化合物(以下の表1を参照)を含み得、その結果、付加製造材料は、少なくとも2組の共反応性AおよびB基を含むことができ、少なくとも1つの共反応性成分は、飽和した官能基を有する。例えば、第1の共反応性成分は、ヒドロキシル基および二級アミン基を有する化合物(すなわち、少なくとも2つの異なる官能基)を有し得、第2の共反応性成分は、イソシアネート基を有する化合物を有し得る。共反応性成分の一方または両方は、必要に応じて、A基とB基との間の反応を触媒するための触媒を含み得る。
【表1】
【0029】
第1の成分および第2の成分を好適な比率で組み合わせて、硬化性の共反応性組成物を形成することができる。例えば、硬化性組成物の官能基A対官能基Bの等量比は、約1.0:1.0もしくはそれより大きく、約1.0:1.2もしくはそれより大きく、約1.0:1.4もしくはそれより大きく、約1.0:1.6もしくはそれより小さく、約1.0:1.8もしくはそれより小さく、約1.0:2.0もしくはそれより小さく、または約1.0:1.0もしくはそれより大きく、約1.2:1.0もしくはそれより大きく、約1.4:1.0もしくはそれより大きく、約1.6:1.0もしくはそれより小さく、約1.8:1.0もしくはそれより小さく、約2.0:1.0もしくはそれより小さく、またはこれらの終点を使用する任意の範囲内であり得る。
【0030】
共反応性組成物の例としては、ポリ尿素を形成するように反応するポリイソシアネートおよびポリアミンが挙げられ得る。ポリイソシアネートおよびポリアミンの反応は、室温で急速に進行し得、それによって、堆積中に熱流を制御する必要性を回避する。ポリ尿素反応はまた、触媒の不存在下で急速に進行し得る。共反応性組成物の他の例としては、ポリアミンと反応してポリウレタンを形成するポリオール、エポキシと反応してエポキシ-アミンを形成するポリアミン、およびアクリレートと反応してマイケル付加配合物を形成するポリアミンが挙げられ得る。
【0031】
A.ポリ尿素組成物。
ポリイソシアネート成分は、ポリイソシアネートプレポリマーおよび/またはポリイソシアネートモノマーを含み得、ポリアミン成分は、ポリアミンプレポリマーおよび/またはポリアミンモノマーを含み得る。ポリイソシアネートプレポリマーおよび/またはポリアミンプレポリマーは、約500ダルトン、約1000ダルトン、約2000ダルトン、約5000ダルトン、約7000ダルトン、約10,000ダルトンもの低いもの、約11,000ダルトン、約13,000ダルトン、約15,000ダルトン、約20,000ダルトンもの高いもの、またはこれらの終点を含む任意の範囲内の数平均分子量を有し得る。
【0032】
ポリイソシアネートモノマーおよび/またはプレポリマー、またはポリイソシアネートのブレンドを含み得るイソシアネート官能性成分。例えば、ポリイソシアネートプレポリマーは、ポリオールプレポリマーおよび/またはポリアミンプレポリマーを、ジイソシアネートなどのポリイソシアネートと反応させることによって調製することができる。好適なポリイソシアネートプレポリマーは、市販されている。
【0033】
好適なモノマーポリイソシアネートとしては、3,3,5-トリメチル-5-イソシアナート-メチル-シクロヘキシルイソシアネートであるイソホロンジイソシアネート(lPDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’-メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)などの水素化ジイソシアネート、テトラメチルキシリルジイソシアネート、OCN-C(-CH-CC(CH-NCOなどの混合アラルキルジイソシアネート、および1,4-テトラメチレンジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、1,7-ヘプタメチレンジイソシアネート、2,2,4-および2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,10-デカメチレンジイソシアネート、および2-メチル-1,5-ペンタメチレンジイソシアネートなどのポリメチレンイソシアネートが挙げられ得る。
【0034】
好適なモノマー芳香族ポリイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、クロロフェニレン2,4ージイソシアネート、ビトルエンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネートおよびアルキル化ベンゼンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネートなどのメチレン中断型芳香族ジイソシアネート、特に3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートおよびポリマーメチレンジフェニルジイソシアネートなどのアルキル化類似体を含む4,4’-異性体(MDI)が挙げられ得る。
【0035】
好適なポリイソシアネートとしては、ジイソシアネートモノマーのダイマーおよびトリマーから調製されるポリイソシアネートも挙げられる。ジイソシアネートモノマーのダイマーおよびトリマーは、例えば、U5.特許第5,777,061号、第3欄44行目~第4欄40行目に記載される方法によって調製され得る。この特許は、参照によりその全体が組み込まれる。ジイソシアネートモノマーのダイマーおよびトリマーは、Bayer Material Scienceから入手可能なDesmodur(登録商標)N3600、Desmodur(登録商標)CP2410、およびDesmodur(登録商標)N3400などの、イソシアヌレート、ウレトジオン、ビウレット、アラフォネート、およびそれらの組み合わせから選択される結合を含有し得る。
【0036】
ポリイソシアネートはまた、ポリイソシアネートプレポリマーを含み得る。例えば、
ポリイソシアネートは、イソシアネート末端ポリエーテルジオール、イソシアネート末端延伸ポリエーテルジオール、またはそれらの組み合わせを含み得る。延伸ポリエーテルジオールは、過剰なジイソシアネートと反応して、分子量が増加し、骨格内にウレタン結合を有するイソシアネート末端ポリエーテルプレポリマーをもたらしたポリエーテルジオールを指す。ポリエーテルジオールの例としては、Invistaから入手可能なTerathane(登録商標)200およびTerathane(登録商標)650などのTerathane(登録商標)ポリエーテルジオール、またはBASFから入手可能なPolyTHF(登録商標)ポリエーテルジオールが挙げられる。イソシアネート末端ポリエーテルプレポリマーは、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願第2013/0244340号に記載されているように、ジイソシアネートおよびポリエーテルジオールを反応させることによって調製され得る。
【0037】
ポリイソシアネートプレポリマーは、テトラヒドロフランの重合によって生成されたポリテトラメチレンエーテルグリコールなどのイソシアネート末端ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含み得る。好適なポリテトラメチレンエーテルグリコールの例としては、Polymeg(登録商標)ポリオール(LyondellBasell)、PolyTHF(登録商標)ポリエーテルジオール(BASF)、またはTerathane(登録商標)ポリオール(Invista)が挙げられる。
【0038】
ポリイソシアネートプレポリマーとしては、イソシアネート末端ポリエーテルアミンも挙げられ得る。ポリエーテルアミンの例としては、Jeffamine(登録商標)(Huntsman Corp.)などのポリエーテルアミン、およびBASFから入手可能なポリエーテルアミンが挙げられる。好適なポリエーテルアミンの例としては、ポリオキシプロピレンジアミンが挙げられ得る。
【0039】
アミン官能性共反応性成分は、一級、二級もしくは三級アミン、またはそれらの組み合わせを含み得る。好適な脂肪族ポリアミンの例としては、エチルアミン、異性体プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン類、ヘキシルアミン類、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、l,3-ビス(アミノメチル)ジアミン、1,2-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,3-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジアミノ-2,5-ジメチルヘキサン、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチル-1,6-ジアミノ-ヘキサン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、1,3-および/または1,4-シクロヘキサンジアミン、1-アミノ-3,3,5-トリメチル-5-アミノメチル-シクロヘキサン、2,4-および/または2,6-ヘキサヒドロトルエンジアミン、2,4’-および/または4,4’-ジアミノ-ジシクロヘキシルメタン、および3,3’-ジアルキル-4,4’-ジアミノージシクロヘキシルメタン(例えば、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノ-ジシクロヘキシルメタンおよび3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノ-ジシクロヘキシルメタン)、2,4-および/または2,6-ジアミノトルエンおよび2,4’-および/または4,4’-ジアミノジフェニルメタン、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0040】
好適な二級アミンの例としては、脂環式ジアミンなどの脂肪族アミンが挙げられ得る。そのようなアミンは、Jefflink(登録商標)754など、Jetfflink(登録商標)の名称でHuntsman Corporation(Houston,TX)から市販されている。他の例としては、Clearlink@1000(Dorf-Ketal Chemicals,LLC)、およびアスパラギン酸エステル官能性アミン、例えば、NH1220、Desmophen(登録商標)NH1420、およびDesmophen(登録商標)NH1520(Bayer Materials Science LLC)など、Desmophen(登録商標)の名称で入手可能なものが挙げられる。二級アミンは、Polyclear(登録商標)136(BASF/Hansen Group LLCから入手可能)などのイソホロンジアミンとアクリロニトリルとの反応生成物であり得る。ポリアミンは、アミン官能性樹脂として提供することもできる。例えば、アミン官能性樹脂は、有機酸のエステル、例えば、イソシアネートと相溶性であるアスパラギン酸エステル系アミン官能性反応性樹脂、例えば、溶媒を含まない、および/またはエステルに対するアミン官能性のモル比が1:1以下であるため、反応時に過剰な一級アミンが残らないものを含み得る。そのようなポリアスパラギン酸エステルの例は、Desmophen(登録商標)NH1220の商品名でBayer Corporationから市販されている、マレイン酸ジエチルおよびl,5-ジアミノ-2-メチルペンタンの誘導体である。アスパラギン酸基を含有する他の好適な化合物も使用され得る。加えて、二級ポリアミンは、マレイン酸、フマル酸エステル、脂肪族ポリアミンなどのような化合物の誘導体を含むことができるポリアスパラギン酸エステルを含むことができる。
【0041】
好適な二級アミンとしては、アクリレートおよびメタクリレート修飾アミンが挙げられ得、これらには、モノアクリレート修飾アミンおよびポリアクリレート修飾アミンの両方、ならびにアクリレートまたはメタクリレート修飾モノアミンまたはポリアミンが含まれる。アクリレートまたはメタクリレート修飾アミンは、脂肪族アミンを含み得る。二級アミンは、脂環式ジアミンなどの脂肪族アミンがさらに挙げられ得る。アミンは、アミン官能性樹脂として提供することができる。そのようなアミン官能性樹脂は、高固体ポリ尿素三次元物体の配合に使用するのに好適な、比較的低粘度のアミン官能性樹脂であってもよい。アミン官能性樹脂は、有機酸のエステル、例えば、イソシアネートと相溶性であるアスパラギン酸エステル系アミン官能性反応性樹脂、例えば、溶媒を含まないものを含み得る。そのようなポリアスパラギン酸エステルの例は、Desmophen(商標)NH1220の商品名でBayer Corporation、PAから市販されている、マレイン酸ジエチルおよび1,5-ジアミノ-2-メチルペンタンの誘導体である。アスパラギン酸基を含有する他の好適な化合物も使用され得る。
【0042】
ポリアミンには、ポリオキシアルキレンアミンが含まれ得る。ポリオキシアルキレンアミンは、例えば、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、またはそれらの混合物に由来する骨格に接続した2つまたは2つより多くの一級アミノ基を含有する。そのようなアミンの例としては、Huntsman CorporationからJeffamine(商標)の名称で入手可能なものなどの、ポリオキシプロピレンジアミンおよびグリセロールトリス[ポリ(プロピレングリコール)、アミン末端]エーテルが挙げられる。
【0043】
アミン官能性共反応性成分は、Dor-Ketal Chemicals,LLCから入手可能なClearlink(登録商標)1000などの脂肪族二級アミンも含み得る。アミン官能性共反応性成分は、アミン官能性アスパラギン酸エステル、ポリオキシアルキレン一級アミン、脂肪族二級アミン、または上記のうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0044】
上述したポリイソシアネートおよびポリアミンに加えて、ポリチオールは、共反応性成分のうちの少なくとも1つを含み得る。ポリチオールは、モノマーポリチオール、ポリチオールプレポリマー、またはそれらの組み合わせを含み得る。ポリチオールは、チオール官能性を有するジアルケニル、またはチオール官能性を有するポリアルケニルを含み得る。
【0045】
ポリチオールは、任意の好適なチオール末端プレポリマーまたはチオール末端プレポリマーの組み合わせを含み得る。好適なチオール末端硫黄含有プレポリマーの例としては、チオール末端ポリチオエーテル、チオール末端ポリスルフィド、チオール末端硫黄含有ポリホルマール、およびチオール末端モノスルフィドが挙げられる。
【0046】
B.ポリチオール組成物。
硫黄含有プレポリマーは、チオール末端ポリチオエーテルを含み得る。好適なチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーの例は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,172,179号に開示されている。チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、Permapol(登録商標)P3.1E、Permapol(登録商標)P3.1E-2.8、Permapol(登録商標)L56086、または前述のうちのいずれかの組み合わせを含み得、これらはそれぞれ、PRC-DeSoto International Incから入手可能である。
【0047】
好適なジチオールの例としては、1,2-エタンジチオール、1,2-プロパンジチオール、1,3-プロパンジチオール、1,3-ブタンジチオール、1,4-ブタンジチオール、2,3-ブタンジチオール、1,3-ペンタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,3-ジメルカプト-3-メチルブタン、ジペンテンジメルカプタン、エチルシクロヘキシルジチオール(ECHDT)、ジメルカプトジエチルスルフィド、メチル置換ジメルカプトジエチルスルフィド、ジメチル置換ジメルカプトジエチルスルフィド、ジメルカプトジオキサオクタン、1,5-ジメルカプト-3-オキサペンタン、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0048】
好適なポリチオールの例としては、米国特許出願第2010/0010133号に開示されているような、1,2,3-プロパネトリチオール、1,2,3-ベンゼンテトリチオール、1,1,1-ブタネトリチオール、ヘプタン-1,3-7-トリチオール、1,3,5-トリアジン-2,4-6-トリチオール、イソシアヌレート含有トリチオール、およびそれらの組み合わせ、ならびに米国特許第4,366,307号、第4,609,762号、および第5,225,472号に記載されているポリチオールが挙げられ得る。多官能化剤の組み合わせも使用され得る。好適なポリチオールポリ官能化剤の例としては、ペンタエリスリトールテトラ(3-メルカプト-プロピオネート)(PETMP)、トリメチロール-プロパントリ(3-メルカプトプロピオネート)(TMPMP)、グリコールジ(3-メルカプトプロピオネート)(GDMP)、トリス[2-(3-メルカプト-プロピオニルオキシ)エチル]イソシアヌレート(TEMPIC)、ジ-ペンタエリスリトールヘキサ(3-メルカプトプロピオネート)(ジ-PETMP)、トリ(3-メルカプトプロピオネート)ペンタエリスリトール、トリエチロールエタントリ-(3-メルカプトプロピオネート)、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0049】
C.ポリアルケニル組成物。
ポリアルケニルも、共反応性成分のうちの少なくとも1つを含み得る。ポリアルケニルは、任意の好適なポリアルケニルプレポリマーまたはポリアルケニルプレポリマーの組み合わせを含み得る。ポリアルケニルプレポリマーは、例えば、本明細書に記載されるように、ジアルケニル化合物をチオール末端硫黄含有プレポリマーと反応させることによって調製され得る、アルケニル末端硫黄含有プレポリマーを含み得る。ポリアルケニルは、モノマージアルケニルまたはモノマージアルケニルの組み合わせを含み得る。
【0050】
好適なポリアルケニルの例としては、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、1,3,5-トリアリル-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、1,3-ビス(2-メチルアリル)-6-メチレン-5-(2-オキソプロピル)-1,3,5-トリアジノン-2,4-ジオン、トリス(アリルオキシ)メタン、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、1-(アリルオキシ)-2,2-ビス((アリルオキシ)メチル)ブタン、2-プロパ-2-エトキシ-1,3,5-トリス(プロパ-2-エニル)ベンゼン、1,3,5-トリス(プロパ-2-エニル)-1,3,5-トリアジナン-2,4-ジオン、および1,3,5-トリス(2-メチルアリル)-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン、ならびに上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0051】
ポリアルケニルは、ポリアルケニルエーテルまたはポリアルケニルエーテルの組み合わせを含み得る。好適なビス(アルケニル)エーテルの例としては、ジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル(EG-DVE)、ブタンジオールジビニルエーテル(BD-DVE)、ヘキサンジオールジビニルエーテル(HD-DVE)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEG-DVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル(TEG-DVE)、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、およびシクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルが挙げられる。
【0052】
D.ポリエポキシド組成物。
ポリエポキシドまたはポリエポキシドの組み合わせは、共反応性成分のうちの少なくとも1つを含み得る。ポリエポキシドは、モノマー、プレポリマー、またはそれらの組み合わせであり得る。好適なポリエポキシドの例としては、ヒダントインジエポキシド、ビスフェノール-Aのジグリシジルエーテル、ビスフェノール-Fのジグリシジルエーテル、ノボラック型ポリエポキシド、エポキシ化不飽和フェノール樹脂、ダイマー酸系エポキシ樹脂、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0053】
E.ポリオール組成物
ポリオールまたはポリオールの組み合わせは、共反応性成分のうちの少なくとも1つを含み得る。ポリオールは、モノマー、プレポリマー、またはそれらの組み合わせであり得る。好適なポリオールの例としては、ジオール、トリオール、カーボネートジオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0054】
F.マイケル付加組成物。
本開示によって提供される特定の共反応性組成物は、マイケル付加反応性成分を使用し得る。マイケル付加硬化化学を使用する共反応性組成物は、マイケル供与体化合物およびマイケル受容体化合物を含み得る。マイケル付加が窒素求核剤の1,4付加を含む場合、付加は、アザ-マイケル反応または付加と呼ばれ得る。
【0055】
マイケル供与体化合物は、マイケル供与体モノマー、マイケル供与体プレポリマー、またはそれらの組み合わせを含み得る。マイケル供与体としては、アミン、オリゴマーまたはポリマーを含有するヒドロキシ基、アセトアセテート、マロネート、チオール、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0056】
マイケル受容体化合物は、マイケル受容体モノマー、マイケル受容体プレポリマー、またはそれらの組み合わせを含み得る。マイケル受容体基は、ケトン、ニトロ、ハロ、ニトリル、カルボニル、またはニトロ基などの電子吸収基に近接するアルケニル基などの活性化アルケニル基を指す。マイケル受容体基の例としては、ビニルケトン、ビニルスルホン、キノン、エナミン、ケチミン、アルジミン、オキサゾリジン、アクリレート、アクリレートエステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、マレイミド、アルキルメタクリレート、ビニルホスホネート、およびビニルピリジンが挙げられる。
【0057】
マイケル付加化学のための触媒の好適な例としては、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリス(2,4,4-トリメチルペンチル)ホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキサルホスフィン、トリ-n-オクチルホスフィン、トリ-n-ドデシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、およびジメチルフェニルホスフィンが挙げられる。
【0058】
好適なマイケル供与体、マイケル受容体、および触媒の例は、以下の表2に示される。
【表2】
【0059】
共反応性成分は、約140℃もしくはそれより低い、約l00℃もしくはそれより低い、約60℃もしくはそれより低い、約50℃もしくはそれより低い、約40℃もしくはそれより低い、約30℃もしくはそれより低い、または約25℃もしくはそれより低いなどの適度な温度で互いに反応し得る。共反応性成分は、20℃~28℃などの周囲温度で互いに反応し得る。
【0060】
本発明の共反応性組成物およびそれらの化学に関するさらなる詳細は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる、本開示の譲受人に割り当てられたPCT/IB2018/056254(WO2019/035099として公開)において開示されている。
【0061】
共反応性組成物のいずれも、本明細書において説明されるような構造モジュールまたはモジュラー壁の構成要素を形成するために使用され得る。さらに、共反応性組成物の組み合わせが、構造モジュール内で使用され得る。構造モジュールの異なる構成要素は、異なる共反応性組成物から作製され得、同じ構成要素は、異なる共反応性組成物の異なる層、セグメント、および/または濃度を含み得る。
【0062】
本明細書において説明されるような構造モジュールは、上述した共反応性組成物の生成物などの任意のポリマー材料から作製することができる。構造モジュールは、バイオベース材料および/またはリサイクルされた/リサイクル可能な材料からも構成され得る。例えば、構造モジュールの構成要素は、リサイクルされた建設材料および/またはリサイクルされたコーティング材料を含み得、リサイクルされた材料は、構造モジュールにおいて使用される前に、様々な構造、コーティング、または他の物体において使用されている場合がある。加えて、本明細書において説明されるような構造モジュールの構成要素のうちのいずれかは、ポリ(ブチレンアジペート-コ-テレフタレート)(PBAT)、ポリブチレンサクシネート、バイオベースのポリエチレン、バイオベースのポリプロピレン、ポリヒドロキシアルカノエート、デンプン含有ポリマー化合物、または任意の他のバイオベースの、リサイクル可能な、および/または分解可能な材料、ならびにそれらの組み合わせおよびコポリマーから構成され得る。加えて、本明細書において説明されるような共反応性組成物のいずれかは、コハク酸、2,5-フランジカルボン酸、3-ヒドロキシプロピオン酸、グリセロール、ソルビトール、キシリトール、レブリン酸、イタコン酸、3-ヒドロキシブチロラクトン、グルタミン酸、グルタル酸、アスパラギン酸、エタノール、ブタンジオール、酢酸、アクリル酸、乳酸、アジピン酸、乳酸、p-キシレン、イソブタノール、イソプレン、フルフラール、トリアセチン酸ラクトン、およびそれらの組み合わせなどの、バイオベースの、リサイクル可能な、および/または分解可能な材料を含み得る。
【0063】
II.添加剤
本開示の配合物は、レオロジー改質剤(例えば、シリカまたは他の充填材)、流動制御剤、可塑剤、熱安定剤、UV安定剤、湿潤剤、分散助剤、変形剤、充填材、反応性希釈剤、難燃剤、触媒、顔料、溶媒、接着促進剤、および上記のうちのいずれかの組み合わせなどの、様々な添加剤をさらに含み得る。
【0064】
添加剤または添加剤の組み合わせを使用して、混合および押出を含む三次元印刷動作を制御および/または容易にすることができる。例えば、添加剤は、粘度、混合、疎水性、親水性、レオロジー、または上記のうちのいずれかの組み合わせを制御することができる。
【0065】
充填材は、例えば、無機充填材、有機充填材、低密度充填材、導電性充填材、または上記のうちのいずれかの組み合わせを含み得る。充填材はまた、地面建設材料を含み得る。
【0066】
本開示によって提供される組成物において有用な無機充填材としては、カーボンブラック、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水和アルミナ(水酸化アルミニウム)、ヒュームドシリカ、シリカ、沈降シリカ、シリカゲル、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0067】
本開示によって提供される組成物において有用な有機充填材としては、熱可塑性物質、熱硬化性樹脂、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。好適な有機充填材の例としては、エポキシ、エポキシアミド、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルフルオリド、テトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド、エチレンプロピレン、ペルフルオロ炭化水素、フルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、熱可塑性コポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、メラミン、ポリエステル、フェノール類、エピクロロヒドリン、フッ素化炭化水素、多環式物質、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリスルフィド、ポリウレタン、イソブチレンイソプレン、シリコーン、スチレンブタジエン、液晶ポリマー、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0068】
好適な有機充填材のさらなる例としては、ポリアミド6およびポリアミド12などのポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエチルイミド、ポリフッ化ビニル、熱可塑性コポリエステル、および上記のうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0069】
III.構造モジュール
上述したように、本開示の構造モジュールは、第1の反応性化合物を第2の反応性化合物と反応させることを含む共反応性印刷プロセスを通じて、3D印刷ポリマーから構成され得る。構造モジュールは、ポリ尿素、ポリウレタン、エポキシ-アミン生成物、マイケル付加生成物、またはそれらの任意の組み合わせなどの、2つの化合物の反応から形成される任意のポリマーから構成され得る。
【0070】
まず、図1図3を参照すると、構造モジュール100が示されている。構造モジュール100は、例えば、モジュール、モジュラー壁、または壁パネルとも呼ばれ得る。構造モジュール100は、モジュラー壁または壁パネルとして示されているが、構造モジュール100は、ビルディングブロック(例えば、シンダーブロックもしくはレンガ)、構造フレーム、梁、または構造もしくは建物を形成するために使用され得る任意の他の物体もしくは構成要素であり得ることを理解されたい。1つの構造モジュール100は、構造または建物を形成するために、別の構造モジュール100、複数の構造モジュール100、および/または任意の他の構造要素もしくは物体に結合され得る。構造モジュール100は、建物の一次支持構造であってもよく、および/または基礎、フレーム、梁、壁、床、天井、補強部材、もしくは任意の他の標準的な建設特徴部などの他の構造要素と組み合わせてもよい。
【0071】
構造モジュール100は、本体120と、外部層170と、いくつかの構造支持体140と、いくつかの接続特徴部152、154と、を備える。構造モジュール100はまた、電気回路200と、電気インターフェース250と、を備え得る。本体120は、乾式壁層または中央層とも呼ばれ得る。本体120は、第1の表面122と、第1の表面とは反対側の第2の表面124と、を備える。構造支持体140および接続特徴部152、154は、本体120の第2の表面124に結合されてもよく、または一体であってもよく、外部層170は、本体120の第1の表面122に結合されてもよく、または一体であってもよい。第1の表面122は、外側表面と呼ばれる場合があり、第2の表面124は、内側表面と呼ばれる場合がある。
【0072】
本体120は、高さHおよび幅Wを有し得、HおよびWは、それぞれ独立して、0.1フィート、0.5フィート、1フィート、2フィート、3フィート、4フィート、5フィート、6フィート、7フィート、8フィート、9フィート、10フィート、11フィート、12フィート、13フィート、14フィート、15フィート、16フィート、17フィート、18フィート、19フィート、20フィート、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。別の言い方をすれば、本体120は、0.01平方フィート、0.1平方フィート、0.5平方フィート、1平方フィート、2平方フィート、5平方フィート、10平方フィート、15平方フィート、20平方フィート、30平方フィート、40平方フィート、50平方フィート、75平方フィート、100平方フィート、125平方フィート、150平方フィート、175平方フィート、200平方フィート、225平方フィート、250平方フィート、275平方フィート、300平方フィート、325平方フィート、350平方フィート、375平方フィート、400平方フィート、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の面積を有し得る。加えて、本体120は、0.1インチ、0.2インチ、0.25インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.75インチ、0.8インチ、0.9インチ、1インチ、1.25インチ、1.5インチ、1.75インチ、2.0インチ、2.25インチ、2.5インチ、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の厚さを有し得る。本体120は、概ね矩形の形状であってもよく、実質的に平面内に位置してもよい。本体120は、角度および/または湾曲部を含み得、任意の形状であってもよい。
【0073】
別の言い方をすれば、HおよびWは、それぞれ独立して、0.05m、0.1m、0.5m、1m、1.5m、2m、2.5m、3m、3.5m、4m、4.5m、5m、5.5m、6m、6.5m、7m、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。別の言い方をすれば、本体は、0.01m、0.05m、0.1m、0.5m、1m2、2m、3m、4m、5m、10m、15m、20m、25m、30m、35m、40m、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の面積を有し得る。代替的には、本体は、0.01平方インチ、0.05平方インチ、0.1平方インチ、0.5平方インチ、1平方インチ、6平方インチ、10平方インチ、20平方インチ、50平方インチ、100平方インチ、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の面積を有し得る。加えて、本体120は、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、65mm、70mm、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の厚さを有し得る。
【0074】
A.構造支持体
構造支持体140は、概して、本体120に、および/または本体120に結合された、もしくは本体120によって支持された任意の他の特徴部に、構造支持を提供するように構成されている。構造支持体140は、スタッド、スタッド支持体、またはフレーム構造とも呼ばれ得る。構造支持体140は、下端部から上端部まで本体120の長さに沿って鉛直に延在してもよく、および/または第1の側面から第2の側面まで本体120の幅にわたって水平に延在してもよい。構造モジュール100はまた、鉛直に配向された構造支持体140のみを備え得る。構造支持体140はまた、本体120の任意の部分にわたって部分的にのみ延在し得る。構造支持体140は、建設において多くの場合に使用される木製のスタッドと同様に、スタッドであってもよい。構造支持体140は、構造モジュール100に構造支持を提供するための任意の形状または構造を含んでもよく、矩形、正方形、六角形、三角形、半円、または任意の他の形状などの任意の形状の断面を有してもよい。構造支持体140は、六角形パターン、三角形パターン、および/または斜めパターンなど、本体120上に任意のパターンを形成してもよく、本体120に沿って任意の方向に延在してもよい。加えて、任意の数の構造支持体140を、構造モジュール100において使用することができる。構造モジュール100は、1、2、3、4、5、6、7、8、またはそれよりも多い構造支持体140を備え得る。構造支持体140はまた、連続的であってもよく、個々の支持体として画定されなくてもよい。構造支持体140は、2×4などの、標準的な木製スタッドと同様の寸法を有し得る。構造支持体140は、0.5インチ、1インチ、1.5インチ、2インチ、2.5インチ、3インチ、3.5インチ、4インチ、4.5インチ、5インチ、もしくは終点としてそれらの値のうちの任意の2つを含む任意の範囲の幅および/または深さを有し得る。別の言い方をすれば、構造支持体140は、10mm、15mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、110mm、120mm、130mm、もしくは終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の幅および/または深さを有し得る。それらの配向に応じて、構造支持体140は、本体120の高さHまたは幅Wよりも小さいかまたは等しい高さを有し得る。加えて、構造支持体140は、本体120の範囲を越えて延在し得、他の構造モジュール100または他の構造要素と結合し得る。
【0075】
構造支持体140は、本体120および/もしくは接続特徴部152、154と一体であってもよく、または本体120および/もしくは接続特徴部152、154に別に結合されてもよい。本体120、140、および接続特徴部152、154は、1つの付加製造プロセスから形成され得、構成要素のうちのいずれかは、共反応性3D印刷プロセスから1つのピースとして一緒に印刷され得る。構造支持体140が本体120および/または接続特徴部152、154と一体ではない実施形態では、構造支持体140は、接着剤、ねじ、ボルト、釘、リベット、接続ジョイント、ヒンジ、ラッチ、ロック機構、留め具、フック、溶接部、または任意の他の好適な結合デバイスもしくはシステムを通じて、本体120および/または接続特徴部152、154に結合されてもよい。
【0076】
B.接続特徴部
図1に最もよく示されるように、構造モジュール100は、いくつかの接続特徴部152、154を備える。接続特徴部は、結合特徴部または接続システムとも呼ばれ得る。示されるように、接続特徴部152は、接続特徴部154の凹部内に受け入れられる突起を備える。したがって、1つの構造モジュール100の接続特徴部152を別の構造モジュール100の接続特徴部154に挿入することによって、1つの構造モジュール100は、接続特徴部152、154を通じて別の構造モジュール100に結合されることができる。接続特徴部154が突起を備えてもよく、接続特徴部152が凹部を備えてもよい。加えて、接続特徴部152、154の各々は、接続特徴部152の部分が154の部分内に受け入れられ、接続特徴部154の部分が接続特徴部152の部分内に受け入れられるように、突起および凹部の両方を備え得る。さらに、接続特徴部152および接続特徴部154は、異なっておよび/もしくは相補的に形状決めまたはサイズ決めされ得るが、接続特徴部152および接続特徴部154は、同様または同一に形状決めされてもよい。接続特徴部152、154は、ねじ、ボルト、釘、リベット、ヒンジ、ラッチ、ロック機構、クラップ、フック、ならびに突合せジョイント、相欠きジョイント、さねはぎジョイント、ほぞ継ぎジョイント、ビスケットジョイント、ポケットジョイント、大入れジョイント、相欠きはぎジョイント、あり継ぎジョイント、ボックスジョイント、およびそれらの任意の組み合わせなどの任意の接続ジョイントなどの、任意の数の構造モジュール100を一緒に接続または結合するように構成された任意のシステムまたはデバイスを備え得る。さらに、接続特徴部152、154は、接続特徴部152、154間および/または複数の構造モジュール100間の接着または結合を改善するために、接着剤または相補的な表面テクスチャもしくは特徴部を備え得る。接続特徴部152、154は、公称および/または接続部もしくは結合部を形成し得、構造モジュール100を一緒にしっかりと結合するために、上述したような付加的な結合特徴部を必要とし得る。
【0077】
構造モジュール100は、構造モジュール100上の任意の位置に任意の数の接続特徴部152、154を備え得る。構造モジュール100は、複数の構造モジュールが水平に一緒に結合され得るように、左側および右側に対応して、またはその逆に対応して、構造モジュール100の第1の側面および第2の側面にいくつかの接続特徴部152、154を備えてもよい。構造モジュール100は、複数の構造モジュールが鉛直に一緒に結合され得るように、構造モジュール100の上側および下側に近接するいくつかの接続特徴部152、154を備えてもよい。接続特徴部152、154はまた、角部など、互いに対してある角度で一緒に構造モジュール100を一緒に結合するために、角度を付けられてもよく、または湾曲していてもよい。構造モジュール100は、複数の構造モジュール100が概して壁、床、天井、または平面を形成し得るように、互いに概ね平行に一緒に結合されてもよい。構造モジュール100はまた、互いに概ね垂直に、または互いに任意の角度で一緒に結合されて、角部または湾曲した/角度の付いた壁を形成してもよい。構造モジュール100は、完全に囲まれたもしくは部分的に囲まれた部屋、建物、または任意の他の構造を形成するための構成の組み合わせで一緒に結合されてもよい。
【0078】
接続特徴部152、154は、本体120の範囲を越えて延在し得、接続特徴部152もしくは154のうちの1つのみが、本体120の範囲を越えて延在し得、または接続特徴部152、154のいずれも、本体120の範囲を越えて延在し得ず、別の接続特徴が、接続特徴部152および154を一緒に結合するために使用され得る。いくつかの構造モジュール100はまた、接続特徴部152および/または154を備えていなくてもよく、例えば、ある構造モジュール100が構造の端部ピース(例えば、非閉鎖構造の最後のモジュラー壁または壁パネル)であるように構成されている場合、接続特徴部152または154を備えていなくてもよい。
【0079】
接続特徴部152、154は、構造支持体140および/もしくは本体120と一体であり得るか、または上述したように、本体120および/もしくは構造支持体140に別に結合され得る。本体120が本体120および/または構造支持体140と一体ではない実施形態では、接続特徴部152、154は、接着剤、ねじ、ボルト、釘、リベット、接続ジョイント、ヒンジ、ラッチ、ロック機構、留め具、フック、溶接部、または任意の他の好適な結合デバイスもしくはシステムを通じて、本体120および/または構造支持体140に結合されてもよい。
【0080】
接続特徴部152、154、および構造支持体140は、本体120の第2の表面124上で本体120に結合されるかまたは一体であってもよい。接続特徴部152、154および構造支持体140はまた、独立して、本体120の厚さ内、または本体120の第1の表面122に近接して/第1の表面122上に位置決めしてもよい。
【0081】
C.外部層
構造モジュール100の外部層170は、構造モジュール100の外向きの層であるように構成され得、ファサード、表面層、テクスチャ加工された表面、または仕上げ層とも呼ばれ得る。外部層170は、モジュラー壁または壁パネルから取り外し可能な表面特徴部であり得、塗料または壁紙と同様の美的特徴部を提供し得る。図3に最もよく示されるように、構造モジュール100の外部層170は、第1の表面172と、第2の表面174と、いくつかの外部層接続特徴部175と、を備える。外部層接続特徴部175は、外部層170を本体120に結合するように構成されている。本体120は、相補的な外部層接続特徴部125を備え得る。外部層170は、本体120に取り付け可能および/または分離可能であるように構成されてもよい。言い換えれば、外部層170は、本体120に固定的または取り外し可能に結合され得る。本体120は、構造的構成要素として配置されてもよく、外部層170は、後で本体120に結合されてもよい。外部層接続特徴部175は、凹部であり得る外部層接続特徴部125によって受け入れられるように構成された突起であってもよい。外部層接続特徴部175が凹部であってもよく、外部層接続特徴部125が突起であってもよい。外部層接続特徴部175および外部層接続特徴部125の両方が、凹部および突起を含んでもよく、その結果、外部層接続特徴部125の一部が、外部層接続特徴部175によって受け入れられ、外部層接続特徴部175の一部が、外部層接続特徴部125によって受け入れられる。外部層接続特徴部175、125は、ねじ、ボルト、釘、リベット、ヒンジ、ラッチ、ロック機構、クラップ、フック、ならびに突合せジョイント、相欠きジョイント、さねはぎジョイント、ほぞ継ぎジョイント、ビスケットジョイント、ポケットジョイント、大入れジョイント、相欠きはぎジョイント、あり継ぎジョイント、ボックスジョイント、およびそれらの任意の組み合わせなどの任意の接続ジョイントなどの、外部層170および本体120を一緒に接続または結合するように構成された任意のシステムまたはデバイスを備え得る。さらに、外部層接続特徴部175、125は、接続特徴部175、125間および/または外部層170と本体120との間の接着または結合を改善するために、接着剤または相補的な表面テクスチャもしくは特徴部を備え得る。例えば、本体120の第1の表面122は、外部層170の第2の表面174上のテクスチャまたはパターンとインターフェースするように構成されたテクスチャまたはパターンを備え得る。接着剤または他のコーティングを、外部層170と本体120との間の接着に影響を与えるために、本体120の第1の表面122および/または外部層170の第2の表面174に塗布してもよい。
【0082】
外部層170は、本体120と同様または同じ寸法を有し得る。外部層170は、高さHおよび幅Wを有し得、HおよびWは、それぞれ独立して、0.1フィート、0.5フィート、1フィート、2フィート、3フィート、4フィート、5フィート、6フィート、7フィート、8フィート、9フィート、10フィート、11フィート、12フィート、13フィート、14フィート、15フィート、16フィート、17フィート、18フィート、19フィート、20フィート、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。別の言い方をすれば、外部層170は、0.01平方フィート、0.1平方フィート、0.5平方フィート、1平方フィート、2平方フィート、5平方フィート、10平方フィート、15平方フィート、20平方フィート、30平方フィート、40平方フィート、50平方フィート、75平方フィート、100平方フィート、125平方フィート、150平方フィート、175平方フィート、200平方フィート、225平方フィート、250平方フィート、275平方フィート、300平方フィート、325平方フィート、350平方フィート、375平方フィート、400平方フィート、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の面積を有し得る。加えて、外部層170は、0.025インチ、0.05インチ、0.075インチ、0.1インチ、0.2インチ、0.25インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.75インチ、0.8インチ、0.9インチ、1インチ、1.25インチ、1.5インチ、1.75インチ、2.0インチ、2.25インチ、2.5インチ、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の厚さを有し得る。外部層170は、本体120と同様に形状決めしてもよい。例えば、外部層170は、概ね矩形であり、平坦であってもよい。外部層170は、湾曲しているか、角度付きであるか、または別様に形状決めしてもよい。
【0083】
別の言い方をすれば、HおよびWは、それぞれ独立して、0.05m、0.1m、0.5m、1m、1.5m、2m、2.5m、3m、3.5m、4m、4.5m、5m、5.5m、6m、6.5m、7m、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。別の言い方をすれば、外部層170は、0.01m、0.05m、0.1m、0.5m、1m2、2m、3m、4m、5m、10m、15m、20m、25m、30m、35m、40m、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の面積を有し得る。加えて、外部層170は、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、65mm、70mm、または終点としてそれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の厚さを有し得る。
【0084】
外部層170は、ユーザが外部層170の異なる実施形態を同じ本体120に取り付けおよび取り外しすることができるように、上述のように本体120に取り外し可能に結合可能であり得る。外部層170の複数の異なる実施形態も、単一の本体120上で使用され得る。外部層170はまた、本体120に固定的に結合または一体化されてもよい。
【0085】
外部層170は、構造モジュール100のための任意の所望の表面特徴部を含み得る。外部層170は、テクスチャ(木目、皮革、スレート、シアシェル、ガラス、ハニカム、織物、炭素繊維など)、無地、色の混合物、着色されたパターン、半透明または透明な材料、突出した特徴部(棚、フックなど)、入口、トリム、インタラクティブな特徴部、装飾的な特徴部、または任意の他の所望の表面特徴部、またはそれらの組み合わせを含み得る。外部層170はまた、コーティング、塗料、または任意の他の表面処理を含み得る。外部層170は、UV安定性、防音、耐衝撃性、耐擦傷性、防汚性、防水性、または任意の他の所望の属性などの所望の属性を構造モジュール100に提供するように構成され得る。外部層170は、典型的に塗装された表面よりも長く色またはシェーディングを維持するために、改善されたUV安定性を有するように構成され得る。外部層170はまた、固有の抗菌特性を有するように構成され得る。外部層170はまた、分解可能またはリサイクル可能であるように構成され得、その結果、外部層170は、取り外されるかまたは交換され得、取り外された外部層170は、低減された環境または金銭的コストでリサイクルされるか、または処分され得る。外部層170は、本明細書に記載されるように、完全にカスタマイズ可能であり、複数の異なる用途のために設計することが可能であり得る。構造モジュール100は、外部層170を備えなくてもよい。外部層170に関して上述したような任意の外部特徴部、設計、パターン、属性などは、本体120に一体化され得る。
【0086】
D.電気回路
ここで、図1図2図4および図5を参照すると、構造モジュール100は、電気回路200および電気インターフェース250を備え得る。図4に示されるように、電気回路200は、埋め込まれた回路素子220および電気接続部210を備え得る。電気接続部210は、導電性インク(例えば、銀インク)などの印刷された導電性材料、または導電性ポリマー材料を含み得る。本体120も、本体120に埋め込まれた標準ワイヤを備え得る。電気接続部210は、電源と接続して、電源から電気インターフェース250に電力を伝送するように構成されている。電気接続部210は、本明細書に記載されるように2つまたは2つより多くの構造モジュールが一緒に結合されるとき、構造モジュール100上の電気接続部210も一緒に結合され得、その結果、電気が構造モジュール100間を流れることができるように、他の構造モジュール100上の他の電気接続部210と接続するように構成され得る。電気回路200および電気接続部210はまた、外部層170と本体120との間で電気的に結合し得、その結果、電気インターフェース250が、外部層170の第1の表面172上に位置決めされ得る。電気回路200は、本体120の第2の表面124上で本体120上に印刷されるか、またはそうでなければ本体120に埋め込まれ得、電気インターフェース250は、外部層170の第1の表面172上、または本体120の第1の表面122上にあり得る。電気回路200はまた、本体120の厚さ内に位置決めされ得る。構造モジュール100はまた、電気回路200を保護するための電気絶縁材(図示せず)を備え得る。構造モジュール100の構成要素はまた、構造モジュール100の構成要素が天然の電気絶縁体として作用するように、非導電材料から構成され得る。
【0087】
構造モジュール100はまた、断熱材、電気絶縁材、消音特徴部、保護コーティング、換気、ケーブルハウジング、パイプ、配管、ガス管、水線、ならびに窓、ドア、スイッチ、壁飾りマウント、サーモスタット、建物制御、クローゼット、エンターテイメントシステム、スピーカ、ディスプレイスクリーン、家庭用電化製品、およびそれらの任意の組み合わせなどのインタラクティブな特徴部など、図示される実施形態に示されていない特徴部を備え得る。
【0088】
IV.印刷プロセス
前述したように、構造モジュール100の構成要素のいずれかまたは全ては、付加製造または3D印刷によって印刷され得る。具体的には、構成要素は、第2の反応性化合物と反応して熱硬化性ポリマーを生成する第1の反応性化合物を含む周囲反応性押出成形体で印刷されてもよい。印刷化学に関する詳細は、本明細書のセクションIIにおいて見出すことができる。
【0089】
図6および図7を参照すると、構造モジュール100を備える構造を形成するための構築プロセス500が示されている。完成した構造はまた、モジュラー壁構造、モジュラー壁システム、構造モジュールシステム、建物、またはエンクロージャと呼ばれ得る。構築プロセス500は、形成するステップ510および結合するステップ520を含む。構築プロセス500はまた、外部層を必要に応じて結合するステップ530を含み、外部層170は、構造モジュール100の本体120に結合される。本明細書でより詳細に説明されるように、形成するステップ510において、本体120、構造支持体140、および接続特徴部152、154を含む構造モジュール100の構成要素が形成される。構造モジュール100が形成されると、結合するステップ520において、少なくとも2つの構造モジュール100を一緒に結合して、構造を形成し得る。構築プロセス500はまた、外部層170が本体120に結合される、結合するステップ530を含み得る。図6に示されるように、結合するステップ130は、形成するステップ510の後、または結合するステップ520の後に行われ得る。別の言い方をすれば、外部層170は、構造モジュール100が別の構造モジュール100に結合されて構造を形成する前または後に、構造モジュール100の本体120に結合され得る。
【0090】
図7を参照すると、形成するステップ510は、印刷するステップ511、512、513、および514を含む複数のステップを含み得る。形成するステップ510はまた、必要に応じた印刷するステップ515および516を含んでもよい。印刷するステップ511は、本体120の第1の表面122を印刷することを含み、印刷するステップ512は、本体120の第2の表面124を印刷することを含む。ステップ511および512はともに、本体120を形成する。前述のように、本体120は、壁または壁パネルとして具現化されてもよく、印刷するステップ511および512は、壁の表面を印刷するとともに材料を付加して、第2の表面まで壁に厚さを付加することによって壁を形成してもよい。印刷するステップ511および印刷するステップ512は、単一のステップに組み合わされ得、その結果、単一の印刷するステップが、本体120の第1の表面122および第2の表面124の両方を作成し得る。印刷するステップ513は、構造支持体140を印刷することを含み、印刷するステップ514は、接続特徴部152、154を印刷することを含む。印刷するステップ511~514の各々のタイミングは、構成要素が一緒に硬化して1つの一体的なピースを形成するようなものであり得る。所与の構成要素を印刷するのに必要な時間は、印刷ベッド上に堆積された化学ネットワークの大部分が反応することを可能にするほど十分に長くてもよいが、層の各々が完全に反応せず、依然として前の層および後の層と結合可能であるほど短くてもよい。
【0091】
印刷するステップ515は、外部層170を印刷することを含み、外部層170が、本体120から取り外し可能に結合可能であり得、構造モジュール100内に存在しない場合があるため、印刷するステップ511~514とは独立して完了され得る。印刷するステップ516は、構造モジュール100上に電気回路200を印刷することを含み、別の装置を用いて、印刷するステップ511~514とは別の場所で実施され得る。
【0092】
本明細書において説明されるような任意の印刷するステップは、印刷アームおよび印刷ベッドを用いて実施され得る。印刷アームは、構造モジュール100の構成要素を印刷するために使用される反応性化合物、充填材、顔料、および任意の他の添加剤を収容するリザーバに流体的に結合され得る。例えば、印刷アームは、第1の反応性成分を収容する第1のリザーバおよび第2の反応性成分を収容する第2のリザーバに流体的に結合され得る。第1および第2の反応性成分は、次いで、印刷アーム上の印刷ヘッドを通して押し出される前に、静的ミキサ内で組み合わせられ得、混合された成分は、印刷ベッド上に堆積される。印刷アームおよび/または印刷ベッドは、材料を異なる位置に堆積させて、構造モジュール100を任意の所望の形状にまたは任意の所望の寸法を有して形成するために、可動であり得る。一度堆積されると、材料は、次いで、周囲条件で硬化して、構造モジュール100の構成要素のいずれかまたは全てを構成する熱硬化性ポリマー組成物を形成し得る。
【0093】
本明細書において説明されるような印刷するステップのいずれかは、デスクトップ付加製造プリンタ上で、大規模付加製造プリンタ上で、多軸アーム付加製造プリンタを用いて、および/または3D印刷コンベヤシステムを用いて実施され得る。
【0094】
A.多軸印刷システム
図8を参照すると、多軸印刷アーム300および印刷ベッド400が示されている。多軸印刷アーム300は、任意のスケールで、例えば、標準的なデスクトップ印刷システムには大きすぎる物体を印刷するためにより大きなスケールで使用され得る。多軸印刷アーム300は、ロボットアームまたはロボットプリンタと呼ばれ得る。多軸印刷アーム300は、印刷アームベース350と、印刷アームピボット320、325と、印刷アームシャフト330、335と、印刷ヘッド310と、を備える。多軸印刷アーム300は、印刷ヘッド310が、3つの並進軸および3つの回転軸である6つの移動軸に沿って移動し得るように構成されている。したがって、多軸印刷アーム300は、6軸ロボットアームとも呼ばれ得る。印刷アームベース350は、基礎、床、テーブル、または他の表面に結合されてもよく、多軸印刷アーム300の残りの構成要素を支持するように構成されてもよい。印刷アームピボット320、325は、各ピボットにおいて少なくとも1つの軸の周りで印刷アームシャフト330、335を回転させるように構成されている。印刷アームシャフト330、335は、多軸印刷アーム300の移動範囲を増加させるために延長可能であってもよい。ピボット320、335およびシャフト330、335からの移動の組み合わせは、印刷ヘッド310が任意の方向に移動することを可能にし得る。印刷ヘッド310はまた、シャフト335に対して回転するように構成され得、多軸印刷アーム300は、印刷ヘッド310とシャフト335との間の付加的なピボットを備え得る。多軸印刷アーム300はまた、多軸印刷アーム300の各構成要素の移動を作動させるためのいくつかのモータを備え得る。
【0095】
印刷成分のためのリザーバは、リザーバから印刷ヘッド310に反応性成分を運ぶために、多軸印刷アーム300の任意の構成要素に流体的に結合され得る。多軸印刷アーム300は、リザーバから印刷ヘッド310に流体を誘導するためのいくつかのポンプを備え得る。多軸印刷アーム300はまた、リザーバからの成分を印刷ベッド400上に堆積させる前に一緒に混合するために、静的ミキサなどの混合デバイスを備え得る。
【0096】
印刷ベッド400は、ベッド表面410およびベッドベース450を備える。ベッド表面410は、多軸印刷アーム300から堆積材料を受け入れるように構成されている。印刷ベッド400はまた、印刷ベッド400の移動を作動させるためのいくつかのピボット、シャフト、アクチュエータ、および/またはモータを備え得る。印刷ベッド400は、印刷アームベース350および/または印刷ヘッド310に対して傾斜、回転、および/または並進され得る。多軸印刷アーム300および印刷ベッド400の移動の組み合わせは、広範囲の形状およびサイズにわたる付加製造による部品の正確な製造を可能にし得る。
【0097】
構造モジュール100の構成要素のいずれも、構造モジュール100の所望の属性、ならびに生産時間およびコストに応じて、中空であるか、内部支持構造を備えるか、または中実であるように印刷され得る。加えて、構造モジュール100の任意の構成要素は、2つ以上の材料で印刷または形成され得る。構造モジュール100の構成要素は、様々な構造的、機能的、および/または審美的属性を構成要素に提供するために、複数の材料を用いて層状にしてもよい。複数のプリンタを使用して、構造モジュール100のいずれかまたは全ての構成要素を印刷することもできる。
【0098】
V.構造モジュールの用途および特性
付加製造により、構造モジュール100などの構造モジュール、壁、パネル、またはビルディングブロックを形成することは、典型的な建設方法に関連する時間、労力、金銭的コスト、環境コスト、および/または廃棄物を削減することができる。構造モジュール100を用いて構造を形成することはまた、従来の建設方法およびシステムと比較して、付加的なカスタマイズ可能性および改善された性能を提供し得る。
【0099】
構造モジュール100の各構成要素は、各構成要素に異なる属性をもたらすために、異なる材料、印刷技法/条件、および/または特徴部を含み得る。本体120は、増加した剛性を提供するように製造されてもよく、構造支持体140は、増加した靭性/耐久性/耐荷重を提供するように製造されてもよく、外部層170は、改善された表面仕上げを提供するように製造されてもよい。
【0100】
本体120は、任意の所望の材料特性を有し得る。本体120は、少なくとも600MPa、少なくとも700MPa、少なくとも800MPa、少なくとも900MPa、少なくとも1000MPa、少なくとも1100MPa、少なくとも1200MPa、少なくとも1300MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも2000MPa、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲のヤング率を有し得る。本体120は、少なくとも20MPa、少なくとも30MPa、少なくとも40MPa、少なくとも50MPa、少なくとも60MPa、少なくとも70MPa、少なくとも80MPa、少なくとも90MPa、少なくとも100MPa、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の最大引張強度を有し得る。本体120は、少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、または終点としてこれらの値のうちの任意の2つを含む任意の範囲の破断時の引張強さを有し得る。本体120は、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも90℃、少なくとも100℃、少なくとも110℃、少なくとも120℃、少なくとも130℃、少なくとも140℃、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲のガラス転移温度を有し得る。
【0101】
構造支持体140は、任意の所望の材料特性を有し得る。構造支持体140は、少なくとも600MPa、少なくとも700MPa、少なくとも800MPa、少なくとも900MPa、少なくとも1000MPa、少なくとも1100MPa、少なくとも1200MPa、少なくとも1300MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも2000MPa、または終点としてこれらの値のうちの任意の2つを含む任意の範囲のヤング率を有し得る。構造支持体140は、少なくとも20MPa、少なくとも30MPa、少なくとも40MPa、少なくとも50MPa、少なくとも60MPa、少なくとも70MPa、少なくとも80MPa、少なくとも90MPa、少なくとも100MPa、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の最大引張強度を有し得る。構造支持体140は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、または終点としてこれらの値のうちの任意の2つを含む任意の範囲の破断時の引張強さを有し得る。構造支持体140は、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも90℃、少なくとも100℃、少なくとも110℃、少なくとも120℃、少なくとも130℃、少なくとも140℃、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲のガラス転移温度を有し得る。
【0102】
外部層170は、任意の所望の材料特性を有し得る。外部層170は、少なくとも100MPa、少なくとも200MPa、少なくとも300MPa、少なくとも400MPa、少なくとも500MPa、少なくとも600MPa、少なくとも700MPa、少なくとも800MPa、少なくとも900MPa、少なくとも1000MPa、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲のヤング率を有し得る。外部層170は、少なくとも20MPa、少なくとも30MPa、少なくとも40MPa、少なくとも50MPa、少なくとも60MPa、少なくとも70MPa、少なくとも80MPa、少なくとも90MPa、少なくとも100MPa、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の最大引張強度を有し得る。外部層170は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、または終点としてこれらの値のうちの任意の2つを含む任意の範囲の破断時の引張強さを有し得る。外部層170は、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも90℃、少なくとも100℃、少なくとも110℃、少なくとも120℃、少なくとも130℃、少なくとも140℃、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲のガラス転移温度を有し得る。
【0103】
構造モジュール100は、任意の構造を建設するために使用され得る。例えば、構造モジュール100を使用して、一時的な建物(例えば、一時的なシェルター、ポップアップ建物)、恒久的な建物(例えば、住宅、商業ビル、レクリエーションスペース、倉庫、工場)、一時的なディスプレイ(例えば、展示会ディスプレイ、店舗ディスプレイ)、部屋仕切り、キャンプシェルター、小個室、または任意の他の構造を建設することができる。前述のように、構造モジュール100は、単独で、または基礎、フローリング、天井、屋根、ドア、窓、フレーム、および当該技術分野において既知の任意の他の建設システムなどの他の構造システム/構成要素と組み合わせて使用され得る。本明細書において述べられるように、構造モジュール100は、モジュラー壁または壁パネルであり得、より大きな壁またはモジュラー壁システムを形成するために一緒に接続され得、これは、構造、建物、またはディスプレイの一部または全てであり得る。
【0104】
構造モジュール100はまた、家電製品、電子デバイス、HVACシステム、配管、パイプ、および既存の構造とインターフェースするように構成されてもよい。構造モジュール100および任意の構成要素は、断熱性、電気絶縁性、防汚性、容易な洗浄性、耐擦傷性、難燃性、UV耐性/安定性、防音、軽量化、視覚的/装飾的カスタマイズ、構造設計の自由度の増加、強度の改善、耐久性の改善、自己修復、および任意の他の所望の機能性などの機能性を提供するように構成され得る。示される任意の潜在的な改善は、塗装された乾式壁および木製スタッドで構成された典型的な壁構造と比較してのものであり得る。従来の構造/建設技法およびシステムと比較して、構造モジュール100を用いて構造を生産することは、構造を形成するために必要な時間、労力、コスト、および廃棄物を削減し得る。
【0105】
加えて、構造モジュール100を修理することは、標準的な壁または他の構造構成要素を修理することよりも容易であり得る。構造モジュール100、本体120の表面、および/または外部層170は、耐擦傷性、耐凹み性、防汚性、容易な洗浄性、抗菌性、難燃性、断熱性、電気絶縁性、遮音性、および概ね改善された耐久性などの付加的な属性を含み得る。構造モジュール100の構成要素の述べられた特性のいずれかは、材料の選択、材料の組み合わせ、製造プロセス、および/またはコーティングによって達成され得る。熱硬化性修理キットを使用して、ユーザが第1の反応性成分および第2の反応性成分を一緒に混合し、熱硬化性混合物が硬化している間に、構造モジュール100における傷または穴を修繕することを可能にすることができる。修理システムは、事前包装されたキットとしてユーザに販売され得、キットは、キット内に洗浄材料、混合材料、反応性成分、充填材、および/または修繕もしくはコーティング材料を含み得る。
【0106】
テクスチャ加工された表面を含む構造モジュールの一部として外部層を形成する方法は、テクスチャ加工された鋳型にわたって、周囲共反応性押出を使用して共反応性組成物を塗布するステップと、塗布された共反応性組成物を少なくとも部分的に硬化させるステップと、少なくとも部分的に硬化された塗布された共反応性組成物からテクスチャ加工された鋳型を取り外して、テクスチャ加工された表面を含む部品を提供するステップと、を含み得る。テクスチャ加工された鋳型は、剥離層を含み得る。方法は、共反応性組成物を塗布する前に、テクスチャ加工された鋳型にわたって剥離層を塗布することをさらに含み得る。方法は、共反応性組成物を塗布する前に、テクスチャ加工された鋳型にわたって表面コーティングを塗布することをさらに含み得る。表面コーティングを塗布することは、スプレーコーティングを含み得る。方法は、表面コーティングを塗布した後、塗布された表面コーティングが乾燥し、少なくとも部分的に硬化することを可能にするステップをさらに含み得る。共反応性組成物を塗布するステップは、三次元印刷を使用して、共反応性組成物の隣接するビーズを塗布することを含み得る。共反応性組成物を塗布するステップは、三次元印刷を使用して、共反応性組成物の水平に隣接するビーズを塗布することを含み得る。共反応性組成物を塗布するステップは、共反応性組成物の第1の層を塗布することを含み得る。共反応性組成物を塗布するステップは、第1の層を覆う共反応性組成物の2つまたは2つより多くの層を塗布することを含み得る。層の各々は、独立して、共反応性組成物を含み得る。層の各々は、同じ共反応性組成物を含み得る。層のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの他の層とは異なる共反応性組成物を含み得る。共反応性組成物の隣接する覆う層は、同じ硬化化学を含み得る。共反応性組成物の接触する覆う層は、隣接する層の官能基と反応することが可能である官能基を含み得る。方法は、少なくとも部分的に硬化された塗布された共反応性組成物を部品の形状に形成するステップをさらに含み得る。テクスチャ加工された鋳型は、テクスチャ加工された剥離紙を含み得る。テクスチャ加工された鋳型は、25℃を超える温度に加熱され得る。テクスチャ加工された表面は、2μm~200μmの表面粗さSaを特徴とし得る。テクスチャ加工された鋳型は、滑らかなテクスチャを含み得る。テクスチャ加工された表面は、2μm未満の表面粗さSaを有する滑らかな表面を特徴とし得る。共反応性組成物を塗布するステップは、第1の共反応性組成物をテクスチャ加工された鋳型に塗布して第1の層を提供し、第2の共反応性組成物を第1の層上に塗布して第2の層を提供することを含み得る。第1の共反応性組成物および第2の共反応性組成物は、同じ構成物質および同じ量の構成物質を含み得る。第1の共反応性組成物および第2の共反応性組成物は、異なる構成物質および/または同じ構成物質の量を含み得る。第1の共反応性組成物および第2の共反応性組成物は、同じ硬化化学を有し得る。第1の共反応性組成物および第2の共反応性組成物は、互いに化学的に結合するように構成され得る。塗布するステップは、三次元印刷などの付加製造などの押出成形を含み得る。方法は、テクスチャ加工された鋳型を取り外した後、少なくとも部分的に硬化した共反応性組成物を部品の形状に形成するステップをさらに含み得る。方法は、共反応性組成物を少なくとも部分的に硬化させた後、テクスチャ加工された鋳型および共反応性組成物を部品の形状に形成するステップをさらに含み得る。テクスチャ加工された表面を有する部品を形成する別の方法は、共反応性組成物を塗布して部品を製作するステップを含み、塗布された共反応性組成物が部分的に硬化されている間、テクスチャ加工された鋳型を使用して、部分的に硬化された共反応性組成物の表面をエンボス加工して、テクスチャ加工された表面を有する部品を提供する。
【実施例
【0107】
本開示によって提供される実施形態は、以下の実施例を参照することによってさらに例示される。本開示の範囲から逸脱することなく、材料および方法の両方に対する多くの変更が実施され得ることは、当業者には明らかであろう。
【0108】
実施例1-外部層
この実施例では、印刷される壁の第1の構成要素は、外部層(ファサードとも呼ばれる)である。外部層は、カスタマイズ可能であり、望ましい美学に応じてテクスチャ加工された表面およびデザイナーカラーを組み込む。周囲反応性押出(ARE)付加製造(AM)印刷材料のベニヤは、壁の残りの部分とは別に印刷し、作業現場でファサードとして壁に設置した。これらのファサードの寸法は、Yフィート×Zフィートからなる寸法の範囲とすることができ、YおよびZは、限定されないが、1フィート~20フィートの範囲に等しく、厚さは0.1インチ~2インチである。これらのファサードは、簡単な設置を容易にするために、薄く軽量である。従来の土壁および塗装壁と比較して、これらの印刷されたファサードは、付加的なテクスチャ、完璧な色マッチング、色遷移、ならびに洗浄能力の向上、可変のタッチプロファイル、および機械的特性の向上などの付加的な特徴部の可能性がある。
【0109】
このセクションは、ポリ尿素、ポリウレタン、エポキシ-アミン、およびアザ-マイケル付加化学を含むがこれらに限定されない、強力で非可撓性の熱硬化性配合物から印刷される。このセクションの潜在的な物理的特性の範囲は、表3において分かる。
【表3】
【0110】
これらのモジュラーファサードのテクスチャおよび色は、完全にカスタマイズ可能である。このプロセスを通じて得られるテクスチャには、皮革、スレート、シアシェル、ガラス、木目、ハニカム、織物、炭素繊維、および合成テクスチャが含まれるが、これらに限定されない。色は、ファサードの印刷に使用されるARE AM材料に付加される顔料によって得られる。無地に加えて、透明/半透明、多色、または色遷移ファサードを、印刷プロセス中に使用される顔料パッケージを変更することによって作成することができる。
【0111】
実施例2-本体構成要素
この実施例では、構造モジュールの本体(乾式壁構成要素とも呼ばれ得る)を作製する。全体的なモジュラー建築壁の印刷されたセクションは、従来の乾式壁の代替として働き得る。製造中、このセクションは、Yフィート×Zフィートの範囲内の寸法からなる低速ゲル化材料を下にして最初に印刷され、YおよびZは、限定されないが、1フィート~20フィートの範囲に等しく、厚さは1/4インチ~2インチである。ダムおよび充填方法を利用して、製造の生産効率を高めるか、または美的ファサードを付加するために壁の前面に機械的構造を付加することができる。従来から設置される乾式壁と比較して、このセクションは、改善された機械的特性、より速い生産スピード、およびより簡単な設置を付加する。
【0112】
壁の構造的乾式壁構成要素は、ポリ尿素、ポリウレタン、エポキシ-アミン、およびアザ-マイケル付加化学を含むがこれらに限定されない、剛性および頑丈な熱硬化性配合物から印刷される。このセクションの物理的特性の範囲は、表4において分かる。
【表4】
【0113】
壁のこの構成要素は、プレハブのモジュラー壁の基礎を提供し、壁の主要な構造構成要素として役立つ。この構造的乾式壁構成要素の上部および下部に沿って、床トリムおよび天井成形部が存在し得る。このトリムおよび成形部は、印刷時の熱硬化性樹脂間の化学結合、または機械的手段(ねじ、釘など)のいずれかによって接続される。トリムおよび/または成形部が機械的手段を介して接続される場合、接続点(例えば、ねじ穴)は、完全な位置合わせを確実にするために、固定具に印刷されるか、またはモジュラー壁の製造中にCNC機械で処理されることができる。成形部のための機械的接続部により、新しいトリムおよび成形部の美学間の容易な切り替えが可能となる。交換可能なトリムおよび成形部に加えて、構造的乾式壁構成要素は、実施例1において説明された交換可能な壁ファサードにも接続する。交換可能なファサードへの接続部は、機械的ジョイントである。これらのジョイントの例としては、さねはぎおよび/またはあり継ぎが挙げられる。これらの機械的ジョイントは、床および天井のトリムおよび成形部内に位置付けられるか、または構造的乾式壁構成要素自体の上部および下部セクションに印刷されることができる。
【0114】
実施例3-構造支持体および接続特徴部
この実施例では、構造モジュールの構造支持体(スタッド、支持スタッド、またはフレーム構造と呼ばれ得る)および接続特徴部(モジュラー接続部と呼ばれ得る)が形成される。全体的なモジュラー構造の印刷されたセクションは、従来の木製フレーム構造の代替として働き得、壁の支持構造に寄与する。このフレーム構造の寸法は、Lが2インチ~20フィートの範囲であり得る従来の(2インチ×L)木製ボードを模倣するが、最終的には、フレーム構造の形状およびレイアウトは、機械的強度および軽量特性の両方に合わせて最適化される。製造中、このセクションは、同様に、乾式壁構造構成要素に共有結合されるように、構造的乾式壁構成要素の上部に印刷される。従来から設置されるフレーム構造と比較して、このセクションは、噛み合い構造を通じて、改善された機械的特性、長寿命、および設置の容易さを付加する。
【0115】
このセクションは、ポリ尿素、ポリウレタン、エポキシ-アミン、およびアザ-マイケル付加化学を含むがこれらに限定されない、頑丈な熱硬化性配合物から印刷される。このセクションは、フレームの全体的な強度を最適化するために、剛性なものから頑丈な材料特性に及ぶ交互の印刷層を利用し得る。このセクションの物理的特性の範囲は、表5において分かる。
【表5】
【0116】
このセクションは、構造的乾式壁構成要素が接続されている壁の構造的完全性を含む。このフレーム構造は、そのより高い引張強度および強さに起因して、より軽量かつより耐荷重性があるため、従来のフレーム構造よりも機械的に有利である。構造的フレーム構造および乾式壁構成要素の軽量な側面により、建設現場において製品をより簡単に取り扱うことが可能となる。フレームの各セクションは、1つのメス型接続部で始まり、1つのオス型接続部で終了する。これにより、フレーム構造のセクションの各々を建設現場において所定の位置に簡単にロックすることが可能となる。接続部は、角部および他の固有の壁形状に合わせて特別に作製される。ドア、窓、または他の特徴部を含む壁セクションの場合、フレーム構造のレイアウトを変更して、これらの特徴部の設置および補強を可能にすることができる。
【0117】
実施例4-構造的骨組
この実施例では、ベース層を印刷し、その後、ベース層の上部に構造的骨組を印刷することによって、モジュラー壁セクションを製造した(図9を参照)。モジュラー壁セクションは、Lulzbot Taz 6上に装着されたViscotecの2成分押出機を使用して作成した。これらの構造が一緒に印刷されると、それらは化学的に結合される。モジュラー壁セクションの一部として印刷された構造的骨組は、上記の実施例3において説明されている。図9の隆起したセクションで表される、印刷された構造的骨組は、モジュラー壁セクションの構造強度を最適化するようにカスタム設計した。印刷されたモジュラー壁セクションは、1つの中実のピースであり、従来の木製骨組に必要なもの以外の付加的な設置ステップは必要ない。印刷された構造的骨組は、表6に列挙されている材料特性を有する。ヤング率、最大引張強度および破断時の引張強さは、ASTM D638に従って決定される。曲げ強度、曲げひずみ、および曲げ弾性率は、ISO178に従って決定される。
【表6】
【0118】
実施例5-交換可能なファサード
この実施例では、装飾的な最外層として働き得る交換可能なファサードを印刷する。交換可能なファサードは、実施例4において説明した構造的骨組の結合要素(例えば、凹部)と接合するように構成された結合要素(例えば、突起)を含むように印刷した(図10を参照)。交換可能なファサードおよび構造的骨組の結合要素は、交換可能なファサードが、取り外し可能に結合されるといったように、構造的骨組に結合され得るように、取り外し可能に接合されるといったように接合され得る。図10に示される接続特徴部は、スロット付きの穴、およびスロット付きの穴内に嵌まるようにサイズ決めされ位置付けられたペグである。印刷された交換可能なファサードは、表7に列挙されている材料特性を有する。ヤング率、最大引張強度および破断時の引張強さは、ASTM D638に従って決定される。曲げ強度、曲げひずみ、および曲げ弾性率は、ISO178に従って決定される。
【表7】
【0119】
図11は、実施例4の構造的骨組と結合される実施例5の印刷された交換可能なファサードを示す。具体的には、交換可能なファサードの、後方に面する側の結合要素(図11には示されていない)は、構造的骨組の、前方に面する側の結合要素に向かって面する。この特定の例では、交換可能なファサードの表面仕上げは、滑らかであり、わずかに反射する。
【0120】
実施例6-テクスチャ加工されたファサード
この実施例では、テクスチャ加工された表面を有するファサードを印刷する。具体的には、図12Aは、水平な木目のテクスチャを印刷された前方に面する表面を有するファサードを示す。図12Bは、鉛直の木目テクスチャを印刷された前方に面する表面を有するファサードを示す。テクスチャ加工されたファサードは、最初に、テクスチャ加工された金型に、金型剥離スプレーをスプレーし、続いて、Lulzbot Taz 6上に装着されたViscotecの2成分押出機を介して、本開示のポリ尿素をテクスチャ加工された金型上に印刷することによって、印刷した。次いで、ポリ尿素をテクスチャ加工された金型上で硬化させた。次いで、硬化したら、テクスチャ加工されたファサードを、テクスチャ加工された金型から取り外した。
【0121】
実施例7-構造モジュールの接続特徴部
この実施例では、構造モジュールをより大きな構造に結合することを可能にするために、接続特徴部を有する構造モジュールを印刷した。図13に示されるように、印刷された接続特徴部は、結合されたときに隣り合うモジュール上の一致するペグを受け入れる、および/またはそれと接合するように構成されたスロット付きペグ穴とした。印刷された構造モジュールは、平行に、垂直に、および/または構造設計が必要とする任意の他の任意の他の角度など、それらの側面から隣り合うモジュールとの結合を可能にするための接続機能部を複数の側面に含む。構造モジュールは、接続特徴部を介して一緒に接合されると、少なくとも1つの連続表面および/または少なくとも1つの面一の表面を形成する。
【0122】
実施例8-電気回路
この実施例では、電気回路を、実施例3において説明した構造モジュール上に印刷する。この回路は、壁構造に印刷された電気コンセントを通じたアクセスを可能にするように印刷される。導電性インクを使用して、電気回路を印刷する。構造モジュール上に印刷された電気回路は、構造モデルが結合されたときに接続するように構成されている。
【0123】
実施例9-ロボット印刷
この実施例では、実施例1から実施例9において説明されている構造を、ガントリシステムの代わりにロボットアームを使用して印刷する。具体的には、2成分押出機システムがロボットアーム上に装着され、2つの反応性組成物が2つの材料源からミキサ押出機に給送される。次いで、ロボットアームは、実施例1~実施例9の構造を作成するように設計された印刷経路に従う。
【0124】
実施例10-修理キット
この実施例では、修理キットを、本開示において説明される構造のいずれかに対して修理を行うことを可能にするように印刷する。具体的には、修理キットは、本開示において記載される構造の任意の損傷した部品に直接適用されるように構成された2成分混合可能システムを含む。
【0125】
実施例11-建物建設のための印刷された構造モジュール
周囲反応性押出(ARE)成分を使用して構造モジュールを印刷することで、カスタマイズ、現場での人件費の削減、および/または現場での作業時間の削減を可能にすることができる。印刷されたARE構造モジュールは、オフィス建物の建設において使用される。建物のレイアウトに基づいて、実施例4による支持構造の複数のモジュラーセクションを、実施例9において説明したような大型ガントリシステムまたはロボットアームを使用して印刷する。印刷された構造モジュールは、実施例7において説明したような接続特徴部をいくつかが含む、直線的、角度付き、および/または他の形状であるセクションを含む。いくつかの構造モジュールは、実施例8において説明したような、後方に面する表面上に印刷された電気回路を含む。いくつかの構造モジュールは、強化された断熱および/または遮音特性のための特殊材料を含むように印刷される。実施例5において説明したもののような交換可能なファサードを、支持構造と結合されるように印刷する。ファサードのいくつかは、実施例6において説明したようにテクスチャ加工された表面上に印刷されて、テクスチャ加工された表面を作成する。交換可能なファサードは、構造モジュールと相互接続するように印刷される。印刷された構造モジュールおよびファサードは、硬化したら、現場での時間および人件費を削減するために、建設現場で一緒に接続されるように構成されている。
【0126】
実施例12-外部層を印刷するためのポリ尿素共反応性組成物
外部層の周囲共反応性押出のための共反応性組成物を、イソシアネート成分およびアミン成分を組み合わせて混合することによって調製した。各成分は、Flacktek Speedmixer(登録商標)を使用して混合されたMax300L DACカップ中の構成材料を組み合わせることによって調製した。
【0127】
イソシアネート成分およびアミン成分の構成材料を、それぞれ表8および9に提示する。
【0128】
個々の成分を、Lulzbot(登録商標)Taz 6ロボットアセンブリに装着されたViscotec(登録商標)2K押出機を使用して、周囲共反応性押出による三次元印刷のためのOptimum(登録商標)カートリッジに移した。
【表8】

【表9】
【0129】
実施例13-周囲共反応性押出を使用したテクスチャ加工された表面
この実施例では、実施例12において説明した共反応性ポリ尿素組成物を使用して、テクスチャ加工された表面を有する外部層を作製した。
【0130】
Lulzbot(登録商標)Taz6三次元印刷ガントリ上に装着された「ロングノズル」(MKH-03-16S)を有する較正されたViscotec(登録商標)2K押出機を使用して、共反応性ポリ尿素組成物を印刷した。共反応性ポリ尿素組成物を、3mL/分の印刷速度で、1.5:1の体積比(イソシアネート成分:アミン成分)で印刷した。
【0131】
テクスチャ加工された鋳型を平らにし、印刷する前に印刷ベッド上に固定した。テクスチャ加工された鋳型は、例えば、Sappiから入手可能なテクスチャ加工された剥離紙とした。
【0132】
印刷が完了した後、剥離紙および印刷された共反応性ポリ尿素組成物を含む印刷された外部層を、2日間華氏160度(71.1℃)に曝露して、ポリ尿素組成物を完全に硬化させた。ポリ尿素が完全に硬化した後、印刷された外部層を室温まで冷却させてから、テクスチャ加工された剥離紙を取り外した。表面粗さ(Sa)を、Keyence VR3200Macroscopeを使用して測定した。光学的およびデジタル化されたプロファイル画像も取得した。
【0133】
実施例14-周囲共反応性押出を使用した皮革のテクスチャ加工された表面
この実施例では、皮革テクスチャを有する表面を有する外部層を、実施例12および13において説明した材料および方法を使用して調製した。皮革テクスチャの表面粗さSaは、10μm~40μmであった。
【0134】
実施例15-周囲共反応性押出を使用したパターン化されたテクスチャ加工された表面
この実施例では、実施例12および13において説明した材料および方法を使用して、パターン化およびテクスチャ加工された表面を有する外部層を調製した。合成テクスチャを有する外部層の印刷された表面は、21.96μmのSaを示し、格子テクスチャを有する別の外部層の印刷された表面は、約8μm~26μmのSaを示す。
【0135】
実施例16-周囲共反応性押出を使用した天然のテクスチャ加工された表面
この実施例では、実施例12および13において説明した材料および方法を使用して、天然のパターン化された表面を有する外部層を調製した。天然の木目を有する外部層の印刷された表面は、14.53μmのSaを示し、天然スレートテクスチャを有する別の外部層の印刷された表面は、6.2μmのSaを示した。
【0136】
実施例17-周囲共反応性押出を使用した広面積のテクスチャ加工された表面
この実施例では、テクスチャ加工された表面を有する広面積の外部層を、10インチ×10インチのピースに調製した。イソシアネート成分およびアミン成分の構成材料を、それぞれ表8および9に提供する。
【表10】

【表11】
【0137】
実施例13において説明したような周囲共反応性押出法を使用して、広面積の外部層を印刷した。
【0138】
実施例18-3部品構造モジュール
この実施例では、実施例1の外部層、実施例2の本体、および実施例3の構造支持体を、外部層が本体の第1の表面に結合され得、構造支持体が本体の第2の表面に結合され得るように印刷する。
【0139】
実施例19-2部品構造モジュール
この実施例では、実施例1の外部層および実施例4の構造的骨組を、外部層が構造的骨組の表面に結合され得るように印刷する。
【0140】
実施例20-交換可能なファサードを有する3部品構造モジュール
この実施例では、実施例5の交換可能なファサード、実施例2の本体、および実施例3の構造支持体を、交換可能なファサードが本体の第1の表面に結合され得、構造支持体が本体の第2の表面に結合され得るように印刷する。
【0141】
実施例21-交換可能なファサードを有する2部品構造モジュール
この実施例では、実施例5の交換可能なファサードおよび実施例4の構造的骨組を、交換可能なファサードが構造的骨組の表面に結合され得るように印刷する。
【0142】
実施例22-テクスチャ加工されたファサードを有する3部品構造モジュール
この実施例では、実施例6のテクスチャ加工されたファサード、実施例2の本体、および実施例3の構造支持体を、テクスチャ加工されたファサードが本体の第1の表面に結合され得、構造支持体が本体の第2の表面に結合され得るように印刷する。
【0143】
実施例23-テクスチャ加工されたファサードを有する2部品構造モジュール
この実施例では、実施例6のテクスチャ加工されたファサードおよび実施例4の構造的骨組を、テクスチャ加工されたファサードが構造的骨組の表面に結合され得るように印刷する。
【0144】
実施例24-皮革のテクスチャ加工されたファサードを有する3部品構造モジュール
この実施例では、実施例14の皮革のテクスチャ加工されたファサード、実施例2の本体、および実施例3の構造支持体を、皮革のテクスチャ加工されたファサードが本体の第1の表面に結合され得、構造支持体が本体の第2の表面に結合され得るように印刷する。
【0145】
実施例25-皮革のテクスチャ加工されたファサードを有する2部品構造モジュール
この実施例では、実施例14の皮革のテクスチャ加工されたファサードおよび実施例4の構造的骨組を、皮革のテクスチャ加工されたファサードが構造的骨組の表面に結合され得るように印刷する。
【0146】
実施例26-パターン化されたテクスチャ加工されたファサードを有する3部品構造モジュール
この実施例では、実施例15のパターン化およびテクスチャ加工されたファサード、実施例2の本体、ならびに実施例3の構造支持体を、パターン化およびテクスチャ加工されたファサードが本体の第1の表面に結合され得、構造支持体が本体の第2の表面に結合され得るように印刷する。
【0147】
実施例27-パターン化されたテクスチャ加工されたファサードを有する2部品構造モジュール
この実施例では、実施例15のパターン化およびテクスチャ加工されたファサードならびに実施例4の構造的骨組を、パターン化およびテクスチャ加工されたファサードが構造的骨組の表面に結合され得るように印刷する。
【0148】
実施例28-天然のテクスチャ加工されたファサードを有する3部品構造モジュール
この実施例では、実施例16の天然のテクスチャ加工されたファサード、実施例2の本体、および実施例3の構造支持体を、天然のテクスチャ加工されたファサードが本体の第1の表面に結合され得、構造支持体が本体の第2の表面に結合され得るように印刷する。
【0149】
実施例29-天然のテクスチャ加工されたファサードを有する2部品構造モジュール
この実施例では、実施例16の天然のテクスチャ加工されたファサードおよび実施例4の構造的骨組を、天然のテクスチャ加工されたファサードが構造的骨組の表面に結合され得るように印刷する。
【0150】
発明の態様
本発明は、以下の態様のうちの1つまたは1つより多くによってさらに定義され得る。
【0151】
態様1.構造モジュールを製造する方法であって、構造モジュールの第1の表面を印刷するステップと、第1の表面とは反対の構造モジュールの第2の表面を印刷するステップであって、第1の表面および第2の表面は、実質的に平面的である、印刷するステップと、第2の表面上に複数の構造支持部材を印刷して、第2の表面から外向きに突出させるステップであって、印刷するステップのうちの少なくとも1つは、第1の反応性成分を第2の反応性成分と反応させることによって実施され、複数の構造支持部材は、第1の表面とは化学的に異なる組成物のものである、印刷して突出させるステップと、を含む、方法。
【0152】
態様2.以下:方法が、外部層を構造モジュールの第1の表面に結合するステップをさらに含む、ならびに第1の表面および第2の表面のうちの少なくとも1つが、少なくとも6平方インチの面積を有する、のうちの少なくとも1つである、態様1に記載の方法。
【0153】
態様3.第1の表面および外部層のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの外部層結合特徴部を備え、結合するステップは、少なくとも1つの外部層結合特徴部を通じて実施される、態様2に記載の方法。
【0154】
態様4.構造モジュールの第2の表面上に電気回路を印刷するステップをさらに含む、態様1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0155】
態様5.構造モジュールの第1の表面上にコンセントを印刷するステップをさらに含み、コンセントは、電気回路に電気的に結合されている、態様4に記載の方法。
【0156】
態様6.電気回路は、導電性(例えば、銀)インクを用いて印刷される、態様4または5に記載の方法。
【0157】
態様7.電気回路は、構造モジュールの縁部まで延在し、第2の構造モジュール上の第2の電気回路と電気的に結合されるように構成されている、態様4~6のいずれか1つに記載の方法。
【0158】
態様8.複数の構造支持部材は、スタッドを備え、スタッドは、構造モジュールの下端部から構造モジュールの上端部に延在するか、構造モジュールおよび1つもしくは1つより多くの隣り合う構造モジュールが格子状パターンで配向されることを可能にするように構成されているか、構造モジュールおよび1つもしくは1つより多くの隣り合う構造モジュールが多角形パターンで配向されることを可能にするように構成されているか、または構造モジュールおよび1つもしくは1つより多くの隣り合う構造モジュールが六角形パターンで配向されることを可能にするように構成されている、態様1~7のいずれか1つに記載の方法。
【0159】
態様9.構造モジュールの少なくとも1つの構成要素は、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリスルフィド、ポリチオエーテル、化学線硬化生成物、エポキシ-アミン生成物、縮合反応生成物、およびマイケル付加生成物からなる群から選択されるポリマーから構成される、態様1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0160】
態様10.各印刷するステップは、可動印刷アーム、静的印刷アーム、可動印刷ベッド、および/または静的印刷ベッドを用いて実施される、態様1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0161】
態様11.可動印刷アームは、多軸ロボットアームを含む、態様10に記載の方法。
【0162】
態様12.構造モジュールの少なくとも1つの構成要素は、リサイクルされた建設材料およびリサイクルされたコーティング材料のうちの少なくとも1つを含む、態様1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0163】
態様13.構造モジュールの第2の表面上に複数の接続特徴部を印刷するステップをさらに含み、接続特徴部は、第2の構造モジュール上の第2の複数の接続特徴部とインターフェースするように構成されている、態様1~12のいずれか1つに記載の方法。
【0164】
態様14.構造モジュールであって、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面であって、第1の表面および第2の表面のうちの少なくとも1つは、少なくとも6平方インチの面積を有する、第2の表面と、第2の表面に結合された複数の構造支持部材であって、第1の表面、第2の表面、および構造支持部材は、各々、ポリマーから構成されており、第1の反応性化合物が第2の反応性化合物と反応する付加製造プロセスから生産される、複数の構造支持部材と、を備える、構造モジュール。
【0165】
態様15.構造モジュールは、モジュラー壁を備える、態様14に記載の構造モジュール。
【0166】
態様16.第1の表面は、外部層を備え、第1の表面および外部層のうちの少なくとも1つは、 (a)耐擦傷性、耐凹み性、防汚性、抗菌性、難燃性、断熱性、遮音性、および電気絶縁性からなる群から選択される表面属性、ならびに(b)木目、皮革、スレート、シアシェル、ガラス、ハニカム、織物、炭素繊維、合成テクスチャ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される表面テクスチャ、のうちの少なくとも1つを含む、態様14または態様15に記載の構造モジュール。
【0167】
態様17.第2の表面に結合された複数の接続特徴部をさらに備え、複数の接続特徴部は、構造モジュールを第2の構造モジュールに結合するように構成されている、態様14~16のいずれか1つに記載の構造モジュール。
【0168】
態様18.第2の表面上に印刷されており、第1の表面上の電気コンセントに電気を送達するように構成された電気回路をさらに備える、態様14~17のいずれか1つに記載の構造モジュール。
【0169】
態様19.モジュラー壁システムであって、第1の端部から第2の端部に延在する第1の壁であって、第1の表面と、第1の壁の第1の表面とは反対側の第2の表面と、第1の壁の第1の表面に結合された複数の第1の構造支持体と、第1の壁の第1の表面に結合された複数の第1の接続特徴部と、を備える、第1の壁と、第1の端部から第2の端部に延在する第2の壁であって、第1の表面と、第2の壁の第1の表面とは反対側の第2の表面と、第2の壁の第1の表面に結合された複数の第2の構造支持体と、第2の壁の第1の表面に結合された複数の第2の接続特徴部と、を備える、第2の壁と、を備え、複数の第1の接続特徴部は、第1の壁の第1の端部および第2の壁の第2の端部に近接して複数の第2の接続特徴部と結合するように適合されている、モジュラー壁システム。
【0170】
態様20.第1の壁の第1の表面は、第2の壁の第1の表面と面一である、態様19に記載のモジュラー壁システム。
【0171】
態様21.第1の壁は、第2の壁に平行である、態様19または20に記載のモジュラー壁システム。
【0172】
態様22.第1の壁は、第2の壁に垂直であり、第2の壁と角部を形成する、態様19または20に記載のモジュラー壁システム。
【0173】
態様23.第1の壁および第2の壁の各々が、第1の反応性成分を第2の反応性成分と反応させることを含む付加製造プロセスから形成される、態様19~22のいずれか1つに記載のモジュラー壁システム。
【0174】
態様24.第1の反応性化合物および第2の反応性化合物を含む、態様19~23のいずれか1つに記載のモジュラー壁システムの損傷を修理するための修理キットであって、第1の反応性化合物および第2の反応性化合物は、混合され、構造モジュールの損傷した領域に適用されるように構成されている、修理キット。
【0175】
態様25.構造モジュールであって、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面と、を備える、本体であって、第1の表面および第2の表面のうちの少なくとも1つは、少なくとも6平方インチの面積を有する、本体と、第2の表面に結合されるように構成された複数の構造支持部材と、を備え、本体および複数の構造支持部材は、各々、ポリマーから構成されており、第1の反応性化合物が第2の反応性化合物と反応する付加製造プロセスから生産される、構造モジュール。
【0176】
態様26.第1の複数の接続特徴部を備える外部層をさらに備え、本体は、第2の複数の接続特徴部をさらに備え、本体は、第1の複数の接続特徴部を第2の複数の接続特徴部と少なくとも結合することによって外部層に結合されるように構成されている、態様25に記載の構造モジュール。
【0177】
本発明の特定の実施例は、例示の目的で上述されているが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明から逸脱することなく、本発明の詳細について多数の変形が行われ得ることは当業者に明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
【国際調査報告】