(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】シート材料を形成し折り畳むためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B65H 45/20 20060101AFI20240416BHJP
B65H 37/06 20060101ALI20240416BHJP
B65H 45/30 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
B65H45/20
B65H37/06
B65H45/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564088
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 IB2022054671
(87)【国際公開番号】W WO2022243923
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】102021000012926
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519234110
【氏名又は名称】インターナショナル ボクセス エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カポイア,ジュゼッペ
【テーマコード(参考)】
3F108
【Fターム(参考)】
3F108AA01
3F108AB04
3F108AC10
3F108BA04
3F108BA07
3F108BB02
3F108CB02
3F108CB21
3F108GA09
3F108GB03
(57)【要約】
底面(S
1)、上面(S
2)、及び長手方向側縁部(B)を有する不定の長さの連続ウェブ(M)から、段ボールなどのシート材料を形成して折り畳むためのシステム(1)であって、システム(1)は、垂直中心面(π)を画定するフレーム(3’、3’’)と、ウェブ(M)を長手方向(L)に案内するための手段を有する送り装置と、送り装置の下流に位置して、一定の長手方向ピッチ(K)で離隔され、かつ隣接するパーティション(P)を画定する横方向のクリース(C
1、C
2)をウェブ(M)上に形成するクリーシング装置(2)と、クリーシング装置(2)の下流に配置され、クリース(C
1、C
2)に沿って隣接するパーティション(P)を漸進的かつ交互に折り畳み配置に折り畳むための折り畳み装置(14)と、を備える。折り畳み装置(14)は、ウェブ(M)の底面(S
1)上に形成されたクリース(C
1)に作用するスラストツール(17)の少なくとも1つの第1のグループ(15)と、ウェブ(M)の上面(S
2)に形成されたクリース(C
2)に作用するスラストツール(18)の少なくとも1つの第2のグループ(16)と、を備える。各グループ(15、16)のスラストツールは、相互に機械的に接続され、かつ互いに動作可能に依存しているため、同じグループ(15、16)の全てのツールは、同じ軌道(T
1、T
2)に従うように強いられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールなどのシート材料を、底面(S
1)、上面(S
2)、及び長手方向側縁部(B)を有する不定の長さの連続ウェブ(M)から形成して折り畳むためのシステム(1)であって、
垂直中心面(π)を画定するフレーム(3’、3’’)と、
前記連続ウェブ(M)を長手方向(L)に案内するための手段を有する送り装置と、
前記送り装置の下流に位置して、一定の長手方向ピッチ(K)で離隔され、かつ隣接するパーティション(P)を画定する横方向のクリース(C
1、C
2)を前記連続ウェブ(M)上に形成するクリーシング装置(2)と、
前記クリーシング装置(2)の下流に位置し、前記クリース(C
1、C
2)に沿って前記隣接するパーティション(P)を漸進的かつ交互に折り畳むための折り畳み装置(14)と、を備え、
前記折り畳み装置(14)は、前記連続ウェブ(M)の前記底面(S
1)上に形成された前記クリース(C
1)に作用するスラストツール(17)の少なくとも1つの第1のグループ(15)と、前記連続ウェブ(M)の前記上面(S
2)上に形成された前記クリース(C
2)に作用するスラストツール(18)の少なくとも1つの第2のグループ(16)と、を備え、各グループ(15、16)の前記スラストツール(17、18)は、互いに機械的に接続され、かつ互いに動作可能に依存しており、その結果、同じグループ(15、16)の全ての前記ツール(17、18)は、同じ軌道(T
1、T
2)に従うことを強いられ、前記同じグループ(15、16)の前記スラストツール(17、18)は、第1の一連の多関節アーム(27)及び第2の一連の多関節アーム(28)の自由端で支持されていることを特徴とする、システム(1)。
【請求項2】
前記フレーム(3’’)には、前記スラストツール(17)の第1のグループ(15)を支持して移動させるための第1の操作アセンブリ(19)と、前記スラストツール(18)の第2のグループ(16)を支持して移動させるための、前記第1の操作アセンブリ(19)とは別の独立した第2の操作アセンブリ(20)とが取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の操作アセンブリ(19)は、前記垂直中心面(π)の周りで互いに対向し、第1のモータ(24)によって駆動される第1の横方向シャフト(23)に剛性的に固定された第1の対の支持ホイール(21)を備え、前記第1の対(21)の前記ホイールは、前記連続ウェブ(M)の最大幅(E)よりも大きい第1の横方向距離(d
1)に位置することを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の操作アセンブリ(20)は、前記垂直中心面(π)に対して互いに対向し、第2のモータ(26)によって駆動される第2の横方向シャフト(25)に剛性的に固定された第2の対の支持ホイール(22)を備え、前記第2の対(22)の前記ホイールは、前記第1の横方向距離(d
1)よりも大きい第2の横方向距離(d
2)に位置することを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の横方向シャフト(23)及び前記第2の横方向シャフト(25)は、長手方向のずれた位置で前記フレーム(3’’)に回転可能に取り付けられ、前記第2のシャフト(25)は、前記第1のシャフト(23)の下流にあることを特徴とする、請求項3及び4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の一連の多関節アーム(27)は、前記第1の対のホイール(21)の周縁部(21’)の近くに取り付けられ、各々は、その横方向軸(X
5)が前記中心面(π)に垂直であるそれぞれの第1の駆動部(28)によって駆動されることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の一連の多関節アーム(29)は、前記第2の対のホイール(22)の周縁部(22’)の近くに取り付けられ、各々は、その横方向軸(X
6)が前記中心面(π)に垂直であるそれぞれの第2の駆動部(30)によって駆動されることを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の一連(27)の前記多関節アームは、その振動軸(X
7)が前記中心面(π)を横断して垂直である第3の駆動部(32)によって互いに接続されたそれぞれの第1の対の細長い部材(31)によって形成され、前記第3の駆動部(32)は、前記横方向振動軸(X
7)の周りで前記細長い部材(31)に相対振動を付与するように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第2の一連(29)の前記多関節アームは、その振動軸(X
8)が前記中心面(π)を横断して垂直である第4の駆動部(34)によって互いに接続されたそれぞれの第2の対の細長い部材(33)によって形成され、前記第4の駆動部(34)は、前記横方向振動軸(X
8)の周りで前記細長い部材(33)に相対振動を付与するように構成されていることを特徴とする、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
各スラストツール(17、18)は、前記中心面(π)を横断して垂直である、実質的に水平な細長い部材であることを特徴とする、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の駆動部(28)及び第2の駆動部(30)、並びに前記第3の駆動部(32)及び前記第4の駆動部(34)は、カム式であることを特徴とする、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の駆動部(28)及び第2の駆動部(30)は、それぞれ第3のモータ(35)及び第4のモータ(36)を備え、前記第3の駆動部(32)及び第4の駆動部(34)は、それぞれ第5のモータ(37)及び第6のモータ(38)を備えることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のモータ(24)及び第2のモータ(26)、並びに前記第3、第4、第5、及び第6のモータ(35~38)は、それぞれ、前記スラストツール(17、18)の前記第1のグループ(15)及び前記第2のグループ(16)について、区別された干渉しない軌道である第1の軌道(T
1)及び第2の軌道(T
2)を設定することができる制御部によって制御され、前記制御部は、それぞれ、前記底面(S
1)の前記クリース(C
1)及び前記上面(S
2)の前記クリース(C
2)について、第1の経路(W
1)及び第2の経路(W
2)を設定することができることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記クリーシング装置(2)は、前記連続ウェブ(M)の前記底面(S
1)及び前記上面(S
2)に交互に前記クリース(C
1、C
2)を形成するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
段ボールなどのシート材料を、底面(S
1)、上面(S
2)、及び長手方向側縁部(B)を有する不定の長さの連続ウェブ(M)から形成して折り畳む方法であって、前記方法は、
前記連続ウェブ(M)を長手方向(L)に送るための装置を提供するステップと、
前記送り装置の下流に、一定の長手方向ピッチ(K)で離隔され、かつ隣接するパーティション(P)を画定する横方向のクリース(C
1、C
2)を前記連続ウェブ(M)上に形成するクリーシング装置(2)を提供するステップと、
前記クリーシング装置(2)の下流に、前記クリース(C
1、C
2)に沿って前記隣接するパーティション(P)を漸進的かつ交互に折り畳むためのスラストツール(17)の少なくとも1つの第1のグループ(15)及びスラストツール(18)の少なくとも1つの第2のグループ(16)を有する、請求項1~13のうちの1つ以上に記載の折り畳み装置(14)を提供するステップと、含み、
前記クリーシング装置(2)は、前記連続ウェブ(M)の前記底面(S
1)及び前記上面(S
2)に交互に前記クリース(C
1、C
2)を形成し、
前記折り畳み装置(14)のスラストツール(17)の前記第1のグループ(15)は、前記連続ウェブ(M)の前記底面(S
1)上に形成された前記クリース(C
1)に作用し、前記スラストツール(18)の第2のグループ(16)は、前記連続ウェブ(M)の前記上面(S
2)に形成された前記クリース(C
2)に作用し、
同じグループ(15、16)の全ての前記ツール(17、18)は、互いに機械的に接続され、かつ互いに動作可能に依存し、同じ軌道(T
1、T
2)に沿って移動する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、包装の分野に用途が見出され、具体的には、段ボールなどのシート材料を形成し折り畳むためのシステムに関する。
【0002】
本発明は、段ボールなどのシート材料を形成し折り畳む方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
典型的には段ボールであるシート材料は、折り畳み配置に折り畳まれてかさばりを減らし、取り扱いを容易にするシート材料のウェブの形態のボックス包装体の製造に使用されることが長い間知られている。
【0004】
実際には、未加工のシート材料は、古いドットマトリックスプリンタの連続形態のような、すなわち、パーティションとして知られる等しいサイズの連続した隣接パーティション又はセクションからなる不定の長さの連続シート材料からなる連続ウェブとして最初に提供され、折り線で区切られ、交互に折り畳まれてパーティションが重畳された積層体を形成する。
【0005】
等しい又は異なるサイズの積層体は、所望のサイズのボックスを製造するための自動又は半自動マシン又はプラントのマガジンに装填される。
【0006】
積層体を得るために、連続ウェブは、連続ウェブの長手方向に横断する折り線を形成するプロセスを最初に受けるが、これは、通常、隣接するパーティションを分割する連続ウェブの2つの面にクリースを形成するための少なくとも2つの対向するプレスローラを備えたクリーサによって行われる。
【0007】
折り線又はクリースが形成されると、ウェブは、折り畳みステップ、すなわち、隣接するパーティションの一方を他方の上に交互に折り畳むステップ、続いて最終取り出し部に積み重ね、所望の又は標準的な高さに切断するステップを受ける。
【0008】
次いで、シート材料の折り畳まれた積層体は、打ち抜き機の1つ以上の収納マガジンに装填され、そこからパーティションが連続して展開及び移送されて打ち抜き部に投入され、単一片(ブランケット)を形成してボックスに組み立てられる。
【0009】
ドイツ特許第102012020943号は、連続ウェブを折り畳んで平らなパーティションに積み重ねるための器具を開示しており、この器具は、シートのストリップを送るための送り装置と、折り線でストリップを支持するための環状ガイドに沿って案内される多数の支持要素と、を有する。
【0010】
更に、支持要素は、個々の作動制御を有し、連続ウェブの送り方向に垂直に移動させることができる。連続ウェブは、フィード装置に対して水平方向を有する。
【0011】
この既知のシステムの1つの欠点は、折り線がストリップの片面のみに形成され、支持要素が常に底部からストリップを支持することである。これにより、支持要素の送り速度が連続的に変化するため、ストリップ内にプレスクリースが形成される可能性がある。
【0012】
更に、支持要素は片持ち方式で突出し、横方向に後退して折り線から滑り出すが、このとき送り速度が低下し、それによって装置全体の動作速度に大きな影響を及ぼす。
【0013】
欧州特許第2409939号は、段ボールウェブを折り目で移動させるためのガイド付きラッチ部材を備えた折り畳み装置を開示している。更なるラッチ部材は、前者のラッチ部材とは独立して、前者の折り目の上流に配置された別の折り目で段ボールウェブを運ぶように案内される。
【0014】
また、段ボールウェブを積み重ねるための折り畳み装置の下流には、積み重ね装置が配置され、段ボールウェブは、折り目に沿って折り畳まれて積層体を形成する。
【0015】
この既知の折り畳み装置の1つの欠点は、再び、ラッチ部材が2つの折り線ごとに1回だけ片面で、ダンボールウェブ上で動作し、第1のラッチ部材の近傍でプレスクリースの形成を避けられないことである。更に、送り速度は、環状ベルト又はチェーンによって駆動される独立したラッチ部材要素を移動させるための機構の複雑さによって制限される。
【0016】
更なる欠点は、積層体を切断する必要があるたびに、連続ウェブの送り速度が低下して、パーティションが積層体よりも高く切断され得ることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従来技術に照らして、本発明によって対処される技術的問題は、システムの折り畳み及び積み重ね速度を増加させつつ、連続ウェブ上のプレスクリースの形成を防止することにある。
【0018】
本発明の目的は、非常に効率的でコスト効果の高い、不定の長さの連続ウェブから、段ボールなどのシート材料を形成し折り畳むためのシステム及び方法を提供することによって、上で考察された問題を解決することである。
【0019】
本発明の特定の目的は、連続ウェブのパーティションを平坦で変形しない状態に保ちながら、折り線の近くでのプレスクリースの形成を最小限に抑えることができる、上で考察されたようなシステムを提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、高速で連続ウェブを案内することができる上で考察されたようなシステムを提供することである。
【0021】
本発明の更なる目的は、折り畳みツールを変更又は交換することなく、異なる幅の連続ウェブに容易に適合させることができる、上で考察されたようなシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
これら及び他の目的は、以下でより明確に説明されるように、請求項1に定義されるような、底面、上面、及び長手方向側縁部を有する不定の長さの連続ウェブから、段ボールなどのシート材料を形成して折り畳むためのシステムによって実現される。
【0023】
システムは、垂直中心面を画定するフレームと、連続ウェブを長手方向に案内するための手段を有する送り装置と、送り装置の下流に位置して、一定の長手方向ピッチで離隔され、かつ隣接するパーティションを画定する横方向のクリースを連続ウェブ上に形成するクリーシング装置と、クリーシング装置の下流に位置して、クリースに沿って隣接するパーティションを漸進的かつ交互に折り畳む折り畳み装置と、を備える。
【0024】
本発明の特有の態様によれば、折り畳み装置は、連続ウェブの底面上に形成されたクリースに作用するスラストツールの少なくとも1つの第1のグループと、連続ウェブの上面上に形成されたクリースに作用するスラストツールの少なくとも1つの第2のグループと、を備え、各グループのツールは、互いに機械的に接続され、かつ互いに動作可能に依存しているため、同じグループの全てのツールが、同じ軌道に従うように強いられる。
【0025】
スラストツールは、連続ウェブの両面から折り線に作用するため、後者は、自由な案内されていないゾーンを残すことなく、折り畳みゾーンに向かって漸進的に案内され伴われて、何らかの望ましくない様式で折り畳まれるのを防止される。
【0026】
この配置により、連続ウェブの対向面からクリースで交互に形成された連続した折り線上での交互の操作が可能になり、隣接するパーティションを正しく配置した状態に保ち、プレスクリースの形成を回避する。
【0027】
好都合には、ツールの第1のグループを支持するための第1の操作アセンブリと、ツールの第2のグループを支持するための、第1のアセンブリから分離されるが、これに依存する第2の操作アセンブリと、がフレームに取り付けられる。
【0028】
これにより、スラストツールの調整された取り扱いが、連続ウェブの対向面に同時に作用することが可能になる。
【0029】
本発明はまた、請求項15に定義されるように、本発明による段ボールなどのシート材料を形成し、折り畳み、積み重ねる方法にも関する。
【0030】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に定義されるようなものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の図面を利用して非限定的な例として説明される、段ボールなどのシート材料から段ボールなどのシート材料を形成して折り畳むためのシステムの詳細な説明からより明確になる。
【
図1】それぞれ、本発明のシステムの側面図、上面図、及び斜視図である。
【
図2】それぞれ、本発明のシステムの側面図、上面図、及び斜視図である。
【
図3】それぞれ、本発明のシステムの側面図、上面図、及び斜視図である。
【
図5】
図1のシステムのクリーシング装置の斜視図である。
【
図6】それぞれ、
図5のクリーシング装置の分割側面図、及び
図6の詳細の拡大図である。
【
図7】それぞれ、
図5のクリーシング装置の分割側面図、及び
図6の詳細の拡大図である。
【
図8】
図1のシステムの折り畳み装置の拡大側面図である。
【
図9】それぞれ、
図5の装置の斜視図、上面図、及び正面図である。
【
図10】それぞれ、
図5の装置の斜視図、上面図、及び正面図である。
【
図11】それぞれ、
図5の装置の斜視図、上面図、及び正面図である。
【
図12】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図13】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図14】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図15】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図16】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図17】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図18】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図19】動作の異なるステップにおける
図5の装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
特に図面を参照すると、底面S1、上面S2、及び長手方向側縁部Bを有する不定の長さの連続ウェブMから、段ボールなどのシート材料を形成して折り畳むための、一般に数字1で示されるシステムが示されている。
【0033】
それ自体が知られているように、連続ウェブMは、実質的に長手方向であり、長手方向側縁部Bの距離によって定義される所定の最大幅Eを含む。
【0034】
図1に最もよく示されるように、システム1は、垂直中心面πを画定するフレームと、垂直中心面πに平行な長手方向Lに沿って連続ウェブMを案内するための手段を有する送り装置(図示せず)と、を備える。
【0035】
送り装置の下流には、また、クリーシング装置2が設けられ、一定の長手方向ピッチKで離隔され、かつ隣接するパーティションPを画定する、横方向のクリースCを連続ウェブM上に形成するように適合される。
【0036】
クリーシング装置2は、一対の側壁4を有し、送り装置からのウェブMの入力のための第1の対の非破壊ホイール5を支持するように適合されたフレーム3’と、一対のクリーシングローラ6と、クリース形成後のウェブMの出力のための第2の対の比破壊ホイール7と、を備える。
【0037】
図5に最もよく示されているように、一対のクリーシングローラ6は電動化されており、実質的に互いに平行でクリースを付けるウェブMの送りLの長手方向に垂直なそれぞれの軸X
1、X
2の周りを回転する下部ローラ6’及び上部ローラ6’’を備える。
【0038】
有利なことに、各クリーシングローラ6’、6’’は、高い曲げ抵抗を有する軽量支持フレーム8を備える。
【0039】
クリーシング装置2の好ましい実施形態では、フレーム8は、
図6に最もよく示されるように、等間隔の軸方向位置に配置され、フレームを強化し曲げ応力を打ち消すために、各ローラ6’、6’’の軸X
1、X
2に平行な横方向のロッド又はバー10によって互いに接続された複数のディスク状要素9を備える。
【0040】
好ましくは、ディスク状要素9は、板金からなり、円周縁部9’及び複数の軽量化用穴11を有する。
【0041】
有利には、クリーシングローラ6’、6’’は、各々、オスツール12及びメスツール13が、ディスク状要素9の円形縁部9’を横断して、直径方向に対向する垂直な位置に固定されて備えられている。
【0042】
言い換えれば、各クリーシングローラ6’、6’’は、クリースが付いた連続ウェブMのクリースの間の長手方向ピッチKの値に実質的に対応するディスク状要素9の円弧に沿って180°に配置されたオスツール12及びメスツール13を有する。
【0043】
図7に最もよく示されるように、クリーシングローラ6’のオスツール12は、他のクリーシングローラ6’’のメスツール13と直径方向に対向して垂直な位置に取り付けられる。
【0044】
したがって、クリーシング装置2は、「Z」折り目を形成するために、連続ウェブMの底面S1及び上面S2上に交互にクリースCを形成するように構成される。
【0045】
したがって、クリーシング装置2の出力では、ウェブMは、ウェブMを上向きに折り畳むために底面S1上に形成されたクリースC1と、ウェブMを下向きに折り畳むために上面S2上に形成されたクリースC2とを交互に連続して含む。
【0046】
クリーシングツール12、13の180°相互配置は、連続ウェブMを一定の角速度で処理することができることを理解されたい。
【0047】
好ましくは、ツール12、13は、メンテナンス及び/又は交換のためにそれぞれのローラ6’、6’’から便利に取り外し可能であり、所望のクリース付けのタイプ及び処理されるシート材料のタイプに応じて、便利な形状のツールが設置されてもよい。
【0048】
更に、横方向のロッド又はバー10が取り付けられている複数のディスク状要素9、及びクリーシングローラ6’、6’’の「かご形」構造からなる特定の「オープン」構造は、横方向の変形を制限する連続ウェブMの送り方向に平行な方向にあるディスク状のスティフナにより、非常に軽量かつ高い曲げ強度を有する。
【0049】
この曲げ強度は、クリーシングローラ6’、6’’の軸方向の範囲に沿って実質的に一定の圧力を確保し、それによって、クリースCのより均一で一貫した深さ、及び形態Mの改善された折り畳みを提供する。
【0050】
好都合には、システム1は、クリースCに沿って隣接するパーティションPを漸進的かつ交互に折り畳むために、クリーシング装置2の下流に位置する折り畳み装置14を備える。
【0051】
本発明の特定の態様では、折り畳み装置14は、連続ウェブMの底面S1上に形成されたクリースC1に作用するスラストツール15の少なくとも1つの第1のグループと、連続ウェブMの上面S2上に形成されたクリースC2に作用するスラストツール16の少なくとも1つの第2のグループと、を備える。
【0052】
有利には、ツール15、16の各グループのスラストツール17、18は、同じグループの全てのツール17、18が同じ軌道T1、T2に従うことを強いられるように、互いに機械的に接続され、かつ互いに動作可能に依存している。
【0053】
図8は、スラストツールの第1のグループ15及び第2のグループ16の軌道T
1、T
2がそれぞれ実線として描かれ、連続ウェブMがスラストツール15、16の2つのグループによって一時的に「Z」形状に折り畳まれ、2つの軌道T
1、T
2の間に進展分が挟まれている折り畳み装置14の側面図を示す。
【0054】
したがって、ツール15の第1のグループは、連続ウェブMの底面S1上に形成されたクリースC1を一時的に押し上げるように構成された第1のスラストツール17を含み、ツール16の第2のグループは、連続ウェブMの上面S2上に形成されたクリースC2を一時的に押し下げるように構成された第2のスラストツール18を含む。
【0055】
図に最もよく示されるように、各スラストツール17、18は、中心面πを横断して垂直である、実質的に水平な細長い部材である。
【0056】
スラストツール17、18は、連続ウェブMのクリースC1、C2及び面S1、S2に交互に作用し、その結果、後者は、自由な案内されていないゾーンを残すことなく、折り畳みゾーンに向かって漸進的に案内され伴われて、何らかの望ましくない様式で折り畳まれることを防ぐことに留意されたい。
【0057】
言い換えると、スラストツール17、18及びそれらのそれぞれのツール15、16のグループの特定の配置は、連続ウェブMの対向面S1、S2のクリースC1、C2上に交互に形成された連続した折り線上で作用を提供し、隣接するパーティションPを十分に引き伸ばし、プレスクリースの形成を回避する。
【0058】
図9~11により明確に示されるように、折り畳み装置14は、フレーム3’’を備え、フレーム3’’には、スラストツール17の第1のグループ15を支持して移動させるための第1の操作アセンブリ19と、スラストツール18の第2のグループ16を支持するための、第1のアセンブリ19とは別の独立した第2の操作アセンブリ20とが取り付けられている。
【0059】
第1の操作アセンブリ19及び第2の操作アセンブリ20は、それぞれ、垂直中心面πに対して向かい合う第1及び第2の対21、22の支持ホイールを備え、各対21、22の支持ホイールは、中心面πに対して実質的に垂直及び対称である。
【0060】
図9~11に最もよく示されるように、第1の対21の支持ホイールは、第1のモータ24によって駆動される第1の横方向シャフト23に剛性的に固定され、連続ウェブMの最大幅Eよりも大きい第1の横方向距離d
1に位置する。
【0061】
加えて、第2の対22の支持ホイールは、第2のモータ26によって駆動される第2の横方向シャフト25に剛性的に固定され、連続ウェブMの最大幅Eよりも大きく、第1の横方向距離d1よりも大きい第2の横方向距離d2に位置する。
【0062】
したがって、支持ホイールの第1の対21及び第2の対22は、中心面πに垂直なそれぞれの水平軸X3、X4に沿って回転することができ、第1の横方向シャフト23及び第2の横方向シャフト25は、支持ホイールの各対21、22の軸X3、X4と同心である。
【0063】
更に、第1の横方向シャフト23及び第2の横方向シャフト25は、長手方向にずれた位置でフレーム3’’に回転可能に取り付けられ、第2のシャフト25は、第1のシャフト23の下流にある。
【0064】
図面に示される実施形態では、各対21、22の支持ホイールは、実質的に十字形を有し、横方向シャフト23、25は、その中心から延びている。
【0065】
しかしながら、これは、各対21、22の支持ホイールが、これまでに説明したものとは異なる形状を有し得ることを排除するものではない。
【0066】
有利には、同じグループ15、16のスラストツール17、18は、以下に更に説明されるように、第1の一連の多関節アーム27及び第2の一連の多関節アーム28の自由端で支持される。
【0067】
図8~
図11に最もよく示されるように、それぞれの第1の一連の多関節アーム27は、第1の対のホイール21の周縁部21’の近くに取り付けられ、各々は、その横方向軸X
5が中心面πに垂直であるそれぞれの第1の駆動部28によって駆動される。
【0068】
同様に、それぞれの第2の一連の多関節アーム29は、第2の対のホイール22の周縁部22’の近くに取り付けられ、各々は、横方向軸X6が中心面πに垂直であるそれぞれの第2の駆動部30によって駆動される。
【0069】
第1の一連27の多関節アーム及び第2の一連29の多関節アームは、並列関係にあり、それぞれの一対の支持ホイール21、22に対して半径方向外向きに向けられ、中心面πに対して常に互いに向き合っている。
【0070】
有利には、第1の一連27の多関節アームは、スラストツール15の第1のグループをその自由端で支持するように構成され、中心面πに垂直な横方向振動軸X7を有する第3の駆動部32によって互いに接続されたそれぞれの第1の対の細長い部材31によって形成されている。
【0071】
第2の一連29の多関節アームは、スラストツール16の第2のグループをその自由端で支持するように構成され、中心面πに垂直な横方向振動軸X8を有する第4の駆動部34によって互いに接続されたそれぞれの第2の対の細長い部材33によって形成されている。
【0072】
好都合には、第3の駆動部32及び第4の駆動部34は、それぞれの横方向振動軸X7、X8の周りで、それぞれの細長い部材31、33に相対振動を付与するように構成される。
【0073】
駆動部28、30、32、34の各々は、第1のモータの24及び第2のモータ26に動作可能に結合され、各一連の多関節アーム27、29を常に対合させ、スラストツール17、18が互いに実質的に平行で長手方向Lに垂直に保つように構成されることが理解されるであろう。
【0074】
システム1の第1の実施形態では、
図8~
図11に示すように、第1の駆動部28及び第2の駆動部30は、それぞれ、第3のモータ35及び第4のモータ36を備え、第3の駆動部32及び第4の駆動部34は、それぞれ、第5のモータ37及び第6のモータ38を備え、モータ35~38は、第1のモータ24及び第2のモータ26に動作可能に結合されている。
【0075】
図面には示されていないシステム1の第2の実施形態では、第1の駆動部28及び第2の駆動部30、第3の駆動部32及び第4の駆動部34は、機械カム式であり、第1のモータ24及び第2のモータ26に動作可能に結合されている。
【0076】
カム式の機械的アクチュエータは、第1のモータ24及び第2のモータ26への動きを制限するためのチェーン、ベルト、及びギヤタイプの機械的部材を指す。
【0077】
当然のことながら、第1のモータ24、第2のモータ26、並びに第3、第4、第5、及び第6のモータ35~38は、制御部(図示せず)によって制御され、それぞれ、第1の区別された非干渉軌道T1及び第2の区別された非干渉軌道T2をツールの第1のグループ15及び第2のグループ16に設定することができる。
【0078】
したがって、制御部は、面S1、S2のクリースC1、C2にそれぞれ第1の経路W1及び第2の経路W2を設定するように適合されている。
【0079】
図1及び8に最もよく示されるように、第1の対の支持ホイール21を有する第1の操作アセンブリ19は、クリーシング装置2の直接下流のフレーム3’’に取り付けられるのに対し、第2の対の支持ホイール22を有する第2の操作アセンブリ20は、第1の操作アセンブリ19の下流でそれに対して部分的に上方のフレーム3’’に取り付けられる。
【0080】
第1の操作アセンブリ19及び第2の操作アセンブリ20の相対位置は、細長い部材31、33及び各スラストツール17、18のそれぞれの対の相互干渉なしに、クリースC1、C2上での交互の相互作用を容易にすることを考慮して決定される。
【0081】
したがって、
図8のクリースC
1、C
2の経路W
1、W
2によって示されるように、底面S
1のクリースC
1は、スラストツール17によって最初に上方に押され、次にツール16の第2のグループに向かって押されるが、上面S
2のクリースC
2は、スラストツール18によって最初に下方に押され、次にツール15の第1のグループに向かって押される。
【0082】
これにより、スラストツール17、18の調整された取り扱いが、連続ウェブMの対向面S1、S2に同時に作用することが可能になる。
【0083】
図12~19では、それぞれ、折り畳み装置14の動作中に、細長い部材31の第1の対のうちの1つ及び細長い部材33の第2の対のうちの1つが網掛け面として示されている。
【0084】
本明細書では、連続ウェブMは、少なくとも4つのスラストツール17、18によって絶えず支持され、常にそれぞれのクリースC1、C2にあり、連続ウェブMの隣接するパーティションPを平坦かつ変形せずに維持することが理解されるであろう。
【0085】
このように、スラストツール17、18は、連続ウェブMの両面S1、S2上のそれぞれのクリースC1、C2に作用し、後者は、自由な案内されないゾーンを残すことなく、折り畳みゾーンに向かって漸進的に案内され伴われて、その何らかの望ましくない折り畳みを防止する。
【0086】
特に、
図14及び17は、スラストツール17、18が、それぞれの隣接するパーティションPに干渉することなく、及び後者が所定の折り畳み角度を形成して、連続ウェブMの重量が折り線の近くでプレスクリースを生成するのを防ぐ場合にのみ、それぞれのクリースC
1、C
2から離れる様子を示す。
【0087】
更なる態様では、本発明は、底面S1、上面S2、及び長手方向側縁部Bを有する不定の長さの連続ウェブMから、段ボールなどのシート材料を形成して折り畳む方法に関する。
【0088】
本方法は、
連続ウェブMを長手方向Lに送るための装置を提供するステップと、
送り装置の下流に、一定の長手方向ピッチKで離隔され、かつ隣接するパーティションPを画定する、連続ウェブM上の横方向のクリースCを形成するクリーシング装置2を提供するステップと、
クリーシング装置2の下流に、スラストツール17の少なくとも1つの第1のグループ15及びスラストツール18の少なくとも1つの第2のグループ16を有し、隣接するパーティションPをクリースCに沿って漸進的かつ交互に折り畳むための折り畳み装置14を提供するステップと、
連続ウェブMの底面S1及び上面S2上で交互に、クリーシング装置2によってクリースC1、C2を形成するステップと、
折り畳み装置14と、機械的に接続され、動作可能に依存し、同じ軌道T1、T2に沿って移動する各グループ15、16のツール17、18と、を作動させるステップと、
連続ウェブMの底面S1上に形成されたクリースC1にスラストツール17の第1のグループ15を作動させ、連続ウェブMの上面S2上に形成されたクリースC2にスラストツール18の第2のグループ16を作動させて、連続ウェブM上のプレスクリースの形成を回避するステップと、を含む。
【0089】
本発明に係るシート材料を形成して折り畳むためのシステム及び方法が、意図された目的を満たすこと、すなわち、システムの折り畳み速度を増加させながらも、連続ウェブ内のプレス折り目の形成を防止することが前述から理解されよう。
【0090】
本発明の動作のシステム及び方法は、添付の特許請求の範囲に開示される本発明の概念内のいくつかの変更及び変形例の影響を受けやすい。
【0091】
システム及び動作方法は、添付の図面を特に参照して説明されてきたが、本開示及び特許請求の範囲で言及される数字は、本発明のより良好な理解のためにのみ使用され、いかなる様式でも特許請求された範囲を限定することを意図してはならない。
【0092】
本明細書における「一実施形態」又は「実施形態」又は「いくつかの実施形態」への言及は、記載されている特定の特徴、構造、又は要素が、本発明の主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを示す。
【0093】
更に、特定の特性、構造、又は要素は、任意の好適な様式で一緒に組み合わせて、1つ以上の実施形態を提供してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、シート材料加工産業の工場において産業規模で生産が可能なため、産業界での用途を見出すことができる。
【国際調査報告】