(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】スルホンイミドイル含有ATR阻害剤化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20240416BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20240416BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240416BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240416BHJP
C07D 519/00 20060101ALI20240416BHJP
A61K 31/541 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
C07D471/04 106C
C07D471/04 CSP
A61K31/5377
A61P35/00
A61P43/00 111
C07D519/00 301
A61K31/541
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568698
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 CN2022092494
(87)【国際公開番号】W WO2022237875
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】202110517129.X
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516089784
【氏名又は名称】チア タイ ティエンチン ファーマシューティカル グループ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Chia Tai Tianqing Pharmaceutical Group Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.369 Yuzhou South Rd.,Lianyungang,Jiangsu 222062 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, インシォン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ, イェン
(72)【発明者】
【氏名】リウ, バオミン
(72)【発明者】
【氏名】ガイ, クオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シャオウェイ
(72)【発明者】
【氏名】シー, ウェイ
【テーマコード(参考)】
4C065
4C072
4C086
【Fターム(参考)】
4C065AA04
4C065BB05
4C065CC01
4C065DD03
4C065HH01
4C065JJ06
4C065JJ08
4C065KK02
4C065KK03
4C065KK09
4C065LL03
4C065LL04
4C065PP03
4C065PP04
4C065PP09
4C065PP11
4C065PP12
4C065PP16
4C065PP17
4C065QQ02
4C065QQ04
4C072MM10
4C072UU01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086CB26
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、式(I)で示されるスルホンイミドイル含有ATR阻害剤化合物、その製造方法、該化合物を含む医薬組成物、及びそのATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害の治療における使用に関する。
[化1]
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化1】
(式中、
【化2】
は二重結合であり、且つXはCR
aから選択され、YはNから選択され、或いは、
【化3】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNR
bから選択され、
R
aは、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルアミノ、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル又はC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルアミノ、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル及びC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシ又はシアノの置換基で置換されていてもよく、
R
bは、水素又はC
1-6アルキルから選択され、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-10アルキル、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール又は5-10員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール及び5-10員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、3-10員ヘテロシクリルを形成し、前記3-10員ヘテロシクリルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキル-C(O)-、C
1-6アルキル-S(O)
2-、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール又は5-10員ヘテロアリールから選択され、
R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5-10員ヘテロアリールから選択され、
R
eは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C
1-6アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル、C
3-6シクロアルキル又は3-6員ヘテロシクロアルキルから選択される。)
【請求項2】
R
aは、水素、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-10シクロアルキル又はC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-10シクロアルキル及びC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はC
1-6アルキルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はC
1-3アルキルから選択され、ただし、前記C
1-3アルキルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
3-6シクロアルキル又はC
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
3-6シクロアルキル及びC
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ブロモ、メチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、シクロプロピル又はシクロプロピルエチニルから選択され、ただし、前記メチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、シクロプロピル及びシクロプロピルエチニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソブチル、tert-ブチル、ジフルオロメトキシ、シクロプロピル又はシクロプロピルエチニルから選択され、
或いは、R
aは、水素又はブロモから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
bは、水素又はC
1-3アルキルから選択され、
或いは、R
bは、水素から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
【化4】
は二重結合であり、且つXはCH又はCBrから選択され、YはNから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
【化5】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNHから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル又はフリルから選択され、ただし、前記シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル又はフリルは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
任意に、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-3アルキル、C
3-4シクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-4シクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル又はピリジルから選択され、ただし、前記シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びピリジルは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、シクロプロピル、フェニル又はピリジルから選択され、
任意に、構造単位
【化6】
から選択され、
任意に、構造単位
【化7】
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4アルキル-C(O)-、C
1-4アルキル-S(O)
2-、C
3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、C
6-8員アリール又は5-8員ヘテロアリールから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
1-3アルキル-C(O)-、C
1-3アルキル-S(O)
2-、C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、CH
3C(O)-、CH
3CH
2C(O)-、CH
3CH
2CH
2C(O)-、(CH
3)
2CH(O)-、CH
3S(O)
2-、CH
3CH
2S(O)
2-、CH
3CH
2CH
2S(O)
2-、(CH
3)
2CHS(O)
2-、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピロリル、ピペラジニル、ピペリジニル、フェニル、フリル、ピロリル、チエニル、ピリジル又はピリミジニルから選択され、
任意に、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-4アルキル又はC
1-4アルコキシから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル又はC
1-3アルコキシから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン又はC
1-3アルキルから選択され、
任意に、R
cは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
1-3アルキル-C(O)-又はC
1-3アルキル-S(O)
2-から選択され、
或いは、R
cは、ハロゲン、ヒドロキシ又はアミノから選択され、
或いは、R
cは、フルオロ、クロロ又はブロモから選択され、
或いは、R
cは、ブロモから選択され、
任意に、R
dは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
1-3アルキル-C(O)-、C
1-3アルキル-S(O)
2-、C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
dは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル又はC
1-3アルコキシから選択され、
或いは、R
dは、C
1-3アルキル又はC
1-3アルコキシから選択され、
任意に、R
dは、C
1-6アルキルから選択され、
或いは、R
dは、C
1-3アルキルから選択され、
或いは、R
dは、メチル、エチル、n-プロピル又はイソプロピルから選択され、
或いは、R
dは、メチルから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記ヘテロシクロアルキルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4-6員モノヘテロシクロアルキル又は7-10員スピロヘテロシクロアルキルを形成し、前記モノヘテロシクロアルキル又はスピロヘテロシクロアルキルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4員、5員若しくは6員のモノヘテロシクロアルキル、又は7員若しくは9員のスピロヘテロシクロアルキルを形成し、前記モノヘテロシクロアルキル又はスピロヘテロシクロアルキルは、任意に一つ、二つ又は三つのR
dで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化8】
を形成し、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化9】
を形成し、
任意に、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、
【化10】
から選択され、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化11】
を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5-6員ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5員ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5員N含有ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよいピラゾリルから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つのR
eで置換されていてもよいピラゾリルから選択され、
或いは、R
3は、
【化12】
から選択され、
或いは、R
3は、
【化13】
から選択され、
或いは、R
3は、
【化14】
から選択され、
或いは、R
3は、
【化15】
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
R
eは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C
1-3アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル、C
3-6シクロアルキル又は3-6員ヘテロシクロアルキルから選択され、
或いは、R
eは、C
1-3アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル又はC
3-6シクロアルキルから選択され、
或いは、R
eは、メチル、トリフルオロメチル又はシクロプロピルから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
式(II)又は式(III)の化合物、それらの立体異性体又はそれらの薬学的に許容される塩から選択され、
【化16】
式中、
R
1、R
2、R
b及びR
eは、請求項1、3、6~8、10のいずれか1項に定義される通りであり、
nは、0、1又は2から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
式(I-a)の化合物、式(I-b)の化合物、式(II-a)の化合物、式(II-b)の化合物、式(III-a)の化合物又は式(III-b)の化合物、それらの立体異性体又はそれらの薬学的に許容される塩から選択され、
【化17】
式中、
X、Y、R
1、R
2、R
3、R
b及びR
eは、請求項2~10のいずれか1項に定義される通りであり、
nは、0、1又は2から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
以下の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化18-1】
【化18-2】
【請求項14】
請求項1に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項15】
ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害を治療するための医薬の製造における請求項1又は2に記載の化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項14に記載の医薬組成物の使用であって、任意に、前記ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害は、過剰増殖性疾患から選択される、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スルホンイミドイル含有ATR阻害剤化合物、その製造方法、該化合物を含む医薬組成物、及びそのATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害の治療における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
毛細血管拡張性運動失調症突然変異遺伝子Rad3関連キナーゼ(ATR)は、DNA損傷した細胞に応答するタンパク質キナーゼである。活性化後、ATRは、細胞周期の停止、複製起点の阻害、複製フォークの開始、及びDNA二本鎖の修復などを含む細胞のライフプロセスを、様々なシグナルを介して調節することができる。ATRキナーゼは、ATM(毛細血管拡張性運動失調症突然変異)キナーゼ及び多くの他のタンパク質とともに機能し、DNA損傷に対する細胞応答(一般的にDNA損傷応答(DDR)と呼ばれる。)を調節する。細胞がDDRによってDNA損傷を認識すると、直ちにDNA修復プログラムを活性化し、細胞周期チェックポイントを活性化し、細胞周期の正常な進行を阻害し、DNA修復に時間を提供する。DDRが存在しない場合、細胞は、内因性細胞損傷、又は癌の治療のための化学療法及び放射線療法によるDNA損傷をより受けやすく、死亡しやすくなる。
【0003】
多くの癌細胞は、DNA修復経路に欠陥があり、ATRを含む残りのインタクトなDNA修復タンパク質に対する大きな依存性を示す。ATRは、損傷DNAの複製応答に関与するDDRの重要なメンバーであり、ゲノムの安定性及び完全性を維持し、細胞生存を促進するのに重要である。多くの癌細胞は、細胞DNA損傷の修復を調節して細胞生存を促進するために、正常細胞よりもATR経路に大きく依存し、これによりATRが癌治療の有望な標的となる。従って、ATR阻害剤は、これらの腫瘍細胞に対して潜在的な治療効果を有する。
【0004】
現在、ATR阻害剤は上市されておらず、より安全で有効なATR阻害剤の開発が重要な意味を持つ。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一側面において、本発明は、式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩を提供する。
【0006】
【0007】
式中、
【化2】
は二重結合であり、且つXはCR
aから選択され、YはNから選択され、或いは、
【化3】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNR
bから選択され、
R
aは、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルアミノ、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル又はC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルアミノ、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル及びC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシ又はシアノの置換基で置換されていてもよく、
R
bは、水素又はC
1-6アルキルから選択され、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-10アルキル、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール又は5-10員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール及び5-10員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、3-10員ヘテロシクリルを形成し、前記3-10員ヘテロシクリルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキル-C(O)-、C
1-6アルキル-S(O)
2-、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール又は5-10員ヘテロアリールから選択され、
R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5-10員ヘテロアリールから選択され、
R
eは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C
1-6アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル、C
3-6シクロアルキル又は3-6員ヘテロシクロアルキルから選択される。
【0008】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-10シクロアルキル又はC3-10シクロアルキル-C2-6アルキニルから選択され、ただし、前記C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-10シクロアルキル及びC3-10シクロアルキル-C2-6アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよい。
【0009】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はC1-6アルキルから選択され、ただし、前記C1-6アルキルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよい。幾つかの実施態様において、Raは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はC1-3アルキルから選択され、ただし、前記C1-3アルキルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよい。
【0010】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6シクロアルキル又はC3-6シクロアルキル-C2-4アルキニルから選択され、ただし、前記C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6シクロアルキル及びC3-6シクロアルキル-C2-4アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよい。
【0011】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルエチニル又はシクロプロピルプロピニルから選択され、ただし、前記メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルエチニル及びシクロプロピルプロピニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよい。
【0012】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、ブロモ、メチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、シクロプロピル又はシクロプロピルエチニルから選択され、ただし、前記メチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、シクロプロピル及びシクロプロピルエチニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよい。
【0013】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソブチル、tert-ブチル、ジフルオロメトキシ、シクロプロピル又はシクロプロピルエチニルから選択される。
【0014】
幾つかの実施態様において、Raは、水素又はハロゲンから選択される。
【0015】
幾つかの実施態様において、Raは、水素、フルオロ、クロロ又はブロモから選択される。
【0016】
幾つかの実施態様において、Raは、水素又はブロモから選択される。
【0017】
幾つかの実施態様において、Rbは、水素又はC1-3アルキルから選択される。幾つかの実施態様において、Rbは、水素から選択される。
【0018】
幾つかの実施態様において、
【化4】
は二重結合であり、且つXはCR
aから選択され、YはNから選択される。
【0019】
幾つかの実施態様において、
【化5】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNR
bから選択される。
【0020】
幾つかの実施態様において、
【化6】
は二重結合であり、且つXはCH又はCBrから選択され、YはNから選択される。幾つかの実施態様において、
【化7】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNHから選択される。
【0021】
幾つかの実施態様において、R1及びR2は、それぞれ独立して、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のRcで置換されていてもよい。
【0022】
幾つかの実施態様において、R1及びR2は、それぞれ独立して、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のRcで置換されていてもよい。
【0023】
幾つかの実施態様において、R1及びR2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル又はフリルから選択され、ただし、前記シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル及びフリルは、任意に一つ又は複数のRcで置換されていてもよい。
【0024】
幾つかの実施態様において、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル又はピリジルから選択され、ただし、前記シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びピリジルは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよい。幾つかの実施態様において、構造単位
【化8】
から選択される。
【0025】
幾つかの実施態様において、R1及びR2は、それぞれ独立して、C1-3アルキル、C3-4シクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C3-4シクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のRcで置換されていてもよい。
【0026】
幾つかの実施態様において、R1及びR2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、シクロプロピル、フェニル又はピリジルから選択される。
【0027】
幾つかの実施態様において、構造単位
【化9】
から選択される。
【0028】
幾つかの実施態様において、各Rc及びRdは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル-C(O)-、C1-4アルキル-S(O)2-、C3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、C6-8員アリール又は5-8員ヘテロアリールから選択される。
【0029】
幾つかの実施態様において、各Rc及びRdは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキル-C(O)-、C1-3アルキル-S(O)2-、C3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択される。
【0030】
幾つかの実施態様において、各Rc及びRdは、それぞれ独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、CH3C(O)-、CH3CH2C(O)-、CH3CH2CH2C(O)-、(CH3)2CH(O)-、CH3S(O)2-、CH3CH2S(O)2-、CH3CH2CH2S(O)2-、(CH3)2CHS(O)2-、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピロリル、ピペラジニル、ピペリジニル、フェニル、フリル、ピロリル、チエニル、ピリジル又はピリミジニルから選択される。
【0031】
幾つかの実施態様において、各Rc及びRdは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシから選択される。幾つかの実施態様において、各Rc及びRdは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシから選択される。幾つかの実施態様において、各Rc及びRdは、それぞれ独立して、ハロゲン又はC1-3アルキルから選択される。
【0032】
幾つかの実施態様において、Rcは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキル-C(O)-又はC1-3アルキル-S(O)2-から選択される。幾つかの実施態様において、Rcは、ハロゲン、ヒドロキシ又はアミノから選択される。幾つかの実施態様において、Rcは、フルオロ、クロロ又はブロモから選択される。幾つかの実施態様において、Rcは、ブロモから選択される。
【0033】
幾つかの実施態様において、R1、R2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記ヘテロシクロアルキルは、任意に一つ又は複数のRdで置換されていてもよい。
【0034】
幾つかの実施態様において、R1、R2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4-6員モノヘテロシクロアルキル又は7-10員スピロヘテロシクロアルキルを形成し、前記モノヘテロシクロアルキル及びスピロヘテロシクロアルキルは、任意に一つ又は複数のRdで置換されていてもよい。
【0035】
幾つかの実施態様において、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4員、5員若しくは6員のモノヘテロシクロアルキル、又は7員若しくは9員のスピロヘテロシクロアルキルを形成し、前記モノヘテロシクロアルキル及びスピロヘテロシクロアルキルは、任意に一つ、二つ又は三つのR
dで置換されていてもよい。幾つかの実施態様において、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化10】
を形成する。幾つかの実施態様において、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化11】
を形成する。
【0036】
幾つかの実施態様において、Rdは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキル-C(O)-、C1-3アルキル-S(O)2-、C3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル(例えば3員、4員、5員又は6員)、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択される。幾つかの実施態様において、Rdは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシから選択される。幾つかの実施態様において、Rdは、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシから選択される。
【0037】
幾つかの実施態様において、Rdは、C1-6アルキルから選択される。幾つかの実施態様において、Rdは、C1-3アルキルから選択される。幾つかの実施態様において、Rdは、メチル、エチル、n-プロピル又はイソプロピルから選択される。幾つかの実施態様において、Rdは、メチルから選択される。
【0038】
幾つかの実施態様において、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、
【化12】
から選択され、或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化13】
を形成する。
【0039】
幾つかの実施態様において、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、シクロプロピル、フェニル、
【化14】
から選択され、或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化15】
を形成する。
【0040】
幾つかの実施態様において、構造単位
【化16】
から選択される。
【0041】
幾つかの実施態様において、構造単位
【化17】
から選択される。
【0042】
幾つかの実施態様において、R3は、任意に一つ又は複数のReで置換されていてもよい5-6員ヘテロアリールから選択される。
【0043】
幾つかの実施態様において、R3は、任意に一つ又は複数のReで置換されていてもよい5員ヘテロアリールから選択される。
【0044】
幾つかの実施態様において、R3は、任意に一つ又は複数のReで置換されていてもよい5員N含有ヘテロアリールから選択される。
【0045】
幾つかの実施態様において、R3は、任意に一つ又は複数のReで置換されていてもよいピラゾリルから選択される。
【0046】
幾つかの実施態様において、R3は、任意に一つのReで置換されていてもよいピラゾリルから選択される。
【0047】
幾つかの実施態様において、R
3は、
【化18】
から選択される。
【0048】
幾つかの実施態様において、R
3は、
【化19】
から選択される。
【0049】
幾つかの実施態様において、Reは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C1-3アルキル、ハロゲノC1-3アルキル、C3-6シクロアルキル又は3-6員ヘテロシクロアルキルから選択される。
【0050】
幾つかの実施態様において、Reは、C1-3アルキル、ハロゲノC1-3アルキル又はC3-6シクロアルキルから選択される。幾つかの実施態様において、Reは、メチル、トリフルオロメチル又はシクロプロピルから選択される。
【0051】
幾つかの実施態様において、R
3は、
【化20】
から選択される。
【0052】
幾つかの実施態様において、R
3は、
【化21】
から選択される。
【0053】
幾つかの実施態様において、本発明の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩は、式(II)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩から選択され、
【化22】
式中、R
1、R
2及びR
eの定義は、前記の通りであり、
nは、0、1又は2から選択される。幾つかの実施態様において、nは、0又は1から選択される。
【0054】
幾つかの実施態様において、構造単位
【化23】
の定義は、前記の通りである。
【0055】
幾つかの実施態様において、本発明の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩は、式(III)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩から選択され、
【化24】
式中、R
1、R
2、R
b及びR
eの定義は、前記の通りであり、
nは、0、1又は2から選択される。幾つかの実施態様において、nは、0又は1から選択される。
【0056】
幾つかの実施態様において、構造単位
【化25】
の定義は、前記の通りである。
【0057】
幾つかの実施態様において、本発明の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩は、式(I-a)の化合物、式(I-b)の化合物、式(II-a)の化合物、式(II-b)の化合物、式(III-a)の化合物若しくは式(III-b)の化合物、それらの立体異性体又はそれらの薬学的に許容される塩から選択され、
【化26】
式中、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
b及びR
eの定義は、前記の通りであり、
nは、0、1又は2から選択される。幾つかの実施態様において、nは、0又は1から選択される。
【0058】
幾つかの実施態様において、構造単位
【化27】
の定義は、前記の通りである。
【0059】
幾つかの実施態様において、前記ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールにおけるヘテロ原子は、N、O又はSから選択され、さらに、ヘテロ原子の数は、一つ、二つ又は三つから選択されてもよい。
【0060】
幾つかの実施態様において、前記「一つ又は複数」は、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ又は六つから選択される。幾つかの実施態様において、前記「一つ又は複数」は、一つ、二つ、又は三つから選択される。幾つかの実施態様において、前記「一つ又は複数」は、一つ、又は二つから選択される。
【0061】
幾つかの実施態様において、本発明は、上記で定義された変数及びその実施形態、並びにそれらの任意の組み合わせを含む。
【0062】
幾つかの実施態様において、本発明の式(I)の化合物は、以下の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩から選択される。
【0063】
【0064】
幾つかの実施態様において、本発明の式(I)の化合物は、以下の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩から選択される。
【0065】
【0066】
別の側面において、本発明は、本発明の上記化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。幾つかの実施態様において、本発明の医薬組成物は、薬学的に許容される補助剤を更に含む。
【0067】
さらに別の側面において、本発明は、治療を必要とされる哺乳動物、好ましくはヒトに、治療有効量の上記化合物、その立体異性体もしくは薬学的に許容されるその塩、又はその医薬組成物を投与することを含む、哺乳動物におけるATRキナーゼの阻害方法を提供する。
【0068】
さらに別の側面において、本発明は、ATRキナーゼを阻害するための医薬の製造における上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の使用を提供する。
【0069】
さらに別の側面において、本発明は、ATRキナーゼの阻害における上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の使用を提供する。
【0070】
さらに別の側面において、本発明は、ATRキナーゼを阻害する上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を提供する。
【0071】
さらに別の側面において、本発明は、治療を必要とされる哺乳動物、好ましくはヒトに、治療有効量の上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を投与することを含む、哺乳動物におけるATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害を治療する方法を提供する。
【0072】
さらに別の側面において、本発明は、ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害を治療するための医薬の製造における上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の使用を提供する。
【0073】
さらに別の側面において、本発明は、ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害の治療における上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の使用を提供する。
【0074】
さらに別の側面において、本発明は、ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害を治療する上記化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を提供する。
【0075】
幾つかの実施態様において、前記ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害は、例えば癌のような過剰増殖性疾患から選択される。幾つかの実施態様において、前記癌は、肝癌、卵巣癌、乳癌、皮膚癌、結腸直腸癌、肺癌、リンパ腫などから選択される。
【0076】
本発明の化合物は、良好なインビトロでのキナーゼ及び細胞増殖阻害活性を有し、かつインビボ及びインビトロでの代謝が安定であり、良好なインビボでの曝露量、半減期及びバイオアベイラビリティを有する。
【0077】
定義
本発明で使用される以下の用語は、特に断りがない限り、以下の意味を有する。ある特定の用語は、特に定義がない限り、不確定又は不明瞭であるとみなされるべきではなく、当分野における通常の意味にしたがって理解されるべきである。本明細書において商品名が記載される場合、その対応する商品又はその活性成分を指すことを意図する。
【0078】
化学結合
【化30】
は、両端に結合した基によってそれぞれ単結合又は二重結合を表す。例えば、化学結合の両端に結合したX、YがそれぞれCR
a又はNである場合、化学結合
【化31】
は二重結合であり、化学結合の両端に結合したX、Yの1つがCO又はNR
aである場合、化学結合
【化32】
は単結合であり、当業者は、X、Yの選択が原子価結合規則に違反しないことを理解することができる。
【0079】
「置換され」という用語は、特定の原子の価数が正常であり、かつ置換された化合物が安定である限り、特定の原子上の任意の一つ又は複数の水素原子が置換基で置換されていることを意味する。置換基がオキソ(すなわち=O)である場合、二つの水素原子が置換されていることを意味するが、オキソは芳香族基には発生しない。
【0080】
「任意」又は「任意に」という用語は、続いて記載される事象又は状況が発生しても発生しなくてもよいことを意味し、その記載は、前記事象又は状況が発生すること、及び前記事象又は状況が発生しないことを含む。例えば、任意にある基で置換されていてもよいとは、置換されていないか、又は1つ若しくは複数のその基で置換されていることを意味する。具体的には、例えば、エチルが「任意に」ハロゲンで置換されていてもよいとは、エチルが、置換されていないもの(CH2CH3)、単置換のもの(例えば、CH2CH2F)、多置換のもの(例えば、CHFCH2F、CHCHF2など)、又は完全置換のもの(CF2CF3)であり得ることを意味する。当業者は、1つ又は複数の置換基を含む任意の基について、空間的に存在し得ない及び/又は合成し得ない任意の置換又は置換パターンが導入されないことを理解することができる。
【0081】
本明細書におけるCm-nは、その部分が規定の範囲の整数個の炭素原子を有することを意味する。例えば、「C1~6」は、この基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、又は6個の炭素原子を有してもよく、「C1-3」は、この基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、又は3個の炭素原子を有してもよいことを意味する。
【0082】
任意の変数(例えば、R)が化合物の組成又は構造中に1回以上現れる場合、その定義は、各場合で独立している。したがって、例えば、ある基が2つのRで置換されている場合、各Rは独立した選択肢を有する。
【0083】
1つの変数が共有結合から選択される場合、それが結合している2つの基が直接結合していることを意味し、例えば、A-L-Z中のLが共有結合を表す場合、この構造が実際にはA-Zであることを意味する。
【0084】
一つの置換基の結合が一つの環上の二つの原子と架橋結合している場合、この置換基はその環上の任意の原子と結合していてもよいことを意味する。例えば、構造単位
【化33】
は、シクロヘキシル又はシクロヘキサジエニルのいずれの位置で置換されていてもよい。
【0085】
「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを意味する。
【0086】
「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を意味する。
【0087】
「アミノ」という用語は、-NH2基を意味する。
【0088】
「アルキル」という用語は、一般式がCnH2n+1である炭化水素基を意味する。このアルキルは、直鎖状でもよく、分枝状でもよい。例えば、「C1-6アルキル」という用語は、1個~6個の炭素原子を含むアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-メチルペンチルなど)を意味する。同様に、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル及びアルキルチオにおけるアルキル部分(即ちアルキル)は、上記と同じ定義を有する。
【0089】
「アルコキシ」という用語は、-O-アルキルを意味する。
【0090】
「アルキルアミノ」という用語は、-NH-アルキルを意味する。
【0091】
「アルキニル」という用語は、2~12個の炭素原子を含み、1つ又は複数の三重結合を有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖を意味する。アルキニル基の例は、エチニル、プロピニル、プロパルギル、及び3-ヘキシニルを含むが、これらに限定されない。
【0092】
「ハロゲノアルキル」という用語は、アルキルにおける水素が一つ又は複数のハロゲン原子で置換されたアルキルを意味する。ハロゲノアルキルの非限定的な例は、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CCl3、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CF2CF3などを含む。
【0093】
「シクロアルキル」という用語は、完全に飽和の、単環、橋かけ環、又はスピロ環として存在し得る炭素環を意味する。特に断りがない限り、この炭素環は、一般的に3~10員環である。シクロアルキル基の非限定的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル(ビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンチルなどを含む。
【0094】
「ヘテロシクリル」という用語は、完全に飽和又は部分的に不飽和(ただし、完全に不飽和のヘテロ芳香族ではない)の、単環、橋かけ環、又はスピロ環として存在し得る非芳香族環を意味する。特に断りがない限り、このヘテロ環は、一般的に、硫黄、酸素、リン、及び/又は窒素から独立して選択される1~3個のヘテロ原子(好ましくは1又は2個のヘテロ原子)を含有する3~7員環である。ヘテロシクリルの非限定的な例は、オキシラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、ピロリジニル、N-メチルピロリジニル、ジヒドロピロリル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラゾリジニル、4H-ピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチエニル、又は
【化34】
などを含む。
【0095】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、完全に飽和の、単環、橋かけ環、又はスピロ環で存在し得る環式基を意味する。特に断りがない限り、このヘテロ環は、一般的に、硫黄、酸素、リン、及び/又は窒素から独立して選択される1~3個のヘテロ原子(好ましくは1又は2個のヘテロ原子)を含有する3~7員環である。3員ヘテロシクロアルキルの例は、オキシラニル、チイラニル、アジラニルを含むが、これらに限定されない。4員ヘテロシクロアルキルの非限定的な例は、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニルを含むが、これらに限定されない。5員ヘテロシクロアルキルの例は、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラゾリル、
【化35】
を含むが、これらに限定されない。6員ヘテロシクロアルキルの例は、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、1,4-オキサチアニル、1,4-ジオキサニル、チオモルホリニル、1,3-ジチアニル、1,4-ジチアニルを含むが、これらに限定されない。7員ヘテロシクロアルキルの例は、アゼパニル、オキセパニル、チエパニルを含むが、これらに限定されない。好ましくは、5又は6個の環原子を有する単環ヘテロシクロアルキルである。
【0096】
「モノヘテロシクロアルキル」という用語は、単環で存在するヘテロシクロアルキルを意味する。
【0097】
「スピロヘテロシクロアルキル」という用語は、単環の間で、1つの炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を共有する完全に飽和の5~20員多環であって、この多環中の1つ又は複数の環原子が硫黄、ケイ素、リン、酸素及び/又は窒素から選択されるヘテロ原子(好ましくは、1又は2個のヘテロ原子)であり、残りの環原子が炭素原子である多環を意味する。好ましくは6~14員、より好ましくは6~10員である。スピロヘテロ環は、環と環の間に共有のスピロ原子の数に応じて、モノスピロヘテロ環、ジスピロヘテロ環又はポリスピロヘテロ環に分類され、好ましくはモノスピロヘテロ環又はジスピロヘテロ環であり、より好ましくは4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員のモノスピロヘテロ環である。スピロヘテロ環の非限定的な例は、
【化36】
を含む。
【0098】
「アリール」という用語は、共役π電子系を有する、全炭素単環又は縮合多環芳香環基を意味する。例えば、アリールは、6~20個の炭素原子、6~14個の炭素原子、又は6~12個の炭素原子を有してもよい。アリールの非限定的な例は、フェニル、ナフチル、アントラセニル、及び1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンなどを含む。
【0099】
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのN、O、Sから選択される環原子を含有し、残りの環原子がCであり、且つ少なくとも1つの芳香族環を有する、単環又は縮合多環系を意味する。好ましいヘテロアリールは、単一の5~8員環、又は6~14個、特に6~10個の環原子を含む複数の縮合環を有する。ヘテロアリールの非限定的な例は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリルなどを含む。
【0100】
「治療」という用語は、本発明に記載の化合物又は製剤を、疾患又は疾患に関連する1つ又は複数の症状を改善又は解消するために投与することを意味し、以下のことを含む。
(i)疾患又は疾患状態を抑制する、すなわちその進行を阻害すること、
(ii)疾患又は疾患状態を緩和する、すなわち該疾患又は疾患状態を退行させること。
【0101】
「予防」という用語は、本発明に記載の化合物又は製剤を、疾患又は疾患に関連する1つ又は複数の症状を予防するために投与することを意味し、哺乳動物における疾患又は疾患状態の発生を予防することを含み、特に、そのような哺乳動物が疾患状態に罹患しやすいが、疾患状態に罹患していると診断されていない場合に疾患又は疾患状態の発生を予防することを含む。
【0102】
「治療有効量」という用語は、(i)特定の疾患、病態、又は障害を治療、又は予防する、(ii)特定の疾患、病態、又は障害における1つ又は複数の症状を軽減、改善、又は解消する、本発明の化合物の使用量を意味する。「治療有効量」を構成する本発明の化合物の量は、この化合物、疾患状態及びその重篤度、投与様式、ならびに治療される哺乳動物の年齢によって変動するが、当業者は、それ自身の知識及び本開示に基づいて、ルーチンで決定することができる。
【0103】
「薬学的に許容される」という用語は、信頼できる医学的判断による範囲内で、過度な毒性、刺激性、アレルギー反応又は他の問題もしくは合併症を伴わずに、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適し、妥当な利益/リスク比に見合った、それら化合物、材料、組成物及び/又は剤形に対していうことである。
【0104】
薬学的に許容される塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性又は酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
【0105】
「医薬組成物」という用語は、1種又は複数の本発明の化合物又はその塩と、薬学的に許容される補助剤との混合物を指す。医薬組成物は、本発明の化合物の生体への投与に有利することを目的とするものである。
【0106】
「薬学的に許容される補助剤」という用語は、生体に対する顕著な刺激効果を有さず、かつ該活性化合物の生物学的活性及び性能を損なうことがない補助剤を意味する。適切な補助剤は、当業者に周知であり、例えば、炭水化物、ワックス、水溶性及び/又は水膨潤性ポリマー、親水性又は疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水などである。
【0107】
「含む(comprise)」又は「包含する(comprise)」という用語、及びその英語の変形、例えばcomprises又はcomprisingという用語は、開放的で非排他的な意味、すなわち「含むが、限定されない」と理解されるべきである。
【0108】
本発明の化合物は、特定の幾何異性体又は立体異性体形態が存在し得る。本発明は、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体を含む全ての化合物、並びに例えばエナンチオマー若しくはジアステレオマーに富む混合物のようなラセミ混合物及び他の混合物を含む全ての混合物が本発明の範囲内にあると想定する。アルキル等の置換基には、別の不斉炭素原子が存在していてもよい。これらの異性体及びそれらの混合物は、すべて本発明の範囲内に含まれる。
【0109】
特に断りがない限り、「(D)」又は「(+)」は、右旋体を表し、「(L)」又は「(-)」は、左旋体を表し、「(DL)」又は「(±)」は、ラセミ体を表す。
【0110】
特に断りがない限り、
【化37】
で立体中心の絶対的な配置を示し、
【化38】
で立体中心の相対的な配置を示す。
【0111】
光学活性な(R)-及び(S)-異性体、並びにD及びL異性体は、キラル合成若しくはキラル試薬、又は他の従来技術によって調製することができる。本発明のある化合物の1種のエナンチオマーを得ることが所望される場合、不斉合成、又はキラル補助剤による誘導体化(得られたジアステレオマー混合物を分離し、補助基を開裂して純粋な所望のエナンチオマーを得る。)によって調製することができる。或いは、分子中に塩基性官能基(例えばアミノ)又は酸性官能基(例えばカルボキシル)を有する場合には、適当な光学活性な酸又は塩基とジアステレオマーの塩を形成した後、当該分野で周知の通常方法によりジアステレオマーの分割を行い、そして純粋なエナンチオマーを回収する。さらに、エナンチオマー及びジアステレオマーの分離は、一般的には、キラル固定相を使用し、任意に化学誘導体化法(例えば、アミンからカルバメートへの生成)と組み合わせたクロマトグラフィーを使用することによって行われる。
【0112】
本発明は、本明細書に記載されているものと同一であるが、1つ又は複数の原子が天然に通常見出されるものと異なる原子量又は質量数の原子で置換されている、同位体標識された本発明の化合物も含む。本発明の化合物に結合され得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素、及び塩素の同位体を含み、例えば、それぞれ、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、123I、125I及び36Clなどである。
【0113】
幾つかの同位体標識された本発明の化合物(例えば3H及び14Cで標識されたもの)は、化合物及び/又は基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(すなわち3H)、及び炭素-14(すなわち14C)同位体は、それらの調製の容易さ及び検出可能性のために特に好ましい。15O、13N、11C、及び18Fのような陽電子放出同位体は、陽電子放出断層撮影(PET)の研究において有用であり、基質占有率を決定することができる。同位体標識された本発明の化合物は、一般的に、以下に開示されるスキーム及び/又は実施例におけるものと類似する以下の手順によって、同位体標識されていない試薬の代わりに同位体標識試薬を使用することによって調製することができる。
【0114】
さらに、重い同位体(例えば重水素(すなわち、2H又はD))での置換は、より高い代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点(例えば、インビボでの半減期の増加又は必要用量の減少)を提供することができるため、ある特定の状況下で好ましい場合もある。ただし、重水素置換は、部分的又は完全的であってもよく、部分的な重水素置換とは、少なくとも1つの水素が少なくとも1つの重水素で置換されることを意味する。
【0115】
本願の医薬組成物は、本発明の化合物を適切な薬学的に許容される補助剤と組み合わせることによって調製することができ、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、膏剤、乳剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェア、エアロゾル剤などの固体状態、半固体状態、液体状態、又は気体状態の製剤に調製することができる。
【0116】
本発明の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の典型的な投与経路は、経口、直腸、局所、吸入、非経口、舌下、膣内、鼻内、眼内、腹膜内、筋肉内、皮下、及び静脈内投与を含むが、これらに限定されない。
【0117】
本発明の医薬組成物は、例えば、通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣丸生成法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法などの当分野で周知の方法を利用して製造することができる。
【0118】
幾つかの実施形態において、医薬組成物は、経口形態である。経口投与の場合、この医薬組成物は、活性化合物を当分野で周知の薬学的に許容される補助剤と混合することによって製剤化され得る。患者に経口投与するために、これらの補助剤によって、本発明の化合物を錠剤、丸剤、トローチ剤、糖衣剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、スラリー剤、懸濁剤等に製剤化することができる。
【0119】
固体経口組成物は、通常の混合、充填、又は打錠の方法によって製剤化され得る。例えば、前記活性化合物を固体補助剤と混合し、得られた混合物を任意に粉砕し、必要に応じて他の適切な補助剤を添加し、次いで、この混合物を顆粒に加工して、錠剤又は糖衣剤のコアを得ることによって製剤化され得る。好適な補助剤は、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、甘味剤、又は矯味剤などを含むが、これらに限定されない。
【0120】
医薬組成物は、好適な単位剤形の滅菌溶液、懸濁液、又は凍結乾燥製品などで、非経口投与にも適用可能である。
【0121】
本明細書に記載の式(I)の化合物の全ての投与方法において、1日当たりに投与される量は、単一又は分割用量で、0.01~200mg/kg体重である。
【0122】
本発明の化合物は、以下に挙げられる具体的な実施形態、他の化学合成方法との組み合わせによる実施形態、及び当業者に周知の同等の代替形態を含む、当業者に周知の様々な合成方法によって調製することができ、好ましい実施形態は、本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
【0123】
本発明の具体的な実施形態の化学反応は、本発明における化学変化及び必要な試薬と材料に適した適切な溶媒中で行われる。本発明の化合物を得るために、当業者は、既存の実施形態に基づいて、合成工程又は反応スキームを改変又は選択することが必要な場合がある。
【0124】
当分野の合成経路計画における重要な検討要因の1つは、反応性官能基(例えば、本発明におけるアミノ)に適切な保護基を選択することであり、例えば、Greene's Protective Groups in Organic Synthesis (4th Ed). Hoboken, New Jersey: John Wiley & Sons, Inc.を参照できる。本発明に援用された全ての参考文献は、全体として本発明に組み込まれる。
【0125】
幾つかの実施形態において、本発明の化合物は、有機合成分野業者によって、以下の経路を参照して調製され得る。
【0126】
【0127】
式中、R1、R2の定義は、上記の通りである。
【0128】
本発明は、以下の略語を用いる。
【0129】
HEPESは、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸を表し、MgCl2は、塩化マグネシウムを表し、DTTは、ジチオスレイトールを表し、EGTAは、エチレングリコール-ビス(2-アミノエチルエーテル)四酢酸を表し、DMSOは、ジメチルスルホキシドを表し、EDTAは、エチレンジアミン四酢酸を表し、HUは、ヒドロキシ尿素を表し、SEMは、(トリメチルシリル)エトキシメチルを表す。
【発明を実施するための形態】
【0130】
明確にするために、実施例により本発明をさらに説明するが、実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の要旨及び範囲を逸脱しない場合に、本発明の具体的な実施形態に対して種々の変更及び改善することは、当業者に自明である。本発明に使用される全ての試薬は、市販されており、さらなる精製なしに使用され得る。
【0131】
中間体の合成:
中間体1:化合物A1及び化合物A2の合成
【化40】
【0132】
ステップ1:化合物A1-2の合成
化合物A1-1(20 g)を6 M希塩酸(140 mL)に溶解し、混合物を5℃に冷却し、1 M亜硝酸ナトリウム水溶液(241 mL)を滴下し、1時間反応させ、混合物に1 Mスズジクロライド塩酸水溶液(480 mL)をさらに滴下し、室温で一晩反応させた。反応液を濃縮し、得られた粗体に酢酸エチル(100mL)を加えて叩解し、濾過、乾燥して化合物A1-2の粗体62.9gを得、そのまま次の反応に用いた。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 99.07.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.88 (s, 3H), 7.64 (d, J=2.4Hz, 1H), 5.82 (d, J=2.4Hz, 1H).
【0133】
ステップ2:化合物A1-4の合成
化合物A1-3(14 g)をトルエン(105 mL)、ジエチルエーテル(105 mL)と混合し、-78℃に冷却し、2 Mリチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン/n-ヘキサン溶液(35 mL)を滴下し、-78℃で1時間反応させた。反応液にギ酸エチル(6.46 g)を加え、-78℃で30分間反応を継続した。次に、ギ酸(5.35 g)及び酢酸エチル(100 mL)を加え、反応液を室温まで昇温した。有機相を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物A1-4を11.2 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 10.11 (s, 1H), 7.54 (d, J=3.0 Hz, 1H).
【0134】
ステップ3:化合物A1-5の合成
化合物A1-2(15 g)、化合物A1-4(6 g)及びエタノール(100 mL)を混合し、室温で30分間反応させた。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチルで溶解し、飽和重曹、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して化合物A1-5を6.02 g得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 349.87.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.01 (s, 1H), 10.85 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.81 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 5.97 (s, 1H).
【0135】
ステップ4:化合物A1-6の合成
化合物A1-5 (10 g)、N-メチルピロリドン(140 mL)を混合し、マイクロ波で200℃まで加熱し、20分間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物A1-6を7.4 g得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 329.83.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.10 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.93 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 6.67 (d, J = 2.3 Hz, 1H).
【0136】
ステップ5:化合物A1-7の合成
化合物A1-6(7 g)、(R)-3-メチルモルホリン(4.3 g)及びジメチルスルホキシド(30 mL)を混合し、120℃まで加熱し、4時間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物A1-7を6.8 g得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 411.00.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.87 (s, 1H), 7.84 (d, J=11.2Hz, 2H), 7.28 (s, 1H), 6.76 (d, J=1.8Hz, 1H), 4.45 (d, J=4.9Hz, 1H), 4.08-3.99 (m, 1H), 3.95 (dd, J=11.4, 3.4Hz, 1H), 3.74 (d, J=11.4Hz, 1H), 3.63 (dd, J=11.4, 2.9Hz, 1H), 3.48 (td, J=11.9, 2.9Hz, 1H), 3.17 (td, J=12.8, 3.6Hz, 1H), 1.19 (d, J=6.7Hz, 3H).
【0137】
ステップ6:化合物A1及び化合物A2の合成
化合物A1-7(4 g)、ジイソプロピルエチルアミン(3.78 g)及びジクロロメタン(60 mL)を混合し、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(3.25 g)を滴下し、室温で30分間反応させた。反応液にジクロロメタン(20 mL)及び飽和重曹(20 mL)を加え、有機相を分離、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物A1(2.02 g)及び化合物A2(1.13 g)を得た。
化合物A1:
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 541.02.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.83 (s, 1H), 7.64 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.59 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 5.72-5.65 (m, 2H), 4.34-4.27 (m, 1H), 4.01 (dd, J = 11.5, 3.7 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 13.3, 2.5 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 11.5, 3.1 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 12.0, 3.1 Hz, 1H), 3.47-3.38 (m, 2H), 3.25 (td, J = 12.8, 3.9 Hz, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.78-0.72 (m, 2H), -0.15 (s, 9H).
化合物A2:
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 541.02.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ8.02 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 6.86 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.51-4.41 (m, 1H), 4.05-4.01 (m, 1H), 3.94 (dd, J = 11.4, 3.5 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.66-3.57 (m, 3H), 3.48 (td, J = 11.9, 3.0 Hz, 1H), 3.17 (td, J = 12.8, 3.7 Hz, 1H), 1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.88-0.82 (m, 2H), -0.05 (s, 9H).
【0138】
【0139】
化合物B1-1(1 g)、ヨードベンゼンジアセテート(10.71 g)、カルバミン酸アンモニウム(3.46 g)及びメタノール(10 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=50:1)、化合物B1(750 mg)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ3.01-2.88 (m, 4H), 1.20 (t, J=7.4Hz, 6H).
【0140】
【0141】
化合物C1-1(0.8 g)、ヨードベンゼンジアセテート(10.43 g)、カルバミン酸アンモニウム(3.37 g)及びメタノール(10 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=50:1)、化合物C1(450 mg)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ4.01-3.80 (m, 4H), 2.13-1.96 (m, 2H).
【0142】
【0143】
化合物D1-1(1g)、ヨードベンゼンジアセテート(3g)、カルバミン酸アンモニウム(9.28g)及びメタノール(20mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物D1(1.12g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3 ) δ 3.15-3.12 (m, 4H), 2.28-2.24 (m, 4H).
【0144】
【0145】
化合物E1-1であるチオシクロペンタン(0.5 g)、メタノール(10 mL)、カルバミン酸アンモニウム(0.57 g)及びヨードベンゼンジアセテート(3.31g)を混合し、室温で0.5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物E1(0.48 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.32 (s, 1H), 3.10-3.02 (m, 4H), 2.09-2.06 (m, 4H), 1.64 (qd, J =5.8, 4.9, 3.2Hz, 2H).
【0146】
【0147】
化合物F1-1(0.5 g)、メタノール(10 mL)、カルバミン酸アンモニウム(0.56 g)及びヨードベンゼンジアセテート(3.09g)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物F1(0.605) gを得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3 ) δ 4.17-4.08 (m, 4H), 3.21-3.12 (m, 4H).
【0148】
【0149】
ステップ1:化合物G1-2の合成
化合物G1-1(2.064 g)をジクロロメタン(20 mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.04 g)を加え、ベンゾイルクロライド(2.81 g)を氷冷下、滴下し、滴下終了後、室温で一晩反応させた。反応液をジクロロメタンで希釈し、飽和重曹溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮した後、化合物G1-2を4.1g得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.45-7.43 (m, 3H), 7.38 (dd, J=6.7, 3.1 Hz, 2H), 3.86-3.54 (m, 4H), 2.72-2.54 (m, 4H).
【0150】
ステップ2:化合物G1の合成
化合物G1-2(1 g)をメタノール(15 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(0.565 g)及びヨードベンゼンジアセテート(3.26 g)を加え、室温で0.5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物G1を0.82 g得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.56-7.37 (m, 5H), 4.29-4.07 (brs, 1H), 3.86-3.54 (m, 4H), 3.22-2.90 (m, 4H).
【0151】
【0152】
ステップ1:化合物H1-2の合成
化合物H1-1(2 g)をピリジン(5 mL)に溶解し、p-トルエンスルホニルクロリド(5.82 g)のピリジン(56 mL)溶液を氷冷下、滴下し、室温に移して一晩反応させた。反応液にジクロロメタンを加え、1M希塩酸、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物H1-2を3.1 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.73 (d, J=8.3Hz, 4H), 7.35 (d, J=8.0Hz, 4H), 3.83 (s, 4H), 2.46 (s, 6H), 1.32 (s, 10H).
【0153】
ステップ2:化合物H1-3の合成
化合物H1-2(3 g)をN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)に溶解し、硫化ナトリウム九水和物(3.18 g)を加え、100oCまで加熱し、7時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=19:1)、化合物H1-3を0.22 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.90 (s, 4H), 1.68 (s, 4H), 1.40 (q, J=5.7Hz, 4H), 1.35-1.29 (m, 2H).
【0154】
ステップ3:化合物の合成
化合物H1-3(200 mg)をメタノール(10 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(165 mg)及びヨードベンゼンジアセテート(951 mg)を加え、室温で0.5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物H1を0.27 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.84-3.74 (m, 4H), 1.79 (dt, J=19.5, 5.5 Hz, 4H), 1.48-1.42 (m 6H).
【0155】
【0156】
ステップ1:化合物I1-2の合成
化合物I1-1(500 mg)、トリエチルアミン(790 mg)をジクロロメタン(20 mL)に溶解し、ベンゾイルクロライド(439 mg)のジクロロメタン溶液(2 mL)を氷冷下、滴下し、室温で一晩反応させた。反応液にジクロロメタンを加え、飽和重曹水溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮した後、化合物I1-2を0.52 g得、そのまま次の反応に用いた。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.70-7.57 (m, 2H), 7.51-7.45 (m, 1H), 7.41 (dd, J=8.2, 6.6Hz, 2H), 4.34-4.23 (m, 4H), 3.51-3.21 (m, 4H).
【0157】
ステップ2:化合物I1の合成
化合物I1-2をメタノール(10 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(160 mg)及びヨードベンゼンジアセテート(925 mg)を加え、室温で0.5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物I1を0.25 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.67-7.57 (m, 2H), 7.55-7.46 (m, 1H), 7.43 (dd, J=8.2, 6.8 Hz, 2H), 4.48 (s, 4H), 4.30 (s, 4H), 3.20 (s, 1H).
【0158】
【0159】
ステップ1:化合物J1-2の合成
化合物J1-1(1.5 g)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、0oCまで冷却し、1 Mシクロプロピルマグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液(10.27 mL)を窒素保護下、滴下し、次に室温に移して0.5時間反応させた。飽和塩化アンモニウム水溶液(60 mL)を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル= 0:1)、化合物J1-2を0.4 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.65 (s, 3H), 2.16 (tt, J =8.0, 4.9Hz, 1H), 1.21-1.12 (m, 1H), 1.04-0.91 (m, 2H), 0.88-0.75 (m, 1H).
【0160】
ステップ2:化合物J1の合成
化合物J1-2(0.4 g)をメタノール(10 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(0.45 g)及びヨードベンゼンジアセテート(3.31g)を加え、室温で0.5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物J1を0.42 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.04 (s, 3H), 2.81 (brs, 1H), 2.56 (tt, J=7.9, 4.7Hz, 1H), 1.28-1.11 (m, 2H), 1.09-0.97 (m, 2H).
【0161】
【0162】
化合物K1-1(1 g)、ヨードベンゼンアセテート(6.89 g)、カルバミン酸アンモニウム(2.22 g)及びメタノール(10 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=49:1)、化合物K1を600 mg得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 7.98-7.88 (m, 2H), 7.66 (t, J=7.3Hz, 1H), 7.60 (t, J=7.4Hz, 2H), 3.06 (s, 3H), 1.91 (s, 1H).
【0163】
【0164】
ステップ1:化合物L1-2の合成
化合物L1-1(3.66 g)及び炭酸カリウム(9.10 g)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、0oCまで冷却し、ヨウ化メチレン(7.01 g)及びトリエチルアミン(0.459 mL)を滴下し、室温で6時間反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、水相をジクロロメタンで抽出し、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、化合物L1-2を3 g得た。
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.37 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 7.25 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 2.51 (s, 3H).
【0165】
ステップ2:化合物L1の合成
化合物L1-2(1 g)、ヨードベンゼンアセテート(5.15 g)及びカルバミン酸アンモニウム(1.87 g)をメタノール(10 mL)に溶解し、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=47:3)、化合物L1(500 mg)を得た。
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (dd, J = 4.4, 1.6 Hz, 2H), 7.87 (dd, J = 4.4, 1.6 Hz, 2H), 3.15 (s, 3H).
【0166】
【0167】
化合物M1-1(500 mg)をメタノール(10 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(412 mg)及びヨードベンゼンジアセテート(2.2g)を加え、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物M1を0.31 g得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6 ) δ 8.00-7.97 (m, 2H), 7.46-7.42 (m, 2H), 4.28 (s, 1H), 3.08 (s, 3H).
【0168】
【0169】
ステップ1:化合物N1-2の合成
化合物N1-1(150 mg)、1,2-ジメチルジスルホン(415 mg)、ビス[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-トリフルオロメチルピリジン][2-2’-ビ(4-tert-ブチルピリジン)]イリジウムビス(ヘキサフルオロホスフェート)(49.4 mg)及びジクロロエタン(22 mL)を混合し、室温で光照(5 w、450 nm)下、16時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、この実験操作を2回繰り返して、合計450 mgの原料を投入し、合計150 mgの化合物N1-2を得た。
【0170】
ステップ2:化合物N1の合成
化合物N1-2(150 mg)をメタノール(5 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(403 mg)及びヨードベンゼンジアセテート(1.24 g)を加え、室温で0.5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物N1を100 mg得た。
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 3.48 (dd, J = 15.9, 8.1 Hz, 1H), 2.81 (s, 3H), 1.96-1.80 (m, 4H), 1.71-1.61 (m, 2H), 1.60-1.50 (m, 2H).
【0171】
【0172】
ステップ1:化合物O1-2の合成
化合物O1-1(30 g)をメタノール(182 mL)に溶解し、5oCまで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(2.1 g)を分割して加え、5℃に保持しながら1時間反応させた。反応液に水(100 mL)を加え、水相をジクロロメタンで抽出し、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物O1-2を28 g得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 4.46 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.83 (m, 4H), 3.55 (s, 1H), 1.72 -1.60 (m, 4H), 1.54-1.38 (m, 4H).
【0173】
ステップ2:化合物O1-3の合成
化合物O1-2(9 g)をジクロロメタン(80 mL)に溶解し、5℃まで冷却し、トリエチルアミン(17.27 g)及び塩化メタンスルホニル(7.82 g)を加え、5℃に保持しながら30分間反応させた。反応液に水(100 mL)を加え、水相をジクロロメタンで抽出し、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、化合物O1-3を12 g得た。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 4.76 (m, 1H), 3.94 -3.71 (m, 4H), 3.18 (s, 3H), 1.89 (m, 2H), 1.84-1.74 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.60 (m, 2H).
【0174】
ステップ3:化合物O1-4の合成
化合物O1-3(12.2 g)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)に溶解し、5℃まで冷却し、ナトリウムチオメトキシド(4.16 g)を分割して加え、室温まで徐々に昇温させ、一晩反応させた。水(200 mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウムで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物O1-4を9 g得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 189.22.
【0175】
ステップ4:化合物O1-5の合成
化合物O1-4(9 g)を酢酸エチル(85 mL)に溶解し、3N塩酸(9 mL)を滴下し、室温で30分間反応させた。水(50 mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウムで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した後、化合物O1-5を5.6 g得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO -d6) δ 3.07 (m, 1H), 2.38 (m, 2H), 2.30 (m, 2H), 2.21-2.14 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 1.73 (m, 2H).
【0176】
ステップ5:化合物O1-6の合成
化合物O1-5(5 g)をジクロロメタン(50 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、反応液にジエチルアミノサルファトリフルオリド(11.18 g)を滴下した。0℃に保持しながら3時間反応させ、飽和重曹水溶液(50 mL)を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウムで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物O1-6を3.5 g得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 3.13 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.93-1.79 (m, 3H), 1.60 (dd, J = 20.3, 10.4 Hz, 3H), 1.13 (m, 2H).
【0177】
ステップ6:化合物O1の合成
化合物O1-6(250 mg)をメタノール(5 mL)に溶解し、カルバミン酸アンモニウム(470 mg)及びヨードベンゼンジアセテート(1.45 g)を加え、室温で1時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=15:1)、化合物O1を200 mg得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 198.02.
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 3.11 (dd, J = 21.0, 9.2 Hz, 1H), 2.86 (s, 3H), 2.20-2.11 (m, 4H), 1.95 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 1.84 (d, J = 21.8 Hz, 1H), 1.74-1.55 (m, 3H)。
【0178】
【0179】
化合物P1-1(0.5 g)、メタノール(10 mL)、カルバミン酸アンモニウム(0.56 g)及びヨードベンゼンジアセテート(3.09g)を混合し、室温で5時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=16:1)、化合物P1(0.416 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6 ) δ 2.77 (s, 3H), 1.90 (s, 1H), 1.30 (s, 9H).
【0180】
【0181】
化合物Q1-1(54 g)を塩酸水溶液(6 M、1600 mL)に溶解し、混合物を5℃まで冷却し、亜硝酸ナトリウム水溶液(1 M、45 mL)を滴下し、1時間反応させ、混合物にスズジクロライドの塩酸水溶液(1 M、74 mL)をさらに滴下し、室温で一晩反応させた。反応液を濃縮し、得られた粗体に酢酸エチル(100 mL)を加えて叩解し、濾過、乾燥して、化合物Q1の塩酸塩粗体(40 g)を得、そのまま次の反応に用いた。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 139.10.
【0182】
【0183】
ステップ1:化合物1-1の合成
化合物A1(100 mg)、ジメチルスルホキシイミン(20.68 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(8.47 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(10.71 mg)、炭酸セシウム(121 mg)及び1,4-ジオキサン(5 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、化合物1-1を71 mg得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 8.07 (s, 1H), 7.63 (d, J=2.0Hz, 1H), 6.60 (d, J=2.0Hz, 1H), 6.26 (s, 1H), 5.76-5.70 (m, 2H), 4.32-4.30 (m, 1H), 4.00-3.91 (m, 2H), 3.78-3.70 (m, 2H), 3.59-3.54 (m, 1H), 3.46-3.42 (m, 2H), 3.28 (d, J=1.5Hz, 6H), 3.25-3.19 (m, 1H), 1.26 (d, J=7.0Hz, 3H), 0.79-0.75 (m, 2H), -0.14 (s, 9H).
【0184】
ステップ2:化合物1の合成
化合物1-1(350 mg)をジクロロメタン(4 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(805 mg)及びトリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、化合物1(212 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 376.30.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.73 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 4.33 (d, J=5.5Hz, 1H), 3.97-3.91 (m, 2H), 3.75 (d, J=11.5Hz, 1H), 3.64 (dd, J=11.3, 2.8Hz, 1H), 3.49 (td, J=11.8, 2.8Hz, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.13 (td, J=12.5, 3.5Hz, 1H), 1.18 (d, J=7.0Hz, 3H).
【0185】
【0186】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物B1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物2(90 mg)を合成した。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 404.27.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.73 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.22 (s, 1H), 4.29 (d, J=4.8Hz, 1H), 3.97-3.89 (m, 2H), 3.74 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.64 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.48 (dd, J=14.7, 7.5Hz, 5H), 3.11 (t, J=12.6Hz, 1H), 1.32 (td, J=7.3, 2.8Hz, 6H), 1.16 (d, J=6.6Hz, 3H).
【0187】
【0188】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物C1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物3(80 mg)を合成した。
MS (ESI, [M+H] +) m/z: 388.12.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.75 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 4.54-4.39 (m, 2H), 4.39-4.27 (m, 3H), 3.99-3.83 (m, 2H), 3.74 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.64 (dd, J=11.3, 2.4Hz, 1H), 3.49 (td, J=11.7, 2.4Hz, 1H), 3.12 (td, J=12.5, 2.8Hz, 1H), 2.45-2.33 (m, 1H), 2.28 (dd, J=18.9, 9.2Hz, 1H), 1.17 (d, J=6.6Hz, 3H).
【0189】
【0190】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物D1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物4(46 mg)を合成した。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 402.15.
1H NMR (500 MHz, CDCl3 ) δ 8.03 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.17 (s, 1H), 4.34-4.33 (m, 1H), 4.03-4.00 (m, 1H), 3.93-3.91 (m, 1H), 3.81-3.73 (m, 2H), 3.60-3.58 (m, 1H), 3.52-3.48 (mm, 2H), 3.31-3.25 (m, 3H), 2.36-2.31 (m, 4H), 1.27 (d, J=7.0Hz, 3H).
【0191】
【0192】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物E1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物5(94 mg)を合成した。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 416.17.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 11.84 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.66 (d, J=2.2Hz, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.31 (s, 1H), 4.42-4.31 (m, 1H), 4.04 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 4.00-3.91 (m, 1H), 3.87-3.75 (m, 2H), 3.63 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.56-3.44 (m, 2H), 3.32 (td, J=12.7, 3.9Hz, 1H), 3.21-3.16 (m, 2H), 2.14-2.10 (m, 4H), 1.84-1.79 (m, 1H), 1.66-1.59 (m, 1H), 1.32 (d, J=6.8Hz, 3H).
【0193】
【0194】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物F1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物6(58 mg)を合成した。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 418.26.
1H NMR (500 MHz, CDCl3 ) δ 8.01 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.25 (s, 1H), 4.37-4.36 (m, 1H), 4.22-4.19 (m, 2H), 4.05-4.03 (m, 3H), 3.96-3.94 (m, 1H), 3.82-3.80 (m, 1H), 3.76-3.74 (m, 1H), 3.62-3.58 (m, 1H), 3.50-3.47 (m, 2H), 3.33-3.30 (m, 3H), 1.29 (d, J=6.5Hz, 3H).
【0195】
【0196】
ステップ1:化合物7-1の合成
化合物A1、化合物G1(183 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(27.1 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(34.3 mg)、炭酸セシウム(386 mg)及びジオキサン(10 mL)を混合した後、窒素雰囲気下、80oCで1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物7-1を0.37 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.11 (s, 1H), 7.63 (d, J=1.9 Hz, 1H), 7.51-7.43 (m, 5H), 6.60 (d, J=1.9Hz, 1H), 6.27 (s, 1H), 5.82-5.65 (m, 2H), 4.33-4.29 (m, 1H), 3.99 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.91 (dd, J=13.3, 2.9Hz, 1H), 3.88-3.82 (m, 2H), 3.78-3.69 (m, 2H), 3.56 (td, J=11.9, 3.2 Hz, 2H), 3.48-3.44 (m, 3H), 3.22 (td, J=12.7, 3.9 Hz, 3H), 1.57 (s, 2H), 1.26 (d, J=6.7 Hz, 3H), 0.77 (dd, J=9.5, 7.2 Hz, 2H), 0.14 (s, 9H).
【0197】
ステップ2:化合物7-2の合成
化合物7-1(200 mg)をテトラヒドロフラン(6 mL)に溶解し、窒素保護下、2.5 Mテトラヒドロアルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(0.18 mL)を滴下し、室温で1時間反応させた。酢酸エチルを加えて希釈し、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物7-2を0.1g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.12 (s, 1H), 7.63 (d, J=1.9Hz, 1H), 6.61 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.29 (s, 1H), 5.85-5.65 (m, 2H), 4.32 (dd, J=7.2, 2.9Hz, 1H), 3.99 (dd, J=11.4, 3.8Hz, 1H), 3.93 (dd, J=13.2, 2.9Hz, 1H), 3.77 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.72 (dd, J=11.3, 3.1Hz, 1H), 3.57 (td, J=11.9, 3.1Hz, 1H), 3.52-3.42 (m, 4H), 3.40-3.36 (m, 2H), 3.34-3.28 (m, 2H), 3.25-3.19 (m, 3H), 1.76 -1.67 (m, 1H), 1.26 (d, J=6.6Hz, 3H), 0.81-0.72 (m, 2H), 0.14 (s, 9H).
【0198】
ステップ3:化合物7-3の合成
化合物7-2(70 mg)をメタノール(2 mL)に溶解し、酢酸(16.09 mg)、37%ホルムアルデヒド水溶液(104 mg)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(16.09 mg)を順次加え、室温で1時間反応させた。トリエチルアミンを加えて約pH8に調整し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物7-3を0.096 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.12 (s, 1H), 7.63 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.61 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.27 (s, 1H), 5.92-5.63 (m, 2H), 4.32 (dd, J=7.2, 2.8Hz, 1H), 3.99 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.97-3.88 (m, 1H), 3.77 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.72 (dd, J=11.3, 3.1Hz, 1H), 3.57 (td, J=11.9, 3.1Hz, 1H), 3.50-3.43 (m, 4H), 3.34 (ddd, J=13.6, 9.7, 3.3Hz, 2H), 3.22 (td, J=12.7, 3.9Hz, 1H), 3.08-2.95 (m, 2H), 2.95-2.84 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.26 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.82-0.71 (m, 2H), 0.14 (s, 9H).
【0199】
ステップ4:化合物7の合成
化合物7-3(70 mg)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、トリエチルシラン(145 mg)及びトリフルオロ酢酸(2.277 g)を順次加え、室温で0.5時間反応させた。反応液をジクロロメタンで希釈し、飽和重曹溶液を氷冷下加え、pHを中性に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物7(0.048 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 431.27.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 11.56 (brs, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.63 (d, J=2.1Hz, 1H), 6.84-6.76 (m, 1H), 6.30 (s, 1H), 4.41-4.33 (m, 1H), 4.05 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.95 (dd, J=13.1, 2.9Hz, 1H), 3.85-3.74 (m, 2H), 3.63 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.51-3.46 (m, 2H), 3.37-3.30 (m, 3H), 3.08-2.97 (m, 2H), 2.93-2.88 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.32 (d, J=6.7Hz, 3H).
【0200】
【0201】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物H1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物8(68 mg)を合成した。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 456.15.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 11.37 (brs, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.62 (d, J =2.1Hz, 1H), 6.87-6.70 (m, 1H), 6.14 (s, 1H), 4.42-4.28 (m, 1H), 4.07-3.98 (m, 3H), 3.97-3.89 (m, 3H), 3.86-3.75 (m, 2H), 3.64 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.33 (td, J=12.6, 3.9Hz, 1H), 1.91-1.80 (m, 4H), 1.51-1.46 (m, 6H), 1.32 (d, J=6.8Hz, 3H).
【0202】
【0203】
ステップ1:化合物9-1の合成
化合物A1、化合物I1(168 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(28 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(35.3 mg)、炭酸セシウム(597 mg)及びジオキサン(10 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80oCで1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物9-1を0.39 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.99 (s, 1H), 7.67-7.57 (m, 3H), 7.55-7.46 (m, 1H), 7.44 (dd, J =8.2, 6.8Hz, 2H), 6.60 (d, J=1.9Hz, 1H), 6.10 (s, 1H), 5.79-5.66 (m, 2H), 4.60-4.39 (m, 8H), 4.30 (d, J=7.5Hz, 1H), 3.99 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.93-3.85 (m, 1H), 3.80-3.68 (m, 2H), 3.56 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.49-3.42 (m, 2H), 3.22 (td, J=12.7, 3.9Hz, 1H), 1.26 (d, J=6.7Hz, 3H), 0.77 (dd, J=9.5, 7.2Hz, 2H), 0.14 (s, 9H).
【0204】
ステップ2:化合物9-2の合成
化合物9-1(330 mg)をテトラヒドロフラン(11 mL)に溶解した。窒素保護下、2.5 Mテトラヒドロアルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(0.30 mL)を滴下し、室温で1時間反応させた。反応液に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、化合物9-2を0.16 g得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.01 (s, 1H), 7.63 (d, J=1.9 Hz, 1H), 6.60 (d, J=1.9Hz, 1H), 6.11 (s, 1H), 5.76-5.70 (m, 2H), 4.46-4.37 (m, 4H), 4.33-4.30 (m, 1H), 3.99 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.93-3.85 (m, 5H), 3.77 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.72 (dd, J =11.3, 3.1Hz, 1H), 3.57 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.49-3.41 (m, 2H), 3.22 (td, J=12.7, 3.8Hz, 1H), 1.26 (d, J=6.6Hz, 3H), 0.81-0.72 (m, 2H), 0.14 (s, 9H).
【0205】
ステップ3:化合物9-3の合成
化合物9-2(120 mg)をメタノール(10 mL)に溶解し、酢酸(25.8 mg)、37%ホルムアルデヒド水溶液(174 mg)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(27 mg)を順次加え、混合物を室温で1時間反応させた。トリエチルアミンを加えてpHを塩基性に調整し、酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄した。濾過し、濾液を濃縮した後、化合物9-3を得、そのまま次の反応に用いた。
【0206】
ステップ4:化合物9の合成
化合物9-3(0.11 g)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、トリエチルシラン(0.22 g)及びトリフルオロ酢酸(3.5 g)を加え、室温で0.5時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加え、飽和重曹水溶液を氷冷下、加え、pHを中性に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物9(0.065 g)を得た。
MS (ESI) m/z: 443.20 [M+H]+.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.99 (s, 1H), 7.63 (d, J=2.1Hz, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 4.47-4.25 (m, 5H), 4.04 (dd, J=11.4, 3.8Hz, 1H), 3.94 (dd, J=13.0, 3.0Hz, 1H), 3.86-3.73 (m, 2H), 3.63 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.43 (s, 4H), 3.32 (td, J=12.6, 3.9Hz, 1H), 2.33 (s, 3H), 1.31 (d, J=6.8Hz, 3H).
【0207】
実施例10:化合物10-A及び化合物10-Bの合成
【化66】
【0208】
(1)実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物J1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物10-2(110 mg)を合成した。上記化合物10-2をキラルHPLCで分取し(移動相:n-ヘキサン:エタノール=70:30;流速:40 mL/min;カラム温度:22oC;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Amylose-SB 30×250)、それぞれ化合物10-A(42 mg)及び化合物10-B(39 mg)を順次得た。
化合物10-A:Rt = 15.9 min.
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 402.1712.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 11.67 (brs, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.64 (d, J=2.1Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.29 (s, 1H), 4.43-4.23 (m, 1H), 4.05 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.94 (dd, J=12.9, 2.9Hz, 1H), 3.86-3.75 (m, 2H), 3.64 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.32 (td, J=12.6, 3.9Hz, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.70-2.65 (m, 1H), 1.51-1.46 (m, 1H), 1.31 (d, J=6.7Hz, 4H), 1.23-1.18 (m, 1H), 1.18-1.09 (m, 1H).
化合物10-B:Rt = 26.3 min.
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 402.1706.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.99 (s, 1H), 7.71-7.39 (m, 1H), 6.94-6.61 (m, 1H), 6.22 (s, 1H), 4.38-4.16 (m, 1H), 3.97 (dd, J=11.3, 3.7Hz, 1H), 3.91 (dd, J=13.2, 2.9Hz, 1H), 3.79-3.67 (m, 2H), 3.56 (td, J=11.9, 3.1Hz, 1H), 3.24 (td, J=12.7, 3.8Hz, 1H), 3.17 (s, 3H), 2.62-2.59 (m, 1H), 1.44- 1.39 (m, 1H), 1.24 (d, J=6.7Hz, 4H), 1.14-1.10 (m, 1H), 1.07-1.05 (m, 1H).
【0209】
或いは、
(2)実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物J1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物10-2(110 mg)を合成した。上記化合物10-2をSFCで分取し(移動相:二酸化炭素:エタノール=65:35;流速:60 mL/min;カラム温度:35 oC;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Cellulose -SB 30×250)、それぞれ化合物10-A(42 mg)及び化合物10-B(39 mg)を順次得た。
化合物10-A:Rt = 2.4 min.
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 402.1712.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 11.67 (brs, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.64 (d, J=2.1Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.29 (s, 1H), 4.39-4.34 (m, 1H), 4.05 (dd, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 3.94 (dd, J=12.9, 2.9Hz, 1H), 3.86-3.75 (m, 2H), 3.64 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.32 (td, J=12.6, 3.9Hz, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.70-2.65 (m, 1H), 1.51-1.46 (m, 1H), 1.33-1.30 (m, 4H), 1.23-1.18 (m, 1H), 1.18-1.09 (m, 1H).
化合物10-B:Rt = 3.5 min.
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 402.1706.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.74 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.20 (s, 1H), 4.26-4.24 (m, 1H), 3.98-3.92 (m, 2H), 3.75 (d, J=11.2Hz, 1H), 3.64 (dd, J=11.3, 3.0 Hz, 1H), 3.48 (td, J=11.8, 3.1Hz, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.11 (td, J=12.8, 3.9 Hz, 1H), 3.00-2.95 (m, 1H), 1.36-1.31 (m, 1H), 1.22-1.11 (m, 6H).
【0210】
実施例11:化合物11-A及び化合物11-Bの合成
【化67】
【0211】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物K1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物11-2(130 mg)を合成した。上記化合物11-2をキラルHPLCで分取し(移動相:(n-ヘキサン:ジクロロメタン=7:3):イソプロパノール=3:1;流速:40 mL/min;カラム温度:25 oC;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Amylose-SB 30×250)、それぞれ化合物11-A(40 mg)及び化合物11-B(45 mg)を順次得た。
化合物11-A:Rt = 13.1 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 438.20.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 8.03 (d, J=7.6Hz, 2H), 8.00 (s, 1H), 7.76 (d, J=1.9Hz, 1H), 7.72 (t, J=7.3Hz, 1H), 7.65 (t, J=7.6Hz, 2H), 6.73 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 4.06 (d, J=5.0Hz, 1H), 3.90 (dd, J =11.2, 3.0Hz, 1H), 3.80 (d, J=12.4Hz, 1H), 3.69 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.54 (dd, J=11.3, 2.6Hz, 1H), 3.42 (td, J=11.7, 2.6Hz, 1H), 2.97 (td, J=12.8, 3.6Hz, 1H), 1.10 (d, J=6.6Hz, 3H).
化合物11-B:Rt = 20.8 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 438.20.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 8.12-7.89 (m, 3H), 7.76 (d, J=1.8Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.3Hz, 1H), 7.65 (t, J=7.6Hz, 2H), 6.72 (d, J=2.0Hz, 1H), 5.90 (s, 1H), 3.97-3.85 (m, 2H), 3.82 (d, J=12.6Hz, 1H), 3.66 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.57 (dd, J=11.4, 2.4Hz, 1H), 3.38 (td, J=11.8, 2.4Hz, 1H), 2.95 (td, J=12.9, 3.6Hz, 1H), 0.79 (d, J=6.6Hz, 3H).
【0212】
実施例12:化合物12-A及び化合物12-Bの合成
【化68】
【0213】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物L1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物12-2(130 mg)を合成した。上記化合物12-2をキラルHPLCで分取し(移動相:n-ヘキサン:エタノール=9:11;流速:40 mL/min;カラム温度:25oC;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Cellulose-SB 30×250mm)、それぞれ化合物12-A(52 mg)及び化合物12-B(50 mg)を順次得た。
化合物12-A:Rt = 14.1 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 439.15.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.74 (s, 1H), 8.91 (d, J=4.5Hz, 2H), 8.00 (d, J=6.1Hz, 3H), 7.79 (s, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 4.09 (d, J=5.0Hz, 1H), 3.91 (dd, J=11.3, 3.1Hz, 1H), 3.81 (d, J=13.0Hz, 1H), 3.70 (d, J=8.9Hz, 4H), 3.55 (d, J=14.2Hz, 1H), 3.43 (td, J=11.8, 2.9Hz, 1H), 2.98 (td, J=12.7, 3.4Hz, 1H), 1.10 (d, J=6.7Hz, 3H).
化合物12-B:Rt = 18.8 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 439.16.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.69 (s, 1H), 8.90 (dd, J=4.5, 1.6Hz, 2H), 8.09-7.86 (m, 3H), 7.78 (s, 1H), 6.72 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 3.98-3.82 (m, 3H), 3.70 (d, J=9.0Hz, 3H), 3.67 (d, J=11.4Hz, 1H), 3.58 (dd, J=11.4, 2.9Hz, 1H), 3.40 (dd, J=17.8, 8.8Hz, 1H), 2.96 (td, J=12.9, 3.7Hz, 1H), 0.81 (d, J=6.7Hz, 3H).
【0214】
【0215】
ステップ1:化合物13-2の合成
化合物13-1(3 g)を6 M塩酸溶液(20 mL)に溶解し、5℃以下まで冷却し、1 M亜硝酸ナトリウム水溶液(31 mL)を滴下し、5℃で1時間反応させた。混合物に1 Mスズジクロライドの塩酸溶液(62 mL)をさらに滴下し、室温で一晩反応させた。反応液を濃縮し、得られた粗体に酢酸エチル(30 mL)を加えて叩解し、濾過、乾燥して化合物13-2の粗体(9.1 g)を得、そのまま次の反応に用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.87 (s, 2H), 7.47-7.12 (m, 1H), 5.61 (s, 1H), 2.19 (s, 3H).
【0216】
ステップ2:化合物13-3の合成
化合物A1-4(3.7 g)、化合物13-2(6.13 g)及びエタノール(80 mL)を混合し、室温で0.5時間反応させた。濃縮し、残留物を酢酸エチル(200 mL)で溶解し、飽和重曹溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物13-3(2.1 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 11.66 (s, 1H), 10.73 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.80 (d, J=2.5Hz, 1H), 5.76 (s, 1H), 2.17 (s, 3H).
【0217】
ステップ3:化合物13-4の合成
化合物13-3(1 g)、N-メチルピロリドン(15 mL)を混合し、マイクロ波で200℃まで加熱し、20分間反応させた。反応液に水(100 mL)を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物13-4(202 mg)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.76 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 6.43 (s, 1H), 2.33 (s, 3H).
【0218】
ステップ4:化合物13-5の合成
化合物13-4(200 mg)、(R)-3-メチルモルホリン(118 mg)及びジメチルスルホキシド(7 mL)を混合し、120℃まで加熱し、6時間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物13-5(160 mg)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.53 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 6.49 (s, 1H), 4.49-4.39 (m, 1H), 4.04 (d, J=13.0Hz, 1H), 3.95 (dd, J=11.3, 3.0Hz, 1H), 3.74 (d, J=11.4Hz, 1H), 3.63 (dd, J=11.4, 2.6Hz, 1H), 3.48 (td, J=11.9, 2.7Hz, 1H), 3.16 (td, J=13.0, 3.6Hz, 1H), 2.30 (s, 3H), 1.19 (d, J= 6.7Hz, 3H).
【0219】
ステップ5:化合物13の合成
化合物13-5(140 mg)、ジメチルスルホキシイミン(40 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(15 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(19 mg)、炭酸セシウム(215 mg)及びジオキサン(10 mL)を混合し、100℃まで加熱し、8時間反応させた。反応液を濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物13(37 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 390.14.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.39 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 6.52 (s, 1H), 6.17 (s, 1H), 4.30 (d, J=5.1Hz, 1H), 4.03-3.86 (m, 2H), 3.75 (d, J=11.2Hz, 1H), 3.64 (dd, J=11.3, 2.5Hz, 1H), 3.49 (td, J=11.8, 2.5Hz, 1H), 3.40 (d, J=1.4Hz, 6H), 3.18-3.05 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.17 (d, J=6.6Hz, 3H).
【0220】
実施例14:化合物14-A及び14-Bの合成
【化70】
【0221】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物M1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物14-2 (180 mg)を合成した。上記化合物14-2をキラルHPLCで分取し(移動相:n-ヘキサン:エタノール= 60:40;流速:1 mL/min;カラム温度:25oC;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Cellulose-SB)、それぞれ化合物14-A(67 mg)及び化合物14-B(70 mg)を順次得た。
化合物14-A:Rt = 16.5 min.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.12 (s, 1H), 8.07-7.89 (m, 2H), 7.61 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 6.77 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 4.24-4.16 (m, 1H), 4.00 (dd, J = 11.4, 3.8 Hz, 1H), 3.87 - 3.84 (m, 1H ), 3.79 - 3.77 (m, 1H), 3.72 - 3.69 (m, 1H), 3.58 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.20 (td, J = 12.6, 3.8 Hz, 1H), 1.26 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
HRMS: (ESI) calculated for C21H22FN7O2S ([M+H]+) m/z: 456.1618 , found: 456.1613 .
化合物14-B:Rt = 24.5 min.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 11.48 (brs, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.03-7.90 (m, 2H), 7.60 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 6.76 (s, 1H), 6.04 (s, 1H), 4.13-4.04 (m, 1H), 3.99 (dd, J = 11.4, 3.8 Hz, 1H), 3.88 (dd, J = 13.1, 2.9 Hz, 1H), 3.79-3.69 (m, 2H), 3.56 (td, J = 11.9, 3.1 Hz, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.19 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 1.01 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
HRMS: (ESI) calculated for C21H22FN7O2S ([M+H]+) m/z: 456.1618 , found: 456.1612 .
【0222】
実施例15:化合物15-A及び15-Bの合成
【化71】
【0223】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物N1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物15-2(90 mg)を合成した。上記化合物15-2をキラルHPLCで分取し(移動相:n-ヘキサン:エタノール=3:2;流速:40 mL/min;カラム温度:25℃;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Cellulose-SB)、それぞれ化合物15-A(35 mg)及び化合物15-B(32 mg)を順次得た。
化合物15-A:Rt = 10.6 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 430.19.
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.68 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.20 (s, 1H), 4.29 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.03-3.89 (m, 3H), 3.74 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.8 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 3.18-3.05 (m, 1H), 2.16-2.00 (m, 4H), 1.81-1.69 (m, 2H), 1.68-1.56 (m, 2H), 1.17 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
化合物15-B:Rt = 17.5 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 430.19.
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.68 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 4.32 (s, 1H), 3.96 (dd, J = 15.5, 7.3 Hz, 2H), 3.90 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.2, 2.3 Hz, 1H), 3.49 (td, J = 11.7, 2.3 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 3.11 (td, J = 12.6, 3.0 Hz, 1H), 2.17-1.98 (m, 4H), 1.82-1.71 (m, 2H), 1.70-1.60 (m, 2H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
【0224】
実施例16:化合物16-A及び16-Bの合成
【化72】
【0225】
実施例1においてステップ1のジメチルスルホキシイミンの代わりに化合物O1を用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で化合物16-2(85 mg)を合成した。上記化合物16-2をキラルHPLCで分取し(移動相:n-ヘキサン:エタノール=3:2;流速:40 mL/min;カラム温度:25℃;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Cellulose-SB)、それぞれ化合物16-A(30 mg)及び化合物16-B(28 mg)を順次得た。
化合物16-A:Rt = 13.04 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 480.24.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.73 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.22 (s, 1H), 4.31 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.04-3.85 (m, 2H), 3.68 (m, 3H), 3.49 (dd, J = 23.4, 2.7 Hz, 1H), 3.31 (s, 3H), 3.11 (m, 1H), 2.34 (t, J = 13.1 Hz, 2H), 2.21 (s, 2H), 2.13-1.68 (m, 4H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
化合物16-B:Rt = 18.03 min.
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 480.24.
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6): δ 12.73 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.24 (s, 1H), 4.30 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.03-3.86 (m, 2H), 3.78-3.60 (m, 3H), 3.49 (m, 1H), 3.32-3.30 (m, 3H), 3.19-3.06 (m, 1H), 2.34 (t, J = 14.9 Hz, 2H), 2.21 (dd, J = 10.8, 4.7 Hz, 2H), 2.08-1.77 (m, 4H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
【0226】
【0227】
ステップ1:化合物17-1の合成
化合物A1(170 mg)、化合物P1(75 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(25.4 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(32.1 mg)、炭酸セシウム(362 mg)及び1,4-ジオキサン(6 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物17-1(200 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 548.31.
【0228】
ステップ2:化合物17の合成
化合物17-1(200 mg)をテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解し、反応液にテトラブチルアンモニウムフルオリド(1 g、1.912 mL)を加え、窒素雰囲気下、80℃で16時間反応させた。反応液を濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=13:1)、化合物17(50 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 418.33.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.72 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.26 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 4.30 (d, J = 26.9 Hz, 1H), 3.93 (dd, J = 29.2, 11.9 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 3.65 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.49 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 3.21 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 3.12 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 1.50 (s, 9H), 1.23-1.05 (m, 3H).
【0229】
【0230】
ステップ1:化合物18-1の合成
化合物A1-4(3g)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、ヒドラジンのテトラヒドロフラン溶液(1M、11.15 mL)を加え、60℃で撹拌しながら1時間反応させた。反応液を濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=4:1)、化合物18-1(0.95 g)を得た。
MS: (ESI, [M-H]-) m/z: 261.83
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 14.05 (s, 1H), 8.03 - 7.99 (m, 1H), 7.53 (s, 1H).
【0231】
ステップ2:化合物18-2の合成
化合物18-1(900mg)をジメチルスルホキシド(10 mL)に溶解し、(R)-3-メチルモルホリン(1384 mg、13.69 mmol)を加え、混合物を120oCまで加熱し、16時間反応させた。残留物を酢酸エチル(20 mL)で溶解し、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物18-2(0.72g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 344.90
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.14 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 4.44 - 4.35 (m, 1H), 3.96 - 3.91 (m, 2H), 3.71 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 11.4, 3.1 Hz, 1H), 3.49 - 3.43 (m, 1H), 3.13 (td, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 1.16 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0232】
ステップ3:化合物18-3の合成
化合物18-2(700 mg)をジオキサン(10 mL)に溶解し、ジメチルスルホキシイミン(227 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(186 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(235 mg)、炭酸セシウム(1988 mg)を加え、窒素保護下、反応液をマイクロ波(400W)で110℃まで加熱し、1時間反応させた。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物18-3(0.34g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 310.02
【0233】
ステップ4:化合物18の合成
化合物18-3(330 mg)、N-メチルピロリドン(9 mL)、3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール(459 mg)、炭酸セシウム(1043 mg)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(303 mg)及びヨウ化第一銅(305 mg)を混合し、120oCのオイルバスにセットし、16時間加熱反応させた。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、目的とした化合物の粗体を0.24g得、HPLCで精製し(移動相:0.1%氷酢酸水溶液:アセトニトリル=65:35;流速:40 mL/min;カラム温度:25oC;クロマトグラフィーカラム:YMC-Triart Prep C18-S)、化合物18(0.022g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.05 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.31 (s, 1H), 4.32 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.07 (dd, J = 11.4, 3.8 Hz, 1H), 3.93 - 3.74 (m, 3H), 3.64 (td, J = 11.9, 3.2 Hz, 1H), 3.41 - 3.24 (m, 7H), 1.33 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 444.1426.
【0234】
実施例19:化合物19-A及び19-Bの合成
【化75】
【0235】
ステップ1:化合物19-1の合成
化合物13-5(550 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(260 mg)及びジクロロメタン(20 mL)を混合し、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(268 mg)を滴下し、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタン(20 mL)及び飽和重曹(20 mL)を加え、有機相を分離し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物19-1(503 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 555.07.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.96 (s, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 5.45 (q, J = 11.3 Hz, 2H), 4.38 (dd, J = 6.5, 2.1 Hz, 1H), 3.99 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 11.4, 3.5 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 11.5, 2.9 Hz, 1H), 3.42 (td, J = 11.9, 3.0 Hz, 1H), 3.21-3.07 (m, 3H), 2.24 (s, 3H), 1.16 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.57 (t, J = 8.2 Hz, 2H), -0.24 (s, 9H).
【0236】
ステップ2:化合物19-2の合成
化合物19-1(400 mg)、化合物J1(129 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(66.1 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(83 mg)、炭酸セシウム(588 mg)及び1,4-ジオキサン(20 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応した。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物19-2(310 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 546.21.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.01 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 6.36 (s, 1H), 6.20 (s, 1H), 5.54-5.44 (m, 2H), 4.25-4.15 (m, 1H), 3.96-3.80 (m, 2H), 3.72 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.63-3.56 (m, 1H), 3.48-3.40 (m, 1H), 3.38 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 3.27-3.17 (m, 2H), 3.10-2.94 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 1.37-1.26 (m, 1H), 1.24-1.18 (m, 1H), 1.17-1.08 (m, 5H), 0.65-0.57 (m, 2H), -0.20 (s, 9H).
【0237】
ステップ3:化合物19-A及び化合物19-Bの合成
化合物19-2(300 mg)をジクロロメタン(4 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(1.41 g)及びトリフルオロ酢酸(12 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、化合物19(201 mg)を得た。上記化合物19をキラルHPLCで分取し(移動相:n-ヘキサン:エタノール=70:30;流速:40 mL/min;カラム温度:25oC;クロマトグラフィーカラム:CHIRALART Cellulose-SB 30×250)、それぞれ化合物19-A(52 mg)及び化合物19-B(57 mg)を順次得た。
化合物19-A:Rt = 13.5 min.
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 416.1865.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.40 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 4.38-4.19 (m, 1H), 3.96 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.49 (t, J = 10.6 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.11 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 3.04-2.95 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.32-1.27 (m, 1H), 1.22-1.11 (m, 6H).
化合物19-B:Rt = 18.0 min.
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 416.1865.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.39 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 4.23 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 16.5, 8.3 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.8 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 11.8, 3.0 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.10 (td, J = 12.8, 3.5 Hz, 1H), 3.00-2.93 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.36-1.28 (m, 1H), 1.23-1.07 (m, 6H).
【0238】
【0239】
ステップ1:化合物20-1の合成
化合物A1-3(6 g)をテトラヒドロフラン(60 mL)に溶解し、-78℃まで冷却し、2Mリチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン/n-ヘキサン溶液 (3 g、14.00 mL)を滴下し、-78℃で1時間反応させた。反応液にアセトアルデヒド(1.32 g)を加え、-78℃で30分間反応を継続した。次に、ギ酸(2.29 g)及び酢酸エチル(100 mL)を加え、反応液を室温まで昇温した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物20-1(5 g)を得た。
【0240】
ステップ2:化合物20-2の合成
化合物20-1(5 g) 、二酸化マンガン(15.25 g)及びトルエン(80 mL)を混合し、60℃で5時間反応させた。反応液を濾過、洗浄し、母液を収集して濃縮し、化合物20-2(4 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 284.12.
【0241】
ステップ3:化合物20-3の合成
化合物A1-2(500 mg)、化合物20-2(500 mg)及びエタノール(30 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチルで溶解し、飽和重曹、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して化合物20-3(400 mg)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 363.91.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 11.94 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 5.85 (s, 1H), 2.11 (s, 3H).
【0242】
ステップ4:化合物20-4の合成
化合物20-3(400 mg)、N-メチルピロリドン(8 mL)を混合し、マイクロ波で200℃まで加熱し、20分間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物20-4(320 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 343.85.
1H NMR (500 MHz, DMSO -d6) δ 13.03 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.62 (s, 1H), 2.69 (s, 3H).
【0243】
ステップ5:化合物20-5の合成
化合物20-4(320 mg)、(R)-3-メチルモルホリン(250 mg)及びジメチルスルホキシド(5 mL)を混合し、120℃まで加熱し、1時間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物20-5(260 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 425.13.
【0244】
ステップ6:化合物20-6の合成
化合物20-5(260 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(250 mg)及びジクロロメタン(5 mL)を混合し、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(211 mg)を滴下し、室温で30分間反応させた。反応液にジクロロメタン(20 mL)及び飽和重曹(20 mL)を加え、有機相を分離し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、化合物20-6(180 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 555.30.
【0245】
ステップ7:化合物20-7の合成
化合物20-6(180 mg),、ジメチルスルホキシイミン(59.52 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(13.04 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(16.48 mg)、炭酸セシウム(186 mg)及び1,4-ジオキサン(3 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=14:1)、化合物20-7(140 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 520.27.
【0246】
ステップ8:化合物20の合成
化合物20-7(140 mg)をジクロロメタン(2 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(379 mg)及びトリフルオロ酢酸(15.9 g)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、化合物20(80 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 390.27.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.63 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.30 (s, 1H), 3.95 (dd, J = 11.1, 2.8 Hz, 1H), 3.88 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.5 Hz, 1H), 3.49 (td, J = 11.8, 2.7 Hz, 1H), 3.40 (s, 6H), 3.32 (s, 3H), 3.11 (td, J = 12.4, 3.0 Hz, 1H), 1.16 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
【0247】
【0248】
ステップ1:化合物21-1の合成
化合物A1-3(2 g)及びテトラヒドロフラン(20 mL)を混合し、-78℃まで冷却し、窒素雰囲気下、リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン溶液(2M、6.21 mL)を滴下し、-78℃で1時間反応させた。反応液に3-メチルブチルアルデヒド(1.430 g)を加え、-78℃で1時間撹拌を継続した後、反応液を室温まで昇温した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=19:1)、化合物21-1(2.0 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.32 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 5.08 - 5.04 (m, 1H), 2.19 - 2.16 (m, 1H), 1.96 - 1.76 (m, 2H), 1.56 - 1.50 (m, 1H), 1.03 - 1.00 (m, 6H).
【0249】
ステップ2:化合物21-2の合成
化合物21-1(2 g)、二酸化マンガン(5.32 g)及びトルエン(20 mL)を混合し、90oCまで加熱し、16時間反応させた。TLCモニタリングによって、原料が一部残っていることを示した。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、二酸化マンガン(10.63 g)を追加し、90oCまで加熱し続け、2時間反応させた。セライト吸引濾過し、濾液を濃縮した後、化合物21-2(1.6 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.39 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 2.75 (dd, J = 6.7, 1.7 Hz, 2H), 2.34 -2.26 (m, 1H), 1.03 (d, J = 6.6 Hz, 6H).
【0250】
ステップ3:化合物21-3の合成
化合物21-2(1.5g)、5-ヒドラジノ-1H-ピラゾール塩酸塩(3.10 g)及びエタノール(20 mL)を混合し、80℃まで加熱し、撹拌しながら一晩反応させた。溶媒を濃縮留去した後、N-メチルピロリドン(20 mL)、5-ヒドラジノ-1H-ピラゾール塩酸塩(3.10 g)を順次加え、130℃まで加熱し、撹拌しながら2時間反応させた。室温まで冷却し、水(50 mL)を加え、固体を析出させ、濾過、乾燥して化合物21-3(1.5 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 385.99.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.72 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 3.04 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.33 - 2.25 (m, 1H), 1.06 (d, J = 6.7 Hz, 6H).
【0251】
ステップ4:化合物21-4の合成
化合物21-3(1 g)、(R)-3-メチルモルホリン(1.313 g)及びジメチルスルホキシド(10 ml)を混合し、120oCまで加熱し、1時間反応させた。室温まで冷却した後、水(50 mL)に滴下し、吸引濾過し、乾燥して化合物21-4(1.5 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 467.07.
1H NMR (500 MHz, CDCl3d) δ 7.62 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.87-6.82 (m, 1H), 4.36 - 4.34 (m, 1H), 4.06 (dd, J = 11.5, 3.8 Hz, 1H), 3.96 (dd, J = 13.0, 3.0 Hz, 1H), 3.84 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 11.5, 3.2 Hz, 1H), 3.62 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.34 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.92 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.29 - 2.23 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.03 (dd, J = 6.6, 1.3 Hz, 6H).
【0252】
ステップ5:化合物21-5の合成
化合物21-4(1.2 g)、ジイソプロピルエチルアミン(0.672 mL)及びジクロロメタン(20 mL)を混合し、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(0.515 g)を加え、室温で撹拌しながら一晩反応させた。残留物を酢酸エチル(50 mL)で溶解し、有機相を飽和重曹水溶液、水で順次洗浄し、有機相を分離し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=4:1)、化合物21-5(0.57 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 597.16.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.63 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.02 (s, 1H), 6.54 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 5.80 - 5.63 (m, 2H), 4.39 - 4.20 (m, 1H), 4.00 (dd, J = 11.5, 3.8 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 13.2, 2.9 Hz, 1H), 3.78 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.4, 3.2 Hz, 1H), 3.55 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.45 - 3.33 (m, 2H), 3.23 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.89 (dd, J = 7.2, 3.5 Hz, 2H), 2.27 - 2.22 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.04 (dd, J = 6.6, 1.8 Hz, 6H), 0.79 - 0.70 (m, 2H), -0.16 (s, 9H).
【0253】
ステップ6:化合物21-6の合成
化合物21-5(0.16g)及びジメチルスルホキシイミン(0.027 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.012 g)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(0.016 g)、炭酸セシウム(0.175 g)、ジオキサン(5 mL)を混合し、窒素保護下、80℃まで加熱し、1時間反応させた。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物21-6(0.17 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 562.26
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.62 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.24 (s, 1H), 5.74 (q, J = 11.0 Hz, 2H), 4.32 - 4.29 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 11.3, 3.7 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 13.2, 2.9 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 11.4, 3.1 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.44 - 3.36 (m, 2H), 3.27 (d, J = 1.4 Hz, 6H), 3.20 (td, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 7.1, 3.3 Hz, 2H), 2.18 (hept, J = 6.8 Hz, 1H), 1.25 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.98 (dd, J = 6.6, 1.5 Hz, 6H), 0.78 - 0.70 (m, 2H), -0.15 (s, 9H).
【0254】
ステップ7:化合物21の合成
化合物21-6をジクロロメタン(10 ml)に溶解し、トリエチルシラン(207 mg)、トリフルオロ酢酸(2.115 ml)を加え、室温で半時間反応させた。飽和重曹溶液でpH8に調整し、有機相を飽和重曹水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。吸引濾過し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物21(0.067 g)を得た。
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 432.2175.
1H NMR (500 MHz, Chloroform-d) δ 7.58 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.27 (s, 1H), 4.36 - 4.34 (m, 1H), 4.05 (dd, J = 11.3, 3.7 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 13.0, 3.0 Hz, 1H), 3.88 - 3.73 (m, 2H), 3.64 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.35 - 3.28 (m, 7H), 2.82 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.22 - 2.17 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.97 (d, J = 6.6 Hz, 6H).
【0255】
【0256】
ステップ1:化合物22-1の合成
化合物A1-3(6 g)及びテトラヒドロフラン(60 mL)を混合し、-78℃まで冷却し、窒素雰囲気下、リチウムジイソプロピルアミド(2M、18.6 mL)を滴下し、-78℃で1時間反応させた。反応液にシクロプロピルホルムアルデヒド(3.5 g)を加えた。-78℃で1時間撹拌を継続した後、反応液を室温まで昇温した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物22-1(6 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.33 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 4.36 - 4.23 (m, 1H), 2.39 (dd, J = 6.7, 2.5 Hz, 1H), 1.59 - 1.54 (m, 1H), 0.80 - 0.64 (m, 1H), 0.62 - 0.43 (m, 3H).
【0257】
ステップ2:化合物22-2の合成
化合物22-1(6 g) 、二酸化マンガン(33.5 g)及びトルエン(60 mL)を混合し、90oCまで加熱し、3時間反応させた。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、化合物22-2(5.8 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.40 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 2.39 - 2.15 (m, 1H), 1.45 - 1.38 (m, 2H), 1.22 - 1.08 (m, 2H).
【0258】
ステップ3:化合物22-3の合成
化合物22-2(5.7 g)及びテトラヒドロフラン(60 mL)を混合し、ヒドラジンのテトラヒドロフラン溶液(1 M、0.743 mL)を加えた。1時間反応させた後、ヒドラジンのテトラヒドロフラン溶液(1 M、0.338 mL)を追加し、室温で一晩反応させた。反応液を濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=4:1)、化合物22-3(2.4 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 303.82.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.48 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 2.61-2.55 (m, 1H), 1.03-0.98 (m, 4H).
【0259】
ステップ4:化合物22-4の合成
化合物22-3(2.4 g)、(R)-3-メチルモルホリン(4.00 g)及びジメチルスルホキシド(50 mL)を混合し、120oCまで加熱して反応させた。室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、それぞれ水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、化合物22-4(2.9 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 385.01.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 10.10 (brs, 1H), 6.99 (s, 1H), 4.40 - 4.26 (m, 1H), 4.03 (dd, J = 11.5, 3.9 Hz, 1H), 3.90 (dd, J = 13.2, 3.0 Hz, 1H), 3.82 - 3.74 (m, 2H), 3.61 (td, J = 11.9, 3.1 Hz, 1H), 3.30 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.53 - 2.44 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.05 - 1.03 (m, 2H), 1.03 - 1.00 (m, 2H).
【0260】
ステップ5:化合物22-5の合成
化合物22-4(2.9 g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)を混合し、氷冷下、60%水素化ナトリウム(0.362 g)を加え、半時間反応させた後、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(2.008 mL)を滴下し、室温で1時間反応させた。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、5分間撹拌し、酢酸エチルで抽出し、有機相をそれぞれ水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、濾液を濃縮した後、得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)、化合物22-5(3.2 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 515.14.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 6.97 (s, 1H), 5.56 (s, 2H), 4.35 (dd, J = 6.9, 2.9 Hz, 1H), 4.07 - 3.97 (m, 2H), 3.86 - 3.71 (m, 2H), 3.71 - 3.49 (m, 3H), 3.26 (td, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 2.49 - 2.46 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.07 - 1.05 (m, 2H), 1.01 - 0.99 (m, 2H), 0.93 - 0.89 (m, 2H), -0.06 (s, 9H).
【0261】
ステップ6:化合物22-6の合成
化合物22-5(0.259 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.116 g)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(0.146 g)、炭酸セシウム(1.647 g)及びジオキサン(20 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃まで加熱し、2時間反応させた。室温まで自然冷却し、吸引濾過し、濾液を濃縮した後、得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物22-6(1.2 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 480.29.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 6.22 (s, 1H), 5.55 (s, 2H), 4.44 - 4.25 (m, 1H), 3.98 (td, J = 14.0, 12.9, 3.3 Hz, 2H), 3.77 (t, J = 2.5 Hz, 2H), 3.60 (tdd, J = 9.5, 4.8, 3.0 Hz, 3H), 3.26 (s, 7H), 2.43 (tt, J = 8.3, 5.1 Hz, 1H), 1.25 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.05 (dt, J = 5.9, 2.9 Hz, 2H), 1.02 - 0.82 (m, 4H), -0.07 (s, 9H).
【0262】
ステップ7:化合物22-7の合成
化合物22-6(1.2 g)をジクロロメタン(60 mL)に溶解し、トリエチルシラン(4.00 mL)及びトリフルオロ酢酸(29.7 mL)を加え、室温で半時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物22-7(0.82 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.91 (brs, 1H), 6.23 (s, 1H), 4.33 - 4.29 (m, 1H), 4.00 (dd, J = 11.4, 3.7 Hz, 1H), 3.87 (dd, J = 13.1, 2.9 Hz, 1H), 3.78 (d, J = 2.1 Hz, 2H), 3.62 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.29 - 3.24 (m, 7H), 2.48 - 2.43 (m, 1H), 1.26 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.08-0.97 (m, 2H), 0.92 - 0.89 (m, 2H).
【0263】
ステップ8:化合物22-8の合成
化合物22-7(400 mg)、3-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(742 mg)、炭酸セシウム(1119 mg)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(326 mg)、ヨウ化第一銅(327 mg)及びN-メチルピロリドン(20 mL)を混合し、窒素雰囲気下、マイクロ波(400 W)で140℃まで加熱し、1時間反応させた。室温まで冷却した後、アンモニア水(10 mL)及び酢酸エチルを加えて希釈し、それぞれ水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。吸引濾過し、濾液を濃縮した後、得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:4)、化合物22-8(0.442 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 546.27.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.58 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.27 (s, 1H), 5.46 (s, 2H), 4.36 - 4.33 (m, 1H), 4.03 (dd, J = 11.4, 3.7 Hz, 1H), 3.97 (dd, J = 13.2, 2.9 Hz, 1H), 3.87-3.76 (m, 2H), 3.69 - 3.54 (m, 3H), 3.32 - 3.26 (m, 7H), 2.52 - 2.47 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 (dd, J = 7.6, 5.2 Hz, 2H), 0.95 - 0.88 (m, 4H), -0.02 (s, 9H).
【0264】
ステップ9:化合物22の合成
化合物22-8(0.2 g)をジクロロメタン(10 mL)に溶解し、トリエチルシラン(0.585 mL)及びトリフルオロ酢酸(4.36 mL)を加え、室温で撹拌しながら半時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物22(0.037g)を得た。
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 416.1866.
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.56 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.28 (s, 1H), 4.37 - 4.32 (m, 1H), 4.05 (dd, J = 11.4, 3.7 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 13.0, 2.9 Hz, 1H), 3.88 - 3.71 (m, 2H), 3.64 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.34 - 3.29 (m, 7H), 2.51 - 2.47 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.16 - 1.14 (m, 2H), 0.95 - 0.93 (m, 2H).
【0265】
【0266】
ステップ1:化合物23-1の合成
化合物A1-4(2.5 g)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、窒素保護下、トリフルオロメチルトリメチルシラン(3.75 g)を滴下し、室温で10分間反応させた。テトラブチルアンモニウムフルオリド(0.1 mL)を加え、室温で30分間反応させ、さらに塩酸の水溶液(6N、1.1 mL)を加え、室温で5時間撹拌し、酢酸エチルを加えて希釈し、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物23-1(1.9 g)を得た。
【0267】
ステップ2:化合物23-2の合成
化合物23-1(1.9 g)、二酸化マンガン(4 g)及びトルエン(30 mL)を混合し、70℃で5時間反応させた。反応液を濾過、洗浄し、母液を収集して濃縮し、化合物23-2(1.3 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 338.42.
【0268】
ステップ3:化合物23-3の合成
化合物A1-2(3 g)、化合物23-2(1.1 g)及びエタノール(15 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチルで溶解し、飽和重曹、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して化合物23-3(550 mg)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 418.03.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.25 (s, 1H), 10.76 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.60 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 5.99 (d, J = 15.8 Hz, 1H).
【0269】
ステップ4:化合物23-4の合成
化合物23-3(500 mg)、N-メチルピロリドン(5 mL)を混合し、マイクロ波で200℃まで加熱し、20分間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物23-4(200 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 398.00.
1H NMR (500 MHz, DMSO -d6) δ 13.32 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.74 (s, 1H).
【0270】
ステップ5:化合物23-5の合成
化合物23-4(170 mg)、(R)-3-メチルモルホリン(100 mg)及びジメチルスルホキシド(3 mL)を混合し、120℃まで加熱し、1時間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物23-5(150 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 479.10.
1H NMR (500 MHz, DMSO -d6) δ 13.15 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.47 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 11.4, 3.2 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 11.5, 2.8 Hz, 1H), 3.47 (td, J = 11.9, 2.8 Hz, 1H), 3.19 (td, J = 12.8, 3.6 Hz, 1H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
【0271】
ステップ6:化合物23-6の合成
化合物23-5(150 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(105 mg)及びジクロロメタン(10 mL)を混合し、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(89 mg)を滴下し、室温で30分間反応させた。反応液にジクロロメタン(30 mL)及び飽和重曹(30 mL)を加え、有機相を分離し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、化合物23-6(110 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 609.30.
【0272】
ステップ7:化合物23-7の合成
化合物23-6(110 mg)、ジメチルスルホキシイミン(33.7 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(8.28 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(10.46 mg)、炭酸セシウム(118 mg)及び1,4-ジオキサン(5 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=15:1)、化合物23-7(90 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 574.17.
【0273】
ステップ8:化合物23の合成
化合物23-7(90 mg)をジクロロメタン(4 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(182 mg)及びトリフルオロ酢酸(2.8 g)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、化合物23(40 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 444.16.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.97 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.28 (s, 1H), 4.32 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.03-3.88 (m, 2H), 3.75 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.6 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 11.7, 2.6 Hz, 1H), 3.39 (s, 6H), 3.14 (td, J = 12.7, 3.6 Hz, 1H), 1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0274】
【0275】
ステップ1:化合物24-1の合成
化合物A1-3(1.3 g)及びテトラヒドロフラン(30 mL)を混合し、-78℃まで冷却し、リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン/n-ヘキサン溶液(2 M、3.5 mL)を滴下し、-78℃で1時間反応させた。反応液に化合物A1-2(1 g)を加え、-78℃で30分間反応を継続した。次に、ギ酸(0.5 g)及び酢酸エチル(100 mL)を加え、反応液を室温まで昇温した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物24-1(1.3 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 7.76 (s, 1H), 5.88 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.95 (dt, J = 9.3, 4.7 Hz, 1H), 2.49-2.37 (m, 1H), 2.37-2.23 (m, 1H), 2.05 (m, 1H), 1.85 (m, 1H).
【0276】
ステップ2:化合物24-2の合成
化合物11-1(1.3 g)、二酸化マンガン(4 g)及びトルエン(30 mL)を混合し、70℃で5時間反応させた。反応液を濾過、洗浄し、母液を収集し濃縮して化合物24-2(1 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 7.93 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 3.21 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.79-2.59 (m, 2H).
【0277】
ステップ3:化合物24-3の合成
化合物A1-2(1 g)、化合物24-2(1 g)及びエタノール(20 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチルで溶解し、飽和重曹、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して化合物24-3(600 mg)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 446.31.
【0278】
ステップ4:化合物24-4の合成
化合物24-3(600 mg)、N-メチルピロリドン(5 mL)を混合し、マイクロ波で200℃まで加熱し、20分間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して(250 mg)化合物24-4を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 426.01.
【0279】
ステップ5:化合物24-5の合成
化合物24-4(250 mg)、(R)-3-メチルモルホリン(200 mg)及びジメチルスルホキシド(3 mL)を混合し、120℃まで加熱し、1時間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物24-5(170 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 507.04.
1H NMR (500 MHz, DMSO -d6) δ 13.09 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 6.64 (s, 1H), 3.50 -3.41 (m, 2H), 3.31 (t, J = 7.1 Hz, 4H), 2.95-2.79 (m, 2H), 2.18 (t, J = 8.1 Hz, 3H), 1.98-1.84 (m, 3H).
【0280】
ステップ6:化合物24の合成
化合物24-5(100 mg)、ジメチルスルホキシイミン(37 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(9 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(11 mg)、炭酸セシウム(193 mg)及び1,4-ジオキサン(5 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=15:1)、化合物24(50 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 472.21.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.68 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 4.30 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 3.96 (dd, J = 11.1, 2.6 Hz, 1H), 3.88 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.5 Hz, 1H), 3.53-3.45 (m, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.21-3.05 (m, 3H), 2.73 (dq, J = 22.3, 11.3 Hz, 2H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
【0281】
【0282】
ステップ1:化合物25-1の合成
化合物A1-3(10 g)及びテトラヒドロフラン(100 mL)を混合し、-78℃まで冷却し、リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン/n-ヘキサン溶液(2 M、29 mL)を滴下し、-78℃で1時間反応させた。反応液にピバルアルデヒド(7.15 g)を加え、-78℃で30分間反応を継続した。次に、ギ酸(3.82 g)及び酢酸エチル(100 mL)を加え、反応液を室温まで昇温した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物25-1(9.7 g)を得た。
【0283】
ステップ2:化合物25-2の合成
化合物25-1(9.5 g)及びトルエン(180 mL)を混合し、70℃まで昇温し、一晩反応させた。反応液を濾過、濃縮して化合物25-2(9.3 g)を得た。
【0284】
ステップ3:化合物25-3の合成
化合物25-2(9 g)及びテトラヒドロフラン(90 mL)を混合し、0℃まで冷却し、ヒドラジンのテトラヒドロフラン溶液(1 M、30 mL)を滴下し、室温で一晩反応させた。反応液を濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)、化合物25-3(2.9 g)を得た。
MS (ESI, [M-H]-) m/z: 317.83.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.59 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 1.61 (s, 9H).
【0285】
ステップ4:化合物25-4の合成
化合物25-3(2.8 g)、(R)-3-メチルモルホリン(4.44 g)及びジメチルスルホキシド(15 mL)を混合し、120℃まで加熱し、一晩反応させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)を加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)、化合物25-4(3.2 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 401.10.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.68 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 4.43-4.31 (m, 1H), 3.97-3.84 (m, 2H), 3.71 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 11.4, 2.8 Hz, 1H), 3.46 (td, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.11 (td, J = 12.7, 3.7 Hz, 1H), 1.56 (s, 9H), 1.15 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0286】
ステップ5:化合物25-5の合成
化合物25-4(3 g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(15 mL)を混合し、0℃まで冷却し、60%水素化ナトリウム(360 mg)を分割して加え、0℃で0.5時間反応させた。反応液に2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(1.87 g)を加え、0℃で0.5時間反応させた。反応液に酢酸エチル(150 mL)及び飽和塩化アンモニウム(50 mL)を加え、有機相を分離し、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物25-5(3.64 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 531.12.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (s, 1H), 5.50 (s, 2H), 4.47-4.38 (m, 1H), 4.01-3.90 (m, 2H), 3.72 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.62-3.55 (m, 3H), 3.45 (td, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.12 (td, J = 12.8, 3.7 Hz, 1H), 1.57 (s, 9H), 1.16 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.83-0.75 (m, 2H), -0.12 (s, 9H).
【0287】
ステップ6:化合物25-6の合成
化合物25-5(1.5 g)、ジメチルスルホキシイミン(290 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(129 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(164 mg)、炭酸セシウム(1.84 g)及び1,4-ジオキサン(20 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物25-6(1.02 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 496.30.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.13 (s, 1H), 5.44 (s, 2H), 4.33-4.24 (m, 1H), 3.94 (dd, J = 11.2, 3.3 Hz, 1H), 3.89-3.83 (m, 1H), 3.73 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H), 3.60-3.54 (m, 2H), 3.47 (td, J = 11.8, 3.0 Hz, 1H), 3.38 (s, 6H), 3.07 (td, J = 12.7, 3.7 Hz, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.14 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.87-0.75 (m, 2H), -0.10 (s, 9H).
【0288】
ステップ7:化合物25-7の合成
化合物25-6(1 g)をジクロロメタン(10 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(2.93g)及びトリフルオロ酢酸(30 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:4)、化合物25-7(636 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 366.19.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.08 (s, 1H), 6.09 (s, 1H), 4.27-4.18 (m, 1H), 3.93 (dd, J = 11.2, 3.3 Hz, 1H), 3.80-3.68 (m, 2H), 3.63 (dd, J = 11.3, 2.8 Hz, 1H), 3.47 (td, J = 11.8, 3.0 Hz, 1H), 3.36 (s, 6H), 3.06 (td, J = 12.6, 3.7 Hz, 1H), 1.42 (s, 9H), 1.13 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0289】
ステップ8:化合物25-8の合成
化合物25-7(400 mg)、3-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(532 mg)、ヨウ化第一銅(313 mg)、(1R,2R)-シクロヘキサン-1,2-ジアミン(375 mg)、炭酸セシウム(1.07 g)及びN-メチルピロリドン(10 mL)を混合し、マイクロ波で140℃まで加熱し、1時間反応させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)を加え、有機相を1 Mアンモニア水溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物25-8(88 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 562.30.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.19 (s, 1H), 5.41 (s, 2H), 4.31-4.21 (m, 1H), 3.95 (dd, J = 11.2, 3.0 Hz, 1H), 3.84 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.2, 2.5 Hz, 1H), 3.61-3.55 (m, 2H), 3.49 (td, J = 11.7, 2.6 Hz, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.11 (td, J = 12.6, 3.6 Hz, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.16 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.88-0.84 (m, 2H), -0.03 (s, 9H).
【0290】
ステップ9:化合物25の合成
化合物25-8(80 mg)をジクロロメタン(1 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(331 mg)及びトリフルオロ酢酸(3 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水順次で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=20:1)、化合物25(48 mg)を得た。
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 432.2180.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.63 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 6.72 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 4.30-4.22 (m, 1H), 3.95 (dd, J = 11.2, 3.3 Hz, 1H), 3.84 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.8 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 11.8, 3.0 Hz, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.10 (td, J = 12.6, 3.7 Hz, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.16 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0291】
【0292】
ステップ1:化合物26-1の合成
化合物A1-4(5.3 g)及びテトラヒドロフラン(100 mL)を混合し、0℃まで冷却し、85%ヒドラジン水和物溶液(817 mg)を滴下し、室温で一晩反応させた。反応液を濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物26-1(1.8 g)を得た。
MS (ESI, [M-H]-) m/z: 261.83.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 14.05 (s, 1H), 8.03-7.99 (m, 1H), 7.53 (s, 1H).
【0293】
ステップ2:化合物26-2の合成
化合物26-1(1.8 g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(30 mL)を混合し、0℃まで冷却し、N-ブロモスクシンイミド(1.34 g)を分割して加え、反応液を室温まで昇温し、一晩撹拌した。反応液に酢酸エチル(100 mL)を加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物26-2(1.72 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 14.35 (s, 1H), 7.67 (s, 1H).
【0294】
ステップ3:化合物26-3の合成
化合物26-2(1.7 g)、(R)-3-メチルモルホリン(2.51 g)及びジメチルスルホキシド(10 mL)を混合し、120℃まで加熱し、2時間反応させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)を加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物26-3(1.75 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 422.94.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.37 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 4.48-4.35 (m, 1H), 3.99-3.87 (m, 2H), 3.71 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 11.4, 2.9 Hz, 1H), 3.46 (td, J = 11.7, 2.9 Hz, 1H), 3.15 (td, J = 12.8, 3.7 Hz, 1H), 1.17 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0295】
ステップ4:化合物26-4の合成
化合物26-3(1.7 g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)を混合し、0℃まで冷却し、60%水素化ナトリウム(193 mg)を分割して加え、0℃で0.5時間反応させた。反応液に2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(1.0 g)を加え、0℃に保持しながら0.5時間反応させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)及び飽和塩化アンモニウム(50 mL)を加え、有機相を分離し、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、化合物26-4(1.85 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 552.90.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (s, 1H), 5.52 (s, 2H), 4.53-4.43 (m, 1H), 4.06 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.94 (dd, J = 11.4, 3.3 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.63-3.52 (m, 3H), 3.45 (td, J = 11.6, 2.6 Hz, 1H), 3.16 (td, J = 13.0, 3.7 Hz, 1H), 1.18 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.86-0.78 (m, 2H), -0.10 (s, 9H).
【0296】
ステップ5:化合物26-5の合成
化合物26-4(1.8 g)、ジメチルスルホキシイミン(333 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(298 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(376 mg)、炭酸セシウム(2.12 g)及び1,4-ジオキサン(20 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物26-5(1.42 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 518.13.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.10 (s, 1H), 5.46 (s, 2H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.97-3.89 (m, 2H), 3.73 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 11.5, 2.8 Hz, 1H), 3.56 (dq, J = 9.7, 3.0 Hz, 2H), 3.46 (td, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.39 (s, 6H), 3.10 (td, J = 12.8, 3.7 Hz, 1H), 1.15 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.88-0.78 (m, 2H), -0.09 (s, 9H).
【0297】
ステップ6:化合物26-6の合成
化合物26-5(500 mg)、シクロプロピルアセチレン(637 mg)、ヨウ化第一銅(55 mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)二塩化パラジウム(203 mg)、トリエチルアミン(293 mg)、炭酸セシウム(2.12 g)及びアセトニトリル(10 mL)を混合し、窒素雰囲気下、85℃で一晩反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物26-6(298 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 504.30.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.07 (s, 1H), 5.45 (s, 2H), 4.36-4.26 (m, 1H), 3.98-3.86 (m, 2H), 3.73 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.61 (dd, J = 11.3, 2.7 Hz, 1H), 3.54 (dq, J = 9.8, 3.0 Hz, 2H), 3.49-3.42 (m, 1H), 3.38 (s, 6H), 3.09 (td, J = 12.8, 3.7 Hz, 1H), 1.57 (tt, J = 8.3, 5.0 Hz, 1H), 1.14 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.92-0.86 (m, 2H), 0.86-0.79 (m, 2H), 0.79-0.74 (m, 2H), -0.10 (s, 9H).
【0298】
ステップ7:化合物26-7の合成
化合物26-6(290 mg)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(1.46 g)及びトリフルオロ酢酸(15 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物26-7(191 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 374.20.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.66 (s, 1H), 6.04 (s, 1H), 4.25 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 11.2, 3.2 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 11.3, 2.7 Hz, 1H), 3.46 (td, J = 11.7, 2.9 Hz, 1H), 3.36 (s, 6H), 3.08 (td, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 1.56 (tt, J = 8.3, 5.0 Hz, 1H), 1.13 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.90-0.84 (m, 2H), 0.78-0.72 (m, 2H).
【0299】
ステップ8:化合物26-8の合成
化合物26-7(150 mg)、3-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(260 mg)、ヨウ化第一銅(115 mg)、(1R,2R)-シクロヘキサン-1,2-ジアミン(138 mg)、炭酸セシウム(393 mg)及びN-メチルピロリドン(5 mL)を混合し、マイクロ波で140℃まで加熱し、0.5時間反応させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)を加え、有機相を1 Mアンモニア水溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物26-8(113 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 570.40.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.98 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.12 (s, 1H), 5.40 (s, 2H), 4.35-4.24 (m, 1H), 3.98-3.86 (m, 2H), 3.74 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.6 Hz, 1H), 3.58 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.48 (td, J = 11.8, 2.8 Hz, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.12 (td, J = 12.7, 3.7 Hz, 1H), 1.61 (tt, J = 8.3, 5.0 Hz, 1H), 1.17 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.92 (td, J = 6.6, 3.9 Hz, 2H), 0.85 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 0.82-0.78 (m, 2H), -0.04 (s, 9H).
【0300】
ステップ9:化合物26の合成
化合物26-8(100 mg)をジクロロメタン(1 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(408 mg)及びトリフルオロ酢酸(3 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタン(30 mL)を加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=19:1)、化合物26(48 mg)を得た。
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 440.1872.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.78 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.12 (s, 1H), 4.35-4.26 (m, 1H), 3.95 (dd, J = 11.2, 3.1 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.63 (dd, J = 11.3, 2.7 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 11.7, 2.8 Hz, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.12 (td, J = 12.7, 3.5 Hz, 1H), 1.64-1.58 (m, 1H), 1.17 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.94-0.89 (m, 2H), 0.83-0.78 (m, 2H).
【0301】
【0302】
ステップ1:化合物27-1の合成
化合物A1-4(2 g)、化合物Q1(5.19 g)及びエタノール(30 mL)を混合し、室温で1時間反応させた。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチルで溶解し、飽和重曹、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して化合物27-1(2.6 g)を得た。
MS: (ESI, [M+H]+) m/z: 390.24.
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 11.73 (s, 1H), 10.75 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 5.65 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 1.83 (dq, J = 8.5, 5.1 Hz, 1H), 1.01-0.85 (m, 2H), 0.74-0.61 (m, 2H).
【0303】
ステップ2:化合物27-2の合成
化合物27-1(2.6 g)、N-メチルピロリドン(20 mL)を混合し、マイクロ波で200℃まで加熱し、20分間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物27-2(1.6 g)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 370.14.
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.82 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 6.34 (s, 1H), 2.01 (dt, J = 8.4, 4.6 Hz, 1H), 1.06-0.96 (m, 2H), 0.86-0.70 (m, 2H).
【0304】
ステップ3:化合物27-3の合成
化合物27-2(500 mg)、(R)-3-メチルモルホリン(274 mg)及びジメチルスルホキシド(5 mL)を混合し、120℃まで加熱し、1時間反応させた。反応液に水を加え、固体を析出させ、濾過、洗浄、乾燥して化合物27-3 (260 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 451.28.
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6)δ 12.59 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.43 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 11.3, 3.0 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.63 (dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 11.8, 2.7 Hz, 1H), 3.16 (td, J = 12.9, 3.4 Hz, 1H), 2.03-1.91 (m, 1H), 1.19 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 0.76 (d, J = 3.3 Hz, 2H).
【0305】
ステップ4:化合物27の合成
化合物27-3(260 mg)、ジメチルスルホキシイミン(81 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(26 mg)、4,5-ビスジフェニルホスフィノ-9,9-ジメチルキサンテン(33 mg)、炭酸セシウム(376 mg)及び1,4-ジオキサン(7 mL)を混合し、窒素雰囲気下、80℃で1時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物27(80 mg)を得た。
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 416.1896.
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.45 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.16 (s, 1H), 4.30 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.99-3.86 (m, 2H), 3.75 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.3, 2.8 Hz, 1H), 3.49 (td, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.41 (s, 6H), 3.12 (td, J = 12.7, 3.5 Hz, 1H), 2.00-1.90 (m, 1H), 1.17 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 0.74 (d, J = 3.4 Hz, 2H).
【0306】
【0307】
ステップ1:化合物28-1の合成
化合物26-5(0.5 g)、(N1,N2-ビス(4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルフェニル)オキサミド(63 mg)、銅アセチルアセトネート(50 mg)、水酸化リチウム(69 mg)及びジメチルスルホキシド(10 mL)、水(3 mL)を混合し、窒素雰囲気下、マイクロ波で140℃まで加熱し、0.5時間反応させた。反応液に酢酸エチルを加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物28-1(400 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 456.30.
【0308】
ステップ2:化合物28-2の合成
化合物28-1(0.4 g)、水酸化カリウム(1 g)、アセトニトリル(10 mL)及び水(10 mL)を混合し、-20℃まで冷却し、窒素雰囲気下、ブロモフルオロメチルホスホン酸ジエチル(0.7 g)を分割して加え、反応液を-20℃で30分間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、濃縮し、得られた粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、化合物28-2(330 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 506.26.
【0309】
ステップ3:化合物28-3の合成
化合物28-2(330 mg)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(0.8 g)及びトリフルオロ酢酸(9 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタンを加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物28-3(220 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 376.05.
【0310】
ステップ4:化合物28-4の合成
化合物28-3(220 mg)、3-ヨード-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(385 mg)、ヨウ化第一銅(165 mg)、(1R,2R)-シクロヘキサン-1,2-ジアミン(198 mg)、炭酸セシウム(572 mg)及びN-メチルピロリドン(11 mL)を混合し、マイクロ波で140℃まで加熱し、0.5時間反応させた。反応液に酢酸エチルを加え、有機相を1 Mアンモニア水溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾液を濃縮した後、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物28-4(200 mg)を得た。
MS (ESI, [M+H]+) m/z: 572.27.
【0311】
ステップ5:化合物28の合成
化合物28-4(200 mg)をジクロロメタン(3 mL)に溶解し、0℃まで冷却し、トリエチルシラン(405 mg)及びトリフルオロ酢酸(5 mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応液にジクロロメタン(40 mL)を加えて希釈し、飽和重曹溶液でpH8に調整した。有機相を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮し、粗体をカラムクロマトグラフィーで分離精製し(ジクロロメタン:メタノール=18:1)、化合物28(120 mg)を得た。
HRMS: (ESI, [M+H]+) m/z: 442.1469.
1HNMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.74 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.15 (s, 1H), 4.39-4.27 (m, 1H), 4.01-3.87 (m, 2H), 3.75 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 11.4, 2.8 Hz, 1H), 3.49 (dd, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.44 (s, 6H), 3.14 (td, J = 12.7, 3.7 Hz, 1H), 1.18 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
【0312】
試験例1:インビトロでのATRキナーゼ阻害活性の選別
50ng/μLのATR母液をキナーゼ緩衝液(50 mM HEPES、10 mM MgCl2、2mM DTT、1 mM EGTA、0.01% Tween 20)で希釈し、0.0835ng/μLの1.67×作動液(最終濃度0.05ng/μL)を6μL/ウェルで添加し、ナノリットルのピペットを用いて、DMSOに溶解した種々の化合物を、4倍勾配の合計7濃度で、化合物の最終濃度が1000nM~0.24nMとなり、陽性が100nM~0.024nMとなるようにウェルに添加し、同時にブランクコントロールウェル(酵素不含)及び陰性コントロールウェル(酵素含有、溶媒DMSO入り)を設定した。酵素と化合物又は溶媒を30分間反応させた後、キナーゼ緩衝液で調製された50μMの5×ATP(最終濃度10μM)と0.5μMの5×基質(最終濃度0.1μM、U Light-poly GT)を1:1で混合したものを、4μL/ウェルでウェルに添加した。封止膜でプレートを封止した後、室温で2時間反応させ、次にウェルごとに40mMの4×EDTA(最終濃度10mM)5μLを添加し、室温で5分間反応させ、さらにウェルごとに8nMの4×検出試薬(最終濃度2nM、Eμ-anti-phospho-tyrosine antibody)5μLを添加し、室温で1時間インキュベートした。PE機器(励起:320又は340nm、発光:665nm)でプレートリーディングし、4パラメータフィッティングによりIC50を算出した。結果を表1に示し、ただし、AはIC50<50nMを表す。
【0313】
【0314】
試験例2:TMD-8細胞におけるCHK1リン酸化阻害活性の測定
良好な増殖状態にあるTMD-8細胞を採取し、遠心管に集め、細胞密度を1×107個/mLに調整し、384ウェルプレート(4μL/ウェル)に接種し、ナノリットルのピペットを用いて、化合物を2連ウェルに最終濃度が1000nM~0.24nMとなるように添加し、同時にコントロールを設定した。細胞培養器にて0.5時間培養を続けた後、10mM HU(4μL/ウェル)を添加し、室温で2時間インキュベートした後、p-CHK1(Ser345)アッセイキット(メーカー:perkinelmer)及びEnvisionプレートリーダーのAlphaLISAプログラムを使用して検出し、4パラメータ分析し、用量反応曲線をフィッティングさせ、IC50を算出したところ、実施例の化合物によるTMD-8細胞へのCHK1リン酸化阻害活性IC50<50nMであることを示した。
【0315】
試験例3:TMD-8細胞増殖阻害活性の測定
良好な増殖状態にあるTMD-8細胞を採取し、遠心管に回収し、細胞密度を4×104個/mLに調整し、96ウェルプレート(100μL/ウェル)に接種し、細胞培養器にて一晩培養し、ナノリットルのピペットを用いて、化合物を2連ウェルに最終濃度が10000nM~4.57nMとなるように添加し、同時にコントロールを設定した。細胞培養器にて72時間培養を続けた後、検出試薬CCK-8(メーカー:同仁化学、10μL/ウェル)を添加し、細胞培養器にて4時間インキュベートした後、Envisionプレートリーダーで450nMおける吸光値を測定し、4パラメータ分析し、用量反応曲線をフィッティングさせ、IC50を算出し、結果を表2に示し、ただし、AはIC50≦200nMを示す。
【0316】
【0317】
試験例4:インビトロでの肝ミクロソーム安定性の測定
最終的なインキュベーション系200μLには、肝ミクロソーム20μL(タンパク質濃度:5mg/mL)、NADPH+MgCl220μL、基質2μL、PBS緩衝液158μLを含む。ただし、有機溶媒の割合は1%とした。種ごとに2連(0.2mLずつ)設定した。各チューブに基質と酵素の均一な混合溶液を合計体積180μL調製しておき、NADPHとそれぞれ37℃で5分間プレインキュベートした後、NADPH+MgCl2を20μL添加、混合し、それぞれ0、15、60分で50μL取り出し、内部標準を含む氷アセトニトリルで反応を停止させた。
【0318】
インキュベートした試料を50μL吸い取り、内部標準を含むアセトニトリルを300μL添加して沈殿させ、5分間ボルテックス振とうした後、10分間遠心分離(13000rpm、20℃)した。80μLの上清を96ウェルプレートに吸い取り、超純水80μLで希釈して均一混合し、試料1μLを注入してLC-MS/MS分析を行った。試験結果を表3に示す。
【0319】
【0320】
試験例5:マウスにおける化合物の薬物動態評価
体重18~22g のICRマウスは、3~5日馴染ませた後、各群9匹ずつ4群に無作為に分け、被験化合物を10mg/kgの用量でそれぞれ強制経口投与(IG)し、1mg/kgの用量でそれぞれ静注(IV)した。
【0321】
被験動物(ICRマウス)は、投与前に12時間絶食させ、投与4時間後に食餌を与え、実験前後及び実験中に水を自由摂取させた。
【0322】
強制経口投与後、それぞれ15分間、30分間、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間に約0.1mL眼窩採血し、静注投与後、それぞれ5分間、10分間、30分間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間に約0.1mL眼窩採血し、マウスごとに3~4つの時点で採血し、時点ごとに3匹のマウスを採血し、全血をEDTA-K2入り遠心管内に採取し、4℃で保存し、4℃、4000rp×10分間の条件下で1時間かけて血漿を遠心分離した。血漿全量を収集した後、直ちに-20℃で、測定までに保存した。
【0323】
被検血漿試料及び検量線試料を30μL吸い取り、300μLの内部標準(ジアゼパム20ng/mL)を含むアセトニトリル溶液を添加し、5分間振とうして均一混合し、13000rpmで10分間遠心分離し、上清80μLを取り、超純水80μLを加えて希釈、均一混合し、2μL吸い取って液体クロマトグラフィー質量分析測定に用い、薬物動態パラメータを算出した。試験結果を表4に示す。
【0324】
【手続補正書】
【提出日】2023-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化1】
(式中、
【化2】
は二重結合であり、且つXはCR
aから選択され、YはNから選択され、或いは、
【化3】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNR
bから選択され、
R
aは、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルアミノ、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル又はC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルアミノ、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル及びC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシ又はシアノの置換基で置換されていてもよく、
R
bは、水素又はC
1-6アルキルから選択され、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-10アルキル、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール又は5-10員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール及び5-10員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、3-10員ヘテロシクリルを形成し、前記3-10員ヘテロシクリルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキル-C(O)-、C
1-6アルキル-S(O)
2-、C
3-10シクロアルキル、3-10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10員アリール又は5-10員ヘテロアリールから選択され、
R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5-10員ヘテロアリールから選択され、
R
eは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C
1-6アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル、C
3-6シクロアルキル又は3-6員ヘテロシクロアルキルから選択される。)
【請求項2】
R
aは、水素、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-10シクロアルキル又はC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-10シクロアルキル及びC
3-10シクロアルキル-C
2-6アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はC
1-6アルキルから選択され、ただし、前記C
1-6アルキルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はC
1-3アルキルから選択され、ただし、前記C
1-3アルキルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
3-6シクロアルキル又はC
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニルから選択され、ただし、前記C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
3-6シクロアルキル及びC
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ブロモ、メチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、シクロプロピル又はシクロプロピルエチニルから選択され、ただし、前記メチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、メトキシ、シクロプロピル及びシクロプロピルエチニルは、任意に一つ又は複数のハロゲンで置換されていてもよく、
或いは、R
aは、水素、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソブチル、tert-ブチル、ジフルオロメトキシ、シクロプロピル又はシクロプロピルエチニルから選択され、
或いは、R
aは、水素又はブロモから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
bは、水素又はC
1-3アルキルから選択され、
或いは、R
bは、水素から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
【化4】
は二重結合であり、且つXはCH又はCBrから選択され、YはNから選択される、請求項1
~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
【化5】
は単結合であり、且つXはC=Oから選択され、YはNHから選択される、請求項1
~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル及び5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル又はフリルから選択され、ただし、前記シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル又はフリルは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
任意に、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1-3アルキル、C
3-4シクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、ただし、前記C
3-4シクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル又はピリジルから選択され、ただし、前記シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びピリジルは、任意に一つ又は複数のR
cで置換されていてもよく、
或いは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、シクロプロピル、フェニル又はピリジルから選択され、
任意に、構造単位
【化6】
から選択され、
任意に、構造単位
【化7】
から選択される、請求項1
~5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4アルキル-C(O)-、C
1-4アルキル-S(O)
2-、C
3-8シクロアルキル、3-8員ヘテロシクロアルキル、C
6-8員アリール又は5-8員ヘテロアリールから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
1-3アルキル-C(O)-、C
1-3アルキル-S(O)
2-、C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、CH
3C(O)-、CH
3CH
2C(O)-、CH
3CH
2CH
2C(O)-、(CH
3)
2CH(O)-、CH
3S(O)
2-、CH
3CH
2S(O)
2-、CH
3CH
2CH
2S(O)
2-、(CH
3)
2CHS(O)
2-、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピロリル、ピペラジニル、ピペリジニル、フェニル、フリル、ピロリル、チエニル、ピリジル又はピリミジニルから選択され、
任意に、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-4アルキル又はC
1-4アルコキシから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル又はC
1-3アルコキシから選択され、
或いは、各R
c及びR
dは、それぞれ独立して、ハロゲン又はC
1-3アルキルから選択され、
任意に、R
cは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
1-3アルキル-C(O)-又はC
1-3アルキル-S(O)
2-から選択され、
或いは、R
cは、ハロゲン、ヒドロキシ又はアミノから選択され、
或いは、R
cは、フルオロ、クロロ又はブロモから選択され、
或いは、R
cは、ブロモから選択され、
任意に、R
dは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、C
1-3アルキル-C(O)-、C
1-3アルキル-S(O)
2-、C
3-6シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、フェニル又は5-6員ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
dは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C
1-3アルキル又はC
1-3アルコキシから選択され、
或いは、R
dは、C
1-3アルキル又はC
1-3アルコキシから選択され、
任意に、R
dは、C
1-6アルキルから選択され、
或いは、R
dは、C
1-3アルキルから選択され、
或いは、R
dは、メチル、エチル、n-プロピル又はイソプロピルから選択され、
或いは、R
dは、メチルから選択される、請求項1
~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員のヘテロシクロアルキルを形成し、前記ヘテロシクロアルキルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4-6員モノヘテロシクロアルキル又は7-10員スピロヘテロシクロアルキルを形成し、前記モノヘテロシクロアルキル又はスピロヘテロシクロアルキルは、任意に一つ又は複数のR
dで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、4員、5員若しくは6員のモノヘテロシクロアルキル、又は7員若しくは9員のスピロヘテロシクロアルキルを形成し、前記モノヘテロシクロアルキル又はスピロヘテロシクロアルキルは、任意に一つ、二つ又は三つのR
dで置換されていてもよく、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化8】
を形成し、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化9】
を形成し、
任意に、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、
【化10】
から選択され、
或いは、R
1、R
2は、それらが結合する硫黄原子と共に、
【化11】
を形成する、請求項1
~7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5-6員ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5員ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよい5員N含有ヘテロアリールから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つ又は複数のR
eで置換されていてもよいピラゾリルから選択され、
或いは、R
3は、任意に一つのR
eで置換されていてもよいピラゾリルから選択され、
或いは、R
3は、
【化12】
から選択され、
或いは、R
3は、
【化13】
から選択され、
或いは、R
3は、
【化14】
から選択され、
或いは、R
3は、
【化15】
から選択される、請求項1
~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R
eは、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、C
1-3アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル、C
3-6シクロアルキル又は3-6員ヘテロシクロアルキルから選択され、
或いは、R
eは、C
1-3アルキル、ハロゲノC
1-3アルキル又はC
3-6シクロアルキルから選択され、
或いは、R
eは、メチル、トリフルオロメチル又はシクロプロピルから選択される、請求項1
~9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
式(II)又は式(III)の化合物、それらの立体異性体又はそれらの薬学的に許容される塩から選択され、
【化16】
式中、
R
1、R
2、R
b及びR
eは、請求項1、3、6~8、10のいずれか1項に定義される通りであり、
nは、0、1又は2から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
式(I-a)の化合物、式(I-b)の化合物、式(II-a)の化合物、式(II-b)の化合物、式(III-a)の化合物又は式(III-b)の化合物、それらの立体異性体又はそれらの薬学的に許容される塩から選択され、
【化17】
式中、
X、Y、R
1、R
2、R
3、R
b及びR
eは、請求項2~10のいずれか1項に定義される通りであり、
nは、0、1又は2から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
以下の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化18-1】
【化18-2】
【請求項14】
請求項1
~13のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項15】
ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害を治療するための医薬の製造における請求項1
~13のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項14に記載の医薬組成物の使用であって、任意に、前記ATRに関連する又はATRによって媒介される疾患及び/又は障害は、過剰増殖性疾患から選択される、使用。
【国際調査報告】