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特表2024-517943外科用衝撃付与ツールインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】外科用衝撃付与ツールインターフェース
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/92 20060101AFI20240416BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A61B17/92
A61B17/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569942
(86)(22)【出願日】2022-05-10
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 IB2022054335
(87)【国際公開番号】W WO2022238897
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】17/319,700
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham MA 02767-0350 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ペディシニ・クリストファー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL09
4C160LL29
(57)【要約】
様々な代表的な外科用衝撃付与ツールのインターフェース及び外科用衝撃付与ツールのインターフェースを使用する方法が、提供される。一般に、外科用衝撃付与ツールは、アダプタに解放可能に取り付けられるように構成された係止アセンブリを含む。アダプタとの係合に応答して、係止アセンブリは、アダプタが外科用衝撃付与ツールに解放可能に取り付けられていない(その他のアダプタも、係止アセンブリを介して外科用衝撃付与ツールに解放可能に取り付けられていない)係止解除構成から、アダプタが、係止アセンブリを介して外科用衝撃付与ツールに解放可能に取り付けられている係止構成へと移動するように構成されている。係止アセンブリは、係止アセンブリによって画定される長手方向軸線に沿って長手方向にアダプタを受容し、アダプタを、外科用衝撃付与ツールに自動的に係止するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ツールであって、
骨に衝撃を与えるように構成された外科用器具に連結するように構成された、アダプタと、
前記アダプタに解放可能に取り付けられるように構成された、係止アセンブリであって、
前記係止アセンブリが、前記アダプタに解放可能に取り付けられている係止構成を有し、
前記係止アセンブリが、前記アダプタに解放可能に取り付けられていない係止解除構成を有し、
前記係止アセンブリが、前記係止構成において、前記アダプタの一部を中に着座させるように構成された、空洞を含み、
前記係止アセンブリは、前記アダプタが、前記空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞内へと移動されることに応答して、前記係止解除構成から前記係止構成へと移動するように構成されており、
前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリのハウジングが前記長手方向軸線を中心に回転され、次に、前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞の外に移動されることに応答して、前記係止構成から前記係止解除構成へと移動するように構成されている、係止アセンブリと、を備える、外科用ツール。
【請求項2】
前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリが前記係止解除構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に垂直である第1の長手方向軸線を画定する、第1の爪部と、前記係止アセンブリが前記係止解除構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に垂直である第2の長手方向軸線を画定する、第2の爪部と、を備える、請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記係止アセンブリが、内部に前記空洞が形成された基部と、第1の枢動点において前記基部に枢動可能に連結された第1の爪部と、第2の枢動点において前記基部に枢動可能に連結された第2の爪部と、を備える、請求項1に記載のツール。
【請求項4】
前記係止アセンブリが前記係止解除構成から前記係止構成へと移動するように構成されていることは、
前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞内へと移動され、それによって前記第1の爪部を前記第1の枢動点で枢動させ、前記第2の爪部を前記第2の枢動点で枢動させることを含む、請求項3に記載のツール。
【請求項5】
前記係止アセンブリが前記係止構成から前記係止解除構成へと移動するように構成されていることは、
前記ハウジングが、前記長手方向軸線を中心に回転され、それによって前記ハウジングを前記基部に対して回転させることと、
その後、前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞の外に移動され、それによって前記第1の爪部を前記第1の枢動点で枢動させ、前記第2の爪部を前記第2の枢動点で枢動させることと、を含む、請求項4に記載のツール。
【請求項6】
前記係止アセンブリが前記係止構成から前記係止解除構成へと移動するように構成されていることは、
前記ハウジングが、前記長手方向軸線を中心に回転され、それによって前記ハウジングを前記基部に対して回転させ、前記第1の爪部を前記第1の枢動点で枢動させ、前記第2の爪部を前記第2の枢動点で枢動させることと、
その後、前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞の外に移動されることと、を含む、請求項4に記載のツール。
【請求項7】
前記係止アセンブリが、前記係止アセンブリの前記係止解除構成に対応する位置に前記ハウジングを付勢する付勢要素を備える、請求項3に記載のツール。
【請求項8】
前記係止アセンブリが、前記係止アセンブリの前記係止構成に対応する位置に前記ハウジングを付勢する、第1の付勢要素を備え、
前記係止アセンブリが、前記係止アセンブリの前記係止構成に対応する位置に前記第1の爪部及び前記第2の爪部を付勢する、第2の付勢要素を備える、請求項3に記載のツール。
【請求項9】
前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリが前記係止構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に平行である第1の長手方向軸線を画定する、第1の爪部と、前記係止アセンブリが前記係止構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に平行である第2の長手方向軸線を画定する、第2の爪部と、を備える、請求項1に記載のツール。
【請求項10】
前記係止アセンブリは、前記アダプタが回転されることなく、前記係止解除構成から前記係止構成へと自動的に移動するように構成されている、請求項1に記載のツール。
【請求項11】
前記係止アセンブリは、前記係止構成において、前記アダプタを前記空洞内にて前記係止アセンブリに対して複数の所定の角度方向のそれぞれで着座させるように構成されている、請求項1に記載のツール。
【請求項12】
前記複数の所定の角度方向が、それぞれ、互いに約90度離れている、請求項11に記載のツール。
【請求項13】
前記外科用器具を更に備える、請求項1に記載のツール。
【請求項14】
外科用衝撃付与ツールが、前記係止アセンブリを含み、
前記外科用器具が前記係止アセンブリに動作可能に連結された状態で、前記外科用衝撃付与ツールが、前記外科用器具の衝撃付与を駆動するように構成されており、
前記衝撃付与の方向が、前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に実質的に沿っている、請求項1に記載のツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、外科用衝撃付与ツールインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
整形外科の分野では、人工関節などの義装具は、患者の骨の中の空洞内に埋め込まれるか、又は据え付けられることが多い。空洞は、典型的には、手術中、例えば医師又は医療専門家が義装具を据え付ける又は埋め込む前に、形成され、医師又は医療専門家は、空洞を形成するために既存の骨を除去及び/又は圧縮する。プロテーゼ(prosthesis)とも称され得る義装具は、通常、空洞に挿入されるステム又はその他の突出部を備えている。
【0003】
空洞を形成するために、医師又はその他の医療専門家は、義装具のステムの形状に適合するブローチ、チゼル、又はその他の外科用器具を使用してもよい。一般に、外科用器具は、空洞を形成するためにインプラント領域に押し進められる。外科用器具を押し込むための1つの技術には、外科用器具をインプラント領域内に押し進めるために、医師又はその他の医療専門家が外科用衝撃付与ツール(surgical impacting tool)をハンマーで手動で打つことが挙げられる。プロテーゼ空洞を形成するための別の技術は、医師又はその他の医療専門家によって提供される手動動力を使用する代わりに、空洞を形成するためのコンピュータ制御ロボットアームに依拠する。プロテーゼ空洞を形成するための別の技術では、外科用器具を空気圧によって、すなわち圧縮空気によって駆動する。プロテーゼ空洞を形成するための別の技術は、リニア圧縮機に依拠している。このリニア圧縮機は、空気を単一ストローク系で圧縮し、その後、十分な圧力が生成された後に、弁を通してストライカ上に空気を放出して外科用器具を押し進める。
【0004】
ブローチ、チゼル、又はその他の外科用器具は、例えば、特定の患者のニーズに対応することを補助するために、異なる寸法及び/若しくは形状の外科用器具を、異なる外科的処置において外科用衝撃付与ツールと共に使用することができるようにするために、摩耗した外科用器具、損傷した外科用器具、それ以外の場合では外科用衝撃付与ツールの残りの部分を交換する必要なしに将来使用するのには望ましくない外科用器具の交換を可能にするために、かつ/又は外科用器具についての外科医個人の選択に対応するように、外科用衝撃付与ツールに取り外し可能に連結され得る。しかしながら、上述した4つの技術のような、プロテーゼ空洞を形成するための外科用器具を押し進める様々な技術は、外科用器具を押し進めるのに必要な力に起因して外科用衝撃付与ツールに対する外科用器具の取り外し可能な連結を緩める可能性がある。このような緩みは、外科的処置中に外科用器具を外科用衝撃付与ツールから予期せず分離させる可能性があり、外科用器具を意図しない方向に振動又はその他の方法で移動させ、そうすることで患者に害を与える及び/若しくは空洞形成に悪影響を及ぼす可能性があり、かつ/又は外科用器具を受容し、意図されている最大力で押し進められることができないようにしてしまうことで空洞形成を妨げる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、改善された外科用衝撃付与ツールが、依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一般に、外科用衝撃付与ツールインターフェース及び外科用衝撃付与ツールインターフェースを使用する方法が、提供される。
【0007】
一態様では、一実施形態において、骨に衝撃を与えるように構成された外科用器具に連結するように構成されたアダプタと、アダプタに解放可能に取り付けられるように構成された係止アセンブリと、を含む、外科用ツールが提供される。係止アセンブリは、アダプタに解放可能に取り付けられている係止構成を有する。係止アセンブリは、アダプタに解放可能に取り付けられていない係止解除構成を有する。係止アセンブリは、係止構成において、アダプタの一部を中に着座させるように構成された、空洞を含む。係止アセンブリは、アダプタが、空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿って空洞内へと移動され、次に、アダプタを長手方向軸を中心に回転させることに応答して、係止解除構成から係止構成へと移動するように構成されている。係止アセンブリは、係止アセンブリのハウジングが長手方向軸線を中心に回転され、次に、アダプタが、長手方向軸線に実質的に沿って空洞の外に移動されることに応答して、係止構成から係止解除構成へと移動するように構成されている。
【0008】
本外科用器具は、任意の数の変形形態を有し得る。例えば、係止アセンブリは、係止アセンブリが係止解除構成にある状態で空洞によって画定される長手方向軸線に対して実質的に垂直である第1の長手方向軸線を画定する、第1の爪部と、係止アセンブリが係止解除構成にある状態で空洞によって画定される長手方向軸線に対して実質的に垂直である第2の長手方向軸線を画定する、第2の爪部と、を含み得る。
【0009】
別の例では、係止アセンブリは、内部に空洞が形成された基部と、第1の枢動点において基部に枢動可能に連結された第1の爪部と、第2の枢動点において基部に枢動可能に連結された第2の爪部と、を含み得る。いくつかの実施形態では、係止アセンブリは、係止アセンブリの係止解除構成に対応する位置に、ハウジングを付勢する付勢要素を含み得る。いくつかの実施形態では、係止アセンブリが係止解除構成から係止構成へと移動するように構成されていることは、アダプタが長手方向軸線に実質的に沿って空洞内へと移動され、それによって第1の爪部を第1の枢動点で枢動させ、第2の爪部を第2の枢動点で枢動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、係止アセンブリが係止構成から係止解除構成へと移動するように構成されていることは、ハウジングが長手方向軸線を中心に回転され、それによってハウジングを基部に対して回転させ、その後、アダプタが長手方向軸線に実質的に沿って空洞から外へと移動され、それによって第1の爪部を第1の枢動点で枢動させ、第2の爪部を第2の枢動点で枢動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、係止アセンブリが係止構成から係止解除構成へと移動するように構成されていることは、ハウジングが長手方向軸線を中心として回転され、それによってハウジングを基部に対して回転させ、第1の爪部を第1の枢動点で枢動させ、第2の爪部を第2の枢動点で枢動させ、その後、アダプタが長手方向軸線に実質的に沿って空洞から外へと移動されることを含み得る。いくつかの実施形態では、係止アセンブリは、係止アセンブリの係止構成に対応する位置に、ハウジングを付勢する第1の付勢要素を含み得、係止アセンブリは、係止アセンブリの係止構成に対応する位置に第1の爪部及び第2の爪部を付勢する第2の付勢要素を含み得る。
【0010】
更に別の例では、係止アセンブリは、係止アセンブリが係止構成にある状態で空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に平行である第1の長手方向軸線を画定する第1の爪部と、係止アセンブリが係止構成にある状態で空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に平行である第2の長手方向軸線を画定する第2の爪部と、を含み得る。
【0011】
更に別の例では、係止アセンブリは、アダプタが回転されることなく、係止解除構成から係止構成へと自動的に移動するように構成され得る。
【0012】
別の例では、係止アセンブリは、係止構成において、アダプタを空洞内にて係止アセンブリに対して複数の所定の角度方向のそれぞれで着座させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、複数の所定の角度方向は、それぞれ、互いに約90度離れ得る。
【0013】
更に別の例では、外科用ツールはまた、外科用器具を含み得る。いくつかの実施形態では、外科用器具は、チゼル又はブローチを含む。
【0014】
別の例では、外科用衝撃付与ツールは、係止アセンブリを含み得、外科用器具が係止アセンブリに動作可能に連結された状態で、外科用衝撃付与ツールは、外科用器具の衝撃付与を駆動するように構成され得、衝撃付与の方向は、空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿っていることができる。
【0015】
別の態様では、外科的方法が提供されるが、一実施形態では、アダプタを係止アセンブリの空洞内へと、空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿って移動させることによって、アダプタを係止アセンブリに解放可能に取り付けることを含む。外科的方法はまた、骨に対する外科用器具の衝撃を駆動することを含む。外科用器具はアダプタに取り付けられており、衝撃の方向は、空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿っている。
【0016】
外科的方法は、様々な手段で異なり得る。例えば、外科的方法はまた、係止アセンブリのハウジングを長手方向軸線を中心に回転させ、次に長手方向軸線に実質的に沿って空洞からアダプタを移動させることによって、係止アセンブリからアダプタを取り外すことを含み得る。更に別の例では、外科用器具は、チゼル又はブローチを含み得る。更に別の例では、アダプタが回転されることなく係止アセンブリに解放可能に取り付け得る。
【0017】
別の例では、係止アセンブリは、ハウジングと、第1の爪部と、第2の爪部と、を含み得、アダプタを空洞の中へ移動させることによって、第1の爪部及び第2の爪部のそれぞれをハウジングに対して枢動させ得る。いくつかの実施形態では、外科的方法はまた、アダプタを空洞内へと移動させた後に、ハウジングを長手方向軸線を中心に回転させ、それによって第1の爪部及び第2の爪部をハウジング及びアダプタに対して枢動させることを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明について、以下のように、添付の図面を参照して説明する。
図1】外科用衝撃付与ツールの一実施形態の側面図である。
図2図1のツールの上面図である。
図3図1のツールの正面図である。
図4】外科用衝撃付与ツールの別の実施形態の後方図である。
図5】アダプタの一実施形態がそこへと解放可能に取り付けられた、図4のツールの正面図である。
図6図5のツール及びアダプタの側面図である。
図7図5のツール及びアダプタの斜視図である。
図8図5のツール及びアダプタの別の斜視図である。
図9】外科用器具の一実施形態の斜視図である。
図10】外科用器具の別の実施形態の斜視図である。
図11】係止アセンブリの一実施形態の斜視図である。
図12】そのハウジングを回転させた状態の、図11の係止アセンブリの斜視図である。
図13】アダプタの別の実施形態が解放可能に取り付けられた、図11の係止アセンブリの側断面図である。
図14】係止アセンブリの別の実施形態の斜視図である。
図15図14の係止アセンブリの別の斜視図である。
図16図14の係止アセンブリの斜視断面図である。
図17図13のアダプタが係止アセンブリの空洞内にある状態の、図14の係止アセンブリの側断面図である。
図18】そのハウジングを回転させた状態の、図14の係止アセンブリの斜視図である。
図19図18の係止アセンブリの別の斜視図である。
図20図17のアダプタが解放可能に取り付けられた、図18の係止アセンブリの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の代表的実施形態についてこれから説明する。これらの実施形態の1つ以上の例が、添付の図面に例解されている。当業者であれば、本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示されるデバイス、システム、及び方法が、非限定的な代表的実施形態であり、本発明の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義されることが理解されよう。代表的な一実施形態に関連して例解又は記載される特徴は、その他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。このような改変及び変形形態は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0020】
更に、本開示においては、実施形態の同様の名称の構成要素は、一般に、同様の特徴を有するものであり、したがって、特定の実施形態において、同様の名称の各構成要素の各特徴については必ずしも完全に詳述されない。なお、開示されるシステム、デバイス、及び方法の説明で直線寸法又は円寸法が使用される限りにおいて、このような寸法は、このようなシステム、デバイス、及び方法と組み合わせて使用され得る形状の種類を限定しようとするものではない。当業者であれば、このような直線寸法及び円寸法に相当する寸法を、任意の幾何学的形状について容易に決定し得ることが認識されよう。当業者であれば、寸法が正確な値ではなくても、製造公差及び測定機器の感度などの諸々の要因により、その値に近い値であると考えられることが理解されよう。システム及びデバイスの寸法及び形状、並びにその構成要素は、少なくともシステム及びデバイスがそれと共に使用される構成要素の寸法及び形状に応じて変化し得る。
【0021】
様々な代表的な外科用衝撃付与ツールのインターフェース及び外科用衝撃付与ツールのインターフェースを使用する方法が、提供される。一般に、外科用衝撃付与ツールは、アダプタに解放可能に取り付けられるように構成された係止アセンブリを含む。アダプタとの係合に応答して、係止アセンブリは、アダプタが外科用衝撃付与ツールに解放可能に取り付けられていない(その他のアダプタも、係止アセンブリを介して外科用衝撃付与ツールに解放可能に取り付けられていない)係止解除構成から、アダプタが、係止アセンブリを介して外科用衝撃付与ツールに解放可能に取り付けられている係止構成へと移動するように構成されている。係止アセンブリは、係止アセンブリによって画定される長手方向軸線に沿って長手方向にアダプタを受容し、アダプタを、外科用衝撃付与ツールに自動的に係止するように構成されている。このようにして、係止アセンブリは、アダプタへの外科用衝撃付与ツールの迅速かつ自動的な取り付けを可能にすることができる。また、アダプタと外科用衝撃付与ツールとの連結解除は、アダプタに対して係止アセンブリを回転させた後に、係止アセンブリ及び外科用衝撃付与ツールに対してアダプタを長手方向に並進させることによって、迅速かつ簡単に達成することができる。
【0022】
外科用衝撃付与ツールが取り付けられるように構成されているアダプタは、骨に衝撃を与えるように構成された外科用器具に開放可能に取り付けられるように構成されている。整形外科用インパクタなどの外科用衝撃付与ツールは、骨に対する外科用器具の衝撃を駆動するように構成されている。アダプタに解放可能に取り付けられた外科用衝撃付与ツールは、アダプタを介して外科用器具に力を提供して、外科用器具の衝撃付与を駆動するように構成されている。前方衝突のための前方駆動力であるか後方衝突のための後方駆動力であるかにかかわらず、力は係止アセンブリによって画定される長手方向軸線に沿った長手方向の力である。したがって、係止アセンブリが回転運動に応答してアダプタから係止解除するように構成されていることは、外科用衝撃付与ツールからの長手方向に向けられた力が係止アセンブリの回転運動を付勢しないので、衝撃付与中にアダプタ(及びそこへと取り付けられた外科用器具)が外科用衝撃付与ツールから外れるのを防止するのに役立つ場合がある。
【0023】
アダプタに取り付けられるように構成された外科用器具は、ブローチ、チゼル、又はその他の外科用器具であり得る。外科用衝撃付与ツールがアダプタに解放可能に取り付け可能であることによって、外科用衝撃付与ツールが様々な異なるアダプタに解放可能に取り付け可能であることが可能となり、アダプタのそれぞれは外科用器具に解放可能に取り付けるように構成され得る。アダプタのそれぞれは、形状及び/又は寸法が互いに異なり得、それによって特定の患者の骨に対して実施されている特定の外科的処置での最適な望ましい衝撃付与のために、特定のアダプタが外科医(又はその他の医療専門家)によって選択されることを可能にする。更に、アダプタに取り付けられるように構成された外科用器具のそれぞれは、形状及び/又は寸法が互いに異なり得、それによって特定の患者の骨に対して実施されている特定の外科的処置における最適な望ましい衝撃付与のために、特定の外科用器具が外科医(又はその他の医療専門家)によって選択されることを可能にする。
【0024】
いくつかの実施形態では、外科用器具がアダプタに解放可能に取り付けられる代わりに、外科用器具は、アダプタに解放不可能に取り付けられて、様々な異なるアダプタに取り付け可能であることによって外科用衝撃付与ツールが様々な異なる外科用器具と共に使用されることが可能となり得る。
【0025】
図1図3は、アダプタに解放可能に取り付けられるように構成された係止アセンブリを含む外科用衝撃付与ツール100の一実施形態を示す。本例示的実施形態では、外科用衝撃付与ツール100は整形外科用インパクタであるが、上述したように、外科用衝撃付与ツール100は、別の種類の外科用衝撃付与ツールであり得る。係止アセンブリは、外科用衝撃付与ツール100の前方端部102に配置されている。係止アセンブリの実施形態については、以下で更に説明する。
【0026】
外科用衝撃付与ツール100は、係止アセンブリを介して外科用衝撃付与ツール100に解放可能に取り付けられたアダプタに取り付けられた外科用器具を駆動するように作動されるように構成された、アクチュエータ104を含む。この例示的実施形態におけるアクチュエータ104は、外科用衝撃付与ツール100のハンドピース106上のトリガ306を含むが、その他の外科用衝撃付与ツールをその他の方法で作動させ得る。代表的実施形態では、外科用衝撃付与ツール100は、前方方向に衝撃を与えるために外科用衝撃付与ツールによって前方の力が提供される前方衝撃と、後方方向に衝撃を与えるために外科用衝撃付与ツールによって後方の力が提供される後方衝撃と、を提供するように構成されている。前方衝撃及び後方衝撃は、連続的に繰り返される前方衝撃及び後方衝撃を伴って周期的であり得る。いくつかの実施形態では、外科用衝撃付与ツール100は、前方衝撃及び後方衝撃のうちの1つのみを提供するように構成され得る。
【0027】
電源108は、外科用衝撃付与ツール100のハンドピース106に開放可能に取り付けられるように構成されている。本例示的実施形態では、電源108としてはバッテリが挙げられるが、その他の電源も可能である。その他の実施形態では、外科用衝撃付与ツール100は電源に差し込まれることなどによって、別の方法で、電源に解放可能に取り付けられ得る。依然としてその他の実施形態では、電源は、ハンドピース106内に開放不可能に配置されたバッテリなどによって、外科用衝撃付与ツール100に取り外し不可能に取り付けられ得る。
【0028】
外科用衝撃付与ツール100は、外科用衝撃付与ツール100のハンドピース106上にエネルギーセレクタ110を含む。エネルギーセレクタ110は、本例示的実施形態では回転ダイヤルを含むが、レバー、ボタン等などのその他の構成を有し得る。エネルギーセレクタ110は、エネルギーレベル、例えば、高エネルギー又は低エネルギーが選択されることを可能にするように構成されている。
【0029】
外科用衝撃付与ツール100は、外科用衝撃付与ツール100のハンドピース106上に頻度制御部112を含む。頻度制御部112は、本例示的実施形態ではボタンを含むが、レバー、回転ダイヤル等などのその他の構成を有し得る。頻度制御部112は、衝撃の頻度、例えば、遅い衝撃又は速い衝撃をユーザが選択できるように構成されている。
【0030】
外科用衝撃付与ツール100は、追加の特徴部又は代替の特徴部を有し得る。追加的又は代替的な特徴部を含む外科用衝撃付与ツールの様々な代表的実施形態が、米国特許公開第2013/0161050号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2013年6月27日公開)、同第2019/0183555号、発明の名称「Orthopedic Adapter For An Electric Impacting Tool」(2019年6月20日公開)、同第2018/0055552号発明の名称「Orthopedic Impacting Device Having A Controlled,Repeatable Impact」(2018年3月1日公開)、同第2018/0055554号、発明の名称「Orthopedic Impacting Device Having A Launched Mass Delivering A Controlled,Repeatable & Reversible Impacting Force」(2018年3月1日公開)、米国特許第8,393,409号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2013年3月12日発行)、同第8,936,105号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2015年1月20日発行)、及び同第8,695,726号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2014年4月15日発行)に更に記載されており、これらの特許文献は、それぞれ、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0031】
図4図8は、アダプタ300に解放可能に取り付けられるように構成された係止アセンブリを含む外科用衝撃付与ツール200の別の実施形態を示す。図4図8は、係止アセンブリを介して外科用衝撃付与ツール200に開放可能に取り付けられたアダプタ300を示す。本例示的実施形態では、外科用衝撃付与ツール200は整形外科用インパクタであるが、上述したように、外科用衝撃付与ツール200は、別の種類の外科用衝撃付与ツールであり得る。外科用衝撃付与ツール200は、一般に、図1の外科用衝撃付与ツール100と同様に構成され、かつ使用され、例えば、外科用衝撃付与ツール200の前方端部202に係止アセンブリを含む。また、アクチュエータ204、ハンドピース206、エネルギーセレクタ210(本例示的実施形態では、レバーである)、及び頻度制御部212(本例示的実施形態では、ダイヤルである)を含む。本例示的実施形態における外科用衝撃付与ツール200は、外科用衝撃付与ツール100が上述のように電源108に解放可能に取り付け可能であるのと同様に、外科用衝撃付与ツール200の底端部208において電源に解放可能に取り付けられるように構成されている。係止アセンブリの実施形態については、以下で更に説明する。
【0032】
本例示的実施形態におけるアダプタ300は、骨に衝撃を与えるために外科用器具に解放可能に取り付けられるように構成されている。その他の実施形態では、アダプタ300は、外科用器具に取り外し不可能に取り付けられ得る。
【0033】
前述のように、チゼル及びブローチなどの様々な外科用器具は、アダプタ300に解放可能に取り付けられるように構成され得る。図9は、アダプタ300に解放可能に取り付けられるように構成された外科用器具400の一実施形態を示す。本例示的実施形態における外科用器具400は、脛骨に衝突するように構成された脛骨ブローチである。図10は、アダプタ300に解放可能に取り付けられるように構成された外科用器具402の別の実施形態を示す。本例示的実施形態における外科用器具402は、大腿骨に衝突するように構成された大腿骨ブローチである。本例示的実施形態における外科用器具402は、前方部分404と、矢印Rによって示されるように、前方部分404を後方部分406内へと回転させることによって前方部分404に解放可能に取り付けられるように構成されている後方部分406と、を含む。
【0034】
前述のように、図1図3の外科用衝撃付与ツール100の係止アセンブリ及び図4図8の外科用衝撃付与ツール200の係止アセンブリは、様々な構成を有し得る。図11図13は、図1図3の外科用衝撃付与ツール100の係止アセンブリ、図4図8の外科用衝撃付与ツール200の係止アセンブリ、又は外科用衝撃付与ツールの別の実施形態の係止アセンブリとして使用され得る係止アセンブリ500の、一実施形態を示す。係止アセンブリ500は、図4図8のアダプタ300又は別のアダプタなどのアダプタに解放可能に取り付けられるように構成されている。
【0035】
係止アセンブリ500は、係止アセンブリ500がアダプタに解放可能に取り付けられている係止構成と、係止アセンブリ500がアダプタに解放不可能に取り付けられている係止解除構成との間で移動するように構成されている。図11及び図13は、アダプタ600の一実施形態に解放可能に取り付けられた係止構成にある係止アセンブリ500を示し(アダプタ600は、係止アセンブリ500を明確に示すために、図11には示されていない)、図12は、係止解除構成にある係止アセンブリ500を示す。アダプタ600は、本明細書に記載されるように、様々な構成を有し得る。アダプタ600は、外科用器具に解放可能に取り付けられるように構成され得るか、又は外科用器具に解放不可能に取り付けられ得る。
【0036】
係止アセンブリ500は、係止構成へと付勢される。係止アセンブリ500は、アダプタ600との係止アセンブリの係合に応答して、係止構成へと移動するように構成されている。アダプタ600と係止アセンブリ500との係合は、アダプタ600が係止アセンブリ500内へと長手方向に又は並進的に移動されることを含む。したがって、アダプタ600は、係止アセンブリ500に取り付けるために、一方向に、例えば、回転的にではなく並進的に移動するように構成されている。係止アセンブリ500からのアダプタ600の係合解除は、係止アセンブリ500がアダプタ600に対して回転され、次に、アダプタ600が係止アセンブリ500に対して長手方向に又は並進的に移動させられることを含む。したがって、アダプタ600は、係止アセンブリ500から取り外すために、同じ一方向へと移動するように構成されている。回転運動がアダプタ600が係止アセンブリ500から(したがって、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールから)取り外されることを可能にするために必要とされることは、外科用衝撃付与ツールが、係止アセンブリ500の回転運動を促さない衝撃付与のための長手方向に向けられた力を提供するので、アダプタ600(及びそこへと取り付けられた外科用器具)が衝撃付与中に外科用衝撃付与ツールから取り外されることを防止するのに役立つ場合がある。係止アセンブリ500から(したがって、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールから)取り外されるように、アダプタ600が係止アセンブリ500に対して(したがって、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールに対して)並進移動される前にアダプタ600に対して回転する必要がある係止アセンブリ500は、外科用衝撃付与ツールの長手方向に向けられた衝撃のための力が係止アセンブリ500の回転運動を付勢しないので、ユーザが係止アセンブリ500を意図的に回転させるまで、係止アセンブリ500から(したがって、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールから)アダプタ600(及びそこへと取り付けられた外科用器具)を取り外すプロセスが開始することを防止するのに役立つ場合がある。
【0037】
係止アセンブリ500は、アダプタの後方部分を中に着座させるように構成された空洞502を含む。空洞502は、係止アセンブリ500の前方端部500fに、そうすることで係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールの前方端部に、配置されている。空洞502は、係止アセンブリ500の基部504内に形成されている。基部504の前方部分504fは、空洞502が係止アセンブリ500の前方端部500fでアクセス可能であるように、中に形成された空洞502を有する。
【0038】
基部504の後方端部504rは、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールの駆動機構に動作可能に連結されるように構成されており、駆動機構が長手方向に向けられた力を基部504に提供して、係止機構500に取り付けられたアダプタ600に取り付けられた外科用器具の衝撃付与を駆動することを可能にする。駆動機構は、様々な構成を有し得る。駆動機構の様々な実施形態は、前述の米国特許公開第2013/0161050号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2013年6月27日公開)、同第2019/0183555号、発明の名称「Orthopedic Adapter For An Electric Impacting Tool」(2019年6月20日公開)、同第2018/0055552号発明の名称「Orthopedic Impacting Device Having A Controlled,Repeatable Impact」(2018年3月1日公開)、同第2018/0055554号、発明の名称「Orthopedic Impacting Device Having A Launched Mass Delivering A Controlled,Repeatable & Reversible Impacting Force」(2018年3月1日公開)、米国特許第8,393,409号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2013年3月12日発行)、同第8,936,105号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2015年1月20日発行)、及び同第8,695,726号、発明の名称「Electric Motor Driven Tool For Orthopedic Impacting」(2014年4月15日発行)に更に記載されている。
【0039】
空洞502は、本例示的実施形態では立方体形状を有するが、別の形状、例えば、半球形状、直方体形状、不規則形状等を有し得る。空洞502の寸法及び形状は、アダプタ600の後方部分の寸法及び形状に対応しており、図13に示され以下で更に説明するように、アダプタ600の後方部分が空洞502内に着座され、中で係止されることを可能にする。
【0040】
係止アセンブリ500は、係止アセンブリ500に対する複数の所定の角度方向のそれぞれにおいて、空洞502内にアダプタ600を着座させるように構成されている。アダプタ600を介して係止アセンブリ500に動作可能に連結され、そうすることで係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールにも動作可能に連結された外科用器具は、その結果、外科用衝撃付与ツールに対して複数の所定の角度方向で外科用衝撃付与ツールに取り付けられ得る。外科医の選択、ユーザのどちらかの手(左又は右)が外科用衝撃付与ツールを保持しているか、患者のどの骨に外科用器具が衝撃を与えるか、及び外科用衝撃付与ツールのユーザに対する患者の位置などの1つ以上の要因に応じて、外科用器具の特定の角度方向が外科用器具の別の角度方向よりも更に望ましい場合がある。代表的実施形態では、所定の角度方向のそれぞれは、互いに約90度離れている。当業者であれば、値はある値において正確ではない場合もあるが、製造公差及び測定機器の感度などの任意の数の要因によって、一般に、その値とみなすことができることが、認識されよう。
【0041】
本例示的実施形態では、係止アセンブリ500は、係止アセンブリ500に対して4つの所定の角度方向、すなわち約0度、約90度、約180度、及び約270度で、アダプタを空洞502内に着座させるように構成されている。4つの所定の角度方向を提供することは、空洞502を含む基部504の製造を簡略化する場合があり、並びに/又は係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールが左手若しくは右手によって保持されているかどうか、及び外科用衝撃付与ツールが衝撃付与中に直立に保持されているかどうかにかかわらず、外科用衝撃付与ツールに動作可能に連結された外科用器具が骨に衝撃を与えるのに好都合な角度であり得ることを確実にするのに役立つ場合がある。空洞502の立方体形状は、互いに約90度離れた、それぞれ4つの所定の角度方向を可能にする。空洞502のその他の4辺形状、例えば、長方形は、同様に、4つの所定の角度方向を可能にする。4つの側面を有さないその他の空洞形状は、別の数の所定の角度方向を画定するか、又は任意の所定の角度方向を画定しない。例えば、球状の空洞形状は、任意の所定の角度方向を画定しない。別の例では、5つの側面を有する空洞形状が、5つの所定の角度方向を画定する。別の例では、3つの側面を有する空洞形状が、3つの所定の角度方向を画定する。更に別の例では、8つの側面を有する空洞形状が、8つの所定の角度方向を画定する。
【0042】
係止アセンブリ500は、アダプタ600を係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールに係止するために、係止アセンブリ500の基部504に対して回転するようにそれぞれ構成されている、第1の爪部506及び第2の爪部508を含む。第1の爪部506は、例えば、枢動ピン又はその他の機構を使用して、第1の枢動点510で基部504に取り付けられ、第1の爪部506は、枢動ピン又はその他の機構を中心として基部504に対して回転するように構成されている。第2の爪部508は、例えば、枢動ピン又はその他の機構を使用して、第2の枢動点512で基部504に取り付けられ、第2の爪部508は、枢動ピン又はその他の機構を中心として基部504に対して回転するように構成されている。第1の枢動点510及び第2の枢動点512は、基部504の対向する側にある。第1の爪部506及び第2の爪部508は、それらのそれぞれの枢動点510、512において、基部504に対して同時に枢動するように構成されている。
【0043】
第1の爪部506及び第2の爪部508は、第1の爪部506及び第2の爪部508が空洞502内へと挿入されたアダプタ600と係合することを可能にするように、基部504に形成された空洞502に対して位置付けられる。第1の爪部506及び第2の爪部508は、空洞502の両側で、互いに対向している。第1の爪部506は、係止アセンブリ500が係止構成にある状態で、空洞502によって画定される長手方向軸線502A(図11及び図13を参照のこと)に実質的に垂直である、第1の長手方向軸線506Aを画定する。第2の爪部508は、係止アセンブリ500が係止構成にある状態で、空洞502によって画定される長手方向軸線502Aに実質的に垂直である、第2の長手方向軸線508Aを画定する。係止アセンブリ500は、係止解除構成と係止構成との間で移動し、係止アセンブリ500が係止解除構成にある状態で、第1の長手方向軸線506A及び第2の長手方向軸線508Aは、空洞502によって画定される長手方向軸線502Aに対して実質的に垂直ではない。第1の長手方向軸線506A及び第2の長手方向軸線508Aは、係止アセンブリ500が係止解除構成にある状態で、係止アセンブリ500が係止構成にある状態で、及び係止アセンブリ500が係止構成と係止解除構成との間で移動する間、互いに実質的に平行である。当業者であれば、軸線が、製造公差及び測定装置の精度などの任意の数の要因に起因して、正確に垂直ではない又は正確に平行ではない場合があるが、それでも実質的に垂直である又は実質的に平行であるとみなされる場合があることが、理解されよう。
【0044】
係止アセンブリ500は、第1の爪部506及び第2の爪部508に動作可能に連結されるハウジング514を含む。係止アセンブリ500はまた、ハウジング514を第1の方向D1(図11を参照のこと)に付勢するように構成された第1の付勢要素516(図13を参照のこと)を含み、第1の方向D1は、本例示的実施形態では反時計回りである。第1の付勢要素516は、係止アセンブリ500の係止構成にハウジング514を付勢する。係止アセンブリ500は、図13に示されるように、第1の付勢要素516を中に着座させる支持体518を含む。支持体518は、そこを通って延在する内部通路520を有する管状部材である。第1の付勢要素516は、内部通路520内に配置されている。支持体518は、ハウジング514に対して固定関係にある。支持体518は、ハウジング514と一体的に形成され得るか、又はハウジング514に固定して取り付けられている別個の要素であり得る。
【0045】
ハウジング514は、そこを通って延在する内部通路522を有する管状部材である。基部504内に形成された空洞502、基部504の前方部分504f、第1の爪部506及び第2の爪部508、並びに第1の付勢要素516は、内部通路522内に配置されている。基部504は、ハウジング514から後方に延在し、基部504の後方部分504rは、ハウジング514の外側かつ後方に配置されている。
【0046】
ハウジング514は、それぞれが半径方向内向きに延在する、第1の隆起部524及び第2の隆起部526を含む。第1の隆起部524及び第2の隆起部526は、以下で更に説明するように、第1の爪部506及び第2の爪部508と動作可能に係合して、それぞれの枢動点510、512で第1の爪部506及び第2の爪部508を枢動させるように構成されている。図11に示されるように、係止アセンブリ500が係止構成にある状態で、第1の隆起部524の第1の側面は、第1の爪部506の第1のカム表面に当接し、第2の隆起部526の第1の側面は、第2の爪部508の第1のカム表面に当接する。ハウジング514が第1の付勢要素516によって第1の方向D1に付勢されていることによって、第1の隆起部524の第1の側面を付勢して第1の爪部506の第1のカム表面と当接接触させ、第2の隆起部526の第1の側面を第2の爪部508の第1のカム表面と当接接触させる。
【0047】
係止アセンブリ500は、アダプタ600との係止アセンブリの係合に応答して、係止構成へと自動的に移動するように構成されている。代表的実施形態では、空洞502によって画定される長手方向軸線502Aに沿って空洞502内へと移動されるアダプタ600は、係止アセンブリ500を係止構成へと自動的に移動させるように構成されている。アダプタ600は、アダプタ600を係止アセンブリ500に対して後方へと移動させることによって、係止アセンブリ500をアダプタ600に対して前方へと移動させることによって、又はアダプタ600を係止アセンブリ500に対して後方へと移動させることと、係止アセンブリ500をアダプタ600に対して前方へと移動させることと、の両方によって、空洞502内へと移動され得る。
【0048】
図11図13に示すように、第1の爪部506及び第2の爪部508は、空洞502の軸方向長さに沿った中間位置に配置されている。したがって、アダプタ600は、空洞502内へと移動する際に、及び中に着座して係止される前に、第1の爪部506及び第2の爪部508に遭遇する。第1の爪部506及び第2の爪部508の第1の側面506s及び第2の側面508sは、係止アセンブリ500によって互いに面する。爪部の側面506s、508sの間には、間隙528が画定されている。係止アセンブリ500が係止構成にある状態で、間隙528の最小幅は、爪部506、508の後方の空洞502の幅未満であり、空洞502内へと挿入されているアダプタ600の後方部分の幅未満である。
【0049】
アダプタ600が空洞502内に長手方向へと移動すると、アダプタ600が第1の側面506s及び第2の側面508sに係合する。アダプタ600が間隙528よりも幅広であり、第1の爪部506及び第2の爪部508が、中に形成された空洞502を有する基部504へと移動可能に取り付けられているので、アダプタ600は、爪部の側面506s、508sに摺動係合することによって間隙528を通って後方へと移動し得、それによって第1の爪部506及び第2の爪部508を、それらのそれぞれの枢動点510、512で枢動させ、それによって間隙528を広げる。したがって、アダプタ600は、アダプタ600の後方に面する表面が空洞502の後方端部を画定する基部604の前方に面する表面に当接するまで、空洞502内に長手方向へと移動され得る。
【0050】
図13に示されるように、アダプタ600の後方部分は、縮径部分602を含み、縮径部分602は、縮径部分602の後方のアダプタ600の部分604の直径604dよりも、かつ縮径部分602の前方のアダプタ600の部分606の直径606dよりも、小さい直径dを有する。縮径部分602の後方のアダプタ600の部分604の直径604dは、第1の爪部506及び第2の爪部508を通過して後方へと移動される。アダプタ600の縮径部分602が第1の爪部506及び第2の爪部508と軸方向に位置合わせされた場合、第1の爪部506及び第2の爪部508は、もはやアダプタ600によって外向きに付勢されず、それらの初期デフォルト位置(図11に示される)に向かって内向きに自由に枢動することが可能になる。したがって、第1の爪部506及び第2の爪部508は、図13に示されているように、縮径部分602内に着座する。アダプタ600の縮径部分602内に着座している第1の爪部506及び第2の爪部508は、アダプタ600が係止アセンブリ500に対して(したがって、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールに対して)長手方向へと移動することを防止する。
【0051】
係止アセンブリ500は、第1の爪部506及び第2の爪部508の回転運動に抵抗を加えるように構成された、摩擦部材530を含む。本例示的実施形態における摩擦部材530としてはOリングが挙げられるが、その他の構成を有し得る。摩擦部材530は、係止アセンブリ500がその係止解除構成及びその係止構成にある場合に、第1の爪部506及び第2の爪部508を定位置に保持するのに役立つ場合がある。空洞502内にアダプタ600を着座させるユーザは、抵抗を感じることが可能であってもよく、それは、アダプタ600が係止アセンブリ500に(したがって、係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールに)適切に取り付けられていることをユーザが知るのに役立つ場合がある。
【0052】
前述のように、係止アセンブリ500は、係止構成から係止解除構成へと移動するように構成されている。代表的実施形態では、係止アセンブリ500のハウジング514が空洞502によって画定される長手方向軸線502Aを中心に(したがって、それと同軸のアダプタの長手方向軸線600Aを中心に)アダプタ600及び基部504に対して回転されることは、係止アセンブリ500を係止構成から係止解除構成へと移動させて、その後、アダプタ600を、空洞502によって画定される長手方向軸線502Aに沿って(したがって、それと同軸のアダプタの長手方向軸線600Aを中心に)長手方向へと移動させるように構成されている。アダプタ600は、アダプタ600を係止アセンブリ500に対して前方へと移動させることによって、係止アセンブリ500をアダプタ600に対して後方へと移動させることによって、又はアダプタ600を係止アセンブリ500に対して前方へと移動させることと、係止アセンブリ500をアダプタ600に対して後方へと移動させることと、の両方によって、空洞502から外に移動され得る。
【0053】
係止アセンブリ500が、アダプタ600に解放可能に取り付けられるように係止位置にある状態で、ハウジング514は、図12に示すように、ハウジング514が付勢される第1の方向D1とは反対の第2の方向D2に回転される。第2の方向D2におけるハウジング514の回転はまた、そこへと固定して取り付けられた支持体518を第2の方向D2において回転させるが、これは、本例示的実施形態では時計回りである。ハウジング514の回転は、ハウジング514の第1の隆起部524及び第2の隆起部526を回転させる。第1の隆起部524及び第2の隆起部526が、第2の方向D2において回転することにより、第1の隆起部524の第1の側面が第1の爪部506の第1のカム表面との当接接触から外れ、第2の隆起部526の第1の側面が第2の爪部508の第1のカム表面との当接接触から外れる。第1の隆起部524及び第2の隆起部526が、第2の方向D2において回転し続けると、第1の隆起部524の第2の側面が第2の爪部508の第2の側面に当接し、第2の隆起部526の第2の側面が第1の爪部506の第2の側面に当接する。したがって、第1の隆起部524は、第1の爪部506との接触から外れて第2の爪部508と接触するように移動し、第2の隆起部526は、第2の爪部508との接触から外れて第1の爪部506と接触するように移動する。第2の方向D2における第1の隆起部524の回転は、第2の爪部508を押して、第2の枢動点512を中心とした第2の爪部508の回転を引き起こし、第2の方向D2における第2の隆起部526の回転は、第1の爪部506を押して、第1の枢動点510を中心とした第1の爪部506の回転を引き起こす。これにより、図12に示すように、第1の爪部506と第2の爪部508との間の間隙528が増大する。縮径部分602の後方のアダプタ部分604の直径604dは、ここで間隙528を通過し得るので、広くなった間隙528によって、アダプタ600が空洞502から外へ長手方向へと移動することが可能になる。
【0054】
アダプタ600が空洞502から取り外された後、ハウジング514が解放され得る。それによってハウジング514が、付勢要素516の力の下で第1の方向D1において回転して、係止アセンブリ500をその初期構成に戻すことが可能になる。ハウジング514は、ハウジングの回転運動を補助するために第1の方向D1において手動で動かされ得るか、又はハウジング514は、付勢要素516によって提供される力の下で、完全に第1の方向D1において移動することを可能にされ得る。
【0055】
図13に示すように、基部504は、空洞502の後方に連通する止まり穴532を含む。第2の付勢要素(図示せず)、例えば、コイルばね、エラストマー材料、ばね荷重プランジャ等が、止まり穴532内に配置され得る。第2の付勢要素は、前方付勢力を提供するように構成され得、係止アセンブリ500がアダプタ600に係止される場合に、アダプタ600の後方に面する表面に係合するように構成され得る。したがって、第2の付勢要素は、ハウジング514が第2の方向D2において回転された後に、アダプタ600を前方方向に付勢するように構成され得るが、これは、空洞502からアダプタ600を部分的に押し出すことによって、ユーザが空洞502からアダプタ600を取り外すのに役立つ場合がある。係止アセンブリ500は、第2の付勢要素が存在しない場合、止まり穴532を省略し得る。
【0056】
図14図20は、図1図3の外科用衝撃付与ツール100の係止アセンブリ、図4図8の外科用衝撃付与ツール200の係止アセンブリ、又は外科用衝撃付与ツールの別の実施形態の係止アセンブリとして使用され得る係止アセンブリ700の別の実施形態を示す。係止アセンブリ700は、図13のアダプタ600に解放可能に取り付け可能であるように図示されるが、図4図8のアダプタ300又は別のアダプタなどの別のアダプタに、解放可能に取り付けられ得る。
【0057】
係止アセンブリ700は、係止アセンブリ700がアダプタ600(又は別のアダプタ)に解放可能に取り付けられている係止構成と、係止アセンブリ700がアダプタ600(又は任意のその他のアダプタ)に解放不可能に取り付けられている係止解除構成との間で移動するように構成されている。図14図17は、係止解除構成にある係止アセンブリ700を示し、図18図20は、係止構成にあり、アダプタ600に解放可能に取り付けられた係止アセンブリ700を示す(アダプタ600は、係止アセンブリ700を明確に示すために、図18及び図19には示されていない)。
【0058】
図11図13の係止アセンブリ500は、係止アセンブリの空洞502及びアダプタ600の長手方向軸線502A、600Aを中心にそれぞれ回転するように構成されている回転係止爪部506、508を含み、アダプタ600を係止アセンブリ500から、それによって係止アセンブリ500を含む外科用衝撃付与ツールから、係止解除することを容易にする。図14図20の係止アセンブリ700は、係止アセンブリの空洞702の長手方向軸線702A及び空洞の長手方向軸線702Aと同軸であるアダプタ600の長手方向軸線600Aから離れて枢動するように構成されている枢動係止爪部706、708を含み、アダプタ600を係止アセンブリ700から、それによって係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールから、係止解除することを容易にする。
【0059】
係止アセンブリ700は、係止構成へと付勢される。係止アセンブリ500は、アダプタ700との係止アセンブリの係合に応答して、係止構成へと移動するように構成されている。アダプタ600と係止アセンブリ700との係合は、アダプタ600が、係止アセンブリ700内へと長手方向に又は並進的に移動されることを含む。したがって、アダプタ600は、係止アセンブリ700に取り付けるために、一方向に、例えば、回転的にではなく並進的に移動するように構成されている。係止アセンブリ700からのアダプタ600の係合解除は、係止アセンブリ700がアダプタ600に対して回転させられ、次に、アダプタ600が係止アセンブリ700に対して、長手方向に又は並進的に移動させられることを含む。したがって、アダプタ600は、係止アセンブリ700から取り外すために、同じ一方向へと移動するように構成されている。回転運動がアダプタ600が係止アセンブリ700から(したがって、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールから)取り外されることを可能にするために必要とされることは、外科用衝撃付与ツールが、係止アセンブリ700の回転運動を促さない、衝撃付与のための長手方向に向けられた力を提供するので、アダプタ600(及びそこへと取り付けられた外科用器具)が、衝撃付与中に外科用衝撃付与ツールから取り外されることを防止するのに役立つ場合がある。係止アセンブリ700から(したがって、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールから)取り外されるように、アダプタ600が係止アセンブリ700に対して(したがって、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールに対して)並進移動される前に、アダプタ600に対して回転する必要がある係止アセンブリ700は、係止アセンブリ700から(したがって、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールから)アダプタ600(及びそこへと取り付けられた外科用器具)を取り外すプロセスが、外科用衝撃付与ツールの長手方向に向けられた衝撃のための力が係止アセンブリ700の回転運動を付勢しないので、ユーザが係止アセンブリ700を意図的に回転させるまで、開始することを防止するのに役立つ場合がある。
【0060】
係止アセンブリ700は、アダプタの後方部分を中に着座させるように構成された空洞702を含む。空洞702は、係止アセンブリ700の前方端部700fに、そうすることで係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールの前方端部に、配置されている。空洞702は、係止アセンブリ700の基部704内に形成されている。基部704の前方部分704fは、空洞702が係止アセンブリ700の前方端部700fでアクセス可能であるように、中に形成された空洞702を有する。
【0061】
基部704の後方端部704rは、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールの駆動機構に動作可能に連結されるように構成されており、駆動機構が長手方向に向けられた力を基部704に提供して、係止機構700に取り付けられたアダプタ600に取り付けられた外科用器具の衝撃付与を駆動することを可能にする。駆動機構は、上述のように、様々な構成を有し得る。
【0062】
空洞702は、本例示的実施形態では立方体形状を有するが、別の形状、例えば、半球形状、直方体形状、不規則形状等を有し得る。上述したように、空洞702の正方形形状により、係止アセンブリ700は、係止アセンブリ700に対して4つの所定の角度方向のそれぞれにおいて、空洞702内にアダプタ600を着座させることができるが、その他の所定の角度方向に対応する(又は所定の角度方向でない)空洞702のその他の形状も可能である。空洞702の寸法及び形状は、アダプタ600の後方部分の寸法及び形状に対応して、図20に示され、以下で更に説明されるように、アダプタ600の後方部分が空洞702内に着座され、中で係止されることを可能にする。
【0063】
第1の爪部706及び第2の爪部708は、それぞれ、係止アセンブリ700の基部704に対して枢動して、アダプタ600を、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールに係止するように構成されている。第1の爪部706は、例えば、枢動ピン又はその他の機構を使用して、第1の枢動点710で基部704に取り付けられ、第1の爪部706は、枢動ピン又はその他の機構を中心として基部704に対して回転するように構成されている。第2の爪部708は、例えば、枢動ピン又はその他の機構を使用して、第2の枢動点712で基部704に取り付けられ、第2の爪部708は、枢動ピン又はその他の機構を中心として基部704に対して回転するように構成されている。第1の枢動点710及び第2の枢動点712は、基部704の対向する側にある。第1の爪部706及び第2の爪部708は、それらのそれぞれの枢動点710、712において、基部704に対して同時に枢動するように構成されている。
【0064】
第1の爪部706及び第2の爪部708は、第1の爪部706及び第2の爪部708が空洞702内へと挿入されたアダプタ600と係合することを可能にするように、基部704に形成された空洞702に対して位置付けられる。第1の爪部706及び第2の爪部708は、空洞702の両側で、互いに対向している。第1の爪部706は、係止アセンブリ700が係止構成(図20を参照のこと)にある状態で、空洞702によって画定される長手方向軸線702Aに実質的に平行である、第1の長手方向軸線706Aを画定する。第2の爪部708は、係止アセンブリ700が係止構成(図20を参照のこと)にある状態で、空洞702によって画定される長手方向軸線702Aに実質的に平行である、第2の長手方向軸線708Aを画定する。したがって、第1の長手方向軸線706A及び第2の長手方向軸線708Aは、係止アセンブリ700が係止構成にある状態で、互いに実質的に平行である。係止アセンブリ700は、係止解除構成と係止構成との間で移動し、係止アセンブリ700が係止解除構成にある状態で、第1の長手方向軸線706A及び第2の長手方向軸線708Aは、互いに実質的に平行ではない、又は空洞702によって画定される長手方向軸線702Aに実質的に平行ではない(図17を参照のこと)。
【0065】
第1の爪部706及び第2の爪部708は、係止構成に付勢される。係止機構700は、第1の爪部706及び第2の爪部708を係止構成に付勢するように構成された第1の付勢要素730(図18を参照のこと)を含む。第1の付勢要素730としては、本例示的実施形態ではOリングが挙げられるが、エラストマーバンド等などの別の付勢要素を含み得る。第1の爪部706は、第1の付勢要素730を中に着座させるように構成されている、その外向きに面する表面に形成された、溝706gを含む。第2の爪部708は、第1の付勢要素730を中に着座させるように構成されている、その外向きに面する表面に形成された、溝708gを含む。基部704は、第1の付勢要素730を中に着座させるように構成されている、その外向きに面する表面に形成された、溝704gを含む。溝704gは、第1の付勢要素730が基部704の周囲を取り囲むように、基部704の周囲に円周方向に延在する。
【0066】
係止アセンブリ700は、第1の爪部706及び第2の爪部708の枢動を容易にするように構成された、第1のカム従動子732及び第2のカム従動子734を含む。第1のカム従動子732及び第2のカム従動子734としては、それぞれ、本例示的実施形態ではボール状軸受部が挙げられるが、その他のカム従動子も可能である。第1のカム従動子732は、第1の爪部706に動作可能に連結されており、第2のカム従動子734は、第2の爪部708に動作可能に連結されている。第1の爪部706は、中に第1のカム従動子732を着座させるように構成された空洞706cを含む。第1の爪部の空洞706cは、第1の爪部706の外向きに面する表面に形成される。第2の爪部708は、中に第2のカム従動子734を着座させるように構成された空洞708cを含む。第2の爪部の空洞708cは、第2の爪部708の外向きに面する表面に形成される。
【0067】
係止アセンブリ700は、ハウジング714を含む。ハウジング714は、そこを通って延在する内部通路722を有する管状部材である。基部704内に形成された空洞702、基部704の前方部分704f、並びに第1の爪部706及び第2の爪部708は、内部通路722内に配置されている。基部704は、ハウジング714から後方に延在し、基部704の後方部分704rは、ハウジング714の外側かつ後方に配置されている。
【0068】
係止アセンブリ700は、図16図18及び図20に示されるように、基部704の前方端部を中に着座させる、端部キャップ720を含む。端部キャップ720は、そこを通って延在する内部通路720iを有する管状部材である。基部704の前方端部は、内部通路720i内に配置されている。エンドキャップ720は、ハウジング714内、例えば、その内部通路722内に配置されており、ハウジング714に対して固定関係にある。
【0069】
係止アセンブリ700はまた、ハウジング714を第1の方向D3(図19を参照のこと)に付勢するように構成された第2の付勢要素716を含み、第1の方向D3は、本例示的実施形態では反時計回りである。第2の付勢要素716は、係止アセンブリ700の係止構成にハウジング714を付勢する。
【0070】
ハウジング714は、係止アセンブリ700のカラー718に動作可能に連結されている。カラー718は、第1の爪部706及び第2の爪部708に動作可能に連結されている。カラー718は、ハウジング714に対して固定関係にある。カラー718は、ハウジング714と一体的に形成され得るか、又はハウジング714に固定して取り付けられている別個の要素であり得る。カラー718は、そこを通って延在する内部通路718iを有する管状部材である。基部704は、カラーの内側通路718iを通って延在する。
【0071】
カラー718は、それぞれが、半径方向内向きに延在する第1の隆起部724、第2の隆起部726、第3の隆起部728、及び第4の隆起部を含む(第4の隆起部は、図では隠れている)。基部704は、それぞれが、半径方向外向きに延在し、第1の隆起部724、第2の隆起部726、第3の隆起部728、及び第4の隆起部と相互作用するように構成されている、第1の停止部材736及び第2の停止部材738を含む。第1の停止部材736及び第2の停止部材738は、基部704の円周の周囲で、互いに約180°離れて互いに対向している。第1の停止部材736及び第2の停止部材738は、基部704に対するカラー718の回転を停止させるように構成されている。基部704に対するカラー718の位置は、基部704に対する第1の爪部706及び第2の爪部708の位置に影響を及ぼし、そうすることで、以下で更に説明するように、第1の爪部706及び第2の爪部708がアダプタ600に係止する位置にあるかどうかに影響を及ぼす。
【0072】
第1の停止部材736は、第1の停止部材736の両側に位置付けられた第1の隆起部724及び第2の隆起部726と相互作用するように構成されており、第2の停止部材738は、第2の停止部材738の両側に位置付けられた第3の隆起部728及び第4の隆起部と相互作用するように構成されている。第2の隆起部726は、第1の停止部材736の第1の側に当接するように構成されており、第3の隆起部728は、第2の隆起部726が第1の停止部材736の第1の側に当接するのと同時に第2の停止部材738の第1の側に当接して、図19に示すように、第1の方向D3におけるカラー718の回転を停止するように構成されている。第2の隆起部726が第1の停止部材736に当接し、第3の隆起部728が第2の停止部材738に当接するこの位置にあるカラー718は、係止構成にある係止アセンブリ700に対応する。第1の隆起部724は、第1の停止部材736の第2の反対側に当接するように構成されており、第4の隆起部は、第1の隆起部724が第1の停止部材736の第2の側に当接するのと同時に第2の停止部材738の第2の側に当接して、図14に示すように、第1の方向D3とは反対の第2の方向D4におけるカラー718の回転を停止するように構成されている。この位置にあるカラー718は、係止アセンブリ700が係止解除構成にあることに対応する。
【0073】
カラー718は、第1のカム従動子732及び第2のカム従動子734に、それぞれ動作可能に係合するように構成された第1のカム傾斜部740及び第2のカム傾斜部(図では隠れている)を含む。第1のカム傾斜部740は、カラー718の内面に沿って延在し、第2のカム傾斜部は、第1のカム傾斜部740の反対側のカラー718の内面に沿って延在する。第1のカム傾斜部740及び第2のカム傾斜部は、第1のカム従動子732及び第2のカム従動子734と、それぞれ、動作可能に係合して、第1の爪部706及び第2の爪部708のそれぞれの枢動点710、712での枢動を容易にするように構成されている。係止アセンブリ700が係止解除構成にある状態で、第1のカム傾斜部740は、第1のカム従動子732と係合され、第1のカム従動子732を第1の爪部706の空洞706c内へと半径方向内向きに押し込んで、第1の爪部706を半径方向外向きに枢動させるように付勢し、第2のカム傾斜部は、第2のカム従動子734と係合され、第2のカム従動子734を第2の爪部708の空洞708c内へと半径方向内向きに押し込んで、第2の爪部708を半径方向外向きに枢動させるように付勢する。係止アセンブリ700が係止構成にある状態で、第1のカム傾斜部740は、第1のカム従動子732と係合されず、そうすることで、第1のカム従動子732は、第1の爪部706が半径方向外向きに枢動されないように、第1の爪部706の空洞706c内へと半径方向内向きに押し込まれず、第2のカム傾斜部は、第2のカム従動子734と係合されず、そうすることで、第2のカム従動子734は、第2の爪部708が半径方向外向きに枢動されないように、第2の爪部708の空洞708c内へと半径方向内向きに押し込まれない。
【0074】
係止アセンブリ700は、アダプタ600との係止アセンブリの係合に応答して、係止構成へと自動的に移動するように構成されている。代表的実施形態では、空洞702によって画定される長手方向軸線702Aに沿って空洞702内へと移動されるアダプタ600は、係止アセンブリ700を係止構成へと自動的に移動させるように構成されている。アダプタ600は、アダプタ600を係止アセンブリ700に対して後方へと移動させることによって、係止アセンブリ700をアダプタ600に対して前方へと移動させることによって、又はアダプタ600を係止アセンブリ700に対して後方へと移動させることと、係止アセンブリ700をアダプタ600に対して前方へと移動させることと、の両方によって、空洞702内へと移動され得る。
【0075】
図17及び図20に示すように、第1の爪部706のヘッド706hは前方に配置されており、第2の爪部708のヘッド708hは前方に配置されており、第1の爪部706の第1の枢動点710は後方に配置されており、第2の爪部708の第2の枢動点712は後方に配置されている。第1の爪部706及び第2の爪部708のヘッド706h、708hは、それぞれ、後方に向かって半径方向内向きに傾斜する傾斜面706s、708sを含む。傾斜爪部面706s、708sは、互いに対向している。傾斜爪部面706s、708sの間に、間隙744が画定される。係止アセンブリ700が係止構成にある状態で、間隙744の最小幅は、爪部706、708の後方の空洞702の幅未満であり、空洞702内へと挿入されているアダプタ600の後方部分の幅未満である。
【0076】
係止アセンブリ700がそのデフォルトの係止構成にある状態で、空洞702内へと移動するアダプタ600は、中に着座及び係止される前に、第1の爪部706及び第2の爪部708の傾斜爪部面706s、708sに遭遇する。アダプタ600が空洞702内に長手方向へと移動すると、アダプタ600が第1の傾斜爪部面706s及び第2の傾斜爪部面708sに係合する。アダプタ600が、係止アセンブリ700が係止構成にある状態で間隙744よりも幅広であり、第1の爪部706及び第2の爪部708が、中に形成された空洞702を有する基部704へと移動可能に取り付けられているので、アダプタ600は、傾斜爪部面706s、708sに摺動係合することによって間隙744を通って後方へと移動し得、それによって第1の爪部706及び第2の爪部708を、それらのそれぞれの枢動点710、712で枢動させ、それによって間隙744を広げる。したがって、アダプタ600は、アダプタ600の後方に面する表面が、空洞702の後方端部を画定する基部604の前方に面する表面に当接するまで、空洞702内に長手方向へと移動され得る。
【0077】
上述したように、アダプタ600の縮径部分602は、縮径部分602の後方のアダプタ600の部分604の直径604dよりも、かつ縮径部分602の前方のアダプタ600の部分606の直径606dよりも、小さい直径602dを有する。縮径部分602の後方のアダプタ600の部分604の直径604dは、傾斜爪表面706s、708s、並びに第1の爪部ヘッド706h及び第2の爪部ヘッド708hを通過して後方へと移動される。アダプタ600の縮径部分602が、第1の爪部ヘッド706h及び第2の爪部ヘッド708hと軸方向に位置合わせされた場合、第1の爪部706及び第2の爪部708は、もはやアダプタ600によって外向きに付勢されず、第1の付勢要素730によって付勢されるように、それらの初期デフォルト位置に向かって内向きに自由に枢動することが可能になる。したがって、第1の爪部706及び第2の爪部708は、図20に示されているように、縮径部分602内に着座する。アダプタ600の縮径部分602内に着座している第1の爪部706及び第2の爪部708は、アダプタ600が係止アセンブリ700に対して(したがって、係止アセンブリ700を含む外科用衝撃付与ツールに対して)長手方向へと移動することを防止する。
【0078】
前述のように、係止アセンブリ700は、係止構成から係止解除構成へと移動するように構成されている。代表的実施形態では、係止アセンブリ700のハウジング714が空洞702によって画定される長手方向軸線702Aを中心に(したがって、それと同軸のアダプタの長手方向軸線600Aを中心に)アダプタ600及び基部704に対して回転されることは、係止アセンブリ700を係止構成から係止解除構成へと移動させて、その後、アダプタ600を、空洞702によって画定される長手方向軸線702Aに沿って(したがって、それと同軸のアダプタの長手方向軸線600Aを中心に)長手方向へと移動させるように構成されている。アダプタ600は、アダプタ600を係止アセンブリ700に対して前方へと移動させることによって、係止アセンブリ700をアダプタ600に対して後方へと移動させることによって、又はアダプタ600を係止アセンブリ700に対して前方へと移動させることと、係止アセンブリ700をアダプタ600に対して後方へと移動させることと、の両方によって、空洞702から外に移動され得る。
【0079】
係止アセンブリ700が、アダプタ600に解放可能に取り付けられるように係止位置にある状態で、ハウジング714は、図14に示すように、ハウジング714が付勢される第1の方向D3とは反対の第2の方向D4に回転される。第2の方向D4におけるハウジング714の回転はまた、そこへと固定して取り付けられたカラー718を第2の方向D4において回転させるが、これは、本例示的実施形態では時計回りである。カラー718の回転は、カラー718の第1の隆起部724、第2の隆起部726、第3の隆起部728、及び第4の隆起部を回転させる。第2の方向D4への第1の隆起部724、第2の隆起部726、第3の隆起部728、及び第4の隆起部の回転は、第2の隆起部726を移動させて第1の停止部材736との当接接触を解除させ、第3の隆起部728を移動させて第2の停止部材738との当接接触を解除させ、1のカム従動子732を第1のカム傾斜部740に沿って摺動させ始めて、第1のカム従動子732を第1の爪部の空洞706c内へと押し込み始め、第2のカム従動子734を第2のカム傾斜部に沿って摺動させ始めて、第2のカム従動子734を第2の爪部の空洞708c内へと押し込み始める。したがって、第1の爪部706及び第2の爪部708は、それぞれの枢動点710、712で枢動し始める。カラー718を第2の方向D4において回転させ続けると、図14に示すように、第1の隆起部724が第1の停止部材736に当接し、第4の隆起部が第2の停止部材738に当接し、第1のカム従動子732を第1のカム傾斜部740に沿って摺動させ続けて第1のカム従動子732を第1の爪部の空洞706c内へと押し込み、第2のカム従動子734を第2のカム傾斜部に沿って摺動させ続けて第2のカム従動子734を第2の爪部の空洞708c内へと押し込む。第1の停止部材736に当接する第1の隆起部724及び第2の停止部材738に当接する第4の隆起部は、カラー718が回転するのを停止させ、そうすることで、第1のカム従動子732及び第2のカム従動子734が、それらのそれぞれの空洞706c、708c内へと押し込まれ始めるのを停止させることによって、第1の爪部706及び第2の爪部708の枢動を停止させる。これにより、図17に示すように、第1の爪706と第2の爪708との間の間隙744が増大する。縮径部分602の後方のアダプタ部分604の直径604dは、ここで間隙744を通過し得るので、広くなった間隙744は、アダプタ600が空洞702から外へ長手方向へと移動することを可能にする。
【0080】
アダプタ600が空洞702から取り外された後、ハウジング714を解放し得、それによってハウジング714及びカラー718が、付勢要素716の力の下で第1の方向D3において回転して、係止アセンブリ700をその初期構成に戻すことが可能になる。ハウジング714は、ハウジングの回転運動及びカラーの回転運動を補助するために第1の方向D3において手動で動かされ得るか、又はハウジング714及びカラー718は、付勢要素716によって提供される力の下で、完全に第1の方向D3において移動することを可能にされ得る。
【0081】
図16図17及び図20に示すように、基部704は、空洞702の後方に連通する止まり穴746を含む。第3の付勢要素(図示せず)は、図13の止まり穴532に関して上述したものと同様に、止まり穴746内に配置され得る。第3の付勢要素が存在しない場合、係止アセンブリ700は、止まり穴746を省略し得る。
【0082】
本開示は、本明細書で提供される開示全体の文脈内で、例示のみを目的として上で説明された。本開示の全体的な範囲から逸脱することなく、特許請求の範囲の趣旨及び範囲内の修正を行い得ることが、理解されよう。
【0083】
〔実施の態様〕
(1) 外科用ツールであって、
骨に衝撃を与えるように構成された外科用器具に連結するように構成された、アダプタと、
前記アダプタに解放可能に取り付けられるように構成された、係止アセンブリであって、
前記係止アセンブリが、前記アダプタに解放可能に取り付けられている係止構成を有し、
前記係止アセンブリが、前記アダプタに解放可能に取り付けられていない係止解除構成を有し、
前記係止アセンブリが、前記係止構成において、前記アダプタの一部を中に着座させるように構成された、空洞を含み、
前記係止アセンブリは、前記アダプタが、前記空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞内へと移動されることに応答して、前記係止解除構成から前記係止構成へと移動するように構成されており、
前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリのハウジングが前記長手方向軸線を中心に回転され、次に、前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞の外に移動されることに応答して、前記係止構成から前記係止解除構成へと移動するように構成されている、係止アセンブリと、を備える、外科用ツール。
(2) 前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリが前記係止解除構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に垂直である第1の長手方向軸線を画定する、第1の爪部と、前記係止アセンブリが前記係止解除構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に垂直である第2の長手方向軸線を画定する、第2の爪部と、を備える、実施態様1に記載のツール。
(3) 前記係止アセンブリが、内部に前記空洞が形成された基部と、第1の枢動点において前記基部に枢動可能に連結された第1の爪部と、第2の枢動点において前記基部に枢動可能に連結された第2の爪部と、を備える、実施態様1に記載のツール。
(4) 前記係止アセンブリが前記係止解除構成から前記係止構成へと移動するように構成されていることは、
前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞内へと移動され、それによって前記第1の爪部を前記第1の枢動点で枢動させ、前記第2の爪部を前記第2の枢動点で枢動させることを含む、実施態様3に記載のツール。
(5) 前記係止アセンブリが前記係止構成から前記係止解除構成へと移動するように構成されていることは、
前記ハウジングが、前記長手方向軸線を中心に回転され、それによって前記ハウジングを前記基部に対して回転させることと、
その後、前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞の外に移動され、それによって前記第1の爪部を前記第1の枢動点で枢動させ、前記第2の爪部を前記第2の枢動点で枢動させることと、を含む、実施態様4に記載のツール。
【0084】
(6) 前記係止アセンブリが前記係止構成から前記係止解除構成へと移動するように構成されていることは、
前記ハウジングが、前記長手方向軸線を中心に回転され、それによって前記ハウジングを前記基部に対して回転させ、前記第1の爪部を前記第1の枢動点で枢動させ、前記第2の爪部を前記第2の枢動点で枢動させることと、
その後、前記アダプタが、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞の外に移動されることと、を含む、実施態様4に記載のツール。
(7) 前記係止アセンブリが、前記係止アセンブリの前記係止解除構成に対応する位置に前記ハウジングを付勢する付勢要素を備える、実施態様3に記載のツール。
(8) 前記係止アセンブリが、前記係止アセンブリの前記係止構成に対応する位置に前記ハウジングを付勢する、第1の付勢要素を備え、
前記係止アセンブリが、前記係止アセンブリの前記係止構成に対応する位置に前記第1の爪部及び前記第2の爪部を付勢する、第2の付勢要素を備える、実施態様3に記載のツール。
(9) 前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリが前記係止構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に平行である第1の長手方向軸線を画定する、第1の爪部と、前記係止アセンブリが前記係止構成にある状態で前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に対して実質的に平行である第2の長手方向軸線を画定する、第2の爪部と、を備える、実施態様1に記載のツール。
(10) 前記係止アセンブリは、前記アダプタが回転されることなく、前記係止解除構成から前記係止構成へと自動的に移動するように構成されている、実施態様1に記載のツール。
【0085】
(11) 前記係止アセンブリは、前記係止構成において、前記アダプタを前記空洞内にて前記係止アセンブリに対して複数の所定の角度方向のそれぞれで着座させるように構成されている、実施態様1に記載のツール。
(12) 前記複数の所定の角度方向が、それぞれ、互いに約90度離れている、実施態様11に記載のツール。
(13) 前記外科用器具を更に備える、実施態様1に記載のツール。
(14) 外科用衝撃付与ツールが、前記係止アセンブリを含み、
前記外科用器具が前記係止アセンブリに動作可能に連結された状態で、前記外科用衝撃付与ツールが、前記外科用器具の衝撃付与を駆動するように構成されており、
前記衝撃付与の方向が、前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に実質的に沿っている、実施態様1に記載のツール。
(15) 外科的方法であって、
アダプタを係止アセンブリの空洞内へと、前記空洞によって画定される長手方向軸線に実質的に沿って移動させることによって、前記アダプタを前記係止アセンブリに解放可能に取り付けることと、
骨に対する外科用器具の衝撃付与を駆動することであって、前記外科用器具が前記アダプタに取り付けられており、前記衝撃付与の方向が、前記空洞によって画定される前記長手方向軸線に実質的に沿っている、骨に対する外科用器具の衝撃付与を駆動することと、を含む、方法。
【0086】
(16) 前記係止アセンブリのハウジングを、前記長手方向軸線を中心に回転させ、次に、前記長手方向軸線に実質的に沿って前記空洞から前記アダプタを移動させることによって、前記係止アセンブリから前記アダプタを取り外すことを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記係止アセンブリが、ハウジングと、第1の爪部と、第2の爪部と、を備え、
前記アダプタを前記空洞内へと移動させることで、前記第1の爪部及び前記第2の爪部のそれぞれを前記ハウジングに対して枢動させる、実施態様15に記載の方法。
(18) 前記アダプタを前記空洞内へと移動させた後に、前記ハウジングを、前記長手方向軸線を中心に回転させ、それによって、前記第1の爪部及び前記第2の爪部を前記ハウジング及び前記アダプタに対して枢動させることを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記アダプタは、前記アダプタが回転されることなく前記係止アセンブリに解放可能に取り付けられている、実施態様15に記載の方法。
(20) 前記外科用器具が、チゼル又はブローチを含む、実施態様15に記載の方法。
図1
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【国際調査報告】