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特表2024-517972モノポーラ型電流及びバイポーラ型電流の順次出力及び連続出力が可能な高周波電流出力装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】モノポーラ型電流及びバイポーラ型電流の順次出力及び連続出力が可能な高周波電流出力装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
A61N1/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570403
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-11-14
(86)【国際出願番号】 KR2022006866
(87)【国際公開番号】W WO2022240226
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0062598
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0058277
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520331970
【氏名又は名称】ジェイシス メディカル インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】307, 308, 401, 808, 1015, DAERYUNG TECHNO TOWN 8TH, 96, GAMASAN-RO, GEUMCHEON-GU, SEOUL 08501, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ミラン
(72)【発明者】
【氏名】スン,ヒェ・ジン
(72)【発明者】
【氏名】アン,キョンホ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ドン・ファン
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ01
4C053JJ05
(57)【要約】
【要約】
本発明は、モノポーラ及びバイポーラ型電流の順次出力及び連続出力が可能な高周波電流出力装置を公開する。この装置は、1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極を含む電極部と、第1高周波電源発生部と、スイッチング回路と、前記第1高周波電源発生部から発生した電源に基づいて、前記第1電極及び前記第2電極に同じ極性が印加されるモノポーラ型の電流又は互いに異なる極性の電流が印加されるバイポーラ型の電流のうちの少なくとも何れか1つが出力されるように、前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する制御部とを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極を含む電極部と、
第1高周波電源発生部と、
スイッチング回路と、
前記第1高周波電源発生部から発生した電源に基づいて、前記第1電極及び前記第2電極に同じ極性が印加されるモノポーラ型の電流又は互いに異なる極性の電流が印加されるバイポーラ型の電流のうちの少なくとも1つが出力されるように、前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する制御部と、
を含む、高周波出力装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記モノポーラ型の電流及び前記バイポーラ型の電流がユーザによって選択されるか、自動的に設定された出力設定パターンに従って出力されるように制御し、前記モノポーラ型の電流は、電流供給領域の温度を全体的に上昇させ、前記バイポーラの電流は、局所領域にエネルギーを供給することによって、前記局所領域の温度を局所的に上昇させるものであり、
前記出力設定パターンは、前記バイポーラ型の電流と前記モノポーラ型の電流の同時又は順次適用による治療特性の組み合わせで設定されたものである、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項3】
前記制御部は、
ユーザインタフェースを介してユーザが選択した電流の出力オプションに従って、前記モノポーラ型の電流及び前記バイポーラ型の電流の出力時間及びエネルギーの出力強度が調節されるように制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項4】
前記出力設定パターンにより出力されるパターンは、
前記モノポーラ型の電流のみ出力される第1パターンと、
前記バイポーラ型の電流のみ出力される第2パターンと、
前記モノポーラ型の電流が出力された後、前記バイポーラ型の電流が出力される第3パターンと、
前記バイポーラ型の電流が出力された後、前記モノポーラ型の電流が出力される第4パターンと、
前記モノポーラ型の電流が出力された後に前記バイポーラ型の電流が出力され、再び前記モノポーラ型の電流が出力される第5パターンと、
前記バイポーラ型の電流が出力された後に前記モノポーラ型の電流が出力され、再び前記バイポーラ型の電流が出力される第6パターンのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項5】
前記第1電極及び前記第2電極は、
ジグザグ状に配置されて電流を皮膚に供給し、互いに絶縁された異なる層に接続されて電流が供給される、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1パターンの場合、
前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極及び前記第2電極に同時に接続され、前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が対極板に接続されて、前記第1電極及び前記第2電極と前記対極板との間に電流が印加されるように前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第2パターンの場合、
前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極に接続され、前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が前記第2電極に接続されて、前記第1電極と前記第2電極との間に電流が印加されるように前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項8】
前記第1高周波電源発生部とは別途の電極に接続されて電流を供給する第2高周波電源発生部を更に含む、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第3パターン又は前記第4パターンの場合、
前記モノポーラ型の電流の出力時に、
前記スイッチング回路のスイッチング動作の制御を通じて、前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極及び前記第2電極に接続され、
前記第1高周波電源発生部の前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が対極板に接続されて前記1電極及び前記第2電極と前記対極板との間に電流が流れるように制御し、
前記バイポーラ型の電流の出力時に、
前記スイッチング回路のスイッチング動作の制御を通じて、前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が 前記第2電極に接続されるようにスイッチングされて、前記1電極と前記第2電極との間に電流が流れるように制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項10】
前記第3パターンの場合、
先に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、前記対象体の治療部位皮膚の温度を全体的に上昇させて皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達するように予熱させ、
次に印加される前記バイポーラ型の電流の出力により、前記温度が上昇した治療部位皮膚に局所的にエネルギーを供給して前記エネルギーが皮膚組織に集中するようにする、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項11】
前記第3パターン又は前記第4パターンの場合、
前記バイポーラ型の電流の出力により、前記対象体の治療部位皮膚に電気(RF)エネルギーを水平方向に伝達させ、
前記モノポーラ型の電流の出力により、前記水平方向に伝達された電気(RF)エネルギーの伝導度が高くなるようにする、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項12】
前記第3パターン及び前記第4パターンの場合、
前記制御部は、
最初のショットの前段又は後段で組織のモノポーラ型のインピーダンス及びバイポーラ型のインピーダンスが測定され、セッティングした電力が伝達されるように制御し、
2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを通じて電力が調節されるように制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項13】
前記第5パターンの場合、
最初に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、前記対象体の皮膚の抵抗値を下降させ、
2番目に印加される前記バイポーラ型の電流の出力により、前記抵抗が下降した皮膚のうち表皮層に局所的に電流が流れるようにして前記表皮層の温度を上昇させ、
3番目に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、前記対象体の皮膚のインピーダンスを下降させて前記対象体の真皮及び脂肪層にまでエネルギーが浸透するようにする、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項14】
前記電極部は、
前記モノポーラ型の電流出力用電極グループと、前記バイポーラ型の電流出力用電極グループとに区分されて、前記モノポーラ型の電流と前記バイポーラ型の電流を各グループ別に同時に出力できる、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項15】
前記電極部は、
ニードルチップの表面に形成されるか、複数のニードルが前記第1電極及び前記第2電極に形成され得る、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項16】
前記電極部が複数のニードルタイプに形成される場合、
前記対象体の治療部位にニードルの挿入過程で前記バイポーラ型の電流と前記モノポーラ型の電流を相互間で変更するパターンが出力され得る、ことを特徴とする請求項15に記載の高周波出力装置。
【請求項17】
1つ以上の第1電極からなる第1電極グループ及び1つ以上の第2電極からなる第2電極グループを含む電極部と、
第1高周波電源発生部と、
前記第1高周波電源発生部と別途の電極に接続されて電流を供給する第2高周波電源発生部と、
前記第1高周波電源発生部及び前記第2高周波電源発生部の駆動をターンオン又はターンオフさせて、前記電極部に同時又は順次、モノポーラ型の電流とバイポーラ型の電流が印加されるように制御する制御部とを含み、
前記第1電極グループは、前記第1高周波電源発生部に接続されて、前記モノポーラ型の電流の出力のために、対極板に対応して閉回路を形成し、
前記第2電極グループは、前記第2高周波電源発生部に接続されて、前記バイポーラ型の電流の出力のための電極である、ことを特徴とする高周波出力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波電流出力装置に関し、より詳細には、高周波が皮膚に伝達されるとき、一回にモノポーラ型とバイポーラ型のパターン又はバイポーラ型とモノポーラ型のパターンが順次又は連続で伝達されてコラーゲン、エラスチンなどを増加させる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、高周波電流出力装置は、タイトニングやニキビ、色素の治療など多様な若返り治療(Rejuvenation)に用いられている。
【0003】
このような高周波電流出力装置の動作の例としては、針などのように皮膚に穴を開けて高周波が伝達される侵襲的装置と、皮膚の表面から高周波を伝達する非侵襲的な方法がある。
【0004】
高周波エネルギーを伝達する方法としては、モノポーラ(単極性、monopolar)型とバイポーラ(双極性、bipolar)型が最も一般化しており、1つの操作装置で皮膚の治療深さに応じてモノポーラ型又はバイポーラ型を選択的に用いている。
【0005】
このように高周波を用いた治療のメカニズムは、2通りに説明できる。
【0006】
第一は、真皮の膠原線維の加熱を通じて皮膚及び皮下組織全体の収縮を誘発することであり、第二は、コラーゲンの凝固変性を通じたコラーゲンの再生性を促進することである。
【0007】
バイポーラ型は、加熱量及び浸透深さが制限的であり、これに対し、モノポーラ型は、より深く十分な量のエネルギーを使用できる。
【0008】
バイポーラ型は、主にシミ、毛細血管の拡張、毛穴の拡張、軽度のシワなどに効果があり、モノポーラ型は、シワと肌のたるみを改善するのに効果があると知られている。
【0009】
このように、バイポーラ型とモノポーラ型は、高周波エネルギーが伝達される深さが異なるため、治療目的に応じて選択して用いられている。
【0010】
しかし、この2つのタイプ以上の組み合わせであるパターンの選択時に、モノポーラ型からバイポーラ型又はバイポーラ型からモノポーラ型に変える追加の操作が必要であり、一回の操作によりモノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が同時に、又は短いリレータイムで出力される装置は供給されなかった。
【0011】
また、1つの高周波電流出力装置においてモノポーラ型、バイポーラ型をそれぞれ選択して使用できるが、モノポーラ型は、ニードル全体に同じ極性を与える場合、ニードルの近接効果によって電極の偏りが生じるという問題があった。
【0012】
そのため、モノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が1つのパターンで連続した出力を可能にして治療効果を最大化させることができる装置と研究が必要であるのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、一回の装置操作によりモノポーラ型とバイポーラ型の高周波連続出力又はバイポーラ型とモノポーラ型の高周波連続出力が可能な高周波電流出力装置を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、侵襲的電極及び非侵襲的電極に何れも適用してユーザの目的に応じて変更使用が可能な高周波電流出力装置を提供することにある。
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限定されず、言及していない更に他の課題は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題を解決するための本発明の一側面に係る高周波電流出力装置は、1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極を含む電極部と、第1高周波電源発生部と、スイッチング回路と、前記第1高周波電源発生部から発生した電源に基づいて、前記第1電極及び前記第2電極に同じ極性が印加されるモノポーラ型の電流又は互いに異なる極性の電流が印加されるバイポーラ型の電流のうちの少なくとも1つが出力されるように、前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する制御部とを含むことを特徴とする。
【0017】
上述した課題を解決するために、本発明の他の側面に係る高周波電流出力装置は、1つ以上の第1電極からなる第1電極グループ及び1つ以上の第2電極からなる第2電極グループを含む電極部と、第1高周波電源発生部と、前記第1高周波電源発生部と別途の電極に接続されて電流を供給する第2高周波電源発生部と、前記第1高周波電源発生部及び前記第2高周波電源発生部の駆動をターンオン又はターンオフさせて、前記電極部に同時に又は順次、モノポーラ型の電流とバイポーラ型の電流が印加されるように制御する制御部とを含み、前記第1電極グループは、前記第1高周波電源発生部に接続されて、前記モノポーラ型の電流の出力のために、対極板に対応して閉回路を形成し、前記第2電極グループは、前記第2高周波電源発生部に接続されて、前記バイポーラ型の電流の出力のための電極であることを特徴とする。
【0018】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置は、一回の装置操作によりモノポーラ型とバイポーラ型の高周波連続出力、バイポーラ型とモノポーラ型の高周波連続出力が可能である。
【0020】
また、本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置は、侵襲的電極及び非侵襲的電極に何れも適用してユーザの目的に応じて変更使用が可能である。
【0021】
更に、本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置は、電極部内の複数の電極が薄膜型フィルムタイプに形成されることによって、交互に配置する際に互いに重ならない形状に配置することによって、発生し得る電極間の漏れ電流に備えられることになる。
【0022】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及していない更に他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置を含むシステムのブロック図である。
図2図1に示した皮膚処置装置内のスイッチング回路の内部ブロック図である。
図3a】本発明の一実施例に係る複数の電極の垂直断面図である。
図3b】一実施例に係る複数の電極の平面図である。
図4a】本発明の一実施例に係る複数の電極が非侵襲電極に設けられた場合の垂直断面図である。
図4b図4aの場合の複数の電極の平面図である。
図5a】一実施例に係る複数の電極が侵襲電極に設けられた場合の平面図である。
図5b図5aの場合の複数の電極の側面図である。
図6】本発明の一実施例に係るモノポーラ型又はバイポーラ型の電流の出力によるコラーゲン生成の結果を示すイメージである。
図7】本発明の一実施例に係る複数の電極の電流出力を制御するために、高周波電流出力装置が提供するユーザインターフェースを示す図である。
図8】本発明の一実施例に係る複数の電極の電流出力を制御するために、高周波電流出力装置が提供するユーザインターフェースを示す図である。
図9】本発明の一実施例に係る電極がバイポーラ型に動作する場合、モノポーラ型に動作する場合及びモノポーラ-バイポーラ(MB)パターンに動作する場合の高周波の熱伝達の範囲を示す図である。
図10図1に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図11図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図12図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型であって、第1高周波電源発生部の駆動に第2高周波電源発生部が追加的に駆動される場合を説明するブロック図である。
図13図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流を連続出力する場合を説明するブロック図である。
図14】本発明の一実施例によって、若い皮膚と老化した皮膚に対して電極部がモノ-モノパターン(MM)、モノ-バイパターン(MB)、バイ-モノパターン(BM)及びバイ-バイパターン(BB)に動作する場合の皮膚の老化と関連する因子の発現水準の結果を比較して示す図である。
図15】本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置を含むシステムのブロック図である。
図16図15に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図17図5に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図18図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第1実施例を説明する概念図である。
図19図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第2実施例を説明する概念図である。
図20】本発明の更に他の実施例に係る高周波電流出力装置を含むシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現することができる。但し、本実施例は本発明の開示を完全なものにし、本発明の属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇により定義されるに過ぎない。
【0025】
本明細書で用いられた用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及された構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を叙述するために用いられていても、これらの構成要素は、これらの用語により制限されないのはもちろんである。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得るのは言うまでもない。
【0026】
本明細書で用いられた対極板(NE Pad)は、電極部300に備えられた第1電極310-N及び第2電極320-Nとは別途のパッド(NE Pad)であって、中性電極パッド(Natural Electrode pad)を意味する。
【0027】
本明細書で用いられた出力設定パターンは、バイポーラ型の電流とモノポーラ型の電流の同時又は順次適用による治療特性の組み合わせで設定された出力電流のパターンを意味する。
【0028】
本明細書で用いられた電流の出力オプションは、ユーザが装置本体のユーザインターフェースを介して選択できることを意味し、選択されたオプションに従ってモノポーラ型及び/又はバイポーラ型の出力時間の調節、エネルギーの出力強度の調節などを行える。他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として用いられる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0029】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000を含むシステムのブロック図を示す図であって、皮膚処置装置100、ハンドピース200、電極部300及び高周波電流出力装置1000を含む。
【0031】
このとき、上述した高周波電流出力装置1000の構成要素は、1つの本体に一体に備えられるか、又は少なくとも一部の構成要素間には互いに分離されて構成されるが、分離されたこれらは、互いに有線通信又は無線通信を介して信号の送受信が可能である。
【0032】
皮膚処置装置100は、第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120、スイッチング回路130及び制御部140を含む。
【0033】
このとき、皮膚処置装置100で基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止するために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される。
【0034】
ここで、第2高周波電源発生部120は、第1高周波電源発生部110とは別途の電極に接続されて電流を供給する。
【0035】
また、電極部300は、ニードルチップに電気的に接続される複数の電極、即ち複数の第1電極(310-1乃至310-N)及び複数の第2電極(320-1乃至320-N)を含む。
【0036】
図2は、図1に示した皮膚処置装置100内のスイッチング回路130の内部ブロック図であって、分配器131及びリレー132を含む。
【0037】
制御部140は、本発明の皮膚処置装置100内の第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120及びスイッチング回路130の動作を制御するためのアルゴリズム又はアルゴリズムを再現したプログラムに対するデータを格納するメモリ、及びメモリに格納されたデータを利用して、後述する動作を行う少なくとも1つのプロセッサ(図示せず)で具現することができる。
【0038】
ここで、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120は、電極間の均等な出力を示すために分離されたものと示したに過ぎない。
【0039】
即ち、本発明のスイッチング回路130の基本的なスイッチング動作は、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120のうちのどちらかを通じてのみ、施術中に電極の接続がRF電極と対極板(NE Pad)との間でスイッチングを行うものである。
【0040】
具体的に、第1電極310-N、第2電極320-Nが電極部300にあるとき、モノポーラ型の場合は第1電極310-Nと第2電極320-Nが同じ極性[一例として、(+)]に接続され、反対極性[一例として、(-)]は、対極板に接続されて、バイポーラ型に切り換わるとき、第2電極320-Nが反対極性に接続され、対極板は接続が切れる形となる。
【0041】
また、モノポーラ型の出力を提供することによって、第1電極310-Nと第2電極320-Nが同じ極性に接続されても、スイッチング回路130の迅速なオン/オフスイッチング動作によって第1電極310-Nと第2電極320-Nに電源が供給される区間を異にすることになる。
【0042】
これにより、モノポーラ型で電極間の間隔が近くエネルギーが出力され、エネルギーが外部の方に集中する表皮効果を低減できることになる。
【0043】
このような動作原理によってモノポーラ型で第1電極310-Nと第2電極320-Nに切り換わるディレーを減少させるために、本発明では第1高周波電源発生部110の他に、第2高周波電源発生部120を更に備え、モノポーラの場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nをそれぞれ高周波電源発生部に接続して、交互に表示する際にディレーを減少させることになる。
【0044】
このとき、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120の分離は、モノポーラ型-モノポーラ型の交互出力を行う場合、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止するために、追加的に適用可能である。
【0045】
バイポーラ型とモノポーラ型との間における円滑な交互出力は、スイッチング回路130によって可能である。
【0046】
制御部140は、モノポーラ型の電流が出力された後、バイポーラ型の電流が出力される場合、先にモノポーラ型の電流の出力時にスイッチング回路130のスイッチング動作の制御を通じて、第1高周波電源発生部110の第1極性の電極が第1電極310-N及び第2電極320-Nに接続され、第1高周波電源発生部110の第1極性と相反する第1高周波電源発生部110の第2極性の電極が対極板(NE Pad)に接続されて第1電極310-N及び第2電極320-Nと対極板(NE Pad)との間に電流が流れるように制御できる。その後、制御部140は、バイポーラ型の電流の出力時にスイッチング回路130のスイッチング動作の制御を通じて、第1高周波電源発生部110の第2極性の電極が 対極板(NE Pad)に接続された状態で第2電極320-Nに接続されるようにスイッチングされて、第1電極310-Nと第2電極320-Nとの間に電流が流れるように制御できる。反面、制御部140は、バイポーラ型の電流が出力された後、モノポーラ型の電流が出力される場合、前記過程を逆に制御できる。
【0047】
電極部300は、対象体に直接又は間接的に電流を出力するように構成されることができる。
【0048】
対象体はタイトニングやニキビ、色素の理療を行う皮膚を意味し得る。
【0049】
電極部300は、1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極で構成される。
【0050】
電極部300の第1電極310-N及び第2電極320-Nに同じ極性の電流が印加されると、モノポーラ型が形成され、第1電極310-N及び第2電極320-Nに異なる極性の電流が印加されると、バイポーラ型が形成される。
【0051】
モノポーラ型は、電極から単一極性を出力するタイプを意味し得る。
【0052】
モノポーラ型は、電極から高周波を流すと、別途の位置の皮膚に接触した接地電極から高周波を還流するように動作する複数の電極の出力形態を意味し得る。
【0053】
バイポーラ型は、電極から異なる極性を出力するタイプを意味し得る。
【0054】
バイポーラ型は、複数の電極のうち正極から高周波エネルギーを皮膚に流すと、周辺に設けられた負極から還流するように動作する複数の電極の出力形態を意味し得る。
【0055】
バイポーラ型は、2つの電極が狭い間隔で付いており、高い高周波を用いて影響を受ける範囲を狭くし、定められた治療部位以外には高周波の影響を受けないように具現できる。
【0056】
本発明は、モノポーラ型とバイポーラ型を共に用いて皮膚のタイトニング向上効果などを目的とするものであって、各タイプが皮膚のタイトニング治療の過程でどのような役割を果たすかについての説明は後述する。
【0057】
電極部300は、侵襲的な微細針(microneedle)で生成されることもでき、複数の非侵襲電極も可能である。
【0058】
本発明の一実施例によれば、侵襲電極が複数の微細針で形成されるとき、それぞれの微細針の厚さは、0.15mm乃至1.0mmの範囲内で生成できるが、0.15mm乃至0.35mmの範囲内で生成されることが最も好ましい。
【0059】
このとき、第1及び第2高周波電源発生部110、120で提供される電流は、微細針を通じて皮膚面の下の電磁気的に通電される活性領域深さ(即ち、目標部位)の温度を、組織が加熱する水準まで上昇させるのに用いられるが、微細針は、非絶縁ニードル、末端部に活性領域が形成されるニードル、特定の同一の位置に複数の活性領域を含むニードルなど多様な形態に製作されることができる。
【0060】
また、電極部300が複数の非侵襲電極で構成される場合にも、微細針で構成される場合と同様、目標部位の温度を、組織が加熱する水準まで上昇させるのに用いられる。
【0061】
このとき、複数の電極のそれぞれの大きさは、0.16mm乃至3cmの範囲内で決定されることが好ましく、0.16mm乃至10mmの範囲内で決定されることが最も好ましい。
【0062】
また、複数の電極のそれぞれの高さは、0mm乃至50mmの範囲内で生成されることができ、0mm乃至10mmの範囲内で生成されることが好ましい。
【0063】
一方、一実施例によれば、電極部300を覆うように設けられるフィルムを更に含むことができる。
【0064】
このとき、フィルムの面積は、0.25cm乃至25cmの範囲内で生成されることができる。
【0065】
制御部140は、第1高周波電源発生部110及び前記第2高周波電源発生部120のうちの少なくとも1つから発生した電源に基づいて、電極部300に2つの電極の電流を伝達して複数の電極がモノポーラ型の電流を出力するか、第1電極310-N及び前記第2電極320-Nに異なる極性の電流を伝達して前記複数の電極がバイポーラ型の電流を出力するように制御できる。
【0066】
具体的に、制御部140が第1高周波電源発生部110を用いてバイポーラ型の電流を出力する場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nに異なる極性の電流を出力する場合であって、交流電流が印加されることができる。
【0067】
この場合、基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止するために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動されることができる。
【0068】
また、制御部140が第2高周波電源発生部120を用いてバイポーラ型の電流を出力する場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nに異なる極性の電流を出力する場合であって、交流電流が印加されることができる。
【0069】
この場合も同様、基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、前記目的のために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動されることができる。
【0070】
一方、制御部140がモノポーラ型の電流を出力する場合にも、基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、前記目的のために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動されることができる。
【0071】
この場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nには、同じ極性の電流が出力され、交流電流が印加されることができる。
【0072】
一方、電極部300にモノポーラ型が出力される場合には、電極部300に印加される極性と異なる極性で接続される対極板(NE Pad)の構成が必要である。
【0073】
一方、制御部140が各タイプの電流を出力する際にスイッチング回路130に含まれているリレー132が動作できる。
【0074】
スイッチング回路130に含まれている分配器131及びリレー132が動作する場合、出力の間に最大500msのインターバルが発生し得る。
【0075】
一方、制御部140は、モノポーラ型とバイポーラ型を出力し、各出力時に同一又は異なる周波数を選択できる。
【0076】
また、制御部140は、出力される形態をモノポーラ型及びバイポーラ型の電流が組み合わされて同時、又は出力設定パターンに順次出力される次のようなパターンを有することができる。
【0077】
即ち、制御部140は、モノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流がユーザによって選択されるか、自動的に設定された出力設定パターンに従って同時又は順次出力されるように制御する。
【0078】
このとき、モノポーラ型の電流は、電流供給領域の温度を全体的に上昇させ、バイポーラ型の電流は、局所領域にエネルギーを供給することによって、局所領域の温度を局所的に上昇させる電流である。
【0079】
例えば、モノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流が同時出力される場合は、ニードル電極がバイポーラ型の電流を出力し、ニードルチップでニードルが結合される面であるニードルチップ付着面にモノポーラ型の電流を皮膚面に出力できる。
【0080】
また、出力設定パターンに出力されるパターンは、モノポーラ-バイポーラパターン(MB)、バイポーラ-モノポーラパターン(BM)、モノポーラ-バイポーラ-モノポーラパターン(MBM)、バイポーラ-モノポーラ-バイポーラパターン(BMB)などを含む。
【0081】
一方、制御部140は、モノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が連続的に出力される次のようなパターンを有することができる。
【0082】
例えば、連続的に出力されるパターンは、モノポーラ-モノポーラパターン(MM)又はバイポーラ-バイポーラパターン(BB)を含む。
【0083】
即ち、モノポーラ-モノポーラパターン(MM)は、モノポーラ型の電流が第1条件で出力されて、連続的に第2条件でモノポーラ型の電流が出力されるパターンである。
【0084】
また、バイポーラ-バイポーラパターン(BB)は、バイポーラ型の電流が第1条件で出力されて、連続的に第2条件でバイポーラ型の電流が出力されるパターンである。
【0085】
そのうち、モノポーラ-モノポーラパターン(MM)の場合、第2高周波電源発生部120を追加的に構成して電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止することによって、電極ごとに均一に同じ極性の電流を出力できるため、モノポーラ型の効果を最大化させることができる。
【0086】
また、制御部140は、ユーザの入力操作に基づいて電極部300がモノポーラ型の電流を出力し、予め定められた時間経過後に、電極部300がバイポーラ型の電流を出力するように制御できる。
【0087】
図10は、図1に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図であって、高周波電流出力装置1000を含む。
【0088】
高周波電流出力装置1000は、皮膚処置装置100、ハンドピース200及び電極部300を含む。
【0089】
図11は、図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図である。
【0090】
図12は、図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型であって、第1高周波電源発生部110の駆動に第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される場合を説明するブロック図である。
【0091】
図13は、図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流を連続出力する場合を説明するブロック図である。
【0092】
図15は、本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000を含むシステムのブロック図であって、皮膚処置装置100、ハンドピース200、電極部400及び高周波電流出力装置2000を含む。
【0093】
皮膚処置装置100は、第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120、スイッチング回路130及び制御部140を含む。
【0094】
このとき、第2高周波電源発生部120は、図1に示した一実施例に係る高周波電流出力装置1000と同様、皮膚処置装置100で基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、電極部300内の近接した1つ以上の電極間の干渉効果を防止するために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される。
【0095】
また、電極部400は、複数の第1電極(410-1乃至410-N)及び複数の第2電極(420-1乃至420-N)を含む。
【0096】
図15に示す本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000は、図1に示した本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000と比較するとき、電極部400を除いた他の構成要素は全て同一である。
【0097】
即ち、本発明の他の実施例の電極部400内の第1電極410-N及び第2電極420-Nは、フィルムタイプの電極(FPCB)であって、それぞれFPCB上で互いに離間した他の位置で電気的に絶縁されている。
【0098】
また、第1電極410-N及び第2電極420-Nのそれぞれは、複数個で構成されて、互いに重ならないように、長方形、直角三角形又は二等辺三角形などのプレート形状を有して交互に配置され、電気的に相互接続されている。
【0099】
これは、フィルムタイプの電極が厚さの薄い薄膜型であるため、電極を交互に配置する際に発生し得る電極間の漏れ電流に備えるためである。
【0100】
図16は、図15に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図であって、皮膚処置装置100、ハンドピース200及び電極部400を含む。
【0101】
図16に示す本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000は、図10に示した本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000と比較するとき、電極部400を除いた他の構成要素は全て同一であるので、具体的な動作説明は、後述する図10の本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000の動作を準用する。
【0102】
図17は、図15に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図であって、皮膚処置装置100、ハンドピース200及び電極部400を含む。
【0103】
図17に示す本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000は、図11に示した本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000と比較するとき、電極部400を除いた他の構成要素は全て同一であるので、具体的な動作説明は、後述する図11の本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000の動作を準用する。
【0104】
図18は、図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第1実施例を説明する概念図である。
【0105】
図19は、図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第2実施例を説明する概念図である。
【0106】
図20は、本発明の更に他の実施例に係る高周波電流出力装置1000を含むシステムのブロック図であって、皮膚処置装置100、ハンドピース200、電極部300及び対極板(NE Pad)を含む。
【0107】
図10から分かるように、モノポーラ型及びバイポーラ型の電流を連続的に出力できるように、皮膚処置装置100と、ハンドピース200及び電極部300が互いに電気的に接続され、皮膚処置装置100は、第1及び第2高周波電源発生部110、120及びスイッチング回路130を含む。
【0108】
また、電極部300は、上部から見ると、第1電極310-Nと第2電極320-Nが互いにジグザグ状に配列されており、断面から見ると、図1の右側下端部から見られるように、互いに絶縁されているPCB積層で互いに異なる内層にそれぞれ電気的に接続されている。
【0109】
このように、第1電極310-Nと第2電極320-Nは、ジグザグ状に配置されて電流を皮膚に供給し、互いに絶縁された異なる層に接続されて電流が供給される。
【0110】
また、電極部300は、複数の電極がニードルチップの表面に形成されることもでき、ニードルタイプに形成されることもできる。
【0111】
制御部140は、第1及び第2高周波電源発生部110、120の両方から(+)極性及び(-)極性の電流を印加され、電流出力の様態に応じて電極部300の第1及び第2電極(310-N、320-N)に電気的に多様に接続させる。
【0112】
即ち、電流出力の態様がバイポーラ型、モノポーラ型、モノポーラ反復パターン、モノポーラ及びバイポーラ連続パターンのそれぞれによって電極部300の第1及び第2電極(310-N、320-N)に電気的に接続される形態が異なる。
【0113】
まず、図10に示すように、電流出力の様態がバイポーラ型の場合、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第1電極310-Nと第2電極320-Nに互いに異なる極性が接続されるように制御せしめ、交流電流を印加してバイポーラ型の出力が可能なようにする。
【0114】
このとき、制御部140は、RF2+、RF2-及び対極板(NE Pad)に対しては電気的接続を考慮しない。
【0115】
次に、図11に示すように、電流出力の様態がモノポーラ型の場合、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第1電極310-N及び第2電極320-Nを同時に接続するように制御せしめ、第1高周波電源発生部110の高周波電流(RF1-)を別途のポート(NE Port)を介して対極板(NE Pad)に接続するように制御してモノポーラ型の出力が可能なようにする。
【0116】
例えば、高周波電流が流れるとき、電極部300の電極が(+)極性になる場合、対極板(NE Pad)は(-)極性になり、電極部300の電極が(-)極性になる場合、対極板(NE Pad)は(+)極性になって人体内に電流が流れるようにする。
【0117】
このとき、制御部140は、RF2+及びRF2-に対しては電気的接続を考慮しない。
【0118】
次に、図12に示すように、第1高周波電源発生部110の駆動に第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される場合であって、電流出力の様態がモノポーラ反復パターンの場合、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第1電極310-Nに第1高周波電源発生部110から1つの極性が接続されるように制御せしめ、第2電極320-Nに第2高周波電源発生部120から第1高周波電源発生部110に接続された極性と同じ極性が接続されるように制御する。
【0119】
また、第1高周波電源発生部110の高周波電流(RF1-)を別途のポート(NE Port)を介して対極板(NE Pad)に接続するように制御してモノポーラ型の出力が可能なようにする。
【0120】
更に、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第2電極320-Nに同じ極性が接続されるように制御せしめ、第2高周波電源発生部120の高周波電流(RF2-)を別途のポート(NE Port)を介して対極板(NE Pad)に接続するように制御してモノポーラ型の出力が可能なようにする。
【0121】
このとき、制御部140は、基本的に第1高周波電源発生部110を駆動させ、追加的に第2高周波電源発生部120を駆動させてモノポーラ反復パターンを可能にする。
【0122】
このように、第2高周波電源発生部120を追加的に駆動させるのは、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止して、複数の電極に均一な電流が供給されるようにするためである。
【0123】
次に、図13に示すように、電流出力の態様がモノポーラ及びバイポーラ連続パターンの場合、制御部140は、モノポーラ交互出力の場合とバイポーラ型の場合を混合することによって、モノポーラ型とバイポーラ型の接続を迅速に切り換えながら連続的に出力する。
【0124】
即ち、モノポーラ型交互出力の場合、電極が何れも同じ極性であれば、対極板(NE Pad)が反対の極性を有し、バイポーラ型の場合、対極板(NE Pad)が別途のポート(NE Port)に電気的に接続されず、電極部300の第1電極310-N及び第2電極320-Nは、交互に互いに異なる極性を有するように制御する。
【0125】
これにより、制御部140は、スイッチング回路130を通じて第1高周波電源発生部110と第2高周波電源発生部120の出力を順次行うようにして、バイポーラ型及びモノポーラ型の連続パターンを可能にする。
【0126】
図10乃至図13で説明した実施例は何れも、医師が把持する部分であるハンドピース200が、皮膚処置装置100と電極部300との間に位置して中間媒介体としての役割を果たすと同時に、対象者の皮膚に接触した状態で移動されてターゲット地点を変更する。
【0127】
一般に、コラーゲン繊維及びエラスチン繊維の密度は、若い皮膚よりも老化した皮膚でより低いが、電気(RF)エネルギーの印加によってコラーゲンとエラスチンの形成に大きく影響を与え、タイトニングとリフティングなどの若返り治療に有用になる。
【0128】
特に、モノポーラ-バイポーラパターン(MB)は、他のパターンよりもコラーゲン及びエラスチン繊維の密度を顕著に増加させることが実験から分かった。
【0129】
本発明の一実施例によってモノポーラ型を先に照射し、連続してバイポーラ型が照射されるモノポーラ-バイポーラパターン(MB)の場合、優先的にモノポーラ型で皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達できる。
【0130】
その後にすぐ続いてバイポーラ型を照射する場合、皮膚の抵抗性が低いため、モノポーラ型が伝達された皮膚層に、更に密度高く、エネルギーが広く且つ均一に伝達されることができる。
【0131】
即ち、電気的特性上、温度が高いところは電気の抵抗性が低いため、モノポーラ型で皮膚の温度が上昇したところは、相対的に抵抗が低くなり、電気が円滑に流れることができる。
【0132】
一般に、人体組織は、温度が高くなるほど抵抗成分であるインピーダンスは、1.5%~2%低くなり、電気伝導度はこれに反比例して高くなり、高周波は、電流がより円滑に流れる方に選択的に経路(path)を探していく原理が適用される。
【0133】
即ち、先に照射されるモノポーラ型は、皮膚領域の全体的な温度を上げる役割を果たし、その後に照射されるバイポーラ型は、温度が上昇した状態で該当皮膚領域に局所的にエネルギーを供給して皮膚組織に切除(ablation)効果を集中させる役割を果たすことになる。モノポーラ-バイポーラパターン(MB)の出力がバイポーラ型の単独出力と比較する際に有する長所の原理を詳細に説明すれば、次の通りである。
【0134】
モノポーラ型を出力した直ぐ次にバイポーラ型を出力する場合、高周波の前記特性のため、バイポーラ型を単独で出力する時よりも電流がもう少し繊維中隔(fibrous septae)を通じて更に深い部位にまで流れることができる。
【0135】
ところが、脂肪組織の周辺にあるものは、全てコラーゲンからなっている繊維中隔であるため、バイポーラ型の単独出力電流が一般に脂肪層にまで影響を与えられてないと予想できるが、モノポーラ型の出力で皮膚領域を予熱(pre-heating)させた状態では、より深い下部真皮(lower dermis)やひいては浅い皮下脂肪層にまで電流が流れ、その位置で発熱を起こし得る。
【0136】
これにより、モノポーラ-バイポーラパターン(MB)の出力でエネルギーを印加するとき、バイポーラ型を単独で出力する時よりも更に深く有効なエネルギーを印加できることになる。
【0137】
より具体的に詳察すると、上部真皮層には、オキシタラン繊維(oxytalan fibers)という弾力繊維が多く分布するが、この繊維は皮膚に弾性を与え、小じわを予防するのに役立つ。
【0138】
モノポーラ型の照射により垂直形態の電気(RF)エネルギーが伝達されると、組織の温度が全体的に上がることになる。
【0139】
その後にすぐ続いてバイポーラ型の照射が行われた場合、低くなった抵抗と高くなった伝導度によって電流が円滑に流れる部位として表皮だけでなく、上部真皮にまで電気(RF)エネルギーが伝達される。
【0140】
これにより、エラスチンの生成に重要な上部真皮層に集中的に電気(RF)エネルギーが印加されることによって、コラーゲンとエラスチンの形成に大きく影響を与えることになる。
【0141】
ここで、予め定められた時間は、対象体の温度によって決定されることができる。
【0142】
即ち、制御部140は、電極部300がモノポーラ型の電流を出力した後に対象体の温度変化に基づいて前記予め定められた時間を決定できる。
【0143】
具体的に、モノポーラ型の電流が対象体に適用されると、対象体の温度が上がり得る。
【0144】
その後、モノポーラ型からバイポーラ型に電極部300の電流のタイプが変更される場合、その間の時間には対象体に電流が供給されず、対象体の温度が下がり得る。
【0145】
制御部140は、この時間に対象体の温度が特定温度以下に下がらないように、予め定められた時間を決定してその時間内にバイポーラ型の電流が対象体に適用されるように制御できる。
【0146】
周辺の熱損傷なしに所望の組織に熱損傷を与えるのに必要な時間である熱損傷時間(TDT:thermal damage time)内に殆どないか、非常に短いリレータイム以内にモノポーラ-バイポーラパターン(MB)又はバイポーラ-モノポーラパターン(BM)の連続照射が可能でなければ、前記臨床施術の効果が得られない。
【0147】
一方、制御部140は、ユーザの手動操作に基づいて電極部300が順次、モノポーラ型又はバイポーラ型で出力された後、モノポーラ型又はバイポーラ型で出力されるように制御できる。
【0148】
即ち、制御部140は、電極部300がモノポーラ型で出力された後、バイポーラ型でモノポーラ-バイポーラパターン(MB)になるか、モノポーラ型で出力された後、モノポーラ型でモノポーラ-モノポーラパターン(MM)になるか、バイポーラ型で出力された後、モノポーラ型でバイポーラ-モノポーラパターン(BM)になるか、バイポーラ型で出力された後、バイポーラ型でバイポーラ-バイポーラパターン(BB)になることができる。
【0149】
実際に実験を行った結果、モノ-バイパターン(MB)、モノ-モノパターン(MM)、バイ-モノパターン(BM)及びバイ-バイパターン(BB)が既存のモノポーラ型又はバイポーラ型のみを用いる場合よりもコラーゲン繊維の増加及びエラスチン繊維の増加効果が大きく、前記電流の出力オプションのうち、特にモノ-バイパターン(MB)がCD80(M1のマーカー)の減少、CD206(M2のマーカー)の増加、皮膚内TNF-αの減少及びIL-10の増加、老化した皮膚内RAGE及びand NF-KBの減少、コラーゲンの増加、フィブリリン(FBN)の増加、コラーゲン繊維の増加、エラスチン繊維の増加効果が更に大きいことが分かった。
【0150】
特に、バイポーラ型を先に印加し、後にすぐ続いてモノポーラ型を印加するバイ-モノパターン(BM)の場合、モノ-バイパターン(MB)よりは電気(RF)エネルギーが皮膚の上部層に、更に円滑に伝達される。
【0151】
その理由は、温度が高いほど電流はよりスムーズに流れるので、電気(RF)エネルギーが水平方向に浅く伝達されるバイポーラ型の印加によって、後にすぐ続いて印加されるモノポーラ型による電気伝導度が高くなり、電流がより円滑に流れる方に電気(RF)エネルギーが伝達されるためである。
【0152】
このパターンは、皮膚上部層をターゲットにして、色素、紅潮、毛穴などを改善しようとする時に有効なパターンであるといえる。
【0153】
このとき、モノ-バイパターン(MB)又はバイ-モノパターン(BM)でRF印加時に、モノポーラ型で測定されたインピーダンスは、モノポーラ型に、バイポーラ型で測定されたインピーダンスは、バイポーラ型にそれぞれ補償(マッチング)する。
【0154】
インピーダンスマッチング(impedance matching)は、何れか1つの出力端と入力端を接続するとき、互いに異なる2つの接続端のインピーダンスによる反射を減少させて補償する方法を意味する。
【0155】
本発明では、モノポーラ型のインピーダンスとバイポーラ型のインピーダンスを補償して、被施術者ごとにタイプに合う高周波エネルギーを適用するようにしてタイプに適した施術効果が現れるようにする。
【0156】
これについて詳細に説明すると、次の通りである。
【0157】
モノポーラ型及びバイポーラ型は、電気が還流される長さに差がある。
【0158】
従って、モノポーラ型は、バイポーラ型よりも平均的にインピーダンスが高い。
【0159】
モノポーラ型のインピーダンスは平均300Ωであり、バイポーラ型は平均100Ω程度である。
【0160】
インピーダンス値が高いと、抵抗が高いため、エネルギーを更に供給しなければならない。
【0161】
モノポーラ型、バイポーラ型のインピーダンス平均値は200Ω程度であり、平均値でインピーダンスマッチングを行う場合、モノポーラ型はエネルギーが少なく消耗し、バイポーラ型はエネルギーが多く消耗するインピーダンスマッチングに問題が発生する。
【0162】
ところが、これまでインピーダンスをマッチングする方法には、ショット(shot)が開始する前段で測定して該当ショットに補償を行うか、ショットが終了する地点で測定して次のショットに補償を行った。
【0163】
しかし、モノポーラ-バイポーラパターン又はバイポーラ-モノポーラパターンを1つのショットで伝達する場合、1つのショットにモノポーラ型及びバイポーラ型の両方が適用されなければならないので、インピーダンスを測定する地点と補償する地点が異なることにより、意図した施術効果を期待し難いという問題があった。
【0164】
そのため、本発明の一実施例では、次のような方法でインピーダンスをマッチングする。
【0165】
まず、ショットの後段で組織のインピーダンスを測定し、セッティングした値の周期(duration)中にセッティングした電力が伝達されるようにする。
【0166】
また、1乃至2msの単位でリアルタイムインピーダンスを測定して補償するようにし、RFが印加される間にもリアルタイムでインピーダンスを感知して補償を行うようにする。
【0167】
また、1つのショット(例えば、モノ-バイパターン)でインピーダンスを測定して補償する場合、モノポーラ型のショットが終了する時にモノポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達した後、バイポーラ型のショットが終了する時にバイポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達する。
【0168】
また、図18に示すように、最初のショットではモノポーラ型のインピーダンス及びバイポーラ型のインピーダンスを測定し、2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを行う。
【0169】
即ち、モノ-バイパターン(MB)の場合、最初のショットでモノポーラ型の測定及びバイポーラ型を測定した後、最初のショットで測定したインピーダンス値を2番目のショットでマッチングして2番目のショットの電力を調節する。
【0170】
図18では例示的にモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンス測定がショットの後段で行われるインピーダンスマッチングされる動作を示したが、バイ-モノパターン(BM)の場合も可能である。
【0171】
本発明の他の実施例では、次のような方法でインピーダンスをマッチングする。
【0172】
一実施例として、RF出力の前や後にインピーダンスを測定して、これを活用してRF出力条件を補償して調整する。例えば、RF出力(出力ショット内の1次細部ショット、例えばモノポーラショット)の前にインピーダンスを測定した後に1次細部ショットのインピーダンスを補償でき、特定ショットのRF出力(出力ショット内の1次細部ショット、例えばモノポーラショット)に続いてインピーダンスを測定し、後に続くショット(出力ショット内の2次細部ショート、例えばバイポーラショット)のための出力条件を調整する。
【0173】
具体的に、図19に示すように、1つのショット(例えば、モノ-バイパターン)の前段でインピーダンスを測定して補償する場合、モノポーラ型ショットの前段でモノポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達した後、バイポーラ型ショットの前段でバイポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達する。
【0174】
また、後にすぐ続く2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを行う。
【0175】
他の例として、制御部140は、モノ-バイ-モノパターン(MBM)で電極部300上で電流を出力できる。
【0176】
このパターンは、電気(RF)エネルギーが深い垂直方向→浅い水平方向→深い垂直方向に伝達されるが、このとき、電流は皮膚の下に更に深く且つ多く流れることになり、脂肪の減少とコラーゲンの生成に影響を与えることができる。
【0177】
このとき、最初に印加されるモノポーラ型の出力によって、表皮と真皮全体的に温度を上昇させて電気がよく流れるように皮膚の抵抗値を下げる。
【0178】
皮膚においてインピーダンスが最も高い部位は表皮であるが、モノポーラ型の出力で先に皮膚の温度を上昇させておくため、表皮に、より効率的に電流が流れる環境を整える役割を果たす。
【0179】
また、2番目に印加されるバイポーラ型の出力によって、抵抗が低くなった表皮層を局所的に電流が流れるようにして表皮層の温度を上昇させ、表皮層の温度が上昇すると、抵抗が低くなるため、次の順番に印加されるモノポーラ型出力のエネルギーがより深い部位にまで浸透するように補助する役割を果たす。
【0180】
更に、3番目に印加されるモノポーラ型の出力によって、皮膚のインピーダンスが低くなり、より深い部位にまで有効な電流が流れる環境が整えられ、真皮だけでなく脂肪層にまで電流が流れて脂肪を減少させるように補助する役割を果たす。
【0181】
即ち、脂肪は通常、隔膜(Septum)で接続されているが、隔膜は脂肪よりも電気伝導性が高いので、3番目のモノポーラ型は隔膜を通じて脂肪層全体に電流を流す。
【0182】
これにより、脂肪層を刺激すると、幹細胞(stem cell)の分泌が活発になり、脂肪層を減少させることもあるが、真皮層のコラーゲンとエラスチンを生成して皮膚の弾力を増大させる役割もする。
【0183】
従って、このパターンは、皮膚の老化が進んだが、顔などの皮膚の下に脂肪の多い患者に有用なパターンであるといえる。
【0184】
また、別の例として、制御部140は、バイ-モノ-バイパターン(BMB)で電極部300上で電流を出力できる。
【0185】
このパターンは、表皮に細胞の死滅を起こさず、有効な電気(RF)エネルギーが伝達されて、メラニンに影響を与えるので、シミの改善に有用な実験結果が最近所定の論文で発表されたことがある。
【0186】
従って、このパターンは、表皮層に強力な電気(RF)エネルギーが伝達されてシミを改善させ、基底膜(basement membrane)を丈夫にするため、シミの再発を予防したい時に有効なパターンであるといえる。
【0187】
一方、モノ-バイパターンとバイ-モノパターンは、連続的に出力できる。
【0188】
また、制御部140は、単数又は複数のモノポーラ型の出力後にバイポーラ型を出力できる。
【0189】
例えば、制御部140は、モノポーラ型の出力後にモノポーラ型を出力し、続いてバイポーラ型を出力するモノ-モノ-バイパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0190】
また、制御部140は、モノポーラ型の出力後に連続してバイポーラ型を出力するモノ-バイ-バイパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0191】
更に、単数又は複数のバイポーラ型の出力後にモノポーラ型を出力できる。
【0192】
例えば、制御部140は、バイポーラ型の出力後にバイポーラ型を出力し、続いてモノポーラ型を出力するバイ-バイ-モノパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0193】
また、制御部140は、バイポーラ型の出力後に連続してモノポーラ型を出力するバイ-モノ-モノパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0194】
一方、このように出力されるパターンは、モノポーラ型とバイポーラ型を交互に用いることに意義があり、タイプの順序など出力の形態は限定しない。
【0195】
制御部140は、ユーザの入力操作に基づいて電極部300が前記バイポーラ型の電流を出力し、予め定められた時間経過後に、電極部300が前記モノポーラ型の電流を出力するように制御できる。
【0196】
ここで、予め定められた時間は、500ms以下の時間に決定されることができる。
【0197】
本発明の他の実施例によれば、制御部140は、予め定められた時間を500msの範囲内の時間に決定できる。
【0198】
一方、電極部300で複数の電極が複数のニードルタイプで第1電極310-N及び第2電極320-Nに形成される場合、対象体の治療部位にニードルの挿入過程でバイポーラ型の電流とモノポーラ型の電流を相互間で変更するパターンを出力しながら治療作業が行われることもできる。
【0199】
一方、制御部140は、モノポーラ型及びバイポーラ型の出力エネルギーを2W乃至400Wの範囲内で決定できる。
【0200】
また、制御部140は、モノポーラ型の出力時間(pulse duration)及び前記バイポーラ型の出力時間を10ms乃至9000msの範囲内で決定でき、10ms乃至990msの範囲内で決定することが好ましい。
【0201】
制御部140は、第1高周波電源発生部110及び前記第2高周波電源発生部120が発生する電流の周波数を0.3MHz乃至67.8MHzの範囲内で決定でき、0.5MHz乃至67.8MHzの範囲内で決定することが好ましい。
【0202】
また、制御部140は、電極部300に2つの電極又は異なる極性の電流を伝達できるスイッチング素子220を制御できる。
【0203】
図1に示す高周波電流出力装置1000の構成要素の性能に対応して、少なくとも1つの構成要素が追加又は削除されることができる。
【0204】
また、構成要素の相互位置は、システムの性能又は構造に対応して変更できるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者が容易に理解できるだろう。
【0205】
一方、図1に示す各構成要素は、ソフトウェア及び/又はField Programmable Gate Array(FPGA)及び特定用途向け半導体(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)のようなハードウェアの構成要素を意味する。
【0206】
図3aは、本発明の一実施例に係る複数の電極の垂直断面図であり、図3bは、本発明の一実施例に係る複数の電極の平面図である。
【0207】
図4aは、本発明の一実施例に係る複数の電極が非侵襲電極に設けられた場合の垂直断面図であり、図4bは、図4aの場合の複数の電極の平面図である。
【0208】
図5aは、本発明の一実施例に係る複数の電極が侵襲電極に設けられた場合の平面図であり、図5bは、図5aの場合の複数の電極の側面図である。
【0209】
図6は、本発明のモノポーラ型又はバイポーラ型の電流の出力によるコラーゲン生成の結果を示すイメージである。
【0210】
図6を参照すれば、バイポーラ型の出力後にバイポーラ型で出力するバイ-バイパターン(BB)、バイポーラ型の出力後にモノポーラ型で出力するバイ-モノパターン(BM)、モノポーラ型の出力後にモノポーラ型で出力するモノ-モノパターン(MM)、モノポーラ型の出力後にバイポーラ型で出力するモノ-バイパターン(MB)の場合、コラーゲン生成の結果を比較できる。ここで、バイ-バイパターン(BB)のコラーゲン生成結果値の面積はC1であり、バイ-モノパターン(BM)のコラーゲン生成結果値の面積はC2であり、モノ-モノパターン(MM)のコラーゲン生成結果値の面積はC3であり、モノ-バイパターン(MB)のコラーゲン生成結果値の面積はC4であり得る。
【0211】
図6のように組織実験を行った結果、バイポーラ型又はモノポーラ型よりも、モノポーラ型とバイポーラ型の連続したモノ-バイパターン(MB)とバイポーラ型とモノポーラ型の連続したバイ-モノパターン(BM)の高周波出力がコラーゲンの生成に最も効果的であることが確認できる。
【0212】
顔面部の皮膚は大きく3つの層で構成される。外層は表皮であり、表皮の下にはコラーゲンが豊富な真皮(dermis)層が位置し、真皮の下部には皮下層(subcutaneous layer、fat layer)というコラーゲン繊維の複雑なネットワークが存在する。
【0213】
皮膚に存在するコラーゲンは、紫外線への露出、家族歴、老化過程などによって変性してシワが生じることになる。そのため、それぞれの皮膚層にのみ作用する様々な治療方法は、コラーゲン自体の総体的な生化学的変化を起こすことができず、臨床的に限界があった。
【0214】
実際に、臨床では全ての皮膚層の臨床効果のために、バイポーラ(又はモノポーラ)タイプで先に治療し、タイプを変えてモノポーラ(又はバイポーラ)タイプを用いている。
【0215】
タイプの選択時に、モノポーラ型からバイポーラ型又はバイポーラ型からモノポーラ型に変える追加の操作(作業)が必要であり、一回の操作によりモノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が同時又は短いリレータイムで出力される装置は、技術的な限界により供給されなかった。
【0216】
本発明による装置は、モノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が組み合わされて1つのパターン(MB、BM、MBM、BMB、MMB、BBMなど)で連続した出力を可能にして治療効果を最大化させることができる。
【0217】
また、図3bに点線で示したように、電極部300内の複数の電極をモノポーラ型の電極グループ(A)とバイポーラ型の電極グループ(B)とに区分して、モノポーラ型の電流とバイポーラ型の電流を各グループ別に同時に出力できる。
【0218】
図3bでは理解の便宜上、4つのグループに区分したものを例示したが、これを更に細分化してサブグループを形成することもできる。
【0219】
本発明の一実施例によって、モノポーラ型を先に照射し、連続してバイポーラ型が照射される場合、上部真皮と下部真皮の両方でコラーゲン及びコラーゲン繊維などの増加を確認し、このエネルギー伝達パターンは、皮膚の全層に熱作用してコラーゲン自体の総体的な生化学的変化を起こすことを確認した。
【0220】
電気的特性上、温度が高い部位は電気の抵抗性が低いため、電気がよく流れることになる。
【0221】
モノポーラ型で皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達し、すぐ続いてバイポーラ型を照射する場合、抵抗性が低いため、モノポーラ型が伝達された皮膚層に、更に密度高く、エネルギーが広く且つ均一に伝達される原理である。
【0222】
バイポーラ型を先に照射し、連続してモノポーラ型が照射される場合、同様にバイポーラ型が伝達される部位は抵抗が低いため、電気がよく流れることになり、これはシミ、毛細血管、毛穴など表皮と上部真皮に治療が必要なエネルギーが伝達される。
【0223】
それだけでなく、バイポーラ型に続いて伝達されるモノポーラ型は、下部真皮にまで高周波エネルギーが伝達されるため、深部熱の発生による治療の相乗効果が得られる。
【0224】
図7及び図8は、本発明の一実施例に係る複数の電極の電流出力を制御するために、高周波電流出力装置が提供するユーザインターフェースを示す図である。
【0225】
図7に示すように、制御部140は、ユーザインタフェース内のパターン出力キー1が入力される場合、バイポーラ型及びモノポーラ型の組み合わせパターンで出力され、ユーザインタフェースの特定領域2内に出力されているパターンを示す情報を表示できる。
【0226】
即ち、ユーザは、ユーザインターフェースを介して高周波電流出力装置1000がモノポーラ型とバイポーラ型の多様な組み合わせのパターンで電流を出力するように制御することもできる。
【0227】
また、ユーザが装置本体のユーザインターフェースを介して電流が出力される電流の出力オプションに従って多様なパターンを選択することもでき、該当パターン内でモノポーラ型及び/又はバイポーラ型の出力時間の設定、エネルギーの出力強度の設定などを行えるので、このような設定の調整を通じて多様な形態のパターンで多様な治療効果を提供されることができる。
【0228】
即ち、図8に示すように、制御部140は、ユーザインタフェース内の特定領域3が選択される場合、モノポーラ-バイポーラ(MB)パターン又はバイポーラ-モノポーラ(BM)パターンの設定ウィンドウをユーザに提供し、前記設定ウィンドウを介してユーザからモノポーラ-バイポーラ又はバイポーラ-モノポーラのパターンが設定された後に、前記パターン出力キー1が入力される場合、ユーザによって設定されたモノポーラ型及びバイポーラ型の多様な組み合わせパターンを出力できる。
【0229】
図9は、本発明の一実施例に係る電極がバイポーラ型に動作する場合、モノポーラ型に動作する場合、モノポーラ-バイポーラ(MB)パターンに動作する場合の高周波の熱伝達の範囲を示す図である。
【0230】
本発明の一実施例によれば、一実施例に係る高周波出力装置は、エネルギーを伝達する方式を変化させて、新たなエネルギー伝達パターンを出力して高周波に伴う発熱によるコラーゲンタンパク質の変性によりタンパク質の長さが短くなって皮膚が収縮する即刻反応と、高周波発熱により損傷した組織が再生されながらコラーゲンの新合成が増加する遅延反応を誘導して皮膚の全層にエネルギーを伝達して施術効果が得られる。
【0231】
図14は、本発明の一実施例によって、若い皮膚と老化した皮膚に対して電極部300がモノ-モノパターン(MM)、モノ-バイパターン(MB)、バイ-モノパターン(BM)及びバイ-バイパターン(BB)に動作する場合の皮膚の老化と関連する因子の発現水準の結果を比較して示す図である。
【0232】
この図面は、タンパク質間の特異的な相互作用を用いて特定のタンパク質を検出する方法であるウェスタンブラット(Western blot)で皮膚の老化と関連する因子であるMMPとβ-actinの発現水準を確認した結果値である。
【0233】
図14に示すように、MMP2/MMP3/MMP9の発現は、若い皮膚よりも老化した皮膚で著しく高かった。
【0234】
このような発現は、4つのパターンで何れも電気(RF)エネルギーの印加によって大きく減少したが、特にモノ-バイパターン(MB)で最も著しく減少することが分かった。
【0235】
図20は、本発明の更に他の実施例に係る高周波電流出力装置1000を含むシステムのブロック図であって、皮膚処置装置100、ハンドピース200、電極部300及び対極板(NE Pad)を含む。
【0236】
皮膚処置装置100は、第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120及び制御部140を含む。
【0237】
電極部300は、1つ以上の第1電極310-Nからなる第1電極グループ及び1つ以上の第2電極320-Nからなる第2電極グループを含む。
【0238】
図20に示すように、電極部300内の複数の電極は、第1高周波電源発生部110に接続される第1電極グループと、第2高周波電源発生部120に接続される第2電極グループとに区分できる。
【0239】
第1電極グループに属する1つ以上の第1電極310-Nは、第1高周波電源発生部110の第1極性の電極に接続され、第1高周波電源発生部110の第1極性と反対の極性を有する第2極性の電極は、対極板(NE Pad)に接続されて、第1電極グループの1つ以上の第1電極310-Nは、モノポーラ型の電流を印加される。
【0240】
また、第2電極グループに属する1つ以上の第2電極320-Nのうち、第1極性の電極321-Nは、第2高周波電源発生部120の第1極性の電極に接続され、第1極性と反対の極性を有する第2極性の電極322-Nは、第2高周波電源発生部120の第2極性の電極に接続されて、第2電極グループの1つ以上の第2電極320-Nは、バイポーラ型の電流を印加される。
【0241】
更に、制御部140は、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120の駆動をターンオン又はターンオフさせて電極部300に同時又は順次、モノポーラ型の電流及び/又はバイポーラ型の電流が印加されるように制御する。
【0242】
一方、電極部300は、1つ以上のニードルとニードルチップの表面で形成されることができるが、1つ以上のニードルは、モノポーラ型の電流を印加されるか、バイポーラ型の電流を印加される用途として用いられ、ニードルチップの表面は、追加的な電極用として使用されるようにできる。
【0243】
また、電極部300内に1つ以上のニードルは、モノポーラ型の電流を印加される用途として用いられ、ニードルチップの表面は、バイポーラ型の電流を印加される用途として用いられるなど電極の配置が多様に形成されることができる。
【0244】
本発明の実施例と関連して説明された方法又はアルゴリズムの段階は、ハードウェアで直接具現するか、ハードウェアによって実行されるソフトウェアモジュールで具現するか、それらの結合によって具現することができる。ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスク、着脱型ディスク、CD-ROM、又は本発明の属する技術分野において周知となっている任意の形態のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に常に存在することもできる。
【0245】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に実施され得るということが理解できるだろう。従って、以上で述べた実施例はあらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2023-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極を含む電極部と、
第1高周波電源発生部と、
スイッチング回路と、
前記第1高周波電源発生部から発生した電源に基づいて、前記第1電極及び前記第2電極に同じ極性が印加されるモノポーラ型の電流又は互いに異なる極性の電流が印加されるバイポーラ型の電流のうちの少なくとも何れか1つが出力されるように、前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する制御部と、
を含む、高周波出力装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記モノポーラ型の電流及び前記バイポーラ型の電流がユーザによって選択されるか、自動的に設定された出力設定パターンに従って出力されるように制御し、前記モノポーラ型の電流は、電流供給領域の温度を全体的に上昇させ、前記バイポーラの電流は、局所領域にエネルギーを供給することによって、前記局所領域の温度を局所的に上昇させるものであり、
前記出力設定パターンは、前記バイポーラ型の電流と前記モノポーラ型の電流の同時又は順次適用による高周波照射特性の組み合わせで設定されたものである、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項3】
前記制御部は、
ユーザインタフェースを介してユーザが選択した電流の出力オプションに応じて、前記モノポーラ型の電流及び前記バイポーラ型の電流の出力時間及びエネルギーの出力強度が調節されるように制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項4】
前記出力設定パターンにより出力されるパターンは、
前記モノポーラ型の電流のみ出力される第1パターンと、
前記バイポーラ型の電流のみ出力される第2パターンと、
前記モノポーラ型の電流が出力された後、前記バイポーラ型の電流が出力される第3パターンと、
前記バイポーラ型の電流が出力された後、前記モノポーラ型の電流が出力される第4パターンと、
前記モノポーラ型の電流が出力された後に前記バイポーラ型の電流が出力され、また前記モノポーラ型の電流が出力される第5パターンと、
前記バイポーラ型の電流が出力された後に前記モノポーラ型の電流が出力され、また前記バイポーラ型の電流が出力される第6パターンと、のうちの少なくとも何れか1つを含む、ことを特徴とする請求項に記載の高周波出力装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1パターンの場合、
前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極及び前記第2電極に同時に接続され、前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が対極板に接続されて、前記第1電極及び前記第2電極と前記対極板との間に電流が印加されるように前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第2パターンの場合、
前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極に接続され、前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が前記第2電極に接続されて、前記第1電極と前記第2電極との間に電流が印加されるように前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第3パターン又は前記第4パターンの場合、
前記モノポーラ型の電流の出力時に、
前記スイッチング回路のスイッチング動作の制御を通じて、前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極及び前記第2電極に接続され、
前記第1高周波電源発生部の前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が対極板に接続されて前記1電極及び前記第2電極と前記対極板との間に電流が流れるように制御し、
前記バイポーラ型の電流の出力時に、
前記スイッチング回路のスイッチング動作の制御を通じて、前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が前記第2電極に接続されるようにスイッチングされて、前記1電極と前記第2電極との間に電流が流れるように制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第3パターンの場合、
先に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、膚の温度を全体的に上昇させて前記皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達するように予熱させ、
次に印加される前記バイポーラ型の電流の出力により、前記温度が上昇した膚に局所的にエネルギーを供給して前記エネルギーが皮膚組織に集中するようにする、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第3パターン又は前記第4パターンの場合、
前記バイポーラ型の電流の出力により、膚に電気(RF)エネルギーを水平方向に伝達させ、
前記モノポーラ型の電流の出力により、前記水平方向に伝達された電気(RF)エネルギーの伝導度が高くなるようにする、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記第3パターン及び前記第4パターンの場合、
初のショットの前段又は後段で組織のモノポーラ型のインピーダンス及びバイポーラ型のインピーダンスが測定され、セッティングした電力が伝達されるように制御し、
2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを通じて電力が調節されるように制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記第5パターンの場合、
最初に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、膚の抵抗値を下降させ、
2番目に印加される前記バイポーラ型の電流の出力により、前記抵抗が下降した皮膚のうち表皮層に局所的に電流が流れるようにして前記表皮層の温度を上昇させ、
3番目に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、前記膚のインピーダンスを下降させて前記皮膚の真皮及び脂肪層にまでエネルギーが浸透するようにする、ことを特徴とする請求項4に記載の高周波出力装置。
【請求項12】
前記電極部は、
前記モノポーラ型の電流出力用電極グループと、前記バイポーラ型の電流出力用電極グループとに区分されて、前記モノポーラ型の電流と前記バイポーラ型の電流を各グループ別に同時に出力できる、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項13】
前記電極部は、
ニードルチップの表面に形成されるか、複数のニードルが前記第1電極及び前記第2電極に形成され
前記第1電極及び前記第2電極は、
ジグザグ状に配置されて電流を皮膚に供給し、互いに絶縁された異なる層に接続されて電流が供給される、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【請求項14】
前記電極部が複数のニードルタイプに形成される場合、
前記ードルの挿入過程で前記バイポーラ型の電流と前記モノポーラ型の電流と、を相互間で変更するパターンが出力され得る、ことを特徴とする請求項13に記載の高周波出力装置。
【請求項15】
前記電極部は、
前記1つ以上の第1電極からなる第1電極グループ及び前記1つ以上の第2電極からなる第2電極グループを含む
前記電極部は、
前記第1高周波電源発生部及び前記第1高周波電源発生部とは別の電極に接続され電流を供給する第2高周波電源発生部の駆動をターンオン又はターンオフさせて、前記電極部に同時又は順次、モノポーラ型の電流とバイポーラ型の電流が印加されるように制御する制御部
前記第1電極グループは、前記第1高周波電源発生部に接続されて、前記モノポーラ型の電流の出力のために、対極板に対応して閉回路を形成し、
前記第2電極グループは、前記第2高周波電源発生部に接続されて、前記バイポーラ型の電流の出力のための電極である、ことを特徴とする請求項1に記載の高周波出力装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波電流出力装置に関し、より詳細には、高周波が皮膚に伝達されるとき、一回にモノポーラ型とバイポーラ型のパターン又はバイポーラ型とモノポーラ型のパターンが順次又は連続で伝達されてコラーゲン、エラスチンなどを増加させる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、高周波電流出力装置は、引き締め、ニキビ、色素沈着に対して高周波照射を行うために使用されている
【0003】
このような高周波電流出力装置の動作の例としては、針などのように皮膚に穴を開けて高周波伝達さる侵襲的装置と、皮膚の表面から高周波を伝達させる非侵襲的な方法がある。
【0004】
高周波エネルギーを伝達する方法としては、モノポーラ(単極性、monopolar)型とバイポーラ(双極性、bipolar)型が最も一般化しており、1つの操作装置で皮膚の高周波照射深さに応じてモノポーラ型又はバイポーラ型を選択的に用いている。
【0005】
このように高周波を用いた高周波照射のメカニズムは、2通りに説明できる。
【0006】
第一は、真皮の膠原線維の加熱を通じて皮膚及び皮下組織全体の収縮を誘発することであり、第二は、コラーゲンの凝固変性を通じたコラーゲンの再生性を促進することである。
【0007】
バイポーラ型は、加熱量及び浸透深さが制限的であるのに対し、モノポーラ型は、より深く十分な量のエネルギーを使用できる。
【0008】
バイポーラ型は、主にシミ、毛細血管の拡張、毛穴の拡張、軽度のシワなどに効果があり、モノポーラ型は、シワと肌のたるみを改善するのに効果があると知られている。
【0009】
このように、バイポーラ型とモノポーラ型は、高周波エネルギーが伝達される深さが異なるため、高周波照射の目的に応じて選択して用いられている。
【0010】
しかし、この2つのタイプ以上の組み合わせであるパターンの選択時に、モノポーラ型からバイポーラ型又はバイポーラ型からモノポーラ型に変える追加の操作が必要であり、一回の操作によりモノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が同時に、又は短いリレータイムで出力される装置は供給されなかった。
【0011】
また、1つの高周波電流出力装置においてモノポーラ型、バイポーラ型をそれぞれ選択して使用できるが、モノポーラ型は、ニードル全体に同じ極性を与える場合、ニードルの近接効果によって電極の偏りが生じるという問題があった。
【0012】
そのため、モノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモ ノポーラ型が1つのパターンで連続した出力を可能にして高周波照射の効果を最大化させることができる装置と研究が必要であるのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、一回の装置操作によりモノポーラ型とバイポーラ型の高周波連続出力又はバイポーラ型とモノポーラ型の高周波連続出力が可能な高周波電流出力装置を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、侵襲的電極及び非侵襲的電極に何れも適用してユーザの目的に応じて変更使用が可能な高周波電流出力装置を提供することにある。
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限定されず、言及していない更に他の課題は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題を解決するための本発明の一側面に係る高周波電流出力装置は、1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極を含む電極部と、第1高周波電源発生部と、スイッチング回路と、前記第1高周波電源発生部から発生した電源に基づいて、前記第1電極及び前記第2電極に同じ極性が印加されるモノポーラ型の電流又は互いに異なる極性の電流が印加されるバイポーラ型の電流のうちの少なくとも何れか1つが出力されるように、前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する制御部とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明によると、前記制御部は、前記モノポーラ型の電流及び前記バイポーラ型の電流がユーザによって選択されるか、自動的に設定された出力設定パターンに従って出力されるように制御し、前記モノポーラ型の電流は、電流供給領域の温度を全体的に上昇させ、前記バイポーラの電流は、局所領域にエネルギーを供給することによって、前記局所領域の温度を局所的に上昇させるものであり、前記出力設定パターンは、前記バイポーラ型の電流と前記モノポーラ型の電流の同時又は順次適用による高周波照射特性の組み合わせで設定されたものである。
【0018】
本発明によると、前記制御部は、ユーザインタフェースを介してユーザが選択した電流の出力オプションに応じて、前記モノポーラ型の電流及び前記バイポーラ型の電流の出力時間及びエネルギーの出力強度が調節されるように制御する。
【0019】
本発明によると、前記出力設定パターンにより出力されるパターンは、前記モノポーラ型の電流のみ出力される第1パターンと、前記バイポーラ型の電流のみ出力される第2パターンと、前記モノポーラ型の電流が出力された後、前記バイポーラ型の電流が出力される第3パターンと、前記バイポーラ型の電流が出力された後、前記モノポーラ型の電流が出力される第4パターンと、前記モノポーラ型の電流が出力された後に前記バイポーラ型の電流が出力され、また前記モノポーラ型の電流が出力される第5パターンと、前記バイポーラ型の電流が出力された後に前記モノポーラ型の電流が出力され、また前記バイポーラ型の電流が出力される第6パターンと、のうちの少なくとも何れか1つを含む。
【0020】
本発明によると、前記制御部は、前記第1パターンの場合、前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極及び前記第2電極に同時に接続され、前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が対極板に接続されて、前記第1電極及び前記第2電極と前記対極板との間に電流が印加されるように前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する。
【0021】
本発明によると、前記制御部は、前記第2パターンの場合、前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極に接続され、前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が前記第2電極に接続されて、前記第1電極と前記第2電極との間に電流が印加されるように前記スイッチング回路のスイッチング動作を制御する。
【0022】
本発明によると、前記制御部は、前記第3パターン又は前記第4パターンの場合、前記モノポーラ型の電流の出力時に、前記スイッチング回路のスイッチング動作の制御を通じて、前記第1高周波電源発生部の第1極性の電極が前記第1電極及び前記第2電極に接続され、前記第1高周波電源発生部の前記第1極性と相反する前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が対極板に接続されて前記1電極及び前記第2電極と前記対極板との間に電流が流れるように制御し、前記バイポーラ型の電流の出力時に、前記スイッチング回路のスイッチング動作の制御を通じて、前記第1高周波電源発生部の第2極性の電極が 前記第2電極に接続されるようにスイッチングされて、前記第1電極と前記第2電極との間に電流が流れるように制御する。
【0023】
本発明によると、前記制御部は、前記第3パターンの場合、先に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、皮膚の温度を全体的に上昇させて前記皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達するように予熱させ、次に印加される前記バイポーラ型の電流の出力により、前記温度が上昇した皮膚に局所的にエネルギーを供給して前記エネルギーが皮膚組織に集中するようにする。
【0024】
本発明によると、前記制御部は、前記第3パターン又は前記第4パターンの場合、前記バイポーラ型の電流の出力により、皮膚に電気(RF)エネルギーを水平方向に伝達させ、前記モノポーラ型の電流の出力により、前記水平方向に伝達された電気(RF)エネルギーの伝導度が高くなるようにする。
【0025】
本発明によると、前記制御部は、前記第3パターン及び前記第4パターンの場合、最初のショットの前段又は後段で組織のモノポーラ型のインピーダンス及びバイポーラ型のインピーダンスが測定され、セッティングした電力が伝達されるように制御し、2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを通じて電力が調節されるように制御する。
【0026】
本発明によると、前記制御部は、前記第5パターンの場合、最初に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、 皮膚の抵抗値を下降させ、2番目に印加される前記バイポーラ型の電流の出力により、前記抵抗が下降した皮膚のうち表皮層に局所的に電流が流れるようにして前記表皮層の温度を上昇させ、3番目に印加される前記モノポーラ型の電流の出力により、前記皮膚のインピーダンスを下降させて前記皮膚の真皮及び脂肪層にまでエネルギーが浸透するようにする。
【0027】
本発明によると、前記電極部は、前記モノポーラ型の電流出力用電極グループと、前記バイポーラ型の電流出力用電極グループとに区分されて、前記モノポーラ型の電流と前記バイポーラ型の電流を各グループ別に同時に出力できる。
【0028】
本発明によると、前記電極部は、ニードルチップの表面に形成されるか、複数のニードルが前記第1電極及び前記第2電極に形成され、前記第1電極及び前記第2電極は、ジグザグ状に配置されて電流を皮膚に供給し、互いに絶縁された異なる層に接続されて電流が供給される。
【0029】
本発明によると、前記電極部が複数のニードルタイプに形成される場合、前記ニードルの挿入過程で、前記バイポーラ型の電流と、前記モノポーラ型の電流と、を相互間で変更するパターンが出力され得る。
【0030】
本発明によると、前記電極部は、前記1つ以上の第1電極からなる第1電極グループ及び前記1つ以上の第2電極からなる第2電極グループを含前記電極部は、前記第1高周波電源発生部及び前記第1高周波電源発生部とは別の電極に接続され電流を供給する第2高周波電源発生部の駆動をターンオン又はターンオフさせて、前記電極部に同時に又は順次、モノポーラ型の電流とバイポーラ型の電流が印加されるように制御、前記第1電極グループは、前記第1高周波電源発生部に接続されて、前記モノポーラ型の電流の出力のために、対極板に対応して閉回路を形成し、前記第2電極グループは、前記第2高周波電源発生部に接続されて、前記バイポーラ型の電流の出力のための電極であることを特徴とする。
【0031】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置は、一回の装置操作によりモノポーラ型とバイポーラ型の高周波連続出力、バイポーラ型とモノポーラ型の高周波連続出力が可能である。
【0033】
また、本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置は、侵襲的電極及び非侵襲的電極何れも適用してユーザの目的に応じて変更使用が可能である。
【0034】
更に、本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置は、電極部内の複数の電極が薄膜型フィルムタイプに形成されることによって、交互に配置する際に互いに重ならない形状に配置することによって、発生し得る電極間の漏れ電流に備えられることになる。
【0035】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及していない更に他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置を含むシステムのブロック図である。
図2図1に示したスキンケア機内のスイッチング回路の内部ブロック図である。
図3a】本発明の一実施例に係る複数の電極の垂直断面図である。
図3b本発明の一実施例に係る複数の電極の平面図である。
図4a】本発明の一実施例に係る複数の電極が非侵襲電極に設けられた場合の垂直断面図である。
図4b図4aの場合の複数の電極の平面図である。
図5a】一実施例に係る複数の電極が侵襲電極に設けられた場合の平面図である。
図5b図5aの場合の複数の電極の側面図である。
図6】本発明の一実施例に係るモノポーラ型又はバイポーラ型の電流の出力によるコラーゲン生成の結果を示すイメージである。
図7】本発明の一実施例に係る複数の電極の電流出力を制御するために、高周波電流出力装置が提供するユーザインターフェースを示す図である。
図8】本発明の一実施例に係る複数の電極の電流出力を制御するために、高周波電流出力装置が提供するユーザインターフェースを示す図である。
図9】本発明の一実施例に係る電極がバイポーラ型に動作する場合、モノポーラ型に動作する場合及びモノポーラ-バイポーラ(MB)パターンに動作する場合の高周波の熱伝達の範囲を示す図である。
図10図1に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図11図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図12図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型であって、第1高周波電源発生部の駆動に第2高周波電源発生部が追加的に駆動される場合を説明するブロック図である。
図13図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流を連続出力する場合を説明するブロック図である。
図14】本発明の一実施例によって、若い皮膚と老化した皮膚に対して電極部がモノ-モノパターン(MM)、モノ-バイパターン(MB)、バイ-モノパターン(BM)及びバイ-バイパターン(BB)に動作する場合の皮膚の老化と関連する因子の発現水準の結果を比較して示す図である。
図15】本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置を含むシステムのブロック図である。
図16図15に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図17図5に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図である。
図18図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第1実施例を説明する概念図である。
図19図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第2実施例を説明する概念図である。
図20】本発明の更に他の実施例に係る高周波電流出力装置を含むシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現することができる。但し、本実施例は本発明の開示を完全なものにし、本発明の属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇により定義されるに過ぎない。
【0038】
本明細書で用いられた用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及された構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を叙述するために用いられていても、これらの構成要素は、これらの用語により制限されないのはもちろんである。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得るのは言うまでもない。
【0039】
本明細書で用いられた対極板(NE Pad)は、電極部300に備えられた第1電極310-N及び第2電極320-Nとは別途のパッド(NE Pad)であって、中性電極パッド(Neutral Electrode pad)を意味する。
【0040】
本明細書で用いられた出力設定パターンは、バイポーラ型の電流とモノポーラ型の電流の同時又は順次適用による高周波照射特性の組み合わせで設定された出力電流のパターンを意味する。
【0041】
本明細書で用いられた電流の出力オプションは、ユーザが装置本体のユーザインターフェースを介して選択できることを意味し、選択されたオプションに応じてモノポーラ型及び/又はバイポーラ型の出力時間の調節、エネルギーの出力強度の調節などを行える。他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として用いられる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0042】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0043】
図1は、本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000を含むシステムのブロック図を示す図であって、スキンケア機100、ハンドピース200、電極部300及び高周波電流出力装置1000を含む。
【0044】
このとき、上述した高周波電流出力装置1000の構成要素は、1つの本体に一体に備えられるか、又は少なくとも一部の構成要素間には互いに分離されて構成されるが、分離されたこれらは、互いに有線通信又は無線通信を介して信号の送受信が可能である。
【0045】
スキンケア機100は、第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120、スイッチング回路130及び制御部140を含む。
【0046】
このとき、スキンケア機100で基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止するために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される。
【0047】
ここで、第2高周波電源発生部120は、第1高周波電源発生部110とは別途の電極に接続されて電流を供給する。
【0048】
また、電極部300は、ニードルチップに電気的に接続される複数の電極、即ち複数の第1電極10-1乃至310-Nび複数の第2電極20-1乃至320-N含む。
【0049】
図2は、図1に示したスキンケア機100内のスイッチング回路130の内部ブロック図であって、分配器131及びリレー132を含む。
【0050】
制御部140は、本発明のスキンケア機100内の第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120及びスイッチング回路130の動作を制御するためのアルゴリズム又はアルゴリズムを再現したプログラムに対するデータを格納するメモリ、及びメモリに格納されたデータを利用して、後述する動作を行う少なくとも何れか1つのプロセッサ(図示せず)で具現することができる。
【0051】
ここで、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120は、電極間の均等な出力を示すために分離されたものと示したに過ぎない。
【0052】
即ち、本発明のスイッチング回路130の基本的なスイッチング動作は、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120のうちのどちらかを通じてのみ、高周波照射中に電極の接続がRF電極と対極板(NE Pad)との間でスイッチングを行うものである。
【0053】
具体的に、第1電極310-N、第2電極320-Nが電極部300にあるとき、モノポーラ型の場合は第1電極310-Nと第2電極320-Nが同じ極性[一例として、(+)]に接続され、反対極性[一例として、(-)]は、対極板に接続されて、バイポーラ型に切り換わるとき、第2電極320-Nが反対極性に接続され、対極板は接続が切れる形となる。
【0054】
また、モノポーラ型の出力を提供することによって、第1電極310-Nと第2電極320-Nが同じ極性に接続されても、スイッチング回路130の迅速なオン/オフスイッチング動作によって第1電極310-Nと第2電極320-Nに電源が供給される区間を異にすることになる。
【0055】
これにより、モノポーラ型で電極間の間隔が近くエネルギーが出力され、エネルギーが外部の方に集中する表皮効果を低減できることになる。
【0056】
このような動作原理によってモノポーラ型で第1電極310-Nと第2電極320-Nに切り換わるディレーを減少させるために、本発明では第1高周波電源発生部110の他に、第2高周波電源発生部120を更に備え、モノポーラの場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nをそれぞれ高周波電源発生部に接続して、交互に表示する際にディレーを減少させることになる。
【0057】
このとき、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120の分離は、モノポーラ型-モノポーラ型の交互出力を行う場合、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止するために、追加的に適用可能である。
【0058】
バイポーラ型とモノポーラ型との間における円滑な交互出力は、スイッチング回路130によって可能である。
【0059】
制御部140は、モノポーラ型の電流が出力された後、バイポーラ型の電流が出力される場合、先ず、モノポーラ型の電流の出力時にスイッチング回路130のスイッチング動作の制御を通じて、第1高周波電源発生部110の第1極性の電極が第1電極310-N及び第2電極320-Nに接続され、第1高周波電源発生部110の第1極性と相反する第1高周波電源発生部110の第2極性の電極が対極板(NE Pad)に接続されて第1電極310-N及び第2電極320-Nと対極板(NE Pad)との間に電流が流れるように制御できる。その後、制御部140は、バイポーラ型の電流の出力時にスイッチング回路130のスイッチング動作の制御を通じて、第1高周波電源発生部110の第2極性の電極が 対極板(NE Pad)に接続された状態で第2電極320-Nに接続されるようにスイッチングされて、第1電極310-Nと第2電極320-Nとの間に電流が流れるように制御できる。反面、制御部140は、バイポーラ型の電流が出力された後、モノポーラ型の電流が出力される場合、前した過程を逆に制御できる。
【0060】
電極部300は、皮膚に直接又は間接的に電流を出力するように構成されることができる。
【0061】
皮膚引き締め、ニキビ、色素沈着に対して高周波照射を行う皮膚を意味することができる
【0062】
電極部300は、1つ以上の第1電極及び1つ以上の第2電極で構成される。
【0063】
電極部300の第1電極310-N及び第2電極320-Nに同じ極性の電流が印加されると、モノポーラ型が形成され、第1電極310-N及び第2電極320-Nに異なる極性の電流が印加されると、バイポーラ型が形成される。
【0064】
モノポーラ型は、電極から単一極性を出力するタイプを意味し得る。
【0065】
モノポーラ型は、電極から高周波を流すと、別途の位置の皮膚に接触した接地電極から高周波を還流するように動作する複数の電極の出力形態を意味し得る。
【0066】
バイポーラ型は、電極から異なる極性を出力するタイプを意味し得る。
【0067】
バイポーラ型は、複数の電極のうち正極から高周波エネルギーを皮膚に流すと、周辺に設けられた負極から還流するように動作する複数の電極の出力形態を意味し得る。
【0068】
バイポーラ型は、2つの電極が狭い間隔で付いており、高い高周波を用いて影響を受ける範囲を狭くし、定められた高周波照射部位以外には高周波の影響を受けないように具現できる。
【0069】
本発明は、モノポーラ型とバイポーラ型を共に用いて皮膚のタイトニング向上効果などを目的とするものであって、各タイプが皮膚のタイトニング高周波照射の過程でどのような役割を果たすかについての説明は後述する。
【0070】
電極部300は、侵襲的な微細針(microneedle)で生成されることもでき、複数の非侵襲電極も可能である。
【0071】
本発明の一実施例によれば、侵襲電極が複数の微細針で形成されるとき、それぞれの微細針の厚さは、0.15mm乃至1.0mmの範囲内で生成できるが、0.15mm乃至0.35mmの範囲内で生成されることが最も好ましい。
【0072】
このとき、第1及び第2高周波電源発生部110、120から提供される電流は、微細針を通じて皮膚面の下の電磁気的に通電される活性領域深さ(即ち、目標部位)の温度を、組織が加熱する水準まで上昇させるのに用いられるが、微細針は、非絶縁ニードル、末端部に活性領域が形成されるニードル、特定の同一の位置に複数の活性領域を含むニードルなど多様な形態に製作されることができる。
【0073】
また、電極部300が複数の非侵襲電極で構成される場合にも、微細針で構成される場合と同様、目標部位の温度を、組織が加熱される水準まで上昇させるのに用いられる。
【0074】
このとき、複数の電極のそれぞれの大きさは、0.16mm乃至3cmの範囲内で決定されることが好ましく、0.16mm乃至10mmの範囲内で決定されることが最も好ましい。
【0075】
また、複数の電極のそれぞれの高さは、0mm乃至50mmの範囲内で生成されることができ、0mm乃至10mmの範囲内で生成されることが好ましい。
【0076】
一方、一実施例によれば、電極部300を覆うように設けられるフィルムを更に含むことができる。
【0077】
このとき、フィルムの面積は、0.25cm乃至25cmの範囲内で生成されることができる。
【0078】
制御部140は、第1高周波電源発生部110及び前記第2高周波電源発生部120のうちの少なくとも何れか1つから発生した電源に基づいて、電極部300に2つの電極の電流を伝達して複数の電極がモノポーラ型の電流を出力するか、第1電極310-N及び前記第2電極320-Nに異なる極性の電流を伝達して前記複数の電極がバイポーラ型の電流を出力するように制御できる。
【0079】
具体的に、制御部140が第1高周波電源発生部110を用いてバイポーラ型の電流を出力する場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nに異なる極性の電流を出力する場合であって、交流電流が印加されることができる。
【0080】
この場合、基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止するために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動されることができる。
【0081】
また、制御部140が第2高周波電源発生部120を用いてバイポーラ型の電流を出力する場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nに異なる極性の電流を出力する場合であって、交流電流が印加されることができる。
【0082】
この場合も同様、基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、前述した目的のために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動されることができる。
【0083】
一方、制御部140がモノポーラ型の電流を出力する場合にも、基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、前述した目的のために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動されることができる。
【0084】
この場合、第1電極310-Nと第2電極320-Nには、同じ極性の電流が出力され、交流電流が印加されることができる。
【0085】
一方、電極部300にモノポーラ型が出力される場合には、電極部300に印加される極性と異なる極性で接続される対極板(NE Pad)の構成が必要である。
【0086】
一方、制御部140が各タイプの電流を出力する際にスイッチング回路130に含まれているリレー132が動作できる。
【0087】
スイッチング回路130に含まれている分配器131及びリレー132が動作する場合、出力の間に最大500msのインターバルが発生し得る。
【0088】
一方、制御部140は、モノポーラ型とバイポーラ型を出力し、各出力時に同一又は異なる周波数を選択できる。
【0089】
また、制御部140は、出力される形態をモノポーラ型及びバイポーラ型の電流が組み合わされて同時、又は出力設定パターンに順次出力される次のようなパターンを有することができる。
【0090】
即ち、制御部140は、モノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流がユーザによって選択されるか、自動的に設定された出力設定パターンに従って同時又は順次出力されるように制御する。
【0091】
このとき、モノポーラ型の電流は、電流供給領域の温度を全体的に上昇させ、バイポーラ型の電流は、局所領域にエネルギーを供給することによって、局所領域の温度を局所的に上昇させる電流である。
【0092】
例えば、モノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流が同時出力される場合は、ニードル電極がバイポーラ型の電流を出力し、ニードルチップでニードルが結合される面であるニードルチップ付着面にモノポーラ型の電流を皮膚面に出力できる。
【0093】
また、出力設定パターンに出力されるパターンは、モノポーラ-バイポーラパターン(MB)、バイポーラ-モノポーラパターン(BM)、モノポーラ-バイポーラ-モノポーラパターン(MBM)、バイポーラ-モノポーラ-バイポーラパターン(BMB)などを含む。
【0094】
一方、制御部140は、モノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が連続的に出力される次のようなパターンを有することができる。
【0095】
例えば、連続的に出力されるパターンは、モノポーラ-モノポーラパターン(MM)又はバイポーラ-バイポーラパターン(BB)を含む。
【0096】
即ち、モノポーラ-モノポーラパターン(MM)は、モノポーラ型の電流が第1条件で出力されて、連続的に第2条件でモノポーラ型の電流が出力されるパターンである。
【0097】
また、バイポーラ-バイポーラパターン(BB)は、バイポーラ型の電流が第1条件で出力されて、連続的に第2条件でバイポーラ型の電流が出力されるパターンである。
【0098】
そのうち、モノポーラ-モノポーラパターン(MM)の場合、第2高周波電源発生部120を追加的に構成して電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止することによって、電極ごとに均一に同じ極性の電流を出力できるため、モノポーラ型の効果を最大化させることができる。
【0099】
また、制御部140は、ユーザの入力操作に基づいて電極部300がモノポーラ型の電流を出力し、予め定められた時間経過後に、電極部300がバイポーラ型の電流を出力するように制御できる。
【0100】
図10は、図1に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図であって、高周波電流出力装置1000を含む。
【0101】
高周波電流出力装置1000は、スキンケア機100、ハンドピース200及び電極部300を含む。
【0102】
図11は、図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図である。
【0103】
図12は、図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型であって、第1高周波電源発生部110の駆動に第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される場合を説明するブロック図である。
【0104】
図13は、図1に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の電流及びバイポーラ型の電流を連続出力する場合を説明するブロック図である。
【0105】
図15は、本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000を含むシステムのブロック図であって、スキンケア機100、ハンドピース200、電極部400及び高周波電流出力装置2000を含む。
【0106】
スキンケア機100は、第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120、スイッチング回路130及び制御部140を含む。
【0107】
このとき、第2高周波電源発生部120は、図1に示した一実施例に係る高周波電流出力装置1000と同様スキンケア機100で基本的に第1高周波電源発生部110のみ駆動され、電極部300内の近接した1つ以上の電極間の干渉効果を防止するために、第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される。
【0108】
また、電極部400は、複数の第1電極10-1乃至410-Nび複数の第2電極20-1乃至420-N含む。
【0109】
図15に示す本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000は、図1に示した本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000と比較するとき、電極部400を除いた他の構成要素は全て同一である。
【0110】
即ち、本発明の他の実施例の電極部400内の第1電極410-N及び第2電極420-Nは、フィルムタイプの電極(FPCB)であって、それぞれFPCB上で互いに離間した他の位置で電気的に絶縁されている。
【0111】
また、第1電極410-N及び第2電極420-Nのそれぞれは、複数個で構成されて、互いに重ならないように、長方形、直角三角形又は二等辺三角形などのプレート形状を有して交互に配置され、電気的に相互接続されている。
【0112】
これは、フィルムタイプの電極が厚さの薄い薄膜型であるため、電極を交互に配置する際に発生し得る電極間の漏れ電流に備えるためである。
【0113】
図16は、図15に示したシステムで電源出力の様態がバイポーラ型の場合を説明するブロック図であって、スキンケア機100、ハンドピース200及び電極部400を含む。
【0114】
図16に示す本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000は、図10に示した本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000と比較するとき、電極部400を除いた他の構成要素は全て同一であるので、具体的な動作説明は、後述する図10の本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000の動作を準用する。
【0115】
図17は、図15に示したシステムで電源出力の様態がモノポーラ型の場合を説明するブロック図であって、スキンケア機100、ハンドピース200及び電極部400を含む。
【0116】
図17に示す本発明の他の実施例に係る高周波電流出力装置2000は、図11に示した本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000と比較するとき、電極部400を除いた他の構成要素は全て同一であるので、具体的な動作説明は、後述する図11の本発明の一実施例に係る高周波電流出力装置1000の動作を準用する。
【0117】
図18は、図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第1実施例を説明する概念図である。
【0118】
図19は、図1及び図15に示したシステムで電源出力の様態がモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンスマッチング動作の第2実施例を説明する概念図である。
【0119】
図20は、本発明の更に他の実施例に係る高周波電流出力装置1000を含むシステムのブロック図であって、スキンケア機100、ハンドピース200、電極部300及び対極板(NE Pad)を含む。
【0120】
図10から分かるように、モノポーラ型及びバイポーラ型の電流を連続的に出力できるように、スキンケア機100と、ハンドピース200及び電極部300が互いに電気的に接続され、スキンケア機100は、第1及び第2高周波電源発生部110、120及びスイッチング回路130を含む。
【0121】
また、電極部300は、上部から見ると、第1電極310-Nと第2電極320-Nが互いにジグザグ状に配列されており、断面から見ると、図1の右側下端部から見られるように、互いに絶縁されているPCB積層で互いに異なる内層にそれぞれ電気的に接続されている。
【0122】
このように、第1電極310-Nと第2電極320-Nは、ジグザグ状に配置されて電流を皮膚に供給し、互いに絶縁された異なる層に接続されて電流が供給される。
【0123】
また、電極部300は、複数の電極がニードルチップの表面に形成されることもでき、ニードルタイプに形成されることもできる。
【0124】
制御部140は、第1及び第2高周波電源発生部110、120の両方から(+)極性及び(-)極性の電流印加され、電流出力の様態に応じて電極部300の第1及び第2電極10-N、320-N電気的に多様に接続させる。
【0125】
即ち、電流出力の態様がバイポーラ型、モノポーラ型、モノポーラ反復パターン、モノポーラ及びバイポーラ連続パターンのそれぞれに応じて、電極部300の第1及び第2電極10-N、320-N電気的に接続される形態が異なる。
【0126】
まず、図10に示すように、電流出力の様態がバイポーラ型の場合、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第1電極310-Nと第2電極320-Nに互いに異なる極性が接続されるように制御せしめ、交流電流を印加してバイポーラ型の出力ができるようにする。
【0127】
このとき、制御部140は、RF2+、RF2-及び対極板(NE Pad)に対しては電気的接続を考慮しない。
【0128】
次に、図11に示すように、電流出力の様態がモノポーラ型の場合、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第1電極310-N及び第2電極320-Nを同時に接続するように制御せしめ、第1高周波電源発生部110の高周波電流(RF1-)を別途のポート(NE Port)を介して対極板(NE Pad)に接続するように制御してモノポーラ型の出力ができるようにする。
【0129】
例えば、高周波電流が流れるとき、電極部300の電極が(+)極性になる場合、対極板(NE Pad)は(-)極性になり、電極部300の電極が(-)極性になる場合、対極板(NE Pad)は(+)極性になって人体内に電流が流れるようにする。
【0130】
このとき、制御部140は、RF2+及びRF2-に対しては電気的接続を考慮しない。
【0131】
次に、図12に示すように、第1高周波電源発生部110の駆動に第2高周波電源発生部120が追加的に駆動される場合であって、電流出力の様態がモノポーラ反復パターンの場合、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第1電極310-Nに第1高周波電源発生部110から1つの極性が接続されるように制御せしめ、第2電極320-Nに第2高周波電源発生部120から第1高周波電源発生部110に接続された極性と同じ極性が接続されるように制御する。
【0132】
また、第1高周波電源発生部110の高周波電流(RF1-)を別途のポート(NE Port)を介して対極板(NE Pad)に接続するように制御してモノポーラ型の出力ができるようにする。
【0133】
更に、制御部140は、スイッチング回路130により、電極部300の第2電極320-Nに同じ極性が接続されるように制御せしめ、第2高周波電源発生部120の高周波電流(RF2-)を別途のポート(NE Port)を介して対極板(NE Pad)に接続するように制御してモノポーラ型の出力ができるようにする。
【0134】
このとき、制御部140は、基本的に第1高周波電源発生部110を駆動させ、追加的に第2高周波電源発生部120を駆動させてモノポーラ反復パターンができるようにする。
【0135】
このように、第2高周波電源発生部120を追加的に駆動させるのは、電極部300内の近接した複数の電極間の干渉効果を防止して、複数の電極に均一な電流が供給されるようにするためである。
【0136】
次に、図13に示すように、電流出力の態様がモノポーラ及びバイポーラ連続パターンの場合、制御部140は、モノポーラ交互出力の場合とバイポーラ型の場合を混合することによって、モノポーラ型とバイポーラ型の接続を迅速に切り換えながら連続的に出力する。
【0137】
即ち、モノポーラ型交互出力の場合、電極が何れも同じ極性であれば、対極板(NE Pad)が反対の極性を有し、バイポーラ型の場合、対極板(NE Pad)が別途のポート(NE Port)に電気的に接続されず、電極部300の第1電極310-N及び第2電極320-Nは、交互に互いに異なる極性を有するように制御する。
【0138】
これにより、制御部140は、スイッチング回路130を通じて第1高周波電源発生部110と第2高周波電源発生部120の出力を順次行うようにして、バイポーラ型及びモノポーラ型の連続パターンを可能にする。
【0139】
図10乃至図13で説明した実施例は何れも、医師が把持する部分であるハンドピース200が、スキンケア機100と電極部300との間に位置して中間媒介体としての役割を果たすと同時に、対象者の皮膚に接触した状態で移動されてターゲット地点を変更する。
【0140】
一般に、コラーゲン線維及びエラスチン線維の密度は、若い皮膚よりも老化した皮膚においてより低いが、電気(RF)エネルギーの印加によってコラーゲンとエラスチンの形成に多大な影響を与え、タイトニングとリフティングなどの若返り治療に有用になる。
【0141】
特に、モノポーラ-バイポーラパターン(MB)は、他のパターンよりもコラーゲン及びエラスチン線維の密度を顕著に増加させるものであることが実験から分かった。
【0142】
本発明の一実施例によってモノポーラ型を先に照射し、連続してバイポーラ型が照射されるモノポーラ-バイポーラパターン(MB)の場合、優先的にモノポーラ型で皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達できる。
【0143】
その後にすぐ続いてバイポーラ型を照射する場合、皮膚の抵抗性が低いため、モノポーラ型が伝達された皮膚層に、更に密度高く、エネルギーが広く且つ均一に伝達されることができる。
【0144】
即ち、電気的特性上、温度が高いところは電気の抵抗性が低いため、モノポーラ型で皮膚の温度が上昇したところは、相対的に抵抗が低くなり、電気が円滑に流れることができる。
【0145】
一般に、人体組織は、温度が高くなるほど抵抗成分であるインピーダンスは、1.5%~2%低くなり、電気伝導度はこれに反比例して高くなり、高周波は、電流がより円滑に流れる方に選択的に経路(path)を探る原理が適用される。
【0146】
換言すると、先に照射されるモノポーラ型は、皮膚領域の全体的な温度を上げる役割を果たし、その後に照射されるバイポーラ型は、温度が上昇した状態で該当皮膚領域に局所的にエネルギーを供給して皮膚組織に切除(ablation)効果を集中させる役割を果たすことになる。モノポーラ-バイポーラパターン(MB)の出力がバイポーラ型の単独出力と比較する際に有する長所の原理を詳細に説明すれば、次の通りである。
【0147】
モノポーラ型を出力した直後にバイポーラ型を出力する場合、高周波の前述したような特性のため、バイポーラ型を単独で出力する時よりも電流が線維性中隔(fibrous septae)を通じて更に深い部位にまで流れることができる。
【0148】
ところが、脂肪組織の周辺にあるものは、何れもコラーゲンからなっている線維性中隔であるため、バイポーラ型の単独出力電流が一般に脂肪層にまで影響を与えられてないと予想できるが、モノポーラ型の出力で皮膚領域を予熱(pre-heating)させた状態では、より深い下部真皮(lower dermis)やひいては浅い皮下脂肪層にまで電流が流れるようになり、その位置で発熱を起こし得る。
【0149】
これにより、モノポーラ-バイポーラパターン(MB)の出力でエネルギーを印加するとき、バイポーラ型を単独で出力する時よりも更に深く有効なエネルギーを印加できることになる。
【0150】
より具体的に詳察すると、上部真皮層には、オキシタラン線維(oxytalan fibers)という弾力線維が多く分布するが、この線維は皮膚に弾性を与え、小じわを予防するのに役立つ。
【0151】
モノポーラ型の照射により垂直形態の電気(RF)エネルギーが伝達されると、組織の温度が全体的に上がることになる。
【0152】
その後にすぐ続いてバイポーラ型の照射が行われた場合、低くなった抵抗と高くなった伝導度によって電流が円滑に流れる部位として表皮だけでなく、上部真皮にまで電気(RF)エネルギーが伝達される。
【0153】
これにより、エラスチンの生成に重要な上部真皮層に集中的に電気(RF)エネルギーが印加されることによって、コラーゲンとエラスチンの形成に多大な影響を与えることになる。
【0154】
ここで、予め定められた時間は、皮膚の温度に応じて決定されることができる。
【0155】
即ち、制御部140は、電極部300がモノポーラ型の電流を出力した後に皮膚の温度変化に基づいて前記予め定められた時間を決定できる。
【0156】
具体的に、モノポーラ型の電流が皮膚に適用されると、皮膚の温度が上がり得る。
【0157】
その後、モノポーラ型からバイポーラ型に電極部300の電流のタイプが変更される場合、その間の時間には皮膚に電流が供給されず、皮膚の温度が下がり得る。
【0158】
制御部140は、この時間に皮膚の温度が特定温度以下に下がらないように、予め定められた時間を決定してその時間内にバイポーラ型の電流が皮膚に適用されるように制御できる。
【0159】
周辺の熱損傷なしに所望の組織に熱損傷を与えるのに必要な時間である熱損傷時間(TDT:thermal damage time)内に殆どないか、非常に短いリレータイム以内にモノポーラ-バイポーラパターン(MB)又はバイポーラ-モノポーラパターン(BM)の連続照射が可能でなければ、前記高周波照射の効果が得られない。
【0160】
一方、制御部140は、ユーザの手動操作に基づいて電極部300が順次、モノポーラ型又はバイポーラ型で出力された後、モノポーラ型又はバイポーラ型で出力されるように制御できる。
【0161】
即ち、制御部140は、電極部300がモノポーラ型で出力された後、バイポーラ型でモノポーラ-バイポーラパターン(MB)になるか、モノポーラ型で出力された後、モノポーラ型でモノポーラ-モノポーラパターン(MM)になるか、バイポーラ型で出力された後、モノポーラ型でバイポーラ-モノポーラパターン(BM)になるか、バイポーラ型で出力された後、バイポーラ型でバイポーラ-バイポーラパターン(BB)になることができる。
【0162】
実際に実験を行った結果、モノ-バイパターン(MB)、モノ-モノパターン(MM)、バイ-モノパターン(BM)及びバイ-バイパターン(BB)が既存のモノポーラ型又はバイポーラ型のみを用いる場合よりもコラーゲン線維の増加及びエラスチン線維の増加効果が大きく、前述した電流の出力オプションのうち、特にモノ-バイパターン(MB)がCD80(M1のマーカー)の減少、CD206(M2のマーカー)の増加、皮膚内TNF-αの減少及びIL-10の増加、老化した皮膚内RAGE及びand NF-KBの減少、コラーゲンの増加、フィブリリン(FBN)の増加、コラーゲン線維の増加、エラスチン線維の増加効果が更に大きいことが分かった。
【0163】
特に、バイポーラ型を先に印加し、後にすぐ続いてモノポーラ型を印加するバイ-モノパターン(BM)の場合、モノ-バイパターン(MB)よりは電気(RF)エネルギーが皮膚の上部層に、更に円滑に伝達される。
【0164】
その理由は、温度が高いほど電流はよりスムーズに流れるので、電気(RF)エネルギーが水平方向に浅く伝達されるバイポーラ型の印加によって、後にすぐ続いて印加されるモノポーラ型による電気伝導度が高くなり、電流がより円滑に流れる方に電気(RF)エネルギーが伝達されるためである。
【0165】
このパターンは、皮膚上部層をターゲットにして、色素、紅潮、毛穴などを改善しようとする時に有効なパターンであるといえる。
【0166】
このとき、モノ-バイパターン(MB)又はバイ-モノパターン(BM)でRF印加時に、モノポーラ型で測定されたインピーダンスはノポーラ型に、バイポーラ型で測定されたインピーダンスはイポーラ型にそれぞれ補償(マッチング)する。
【0167】
インピーダンスマッチング(impedance matching)は、何れか1つの出力端と入力端を接続するとき、互いに異なる2つの接続端のインピーダンスによる反射を減少させて補償する方法を意味する。
【0168】
本発明では、モノポーラ型のインピーダンスとバイポーラ型のインピーダンスを補償して、患者さんごとにタイプに合う高周波エネルギーを適用するようにしてタイプに適した高周波照射の効果が現れるようにする。
【0169】
これについて詳細に説明すると、次の通りである。
【0170】
モノポーラ型及びバイポーラ型は、電気が還流される長さに差がある。
【0171】
従って、モノポーラ型は、バイポーラ型よりも平均的にインピーダンスが高い。
【0172】
モノポーラ型のインピーダンスは平均300Ωであり、バイポーラ型は平均100Ω程度である。
【0173】
インピーダンス値が高いと、抵抗が高いため、エネルギーを更に供給しなければならない。
【0174】
モノポーラ型、バイポーラ型のインピーダンス平均値は200Ω程度であり、平均値でインピーダンスマッチングを行う場合、モノポーラ型はエネルギーが少なく消耗し、バイポーラ型はエネルギーが多く消耗するインピーダンスマッチングに問題が発生する。
【0175】
ところが、これまでインピーダンスをマッチングする方法には、ショット(shot)が開始する前段で測定して該当ショットに補償を行うか、ショットが終了する地点で測定して次のショットに補償を行った。
【0176】
しかし、モノポーラ-バイポーラパターン又はバイポーラ-モノポーラパターンを1つのショットで伝達する場合、1つのショットにモノポーラ型及びバイポーラ型の両方が適用されなければならないので、インピーダンスを測定する地点と補償する地点が異なることにより、意図した高周波照射の効果期待し難いという問題があった。
【0177】
そのため、本発明の一実施例では、次のような方法でインピーダンスをマッチングする。
【0178】
まず、ショットの後段で組織のインピーダンスを測定し、セッティングした値の周期(duration)中にセッティングした電力が伝達されるようにする。
【0179】
また、1乃至2msの単位でリアルタイムインピーダンスを測定して補償するようにし、RFが印加される間にもリアルタイムでインピーダンスを感知して補償を行うようにする。
【0180】
また、1つのショット(例えば、モノ-バイパターン)でインピーダンスを測定して補償する場合、モノポーラ型のショットが終了する時にモノポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達した後、バイポーラ型のショットが終了する時にバイポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達する。
【0181】
また、図18に示すように、最初のショットではモノポーラ型のインピーダンス及びバイポーラ型のインピーダンスを測定し、2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを行う。
【0182】
即ち、モノ-バイパターン(MB)の場合、最初のショットでモノポーラ型の測定及びバイポーラ型を測定した後、最初のショットで測定したインピーダンス値を2番目のショットでマッチングして2番目のショットの電力を調節する。
【0183】
図18では例示的にモノ-バイパターン(MB)の場合、インピーダンス測定がショットの後段で行われるインピーダンスマッチングされる動作を示したが、バイ-モノパターン(BM)の場合も可能である。
【0184】
本発明の他の実施例では、次のような方法でインピーダンスをマッチングする。
【0185】
一実施例として、RF出力の前や後にインピーダンスを測定して、これを活用してRF出力条件を補償して調整する。例えば、RF出力(出力ショット内の1次細部ショット、例えばモノポーラショット)の前にインピーダンスを測定した後に1次細部ショットのインピーダンスを補償でき、特定ショットのRF出力(出力ショット内の1次細部ショット、例えばモノポーラショット)に続いてインピーダンスを測定し、後に続くショット(出力ショット内の2次細部ショート、例えばバイポーラショット)のための出力条件を調整する。
【0186】
具体的に、図19に示すように、1つのショット(例えば、モノ-バイパターン)の前段でインピーダンスを測定して補償する場合、モノポーラ型ショットの前段でモノポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達した後、バイポーラ型ショットの前段でバイポーラ型のインピーダンスを測定して測定されたインピーダンスに対応する電力を伝達する。
【0187】
また、後にすぐ続く2番目のショットでモノポーラ型のインピーダンスマッチング及びバイポーラ型のインピーダンスマッチングを行う。
【0188】
他の例として、制御部140は、モノ-バイ-モノパターン(MBM)で電極部300上で電流を出力できる。
【0189】
このパターンは、電気(RF)エネルギー深い垂直方向→浅い水平方向→深い垂直方向に伝達されるが、このとき、電流は皮膚の下に更に深く且つ多く流れることになり、脂肪の減少とコラーゲンの生成に影響を与えることができる。
【0190】
このとき、最初に印加されるモノポーラ型の出力によって、表皮と真皮全体的温度を上昇させて電気がよく流れるように皮膚の抵抗値を下げる。
【0191】
皮膚においてインピーダンスが最も高い部位は表皮であるが、モノポーラ型の出力で先に皮膚の温度を上昇させておくため、表皮に、より効率的に電流が流れるようにする環境を整える役割を果たす。
【0192】
また、2番目に印加されるバイポーラ型の出力によって、抵抗が低くなった表皮層を局所的に電流が流れるようにして表皮層の温度を上昇させ、表皮層の温度が上昇すると、抵抗が低くなるため、次の順番に印加されるモノポーラ型出力のエネルギーがより深い部位にまで浸透するように補助する役割を果たす。
【0193】
更に、3番目に印加されるモノポーラ型の出力によって、皮膚のインピーダンスが低くなり、より深い部位にまで有効な電流が流れるような環境が整えられ、真皮だけでなく脂肪層にまで電流が流れて脂肪を減少させるように補助する役割を果たす。
【0194】
即ち、脂肪は通常、隔膜(Septum)で接続されているが、隔膜は脂肪よりも電気伝導性が高いので、3番目のモノポーラ型は隔膜を通じて脂肪層全体に電流を流す。
【0195】
これにより、脂肪層を刺激すると、幹細胞(stem cell)の分泌が活発になり、脂肪層を減少させることもあるが、真皮層のコラーゲンとエラスチンを生成して皮膚の弾力を増大させる役割もする。
【0196】
従って、このパターンは、皮膚の老化が進んだが、顔などの皮膚の下に脂肪の多い患者にとって有用なパターンであるといえる。
【0197】
また、別の例として、制御部140は、バイ-モノ-バイパターン(BMB)で電極部300上で電流を出力できる。
【0198】
このパターンは、表皮に細胞の死滅を起こさず、有効な電気(RF)エネルギーが伝達されて、メラニンに影響を与えるので、シミの改善に有用な実験結果が最近所定の論文で発表されたことがある。
【0199】
従って、このパターンは、表皮層に強力な電気(RF)エネルギーが伝達されてシミを改善させ、基底膜(basement membrane)を丈夫にするため、シミの再発を予防したい時に有効なパターンであるといえる。
【0200】
一方、モノ-バイパターンとバイ-モノパターンは、連続的に出力できる。
【0201】
また、制御部140は、単数又は複数のモノポーラ型の出力後にバイポーラ型を出力できる。
【0202】
例えば、制御部140は、モノポーラ型の出力後にモノポーラ型を出力し、続いてバイポーラ型を出力するモノ-モノ-バイパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0203】
また、制御部140は、モノポーラ型の出力後に連続してバイポーラ型を出力するモノ-バイ-バイパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0204】
更に、単数又は複数のバイポーラ型の出力後にモノポーラ型を出力できる。
【0205】
例えば、制御部140は、バイポーラ型の出力後にバイポーラ型を出力し、続いてモノポーラ型を出力するバイ-バイ-モノパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0206】
また、制御部140は、バイポーラ型の出力後に連続してモノポーラ型を出力するバイ-モノ-モノパターンで電極部300上で電流を出力できる。
【0207】
一方、このように出力されるパターンは、モノポーラ型とバイポーラ型を交互に用いることに意義があり、タイプの順序など出力の形態は限定されない。
【0208】
制御部140は、ユーザの入力操作に基づいて電極部300が前記バイポーラ型の電流を出力し、予め定められた時間経過した後に、電極部300が前記モノポーラ型の電流を出力するように制御できる。
【0209】
ここで、予め定められた時間は、500ms以下の時間に決定されることができる。
【0210】
本発明の他の実施例によれば、制御部140は、予め定められた時間を500msの範囲内の時間に決定できる。
【0211】
一方、電極部300で複数の電極が複数のニードルタイプで第1電極310-N及び第2電極320-Nに形成される場合、ードル挿入する過程でバイポーラ型の電流とモノポーラ型の電流と、を相互間で変更するパターンを出力しながら高周波照射が行われることもできる。
【0212】
一方、制御部140は、モノポーラ型及びバイポーラ型の出力エネルギーを2W乃至400Wの範囲内で決定できる。
【0213】
また、制御部140は、モノポーラ型の出力時間(pulse duration)及び前記バイポーラ型の出力時間を10ms乃至9000msの範囲内で決定でき、10ms乃至990msの範囲内で決定することが好ましい。
【0214】
制御部140は、第1高周波電源発生部110及び前記第2高周波電源発生部120が発生する電流の周波数を0.3MHz乃至67.8MHzの範囲内で決定でき、0.5MHz乃至67.8MHzの範囲内で決定することが好ましい。
【0215】
また、制御部140は、電極部300に2つの電極又は異なる極性の電流を伝達できるスイッチング素子130を制御できる。
【0216】
図1に示す高周波電流出力装置1000の構成要素の性能に対応して、少なくとも何れか1つの構成要素が追加又は削除されることができる。
【0217】
また、構成要素の相互位置は、システムの性能又は構造に対応して変更できるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者が容易に理解できるだろう。
【0218】
一方、図1に示す各構成要素は、ソフトウェア及び/又はField Programmable Gate Array(FPGA)及び特定用途向け半導体(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)のようなハードウェアの構成要素を意味する。
【0219】
図3aは、本発明の一実施例に係る複数の電極の垂直断面図であり、図3bは、本発明の一実施例に係る複数の電極の平面図である。
【0220】
図4aは、本発明の一実施例に係る複数の電極が非侵襲電極に設けられた場合の垂直断面図であり、図4bは、図4aの場合の複数の電極の平面図である。
【0221】
図5aは、本発明の一実施例に係る複数の電極が侵襲電極に設けられた場合の平面図であり、図5bは、図5aの場合の複数の電極の側面図である。
【0222】
図6は、本発明のモノポーラ型又はバイポーラ型の電流の出力によるコラーゲン生成の結果を示すイメージである。
【0223】
図6を参照すれば、バイポーラ型の出力後にバイポーラ型で出力するバイ-バイパターン(BB)、バイポーラ型の出力後にモノポーラ型で出力するバイ-モノパターン(BM)、モノポーラ型の出力後にモノポーラ型で出力するモノ-モノパターン(MM)、モノポーラ型の出力後にバイポーラ型で出力するモノ-バイパターン(MB)の場合、コラーゲン生成の結果を比較できる。ここで、バイ-バイパターン(BB)のコラーゲン生成結果値の面積はC1であり、バイ-モノパターン(BM)のコラーゲン生成結果値の面積はC2であり、モノ-モノパターン(MM)のコラーゲン生成結果値の面積はC3であり、モノ-バイパターン(MB)のコラーゲン生成結果値の面積はC4であり得る。
【0224】
図6のように組織実験を行った結果、バイポーラ型又はモノポーラ型よりも、モノポーラ型とバイポーラ型の連続したモノ-バイパターン(MB)とバイポーラ型とモノポーラ型の連続したバイ-モノパターン(BM)の高周波出力がコラーゲンの生成に最も効果的であることが確認でき
【0225】
顔面部の皮膚は大きく3つの層で構成される。外層は表皮であり、表皮の下にはコラーゲンが豊富な真皮(dermis)層が位置し、真皮の下部には皮下層(subcutaneous layer、fat layer)というコラーゲン線維の複雑なネットワークが存在する。
【0226】
皮膚に存在するコラーゲンは、紫外線への露出、家族歴、老化過程などによって変性してシワが生じることになる。そのため、それぞれの皮膚層にのみ作用する様々な治療方法は、コラーゲン自体の総体的な生化学的変化を起こすことができず、臨床的に限界があった。
【0227】
実際に、臨床では全ての皮膚層の臨床効果のために、バイポーラ(又はモノポーラ)タイプで先に高周波照射し、タイプを変えてモノポーラ(又はバイポーラ)タイプを用いている。
【0228】
タイプの選択時に、モノポーラ型からバイポーラ型に、又はバイポーラ型からモノポーラ型に変える追加の操作(作業)が必要であり、一回の操作によりモノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が同時又は短いリレータイムで出力される装置は、技術的な限界により供給されなかった。
【0229】
本発明による装置は、モノポーラ型とバイポーラ型又はバイポーラ型とモノポーラ型が組み合わされて1つのパターン(MB、BM、MBM、BMB、MMB、BBMなど)で連続した出力を可能にして高周波照射の効果を最大化させることができる。
【0230】
また、図3bに点線で示したように、電極部300内の複数の電極をモノポーラ型の電極グループ(A)とバイポーラ型の電極グループ(B)とに区分して、モノポーラ型の電流とバイポーラ型の電流を各グループ別に同時に出力できる。
【0231】
図3bでは理解の便宜上、4つのグループに区分したものを例示したが、これを更に細分化してサブグループを形成することもできる。
【0232】
本発明の一実施例によって、モノポーラ型を先に照射し、連続してバイポーラ型が照射される場合、上部真皮と下部真皮の両方でコラーゲン及びコラーゲン線維などの増加確認でき、このエネルギー伝達パターンは、皮膚の全層に熱作用してコラーゲン自体の総体的な生化学的変化を起こすこと確認できた。
【0233】
電気的特性上、温度が高い部位は電気の抵抗性が低いため、電気がよく流れることになる。
【0234】
モノポーラ型で皮膚の下部真皮層にまでエネルギーを伝達し、すぐ続いてバイポーラ型を照射する場合、抵抗性が低いため、モノポーラ型が伝達された皮膚層に、更に密度高く、エネルギーが広く且つ均一に伝達される原理である。
【0235】
バイポーラ型を先に照射し、連続してモノポーラ型が照射される場合、同様にバイポーラ型が伝達される部位は抵抗が低いため、電気がよく流れることになり、これはシミ、毛細血管、毛穴など表皮と上部真皮に高周波照射が必要なエネルギーが伝達される。
【0236】
それだけでなく、バイポーラ型に続いて伝達されるモノポーラ型は、下部真皮にまで高周波エネルギーが伝達されるため、深部熱の発生による治療の相乗効果が得られる。
【0237】
図7及び図8は、本発明の一実施例に係る複数の電極の電流出力を制御するために、高周波電流出力装置が提供するユーザインターフェースを示す図である。
【0238】
図7に示すように、制御部140は、ユーザインタフェース内のパターン出力キー1が入力される場合、バイポーラ型及びモノポーラ型の組み合わせパターンで出力され、ユーザインタフェースの特定領域2内に出力されているパターンを示す情報を表示できる。
【0239】
即ち、ユーザは、ユーザインターフェースを介して高周波電流出力装置1000がモノポーラ型とバイポーラ型の多様な組み合わせのパターンで電流を出力するように制御することもできる。
【0240】
また、ユーザが装置本体のユーザインターフェースを介して電流が出力される電流の出力オプションに応じて多様なパターンを選択することもでき、該当パターン内でモノポーラ型及び/又はバイポーラ型の出力時間の設定、エネルギーの出力強度の設定などを行えるので、このような設定の調整を通じて多様な形態のパターンで多様な高周波照射の効果提供を受けることができる。
【0241】
即ち、図8に示すように、制御部140は、ユーザインタフェース内の特定領域3が選択される場合、モノポーラ-バイポーラ(MB)パターン又はバイポーラ-モノポーラ(BM)パターンの設定ウィンドウをユーザに提供し、前記設定ウィンドウを介してユーザからモノポーラ-バイポーラ又はバイポーラ-モノポーラのパターンが設定された後に、前記パターン出力キー1が入力される場合、ユーザによって設定されたモノポーラ型及びバイポーラ型の多様な組み合わせパターンを出力できる。
【0242】
図9は、本発明の一実施例に係る電極がバイポーラ型に動作する場合、モノポーラ型に動作する場合、モノポーラ-バイポーラ(MB)パターンに動作する場合の高周波の熱伝達の範囲を示す図である。
【0243】
本発明の一実施例によれば、一実施例に係る高周波出力装置は、エネルギーを伝達する方式を変化させて、新たなエネルギー伝達パターンを出力して高周波に伴う発熱によるコラーゲンタンパク質の変性によりタンパク質の長さが短くなって皮膚が収縮する即刻反応と、高周波発熱により損傷した組織が再生されながらコラーゲンの新合成が増加する遅延反応と、を誘導して皮膚の全層にエネルギーを伝達して高周波照射の効果が得られる。
【0244】
図14は、本発明の一実施例によって、若い皮膚と老化した皮膚に対して電極部300がモノ-モノパターン(MM)、モノ-バイパターン(MB)、バイ-モノパターン(BM)及びバイ-バイパターン(BB)に動作する場合の皮膚の老化と関連する因子の発現水準の結果を比較して示す図である。
【0245】
この図面は、タンパク質間の特異的な相互作用を用いて特定のタンパク質を検出する方法であるウェスタンブラット(Western blot)で皮膚の老化と関連する因子であるMMPとβ-actinの発現水準を確認した結果値である。
【0246】
図14に示すように、MMP2/MMP3/MMP9の発現は、若い皮膚よりも老化した皮膚で著しく高かった。
【0247】
このような発現は、4つのパターンで何れも電気(RF)エネルギーの印加によって大きく減少したが、特にモノ-バイパターン(MB)で最も著しく減少することが分かった。
【0248】
図20は、本発明の更に他の実施例に係る高周波電流出力装置1000を含むシステムのブロック図であって、スキンケア機100、ハンドピース200、電極部300及び対極板(NE Pad)を含む。
【0249】
スキンケア機100は、第1高周波電源発生部110、第2高周波電源発生部120及び制御部140を含む。
【0250】
電極部300は、1つ以上の第1電極310-Nからなる第1電極グループ及び1つ以上の第2電極320-Nからなる第2電極グループを含む。
【0251】
図20に示すように、電極部300内の複数の電極は、第1高周波電源発生部110に接続される第1電極グループと、第2高周波電源発生部120に接続される第2電極グループとに区分できる。
【0252】
第1電極グループに属する1つ以上の第1電極310-Nは、第1高周波電源発生部110の第1極性の電極に接続され、第1高周波電源発生部110の第1極性と反対の極性を有する第2極性の電極は、対極板(NE Pad)に接続されて、第1電極グループの1つ以上の第1電極310-Nは、モノポーラ型の電流印加される。
【0253】
また、第2電極グループに属する1つ以上の第2電極320-Nのうち、第1極性の電極321-Nは、第2高周波電源発生部120の第1極性の電極に接続され、第1極性と反対の極性を有する第2極性の電極322-Nは、第2高周波電源発生部120の第2極性の電極に接続されて、第2電極グループの1つ以上の第2電極320-Nは、バイポーラ型の電流印加される。
【0254】
更に、制御部140は、第1高周波電源発生部110及び第2高周波電源発生部120の駆動をターンオン又はターンオフさせて電極部300に同時又は順次、モノポーラ型の電流及び/又はバイポーラ型の電流が印加されるように制御する。
【0255】
一方、電極部300は、1つ以上のニードルとニードルチップの表面で形成されることができるが、1つ以上のニードルは、モノポーラ型の電流印加されるか、バイポーラ型の電流印加される用途として用いられ、ニードルチップの表面は、追加的な電極用として使用されることができる。
【0256】
また、電極部300内に1つ以上のニードルは、モノポーラ型の電流印加される用途として用いられ、ニードルチップの表面は、バイポーラ型の電流印加される用途として用いられるなど電極の配置が多様に形成されることができる。
【0257】
本発明の実施例と関連して説明された方法又はアルゴリズムの段階は、ハードウェアで直接具現するか、ハードウェアによって実行されるソフトウェアモジュールで具現するか、それらの結合によって具現することができる。ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスク、着脱型ディスク、CD-ROM、又は本発明の属する技術分野において周知となっている任意の形態のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に常に存在することもできる。
【0258】
以上、添付の図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に実施され得るということが理解できるだろう。従って、以上で述べた実施例はあらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正の内容】
図11
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正の内容】
図12
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正の内容】
図13
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正の内容】
図15
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正の内容】
図16
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正の内容】
図17
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正の内容】
図20
【国際調査報告】