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特表2024-517983再発原発性CNS腫瘍の使用及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】再発原発性CNS腫瘍の使用及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/519 20060101AFI20240416BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240416BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240416BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240416BHJP
   C07D 471/14 20060101ALN20240416BHJP
【FI】
A61K31/519
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K45/00
C07D471/14 102
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571111
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 US2022072304
(87)【国際公開番号】W WO2022241467
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/188,133
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】516142012
【氏名又は名称】キメリックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレン、ジョシュア・エドワード
(72)【発明者】
【氏名】チャペル、ジル・クリスティン
(72)【発明者】
【氏名】リー、アンドリュー・カンカン
(72)【発明者】
【氏名】ナデレアー、オーディン・ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】プラブフ、ヴァルン・ヴィジャイ
(72)【発明者】
【氏名】セスナ、フィローゼ・べフラム
【テーマコード(参考)】
4C065
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C065AA05
4C065BB06
4C065CC06
4C065DD04
4C065EE03
4C065HH09
4C065JJ01
4C065KK09
4C065LL04
4C065PP03
4C065QQ02
4C065QQ04
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C086AA01
4C086AA02
4C086GA13
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086NA14
4C086ZB26
(57)【要約】
本開示は、少なくとも部分的には、治療方法に関する。一実施形態において、本治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、1つ以上のCNS腫瘍の治療のために、ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オンを含む少なくとも第1の治療剤を投与することを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のがんの治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、
ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン、又はその塩を投与することを含む、方法。
【請求項2】
前記がんが、CNSがんである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記がんが、脳がんである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記がんが、神経膠腫である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記がんが、神経膠腫、グリア神経細胞腫瘍、及び神経細胞腫瘍、成人型びまん性神経膠腫、星状細胞腫IDH変異型、乏突起細胞腫IDH変異型、及び1p/19q共欠失、膠芽腫、IDH野生型、小児型びまん性低悪性度神経膠腫、びまん性星状細胞腫、MYB又はMYBL1変異、血管中心性神経膠腫、若年者の多形性低悪性度神経上皮腫瘍、びまん性低悪性度神経膠腫、MAPK経路変異、小児型びまん性高悪性度神経膠腫、びまん性正中神経膠腫、H3 K27変異、びまん性大脳半球神経膠腫、H3 G34変異型、びまん性小児型高悪性度神経膠腫、H3野生型及びIDH野生型、乳児型大脳半球神経膠腫、限局性星状細胞腫、毛様細胞性星状細胞腫、毛様特徴を伴う高悪性度星状細胞腫、多形性黄色星状細胞腫、上衣下巨細胞星状細胞腫、脊索腫様神経膠腫、星状芽細胞腫、MN1変化、グリア神経細胞腫瘍及び神経細胞腫瘍、神経節膠腫、線維形成性乳児神経節膠腫/線維形成性乳児性星状細胞腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、乏突起膠腫様特徴及び核クラスターを伴うびまん性グリア神経細胞腫瘍、乳頭状グリア神経細胞腫瘍、ロゼット形成性グリア神経細胞腫瘍、粘液性グリア神経細胞腫瘍、びまん性軟髄膜グリア神経細胞腫瘍、神経節細胞腫、多結節性及び空胞状神経腫瘍、異形成性小脳神経節細胞腫(レルミット・デュクロ病)、中枢性神経細胞腫、脳室外神経細胞腫、小脳脂肪神経細胞腫、上衣腫瘍、テント上上衣腫、テント上上衣腫ZFTA融合陽性、テント上上衣腫YAP1融合陽性、後頭蓋窩上衣腫、後頭蓋窩上衣腫PFA群、後頭蓋窩上衣腫PFB群、脊髄上衣腫、脊髄上衣腫MYCN増幅型、粘液乳頭状上衣腫、上衣下腫、脈絡叢腫瘍、脈絡叢乳頭腫、非定型脈絡叢乳頭腫、脈絡叢がん、胎児性腫瘍、髄芽腫、髄芽腫(分子定義)、髄芽腫WNT活性型、髄芽腫SHH活性型及びTP53野生型、髄芽腫SHH活性型及びTP53変異型、髄芽腫非WNT/非SHH、髄芽腫(組織学的定義)、他のCNS胎児性腫瘍、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、篩状神経上皮腫瘍、多層ロゼットを伴う胎児性腫瘍、CNS神経芽腫FOXR2活性型、BCOR内部縦列重複を伴うCNS腫瘍、CNS胎児性腫瘍、松果体腫瘍、松果体細胞腫、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、松果体領域の乳頭状腫瘍、松果体領域の線維形成性粘液様腫瘍、SMARCB1変異型、脳神経腫瘍及び傍脊髄神経腫瘍、神経鞘腫、神経線維腫、神経周膜腫、ハイブリッド神経鞘腫瘍、悪性黒色性神経鞘腫瘍、悪性末梢神経鞘腫瘍、傍神経節腫、髄膜腫、間葉系髄膜腫、非髄膜皮性腫瘍、軟部腫瘍、線維芽細胞性腫瘍及び筋線維芽細胞性腫瘍、孤立性線維性腫瘍、血管腫瘍、血管腫及び血管奇形、血管芽腫、骨格筋腫瘍、横紋筋肉腫(鑑別不明)、頭蓋内間葉系腫瘍FET-CREB融合陽性、CIC再構成肉腫、原発性頭蓋内肉腫DICER1変異型、ユーイング肉腫、軟骨及び骨形成性腫瘍、軟骨形成性腫瘍、間葉性軟骨肉腫、軟骨肉腫、脊索腫瘍、脊索腫(低分化脊索腫を含む)、メラノサイト腫瘍、びまん性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイト―シス及び髄膜黒色腫症、限局性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイトーマ及び髄膜メラノーマ、血液リンパ系腫瘍、リンパ腫、CNSリンパ腫、CNS原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、免疫不全関連CNSリンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、CNSのその他の稀なリンパ腫、硬膜MALTリンパ腫、その他のCNSの低悪性度B細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫(ALK+/ALK-)、T細胞及びNK/T細胞リンパ腫、組織球性腫瘍、エルドハイム・チェスター病、ロザイ・ドルフマン病、若年性黄色肉芽腫、ランゲルハンス細胞組織球症、組織球性肉腫、胚細胞腫瘍、成熟奇形腫、未熟奇形腫、体細胞型悪性腫瘍を伴う奇形腫、胚細胞腫、胚性がん腫、卵黄嚢腫瘍、絨毛がん、混合性胚細胞腫瘍、トルコ鞍部腫瘍、エナメル上皮腫性頭蓋咽頭腫、乳頭状頭蓋咽頭腫、下垂体細胞腫、トルコ鞍部顆粒細胞腫瘍、及び紡錘形細胞オンコサイトーマ、下垂体腺腫/PitNET、下垂体芽腫、CNSへの転移、脳及び脊髄実質への転移、並びに髄膜への転移のうちの1つ以上からなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記がんが、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記投与が、前記がんの1つ以上の症状を軽減する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記投与が、腫瘍増殖を低減する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記投与が、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、(viii)進行までの時間の増加、(ix)コルチコステロイド使用の減少、(x)支持薬の減少、(xi)発作の発生率の減少、(xii)抗発作薬の使用の減少、(xiii)生活の質の向上、(xiv)神経障害の減少、及び(xv)他の客観的奏効のうちの1つ以上を提供する、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記投与が、1つ以上の追加の療法又は治療剤と組み合わせて行われる、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ONC-206又はその塩の用量が、遊離塩基形態に基づいて、約25mg~約75mgである、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記用量が、約50mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ONC-206又はその塩の開始用量又は負荷用量が、約5mg/kg~約100mg/kgである、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
維持用量が、約50mg/kgである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
10ml/kgの体積でのONC-206又はその塩の用量が、約0.6mg/l~約10mg/mlである、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記用量が、約5mg/mlである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ONC-206又はその塩の用量が、約12.5mg/kg/日~約25mg/kg/日である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記用量が、約12.5mg/kg/日である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ONC-206又はその塩の用量が、約8mg/kg~約20mg/kgである、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
ONC-206又はその塩の用量が、約5mg/kg/日~約50mg/kg/日である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記用量が、約50mg/kg/日未満である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ONC-206又はその塩の用量が、約1.7mg/kg/日~約16.7mg/kg/日である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記用量が、約16.7mg/kg/日超である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
提供される用量が、1日1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、1週間に1回、2週間に1回、又は1ヶ月に1回である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記用量が、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、又は1週間に1回である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
Cmaxが、約4μM~約20μMである、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
終末半減期が、約6時間である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
血漿中ONC-206濃度に対する標的組織分布が、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍のうちの少なくとも1つ以上高い、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記ONC-206が、二塩酸塩として提供される、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記治療が、再発腫瘍に関する、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記治療が、第一選択治療以外である、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記治療が、進行がんに対するものである、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記治療が、放射線照射の少なくとも30日後に投与される、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記治療が、放射線照射の少なくとも60日後に投与される、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記治療が、放射線照射の少なくとも90日後に投与される、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記治療が、外科的切除後に投与される、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
CNS腫瘍が、再発膠芽腫、WHOグレード1、2、3、又は4のCNS腫瘍型、浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、DMG H3 K27変異、DMG H3 K27me欠損(H3K27me3)、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍のうちの1つ以上である、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記投与が、DRD2、DRD2二量体、ClpP、ClpP基質SDHA、SDHB、並びに酸化的リン酸化のマーカー、DRD5、c-myc、及びn-myc発現のうちの1つ以上で監視される、請求項1~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
客観的奏効率が、RANO基準、全生存期間、無増悪生存期間、及び疾患制御率のうちの1つ以上によって測定される、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
1つ以上のがんを治療するための医薬の調製における、
ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン、又はその塩の使用。
【請求項41】
前記がんが、CNSがんである、請求項40に記載の使用。
【請求項42】
前記がんが、脳がんである、請求項40又は41に記載の使用。
【請求項43】
前記がんが、神経膠腫である、請求項40~42のいずれか一項に記載の使用。
【請求項44】
前記がんが、神経膠腫、グリア神経細胞腫瘍、及び神経細胞腫瘍、成人型びまん性神経膠腫、星状細胞腫IDH変異型、乏突起細胞腫IDH変異型、及び1p/19q共欠失、膠芽腫、IDH野生型、小児型びまん性低悪性度神経膠腫、びまん性星状細胞腫、MYB又はMYBL1変異、血管中心性神経膠腫、若年者の多形性低悪性度神経上皮腫瘍、びまん性低悪性度神経膠腫、MAPK経路変異、小児型びまん性高悪性度神経膠腫、びまん性正中神経膠腫、H3 K27変異、びまん性大脳半球神経膠腫、H3 G34変異型、びまん性小児型高悪性度神経膠腫、H3野生型及びIDH野生型、乳児型大脳半球神経膠腫、限局性星状細胞腫、毛様細胞性星状細胞腫、毛様特徴を伴う高悪性度星状細胞腫、多形性黄色星状細胞腫、上衣下巨細胞星状細胞腫、脊索腫様神経膠腫、星状芽細胞腫、MN1変化、グリア神経細胞腫瘍及び神経細胞腫瘍、神経節膠腫、線維形成性乳児神経節膠腫/線維形成性乳児性星状細胞腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、乏突起膠腫様特徴及び核クラスターを伴うびまん性グリア神経細胞腫瘍、乳頭状グリア神経細胞腫瘍、ロゼット形成性グリア神経細胞腫瘍、粘液性グリア神経細胞腫瘍、びまん性軟髄膜グリア神経細胞腫瘍、神経節細胞腫、多結節性及び空胞状神経腫瘍、異形成性小脳神経節細胞腫(レルミット・デュクロ病)、中枢性神経細胞腫、脳室外神経細胞腫、小脳脂肪神経細胞腫、上衣腫瘍、テント上上衣腫、テント上上衣腫ZFTA融合陽性、テント上上衣腫YAP1融合陽性、後頭蓋窩上衣腫、後頭蓋窩上衣腫PFA群、後頭蓋窩上衣腫PFB群、脊髄上衣腫、脊髄上衣腫MYCN増幅型、粘液乳頭状上衣腫、上衣下腫、脈絡叢腫瘍、脈絡叢乳頭腫、非定型脈絡叢乳頭腫、脈絡叢がん、胎児性腫瘍、髄芽腫、髄芽腫(分子定義)、髄芽腫WNT活性型、髄芽腫SHH活性型及びTP53野生型、髄芽腫SHH活性型及びTP53変異型、髄芽腫非WNT/非SHH、髄芽腫(組織学的定義)、他のCNS胎児性腫瘍、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、篩状神経上皮腫瘍、多層ロゼットを伴う胎児性腫瘍、CNS神経芽腫FOXR2活性型、BCOR内部縦列重複を伴うCNS腫瘍、CNS胎児性腫瘍、松果体腫瘍、松果体細胞腫、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、松果体領域の乳頭状腫瘍、松果体領域の線維形成性粘液様腫瘍、SMARCB1変異型、脳神経腫瘍及び傍脊髄神経腫瘍、神経鞘腫、神経線維腫、神経周膜腫、ハイブリッド神経鞘腫瘍、悪性黒色性神経鞘腫瘍、悪性末梢神経鞘腫瘍、傍神経節腫、髄膜腫、間葉系髄膜腫、非髄膜皮性腫瘍、軟部腫瘍、線維芽細胞性腫瘍及び筋線維芽細胞性腫瘍、孤立性線維性腫瘍、血管腫瘍、血管腫及び血管奇形、血管芽腫、骨格筋腫瘍、横紋筋肉腫(鑑別不明)、頭蓋内間葉系腫瘍FET-CREB融合陽性、CIC再構成肉腫、原発性頭蓋内肉腫DICER1変異型、ユーイング肉腫、軟骨及び骨形成性腫瘍、軟骨形成性腫瘍、間葉性軟骨肉腫、軟骨肉腫、脊索腫瘍、脊索腫(低分化脊索腫を含む)、メラノサイト腫瘍、びまん性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイト―シス及び髄膜黒色腫症、限局性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイトーマ及び髄膜メラノーマ、血液リンパ系腫瘍、リンパ腫、CNSリンパ腫、CNS原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、免疫不全関連CNSリンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、CNSのその他の稀なリンパ腫、硬膜MALTリンパ腫、その他のCNSの低悪性度B細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫(ALK+/ALK-)、T細胞及びNK/T細胞リンパ腫、組織球性腫瘍、エルドハイム・チェスター病、ロザイ・ドルフマン病、若年性黄色肉芽腫、ランゲルハンス細胞組織球症、組織球性肉腫、胚細胞腫瘍、成熟奇形腫、未熟奇形腫、体細胞型悪性腫瘍を伴う奇形腫、胚細胞腫、胚性がん腫、卵黄嚢腫瘍、絨毛がん、混合性胚細胞腫瘍、トルコ鞍部腫瘍、エナメル上皮腫性頭蓋咽頭腫、乳頭状頭蓋咽頭腫、下垂体細胞腫、トルコ鞍部顆粒細胞腫瘍、及び紡錘形細胞オンコサイトーマ、下垂体腺腫/PitNET、下垂体芽腫、CNSへの転移、脳及び脊髄実質への転移、並びに髄膜への転移のうちの1つ以上からなる群から選択される、請求項40~43のいずれか一項に記載の使用。
【請求項45】
前記がんが、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上である、請求項40に記載の使用。
【請求項46】
投与が、前記がんの1つ以上の症状を軽減する、請求項40~45のいずれか一項に記載の使用。
【請求項47】
前記投与が、腫瘍増殖を低減する、請求項40~46のいずれか一項に記載の使用。
【請求項48】
前記投与が、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、(viii)進行までの時間の増加、(ix)コルチコステロイド使用の減少、(x)支持薬の減少、(xi)発作の発生率の減少、(xii)抗発作薬の使用の減少、(xiii)生活の質の向上、(xiv)神経障害の減少、及び(xv)他の客観的奏効のうちの1つ以上を提供する、請求項40~47のいずれか一項に記載の使用。
【請求項49】
前記投与が、1つ以上の追加の療法又は治療剤と組み合わせて行われる、請求項40~48のいずれか一項に記載の使用。
【請求項50】
ONC-206又はその塩の用量が、遊離塩基形態に基づいて、約25mg~約75mgである、請求項40~49のいずれか一項に記載の使用。
【請求項51】
前記用量が、約50mgである、請求項50に記載の使用。
【請求項52】
ONC-206又はその塩の用量が、約5mg/kg~約1000mg/kgである、請求項40~51のいずれか一項に記載の使用。
【請求項53】
前記用量が、約10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、又は50mg/kgである、請求項52に記載の使用。
【請求項54】
10ml/kgの体積でのONC-206又はその塩の用量が、約0.6mg/l~約10mg/mlである、請求項40~53のいずれか一項に記載の使用。
【請求項55】
前記用量が、約5mg/mlである、請求項54に記載の使用。
【請求項56】
ONC-206又はその塩の用量が、約12.5mg/kg/日~約25mg/kg/日である、請求項40~55のいずれか一項に記載の使用。
【請求項57】
前記用量が、約12.5mg/kg/日である、請求項56に記載の使用。
【請求項58】
ONC-206又はその塩の用量が、約8mg/kg~約20mg/kgである、請求項40~57のいずれか一項に記載の使用。
【請求項59】
ONC-206又はその塩の用量が、約5mg/kg/日~約50mg/kg/日である、請求項40~58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項60】
前記用量が、約50mg/kg/日未満である、請求項59に記載の使用。
【請求項61】
ONC-206又はその塩の用量が、約1.7mg/kg/日~約16.7mg/kg/日である、請求項40~60のいずれか一項に記載の使用。
【請求項62】
前記用量が、約16.7mg/kg/日超である、請求項61に記載の使用。
【請求項63】
提供される用量が、1日1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、1週間に1回、2週間に1回、又は1ヶ月に1回である、請求項40~62のいずれか一項に記載の使用。
【請求項64】
前記用量が、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、又は1週間に1回である、請求項63に記載の使用。
【請求項65】
Cmaxが、約4μM~約20μMである、請求項40~64のいずれか一項に記載の使用。
【請求項66】
終末半減期が、約6時間である、請求項65に記載の使用。
【請求項67】
血漿中ONC-206濃度に対する標的組織分布が、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍のうちの少なくとも1つ以上高い、請求項40~66のいずれか一項に記載の使用。
【請求項68】
前記ONC-206が、二塩酸塩として提供される、請求項40~67のいずれか一項に記載の使用。
【請求項69】
前記治療が、再発腫瘍に関する、請求項40~68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項70】
前記治療が、第一選択治療以外である、請求項40~69のいずれか一項に記載の使用。
【請求項71】
前記治療が、進行がんに対するものである、請求項40~68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項72】
前記治療が、放射線照射の少なくとも30日後に投与される、請求項40~68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項73】
前記治療が、放射線照射の少なくとも60日後に投与される、請求項40~68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項74】
前記治療が、放射線照射の少なくとも90日後に投与される、請求項40~68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項75】
前記治療が、外科的切除後に投与される、請求項40~68のいずれか一項に記載の使用。
【請求項76】
CNS腫瘍が、再発膠芽腫、WHOグレード1、2、3、又は4のCNS腫瘍型、浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、DMG H3 K27変異、DMG H3 K27me欠損(H3K27me3)、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍のうちの1つ以上である、請求項40~75のいずれか一項に記載の使用。
【請求項77】
前記投与が、DRD2、DRD2二量体、ClpP、ClpP基質SDHA、SDHB、並びに酸化的リン酸化のマーカー、DRD5、c-myc、及びn-myc発現のうちの1つ以上で監視される、請求項40~76のいずれか一項に記載の使用。
【請求項78】
客観的奏効率が、RANO基準、全生存期間、無増悪生存期間、及び疾患制御率のうちの1つ以上によって測定される、請求項40~77のいずれか一項に記載の使用。
【請求項79】
1つ以上のがんを治療するための医薬の調製における使用のための、
化合物ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン、又はその塩。
【請求項80】
前記がんが、CNSがんである、請求項79に記載の化合物。
【請求項81】
前記がんが、脳がんである、請求項79又は80に記載の化合物。
【請求項82】
前記がんが、神経膠腫である、請求項79~81のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項83】
前記がんが、神経膠腫、グリア神経細胞腫瘍、及び神経細胞腫瘍、成人型びまん性神経膠腫、星状細胞腫IDH変異型、乏突起細胞腫IDH変異型、及び1p/19q共欠失、膠芽腫、IDH野生型、小児型びまん性低悪性度神経膠腫、びまん性星状細胞腫、MYB又はMYBL1変異、血管中心性神経膠腫、若年者の多形性低悪性度神経上皮腫瘍、びまん性低悪性度神経膠腫、MAPK経路変異、小児型びまん性高悪性度神経膠腫、びまん性正中神経膠腫、H3 K27変異、びまん性大脳半球神経膠腫、H3 G34変異型、びまん性小児型高悪性度神経膠腫、H3野生型及びIDH野生型、乳児型大脳半球神経膠腫、限局性星状細胞腫、毛様細胞性星状細胞腫、毛様特徴を伴う高悪性度星状細胞腫、多形性黄色星状細胞腫、上衣下巨細胞星状細胞腫、脊索腫様神経膠腫、星状芽細胞腫、MN1変化、グリア神経細胞腫瘍及び神経細胞腫瘍、神経節膠腫、線維形成性乳児神経節膠腫/線維形成性乳児性星状細胞腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、乏突起膠腫様特徴及び核クラスターを伴うびまん性グリア神経細胞腫瘍、乳頭状グリア神経細胞腫瘍、ロゼット形成性グリア神経細胞腫瘍、粘液性グリア神経細胞腫瘍、びまん性軟髄膜グリア神経細胞腫瘍、神経節細胞腫、多結節性及び空胞状神経腫瘍、異形成性小脳神経節細胞腫(レルミット・デュクロ病)、中枢性神経細胞腫、脳室外神経細胞腫、小脳脂肪神経細胞腫、上衣腫瘍、テント上上衣腫、テント上上衣腫ZFTA融合陽性、テント上上衣腫YAP1融合陽性、後頭蓋窩上衣腫、後頭蓋窩上衣腫PFA群、後頭蓋窩上衣腫PFB群、脊髄上衣腫、脊髄上衣腫MYCN増幅型、粘液乳頭状上衣腫、上衣下腫、脈絡叢腫瘍、脈絡叢乳頭腫、非定型脈絡叢乳頭腫、脈絡叢がん、胎児性腫瘍、髄芽腫、髄芽腫(分子定義)、髄芽腫WNT活性型、髄芽腫SHH活性型及びTP53野生型、髄芽腫SHH活性型及びTP53変異型、髄芽腫非WNT/非SHH、髄芽腫(組織学的定義)、他のCNS胎児性腫瘍、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、篩状神経上皮腫瘍、多層ロゼットを伴う胎児性腫瘍、CNS神経芽腫FOXR2活性型、BCOR内部縦列重複を伴うCNS腫瘍、CNS胎児性腫瘍、松果体腫瘍、松果体細胞腫、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、松果体領域の乳頭状腫瘍、松果体領域の線維形成性粘液様腫瘍、SMARCB1変異型、脳神経腫瘍及び傍脊髄神経腫瘍、神経鞘腫、神経線維腫、神経周膜腫、ハイブリッド神経鞘腫瘍、悪性黒色性神経鞘腫瘍、悪性末梢神経鞘腫瘍、傍神経節腫、髄膜腫、間葉系髄膜腫、非髄膜皮性腫瘍、軟部腫瘍、線維芽細胞性腫瘍及び筋線維芽細胞性腫瘍、孤立性線維性腫瘍、血管腫瘍、血管腫及び血管奇形、血管芽腫、骨格筋腫瘍、横紋筋肉腫(鑑別不明)、頭蓋内間葉系腫瘍FET-CREB融合陽性、CIC再構成肉腫、原発性頭蓋内肉腫DICER1変異型、ユーイング肉腫、軟骨及び骨形成性腫瘍、軟骨形成性腫瘍、間葉性軟骨肉腫、軟骨肉腫、脊索腫瘍、脊索腫(低分化脊索腫を含む)、メラノサイト腫瘍、びまん性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイト―シス及び髄膜黒色腫症、限局性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイトーマ及び髄膜メラノーマ、血液リンパ系腫瘍、リンパ腫、CNSリンパ腫、CNS原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、免疫不全関連CNSリンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、CNSのその他の稀なリンパ腫、硬膜MALTリンパ腫、その他のCNSの低悪性度B細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫(ALK+/ALK-)、T細胞及びNK/T細胞リンパ腫、組織球性腫瘍、エルドハイム・チェスター病、ロザイ・ドルフマン病、若年性黄色肉芽腫、ランゲルハンス細胞組織球症、組織球性肉腫、胚細胞腫瘍、成熟奇形腫、未熟奇形腫、体細胞型悪性腫瘍を伴う奇形腫、胚細胞腫、胚性がん腫、卵黄嚢腫瘍、絨毛がん、混合性胚細胞腫瘍、トルコ鞍部腫瘍、エナメル上皮腫性頭蓋咽頭腫、乳頭状頭蓋咽頭腫、下垂体細胞腫、トルコ鞍部顆粒細胞腫瘍、及び紡錘形細胞オンコサイトーマ、下垂体腺腫/PitNET、下垂体芽腫、CNSへの転移、脳及び脊髄実質への転移、並びに髄膜への転移のうちの1つ以上からなる群から選択される、請求項79~82のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項84】
前記がんが、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上である、請求項79に記載の化合物。
【請求項85】
投与が、前記がんの1つ以上の症状を軽減する、請求項79~84のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項86】
前記投与が、腫瘍増殖を低減する、請求項79~85のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項87】
前記投与が、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、(viii)進行までの時間の増加、(ix)コルチコステロイド使用の減少、(x)支持薬の減少、(xi)発作の発生率の減少、(xii)抗発作薬の使用の減少、(xiii)生活の質の向上、(xiv)神経障害の減少、及び(xv)他の客観的奏効のうちの1つ以上を提供する、請求項79~86のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項88】
前記投与が、1つ以上の追加の療法又は治療剤と組み合わせて行われる、請求項79~87のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項89】
ONC-206又はその塩の用量が、遊離塩基形態に基づいて、約25mg~約75mgである、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項90】
前記用量が、約50mgである、請求項89に記載の化合物。
【請求項91】
ONC-206又はその塩の用量が、約5mg/kg~約1000mg/kgである、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項92】
前記用量が、約10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、又は50mg/kgである、請求項91に記載の化合物。
【請求項93】
10ml/kgの体積でのONC-206又はその塩の用量が、約0.6mg/l~約10mg/mlである、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項94】
前記用量が、約5mg/mlである、請求項93に記載の化合物。
【請求項95】
ONC-206又はその塩の用量が、約12.5mg/kg/日~約25mg/kg/日である、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項96】
前記用量が、約12.5mg/kg/日である、請求項95に記載の化合物。
【請求項97】
ONC-206又はその塩の用量が、約8mg/kg~約20mg/kgである、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項98】
ONC-206又はその塩の用量が、約5mg/kg/日~約50mg/kg/日である、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項99】
前記用量が、約50mg/kg/日未満である、請求項98に記載の化合物。
【請求項100】
ONC-206又はその塩の用量が、約1.7mg/kg/日~約16.7mg/kg/日である、請求項79~88のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項101】
前記用量が、約16.7mg/kg/日超である、請求項100に記載の化合物。
【請求項102】
提供される用量が、1日1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、1週間に1回、2週間に1回、又は1ヶ月に1回である、請求項79~101のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項103】
前記用量が、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、又は1週間に1回である、請求項102に記載の化合物。
【請求項104】
Cmaxが、約4μM~約20μMである、請求項79~103のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項105】
終末半減期が、約6時間である、請求項104に記載の化合物。
【請求項106】
血漿中ONC-206濃度に対する標的組織分布が、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍のうちの少なくとも1つ以上高い、請求項79~105のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項107】
前記ONC-206が、二塩酸塩として提供される、請求項79~106のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項108】
前記治療が、再発性腫瘍に関する、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項109】
前記治療が、第一選択治療以外である、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項110】
前記治療が、進行がんに対するものである、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項111】
前記治療が、放射線照射の少なくとも30日後に投与される、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項112】
前記治療が、放射線照射の少なくとも60日後に投与される、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項113】
前記治療が、放射線照射の少なくとも90日後に投与される、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項114】
前記治療が、外科的切除後に投与される、請求項79~107のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項115】
CNS腫瘍が、再発膠芽腫、WHOグレード2及び3の浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、DMG H3 K27変異、DMG H3 K27me欠損(H3 K27me3)、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍のうちの1つ以上である、請求項79~114のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項116】
前記投与が、DRD2、DRD2二量体、ClpP、ClpP基質SDHA、SDHB、並びに酸化的リン酸化のマーカー、DRD5、c-myc、及びn-myc発現のうちの1つ以上で監視される、請求項79~115のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項117】
客観的奏効率が、RANO基準、全生存期間、無増悪生存期間、及び疾患制御率のうちの1つ以上によって測定される、請求項79~116のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項118】
1つ以上のがんの治療を必要とする対象においてそれを行うために使用するための方法、使用、又は化合物であって、
ONC-206:7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン又はその塩を、約50mgの用量で、1日2回、3日間連続して投与することを含む、方法、使用、又は化合物。
【請求項119】
前記3日間連続した投与の後に、ONC-206を投薬しない日が4日間続く、請求項118に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項120】
前記がんが、CNSがんである、請求項118又は119に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項121】
前記がんが、脳がんである、請求項118~120に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項122】
前記がんが、神経膠腫である、請求項118~121のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項123】
前記がんが、神経膠腫、グリア神経細胞腫瘍、及び神経細胞腫瘍、成人型びまん性神経膠腫、星状細胞腫IDH変異型、乏突起細胞腫IDH変異型、及び1p/19q共欠失、膠芽腫、IDH野生型、小児型びまん性低悪性度神経膠腫、びまん性星状細胞腫、MYB又はMYBL1変異、血管中心性神経膠腫、若年者の多形性低悪性度神経上皮腫瘍、びまん性低悪性度神経膠腫、MAPK経路変異、小児型びまん性高悪性度神経膠腫、びまん性正中神経膠腫、H3 K27変異、びまん性大脳半球神経膠腫、H3 G34変異型、びまん性小児型高悪性度神経膠腫、H3野生型及びIDH野生型、乳児型大脳半球神経膠腫、限局性星状細胞腫、毛様細胞性星状細胞腫、毛様特徴を伴う高悪性度星状細胞腫、多形性黄色星状細胞腫、上衣下巨細胞星状細胞腫、脊索腫様神経膠腫、星状芽細胞腫、MN1変化、グリア神経細胞腫瘍及び神経細胞腫瘍、神経節膠腫、線維形成性乳児神経節膠腫/線維形成性乳児性星状細胞腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、乏突起膠腫様特徴及び核クラスターを伴うびまん性グリア神経細胞腫瘍、乳頭状グリア神経細胞腫瘍、ロゼット形成性グリア神経細胞腫瘍、粘液性グリア神経細胞腫瘍、びまん性軟髄膜グリア神経細胞腫瘍、神経節細胞腫、多結節性及び空胞状神経腫瘍、異形成性小脳神経節細胞腫(レルミット・デュクロ病)、中枢性神経細胞腫、脳室外神経細胞腫、小脳脂肪神経細胞腫、上衣腫瘍、テント上上衣腫、テント上上衣腫ZFTA融合陽性、テント上上衣腫YAP1融合陽性、後頭蓋窩上衣腫、後頭蓋窩上衣腫PFA群、後頭蓋窩上衣腫PFB群、脊髄上衣腫、脊髄上衣腫MYCN増幅型、粘液乳頭状上衣腫、上衣下腫、脈絡叢腫瘍、脈絡叢乳頭腫、非定型脈絡叢乳頭腫、脈絡叢がん、胎児性腫瘍、髄芽腫、髄芽腫(分子定義)、髄芽腫WNT活性型、髄芽腫SHH活性型及びTP53野生型、髄芽腫SHH活性型及びTP53変異型、髄芽腫非WNT/非SHH、髄芽腫(組織学的定義)、他のCNS胎児性腫瘍、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、篩状神経上皮腫瘍、多層ロゼットを伴う胎児性腫瘍、CNS神経芽腫FOXR2活性型、BCOR内部縦列重複を伴うCNS腫瘍、CNS胎児性腫瘍、松果体腫瘍、松果体細胞腫、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、松果体領域の乳頭状腫瘍、松果体領域の線維形成性粘液様腫瘍、SMARCB1変異型、脳神経腫瘍及び傍脊髄神経腫瘍、神経鞘腫、神経線維腫、神経周膜腫、ハイブリッド神経鞘腫瘍、悪性黒色性神経鞘腫瘍、悪性末梢神経鞘腫瘍、傍神経節腫、髄膜腫、間葉系髄膜腫、非髄膜皮性腫瘍、軟部腫瘍、線維芽細胞性腫瘍及び筋線維芽細胞性腫瘍、孤立性線維性腫瘍、血管腫瘍、血管腫及び血管奇形、血管芽腫、骨格筋腫瘍、横紋筋肉腫(鑑別不明)、頭蓋内間葉系腫瘍FET-CREB融合陽性、CIC再構成肉腫、原発性頭蓋内肉腫DICER1変異型、ユーイング肉腫、軟骨及び骨形成性腫瘍、軟骨形成性腫瘍、間葉性軟骨肉腫、軟骨肉腫、脊索腫瘍、脊索腫(低分化脊索腫を含む)、メラノサイト腫瘍、びまん性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイト―シス及び髄膜黒色腫症、限局性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイトーマ及び髄膜メラノーマ、血液リンパ系腫瘍、リンパ腫、CNSリンパ腫、CNS原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、免疫不全関連CNSリンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、CNSのその他の稀なリンパ腫、硬膜MALTリンパ腫、その他のCNSの低悪性度B細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫(ALK+/ALK-)、T細胞及びNK/T細胞リンパ腫、組織球性腫瘍、エルドハイム・チェスター病、ロザイ・ドルフマン病、若年性黄色肉芽腫、ランゲルハンス細胞組織球症、組織球性肉腫、胚細胞腫瘍、成熟奇形腫、未熟奇形腫、体細胞型悪性腫瘍を伴う奇形腫、胚細胞腫、胚性がん腫、卵黄嚢腫瘍、絨毛がん、混合性胚細胞腫瘍、トルコ鞍部腫瘍、エナメル上皮腫性頭蓋咽頭腫、乳頭状頭蓋咽頭腫、下垂体細胞腫、トルコ鞍部顆粒細胞腫瘍、及び紡錘形細胞オンコサイトーマ、下垂体腺腫/PitNET、下垂体芽腫、CNSへの転移、脳及び脊髄実質への転移、並びに髄膜への転移のうちの1つ以上からなる群から選択される、請求項118~122のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項124】
前記がんが、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上からなる群から選択されるCNS腫瘍である、請求項118~123のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項125】
前記投与が、前記がんの1つ以上の症状を軽減する、請求項118~124のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項126】
前記投与が、腫瘍増殖を低減する、請求項118~125のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項127】
前記投与が、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、(viii)進行までの時間の増加、(ix)コルチコステロイド使用の減少、(x)支持薬の減少、(xi)発作の発生率の減少、(xii)抗発作薬の使用の減少、(xiii)生活の質の向上、(xiv)神経障害の減少、及び(xv)他の客観的奏効のうちの1つ以上を提供する、請求項118~126のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項128】
ONC-206の総週間用量が、約300mgである、請求項118~127のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項129】
総週間AUClastが、約5270時間*ng/mL未満である、請求項118~128のいずれか一項に記載の使用のための方法、使用、又は化合物。
【請求項130】
投薬レジメンであって、
ONC-206:7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン、又はその塩の用量を、1日2回、少なくとも1日投与し、その後、少なくとも1日の休薬日が続くことを含む、投薬レジメン。
【請求項131】
ONC-206が、1日2回、2日以上連続して投与され、その後、少なくとも1日の休薬日が続く、請求項130に記載の投薬レジメン。
【請求項132】
ONC-206が、1日2回、2日以上連続して投与され、その後、少なくとも2日の連続した休薬日が続く、請求項130又は131に記載の投薬レジメン。
【請求項133】
ONC-206が、1日2回、3日以上連続して投与され、その後、少なくとも2日の連続した休薬日が続く、請求項130~132のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項134】
ONC-206が、1日2回、3日以上連続して投与され、その後、少なくとも3日の連続した休薬日が続く、請求項130~133のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項135】
ONC-206が、1日2回、3日以上連続して投与され、その後、少なくとも4日の連続した休薬日が続く、請求項130~134のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項136】
ONC-206の前記用量が、約5mg~約150mgである、請求項130~135のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項137】
ONC-206の前記用量が、約25mg~約100mgである、請求項130~136のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項138】
ONC-206の前記用量が、25mg、50mg、75mg、又は100mgのうちの1つである、請求項130~137のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項139】
ONC-206の前記用量が、50mgである、請求項130~138のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項140】
前記レジメンが、1つ以上の追加の治療剤の投与を更に含む、請求項130~139のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【請求項141】
前記レジメンが、超音波イメージングを更に含む、請求項130~140のいずれか一項に記載の投薬レジメン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月13日に出願された米国仮出願第63/188,133号に対する優先権を主張するPCT国際出願であり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
CNS神経内分泌腫瘍及び子宮内膜腫瘍などの再発腫瘍型の大部分は、外科的切除及び補助放射線療法後の有効な全身療法の選択肢を欠いている。本明細書において化合物1又はNSC350625と称され得る、ONC201は、低分子のイミプリドンクラスの創設メンバーであり、びまん性正中神経膠腫H3 K27M変異型(DMG H3K27M)を有する患者において持続的な腫瘍退縮を誘導した。
【0003】
本明細書において化合物2と称され得るONC206は、臨床開発に入る第2のイミプリドンであり、DRD2アンタゴニスト及びClpPアゴニストであり、ONC201と比較して、腫瘍において異なる受容体薬理及び遺伝子発現プロファイルを示す。
【0004】
化合物の各々の構造は、以下のとおりである:
【化1】
【0005】
ONC-201は、7-ベンジル-4-(2-メチルベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オンとも称され得、一実施形態において、二塩酸塩として提供される。
【0006】
ONC-206はまた、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オンとも称され得、一実施形態において、二塩酸塩として提供される。
【発明の概要】
【0007】
本開示の一実施形態は、1つ以上のCNS腫瘍を含む1つ以上のがんを治療する方法を含み、本方法は、ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン、又はその塩を投与することを含む。
【0008】
一態様において、CNS腫瘍は、2021年のWHO中枢神経系腫瘍分類、神経腫瘍学、第23巻、第8号、2021年8月、1231~1251ページ、https://doi.org/10.1093/neuonc/noab106(2021年6月29日公開)に表されている1つ以上の腫瘍である(かかる分類に関して、参照により本明細書に組み込まれる)。
【0009】
一態様において、CNS腫瘍は、神経膠腫、グリア神経細胞腫瘍、及び神経細胞腫瘍、成人型びまん性神経膠腫、星状細胞腫IDH変異型、乏突起細胞腫IDH変異型、及び1p/19q共欠失、膠芽腫、IDH野生型、小児型びまん性低悪性度神経膠腫、びまん性星状細胞腫、MYB又はMYBL1変異、血管中心性神経膠腫、若年者の多形性低悪性度神経上皮腫瘍、びまん性低悪性度神経膠腫、MAPK経路変異、小児型びまん性高悪性度神経膠腫、びまん性正中神経膠腫、H3 K27変異、びまん性大脳半球神経膠腫、H3 G34変異型、びまん性小児型高悪性度神経膠腫、H3野生型及びIDH野生型、乳児型大脳半球神経膠腫、限局性星状細胞腫、毛様細胞性星状細胞腫、毛様特徴を伴う高悪性度星状細胞腫、多形性黄色星状細胞腫、上衣下巨細胞星状細胞腫、脊索腫様神経膠腫、星状芽細胞腫、MN1変化、グリア神経細胞腫瘍及び神経細胞腫瘍、神経節膠腫、線維形成性乳児神経節膠腫/線維形成性乳児性星状細胞腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、乏突起膠腫様特徴及び核クラスターを伴うびまん性グリア神経細胞腫瘍、乳頭状グリア神経細胞腫瘍、ロゼット形成性グリア神経細胞腫瘍、粘液性グリア神経細胞腫瘍、びまん性軟髄膜グリア神経細胞腫瘍、神経節細胞腫、多結節性及び空胞状神経腫瘍、異形成性小脳神経節細胞腫(レルミット・デュクロ病)、中枢性神経細胞腫、脳室外神経細胞腫、小脳脂肪神経細胞腫、上衣腫瘍、テント上上衣腫、テント上上衣腫ZFTA融合陽性、テント上上衣腫YAP1融合陽性、後頭蓋窩上衣腫、後頭蓋窩上衣腫PFA群、後頭蓋窩上衣腫PFB群、脊髄上衣腫、脊髄上衣腫MYCN増幅型、粘液乳頭状上衣腫、上衣下腫、脈絡叢腫瘍、脈絡叢乳頭腫、非定型脈絡叢乳頭腫、脈絡叢がん、胎児性腫瘍、髄芽腫、髄芽腫(分子定義)、髄芽腫WNT活性型、髄芽腫SHH活性型及びTP53野生型、髄芽腫SHH活性型及びTP53変異型、髄芽腫非WNT/非SHH、髄芽腫(組織学的定義)、他のCNS胎児性腫瘍、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、篩状神経上皮腫瘍、多層ロゼットを伴う胎児性腫瘍、CNS神経芽腫FOXR2活性型、BCOR内部縦列重複を伴うCNS腫瘍、CNS胎児性腫瘍、松果体腫瘍、松果体細胞腫、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、松果体領域の乳頭状腫瘍、松果体領域の線維形成性粘液様腫瘍、SMARCB1変異型、脳神経腫瘍及び傍脊髄神経腫瘍、神経鞘腫、神経線維腫、神経周膜腫、ハイブリッド神経鞘腫瘍、悪性黒色性神経鞘腫瘍、悪性末梢神経鞘腫瘍、傍神経節腫、髄膜腫、間葉系髄膜腫、非髄膜皮性腫瘍、軟部腫瘍、線維芽細胞性腫瘍及び筋線維芽細胞性腫瘍、孤立性線維性腫瘍、血管腫瘍、血管腫及び血管奇形、血管芽腫、骨格筋腫瘍、横紋筋肉腫(鑑別不明)、頭蓋内間葉系腫瘍FET-CREB融合陽性、CIC再構成肉腫、原発性頭蓋内肉腫DICER1変異型、ユーイング肉腫、軟骨及び骨形成性腫瘍、軟骨形成性腫瘍、間葉性軟骨肉腫、軟骨肉腫、脊索腫瘍、脊索腫(低分化脊索腫を含む)、メラノサイト腫瘍、びまん性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイト―シス及び髄膜黒色腫症、限局性髄膜メラノサイト腫瘍、髄膜メラノサイトーマ及び髄膜メラノーマ、血液リンパ系腫瘍、リンパ腫、CNSリンパ腫、CNS原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、免疫不全関連CNSリンパ腫、リンパ腫様肉芽腫症、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、CNSのその他の稀なリンパ腫、硬膜MALTリンパ腫、その他のCNSの低悪性度B細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫(ALK+/ALK-)、T細胞及びNK/T細胞リンパ腫、組織球性腫瘍、エルドハイム・チェスター病、ロザイ・ドルフマン病、若年性黄色肉芽腫、ランゲルハンス細胞組織球症、組織球性肉腫、胚細胞腫瘍、成熟奇形腫、未熟奇形腫、体細胞型悪性腫瘍を伴う奇形腫、胚細胞腫、胚性がん腫、卵黄嚢腫瘍、絨毛がん、混合性胚細胞腫瘍、トルコ鞍部腫瘍、エナメル上皮腫性頭蓋咽頭腫、乳頭状頭蓋咽頭腫、下垂体細胞腫、トルコ鞍部顆粒細胞腫瘍、及び紡錘形細胞オンコサイトーマ、下垂体腺腫/PitNET、下垂体芽腫、CNSへの転移、脳及び脊髄実質への転移、並びに髄膜への転移のうちの1つ以上である。
【0010】
一態様において、CNS腫瘍は、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上である。一態様において、投与は、CNS腫瘍の1つ以上の症状を軽減する。一態様において、投与は、腫瘍増殖を低減する。一態様において、投与は、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、(viii)進行までの時間の増加、(ix)コルチコステロイド使用の減少、(x)支持薬の減少、(xi)発作の発生率の減少、(xii)抗発作薬の使用の減少、(xiii)生活の質の向上、(xiv)神経障害の減少、及び(xv)他の客観的奏効のうちの1つ以上を提供する。一態様において、投与は、1つ以上の追加の療法又は治療剤と組み合わせて行われる。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、遊離塩基形態に基づいて、約25mg~約75mgである。一態様において、上限用量は、約2~3グラムであり得る。一態様において、用量は、約50mgである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約5mg/kg~約100mg/kgである。一態様において、用量は、約50mg/kgである。一態様において、10ml/kgの体積でのONC-206又はその塩の用量は、約0.6mg/l~約10mg/mlである。一態様において、用量は、約5mg/mlである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約12.5mg/kg/日~約25mg/kg/日である。一態様において、用量は、約12.5mg/kg/日である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約8mg/kg/~約20mg/kg/である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約5mg/kg/日~約50mg/kg/日である。一態様において、用量は、約50mg/kg/日未満である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約1.7mg/kg/日~約16.7mg/kg/日である。一態様において、用量は、約16.7mg/kg/日超である。一態様において、提供される用量は、1日1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、1週間に1回、2週間に1回、又は1ヶ月に1回である。一態様において、用量は、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、又は1週間に1回である。一態様において、Cmaxは、約4μM~約20μMである。一態様において、終末相半減期は、約6時間である。一態様において、血漿中ONC-206濃度に対する標的組織分布は、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍のうちの少なくとも1つ以上高い。一態様において、ONC-206は、二塩酸塩である。一態様において、治療は、再発腫瘍に関する。一態様において、治療は、第一選択治療以外である。一態様において、治療は、進行性がんに対するものである。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも30日後に投与される。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも60日後に投与される。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも90日後に投与される。一態様において、治療は、外科的切除後に投与される。一態様において、CNS腫瘍は、再発膠芽腫、WHOグレード2及び3の浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、DMG H3 K27変異、DMG H3 K27me欠損(H3K27me3)、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍のうちの1つ以上である。一態様において、投与は、DRD2、DRD2二量体、ClpP、ClpP基質(例えば、SDHA、SDHB)、並びに酸化的リン酸化のマーカー(DRD5、c-myc、及びn-myc発現)のうちの1つ以上で監視される。一態様において、客観的奏効率は、RANO基準、RECIST基準の全生存率、無増悪生存率、及び疾患制御率のうちの1つ以上によって測定される。
【0011】
本開示の一実施形態は、1つ以上のCNS腫瘍を治療するための医薬の調製における、ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン又はその塩の使用を含む。
【0012】
一態様において、CNS腫瘍は、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上である。一態様において、投与は、CNS腫瘍の1つ以上の症状を軽減する。一態様において、投与は、腫瘍増殖を低減する。一態様において、投与は、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、及び(viii)進行までの時間の増加のうちの1つ以上を提供する。一態様において、投与は、1つ以上の追加の療法又は治療剤と組み合わせて行われる。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、遊離塩基形態に基づいて、約25mg~約75mgである。一態様において、用量は、約50mgである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約5mg/kg~約100mg/kgである。一態様において、用量は、約50mg/kgである。一態様において、10ml/kgの体積でのONC-206又はその塩の用量は、約0.6mg/l~約10mg/mlである。一態様において、用量は、約5mg/mlである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約12.5mg/kg/日~約25mg/kg/日である。一態様において、用量は、約12.5mg/kg/日である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約8mg/kg~約20mg/kgである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約5mg/kg/日~約50mg/kg/日である。一態様において、用量は、約50mg/kg/日未満である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約1.7mg/kg/日~約16.7mg/kg/日である。一態様において、用量は、約16.7mg/kg/日超である。一態様において、提供される用量は、1日1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、1週間に1回、2週間に1回、又は1ヶ月に1回である。一態様において、用量は、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、又は1週間に1回である。一態様において、Cmaxは、約4μM~約20μMである。一態様において、終末相半減期は、約6時間である。一態様において、血漿中ONC-206濃度に対する標的組織分布は、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍のうちの少なくとも1つ以上高い。一態様において、ONC-206は、二塩酸塩である。一態様において、治療は、再発腫瘍に関する。一態様において、治療は、第一選択治療以外である。一態様において、治療は、進行性がんに対するものである。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも30日後に投与される。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも60日後に投与される。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも90日後に投与される。一態様において、治療は、外科的切除後に投与される。一態様において、CNS腫瘍は、再発膠芽腫、WHOグレード2及び3の浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍のうちの1つ以上である。一態様において、投与は、DRD2、DRD2二量体、ClpP、DRD5、c-myc、及びn-myc発現のうちの1つ以上で監視される。一態様において、客観的奏効率は、RANO基準、全生存期間、無増悪生存期間、及び疾患制御率のうちの1つ以上によって測定される。
【0013】
本開示の一実施形態は、1つ以上のCNS腫瘍を治療するための医薬の調製に使用するための、化合物ONC-206、7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン又はその塩を含む。
【0014】
一態様において、CNS腫瘍は、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上衣腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上である。一態様において、投与は、CNS腫瘍の1つ以上の症状を軽減する。一態様において、投与は、腫瘍増殖を低減する。一態様において、投与は、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、及び(viii)進行までの時間の増加のうちの1つ以上を提供する。一態様において、投与は、1つ以上の追加の療法又は治療剤と組み合わせて行われる。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、遊離塩基形態に基づいて、約25mg~約75mgである。一態様において、用量は、約50mgである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約5mg/kg~約100mg/kgである。一態様において、用量は、約50mg/kgである。一態様において、10ml/kgの体積でのONC-206又はその塩の用量は、約0.6mg/l~約10mg/mlである。一態様において、用量は、約5mg/mlである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約12.5mg/kg/日~約25mg/kg/日である。一態様において、用量は、約12.5mg/kg/日である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約8mg/kg~約20mg/kgである。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約5mg/kg/日~約50mg/kg/日である。一態様において、用量は、約50mg/kg/日未満である。一態様において、ONC-206又はその塩の用量は、約1.7mg/kg/日~約16.7mg/kg/日である。一態様において、用量は、約16.7mg/kg/日超である。一態様において、提供される用量は、1日1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、1週間に1回、2週間に1回、又は1ヶ月に1回である。一態様において、用量は、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、又は1週間に1回である。一態様において、Cmaxは、約4μM~約20μMである。一態様において、終末相半減期は、約6時間である。一態様において、血漿中ONC-206濃度に対する標的組織分布は、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍のうちの少なくとも1つ以上高い。一態様において、ONC-206は、二塩酸塩である。一態様において、治療は、再発腫瘍に関する。一態様において、治療は、第一選択治療以外である。一態様において、治療は、進行性がんに対するものである。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも30日後に投与される。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも60日後に投与される。一態様において、治療は、放射線照射の少なくとも90日後に投与される。一態様において、治療は、外科的切除後に投与される。一態様において、CNS腫瘍は、再発膠芽腫、WHOグレード2及び3の浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍のうちの1つ以上である。一態様において、投与は、DRD2、DRD2二量体、ClpP、DRD5、c-myc、及びn-myc発現のうちの1つ以上で監視される。一態様において、客観的奏効率は、RANO基準、全生存期間、無増悪生存期間、及び疾患制御率のうちの1つ以上によって測定される。
【0015】
本開示の一実施形態は、1つ以上のがんの治療を必要とする対象においてそれを行うことを含み、ONC-206:7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン又はその塩を、約50mgの用量で、1日2回、3日間連続して投与することを含む。
【0016】
一態様において、3日連続して投与した後には、ONC-206を投薬しない日(休薬日と称され得る)が4日続く。一態様において、がんは、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、膠芽腫、乏突起膠細胞系腫瘍、上皮腫瘍、髄芽腫、松果体腫瘍、髄膜腫瘍、及び胚細胞腫瘍のうちの1つ以上からなる群から選択されるCNS腫瘍である。一態様において、投与は、がんの1つ以上の症状を軽減する。一態様において、投与は、腫瘍増殖を低減する。一態様において、投与は、(i)腫瘍サイズの減少、(ii)無増悪生存期間、(iii)全生存期間、(iv)患者報告アウトカム、(v)無病生存期間、(vi)客観的奏効、(vii)完全奏効、及び(viii)進行までの時間の増加のうちの1つ以上を提供する。一態様において、ONC-206の合計週間用量は、約300mgである。一態様において、合計週間AUClastは、約5270時*ng/mL未満である。
【0017】
本開示の一実施形態は、ONC-206:7-ベンジル-4-(2,4-ジフルオロベンジル)-2,4,6,7,8,9-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリド[3,4-e]ピリミジン-5(1H)-オン、又はその塩の用量を、1日2回、少なくとも1日投与し、その後、少なくとも1日の休薬日が続くことを含む。
【0018】
一態様において、ONC-206は、1日2回、2日以上連続して投与され、その後、少なくとも1日の休薬日が続く。一態様において、ONC-206は、1日2回、2日以上連続して投与され、その後、少なくとも2日の連続した休薬日が続く。一態様において、ONC-206は、1日2回、3日以上連続して投与され、その後、少なくとも2日の連続した休薬日が続く。一態様において、ONC-206は、1日2回、3日以上連続して投与され、その後、少なくとも3日の連続した休薬日が続く。一態様において、ONC-206は、1日2回、3日以上連続して投与され、その後、少なくとも4日の連続した休薬日が続く。一態様において、ONC-206の用量は、約5mg~約150mgである。一態様において、ONC-206の用量は、約25mg~約100mgである。一態様において、ONC-206の用量は、25mg、50mg、75mg、又は100mgのうちの1つである。一態様において、ONC-206の用量は、50mgである。
【0019】
上記は、本開示のいくつかの実施形態の導入及び理解を提供するための要約である。この要約は、本開示及びその様々な実施形態を広範に又は網羅的に提示するものではない。理解されるように、本開示の他の実施形態は、単独で又は組み合わせて、上に示される又は以下に詳細に説明される特徴、実施形態、及び態様のうちの1つ以上を利用することが可能である。特徴、実施形態、及び態様のこれらの組み合わせの各々は、開示された実施形態自体とみなされるべきである。
【0020】
この簡単な説明、並びに本開示の実施形態の以下の詳細な説明は、例示的な実施形態の添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。しかしながら、本開示は、示される正確な配置及び手段に限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】50及び125mg/kgの単回経口強制用量(PO)後の、Sprague-DawleyラットにおけるONC206の例示的な薬物動態プロファイルを示す。10000ng/mlは、約20μMを表す。
図2】50mg/kg(PO)によるONC206の例示的なラット生体内分布試験のグラフィック結果を示す。ONC206投与後の血漿中及び組織中濃度が経時的に示されている。
図3】ONC-206の作用機序を示す。示されるように、ONC206は、細胞表面でDRD2に拮抗し、ATF4/CHOP誘導を伴うISRの活性化、並びにDR5及びTRAIL遺伝子発現の上方制御をもたらして、アポトーシス性腫瘍細胞死を誘導する。
図4】ヒトがん細胞株におけるONC206のインビトロ有効性を示す。平均化され腫瘍型によって整理された、ONC206(72h)に対する>1000種類のGenomics of Drug Sensitivity in Cancer(GDSC)ヒトがん細胞株のインビトロ感受性のグラフ表示である。結果は、各腫瘍型の全ての細胞株間の用量応答細胞生存率曲線における平均曲線下面積(average area under the curve、AUC)として定量化されたONC206応答の完全性として示される。エラーバーは、平均値の標準誤差を表す。
図5】ヒトがん細胞株におけるONC206のインビトロ有効性を示す。GDSCスクリーニングにおけるユーイング肉腫、神経芽細胞腫、及び髄芽腫の細胞株のパネルにおける、72時間のONC206(0.078~20μM)処置による平均GI50を示す。
図6A】体重減少を伴わない、週1回、50mg/kgでのONC206のインビボ抗腫瘍有効性を示す。無胸腺ヌードマウスにおけるHuCCT1異種移植片の腫瘍体積を示す。
図6B】体重減少を伴わない、週1回、50mg/kgでのONC206のインビボ抗腫瘍有効性を示す。週1回、50mg/kgのONC206(PO)及びビヒクルによる連続処置後の関連する体重(n=6)を示す。*p<0.05
図7】サイクル1の1日目にLC-MS-MSによって検出された平均血漿中ONC206濃度プロファイルとして提示されたデータのグラフ表示である(200mg用量を投与された単一の患者のプロファイルとして提示されている200mgのデータを除く)。エラーバーは、標準偏差を表す。名目時間は、0時間での第1の用量の投与に対するものである。患者は、ONC206経口カプセルを投与された。
図8】5.1nM~11μMの範囲の示された濃度で、H4神経膠腫細胞をONC206で処置したグラフ表示である。示された時点で、細胞をPBSで洗浄し、培地を交換して、ONC206を洗い流した。細胞生存率は、Celltiter-Gloによる最初の処置後7日目に決定した。72時間で、IC50=337nM及びIC90=715nM。エラーバーは、平均値の標準誤差(n=4)を表す。
図9】成人患者における3日間連続したBID投薬レジメン後の平均ONC206血漿中濃度予測のグラフ表示である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上述のように、再発CNS腫瘍の大部分は、外科的切除及び補助放射線療法後の有効な全身療法の選択肢を欠いている。本明細書において化合物1又はNSC350625と称され得る、ONC201は、低分子のイミプリドンクラスの創設メンバーであり、びまん性正中神経膠腫H3 K27M変異型(DMG H3K27M)を有する患者において持続的な腫瘍退縮を誘導した。本明細書において化合物2と称され得るONC206は、臨床開発に入る第2のイミプリドンであり、DRD2アンタゴニスト及びClpPアゴニストであり、ONC201と比較して、腫瘍において異なる受容体薬理及び遺伝子発現プロファイルを示す。
【0023】
I.薬学的組成物
【0024】
本開示の一実施形態は、ONC-206を含む薬学的組成物を含む。
【0025】
一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又はその薬学的に許容される一塩を含む。一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又はその薬学的に許容される二塩を含む。一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又はその薬学的に許容される単塩若しくは多塩(例えば、二塩若しくは三塩、本開示全体を通して二塩が三塩若しくは他の多塩を包含することが理解される)を含み、単塩若しくは多塩が、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩及び乳酸塩、重硫酸塩、ヒドロキシル、酒石酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、重酒石酸塩、炭酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、ギ酸塩、及びカルボン酸塩からなる群から選択される。一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含み、塩が、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、及びマレイン酸塩からなる群から選択される。一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又は薬学的に許容される塩を含み、塩が、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、並びに/又は対イオン(例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、及びトリエチルアミノ対イオン)からなる群から選択される。一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206、その塩酸塩二塩(例えば、二塩酸塩)、又はその臭化水素酸塩二塩(例えば、二臭化水素酸塩)を含む。
【0026】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、ONC-206の二塩(例えば、二塩酸塩)を含む。ONC-206の塩(例えば、二塩、三塩、又は多塩)は、ONC-206から調製することができ、これは、市販されているか、又は当業者に既知の標準的な化学合成方法を使用して合成することができる。
【0027】
ONC-206がメンバーであるインピリドンのクラス内の化合物の二塩酸塩は、予期しない技術的効果を達成する。一例として、ONC-201の二塩酸塩と対応する遊離塩基との間の比較は、二塩酸塩の水溶性が50mg/mLを超え、遊離塩基については1mg/mL未満であることを実証する。加えて、25℃及び40℃で2ヶ月後、二塩酸塩中の不純物の割合は、それぞれ未検出及び3%であるが、遊離塩基については、対応する不純物の割合が、それぞれ20%及び24%である。この技術的効果は、インピリドンのクラスにも及ぶようである。
【0028】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む。好適な薬学的に許容される担体としては、Handbook of Pharmaceutical Excipients,7th Edition,edited by Raymond C.Rowe et al.,American Pharmaceutical Association,Washington,USA and Pharmaceutical Press,London及び以前の版に見出されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
例示的な薬学的に許容される担体、薬学的組成物及び様々な剤形を作製するための方法、並びに投与様式は、当該技術分野で周知であり、例えば、以下に詳述されている:Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,edited by Larry L.Augsburger and Stephen W.Hoag.,London:Informa Healthcare,2008、及びL.V.Allen,Jr.et al.,Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,8th Ed.,Philadelphia,Pa.:Lippincott,Williams & Wilkins,2004、A.R.Gennaro,Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott Williams & Wilkins,21st ed.,2005,特にchapter 89、及びJ.G.Hardman et al.,Goodman & Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw-Hill Professional,10th ed.,2001。
【0030】
本開示の薬学的組成物は、任意の好適な投与経路を介して対象に投与することができる。一実施形態において、薬学的組成物は、対象に、経口的に、非経口的に、経皮的に、又は経粘膜的に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、非経口剤形で対象に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、非経口的に対象に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、静脈内(IV)、皮下(SC)、筋肉内(IM)、及び髄腔内からなる群の1つ以上から選択される非経口投与経路を介して対象に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、直腸(PR)及び経皮から選択される投与経路を介して対象に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、滅菌溶液、懸濁液、坐剤、錠剤、及びカプセルからなる群から選択される剤形で対象に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、錠剤、カプレット、カプセル、ロゼンジ、シロップ、液体、懸濁液、及びエリキシルからなる群から選択される経口剤形で対象に投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、錠剤、ハードシェルカプセル、ソフトゼラチンカプセル、ビーズ、顆粒、凝集体、粉末、ゲル、固体、及び半固体からなる群から選択される経口剤形で対象に投与される。
【0031】
いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、持続放出形態、制御放出形態、遅延放出形態、及び応答放出形態からなる群から選択される剤形として対象に投与される。
【0032】
いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、眼投与用に製剤化される。いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、局所眼投与用に製剤化される。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、軟膏、滴剤、又は液体として製剤化される。いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、水性、粉末状、又は油性の基剤、増粘剤などの従来の薬学的担体を含むことができる。
【0033】
いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、静脈内製剤として製剤化される。一実施形態において、静脈内製剤は、溶媒に溶解したONC-206又はONC-206の薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、溶媒は、水を含む。そのような一実施形態において、静脈内製剤は、25mg/mlの濃度で水に溶解したONC-206又はONC-206の薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態において、静脈内製剤は、より高い又はより低い濃度のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約5mg/ml~約100mg/mlの濃度のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約50mg/mlの濃度のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約5mg/mlの濃度のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約0.5%~約10%のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約5%からのONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、静脈内製剤は、約3のpHを有する。一実施形態において、静脈内製剤のpHは、リン酸緩衝液でpH3に調整される。いくつかの実施形態において、静脈内製剤は、デキストロース又は塩化ナトリウムを含む。一実施形態において、約5mg/mlの濃度及びpH3のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む静脈内製剤は、安定した溶液を形成する。一実施形態において、静脈内製剤は、約5mg/mlの濃度及びpH<5のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含み、安定した溶液を形成する。一実施形態において、静脈内製剤は、ONC-206又はその薬学的に許容される塩と、1つ以上の抗酸化剤と、を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、ONC-206の一塩酸塩及び二塩酸塩の混合物を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約10mg/mlの濃度のONC-206又はその薬学的に許容される塩を有する1%溶液としてのONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。そのような一実施形態において、静脈内製剤は、約3.3のpHを有する溶液である。一実施形態において、pHは、4.0未満である。
【0035】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約0.1~99%のONC-206の塩又はその薬学的に許容される塩を含む。そのような一実施形態において、薬学的組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む。一実施形態において、好適な薬学的に許容される担体は、油を含む。一実施形態において、好適な薬学的に許容される担体は、滅菌水を含む。一実施形態において、好適な薬学的に許容される担体は、水性担体を含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、静脈内製剤は、デキストロース及び/又はナトリウムを含む。
【0037】
一実施形態において、静脈内製剤は、水に溶解した25mg/mlのONC-206又はONC-206の二塩酸塩を含む。そのような一実施形態において、静脈内製剤は、リン酸緩衝液でpH3に調節される。そのような一実施形態において、静脈内製剤は、デキストロース又は塩化ナトリウムを含む。そのような一実施形態において、静脈内製剤は、より高い又はより低い濃度、増加又は減少した濃度のONC-206の二塩酸塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約5mg/mlの濃度のONC-206又はONC-206の二塩酸塩を含む。一実施形態において、約5mg/mlの濃度及びpH3のONC-206又はONC-206の二塩酸塩を含む静脈内製剤は、安定した溶液を形成する。一実施形態において、静脈内製剤は、約5mg/mlの濃度及びpH<5のONC-206又はONC-206の二塩酸塩を含み、安定した溶液を形成する。一実施形態において、静脈内製剤は、ONC-206又はONC-206の二塩酸塩と、1つ以上の抗酸化剤と、を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、ONC-206の一塩酸塩及び二塩酸塩の混合物を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約10mg/mlの濃度のONC-206又はONC-206の二塩酸塩を有する1%溶液としてのONC-206又はONC-206の二塩酸塩を含む。そのような一実施形態において、静脈内製剤は、約3.33のpHを有する溶液である。一実施形態において、pHは、4.0未満である。
【0038】
一実施形態において、静脈内製剤は、約0.5%~約10%(又は約5mg/ml~約100mg/ml)のONC-206又はONC-206の二塩を含む。一実施形態において、静脈内製剤は、約5%(又は約50mg/ml)のONC-206又はONC-206の二塩を含む。一実施形態において、静脈内注入速度を遅くして、ONC-206又はONC-206の二塩の副作用を減少させてもよい。
【0039】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約0.1~99%のONC-206の塩と、薬学的に許容される担体(例えば、油又は滅菌水若しくは他の水性担体)と、を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、経口剤形については、約5%~約50%の範囲のONC-206の単塩又は二塩を含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、抗酸化剤を含む。好適な抗酸化剤としては、アスコルビン酸誘導体(例えば、アスコルビン酸、エリソルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム)、チオール誘導体(例えば、チオグリセロール、システイン、アセチルシステイン、シスチン、ジチオエリスレイトール、ジチオスレイトール、グルタチオン)、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、亜硫酸塩(例えば、硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、アセトン重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、及びチオ硫酸ナトリウム)、ノルジヒドログアイアレチン酸等が挙げられる。水性製剤に使用される抗酸化剤には、典型的には、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、及びアスコルビン酸、並びにそれらの組み合わせが含まれるが、油性溶液、有機溶媒に使用される抗酸化剤には、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、及び没食子酸プロピル、並びにそれらの組み合わせが含まれることに留意されたい。更に他の実施形態において、抗酸化剤は、フラバノイド、イソフラボン、モノチオグリセロール、L-システイン、チオグリコール酸、α-トコフェロール、6-パルミトイルアスコルビン酸、ジヒドロリポ酸、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ビタミンE、没食子酸プロピル、β-カロテン、アスコルビン酸のうちの1つ以上であり得る。抗酸化剤は、典型的には、約0.1重量%~1.0重量%、より典型的には約0.2重量%で使用することができる。
【0041】
一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの他の治療剤と、を含む。
【0042】
本開示全体を通して使用される場合、追加の、他の、又は第2の治療剤は、治癒的、予防的、診断的、病期分類、減量、緩和的、支持的、又は修復外科的な処置などの療法(例えば、放射線又は手術)も含み得る。
【0043】
そのような一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、ホルモン類似体及び抗ホルモン、アロマターゼ阻害剤、LHRHアゴニスト及びアンタゴニスト、増殖因子の阻害剤、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、抗代謝剤、抗腫瘍抗生物質、白金誘導体、アルキル化剤、抗有糸分裂剤、チューブリン阻害剤、PARP阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、タンパク質相互作用阻害剤、RAF阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、IGF-1R阻害剤、ErbB受容体阻害剤、ラパマイシン類似体、BTK阻害剤、CRM1阻害剤(例、KPT185)、P53モジュレーター(例えば、ナトリン)、抗血管新生剤(例えば、アキシチニブ、アフリベルセプト、ソラフェニブ、及びレゴラフェニブ)、アミフォスチン、アナグレリド、クロドロン酸塩、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンアルファ、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロン酸塩及びポルフィマー、2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4,3-アレチン、131-1-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジコン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、アウリスタチンPE、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY162、ARRY438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ680、AS-703026(ピマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、二クエン酸ビリコダル、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ、トムトボク)、BIBF1120(バルガテフ)、BI836845、BI2536、BI6727、BI836845、BI847325、BI853520、BUB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCl-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1、セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンギチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害剤、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3、クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクローナル抗体、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デスオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサネット、ジエチルスチルベストロール、ジフロモテカン、ジドクス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサート、エドトレオチド、エファプロキシラル、エフロルニチン、EGFR阻害剤、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エンザルタミド、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-0CH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、メシル酸エキサテカン、エキセメスタン、エクシスリンド、フェンレチニド、フィギツムマブ、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、フォルメスタン、フォテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルフォスファミド、GCS-100、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ハーセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリントニン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イバンドロン酸、イブルチニブ、イブリツモマブ、イダトレキサート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害剤、IMC-1C11、IMC-A12(シクスツムマブ)、イムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、結合型エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロソキサントロン、LU223651、ルルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害剤、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-573、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、ガドリニウム中のモテキサフ、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロン酸塩、ネラチニブ、ネクサバール、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、oncoVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、OX44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、PI3Ki阻害剤、パキシリシブ、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリクス、ペリフォシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害剤、PI3K/mTOR阻害剤、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピクサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY869766、RDEA-436、レベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、レゴラフェニブ、レビミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファバート、リセドロン酸塩、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAK-733、TAS-103、タセジナリン、タラポルフィン、タルセバ、タリキタール、タシスラム、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾラミド、テスミリフェン、テストステロン、テストステロンプロピオン酸塩、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドマイド、セララックス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、ティピファルニブ、チラパザミン、トクラデシン、トムデックス、トレモフィン、トラベクテジン、TransMID-107、トランスレチン酸、トラズツマブ、トレメリムマブ、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキサート、TLK-286TXD258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、ビルリジン、WX-UK1、WX-554、ベクティビックス、ゼローダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZD1839、ZSTK-474、ゾレドロン酸塩、ゾスキダル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0044】
一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、1つ以上のホルモン類似体を含み、かつ/又は抗ホルモンは、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、酢酸メゲストロール、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、アミノグルテチミド、酢酸シプロテロン、フィナステリド、酢酸ブセレリン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、ゴセレリン酢酸塩、ルプロリド酢酸塩、トリプトレリンパモ酸塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のLHRHアゴニスト及び/又はアンタゴニストを含み、LHRHアンタゴニストが、デガレリクス、セトロレリクス、アバレリクス、オザレリクス、デガレリクス、それらの組み合わせからなる群から選択される。1つの実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、血小板由来増殖因子(PDGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、上皮増殖因子(EGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ヒト上皮増殖因子(HER)、及び肝細胞増殖因子(HGF)の阻害剤からなる群から選択される1つ以上の増殖因子阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、HER2、HER3、及びHER4からなる群から選択されるヒト上皮増殖因子の1つ以上の阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、セツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、及びトラスツズマブ、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のチロシンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、アナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のアロマターゼ阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、メトトレキサート、ラルチトレキセド、及びピリミジン類似体からなる群から選択される抗葉酸剤である1つ以上の抗代謝剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、5-フルオロウラシル、カペシタビン、及びゲムシタビンからなる群から選択されるピリミジン類似体である1つ以上の抗代謝剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン及びペントスタチン、シタラビン、フルダラビン、並びそれらの組み合わせからなる群から選択されるプリン及び/又はアデノシン類似体である1つ以上の抗代謝剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン及びイダルビシン、マイトマイシン-C、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の抗腫瘍抗生物質を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の白金誘導体を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、エストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスファミド、テモゾロミド、ニトロソウレア、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のアルキル化剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、カルムスチン、ロムスチン、チオテパ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるニトロソウレアを含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、ビンカアルカロイド及びタキサンからなる群から選択される抗有糸分裂剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、パクリタキセル、ドセタキセル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のタキサンを含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビンクリスチン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のビンカアルカロイドを含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、エピポドフィロトキシンである1つ以上のトポイソメラーゼ阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、エトポシド及びエトポホス、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のエピポドフィロトキシンを含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、PDK1阻害剤、B-Raf阻害剤、mTOR阻害剤、mTORC1阻害剤、PI3K阻害剤、デュアルmTOR/PI3K阻害剤、STK33阻害剤、AKT阻害剤、PLK1阻害剤、CDKの阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、PTK2/FAK阻害剤である1つ以上のチロシンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、IAP、Mcl-1、MDM2/MDMX、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のタンパク質相互作用阻害剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、エベロリムス、テムシロリムス、リダフォロリムス、シロリムス、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のラパマイシン類似体を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、アミフォスチン、アナグレリド、クロドロン酸塩、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロネート、及びポルフィマー、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の治療剤を含む。一実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4,3-アレチン、131-1-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジコン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、アウリスタチンPE、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY162、ARRY438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ680、AS-703026(ピマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、二クエン酸ビリコダル、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ、トムトボク)、BIBF1120(バルガテフ)、BI836845、BI2536、BI6727、BI836845、BI847325、BI853520、BUB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCl-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1、セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンギチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害剤、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3、クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクローナル抗体、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デスオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサン、ジエチルスチルベストロール、ジフロモテカン、ジドクス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサート、エドトレオチド、エファプロキシラル、エフロルニチン、EGFR阻害剤、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エンザルタミド、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-0CH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、メシル酸エキサテカン、エキセメスタン、エクシスリンド、フェンレチニド、フィギツムマブ、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、フォルメスタン、フォテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルフォスファミド、GCS-100、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ハーセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリントニン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イバンドロン酸、イブルチニブ、イブリツモマブ、イダトレキサート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害剤、IMC-1C11、IMC-A12(シクスツムマブ)、イムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、結合型エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロソキサントロン、LU223651、ルルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害剤、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-5
73、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、ガドリニウム中のモテキサフ、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロン酸塩、ネラチニブ、ネクサバール、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、oncoVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、OX44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、PI3Ki阻害剤、パキシリシブ、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリクス、ペリフォシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害剤、PI3K/mTOR阻害剤、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピクサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY869766、RDEA-436、レベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、レビミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファバート、リセドロン酸塩、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAK-733、TAS-103、タセジナリン、タラポルフィン、タルセバ、タリキタール、タシスラム、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾラミド、テスミリフェン、テストステロン、テストステロンプロピオン酸塩、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドマイド、セララックス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、ティピファルニブ、チラパザミン、トクラデシン、トムデックス、トレモフィン、トラベクテジン、TransMID-107、トランスレチン酸、トラズツマブ、トレメリムマブ、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキサート、TLK-286TXD258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、ビルリジン、WX-UK1、WX-554、ベクティビックス、ゼローダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZD1839、ZSTK-474、ゾレドロン酸塩、ゾスキダル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の治療剤を含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、ステロイドを含む。ステロイドとしては、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、及びコルチバゾールが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、制吐剤を含む。制吐薬としては、5-HT3受容体アゴニスト(例えば、ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、トロピセトロン、パロノセトロン、及びミルタザピン)、ドーパミンアゴニスト(例えば、ドンペリドン、オランザピン、ドロペリドール、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロクロルペラジン、アリザプリド、プロクロルペラジン、及びメトクロプラミド)、NK1受容体アンタゴニスト(例えば、アプレピタント及びカソピタント)、抗ヒスタミン剤(例えば、シクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、ドキシラミン、メクリジン、プロメタジン、ヒドロキシジン)、カンナビノイド(例えば、大麻、ドロナビノール、ナビロン、及びサティベックスなど)、ベンゾジアゼピン(例えば、ミダゾラム及びロラゼパム)、抗コリン剤(例えば、ヒヨスチン)、トリメトベンズアミド、ショウガ、エメトロール、プロポフォール、ペパーミント、ムシモール、及びアジョワンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの他の治療剤は、有糸分裂阻害剤を含む抗がん剤を含む。一実施形態において、有糸分裂阻害剤は、タキサンを含む。一実施形態において、有糸分裂阻害剤は、パクリタキセル及びドセタキセルからなる群から選択されるタキサンを含む。
【0047】
一実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの抗がん剤と、を含み、抗がん剤としては、限定されないが、アシビシン、アクラルビシン、アコダゾール、アクロニン、アドゼレシン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アンボマイシン、アメタントロン、アミフォスチン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アントラマイシン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アスペルリン、アザシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタット、ベンゾデパ、ベバシズマブ、ビカルタミド、ビサントレン、ビスナフィドジメシル酸塩、ビゼレシン、ブレオマイシン、ブレキナル、ブロピリミン、ブスルファン、カクチノマイシン、カルステロン、カペシタビン、カラセミド、カルベチマー、カルボプラチン、カルムスチン、カルビシン、カルゼレシン、セデフィンゴール、セレコキシブ、クロラムブシル、シロレマイシン、シスプラチン、クラドリビン、クリスナトールメシル酸塩、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デキソルマプラチン、デザグアニン、デザグアニンメシル酸塩、ジアジコン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドロロキシフェン、ドロモスタノロン、デュアゾマイシン、エダトレキサート、エフロミチン、エルサミトルシン、エンロプラチン、エンプロマート、エピプロピジン、エピルビシン、エルブロゾール、エソルビシン、エストラムスチン、エタニダゾール、エトポシド、エトプリン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルロシタビン、フォスキドン、フォストリエシン、フルベストラント、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イホスファミド、イルモフォシン、インターロイキンII(IL-2、組換えインターロイキンII又はrIL2を含む)、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-n1、インターフェロンα-n3、インターフェロンβ-Ia、インターフェロンγ-Ib、イプロプラチン、イリノテカン、ランレオチド、レトロゾール、リュープロリド、リアロゾール、ロメトレキソール、ロムスチン、ロソキサントロン、マソプロコール、マイタンシン、メクロレタミン塩酸塩、メゲストロール、メゲストロール酢酸塩、メルファラン、メノガリル、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトプリン、メツレデパ、ミチンドミド、ミトカルシン、ミトクロミン、ミトギリン、ミトマルシン、マイトマイシン、ミトスペル、ミトタン、ミトキサントロン、ミコフェノール酸、ネララビン、ノコダゾール、ノガランピシン、オルムナプラチン、オキシスラン、パクリタキセル、ペグアスパラガーゼ、ペリオマイシン、ペンタムスチン、ペプロマイシン、ペルホスファミド、ピポブロマン、ピポスルファン、ピロキサントロン塩酸塩、プリカマイシン、プロメスタン、ポルフィマー、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、プロカルバジン、ピューロマイシン、ピラゾフリン、リボプリン、ログレチミド、サフィンゴール、セムスチン、シムトラゼン、スパルホサート、スパルソマイシン、スピロゲルマニウム、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌル、タリソマイシン、タモキシフェン、テコガラン、テガフール、テロキサントロン、テモポルフィン、テニポシド、テロキシロン、テストラクトン、チアミプリン、チオグアニン、チオテパ、チアゾフリン、チラパザミン、トポテカン、トレミフェン、トレストロン、トリシリビン、トリメトレキサート、トリプトレリン、ツブロゾール、ウラシルマスタード、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、ビンブラスチン、ビンクリスチン硫酸塩、ビンデシン、ビネピジン、ビングリシネート、ビンロイロシン、ビノレルビン、ビンロシジン、ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチン、ゾレドロン酸塩、ゾルビシン、及びそれらの組み合わせのうちの1つ以上が挙げられる。
【0048】
一実施形態において、少なくとも1つの追加の治療剤は、免疫療法を提供する。一実施形態において、少なくとも1つの追加の治療剤は、1つ以上のチェックポイント阻害剤である。一実施形態において、少なくとも1つの追加の治療剤は、適応細胞療法である。
【0049】
一実施形態において、少なくとも1つの追加の治療剤は、電界を使用してがん細胞の分裂を破壊するデバイスなどのデバイスであり、これには、腫瘍治療電場と称される(TTFieldとも称される)技術が含まれ、TTFieldは、例えば、Novocureによって提供される。
【0050】
追加の治療剤としての好適な抗がん剤の例としては、Afinitor(エベロリムス)、Afinitor分散錠(エベロリムス)、Avastin(ベバシズマブ)、ベバシズマブ、BiCNU(カルムスチン)、カルムスチン、カルムスチン・インプラント、ダニエルザ(ナキシタマブ-gqgk)、エベロリムス、Gliadelウエハー(カルムスチン・インプラント)、ロムスチン、Mvasi(ベバシズマブ)、ナキシタマブ-gqgk、Temodar(テモゾロミド)、テモゾロミド、及びZirabev(ベバシズマブ)のうちの1つ以上が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
一実施形態において、追加の治療剤は、2つ以上の追加の薬剤である。一例として、追加の治療剤は、プロカルバジン塩酸塩、ロムスチン(グレオスチン)、及びビンクリスチン硫酸塩の組み合わせであるPCVであり得る。
【0052】
好適な抗がん剤の例としては、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics,12th Ed.,edited by Laurence Brunton,Bruce Chabner,Bjorn Knollman,McGraw Hill Professional,2010に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
いくつかの例示的な実施形態において、薬学的組成物は、ONC-206の塩(例えば、一塩又は二塩)と、少なくとも1つの他の治療剤と、を含み、少なくとも1つの他の治療剤が、抗血管新生剤を含む。そのような一実施形態において、抗血管新生剤は、ベバシズマブである。一実施形態において、抗血管新生剤は、アフリベルセプト、アキシチニブ、アンジオスタチン、エンドスタチン、16kDaプロラクチン断片、ラミニンペプチド、フィブロネクチンペプチド、組織メタロプロテイナーゼ阻害剤(TIMP1、2、3、4)、プラスミノーゲン活性化因子、阻害剤(PAI-1、2)、腫瘍壊死因子α、(高用量、インビトロ)、TGF-β1、インターフェロン(IFN-α、β、γ)、ELR-CXCケモカイン:、IL-12、SDF-1、MIG、血小板因子4(PF-4)、IP-10、トロンボスポンジン(TSP)、SPARC、2-メトキシエストラジオール、プロリフェリン関連タンパク質、スラミン、ソラフェニブ、レゴラフェニブ、サリドマイド、コルチゾン、リノマイド、フマギリン(AGM-1470;TNP-470)、タモキシフェン、レチノイド、CM101、デキサメタゾン、白血病抑制因子(LIF)、ヘッジホッグ阻害剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0054】
本開示による薬学的組み合わせは、相乗的又は協同的な効果が依然として起こる限り、任意の所望の割合で第1及び第2の治療剤を含むことができる。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:9~約9:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:8~約8:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:7~約7:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:6~約6:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:5~約5:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:4~約4:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:3~約3:1の比率で含有する。本開示による相乗的な薬学的組み合わせは、好ましくは、第1の治療剤及び第2の治療剤を、約1:2~約2:1の比率で含有する。一実施形態において、相乗的な薬学的組み合わせは、第1及び第2の治療剤を、約1:1の比率で含有する。
【0055】
いくつかの好ましい実施形態において、第2の治療剤は、アロプリノール、三酸化ヒ素、アザシチジン、ボルテゾミブ、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、セレコキシブ、クロラムブシル、クロファラビン、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシンHCl、ドセタキセル、ドキソルビシンHCl、フロクスウリジン、ゲムシタビンHCl、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、イクサベピロン、レナリドミド、メゲストロール酢酸塩、メトトレキサート、ミトタン、ミトキサントロンHCl、オキサリプラチン、パクリタキセル、プララトレキサート、ロミデプシン、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、タモキシフェンクエン酸塩、トポテカンHCl、トレチノイン、バンデタニブ、ビスモデギブ、ボリノスタット、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0056】
いくつかの好ましい実施形態において、第2の治療剤は、小分子マルチキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態において、小分子マルチキナーゼ阻害剤は、ソラフェニブ又はレゴラフェニブを含む。いくつかの好ましい実施形態において、第2の治療剤は、ヘッジホッグ経路阻害剤を含む。好ましい一実施形態において、ヘッジホッグ経路阻害剤は、ビスモデギブを含む。
【0057】
いくつかの好ましい実施形態において、第2の治療剤には、以下の表Aに列挙される薬物クラスのメンバーが含まれる。
【0058】
【表1-1】
【0059】
【表1-2】
【0060】
いくつかの実施形態において、第2の治療剤は、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)受容体を標的化する薬物を含む。一実施形態において、第2の治療剤は、1つ以上のTRAIL受容体を活性化する組換えTRAIL又はアゴニスト抗体を含む。一実施形態において、第2の治療剤は、DR4及び/又はDR5によるシグナル伝達を活性化する1つ以上の抗体又は組換えTRAILを含む。一実施形態において、第2の治療剤は、マパツムマブ、レクサツムマブ、Apomab、AMG-655、LBY-135及びrhApo2L/TRAILのうちの1つ以上を含む。一実施形態において、第2の治療剤は、カンプトテシン、5-FU、カペシタビン、シスプラチン、ドキソルビシン、イリノテカン、パクリタキセル、シスプラチン、ボルテゾミブ、BH3I-2、リツキシマブ、放射線照射、トリテルペノイド、ソラフェニブ、ゲムシタビン、HDAC阻害剤、カルボプラチン、T-101(ゴシポール誘導体)、ABT-263、ABT-737、及びGX-15-070(オバトクラックス)、ボリノスタット、セツキシマブ、パニツムマブ、ベバシズマブ、ガニツマブ、インターフェロンγ、ソラフェニブ、XIAPアンタゴニスト、Bcl-2アンタゴニスト、及びSmac模倣物からなる群から選択される活性剤を含む。
【0061】
II.用量
【0062】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約10mg~約2000mgの範囲の用量で、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含み、特定の実施形態では、重量は、遊離塩基形態のONC-206に基づき得る。一実施態様において、患者は成人であり、用量は、それに応じて計算される。一実施形態において、患者は小児であり、用量は、それに応じて計算される。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約25mg~約2000mgの範囲の用量で、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含み、特定の実施形態では、重量は、遊離塩基形態のONC-206に基づき得る。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約50mg~約2000mgの範囲の用量で、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含み、特定の実施形態では、重量は、遊離塩基形態のONC-206に基づき得る。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約60mg~約2000mgの範囲の用量で、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含み、特定の実施形態では、重量は、遊離塩基形態のONC-206に基づき得る。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約10mg~約200mg、約10mg~約300mg、約10mg~約400mg、約10mg~約500mg、約10mg~約600mg、約10mg~約700mg、約10mg~約800mg、約10mg~約900mg、約10mg~約1000mg、約10mg~約1100mg、約10mg~約1200mg、約10mg~約1300mg、約10mg~約1400mg、約10mg~約1500mg、約10mg~約1600mg、約10mg~約1700mg、約10mg~約1800mg、及び約10mg~約1900mg、及び約10mg~約2000mgからなる群から経口投薬量について選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約15mg~約200mg、約15mg~約300mg、約15mg~約400mg、約15mg~約500mg、約15mg~約600mg、約15mg~約700mg、約15mg~約800mg、約15mg~約900mg、約15mg~約1000mg、約15mg~約1100mg、約15mg~約1200mg、約15mg~約1300mg、約15mg~約1400mg、約15mg~約1500mg、約15mg~約1600mg、約15mg~約1700mg、約15mg~約1800mg、及び約15mg~約1900mg、及び約15mg~約2000mgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約20mg~約200mg、約20mg~約300mg、約20mg~約400mg、約20mg~約500mg、約20mg~約600mg、約20mg~約700mg、約20mg~約800mg、約20mg~約900mg、約20mg~約1000mg、約20mg~約1100mg、約20mg~約1200mg、約20mg~約1300mg、約20mg~約1400mg、約20mg~約1500mg、約20mg~約1600mg、約20mg~約1700mg、約20mg~約1800mg、及び約20mg~約1900mg、及び約20mg~約2000mgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約25mg~約200mg、約25mg~約300mg、約25mg~約400mg、約25mg~約500mg、約25mg~約600mg、約25mg~約700mg、約25mg~約800mg、約25mg~約900mg、約25mg~約1000mg、約25mg~約1100mg、約25mg~約1200mg、約25mg~約1300mg、約25mg~約1400mg、約25mg~約1500mg、約25mg~約1600mg、約25mg~約1700mg、約25mg~約1800mg、約25mg~約1900mg、及び約25mg~2000mgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、遊離塩基形態のONC-206に基づいて、約30mg~約200mg、約30mg~約300mg、約30mg~約400mg、約30mg~約500mg、約30mg~約600mg、約30mg~約700mg、約30mg~約800mg、約30mg~約900mg、約30mg~約1000mg、約30mg~約1100mg、約30mg~約1200mg、約30mg~約1300mg、約30mg~約1400mg、約30mg~約30mg、約30mg~約1600mg、約30mg~約1700mg、約30mg~約1800mg、及び約30mg~約1900mgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約35mg~約200mg、約35mg~約300mg、約35mg~約400mg、約35mg~約500mg、約35mg~約600mg、約35mg~約700mg、約35mg~約800mg、約35mg~約900mg、約35mg~約1000mg、約35mg~約1100mg、約35mg~約1200mg、約35mg~約1300mg、約35mg~約1400mg、約35mg~約1500mg、約35mg~約1600mg、約35mg~約1700mg、約35mg~約1800mg、及び約35mg~約1900mg、及び約35mg~約2000mgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。全ての値は、遊離塩基形態のONC-206に基づく。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約10mg~約15mg、約15mg~約20mg、約20mg~約25mg、約25mg~約30mg、約30mg~約35mg、約35mg~約40mg、約40mg~約45mg、約45mg~約50mg、約50mg~約55mg、約55mg~約60mg、約60mg~約65mg、約65mg~約70mg、約70mg~約75mg、約75mg~約80mg、約80mg~約85mg、約85mg~約90mg、約90mg~約95mg、及び約95mg~約100mgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0063】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約0.10mg/kg~約40mg/kgの範囲の用量で、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約0.10mg/Kg~約40mg/Kg、約0.2mg/Kg~約40mg/Kg、約0.3mg/Kg~約40mg/Kg、約0.4mg/Kg~約40mg/Kg、約0.5mg/Kg~約40mg/Kg、約0.6mg/Kg~約40mg/Kg、約0.7mg/Kg~約40mg/Kg、約0.8mg/Kg~約40mg/Kg、約0.9mg/Kg~約40mg/Kg、約1mg/Kg~約40mg/Kg、約2mg/Kg~約40mg/Kg、約3mg/Kg~約40mg/Kg、約4mg/Kg~約40mg/Kg、約5mg/Kg~約40mg/Kg、約6mg/Kg~約40mg/Kg、約7mg/Kg~約40mg/Kg、約8mg/Kg~約40mg/Kg、約9mg/Kg~約40mg/Kg、約10mg/Kg~約40mg/Kg、約11mg/Kg~約40mg/Kg、約12mg/Kg~約40mg/Kg、約13mg/Kg~約40mg/Kg、約14mg/Kg~約40mg/Kg、約15mg/Kg~約40mg/Kg、約16mg/Kg~約40mg/Kg、約17mg/Kg~約40mg/Kg、約18mg/Kg~約40mg/Kg、約19mg/Kg~約40mg/Kg、約20mg/Kg~約40mg/Kg、約21mg/Kg~約40mg/Kg、約22mg/Kg~約40mg/Kg、約23mg/Kg~約40mg/Kg、約24mg/Kg~約40mg/Kg、約25mg/Kg~約40mg/Kg、約26mg/Kg~約40mg/Kg、約27mg/Kg~約40mg/Kg、約28mg/Kg~約40mg/Kg、約29mg/Kg~約40mg/Kg、約30mg/Kg~約40mg/Kg、約31mg/Kg~約40mg/Kg、約32mg/Kg~約40mg/Kg、約33mg/Kg~約40mg/Kg、約34mg/Kg~約40mg/Kg、約35mg/Kg~約40mg/Kg、約36mg/Kg~約40mg/Kg、約37mg/Kg~約40mg/Kg、約38mg/Kg~約40mg/Kg、及び約39mg/Kg~約40mg/Kgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0064】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約1mg/Kg~約30mg/Kg、約2mg/Kg~約30mg/Kg、約3mg/Kg~約30mg/Kg、約4mg/Kg~約30mg/Kg、約5mg/Kg~約30mg/Kg、約6mg/Kg~約30mg/Kg、約7mg/Kg~約30mg/Kg、約8mg/Kg~約30mg/Kg、約9mg/Kg~約30mg/Kg、約10mg/Kg~約30mg/Kg、約11mg/Kg~約30mg/Kg、約12mg/Kg~約30mg/Kg、約13mg/Kg~約30mg/Kg、約14mg/Kg~約30mg/Kg、約15mg/Kg~約30mg/Kg、約16mg/Kg~約30mg/Kg、約17mg/Kg~約30mg/Kg、約18mg/Kg~約30mg/Kg、約19mg/Kg~約30mg/Kg、約20mg/Kg~約30mg/Kg、約21mg/Kg~約30mg/Kg、約22mg/Kg~約30mg/Kg、約23mg/Kg~約30mg/Kg、約24mg/Kg~約30mg/Kg、約25mg/Kg~約30mg/Kg、約26mg/Kg~約30mg/Kg、約27mg/Kg~約30mg/Kg、約28mg/Kg~約30mg/Kg、及び約29mg/Kg~約30mg/Kgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0065】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約1mg/Kg~約20mg/Kg、約2mg/Kg~約20mg/Kg、約3mg/Kg~約20mg/Kg、約4mg/Kg~約20mg/Kg、約5mg/Kg~約20mg/Kg、約6mg/Kg~約20mg/Kg、約7mg/Kg~約20mg/Kg、約8mg/Kg~約20mg/Kg、約9mg/Kg~約20mg/Kg、約10mg/Kg~約20mg/Kg、約11mg/Kg~約20mg/Kg、約12mg/Kg~約20mg/Kg、約13mg/Kg~約20mg/Kg、約14mg/Kg~約20mg/Kg、約15mg/Kg~約20mg/Kg、約16mg/Kg~約20mg/Kg、約17mg/Kg~約20mg/Kg、約18mg/Kg~約20mg/Kg、及び約19mg/Kg~約20mg/Kgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0066】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約1mg/Kg~約10mg/Kg、約2mg/Kg~約10mg/Kg、約3mg/Kg~約10mg/Kg、約4mg/Kg~約10mg/Kg、約5mg/Kg~約10mg/Kg、約6mg/Kg~約10mg/Kg、約7mg/Kg~約10mg/Kg、約8mg/Kg~約10mg/Kg、及び約9mg/Kg~約10mg/Kgからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0067】
一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約12.5mg/m~約1500mg/mの範囲の用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態において、本開示による薬学的組成物は、約15mg/m~約1500mg/m、約20mg/m~約1500mg/m、約25mg/m~約1500mg/m、約30mg/m~約1500mg/m、約35mg/m~約1500mg/m、約40mg/m~約1500mg/m、約45mg/m~約1500mg/m、約50mg/m~約1500mg/m、約55mg/m~約1500mg/m、約60mg/m~約1500mg/m、約65mg/m~約1500mg/m、約70mg/m~約1500mg/m、約75mg/m~約1500mg/m、約80mg/m~約1500mg/m、約85mg/m~約1500mg/m、約90mg/m~約1500mg/m、約95mg/m~約1500mg/m、約100mg/m~約1500mg/m、約105mg/m~約1500mg/m、約110mg/m~約1500mg/m、約115mg/m~約1500mg/m、約120mg/m~約1500mg/m、約125mg/m~約1500mg/m、約130mg/m~約1500mg/m、約135mg/m~約1500mg/m、約140mg/m~約1500mg/m、約145mg/m~約1500mg/m、約150mg/m~約1500mg/m、約155mg/m~約1500mg/m、約160mg/m~約1500mg/m、約165mg/m~約1500mg/m、約170mg/m~約1500mg/m、約175mg/m~約1500mg/m、約180mg/m~約1500mg/m、約185mg/m~約1500mg/m、約190mg/m~約1500mg/m、約195mg/m~約1500mg/m、約200mg/m~約1500mg/m、約205mg/m~約1500mg/m、約210mg/m~約1500mg/m、約215mg/m~約1500mg/m、約220mg/m~約1500mg/m、約225mg/m~約1500mg/m、約230mg/m~約1500mg/m、約235mg/m~約1500mg/m、約240mg/m~約1500mg/m、約245mg/m~約1500mg/m、約250mg/m~約1500mg/m、約255mg/m~約1500mg/m、約260mg/m~約1500mg/m、約265mg/m~約1500mg/m、約270mg/m~約1500mg/m、約275mg/m~約1500mg/m、約280mg/m~約1500mg/m、約285mg/m~約1500mg/m、約290mg/m~約1500mg/m、約295mg/m~約1500mg/m、約300mg/m~約1500mg/m、約305mg/m~約1500mg/m、約310mg/m~約1500mg/m、約315mg/m~約1500mg/m、約320mg/m~約1500mg/m、約325mg/m~約1500mg/m、約330mg/m~約1500mg/m、約335mg/m~約1500mg/m、約340mg/m~約1500mg/m、約345mg/m~約1500mg/m、約350mg/m~約1500mg/m、約355mg/m~約1500mg/m、約360mg/m~約1500mg/m、約365mg/m~約1500mg/m、約370mg/m~約1500mg/m、約375mg/m~約1500mg/m、約380mg/m~約1500mg/m、約385mg/m~約1500mg/m、約390mg/m~約1500mg/m、約395mg/m~約1500mg/m、約400mg/m~約1500mg/m、約405mg/m~約1500mg/m、約410mg/m~約1500mg/m、約415mg/m~約1500mg/m、約420mg/m~約1500mg/m、約425mg/m~約1500mg/m、約430mg/m~約1500mg/m、約435mg/m~約1500mg/m、約440mg/m~約1500mg/m、約445mg/m~約1500mg/m、約450mg/m~約1500mg/m、約455mg/m~約1500mg/m、約460mg/m~約1500mg/m、約465mg/m~約1500mg/m、約470mg/m~約1500mg/m、約475mg/m~約1500mg/m、約480mg/m~約1500mg/m、約485mg/m~約1500mg/m、約490mg/m~約1500mg/m、約495mg/m~約1500mg/m、約500mg/m~約1500mg/m、約505mg/m~約1500mg/m、約510mg/m~約1500mg/m、約515mg/m~約1500mg/m、約520mg/m~約1500mg/m、約525mg/m~約1500mg/m、約530mg/m~約1500mg/m、約535mg/m~約1500mg/m、約540mg/m~約1500mg/m、約545mg/m~約1500mg/m、約550mg/m~約1500mg/m、約555mg/m~約1500mg/m、約560mg/m~約1500mg/m、約565mg/m~約1500mg/m、約570mg/m~約1500mg/m、約575mg/m~約1500mg/m、約580mg/m~約1500mg/m、約585mg/m~約1500mg/m、約590mg/m~約1500mg/m、約595mg/m~約1500mg/m、約600mg/m~約1500mg/m、約605mg/m~約1500mg/m、約610mg/m~約1500mg/m、約615mg/m~約1500mg/m、約620mg/m~約1500mg/m、約625mg/m~約1500mg/m、約630mg/m~約1500mg/m、約635mg/m~約1500mg/m、約640mg/m~約1500mg/m、約645mg/m~約1500mg/m、約650mg/m~約1500mg/m、約655mg/m~約1500mg/m、約660mg/m~約1500mg/m、約665mg/m~約1500mg/m、約670mg/m~約1500mg/m、約675mg/m~約1500mg/m、約680mg/m~約1500mg/m、約685mg/m~約1500mg/m、約690mg/m~約1500mg/m、約695mg/m~約1500mg/m、約700mg/m~約1500mg/m、約705mg/m~約1500mg/m、約710mg/m~約1500mg/m、約715mg/m~約1500mg/m、約720mg/m~約1500mg/m、約725mg/m~約1500mg/m、約730mg/m~約1500mg/m、約735mg/m~約1500mg/m、約740mg/m~約1500mg/m、約745mg/m~約1500mg/m、約750mg/m~約1500mg/m、約755mg/m~約1500mg/m、約760mg/m~約1500mg/m、約765mg/m~約1500mg/m、約770mg/m~約1500mg/m、約775mg/m~約1500mg/m、約780mg/m~約1500mg/m、約785mg/m~約1500mg/m、約790mg/m~約1500mg/m、約795mg/m~約1500mg/m
、約800mg/m~約1500mg/m、約805mg/m~約1500mg/m、約810mg/m~約1500mg/m、約815mg/m~約1500mg/m、約820mg/m~約1500mg/m、約825mg/m~約1500mg/m、約830mg/m~約1500mg/m、約835mg/m~約1500mg/m、約840mg/m~約1500mg/m、約845mg/m~約1500mg/m、約850mg/m~約1500mg/m、約855mg/m~約1500mg/m、約860mg/m~約1500mg/m、約865mg/m~約1500mg/m、約870mg/m~約1500mg/m、約875mg/m~約1500mg/m、約880mg/m~約1500mg/m、約885mg/m~約1500mg/m、約890mg/m~約1500mg/m、約895mg/m~約1500mg/m、約900mg/m~約1500mg/m、約905mg/m~約1500mg/m、約910mg/m~約1500mg/m、約915mg/m~約1500mg/m、約920mg/m~約1500mg/m、約925mg/m~約1500mg/m、約930mg/m~約1500mg/m、約935mg/m~約1500mg/m、約940mg/m~約1500mg/m、約945mg/m~約1500mg/m、約950mg/m~約1500mg/m、約955mg/m~約1500mg/m、約960mg/m~約1500mg/m、約965mg/m~約1500mg/m、約970mg/m~約1500mg/m、約975mg/m~約1500mg/m、約980mg/m~約1500mg/m、約985mg/m~約1500mg/m、約990mg/m~約1500mg/m、約995mg/m~約1500mg/m、約1000mg/m~約1500mg/m、約1005mg/m~約1500mg/m、約1010mg/m~約1500mg/m、約1015mg/m~約1500mg/m、約1020mg/m~約1500mg/m、約1025mg/m~約1500mg/m、約1030mg/m~約1500mg/m、約1035mg/m~約1500mg/m、約1040mg/m~約1500mg/m、約1045mg/m~約1500mg/m、約1050mg/m~約1500mg/m、約1055mg/m~約1500mg/m、約1060mg/m~約1500mg/m、約1065mg/m~約1500mg/m、約1070mg/m~約1500mg/m、約1075mg/m~約1500mg/m、約1080mg/m~約1500mg/m、約1085mg/m~約1500mg/m、約1090mg/m~約1500mg/m、約1095mg/m~約1500mg/m、約1100mg/m~約1500mg/m、約1105mg/m~約1500mg/m、約1110mg/m~約1500mg/m、約1115mg/m~約1500mg/m、約1120mg/m~約1500mg/m、約1125mg/m~約1500mg/m、約1130mg/m~約1500mg/m、約1135mg/m~約1500mg/m、約1140mg/m~約1500mg/m、約1145mg/m~約1500mg/m、約1150mg/m~約1500mg/m、約1155mg/m~約1500mg/m、約1160mg/m~約1500mg/m、約1165mg/m~約1500mg/m、約1170mg/m~約1500mg/m、約1175mg/m~約1500mg/m、約1180mg/m~約1500mg/m、約1185mg/m~約1500mg/m、約1190mg/m~約1500mg/m、約1195mg/m~約1500mg/m、約1200mg/m~約1500mg/m、約1205mg/m~約1500mg/m、約1210mg/m~約1500mg/m、約1215mg/m~約1500mg/m、約1220mg/m~約1500mg/m、約1225mg/m~約1500mg/m、約1230mg/m~約1500mg/m、約1235mg/m~約1500mg/m、約1240mg/m~約1500mg/m、約1245mg/m~約1500mg/m、約1250mg/m~約1500mg/m、約1255mg/m~約1500mg/m、約1260mg/m~約1500mg/m、約1265mg/m~約1500mg/m、約1270mg/m~約1500mg/m、約1275mg/m~約1500mg/m、約1280mg/m~約1500mg/m、約1285mg/m~約1500mg/m、約1290mg/m~約1500mg/m、約1295mg/m~約1500mg/m、約1300mg/m~約1500mg/m、約1305mg/m~約1500mg/m、約1310mg/m~約1500mg/m、約1315mg/m~約1500mg/m、約1320mg/m~約1500mg/m、約1325mg/m~約1500mg/m、約1330mg/m~約1500mg/m、約1335mg/m~約1500mg/m、約1340mg/m~約1500mg/m、約1345mg/m~約1500mg/m、約1350mg/m~約1500mg/m、約1355mg/m~約1500mg/m、約1360mg/m~約1500mg/m、約1365mg/m~約1500mg/m、約1370mg/m~約1500mg/m、約1375mg/m~約1500mg/m、約1380mg/m~約1500mg/m、約1385mg/m~約1500mg/m、約1390mg/m~約1500mg/m、約1395mg/m~約1500mg/m、約1400mg/m~約1500mg/m、約1405mg/m~約1500mg/m、約1410mg/m~約1500mg/m、約1415mg/m~約1500mg/m、約1420mg/m~約1500mg/m、約1425mg/m~約1500mg/m、約1430mg/m~約1500mg/m、約1435mg/m~約1500mg/m、約1440mg/m~約1500mg/m、約1445mg/m~約1500mg/m、約1450mg/m~約1500mg/m、約1455mg/m~約1500mg/m、約1460mg/m~約1500mg/m、約1465mg/m~約1500mg/m、約1470mg/m~約1500mg/m、約1475mg/m~約1500mg/m、約1480mg/m~約1500mg/m、約1485mg/m~約1500mg/m、約1490mg/m~約1500mg/m、及び約1495mg/m~約1500mg/mからなる群から選択される用量レベルで、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0068】
III.剤形
【0069】
本開示の方法とともに使用するための好適な薬学的組成物は、患者に投与することができる任意の剤形に製剤化することができる。一実施形態において、薬学的組成物は、経口投薬単位又は非経口投薬単位の形態である。一実施形態において、薬学的組成物は、経口投薬単位の形態である。いくつかの実施形態において、経口投与単位は、いくつかのより小さい用量に分画され、これらは、投与される治療剤の毒性を低減するために、所定の期間にわたって対象に投与される。いくつかの実施形態において、経口投与単位は、複数の粒子、顆粒、ペレット、ミニ錠剤、又は錠剤を含み得る制御放出製剤を含む錠剤又はカプセルによって投与される。一実施形態において、薬学的組成物は、非経口投与単位の形態である。1つの実施形態において、薬学的組成物は、非経口投与単位の形態であり、非経口投与単位が、静脈内(IV)、皮下(SC)、及び筋肉内(M)、直腸(PR)、及び経皮投薬単位からなる群から選択される。一実施形態において、薬学的組成物は、滅菌溶液、懸濁液、坐剤、錠剤、及びカプセルからなる群から選択される剤形である。一実施形態において、組成物は、錠剤、カプレット、カプセル、ロゼンジ、シロップ、液体、懸濁液、及びエリキシルからなる群から選択される経口剤形であり、その各々が、再構成を可能にする包装構成を含む。一実施形態において、組成物は、錠剤、ハードシェルカプセル、ソフトゼラチンカプセル、ビーズ、顆粒、凝集体、粉末、ゲル、固体、及び半固体からなる群から選択される経口剤形で対象に投与される。一実施形態において、組成物は、水などの液体又はGatorade(登録商標)などのスポーツドリンクに懸濁された本開示の化合物を含む経口剤形である。本開示の化合物又はその塩は、それを必要とする患者に投与する前に液体と混合するための粉末形態で提供され得る。
【0070】
いくつかの実施形態において、本開示の方法で使用するための薬学的組成物の好適な形態には、皮膚局所投与に適した皮膚用組成物が含まれる。いくつかのそのような実施形態において、皮膚用組成物は、美容的に又は薬学的に許容される媒体を含む。いくつかの実施形態において、局所投与のための皮膚用組成物は、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、滴剤、坐剤、スプレー、液体、及び粉末を含むことができる。いくつかの実施形態において、従来の薬学的担体、水性、粉末又は油性ベース、増粘剤、皮膚エンハンサーなどは必要又は望ましいことがあり、したがって、それらを使用することができる。好適なエンハンサーの例としては、エーテル(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol(登録商標)として市販されている)及びジエチレングリコールモノメチルエーテル)、界面活性剤(例えば、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ポロキサマー(231、182、184)、Tween(20、40、60、80)、及びレシチン(米国特許第4,783,450号))、アルコール(例えば、エタノール、プロパノール、オクタノール、ベンジルアルコールなど)、糖アルコール又はポリオール(例えば、マンニトール、エリスリトール、ラクチトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトールなど)、ポリエチレングリコール及びそのエステル(例えば、モノラウリン酸ポリエチレングリコール)、アミド及び他の窒素化合物(例えば、尿素、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、2-ピロリドン、1-メチル-2-ピロリドン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン)、テルケン、アルカノン、並びに有機酸(特に、クエン酸及びコハク酸)が挙げられるが、これらに限定されない。Azone(登録商標)及びDMSO及びCι0MSOなどのスルホキシドも使用することができるが、あまり好ましくない。
【0071】
いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、持続放出形態、制御放出形態、遅延放出形態、及び応答放出形態からなる群から選択される剤形である。
【0072】
IV.使用方法
【0073】
本開示の組成物及び方法は、がん(例えば、大腸がん、脳がん、及び膠芽腫)を含む多くの疾患状態の治療に有用である。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、眼黒色腫、線維形成性円形細胞腫瘍、軟骨肉腫、軟髄膜疾患、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、エイズ関連がん、エイズ関連リンパ腫、肛門がん又は直腸がん、虫垂がん、星状細胞腫、及び非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、基底細胞がん、基底細胞母斑症候群、ゴーリン母斑症候群、胆管がん、膀胱がん、骨がん、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、並びに脊髄腫瘍などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、カルチノイド腫瘍、原発不明がん、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、軟髄膜疾患、中枢神経系胎児性腫瘍、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、結腸がん、大腸がん、頭蓋咽頭腫、及び皮膚T細胞リンパ腫(セザリー症候群及び菌状息肉症(MF)を含むが、これらに限定されない)などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、中枢神経系胎児性腫瘍、子宮内膜がん、上皮芽腫、上皮腫、食道がん、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、及び眼がんなどの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、胆嚢がん、胃がん(gastric cancer)(胃がん(stomach cancer))、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、及び神経膠腫などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、有毛細胞白血病、頭頸部がん、肝細胞がん(肝臓がん)、組織球症、ホジキンリンパ腫、及び下咽頭がんからなる群から選択されるがんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、カポジ肉腫及び腎臓がん(腎細胞がん)などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、口唇がん及び口腔がん、肝臓がん、肺がん、非ホジキンリンパ腫、及び原発性中枢神経系リンパ腫などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(リンパ形質細胞性リンパ腫)、骨及び骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽腫、髄上皮腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、原発不明の転移性扁平上皮頸部がん、多発性内分泌腫瘍症候群、口腔がん、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、及び骨髄増殖性疾患などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、がんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、鼻腔がん及び副鼻腔がん、鼻咽頭がん、及び神経芽腫などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、口腔がん、口唇がん及び口腔がん、中咽頭がん、骨肉腫及び骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣上皮がん、並びに卵巣低悪性度腫瘍などの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、膵臓がん、乳頭腫、副鼻腔がん及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、妊娠期乳がん、原発性中枢神経系リンパ腫、並びに前立腺がんなどの疾患を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、直腸がん、腎細胞がん(腎臓がん)、腎盂がん及び尿管がん、染色体15上のNUT遺伝子が関与する気道がん、網膜芽腫、及び横紋筋肉腫からなる群から選択されるがんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、高悪性度前立腺がんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、中悪性度前立腺がんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、低悪性度前立腺がんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、去勢抵抗性前立腺がんを治療するために使用される。
【0074】
一実施形態において、本使用又は方法は、1つ以上の成人中枢神経系(CNS)腫瘍の治療に関する。成人中枢神経系腫瘍は、脳及び/又は脊髄の組織において異常細胞が形成される疾患である。
【0075】
一実施形態において、本使用又は方法は、1つ以上の小児中枢神経系(CNS)腫瘍の治療に関する。小児中枢神経系腫瘍は、約0~約18歳の年齢の患者の脳及び/又は脊髄の組織において異常な細胞が形成される疾患である。
【0076】
身体の別の部分から始まり、脳に広がる腫瘍は、転移性脳腫瘍と呼ばれる。本化合物が、単独で、又は追加の治療剤と組み合わせて、治療上有効であると考えられる脳腫瘍及び脊髄腫瘍には、以下の異なる種類がある:星状細胞腫瘍、乏突起膠細胞系腫瘍、混合神経膠腫、上皮腫瘍、髄芽腫、松果体実質腫瘍、髄膜腫瘍、胚細胞腫瘍、及び頭蓋咽頭腫(グレードI)。特定の遺伝性症候群は、中枢神経系腫瘍のリスクを増加させ得、本開示は、それらのスクリーニングを企図する。特定の要因は、予後(回復の可能性)及び治療選択肢に影響を及ぼし、同様に、本開示は、それらのスクリーニングを企図する。
【0077】
一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、増殖性皮膚障害を治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、増殖性皮膚障害を治療するために使用され、増殖性皮膚障害が、乾癬である。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、皮膚がん、眼がん、皮膚がん、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮細胞がん、原発不明の扁平上皮頸部がん、テント上原始神経外胚葉性腫瘍からなる群から選択されるがんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽頭がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、並びに妊娠性絨毛性腫瘍からなる群から選択されるがんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、原発部位不明のがん腫、原発部位不明のがん、小児の稀ながん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、尿道がん、及び子宮肉腫からなる群から選択されるがんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、膣がん及び外陰がんからなる群から選択されるがんを治療するために使用される。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、ウィルムス腫瘍及び女性のがんからなる群から選択されるがんを治療するために使用される。
【0078】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、第一選択療法(一次療法と呼ばれることもある)として使用される。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、第二選択療法として使用される。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、第三選択療法として使用される。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、救援療法として使用される。本明細書で使用される「救援療法」という用語は、対象の初期の治療レジメンが失敗した後、又は対象の状態が初期治療に応答しなかった後に、任意のレジメンで服用され得る治療剤を意味する。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、救助療法として使用される。救助療法の一実施形態において、本開示の組成物は、初期治療の作用に対抗するための救助剤として使用される。救助療法の一実施形態において、本開示の組成物は、標準又は初期治療に対して耐性を発現した対象に投与される救助剤として使用される。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、ネオアジュバント療法として使用される。一実施形態において、ネオアジュバント療法は、主な治療又は第一選択治療の前に、本開示の治療剤のうちの1つ以上を対象に投与することを含む。一実施形態において、ネオアジュバント療法は、治療を受けている対象に主要又は第一選択治療を投与する前に、治療中のがんのサイズ又は範囲を縮小する。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、アジュバント療法として使用される。一実施形態において、アジュバント療法は、対象に本開示の1つ以上の治療剤を投与することを含み、対象に既に投与されているか、又は対象に同時に投与されているか、又は対象にその後投与される他の治療剤の効果を変更する1つ以上の治療剤を含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、薬物間相互作用の可能性の減少を示す。いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法、ONC-206及び/又はその薬学的に許容される塩は、別の薬学的に活性な薬剤又は療法と相互作用し得る前に患者の身体から除去される。
【0080】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法、ONC-206及び/又はその薬学的に許容される塩は、他の薬剤との併用を容易にする張性レベルを示す。
【0081】
本開示の方法及び組成物の有用性は、いかなる特定の動物種に限定されない。一実施形態において、本開示の方法に従って、及び組成物を使用して治療される対象は、哺乳動物又は非哺乳動物であり得る。一実施形態において、哺乳動物対象は、任意の哺乳動物であり得、ヒト、非ヒト霊長類、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、又はモルモット)、家畜化されたペット(例えば、ネコ又はイヌ)、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、又はウサギが含まれるが、これらに限定されない。一実施形態において、非哺乳動物対象は、任意の非哺乳動物であり得、アヒル、ガチョウ、ニワトリ、又はシチメンチョウなどの鳥類が含まれるが、これらに限定されない。一実施形態において、対象は、いずれの性別であってもよく、任意の年齢であってもよい。組成物及び方法は、がんを予防するためにも使用することができる。組成物及び方法は、免疫系を刺激するためにも使用することができる。
【0082】
本開示の方法及び組成物の有用性は、対象の任意の特定の年齢に限定されない。一実施形態において、本開示の方法に従って治療され、組成物を使用する対象は、5、12、16、又は18歳未満(小児科)、18歳以上、20歳以上、25歳以上、30歳以上、35歳以上、40歳以上、45歳以上、50歳以上、55歳以上、60歳以上、又は65歳以上であり得る。一実施形態において、本開示の方法及び組成物を使用して治療する対象は、50歳未満、55歳未満、60歳未満、又は65歳未満であり得る。
【0083】
一実施形態において、対象は、少なくとも1つの以前の治療剤を受けている。一実施形態において、対象は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は少なくとも4つの以前の治療剤を受けている。一実施形態において、以前の治療剤は、イブルチニブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、テモゾロミド、ベバシズマブ、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、シタラビン、シスプラチン、リツキシマブ、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン、ロイコボリン、又はレナリドミドである。
【0084】
一実施形態において、対象は、1つ以上の形態の放射線で治療されている。一実施形態において、対象は、1つ以上の形態の手術で治療されている。
【0085】
がんを治療する方法のいくつかの実施形態において、がんは、イブルチニブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、テモゾロミド、ベバシズマブ、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、シタラビン、シスプラチン、リツキシマブ、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン、ロイコボリン、レナリドミド、放射線、手術、又はそれらの組み合わせによる治療にもはや応答しない。
【0086】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、正常細胞における同じ組成物及び方法の用量反応関係とは異なる、がん細胞における用量反応関係を有する。
【0087】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び方法は、対象のがんの治療に有用である。一実施形態において、本開示の組成物及び方法は、ヒト対象におけるがんの治療に有用である。一実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、(i)ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む化合物を含む第1の治療剤を、(ii)第2の治療剤と組み合わせて、投与することを含み、第1の治療剤及び第2の治療剤が、同時に又は順次投与される。第2の治療剤は、本出願において開示される薬学的活性剤のうちのいずれかを含む、任意の好適な治療剤であり得る。一実施形態において、ONC-206の薬学的に許容される塩は、二塩酸塩を含む。
【0088】
本開示の教示から明らかな二塩酸塩又はその代替の二塩としてのONC-206は、本明細書に記載される組成物又は投薬レジメンのいずれにおいても、ONC-206の代わりになり得ることを理解されたい。
【0089】
いくつかの実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、薬学的有効量のONC-206又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を投与することを含む。
【0090】
いくつかの実施形態において、本開示の治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、相乗的な薬学的組み合わせを同時に又は順次投与することを含み、相乗的な薬学的組み合わせが、(i)ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤と、(ii)第2の治療剤と、を含む。一実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、治療的に相乗的な有効量のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤を、第2の治療剤と組み合わせて、同時に又は順次投与することを含む。一実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、有効量のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤を、有効量の第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、組み合わせが、組み合わせに感受性のあるがんのインビボ治療において相乗効果を提供し、第1の治療剤及び第2の治療剤が、同時に又は順次投与される。一実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、有効量のONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤を、有効量の第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、組み合わせが、組み合わせに感受性のある微小残存病変のインビボ治療において相乗効果を提供し、第1の治療剤及び第2の治療剤が、同時に又は順次投与される。
【0091】
いくつかの実施形態において、第2の薬物は、ONC-206の前に(before)又は前に(prior to)投与され得る。
【0092】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、固形腫瘍、液性腫瘍、リンパ腫、白血病、又は骨髄腫からなる群から選択される。
【0093】
一実施形態において、本開示の治療方法は、固形腫瘍を標的とし、固形腫瘍が、以下からなる群から選択される:子宮頸がん、子宮内膜がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣上皮がん、及び卵巣低悪性度腫瘍、陰茎がん、前立腺がん、妊娠期乳がん、高悪性度前立腺がん、中悪性度前立腺がん、低悪性度前立腺がん、去勢抵抗性前立腺がん、乳がん、胆管がん、肝外胆管がん、胆嚢がん、肝細胞がん(肝臓がん)、腎臓がん(腎細胞がん)、肝臓がん、腎細胞がん(腎臓がん)、腎盂及び尿管、基底細胞がん、基底細胞母斑症候群、ゴーリン母斑症候群、黒色腫、メルケル細胞がん、乳頭腫、多発性内分泌腫瘍症候群、膵臓がん、副甲状腺がん、眼黒色腫、眼がん、網膜芽腫、悪性線維性組織球腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、線維形成性円形細胞腫瘍、軟骨肉腫、カポジ肉腫、横紋筋肉腫、脊髄腫瘍、軟髄膜疾患、中枢神経系胎児性腫瘍、脊索腫、中枢神経系胎児性腫瘍、上衣芽腫、上衣腫、神経芽腫、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫、副腎皮質がん、骨がん、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫及び骨肉腫、骨肉腫及び骨の悪性線維性組織球腫、カルチノイド腫瘍、原発不明がん、気管支腫瘍、肺がん、胸膜肺芽腫、染色体15上のNUT遺伝子が関与する気道がん、星状細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、頭蓋咽頭腫、神経膠腫、脳がん、髄芽腫、髄上皮腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、胃がん(gastric cancer)(胃がん(stomach cancer))、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、膀胱がん、肛門がん又は直腸がん、虫垂がん、食道がん、下咽頭がん、喉頭がん、口唇がん及び口腔がん、原発不明の転移性扁平上皮頸部がん、口腔がん、鼻腔がん及び副鼻腔がん、鼻咽頭がん、口腔がん、口唇がん及び口腔がん、中咽頭がん、副鼻腔がん及び鼻腔がん、咽頭がん、頭頸部がん、及び中皮腫。
【0094】
一実施形態において、本開示の治療方法は、リンパ腫を標的とし、リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、セザリー症候群、菌状息肉症(MF)、組織球症、バーキットリンパ腫、及び中枢神経系リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、及び原発性中枢神経系リンパ腫、ホジキンリンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、菌状息肉症、原発性中枢神経系リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、及び原発性中枢神経系リンパ腫からなる群から選択される。
【0095】
一実施形態において、本開示の治療方法は、非ホジキンリンパ腫(NHL)を標的とし、非ホジキンリンパ腫が、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性NHL、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、及び皮膚リンパ腫からなる群から選択される。
【0096】
一実施形態において、本開示の治療方法は、白血病を標的とし、白血病が、以下からならなる群から選択される:急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄増殖性障害、有毛細胞白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及びランゲルハンス細胞組織球症。
【0097】
一実施形態において、本開示の治療方法は、急性白血病を標的とし、急性白血病が、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、又は骨髄増殖性疾患からなる群から選択される。
【0098】
一実施形態において、本開示の治療方法は、骨髄腫を標的とし、骨髄腫が、以下からならなる群から選択される:IgA骨髄腫、IgG骨髄腫、IgM骨髄腫、IgD骨髄腫、IgE骨髄腫、軽鎖骨髄腫、非分泌型骨髄腫、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、骨髄増殖性障害。
【0099】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん又は直腸がん、虫垂がん、星状細胞腫、及び非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍からなる群から選択される。
【0100】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、基底細胞がん、基底細胞母斑症候群、ゴーリン母斑症候群、胆管がん、膀胱がん、骨がん、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、並びに脊髄腫瘍からなる群から選択される。
【0101】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、カルチノイド腫瘍、原発不明がん、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、中枢神経系胎児性腫瘍、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、結腸がん、大腸がん、頭蓋咽頭腫、及び皮膚T細胞リンパ腫(セザリー症候群及び菌状息肉症を含むが、これらに限定されない)からなる群から選択される。
【0102】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、中枢神経系胎児性腫瘍、子宮内膜がん、上皮芽腫、上皮腫、食道がん、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、線維形成性円形細胞腫瘍、軟骨肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、及び眼がん(眼内黒色腫及び網膜芽腫を含む)からなる群から選択される。
【0103】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、胆嚢がん、胃がん(gastric cancer)(胃がん(stomach cancer))、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、及び神経膠腫からなる群から選択される。
【0104】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、有毛細胞白血病、頭頸部がん、肝細胞がん(肝臓がん)、組織球症、ホジキンリンパ腫、及び下咽頭がんからなる群から選択される。
【0105】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、カポジ肉腫及び腎臓がん(腎細胞がん)からなる群から選択される。
【0106】
請求項1に記載のがんの治療方法であって、がんが、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、口唇がん及び口腔がん、肝臓がん、肺がん(非小細胞肺がん及び小細胞肺がんを含む)、非ホジキンリンパ腫、及び原発性中枢神経系リンパ腫からなる群から選択される、方法。
【0107】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんを標的とし、がんが、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(リンパ形質細胞性リンパ腫)、骨及び骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽腫、髄上皮腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、原発不明の転移性扁平上皮頸部がん、多発性内分泌腫瘍症候群、口腔がん、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、及び骨髄増殖性疾患からなる群から選択される。
【0108】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、鼻腔がん及び鼻副鼻腔がん、鼻咽頭がん、並びに神経芽腫からなる群から選択される。
【0109】
一実施形態において、本開示の治療方法は、副腎がん、副腎皮質がん腫、線維形成性小円形細胞腫瘍(DSRTC)、小細胞肺がん、神経内分泌前立腺がん、カルチノイド腫瘍、メルケル細胞がん、膵臓神経内分泌腫瘍、傍神経節腫、及び褐色細胞腫のうちの1つ以上を含む神経内分泌腫瘍の治療に有用である。一態様において、腫瘍は、褐色細胞腫、傍神経節腫、副腎皮質がん、DSRTC、小細胞肺がん、及び神経内分泌前立腺がんのうちの1つ以上であり得る。
【0110】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、口腔がん、口唇がん及び口腔がん、中咽頭がん、骨肉腫及び骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣上皮がん、並びに卵巣低悪性度腫瘍からなる群から選択される。
【0111】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、膵臓がん、乳頭腫、副鼻腔がん及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、妊娠期乳がん、原発性中枢神経系リンパ腫、並びに前立腺がんからなる群から選択される。
【0112】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんは、直腸がん、腎細胞がん(腎臓がん)、腎盂がん及び尿管がん、染色体15上のNUT遺伝子が関与する気道がん、網膜芽腫、及び横紋筋肉腫からなる群から選択される。
【0113】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、皮膚がん(skin cancer)、皮膚がん(skin carcinoma)、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮細胞がん、原発不明の扁平上皮頸部がん、テント上原始神経外胚葉性腫瘍からなる群から選択される。
【0114】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽頭がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、並びに妊娠性絨毛性腫瘍からなる群から選択される。
【0115】
一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、原発部位不明のがん腫、原発部位不明のがん、小児の稀ながん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、尿道がん、及び子宮肉腫からなる群から選択される。一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、膣がん及び外陰部がんからなる群から選択される。一実施形態において、本開示の治療方法は、がんの治療に有用であり、がんが、ウィルムス腫瘍及び女性のがんからなる群から選択される。
【0116】
いくつかの実施形態において、がんの治療は、がん対象における腫瘍増殖の予防を含む。いくつかの実施形態において、がんの治療は、がん対象におけるがん転移の形成の予防を含む。いくつかの実施形態において、がんの治療は、がんにおいて微小残存病変を有することが知られているがん対象又は微小残存病変を有するリスクがある対象における微小残存病変の標的治療を含む。
【0117】
これは、手術による原発腫瘍の治療後、及び/又は化学療法(例えば、放射線療法)が開始された後若しくはそれが有効であると決定された後に示される可能性がある。播種された腫瘍細胞は、休眠状態にあり得、多くの場合、化学療法(放射線療法)によって攻撃され得ない。このように治療された患者は、一見治癒した状態にあり、これはまた、「微小残存病変」とも記載される。それにもかかわらず、休眠状態の腫瘍細胞は、より長い休眠状態の後にも増殖刺激により転移細胞になると、転移を形成する可能性がある。
【0118】
本明細書で使用される場合、「微小残存病変」は、治療中又は治療後に対象が寛解状態にある場合(疾患の症状又は徴候を示さない)に対象に残存する少数のがん細胞を示す。本明細書に記載される方法は、好ましくは、これらの疾患の成人形態及び小児形態を含む、本明細書に列挙される疾患の任意の形態に適用される。
【0119】
一実施形態において、本開示の治療方法は、自己免疫疾患の治療に有用である。自己免疫疾患としては、円形脱毛症、抗リン脂質、自己免疫性肝炎、セリアック病、1型糖尿病、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、橋本病、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、炎症性腸疾患、炎症性ミオパチー、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、及び白斑が挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
一実施形態において、本開示の治療方法は、糖尿病、B12、及び葉酸ビタミン欠乏症を含む代謝性障害、HIVを治療するために使用される化学療法薬及び薬物、末梢神経損傷を引き起こす毒、末梢神経障害を発症するがん、並びに腫瘍随伴症候群、アルコール乱用、慢性腎疾患、神経及び他の病変の圧迫を引き起こす傷害、感染症(例えば、ライム病)、ギラン・バレー症候群、結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーモス、特定の炎症性状態(例えば、サルコイドーデーシス)、セリアック病、遺伝性疾患(例えば、シャルコー・マリー・トゥース症候群)、フリードライヒ運動失調症、及び/又は特発性疾患などの様々な原因に基づいて、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリッグ病)などの末梢神経系の自己免疫障害及び炎症性障害の治療に有用である。
【0121】
一実施形態において、本開示の治療方法は、眼の症状を伴う自己免疫障害及び炎症性障害の治療に有用である。そのような眼の症状としては、限定されないが、眼瘢痕性類天疱瘡、モーレン角膜潰瘍、様々な形態のブドウ膜炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、結節性多発動脈炎、再発性多発軟骨炎、ウェゲナー肉芽腫症、強皮症、ベーチェット病、ライター病、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎及びクローン病)、並びに強直性脊椎炎、網膜色素変性症、黄斑変性症、乾性角結膜炎、強膜炎、上強膜炎、角膜炎、周辺部角膜潰瘍、並びにあまり一般的ではない実体(例えば、脈絡膜炎、網膜血管炎、強膜上節、網膜剥離、並びに/又は黄斑浮腫)が挙げられる。
【0122】
一実施形態において、本開示の治療方法は、移植患者における急性同種移植片拒絶反応の治療に有用である。一実施形態において、本開示の治療方法は、虚血性脳卒中の治療に有用である。一実施形態において、本開示の治療方法は、炎症性疾患の治療に有用である。炎症性疾患には、限定されないが、関節炎、乾癬、喘息、及び大腸炎が含まれる。
【0123】
いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、方法において対象に1日1回投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、低頻度の投薬レジメン(例えば、週1回又はそれ以下の頻度で投与される)に応じて対象に投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、頻繁な投薬レジメン(例えば、週に1回以上投与される)に応じて対象に投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、対象に週1回投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、対象に4週間に1回投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、対象に週2回投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、対象に2週間に1回投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、対象に3週間に1回投与される。いくつかの実施形態において、本開示による薬学的組成物は、週1回、2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、又はそれらの組み合わせの反復サイクルで対象に投与される。
【0124】
一実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、(i)ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む化合物を含む第1の治療剤を、(ii)第2の治療剤と組み合わせて、投与することを含み、第1の治療剤及び第2の治療剤が、同時に又は順次投与され、生体試料中の小胞体(ER)ストレス応答遺伝子の発現をアッセイすることを更に含む。いくつかの実施形態において、小胞体ストレス応答遺伝子は、DRD2、ClpP、チロシンヒドロキシラーゼ、c-myc、n-myc、DR5、ドーパミン又はその代謝産物又はカテコールアミン、C/EBP相同タンパク質(CHOP)、活性化転写因子3(ATF3)、並びにCHOP及びATF3の両方を含むがこれらに限定されない群から選択される。生体試料は、腫瘍、末梢血単核細胞、又は皮膚生検であり得る。生体試料は、薬物投与前、投与中、又は投与後に取得され得る。いくつかの実施形態において、治療方法は、1つ以上のERストレス遺伝子の約50%、75%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%、300%、325%、350%、375%、400%、425%、450%、475%、500%、525%、550%、575%、600%、又は600%超の誘導を達成するようにONC-206の用量を調整することを更に含む。いくつかの実施形態において、治療方法は、ERストレス遺伝子の約50%~約100%、約100%~約150%、約150%~約200%、約200%~約250%、約250%~約300%、約300%~約350%、約350%~約400%、約400%~約450%、約450%~約500%、約500%~約550%、約550%~約600%、又は600%超の誘導を達成するようにONC-206の用量を調整することを更に含む。いくつかの実施形態において、治療方法は、ERストレス遺伝子の約50%~約100%、約100%~約200%、約200%~約300%、約300%~約400%、約400%~約500%、約500%~約600%、又は600%超の誘導を達成するようにONC-206の用量を調整することを更に含む。
【0125】
一実施形態において、治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、(i)ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む化合物を含む第1の治療剤を、(ii)第2の治療剤と組み合わせて、投与することを含み、第1の治療剤及び第2の治療剤が、同時に又は順次投与され、生体試料中のプロテアソーム活性の発現をアッセイすることを更に含む。いくつかの実施形態において、プロテアソーム活性は、キモトリシン様、トリプシン様、及び/又はカスパーゼ様活性であり得る。いくつかの実施形態において、生体試料は、腫瘍、末梢血単核細胞、又は皮膚細胞であり得る。生体試料は、薬物投与前、投与中、又は投与後に取得され得る。いくつかの実施形態において、治療方法は、用量を調整して、プロテアソーム活性の約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は約100%の阻害を達成することを更に含む。いくつかの実施形態において、治療方法は、用量を調整して、プロテアソーム活性の少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%の阻害を達成することを更に含む。いくつかの実施形態において、治療方法は、用量を調整して、プロテアソーム活性の約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、又は90%を超える阻害を達成することを更に含む。
【0126】
ある態様において、本開示は、かかる治療を必要とする対象に、以下のONC-206を含む第1の治療剤と第2の治療剤との組み合わせを投与することを含む治療方法を提供し、本方法は、
(i)ONC-206又はその薬学的に許容される塩(例えば、二塩又は三塩)を含む第1の治療剤を対象に投与することと、
(ii)対象への第1の治療剤の投与後、所定の待機時間が経過するまで、及び/又は有害事象の解消若しくは解消期まで待機することと、
(iii)第2の治療剤を対象に投与することであって、所定の待機時間が、第1の治療剤及び第2の治療剤の可能な複合毒性効果のリスクを増加させることなく、第1の治療剤の遅延した治療効果が得られるように選択される、投与することと、を含む。治療方法のいくつかの実施形態において、所定の待機時間は、ONC-206又はその薬学的に許容される塩のクリアランス率に基づいて決定される。治療方法のいくつかの実施形態において、所定の待機時間は、腎機能及び腎臓のパラメータの定量的評価によって決定される。治療方法のいくつかの実施形態において、所定の待機時間は、腎機能の決定のためのアッセイによって決定され、アッセイが、ONC-206若しくはその薬学的に許容される塩の血清中レベル、ONC-206若しくはその薬学的に許容される塩のクリアランス率、ONC-206若しくはその薬学的に許容される塩又はその代謝産物の24時間尿クリアランスからなる群から選択される。
【0127】
治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、対象の身体からのONC-206又はその薬学的に許容される塩の全身クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、対象の身体からのONC-206又はその薬学的に許容される塩の腎クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、対象の身体からのONC-206又はその薬学的に許容される塩の肝クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、対象の身体からのONC-206又はその薬学的に許容される塩の総クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、又は12時間である。他の実施形態において、待ち時間は、1日である。いくつかの実施形態において、待機時間は、ONC-206のCmaxが経過するまでである。他の実施形態において、待機時間は、有害事象の大部分が解消されたか、又は解消期後である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約2日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約3日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約4日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約5日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約6日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約7日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約1~7日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約1~6日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約1~5日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約1~4日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約1~3日である。治療方法の一実施形態において、所定の待機時間は、約1~2日である。いくつかの実施形態において、待機時間は、最大3週間である。前述のものは、「治療期間」とみなされる。
【0128】
一実施形態において、ONC-206の投与は、毎日である。一実施形態において、ONC-206の投与は、2日に1回である。一実施形態において、ONC-206の投与は、3日ごとである。一実施形態において、ONC-206の投与は、4日ごとである。一実施形態において、ONC-206の投与は、5日ごとである。一実施形態において、ONC-206の投与は、6日ごとである。一実施形態において、ONC-206の投与は、毎週である。
【0129】
投与順序が逆の場合、ONC-206の投与タイミングは、最初に投与された薬物のCmaxが経過した後であり得る。いくつかの実施形態において、ONC-206の投与は、最初に投与された薬物の大部分又は実質的に全てが身体から排除された後、又は最初に投与された薬物の毒性効果が解消された後、又は解消期の後であり得る。
【0130】
いくつかの実施形態において、治療方法は、薬物動態プロファイリングを使用して、対象におけるONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物のレベルを監視することを更に含む。いくつかのそのような実施形態において、薬物動態プロファイリングを使用して、対象におけるONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝物のレベルを監視することは、薬物動態プロファイルを構築するのに好適な時点で、対象から得られた少なくとも2つの試料中のONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝物の濃度を使用して、対象のONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝物の薬物動態プロファイルを構築することを含む。薬物動態プロファイリングを使用して、対象におけるONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物のレベルを監視することを含む方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料は、検査室での定量化の前に、ポイントオブケアデバイス若しくはポイントオブユースデバイス上又は少なくとも2つの試料の保存に好適なマトリックス上でのサンプリング若しくはセルフサンプリングによって、ポイントオブケア若しくはポイントオブユースで対象から採取される。治療方法のいくつかの実施形態において、ポイントオブケアデバイス又はポイントオブユースデバイスの各々は、ONC-206、その薬学的に許容される塩、又は代謝産物を定量化することができる。対象におけるONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝物のレベルを監視することを含む方法のいくつかの実施形態において、1つ以上の試料は、ポイントオブケアデバイス若しくはポイントオブユースデバイスでの分析のために、又は検査室による分析の前に保存するために、生検デバイスによって、ポイントオブケア若しくはポイントオブユースで対象から採取される。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、3~8時間の時間をおいた後に行われる。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、3~24時間の時間をおいた後に行われる。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、8~24時間の時間をおいた後に行われる。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、2日の時間をおいた後に行われる。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、3日の時間をおいた後に行われる。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、4日の時間をおいた後に行われる。方法のいくつかの実施形態において、生検は、対象へのONC-206、その薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の投与後、1~7日の時間をおいた後に行われる。
【0131】
治療方法のいくつかの実施形態において、薬物動態プロファイルは、治療されている対象に対するONC-206又はその薬学的に許容される塩の投薬を導くのに適した薬物動態パラメータを含む。治療方法のいくつかの実施形態において、対象への投与後の対象の血液(全血、血漿、又は血清)中の第1の治療剤の最大濃度(maximum concentration、「Cmax」)は、週1回などの、1日用量レジメン以外の治療期間にわたって、約10ng/mL~約4000ng/mLの範囲である。いくつかの実施形態において、Cmaxは、週1回などの、1日用量レジメン以外の治療期間にわたって、4000ng/mL未満かつ10ng/mL超である。
【0132】
いくつかの実施形態において、対象への投与後の対象の血液(全血、血漿、又は血清)中の第1の治療剤の最大濃度(「Cmax」)は、約10ng/mL~、約20ng/mL~、約30ng/mL~、約40ng/mL~、約50ng/mL~、約60ng/mL~、約70ng/mL~、約80ng/mL~、約90ng/mL~、約100ng/mL~、約110ng/mL~、約120ng/mL~、約130ng/mL~、約140ng/mL~、約150ng/mL~、約160ng/mL~、約170ng/mL~、約180ng/mL~、約190ng/mL~、約200ng/mL~、約210ng/mL~、約220ng/mL~、約230ng/mL~、約240ng/mL~、約250ng/mL~、約260ng/mL~、約270ng/mL~、約280ng/mL~、約290ng/mL~、約300ng/mL~、約310ng/mL~、約320ng/mL~、約330ng/mL~、約340ng/mL~、約350ng/mL~、約360ng/mL~、約370ng/mL~、約380ng/mL~、約390ng/mL~、約400ng/mL~、約410ng/mL~、約420ng/mL~、約430ng/mL~、約440ng/mL~、約450ng/mL~、約460ng/mL~、約470ng/mL~、約480ng/mL~、約490ng/mL~、約500ng/mL~、約510ng/mL~、約520ng/mL~、約530ng/mL~、約540ng/mL~、約550ng/mL~、約560ng/mL~、約570ng/mL~、約580ng/mL~、約590ng/mL~、約600ng/mL~、約610ng/mL~、約620ng/mL~、約630ng/mL~、約640ng/mL~、約650ng/mL~、約660ng/mL~、約670ng/mL~、約680ng/mL~、約690ng/mL~、約700ng/mL~、約710ng/mL~、約720ng/mL~、約730ng/mL~、約740ng/mL~、約750ng/mL~、約760ng/mL~、約770ng/mL~、約780ng/mL~、約790ng/mL~、約800ng/mL~、約810ng/mL~、約820ng/mL~、約830ng/mL~、約840ng/mL~、約850ng/mL~、約860ng/mL~、約870ng/mL~、約880ng/mL~、約890ng/mL~、約900ng/mL~、約910ng/mL~、約920ng/mL~、約930ng/mL~、約940ng/mL~、約950ng/mL~、約960ng/mL~、約970ng/mL~、約980ng/mL~、約990ng/mL~、約1000ng/mL~、約1010ng/mL~、約1020ng/mL~、約1030ng/mL~、約1040ng/mL~、約1050ng/mL~、約1060ng/mL~、約1070ng/mL~、約1080ng/mL~、約1090ng/mL~、約1100ng/mL~、約1110ng/mL~、約1120ng/mL~、約1130ng/mL~、約1140ng/mL~、約1150ng/mL~、約1160ng/mL~、約1170ng/mL~、約1180ng/mL~、約1190ng/mL~、約1200ng/mL~、約1210ng/mL~、約1220ng/mL~、約1230ng/mL~、約1240ng/mL~、約1250ng/mL~、約1260ng/mL~、約1270ng/mL~、約1280ng/mL~、約1290ng/mL~、約1300ng/mL~、約1310ng/mL~、約1320ng/mL~、約1330ng/mL~、約1340ng/mL~、約1350ng/mL~、約1360ng/mL~、約1370ng/mL~、約1380ng/mL~、約1390ng/mL~、約1400ng/mL~、約1410ng/mL~、約1420ng/mL~、約1430ng/mL~、約1440ng/mL~、約1450ng/mL~、約1460ng/mL~、約1470ng/mL~、約1480ng/mL~、約1490ng/mL~、約1500ng/mL~、約1510ng/mL~、約1520ng/mL~、約1530ng/mL~、約1540ng/mL~、約1550ng/mL~、約1560ng/mL~、約1570ng/mL~、約1580ng/mL~、約1590ng/mL~、約1600ng/mL~、約1610ng/mL~、約1620ng/mL~、約1630ng/mL~、約1640ng/mL~、約1650ng/mL~、約1660ng/mL~、約1670ng/mL~、約1680ng/mL~、約1690ng/mL~、約1700ng/mL~、約1710ng/mL~、約1720ng/mL~、約1730ng/mL~、約1740ng/mL~、約1750ng/mL~、約1760ng/mL~、約1770ng/mL~、約1780ng/mL~、約1790ng/mL~、約1800ng/mL~、約1810ng/mL~、約1820ng/mL~、約1830ng/mL~、約1840ng/mL~、約1850ng/mL~、約1860ng/mL~、約1870ng/mL~、約1880ng/mL~、約1890ng/mL~、約1900ng/mL~、約1910ng/mL~、約1920ng/mL~、約1930ng/mL~、約1940ng/mL~、約1950ng/mL~、約1960ng/mL~、約1970ng/mL~、約1980ng/mL~、約1990ng/mL~、約2000ng/mL~、約2010ng/mL~、約2020ng/mL~、約2030ng/mL~、約2040ng/mL~、約2050ng/mL~、約2060ng/mL~、約2070ng/mL~、約2080ng/mL~、約2090ng/mL~、約2100ng/mL~、約2110ng/mL~、約2120ng/mL~、約2130ng/mL~、約2140ng/mL~、約2150ng/mL~、約2160ng/mL~、約2170ng/mL~、約2180ng/mL~、約2190ng/mL~、約2200ng/mL~、約2210ng/mL~、約2220ng/mL~、約2230ng/mL~、約2240ng/mL~、約2250ng/mL~、約2260ng/mL~、約2270ng/mL~、約2280ng/mL~、約2290ng/mL~、約2300ng/mL~、約2310ng/mL~、約2320ng/mL~、約2330ng/mL~、約2340ng/mL~、約2350ng/mL~、約2360ng/mL~、約2370ng/mL~、約2380ng/mL~、約2390ng/mL~、約2400ng/mL~、約2410ng/mL~、約2420ng/mL~、約2430ng/mL~、約2440ng/mL~、約2450ng/mL~、約2460ng/mL~、約2470ng/mL~、約2480ng/mL~、約2490ng/mL~、約2500ng/mL~、約2510ng/mL~、約2520ng/mL~、約2530ng/mL~、約2540ng/mL~、約2550ng/mL~、約2560ng/mL~、約2570ng/mL~、約2580ng/mL~、約2590ng/mL~、約2600ng/mL~、約2610ng/mL~、約2620ng/mL~、約2630ng/mL~、約2640ng/mL~、約2650ng/mL~、約2660ng/mL~、約2670ng/mL~、約2680ng/mL~、約2690ng/mL~、約2700ng/mL~、約2710ng/mL~、約2720ng/mL~、約2730ng/mL~、約2740ng/mL~、約2750ng/mL~、約2760ng/mL~、約2770ng/mL~、約2780ng/mL~、約2790ng/mL~、約2800ng/mL~、約2810ng/mL~、約2820ng/mL~、約2830ng/mL~、約2840ng/mL~、約2850ng/mL~、約2860ng/mL~、約2870ng/mL~、約2880ng/mL~、約2890ng/mL~、約2900ng/mL~、約2910ng/mL~、約2920ng/mL~、約2930ng/mL~、約2940ng/mL~、約2950ng/mL~、約2960ng/mL~、約2970ng/mL~、約2980ng/mL~、約2990ng/mL~、約3000ng/mL~、約3010ng/mL~、約3020ng/mL~、約3030ng/mL~、約3040ng/mL~、約3050ng/mL~、約3060ng/mL~、約3070ng/mL~、約3080ng/mL~、約3090ng/mL~、約3100ng/mL~、約3110ng/mL~、約3120ng/mL~、約3130ng/mL~、約3140ng/mL~、約3150ng/mL~、約3160ng/mL~、約3170ng/mL~、約3180ng/mL~、約3190ng/mL~、約3200ng/mL~、約3210ng/mL~、約3220ng/mL~、約3230ng/mL~、約3240ng/mL~、約3250ng/mL~、約3260ng/mL~、約3270ng/mL~、約3280ng/mL~、約3290ng/mL~、約3300ng/mL~、約3310ng/mL~、約3320ng/mL~、約3330ng/mL~、約3340ng/mL~、約3350ng/mL~、約3360ng/mL~、約3370ng/mL~、約3380ng/mL~、約3390ng/mL~、約3400ng/mL~、約3410ng/mL~、約3420ng/mL~、約3430ng/mL~、約3440ng/mL~、約3450ng/mL~、約3460ng/mL~、約3470ng/mL~、約3480ng/mL~、約3490ng/mL~、約3500ng/mL~、約3510ng/mL~、約3520ng/mL~、約3530ng/mL~、約3540ng/mL~、約3550ng/mL~、約3560ng/mL~、約3570ng/mL~、約3580ng/mL~、約3590ng/mL~、約3600ng/mL~、約3610ng/mL~、約3620ng/mL~、約3630ng/mL~、約3640ng/mL~、約3650ng/mL~、約3660ng/mL~、約3670ng/mL~、約3680ng/mL~、約3690ng/mL~、約3700ng/mL~、約3710ng/mL~、約3720ng/mL~、約3730ng/mL~、約3740ng/mL~、約3750ng/mL~、約3760ng/mL~、約3770ng/mL~、約3780ng/mL~、約3790ng/mL~、約3800ng/mL~、約3810ng/mL~、約3820ng/mL~、約3830ng/mL~、約3840ng/mL~、約3850ng/mL~、約3860ng/mL~、約3870ng/mL,約3880ng/mL~、約3890ng/mL~、約3900ng/mL~、約3910ng/mL~、約3920ng/mL~、約3930ng/mL~、約3940ng/mL~、約3950ng/mL~、約3960ng/mL~、約3970ng/mL~、約3980ng/mL~、約3990ng/mL、及び約4000ng/mL~を含む、約10ng/mL~約4000ng/dlのCmaxである。
【0133】
方法のいくつかの実施形態において、薬物の投与後の時間に対する、薬物の投与後の対象の血液(全血、血漿、又は血清)中の薬物の濃度のプロットの曲線下面積(「AUC」)として測定される、経時的な総薬物曝露量は、約10ng時/ml~約20000ng時/mlの範囲である。いくつかの実施形態において、AUCは、20000ng時/ml未満、19000ng時/ml、18000ng時/ml、17000ng時/ml、16000ng時/ml、15000ng時/ml、14000ng時/ml、13000ng時/ml、12000ng時/ml、11000ng時/ml、10000ng時/ml、9000ng時/ml、8000ng時/ml、7000ng時/ml、6000ng時/ml、5000ng時/ml、4000ng時/ml、3000ng時/ml、2000ng時/ml、1000ng時/ml、900ng時/ml、800ng時/ml、700ng時/ml、600ng時/ml、500ng時/ml、400ng時/ml、300ng時/ml、200ng時/ml、100ng時/ml、90ng時/ml、80ng時/ml、70ng時/ml、60ng時/ml、50ng時/ml、40ng時/ml、30ng時/ml、20ng時/ml、及び10ng時/mlである。
【0134】
別の態様において、本開示は、疾患状態を治療するための治療方法又は組成物の使用を提供し、かかる治療を必要とする対象に、第1の治療剤と第2の治療剤との組み合わせを投与することを含み、本方法は、
(i)ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤を対象に投与することと、
(ii)薬物動態プロファイリングを使用して、対象におけるONC-206、又はその薬学的に許容される塩、又はその代謝物のレベルを監視することと、
(iii)対象における第1の治療剤のレベルを条件として、第2の治療剤を投与することと、を含む。本方法のいくつかの実施形態において、監視ステップは、薬物動態プロファイルを構築するのに好適な時点で、対象から得られた少なくとも2つの試料中のONC-206、又はその薬学的に許容される塩、又はその代謝物の濃度を使用して、対象のONC-206、又はその薬学的に許容される塩、又はその代謝物の薬物動態プロファイルを構築することを含む。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料は、検査室によるONC-206、又はその薬学的に許容される塩、又は代謝物の定量化の前に、ポイントオブケアデバイス若しくはポイントオブユースデバイス上又は少なくとも2つの試料の保存に好適なマトリックス上でのサンプリング若しくはセルフサンプリングによって、ポイントオブケア若しくはポイントオブユースで採取される。本方法のいくつかの実施形態において、各ポイントオブケアデバイス又はポイントオブユースデバイスは、ONC-206、又はその薬学的に許容される塩、又は代謝物を定量化することができる。本方法のいくつかの実施形態において、薬物動態プロファイルは、対象のONC-206又はその薬学的に許容される塩の投薬を導くのに好適な薬物動態パラメータを含む。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料は、2~12個の試料を含む。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料は、最大8時間、最大24時間、最大48時間、又は最大72時間の期間にわたって採取される。本方法のいくつかの実施形態において、薬物動態パラメータには、AUC、AUCinf、Tmax、Cmax、閾値を超える時間、定常状態濃度、吸収率、クリアランス率、分布率、終末相T1/2、又は生理学的モデルに基づくコンパートメントPK分析を含む非コンパートメント薬物動態(PK)分析若しくはコンパートメントPK分析から得られたパラメータからなる群から選択される少なくとも1つのパラメータが含まれる。本方法のいくつかの実施形態において、治療方法は、対象の薬物動態プロファイルを含むレポートを生成することを更に含む。本方法のいくつかの実施形態において、レポートは、対象の薬物動態プロファイルに基づく投薬に関する推奨を含む。本方法のいくつかの実施形態において、ONC-206又はその薬学的に許容される塩の用量の減少は、1つ以上の薬物動態パラメータに基づいて毒性のリスクを低減することが示される。本方法のいくつかの実施形態において、ONC-206又はその薬学的に許容される塩の投与量の減少は、閾値を超える時間に基づいて示され、閾値は、それを超えると毒性が生じる薬物濃度、又はAUC、AUCinf、平均滞留時間(MRT)、薬物動態プロファイルを定義する指数関数、定常状態での分布容積(Vss)、終末相での分布容積(Vz)、若しくは薬物動態プロファイルを適切に説明するための薬物動態変数の群の組み合わせのうちの1つ以上である。本方法のいくつかの実施形態において、ONC-206又はその薬学的に許容される塩の用量調整は、1つ以上の薬物動態パラメータに基づいて有効性を増加させることが示される。本方法のいくつかの実施形態において、ONC-206又はその薬学的に許容される塩の用量の増加は、AUC、AUCinf、MRT、薬物動態プロファイルを定義する指数関数、定常状態の分布容積(Vss)、終末相での分布容積(Vz)、又は薬物動態プロファイルを適切に説明するための薬物動態変数の群の組み合わせのうちの1つ以上に基づいて示される。本方法のいくつかの実施形態において、ONC-206又はその薬学的に許容される塩の用量は、所望の標的値の5%~25%以内に調整される。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料の各々は、ONC-206、又はその薬学的に許容される塩、又はその代謝産物の濃度を決定するためのポイントオブケアデバイス又はポイントオブユースデバイスに適用され、ポイントオブケアデバイス又はポイントオブユースデバイスは、少なくとも2つの試料のうちの1つ以上をラテラルフローストリップに適用することによって、試料中の薬物の一部がラテラルフローストリップの成分と結合し、その結果、適用された試料中の薬物の濃度に比例する検出可能なシグナルが生成されるような、構造及び組成を有するラテラルフローストリップを含む。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料は、検査室による定量の前に、少なくとも2つの試料の保存に好適なマトリックスに適用される。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料は、乾燥血液スポットとして保存される。本方法のいくつかの実施形態において、薬物濃度は、ELISA、LC MS MS、LC UV、又はLCMSによって測定される。本方法のいくつかの実施形態において、薬物動態パラメータは、定常状態濃度、吸収率、及び終末相T1/2のうちの少なくとも1つを含む。本方法のいくつかの実施形態において、少なくとも2つの試料のうちの少なくとも1つは、全血である。
【0135】
V.マルチモーダル治療方法
【0136】
一態様において、本開示は、かかる治療を必要とする対象へのONC-206又はその薬学的に許容される塩の投与が、他の治療様式の投与によって補充されるマルチモーダル治療方法を対象とする。一実施形態において、本開示のマルチモーダル治療方法は、対象に、放射線療法と併せて、又は放射線療法が有効ではなかったと判定された後に、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することを含む。一実施形態において、本開示のマルチモーダル治療方法は、対象に、放射線療法と併せて、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することを含み、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物と放射線療法とは、任意の順序で同時に又は順次投与される。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、対象に、放射線療法と併せて、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を順次投与することを含む。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、かかる治療を必要とする対象に、放射線療法と同時に、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することを含む。一実施形態において、本開示のマルチモーダル治療方法は、がんの治療のために使用される。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、かかる治療を必要とするがん対象に、ONC-206又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することと、がん細胞を放射線ビームで照射することと、を含む。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、原体放射線療法(CRT)の技術を使用して、がん対象に処方された線量体積ヒストグラム(DVH)を送達する。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、強度変調放射線療法(IMRT)の技術を使用して、がん細胞に放射線を送達する。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、治療中に対象における腫瘍の動きを補償する技術を使用する(例えば、患者の呼吸に伴って動く胸部腫瘍に放射線の線量を投与しなければならない)。一実施形態において、マルチモーダル治療方法は、4次元コンピュータ断層撮影(4D CT)走査技術を使用して、送達される照射野を調整し、呼吸サイクルにわたる腫瘍の動きを補償する。
【0137】
分画、IMRT(強度変調放射線療法)、ガンマナイフ、プロトン療法及び近接照射療法を含む任意の好適なタイプの放射線を、本開示のマルチモーダル治療方法とともに使用することができる。放射線療法とONC-206又はその薬学的に許容される塩とを使用して、膠芽腫などの脳腫瘍、又は肺がん、神経内分泌腫瘍、若しくは子宮内膜がんから脳に転移した疾患を治療することができる。本開示のマルチモーダル治療方法を使用して、肺がん、膵臓がん、直腸がん、乳がん、肉腫、前立腺がん、婦人科悪性腫瘍、及びリンパ腫を治療することができる。ガンマナイフは、脳転移を治療するために頻繁に使用される。一実施形態において、本開示のマルチモーダル治療方法は、がんを治療するためのプロトン療法の使用を含み、がんが、近くの正常組織への毒性を最小限に抑えることが非常に重要である、脳腫瘍、前立腺がん、及び重要な臓器に近接する任意の腫瘍を含む。
【0138】
一実施形態において、本開示のマルチモーダル治療方法は、ONC-206又はその薬学的に許容される塩の治療に起因する毒性に追加することなく、微小残存病変を排除する。一実施形態において、本開示のマルチモーダル治療方法は、治療を受けている対象における予後を改善し、かつ/又は病状若しくは状態に関連する有害な副作用を低減する。
【0139】
VI.ONC-206及び関連化合物の誘導体及び類似体並びに塩
一態様において、本開示は、ONC-206の類似体及び関連塩、並びにそれらを作製するプロセスを提供する。当業者は、本方法及び薬学的組成物に関連する原理及び概念を含む、ONC-206及びその塩と併せて上記の同じ一般原理及び概念が、ONC-206及びその塩の誘導体及び類似体並びに塩にも等しく適用されることを理解するであろう。
【0140】
一実施形態において、ONC-206に関連する化合物は、化合物(10)の構造を有する:
【0141】
【化2】
【0142】
式中、R及びRは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、及び複素環ラジカルを表す。別の実施形態において、ONC-206に関連する化合物は、化合物(10)の構造を有し、式中、R及びRは、独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジルピペラジン、及びC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、式中、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、及びC1-4ベンジルピペラジンは、任意選択的に、C1-4アルキル、ヒドロキシル、又はハロで置換される。更に別の実施形態において、ONC-206に関連する化合物は、化合物(10)の構造を有し、式中、R及びRは、独立して、H、CH、CHPh、CH-((2-Cl)-Ph)、CH-(2-チエニル)、CHCHPh、CHCH(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH-(2,4-ジF-Ph)、CH-((2-CH)-Ph)、CHCHOHPh、及び(CHCO-4F-Phからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、RがCHPhを表す場合、Rは、CH-((2-CH)-Ph)を表さない。
【0143】
スキーム1及び2に示されるように、化合物(10)は、メチル1-R-4-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレート(6)から始まるか、又は化合物(12)を化合物(6)と反応させることによって合成することができる。
【0144】
【化3】
【0145】
スキーム1は、化合物(6)から始まる化合物(10)の合成を示す。一実施形態において、スキーム3に示されるように、化合物(6)を、アンモニアとの反応によって4-アミノ-3-ピリジンカルボン酸エステルメチルエステル(7)(又はメチル4-アミノ-1-R-1,2,5,6-テトラヒドロ-3-ピリジンカルボキシレート)に変換した。一実施形態において、化合物(7)(又は4-アミノ-3-ピリジンカルボン酸エステルメチルエステル(7))を、2-(メチルスルファニル)-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール(8)で処理して、化合物(9)を作製し、RXをアルキル化した場合、Rは、上で定義されたとおりであり、Xは、ハロゲン又は等価の脱離基であり、R置換基に対して異なる値の化合物(10)を生成した。
【0146】
【化4】
【0147】
スキーム2は、化合物(6)及び化合物(12)から始まる化合物(10)の合成を示す。一実施形態において、スキーム4に示されるように、化合物(12)は、化合物(8)から調製される。一実施形態において、化合物(12)を化合物(6)で処理して、R置換基に対して異なる値を有する化合物(10)を生成した。
【0148】
【化5】
【0149】
スキーム3は、化合物(11)から始まる化合物(10)の合成を示す。一実施形態において、スキーム5に示されるように、環位置7のN原子に窒素保護基(P)を有する化合物(11)を最初に脱保護し、次いで、RXでアキル化し、式中、Rは、上で定義されたとおりであり、Xは、ハロゲン又は等価の離脱基であり、R置換基に対して異なる値を有する化合物(10)を生成した。いくつかの実施形態において、化合物(10)は、塩(例えば、二TFA塩又は二塩酸塩)として調製することができる。いくつかの実施形態において、化合物(10)は、二塩酸塩として調製され得る。
【0150】
【表2】
【実施例
【0151】
以下に提供される説明及び特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。以下の実施例は、開示される実施形態を例示することを意図しており、それに対する限定として解釈されるべきではない。以下に記載される化合物以外の追加の化合物は、上に記載の以下の反応スキーム又はその適切な変形又は修正を使用して調製され得る。
【0152】
実施例1.2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリンヒドロヨージドの合成
【0153】
乾燥ジオキサン(2.0mL)中の2-メチルチオ-2-イミダゾリンヒドロヨージド(244mg、1.00mMol)の撹拌溶液に、2-クロロベンジルアミン(141mg、1.0mMol)を添加した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、70Cで90分間撹拌した。溶液を室温に冷却し、焼結漏斗で濾過し、冷ジオキサン(2mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。白色固体の化合物4・HI(R=2-クロロベンジル)を得(242mg、72%)、更に精製することなく使用した。
【0154】
実施例2.2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリンの合成
【0155】
水(3mL)中の2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリンヒドロヨージド(242mg、0.72mMol)の撹拌溶液に、1.0Nの水酸化ナトリウム(2mL)を、7℃で添加した。反応混合物を、アルゴン下で、7℃で30分間撹拌した。その後、塩化メチレン(5mL)を添加し、混合物を、更に5分間撹拌した。反応混合物を、塩化メチレン(2×2.5mL)で抽出し、有機層を、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。得られた遊離塩基(150mg、100%)を、粘性液体として得、更に精製することなく、次の反応で使用した。MS(ESI) 210(M+H)。
【0156】
実施例3.メチル-1-ベンジル4-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレート(化合物(6))の合成。
【0157】
酢酸エチル(50mL)中の撹拌したメチル-1-ベンジル4-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレート塩酸塩(5.7g、20mMol)に、トリエチルアミン(6mL)を、7℃で添加した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、7℃で30分間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、水(50mL)で洗浄した。有機層を、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粘性油として得られた遊離塩基残基(5、R=ベンジル)は、更に精製することなく、次の反応で使用した。MS(ESI) 248(M+H)。
【0158】
実施例4.ONC202(化合物(14))の合成
【0159】
1-ブタノール(2mL)中の2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリン(150mg,0.72mMol)、メチル1-ベンジル4-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレート(5,R=ベンジル)(195mg,0.79mMol)の溶液に、PPTS(10mg)を添加し、混合物を、室温で48時間撹拌した。その後、反応混合物を、125℃~130℃で2時間還流した。溶媒を真空下で除去し、酢酸エチル(10mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×10mL)及び水(10mL)で洗浄した。有機層を、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗遊離塩基を、RP HPLC(10%-40%アセトニトリル/水)によって精製して、ONC902のTFA塩を白色固体(228mg、収率50%)として得た。MS(ESI) 407(M+H)。
【0160】
異なるベンジルアミンから始めて、同じプロセスを使用して、様々な類似体(例えば、ONC203、204、205、及び206)を調製した。
【0161】
製造プロセス及びプロセス制御の説明
【0162】
ONC206の化学合成及びその二塩酸塩への変換(ONC206・2HCl)は、スキーム1に示されるプロセスに従って達成された。
【0163】
この経路では、ピペリドンエステル(Cpd2・HCl)を、Cpd2(遊離塩基)に変換し、ベンジルイミダゾリン(Cpd10)と縮合させて、ONC206遊離塩基を得た。ONC206遊離塩基を、二塩酸塩に変換し、最終生成物ONC206・2HClを、エタノールから結晶化した。段階的な手順を、表3に要約し、主要な機器を表4に列挙し、続いて、プロセスの説明を行う。
【0164】
【化6】
【0165】
ステップ、手順の説明
【0166】
1.撹拌したNaHCO水溶液に、化合物2・HClを少量ずつ充填する。
2.n-ブタノールを、上記混合物に添加する。30分間撹拌する。
3.n-ブタノール相を分離し、MgSOで乾燥させる。
4.機械的撹拌器、ディーン・スタークトラップ、冷却器、熱電対、及びN入口を備えた三口フラスコに、化合物10、(ピリジニウムp-トルエンスルホネート)PPTS及びn-ブタノール中の上記化合物2の溶液を充填する。
5.混合物を加熱して還流する。
6.HPLCによる生成物のピーク面積が経時的に一定のままである場合、反応を停止する。
7.混合物を水で洗浄する。
8.有機相をメチルtert-ブチルエーテル(MTBE)で希釈する。
9.合わせた有機相を水で洗浄する。
10.有機相を洗浄したフラスコに移す。
11.ジオキサン中の4NのHClをMTBEで2NのHCl溶液に希釈する。
12.2H HCl溶液を有機相に添加し、HClの添加で表面に固体が析出しなくなるまで続ける。
13.混合物を還流で2時間加熱する。ディーン・スタークトラップで水を分離する。
14.室温に冷却した後、固体を濾過する。
15.n-ブタノールとMTBEの1:2の混合物で固体を洗浄する。
16.真空下で固体を乾燥させる。
17.乾燥した固体をフラスコに充填し、続いて、エタノールを充填する。
18.全ての固体が溶解するまで混合物を加熱し、濾過する。
19.混合物を冷却し、固体を濾別する。
20.固体をエタノールで洗浄する。
21.一定の重量に達するまで、真空下で固体を乾燥させる。
【0167】
【表3】
【0168】
ONC206・2HClの合成に関連する機器。
【0169】
製造プロセスの簡単な説明
【0170】
50L反応器中、撹拌したNaHCO水溶液に、8400mLの蒸留水中のNaHCO(859g、10.2mol)を充填し、ベンジルピペリジノンエステル塩酸塩(化合物2塩酸塩(2743g、9.667mol、1.70当量))を少量ずつ添加した。次いで、n-ブタノール(8400mL)を混合物に添加した。混合物を、30分間撹拌し、分液漏斗に移した。有機相を分離し、1000g超で2時間撹拌することによって乾燥させた。MgSOを濾別し、1000mLのn-ブタノールで洗浄し、機械的撹拌器、N2入口、熱電対、冷却器、及びディーン・スタークトラップを備えた22L反応器に移した。イミダゾリン化合物10(1200g、0.5685mol、1.00当量)及びPPTS(71.5g、0.237mol、4.2mol%)を、反応器に添加し、一晩撹拌した。混合物を、加熱還流し、HPLCによる生成物のピーク面積が経時的に一定になるまで還流した。この条件を満たし、混合物を4時間後に室温に冷却した。
【0171】
混合物を、底部バルブを備えた50L反応器に移し、8400mLの水で洗浄した。有機相をMTBE(16800mL)で希釈し、水(2×8400mL)で洗浄し、機械的撹拌器、N2入口、熱電対、冷却器、及びディーン・スタークトラップを備えた50L反応器に移した。HCl(ジオキサン中2N、3128mL)を、等量のMBTE(3128mL)で希釈し、HCl(5600mL)を添加して、表面に固体が沈殿しなくなるまで、ジオキサン-MTBE中の1NのHClの溶液を添加した。混合物を、60~65℃で2時間加熱還流し、水をディーン・スタークトラップで分離した。室温に冷却した後、テーブルトップセラミックフィルターを使用して固体を濾別し、n-ブタノール:MTBE(1:2、7200mL)で洗浄した。固体を、55℃で4時間、次いで、室温で60時間、真空オーブン内の乾燥トレイで乾燥させて、2305g(収率84%)の粗生成物を黄色固体として得た。
【0172】
機械的撹拌器、窒素入口、熱電対、及び冷却器を備えた22L反応器に、粗固体(2300g)を添加し、続いて、エタノール(11500mL)を添加した。混合物を、完全に溶解するまで加熱し(67℃)、熱い溶液を濾過した。溶液を、撹拌しながら一晩室温にゆっくりと冷却し、次いで、15℃に1時間冷却した。固体を濾過し、エタノール(3×1400mL)で洗浄し、乾燥トレイに移し、一定の重量に達するまで、真空オーブン内で75℃で乾燥させた。1492gのONC206・2HClを、65%の収率でオフホワイト固体として得た。
【0173】
実施例5.ONC206の合成
【0174】
2Lの丸底フラスコ中の撹拌した800mLの飽和NaHCOに、化合物(3)(239.7g、0.845mol、1.6当量)を少量ずつ添加した。n-ブタノール(500mL)を、得られた混合物に添加し、混合物を30分間撹拌し、次いで、分離漏斗に移した。化合物(4)を含有する有機相を分離し、機械的撹拌器、N入口、熱電対、冷却器、及びディーン・スタークトラップを備えた2L三口丸底フラスコに移した。化合物(5)(100g、0.528mol、1当量)及びピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTS)(6.63gm、0.026mol、5mol%)を、フラスコの内容物に添加した。得られた混合物を、6時間加熱還流した。必要に応じて、反応混合物中の水をディーン・スタークトラップに分離した。灌流温度を93℃から118℃に上昇させた。反応の進行をHPLCによって監視した。反応時間に伴うHPLC上のONC-206のピーク面積が一定のままであった場合、反応を停止した。
【0175】
実施例6.ONC206の二塩の合成
【0176】
ONC-206を単離せずに、実施例8からの反応混合物を500mLの水で洗浄し、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)(800mL)で希釈した。有機相を、水(500mL×2)で洗浄し、機械的撹拌器、N2入口、熱電対、冷却器、及びディーン・スタークトラップを備えた3L三口丸底フラスコに移した。反応混合物を撹拌しながら、ジオキサン-MTBE溶液中の1NのHCl(ジオキサン中4NのHCl:300mL、1.2mol、2.27当量;MTBE:1200mL)を、HClの添加時に反応混合物から固体が沈殿しなくなるまで滴加した。反応混合物を、60~65℃で2時間加熱還流した。必要に応じて、ディーン・スタークトラップに水を分離した。室温に冷却した後、固体沈殿物を焼結ガラス漏斗を通して濾過し、それぞれn-ブタノール-MTBE(1:2、600mL)及びMTBE(600mL)で洗浄した。固体を、真空オーブン中で、65℃で一晩(16時間)乾燥させて、200gの黄色固体を得た。
【0177】
機械的撹拌器、N2入口、熱電対、及び冷却器を備えた2Lの三口丸底フラスコに、上記固体(200g)を添加し、続いて、エタノール(1000mL)を添加した。混合物を、78℃で2時間加熱還流した。室温に冷却した後、固体を、焼結ガラス漏斗を通して濾過し、エタノール(200mL×3)で洗浄した。残留溶媒が仕様を満たすまで、湿った固体を、真空オーブン中で、85℃で3日間乾燥させた。120gの化合物(2)を白色固体として、49%の収率、99.7%のHPLC純度で得た。
【0178】
生物学的実施例
【0179】
ONC-206は、経口で生体利用可能であり、血液脳関門を貫通し、いくつかの前臨床がんモデルにおいて毒性のない抗がん有効性を示し、myc過剰発現CNS腫瘍において顕著な有効性を有する。
【0180】
経口ONC206(NCT04541082)のファースト・イン・ヒューマン、オープンラベル、用量漸増、及び食物効果の第I相試験を実施する。基準には、患者が18歳以上であり、再発性の原発性CNS腫瘍と診断されていることが含まれる。対象となる疾患には、再発性膠芽腫、WHOグレード2及び3の浸潤性膠細胞腫瘍、DMG H3K27M、上衣腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、及び他の稀な原発性CNS腫瘍が含まれる。用量漸増は、最初は週1回の投与で、標準的な3+3設計に従う。最大許容用量(「MTD」)が確立された後、食物効果コホートは、バランスのとれた単回投与2アーム2期間クロスオーバー設計で登録される。一次評価項目は、該当する場合、最初の28日サイクル中に用量制限毒性(「DLT」)を決定することである。二次評価項目には、RANO基準による客観的奏効率、全生存期間及び無増悪生存期間、並びに疾患制御率が含まれる。有効性との前臨床相関に基づく探索的バイオマーカー分析には、DRD2、DRD2二量体、ClpP、DRD5、c-myc、及びn-mycの発現が含まれる。
【0181】
ONC206は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)ドーパミン受容体D2(DRD2)及びD3(DRD3)に拮抗する小分子である。標的エンゲージメントの下流で、ONC206は、腫瘍細胞におけるISRの活性化、生存促進性Akt及びERKシグナル伝達の不活性化、並びにDR5/TRAIL経路の誘導を引き起こす(例えば、Ishida et al.,2018及びWagner et al.,2017を参照されたく、これらの各々は、かかる教示に関して参照により組み込まれる)。
【0182】
ヒト腫瘍異種移植マウスモデルにおける研究は、週1回の投薬が抗腫瘍効果をもたらすことを明らかにした。したがって、ONC206の機序及び動態は、ONC206が低頻度の投薬スケジュールで有効性を発揮できることを示唆している。ONC206は、いくつかの前臨床がんモデルにおいて抗腫瘍有効性を実証しており、ヒトがん細胞において細胞死を誘導する用量では、正常なヒト線維芽細胞の細胞生存率に有意な影響を与えない(例えば、Ishida et al.,2018及びWagner et al.,2017を参照されたく、これらの各々は、かかる教示に関して参照により組み込まれる)。
【0183】
ONC206の前臨床安全性プロファイルは、非GLP及びGLP試験で実証されている。試験した最高用量では、薬物は、GLP試験において経口投与による最大耐容用量を達成しなかった。経口ONC206によるGLP試験は、ONC206の最高用量に関連する有害事象を明らかにしたが、これらは軽度かつ可逆的であった。ラット及びイヌの両方で観察された所見は、体重及び/又は体重増加の減少であった(食物摂取量に影響はなかった)。これらの結果は、Sprague-Dawleyラットでは50mg/kg、Beagleイヌでは16.7mg/kgのNOAELを支持する。ヒト開始用量は、NOAELに基づいて計算され、これは、成人での用量漸増治験における50mgの開始用量にほぼ等しい。
【0184】
初期の非臨床安全性プロファイル及びその溶解性、安定性及びインビボ活性に基づいて、臨床試験における投与経路として、ONC206の経口投与を選択した。前臨床試験は、ONC206がインタクトの血液脳関門を通過し、脳内でマイクロモル濃度を達成し、神経芽腫、褐色細胞腫、ユーイング肉腫、高悪性度神経膠腫、胆管がん、及び髄芽腫などのDRD2を過剰発現する腫瘍型で有効性を示すことを示唆している。これらの観察は、複数の進行性固形腫瘍に対する潜在的な治療としてのONC206の開発を支持するものである。
【0185】
ONC206は、抗がん性小分子のイミプリドンクラスのメンバーであり、これは、固有の三複素環コア化学構造を共有し、GPCRを標的とする。ONC206は、インビトロで広域スペクトル活性を有することが示されており、臨床調査を正当化する腫瘍異種移植マウスモデルにおいて活性を有することが見出されている。この薬物はまた、動物において良好な非臨床安全性及び治療的PKプロファイルを有する。ONC206の有効性及び安全性は、ISRの活性化及びDR5/TRAIL経路の誘導をもたらし、インビトロ及びインビボで抗腫瘍有効性をもたらすDRD2の拮抗作用を伴うその作用機序に関連している。
【0186】
ONC206の初期安全性プロファイルは、観察された抗がん活性と比較して良好である。経口ONC206によるGLP試験は、ONC206の最高用量に関連する有害事象を明らかにしたが、これらは軽度かつ可逆的であった。ラット及びイヌの両方で観察された所見は、体重及び/又は体重増加の減少であった(食物摂取量に影響はなかった)。ONC206の有効性は、インビトロ及びインビボで実証されている。更に、ONC206は、経口バイオアベイラビリティ、前臨床安全性、高い安定性、水溶性、及び血液脳関門の浸透を含む魅力的なプロファイルを有する。
【0187】
ONC206は、これまでヒトで試験されていない。初期のONC206臨床開発プログラムは、再発性及び稀な原発性中枢神経系腫瘍を有する成人に対する経口投与治療としてのこの化合物の安全性及び潜在的な臨床活性を評価する。経口投与は、経口投与を伴う前臨床モデルにおけるそのバイオアベイラビリティ及び抗がん活性に基づいて、臨床試験における意図された投与経路として選択された。
【0188】
組成物
【0189】
一態様において、ONC206は、原薬として提供され得る。一実施形態において、原薬は、単回用量の琥珀色のガラス瓶中で提供されてもよく、ONC206を、小児用飲料又は他の味付けされた溶媒系及びピューレ(例えば、リンゴソース又は他のフルーツピューレ)を含む水又は他の水性溶媒又は溶媒系に溶解させることを可能にする。原薬の溶解、ラベリング、及び投薬の詳細な手順は、試験プロトコル又は治験薬マニュアルに記載されている。
【0190】
一態様において、ONC-206は、医薬品として提供され得る。一実施形態において、医薬品は、経口投与用に意図された活性成分ONC206二塩酸塩を充填したヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセルで構成されてもよい。一実施形態において、医薬品は、微結晶性セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムのうちの1つ以上を含むカプセルとして提供され得る。
【0191】
以下に反映されるように、ファースト・イン・ヒューマン臨床試験の予想される開始用量は、成人用量50mgである。
【0192】
【表4】
【0193】
本明細書に記載されるように、1カプセル当たりの量は、遊離塩基に基づいて等価量を反映する。ONC-206二塩酸塩の量は、原薬バッチの塩分、効力、及び含水量に基づいて調整することができる。
【0194】
保存条件:カプセルは、室温(15~30℃)で元の密閉容器に保存することができる。現在の安定性データに基づいて、室温(25℃/60%相対湿度)が薬剤の保存に使用される。現時点では、この製品の有効期間は確立されていない。ただし、代表的な臨床試験バッチは安定に置かれるであろう。仕様外のバッチは使用から削除される。
【0195】
包装:製品は、複数回用量の容器に保存することができる。カプセルは、高密度ポリエチレン(HDPE)白色不透明ボトルに包装され、誘導シールで密閉され、白色リブ付きSecuRx(登録商標)ポリプロピレン(PPE)キャップでキャップされる。カプセルは、室温(15~30℃)で元の密閉容器に保存される。
【0196】
非臨床試験
【0197】
非臨床薬理学
【0198】
概要
【0199】
ONC206は、インビトロで広域スペクトルの抗がん活性を有することが示されており、ヒトがんの異種移植マウスモデルにおいて抗腫瘍活性を有することが見出されている(Prabhu et al.,2017、Wagner et al.,2017、各々、かかる教示に関して参照により本明細書に組み込まれる)。この分子の有効性及び安全性は、ISRの活性化及びDR5/TRAIL経路の誘導をもたらし、インビトロ及びインビボで抗腫瘍有効性をもたらす腫瘍特異的アポトーシスを引き起こすDRD2の拮抗作用を伴うその作用機序に関連している(Prabhu et al.,2017、Wagner et al.,2017、各々、かかる教示に関して参照により本明細書に組み込まれる)。この治療メカニズムは、正常なヒト線維芽細胞(例えば、ヒト線維芽細胞)に細胞毒性を付与しない(Allen et al.,2015。かかる教示に関して参照により本明細書に組み込まれる)。これは、有効なナノモル濃度の用量で正常なヒト線維芽細胞においてONC206で検証されている。Sprague-Dawleyラット及びBeagleイヌの研究における薬物動態分析は、ONC206のマイクロモル濃度の血漿中濃度を明らかにした。ONC206は、有効性を評価するために>50匹のマウスに安全に投与されている。50mg/kg(60kgのヒトでは、約250mg)の週1回の投与で、ONC206は、胆管がん異種移植片腫瘍増殖の強力な阻害を示した。C57/B6マウスにおける単回経口用量は、有効用量の5倍である300mg/kgのMTDを明らかにした。最大125mg/kgのONC206のC57/B6マウスへの毎週の投与は、十分に許容された。加えて、単回用量及び反復用量の非GLP安全性試験は、ラット及びイヌにおいて実施されており、これにより、治療閾値と一致する許容用量レベルが特定された。
【0200】
Sprague-Dawleyラット及びBeagleイヌにおけるGLP毒性及び安全性の薬理試験を実施した。これには、肺、機能観察総合評価(CNS)、及び心血管読み取り値が含まれ、ONC201の安全性プロファイルと一致するONC206の安全性プロファイルが明らかにされた。ラット及びイヌにおけるNOAELは、試験した最高用量レベルであり、標準的なアロメトリックスケーリング及び60kgの体重に基づいた成人用量漸増臨床試験については、ヒト等価開始用量が50mg(1/10NOAEL)になった。開始用量は、用量漸増中に登録された患者の最小の治療量以下の曝露をもたらすことが期待される。ONC206は、二塩酸塩として生成され、IND申請における全ての用量は、遊離塩基用量を表すように水分及び塩分の含有量について補正されている。
【0201】
図1は、50及び125mg/kgの単回強制経口投与用量(PO)後の、Sprague-DawleyラットにおけるONC206の例示的な薬物動態プロファイルを示す。10000ng/mlは、約20μMを表す。
【0202】
図2は、50mg/kg(PO)でのONC206のラット生体内分布試験を示す。ONC206投与後の血漿中及び組織中濃度が経時的に示されている。
【0203】
ONC206は、ラットにおける経口投与時に治療的PKプロファイルを示し、約6時間の終末相半減期を有するマイクロモル濃度範囲(4~20μM)のCmaxを達成した(図1)。ラット生体内分布試験は、血漿中濃度と比較して、目的の標的組織において5~10倍高いONC206濃度(副腎(10倍)、胆管(6倍)、脳(5倍)、及び骨髄(6倍)を含む)を明らかにした(図2)。これは、ONC206が、そのナノモル濃度のGI50をはるかに超える、ラットにおける全身濃度及び標的組織濃度を安全に達成することができることを示す。
【0204】
作用機序
【0205】
ONC206は、独自の三複素環コア化学構造を共有し(Wagner et al.,2014、かかる教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる)、選択的にGPCRを標的化する、抗がん小分子のイミプリドンクラスのメンバーである(Prabhu et al.,2017)。GPCRは、腫瘍学ではあまり活用されていない治療標的のスーパーファミリーを表し、腫瘍学に関して臨床的に検証されたいくつかのシグナル伝達経路(ISR及びRasシグナル伝達を含む)を制御する(図3)(Lappano and Maggiolini,2011、各々、かかる教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる)。イミプリドンは、ONC201(Allen et al.,2013)、DRD2/3アンタゴニスト(Madhukar et al.,2017、かかる教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる)の発見に続いて作製された。これは、数人の患者がRANO応答を達成した高悪性度神経膠腫(Arrillaga-Romany et al.,2017)、及び数人の患者が既往の対照と比較して長期のPFSを経験した子宮内膜がん(Allen et al.,2016、Stein et al.,2017、各々、かかる教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる)などの進行がんにおいて、励みになるPK及びPDの安全性を示した。
【0206】
ONC206は、ISR及びDR5/TRAIL経路の下流作用を引き起こし、腫瘍特異的アポトーシスをもたらすDRD2/3の選択的アンタゴニストであり、インビトロ及びインビボでその抗腫瘍有効性が実証されている(Prabhu et al.,2017、Wagner et al.,2017、各々、かかる教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる)。
【0207】
図3は、ONC206の作用機序を示す。ONC206は、細胞表面でDRD2に拮抗し、ATF4/CHOP誘導を伴うISRの活性化、並びにDR5及びTRAIL遺伝子発現の上方制御をもたらして、アポトーシス性腫瘍細胞死を誘導する。
【0208】
がん及び正常細胞への影響
【0209】
ONC206は、インビトロ及びインビボで多数のヒトがん細胞株を含むいくつかの前臨床がんモデルにおいて、神経腫瘍学及び神経内分泌腫瘍において最も顕著な有効性を有する抗腫瘍有効性を実証した。その作用機序と一致して、ONC206のナノモル濃度のインビトロ有効性は、神経芽腫、髄芽腫、胆管がん、褐色細胞腫細胞、ユーイング肉腫、及び神経膠腫幹細胞を含む神経内分泌腫瘍及び神経膠腫において観察された。ONC206は、多数の前臨床固形腫瘍にわたって広域スペクトル活性を示すが、その有効性は、正常細胞において有害作用を引き起こさないように見える用量で、顕著である(表4)。
【0210】
【表5】
【0211】
インビトロ単剤
【0212】
ONC206は、最も応答性が高いように出現する神経系腫瘍を有する>1,000種類のヒトがん細胞株のパネルで試験したほとんどの固形腫瘍型にわたって、インビトロで広範囲の抗がん有効性を示した(図4及び図5)。その作用機序と一致して、ONC206のナノモル濃度のインビトロ有効性は、神経芽腫、髄芽腫、胆管がん、褐色細胞腫細胞、ユーイング肉腫、及び神経膠腫幹細胞を含む神経内分泌腫瘍及び神経膠腫において観察された。
【0213】
図4~7に示されるように、ONC206は、ヒトがん細胞株におけるインビトロ有効性について試験されている。
【0214】
図4は、平均化され腫瘍型によって整理された、ONC206(72h)に対する>1000種類のGenomics of Drug Sensitivity in Cancer(GDSC)ヒトがん細胞株のインビトロ感受性を示す。結果は、各腫瘍型の全ての細胞株間の用量応答細胞生存率曲線における平均曲線下面積(average area under the curve、AUC)として定量化されたONC206応答の完全性として示される。エラーバーは、平均値の標準誤差を表す。図5は、GDSCスクリーニングにおけるユーイング肉腫、神経芽細胞腫、及び髄芽腫の細胞株のパネルにおける、72時間のONC206(0.078~20μM)処置による平均GI50を示す。図6及び7は、MC-IXC神経芽細胞腫及びPC12褐色細胞腫の細胞におけるONC206の代表的な用量応答曲線(n=2)を示す。
【0215】
図8は、ヒト神経膠腫幹細胞におけるONC206のインビトロ有効性を示す。患者由来神経膠腫幹細胞(左)(GI50<100nM)及びバルク腫瘍細胞(右)(GI50 100~500nM)におけるONC206の細胞生存率用量応答曲線(Jung et al.,2018)。
【0216】
インビボ単剤
【0217】
非臨床マウスモデルデータは、体重減少を伴わない胆管がんの皮下異種移植片(図7)において、50mg/kgのONC206の毎週の経口投与による腫瘍増殖の阻害を明らかにした。ONC206の約5時間の半減期及び毎週の投薬によるその延長された活性を考慮すると、薬物動態は、ONC206の有効性に直接関連しているようには見えない。PKとPDとの間の無関連性は、ONC201(同じくDRD2を標的化するONC206の親化合物)でも観察されている。これらの観察に基づいて、毎週の投薬は、ONC206のファースト・イン・ヒューマン試験で使用される。
【0218】
図9は、体重減少を伴わない、週1回、50mg/kgでのONC206のインビボ抗腫瘍有効性を示す。(A)無胸腺ヌードマウスにおけるHuCCT1異種移植片の腫瘍体積、及び(B)週1回、50mg/kgのONC206(PO)及びビヒクルによる連続処置後の関連する体重(n=6)(*p<0.05)。
【0219】
非臨床毒性学
【0220】
ONC206の全ての用量及び濃度は遊離塩基として提示され、二塩酸塩及び含水量について補正されている。
【0221】
非GLP安全性試験
【0222】
単回用量及び反復用量の非GLP安全性試験は、マウス、ラット、及びイヌにおいて実施されており、これにより、治療閾値と一致する許容用量レベルが特定された。これらの試験では、臨床観察、体重、食物摂取、及び犠牲時の肉眼的所見を記録した。
【0223】
マウス反復投与毒性学
【0224】
実験的にナイーブな雌C57/Bl6マウス(6~8週齢)を使用して、反復用量経口非GLP毒性試験を実施した。動物に、強制経口投与を介して投薬した。動物に、週に1回(1日目、8日目、及び15日目)、週に3回(1日目、3日目、5日目、8日目、10日目、12日目、及び15日目)、又は毎日のいずれかで15日間投与した。125mg/kgのONC206(>2倍の有効用量、ヒトでは625mgに相当)を毎日投与すると、1週間後、安楽死を促す有意な体重減少をもたらした。125mg/kgのONC206を週3回投与すると、許容される体重減少が生じたが、同じ用量で週1回投与した場合は観察されなかった。PKのための採血は、毎日の群では7日目の1時間後、他の2群では15日目の1時間後に行った。観察された濃度は、週1回、週3回、及び毎日の投薬群で、それぞれ6.5、10.9、及び5μMであった。
【0225】
Sprague-Dawleyラット単回投与毒性学
【0226】
Sprague-DawleyラットにおけるONC206の単回用量経口非GLP毒性試験では、10匹の実験的にナイーブなラット(雄5匹及び雌5匹)を使用し、以下の表に示される処置群に割り当てた。試験群に、用量漸増試験設計を使用して、選択された用量レベルでのONC206の単回経口用量を連続して投与した。
【0227】
【表6】
【0228】
被験試料処置動物において、試験全体通して死亡は観察されなかった。動物は、102.2、122.6、及び184mg/kgで臨床徴候を示した。61.3mg/kg又は81.8mg/kgでは、臨床徴候は認められなかった。
【0229】
8日目の終末剖検では、61.3、81.8、102.2、122.6、又は184mg/kgで、ONC206で処置した動物のいずれにおいても、可視病変は見られなかった。この試験の結果に基づいて、ラットに経口投与した場合のONC206のNOAELは、102.2mg/kg以下であり、最大耐容用量は、122.6mg/kg以下であると決定された。
【0230】
PBSを非GLPラット単回投与試験におけるONC206のビヒクルとして使用した。61.3、122.6、及び184mg/kgの用量レベルは、少量(非常に微量)の透明な粒子/繊維を有する透明な液体であった。81.8mg/kg及び102.2mg/kgの用量レベルは、透明な無色の液体であった。この試験後、水への溶解度がPBSよりも優れていたため、その後の全ての試験では、注射用に滅菌水を使用した。
【0231】
結論
【0232】
強制経口投与によるSprague-DawleyラットへのONC206の単回投与後のNOAELが102.2mg/kg以下であると決定された。
【0233】
Sprague-Dawleyラット反復投与毒性学
【0234】
反復用量経口非GLP毒性試験もまた、以下の表6に示される処置群に割り当てられた実験的にナイーブなSprague-Dawleyラットを使用して実施した。
【0235】
【表7】
【0236】
動物に、強制経口投与を介して投薬した。動物に、週1回、28日間(1日目、8日目、15日目、22日目、28日目)投薬した。
【0237】
雄及び雌のSprague-Dawleyラットは、早期死亡率/罹患率がなく、臨床徴候もないことによって証明されるように、強制経口投与によって投与した場合、6mg/kgのONC206の週間用量が許容された(29日目に1匹の雄で見られた立毛を除く)。しかし、試験の過程で食物摂取量及び体重の全体的な減少が観察された(食物摂取量は主に雄で減少し、体重は主に雌で減少する)。いくつかの血液学的及び血清化学的値は、正常な歴史的限界を超えていた(雄及び雌では血糖が増加し、ヘモグロビン及びヘマトクリットが減少した)。29日目の動物の肉眼的剖検は、可視病変を示さなかった。膵腺房細胞における酵素原顆粒の数の減少は、6mg/kgで、雄2匹中0匹、雌2匹中0匹で観察された(第5群)。この変化の強度は、通常、中程度であった。
【0238】
雄及び雌のSprague-Dawleyラットは、早期の死亡率/罹患率によって証明されるように、強制経口投与によって投与した場合、25及び50mg/kgのONC206の週間用量は許容されたが、異常な歩行、活動の低下、立毛、及び筋緊張の低下などの臨床的観察が認められた(主に雌において;雄は、29日目に1匹の雄が活動の低下、異常な歩行、及び立毛を呈するまで、試験全体を通して正常に見えた)、試験期間中の食物摂取量及び体重の全体的な低下が観察され(主に雌において)、血液学的及び血清化学的値は、正常な歴史的限界を超えていた(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、単球の割合が全て減少し、雄において血糖が増加した;ヘモグロビン、ヘマトクリットが減少し、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、トリグリセリド、並びに血糖が増加した)。29日目の動物の肉眼的剖検は、可視病変を示さなかった。29日目の時点で、顕微鏡分析で評価した組織について、被験試料関連の観察には、25及び50mg/kgのONC206雌動物における膵腺房細胞における酵素原顆粒の減少が含まれた。この所見は有害ではないように見えた。
【0239】
雄及び雌のSprague-Dawleyラットは、13日目に1匹の雌の早期死亡によって証明されるように、強制経口投与によって投与した場合、60mg/kgのONC206の週間用量は許容されなかった(しかし、動物は1~12日目から正常に見えた)。この動物の剖検により、暗色の肺、先端が暗色の脾臓、まだらに青白い領域を有し先端が暗色の肝臓、暗色の腎臓、空気で膨張した胃及び十二指腸が明らかになった。第6群(動物2686)の単一の早期に死亡した雌については、胃、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、結腸、直腸、腎臓、肝臓、脾臓、腸間膜リンパ節、及び骨髄(胸骨)を含む複数の臓器の広範囲の自溶があった。自溶の程度から、これらの臓器の顕微鏡評価は不可能であった。肝臓、脾臓、及び腎臓の暗色の領域、並びに空気で膨張した胃及び十二指腸を含むこの動物の肉眼的所見は、自溶/死後の変化に起因した。試験施設によって記録された暗色の肺の残りの肉眼的観察は、微視的には、死期の変化である鬱血と相関していた。この動物の死亡原因は特定できなかった。
【0240】
雄及び雌のSprague-Dawleyラットは、12日目に1匹の雌の早期死亡及び12日目に1匹の雌の瀕死の犠牲によって証明されるように、強制経口投与によって投与した場合、75mg/kgのONC206の週間用量は許容されなかった。瀕死の犠牲になった雌の血液検査値(血漿量が不十分であったため、血清化学の分析ができなかった)は、正常な歴史的限界を超えていた(血小板、リンパ球の割合、網状赤血球の数及び割合の減少、並びに好中球数の増加)。これらの2匹の動物について、剖検で可視病変は認められなかった。2匹の群4の雌動物(75mg/kg ONC206)の罹患率/死亡率は、肝臓における肝細胞の単細胞壊死、骨髄細胞の減少、及び腺房細胞の単細胞壊死、並びに/又は膵臓の腺房細胞における酵素原顆粒数の減少の、被験試料関連の微視的所見と関連していた。群4の雌動物1868では、脾臓(動脈周囲リンパ鞘)及び腸間膜リンパ節(皮質/傍皮質)でリンパ球数の減少が認められた。これらの群4の雌動物における単細胞肝細胞壊死の形態は、アポトーシスを示唆し、主に中間帯~門脈周囲分布で生じた。同様に、観察された膵腺房細胞の単細胞壊死は、アポトーシスを示唆していた。骨髄を含む細胞の減少は、赤血球系及び骨髄細胞系の両方の細胞の減少を伴っているように見えたが、巨核球は維持されているように見えた。
【0241】
雄及び雌のSprague-Dawleyラットは、11日目に1匹の雌及び13日目に1匹の雌の死亡率、異常な歩行及び姿勢などの多くの臨床観察、活動の低下、立毛、軽度の周回、薄い被毛、筋緊張の低下(主に雌)、試験期間中の食物摂取量及び体重の全体的な減少、並びに雄における正常な歴史的限界を超えた血液学的及び血清化学的値(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリットの全ての減少、血中尿素窒素の増加)によって証明されるように、強制経口投与によって投与した場合、100mg/kgのONC206の週間用量は許容されなかった。29日目まで生存した動物の肉眼的剖検は、可視病変を示さなかった。11日目に死亡した雌の肉眼的剖検では、可視病変は認められず、13日目に死亡した雌の肉眼的剖検では、肺及び肝臓の全ての葉全体に暗色の領域が認められた。2匹の群2の雌動物(100mg/kg ONC206)の罹患率/死亡率は、肝臓における肝細胞の単細胞壊死、骨髄細胞の減少、及び腺房細胞の単細胞壊死、並びに/又は膵臓の腺房細胞における酵素原顆粒数の減少の被験試料関連微視的所見と関連していた。
【0242】
結論:
【0243】
強制経口投与によるSprague-DawleyラットへのONC206の反復用量投与後のNOAELは報告されなかった。6mg/kgでは、顕著な臨床徴候は観察されなかった。25mg/kgでは、異常な歩行、活動の低下、立毛、及び筋緊張の低下などの臨床観察が認められた。50mg/kgでは、100mg/kg用量群と比較した場合、臨床徴候の持続性が低く、持続期間が短く、死亡は観察されなかった。60、75、及び100mg/kgでは、死亡及び臨床観察に関連した。
【0244】
Beagleイヌ単回投与毒性学
【0245】
単回用量経口非GLPピラミッド毒性試験を、以下の表7に示される処置群に割り当てられた2匹の実験的にナイーブなBeagleイヌ(雄1匹及び雌1匹)を使用して、beagleイヌで実施した。各経口用量について、20mL/kgの用量体積を利用した。
【0246】
【表8】
【0247】
1日目に、2匹のナイーブなイヌ(雄1匹及び雌1匹)に、12.5mg/kgのONC206(初回用量)を強制経口投与によって投与した。約7日間のウォッシュアウト期間の後、8日目に、同じ2匹のイヌに、25mg/kg(用量#2)のONC206を投与した。15日目に、両方のイヌに、19mg/kg(用量#3)のONC206を投与した。22日目に、両方のイヌに、12.5mg/kgの最終用量(用量#4)を投与した。試験中に早期の死亡又は終了はなかった。12.5mg/kgの初回用量後、1~5日目に臨床所見はなかった。しかし、6日目に雌で少量の軟便が観察され、一方、雄は正常に見えた。7日目までに、両方の動物は正常に見え、8日目(用量#2の前)まで正常に見え続けた。25mg/kgの用量#2の後、臨床所見があった。投与後1時間では、両方の動物は正常に見えたが、投与後2時間の予定外の観察時点で、雄では、食物粒子を含む中量の嘔吐が観察され、雌では、少量の唾液分泌及び中量の軟便を有することが観察された。また、投与から約6時間後に予定外の観察を行い、雌は、中量の唾液分泌量を有し、雄は、食物粒子を含む中量の透明な黄色の嘔吐及び少量の粘液性の軟便を有することが観察された。投与後約10時間で、雄では、中量の黄色、緑色、粘液性の水様便及び少量の粘液性の軟便の予定外の観察が認められた。9日目までに、雄は正常に見えたが、雌は軟便を示した。10日目に、両方の動物は正常に見えた。11日目には、雌は正常に見え続け、雄は少量の軟便を示した。12~14日目は、両方の動物は正常に見えた。15日目に、用量#3の前、雄は正常に見えたが、雌は中量の軟便を有することが観察された。15日目に、19mg/kgの用量漸減(用量#3)後、投与後1~2時間で、雄は少量の唾液分泌を有し、雌は中量の唾液分泌を有した。また、投与後約6時間で予定外の観察を行い、雌は少量の粘液性の軟便を有し、雄は中量の粘液性の軟便を有することが観察された。16日目までに、両方の動物は正常に見え、それらは22日目(用量#4の前)まで正常に見え続けた。12.5mg/kgの投与4後の臨床観察は認められなかったが、全ての動物は、投与後1~2時間から29日目まで正常に見えた。結論として、被験試料ONC206は、beagleイヌに19又は25mg/kgの強制投与を介して経口投与した場合、毒性効果を引き起こした。投与後の臨床徴候、体重の変化、食物摂取量に基づいて、NOAELが12.5mg/kg以下であると決定された。
【0248】
結論:
【0249】
強制経口投与によるBeagleイヌへのONC206の単回投与後のNOAELが12.5mg/kg以下であると確認された。
【0250】
【表9】
【0251】
雄及び雌のBeagleイヌは、早期の死亡率/罹患率、臨床徴候、比較的安定した食物摂取量(各投与後に減少が観察されたが、次の投与前に改善が見られた)、及び比較的安定した体重によって証明されるように、強制経口投与によって投与した場合、8.3及び12.5mg/kgのONC206の週間用量が許容された。血液学及び血清化学値は、比較的歴史的限界内であった(群1の雌においてアラニンアミノトランスフェラーゼの増加が観察された)。29日目の群1及び群2の全ての動物の肉眼的剖検では、顕著な所見は認められなかった。
【0252】
強制経口投与によって投与した場合、16.7及び20mg/kgのONC206の週間用量を投与された雄及び雌のBeagleイヌは、被験試料並びに低用量群が許容されなかった。早期の死亡率/罹患率は観察されなかった。これら2つの最高用量レベルで認められた被験試料関連効果には、投薬後の時折の嘔吐及び唾液分泌が含まれた。臨床徴候は短時間作用性であり、非投薬日には観察されなかった。投与後、2つの最高用量レベルでより食物摂取量の低下が観察されたが、すぐに解消された。この低い食物摂取量は、より低い用量の動物の開始体重及び終了体重と比較した場合、最高用量群の動物の全体的な最終体重の低下に間接的に寄与した。一部の血液学的及び血清化学的値は、正常な歴史的限界を超えていた(群3の雌ではアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼが増加し、群4の雌ではアラニンアミノトランスフェラーゼが増加し、群3の雌では総ビリルビンが増加した)。29日目の群3及び群4の全ての動物の肉眼的剖検では、顕著な所見は認められなかった。
【0253】
被験試料関連の微視的観察はなかった。3匹のイヌにおいて、肺胞及び気管支領域の軽度の慢性局所炎症が存在した。所見は、投薬溶液のわずかな誤嚥に起因し、ONC206の直接的な影響ではないと考えられた。被験試料関連の病理学的所見はなかった。
【0254】
結論:
【0255】
強制経口投与によるBeagleイヌへのONC206の反復投与後のNOAELは報告されなかった。8.3及び12.5mg/kgでは、顕著な所見はなかった。16.7及び20mg/kgでは、食物摂取量の減少及び体重の減少が観察された。投与後、時折、嘔吐及び唾液分泌が観察された。
【0256】
【表10】
【0257】
表に示されている用量レベル及び濃度は、実際のAPI(遊離塩基)を表す。また、対象となる10匹の動物/性別/群を、23日目に安楽死させた。対象となる5匹の動物/性別/群は、1週間の回復期間、未処置で試験に留まり、29日目に安楽死させた。
【0258】
雄及び雌のSprague-Dawleyラットは、0、5、25、又は50mg/kgで、週1回、3週間にわたって強制経口投与によって投与した場合、ONC206が許容された。
【0259】
臨床徴候及び機能観察バッテリーの評価では、処置関連の徴候は認められなかった。試験眼科医による有意な眼病変は認められなかった。
【0260】
25及び50mg/kg群の動物は、22日目の投薬期の完了時に対照よりも体重が低かったが、群平均体重の差は最小限であり、回復期中に可逆的であることが実証された。
【0261】
処置に関連していないように見える群平均食物摂取量には散発的な差異があった。
【0262】
23日目の終末臨床病理学的評価では、相対単球(25mg/kg及び50mg/kg)、グルコース(25mg/kg及び50mg/kg)、ナトリウム(25mg/kg及び50mg/kg)、塩化物(25mg/kg及び50mg/kg)、及びアルカリホスファターゼ(50mg/kg)の増加を含む、処置に関連する血液学及び血清化学パラメータのわずかな増加があった。これらの所見は全て可逆的であった。
【0263】
23日目及び29日目の剖検では、被験試料関連毒性に起因する肉眼的組織観察又は臓器重量の差異は認められなかった。
【0264】
1回の予定外死亡は、50mg/kg群で生じた。雄動物は、最終用量後22日目に死亡したことが判明した。死因は特定できなかった。死亡率は、50mg/kgの処置群における合計48匹の全動物のうちの1匹に限定された。死亡率が低いこと、及び50mg/kg群のいずれの動物にも有害な被験試料関連毒性の証拠が認められなかったことを考慮して、死亡は自然発生的であると判断された。
【0265】
ONC206のNOAEL及びHNSTDは、>50mg/kgであった。
【0266】
結論:
【0267】
この試験の結果に基づいて、Sprague-Dawleyラットに5、25、及び50mg/kgの反復用量でONC206を経口投与した後のNOAEL及びHNSTDは、50mg/kgであると考えられる。
【0268】
【表11】
【0269】
表に示されている用量レベル及び濃度は、実際のAPI(遊離塩基)を表す。
【0270】
群1~4の3匹の動物/性別/群を、23日目に安楽死させた。
【0271】
群1~4の2匹の動物/性別/群は、6日間の回復期間、未処置で試験に留まり、29日目に安楽死させた。
【0272】
群5の3匹の動物/性別を、29日目に安楽死させた。
【0273】
1~4群(5/性別/群)の動物に、1日1回、1日目、8日目、15日目、及び22日目に、0、1.7、8.3、及び16.7mg/kg/日の用量レベルで強制経口投与を介して投与した。群5の動物(3/性別/群)を、適切なサイズの注射器、留置カテーテル、及び較正された注入ポンプを使用して、橈側皮静脈を介した静脈内注入(約30分)によって1回投与した。
【0274】
雄及び雌のbeagleイヌは、0、1.7、8.3、又は16.7mg/kgで、週1回、3週間(合計4回)にわたって強制経口投与によって投与した場合、ONC206が許容された。更に、雄イヌ及び雌イヌは、8.3mg/kgの静脈内注入(約30分)を介して単回用量として投与した場合、ONC206が許容された。ONC206に関連する軽微な影響は、回復期間中に可逆的であることが実証された。
【0275】
被験試料関連の臨床徴候は観察されなかった。投薬期及び回復期全体を通して、食物摂取量に影響はなかった。末期及び回復期の眼科検査では、顕著な眼病変は観察されなかった。
この試験中に評価した心電図に基づいて、心調律又はECG形態に毒性効果はなかった。
【0276】
体重増加に対する被験試料関連の影響があった。16.7mg/kgで投与された動物は、対照と比較して、体重増加が低かった。一部の雌動物は、3週間の投薬期にわたって累積的な体重減少を有し、開始体重と比較して、総体重減少が3~9%に及んだ。体重増加に対する影響は、1週間の回復期中に逆転するように見えた。比較的遅い体重減少速度及び可逆性の証拠を考慮すると、これらの所見は有害であるとはみなされなかった。
【0277】
臨床病理学的評価により、軽微な所見が明らかになった。これは、被験試料の影響に関連していた可能性があるが、明らかな毒性を示すものではなかった。8.3mg/kgで静脈内にONC206を投与された雌動物は、23日目に相対リンパ球がわずかに増加し、塩化物が減少した。これらの所見は、個々の動物の値と関連していた。これは、過去の対照データの範囲からほんのわずかに外れており、有害であるとはみなされなかった。血液凝固、赤血球形態、尿検査のパラメータにおいて被験試料の変化はなかった。
【0278】
ONC206関連の微視的な病理学的変化はなかった。
【0279】
ONC206のNOAEL及びHNSTDは、週1回、3週間にわたって強制経口投与によって投与された場合、16.7mg/kgである。ONC206のNOAELは、単回の静脈内注入(約30分)によって投与された場合、8.3mg/kgである。この用量及び経路を投与して、バイオアベイラビリティを決定した。
【0280】
結論
【0281】
この試験の結果に基づいて、Beagleイヌに1.7、8.3、及び16.7mg/kgの反復用量でONC206を経口投与した後のNOAEL及びHNSTDは、16.7mg/kg以上であると考えられる。
【0282】
薬物動態/毒物動態
【0283】
ラットでは、5、25、及び50mg/kg/日のONC206の強制経口投与後のONC206への曝露は、用量依存的であり、ほぼ用量に比例していた。ONC206への曝露は、強制経口投与後及び30分間の静脈内注入後の雌ラットにおいてわずかに大きかった。5、25、及び50mg/kg/日後の絶対経口バイオアベイラビリティは、それぞれ、25%~67%、51%~84%、及び68%~96%であった。経口Tmaxは、最初の測定時点(0.5時間)で観察され、これは、薬物が急速に吸収されたことを示唆する。ONC206の除去は、単回経口投与後及び静脈内投与後も同様であった。血漿中T1/2、eは、8つのプロファイル全てで2.0~6.1時間の範囲であった。クリアランスは、8つのプロファイルのうち7つで2.7~8.4L/hr/kgの範囲であった。分布体積は、8つのプロファイル全てで8.9~56.2L/kgの範囲であった。単回及び複数回の経口投与後、ONC206の吸収、曝露、及び排除に大きな違いは見られなかった。
【0284】
イヌにおいて、1.7、8.3、及び16.7mg/kg/日の強制経口投与後のONC206への曝露は、用量依存的であり、雄イヌ及び雌イヌの全ての用量レベルにわたって用量比例を超えていた。ONC206への曝露は、1日目の単回の強制経口投与による中用量投与後、及び22日目の中用量及び高用量レベルでの4回の毎週の経口投与後、雌イヌにおいてわずかに高かった。ONC206への曝露は、雄イヌ及び雌イヌへの30分間の静脈内注入後も同様であった。1.7、8.3、及び16.7mg/kg/日後の絶対経口バイオアベイラビリティは、それぞれ約5%、約23%、及び約52%であった。経口Tmaxは、最初の測定時点(0.5時間)で観察され、これは、薬物が急速に吸収されたことを示唆する。平均経口血漿中T1/2、e値は、0.7~7.1の範囲であった。経口クリアランスは中程度に変化し、平均Cl/f値は5.0~101L/hr/kgの範囲であった。平均経口分布容積は、25.2L/kg~259L/kgの範囲であった。単回及び複数回の経口投与後、ONC206の吸収、曝露、及び排除に実際の違いは見られなかった。
【0285】
安全性薬理試験
【0286】
呼吸器
【0287】
呼吸器試験は、GLP安全性ラット試験の構成要素として実施した。24匹の雄ラット(6匹/群)を、実験日の前に、ヘッドアウトプレチスモグラフチャンバで、各々、約15分間、2回訓練した。投薬日に、各動物を、そのプレチスモグラフチャンバに配置し、約5分間の安定化期間の後、5分間ベースライン値を得た。次いで、ラットをチャンバから取り出し、以下のスケジュールに従って、強制経口投与によって投与した:
【0288】
【表12】
【0289】
24匹の雄ラット(6匹/群)を、実験日の前に、ヘッドアウトプレチスモグラフチャンバで、各々、約15分間、2回訓練した。投薬日に、各動物を、そのプレチスモグラフチャンバに配置し、約5分間の安定化期間の後、5分間ベースライン値を得た。次いで、ラットをチャンバから取り出し、強制経口投与によって投与した。投薬後、各動物をその指定されたプレチスモグラフチャンバに戻し、被験試料/ビヒクルの用量投与の15分後(±3分)、1時間後、2時間後、及び4時間後(±5分)に呼吸パラメータを記録した。各読み取りを行う前に、動物をプレチスモグラフ内で少なくとも5分間安定化させた。DSI Dataquest Open ART(v.2.3)及びPONEMAH Physiology Platform(v.4.2.0)を使用して、以下のパラメータを取得し、記録し、解析した:
-呼吸数
-一回換気量
-分時換気量
【0290】
5、25、及び50mg/kgの用量でのONC206の経口投与は、意識のある雄ラットにおいて、ビヒクルと比較して、呼吸数、一回換気量、又は分時換気量に対して有意な影響を誘発しなかった。
【0291】
結論として、5、25、及び50mg/kgでの呼吸速度に対する有意な影響は観察されなかった。
【0292】
心血管
【0293】
心血管試験を、GLP安全性イヌ試験の構成要素として実施した。動物を、試験プロトコルに従って、及び性別によって、イヌを3~5匹の5つの群に無作為に割り当て、3週間にわたって週1回の強制経口投与(合計4回の用量)によって投与した。
【0294】
ECGは、処置開始前(ベースライン)、1日目の用量投与後、22日目の最終用量後、及び回復期の28日目に右側横臥位の全ての試験動物から取得した。全ての記録は、50mm/秒の紙送り速度で行った。記録は、四肢誘導I、II、III、aVR、aVL、aVF、及び2つの胸部誘導V1及びV2を使用して行った。各トレースについて、記録は、調律異常及び複合波の一般的な構成の変化について、委員会認定の心臓専門医によって視覚的に評価された。
【0295】
【表13】
【0296】
用量レベル及び濃度は、実際のAPIを表す。
【0297】
群1~4の3匹の動物/性別/群を、23日目に安楽死させた。
【0298】
群1~4の2匹の動物/性別/群は、6日間の回復期間、未処置で試験に留まり、29日目に安楽死させた。
【0299】
群5の3匹の動物/性別/群を、29日目に安楽死させた。
【0300】
1.7、8.3、及び16.7mg/kgの用量のONC206を3週間(合計4回の用量)にわたって週1回の強制経口投与、又は1日目の8.3mg/kgの静脈内注入による1回の投与は、この試験中に評価された心電図に基づいて、心調律又はECG形態に対する毒性効果を有しなかった。
【0301】
中枢神経系
【0302】
反復用量投与(GLP)後の機能観察バッテリー(CNS)試験をラットで行った。機能観察バッテリーを、処置開始前及び1日目、22日目、及び28日目に、群1~4(5匹の動物/性別/群)について行った。
【0303】
【表14】
【0304】
表に示されている用量レベル及び濃度は、実際のAPI(遊離塩基)を表す。
【0305】
対象となる10匹の動物/性別/群を、23日目に安楽死させた。対象となる5匹の動物/性別/群は、1週間の回復期間、未処置で試験に留まり、29日目に安楽死させた
【0306】
1日目、22日目、及び28日目の機能観察バッテリーの評価中に異常な観察は認められなかった。
【0307】
結論及び用量選択
【0308】
一般に、GLP毒性試験では、ONC206の毎週の最高用量に関連する有害事象は軽度であり、可逆的であった。ラット及びイヌの両方のGLP毒性試験で観察された唯一の所見は、食物摂取量に対して影響を及ぼさない体重減少及び/又は体重増加であった。ラットは、高用量群のラットの雄のCmaxを除いて、全ての用量及び性別で、イヌよりも高いAUC及びCmax濃度を有した。PKの差異にもかかわらず、観察は種間で一貫していた。非GLP試験では、GLP試験で試験した用量よりも高い用量で、死亡を含む臨床所見が観察された。この薬物の安全性プロファイル及び進行がん患者の意図された適応症を考慮すると、ONC206のベネフィット-リスクプロファイルは、提案されたファースト・イン・ヒューマン臨床試験における評価を正当化する。本発明者らは、提案された開始用量を計算するために、FDAの業界向けガイダンス:S9 Nonclinical Evaluation for Anticancer Pharmaceuticals(ICH,2010年3月)を利用した。開始用量は、ラット及びイヌにおけるGLP安全性試験からの最低NOAEL(有害事象が観察されないレベル)の10分の1としてアロメトリック的に変換された。GLP試験におけるSprague-DawleyラットへのONC206の3週間にわたる週1回の経口投与後のNOAELは、少なくとも50mg/kgである。Beagleイヌに週1回3週間にわたってONC206を経口投与した後のNOAELは、少なくとも16.7mg/kgである。以下の計算を使用した:50mg/kgラット*1/10*1/6.2標準変換係数=0.77mg/kg。60kgのヒト成人を仮定すると、これは、50mgに四捨五入された46.2mgの固定された開始用量をもたらすであろう。
【0309】
非臨床薬物動態及び代謝
【0310】
ヒトにおけるONC206の吸収、分布、代謝、及び排出は不明である。
【0311】
ONC206の薬物動態は、げっ歯類及びイヌにおいて試験されている。ラット及びイヌの両方が、前臨床有効性閾値に基づいて治療的PKを達成した。両方の種について、曝露は雌でわずかに大きかった。ラット及びイヌの両方は、用量依存的及びほぼ用量比例的な曝露を有した。試験した最高用量では、ラットは約96%及びイヌは約52%の絶対経口バイオアベイラビリティを有した。両方の種は、0.7~7.1時間の範囲の血漿終末相半減期を有する急速な吸収を有した。ラットは、ラット雄/高用量のCmaxを除いて、全ての用量及び性別でイヌよりも高いAUC及びCmax濃度を有した(表14)。
【0312】
【表15】
【0313】
ONC206又は任意の代謝産物との正式な代謝又は薬物-薬物相互作用試験は実施されていない。これらの試験は、この薬剤の開発の後半で実施される。
【0314】
ONC206への総曝露量は、非臨床試験では有効性と直接相関していないようである。この観察は、インビトロ又はインビボで低頻度の投薬で観察されたONC206の遅延及び持続的な活性と一致する。
【0315】
ONC206の血漿中半減期が比較的短いことを考えると、毎週の投薬スケジュールでのONC206による薬物蓄積の可能性は低い。
【0316】
ヒトにおける影響
【0317】
ONC206は、人道的使用設定で1人の患者に投与された。患者の経験を以下に説明する:
【0318】
患者UNMC-CUP-01は、2016年12月2日にグレードIV H3 K27M変異型びまん性正中神経膠腫と診断された39歳の白人男性であった。診断後まもなく、患者はテモゾロミド(75mg/m2/日、連続42日間)及び放射線(1日分当たり2Gyで合計60Gy)による治療を受けた。次いで、脳の磁気共鳴画像(MRI)で放射線学的進行が観察されるまで、5サイクルのアジュバントテモゾロミド(150~200mg/m2、毎日、28日サイクルごとに5日間連続)を投与した。次いで、患者は、6週間ごとに2サイクルの110mg/m2のロムスチンによる処置を開始した。更なる放射線学的進行を、ロムスチンの開始から少なくとも6週間後に脳MRIで観察した。ロムスチンによる治療後、患者は治験薬ONC201を約19ヶ月間投与された。2019年5月、患者は進行性疾患を有していることが観察され、2019年7月に放射線療法を再開した。2019年9月に行われたMRIでは、右視床のT2強度の増加が示されたが、右視床内包領域の造影増強は減少した。2019年10月17日、治療担当の治験責任医師は、人道的使用プロトコルを介して治験分子ONC206で患者を治療するためにFDAからの承認を受けた。2019年11月14日、毎週50mgの用量でONC206による治療を開始した。治療中、患者は断続的な混乱(グレード1)及び低リン酸血症(グレード2)の有害事象を経験し、いずれも治験責任医師によってONC206に関連している可能性があると考えられた。治験責任医師がONC206に関連しないと考えた他の全ての有害事象には、グレード1の事象(排尿障害、関節痛、不安、嚥下障害、及び吐き気)、グレード2の事象(うつ病、息切れ、筋力低下、尿失禁、及び発作)、並びにグレード3の事象(腎結石症)が含まれた。2019年12月27日、患者はONC206の最後の用量を服用した。2019年12月30日に試験を中止し、2020年1月8日に死亡した。死亡は、ONC206とは無関係であると考えられた。
【0319】
概要ガイダンス
【0320】
投与量及び投与
【0321】
ONC206治験薬製品は、経口投与を目的としたヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセルで調製される。医薬品には賦形剤は使用されていない。医薬品の各カプセルには、同等の50mgのONC206が含まれる。ONC206は、臨床試験プロトコルで指定されたパラメータに従って保存し、取り扱い、投与する必要がある。
【0322】
患者は、食物又は食事を採る2時間前、又は採った2時間後に、医師が指定した用量のONC206を服用する必要がある。ONC206の服用後に患者が嘔吐した場合、服用を再開するべきではない。投与予定日から3日以上経過している場合、投与不足分は補填されない。ONC206はグラス1杯の水とともに服用し、できるだけ短時間で摂取する必要がある。患者はカプセルを噛まずに丸ごと飲み込む必要がある。カプセルを潰したり空にしたりしないこと。治療の過程で嘔吐が発生した場合、次の予定された用量の前に患者の再投薬は許可されない。治療サイクル中の嘔吐の発生及び頻度は、有害事象として記録しなければならない。
【0323】
禁忌
【0324】
ONC206は、ONC206、その賦形剤、又は関連する化合物に対する既知の重度(グレード3又は4)の過敏反応を有する患者には禁忌である。
【0325】
イミプリドン、低分子ONC206は、バイトピックDRD2アンタゴニスト及びClpPアゴニストであり、強化された非競合効果、高い特異性、神経膠腫細胞に対するナノモル濃度の効力、DRD2ホモ二量体の破壊、及び血液脳関門浸透性を示す。
【0326】
3+3用量漸増及び食物影響試験設計を使用して、ファースト・イン・ヒューマン第I相試験を完了し、再発性及び稀な原発性CNS腫瘍におけるONC206の毎週の投与及びより頻繁な投与を評価する。
【0327】
用量レベル1及び用量レベル2は、DLTで完了した。
【0328】
第II相試験のMTDが確立される。応答率及び生存転帰を含む二次評価項目を決定する。
【0329】
DRD2、DRD2二量体、ClpP、DRD5、MYC、及びMYCNの発現を評価する相関エンドポイントを、試験中に評価する。
【0330】
ONC-206用量適正化分析
【0331】
ONC206についての個々及び平均薬物動態データを、週1回の用量レベルを完了した利用可能な患者試料から生成した。各用量レベルのサイクル1の1日目の投薬後72時間にわたる平均濃度-時間プロファイルを、がんの薬剤感受性ゲノミクス(GDSC)及び他のヒトがん細胞株生存試験(試験した1088の腫瘍株中813の細胞株は、ONC206処置に感受性であり、平均IC50が562nMであった)からの有効濃度、並びにDRD2及びClpP標的関与のためのIC50濃度に基づく標的閾値と重ね合わせた(図7)。脳を含む様々な組織へのONC206の高い分布(脳幹:血漿比2.4)のために、血漿中のONC206の総濃度を標的閾値との比較に使用した。上述のように、図9は、再発性中枢神経系腫瘍を有する成人患者における、週1回投薬レジメンにおけるONC-206の72時間にわたる平均血漿中onc206濃度-時間プロファイルを示す。
【0332】
標的閾値を上回るONC206のピーク血漿中濃度は、150mg及び200mgで達成されたが、50mg及び100mgの週間用量では達成されなかった。用量にわたって、ピーク濃度は、約1~2時間の中央値Tmaxで観察され、続いて、11.2~17.9時間の範囲の平均t1/2で線形排除された。
【0333】
これらのコホートの臨床安全性データは、ONC206が概して十分に許容されることを示した。これらのコホートに登録された10人の患者のうち、6人の患者が、治験責任医師の帰属により、ONC206とおそらく/多分関連すると考えられるグレード2又はグレード3の有害事象を経験した。有害事象は、用量制限毒性基準を満たしていない。
【0334】
薬物動態データに加えて、ヒト神経膠腫細胞における追加の非臨床インビトロウォッシュアウト実験を完了した。ヒト脳腫瘍細胞株を用いたこれらのインビトロ試験は、最適な有効性には、少なくとも72時間にわたる5~11,000ナノモル濃度のONC206への持続的な曝露が必要であることを示した(図8)。24時間のインキュベーション期間は、この細胞株では無効であった。36、48、及び60時間のインキュベーション期間は、72時間のインキュベーションで観察される最大応答の大幅な増加を伴う有効性の増分的改善を提供した。
【0335】
これらの非臨床データに基づいて、3日間連続して1日2回(BID)のONC206の血漿中濃度プロファイルを予測した(図9)。GDSC及び他のヒトがん細胞株生存試験からの有効濃度、並びにDRD2及びClpP関与の濃度を再び標的閾値として設定し、予測された平均ONC206濃度プロファイルに重ね合わせた。
【0336】
予測に基づいて、BID投与は蓄積をもたらさず、毎週の投薬後に観察されたCmaxと同様のCmaxを生成する。BID投薬はまた、毎週の投与で観察されたものよりも大きなAUClastを提供する。AUClastの増加は、投与回数に比例し、3日間連続してBID投与すると、毎週の投薬よりも約5.4倍大きいAUClastが生成される。推定濃度に基づいて、BID投薬は、週1回の投薬と比較して、標的閾値で持続的なONC206濃度をもたらし、非臨床がん細胞試験における持続的な有効濃度をよりよく模倣する。それでも、週1回の投薬で観察されるように、3日間連続した50mgのBID及び100mgのBID投薬レジメンは、目標閾値に達するONC206濃度を生成すると予測されない。3日間の>150mgのBIDによるONC206の投薬は、標的閾値を上回る持続的なONC206濃度を生成すると予測される。
【0337】
これらの予測を確認するために、週1回のレジメンによる継続的な漸増(コホートA)と並行して、コホート(コホートB)でONC206を試験して、3日間連続したONC206のBID投薬を検討することが計画されている。別々の患者が各コホートに登録される。BID投薬レジメンの安全性を確保するために、連続3日間の50mgのONC206(BID)を最初に探索することが計画されている。この用量レジメンは、300mgのONC206の総週間用量をもたらし、これまでに試験で観察された最高のAUClast(200mgで5270hr*ng/mL)よりも低い予測AUClastを有する。
【0338】
かかる背景教示に関する、参照により本明細書に組み込まれる参考文献:
Allen,J.E.,Crowder,R.,and El-Deiry,W.S.(2015).First-In-Class Small Molecule ONC201 Induces DR5 and Cell Death in Tumor but Not Normal Cells to Provide a Wide Therapeutic Index as an Anti-Cancer Agent.PLoS One 10,e0143082.
Allen,J.E.,Kline,C.L.,Prabhu,V.V.,Wagner,J.,Ishizawa,J.,Madhukar,N.,Lev,A.,Baumeister,M.,Zhou,L.,Lulla,A.,et al.(2016).Discovery and clinical introduction of first-in-class imipridone ONC201.Oncotarget.
Allen,J.E.,Krigsfeld,G.,Mayes,P.A.,Patel,L.,Dicker,D.T.,Patel,A.S.,Dolloff,N.G.,Messaris,E.,Scata,K.A.,Wang,W.,et al.(2013).Dual inactivation of Akt and ERK by TIC10 signals Foxo3a nuclear translocation,TRAIL gene induction,and potent antitumor effects.Sci Transl Med 5,171ra117.
Arrillaga-Romany,I.,Chi,A.S.,Allen,J.E.,Oster,W.,Wen,P.Y.,and Batchelor,T.T.(2017).A phase 2 study of the first imipridone ONC201,a selective DRD2 antagonist for oncology,administered every three weeks in recurrent glioblastoma.Oncotarget.
Ishida,C.T.,Zhang,Y.,Bianchetti,E.,Shu,C.,Nguyen,T.T.,Kleiner,G.,Sanchez-Quintero,M.,Quinzii,C.M.,Westhoff,M.A.,Karpel-Massler,G.,et al.(2018).Metabolic Reprogramming by Dual AKT/ERK Inhibition Through Imipridones Elicits Unique Vulnerabilities in Glioblastoma.Clin Cancer Res.
Jung,J.,Dowdy,T.,Tabouret,E.,Reynolds,B.,Allen,J.,Larion,M.,Gilbert,M.,and Park,D.(2018).ONC206,an imipridone family member,suppresses glioblastoma cells via blocking cancer stemness pathways.Neuro-Oncology 20,vi97.
Lappano,R.,and Maggiolini,M.(2011).G protein-coupled receptors:novel targets for drug discovery in cancer.Nat Rev Drug Discov 10,47-60.
Madhukar,N.S.,Khade,P.,Huang,L.,Gayvert,K.,Galletti,G.,Stogniew,M.,Allen,J.E.,Giannakakou,P.,and Elemento,O.(2017).A New Big-Data Paradigm For Target Identification And Drug Discovery.bioRxiv.
Prabhu,V.V.,Madhukar,N.,Wagner,J.,Tarapore,R.,Garnett,M.J.,McDermott,U.,Benes,C.,Charter,N.,Deacon,S.,VanEngelenburg,A.,et al.(2017).Potent anti-cancer activity of the imipridone ONC206:A selective dopamine D2-like receptor antagonist.In:Proceedings of the 107th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research;Apr 1-5;Washington,DC Philadelphia(PA):AACR;2017 Abstract nr 4147A.
Stein,M.N.,Bertino,J.R.,Kaufman,H.L.,Mayer,T.,Moss,R.,Silk,A.,Chan,N.,Malhotra,J.,Rodriguez-Rodriguez,L.,Aisner,J.,et al.(2017).First-in-human Clinical Trial of Oral ONC201 in Patients with Refractory Solid Tumors.Clin Cancer Res.
Wagner,J.,Kline,C.L.,Pottorf,R.S.,Nallaganchu,B.R.,Olson,G.L.,Dicker,D.T.,Allen,J.E.,and El-Deiry,W.S.(2014).The angular structure of ONC201,a TRAIL pathway-inducing compound,determines its potent anti-cancer activity.Oncotarget 5,12728-12737.
【0339】
Wagner,J.,Kline,C.L.,Ralff,M.D.,Lev,A.,Lulla,A.,Zhou,L.,Olson,G.L.,Nallaganchu,B.R.,Benes,C.H.,Allen,J.E.,et al.(2017).臨床段階の抗がん小分子ONC201の類似体であるイミプリドンファミリーの前臨床評価は、ONC212の強力な抗がん効果を明らかにする。
【0340】
当業者は、その広範な発明の概念から逸脱することなく、上に示され、説明された例示的な実施形態に変更を加えることができることを理解するであろう。記載された方法が本明細書に示されたステップの特定の順序に依存しない限り、ステップの特定の順序は、特許請求の範囲に対する限定として解釈されるべきではない。本開示の方法に関する特許請求の範囲は、書かれた順序でのそれらのステップの実行に限定されるべきではなく、当業者は、ステップが変化してもよく、依然として本開示の趣旨及び範囲内に留まることを容易に理解することができる。
【0341】
本明細書で引用される刊行物、特許出願、及び特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が個別に及び具体的に参照により組み込まれることが示され、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0342】
本明細書は多くの具体的な実装の詳細を含むが、これらは、任意の開示の範囲又は特許請求され得るものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の開示の特定の実施形態に固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実装形態の文脈において本明細書に記載される特定の特徴はまた、単一の実装形態で組み合わせて実装され得る。逆に、単一の実装形態の文脈で説明される様々な特徴はまた、別個に複数の実装形態で、又は任意の好適な部分的な組み合わせで実装され得る。更に、特徴は、特定の組み合わせで作用するように上述され得、そのように最初に特許請求され得るが、特許請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては、その組み合わせから切り離すことができ、特許請求される組み合わせは、部分的な組み合わせ又は部分的な組み合わせの変形例を対象とすることができる。主題の特定の実装形態が説明されてきた。記載された実装形態の他の実装形態、変更、及び置換は、当業者には明白であろうが、以下の特許請求の範囲内である。例えば、特許請求の範囲に列挙された行為は、異なる順序で実行され、依然として望ましい結果を達成し得る。したがって、例示的な実装形態の上記の説明は、本開示を定義又は制約しない。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更、置換、及び改変も可能である。
【0343】
本開示のいくつかの実施形態が説明されている。本明細書は多くの具体的な実施形態の詳細を含むが、具体的な実施形態の詳細は、任意の開示又は特許請求され得るものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ本開示の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。それにもかかわらず、特許請求される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われ得ることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
【国際調査報告】