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特表2024-517996オンチップのウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-23
(54)【発明の名称】オンチップのウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシン
(51)【国際特許分類】
   G06N 99/00 20190101AFI20240416BHJP
   G02F 3/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
G06N99/00 180
G02F3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579423
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2022088132
(87)【国際公開番号】W WO2022228263
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】202110447214.3
(32)【優先日】2021-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523403195
【氏名又は名称】北京玻色量子科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING QBOSON QUANTUM TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】文 凱
(72)【発明者】
【氏名】馬 寅
【テーマコード(参考)】
2K102
【Fターム(参考)】
2K102AA06
2K102AA08
2K102BA01
2K102BA18
2K102BA31
2K102BB01
2K102BB02
2K102BB04
2K102BC04
2K102CA20
2K102DA01
2K102DA04
2K102DA10
2K102DA20
2K102DB02
2K102DC07
2K102DD05
2K102EA25
2K102EB20
2K102EB22
(57)【要約】
本発明は、オンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンを提供し、該コヒーレントイジングマシンは主に、第2レーザ処理装置(非線形結晶)が集積される光マイクロキャビティを利用し、オンチップ構造を実現し、従来技術における光ファイバリングに比べて、その集積度が大幅に向上した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンチップのウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンであって、前記コヒーレントイジングマシンは、
レーザトランスミッタであって、前記レーザトランスミッタは第1波長の第1パルスレーザを発するために用いられるものと、
第1レーザ処理装置であって、前記第1レーザ処理装置は前記第1パルスレーザを第2波長の第2パルスレーザに変換するために用いられるものと、
光マイクロキャビティであって、前記光マイクロキャビティ内に第2レーザ処理装置が集積され、前記第2レーザ処理装置は、前記光マイクロキャビティ内に入射する第2パルスレーザを前記第1波長の第3パルスレーザに変換ために用いられるものと、
零差周波数測定装置であって、前記零差周波数測定装置は前記第1パルスレーザと前記第3パルスレーザとに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るためのものと、
フィードバック装置であって、前記フィードバック装置は前記第3パルスレーザの位相に基づいて、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、設定された時間に前記光マイクロキャビティ内に入射させ、前記第3パルスレーザを増幅するためのものと、を含むことを特徴とするコヒーレントイジングマシン。
【請求項2】
前記フィードバック装置は、
強度変調器と、位相変調器と、FPGAデバイスとを含み、
ここで、前記FPGA装置は、前記零差周波数測定装置の出力結果に基づいて、前記強度変調器及び前記位相変調器の動作状態を制御することにより、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、
前記強度変調器は、前記第1パルスレーザの幅を調整するために使用され、
前記位相変調器は、前記第1パルスレーザの位相を調整するために使用されることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項3】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第1カプラを含み、前記第1カプラは前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ内に入射させるために用いられることを特徴とする請求項2に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項4】
前記光マイクロキャビティ内に上部導波路が集積されており、
ここで、前記第1カプラは、前記第2パルスレーザを、前記上部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射させるために用いられることを特徴とする請求項3に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項5】
前記第1カプラは、更に、
前記フィードバック装置によって処理された後の第1パルスレーザ信号を、前記上部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射させるために使用されることを特徴とする請求項4に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項6】
前記光マイクロキャビティ内に下部導波路が集積され、
ここで、前記フィードバック装置によって処理された後の第1パルスレーザ信号は、前記下部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射されることを特徴とする請求項3に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項7】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第2カプラを含み、前記第2カプラは前記第1パルスレーザ光を2つのパルスレーザに分けるために用いられる。
ここで、一方のパルスレーザは前記第1レーザ処理装置に送られ、他方のパルスレーザはそれぞれ前記フィードバック装置および前記零差周波数測定装置に送られることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項8】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
増幅器を含み、前記増幅器は、前記レーザトランスミッタから発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項9】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、第3カプラと、光電変換器およびオシロスコープを備え、
ここで、前記第3カプラは、前記光マイクロキャビティから出力した前記第3パルスレーザを2つのパルスレーザに分けるために用いられ、
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置に送られ、
もう一つのパルスレーザが光電変換器に送られ、
前記光電変換器は、パルスレーザを光電変換するために用いられ、
前記オシログラフは、光電変換後の信号を監視するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項10】
前記光マイクロキャビティは回転対称構造の共振キャビティを有することを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積設計の技術分野に関し、具体的には、オンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンに関する。
【0002】
本出願は、2021年4月25日に中国特許庁に提出された出願番号が第202110447214.3号、発明名称が「オンチップのウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシン」の中国特許出願の優先権を主張するものであり、上記出願の全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
NP(英語表記:Non-deterministic Polynomialの略)完全問題は、世界の7つの主要な数学問題の1つであり、また多項式の複雑さの非決定論的問題とも呼ばれている。いわゆる非決定性とは、多項式時間で解ける問題を解くために特定の数の演算を使用できることを意味する。
【0004】
それに基づいて、現在、コンピュータ分野におけるNP完全問題は計算能力によって制限され、有効時間内に正確な結果を得ることができない。一方、コヒーレントイジングマシンを用いて設計されたアルゴリズムは最大カットなどの問題を解決することができる。
【0005】
しかし、現在のコヒーレントイジングマシンの集積度がまだ低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それに鑑み、上記の課題を解決するために、本発明は、オンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンを提供し、その技術的解決手段は、以下のとおりである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
オンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンであって、前記コヒーレントイジングマシンは、レーザトランスミッタであって、前記レーザトランスミッタは第1波長の第1パルスレーザを発するために用いられるものと、
第1レーザ処理装置であって、前記第1レーザ処理装置は前記第1パルスレーザを第2波長の第2パルスレーザに変換するために用いられるものと、
光マイクロキャビティであって、前記光マイクロキャビティ内に第2レーザ処理装置が集積され、前記第2レーザ処理装置は、前記光マイクロキャビティ内に入射する第2パルスレーザを前記第1波長の第3パルスレーザに変換ために用いられるものと、
零差周波数測定装置であって、前記零差周波数測定装置は前記第1パルスレーザと前記第3パルスレーザとに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るためのものと、
フィードバック装置であって、前記フィードバック装置は前記第3パルスレーザの位相に基づいて、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、設定された時間に前記光マイクロキャビティ内に入射させ、前記第3パルスレーザを増幅するためのものとを含む。
【0008】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記フィードバック装置は、強度変調器と、位相変調器と、FPGA装置とを含み、
ここで、前記FPGA装置は、前記零差周波数測定装置の出力結果に基づいて、前記強度変調器及び前記位相変調器の動作状態を制御することにより、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、
前記強度変調器は、前記第1パルスレーザの幅を調整するために使用され、
前記位相変調器は、前記第1パルスレーザの位相を調整するために使用される。
【0009】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第1カプラを含み、前記第1カプラは前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ内に入射させるために用いられる。
【0010】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記光マイクロキャビティ内に上部導波路が集積されており、
ここで、前記第1カプラは、前記上部導波路を介して前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ内に入射させるために用いられる。
【0011】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、
前記第1カプラは更に、前記フィードバック装置によって処理された後の第1パルスレーザ信号を前記上部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射させるために使用される。
【0012】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記光マイクロキャビティ内に下部導波路が集積されており、ここで、前記フィードバック装置によって処理された後の第1パルスレーザ信号は、前記下部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射される。
【0013】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第2カプラを含み、前記第2カプラは前記第1パルスレーザ光を2つのパルスレーザに分割するために用いられる。
【0014】
ここで、一方のパルスレーザは前記第1レーザ処理装置に送られ、他方のパルスレーザは前記フィードバック装置および前記零差周波数測定装置にそれぞれ送られる。
【0015】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
増幅器を含み、前記増幅器は、前記レーザトランスミッタから発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために用いられる。
【0016】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記コヒーレントイジングマシンはさらに、第3カプラと、光電変換器と、およびオシロスコープとを含む。
【0017】
ここで、前記第3カプラは、前記光マイクロキャビティから出力した前記第3パルスレーザを2つのパルスレーザに分割するために用いられる。
【0018】
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置に送られ、
もう一つのパルスレーザが光電変換器に送られる。
【0019】
前記光電変換器は、パルスレーザを光電変換するために用いられ、
前記オシログラフは、光電変換後の信号を監視するために用いられる。
【0020】
好ましくは、上記コヒーレントイジングマシンにおいて、前記光マイクロキャビティは、回転対称構造を備える共振キャビティを有する。
【発明の効果】
【0021】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は、以下のとおりである。
【0022】
本発明によって提供されるオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンは、レーザトランスミッタであって、前記レーザトランスミッタは第1波長の第1パルスレーザを発するために用いられるものと、第1レーザ処理装置であって、前記第1レーザ処理装置は前記第1パルスレーザを第2波長の第2パルスレーザに変換するために用いられるものと、光マイクロキャビティであって、前記光マイクロキャビティ内に第2レーザ処理装置が集積され、前記第2レーザ処理装置は、前記光マイクロキャビティ内に入射する第2パルスレーザを前記第1波長の第3パルスレーザに変換するものと、零差周波数測定装置であって、前記零差周波数測定装置は前記第1パルスレーザ及び前記第3パルスレーザに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を取得するために用いられるものと、フィードバック装置であって、前記フィードバック装置は前記第3パルスレーザの位相に基づいて、前記第1パルスレーザの幅と位相を調整し、設定された時間に前記光マイクロキャビティ内に入射させ、前記第3パルスレーザを強化するために用いられるものとを含む。
【0023】
このようなコヒーレントイジングマシンは主に、第2レーザ処理装置(非線形結晶)が集積される光マイクロキャビティを利用し、オンチップの構造を実現し、従来技術における光ファイバリングに比べて、その集積度が大幅に向上した。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施例又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介する。以下の説明における図面は本発明の実施例を示したものに過ぎないことが明らかであり、当業者は、創造的な労働をせずに、提供される図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の実施例によって提供されるオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図2】本発明の実施例によって提供される別のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図3】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。20
図4】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図5】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図6】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図7】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図8】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図9】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図10】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。5
図11】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
図12】本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明した。説明された実施例はすべての実施例ではなく、一部の実施例に過ぎないことが明らかである。本発明における実施例に基づき、当該分野の一般的技術者は、創造的な労働をせずに、得られる他のすべての実施例は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0026】
本発明の発明完成に至るまでの過程において、発明者は、従来のコヒーレントイジングマシンが光ファイバリング構造を用いて光パルスを光ファイバリング内に入射し、周期的な共振が加えられ、計算を行う際、パルスを導出することによってフィードバックを測定し、入射を制御してコヒーレントイジングマシンを実現し、計算を完了することがわかった。
【0027】
即ち、従来のコヒーレントイジングマシンは、非線形光学における縮退パラメトリック発振を利用して光周波数パルスを生成し、次にそれをファイバリングに入射させ、フィードバック入射機構を使用して光パルス間の相互作用を実現することで、最大カット問題などの計算を完了した。
【0028】
しかし、発明者は、このコヒーレントイジングマシンのシステム集積度が非常に低く、数キロメートルの光ファイバリングを集積し、励起するための独立した非線形結晶を使用する必要があることを発見した。
【0029】
それに鑑み、本発明は、オンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンを提供し、コヒーレントイジングマシンの集積度を大幅に向上させ、非常に有益な市場効果をもたらした。
【0030】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確にするために、以下、図面及び特定の実施形態を参照しながら、本発明の実施例をより詳細に説明する。
【0031】
図1に示すように、図1は、本発明の実施例によって提供されるオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0032】
前記コヒーレントイジングマシンは、
レーザトランスミッタ11であって、前記レーザトランスミッタ11は第1波長の第1パルスレーザを発するために用いられるものと、
第1レーザ処理装置12であって、前記第1レーザ処理装置12は前記第1パルスレーザを第2波長の第2パルスレーザに変換するために用いられるものと、
光マイクロキャビティ13であって、前記光マイクロキャビティ13内に第2レーザ処理装置14が集積され、前記第2レーザ処理装置は、前記光マイクロキャビティ13内に入射する第2パルスレーザを前記第1波長の第3パルスレーザに変換ために用いられるものと、
零差周波数測定装置15であって、前記零差周波数測定装置15は前記第1パルスレーザと前記第3パルスレーザとに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るためのものと、
フィードバック装置16であって、前記フィードバック装置16は前記第3パルスレーザの位相に基づいて、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、設定された時間に前記光マイクロキャビティ13内に入射させ、前記第3パルスレーザを増幅するためのものとを含む。
【0033】
この実施形態では、前記光マイクロキャビティ13は、ウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティであり、それは回転対称構造の共振キャビティを有し、光場はその内面で全反射が行え、それによって共振が高まる定在波場効果が形成される。
【0034】
任意選択的に、前記第1レーザ処理装置12は、周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶(Periodical Poled Lithium Niobate、略称はPPLN)であり、回折格子構造を備えている。
【0035】
任意選択的に、前記第2レーザ処理装置14は、周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶(Periodical Poled Lithium Niobate、略称はPPLN)であり、回折格子構造を備えている。
【0036】
前記レーザトランスミッタ11は、第1波長の第1パルスレーザを発するあめに使用され、例えば、レーザトランスミッタ11は、1560ナノメートルの第1パルスレーザを発するために使用される。
【0037】
前記第1パルスレーザによって周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶が励起され、第2高調波過程を利用して波長780ナノメートルのパルスレーザ、即ち第2波長の第2パルスレーザが生成される。
【0038】
前記光マイクロキャビティ13に結合して入射した第2パルスレーザは、光マイクロキャビティ13の結合部にある周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶格子(即ち、第2レーザ処理装置14)で光パラメトリック発振過程を発生させることができ、それによって、第1波長の第3パルスレーザである波長1560ナノメートルのパラメトリック発振パルスが生成される。
【0039】
ここで、縮退パルス信号の位相はいずれも0又はπとする。
【0040】
このとき、光パルスは光マイクロキャビティ13内を循環して、安定したパルスシーケンスが形成される。コヒーレントイジングネットワークを構築する必要がある場合、パルスを光マイクロキャビティ13の検出器端に結合し、零差周波数測定装置15によって平衡零差周波数測定を行い、各パルスの位相情報を読み取り、即ち、零差周波数測定装置15は、前記第1パルスレーザ及び前記第3パルスレーザに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るために用いられる。
【0041】
また、読み取った位相情報を前記フィードバック装置16にフィードバックし、前記フィードバック装置16は、第3パルスレーザの位相に基づいて、分岐された前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、
設定された時間に前記光マイクロキャビティ13内に入射させ、既存の第3パルスレーザと相互作用させ、前記第3パルスレーザを増幅し、それによって相互作用を有する光パルスネットワークを構築する。
【0042】
なお、説明する必要があることは、このような光パルスネットワークは、一定の時間間隔内に生成される複数の光パルスのうちの各パルスをネットワークのノードとして、フィードバック入射機構を通じて各パルスが他のパルスと相互作用を生じさせ、また接続してパルスのネットワークを形成することを指し、これは、調整可能なパルスタイミング、制御可能なネットワークノード、及びプログラミング可能な光パルスネットワークである。
【0043】
任意選択的に、本発明の別の実施例では、図2に示すように、図2は、本発明の実施例によって提供されるオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0044】
前記フィードバック装置16は、強度変調器IM(Intensity Modulator)と、位相変調器PM(Phase Modulator)と、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)装置161とを含む。
【0045】
ここで、前記FPGA装置161は、前記零差周波数測定装置15の出力結果に基づいて、前記強度変調器IM及び前記位相変調器PMの動作状態を制御することで、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整することに用いられる。
【0046】
前記強度変調器IMは、前記第1パルスレーザの幅を調整するために使用される。
【0047】
前記位相変調器PMは、前記第1パルスレーザの位相を調整するために使用される。
【0048】
該実施例では、前記FPGA装置161の信号受信端は、零差周波数測定装置15の出力結果信号、即ち、零差周波数測定装置15が読み取った各パルスの位相情報を受信するために使用され、FPGA装置161の制御端はそれぞれ前記強度変調器IM及び前記位相変調器PMの動作状態を制御し、分岐された前記第1パルスレーザの各パルスの幅及び位相をそれぞれ調整し、また、変調後のパルスを設定された時間に前記光マイクロキャビティ13に入射させ、既存の第3パルスレーザと相互作用させるように制御し、前記第3パルスレーザを増幅し、それによって相互作用を有する光パルスネットワークを構築する。
【0049】
任意選択的に、本発明の別の実施例では、図3に示すように、図3は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0050】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第1カプラ17を含み、前記第1カプラ17は前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ13内に入射させるために用いられる。
【0051】
該実施例では、前記レーザトランスミッタ11は、第1波長の第1パルスレーザを発するあめに使用され、例えば、レーザトランスミッタ11は、1560ナノメートルの第1パルスレーザを発するために使用される。
【0052】
前記第1パルスレーザによって周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶が励起され、第2高調波過程を利用して波長780ナノメートルのパルスレーザ、即ち第2波長の第2パルスレーザが生成される。
【0053】
前記第1カプラ17によって前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ13内に結合して入射させ、それによって光マイクロキャビティ13内に入射した第2パルスレーザのパルス信号強度を向上させることができる。
【0054】
任意選択的に、本発明の別の実施例では、図4に示すように、図4は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0055】
前記光マイクロキャビティ13内に上部導波路18が集積されており、
ここで、前記第1カプラ17は、前記上部導波路18を介して前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ13内に入射させるために使用される。
【0056】
該実施例では、前記レーザトランスミッタ11は、第1波長の第1パルスレーザを発するあめに使用され、例えば、レーザトランスミッタ11は、1560ナノメートルの第1パルスレーザを発するために使用される。
【0057】
前記第1パルスレーザによって周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶が励起され、第2高調波過程を利用して波長780ナノメートルのパルスレーザ、即ち第2波長の第2パルスレーザが生成される。
【0058】
前記第1カプラ17及び前記上部導波路18によって前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ13内に結合して入射させ、それによって光マイクロキャビティ13内に入射した第2パルスレーザのパルス信号強度を向上させることができる。
【0059】
任意選択的に、本発明の別の実施例では、図5に示すように、図5は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0060】
前記第1カプラ17は、更に、前記フィードバック装置16によって処理された後の第1パルスレーザ信号を前記上部導波路18を介して前記光マイクロキャビティ13内に入射させるために使用される。
【0061】
該実施例では、変調後の第1パルスレーザを光マイクロキャビティ13内に入射させる実施形態を提供した。
【0062】
該実施形態に基づいて、図6に示すように、図6は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0063】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第2カプラ19を含み、前記第2カプラ19は前記第1パルスレーザを2つのパルスレーザに分割するために使用される。
【0064】
ここで、一方のパルスレーザは前記第1レーザ処理装置12に送られ、他方のパルスレーザは前記フィードバック装置16および前記零差周波数測定装置15にそれぞれ送られる。
【0065】
該実施例では、前記第2カプラ19は、パルスレーザを分岐する役割を果たし、そのうちの1つは、前記第1パルスレーザによって周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶が励起され、第2高調波過程を利用して波長780ナノメートルのパルスレーザ、即ち第2波長の第2パルスレーザが生成される。
【0066】
もう一つのパルスレーザは、ビームスプリッターによってそれぞれ前記フィードバック装置16及び前記零差周波数測定装置15に伝送されることを含むが、これに限定されない。
【0067】
なお、説明する必要があることは、前記フィードバック装置16によって処理されたパルスレーザは、ビームスプリッターを介して再び第1カプラ17にフィードバックされることが含まれるが、これに限定されない。
【0068】
該実施形態に基づいて、図7に示すように、図7は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0069】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
増幅器20を含み、前記増幅器20は、前記レーザトランスミッタ11から発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために用いられる。
【0070】
この実施例では、前記増幅器20は、第2カプラ19と前記レーザトランスミッタ11との間に設けられ、前記レーザトランスミッタ11から発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために使用される。
【0071】
前記増幅器20は、EDFA (Erbium-doped Optical Fiber Amplifier、即ちエルビウムドープ光ファイバ増幅器)を含むが、これに限定されず、信号光を増幅する能動型光デバイスである。
【0072】
該実施形態に基づいて、図8に示すように、図8は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0073】
コヒーレントイジングマシンはさらに、第3カプラ21と、光電変換器22と、オシログラフ23とを含む。
【0074】
ここで、前記第3カプラ21は、前記光マイクロキャビティ13から出力した前記第3パルスレーザを2つのパルスレーザに分岐するために使用される。
【0075】
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置15に送られ、
もう一つのパルスレーザが光電変換器22に送られる。
【0076】
前記光電変換器22は、パルスレーザを光電変換するために用いられ、
前記オシログラフ23は、光電変換後の信号を監視するために用いられる。
【0077】
この実施例では、光マイクロキャビティ13内に入射した光パルスは、前記光マイクロキャビティ13内を循環して安定したパルスシーケンスを形成し、コヒーレントイジングネットワークを構築する必要がある場合、前記上部導波路18及び前記第3カプラ21によって前記パルスを前記光マイクロキャビティ13の検出器端に結合し、分岐処理が行われる。
【0078】
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置15に送られ、零差周波数測定装置15によって平衡零差周波数測定を行い、各パルスの位相情報を読み取り、即ち、零差周波数測定装置15は、前記第1パルスレーザ及び前記第3パルスレーザに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るために用いられる。
【0079】
もう一つは光電変換器22を介して処理され、信号はオシロスコープ23を介して監視される。
【0080】
任意選択的に、本発明の他の実施例では、図4に示すコヒーレントイジングマシンをもとに、図9に示すように、図9は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0081】
前記光マイクロキャビティ13内に下部導波路24が集積されており、
ここで、前記フィードバック装置16によって処理された後の第1パルスレーザ信号は、前記下部導波路24を介して前記光マイクロキャビティ13内に入射される。
【0082】
該実施例では、変調後の第1パルスレーザを光マイクロキャビティ13内に入射させる別の実施形態を提供した。
【0083】
該実施形態に基づいて、図10に示すように、図10は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0084】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第2カプラ19を含み、前記第2カプラ19は前記第1パルスレーザを2つのパルスレーザに分割するために使用される。
【0085】
一方のパルスレーザは前記第1レーザ処理装置12に送られ、他方のパルスレーザは前記フィードバック装置16および前記零差周波数測定装置15にそれぞれ送られる。
【0086】
この実施例では、前記第2カプラ19は、パルスレーザを分岐する役割を果たし、そのうちの1つは、前記第1パルスレーザによって周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶を励起するために用いられ、第2高調波過程を利用して波長780ナノメートルのパルスレーザ、即ち第2波長の第2パルスレーザが生成される。
【0087】
もう一つのパルスレーザは、ビームスプリッターによってそれぞれ前記フィードバック装置16及び前記零差周波数測定装置15に伝送されることを含むが、これに限定されない。
【0088】
該実施形態に基づいて、図11に示すように、図11は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0089】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
増幅器20を含み、前記増幅器20は、前記レーザトランスミッタ11から発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために用いられる。
【0090】
この実施例では、前記増幅器20は、第2カプラ19と前記レーザトランスミッタ11との間に設けられ、前記レーザトランスミッタ11から発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために使用される。
【0091】
前記増幅器20は、EDFA (Erbium-doped Optical Fiber Amplifier、即ちエルビウムドープ光ファイバ増幅器)を含むが、これに限定されず、信号光を増幅する能動型光デバイスである。
【0092】
該実施形態に基づいて、図12に示すように、図12は、本発明の実施例によって提供されるさらに他のオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンの原理の構造概略図である。
【0093】
コヒーレントイジングマシンはさらに、第3カプラ21と、光電変換器22と、オシログラフ23とを含む。
【0094】
ここで、前記第3カプラ21は、前記光マイクロキャビティ13から出力した前記第3パルスレーザを2つのパルスレーザに分岐するために使用される。
【0095】
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置15に送られ、
もう一つのパルスレーザが光電変換器22に送られる。
【0096】
前記光電変換器22は、パルスレーザを光電変換するために用いられ、
前記オシログラフ23は、光電変換後の信号を監視するために用いられる。
【0097】
この実施例では、光マイクロキャビティ13内に入射した光パルスは、前記光マイクロキャビティ13内を循環して安定したパルスシーケンスを形成し、コヒーレントイジングネットワークを構築する必要がある場合、前記上部導波路18及び前記第3カプラ21によって前記パルスを前記光マイクロキャビティ13の検出器端に結合し、分岐処理が行われる。
【0098】
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置15に送られ、零差周波数測定装置15によって平衡零差周波数測定を行い、各パルスの位相情報を読み取り、即ち、零差周波数測定装置15は、前記第1パルスレーザ及び前記第3パルスレーザに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るために用いられる。
【0099】
もう一つは光電変換器22を介して処理され、信号はオシロスコープ23を介して監視される。
【0100】
上記内容から分かるように、本発明の実施例によって提供されるオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンでは、縮退光パラメトリック発振過程と光パルスの迂回が集積した光マイクロキャビティ内で同時に実行される場合でも、2 次の非線形光学過程は、光マイクロキャビティ内に集積された周期的分極反転ニオブ酸リチウム結晶によって完了することができる。
【0101】
また、ウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティを使用し、従来技術における光ファイバリング構造に比べて、集積度が大幅に向上したと同時に、非線形結晶を集積することでシステム全体がチップ構造を実現し、CIMシステムのチップ化の問題を解決した。
【0102】
以上は、本発明によって提供されるオンチップウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンを詳細に説明し、本明細書では、特定の実施例を使用して本発明の原理及び実施形態を説明した。
【0103】
以上の実施例への説明は、本発明の方法及びその核となる概念を理解するのを助けるためにのみ使用されるものであり、また、当業者は、本発明の思想により、具体的な実施形態及びその適用範囲にも変更があることが考えられる。上述したことをまとめると、本明細書の内容は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0104】
なお、本明細書における各実施例は、他の実施例との相違点に焦点を当てて段階的に説明されており、様々な実施例間の同一部分又は類似部分については相互に参照すればよい。本実施例によって開示された装置については、実施例によって開示された方法に対応するため、説明はより簡略化されたものであり、関連内容については、方法についての説明を参照することができる。
【0105】
なお、本明細書では、第1及び第2などの関係用語は、構成部品又は操作を別の構成部品又は操作から区別するためにのみ使用され、これらの構成部品又は操作間にこれらの実際の関係又は順番が要求され、または示唆されたものではない。且つ、「含む」、「包含する」という用語又はそれらの任意の他の変形は、一連の要素の過程、方法、物品もしくは機器に固有の要素、又はそれらの過程、方法、物品又は機器に固有の要素を包含することができるために、非排他的な包含を網羅することを意図する。更なる制限がない場合、「……を含む」という言葉によって限定された要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品又は機器における追加の同一要素の存在を排除したものではない。
【0106】
開示された実施例への上記説明により、当該分野の一般技術者は、本発明を実装又は使用することができる。これらの実施例に対する様々な修正は当該分野の一般技術者にとって容易に想到できるものであり、本明細書で定義される一般的な原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく他の実施形態で実施することができる。従って、本発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されず、本明細書に開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンチップのウィスパリングギャラリーモードの光マイクロキャビティに基づくコヒーレントイジングマシンであって、前記コヒーレントイジングマシンは、
レーザトランスミッタであって、前記レーザトランスミッタは第1波長の第1パルスレーザを発するために用いられるものと、
第1レーザ処理装置であって、前記第1レーザ処理装置は前記第1パルスレーザを第2波長の第2パルスレーザに変換するために用いられるものと、
光マイクロキャビティであって、前記光マイクロキャビティは回転対称構造の共振キャビティを有し、光場が前記共振キャビティの内面で全反射が行え、前記光マイクロキャビティ内に第2レーザ処理装置が集積され、前記第2レーザ処理装置は、前記光マイクロキャビティ内に入射する第2パルスレーザを前記第1波長の第3パルスレーザに変換ために用いられ、前記第2レーザ処理装置は前記光マイクロキャビティの結合部に集積されているものと、
零差周波数測定装置であって、前記零差周波数測定装置は前記第1パルスレーザと前記第3パルスレーザとに基づいて、前記第3パルスレーザの位相を得るためのものと、
フィードバック装置であって、前記フィードバック装置は前記第3パルスレーザの位相に基づいて、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、設定された時間に前記光マイクロキャビティ内に入射させ、前記第3パルスレーザを増幅するためのものと、
第1カプラであって、前記第1カプラは前記第2パルスレーザを前記光マイクロキャビティ内に集積されている上部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射させるために用いられるものと、を含み、
ここで、前記第1カプラは、更に、前記フィードバック装置によって処理された後の第1パルスレーザ信号を、前記上部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射させるために使用され、
または、
前記光マイクロキャビティ内に下部導波路が集積され、前記フィードバック装置によって処理された後の第1パルスレーザ信号は、前記下部導波路を介して前記光マイクロキャビティ内に入射されることを特徴とするコヒーレントイジングマシン。
【請求項2】
前記フィードバック装置は、
強度変調器と、位相変調器と、FPGAデバイスとを含み、
ここで、前記FPGA装置は、前記零差周波数測定装置の出力結果に基づいて、前記強度変調器及び前記位相変調器の動作状態を制御することにより、前記第1パルスレーザの幅及び位相を調整し、
前記強度変調器は、前記第1パルスレーザの幅を調整するために使用され、
前記位相変調器は、前記第1パルスレーザの位相を調整するために使用されることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項3】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
第2カプラを含み、前記第2カプラは前記第1パルスレーザ光を2つのパルスレーザに分けるために用いられる。
ここで、一方のパルスレーザは前記第1レーザ処理装置に送られ、他方のパルスレーザはそれぞれ前記フィードバック装置および前記零差周波数測定装置に送られることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項4】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、
増幅器を含み、前記増幅器は、前記レーザトランスミッタから発した前記第1パルスレーザを増幅処理するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【請求項5】
前記コヒーレントイジングマシンはさらに、第3カプラと、光電変換器およびオシロスコープを備え、
ここで、前記第3カプラは、前記光マイクロキャビティから出力した前記第3パルスレーザを2つのパルスレーザに分けるために用いられ、
そのうちの1つのパルスレーザは、前記差周波数測定装置に送られ、
もう一つのパルスレーザが光電変換器に送られ、
前記光電変換器は、パルスレーザを光電変換するために用いられ、
前記オシログラフは、光電変換後の信号を監視するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のコヒーレントイジングマシン。
【国際調査報告】