(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】溶接電気制御システム、装置、および方法
(51)【国際特許分類】
B23K 9/10 20060101AFI20240417BHJP
【FI】
B23K9/10 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567552
(86)(22)【出願日】2021-03-17
(85)【翻訳文提出日】2022-11-17
(86)【国際出願番号】 US2021022798
(87)【国際公開番号】W WO2021225698
(87)【国際公開日】2021-11-11
(32)【優先日】2020-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522432376
【氏名又は名称】ダブリューダブリューダブリュー ソリューションズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】コディナ,フランシスコ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】コディナ,フランシスコ ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4E082
【Fターム(参考)】
4E082EA13
4E082GA01
(57)【要約】
装置が開示される。この装置は、電源と、電源に接続された制御デバイスと、制御デバイスを介して電源に選択的に接続される溶接デバイスと、制御デバイスと溶接デバイスとの間に接続されたスイッチとを有する。制御デバイスは、所定の期間を計測する時間遅延継電器を含む。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークを生成している時、閉位置を維持する。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、閉位置から開位置に切り換わる。制御デバイスは、スイッチが閉位置にある時、電源から溶接デバイスに電流を伝達し、スイッチが開位置にある時、電源から溶接デバイスへの電流を遮断する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
前記電源に接続された制御デバイスと、
前記制御デバイスを介して前記電源に選択的に接続される溶接デバイスと、
前記制御デバイスと前記溶接デバイスとの間に接続されたスイッチと
を備える装置であって、
前記制御デバイスは、所定の期間を計測する時間遅延継電器を含み、
前記スイッチは、前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが溶接アークを生成している時、閉位置を維持し、
前記スイッチは、前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止すると、前記閉位置から開位置に切り換わり、
前記制御デバイスは、前記スイッチが前記閉位置にある時、前記電源から前記溶接デバイスに電流を伝達し、前記スイッチが前記開位置にある時、前記電源から前記溶接デバイスへの電流を遮断する、装置。
【請求項2】
前記スイッチは磁気スイッチである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記所定の期間が未経過である時、または、
前記所定の期間の満了時に前記溶接デバイスが前記溶接アークを生成しており、前記期間の前記満了後に間断なく前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を継続している時、前記スイッチは前記閉位置を維持する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止している時、または、
前記期間の前記満了後に前記溶接デバイスが継続して前記溶接アークを生成しており、その後、前記期間の前記満了後に初めて前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止した時、前記スイッチは、前記閉位置から前記開位置に切り換わる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記スイッチは、ユーザが前記溶接デバイスで導電性表面にタップすると、前記開位置から前記閉位置に切り換わる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記時間遅延継電器は、前記ユーザが前記溶接デバイスで前記導電性表面にタップすると、前記所定の期間を開始させるタイマを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記制御デバイスは、前記スイッチによって選択的に通電されるコイルを有する接触器を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記スイッチが前記閉位置にある時、前記スイッチは前記コイルに電流を伝達し、それによって前記接触器が作動して前記電源を前記溶接デバイスに電気的に接続し、
前記スイッチが前記開位置にある時、前記コイルは無通電に留まり、前記接触器は、前記溶接デバイスから前記電源を電気的に切断する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記制御デバイスの電力入力に前記電源を電気的に接続する第1の電気コネクタと、
前記制御デバイス内に配置され、前記制御デバイスの電気出力に電気的に接続される前記接触器に前記電力入力を接続する第2の電気コネクタと、
前記電力出力を前記溶接デバイスに電気的に接続する第3の電気コネクタと、
前記溶接デバイスを前記時間遅延継電器に電気的に接続する第4の電気コネクタと
を更に備える、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記時間遅延継電器は、前記接触器に電気的に接続され、
前記スイッチは、前記第4の電気コネクタに配置される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記制御デバイスは、前記電源と前記溶接デバイスとの間に電気的に接続され、
前記時間遅延継電器は、前記スイッチと前記接触器との間に電気的に接続される、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記制御デバイスのコントローラと通信するネットワークサーバを更に備え、
前記コントローラは、前記ネットワークサーバにデータを転送する、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
電源および溶接デバイスを提供することと、
前記電源と前記溶接デバイスとの間に制御デバイスを電気的に配置することと、
前記制御デバイスと前記溶接デバイスとの間にスイッチを配置することと、
前記制御デバイスで所定の期間を計測することと、
前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが溶接アークを生成している時、前記スイッチを閉位置に維持することと、
前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止すると、前記スイッチを前記閉位置から開位置に切り換えることと、
前記スイッチが閉じている時、前記制御デバイスを介して前記電源から前記溶接デバイスに電流を伝達することと、
前記スイッチが前記開位置にある時、前記制御デバイスを介して前記電源から前記溶接デバイスへの電流を遮断することと
を備える方法。
【請求項14】
前記所定の期間が未経過である時、または、
前記所定の期間の満了時に前記溶接デバイスが前記溶接アークを生成しており、前記期間の前記満了後に間断なく前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を継続している時、前記閉位置を維持することを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止している時、または、
前記期間の前記満了後に前記溶接デバイスが継続して前記溶接アークを生成しており、その後、前記期間の前記満了後に初めて前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止した時、前記スイッチを前記閉位置から前記開位置に切り換えることを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
ユーザが前記溶接デバイスで導電性表面にタップすると、前記スイッチを前記開位置から前記閉位置に切り換えることと、
前記ユーザが前記溶接デバイスで前記導電性表面にタップすると、前記所定の期間の計時を開始することと
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記スイッチが前記閉位置にある時、前記スイッチから前記制御デバイスの接触器に電流を伝達し、前記接触器を作動させて、前記電源を前記溶接デバイスに電気的に接続することと、
前記スイッチが前記開位置にある時、前記接触器のコイルを無通電状態に維持し、前記溶接デバイスから前記電源を電気的に切断することと
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
電源と、
第1の電気コネクタを介して前記電源に接続される電力入力を有する制御デバイスと、
前記制御デバイスの電力出力に電気的に接続される前記制御デバイスの接触器に前記電力入力を接続する前記制御デバイスの第2の電気コネクタを介して前記電源に選択的に接続される溶接デバイスと、
前記制御デバイスと前記溶接デバイスとの間に接続された磁気スイッチと、
前記電力出力を前記溶接デバイスに電気的に接続する第3の電気コネクタと、
所定の期間を計測する前記制御デバイスの時間遅延継電器に前記溶接デバイスを電気的に接続する第4の電気コネクタと
を備え、
前記磁気スイッチは、前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが溶接アークを生成している時、閉位置を維持し、
前記磁気スイッチは、前記所定の期間が満了し、前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止すると、前記閉位置から開位置に切り換わり、
前記制御デバイスは、前記磁気スイッチが前記閉位置にある時、前記電源から前記溶接デバイスに電流を伝達し、前記磁気スイッチが前記開位置にある時、前記電源から前記溶接デバイスへの電流を遮断する、装置。
【請求項19】
前記時間遅延継電器は、前記接触器に電気的に接続され、
前記磁気スイッチは、前記第4の電気コネクタに配置され、
前記制御デバイスは、前記電源と前記溶接デバイスとの間に電気的に接続され、
前記時間遅延継電器は、前記磁気スイッチと前記接触器との間に電気的に接続される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記溶接アークを生成している前記溶接デバイスは、前記磁気スイッチを閉じる磁場を生成し、
前記溶接デバイスが前記溶接アークの生成を停止すると、前記磁場が止まり、前記所定の期間が満了すると、前記磁気スイッチは前記閉位置から前記開位置に切り換わる、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な実施形態は、一般に、制御システム、装置、および方法に関し、特に、溶接電気制御システム、装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
溶接とは、高温で材料を融解することにより材料を融合または接合する溶接プロセスに基づいて材料を接合することである。たとえば建造、製造、および修繕などの産業活動において用いられる電気溶接機は、様々なエネルギ源を用いて高温を発生してよく、電気溶接機は、比較的大量の電気エネルギを消費する。
【0003】
溶接機の操作者である人間は、溶接工として知られる技能工であってよい。溶接工は、接合される材料を加熱するために溶接機を動力源とする溶接トーチまたは溶接ガンを利用する様々な技術を用いて材料を溶接する。
【0004】
溶接工は、作業の際、作業箇所間で溶接トーチまたは溶接ガンを動かし、または溶接対象の様々な物品に接近するためにトーチまたはガンの位置を変更し得る。たとえば製造などのいくつかのシナリオでは、溶接工が溶接中でない場合でも、溶接機は延長された期間、電源が入り続けている場合がある。溶接工が溶接中でない時、作業項目間での移動中であれ交替勤務の間であれ、溶接機は電源が入ったままであってよい。拡大された使用シナリオにおいて、溶接機は、24時間体制でスケジュールされた交替勤務において異なる溶接工が間欠的に溶接機を操作する間中、電源が入ったままであってよい。溶接機を運転する事業では、溶接工が積極的に溶接を行わない時、またはスケジュールされた交替勤務の間、溶接機によって消費される電力のために大幅に余分なコストがかかり得る。
【0005】
溶接ガンの動作状態に基づいて溶接ガンへの電力を制御する従来の溶接電力制御デバイスには制限がある。たとえば、いくつかの溶接電力制御デバイスは、溶接機がアイドル状態である時に電力を低減し得るが、電力を切断または完全に切断するわけではない。そのような溶接電力制御実装は、たとえば、溶接機が溶接中でない時に溶接機への電力を低減するが切断または完全に切断はしないことにより、機器の操作者の安全性リスクを増加させる場合がある。典型的な例において、溶接機がアイドル状態である時に溶接機電力を低減するが切断または完全に切断はしない溶接電力制御設計は、溶接機が低減されたレベルで継続的に給電される間、たとえば溶接機がアイドル状態である間、溶接機によるエネルギ浪費をもたらし得る。
【0006】
たとえば“Electric Apparatus Power Saver”と題された米国特許US2170861号は、溶接機がアイドル状態である時の溶接機電力の低減に基づいて、溶接活動の中止および再開時に溶接機を自動的に始動および停止させる溶接電力制御を説明する。しかし、米国特許US2170861号は、たとえば、溶接機が溶接中でない時に溶接電力を完全に切断すること、溶接機が溶接対象のワークピースに触れると溶接機電力を再接続すること、および、溶接機を介してワークピースに流れる電流に基づいて、溶接工の溶接中に溶接機への溶接電力を維持することを開示していないと思われる。
【0007】
またたとえば、“Automatic self-starting and stopping system for arc welding installations”と題された米国特許US2499635号は、溶接設備のためのシステムを自動的に開始および停止し、溶接機がアイドル状態である時に溶接機電力を低減し、溶接機がワークピースに触れることによって溶接工が作業を再開することを可能にする溶接電力制御を説明する。しかし、米国特許US2499635号は、たとえば、溶接機が溶接中でない時に溶接電力を完全に切断すること、溶接機が溶接対象のワークピースに触れると溶接機電力を再接続すること、および、溶接機を介してワークピースに流れる電流に基づいて、溶接工の溶接中に溶接機への溶接電力を維持することを開示していないと思われる。
【0008】
またたとえば、“Remote starting control circuit for welder power supply”と題された米国特許US3748561号は、溶接機がアイドル状態である時に溶接機電力を低減し、所定の時間で溶接機を遠隔で始動させて電力を再開し、溶接機とワークピースとの接触に応答して機器を再始動させる溶接電力制御を説明する。しかし、米国特許US3748561号は、たとえば、溶接機が溶接中でない時に溶接電力を完全に切断すること、溶接機が溶接対象のワークピースに触れると溶接機電力を再接続すること、および、溶接機を介してワークピースに流れる電流に基づいて、溶接工の溶接中に溶接機への溶接電力を維持することを開示していないと思われる。
【0009】
開示される典型的なシステム、装置、および方法は、既存の技術における上記欠点および/または他の不足の1または複数の克服に向けられる。
【発明の概要】
【0010】
1つの典型的な態様において、本開示は、装置に向けられる。この装置は、電源と、電源に接続された制御デバイスと、制御デバイスを介して電源に選択的に接続される溶接デバイスと、制御デバイスと溶接デバイスとの間に接続されたスイッチとを含む。制御デバイスは、所定の期間を計測する時間遅延継電器を含む。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスがアークを生成している時、閉位置を維持する。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、閉位置から開位置に切り換わる。制御デバイスは、スイッチが閉位置にある時、電源から溶接デバイスに電流を伝達し、スイッチが開位置にある時、電源から溶接デバイスへの電流を遮断する。
【0011】
他の典型的な態様において、本開示は、方法に向けられる。この方法は、電源および溶接デバイスを提供することと、電源と溶接デバイスとの間に制御デバイスを電気的に配置することと、制御デバイスと溶接デバイスとの間にスイッチを配置することと、制御デバイスで所定の期間を計測することとを含む。またこの方法は、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークを生成している時、スイッチを閉位置に維持することと、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、スイッチを閉位置から開位置に切り換えることと、スイッチが閉じている時、制御デバイスを介して電源から溶接デバイスに電流を伝達することと、スイッチが開位置にある時、制御デバイスを介して電源から溶接デバイスへの電流を遮断することとも含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の少なくともいくつかの典型的な実施形態に開示される典型的なシステムの概略図を示す。
【
図2】本開示の少なくともいくつかの典型的な実施形態に開示される典型的なシステムの概略図を示す。
【
図3】本開示の少なくともいくつかの典型的な実施形態に開示される典型的なシステムの斜視図を示す。
【
図4】本開示の少なくともいくつかの典型的な実施形態の典型的なプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
様々な図面における同様の参照記号は同様の要素を示す。
【0014】
開示される典型的なシステム、装置、および方法は、溶接ガンがアイドル状態である時に溶接ガンへの溶接機電力を切断し、たとえば無通電の溶接ガンが溶接対象のワークピースにタップされると、(たとえばワークピースと磁気的に係合した磁気スイッチで感知される電流に応答して)自動的に溶接ガンに電力を再接続することに基づいて、溶接電力を節減し、溶接コストを低減し、溶接の安全性を高めるように構成された操作可能な溶接電気制御システムであってよい。
図1は、典型的なシステム100を示す。システム100は、たとえば溶接電気制御デバイス(たとえば溶接電気制御装置110)などの制御デバイスと、たとえば溶接電源115などの電源と、たとえば溶接ガン120などの溶接デバイスとを含んでよい。溶接電気制御装置110は、溶接ガン120の動作を制御してよく、溶接電源115は、システム100に給電してよい。
【0015】
溶接電源115は、システム100に給電するための任意の適当な電源であってよい。たとえば、溶接電源115は、システム100に給電するための任意の適当なACまたはDC電源であってよい。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接電源115は、DC発電機、DCインバータ、AC変圧器、AC/DC変圧整流器、および/またはDC整流器を含んでよい。たとえば、溶接電源115は、電力源、エンジン、モータ、バッテリ、および/または他の任意の所望の電力部品または電源を含んでよい。
【0016】
溶接ガン120は、材料を溶接するための任意の適当な部品(たとえばガンやトーチ)であってよい。
図1に示すように、溶接ガン120は、アーク130を介してワークピース125を溶接してよい。たとえば、溶接ガン120は、プラズマアーク溶接、ガスメタルアーク溶接、ガスタングステンアーク溶接、シールドメタルアーク溶接、原子水素溶接、フラックス入りアーク溶接、および/またはエネルギービーム溶接に使用するための溶接ガンまたはトーチであってよい。溶接ガン120は、たとえば注射器型トーチまたは陽圧式トーチなどの任意の適当な種類のガンまたはトーチを含んでよい。溶接ガン120は、任意の適当な低圧または中圧型トーチまたはガンを含んでよい。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接ガン120は、酸素アセチレン溶接トーチ、ろう付けトーチ、プロパントーチ、またはMappガストーチであってよい。
【0017】
図2は、開示される典型的な溶接電気制御装置110の概略図を示す。溶接電気制御装置110は、たとえば、溶接ガン120がアイドル状態である時に溶接ガン120への溶接機電力を切断し、無通電の溶接ガン120が、アーク130を介して溶接されるワークピース125に(たとえばユーザによって)タップされると、自動的に溶接ガン120に電力を再接続することに基づいて、溶接電力を節減し、溶接コストを低減し、溶接の安全性を高めるように構成され得る。電力は、ワークピース125と磁気的に係合した、開示される典型的な磁気スイッチで感知される電流に基づいて(たとえば応答して)、接続および切断され得る。
【0018】
図2に示すように、開示される典型的な溶接電気制御装置110は、変圧器210に接続された電力入力205を含んでよい。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、変圧器210は、時間遅延継電器215、接触器220、電流センサ入力225、および電力出力230に接続された、480VACを120VAC電源(または他の任意の適当なレベルのVAC)に変圧するように構成された3相降圧変圧器であってよい。また、少なくともいくつかの典型的な実施形態において、変圧器210は単相変圧器であってよい。変圧器210に関して
図2に示すタップ電圧は典型例である。変圧器210および/またはシステム100の他の構成要素で、他の任意の適当な電圧が用いられてもよい。時間遅延継電器215は、溶接電気制御装置110の構成要素と共に動作するための任意の適当なスイッチまたは継電器(たとえば電気スイッチまたは継電器)であってよい。たとえば、時間遅延継電器215は、デジタルソリッドステート継電器、モータ駆動継電器、アナログソリッドステート継電器、またはサーモスタット継電器であってよい。接触器220は、開示する典型的な回路を制御(たとえばオンおよびオフに)するための任意の適当な電気部品であってよい。たとえば、接触器220は、コイルまたは電磁石を含んでよい。接触器220は、たとえば手動コントローラ、磁気接触器、またはナイフブレードスイッチであってよい。電流センサ入力225は、開示される典型的な磁気スイッチに電気的に接続され、および/またはそこからの入力を受け取るための任意の適当な構成要素であってよい。電力出力230は、溶接ガン120に電気的に接続され、電力入力205から溶接ガン120へ電力または電流を選択的に供給または接続するための任意の適当な電気部品であってよい。たとえば、接触器220は、電力入力205および電力出力230を選択的に電気的に接続および切断するように動作してよい。
【0019】
図2に示すように、時間遅延継電器215は、可変の期間の後、または他の任意の適当な基準に基づいて、接触器220を切断することによって、電力出力230を選択的にオフにするように制御され得る(たとえば、そのように調整可能であってよい)。接触器220はコイルを含んでよく、コイルは単相コイルであってよい。また、たとえば接触器220は多相接触器であってもよい。
【0020】
図2に示すように、電力出力230は、電流センサ入力225を介して電流が接続されるとオンになってもよい。電流は、たとえば溶接工が、電流センサ入力225に接続され得る溶接ガン120で表面をタップすることにより、電流センサ入力225を介して接続され得る。たとえば、電流センサ入力225は、溶接電気制御装置110に制御入力接続状態で配置または位置決めされ得る、たとえば磁気スイッチなどのスイッチに接続され得る。磁気スイッチ122は、システム100の他の構成要素と共に動作し得る任意の適当な種類の磁気スイッチであってよい。たとえば磁気スイッチ122は、符号化スイッチ、リードスイッチ、トランジスタスイッチ、トライアックスイッチ、またはホール効果スイッチであってよい。たとえば磁気スイッチ122は、溶接電気制御装置110の制御入力(たとえば電流センサ入力225)に接続されたケーブルまたは配線であってよいコネクタ124に構成または配置され得る。コネクタ124は、磁気スイッチ122において溶接電気制御装置110によって感知された電流に応答して溶接電力を自動的に制御(たとえば統制)するために、溶接ガン120と、溶接電気制御装置110の制御入力(たとえば電流センサ入力225)との間に接続され得る制御入力ケーブルであってよい。溶接電気制御装置110の制御入力(たとえば電流センサ入力225)に接続されたコネクタ124に構成され得るスイッチ122は、溶接ガン120と溶接電気制御装置110との間の接続の長さに対して、溶接電気制御装置110に近い方に位置してよい。磁気スイッチ122が溶接電気制御装置110に比較的近く位置することにより、磁気スイッチ122と接触器220の接触器コイルとの間の余分なケーブル(たとえばコネクタ124の余分なケーブルまたはシステム100の他の任意の適当なケーブル)に起因する不利な抵抗および寄生インダクタンス効果の可能性を最小限に抑えた結果、磁気接触切換え効率および性能が最適化され得る。たとえば、本明細書で説明するように、スイッチ122は、システム100の動作に基づいて、開位置から閉位置に動き、または切り換わってよい。
【0021】
たとえばスイッチ122は、電流センサ入力225に接続され、(たとえば電流センサ入力225に接続され得る)磁気スイッチ122において溶接電気制御装置110によって感知される電流に応答して溶接電力を制御(たとえば自動的に統制)してよい。たとえば溶接工などのシステム100のユーザが溶接を継続する間、スイッチ122および溶接電気制御装置110は、時間遅延継電器215の(たとえば
図2に示すような)タイマ216の満了後、接触器220(たとえば接触器220のコイル)を介して電流を維持し、溶接ガン120への電力を維持する(たとえば電源をオンに維持する)。たとえば、タイマ216が満了する前、溶接ガン120への電力はシステム100によって維持され、その後、溶接工が溶接を継続する間、システム100によって継続的に電力が維持され得る。
図1および
図2に示すように、電流が接触器220(たとえば接触器220のコイル)を介して維持される時、電力は、溶接電源115からコネクタ112を介して溶接電気制御装置110の電力入力205へ、電力入力205からコネクタ113を介して電力出力230へ、および電力出力230からコネクタ114を介して溶接ガン120に伝達され得る。コネクタ112、113、114、および124は、たとえばワイヤ(たとえば銅線)、ケーブル、および/または他の任意の適当な電気コネクタなど、電流を流すための任意の適当なコネクタであってよい。
【0022】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、時間遅延継電器215は、磁気スイッチ122が閉じると溶接電力を溶接ガン120に接続するように構成され得る。たとえば時間遅延継電器215は、溶接工が溶接を止めると、所定の期間、たとえば1分または他の任意の所望の期間(たとえば数秒、1分未満、数分、または他の任意の所望の期間)の後、電力を切断するように構成され得る。たとえば磁気スイッチ122は、製作物(たとえばワークピース125)と磁気的に係合し、磁場を生成してよい。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、磁気スイッチ122は、電流センサとして動作してよい。たとえば、溶接工などのユーザが溶接ガン120で溶接している間、製作物(たとえばワークピース125)への(たとえば溶接ガン120の)溶接電極を介したアーク130のアーク電流が磁場を生成し、磁気スイッチ122を閉じた状態に維持する。たとえば、ユーザが溶接を継続する間、時間遅延継電器215のタイマ216が満了した後(たとえば所定の期間の経過後)でも、アーク130のアーク電流は磁場を生成し、接触器220の接触器コイルを介して電流を維持する(たとえばオン状態を保つ)。たとえば溶接工などのユーザが溶接を止めると、アーク130のアーク電流は停止し、磁気スイッチ122が開き(たとえば磁気スイッチが開位置となり)、接触器220の接触器コイルを通る電流をオフに切り換え、溶接ガン120から電力が切断される。
【0023】
磁気スイッチの代替例として、スイッチ122は、溶接ガン120がアーク130を生成するために動作しているか否かに基づいて動作する他の任意の適当な種類のスイッチまたは継電器であってよい。たとえば、少なくともいくつかの典型的な実施形態において、スイッチ122は、アーク130が熱を放出しているか否かに基づいて動作する熱スイッチ、アーク130が光を放出しているか否かに基づいて動作する光スイッチ、および/またはアーク130の有無に基づいて動作する他の任意の適当なスイッチであってよい。
【0024】
図2に示すように、時間遅延継電器215は、電流センサ入力225に接続された磁気スイッチ122が閉じると、溶接電力(たとえば溶接電源115)を電力出力230に接続するように構成され得る。たとえば、時間遅延継電器215は、所定の期間および/または他の任意の所望の基準(たとえばユーザ入力)の後、電力出力230からの電力を切断するように構成され得る。電流センサ入力225に接続された磁気スイッチ122は、製作物(たとえばワークピース125)と磁気的に係合し、磁場を生成し得る。たとえば磁気スイッチ122は、電流センサ入力225に接続された電流センサとして動作してよい。たとえば溶接工などのユーザが、電力出力230に接続された溶接ガン120で溶接している間、製作物(たとえばワークピース125)への(たとえば溶接電極を介した)アーク130のアーク電流は、磁場を生成し、電流センサ入力225に接続され得る磁気スイッチ122を閉じた状態に維持する。たとえば、溶接工が溶接を継続する間、アーク130のアーク電流は、磁場を生成し、たとえば時間遅延継電器215のタイマ216の満了後でも、接触器220を流れる電流を維持する(たとえば、接触器220のコイルを流れる電流をオンに維持する)。溶接工が溶接を止めると、アーク130のアーク電流は停止し、電流センサ入力225に接続された磁気スイッチ122が開き(たとえば磁気スイッチが開位置となり)、接触器220を流れる電流をオフに切り換え、(たとえば接触器220の動作に基づいて)電力出力230から溶接ガン120への電流伝達を切断する。
【0025】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、たとえば溶接工などのユーザが溶接を止め、溶接電気制御装置110が(たとえば接触器220の動作を介して)電力出力230を溶接ガン120から切断すると、溶接工は、溶接ガン120の電極で溶接対象の(たとえばワークピース125の)ワーク表面をタップすることにより、電流センサ入力225に接続された磁気スイッチ122を閉じてよい。たとえば、電流センサ入力225に接続された磁気スイッチ122が閉じると、時間遅延継電器215は、(たとえば接触器220のコイルに通電することにより)接触器220に通電することによって、溶接ガン120に電力出力230を再接続する。
【0026】
溶接電気制御装置110は、交流溶接電気制御設計であってよい。また、たとえば、溶接電気制御装置110は、直流溶接電気制御設計であってもよい。たとえば典型的な直流実施形態において、時間遅延継電器215および接触器220は直流部品(たとえば直流等価部品)であってよく、電力入力205および変圧器210は、単相操作部品であってよい。
【0027】
溶接電気制御装置110は、電流センサ入力225において感知される磁気スイッチ122内の電流に応答して、溶接ガン120への電力を制御(たとえば自動的に統制)するために、溶接電源115および溶接ガン120に接続され得る。たとえば、少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接ガン120とワークピース125との間のアーク130の電流により、たとえば溶接工などのユーザが溶接している間、磁気スイッチ122は閉じたままである。たとえば、少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接ガン120とワークピース125との間のアーク130の電流は、電流センサ入力225において溶接電気制御装置110によって感知され、それによって溶接電気制御装置110は、接触器220および電力出力230を介して溶接ガン120への電力入力205の接続状態を維持する。
【0028】
システム100(たとえば溶接電気制御装置110)は、システム100の動作を制御するための任意の適当なコントローラ部品を含んでよい。たとえば
図2に示すように、コントローラ235がシステム100の動作を制御してよい。コントローラ235は、溶接電気制御装置110および/またはシステム100の他の任意の適当な構成要素に統合され得る。コントローラ235は、たとえばマイクロプロセシング論理制御デバイスまたは基板部品を含んでよい。また、たとえばコントローラ235は、システム100の他の構成要素に(たとえば無線接続および/または電気接続を介して)接続することを可能にする入力/出力構成を含んでよい。また、たとえばコントローラ325(およびシステム300の他の構成要素)は、(たとえばBluetooth Low EnergyまたはBLE規格を含む)Bluetooth、Wi-Fiネットワーク、グローバルシステムフォーモバイル(GSM)、狭帯域(たとえばLTE Cat1、LTE-M、NB-IoTなどの狭帯域IoT)、たとえば2G、3G、4G、5G、および/または他の任意の適当な通信技術などのネットワークを介して通信してよい。
【0029】
図3は、溶接電力を節減し、溶接コストを低減し、および/または溶接の安全性を高めるように構成され得る、開示される典型的な溶接電気制御装置110の上面斜視図を示す。溶接電気制御装置110は、溶接ガン120がアイドル状態である時に溶接ガン120への溶接機電力を切断し、無通電の溶接ガン120が溶接対象のワークピース125にタップされると、ワークピース125と磁気的に係合した磁気スイッチ122において感知される電流に応答して、自動的に溶接ガン120に電力を再接続することに基づいて動作してよい。たとえば
図3に示すように、開示される典型的な溶接電気制御装置110は、溶接電気制御装置110の筐体に(たとえばねじ式メカニカルファスナなどの任意の適当なファスナを介して)取り付けられ得る電力入力205を含んでよい。電力入力205は、溶接電源115の出力に接続され得る。溶接電気制御装置110は、電気出力230に供給される電力を制御(たとえば統制)するために、たとえば
図3に示すように、時間遅延継電器215、接触器220、および電流センサ入力225に動作可能に結合され得る変圧器210も含んでよい。電力出力230は、溶接ガン120に接続され得る。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接電気制御装置110は、電力出力230に接続された無通電の溶接ガン120が、溶接対象のワークピース125に再びタップされることにより、電流センサ入力225を介して電流が感知されると、自動的に電力出力230に電力を再接続してよい。
【0030】
開示される典型的なシステム、装置、および方法は、溶接に関する任意の適当な用例において用いられ得る。たとえば、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、2つの溶接可能材料を接合または接着するための任意の適当な用例において用いられ得る。
【0031】
図4は、開示される典型的なシステムおよび方法の典型的なプロセスを示す。プロセス400において、溶接工は、溶接ガン120がアイドル状態である時に溶接ガン120への溶接機電力を切断し、無通電の溶接ガン120が溶接対象のワークピース125にタップされると、ワークピース125に磁気的に係合した磁気スイッチ122において感知される電流に応答して、自動的に溶接ガン120に電力を再接続するように構成され得る典型的な溶接電気制御装置を用いて、溶接電力を節減し、溶接コストを低減し、および/または溶接の安全性を高め得る。たとえば
図4に示すように、溶接工105(たとえば溶接ガン120を使用するユーザ)は、溶接ガン120に供給される溶接電源115の電力を制御または統制するために溶接電気制御装置110を用いて、溶接電力を節減し、溶接コストを低減し、および/または溶接の安全性を高めてよい。溶接工105は、人間のユーザ、ロボット溶接システム(たとえばロボット溶接アームまたはマシン)、または溶接ガン120を使用する他の任意のアセンブリやユーザであってよい。
【0032】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、
図4に示すように、ステップ405、410、および415において、溶接工105は、溶接電源115の電力出力を溶接電気制御装置110の電力入力に接続する。
図4に示すように、溶接工105は、溶接電気制御装置110の電力出力を溶接ガン120にも接続する。
【0033】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、
図4に示すように、溶接電気制御装置110は、溶接対象のワークピース125に磁気的に係合され得る磁気スイッチ122において感知される電流に応答して、溶接ガン120への電力出力を統制する。たとえば溶接工105は、溶接ガン120を用いてワークピース125を溶接しようと計画する。またたとえば、溶接ガン120は、アーク溶接ガン、またはたとえば本明細書で説明するような他の任意の適当な種類の溶接ガンであってよい。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な溶接機は、電力を用いる任意の適当な種類の溶接機であってよい。
【0034】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、
図4に示すように、ステップ420において、溶接工105は、溶接ガン120を作動させ、ワークピース125を溶接するためのアーク130を生成する。たとえば、溶接電気制御装置110は、溶接工105が溶接を継続する間、溶接ガン120への溶接電源115の電力接続を維持する。溶接ガン120とワークピース125との間のアーク130電流が、磁気スイッチ122を閉じた状態に維持する磁場を生成することにより、溶接電気制御装置110は、溶接工105が溶接を継続する間、溶接ガン120への電力接続を維持する。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接工105は、溶接ガン120で(たとえば本明細書で説明するような)導電性表面をタップしてよく、それによって溶接ガン120はアーク130を生成してよい(たとえば、時間遅延継電器215のタイマ216は、後述する例のように所定の期間135の計測または計時を開始してよい)。
【0035】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、
図4に示すように、ステップ425において、溶接工105は、溶接ガン120を停止させ、溶接を止める。溶接工105がワークピース125の溶接を止めると、溶接ガン120とワークピース125との間のアーク130電流が停止する。溶接ガン120とワークピース125との間のアーク130電流が停止すると、磁気スイッチ122が開く(たとえば磁気スイッチが開位置に動く)ことにより、溶接電気制御装置110は、溶接ガン120への電力を切断する。
【0036】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、
図4に示すように、溶接工105が溶接を開始してから(たとえばタイマ216によって計測される)所定の期間135、溶接工が溶接を止めた場合、ステップ430において、溶接電気制御装置110は、溶接電源115の電力を溶接ガン120から切断してよい。一例において、(たとえばタイマ216の)所定の期間135は、可変の期間であってよい。少なくともいくつかの典型的な実施形態において、所定の期間135の経過後でも、溶接ガン120とワークピース125との間のアーク130電流が磁場を生成し、磁気スイッチ122が閉じた状態で維持されることにより、溶接工が溶接を継続する間、溶接電気制御装置110は溶接ガン120への電気接続を維持する。
【0037】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、
図4に示すように、しばらく後にステップ435において、溶接工105は、溶接の続行を所望する。たとえばステップ435において、溶接工105は、溶接を再開するために溶接ガン120で表面140をタップする。たとえば、表面140は、ワークピース125と電気的に接触している導電性表面であってよい。たとえばステップ435において、溶接電気制御装置110は、溶接工105が溶接ガン120で表面140(またはワークピース125)をタップしたことに応答して、溶接電源115の電力を溶接ガン120に再接続する。またたとえば、溶接工105は、たとえばステップ440において、溶接ガン120でワークピース125をタップすることによって溶接を再開してもよい。溶接工105は、溶接ガン120で(たとえばステップ440に示すように)溶接対象のワークピース125、または(たとえばステップ435に示すように)表面140をタップすることにより、磁気スイッチ122を閉じることに基づいて、溶接を再開してよい。磁気スイッチ122が(たとえばステップ435またはステップ440において)閉じると、溶接電気制御装置110は、溶接ガン120に電力を再接続し、溶接工105は、溶接ガン120の使用を再開し、アーク130を生成してワークピース125を溶接してよい。またタイマ216は、溶接工105が溶接を再開し、溶接ガン120を用いてアーク130を生成すると、期間135の計測を開始してよい。
【0038】
図1~4を参照して様々な実施形態が説明されたが、他の実施形態も可能である。たとえば、溶接電気制御装置の典型的な実施形態設計は、エネルギを節減し、安全性を向上させ、溶接製造機の働きに関するメトリックを提供し得る。いくつかの実施形態の実装は、WELDCONEと称され得る。
【0039】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、典型的なWELDCONE実装は、任意の表面を機器でタップするだけで溶接機への電力供給を自動的に切断および接続することによって、任意の適当な溶接機(たとえば被覆アーク溶接機、ティグ溶接機、および他の全ての種類の溶接機)と共に働くように設計された電気制御システムであってよい。
【0040】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な溶接電気制御装置の設計は、任意の適当な溶接機に取り付けられることによりその溶接機に追加の機能を提供し得るスタンドアロン構成要素であってよい。
【0041】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な溶接電気制御装置は、全世界で製造および販売される今後の溶接機設計において用いられ、組み込まれ得る。
【0042】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な溶接電気制御装置は、変圧器、接触器、時間遅延継電器、磁気接触器、および構成要素を接続する配線を含んでよい。任意の適当な溶接機と共にこれらの構成要素を用いることにより、大幅なエネルギ(たとえばコスト)節減および動作の安全性の向上がもたらされ得る。任意の適当な追加のコンピューティングデバイスまたは他の同様の構成要素を用いて、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、従業員の仕事ぶり、機器の状態、および/または他の任意の所望のメトリックを追跡するために用いられ得るデータおよび/またはメトリックを提供してよい。
【0043】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、溶接ガンがアイドル状態である時に溶接ガンへの溶接機電力を切断することと、無通電の溶接ガンが溶接対象のワークピースにタップされると、ワークピースと磁気的に係合した磁気スイッチで感知される電流に応答して、自動的に溶接ガンに電力を再接続することとを含んでよい。いくつかの典型的な実施形態は、任意の適当な溶接機電源と、電源によって給電される溶接ガンとの間に接続された電気制御デバイスを提供してよい。様々な実装において、溶接ガン電力は、ワークピースと磁気的に係合した磁気スイッチで感知される電流によって制御される接触器を介して切断および再接続され得るので、アイドル状態時のほぼ完全な電源切断を可能にすることによって溶接電力をゼロまで低減し、溶接ガンが溶接対象のワークピースにタップされると、自動的に電源を再接続する。
【0044】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、任意の適当な溶接機に容易に接続され得る溶接電力制御装置を提供することにより、たとえば本明細書で説明するような追加の機能を持つように溶接機を適合させ得る。これは、溶接ガンに供給される電力を自動的に制御または統制するために、溶接電源と、溶接電源によって給電される溶接ガンとの間に接続され得る溶接電力制御デバイス実施形態を提供することによって促進され得る。たとえば、溶接電力制御デバイスの典型的な実施形態は、溶接電源に接続可能な1つの電力入力と、溶接ガンに供給される電力を統制するための、溶接ガンに接続可能な1つの電力出力と、溶接ガンに接続され、溶接ガンが溶接対象のワーク表面にタップされると溶接ガンに電源を再接続するように構成された1つの制御入力とを有してよい。
【0045】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、新しい溶接機設計に統合され得る溶接電力制御装置を提供してよい。たとえば、新しい溶接機設計は、本開示に係る、溶接ガンに供給される電力を自動的に統制するために、溶接機電源要素と、電源によって給電される溶接ガンとの間に接続された要素を含んでよい。
【0046】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、溶接ビジネスインテリジェンスを改善し得る。たとえば、そのような改善された溶接ビジネスインテリジェンスは、デバイスが溶接工の活動に応答して溶接機電源を切断および再接続する時に捕捉される溶接性能または生産性データの提供の結果、得られ得る。様々な実施形態実装によって提供される典型的な溶接性能または生産性データは、溶接工の活動に応答するデバイスの溶接機電源の切断および再接続に基づいて計測された、たとえば電源オフ時間、電源オン時間、効率、または単位時間当たりの溶接サイクル数などの(たとえば溶接工などのユーザの)溶接生産性計測値またはメトリックを含んでよい。たとえば、溶接工が溶接機を使用する時間の計測を容易にするために、使用時間を計測する技術が、開示される典型的な接触器コイル(たとえば接触器220のコイル)に接続され得る。いくつかの実施形態の溶接電気制御装置の設計は、そのような溶接性能または生産性データを捕捉、処理、分析し、または、溶接電気制御装置にローカルな、または遠隔にあるデータ格納または管理アプリケーションに報告するようにプログラムおよび構成された1または複数の埋込型コンピューティングデバイスを含んでよい。たとえば、典型的な溶接電気制御装置は、溶接ビジネスインテリジェンス、生産性、および性能データをクラウドベースの管理サーバ(たとえば
図2に示すサーバ240)に報告するようにプログラムおよび構成された埋込型プロセッサおよび通信リンクを含んでよい。たとえば、上述した典型的な動作を行うコンピューティングコンポーネントは、コントローラ235、サーバ240、および/または他の任意の適当なクラウドベースコンポーネントに統合され得る。開示されるこれらの典型的なシステム100の構成要素は、たとえば本明細書で説明する典型的な通信技術などの任意の適当な技術を介して通信してよい。
【0047】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、溶接機補修部品およびメンテナンスコストを低減し得る。たとえば、そのような溶接機補修部品およびメンテナンスコストの低減は、溶接機が溶接中でない時に自動的に電源を切断することによって溶接機が通電している時間を低減することに基づく摩耗および裂け目の低減の結果であってよい。典型的な例において、溶接工が交替勤務スケジュールで出入りするために継続的に通電状態である(たとえば24時間通電状態である)溶接機を用いる工業生産業務では、本開示に係る実施形態を利用して、溶接機電源を自動的に切断し、次に交替する溶接工が溶接機で表面をタップすると電源を再接続することにより、エネルギおよびコストが大幅に節減され得る。
【0048】
様々な溶接電力制御の例は、人間の溶接工が不在でも動作するように構成された実装で、本明細書に開示されたものに沿った同様の利益を実現し得る。たとえば、ロボット溶接工または自動溶接マシンは、溶接動作の作動および溶接電力制御のための個別の制御回路またはプロセスを実装してよい。そのような典型的な溶接動作作動制御回路またはプロセスは、「ステートフル」、たとえば溶接活動の状態に関してコンテキストアウェアであってよい。たとえば、典型的な自動生産ラインは、溶接動作作動制御を介して溶接作業を停止および開始してよい。この例において、溶接が停止すると、(たとえば本明細書で説明するような)溶接電力制御デバイスまたはプロセスの実施形態は、溶接ガンへの電力を自動的に切断してよい。この例において、たとえばプログラミングまたは構成に基づいて、典型的な自動生産ラインが溶接を再開すべきであると決定すると、自動生産ラインは、溶接動作作動制御装置を用いて溶接ガンにワーク表面をタップさせることにより、溶接電力制御装置の実施形態に自動的に電源を再接続させるようにプログラムまたは構成され得る。いくつかの典型的な実施形態において、溶接電力の自動制御は、有利には、複数の相互接続されたロボット溶接ユニットに拡大され得る。たとえば、生産ライン上で様々な同期された自動溶接作業を行うように構成されたロボット溶接ユニットグループの各々は、本開示に係る典型的な溶接電力制御装置を適合され得る。典型的な例において、溶接電力制御ユニットのグループは、最後のロボット溶接工がアイドル状態になってから所定の時間、ロボット溶接工グループの全てに対して電力が切断され得るようにプログラムされ、構成され、相互接続され得る。いくつかの典型的な溶接電力制御装置の例は、ロボット溶接工ユニットの1つがワークピースにタップすると、ロボット溶接工グループ実施形態の全メンバに対し自動的に電力を再接続してよい。そのような設計は、溶接ガンの動きの溶接動作作動制御を溶接機電力制御と分離することによって、安全性を向上させ得る。たとえばそのような設計において、溶接動作作動制御および電力制御は、個別の安全インターロックを含んでよい。そのような典型的な設計は、たとえば1箇所の不具合から生じ得る安全上の問題を緩和、または実質的に排除することに基づいて、リスクを低減し得る。典型的な例において、1箇所の不具合は、たとえば、溶接動作作動制御および電力制御の両方に共通するシステムにおけるプログラミングエラーやセンサ故障の結果として存在し得る。
【0049】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、溶接ガンがアイドル状態である時に溶接ガンへの溶接機電力を切断し、無通電の溶接ガンが表面にタップされると、ワークピースと磁気的に係合した磁気スイッチで感知される電流に応答して、自動的に溶接ガンに電力を再接続するように相互接続および構成された、変圧器、接触器、時間遅延継電器、および磁気接点を備える溶接電力制御装置を含んでよい。磁気接点は、たとえば磁気スイッチであってよい。磁気スイッチは、典型的な溶接電力制御装置の電流感知制御入力と溶接ガンとの間に結合され得る。磁気スイッチは、溶接中のワークピースと磁気的に係合され得る。
【0050】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、アーク溶接機、被覆アーク溶接機、ティグ溶接機、または他の種類の溶接機であってよい溶接機を含み得る。本開示の他の態様は、新しい溶接機に統合された電気制御システムであってよい。いくつかの例は、溶接工が溶接中でない時に自動的にガンへの電力を切断することに基づいて、溶接電力コストを低減してよい。いくつかの設計は、溶接工が機器で表面をタップすると、ワークピースと磁気的に係合した磁気接点で感知される電流に応答して溶接機電力を接続するように構成された接触器により、自動的に溶接機に電力を再接続してよい。
【0051】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的なシステム、装置、および方法は、電気接地との接続および溶接中のワークピースとの正の電気接続という2つの電気接続によって電源およびワークピースに電気的に接続され得る溶接電極を含んでよい。
【0052】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、たとえば溶接工などのユーザが溶接を止め、溶接電気制御装置が溶接ガンの電力を切断すると、溶接工は、溶接対象のワークピースに溶接ガン電極をタップし、磁気スイッチを閉じてよい。たとえば磁気スイッチを閉じると、時間遅延継電器は、接触器コイルに通電することによって溶接ガンに電力を再接続する。
【0053】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接電力制御装置は、溶接電源と、電源によって給電される溶接ガンとの間に接続可能なデバイス内に提供されることにより、溶接ガンに供給される電力を制御(たとえば統制)してよい。
【0054】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接電力制御装置は、溶接電源に接続可能な溶接ガンに供給される電力を制御(たとえば統制)するために、溶接機電源に統合されるように提供され得る。
【0055】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、溶接電気制御装置は、ワークピースと磁気的に係合した電流感知磁気スイッチに基づいて自動化され得る。またたとえば、操作可能な溶接電気制御システムは、溶接対象のワークピースに電流感知磁気スイッチを磁気的に係合することに基づいて溶接電力を自動的に制御するように構成され得る。
【0056】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な装置は、電源(たとえば溶接電源115)、電源に接続された制御デバイス(たとえば溶接電気制御装置110)、制御デバイスを介して電源に選択的に接続される溶接デバイス(たとえば溶接ガン120)、および制御デバイスと溶接デバイスとの間に接続されたスイッチ(たとえばスイッチ122)を含んでよい。制御デバイスは、所定の期間を計測する時間遅延継電器を含んでよい。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークを生成している時、閉位置を維持してよい。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、閉位置から開位置に切り換わってよい。制御デバイスは、スイッチが閉じると電源から溶接デバイスに電流を伝達し、スイッチが開位置にある時、電源から溶接デバイスへの電流を遮断してよい。スイッチは磁気スイッチであってよい。スイッチは、所定の期間が未経過である時、または所定の期間の満了時に溶接デバイスが溶接アークを生成している時、および期間の満了後に間断なく溶接デバイスが溶接アークの生成を継続している時、閉位置を維持してよい。スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止している時、または期間の満了後に溶接デバイスが継続的に溶接アークを生成しており、その後、期間の満了後に初めて溶接デバイスが溶接アークの生成を停止した時、閉位置から開位置に切り換わってよい。スイッチは、ユーザが溶接デバイスを導電性表面にタップすると、開位置から閉位置に切り換わってよい。時間遅延継電器は、ユーザが溶接デバイスで導電性表面をタップすると所定の期間を開始するタイマを含んでよい。制御デバイスは、スイッチによって選択的に通電されるコイルを有する接触器を含んでよい。スイッチが閉位置にある時、スイッチはコイルに電流を伝達してよく、それによって接触体が作動し、溶接デバイスに電源を電気的に接続する。スイッチが開位置にある時、コイルは非通電状態に維持されてよく、接触器は、溶接デバイスから電源を電気的に切断する。開示される典型例は更に、制御デバイスの電力入力に電源を電気的に接続する第1の電気コネクタ、制御デバイス内に配置され、制御デバイスの電力出力に電気的に接続された接触器に電力入力を接続する第2の電気コネクタ、電力出力を溶接デバイスに電気的に接続する第3の電気コネクタ、および溶接デバイスを時間遅延継電器に電気的に接続する第4の電気コネクタを含んでよい。時間遅延継電器は、接触器に電気的に接続され、スイッチは、第4の電気コネクタに配置され得る。制御デバイスは、電源と溶接デバイスとの間に電気的に接続され、時間遅延継電器は、スイッチと接触器との間に電気的に接続され得る。開示される典型的な装置は、制御デバイスのコントローラと通信するネットワークサーバを更に含んでよく、コントローラは、ネットワークサーバにデータを転送する。
【0057】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な方法は、電源(たとえば溶接電源115)および溶接デバイス(たとえば溶接ガン120)を提供することと、電源と溶接デバイスとの間に制御デバイス(たとえば溶接電気制御装置110)を電気的に配置することと、制御デバイスと溶接デバイスとの間にスイッチ(たとえばスイッチ122)を配置することと、制御デバイスで所定の期間を計測することと、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークを生成している時、スイッチを閉位置に維持することとを含んでよい。また開示される典型的な方法は、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、スイッチを閉位置から開位置に切り換えることと、スイッチが閉じている時、制御デバイスを介して電源から溶接デバイスに電流を伝達することと、スイッチが開位置にある時、制御デバイスを介して電源から溶接デバイスへの電流を遮断することとも含んでよい。開示される典型的な方法は更に、所定の期間が未経過である時、閉位置を維持すること、または、所定の期間の満了時に溶接デバイスが溶接アークを生成しており、期間の満了後に間断なく溶接デバイスが溶接アークの生成を継続している時、閉位置を維持することを含んでよい。加えて、開示される典型的な方法は、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止した時、または期間の満了後に溶接デバイスが継続的に溶接アークを生成しており、その後、期間の満了後に初めて溶接デバイスが溶接アークの生成を停止した時、スイッチを閉位置から開位置に切り換えることを含んでよい。開示される典型的な方法は、ユーザが溶接デバイスで導電性表面をタップするとスイッチを開位置から閉位置に切り換えることと、ユーザが溶接デバイスで導電性表面をタップすると所定の期間の計時を開始することとも含んでよい。開示される典型的な方法は更に、スイッチから制御デバイスの接触器に電流を伝達することと、スイッチが閉位置にある時、電源を溶接デバイスに電気的に接続するために接触器を作動させることと、スイッチが開位置にある時、接触器のコイルを無通電状態に維持し、溶接デバイスから電源を電気的に切断することとを含んでよい。
【0058】
少なくともいくつかの典型的な実施形態において、開示される典型的な装置は、電源(たとえば溶接電源115)、第1の電気コネクタを介して電源に接続される電力入力を有する制御デバイス(たとえば溶接電気制御装置110)、制御デバイスの第2の電気コネクタを介して電源に選択的に接続される溶接デバイス(たとえば溶接ガン120)、制御デバイスの電力出力に電気的に接続される制御デバイスの接触器に電力入力を接続する第2の電気コネクタ、制御デバイスと溶接デバイスとの間に接続された磁気スイッチ、溶接デバイスに電力出力を電気的に接続する第3の電気コネクタ、および所定の期間を計測する制御デバイスの時間遅延継電器に溶接デバイスを電気的に接続する第4の電気コネクタを含んでよい。磁気スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークを生成している時、閉位置を維持してよい。磁気スイッチは、所定の期間が満了し、溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、閉位置から開位置に切り換わってよい。制御デバイスは、磁気スイッチが閉位置にある時、電源から溶接デバイスに電流を伝達してよく、磁気スイッチが開位置にある時、電源から溶接デバイスへの電流を遮断する。時間遅延継電器は、接触器に電気的に接続され得る。磁気スイッチは、第4の電気コネクタに配置され得る。制御デバイスは、電源と溶接デバイスとの間に電気的に接続され得る。時間遅延継電器は、磁気スイッチと接触器との間に電気的に接続され得る。溶接アークを生成している溶接デバイスは、磁気スイッチを閉じる磁場を生成し得る。溶接デバイスが溶接アークの生成を停止すると、磁場が停止し、所定の期間の満了時、磁気スイッチは閉位置から開位置に動いてよい。
【0059】
開示される典型的なシステム、装置、および方法は、たとえば溶接機が溶接中でない時に溶接機への電力供給を自動的に切断することによって、溶接機を動作させるコストを低減し得る。開示される典型的なシステム、装置、および方法は、たとえば溶接工が溶接機で表面をタップすると溶接機への電力供給を自動的に再接続することによって、溶接機の操作における溶接工の労力および負担を低減し得る。開示される典型的なシステム、装置、および方法は、たとえば電力を自動的に切断して溶接機をアイドル状態にすることにより、発火リスクや感電リスクを低減することによって、溶接の安全性を更に高め得る。
【0060】
様々な実施形態の詳細は、添付図面および本説明に記載される。他の特徴および利点は、本説明および図面、および特許請求の範囲から明らかになる。
【0061】
上記概要およびこの詳細な説明、および後述の特許請求の範囲、ならびに添付図面において、本発明の様々な実施形態の特定の特徴が参照される。理解すべき点として、本明細書における本発明の実施形態の開示は、そのような特定の特徴の全ての可能な組み合わせを含む。たとえば、本発明の特定の態様または実施形態、または特定のクレームの文脈で特定の特徴が開示される場合、その特徴は、可能な限り、本発明の他の特定の態様および実施形態と組み合わせて、および/またはその文脈で、および一般に本発明において用いることも可能である。
【0062】
多数の実施形態が開示されているが、この詳細な説明から、本発明の他の実施形態も当業者には明らかになる。本発明は、様々な明白な態様における無数の修正が可能であり、その全てが、本発明の主旨および範囲から逸脱することはない。したがって、図面および説明は本質的に限定的ではなく例示的なものと見なすべきである。
【0063】
留意すべき点として、図面に示される特徴は必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、1つの実施形態の特徴は、本明細書に明確に記載されなくとも、当業者が認識するように他の実施形態と利用されてもよい。周知の構成要素および処理技術の説明は、実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために省略され得る。
【0064】
本開示において、様々な特徴は、たとえば「してよい」という動詞の使用、または「いくつかの実施形態において」、「いくつかの実装において」、「いくつかの設計において」、「様々な実施形態において」、「様々な実装において」、「様々な設計において」、「典型的な例において」、または「たとえば」という表現のいずれかの使用、または丸括弧の使用によって、任意選択的なものとして説明され得る。簡潔性および読み易さのために、本開示は、任意選択的な特徴のセットから選択することによって省略され得る変形の各々を全て記載してはいない。ただし、本開示は、そのような変形の全てを明確に開示するものと解釈すべきである。たとえば、3つの任意選択的な特徴を有すると説明されたシステムは、7つの異なる方法で具体化されてよく、すなわち、可能な3つの特徴の1つのみ、可能な3つの特徴のうちの任意の2つ、または3つの可能な特徴のうちの3つ全てを有してよい。
【0065】
様々な実施形態において、本明細書で結合または接続されると説明される要素は、直接または1または複数の他の要素が介在する間接的な接続によって実現可能である効果的な関係を有してよい。
【0066】
本開示において、「いずれか」という用語は、それぞれの要素のうちの任意の数を示す、すなわち、それぞれの要素のうちの1つ、少なくとも1つ、少なくとも2つ、各々、または全てを示すものと理解され得る。同様に、「いずれか」という用語は、それぞれの要素の任意の集合(複数も可)を示す、すなわち、それぞれの要素の1または複数の集合を示すものと理解されてよく、集合は、それぞれの要素のうちの1つ、少なくとも1つ、少なくとも2つ、各々、または全てを備える。それぞれの集合は、同じ数の要素を備える必要はない。
【0067】
本明細書において本発明の様々な実施形態が詳しく開示および説明されているが、当業者には、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の構成、動作、および形式に様々な変更がなされ得ることが明らかである。特に、留意すべき点として、本発明の実施形態のそれぞれの特徴は、本発明の実施形態の他の特徴との組み合わせのみが開示される場合でも、当業者によって無意味であることが明らかである場合を除き、任意の構成で組み合わせられ得る。同様に、単数形および複数形の使用は、単に説明のためにすぎず、限定的なものと解釈されてはならない。
【0068】
概要は、読み手が技術的開示の本質を迅速に確認することを可能にするために、37C.F.R.1.段落72(b)に準拠して提供され、特許請求の範囲の範囲または意図を解釈または限定するために用いられることはないという認識で提示されている。
【0069】
本開示において、「備える」が用いられる全ての実施形態は、代替として「主に~で構成される」または「~で構成される」を有してよい。本開示において、任意の方法または装置の実施形態は、1または複数のプロセスステップまたは構成要素が欠けていてもよい。本開示において、消極的な限定を用いる実施形態は、明確に開示されたものであり、本開示の一部と見なされる。
【0070】
特定の用語およびその派生語は、本開示において、利便性のために参照として用いられており、限定的なものではない。たとえば、「上方」、「下方」、「左」および「右」などの言葉は、特に指定がなければ、それが言及された図面における方向を指す。同様に、たとえば「内向き」および「外向き」などの言葉は、それぞれ、デバイスまたはエリアおよび指定された部分の幾何学的中心に向かう方向、および中心から離れる方向を指す。特に指定がなければ、単数での言及は複数を含み、逆も然りである。
【0071】
「備える」という用語およびその文法的同義語は、本明細書において、他の構成要素、成分、ステップがとりわけ任意選択的に存在することを意図するために用いられる。たとえば、構成要素A、B、およびCを「備える」実施形態は、構成要素A、B、およびCで構成される(すなわち、それらのみを含む)ことが可能であり、あるいは、構成要素A、B、およびCだけではなく1または複数の他の構成要素も含んでもよい。
【0072】
本明細書において、2つ以上の定義されたステップを備える方法が参照される場合、定義されたステップは、(文脈上、可能性が排除される場合を除いて)任意の順序で、または同時に実行可能であり、方法は、(文脈上、可能性が排除される場合を除いて)定義されたステップのいずれかの前、定義されたステップのうちの2つの間、または定義されたステップ全ての後に実行される1または複数の他のステップを含んでよい。
【0073】
数の前にある「少なくとも」という用語は、本明細書において、その数から始まる(定義される変数に依存して上限を有する範囲または上限のない範囲であってよい)範囲の始点を示すために用いられる。たとえば、「少なくとも1」は、1または1より多い数を意味する。「最大」という用語は数の前にある(定義される変数に依存して1または0を下限に有する範囲または下限のない範囲であってよい)。たとえば、「最大4」は、4または4未満を意味し、「最大40%」は、40%または40%未満を意味する。本明細書において、範囲は「(第1の数)から(第2の数)」または「(第1の数)~(第2の数)」と記載され、これは、第2の数を限界とする範囲を意味する。たとえば25~100mmは、下限が25mmであり上限が100mmである範囲を意味する。
【0074】
装置実施形態の個々の部品の各々を作るための多数の適当な方法および対応する材料が当技術分野において知られている。本発明の実施形態によると、部品の1または複数は、当業者には明らかであるように、機械加工、(「付加」製造としても知られている)3D印刷、(「サブトラクティブ」製造としても知られている)CNC加工部品、および射出成形、によって形成され得る。本明細書で上述され得るような金属、木材、熱可塑性物質および熱硬化性重合体、樹脂およびエラストマが用いられ得る。多数の適当な材料が知られていて利用可能であり、当業者には明らかであるように、所望の強度および可撓性、好適な製造方法および特定の用途に依存して選択および混合され得る。
【0075】
特定の機能を行う「ための手段」または特定の機能を行う「ためのステップ」を明確に記載していない本明細書のクレームにおける任意の要素は、35U.S.C.112(f)に明示される「手段」または「ステップ」条項と解釈されてはならない。特に、本明細書のクレームにおける「~するステップ」の使用は、35U.S.C.112(f)の規定を行使することが意図されていない。手段および機能の形式で記載される要素は、35U.S.C.112(f)に従って解釈されることが意図されている。
【0076】
クレームにおける特徴または要素に対する「第1の」という用語の記載は、必ずしも第2または追加のそのような特徴または要素の存在を暗示するものではない。
【0077】
「接続される」、「結合される」、および「通信状態にある」という表現は、機械、電気、磁気、電磁、流体、および熱相互作用を含む、2つ以上のエンティティ間の任意の形式の相互作用を指す。2つの構成要素は、それらが互いに直接接触していない場合でも互いに機能的に結合され得る。「当接する」という用語は、互いに物理的に直接接触している物品を指すが、物品は必ずしも互いに取り付けられていなくてもよい。
【0078】
「典型的な」という言葉は、本明細書において、「例、事例、または実例の役割を果たす」ことを意味するために用いられる。本明細書で「典型的」と説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好適または有利であると解釈されるものではない。図面において実施形態の様々な態様が提示されるが、特に指定がなければ、図面は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。
【0079】
本明細書を通して「実施形態」または「この実施形態」という言及は、その実施形態と関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、上記表現またはその変形は、本明細書を通して記述される際、必ずしも全てが同じ実施形態を指すのではない。
【0080】
同様に、理解すべき点として、上述した実施形態の説明において、本開示を整理するために、様々な特徴が、場合によっては単一の実施形態、図面、またはその説明にまとめられている。ただしこの開示方法は、本出願または本出願への優先権を主張する任意の出願が、そのクレームに明確に記載されたものより多くの特徴を必要とするという意図を反映したものと解釈されてはならない。むしろ、以下の特許請求の範囲が示すように、発明的態様は、いずれか1つの上記で開示された実施形態の全ての特徴より少ない特徴の組み合わせに存してよい。したがって、この詳細な説明に続く特許請求の範囲は、この詳細な説明に明確に組み込まれており、各クレームは個別の実施形態として成立している。本開示は、独立クレームとその従属クレームとの全ての変形を含むものと解釈されることが意図されている。
【0081】
本発明の実施形態によると、システムおよび方法は、1または複数のコンピューティングデバイスの使用によって実現され得る。当業者は、本出願に係る実施形態との使用に適した典型的なシステムが、一般に、中央処理ユニット(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、記憶媒体(たとえばハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、クラウドストレージ)、オペレーティングシステム(OS)、1または複数のアプリケーションソフトウェア、表示要素、1または複数の通信手段、または1または複数の入力/出力デバイス/手段を含み得ることを認識する。本発明の実施形態と共に使用可能なコンピューティングデバイスの例は、専有コンピューティングデバイス、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、タブレットPC、ミニPC、サーバ、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これに限定されない。また、コンピューティングデバイスという用語は、たとえばクラスタ化コンピューティングデバイスおよびサーババンク/ファームなど、1または複数のリソースを分散および共有するように通信可能にリンクされた2つ以上のコンピューティングデバイスも表し得る。当業者は、任意の数のコンピューティングデバイスが使用可能であり、本発明の実施形態は任意のコンピューティングデバイスでの使用が意図されていることを理解する。
【0082】
様々な実施形態において、通信手段、データストア(複数も可)、プロセッサ(複数も可)、またはメモリは、本明細書で詳述されたシステムおよび方法に関連付けられた様々な機能の提供および表示を実施するために、コンピューティングデバイス上の他の構成要素とインタラクトしてよい。当業者は、本発明の実施形態で利用され得る数々の構成が存在すること、および本発明の実施形態は任意の適当な構成での使用が意図されていることを認識する。
【0083】
本発明の実施形態によると、システムの通信手段は、たとえば1または複数のネットワークを介して、またはシステムに取り付けられた1または複数の周辺デバイスへデータを通信するための任意の手段であってよい。適当な通信手段は、無線接続、有線接続、セルラ接続、データポート接続、Bluetooth接続、またはそれらの任意の組み合わせを提供するための回路および制御システムを含んでよいが、これに限定されない。当業者は、本発明の実施形態で利用され得る数々の通信手段が存在すること、および本発明の実施形態は任意の通信手段での使用が意図されていることを認識する。
【0084】
本開示およびその他を通して、ブロック図およびフローチャート図は、方法、装置(すなわちシステム)、およびコンピュータプログラム製品を示す。ブロック図およびフローチャート図の各要素、ならびにブロック図およびフローチャート図内の要素のそれぞれの組み合わせの各々は、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品の機能を示す。任意のおよび全てのそのような機能(「図示された機能」)は、コンピュータプログラム命令によって、専用ハードウェアベースのコンピュータシステムによって、専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせによって、汎用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせによってなどで実装可能であり、それらのいずれかおよび全ては、本明細書において一般に「回路」、「モジュール」、または「システム」と称され得る。
【0085】
上述した図面および説明は、開示されるシステムの機能的態様を記述し得るが、これらの機能的態様を実装するための特定の構成のソフトウェアは、特に指定がなければ、または文脈から明らかでない限り、これらの説明から推測され得る。
【0086】
フローチャート図内の各要素は、コンピュータ実装方法のステップまたはステップのグループを示し得る。また、各ステップは、1または複数のサブステップを含んでよい。例示のために、これらのステップ(ならびに上記で識別および説明した任意のおよび全ての他のステップ)は、順番に提示される。実施形態は、本明細書に開示される技術の特定の用例に適合された別の順序のステップを含み得ることが理解される。そのような変形例および修正例は全て、本開示の範囲内に収まることが意図されている。任意の特定の順序でのステップの図示および説明は、特定の用例で必要とされず、特に指定がなく、または文脈から明らかでない限り、異なる順序のステップを有する実施形態を排除することは意図されていない。
【0087】
従来、コンピュータプログラムは、計算命令またはプログラム命令のシーケンスで構成される。理解されるように、プログラム可能な装置(すなわちコンピューティングデバイス)は、そのようなコンピュータプログラムを受信し、その計算命令を処理することによって、更なる技術的効果をもたらすことが可能である。
【0088】
プログラム可能な装置は、コンピュータプログラム命令を処理し、コンピュータ論理を実行し、コンピュータデータを格納するなどのために適切に利用または構成され得る、1または複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、埋込型マイクロコントローラ、プログラマブルデジタル信号プロセッサ、プログラマブルデバイス、プログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイ論理、メモリデバイス、特定用途向け集積回路などを含んでよい。本開示およびその他を通して、コンピュータは、少なくとも1つの汎用コンピュータ、専用コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、プロセッサ、プロセッサアーキテクチャなどの任意のおよび全ての適当な組み合わせを含んでよい。
【0089】
コンピュータは、コンピュータ可読記憶媒体を含み得ること、およびこの媒体は内蔵または外付け、取外し可能、および交換可能、または固定であってよいことが理解される。また、コンピュータは、本明細書で説明するソフトウェアおよびハードウェアを含み、それらとインタフェース接続し、またはそれらに対応することが可能な基本入出力システム(BIOS)、ファームウェア、オペレーティングシステム、データベースなどを含み得ることも理解される。
【0090】
本明細書で説明するようなシステムの実施形態は、従来のコンピュータプログラムまたはそれらを実行するプログラム可能な装置を含む用例に限定されない。たとえば、特許請求対象となる本発明の実施形態は、光コンピュータ、量子コンピュータ、アナログコンピュータなどを含み得ることが考えられる。
【0091】
関与するコンピュータプログラムまたはコンピュータの種類にかかわらず、コンピュータプログラムは、図示された機能のいずれかおよび全てを行うことが可能な特定のマシンを生成するためにコンピュータにロードされ得る。この特定のマシンは、図示された機能のいずれかおよび全てを実行するための手段を提供する。
【0092】
1または複数のコンピュータ可読媒体(複数も可)の任意の組み合わせが用いられ得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってよい。コンピュータ可読記憶媒体は、たとえば電子、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体システム、装置、またはデバイス、あるいは上記の任意の適当な組み合わせであってよいが、これに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1または複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の任意の適当な組み合わせを含む。本文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと関連して使用されるプログラムを包含または格納することが可能な任意の有形媒体であってよい。
【0093】
コンピュータプログラム命令は、特定の方法で機能するようにコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に指示することが可能なコンピュータ可読メモリに格納され得る。コンピュータ可読メモリに格納された命令は、図示した機能のいずれかおよび全てを実施するためのコンピュータ可読命令を含む製品を構成する。
【0094】
コンピュータ可読信号媒体は、たとえばベースバンドで、または搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが具体化された伝搬データ信号を含んでよい。そのような伝搬信号は、電磁、光、またはそれらの任意の適当な組み合わせを含むがこれに限定されない様々な形式のいずれかであってよい。コンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと関連して使用されるプログラムを伝達、伝搬、または搬送することが可能な、コンピュータ可読記憶媒体ではない任意のコンピュータ可読媒体であってよい。
【0095】
コンピュータ可読媒体上で具体化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または上記の任意の適当な組み合わせを含むがこれに限定されない任意の適当な媒体を用いて送信され得る。
【0096】
図面を通してフローチャート図およびブロック図に示された要素は、要素間の論理的境界を暗示する。ただし、ソフトウェアまたはハードウェアのエンジニアリング方式に従って、図示された要素およびその機能は、モノリシックなソフトウェア構造の一部として、スタンドアロンソフトウェアモジュールとして、または外部のルーティン、コード、サービスなど、またはこれらの任意の組み合わせを用いるモジュールとして実装され得る。そのような実装は全て、本開示の範囲内である。
【0097】
特に指定がなく、または文脈から明らかでなければ、「実行する」および「処理する」という動詞は同義的に用いられ、実行、処理、解釈、コンパイル、アセンブル、リンク、ロードすること、および上記のいずれかおよび全ての組み合わせなどを示す。したがって、コンピュータプログラム命令、コンピュータ実行可能コードなどを実行または処理する実施形態は、上述した方法のいずれかおよび全てにおいて命令またはコードに適切に作用することができる。
【0098】
本明細書に提示される機能および動作は、任意の特定のコンピュータまたは他の装置に固有に関連するものではない。本明細書の教示に係るプログラムと共に様々な汎用システムが用いられてもよく、または、必要な方法ステップを行うために、より専門的な装置を構成するのが便利であることが示され得る。様々なこれらのシステムに必要な構造は、同等の変形例と共に、当業者には明らかである。加えて、本発明の実施形態は、任意の特定のプログラミング言語を参照して説明されるものではない。本明細書で説明するような本教示を実施するために様々なプログラミング言語が用いられ得ること、および、特定の言語への言及は、本発明の実施形態の実施可能性および最適モードを開示するために提供されることが認識される。本発明の実施形態は、数々のトポロジにわたる幅広く様々なコンピュータネットワークシステムに適合する。この分野において、大規模ネットワークの構成および管理は、たとえばインターネットなどのネットワークを介して異なるコンピュータおよび記憶デバイスに通信可能に結合される記憶デバイスおよびコンピュータを含む。
【0099】
数多くの実装が説明された。しかしながら、様々な修正がなされ得ることが理解される。たとえば、開示される技術のステップが異なる順序で行われた場合、または開示されるシステムの構成要素が異なるように組み合わせられた場合、または構成要素に他の構成要素が補足された場合、有利な結果が実現され得る。したがって、他の実装は、以下に示す特許請求の範囲の範囲内であると考えられる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
電源と、
前記電源に接続された制御デバイスと、
前記制御デバイス
の接触器を介して前記電源に選択的に接続される溶接デバイスと、
前記制御デバイス
の時間遅延継電器と前記溶接デバイスとの間に接続されたスイッチと
、
を備える
、装置であ
り、
前記
時間遅延継電器は所定の期間を計測
し、前記所定の期間は、前記溶接デバイスがユーザによって導電性表面にタップされる時に、前記溶接デバイスによって生成される溶接アークに応答して開始され、
前記時間遅延継電器は、前記溶接デバイスを前記電源に選択的に接続する接触器に接続され、
前記スイッチは、前記所定の期間が満了し
ており、
かつ前記溶接デバイスが
前記溶接アークを生成
するのを継続する時
に、閉位置を維持し、
前記スイッチは、前記所定の期間が満了し
ている時、
および前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止する
時の両方において、前記閉位置から開位置に切り換わり、
かつ
前記制御デバイスは、前記スイッチが前記閉位置にある時
に、前記電源から前記溶接デバイスに電流を伝達し、前記スイッチが前記開位置にある時
に、前記電源から前記溶接デバイスへの電流を遮断する、装置。
【請求項2】
前記スイッチは磁気スイッチである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記所定の期間が未経過である時
に、または、
前記所定の期間
が満了
する時に前記溶接デバイスが前記溶接アークを生成しており、
かつ前記
所定の期間
の満了後に間断なく前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを継続している時
に、
前記スイッチは前記閉位置を維持する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記所定の期間が満了し、
かつ前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止している時
に、または、
前記
所定の期間
の満了後に前記溶接デバイスが継続して前記溶接アークを生成しており、その後、前記
所定の期間
の満了後に初めて前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止
する時
に、
前記スイッチは、前記閉位置から前記開位置に切り換わる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記スイッチは、
前記ユーザが前記溶接デバイス
を前記導電性表面にタップする
時に、前記開位置から前記閉位置に切り換わる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記時間遅延継電器は、前記ユーザが前記溶接デバイス
を前記導電性表面にタップする
時に、前記所定の期間を開始させるタイマを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記
接触器は、前記スイッチによって選択的に通電されるコイルを有す
る、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記スイッチが前記閉位置にある時
に、前記スイッチは前記コイルに電流を伝達し、それによって前記接触器
を作動
させて前記電源を前記溶接デバイスに電気的に接続し、
かつ
前記スイッチが前記開位置にある時
に、前記コイルは無通電に留まり、前記接触器は、前記溶接デバイスから前記電源を電気的に切断する、
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記制御デバイスの電力入力に前記電源を電気的に接続する第1の電気コネクタと、
前記制御デバイス内に配置され、
かつ前記制御デバイスの電
力出力に電気的に接続され
る接触器に前記電力入力を接続する第2の電気コネクタと、
前記電力出力を前記溶接デバイスに電気的に接続する第3の電気コネクタと、
前記溶接デバイスを前記時間遅延継電器に電気的に接続する第4の電気コネクタと
、
を更に備える、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記スイッチは、前記第4の電気コネクタ
上に配置される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記制御デバイスは、前記電源と前記溶接デバイスとの間に電気的に接続され、
かつ
前記時間遅延継電器は、前記スイッチと前記接触器との間に電気的に接続される、
請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、前記制御デバイスのコントローラと通信するネットワークサーバを更に備え、
かつ
前記コントローラは、前記ネットワークサーバにデータを転送する、
請求項1に記載の装置。
【請求項13】
方法であって、
電源および溶接デバイスを提供することと、
前記電源と前記溶接デバイスとの間に制御デバイスを電気的に配置すること
であって、前記溶接デバイスは、前記制御デバイスの接触器を介して前記電源に選択的に接続されることと、
前記制御デバイス
の時間遅延継電器と前記溶接デバイスとの間にスイッチを配置することと、
前記制御デバイス
の時間遅延継電器で所定の期間を計測すること
であって、前記所定の期間は、前記溶接デバイスがユーザによって導電性表面にタップされる時に、前記溶接デバイスによって生成される溶接アークに応答して開始されることと、
前記時間遅延継電器を、前記溶接デバイスを前記電源に選択的に接続する接触器に接続することと、
前記所定の期間が満了し
ており、
かつ前記溶接デバイスが
前記溶接アークを生成
するのを継続する時
に、前記スイッチを閉位置に維持することと、
前記所定の期間が満了し
ている時、
および前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止する
時の両方において、前記スイッチを前記閉位置から開位置に切り換えることと、
前記スイッチが
前記閉位置にある時
に、前記制御デバイスを介して
、前記電源から前記溶接デバイスに電流を伝達することと、
前記スイッチが前記開位置にある時
に、前記制御デバイスを介して
、前記電源から前記溶接デバイスへの電流を遮断することと
、
を備える
、方法。
【請求項14】
前記所定の期間が未経過である時
に、または、
前記所定の期間
が満了
する時に前記溶接デバイスが前記溶接アークを生成しており、
かつ前記
所定の期間
の満了後に間断なく前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを継続している時
に、
前記閉位置を維持することを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記所定の期間が満了し、
かつ前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止している時
に、または、
前記
所定の期間
の満了後に前記溶接デバイスが継続して前記溶接アークを生成しており、その後、前記
所定の期間
の満了後に初めて前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止
する時
に、
前記スイッチを前記閉位置から前記開位置に切り換えることを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザが前記溶接デバイス
を前記導電性表面にタップする
時に、前記スイッチを前記開位置から前記閉位置に切り換えることと、
前記ユーザが前記溶接デバイス
を前記導電性表面にタップする
時に、前記所定の期間の計時を開始することと
、
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記スイッチが前記閉位置にある時
に、前記スイッチから前記制御デバイスの接触器に電流を伝達し、前記接触器を作動させ
て前記電源を前記溶接デバイスに電気的に接続することと、
前記スイッチが前記開位置にある時
に、前記接触器のコイルを無通電状態に維持し、
それによって前記溶接デバイスから前記電源を電気的に切断することと
、
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
装置であって、
電源と、
第1の電気コネクタを介して前記電源に接続される電力入力を有する制御デバイスと、
前記制御デバイスの第2の電気コネクタを介して前記電源に選択的に接続される溶接デバイス
であって、前記第2の電気コネクタは、前記制御デバイスの電力出力に電気的に接続される前記制御デバイスの接触器に前記電力入力を接続する、溶接デバイスと、
前記制御デバイス
の時間遅延継電器と前記溶接デバイスとの間に接続された磁気スイッチ
であって、前記時間遅延継電器は所定の期間を計測し、前記所定の期間は、前記溶接デバイスがユーザによって導電性表面にタップされる時に、前記溶接デバイスによって生成される溶接アークに応答して開始される、磁気スイッチと、
前記電力出力を前記溶接デバイスに電気的に接続する第3の電気コネクタと、
前記制御デバイスの時間遅延継電器に前記溶接デバイスを電気的に接続する第4の電気コネクタと
、
を備え
る、装置であり、
前記時間遅延継電器は、前記接触器に電気的に接続され、
前記磁気スイッチは、前記所定の期間が満了し
ており、
かつ前記溶接デバイスが溶接アークを生成
するのを継続する時
に、閉位置を維持し、
前記磁気スイッチは、前記所定の期間が満了し
ている時、
および前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止する
時の両方において、前記閉位置から開位置に切り換わり、
かつ
前記制御デバイスは、前記磁気スイッチが前記閉位置にある時
に、前記電源から前記溶接デバイスに電流を伝達し、前記磁気スイッチが前記開位置にある時
に、前記電源から前記溶接デバイスへの電流を遮断する、装置。
【請求項19】
前記磁気スイッチは、前記第4の電気コネクタ
上に配置され、
前記制御デバイスは、前記電源と前記溶接デバイスとの間に電気的に接続され、
かつ
前記時間遅延継電器は、前記磁気スイッチと前記接触器との間に電気的に接続される、
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記溶接アークを生成
する溶接デバイスは、前記磁気スイッチを閉じる磁場を
創出し、
かつ
前記溶接デバイスが前記溶接アーク
を生成
するのを停止する
時に、前記磁場が止まり、前記所定の期間が満了する
時に、前記磁気スイッチは前記閉位置から前記開位置に切り換わる、
請求項18に記載の装置。
【国際調査報告】